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第216回社会保障審議会医療保険部会 議事録
日時
令和8年9月16日(水)16:00~18:00
場所
航空会館 7階大ホール
港区新橋1-18-1
港区新橋1-18-1
議題
- OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について
- 令和7年度医療費の動向について(報告)
議事録
○若林課長 定刻となりましたので、ただいまより、第216回「医療保険部会」を開催いたします。
委員の皆様におかれましては、御多忙の折、御参加いただきありがとうございます。
まず、本日の委員の出欠状況について御報告申し上げます。本日は、内堀委員、島委員、横本委員、山口専門委員より御欠席の御連絡をいただいております。
本日の会議は、傍聴希望者向けにユーチューブにおいてライブ配信を行っております。
なお、会議冒頭のカメラの頭撮りはここまでとさせていただきます。カメラの方は御退出をお願いいたします。
(冒頭カメラ撮り終了)
○若林課長 それでは、以降の議事運営は岩村部会長にお願いいたします。
○岩村部会長 皆様、こんにちは。
議事に入ります前に、今日、欠席される委員の代わりに御出席なさる方についてお諮りをいたします。
内堀委員の代理といたしまして長塚仁一参考人、横本委員の代理といたしまして間利子晃一参考人、このお二人の出席につきまして、御承認いただければと存じますけれども、よろしゅうございましょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○岩村部会長 ありがとうございます。
それでは、早速、議事に入ることといたします。
お手元の議事次第を御覧いただければと思います。
本日は、2つの議題ということでございまして、1つ目が「OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について」、もう一つが「令和7年度医療費の動向について(報告)」ということでございます。
それでは、1番目の議題「OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について」を議論させていただこうと思います。
まず、事務局のほうで資料を用意していただいていますので、その説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○西嶋課長 医療課長でございます。
それでは、資料1を御覧いただければと思います。
まず、2ページ目と3ページ目、今回、OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けたとりまとめということで、まず、検討の経緯についてお示ししております。
2ページ目には、令和9年3月から施行することになったということで、健康保険法等の一部改正する法律が6月に公布されたということ。
その後、技術的検討会等を立ち上げて御議論いただき、中間とりまとめを策定・公表したということ。
そして、3ページには、この医療保険部会におきまして、そのとりまとめの内容を踏まえて、患者団体の方々のヒアリング、そして、パブリックコメントの内容の御報告をさせていただいたということ。
その上で、青字で記載した4点について、この医療保険部会で具体的に議論し、成案をすることとされたということ。
最後に、本制度の導入による受療行動への影響について、様々な観点から把握・分析をする必要があるということ、といった、これまでの流れ等についてまとめた資料です。
具体的に、医療保険部会で議論いただきました4つのテーマにつきまして、次のページ以降、簡単に御紹介いたします。
4ページ目、まず1点目「長期使用として別途の負担の対象外となる場合の基準の明確化」です。
3つ目のポツにありますけれども、長期使用の中で、年間処方日数がおおむね50週という考え方をお示ししております。前回、これを1年と書いたほうが分かりやすいのではないかということで、1年と括弧で追記をさせていただいていますけれども、これにつきましても、過去1年分の処方実績の確認を一律に求めるものではなく、年間を通じた使用の必要性を判断するための目安ということで、この医療保険部会の中で、そういったことを明確化させていただいているというものです。
具体的には、過去の処方実績として確認する期間は少なくとも6か月程度ということであります。
下のところに、①と②ということで例をお示ししています。初診から6か月間、青字の矢印を引っ張っていますけれども、①では、一定程度を目安ということで、初診から一定期間(6か月程度)の診療経過により今後の継続治療の必要性が確認された場合は、以降を負担の対象外とすることができるということをお示ししております。②は、当該医療機関の1つの医療機関で6か月ということだけではなくて、医療機関が途中で転院等で変わったとしても、前院での治療歴、あるいは転院後の治療歴を合わせて6か月以上であることが確認できれば、この対象外であるということを申し上げているものです。
この際には、紹介状や診療情報提供書、お薬手帳等で判断いただけると思いますので、そういった運用をすることを②でお示ししております。
5ページ目、2点目の論点「ステロイド外用薬におけるプロアクティブ療法等の別途の負担の取扱い」です。ガイドラインにアトピー性皮膚炎の治療薬として、ステロイド外用薬とあり、その方法として、このプロアクティブ療法がガイドラインの中に位置づけられておりますので、こういった治療法として通年にわたり定期的にステロイド外用薬を使用している場合は、別途の負担の対象外ということで整理をさせていただいています。
6ページ目、3点目の論点「指定難病患者等であることの確認方法の柔軟な対応」です。
こちらについても御意見がございましたので、ポツの4つ目、特定医療費の受給者証・登録者証による確認を原則としつつ、令和9年度末までの経過的な取扱いとして、指定難病患者であることを客観的に確認できる一定の書類も代替の確認手法として認めることとしてはどうかということであります。経過的な措置という形で、今回、医療保険部会の中で明示をさせていただいているものです。
7ページ目、4点目の論点「円滑な実施に向けた国による必要な情報提供や周知広報の実施」です。
下線を引いているところが修正箇所でありますが、3ポツ目、電カル及びレセコン等、システム上きちんと判断できるような環境整備を進めるための対応、そして、紙カルテを使用する医療機関に向けた対応を国の方でもさせていただくと。
同時に、最後のポツですけれども、全国共通のQA等々もお示しをしつつ、患者等にも分かりやすく説明できるような媒体等の御用意ということもさせていただくということです。
8ページ目、今御説明した内容ということで、1枚に医療保険部会での議論の内容をまとめさせていただいておりますので、御確認をいただければと思います。
最後、9ページになりますけれども、今回のOTC類似薬の保険給付の見直しの実施について、制度全体の概要についておまとめしておりますので、こちらも御覧いただければと思います。
事務局からは以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
ただいま事務局のほうから、この医療保険部会としてのとりまとめの案というものについての御説明をいただいたところであります。
これにつきまして、委員の皆様のほうで御質問等あるいは御意見等があれば、お知らせいただきたいと思います。
オンラインの参加の皆様におかれましては、挙手ボタンでお知らせをいただければと存じます。
それでは、天野専門委員、どうぞ。
○天野専門委員 御説明ありがとうございました。とりまとめに関連して、1点、質問をさせていただければと思います。
前々回の医療保険部会において、私からも指摘をさせていただきまして、また、前回も山口専門委員をはじめ、複数の委員から指摘が出ていましたが、調剤薬局における説明の負担について質問をさせてください。
OTC類似薬の一部保険外療養の別途の負担については、医療機関において医師より説明されることが前提とされているかと思いますが、実際に患者さんが薬剤費を支払う調剤薬局等において、患者さんから別途の負担について、その薬剤費の説明を求められる可能性もあるかと存じます。
そうなっていきますと、本日の資料1の参考資料の26ページになりますが、厚生労働省が現在お示しされている処方箋様式の見直し案では、OTC類似薬の一部保険外療養の別途の負担の有無について、その理由を記入する欄が現状ないようですので、仮に薬局において患者から薬剤費の説明を求められたとしても、薬局側は説明に困る可能性があるかと存じますが、厚生労働省は、この点について、どのようにお考えかをお聞かせいただければと思います。
○岩村部会長 では、事務局のほうでお願いいたします。
○西嶋課長 医療課長でございます。
天野専門委員御指摘のとおりでありまして、まず、この処方箋様式の見直し案については、26ページのとおりになっていますが、その中で別途の負担の理由ということは記載しないとなっています。
まず、制度の趣旨は、天野専門委員も少しお話しされたと思いますけれども、この保険の負担の対象なのか、あるいは対象外にするかという判断は、一義的には診察を行う保険医療機関で行うということが制度の建付けになっており、保険薬局が改めて医学的な判断を行うということは想定していないわけでありますけれども、天野専門委員御指摘のとおり、実際には、患者さんに負担が発生するところのタイミングは、保険薬局になりますので、その中で、一定程度やり取りが生じる可能性あるのだろうと思います。
保険薬局のほうで外形的な基準は分かりますので、そこで御判断いただけるか、あるいは疑義等があるような場合には、現在も保険医療薬局で様々な疑義が生じた場合、保険医療機関に電話等で御確認をいただくことになっており、今回の件につきましても同様に確認をしていただくということになろうかと思います。
ただ、医療機関と薬局というのは連携しながら、運用を効率的にやっていただくということが重要です。
実は、その医師の業務負担というのもありますけれども、同時に、これはベンダーのほうで改修をするということをお願いすることになります。その改修の負担や、時間的な制約等もあり、今回こういう形ということにさせていただいているのは、実務的な理由がないわけではないのですけれども、一義的には、やはり薬局と保険医療機関が連携をしていただいて、患者さんが困ることがないようにする必要があると思いますので、制度の理解等を含めて、調剤薬局の場、そして医療機関においても、きちんとその周知をすると今日の資料にも書かせていただいており、我々としても丁寧にきちんとそこは行っていきたいと思っています。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
それでは、武川専門委員、どうぞ。
○武川専門委員 私からは、謝意とお願い事項についてお話をさせていただきます。
本制度の検討に際し、アトピー性皮膚炎に対するステロイド外用薬のプロアクティブ療法を、別途負担の対象外として整理いただいたことに謝意を申し上げます。
同療法は、寛解維持のための標準的治療であり、当事者の生活の質を支える上で不可欠です。
また、皮膚保湿剤についても、長期使用の必要性が認められ、対象外として明確化されたことは、治療継続に大きく寄与するものです。
制度の施行に当たっては、長期使用の医学的必要性や、プロアクティブ療法の適用範囲について、判断のばらつきが生じないよう、標準的な考え方を示していただきたいと考えます。
さらに、制度変更が受療行動に影響を与えないよう、患者、国民への丁寧な周知をお願い申し上げます。
制度施行後は、治療継続への影響や地域差の有無を検証し、必要な見直しを適宜行っていただくことを期待します。
本制度が必要な医療を確保しつつ、当事者が安心して治療を継続できる仕組みとして運用されることを願っております。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
それでは、オンラインでお手が挙がっております。先に専門委員の大黒専門委員から、御発言いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○大黒専門委員 ありがとうございます。日本難病疾病団体協議会代表の大黒です。
これまでの意見の繰り返しの部分になりますけれども、御容赦いただきたいと思います。
皆様から、これまでの意見にもありますように、OTC類似薬の改革については、非常に複雑で、患者にとっても戸惑うことは多いと思います。例えば、指定難病患者等を客観的に確認できる方法につきましても、しっかり周知いただいて、患者の不利益にならないようにお願いいたします。
また、医師または医療機関による判断のばらつきを抑え、患者にとって納得が得られるようにすることについては、非常に重要な課題です。今回の改革を機に、指定難病に附随して発生する傷病とみなされる範囲について、関係部署とも協議いただいて、医療費助成についても、患者にとって納得が得られる制度に見直していただければと思います。
また、以前にも述べましたけれども、高額療養費制度の見直しの場合と同様に、今回のOTC類似薬の改革についても、医療費抑制効果は限定的であって、保険料への影響も小さく、得られる効果が小さい一方で、患者にとってはリスクを伴う改革であると言えます。
患者であっても、現役世代の人々は、既に高い社会保険料を負担していて、現役世代の負担は限界の状況にあります。
このような状況の中で、患者には既に多くの医療費がのしかかっています。一つ一つの改革は小さく見えても、累積すると多大な影響を及ぼし、受診控えであるとか、服薬中断といった行動変容を招いてしまう可能性があります。
また、その影響は、患者本人だけではなく、その御家族やお子さんの生活にも影響します。公的医療保険の制度の改革は、本来、患者への負担増は最終手段であるべきで、ほかの改革項目を含め、医療保険制度改革全体の中で、全体感を持って議論する必要があると考えています。
患者も国民であることを忘れないでいただき、結果として、治療の断念が生じないよう、今後も慎重な制度設計をよろしくお願いしたいと思います。
また、これまで多くの方が述べられてきたように、判断のずれや、ばらつきがないか、実施後の検証を求めたいと思いますので、それについてもよろしくお願いします。
以上、これまでの繰り返しになりましたけれども、いろいろとお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○岩村部会長 ありがとうございました。
それでは、城守委員、どうぞよろしくお願いします。
○城守委員 ありがとうございます。
今回、お示しいただきましたとりまとめ案につきましては、当部会でのヒアリングも含めた審議内容を踏まえたものでございまして、おおむね記載のとおりの方向で、今後の対応をお願いできればと思います。
その際、今回のとりまとめの案には記載はないわけですが、これまでも繰り返し述べてきた要望ですけれども、制度開始前の試行運転によって、問題点の抽出と、その解決等の対応を確実に実施していただきますよう、お願いしたいと思います。
また、電子カルテを使用する医療機関における試行運用というものは、システム改修が一定程度行われた後でなければ難しいと考えますので、まずは紙カルテを使用している医療機関から先行して実施する中で、可能な限り、早期にこの試行運用を実施していただくよう、これも強くお願いしたいと思います。
この一部保険外療養は、他の選定療養とは異なりまして、患者さんの希望や選択によって行うものではなくて、治療上、必要な薬剤の処方であっても、特別な料金を支払うということが求められる制度ということでございまして、それによって実質的な患者さんの負担が増えるということになりますので、前回の当部会でも意見が出ましたように、この低所得者の方への影響を確認するためにも、施行後の実態をしっかりと把握していくことが大変重要になろうと思っています。
最後になりますが、このOTC類似薬の一部保険外療養によります医療現場での負担増に関して、改めて確認事項がございます。
当部会で示されました実務フローの図では、医師による確認業務などの負担増、また処方箋様式の改正や、記載事項の変更に伴うシステム改修などの経費、これが大変増えるということが、確実に起こるであろうと思います。
当会としましては、この医療機関や薬局における業務負担とか、経済的な負担に対して、財政支援等の再考を要望したいと思っています。
この点に関しまして、事務局から何かコメントがあれば、お願いできればと思います。
私からは以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
それでは、事務局のほうでお願いいたします。
○西嶋課長 医療課長でございます。
城守委員御指摘のとおり、本制度の施行に当たっては、対象医薬品の判定のフロー等を参考資料につけさせていただいていますけれども、そういった判定であるとか、患者さんへの説明、これは医療機関のほうで一義的に行っていただくことが多いだろうと思います。そういった医療機関、薬局の事務負担というのは、一定程度生じると思っており、一方で、その負担をできるだけ軽くしていくということは、今回、施行に向けて重要な課題であると事務局としても考えております。
今日の御説明にも、とりまとめの中にも入れさせていただいており、7ページのところに、医療現場での対応ということで、先ほどのカルテの話等をさせていただきましたけれども、そういった取組を行いたいと思いますし、城守委員から御指摘のありました、事前の試行運用当をさせていただきながら、そこで課題が見つかれば、それを克服するということで、施行に向けてあまり混乱が起きないように、きちんとやっていきたいと思います。
御指摘がありました財政支援につきましても、まずは、こういった制度の具体的な運用方法を整理させていただいて、その現場からも様々意見が寄せられると思います。そして負担の実態等をしっかりと我々のほうでも把握をさせていただいた上で、その上で、きちんとこの制度が円滑に運用の開始ができるよう、必要な対応ということについても、検討していきたいと思っています。
医療現場の負担を軽減させていくということ、そして、患者さんにとって分かりやすい制度として運用開始できること、こういったことの観点から、今後も引き続き関係者の皆さん方の意見を伺いながら、我々としても、国としてもできることを進めていきたいと思っています。
以上です。
○岩村部会長 城守委員、よろしいでしょうか。
○城守委員 はい、ありがとうございます。ぜひともよろしくお願いしたいと思います。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
それでは、袖井委員、どうぞ。
○袖井委員 ありがとうございます。
時間的な制約を考えると、3ページにお示しいただいた4点でまとめるということでいいのではないか。何か見落としていることがあるのかなと気にはなっているのですが、来年3月1日スタートということを考えると、やはり、この辺でまとめに入ったほうがいいと思っております。
少し疑問に思っているのは、長期療養者について医療機関を変更した場合は通算できるということでしたが、退職とか転職によって保険者が変わった場合、複数回がリセットされるという話が出ていましたが、保険者が変わった場合は、どうなるのでしょうかということをお聞きしたいです。
もう一つは、お願いなのですが、紙カルテを使っている医師とか歯科医師の場合、大体高齢の方が多いと思うのですが、OTC類似薬の保険適用外の品目について、紙でお示しするということでしたけれども、なるべく大きな字で分かりやすく書いていただきたい。かなり高齢の医師が多いので、その辺の配慮をお願いしたいと思います。
それから、かなり急いでこの制度をスタートしてしまうので、多分、最初はいろいろミスとか間違いが起こり得ると思うのです。
特に紙のカルテを使っていらっしゃる高齢の医師などの場合ですと、本当に保険適用外のお薬をちゃんと明示しているかとか、その辺いろいろミスがあると思いますので、スタートした3か月か6か月後ぐらいにどのようなミスとか見落としとかがあったか、ぜひ統計情報をお示しいただきたい。これは、お願いです。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
では、御質問の件につきまして、事務局のほうでお願いいたします。
○西嶋課長 医療課長でございます。
袖井委員から御指摘がありました、保険者が代わった場合、4ページの運用についてどうなるのかという御指摘だったと思いますが、病院が変わろうが、あるいは保険者が変わろうが、通算というか、そこでリセットされるというものではないと思っております。
この6か月の服薬の確認というのは、例えば、先ほど御紹介しましたけれども、診療情報提供書あるいは患者さんがお持ちのお薬手帳で、それを確認することができると思いますので、それを確認していただいた上で、通算ができるという考え方をお示ししたというものです。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
続けて、長塚参考人、どうぞ。
○長塚参考人 ありがとうございます。福島県の長塚でございます。
これまでも申し上げてまいりましたけれども、OTC類似薬の保険給付の見直しの施行に向けては、社会全体で納得感を得られるよう、国による分かりやすく丁寧な周知や、広報をお願いいたします。
私からは以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
それでは、中村委員、どうぞ。
○中村委員 ありがとうございます。
今までの議論と、そろそろ議論をまとめなければいけないという状況を踏まえて、今回の議論を超えて、より長期的な視点で申し上げたいことがございます。それは、どういう対象を新たな負担の対象、もしくは対象外とするかという議論は、今回の制度改正後にデータを検証して、必要があれば、躊躇なく見直すべきだと考えます。つまり、新たに負担の対象外とする方を加えるということも、今まで負担の対象外とされた方を対象とすることも、今回の決定に縛られず行っていくべきだと考えます。
どうしてかと申しますと、やはり今までの議論は、データを踏まえたものにはあまりなっていないと考えます。
その最大の理由としては、今回の試みは前例がないものであったため、その効果や影響を予測することが難しかったことがあります。新たなOTC類似薬の負担に患者の受療行動がどう反応するかとか、新たな患者負担の金額が幾らになるかということを、制度開始後に精査して、今後どうしていくかということを議論する必要があると思います。
データがほとんどない中で議論しなければならないという状況が非常に大きな理由だったと思うのですけれども、結果的に新たな負担の対象外とする方を選定する基準に、一貫性が欠けていることが公平性の観点から問題ではないかと考えております。
例えば、生活保護世帯以外の低所得者を負担の対象外とはしないという理由としては、長期使用者への配慮が既になされているとか、ほかには経済苦には所得補助という形の支援が重要であるということ等が挙げられていて、これらの理由は一定の合理性があると思います。
ただ一方で、これらの理由、これらの論拠というのは、今回新たな負担の対象外とされた方々にも多かれ少なかれ当てはまる部分もあるかと思います。負担軽減策の策定に当たっては、何よりも基準の一貫性というのが大事だと思うのです。何よりも基準の一貫性は公平性のために重要ですけれども、そのほかにも負担軽減の対象がどのように選ばれているのか、恣意的に選ばれているのではないかとか、特定のグループと意思決定者の関係性によって影響を受けているのではないかという疑いを招いて、結果的に社会保障制度への信頼が揺らぐことが懸念されます。
私は負担軽減策をより限定的にするべきかとか、より増やしていくべきかということについては、今の時点では十分なデータがないので、どちらの立場も取らないのですけれども、どちらにせよ、公平性とルールの一貫性を大事にしていただくことが重要だと考えています。
今までの議論の限界というのは、多くの部分は、データがないことによるところが大きいと思います。今まで前例がない制度改革なので、その影響が予想しづらいということに依るのだと思いますので、制度が始まってデータが集まったら、より一貫性のある公平なルールづくりが可能になるのではないかと期待しております。
最後に、患者団体を代表されている委員の皆様には、本当に貴重な情報と御意見をいただき、本当に感謝申し上げます。患者の方々の御意見を伺うことの重要性というのは、高額療養費の議論の際に非常に痛感いたしました。医療保険部会で患者団体の方々のお話を伺うことができるようになって本当によかったと考えております。
ただ、患者団体の皆様からいただいた貴重な御指摘や御意見を、どのように議論や政策策定に生かしていくかということにつきましては、まだ患者団体の方に部会に御参加いただくということが始まったばかりということもありまして、課題があるように感じております。
例えば、ある疾患の患者団体の方が御指摘いただいた問題点というのは、その疾患にとどまらず、より広範な、もっと別の病気の方々にも生じ得る問題として、より包括的に検討する必要があると思います。患者団体の規模が小さかったり、患者団体がなかったりする疾患もあると思いますので、そういった患者さんたちにも公平に配慮する必要があります。そういった点がまだ不十分ではないかと感じております。ですので、今後の議論に際しては、やはりそういった点も気をつける必要があるのではないかと、長期的な話としては考えております。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
それでは、田島委員と實松委員に御発言をいただいた後、会場のほうに一旦戻したいと思います。
田島委員、どうぞ。
○田島委員 ありがとうございます。
私からは、7ページの円滑な実施に向けた国による必要な情報提供や、周知広報の実施についての項で発言をさせていただきます。
医療機関や薬局の窓口だけではなく、自治体の現場においても患者や住民に対して説明を求められる場面が想定されます。
国におかれましては、丁寧な国民向けの周知広報を徹底していただき、自治体窓口等において混乱が生じることがないよう、しっかりと実施に向けた環境整備を行っていただきたいと思います。
あわせて、特に人員や体制に余裕がない小規模な町村の窓口では、問い合わせ対応等に負荷がかかることも考えられますので、そのような自治体に対するサポートにつきまして、引き続き御配慮をお願いしたいと思います。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
それでは、實松委員、どうぞ。
○實松委員
私からも実施後の検証をお願いしたいと思います。今回のとりまとめでは、これまで申し上げてきました長期使用に関する意見について、一定程度反映されたものと受け止めております。また、医療現場における円滑な運用に向けた情報提供や周知についても、一定の方向性が示されたものと受け止めております。
ただ、低所得者への配慮については、引き続き留意が必要であると考えております。今後は、制度が実際にどのように運用され、患者の受療行動や服薬等にどのような影響が生じるのか、特に低所得者への影響も含め、その実態を丁寧に検証いただくことをお願い申し上げます。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
では、会場のほうでは、いかがでございましょうか。皆さん手を挙げられておられるので、こちらのテーブルのほうから先にまいりたいと思います。
原委員、どうぞ。
○原委員 ありがとうございます。
本件については、私の記憶でいくと、少なくとも40年以上ぐらい前から、医療保険制度改革の検討課題の1つということで取り上げられてきたものだと思います。
今回は、医学的、薬学的な観点からの技術的、専門的な検討を経まして、実施に向けて方針をとりまとめることにつきましては、被保険者間の負担の公平性あるいは制度の持続可能性を確保するという観点から、大変意義があることではないかと考えており、今回の事務局のとりまとめ案については賛成をしているところです。
また、いろいろ委員からも御意見が出ていますけれども、細かいことを言い出せば、いろいろあろうかと思いますが、対象となるOTC類似薬について、今後、医療現場の実情等に合わせて、当然見直しをしていくということはございますので、まずはスタートをして、そして、今後、必要に応じて段階的に必要な見直しをしていくと、こういうことでよろしいのではないかと考えます。
一方で、部会でいろいろ皆さんからも出ておりましたように、そうは言っても特別な負担の対象とならない場合の範囲をどうするのかどうかをはじめとして、非常に制度が複雑で分かりにくいと、こういったことで医療機関とか保険者の窓口等で被保険者はもとより、医療関係者や保険者の職員、こういった方々において大変混乱が生じるのではないかと、こういった懸念や指摘が多く出されていたかと思います。
そのような意味では、本日のとりまとめ案に記載されております制度の実施に向けて、基準の明確化や手続の弾力的な運用、そして、円滑な実施に向けた情報提供や周知広報といった取組は大変重要なことであり、事務局から今日も説明がございましたけれども、厚生労働省においては大変だと思いますけれども、これらについてしっかりと対応していただくことを強く要望いたしたいと思います。
特に私ども、国保中央会や各都道府県の国保連合会におきましては、市町村や後期高齢者医療制度等の保険者における標準事務処理システムの開発、運用を行っております。
また、医療機関から請求されるレセプトの審査や支払い業務を担っていることから、本制度における別途の負担の対象外とする理由、こういったものをレセプトに記載をしていただくことになっておりますけれども、こういうことについても、医療機関の窓口と同様に、丁寧な説明とか対応といったものを、ぜひ厚生労働省においてお願いしたいと思います。
そして、これも各委員から出ていますけれども、来年3月の施行ということでして、本当に時間がありません。我々も標準事務処理システムの開発を行うことになりますけれども、私どもに限らず、民間のいろいろな医療機関においても、ベンダー等における対応というのが出てまいりますので、そういった準備のための時間を確保するという観点から、できるだけ早く、この方針についてはとりまとめをお願いできればと考えているところです。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
では、林委員、どうぞ。
○林委員 ありがとうございます。
とりまとめ案につきましては、これまでの議論を踏まえた内容として受け止めています。
その上でになりますけれども、資料の3ページ目で、ずっとこの間、発言していた実施後の検証に関しては、低所得者への配慮についてという始まりで、施行後に受療行動への影響などについて把握・分析するとされています。お願いしてきたことですので、低所得者への影響については、もちろんだと思っていますが、ほかの委員からもありましたように、この制度導入によってどのような影響が出たかということについては、幅広く検証することが必要であり、その結果を踏まえ、必要に応じて、この制度を見直していくことが大事だと思っています。
したがって、9ページのとりまとめにありますように、低所得者に限定せず、この制度導入によって受療行動にどのような影響を与えたかなど検証すると書いてありますように、幅広くということでお願いできればと思っています。患者、国民への理解、納得を得られるよう円滑な実施に向けた対応とともに、事後の検証をしっかりやっていただくことを重ねてお願いし、発言とさせていただきます。
以上です。
○岩村部会長 それでは、大杉委員、どうぞ。
○大杉委員 ありがとうございます。日本歯科医師会の大杉です。
事務局におかれましては、これまでの議論をとりまとめ案に整理していただき、ありがとうございます。
本部会に先立ち開催された本日の中医協において、一部保険外療養の創設に伴う療養担当規則等の見直しが審議、了承され、厚生労働大臣宛てに答申されたと承知しております。
資料1の7ページに示されている「円滑な実施に向けた国による必要な情報提供や周知広報の実施」に関し、医師、歯科医師の処方における判断や医療機関、薬局等における事務作業を支援するための各種資材については、実際に現場で使用する際に有用な内容となるよう、我々からも必要な意見出しを行わせていただきたく存じます。
また、これまでも発言してきましたけれども、歯科の特徴としましては、院内処方で対応する小規模な歯科診療所が約8割と多いことから、別途負担にかかる歯科医師の判断はもとより、院内処方を行う場合、薬局同様に窓口での患者説明や会計事務にも対応することとなります。こうした現場の負担感が補えるような具体的な対応を重ねてお願い申し上げます。
そして、医療関係者や国民、患者さんに制度が十分に浸透し、混乱なく来年3月の施行を迎えられる体制が整えられるよう、事務局におかれましては、スピード感を持って必要な準備を進められるよう、強く要望いたします。
私からは以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
では、伊奈川委員、どうぞ。
○伊奈川委員 ありがとうございます。
これまで述べたことは、今日は申し上げませんので、最後に1点だけ申し上げたいと思います。
それは一言で言いますと、初心に返るということでありまして、今日の資料ですと2ページにありますように、今回の仕組みの導入というのは、公平な負担というのが1つのキーワードだと思います。そういったところを大事にして、解釈、運用していくことが、特に今回の場合は、今後の運用に委ねる部分が多いものですから、重要ではないかと考えております。
特に負担を求めるということになりますと、何が公平なのかということで、平等ではなくて公平と、あえて書かれたとすると、やはり、それなりに意味がきっとあるのだろうと私は思っております。
そのときに、やはり何と何を比較するのかということで、今回の場合ですと、恐らくOTC類似薬ということだろうと思いますし、また、負担ということから言いますと、これもいろいろな切り口、視点があると思いますけれども、やはり同じ金額でも所得の多寡によって負担感が異なるということ。
もう一つは、やはり長期使用するということで、同じ所得でも負担感が変わってくるということだと思います。その辺りを今回は特に配慮しているということ、そういったところをきちんと、今後、厚生労働省のほうで実施に向けて説明する際には大事にしていっていただければと思います。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
それでは、北川委員、どうぞ。
○北川委員 ありがとうございます。
本件につきましては、今後、公平かつ効率的な保険給付を実現する一環として取組が進められてきたものであり、大変意義深いものであると考えております。
また、本部会においても専門委員の皆様の御参加により、深みのある議論が続けられたと考えております。とりまとめに当たりまして、事務局の皆さんの精力的な活動にも、改めて敬意を表したいと思っております。
この制度自体の導入については、これまでも議論されてまいりましたが、やはり医療費の適正化、そしてセルフメディケーションの進展というヘルスリテラシーの醸成にも大変大きな第一歩であると考えております。
ただ、ポイントとなるのは、やはり第一歩であり、保険者としてはさらにこれから先に続けていっていただきたいと強く思っておりますので、それを表明させていただいて、私の意見とさせていただきます。ありがとうございます。
○岩村部会長 ありがとうございました。
では、藤井委員、どうぞ。
○藤井委員 ありがとうございます。
本とりまとめ案は、患者団体の皆様の御意見を踏まえ、必要な医療の抑制などが起こらないよう整理されたものだと思います。現場や患者の混乱を避け、制度が円滑にスタートすることを望みます。
その上で確認しておきたいのは、本見直しの目的は、制度の持続可能性の確保である点です。大きなリスクには保険で、小さなリスクには自助で対応するという観点から、自助の推進や、必要とは言えない医療の抑制を図ることも極めて重要な目的であり、施行後には、この観点からの検証も不可欠であると思います。
資料の9ページに、施行後に、受療行動への影響は、処方シフトの状況を含め、検証を行い、必要な見直しを行うと記載されております。
保険本来の役割で必要な医療の確保が損なわれていないかの検証はもちろんですが、あわせまして、まず、自助の推進、それから低価値、無価値医療の抑制、そして、安全性の確保についても検証事項として明確化していただきたいと思います。
軽い症状で、安易に医療機関を受診すると、人手不足等により、限りある医療資源をさらに圧迫することにもつながります。高度医療や、真に必要な医療を充実、維持させていくためにも、生活者一人一人が自身の受診行動を見直し、変容させていくことが強く求められております。
また、スイッチOTCが多い品目指定となったことで、かえって患者負担が増えない別の高額処方へシフトしてしまうのではないかという専門家からの懸念の声もあります。
加えまして、安全確保の観点からは薬歴管理が不可欠です。従来の紙のお薬手帳では不十分であり、早急な電子化を推進すべきです。電子化により、目的外使用の抑制にもつながりますし、何より、患者の安全を守るために極めて重要です。
今回の制度の見直しを契機としまして、国民全体に対して適切な受診行動について見直しを強く呼びかけるべきです。
国民一人一人が自らの手で制度を持続させるという当事者意識を持てるよう、改めて周知徹底をお願いしたいと思います。
以上です。
○岩村部会長 それでは、米川委員、どうぞ。
○米川委員 ありがとうございます。健保連の米川でございます。
私も保険者の立場から、事務局から示されたとりまとめ案に異論はございません。今回の制度の見直しにつきましては、何人かの委員の方が触れておられるように、今まで保険給付の対象になっていた範囲を見直すことによって、医療保険制度の持続可能性、これを確保するところにあると思います。
ただ、その進展に当たって配慮すべき方々とか、配慮すべき事項があるのは、当然のことでありますので、この部会でも議論を尽くされ、実際に患者の理解を得るために、我々健保組合としても、加入者への周知に取り組みたいと考えております。
その際にポイントになるのは、繰り返し申し上げているように、公平性と分かりやすさだと思います。仮に同じ疾患や同じ状態であるにもかかわらず、追加の負担があるのかないのか、患者が分からないということになると、我々保険者も同様に混乱いたします。場合によっては公平性が損なわれ、受診行動にあまり好ましくない影響が出るということも考えられます。これまでの議論を踏まえて、医学的な必要性を考慮しつつ、医療現場で判断に困らないよう、厚生労働省には、来年3月の施行に向けた十分な整備環境をお願いいたします。
また、実際に運用する中で課題が分かってきたら、そのための検証の仕組みが重要だというのは、皆さんおっしゃっているとおりであります。
私は、それらとともに、今回の制度の見直しによる効果というものについても併せて検証していただいて、今回の見直しが、医療保険制度の持続可能性の確保に資するものであるということが後年証明できるような形で、ぜひお示しいただきたいと考えます。
ありがとうございます。
○岩村部会長 ありがとうございました。
では、渡邊委員、どうぞ。
○渡邊委員 ありがとうございます。薬剤師会の渡邊です。
もうとりまとめということになりますので、本制度の導入に向けて2点お願いです。国民、患者への理解という部分と、医療現場の負担への配慮という部分です。
我々薬局においても、少しでも早く具体的にピンポイントに啓発をしていきたいとは思っているのですが、本制度の場合、実際に始まって処方箋を見てみないと、対象者が分からないということがあります。ということは、全体に向けた啓発をしていかなければならない状況になりますので、そのための政府広報ツールであったり、掲示物であったり、デジタルサイネージであったりという早い段階からの広報物等の作成などをお願いしたいと思います。
また、施行に向けてなのですけれども、先ほど城守委員からもありました試行運用で動く部分に関しては、処方箋が発行されたところで止まらず、それを応需して薬局で確認して交付するところまで、システムを含めた検証をお願いしておきたいと思います。また、それにより微修正を図っていかなければならない部分に関しては、関係団体等々と一緒に是正を図ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
また、この次の3月施行ということでもあり、その後に薬価の中間年改定もあるなど、重ねて患者さんの負担金額が変わっていく可能性もありますので、この辺りに対する負担も併せて御支援をお願いしておきたいと思います。
私からは以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
ほかには、いかがでございましょうか。
よろしいでしょうか。大体、今日の御意見はほぼ出尽くしたかと存じます。OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に関しましては、この部会におきまして、8月から4回議論を重ねてまいりました。かなり集中的に、皆様に御参画いただきました。
その中で4つの患者団体の皆様からもヒアリングをさせていただき、あわせて、各委員の皆様方からもいろいろな御意見を頂戴したところであります。とりわけ、実施後の検証について、今日もかなり御意見がございました。その点は非常に重要と思っております。
その点を踏まえた上で、OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けた技術的検討会によります中間とりまとめの内容について、おおむね御賛同を頂戴し、また、一部の内容につきましては、医療保険部会の議論を踏まえて、修正をいたしまして、今日、事務局のほうで改めて整理されました、このとりまとめ案を提示いただきました。
今日の御議論を伺っておりますと、この別途の負担の対象、そして、対象外となる範囲などの考え方につきましては、おおむね委員の皆様の御意見は一致していたものと理解しております。
そこで、事務局におかれましては、この内容に沿いまして、あまり時間がないというのは、かなりの委員の皆様からも御指摘がございましたところでありますけれども、施行に向けた手続を事務局のほうで進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、この議題につきましては、ここまでということにさせていただきたいと思います。
専門委員の皆様におかれましては、この間、積極的に御参画いただき、御意見も頂戴しまして誠にありがとうございました。ここから次の議題に移りますので、これで専門委員の皆様は御退席いただいて結構でございます。誠にありがとうございました。
(専門委員退室)
○岩村部会長 それでは、2番目の議題に移ることとさせていただきます。
「令和7年度医療費の動向について(報告)」について、事務局から用意いただいている資料の説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○江郷課長 調査課長でございます。それでは、資料2を御覧ください。
「令和7年度医療費の動向」です。
これは、令和7年度の概算医療費についてまとめたものですが、そもそも概算医療費というものは、医療費の動向を迅速に把握するために、レセプトに基づいて医療保険とか、公費負担医療の医療費を集計したものです。
国民医療費と比べますと、労災や全額自費を含まないのですが、大体98%相当に該当しておりまして、医療費の速報的なものとしてとりまとめたものです。
1ポツ目、令和7年度の概算医療費は49.2兆円となり、対前年度の伸びは2.6%の増となっております。
下のほうを見ていただきますと、令和2年度にコロナで急激に下がって以降、大きく伸びているなど乱高下していたのですが、令和元年から令和7年度までの平均の伸びで見ますと、大体2.1%ぐらいとなっており、コロナ前も、医療費は大体2%ぐらい伸びておりますので、おおむね巡航速度的な伸びになったと見ております。
2ページ、下の表ですが、この医療費の伸びを人口増減の要因や高齢化の要因などに分けたものです。
令和7年を見ていただきますと、医療費全体は2.6%伸びたのですが、人口の減少によってマイナス0.5%、高齢化の要因によってプラス0.6%、診療報酬改定、これは6年の改定と7年の薬価改定の影響ですが、それでマイナス0.39%、それらを除いたその他の伸び、医療の高度化や受療行動の変化による部分が2.9%の伸びとなっております。
近年の状況としましては、高齢化の伸びが、令和元年などは1%台だったのが徐々に下がってきており、一方で、人口減少の要因もどんどん大きくなっている形になっていまして、人口要因を合わせますと、マイナス0.5とプラス0.6合わせて0.1%ぐらいの伸び、人口要因によっては医療費がなかなか伸びなくなってきています。
一方で、下のほうのその他の伸びが大きくなってきているというのが、近年の状況と思っております。
3ページ、これは、医療費を医療費の伸びを、受診延日数の伸び、1日当たり医療費、単価の伸びに要因分解したものになっております。
左下の図を見ていただきますと、青色が医療費の伸び、それをオレンジの受診延日数、患者の伸び、灰色の1日当たり医療費、単価の伸びに分解したものです。
全体で見ますと、2.6%伸びたものが、受診延日数がマイナス0.7%、1日当たり医療費がプラス3.3%と、患者が減る一方で単価の増加によって医療費が伸びたというのが分かるかと思います。
診療種別に見ましても、基本的には、入院、入院外、調剤で患者が減って単価が伸びるという構造になっております。特に令和7年度の特徴的なものとしましては、入院外と調剤の受診延日数の減が大きく目立っております。
令和7年度は、インフルエンザは流行ったのですが、それ以外の感染症や、それに関連した呼吸器系疾患が大分落ち着きましたので、その影響が大きく出て外来の患者さんが減ったというのが出ているような状況になっております。
次に、4ページ、5ページは、今見たものを病院、診療所別や病院の種類別に見たものなので省略しまして、6ページが医科の入院外の診療所について、主な診療科別に分けたものになっております。
これを見ていただきましても、小児科であるとか、耳鼻咽喉科の受診延日数の減が大きくなっているのを見て取ることができるかと思います。
これは、先ほど申し上げましたように、令和7年度は呼吸器系疾患とか感染症が落ち着いた影響が大きく出ていると見ております。
7ページを省略しまして、8ページ、都道府県別の医療費の伸びを見たものです。少し細かくて恐縮なのですけれども、大きな特徴としましては、関東圏、埼玉、千葉、東京、神奈川の伸びが大きく出ているものになっておりまして、要因分解しますと、受診延日数がほかの県は大きく減っているのですけれども、この関東圏については、それほど減っておらず、1日当たり医療費の伸びも若干高めに出ているところです。
受診延日数が減っていないのは、主に人口要因かと思っておりまして、関東圏は、今、人口が唯一増えているところかと思いますが、そういった影響が出ているのではないかと見ております。
9ページ以降ですが、これは、特に下のほう、グラフの真ん中と右下を見ていただきたいのですが、コロナ前の平成28年から令和元年の3年間の平均の伸びと、コロナ後の令和元年以降、令和7年までの6年間の平均の伸びを比較したものになっております。
この伸びが一緒であるということは、コロナで乱高下はしたものの、コロナ前と同じように医療費が伸び続けた水準に、令和7年度の水準がなっていると見ていただければと思います。
概算医療費全体で見ますと、コロナ前が1.8%、コロナ後が2.1%ということで、おおむね同じような伸び方をしておりますし、受診延日数や単価の動きも同じような形をしているというのが分かるかと思います。
10ページ、それを入院だけに絞って見たものです。医療費の伸びの水準は2.2%、コロナ後が1.8%でほぼ同じなのですが、受診延日数、患者数のところは、コロナ前も減少はしていたのですが、マイナス0.1%ぐらいだったのがコロナ後はマイナス1%ぐらいと大きく減っていると、その代わり1日当たり医療費の単価が大きくなることによって、医療費の水準が同じようになっているというのが分かるかと思います。
11ページは省略しまして、12ページが入院外について同じように見たものですが、入院外は入院ほど大きな違いはないと見ております。
13ページが歯科です。
歯科に関しては、コロナ前の医療費の伸びが1.8%、コロナ後が2.6%と若干コロナ後のほうが、伸びが大きくなっていると見ております。
一方、内訳で見ますと、受診延日数、患者数は、コロナ前は伸びていたのですが、コロナ後は減っているという形で、伸びの大きな要因としましては、1日当たり医療費の伸びが大きく出ていると、単価の増加が大きく出ていると見ております。
これは、後ほど申し上げますけれども、この間、結構材料価格が、歯科の場合は歯科金属に大きく影響を受けますので、この間で、その金属の価格が上がった影響が出ているのではないかと見ております。
14ページが、調剤について同じように見たものですが、コロナ前が1.1%、コロナ後が2.1%ということで、コロナ後に大きく伸びております。
特に受診延日数、処方箋枚数も、1日当たり医療費も大きく伸びているという状況になっているかと思います。
15ページ目以降、今まで見たのが概算医療費ですが、電子レセプト、NDBに限って紙レセプトを除いたもので、より詳細に動きを見たものの分析になっております。
16ページ、医科について、左側が入院、右側が入院外の年齢階級別の1人当たり医療費の伸びを見たものになっております。コロナ禍に、令和2年から6年にかけて若年層を中心に大きく乱高下しているのが見て取ることができるかと思います。それが令和7年度になりますと、年齢層によって差が大きくは出てこなくなっているというのが、令和7年度の状況かと見ております。
17ページ、右のグラフですが、医科入院について棒の高さが毎年の医療費の伸びになっていまして、どんな疾患が医療費の伸びとか減少に寄与したかの内訳を見たものになっております。マイナス要因になっているのが、赤色の特殊目的用コードと、青色の呼吸器系疾患になっておりますが、赤色の特殊目的用コードは、コロナ医療費です。令和3年、4年は大きくプラスに寄与していたのが、5年以降はマイナスに寄与しているとか、昨年の令和6年までは、呼吸器系疾患はプラスに寄与していたのですけれども、これが令和7年度はマイナスに変わっているという状況になっています。
この令和6年は、特にマイコプラズマ肺炎等による入院が大きくはやっていたと思うのですが、そういったのが落ち着いた関係で、反動でマイナスになっているという状況です。
18ページが、それを年齢別に分けて、どのように寄与しているかを見たものになっております。
特に、特殊目的用コード等は高齢者層でマイナスになっておりますが、新生物であるとか、循環器系が高齢者の医療費の伸びになっていたり、若いほうでは呼吸器系疾患がマイナスに寄与していたりということが分かるかと思います。
19ページは、入院外について、同じように疾病別の寄与を見たものです。
一番右、令和7年度でいきますと、同じように赤色の特殊目的用コードとか、青色の呼吸器系疾患とかがマイナスに寄与しているというのが分かりますが、入院外の医療費の伸びとしては、山吹色の新生物が大きく寄与していたりとか、神経系疾患が少しプラスになっていたりということが分かります。
20ページを見ていただきますと、同じように、年齢階級別に1人当たり医療費の伸びが、どのような疾患が寄与しているかというのを見たものですが、若年層は、呼吸器系疾患で大きくプラスだったり、マイナスだったりぶれているのが分かるかと思いますが、高齢層では、新生物、がんの治療の医療費が伸びているというのが分かるかと思います。
特に、高齢層も80歳以上や85歳以上でも、新生物の伸びがプラスに寄与しているというのが分かるかと思います。
21ページが、入院について診療内容別で見たものになっております。
特に令和7年度ですと特定保険医療材料などが大きな伸びに寄与しているというのが分かるかと思います。
22ページが、入院外について同じように診療内容別の寄与を分解したものになっておりますが、令和7年度ですと、緑色の薬剤料の伸びが大きく入院外の医療費を押し上げたというのが分かるかと思います。特に薬剤料は、近年ずっとプラスに寄与しているという状況です。
23ページが、左側が入院、右側が入院外で、今、診療内容別で伸びが大きかったもので、どういった疾患が寄与しているかというのを見たものですが、例えば23ページ左側、入院の特定保険医療材料をみると、どういった疾患が寄与しているかといいますと、循環器系疾患であるとか、筋骨格系の疾患が大きく寄与、あと、右側の入院外医療費の薬剤料の伸びですと、令和7年度は新生物、腫瘍に関する治療で伸びたというのが分かるかと思います。
24ページが、歯科について同じように見たもので、25ページを見ていただきますと、年齢階級別に歯科の1人当たり医療費の伸びを見たものです。
歯科は、基本的にどの年齢層も伸びてはいるのですが、近年の特徴でいきますと、高齢層と10代のところの伸びが大きくなっております。
26ページは歯科の診療内容別に見たものです。特に令和6年、7年ですと、処置、水色のところの伸びが大きくなっていますが、これは6年改定の影響などが出ていると見ております。
27ページが、年齢階級別の1人当たり医療費の伸びを診療内容別に見たものですが、先ほど申し上げましたように、高齢層の1人当たり医療費の伸びが大きいというところは、これを見ていただきますと、一番右のほうですが、在宅の関係とかの伸びが大きく出ているということが分かるかと思います。
あと、若年層のほうでいきますと、処置や医学管理等の伸びが大きく出ているという形です。
この辺りは、近年何で伸びているかというと、結構受療率自身も伸びておりますので、そういった影響が出ているのかと見ております。
最後、28ページが歯科で材料の価格の影響が、医療費に寄与していると申し上げましたが、近年の歯科用金銀パラジウム合金などの材料の価格の伸びを見たものですが、特に令和2年に、価格が50%以上大きく上がり、その後、3年、4年も上がっていたのですが、5年、6年は落ち着いてマイナスだったのですが、また、7年なってプラスに転じたことによって、歯科の医療費を押し上げているというのが分析したものになっております。
29ページが、調剤について見たものです。30ページを見ていただきますと、調剤の医療費の伸びを分解したものですが、全体で3.8%伸びていますが、そのうち技術料が0.6%、薬剤料が3.3%と、薬剤料の伸びが大きく寄与したというのが分かるかと思います。
少し飛ばしまして、33ページを見ていただきますと、これは、調剤に限ったものですが、後発医薬品の使用割合の推移を見たものになっております。
青色のところが数量ベースで従来から表示しているものですが、数量ベースの後発品使用割合の推移を見ると、令和6年10月に長期収載品の選定療養が始まって、一気に上がっておりますが、それ以降も緩やかにではありますが、徐々に上がってきているというような形です。
今年度から新しく薬剤料ベースというのも表示しておりまして、それが赤色のところになっております。
ほぼ数量ベースと同じような動きをしておりますが、令和7年度の1月のところが大きく下がっているかと思います。これは、令和8年1月に新しく後発品が収載された影響が出ておりまして、比較的薬価が高いものが収載されましたので、薬剤料ベースでは、大きく影響が出ているというものです。
最後、34ページ目以降は御紹介だけです。本日資料をおつけしておりませんが、これまで薬剤費について、調剤については、細かく薬効分類別とかを分析していたのですけれども、今年度から医科や歯科も含めた薬剤料全体についても薬効分類別など細かく集計して、分析したものをホームページに公表するようになりましたので、それを紹介させていただいているものになります。
今日は、説明を割愛させていただきます。
私からの説明は以上になります。
○岩村部会長 ありがとうございました。
最初に申し上げたように、この議題、今の説明は報告事項という扱いではございます。ただ、御意見あるいは御質問がありましたら、御発言をいただこうと思います。では、藤井委員、どうぞ。
○藤井委員 ありがとうございます。
資料を拝見しますと、いかにコロナの影響が大きかったかということがわかります。私はよく覚えていますけれども、あのとき、皆さん、コロナ恐れて受診をされなかった、受診抑制が生じたわけですけれども、それによって手遅れになったか、重症化したのではないかという懸念があったのですけれども、その後、そういったエビデンスはまだ出てきていないと聞いております。
一方、健保連さんの調査で、受診を控えて薬局さんに行って、OTC医薬品で対処しました。それで問題がなかったと回答した人が、約7割だという調査結果もありました。先ほどの話になって恐縮ですけれども、もしかしたら、こういう過去の動向というのは、将来どうなるかということに対して非常に重要なデータになるのではないかなと思います。
医療用医薬品も確かに足りなくなったものもありますけれども、あのときは、大変な状況であったので、OTC医薬品メーカーも物すごい勢いで増産して、こんなにつくったことはないというぐらいつくりました。それは、OTC医薬品でもうまく対応できたという1つの結果なのですね。
ぜひ将来、こういったこと事例・データをうまく活用していただければなと思う次第であります。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
ほかには、いかがでございましょうか。
野口部会長代理、よろしくお願いします。
○野口部会長代理 ほかにどなたか発言の方がいらっしゃらなかったらでいいのですけれども、よろしいですか。
○岩村部会長 今のところ、お手を挙げていらっしゃる方がいらっしゃらないので、よろしくお願いいたします。
○野口部会長代理 はい、分かりました。
医療費の伸びが2.6%で、人口増減の影響がマイナス0.5%と、高齢化の影響がプラス0.6%、両方合わせると、まず、こういった人口構造による影響は、かなり小さくなってきていると。
一方で、診療報酬改定など以外のその他の影響が2.9%ということで、大きな部分を占めているということが分かりました。本当にすばらしいデータを出していただき、どうもありがとうございます。
それで、後ろのほうの資料を見ると、例えば3ページで、受診が伸びた日数というのがマイナス0.7%である一方、1日当たりの医療費が3.3%増加しているわけですね。
その次に、23ページだと、入院外医療費について、薬剤料が1.1%伸びていて、36ページでは薬剤料全体の伸びが4.7%で、そのうち腫瘍用の薬が2.0%で、生物学的な製剤が0.9%ということで寄与しているということでした。
そこで質問なのですけれども、2ページ目のその他の2.9%について、例えば新薬だとか、高額な医療技術とか医療材料などの医療の高度化がどの程度寄与しているのかというのを、さらに要因分解することが可能でしょうか。もうアメリカとかの実証研究だと、医療費の伸びというのは、イノベーションとその普及だということがすごく言われているので、日本もだんだんそうなってきているのかなというのが、私の1つの質問です。
それに対して1つ提案なのですけれども、今後、人口減少がさらに進む中で、こういう医療費の動向を考えていくためには、人口の高齢化による影響と1人当たりの医療の内容、単価の変化による影響を、できるだけ分けて把握することが重要だと思います。
とはいえ高齢化と医療の技術の進歩は必ずしも独立したものではないので、例えばなのですけれども、年齢と疾病と診療内容のクロス表、さらに可能な範囲で、例えば薬剤とか医療材料まで含めた形で、クロス表をつくっていただいて、そういった要因分解をしていただけると、今後の医療費の伸びが人口構造によるものなのか、それとも従来医療経済学で言われてきたように、医療技術とか、あるいは治療内容の変化によるものなのかを理解する上で非常によろしいと思いますので、そういったクロス表をつくっていただくのがいいのかなというのが1つ御提案です。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
1点、御質問がございましたので、事務局のほうでお願いします。
○江郷課長 調査課長でございます。御質問ありがとうございました。
2ページのところのその他の伸びのところ、2.9%、さらに新薬の影響であるとか、新しい技術の影響に分けることができるのかという御質問だったかと思います。
まず、この計算自身が、医療費の伸びの中から外すことができる人口の影響であるとか診療報酬改定の影響とかというのを除いた残差という計算の方法になっておりますので、なかなかこの中で、その内訳の要因がどうなものなのかというのを出すのが難しいところであるところです。
ただ、一方で、今後、先生おっしゃるとおり、高度化の伸びとか、その他の影響というのが大きく出てきますので、それを分けて分析する必要があるのではないかという問題意識は私たちも持っておりますので、今後どういったものができるかというのは、検討をさせていただきたいと思っています。
特に新薬が出たりとか、新しい技術が出ると、それによって、もちろん単価が上がる面もあるのですけれども、逆に今まで使っていたもので下がるものがあったりとか、治ることによって医療費が下がる影響など、そういった上がるところと下がるところが両方あるので、それをうまく抜き出してきて影響を出していくというのは、なかなか難しいかなとは思っているのですが、どこまでできるかというのは、しっかり今後も検討させていただきたいと思っております。
御提案いただきました診療内容や、年齢、疾病のより細かいクロスということですが、私どもも同じような問題意識を持っておりまして、今年度から、若干クロス集計とかを特別集計したものをホームページに掲載する内容を充実させることにしております。
実際にホームページには、今回、7年度の分については載せさせていただいたのですが、年齢や疾病、診療内容も同時にクロスを取ったような集計表というのも情報提供はさせていただいておりまして、我々もそれを使って、しっかり分析はしていかないといけないのですけれども、皆様にも御活用していただければと思っております。
○岩村部会長 野口先生、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
○野口部会長代理 どうもありがとうございました。
ぜひよろしくお願いします。どうもありがとうございました。
○岩村部会長 それでは、城守委員のお手が挙がっていますので、どうぞ。
○城守委員 ありがとうございます。
先ほど、委員のほうから、コロナ禍における受診抑制ないしは受診控えが、健康にどのような影響を与えたかということに関してコメントがあったと思うのですけれども、この件に関しては、正確に個々の個体に関して、どういう影響があったのか、正確な検証が行われたデータというものが、まだ出てきていないというところであって、それをもって、受診控えが健康に影響がなかったという結論めいた御発言というものは、明らかに私は不適切だろうなと思います。そういったデータが出てきたことによって、その結果に基づいて医療保険部会で発言されるならばいいですけれども、イメージでその発言をされるというのは、要するに間違った世論を喚起するということになりかねませんので、ここは、やはり注意をして発言をしていただきたいなと思って、この発言をさせていただきました。
私からは以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
ちょっと論争は避けたいと思いますので、ほかには、いかがでございましょうか。
この件については、よろしいでしょうか。
ありがとうございます。こちらで用意した議題は以上ということになりますけれども、この際ということで、何か御意見はございますでしょうか。
では、林委員、どうぞ。
○林委員 すみません、本日の議題にはないのですけれども、以前、いわゆる国保逃れの問題について、実態を把握し、適正な対処をお願いしたいと発言しておりましたので、関連して発言をさせていただければと思っています。
2日前ですかね、9月14日の報道で、いわゆる社会保険料削減ビジネスを行っていると疑われる事業所に対する調査が行われ、その状況を踏まえて、使用関係の実態のない社会保険の適用は認められない旨の通知が発出されたということを拝見いたしました。
それで、厚生労働省のホームページを見ると、年金事業管理部会で報告された内容だということを確認したところです。
通知は保険局保険課長と年金局事業管理課長の連名で出されていますので、年金事業管理部会だけではなく、本部会でも報告をいただきたいと思っていますが、それはそれとして、まず、実態を把握して対応いただいていることにつきまして感謝申し上げたいと思います。
今回の調査で、これまで把握していなかった手法を用いるということも確認されたということで、それに対する通知が出ているということだと思いますが、今後もこのように抜け穴を突いてくる、モグラたたきとも言えるようなこともあろうかと思っています。
このような問題を放置すれば、社会保険の加入に対する信頼や、納得性を損ない、制度の持続可能性を脅かすことにつながりかねないと懸念していますので、引き続き、厚生労働省あるいは関係機関におかれては、実態を把握しながら、適宜このような対応をしていただきたいと思います。
以上です。
○岩村部会長 重要な御意見をありがとうございました。
それでは、本日の部会の審議は、ここまでということにさせていただきたいと思います。
最後ですけれども、このたび、渡邊委員が、この部会の委員の任期が満了ということで、御退任されるということでございます。
渡邊委員から一言御挨拶をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○渡邊委員 貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございます。また、協議終了後のお疲れの中、申し訳ございません。
この4年、この席に就かせていただきましたことに、心より感謝と御礼を申し上げたいと思います。
私は日々現場に立っている中にあって、この部会での協議のそれぞれに対して、現場での状況であったり、想いであったりということを発言させていただいたつもりでございます。
また、この席に座っていることで、現場の状況を厚生労働省の方々にお伝えさせていただいたり、この場で発言することで、医療従事者側だけでなく、患者側、保険者側、そして、アカデミアの方々にも一定の御理解をいただけていたら幸いと思います。
その想いを今後も紡いでいきたいと思いますので、また、後に座る者のお願いも添えて、退任の御挨拶とさせていただきます。
本当に4年間ありがとうございました。(拍手)
○岩村部会長 渡邊委員、ありがとうございました。
この部会に対する御貢献に対しまして、深く御礼を申し上げたいと思います。
次回の開催日につきましては、追って事務局から皆様に御連絡を差し上げるということになっております。
本日は、皆様、大変お忙しい中御参加いただきまして、誠にありがとうございました。
では、これで散会いたします。
委員の皆様におかれましては、御多忙の折、御参加いただきありがとうございます。
まず、本日の委員の出欠状況について御報告申し上げます。本日は、内堀委員、島委員、横本委員、山口専門委員より御欠席の御連絡をいただいております。
本日の会議は、傍聴希望者向けにユーチューブにおいてライブ配信を行っております。
なお、会議冒頭のカメラの頭撮りはここまでとさせていただきます。カメラの方は御退出をお願いいたします。
(冒頭カメラ撮り終了)
○若林課長 それでは、以降の議事運営は岩村部会長にお願いいたします。
○岩村部会長 皆様、こんにちは。
議事に入ります前に、今日、欠席される委員の代わりに御出席なさる方についてお諮りをいたします。
内堀委員の代理といたしまして長塚仁一参考人、横本委員の代理といたしまして間利子晃一参考人、このお二人の出席につきまして、御承認いただければと存じますけれども、よろしゅうございましょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○岩村部会長 ありがとうございます。
それでは、早速、議事に入ることといたします。
お手元の議事次第を御覧いただければと思います。
本日は、2つの議題ということでございまして、1つ目が「OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について」、もう一つが「令和7年度医療費の動向について(報告)」ということでございます。
それでは、1番目の議題「OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について」を議論させていただこうと思います。
まず、事務局のほうで資料を用意していただいていますので、その説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○西嶋課長 医療課長でございます。
それでは、資料1を御覧いただければと思います。
まず、2ページ目と3ページ目、今回、OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けたとりまとめということで、まず、検討の経緯についてお示ししております。
2ページ目には、令和9年3月から施行することになったということで、健康保険法等の一部改正する法律が6月に公布されたということ。
その後、技術的検討会等を立ち上げて御議論いただき、中間とりまとめを策定・公表したということ。
そして、3ページには、この医療保険部会におきまして、そのとりまとめの内容を踏まえて、患者団体の方々のヒアリング、そして、パブリックコメントの内容の御報告をさせていただいたということ。
その上で、青字で記載した4点について、この医療保険部会で具体的に議論し、成案をすることとされたということ。
最後に、本制度の導入による受療行動への影響について、様々な観点から把握・分析をする必要があるということ、といった、これまでの流れ等についてまとめた資料です。
具体的に、医療保険部会で議論いただきました4つのテーマにつきまして、次のページ以降、簡単に御紹介いたします。
4ページ目、まず1点目「長期使用として別途の負担の対象外となる場合の基準の明確化」です。
3つ目のポツにありますけれども、長期使用の中で、年間処方日数がおおむね50週という考え方をお示ししております。前回、これを1年と書いたほうが分かりやすいのではないかということで、1年と括弧で追記をさせていただいていますけれども、これにつきましても、過去1年分の処方実績の確認を一律に求めるものではなく、年間を通じた使用の必要性を判断するための目安ということで、この医療保険部会の中で、そういったことを明確化させていただいているというものです。
具体的には、過去の処方実績として確認する期間は少なくとも6か月程度ということであります。
下のところに、①と②ということで例をお示ししています。初診から6か月間、青字の矢印を引っ張っていますけれども、①では、一定程度を目安ということで、初診から一定期間(6か月程度)の診療経過により今後の継続治療の必要性が確認された場合は、以降を負担の対象外とすることができるということをお示ししております。②は、当該医療機関の1つの医療機関で6か月ということだけではなくて、医療機関が途中で転院等で変わったとしても、前院での治療歴、あるいは転院後の治療歴を合わせて6か月以上であることが確認できれば、この対象外であるということを申し上げているものです。
この際には、紹介状や診療情報提供書、お薬手帳等で判断いただけると思いますので、そういった運用をすることを②でお示ししております。
5ページ目、2点目の論点「ステロイド外用薬におけるプロアクティブ療法等の別途の負担の取扱い」です。ガイドラインにアトピー性皮膚炎の治療薬として、ステロイド外用薬とあり、その方法として、このプロアクティブ療法がガイドラインの中に位置づけられておりますので、こういった治療法として通年にわたり定期的にステロイド外用薬を使用している場合は、別途の負担の対象外ということで整理をさせていただいています。
6ページ目、3点目の論点「指定難病患者等であることの確認方法の柔軟な対応」です。
こちらについても御意見がございましたので、ポツの4つ目、特定医療費の受給者証・登録者証による確認を原則としつつ、令和9年度末までの経過的な取扱いとして、指定難病患者であることを客観的に確認できる一定の書類も代替の確認手法として認めることとしてはどうかということであります。経過的な措置という形で、今回、医療保険部会の中で明示をさせていただいているものです。
7ページ目、4点目の論点「円滑な実施に向けた国による必要な情報提供や周知広報の実施」です。
下線を引いているところが修正箇所でありますが、3ポツ目、電カル及びレセコン等、システム上きちんと判断できるような環境整備を進めるための対応、そして、紙カルテを使用する医療機関に向けた対応を国の方でもさせていただくと。
同時に、最後のポツですけれども、全国共通のQA等々もお示しをしつつ、患者等にも分かりやすく説明できるような媒体等の御用意ということもさせていただくということです。
8ページ目、今御説明した内容ということで、1枚に医療保険部会での議論の内容をまとめさせていただいておりますので、御確認をいただければと思います。
最後、9ページになりますけれども、今回のOTC類似薬の保険給付の見直しの実施について、制度全体の概要についておまとめしておりますので、こちらも御覧いただければと思います。
事務局からは以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
ただいま事務局のほうから、この医療保険部会としてのとりまとめの案というものについての御説明をいただいたところであります。
これにつきまして、委員の皆様のほうで御質問等あるいは御意見等があれば、お知らせいただきたいと思います。
オンラインの参加の皆様におかれましては、挙手ボタンでお知らせをいただければと存じます。
それでは、天野専門委員、どうぞ。
○天野専門委員 御説明ありがとうございました。とりまとめに関連して、1点、質問をさせていただければと思います。
前々回の医療保険部会において、私からも指摘をさせていただきまして、また、前回も山口専門委員をはじめ、複数の委員から指摘が出ていましたが、調剤薬局における説明の負担について質問をさせてください。
OTC類似薬の一部保険外療養の別途の負担については、医療機関において医師より説明されることが前提とされているかと思いますが、実際に患者さんが薬剤費を支払う調剤薬局等において、患者さんから別途の負担について、その薬剤費の説明を求められる可能性もあるかと存じます。
そうなっていきますと、本日の資料1の参考資料の26ページになりますが、厚生労働省が現在お示しされている処方箋様式の見直し案では、OTC類似薬の一部保険外療養の別途の負担の有無について、その理由を記入する欄が現状ないようですので、仮に薬局において患者から薬剤費の説明を求められたとしても、薬局側は説明に困る可能性があるかと存じますが、厚生労働省は、この点について、どのようにお考えかをお聞かせいただければと思います。
○岩村部会長 では、事務局のほうでお願いいたします。
○西嶋課長 医療課長でございます。
天野専門委員御指摘のとおりでありまして、まず、この処方箋様式の見直し案については、26ページのとおりになっていますが、その中で別途の負担の理由ということは記載しないとなっています。
まず、制度の趣旨は、天野専門委員も少しお話しされたと思いますけれども、この保険の負担の対象なのか、あるいは対象外にするかという判断は、一義的には診察を行う保険医療機関で行うということが制度の建付けになっており、保険薬局が改めて医学的な判断を行うということは想定していないわけでありますけれども、天野専門委員御指摘のとおり、実際には、患者さんに負担が発生するところのタイミングは、保険薬局になりますので、その中で、一定程度やり取りが生じる可能性あるのだろうと思います。
保険薬局のほうで外形的な基準は分かりますので、そこで御判断いただけるか、あるいは疑義等があるような場合には、現在も保険医療薬局で様々な疑義が生じた場合、保険医療機関に電話等で御確認をいただくことになっており、今回の件につきましても同様に確認をしていただくということになろうかと思います。
ただ、医療機関と薬局というのは連携しながら、運用を効率的にやっていただくということが重要です。
実は、その医師の業務負担というのもありますけれども、同時に、これはベンダーのほうで改修をするということをお願いすることになります。その改修の負担や、時間的な制約等もあり、今回こういう形ということにさせていただいているのは、実務的な理由がないわけではないのですけれども、一義的には、やはり薬局と保険医療機関が連携をしていただいて、患者さんが困ることがないようにする必要があると思いますので、制度の理解等を含めて、調剤薬局の場、そして医療機関においても、きちんとその周知をすると今日の資料にも書かせていただいており、我々としても丁寧にきちんとそこは行っていきたいと思っています。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
それでは、武川専門委員、どうぞ。
○武川専門委員 私からは、謝意とお願い事項についてお話をさせていただきます。
本制度の検討に際し、アトピー性皮膚炎に対するステロイド外用薬のプロアクティブ療法を、別途負担の対象外として整理いただいたことに謝意を申し上げます。
同療法は、寛解維持のための標準的治療であり、当事者の生活の質を支える上で不可欠です。
また、皮膚保湿剤についても、長期使用の必要性が認められ、対象外として明確化されたことは、治療継続に大きく寄与するものです。
制度の施行に当たっては、長期使用の医学的必要性や、プロアクティブ療法の適用範囲について、判断のばらつきが生じないよう、標準的な考え方を示していただきたいと考えます。
さらに、制度変更が受療行動に影響を与えないよう、患者、国民への丁寧な周知をお願い申し上げます。
制度施行後は、治療継続への影響や地域差の有無を検証し、必要な見直しを適宜行っていただくことを期待します。
本制度が必要な医療を確保しつつ、当事者が安心して治療を継続できる仕組みとして運用されることを願っております。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
それでは、オンラインでお手が挙がっております。先に専門委員の大黒専門委員から、御発言いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○大黒専門委員 ありがとうございます。日本難病疾病団体協議会代表の大黒です。
これまでの意見の繰り返しの部分になりますけれども、御容赦いただきたいと思います。
皆様から、これまでの意見にもありますように、OTC類似薬の改革については、非常に複雑で、患者にとっても戸惑うことは多いと思います。例えば、指定難病患者等を客観的に確認できる方法につきましても、しっかり周知いただいて、患者の不利益にならないようにお願いいたします。
また、医師または医療機関による判断のばらつきを抑え、患者にとって納得が得られるようにすることについては、非常に重要な課題です。今回の改革を機に、指定難病に附随して発生する傷病とみなされる範囲について、関係部署とも協議いただいて、医療費助成についても、患者にとって納得が得られる制度に見直していただければと思います。
また、以前にも述べましたけれども、高額療養費制度の見直しの場合と同様に、今回のOTC類似薬の改革についても、医療費抑制効果は限定的であって、保険料への影響も小さく、得られる効果が小さい一方で、患者にとってはリスクを伴う改革であると言えます。
患者であっても、現役世代の人々は、既に高い社会保険料を負担していて、現役世代の負担は限界の状況にあります。
このような状況の中で、患者には既に多くの医療費がのしかかっています。一つ一つの改革は小さく見えても、累積すると多大な影響を及ぼし、受診控えであるとか、服薬中断といった行動変容を招いてしまう可能性があります。
また、その影響は、患者本人だけではなく、その御家族やお子さんの生活にも影響します。公的医療保険の制度の改革は、本来、患者への負担増は最終手段であるべきで、ほかの改革項目を含め、医療保険制度改革全体の中で、全体感を持って議論する必要があると考えています。
患者も国民であることを忘れないでいただき、結果として、治療の断念が生じないよう、今後も慎重な制度設計をよろしくお願いしたいと思います。
また、これまで多くの方が述べられてきたように、判断のずれや、ばらつきがないか、実施後の検証を求めたいと思いますので、それについてもよろしくお願いします。
以上、これまでの繰り返しになりましたけれども、いろいろとお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○岩村部会長 ありがとうございました。
それでは、城守委員、どうぞよろしくお願いします。
○城守委員 ありがとうございます。
今回、お示しいただきましたとりまとめ案につきましては、当部会でのヒアリングも含めた審議内容を踏まえたものでございまして、おおむね記載のとおりの方向で、今後の対応をお願いできればと思います。
その際、今回のとりまとめの案には記載はないわけですが、これまでも繰り返し述べてきた要望ですけれども、制度開始前の試行運転によって、問題点の抽出と、その解決等の対応を確実に実施していただきますよう、お願いしたいと思います。
また、電子カルテを使用する医療機関における試行運用というものは、システム改修が一定程度行われた後でなければ難しいと考えますので、まずは紙カルテを使用している医療機関から先行して実施する中で、可能な限り、早期にこの試行運用を実施していただくよう、これも強くお願いしたいと思います。
この一部保険外療養は、他の選定療養とは異なりまして、患者さんの希望や選択によって行うものではなくて、治療上、必要な薬剤の処方であっても、特別な料金を支払うということが求められる制度ということでございまして、それによって実質的な患者さんの負担が増えるということになりますので、前回の当部会でも意見が出ましたように、この低所得者の方への影響を確認するためにも、施行後の実態をしっかりと把握していくことが大変重要になろうと思っています。
最後になりますが、このOTC類似薬の一部保険外療養によります医療現場での負担増に関して、改めて確認事項がございます。
当部会で示されました実務フローの図では、医師による確認業務などの負担増、また処方箋様式の改正や、記載事項の変更に伴うシステム改修などの経費、これが大変増えるということが、確実に起こるであろうと思います。
当会としましては、この医療機関や薬局における業務負担とか、経済的な負担に対して、財政支援等の再考を要望したいと思っています。
この点に関しまして、事務局から何かコメントがあれば、お願いできればと思います。
私からは以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
それでは、事務局のほうでお願いいたします。
○西嶋課長 医療課長でございます。
城守委員御指摘のとおり、本制度の施行に当たっては、対象医薬品の判定のフロー等を参考資料につけさせていただいていますけれども、そういった判定であるとか、患者さんへの説明、これは医療機関のほうで一義的に行っていただくことが多いだろうと思います。そういった医療機関、薬局の事務負担というのは、一定程度生じると思っており、一方で、その負担をできるだけ軽くしていくということは、今回、施行に向けて重要な課題であると事務局としても考えております。
今日の御説明にも、とりまとめの中にも入れさせていただいており、7ページのところに、医療現場での対応ということで、先ほどのカルテの話等をさせていただきましたけれども、そういった取組を行いたいと思いますし、城守委員から御指摘のありました、事前の試行運用当をさせていただきながら、そこで課題が見つかれば、それを克服するということで、施行に向けてあまり混乱が起きないように、きちんとやっていきたいと思います。
御指摘がありました財政支援につきましても、まずは、こういった制度の具体的な運用方法を整理させていただいて、その現場からも様々意見が寄せられると思います。そして負担の実態等をしっかりと我々のほうでも把握をさせていただいた上で、その上で、きちんとこの制度が円滑に運用の開始ができるよう、必要な対応ということについても、検討していきたいと思っています。
医療現場の負担を軽減させていくということ、そして、患者さんにとって分かりやすい制度として運用開始できること、こういったことの観点から、今後も引き続き関係者の皆さん方の意見を伺いながら、我々としても、国としてもできることを進めていきたいと思っています。
以上です。
○岩村部会長 城守委員、よろしいでしょうか。
○城守委員 はい、ありがとうございます。ぜひともよろしくお願いしたいと思います。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
それでは、袖井委員、どうぞ。
○袖井委員 ありがとうございます。
時間的な制約を考えると、3ページにお示しいただいた4点でまとめるということでいいのではないか。何か見落としていることがあるのかなと気にはなっているのですが、来年3月1日スタートということを考えると、やはり、この辺でまとめに入ったほうがいいと思っております。
少し疑問に思っているのは、長期療養者について医療機関を変更した場合は通算できるということでしたが、退職とか転職によって保険者が変わった場合、複数回がリセットされるという話が出ていましたが、保険者が変わった場合は、どうなるのでしょうかということをお聞きしたいです。
もう一つは、お願いなのですが、紙カルテを使っている医師とか歯科医師の場合、大体高齢の方が多いと思うのですが、OTC類似薬の保険適用外の品目について、紙でお示しするということでしたけれども、なるべく大きな字で分かりやすく書いていただきたい。かなり高齢の医師が多いので、その辺の配慮をお願いしたいと思います。
それから、かなり急いでこの制度をスタートしてしまうので、多分、最初はいろいろミスとか間違いが起こり得ると思うのです。
特に紙のカルテを使っていらっしゃる高齢の医師などの場合ですと、本当に保険適用外のお薬をちゃんと明示しているかとか、その辺いろいろミスがあると思いますので、スタートした3か月か6か月後ぐらいにどのようなミスとか見落としとかがあったか、ぜひ統計情報をお示しいただきたい。これは、お願いです。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
では、御質問の件につきまして、事務局のほうでお願いいたします。
○西嶋課長 医療課長でございます。
袖井委員から御指摘がありました、保険者が代わった場合、4ページの運用についてどうなるのかという御指摘だったと思いますが、病院が変わろうが、あるいは保険者が変わろうが、通算というか、そこでリセットされるというものではないと思っております。
この6か月の服薬の確認というのは、例えば、先ほど御紹介しましたけれども、診療情報提供書あるいは患者さんがお持ちのお薬手帳で、それを確認することができると思いますので、それを確認していただいた上で、通算ができるという考え方をお示ししたというものです。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
続けて、長塚参考人、どうぞ。
○長塚参考人 ありがとうございます。福島県の長塚でございます。
これまでも申し上げてまいりましたけれども、OTC類似薬の保険給付の見直しの施行に向けては、社会全体で納得感を得られるよう、国による分かりやすく丁寧な周知や、広報をお願いいたします。
私からは以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
それでは、中村委員、どうぞ。
○中村委員 ありがとうございます。
今までの議論と、そろそろ議論をまとめなければいけないという状況を踏まえて、今回の議論を超えて、より長期的な視点で申し上げたいことがございます。それは、どういう対象を新たな負担の対象、もしくは対象外とするかという議論は、今回の制度改正後にデータを検証して、必要があれば、躊躇なく見直すべきだと考えます。つまり、新たに負担の対象外とする方を加えるということも、今まで負担の対象外とされた方を対象とすることも、今回の決定に縛られず行っていくべきだと考えます。
どうしてかと申しますと、やはり今までの議論は、データを踏まえたものにはあまりなっていないと考えます。
その最大の理由としては、今回の試みは前例がないものであったため、その効果や影響を予測することが難しかったことがあります。新たなOTC類似薬の負担に患者の受療行動がどう反応するかとか、新たな患者負担の金額が幾らになるかということを、制度開始後に精査して、今後どうしていくかということを議論する必要があると思います。
データがほとんどない中で議論しなければならないという状況が非常に大きな理由だったと思うのですけれども、結果的に新たな負担の対象外とする方を選定する基準に、一貫性が欠けていることが公平性の観点から問題ではないかと考えております。
例えば、生活保護世帯以外の低所得者を負担の対象外とはしないという理由としては、長期使用者への配慮が既になされているとか、ほかには経済苦には所得補助という形の支援が重要であるということ等が挙げられていて、これらの理由は一定の合理性があると思います。
ただ一方で、これらの理由、これらの論拠というのは、今回新たな負担の対象外とされた方々にも多かれ少なかれ当てはまる部分もあるかと思います。負担軽減策の策定に当たっては、何よりも基準の一貫性というのが大事だと思うのです。何よりも基準の一貫性は公平性のために重要ですけれども、そのほかにも負担軽減の対象がどのように選ばれているのか、恣意的に選ばれているのではないかとか、特定のグループと意思決定者の関係性によって影響を受けているのではないかという疑いを招いて、結果的に社会保障制度への信頼が揺らぐことが懸念されます。
私は負担軽減策をより限定的にするべきかとか、より増やしていくべきかということについては、今の時点では十分なデータがないので、どちらの立場も取らないのですけれども、どちらにせよ、公平性とルールの一貫性を大事にしていただくことが重要だと考えています。
今までの議論の限界というのは、多くの部分は、データがないことによるところが大きいと思います。今まで前例がない制度改革なので、その影響が予想しづらいということに依るのだと思いますので、制度が始まってデータが集まったら、より一貫性のある公平なルールづくりが可能になるのではないかと期待しております。
最後に、患者団体を代表されている委員の皆様には、本当に貴重な情報と御意見をいただき、本当に感謝申し上げます。患者の方々の御意見を伺うことの重要性というのは、高額療養費の議論の際に非常に痛感いたしました。医療保険部会で患者団体の方々のお話を伺うことができるようになって本当によかったと考えております。
ただ、患者団体の皆様からいただいた貴重な御指摘や御意見を、どのように議論や政策策定に生かしていくかということにつきましては、まだ患者団体の方に部会に御参加いただくということが始まったばかりということもありまして、課題があるように感じております。
例えば、ある疾患の患者団体の方が御指摘いただいた問題点というのは、その疾患にとどまらず、より広範な、もっと別の病気の方々にも生じ得る問題として、より包括的に検討する必要があると思います。患者団体の規模が小さかったり、患者団体がなかったりする疾患もあると思いますので、そういった患者さんたちにも公平に配慮する必要があります。そういった点がまだ不十分ではないかと感じております。ですので、今後の議論に際しては、やはりそういった点も気をつける必要があるのではないかと、長期的な話としては考えております。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
それでは、田島委員と實松委員に御発言をいただいた後、会場のほうに一旦戻したいと思います。
田島委員、どうぞ。
○田島委員 ありがとうございます。
私からは、7ページの円滑な実施に向けた国による必要な情報提供や、周知広報の実施についての項で発言をさせていただきます。
医療機関や薬局の窓口だけではなく、自治体の現場においても患者や住民に対して説明を求められる場面が想定されます。
国におかれましては、丁寧な国民向けの周知広報を徹底していただき、自治体窓口等において混乱が生じることがないよう、しっかりと実施に向けた環境整備を行っていただきたいと思います。
あわせて、特に人員や体制に余裕がない小規模な町村の窓口では、問い合わせ対応等に負荷がかかることも考えられますので、そのような自治体に対するサポートにつきまして、引き続き御配慮をお願いしたいと思います。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
それでは、實松委員、どうぞ。
○實松委員
私からも実施後の検証をお願いしたいと思います。今回のとりまとめでは、これまで申し上げてきました長期使用に関する意見について、一定程度反映されたものと受け止めております。また、医療現場における円滑な運用に向けた情報提供や周知についても、一定の方向性が示されたものと受け止めております。
ただ、低所得者への配慮については、引き続き留意が必要であると考えております。今後は、制度が実際にどのように運用され、患者の受療行動や服薬等にどのような影響が生じるのか、特に低所得者への影響も含め、その実態を丁寧に検証いただくことをお願い申し上げます。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
では、会場のほうでは、いかがでございましょうか。皆さん手を挙げられておられるので、こちらのテーブルのほうから先にまいりたいと思います。
原委員、どうぞ。
○原委員 ありがとうございます。
本件については、私の記憶でいくと、少なくとも40年以上ぐらい前から、医療保険制度改革の検討課題の1つということで取り上げられてきたものだと思います。
今回は、医学的、薬学的な観点からの技術的、専門的な検討を経まして、実施に向けて方針をとりまとめることにつきましては、被保険者間の負担の公平性あるいは制度の持続可能性を確保するという観点から、大変意義があることではないかと考えており、今回の事務局のとりまとめ案については賛成をしているところです。
また、いろいろ委員からも御意見が出ていますけれども、細かいことを言い出せば、いろいろあろうかと思いますが、対象となるOTC類似薬について、今後、医療現場の実情等に合わせて、当然見直しをしていくということはございますので、まずはスタートをして、そして、今後、必要に応じて段階的に必要な見直しをしていくと、こういうことでよろしいのではないかと考えます。
一方で、部会でいろいろ皆さんからも出ておりましたように、そうは言っても特別な負担の対象とならない場合の範囲をどうするのかどうかをはじめとして、非常に制度が複雑で分かりにくいと、こういったことで医療機関とか保険者の窓口等で被保険者はもとより、医療関係者や保険者の職員、こういった方々において大変混乱が生じるのではないかと、こういった懸念や指摘が多く出されていたかと思います。
そのような意味では、本日のとりまとめ案に記載されております制度の実施に向けて、基準の明確化や手続の弾力的な運用、そして、円滑な実施に向けた情報提供や周知広報といった取組は大変重要なことであり、事務局から今日も説明がございましたけれども、厚生労働省においては大変だと思いますけれども、これらについてしっかりと対応していただくことを強く要望いたしたいと思います。
特に私ども、国保中央会や各都道府県の国保連合会におきましては、市町村や後期高齢者医療制度等の保険者における標準事務処理システムの開発、運用を行っております。
また、医療機関から請求されるレセプトの審査や支払い業務を担っていることから、本制度における別途の負担の対象外とする理由、こういったものをレセプトに記載をしていただくことになっておりますけれども、こういうことについても、医療機関の窓口と同様に、丁寧な説明とか対応といったものを、ぜひ厚生労働省においてお願いしたいと思います。
そして、これも各委員から出ていますけれども、来年3月の施行ということでして、本当に時間がありません。我々も標準事務処理システムの開発を行うことになりますけれども、私どもに限らず、民間のいろいろな医療機関においても、ベンダー等における対応というのが出てまいりますので、そういった準備のための時間を確保するという観点から、できるだけ早く、この方針についてはとりまとめをお願いできればと考えているところです。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
では、林委員、どうぞ。
○林委員 ありがとうございます。
とりまとめ案につきましては、これまでの議論を踏まえた内容として受け止めています。
その上でになりますけれども、資料の3ページ目で、ずっとこの間、発言していた実施後の検証に関しては、低所得者への配慮についてという始まりで、施行後に受療行動への影響などについて把握・分析するとされています。お願いしてきたことですので、低所得者への影響については、もちろんだと思っていますが、ほかの委員からもありましたように、この制度導入によってどのような影響が出たかということについては、幅広く検証することが必要であり、その結果を踏まえ、必要に応じて、この制度を見直していくことが大事だと思っています。
したがって、9ページのとりまとめにありますように、低所得者に限定せず、この制度導入によって受療行動にどのような影響を与えたかなど検証すると書いてありますように、幅広くということでお願いできればと思っています。患者、国民への理解、納得を得られるよう円滑な実施に向けた対応とともに、事後の検証をしっかりやっていただくことを重ねてお願いし、発言とさせていただきます。
以上です。
○岩村部会長 それでは、大杉委員、どうぞ。
○大杉委員 ありがとうございます。日本歯科医師会の大杉です。
事務局におかれましては、これまでの議論をとりまとめ案に整理していただき、ありがとうございます。
本部会に先立ち開催された本日の中医協において、一部保険外療養の創設に伴う療養担当規則等の見直しが審議、了承され、厚生労働大臣宛てに答申されたと承知しております。
資料1の7ページに示されている「円滑な実施に向けた国による必要な情報提供や周知広報の実施」に関し、医師、歯科医師の処方における判断や医療機関、薬局等における事務作業を支援するための各種資材については、実際に現場で使用する際に有用な内容となるよう、我々からも必要な意見出しを行わせていただきたく存じます。
また、これまでも発言してきましたけれども、歯科の特徴としましては、院内処方で対応する小規模な歯科診療所が約8割と多いことから、別途負担にかかる歯科医師の判断はもとより、院内処方を行う場合、薬局同様に窓口での患者説明や会計事務にも対応することとなります。こうした現場の負担感が補えるような具体的な対応を重ねてお願い申し上げます。
そして、医療関係者や国民、患者さんに制度が十分に浸透し、混乱なく来年3月の施行を迎えられる体制が整えられるよう、事務局におかれましては、スピード感を持って必要な準備を進められるよう、強く要望いたします。
私からは以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
では、伊奈川委員、どうぞ。
○伊奈川委員 ありがとうございます。
これまで述べたことは、今日は申し上げませんので、最後に1点だけ申し上げたいと思います。
それは一言で言いますと、初心に返るということでありまして、今日の資料ですと2ページにありますように、今回の仕組みの導入というのは、公平な負担というのが1つのキーワードだと思います。そういったところを大事にして、解釈、運用していくことが、特に今回の場合は、今後の運用に委ねる部分が多いものですから、重要ではないかと考えております。
特に負担を求めるということになりますと、何が公平なのかということで、平等ではなくて公平と、あえて書かれたとすると、やはり、それなりに意味がきっとあるのだろうと私は思っております。
そのときに、やはり何と何を比較するのかということで、今回の場合ですと、恐らくOTC類似薬ということだろうと思いますし、また、負担ということから言いますと、これもいろいろな切り口、視点があると思いますけれども、やはり同じ金額でも所得の多寡によって負担感が異なるということ。
もう一つは、やはり長期使用するということで、同じ所得でも負担感が変わってくるということだと思います。その辺りを今回は特に配慮しているということ、そういったところをきちんと、今後、厚生労働省のほうで実施に向けて説明する際には大事にしていっていただければと思います。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
それでは、北川委員、どうぞ。
○北川委員 ありがとうございます。
本件につきましては、今後、公平かつ効率的な保険給付を実現する一環として取組が進められてきたものであり、大変意義深いものであると考えております。
また、本部会においても専門委員の皆様の御参加により、深みのある議論が続けられたと考えております。とりまとめに当たりまして、事務局の皆さんの精力的な活動にも、改めて敬意を表したいと思っております。
この制度自体の導入については、これまでも議論されてまいりましたが、やはり医療費の適正化、そしてセルフメディケーションの進展というヘルスリテラシーの醸成にも大変大きな第一歩であると考えております。
ただ、ポイントとなるのは、やはり第一歩であり、保険者としてはさらにこれから先に続けていっていただきたいと強く思っておりますので、それを表明させていただいて、私の意見とさせていただきます。ありがとうございます。
○岩村部会長 ありがとうございました。
では、藤井委員、どうぞ。
○藤井委員 ありがとうございます。
本とりまとめ案は、患者団体の皆様の御意見を踏まえ、必要な医療の抑制などが起こらないよう整理されたものだと思います。現場や患者の混乱を避け、制度が円滑にスタートすることを望みます。
その上で確認しておきたいのは、本見直しの目的は、制度の持続可能性の確保である点です。大きなリスクには保険で、小さなリスクには自助で対応するという観点から、自助の推進や、必要とは言えない医療の抑制を図ることも極めて重要な目的であり、施行後には、この観点からの検証も不可欠であると思います。
資料の9ページに、施行後に、受療行動への影響は、処方シフトの状況を含め、検証を行い、必要な見直しを行うと記載されております。
保険本来の役割で必要な医療の確保が損なわれていないかの検証はもちろんですが、あわせまして、まず、自助の推進、それから低価値、無価値医療の抑制、そして、安全性の確保についても検証事項として明確化していただきたいと思います。
軽い症状で、安易に医療機関を受診すると、人手不足等により、限りある医療資源をさらに圧迫することにもつながります。高度医療や、真に必要な医療を充実、維持させていくためにも、生活者一人一人が自身の受診行動を見直し、変容させていくことが強く求められております。
また、スイッチOTCが多い品目指定となったことで、かえって患者負担が増えない別の高額処方へシフトしてしまうのではないかという専門家からの懸念の声もあります。
加えまして、安全確保の観点からは薬歴管理が不可欠です。従来の紙のお薬手帳では不十分であり、早急な電子化を推進すべきです。電子化により、目的外使用の抑制にもつながりますし、何より、患者の安全を守るために極めて重要です。
今回の制度の見直しを契機としまして、国民全体に対して適切な受診行動について見直しを強く呼びかけるべきです。
国民一人一人が自らの手で制度を持続させるという当事者意識を持てるよう、改めて周知徹底をお願いしたいと思います。
以上です。
○岩村部会長 それでは、米川委員、どうぞ。
○米川委員 ありがとうございます。健保連の米川でございます。
私も保険者の立場から、事務局から示されたとりまとめ案に異論はございません。今回の制度の見直しにつきましては、何人かの委員の方が触れておられるように、今まで保険給付の対象になっていた範囲を見直すことによって、医療保険制度の持続可能性、これを確保するところにあると思います。
ただ、その進展に当たって配慮すべき方々とか、配慮すべき事項があるのは、当然のことでありますので、この部会でも議論を尽くされ、実際に患者の理解を得るために、我々健保組合としても、加入者への周知に取り組みたいと考えております。
その際にポイントになるのは、繰り返し申し上げているように、公平性と分かりやすさだと思います。仮に同じ疾患や同じ状態であるにもかかわらず、追加の負担があるのかないのか、患者が分からないということになると、我々保険者も同様に混乱いたします。場合によっては公平性が損なわれ、受診行動にあまり好ましくない影響が出るということも考えられます。これまでの議論を踏まえて、医学的な必要性を考慮しつつ、医療現場で判断に困らないよう、厚生労働省には、来年3月の施行に向けた十分な整備環境をお願いいたします。
また、実際に運用する中で課題が分かってきたら、そのための検証の仕組みが重要だというのは、皆さんおっしゃっているとおりであります。
私は、それらとともに、今回の制度の見直しによる効果というものについても併せて検証していただいて、今回の見直しが、医療保険制度の持続可能性の確保に資するものであるということが後年証明できるような形で、ぜひお示しいただきたいと考えます。
ありがとうございます。
○岩村部会長 ありがとうございました。
では、渡邊委員、どうぞ。
○渡邊委員 ありがとうございます。薬剤師会の渡邊です。
もうとりまとめということになりますので、本制度の導入に向けて2点お願いです。国民、患者への理解という部分と、医療現場の負担への配慮という部分です。
我々薬局においても、少しでも早く具体的にピンポイントに啓発をしていきたいとは思っているのですが、本制度の場合、実際に始まって処方箋を見てみないと、対象者が分からないということがあります。ということは、全体に向けた啓発をしていかなければならない状況になりますので、そのための政府広報ツールであったり、掲示物であったり、デジタルサイネージであったりという早い段階からの広報物等の作成などをお願いしたいと思います。
また、施行に向けてなのですけれども、先ほど城守委員からもありました試行運用で動く部分に関しては、処方箋が発行されたところで止まらず、それを応需して薬局で確認して交付するところまで、システムを含めた検証をお願いしておきたいと思います。また、それにより微修正を図っていかなければならない部分に関しては、関係団体等々と一緒に是正を図ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
また、この次の3月施行ということでもあり、その後に薬価の中間年改定もあるなど、重ねて患者さんの負担金額が変わっていく可能性もありますので、この辺りに対する負担も併せて御支援をお願いしておきたいと思います。
私からは以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
ほかには、いかがでございましょうか。
よろしいでしょうか。大体、今日の御意見はほぼ出尽くしたかと存じます。OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に関しましては、この部会におきまして、8月から4回議論を重ねてまいりました。かなり集中的に、皆様に御参画いただきました。
その中で4つの患者団体の皆様からもヒアリングをさせていただき、あわせて、各委員の皆様方からもいろいろな御意見を頂戴したところであります。とりわけ、実施後の検証について、今日もかなり御意見がございました。その点は非常に重要と思っております。
その点を踏まえた上で、OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けた技術的検討会によります中間とりまとめの内容について、おおむね御賛同を頂戴し、また、一部の内容につきましては、医療保険部会の議論を踏まえて、修正をいたしまして、今日、事務局のほうで改めて整理されました、このとりまとめ案を提示いただきました。
今日の御議論を伺っておりますと、この別途の負担の対象、そして、対象外となる範囲などの考え方につきましては、おおむね委員の皆様の御意見は一致していたものと理解しております。
そこで、事務局におかれましては、この内容に沿いまして、あまり時間がないというのは、かなりの委員の皆様からも御指摘がございましたところでありますけれども、施行に向けた手続を事務局のほうで進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、この議題につきましては、ここまでということにさせていただきたいと思います。
専門委員の皆様におかれましては、この間、積極的に御参画いただき、御意見も頂戴しまして誠にありがとうございました。ここから次の議題に移りますので、これで専門委員の皆様は御退席いただいて結構でございます。誠にありがとうございました。
(専門委員退室)
○岩村部会長 それでは、2番目の議題に移ることとさせていただきます。
「令和7年度医療費の動向について(報告)」について、事務局から用意いただいている資料の説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○江郷課長 調査課長でございます。それでは、資料2を御覧ください。
「令和7年度医療費の動向」です。
これは、令和7年度の概算医療費についてまとめたものですが、そもそも概算医療費というものは、医療費の動向を迅速に把握するために、レセプトに基づいて医療保険とか、公費負担医療の医療費を集計したものです。
国民医療費と比べますと、労災や全額自費を含まないのですが、大体98%相当に該当しておりまして、医療費の速報的なものとしてとりまとめたものです。
1ポツ目、令和7年度の概算医療費は49.2兆円となり、対前年度の伸びは2.6%の増となっております。
下のほうを見ていただきますと、令和2年度にコロナで急激に下がって以降、大きく伸びているなど乱高下していたのですが、令和元年から令和7年度までの平均の伸びで見ますと、大体2.1%ぐらいとなっており、コロナ前も、医療費は大体2%ぐらい伸びておりますので、おおむね巡航速度的な伸びになったと見ております。
2ページ、下の表ですが、この医療費の伸びを人口増減の要因や高齢化の要因などに分けたものです。
令和7年を見ていただきますと、医療費全体は2.6%伸びたのですが、人口の減少によってマイナス0.5%、高齢化の要因によってプラス0.6%、診療報酬改定、これは6年の改定と7年の薬価改定の影響ですが、それでマイナス0.39%、それらを除いたその他の伸び、医療の高度化や受療行動の変化による部分が2.9%の伸びとなっております。
近年の状況としましては、高齢化の伸びが、令和元年などは1%台だったのが徐々に下がってきており、一方で、人口減少の要因もどんどん大きくなっている形になっていまして、人口要因を合わせますと、マイナス0.5とプラス0.6合わせて0.1%ぐらいの伸び、人口要因によっては医療費がなかなか伸びなくなってきています。
一方で、下のほうのその他の伸びが大きくなってきているというのが、近年の状況と思っております。
3ページ、これは、医療費を医療費の伸びを、受診延日数の伸び、1日当たり医療費、単価の伸びに要因分解したものになっております。
左下の図を見ていただきますと、青色が医療費の伸び、それをオレンジの受診延日数、患者の伸び、灰色の1日当たり医療費、単価の伸びに分解したものです。
全体で見ますと、2.6%伸びたものが、受診延日数がマイナス0.7%、1日当たり医療費がプラス3.3%と、患者が減る一方で単価の増加によって医療費が伸びたというのが分かるかと思います。
診療種別に見ましても、基本的には、入院、入院外、調剤で患者が減って単価が伸びるという構造になっております。特に令和7年度の特徴的なものとしましては、入院外と調剤の受診延日数の減が大きく目立っております。
令和7年度は、インフルエンザは流行ったのですが、それ以外の感染症や、それに関連した呼吸器系疾患が大分落ち着きましたので、その影響が大きく出て外来の患者さんが減ったというのが出ているような状況になっております。
次に、4ページ、5ページは、今見たものを病院、診療所別や病院の種類別に見たものなので省略しまして、6ページが医科の入院外の診療所について、主な診療科別に分けたものになっております。
これを見ていただきましても、小児科であるとか、耳鼻咽喉科の受診延日数の減が大きくなっているのを見て取ることができるかと思います。
これは、先ほど申し上げましたように、令和7年度は呼吸器系疾患とか感染症が落ち着いた影響が大きく出ていると見ております。
7ページを省略しまして、8ページ、都道府県別の医療費の伸びを見たものです。少し細かくて恐縮なのですけれども、大きな特徴としましては、関東圏、埼玉、千葉、東京、神奈川の伸びが大きく出ているものになっておりまして、要因分解しますと、受診延日数がほかの県は大きく減っているのですけれども、この関東圏については、それほど減っておらず、1日当たり医療費の伸びも若干高めに出ているところです。
受診延日数が減っていないのは、主に人口要因かと思っておりまして、関東圏は、今、人口が唯一増えているところかと思いますが、そういった影響が出ているのではないかと見ております。
9ページ以降ですが、これは、特に下のほう、グラフの真ん中と右下を見ていただきたいのですが、コロナ前の平成28年から令和元年の3年間の平均の伸びと、コロナ後の令和元年以降、令和7年までの6年間の平均の伸びを比較したものになっております。
この伸びが一緒であるということは、コロナで乱高下はしたものの、コロナ前と同じように医療費が伸び続けた水準に、令和7年度の水準がなっていると見ていただければと思います。
概算医療費全体で見ますと、コロナ前が1.8%、コロナ後が2.1%ということで、おおむね同じような伸び方をしておりますし、受診延日数や単価の動きも同じような形をしているというのが分かるかと思います。
10ページ、それを入院だけに絞って見たものです。医療費の伸びの水準は2.2%、コロナ後が1.8%でほぼ同じなのですが、受診延日数、患者数のところは、コロナ前も減少はしていたのですが、マイナス0.1%ぐらいだったのがコロナ後はマイナス1%ぐらいと大きく減っていると、その代わり1日当たり医療費の単価が大きくなることによって、医療費の水準が同じようになっているというのが分かるかと思います。
11ページは省略しまして、12ページが入院外について同じように見たものですが、入院外は入院ほど大きな違いはないと見ております。
13ページが歯科です。
歯科に関しては、コロナ前の医療費の伸びが1.8%、コロナ後が2.6%と若干コロナ後のほうが、伸びが大きくなっていると見ております。
一方、内訳で見ますと、受診延日数、患者数は、コロナ前は伸びていたのですが、コロナ後は減っているという形で、伸びの大きな要因としましては、1日当たり医療費の伸びが大きく出ていると、単価の増加が大きく出ていると見ております。
これは、後ほど申し上げますけれども、この間、結構材料価格が、歯科の場合は歯科金属に大きく影響を受けますので、この間で、その金属の価格が上がった影響が出ているのではないかと見ております。
14ページが、調剤について同じように見たものですが、コロナ前が1.1%、コロナ後が2.1%ということで、コロナ後に大きく伸びております。
特に受診延日数、処方箋枚数も、1日当たり医療費も大きく伸びているという状況になっているかと思います。
15ページ目以降、今まで見たのが概算医療費ですが、電子レセプト、NDBに限って紙レセプトを除いたもので、より詳細に動きを見たものの分析になっております。
16ページ、医科について、左側が入院、右側が入院外の年齢階級別の1人当たり医療費の伸びを見たものになっております。コロナ禍に、令和2年から6年にかけて若年層を中心に大きく乱高下しているのが見て取ることができるかと思います。それが令和7年度になりますと、年齢層によって差が大きくは出てこなくなっているというのが、令和7年度の状況かと見ております。
17ページ、右のグラフですが、医科入院について棒の高さが毎年の医療費の伸びになっていまして、どんな疾患が医療費の伸びとか減少に寄与したかの内訳を見たものになっております。マイナス要因になっているのが、赤色の特殊目的用コードと、青色の呼吸器系疾患になっておりますが、赤色の特殊目的用コードは、コロナ医療費です。令和3年、4年は大きくプラスに寄与していたのが、5年以降はマイナスに寄与しているとか、昨年の令和6年までは、呼吸器系疾患はプラスに寄与していたのですけれども、これが令和7年度はマイナスに変わっているという状況になっています。
この令和6年は、特にマイコプラズマ肺炎等による入院が大きくはやっていたと思うのですが、そういったのが落ち着いた関係で、反動でマイナスになっているという状況です。
18ページが、それを年齢別に分けて、どのように寄与しているかを見たものになっております。
特に、特殊目的用コード等は高齢者層でマイナスになっておりますが、新生物であるとか、循環器系が高齢者の医療費の伸びになっていたり、若いほうでは呼吸器系疾患がマイナスに寄与していたりということが分かるかと思います。
19ページは、入院外について、同じように疾病別の寄与を見たものです。
一番右、令和7年度でいきますと、同じように赤色の特殊目的用コードとか、青色の呼吸器系疾患とかがマイナスに寄与しているというのが分かりますが、入院外の医療費の伸びとしては、山吹色の新生物が大きく寄与していたりとか、神経系疾患が少しプラスになっていたりということが分かります。
20ページを見ていただきますと、同じように、年齢階級別に1人当たり医療費の伸びが、どのような疾患が寄与しているかというのを見たものですが、若年層は、呼吸器系疾患で大きくプラスだったり、マイナスだったりぶれているのが分かるかと思いますが、高齢層では、新生物、がんの治療の医療費が伸びているというのが分かるかと思います。
特に、高齢層も80歳以上や85歳以上でも、新生物の伸びがプラスに寄与しているというのが分かるかと思います。
21ページが、入院について診療内容別で見たものになっております。
特に令和7年度ですと特定保険医療材料などが大きな伸びに寄与しているというのが分かるかと思います。
22ページが、入院外について同じように診療内容別の寄与を分解したものになっておりますが、令和7年度ですと、緑色の薬剤料の伸びが大きく入院外の医療費を押し上げたというのが分かるかと思います。特に薬剤料は、近年ずっとプラスに寄与しているという状況です。
23ページが、左側が入院、右側が入院外で、今、診療内容別で伸びが大きかったもので、どういった疾患が寄与しているかというのを見たものですが、例えば23ページ左側、入院の特定保険医療材料をみると、どういった疾患が寄与しているかといいますと、循環器系疾患であるとか、筋骨格系の疾患が大きく寄与、あと、右側の入院外医療費の薬剤料の伸びですと、令和7年度は新生物、腫瘍に関する治療で伸びたというのが分かるかと思います。
24ページが、歯科について同じように見たもので、25ページを見ていただきますと、年齢階級別に歯科の1人当たり医療費の伸びを見たものです。
歯科は、基本的にどの年齢層も伸びてはいるのですが、近年の特徴でいきますと、高齢層と10代のところの伸びが大きくなっております。
26ページは歯科の診療内容別に見たものです。特に令和6年、7年ですと、処置、水色のところの伸びが大きくなっていますが、これは6年改定の影響などが出ていると見ております。
27ページが、年齢階級別の1人当たり医療費の伸びを診療内容別に見たものですが、先ほど申し上げましたように、高齢層の1人当たり医療費の伸びが大きいというところは、これを見ていただきますと、一番右のほうですが、在宅の関係とかの伸びが大きく出ているということが分かるかと思います。
あと、若年層のほうでいきますと、処置や医学管理等の伸びが大きく出ているという形です。
この辺りは、近年何で伸びているかというと、結構受療率自身も伸びておりますので、そういった影響が出ているのかと見ております。
最後、28ページが歯科で材料の価格の影響が、医療費に寄与していると申し上げましたが、近年の歯科用金銀パラジウム合金などの材料の価格の伸びを見たものですが、特に令和2年に、価格が50%以上大きく上がり、その後、3年、4年も上がっていたのですが、5年、6年は落ち着いてマイナスだったのですが、また、7年なってプラスに転じたことによって、歯科の医療費を押し上げているというのが分析したものになっております。
29ページが、調剤について見たものです。30ページを見ていただきますと、調剤の医療費の伸びを分解したものですが、全体で3.8%伸びていますが、そのうち技術料が0.6%、薬剤料が3.3%と、薬剤料の伸びが大きく寄与したというのが分かるかと思います。
少し飛ばしまして、33ページを見ていただきますと、これは、調剤に限ったものですが、後発医薬品の使用割合の推移を見たものになっております。
青色のところが数量ベースで従来から表示しているものですが、数量ベースの後発品使用割合の推移を見ると、令和6年10月に長期収載品の選定療養が始まって、一気に上がっておりますが、それ以降も緩やかにではありますが、徐々に上がってきているというような形です。
今年度から新しく薬剤料ベースというのも表示しておりまして、それが赤色のところになっております。
ほぼ数量ベースと同じような動きをしておりますが、令和7年度の1月のところが大きく下がっているかと思います。これは、令和8年1月に新しく後発品が収載された影響が出ておりまして、比較的薬価が高いものが収載されましたので、薬剤料ベースでは、大きく影響が出ているというものです。
最後、34ページ目以降は御紹介だけです。本日資料をおつけしておりませんが、これまで薬剤費について、調剤については、細かく薬効分類別とかを分析していたのですけれども、今年度から医科や歯科も含めた薬剤料全体についても薬効分類別など細かく集計して、分析したものをホームページに公表するようになりましたので、それを紹介させていただいているものになります。
今日は、説明を割愛させていただきます。
私からの説明は以上になります。
○岩村部会長 ありがとうございました。
最初に申し上げたように、この議題、今の説明は報告事項という扱いではございます。ただ、御意見あるいは御質問がありましたら、御発言をいただこうと思います。では、藤井委員、どうぞ。
○藤井委員 ありがとうございます。
資料を拝見しますと、いかにコロナの影響が大きかったかということがわかります。私はよく覚えていますけれども、あのとき、皆さん、コロナ恐れて受診をされなかった、受診抑制が生じたわけですけれども、それによって手遅れになったか、重症化したのではないかという懸念があったのですけれども、その後、そういったエビデンスはまだ出てきていないと聞いております。
一方、健保連さんの調査で、受診を控えて薬局さんに行って、OTC医薬品で対処しました。それで問題がなかったと回答した人が、約7割だという調査結果もありました。先ほどの話になって恐縮ですけれども、もしかしたら、こういう過去の動向というのは、将来どうなるかということに対して非常に重要なデータになるのではないかなと思います。
医療用医薬品も確かに足りなくなったものもありますけれども、あのときは、大変な状況であったので、OTC医薬品メーカーも物すごい勢いで増産して、こんなにつくったことはないというぐらいつくりました。それは、OTC医薬品でもうまく対応できたという1つの結果なのですね。
ぜひ将来、こういったこと事例・データをうまく活用していただければなと思う次第であります。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
ほかには、いかがでございましょうか。
野口部会長代理、よろしくお願いします。
○野口部会長代理 ほかにどなたか発言の方がいらっしゃらなかったらでいいのですけれども、よろしいですか。
○岩村部会長 今のところ、お手を挙げていらっしゃる方がいらっしゃらないので、よろしくお願いいたします。
○野口部会長代理 はい、分かりました。
医療費の伸びが2.6%で、人口増減の影響がマイナス0.5%と、高齢化の影響がプラス0.6%、両方合わせると、まず、こういった人口構造による影響は、かなり小さくなってきていると。
一方で、診療報酬改定など以外のその他の影響が2.9%ということで、大きな部分を占めているということが分かりました。本当にすばらしいデータを出していただき、どうもありがとうございます。
それで、後ろのほうの資料を見ると、例えば3ページで、受診が伸びた日数というのがマイナス0.7%である一方、1日当たりの医療費が3.3%増加しているわけですね。
その次に、23ページだと、入院外医療費について、薬剤料が1.1%伸びていて、36ページでは薬剤料全体の伸びが4.7%で、そのうち腫瘍用の薬が2.0%で、生物学的な製剤が0.9%ということで寄与しているということでした。
そこで質問なのですけれども、2ページ目のその他の2.9%について、例えば新薬だとか、高額な医療技術とか医療材料などの医療の高度化がどの程度寄与しているのかというのを、さらに要因分解することが可能でしょうか。もうアメリカとかの実証研究だと、医療費の伸びというのは、イノベーションとその普及だということがすごく言われているので、日本もだんだんそうなってきているのかなというのが、私の1つの質問です。
それに対して1つ提案なのですけれども、今後、人口減少がさらに進む中で、こういう医療費の動向を考えていくためには、人口の高齢化による影響と1人当たりの医療の内容、単価の変化による影響を、できるだけ分けて把握することが重要だと思います。
とはいえ高齢化と医療の技術の進歩は必ずしも独立したものではないので、例えばなのですけれども、年齢と疾病と診療内容のクロス表、さらに可能な範囲で、例えば薬剤とか医療材料まで含めた形で、クロス表をつくっていただいて、そういった要因分解をしていただけると、今後の医療費の伸びが人口構造によるものなのか、それとも従来医療経済学で言われてきたように、医療技術とか、あるいは治療内容の変化によるものなのかを理解する上で非常によろしいと思いますので、そういったクロス表をつくっていただくのがいいのかなというのが1つ御提案です。
以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
1点、御質問がございましたので、事務局のほうでお願いします。
○江郷課長 調査課長でございます。御質問ありがとうございました。
2ページのところのその他の伸びのところ、2.9%、さらに新薬の影響であるとか、新しい技術の影響に分けることができるのかという御質問だったかと思います。
まず、この計算自身が、医療費の伸びの中から外すことができる人口の影響であるとか診療報酬改定の影響とかというのを除いた残差という計算の方法になっておりますので、なかなかこの中で、その内訳の要因がどうなものなのかというのを出すのが難しいところであるところです。
ただ、一方で、今後、先生おっしゃるとおり、高度化の伸びとか、その他の影響というのが大きく出てきますので、それを分けて分析する必要があるのではないかという問題意識は私たちも持っておりますので、今後どういったものができるかというのは、検討をさせていただきたいと思っています。
特に新薬が出たりとか、新しい技術が出ると、それによって、もちろん単価が上がる面もあるのですけれども、逆に今まで使っていたもので下がるものがあったりとか、治ることによって医療費が下がる影響など、そういった上がるところと下がるところが両方あるので、それをうまく抜き出してきて影響を出していくというのは、なかなか難しいかなとは思っているのですが、どこまでできるかというのは、しっかり今後も検討させていただきたいと思っております。
御提案いただきました診療内容や、年齢、疾病のより細かいクロスということですが、私どもも同じような問題意識を持っておりまして、今年度から、若干クロス集計とかを特別集計したものをホームページに掲載する内容を充実させることにしております。
実際にホームページには、今回、7年度の分については載せさせていただいたのですが、年齢や疾病、診療内容も同時にクロスを取ったような集計表というのも情報提供はさせていただいておりまして、我々もそれを使って、しっかり分析はしていかないといけないのですけれども、皆様にも御活用していただければと思っております。
○岩村部会長 野口先生、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
○野口部会長代理 どうもありがとうございました。
ぜひよろしくお願いします。どうもありがとうございました。
○岩村部会長 それでは、城守委員のお手が挙がっていますので、どうぞ。
○城守委員 ありがとうございます。
先ほど、委員のほうから、コロナ禍における受診抑制ないしは受診控えが、健康にどのような影響を与えたかということに関してコメントがあったと思うのですけれども、この件に関しては、正確に個々の個体に関して、どういう影響があったのか、正確な検証が行われたデータというものが、まだ出てきていないというところであって、それをもって、受診控えが健康に影響がなかったという結論めいた御発言というものは、明らかに私は不適切だろうなと思います。そういったデータが出てきたことによって、その結果に基づいて医療保険部会で発言されるならばいいですけれども、イメージでその発言をされるというのは、要するに間違った世論を喚起するということになりかねませんので、ここは、やはり注意をして発言をしていただきたいなと思って、この発言をさせていただきました。
私からは以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
ちょっと論争は避けたいと思いますので、ほかには、いかがでございましょうか。
この件については、よろしいでしょうか。
ありがとうございます。こちらで用意した議題は以上ということになりますけれども、この際ということで、何か御意見はございますでしょうか。
では、林委員、どうぞ。
○林委員 すみません、本日の議題にはないのですけれども、以前、いわゆる国保逃れの問題について、実態を把握し、適正な対処をお願いしたいと発言しておりましたので、関連して発言をさせていただければと思っています。
2日前ですかね、9月14日の報道で、いわゆる社会保険料削減ビジネスを行っていると疑われる事業所に対する調査が行われ、その状況を踏まえて、使用関係の実態のない社会保険の適用は認められない旨の通知が発出されたということを拝見いたしました。
それで、厚生労働省のホームページを見ると、年金事業管理部会で報告された内容だということを確認したところです。
通知は保険局保険課長と年金局事業管理課長の連名で出されていますので、年金事業管理部会だけではなく、本部会でも報告をいただきたいと思っていますが、それはそれとして、まず、実態を把握して対応いただいていることにつきまして感謝申し上げたいと思います。
今回の調査で、これまで把握していなかった手法を用いるということも確認されたということで、それに対する通知が出ているということだと思いますが、今後もこのように抜け穴を突いてくる、モグラたたきとも言えるようなこともあろうかと思っています。
このような問題を放置すれば、社会保険の加入に対する信頼や、納得性を損ない、制度の持続可能性を脅かすことにつながりかねないと懸念していますので、引き続き、厚生労働省あるいは関係機関におかれては、実態を把握しながら、適宜このような対応をしていただきたいと思います。
以上です。
○岩村部会長 重要な御意見をありがとうございました。
それでは、本日の部会の審議は、ここまでということにさせていただきたいと思います。
最後ですけれども、このたび、渡邊委員が、この部会の委員の任期が満了ということで、御退任されるということでございます。
渡邊委員から一言御挨拶をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○渡邊委員 貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございます。また、協議終了後のお疲れの中、申し訳ございません。
この4年、この席に就かせていただきましたことに、心より感謝と御礼を申し上げたいと思います。
私は日々現場に立っている中にあって、この部会での協議のそれぞれに対して、現場での状況であったり、想いであったりということを発言させていただいたつもりでございます。
また、この席に座っていることで、現場の状況を厚生労働省の方々にお伝えさせていただいたり、この場で発言することで、医療従事者側だけでなく、患者側、保険者側、そして、アカデミアの方々にも一定の御理解をいただけていたら幸いと思います。
その想いを今後も紡いでいきたいと思いますので、また、後に座る者のお願いも添えて、退任の御挨拶とさせていただきます。
本当に4年間ありがとうございました。(拍手)
○岩村部会長 渡邊委員、ありがとうございました。
この部会に対する御貢献に対しまして、深く御礼を申し上げたいと思います。
次回の開催日につきましては、追って事務局から皆様に御連絡を差し上げるということになっております。
本日は、皆様、大変お忙しい中御参加いただきまして、誠にありがとうございました。
では、これで散会いたします。

