2-2 療養費はいつまでもらえるのですか。

回答

 傷病が治ゆ(症状固定)するまで補償されます。

(治ゆについて)
 療養(補償)等給付は、傷病が治ゆするまで行われますが、労災保険における「治ゆ」とは、身体の諸器官・組織が健康時の状態に完全に回復した状態のみをいうものではなく、傷病の症状が安定し、医学上一般に認められた医療(注1)を行ってもその医療効果が期待できなくなった状態(注2)(「症状固定」の状態)をいいます。
 したがって、「傷病の症状が、投薬・理学療法等の治療により一時的な回復がみられるにすぎない場合」など症状が残存している場合であっても、医療効果が期待できないと判断される場合には、労災保険では「治ゆ」(症状固定)として、療養(補償)等給付を支給しないこととなっています。
 
(注1)「医学上一般に認められた医療」とは、労災保険の療養の範囲(基本的には、健康保険に準拠しています)として認められたものをいいます。したがって、実験段階または研究的過程にあるような治療方法は、ここにいう医療には含まれません。
(注2)「医療効果が期待できなくなった状態」とは、その傷病の症状の回復・改善が期待できなくなった状態をいいます。