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第60回 社会保障審議会生活保護基準部会議事録
日時
令和8年8月25日(火) 15:00~17:00
場所
AP虎ノ門11階A室
(東京都港区西新橋1-6-15NS虎ノ門ビル)
(東京都港区西新橋1-6-15NS虎ノ門ビル)
出席者(五十音順)
- 岩村 正彦
- 宇南山 卓
- 新保 美香
- 嵩 さやか
- 栃本 一三郎
- 永田 祐
- 村田 啓子
- 若林 綠
議題
- 調査実施時点以降の社会経済情勢の変化の反映方法
- 固定的経費割合の算出方法について
議事録
○岩村部会長 定刻でございますので、ただいまから第60回「社会保障審議会生活保護基準部会」を始めさせていただきます。
委員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
最初に事務局から、今日の委員の皆様の出欠状況と資料の確認をお願いしたいと思います。また、オンラインで出席されている委員の方がいらっしゃいますので、会議での発言方法などについて、改めてですけれども、説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○加藤社会・援護局保護課長補佐 本日は、対面及びオンラインを組み合わせての実施とさせていただきます。また、動画配信システムでのライブ配信により一般公開する形としております。アーカイブ配信はいたしませんので、あらかじめ御了承ください。
本日の委員の出欠の状況でございますが、全ての委員に御出席いただいております。
また、前回の基準部会の開催以降、事務局に人事異動がございましたので、御紹介させていただきます。
野村社会・援護局長でございます。
三好大臣官房審議官でございます。
原田大臣官房審議官でございます。
山田総務課長でございます。
和田保護課長でございます。
井上生活保護総括調整官でございます。
続けて、お手元の資料と会議の運営方法の確認をさせていただきます。
本日の資料でございますが、議事に関しまして、資料1「調査実施時点以降の社会経済情勢の変化の反映方法」、資料2「一般低所得世帯の消費動向を勘案するに当たっての経済指標の整理」、資料3「固定的経費割合の算出方法について」を御用意しております。
会場にお越しの委員におかれましては、机上に用意させていただいております。
オンラインにて御出席の委員におかれましては、電子媒体でお送りしている資料を御覧いただければと思います。
次に、発言方法につきまして、オンラインで御参加の委員の皆様には、画面の下にマイクのアイコンが出ていると思います。会議の進行中は、基本的に皆様のマイクをミュートにしていただきます。御発言をされる際には、Zoomツールバーの「リアクション」から「手を挙げる」をクリックいただき、部会長の御指名を受けてからマイクのミュートを解除しまして御発言をお願いします。御発言が終わりました後は、Zoomツールバーの「リアクション」から「手を下ろす」をクリックいただき、併せて、再度マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
以上でございます。
○岩村部会長 ありがとうございました。
それでは、議事に入りたいと存じます。
お手元の議事次第を御覧ください。そこにありますように、本日の議事は2点でございます。まずは「調査実施時点以降の社会経済情勢の変化の反映方法」について御審議をいただきたいと思います。
そこで、最初に事務局から資料の説明をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○榎社会・援護局保護課生活保護統括数理調整官 社会・援護局保護課の榎でございます。
それでは、資料1「調査実施時点以降の社会経済情勢の変化の反映方法」について御説明をいたします。
この資料では、先般整理をいただいておりました検証作業の方針に沿って、実際に作業した結果をおまとめしてございます。
まず、3ページを御覧いただければと思います。
上段の部分で先般整理いただいた検証の方針を再掲してございます。社会経済情勢の変化の反映方法の検討に当たって、まずは厚生労働省において参照することが考えられる経済指標を整理し、その内容を踏まえて本部会で御議論いただくという形でおまとめしてございました。
この方針を踏まえまして、事務局のほうでは4名の学識経験者の御協力をいただき、候補となる経済指標の整理を行っております。中段の※部分に記載がございますとおり、この基準部会の委員でいらっしゃる宇南山先生、村田先生に御協力をいただいたほか、経済・統計分野の御専門である児玉先生、堀先生からも御協力をいただいてございます。
事務局のほうで整理をしました結果の詳細は資料2で御確認いただけます。ただ、やや分量がございますので、ポイントを抜粋したものをこの資料1の次ページ以降にてお示ししてございます。
4ページを御覧いただければと思います。
まずは経済指標の整理の目的でございます。令和5年度の基準改定では足元の社会経済情勢などを勘案し、臨時的・特例的措置として1人当たり月額1,000円の特例加算を措置したところでございます。この特例加算については、物価・賃金の上昇を背景とした消費動向など社会経済情勢を総合的に勘案して、令和7年度、そして、令和8年度と順次引上げを行ってきてございます。
令和9年度の改定では、令和6年の全国家計構造調査のデータによる検証結果に基づくことを基本としてございますけれども、インフレが継続する中で検証時点までにタイムラグがあることを踏まえ、この間の一般低所得世帯の消費動向を勘案するための指標を整理することが今回の目的となってございます。
5ページを御覧いただければと思います。
消費動向の把握に資する経済指標を一覧にしておまとめしております。全国家計構造調査は5年に1度実施されるものでございますが、その調査実施時点以降の消費動向を把握できるものとして家計調査とCTIミクロがございます。家計調査は全国家計構造調査に比べてサンプル数が少ない調査になっておりますけれども、月次で消費動向を把握できる点が特徴となっております。
CTIミクロについては、昨年の基準部会でも一度御紹介をしてございますけれども、家計調査をベースとして、2つの統計調査と統合することにより推計精度の向上を図っている新しい統計でございます。家計調査と同様に月次で世帯の消費動向を把握することができます。
ただし、留意点もございます。年収階級別の結果が作成されていないという点、また、既存統計を加工した統計ということで、公表データの二次利用の対象となっていないという点。これらの点に留意が必要でございます。
6ページを御覧いただければと思います。
検討に当たっての基本的な視点をおまとめしております。今回の消費水準の変化の反映は、全国家計構造調査に基づく定期検証の結果に対して、家計調査などに基づく消費動向を勘案するということを念頭に置いております。そのため、その指標の選定に当たっては、可能な限り、定期検証の考え方や手法との整合を取ることが望ましいと考えられます。
一方で、家計調査などの推計精度には一定の制約がございます。このため、定期検証と同じ手順で年齢、世帯人員、地域別の消費水準を設定するのは困難と考えられ、この点には留意が必要になろうかと思います。
7ページを御覧いただければと思います。
消費水準の変化の反映方法について整理をしてございます。生活扶助基準は年齢、世帯人員、地域別に細かく設定されているところでございますが、今回の消費水準の変化の反映は世帯類型や地域によって区分せず、全世帯一律の変化率で反映することが合理的と整理をしてございます。これは、家計調査などには推計精度の制約があること、また、過去の長期間の実績データを基に世帯類型や地域ごとの差異を確認したところ、どの区分でもおおむね同じ動きをしていたこと、これらを踏まえて整理をしたものでございます。
また、データの参照期間の関係では、全国家計構造調査と同じ10~11月の平均で見るか、あるいは年平均で見るか、これらについて検討いたしましたけれども、同様に推計精度や過去の実績を踏まえて年平均データが適当と整理をしてございます。
検討に当たって確認した過去の実績データについては、御参考までに8~11ページにお示ししてございます。
一部を御紹介させていただきますと、8ページを御覧いただければと思いますが、こちらでは2人以上全世帯について全国家計構造調査と家計調査の推移を比較してございます。
家計調査については、年平均に加えて9~11月の平均、これは平成16年以降では10~11月の平均としてございますが、これらのそれぞれの推移をお示ししてございます。どの系列もおおむね同じ動きをしていることが確認できるかと思います。
ただし、右側の変化率のグラフを御覧いただきますと、令和元年以降では年平均の動きがほかとは違う動きとなってございます。これは、令和元年の年平均には消費税引上げ前の駆け込みの影響が含まれることが考えられ、このようなケースについては留意をする必要があろうかと思います。
少し飛びまして、12ページを御覧いただければと思います。
各指標の標準誤差率とサンプル数をお示ししたものでございます。一般的にサンプル数が多いほど標準誤差率は小さくなり、ここでもその傾向が確認できます。一方で、総世帯では例外的に2人以上世帯よりも標準誤差率が大きくなっております。これは、単身世帯の精度が低いことが単身世帯を含めた総世帯で見る上では標準誤差率を高める形で作用しているものと考えられます。
14ページを御覧ください。
候補となる指標を評価する際の評価軸について整理してございます。
まず、1つ目については「定期検証との整合性」でございます。これは先ほどの基本的な視点の中でもお示しした観点でございますけれども、ここではさらに4つに細分化してお示ししております。1点目は低所得世帯の消費動向を把握できるということ。そして、2点目は様々な世帯類型が含まれるということ。3点目は世帯構成の変化の影響を除去できるという点。この点は、年齢、世帯人員、地域別に設定されている基準額に対して、今回、全世帯一律の変化率を適用するということを踏まえた観点でございます。そして、4点目については生活扶助相当支出を詳細な品目で設定できるというものでございます。
続きまして、大きく2つ目の観点でございます。「データの安定性」でございます。家計調査など細かな部分を見ようとすると、サンプル数が制約され、動向が不安定となる傾向がございます。基準改定では生活保護受給世帯の生活への影響を勘案して安定的な制度運営を図る必要があり、今回の消費水準の変化の反映に当たっては、この点を踏まえて、令和6年以降の2年程度という比較的短期間の消費水準を的確に捉えることが必要となってまいります。このため、定期検証との整合に加え、データの安定性についても十分に留意をしていく必要がございます。こうした観点から、推計上の誤差が小さいこと、また、時系列的な振れ幅が小さく、変動が安定していること、これらについても評価軸に加えてございます。
大きく3つ目の観点は「透明性」でございます。統計データの参照に当たって、公表データを用いるケースと個票データの特別集計結果を用いるケースがございます。その選択次第で第三者による検証可能性に違いが生じてまいりますので、この点も指標の特徴として整理をすることとしてございます。
最後に、4つ目は「全国家計構造調査の第1・十分位の動きとの類似性」でございます。生活扶助基準の設定は5年に1度の全国家計構造調査の結果に基づくことが基本であり、次期検証では令和11年の調査結果を参照することとなります。今回、家計調査などの結果を反映することによって、次期検証時に令和11年調査の結果との乖離を拡大させるようなことにならないよう、細心の注意を払う必要がございます。このため、指標の選定に当たっては、全国家計構造調査との類似性の確保についても勘案する必要があると考えられるところでございます。
15ページを御覧いただければと思います。
指標の候補とその考え方を整理してございます。
1つ目の候補については、「2人以上勤労者世帯の第1・十分位」でございます。これは定期検証との整合の観点から選定した指標でございまして、特に水準検証との整合を考慮したものになってございます。水準検証のモデル世帯は夫婦子1人世帯としてございますけれども、家計調査では十分なサンプル数が確保できないということを踏まえまして、ここでは2人以上勤労者世帯で代替する形を取ってございます。
2つ目の候補は「総世帯の第1・十分位」でございます。これも定期検証との整合の観点によるものでございますが、特に体系検証との整合を考慮して選定した候補になってございます。
3つ目の候補は「総世帯の全年収階級」でございます。これはデータの安定性の観点から選定したものでございます。第1・十分位ではサンプル数が少なく、誤差が大きくなる傾向があるということを踏まえまして、サンプル数が最も多く確保できる指標として選定したものになってございます。
4つ目の候補は「2人以上勤労者世帯の全年収階級」でございます。これもデータの安定性の観点から選定したものでございますが、総世帯では様々な属性の世帯が含まれることでデータが安定しなくなる可能性があるということを踏まえまして、一定の均質な集団に限定されるよう、2人以上勤労者世帯としているものでございます。
これらの4つを基本的な候補と考えてございますけれども、実際にデータを参照する際には幾つかの選択肢が考えられます。下側の※2の部分にございますとおり、年収階級第1・十分位の指標については、公表データから特別集計を行うことで年収に基づく下位10%の世帯の抽出を定期検証と同じ方法に合わせることができます。このため、特別集計結果を用いる場合を別の候補として整理することとしてございます。
また、※3にございますとおり、総世帯の全年収階級については、家計調査のほか、CTIミクロを活用することも選択肢となります。この場合についても別の候補として整理をすることとしてございます。
16ページを御覧いただければと思います。
御参考でございますけれども、第1・十分位の抽出方法の違いをお示ししたものでございます。総務省の公表結果から参照できる第1・十分位のデータについては、世帯人員ごとに区分はせず、総世帯における年収の下位10%を抽出する方法に基づいているものでございます。これに対し、定期検証では世帯人員ごとに区分して、それぞれの年収の下位10%の世帯を抽出してございます。
この結果、下側のグラフにお示ししておりますとおり、抽出されるサンプルの構成に大きな差異が生じてまいります。加えて、このような抽出方法の違いは指標の推移を見る上でも影響してまいります。
実際にどの程度の違いが出るかを確認した結果については、次ページに御参考としてお示ししてございます。適宜御参照いただければと思います。
18ページを御覧いただければと思います。
各候補の特徴と留意点について一覧におまとめしてございます。こちらは家計調査の公表データを参照する場合について、各評価軸の評価結果をまとめたものでございます。
候補のマル1とマル2については、定期検証との整合の観点から選定しております指標でございますが、年収第1・十分位を参照する指標ということになりますので、評価結果としても定期検証との整合の観点でより優位となる結果になってございます。
これに対して、マル3、マル4の指標についてはデータの安定性の観点から選定している指標でございます。サンプル数が多く確保できることで、評価結果としても標準誤差率や前年比の振れ幅が小さくなり、データの安定性の観点で優位となる結果になってございます。
また、この表の一番右端では、全国家計構造調査の第1・十分位との類似性について過去の実績データに基づく乖離率をお示ししてございます。全年収階級を参照するマル3とマル4の指標であっても、マル1やマル2と比べて必ずしも劣る結果にはなっておらず、類似性の観点では全年収階級であっても特段遜色のないことを示す結果となってございます。
この結果を見ると、「定期検証との整合性」と「データの安定性」はトレードオフの関係にあり、両方を兼ね備えた指標が存在しないということが確認できるかと思います。すなわち、どの指標を選択するかは、「定期検証との整合性」という観点と「データの安定性」という観点、このどちらを重視するかに依存すると言えるのではないかと思います。
19ページを御覧いただければと思います。
候補の評価結果の続きでございます。先ほどのマル1とマル2の指標について、特別集計結果を用いた場合の評価結果をここでマル5、マル6として整理してございます。年収第1・十分位の抽出がより精緻に行えるということに加えて、生活扶助相当支出も詳細な品目で算出できるなど、これによって定期検証との整合性の評価がより向上する結果になってございます。その一方で、標準誤差率などは依然として全年収階級の消費を参照しているマル3やマル4よりも大きくなってございます。
また、先ほどのマル3の指標についてCTIミクロを活用する場合の評価結果をマル7として整理をしてございます。CTIミクロは家計調査の精度向上を目的として開発された統計でございまして、家計調査が弱点とする総世帯の区分であっても標準誤差率が改善されることを確認できてございます。CTIミクロは年収第1・十分位の消費動向を参照することはできませんけれども、世帯の消費動向全体を見る際にはデータの安定性の観点でメリットのある指標であると言うことができるかと思います。
20ページから22ページでは、御参考までに各指標の評価を行う際に参照したデータをお示ししてございます。
このうち、20ページは前年比の振れ幅を評価した際のデータでございます。グラフや表を御覧いただきますと、時期によっては第1・十分位の振れ幅の大きさが際立っており、また、振れ幅を標準偏差という形で見ても第1・十分位が最も大きくなっていることが確認できます。
一方で、全年収階級であっても留意すべき点が確認されます。リーマンショックがあった平成21年やコロナの影響があった令和2年、この時期では総世帯の全年収階級の減少幅が最も大きくなってございます。このように、経済情勢が特異であった時期において全年収階級の動きは第1・十分位と乖離が見られておりまして、このような点には十分に留意が必要になろうかと思います。
少し飛んで、23ページを御覧ください。
データの安定性向上のための方策について検討した結果をお示ししてございます。
まず1つ目は第1・五分位を参照する方策でございます。第1・五分位を参照することで第1・十分位よりも多くのサンプル数を確保することができますので、標準誤差率や前年比の振れ幅が抑制されることが期待されるところでございます。実際に実績値を確認しても、若干程度数値の改善が確認されております。ただし、あくまでも若干程度というところでございますので、第1・十分位の変動が特異なものでないかを補助的に参照する指標として活用することが考えられるのではないかと思います。
2つ目は世帯分布調整でございます。指標の評価軸としても整理をしていたものでございますが、消費水準の変化の反映に当たっては、世帯構成の変化の影響を可能な限り除去することが望ましいと考えられます。実際に個票データを用いて特別集計を行うことにより、世帯構成の変化を除去して消費水準の変動を把握することが可能となります。特別集計を行うことができないCTIミクロであっても、公表値を基に十分な結果を得られる計算方法が存在することを確認してございます。一方で、第1・十分位を参照する場合は、年齢・世帯人員別のサンプル数が十分に確保できないことで世帯分布調整の有効性が限定的となる点に留意が必要でございます。
24ページを御覧いただければと思います。
前ページの続きでございます。3つ目の方策としまして、中央値を参照する方策の検討結果をお示ししてございます。中央値は一般的に平均値よりも外れ値の影響を受けにくく、変動が安定することが期待される指標になってございます。しかしながら、実際のデータを確認しましたところ、第1・十分位や第1・五分位の中央値の変動は平均値に比べて抑制されているか、必ずしも明確とはなってございませんでした。そもそものサンプル数が少ないことで、変動を抑制する効果が限定的となっている可能性などが考えられます。
4つ目は3か年移動平均を参照する方策でございます。前年比について3か年の移動平均を取ることにより、変動を平滑化してトレンドを見ることが可能となります。実際のデータを見ても、3か年移動平均のほうが前年比の振れ幅が小さくなることが確認されております。ただし、移動平均は前年以前の消費の変動が計算上含まれることになりますので、これによってその動向はリアルタイムの動向よりも遅れて現れてくる場合があることに注意が必要となってまいります。
25ページから29ページでは、御参考までに4つの方策の検討に当たって確認したデータをお示ししてございます。こちらは適宜御参照いただければと思います。
少し飛びまして、30ページを御覧いただければと思います。
物価・賃金と消費の関係性についてまとめたものでございます。今回の経済指標の整理に当たって、物価や賃金については、消費実態との均衡の観点よりも購買力維持などの観点との親和性が高いこと、また、これまでの定期検証では消費を参照してきたこととの整合性を勘案しまして、参考指標という形で位置づけた上で消費との関係性を整理することとしてございます。
取りまとめの抜粋部分ではその整理結果をお示ししてございます。上から3つ目、それから、4つ目の○のところにございますとおり、物価は実質経済が変動する中で消費水準や生活水準の変化を直接測定できるものではなく、また、賃金も消費と完全に連動する指標ではないことに留意が必要となります。
その一方で、一般的には、実質可処分所得が増加する局面において消費者マインドが改善し、消費が物価以上に増加するなど、物価や賃金と消費との間には一定の関係性があると考えられます。また、過去の長期間の実績データを見てもそうした関係性が実際に確認されてございます。
このように、物価や賃金は商品のトレンドを見極める上で重要な要素となると考えられますので、一般低所得世帯の消費実態を踏まえた基準改定を行うに当たって、物価や賃金も含めた経済全体の動きを確認していくことも重要ではないかと考えられます。
32ページを御覧いただければと思います。
最後に、経済指標を参照する際の留意事項を整理してございます。
取りまとめの抜粋部分を御覧いただければと思います。今回、考えられる指標の候補を整理いたしましたが、いずれを参照する場合であっても統計的な誤差が含まれることは避けられないと考えられます。
実際に過去の推移を見ても、第1・十分位を参照する際には前年比の変動が大きくなりやすい傾向がございます。また、全年収階級を参照する場合であっても、リーマンショックや消費税の引上げ、パンデミックといった特殊要因によって大きく変動し、第1・十分位の動きと大きく乖離するケースが見られてございました。こういった点には留意をする必要があろうかと思います。
このため、どのような指標を参照するかにかかわらず、所得階層間で消費の動向に大きく乖離が生じていないかを確認する必要があろうかと思います。また、乖離が生じている場合には、その背景について、物価や賃金などの関連指標も含めて可能な限り把握することも必要になると考えられます。その上で、基準改定の必要性を慎重に見極めて、総合的な政策判断を行うことが求められるものと考えられます。
33ページを御覧いただければと思います。
以上で御紹介しました経済指標の整理結果を踏まえ、今回御議論いただきたい点をお示ししてございます。
マル1は消費動向の反映方法についてでございます。今回の整理の中では「全世帯一律の変化率で反映することが合理的」とし、「年平均データを用いることが適当」としてございましたけれども、このような反映方法についてどう考えるか、御意見などを頂戴したいと思います。
マル2は経済指標の選択についてでございます。今回、特別集計のケースなども含めて7つの指標を候補としてお示しし、それぞれの特徴と留意点を整理してございます。先ほど御紹介しましたとおり、「定期検証との整合性」と「データの安定性」はトレードオフの関係にあること、また、どの指標であっても一長一短があり、本来の一般低所得世帯の消費動向を捉える上で一定の限界があることなどが確認されてございますけれども、こうした結果を踏まえ、どの指標を選択することが適当と考えられるか、御意見をいただきたいと思います。
なお、経済指標の選択に関しましては、令和6年以降の足元の動向についても確認をしていく必要があろうかと考えております。このため、今回各委員のお考えを一旦お伺いした上で、また次回以降の適当なタイミングで足元のデータをお示しして、改めて御議論いただくことを想定してございます。
マル3はデータの安定性向上の方策についてでございます。第1・五分位を参照するなど、4つの方策について検討した結果を御紹介してございますが、これらの中で活用するとよいと考えられる方策があるか、御意見をいただきたいと思います。
マル4は物価と賃金に関する指標についてでございます。今回は、物価と賃金を参考指標として位置づけ、消費との関係性を整理してございますが、その結果も踏まえ、物価・賃金を参照することについてどのように考えるか、御意見を頂戴したく思います。
マル5は経済指標を参照する際の留意事項についてでございます。先ほど32ページで御紹介したもののほかに留意すべき事項があれば、御指摘をお願いできればと思います。
最後にマル6でございます。全体を通じて、今回御紹介した内容以外に検討すべき観点あるいは参照すべきデータなどございましたら、御指摘をいただきたいと思います。
資料1につきまして、事務局からの説明は以上でございます。御審議のほど、何とぞよろしくお願いいたします。
○岩村部会長 ありがとうございました。
ただいま事務局から説明をいただきましたが、これについて御質問、御意見などをお伺いする前に、事務局がこの経済指標の整理を取りまとめるに当たって、この部会から宇南山委員、村田委員にコメントをいただいたということでございます。そこで、まずお二人の先生方から事務局の説明に補足等があればお伺いしたいと思います。
それでは、まず宇南山先生、いかがでございましょうか。
○宇南山部会長代理 ありがとうございます。宇南山です。
今回の整理につきましても参画させていただきまして、いろいろと議論させていただきました。その中で、今回の部会に報告する資料ということで、できる限り部会の有識者としては、これが正解ですというようなものを提示するのではなくて、有効な候補、使えるだろうと考えられるものをなるべく幅広く提示するということを心がけました。ここに示させていただきました候補は、一定の基準を満たしているというようなもので、非常に限定的ではありますけれども、利用可能なものの中ではほぼ全部だと思っていただければと思っております。
その上で、今日、事務局のほうからの説明では、消費の指標、特に家計調査を使った指標というものを中心に御説明いただいたのですけれども、最初、有識者としては、消費のデータというのはぶれの大きい統計として知られているので、物価などでコントロールできないか、というのをかなり議論しました。しかし、やはり定期検証というものがあって、5年に1度は必ず答え合わせをしなければいけないという前提の下では、安定しているということはあまり意味がなくて、毎年毎年の積み重ねの結果として最終的に5年後の姿として正解に近づく必要があります。物価の動きを実際に確認してみますと、インフレのあった時代、1980年代なども含めて見てみますと、必ずしも消費動向とは一致していないので、足元、インフレだけが上がってきている状況では、物価をコントロールすれば一定程度うまく反映できるように見えるのですけれども、これが長期的な視点に立てばやはり不十分だろうと。5年に1度の定期検証の際に大幅な改定をしなければいけない。それが上方になるか下方になるか分からないけれども、改定をしなければいけないような状況が予想されるので、やはり論理的には一致しているはずの消費をメインの指標とせざるを得ないという合意がありました。
一旦それを認めますと、データが家計調査しかないというのは実質的には限界としてありまして、家計調査をどのように加工するかということに論点が絞れまして、今日御報告していただいたような議論ができました。
その上で、繰り返しになりますが、定期検証との答え合わせに向けて整合的なものでなければいけない、5年に1度の定期検証とできるだけ同じ手順を踏みたいということで、整合性を論点として議論しました。整合性には大きく2つあると私は考えていまして、論理的整合性、つまり、低所得者を対象に5年に1度やっているのだから、手順も低所得者ではなくてはいけないというような形式的な整合性が一つの論点としてあり得ます。一方で、結果としての動きの類似性という意味で実証的な整合性というものも考えられます。実証的な整合性は、必ずしも論理的な整合性が高い指標ほど高いとも言えないということで、あえて高所得者世帯も含んでしまうような全世帯を使うということも、論理的にはおかしいわけですけれども、実証的には十分耐えられる。世帯属性さえ固定できれば、どの世帯属性も日本の場合はかなりパラレルに動いているので、実証的には全世帯でも問題なさそうだというのがおおむねの結果だと考えております。
また、今日御出席でない委員も含めますと、公表データを使うということに対して非常に強い御意見がありまして、マイクロデータを使うというのは一定程度データの安定性や整合性を高める効果はあるのですけれども、そんなに大きい効果がないなら公表データを使ったほうがいいのではないかというような意見があったこともここで述べさせていただければと思います。
私としましては、ここに出した指標はどれも一定の程度の妥当性があると思いまして、最終的にその中でも好みはあるのですが、それについては後ほど委員として発言させていただければと思います。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
それでは、村田委員、お願いいたします。
○村田委員 ありがとうございます。村田です。
宇南山先生から、ここにある指標は一定の基準を満たしているという分かりやすい説明がありまして、私も同意いたします。
それも踏まえて、私から補足させていただきますと、先ほど事務局からも丁寧な御説明がありましたが、今日の資料6ページでは、検討に当たっての基本的な視点として、整合を取ることが望ましい。ただし、2つ目の○にあるように、統計精度に一定の制約があることを踏まえ検討していった。家計調査は、個々の家計の出来事などによりぶれも大きくなるという特性を持つことも踏まえて検討しまして、14ページの評価軸として、定期検証との整合性、データの安定性、透明性、大きく分けるとこの3つの軸が指摘された。透明性については、宇南山先生からもご説明ありましたように、今日出席されていない先生から、公表データで一般の方にも分かるような指標が有用であるのならば、その点も踏まえて検討したほうが良いという御意見をいただき、透明性という軸も入れたという経緯がございました。
あと、データの検証に当たって、今はインフレ期ということで、今日お示しいただいた資料で、昭和59年から始まっているのは、当時は物価が上昇していたことを踏まえ、その頃でもこの家計構造調査と家計調査が似た動きをしていたか検証すべきということで、遡ったデータも用いて検証したということもございました。
最後に、どの指標が良いという方向性を示すものではなく、こういう観点からはこういう指標があると整理したものと理解しております。
以上になります。
○岩村部会長 宇南山先生、村田先生、補足の説明をいただきましてありがとうございました。
それでは、ほかの委員の皆様からも御質問、御意見があればお伺いしたいと思います。
ただ、今回、消費水準の変化の反映において参照する指標の候補が幾つか提案されているところでありますけれども、事務局の説明でもお話がありましたように、この件については次回以降も議論をいただくということを想定しておりますので、今日は幅広く御意見を頂戴できればと思います。
どなたからでも結構ですので、御発言があればお願いしたいと思います。
では、宇南山先生、どうぞ。
○宇南山部会長代理 ありがとうございます。
私、先ほど申しましたように、一定の基準を満たしているという意味では幅広く出したところではありますが、私自身の考え方からしますと、やはり第1・十分位や第1・五分位などの低所得者に絞るということがサンプルサイズの点で非常に不利で、不安定になる。それに比べると、日本の場合はということだと思いますが、一定程度の高所得者と低所得者は多くの時点で似た動きをしている。変化の観点で言えば似た動きをしているということで、私は幅広い世帯を含む指標で構わないのではないかということが一個あります。
もう一つ、日本の消費動向を見た場合に、最も大きいのは世帯人員が減少していくということで、世帯規模が小さくなっていくことで消費水準が変化しているというのが長期のトレンドとしてはあります。その意味では、それをうまくコントロールできるようなデータが望ましいのではないかと。同じような世帯類型に限定しようとすると、世帯人員別の集計をするとしている統計か、もしくは個票データを使って独自に世帯情報を集約するという方法が必要になる。
その点で考えますと、CTIミクロという総世帯を対象にしている統計が適切と考えます。家計調査にとどまらず、家計消費状況調査やモニター調査という複合的な統計を使っていて、それを総務省のほうで工夫して合成しているという意味で、ほかの家計調査の系列に比べると情報量がより多いということになります。さらに、CTIミクロですと、事務局の説明にもありましたように、世帯の分布調整値という世帯の構造を固定した系列というものも公表されています。さらに、このCTIミクロでは、生活扶助相当の支出項目をある程度の精度で抽出することもできるので、私はCTIミクロを使うのが様々な点で望ましいのではないかと考えます。しかも、公表データで利用可能なので、事務局の負担も小さいですし、透明性も高いというような観点からも望ましいものです。恐らくは、高所得者が比較に入るということについての議論はあろうかと思いますが、CTIミクロがいいのかなと思っております。
私の意見は以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
それでは、オンラインで栃本先生、お手が挙がっていますのでどうぞ。
○栃本委員 どうもありがとうございました。
まずは、今回、事務局のほうで御発表され、そして、審議会から今のお二人が入られて議論していただいたことで非常に明らかになったことが多いので、非常に助かりました。
それともう一つは、今、宇南山先生が話された最後の2つのことなのだけれども、今まで、全世帯との比較した場合、またそれ以外について、第1・十分位以外で見た場合、第1・十分位以外のところで見た場合の問題点について今までの審議会で常々議論はあったのだけれども、今回、実際にはそれほどの問題はないというのかな。そういうことが明らかになったというのは非常に大きいと思いました。
それともう一つは、審議会で当初新しい手法について事務局から提示がありました。活用できるデータや取り入れられるものは無いかという事務局に提示です。そういうものの開発と議論があったわけなのですけれども、先ほどの宇南山先生の一番最後のお話のとこについてですが、新しい手法、事務局がこれでどうですかという議論を最初したときに、私は積極的に取り入れるべきという事を述べましたが、審議会の委員の先生方の発言は比較的懐疑的だった、あまり積極的ではなかったような感じがしたのです。ところが、今回きちんと事務局のほうでしていただいて、有効であるというので活用できるということなので、これを取り入れるということは今回の審議会、基準部会においては非常に大きい前進だと思うのです。
このCTIミクロについては、当初から私は有望ではないかと。もちろん私は専門ではありませんけれども、これはやってみる価値があるのではないかということを申し上げたわけですけれども、今回、実際にCTIミクロというものを専門家の4人の方、それと厚生労働省の担当官の人たちが加わって作業していただいたので、有効であるというので、今回の基準部会の検証作業の新しい進んだ部分といいますか、そういう点では非常に大きいものがあると思いました。
それともう一つ、先ほど4人の先生方の中には透明性という観点からというお話があったのですけれども、それになぜそんなにこだわらなければいけないのかというのが分からないので、その部分をどなたか説明していただけたらいいと思うのです。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
最後の御質問、御要望については、どなたに御説明をいただくのが一番よろしいのか。
では、宇南山先生、よろしくお願いいたします。
○宇南山部会長代理 透明性については簡単な話でありまして、こういうルールでこの指標に即して調整していきますというときに、第三者が同じ計算を公表データでできるかどうかという観点でありまして、マイクロデータを使ってこの世帯属性に合わせましたというと、どうしてもマイクロデータを使う場合には外れ値の処理などで何が行われているのかよく分からないということがあり得るということで、公表されている情報だけで厚生労働省がやった計算が復元できるかどうかというのは、政府に対する信頼性の観点から重要だという話だと思います。
○栃本委員 分かりました。
ただ、その場合でも、実際に事務局というか基準部会での作業において、この部分についてはこうした、ああしたということを子細に説明するということであればと言うと変なのですけれども、そのこと自身で超えるということはやはり難しいのですか。
○宇南山部会長代理 恐らく手元にないと、そこは信頼関係の問題だとは思うのですけれども、文字どおり書いてあるデータを使って計算したら、なるほど、こういう数字かというのが確認できるということが重要だとおっしゃる先生がいらっしゃって。
○栃本委員 やはり再現性というのがないと駄目だというのはあらゆる意味で常識でもあるから、それはよく分かるのですけれども、やはり専門的な分析とかそういう場合にはこういうようなことは発生すると思うのですよね。その場合の手続論といいますか、手続的瑕疵があるとよくないけれども、その部分の詳細な説明というものが重視されるのであってということは大事だと私は思うのです。
先生、どうぞ。
○宇南山部会長代理 よろしいですか。
ただ、この意味での透明性が絶対的に守られるべきだというよりは、評価軸の一つで、実際にやってみるとマイクロデータを使っても言うほど改善はしなかったというのが前提にあって、この程度の計算をするのでマイクロデータを使うのだったら、公表データのほうがいいのではないかというような比較軸として入れているという観点です。
○栃本委員 分かりました。一番最後の部分もそういうお話を今この場でお聞きすることがやはりとても重要ということだと思いますので、よく分かりました。どうもありがとうございました。すみませんでした。
○岩村部会長 ありがとうございました。宇南山先生もありがとうございました。
それでは、嵩先生から手を挙がっていますので、よろしくお願いいたします。
○嵩委員 御説明ありがとうございました。
まず、今の最後の点についてのところなのですけれども、私も公表データがいいとは思っております。行政の判断過程については、説明をする責任があるかなと思いますので、データが十分に第三者から検証できないものになっていますと、やはり説明責任を尽くしたとなかなか言い難いときもあるかもしれませんので、やはりここは公表データをベースに考えるのがいいかなと私は思いました。
その上で1点質問と、あとはちょっとしたコメントになるのですが、まず質問としましては、18ページのところなどで先ほど御説明いただいたところで、あと、冒頭の宇南山先生からの御説明にあったところで、論理的な整合性と実証的な整合性というところなのですけれども、私は素人的に論理的に第1・十分位なのではないかと思ったのですが、先ほどの御説明、御議論などを伺っていまして、どう判断すべきか考えているのですけれども、この資料18ページのところで総世帯とか2人以上の勤労者世帯、マル3、マル4のところですが、これは定期検証との整合性はバツになっているのですけれども、一番右の全国家計構造調査との類似性というところ、第1・十分位との類似性というところで、そこは乖離率がそれほど悪くなく、マル1の乖離率よりもむしろ低いという感じに出ていると思うのです。これは先ほどのバツとなっているところは論理的な整合性、論理的にはバツだけれども、実際に見てみたら乖離率はそこまで言うほど悪くないというものとして捉えてよいのかと。もしそうであるとすると、マル3、マル4というのも十分候補として有力になってくるなと感じているのですけれども、ここのデータというか資料の読み方について、今の理解でよいのかというのをお聞きしたいと思います。
あと、コメントというのは、今回このインフレの時期にこのように直近データを参照する、家計調査の結果を参照するのは非常に重要だと思っていまして、ただ、今後毎回5年ごとにそのようなことをしていくのかということについても、どこかのところで検討が必要かなと思っております。個人的にはなるべく直近のデータも参照し続けるということが重要かなと思っていますけれども、今回やるのは必要として、今後もどうするのかということも併せてこの部会で検討が必要かなと思ったところになります。
以上になります。
○岩村部会長 ありがとうございます。
1点目の御質問について、事務局のほうでお答えいただければと思います。
○榎社会・援護局保護課生活保護統括数理調整官 今、嵩先生から御指摘、御質問いただいた点でございますが、先生がおっしゃっていただいた御理解のとおりでございます。18ページにおいて各指標の特徴などを整理してございますけれども、ここでお示ししている定期検証との整合性は、先ほどの宇南山先生のお言葉をお借りすれば、あくまで論理的・形式的な観点から評価をした結果でございます。マル3、マル4について年収階級第1・十分位の評価をバツとしているのは、単に見ているデータの範囲、参照の範囲が第1・十分位よりもかなり広い範囲を見ているといった形式的な観点でのみ評価を行ったものでございまして、実証的な観点の評価というのは一番右端の類似性のところで評価されるべきと理解しております。
○岩村部会長 嵩先生、よろしいですか。
○嵩委員 分かりました。ありがとうございました。
それを踏まえてまた引き続きの検討ということですので、また検討したいと思います。ありがとうございます。
○岩村部会長 ありがとうございました。
オンラインの先生方がお二人とも発言されたのですが、対面の会場の先生で。
それでは、若林先生、どうぞ。
○若林委員 ありがとうございました。若林です。
私からは、ショックについての話をさせてください。基本的には、私も、第1・十分位の傾向と全世帯の傾向が似たような動きをしていることから、安定性の観点で全世帯を見るということについては納得できました。
ただ、1つだけ気になっているのは、ショックが起きたときの動きです。20ページから21ページの、2人以上世帯における生活扶助相当支出の変化率の推移を見ると、ショックが大きいときには、基本的に全年収階級のほうが動きが大きくなっています。これについては、恐らくこれまでの話にも出てきたように、第1・十分位の人たちは総消費に占める必需品の割合が高いのに対して、全世帯を見れば、贅沢財などの消費の変化も表れてくるためではないかと思いました。ショックによって減るものは、恐らくそうした消費なのではないかと考えられます。
ですので、基本的には、私もこの考え方、この方針でよいと思いますが、どういう消費がどのような動きをしているのかという点については、一応確認してもよいのではないかと思いました。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
ほかにはいかがでございますか。
それでは、永田先生、どうぞ。
○永田委員 ありがとうございます。
先ほどの宇南山委員の御説明を伺い、CTIミクロを用いることの合理性については、よく理解できました。その上で、定期検証との論理的な整合性という観点から、一点申し上げたいと思います。生活保護基準は最低生活の水準を規定するものであることから、多少の統計的な不安定さや技術的な複雑さがあったとしても、一般低所得世帯の生活実態をできる限り直接参照すべきだ、という考え方もあるのではないかと思います。
その観点から見ると、低所得層を直接参照し、単身世帯や無職世帯等も含み、さらに世帯人員別の抽出や世帯分布調整も可能であるマル6の「総世帯・年収階級第1・十分位の特別集計」が、理念的、論理的には、定期検証の考え方に最も整合するのではないかと考えます。
もちろん、私は統計技術の専門家ではありませんので、宇南山委員から御説明があったように、低所得層と全年収階級の消費動向に大きな乖離がなく、より安定性や透明性の高いCTIミクロを用いることに十分な合理性があるのであれば、それも選択肢になり得ると思います。ただ、定期検証との論理的な整合性という点では、マル6が最も適合的ではないかということを申し上げておきたいと思います。
併せて、例えばマル6を主たる判断指標とし、CTIミクロのような安定性の高い別の指標を、その妥当性を確認するための検証指標として用いるなど、主指標と検証指標を組み合わせた二段構えの方法が可能かどうかについても、御検討いただければと思います。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
栃本先生、お手が挙がっていますのでどうぞ。
○栃本委員 今の永田先生の御発言なのだけれども、第1・十分位で見るというのは基本中の基本なのです。そこから外れるということはないのですよ。問題は、それを補足するなりするものとしてどういうものが実際に使えるかということだと思うのです。さっきもお話ししたように、一番最初、CTIミクロについての議論のときに、基準部会で比較的あまり肯定的というか賛成する人は少なかったのです。少ないというか、まだやってみていなかったからということもあるのですが、私は賛成していましたけれども、やはり新しいものを試みる。もちろん試みるだけでは駄目なのですけれども、今回は調査研究というか検討というのを相当しっかりとされていますので、やはりCTIミクロもそうだし、そして、第1・十分位ではなくてもっと幅広い全世帯というか、そういうもので見ることで比較してみるということ、それがそれほどおかしなことではないということは明らかになったわけだから、それはこれからあと何回かするか分からないけれども、きちんと見ていくことは必要だと思うのです。
それともう一つは、前もお話ししたように、第1・十分位との比較だけだと、前はデフレ基調のときでの話だったのだけれども、今は物価とか賃金などのインフレ基調の中での生活保護基準の在り方を考えなければいけない、そう考えた場合、前回の議論のように社会的経費、支出であるとか、また、相対的収奪が起こっていないかどうかということを見るための一つの物差しとして、第1・十分位とだけの比較で見るというのはよくない。というのは、第1・十分位は低所得、収入の低い人たちではあるのだけれども、それで生活保護の被保護世帯とは、根本的にと言ったらあれだけれども、条件が違うわけですよね。
したがって、相対的収奪とかそういうものを考えるのであれば、第1・十分位を見るのはいいけれども、それだけではダメで、それ以外の世帯所得層との比較で見ることはやはり重要であるということだと思うのですよね。永田先生はそのことをおっしゃったということではないのだけれども、前回の議論を踏まえると、前回の議論をどのような形で最終的に基準部会における水準というものを検証するための議論として生かしていくということでは、今申し上げたようなことというのは繰り返し私としては申し上げておきたいなと思いました。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
そのほかいかがでございましょうか。
村田委員、どうぞ。
○村田委員 村田です。
2点申し上げたいのですが、1点目は私もこの段階でどれが良いと言うつもりはないのですが、整合性と安定性のトレードオフという中で、16ページでは、第1・十分位で見ると単身世帯が多くなることがデータではっきり現れているので、抽出方法としてはマル1ではなくマル2を採用したほうが適切かと思っております。
2点目は先ほどの若林先生の御意見と重複するのですが、20ページを見ますと、何か大きなショックがあったときに、全世帯の動向と低所得世帯の動向が異なることが起こり得るという点です。令和2年では、低所得世帯の落ち込みのほうが小さかった。これはコロナの下で高所得世帯の人は外出できなくなりレジャーなどの消費が落ち込んだことが恐らく大きいかと思います。一方で、平成23年には、むしろ低所得世帯のほうが落ち込んでいます。今後、将来的に何が起こるのかは予見不可能な部分もありますので、部会で議論していく上で、「この指標が第1候補」としつつ、参照すべき指標の候補も示し、そのときの状況によって参照し、判断することができると、望ましい判断に資するのではないかと思っております。
○岩村部会長 ありがとうございました。
よろしゅうございましょうか。
それでは、第1の議題についてはこの辺りでということにさせていただきたいと思います。
次に、議事の2番目に移ります。2番目は「固定的経費割合の算出方法について」でございます。
まず、事務局から御用意いただいている資料についての説明をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○榎社会・援護局保護課生活保護統括数理調整官 事務局でございます。
それでは、資料3、固定的経費割合の算出方法について御説明いたします。
こちらの資料につきましても、先般整理いただきました検証作業の方針に沿って、実際に作業した結果をお示ししているものでございます。具体的には、令和6年の全国家計構造調査の個票データを用いて、どの品目が固定的経費に該当するかを判定した結果などをおまとめしてございます。
1ページを御覧いただければと思います。
固定的経費割合について、定期検証における位置づけを改めて確認しておきたいと思います。固定的経費割合は、水準検証において年収階級第1・十分位が比較対象として適当かどうかを確認するための指標の一つとして設定しているものでございます。エンゲル係数と同様に、割合が低いほど世帯の厚生水準がよい状態であることを表すというものでございまして、水準検証の際には、夫婦子1人世帯の第1・十分位について固定的経費割合の時系列的な変化を確認することとしてございます。
このように、固定的経費割合は一般低所得世帯の生活に状況の変化がないかどうかを確認する観点から設定している指標となってございます。
2ページを御覧いただければと思います。
6月に整理いただいた作業方針を改めてお示ししてございます。固定的経費の算出方法については、令和4年検証と同様の手法によることとしてございました。具体的には、ページの下側にございますとおり、一つ一つの品目について、こちらでお示ししております回帰式を基に5%の有意水準で固定的経費の判定を行うこととしてございます。使用するデータは、全国家計構造調査の中でも夫婦子1人世帯の全年収階級を用いることとしてございます。
令和4年検証までは、品目の判定、それから、固定的経費割合の算出に当たって消費支出額を用いることとしてございました。一方で、これまでのこの部会の議論の中では、消費支出額は教育など公的な制度変更の影響を受ける可能性があるので、生活扶助相当支出額に置き換えるべきではないかというような御意見も頂戴しているところでございまして、今回は2つのパターンで品目の判定を行い、その結果を見てどちらを採用するか検討するという方針としてございました。
3ページを御覧いただければと思います。
6月の段階で整理いただいた作業方針の続きでございます。固定的経費の判定に係る細かな取扱いをお示ししてございます。令和4年検証と同様に、小分類単位での判定を基本とするという点、また、有意でない場合であっても上位項目の品目で代替するというようなことはしないという方針を整理してございました。
4ページを御覧いただければと思います。
今回の作業内容を改めてお示ししてございます。これまでにいただいた御意見を踏まえまして、今回は2つの手法のそれぞれで固定的経費等の判定を行うこととしてございます。具体的には、この下側の表にございますとおり、令和4年検証と同様の手法となる手法のマル1と、回帰式において消費支出額を生活扶助相当支出額に置き換えた手法マル2、このそれぞれについて固定的経費等の判定を行うこととしております。
なお、回帰式の右辺に出てまいります消費支出額については、令和4年検証の際に、内生性の問題を考慮して別の回帰式から推定される理論値を用いることとしてございます。今回は、手法マル2のほうでも同様に理論値を推定して用いることとしてございます。
5ページを御覧いただければと思います。
各手法それぞれの判定結果をお示ししてございます。下側で表がございますが、この表の中で品目ごとに手法マル1、手法マル2、そして、令和4年検証の判定結果、それぞれを整理してお示ししてございます。
固定的経費と判定された品目については、青色で網かけをしてございます。こちらを御覧いただきますと、令和4年検証と同様に、固定的経費は食料、光熱・水道の品目を中心に構成される結果となってございます。
一方で、個々の品目を細かく見ていきますと、一部においては令和4年検証の判定結果から入れ替えが生じてございます。具体的には上段の1つ目の○のところにおまとめしてございますが、前回は固定的経費に含まれておりました「家賃地代」、「保健医療用品・器具」、「たばこ」の3品目が今回は固定的経費から除外されております。逆に、前回は有意とはなっていなかった「学校給食」と「医薬品」の2つは今回固定的経費に追加される形になっております。
また、手法マル1と手法マル2の判定結果を比較いたしますと、手法マル2では「調理食品」が固定的経費に追加され、「身の回り用品」が変動的経費から除外されるという結果になってございます。そのほか、手法マル2は生活扶助相当支出に範囲を限定しておりますので、この限定に伴いまして「学校給食」と「自動車等維持」が固定的経費から除外され、また、「教科書・学習参考教材」が変動的経費から除外される形になってございます。
6ページを御覧いただければと思います。
各手法の判定結果に関するデータなどをお示ししてございます。
左側の表については、回帰式の中で用いることとしておりました消費支出などの理論値の推定結果でございます。
また、右側は固定的経費の判定結果を一覧にして、おまとめをしているものでございます。赤字で表示している品目については、手法によって判定結果が異なる品目になってございます。繰り返しになりますけれども、手法マル1と手法マル2は「調理食品」が含まれるか否か、この点が大きな違いとなってございます。
続いて、7ページを御覧いただければと思います。
こちらも各手法の判定結果に関するデータでございます。固定的経費や変動的経費の判定に関して、各品目の判定結果は先ほど5ページのほうでお示ししたとおりでございますけれども、こちらのほうでは各品目ごとに実施した回帰分析の結果をバックデータとしてお示ししたものとなってございます。
手法マル1と手法マル2では「調理食品」に係る判定結果が異なっておりましたけれども、今回この7ページの「調理食品」の部分を御覧いただきますと、どちらの手法であっても回帰係数やt値、これらには大きな差が見られていないところでございます。すなわち、どちらの手法でもおおむね同じ判定結果であると解釈することも可能な結果ではないかと感じてございます。
最後、8ページを御覧いただければと思います。
最後に、固定的経費の算出方法の検討に当たって、今回御議論いただきたい点をおまとめしてございます。
1点目については、今回の判定結果の妥当性についてでございます。令和4年検証の判定結果から一部変更される結果も見られてございますけれども、この結果に関して何か留意すべき点などありましたら御指摘をいただきたく思います。
2点目については、手法の選択に関する論点でございます。手法のマル2は、教育分野などの制度変更が影響を及ぼす可能性を考慮しまして設定していた手法でございます。また、判定結果も手法マル1に比べ一部に差異が生じる結果となってございます。このような元々の趣旨、それから、実際の判定結果なども踏まえまして、今回の定期検証においてどちらの手法を採用することがより適当と考えられるか、皆様の御意見を頂戴したく思います。
資料3については以上でございます。御審議のほど、何とぞよろしくお願いいたします。
○岩村部会長 ありがとうございました。
ただいま、議事の2番目について御用意いただいた資料の説明をいただきましたけれども、これにつきまして御質問、御意見がありましたらお願いしたいと思います。いかがでございましょうか。
では、宇南山先生、どうぞ。
○宇南山部会長代理 ありがとうございます。
こちらのところ、固定的に分類されるか変動的に分類されるかという点で、手法1でも2でも、大きく言えば令和4年検証であっても、ほとんどの品目は一緒だという点で、その意味では、財の性質というのはそんなに変わるものではないので、ここのところは問題ないのです。私が考えていることはこの固定的経費割合の計算をどういうふうに使うかということでありまして、恐らくは前回の調査のときの固定的経費割合と今回の固定的経費割合を下位10%の人の世帯で比較し、それが上がっていたりすると生活が苦しくなったのではないかというような扱われ方をするのだろうと思います。
その意味では、この手法を決めたときに私は言った記憶があるのですが、生活扶助相当でやったらどうかというのは、ここの固定か変動かの割り振りが大きく変わるとは思ってはいないのですが、分母の数字が令和4年検証のときに使っていたデータと今回の検証に使うデータがほぼ同じものになるはずだということで比較が可能になるのです。例えばもっと広い定義で言ってしまうと、先ほど来事務局から説明もありましたが、学費の無償化であるとか、そういったものが行われた場合、教育は変動的経費だから固定的経費割合には関係ないよというふうには見えるのですけれども、分母のほうで教育費が取り除かれてしまうことになります。分子が同じままで分母が小さくなるので、あたかも今回の検証だと固定的経費割合が上がったように見えてしまう。
そういう問題だと思いますので、今回のところでお見せいただいた範囲ではどちらでやってもよさそうということなのですけれども、最終的にこのこのように定義された固定的経費割合を使う際には、できる限り制度的な変更の影響を受けるような品目は除外した分母でやらないと、正しい比較にならないのではないかというところです。それを今言うべきなのかどうかは分からないのですが、固定的経費の分類はこれで妥当だと思いますが、実際にこれを使って検証する際には少し気をつけないといけないのではないかというのがコメントです。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
ほかにはいかがでございましょうか。
では、栃本先生、どうぞ。
○栃本委員 今の部分ですけれども、もともとこの固定的経費の算出方法で、4ページ目にある生活扶助相当支出額というので、手法2のほうですよね。これは大分前の審議会で宇南山先生がこの御指摘というか、お話しされたから行ったのだと思うのだよね。
宇南山先生、そうですよね。
○宇南山部会長代理 だと思います。
○栃本委員 そのはずですよ。それで、事務局が丁寧に宇南山先生の御発言を受けて、実際にこれをやってみたわけで、やってみた結果どうだったかということで、今日の事務局の8ページ目の確認事項の2つの○について、今、宇南山先生がコメントされたという理解でよろしいのですか。
○宇南山部会長代理 私はこの1、2はあまり主要な論点ではないのではないかというような趣旨になろうかというと思います。
○栃本委員 そうですよね。ということなので、逆に言うと、宇南山先生が前に審議会で今までの分母を消費支出全体ではなくて、やはり生活扶助相当支出でやって確認しなくてはいけないよということをしてみた結果、それについてのコメントというのをもう一回だけおっしゃっていただけますか。
○宇南山部会長代理 今回は固定か変動かの結果は出ているのですけれども、固定的経費割合そのものは恐らく提示されていなくて、前回との比較もしていませんので、この段階では固定的経費割合は機械的にやったルールに基づいて品目を定義するのは構わないのではないかと。ただし、実際にその結果を見せて固定的経費割合が上がりましたよとか、一般世帯に比べて高いですよとかという議論をする際には、分母を少し厳密に取り扱う必要があるのではないかという趣旨ですので、ここで今日挙げていただいた論点のところはある意味どうでもいいのではないかと。それ以上のことは今日お示しいただいた資料の中にはないと理解しているというところです。
○栃本委員 どうもありがとうございました。よく分かりました。すみませんでした。
○岩村部会長 ありがとうございます。
ほかにはいかがでございましょうか。
では、村田先生、どうぞ。
○村田委員 村田です。
1つ質問になります。今の宇南山先生の御説明はよく分かりまして、確かに扶助支出以外の消費支出が変更によって、値そのものに影響を与えてしまう、この比率そのものが影響を受けてしまうことは望ましくないと思いますので、やるのであれば手法マル2のほうが適切ではないかと思います。それによって推計結果が大きくおかしくなっているということもないことは今日の資料で確認できておりますので、よろしいのでは思います。そうすると、次回以降、指標2によって令和4年のデータで検討した結果もお出しいただいて、今回の家計構造調査では固定支出割合がこうなるといった、比較可能な資料を御提示いただけるという理解でよろしいでしょうか。
○岩村部会長 では、事務局のほうでお願いします。
○榎社会・援護局保護課生活保護統括数理調整官 ありがとうございます。
今、先生がおっしゃった御理解のとおりでございます。実際に水準検証の中で指標を見る際には、前回検証からどのような数字の動きがあるかというところの確認をしていく形になります。その際に、実際に令和4年検証時点で計算をしていた指標と比べたとしても、手法の計算方法が変わっていれば正確な評価ができないのではないかといった趣旨の御指摘かと思いますが、時系列の変化を確認する際には、令和4年検証は令和元年の家計構造調査のデータを使っておりましたけれども、令和元年時点のデータを基に、今回新しい手法に基づいて計算し直したデータを用意しまして、それとの比較で時系列を確認する必要があろうかと考えております。
○村田委員 分かりました。ありがとうございます。
○岩村部会長 よろしいでしょうか。ありがとうございます。
そのほかにはいかがでございましょう。よろしいでしょうか。
ありがとうございます。
そうしますと、第2点についてもほぼ今日頂戴できる御意見はいただいたと思います。したがいまして、議題の1番目、2番目両方についても大体御意見はいただいたかなと思います。予定より大分早いのですが、本日の審議はここまでということにさせていただきたいと思います。
では、次回の開催につきまして、事務局のほうから御案内いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○加藤社会・援護局保護課長補佐 次回の開催日程につきましては、追って委員の皆様に連絡させていただきます。よろしくお願いいたします。
○岩村部会長 ありがとうございます。
それでは、今日はここまでということにさせていただきたいと思います。
皆様、お忙しい中、かつ会場の方は大変暑い中、足をお運びいただきまして、誠にありがとうございました。貴重な御意見も今日いただいたように思いますので、こちらにつきましてもありがとうございました。
それでは、これをもちまして散会といたします。ありがとうございました。
委員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
最初に事務局から、今日の委員の皆様の出欠状況と資料の確認をお願いしたいと思います。また、オンラインで出席されている委員の方がいらっしゃいますので、会議での発言方法などについて、改めてですけれども、説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○加藤社会・援護局保護課長補佐 本日は、対面及びオンラインを組み合わせての実施とさせていただきます。また、動画配信システムでのライブ配信により一般公開する形としております。アーカイブ配信はいたしませんので、あらかじめ御了承ください。
本日の委員の出欠の状況でございますが、全ての委員に御出席いただいております。
また、前回の基準部会の開催以降、事務局に人事異動がございましたので、御紹介させていただきます。
野村社会・援護局長でございます。
三好大臣官房審議官でございます。
原田大臣官房審議官でございます。
山田総務課長でございます。
和田保護課長でございます。
井上生活保護総括調整官でございます。
続けて、お手元の資料と会議の運営方法の確認をさせていただきます。
本日の資料でございますが、議事に関しまして、資料1「調査実施時点以降の社会経済情勢の変化の反映方法」、資料2「一般低所得世帯の消費動向を勘案するに当たっての経済指標の整理」、資料3「固定的経費割合の算出方法について」を御用意しております。
会場にお越しの委員におかれましては、机上に用意させていただいております。
オンラインにて御出席の委員におかれましては、電子媒体でお送りしている資料を御覧いただければと思います。
次に、発言方法につきまして、オンラインで御参加の委員の皆様には、画面の下にマイクのアイコンが出ていると思います。会議の進行中は、基本的に皆様のマイクをミュートにしていただきます。御発言をされる際には、Zoomツールバーの「リアクション」から「手を挙げる」をクリックいただき、部会長の御指名を受けてからマイクのミュートを解除しまして御発言をお願いします。御発言が終わりました後は、Zoomツールバーの「リアクション」から「手を下ろす」をクリックいただき、併せて、再度マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
以上でございます。
○岩村部会長 ありがとうございました。
それでは、議事に入りたいと存じます。
お手元の議事次第を御覧ください。そこにありますように、本日の議事は2点でございます。まずは「調査実施時点以降の社会経済情勢の変化の反映方法」について御審議をいただきたいと思います。
そこで、最初に事務局から資料の説明をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○榎社会・援護局保護課生活保護統括数理調整官 社会・援護局保護課の榎でございます。
それでは、資料1「調査実施時点以降の社会経済情勢の変化の反映方法」について御説明をいたします。
この資料では、先般整理をいただいておりました検証作業の方針に沿って、実際に作業した結果をおまとめしてございます。
まず、3ページを御覧いただければと思います。
上段の部分で先般整理いただいた検証の方針を再掲してございます。社会経済情勢の変化の反映方法の検討に当たって、まずは厚生労働省において参照することが考えられる経済指標を整理し、その内容を踏まえて本部会で御議論いただくという形でおまとめしてございました。
この方針を踏まえまして、事務局のほうでは4名の学識経験者の御協力をいただき、候補となる経済指標の整理を行っております。中段の※部分に記載がございますとおり、この基準部会の委員でいらっしゃる宇南山先生、村田先生に御協力をいただいたほか、経済・統計分野の御専門である児玉先生、堀先生からも御協力をいただいてございます。
事務局のほうで整理をしました結果の詳細は資料2で御確認いただけます。ただ、やや分量がございますので、ポイントを抜粋したものをこの資料1の次ページ以降にてお示ししてございます。
4ページを御覧いただければと思います。
まずは経済指標の整理の目的でございます。令和5年度の基準改定では足元の社会経済情勢などを勘案し、臨時的・特例的措置として1人当たり月額1,000円の特例加算を措置したところでございます。この特例加算については、物価・賃金の上昇を背景とした消費動向など社会経済情勢を総合的に勘案して、令和7年度、そして、令和8年度と順次引上げを行ってきてございます。
令和9年度の改定では、令和6年の全国家計構造調査のデータによる検証結果に基づくことを基本としてございますけれども、インフレが継続する中で検証時点までにタイムラグがあることを踏まえ、この間の一般低所得世帯の消費動向を勘案するための指標を整理することが今回の目的となってございます。
5ページを御覧いただければと思います。
消費動向の把握に資する経済指標を一覧にしておまとめしております。全国家計構造調査は5年に1度実施されるものでございますが、その調査実施時点以降の消費動向を把握できるものとして家計調査とCTIミクロがございます。家計調査は全国家計構造調査に比べてサンプル数が少ない調査になっておりますけれども、月次で消費動向を把握できる点が特徴となっております。
CTIミクロについては、昨年の基準部会でも一度御紹介をしてございますけれども、家計調査をベースとして、2つの統計調査と統合することにより推計精度の向上を図っている新しい統計でございます。家計調査と同様に月次で世帯の消費動向を把握することができます。
ただし、留意点もございます。年収階級別の結果が作成されていないという点、また、既存統計を加工した統計ということで、公表データの二次利用の対象となっていないという点。これらの点に留意が必要でございます。
6ページを御覧いただければと思います。
検討に当たっての基本的な視点をおまとめしております。今回の消費水準の変化の反映は、全国家計構造調査に基づく定期検証の結果に対して、家計調査などに基づく消費動向を勘案するということを念頭に置いております。そのため、その指標の選定に当たっては、可能な限り、定期検証の考え方や手法との整合を取ることが望ましいと考えられます。
一方で、家計調査などの推計精度には一定の制約がございます。このため、定期検証と同じ手順で年齢、世帯人員、地域別の消費水準を設定するのは困難と考えられ、この点には留意が必要になろうかと思います。
7ページを御覧いただければと思います。
消費水準の変化の反映方法について整理をしてございます。生活扶助基準は年齢、世帯人員、地域別に細かく設定されているところでございますが、今回の消費水準の変化の反映は世帯類型や地域によって区分せず、全世帯一律の変化率で反映することが合理的と整理をしてございます。これは、家計調査などには推計精度の制約があること、また、過去の長期間の実績データを基に世帯類型や地域ごとの差異を確認したところ、どの区分でもおおむね同じ動きをしていたこと、これらを踏まえて整理をしたものでございます。
また、データの参照期間の関係では、全国家計構造調査と同じ10~11月の平均で見るか、あるいは年平均で見るか、これらについて検討いたしましたけれども、同様に推計精度や過去の実績を踏まえて年平均データが適当と整理をしてございます。
検討に当たって確認した過去の実績データについては、御参考までに8~11ページにお示ししてございます。
一部を御紹介させていただきますと、8ページを御覧いただければと思いますが、こちらでは2人以上全世帯について全国家計構造調査と家計調査の推移を比較してございます。
家計調査については、年平均に加えて9~11月の平均、これは平成16年以降では10~11月の平均としてございますが、これらのそれぞれの推移をお示ししてございます。どの系列もおおむね同じ動きをしていることが確認できるかと思います。
ただし、右側の変化率のグラフを御覧いただきますと、令和元年以降では年平均の動きがほかとは違う動きとなってございます。これは、令和元年の年平均には消費税引上げ前の駆け込みの影響が含まれることが考えられ、このようなケースについては留意をする必要があろうかと思います。
少し飛びまして、12ページを御覧いただければと思います。
各指標の標準誤差率とサンプル数をお示ししたものでございます。一般的にサンプル数が多いほど標準誤差率は小さくなり、ここでもその傾向が確認できます。一方で、総世帯では例外的に2人以上世帯よりも標準誤差率が大きくなっております。これは、単身世帯の精度が低いことが単身世帯を含めた総世帯で見る上では標準誤差率を高める形で作用しているものと考えられます。
14ページを御覧ください。
候補となる指標を評価する際の評価軸について整理してございます。
まず、1つ目については「定期検証との整合性」でございます。これは先ほどの基本的な視点の中でもお示しした観点でございますけれども、ここではさらに4つに細分化してお示ししております。1点目は低所得世帯の消費動向を把握できるということ。そして、2点目は様々な世帯類型が含まれるということ。3点目は世帯構成の変化の影響を除去できるという点。この点は、年齢、世帯人員、地域別に設定されている基準額に対して、今回、全世帯一律の変化率を適用するということを踏まえた観点でございます。そして、4点目については生活扶助相当支出を詳細な品目で設定できるというものでございます。
続きまして、大きく2つ目の観点でございます。「データの安定性」でございます。家計調査など細かな部分を見ようとすると、サンプル数が制約され、動向が不安定となる傾向がございます。基準改定では生活保護受給世帯の生活への影響を勘案して安定的な制度運営を図る必要があり、今回の消費水準の変化の反映に当たっては、この点を踏まえて、令和6年以降の2年程度という比較的短期間の消費水準を的確に捉えることが必要となってまいります。このため、定期検証との整合に加え、データの安定性についても十分に留意をしていく必要がございます。こうした観点から、推計上の誤差が小さいこと、また、時系列的な振れ幅が小さく、変動が安定していること、これらについても評価軸に加えてございます。
大きく3つ目の観点は「透明性」でございます。統計データの参照に当たって、公表データを用いるケースと個票データの特別集計結果を用いるケースがございます。その選択次第で第三者による検証可能性に違いが生じてまいりますので、この点も指標の特徴として整理をすることとしてございます。
最後に、4つ目は「全国家計構造調査の第1・十分位の動きとの類似性」でございます。生活扶助基準の設定は5年に1度の全国家計構造調査の結果に基づくことが基本であり、次期検証では令和11年の調査結果を参照することとなります。今回、家計調査などの結果を反映することによって、次期検証時に令和11年調査の結果との乖離を拡大させるようなことにならないよう、細心の注意を払う必要がございます。このため、指標の選定に当たっては、全国家計構造調査との類似性の確保についても勘案する必要があると考えられるところでございます。
15ページを御覧いただければと思います。
指標の候補とその考え方を整理してございます。
1つ目の候補については、「2人以上勤労者世帯の第1・十分位」でございます。これは定期検証との整合の観点から選定した指標でございまして、特に水準検証との整合を考慮したものになってございます。水準検証のモデル世帯は夫婦子1人世帯としてございますけれども、家計調査では十分なサンプル数が確保できないということを踏まえまして、ここでは2人以上勤労者世帯で代替する形を取ってございます。
2つ目の候補は「総世帯の第1・十分位」でございます。これも定期検証との整合の観点によるものでございますが、特に体系検証との整合を考慮して選定した候補になってございます。
3つ目の候補は「総世帯の全年収階級」でございます。これはデータの安定性の観点から選定したものでございます。第1・十分位ではサンプル数が少なく、誤差が大きくなる傾向があるということを踏まえまして、サンプル数が最も多く確保できる指標として選定したものになってございます。
4つ目の候補は「2人以上勤労者世帯の全年収階級」でございます。これもデータの安定性の観点から選定したものでございますが、総世帯では様々な属性の世帯が含まれることでデータが安定しなくなる可能性があるということを踏まえまして、一定の均質な集団に限定されるよう、2人以上勤労者世帯としているものでございます。
これらの4つを基本的な候補と考えてございますけれども、実際にデータを参照する際には幾つかの選択肢が考えられます。下側の※2の部分にございますとおり、年収階級第1・十分位の指標については、公表データから特別集計を行うことで年収に基づく下位10%の世帯の抽出を定期検証と同じ方法に合わせることができます。このため、特別集計結果を用いる場合を別の候補として整理することとしてございます。
また、※3にございますとおり、総世帯の全年収階級については、家計調査のほか、CTIミクロを活用することも選択肢となります。この場合についても別の候補として整理をすることとしてございます。
16ページを御覧いただければと思います。
御参考でございますけれども、第1・十分位の抽出方法の違いをお示ししたものでございます。総務省の公表結果から参照できる第1・十分位のデータについては、世帯人員ごとに区分はせず、総世帯における年収の下位10%を抽出する方法に基づいているものでございます。これに対し、定期検証では世帯人員ごとに区分して、それぞれの年収の下位10%の世帯を抽出してございます。
この結果、下側のグラフにお示ししておりますとおり、抽出されるサンプルの構成に大きな差異が生じてまいります。加えて、このような抽出方法の違いは指標の推移を見る上でも影響してまいります。
実際にどの程度の違いが出るかを確認した結果については、次ページに御参考としてお示ししてございます。適宜御参照いただければと思います。
18ページを御覧いただければと思います。
各候補の特徴と留意点について一覧におまとめしてございます。こちらは家計調査の公表データを参照する場合について、各評価軸の評価結果をまとめたものでございます。
候補のマル1とマル2については、定期検証との整合の観点から選定しております指標でございますが、年収第1・十分位を参照する指標ということになりますので、評価結果としても定期検証との整合の観点でより優位となる結果になってございます。
これに対して、マル3、マル4の指標についてはデータの安定性の観点から選定している指標でございます。サンプル数が多く確保できることで、評価結果としても標準誤差率や前年比の振れ幅が小さくなり、データの安定性の観点で優位となる結果になってございます。
また、この表の一番右端では、全国家計構造調査の第1・十分位との類似性について過去の実績データに基づく乖離率をお示ししてございます。全年収階級を参照するマル3とマル4の指標であっても、マル1やマル2と比べて必ずしも劣る結果にはなっておらず、類似性の観点では全年収階級であっても特段遜色のないことを示す結果となってございます。
この結果を見ると、「定期検証との整合性」と「データの安定性」はトレードオフの関係にあり、両方を兼ね備えた指標が存在しないということが確認できるかと思います。すなわち、どの指標を選択するかは、「定期検証との整合性」という観点と「データの安定性」という観点、このどちらを重視するかに依存すると言えるのではないかと思います。
19ページを御覧いただければと思います。
候補の評価結果の続きでございます。先ほどのマル1とマル2の指標について、特別集計結果を用いた場合の評価結果をここでマル5、マル6として整理してございます。年収第1・十分位の抽出がより精緻に行えるということに加えて、生活扶助相当支出も詳細な品目で算出できるなど、これによって定期検証との整合性の評価がより向上する結果になってございます。その一方で、標準誤差率などは依然として全年収階級の消費を参照しているマル3やマル4よりも大きくなってございます。
また、先ほどのマル3の指標についてCTIミクロを活用する場合の評価結果をマル7として整理をしてございます。CTIミクロは家計調査の精度向上を目的として開発された統計でございまして、家計調査が弱点とする総世帯の区分であっても標準誤差率が改善されることを確認できてございます。CTIミクロは年収第1・十分位の消費動向を参照することはできませんけれども、世帯の消費動向全体を見る際にはデータの安定性の観点でメリットのある指標であると言うことができるかと思います。
20ページから22ページでは、御参考までに各指標の評価を行う際に参照したデータをお示ししてございます。
このうち、20ページは前年比の振れ幅を評価した際のデータでございます。グラフや表を御覧いただきますと、時期によっては第1・十分位の振れ幅の大きさが際立っており、また、振れ幅を標準偏差という形で見ても第1・十分位が最も大きくなっていることが確認できます。
一方で、全年収階級であっても留意すべき点が確認されます。リーマンショックがあった平成21年やコロナの影響があった令和2年、この時期では総世帯の全年収階級の減少幅が最も大きくなってございます。このように、経済情勢が特異であった時期において全年収階級の動きは第1・十分位と乖離が見られておりまして、このような点には十分に留意が必要になろうかと思います。
少し飛んで、23ページを御覧ください。
データの安定性向上のための方策について検討した結果をお示ししてございます。
まず1つ目は第1・五分位を参照する方策でございます。第1・五分位を参照することで第1・十分位よりも多くのサンプル数を確保することができますので、標準誤差率や前年比の振れ幅が抑制されることが期待されるところでございます。実際に実績値を確認しても、若干程度数値の改善が確認されております。ただし、あくまでも若干程度というところでございますので、第1・十分位の変動が特異なものでないかを補助的に参照する指標として活用することが考えられるのではないかと思います。
2つ目は世帯分布調整でございます。指標の評価軸としても整理をしていたものでございますが、消費水準の変化の反映に当たっては、世帯構成の変化の影響を可能な限り除去することが望ましいと考えられます。実際に個票データを用いて特別集計を行うことにより、世帯構成の変化を除去して消費水準の変動を把握することが可能となります。特別集計を行うことができないCTIミクロであっても、公表値を基に十分な結果を得られる計算方法が存在することを確認してございます。一方で、第1・十分位を参照する場合は、年齢・世帯人員別のサンプル数が十分に確保できないことで世帯分布調整の有効性が限定的となる点に留意が必要でございます。
24ページを御覧いただければと思います。
前ページの続きでございます。3つ目の方策としまして、中央値を参照する方策の検討結果をお示ししてございます。中央値は一般的に平均値よりも外れ値の影響を受けにくく、変動が安定することが期待される指標になってございます。しかしながら、実際のデータを確認しましたところ、第1・十分位や第1・五分位の中央値の変動は平均値に比べて抑制されているか、必ずしも明確とはなってございませんでした。そもそものサンプル数が少ないことで、変動を抑制する効果が限定的となっている可能性などが考えられます。
4つ目は3か年移動平均を参照する方策でございます。前年比について3か年の移動平均を取ることにより、変動を平滑化してトレンドを見ることが可能となります。実際のデータを見ても、3か年移動平均のほうが前年比の振れ幅が小さくなることが確認されております。ただし、移動平均は前年以前の消費の変動が計算上含まれることになりますので、これによってその動向はリアルタイムの動向よりも遅れて現れてくる場合があることに注意が必要となってまいります。
25ページから29ページでは、御参考までに4つの方策の検討に当たって確認したデータをお示ししてございます。こちらは適宜御参照いただければと思います。
少し飛びまして、30ページを御覧いただければと思います。
物価・賃金と消費の関係性についてまとめたものでございます。今回の経済指標の整理に当たって、物価や賃金については、消費実態との均衡の観点よりも購買力維持などの観点との親和性が高いこと、また、これまでの定期検証では消費を参照してきたこととの整合性を勘案しまして、参考指標という形で位置づけた上で消費との関係性を整理することとしてございます。
取りまとめの抜粋部分ではその整理結果をお示ししてございます。上から3つ目、それから、4つ目の○のところにございますとおり、物価は実質経済が変動する中で消費水準や生活水準の変化を直接測定できるものではなく、また、賃金も消費と完全に連動する指標ではないことに留意が必要となります。
その一方で、一般的には、実質可処分所得が増加する局面において消費者マインドが改善し、消費が物価以上に増加するなど、物価や賃金と消費との間には一定の関係性があると考えられます。また、過去の長期間の実績データを見てもそうした関係性が実際に確認されてございます。
このように、物価や賃金は商品のトレンドを見極める上で重要な要素となると考えられますので、一般低所得世帯の消費実態を踏まえた基準改定を行うに当たって、物価や賃金も含めた経済全体の動きを確認していくことも重要ではないかと考えられます。
32ページを御覧いただければと思います。
最後に、経済指標を参照する際の留意事項を整理してございます。
取りまとめの抜粋部分を御覧いただければと思います。今回、考えられる指標の候補を整理いたしましたが、いずれを参照する場合であっても統計的な誤差が含まれることは避けられないと考えられます。
実際に過去の推移を見ても、第1・十分位を参照する際には前年比の変動が大きくなりやすい傾向がございます。また、全年収階級を参照する場合であっても、リーマンショックや消費税の引上げ、パンデミックといった特殊要因によって大きく変動し、第1・十分位の動きと大きく乖離するケースが見られてございました。こういった点には留意をする必要があろうかと思います。
このため、どのような指標を参照するかにかかわらず、所得階層間で消費の動向に大きく乖離が生じていないかを確認する必要があろうかと思います。また、乖離が生じている場合には、その背景について、物価や賃金などの関連指標も含めて可能な限り把握することも必要になると考えられます。その上で、基準改定の必要性を慎重に見極めて、総合的な政策判断を行うことが求められるものと考えられます。
33ページを御覧いただければと思います。
以上で御紹介しました経済指標の整理結果を踏まえ、今回御議論いただきたい点をお示ししてございます。
マル1は消費動向の反映方法についてでございます。今回の整理の中では「全世帯一律の変化率で反映することが合理的」とし、「年平均データを用いることが適当」としてございましたけれども、このような反映方法についてどう考えるか、御意見などを頂戴したいと思います。
マル2は経済指標の選択についてでございます。今回、特別集計のケースなども含めて7つの指標を候補としてお示しし、それぞれの特徴と留意点を整理してございます。先ほど御紹介しましたとおり、「定期検証との整合性」と「データの安定性」はトレードオフの関係にあること、また、どの指標であっても一長一短があり、本来の一般低所得世帯の消費動向を捉える上で一定の限界があることなどが確認されてございますけれども、こうした結果を踏まえ、どの指標を選択することが適当と考えられるか、御意見をいただきたいと思います。
なお、経済指標の選択に関しましては、令和6年以降の足元の動向についても確認をしていく必要があろうかと考えております。このため、今回各委員のお考えを一旦お伺いした上で、また次回以降の適当なタイミングで足元のデータをお示しして、改めて御議論いただくことを想定してございます。
マル3はデータの安定性向上の方策についてでございます。第1・五分位を参照するなど、4つの方策について検討した結果を御紹介してございますが、これらの中で活用するとよいと考えられる方策があるか、御意見をいただきたいと思います。
マル4は物価と賃金に関する指標についてでございます。今回は、物価と賃金を参考指標として位置づけ、消費との関係性を整理してございますが、その結果も踏まえ、物価・賃金を参照することについてどのように考えるか、御意見を頂戴したく思います。
マル5は経済指標を参照する際の留意事項についてでございます。先ほど32ページで御紹介したもののほかに留意すべき事項があれば、御指摘をお願いできればと思います。
最後にマル6でございます。全体を通じて、今回御紹介した内容以外に検討すべき観点あるいは参照すべきデータなどございましたら、御指摘をいただきたいと思います。
資料1につきまして、事務局からの説明は以上でございます。御審議のほど、何とぞよろしくお願いいたします。
○岩村部会長 ありがとうございました。
ただいま事務局から説明をいただきましたが、これについて御質問、御意見などをお伺いする前に、事務局がこの経済指標の整理を取りまとめるに当たって、この部会から宇南山委員、村田委員にコメントをいただいたということでございます。そこで、まずお二人の先生方から事務局の説明に補足等があればお伺いしたいと思います。
それでは、まず宇南山先生、いかがでございましょうか。
○宇南山部会長代理 ありがとうございます。宇南山です。
今回の整理につきましても参画させていただきまして、いろいろと議論させていただきました。その中で、今回の部会に報告する資料ということで、できる限り部会の有識者としては、これが正解ですというようなものを提示するのではなくて、有効な候補、使えるだろうと考えられるものをなるべく幅広く提示するということを心がけました。ここに示させていただきました候補は、一定の基準を満たしているというようなもので、非常に限定的ではありますけれども、利用可能なものの中ではほぼ全部だと思っていただければと思っております。
その上で、今日、事務局のほうからの説明では、消費の指標、特に家計調査を使った指標というものを中心に御説明いただいたのですけれども、最初、有識者としては、消費のデータというのはぶれの大きい統計として知られているので、物価などでコントロールできないか、というのをかなり議論しました。しかし、やはり定期検証というものがあって、5年に1度は必ず答え合わせをしなければいけないという前提の下では、安定しているということはあまり意味がなくて、毎年毎年の積み重ねの結果として最終的に5年後の姿として正解に近づく必要があります。物価の動きを実際に確認してみますと、インフレのあった時代、1980年代なども含めて見てみますと、必ずしも消費動向とは一致していないので、足元、インフレだけが上がってきている状況では、物価をコントロールすれば一定程度うまく反映できるように見えるのですけれども、これが長期的な視点に立てばやはり不十分だろうと。5年に1度の定期検証の際に大幅な改定をしなければいけない。それが上方になるか下方になるか分からないけれども、改定をしなければいけないような状況が予想されるので、やはり論理的には一致しているはずの消費をメインの指標とせざるを得ないという合意がありました。
一旦それを認めますと、データが家計調査しかないというのは実質的には限界としてありまして、家計調査をどのように加工するかということに論点が絞れまして、今日御報告していただいたような議論ができました。
その上で、繰り返しになりますが、定期検証との答え合わせに向けて整合的なものでなければいけない、5年に1度の定期検証とできるだけ同じ手順を踏みたいということで、整合性を論点として議論しました。整合性には大きく2つあると私は考えていまして、論理的整合性、つまり、低所得者を対象に5年に1度やっているのだから、手順も低所得者ではなくてはいけないというような形式的な整合性が一つの論点としてあり得ます。一方で、結果としての動きの類似性という意味で実証的な整合性というものも考えられます。実証的な整合性は、必ずしも論理的な整合性が高い指標ほど高いとも言えないということで、あえて高所得者世帯も含んでしまうような全世帯を使うということも、論理的にはおかしいわけですけれども、実証的には十分耐えられる。世帯属性さえ固定できれば、どの世帯属性も日本の場合はかなりパラレルに動いているので、実証的には全世帯でも問題なさそうだというのがおおむねの結果だと考えております。
また、今日御出席でない委員も含めますと、公表データを使うということに対して非常に強い御意見がありまして、マイクロデータを使うというのは一定程度データの安定性や整合性を高める効果はあるのですけれども、そんなに大きい効果がないなら公表データを使ったほうがいいのではないかというような意見があったこともここで述べさせていただければと思います。
私としましては、ここに出した指標はどれも一定の程度の妥当性があると思いまして、最終的にその中でも好みはあるのですが、それについては後ほど委員として発言させていただければと思います。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
それでは、村田委員、お願いいたします。
○村田委員 ありがとうございます。村田です。
宇南山先生から、ここにある指標は一定の基準を満たしているという分かりやすい説明がありまして、私も同意いたします。
それも踏まえて、私から補足させていただきますと、先ほど事務局からも丁寧な御説明がありましたが、今日の資料6ページでは、検討に当たっての基本的な視点として、整合を取ることが望ましい。ただし、2つ目の○にあるように、統計精度に一定の制約があることを踏まえ検討していった。家計調査は、個々の家計の出来事などによりぶれも大きくなるという特性を持つことも踏まえて検討しまして、14ページの評価軸として、定期検証との整合性、データの安定性、透明性、大きく分けるとこの3つの軸が指摘された。透明性については、宇南山先生からもご説明ありましたように、今日出席されていない先生から、公表データで一般の方にも分かるような指標が有用であるのならば、その点も踏まえて検討したほうが良いという御意見をいただき、透明性という軸も入れたという経緯がございました。
あと、データの検証に当たって、今はインフレ期ということで、今日お示しいただいた資料で、昭和59年から始まっているのは、当時は物価が上昇していたことを踏まえ、その頃でもこの家計構造調査と家計調査が似た動きをしていたか検証すべきということで、遡ったデータも用いて検証したということもございました。
最後に、どの指標が良いという方向性を示すものではなく、こういう観点からはこういう指標があると整理したものと理解しております。
以上になります。
○岩村部会長 宇南山先生、村田先生、補足の説明をいただきましてありがとうございました。
それでは、ほかの委員の皆様からも御質問、御意見があればお伺いしたいと思います。
ただ、今回、消費水準の変化の反映において参照する指標の候補が幾つか提案されているところでありますけれども、事務局の説明でもお話がありましたように、この件については次回以降も議論をいただくということを想定しておりますので、今日は幅広く御意見を頂戴できればと思います。
どなたからでも結構ですので、御発言があればお願いしたいと思います。
では、宇南山先生、どうぞ。
○宇南山部会長代理 ありがとうございます。
私、先ほど申しましたように、一定の基準を満たしているという意味では幅広く出したところではありますが、私自身の考え方からしますと、やはり第1・十分位や第1・五分位などの低所得者に絞るということがサンプルサイズの点で非常に不利で、不安定になる。それに比べると、日本の場合はということだと思いますが、一定程度の高所得者と低所得者は多くの時点で似た動きをしている。変化の観点で言えば似た動きをしているということで、私は幅広い世帯を含む指標で構わないのではないかということが一個あります。
もう一つ、日本の消費動向を見た場合に、最も大きいのは世帯人員が減少していくということで、世帯規模が小さくなっていくことで消費水準が変化しているというのが長期のトレンドとしてはあります。その意味では、それをうまくコントロールできるようなデータが望ましいのではないかと。同じような世帯類型に限定しようとすると、世帯人員別の集計をするとしている統計か、もしくは個票データを使って独自に世帯情報を集約するという方法が必要になる。
その点で考えますと、CTIミクロという総世帯を対象にしている統計が適切と考えます。家計調査にとどまらず、家計消費状況調査やモニター調査という複合的な統計を使っていて、それを総務省のほうで工夫して合成しているという意味で、ほかの家計調査の系列に比べると情報量がより多いということになります。さらに、CTIミクロですと、事務局の説明にもありましたように、世帯の分布調整値という世帯の構造を固定した系列というものも公表されています。さらに、このCTIミクロでは、生活扶助相当の支出項目をある程度の精度で抽出することもできるので、私はCTIミクロを使うのが様々な点で望ましいのではないかと考えます。しかも、公表データで利用可能なので、事務局の負担も小さいですし、透明性も高いというような観点からも望ましいものです。恐らくは、高所得者が比較に入るということについての議論はあろうかと思いますが、CTIミクロがいいのかなと思っております。
私の意見は以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
それでは、オンラインで栃本先生、お手が挙がっていますのでどうぞ。
○栃本委員 どうもありがとうございました。
まずは、今回、事務局のほうで御発表され、そして、審議会から今のお二人が入られて議論していただいたことで非常に明らかになったことが多いので、非常に助かりました。
それともう一つは、今、宇南山先生が話された最後の2つのことなのだけれども、今まで、全世帯との比較した場合、またそれ以外について、第1・十分位以外で見た場合、第1・十分位以外のところで見た場合の問題点について今までの審議会で常々議論はあったのだけれども、今回、実際にはそれほどの問題はないというのかな。そういうことが明らかになったというのは非常に大きいと思いました。
それともう一つは、審議会で当初新しい手法について事務局から提示がありました。活用できるデータや取り入れられるものは無いかという事務局に提示です。そういうものの開発と議論があったわけなのですけれども、先ほどの宇南山先生の一番最後のお話のとこについてですが、新しい手法、事務局がこれでどうですかという議論を最初したときに、私は積極的に取り入れるべきという事を述べましたが、審議会の委員の先生方の発言は比較的懐疑的だった、あまり積極的ではなかったような感じがしたのです。ところが、今回きちんと事務局のほうでしていただいて、有効であるというので活用できるということなので、これを取り入れるということは今回の審議会、基準部会においては非常に大きい前進だと思うのです。
このCTIミクロについては、当初から私は有望ではないかと。もちろん私は専門ではありませんけれども、これはやってみる価値があるのではないかということを申し上げたわけですけれども、今回、実際にCTIミクロというものを専門家の4人の方、それと厚生労働省の担当官の人たちが加わって作業していただいたので、有効であるというので、今回の基準部会の検証作業の新しい進んだ部分といいますか、そういう点では非常に大きいものがあると思いました。
それともう一つ、先ほど4人の先生方の中には透明性という観点からというお話があったのですけれども、それになぜそんなにこだわらなければいけないのかというのが分からないので、その部分をどなたか説明していただけたらいいと思うのです。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
最後の御質問、御要望については、どなたに御説明をいただくのが一番よろしいのか。
では、宇南山先生、よろしくお願いいたします。
○宇南山部会長代理 透明性については簡単な話でありまして、こういうルールでこの指標に即して調整していきますというときに、第三者が同じ計算を公表データでできるかどうかという観点でありまして、マイクロデータを使ってこの世帯属性に合わせましたというと、どうしてもマイクロデータを使う場合には外れ値の処理などで何が行われているのかよく分からないということがあり得るということで、公表されている情報だけで厚生労働省がやった計算が復元できるかどうかというのは、政府に対する信頼性の観点から重要だという話だと思います。
○栃本委員 分かりました。
ただ、その場合でも、実際に事務局というか基準部会での作業において、この部分についてはこうした、ああしたということを子細に説明するということであればと言うと変なのですけれども、そのこと自身で超えるということはやはり難しいのですか。
○宇南山部会長代理 恐らく手元にないと、そこは信頼関係の問題だとは思うのですけれども、文字どおり書いてあるデータを使って計算したら、なるほど、こういう数字かというのが確認できるということが重要だとおっしゃる先生がいらっしゃって。
○栃本委員 やはり再現性というのがないと駄目だというのはあらゆる意味で常識でもあるから、それはよく分かるのですけれども、やはり専門的な分析とかそういう場合にはこういうようなことは発生すると思うのですよね。その場合の手続論といいますか、手続的瑕疵があるとよくないけれども、その部分の詳細な説明というものが重視されるのであってということは大事だと私は思うのです。
先生、どうぞ。
○宇南山部会長代理 よろしいですか。
ただ、この意味での透明性が絶対的に守られるべきだというよりは、評価軸の一つで、実際にやってみるとマイクロデータを使っても言うほど改善はしなかったというのが前提にあって、この程度の計算をするのでマイクロデータを使うのだったら、公表データのほうがいいのではないかというような比較軸として入れているという観点です。
○栃本委員 分かりました。一番最後の部分もそういうお話を今この場でお聞きすることがやはりとても重要ということだと思いますので、よく分かりました。どうもありがとうございました。すみませんでした。
○岩村部会長 ありがとうございました。宇南山先生もありがとうございました。
それでは、嵩先生から手を挙がっていますので、よろしくお願いいたします。
○嵩委員 御説明ありがとうございました。
まず、今の最後の点についてのところなのですけれども、私も公表データがいいとは思っております。行政の判断過程については、説明をする責任があるかなと思いますので、データが十分に第三者から検証できないものになっていますと、やはり説明責任を尽くしたとなかなか言い難いときもあるかもしれませんので、やはりここは公表データをベースに考えるのがいいかなと私は思いました。
その上で1点質問と、あとはちょっとしたコメントになるのですが、まず質問としましては、18ページのところなどで先ほど御説明いただいたところで、あと、冒頭の宇南山先生からの御説明にあったところで、論理的な整合性と実証的な整合性というところなのですけれども、私は素人的に論理的に第1・十分位なのではないかと思ったのですが、先ほどの御説明、御議論などを伺っていまして、どう判断すべきか考えているのですけれども、この資料18ページのところで総世帯とか2人以上の勤労者世帯、マル3、マル4のところですが、これは定期検証との整合性はバツになっているのですけれども、一番右の全国家計構造調査との類似性というところ、第1・十分位との類似性というところで、そこは乖離率がそれほど悪くなく、マル1の乖離率よりもむしろ低いという感じに出ていると思うのです。これは先ほどのバツとなっているところは論理的な整合性、論理的にはバツだけれども、実際に見てみたら乖離率はそこまで言うほど悪くないというものとして捉えてよいのかと。もしそうであるとすると、マル3、マル4というのも十分候補として有力になってくるなと感じているのですけれども、ここのデータというか資料の読み方について、今の理解でよいのかというのをお聞きしたいと思います。
あと、コメントというのは、今回このインフレの時期にこのように直近データを参照する、家計調査の結果を参照するのは非常に重要だと思っていまして、ただ、今後毎回5年ごとにそのようなことをしていくのかということについても、どこかのところで検討が必要かなと思っております。個人的にはなるべく直近のデータも参照し続けるということが重要かなと思っていますけれども、今回やるのは必要として、今後もどうするのかということも併せてこの部会で検討が必要かなと思ったところになります。
以上になります。
○岩村部会長 ありがとうございます。
1点目の御質問について、事務局のほうでお答えいただければと思います。
○榎社会・援護局保護課生活保護統括数理調整官 今、嵩先生から御指摘、御質問いただいた点でございますが、先生がおっしゃっていただいた御理解のとおりでございます。18ページにおいて各指標の特徴などを整理してございますけれども、ここでお示ししている定期検証との整合性は、先ほどの宇南山先生のお言葉をお借りすれば、あくまで論理的・形式的な観点から評価をした結果でございます。マル3、マル4について年収階級第1・十分位の評価をバツとしているのは、単に見ているデータの範囲、参照の範囲が第1・十分位よりもかなり広い範囲を見ているといった形式的な観点でのみ評価を行ったものでございまして、実証的な観点の評価というのは一番右端の類似性のところで評価されるべきと理解しております。
○岩村部会長 嵩先生、よろしいですか。
○嵩委員 分かりました。ありがとうございました。
それを踏まえてまた引き続きの検討ということですので、また検討したいと思います。ありがとうございます。
○岩村部会長 ありがとうございました。
オンラインの先生方がお二人とも発言されたのですが、対面の会場の先生で。
それでは、若林先生、どうぞ。
○若林委員 ありがとうございました。若林です。
私からは、ショックについての話をさせてください。基本的には、私も、第1・十分位の傾向と全世帯の傾向が似たような動きをしていることから、安定性の観点で全世帯を見るということについては納得できました。
ただ、1つだけ気になっているのは、ショックが起きたときの動きです。20ページから21ページの、2人以上世帯における生活扶助相当支出の変化率の推移を見ると、ショックが大きいときには、基本的に全年収階級のほうが動きが大きくなっています。これについては、恐らくこれまでの話にも出てきたように、第1・十分位の人たちは総消費に占める必需品の割合が高いのに対して、全世帯を見れば、贅沢財などの消費の変化も表れてくるためではないかと思いました。ショックによって減るものは、恐らくそうした消費なのではないかと考えられます。
ですので、基本的には、私もこの考え方、この方針でよいと思いますが、どういう消費がどのような動きをしているのかという点については、一応確認してもよいのではないかと思いました。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
ほかにはいかがでございますか。
それでは、永田先生、どうぞ。
○永田委員 ありがとうございます。
先ほどの宇南山委員の御説明を伺い、CTIミクロを用いることの合理性については、よく理解できました。その上で、定期検証との論理的な整合性という観点から、一点申し上げたいと思います。生活保護基準は最低生活の水準を規定するものであることから、多少の統計的な不安定さや技術的な複雑さがあったとしても、一般低所得世帯の生活実態をできる限り直接参照すべきだ、という考え方もあるのではないかと思います。
その観点から見ると、低所得層を直接参照し、単身世帯や無職世帯等も含み、さらに世帯人員別の抽出や世帯分布調整も可能であるマル6の「総世帯・年収階級第1・十分位の特別集計」が、理念的、論理的には、定期検証の考え方に最も整合するのではないかと考えます。
もちろん、私は統計技術の専門家ではありませんので、宇南山委員から御説明があったように、低所得層と全年収階級の消費動向に大きな乖離がなく、より安定性や透明性の高いCTIミクロを用いることに十分な合理性があるのであれば、それも選択肢になり得ると思います。ただ、定期検証との論理的な整合性という点では、マル6が最も適合的ではないかということを申し上げておきたいと思います。
併せて、例えばマル6を主たる判断指標とし、CTIミクロのような安定性の高い別の指標を、その妥当性を確認するための検証指標として用いるなど、主指標と検証指標を組み合わせた二段構えの方法が可能かどうかについても、御検討いただければと思います。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
栃本先生、お手が挙がっていますのでどうぞ。
○栃本委員 今の永田先生の御発言なのだけれども、第1・十分位で見るというのは基本中の基本なのです。そこから外れるということはないのですよ。問題は、それを補足するなりするものとしてどういうものが実際に使えるかということだと思うのです。さっきもお話ししたように、一番最初、CTIミクロについての議論のときに、基準部会で比較的あまり肯定的というか賛成する人は少なかったのです。少ないというか、まだやってみていなかったからということもあるのですが、私は賛成していましたけれども、やはり新しいものを試みる。もちろん試みるだけでは駄目なのですけれども、今回は調査研究というか検討というのを相当しっかりとされていますので、やはりCTIミクロもそうだし、そして、第1・十分位ではなくてもっと幅広い全世帯というか、そういうもので見ることで比較してみるということ、それがそれほどおかしなことではないということは明らかになったわけだから、それはこれからあと何回かするか分からないけれども、きちんと見ていくことは必要だと思うのです。
それともう一つは、前もお話ししたように、第1・十分位との比較だけだと、前はデフレ基調のときでの話だったのだけれども、今は物価とか賃金などのインフレ基調の中での生活保護基準の在り方を考えなければいけない、そう考えた場合、前回の議論のように社会的経費、支出であるとか、また、相対的収奪が起こっていないかどうかということを見るための一つの物差しとして、第1・十分位とだけの比較で見るというのはよくない。というのは、第1・十分位は低所得、収入の低い人たちではあるのだけれども、それで生活保護の被保護世帯とは、根本的にと言ったらあれだけれども、条件が違うわけですよね。
したがって、相対的収奪とかそういうものを考えるのであれば、第1・十分位を見るのはいいけれども、それだけではダメで、それ以外の世帯所得層との比較で見ることはやはり重要であるということだと思うのですよね。永田先生はそのことをおっしゃったということではないのだけれども、前回の議論を踏まえると、前回の議論をどのような形で最終的に基準部会における水準というものを検証するための議論として生かしていくということでは、今申し上げたようなことというのは繰り返し私としては申し上げておきたいなと思いました。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
そのほかいかがでございましょうか。
村田委員、どうぞ。
○村田委員 村田です。
2点申し上げたいのですが、1点目は私もこの段階でどれが良いと言うつもりはないのですが、整合性と安定性のトレードオフという中で、16ページでは、第1・十分位で見ると単身世帯が多くなることがデータではっきり現れているので、抽出方法としてはマル1ではなくマル2を採用したほうが適切かと思っております。
2点目は先ほどの若林先生の御意見と重複するのですが、20ページを見ますと、何か大きなショックがあったときに、全世帯の動向と低所得世帯の動向が異なることが起こり得るという点です。令和2年では、低所得世帯の落ち込みのほうが小さかった。これはコロナの下で高所得世帯の人は外出できなくなりレジャーなどの消費が落ち込んだことが恐らく大きいかと思います。一方で、平成23年には、むしろ低所得世帯のほうが落ち込んでいます。今後、将来的に何が起こるのかは予見不可能な部分もありますので、部会で議論していく上で、「この指標が第1候補」としつつ、参照すべき指標の候補も示し、そのときの状況によって参照し、判断することができると、望ましい判断に資するのではないかと思っております。
○岩村部会長 ありがとうございました。
よろしゅうございましょうか。
それでは、第1の議題についてはこの辺りでということにさせていただきたいと思います。
次に、議事の2番目に移ります。2番目は「固定的経費割合の算出方法について」でございます。
まず、事務局から御用意いただいている資料についての説明をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○榎社会・援護局保護課生活保護統括数理調整官 事務局でございます。
それでは、資料3、固定的経費割合の算出方法について御説明いたします。
こちらの資料につきましても、先般整理いただきました検証作業の方針に沿って、実際に作業した結果をお示ししているものでございます。具体的には、令和6年の全国家計構造調査の個票データを用いて、どの品目が固定的経費に該当するかを判定した結果などをおまとめしてございます。
1ページを御覧いただければと思います。
固定的経費割合について、定期検証における位置づけを改めて確認しておきたいと思います。固定的経費割合は、水準検証において年収階級第1・十分位が比較対象として適当かどうかを確認するための指標の一つとして設定しているものでございます。エンゲル係数と同様に、割合が低いほど世帯の厚生水準がよい状態であることを表すというものでございまして、水準検証の際には、夫婦子1人世帯の第1・十分位について固定的経費割合の時系列的な変化を確認することとしてございます。
このように、固定的経費割合は一般低所得世帯の生活に状況の変化がないかどうかを確認する観点から設定している指標となってございます。
2ページを御覧いただければと思います。
6月に整理いただいた作業方針を改めてお示ししてございます。固定的経費の算出方法については、令和4年検証と同様の手法によることとしてございました。具体的には、ページの下側にございますとおり、一つ一つの品目について、こちらでお示ししております回帰式を基に5%の有意水準で固定的経費の判定を行うこととしてございます。使用するデータは、全国家計構造調査の中でも夫婦子1人世帯の全年収階級を用いることとしてございます。
令和4年検証までは、品目の判定、それから、固定的経費割合の算出に当たって消費支出額を用いることとしてございました。一方で、これまでのこの部会の議論の中では、消費支出額は教育など公的な制度変更の影響を受ける可能性があるので、生活扶助相当支出額に置き換えるべきではないかというような御意見も頂戴しているところでございまして、今回は2つのパターンで品目の判定を行い、その結果を見てどちらを採用するか検討するという方針としてございました。
3ページを御覧いただければと思います。
6月の段階で整理いただいた作業方針の続きでございます。固定的経費の判定に係る細かな取扱いをお示ししてございます。令和4年検証と同様に、小分類単位での判定を基本とするという点、また、有意でない場合であっても上位項目の品目で代替するというようなことはしないという方針を整理してございました。
4ページを御覧いただければと思います。
今回の作業内容を改めてお示ししてございます。これまでにいただいた御意見を踏まえまして、今回は2つの手法のそれぞれで固定的経費等の判定を行うこととしてございます。具体的には、この下側の表にございますとおり、令和4年検証と同様の手法となる手法のマル1と、回帰式において消費支出額を生活扶助相当支出額に置き換えた手法マル2、このそれぞれについて固定的経費等の判定を行うこととしております。
なお、回帰式の右辺に出てまいります消費支出額については、令和4年検証の際に、内生性の問題を考慮して別の回帰式から推定される理論値を用いることとしてございます。今回は、手法マル2のほうでも同様に理論値を推定して用いることとしてございます。
5ページを御覧いただければと思います。
各手法それぞれの判定結果をお示ししてございます。下側で表がございますが、この表の中で品目ごとに手法マル1、手法マル2、そして、令和4年検証の判定結果、それぞれを整理してお示ししてございます。
固定的経費と判定された品目については、青色で網かけをしてございます。こちらを御覧いただきますと、令和4年検証と同様に、固定的経費は食料、光熱・水道の品目を中心に構成される結果となってございます。
一方で、個々の品目を細かく見ていきますと、一部においては令和4年検証の判定結果から入れ替えが生じてございます。具体的には上段の1つ目の○のところにおまとめしてございますが、前回は固定的経費に含まれておりました「家賃地代」、「保健医療用品・器具」、「たばこ」の3品目が今回は固定的経費から除外されております。逆に、前回は有意とはなっていなかった「学校給食」と「医薬品」の2つは今回固定的経費に追加される形になっております。
また、手法マル1と手法マル2の判定結果を比較いたしますと、手法マル2では「調理食品」が固定的経費に追加され、「身の回り用品」が変動的経費から除外されるという結果になってございます。そのほか、手法マル2は生活扶助相当支出に範囲を限定しておりますので、この限定に伴いまして「学校給食」と「自動車等維持」が固定的経費から除外され、また、「教科書・学習参考教材」が変動的経費から除外される形になってございます。
6ページを御覧いただければと思います。
各手法の判定結果に関するデータなどをお示ししてございます。
左側の表については、回帰式の中で用いることとしておりました消費支出などの理論値の推定結果でございます。
また、右側は固定的経費の判定結果を一覧にして、おまとめをしているものでございます。赤字で表示している品目については、手法によって判定結果が異なる品目になってございます。繰り返しになりますけれども、手法マル1と手法マル2は「調理食品」が含まれるか否か、この点が大きな違いとなってございます。
続いて、7ページを御覧いただければと思います。
こちらも各手法の判定結果に関するデータでございます。固定的経費や変動的経費の判定に関して、各品目の判定結果は先ほど5ページのほうでお示ししたとおりでございますけれども、こちらのほうでは各品目ごとに実施した回帰分析の結果をバックデータとしてお示ししたものとなってございます。
手法マル1と手法マル2では「調理食品」に係る判定結果が異なっておりましたけれども、今回この7ページの「調理食品」の部分を御覧いただきますと、どちらの手法であっても回帰係数やt値、これらには大きな差が見られていないところでございます。すなわち、どちらの手法でもおおむね同じ判定結果であると解釈することも可能な結果ではないかと感じてございます。
最後、8ページを御覧いただければと思います。
最後に、固定的経費の算出方法の検討に当たって、今回御議論いただきたい点をおまとめしてございます。
1点目については、今回の判定結果の妥当性についてでございます。令和4年検証の判定結果から一部変更される結果も見られてございますけれども、この結果に関して何か留意すべき点などありましたら御指摘をいただきたく思います。
2点目については、手法の選択に関する論点でございます。手法のマル2は、教育分野などの制度変更が影響を及ぼす可能性を考慮しまして設定していた手法でございます。また、判定結果も手法マル1に比べ一部に差異が生じる結果となってございます。このような元々の趣旨、それから、実際の判定結果なども踏まえまして、今回の定期検証においてどちらの手法を採用することがより適当と考えられるか、皆様の御意見を頂戴したく思います。
資料3については以上でございます。御審議のほど、何とぞよろしくお願いいたします。
○岩村部会長 ありがとうございました。
ただいま、議事の2番目について御用意いただいた資料の説明をいただきましたけれども、これにつきまして御質問、御意見がありましたらお願いしたいと思います。いかがでございましょうか。
では、宇南山先生、どうぞ。
○宇南山部会長代理 ありがとうございます。
こちらのところ、固定的に分類されるか変動的に分類されるかという点で、手法1でも2でも、大きく言えば令和4年検証であっても、ほとんどの品目は一緒だという点で、その意味では、財の性質というのはそんなに変わるものではないので、ここのところは問題ないのです。私が考えていることはこの固定的経費割合の計算をどういうふうに使うかということでありまして、恐らくは前回の調査のときの固定的経費割合と今回の固定的経費割合を下位10%の人の世帯で比較し、それが上がっていたりすると生活が苦しくなったのではないかというような扱われ方をするのだろうと思います。
その意味では、この手法を決めたときに私は言った記憶があるのですが、生活扶助相当でやったらどうかというのは、ここの固定か変動かの割り振りが大きく変わるとは思ってはいないのですが、分母の数字が令和4年検証のときに使っていたデータと今回の検証に使うデータがほぼ同じものになるはずだということで比較が可能になるのです。例えばもっと広い定義で言ってしまうと、先ほど来事務局から説明もありましたが、学費の無償化であるとか、そういったものが行われた場合、教育は変動的経費だから固定的経費割合には関係ないよというふうには見えるのですけれども、分母のほうで教育費が取り除かれてしまうことになります。分子が同じままで分母が小さくなるので、あたかも今回の検証だと固定的経費割合が上がったように見えてしまう。
そういう問題だと思いますので、今回のところでお見せいただいた範囲ではどちらでやってもよさそうということなのですけれども、最終的にこのこのように定義された固定的経費割合を使う際には、できる限り制度的な変更の影響を受けるような品目は除外した分母でやらないと、正しい比較にならないのではないかというところです。それを今言うべきなのかどうかは分からないのですが、固定的経費の分類はこれで妥当だと思いますが、実際にこれを使って検証する際には少し気をつけないといけないのではないかというのがコメントです。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
ほかにはいかがでございましょうか。
では、栃本先生、どうぞ。
○栃本委員 今の部分ですけれども、もともとこの固定的経費の算出方法で、4ページ目にある生活扶助相当支出額というので、手法2のほうですよね。これは大分前の審議会で宇南山先生がこの御指摘というか、お話しされたから行ったのだと思うのだよね。
宇南山先生、そうですよね。
○宇南山部会長代理 だと思います。
○栃本委員 そのはずですよ。それで、事務局が丁寧に宇南山先生の御発言を受けて、実際にこれをやってみたわけで、やってみた結果どうだったかということで、今日の事務局の8ページ目の確認事項の2つの○について、今、宇南山先生がコメントされたという理解でよろしいのですか。
○宇南山部会長代理 私はこの1、2はあまり主要な論点ではないのではないかというような趣旨になろうかというと思います。
○栃本委員 そうですよね。ということなので、逆に言うと、宇南山先生が前に審議会で今までの分母を消費支出全体ではなくて、やはり生活扶助相当支出でやって確認しなくてはいけないよということをしてみた結果、それについてのコメントというのをもう一回だけおっしゃっていただけますか。
○宇南山部会長代理 今回は固定か変動かの結果は出ているのですけれども、固定的経費割合そのものは恐らく提示されていなくて、前回との比較もしていませんので、この段階では固定的経費割合は機械的にやったルールに基づいて品目を定義するのは構わないのではないかと。ただし、実際にその結果を見せて固定的経費割合が上がりましたよとか、一般世帯に比べて高いですよとかという議論をする際には、分母を少し厳密に取り扱う必要があるのではないかという趣旨ですので、ここで今日挙げていただいた論点のところはある意味どうでもいいのではないかと。それ以上のことは今日お示しいただいた資料の中にはないと理解しているというところです。
○栃本委員 どうもありがとうございました。よく分かりました。すみませんでした。
○岩村部会長 ありがとうございます。
ほかにはいかがでございましょうか。
では、村田先生、どうぞ。
○村田委員 村田です。
1つ質問になります。今の宇南山先生の御説明はよく分かりまして、確かに扶助支出以外の消費支出が変更によって、値そのものに影響を与えてしまう、この比率そのものが影響を受けてしまうことは望ましくないと思いますので、やるのであれば手法マル2のほうが適切ではないかと思います。それによって推計結果が大きくおかしくなっているということもないことは今日の資料で確認できておりますので、よろしいのでは思います。そうすると、次回以降、指標2によって令和4年のデータで検討した結果もお出しいただいて、今回の家計構造調査では固定支出割合がこうなるといった、比較可能な資料を御提示いただけるという理解でよろしいでしょうか。
○岩村部会長 では、事務局のほうでお願いします。
○榎社会・援護局保護課生活保護統括数理調整官 ありがとうございます。
今、先生がおっしゃった御理解のとおりでございます。実際に水準検証の中で指標を見る際には、前回検証からどのような数字の動きがあるかというところの確認をしていく形になります。その際に、実際に令和4年検証時点で計算をしていた指標と比べたとしても、手法の計算方法が変わっていれば正確な評価ができないのではないかといった趣旨の御指摘かと思いますが、時系列の変化を確認する際には、令和4年検証は令和元年の家計構造調査のデータを使っておりましたけれども、令和元年時点のデータを基に、今回新しい手法に基づいて計算し直したデータを用意しまして、それとの比較で時系列を確認する必要があろうかと考えております。
○村田委員 分かりました。ありがとうございます。
○岩村部会長 よろしいでしょうか。ありがとうございます。
そのほかにはいかがでございましょう。よろしいでしょうか。
ありがとうございます。
そうしますと、第2点についてもほぼ今日頂戴できる御意見はいただいたと思います。したがいまして、議題の1番目、2番目両方についても大体御意見はいただいたかなと思います。予定より大分早いのですが、本日の審議はここまでということにさせていただきたいと思います。
では、次回の開催につきまして、事務局のほうから御案内いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○加藤社会・援護局保護課長補佐 次回の開催日程につきましては、追って委員の皆様に連絡させていただきます。よろしくお願いいたします。
○岩村部会長 ありがとうございます。
それでは、今日はここまでということにさせていただきたいと思います。
皆様、お忙しい中、かつ会場の方は大変暑い中、足をお運びいただきまして、誠にありがとうございました。貴重な御意見も今日いただいたように思いますので、こちらにつきましてもありがとうございました。
それでは、これをもちまして散会といたします。ありがとうございました。

