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第44回 厚生労働省国立研究開発法人等審議会高度専門医療研究評価部会 議事録
日時
令和8年9月14日(月) 16:00~17:00
場所
オンライン
出席者
- 委員
-
- 土岐 祐一郎 部会長
- 中野 貴司 部会長代理
- 庄子 育子 委員
- 田極 春美 委員
- 成川 衛 委員
- 根岸 茂登美 委員
- 前村 浩二 委員
- 松前 江里子委員
議題
2議事
(1)国立高度専門医療研究センターの業務及び組織の全般にわたる検討の結果並びに講ずる措置の内容について
(2)その他
3閉会
配布資料
配布資料
- 資料1 業務及び組織の全般にわたる検討の結果並びに講ずる措置の内容(案)
- 参考資料1 業務・組織の全般にわたる検討等について
- 参考資料2 業務・組織全般の見直し及び中長期目標策定スケジュール
- 参考資料3 高度専門医療研究評価部会委員名簿
第44回 厚生労働省国立研究開発法人等審議会高度専門医療研究評価部会
○高屋企画調整官 ただいまより、第44回「国立研究開発法人等審議会高度専門医療研究評価部会」を開催いたします。
委員の皆様には、大変お忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。議題に入るまでの間、議事進行役を務めさせていただきます大臣官房厚生科学課国立高度専門医療研究センター支援室の高屋と申します。よろしくお願いいたします。
まず、本日の出欠に関する御報告です。
本日は、神﨑委員が体調不良により御欠席される旨、事前に御連絡をいただいておりますので、この場にて御報告させていただきます。
続きまして、国立研究開発法人等審議会運営規程に基づく御報告です。
運営規程第5条に基づき、本日意見聴取を行う国立高度専門医療研究センター5法人の事務及び事業について利害関係を有する者は、当該法人に係る評価について議決権を有しないものとされています。法人との利害関係については、あらかじめ委員の皆様から御申告いただいておりますが、事務局において確認いたところ、本日御出席の委員において該当される方はいらっしゃらなかったということで、あらかじめ御報告させていただきます。
なお、出席委員に関しましては部会所属委員の過半数を超えておりますので、本会議が成立することを御報告いたします。
次に、本部会の開催に当たりまして、厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官の眞鍋より御挨拶をいたします。
眞鍋技総審、よろしくお願いいたします。
○眞鍋危機管理・医務技術総括審議官 御紹介いただきました、厚生労働省危機管理・医務技術総括審議官の眞鍋でございます。先生方、今日はよろしくお願い申し上げます。
私、御存じの先生もいらっしゃると思いますけれども、おととしから去年の夏まで厚生科学科の課長をさせていただいておりました。その後1年間、外の機関に出させていただいておりましたけれども、この夏、8月頭の人事で危機管理・医務技術総括審議官として戻ってきたところでございます。そういう意味では、先生方、大変懐かしく思っております。
この評価部会でありますけれども、5つのナショナルセンターにつきまして、先生方の御知見をいただいて、そして次の中長期計画に先生方の御意見を反映させる、そういうもととなる会議でございます。スケジュール感を申し上げますと、本年度はNCの第3期の中長期目標の最終年度に当たりまして、ちょうど来年度からまた新しい中長期計画が始まるわけでございます。その新しい中長期計画の私どもから各NCに対してこれをやっていただきたいという報告をしていただく、そのネタとなるというか、もととなる、そういう位置づけでございます。
言うまでもなく、ナショナルセンターは国民の健康・医療の向上に重要な役割を担っているところでございます。そういう観点から、先生方の高い御認識の下、また建設的な御意見の下、私どもとしても先生方のそうしたものを生かしながら進めてまいりたいと思っております。将来を見据えまして、法人の取組をさらによいものとするということで、委員の皆様から御専門の立場から御意見や御助言をいただけると大変幸いでございます。
簡単ではございますが、以上をもちまして挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○高屋企画調整官 ありがとうございました。
それでは、本日の会議の進め方について御説明いたします。
本日は、オンライン、ペーパーレスでの開催となります。御出席の委員におかれましては、御発言の際はZoomサービス内の「手を挙げる」ボタンをクリックしていただき、部会長による指名を受けた後に御発言をお願いいたします。また、御発言時以外はマイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
なお、御発言の際には冒頭に「お名前」を述べていただき、資料を用いて御説明される際には「資料番号」と「該当ページ」を明言いただきますよう、お願いいたします。
続きまして、本日の議事を御説明いたします。
本日は、国立高度専門医療研究センターの業務及び組織の全般にわたる検討の結果並びに講ずる措置の内容(案)につきまして、委員の皆様から御意見をいただきたいと存じます。
今回の意見聴取は、独立行政法人通則法の規定により、主務大臣が、中長期目標期間終了時までに、法人の業務の継続または組織の存続の必要性、その他その業務及び組織の全般にわたる検討を行い、その結果に基づき、業務の廃止もしくは移管または組織の廃止その他の所要の措置を講じるものであり、国立高度専門医療研究センターの次期中長期目標の内容に反映することを目的に実施するものでございます。
なお、本日の会議資料の参考資料2の流れのとおり、業務組織全般の見直し内容につきましては、本部会での議論を踏まえ厚生労働大臣が決定し、総務省の独立行政法人評価制度委員会に通知するとともに、公表いたします。その後は、総務省独立行政法人評価制度委員会において点検が行われ、その点検結果に基づく意見を踏まえ、厚生労働省において次期中長期目標(案)を作成することとなります。次期中長期目標(案)についても、来年1月頃をめどに本部会での意見聴取を予定しておりますので、また何とぞよろしくお願いいたします。
本日の議事の流れとしては、事務局から見直し案の説明を行った後、委員の皆様から御意見等をいただきたいと存じます。
それでは、本日の会議資料の確認をお願いいたします。
議事次第、「国立高度専門医療研究センターの業務及び組織の全般にわたる検討の結果並びに講ずる措置の内容(案)」の資料1、「業務・組織の全般にわたる検討等について」の参考資料1、中長期目標策定スケジュールに関する参考資料2、評価部会委員名簿に関する参考資料3の4点になります。
本日は、事務局にて画面上にて資料1及び参考資料1を投影して御説明をさせていただきますが、委員の皆様におかれましても、事前にメール等にてお配りしております議事次第、資料1、参考資料をお手元に御準備のほどお願いいたします。
事務局からの説明は以上でございますが、ここまでで何か御質問等ございますでしょうか。
それでは、以降の進行は、土岐部会長にお願いしたいと思います。
土岐部会長、よろしくお願いいたします。
○土岐部会長 それでは、皆様、よろしくお願いいたします。
早速ではございますけれども、国立高度専門医療研究センターの業務及び組織全般の検討の結果並びに講ずる措置の内容(案)につきまして、御意見を伺いたいと思います。
初めに、事務局から資料の説明をよろしくお願いいたします。
○染谷室長 事務局です。
それでは、資料1、参考資料1を御準備いただければと思います。
基本的には資料1を使って御説明したいと思いますが、業務及び組織の全般にわたる検討の結果並びに講ずる措置の内容(案)ということで、20分ほどお時間をいただいて説明したいと思います。
まず冒頭、1ページ目ですが、国立がん研究センター、国立循環器病研究センター、国立精神・神経医療研究センター、国立成育医療研究センター、国立長寿医療研究センター、こちらの5つの法人についてですが、平成22年度に独立行政法人として設立され、平成27年度から国立研究開発法人へと組織を替えて、その時代に要請される国民的な医療課題に対応してきたところです。
令和3年度から開始した第3期中長期目標期間では、これまでのナショナルセンターとしての取組を維持しつつ、女性の健康に関するナショナルセンター機能の構築や、全ゲノム解析事業等、国が進める重要戦略への対応を中長期目標の中に位置づけ、我が国の重要政策の実現に寄与してきたところです。
さらに、令和7年10月に発足した高市政権では、いわゆる「攻めの予防医療」を政権の重要政策として位置づけ、がん、循環器病、認知症、女性の健康課題などの領域を中心に取組を推進していくことが求められており、ナショナルセンターが担う科学的エビデンスに基づいた研究開発、医療の提供、情報発信などの重要性はさらに増していくものと考えています。
また、現中長期目標期間では、各ナショナルセンターの分野横断的な組織としてJHを立ち上げ、専門人材の育成や研究開発の体制構築等を進めてきたところです。
令和5年3月には、全ゲノム解析等実行計画2022を踏まえ、JH内に準備室を設置し、本年3月に国立がん研究センター内に日本ゲノム医療推進機構が発足するまでの間、体制整備や人材確保に貢献してきました。
各ナショナルセンターの疾患横断的な研究の推進や人材確保を進めていくためには、今後もJHを主体とした取組の重要性が増していくものと考えています。
2ページ目でございます。
こうした研究開発、医療の提供、情報発信などの役割の重要性が増す一方、各ナショナルセンターの経営状況ですが、国立循環器病センター、国立精神・神経医療研究センター、国立長寿医療研究センターの3法人で、令和7年度末で数十億円の繰越欠損金を計上しており、また、昨今の物価高騰の影響などによる一般管理費の増大や、それに伴う経常収支率の悪化、国立がん研究センターでは築20年以上経過した施設の老朽化なども進んでおり、いずれの法人においても、持続的な経営を図るには、効果的かつ効率的な業務運営の確保が求められているところです。
このため、次期中期長期目標期間では、これまでのナショナルセンターの普遍的な役割を維持しつつ、引き続き我が国の重要政策の実現に寄与するための研究開発、医療の提供、情報発信などを進めていくとともに、法人として持続可能な運営体制の構築を進めていくため、必要な見直しを行い、次期目標を策定することとしたいと考えております。
それでは、「第1 講ずるべき措置」のところで具体的な内容を御説明したいと思います。
「1.中長期目標期間」については、成果の実用化など長期的な視点を考慮する必要があることから、現行の中長期目標期間と同様に6年としていただければと考えております。
「2.中長期目標の方向性」ですが、項目に分けて7ページまで、(1)から(7)まで記載しております。いずれの項目においても、ナショナルセンターが果たすべき役割などを勘案し、具体的かつ明確な目標を設定すること、また、目標の達成度に係る客観的かつ的確な評価を行う観点から、ナショナルセンターのそれぞれの特性に応じた適切な数値目標を設定することを考えております。
具体的な数値については、今後の中長期目標・中長期計画策定の中で、各ナショナルセンターと調整しながら設定してまいります。
それでは、項目ごとに御説明します。3ページ目をお開きください。
まず、「(1)研究・開発に関する事項」を御覧ください。こちらも①から③に分けております。
まず、「①重点的・戦略的な研究・開発」です。各担当領域の特性を踏まえた戦略的かつ重点的な研究・開発の推進は極めて重要であることから、引き続き、高度な診療機能と直結した研究開発機能を有するナショナルセンターの特徴を生かした研究・開発を進めていきます。
以下、ナショナルセンターごとに、次期目標の期間で中心的に取り組む事項を例示列挙するという形で記載しております。こちらは現時点で各ナショナルセンターが取り組みたい内容を事前に抽出したものを記載しております。各事項の詳細は、参考資料1にナショナルセンターごとにまとめる形で記載しております。一つ一つを御説明するにはかなり時間を要するため、ここではナショナルセンターごとに簡単に御説明させていただきます。
まずは国立がん研究センターです。第3期から引き続き、がんの本態解明に関する研究やゲノム医療などを推進していきます。また、本年3月末に発足しました日本ゲノム医療推進機構を生かし、質の高いゲノム情報基盤の整備と解析データの利活用の取組を進めていきます。さらに、「攻めの予防医療」の観点からも、質の高いがん予防法開発に向けた取組を進めていきます。
次に、国立循環器病研究センターです。循環器病に関するレジストリデータやリアルワールドデータなどを集約し、基礎研究から臨床研究、疫学研究、社会実装研究までを一体的に推進できる基盤構築などを進めるとともに、全ライフステージにおける健康支援として、循環器病疾患の発症予防・重症化予防戦略の開発などを進めていきます。また、循環器病研究センターが有する研究、医療、予防を一体で推進する総合力をさらに高めていくため、国際共同研究の強化にも努めていきます。
続いて、国立精神・神経医療研究センターです。第3期から引き続き、精神・神経などの融合的・複合的要因を踏まえた疾患の診断、治療、予防に関する研究開発と社会実装を進めていきます。また、データサイエンス・AIを用いた研究開発の推進、研究リソース・インフラの利活用促進も引き続き行っていきます。加えて、メンタルヘルスリテラシーの向上や精神・神経疾患などに関するスティグマ低減に資する研究・開発なども進めていきます。
次に、国立成育医療研究センターです。これまでの成育、疾患などの研究の成果を踏まえ、胎児、小児、女性の難治性疾患の病態解明や新たな診断法・治療法・予防法の開発に向けた取組をさらに進めていきます。また、思春期を含む女性のライフコースの健康課題の解決や性差を踏まえた疾患の病態解明や新規治療法、予防開発なども進めていきます。
最後に、国立長寿医療研究センターです。認知症の先制治療薬やゲノム解析情報からのドラッグ・リポジショニング、早期診断技術の開発や予防法の確立などに向けた研究開発などを進めていきます。また、老化メカニズムの解明を進めることにより、慢性疾患や老年症候群の本態解明、実態把握及びそれらに対する予防、診断、治療ケアなどのための基礎・臨床疫学などを進めていきます。
続いて、4ページ目です。
研究・開発に係る項目の「②実用化を目指した研究・開発の推進及び基盤整備」の項目です。こちらについても、全国規模のレジストリやコホート研究のような研究基盤の整備、研究機関間のデータシェアリングなどを引き続き進めていくため、ナショナルセンターの特徴を生かした研究開発、基盤整備を進めていきます。
以下、ナショナルセンターごとに、次期目標期間で中心的に取り組む事項を例示列挙という形で記載しております。こちらも現時点で各ナショナルセンターが取り組みたい内容を事前に聴取したものを記載しております。各事項の詳細は、参考資料1にナショナルセンターごとにまとめる形で記載しております。こちらも一つ一つを御説明するとかなり時間を要するため、ナショナルセンターごとに簡単に御説明いたします。
まずは国立がん研究センターです。がん医療分野におけるゲームチェンジャーとなる先端技術を産官学で共同開発できる枠組みを構築するとともに、共同開発に適した放射線や動物実験などの各種規制に対応可能な一体的な開発・施設の整備を進めていきます。また、小児がん領域におけるドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロスの解消に向け、国立成育医療研究センターや小児がん拠点病院などと連携する小児がん新薬開発プラットフォームの構築も進めていきます。
次に、国立循環器病研究センターです。医療機器開発や重症化予防モデル、循環器病・多臓器連携診療の国立循環器病研究センターが生み出してきた成果を地域医療機関や自治体研究機関と共有し、全国の循環器医療の均てん化と質の向上を牽引するとともに、産学官連携オープンイノベーションを加速し、社会実装を全国レベルで推進できる体制整備を進めていきます。また、ドラッグ・ラグ/ロスなどを生まない臨床研究・治験の推進や、メディカルゲノムセンター、バイオバンクの引き続きの基盤整備を進めていきます。
続いて、国立精神・神経医療研究センターです。難病・希少疾病を含む精神・神経疾患などの治療薬や医療機器開発促進のための基盤強化や精神・神経疾患などのレジストリ、バイオバンクの整備と利活用促進、小児期から老年期までのライフコースを通じたブレインヘルス研究の推進などを行っていきます。精神・神経疾患などを有する人々の社会復帰のための支援と、地域での生活に即した治療ケアの開発も進めていきます。
次に、国立成育医療研究センターです。小児・希少疾病などにおけるドラッグ・ラグ/ロスの解消に向けた臨床研究・治験の推進や国内外の研究ネットワークの強化を進めていきます。また、女性の健康課題を含む成育医療に関する医療情報・研究データの基盤整備及び利活用促進による研究開発などを進めていきます。
最後に、国立長寿医療研究センターです。産学官連携による長寿工学研究を推進し、認知症の進行遅延を目指すロボット工学及びICT技術を社会実装することを目指します。引き続き、バイオバンクを活用した認知症のゲノム医療推進基盤の充実などを進めていきます。
次に、5ページ目です。
研究・開発に係る項目の「③国立高度専門医療研究センター等間の疾患横断領域における連携推進」です。各専門性を生かしつつ、疾患横断領域を中心とした研究・開発、基盤整備、人材育成等に取り組むことは極めて重要であることから、引き続きJHを主体としたナショナルセンターなどの間での連携した取組を進めていきます。
具体的な方向性としては、参考資料1の今後期待する主な取組にナショナルセンターごとに記載しておりますが、5ナショナルセンターで進めている統合電子カルテデータベースのアカデミア等への利活用の拡大や、若手人材育成のさらなる推進などを行っていきます。
続いて、「(2)医療の提供に関する事項」です。多様化する国民の医療課題に対応できる医療の提供は極めて重要であります。引き続き、専門領域ごとの高度専門医療の開発と提供に取り組み、希少性・難治性疾患の診療・治療、患者の視点に立った良質かつ安心な医療の提供を進めていきます。
次に、「(3)人材育成に関する事項」です。ナショナルセンターでは、各専門領域ごとの中心的機関として、研究者、医師などの専門領域ごとの人材育成を進めることが極めて重要です。このため、各専門領域におけるリーダーとして活躍できる人材の育成、モデル的な研修の実施などに引き続き取り組みます。あわせて、AI技術の急速な進展を踏まえ、専門技術人材の確保・育成が求められているところです。このため、データ・AI利活用、DXやセキュリティなどの多様な専門技術人材の確保・育成に向けた取組も進めていきます。
次に、6ページ目でございます。
「(4)医療政策の推進等に関する事項」です。
まず、「①国への政策提言に関する事項」です。こちらは従前よりエビデンスに基づいた専門的な提言が行われてきたところですが、国家戦略である「攻めの予防医療」でも、がん、循環器病、認知症、女性の健康課題などの領域が重要な取組として位置づけられているところでありますので、さらに取組を加速させていくために、データベースやレジストリの整備などの体制強化を行い、医療政策の立案、情報収集や発信をこれまで以上に充実・強化していきます。
「②医療の均てん化並びに情報の収集及び発信に関する事項」です。こちらも先進的な医療技術や治療法の開発の実現に取り組むとともに、全国で同様の水準の医療が受けられるよう、関係機関の知見を共有するなどして、医療の均てん化の推進を行ってまいります。
以上までが研究・開発、医療の提供、情報発信などに関する事項です。
ここからは法人の内部管理に関する事項です。
「(5)業務運営の効率化に関する事項」です。第3期中長期目標では、目標期間中の累計した損益計算において経常収支が100%以上となるよう、各ナショナルセンターにおいて経営改善に取り組んでいたところですが、物価高騰などの影響もあり、思うようにいかなかったところです。このため、昨今の物価高騰の影響なども踏まえつつ、一般管理費の削減をはじめ、業務効率化に向けたさらなる取組を強化し、経常収支の安定化を図るよう進めてまいります。こうした業務効率化をするに当たり、ナショナルセンターの役職員が効率的・効果的に働けるようにするための業務手法などの見直しを不断に取り組むとともに、デジタル技術の利活用を積極的に進めてまいります。
「(6)業務内容の改善に関する事項」です。令和7年度決算において、国立循環器病研究センター、国立精神・神経医療研究センター、国立長寿医療研究センターの3法人では繰越欠損金を計上しており、こちらについては可能な限り早期の解消を図ることが求められています。このため、該当する法人においては、繰越欠損金の発生要因などの分析を踏まえ、次期中期長期目標に削減目標を明記するとともに、具体的な繰越欠損金解消計画を策定することにします。さらに、単に策定しておしまいとならないよう、各法人に対しては毎年度計画を検証し、必要に応じて計画の見直しを行うとともに、国民への説明責任を果たすため、同計画の公表を行うこととします。
「(7)その他業務運営に関する事項」です。第3期中長期目標期間では、国立循環器病研究センターにおいて、役員によります職員へのパワハラ事案もあり、各法人において、法令遵守など内部統制の適切な構築に向けたさらなる取組や役職員が働きやすい環境の整備を進めていくことが引き続き求められています。このため、コンプライアンス体制の強化や内部統制などに関する法人の長のトップマネジメントを強化するとともに、法人の使命の徹底や適正な人事評価、役職員のモチベーションに資する取組を推進していきます。また、クロスアポイントメント制度や兼業などの多様な働き方の活用も進めていきます。さらに、一部の法人では施設の老朽化が進んでおり、例えば国立がん研究センターの柏キャンパスは平成4年の開設で、開設から30年以上たっております。建物の老朽化と医療技術の進歩との間で構造的な問題を抱えております。このため、各法人とも老朽化する施設については、将来需要を見据え、計画的な整備を進めていくことと記載します。
次に、最後になりますが、「第2 組織の見直し」の部分になります。
こちらに関しては、国家戦略である「攻めの予防医療」を推進するため、国立循環器病研究センター内に、中核拠点を新たに設置し、循環器病の予防医療を総合的に推進することを検討しております。来年度の概算要求でも、国からの運営費交付金で約19億円を要求しており、新たな組織づくりにより循環器病予防を戦略的に推進していくことを検討してまいります。
駆け足で恐縮ですが、事務局からの説明は以上になります。よろしくお願いいたします。
○土岐部会長 ありがとうございます。
ただいまの御説明につきまして、御意見、御質問等ございましたら、委員の先生からウェブで挙手をよろしくお願いいたします。
前村委員、どうぞ。
○前村委員 長崎大の前村でございます。
具体的に次の中期目標でどのような方向性で事業に取り組むかということがよく分かりました。
1点、3ページ目の一番上に数値目標を設定するというのがあるのですけれども、毎回数値目標があって、それを達成しているかという評価を行っていっていると思います。その中で特に研究に関して、論文数をどの法人でも出ているのですけれども、国立がん研究センターは論文の質まで出しています。ほかの法人においては論文数の目標を出して、それを達成しましたという形なのですが、質の点も評価に入れていただければいいかなとは思います。例えばQ1論文が何%ぐらいとか、そういう視点でも数値目標を考えていただければ、より達成ができたかどうかが分かるかなと思います。
○土岐部会長 ありがとうございます。
それでは、続きまして、根岸委員、どうぞ。
○根岸委員 根岸です。よろしくお願いいたします。
御説明の内容については、特に異論はございません。各センターの特徴を踏まえた目標を立案していただきたいと思います。
1点、これは次期においても非常に重要性の高い課題になるかと思いますけれども、繰越欠損金の早期解消ということです。これについては、より具体的な計画立案、そして確実な実施をきちんとしていただいて、財務内容の改善を目指していただきたいと思っております。
意見です。よろしくお願いいたします。
○土岐部会長 ありがとうございます。
それでは、私のほうから1点よろしいでしょうか。
先ほど根岸委員が言われましたように、欠損金の問題は大きなことではあるのですけれども、一般経費の削減、一般管理費ですか。6ページのところにございます。私も病院経営に携わっておりますけれども、物価の影響が強過ぎて、例えば何%削減とかいう目標は実際困難になっていまして、一般管理費の例えば支出に占める割合とか、そういう形であればまだ削減可能なのですけれども、一般管理費そのものが今後どんどん減っていくというのはなかなか想定しにくいところもございますので、削減そのものを大きな目標というのは、もう少し違った形で、管理費の割合と言えばいいのですかね。ちょっと分からないですけれども、そのような文言にしていただけると運営側としては助かるのではないかと感じております。
1点、以上です。
ほかに御意見、御質問等ございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
事務局のほうは、今、意見が3つほど出ましたけれども、それに対しては御意見を賜るということで、特によろしいでしょうか。それで問題ないということであれば。
○染谷室長 事務局でございます。
今、先生からいただいた貴重な意見を踏まえて、今後、目標設定に取り組ませていただければと思います。特に土岐先生からいただきました一般管理費のところは、定量的な目標というのはなかなかこの先、6年後、将来を見据えるとかなり困難でございますので、土岐部会長からいただいた意見を基に、そういった設定をさせていただければと思います。
以上でございます。
○土岐部会長 ありがとうございます。
ほかに委員の先生から特に御意見がなければ、本日の議事はこれで終わりたいと思いますが、よろしいでしょうか。
それでは、議事は終了にしたいと思います。
事務局から、今後の連絡についてよろしくお願いいたします。
○高屋企画調整官 事務局でございます。
冒頭で御説明させていただきましたとおり、本日御議論いただきました業務・組織全般の見直し(案)につきましては、本部会における御意見等を踏まえ、厚生労働大臣が決定し、総務省の独立行政法人評価制度委員会に通知するとともに、公表いたします。決定した内容につきましては、後日、委員の皆様にもお送りさせていただきます。
次回でございますが、来年1月頃をめどに、次期中長期目標(案)について、今回いただきました意見を踏まえまして、また改めて委員の皆様の御意見をいただきたく、後日改めて部会の開催を予定しています。日程等の詳細が決まりましたら、改めてお知らせさせていただきます。
事務局からは以上でございます。
○土岐部会長 ありがとうございました。
次は具体的な指標ということですので、大変重要な決定になると思いますので、委員の先生からの活発な御意見をいただきたいと考えております。
それでは、本日の会議は以上とさせていただきます。
どうも御参加ありがとうございました。
委員の皆様には、大変お忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。議題に入るまでの間、議事進行役を務めさせていただきます大臣官房厚生科学課国立高度専門医療研究センター支援室の高屋と申します。よろしくお願いいたします。
まず、本日の出欠に関する御報告です。
本日は、神﨑委員が体調不良により御欠席される旨、事前に御連絡をいただいておりますので、この場にて御報告させていただきます。
続きまして、国立研究開発法人等審議会運営規程に基づく御報告です。
運営規程第5条に基づき、本日意見聴取を行う国立高度専門医療研究センター5法人の事務及び事業について利害関係を有する者は、当該法人に係る評価について議決権を有しないものとされています。法人との利害関係については、あらかじめ委員の皆様から御申告いただいておりますが、事務局において確認いたところ、本日御出席の委員において該当される方はいらっしゃらなかったということで、あらかじめ御報告させていただきます。
なお、出席委員に関しましては部会所属委員の過半数を超えておりますので、本会議が成立することを御報告いたします。
次に、本部会の開催に当たりまして、厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官の眞鍋より御挨拶をいたします。
眞鍋技総審、よろしくお願いいたします。
○眞鍋危機管理・医務技術総括審議官 御紹介いただきました、厚生労働省危機管理・医務技術総括審議官の眞鍋でございます。先生方、今日はよろしくお願い申し上げます。
私、御存じの先生もいらっしゃると思いますけれども、おととしから去年の夏まで厚生科学科の課長をさせていただいておりました。その後1年間、外の機関に出させていただいておりましたけれども、この夏、8月頭の人事で危機管理・医務技術総括審議官として戻ってきたところでございます。そういう意味では、先生方、大変懐かしく思っております。
この評価部会でありますけれども、5つのナショナルセンターにつきまして、先生方の御知見をいただいて、そして次の中長期計画に先生方の御意見を反映させる、そういうもととなる会議でございます。スケジュール感を申し上げますと、本年度はNCの第3期の中長期目標の最終年度に当たりまして、ちょうど来年度からまた新しい中長期計画が始まるわけでございます。その新しい中長期計画の私どもから各NCに対してこれをやっていただきたいという報告をしていただく、そのネタとなるというか、もととなる、そういう位置づけでございます。
言うまでもなく、ナショナルセンターは国民の健康・医療の向上に重要な役割を担っているところでございます。そういう観点から、先生方の高い御認識の下、また建設的な御意見の下、私どもとしても先生方のそうしたものを生かしながら進めてまいりたいと思っております。将来を見据えまして、法人の取組をさらによいものとするということで、委員の皆様から御専門の立場から御意見や御助言をいただけると大変幸いでございます。
簡単ではございますが、以上をもちまして挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○高屋企画調整官 ありがとうございました。
それでは、本日の会議の進め方について御説明いたします。
本日は、オンライン、ペーパーレスでの開催となります。御出席の委員におかれましては、御発言の際はZoomサービス内の「手を挙げる」ボタンをクリックしていただき、部会長による指名を受けた後に御発言をお願いいたします。また、御発言時以外はマイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
なお、御発言の際には冒頭に「お名前」を述べていただき、資料を用いて御説明される際には「資料番号」と「該当ページ」を明言いただきますよう、お願いいたします。
続きまして、本日の議事を御説明いたします。
本日は、国立高度専門医療研究センターの業務及び組織の全般にわたる検討の結果並びに講ずる措置の内容(案)につきまして、委員の皆様から御意見をいただきたいと存じます。
今回の意見聴取は、独立行政法人通則法の規定により、主務大臣が、中長期目標期間終了時までに、法人の業務の継続または組織の存続の必要性、その他その業務及び組織の全般にわたる検討を行い、その結果に基づき、業務の廃止もしくは移管または組織の廃止その他の所要の措置を講じるものであり、国立高度専門医療研究センターの次期中長期目標の内容に反映することを目的に実施するものでございます。
なお、本日の会議資料の参考資料2の流れのとおり、業務組織全般の見直し内容につきましては、本部会での議論を踏まえ厚生労働大臣が決定し、総務省の独立行政法人評価制度委員会に通知するとともに、公表いたします。その後は、総務省独立行政法人評価制度委員会において点検が行われ、その点検結果に基づく意見を踏まえ、厚生労働省において次期中長期目標(案)を作成することとなります。次期中長期目標(案)についても、来年1月頃をめどに本部会での意見聴取を予定しておりますので、また何とぞよろしくお願いいたします。
本日の議事の流れとしては、事務局から見直し案の説明を行った後、委員の皆様から御意見等をいただきたいと存じます。
それでは、本日の会議資料の確認をお願いいたします。
議事次第、「国立高度専門医療研究センターの業務及び組織の全般にわたる検討の結果並びに講ずる措置の内容(案)」の資料1、「業務・組織の全般にわたる検討等について」の参考資料1、中長期目標策定スケジュールに関する参考資料2、評価部会委員名簿に関する参考資料3の4点になります。
本日は、事務局にて画面上にて資料1及び参考資料1を投影して御説明をさせていただきますが、委員の皆様におかれましても、事前にメール等にてお配りしております議事次第、資料1、参考資料をお手元に御準備のほどお願いいたします。
事務局からの説明は以上でございますが、ここまでで何か御質問等ございますでしょうか。
それでは、以降の進行は、土岐部会長にお願いしたいと思います。
土岐部会長、よろしくお願いいたします。
○土岐部会長 それでは、皆様、よろしくお願いいたします。
早速ではございますけれども、国立高度専門医療研究センターの業務及び組織全般の検討の結果並びに講ずる措置の内容(案)につきまして、御意見を伺いたいと思います。
初めに、事務局から資料の説明をよろしくお願いいたします。
○染谷室長 事務局です。
それでは、資料1、参考資料1を御準備いただければと思います。
基本的には資料1を使って御説明したいと思いますが、業務及び組織の全般にわたる検討の結果並びに講ずる措置の内容(案)ということで、20分ほどお時間をいただいて説明したいと思います。
まず冒頭、1ページ目ですが、国立がん研究センター、国立循環器病研究センター、国立精神・神経医療研究センター、国立成育医療研究センター、国立長寿医療研究センター、こちらの5つの法人についてですが、平成22年度に独立行政法人として設立され、平成27年度から国立研究開発法人へと組織を替えて、その時代に要請される国民的な医療課題に対応してきたところです。
令和3年度から開始した第3期中長期目標期間では、これまでのナショナルセンターとしての取組を維持しつつ、女性の健康に関するナショナルセンター機能の構築や、全ゲノム解析事業等、国が進める重要戦略への対応を中長期目標の中に位置づけ、我が国の重要政策の実現に寄与してきたところです。
さらに、令和7年10月に発足した高市政権では、いわゆる「攻めの予防医療」を政権の重要政策として位置づけ、がん、循環器病、認知症、女性の健康課題などの領域を中心に取組を推進していくことが求められており、ナショナルセンターが担う科学的エビデンスに基づいた研究開発、医療の提供、情報発信などの重要性はさらに増していくものと考えています。
また、現中長期目標期間では、各ナショナルセンターの分野横断的な組織としてJHを立ち上げ、専門人材の育成や研究開発の体制構築等を進めてきたところです。
令和5年3月には、全ゲノム解析等実行計画2022を踏まえ、JH内に準備室を設置し、本年3月に国立がん研究センター内に日本ゲノム医療推進機構が発足するまでの間、体制整備や人材確保に貢献してきました。
各ナショナルセンターの疾患横断的な研究の推進や人材確保を進めていくためには、今後もJHを主体とした取組の重要性が増していくものと考えています。
2ページ目でございます。
こうした研究開発、医療の提供、情報発信などの役割の重要性が増す一方、各ナショナルセンターの経営状況ですが、国立循環器病センター、国立精神・神経医療研究センター、国立長寿医療研究センターの3法人で、令和7年度末で数十億円の繰越欠損金を計上しており、また、昨今の物価高騰の影響などによる一般管理費の増大や、それに伴う経常収支率の悪化、国立がん研究センターでは築20年以上経過した施設の老朽化なども進んでおり、いずれの法人においても、持続的な経営を図るには、効果的かつ効率的な業務運営の確保が求められているところです。
このため、次期中期長期目標期間では、これまでのナショナルセンターの普遍的な役割を維持しつつ、引き続き我が国の重要政策の実現に寄与するための研究開発、医療の提供、情報発信などを進めていくとともに、法人として持続可能な運営体制の構築を進めていくため、必要な見直しを行い、次期目標を策定することとしたいと考えております。
それでは、「第1 講ずるべき措置」のところで具体的な内容を御説明したいと思います。
「1.中長期目標期間」については、成果の実用化など長期的な視点を考慮する必要があることから、現行の中長期目標期間と同様に6年としていただければと考えております。
「2.中長期目標の方向性」ですが、項目に分けて7ページまで、(1)から(7)まで記載しております。いずれの項目においても、ナショナルセンターが果たすべき役割などを勘案し、具体的かつ明確な目標を設定すること、また、目標の達成度に係る客観的かつ的確な評価を行う観点から、ナショナルセンターのそれぞれの特性に応じた適切な数値目標を設定することを考えております。
具体的な数値については、今後の中長期目標・中長期計画策定の中で、各ナショナルセンターと調整しながら設定してまいります。
それでは、項目ごとに御説明します。3ページ目をお開きください。
まず、「(1)研究・開発に関する事項」を御覧ください。こちらも①から③に分けております。
まず、「①重点的・戦略的な研究・開発」です。各担当領域の特性を踏まえた戦略的かつ重点的な研究・開発の推進は極めて重要であることから、引き続き、高度な診療機能と直結した研究開発機能を有するナショナルセンターの特徴を生かした研究・開発を進めていきます。
以下、ナショナルセンターごとに、次期目標の期間で中心的に取り組む事項を例示列挙するという形で記載しております。こちらは現時点で各ナショナルセンターが取り組みたい内容を事前に抽出したものを記載しております。各事項の詳細は、参考資料1にナショナルセンターごとにまとめる形で記載しております。一つ一つを御説明するにはかなり時間を要するため、ここではナショナルセンターごとに簡単に御説明させていただきます。
まずは国立がん研究センターです。第3期から引き続き、がんの本態解明に関する研究やゲノム医療などを推進していきます。また、本年3月末に発足しました日本ゲノム医療推進機構を生かし、質の高いゲノム情報基盤の整備と解析データの利活用の取組を進めていきます。さらに、「攻めの予防医療」の観点からも、質の高いがん予防法開発に向けた取組を進めていきます。
次に、国立循環器病研究センターです。循環器病に関するレジストリデータやリアルワールドデータなどを集約し、基礎研究から臨床研究、疫学研究、社会実装研究までを一体的に推進できる基盤構築などを進めるとともに、全ライフステージにおける健康支援として、循環器病疾患の発症予防・重症化予防戦略の開発などを進めていきます。また、循環器病研究センターが有する研究、医療、予防を一体で推進する総合力をさらに高めていくため、国際共同研究の強化にも努めていきます。
続いて、国立精神・神経医療研究センターです。第3期から引き続き、精神・神経などの融合的・複合的要因を踏まえた疾患の診断、治療、予防に関する研究開発と社会実装を進めていきます。また、データサイエンス・AIを用いた研究開発の推進、研究リソース・インフラの利活用促進も引き続き行っていきます。加えて、メンタルヘルスリテラシーの向上や精神・神経疾患などに関するスティグマ低減に資する研究・開発なども進めていきます。
次に、国立成育医療研究センターです。これまでの成育、疾患などの研究の成果を踏まえ、胎児、小児、女性の難治性疾患の病態解明や新たな診断法・治療法・予防法の開発に向けた取組をさらに進めていきます。また、思春期を含む女性のライフコースの健康課題の解決や性差を踏まえた疾患の病態解明や新規治療法、予防開発なども進めていきます。
最後に、国立長寿医療研究センターです。認知症の先制治療薬やゲノム解析情報からのドラッグ・リポジショニング、早期診断技術の開発や予防法の確立などに向けた研究開発などを進めていきます。また、老化メカニズムの解明を進めることにより、慢性疾患や老年症候群の本態解明、実態把握及びそれらに対する予防、診断、治療ケアなどのための基礎・臨床疫学などを進めていきます。
続いて、4ページ目です。
研究・開発に係る項目の「②実用化を目指した研究・開発の推進及び基盤整備」の項目です。こちらについても、全国規模のレジストリやコホート研究のような研究基盤の整備、研究機関間のデータシェアリングなどを引き続き進めていくため、ナショナルセンターの特徴を生かした研究開発、基盤整備を進めていきます。
以下、ナショナルセンターごとに、次期目標期間で中心的に取り組む事項を例示列挙という形で記載しております。こちらも現時点で各ナショナルセンターが取り組みたい内容を事前に聴取したものを記載しております。各事項の詳細は、参考資料1にナショナルセンターごとにまとめる形で記載しております。こちらも一つ一つを御説明するとかなり時間を要するため、ナショナルセンターごとに簡単に御説明いたします。
まずは国立がん研究センターです。がん医療分野におけるゲームチェンジャーとなる先端技術を産官学で共同開発できる枠組みを構築するとともに、共同開発に適した放射線や動物実験などの各種規制に対応可能な一体的な開発・施設の整備を進めていきます。また、小児がん領域におけるドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロスの解消に向け、国立成育医療研究センターや小児がん拠点病院などと連携する小児がん新薬開発プラットフォームの構築も進めていきます。
次に、国立循環器病研究センターです。医療機器開発や重症化予防モデル、循環器病・多臓器連携診療の国立循環器病研究センターが生み出してきた成果を地域医療機関や自治体研究機関と共有し、全国の循環器医療の均てん化と質の向上を牽引するとともに、産学官連携オープンイノベーションを加速し、社会実装を全国レベルで推進できる体制整備を進めていきます。また、ドラッグ・ラグ/ロスなどを生まない臨床研究・治験の推進や、メディカルゲノムセンター、バイオバンクの引き続きの基盤整備を進めていきます。
続いて、国立精神・神経医療研究センターです。難病・希少疾病を含む精神・神経疾患などの治療薬や医療機器開発促進のための基盤強化や精神・神経疾患などのレジストリ、バイオバンクの整備と利活用促進、小児期から老年期までのライフコースを通じたブレインヘルス研究の推進などを行っていきます。精神・神経疾患などを有する人々の社会復帰のための支援と、地域での生活に即した治療ケアの開発も進めていきます。
次に、国立成育医療研究センターです。小児・希少疾病などにおけるドラッグ・ラグ/ロスの解消に向けた臨床研究・治験の推進や国内外の研究ネットワークの強化を進めていきます。また、女性の健康課題を含む成育医療に関する医療情報・研究データの基盤整備及び利活用促進による研究開発などを進めていきます。
最後に、国立長寿医療研究センターです。産学官連携による長寿工学研究を推進し、認知症の進行遅延を目指すロボット工学及びICT技術を社会実装することを目指します。引き続き、バイオバンクを活用した認知症のゲノム医療推進基盤の充実などを進めていきます。
次に、5ページ目です。
研究・開発に係る項目の「③国立高度専門医療研究センター等間の疾患横断領域における連携推進」です。各専門性を生かしつつ、疾患横断領域を中心とした研究・開発、基盤整備、人材育成等に取り組むことは極めて重要であることから、引き続きJHを主体としたナショナルセンターなどの間での連携した取組を進めていきます。
具体的な方向性としては、参考資料1の今後期待する主な取組にナショナルセンターごとに記載しておりますが、5ナショナルセンターで進めている統合電子カルテデータベースのアカデミア等への利活用の拡大や、若手人材育成のさらなる推進などを行っていきます。
続いて、「(2)医療の提供に関する事項」です。多様化する国民の医療課題に対応できる医療の提供は極めて重要であります。引き続き、専門領域ごとの高度専門医療の開発と提供に取り組み、希少性・難治性疾患の診療・治療、患者の視点に立った良質かつ安心な医療の提供を進めていきます。
次に、「(3)人材育成に関する事項」です。ナショナルセンターでは、各専門領域ごとの中心的機関として、研究者、医師などの専門領域ごとの人材育成を進めることが極めて重要です。このため、各専門領域におけるリーダーとして活躍できる人材の育成、モデル的な研修の実施などに引き続き取り組みます。あわせて、AI技術の急速な進展を踏まえ、専門技術人材の確保・育成が求められているところです。このため、データ・AI利活用、DXやセキュリティなどの多様な専門技術人材の確保・育成に向けた取組も進めていきます。
次に、6ページ目でございます。
「(4)医療政策の推進等に関する事項」です。
まず、「①国への政策提言に関する事項」です。こちらは従前よりエビデンスに基づいた専門的な提言が行われてきたところですが、国家戦略である「攻めの予防医療」でも、がん、循環器病、認知症、女性の健康課題などの領域が重要な取組として位置づけられているところでありますので、さらに取組を加速させていくために、データベースやレジストリの整備などの体制強化を行い、医療政策の立案、情報収集や発信をこれまで以上に充実・強化していきます。
「②医療の均てん化並びに情報の収集及び発信に関する事項」です。こちらも先進的な医療技術や治療法の開発の実現に取り組むとともに、全国で同様の水準の医療が受けられるよう、関係機関の知見を共有するなどして、医療の均てん化の推進を行ってまいります。
以上までが研究・開発、医療の提供、情報発信などに関する事項です。
ここからは法人の内部管理に関する事項です。
「(5)業務運営の効率化に関する事項」です。第3期中長期目標では、目標期間中の累計した損益計算において経常収支が100%以上となるよう、各ナショナルセンターにおいて経営改善に取り組んでいたところですが、物価高騰などの影響もあり、思うようにいかなかったところです。このため、昨今の物価高騰の影響なども踏まえつつ、一般管理費の削減をはじめ、業務効率化に向けたさらなる取組を強化し、経常収支の安定化を図るよう進めてまいります。こうした業務効率化をするに当たり、ナショナルセンターの役職員が効率的・効果的に働けるようにするための業務手法などの見直しを不断に取り組むとともに、デジタル技術の利活用を積極的に進めてまいります。
「(6)業務内容の改善に関する事項」です。令和7年度決算において、国立循環器病研究センター、国立精神・神経医療研究センター、国立長寿医療研究センターの3法人では繰越欠損金を計上しており、こちらについては可能な限り早期の解消を図ることが求められています。このため、該当する法人においては、繰越欠損金の発生要因などの分析を踏まえ、次期中期長期目標に削減目標を明記するとともに、具体的な繰越欠損金解消計画を策定することにします。さらに、単に策定しておしまいとならないよう、各法人に対しては毎年度計画を検証し、必要に応じて計画の見直しを行うとともに、国民への説明責任を果たすため、同計画の公表を行うこととします。
「(7)その他業務運営に関する事項」です。第3期中長期目標期間では、国立循環器病研究センターにおいて、役員によります職員へのパワハラ事案もあり、各法人において、法令遵守など内部統制の適切な構築に向けたさらなる取組や役職員が働きやすい環境の整備を進めていくことが引き続き求められています。このため、コンプライアンス体制の強化や内部統制などに関する法人の長のトップマネジメントを強化するとともに、法人の使命の徹底や適正な人事評価、役職員のモチベーションに資する取組を推進していきます。また、クロスアポイントメント制度や兼業などの多様な働き方の活用も進めていきます。さらに、一部の法人では施設の老朽化が進んでおり、例えば国立がん研究センターの柏キャンパスは平成4年の開設で、開設から30年以上たっております。建物の老朽化と医療技術の進歩との間で構造的な問題を抱えております。このため、各法人とも老朽化する施設については、将来需要を見据え、計画的な整備を進めていくことと記載します。
次に、最後になりますが、「第2 組織の見直し」の部分になります。
こちらに関しては、国家戦略である「攻めの予防医療」を推進するため、国立循環器病研究センター内に、中核拠点を新たに設置し、循環器病の予防医療を総合的に推進することを検討しております。来年度の概算要求でも、国からの運営費交付金で約19億円を要求しており、新たな組織づくりにより循環器病予防を戦略的に推進していくことを検討してまいります。
駆け足で恐縮ですが、事務局からの説明は以上になります。よろしくお願いいたします。
○土岐部会長 ありがとうございます。
ただいまの御説明につきまして、御意見、御質問等ございましたら、委員の先生からウェブで挙手をよろしくお願いいたします。
前村委員、どうぞ。
○前村委員 長崎大の前村でございます。
具体的に次の中期目標でどのような方向性で事業に取り組むかということがよく分かりました。
1点、3ページ目の一番上に数値目標を設定するというのがあるのですけれども、毎回数値目標があって、それを達成しているかという評価を行っていっていると思います。その中で特に研究に関して、論文数をどの法人でも出ているのですけれども、国立がん研究センターは論文の質まで出しています。ほかの法人においては論文数の目標を出して、それを達成しましたという形なのですが、質の点も評価に入れていただければいいかなとは思います。例えばQ1論文が何%ぐらいとか、そういう視点でも数値目標を考えていただければ、より達成ができたかどうかが分かるかなと思います。
○土岐部会長 ありがとうございます。
それでは、続きまして、根岸委員、どうぞ。
○根岸委員 根岸です。よろしくお願いいたします。
御説明の内容については、特に異論はございません。各センターの特徴を踏まえた目標を立案していただきたいと思います。
1点、これは次期においても非常に重要性の高い課題になるかと思いますけれども、繰越欠損金の早期解消ということです。これについては、より具体的な計画立案、そして確実な実施をきちんとしていただいて、財務内容の改善を目指していただきたいと思っております。
意見です。よろしくお願いいたします。
○土岐部会長 ありがとうございます。
それでは、私のほうから1点よろしいでしょうか。
先ほど根岸委員が言われましたように、欠損金の問題は大きなことではあるのですけれども、一般経費の削減、一般管理費ですか。6ページのところにございます。私も病院経営に携わっておりますけれども、物価の影響が強過ぎて、例えば何%削減とかいう目標は実際困難になっていまして、一般管理費の例えば支出に占める割合とか、そういう形であればまだ削減可能なのですけれども、一般管理費そのものが今後どんどん減っていくというのはなかなか想定しにくいところもございますので、削減そのものを大きな目標というのは、もう少し違った形で、管理費の割合と言えばいいのですかね。ちょっと分からないですけれども、そのような文言にしていただけると運営側としては助かるのではないかと感じております。
1点、以上です。
ほかに御意見、御質問等ございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
事務局のほうは、今、意見が3つほど出ましたけれども、それに対しては御意見を賜るということで、特によろしいでしょうか。それで問題ないということであれば。
○染谷室長 事務局でございます。
今、先生からいただいた貴重な意見を踏まえて、今後、目標設定に取り組ませていただければと思います。特に土岐先生からいただきました一般管理費のところは、定量的な目標というのはなかなかこの先、6年後、将来を見据えるとかなり困難でございますので、土岐部会長からいただいた意見を基に、そういった設定をさせていただければと思います。
以上でございます。
○土岐部会長 ありがとうございます。
ほかに委員の先生から特に御意見がなければ、本日の議事はこれで終わりたいと思いますが、よろしいでしょうか。
それでは、議事は終了にしたいと思います。
事務局から、今後の連絡についてよろしくお願いいたします。
○高屋企画調整官 事務局でございます。
冒頭で御説明させていただきましたとおり、本日御議論いただきました業務・組織全般の見直し(案)につきましては、本部会における御意見等を踏まえ、厚生労働大臣が決定し、総務省の独立行政法人評価制度委員会に通知するとともに、公表いたします。決定した内容につきましては、後日、委員の皆様にもお送りさせていただきます。
次回でございますが、来年1月頃をめどに、次期中長期目標(案)について、今回いただきました意見を踏まえまして、また改めて委員の皆様の御意見をいただきたく、後日改めて部会の開催を予定しています。日程等の詳細が決まりましたら、改めてお知らせさせていただきます。
事務局からは以上でございます。
○土岐部会長 ありがとうございました。
次は具体的な指標ということですので、大変重要な決定になると思いますので、委員の先生からの活発な御意見をいただきたいと考えております。
それでは、本日の会議は以上とさせていただきます。
どうも御参加ありがとうございました。

