第215回社会保障審議会医療保険部会 議事録

日時

令和8年9月11日(金)10:00~12:00

場所

航空会館 7階大ホール
港区新橋1-18-1

議題

  1. OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について
  2. 医療保険制度改革について

議事録


○若林課長 定刻になりましたので、ただいまより、第215回「医療保険部会」を開催いたします。
 委員の皆様におかれましては、御多忙の折、御出席いただきありがとうございます。
 まず、本日の委員の出欠状況について申し上げます。本日は内堀委員、田島委員、原委員、横本委員より御欠席の御連絡をいただいております。また、林委員、前葉委員より途中からの御出席との御連絡をいただいております。
 本日の会議は、傍聴希望者向けにユーチューブにおいてライブ配信を行っております。
 なお、会議冒頭のカメラの頭撮りはここまでとさせていただきます。カメラの方は御退出をお願いいたします。
(報道関係者退室)
○若林課長 それでは、以降の議事運営は岩村部会長にお願いいたします。
○岩村部会長 皆様、おはようございます。
 議題に入る前に、欠席される委員の代わりに御出席なさる方々についてお諮りいたします。
 内堀委員の代理といたしまして長塚仁一参考人、原委員の代理といたしまして池田俊明参考人、横本委員の代理といたしまして間利子晃一参考人、3名の方の出席につきまして御承認いただけますでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○岩村部会長 ありがとうございます。
 それでは、議事に入りたいと思います。お手元の議事次第を御覧いただきたいと思います。今日の議題は「OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について」、「医療保険制度改革について」でございます。
 それでは、1番目の議題「OTC類似薬の保険給付の見直しの実施について」から始めさせていただきます。
 事務局から資料の説明をお願いいたします。
○西嶋課長 医療課長でございます。
 それでは、資料1に沿って御説明をいたしたいと思います。
 2ページ目から4ページ目まで、前回、患者団体2団体からのヒアリング及び議論をし、委員の皆様からいただいた主な御意見について事務局のほうで整理させていただいているものです。
 2ページ目は日本アレルギー友の会、ささえあい医療人権センターCOMLの御意見をそれぞれまとめたものです。
 3ページ目には円滑な実施、低所得者への配慮について、そして、本日議題にさせていただきます3点、長期使用・プロアクティブ療法・指定難病患者の議論の進め方について、事務局から提示した論点に沿って進めることに賛成という御意見をいただきました。
 4ページ目は、制度導入後の検証等について、その必要性について御意見を賜ったところです。
 5ページ目以降に本日の1つ目のテーマ、実施に向けた論点について整理をさせていただいています。
 6ページ目、前回の部会でお示ししました青字になっています①から③の3つの観点について本日御議論いただきたいと思いまして、事務局で資料を御用意しております。
 7ページ目、まず論点の1つ目でありますが、「1年という単位の中で、医師が年間を通じた症状の持続と治療の継続性を確認し、当該対象医薬品の長期使用等が医療上必要である場合」の具体的な取扱いについて、事務局で整理しています。
 ○の2つ目の後半を見ていただければと思いますが、この年間おおむね50週という考え方、客観的な目安というものはこれまで御説明させていただいているように維持しつつも、50週分の処方実績を一律に求めるものではなく、少なくとも6か月程度の使用実績と、その後も年間を通じた使用が必要であるとの医師の医学的な判断を組み合わせて確認するという取扱いとして明確化することとしてはどうかということでお示ししています。
 具体的な方法につきましては、医師が過去の処方歴を網羅的に確認することを求めるものではなく、診断情報提供書、薬剤情報、お薬手帳、オンライン資格確認による薬剤情報と診療時に患者が示す把握可能な情報を活用して、過去の診療経過又は処方歴を確認することで足りるということで明確化してはどうかということを論点として今日お示ししています。
 次の8ページ目ですが、論点の2つ目でございます。ステロイド外用薬のプロアクティブ療法の整理についてです。これにつきましては、別途の負担の対象外とすべきだという御意見をいただいております。
 アトピー性皮膚炎の診療ガイドラインにおきましては、プロアクティブ療法はガイドラインにおける急性期以降の有効性があると位置づけられてございます。再燃予防のため計画的・継続的に行われる治療であることから、アトピー性皮膚炎に対して、プロアクティブ療法として通年にわたり定期的にステロイド外用薬を使用している場合は、別途の負担の対象外としてはどうかということでお示ししています。
 9ページ目にそのガイドラインの概要、そして、医師調査、患者調査につきましてまとめたものを御参考につけています。
 10ページにガイドラインの具体的な記載、エビデンスレベルAとして推奨されているもの、そして、11ページにはこの患者調査の具体、医師アンケート等につきましてお示ししています。
 12ページ目、論点の3つ目、指定難病患者等を客観的に確認できる方法です。これまで指定難病受給者証あるいは登録者証を確認できた場合に別途負担の対象外ということでお示ししているところですが、他方で、難病法に基づく登録者証は近年開始された制度ということで、現時点において登録者証をお持ちでない患者さんがいらっしゃるということで、その場合には申請を行う場合には発行までに一定の期間を要するという現状がございます。
 そういったことを踏まえまして、難病患者さんであることを受給者証あるいは登録者証によって確認することは基本としつつも、令和9年度末までの時限措置として、こういったものをお持ちでない場合には代替方法で確認することとしてはどうかということをお示ししています。
 具体的には○の4つ目に書いておりますけれども、一般的に登録者証の申請に際して、まだ登録者証自体は手元には届いていないけれども、自治体が確認書類として用いるものということで、診断基準は満たすけれども重症度基準を満たさないこと等を理由とする不認定通知書あるいは臨床調査個人票(写しを含む)も代替確認として時限措置として認めることとしてはどうかということでお示ししているものです。
 13ページは登録者証の発行の事務のイメージをお示ししておりまして、一定程度時間がかかるということや、登録者証がどのように活用されているかということをお示ししています。
 14ページは本日3つ目の論点でありますが、制度の円滑な実施についてということであります。
 15ページ、電子カルテを使用する医療機関におきましては、厚労省において対象医薬品に係る薬剤コード、医療用医薬品とOTC医薬品の効能・効果が対応しない傷病名の一覧、レセプトに記載する別途の負担を求めない理由の標準例等の電子カルテ及びレセプトコンピューターのベンダー等への改修に資する情報を国がきちんと公表し、それをきちんとそのシステムにベンダー各社が反映できるような環境を整えることとしてはどうかということをお示ししています。
 また、まだ紙カルテの医療機関もございますので、そういった場合には、状況に合わせて、○の2つ目、処方する医薬品が対象成分に該当し、効能・効果と対応するのか、患者又は療養が別途の負担を求めない要件該当するかどうかを順に各医療機関で確認できる簡易なチェックシートを厚労省のほうで作成し、こういったチェックシートあるいは一覧表等を用いて医療機関で診察室や受付等に備えることができる形式ということで、紙カルテの医療機関であっても混乱がないような準備をきちんと厚労省のほうでもやりたいと思っています。
 いずれにいたしましても、共通の課題の○の2つ目に記載していますが、全国共通のQ&A、具体的な事例、処方箋及びレセプトへの記載方法、患者説明用資料等も厚労省のほうで順次作成するということとしたいと思っています。
 16ページ、医療現場における円滑な制度に向けた対応(案)ということで、度々委員からも、具体的な事例、判断の考え方を可能な限り明確化すべきだという御指摘をいただいております。それによって医師又は医療機関による判断のばらつきを抑えるということで、患者さんの混乱を招かないようにするということが重要であろうと思っており、ここではがん治療中の考え方の例ということでお示ししておりますけれども、今後、こういった形でなるべく具体的に例も含めながら我々のほうでも提示していきたいと思っています。
 最後、17ページは御参考までですけれども、これまで公費負担医療について御説明しておりましたので、具体的にどういうものがあるかということで資料で改めて御説明させていただいております。
 事務局からは以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
 それでは、御意見あるいは御質問等ありましたら、挙手でお知らせいただきたいと思いますが、オンラインで御参加の委員におかれましては挙手ボタンをお使いいただくようにお願いいたします。
 それでは、天野専門委員、そして、山口専門委員の順番でお願いいたします。
○天野専門委員 御説明ありがとうございました。
 私からは2点確認というか質問をさせていただければと考えております。
 まず1点目、対象医薬品の長期使用の論点についてです。こちらは私たち全国がん患者団体連合会からの意見を一定程度反映いただいていることに改めて感謝を申し上げます。
 その上で、今、事務局からも御説明いただいたところではございますが、改めて念のための確認をさせていただきたいと存じます。現時点では50週分の処方実績を一律に求めるのではなく、少なくとも6か月程度の使用実績とその後も年間を通じた使用が必要との医師の医学的判断を組み合わせて確認する取扱いとしてはどうかという整理をしていただいているところですが、私たちがんの患者団体だけではなく、難病その他の疾病の団体の患者さんにおいても、いわゆる周期的、反復的、あるいは間欠的という言い方もしますが、症状が増悪したり、あるいは軽快、寛解したりというのを繰り返される方がいらっしゃいますので、そういった方の処方についてはどのような取扱いなのかということについて、改めて厚労省からお考えをお示しいただければというのが1点目になります。
 2点目が、例えばがん治療の術後あるいは治療後の論点についての質問です。前々回にこちらの部会でもお示ししましたように、例えば乳がんを例にとりますと、外科手術後には例えば疼痛であるとか皮膚炎、あるいは手術の周術期の麻酔、オピオイドに伴う便秘であるとか、そういったものが治療終了後に数か月程度継続する場合もあります。また、薬物療法につきましても、例えば関節痛や筋肉痛あるいは末梢神経障害等の症状が薬物療法治療終了後に数か月にわたって継続する場合があるかと思います。このような場合については現時点ではどのような取扱いになっているか、厚生労働省からお考えをお聞かせいただければと思います。
 私からは以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
 2点御質問ですので、事務局からお願いいたします。
○長江室長 事務局でございます。
 御質問について、それぞれお答えさせていただきます。
 まず、がんの治療に関しましては、先ほど委員が述べられましたように、がん治療中の一環であれば今回は負担の対象外とお示しいたしました。1点目の御質問で長期の使用の要件になりますが、例えばがん治療後で、繰り返しになりますが、今日お示しさせていただきましたように、まず6か月、医薬品使用の実績を確認していただきまして、その後は医師の判断で50週(1年)を通して継続が必要かどうかを確認します。その際に、6か月間というのは目安として求めていきます。ご指摘の間欠的について、1か月だけ使用されて、その後しばらく使用されていない、再度使用ということでありますと6か月使っているというわけではなくて、結局、医師が1年間通じて使うということが目安で分かるものの実績という考え方になりますので、今回では別途負担の対象になるという考え方になります。
 2点目、がん治療後の様々なケース、1回目のときに乳がんの資料で頂いたもの、術後に疼痛が出て、ケロイドなどが出てヘパリンを使うなど、いろいろなケースを挙げられたかと思います。それに関しても、例えば湿布ですと、今回挙げさせてもらっている例でいきますと、重症で客観的に分かるKL分類grade4の変形性膝関節症でなっている場合、例えば保湿剤は、小児がんの治療後の慢性のGVHDで免疫抑制剤とか全身療法を使っている場合で保湿剤とかを通年で使っている事例は、令和10年度までの経過措置で別途負担の対象外というところで、個々のケースで判断させていただくことになるかと考えています。
 あともう一点、例えば小児がん術後の便秘症で下剤を既に6か月処方されており、医者の判断で通年使用すると確認した場合は負担の対象外になるケースがあると認識しています。
○天野専門委員 ありがとうございました。今後、Q&Aも出されるとのことですので、その辺りでもまた改めて明確にしていただければと思います。
○岩村部会長 それでは、山口専門委員、どうぞ。
○山口専門委員 ありがとうございます。山口でございます。
 まず、6ページ、7ページの長期使用のことですけれども、この50週という数字は普通はあまり使わない数字だと思うのです。50週というとほとんど1年だと思います。それが50週という具体的な数字が出たことによって、確認が必要ではないかというような御意見がいっぱい出てきたのではないかなと思います。ですので、今回おおむね50週ということを客観的な目安にして、確認は半年、6か月ということですので、この50週という使い方をせずに、おおむね1年と使ったほうが理解が得られるのではないかと思いました。
 そしてもう一つ、円滑な運用のところですけれども、現在、院外処方が全国平均で85%を超えてきているということからしますと、多くの方が処方箋で薬を処方されていると思います。負担が発生するかどうかということは医師が判断するということですけれども、医師の説明の段階では複雑過ぎて、患者は何のことを言われているか分からなくて、薬局の支払いの段階で負担が重くなったことに気づく。これはどういうことですかということで、ようやくそこで疑問を抱くという方が増えるのではないかと懸念します。
 そうしたときに、15ページに処方箋のところでも工夫すると書いてございますけれども、薬剤師は医師がどういう判断によってこの人を負担する患者と判断したのかは通常は分からないと思うのです。だとすると、どのような判断でこの人は負担が発生すると判断したのかというところを処方箋を介して分かるようにすることが一番早道かなと思っておりまして、ここの薬局での混乱というのを避けるということは非常に重要ではないかと思っております。
 そこで、処方箋と書いてあるのですが、具体的にどのような工夫をされる予定なのかを具体的にお聞かせいただきたいと思います。
 以上です。
○岩村部会長 それでは、事務局のほうでお願いいたします。
○長江室長 事務局でございます。
 今の御指摘に関しましては、薬局に行ったときに処方箋でどう確認するかということになりますが、こちらは本日の資料には挙げておりませんでしたが、先日の中医協のほうでお示ししておりまして、処方箋の様式を今回改定させてもらうことにしております。今までは長期収載品に関する欄で、医療上必要な欄と患者希望の欄がございましたが、そこに一部保険外療養の欄を1つ新しく加えさせていただきます。その中には、長期収載品ですとチェックとか×になっていたのですが、今回は対象、対象外のパターンがありますので、その一覧のところに対象の場合は○、対象外の場合は×と記載することをお願いすることとしたいなと思っています。それに伴って各医療機関とか薬局のレセコンは改修が伴うのですが、分かりやすさの観点から、御負担はかかりますが、そういう形に改修を考えております。
○岩村部会長 よろしいでしょうか。
○山口専門委員 医療機関への説明ということは幾つも書いてあるのですけれども、ぜひ薬局にも分かりやすく説明できるような資料を提供していただきたいと思います。
○岩村部会長 ありがとうございます。
 それでは、武川専門委員、どうぞ。
○武川専門委員 武川でございます。よろしくお願いいたします。
 丁寧な御説明ありがとうございました。
 私からは、アトピー性皮膚炎の外用薬の扱いにつきまして、先般からいろいろと御議論いただきまして、ステロイド外用薬のプロアクティブ療法に関して、長期使用などの例外としての整理をいただき本日の議論に臨めたことは非常に感謝しております。
 本日お話を伺った中で、確認をしたいことがございます。
 まず、プロアクティブ療法で用いられるステロイド外用薬は常用であり、追加負担の対象外と整理されました。本資料は制度施行時にこの整理が限定解釈とならないよう、条文解釈、運用通知、Q&A作成に向けて確認すべき事項を整理していただきたいと考えております。
 制度解釈の確認事項として5点ございます。
 1点目、プロアクティブ療法の判断基準について、まず、診療ガイドラインに基づく計画的な間欠使用、医師の診断名、治療方針をもって判断する理解でよろしいでしょうか。また、診療科別(皮膚科以外)による扱いの差異は設けない理解でよろしいでしょうか。
 2点目、医師の処方意図と「常用」扱いについて、医師がプロアクティブ療法を前提として処方した場合、常用として追加負担の対象外として理解してよいでしょうか。また、「頓用」処方を除き、プロアクティブ療法前提の処方は全て常用扱いと整理される理解でよろしいでしょうか。
 3点目、中間取りまとめの長期使用の定義との整合性でございます。アトピー性皮膚炎は「慢性または反復性の疾患」に該当する前提でよろしいでしょうか。また、プロアクティブ療法(間欠的使用)は「継続的または反復的な使用」に明確に含まれる理解でよろしいでしょうか。
 4点目、ランク変更時の扱いについて、ランク変更があっても、医師が長期使用(プロアクティブ療法の継続)を想定して処方した場合、変更後の薬剤も常用として追加負担の対象外と理解してよろしいでしょうか。また、薬剤の種類、量の変更の有無で「長期使用」を判断しない整理でよろしいでしょうか。
 5点目、外用薬の「常用」判断方法について、外用薬は量、頻度のみでは外形的判断が困難であるため、医師の診断・治療方針、処方意図をもって判断する整理でよろしいでしょうか。また、医療機関・薬局で量、頻度のみで判断する整理は採用しない理解でよろしいでしょうか。
 あと、こういった難治・重症例の場合に経済的負担、精神的負担というものがございますので、やはり医師の治療というものが基本であるということを確認したいということです。
 以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
 大きく5点だったと思いますが、事務局のほうでよろしくお願いいたします。
○長江室長 事務局でございます。
 細かい点がございましたので、もし抜け落ちていたらまた後日ご説明させていただきたいと思いますが、今、把握した限りでお答えさせていただきます。
 まず、皮膚科以外の違いということでございますが、今回は全ての医師に診療科や、この診療科だからという基準はプロアクティブ療法に限らず設けないことになりますので、内科でも同じ扱いになります。
 医師がプロアクティブ療法として判断することはもちろん必要になりますし、今回通年の要件になりますので、6か月程度使用していただいていて、その後、医師が通年でプロアクティブ療法を行うと判断すれば別途負担の対象外になります。
 頓用使用の場合、診療ガイドライン上はリアクティブ療法になります。症状が出たときに塗るというのは、ガイドラインを見るとプロアクティブ療法と別の療法となりますので、別途負担の対象になると思っています。
 あと、アトピー性皮膚炎自体は反復し再燃する病気なので、慢性の疾患になると我々も考えています。
 ランク変更時の取扱いにつきましても、アトピー性皮膚炎の診療ガイドラインにおいて、ランクの変更をするということが基本的なアトピー性皮膚炎の治療に書いてあり、プロアクティブ療法の一環で当然ランクを下げていくということがありますので、そこも使用実績の中で含めていくということは考えてよいかと思っております。
 あと、最後のところで、基本的に今回の制度になりますが、この方が別途の負担の対象か対象外になるかというのは、前に実務のフローでお示ししましたが、最後は医療機関の医者の確認をもってレセプト等に理由を記載してもらいますので、そこで対象、対象外が決まるとなっておりますので、薬局のみで判断する形にはなっておりません。長期収載品の場合は患者の希望という場合がございますが、今回は患者の希望ではなく、国の一律の基準に従ってやっていきますので、薬局のみで判断することはないという形になっています。
 以上です。
○武川委員 御丁寧な説明をありがとうございました。
 アトピー皮膚炎患者につきましては、症状が長期にわたり十分な改善が得られない場合が多く、複数の医療機関を受診する、いわゆるドクターショッピングが生じやすい傾向がございます。その際、新たに専門医を受診した場合に当該医師がプロアクティブ療法の適否をどのように判断されるのか、また、その判断が制度上どのように取り扱われるのかについて、患者側として懸念しております。こうした受診行動の実態を踏まえ、専門医受診時における判断のあり方についても今後の制度設計の中でご検討いただければと存じます。
 以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
 それでは、オンラインの方が大分手を挙げていらっしゃいますので、一旦オンラインのほうに移りたいと思います。
 大黒専門委員がお手を挙げていらっしゃいますので、大黒専門委員、どうぞ。
○大黒専門委員 ありがとうございます。日本難病・疾病団体協議会の代表の大黒です。
 資料の6ページに示された「実施に向けた論点について」を中心に意見を述べさせていただきます。
 日本難病・疾病団体協議会は、難病や小児慢性疾患のほかに長期慢性疾患等の疾患団体を含む全国的な連合体です。その中には、障害者などの地方単独の公費負担医療の対象者が多く含まれています。その場合、使用薬剤に対する長期使用の確認が重要になってきますが、7ページにお示しいただいたように、長期継続、治療歴の確認は柔軟に行っていただいて、医療上長期に必要ありと医師が認めた場合については、OTC医薬品に流れないように長期使用の配慮の仕組みについてもしっかり周知していただきたいと思います。
 また、12ページの指定難病患者等を客観的に確認できる方法についてですが、代替確認に用いる客観的書類として示された不認定通知書や臨床調査個人票は必ずしも手元に残す書類ではありませんし、登録者証についても現状では非常に所持者が少ないため、確認書類についてもしっかり周知いただいて、患者の不利益にならないようにお願いいたします。
 また、これまでの繰り返しになりますが、資料の6ページに示されているように、医師または医療機関による判断のばらつきを抑え、患者にとって納得感が得られるようにすることについては非常に重要な課題です。今回の改革を機に、指定難病に付随して発生する傷病とみなされる範囲については、各関係部署とも協議いただいて、医療費助成についても患者にとって納得感が得られる制度に見直していただければと思います。
 また、これまで多くの方が述べられてきたように、判断のずれやばらつきがないかについて実施後の検証を求めたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
 それでは、続けて實松委員、どうぞ。
○實松委員 全国後期高齢者医療広域連合協議会の實松でございます。
 今回、具体的な取扱いについて整理いただき、ありがとうございます。
 長期使用等について、50週分の処方実績を一律に求めるのではなく、一定期間の使用実績と、その後も年間を通じた使用が医療上必要であるとの医師の判断を組み合わせて確認する考え方が示されました。
 毎回申し上げておりますけれども、後期高齢者には複数の疾病を抱え、薬剤を継続的あるいは反復的に使用されている方も少なくありません。そのため、50週という基準が形式的に運用されることがないよう、具体的な事例も含め、現場に分かりやすく周知をしていただきたいと思います。
 あわせまして、制度施行後には必要な受診や服薬への影響、また、医療機関等における判断のばらつきについても実態を検証し、その結果を今後の制度運用に生かしていただくことをお願い申し上げます。
 以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
 それでは、城守委員、どうぞ。
○城守委員 ありがとうございます。
 それでは、論点に沿ってコメント、そして、1点確認事項もございまして、それも述べさせていただきたいと思います。
 まず、論点の1つ目ですが、先ほどからいろいろ御意見が出ていますが、この年間おおむね50週という客観的な目安というものは維持するということではあるわけですけれども、処方実績を一律に求めるのではなくて、少なくとも6か月程度の使用実績とその後の年間を通じた使用が必要であると医師が判断するということを組み合わせて確認するというのは画一的な基準ではないと思いますし、また、本日御説明いただいたように、診療時にそれぞれ確認する方法も様々なものがございますし、何かこれでなければいけないということの定義でもなかったと思いますので、こういうことは現場に即した判断であろうと思います。全般的に言えることですけれども、やはり臨床現場で判断に混乱が生じないように、事務局にその対応をしっかりとお願いしたいと思います。
 論点の2つ目でございますが、これは専門委員からも御説明がありましたけれども、やはりステロイドの外用薬のプロアクティブ療法につきましては、前回もお話ししたようにガイドライン等においても位置づけられているというところもございますし、そういう意味においては、通年にわたって定期的にステロイド外用薬を使用する場合は別途の負担の対象外とするという整理は適切な対応であろうと思いますし、先ほどランクの変更においても対象外ということも明示していただきましたので、それも適切であろうと思います。
 論点の3つ目の指定難病の確認方法についてでございますが、これは基本的に令和9年度末までの時限措置として、登録者証の申請に際して自治体が確認書類として用いるものを代替とするというお話でございますが、これに関しましては、時限措置の設定というものは適切であろうと考えておりますけれども、大黒専門委員からもありましたように、医療機関の窓口で混乱が生じないように、本日、不認定通知書とか臨床調査個人票の例示をしていただいたわけですけれども、それだけなのか、どの書類が代替するものに該当するのかということも含めて、そのことをまた明確に示しつつ、その周知もしっかりとしていただかなければ駄目だろうと思いますので、それをお願いしたいということと、さらには登録者証の普及状況について確認していただいて、その結果によってはこの時限措置の延長も必要になるのかもしれませんので、その辺りの御検討をよろしくお願いしたいと思います。
 制度の円滑な実施については、前回の部会でも発言しましたけれども、各医療機関において診察から処方、処方箋の発行までの体制というものは様々でございますし、先ほど山口専門委員からも御指摘がありましたが、薬局においても処方箋の確認作業であるとか患者さんへの説明作業、さらには電子処方箋の取扱いなど、業務が非常に増加されると思いますので、制度開始までは15ページ、16ページで御提案いただいたような対応の整理というものを一刻も早く実現していただくということと、そして、試行運用によって問題点の抽出と制度施行までのその問題点の解決、対応は現場の人間として大変切実に感じておりますので、何とぞよろしくお願いしたいと思います。
 ここからは、事務局に念のための確認となります。OTC医薬品では、同一成分であっても、企業によっては最大用量などが異なる製品が販売されております。こうした違いまで個別に取り扱うということになりますと、現場の医療機関または薬局においても実務が大変複雑になるということが懸念されます。今回の対象医薬品の選定は、こうした実務上の観点も踏まえて、個別製品ではなくてあくまで成分、投与経路及び最大用量を基本として、成分単位で整理しているという理解でよろしいのでしょうか。その確認だけよろしくお願いしたいと思います。
○岩村部会長 ありがとうございます。
 最後のお尋ねにつきまして、事務局のほうでお願いいたします。
○西嶋課長 医療課長でございます。
 城守委員の御指摘の点につきましては、最後にありました委員の御理解のとおりだと思います。
 これは割と分かりにくいというお話をよくお聞きしますので、例を1つ申し上げますと、例えば便秘の際に酸化マグネシウムを処方することがあると思いますが、例えば医療用医薬品では成人は一日2,000mg最大用量として使用されるということになります。
 一方で、OTC医薬品を見てみますと、多くの製品で同じように一日最大2,000mgということで設定されているのですが、製品によっては必ずしも2,000mgではないような最大用量が設定されているようなものもあるということで、実は製品によっては一日最大用量や用法用量が必ずしも一致していないというものが現状として幾つかございます。
 こうした違いを例えば個別製品ごとに整理して、この商品は対象、この商品は対象外みたいなことで判断するというようなことを求めた場合には、恐らく医療機関・薬局等において製品ごとの規格あるいは内容の確認をする必要が生じるので、今、お話がありましたけれども、現場の混乱を招かないようにということには相反する、極めて複雑な制度になるのではないかなということが懸念されるかと思います。また、同じ成分の製品において患者負担の有無が異なると、患者さんにとってもよく分からない制度になるのだということで納得感が得にくいのではないかなと思っております。
 そういったこともありまして、本制度では、城守委員の御指摘のとおり、個々の製品ということではなくて、成分だとか投与経路、あるいは最大用量を踏まえて成分単位で整理をすることでこれまでこの部会でも御説明させていただいているとおりですけれども、そういう形で制度の分かりやすさや医療現場の円滑な運用ということを確保していくことが重要だと思っておりますので、城守委員の御指摘のとおりだと思っています。
○岩村部会長 城守委員、よろしいでしょうか。
○城守委員 ありがとうございます。
 最後に、繰り返しになりますけれども、何度も申しておりますように、この制度は、国民の方のみならず、医療機関の人間にとっても、また、薬局の皆さん方にとっても大変複雑で分かりにくい制度設計になっておりますので、制度が始まる前に厚生労働省のほうでは非常に分かりやすいリーフレットないしは説明書類をしっかりと御用意していただいて、周知広報に努めていただきたいということを要望して発言を閉じたいと思います。よろしくお願いいたします。
○岩村部会長 ありがとうございました。
 続けて中村委員、どうぞ。
○中村委員 ありがとうございます。
 今までの部会の御議論を拝見しまして、2つ気になっていることがございます。
 1点目は、患者の追加負担の総額が幾らになるのかという具体的金額への言及が非常に少ないように見受けられます。今回の制度改革で留意すべきは、この2点については全体的に合意があると思うのですけれども、まず1つ目は追加負担によって経済苦に陥る患者が出ないようにすること、それから、2つ目は追加負担によって医学的に必要性の高い医療機関受診が減少しないようにすることです。どちらの観点からも、追加負担がトータルで幾らになるのか、具体的な金額が非常に重要だと思うのです。
 厚労省の資料でお示しいただいているのは、1つの薬剤の1回の金額では大体どうなるのかということで、それを拝見しますと、少なくとも挙げていただいた例では追加負担はそれほど多額ではないということです。
 これに対しての反論としては、ちりも積もれば山となるというか、この表現は経済的に苦しい方にとっては数百円であっても全くちりとは言えないので不適切なのですが、概念として他に該当する表現がみつからないので使わせていただきますけれども、ちりも積もれば山となると申しますのは、概念的に言わんとすることとしては、一回一回はそれほど多額ではなくても、種類と回数が多ければ総額が多くなるということです。なのですけれども、どれぐらい積もってどれぐらい山になるのかということがあまり明示されていないように思われます。もし例外を設定する目的が皮膚科クリニックとか調剤薬局などの特定の医療機関で急激な収入減少があると困るということだとまた話は全然違ってくるのですけれども、委員の皆様がおっしゃっているのは患者のためであるということなわけです。そうしますと、やはり患者の追加負担総額、トータルの額の具体的な金額を明確にして議論することが大事ではないかと思います。
 それから、2つ目なのですけれども、前回と今日の御議論を拝見していますと、特定のケースを例外とすべきかということなのですけれども、例外を設けることで過大な患者負担を避けるというやり方はやはり限界があるのではないかと思いました。
 まず、追加の患者負担の総額が非常に大きくなるケースというのを全部事前に想定することは不可能だと思うのですよね。今回議論になっていることも割と多くの方が該当する話だと思うのですけれども、もっと少数の方が該当するようなケース全部を議論していく、丁寧に見ていくというのは事実上不可能だと思うのです。そうしますと、例外規定が適用される患者さんとそうでない患者さんの不平等、不公平がどうしても生じてしまうと思います。それから、どんどん例外が増えていくと制度がそれだけ複雑になって、医療現場の負担も多くなって、患者さん、国民一般から見て分かりにくい制度になっていきます。それから、例外が非常に増えていきますと、制度改革の目的も達成できなくなってしまうという懸念があるのではないかなと思ったのです。
 これらの点を踏まえますと、前回も申し上げたのですけれども、中医協の飯塚敏晃委員の御提案というのがやはり現実的ではないかと思います。つまり、OTC類似薬の患者の追加負担の上限を設定して、上限を超えた部分は負担を求めないということです。それが極端に大きな追加負担が発生するということを防ぐには現実的な方法ではないかと考えております。
 今日の資料の7ページかと思いますが、同じ薬剤を長期間継続使用している場合には負担の対象外とするという仕組みが既に検討されていて、それに近いものではあるのですけれども、長期間継続使用している場合の例外というのは、薬剤が途中で変わった場合とか負担対象の薬剤の種類が多いケースには必ずしも対応できないと思うのです。なので、例えば1年間の追加負担の総額を事後的にチェックして上限を超過した部分を払い戻すような仕組みがあれば、患者追加負担が想定を超えて高額になってしまうケースというのを漏れなく避けることができるのではないかと考えております。
 以上です。ありがとうございます。
○岩村部会長 ありがとうございました。
 そうしましたら、大杉委員、どうぞ。
○大杉委員 ありがとうございます。日本歯科医師会の大杉でございます。
 まず、2の実施に向けた論点につきましては、患者団体の関係者の皆様の御意見、御要望を踏まえた柔軟な運用を可能とする対応案をお示しいただき、ありがとうございます。基本的な方向性に異論はありませんが、例えば長期使用の必要性に係る論点①の取扱いに記載されておりますが、医師、歯科医師が別途負担の該当を判断するに当たり、患者さんに確認する情報等の範囲は、必要以上に網羅的な確認を求める趣旨でないことが明確となるよう周知をお願いいたします。
 次に3の制度の円滑な実施について、資料15ページに示されていますが、医療現場における円滑な制度運用に向けた対応案に関し、歯科の立場から要望させていただきます。歯科診療における現状は、レセプトコンピューターを利用し、入力したカルテを出力する歯科診療所が多く、また、紙カルテでの手書きの歯科医療機関も一定数ありますので、こうした実態を踏まえた支援策の検討をぜひともお願いいたします。
 中医協におきましても本制度の円滑な施行に向けた対応を求める意見があったと承知しておりますが、先ほど城守委員からもありましたけれども、まだまだ現場や国民が十分に制度を理解できていないと思いますので、令和9年3月の制度開始までに十分な周知を厚生労働省をはじめ皆様方によろしくお願い申し上げます。
 私からは以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
 それでは、島委員、どうぞ。
○島委員 ありがとうございます。
 今回、6ページに示された検討案①に関しては、7ページの②、③の考え方でいいかと思っております。
 それから、6ページの②に関しては、8ページに示されたような考え方で対象外でいいのかなと思っております。
 6ページの③に関しては、12ページに示された④の代替確認がきちんとできるのであれば、これで構わないのかなと思っています。
 それから、15ページで円滑な制度運用に向けた対応案というのが今回示されております。よく考えてあるなと思っておりますが、質問なのですけれども、来年の3月に実際の制度を運用するということになれば、当然そこまでに医療機関で改修をしなければなりませんけれども、そこの費用は医療機関持ちなのかなというのが質問でございます。
 それから、以前からもお話ししていますように、今回の制度に関しては医師の判断というのが非常に重要なポイントになっておりますので、国民に対してこの制度の理解を求めると同時に、臨床の現場で処方される先生方にきちんとこの制度の内容を理解してもらうことが非常に重要になってくるだろうと思いますので、その点の御指導をよろしくお願いしたいのと、先ほど山口専門委員もおっしゃいましたけれども、調剤薬局にもきちんとした説明がないと、医療施設で先生方が患者さんに説明して、お金の話までするかはどうか別にして、調剤薬局でまたその中身を患者さんに説明したときにいろいろ患者さんから質問が来たりということで、疑義照会とかが病院あるいは診療所のほうに来る可能性が高いので、その辺のところの混乱が起こらないような各関係部署へのきちんとした指導をよろしくお願いしたいと思います。
 以上です。
○岩村部会長 御質問が1点ございましたけれども、事務局のほうでお願いいたします。
○長江室長 事務局でございます。
 今回の制度改正に関してのレセコン等の改修費用のことの御質問かと思っております。今回の改修費用に関しましては、過去に長期収載品の制度改正等もありましたが、診療報酬改定の中での改修費用の整理と同じようにさせていただきたいと思っております。なので、医療機関の中で個々のベンダーと調整していただいて、改修費用をどこで払うか、どのタイミングで払うかという調整を行っていただきたいと思っております。
○岩村部会長 それでは、袖井委員、どうぞ。
○袖井委員 ありがとうございます。
 私からは一般国民に対する周知について申し上げたい。前にも申し上げたのですが、まず一般の人はOTC類似薬なんて聞いたことがないと思うのです。本当に来年の3月までに周知できるのかと疑問に思っております。例えば紙の健康保険証が使えなくなるということを1年も前から広報していたのですが、なかなか伝わらなかったということがございます。
 そこで、厚労省にお願いしたいのですが、できるだけ早い時期に病院とか診療所とか薬局などに分かりやすいポスターのようなものを貼り出していただけないか。もちろん詳しい説明を書いたリーフレットとかパンフレットとかそういうのも必要ですが、取りあえず来年の3月からこういうことになるのだということが分かるようなはっきりしたポスターをぜひ掲示していただきたい。制度を緻密に構築するとか、システムをどうするかとかいろいろ問題はあると思うのですが、それを待っていてから周知したのでは間に合わないので、ちょっと先走りしてしまうかもしれませんが、早い時期から一般の人に分かるような周知をしていただきたいと思います。
 もう一点はこの制度がスタートしてからなのですが、やはり利用者にとっては、なぜこの薬が高くなって、この薬は保険適用なのかという違いがよく分からないと思います。処方箋で薬剤を頂く場合には薬局でA41枚程度の簡単な説明書がいただける。各薬剤についてどういう効能があって、どういう副作用があって、どういう注意が必要かということが書いてあるのですが、そこのところにでもこの薬は保険適用外だというようなことを一言書いておいていただけたらと思うのです。
 多分この制度が発足して一番クレームがつくのは薬剤師に対してではないか。もちろん処方箋をちゃんと見る人は医者にいろいろ聞くかもしれませんが、ほとんどの患者さんはあまりよく見ないのではないか。実際に会計のときになってこれは何で上がったのかということを疑問に思う方が多いと思いますので、薬剤師が一般の人に対して分かりやすい説明ができるような措置をしていただきたい。あまり専門的用語ではなくて、分かりやすい説明をしていただきたい。これはお願いです。
 以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
 そうしましたら、オンラインであとお二方手を挙げていらっしゃるので、そのお二方に御発言いただいて、それから会場にお戻ししようと思います。
 北川委員、どうぞ。
○北川委員 ありがとうございます。
 本件のOTC類似薬の保険給付の見直しにつきましては合理的な取組であると考えておりまして、ぜひ成功させて、その先もさらに深めていっていただきたいと考えていますので、医療現場における円滑な制度運用に向けた準備や、患者への分かりやすい周知についても、時間が限られている中ではありますが、丁寧に進めていただきたいと考えているところです。
 以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
 それでは、野口部会長代理、よろしくお願いいたします。
○野口部会長代理 もしよかったら、私は最後でも結構ですけれども、どうしましょうか。
○岩村部会長 そういうお申し出ですので、野口部会長代理は最後ということにいたしまして、それでは会場のほうでお願いいたします。
 そうしましたら、まず米川委員からお願いします。
○米川委員 健保連の米川でございます。
 皆さんの御意見を拝聴しておりましても、大変参考になるというか、大体理解できるような論調での御意見が多いかなと思います。
 3つの論点につきましては、事務局案に異論はございません。ただ、長期使用については、いろいろ御意見がありますように、やってみないと分からないというところがありますし、やるに当たっては現場の混乱も相当あろうかと思いますので、まずはやってみて、一定のデータが集まり次第、できるだけ早く検証して、該当となる患者さんがどういう方なのか、どういう症状なのかということをフィードバックして、現場がうまく対応しやすいような仕組みをつくるということが重要ではないかなと思います。
 また、円滑な制度運用に向けた対応につきましては、医療現場、それから、薬局も併せてですけれども、何より患者さんにとって負担の有無が分かりやすい運用というのが重要だと思いますので、これは多くの方がおっしゃっていたように、厚労省が作成するツール等を活用して周知を担う必要があるのではないかなと思います。我々保険者としても、ツールを活用して加入者への周知広報に積極的に努めたいと考えております。
 以上でございます。
○岩村部会長 ありがとうございます。
 それでは、渡邊委員、どうぞ。
○渡邊委員 ありがとうございます。薬剤師会の渡邊です。
 示されている3つの論点の部分に関しましては、基本的に負担の対象外とする考え方には賛同致します。
 その上で、現場としての意見になりますが、スライドの7ページに示されている判断基準の①と②も治療歴が確認できている場合、できていない場合という根本的なすみ分けの部分があるのですけれども、患者さんは転居されることによる初診ということも発生することがありますし、マイナ保険証による情報開示に不同意とされることで判断がつかなくなってデメリットが発生してしまうというようなことや、その後の論点にもありますような公費とそごが生じてしまった場合など、運用上の細かな対応については、まだまだ生じてくるのではないかと思います。疑義解釈等でも随時対応を要するケースというのは存在すると思いますので、その辺りも細かい対応が必要なのかなと思っています。
 各会議体において、本部会も含めてですけれども、ほかの委員もおっしゃっていただいているように、実際に支払いをされるのは薬局ですので、そこでいろいろな説明というよりも患者さんに納得いただくことをしなければならなくなるという負担がかかってまいりますので、まずは何より可能な限り早く国から国民・患者への丁寧な周知を開始いただいて、理解を求めていただきたいと思います。
 あわせてなのですけれども、制度開始までに先ほどのような細かな疑義が出てくると思いますので、そこに関して関係団体と連携して迅速に対応いただきたいと思っています。一旦混乱を招いてしまうと、対象者であるか否かにかかわらず、業務全体に波及してしまう状態になりますので、くれぐれも御配慮いただいて、早い対応をお願いしておきたいと思います。
 私のほうからは以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
 それでは、藤井委員、お手を挙げていらっしゃったと思いますので、どうぞ。
○藤井委員 ありがとうございます。
 事務局からお示しいただきました論点及び制度の円滑な実施に向けた御提案の方向性について、特段の異論はございませんが、本見直しの根幹であります国民のセルフメディケーションを推進し、受診行動の変容を促すという視点や、財政的な効果についてもきちんと考慮していただきたいと思います。
 前回の部会でも薬剤師との連携について言及がございましたが、そもそも、受診の必要性が低い患者さんには、まずは薬局に足を運んでいただき、病状によってはOTC類似薬に限らずOTC医薬品全般で対処していただくこと、併せて薬剤師さんによる服薬指導の管理を徹底していただくことが望ましいと考えます。こうした意見もぜひ資料に反映していただきたく、よろしくお願いいたします。
 以上です。
○岩村部会長 それでは、林委員、どうぞ。
○林委員 ありがとうございます。
 まず、論点についてです。長期使用の具体的な取扱いについて、医学的な知識があるわけではありませんので、一般的な感覚というようなことになりますけれども、初診のときに1年以上かかる、長期的な治療が必要となる可能性が高いと判断される場合もあるのではないかと思っていましたけれども、このたび、6か月程度と示し明確化したということで受け止めています。
 また、2つ目、ステロイド外用薬については、医療上の必要性を踏まえた整理ということで異論はございません。
 次に、制度の円滑な実施に向けてということで15ページに対応案を示していただいています。適切な制度の運用に向けて、医療機関や医師によってできるだけ判断にばらつきが生じないようにするとともに、患者に分かりやすく説明できるよう、記載もいただいていますが、チェックシートやQ&Aなど資材の作成などの御対応をお願いしたいと思っています。
 何人もの委員から御指摘もありますけれども、実施まで時間がないところでありますが、この制度が実施されることを分かっている方というのは少ないと思います。なぜこの77品目が対象になるのか、それから、負担するのかということのみならず、この制度が導入された背景、国民皆保険制度の重要性といった点についても丁寧に周知いただくことが必要だと思いますので、くれぐれも国民の理解、納得が得られるよう努めていただきたいと思います。
 以上です。
○岩村部会長 それでは、伊奈川委員、どうぞ。
○伊奈川委員 ありがとうございます。
 2点あります。
 1点目は、この仕組みの負担感の問題ということが今後出てくるかと思いますけれども、現在、高額療養費の見直しもあったりしますので、そういった点も含めて全体としてどうなのか、どのように変わっていくのかというふうに見たほうがいいのかなと。あまり単品でこの制度だけ取り出してというよりは、全体で見たほうがいいかなと私は思っております。
 2点目、いろいろな準備という点、論点の3つ目ですけれども、医療機関側あるいは薬局の対応というのもあると思いますけれども、恐らくレセコンとかシステム改修をされるとすれば、それを応用して、今、AIの時代ですので、患者サイドも何か確認できるようなシステムとかサイトがあるといいかなと私は思っております。やはり紙媒体だけですとちらっと見て終わってしまうということもありますので、何か御疑問の点があれば、改めてスマホのアプリあるいはパソコンで確認できるようなことができるといいかなと思っております。
 以上であります。
○岩村部会長 ありがとうございました。
 お待たせいたしました。野口部会長代理、どうぞよろしくお願いいたします。
○野口部会長代理 ありがとうございます。
 短期間におまとめいただき、どうもありがとうございました。
 皆さんおっしゃっていましたけれども、電子処方箋を含めた医療DXの整備について、ぜひこの制度と一体として進めていただきたいということが私の言いたいことです。スライドの15ページにもありますが、長期使用とか治療の連続性を確認することが非常に重要になります。患者さんは常に同じ医療機関とか同じ薬局を利用するわけではありませんし、治療のプロセスに応じて処方される薬の種類や量が変わることももちろんあると思います。医療機関とか薬局が変わっても、また、処方内容が変化しても、過去の処方とか治療の継続性を適切に把握しなければ、同じような患者さんでも受診する医療機関や薬局によって取扱いがばらばらになる可能性があるわけです。その意味で、電子カルテやレセコンだけではなくて、電子処方箋等を通じて、医療機関・薬局をまたいで必要な情報を共有する基盤・インフラを整備することがこの制度の公平で円滑な運用のために非常に重要だと思っています。
 同時に、制度の検証のために現場や患者さんに新たな調査や報告をお願いすることはまた非常に負担になりますので、通常の診療とか処方、あるいは調剤の過程で必要なデータができるだけ自動的に蓄積される仕組みにしておくことが私は非常に重要だと思います。特に今回の制度では、制度導入によって患者さんの実際の自己負担が最終的にどの程度総額で増えたのか。これは中村委員もおっしゃっていましたけれども、また、それによって受診や服薬、処方行動がどう変化したのか検証する必要があると思います。そのためには、処方情報だけではなくてレセプト等の情報も連携しながら、患者さんが実際にどの程度総額で負担したのか継続的に把握する電子的な仕組みが必要だと思います。電子処方箋を含むこういった医療のDXですね。単なる事務効率化だけではなくて、患者や現場に新たな負担をかけず、この制度の公平で公平な運用と施行後のエビデンス・ベースド・ポリシー・メイキングを可能にするデータインフラとして整備していただきたいと思います。
 以上です。ありがとうございました。
○岩村部会長 ありがとうございました。
 それでは、1番目の議題はこの辺りということでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。
 事務局におかれましては、今日を含めましたこれまでの議論を踏まえていただき、9月中にこの部会にとりまとめの案を御提示いただくよう、御検討を進めていただきたいと思います。
 そして、専門委員の皆様におかれましては、今日は本当にどうもありがとうございました。次回以降、この議題を議論する際にまた改めて御参画いただきたいと存じます。日程のほうは事務局から改めて御連絡をさしあげるということにいたします。
 次の議題に移りますので、今日はここで御退出いただいて結構でございます。お忙しい中、誠にありがとうございました。
 それでは、第2の議題でございます「医療保険制度改革について」に進みたいと存じます。資料を用意していただいておりますので、まず事務局から説明をお願いいたします。
○若林課長 総務課長でございます。
 資料2を御覧ください。
 「次期医療保険制度改革に向けて」ということで、この先、本部会において御議論いただきたいと考えておりますが、本日はその議論の素材となるようなもの、現時点で指摘されている様々な事項を御紹介させていただきたいと思います。
 まず、7月に閣議決定されたいわゆる骨太の方針です。全体としては以前の部会で配付のみさせていただいておりましたが、今回この内容を少し御紹介させていただき、医療に関するものを抜粋しておりますが、特に医療保険部会に関わりそうなところを赤枠で囲ってございます。
 1ページ、社会保障関係費全体についてでありますけれども、現役世代の保険率の上昇を止め、引き下げていくという方針の下、給付と負担の改革を継続していく。
 2ページ、赤枠の真ん中あたり、連立政権合意書に盛り込まれた13の社会保障改革項目に基づき、後ほど御紹介いたしますが、2026年度中に具体的な制度設計を行い、順次実行する。
 その次の段落、真ん中より下のあたり、2027年度の社会保障負担率が2025年度と比較して上昇しないよう取り組む。これは社会保障の一つに医療が関わっておりますので、このような記載がございます。その後ろ、また、社会保障制度が果たす機能を損なわないよう配慮しつつ、社会保障負担率の目標の検討を進め、社会保障改革について項目の具体化、工程の明確化を図る。
 注のところ、119が一番下にありまして、医療給付についての言及がございます。診療報酬に経済・物価動向等を基本的に反映しつつ、医療給付費の対GDP比、雇用者報酬の伸びとの関係などを参照しつつ、医療費適正化計画の次期改定に向けた抜本的な見直しを行うことを含め、改革を継続する。
 3ページ、医療に関することではありますけれども、医療保険部会ということでは赤囲みをしてございません。2段落目のところに診療報酬改定の記載がございまして、2026年度の見通しから大きく変動し、医療機関の経営状況に支障が生じた場合には、予算編成過程で必要な調整を行うという記載がございます。
 4ページ、医療保険制度における70歳以上の高齢者の医療費窓口負担割合について。低所得者等の必要な受診が確保されるよう適切に配慮することを前提として、現在の原則3割という現役世代との間の年齢によらない公平な応能負担を実現する観点から見直しを行う。そのための改革工程表を2026年末までに策定する。
 ここには注がついておりまして、一番下の126、その際にはということで、高齢者の就業率の上昇、健康寿命の延伸、受診状況、家計の状況等も踏まえて、必要な受診が確保されるよう適切な配慮措置を講じつつ、外来特例のあり方や負担割合の区切りとなる所得の見直し、年齢の引上げといった窓口負担の抜本的な見直しについて、公費負担のあり方とともに総合的に検討を行い、令和8年末までに、つまり、今年の年末になりますが、一定の結論を得る。
 上に戻りまして、その他ということで先行バイオ医薬品について、バイオ後続品の普及促進に向けた環境整備の状況を踏まえ、保険給付の在り方の見直しの検討、長期処方やリフィル処方箋の活用、地域フォーミュラリの全国展開。
 5ページ、創薬・先端医療イノベーションということで、直接的に本部会との御議論とは関わらないところもございますが、下のほうの段落に薬価改定の記載がございます。
 6ページ、攻めの予防医療ということで、多くは健康、ヘルスケアの関係ですけれども、赤字で囲ったところにコラボヘルスという記載がございます。
 7ページ、先ほどの繰り返しになります。社会保障関係費についての記載というのがございます。
 8ページ、上のほうにDX、攻めの予防医療の記載、それから下のほう、外国人施策。ここで直接医療という記載はございませんが、注の109にあります外国人の受入れ・秩序ある共生社会の実現に関する関係閣僚会議決定において国民健康保険に関する記載がありて、赤囲みをさせていただいております。
 9ページからは自由民主党と日本維新の会、政治の場で合意された13の社会保障改革。冒頭で御紹介しました記載内容の御紹介でございます。
 (1)保険財政健全化策推進。ここの記載は先ほどの骨太と同じでございます。社会保障負担率の目標の検討といった記載がございます。
 (2)医療介護分野における保険者の権限及び機能強化並びに都道府県の役割強化。データに基づく効率的な保険運営体制を構築するためということで、保険者機能の強化、国民健康保険における保険料水準の完全統一、市町村の事務負担軽減、後期高齢者医療の運営主体の在り方といった記載がございます。
 下のほう、「国民健康保険については」という段落がございまして、国保運営方針の中間改定において、全ての都道府県で保険料水準の完全統一についての実現時期を明記するという措置を講ずるとともに、現行、「遅くとも令和18年度まで」としている完全統一時期を前倒しして全国で達成できるよう必要な方策を行う。
 その後ろ、後期高齢者医療制度につきましても、効率的な制度運営の観点から、中央自治体の御意見を踏まえまして検討するということでございます。
 10ページ、(3)中央社会保険医療協議会の改革。病院機能の強化の観点から、医療機能を適切に反映した形での委員構成の見直しを含めた検討を行う。また、創薬機能強化の観点から、令和8年度末までに法改正を含め、製薬等の産業界の法令上の位置づけを明確化するよう結論を得る。
 (4)医療費窓口負担の記載です。これは先ほどの骨太と全く同じ記載でございまして、令和8年末までに結論を得るということでございます。
 (5)高齢者の定義見直し。これは医療に限らず社会保障全体でありますけれども、こういったことを見直すということです。
 11ページ、(6)地方の医療介護サービスの提供体制の記載がございます。
 (7)公的保険の在り方と民間保険の活用に関しての検討。公的保険と民間保険の役割分担の検討、民間保険における補完が有効な領域につきまして、関係省庁での検討あるいは有識者の方々の意見を聴取し、検討を行う。
 (8)大学病院の機能の強化ということで、大学病院の記載がございます。
 12ページ、(9)高度機能医療を担う病院の経営安定化というところで、後ろのほうには医療機関の機能に応じた診療報酬体系についての検討という記載がございます。
 (10)年金制度でございますが、第3号被保険者制度の見直しという記載がございます。
 (11)医療の費用対効果分析に係る指標の確立ということで、費用対効果分析は現在も行っておりますけれども、指標と活用方法を再構築する。そういった手法を確立すべく検討を行いまして、令和8年度末までに結論を出す。それを踏まえ、一番下になりますけれども、追加的有用性が示されず費用が増加する品目については、令和8年9月までの検証結果を踏まえた価格調整を速やかに実施する。
 13ページ、(12)医療法人の経営基盤の強化ということで、収益構造についての記載がございます。
 (13)消費税負担の在り方の見直し。
 ここまでが自民党と維新の会の合意でございまして、14ページからは成長戦略ということでございます。直接的に部会での御議論につながると考えておりませんが、医療に関するということで項目のみ御紹介させていただきます。
 14ページ真ん中あたり、医療DX基盤というところでございまして、先ほど御指摘もございました電子カルテの導入の目標が記載されています。
 15ページ真ん中あたり、バイオ医薬品・再生医療等製品等につきましての目標とグローバル展開を促進するという記載がございます。
 16ページ、創薬・先端医療についても市場規模の拡大、世界水準の成長実現を目指すという記載がございます。
 17ページ、ヘルスケア関連サービスということで、企業・保険者による健康投資額を倍増するというような目標がございます。
 18ページ、労働市場改革ということでございます。説明は割愛させていただきます。
 19ページ、賃上げ環境の整備ということで、人材確保に伴います処遇改善等の記載がございます。
 20ページは規制改革の実施計画というものでして、こちらはオンライン診療について、オンライン診療受診施設につきまして、診療報酬上の取扱いを明確化することを含め、所要の措置を講ずるといった記載がございます。
 21ページからデジタル社会の実現に向けた重点計画です。一番上は国民健康保険料の外国人の関係の記載です。真ん中あたりはマイナンバーカードの普及、一番下に電子カルテの推進普及という記載がございます。
 22ページ、電子処方箋、マイナンバーカードの記載がございます。
 23ページも同様の記載がございます。
 24ページ、攻めの予防医療ということで、厚生労働省で概算要求に伴いまして施策を発表しております。25ページになりますけれども、一番下、保険者の取組の支援ということで、データヘルスを基盤とした「AI予防医療モデル」というものを構築すると目標を立てて予算要求もしています。予防・健康づくりの推進ということを目標にし、データヘルスを基盤としたモデルの構築、個人のインセンティブ取組推進、コラボヘルスの推進といったことを記載しています。
 26ページから先の通常国会で成立しました法律です。まずは検討規定というのがございまして、第二条を26ページに抜粋しておりますけれども、法律の公布後、さらなる改革について速やかに検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずる。これは第一項の規定でございます。第二項も同様の規定がございます。
 それから、法案の成立時に際しまして、衆議院・参議院の厚生労働委員会から附帯決議というものをいただいております。27ページ、施行に当たりということで、法律の内容に関する指摘をいただいております。このページは一、二、三、四、五と出産、分娩、妊婦さんへの健康診断、こういった記載でございます。
 28ページ、七、八、九、本日も議題になっております一部保険外療養の施行についての指摘です。それから、十、十一、十二、高額療養費制度も見直しについての指摘。
 29ページ、十三、十四、後期高齢者の金融所得の勘案の指摘です。こういった指摘を衆議院からいただいているということでございます。
 30ページは参議院の附帯決議になります。基本的に衆議院と同じになっておりますけれども、違う点として九、31ページになりますけれども、一部保険外療養の導入に際しまして、妊婦さんに対する使用上の注意ということで、イトプリドの使用の際の検討についての指摘がございます。
 私どもの説明は以上になりまして、本日御説明はしませんけれども、参考資料として基礎資料というのをお配りしております。これは昨年の部会でもお配りしておりまして、今後の議論に資するような各種データや現状ということで制度の資料を用意しておりますので、御覧いただければと思っております。
 私からの説明は以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
 それでは、ただいま事務局から資料の説明がございましたけれども、これにつきまして御意見あるいは御質問がありましたらお願いしたいと思います。
 それでは、米川委員、どうぞ。
○米川委員 ありがとうございます。健保連の米川でございます。
 今回、医療保険制度改革についてのキックオフという意味合いもあると伺いましたので、少しお時間をいただいてお話しさせていただきます。
 今後の医療保険制度の改革に向けては、もちろん短期的かつ喫緊の課題もあると思いますが、中期的視野に立った検討がより重要だと思います。3年ないし5年程度先の姿を具体的に描いた上で、目指す方向性及びそのプロセスを極力具体化していくということが医療保険制度改革に求められているのではないかと考えます。持続可能な医療保険制度の実現に向けて、着実な改革の実行につながる工程表をぜひ力強く策定していただきたいと思います。
 その上で2点申し上げます。
 1点目は、骨太方針などで強調されている「現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていく」という方針です。その重要性は今さら言うまでもないのですが、現役世代が負担軽減を実感できる改革の実現ということをぜひお願いしたいと思います。
 御承知のように、今後数年間を見通しても、人口構造の変化によるさらなる高齢化の進展、特に団塊の世代を中心に高齢者に対する医療・介護のニーズはさらに高まっていくと思います。また、医療の高度化による医療費の増も間違いなく進んでまいります。一方で、現役世代の減少もさらに進む中においては、医療費の適正化に向けた医療提供体制の効率化、集約化の加速などは避けて通れない課題だと思います。
 こうした厳しい環境の下で、給付と負担のバランスをどう取っていくのかというのが重要だと思います。現役世代の負担を抑えて手取りアップにつなげていく必要があるという共通認識を広く皆で共有することが大切だと思います。
 この課題の解決に向けては、従来の医療保険制度改革の延長線では限界があり、保険料と公費の役割分担の在り方など、新たな視点も含めて検討する必要があると思います。具体的には、高齢者医療制度改革において高齢者の年齢区分の見直し、年齢にかかわらず負担能力に応じた自己負担割合の設定、現役並み所得の後期高齢者の給付費に公費が投入される課題。さらには給付の効率化・適正化も重要であり、医薬品の使い方や保険給付の範囲について、さらなる見直しに向けて議論すべきと考えます。
 2点目は、「真に公平な負担の実現」です。前提としてDXの活用をはじめとするインフラ基盤の整備がポイントになるのではないかと考えます。具体的にはマイナンバーカードのさらなる活用です。健康保険証としての活用は一定程度進んでいるので、マイナンバーカードの義務化を含め、次のステップを具体的に示すことで、公平な負担の実現に向けた検討の幅も広がるのではないかと考えており、ぜひお願いしたいと思います。
 最後に、現在政府が進めようとしている予防医療の推進は、健康寿命の延伸に向けて重要なテーマであり、健保組合においても強みであるコラボヘルスに基づく予防・健康づくりの取組を一層進めてまいりたいと思います。
 繰り返しになりますが、現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていくための制度改革ということを柱として、ぜひ実現していただきたいと思います。ありがとうございます。
○岩村部会長 ありがとうございます。
 すみません。残された時間との関係で、皆様の発言はできるだけ簡潔にお願いしたいと思います。今の米川委員の発言がどうという趣旨ではございません。
 それでは、城守委員、どうぞ。
○城守委員 ありがとうございます。
 私のほうからもコメントをできるだけ短くさせていただきたいと思います。
 この医療保険制度改革についてですが、これは今、お話もございましたとおり、結局、給付と負担のお話になるということであろうと思います。負担をどうするのか。負担を減らすのであれば給付も減らさなければいけないですし、給付が減ると国民の方にとってどうなるのかということをまずは国民の方にしっかり理解していただいた上でこの議論をしないと、結局、影響を受けられるのは国民の方だということであろうと思います。
 その上で、今日の資料の何点かについてコメントします。
 まず2ページの部分ですけれども、ここに骨太の方針で示された社会保障負担率がございます。これは医療、介護、年金の保険料負担のいわゆる社会保障負担の額を雇用者報酬や企業所得、財産所得を足した国民の所得の額で割った数字になりますが、ここには税、公費負担がほとんど含まれてございませんので、やはり現在税収が上振れしている中で、公費負担、すなわち税の投入ということが必要であろうと考えます。
 また、医療給付費の対GDP比の記載もございますが、これに関しましても数値目標の導入というものには我々としては反対しております。もちろん、冒頭お話しした社会保障負担率の数値目標導入にも反対してございます。ただし、近年、物価高騰、賃上げによりまして、医療費の伸び率というものを上回っているという状況にありますので、足元の医療費を引き上げるとも読み取れる内容ではないかと思います。
 続きまして、もう一点だけ。70歳以上の高齢者の医療費窓口の負担割合についてです。これは資料の4ページにありますが、これは以前からお話ししているように、高齢者は複数の疾患を抱えている方とか低所得者の方が非常に多くおられます。現在、後期高齢者の窓口負担割合というのは、現役並みの所得である3割負担の方が7%程度、2割負担の方が20%強、そして、年収が200万円以下の1割負担の方が70%近くという形になってございます。ですので、自助・共助・公助のバランスを取りながら、物価高騰などによって税収が伸びているわけでございますので、低所得者への配慮というものをしながら、少しずつ段階を経るような形で行っていく必要があるのではないかと考えてございます。高齢者の医療費水準とか受診状況、家計の状況とか、さらには高齢者の親を持つ家族の経済的負担などを勘案しながら、丁寧な議論を今後進めていただきたいと思います。
 以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
 それでは、長塚参考人、どうぞ。
○長塚参考人 ありがとうございます。
 私から2点申し上げます。
 1点目、後期高齢者医療制度については、平成20年度の制度発足の際、十分な議論と検討の結果、市町村が責任を持って運営に関与する後期高齢者医療広域連合という形が選択され、現在に至っているものと理解しております。そして、現実に制度として定着し、高齢者の保健福祉の増進に効果を上げています。一方、都道府県及び市町村は国保財政運営の安定化に努めており、国民健康保険料水準の統一はまだその途上にあります。そのような中、後期高齢者医療制度に関する拙速な議論は地方や国民を混乱させ、ひいては社会保障制度の信頼を損なうこととなるため、議論に当たっては制度の課題や運営状況の分析を行うなど、慎重な議論をお願いいたします。
 2点目、高齢者の窓口負担の見直しなど、医療保険制度における給付と負担の見直しについて検討を行う場合は、制度設計者である国の責任において、必要な医療への受診抑制につながることがないよう、低所得者等に十分配慮した制度の在り方を検討するようにお願いいたします。
 私からは以上でございます。
○岩村部会長 ありがとうございます。
 では、間利子参考人、お願いいたします。
○間利子参考人 ありがとうございます。
 制度の持続可能性確保に向けて、引き続き制度改革を進めていくことは不可欠です。その制度改革に当たりましては、先ほど御紹介がありました骨太方針に関する資料1ページから2ページでも言及されておりますとおり、「年齢にかかわらず能力に応じて公平に負担する」、あるいは「現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていくことを目指す」といった視点が大変重要だと考えております。
 その上で、資料の4ページにもありますとおり、例えば70歳以上の高齢者の医療費窓口負担割合など検討すべき改革項目等と、検討の期限は示されておりますので、これを踏まえ、この部会でどのようなスケジュールで検討を進め、いつまでに結論を出すか等を整理し、改革を前に進める方向で確実に議論を進めていただきたいと考えております。
 最後に、攻めの予防医療に関連しまして、健康経営の裾野の拡大など、経団連としても引き続き取組を継続してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○岩村部会長 ありがとうございます。
 では、實松委員、どうぞ。
○實松委員
 骨太の方針では、年齢にかかわらず能力に応じて公平に負担し合うという考え方が示されています。負担能力に応じて負担するという考え方については理解をするところですけれども、一方で、高齢者の医療については単に所得だけでは捉え切れない面もあると思っておりまして、その点に十分留意する必要があると思っています。高齢者には低所得の方が多いことに加え、複数の疾病を抱え、継続的な受診や服薬を必要とする方もおられます。このため、今後、窓口負担の在り方を検討する際には、年齢によらない公平な負担という理念だけでなく、実際にどのような方にどの程度の負担が生じるのか。また、それによって必要な受診が損なわれることがないのか、十分に検証する必要があると考えます。
 骨太の方針においても、低所得者等の必要な受診が確保されるよう、適切に配慮すると明記されています。この点は単なる留意事項ではなく、今後の制度設計における重要な判断基準としていただきたいと思います。
 また、現役世代の保険料負担を軽減することは重要な課題ですが、そのための方策については、高齢者の窓口負担の見直しだけを切り離して考えるのではなく、公費、それから、保険料、給付の効率化、医療提供体制などを含め、給付と負担全体の中で総合的に議論していただきたいと思います。
 以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
 それでは、大杉委員、どうぞよろしくお願いいたします。
○大杉委員 ありがとうございます。
 事務局におかれましては、政府、与党の取組を整理していただきありがとうございます。
 本日は次期医療保険制度改革に向けた議論のキックオフということで、総論的に歯科の立場から発言をさせていただきます。
 まず、70歳以上の高齢者の医療費窓口負担割合の見直しについてです。高齢者医療における患者自己負担の在り方に関し議論を深めること自体は、重要性を理解しております。自己負担割合の引上げによって、高齢者の受療行動の抑制や疾病の重症化に及ぼす懸念があります。客観的なデータに基づき正確に把握した上で、極めて慎重に検討を行うことが不可欠と考えております。
 社会保障制度改革及び医療費適正化の推進の必要性は理解していますが、対GDP比などの枠組みにより、定量的・機械的な医療費に対する目標設定や抑制は、必要な医療技術や医療機器・医薬品の導入、地域医療提供体制の維持に影響を及ぼすことが懸念されます。生涯にわたる質の高い医療提供体制を維持・発展させるために、適切な財源の確保を前提に検討する必要があると考えます。
 医療DXの推進についてですが、人口が減少する中で歯科業界も高齢化が進んでおり、地域の歯科医療を支える人材の確保は喫緊の課題です。多様化する医療ニーズや歯科医師の地域偏在はもとより、歯科医療資源の地域偏在への一助となるような医療DXの取組が期待されると考えられます。
 その上で、医療DXそのものが目的ではなく、今行われている医療が将来にわたって継続できることが約束された上で、誰もが医療DXの恩恵が享受できるよう、関係するステークホルダーの皆様の御意見を丁寧に伺いつつ、スピード感を保ちながら慎重に進めていく必要があると考えます。
 私からは以上です。
○岩村部会長 ありがとうございます。
 それでは、前葉委員、どうぞ。
○前葉委員 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 3点発言をさせていただきます。
 1点目は国保であります。国民健康保険は現在、都道府県単位で保険料の水準統一に向けて一生懸命取組をしております。市町村によっては保険料の大幅な引上げが必要となってくるところもありまして、被保険者の急激な負担増になるわけでありますので、それを避けるような形で円滑な統一ができるようにということで、我々も一生懸命取り組んでおるのですが、国におかれましては、各国保の保険者の意見を丁寧にお聞き取りいただきながら、統一の過程において激変緩和措置など必要な支援を行っていただき、保険料統一に向けてしっかりと取り組んでまいる必要があろうかと思っております。よろしくお願いいたします。
 2点目は、この骨子等において市町村の事務負担の軽減ということが掲げられております。御案内のとおり、市町村におきましては、保険料の賦課徴収はもとより、保健事業など多彩な業務を行っているところであり、保健師の人材確保というのも目下非常に重要な課題となっています。市町村ごとに状況は違っており、市町村の規模によっても変わりますし、エリアが広い、狭いによっても変わります。広く意見を聞いていただいた上で、先ほど申し上げた保険料水準統一を踏まえた役割分担の見直しも含めまして、事務負担の軽減に向けての取組をぜひ御検討いただきながらお進めいただきますようお願い申し上げます。
 最後に各保険者の比較で、これは基礎資料の28ページにも出てきます。構造的な課題を抱えながら、被用者保険の適用拡大等によって支え手の減少が続くという国保でありますので、市町村国保の保険料負担率が9.3%と被用者保険など他のところと比べて高くなっているということがございます。これは構造的な問題、被保険者の年齢構成だとか所得ということの問題ですので、もちろんこれを一律にしましょうということはなかなか難しいということは重々承知しておりますが、この数字を今後どのように捉えていくかということは、課題だと思っております。
 国におかれては、国保に対する財政支援というのは充実していただいておりますが、さらにこれの拡充をお願いいたしますとともに、全ての世代が公平に支え合う医療保険の制度の実現のため、これは中長期的な議論だと思いますが、制度の一本化も含めて議論をしていく。それを始めていく必要があるのではないかとこの表を見ながら考えているところです。
 以上です。ありがとうございました。
○岩村部会長 ありがとうございました。
 それでは、続けて任委員、どうぞ。
○任委員 よろしくお願いいたします。
 国民皆保険は、医療が必要な方に必要なサービスを適切に提供できる体制があって初めて意味を持ち、国民の命と健康生活を守ることができます。そのためには、医療等サービスを提供する人材の確保が必要不可欠です。しかしながら、サービスが公定価格で提供される医療機関や訪問看護ステーション等で働く医療介護従事者の賃金は、先の診療報酬改定でベースアップ評価料等の対応はなされたものの、なお他産業の賃上げに追いついておらず、このままでは医療介護等の現場を支える人材の他産業への流出が懸念されます。必要な人材を確保していくためにも、他産業と遜色のない処遇改善を確実に進めることが必要です。
 基本方針において明記いただきました医療、介護、保育、福祉等の公定価格について、現場の人材確保、経営の安定、サービスの質の確保に必要な対応を確実に進めていただきたいと思います。
 また、限りある人材で質の高いサービスを効果的・効率的に提供するため、8ページの1点目に記載のDXやAI・ロボティクスの活用を通じたサービスの質の向上は重要です。DXやAIを活用することで、看護職をはじめとする医療従事者がそれぞれの専門性をより発揮できる環境を整え、患者へのよりよい医療、ケアの提供につながるよう、取組を進めていただきたいと思います。しかし、その際、効率化を優先するあまりにサービスの質の低下を招くなどという本末転倒な事態が生じないよう、注意深く進める必要があります。
 DXの取組の一つとしまして、特に人口の少ない地域における医療アクセスへの課題解決に向け、D to P with Nによるオンライン診療のさらなる普及、円滑化が求められます。安全性や有効性を十分に担保することで適切にオンライン診療を推進し、安心して必要なサービスを受けることのできる医療介護提供体制の構築が重要と考えます。
 以上です。ありがとうございました。
○岩村部会長 ありがとうございました。
 それでは、北川委員、どうぞ。
○北川委員 ありがとうございます。
 私からは1点、高齢者医療費につきましてこれまでも申し上げておりますけれども、その拠出金の増加によって現役世代の保険料負担は既に限界を迎えていると考えております。高齢者の医療費負担についても、原則3割となっている現役世代との間で年齢によらない能力に応じた負担を徹底していただきたいと考えています。その際、公費の在り方を含めた検討を行い、給付と負担のバランスを見直すことで現役世代の負担軽減につなげることが重要であると考えています。
 次期医療保険制度改革については、今年末に策定される改革工程表に従って着実に実行していただきたいと考えております。
 以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
 袖井委員、どうぞ。
○袖井委員 ありがとうございます。
 私からは、高齢者の負担について手短に申し上げたいと思うのです。他世代との公平性ということから3割負担を常態とするような意見がありますが、今、後期高齢者医療制度においては3割負担の人については公費が入っていないのですよね。ですから、3割の人が増えるということは現役世代の負担が増えるということで、決して現役世代の負担軽減にはつながらないと思うのです。だから、この辺、厚労省はどのようにお考えになっているのかなと思います。
 それから、ほかの委員からも御指摘がありましたが、高齢者の生活はかなり厳しいというようなことが指摘されておりまして、以前、この医療保険部会で協会けんぽを利用している高齢者の家計実態について御報告いただいたのですが、できれば年金だけで暮らしている人とかそういう人についての生活実態、特に家計の状況をぜひお示しいただきたいと希望いたします。
 以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
 それでは、会場に一旦戻したいと思います。伊奈川委員からということでよろしいでしょうか。
○伊奈川委員 ありがとうございます。
 時間の関係もありますので、2点だけ総論的に申し上げたいと思います。
 一つは、社会保障の負担の目標管理というのが少し大きく出ておりましたので、その点についてであります。やはり年金と比べますと、医療保険は今や非常に調整弁が少ない仕組みになっているということを考えておく必要があるのだろうと思います。年金の場合はマクロ経済スライドがありますから、そういう点から言うと、そこが調整弁になるのですけれども、医療はそういうわけにいかないと。しかも、法律上、一部負担も3割ということで上限が設定されていますので、これまでも薬価であるとか保険外併用療養費、あるいは高齢者医療への拠出金制度などによって何とかここまでやってきたということだと思いますので、その辺りの医療の特性ということをよく考える必要があると思います。その際、こういった目標等はあるのですけれども、いつまでかという点もやはり重要だと思います。そういう点から言えば、医療保険自体は短期保険ですけれども、これからの時代は少し中長期的に考えていく必要があるのではないかと思っております。
 2点目は保険者論です。あまり骨太の方針等に出ていませんけれども、やはり2040年を展望した場合、医療を取り巻く環境というのは人口減少によって大分変わってくると思いますので、そういった時代にも耐えられる保険者ということを考えていく必要があるのではないかと思っております。
 現時点では以上であります。
○岩村部会長 ありがとうございます。
 そうしたら、藤井委員、そして林委員ということでお願いします。
○藤井委員 ありがとうございます。
 我が国の医療保険制度は、重要な社会インフラ、セーフティーネットとして全世代の支え合いによって成り立っております。今後も制度を維持していくためには、給付と負担のバランスを絶えず見直し、支え手である国民の理解と納得を得られるようにしなければなりません。
 そのために、まずは客観的なデータに基づき、将来像を共有することから始めるべきだと思います。2018年以降更新されていない社会保障給付費の将来推計を新たに示した上で、社会保障の持続可能性と経済成長の必要性、制度の見直しの必要性について国民的な議論を行うべきと考えます。
 改革の方向性としましては、骨太の方針に記載された強い経済、持続可能な財政と質の高い全世代型社会保障の同時実現、現役世代の保険料率上昇抑制、引下げに向けた取組が必要でございます。これまで先送りされてきました給付と負担の見直しに関する項目、年齢によらない負担の在り方や給付の適正化、医療提供体制の効率化などを着実に進めるべきだと考えます。
 また、将来に向けて質の高い医療を維持しつつ、医療費を適正化していくためには、国民の理解と協力が欠かせません。何度も申し上げておりますが、大きなリスクには保険で、小さなリスクには自助で対応し、制度に負担をかけないようにする国民の意識改革と行動変容が必要であります。政府が目指す攻めの医療に向け、ヘルスリテラシーの向上、セルフメディケーションの普及等に加え、適切な受診行動を促すような制度上の取組も推進していただきたいと思います。インセンティブによる誘導だけではなく、健康づくりに努力する方や企業を国や自治体が評価する健康表彰など、前向きなリスペクトを示す仕組みづくりをぜひ御検討いただきたいと思います。
 以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
 それでは、林委員、どうぞ。
○林委員 先ほど国民皆保険制度の重要性についても周知していただきたいと発言をしました。これから制度改革を進めていくに当たって、個々の項目の見直しの前に、まずは目指すべきゴールである「国民皆保険、皆年金を堅持する」、「必要な方に必要なサービスを提供する」などの点について国民に丁寧に説明し、現状と課題を共有した上で進めていくことが重要だと考えています。「安心して医療、介護、福祉サービスを受けられる体制の整備」のためには、継続的な処遇改善と勤務環境改善の取組をさらに進めていく必要があると考えています。
 また、連合としては、世代を問わず必要な支援が提供される全世代支援型社会保障への再構築が必要であると考えておりまして、社会保険の原理原則を尊重しながら、高齢者医療制度の抜本改革を含めて検討が必要だと思っています。
 加えて、第3号被保険者制度については、連合としては働き方などに中立な社会保険制度とすることが必要と考えております。先般、検討会での議論が始まったということでございますので、その議論状況を踏まえつつ、健康保険の被扶養者についても議論を始めることが必要と考えています。その際には、働き方やライフスタイルだけではなく、リカレント教育などキャリア形成も多様化してきていますので、そうした観点も含めて検討することが求められていると思っています。
 以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
 渡邊委員。
○渡邊委員 ありがとうございます。時間のない中、申し訳ございません。
 今後の協議に向けて、全体的なコメントだけさせていただきたいと思います。
 国民皆保険制度の維持を考える上で、社会保障関係については、先ほど城守委員からもありましたように、給付と負担のバランスが重要であることには変わりないと考えています。
 また、そこには大きく変化する社会の情勢に対応する必要もあると思っています。高度化する医療の中で、以前と比べ物にならないような高額な薬剤が現在使われている状況もあります。また、それらが公定価格の中で運営されていますので、医療提供体制の存続というのは不可欠です。そのために現場に大きな負担が生じる、また影響があるということに関しては、しっかりとした配慮が必要なのではないかなと思っています。
 そのような中、先ほど来からある攻めの医療予防という部分においても、地域住民の健康増進に資する薬局機能及び薬剤師の果たすべき役割という部分は医療機関等と連携する中で強化する必要があると思っています。あわせて、企業、保険者とのコラボヘルスも考えていく必要があると思っています。
 また、デジタル社会の実現に向けて、医療DXの推進が国の中心的な施策として進められているところであります。薬局においても先進的に取り組んでいっているところではございますけれども、その基盤、環境の整備または維持していくことが根底にあり、現在、現場の努力で成り立っている部分もありますので、これらに係る現場の負担は大きく、支えが必要だと思っています。今後、本部会等で医療保険制度を考えていく上では、これらのことをしっかりと踏まえて議論を進めていただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 以上です。
○岩村部会長 ありがとうございました。
 第2の議題はこの辺りでよろしいでしょうか。
 ありがとうございます。
 それでは、第2の議題もここで終了とさせていただきます。
 事務局におかれましては、今日いろいろな御意見を頂戴いたしましたので、それらを踏まえて、今後、この部会で次期医療保険制度改革に向けた議論が進められるように御検討と資料の準備をお願いしたいと思います。
 本日はここまでということにさせていただきたいと思います。
 次回の開催日につきましては、事務局のほうから後日御連絡をさしあげるということにいたします。
 皆様、お忙しい中、御参加いただきまして誠にありがとうございました。
 では、これで散会といたします。