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第5回 日中韓高齢化セミナーについて

 

20151216日(水)から17日(木)にかけて、第5回日中韓高齢化セミナーを韓国(済州島)にて開催しました。

 

1 開始の経緯

 

 2008 12月の日中韓サミットにおいて、中国・温家宝首相より高齢化対策に関する協力及び会合の開催について提案がありました。2009年の日中韓外務大臣会合において岡田外務大臣が同意し、2010年に第1回が開催され、今回が5回目となります。

 

2 これまでの実績

 三国の代表団が持ち回りで開催し、高齢化に係る政策対話と関連施設等への訪問を行っています。テーマは開催毎に三国間で協議して決定しています。


 第1回 2010年4月 中国(北京)開催 「 人口問題の現状と対策」「高齢者向けサービス」
 第2回 201111月  韓国(ソウル)開催 「 高齢者保健政策」「在宅介護サービス」
 第3回 2012年8月  日本(東京)開催 「 コミュニティと介護サービス」「アクティブエイジング」
 第4回 2013年7月 中国(上海)開催  「高齢化社会における健康サービスモデルの転換」「 空巣家庭(※)の高齢者保健サービスに関する政策設計」
                                                           (※)子どもが巣立ったあとの、高齢者一人暮らしあるいは老夫婦

 

 

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3 第5回 日中韓高齢化セミナー

(1)プログラム

 

 韓国 イ・トンウク保健福祉部人口政策室長の歓迎挨拶
 韓国、日本、中国代表による基調講演
 セッション1「 高齢期の質の向上のための介護保険
 セッション2「 高齢化社会に対応する高齢化に優しい産業推進計画
 MOC更新署名式
 第6回セミナー開催に関する議論

 

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(2)出席者

 

 日本からは、濱谷浩樹厚生労働省大臣官房審議官ほか5名、中国からは何炤華 国家衛生・計画生育委員会家族開発部副局長ほか1名、韓国からはイ・トンウク保健福祉部人口政策室長、キム・ホンジュ保健福祉部人口児童政策官ほか14名が出席しました。

 

(3)概要

■基調講演

 韓国のイ・トンウク保健福祉部人口政策室長の開会挨拶の後、3か国代表による 基調講演が行われました。
 韓国のキム・ホンジュ保健福祉部人口児童政策官からは、韓国の高齢化は世界で 最も早いスピードで進んでおり、2015年現在約13%の高齢者人口が2050年には37.4%まで増加する見通しであり、生産可能人口は2016年をピークに減少すること、その対応施策として、女性と高齢者の経済活動参加率の向上に向けた社会的、制度的な環境整備を整えていること等が発表されました。
 日本の濱谷審議官は、急速に進む高齢化に地方と都市では地域差がありそれぞれの特性を踏まえた「地域包括ケアシステム」の構築が必要であること、健康な高齢化のための介護保険制度の活用や栄養改善マニュアルの改善、認知症施策として本年1月「新オレンジプラン」を策定したこと等を発表しました。
中国の何炤華 国家衛生・計画生育委員会家族開発部副局長からは、高齢化は三国の共通課題であるがその中でも中国は巨大規模の高齢者を抱えており、中国の 貧困高齢者層や地域間格差は中国のみならず全世界の発展に深刻な影響を及ぼすであろうこと、その対策として、家庭・地域社会・医療機関の連携した多様な介護サービス体系の構築していること等が発表されました。また、高齢化社会に先に突入した日韓の有する経験や高齢者向けの介護製品生産技術と医療技術分野において、三国が協調して成果を出すことを期待している旨の発言がありました。

 

 

 

[開会挨拶]
[開会挨拶]

[基調講演]
[基調講演]

[参加者記念撮影]
[参加者記念撮影]

 

■セッション1

 セッション1では、各国の介護保険制度を紹介するとともに、日本は高橋老健局振興課地域包括ケア推進官から「高齢者の社会参加と健康推進のための施策について」というテーマで、介護保険財源を使って、高齢者が自主的に地域で活動を行うことによる社会参加を通じた住民主体の介護予防とその支援について発表しました。
 中国は鄭春梅国家衛生・計画生育委員会家族開発部課長から、長期介護の実践として、主に青島市をモデルとして医療と介護の協力による取組を、韓国はユ・エジョン健康保険政策研究院副研究委員から、介護保険制度開始から7年間の取組と今後のサービスの質の向上や、認知症への対応や介護している家族の支援といった新しい取組について発表がありました。
 また、3国共通の少子高齢化という状況の中で、介護保険の財源、徴収方法や持続するための課題等について意見交換を行いました。

発表の様子(セッション1)

 

■セッション2

 

 セッション2では、中国は鄭春梅国家衛生・計画生育委員会家族開発部課長から、シルバー産業政策の変化、発展について、韓国はキム・キヒャン保健産業振興院高齢親和産業支援センター長から高齢者のための産業促進と課題について、日本は東老健局高齢者支援課介護ロボット開発普及推進官から、高齢化社会に対応する介護ロボット等先進技術の活用促進について発表されました。意見交換では、高齢者産業で一歩先を行く日本の介護ロボット活用の費用対効果や在宅介護におけるロボット導入の課題、開発における厚生労働省と経済産業省のシナジー効果等について、韓国、中国の関心の高さが伺われました。

 

発表の様子(セッション2)

 

■MOC更新

 

 2010 年4月の第1回セミナー時に締結されたMOC(Memorandum of Cooperation)の更新署名が行われ、今後5年間本セミナーが継続されることが約束されました。

 

MOC更新署名

 

■第6回セミナー

 次回、第6回セミナーは、「認知症」と「農村の空洞化」をテーマに日本(東京)で開催することで合意されました。

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