福祉・介護世界アルツハイマーデー及び世界アルツハイマー月間に寄せて(メッセージ) 令和2(2020)年度

一般社団法人日本認知症本人ワーキンググループ(JDWG)からのメッセージ

世界アルツハイマーデー・アルツハイマー月間に寄せて
 
                        一般社団法人 日本認知症本人ワーキンググループ(JDWG)
                                         代表理事 藤田 和子
                  
            ~~~~~  私たちといっしょに希望のリレーを  ~~~~~
                                                        
 まず始めに、コロナ禍の中で社会を維持し、私たちの命・生活を守るために力を尽くしてくださっている全ての皆さんに感謝と敬意の気持ちを伝えさせていただきます。
 
 私たち認知症の本人もこれまでの暮らしが一変した人も多くいます。仲間や馴染みの人たちと会えないもどかしさと不安、思うように活動できない苛立ち。様々なストレスを感じる日々が続いています。
 そんな中でも諦めず、仲間と知恵を出しあって、これまで経験したことの無かったことにもチャレンジしています。会って話をすることが難しくなっても、インターネットを使ってお互いに画面越しに話をするようになりました。その方法に慣れることで遠方の仲間ともこれまで以上に交流することができたり、様々な人との新たな出会いもできました。
 
 私たちは認知症になったことで、この先の暮らしを考えられなくなるような体験もしてきました。まさに今、不安や恐れを抱いて暮らしている方も少なくないと思います。けれども、諦めず前を向いて歩み、同じ目的を持って進む人、同じ認知症のある本人と出会うことで、話し合える仲間が増え明るい未来を想像できるようにもなってきています。
 
 私たちが進める「希望のリレー」(「認知症とともに生きる希望宣言」を多くの人に伝える活動)も、全国各地の世界アルツハイマーデー・アルツハイマー月間の取組と協働して広がりをみせています。
 お住まいの地域やその周辺で、まずはみなさんが認知症の本人と出会い、語らうことを大切にしてください。そして、本人同士が出会うことのできる手助けをお願いします。
 その出会いとつながりが、本人たちひとり一人の希望の道を拓くことにつながっていくことを願っています。

                                           令和2年9月1日

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