2026年7月31日 第1回毎月勤労統計調査の調査手法の検討等に関する ワーキンググループ 議事録

政策統括官付参事官付統計企画調整室

日時

令和8年7月31日(金) 10:00~11:49

場所

厚生労働省政策統括官(統計・情報システム管理、労使関係担当)内会議室

出席者

構成員(五十音順、敬称略、◎:主査)
  • ◎加藤 久和
  •  高橋 陽子
  •  土屋 隆裕
  •  樋田  勉
  •  元山  斉
構成員以外の関係者
  •  糸賀 宏平(東京都総務局統計部人口統計課長)
  •  西郷  浩(早稲田大学政治経済学術院教授)
事務局
  •  原口政策統括官
  •  河野政策立案総括審議官
  •  髙橋参事官(企画調整担当)
  •  飯島統計企画調整室長
  •  篠山審査解析室長
  •  小此木統計管理官(雇用・賃金福祉統計室長)
  •  渡邉雇用・賃金福祉統計室労働施策情報分析官
  •  大原雇用・賃金福祉統計室長補佐

議題

1 毎月勤労統計調査の調査手法の検討等に関するワーキンググループの目的及び進め方について
2 毎月勤労統計調査の公表方法等の改善に関する対応(案)について
3 第14回日本標準産業分類への対応(案)について
4 令和7年度調査研究事業の結果及び今後の検討方針(案)について
5 その他

議事内容

○飯島統計企画調整室長
定刻になりましたので、ただいまから第1回毎月勤労統計調査の調査手法の検討等に関するワーキンググループを開催いたします。委員の皆様方におかれましては、お忙しい中、御出席いただき、誠にありがとうございます。私は統計企画調整室長の飯島と申します。どうぞよろしくお願いいたします。本日は本ワーキンググループの初回となりますので、委員の方々の御紹介をさせていただきます。参考資料3の「毎月勤労統計調査の調査手法の検討等に関するワーキンググループについて」を御覧ください。
 本ワーキンググループの構成員及び主査は、本年3月18日に開催しました第32回厚生労働統計の整備に関する検討会において座長から指名されており、構成員につきましては、参考資料3の1のとおりとなっております。
各構成員の皆様方を御紹介いたします。明治大学政治経済学部教授の加藤委員です。加藤委員には、今般、主査をお引き受けいただいております。どうぞよろしくお願いいたします。続きまして、独立行政法人労働政策研究・研修機構主任研究員の高橋委員です。横浜市立大学データサイエンス学部教授の土屋委員です。獨協大学経済学部教授の樋田委員です。青山学院大学経済学部教授の元山委員です。また、本日は審議協力者として、東京都総務局統計部人口統計課の糸賀課長、早稲田大学政治経済学術院教授の西郷先生に御出席いただいております。
構成員及び審議協力者の皆様方におかれましては、どうぞよろしくお願いいたします。
 次に事務局の幹部を御紹介いたします。政策統括官の原口です。政策立案総括審議官の河野ですが、本日は公務のため欠席です。企画調整担当参事官の髙橋です。審査解析室長の篠山です。雇用・賃金福祉統計室統計管理官の小此木です。同じく雇用・賃金福祉統計室労働施策情報分析官の渡邉です。
 それでは会議の開催に当たりまして、政策統括官の原口から御挨拶を申し上げます。
 
○原口政策統括官
政策統括官の原口でございます。本日はお忙しい中、御出席を賜りまして誠にありがとうございます。皆様におかれましては、厚生労働統計の改善につきまして、日頃から多大なる御尽力と御理解を賜り、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
 御承知のとおり、毎月勤労統計調査は政府の経済政策、賃金動向の分析等に活用されておりますが、近年サンプルの入替えに伴う断層や、事業所を訪問して調査票の回収・点検を行う調査員の負担軽減等が課題になっており、その旨を指摘されております。こうした課題に対応するため、本ワーキンググループを設置いたしましたので、委員の皆様におかれましては、専門的な見地から忌憚なき御議論、御助言を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
 
○飯島統計企画調整室長
政策統括官の原口ですが、急ぎの公務が発生したため、退席させていただきます。次に、本日の出席状況でございますが、全ての委員の皆様に御出席いただいております。
 それでは、以後の進行につきましては、加藤主査にお願いいたします。
 
○加藤主査
皆様、本日はお忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。本ワーキンググループ主査の加藤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。それでは、議事を進めてまいります。本日の議事でございますが、「1.毎月勤労統計調査の調査手法の検討等に関するワーキンググループの目的及び進め方について」、「2.毎月勤労統計調査の公表方法等の改善に関する対応(案)について」、「3.第14回日本標準産業分類への対応(案)について」、「4.令和7年度調査研究事業の結果及び今後の検討方針(案)について」、「5.その他」となっております。
 それでは、議題1の「毎月勤労統計調査の調査手法の検討等に関するワーキンググループの目的及び進め方について」です。それでは、事務局から御説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
 
○小此木統計管理官
ありがとうございます。それでは資料1の1ページです。このワーキンググループの目的ですが、毎月勤労統計調査につきましては、先ほど統括官からの御挨拶の中にもありましたとおり、サンプル入替えに伴う断層や調査員の負担軽減など、課題が様々指摘されております。この研究会では、有識者の先生方に御参加いただき、まず毎月勤労統計調査について、ほかに課題がないかということを確認しつつ、調査手法の検討を効率的に行うため御議論いただきたいということで設置しました。よろしくお願いいたします。
 続いて資料2ページです。こちらが毎月勤労統計調査に係る主な検討課題ということで、本年3月に開催した整備検討会で提出した資料を一部加工したものですが、様々御指摘されているような内容をおおむね取りまとめるとこちらのようになると考えております。この課題につきまして、ほかにも課題があるということがあれば、御指摘いただければと思っています。
 続きまして資料3ページ以降で、このワーキンググループで検討を行う課題につきまして説明いたします。まず資料3ページ、断層縮小に向けた回収率の向上と精度の改善ということで、先ほどの資料2ページでいうと、(Ⅱ)に該当する所です。こちらにつきましては、様々な指摘がありますが、令和7年度に行いました調査研究事業で検討しているものがありますので、改めて本日の議題4で御説明します。
 続いて4ページ、こちらは調査員の負担軽減ということで、先ほどの2ページの資料の(Ⅰ)に該当する所です。こちらにつきましても、令和7年度の調査研究事業において検討をしていますので、改めて議題4で説明いたします。続いて5ページです。公表方法等の改善ということで、先ほどの資料2ページの(Ⅴ)に該当する所です。先ほど説明した2つの課題につきましては、中長期的な対応となるため、当面の措置として公表方法の改善により、統計ユーザーに誤解を与えず利便性を高める公表を検討するということで書かせていただいたものです。こちらの内容につきましては、本日の議題2で説明させていただきます。それと、下段のベンチマーク更新・新産業分類への対応ということで、こちらは先ほどの2ページの資料でいう(Ⅲ)、(Ⅳ)に対応する所です。ベンチマークの更新につきましては、令和9年1月、新産業分類の対応につきましては令和10年1月から対応することを予定しておりますが、対応方法等について御議論いただきたいと思っております。ベンチマーク更新につきましては、次回の第2回のワーキングで御説明できればと思っています。新産業分類への対応につきましては、本日の議題3で説明します。
 続きまして、資料6ページです。こちらはワーキングのスケジュールになります。本年度から来年度にかけて、5ないし6回のワーキングを開催させていただきたいと思っています。本日の第1回では、今、説明しておりますワーキングの進め方のほか、当面の対応として掲げておりました公表方法等の改善案と新産業分類への対応に加えて、昨年度、令和7年に実施した調査研究の結果とそれを踏まえた対応方針について説明したいと思います。第2回につきましては、先ほど申しましたベンチマーク更新のほか、本日産業分類につきまして御議論いただいたものを受けて、事業所データベースを用いた推計等について準備いたしますので、御意見を頂ければと思っております。第3回目では当面対応等ができる、当面の措置となる公表方法の改善やベンチマーク更新、新産業分類について、中間取りまとめをしたいと思っております。第4回ないし第6回におきましては、来年度に実施する予定としており、精度向上に係る層化基準の見直しや地方調査の統合、調査員の負担軽減、回収率の向上について御議論いただきたいと思っています。また、第2回までの間に、事務局において毎月勤労統計調査のユーザーへのヒアリングも実施して、その結果を御報告したいと思います。以上が資料6ページになります。
 資料7ページは、繰り返しになりますが本日の検討事項と今後の作業予定ということで、本日の進め方のほか、内容につきましては議題2、3で公表方法の改善と産業分類の対応について御議論いただければと思います。その後、昨年度実施した調査研究の概要を御説明し、それを踏まえた対応案について、また御意見を頂ければと思います。また、次回におきましては、資料に記載のとおり準備を進めてまいりたいと考えております。
 続きまして参考資料として2点ほど付けております。資料8ページです。1つ目、毎月勤労統計調査サンプル入替えに伴う断層等が指摘されていますが、断層の取扱い等につきまして、統計委員会等で報告されている事項につきまして取りまとめをしておりますので、御参考で御覧いただければと思います。
 次の参考資料2です。こちらは、調査員の負担軽減に関して、地方分権の関係で閣議決定等におきましても調査員の在り方について、調査分析を行うことになっていますので、その旨を記載した資料となっています。以上が資料1の説明になります。私からの説明は以上です。
 
○加藤主査
どうもありがとうございました。ただいま御説明をいただきましたように、今回のワーキンググループの検討課題としては、回収率向上と精度の改善、そして調査員の負担軽減、公表方法の改善、ベンチマーク更新、新産業分類への対応等、いろいろございます。ただいま御説明いただきました件につきまして、御意見、御質問等があればお願いいたします。また、今申し上げました今回のワーキングにおける検討課題以外にも、ほかに対応すべき課題がございましたら、併せて御発言を頂ければと思います。どなたからでも結構ですので、もし御意見、御質問がありましたらお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。この本議題につきましては、特に御意見等はないということでよろしいでしょうか。ありがとうございます。特段御意見がないということでございますので、事務局の御提案のとおり進めさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、次の議題「毎月勤労統計調査の公表方法等の改善に関する対応(案)について」ということで、それでは事務局から御説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
 
○小此木統計管理官
続きまして、議題2について、資料2に沿って説明したいと思います。1ページをめくっていただきまして、利便性を高める公表方法の改善ということで、どのようなものが考えられるかということで、具体例として、2つほど掲げております。まず、1つ目の例ですが、資料の左側になりますけれども、現在、毎月勤労統計調査の公表にあたりまして、プレスリリース・概況、調査結果を取りまとめたものを作っております。そこの記載方法についてです。
 現在、プレスリリース・概況で調査結果の概要を案内している所の作り方ですが、御覧のとおり、調査、就業形態計というものをメインに、その内訳として、一般労働者やパートタイム労働者をそれぞれ記載しております。就業形態計という属性はないわけですが、日本国全体の賃金の伸び等を見る場合については、もちろん就業形態計で見るということになるのですが、肌感覚的に一般労働者やパートタイム労働者のほうが合っているのではないか。この例では、一般労働者やパートタイム労働者の伸びに比べてパートタイム比率が増加することによって、全体の伸びが抑えられてしまうということで、肌感覚とずれてしまうということも起こり得るのではないかという課題が1つ目です。
 右側に掲げた例は、令和6年1月の公表のときのものですが、こちらは下の所の常用雇用の所を御覧いただくと、一般労働者が、+3%の伸び、パートタイム労働者が、-2.6%の減ということで、一般が伸びて、パートが減っているにもかかわらず、パートタイム労働者比率は増加しているということが起こってしまっているので、こういったものに対応ができればということで、例を2つ掲げました。
 2ページを御覧ください。こちらが公表方法に関する改善策の1つ目ということで、公表方法(プレスリリース・概況)に関する指摘と対応案をまとめました。
 まず、指摘されている内容として、表の左側ですが、労働者が直面する賃金・労働時間は、就業形態計で見るよりも、一般・パート別に見たほうが実感に近いのではないかということ。先ほどの例で掲げたところです。あとは、下の所に書いてあるものについては、就業形態計で見た賃金・労働時間というのは、パートタイム比率で影響を受けて増減しますので、一般・パート別に見たほうが安定するのではないかという御指摘がありました。
 これらへの対応ということで、右側の所ですが、賃金・労働時間について、これまで就業形態計の実数、指数及び増減率をヘッドラインとして取り扱ってきましたが、今後は、一般労働者、パートタイム労働者の実数、指数及び増減率がヘッドラインとなるよう、プレスリリース・概況の記載方法を見直したらどうかということです。就業形態計を公表しないというわけではなく、ヘッドラインの位置付けを変えるということです。
 下のポツですが、ただし書きということで、実質賃金は、デフレーターである物価指数が平均的な消費構造をもつ世帯を対象としているため、こちらは従来どおり就業形態計の扱いとしてはどうかということ。もう1つは、下の行に書かれている所ですが、指摘内容として、労働者全体の賃金は本系列で、景気指標としての賃金の変化は共通事業所を重視することが適切という指摘があります。
 これについて、従来、共通事業所系列も出しているところですが、プレスリリース・概況において共通事業所の扱いを拡充、より分かりやすいような記載方法にしたらどうかということで、対応案を考えているところです。詳細は3ページを御覧ください。
 これから御意見をいただいて、決めていくわけですけれども、現在、考えているイメージという形で作ったものです。
 左側が現在のプレスリリースということで、公表のときに報道機関等に投げ込み資料という形になっておりますけれども、下の枠の中ですが、基本的には、就業形態計について、現金給与総額が決まって支給する給与、それぞれ金額と伸び率を書いています。その次に、その内訳としての一般労働者についての現金給与総額の金額や伸び率、パートタイム労働者の金額、伸び率をそれぞれ記載しています。2番目として、実質賃金について書いているという作りになっておりますが、これを見直しイメージとしては、まず、一般労働者について、現金給与総額が決まって、支給する給与等について、金額、伸び率を書くと。その隣に共通事業所系列で見た場合の伸び率を、併せて掲示するという方法で考えています。同様に、パートタイム労働者についての金額、伸び率、共通事業所での伸び率。次に、就業形態計として、名目賃金の伸び率、実質賃金の伸び率をそれぞれ書くという形でどうかということをイメージしているという内容です。
 続きまして、次のページです。こちらは公表方法等に関する対応の2つ目ということで、公表方法(e-Statにおける公表系列)に関する指摘と対応案ということです。まず、指摘内容ですが、毎勤の不適切事案以降、同一項目でも複数の時系列データが乱立しているということで、注書きの所、下の(※1)ということで書いてありますけれども、複数の系列が存在している状況になっておりまして、どの系列をどのように利用すればよいのか、分かりにくいという指摘があります。
 これについては、右側の対応案になりますが、主として利用される本系列、共通事業所系列が見やすくなるよう、e-Statの内容を簡素化してはどうかということで、具体例の詳細は5ページになりますので、次のページを一旦、御覧いただければと思います。
 こちらがe-Statにおける公表系列のイメージですが、現在、e-Statは、e-Statの中から毎月勤労統計調査を見ると、毎月勤労統計調査についてということで、毎月勤労統計調査の説明があった以降に最新の概況、最新の結果表、長期時系列表があって、実数原表・実数推計等ということで、その中に実数原表があったり、給付のための推計ということで、様々なものが入っています。
 その後に、参考として共通事業所データがあって、夏季賞与があって、年末賞与があって、年報があって、また、参考として、令和3年12月以前に公表した結果等ということで、様々な系列をいろいろ入れ込んだような形になっているというのが、現在のe-Statでの公表になっておりますが、それを、こちらもまた御議論いただきまして、実際の変更方法については、これから検討していきたいと思います。
 現在、考えているイメージということですと、まず、毎月勤労統計調査についてということで、その中に、基準値などを入れ込むのと、あと、最新の概況、最新の結果表、続きまして、本系列データということで、実数・指数累積データや実数原表等を掲げる。その中に、夏季賞与、年末賞与、その次に共通事業所、年報があって、その他として、先ほど申しました様々な系列については、その他という中にくくってしまうということを考えております。
 資料4ページに戻っていただきまして、もう一つの指摘内容として、下の行に書かれている「実数・指数累積データ」ということで、過去のデータも含めて提供している表があるのですが、そこには四半期や年度の数値がないということ。また、基準数値、指数を作るときの数値が、どこに掲載されているか分かりにくいという指摘がありました。
 それを踏まえて、「実数・指数累積データ」というものに、四半期データや年度の数値も含めてはどうか。併せて、「実数・指数累積データ」が、より利用しやすいように早見表などを作成、掲載してはどうかということ。
 そうしますと、「実数・指数累積データで」、過去データも見ることができるようになるので、現在、e-Statで掲載している「長期時系列表」というようなくくりについては含まれるような内容になりますので、こちらは廃止してはどうか。また、基準数値については、分かりやすい所に、別途、その数値を掲載してはどうかということ。
 先ほどの見直しイメージになりますが、そちらの基準数値等については、毎月勤労統計調査についてという、そもそも調査の説明の中に基準数値などを入れ込むということでどうかというように考えております。
 続きまして、6ページです。こちらは公表方法に関する指摘と対応案ということで、集計方法に関するものです。1つ目の行を御覧いただきたいと思います。令和6年1月にベンチマーク更新の作業を行ったわけですけれども、その際に、増減率が非常にベンチマーク更新の影響を受けているということがありまして、このときに公表した伸び率については、ベンチマーク更新を含まないような処理を行ったというところですが、指数についてはそのような処理を行わなかったということで、指数と伸び率の間に、今、不整合が生じています。
 これについては、右側の対応案ですが、指数と増減率の間の不整合を解消するため、現在、公表している増減率を基に、令和6年以前の数値を接続されたような参考数値を作ることにしてはどうかということ。なお書きとして、ローテーション・サンプリング導入以降、推計方法に一貫性がなかったというところもあるので、一貫性を持たせた上で、それ以前のベンチマークの取扱いも更新するということも考えられるのですが、この場合については、既に公表している数値の変更も考えられるので、こちらについては慎重に考えていく必要があると考えております。
 この内容について、詳細ということで、7、8ページを御覧いただければと思います。まず、7ページです。こちらがベンチマーク更新を行った際の説明になりますが、左側の図になりますけれども、ベンチマーク更新前の水準で、賃金が灰色の折れ線のように伸びていたような状況のところで、ベンチマークということで、経済センサスで新しい全数の産業ごとの労働者が分かって、それを訂正することによって、賃金が高いような産業の人数が、毎勤が想定したよりも実際、多かったということが分かりますと、ベンチマーク更新をすることによって、賃金水準が高くなるということで、この図で言うと、オレンジ色のような所にベンチマーク更新によって賃金が不連続になるということがあります。
 令和6年の際、灰色とオレンジ色の所を比較しますと、通常の賃金の伸び以外に、ベンチマーク更新によって賃金が伸びてしまうということになってしまうので、令和6年1月のベンチマーク更新の際には、ベンチマーク更新をした以降の水準で比較するための前年の数字、ここで言うと、オレンジ色の点線の部分ですが、こちらの数字を作成して、こちらとの比較で伸び率を出しています。以上が説明になりまして、これを踏まえて、8ページを御覧いただきたいと思います。
 そういった不整合が出ている対策ということで、増減率を基に令和6年以前の指数と接続させるような形で、新たな参考系列ということで作ってはどうかということ。そのイメージとして作ったものが、8ページの右側の図になります。ベンチマーク更新の影響で、大きく伸びているように見える所について、ベンチマーク更新が除去されたような形で、つなぐ指数を作るというイメージです。
 また、ページを戻っていただきまして、6ページを御覧いただければと思います。指摘内容の2つ目になります。令和6年1月のベンチマーク更新の処理において、一般労働者は増加、パートタイム労働者が減少しているが、パートタイム労働者比率は上昇しました。
 これについて、対応案としては、一般・パート別の雇用について、パートタイム労働者比率の推計方法と、実際のベンチマークで出している常用雇用指数、一般・パート別のものが現在、整合的ではないので、このようなことになっているのですが、それが整合的になるように一般・パート別の指数について、伸び率の算出方法を変更してはどうかということ。
 9ページ、詳細です。就業形態別の雇用指数の推計方法ですが、常用雇用指数、就業形態計は一般・パートそれぞれあるのですが、ベンチマークとして存在するのは基本的には全体で、それを利用して数値が滑らかになるように、ギャップ修正を行うような形で接続を実施しているところです。
 一方で、パートタイム比率については、ベンチマーク更新の影響が増減率に反映しない処理を実施しているということで、就業形態別の雇用指数とパート比率について不整合が生じているということで、就業形態別の雇用指数の伸び率は、平成9年1月のベンチマーク更新以降、賃金・労働時間と同様の処理を行うこととしてはどうかということ。
 イメージとしては、左側のイメージで、例えば令和6年の経済センサスの見直しという形で行うときに、実数はベンチマーク更新の遡及の見直しをしていないので、灰色の線ということで、階段状になっている所を、常用雇用指数については、そこが滑らかになるような形で、この点線の所を、赤い線の所を見直すことをやっている。このときの作り方と、パートタイム労働者比率を出すときの作り方が違うということで、ずれが生じているので、一般・パート別の常用雇用指数の作り方についても、パート比率を算出するような作り方を考慮した作り方に変更することで整合性を取るという内容です。
 6ページに戻っていただきまして、指摘内容の3番目です。3番目に書かせていただいたものは、毎月勤労統計については、従前よりサンプル入替えに伴う下方修正の断層が見られるということで、断層を補正した指数について、利用者から情報発信にも取り組むべきだという意見がありました。
 これについては、断層補正を行ったものとして「総雇用者所得」というものが内閣府から公表されることになりましたので、基本的にはそういった指数が必要な方については、こちらを御覧いただくということで、毎月勤労統計調査については、ユーザーが必要な情報を得られるような、可能なものについては提供に努めるということで、ギャップ修正するものについては、こちらにお願いするということでどうかということを書いております。以上が、資料2の説明になります。よろしくお願いいたします。
 
○加藤主査
御説明ありがとうございました。非常に多岐にわたる論点があるのではないかと思います。1つ目は、公表方法に関する指摘と対応案ということで、一般労働者、パートタイム労働者を全面に持ってくる。公表方法に関するe-Statにおける公表系列の指摘と対応案、今、御説明をいただきました集計方法に関する御指摘、新たに参考系列を作成するということ、これを2024年1月のベンチマーク更新等々の影響ということですが、多岐にわたる論点がありました。
 それでは、ただいま御説明いただきました事項について、委員の皆様方から何か御意見、御質問等がありましたら御自由に御発言いただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。高橋委員、お願いします。
 
○高橋委員
賃金労働時間、プレスリリースについて一般労働者、パートタイム労働者別の実数、指数、増減率をヘッドラインにすることについては賛成です。ただ書きぶりについて、スライドの1ページで、就業形態計で属性の労働者は存在しないということですが、一般労働者という属性の労働者もいなくて、一般労働者にはかなりパートさんも入っていますので、就業形態計で出すよりももちろん実感に合うのですが、一般労働者ならば実感に合うのかというところがありますので、細かいことを申し上げて申し訳ないですが、一般・パートにしたら解決するのかというと、そうではないので少しトーンダウンして公表されるのがいいのかと思いました。
 あと、プレスリリースで、共通事業所の扱いですが、共通事業所をプレスリリースに出すことは賛成ですが、普通の系列との乖離が出てくるのかと思っていて、もし可能であれば、なぜ乖離が出るのかということを1度検討されたらいいのかと、産業別とか規模別で、何が要因で標本入替えの影響なのかとか、そういうことを何か示して乖離が出てくることについて一度検討した上で、プレスリリースに出したらいいのではないかと思います。
 3点目は、e-Stat上の系列で、スライド4ページ、一ユーザーとして本当に使いづらくて、本系列と共通事業所系列で、できればそこを中心にしていただいて、参考系列は今ほどいらないという、本当に使いづらいというのは私も同意見なので、是非、減らしてもらいたいということです。
 あと「実数・指数・累積データ」については、半期年度の値を追加して、累積データで代替されるのであれば、私も長期時系列データはいらないと考えています。
 スライド9で、就業形態別の雇用者数ですが、是非、このやり方で計算していただければと思います。ただ、もともとある毎勤パート比率との不整合と書いてありますが、ベンチマークとなる経済センサスが一般とパートの人数を取らなくなったことによって、現在は、ギャップの修正を一般労働者とパートタイム労働者に、就業形態計と同じベンチマーク補正率をかけていると思います。ですから、このやり方で計算したときに、パート比率が元の毎勤のパート比率と一致するとは限らないので、一度計算して見せてもらえないかと思います。結局、やっても乖離があるのではないかということです。今のところ以上です。
 
○加藤主査
ありがとうございます。お答えできる範囲内でお答えいただければと思います。よろしくお願いいたします。
 
○小此木統計管理官
御指摘いただきましてありがとうございます。一般という属性はないというのも御指摘のとおりです。やはり、どこまで一般というのか、理解がどこまでできているのかとも関連しているかもしれませんが、その辺の用語の整理とか、一般という言葉が結構浸透しているのかという思いもちょっとあったのですが、その辺も改めて考えていければと思います。
 また、共通事業所の乖離の説明ができればということです。こちらにつきましては、一般的な乖離についての分析と、あとは毎月そういった分析を行うのかというところで、どこまで対応できるのかということはあるのかとは思いますが、共通事業所と全体の伸びが違うというものについては、当然、違いがあるので、一般的な違いとしてはどういう違いがあるのか説明できるようにしておくということは考えていきたいと思います。
 あとe-Statの見直しについては、御指摘のあったように、参考系列等につきましては、その他の所でまとめてなるべく使いやすい方向に持っていければと思っております。
 パートタイム比率を変えてもずれが生じるのではないかということについては、その辺も含めて検討させていただければと思います。よろしくお願いいたします。
 
○加藤主査
ありがとうございました。ほかに御意見、御質問はありませんか。
 
○樋田委員
御説明ありがとうございます。私からは、4点あります。まず、最初に他の委員もおっしゃっていましたが、一般労働者とパートタイムを分ける方向性については賛成です。しかし、どのように公表していくのかというのはまだ詰めるべき点があるかと思いますので、もう少し検討していただければと思います。
 2点目は、e-Statの簡素化の方向性については違和感はありません。しかし、削除した系列をユーザーが再現することができない、あるいは困難であるということが生じる可能性があると思いますので、利用状況をよく確認した上で、対応していただきたいと思います。削除する系列については、継続的に公表する系列から再現できるのであれば、利用者が必要に応じて再現できるような詳細な情報を開示することが必要ではないでしょうか。少し離れた話題になりますが、e-Statについては、エクセルでのファイルは、頻繁に更新されていて利用しやすいと思いますが、データベース機能のデータの更新が長い間行われていないと思います。e-Statはデータベースの機能が使えると便利なので、大変だとは思いますが、そちらのほうも、是非データの更新を御検討いただければと思います。
 3点目は、共通事業所を公表の中で拡充していくというのは結構かと思います。一般のユーザーが分かりやすいように、本系列と共通事業所の系列の違いを説明することが必要と思いますので、その辺りも注意深い検討をしていただければと思います。
 最後は、7~9ページの事柄というのは、本日決めることなのでしょうか。
 
○加藤主査
7~9ページの新しい参考系列は、今日、決めることなのでしょうか。
 
○小此木統計管理官
今日決めるというよりは、こちらの考え方について御意見があれば頂ければということで、今日、これでいきますということを確定するものではありません。
 
○樋田委員
分かりました。ありがとうございます。でしたら、7~9ページの図とスライドは非常に分かりやすくてイメージは伝わってきますし、非常に妥当な案のように見えるのですが、間違った理解を避けるためにも、是非、数式でどのような処理をするのかというのを示していただきたいと思います。その上で、次回以降、検討したほうがいいのではないかと思います。以上となります。よろしくお願いいたします。
 
○加藤主査
ありがとうございます。お答えできる範囲でお答えいただければと思います。よろしくお願いいたします。
 
○小此木統計管理官 
ありがとうございます。まず、一般・パート別につきましては、一般・パートをメインにするのはいいのですが、もう少し検討したほうがいいという点について、また具体的な点を教えていただきながら、実際に公表資料の改善については具体化していきたいと思います。今回お示ししたものはあくまでも例ですので、引き続き、こちらについては詰める点等を検討していきたいと思います。
 e-Statにつきましては、現在の利用状況を確認して、削除するものは削除するという御意見かと思いますが、そちらにつきましては、利用状況を踏まえながら対応を考えていきたいと思っております。削除する項目が公表された後のもので再現できるかということですが、現在の長期時系列は、実指数、累積データからできるのかなとは思っておりますが、そこも一応、現在出している指標が本当にできるかどうかも確認をした上で進めていきたいと思います。
 また、共通事業所につきましては、違いとかの説明が必要ということですが、共通事業所の公表につきましては、共通事業所が何ぞやみたいな話につきましては、利用上の注意というか、そういったところに掲載しながらということになるかと思いますが、その点についても書きぶりなどを考えていきたいと思います。
 7~9ページについては、実際の処理をどういった処理で行うか、数式を用いてということですので、こちらは第2回目に向けて資料を改めて作成していきたいと思います。
 
○加藤主査
ありがとうございました。樋田先生、よろしいですか。
 
○樋田委員
ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
 
○加藤主査
土屋先生、お待たせいたしました。よろしくお願いいたします。
 
○土屋委員
ありがとうございます。私から2点あります。1点目は、公表の資料のページ順序として、就業形態計、一般労働・パートタイムの順番を入れ替えるというお話がありましたが、資料の2ページに指摘内容がありまして、こういうことであれば、入れ替えるというのもあるかなと思いました。
 一方で、結局は全て3種類の情報を提供するということであれば、順番を変えただけでは余り意味がないのかと。むしろ、資料の3ページ、PDFでは4ページ、一般・パート1、2、3とするよりも、趣旨からすると、もしかすると、一般とパートを横並びに示して、その下に就業形態計という形で示すのも1つの案としてあるのかと。これですと、順番を変えるということは、一番最初のものが重要ということは、これまで就業形態計が重要としていたのを、一般労働者が重要という意味になっている。一般とパートタイムを分けて見ていくことが重要だということであれば、一般とパートタイムを並べて、どちらも1番になるような形で示していくほうがいいのかと思いました。
 2点目としては、これまで先生方のお話からも出ていますが、共通事業所について、そもそもこれを同時に公表していくと混乱していくのではないかとも思いましたが、PDFの3ページ、資料の2ページの指摘内容で、やはり意味が違うのだと。本系列と共通事業所の系列は何を見たいかによって、それぞれ使い分けていくということで、両方示していくということであれば、これまで先生方がおっしゃっていましたが、こういうことを見たいときの共通事業所系列、こういうことを見たいときの本系列ということについてきちんと示していただくのがいいのかと思いました。以上です。
 
○加藤主査
ありがとうございます。いかがですか。もしお答えできる範囲であれば、今までと同じかもしれませんが。
 
○小此木統計管理官
ありがとうございます。一般とパートを横に並べるというのは、こちらも考えていなかったので、そういったアイディアもあるということも踏まえて、実際の公表方法を見直していきたいと思います。
 共通事業所については、先ほど樋田先生からも御指摘があったように、違いの説明なども必要ということでしたので、そこに利用目的なども併せて書くことも考えられるのかと思いますので、そこも含めて検討させていただければと思います。
 
○加藤主査
ありがとうございます。土屋先生、よろしいですか。
 
○土屋委員
ありがとうございました。
 
○加藤主査
ありがとうございます。元山先生、お願いします。
 
○元山委員
丁寧な説明をありがとうございました。公表方法に関しては、既に多くの先生方がおっしゃったので、追加することはそれほどないのですが、基本的には賛成いたします。
 今、土屋先生がおっしゃった一般労働者とパートタイム労働者を並べて表記するというのは面白い考え方かと思いました。
 共通事業所系列は、事業所入替えの影響がなくて、安定しているよい指標という形で、最近注目されている指標ですので、拡充することは私も賛成いたします。ただ、同時にサンプルサイズがほかの統計よりも少ないので、ときとして注意が必要であるということを指摘したほうがいいのではないかと思いました。
 あと公表方法についても、6、7、9に関して、今回決める話ではないということでしたので、次回に向けたコメントという形になりますが、一番最初の令和6年度の指数と接続した参考値を作成するということに関しては、今後も同様なことがあったら、どのようなことをするのかというのを伺いたいと思います。
 2点目は、パートタイム労働者比率の推計方法と整合的になるように、これは樋田先生もおっしゃったように、もう少し数式で具体的に示していただければうれしいかなと思いました。
 最後の点です。現体制で改善可能なものについて、「引き続き、情報提供の充実に努めること」という点で、(※5)にもいろいろな注があるのですが、これは具体的にどういうことなのかということについて、次回までにまとめていただきたいのと、いまだ解決していない問題かもしれませんが、断層が発生する原因として、何がこれまで考えられてきて、明らかになっていることがどこまでかということについても、次回御紹介いただければと思います。以上となります。
 
○加藤主査
ありがとうございます。それでは、事務局からお答えできる範囲でお願いできればと思います。
 
○小此木統計管理官
共通事業所につきましてサンプルが少ないので注意してほしいという点は、注意書きを書く場合については、その辺も何かコメントとして入れられるかどうかも含めて考えていきたいと思います。
 ベンチマーク更新で今後同様なことが起こったらどのような処理を行うのかということですが、基本的には多分今後もベンチマークの影響を受けないような処理をした場合については、同様なことが今後も起こっていくので、そういったものを除いた比較可能な指数という形で参考指数を作っていくことを考えております。
 あとパートタイム比率の部分等については、次回、数式等で示したいと思います。
 
 
○渡邉労働施策情報分析官
断層の原因について補足説明させていただきます。断層の原因につきましては、これから説明すると思いますが、資料4に昨年度行った調査研究がありまして、その中では、パートタイム比率の高い層や、回収率の低い層が何らかの影響をしているといったような分析結果は示しております。これについては、参考資料の中に、昨年度の調査研究の報告書がありますので、御参考にしていただければと思います。ただし、その際の検討会には土屋先生と元山先生に御参加いただきましたが、例えば、サバイバルバイアス的な影響など事業所固有の断層原因もしっかり調べるべきであるとの御指摘を受けたところです。こちらにつきましては、現在、若干作業は進めておりますが、具体的な資料としては、来年度も本ワーキング・グループは続きますので、そうしたところで示していければと考えております。以上です。
 
○加藤主査
ありがとうございました。元山先生、いかがですか。
 
○元山委員
ありがとうございます。最後の断層の原因について御説明いただき、昨年度の研究会でも大変お世話になりました。先ほど申し上げた、「引き続き、情報提供の充実に努めることとしてはどうか」、(※5)の所が、少し漠としていますので、もう少し具体的にどのようなことを検討されているのかお示しいただければ助かります。以上となります。
 
○小此木統計管理官
こちらの情報提供の内容につきましても、次回以降整理させていただければと思います。よろしくお願いいたします。
 
○加藤主査
ありがとうございました。付け加えて何か委員の皆様方から更に御質問、御意見はありますか。ありがとうございます。それでは、ただいま頂いた御意見等につきましては、改めて事務局のほうで御検討いただきまして、次回のワーキンググループで資料を提出していただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。それでは、次の議事に移りたいと思います。議事3の「第14回日本標準産業分類への対応(案)について」です。事務局から御説明をお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。
 
○小此木統計管理官
ありがとうございます。続いて、資料3になります。第14回日本標準産業分類への対応(案)です。
 1ページ、第14回日本標準産業分類が令和6年4月から施行されておりまして、経済センサスなどがその結果を踏まえた形で実施されまして、それが利用できる状況になってきたということで、毎月勤労統計調査を現在の第13回、平成25年に改定したものを引き続き使っておりますので、その改定を考える必要があるところです。
 今回の第14回の産業分類は、大きな変更点ですが、産業大分類間で移動があるようなものについて、こちらの資料で書いていますが、「卸売業、小売業」、「医療、福祉業」、「サービス業」で産業大分類をまたがる移動がございまして、「卸売業、小売業」については、従来「卸売業、小売業」の中に入っていた「電気小売業」や「ガス小売業」というものが、今度は「電気・ガス・熱供給・水道業」のほうへ移るというような変更があります。
 「医療、福祉業」の中も従来、「医療、福祉業」の中に入っていました「消毒業」が「サービス業」のほうに移るということ。また、「サービス業」の中に従来入っていた「レッカーロードサービス」が運輸、交通のほうに移るということで、産業大分類をまたいだ移動がいろいろあるというようなものになっています。
 今回、平成30年に毎勤第一種事業所のローテーションサンプリングを導入して以来、初めて産業分類が変更になるということで、従来でしたら、第一種の入替えのタイミングで産業分類変更を行うことによって、第一種事業所については新産業分類で新しく事業所を把握することができたのですが、今回それらの取扱いについても検討していく必要があります。
 2ページ、毎月勤労統計調査において公表する産業分類です。毎月勤労統計調査で産業の動向を把握するということで、産業大分類・中分類・小分類ごとに実数値を公表しています。伸び率については、大分類、中分類で出しています。実際に、調査産業になっている中分類が91ありまして、そのうちの67の分類で中分類の公表をしています。小分類については、毎月勤労統計調査では特掲分類という言い方で32の種類があります。
 これらについて、今回の産業分類改定前後で産業の中身が変わってしまうような分類が幾つかあるのですが、そのような分類について取扱いをどうするかということで、旧分類で公表、新分類で公表ということでそれぞれ出せればよいのかもしれませんが、なかなかそういった対応は難しいので、その辺の御要望について検討が必要になります。
 小分類については、結構、分類が細かくなるので、産業分類の変更の影響も受けやすいということもあります。あとは、小分類の利用の頻度などもありますので、従来どおりの公表を継続するかということも併せて考えていきたいということで書いています。
 3ページは、今回の産業分類でどれぐらい集計単位に変更があるかということをまとめたものなのですが、旧分類のうち、電気・ガス・水道業・熱供給の部分については、従来の電気・ガス・熱供給・水道業、濃い色のオレンジですが、それがまるごとと、あとは卸・小売業の他に分類されないその他の卸売業やその他の小売業のうち、一部が加わるというものになります。それぞれの新しい産業分類については、旧産業分類の完全に加わるものや、旧産業分類のうち一部のものが加わるもの、合わさってできるようなもの、また、一部が除かれてできるもの、完全に外れてできるものなどの対応があるということで、それぞれにどれぐらいの事業所が影響するのかを集計した表になっています。同様に、次のページに労働者数で見るとどれぐらいの影響があるかを見たものになっております。
 資料5ページは、毎月勤労統計調査における産業分類の把握方法を書いています。基本的には、調査対象ごとに小分類で把握していることになるのですが、調査開始の時点で、予備調査として都道府県の統計調査員を通じて、事業の内容を確認して、産業小分類を把握しています。
 ですので、新産業分類を調査するタイミングということでは、調査開始前になるのですが、ローテーションサンプリングを導入したことによって、継続サンプルもあるので、それらについてはどのような対応が必要になるのかということで、基本的には新産業分類が旧産業分類と1対1になっている、産業の入替えがないところは問題ないのですが、旧産業分類における産業小分類が新産業分類と複数の産業分類に分かれるような場合だと、どちらに行くのかという問題があり、機械的に置き換えることはできません。これを別途、改めて把握することになると、ある程度、手間が発生するので、それをどの程度やる必要があるのかという問題点があると考えております。
 次のページは、毎勤の入替えのタイミング、ローテーションの詳細について書いています。1月には、一種事業所のうち3分の1が入れ替わります。二種事業所についても、3分の1ずつ1年半やりますので、二種事業所のうちの3分の1は1月に入れ替わりますので、1月に新産業分類の切替えにするというのが、多くの事業所で新産業分類を把握しやすいタイミングと考えますが、その他の3分の2については継続する事業所になりますので、その継続する事業所については、どこまで把握するのかということが問題点になります。
 7ページは、検討すべき論点を書いています。これらの論点について、御確認等を頂ければと思っています。まず、1つ目の論点としては、過去数値との接続をどうするかということで、新旧産業分類で完全に一致しない産業はどう接続させるかと言う点。特に、小分類については、産業分類の改定の影響を強く受けるので、その辺を踏まえて、そもそも公表する見直しを行ってはどうか。
 2番目は、入替え前や継続する事業所、旧産業分類で調査する事業所について、どこまで細かく産業分類を把握するかということで、考え方としては公表に影響が出ない範囲や二次利用を考えると、なるべく細かく調べたほうがいいという論点があるかと思いますが、その辺は実際に追加で調査する必要が生じることとのバランスをどう考えるかというところが論点になると考えています。
 3つ目ですが、集計方法についてです。新産業分類に変更した場合、旧産業分類のときに抽出した逆数がありますが、それをそのまま使ってよいものかどうかということ。また、共通事業所の推計をどうするか。事業所の1年前の産業が変わっている場合などもありますので、抽出率も同様の問題があります。年末賞与が11月、12月、1月を年末賞与の集計期間としているのですが、1月を切替えのタイミングにしたときにどのようにするか。年度も1、2、3月が新旧切替えでまたがるような場合がありますので、そこをどうやって集計するのかというようなことが論点になるのかと考えています。
 次のページから、旧分類から複数の産業小分類に移動するような産業について、毎月勤労統計調査でどれぐらいあるのか、例えば図で見ると、一番上の所、ほかに分類されない卸売業があるのですが、今回の産業分類変更によって、従来、ここの旧他に分類されない卸売業になったものが、新しい産業分類だと電気業にいくもの、ガス業にいくもの、従来どおり他に分類されないその他の卸売業になったものという3つに分かれますということで、ここは調査しないとなかなか分からないものが、それぞれ何事業所あるのかを集計したものです。
 左側の所に、区分で1、2、3と書いていますが、資料11ページの所に書いているのですが、調査産業計に影響を与えるようなものを区分1、事業所数でいうと大体1,251事業所ぐらいあります。区分2と書いてあるものは、特掲産業で小分類に該当するところですが、そこの集計に影響があるようなものが4,789、比較的多くあります。どちらにも影響しないのですが、二次利用など分析に影響するものが区分3で1,000事業所あります。私からの説明は以上です。よろしくお願いいたします。
 
○加藤主査
ありがとうございます。標準産業分類についても今日結論を出すと言うよりも、まずはこの論点をどう考えていくか、あるいは標準分類をどのような形でどこまでやるかということだと思います。それでは委員の皆様方からこの件について、まずは御質問、御意見等があれば、同じように自由に御発言いただければと思います。いかがでしょうか。では高橋委員、お願いいたします。
 
○高橋委員
御説明、ありがとうございました。電気小売業とガス小売業については、卸売・小売から電気とガスに移るので、産業大分類もまたぐということで、もし可能であれば旧産業小分類と事業所名などを使って、新分類への組替えができるのでしょうか。それで旧分類と新分類を比較してみてはどうかと考えます。もし可能であればです。見せていただくと、コンビニは同じ産業大分類の中の移動で人数が多いのですけれども、同じだからいいかなと思うのです。ガスと電気については結構な人数がいて、分類変更で公表結果に与える影響が大きいように見えるのです。あと、医療・福祉からサービスとか、サービスから運輸業というお話がありましたけれども、それはもう数が少ないので影響が軽微だと考えて組替えなどはしないと。だから電気小売とガス小売だけを細かく見て組替え等をして、旧系列と新系列でどういう差が出るのかというのを、可能であれば見せていただけたらと思います。そこだけではないかと思いました。以上です。
 
○加藤主査
ありがとうございます。いかがでしょうか。
 
○小此木統計管理官
資料の3、4ページで比較的数が多いということで、御指摘があったのかなというところです。すみません。先ほど説明を割愛してしまいました。下の所に参考集計ということで書かせていただいております。実際に他に分類されないその他の卸売業というのがある程度あるのですけれども、そのうち「主な事業の内容」で、「電気」や「ガス」という言葉が入っているものがどれぐらいあるのかを見ると、かなり少なくなってしまうので、これらの影響をどのようにするかということかと思っております。新旧の比較はできるかどうかも含めて、検討させていただければと思います。
 
○高橋委員
分かりました。ありがとうございます。
 
○加藤主査
ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。なかなか難しいところですね。
 
○糸賀委員
よろしいですか。
 
○加藤主査
お願いいたします。
 
○糸賀委員
運用する立場からお話します。現在は、古い分類のままということで、ユーザーに必要な情報を提供する観点から対応する必要があると思っています。
 一方でこの場合、どのような作業が行われるかというと、都の場合、一種が約3,400、二種が約1,600の計5,000の事業所が調査対象となっています。これに加え、夏から秋にかけては、一種の3分の1の事業所の予備調査や、特別調査の実施もあり、事業所や従業員数の確認を行うプロセスが生じます。郵送や調査員を介してそれを行う中で、できるだけ効果的にユーザーに役立つものを提供するためには、このような更新作業も効率的に進める必要があります。
 例えば、郵便等を活用して文書でやりとりしているような手続きを、システム上で事業所が入力して変更手続きができるようになれば、より効率的で迅速な対応が可能になると思われます。従来のようなやり方で分類変更のやりとりに時間がかかり、督促を何回も行わないといけないとなると、いつまでもデータとして活用できないことになるため、できるだけ効率的な変換の仕方を考えていただくと、有り難いと思います。以上です。
 
○加藤主査
ありがとうございます。検査の負担の問題というのは大きいのではないかと思います。いかがでしょうか。もし何かお答えできることがあれば。
 
○小此木統計管理官
どこまでできるかというのは、検討してみないとというところはありますけれども、なるべく事務負担が掛からないような方法を検討していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 
○加藤主査
いかがでしょうか。それでは西郷先生、お願いいたします。
 
○西郷委員
先ほど高橋先生がおっしゃっていたことの追認になります。新旧の分類でどれぐらい賃金が変更するかというのは、私もできればやっていただきたいと思っています。と申しますのは、産業分類というのは、必ずしも賃金の安定性を基準にして決められているものではないのです。供給者側の生産設備や生産技術といったことを基準にして、産業の分類というのは決められているので、その分類がどのように賃金のほうに跳ね返るかということまで考えて、分類が決められているわけでは必ずしもないのです。そういう意味で毎勤は、産業分類の変更によってどういう影響を受けるか分からないということを検証しなければいけないという使命というか、任務というか、責任というか、そういうものを否応なく負っているような形になるのです。できれば影響力が少ないということが、検証できれば本当にいいのですけれども、そういうこともできる限りやっていただきたいというのが申し上げたかったことです。回答は希望しておりませんので、意見として聞いていただければと思います。
 
○加藤主査
西郷先生、ありがとうございました。事務局のほうからお答えいただけると。
 
○渡邉労働施策情報分析官
補足説明をさせていただければと思います。今回の産業分類によって賃金がどれだけ変動するかということに関しては、1つは労働者の構成変化によって影響を受ける側面と、移動対象の事業所の賃金水準という2つがあると思います。労働者に関しては事業所母集団データベースがあり、それを用いて分析することを考えています。ただし後者については、既存の毎勤の事業所について新旧を捉えなければならない。これがどこまでできるかということによるかと思うのです。これについてはできるだけやりたいとは考えておりますが、どこまでできるかは検討させていただければと考えております。以上です。
 
○西郷委員
ありがとうございます。
 
○加藤主査
西郷先生、よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは土屋先生、よろしくお願いいたします。
 
○土屋委員
7ページ目の論点に沿って、これまでのお話を伺ったところでの感想です。まず丸1の接続させるのかということに関しても、私はやはり誤解の元だと思いますので、接続は難しいかと思います。ただ、一方でいろいろな統計で同様の問題が生じているのだろうと思います。ほかの統計がどうだからというわけではないのですけれども、1つの参考情報として検討するに当たって、ほかの統計ではどういう形で対応しているのかについても、調べてまとめていただいたら、今後の検討の1つの参考にはなるかと思いました。
 2つ目については、私はよく分からなかったのです。どこまで細かく新産業分類を把握するかということで、公表に影響が出ない範囲にするのか、二次利用を踏まえて、最大限細かく把握するのかというところの違いが出てくるのか。出ないような感じがしたのですけれども、どういったところで違いが出てくるのかを教えていただければと思いました。
 丸3の集計方法をどうするかに関しては、そもそも推計をどうしているのかにも依存するかと思うのです。最初にある事業所の抽出率の逆数を変更する必要はあるかというのは、抽出したときの確率として抽出率を使っているということであれば、確率は抽出したときにもう決まってしまうので、そういう意味からすれば変わらないだろうと思いますけれども、この集計方法をどうするかというところは、全体として推計方法をどうしていくかというところから考えていく必要があるかと思いました。以上です。
 
○加藤主査
ありがとうございます。それではお願いします。
 
○小此木統計管理官
接続方法について、ほかの統計がどうなっているかということは、今回の第14回の対応がどこまで調べられるかというところはありますが、過去も含めてどのような対応をしていくのかということは、整理しておきたいと考えます。
 2番目の公表に影響を与えない範囲なのか、二次利用等で最大限細かくというところは、最後の資料で少し御説明します。11ページの一番下の所で、実際に公表に影響を与えないというのは、細かい意味では産業分類間の移動があっても、毎勤の公表範囲で変更がなければ、公表には影響がないと考えているということです。ところが二次利用で小分類で分析主体のような、個別利用ということで出したときには、実は旧産業分類が新産業分類で変わっているけれども、毎勤の中だと同じ公表区分の中に入っていて、もしかしたらそこのユーザーが新しいほうを知りたかったということがあるかもしれず、そういった差があるものを集計しています。集計方法はそもそも推計方法によってというのは、御指摘のとおりかと思っております。これらについてはこのような課題があるということで、ほかの課題が特にないということであれば、これに対して現在どういう集計をやっているので、どういう対応案かというのは、次回お示ししていきたいと考えております。以上です。
 
○加藤主査
ありがとうございました。土屋先生、いかがでしょうか。
 
○土屋委員
二次利用に関して11ページ目で、影響があるものが1,009とありますが、7,000のうちの1,009については公表には影響がないけれども、二次利用には影響があるものが1,009ということですか。
 
○小此木統計管理官
そういうことです。
 
○土屋委員
この1,009を調べることの負担感を、どう考えるかというように理解しました。
 
○小此木統計管理官
おっしゃるとおりです。
 
○土屋委員
少なくともそれを調べて、データとしてはもちろんあったほうがいいですけれども、その負担感とのバランスなのかなと思います。特にありません。以上です。ありがとうございます。
 
○加藤主査
ありがとうございます。ほかにはいかがでしょうか。樋田先生、よろしくお願いいたします。
 
○樋田委員
御説明、ありがとうございました。私からは1点です。7ページの3番の集計方法をどうするかという点についてです。6ページにあるように、事業所の区分によって入れ替わるタイミングが違います。ですので、どのように集計・公表するかというのは、例えば新分類にできるだけ早く移行するとか、全部入れ替わるまで旧分類を存続するとか、幾つかの選択肢があるのではないかと思うのです。ですので、どのような選択肢があって、それぞれの選択肢に対して公表時の負担や利用者の視点、調査負担などといった観点から、メリットやデメリットを整理していただいて、その上で検討の対象としてはいかがかと思います。以上です。よろしくお願いいたします。
 
○加藤主査
ありがとうございます。それでは、よろしくお願いいたします。
 
○小此木統計管理官
確かに段階的に入れ替えていって、全ての事業所が新産業分類を把握するまでの間、新旧出すというのも、対応案としてあるのではないかという話なので、どのような選択肢があって、それぞれにどういうメリットやデメリットがあるかということは、考えられる範囲で整理してみたいと思います。ありがとうございます。
 
○加藤主査
ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。先ほど土屋先生から御質問のあった、事業所の抽出率の逆数の変更が必要かどうかということについては、できないだろう、なかなか難しいのではないかと思うのです。これについてはいかがでしょうか。土屋先生の御質問にお答えされていましたか。
 
○渡邉労働施策情報分析官
抽出率の逆数については、集計時の区分と抽出時の区分のどちらに合わせるかということかと思います。理論的には御指摘のとおり、抽出時のものを使うのが基本かと思います。これについては毎勤のこれまでの取扱いなども踏まえ、再度整理させていただければと思っております。
 
○加藤主査
ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。様々な御意見、御質問をいただきましてありがとうございます。委員の皆様から頂いた御意見については、改めて事務局のほうで御検討いただいて、次回のワーキンググループで資料を提出していただきたいと思います。特に検討すべき論点についても幾つかの御質問がありましたので、それらを含めて御検討いただければと思います。ありがとうございます。
 それでは、次の議題に移らせていただきたいと思います。次に議事4「令和7年度調査研究事業の結果及び今後の検討方針(案)について」です。それでは事務局から御説明をお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。
 
○小此木統計管理官
ありがとうございます。資料4に沿って説明させていただきます。令和7年度調査研究事業です。こちらは、外部委託して行ったもので、最終報告書は、本日の参考資料2ということで付けております。この中身を抜粋した内容で、令和7年度の調査研究事業について御説明します。
 1ページを御覧ください。この研究事業で何をやりましたかということですが、まず、調査員の負担軽減ということで、現在調査員がどのような事務を行っているのかを整理した上で、各都道府県にアンケート調査を実施しました。また、一部の都道府県からヒアリングも行ったところです。調査員の負担軽減につきましては、それらも踏まえた上で対応策を考えたところですけれども、改善に向けた検証ということで書いているものでは、業務の見直し、調査票の回収率の向上に関して2点。1つが、母集団データベースの情報、現在、予備調査などをやっているものについて簡素化ができないのかといった検討を行いました。また、回収率向上に関する話としては、現在事業所に提供している利用ツールが改善できないかという検討を行いました。また、統計精度の向上に関して2点ありまして、1つ目は、データ検証ということで抽出方法を改善したときの影響などを検証しました。検討委員会を開催しまして、先生方から御意見をお聞きするといったようなことを実施しました。
 実施した内容、課題を大きく分けますと、2ページを御覧ください。大きく3点課題があり、これらについて対応したということです。1点目が、調査員によらない調査手法ということで、予備調査と本調査に分けてそれぞれ検討しました。2点目につきましては、調査票の回収率の向上策について検討したということで、これらにつきましては、回答負担の軽減策、未提出事業所への対応について検討しました。3点目としましては、統計精度の向上ということで、「標本抽出の方法の見直し」、「集計・推計方法の改善」、「標本入替時の断層縮小」ということで、ローテーション頻度の見直しについての影響を検証したということです。
 それぞれについて3ページ、統計調査員によらない調査手法につきまして、左側の図が国勢調査ですけれども、現在の統計調査員、かなり高齢化していますということで、年々調査員の確保が難しくなっているということです。右側の図が毎月勤労統計調査で、調査員がどのような業務を担当しているかということで、基本的には調査票の回収等、結構メインのところに多く携わっていただいています。
 4ページから、調査員によらない調査手法についての検証結果です。4ページ目は、予備調査についてです。1つ目としては、事業所名簿の代替候補ということで、どういう名簿を使うのがよいかですけれども、やはり「事業所母集団データベース」がよいのではないかということ。2番目は、予備調査の代替可能性です。事業所規模データベースを使うとしても、事業所の情報が結構、陳腐化するのが早いこともありますので、これについては何らかの手段を行った上で確認をすることが必要ということで、電話や行政記録を使うとある程度できるのではないかということが、今回の検討結果となっております。
 5ページを御覧ください。本調査についてで、調査票回収率への影響ということで、調査員が多く調査票の回収事務に携わっているということで、回収率の影響はあるということで、可能な限り継続するのがよいのではないかということ。2番目は、調査員の代替可能性ですけれども、調査員ではなく非常勤の職員を雇う、民間の事業所の活用も考えられますが、制度変更にはある程度ハードルが高いということです。
 それを踏まえまして、次の所でどのようなイメージかということで書いてあります。調査員によらない調査手法につきましては、将来的には目指すとしても、当面の間は難しいという前提に立ったところで、まず、Can Beということで、当面できる措置では、基本的には督促をシステム的に行うことによって、ある程度の負担軽減ができるのではないか。将来的には、予備調査を行政記録が活用できれば簡素化することができるのではないか。引き続き督促業務については、調査員を活用するのがよいのではないかというのが、今回の調査研究の内容になっています。
 続きまして、課題の2番目で、回収率の話です。7ページは、年々回収率が下がっていることを示したものです。
 8ページを御覧ください。回答負担の軽減策で、どのようなことが考えられるかということです。1つ目、調査票入力支援ツールということで、今エクセルとかを配っているのですけれども、マクロが含まれていることで、事業所によってはマクロが使えない所もあるのではないかということで、マクロを使わない支援ツールを作成しましたということ。2番目に書いてあるのが給与計算ソフトということで、民間が販売している給与の計算ソフトに、毎勤報告機能のようなものを有するものが実は1つあります。それを実装していない会社に対して普及できないかを調べていただいたのですけれども、ヒアリングをしたところ、ユーザーからの要望がないとなかなか難しいみたいな話があったところです。
 9ページを御覧ください。未提出事業所への対応強化策ということで、1つ目として書いてあるのが、丸4のメールによるリマインドということです。これはシステム的な、先ほども出てきましたが、リマインドができるのではないか。5番目に書いてあるのが、統計調査員による督促の強化が、やはり未提出事業所への対策としては有効ということが書いてあります。6番目に書いてあるのが、督促状を出すときに都道府県名で出す場合と厚生労働省名で出す場合もあるので、厚生労働省名の利用もある程度有効ではないかという提案が検討結果になっているところです。
 10ページを御覧ください。想定される見直しの概要ということで、未提出事業所への対応で、第二種事業所に関して、現在リマインドは実施していないのですけれども、システム的に行うこととしてはどうか。督促については、ある程度人数も限られていて十分な督促ができていないのですけれども、なるべくやるように、ここは原則、未提出事業所全てと書いてありますけれども、そういった対応をしたらよいのではないか。督促状の送付について、都道府県名で出しても有効でない場合には、厚生労働省名で出すこともあるのではないかということが一応書かれているところです。
 11ページを御覧ください。3つ目の課題で、統計精度の向上です。グラフで500人以上の事業所の推移を書いておりますが、ここ数年500人以上の事業所は非常に増えています。毎月勤労統計調査の調査サンプル数が決まっている関係もありまして、悉皆である500人以上の事業所が増えると、その他の層に割り振る調査票が減ってしまうところがありまして、実際右側の図になりますけれども、事業所規模100人、30人から99人規模で見ると、対前年比で増減が大きくなっている、ぶれやすくなっているというのが見て取れる状況になっています。
 12ページを御覧ください。検討した内容ですけれども、標本、抽出方法の見直しということで、1番目、全数悉皆調査の見直しということで、全悉皆層の縮小の余地があるのではないかということで、現状500人以上になっているところを1,000人以上に見直してはどうかということを検証したところ、一部の産業ですけれども、基本的にはサンプルサイズを抑制しても、ある程度、標準誤差率を縮小できるのではないかということがありました。2番目に書いてあるのが、層化に用いる産業分類の見直しということで、B)に書いてあるのが、産業分類の統合余地の検証ということで、毎勤、産業中分類を結構細かく分けて抽出しているのですけれども、それを3分類に統合した場合どうなるかですけれども、サンプルサイズを半減しても、3つの層の単位の標準誤差につきましては2%以内ということで、ある程度影響が少なくできるのではないか。C)に書いてあるのが、産業分類の詳細化の余地の検討ということで、製造業は細かく取っている反面、ほかの産業では大くくりになっているので、詳細化できる産業があるのではないかという検討をしたところです。D)表章単位での統計精度検証ということで、製造業が21の中分類で表章していることを考えて、それぞれの表章単位での標準誤差率も検証しましたが、それらについても2%以内に収束したことが検証できました。3番目ということで、抽出率の全体最適ということで、抽出方法につきまして現在、厚生労働省でやっているやり方がよいのではないかという検証をしていただきましたということです。
 13ページを御覧ください。集計・推計方法の改善ということで、4番目、地方調査を全国調査に取り組むことによって、サンプルサイズを大きくすることについてです。基本的にはサンプルサイズを大きくすれば、ある程度安定することはあるのですけれども、内容照会や疑義照会が増える懸念があるということです。地方調査のみのサンプルを、一部ではなく全ての都道府県を含めるほうが実現性が高くなり、都道府県別の層化ということで行えるのではないかということです。
 続きまして5番目、調査票の回収率が低い層の推計値の補正です。こちらにつきましては、回収率と統計精度の関連性を検証しましたということで、回収率の低さが、先ほど説明しましたけれども、断層原因の要因の1つであることを仮定してデータを見ますと、ローテーション前後での各層の推計値の差異に影響を与えているかを見て、回収率が低い所ではやはり断層が大きい傾向がうかがえたということです。
 標本入替時の断層縮小ということで、断層発生要因の分析ですけれども、結果原票や個票データを基に、ローテーション前後で各層の推計値の差異、各層の回収率や標本分散等を照らして、断層の発生要因等の分析を実施したということです。サービス業に比較的大きい傾向がありました。パートタイム労働者比率が大きい区分での断層が大きいという傾向があったことが確認できたということです。
 最後に書いてあるのが、ローテーションに係る業務負荷の軽減余地の検討で、第一種事業所のローテーションの頻度を、年1回から半年に1回に変更した場合の業務の影響を考えてみたということで、第二種は半年に1回やっているわけですけれども、業務を一緒にして負荷が軽減できるかといっても、なかなかそうではないようであるということを検証しました。
 以上を含めまして提案ということで、こちらも1つの例ですけれども、全国調査に地方調査を統合するときの流れを、イメージとして書いています。先ほども出てきましたように、都道府県別に層化して、それぞれを集計するということで、できるのではないかということが書かれております。
 16ページ、先生方、土屋先生、元山先生にも御協力いただきまして、御議論いただいたということです。
 ここまでが昨年度実施した調査研究の内容で、これを踏まえて今後の検討案ということで17ページにまとめております。こちらにつきまして、この方向性について御議論いただければと思っておりますけれども、1つ目、層化基準の見直しということです。今の悉皆層を縮小することで、基本的には精度がよくなるということであれば、見直しは検討に値するのではないかと考えているということです。2つ目、全国調査・地方調査の統合につきましてですけれども、基本的にはサンプル数が増えるということで、精度の向上につながることは期待される一方、審査や疑義照会ということが懸念されるので、事務の効率の向上、人員や予算の確保も踏まえつつ検討したらどうかと考えているところです。3つ目、調査員の負担軽減・回収率の向上についてです。予備調査を廃止できれば、ある程度負担軽減にはつながるのですけれども、行政記録の利用、その内容が本当に利用できるのかどうかを含めて、更に検証が必要かと考えているところです。追加的な業務も発生するので、その辺は事務効率や人員予算の確保を踏まえて対応したらどうかと考えているところです。調査員の廃止につきまして、アンケート調査では、将来的には廃止としても、現状、結構調査員に頼っているところもありまして、廃止してもいいよというのは一部の都道府県にとどまっているということで、当面は調査員の廃止は考えずに、回収率の低下にもつながるということで、今後の本調査における回収・督促業務、調査の軽減策について、今後の課題ということで整理してはどうかということです。
 最後のポツに書いているのが、調査員の負担軽減、回収率の向上に資するよう、入力支援ツール、オンライン調査システム上のアラートといったことの拡充により、対応できるようなことについては前向きに検討したらどうかということで書いているところです。説明は以上です。よろしくお願いいたします。
 
○加藤主査
御説明ありがとうございました。これも、多岐にわたる研究結果の中身ですが、委員の皆様方からは、これまでの御説明につきまして何か御意見、御質問等はありますか。あれば、御自由に御発言いただければと思いますが、いかがですか。今回これは、17ページの検討方針の案についてといったことで進めていけばいいのかということを、まずはお伺いするということで。
 
○小此木統計管理官
はい、お願いいたします。
 
○加藤主査
それも踏まえて、御意見等がありましたらお願いできればと思います。いかがですか。なかなか、中身の重たい話が結構たくさんあるかと思いますが、地方調査をいかにして全国調査に入れていくか、あるいは様々な形で負担の問題も増えてくるのではないかと思いますが、いかがですか。よろしいですか。この件につきましては、特に御意見、すみません、土屋先生お願いいたします。
 
○土屋委員
ありがとうございます。特に意見ではなく、こういった方針で進めていただくのがよいのかと思いました。
 それから、すごい細かい点ですが、10ページにリマインドが、これまで現状、未実施だったのが新たにリマインドメールを送信とありますが、リマインドしていただくときには一律のものではなく、例えばそれぞれの事業所名を中に入れていくことも機械的にできると思いますが、できるだけ個別化した督促、リマインドをしていただけると、自分の所に来たのだというようなことが実感できるような形のリマインド、督促していただけるとよいかと思います。以上です。
 
○加藤主査
ありがとうございます。いかがですか。
 
○小此木統計管理官
ありがとうございます。具体的にどういう対応ができるのかはまだ検討できておりませんが、御指摘のように、なるべく機械的に一律に送られたものではなく、個別に送られた感が出たほうが効果があるという御指摘だと思いますので、そういった対応もできるかを含めて検討していけたらと思います。ありがとうございます。
 
○加藤主査
ありがとうございます。ほかは、いかがですか。元山先生お願いいたします。
 
○元山委員
御説明ありがとうございます。17ページの、この今後の方針案に私も異論はありませんので、引き続き検討するということなのですが、層化基準の見直し等、1の所の最初のポツですが、悉皆層を縮小する検討、昨年度の検討は12ページにもありますように、医療業に関する擬似データで行っただけですので、もう少し広範な範囲に関して検討する必要があるのではないかと思っております。
 2のポツと、3の1番目のポツに関しては、今後どのようなことが課題で、どのようなリソースが必要であるのかという洗い出しをしていただければと思っております。
 3の最後の2つのポツですが、一番最後の点については、前向きに検討してほしいです。最後から2番目の調査員の廃止は、非常に回収率の大幅な低下の流れは本当にそう思うのですが、本調査における回収・督促業務の見直しについては、今後の課題かとは思うのですが、先ほど土屋先生からも督促業務について話がありましたが、回収・督促業務の改良については、比較的コストは掛からないと思いますので、むしろトライ&エラーを続ける形で、積極的にいろいろな改善を続けていっていただければと思いました。以上となります。
 
○加藤主査
ありがとうございます。もし、対応できる範囲でお答えいただければと思うのですが、いかがですか。
 
○小此木統計管理官
ありがとうございます。まず、悉皆の拡大について、検証では医療でしか検証しておりませんので、そこについてもっと幅広に検討してということにつきましては、そのように対応していって、実際に見直すべきかどうかということを進めていきたいと考えております。
 どのようなリソースが必要なのかは整理していってということで、その過去の状況も踏まえつつ、対応を進めていきたいと思っております。
 回収・督促業務について、今後の課題と書かせていただいたところにつきましては、調査員の負担軽減に掛かる、そういう言い方だと分かりづらいですね。もちろんメールによるリマインドといった意味合いでの回収、督促の見直しについては、引き続き今後もやっていきたいと思っております。
 ただ、調査員が行っている回収、督促をやめてしまうみたいなものについては、当面は難しいと思っております。書き方が分かりにくかった気がします。すみません。ただ、御指摘がありましたとおり、できるものは進めていくところです。以上です。
 
○加藤主査
ありがとうございました。
 
○元山委員
ありがとうございます。
 
○加藤主査
元山先生、よろしいですか。
 
○元山委員
はい。丁寧な御説明ありがとうございました。
 
○加藤主査
西郷先生、お待たせいたしました。よろしくお願いいたします。
 
○西郷委員
御説明どうもありがとうございます。事前に御説明いただいたときにも申し上げた点で、そのときにはシステムの改修が伴う話なので難しいかもしれないというお話だったのですが、もう一度ということで、先ほど悉皆層の基準を500人から1,000人に上げるお話がありましたが、私がそれで心配するのは、1,000人以上とすると対象となる事業所が都市部というか東京や大阪とかに集中してしまい、それ以外の比較的規模が小さい事業所がある道県の悉皆部分というのがゴソっと減ることがありそうな気がします。それは仕方ないといえば仕方ないのですが、例えば悉皆層の区切りというのを都道府県によって変えるとかといった工夫というのもできるのではないかなというふうに思った次第なのですね。ですので、今回システムの大規模改修までは視野に入っていないということであればそれは仕方ないのですが、そういうことも御検討いただければなと思っている次第です。これも、私の感想、意見ですので、特に回答を求めるものはありません。
 
○加藤主査
ありがとうございました。ということで、事務局としてはよろしいですか。
 
○小此木統計管理官
事前に御意見もいただいており、システム的な見直しも必要かと思うというものはそのときに申し上げましたが、システム的な見直しがあってできないと言っているわけではなく、そういった方法もあるということ、そういった方法というのは先生がおっしゃるみたいに県別に分ける方法もあるということも視野に入れて検討は進めていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 
○渡邉労働施策情報分析官
補足させていただければと思います。例えば、1,000人以上を悉皆とした上で、500~999人規模については、都道府県によっては抽出率を高めに取るといったやり方もあるかな、というふうにも思います。再度検討させていただければと思っております。
 
○加藤主査
ありがとうございました。ほかは、いかがですか。もしこれで御意見等がなければ、ただいま委員の皆様方から出ました御意見等も改めて御検討いただきまして、今後進めていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
 それでは最後に、議事5として「その他」となっておりますが、事務局から何かございますか。
 
○飯島統計企画調整室長
事務局からは、特段ございません。
 
○加藤主査
ありがとうございます。それでは、本日予定しておりました議題は以上ですが、全体を通して先ほど御発言をできなかったということも含めまして、何か全体を通して御質問、御意見等がありましたら、どうぞこの場でお願いできればと思いますが、いかがですか。よろしいですか。ありがとうございます。
 それでは、本日の議題は全て終了となります。それでは、事務局のほうにお返しいたします。
 
○飯島統計企画調整室長
皆様、本日はお忙しい中、御出席いただきありがとうございました。これをもちまして第1回毎月勤労統計調査の調査手法の検討等に関するワーキンググループを終了させていただきます。
 次回の開催日程につきましては、事務局から追って御連絡させていただきますので、よろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。
 
(了)

照会先

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