第48回全国健康保険協会業績評価に関する検討会 議事録

日時

令和8年9月15日(火)14:00~17:00

場所

TKP新橋カンファレンスセンター(15B)

議題

全国健康保険協会の令和7年度事業実績報告及び自己評価に対するヒアリング
(質疑及び業績評価についての議論)
  1. (1)基盤的保険者機能
  2. (2)戦略的保険者機能
  3. (3)船員保険
  4. (4)組織・運営体制

議事

議事次第
○片谷管理室長 では、定刻となりましたので、ただいまより第48回「全国健康保険協会業績評価に関する検討会」を開催いたします。
 皆様には、御多忙のところ御出席いただきましてありがとうございます。
 事務局を務めます、保険局保険課全国健康保険協会管理室長の片谷でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 本会議につきましては、コロナ禍よりしばらくオンラインによる開催としておりましたが、前回7月の検討会より対面とオンラインのハイブリッド方式による開催といたしております。
 御発言の際は挙手をしていただき、座長の指名を受けた後に御発言をお願いいたします。
 オンラインにて御参加いただいている方におかれましては、御発言の際にはZoomの「手を挙げる」機能は使用しないで、カメラに向かって挙手をお願いいたします。
 挙手後は、座長の指名を受けた後に、マイクのミュートを解除の上、御発言いただきまして、終了後は再度マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
 また、議題に対して御賛同いただく際には、うなずいていただくことをもって異議なしの旨の確認とさせていただきます。御異議がある場合は、挙手をお願いいたします。
 なお、全国健康保険協会におかれましてはオンラインでの御出席となっておりますが、質疑などの際、どなたが発言されているのか不明瞭となることが想定されますので、誠に御面倒ではございますけれども、御発言の都度、御自身のお名前、所属などをお伝えいただきますようお願いいたします。
 続きまして、全国健康保険協会の役職員に異動がありましたので御紹介させていただきます。
 本年9月に参与に就任されました濵谷浩樹様です。
 本年4月に保健部次長に就任された奥野武浩様です。
 次に、本日の出席状況でございますけれども、構成員の皆様全員御出席でございます。
 尾関構成員、古井構成員におかれましては、オンラインでの御参加となっております。
 全国健康保険協会につきましては、お配りの座席表のとおり御出席でございます。
 それでは、これより西村座長に進行をお願いいたします。
 恐縮でございますが、冒頭のカメラの頭撮りはここまでとさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
○西村座長 では、これより私が進めてまいりますので、よろしくお願いいたします。
 早速ですけれども、本日の議事の内容と資料について、まず事務局より説明をお願いいたします。
○片谷管理室長 事務局でございます。
 本日の議事でございますが、前回の検討会で決定いただきました進め方に従いまして、本年度は9月に1回の開催といたします。本日は、協会けんぽの令和7年度事業実績の説明と、それらに関する御審議をお願いいたします。
 次に、本日の資料でございますけれども、議事次第、座席表、出席者名簿の次に、資料1として、健康保険の基盤的保険者機能関係に係る業績評価シート。
 資料2として、健康保険の戦略的保険者機能関係に係る業績評価シート。
 資料3として、船員保険に係る業績評価シート。
 資料4として、組織・運営体制関係に係る業績評価シート。
 また、参考資料1として、全国健康保険協会の令和7年度業務実績に関する評価の基準。
 参考資料2として、健康保険事業に係る令和7年度事業報告書。
 参考資料3として、船員保険事業に係る令和7年度事業報告書。
 以上でございます。不足等がございましたら、事務局へお知らせいただきますようお願いいたします。
 なお、御参考まででございますけれども、本日の資料中、重要度を付された事業項目でございますが、全部で53項目中21項目、困難度が付された項目も同じく53項目中21項目となっておりまして、項目数の4割となっております。また、事後的に困難度を付されたという項目はございません。御報告でございます。
○西村座長 ありがとうございました。
 では、業績評価の議論に入りたいと思います。
 初めに第1のテーマ「健康保険の基盤的保険者機能関係」、そして第2のテーマ「健康保険の戦略的保険者機能関係」について進めてまいります。まず全国健康保険協会から御説明をお願いいたします。
○北川理事長 理事長の北川でございます。
 構成員の皆様方には、協会けんぽの事業運営に関しまして日頃より御指導、御支援を賜りまして本当にありがとうございます。
 令和7年度の業績評価を皆様に御評価いただくに当たりまして、まずどういう方針で私どもが事業運営を行っていたか、御説明させていただきたいと思います。
 協会けんぽはその基本使命として、保険者として健康保険事業、船員保険事業を行い、加入者の皆様の健康増進を図るとともに、良質かつ効率的な医療が享受できるようにし、もって加入者と事業者の皆様の利益の実現を図ることを掲げております。その上で、日々、業務に邁進しているところでございます。
 御存じのとおり、現在の不安定な世界情勢が今後の我が国の経済社会に及ぼす影響は不透明でありまして、これまでのような保険料収入の増加が中長期的に継続するか予測が難しい。
 また、協会けんぽ加入者の平均年齢の上昇や医療の高度化等により、保険給付費の原則的な増加が見込まれていること、団塊の世代が全て後期高齢者になったことにより、後期高齢者支援金が中長期的に高い負担額のまま推移することが見込まれることなど、協会を取り巻く環境は今後も厳しいものと予想されております。
 こうした厳しい状況の中ではありましたが、令和7年度は全世代型社会保障の構築という大きな方向性の下、協会にとって旧政府管掌健康保険時代から見て34年ぶり、協会発足以来、初めての平均保険料率10%から0.1%引下げを実施し、9.9%に決定したという大変な決断を行った年となりました。
 引き続き、加入者が良質な医療を受け続けられるよう、協会として医療保険制度の安定、的確な運用を行うとともに、医療提供体制等、医療、介護の資源の効率化、適正化に向けた働きかけを強化し、併せて加入者の健康増進を図り、健康寿命延伸を計画的に実現してまいりたいと考えております。
 今後さらに労働環境の変化を踏まえた健康経営の拡大、定着をサポートし、事業主にとっても利益実感のある健康事業を充実させていくことが我々にとって非常に重要な使命であると考えています。
 令和7年度の事業実績については、この後、企画部長から御説明いたしますが、私からはこうした協会を取り巻く環境の変化を踏まえ、協会運営に当たってアジャストすべき方向性としてこれまで一貫して示しております3つの戦略キーワード、「DX」、「SDGs」、「国際化」、2つの運営テーマである「全員参加型運営」、「マーケティング思考」について簡単に触れさせていただければと思います。
 まず「DX」については、政府の進める医療DXと連携しつつ、我々保険者は病気起点の医療DXの外側、つまり健康な方がいつまでも健康でいられるような「けんぽDX」を推進すべきと考えております。具体的には、4000万人とつながる「けんぽDX」の実現に向けまして、スマートフォン用のアプリケーション、けんぽアプリをこの1月にリリースいたしました。
 また、同時にスタートしました電子申請の導入に当たっては、申請手続の大幅な利便性向上となる利便性を加入者、事業主に対して周知広報をし、拡大をしているところでございます。
 次に「SDGs」ですが、協会としての健康社会の実現はまさに「SDGs」そのものではありますが、その中でも今後の社会を担う子供たちへの健康教育は大きな事業の柱になるものと考え、推進しているところでございます。また、そうした使命を持った協会を支える職員の働き方改革を進めていくことも重要なポイントと考え、取り組んでいるところでございます。
 「国際化」については、労働環境の変化の中で外国人労働者の増大対応という観点に注目しております。多言語化対応を中心に、特に事業主へのサポートという意味での充実を図っているところでございます。
 こうした様々な戦略については、昨年度着実に成果を出してまいりましたが、協会運営においてもさらなる高度化を目指し、例えば協会の2030年代前半を見据えた取組方針について、本部、支部の全職員による全員参加型の議論を実施し、検討を進め、職場の活性化を実感しているところでございます。
 また、施策の実施に当たっては、マーケティング思考でよりニーズに踏み込んだ事業に取り組むことに注力しております。令和8年度から開始した人間ドック健診の実施に当たっては、令和7年度に各支部で実施機関の公募を行い、全国1,167機関で実施しているところでございます。
 また、加入者、事業主とのコミュニケーションを一層深めていく上で、新たな接点としてコミュニケーションログ及びタグラインを作成しております。
 以上、申し上げましたポイント等を踏まえて、令和7年度の取組についての御説明を聞いていただければ幸いでございます。よろしくお願いいたします。
○西村座長 ありがとうございました。
 続いて、御説明をお願いいたします。
○松﨑企画部長 企画部長の松﨑です。
 それでは、資料1、資料2に沿いまして御説明をいたします。
 まず、これらの資料の各項目の業績評価の説明に先立ちまして、説明の方針についてお伝えいたします。
 協会けんぽの業績評価は、厚生労働省に提出した事業計画に対して行われます。評価は、計画どおりにできていれば「B」評価です。よって、本検討会での説明では、構成員の皆様からの御意見、御質問を受ける時間を確保できるようにということで、「B」評価については計画どおり着実に実施したということで説明は簡潔にし、「B」以外の評価、例えば「A」、「C」の評価がついたもの、または「B」評価でも困難度の影響により評価が上がっているものに重きを置いて説明をいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、資料の1です。
 「(1)基盤的保険者機能の盤石化」を御覧ください。
 まずこちらの資料は、2ページから4ページまでは目次、評価一覧、評価方法ということで説明は割愛をいたします。
 5ページを御覧ください。「Ⅰ)健全な財政運営」です。
 自己評価は、6ページから記載をしております。
 協会の財政運営は、加入者・事業主・運営委員会・支部評議会など、様々な方々の理解を得て方針を定めていく必要があります。今後の財政状況、協会財政の見通しが不透明な状況である中、各支部の評議会でも議論を行いまして、運営委員会等の場で5回にわたる十分な議論を尽くした上で、将来に向かって安定した財政運営を図る観点から2026年度平均保険料率を決定いたしました。こちらが、先ほど申し上げました9.9%ということになります。
 また、今後の保険料率の準備金の在り方について、7ページの下段、※印の2と3にございますように、3つの基本的な考え方や、それらを前提とした6つの検討の視点を示し、議論を深めてまいりました。
 そして、都道府県単位保険料率の決定に当たりましては、平均保険料率が下がるにもかかわらず、保険料率が上がる支部の保険料率にも対応いたしました。このほか、加入者及び事業主へのきめ細やかな情報発信に努めたこと、そして地域医療構想調整会議や保険者協議会等の協議の場において、財政基盤の強化に向けた意見発信等を積極的に行うなど、財政運営主体として十分な対応を行ったと評価しておりまして、こちらにつきましては自己評価を「A」としております。
 続いて、ページは飛びまして35ページを御覧ください。「Ⅱ)業務改革の実践と業務品質の向上」でございます。
 「➀業務処理体制の強化と意識改革の徹底」です。このページの下部に自己評価を記載しております。一番下の○にありますとおり、本部が全支部を訪問し、マネジメント強化や多能化・効率化の推進について、個別に支部管理者へ指導・助言を行うなど、丁寧な対応を行いました。その結果、業務の標準化・効率化・簡素化が進み、生産性が向上したと評価しておりまして、こちらは自己評価を「A」としております。
 続きまして、ページが移りまして37ページで「➁サービス水準の向上」です。
 自己評価は、ページをめくっていただきまして38ページからになっております。サービススタンダードは、各種申請書の受付から支払までの平均所要日数につきまして5.50日と、前年度の5.63日から0.13日短縮でき、KPIを達成いたしました。
 また、申請書等の窓口受付率も、電子申請の利用についてこの1月から始めたものですけれども、ホームページや全国社会保険労務士会連合会等に積極的に広報、周知を行ったことによりまして、4.0%と前年度の4.2%以下となりましてKPIを達成いたしました。
 加えて、電子申請の導入、多言語対応やチャットボット及び有人チャットの利用拡大等によりまして、サービス水準の向上が図られたと考えております。全体として自己評価は「A」としております。
 続きまして、ページを移っていただきまして41ページを御覧ください。「➂現金給付等の適正化の推進」です。
 41ページの下部からが自己評価になります。審査の中で不正の疑いがあった事案につきまして、2025年は12件立入検査を実施いたしまして、うち3件は不適正な申請であるとして不支給決定等を行いました。
 併せて、資格喪失後に継続して給付されている傷病手当金及び出産手当金では、新たな資格の取得が確認された事案を抽出いたしまして、労務の可否の確認等の調査を行い、傷病手当金と出産手当金を合わせて前年度から33件増えました166件の不適切な給付を確認し、総金額約1800万円の返還請求を行いました。
 そして、このページ下段、下から2つ目の○になりますけれども、被扶養者資格の再確認につきましては、マイナンバーを活用し、被保険者との同居・別居や、前年の課税収入額、健康保険の資格取得情報を事前確認した上で、扶養解除となる可能性が高い被扶養者に絞って事業所に対し資格の再確認を行った結果、対前年度から12万4687人増となります18万8085人分の被扶養者資格が解除となりました。
 また、現金給付の審査・支払業務の正確性と迅速性を高めることを目的に、若手職員を中心とした業務担当者基礎研修を四半期ごとに計4回実施いたしました。
 以上の取組から、自己評価は「B」としております。
 続きまして、ページは移りまして45ページを御覧ください。「➃レセプト内容点検の精度向上」です。
 ページをめくりまして、46ページからが自己評価となっております。
 2025年度の支払基金における査定率が0.368%とこちらは前年度が0.320%ですが、高い水準にある中で、レセプト点検の査定率につきましては0.128%と、前年度の0.131%以上とする目標を達成することはできませんでした。
 しかしながら、協会と支払基金を合算した査定率では、下から3つ目の○のところですけれども、0.496%と前年度の0.451%を上回りました。
 そして、47ページの下の図を御覧いただければと思いますけれども、他の保険者と比較しますと、協会は再審査件数に対して高い査定件数の割合を維持していることは、評価できるものと考えています。
 また、46ページに戻りますけれども、「協会の再審査レセプト1件あたりの査定額」は10,017円と、目標の9,908円を上回ったことから、こちらは困難度も設定しておりますので自己評価は「B」としております。
 続きまして、48ページを御覧いただければと思います。「➄債権管理・回収と返納金債権発生防止の強化」です。
 自己評価は、49ページに記載をしております。
 診療報酬返還金(不当)を除く返納金債権の発生件数につきまして、前年度は5つ目の○の括弧の中ですけれども、前年度の28万4554件に対しまして当年度は29万2843件、発生金額につきましても前年度127.3億円に対しまして147.7億円と、いずれも増加しております。
 そうした中、回収率は63.70%と、前年度以上を求めるKPIの達成には至りませんでしたが、保険者間調整によりまして回収の促進の取組を積極的に行ったことで、回収件数・回収金額は、ともに前年度より増加しました。よりまして、困難度も踏まえまして自己評価は「B」としております。
 資料1の最後、デジタルトランスフォーメーションということで、50ページを御覧いただければと思います。
 53ページに自己評価のまとめを総括して記載しております。
 まず、加入者のマイナンバー収録率は99.84%まで達しております。また、本部・支部が一体となってマイナ保険証への切替えに係る広報を実施するとともに、マイナ保険証を保有していない方へ資格確認書を送付するなど、保険診療の確保に向けた丁寧な対応を行ってまいりました。
 また、加入者一人一人の健康を身近に支える第一歩である協会けんぽ初のスマートフォン用アプリケーション、「けんぽアプリ」のリリースや、電子申請の導入によりまして加入者の利便性向上と業務効率化の双方に大きく寄与し、DX推進における重要な取組となりました。
 ほかにも、53ページの3つ目の〇を御覧いただければと思います。先ほども触れたのですけれども、被扶養者資格再確認等についてマイナンバーを活用することで、被扶養者資格解除の届出漏れを18万8085人分と、前年度から大幅に上昇させております。
 併せて、4つ目の○を御覧いただければと思います。確認件数に加えて、印刷、郵送等といった協会のコスト面でも2.3億円の削減が実現できるということになりまして、DX活用による具体的な成果が確認できたのではないかと考えております。
 これらの取組によりまして、協会におけるDXの着実な推進が図られたと評価できると考えておりまして、自己評価は「A」と考えております。
 資料1の「基盤的保険者機能の盤石化」に係る自己評価は以上となります。
 続きまして、資料2でございます。
 「(2)戦略的保険者機能の一層の発揮」を御覧ください。こちらの自己評価を説明してまいります。
 まず、5ページを御覧ください。「Ⅰ)データ分析に基づく事業実施」です。
 「➀本部・支部における医療費・健診データ等の分析結果の活用及び分析能力の向上」でございます。
 自己評価は、6ページを御覧いただければと思います。こちらは、統計・データ分析に関する高度な知識が求められる分野でありますが、本部・支部双方での着実な分析の実施及び調査研究フォーラムや「令和7年度協会けんぽ調査研究報告書」といった様々な形式での成果・取組の発信を実施するとともに、外部有識者によるオンライン形式による講演会を開催する等、職員の分析能力の底上げを図ることができたと評価しておりまして、自己評価は「A」としております。
 次に、9ページを御覧ください。「➁外部有識者を活用した調査研究成果の活用」です。
 自己評価は、このページの下段からということになります。外部有識者と医療・保健・データ仕様等の多岐にわたる専門的な議論を行うなど、困難度の高い対応を行ってまいりました。
 10ページに調査研究の一覧がございますけれども、そういった対応を行ってきており目標の水準を満たしているということで、自己評価は「A」としております。
 続きまして、11ページで「➂好事例の横展開」です。
 自己評価は、12ページからになります。バイオシミラー使用促進事業を着実に全国展開したこと、保険者努力重点支援プロジェクトの事業実施及び事業評価に着実に取り組むとともに、対象3支部の共通事業として開始しました胸部エックス線検査結果に基づく受診勧奨事業を全国展開したこと、そして地域保険と協働した事業の取組を拡大して、先行事例を基に実施手順を整理することで、全国的な横展開に向けた対応を進めていったということで評価しておりまして、自己評価は「A」としております。
 次に、20ページに移りまして「健康づくり」でございます。
 ➀が「保健事業の一層の推進」です。こちらにつきましては20から21ページまで様々記載しておりますけれども、各種の分析ツールを用いて、PDCAサイクルを効果的・効率的に回しつつ、第3期保健事業実施計画に基づく取組を着実に実施して保健事業の充実・強化に向けた基盤整備を進めることができたと考えております。冒頭に御説明がありました、学齢期を対象とした健康教育といったことにも取り組んできたということでございます。全体として、自己評価は「B」ということでございます。
 次は、27ページを御覧ください。「➁特定健診実施率・事業者健診データ取得率等の向上」でございます。
 自己評価は28ページということでございまして、全体のまとめは29ページに記載をしております。
 生活習慣病予防健診をはじめといたしました各種健診に対する受診勧奨や受診環境の整備などの取組から、事業者健診データ取得者数を含む健診実施者数は過去最高となったということでございます。
 また、生活習慣病予防健診実施率につきましても、こちらにありますとおり59.7%ということで、実施率、受診者数ともに過去最高、被扶養者の特定健診も29.4%ということで実施率が過去最高となりました。
 以上の達成状況を判定基準に照らしまして、自己評価は「B」としております。
 次は、34ページになります「特定保健指導実施率及び質の向上」です。
 自己評価は、35ページからということでございます。
 最後に、「以上の取組の結果」ということでまとめを記載しております。
 被保険者の特定保健指導実施率は2025年度KPIを達成できませんでしたが、支部におきまして健診・保健指導カルテや事業所カルテを活用した特定保健指導の利用勧奨を進めたことや、本部では健診当日の特定保健指導の推進について会員の健診機関に周知を行っていただくよう健診団体に協力依頼を行ったということを受けて、実施率が21.7%となりまして、実施率、実施者数ともに過去最高になりました。
 また、被扶養者の特定保健指導実施率は、集団健診実施会場にて特定保健指導を同時に実施する取組を進めたということもありまして、実施率が19.9%となりKPIを達成、こちらも実施率、実施者数ともに過去最高になりました。
 以上の状況を判定基準に照らし合わせて、自己評価は「A」としております。
 次に41ページを御覧ください。「重症化予防対策の推進」ということでございます。
 自己評価のまとめは、42ページに記載をしております。
 健診受診月から10か月以内に医療機関を受診した者の割合が34.2%となり、KPIを達成ということで基準に照らしまして自己評価は「B」としています。
 次に、45ページを御覧ください。「コラボヘルスの推進」ということになります。
 自己評価は46ページからになりまして、まとめは47ページでございます。
 健康宣言事業所は、標準化された健康宣言への更新が見込まれる事業所を含めて、2025年度末時点で11万5407事業所となりました。様々な関係団体への働きかけは46ページにありますとおり行っておりまして、こういった達成状況や働きかけに基づいて日本商工会議所や業界団体、あるいは産業保健総合支援センター等との連携が大きく前進したと評価しておりまして、自己評価は「B」としております。
 次に、50ページを御覧ください。「医療費適正化」で「➀医療資源の適正使用」です。
 52ページからが自己評価となっております。
 全支部でジェネリック医薬品使用割合(数量ベース)80%以上を達成するとともに、まとめは53ページにございますが、対前年度以上にも達成しました。
 また、金額ベースでは67.2%と対前年度比プラス0.9%で、対前年度以上ということを達成しました。
 そして、バイオシミラーにつきましては、全47支部におきまして医療機関や関係者への働きかけを実施いたしました。その結果といたしまして、バイオシミラーについて数量ベースで80%以上置き換わった成分数は6成分となり、全体の成分数(18成分)の33%ということで、目標値21%以上とする目標を大きく上回りました。
 以上の成果を踏まえまして、自己評価は「A」としております。
 次に、60ページを御覧ください。「➁地域の医療提供体制等へのデータを活用した意見発信」ということでございます。
 こちらの総括は61ページで、一番下のところに書いておりますけれども、47支部全てで地域の実情に合った各種会議での意見発信を行いまして、持続可能な医療保険制度の構築に向けて取り組んだということで、自己評価は「B」としております。
 各支部の発言につきましては、62ページにも記載をしております。
 続きまして、66ページを御覧ください。「インセンティブ制度の実施及び検証」になります。
 こちらにつきましては、納入告知書同封チラシなど、様々な媒体を通じて事業主及び加入者に周知・広報をしっかりと実施したということで、自己評価は「B」としております。
 そして、資料2の最後のパートになりますけれども、68ページを御覧ください。「広報活動や「顔の見える地域ネットワーク」を通じた加入者等の理解促進」です。
 69ページからが自己評価で、70ページに全体のまとめを記載しております。
 まず、広報に関しましては「広報基本方針」に基づいて策定した令和7年度広報計画に沿って着実に取組を進めました。また、事業計画では当初予定してはおりませんでしたが、加入者及び事業主とのコミュニケーションを一層深めていくためには新たな「接点」が必要ということで、職員参加型のワークショップで考案した「コミュニケーションロゴ」及び「タグライン」を職員参加型で作成するなど、分かりやすい広報資材を制作してまいりました。
 そのほか、ホームページの全面リニューアルや、全支部でSNSを運用して毎月情報発信を行ったこと、そして全被保険者数に占める健康保険委員が委嘱されている事業所の被保険者数の割合及び健康保険委員の委嘱事業所数のKPIを達成したということで、全体として判定基準に照らし、自己評価を「B」としています。
 以上が、資料1、資料2の説明になります。よろしくお願いいたします。
○西村座長 御説明ありがとうございました。
 基盤的保険者機能、戦略的保険者機能について御説明いただいたところでございます。
 では、まず最初の基盤的保険者機能関係の御質問、御意見などございましたらお願いいたします。挙手でお願いいたします。
 では、森下構成員、どうぞ。
○森下構成員 事前に質問書を出させていただいたのですが、1の「基盤的保険者機能の盤石化」ですが、8、9ページに保険料率に関する論点ということで、今後の保険料率をどのようにしたらいいかという大変難しい議論のところがございます。
 保険料がちょうど8ページから9ページ、Ⅳの「今後の財政を考える上での留意事項」というところで「(1)保険料給付費の増加が見込まれること」ということで、4年間で約9%、2034年には7.8兆円くらい増えていくというような御説明があります。
 これに対応していくにはどうしたらいいかということが様々、以下書かれておりますけれども、現実の問題としていろいろとシミュレーションをしていらっしゃいますが、本当にこの推移で収まるのか、それともどうしても保険料を上げざるを得ないような状況に陥りそうなのか、正直なところを今、協会けんぽとしてどのように考えておられるか、教えていただきたいと思っています。
○西村座長 では、今の御質問について協会けんぽのほうから説明をお願いいたします。
○松﨑企画部長 企画部長の松﨑でございます。
 冒頭にも御説明がありましたとおり、社会環境、賃金の上昇、あとは本年度から診療報酬の引上げということがありまして、年々、社会環境であったり、保険財政を取り巻く環境というのは変わっていくということでございます。そういう意味で、毎年運営委員会におきましてその時点における推計をした上で、その社会状況を見ながら保険料率を考えていくということでございます。
 また、昨年からということでございますけれども、冒頭にも御説明をしたのですが、表の資料になっているところで16ページを御覧いただければと思います。
 昨年の運営委員会から、協会財政運営の基本的考え方と併せて検討の視点ということで、昨年度6つ視点を提示しております。全体として本当に今後の保険料率を考えるに当たりましては、その時点での状況をしっかり見た上で、様々な視点を総合的に見ながら判断をしていかなければいけないということで、それを一歩深める議論を昨年度の運営委員会において始めたということでございます。
 今年度もさらに今の内容を深めながら、適時その状況に合わせて保険料率を運営委員会等で議論、支部評議会等で議論ということも説明いたしましたけれども、議論を深めながら、様々な視点があるがゆえに、しっかりとプロセスを大切にしながら考えてまいりたいと思っております。
 以上でございます。
○西村座長 森下構成員、どうでしょうか。
○森下構成員 今の御説明で、一生懸命努力されているというのはよく分かるのですが、私の事業主としての実感として、実はこの数年、賃金の上昇、それから働く時間の逆に減少という社会的な風潮があると考えています。ですから、賃金の単価上昇が幾ら進んでも働く時間が減っておりますので、実際労働者に支給される給与というのはあまり変わらないというのが実は私の実感でございまして、何か時間単価はすごく高くなったような気がするのですが、残業代の抑制も風潮となり、残業時間が減ることで実入りが減ったということが現実に起きているのではないか。そうすると、結果的に保険料のランクも変わらずに推移して、その結果として協会けんぽに入る収入もあまり増えていない。ですから、その辺の見込みはもう少し厳しい査定の下でやるべきではないか。
 それと、今、社会的な風潮としては確定拠出制度なども導入されていまして、確定拠出の場合はマッチング拠出制度のように「月額拠出限度額」内上乗せ給与分は賃金換算に算入されない金額というものがあるので、結果的には給与が増えたように見えない仕組みになってしまうというような制度上の弱点もあるのかなと思っていまして、その辺も踏まえて協会けんぽとして大変な時期ではございますけれども、最悪のシミュレーションにならないように御努力願いたいというところを懸念していたわけでございます。
 どうも御回答ありがとうございました。
○西村座長 では、後半は御意見ということで、今後、より財政の運営について厳しい視点が必要になってくるというご指摘でございました。よろしくお願いいたします。
 では、ほかにございますでしょうか。
 尾関構成員、お願いします。
○尾関構成員 御説明ありがとうございました。
 同じく財政運営に関しての感想と質問ですが、令和7年度の決算を拝見しまして、大変好調な利益を上げていらっしゃいますし、準備金もかなり増えてきているような状況でございました。
 今後についてですが、保険料収入が今後どのように推移していくのか、また医療費の増加等、7年度は予算比2%増えておりましたけれども、その辺の増加の見込みですとか、様々なリスクが想定されまして、協会財政の見通しについてこれら想定したシミュレーションがしっかり行われております。
 その結果、保険料率を算出されているわけですけれども、保険料率の決定は大変難しい判断だと思っております。令和7年度の決算収支や今後のシミュレーションの結果、保険料率を下げられたこと、または財政の厳しい支部の保険料率等を特例措置とされたことも含めまして、全体としてはいい結果、あるいはいい方向性に向かっていると感じております。
 その中で、特例措置適用支部も含めまして、保険料率が支部間で格差が生じておりますが、この格差の要因の分析ですとか、支部間格差是正に向けて何か対策として取られているものがあるかどうかということ、現状の進捗状況を確認したいと思っておりますのでよろしくお願いします。
○西村座長 支部間の格差についての御説明をお願いできますでしょうか。
 事務局からよろしくお願いいたします。
○松﨑企画部長 お答えいたします。
 適正化に関しましては、医療費適正化ということで全体としては資料2の関係になってくるのですけれども、まずは取り組んでいくというのが1つです。
 あとは、資料2の「好事例の横展開」ということで資料2の11ページでしょうか。ここで「保険者努力重点支援プロジェクト」ということで、特に保険料率等が厳しいところの支部と本部が連携して、併せて外部有識者の助言も得ながらということで、どういった対応をすれば保険料率の上昇抑制ができるかということに取り組んでまいりました。こちらのスキームをしっかり整えて、全国的にも横展開をにらみながらやっていければということで考えているところでございます。
 こういったプロジェクト以外にも、各支部の取組等に関しましては適宜、情報共有とかしております。こういったプロジェクトを含めて、これまでの取組を後押ししていければと考えております。
 以上でございます。
○西村座長 ありがとうございました。
 尾関構成員、いかがでしょうか。
○尾関構成員 ありがとうございました。
 基本的には好事例の横展開を行っていって、各支部の数字を横並びにそろえていくという方向で検討されていると理解しました。ありがとうございました。
○西村座長 ほかにございますでしょうか。
 では、伊藤構成員、お願いします。
○伊藤構成員 伊藤です。
 質問、意見というのは基盤的だけでしょうか。またがってしまうような内容は一緒に発言していいでしょうか。
○西村座長 今はまず基盤的保険者機能について議論していますけれども、またがってしまうのであれば一緒にお願いします。
○伊藤構成員 いいですか。
 では、今も議論がありました財政のところですけれども、この7年度のところでは料率を下げるという初めての取組をされたということで、これをやるにはかなり各方面との丁寧な議論が必要であったはずで、その結果だということで理解したいと思っております。
 ただ、ずっと私は結構ここで同じようなことを言っているのですけれども、事業計画として、保険者の役割からすると、どうしてこの財政の話やDXとかシステムとか、そういったところがすごく厚く書いてあるのかなと若干の違和感があるまま、ずっと関わらせていただいております。
 その理由は、多分、被保険者、加入者、事業主に向き合うような業務のところがそれよりも後になっていて、重要度とかもついていなかったりするという辺りに若干プライオリティーの違和感みたいものを感じているのですけれども、それはもしかしたら保険料の徴収機能がないという特殊性がこの協会にはあるということなのかなとも考えてはおります。
 だからこそ、国のほうに向かってだとか、システムとか、広報とか、情報発信とか、こういったところに力を入れるということになりがちなのかなとは思うのですけれども、やはり保険者の役割としては被保険者、加入者、事業主、医療機関に対して望ましいサービスを提供し、または不正を防いで保健事業に積極的に取り組んでいくという部分を評価していきたいと思いますが、もう事業計画自体は別のところで決まって与えられておりますので、評価基準に基づいて淡々と評価をしないといけないと思っております。
 それで、1つ質問をさせていただきたいのは、協会けんぽのアプリの話なのですけれども、私も入れてみまして、現状の機能としては健康に関する勉強をするというか、認識を深めるというところの情報提供機能と、あとは電子申請の機能というものが多分大きいように感じました。電子申請をちょっとやってみたのですけれども、自分が申請する必要もないのにあまりぐいぐいいったら迷惑をかけると思って途中でやめたのですが、健康保険委員というのが途中で戦略的のほうで説明があるところなのですけれども、私がちょっと研究所のほうでやった仕事で、健保組合にいろいろお話を聞いていたら、健保組合では事業所の担当者の負担軽減のために、ウェブで直接加入者に申請してもらうというところが結構多くなってきているということを知りました。
 似たような話かなという気もしまして、アプリで協会としては直接申請をしていくというようなことを進めていこうとされているのか。そうだとすると、健康保険委員の機能というのはどういうことを想定しているのか。今後はどういうような役割を担ってもらおうと考えていらっしゃるのかということをお聞きしたいと思います。
 話が長くなってしまっていますが、船員保険の船員健康づくりサポーターの方はステータスを選べるようにしたりしていて、そのサポーターがやる機能というものがある程度分けられているみたいなのですけれども、今のところ健康保険本体のほうだと、健康保険委員ということで委嘱しているということがメルクマールになっているだけなので、機能としてどんな役割を果たしているのか、またはどんな機能を果たしてもらいたいと思っているのかというところが重要になると思うので、まずその辺を聞かせていただきたいと思います。
 長くなりました。
○西村座長 それでは、後半の質問部分について健康保険委員の機能や役割などについて御説明をお願いできますでしょうか。
 協会のほうからお願いいたします。
○小木業務部長 業務部長の小木でございます。
 伊藤構成員、御質問ありがとうございました。
 まず健康保険委員ですけれども、社会保険庁の時代は従業員の方が病気やけがになったとか、出産とか、いわゆる社会保険の手続について、従業員がこれはどうしたらいいんだろうというときに、大体総務担当の方が手続をするのに相談をするということがメインになっていたかと思います。
 今もその役割は担っていただいていると思うのですが、健康保険委員、今、電子申請は法律の立てつけ上、給付を受けるためのものですので、給付を受けるとなると、これは支給を受ける方が申請をするという決まりになっておりまして、またはもちろん会社の方も事業主の証明をしたりですとか、いろいろなサポートをするのですが、基本的にはアプリもそうですけれども、加入者は4000万人おりますので、この個人の方へ情報を提供したりとか、あとは手続をできるようにする。まずはそうしたようなものを目的としてアプリがつくられております。
 そうすると、健康保険委員は今まで相談とかに乗っていたのですけれども、どういう役割なのかという御質問ですが、先ほど戦略的業務のところにも出てきたと思いますが、やはり我々は今までは受け身で、申請を受けたものを給付するですとか、適正化をやっているのですが、健康増進事業というのは非常にこれからも大きく頑張っていかなければいけない中で、健康保険委員さんは今、全国で35万名ほどいると承知をしております。
 この方たちに、例えば電子申請が入ったよとか、けんぽアプリができたよとか、そういうような話ですとか、あとは直近でいけば高額療養費の制度改正がございました。こういったことの周知ですとか、あとは私どもも250万の事業所がおりますので、皆様方お一人お一人になかなか情報が行き届かないものですから、こうしたものの従業員さんへの周知をやっていただく。そして、私どももその方たちを中心に協会けんぽと事業所のほうとコミュニケーションを取っていく。こういったことの役割や、さらには健康経営等のサポートをしていただく。こういったことを主な役割として期待をしているところです。
 大きく言えば、我々協会けんぽがやりたいことのコミュニケーションを取ってもらう。真っ先にその企業でコミュニケーションを取っていただく方と、こうしたことで健康保険や保険事業の事業を推進するといったことを期待しているということでございます。
 以上です。
○西村座長 ありがとうございました。
 追加でお願いします。
○伊藤構成員 ありがとうございました。
 確かに、事業所の窓口となる機能を期待しているということは分かりました。この戦略的機能の資料の71ページに、健康保険委員を委嘱している事業所と、していない事業所で特定健診の実施率にかなり大きな差がありますよということが出ていて、これはすごく意味があるということを示唆しているものだとは思うのですけれども、船保のほうなどで見ると、その取り組みにばらつきがある可能性を想像してしまうところもありますので、本当に健康保険委員が機能した結果、健診実施率が上がったのか、あるいは事業所自体が従業員の健康に対して非常に意識が高いために全体として健診を受けましょうとか、あるいはそういった意識が高いところで、結果としてそこで健康保険委員も委嘱しているということだったりする可能性もあると思いますので、健康保険委員の現状果たしている役割、機能とかというところにも着目して、今後のメルクマークの立て方として、単に委嘱している事業所の割合というようなことから、もうちょっと踏み込んだ対応ということも考えられるのではないかと思いました。
 以上です。
○西村座長 ありがとうございました。
 追加で説明がございましたら、協会のほうからお願いいたします。よろしいでしょうか。
 では、お願いします。
○川又理事 理事の川又と申します。よろしくお願いします。
 御指摘のとおり、健康保険委員のいろいろな役割が健康経営とかございますので、我々もそういう問題意識を持って実態を調べ、またその役割を整理しつつ、健康経営に関しましてはより健康経営事業に意識的に自覚を持ってやっていただけるような仕組みができないかということで、今、検討、研究を続けているところでございます。
 今後は、来年度から我々も中期戦略プランとして新しく3年間の計画をつくろうということで進めておりますけれども、そうした中でより健康経営を進め、それから健康保険委員さんの役割を整理するということを引き続きやっていきたいと思ってございます。ありがとうございました。
○西村座長 ありがとうございました。
 健康委員にさらに期待したいと思いますし、全体としての健康経営ということを進めていきたいというお話でございました。
 では、ほかに御質問、御意見はございますでしょうか。
 森下構成員、お願いします。
○森下構成員 最初の議論が長くなっていますけれども、1点だけ御説明をいただきたいのですが、今日たまたまタイムリーに新聞の記事で、国保逃れのビジネスで38社が摘発されたという記事が載っていました。これは厚生労働省さんが14日に発表されたということですが、何かというと、本来であれば国民健康保険に加入させるということでしょうけれども、国保逃れをビジネスとして手がけていた事業者が報告されている。利用者は約1万1610人と言われていますけれども、本来ならば国民健康保険に入らなければいけない、国民年金に入らなければいけないのが、なぜか協会けんぽにそういう方々を少額の給料を払ったことにして入れているというようなことが今日新聞の記事で載っていました。
 これはどういうことか、私もちょっとと理解しにくいところだったのですが、こういう事態は何か厚労省さんから全国健康保険協会、協会けんぽさんに通知を出されたという記事になっていますので、その辺について把握をされていてどういう内容なのか、もし教えていただけるようでしたら御説明をお願いしたいと思います。
 すみませんが、追加質問です。
○西村座長 では、本日の記事についてですね。説明をお願いいたします。
○松﨑企画部長 こちらは厚生労働省から日本年金機構とか、我々協会に対しても事務連絡が文書では出ておりますということです。
 ただ、実際に保険の適用徴収というのは日本年金機構が年金保険と医療保険をまとめてやるということで、具体的、実態的な把握は日本年金機構で行っているというところでございます。
 我々のほうも、こういった事案を把握した場合には、日本年金機構と連携しながら対応して、適切な提供になるように取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○森下構成員 そうすると、これは年金機構さん次第ということで協会けんぽさんが動かれるという理解でよろしいのですか。
○松﨑企画部長 そうですね。適用徴収は厚生労働大臣から実施の権限は日本年金機構に下りていますので、そこは法令上の権限を課しているということです。
 ただ、我々も関係者ということでありますので、把握したものは日本年金機構と連携しながら権限を持つところと一緒になって適切な適用になるように取り組んでまいるということでございます。
 以上でございます。
○森下構成員 これは、我々が拠出している保険料を不正に使われるというケースになるかと思いますし、この辺については先ほどの財源の問題もありますので、ぜひ緻密な調査を行っていただきたいと思っています。よろしくお願いします。
○西村座長 ありがとうございました。
 では、ほかにございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 では、ここで基盤的保険者機能関係は終了といたしまして、続いて戦略的保険者機能関係について御質問、御意見などございましたらお願いいたします。
 では、まず伊藤構成員、お願いいたします。
○伊藤構成員 では、また発言させていただきます。
 1つは、戦略的の保健事業のところですね。20ページからですが、こういうのはとても大事な取組なので、結果的には「B」ということではありますけれども、これは重要度、困難度というのはついていないから「B」ということになるんだとは思います。
 そのことはそれとして、お聞きしたいのは、支部別のスコアリングレポートが国から提供されておりますと、21ページの上から2つ目のところに書いてあるのですけれども、全部47支部を見てはいないのですが、幾つか支部について、ホームページの支部の情報公開というところとか、検索をかけても公表されていない支部が結構多くありました。今日は見ていないので分かりませんが、レポートはどういう形で活用されるのか、我々被保険者は見るような場面がないのかと思いまして、本部としてどのような活用を支部に対して想定しているのかということと、ちょっと話は飛んでしまいますけれども、船員保険のほうはどういう扱いになっているのかということも同じ関係の話なので一度に聞いてしまいたいと思います。
 あとは、先ほど尾関委員が支部間格差の話をされていたことに関連するのですけれども、私もずっとそのことについては課題意識がありまして、特にインセンティブ制度のことについて、これは一時期、激変緩和がなくなって差が大きく出た時期があって、また少しは小さくなっているようですが、このインセンティブ制度の検証を行うということについて事業計画には特に書いていないようです。
 資料2ではインセンティブ制度の実施状況を注視するというようなことになっております。これがどういうように機能しているのか、インセンティブ保険料が自分たちの給付に跳ね返ってこなくて、ほかの支部の減算のために使われるというような面もあるわけで、やはり出すだけの支部にとっては非常に説明責任を求めたくなる部分であるはずで、この検証というものがすごく重要だと思っています。
 66ページのところは項目名のタイトルが「実施及び検証」となっていますので、この辺の検証のことについてどのように考えていらっしゃるのかを教えていただきたいと思います。
○西村座長 ありがとうございました。
 では、20ページの「健康づくり」に関わるところ、それから60ページ以降のインセンティブ制度の検証について御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○池井保健部長 保健部長の池井でございます。
 1点目の健康スコアリングレポートはどういう活用方針かということでございますが、25ページに実際の健康スコアリングレポートの抜粋ではありますけれども、こちらは健保組合との比較というもので、これも支部に提供しまして、健診だとか、健康状態とかというものの順位というか、こういうものが見えるようになっています。ですので、まずは支部の中でほかの健保組合との状況を見てみて課題を発見する。それをデータリストとか取組のほうに生かすというものでございます。
 ですので、意見発信とか、そういうことも実際にはやってもいいということにしておりますけれども、現状でありますと、支部の中で課題を発見するとか、事業に生かすということが中心になっているところでございます。
 スコアリングレポートのことに関しては以上でございます。
○森山船員保険部次長 船員保険部次長の森山でございます。
 引き続き、船員保険のスコアリングレポートですけれども、こちらは国から提供はされておりません。船員保険につきましては、必要に応じて協会けんぽと比較しておりますので、作成をお願いしているところではございません。
 以上でございます。
○西村座長 続いて、インセンティブ制度についてお願いいたします。
○松﨑企画部長 企画部の松﨑です。
 インセンティブの仕組み自体は、保険料引下げとなる原資を一律に各支部が出して、特定の取組でしっかり取り組んだところの保険料引下げの財源に充てると、御承知かもしれませんけれども、こういった仕組みです。健保組合で同様の仕組みがあるということでございます。
 現行の中期計画であるアクションプランにおいて、今年は最終年度ということですけれども、こちらで見直しを行う旨の記載もございますのできっちりと見直し、検討を開始してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○西村座長 ありがとうございました。
 どうぞ。
○伊藤構成員 たびたびですみません。
 健康スコアリングレポートにつきまして、被保険者に対して提供するというような情報発信をするということに使ってもいいというおっしゃり方だったと思いますが、せっかくの情報ですし、この事業計画のいろいろなところに情報発信だとか、そういうことを書いてあるわけですから、そういった活用というのはぜひされたほうがいいのではないかと思います。
 以上です。
○西村座長 ありがとうございました。
 では、ほかに御質問、御意見はございますか。
 では、森下構成員、お願いします。
○森下構成員 すみませんが、ちょっと戻って5ページの「戦略的保険者機能の一層の発揮」のところなのですが、そこで「本部・支部における医療費・健診データ等の分析結果の活用及び分析能力の向上」ということで、学者さんにお願いをしていろいろと調査研究を委託しているケースがあると思うのですけれども、その研究発表の場を私は一回、今年、ネットを通じて見させていただきました。
 それで、この研究成果が上がるまでに3年くらいの猶予期間があるようなので、なかなか協会けんぽのデータとしてまだ活用し切れないような気がしているのですけれども、これはなるべく早く、せっかくの研究委託をしていますので、活用できるような、もうちょっと短時間で成果が分かるような仕組みをつくっていただきたいと思っているのですが、やはり学者さんの考え方と、我々は実務的に緊急性をもって成果を求めている側としてはなかなか整合性がうまく取れていないのかなという気がしていますけれども、その辺について協会けんぽさんはどのようにお考えでしょうか。
○西村座長 研究の実務的な活用について、協会から挙手されていますので説明をお願いいたします。
○松﨑企画部長 企画部の松﨑でございます。
 御質問ありがとうございます。おっしゃるとおり、やはり公募で行った研究をさらに現場に実践的なものとして事業化して届けていくというのはなかなか手の込んだ取組が必要だということで、こちらもそれは認識しております。
 そういったことも踏まえまして、私どもといたしましても今後協会が行う必要な研究につきまして、その目的であったりとか、分野とか、いろいろございますけれども、そういった内容に応じまして、共同研究、委託、様々なやり方をもう少し考えてみて、研究がより実践的なものにつなげていくよう検討していきたいと思います。
 以上となります。
○西村座長 ありがとうございました。
 公募するときは、テーマを協会のほうで設定されて公募をされるのか、全く自由に研究者の側からテーマも応募してくるのか、どちらのやり方ですか。
 お願いします。
○松﨑企画部長 公募のテーマが全くないというのは、また難しい。ある程度の抽象的なテーマ、例えば医療費適正化であったりとか、そういった中でいただく。研究者の皆様からの提案があるほうがいい場合もありますし、一方で我々が考えているものを具体化していただくほうがいい場合など、いろいろあると思います。
 以上のとおりでございまして、どういったやり方で進めていけば、より実践的なものになるかというのは私どもも検討してまいりたいと考えています。
○西村座長 では、実用化をお待ちしたいと思います。
 続いて御質問、御意見はございますでしょうか。
 尾関構成員、お願いします。
○尾関構成員 尾関です。
 お聞きしたいのは重症化予防対策の推進で、資料でいきますと41ページですけれども、健診から10か月以内に医療機関を受診した全国平均の受診率がKPIを達成していまして、この34%というのは非常にいい数字だとは思っておりますが、43ページの都道府県別の受診率を見ますと、これは都道府県によりましては人数が違いますので、単純に受診率で比較するのがいいかどうかという問題はあるとは思うのですけれども、高いところですと40%から、低いところでは31%と、かなり開きが出ているのが現実かと思っています。
 それで、県民性、地域性とか、あるいは近くに医療機関がないとか、いろいろな事情もあるとは思うのですが、このテーマこそ二次勧奨策をどう行うかというところが基本ですので、そこで好事例となる支部の事例やモデルとなるような事例があれば、そういう横展開をしていただければ、結構な比率で底上げが図れるのではないかと思っております。その点、協会の方のお考えと現実の進捗状況等をお聞かせいただければと思っております。よろしくお願いします。
○西村座長 ただいまの御質問について、御説明をお願いいたします。
○池井保健部長 ありがとうございます。
 おっしゃられるとおり、地域性というのは難しいところであります。これは医療提供体制もそうですし、県民性もそうですし、先ほどもお話しされましたが、まずは一次勧奨を本部から一斉に送ります。その後、さらに危険度が高いというか、早く受診していただきたいという方には支部が二次勧奨を行っている。
 この二次勧奨の仕方は、支部の電話なり、文書なり、他には外部委託という方法もありますので、それで効果が上がっているということがあれば、おっしゃられたとおり横展開というのは行っていきたいとも思っていますし、現時点でもそういうものがあれば横展開をしているということでございます。
 以上でございます。
○西村座長 そうすると、まだ効果のある取組が確立されている状況ではないということでしょうか。
○池井保健部長 なかなか難しくて、これは行動変容させるというか、行動変容していただくということが最終的な結果なのですけれども、それが電話より訪問のほうがいいのかとか、相手次第というところもあるので、これが本当にいい形なのかというのはなかなか難しいところでございます。
 以上です。
○西村座長 ありがとうございました。
 ほかに御質問、御意見ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、ここで「戦略的保険者機能関係」について御質問、御意見を終了したいと思います。
 では、次に進む前に10分ほど休憩を取りたいと思います。10分弱の休憩ということで、15時30分から開催したいと思いますので、それまで休憩に入ります。
 
(休憩)
 
○西村座長 それでは、再開させていただきたいと思います。
 次のテーマに入ります。第3のテーマ「船員保険」と、第4のテーマ「組織・運営体制」について、まず全国健康保険協会から御説明をお願いいたします。
○森山船員保険部次長 船員保険部次長の森山でございます。よろしくお願いいたします。
 私からは、資料3の「船員保険」について御説明をさせていただきます。
 初めに、5ページを御覧ください。「基盤的保険者機能」関係の「健全な財政運営の確保」についてでございます。
 2026年度の保険料率決定に向けて、1つ目の〇に記載しております中期的収支見通し及び保険料率の方向性の事務局案を船員保険協議会へお示しし、御議論いただいて保険料率を決定いたしました。
 また、〇の4つ目、2024年度の決算状況や事業運営状況等を掲載した「船員保険通信」を全ての被保険者及び船舶所有者へ送付いたしました。
 こちらは、協議会での丁寧な議論により保険料率を決定したことや、加入者への周知を行ったことから、自己評価は「B」としております。
 続いて、14ページをお願いいたします。「➁正確かつ迅速な業務の実施」についてでございます。
 サービススタンダードとして、職務外の給付申請の振込みまでの日数を10営業日以内と目標を設定しております。
 自己評価ですけれども、サービススタンダードは100%を達成、その他事業計画に記載の事項についても着実に実施をしたことから目標水準は満たしているとして、自己評価は「B」としております。
 続いて、15ページをお願いいたします。「➂適正な保険給付の確保」でございます。
 自己評価理由の1つ目の〇にありますとおり、柔整療養費の申請について、多部位かつ頻回の申請や1年以上の長期受診となっている申請について文書による照会を行った結果、申請に占める施術箇所3部位以上、かつ月10日以上の申請割合は、2024年度から0.17%減少いたしまして1.72%となりました。
 また、2つ目の〇の被扶養者資格の再確認についても、船舶所有者の事務負担を軽減することで提出促進を図った結果、提出率は91.4%と引き続き高い水準を維持しております。
 以上によりまして、達成状況を判定基準に照らし合わせまして、自己評価は「B」としております。
 16ページをお願いいたします。「➃効果的なレセプト点検の推進」についてでございます。
 KPIは、被保険者1人当たりのレセプト内容点検効果額を199円以上とするところです。
 実施結果ですが、内容点検効果額は193.6円、KPIは199円を達成することができなかったことから、こちらは自己評価を「C」としております。
 続いて、19ページをお願いいたします。「➄債権管理・回収と返納金債権発生防止の強化」についてでございます。
 この項目は、困難度を「高」で設定しております。理由といたしましては、船員保険の債権総額は大きくないため、高額債権の回収の有無が回収に大きく影響を及ぼすところや、船員の働き方の特性として乗船中一定期間は陸上を離れてしまうため、催告が速やかな納付につながりづらい状況にあることなどからです。
 KPIの達成状況ですが、KPIは2つ設定をしておりまして、現年度の返納金債権の回収率はKPI達成、過年度の返納金債権の回収率は未達成という結果でございました。
 こちらは困難度を「高」と設定していることから、自己評価を「B」としております。
 21ページをお願いいたします。「➅DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進」についてでございます。
 こちらは重要度、困難度ともに「高」と設定をしております。困難度が高い理由としては、マイナ保険証の利用促進は保険者の取組のみならず、関係者が一体となって進めていく必要があることなどからです。
 22ページ、自己評価理由の1つ目の○、マイナ保険証の制度全般や利便性についてあらゆる機会を通じて周知・広報を実施いたしました。
 また、3つ目の〇の「船員の皆さまのためのマイナ保険証ガイド」を全船舶所有者や全被保険者へ送付いたしました。この「船員の皆さまのためのマイナ保険証ガイド」は、制度の完全移行に向けて加入者の理解がさらに深まるように、関係者の意見も踏まえて昨年度のリーフレットを更新いたしまして、船員の働き方も踏まえた利点について4コマ漫画を交えて解説をするなど、より分かりやすくなるように工夫を行ったところでございます。
 自己評価については、マイナ保険証等については、様々な広報媒体を活用して周知広報を行ったことなどによって、2026年3月末時点のマイナ保険証の利用率は、国全体の利用率をも上回る71.89%となりまして、船員の皆様へのマイナ保険証への理解が広く浸透した結果だと考えております。陸上にいる機会が限定される船員労働の特殊性や困難度も鑑みまして、こちらは大きな成果が残せていることから、自己評価は「A」としております。
 続いて、27ページを御覧ください。「➆制度の利用促進」についてでございます。
 こちらは、様々な制度に関する周知についてでございます。KPIは2つで「高額療養費の勧奨に占める申請割合」と、「職務上の上乗せ給付等の勧奨に占める申請割合」です。
 達成状況ですけれども、こちらはともにKPIを達成したことから、自己評価は「B」としております。
 30ページをお願いいたします。「➇福祉事業の効果的な実施」についてでございます。
 30ページの自己評価理由の1つ目の〇、無線医療助言事業については、無線医療を利用する際の注意事項をまとめた動画コンテンツや、無線医療助言通信ハンドブックを新規適用となりました船舶所有者へ配布を行ったほか、動画共有サービスやホームページへの掲載等、様々な媒体で周知啓発を行ったところでございます。
 福祉事業の各事業につきまして、関係機関と連携をして周知広報も実施しながら着実に行ったことから、自己評価は「B」としております。
 33ページを御覧ください。「➈サービス向上のための取組」についてでございます。
 こちらは、例年、お客様満足度調査を実施しております。自己評価理由の4つ目の〇に記載をしておりますとおり、調査対象者の満足度は引き続き高い水準を維持できていることから、自己評価は「B」としております。
 続いて、35ページを御覧ください。ここからは、「戦略的保険者機能関係」でございます。
 初めに、「特定健康診査等の推進」についてでございます。
 こちらは、重要度、困難度ともに「高」と設定をしております。困難度が高い理由として、船員が多く居住している地域には人口の少ない地域が含まれており、健診機関が自宅近くにないといったケースが多い状況です。また、そもそも医療機関の数自体が少ない地域ということで、契約機関を拡大することも困難となっております。
 KPIの達成状況ですけれども、生活習慣病予防健診の受診率、船員手帳健康証明書データ取得率、被扶養者の特定健診受診率の3項目についてはKPI未達成、健診実施者数の対前年度増減率を対象者数の対前年度増減率以上とする項目についてはKPIを達成しております。
 こちらは困難度を「高」と設定していることから、自己評価は「B」としております。
 続いて、42ページをお願いいたします。「「ⅱ)特定保健指導の実施率の向上」についてでございます。
 こちらも、重要度及び困難度は「高」と設定をしております。困難度につきましては、乗船中一定期間は陸上を離れてしまうため、保健指導を受ける機会を調整しづらいという点について困難度が高いと考えております。
 KPIは、被保険者、被扶養者、それぞれの特定保健指導実施率と、特定保健指導実施者数の対前年度増減率を、対象者数の対前年度増減率以上とする項目でございます。
 結果ですけれども、こちらは全ての項目においてKPIは未達成でございました。困難度については「高」としている事業であることから、自己評価は「C」としております。
 続いて、45ページをお願いいたします。「ⅲ)加入者の健康意識向上に対する支援」についてでございます。
 こちらは、オーダーメイド通知による医療機関への受診勧奨の実施と効果の検証や、電話健康相談の実施、船員保険健康アプリの運用など、様々な取組を行い、加入者の健康意識向上に一定の効果を与えたということで、自己評価は「B」としております。
 49ページをお願いいたします。「ⅳ)加入者の禁煙に対する支援」についてでございます。
 船員保険部におけるデータヘルス計画に含まれている喫煙対策についてですが、船員保険部ではオンラインによる禁煙プログラムを実施しております。
 KPIとしては、プログラム修了者を100人以上とすることとしております。
 50ページの3つ目の〇に記載をしておりますけれども、プログラム修了者は102人とKPIを達成、またプログラム修了者のうち約6割である61名が禁煙にも成功をしたところから、こちらの自己評価は「B」としております。
 続いて、52ページをお願いいたします。「ⅴ)船舶所有者等の健康意識向上に対する支援」についてでございます。
 こちらは、様々な船舶所有者等の健康意識向上に対する支援の取組を進めました。自己評価理由1つ目の〇の健康度カルテの送付、2つ目の〇と3つ目の○、出前健康講座を年間53回実施、受講後のアンケート結果ではともに高い満足度が得られました。
 4つ目の〇の船員養成校における特別講義の実施、さらに53ページの2つ目の〇、2024年度に作成したかんたん栄養レシピをインドネシア語及び英語に翻訳した外国語版を作成して、希望する船舶所有者へ送付を行ったり、3つ目の○、船員特有の生活実態や勤務実態を踏まえた船員のための健康情報冊子『ヘルスコンパス第3版』を作成して、船舶所有者及び被保険者へ送付を行ったところです。
 船舶所有者等の健康意識向上に対する様々な支援に取り組んだことから、自己評価は「B」といたしました。
 続いて、61ページを御覧ください。「ⅵ)船舶所有者とのコラボヘルスの推進」についてでございます。
 KPIは「船員の健康づくり宣言」参加船舶所有者の増加数を、対前年度60社以上とすることを目標に取組を進めてきました。この事業は重要度、困難度ともに「高」と設定をしております。
 困難度については、昨今、船舶所有者の皆さんの意識の変化が見られるものの、自社船員の健康づくりについて関心が薄い状況がまだ見られるということで、コラボヘルスに参加していただく船舶所有者を増やすことは困難度が高いと考えております。
 主な取組としては、62ページの自己評価の理由に記載をしております。最初の〇と2つ目の〇は、各省庁や関係団体と連携した様々な取組を行ったことを記載しております。
 3つ目の〇は、オンラインで船員の食事や栄養について管理栄養士に相談することができる「食事・栄養WEB相談室」を新たに支援メニューとして追加をしたこと、4つ目の〇は年2回の『健康サポートBOOK』の送付、特に2回目は船員の健康づくり宣言にエントリーをして優れた取組を実施いただいている船舶所有者にインタビューを行いまして、各社の取組を事例として紹介した好事例集の記事を掲載したところでございます。
 ほかにも、6つ目の○、「船員の健康づくり宣言」へのエントリー勧奨として、船員保険部の職員が8都府県の船舶所有者48社を訪問いたしまして、25社にエントリーをいただきました。また、電話勧奨も実施をいたしまして、15社にエントリーをいただいたところでございます。
 そういった取組の結果、7つ目の〇に記載をしておりますけれども、エントリー船舶所有者数は2026年3月末時点で392社と、対前年度比62社増となりましてKPIを達成したところです。
 「船員の健康づくり宣言」を通じて、船舶所有者とのコラボヘルスを質、量の両面から推進することができたことから、自己評価を「A」とさせていただいております。
 続いて、68ページを御覧ください。「ジェネリック医薬品の使用促進」でございます。
 こちらも、重要度・困難度ともに設定をしております。困難度についてですが、ジェネリック医薬品使用割合は既に高い使用割合となっていることや、医薬品の供給不足など、協会からの働きかけだけでは対応できない事柄の影響を受けることから、困難度が高いと考えております。
 次の69ページ、自己評価についてですけれども、KPIがジェネリック医薬品使用割合、こちらは数量ベースですと90.6%としているところ、結果は91.9%と目標を達成、ジェネリック医薬品使用割合、金額ベースにつきましてはKPIが71.5%のところ、結果は12月の追補収載によりまして、1月診療分において前月から使用割合が6.0%低下したことも影響いたしまして71.2%となりまして、KPIを達成することはできませんでした。
 以上によりまして、自己評価は「B」としております。
 続いて、74ページを御覧ください。「情報提供・広報の充実」についてでございます。
 加入者への情報提供について、幅広い広報を積極的に実施してまいりました。
 75ページの自己評価理由の1つ目の○、関係省庁の記者クラブ等へのプレスリリースを積極的に行いまして、加入者や船舶所有者の読者が多い専門誌で合計23回取り上げていただいたところです。
 また、8つ目の○、ホームページのアクセス数を増やすためメールマガジンに関連する情報のホームページのURLを掲載したほか、広報誌に二次元コードを載せるなど、様々な工夫を行いましたけれども、総アクセス件数は93万7099件と、KPIは達成することができませんでした。
 76ページの1つ目の○の船員保険健康アプリでは、お知らせ機能を利用して毎週月曜日に制度改正等の最新情報や健康づくり情報等の情報発信を行い、こちらはKPIを達成しております。
 さらに2つ目の〇の船員健康づくりサポーターについても、委嘱者数は2026年3月末時点で354名となりまして、KPIを達成しております。
 以上のように、加入者及び船舶所有者に対して様々な広報媒体を活用して情報提供を行い、広報の充実が図られたこと、またKPIの達成状況から自己評価は「B」といたしました。
 最後は、84ページの「調査・研究の推進」についてでございます。
 こちらは、困難度を「高」で設定しております。理由としては、船員特有の健康課題を把握するためには、統計・データ分析に関する知識に加えて、船員の特殊性に関する知識も必要となります。また、加入者の健康づくりに寄与できる事業を現行の船員保険事業へ落とし込むことを想定した上で、仮説を立てて分析方法や手法、調達等の一連をデザインした調査・研究を行うことは困難度が高いためです。
 自己評価の理由の〇の1つ目、船員は高ストレス者が陸上勤務者よりも多く、船員保険部で実施をしている出前健康講座や電話健康相談では、年々メンタルヘルス関連が増加をしております。また、国土交通省が作成する船員災害防止実施計画では、船員のメンタルヘルスの確保が明記されています。
 さらに2つ目の○、以前実施をいたしました意識調査の結果などにおいても、船員が抱える健康問題として睡眠に関する事項が多く挙げられております。
 そういったことから、3つ目の〇に記載しております、睡眠とメンタルヘルスや生活習慣病との関連に着目をして、健診の質問表データを用いて睡眠に関する基礎分析を実施いたしました。
 4つ目の〇にございますが、分析の結果、船員保険加入者における睡眠不良率は陸上勤務者と比較した場合、男性、女性、いずれも船員保険加入者の方が低い傾向を示しました。
 ただ、85ページの最初の〇に記載をしておりますけれども、今回、分析に使用した健診の質問表データはあくまでも本人の自覚による回答でございますので、実際の睡眠状況とは差が生じている可能性があることから、レセプトと健診データを使用した2つ目の〇にあるような記載の内容の詳細分析を外部委託により実施する準備を進めたところでございます。
 自己評価ですけれども、睡眠に関する基礎分析を行い、新たな事業に向けての分析手法の検討を実施、詳細分析等の準備を進め、困難度を「高」としていることから、自己評価は「A」としております。
 船員保険の御説明は、以上でございます。
○西村座長 ありがとうございました。
 続いて、資料4の説明もお願いいたします。
○小西総務部長 総務部長の小西です。
 最後に、「組織・運営体制関係」の御説明をいたします。
 3ページの自己評価一覧表、「(3)保険者機能の強化を支える組織・運営体制等の整備」を御覧ください。
 Ⅰ)番の「人事・組織」の評価項目につきましては、「➀人事制度の適正な運用」から「➅支部業績評価を通じた支部の取組の向上」まで6つの項目がございます。
 これらそれぞれの項目に関して、多様な人材の管理職登用や適材適所の人員配置による組織の活性化及び職員の意欲向上、役職や業務に応じた様々な研修の実施等による人材育成、職員が健康で働きやすい風通しのよい職場環境づくりの推進、職員全員参加型の組織運営の推進など、様々な取組を複合的かつ着実に行ったことから、全ての項目で自己評価は「B」としております。
 続きまして、Ⅱ番目の「内部統制等」の評価項目につきましては、「➀内部統制の強化」というところから「➃災害等の対応」というところまで、4つの項目がまずございます。
 これらのそれぞれの項目に関しましては、事務処理誤りの発生防止、自主点検のモニタリング体制の構築、個人情報の保護やコンプライアンス意識の向上、災害等の訓練など、内部統制の強化に向けて着実に取り組んでおりますので、全ての項目で自己評価は「B」としております。
 また、費用対効果を踏まえましたコスト削減等の項目につきまして、➅になりますけれども、「一般競争入札に占める一者応札案件の割合について、15%以下とする」というKPIを達成しておりますので、自己評価は「B」としております。
 Ⅲなのですけれども、「システム整備」に関しては項目としては4つございまして、➀、➁、➂の部分については着実に達成したということで、それぞれ「B」としております。
 それで、「A」をつけている➁、➃の項目について個別に御説明をさせていただきますけれども、資料といたしましては26ページの「Ⅲ)システム整備」の「制度改正等に係る適切なシステム対応」というページを御覧いただければと思うのですが、こちらにつきましてはそこに書いておりますような理由で、いずれも重要度、困難度「高」とつけさせていただいておりますけれども、自己評価の理由といたしましては、法定帳票を含む30帳票を対象とした電子申請システムにつきまして、他の制度改正対応等のシステム開発と並行して、限られた期限内に遅滞なく適切に完了させ、予定どおりサービスインを行いました。
 また、サービスイン後の障害もなく、安定したサービスを提供していることから、自己評価は「A」とさせていただきました。
 続きまして、もう一つの「A」項目の➃のほうなのですけれども、29ページからでございますが、「中長期を見据えたシステム対応の実現」ということで、これもいずれも重要度、困難度、そこに書いてあるような理由で「高」をつけさせていただいております。
 けんぽアプリの開発でございますが、こちらは協会として初めての加入者向けスマートフォンアプリの開発でございましたけれども、短期間で遅滞なく開発を行いまして、かつ品質を保ったまま予定どおりサービスインを行いました。
 また、令和7年度は「電子申請システム」の開発や「マイナンバーカードと健康保険証の一体化・公金受取口座対応」等、複数のプロジェクトが並走する中で、大規模な協会システムの基盤中期更改及び船員保険システムの刷新につきまして、多数の関係事業者と緊密に連携し、進捗遅延等を発生させることなく確実に進捗を行い、当初の計画どおりにサービスインを行うことができました。サービスイン後もシステム障害を発生させることなく、安定したシステム稼働を実現、併せて次期協会システムの調査分析・構想計画についても適切に進捗をさせました。
 以上のように、全ての大規模プロジェクトを遅滞なく適切に進捗をさせ、計画どおりにサービスインすることができたことから、自己評価は「A」としております。
 「組織・運営体制関係」の自己評価は以上となります。
○西村座長 御説明ありがとうございました。
 それでは、ただいま御説明いただきました内容につきまして、まず船員保険全体の業績評価シートについて御意見、御質問などがございましたらお願いいたします。
 伊藤構成員、お願いします。
○伊藤構成員 では、船員保険ですが、1つ質問で、1つは意見です。
 84ページの調査・研究のところで、睡眠の研究をされているということで、基礎分析をされたと。
 それで、85ページのほうに詳細分析ではということで、船員特有の労働環境を踏まえた考察を行うということで、これがとても重要ではないかとは思っております。というのは、船員労働の環境の特殊性というものがあると思いますので、睡眠をめぐる環境や働き方を踏まえると、こうしたほうがいいということが実現可能なものになるのかというところがあると思いますので、そういうものは重要だと思います。
 それで、この研究をやるに当たって、もう既に研究デザインが固まっているのであれば難しいのかもしれないのですけれども、資料2の戦略的の47ページのところには「睡眠はメンタルヘルス対策とも深くかかわり、加入者の健康づくりを考えるうえで対策が必要な健康課題であるため」という認識を示されているので、こういった研究を縦割りで船員保険のほうだけでやって、その成果をそちらで受け止めるというだけではちょっともったいないのではないかと思いました。対象群が通常の労働者というところまで含んで研究がされれば、両方に裨益するようなこともできるのではないかと思いましたが、そういう研究成果が健康保険側でも活用できる可能性はあるのでしょうかというのが質問です。
 それから、これは意見なのですけれども、船保のほうの74ページの「情報提供・広報の充実」のKPIの2つ目というものですが、最初は何だろうなと思ったのですけれども、「アプリを活用し、毎月情報発信を行う」ということで、毎月発信することで12件になるんだ、そうかと思ったのですけれども、これはKPIとして考えて再検討してもいいのではないかと思います。事業計画を検討する場はここではないと思いますので、あくまでも意見として述べさせていただきました。
 以上です。
○西村座長 ありがとうございました。
 では、最初のほうが御質問ということでしたので、船員の睡眠に関わるところですけれども、どのような内容なのか、説明をお願いいたします。
○森山船員保険部次長 御質問ありがとうございます。
 今の睡眠のところなのですけれども、今回は詳細分析という形で船員保険の方の労働環境を踏まえた考察を行うことを考えております。そういった中、睡眠関連の疾患ですとか、それから先ほどお話ししたメンタルヘルス、精神疾患ですね。そういったところで関連薬剤の使用状況などの把握に加えて、船種別ですとか加入者区分別、年齢別、それから陸上勤務者との比較ということを進めようと思っております。
 そういったところを今回やった結果、分析結果を出させていただいて、健康保険のほうにも情報提供させていただいて、何かつながる部分があればということで考えてございます。ありがとうございます。
 もう一つの先ほどの船員保険健康アプリの情報発信のところは、御意見ありがとうございます。今、実際にアプリでいろいろな情報を発信させていただくということで、こちらも大切な取組であるのですけれども、KPIの設定という点で考えさせていただこうと思っております。ありがとうございます。
○西村座長 KPIの設定によって、何を設定するかで評価も変わってくるところですので、御検討をよろしくお願いいたします。
 ほかに御意見、御質問はございますでしょうか。
 では、森下構成員、お願いします。
○森下構成員 ありがとうございます。
 まず船員保険のほうですけれども、実は昨年の自己評価よりも今年の自己評価がどうも低くなっているものが幾つかあるのですね。例えば、「基盤的保険者機能」の中で「➁正確かつ迅速な業務の実施」、これも「B」になっております。
 それも含めて以下、3ページの表でも分かるのですけれども、5つ昨年よりも自己評価が低くなっている。数字的に自分で厳しく査定したというように考えれば、それはそれでいいのですが、もう少しこれをよりよい評価のほうに持っていく方法というのは、今後どのように考えられているのか、御担当のほうから伺いたいと思っています。
○西村座長 今の点について、どうでしょうか。自己評価の低い項目というのが昨年より増えているというご意見です。御説明をお願いいたします。
○森山船員保険部次長 御意見ありがとうございます。
 確かに5項目、今回下がっているということで御意見をいただいたところですけれども、順番に言っていきますと、最初の「正確かつ迅速な業務を実施」のところなのですが、こちらは6年度まで困難度を設定させていただいておりました。
 そういった中で、こちらはサービススタンダード100%で収入も安定して保てているところから、7年度につきましては困難度を設定しておりませんので、そういったところで評価がちょっと下がっている形になっております。こちらも、引き続き100%維持できればと思っております。
 続いて、「効果的なレセプト点検の推進」のところです。こちらにつきましては、支払基金で例えば一次審査が終わってから船員保険の点検を行っているのですけれども、支払基金の査定率が6年度よりも7年度に増加している関係で、船員保険部における点検管理が減少したことに影響したところであると思っております。
 また、内容点検は外注化していて、入札にて点検業者を決定しているんですけれども、令和7年度は過去3年間同じであった業者が変わったことも少し低下してしまった理由かと思っております。引き続き内容点検査定額を向上させるために、目標を達成しなかったところにつきましても業者とよく話し合いながら見直しをするなど、今、行っているところでございます。
 それから、特定保健指導の実施率につきましては、なかなか船員の方が船員の特性上、下船後に資格喪失する方が多かったり、下船、乗船を繰り返したりして特定保健指導を一定期間やるというのがなかなか難しいような状況にございます。そういったところで、特定保健指導もつながりにくいというところがあります。
 それから、被扶養者の対象者がちょっと少ないということがありまして、そういったところで振れ幅が大きいということになっているかなというところがございますので、こちらは手帳の健診をやっているところはなかなか特定保健指導につながらないところもありますので、そういったところはどうやっていくか、また生活習慣病等に移行していただくとか、そういった取組も進めていければと思っております。
 それから、「船舶所有者とのコラボヘルスの推進」、こちらも昨年度より下回った項目になるのですけれども、「船員の健康づくり宣言」の増加数につきまして、6年度はKPIが60社で、85社という形でかなり伸びたので「S」評価とさせていただいたのですが、7年度につきましては60社を達成しているのですけれども、62社というところで自己評価「A」とさせていただいているところでございます。こちらは、引き続き関係団体とも連携しながら進めていきたいと思います。
 それから、ジェネリックは金額ベースのところが12月に追補収載があった関係で、1月に率が下がっております。現在はそれが改善されてきて、大分戻ってきている状況にございますが、そういったところは影響が出たと思っているところでございます。
 以上でございます。
○森下構成員 ありがとうございます。
〇西村座長 ありがとうございました。
 逆に、評価が高くなっている項目もありますね。ちょっとお聞きしたいのは「加入者の禁煙に対する支援」は評価が高くなりましたけれども、これはどのような支援で効果が出てきたということでしょうか。
○森山船員保険部次長 ありがとうございます。
 こちらも先ほどお話しさせていただきましたけれども、100人以上プログラムの成功が出るということを目標にさせていただいておりまして、こちらは102人という形で達成をさせていただいているのと、ここはKPIにはないのですけれども、実際に禁煙に成功した方も67人いるということでかなりの成果を出したということで、こちらはそういう形で評価させていただいているところでございます。
○西村座長 プログラムの内容は特に変わらないけれどもということですか。同じプログラムの内容で。
○森山船員保険部次長 そうですね。内容自体は変わってはおりません。
○西村座長 修了者が増えたということですか。
○森山船員保険部次長 はい。
○西村座長 分かりました。
 ほかに御質問、御意見ございますでしょうか。
 では、伊藤構成員、お願いします。
○伊藤構成員 今の特定保健指導の実施率がKPIを達成していないということに関してなのですけれども、事業報告書の56ページにそれが出ていて、この間、3か年度が出ているのですが、ずっと被保険者の特定保健指導の実施率は低下してきているということが分かりました。
 それで、特定健診の受診率は同じように、この5年度から7年度にかけて下がっているのか、上がっているのかと、保健指導が単年度で下がっただけではなくて少なくとも3か年ずっと下がっているという辺りについて、説明をもらえますでしょうか。
○西村座長 特定保健指導の42ページのところでよろしいですか。そこの実施状況に関する内容についてですが、説明をよろしくお願いいたします。
○森山船員保険部次長 ありがとうございます。
 特定健診の実施率ですけれども、こちらは事業報告書の56ページにありますとおり、健診のほうでは受診件数自体は上がっている状況にはございます。
 ただ、KPIの数字的には足りなかったということはございますけれども、実際に健診率自体は上昇しているようなところでございます。
 それで、保健指導につきましては先ほども少しお話しをさせていただきましたけれども、船員手帳の健康証明書ですね。こちらの関係でデータが増えた形になりまして、手帳健診の健診機関で受けると、なかなか保健指導と一緒にできないというような状況がございます。
 そういったところで、こちら側の健康証明書のほうの健診率が上がると、逆につながらないところがありまして、特定保険指導実施率が落ちてしまうというところがございますので、ここは生活習慣病予防健診をやっていただくようにもう少し取組を進めていこうと思っているところでございます。
 以上でございます。
○西村座長 ありがとうございました。
 保健指導などはスマホを使いながら実施するということも出てきており、やりやすくなったという面も双方にとってあると思うところです。
 では、続いて、ほかに御質問、御意見はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、次に進みたいと思います。「組織・運営体制」について御質問、御意見などございましたらよろしくお願いいたします。
 森下構成員、お願いします。
○森下構成員 もうシステムのほうはよろしいですね。
○西村座長 はい、そうです。
○森下構成員 先ほど、さらっと御説明を流れるようにされてしまったので、個別に見るのが大変だったのですけれども、今、人事組織等でいろいろと御努力されているのはよく分かりました。それで、いろいろな形で進化しているなというようなことを理解したところでございます。
 ただ、システム関係につきましては、非常にここは予算を食っている部分なのかなとは思います。そこは今後のシステムの改修の予定とか、以前はもっともっとページをいっぱい割いて御説明があったかと思うのですが、今回25ページ以降、ほんの数ページで終わってしまっていまして、特段これから先の問題として協会けんぽさんとしてメインのけんぽアプリだけが今は主なテーマになってしまっているのかなと。
 それと、本来のシステム改修とかには実際どのくらいお金がかかっているのか、こちらの予算書を見れば分かるのかもしれませんけれども、もしその辺の御説明があればうれしいということと、けんぽアプリには最後に書いてありますが、将来的には協会けんぽのあらゆるサービスがアプリの中で完結する世界を目指すと、どこまで本当にやるのかということを最後にお伺いしたいと思います。
○西村座長 お願いします。25ページからの「システム整備」のところ中心で、それからけんぽアプリの将来構想についてお答えをお願いいたします。
○三浦システム部長 システム部長の三浦でございます。御質問ありがとうございます。
 まず今後のシステム対応ですが、今回、令和7年度のところで8年1月を目指した電子申請システムとか、けんぽアプリのリリースとか、そういったところを主体的にこれまで頑張ってきましたということを書かせていただいております。
 御質問にございました将来の計画につきましては、既に事業報告書では226ページにも記載がございますけれども、現在既に7年度の後半から次期保健事業システムの構想に着手している状況でございますし、また新たに私どもの内部のシステムですが、間接システムであるとか、そういったものを新しいものに刷新していって、より効率的な業務を行うということを目指した仕事を始めている状態でございます。
 また、既に世の中ではAIとか様々なものが活用されており、業務効率化が行われている状況でございますので、これらの研究も既に始め、今年度からは生成AI等を使った業務効率化のPoC、実証検証を行っていくという想定でございます。
 それから、先ほどのけんぽアプリにつきましてはまだバージョン0というものを本年1月にリリースしたばかりでございまして、委員の皆様からもお話がございましたけれども、まだ機能的にはバージョン0でございますので、これからバージョン1、バージョン2、バージョン3と、機能アップしていく想定でございます。
 その中で、最終的には我々の業務、加入者とつながってたくさんのやり取りを行っていく。現在ですと例えば電子申請、加入者からたくさんの申請をいただいておりますが、これが紙からデジタルに置き換わっていく。また、我々のほうからは健診の御案内等を事業所のほうに紙でお送りして、そして加入者がそれを理解されて御自身が健診を受けていただくようなスキームになっておりますが、これがけんぽアプリで加入者につながり、我々の健診の御案内が直接届けられていく。事業所からの御案内に加えて、加入者に直接届く案内もあり、そういったアプローチをしていくということも想定しております。
 最終的に全ての業務をけんぽアプリでつないでいきたいということなので、10年スキームくらいで今、考えておりまして、全体で全ての業務をそちらに置き換えていくという想定をしております。
 現在はまだバージョン1の開発にこれから着手というところでございまして、バージョン1では例えば健診の御案内であるとか、健診を受けた後の結果の確認などもけんぽアプリ上でできるようにしようとか、給付金を受ける場合でありましたら、その給付金の受取り額のシミュレーションができるとか、任意継続健康保険の保険料がどのくらいであるのかを自分で簡単に試算できる機能であるとか、そういったところからバージョン1で導入していきたいと考えてございます。
 併せまして、全体の費用のお話ですが、これは運営委員会のほうで毎年報告しておりますので詳しくはそちらのほうを御覧いただければと思いますが、協会加入者は4000万人おりますのでシステムの規模も大規模になってございます。ですので、我々のシステムを動かしていくためにたくさんの事業者のお手伝いをいただいていますので、一定の費用はかかっている状況でございますが、通常の保守、現在のシステムそのものを稼働させるためには毎年およそ300億程度かかっております。
 それから、新しいシステムを開発していったり、先ほどのこれからの開発に資する部分というのがそれの上に追加されてまいりますので、今の状態ですとおよそ400億円から500億円くらいが通常、毎年お示ししているところです。
 それで、令和7年度のところが一番ピークで、システムの刷新が全て重なったピークの状態でございまして、およそそれが680億円程度だったと記憶しておりますが、そのくらいの費用を要しているという状況でございます。
 以上でございます。
○西村座長 ありがとうございました。
 ほかに御質問、御意見ございますか。
 尾関構成員、お願いします。
○尾関構成員 今のシステムに絡んだ質問なのですけれども、大変な金額の設備投資を毎年されていらっしゃるということで、今のお話ですと、令和7年が680億という金額になっているのですが、これが必要な投資であればやっていく必要があると思っていますので、その効果をしっかり見極めて投資を行っていただきたいと思っております。令和7年の決算を拝見しますと、ほとんどシステム関係だと思うのですけれども、固定資産の除却損が73億円ほど計上されておりました。
 それで、たまたま制度改正が進んで除却するタイミングが令和7年に集中したのかどうか、その辺は分かりませんが、まず1点はこの73億円という除却損が発生した主な要因をお聞きしたいということと、あとは今後もシステムへの投資が行われるということですので、今後も同額程度、あるいはそれ以上の除却損がやむを得ず発生するのかどうか、その見込みをお聞きしたいと思っております。
 以上です。
○西村座長 では、システム開発について御説明をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
○赤間経理室長 経理室長の赤間と申します。
 7年度の除却損につきましては、協会としてシステム関係は全て5年で除却をしておりました。減価償却は5年で除却しておりましたけれども、早めにシステム刷新が行われたというところで今回の除却損が発生しました。
 ただ、今後につきましては、除却損については例えば3年後、4年後に大きいシステム刷新があるというようなことが分かるのであれば、そこにつきまして今後はそこを見直して除却損が極力出ないような形の経理処理を考えております。
 以上です。
○西村座長 よろしいでしょうか。
○尾関構成員 会計方針を拝見しましても、ソフトウェアの耐用年数というのは利用可能期間とありましたので、それが3年ならば3年、4年ならば4年でということで、必ずしも耐用年数を5年ということにこだわる必要はないと思っておりまして、その辺は実態を判断しながら耐用年数の見極めをしていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○西村座長 ありがとうございました。
 ほかに御質問、御意見はいかがですか。
 では、伊藤構成員、お願いします。
○伊藤構成員 ありがとうございます。
 そうしましたら、組織・運営のところで、最初に「人事・組織」のところで少しお聞きしたいと思います。
 「人事制度の適正な運用」から人員配置、人材育成、働き方改革と、さらっと全て「B」ですというお話で御説明がありましたけれども、私がちょっと現場のほうから聞こえてきたことからしますと、職員数が増えない中でかなり新たに業務量が増えているということで、まず非常に負担感が重くなって疲弊しているというような声もあるというようなことを聞きました。
 また、本部にかなり人を集中させているということがあるようで、地方のほうは確かにこの事業報告で見ても、支部当たりの職員数というのは非常に少ない人数でやられていて、この辺も非常に大変だということも聞こえてまいりました。
 そういう中で、地方採用がなかなかされなくて、大都市部の出身者というか、大学の出身者が採用されているというようなことで、あまり地元の事情に精通していないような職員が多くて、大変だそうです。
 去年までもずっと言っていますけれども、最近の労働者の求職事情というのは、やはり転勤に対する抵抗感というのがかなり強くあって、最近も民間調査はたくさんありますが、いずれも転勤に対する抵抗感は高いというようなことがそれぞれ出ています。協会けんぽは地方採用が少なくて全国転勤の考え方があるようで、6ページのところにも「全国規模の人事異動(249名)」と、去年までもこういうような形で書かれていましたけれども、全国に回すということをされて、それも人材育成の観点でやられているのかなと思いますが、職員の確保、そして人材育成という点を含めて、かなり多くの事業所で大変な思いをされているようなときに、協会けんぽのほうでどういう課題認識をお持ちなのか、課題がある状況にはないのか、その辺の認識をまた今年も教えていただきたいと思います。
 全て「B」ということで、特に問題なしみたいなふうにも感じられるので、もう少し解像度を高めていきたいと思いまして、その点を御説明いただきたいと思います。
○西村座長 職員の採用、確保について、どのような御認識、あるいは課題をどのように把握されているのか、よろしくお願いいたします。
○小西総務部長 総務部長の小西でございます。
 御質問いただいた職員の確保の部分なのですけれども、先生がおっしゃるとおり、全国的に特に若い人の確保は非常に採用市場が厳しくなっているということは我々も認識をしています。また、全国平均というか、転勤そのものに対する危機感といいますか、負担感というものが広がっているということは、我々も各種調査等から把握はしております。
 そういった中で、我々も職員確保というものは非常に課題であると感じておりまして、例えば採用につきましても様々な説明会ですとか、新規採用職員用のウェブページとか、そういったものを活用したり、大学訪問の機会を増やしたりしながら、職員を地方も含めて確保をきちんとしていくという努力は今まで以上に行っているところでございます。
 また、やはり職員の確保の上では待遇というところも必要になってくるかと思いますので、国家公務員よりも少し頑張って若い人の初任給を上げたりですとか、様々な働き方改革の取組、残業を減らすとか、休みを取りやすくするとか、あるいは女性の職員でも子育てをしながら管理職にも登用していくといったようなキャリアプランが描けるといった様々な複合的な取組を行っているところでございます。
 転勤につきましても、我々はやはり全国組織でございますので、ずっと同じ支部にいるというよりは、幾つかの様々な特性を有する支部に勤務いただくことで視野をしっかり広げて、全国組織としての職員にふさわしい知識、経験を身につけてほしいと思って転勤は行っておりますけれども、それでも今、育児、介護、様々な御事情を抱えている職員がおりますので、自分たちで言うのもあれなのですが、人事担当といたしましてもそういった部分については本当にきめ細やかにしっかり聴取、ヒアリング等を行いまして、なるべくそういった事情も配慮しながら転勤の制度との両立を図っているところでございまして、先生がおっしゃったような職員確保ですとか、地方の部分の採用ということについては我々も課題認識としては思っておりますけれども、先ほど申し上げたような各種努力を行っているところでありまして、幸いですが、去年、今年とも新採で言うと八十数名採用をしておりますし、または既卒のほうも二十数名の採用を行っておりますので、そういった努力は一定程度、成果を生んでいるのかなと考えているところでございます。
 私からの説明は以上です。
○西村座長 ありがとうございました。
 では、続いてお願いします。
○伊藤構成員 ありがとうございます。
 巷間言われている雇用の情勢と同じようなことがやはり課題があって、その中でかなり採用、人事、育成といった面で努力されているということだと感じました。
 この事業報告書の7ページに、基盤的保険者機能と戦略的保険者機能を支える力の源泉となるのは「人」であると明確に書かれていらっしゃいますので、そういった意味でもこういった職員の状況というのは非常に重要だという認識はされているんだと思います。そういう意味では事業計画を今後立てる中では、その重要性ということを埋め込んだ形でまた考えられることが重要なのではないかと考えました。
 追加ですみませんが、もう一つお聞きしたいことがありまして、事務処理誤りのところなのですけれども、今回見ましたら件数が7年度から事業報告書に書かれたのですね。去年まではなかったと思います。これを見ますと、協会起因のほうが100件近く増えていて、協会外起因のほうが半分くらい減っているというようなことになっていますね。
 確かに私もホームページの支部の情報公開というところで見て、どんな問題が起きているのかというのを見てみましたら、健診機関側で健診情報を違う人に送ってしまったとかというパターンがすごく多いですし、あとは健診データの誤登録とか、そういった健診機関側のミスというものも結構多いのだろうとは思ったので、その半減というのはそういうところかなと想像はするのですけれども、協会外でどういうものが減って、協会内のほうはどんなものが増えてしまったのかというところをちょっと教えてください。
○西村座長 事務処理誤りのところですね。御説明をお願いいたします。
○藤木内部統制室長 内部統制室長の藤木です。よろしくお願いします。
 まず、協会起因の分につきまして増えているということでございますが、これは要因といたしまして大きく2つございます。
 1つ目はやはり業務量増ということで、給付金の処理等々が増えていて、それに比例した分です。
 2つ目は、令和7年度に内部統制の体制を強化いたしまして、内部統制室を総務部から独立させ、支部に対して事務処理誤りについて確実に報告するよう指示をしたことから、その分が増加したと考えられます。
 それと、協会外の起因の部分でございますが、これは大きく減ったわけではなくて、令和6年度(2024年度)から増えたということでございます。これは、当初、健診実施機関の報告データに誤りが判明いたしまして、保健部で協会の支部全体に再調査の指示を行った結果、様々な誤りが判明したというものでございます。
 これらから、令和7年度につきましては、元に戻ったというようなイメージで考えていただければと思います。
 以上です。
○西村座長 よろしいですか。
○伊藤構成員 これで最後にしますが、ありがとうございます。
 よく分かりました。協会外のほうは24年度が特に多かったと、指示をしたということですね。分かりました。
 それから、協会起因のほうなのですけれども、業務量が増えているというところも一つの要因だということを教えていただきました。先ほど、前のほうで言いました職員のところで、業務量が増えて疲弊しているという話も聞こえてきていたので、それとのリンクを危惧します。
 やはりミスというか、誤りというのはあってはよくないことですし、そういうことが起きると業務量が逆に増えたりということもあると思います。基盤的の業務処理体制の強化のところで多能化を進めると出ていましたけれども、いろいろなことを一人でやるということも求められているのかもしれませんが、業務量について実情を十分に把握して減少させるというところに具体的に結果を出すような形で取り組まれることが重要だと思います。
 以上です。
○西村座長 ありがとうございました。
 ほかに御質問、御意見はございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、「組織・運営体制」について御質問、御意見がなければ、本日の議論はここまでとしたいと思います。ありがとうございました。
 では、今後のスケジュールについて、事務局のほうから説明をお願いいたします。
○片谷室長 事務局でございます。
 御審議いただきましてありがとうございました。今後のスケジュールでございますけれども、今回の質疑や議論を踏まえまして、事務局において速やかに評価案を作成いたします。その事務局の評価案につきまして、構成員の皆様方に御提示いたしまして、改めて御意見等を頂戴いたします。いただいた御意見、つまりどういった御意見がほかの構成員の皆様方からその時点で出されたのかということにつきましては分かるようにして構成員の皆様方に御提示いたします。
 そのうえで、御意見等を十分踏まえまして、最終的な評価案を取りまとめてまいりますので、引き続き御協力のほどよろしくお願い申し上げます。
○西村座長 どうもありがとうございました。
 今年度の検討会でも、質疑応答をしっかりさせていただけたと思います。今年度の検討会はこれで終了となりますけれども、最後に構成員の先生方から一言ずついただきたいと思います。
 いつもアイウエオ順にお願いしており、まず伊藤構成員からお願いいたします。
○伊藤構成員 伊藤です。
 協会けんぽの重要性というのは、私も理解しているつもりであります。被用者保険の中のセーフティーネットということで極めて重要な役割があると思っておりますので、そういう中でいかに安定的に、また効率ということもその中には考える必要もあろうと思います。
 ただ、一番あっていけないのはやはり不正とか、そういったことがあってはいけない。こういう保険者として一番やらないといけない部分を協会けんぽの皆さんはやられているとは思うのですけれども、最初に言いましたが、保険料を徴収するということをやらない珍しい保険者ということで、その部分がないから、それ以外の部分にリソースを割けるということにもなるわけで、そこは被保険者、加入者、事業主、医療機関との接点というところを、保険料の部分では接点がないところをほかの部分で十分そこの接点を大切にしていかれることを期待しております。
 今日、例の不正事案の話がありましたけれども、ああいったものも保険料徴収をやっていると、こんなことを許していいのかというようなことで、お金を払っている人から厳しいことを言われるというのは通常はあることだと思いますが、今日の話でもそこは役割分担で違うところがやっているという話になっていましたので、協会けんぽがちゃんと被保険者、加入者、事業主、医療機関の方を向いている機関だ、保険者だというところをぜひ見せていただきたいと思っております。
 以上、ありがとうございました。
○西村座長 ありがとうございました。
 では、続いて尾関構成員、お願いいたします。
○尾関構成員 尾関です。今日はどうもありがとうございました。
 財政の健全化というのは非常に重要なテーマだと思っていまして、令和7年度の健康保険勘定の業績を拝見しますと、やはり保険給付費が予算に比べて2%程度、実績が上ぶれしておりまして、前年の令和6年度も同様の傾向にありましたので、この保険給付費の予算設定というのはいかに難しいかということがよく分かると思っています。
 今後、高齢者医療費の増加や高額医療費の増加などによって医療費がますます増加するということも想定されますので、なお一層、保険給付費の予算設定が難しい時代に入ってくると思っておりますけれども、それでもやはり財政健全化は進めていく必要があります。
 そのなかで、令和8年に平均保険料率を下げることができたというのは非常によかったと思っております。今後につきましても平均保険料率は現行水準程度の維持を図っていくということは引き続き重要な施策ですし、それに加えて会議の中で話をさせていただきましたけれども、現行の支部単位での保険料率の格差の可能な範囲での是正や、あるいは今後優先度の高いテーマを重点的に実施していくことによって財政健全化を図っていく必要があると思っております。
 現状、従業員数は一定水準で推移しておりますけれども、ここ数年、事業者数が毎年のように増加している状況ですので、限られたリソースで、より多くの事業者と接していくことになり、従業員の皆様のより一層のスキルアップを図るということ、業務の効率化、標準化を図るということ、そしてシステム化、DX化がより一層必要になってくる時代に入っていくと思っております。
 今後も、社会保障制度の持続可能性の観点から、協会けんぽの健全な財政運営や、加入者の健康維持による医療費抑制といった医療保険事業のインフラ整備を担うべく、皆様の引き続きの御尽力をいただけたらと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○西村座長 尾関構成員、ありがとうございました。
 では、古井構成員、お願いいたします。
○古井構成員 ありがとうございました。
 今年度は事前にレクチャーをしていただきまして、本当に2時間以上丁寧に御説明をいただいてよく理解が深まりましたし、また、当日に私からも20個くらいコメントさせていただいたことに今日は付け加えることはないのですけれども、全体的に3つだけ、最後にコメントをさせていただきます。
 協会けんぽさんはやはりアセットがとても膨大なものがありまして、これをより活用していく視点もとても大事ではないかと思います。
 毎年、本当に丁寧に着実に、特に基盤の保険者機能というものの積み上げをされているのですけれども、既にある、例えば先ほど先生方からもあった職員、人的資本というもの、あとは協会けんぽならではの多くの健診機関、医療機関とのお付き合いが人間ドックでもありますし、それからまた事業主のほう、事業所のほうに目を向けると健康保険委員というのは55%のカバー率があるというのは本当にすごい数字ではないかと思っています。
 人に関しても、労務管理はもちろん大事ですし、それから戦略的保険者機能に関しても統計的な分析だけではなく、実際の保険運営とか、あるいはデータヘルスに活用できる視点に絞ってやられたほうがいいかなとか、今あるアセットをなるべく効率的に使うということをさらに進めていくと、本当にこれから着実に機能が向上するのではないかということが1つです。
 それから、この業績評価自体に関しても十数年、20年近くになってきまして、随分ノウハウが積み上げられたと思っています。事前レクで申し上げましたけれども、やはり社会環境が変わったり、協会さんが実際に現実的に取組の進んだものに関しては、無理に以前の評価手法やKPI、目標値を設定し過ぎているところがあるのではないかと思いまして、現場の支部の皆さんの毎年1年間の取組がもうちょっと見える化できるように、協会さんとして評価手法を変えるとか、あるいは安易に目標値を下げるというのは難しいと思いますけれども、そういった改善はぜひやったほうがいいというふうに私は強く思っているというのはこの間、申し上げたとおりです。それに対して回答が事前レク表にはなかったので、ちょっと難しいのかなと認識しています。
 最後に3点目は、取組をやった効果というものをぜひ見える化されるといいなと思っています。今までは、どちらかというと守りのことが多かった。つまり、厚労省とか我々から言われて、これはどうなんだ、ということで、ちょっと防戦的なこともあったかと思うのですけれども、例えば健康投資というのは大企業では当たり前ですが、中小企業では普通、健康投資はなかなか優先度が高くない。その中で、健康宣言をした事業所が実際どんなふうに社員の方が動いて、変わって、よい企業経営になったか。
 我々は今、関東の4都県の支部と共同研究を始めさせていただいて、各企業の経営データも活用して分析すると、健康宣言をしている事業所のほうがいろいろな経営指標がいいということが徐々に分かってきています。
 健康をベースにはしながらも、最終的には企業の持続可能性、それによって保険料も支払ってもらえるわけなので、そういったことをしっかりと検証して見える化をしていく。これは1か月、2か月ではできませんので、1年から2年かけてやる覚悟をしていく。
 実際に支部でそういうことをやり始めているところもありますので、そういうことを参考にされて、最初は支部単位でいいと思うのですけれども、全国の実績というものをどういうふうに検証して見える化できるかを考えていかれる時期なのではないかと思っています。
 私からは以上です。
○西村座長 ありがとうございました。
 それでは、森下構成員、お願いいたします。
○森下構成員 今回もいろいろと皆様の御意見を聞かせていただいて、私自身も大変参考になりました。ありがとうございました。
 協会けんぽさんの大切さというのは、ここ何年も評価委員をやらせていただいてよく理解しているつもりでおります。
 ただ、やはり仕事のために仕事をするのではなくて、今、日本のすばらしい医療制度、4000万人の方々が加入して支えている制度、それを担っている協会ということで、今後もぜひ頑張っていただきたいというのはひとつお願いをしたい点でございます。
 特に我々のような中小、小規模事業者にとっては社員の健康というのは正直言ってほかに代え難い財産であります。この財産を守るために、いろいろな形で協会けんぽが今サービスを行っていただいていまして、ホームページの更新や、今度の新しい協会のアプリの提供、これはまだ先は見えていませんけれども、これと我々事業主と従業員の方がどのように相関関係をつくっていくのか。なるべく早めにそういう広報を事業者も含め、または社員の方にもお知らせをしていただきたい。
 そうすると、受ける側もこのアプリを活用して今後どのように我々は自分の健康づくりをしていったらいいのかというイメージが湧くかと思いますが、まだそこでお知らせになっていないような気がしております。
 私もアプリを見させていただいていますけれども、まだまだ従業員の方というか、加入者と、それから協会側とのコミュニケーションを取るだけのもので、そこに事業主もどうやって介在したらいいのか、そこもまだ見えない状況です。そういうものもちょっと参考に、意見として聞いていただいたらいいのかなと思っています。
 それと、今までずっと評価委員としてやってきましたけれども、先ほどからお話が出ていますように、すごい改善がされていて、私が評価の委員になった頃に比べると、もうこの点についてはあまり重点を置かなくてもいいのかなと、もっと違う点でいろいろと項目を定めて、そちらに注力することも必要かなというようなことも幾つかあると思います。今後、ポイントを絞って少し評価の仕方を変えるのも考え方ではないかと思ったところでございます。
 いずれにしろ、皆様の貴重な御意見を聞きながら、この会に参加できたことを大変光栄に思っております。
 本当にありがとうございました。
○西村座長 森下構成員、ありがとうございました。
 では、最後に私から一言、御挨拶させていただきたいと思います。
 今年度も制度を運営された成果を見せていただきながら、評価検討会でいろいろな議論を交わすことで、さらに取り組まれた内容をよく理解させていただけたと思っております。
 ここまで制度を築かれ、相当安定していますし、そして積極的な取組も進められており、将来にわたってこうした運営がしっかり続いていくということを期待しております。
 そして、仕事と家庭の両立というところは、女性の立場から重要な点です。共働きの世帯が増えておりますので、どのように両立するかということがそれぞれ各世帯で重要な課題になっていると思います。
 先ほど転勤というお話も出ており、夫と妻で勤務地とか転勤ということが起こってくるというのも企業に勤めていればあるわけです。そういうことを家庭の中だけで解決するということはなかなか難しい問題ですので、企業も関わりながら家庭と仕事の両立ができるような体制というのでしょうか、視点も持って頂き、そうした内容がこの成果の業績評価のシートなどにも反映されることも必要であると思います。
 それから、システムについて、今年度、7年度の業績ではまだAIの活用というのは出てこないとおっしゃっていましたが、今年度、令和8年度からAI活用が開始されたということですので、AIがシステムの中でどのように活用されて、どのくらい変わっていくのか想像がつかないところですけれども、今後、大きく変化が起こってくる可能性もあるのではないかと思います。
 そうした新しいテクノロジーを利用した形で業務が進むというような将来になるかと思いますので、そのような点も業績評価に、KPIの設定などにも反映するようにしてほしい、また事業の特徴的な取組、特に進めている取組も見えるように設定していただき、業績評価を通じて事業全体の内容を外部に向かって発信し、見えるようにしていけたらと思っております。今年もいろいろ多くの御質問、御意見を先生方に出していただきましてありがとうございました。
 私からは以上でございます。今年度もありがとうございました。
 では、これで今年度の業績評価検討会を終了といたします。皆様、どうもお疲れさまでございました。ありがとうございました。
 協会けんぽの方々も、ありがとうございました。