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第59回労働政策審議会人材開発分科会 議事録
人材開発政策担当参事官室
日時
令和8年9月7日(月)15:30~17:30
場所
会場:中央合同庁舎5号館 専用第21会議室(17階)
(東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎5号館)
(東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎5号館)
議題
- (1)各種閣議決定文書について
- (2)令和9年度概算要求の概要について
- (3)雇用保険法施行令の一部を改正する政令案要綱及び雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱について(諮問)
- (4)雇用保険法第六十条の二第一項に規定する厚生労働大臣が指定する教育訓練の指定基準の一部を改正する件について(報告)
- (5)職業能力開発促進法施行令第七条第二項に規定する厚生労働大臣が定める手数料の額の一部を改正する件について(報告)
- (6)2025年度の実績評価及び2026年度の目標設定について
- (7)その他
議事内容
○武石分科会長 それでは、定刻となりましたので、ただいまから第59回「労働政策審議会人材開発分科会」を開催いたします。本日、本分科会はオンライン併用での開催といたします。本日の出欠状況ですが、公益代表の守島委員、山田委員、使用者代表の瀬田委員が御欠席です。なお、瀬田委員につきましては、全国中小企業団体中央会の田上様が代理出席していただいています。また、石﨑委員は所用により遅れて御出席される予定であり、美野川委員は所用により途中退席される予定です。加えて、小松﨑委員は所用により途中入室及び途中退席される予定です。
議事に先立ちまして、配付しております委員名簿のとおり、新たに本分科会の委員になられた方がいらっしゃいますので、御紹介をしたいと思います。私からお名前を申し上げますので、御挨拶をお願いいたします。公益代表委員として、政策研究大学院大学理事・副学長・教授の黒澤委員です。
○黒澤委員 黒澤と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
○武石分科会長 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。また、本日所用により御欠席ではございますが、公益代表委員として法政大学教授兼日本総合研究所客員研究員の山田委員に御就任いただいております。
それから、事務局に人事異動がありましたので、紹介をさせていただきます。青山人材開発統括官です。盛谷大臣官房審議官です。山口人材開発政策担当参事官です。鈴木若年者・キャリア形成支援担当参事官です。古長政策企画室長です。柴田企業内人材開発支援室長です。よろしくお願いします。
それでは、代表して青山人材開発統括官より御挨拶をお願いいたします。
○青山人材開発統括官 改めまして、青山でございます。人材開発統括官を拝命しました。これからもよろしくお願いいたします。
労政審人材開発分科会の皆様には、日頃より厚生労働行政、また、人材開発行政に多大なる御理解と御協力を賜っておりますこと、厚く御礼申し上げます。
この分科会におきましては、従来より人材開発行政の在り方を御議論いただいておりますけれども、特に昨年度、第12次の職業能力開発基本計画と青少年雇用対策基本方針を御審議いただきました。ありがとうございました。これらに基づき5か年の人材開発施策を展開しております。
また、本年7月には政府の日本成長戦略などで人材開発分野も重要な分野として政策をいろいろ盛り込ませていただいております。これにより取組も加速したいと思っているところでございまして、本日の議題にもさせていただいております。
人材開発分科会におきましては、これからも公労使の委員の皆様にそれぞれのお立場から人材行政のあるべき姿、内容について忌憚のない御審議、御知見を賜りまして、よりよい我々の行政運営に結びつけさせていただきたいと思っておりますので、本日以降、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。失礼いたします。
○武石分科会長 ありがとうございました。
それでは、議事に入ります。議題(1)の「各種閣議決定文書について」です。内容について、人材開発総務担当参事官から御説明をお願いいたします。
○五百籏頭人材開発総務担当参事官 総務担当参事官の五百籏頭でございます。資料1によりまして、この夏の閣議決定文書のうち、人材開発行政に関する主立ったものを御説明させていただきます。資料の後半には参考資料をつけておりますので、適宜御参照いただきます。
まず、1ページ目を御覧ください。日本成長戦略では、処遇向上に向けたリ・スキリング支援や労働生産性向上を進めるため、17の戦略分野や、社会インフラ関連分野等の業所管省庁と厚生労働省、経済産業省、文部科学省が業界団体等と連携して、スキルの標準化・可視化から教育訓練プログラムの開発提供まで一気通貫でリ・スキリング支援を行うとしておりまして、個別の施策として、人材開発支援助成金も含め、効果的にプログラムの開発が進むような支援の充実と、教育訓練給付金について各分野の所管大臣がプログラム認定制度を創設した場合、その適切性を精査した上で、専門実践・特定一般教育訓練給付金の対象とすることを検討するとされております。
参考資料としまして、本資料の9ページを御覧ください。こちらは一気通貫のリ・スキリング支援をサイクル図として示したものでございます。求められるスキルを可視化し、それに紐づくプログラムを開発し、提供する3つのステップを業所管省庁による主体的な取組と横断支援3省庁の施策で後押しし、PDCAサイクルでスパイラルアップしていくことを示しております。こちらに記載しております施策の予算については、次の議題で御説明をさせていただきます。
また、教育訓練給付金につきましては次の10ページを御覧ください。閣議決定で、各分野の所管大臣がプログラム認定制度を創設した場合に高率給付の対象とすることを検討ということにつきましては、左下の赤字で経済産業大臣認定という記載がございます。これは情報分野の高度なスキルを表しますITSSレベル3以上を習得する講座として経済産業大臣が認定した場合、高率給付であります専門実践教育訓練給付金の対象講座として指定することができる枠組みとなっております。今後、同様のスキームが業所管省庁によって創設される場合、新たな指定基準として加えるということを意味しております。該当するものが出てまいりましたら、指定基準告示の改正の形で当分科会にお諮りいたします。
資料の1ページにお戻りください。中段になります。教育訓練給付金の指定講座の効果把握や申請・審査プロセス等の合理化、実績・成果の検証を踏まえた教育訓練給付金及び人材開発支援助成金の見直しや支援の重点化を検討とございます。
これに関係いたしまして、本日の参考資料の1の15ページを御覧いただければと思います。こちらは、本年7月31日に公表いたしました能力開発基本調査のうち、新たに追加いたしました調査項目となっております。職業に関連した資格を取得した労働者が増えたという企業は、人材開発支援助成金を受給したことがある企業において50.9%と顕著に高く、また、社内の職業能力評価基準等に沿ったスキルの向上が見られた労働者が増えた企業も受給企業では41.6%と顕著に高くなっております。これは人材開発支援助成金が一定の効果を発揮しているものと受け止めております。引き続き実績の効果検証の検証方法につきましては、そのほかの方法を含めまして不断に検討を進めてまいりたいと考えております。
もう一度、資料1の1ページに戻っていただきます。下段になります。戦略分野等における人材育成のため、産業界とJEEDが協働した人材育成プロジェクトを実施する。生産性向上人材育成支援センター等における人材育成プランの策定支援から訓練実施まで一貫した企業の伴走支援を強化するとあります。
こちらは本資料の13ページを御覧ください。こちらは8月25日にJEEDが東京電力、東北電力、JR東日本と基幹インフラを支えるエネルギー分野の人材育成についての包括連携協定を締結いたしたものになります。具体的な取組といたしましては、下のほうに記載しておりますが、電気分野の職業訓練カリキュラムの共同開発、最新の企業実務に対応した指導力強化として指導員への実地研修、職場見学会等を行い、地域の中小企業を含む産業人材の裾野を広げ、スキルアップする取組を展開する予定です。閣議決定に記載されました人材育成プロジェクトの第1弾であり、今後は他分野でもプロジェクトを組成していく予定でございます。
また、JEEDの生産性向上人材育成支援センターにつきましては、次のページに概要を掲載しておりますので、適宜御覧ください。
次に、同じ資料1の2ページにお戻りください。産業界等と連携した訓練の中期的な方針の策定や、地域の人材ニーズを踏まえた職業訓練機会の創出など、国及び都道府県における効果的な公的職業訓練の在り方を検討する。全世代型リ・スキリング国民運動を展開する。労働者が教育訓練のための時間を確保しやすくなるよう、事業主等に対する教育訓練休暇制度等の周知、人材開発支援助成金の活用による教育訓練休暇制度の導入支援、非正規雇用労働者等が働きながら学びやすいオンライン職業訓練の推進、ミドルシニア層を含め、OJTとOFF-JTを効果的に組み合わせた職業訓練機会の確保を進めるといった記載がございます。
また、次にお進みいただきまして、3ページを御覧ください。家事支援サービスに係る複数等級の国家資格の創設に向け、関係業界と連携し、職務分析の実施、試行試験の実施等の準備を進め、関連審議会における議論を行った上で、2027年秋を目途に第1回の国家資格試験実施を目指す。また、次のパラグラフですが、家政士団体検定を含む制度の周知徹底を行い、受験者数を増加させるとございます。
こちらにつきましては、本資料の最後の15ページを御覧ください。技能検定の創設プロセスですけれども、現在①の検定構築フェーズにおります。今後1年程度で試験実施を目指してまいりますが、それに先立ちまして関係省令等の改正を当分科会にお諮りさせていただきます。
また、資料の4ページにお戻りください。下段になります。こちらは経済財政運営と改革の基本方針になります。外国人政策につきましては、令和9年4月に施行される育成就労制度の円滑な施行・不法就労対策のために必要な体制を整備するとされております。以上、かいつまんでの御説明になります。
○武石分科会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明に対する御質問、御意見がございましたら、こちらで参加されている場合は挙手、オンライン参加の方はZoom機能のリアクションから挙手マークを押していただき、指名されてからマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。田村委員、お願いいたします。
○田村委員 御説明ありがとうございます。資料1の始めのほうになると思うのですけれども、日本成長戦略の労働市場改革部門にも記載があるとおり、労働者の能力開発に関しては、必要な時間確保に向けて人材開発支援助成金においてもコースを設定するなど、国としての取組が進められていることは理解するところでございます。
しかし、参考資料1の能力開発基本調査の結果を見ると、教育訓練休暇や短時間、勤務制度の導入、最後のほうの72ページになると思うのですが、これを見ると、依然としてこういった教育訓練休暇あるいは短時間勤務制度の導入が進んでいない状況だと思っております。制度そのものに対する事業主の認知度が低い上に、自社に制度が存在するかどうかを認識していない労働者も多いのではないかと思われます。そのため、休暇制度等についてより一層周知や広報を進めていただきたいと思う次第でございます。
さらに、労働者が能力開発に取り組む時間的余裕がないことや、代替要員の確保が困難であるとする現場の課題を踏まえますと、制度周知にとどまらず、長時間労働そのものの是正あるいは企業への伴走型支援に一層取り組む必要があるのではないかと考えます。以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。御意見等があればまとめてお聞きしたいと思いますので、ほかに御意見、御質問はございますか。それでは、漆原委員、お願いいたします。
○漆原委員 どうも御説明ありがとうございました。自分からは、4ページにありますアドバンスト・エッセンシャルワーカーについて発言したいと思います。
アドバンスト・エッセンシャルワーカーについては、既に検討会等においても、定義を含め、いろいろ議論がされていることは承知しておりますが、現時点ではアドバンスト・エッセンシャルワーカーに対して、世間一般的に共通の認識を持てるようにする作業がまだ必要だと感じているところでございます。
エッセンシャルワーカーの現場においてもDXやAIなど新技術を活用することは重要ですし、効果的な職業訓練とともに、誰でも使いやすいデジタル機器等の開発あるいは活用を進めることで、生産性の向上や業務負荷の低減など労働環境の改善に加えて、処遇の向上、ひいてはエッセンシャル分野で働くことへの魅力の向上につなげていく必要があると考えています。
あわせて、現場で働く全ての労働者が継続的にDXなどに関する職業訓練や知見を高めていくことも重要だと考えています。
また、多様な就労現場に即したDXを推進していくためには、現場の声を聞きながら、産業、職種、現場ごとの状況にも対応できる取組を進める必要があると考えています。以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかに御意見、御質問がおありの熊谷委員、お願いいたします。
○熊谷委員 御説明いただきましてありがとうございました。私からは、資料の12ページから13ページになるのですけれども、産業界とJEEDが協働した人材育成プロジェクトについて意見をさせていただければと思います。
エネルギー分野の人材育成・創出に向けた包括連携協定を結んだことにつきましては、産業課題を踏まえた企業や業種の枠を超えた新たな人材育成の取組として評価できるものと捉えております。特に中小企業では教育設備や指導人材の不足により単独で人材育成が難しい場合もあることから、JEEDと連携することも含めまして、企業や業種の枠を超えた新たな人材育成の仕組みが求められていると思っております。
こうした業種横断的な取組の必要性につきましては、エネルギー分野をはじめとする特定の分野に限ったものではないと思っております。ほかの産業や分野におきましても同様に、企業や業種の枠を超えた人材育成体制が構築されるようにぜひ取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。田上様から手が挙がっていますので、田上様、お願いいたします。
○田上様(瀬田委員代理) 瀬田委員の代理で出席させていただいております、全国中央会の田上でございます。ありがとうございます。私のほうからは、9ページのスキル情報等の可視化の部分についてコメントさせていただきたいと思います。
求められるスキルの明確化に加えて、そのスキルを得ることで処遇がどのようによくなるか。そういったところも明確化できるとよいと考えます。労働者にとってのスキルアップのモチベーションにつながるというだけでなく、事業者にとっても人事制度における能力評価や賃金体系の整備に資するものであり、人的資本投資の進め方に悩む中小企業・小規模事業者、そういったところの助けになるのではないかと考えます。ぜひこの分科会で具体的に進めていければ良いと考えております。以上です。
○武石分科会長 田上様、ありがとうございました。佐藤委員も挙手となっておりますので、佐藤委員、お願いいたします。
○佐藤委員 日商の佐藤でございます。御説明ありがとうございます。資料1の3ページに記載の家事支援サービスに係る国家資格の創設につきまして、こちらは仕事と家庭の両立支援に資するものと大変期待しております。省令改正など所定のプロセスを踏むことは理解いたしました。現状、2027年秋に第1回試験を実施するとございますが、資格取得者が実際に今後稼働し始める時期あるいは本資格試験の受験対象などにつきまして、可能な限り早めにスケジュールを御提示いただくなど、周知広報を強化いただくようお願い申し上げます。以上でございます。
○武石分科会長 佐藤委員、ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。では、5人の委員の皆様から御質問、御意見がありましたので、一旦ここで事務局から御回答をお願いいたします。
○柴田企業内人材開発支援室長 教育訓練休暇制度の周知について御意見がございました。私のほうでは人材開発支援助成金を所掌してございまして、教育訓練休暇制度を活用した事業主に対して支援をしているところでございます。そちらのほうもなかなか実績が上がっていないところでございまして、引き続き周知をしっかりしてまいりたいと考えてございます。以上になります。
○山口人材開発政策担当参事官 御質問いただき、どうもありがとうございました。
漆原委員からアドバンスト・エッセンシャルワーカーについて御意見をいただき、どうもありがとうございました。
こちらは定義がはっきりしないというところで、具体的なビジネスの実務においてどういう人たちのどういう役割を期待しているのかというところは、個別具体的に業所管官庁とも連携して具体化を進めていく必要があろうかと思っております。
我々の施策といたしましては、例えば介護の分野においてDXに関する知識、技能を習得して生産性向上につながる訓練をする場合に、その一環の中で支援をしていくということは考えられると思っています。
また、アドバンスト・エッセンシャルワーカーだけでなく、全ての労働者に対して体系的な訓練が必要であるということはおっしゃるとおりだと思っておりまして、特定のパーツを取り出して訓練を設計するということではなくて、それを実施することで企業全体の中でどのような影響が生じるかということも射程に入れながら、訓練の中身をよく担当部局とも相談しながら詰めていきたいと思っております。
それから、田上代理から御意見をいただきましたスキルの可視化に関してですが、明確化していくことは大事だけれども、その結果として処遇がよくなるというところまで示せるとよいという御指摘をいただきました。まさしくそのとおりと受け止めておりまして、スキルを得ること自体が目的ということではなくて、その得たスキルをもってビジネスの場で利益を生んで、その利益がみんなに還元されていくという循環こそが重要だと思っておりますので、処遇とセットで何か目安を示していくために、キャリアラダーの構築を我々は検討しているところでございます。処遇の水準というのは個別の企業によってレンジが分散している部分もあろうかと思いますけれども、そういったことも含めて皆様の、特に中小企業の皆様の参考になるような情報を提供していきたいと考えております。以上でございます。
○鈴木訓練企画室長 訓練企画室の鈴木でございます。熊谷委員から御質問、御意見がございましたJEEDと業種を超えた包括連携協定について、まずは御評価いただきましてありがとうございます。御指摘のとおり、中小企業では単独ではなかなか人材育成が難しいというところがございます。そういった中で、JEEDがそれまでの職業能力開発のノウハウを生かして、関係業界と連携して対応していくということは重要と考えておりますので、今回のこの連携協定が一つのきっかけとなって、ほかの業界でもこういった取組が進められるよう、我々としてもJEEDとも連携していきたいと考えております。以上でございます。
○飯田能力評価担当参事官 佐藤委員から家事支援の国家資格化のスケジュールについて御指摘をいただきました。こちらの国家資格化については、ただいま関係の団体等と調整を進めておりますが、第1回の試験を来年秋に実施できるようにということで進めております。具体的には2028年からの合格者が稼働できるようにということで進めてまいりますが、御指摘いただいたスケジュールや受験資格などについてはできるだけ早くお示しできるように作業していきたいと思っております。
○武石分科会長 ありがとうございます。事務局から一通り御回答をいただきましたが、御質問、御意見をいただいた委員の皆様、よろしいですか。オンラインの皆様もよろしいでしょうか。田村委員、どうぞ。
○田村委員 重ねてになりますけれども、時間の確保については、制度周知のみならず、やはり長時間労働そのものの是正が求められること、また、企業の伴走型支援の取組を続けていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○武石分科会長 ありがとうございます。御要望として受け止めたいと思います。そのほかに御質問、御意見のある委員の皆様はいらっしゃいますでしょうか。松葉委員、お願いします。
○松葉委員 教育訓練給付についてであります。教育訓練給付自体は一定の雇用保険の加入要件があると思いますが、一方で、求職者支援制度では、フリーランスなどの雇用保険の対象にならない方についても、就職を希望する場合には対象となる仕組みが設けられていると理解しております。これは雇用保険の対象とならない方にも能力開発の機会を確保するという点で非常に重要な取組だと考えております。ただ一方で、フリーランスなどそういう雇用保険の対象とならない働き方の方でも、今の仕事を続けながらさらに技能を高めたり、新しい技能を身につけたりというニーズもあるのではないかと考えております。今後、リ・スキリング国民運動を幅広い人材に広げていく中で、就職や転職を目指す方だけではなく、現在の仕事を継続しながら能力開発を行うそうした雇用保険対象外の方についても何らかの支援が必要になってくるのではないかなと考えております。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。事務局から御回答をお願いします。
○鈴木若年者・キャリア形成支援担当参事官 教育訓練給付の関係で御指摘がございました。対象者について雇用保険の対象ということで一定の枠がかかっているということと、松葉委員から今御指摘いただきました問題意識、その外にいる方のリ・スキリングをどう進めていくかというのは非常に重要な課題だと思っておりまして、これは今年度限りの取組ということではなくて、今後ずっと続けていくべき政府の重要施策でございますので、しっかりとその点は考えてまいりたいと思っております。
○山口人材開発政策担当参事官 国民運動を担当しておりますので、その立場からコメントさせていただきます。
あらゆる立場の方、雇用保険の被保険者に限らず、フリーランスの方ですとか雇用保険の対象になっていない方、そういった方々もみんな学ぶ、ステップアップしていくということは重要であるという御指摘をいただいたと思います。国民運動はまさにそういった機運を盛り上げていくという取組でありますので、様々な立場の方を包含していくような、そういった機運を盛り上げていく取組をしていきたいと思います。
フリーランスの方も非常に多種多様でいらっしゃいまして、労働者に近いような方からかなり高スペックな方まで様々な状況にいらっしゃるかと思います。そういった方々へのリスキリング支援については、御自分が事業者として実施する面もありましょうし、他方で労働者と共通の訓練インフラを御利用できる部分はそうしていただくといいのかなと思っておりまして、雇用保険被保険者であるか否かに目線を限定することなく、幅広く取り組んでいきたいと思っております。
○武石分科会長 松葉委員、よろしいでしょうか。ありがとうございました。ほかに御質問等ございますか。黒澤委員、どうぞ。
○黒澤委員 政策研究大学院大学の黒澤です。どうもありがとうございます。
1つ質問なのですけれども、2ページ目の労働市場改革のところで、ミドルシニアを含めてOJTとOFF-JTを効果的に組み合わせた職業訓練機会の確保を進めるということがあります。この辺りは次の概算要求に係ってくることなのかもしれませんけれども、具体的にどのような形でこれを実現なさるのかということについて教えていただければ。お願いします。
○武石分科会長 では、御質問なのでお願いします。
○山口人材開発政策担当参事官 御質問いただき、どうもありがとうございました。政策室よりお答えいたします。
現行、OJTとOFF-JTを組み合わせた訓練というのがデュアル型ということで、かなり昔からそういった仕組みはございます。今の職業能力開発法に規定されておりますデュアル訓練といいますのは、青少年を対象としたものでございますけれども、OJTとOFF-JTを組み合わせたものの訓練効果というのは、年代に関わりなく全世代に対して非常に効果的であると考えております。
したがいまして、既存の枠組みということも参考にしながら、その対象をミドルシニアも含めた全世代に対して有効であるということも考えていきたいと思っていますし、また、そうした訓練を積極的に行う企業の方というのが労働市場の中で見える化されて選ばれる会社になっていく仕組みにしていくことができないかということを現時点では考えておるところでございます。
○黒澤委員 ありがとうございます。まさにその部分が大変重要だと思っております。デュアル型は、効果的ですのに、このところ予算も人数もカットされてきている状況の中で、また盛り上げていただけるというのは本当にありがたいことだと。ただ、今までのデュアル型において大変重要なメリットのひとつは、訓練を受ける方だけでなく、訓練を実施する企業側にもあるという点を強調したいと思います。特にデュアルにおいては受け入れる若い人のために有効な訓練カリキュラムを策定しないといけないわけですよね。このスキームでは、受け入れ企業に対し、どういうカリキュラムを構築すればよいのかについてのコンサル的インプットがそのプロセスにおいて提供されてきた。それが実はその企業における人材育成のベースアップに有効に機能してきたと聞いております。ですので、その部分を考慮した上で、OJTとOFF-JTを効果的に組み合わせる。また、そのアウトプットとしてジョブ・カードにつなげるという点も大変重要なポイントとなると思いますので、そのような方向性で進めていただけるとすばらしいなと思いました。以上です。
○武石分科会長 貴重な御意見ありがとうございました。ほかに御質問等はございますでしょうか。オンラインの皆様もよろしいですか。
それでは、特にないようですが、これまでの議論を踏まえまして、事務局からほかに何かございますでしょうか。
○五百籏頭人材開発総務担当参事官 皆様、大変様々な御意見をくださいまして本当にありがとうございます。この人材育成に関しましては、労使双方にとって非常に重要な政策であると事務局としても受け止めておりまして、しっかりと前向きに進めていきたいと考えておるところでございます。
今般、先ほど御覧いただきましたように、多岐にわたる論点が閣議決定において取り上げられたところでございます。これらを今後の政策展開にしっかりとつなげていきたいと考えておりまして、そのために必要な御議論を当分科会におきましてより深掘りしていただきまして、来年度以降の政策推進につなげてまいりたいと考えております。
このような考えで次回以降の審議会運営をさせていただければと考えておりますが、いかがでございましょうか。
○武石分科会長 ありがとうございます。次回以降の審議会運営ということでも御提案がございましたが、これに関して御意見、御質問があればお願いいたします。よろしいでしょうか。
それでは、特にこれに関しては御意見がないということでございます今、人材開発に関していろいろな政策が進んでいて、大変注目されている。先ほども国民運動という言葉がございましたが、非常に重要な政策だと考えております。事務局におかれましては、次回の分科会以降で必要な議論を深めていただけるよう、資料の準備等どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、次の議題に移りたいと思います。議題(2)「令和9年度概算要求の概要について」です。内容について、人材開発総務担当参事官から御説明をお願いいたします。
○五百籏頭人材開発総務担当参事官 資料2に沿って御説明をさしあげます。
まずおめくりいただきまして1ページ目、令和9年度概算要求総括表になります。人材開発部門におけます概算要求総額といたしましては、一番下にございます合計2,398億円の概算要求額でございまして、このうち一般会計が128億円、また、労働保険特別会計が2,270億円ということで、前年度比104%ということで全体の概算要求をさせていただいております。このうち、主立ったものについて御説明をさせていただきます。
資料の3ページを御覧ください。こちらは戦略分野等におけるリ・スキリング人材育成加速化プランということで、日本成長戦略で御説明いたしましたスキルの可視化からプログラム開発・実施までの一気通貫の支援を厚生労働省、経済産業省、文部科学省の共同要求の形でパッケージ化いたしまして、1,909億円の要求としております。厚生労働省関係の要求額はこのうち1,194億円で、いずれも特別会計となります。
戦略分野の人材育成につきまして、スキル情報の可視化、プログラム開発、プログラム提供の3つのステップに整理し、3省庁のそれぞれの強みを生かして有機的に連携し、相乗効果を発揮することを目指しております。
スキルの可視化につきましては、経済産業省の事業では、人材需要が強い戦略分野において共通したスキルを持つ人材を外部労働市場から獲得する形の人材確保の観点を持ちながら、産業横断的なスキル体系を整理し、産業別に求められるスキルの整理を行う予定でございます。また、厚生労働省の事業では、産業別に求められるスキルを可視化した上で、習熟に応じた標準的なキャリアラダーを作成し、技能習得のマイルストーンにするとともに、個別の企業においてキャリアラダーを導入する際に活用いただける導入支援ツールの作成を進めようと考えております。産業横断的なマクロからのアプローチを産業政策を担当する経済産業省が行いつつ、厚生労働省においては、業界標準の作成を支援しながら、個別企業における効果的な人材育成に直結するよう、個々の企業に届けられるミクロまでのアプローチを行うことで、協力してスキルの可視化を進めようと考えておりまして、厚生労働省の予算といたしましては1.2億円を要求しております。また、スキルの可視化に合わせて個々の労働者の習熟レベルの評価が重要になってまいります。そのため、業界で求められるスキルの習熟度の可視化を推進するよう、職業能力検定の創設等を目指す団体に対する必要経費の補助とコンサルタントによる伴走支援を実施したく、新規で1.6億円を要求しております。
次に、プログラム開発につきましては、文部科学省において大学や専門学校等を活用してリ・スキリングプログラムの開発を強力に進めるほか、人材開発支援助成金につきましては、業界団体等がプログラム開発を行う場合にその経費を助成するとともに、スキルの可視化・標準化をしてプログラムにひもづける場合は、当該経費も含めて助成対象とする拡充策を考えておりまして、602億円を要求しております。
プログラム提供については、教育訓練給付金による自己啓発を支援するため、582億円を要求しているほか、人材開発支援助成金による訓練実施の支援を引き続き行うこととしております。
左下に個別分野におけるイメージを入れております。例えばバイオ医薬品の世界ですと、最先端の研究人材から製造人材まで幅広く求められる人材がございます。その人材像に応じてスキル標準ではマクロのアプローチかミクロのアプローチかが変わってくるでしょうし、プログラムの開発も大学であったり、業界団体が人材開発支援助成金を活用してという場合も考えられるでしょう。このように個々の状況に応じて3省庁の施策をうまく使い分けていただいたり、右下に記載しておりますが、DX関係などでは経済産業省の導入補助金等を活用して設備投資を行い、当該設備を活用したスキルアップ研修を人材開発支援助成金を活用しながら行っていただくなど、隣接施策との連携も視野に入れながら政策の相乗効果を高める形で活用いただけるよう、追求してまいる所存でございます。
次に、8ページを御覧ください。全世代型リ・スキリングを促進する国民運動の実施ということで、本年度から既にこの運動はスタートさせていただいております。労使、教育機関、業界団体等、広く関係者にコミットいただきながら、国民の中で広く機運醸成を進めていこうというものでございまして、現在、効果的な周知広報策について有識者会議で御検討いただいているところでございます。こちらにつきましても、経済産業省や文部科学省など他省庁の政策資源も活用・連携しながら実施していくということを念頭に置きながら、予算といたしましては1.1億円の要求としているところでございます。
それから、おめくりいただきまして9ページになります。各種技能競技大会の推進でございます。こちらは2028年技能五輪国際大会を愛知で開催することとしておりまして、こちらに向けまして競技運営等の準備や技能尊重の機運を醸成するための取組を行っているところでございます。こちらにつきましては、より2028年に近づいてまいります令和9年度については、従来よりも予算を拡充いたしまして、43億円の要求とさせていただいております。
最後に、13ページを御覧ください。外国人育成就労機構交付金になります。こちらにつきましては、令和9年4月に新たに育成就労制度が施行されます。それに伴いまして、新しく実施されます本人希望の転籍に係る支援や監理支援機関等への指導の強化、1号特定技能外国人に対する相談対応のために出張所の増設と増員を行う等によりまして、体制の強化を進めてまいる所存でございます。これにかかります経費も念頭に、こちらも予算額を拡充いたしまして、96億円の要求とさせていただいているところでございます。主立った項目についての御説明は以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明に対する御質問、御意見がございましたら、こちらで参加されている方は挙手、オンライン参加の方はZoom機能のリアクションから挙手マークを押していただき、指名されてからマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。田村委員、お願いいたします。
○田村委員 御説明ありがとうございます。6ページ目の人材開発支援助成金についてでございますけれども、コースや助成額の見直しについては理解するところでございます。
その上で、新たに設けられた団体訓練の助成金について意見を申し上げたいと思います。技能検定のように産業や業界団体に横断的なスキル標準を定め、それによりキャリアラダーの構築や処遇改善につながる訓練プログラムが開発されるとすれば、それは重要な取組であると思う一方で、同一業界内で複数の団体が存在する場合、個々の団体で重要と考えるスキルに違いがあることも想定されると思います。それぞれが独自にスキル標準を作成することは、業界としての統一的なスキル標準を定めたとは言い難いのではないかと思う次第であります。助成金を活用せず、業界団体が独自で策定することは否定するものではないのですけれども、雇用関係の助成金を活用するのであれば、訓練を受ける労働者にとって分かりやすい、業界におけるスキル横断的な基準と言える訓練プログラム開発等に限定する必要があるのではないかと思います。
さらに、助成額が大きいことや人材開発助成金におけるこれまでの不正受給の状況を踏まえると、コンサルタント等の適正な活用を含め、厳格な不正の防止策が不可欠ではないかと思います。
また、開発される成果物が適切に活用され、訓練の実績が上がるよう、助成金の支給要件を設定するなど、運用面も含めて適正な制度設計にしていただきたいと思います。
その上で、訓練プログラムの設定に当たっては、現場の労使の意見を聞くとともに、近年の技術動向なども反映した内容になるよう、厚労省としても御対応いただきたいと思います。以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかに御意見、御質問はございますか。松井委員、お願いいたします。
○松井委員 御説明ありがとうございます。私のほうからは、8ページの国民運動について意見を述べたいと思います。この国民運動に関しては、第12次の能力開発基本計画の際も議論になって、文言として「この取組の中で、例えば労使でコミュニケーションを取りながら事業内職業能力開発計画を作成する等労使の協働の取組が促進されるよう周知啓発等を実施する」との文言が記載されたと理解しております。
中小企業をはじめとして、リ・スキリングにより他社への労働移動が促進されるのではないかと懸念する声も現場では少なくないことから、労使でコミュニケーションを取りながら必要なスキルや人材像を共有した上で、訓練後に社内で生かせる業務や処遇を用意するなど、適切な訓練と環境整備に向けて協働していくことが重要だと思っております。労働組合としても、本運動の周知や展開には協力してまいりたいと思っております。
冒頭に話をしたフレーズというのは、私から、この国民運動に労働組合として参加ができるように枠組みを検討していただきたいということで書き加えていただいたと理解しておりますので、ぜひお願いしたいです。この職業能力開発計画の際も申し上げたのですが、これは私がしてほしいと言ったのではなくて、事務局のほうからこういう文案が出たのですが、もし能開法で努力義務にされているものを引き続き推進されていくというのであれば、その際も申し上げたのですが、ホームページ等に記載されている事例が2017年度のままということですし、また、国民運動の中で新しいホームページ等も検討されているようですが、ぜひこの位置づけをどうするのかも整理していただいて、取組をお願いしたいと思っております。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかに御質問、御意見はございますでしょうか。熊谷委員、お願いいたします。
○熊谷委員 御説明ありがとうございました。私からは13ページの外国人育成就労機構の交付金についてです。こちらは育成就労制度の円滑な施行に向けまして機構への交付金が拡充されているものと受け止めております。外国人育成就労機構は、一定期間、従来の技能実習制度への対応と同時に、来年4月から施行される育成就労制度への対応、さらに特定技能制度の相談も担うこととなるなど業務が増加することから、機構としての体制強化と人材の確保・育成が不可欠であると捉えております。
機構における労働者からの相談業務におきましては、語学力だけではなく、日本の労働関係の法令や入管法令、また、社会保障を含め、各種制度などにも知見のある専門性の高い職員の配置が不可欠であると認識しております。地方の拠点を増やすことももちろん重要なのですけれども、現場で実務を担う専門職員や相談員の安定的な雇用を確保した上で計画的にスキルアップできるよう、十分な財源の確保と効果的な体制の構築に努めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。勇上委員、お願いいたします。
○勇上委員 神戸大学の勇上です。御説明ありがとうございました。今回御説明いただいた概算要求に関する取組は、昨年度の本分科会で取りまとめました第12次能力開発基本計画の一環として、また、日本全体のスキル形成の仕組みとして非常に大きな取組だと理解しております。
私は昨年度の分科会において、能開基本計画について、計画全体を通じて労使の協働が重要であり、施策の推進に当たって連携する関係者として労働組合を明記することについて意見を申し上げまして、反映いただきました。その観点から1つ申し上げますと、今回具体化されておりますスキル標準の策定とか更新に当たっても、やはり労働組合を含む労使双方が継続的に関与する仕組みというのが必要だという意見を申し上げたいと思います。
資料2の3ページを見ますと、リ・スキリング人材育成加速化プランが説明されておりますが、連携する関係者として特に労働組合という記載はございません。ですが、やはりスキル標準の策定とか教育訓練プログラムの開発というのは、企業の人材ニーズを反映するとともに、労働者のスキル形成、キャリア形成というものも重要なテーマになると思います。また、実際に諸外国では、例えば昨年の資料にもありましたけれども、シンガポールのSkills Frameworkとか、あるいはドイツのデュアルシステムはもちろん有名ですけれども、スキル標準の策定やスキルプログラム開発においては、労働組合の意見を聞いたり、積極的に関与されたりというケースがほとんどだと思います。労働者の参画については、先ほどの国民運動には記載がありますが、具体的なプログラムでも関与する仕組みがあれば良いのではないかという意見を申し上げたいと思います。以上です。
○武石分科会長 勇上委員、ありがとうございました。では、オンラインの田上様、お願いいたします。
○田上様(瀬田委員代理) 瀬田委員の代理の全国中央会田上でございます。発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。私のほうからは、共同での取組を進めるときに、ぜひ事業協同組合を活用いただきたいということについてです。
例えば3ページにリ・スキリング人材育成加速化プランがございまして、その中にスキル情報等の可視化・標準化、ここに職業能力検定の創設支援があろうかと思います。そして、真ん中には訓練プログラム開発もございます。こういったところの取組は、事業協同組合も活用できる部分と考えますので、ぜひ支援の対象にしていただけるよう検討いただけると幸いです。
同じように、6ページの人材開発支援助成金に団体訓練がございまして、ここでもやはり共同の取組ということで事業協同組合を活用いただけるのではないかと思います。ぜひ対象となるように進めていただければ幸いです。以上でございます。
○武石分科会長 田上様、ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。黒澤委員、どうぞ。
○黒澤委員 どうもありがとうございます。今のお二方の御意見は本当に大事だと思っております。私も検定の審査に長らく携わっている身としまして、やはり検定と訓練は一体なのだと感じております。例えば、団体等検定という大変有益な制度が走り始めたところですけれども、同じ業界の中で複数の団体があって、その間でコンセンサスが得られていないこともあったりするのですが、検定ということになると、業界として、どういうスキルが必要なのかを考えなくてはいけません。そしてその検定に受かるためにはどういうスキルを習得するカリキュラムが必要なのかというところに結びつけて考えなくてはいけない。また、必ずしも業界単位でこれを考える必要もなくて、人がどういうふうに動くのかという単位でそれを考えてもよいですし。そう考えると、先ほどの3ページの下の検定の一番下の職業能力検定の創設支援と真ん中の業界団体等への訓練プログラムの開発支援というのは非常に関係が深いもので、その関係性を認知した上で支援をするということがとても大事だと思うのです。
そうすると、「業界団体等」というものは何を対象にするのかということも、それこそ事業協同組合というお話もありましたし、労働組合という可能性もありますし、地域の何らかの団体という可能性もありますし、その辺りは市場で求められている可視化するスキルはどこにあるのかという観点から、柔軟に、有機的に、スキルを習得するカリキュラムであり検定であるという観点から進めていただけると大変ありがたいなと思いました。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。佐藤委員、お願いいたします。
○佐藤委員 ありがとうございます。私から2点申し上げたいと存じます。
まず、資料2の3ページに記載のあるスキル情報を含めたデータ連携についてです。厚労省の「みんなの労働ナビ」においてこうしたデータ連携・一元的提供を進めることは、キャリア構築の透明性を高め、求職者と企業のミスマッチを防止する観点からも意義のある取組であると思います。他方、その下段にあるデジタル庁・経産省のプラットフォームとも少なからず関連のあるものではないかと思料いたします。こうした問題はすぐには難しいかもしれませんが、両システム、データの必要な連携など、ユーザー目線でより分かりやすいプラットフォームの構築をぜひ目指していただきたいと存じます。
もう一点は6ページの人材開発支援助成金についてです。本年、前年を大幅に上回る予算要求をいただけたことは大変ありがたく思います。規模の小さな中小企業においては、「そもそも人材開発計画がない」、「訓練に送り出す際の代替の人員がいない」などの理由から、必要性は感じるけれども人材育成を十分に行えないという状況が依然として多くございます。その意味で、業界団体としてのフォローももちろん重要だと思いますが、これを機に本助成金が小規模事業者を含めた未活用層に行き渡るよう、必要な支援、また、周知強化に努めていただけるとありがたく思います。以上でございます。
○武石分科会長 佐藤委員、ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。それでは、一旦ここで御質問に対して、多岐にわたっているものと重なるものもあったと思いますので、御担当の事務局の方から順番にお願いいたします。
○柴田企業内人材開発支援室長 田村委員から人開金の団体訓練について御意見がございました。個々の団体で重要である内容が異なってくるのではないか、統一的なものを定めていったほうがいいのではないかというお話でございました。先ほどいろいろな方から団体というものがどういうものなのか、というご意見もありましたけれども、これは年度末に向けてどういった団体が助成の対象になるかというのは今後詰めていく話になると思いますけれども、そういった多種多様な団体の皆様が活用できるようにしていきたいと考えたときに、必ずしも統一なものをつくっていくのはなかなか難しいのではないかなと現在私のほうでは考えているところでありますけれども、どういった仕組みづくりができるか、というのはまた考えていきたいと考えてございます。
また、不正受給のお話がありました。確かに最近不正受給はございますけれども、適切な制度設計のお話もございましたが、しっかりと不正受給がないよう適切な制度設計に取り組んでまいりたいと考えております。
あと、勇上委員から協働が重要であって、プログラムの開発には労働組合の関与も必要だというお話がございました。これも先ほど申し上げましたけれども、今後どういった仕組みづくりができるのかということを検討してまいりたいと思いますので、今いただきました御意見はしっかり受け止めてさせていただきます。
あと、田上代理からは事業協同組合の活用はどうなのかというお話がありましたけれども、こちらも年度末に向けて検討課題とさせていただければと考えてございます。
黒澤委員からは、資格と訓練は一体的であって、つながりを持たせるべきではないかというご意見がございました。こちらも制度設計に関わってくる課題かと思いますので、年度末に向けてしっかりと検討を進めてまいりたいと思います。
また、佐藤委員から人開金について、周知の強化をしっかりやっていただきたいというお話がございました。現在もいろいろと周知をしてございますけれども、来年度に向けましても、新制度につきましてしっかりと周知してまいりたいと考えております。私のほうからは以上でございます。
○山口人材開発政策担当参事官 政策室の山口でございます。
まず、松井委員のほうから、国民運動等の展開におきまして労働組合の重要な役割ということについて御意見をいただきました。現在、国民運動は有識者会議で議論いただきまして、経団連、連合の皆様も委員になっていただき、全員で盛り上げていこうとしておるわけなのですけれども、その議論の中でリ・スキリングに当たって個人の主体的・自律的なキャリア形成ということへの意識も重要でありますけれども、それを企業が働きがいややりがいに変えていくといった継続的な支援も重要というお声もございます。本件はスキルの獲得だけが目的ではなく、それを処遇にきちんとつなげていくという有機的な連携がポイントだと思っておりまして、それに当たっては何よりも労使の対話ということが重要だと考えております。この対話におきまして労働組合は非常に重要な役割をこれまでも果たしていただいておりますし、今後も引き続きお力を借りて盛り上げていきたいと思っております。
また、事業所内計画は2017年のままひな形が載っているという件に関しましては、このように目まぐるしくいろいろな価値観とか取組が変わっていく情勢におきまして随分放置しているという御指摘かと思います。具体的な内容を確認しまして、ぜひ皆様に使っていただけるようなものを提供したいと思いますし、お話の中でもありました国民運動の中でも特設サイトの運営ということも考えておりますので、見やすいところにそれを置いておくということも重要なことかなと思っております。
また、勇上委員のほうから労働組合が訓練プログラム開発においても重要な役割を果たすというお話もありましたし、田上委員代理からも事業協同組合を活用してほしいといったお話がございました。本当に様々なステークホルダーの方が固有な知見をお持ちだなと今お話を伺っていて思っております。
さらに、黒澤委員のほうからも検定とプログラム開発というのは密接に連携しているということで、今回、成長戦略において一気通貫のリ・スキリング支援というワードが出てまいりました。皆様がそれぞれ持っている知見とか能力をつないでいくということが一つ大事なポイントだと思っておりまして、ぶつ切りで物事を考えるのではなくて、ネットワークとか連携といった全体像を意識して検討を進めてまいりたいと思います。
また、佐藤委員のほうからスキル情報を含めたデータ連携ということで、みんなの労働ナビと経産省が提供するプラットフォームは結構かぶっているのではないかという御指摘がございました。縦割りになって取組がユーザーにとって非常に分かりにくいということは行政で割とよくあることだと自戒しておりまして、こういった両システムの連携ですね。サービスを供給する側だけの目線ではなくて、使う側の目線に立って支援策を構築していく必要があると考えております。私からは以上です。
○高松海外人材育成担当参事官 外国人技能実習機構の交付金につきまして熊谷委員から御意見をいただきました。ありがとうございます。海外人材育成担当参事官の高松でございます。
先ほどお話がありましたが、令和9年4月から育成就労制度に変わりまして、その際に技能実習機構が育成就労機構ということで改組されるということになっております。その際、機構の役割というのはますます重要になると考えておりまして、先ほどの資料にもありましたが、本人希望の転籍の支援ですとか、特定技能1号外国人への相談対応というのが新たに発生しますし、管理支援機関、それから、受入企業への指導というのも強化することとしております。このため、交付金は先ほど増額ということでして、地方に5出張所を増やしますし、また、本部・地方拠点のほうに増員ということも考えてございます。
御指摘いただきました安定した雇用という観点から申しますと、現在、機構におきましては法務省と入管庁からの出向者が多くおりますが、そのほかに有期雇用の契約職員が主要な業務を担っているという状況でございます。この契約職員につきまして、安定的な業務運営に貢献できる者について、いわゆるプロパー職員と言いますけれども、正規職員として雇用する制度を令和6年度から開始したところでございます。こういった形で正規化にも取り組んでいるという状況でございます。また、今後は社会人経験者対象の新規採用ですとか、学卒対象の新規採用も開始する方向で検討しているという状況でございます。
こうしたプロパー職員には、将来的に機構の中核を担う管理職候補者ですとか、若手職員の人材育成に当たって実務上の指導的役割を担うということを期待しております。こうした取組を通じまして、機構の体制整備、人材確保、それから、専門的な人材の育成といったところに取り組んでまいりたいと考えております。私からは以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。一通り御回答いただいたと思いますが、御質問等いただいた委員の皆様、よろしいでしょうか。ありがとうございました。ほかに御質問等ございますか。それでは、特にないようであれば、この案件はこれまでとさせていただきます。貴重な御意見をありがとうございました。
次に議題(3)「雇用保険法施行令の一部を改正する政令案要綱及び雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱について」です。内容について、人材開発政策担当参事官から御説明をお願いいたします。
○山口人材開発政策担当参事官 それでは、私のほうから令和8年熊本地震における公共職業能力開発施設等における被害状況について、まず御紹介させていただきたいと思います。
資料3-2を御覧いただければと思います。
被害状況について整理をしてございます。
まず左側の熊本県立技術短期大学校でございますが、様々な施設の被害が生じております。
具体的には、2ページを御覧いただきますと、設備機器の破損の状況に関する写真を各種入れてございます。
また、3ページ目を御覧いただきますと、こちらは施設の損害の状況になっておりますけれども、渡り廊下にひびが入ったり、入り口付近のガラスが割れる、また、天井部材がずれたり落下してきたりするといった被害が生じておるところでございます。
1ページのほうにお戻りいただきまして、左側の今後の復旧対応というところを御覧いただければと思います。こちらの短期大学校ですが、現在一部区画については閉鎖しております。生徒への影響を考慮いたしまして、入館通路を制限して訓練は再開しておりますけれども、ガラスの破損部分の撤去・養生ですとか、天井部材のずれなど、安全対策の観点から緊急性の高い修繕や工事等早急に実施をする必要があると考えております。最速で今月9月中に事業に着手したいという意向を現場のほうから伺っております。また、復旧費総額は1億円程度が見込まれているところでございます。
右側を御覧いただきますと、熊本県立高等技術専門校の被害状況でございます。こちらも外壁のひび割れ、備品の破損等が生じております。
また、その下を御覧いただきますと、主な認定職業訓練校におきまして訓練機材や空調設備の破損が生じているところでございます。
自然災害はたびたび生じておりますけれども、個々の災害事例の対応の判断に当たりましては、被災地の被害の状況を踏まえて、こちらの分科会で公労使の皆様の御議論の上で適切に判断していくということが必要と考えております。
今回の被災地ですけれども、この資料の上のほうにも記載がございますが、平成28年熊本地震、令和2年7月の豪雨、令和7年の大雨に引き続きまして、今回の災害で四重苦という状態になっておりまして、政府全体としても被災者の生活となりわいの再建支援に全力を尽くすということで対策を講じております。
政府の対策パッケージの資料を4ページに入れておりますので、後ほど御覧いただければと思っております。
こうした中で、平時よりこの施設における訓練につきましては雇用対策の一環として実施させていただいておりますけれども、災害から早期に復旧して、安全かつ安定的に訓練カリキュラムを適切に実施できるように、特例的に補助率の引上げということを災害復旧に関して行わせていただきたいと考えております。
具体的に今回お諮りしたい内容につきましては、資料の5ページを御覧ください。
都道府県が設置する公共職業能力開発施設の建て替えや改修、設備の整備に関する費用につきましては、通常は国が2分の1、県が2分の1を負担するという形になっております。
この点につきまして、下の段を御覧いただきますと、令和8年熊本地震に係る災害救助法が適用された市町村に設置された公共職業能力開発の施設・設備の災害復旧に要する費用について、国が3分の1、県が3分の1の負担となるように政令改正によって特例措置を設けたいと考えております。
この災害救助法が適用されるという意義でございますけれども、一般に多数の方が生命、または身体に危害を受け、または受けるおそれが生じた場合など、一定規模以上の災害について適用されておりますけれども、国はそうした場合、地方公共団体とともに被災者の保護と社会秩序の保全を図るということになっておりまして、災害救助にかかる経費に対しても相応の国庫負担が行われているところでございます。
また、これまで平成28年の熊本地震、令和6年の能登半島地震に際しても、こちらと同じ特例措置を設けてきたというものでございます。
1枚おめくりいただきまして、今度は6ページを御覧ください。
こちらは認定職業訓練についてでございます。認定職業訓練といいますのは、事業主等の行う職業訓練のうち、一定水準を満たしたものを都道府県知事が認定するという仕組みになっていまして、この認定が行われた場合の訓練施設の運営費、施設費、設備費については、国、都道府県、事業主が3分の1ずつ負担するというフレームになっております。
この点につきまして、こちらも下段を御覧いただきまして、今回の令和8年熊本地震によって災害救助法が適用された市町村内に設置された認定職業訓練校の復旧費につきましては、国が2分の1、都道府県が4分の1、事業主が4分の1という形で県や事業主の負担軽減を図りたいと考えております。
こちらの省令改正につきましても、28年熊本地震や令和6年の地震と同様の特例の内容となっております。
いずれの改正も公布日施行とさせていただきたいと考えておりまして、以上の内容を要綱の形にしたのが資料3-1でございます。
私からの御説明は以上となります。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○武石分科会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明に対する御質問、御意見がございましたら、これまで同様、挙手をしていただいて、指名されてからマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。平田委員、どうぞ。
○平田委員 御説明ありがとうございました。念のため確認です。被災地支援の拡充として、政令で改正するものと省令で改正するものがあると理解しました。いずれも現行のフレームと比較して助成、国の負担を引き上げるということですけれども、現行のフレームであっても、それから、今回助成を引き上げる分についても、財源は雇用保険二事業で賄うという理解でよろしいでしょうか。
○武石分科会長 では、お願いします。
○山口人材開発政策担当参事官 平田委員の御認識のとおりでございます。
○平田委員 ありがとうございます。雇用保険二事業の財政も現在それほど余裕があるものではない状況ですが、現在の被災状況を踏まえた対応と理解いたしました。
○武石分科会長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。小松﨑委員、お願いいたします。
○小松﨑委員 御説明ありがとうございました。基幹労連の小松﨑でございます。まずは、令和8年熊本地震で亡くなられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
今回御提起いただきましたいずれの特例措置についても異論はございません。現地で被災した施設において、復旧が完了するまでの間、求職者や労働者の訓練機会が適切に確保されますように、近隣施設との連携など、国や県が主体となって切れ目なく適切な支援に努めていただきたいということをお願いしておきます。以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、ほかに御質問等がないようであれば、この案件はこれまでとさせていただき、議題(3)の雇用保険法施行令の一部を改正する政令案要綱については、本分科会として妥当と認め、雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱について本分科会として妥当と認める旨、労働政策審議会会長宛てに御報告申し上げたいと思いますが、御意見等はございますでしょうか。
(異議なし)
○武石分科会長 ありがとうございます。それでは、事務局から報告文案の共有をお願いいたします。それでは、今、会場の方は配られたペーパーを御覧いただき、オンライン参加の方は画面で映されていると思います。共有された報告文案により労働政策審議会会長宛て報告することとしてよろしいでしょうか。
(異議なし)
○武石分科会長 御異議がないということで、ありがとうございます。では、そのように報告をさせていただくこととし、この議題は以上とさせていただきます。
次に議題(4)「雇用保険法第六十条の二第一項に規定する厚生労働大臣が指定する教育訓練の指定基準の一部を改正する件について」です。内容について、若年者・キャリア形成支援担当参事官から御説明をお願いいたします。
○鈴木若年者・キャリア形成支援担当参事官 議題の(4)につきまして御説明申し上げます。議題の(4)は、雇用保険の教育訓練給付金の対象とする訓練の指定基準を定める告示の改正を行うものでございます。資料4と、お手元に参考資料2というのがございますので、併せて御覧いただければと思います。
資料4でございますけれども、まず教育訓練給付金につきましては、労働者が主体的に受ける教育訓練を受講・修了した場合にその費用の一部を支給するという制度でございまして、現行のところに書いてございますけれども、現在、専修学校が行う職業実践専門課程やキャリア形成促進プログラムにつきましては、最大8割の給付が受けられる専門実践教育訓練の対象とされているというのが現行の制度でございます。
今回でございますけれども、令和6年に学校教育法の一部が改正されたということでございまして、一定の要件を満たす専修学校におきましては、1年以上を修業年限とする専攻科が新たに設置することができるとされたことでございまして、これを踏まえまして、教育訓練給付金の指定基準告示につきましてもこれが対象訓練となり得るように所要の規定の整備を行うものでございます。
専攻科の概要につきましては、参考資料2の2ページ目を御覧いただければと思います。
赤枠で囲まれました専門学校の専門課程が現在専門実践教育訓練の指定対象となっている部分でございますが、新たに設置される専攻科は、学校教育法の体系上、この上位の過程として位置づけられているところでございます。
また、専攻科の活用例としては、資料のその上にも記載がございますとおり、例えば専門課程で看護師の資格を習得した後に専攻科において助産師の資格を取得するというものや、自動車整備士であれば、専門課程で2級整備士を習得後、専攻科において1級整備士を習得するといった活用の仕方が考えられるということでございまして、いずれにしても専門課程を修了した者等を対象にしてより深く学ぶことを目的として実施されるものでございます。
資料4のほうにお戻りいただきまして、こういった形で新たに設置する専攻科につきましては、既に専門実践教育訓練の対象である専門課程を修了した者等を対象としていることで、また、学校教育法の体系において現行の専門課程の上位に位置づけられる課程であるということでございますので、専門課程と同様に専門実践教育訓練の対象とすることとし、これらの内容を告示に反映するため、資料4に赤字で記載したとおり、規定の整備を行うこととしております。
なお、告示の適用期日につきましては、新たに認定される専攻科の開始が文部科学省において来年4月を予定しているということでございますので、本日改正内容を御報告した後、今月下旬に改正告示の公布、令和9年4月1日からの適用を予定しております。議題(4)については以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明に対しての御質問、御意見がございましたら、これまで同様挙手をしていただいて、指名されてからマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。よろしいですか。特に御意見等がないようであれば、この案件は以上とさせていただきます。
次に議題(5)「職業能力開発促進法施行令第七条第二項に規定する厚生労働大臣が定める手数料の額の一部を改正する件について」です。内容について、能力評価担当参事官より資料の御説明をお願いいたします。
○飯田能力評価担当参事官 技能検定の手数料の額の一部を改正する件について御報告です。資料5を御覧ください。
指定試験機関が実施する技能検定職種については、手数料は告示により定めておりますが、今回その告示を改正し、令和8年4月から適用しているものになります。
手数料の改定については、物価の上昇等により試験運営にかかる費用が増大していること、また、若年者に対する実技試験に関しては手数料の減免措置を講じておりますけれども、林業職種、シャッター施工職種を新たに対象とすることから手数料の額を改正したものになります。
具体的な手数料の額を改定した職種は御覧の3職種になります。手数料につきましては、年度ごとに各団体の収支状況を確認しておりますけれども、令和7年度実績を加味した際にこの3団体の収支が均衡しないレベルになってしまったため、手数料の値上げが生じたものとなります。具体的には、実技試験につきましては会場費の上昇など、また、ビルクリーニングについては学科試験の額を改定しておりますけれども、これは2024年度に新しいCBT方式という試験方式を導入したことなどが原因として考えられます。
次のページが若年者に対する減免措置の変更ということですけれども、技能検定については、ものづくりの関連職種については23歳未満の若年者に検定を受けていただく機会を確保するため、減免措置を行っております。3級の実技試験の手数料についてでございますが、先ほど額の変更のあったウェブデザイン職種、それから、令和7年度に新たに実施された林業とシャッター施工職種について追加しております。議題(5)については以上になります。
○武石分科会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明に対する御質問、御意見がございましたら、先ほどと同様に挙手をしていただき、指名された方はマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、特に御質問がないようであれば、この案件はこれまでとさせていただきます。
次に議題(6)「2025年度の実績評価及び2026年度の目標設定について」です。内容に関しまして、人材開発総務担当参事官より資料の御説明をお願いいたします。
○五百籏頭人材開発総務担当参事官 議題の(6)につきましては、資料6-1をお手元に御覧いただきながら、主に資料6-2を見ていただきつつ御説明をさしあげたいと思います。
まず、1つ目の地域若者サポートステーションの就職等率でございます。こちらにつきましては、目標を達成することができました。2026年度の新たな目標といたしましては、過去3年間の実績の平均値を踏まえ、73.2%以上ということで設定したいと考えております。
2つ目のフリーター等支援に係る就職支援ナビゲーターの担当者制による就職支援を受けた者の正社員就職率でございます。こちらにつきましても目標を達成することができました。この目標につきましては、昨年度、本分科会におきまして新たな目標値ということで設定させていただいたものになります。対応策といたしましては、きめ細かな個別支援等に継続的に取り組んできたということが達成につながったものと考えております。2026年度の目標といたしましては、過去3年間の実績平均値を踏まえまして、54.2%以上ということで設定させていただきたいと考えております。
おめくりいただきまして、3つ目の新卒者等支援に係る就職支援ナビゲーターの担当者制による就職支援を受けた者の正社員就職率についても、目標を達成することができました。この目標につきましても、昨年度、新たな指標として設けさせていただいたものでございます。取組といたしましては、担当者制によるきめ細かな個別支援や他部門と連携した支援を継続的に取り組んだこと、また、令和5年度頃からになりますが、大学1年生などの早期の段階からセミナー等を実施するなど、各種支援メニューの周知に積極的に取り組んできたことが目標達成につながったものと考えております。2026年度の目標につきましては、過去3年間の実績平均値を踏まえまして、66.3%以上とさせていただきたいと考えております。
4つ目のジョブ・カード作成者数につきましても、目標を達成いたしました。2026年度の目標といたしましては、過去3年間の推移と直近の実績を踏まえ、33万人で設定したいと考えております。
5つ目の公共職業訓練(離職者訓練)の就職率につきましては、施設内訓練につきましては目標を達成することができましたが、委託訓練は2025年度目標を下回る見込みでございます。この要因といたしましては、昨年度も同様の御説明をさせていただいておりますが、有効求人倍率が1倍を上回る状況が続く中で、早期に就職できる方は離職者訓練を受講せず再就職しているということから、結果として相対的に就職困難な方が公共職業訓練を受講する割合が上昇していることが考えられます。こうした中で、同じ分野で施設内訓練を継続して実施している都道府県や国よりも、様々な分野で多種多様の民間教育訓練機関が実施する委託訓練の就職率への影響が大きく出ているものと考えております。
2026年度の目標につきましては、施設内訓練につきましては、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の中期目標におきまして82.5%以上と定めておりますことから、引き続きこの値を設定するとともに、委託訓練につきましては、2025年の目標値及び過去5年間の就職率実績を踏まえて、75%と設定させていただきたいと考えております。
6つ目の求職者支援制度による職業訓練の雇用保険適用就職率につきましては、基礎コース、実績コースいずれも目標を達成する見込みでございます。2026年度の目標といたしましては、過去5年間の就職率実績を踏まえまして、基礎コースについては60%、実践コースについては63%とさせていただきたいと考えております。
最後に7つ目の技能検定試験合格者数につきましては、目標は未達でございます。原因といたしましては、ファイナンシャルプランニングの職種が個別に影響が大きい職種となっておりますが、団体申請の減少による企業等からの受験勧奨の低下等の影響によりまして、2025年度の合格者数が129,669人ということで、2024年度から2,754人減少している状況でございます。2026年度の目標といたしましては、各3年間におけます合格者の平均値を踏まえまして、34万人の目標として設定させていただきたいと考えております。御説明は以上です。
○武石分科会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明に対する御質問、御意見がございましたら、先ほどと同様に挙手をしていただき、指名された方はマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。山岸委員、お願いいたします。
○山岸委員 御報告ありがとうございました。全体的には、2025年度の実績については目標値を上回る項目がほとんどであって、取組の成果が出ていてPDCAが機能しているということが言えるのかなと思っています。
その上で来年度の目標値についてなのですけれども、一部の目標値については過去3年間の平均と出されているところがあるかと思いますけれども、それの背景もあるということは踏まえつつ、やはりこの先の目標設定として過去3年の平均を取ることが目標値としてふさわしいかどうかというところ、少し意見を申し上げたいと思います。
環境変化はいろいろあると思いますし、一概に目標を達成している項目について、実績値よりも高い目標を立てるべきとは思っていません。一部は求人倍率に影響を受けたり、あと受験者数もいろいろな影響の中でどちらかというと伸び率が過去ほどではないというところもあるかと思います。
ただし、今年度の取組の効果予測みたいなところも出てくるかと思いますので、環境とか条件、取組の効果測定みたいなところを多面的に踏まえた上で新たな目標を設定するということがより精緻な目標設定と環境変化に対する予測への感度を上げるのではないかと思いますので、そこだけ提案をさせていただきます。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかに御意見はございますでしょうか。漆原委員の次に平田委員で、漆原委員、お願いいたします。
○漆原委員 どうも御説明ありがとうございました。自分からは、資料6-2、2ページの下から3ページのところの公共職業訓練の就職率について意見を申し上げたいと思います。施設内訓練が目標を達成している一方で、委託訓練については、今ほど御説明がありましたが、就職困難な方が受講しているという事情もあるとは思いますけれども、目標の未達が続いている状況でございます。
3ページに記載されているような適切な訓練情報の提供とか受講のあっせん、求人の確保とか就職支援、そういったことに力を入れてくださっているとことは重要なポイントではあると思いますけれども、従前から指摘されているとおり、訓練期間の質の担保や底上げ、また、コースの設定とか労働市場とのミスマッチといった対策も併せて重要であると考えております。
また、障害者の就業訓練についても、委託訓練の質の向上も課題として指摘されていると思います。訓練実施機関に対する認定要件の厳格化も含めて、実効性のある具体的な対策を進めていただければと思います。以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。では、平田委員、お願いいたします。
○平田委員 ありがとうございます。基本的に山岸委員の御指摘とも重なりますが、厚労省におかれては、丁寧に毎年度PDCAサイクルで回していただいていると認識しております。どこまで精緻にできるかという問題はあると思いますが、引き続きPDCAのCを踏まえたAのActionが、納得感を得られるようにしていただきたいと思います。
また、これは感想ですけれども、おおむね成績は良好であるところ、もう少し目標を上げられるものがないのか。それから、達成できなかった目標が2つあると思いますけれども、⑤の目標は現状維持にしていて、⑦は少し目標を下げております。それぞれ事情があるはずですので、繰り返しですけれども、納得感のあるような対応をしていただければと思っております。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。黒澤委員、どうぞ。
○黒澤委員 ありがとうございます。先ほど漆原委員がおっしゃったことにも関連するのですけれども、委託訓練VS施設内訓練の格差というのは何十年も前から続いているわけで、その辺りの要因分析をもう少しお願いしたいなと。例えばJEEDでも都道府県でも、施設内と委託でどうなっているのか、そのほか地域別や分野別のような形で、おそらく内部では既になさっているのだと思うのですけれども、その辺りのもう少し詳細な分析をこうしたところでもシェアしていただけると分かりやすいかなと思いました。訓練の質の担保と市場のニーズとのミスマッチはきちんと検証しなくてはいけないとても重要なところだと思いますし、JEEDのノウハウというのは非常に貴重ですので、それを都道府県や委託の方々と共有する方法についてもより一層お進めいただければと思いました。それが1点目です。
もう一つはジョブ・カードのことです。これは事前にお伺いして御回答もいただいているのですが、都道府県の職業紹介や訓練におけるジョブ・カードの活用がなかなか進んでいないというのが実態だと思います。年間に4万人強使われたということではあるのですが、ジョブ・カードのような共通言語にはネットワーク外部性があり、使えば使うほど有効性、有用性が高まるので、もう少し使ってもらえるよう国からの働きかけをぜひやっていただきたいなと思います。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかに御意見等はございますでしょうか。よろしいですか。それでは、目標の設定に関する御意見、個別には④、⑤に関して御質問がございましたので、事務局から御説明、御回答をお願いしたいと思います。
○鈴木訓練企画室長 訓練企画室の鈴木でございます。職業訓練を担当しておりますので、御指摘を踏まえまして回答を申し上げます。
まず、漆原委員から御指摘いただきました、いわゆる委託訓練の就職目標未達が続いているという状況にございまして、訓練期間の質の担保・向上が重要であるということで、訓練要件、最低要件の厳格化といったものも必要ではないかという御指摘は理解しております。また、こういった御指摘を踏まえて、委託訓練の質の向上、それ以外も含めてどう図っていくかというのは我々も重要な課題と考えておりますので、ぜひ見直しを検討していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
それと、黒澤委員からございました委託訓練、施設内訓練は都道府県とも状況が違うのではないかといった御指摘、また、そういったところの分析等も必要ではないかということでございます。委託訓練については、都道府県ごとによってかなり差が見られるというのは我々も把握しております。その要因も含めて今確認しておりますし、また、今年度、まさに人材ニーズ、求人者と求職者のニーズが今の訓練に合っているかどうかということも各地域で異なると思いますので、そういったニーズ調査も行って、そういったものを分析しながら見直しを図っていきたいと考えております。引き続き訓練については見直しを図っていきたいと考えております。
また、平田委員から委託訓練については75%維持ということでございます。こちらは速報値でございますと3年連続で目標未達ということでございまして、我々としても75%ということは、施設内訓練と比べましても一定の質が必要であるという観点からこうした目標を立てておりますので、引き続きこの目標に向けていろいろ尽力を図っていきたいと考えております。以上でございます。
○平川キャリア形成支援室長 キャリア形成支援室でございます。ジョブ・カードの関係でございます。黒澤委員から御指摘をいただきました。ジョブ・カードの都道府県での作成数は4万人強ということでございまして、内訳としまして職業訓練校と委託訓練での作成が中心となってございます。今御指摘いただきましたとおり、職業紹介の場面でなかなか活用が進んでいないという実態がございます。
ジョブ・カードですけれども、生涯を通じたキャリアプランニング、それから、職業能力証明のツールでございますので、キャリアコンサルティングの場面はもちろんですけれども、職業紹介の場面、マッチングの場面でも有効に活用いただけると考えてございます。
ジョブ・カードの作成手順といたしまして、これまでのキャリアを振り返って自分の価値観ですとか強み、弱みを再確認して、今後を考えていくというプロセスで作成していくものでございますので、どうしても作成に時間がかかるという点がございまして、なかなか職業紹介の場面で時間の確保が難しいという点はございますけれども、例えば離転職を繰り返す方など、求職者の方の中にもきちんと自己理解、仕事理解をした上で先を考えていったほうがいいという方も多いかと思われますので、ジョブ・カードの趣旨や活用方法などを引き続き周知いたしまして、関係先に活用を働きかけてまいりたいと思っております。以上でございます。
○五百籏頭人材開発総務担当参事官 様々御意見をくださいまして、本当にありがとうございます。
私どもの人材開発行政をより一層効果的に進めていくために、このPDCAプロセスをきちんと機能する形で常に精査、ブラッシュアップしていくことは非常に重要と考えております。本日いただきました御意見というのは、そのチェック機能をより高めていくために、どういったものを基準に指標立てていくことがよいのか、期間であるだとか考慮要素、そして、達成したもの、しなかったものについて次の目標をどうしていくのか。こういったものを柔軟にかつ不断に考えよという御指摘と受け止めております。この御指摘を私どもとして受け止めながら次の行政展開をしっかりとやっていくとともに、また新たな目標を設定するときにも検討材料として受け止めていきたいと考えております。
また、障害者の委託訓練のところにつきましても、基準強化の必要性などを御提起いただいておるところでございます。こちらについても、施策運営を検討する際、いただいた御意見を踏まえながら考えてまいりたいと思っております。様々な御意見をどうもありがとうございました。
○武石分科会長 事務局から御回答、御説明いただきましたけれども、御意見をいただいた委員の皆様、よろしいでしょうか。貴重な御意見をありがとうございます。ほかに御意見、御質問はございますか。松井委員、お願いいたします。
○松井委員 今、参事官からお答えがあったので、お答えは特に要らないのですが、この目標について、今年度の目標が9月に議論されているので、恐らく次年度の目標をどうするのかというのをこれから検討されるのだと思うのですが、印象として、現状の目標というのは今日御説明していただいたような成長戦略ですとか昨年決めた能開基本計画と、時代状況が就職氷河期対策からリ・スキリングに移ってくる中で、これがマッチしているのかという点は検討していただきたいと思っております。また、ジョブ・カードの重要性について、私も共有するところなのですが、これも私の記憶では恐らく10年以上この目標を掲げてやっているような気もしますので、もしかしたらもっと前かもしれませんが、ぜひそういった点も踏まえて、次年度の目標についても検討を進めていただければと思います。以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。次年度に向けて事務局のほうにお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。黒澤委員、どうぞ。
○黒澤委員 次年度にかけてということですと、⑦に技能検定の試験の合格者数があるのですが、今後はこれに団体等検定の数値も含めた形で目標をもう少し幅広にしていただけるとよいかなと思いました。やはり技能検定はどうしてもブルーカラー的なものが多いようなところがあるので。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。皆様から貴重な御意見をありがとうございます。毎年この目標設定に関してはいろいろな御意見を頂戴して、それを事務局は次年度に反映していただいておりますが、今御指摘があったように、大きく時代が変わっている中で不断の見直しというのをよろしくお願いしたいと思います。
それでは、いただいた御意見と事務局からの御回答も踏まえまして、当分科会として2025年度の実績評価及び2026年度の年度目標について案のとおり了承したいと思いますが、よろしいでしょうか。
(異議なし)
○武石分科会長 ありがとうございます。それでは、御了承いただいたということで、この議題は以上とさせていただきます。
議題については以上となりますが、全体を通して委員の皆様から何かございますか。オンラインの委員の皆様もよろしいでしょうか。それでは、特にないようであれば、本日の議論は以上とさせていただきます。次回の開催日程につきましては、決まり次第、事務局から御連絡をさせていただきます。それでは、以上をもちまして、第59回「労働政策審議会人材開発分科会」を終了いたします。どうもありがとうございました。
議事に先立ちまして、配付しております委員名簿のとおり、新たに本分科会の委員になられた方がいらっしゃいますので、御紹介をしたいと思います。私からお名前を申し上げますので、御挨拶をお願いいたします。公益代表委員として、政策研究大学院大学理事・副学長・教授の黒澤委員です。
○黒澤委員 黒澤と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
○武石分科会長 ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。また、本日所用により御欠席ではございますが、公益代表委員として法政大学教授兼日本総合研究所客員研究員の山田委員に御就任いただいております。
それから、事務局に人事異動がありましたので、紹介をさせていただきます。青山人材開発統括官です。盛谷大臣官房審議官です。山口人材開発政策担当参事官です。鈴木若年者・キャリア形成支援担当参事官です。古長政策企画室長です。柴田企業内人材開発支援室長です。よろしくお願いします。
それでは、代表して青山人材開発統括官より御挨拶をお願いいたします。
○青山人材開発統括官 改めまして、青山でございます。人材開発統括官を拝命しました。これからもよろしくお願いいたします。
労政審人材開発分科会の皆様には、日頃より厚生労働行政、また、人材開発行政に多大なる御理解と御協力を賜っておりますこと、厚く御礼申し上げます。
この分科会におきましては、従来より人材開発行政の在り方を御議論いただいておりますけれども、特に昨年度、第12次の職業能力開発基本計画と青少年雇用対策基本方針を御審議いただきました。ありがとうございました。これらに基づき5か年の人材開発施策を展開しております。
また、本年7月には政府の日本成長戦略などで人材開発分野も重要な分野として政策をいろいろ盛り込ませていただいております。これにより取組も加速したいと思っているところでございまして、本日の議題にもさせていただいております。
人材開発分科会におきましては、これからも公労使の委員の皆様にそれぞれのお立場から人材行政のあるべき姿、内容について忌憚のない御審議、御知見を賜りまして、よりよい我々の行政運営に結びつけさせていただきたいと思っておりますので、本日以降、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。失礼いたします。
○武石分科会長 ありがとうございました。
それでは、議事に入ります。議題(1)の「各種閣議決定文書について」です。内容について、人材開発総務担当参事官から御説明をお願いいたします。
○五百籏頭人材開発総務担当参事官 総務担当参事官の五百籏頭でございます。資料1によりまして、この夏の閣議決定文書のうち、人材開発行政に関する主立ったものを御説明させていただきます。資料の後半には参考資料をつけておりますので、適宜御参照いただきます。
まず、1ページ目を御覧ください。日本成長戦略では、処遇向上に向けたリ・スキリング支援や労働生産性向上を進めるため、17の戦略分野や、社会インフラ関連分野等の業所管省庁と厚生労働省、経済産業省、文部科学省が業界団体等と連携して、スキルの標準化・可視化から教育訓練プログラムの開発提供まで一気通貫でリ・スキリング支援を行うとしておりまして、個別の施策として、人材開発支援助成金も含め、効果的にプログラムの開発が進むような支援の充実と、教育訓練給付金について各分野の所管大臣がプログラム認定制度を創設した場合、その適切性を精査した上で、専門実践・特定一般教育訓練給付金の対象とすることを検討するとされております。
参考資料としまして、本資料の9ページを御覧ください。こちらは一気通貫のリ・スキリング支援をサイクル図として示したものでございます。求められるスキルを可視化し、それに紐づくプログラムを開発し、提供する3つのステップを業所管省庁による主体的な取組と横断支援3省庁の施策で後押しし、PDCAサイクルでスパイラルアップしていくことを示しております。こちらに記載しております施策の予算については、次の議題で御説明をさせていただきます。
また、教育訓練給付金につきましては次の10ページを御覧ください。閣議決定で、各分野の所管大臣がプログラム認定制度を創設した場合に高率給付の対象とすることを検討ということにつきましては、左下の赤字で経済産業大臣認定という記載がございます。これは情報分野の高度なスキルを表しますITSSレベル3以上を習得する講座として経済産業大臣が認定した場合、高率給付であります専門実践教育訓練給付金の対象講座として指定することができる枠組みとなっております。今後、同様のスキームが業所管省庁によって創設される場合、新たな指定基準として加えるということを意味しております。該当するものが出てまいりましたら、指定基準告示の改正の形で当分科会にお諮りいたします。
資料の1ページにお戻りください。中段になります。教育訓練給付金の指定講座の効果把握や申請・審査プロセス等の合理化、実績・成果の検証を踏まえた教育訓練給付金及び人材開発支援助成金の見直しや支援の重点化を検討とございます。
これに関係いたしまして、本日の参考資料の1の15ページを御覧いただければと思います。こちらは、本年7月31日に公表いたしました能力開発基本調査のうち、新たに追加いたしました調査項目となっております。職業に関連した資格を取得した労働者が増えたという企業は、人材開発支援助成金を受給したことがある企業において50.9%と顕著に高く、また、社内の職業能力評価基準等に沿ったスキルの向上が見られた労働者が増えた企業も受給企業では41.6%と顕著に高くなっております。これは人材開発支援助成金が一定の効果を発揮しているものと受け止めております。引き続き実績の効果検証の検証方法につきましては、そのほかの方法を含めまして不断に検討を進めてまいりたいと考えております。
もう一度、資料1の1ページに戻っていただきます。下段になります。戦略分野等における人材育成のため、産業界とJEEDが協働した人材育成プロジェクトを実施する。生産性向上人材育成支援センター等における人材育成プランの策定支援から訓練実施まで一貫した企業の伴走支援を強化するとあります。
こちらは本資料の13ページを御覧ください。こちらは8月25日にJEEDが東京電力、東北電力、JR東日本と基幹インフラを支えるエネルギー分野の人材育成についての包括連携協定を締結いたしたものになります。具体的な取組といたしましては、下のほうに記載しておりますが、電気分野の職業訓練カリキュラムの共同開発、最新の企業実務に対応した指導力強化として指導員への実地研修、職場見学会等を行い、地域の中小企業を含む産業人材の裾野を広げ、スキルアップする取組を展開する予定です。閣議決定に記載されました人材育成プロジェクトの第1弾であり、今後は他分野でもプロジェクトを組成していく予定でございます。
また、JEEDの生産性向上人材育成支援センターにつきましては、次のページに概要を掲載しておりますので、適宜御覧ください。
次に、同じ資料1の2ページにお戻りください。産業界等と連携した訓練の中期的な方針の策定や、地域の人材ニーズを踏まえた職業訓練機会の創出など、国及び都道府県における効果的な公的職業訓練の在り方を検討する。全世代型リ・スキリング国民運動を展開する。労働者が教育訓練のための時間を確保しやすくなるよう、事業主等に対する教育訓練休暇制度等の周知、人材開発支援助成金の活用による教育訓練休暇制度の導入支援、非正規雇用労働者等が働きながら学びやすいオンライン職業訓練の推進、ミドルシニア層を含め、OJTとOFF-JTを効果的に組み合わせた職業訓練機会の確保を進めるといった記載がございます。
また、次にお進みいただきまして、3ページを御覧ください。家事支援サービスに係る複数等級の国家資格の創設に向け、関係業界と連携し、職務分析の実施、試行試験の実施等の準備を進め、関連審議会における議論を行った上で、2027年秋を目途に第1回の国家資格試験実施を目指す。また、次のパラグラフですが、家政士団体検定を含む制度の周知徹底を行い、受験者数を増加させるとございます。
こちらにつきましては、本資料の最後の15ページを御覧ください。技能検定の創設プロセスですけれども、現在①の検定構築フェーズにおります。今後1年程度で試験実施を目指してまいりますが、それに先立ちまして関係省令等の改正を当分科会にお諮りさせていただきます。
また、資料の4ページにお戻りください。下段になります。こちらは経済財政運営と改革の基本方針になります。外国人政策につきましては、令和9年4月に施行される育成就労制度の円滑な施行・不法就労対策のために必要な体制を整備するとされております。以上、かいつまんでの御説明になります。
○武石分科会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明に対する御質問、御意見がございましたら、こちらで参加されている場合は挙手、オンライン参加の方はZoom機能のリアクションから挙手マークを押していただき、指名されてからマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。田村委員、お願いいたします。
○田村委員 御説明ありがとうございます。資料1の始めのほうになると思うのですけれども、日本成長戦略の労働市場改革部門にも記載があるとおり、労働者の能力開発に関しては、必要な時間確保に向けて人材開発支援助成金においてもコースを設定するなど、国としての取組が進められていることは理解するところでございます。
しかし、参考資料1の能力開発基本調査の結果を見ると、教育訓練休暇や短時間、勤務制度の導入、最後のほうの72ページになると思うのですが、これを見ると、依然としてこういった教育訓練休暇あるいは短時間勤務制度の導入が進んでいない状況だと思っております。制度そのものに対する事業主の認知度が低い上に、自社に制度が存在するかどうかを認識していない労働者も多いのではないかと思われます。そのため、休暇制度等についてより一層周知や広報を進めていただきたいと思う次第でございます。
さらに、労働者が能力開発に取り組む時間的余裕がないことや、代替要員の確保が困難であるとする現場の課題を踏まえますと、制度周知にとどまらず、長時間労働そのものの是正あるいは企業への伴走型支援に一層取り組む必要があるのではないかと考えます。以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。御意見等があればまとめてお聞きしたいと思いますので、ほかに御意見、御質問はございますか。それでは、漆原委員、お願いいたします。
○漆原委員 どうも御説明ありがとうございました。自分からは、4ページにありますアドバンスト・エッセンシャルワーカーについて発言したいと思います。
アドバンスト・エッセンシャルワーカーについては、既に検討会等においても、定義を含め、いろいろ議論がされていることは承知しておりますが、現時点ではアドバンスト・エッセンシャルワーカーに対して、世間一般的に共通の認識を持てるようにする作業がまだ必要だと感じているところでございます。
エッセンシャルワーカーの現場においてもDXやAIなど新技術を活用することは重要ですし、効果的な職業訓練とともに、誰でも使いやすいデジタル機器等の開発あるいは活用を進めることで、生産性の向上や業務負荷の低減など労働環境の改善に加えて、処遇の向上、ひいてはエッセンシャル分野で働くことへの魅力の向上につなげていく必要があると考えています。
あわせて、現場で働く全ての労働者が継続的にDXなどに関する職業訓練や知見を高めていくことも重要だと考えています。
また、多様な就労現場に即したDXを推進していくためには、現場の声を聞きながら、産業、職種、現場ごとの状況にも対応できる取組を進める必要があると考えています。以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかに御意見、御質問がおありの熊谷委員、お願いいたします。
○熊谷委員 御説明いただきましてありがとうございました。私からは、資料の12ページから13ページになるのですけれども、産業界とJEEDが協働した人材育成プロジェクトについて意見をさせていただければと思います。
エネルギー分野の人材育成・創出に向けた包括連携協定を結んだことにつきましては、産業課題を踏まえた企業や業種の枠を超えた新たな人材育成の取組として評価できるものと捉えております。特に中小企業では教育設備や指導人材の不足により単独で人材育成が難しい場合もあることから、JEEDと連携することも含めまして、企業や業種の枠を超えた新たな人材育成の仕組みが求められていると思っております。
こうした業種横断的な取組の必要性につきましては、エネルギー分野をはじめとする特定の分野に限ったものではないと思っております。ほかの産業や分野におきましても同様に、企業や業種の枠を超えた人材育成体制が構築されるようにぜひ取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。田上様から手が挙がっていますので、田上様、お願いいたします。
○田上様(瀬田委員代理) 瀬田委員の代理で出席させていただいております、全国中央会の田上でございます。ありがとうございます。私のほうからは、9ページのスキル情報等の可視化の部分についてコメントさせていただきたいと思います。
求められるスキルの明確化に加えて、そのスキルを得ることで処遇がどのようによくなるか。そういったところも明確化できるとよいと考えます。労働者にとってのスキルアップのモチベーションにつながるというだけでなく、事業者にとっても人事制度における能力評価や賃金体系の整備に資するものであり、人的資本投資の進め方に悩む中小企業・小規模事業者、そういったところの助けになるのではないかと考えます。ぜひこの分科会で具体的に進めていければ良いと考えております。以上です。
○武石分科会長 田上様、ありがとうございました。佐藤委員も挙手となっておりますので、佐藤委員、お願いいたします。
○佐藤委員 日商の佐藤でございます。御説明ありがとうございます。資料1の3ページに記載の家事支援サービスに係る国家資格の創設につきまして、こちらは仕事と家庭の両立支援に資するものと大変期待しております。省令改正など所定のプロセスを踏むことは理解いたしました。現状、2027年秋に第1回試験を実施するとございますが、資格取得者が実際に今後稼働し始める時期あるいは本資格試験の受験対象などにつきまして、可能な限り早めにスケジュールを御提示いただくなど、周知広報を強化いただくようお願い申し上げます。以上でございます。
○武石分科会長 佐藤委員、ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。では、5人の委員の皆様から御質問、御意見がありましたので、一旦ここで事務局から御回答をお願いいたします。
○柴田企業内人材開発支援室長 教育訓練休暇制度の周知について御意見がございました。私のほうでは人材開発支援助成金を所掌してございまして、教育訓練休暇制度を活用した事業主に対して支援をしているところでございます。そちらのほうもなかなか実績が上がっていないところでございまして、引き続き周知をしっかりしてまいりたいと考えてございます。以上になります。
○山口人材開発政策担当参事官 御質問いただき、どうもありがとうございました。
漆原委員からアドバンスト・エッセンシャルワーカーについて御意見をいただき、どうもありがとうございました。
こちらは定義がはっきりしないというところで、具体的なビジネスの実務においてどういう人たちのどういう役割を期待しているのかというところは、個別具体的に業所管官庁とも連携して具体化を進めていく必要があろうかと思っております。
我々の施策といたしましては、例えば介護の分野においてDXに関する知識、技能を習得して生産性向上につながる訓練をする場合に、その一環の中で支援をしていくということは考えられると思っています。
また、アドバンスト・エッセンシャルワーカーだけでなく、全ての労働者に対して体系的な訓練が必要であるということはおっしゃるとおりだと思っておりまして、特定のパーツを取り出して訓練を設計するということではなくて、それを実施することで企業全体の中でどのような影響が生じるかということも射程に入れながら、訓練の中身をよく担当部局とも相談しながら詰めていきたいと思っております。
それから、田上代理から御意見をいただきましたスキルの可視化に関してですが、明確化していくことは大事だけれども、その結果として処遇がよくなるというところまで示せるとよいという御指摘をいただきました。まさしくそのとおりと受け止めておりまして、スキルを得ること自体が目的ということではなくて、その得たスキルをもってビジネスの場で利益を生んで、その利益がみんなに還元されていくという循環こそが重要だと思っておりますので、処遇とセットで何か目安を示していくために、キャリアラダーの構築を我々は検討しているところでございます。処遇の水準というのは個別の企業によってレンジが分散している部分もあろうかと思いますけれども、そういったことも含めて皆様の、特に中小企業の皆様の参考になるような情報を提供していきたいと考えております。以上でございます。
○鈴木訓練企画室長 訓練企画室の鈴木でございます。熊谷委員から御質問、御意見がございましたJEEDと業種を超えた包括連携協定について、まずは御評価いただきましてありがとうございます。御指摘のとおり、中小企業では単独ではなかなか人材育成が難しいというところがございます。そういった中で、JEEDがそれまでの職業能力開発のノウハウを生かして、関係業界と連携して対応していくということは重要と考えておりますので、今回のこの連携協定が一つのきっかけとなって、ほかの業界でもこういった取組が進められるよう、我々としてもJEEDとも連携していきたいと考えております。以上でございます。
○飯田能力評価担当参事官 佐藤委員から家事支援の国家資格化のスケジュールについて御指摘をいただきました。こちらの国家資格化については、ただいま関係の団体等と調整を進めておりますが、第1回の試験を来年秋に実施できるようにということで進めております。具体的には2028年からの合格者が稼働できるようにということで進めてまいりますが、御指摘いただいたスケジュールや受験資格などについてはできるだけ早くお示しできるように作業していきたいと思っております。
○武石分科会長 ありがとうございます。事務局から一通り御回答をいただきましたが、御質問、御意見をいただいた委員の皆様、よろしいですか。オンラインの皆様もよろしいでしょうか。田村委員、どうぞ。
○田村委員 重ねてになりますけれども、時間の確保については、制度周知のみならず、やはり長時間労働そのものの是正が求められること、また、企業の伴走型支援の取組を続けていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○武石分科会長 ありがとうございます。御要望として受け止めたいと思います。そのほかに御質問、御意見のある委員の皆様はいらっしゃいますでしょうか。松葉委員、お願いします。
○松葉委員 教育訓練給付についてであります。教育訓練給付自体は一定の雇用保険の加入要件があると思いますが、一方で、求職者支援制度では、フリーランスなどの雇用保険の対象にならない方についても、就職を希望する場合には対象となる仕組みが設けられていると理解しております。これは雇用保険の対象とならない方にも能力開発の機会を確保するという点で非常に重要な取組だと考えております。ただ一方で、フリーランスなどそういう雇用保険の対象とならない働き方の方でも、今の仕事を続けながらさらに技能を高めたり、新しい技能を身につけたりというニーズもあるのではないかと考えております。今後、リ・スキリング国民運動を幅広い人材に広げていく中で、就職や転職を目指す方だけではなく、現在の仕事を継続しながら能力開発を行うそうした雇用保険対象外の方についても何らかの支援が必要になってくるのではないかなと考えております。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。事務局から御回答をお願いします。
○鈴木若年者・キャリア形成支援担当参事官 教育訓練給付の関係で御指摘がございました。対象者について雇用保険の対象ということで一定の枠がかかっているということと、松葉委員から今御指摘いただきました問題意識、その外にいる方のリ・スキリングをどう進めていくかというのは非常に重要な課題だと思っておりまして、これは今年度限りの取組ということではなくて、今後ずっと続けていくべき政府の重要施策でございますので、しっかりとその点は考えてまいりたいと思っております。
○山口人材開発政策担当参事官 国民運動を担当しておりますので、その立場からコメントさせていただきます。
あらゆる立場の方、雇用保険の被保険者に限らず、フリーランスの方ですとか雇用保険の対象になっていない方、そういった方々もみんな学ぶ、ステップアップしていくということは重要であるという御指摘をいただいたと思います。国民運動はまさにそういった機運を盛り上げていくという取組でありますので、様々な立場の方を包含していくような、そういった機運を盛り上げていく取組をしていきたいと思います。
フリーランスの方も非常に多種多様でいらっしゃいまして、労働者に近いような方からかなり高スペックな方まで様々な状況にいらっしゃるかと思います。そういった方々へのリスキリング支援については、御自分が事業者として実施する面もありましょうし、他方で労働者と共通の訓練インフラを御利用できる部分はそうしていただくといいのかなと思っておりまして、雇用保険被保険者であるか否かに目線を限定することなく、幅広く取り組んでいきたいと思っております。
○武石分科会長 松葉委員、よろしいでしょうか。ありがとうございました。ほかに御質問等ございますか。黒澤委員、どうぞ。
○黒澤委員 政策研究大学院大学の黒澤です。どうもありがとうございます。
1つ質問なのですけれども、2ページ目の労働市場改革のところで、ミドルシニアを含めてOJTとOFF-JTを効果的に組み合わせた職業訓練機会の確保を進めるということがあります。この辺りは次の概算要求に係ってくることなのかもしれませんけれども、具体的にどのような形でこれを実現なさるのかということについて教えていただければ。お願いします。
○武石分科会長 では、御質問なのでお願いします。
○山口人材開発政策担当参事官 御質問いただき、どうもありがとうございました。政策室よりお答えいたします。
現行、OJTとOFF-JTを組み合わせた訓練というのがデュアル型ということで、かなり昔からそういった仕組みはございます。今の職業能力開発法に規定されておりますデュアル訓練といいますのは、青少年を対象としたものでございますけれども、OJTとOFF-JTを組み合わせたものの訓練効果というのは、年代に関わりなく全世代に対して非常に効果的であると考えております。
したがいまして、既存の枠組みということも参考にしながら、その対象をミドルシニアも含めた全世代に対して有効であるということも考えていきたいと思っていますし、また、そうした訓練を積極的に行う企業の方というのが労働市場の中で見える化されて選ばれる会社になっていく仕組みにしていくことができないかということを現時点では考えておるところでございます。
○黒澤委員 ありがとうございます。まさにその部分が大変重要だと思っております。デュアル型は、効果的ですのに、このところ予算も人数もカットされてきている状況の中で、また盛り上げていただけるというのは本当にありがたいことだと。ただ、今までのデュアル型において大変重要なメリットのひとつは、訓練を受ける方だけでなく、訓練を実施する企業側にもあるという点を強調したいと思います。特にデュアルにおいては受け入れる若い人のために有効な訓練カリキュラムを策定しないといけないわけですよね。このスキームでは、受け入れ企業に対し、どういうカリキュラムを構築すればよいのかについてのコンサル的インプットがそのプロセスにおいて提供されてきた。それが実はその企業における人材育成のベースアップに有効に機能してきたと聞いております。ですので、その部分を考慮した上で、OJTとOFF-JTを効果的に組み合わせる。また、そのアウトプットとしてジョブ・カードにつなげるという点も大変重要なポイントとなると思いますので、そのような方向性で進めていただけるとすばらしいなと思いました。以上です。
○武石分科会長 貴重な御意見ありがとうございました。ほかに御質問等はございますでしょうか。オンラインの皆様もよろしいですか。
それでは、特にないようですが、これまでの議論を踏まえまして、事務局からほかに何かございますでしょうか。
○五百籏頭人材開発総務担当参事官 皆様、大変様々な御意見をくださいまして本当にありがとうございます。この人材育成に関しましては、労使双方にとって非常に重要な政策であると事務局としても受け止めておりまして、しっかりと前向きに進めていきたいと考えておるところでございます。
今般、先ほど御覧いただきましたように、多岐にわたる論点が閣議決定において取り上げられたところでございます。これらを今後の政策展開にしっかりとつなげていきたいと考えておりまして、そのために必要な御議論を当分科会におきましてより深掘りしていただきまして、来年度以降の政策推進につなげてまいりたいと考えております。
このような考えで次回以降の審議会運営をさせていただければと考えておりますが、いかがでございましょうか。
○武石分科会長 ありがとうございます。次回以降の審議会運営ということでも御提案がございましたが、これに関して御意見、御質問があればお願いいたします。よろしいでしょうか。
それでは、特にこれに関しては御意見がないということでございます今、人材開発に関していろいろな政策が進んでいて、大変注目されている。先ほども国民運動という言葉がございましたが、非常に重要な政策だと考えております。事務局におかれましては、次回の分科会以降で必要な議論を深めていただけるよう、資料の準備等どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、次の議題に移りたいと思います。議題(2)「令和9年度概算要求の概要について」です。内容について、人材開発総務担当参事官から御説明をお願いいたします。
○五百籏頭人材開発総務担当参事官 資料2に沿って御説明をさしあげます。
まずおめくりいただきまして1ページ目、令和9年度概算要求総括表になります。人材開発部門におけます概算要求総額といたしましては、一番下にございます合計2,398億円の概算要求額でございまして、このうち一般会計が128億円、また、労働保険特別会計が2,270億円ということで、前年度比104%ということで全体の概算要求をさせていただいております。このうち、主立ったものについて御説明をさせていただきます。
資料の3ページを御覧ください。こちらは戦略分野等におけるリ・スキリング人材育成加速化プランということで、日本成長戦略で御説明いたしましたスキルの可視化からプログラム開発・実施までの一気通貫の支援を厚生労働省、経済産業省、文部科学省の共同要求の形でパッケージ化いたしまして、1,909億円の要求としております。厚生労働省関係の要求額はこのうち1,194億円で、いずれも特別会計となります。
戦略分野の人材育成につきまして、スキル情報の可視化、プログラム開発、プログラム提供の3つのステップに整理し、3省庁のそれぞれの強みを生かして有機的に連携し、相乗効果を発揮することを目指しております。
スキルの可視化につきましては、経済産業省の事業では、人材需要が強い戦略分野において共通したスキルを持つ人材を外部労働市場から獲得する形の人材確保の観点を持ちながら、産業横断的なスキル体系を整理し、産業別に求められるスキルの整理を行う予定でございます。また、厚生労働省の事業では、産業別に求められるスキルを可視化した上で、習熟に応じた標準的なキャリアラダーを作成し、技能習得のマイルストーンにするとともに、個別の企業においてキャリアラダーを導入する際に活用いただける導入支援ツールの作成を進めようと考えております。産業横断的なマクロからのアプローチを産業政策を担当する経済産業省が行いつつ、厚生労働省においては、業界標準の作成を支援しながら、個別企業における効果的な人材育成に直結するよう、個々の企業に届けられるミクロまでのアプローチを行うことで、協力してスキルの可視化を進めようと考えておりまして、厚生労働省の予算といたしましては1.2億円を要求しております。また、スキルの可視化に合わせて個々の労働者の習熟レベルの評価が重要になってまいります。そのため、業界で求められるスキルの習熟度の可視化を推進するよう、職業能力検定の創設等を目指す団体に対する必要経費の補助とコンサルタントによる伴走支援を実施したく、新規で1.6億円を要求しております。
次に、プログラム開発につきましては、文部科学省において大学や専門学校等を活用してリ・スキリングプログラムの開発を強力に進めるほか、人材開発支援助成金につきましては、業界団体等がプログラム開発を行う場合にその経費を助成するとともに、スキルの可視化・標準化をしてプログラムにひもづける場合は、当該経費も含めて助成対象とする拡充策を考えておりまして、602億円を要求しております。
プログラム提供については、教育訓練給付金による自己啓発を支援するため、582億円を要求しているほか、人材開発支援助成金による訓練実施の支援を引き続き行うこととしております。
左下に個別分野におけるイメージを入れております。例えばバイオ医薬品の世界ですと、最先端の研究人材から製造人材まで幅広く求められる人材がございます。その人材像に応じてスキル標準ではマクロのアプローチかミクロのアプローチかが変わってくるでしょうし、プログラムの開発も大学であったり、業界団体が人材開発支援助成金を活用してという場合も考えられるでしょう。このように個々の状況に応じて3省庁の施策をうまく使い分けていただいたり、右下に記載しておりますが、DX関係などでは経済産業省の導入補助金等を活用して設備投資を行い、当該設備を活用したスキルアップ研修を人材開発支援助成金を活用しながら行っていただくなど、隣接施策との連携も視野に入れながら政策の相乗効果を高める形で活用いただけるよう、追求してまいる所存でございます。
次に、8ページを御覧ください。全世代型リ・スキリングを促進する国民運動の実施ということで、本年度から既にこの運動はスタートさせていただいております。労使、教育機関、業界団体等、広く関係者にコミットいただきながら、国民の中で広く機運醸成を進めていこうというものでございまして、現在、効果的な周知広報策について有識者会議で御検討いただいているところでございます。こちらにつきましても、経済産業省や文部科学省など他省庁の政策資源も活用・連携しながら実施していくということを念頭に置きながら、予算といたしましては1.1億円の要求としているところでございます。
それから、おめくりいただきまして9ページになります。各種技能競技大会の推進でございます。こちらは2028年技能五輪国際大会を愛知で開催することとしておりまして、こちらに向けまして競技運営等の準備や技能尊重の機運を醸成するための取組を行っているところでございます。こちらにつきましては、より2028年に近づいてまいります令和9年度については、従来よりも予算を拡充いたしまして、43億円の要求とさせていただいております。
最後に、13ページを御覧ください。外国人育成就労機構交付金になります。こちらにつきましては、令和9年4月に新たに育成就労制度が施行されます。それに伴いまして、新しく実施されます本人希望の転籍に係る支援や監理支援機関等への指導の強化、1号特定技能外国人に対する相談対応のために出張所の増設と増員を行う等によりまして、体制の強化を進めてまいる所存でございます。これにかかります経費も念頭に、こちらも予算額を拡充いたしまして、96億円の要求とさせていただいているところでございます。主立った項目についての御説明は以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明に対する御質問、御意見がございましたら、こちらで参加されている方は挙手、オンライン参加の方はZoom機能のリアクションから挙手マークを押していただき、指名されてからマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。田村委員、お願いいたします。
○田村委員 御説明ありがとうございます。6ページ目の人材開発支援助成金についてでございますけれども、コースや助成額の見直しについては理解するところでございます。
その上で、新たに設けられた団体訓練の助成金について意見を申し上げたいと思います。技能検定のように産業や業界団体に横断的なスキル標準を定め、それによりキャリアラダーの構築や処遇改善につながる訓練プログラムが開発されるとすれば、それは重要な取組であると思う一方で、同一業界内で複数の団体が存在する場合、個々の団体で重要と考えるスキルに違いがあることも想定されると思います。それぞれが独自にスキル標準を作成することは、業界としての統一的なスキル標準を定めたとは言い難いのではないかと思う次第であります。助成金を活用せず、業界団体が独自で策定することは否定するものではないのですけれども、雇用関係の助成金を活用するのであれば、訓練を受ける労働者にとって分かりやすい、業界におけるスキル横断的な基準と言える訓練プログラム開発等に限定する必要があるのではないかと思います。
さらに、助成額が大きいことや人材開発助成金におけるこれまでの不正受給の状況を踏まえると、コンサルタント等の適正な活用を含め、厳格な不正の防止策が不可欠ではないかと思います。
また、開発される成果物が適切に活用され、訓練の実績が上がるよう、助成金の支給要件を設定するなど、運用面も含めて適正な制度設計にしていただきたいと思います。
その上で、訓練プログラムの設定に当たっては、現場の労使の意見を聞くとともに、近年の技術動向なども反映した内容になるよう、厚労省としても御対応いただきたいと思います。以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかに御意見、御質問はございますか。松井委員、お願いいたします。
○松井委員 御説明ありがとうございます。私のほうからは、8ページの国民運動について意見を述べたいと思います。この国民運動に関しては、第12次の能力開発基本計画の際も議論になって、文言として「この取組の中で、例えば労使でコミュニケーションを取りながら事業内職業能力開発計画を作成する等労使の協働の取組が促進されるよう周知啓発等を実施する」との文言が記載されたと理解しております。
中小企業をはじめとして、リ・スキリングにより他社への労働移動が促進されるのではないかと懸念する声も現場では少なくないことから、労使でコミュニケーションを取りながら必要なスキルや人材像を共有した上で、訓練後に社内で生かせる業務や処遇を用意するなど、適切な訓練と環境整備に向けて協働していくことが重要だと思っております。労働組合としても、本運動の周知や展開には協力してまいりたいと思っております。
冒頭に話をしたフレーズというのは、私から、この国民運動に労働組合として参加ができるように枠組みを検討していただきたいということで書き加えていただいたと理解しておりますので、ぜひお願いしたいです。この職業能力開発計画の際も申し上げたのですが、これは私がしてほしいと言ったのではなくて、事務局のほうからこういう文案が出たのですが、もし能開法で努力義務にされているものを引き続き推進されていくというのであれば、その際も申し上げたのですが、ホームページ等に記載されている事例が2017年度のままということですし、また、国民運動の中で新しいホームページ等も検討されているようですが、ぜひこの位置づけをどうするのかも整理していただいて、取組をお願いしたいと思っております。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかに御質問、御意見はございますでしょうか。熊谷委員、お願いいたします。
○熊谷委員 御説明ありがとうございました。私からは13ページの外国人育成就労機構の交付金についてです。こちらは育成就労制度の円滑な施行に向けまして機構への交付金が拡充されているものと受け止めております。外国人育成就労機構は、一定期間、従来の技能実習制度への対応と同時に、来年4月から施行される育成就労制度への対応、さらに特定技能制度の相談も担うこととなるなど業務が増加することから、機構としての体制強化と人材の確保・育成が不可欠であると捉えております。
機構における労働者からの相談業務におきましては、語学力だけではなく、日本の労働関係の法令や入管法令、また、社会保障を含め、各種制度などにも知見のある専門性の高い職員の配置が不可欠であると認識しております。地方の拠点を増やすことももちろん重要なのですけれども、現場で実務を担う専門職員や相談員の安定的な雇用を確保した上で計画的にスキルアップできるよう、十分な財源の確保と効果的な体制の構築に努めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。勇上委員、お願いいたします。
○勇上委員 神戸大学の勇上です。御説明ありがとうございました。今回御説明いただいた概算要求に関する取組は、昨年度の本分科会で取りまとめました第12次能力開発基本計画の一環として、また、日本全体のスキル形成の仕組みとして非常に大きな取組だと理解しております。
私は昨年度の分科会において、能開基本計画について、計画全体を通じて労使の協働が重要であり、施策の推進に当たって連携する関係者として労働組合を明記することについて意見を申し上げまして、反映いただきました。その観点から1つ申し上げますと、今回具体化されておりますスキル標準の策定とか更新に当たっても、やはり労働組合を含む労使双方が継続的に関与する仕組みというのが必要だという意見を申し上げたいと思います。
資料2の3ページを見ますと、リ・スキリング人材育成加速化プランが説明されておりますが、連携する関係者として特に労働組合という記載はございません。ですが、やはりスキル標準の策定とか教育訓練プログラムの開発というのは、企業の人材ニーズを反映するとともに、労働者のスキル形成、キャリア形成というものも重要なテーマになると思います。また、実際に諸外国では、例えば昨年の資料にもありましたけれども、シンガポールのSkills Frameworkとか、あるいはドイツのデュアルシステムはもちろん有名ですけれども、スキル標準の策定やスキルプログラム開発においては、労働組合の意見を聞いたり、積極的に関与されたりというケースがほとんどだと思います。労働者の参画については、先ほどの国民運動には記載がありますが、具体的なプログラムでも関与する仕組みがあれば良いのではないかという意見を申し上げたいと思います。以上です。
○武石分科会長 勇上委員、ありがとうございました。では、オンラインの田上様、お願いいたします。
○田上様(瀬田委員代理) 瀬田委員の代理の全国中央会田上でございます。発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。私のほうからは、共同での取組を進めるときに、ぜひ事業協同組合を活用いただきたいということについてです。
例えば3ページにリ・スキリング人材育成加速化プランがございまして、その中にスキル情報等の可視化・標準化、ここに職業能力検定の創設支援があろうかと思います。そして、真ん中には訓練プログラム開発もございます。こういったところの取組は、事業協同組合も活用できる部分と考えますので、ぜひ支援の対象にしていただけるよう検討いただけると幸いです。
同じように、6ページの人材開発支援助成金に団体訓練がございまして、ここでもやはり共同の取組ということで事業協同組合を活用いただけるのではないかと思います。ぜひ対象となるように進めていただければ幸いです。以上でございます。
○武石分科会長 田上様、ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。黒澤委員、どうぞ。
○黒澤委員 どうもありがとうございます。今のお二方の御意見は本当に大事だと思っております。私も検定の審査に長らく携わっている身としまして、やはり検定と訓練は一体なのだと感じております。例えば、団体等検定という大変有益な制度が走り始めたところですけれども、同じ業界の中で複数の団体があって、その間でコンセンサスが得られていないこともあったりするのですが、検定ということになると、業界として、どういうスキルが必要なのかを考えなくてはいけません。そしてその検定に受かるためにはどういうスキルを習得するカリキュラムが必要なのかというところに結びつけて考えなくてはいけない。また、必ずしも業界単位でこれを考える必要もなくて、人がどういうふうに動くのかという単位でそれを考えてもよいですし。そう考えると、先ほどの3ページの下の検定の一番下の職業能力検定の創設支援と真ん中の業界団体等への訓練プログラムの開発支援というのは非常に関係が深いもので、その関係性を認知した上で支援をするということがとても大事だと思うのです。
そうすると、「業界団体等」というものは何を対象にするのかということも、それこそ事業協同組合というお話もありましたし、労働組合という可能性もありますし、地域の何らかの団体という可能性もありますし、その辺りは市場で求められている可視化するスキルはどこにあるのかという観点から、柔軟に、有機的に、スキルを習得するカリキュラムであり検定であるという観点から進めていただけると大変ありがたいなと思いました。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。佐藤委員、お願いいたします。
○佐藤委員 ありがとうございます。私から2点申し上げたいと存じます。
まず、資料2の3ページに記載のあるスキル情報を含めたデータ連携についてです。厚労省の「みんなの労働ナビ」においてこうしたデータ連携・一元的提供を進めることは、キャリア構築の透明性を高め、求職者と企業のミスマッチを防止する観点からも意義のある取組であると思います。他方、その下段にあるデジタル庁・経産省のプラットフォームとも少なからず関連のあるものではないかと思料いたします。こうした問題はすぐには難しいかもしれませんが、両システム、データの必要な連携など、ユーザー目線でより分かりやすいプラットフォームの構築をぜひ目指していただきたいと存じます。
もう一点は6ページの人材開発支援助成金についてです。本年、前年を大幅に上回る予算要求をいただけたことは大変ありがたく思います。規模の小さな中小企業においては、「そもそも人材開発計画がない」、「訓練に送り出す際の代替の人員がいない」などの理由から、必要性は感じるけれども人材育成を十分に行えないという状況が依然として多くございます。その意味で、業界団体としてのフォローももちろん重要だと思いますが、これを機に本助成金が小規模事業者を含めた未活用層に行き渡るよう、必要な支援、また、周知強化に努めていただけるとありがたく思います。以上でございます。
○武石分科会長 佐藤委員、ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。それでは、一旦ここで御質問に対して、多岐にわたっているものと重なるものもあったと思いますので、御担当の事務局の方から順番にお願いいたします。
○柴田企業内人材開発支援室長 田村委員から人開金の団体訓練について御意見がございました。個々の団体で重要である内容が異なってくるのではないか、統一的なものを定めていったほうがいいのではないかというお話でございました。先ほどいろいろな方から団体というものがどういうものなのか、というご意見もありましたけれども、これは年度末に向けてどういった団体が助成の対象になるかというのは今後詰めていく話になると思いますけれども、そういった多種多様な団体の皆様が活用できるようにしていきたいと考えたときに、必ずしも統一なものをつくっていくのはなかなか難しいのではないかなと現在私のほうでは考えているところでありますけれども、どういった仕組みづくりができるか、というのはまた考えていきたいと考えてございます。
また、不正受給のお話がありました。確かに最近不正受給はございますけれども、適切な制度設計のお話もございましたが、しっかりと不正受給がないよう適切な制度設計に取り組んでまいりたいと考えております。
あと、勇上委員から協働が重要であって、プログラムの開発には労働組合の関与も必要だというお話がございました。これも先ほど申し上げましたけれども、今後どういった仕組みづくりができるのかということを検討してまいりたいと思いますので、今いただきました御意見はしっかり受け止めてさせていただきます。
あと、田上代理からは事業協同組合の活用はどうなのかというお話がありましたけれども、こちらも年度末に向けて検討課題とさせていただければと考えてございます。
黒澤委員からは、資格と訓練は一体的であって、つながりを持たせるべきではないかというご意見がございました。こちらも制度設計に関わってくる課題かと思いますので、年度末に向けてしっかりと検討を進めてまいりたいと思います。
また、佐藤委員から人開金について、周知の強化をしっかりやっていただきたいというお話がございました。現在もいろいろと周知をしてございますけれども、来年度に向けましても、新制度につきましてしっかりと周知してまいりたいと考えております。私のほうからは以上でございます。
○山口人材開発政策担当参事官 政策室の山口でございます。
まず、松井委員のほうから、国民運動等の展開におきまして労働組合の重要な役割ということについて御意見をいただきました。現在、国民運動は有識者会議で議論いただきまして、経団連、連合の皆様も委員になっていただき、全員で盛り上げていこうとしておるわけなのですけれども、その議論の中でリ・スキリングに当たって個人の主体的・自律的なキャリア形成ということへの意識も重要でありますけれども、それを企業が働きがいややりがいに変えていくといった継続的な支援も重要というお声もございます。本件はスキルの獲得だけが目的ではなく、それを処遇にきちんとつなげていくという有機的な連携がポイントだと思っておりまして、それに当たっては何よりも労使の対話ということが重要だと考えております。この対話におきまして労働組合は非常に重要な役割をこれまでも果たしていただいておりますし、今後も引き続きお力を借りて盛り上げていきたいと思っております。
また、事業所内計画は2017年のままひな形が載っているという件に関しましては、このように目まぐるしくいろいろな価値観とか取組が変わっていく情勢におきまして随分放置しているという御指摘かと思います。具体的な内容を確認しまして、ぜひ皆様に使っていただけるようなものを提供したいと思いますし、お話の中でもありました国民運動の中でも特設サイトの運営ということも考えておりますので、見やすいところにそれを置いておくということも重要なことかなと思っております。
また、勇上委員のほうから労働組合が訓練プログラム開発においても重要な役割を果たすというお話もありましたし、田上委員代理からも事業協同組合を活用してほしいといったお話がございました。本当に様々なステークホルダーの方が固有な知見をお持ちだなと今お話を伺っていて思っております。
さらに、黒澤委員のほうからも検定とプログラム開発というのは密接に連携しているということで、今回、成長戦略において一気通貫のリ・スキリング支援というワードが出てまいりました。皆様がそれぞれ持っている知見とか能力をつないでいくということが一つ大事なポイントだと思っておりまして、ぶつ切りで物事を考えるのではなくて、ネットワークとか連携といった全体像を意識して検討を進めてまいりたいと思います。
また、佐藤委員のほうからスキル情報を含めたデータ連携ということで、みんなの労働ナビと経産省が提供するプラットフォームは結構かぶっているのではないかという御指摘がございました。縦割りになって取組がユーザーにとって非常に分かりにくいということは行政で割とよくあることだと自戒しておりまして、こういった両システムの連携ですね。サービスを供給する側だけの目線ではなくて、使う側の目線に立って支援策を構築していく必要があると考えております。私からは以上です。
○高松海外人材育成担当参事官 外国人技能実習機構の交付金につきまして熊谷委員から御意見をいただきました。ありがとうございます。海外人材育成担当参事官の高松でございます。
先ほどお話がありましたが、令和9年4月から育成就労制度に変わりまして、その際に技能実習機構が育成就労機構ということで改組されるということになっております。その際、機構の役割というのはますます重要になると考えておりまして、先ほどの資料にもありましたが、本人希望の転籍の支援ですとか、特定技能1号外国人への相談対応というのが新たに発生しますし、管理支援機関、それから、受入企業への指導というのも強化することとしております。このため、交付金は先ほど増額ということでして、地方に5出張所を増やしますし、また、本部・地方拠点のほうに増員ということも考えてございます。
御指摘いただきました安定した雇用という観点から申しますと、現在、機構におきましては法務省と入管庁からの出向者が多くおりますが、そのほかに有期雇用の契約職員が主要な業務を担っているという状況でございます。この契約職員につきまして、安定的な業務運営に貢献できる者について、いわゆるプロパー職員と言いますけれども、正規職員として雇用する制度を令和6年度から開始したところでございます。こういった形で正規化にも取り組んでいるという状況でございます。また、今後は社会人経験者対象の新規採用ですとか、学卒対象の新規採用も開始する方向で検討しているという状況でございます。
こうしたプロパー職員には、将来的に機構の中核を担う管理職候補者ですとか、若手職員の人材育成に当たって実務上の指導的役割を担うということを期待しております。こうした取組を通じまして、機構の体制整備、人材確保、それから、専門的な人材の育成といったところに取り組んでまいりたいと考えております。私からは以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。一通り御回答いただいたと思いますが、御質問等いただいた委員の皆様、よろしいでしょうか。ありがとうございました。ほかに御質問等ございますか。それでは、特にないようであれば、この案件はこれまでとさせていただきます。貴重な御意見をありがとうございました。
次に議題(3)「雇用保険法施行令の一部を改正する政令案要綱及び雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱について」です。内容について、人材開発政策担当参事官から御説明をお願いいたします。
○山口人材開発政策担当参事官 それでは、私のほうから令和8年熊本地震における公共職業能力開発施設等における被害状況について、まず御紹介させていただきたいと思います。
資料3-2を御覧いただければと思います。
被害状況について整理をしてございます。
まず左側の熊本県立技術短期大学校でございますが、様々な施設の被害が生じております。
具体的には、2ページを御覧いただきますと、設備機器の破損の状況に関する写真を各種入れてございます。
また、3ページ目を御覧いただきますと、こちらは施設の損害の状況になっておりますけれども、渡り廊下にひびが入ったり、入り口付近のガラスが割れる、また、天井部材がずれたり落下してきたりするといった被害が生じておるところでございます。
1ページのほうにお戻りいただきまして、左側の今後の復旧対応というところを御覧いただければと思います。こちらの短期大学校ですが、現在一部区画については閉鎖しております。生徒への影響を考慮いたしまして、入館通路を制限して訓練は再開しておりますけれども、ガラスの破損部分の撤去・養生ですとか、天井部材のずれなど、安全対策の観点から緊急性の高い修繕や工事等早急に実施をする必要があると考えております。最速で今月9月中に事業に着手したいという意向を現場のほうから伺っております。また、復旧費総額は1億円程度が見込まれているところでございます。
右側を御覧いただきますと、熊本県立高等技術専門校の被害状況でございます。こちらも外壁のひび割れ、備品の破損等が生じております。
また、その下を御覧いただきますと、主な認定職業訓練校におきまして訓練機材や空調設備の破損が生じているところでございます。
自然災害はたびたび生じておりますけれども、個々の災害事例の対応の判断に当たりましては、被災地の被害の状況を踏まえて、こちらの分科会で公労使の皆様の御議論の上で適切に判断していくということが必要と考えております。
今回の被災地ですけれども、この資料の上のほうにも記載がございますが、平成28年熊本地震、令和2年7月の豪雨、令和7年の大雨に引き続きまして、今回の災害で四重苦という状態になっておりまして、政府全体としても被災者の生活となりわいの再建支援に全力を尽くすということで対策を講じております。
政府の対策パッケージの資料を4ページに入れておりますので、後ほど御覧いただければと思っております。
こうした中で、平時よりこの施設における訓練につきましては雇用対策の一環として実施させていただいておりますけれども、災害から早期に復旧して、安全かつ安定的に訓練カリキュラムを適切に実施できるように、特例的に補助率の引上げということを災害復旧に関して行わせていただきたいと考えております。
具体的に今回お諮りしたい内容につきましては、資料の5ページを御覧ください。
都道府県が設置する公共職業能力開発施設の建て替えや改修、設備の整備に関する費用につきましては、通常は国が2分の1、県が2分の1を負担するという形になっております。
この点につきまして、下の段を御覧いただきますと、令和8年熊本地震に係る災害救助法が適用された市町村に設置された公共職業能力開発の施設・設備の災害復旧に要する費用について、国が3分の1、県が3分の1の負担となるように政令改正によって特例措置を設けたいと考えております。
この災害救助法が適用されるという意義でございますけれども、一般に多数の方が生命、または身体に危害を受け、または受けるおそれが生じた場合など、一定規模以上の災害について適用されておりますけれども、国はそうした場合、地方公共団体とともに被災者の保護と社会秩序の保全を図るということになっておりまして、災害救助にかかる経費に対しても相応の国庫負担が行われているところでございます。
また、これまで平成28年の熊本地震、令和6年の能登半島地震に際しても、こちらと同じ特例措置を設けてきたというものでございます。
1枚おめくりいただきまして、今度は6ページを御覧ください。
こちらは認定職業訓練についてでございます。認定職業訓練といいますのは、事業主等の行う職業訓練のうち、一定水準を満たしたものを都道府県知事が認定するという仕組みになっていまして、この認定が行われた場合の訓練施設の運営費、施設費、設備費については、国、都道府県、事業主が3分の1ずつ負担するというフレームになっております。
この点につきまして、こちらも下段を御覧いただきまして、今回の令和8年熊本地震によって災害救助法が適用された市町村内に設置された認定職業訓練校の復旧費につきましては、国が2分の1、都道府県が4分の1、事業主が4分の1という形で県や事業主の負担軽減を図りたいと考えております。
こちらの省令改正につきましても、28年熊本地震や令和6年の地震と同様の特例の内容となっております。
いずれの改正も公布日施行とさせていただきたいと考えておりまして、以上の内容を要綱の形にしたのが資料3-1でございます。
私からの御説明は以上となります。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○武石分科会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明に対する御質問、御意見がございましたら、これまで同様、挙手をしていただいて、指名されてからマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。平田委員、どうぞ。
○平田委員 御説明ありがとうございました。念のため確認です。被災地支援の拡充として、政令で改正するものと省令で改正するものがあると理解しました。いずれも現行のフレームと比較して助成、国の負担を引き上げるということですけれども、現行のフレームであっても、それから、今回助成を引き上げる分についても、財源は雇用保険二事業で賄うという理解でよろしいでしょうか。
○武石分科会長 では、お願いします。
○山口人材開発政策担当参事官 平田委員の御認識のとおりでございます。
○平田委員 ありがとうございます。雇用保険二事業の財政も現在それほど余裕があるものではない状況ですが、現在の被災状況を踏まえた対応と理解いたしました。
○武石分科会長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。小松﨑委員、お願いいたします。
○小松﨑委員 御説明ありがとうございました。基幹労連の小松﨑でございます。まずは、令和8年熊本地震で亡くなられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
今回御提起いただきましたいずれの特例措置についても異論はございません。現地で被災した施設において、復旧が完了するまでの間、求職者や労働者の訓練機会が適切に確保されますように、近隣施設との連携など、国や県が主体となって切れ目なく適切な支援に努めていただきたいということをお願いしておきます。以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございました。ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。
それでは、ほかに御質問等がないようであれば、この案件はこれまでとさせていただき、議題(3)の雇用保険法施行令の一部を改正する政令案要綱については、本分科会として妥当と認め、雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱について本分科会として妥当と認める旨、労働政策審議会会長宛てに御報告申し上げたいと思いますが、御意見等はございますでしょうか。
(異議なし)
○武石分科会長 ありがとうございます。それでは、事務局から報告文案の共有をお願いいたします。それでは、今、会場の方は配られたペーパーを御覧いただき、オンライン参加の方は画面で映されていると思います。共有された報告文案により労働政策審議会会長宛て報告することとしてよろしいでしょうか。
(異議なし)
○武石分科会長 御異議がないということで、ありがとうございます。では、そのように報告をさせていただくこととし、この議題は以上とさせていただきます。
次に議題(4)「雇用保険法第六十条の二第一項に規定する厚生労働大臣が指定する教育訓練の指定基準の一部を改正する件について」です。内容について、若年者・キャリア形成支援担当参事官から御説明をお願いいたします。
○鈴木若年者・キャリア形成支援担当参事官 議題の(4)につきまして御説明申し上げます。議題の(4)は、雇用保険の教育訓練給付金の対象とする訓練の指定基準を定める告示の改正を行うものでございます。資料4と、お手元に参考資料2というのがございますので、併せて御覧いただければと思います。
資料4でございますけれども、まず教育訓練給付金につきましては、労働者が主体的に受ける教育訓練を受講・修了した場合にその費用の一部を支給するという制度でございまして、現行のところに書いてございますけれども、現在、専修学校が行う職業実践専門課程やキャリア形成促進プログラムにつきましては、最大8割の給付が受けられる専門実践教育訓練の対象とされているというのが現行の制度でございます。
今回でございますけれども、令和6年に学校教育法の一部が改正されたということでございまして、一定の要件を満たす専修学校におきましては、1年以上を修業年限とする専攻科が新たに設置することができるとされたことでございまして、これを踏まえまして、教育訓練給付金の指定基準告示につきましてもこれが対象訓練となり得るように所要の規定の整備を行うものでございます。
専攻科の概要につきましては、参考資料2の2ページ目を御覧いただければと思います。
赤枠で囲まれました専門学校の専門課程が現在専門実践教育訓練の指定対象となっている部分でございますが、新たに設置される専攻科は、学校教育法の体系上、この上位の過程として位置づけられているところでございます。
また、専攻科の活用例としては、資料のその上にも記載がございますとおり、例えば専門課程で看護師の資格を習得した後に専攻科において助産師の資格を取得するというものや、自動車整備士であれば、専門課程で2級整備士を習得後、専攻科において1級整備士を習得するといった活用の仕方が考えられるということでございまして、いずれにしても専門課程を修了した者等を対象にしてより深く学ぶことを目的として実施されるものでございます。
資料4のほうにお戻りいただきまして、こういった形で新たに設置する専攻科につきましては、既に専門実践教育訓練の対象である専門課程を修了した者等を対象としていることで、また、学校教育法の体系において現行の専門課程の上位に位置づけられる課程であるということでございますので、専門課程と同様に専門実践教育訓練の対象とすることとし、これらの内容を告示に反映するため、資料4に赤字で記載したとおり、規定の整備を行うこととしております。
なお、告示の適用期日につきましては、新たに認定される専攻科の開始が文部科学省において来年4月を予定しているということでございますので、本日改正内容を御報告した後、今月下旬に改正告示の公布、令和9年4月1日からの適用を予定しております。議題(4)については以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明に対しての御質問、御意見がございましたら、これまで同様挙手をしていただいて、指名されてからマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。よろしいですか。特に御意見等がないようであれば、この案件は以上とさせていただきます。
次に議題(5)「職業能力開発促進法施行令第七条第二項に規定する厚生労働大臣が定める手数料の額の一部を改正する件について」です。内容について、能力評価担当参事官より資料の御説明をお願いいたします。
○飯田能力評価担当参事官 技能検定の手数料の額の一部を改正する件について御報告です。資料5を御覧ください。
指定試験機関が実施する技能検定職種については、手数料は告示により定めておりますが、今回その告示を改正し、令和8年4月から適用しているものになります。
手数料の改定については、物価の上昇等により試験運営にかかる費用が増大していること、また、若年者に対する実技試験に関しては手数料の減免措置を講じておりますけれども、林業職種、シャッター施工職種を新たに対象とすることから手数料の額を改正したものになります。
具体的な手数料の額を改定した職種は御覧の3職種になります。手数料につきましては、年度ごとに各団体の収支状況を確認しておりますけれども、令和7年度実績を加味した際にこの3団体の収支が均衡しないレベルになってしまったため、手数料の値上げが生じたものとなります。具体的には、実技試験につきましては会場費の上昇など、また、ビルクリーニングについては学科試験の額を改定しておりますけれども、これは2024年度に新しいCBT方式という試験方式を導入したことなどが原因として考えられます。
次のページが若年者に対する減免措置の変更ということですけれども、技能検定については、ものづくりの関連職種については23歳未満の若年者に検定を受けていただく機会を確保するため、減免措置を行っております。3級の実技試験の手数料についてでございますが、先ほど額の変更のあったウェブデザイン職種、それから、令和7年度に新たに実施された林業とシャッター施工職種について追加しております。議題(5)については以上になります。
○武石分科会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明に対する御質問、御意見がございましたら、先ほどと同様に挙手をしていただき、指名された方はマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、特に御質問がないようであれば、この案件はこれまでとさせていただきます。
次に議題(6)「2025年度の実績評価及び2026年度の目標設定について」です。内容に関しまして、人材開発総務担当参事官より資料の御説明をお願いいたします。
○五百籏頭人材開発総務担当参事官 議題の(6)につきましては、資料6-1をお手元に御覧いただきながら、主に資料6-2を見ていただきつつ御説明をさしあげたいと思います。
まず、1つ目の地域若者サポートステーションの就職等率でございます。こちらにつきましては、目標を達成することができました。2026年度の新たな目標といたしましては、過去3年間の実績の平均値を踏まえ、73.2%以上ということで設定したいと考えております。
2つ目のフリーター等支援に係る就職支援ナビゲーターの担当者制による就職支援を受けた者の正社員就職率でございます。こちらにつきましても目標を達成することができました。この目標につきましては、昨年度、本分科会におきまして新たな目標値ということで設定させていただいたものになります。対応策といたしましては、きめ細かな個別支援等に継続的に取り組んできたということが達成につながったものと考えております。2026年度の目標といたしましては、過去3年間の実績平均値を踏まえまして、54.2%以上ということで設定させていただきたいと考えております。
おめくりいただきまして、3つ目の新卒者等支援に係る就職支援ナビゲーターの担当者制による就職支援を受けた者の正社員就職率についても、目標を達成することができました。この目標につきましても、昨年度、新たな指標として設けさせていただいたものでございます。取組といたしましては、担当者制によるきめ細かな個別支援や他部門と連携した支援を継続的に取り組んだこと、また、令和5年度頃からになりますが、大学1年生などの早期の段階からセミナー等を実施するなど、各種支援メニューの周知に積極的に取り組んできたことが目標達成につながったものと考えております。2026年度の目標につきましては、過去3年間の実績平均値を踏まえまして、66.3%以上とさせていただきたいと考えております。
4つ目のジョブ・カード作成者数につきましても、目標を達成いたしました。2026年度の目標といたしましては、過去3年間の推移と直近の実績を踏まえ、33万人で設定したいと考えております。
5つ目の公共職業訓練(離職者訓練)の就職率につきましては、施設内訓練につきましては目標を達成することができましたが、委託訓練は2025年度目標を下回る見込みでございます。この要因といたしましては、昨年度も同様の御説明をさせていただいておりますが、有効求人倍率が1倍を上回る状況が続く中で、早期に就職できる方は離職者訓練を受講せず再就職しているということから、結果として相対的に就職困難な方が公共職業訓練を受講する割合が上昇していることが考えられます。こうした中で、同じ分野で施設内訓練を継続して実施している都道府県や国よりも、様々な分野で多種多様の民間教育訓練機関が実施する委託訓練の就職率への影響が大きく出ているものと考えております。
2026年度の目標につきましては、施設内訓練につきましては、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の中期目標におきまして82.5%以上と定めておりますことから、引き続きこの値を設定するとともに、委託訓練につきましては、2025年の目標値及び過去5年間の就職率実績を踏まえて、75%と設定させていただきたいと考えております。
6つ目の求職者支援制度による職業訓練の雇用保険適用就職率につきましては、基礎コース、実績コースいずれも目標を達成する見込みでございます。2026年度の目標といたしましては、過去5年間の就職率実績を踏まえまして、基礎コースについては60%、実践コースについては63%とさせていただきたいと考えております。
最後に7つ目の技能検定試験合格者数につきましては、目標は未達でございます。原因といたしましては、ファイナンシャルプランニングの職種が個別に影響が大きい職種となっておりますが、団体申請の減少による企業等からの受験勧奨の低下等の影響によりまして、2025年度の合格者数が129,669人ということで、2024年度から2,754人減少している状況でございます。2026年度の目標といたしましては、各3年間におけます合格者の平均値を踏まえまして、34万人の目標として設定させていただきたいと考えております。御説明は以上です。
○武石分科会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明に対する御質問、御意見がございましたら、先ほどと同様に挙手をしていただき、指名された方はマイクをオンにして御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。山岸委員、お願いいたします。
○山岸委員 御報告ありがとうございました。全体的には、2025年度の実績については目標値を上回る項目がほとんどであって、取組の成果が出ていてPDCAが機能しているということが言えるのかなと思っています。
その上で来年度の目標値についてなのですけれども、一部の目標値については過去3年間の平均と出されているところがあるかと思いますけれども、それの背景もあるということは踏まえつつ、やはりこの先の目標設定として過去3年の平均を取ることが目標値としてふさわしいかどうかというところ、少し意見を申し上げたいと思います。
環境変化はいろいろあると思いますし、一概に目標を達成している項目について、実績値よりも高い目標を立てるべきとは思っていません。一部は求人倍率に影響を受けたり、あと受験者数もいろいろな影響の中でどちらかというと伸び率が過去ほどではないというところもあるかと思います。
ただし、今年度の取組の効果予測みたいなところも出てくるかと思いますので、環境とか条件、取組の効果測定みたいなところを多面的に踏まえた上で新たな目標を設定するということがより精緻な目標設定と環境変化に対する予測への感度を上げるのではないかと思いますので、そこだけ提案をさせていただきます。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかに御意見はございますでしょうか。漆原委員の次に平田委員で、漆原委員、お願いいたします。
○漆原委員 どうも御説明ありがとうございました。自分からは、資料6-2、2ページの下から3ページのところの公共職業訓練の就職率について意見を申し上げたいと思います。施設内訓練が目標を達成している一方で、委託訓練については、今ほど御説明がありましたが、就職困難な方が受講しているという事情もあるとは思いますけれども、目標の未達が続いている状況でございます。
3ページに記載されているような適切な訓練情報の提供とか受講のあっせん、求人の確保とか就職支援、そういったことに力を入れてくださっているとことは重要なポイントではあると思いますけれども、従前から指摘されているとおり、訓練期間の質の担保や底上げ、また、コースの設定とか労働市場とのミスマッチといった対策も併せて重要であると考えております。
また、障害者の就業訓練についても、委託訓練の質の向上も課題として指摘されていると思います。訓練実施機関に対する認定要件の厳格化も含めて、実効性のある具体的な対策を進めていただければと思います。以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。では、平田委員、お願いいたします。
○平田委員 ありがとうございます。基本的に山岸委員の御指摘とも重なりますが、厚労省におかれては、丁寧に毎年度PDCAサイクルで回していただいていると認識しております。どこまで精緻にできるかという問題はあると思いますが、引き続きPDCAのCを踏まえたAのActionが、納得感を得られるようにしていただきたいと思います。
また、これは感想ですけれども、おおむね成績は良好であるところ、もう少し目標を上げられるものがないのか。それから、達成できなかった目標が2つあると思いますけれども、⑤の目標は現状維持にしていて、⑦は少し目標を下げております。それぞれ事情があるはずですので、繰り返しですけれども、納得感のあるような対応をしていただければと思っております。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。黒澤委員、どうぞ。
○黒澤委員 ありがとうございます。先ほど漆原委員がおっしゃったことにも関連するのですけれども、委託訓練VS施設内訓練の格差というのは何十年も前から続いているわけで、その辺りの要因分析をもう少しお願いしたいなと。例えばJEEDでも都道府県でも、施設内と委託でどうなっているのか、そのほか地域別や分野別のような形で、おそらく内部では既になさっているのだと思うのですけれども、その辺りのもう少し詳細な分析をこうしたところでもシェアしていただけると分かりやすいかなと思いました。訓練の質の担保と市場のニーズとのミスマッチはきちんと検証しなくてはいけないとても重要なところだと思いますし、JEEDのノウハウというのは非常に貴重ですので、それを都道府県や委託の方々と共有する方法についてもより一層お進めいただければと思いました。それが1点目です。
もう一つはジョブ・カードのことです。これは事前にお伺いして御回答もいただいているのですが、都道府県の職業紹介や訓練におけるジョブ・カードの活用がなかなか進んでいないというのが実態だと思います。年間に4万人強使われたということではあるのですが、ジョブ・カードのような共通言語にはネットワーク外部性があり、使えば使うほど有効性、有用性が高まるので、もう少し使ってもらえるよう国からの働きかけをぜひやっていただきたいなと思います。以上です。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかに御意見等はございますでしょうか。よろしいですか。それでは、目標の設定に関する御意見、個別には④、⑤に関して御質問がございましたので、事務局から御説明、御回答をお願いしたいと思います。
○鈴木訓練企画室長 訓練企画室の鈴木でございます。職業訓練を担当しておりますので、御指摘を踏まえまして回答を申し上げます。
まず、漆原委員から御指摘いただきました、いわゆる委託訓練の就職目標未達が続いているという状況にございまして、訓練期間の質の担保・向上が重要であるということで、訓練要件、最低要件の厳格化といったものも必要ではないかという御指摘は理解しております。また、こういった御指摘を踏まえて、委託訓練の質の向上、それ以外も含めてどう図っていくかというのは我々も重要な課題と考えておりますので、ぜひ見直しを検討していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
それと、黒澤委員からございました委託訓練、施設内訓練は都道府県とも状況が違うのではないかといった御指摘、また、そういったところの分析等も必要ではないかということでございます。委託訓練については、都道府県ごとによってかなり差が見られるというのは我々も把握しております。その要因も含めて今確認しておりますし、また、今年度、まさに人材ニーズ、求人者と求職者のニーズが今の訓練に合っているかどうかということも各地域で異なると思いますので、そういったニーズ調査も行って、そういったものを分析しながら見直しを図っていきたいと考えております。引き続き訓練については見直しを図っていきたいと考えております。
また、平田委員から委託訓練については75%維持ということでございます。こちらは速報値でございますと3年連続で目標未達ということでございまして、我々としても75%ということは、施設内訓練と比べましても一定の質が必要であるという観点からこうした目標を立てておりますので、引き続きこの目標に向けていろいろ尽力を図っていきたいと考えております。以上でございます。
○平川キャリア形成支援室長 キャリア形成支援室でございます。ジョブ・カードの関係でございます。黒澤委員から御指摘をいただきました。ジョブ・カードの都道府県での作成数は4万人強ということでございまして、内訳としまして職業訓練校と委託訓練での作成が中心となってございます。今御指摘いただきましたとおり、職業紹介の場面でなかなか活用が進んでいないという実態がございます。
ジョブ・カードですけれども、生涯を通じたキャリアプランニング、それから、職業能力証明のツールでございますので、キャリアコンサルティングの場面はもちろんですけれども、職業紹介の場面、マッチングの場面でも有効に活用いただけると考えてございます。
ジョブ・カードの作成手順といたしまして、これまでのキャリアを振り返って自分の価値観ですとか強み、弱みを再確認して、今後を考えていくというプロセスで作成していくものでございますので、どうしても作成に時間がかかるという点がございまして、なかなか職業紹介の場面で時間の確保が難しいという点はございますけれども、例えば離転職を繰り返す方など、求職者の方の中にもきちんと自己理解、仕事理解をした上で先を考えていったほうがいいという方も多いかと思われますので、ジョブ・カードの趣旨や活用方法などを引き続き周知いたしまして、関係先に活用を働きかけてまいりたいと思っております。以上でございます。
○五百籏頭人材開発総務担当参事官 様々御意見をくださいまして、本当にありがとうございます。
私どもの人材開発行政をより一層効果的に進めていくために、このPDCAプロセスをきちんと機能する形で常に精査、ブラッシュアップしていくことは非常に重要と考えております。本日いただきました御意見というのは、そのチェック機能をより高めていくために、どういったものを基準に指標立てていくことがよいのか、期間であるだとか考慮要素、そして、達成したもの、しなかったものについて次の目標をどうしていくのか。こういったものを柔軟にかつ不断に考えよという御指摘と受け止めております。この御指摘を私どもとして受け止めながら次の行政展開をしっかりとやっていくとともに、また新たな目標を設定するときにも検討材料として受け止めていきたいと考えております。
また、障害者の委託訓練のところにつきましても、基準強化の必要性などを御提起いただいておるところでございます。こちらについても、施策運営を検討する際、いただいた御意見を踏まえながら考えてまいりたいと思っております。様々な御意見をどうもありがとうございました。
○武石分科会長 事務局から御回答、御説明いただきましたけれども、御意見をいただいた委員の皆様、よろしいでしょうか。貴重な御意見をありがとうございます。ほかに御意見、御質問はございますか。松井委員、お願いいたします。
○松井委員 今、参事官からお答えがあったので、お答えは特に要らないのですが、この目標について、今年度の目標が9月に議論されているので、恐らく次年度の目標をどうするのかというのをこれから検討されるのだと思うのですが、印象として、現状の目標というのは今日御説明していただいたような成長戦略ですとか昨年決めた能開基本計画と、時代状況が就職氷河期対策からリ・スキリングに移ってくる中で、これがマッチしているのかという点は検討していただきたいと思っております。また、ジョブ・カードの重要性について、私も共有するところなのですが、これも私の記憶では恐らく10年以上この目標を掲げてやっているような気もしますので、もしかしたらもっと前かもしれませんが、ぜひそういった点も踏まえて、次年度の目標についても検討を進めていただければと思います。以上でございます。
○武石分科会長 ありがとうございます。次年度に向けて事務局のほうにお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。黒澤委員、どうぞ。
○黒澤委員 次年度にかけてということですと、⑦に技能検定の試験の合格者数があるのですが、今後はこれに団体等検定の数値も含めた形で目標をもう少し幅広にしていただけるとよいかなと思いました。やはり技能検定はどうしてもブルーカラー的なものが多いようなところがあるので。
○武石分科会長 ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。皆様から貴重な御意見をありがとうございます。毎年この目標設定に関してはいろいろな御意見を頂戴して、それを事務局は次年度に反映していただいておりますが、今御指摘があったように、大きく時代が変わっている中で不断の見直しというのをよろしくお願いしたいと思います。
それでは、いただいた御意見と事務局からの御回答も踏まえまして、当分科会として2025年度の実績評価及び2026年度の年度目標について案のとおり了承したいと思いますが、よろしいでしょうか。
(異議なし)
○武石分科会長 ありがとうございます。それでは、御了承いただいたということで、この議題は以上とさせていただきます。
議題については以上となりますが、全体を通して委員の皆様から何かございますか。オンラインの委員の皆様もよろしいでしょうか。それでは、特にないようであれば、本日の議論は以上とさせていただきます。次回の開催日程につきましては、決まり次第、事務局から御連絡をさせていただきます。それでは、以上をもちまして、第59回「労働政策審議会人材開発分科会」を終了いたします。どうもありがとうございました。

