第187回労働政策審議会安全衛生分科会議事録

労働基準局安全衛生部計画課

日時

令和8年7月13日(月)14:00~16:00

場所

対面及びオンラインにより開催
会場:AP虎ノ門(東京都港区西新橋1-6-15 NS虎ノ門ビル11階)

出席者

会場

公益代表委員

労働者代表委員

使用者代表委員

(五十音順、敬称略)
事務局

オンライン

公益代表委員
 
使用者代表委員

(五十音順、敬称略)
 

議題

(1) 業種別労働災害防止団体の労働災害防止規程変更案要綱について(諮問)(建設業労働災害防止協会、陸上貨物運送事業労働災害防止協会、林業・木材製造業労働災害防止協会、港湾貨物運送事業労働災害防止協会)
(2) 労働安全衛生規則第五百七十七条の二第二項の規定に基づき厚生労働大臣が定める物及び厚生労働大臣が定める濃度の基準等について(報告)(化学物質による健康障害防止のための濃度の基準関係)

議事

議事内容
○髙田分科会長 それでは、定刻となりましたので、ただいまから「第187回労働政策審議会安全衛生分科会」を開催いたします。本日は、対面及びオンラインの併用により開催することとしています。カメラ撮影等についてはここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
 本日の出欠状況は、砂金委員、新屋敷委員、松尾委員、小澤委員、矢内委員が御欠席となっております。それでは、事務局からオンラインによるZoomの操作方法等について説明をお願いいたします。
○計画課長 それでは、Zoomの操作方法等の御説明をさせていただきます。まず、ハウリングの防止のため、御発言されないときにはマイクをオフに設定をお願いいたします。また、オンライン参加の委員の皆様につきましては、御発言される場合には御発言がある旨をチャットに書き込んでいただき、分科会長から指名されましたら、マイクをオンに設定の上、氏名をおっしゃっていただいて御発言をお願いします。このほか、進行中、通信トラブル等の不具合がありましたら、チャットへの書き込み、又は事務局へのメールにて御連絡をお願いいたします。
○髙田分科会長 ありがとうございました。それでは、議事に入りたいと思います。議題(1)「業種別労働災害防止団体の労働災害防止規程変更案要綱について(諮問)(建設業労働災害防止協会、陸上貨物運送事業労働災害防止協会、林業・木材製造業労働災害防止協会、港湾貨物運送事業労働災害防止協会)」に関しまして、事務局から説明をお願いいたします。
○機構・団体管理室長 安全衛生部計画課機構団体管理室の下平と申します。どうぞ、よろしくお願いいたします。議題(1)業種別労働災害防止団体の労働災害防止規程変更案要綱について御説明させていただきます。各協会の変更案要綱は、資料1-1~1-4になりますが、各団体とも同様の内容となりますので、変更案の概要につきましては、資料1-5でまとめて説明をさせていただきます。
 資料1-5の1ページを御覧ください。まずは、労働災害防止規程の概要について説明をさせていただきます。労働災害防止規程とは、労働災害防止団体法の定めに基づきまして、業種別の労働災害防止協会が設定するものです。労働災害防止協会とは、1ページの下に説明がありますが、事業主等による自主的な労働災害防止活動を促進するための団体であり、現在、業種別団体として、建設業、陸上貨物運送業、林業・木材製造業、港湾貨物運送業の4つの団体が存在しております。労働災害防止規程は、これらの団体が自主的に定めるルールということになりますが、会員には、この規程の順守義務が課されております。この規程は、制定、変更の際に厚生労働大臣の認可を受けなければならないこととなっておりまして、厚生労働大臣は内容が法令に反しないことなどを確認して、労働政策審議会の意見を聞いた上で認可をするということとなっております。
 労働災害防止規程の記載内容については、1ページの真ん中にあるとおり、労働災害の防止に関しての具体的措置、つまり、具体的に何をやるかということなどが記載されております。今回、労働災害防止規程の変更案について、四協会の全てから認可申請が行われており、本日、皆様に御意見をお伺いするということになります。
 資料の2ページを御覧ください。この規程の変更内容について御説明いたします。今回の変更点は主に2点ありますが、変更に至った経緯を含め、その内容を御説明いたします。令和6年7月に陸災防の労働災害防止規程の変更に関する諮問を行った際に、法令の改正があった場合にはスピード感を持って反映すべきとの御指摘を頂いたことを踏まえて、昨年の労働安全衛生法等の改正事項について、労働災害防止規程に反映させたのが1点目です。
 具体的には、令和7年5月に公布されました労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律を踏まえた変更になり、主な変更点としては4点で、①個人事業者等に対する安全衛生対策の推進、②職場のメンタルヘルス対策の推進、③機械等による労働災害防止の促進等、④高齢者の労働災害防止の推進です。これらの項目につきまして、労働災害防止規程にどういった内容を具体的に盛り込んだのかについて、それぞれの項目の下に括弧書きで記載しております。なお、②の職場のメンタルヘルス対策の推進につきましては、今回の変更で、常用労働者50人未満の事業場にストレスチェックを義務化する旨を規程上で措置をしますが、当該規定の適用は改正後の労働安全衛生法が施行される時期と同じく令和10年4月1日となり、それまでの間は常用労働者50人未満の事業場は努力義務とする旨を附則において定めております。
 また、(2)その他の法令ですが、職場における熱中症対策の強化に係る労働安全衛生規則の改正により、熱中症の早期発見のための体制整備と関係作業者への周知が義務化されたことなどを踏まえ、今回、各協会の労働災害防止規程を改正しております。
 2点目としましては、法令順守規定の整備です。労働災害防止規程の変更は、労働災害防止団体法第48条第3項により各協会の総会での議決事項となっているため、法令が改正された後、各協会が当該改正内容を反映させた労働災害防止規程の変更について総会で議決して、その後、厚生労働大臣へ認可申請を行い、分科会での諮問を経て最終的に認可となるまでの間に一定の期間を要することになります。法令の制定から施行までの期間が十分ある場合には、法令の施行前に規程を改正することが可能ですが、省令等の改正の場合には、改正から施行までの期間が短い場合もあり、そのような場合であっても、労働災害防止規程において、改正後の法令の順守義務が会員に課せられるように法令を順守する義務を盛り込むこととしております。
 資料の3ページを御覧ください。この資料は、今回、労働災害防止規程が変更される四協会において、主な改正項目について各協会がどのように対応したのかということを示したものになります。例えば、職場のメンタルヘルス対策の推進につきましては、既に現在の労働災害防止規程に改正法令の内容が措置されている場合には、建災防や港湾災防のように「措置済」と記載しております。陸災防と林災防はこの項目について今回新たに盛り込むことになりますので、「○」と記載しております。
 資料の4ページを御覧ください。各協会についての設立年月日、会員数などを概要として取りまとめてそれぞれ記載したものです。
資料の5、6ページについては、労働安全衛生関係法令の主な改正内容について、各協会がどのように労働災害防止規程を変更したのかを具体的に示したものになります。こちらは参考として添付させていただいております。
以上、簡単ですが、説明とさせていただきます。どうぞ、よろしくお願いいたします。
○髙田分科会長 御説明ありがとうございました。ただいま、資料1-5に基づきまして、規程の変更案の概要について御説明いただきました。本件につきまして質問、意見等のある方は、会場の委員につきましては挙手を、オンライン参加の委員につきましては御発言がある旨をチャットに書き込みをお願いいたします。まず、会場参加の委員で、いかがでしょうか。中村委員、お願いいたします。
○中村委員 労働側委員の中村です。諮問された内容については、この間の労働安全衛生関係法令の改正内容を反映させるとともに、反映に時間を要する場合の対応として、法令順守規定を整備するものであると認識しています。
 その上で、法令順守規定に関連しまして、厚労省に対し、確認・要望したいと思います。資料3ページの林業・木材製造業労働災害防止協会における災害防止規程の最終変更は、2023年9月となっていますが、当時の規程変更は、伐木等作業の安全対策に関する省令改正が行われたことなどに伴うガイドラインの改訂等に対応するものであり、ガイドラインの改訂から協会の規定変更までに時間を要した認識があります。
 今回整備される法令順守規定では、「会員及び協会に対して法令を順守することを義務化」とされていることから、前回の改正のように、各政省令改正に伴う通達やガイドラインについては法令順守義務の対象外となるという解釈でしょうか。たとえ、その解釈であったとしても、業務上災害の防止に重要な「改正の詳細部分」を、通達やガイドライン等により示した場合については、各団体において法令順守規定に準じて適切に対応すべきであると考えますが、厚労省の見解をお伺いしたいと思います。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。事務局、いかがでしょうか。
○計画課長 それでは、私のほうからお答えさせていただきたいと思います。基本的には、この労働災害防止規程も各会員に順守義務がかかるというものですので、法令の規定により義務化されているものが、正に災害防止規程の義務としても各会員にかかってくるということになりますので、通達の中身にもよりますけれども、基本的には通達で書いてあること自体がこの法令順守義務の対象になるということはないと思っております。
 一方で、例えば、解釈の問題であったり、そういうものについては、義務を守るという中で当然に入ってくる場合もありますので、そういう意味では、正確にはケースバイケースということになろうかと思います。法令で決まった義務以上のものにつきましては、やはり、この規程に入れるかどうかは、それぞれの団体の中で御検討いただいて、上乗せをされている部分もあれば、法令どおりになっているというところもあるということかと思っております。
○髙田分科会長 ありがとうございます。中村委員、いかがでしょうか。
○中村委員 ありがとうございます。通達やガイドラインは法令順守義務の対象に含まれず、各団体が自主的に対応するものであるという点について承知いたしました。その上で、厚労省においては、通達やガイドラインの発出にあたり、各災防団体に対してスピード感を持ち、確実に周知いただくことが重要だと思いますので、各団体における対応の促進をいただくことをお願いしたいと思います。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございます。事務局、よろしいでしょうか。
○計画課長 そういった意味では、この災防団体規定にかかわらず、正に通達を発出したことに関して、しっかりと各団体のほうに、中身などを含めて周知させていただきたいと思っております。
○髙田分科会長 ありがとうございます。中村委員、よろしいでしょうか。そのほか、いかがでしょうか。福永委員、お願いいたします。
○福永委員 御指名ありがとうございます。使用者側代表委員、戸田建設の福永でございます。御説明ありがとうございました。説明いただいた諮問の内容、また、改正の方向性について異存はございません。建設業を例にお話をさせていただくと、個人事業者等を含む混在作業が常態であり、統括安全衛生責任者と関係請負人の連絡調整、また元請けによる必要な指導を実効あるものにすることが重要です。併せて、今回の改正にもございます高齢者対策や熱中症対策についても、現場で使える具体的な運用と周知・支援が不可欠であると考えます。今回、労働災害防止団体の規程についての改正ではありますが、災害防止団体に全ての建設業者や個人事業者等が加入しているわけではないため、今回の趣旨を業界全体に行き渡らせる観点から、災害防止団体だけでなく、厚生労働省におかれましても、団体会員に限らない幅広い広報・周知を引き続きお願いしたいと考えます。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。事務局、いかがでしょうか。
○計画課長 ありがとうございます。そういった意味では、各災防団体の会員が増えていただくのが我々としても大事だと思っていますので、引き続き、各協会のほうには、会員を増やしていただくような取組をしっかりお願いしていきたいと思っております。あとは、会員に限らずの周知ということですと、基本的には、やはり法令の内容と、その周辺の通達と、ガイドラインやリーフレットなどの周知ということになると思いますので、そうした形で、しっかりと法令の中身の周知はやっていきたいと思っています。
○髙田分科会長 ありがとうございます。福永委員、よろしいでしょうか。そのほか、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。オンライン参加の委員で御発言を御希望の方はいらっしゃいますでしょうか。特にチャットの書き込みはないということでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。それでは、議題(1)「業種別労働災害防止団体の労働災害防止規程変更案要綱について(諮問)(建設業労働災害防止協会、陸上貨物運送事業労働災害防止協会、林業・木材製造業労働災害防止協会、港湾貨物運送事業労働災害防止協会)」において諮問されました、「建設業労働災害防止規定変更案要綱」、「陸上貨物運送事業労働災害防止規定変更案要綱」、「林業・木材製造業労働災害防止規定変更案要綱」及び「港湾貨物運送事業労働災害防止規定変更案要綱」については、妥当と認めることとしてよろしいでしょうか。
(異議なし)
○髙田分科会長 ありがとうございます。それでは、事務局で答申の手続をお願いいたします。
 続きまして、議題(2)「労働安全衛生規則第五百七十七条の二第二項の規定に基づき厚生労働大臣が定める物及び厚生労働大臣が定める濃度の基準等について(報告)(化学物質による健康障害防止のための濃度の基準関係)」に関しまして、事務局から説明をお願いいたします。
○化学物質対策課長 化学物質対策課です。私からは、議題(2)の化学物質に関して厚生労働大臣が定めるものと、濃度の基準等について報告を差し上げます。こちらは、定例の年に1回の報告になりますが、中身としてはリスクアセスメント対象物の濃度の基準の告示、それからこの測定方法の公示、これらを改正するということで報告を差し上げるものです。
 1ページは、化学物質規制における濃度の基準に関する規定ということで、関係の規定をまとめております。化学物質に関しては、濃度基準値について安衛則で規定があります。事業者は、リスクアセスメント対象物のうち、大臣が定めるものを製造し、取り扱う屋内作業場においては、ばく露される程度を大臣が定める濃度の基準以下にしなければならないという規定があり、こちらを受けての改正です。
 2ページは、専門的、技術的な検討を行っていただいた検討会の資料になります。検討会で報告書をまとめていただいており、今年の3月に公表したものがあります。右側の表は、検討会のメンバーの先生方です。これに基づいて、今回の告示、公示の改正を行うということです。
 3ページは、濃度の基準の告示になります。改正の趣旨としては、現在256の物質について濃度基準が定められておりますが、今回の改正により、新たに48の物質について濃度基準を定めるということです。これとともに、六弗化けい酸亜鉛(Ⅱ)がありますが、これについては、既に「弗素及びその水溶性無機化合物」というものがあり、括弧書きで、(弗化亜鉛及び弗化カリウムに限る。)という規定ぶりになっております。この括弧の中に、六弗化けい酸亜鉛(Ⅱ)を追加するという改正を想定しているものです。2.改正の概要にありますように、(1)48物質について、物質の種類に応じて濃度基準値を定める。(2)に、「物の種類」の所に「弗素及びその水溶性無機化合物(弗化亜鉛及び弗化カリウムに限る。)」という項目の中に、「六弗化けい酸亜鉛(Ⅱ)」を追加するということです。告示については、8月の下旬の公布を予定しており、適用は来年の10月1日から、約1年間の周知期間をとるということで、例年と同じ扱いです。
 具体的な物質は、4ページから記載されております。一番左上に「アジ化水素」というものがあり、5ページの一番左上に「ターシャリーブチルアミン」があります。次の6ページですが、「ベンジルアルコール」から以下ということになっており、ここまでが濃度基準を設定する物質です。その右側に、「物の種類の変更」とありますが、こちらが先ほど申し上げました六弗化けい酸亜鉛(Ⅱ)を、アンダーラインのように追加する形で考えているものです。告示に関しては以上です。
 続いて、7ページ、測定方法を定めております技術上の指針の一部改正です。内容的には、先ほどの濃度基準の告示とほとんど同じような構造になっておりますが、新たに濃度基準が設定される48物質に対して測定方法を追加するものです。また、六弗化けい酸亜鉛(Ⅱ)についても、同じように括弧書きがありますので、その中に書き込むという形です。こちらも、8月下旬の公示を予定しており、来年の10月1日から施行、適用するということで、濃度基準と同じように考えております。簡単ですが、説明は以上です。
○髙田分科会長 ただいま資料2に基づき、告示と技術上の指針の改正内容について御説明いただきました。本件について質問、意見等のある方は、会場の委員については挙手を、オンライン参加の委員については御発言がある旨チャットに書き込みをお願いいたします。まず、会場参加の委員でいかがでしょうか。宮内委員、お願いします。
○宮内委員 個人的な意見になるかもしれませんが、私も委員として関わらせていただいておりますので発言させてください。これで、約300物質ぐらい、非常に重要な物質についての基準が出たということで、正にこれからどういう形でこれをきちんと守っていくかということになると思うのです。以前の分科会でもいろいろ議論がありましたが、ばく露の程度を明解にする、いわゆる個人ばく露測定という方法が確立しました。また、化学物質による健康障害防止を全体として考えてみたときには、正にこれからそういった基準を基にして、きちんとした測定を行う、又は必要な低減措置をやっていくというマネージメントが課題になっていくのかと思います。是非、いろいろな団体や企業に協力いただいて、こういった基準を遵守して、必要であれば適切なばく露の低減措置を推進することが非常に重要と思います。そのときに、対策としてはいろいろあると思うのですが、呼吸保護具による対策のみならず、工学的な対策を主体にし、是非そのようなことを全面的に出していただいて推進していただけないかと思っております。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。ただいまの宮内委員の御発言について、事務局いかがでしょうか。
○化学物質対策課長 宮内先生、ありがとうございます。御指摘のように、保護具はもう最後の手段であり、それ以前に工学的な措置をもって、ばく露を低減していくということが第一かと思いますので、趣旨の周知に努めてまいりたいと存じます。
○髙田分科会長 ありがとうございます。宮内委員、よろしいでしょうか。そのほか、いかがでしょうか。福永委員、お願いします。
○福永委員 御指名ありがとうございます。福永です。今回、新たに48物質が増えることについて異存等はありませんが、化学物質の濃度基準値等に関して、3点申し上げます。まず第1に、濃度基準値設定物質の掲載内容と適用時期の分かりやすさについてです。本日の資料2の3ページに、現在256物質について濃度基準値が定められているというような記載があります。その一方、私どもがよく利用、活用しております職場のあんぜんサイトには、こちらの掲載が179物質でとどまっております。事業者の立場からは、両者の差分となる77物質について、どこに掲載されているか、また、いつから適用されるか、また、どのような測定方法を用いるかを容易に確認できない状況となっております。先日の事前説明の際には、厚生労働省のホームページのほうに記載があるというような御指導もあったのですが、今回新たに48物質についても濃度基準値を定め、また今後も対象物質が段階的に拡大されることに鑑みまして、事業者が準備を計画的に進められるよう、また十分な期間を確保できる情報提供が重要かと考えております。
 職場のあんぜんサイトについては、建設業に限らず、事業者の安全衛生活動を支える重要な情報基盤です。特に、現場で必要な情報を迅速、かつ分かりやすく到達できる仕組みにしていただき、また一元的に確認できるよう、分かりやすい掲載をお願いします。
 2つ目として、ばく露測定・分析を実施する体制の実行性についてです。こちらについても前回の分科会の際にもお話があったかと思います。濃度基準値設定物質が拡大される一方で、実際に測定・分析を委託できる機関が、物質ごとに地域ごとに十分確保されているか、事業者としては懸念があります。先ほども挙げました職場のあんぜんサイト上で、対応可能な測定・分析可能な機関が物質ごとに差があり、対応可能な機関が表示されない物質が見受けられます。これが、測定・分析が可能な機関が存在しないことを意味するのか、またサイトへの掲載や登録がないだけなのか、こちらも事業者としては判断しかねる部分があります。物質別、又は地域別に、その可能な機関等を容易に掲載、確認、対応できるような措置を、支援基盤の整備を併せてお願いします。
 3つ目は、建設業労働災害防止協会(建災防)の化学物質取扱い作業リスク管理マニュアルの位置付けについてです。この件については、過去の分科会、また事前説明会の場で繰り返しお話をさせていただいて恐縮なのですが、建設業としては、このマニュアルを重視した運用を進めております。そういった中で本省から、この技術指針に適合する、合致するマニュアルというような明文化した案内を頂かないと、今後の運営にも支障を来す部分があります。パンフレット、又はQ&A等、公式な形で同マニュアルが建設業において活用できるということを明確にお示しいただきたく、よろしくお願いいたします。
 また、これも繰り返しになりますが、全国の労働基準監督署への周知と、建災防が今後対象作業を拡大、拡張する際の技術的な助言や支援体制の構築を、併せてお願いできればと考えております。以上3点について、建設業の実情も踏まえて、是非御検討をお願いいたします。以上です。
○髙田分科会長 ありがとうございました。福永委員の御発言について、事務局からお願いいたします。
○化学物質対策課長 まず、濃度基準設定物質が職場のあんぜんサイトには載っていないというところですが、すみません、作業の更新が遅れているところですが、早急に掲載するようにしたいと存じます。それから、2点目の測定をする機関の件ですが、物質ごとに調べているものですが、あそこに載っていないから分析ができないということではなくて、私どもで、ある時期に把握したものを掲載しているという形です。それが最新のものになるように、引き続き更新作業を進めていきたいと存じます。
 それから、建災防のマニュアルの件ですが、技術上の指針の中で業界団体とは書いていないですが、建設業の作業についてマニュアルを作成することで、ばく露される物質の濃度を測定することなく当該作業におけるリスクアセスメントを実施することができると、記載しております。その趣旨がきちんと周知されるように努めてまいりたいと存じます。また、監督署のほうにも、それを併せて伝えたいと思います。以上です。
○髙田分科会長 福永委員、いかがでしょうか。
○福永委員 御回答ありがとうございます。3番目の建災防のマニュアルの件については、リーフレット、パンフレットかQ&Aへの掲載ということでよろしいでしょうか。公開時期等の予定がありましたら、お知らせいただければと思います。
○化学物質対策課長 方法については、どのような方法が良いか、早急に検討したいと存じます。
○福永委員 よろしくお願いいたします。
○髙田分科会長 よろしいでしょうか。お待たせしました。山口委員、お願いいたします。
○山口委員 御指名ありがとうございます。労働側委員の山口です。今回報告いただいた内容については、専門家検討会の報告書を踏まえ、新たに48物質に濃度基準値が定められるとともに、「化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適合等に関する技術上の指針」により、測定方法が定められるものと承知しています。本改正に基づく濃度基準値が各事業場において確実に遵守されているかについては、事業者が独自に状況を確認するものと理解をしていますが、その達成状況については、制度所管省庁として適切に監督・指導をいただくようお願いします。
 併せて、企業規模にかかわらず、全国の事業場において使用される物質の情報を収集の上、危険性、有害性を把握し、労働者のばく露の危険性を勘案して必要な対策を実施するという自律的管理の流れが現場に根付くよう、厚労省における取組を強化いただきたい。
 なお、このような濃度基準の追加については、次年度以降も専門家検討会における議論や、本分科会における報告が継続されるものと承知をしています。今後も最新の知見を反映するとともに、現場での製造・使用状況を踏まえ、より多くの化学物質の濃度基準値を設定するよう、厚労省における引き続きの対応をお願いしたいと思います。
 以上です。
○髙田分科会長 山口委員、ありがとうございました。山口委員の御発言について、事務局からお願いいたします。
○化学物質対策課長 御意見ありがとうございます。濃度基準を含めて、自律的管理の定着、遵守状況というのは非常に重要な課題であると考えております。我々としても、状況の把握に努めているところではありますが、いろいろな手段を講じて、実態としてどの程度普及しているのか、きちんとやられているのかというところを把握して、今後の施策の展開にいかしてまいりたいと思います。
 また、濃度基準の設定等の今後ですが、御指摘のように引き続き設定をしていくということで考えているところですので、また必要な情報を収集してまとめていきたいと存じます。
○髙田分科会長 山口委員、よろしいでしょうか。そのほか、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。オンライン参加の委員で、御発言を御希望の委員はいらっしゃいますか。チャットの書き込みはないということでよろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、いろいろ御意見を頂きましたが、事務局から御説明いただいた方針で進めていただくこととしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 そのほか、ここまでの議題以外で何か御発言はありますか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。本日の議題は、全て終了いたしました。本日の分科会は、これで終了いたします。本日もお忙しい中、ありがとうございました。