2026年8月26日 中央社会保険医療協議会 総会 第655回議事録

日時

令和8年8月26日(水)薬価専門部会終了後~

場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)

出席者

構成員等
  • 城山英明会長
  • 本田文子委員
  • 飯塚敏晃委員
  • 笠木映里委員
  • 菅原琢磨委員
  • 井深陽子委員
  • 鳥潟美夏子委員
  • 佐竹陽一委員
  • 永井幸子委員
  • 高町晃司委員
  • 奥田好秀委員
  • 鈴木順三委員
  • 伊藤徳宇委員
  • 茂松茂人委員
  • 江澤和彦委員
  • 黒瀨巌委員
  • 小阪真二委員
  • 太田圭洋委員
  • 大杉和司委員
  • 渡邊大記委員
  • 木澤晃代専門委員
  • 上田克彦専門委員
  • 小松知子専門委員
事務局
  • 宮崎保険局長
  • 西嶋医療課長
  • 梅木医療技術評価推進室長
  • 久米保険医療企画調査室長
  • 和田歯科医療管理官
  • 大原薬剤管理官 他

議題

  • 費用対効果評価専門組織からの報告について
  • OTC類似薬の保険給付の見直しについて
  • 出産検討会の立ち上げについて

議事

○城山会長
ただいまより、第655回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。
本日も対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての開催としております。
また、会議の公開についてはYouTubeによるライブ配信を行うこととしております。
まず、委員の出欠状況について御報告いたします。
本日は、田島専門委員が御欠席であります。
次に、厚生労働省におきまして異動がございましたので、事務局より御紹介をお願いいたします。
○西嶋医療課長
事務局でございます。
8月7日付で事務局に交代がございましたので、御報告をさせていただきます。保険局の異動でございます。
まず、森大臣官房審議官(医療保険担当)ございます。
○森審議官
森でございます。よろしくお願いいたします。
○西嶋医療課長
現在、公務のため欠席しておりますが、若林総務課長でございます。
続きまして、久米保険医療企画調査室長でございます。
○久米保険医療企画調査室長
久米でございます。どうぞ、よろしくお願いいたします。
○西嶋医療課長
大原薬剤管理官でございます。
○大原薬剤管理官
大原でございます。よろしくお願いいたします。
○西嶋医療課長
最後に、私、医療課長の西嶋でございます。どうぞ、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
○城山会長
では、会議冒頭のカメラの頭撮りはここまでとさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
(カメラ退室)
○城山会長
それでは、議事に入らせていただきます。
初めに「費用対効果評価専門組織からの報告について」を議題といたします。
本日は、費用対効果評価専門組織の田倉委員長、福田参考人にお越しいただいておりますので、田倉委員長より御説明をお願いいたします。
○田倉委員長
費用対効果評価専門組織委員長の田倉です。
中医協総-1-1の資料を御覧ください。
医薬品の費用対効果評価案についてですが、ケサンラ点滴静注、ゼップバウンド皮下注について、費用対効果評価案を策定いたしましたので、御報告をいたします。
なお、当面の間は、専門組織での検討状況についても資料に記載をしております。
2ページ目を御覧ください。
対象品目名は、ケサンラ点滴静注となります。
効能または効果は、アルツハイマー病による軽度認知障害及び軽度の認知症の進行抑制となっております。
表中に費用対効果評価専門組織で決定した、費用対効果評価案を記載しています。
上段に費用対効果評価専門組織で決定した費用対効果評価案の内容となっておりまして、下段に公的医療の立場による価格調整の案を記載しております。
2ページ目下~3ページ目にかけて、公的医療と介護の立場による価格調整の案を記載しております。
4ページ目には、参考として、ケサンラにおける価格調整について、5ページ目からは、ケサンラ点滴静注の費用対効果評価策定に係る主な検討事項を記載しております。
続きまして、10ページ目を御覧ください。
対象品目は、ゼップバウンド皮下注です。
効能または効果は「肥満症(ただし、高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限る)」となっております。
BDIが27以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する。またはBMIは35以上となっております。
表中に費用対効果評価専門組織で検討した費用対効果評価案を記載しております。
11ページ目からは、参考として、ゼップバウンド皮下注の費用対効果評価案策定に係る主な検討事項を記載しております。
御説明いたします内容は、以上となります。
○城山会長
どうもありがとうございました。
それでは、事務局から補足があれば、お願いいたします。
○西嶋医療課長
事務局、医療課長でございます。
中医協総-1-2の資料を御覧いただければと思います。
高額医薬品に関する費用対効果の評価につきましては、令和6年11月13日の中医協総会におきまして、最終的には、中医協のほうで議論し、費用対効果の評価を決定するという扱いをされているところでございます。
したがいまして、今回、先ほど田倉委員長から御説明がありましたように、費用対効果評価専門組織で総合的評価案が設定されたことを受けまして、本日、この中医協総会の場において、公的医療の立場または公的医療と介護の立場、いずれの立場による総合的評価案に決定するか御議論いただきたいと思います。
次の2ページ目でございますけれども、これまでの議論ということで、記載のとおりでございますが、一定程度レケンビの費用対効果評価における分析を通じて、技術的、学術的な課題が明らかになっているという状況でございます。
レケンビの費用対効果評価につきましては、これらの課題を踏まえまして、公的医療の立場の費用対効果評価結果に基づく価格調整の改定薬価を採用したところでございますので、令和8年度、また、費用対効果評価制度改革においては、介護費用の取扱いにつきましては、こういった課題を踏まえまして、引き続き研究をするということで、価格調整の活用につきましては、引き続き議論ということになったところでございます。
そこで、今回のケサンラに対する費用対効果の評価につきまして、令和8年度費用対効果評価制度改革の議論を踏まえまして、従来のレケンビの際の取扱いと同様に、介護の立場は採用せずに、公的医療の立場の費用対効果評価結果に基づく価格調整を実施してはどうかと考えております。
事務局からの説明は以上になります。
○城山会長
どうもありがとうございました。
ただいまの説明について、御質問等ありましたら、よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。
佐竹委員、お願いします。
○佐竹委員
ありがとうございます。
まず、今回、1-2のほうの資料の最後にあります価格調整の実施の方法なのですが、私どもとしましては、ケサンラにつきましては、公的医療の立場で実施すべきものと考えております。
説明にもございましたが、2ページの上のところです。そもそも介護費用の抑制や介護負担の軽減というものは、医療保険の仕組みで評価することについては、かなり慎重な議論が必要だと考えております。また、それ以前の技術的、学術的な課題があるということで、現時点では介護の費用や効果を評価する手法が確立されていませんので、したがって、レケンビと同様にケサンラにつきましても介護の立場は考慮しないということで、価格調整を実施することが適当だと考えております。
以上でございます。
○城山会長
どうもありがとうございました。
ほかは、いかがでしょうか。
よろしいでしょうかね。では、飯塚委員、お願いします。
○飯塚委員
ありがとうございます。
医療と介護の関係というのは非常に重要な論点で、これは今までもずっと議論されてまいりました。医療の費用が介護にどう影響するか、あるいは介護の費用が医療にどう影響するかというのは、我が国の医療と介護全体のことを考えると、避けては通れないし、非常に重要な論点だと考えております。
まず、そういう観点で言いますと、この医療費である認知症の薬が、どのように介護に影響するのかというのは非常に重要で、今後も確実に分析あるいは検討を進めていく必要があると、まず、考えます。
今回の議論に関しましては、資料の総-1-2の2ページのところで、前回のレケンビに関しましては、医療の観点から考えて介護の観点は考えないと整理したわけですけれども、その中で、これまでの議論の2ポツ目にありますように、介護費用については、アルツハイマー病の病態の推移等、そういった情報がないということがありまして、医療の観点から分析をするということになりました。
しかしながら、先ほど申し上げましたように、医療と介護の関係は非常に重要ですので、まず、ここでお伺いしたいのは、その後、こういった2ポツの1つ目のような推計上難しかった点が改善されているのか、あるいは改善に向けた対応というのはどのようになっているのかというのを、まず、伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○城山会長
事務局、いかがでしょうか。
○西嶋医療課長
事務局でございます。
介護費用の取扱いについての研究の状況ということだと思います。現在、事例の収集が必要だということでございまして、海外調査等を通じて、諸外国での費用対効果評価への活用の状況ということについての情報を収集しているところでございますし、あわせまして、厚生労働科学研究班におきましても継続的に介護費用を含めた費用対効果の評価の在り方について、今、検討していただいているところでございますので、現時点においては、まだ、前回以降、新しい展開があるという状況にはございません。
○城山会長
飯塚委員、いかがでしょう。
○飯塚委員
ありがとうございます。
前回のレケンビから、それほど時間がたっているわけではないと思いますので、新しい検討は今後ということかと思いますけれども、我が国のデータとして、こういった医療と介護の関係を正確につかんでいくためのデータが整備されていないということであれば、海外でどういう検討をされているか状況を把握いただくのは結構なのですが、国内のデータもしっかり整備をして、今後も、こういったアルツハイマー病、あるいは認知症の薬というのは、どんどん出てくる可能性がありますので、そういったものに対応できるよう、我が国のデータの収集というのも進めていただきたいと思います。
以上です。
○城山会長
どうもありがとうございました。
ほかは、いかがでしょうか。
よろしいでしょうかね。それでは、ほかに御質問等ないようでしたら、本件につきましては中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○城山会長
どうもありがとうございました。
それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認をしたいと思います。
田倉委員長、福田参考人におかれましては、どうもありがとうございました。
○田倉委員長
失礼いたします。
○城山会長
次に「OTC類似薬の保険給付の見直しについて」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○西嶋医療課長
事務局、医療課長でございます。
それでは、中医協総-2を御覧いただければと思います。
まず、1ページ目ですけれども、健康保険法の改正の概要でございます。一部保険外療養を創設するというものでございます。
2ページ目ですけれども、その創設の目的ということを書かせていただいていますけれども、まず、1つ目として医療用医薬品の給付を受ける患者さんと、OTC医薬品で対応している患者さんとの公平性の確保と。
2点目が現役世代を中心とする保険料負担上昇の抑制と、この観点から行っているというものでございます。
その概要につきましては、対象といたしましては、77成分(1,042品目)、そして、特別の料金としては、対象薬剤の薬剤費の4分の1をいただくという制度設計になってございます。
3ページ目に、77成分の一覧表を記載してございます。
また、4ページ目ですけれども、技術的検討会の開催をこれまで4回させていただいています。以下の構成員、そして検討の事項について検討を深めていただきました。
5ページ目ですけれども、これまでの医療保険部会の議論の整理、そして、厚労・財務大臣の折衝事項、そして、自民党、日本維新の会の政調会長間合意等におきまして、配慮すべき範囲だとか、そういったものが記載されているというものでございます。
そういった状況を踏まえまして、6ページ目ですけれども、先ほど御紹介しました技術的検討会において、8月に中間取りまとめをしていただいております。
大きく3点ということでございまして、1点目は、OTC医薬品では対応できない効果・効能についてどうするか。
2点目は、がん、難病等、配慮が必要な方への対応についてどうするのか。
そして3点目は、現場での実務、患者さんへの納得感ということで、現場の実務が複雑になり、医師によって判断が分かれると患者の納得が得られないため、できるだけ統一的な仕組みとすべき、こういった形で中間取りまとめをまとめていただいております。その具体について、以降のページで御説明をいたしたいと思います。
7ページ目ですけれども、まずは、効能・効果の違いということでございます。
OTCの医薬品の効能・効果で、疾患名との関係で、疾患名が直接対応しているような場合、あるいは症状等として対応しているような場合につきましては、対応ありということで、別途負担の対象ということで整理がなされています。
分類例のところを見ていただければと思いますけれども、OTC医薬品の効果・効能で、くしゃみ、鼻水、鼻づまりと書いてあるようなものに対応するものとしては、医療用医薬品としては、アレルギー性鼻炎ということが対応するということで、これは負担の対象と、対応ありとしておりますけれども、一方で、蕁麻疹、皮膚疾患に伴う掻痒ということについては、対応が関係にないということで、対応なしということで、こういったフェキソフェナジンにつきましても、効果・効能に着眼して対応の有無ということを整理していただいているというものでございます。
続きまして、8ページ目ですけれども、別途の負担を求めない者と療養の範囲ということで、子供、がん患者、難病患者等、一定の配慮を必要な方々について整理をいただいてございますので、次のページ以降、その具体について御説明をしたいと思います。
9ページ目、まず、がんの患者さんにつきましてですけれども、がんの治療に伴うもの、あるいはその治療及び副作用、有害事象への対応、こういったものにつきましては、今回別途負担の対象外ということで整理をさせていただくと。
一方で、がんの患者さんであっても、がんと直接関係をしない一般症状に対するものにつきましては、今回別途負担の対象ということで整理をしていただいているというものでございます。
10ページ目、難病患者さんにつきましても指定難病の治療につきましては、対象外ですけれども、それ以外の一般的な治療については対象とするというものでございます。
また、公的負担医療対象者については、国の公費負担医療を受けるような場合には対象外としますけれども、都道府県あるいは市町村が独自にやっております、独自の公費負担医療ということがございますけれども、目的だとか、対象だとか、こういったことは非常にばらついているということがありますので、こういった場合には対象としてはどうかという整理でございました。
11ページ目ですけれども、入院患者さんにつきましては、急性期あるいは慢性期の疾患に対して医師の管理下のもとで集中的、継続的な治療の一環として薬剤が処方されるという、そういう目的がありますので、今回負担の対象外ということの整理でございます。
また、処方等で処置の一環で処方されるような場合につきましては、14日以内の処方に限り、対象外としてはどうかということの整理でございます。
12ページですけれども、対象の医薬品を長期使用する患者さんについての考え方の整理についてでございます。
大きく内服薬と外用薬に分けてございますけれども、内服薬につきましては、長期使用の要件として、年間通じて使用するような場合、服用するような場合を対象とするということで、使用の日数をおおむね50週ということとして整理してはどうかということでございます。
一方で、外用薬につきましては、患者さんごとの使用量、頻度に非常に個人差があると、あるいは処方日数を必ずしも明確に判断ができない、こういう特徴がございますので、ここに書いてございますような判断基準を踏まえて、総合的に御判断いただくということかなということでございます。
一方で、表の中にも書いてございますけれども、令和10年度末までの経過措置ということで、消炎鎮痛薬で、慢性かつ重度の疾患ということで、例としては、変形性膝関節症のKL分類のGrade4以上と書いてありますけれども、こういった場合であるとか、皮膚保湿剤・皮膚保護剤・角化症治療剤、こういったものにつきましては、経過措置として今回対象外として整理してはどうかということでございました。
13ページ目でございますけれども、OTC医薬品の添付文書に「服用しないこと」と記載されている場合ということでございますけれども、大きく3つの分類に分かれていますけれども、③のように、妊婦に対して服用しないような場合であっても、医療用医薬品につきましては、医師の判断で服用する場合があるということでございますので、今回、別途の負担対象外とさせていただくということでございますけれども、それ以外のことにつきましては、服用しないということが書いてあることのみをもって対象外とすることではなくて、効果・効能あるいは長期の処方の状況とか、そういったことに着眼して整理をしてどうかということでございます。
また、14ページは、18歳到達最初の3か月までの者を対象外とする、あるいは低所得者につきましては、生活保護受給者を対象外とすると、こういう整理でございます。
15ページ目ですけれども、こういった形で、幾つか制度上、複雑になっている部分がありますので、実務上のフローということを整理させていただいています。
保険医療機関で外形的に判断できる部分は、システム上、できるだけ反映できるようにするということ。
そして、最終的に医師に御判断していただいて、別途の負担の対象外か、対象かを整理をしていただく。
その上で、保険薬局の中で、患者さんに説明をしていただいて、別途負担をお支払いいただく、こういう整理、流れございます。
なお、※印に書いてございますけれども、長期収載品の選定療養と重複するような場合につきましては、こちらのOTC類似薬のほうを対象、優先するということで整理をさせていただいてございます。
そういったことを踏まえまして、最後、16ページ論点でございますけれども、こういった検討会での御議論につきまして、中間取りまとめの内容につきまして、中医協としてどのように考えるかということで、論点として整理をしてございます。
以上でございます。
○城山会長
どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの説明について御質問等ありましたら、よろしくお願いいたします。
江澤委員、お願いします。
○江澤委員
詳細な御報告、ありがとうございます。
一部保険外療養につきましては、OTC類似薬の処方を控え、OTC医薬品を推奨する制度ではなく、OTC医薬品との代替性が特に高い薬剤を用いた療養について、OTC類似薬とOTC医薬品の使用における負担の公平性の観点から、特別な料金を徴収するものと認識をしております。
しかしながら、一定程度、患者さんの自己負担が増えますので、仮に患者さんによって、御自身の判断でOTC医薬品を使う場合が生じるのであれば、国民、患者さんが誤った自己判断でOTC医薬品を使うことで、診断の遅れや有害事象等が起きないよう、十分に留意すべきであり、医療機関の受診は常に念頭に置いておく必要があります。
また、例えば、小児のみならず、成人のアトピー性皮膚炎の患者さんの中には、ステロイド外用薬の通年の長期使用によって、日常生活や就労に関して、どうにかコントロールしている事例が一定程度いらっしゃいますので、これらの患者さんが、一部保険外療養費の特別な料金の対象となることにつきましては、やむを得ず長期療養を余儀なくされている患者さんへの配慮を含めた見直しが必要と考えます。
これからも引き続き、臨床の実態に合わせた検討や見直しは、ぜひお願いしたいと考え、要望いたします。
また、この制度は、来年3月までに運用開始予定であり、非常に時間が限られております。現状、このまま導入されますと、外来診療の円滑な運営に支障を来す可能性があります。例えば、同一のOTC類似薬であっても、病名によって一部保険外療養の特別な料金の対象となる場合と、ならない場合があること。また、通年使用の場合、外用薬は長期使用のエビデンスがある場合にのみ特別な料金の対象外となり、内服薬については、50週の使用を前提として、6か月までは特別な料金の対象となり、6か月を超えると対象外となること。アレルギー疾患においては、季節性のものは特別な料金の対象となり、通年性の場合は対象外となることなど、複雑な仕組みとなる方向性であります。
これらの複雑な仕組みについて、医師が患者さんの診察の都度判断し、医療機関として対応しなければならないこととなり、日常診療へ支障を及ぼすことにもなります。
したがいまして、医師の労力負担が増すことに関しましては、補助金も含めた、それなりの一定の評価を行うことは必要と考えております。
さらに、一般診療所の45%、一般病院の35%は電子カルテではなく、紙カルテを用いて診療を行っております。
紙カルテにおきましては、これらの管理は極めて困難を来し、日々の診療に多大なる支障を来すことが想定されますので、紙カルテの医療機関においては、導入時期に関して、例えば経過措置を設けるなどの検討をすることなど、柔軟な対応も必要と考えております。
今後の導入に向けまして、処方を行う医師や医療機関の事務負担が最小限となりますよう、簡略なチェックリストの活用あるいは電子カルテやレセコンのベンダーに対して必要な情報を迅速に提供し、医師や医療機関の負担軽減へ向けた対応を図っていただくよう、お願いしたいと思います。
その際の医療機関、薬局におけるシステム改修費用につきましても、特段の配慮をいただきたく重ねてお願いいたします。
この制度が実施されますと、医療機関、薬局の窓口で患者さんへの説明業務など、混乱が生じることは明白であり、会計計算の複雑化など、事務負担も非常に大きくなります。
つきましては、国が国民に対して、この制度について分かりやすく御説明いただくことが必須となりますことから、厚生労働省におきましては、懇切丁寧な御対応をくれぐれもよろしくお願いいたします。
なお、明日からの医療保険部会では、患者団体からヒアリングを実施するとのことでございますが、特別な料金の対象外となるがんや難病の患者さんのほか、特に長期に薬剤を使用する疾病の患者さん方の御意見を十分に踏まえまして、適切に対応していただきたいと考えております。
いずれにしましても、このまま制度を導入するのではなく、試験的な実装により、必要な見直しを行っていくことが不可欠であり、要望いたします。
私からは以上でございます。
○城山会長
幾つかの要配慮事項に関する御指摘と御要望ということですが、事務局のほうから何かレスポンスはありますでしょうか。
○西嶋医療課長
ありがとうございます。
今後、医療保険部会におきましても患者団体のヒアリングあるいは議論を進めてまいりますので、その議論の内容も踏まえまして、また中医協で御報告させていただき、御議論を深めていただければ幸いでございます。
以上です。
○江澤委員
ぜひ、よろしくお願いいたします。
○城山会長
どうもありがとうございました。
太田委員、お願いします。
○太田委員
ありがとうございます。
今、江澤委員のほうからも御意見、御質問をいただきましたが。現場としては、今回の制度はかなり混乱するのではないかと、正直思っております。
今回の一部保険外療養に関しましては、国会において法改正がなされ、また、技術的検討会でも、かなり細かく丁寧な検討が行われてきたと承知しておりますので、その議論を尊重した上でではありますけれども、この制度を円滑かつ持続的に運用するために、幾つか現時点の考え方を質問させていただければと思います。
まず、第1に、医療現場の実務負担に関してでございます。今回、示されております実務フローでは、対象薬を処方する際に、効能・効果、がんや難病との関連、処置等々の関係、長期使用の医学的必要性などを確認して、対象外の場合には、その理由をレセプトに記載するとともに、処方箋にも必要な情報を記載するという形になっております。
これらを個々の医師が処方のたびに確認して判断し、入力することになれば、外来診療においては相当な負担が生じることは、もう明らかであります。年齢、公費、対象薬剤、過去の処方歴など、機械的に判定できる項目については、可能な限りシステムで自動判定して、医師による入力は、医学的判断が必要な最小限の項目に限定するということが必要であると考えます。
そのための全国共通の仕様ですとか、対象外理由の標準化、さらに、電子カルテ、レセコン等の改修に必要な期間、費用について、どのように対応する予定なのか、特に期間に関しては、実際にそのITベンダーさんとしっかりと詰めていただかないと、とてもではないけれども現場で対応できないと思っておりますので、現時点の考え方を御質問させていただきます。
2つ目です。今後の対象薬の見直しに関してです。
今後も、当然スイッチOTC化が進めば、新たな成分が対象に加わるということが、本制度では想定されます。
その都度、医療機関や薬局にシステム改修やマスター更新を求めることになれば、制度開始時だけでなく、恒常的な負担となります。対象薬の見直しを年1回など、一定の時期に集約するとともに、対象薬の決定から実施まで十分な準備期間を設けるなど、予見可能な運用とする必要があると思っております。今後の対象薬の見直し頻度や実施時期に関して、現時点で検討されていることがございましたら、お教えいただければと思います。
とにかく本制度の趣旨を実現するためには、制度を実際に運用する医療機関や薬局に過度な事務負担を生じさせず、患者に十分な理解を得るということ、また、医学的に適切な処方行動をゆがめない仕組みとすることが重要だと思っております。
本制度の実施に関しましては、ぜひとも丁寧に御検討いただければと思います。
以上でございます。
○城山会長
それでは、事務局、いかがでしょうか。
○西嶋医療課長
事務局でございます。
まず、1点目、いずれにしても実務関係につきましては、現場の負担にならないようにするということは、これは全力を挙げて、厚労省としてもしっかりと対応していきたいと思っております。
その上で1点目にありました、仕組みに対する対応ということだと思いますけれども、当然我々としましても、電カルあるいはレセコン等で、医師がきちんとシステム上、判別可能になるように、ベンダーによる改修に資するような情報公開だとか、そういったことを早めに努めさせていただいて、きちんと現場でシステマティックにある程度判別できるような仕組みというものをつくっていきたいと思っております。
そのために、逆に言いますと、医療現場の準備期間あるいはシステム改修に関する期間ということは非常に重要で、御指摘のとおりでありまして、この中間取りまとめを踏まえまして、例えば9月中に取りまとめを行っていただければ、その後、半年程度の準備期間等ございますので、しっかりとそういったところの対応ということをやっていきたいと思います。
たちまち財政的な支援ということがあるわけではありませんけれども、これも現場への影響をしっかりと注視しながら適切に対応していきたいと思います。
2点目の御質問でありますが、今後の見直しにつきましてのタイミングということでございます。
御質問の趣旨は、制度施行後、これだけ単独で見直しをすると、現場の負担がまた混乱するということだと思いますので、2年1回の薬価改定のタイミングがございますので、例えばそういったタイミングをとらまえて見直しをすることをも考えられるかと思います。
以上でございます。
○城山会長
太田委員、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかは、いかがでしょうか。
それでは、最初に大杉委員で、その後、小阪委員、お願いします。最初に大杉委員、お願いします。
○大杉委員
ありがとうございます。日本歯科医師会の大杉でございます。
これまでの議論の内容を中間取りまとめとして整理していただいた検討会の関係の先生方と、事務局に感謝を申し上げます。
国民皆保険の堅持を前提に必要な受診が妨げられないように、医学的観点と現場における運用のしやすさの両面から、慎重かつ丁寧な議論が重ねられた結果と受け止めており、基本的な方向性におおむね異存はありません。
ただ、制度の施行に当たって、歯科の診療現場にも大きな影響が想定されるため、何点か意見を申し上げたいと思います。
検討会でも、口腔外科の手術、一般的な処置や、急性症状時の緊急処置に伴い、使用する薬剤の取扱いを確認させていただいたと思いますが、今回の中間取りまとめでは、別途の負担を求めないものに、資料の11ページに示されていますように、処置等に伴う症状に対する処方や、6ページの中間取りまとめに処置等に伴う処方日数が14日分までの薬剤が示されており、歯科の治療実態を一定程度考慮していただいたものと考えております。
一方で、歯科領域の疾患は多様化しており、患者さんの価値観も異なる中で、必要な歯科医療を過不足なく提供するために、歯科医療関係者は工夫を凝らして診療に当たっています。
歯科治療が多様化する中で判断しにくいケースも想定されるため、できるだけ患者さんや現場が理解できる仕組みにしていただくよう、本制度の運用面について、十分に周知期間を設定しつつ、さらに検討を深めていただくようお願い申し上げます。
また、別途の負担の対象となる各成分の効能・効果の一覧を拝見しますと、同じ領域の対象効成分においても、負担の有無の判定が分かれるものが散見されます。
歯科の特徴としましても、院内処方で対応する小規模な歯科診療所が多いため、窓口での患者説明や会計事務が新たに発生することが確実であります。
先ほどから江澤委員、太田委員からもありましたように、こうした現場の負担感が補われるような具体的な対応をお願い申し上げます。
なお、本制度が施行される来年3月まであまり時間がありませんが、引き続き患者、国民の皆様が安心して医療機関や薬局を受診できるよう、国からも継続的かつ丁寧な制度の周知と、制度改正に伴い影響が予想されるレセコンベンダー等への関係者への周知もよろしくお願いしたいと思います。
私からは以上です。
○城山会長
ありがとうございました。
事務局から何かレスポンスはありますか、よろしいでしょうか。
続いて、小阪委員、お願いします。
○小阪委員
ありがとうございます。
私は、大体患者さんに渡るまでのことは、江澤委員と太田委員が言われましたので、ページ15のところのフローの中で、これは患者さんに渡るところが4なのですが、医師による確認の後、別途負担の対象外とした場合、対象外の理由をレセプトに記載と書いてありますこれは保険診療でやるということなのですね。
そうすると、保険診療で、これに対する査定はあるのか、ないのか。査定があった場合は、最終的には、患者さんが自己負担として払うものなので、査定がある2、3か月後に査定があったので患者さんに、もう一回請求するのかどうか、請求するのであれば、当然事前に言っておかなければいけないので、この処方箋を渡すときに査定がありましたら、2、3か月後にまた再徴収がありますという説明をしなければいけないのかどうか、それを患者さんがどのように理解できるのか、私たちは対象外として医師、医療機関が出したものが、保険診療において査定されて、それは違うという場合の説明を誰がするのか、患者さんは納得できるのかどうか、この辺をどのように制度設計していくのか、ちょっと教えていただければと、お願いしたいのですが。
○城山会長
事務局、よろしくお願いします。
○西嶋医療課長
ありがとうございます。事務局でございます。
まず、医療機関あるいは調剤薬局で対象か否かの確認等対応していただくということが、まず、大前提だと思います。
その上で、どういう形で、今御指摘のようなことについて対応するかにつきましては、今後、我々の中でも整理をさせていただきたいと思っております。
以上です。
○城山会長
小阪委員、よろしいですかね。
○小阪委員
よろしくお願いします。再審査請求もどこがするのかとか、いろいろな保険診療の中で、ここへ自己負担が入ってしまったがために、非常に複雑になると思いますので、そういうこと全部含めて、しっかりした制度をつくっていただければと思います。
○城山会長
どうもありがとうございました。
ほかは、いかがでしょうか。
それでは、最初に渡邊委員、その後、茂松委員でお願いします。
○渡邊委員
ありがとうございます、渡邊です。
技術的検討会の中で、細かい議論がなされ、中間取りまとめの内容を踏まえて、明日の医療保険部会での患者団体ヒアリングを経て、中医協に報告が入りながら進めるということに関しては、賛同いたします。
その上でコメントをしておきたいと思うのですけれども、先ほど江澤先生からもありましたけれども、本議論は、OTCに類似の医薬品を有する医療用医薬品の保険給付の在り方に関する議論になりますので、そこに関して、改めて整理を明確にしておいていただきたいと思っております。
また、長期収載品の選定療養とは違って、対象となった患者さんに関しては選択ができない状況により負担が発生しますので、薬局においても説明をするというより、納得してもらう必要が生じてきます。その分、大変な業務負担がかかると思っておりますので、そこに関しては、御理解または御支援をお願いしたいと思っています。
また、先ほど来ありますように、大変複雑な判断の状況になりますので、現場が混乱しないように、負担が生じる患者さんについては、極めてクリアに認識ができるように表示がなされる等々の運用をしていただきたいということが1点。
また、負担が発生することについては、国から国民、医療現場に丁寧な周知が必要になりますので、制度開始までに十分な啓発期間と、発信の手法を確保していただきたいと思いますので、併せての要望とさせていただきます。よろしくお願いします。
○城山会長
要望として御理解させていただきます。
では、茂松委員、お願いします。
○茂松委員
日本医師会の茂松と申します。
少し細かいことになるのですが、明日から医療保険部会が始まるということを聞いておりまして、その中で患者さんのヒアリングがあるということでございます。がん患者さん、また、難病の患者さん、また、指定難病を受けていなくても重症で、非常に就職などができないといった患者さんもおられます。特に成人のアトピー、これは本当に非正規雇用の患者さんが多くて、正規雇用になれない患者さんが多いと、一定程度あるということを聞いておりますので、その辺のヒアリングをしっかり聞いていただいて、対応を考えていただければと思いますが、よろしくお願いしたいと思います。
○城山会長
御要望として承りました。
ほかは、いかがでしょうか。
佐竹委員、お願いします。
○佐竹委員
まず、OTC類似薬の一部保険外療養につきましては、保険者の立場といたしましては、医療保険制度の持続可能性を確保するために非常に重要な仕組みだと認識しております。
ただ、裏を返しましたら保険給付の必要性の高い医療、医療保険制度を守るべき範囲を整理するという側面もあるのではないかと思います。
そうした概念の整理につきまして、医療関係者だけではなく、国民、患者、保険者でも理解できるように、きちんと示していただくことが、この仕組みに対する納得を得るための重要なことだと考えております。
その中で、先ほど2号側の委員の方からも御要望がありましたが、最終的には、お医者様、医師の判断が非常に重要なところであると思いますが、今後できるだけ、そういった内容を簡素化するという部分におきましても、できるだけ統一的な仕組みにすることが必要だと考えております。
また、簡素化とは若干相対する内容にはなりますが、別途の負担の対象外となった理由を、先ほども少しありましたが、レセプトに記載するということも重要な要素になります。保険者もしくは審査機構等が、その妥当性をきちんと理解できるように、できるだけ具体的に理由を記載いただくという運用を、ぜひお願いしたいと思っております。
最後ですが、先ほど冒頭でも少し申し上げておりますが、この仕組みを円滑に導入して定着させていくためには、幅広い周知、広報が必要だと思います。当然、保険者から加入者への情報提供を考えておりますが、一般の方々に非常に分かりやすく理解してもらえるように、ぜひ、国のほうにおきましては、共通の広報ツールを作成いただきまして、我々のほうに御提供いただけるようにお願いしたいと思います。
以上でございます。
○城山会長
ありがとうございました。
周知、広報を含め、御要望ということで承らせていただきます。
ほかは、いかがでしょうか。
高町委員、お願いします。
○高町委員
ありがとうございます。
繰り返しになる部分もあるのですけれども、患者の立場から2点質問をさせていただきたいと思います。
1点目ですが、今回の改定は、先頃導入されました長期収載品の選定療養に続き、患者に追加の負担を求める制度かと思います。
しかし、資料を見ますと、より一層複雑な制度になっており、患者には分かりにくい制度だと見受けられます。これまでどおり受診して処方を受けられるのか、自分の病気が対象なのか、自分は例外患者に該当するのか、毎月の負担はどのくらい増えるのかといった患者の疑問について、誰にどのように相談すればいいのか、具体的にどのようにお考えか、お聞かせください。
2点目ですが、患者が、この負担に納得できなかった場合には、他の処方を求めるなどの患者にとっての選択肢はあるのでしょうか。
以上、2点について教えてください。
○城山会長
御質問ということですので、事務局、お願いします。
○西嶋医療課長
事務局、医療課長でございます。
まず、1点目ですけれども、個々の患者さんの疾病ある治療の状況を踏まえた制度運用につきましては、基本的には、日頃から診療を行っていただいている医師等の医療従事者から御説明をいただくことになるのだろうと思います。
そして、各委員からも御指摘がありましたように、そのためにも、各医療関係者等にきちんと我々も周知をしていく必要がございますので、そこについては、丁寧にやっていきたいと思います。
2点目につきまして、患者さんが納得いかなかった場合への対応ということでございますが、処方する医薬品につきましては、患者さんが御自身の希望を医師に相談するということは、それ自体は可能だと思いますけれども、最終的にどの医薬品を処方するかということにつきましては、医師が医療上の観点から適切に判断をして処方されていると考えております。
その上で、今回の制度による患者負担を回避することのみを目的として、医学的な必要性によらず、別の薬にシフトするということにつきましては、制度の趣旨に照らし合わせて適切ではないと考えております。いずれにしましても、医療関係者、現場で主治医の先生方としっかりとお話をしていただくということかなと思っております。
以上でございます。
○城山会長
高町委員、いかがでしょうか。
○高町委員
ありがとうございます。
今回の改定は、患者にとって分かりにくい、納得のできない部分も多いかと思います。患者が安心して医療を受けられるように丁寧な対応をしていただくと同時に、患者に過度な負担がかからないように御配慮をいただければと思います。
○城山会長
どうもありがとうございました。
永井委員、お願いします。
○永井委員
ありがとうございます。
今、高町委員からも発言がありましたように、患者の負担増となりますので、患者や国民が理解し納得できるよう、対応を図ることが重要と考えます。がんや難病、慢性疾患の患者さんなど、自分の場合はどうなるのかと不安や懸念を抱いている方もいるだろうと思いますし、医師や医療機関によって判断に差が生じれば、納得は得られないと思います。
幾つか具体的な例は示していただいておりますが、制度の導入に当たっては、医療現場だけでなく、患者、国民が理解、納得できるよう、具体的なケースを分かりやすく示していただきたいと思います。今後、患者団体などからのヒアリングがあるということですので、患者の声も踏まえながら、対応を図っていただきたいと思います。
また、今回の論点にはありませんが、制度導入による影響につきましては、しっかり把握をし、必要に応じて見直すことが求められていると考えますので、実態把握や検証についての議論も今後お願いしたいと思います。
○城山会長
御意見、御要望として承らせていただきます。
ほかは、いかがでしょうか。
よろしいですか、飯塚委員。
○飯塚委員
ありがとうございます。
中間報告ということなので、意見を述べさせていただきます。
今回、別途の負担を求めない者ということで御説明があったのですけれども、どういう方が、別途負担を求めないかということに関しては、必ずしも統一的な理由がないかなと感じました。
現場の御感想をいただきましたけれども、非常に複雑になっているということは、その観点からもあるし、より私が重要だと思うのは、これは新しい不公平感を生むということを極力避ける設計にしていただきたいと思います。例えば、がんや難病の方は、特別な負担を求めないけれども、それ以外の疾患の方には負担を求めると、あるいは生活保護の方には負担を求めないけれども、低所得の方には負担を求めると。
さらには、子供には負担を求めないけれども、高齢者には負担を求めると。高齢者は、今、1割負担になっていますけれども、その方に対しても同額の4分の1の負担を求めるので、高齢者には非常に負担が重く感じられることになると思いますが、そういったことは、今回何も考えられていないということです。
その配慮が必要な方に配慮するということは、当然必要かなと思いますけれども、では、どういう方に、もちろん配慮が必要かということの視点の1つは、やはり新しい負担が非常に重くなる方というのは考慮すべきではないかなと思いました。例えば、そういった方に対して、制度設計はいろいろあるとは思いますけれども、現在、この医療制度には高額療養費制度のような設計がありますけれども、非常に負担が重い方に対しては、負担を軽くするような制度設計をして考えるということが十分あるかと思いますので、考慮していただければと思います。
今回、処方薬とOTC薬の負担の公平性というのを実現したいということなのですが、繰り返しになりますけれども、新しい不公平感が生まれないように、再度設計をお願いできればと思います。
以上です。
○城山会長
ありがとうございました。
いろいろなレベルでの公平性というのをどう提示するかという話でもあるかと思いますけれども、何か事務局のほうから、今の点、何かレスポンスはありますか。
○西嶋医療課長
御指摘ありがとうございます。患者さんに対する説明、そして、新たな不公平感を生まないという観点は、非常に重要な観点だと思いますので、今後、詳細を詰める際にも、きちんと我々としても認識をしていきたいと思っております。
○城山会長
飯塚委員、よろしいでしょうか。
ほかに何かございますでしょうか。
よろしいでしょうか。ほかに御質問がないようでしたら、本件に係る質疑はここまでにしたいと思います。今後事務局において、本日いただいた御意見も踏まえて御対応いただければと、お願いいたします。
次に「出産検討会の立ち上げについて」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○西嶋医療課長
事務局、医療課長でございます。中医協総-3を御覧いただければと思います。
先般、出産に係る給付体系の見直し等を内容とする健康保険法の改正がなされております。
今回、その施行に向けまして、出産に係る給付体系を新たに構築する必要がございまして、中医協で御議論いただきたいと思っておりますけれども、その際に必要な着眼点につきましては、2ページ以降に書いてございますように、新たな検討会を立ち上げる形で、具体的に御議論いただこうと思っております。
2ページ目に構成員名簿、そして、3ページ目にスケジュールをお示ししてございます。10月初旬にキックオフをしていただき、ここに書いてあるような着眼点について検討していただいて、12月頃に取りまとめをいただく。
そして、その後、そういった観点を整理していただいたものを中医協の場で、再び、それを踏まえて、この出産の在り方について、体系の在り方について検討していただこうということでございます。
以上でございます。
○城山会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明について、御質問等ありましたら、よろしくお願いします。
江澤委員、お願いします。
○江澤委員
ありがとうございます。御説明ありがとうございました。
新たな出産の給付につきましては、現在の自由診療と出産育児一時金を基本とする仕組みを見直して、出産に関わる費用を現物給付とし、これに出産に伴う保険診療部分、さらに妊婦の方々への現物給付を組み合わせる新たな制度であると認識しております。
長年自由診療を前提として運用されてきた分娩費用の考え方を大転換するものであり、我が国の医療保険制度の歴史の中でも極めて大きな制度改革と言えます。
この制度の目的は、妊婦の方々の経済的な負担を軽減し、安心して出産できる環境を整備することにあります。
一方、その実現に当たっては、現在、各地域で分娩に御尽力いただいている医療機関が、制度変更後も安定的に運営を継続できることが大前提でありますが、医療現場からは、制度改正に対する不安や懸念の声が数多く寄せられております。
新たな制度の実施におきましては、制度設計の不備により、地域での分娩体制に支障を来すような事態は決して許されるものではありません。仮にこの制度変更により、地域の周産期医療提供体制に悪い影響が生じることになれば、結果として、妊婦の方々が安心して出産できる環境そのものが損なわれることとなります。
そのような事態を回避するためにも、妊婦の方々と分娩施設双方にとって、この新たな制度が安心・安全な出産につながるものであると実感できる内容とすることがとても重要であります。
今後、具体的な給付水準や運用方法などを検討するため、この検討会が設置されるものと理解いたしましたが、検討に当たりましては、現場に混乱を生じさせない慎重な制度設計と、適切な給付水準の設定が不可欠であります。
新たな出産給付は、妊婦の方々の経済的な負担軽減を通じて、安心して子供を産み育てられる社会の実現に資するものであると同時に、地域の周産期医療を支える分娩施設、特に一次施設が、今後も分娩を継続しようとの思いを強く持てるような環境が確保されるべきであります。ぜひともそのような視点で今後の検討に臨んでいただきたいとお願い申し上げます。
私からは以上でございます。
○城山会長
ありがとうございます。
何か事務局から、レスポンスはございますか、よろしいですか。
○西嶋医療課長
そういった観点を踏まえて、検討会の運営はしっかりとやっていきたいと思います。
○城山会長
よろしくお願いいたします。
ほかは、いかがでしょうか。
まず、永井委員、その後、鳥潟委員、お願いします。
○永井委員
ありがとうございます。
本検討会には連合からも参画させていただきますが、希望する人が安全・安心に産み育てられる環境整備につながるように、現在提供されている内容や費用などの実態調査の結果なども踏まえて議論していければと考えております。
○城山会長
ありがとうございました。
では、鳥潟委員、お願いします。
○鳥潟委員
ありがとうございます。
こちらの検討会につきましては、保険者といたしましても非常に注目をしているところでございます。皆様がおっしゃっているように、地域の実情や現状を踏まえ、不公平感のないように検討を進めていただきたいと考えております。
以上です。
○城山会長
ありがとうございました。
ほかは、いかがでしょうか。
よろしいでしょうか。それでは、ほかに御質問等ないようでしたら、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○城山会長
それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認をしたいと思います。
本日の議題は以上となります。
次回の日程につきましては、追って事務局より連絡することとして、本日の総会は、これにて閉会とさせていただきます。どうもありがとうございました。