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- 2026年8月3日第61回「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」議事録
2026年8月3日第61回「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」議事録
1.日時
2.場所
3.出席者
- 井出アドバイザー
- 岩崎アドバイザー
- 薄田アドバイザー
- 小澤アドバイザー
- 佐藤 アドバイザー
- 田村 アドバイザー
- 野澤アドバイザー
- 橋本アドバイザー
- 松原アドバイザー
- 渡邉アドバイザー
- 野村障害保健福祉部長
- 源河官房審議官(支援局担当)
- 宮腰企画課長
- 大竹障害福祉課長
- 海老名精神・障害保健課長
- 今泉障害児支援課長
- 米田地域生活・発達障害者支援室長
- 河村障害者雇用対策課長
- 吉田障害保健福祉制度調整官
- 遠藤障害福祉施策戦略官
- 上田障害福祉課長補佐
- 唐島障害福祉課長補佐
- 原自立支援給付専門官
- 有川給付管理専門官
- 髙嶋主査
- 一般財団法人 全日本ろうあ連盟
- 一般社団法人 日本ALS協会
- 公益社団法人 日本重症心身障害福祉協会
- 全国重症心身障害児(者)を守る会
- 社会福祉法人 日本視覚障害者団体連合
- 全国医療的ケアライン
- 全国自立生活センター協議会
- 一般社団法人 日本発達障害ネットワーク
- 一般社団法人 日本難病・疾病団体協議会
- 公益社団法人 日本医師会
4.議題
- 関係団体ヒアリング6
- その他
5.議事
○大竹障害福祉課長 定刻になりましたので、ただいまから「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」の第61回会合を開催いたします。
関係団体の皆様及びアドバイザーの皆様におかれては、お忙しい中、御出席を賜りまして、誠にありがとうございます。
本日、アドバイザーの皆様にはオンラインにて御参加いただいております。また、傍聴席は設けず、動画配信システムでのライブ配信により一般公開する形としております。
次に、このたび構成員に人事異動がございましたので、御紹介させていただきます。
構成員の宮腰企画課長でございます。
○宮腰企画課長 宮腰です。よろしくお願いいたします。
○大竹障害福祉課長 吉田障害保健福祉制度調整官です。
○吉田障害保健福祉制度調整官 吉田と申します。よろしくお願いします。
○大竹障害福祉課長 遠藤障害福祉施策戦略官です。
○遠藤障害福祉施策戦略官 遠藤でございます。よろしくお願いいたします。
○大竹障害福祉課長 以上でございます。
本日のアドバイザーの皆様の出席状況でございますけれども、有村アドバイザーは欠席となっております。
本日、ヒアリングでございますけれども、団体名と御出席者名についてはヒアリングの際に御紹介させていただきます。
本検討チームの議事は公開といたしまして、この審議内容は皆様に御確認いただいた上で、後日、厚生労働省のホームページに議事録として掲載する予定です。
頭撮りはここまでとさせていただきますので、報道の方は御退席をお願いいたします。
議事に入ります前に、資料の確認と会議の運営方法、ヒアリングの流れを御確認させていただきます。
まず、資料でございますけれども、本日の資料、議事次第に続きまして、ヒアリングの資料は、10団体ございますので、1から10までございます。各団体から事前に御提出いただいている資料でございます。
続きまして、ヒアリングの進め方でございますけれども、1団体ごと、団体からの御発言を8分以内で行っていただきます。4分を経過した時点でベルを1回、8分を経過した時点でベルを2回鳴らします。その場合は速やかに意見をまとめていただきますようお願いいたします。公平な運営のため、時間の厳守をお願いいたします。団体の皆様からの御発言が終了いたしましたら、アドバイザーの皆様からの質疑応答を行います。質疑応答の時間は7分でございます。本日は、これまでよりも多い10団体の方からヒアリング予定ということでございますので、特に御協力をお願いできればと思います。
御発言される場合は、オンラインで御参加いただいている場合はZoom機能の挙手ボタンをお願いできればと思います。
本日は手話通訳及び要約筆記を行っておりますので、御発言の際には、できる限りゆっくり分かりやすくお話しいただきますようお願いいたします。
それでは、早速でございますけれども、関係団体の皆様から順次御意見を賜りたいと思います。
まず初めに、一般財団法人全日本ろうあ連盟より、内川大輔様、河合めぐみ様、よろしくお願いいたします。
○一般財団法人 全日本ろうあ連盟 皆様、おはようございます。先ほどご紹介いただきました一般財団法人全日本ろうあ連盟理事の内川と申します。本日は、貴重な機会を頂戴し、感謝を申し上げます。ありがとうございます。
本日は、私は手話でお話をしますので、音声での手話通訳が入るということで時間がかかるかもしれません。御理解、御協力のほどお願いします。よろしくお願いいたします。
まず、全日本ろうあ連盟は、きこえない・きこえにくい人が加盟している団体であります。きこえない・きこえにくいといっても、障害受容、家庭環境、教育を受けてきた育成の過程、手話を身につけた年齢というのも皆まちまち、千差万別でございます。コミュニケーション支援に関しましても、それを理由として非常に幅広いということです。
障害福祉サービスについてですけれども、以前と比べると確かに拡大はしております。ただ、実際に、先ほどもお話し申し上げましたように、障害受容、コミュニケーション方法というのは一人一人違うので、支援に非常に専門性が高いものが求められます。その求められることにきちんと応えるということになりますと、やはり人材の育成が非常に大事になります。人材を育成する場合には、ピアだけではなく、手話、様々なコミュニケーション手段をきちんと指導、教育しなければなりません。今、法定研修は以前と比べて時間数等が増えています。研修の保障もきちんとしながら、プラス手話や手話以外のコミュニケーション方法とは何かということに時間を割き、育成に当たっているため、非常に時間を取られます。研修を保障している間もきちんと職員を現場に配置しなければいけない。人材育成、研修というところで非常に困難を抱えながら運営しているという実情があります。その辺りも評価の対象に加えていただければありがたく存じます。
まず、知的障害と、きこえないことが重複している場合には、コミュニケーション手段というものは非常に大事であります。大事だということは、ろうコミュニティーの中できちんと集団性を保障した事業が必要になるということです。そのためには、事業所の数だけではなく、集団性、コミュニケーション支援等々も含めた事業所の運営ができているかどうかを含めて評価していただければと存じます。
実際に、ろう重複の事業所の連絡会や、ろう高齢者に関する団体で支援についての実態調査をしました。その結果、食事介助、排せつなどのトイレ介助を含めますと、介助時間の30%は意思疎通に当たっていました。手話のほかのコミュニケーション支援には、時間が非常に多く割かれていることが非常に大事なポイントにです。ほかの一般的な障害福祉サービス事業所と比較しますと、こういったことからコミュニケーション支援に係る専門性が高いと言えるのではないかと考えられます。
今、国では意思決定・意思形成のガイドラインの見直しが進んでいます。意思決定・意思形成のガイドラインの見直しに当たりましても、先ほど申し上げましたように、きこえない・きこえにくい人にとって、障害受容、また家庭環境、手話を獲得した年齢というのは非常にまちまちであるということ、単に「手話通訳を配置しているので通じている、意思決定・意思形成ができている」という誤解が非常に多く生じているという実情もあります。手話通訳を配置することはもちろん大事ですけれども、専門性が高い職員がきちんと配置され、意思決定・意思形成ができていることが非常にポイントになります。ガイドライン見直しの際には、専門性が高いという部分、コミュニケーションが非常に幅広くなされるということを含めて考えていただければと存じます。
今、障害の中でも、重度・高齢化は課題になっています。実際に介護保険の関係のことで交渉等いたしました。介護保険の計画は、障害を持っている人が介護サービスを利用するという発想がないために、障害福祉サービスから介護保険サービスに接続する部分が非常に弱いということを感じております。障害が重度・高齢化することによって支援が複雑化します。そして、介護保険に変わるというタイミングにおきましても、きちんと福祉サービスから支援が継承できることを望みます。
介護保険できこえない人に、きちんサービスをと提供できる事業所は、非常に少ない。ろう高齢の専用の特別養護老人ホームは全国で4か所、また、養護老人ホームも含めましても10か所、きこえに特化したサービスを提供している事業所は15か所のみです。介護保険に障害福祉サービスから移行する場合、やはり事業所の数が非常に少ないです。もともと障害福祉サービスから介護保険サービスに変わる場合、どうするのかと考えられるていなかった。障害福祉サービスから介護保険サービスにどのように移行するのかということを考えていただきたいです。適切なタイミングで適切なときに介護保険サービスに移行すれば、障害福祉サービスの利用、そして予算に関しても大幅な増大にはならないのではないかと思います。
以上をもちまして、私からの発言とさせていただきます。
○大竹障害福祉課長 ありがとうございます。
それでは、御発言に対しまして、アドバイザーの皆様から御意見、御質問等あればお願いいたします。
橋本アドバイザー、お願いいたします。
○橋本アドバイザー 橋本です。御説明ありがとうございました。
5ページの「ろう職員によるピアサポート」についてのところで質問です。ピアサポートというと、精神の方が多いイメージがあるのですが、聴覚障害のある方がピアサポーターとして支援に携わりたいという希望は実際にあるのでしょうか。
また、現在、ピアサポート体制加算やピアサポート実施加算がありますが、今回のろう職員によるピアサポートはこうした既存の仕組みの中での評価を想定されているのか、それとも新たな仕組みや評価をお考えなのか、お聞かせいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○一般財団法人 全日本ろうあ連盟 内川です。御質問ありがとうございました。
ろう職員がいるピアという考え方ですけれども、先ほども申し上げましたように、手話の言語、また、年齢、身につけた時期など、対象者はまちまちです。皆様も御存じと思いますが、昨年6月、手話施策推進法が成立しました。手話は言語であり、音声言語とは違うものであるということが、権利条約の中、手話施策推進法の中でもきちんと明記されています。きこえる人たちがきこえない人たちが手話で表す内容を把握する場合よりは、障害当事者同士が言いたいことは何なのかを把握するところに関して非常に力を発揮できる部分があると思います。
支援の30%はコミュニケーションの支援に時間が取られていると先ほど申し上げました。特にコミュニケーション支援の重要性が非常に高いと考えております。そのために、障害当事者同士お互いに手話を活用してコミュニケーションを取るということは非常に大事ではないかと考えております。ただ、手話ができるだけではなく、支援とは何か、福祉とは何か、なぜ障害福祉サービスを利用しなければならないのかということも含めての研修をきちんと行って、育成して、手話ができる職員がいてこそ初めてピアサポートができると考えております。
先ほど御質問にあった加算についてですけれども、精神保健分野に関してのピアサポートがありますが、私たちの場合、ピアに関しての加算を取っているところは少ないです。なぜかと申しますと、研修が精神障害に特化しているものであるということです。ピア研修を受ける、加算を取ると考えていても、やはり精神保健分野が中心である。きこえない者がピア加算を取るというイメージに至っていないというところがあると思います。ピアの部分に関しては、改めまして、ろう重複、ろう者とはということで、当事者同士、また手話プラス知識などの研修も含めてやることで、初めて豊かな暮らしの保障ができるのではないかと思います。
○橋本アドバイザー ありがとうございました。
○一般財団法人 全日本ろうあ連盟 福祉労働委員会の河合と申します。よろしくお願いします。
御質問ありがとうございます。先ほど実際にきこえない方が支援に当たられる希望があるかというお話もありましたけれども、私、実際に埼玉県内でろう重複の障害福祉の事業所を持っている法人で勤務しています。私たちの法人の中では、ろう重複の障害支援施設、放課後等デイサービスの事業所を運営していますが、その事業所とも、事業所内の配置職員の中では30%から40%が聴覚障害を持った職員が実際に勤務して従事しています。それは障害者雇用等ではなく、私たちきこえる人と同じように採用試験を受けて勤務しています。手話通訳の資格等を持ったきこえる職員も配置はしていますが、結果的に利用者の立場から見ると、それはきこえる人であり、自分たちと同じきこえない・きこえにくい障害を持つ職員が近くにいる、自分たちと同じようなコミュニケーション手段でコミュニケーションが取れる環境は非常に重要だと思っています。ですので、全国的に見ても事業所数が少ないので、きこえない・きこえにくい職員が勤務している状況はパーセンテージで表すと非常に少数になるかと思いますが、実際に働いている職員がいるということ、今後もそういった職員が複数配置できる体制は非常に重要かと思っています。
以上です。
○橋本アドバイザー ありがとうございました。
○大竹障害福祉課長 続いて、野澤アドバイザー、お願いいたします。
○野澤アドバイザー ありがとうございます。野澤です。
6ページのところで教えていただきたいのですけれども、全国高齢聴覚障害者福祉施設協議会に加盟しているところは10事業所しかないということですが、サービス類型はどういうところが多いのでしょうか。入所施設なのでしょうか。10事業所しかない理由というか、それについても教えていただければと思います。
○一般財団法人 全日本ろうあ連盟 内川です。御質問ありがとうございます。
実際、私も京都にあります社会福祉法人特別養護老人ホーム「いこいの村・梅の木寮」に勤務しておりました。そこの関係で把握している内容ですけれども、特別養護老人ホームでは4か所、また、養護老人ホームを合わせて10か所です。少ない理由と申しますと、特別養護老人ホームというのは特に設置条件が厳しいのです。きこえない人のために特別養護老人ホームを設置するという考え方がなかなか理解に至らない。理解してもらうのが非常に厳しいです。建築運動や資金集めに困難をきたしているということもあります。特別養護老人ホームは介護保険制度ができる前からできているものもあります。介護保険サービスが始まってから特別養護老人ホームの設置の目的を持ち、そのニーズが高いかどうかも調査いたしました。しかしながら、その評価をしていただくのは前に比べて非常に厳しい状況にあると言えます。
実際に私どもの事業所におきましては、特別養護老人ホームは近畿に3か所、大阪、兵庫、京都の3か所です。関東といえば埼玉、それ以外にはありません。ほかは養護老人ホームが北海道にもあります。また、福岡、高知などにもあります。それを含めても非常に少ない。私たちも自分たちの暮らしている身近な地域に介護保険サービスが受けられるところがもっとほしいと働きかけをしているところでありますが、人・金・物などの考え方も含めて非常に困難を極めているという状況があります。きこえる人たちと比べて、事業所をつくり、運営していくことは難しい面があるのではないかと考えています。
○野澤アドバイザー ありがとうございます。
障害者総合支援法に基づく施設ではなくて高齢者施設なのですね。
○一般財団法人 全日本ろうあ連盟 おっしゃるとおりです。
○野澤アドバイザー ありがとうございました。
○大竹障害福祉課長 ありがとうございます。
ほかのアドバイザーの方、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、以上とさせていただければと思います。
内川様、河合様、吉野様、どうもありがとうございました。
続きまして、一般社団法人日本ALS協会より、岸川忠彦様、里中利恵様でございます。よろしくお願いいたします。
○一般社団法人 日本ALS協会 このような機会を頂きまして、本当にありがとうございます。
本日は、代表理事の髙野に代わりまして、私、常務理事ですが、岸川が説明させていただきます。
2ページ目です。まず、日本ALS協会は、1986年に設立され、全国42都道府県に支部を持ち、会員は3735名です。目的は、ALS患者が人間としての尊厳を全うできる社会の実現であり、啓発・広報、研究助成、療養支援、調査研究、そしてこのような行政・関係機関への働きかけと連携などを行っております。今回の意見の軸は、生命を支える在宅生活・就労・就学を制度の谷間に落とさないということであります。
次のページは、協会の意見です。
1つ目、重度訪問介護を支える人材確保と小規模の事業所運営の安定化です。福祉・介護職員の賃金水準、勤続年数、事業所運営の安定性を一体で底上げして継続支援を可能にするということです。
2つ目、相談支援の空白を補う制度を横断する業務の評価です。すなわち、介護支援専門員等が障害福祉の計画相談支援を実質的に補完する場合、制度横断の評価・加算を検討するということです。
3つ目、就労・就学時の重度訪問介護利用です。生活支援と社会参加支援の分断をなくし、働く・学ぶ・地域で暮らす権利を一体的に支えるということです。資料には書いておりませんが、ALS患者をはじめとする重度障害者が就労できる環境を整えることは、本人の社会参加の促進にとどまらず、社会全体にとっても将来的な税収の増加にもつながり、利益になると考えております。
次のページは、処遇改善・人材確保です。障害福祉・介護分野では賞与込み給与が全産業を下回り、勤続年数も短くなっております。重度訪問介護従業者には、医療的ケア、長時間支援、意思疎通支援などの高負荷の支援の能力が求められ、人材が確保できなければ私たちの在宅療養も社会参加も成り立ちません。協会は、基本報酬・処遇改善加算の底上げ、月給9万円増に加え、物価上昇率3%を見込んだ改善を求めたいと思います。
次のページは、小規模事業所についてです。重度訪問介護事業所の約90%が従業員50名以下で、離職が出ると運営が揺らぎやすい構造になっております。事業所の継続性は、地域の在宅療養と社会参加を支える基盤です。記録・請求・管理を一体化するICT化の支援、そして夜間勤務の囲い込みなどが起きないような制度設計を求めたいと思います。
次のページは、相談支援の評価です。相談支援専門員は約3万人、それに対して介護支援専門員は約19万人と大きな差があります。現状では、相談支援専門員の不足により、介護支援専門員が障害福祉の計画相談を善意で補完しているケースが多く、対価としての評価がありません。制度横断的なケアマネジメント加算の創設・明確化を図る必要があると思います。
次のページは、重度訪問介護の就労・就学利用です。現行の告示523号では、通勤、営業活動等の経済活動に係る外出、通年かつ長期にわたる外出が対象外とされ、重度訪問介護を就労・通学に使えません。このように多くの利用者の生活支援が働く・学ぶという場面で切断されています。
次のページです。自治体の任意事業としての代替支援はありますが、実施自治体は現在のところ、全国約1700の自治体のうち100前後にとどまっております。居住地によって支援の有無が左右される状況になっております。協会は、告示523号の除外規定を撤廃し、就労・就学の日常生活の一部としての位置づけ、身体介護、意思疎通支援、移動支援を就労・就学中も一体的に提供できるようにすることを提案したいと思います。
以上ですが、私たちが求めたいのは、最初のページになりますが、重度訪問介護を支える人材確保と小規模の事業所運営の安定化、相談支援の空白を補う制度を横断する業務の評価、就労・就学時の重度訪問介護利用、以上の3点は、ALSをはじめとする重度障害者が地域で暮らし・学び・働くという当たり前の生活を守るために不可欠です。制度の谷間をなくし、在宅生活・就労・就学を一体で支える仕組みを報酬改定で整備されることを求めたいと思います。
以上です。
○大竹障害福祉課長 御協力どうもありがとうございます。
御発言に対しまして、アドバイザーの皆様から御質問等あればお願いいたします。
小澤アドバイザー、お願いいたします。
○小澤アドバイザー 発表ありがとうございました。
一点、分からないことがあったので確認したかったのですが、資料6ページで計画相談支援の評価という提案ですけれども、介護支援専門員が障害福祉サービスのマネジメントを行うことが想定されています。これは、介護保険に移行した人に介護支援専門員がいわゆる横出しサービスとか上乗せサービスの計画をつくるに当たっての横断的ケアマネジメント、そんな理解でよろしいでしょうか。障害福祉サービスを介護支援専門員が直接つくるというイメージがなかなか湧きにくかったので、そんなイメージでどうか、確認したかったところです。よろしくお願いします。
○一般社団法人 日本ALS協会 まず、ALSの患者さんは、罹患したときは普通の人と同じ、ちょっと手がしびれるとか、そういうところから始まりまして、最終的には重度の障害者、体もなかなか動かない、呼吸器をつけるという状況まで移っていきます。その中で、最初にそういう支援は介護保険のほうから入っていくのです。そうした中で、そこから重度訪問介護を利用するなどの計画を立てるに当たって、本来は計画支援専門員が必要になるのですけれども、もともと人数が少ないということで、ケアマネさんがそれを支援するというようなことが多い。中には、家族、個人でつくって行政のほうに申請するということもありますけれども、基本的には介護のケアマネさんを頼るような構造になっております。その中で当然、障害福祉の制度に直接関係はないのですけれども、そういう支援をやっていただくことに対してはしっかりと対価をお渡しして、支援の充実につなげるようにしていただきたいということが趣旨でございます。
○一般社団法人 日本ALS協会 今、御質問にあったことですけれども、介護保険の方がそのままつくられる、考えにくいという御質問でしたけれども、そうではなくて、障害の計画を立てられているというのが現状でございます。
○小澤アドバイザー 分かりました。そうすると、40歳以上の方のお話なのかなと、それ未満になってくるとちょっと考えにくかった。それが率直な感想だったので、よく分かりました。
以上です。
○一般社団法人 日本ALS協会 40歳未満の方というところでは、障害の相談員という方は医療に精通しておられない方が多くて、私たちはどうしても医療が切り離せませんので、そこをなかなか理解していただけないという現状もございます。
○小澤アドバイザー 分かりました。
○一般社団法人 日本ALS協会 少し補足させてください。ALSの罹患は高齢発症が特徴でありまして、40歳以上の方が患者さんの97~98%になります。そういうこともありまして、我々は、まず介護保険から入るということが多いです。
○小澤アドバイザー 分かりました。
○大竹障害福祉課長 続いて、野澤アドバイザー、お願いいたします。
○野澤アドバイザー ありがとうございます。
小規模な事業所さんが圧倒的に多いということなのですけれども、数は少ないですが、大規模なところもありますね。ALSの方の支援というのは、医療的なケアとか意思疎通の支援は大変難しくて、小規模にならざるを得ないのかなという感じがしていたのですけれども、最近すごい勢いで人を採用して全国展開している会社とかもあるように思うのですが、利用者側から見て、サービスの質というか、その辺りについてはどんなお考えなのでしょうか。
○一般社団法人 日本ALS協会 ここは本当に難しいところでして、夜間に加算がついているので夜間だけを大手さんが取ってしまう。昼間のほうが要望は多いわけですけれども、ここは入ってくださる事業所がなくて、回していくのが難しいという現状があります。特に大手さんの教育が乏しいところで、夜間ですと要望が少ないので、見守りが主の事業に関しては、私たちにとって見守りではなく見殺しではないかというくらい、実際に寝入ってしまって、どんなに呼んでも起きてもらえない、そういうところで不公平感があります。大手の事業所にとっては、夜間だけではなく、やはりトータルで見ていただくとか、大手に加算を持っていかれることが多いのですけれども、だったら地方にも出ていかなくてはとかいうふうにしていただきたい。この辺、苦労されている方にきちんと落ちていくようにということを強く願いたいところです。
○野澤アドバイザー よく分かりました。ありがとうございます。
○大竹障害福祉課長 ほかのアドバイザーの方、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
よろしければ、以上とさせていただければと思います。
岸川様、里中様、どうもありがとうございました。
続きまして、公益社団法人日本重症心身障害福祉協会、児玉和夫様、太田和男様でございます。よろしくお願いします。
○公益社団法人 日本重症心身障害福祉協会 よろしくお願いいたします。
では、始めさせていただきます。本日、こういう機会を与えてくださいましたことにまず感謝申し上げます。
私ども重症心身障害福祉協会は、昭和52年4月1日に最初の設立過程がありますけれども、平成25年4月1日から公益社団法人となっております。かつては、20年、30年以上前までですけれども、地域におきます重症心身障害児(者)を施設に入れてお世話しようというのが国策でもありましたし、そのために施設がたくさんつくられました。しかし、現在はそういう時代ではありませんので、さきに医療的ケア児支援法が改正されましたけれども、その流れに示すように、現在、大部分の重度の障害を持ったお子さんや成人の方々は家庭や地域で生活しておられます。
その中で私たちの役割は、家庭や地域で生活している重度の障害の方々、特に医療的ケア児支援法におきましては、医療的ケアを必要とする方々、ただし、医療的ケアを必要とする方々のおよそ7割は重症心身障害児(者)でありますから、やはり私どもの本来の役割である、医療を伴った重症心身障害児(者)の生活を地域においてあるいは家庭においてずっと続けていかれるように、そのバックアップ機関としての施設の役割を最近急速に強めております。しかし、そのバックアップ機関としての性格を強めるためには、病棟の改変から、職員配置から、あるいは教育から、そしてまた報酬システムから大きな変革が必要とされておりますので、今回、単年度あるいは1期だけの改正の要望というよりは、これからの私たちの日本における重症心身障害児(者)のケアの仕組みそのものについて、今、第一歩、第二歩を踏み出しているという観点で今回臨ませていただきました。
3ページに入ります。私どもは今回5つの視点で提起させていただいています。
1番目、療養介護サービスにおける職員配置基準の見直し及び加算関係
2番目、療養介護サービスにおけるICT機器・介護ロボットの導入促進関係
3番目、医療型短期入所(ショートステイ)事業の機能強化関係
4番目、療養介護サービスと日中活動系サービスとの併用の柔軟化関係
5番目、施設整備費関係でございます。
4ページに入ります。1番目の療養介護サービスにおける職員配置基準の見直し及び加算についてでございます。本来、現在の療養介護が発足いたしました平成24年段階、あるいはそれまでの段階におきましては、主に日中における支援サービスは福祉支援職員によって担われることでいいだろうという見通しがあったと思われます。したがいまして、療養介護は、病院において入院している重症障害者に対しての主として日中における支援活動であるということになっております。
しかし、現在においては、例えば夕食は6時以降が定例化されておりますけれども、今、入っている方々の大部分は医療が非常に重いか、非常に重度の障害で寝たきりの方々がほとんどであります。夕食におきましても、その方々のベッドからお連れして車椅子に乗せて食堂にお運びして、食事をするに当たっても誤嚥のリスクが常にありますし、食べさせるのが困難、あるいは特別な食を用意するということで、非常に手がかかる作業でございます。しかし、6時以降でありますと、看護は基本的に夜勤帯に移っております。その業務の多くは福祉支援職員が担うことになります。その後でベッドに運んで着替えをして、排せつをして寝ていただくということで大変なことになってまいります。そういうことを全部担うとすると、福祉職員が9時~5時の勤務ということでは到底足りないのです。遅ければ7時、8時の勤務になってきますので、現在の福祉職員の配置の基準を大きく見直していただきたいということが基本であります。
また、多くの職員が共同して作業に当たるために、共同してそういうケアを行うための加算ということも考えていただきたいと思いますし、また、日中活動におきましては、その施設の中だけで行われるということでは活動の範囲が非常に狭くなっております。今日では、ほかの地域における諸活動に参加する、あるいは出かけることを可能にしていただきたいと思います。最近は、行動障害を伴った方々をお受けする機会も多いのですけれども、その方々のために設備の改変ということもありますし、そういう形で全職員が一体となって有機的にケアに当たるためには、看護職員しか行えないとなっていた喀たん吸引等につきましても、資格を持った支援職員が参加できるようにしていただきたいと思います。
次のページに行きまして、ICT機器・介護ロボットの導入促進でございます。私たちの仕事は体をもって体を支えていくという仕事でありまして、そのためにかなりの労力が必要であります。それ以外の仕事につきましても、業務が非常に多くございます。書類整理や、いろんな企画の会議、そういうことをできるだけ簡略化するためには、ICT機器・ロボットの導入などは避けて通れないところです。医療機関でありますから、電子カルテ等を導入しているところが多いのですけれども、福祉分野でありましても、計画、記録、会計等々を電子化して行えるようになってほしいですし、また、抱えて上げるということではなくてリフトの導入などが問われますし、少しでも多くの方々を見守りするために見守りセンサー等の導入ということは、今、各施設で進行はしていますけれども、それぞれ非常に経費がかかるところで、ぜひお願いしたいと思います。
次に、医療型短期入所でございます。先ほど申しましたように、在宅の方々、地域の方々を支援する最大の役割は短期入所にあると思っています。現在、その短期入所が各施設において拡大しながら危機に瀕しています。危機に瀕している大きな理由の1つは、看護師不足等のスタッフ不足であります。
第2は、経費において不採算性が非常に負担となっているということです。不採算性、負担があることの一番大きな要因は、例えば定床10まで受けられるところで10組んでも、キャンセルが相次ぎますと、終わってみると平均7までいかないというような形になっております。特にインフルエンザあるいはコロナ等がはやるときには、ほとんどの例においてキャンセルが続きまして、全体の10を見込めないということになってきます。もちろん待機している方々をお受けしたり、いろんな努力はしておりますけれども、それでも埋め切れないというところがあります。
また、御家族の要望も高くなっております。入浴支援の要望もありまして、土日も入れてほしいということもあります。そういうことを行うためには、やはりショートステイが単独でも成り立つような形での入院・入所と同じような処遇を与えてほしいということと、あるいはキャンセルについての補償のシステムを何らかの形で工夫していただきたいと思います。
4番目、療養介護サービスと日中活動系サービスとの併用の柔軟化についてでございます。これは、先ほどの療養介護の在り方に関しての検討会でも出ておりますけれども、療養介護を利用する方々は、ほかのサービスが利用できない。極端に言いますと、一生そこのサービスしか利用できないということは非常に不合理でありますし、そのための職員の苦労も目に余るものがあります。できればほかのサービスも利用できるように、そういうシステムの柔軟化をぜひお願いしたいと思っています。ただし、ほかのサービスを利用するために療養介護の経費が削られるということがないように、そのための職員配置等々十分行っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
施設整備費につきましては、言うまでもありませんけれども、今、各施設の病棟の改築等を進めておりますけれども、最近の物価の上昇については、ついていけないところであります。特にこれから新しい病棟を建てたり機器を導入するに当たって、消費税については免除していただくとかいろんな配慮をお願いしたいと思います。
以上が私どもの申し上げている点ですが、これからは重症心身障害児(者)の生きるところは施設だけではありません。また、家庭や地域だけではありません。中には、ほかの施設体系、高齢者のところであるとか、いろんなところに分散して利用することもありますけれども、一番心配するのは、これらの方々が必要とされる特別なケア、そしてまた配慮、そういうことが伝統的に積み重なっているのが私たちの療養介護でありまして、その技術や考え方がそれぞれの高齢者の施設等々に引き継がれていけるのかどうか、地域全体にわたって、あるいは一生を通じてその方のサービスが続けられるような、個々の施設サービスに限定されたものではなくて、地域全体を貫いたサービスについてのシステムをぜひ考えていただけるように、あるいはそのためのコーディネーターを設けていただけるようにお願いする次第です。
時間を超過して申し訳ございませんでした。
○大竹障害福祉課長 ありがとうございます。
それでは、御意見に対しまして、アドバイザーの皆様から御質問等あればお願いいたします。いかがでしょうか。
渡邉アドバイザー、お願いいたします。
○渡邉アドバイザー ありがとうございます。京都市の渡邉です。御説明ありがとうございました。
時間の都合でもしかしたらお話をなさる予定があったのかもしれないのですが、資料の9ページでお伺いしたいと思います。視点1の関係の意見のところに「多額の障害福祉サービス費を不正受給した事件が後を絶たないことなど不要な支出ケースについても防ぐ手立てを講じることも検討する必要があると考える」という記載がございますが、どういったものを想定して、どういったことを防ぐ手だてとして検討できるのかというのは重要な課題と思っております。施設運営される立場からお考えのことや、お感じになられていることがあれば、御発言いただけないかと思います。よろしくお願いいたします。
○公益社団法人 日本重症心身障害福祉協会 これは私たちの分野に限定したということではありませんで、福祉関係についての不正はしばしば報道されておりますので、それを表したことで、私どもの分野についてそれが現在行われていて、そのためにこういうことを行わなければいけないということではございません。ここに記載しましたけれども、そういうことでございます。
○渡邉アドバイザー ありがとうございます。
○大竹障害福祉課長 ほかのアドバイザーの方、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
よろしければ、以上とさせていただきます。
児玉様、太田様、どうもありがとうございました。
続きまして、全国重症心身障害児(者)を守る会より、安部井聖子様、山本圭美様でございます。よろしくお願いします。
○全国重症心身障害児(者)を守る会 ヒアリングの機会を頂き、ありがとうございます。全国重症心身障害児(者)を守る会の山本です。隣におりますのが会長の安部井です。
当会は、昭和39年に設立しました。昭和41年には、親の会が母体となり、事業を運営するための社会福祉法人を設立しています。組織としては、親の会として全国47都道府県に支部を設置し活動を行っている全国重症心身障害児(者)を守る会と、法人として事業運営を行っている社会福祉法人全国重症心身障害児(者)を守る会が別々になっておりまして、代表者も異なりますが、車の両輪として連携協力体制にございます。
本日は、親の会へのヒアリングということで承っておりますので、社会福祉法人のないほうの全国重症心身障害児(者)を守る会から発表させていただきます。
なお、このヒアリングを受けるに当たっては、私どもの全国の支部を通じて会員から困り事を寄せていただきました。今回、視点1から6を盛り込むことという課題を頂いておりましたが、親の会の立場で回答が難しい項目もございまして、趣旨に沿わない部分や不十分な点もあるかと存じますが、御容赦いただければと思います。
それでは、令和9年度報酬改定に向けて親の会からの課題を概要に沿って4点、安部井とともにお伝えいたします。
1つ目は、短期入所の課題です。
短期入所は、在宅で生活する重症児者と家族にとって共倒れを防ぐ必須の福祉サービスです。前回の報酬改定で医療的ケア児者への対応や人員配置等加算の新設・強化を図っていただき、大変感謝しているところです。しかしながら、医療型、福祉型ともにニーズに対して圧倒的に不足しているのが現状です。多くは空床型で実施されているため、数字の上ではベッド数が確保されているように見えますが、感染症対策や人手不足により利用できないこともございます。また、重症児者施設以外の病院等の場合に、医療的ケアには御対応いただいていても特性への理解が十分でないため、痛みや不快のサインが見逃されやすく、体の硬直や褥瘡の発生など、結果として本人に生活上の負担を強いてしまうことがあるとの声も届いています。できれば、短期入所中に日中活動やリハビリの支援が受けられることが理想的です。親のレスパイトだけでなく、本人の安定した生活維持の観点からも考慮していただきたいと思います。また、質の向上を図るためにも、重症児者施設同士も含めて、地域の施設や医療機関との連携、研修、人事交流等があるとよいのではと考えています。在宅生活の維持・継続のためにも、医療型、福祉型ともにさらなる拡充が図られるよう報酬面での適正な評価をお願いいたします。
続いて、安部井から申し上げます。
○全国重症心身障害児(者)を守る会 安部井でございます。
2つ目、療養介護・医療型障害児入所施設の課題です。
重症児者が入所する療養介護・医療型障害児入所施設を私たちは重症児者施設と呼んでいますが、これは単なる入所施設ではなく、在宅支援を重層的に行う地域の療育拠点です。利用者の医療が高度化し、支援が複雑になっているにもかかわらず、看護師、福祉・介護職員の不足により、新規利用者や短期入所の受入れ制限が起こっております。施設は日中活動を充実させたくても職員不足により十分な対応ができないジレンマを抱えているようです。人材育成や確保、専門性の向上、質の高い人材確保を図るためには、賃金水準のさらなる向上を願っております。また、地域への支援として、研修や実習生を受け入れた場合の報酬を新たに創設することを提案いたします。質の高いサービスを提供するために、専門性を理解した第三者評価機関の育成も必要と思います。住まいの場としての入所施設が本人と家族にとっての選択肢の一つとして存在することも必要だと思っております。
3つ目、生活介護の課題です。
生活介護は、地域で暮らす重症者にとって社会参加や自己実現のための重要な福祉サービスです。事業所の持続可能な運営のためには、重症者の場合、事業規模にかかわらず、最低でも1対1以上の人員配置が必要であり、手厚い支援体制が不可欠です。濃厚な医療的ケアや行動上の特性のある方が受入れを断られないよう、医療的ケアや専門的支援、リハビリ、日中活動など、支援の実態に即した評価が必要と考えます。
送迎については、特殊型車椅子を使用している方がほとんどのため、車椅子を固定するスペースは福祉車両で1~2名、福祉バスでも3~4名と、乗車定員が非常に少なく制限されております。乗車にも時間がかかります。広範囲での送迎では片道1時間以上を要し、看護師の同乗を行っている事業所もあります。現在の加算が実態に合っているかどうか、検証をお願いしたいと思います。
入浴支援については、自宅での入浴が困難な方が増えております。入浴加算が創設されましたが、重症者の場合、入浴施設整備に数百万円から数千万円とか、たくさんのお金がかかり、導入が困難なところがあると伺っております。また、医療的ケアを必要とする場合、看護師の対応が必要なことから、事業所の負担に対して十分であるか疑問です。送迎や入浴の報酬評価が適切であるか、検証していただきたいと願っております。
また、18歳の壁と言われる生活介護終了後の居場所支援がありません。親が正規職員として働くことを諦めざるを得ない事例が多くあります。生活介護の時間延長を望む声が多数ありますが、事業所側は職員を2交代制にしなければ対応できず、現実的にハードルが高いと思います。そこで、降園後の施設を活用し、居宅介護や重度訪問介護を利用した見守りサービスを創設できないかと考えております。柔軟な運用を御検討くださいますようお願いいたします。
また、ある自治体では居場所づくり促進事業を開始されたと聞いております。先進的な事業を参考にして全国で実施できる制度を創設してくださいますようお願いいたします。
4つ目として生涯学習の推進です。
高度な医療的ケアを必要とし、学校卒業後の通所が困難なため、完全在宅をしている方や、入所者の中にも生涯学習を切望している方がおります。また、生活介護やグループホームの活動の質の向上を求める声に応えることができると思っております。現状では、元教員の方々が財政的支援のない中、ボランティア的に訪問型生涯学習を支えてくださっています。支援が継続されるよう、居宅訪問型生活介護事業の創設や生涯学習講師派遣制度の創設を御検討いただきたいと思っております。生涯学習支援に関しては、健常者の習い事に近い性質もあるため、応能負担の範囲で一部自己負担をしてもよいのではないかという声もあります。制度として位置づけられるよう切に願っております。
最後に、先日、医療的ケア児支援法が改正され、重症心身障害者もその対象に加えていただき、法に明記されました。この法の理念が令和9年度報酬改定の検討において適切に反映され、重症児者とその家族が安心して暮らせるよう、現状に即した評価と制度整備を進めてくださいますようお願いいたします。
時間を超過して失礼いたしました。
○大竹障害福祉課長 ありがとうございます。
それでは、アドバイザーの皆様から御質問等あればお願いいたします。
薄田アドバイザー、お願いいたします。
○薄田アドバイザー 薄田です。御説明ありがとうございます。
説明の中で、送迎と入浴加算が実態に合っていないのではないか、適切に評価されていないのではないかというようなお話がありました。介護保険の高齢者のデイサービスでは、家ではなかなか入浴できないのでデイサービスで入浴、送迎をセットでお願いしたいという需要があると聞いているのですが、重症者の方の生活介護ではどれぐらい入浴と送迎の需要があって、何パーセントぐらいの方が利用できているのか、数字があれば教えていただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○全国重症心身障害児(者)を守る会 御質問ありがとうございます。
前回の報酬改定で入浴に関しての加算が設けられたということで、各事業者、自治体においては入浴サービスの提供を様々な工夫で実施しておりますが、やはりたくさんの費用がかかること、それから人的配置が必要になることでなかなか進んでおりません。今年度から、入浴サービスを実施した日中介護事業所では、まず利用者に希望を取るのですけれども、日中活動をする場である生活介護事業は、お風呂屋さんではない、日中活動をしてくれるところであるということから、希望する方と希望しない方があると聞いております。それでも15%以上の方は希望したと聞いております。実際に入浴サービスをするに当たっては、そこに看護師、それから介護職員の方2名が付き添いますので、日中活動が大変手薄になっております。そこら辺のところで報酬を見合うようにしていただきたいということです。
また、送迎については、高齢者の場合、ある程度の範囲での送迎になると思いますが、重症心身障害者の場合には非常に広い範囲をカバーします。例えば北海道であったり中山間地区であったりすると、その走行距離は非常に長く、そういうところに見合うような報酬にしていただきたいということもあります。よろしいでしょうか。
○薄田アドバイザー ありがとうございました。送迎、入浴ともに必要なサービスだということがよく分かりました。
○大竹障害福祉課長 続いて、橋本アドバイザー、お願いいたします。
○橋本アドバイザー 橋本です。御説明ありがとうございました。
重度障害者の受入れについては、これまで加算などによる評価が行われてきたと思うのですが、まだ十分に進んでおらず、実際に重度障害者を受け入れる担い手が少ないというのが現状であり、課題だと感じています。今回、居宅訪問型生活介護事業など新しい類型を御提案されていますが、こうした新たな類型や報酬上の評価を設けることによって担い手の確保や受入れの促進につながるものなのか、その点についてどのようにお考えでしょうか。また、重症障害者の受入れをさらに進めていくためには、報酬上の評価に加えてどのような仕組みや取組が必要だとお考えでしょうか、お聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。
○全国重症心身障害児(者)を守る会 御質問ありがとうございます。
居宅訪問型の生涯学習に関しましては、現在いる支援員が行うというのではなく、外部から専門的な知見を持った方々に支援していただきたいというのが親の要望でございますので、外部からそういう方々が入ってきたときに報酬を新たに新設していただくというようなことを私どもは想定しております。
すみません。もう一点何でしたか。
○橋本アドバイザー 重度障害者の受入れをさらに進めていくためには報酬上の評価に加えてどのような仕組みや取組が必要だとお考えでしょうか。
○全国重症心身障害児(者)を守る会 今、人材確保は非常に難しいことになっておりますので、人材が育成されるような支援を望んでおります。先ほど説明いたしましたけれども、施設間同士の交流であったり、実習や研修の充実などにより、さらに重症心身障害者への支援を行ってくださる方が育成されることを望んでおります。
○橋本アドバイザー ありがとうございました。
○大竹障害福祉課長 ほかのアドバイザーの方、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
よろしければ、以上とさせていただければと思います。
安部井様、山本様、どうもありがとうございました。
続きまして、社会福祉法人日本視覚障害者団体連合より、竹下義樹様、三宅隆様でございます。オンラインでの御参加となります。
御準備、よろしいでしょうか。よろしくお願いします。
○社会福祉法人 日本視覚障害者団体連合 ありがとうございます。日本視覚障害者団体連合の竹下と三宅が対応したいと思います。
視覚障害者にとって情報アクセスと外出における安全は最大の課題であります。今日はこの2点のうち、外出における安全確保について、あるいは移動の自由を確保するための制度充実についてお願いしたいと思っております。
私のほうからは、まず、同行援護事業についてお願いしたいと思います。
ガイドヘルパーが運転し、移動する場合には、その時間帯は報酬には算定されません。厚労省の説明によると、ガイドヘルパーが運転しているときは運転に専念しているのだから、介助しているとは言えないというのが理屈であります。それは変な話であります。すなわち、ヘルパーが運転しているときは、まさに視覚障害者を安全に移送するために専念しているわけであります。したがって、運転している時間帯もまさにヘルパーの業務の一目的として遂行しているのであって、これを評価しないというのは理不尽だと思っております。現に重度訪問介護では、既にヘルパーが運転している時間帯についても報酬算定されていることも参考にしていただくことが必要かと思います。
2番目には、中山間地域や公共交通機関が利用できない地域における問題であります。ここについては、何といいましても、ヘルパーの確保も困難でありますが、長時間の支援を行わないと買物とか通院の目的を達することができません。しかし、それに対応してくれる事業所は現在ありません。しかも、先ほどの運転の問題にも絡むわけではありますけれども、中山間地域や公共交通機関が利用できない地域においては、我々としては、3年前の報酬改定のときにも都心部と地方を分けた報酬体系をお願いしたいと申し上げていたら、そういう体系の仕方はないのだと言われて拒否されました。しかし、その後の社会福祉法の改正で小規模自治体や中山間地域における定額的な報酬体系や包括的な報酬体系が取り入れられたことでも分かるように、我々のこの願いは十分に成り立つものとして考えておりますので、同行援護におけるそうした報酬体系をお願いしたい。
最後に、同行援護というのは外出保障なのだから、自宅に戻ってから物を整理するときの援助は駄目だというのです。これも変な話であります。買物に行った視覚障害者が、買物で購入した、例えばパック3つを買ったとします。牛乳パックなのか、ジュースのパックなのか、お酒なのか、しょうゆなのか、パックだけでは分かりません。それを区別することを自宅に戻ってからヘルパーの力を借りて、輪ゴムをつけたり名札を貼ったり点字を貼るわけであります。それらの作業をヘルパーに手伝ってもらうことを報酬に加えないというのも、あまりにも制度上不十分、不合理な対応だと思っておりますので、この点の改善をお願いしたいと思います。
私からは以上です。
○社会福祉法人 日本視覚障害者団体連合 続きまして、三宅のほうから、視覚障害者における自立訓練(機能訓練・生活訓練)における、特に歩行訓練に関して意見を申し上げたいと思います。
視覚障害者は、先ほどの同行援護によって移動を確保するということもたくさん行われているわけですけれども、一方で、自らが単独で歩行するというニーズがあり、そういう人たちの支援をする歩行訓練の体制が求められております。
今の自立訓練における歩行訓練の一番大きなところでは人員配置の問題が言われております。自立訓練における人員配置は1対6となっていますけれども、視覚障害者の歩行訓練を含めた生活訓練でいきますと、この配置基準では事実上行われておらず、ほぼマンツーマンの状態で行われているのが実態です。そうなってくると、今の配置基準の中では、たくさんの人の歩行訓練をするのは無理な話であり、全国22か所ある訓練事業所におきましては、その経営は全て赤字の状態です。何とかやっていっているのは、ほかの事業でカバーできるからこそ経営を何とか続けてきていますけれども、歩行訓練あるいは生活訓練でいきますと、何百万から下手すると数千万の単位まで赤字経営の状況にあるということで、人員配置、生活加算の状況はぜひ見直していただきたいと思っております。1対1に近いような状態、1対2.5以下になるということを私たちは願っているのですけれども、そういうふうな人員配置についてぜひ御検討をお願いいたします。
2つ目は、自立訓練の中で歩行訓練が通所で行われる場合は、その施設に赴いて歩行訓練を行うわけなのですけれども、そもそも単独歩行が難しい視覚障害者が施設に通所してというのはできない状態です。では、現状はどうされているかというと、結局それを補うのが家族が支援とかいう形で行われています。確かに通所するための加算がありますけれども、これも22か所という限定された施設では、遠方の方の支援をするといった場合、この加算では足りていない。そうすると、施設に通所して歩行訓練したくてもできないという状況があることは事実です。
そこで、先ほどの同行援護という制度を利用しようと思ったとしても、今度はサービスの二重化が起こってしまって、通所ということができず、結果的には施設に通えない。家族が支援するためにその世帯の生活水準がどんどん下がっていくという状況に追い込まれてしまいます。ですので、そういったことを防ぎ、視覚障害者がどなたでも単独歩行の訓練が行えるように、同行援護による通所、施設への行き帰りまでができるように、歩行訓練が受けやすい体制をぜひ取っていただきたいと思います。
3つ目です。現在、22か所ある自立訓練(機能訓練、生活訓練)の事業所においては全て赤字経営ということを申し上げました。1つの都道府県に2か所以上あるところもありますけれども、歩行訓練ができていない都道府県が存在するわけです。そうなってくると、結局、1つの事業所がかなり遠方のところまでカバーしなければいけないという状態になってしまいます。先ほどの1点目、2点目で挙げたような問題になってくると、歩行訓練が自立訓練の中では回らないという状況になってきます。
そこで、自立訓練の充実を図っていくことを重視していただくのは当然なのですけれども、こちらのほうで重視するのがまだ時間がかかる、検討が必要ということでありましたら、地域生活支援事業の中の生活訓練等というところで、これは任意事業ですけれども、そういうことが行われている地域も中にはありますが、これは限られております。視覚障害者の単独歩行訓練が全国どこでもいつでも受けられる体制をつくる以上は、各自治体でこの制度を利用してでも歩行訓練の充実が図れるようにぜひ御検討をお願いいたします。
御説明は以上です。
○大竹障害福祉課長 ありがとうございます。
それでは、アドバイザーの皆様から御質問等あればお願いいたします。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
よろしければ、以上とさせていただければと思います。
竹下様、三宅様、どうもありがとうございました。
続きまして、全国医療的ケアラインより、小山内淳子様、田中美紀様でございます。よろしくお願いします。
○全国医療的ケアライン 皆様、本日は貴重なヒアリングの機会を頂き、誠にありがとうございます。全国医療的ケアライン代表の小山内と、隣におりますのは副代表の田中と申します。よろしくお願いいたします。
私たちは、医療的ケアの有無や障害の重さにかかわらず、全ての医療的ケア児(者)とその家族が地域で安心して暮らし続けられる社会の実現を目指して活動しております。現在、45都道府県の家族会と連携しており、会員数は約4000を超えております。当事者の声を届けるネットワークとしての活動を広げております。
本日は、特に近年増加している「動ける医療的ケア児(者)」の地域生活の維持と、そのために必要不可欠な制度改革について提言させていただきたいと思います。
スライド3枚目に移ります。医療技術の進歩や本人の成長により人工呼吸器などを使いながらも、自ら歩き、元気に活動できる、動ける医療的ケア児(者)が増えています。しかし、現行の障害福祉制度は、いまだ医療的ケアイコール寝たきりという古い前提で設計されている部分が少なくありません。この古い前提が彼らの生活基盤を奪う3つの構造的な課題を生んでいます。
1つ目は、18歳を境に評価基準が変わり、支援が激減する評価指標の断絶、2つ目は、命を守るための「動的見守り」が評価されない人材育成の課題、3つ目は、地域生活を支える仕組みの欠如による「行き場のない」現状です。これらを解決するための3つの提案について御説明させていただきます。
第1の提案は、児童期から成人期へ医療的ケア判定スコアのシームレスな適用です。
現在、医療的ケア児(者)が18歳になり、成人期の生活介護に移行した途端、基本報酬が約40%も急落する、いわゆる18歳の報酬の崖が大きな問題となっています。児童期では医療的ケアの具体的内容を評価する判定スコアが機能していますが、成人期になりますと、食事や入浴の介助量を基準とする障害支援区分へと評価軸が完全に切り替わってしまいます。しかし、18歳になったからといって医療的ケアの必要性がなくなるわけではありません。むしろ、体が大きくなることでそのケアは重労働化し、加齢に伴う二次障害のリスクも高まります。この報酬の急落により多くの事業所が看護師の雇用を維持できず、結果として、成人した途端に受入れ拒否が発生しているのが現状です。行き場を失った家族の介護離職または家庭内での介護の破綻が誘発されてしまいます。本人が年齢を重ねても安全な生活と健やかな成長を保障するために、児童期で有効に機能している判定スコアを成人期にも適用し、必要な看護師配置と報酬を適切に連動させる構造改革を求めます。
第2の提案は、動的見守りの正当な評価と特定行為従事者への直接的な処遇改善です。
動ける医療的ケア児(者)には、アラームが鳴ってから駆けつける「静的な見守り」ではなく、常に危険を先読みして機器を管理する「動的見守り」が不可欠です。彼らは医療的ケアが必要であると同時に、知的障害や発達障害を併せ持つことも多く、不意にチューブを抜いてしまう自己抜去などのリスクと常に隣り合わせです。現在の報酬体系では見守りの手間について正当な評価がされていません。また、現場での実際にケアに当たる特定行為従事者を育成しても、その責任の重さやリスクを個人の処遇に還元する仕組みがないため、担い手が増えないという深刻な課題があります。動けるようになるイコール自立して支援が軽くなるのではなく、むしろ、より高度な安全管理が必要になるという実態をいま一度御理解いただきたいと思っています。突発的な行動に伴うリスク管理コストを判定スコアに明確に位置づけ、1対1の手厚い配置を可能にするとともに、実際にケアを行う福祉職員に対して特定行為従事者手当のような直接的な処遇改善を新設していただきたいと思います。最前線で命を支える人たちのリスクを正当に評価することこそが真の人材育成につながるのではないでしょうか。
第3の提案は、地域生活維持加算と中立的な調整機能への評価報酬の新設です。
親亡き後も本人が地域で自立した生活を送るためには、既存のサービスを組み合わせて地域生活を維持できる状態そのものを評価する仕組みが必要です。また、家族が担っている複雑な多職種の調整を代替するコーディネーターへの評価も欠かせません。現在、多くの家族は専門的な支援につながれず、支援調整の負担で疲弊しています。実は地域生活への移行は社会保障の抑制にも直結します。早期から地域生活に向けた投資を行い、社会的入院や施設入所を回避できれば、1日当たり生涯で約2億円もの公費削減につながるのではないかとこちらで試算いたしました。一人の尊厳のある暮らしを支えることが結果として制度持続の可能性を高めることになります。この抑制の効果を最大化するためにも地域生活維持加算の創設を提案いたします。
最後に、動けるという成長や、18歳の壁を越えて成人することは、本来、社会全体で祝福されるべきことです。しかし、現在の制度の運用においては、せっかくの成長がかえって支援を打ち切る要因になっており、彼らの未来を十分に支え切れない側面があるのではないでしょうか。医療的ケア児(者)が社会から排除されることなく、尊厳を持って地域で安心して暮らし続けられる社会の実現に向けて、令和9年度の報酬改定における抜本的な構造改革を心よりお願い申し上げます。
添付しています資料は、今までお話ししました補足資料となっておりまして、一番最後の資料に関しては、18歳の壁を乗り越えたお子さんの事例として、現場で工夫している事例として御紹介するために添付いたしました。御参照ください。
御清聴ありがとうございました。
○大竹障害福祉課長 ありがとうございます。
それでは、アドバイザーの皆様から御質問等あればお願いいたします。いかがでしょうか。よろしいでしょうか、
よろしければ、以上とさせていただければと思います。
小山内様、田中様、どうもありがとうございました。
続きまして、全国自立生活センター協議会より、岡本直樹様、秋元妙美様でございます。よろしくお願いします。
○全国自立生活センター協議会 皆様、本日はこのような機会を頂き、誠にありがとうございます。全国自立生活センター協議会(JIL)の副代表をしています私、秋元と岡本が参りました。よろしくお願いいたします。
まず、JILについて簡単に御紹介させていただきます。JILは、1991年に設立された障害当事者団体で、全国109の自立生活センターで構成されています。私たちは、どんなに重度の障害があっても地域で当たり前に暮らし、自分らしい人生を送ることができる社会の実現を目指し、重度訪問介護をはじめとする地域生活支援、権利擁護、政策提言に取り組んでいます。
ここからは、岡本のほうから令和9年度障害福祉サービス等報酬改定に関する意見を申し上げさせていただきます。
○全国自立生活センター協議会 今回の報酬改定に向けて多くの障害者団体から共通した課題が示されていると思います。物価高騰や人件費の上昇による人材不足や経営の厳しさ、重度障害者や医療的ケア児(者)への支援の評価不足、そして地域間の支援格差です。さらに、今回のヒアリングでは多くの団体から、量や時間を評価する制度から支援の質や本人の希望を実現するプロセスを評価する制度へ転換すべきだという意見が共通して示されています。私たちJILもこの問題意識を共有しています。その上で、私たちは、地域生活の質を支える制度への転換という視点から、3点提案いたしたいと思います。資料は満遍なく説明させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
まず第1に、重度訪問介護を地域生活の社会基盤として評価することが必要です。
重度訪問介護は、単なる介護サービスではありません。どんなに重い障害があっても地域で暮らし、学び、働き、人とのつながりを持ちながら生活するための社会基盤です。しかし、現在は、ヘルパー不足や物価高騰により、多くの事業所が経営そのものに危機感を抱えています。基本報酬の引上げや物価高騰、物価・賃金動向を反映した仕組みへの見直しが不可欠です。ただ、重度訪問介護等には様々な加算が設けられており、私たちも加算だけを求めているわけではありません。まずは、基本報酬の引上げや、長時間支援の単価、また移動加算など、現行の報酬体系の見直しを行い、その上で、連携など基本報酬だけでは評価し切れない役割を適切に評価する仕組みが必要と考えています。
重度訪問介護は、単に24時間を提供するサービスではなく、24時間を通じて利用者の生活を支え、急な体調変化への対応、家族や関係機関との連携、地域生活を継続するための調整機能など、多面的な役割を担っています。こうした包括的・継続的支援体制や、責任、専門性を適切に評価する包括的・継続的支援加算(仮称)のような、新たな評価の導入が有効だと思います。また、地域生活とは住むことだけではありません。通学・就労・地域活動など社会参加まで切れ目なく支援できる制度へ見直すことは、障害のある人の地域生活を実質的に支える上で有効です。
第2に、人権を基盤としたガバナンスを評価する制度への転換です。
近年、障害福祉事業所における虐待や不正請求が社会問題となっています。私たちも不正や虐待を防止することは極めて重要だと考えています。しかし、監査は不正を見つける仕組みです。一方、ガバナンスは不正を起こさせない組織をつくる仕組みです。現在、企業経営ではビジネスと人権の考え方が重視されています。障害福祉分野においても、当事者が運営に参画するピアサポートやピアモニタリング、人権方針の策定など、人権を基盤としたガバナンスを評価する仕組みの導入が有効です。人権を大切にする事業所が正しく評価されることは、サービスの質を高める上だけでなく、よい事業所を育て、不正や虐待を未然に防ぎ、利用者にも信頼される制度の構築につながると考えています。さらに障害福祉分野で養われた人権を尊重する実践は、地域社会や一般企業にも広がり、共生社会の実現にも寄与すると考えています。
第3に、地域生活を支える財政基盤の見直しです。
必要な支給決定を行う自治体ほど財政負担が重くなる現在の仕組みは、結果として地域格差を生み出しています。どこに住んでいても必要な支援を受けられることは、障害者権利条約が示す地域生活の実現に不可欠です。そのため、国庫負担基準や財政調整制度を見直し、国が地域生活を支える責任をより明確に担う仕組みへの転換が有効です。また、地域生活への投資は、施設や病院への過度な依存を減らし、本人の社会参加や就労機会の拡大にもつながります。その結果、長期的には障害福祉制度全体の持続可能性を高めることにも寄与すると考えます。
最後になりますが、私たちが求めているのは、制度の量ではなく制度の質への転換です。障害福祉制度は、人の生活を時間で計る制度ではなく、一人一人の人生と地域生活を支える支援であってほしいと考えています。どんなに重い障害があっても地域で暮らすことを諦めなくてよい社会をつくること、それが私たちJILの目指す社会です。そのためには、地域生活を支える人を支え、24時間の生活を支える重度訪問介護など地域生活支援を適切に評価することが有効です。また、人権を大切にする事業所が正しく評価される制度は、よい事業所を育て、不正を防ぎ、地域生活を支えることにつながります。私たちが求めているのは、コストだけではなく、地域生活への投資です。地域生活への投資は、障害のある人だけのためではありません。誰もが住み慣れた地域で安心して暮らし続ける社会を支える投資であり、地域社会そのものを豊かにし、日本社会全体の持続可能性につながると考えます。ぜひ令和9年度障害福祉サービス等報酬改定において、地域生活の質を支える制度への転換という視点から御検討いただきますようお願い申し上げます。
御清聴ありがとうございました。
○大竹障害福祉課長 ありがとうございます。
それでは、アドバイザーの皆様から御質問等あればお願いいたします。
岩崎アドバイザー、お願いいたします。
○岩崎アドバイザー 御説明ありがとうございました。
私のほうでお聞きしたいのは、意思決定支援加算ということを提案してくださっていると思いますが、意思決定支援が行われることによって人権に貢献されるということだと思うのですけれども、それをどう評価して加算が成り立つ仕組みを考えていらっしゃるのか、教えてほしいということと、意思決定支援というところにピアサポートが大きく関連していると思います。ピアサポートを全てのサービスに導入するという御提案も頂いているかと思いますが、そこら辺の関連で何か追加の御説明を頂けるようなことがあったらよろしくお願いいたします。
○全国自立生活センター協議会 御質問ありがとうございます。
36ページのスライドなどもいいかなと思いますが、具体的な評価のやり方というのはまた検討が必要かと思います。やはり不正等、様々な課題があるかと思いますが、そこを解消するためにはピアサポートを全てのサービスで導入することが重要かと思いますし、中でも、特に施設入所等で生活されている方に関しては、施設調査の中でも意思決定支援という形をやっているところはたくさんあるということは様々な調査で見ています。それをさらに見える化していくということは重要かと思っているので、やり方はどういうふうにするのかというのはこれから検討が必要かと思いますが、そこら辺をぜひみんなで考えていければいいかなと思っています。
以上です。
○岩崎アドバイザー 承知しました。
○大竹障害福祉課長 ありがとうございます。
続いて、井出アドバイザー、お願いいたします。
○井出アドバイザー 井出でございます。御説明ありがとうございました。
実は今日、協議会さんの話を聞いて、すごく知恵というか、有意義な意見を頂いたと思っています。それはガバナンスの強化というところで、すごくいいのではないかと思っています。これまでいろんな団体のヒアリングを聞く中で、視点1、つまり持続可能な制度にしていくのにどうしたらいいかという中の比較的多くの意見は、昨今、事象の一つの中に不正がある、それを厳しくしていくという流れがあると思います。当然そうだと思っているのですが、どうしたらいいかという枠の中で、いわゆる監査ではなくてガバナンス、内部から変えていこうという動きが出てくるのがいいなと、それが報酬に反映できるか、そういう仕組みができるかというのはまだ分かりませんけれども、とてもいい御意見を頂いたと思っているので、参考にさせていただきたいと思っています。
それから、大変失礼なことを申し上げるかもしれません。この協議会さんというわけではなくて、今回、全体のヒアリングを聞く中で、また視点1ですけれども、今、言ったように不正をどうにかしろということをよくお伺いします。それは一つなのですが、今、コスト的なものが、制度のフレームが成り立たなくなってきていると思う中で、幾つかの団体からは御意見があるのですが、今回の不正の一つの事象ではなくて、全体的に制度を何とかやりくりするお知恵をこれからも頂けたらなと、あるいはこれまでヒアリングされた団体の中で、こんな制度設計をしていけばうまくいくのではないかという御意見があれば、事務局というか、厚労省にお寄せいただきたいなと思っています。
参考になりましたという意見と、全体的なお願いも含めて御説明させていただきました。特に御回答は要りません。
以上でございます。
○大竹障害福祉課長 ありがとうございます。
ほかのアドバイザーの方、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
よろしければ、以上とさせていただければと思います。
岡本様、秋元様、どうもありがとうございました。
続きまして、一般社団法人日本発達障害ネットワークより、大塚晃様でございます。よろしくお願いいたします。
○一般社団法人 日本発達障害ネットワーク ヒアリングの機会を頂きまして、ありがとうございます。日本発達障害ネットワークの大塚です。よろしくお願いします。
皆様のお手元の「令和9年度障害福祉サービス等報酬改定に関する意見等(概要)」、この1枚紙を使って説明したいと思います。
持続可能な制度としていくための課題及び対処方策ということで、制度の持続可能というのは非常に重要な観点かと思っております。特別なアイデアはないのですが、多分、今日のこの障害児者あるいは医療提供ケア児、特に障害の重い方の支援の強化等へのめり張りをつけた予算配分、そういうことをしていただきたい。あるいは専門的支援もこれから重要ですので、専門的支援も考えていただきたい。
これは2番の人材育成、専門性向上に向けた課題とも関係します。国家資格を持つことによって様々な施設の事業に加算がつくというのはよく分かるのですが、国家資格を持っているという観点から、専門性を確保している、例えば発達障害の専門性を確保しているとは必ずしも考えておりません。施設・事業所で発達障害の専門性をきちんと担保するには、職能団体の研修システムなど、そういうものとの関連が重要かと思っています。これからは職能団体それぞれの団体が発達障害の方の支援の専門性ということをこういうことで担保している、こういう研修をしている、そういうものの情報と職能団体との連携が非常に重要かと思っております。
相談支援専門員の資格要件はいろいろありますが、社会福祉士、精神保健福祉士、国家資格を入れてしまいましたけれども、最低の基準として現在の研修時間、内容を充実させることが必要だと、サービス管理責任者もそうですが、多分これは研修しただけでオーケーということなので、試験等を入れると非常に煩雑な仕組みになりますけれども、少なくともレポート等を提出することによって自分が研修を受けた内容をもう一度顧みられるような仕組みが必要かと思っています。例えばコロナ以降、映像を見ることによって家で研修を受けてオーケーということもありますので、非常に危ういものになっていると考えております。
3番目の令和6・8年度の報酬改定後の対応状況ということで、特に物価高騰に直面する障害者施設の負担軽減を目的として、様々な事業が各都道府県、地方公共団体において設定されております。例えば障害者施設等物価高騰緊急対策事業、これはこれで各地方公共団体の試み、考え方ということで非常によいのではありますけれども、全国的には、こういう事業に予算面で様々な困難があることによって対応できない地方公共団体もあります。そういう意味では、最低限のところは国が担保して、その上については地方公共団体の様々な試みに任せる、そんな構造が必要かと思っております。
4番目は、各地域において過不足ないサービス提供体制ということで、都道府県や市町村の協議会の中に発達障害の部会などを設けて活発に議論していることは非常によいことだと思っております。発達障害の方への過不足のないサービス提供体制ということでは、自治体の協議会、特に障害福祉計画の作成などを通して過不足のないサービス提供体制を確保していただきたいと思います。
5番目は、質の高いサービス提供ということでありまして、処遇改善加算に障害福祉サービスの外部評価を入れてほしい。これは自己評価でも第三者評価でもなく、我が団体などが外部評価として施設・事業所に出向いて様々なサービスの質を評価するということであります。この特徴は、その後のフォロー、あるいはコンサルテーションも含めて専門家がきちんとフォローアップする。そういうところで初めてサービスの質が確保されるということなので、仕組みとしてはいろいろありますけれども、ぜひ考えていただきたいと思います。
今、発達障害者支援法の改正が進んでおります。その中においては発達障害者支援センターを中核的機関としてきちんと位置づけて、地域の包括的支援のネットワークの中心的なものとして位置づけてほしいと思っております。
自立訓練、生活訓練の算定可能対象職種に作業療法士、就労移行支援、就労継続などの福祉専門職配置加算に言語聴覚士を追加、これは団体の要望です。
最後に、重度化・高齢化への対応、他制度との連携強化ですけれども、今、発達障害者支援法改正の中において、高齢化への対応あるいは強度行動障害への対応を抜本的に改革しようということを考えております。令和6年度の報酬改定において、強度行動障害については重度障害者支援加算の拡充や集中支援の加算でいろんなことをつくっていただいてありがたく思っておりますけれども、法律の改正後においては、例えばグループホームあるいは施設から強度行動障害の方が出される、あるいは受け入れてもらえない、こういうことを都道府県あるいは市町村レベルにおいて調整する、少なくとも施設あるいはグループホームから次の場に行くときには調整の仕組みがあってしかるべきだと思って、最低でも次のショートステイをどこで受けるか、こんな支援の仕組みを考えてほしいと思っています。特に平成5年の強度行動障害特別処遇事業においては、指導員あるいは精神科の医師、心理療法士、あるいは施設の整備も含めて総合的な支援が強度行動障害でありました。今後は、加算だけではなく抜本的な強度行動障害の支援を考えていただきたいと思います。あるいは強度行動障害など重度化した発達障害者の地域生活のためには、住宅部局と連携して感覚過敏の人の住環境の整備、こういうことも必要であると考えています。
最後に、ライフステージを通した切れ目のない医療・保健・教育・労働など、関係部局との一層の連携が重要と考えています。
以上です。
○大竹障害福祉課長 ありがとうございます。
それでは、御意見に対しまして、アドバイザーの皆様から御質問等あればお願いいたします。
松原アドバイザー、お願いいたします。
○松原アドバイザー 貴重な御意見いろいろありがとうございました。特に専門職団体でちゃんと専門性を確立していくというのは非常に重要な御指摘だったと思います。
あと、もう一点、第三者評価的なものではなくて、大塚先生の団体、そういうところでコンサルテーションも含めてという御指摘も大変有効な御提案だと思ったのですが、一方で、量的な面はいかがでしょうか。カバーできるのでしょうかということで、その点、教えていただければありがたいです。
○一般社団法人 日本発達障害ネットワーク ありがとうございます。
1点目の専門職、特に団体の方たちも一生懸命それぞれの分野において専門家を養成しているのですが、その中と現場とがつながっていないというのが非常に気になっております。例えば学校に発達障害の専門職としてパラメディカルの方を派遣する。パラメディカルで派遣された人のバックボーンはこういうことで、こういう研修を受けていて発達障害についての知識、技術があるのだと、そういうことの情報がきちんと担保できるようなものを学校に送って、学校もそれをもって受け入れる、そういう仕組みが大切だと思っていますので、今でも多分やっていると思いますが、専門職団体との連携が非常に重要だと思っております。
もう一つ、我が団体みたいなところが全国にすぐ行くということではないのですが、ただ、全国的なところにするということであれば、それぞれのブロック別とか、そういうところに拠点をつくって、それぞれのところの、まさに評価に誰が行くか、どのようなことをするかという仕組みをつくる必要があると思っています。正直言いまして、10年ぐらい前に我が団体が施設・事業所、放課後等デイサービスの認証と評価システムをつくったのです。そうしたら、もちろん実費を頂くということだったのですが、ほとんど利用がなかった。10件ぐらいはあったのですが、全国で10件ということで、制度的なものもあるし、あるいはお金がかかるということも含めて、フォローするということも含めて、行くわけですので交通費も含めて、そういう仕組みも含めて全国的展開をするということになれば考える必要がある、おっしゃったように量的なことも含めて考えていかなければならないと思っています。
以上です。
○松原アドバイザー 大変重要な御指摘だと思います。ありがとうございました。
○大竹障害福祉課長 続いて、渡邉アドバイザー、お願いいたします。
○渡邉アドバイザー ありがとうございます。京都市の渡邉です。
私も非常に興味深くお話をお伺いさせていただいておりまして、サービスの質を高めていくという意味では、よくないところをきちんと監視していくというのも大事なのですが、質の高いサービスを提供している団体はきちんと評価していくという両方が大事なのかと思っております。その意味では、職能団体と連携して質を高めていくという視点は、ほかの団体からはなかなかないお声で、大変興味深く聞かせていただいておりました。そういった取組をしていくことを報酬にどう反映していくのかという視点も大事なのかと思っていますが、サービスの内容そのものを職能団体と連携して確立していくのか、もしくは医師における専門医制度のような形で、個人を国家資格以外のものとして認めて報酬に生かしていくのか、どういったものを職能団体と連携して報酬のほうに反映していくのかということに関してお考えがあればお聞かせいただけますでしょうか。
○一般社団法人 日本発達障害ネットワーク ありがとうございます。
どんな報酬体系をつくるかということですが、例えばおっしゃったように一つは個々人の国家資格を持っている方、その方についてのバックボーンも含めた情報に専門性を担保しているということで報酬をつけていくということもあるかもしれません。あるいはまた、それを受ける施設・事業所にとって、どのくらいのことを含めてか分かりませんが、そういうものを受けた場合については報酬上評価する。例えばということであれば、我が団体が国としての認証の資格を持つ団体として評価の団体であるということをもって、あとはいろいろ公的なお金をつけるので、その額であるとかということは一定のものでないと差があると困るので、そういうところの調整は必要かと思っております。幾つか考えられるのですけれども、すぐこれが一番ということはないというのが現状かと思っています。
以上です。
○渡邉アドバイザー ありがとうございます。
○大竹障害福祉課長 続いて、小澤アドバイザー、お願いいたします。
○小澤アドバイザー 発表ありがとうございました。
7ページに障害福祉計画が十分機能されていないという指摘事項がありますが、一つは3年ごとに策定というのが結構縛りになっているかと思っていて、PDCAサイクルを回して、本来的に言うならば、その地域のニーズに沿ったデザインを組み込んで、また次の計画という流れを考えたときに、3年という時間の流れの中で極めて短時間策定というのがどう考えても起こってくる現象で、その際にどういうふうに対応したらいいのかが一つです。
あと、発達障害支援部会を設置する自治体も多くなっているというロジックもあるのですが、それをつくることによって、少なくとも発達障害の問題に関しては一定改善が目指せると理解していいのかどうか、その辺り、もうちょっと詳しく知りたかったので、よろしくお願いします。
○一般社団法人 日本発達障害ネットワーク ありがとうございます。
3年という障害福祉計画のタームは、最初につくるときにも5年ぐらいが必要かということも含めて議論があったかと思っています。先生がおっしゃるように、3年ということではPDCAサイクルを回すのに時間がない、地方自治体も含めて余裕がないということも含めて5年ぐらいがいいかと、私も5年ぐらいがいいのですが、ただ、内容によっては、3年で回して、きめ細かく考えて成果を評価していくということも必要ですし、全体としての枠組みは5年ということが必要かもしれませんが、内容によっては3年というのもあるのかなと、その辺の議論も少し必要かと思っています。
それから、協議会の中に発達障害部会をつくっていただいて、発達障害の方についてのニーズが高いという地方公共団体の認識かと思っています。それは非常にうれしいことでありまして、部会ができることによっていろいろな議論が始まる。地域のニーズが顕在化するということも含めて、そういう流れをぜひつくっていきたいと思っております。今回の発達障害者支援法の改正の中においては協議会をパワーアップしている。特に協議会をパワーアップしていく視点は、多分、ピアの方たち、本人たちの力がだんだん強くなっていますので、本人たちに部会に積極的に加入していただいて、全体としていろんな意見を言っていただく、こういう構造をつくりたいと思っています。
以上です。
○小澤アドバイザー ありがとうございます。
○大竹障害福祉課長 続いて、野澤アドバイザー、お願いいたします。
○野澤アドバイザー ありがとうございます。
支援の質を高めるために研修の時間や内容を充実させるというのは私も賛成するところであります。これをやっていく上で懸念されるのが、今でも法定研修がすごく多くて現場の負担になっているということ、もう一つは、研修自体が業者に委託したりするものが多くて、割と形式的なことになっていて、ためにならないという受けた人の声も結構多い。研修の受講生にレポートを課したりする、これも大事なことだと思いますが、既存の研修そのものが適切な内容なのかどうなのか、研修の運営がいいのかどうなのかということも改めて検証しなければいけないように思います。強度行動障害の研修は、私、厚労科研で受講した方たちに全国調査したのですが、研修で学んだはずのことが現場ではあまりやられていないということが分かってきたというのです。そんなことを感じたのですが、この点、御意見を頂きたいと思います。
○一般社団法人 日本発達障害ネットワーク ありがとうございます。
野澤アドバイザーがおっしゃったように、障害福祉に関する全体の研修のシステムを考えなければならないと思っております。非常に分岐している、細かいところまでいくということなので、そういうものをみんな受けないと仕事ができないような状況になっているということで、それでは対応できないということを含めて、全体の研修の整理が必要だと思っています。
もう一つは、個々の研修については、おっしゃったように、その研修の成り立ち、システム、そういうものを評価していかなければならない。一番は、その研修の結果が現場に生かされているかどうかということですね。単なる研修に満足したということではなくて、現場に研修が役立ったか、この接点をきちんと評価して、必要であればプログラムを変えていくとか、研修そのものの内容も変えていかなければならない、こういうことを将来やっていく必要があるかと思っています。
以上です。
○野澤アドバイザー ありがとうございます。
○大竹障害福祉課長 ほかのアドバイザーの方、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、以上とさせていただければと思います。
大塚様、どうもありがとうございました。
続きまして、一般社団法人日本難病・疾病団体協議会より、大黒宏司様でございます。よろしくお願いします。
○一般社団法人 日本難病・疾病団体協議会 よろしくお願いします。日本難病・疾病団体協議会(JPA)代表の大黒宏司と申します。
日本難病・疾病団体協議会は、難病、長期慢性疾患、小児慢性疾患などの疾患団体及び地域難病連の全国的な連合体です。本日は、難病患者が地域で暮らし続けるために必要な支援について現場の実情と要望をお伝えいたします。
01のスライドを御覧ください。難病をめぐる状況は大きく変わっています。かつては生きるか死ぬかの病として医学的側面が中心でした。しかし、今は治療の進歩で長く生きる患者さんが増えています。だからこそ必要なのは、医療だけではなくて、どう生きるかを支える福祉的・社会的支援です。地域で暮らし続けるには、医療、福祉、教育、就労の連携が欠かせません。
次に、02のスライドを御覧ください。難病患者は、制度上、障害福祉サービスの対象になっています。しかし、実際には非常に使いにくい状況にあります。理由は大きく3つです。
第1に、対象疾病名で限定されること。同じような生活上の困難であっても病名によって使えるサービスに差が出ることがあります。
第2に、症状の変動が反映されにくいこと。悪いときほど支援が必要なのに、その状態が認定調査で十分評価されないことがあります。
第3に、受入れ事業所が少ないことです。制度の対象であっても実際に使えなければ意味がありません。
次に、03のスライドを御覧ください。難病患者の特徴は、症状が日々揺れること、そして外から見えにくいことです。今日は動けても、明日は起き上がれないことがあります。見た目では分からなくても、強い疲労や痛みを抱えている方もおられます。こうした特性のため、固定的な制度では実態に合わず、必要な支援につながりにくいということになっています。このような状況から、ある月の手帳を所持していない難病患者等の障害福祉サービスの利用状況を見ると、全国で合計実人数4323人、うち居宅介護の利用が1743人となっています。指定難病の患者は100万人以上いますので、利用者は割合としては1%にも達していないことになります。
次に、04のスライドを御覧ください。特に医療的ケア児への支援は重要です。乳幼児期は成長段階ごとに必要なケアが異なり、常時見守りや急変対応も必要です。しかし、現行の評価ではこうした乳幼児期特有の生活困難や事業所の負担が十分に反映されていないと聞きます。実態に合った制度設計が必要になると思います。
次に、05のスライドを御覧ください。難病の影響は本人だけではありません。保護者は睡眠不足や心理的負担が積み重なって、きょうだい児が支える側に回ることもあります。難病は家族全体の生活基盤に影響する課題であります。家族の頑張りだけに支援を委ねる仕組みには限界があると思います。だからこそ、私たちは、家族の介護力が前提という考え方を見直していただきたいと思っています。必要なのは、家族が付き添えば利用できる制度ではなくて、家族抜きでも必要な支援が利用できる制度です。家族は福祉を肩代わりする存在ではなくて、支援されるべき当事者でもあります。本人支援と家族支援を一体に捉えてもらって、安心して地域で暮らせる仕組みへ転換していただければと思っています。
次に、06のスライドを御覧ください。現場では、相談支援専門員やヘルパーが見つからないという声が多くあります。ある市の例では、23の相談事業所中、難病患者も主に対応できるのは1か所のみ、ヘルパーの場合でも患者や家族が自ら時間をかけて探し回る必要があるとのことで、場合によっては命に関わる問題となります。難病に対応できる相談支援専門員やヘルパーが少なく、地域差も大きいのが実情です。制度があっても担い手がいなければ利用できません。難病対応の専門性を評価する報酬体系と、受入れ拒否を防ぐ仕組みが必要です。
次に、07のスライドを御覧ください。難病患者の社会参加を進めるには、体調の波に合わせた柔軟な利用が必要です。短時間しか働けない、あるいは通所できない日があるという理由で不利になってはなりません。在宅での利用や短時間利用をもっと明確かつ柔軟に認めて、その人に合った形で社会参加できる制度にしていただきたいと思います。
次に、08のスライドを御覧ください。難病患者の生活では医療と福祉の連携が不可欠です。ところが、現実には、その調整を家族が担っていることが少なくありません。受診調整とか情報共有、緊急時対応など、見えにくい負担が家族に集中しています。こうした連携そのものを報酬上きちんと評価する仕組みが必要です。
次に、09のスライドを御覧ください。以上を踏まえ、重点要望を3点、申し上げます。
第1に、症状変動が見えにくい障害を適切に反映できる制度設計に見直すこと。
第2に、医療的ケア児、特に乳幼児期への手厚い評価と体制整備を進めること。
第3に、医療と福祉の連携を評価して、家族介護前提から地域生活支援へ転換することです。
この3点を今回の報酬改定でぜひ重視していただきたいと考えています。
最後ですけれども、難病患者が地域で暮らし続けるためには、本人の努力や家族の献身に頼る仕組みでは限界があります。今、求められているのは、病気とともに生きる人を社会全体で支える制度への転換だと思っています。今回の報酬改定がその一歩となるようお願い申し上げまして、発表を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○大竹障害福祉課長 ありがとうございます。
それでは、アドバイザーの皆様から御質問等あればお願いいたします。
橋本アドバイザー、お願いいたします。
○橋本アドバイザー 橋本です。御説明ありがとうございました。私も家族に難病の者がおり、大変共感できるところがたくさんありました。
質問なのですけれども、難病患者であることを理由に相談支援やヘルパーの利用を断られてしまう現状があるとのことです。私も計画相談をやっていて、難病の方の計画をつくったりしたこともありますが、基本的には、お話をよく聞いて、サービス調整を行うというところでは、難病ではない方と同じだと思いますし、もっと大変な方はほかの障害でもたくさんいらっしゃると思うのですけれども、難病だからということで実際にはどのような理由から受入れが難しくなっているのでしょうか。
また、こうした状況を改善するためには、加算などの報酬上の評価は有効だとお考えでしょうか。医療的ケアや強度行動障害についても報酬上の評価だけでは、対応できる事業所がなかなか増えない現状があると思います。難病患者の受入れを進めるためには、報酬上の評価に加えてどのような手だてが必要だとお考えでしょうか。よろしくお願いします。
○一般社団法人 日本難病・疾病団体協議会 ありがとうございます。
難病だから大変だということは実はあまりないのだと私も思います。介護保険でも、病気を持っておられる方の計画を立てられる方も、ほとんどどなたも立てられていると思うのです。基本的には、立てることは普通は可能だと思うのですけれども、ただ、難病だということで、病気の難しさ、そこら辺の理解がないがゆえに、計画を立てるのは難しいのだろうと思う可能性が高いのではないかということで、実際やってみればできるのに、受入れの対処がうまくできていないのではないかと思っています。実際は、難病を受け入れるヘルパーとか計画を立てる方が普通におられれば、そこはどんどん広がっていくものではないかと思っています。どうしても進まないのであれば、加算とかが必要なのかと思いますが、現実的には加算よりも、そこで慣れていただくとか、難病患者の事例を皆さんで共有していただいて、それほど難しくないよとかいうような形で皆さんの中で知らせていただくことのほうがよりよいことではないかと思っています。
以上です。
○橋本アドバイザー ありがとうございました。
○大竹障害福祉課長 ほかのアドバイザーの方、いかがでしょうか。
野澤アドバイザー、お願いいたします。
○野澤アドバイザー 一点だけ聞きます。きょうだい児支援ということが出てきます。ほかの団体の中にもあったと思いますが、きょうだい児は、複合的ないろんな課題というか、問題があるのは理解しているのですが、障害福祉サービスでできるきょうだい児支援とは、例えばどんなものがあるのでしょうか。
○一般社団法人 日本難病・疾病団体協議会 ありがとうございます。
なかなか難しいところだと思いますが、私たちの問題としては、病気によっては、どうしても日本でここでしか診られないという方がおられて、お母さんと患者さんがその地域に行ってしまう状況になると、きょうだいが取り残されてしまうという状況があるのです。ですから、見守る人でも、民生委員でもいいし、仕組みが何かつくれればいいと思うのですけれども、きょうだい児がどうしても見捨てられているように思われる状況があるので、そこら辺も含めて、計画相談のところで家族も含めて全体として捉えるような支援というか、考え方を持っていただければ、何かできることがないかなと、社会的にきょうだい児も当然守られるべきであるということで、家族全体としての計画として捉えることができれば、何かできることはあるのではないかと思っています。
○野澤アドバイザー ありがとうございます。
○大竹障害福祉課長 続いて、佐藤アドバイザー、お願いいたします。
○佐藤アドバイザー 佐藤です。御説明ありがとうございました。
資料9-2のほうです。文字だけの資料を拝見しますと、障害福祉サービスの対象が376の疾患名に限定されている点が構造的な問題であるとの御指摘があります。この点なのですが、これは疾患名を増やせばいいのか、それとも難病という疾患の名前では捉えられない何か別の特質から障害福祉サービスを受けられるということにすればいいのか、その辺りについての御意見を伺わせてください。
○一般社団法人 日本難病・疾病団体協議会 疾患というのは実は障害の原因になるわけです。原因で規定してしまうということ自体がどうしても問題ではないかと捉えています。介護保険などでは、この疾患なら介護保険を使えるけれども、この疾患なら使えないというのは、65歳以上であれば関係ないはずなのです。ですから、ニーズに応じて、その人にニーズがあれば使えるような制度になるのが基本的には正しいと思っています。この病気なら必ず福祉サービスが使えるとかいう制度ではもちろんないわけです。区分の評価というのはあるわけで、そこで一つ区分の評価をするわけですから、その前提として、病気であるかないかということを必要性に応じて使うのはどうも解せないと考えています。基本的にはニーズがある人であれば使える制度にしていただければありがたいと思っています。
以上です。
○佐藤アドバイザー よく分かりました。ありがとうございました。
○大竹障害福祉課長 ほかのアドバイザーの方、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
よろしければ、以上とさせていただければと思います。
大黒様、どうもありがとうございました。
続きまして、公益社団法人日本医師会より、江澤和彦様でございます。よろしくお願いします。
○公益社団法人 日本医師会 日本医師会の江澤と申します。本日はよろしくお願いいたします。
資料に沿って御説明させていただきます。
2ページの日本医師会の概要は御参照いただければと思います。
3ページの視点に沿って意見を申し上げさせていただきます。
まず、視点1につきまして、地域医療構想になぞらえ、地域障害福祉構想を構築すべきではないかということを提案しております。現状、障害福祉サービスにおいては、供給が需要を生んでいるという状況は否定できないと思っています。しっかりと地域の需要に応じた過不足のないサービスが提供できる体制の構築が求められますので、いわゆる地域障害福祉構想を2040年を目途として構築していくべきではないかと思っています。これに関しては今年度から研究事業等が始まりますので、そちらに期待しているところでございます。また、需要の推計に当たっては、障害福祉DB、障害福祉のSCRを用いていくべきではないかと思っております。ちなみに、医療のSCRは内閣府の見える化システムのホームページで公開されているところでございますので、これを事業者のほうにも公開していく必要があろうかと思います。
続きまして、視点2、人材の確保及び生産性向上です。当然ながら、適切な処遇改善は前提となりますし、また、離職防止の取組も好事例がいろいろありますので、共有していく必要があると思います。中でも、身体拘束の廃止や虐待防止、現状まだまだ虐待等が増えている状況にありますので、この辺りは組織的風土の醸成も踏まえ、報酬改定でも推進すべきと思っております。生産性向上については、これまでも評価されていますが、特にランニングコストのほうは事業所の負担となるケースが多いので、これについてはしっかりと工夫が必要かと思っております。また、効率化に向けては、報酬の基準や要件について質の担保を前提とした上で、専従要件の緩和や兼務を認めるなどの柔軟な対応も必要かと思っています。
続きまして、視点3でございます。こちらにつきましては、経営状況、賃上げや物価等への対応ですけれども、まず、事業所の経営実態の詳細な把握が必要でございます。これまでの概調や実調を見ておりますと、報酬改定の影響を超えた収支差の変動、あるいは勘定項目の費用の中のその他項目の変動がすごく大きくなっておりますので、そういったものが収支差に表れています。これについては、より精緻な経営実態把握が必要だと思っています。それから、賃上げと物価対応については、令和8年度診療報酬改定も参考に別建ての対応が必要だと思いますし、また、介護報酬も同様ですが、3年間据置きの報酬設定でいいのかどうか、これについては検討が必要かと思っています。
続きまして、視点4については質の高い相談支援ということです。現行ございます機能強化型サービス利用支援費については、相談支援専門員の複数配置要件などのストラクチャー要件が目立ちますけれども、例えば介護報酬の居宅介護支援事業所における特定事業所加算では要介護3以上の利用者が4割以上とか、研修会あるいは事例検討会に他法人とも連携して参加するなどの要件もございますので、そういったプロセス要件を導入して充実していく方策もあるのではないかと思っております。
続きまして、視点5、質の高いサービス提供です。介護報酬は、今、走りながら検討されているところでございますけれども、「LIFE」の仕組みが入っています。すなわち、データを提出して、フィードバックを受けて、PDCAサイクルを回して、サービス提供の質の向上を図る仕組み、こういったものは次回改定では障害福祉ではまだまだ準備が足りないかと思いますが、将来を見据えて検討していく課題だと思っております。また、介護保険の3施設においては、特に尊厳の保持に着目した個別ケアを評価するような自立支援促進加算が設定されておりますので、こういった非常に先進的な取組とか質の高いサービスを評価する加算も検討する余地があると思っています。
続きまして、視点6でございます。前回の障害福祉サービス等報酬改定では、私もいろいろ意見を申し上げて、「医療と福祉の連携」も項目として掲げられたところでありますが、現状においても、主治医あるいは医療機関と相談支援専門員との連携については必ずしも緊密でないケースもございますので、さらなる連携強化が求められると思っております。具体的には、介護報酬における居宅療養管理指導を参考に、通院が困難な障害児・者に対して自立した日常生活が営めるよう、医師による療養上の指導・管理を行う居宅療養管理指導の新設を要望したいと思っております。これは前回も要望させていただいたものでございます。また、地域生活の定着を推進するためには、在宅の主治医と相談支援専門員の連携強化を図る必要があって、状態が急変したときなど医師からの助言や情報提供を評価する、例えばケアマネジメント支援加算のような評価の新設も要望したいと思っております。
続きまして、9ページでございます。ここは各論ですけれども、現場のほうから、医療型短期入所サービスが不足している、受入れがなかなか困難となっているという声がたくさん届いております。したがいまして、既存の社会資源をどう有効活用するかという視点が重要でございますので、例えば病院の障害者病棟、現行、およそですけれども、900病院で約7万2000床ありますので、こういったところは受け皿としては親和性が高い病棟でございますので、こういったところでいかに受入れを推進するか、促進していくのか、ただし、今の障害福祉サービス等の評価であれば、入院医療費と比べるとまだまだ低い状況でございますので、この辺りを報酬改定としてどう考えていくのかと思います。また、開設に向けた支援というのは、これは指定を受けられるわけですから、既存の施設が指定を受けるための支援も併せてしていくと推進するのではないかと思っております。
また、老健と介護医療院も当然こういった受入れ施設に該当するわけですけれども、一般的にはこういったところは要介護の高齢者を対象にしているわけですので、医療的ケア児(者)を支えるための労力の負担や、色々なデバイスなどの医療材料費もかかりますので、こういったところの支えも必要ではないかと思っております。
最後に、医療型短期入所受入前支援加算は、居宅等の訪問またはテレビ電話等による医療的ケアの手技等の確認が要件となっていますけれども、現状では、医療的ケア児を初めて預けるときは、お母さんが現場に来て、見たいというのがあるので、施設をじっくり見た上で行われるケースがあって、2時間かかるケースもありますので、実際に施設に来てちゃんと濃厚に対応した場合には評価していただきたいと思っております。
私からは以上でございます。
○大竹障害福祉課長 ありがとうございます。
それでは、アドバイザーの皆様から御質問等あればお願いいたします。いかがでしょうか。
橋本アドバイザー、お願いいたします。
○橋本アドバイザー 橋本です。御説明ありがとうございました。
感想になるのですけれども、6ページの質の高い相談支援の推進のところで、機能強化型サービス利用支援費について、相談支援専門員の複数配置といった体制面だけでなく、重度者への対応や医療・介護との連携など、実際の支援のプロセスも評価していくという視点は大切だと感じました。相談支援の質を実際の支援内容を踏まえてどのように評価していくのかという点について関心を持って伺いました。どうもありがとうございます。
○公益社団法人 日本医師会 ありがとうございます。
○大竹障害福祉課長 ほかのアドバイザーの方、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
よろしければ、以上とさせていただければと思います。
江澤様、どうもありがとうございました。
本日予定しておりました10団体からのヒアリングについては以上でございます。
加えまして、社会福祉法人日本身体障害者団体連合会からは書面でのヒアリング資料を提出いただいておりますので、配付させていただいております。
最後になりますけれども、資料1について事務局から御報告させていただきます。
○上田障害福祉課長補佐 障害福祉課の上田と申します。
私から資料1について御説明させていただきます。今回、資料1としまして「障害福祉サービス等報酬の名称について」ということで資料を提出させていただいております。
まず、現状でございますが、障害福祉分野の報酬につきましては、「障害福祉サービス等報酬」という名称を使用しております。この名称自体は、法律などで定められている法令用語ではありませんが、現在、本検討チーム名も含めまして、広く使用されているところでございます。一方で、診療報酬や介護報酬など他の報酬と比べても、「障害福祉」の後に「サービス等」も入っており、名称としても長く、また「等」が含まれるなど、分かりづらく、世間に浸透しづらい面があると考えております。
これを踏まえまして、今後の対応といたしまして、「障害福祉サービス等報酬」という報酬の名称につきましては、今後「障害福祉報酬」を使用することを考えております。また「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」につきましても、次回より「障害福祉報酬改定検討チーム」に名称を変更したいと考えております。また「障害福祉サービス等経営実態調査」等の調査名など、類似の名称につきましても、順次「障害福祉経営実態調査」など、同様の方針で名称変更したいと考えております。
資料の説明については以上でございます。
○大竹障害福祉課長 ただいまの説明を含めまして、全体を通じまして、御意見、御質問等ございますでしょうか。よろしいでしょうか。
野澤アドバイザー、お願いいたします。
○野澤アドバイザー 所感みたいなものなのですけれども、今回、ALS、重心、医療ケア児とか、割と支援の難易度の高い人たちの地域生活をどう支えていくかみたいなことが主なテーマだったような気がします。心身のストレスが多くて、専門的な支援を求められて難しくて、人材確保に苦労していると読み取れたのですが、その一方で、質問の中でも言いましたけれども、まだ少数ですが、すごい勢いで事業を拡張している新しい会社が結構出てきています。高い初任給を提示して大量に採用して、あまりケアしないものですから、大量に辞めていく。それでも、1年目、2年目の若い人たちを安い人件費で賄っていくというのをビジネスモデルにしたりして、虐待や不正まではないけれども、ガバナンス面で大変問題がある。特に福祉に興味を持って入ってきてくれる若い人たちを使い潰していく。福祉のこれからの人材不足を考えたときに大きなダメージになってくるような気がしています。これは、ALSや重心や医療ケア児だけではなくて、グループホームとか就労系の事業とか放課後等デイサービスと同じようなコースだと思うのです。ここのところをどういうふうに報酬改定で律してしていけるのかというのが今回の報酬改定の大きなテーマのような気がします。
ただ一方で、量を確保しなければいけないという面で、この辺り、量が必要な面もあるわけで、それをどうしていったらいいのだろうかと今回特に思ったので、意見として述べさせてもらいました。どうなのでしょうか。私一人で思い悩んでいてもどうかと思うのですが、ほかの先生方や事務局の御意見があれば、現在のところの意見でもお聞かせ願いたいのですけれども。
○大竹障害福祉課長 ありがとうございます。
事務局としては、まずご意見は承らせていただければと思います。ほかのアドバイザーの先生方も御意見があればと思いますけれども、いろいろな事業体があるかと思いますが、そういうある種、焼き畑農業的なところは長期的には成り立ちづらい、人がどんどん辞めていくという評判が広がっていくと採用もしづらくなるという構造もあるのではないかという気もします。短期的にはどうかという話も当然あるかと思いますし、世の中的には、離職率の公表、そういう話もあるのかもしれませんけれども、その辺はいろいろな事業者にお願いすることが適当なのかどうか、そういう話もあるかと思います。どういった手段があり得るかは本日も含めて御意見を頂ければと思いますが、いかがでしょうか。ほかのアドバイザーの方、もしコメント等あればよろしくお願いします。
よろしいでしょうか。一旦、野澤アドバイザーからの問題提起ということで、まさに今日まで各団体からのヒアリングということで実施させていただきましたけれども、今後、論点をまとめて各論を議論していくという流れになりますので、そういった流れの中でどうしていくのかというところを議論していければと思いますが、野澤アドバイザー、いかがでしょうか。
○野澤アドバイザー 焼き畑農業が自然淘汰されるのを願うばかりなのですけれども、この業界というか、分野の難しさは、利用者が直接自らの声を上げにくいというところにあって、必ずしも質の低いところが淘汰されない、質のいいところが残らないかもしれないみたいなところに難しさがあると常々感じています。それを報酬改定という仕組みを使って少しでもましなものにしていけないかというのが長年のテーマではあるのですけれども。
○大竹障害福祉課長 ありがとうございます。
利用者の方の目線がなかなか働きづらい構造にあるという話もございますし、かねてより別の場でも頂いておりましたけれども、そういう事業所に入った方がこの業界はこういうものだと思って退職してしまうというのは必ずしもよろしくないことかと思いますので、そういったことをいかに防ぐかということも含めてということかと思います。人材確保は一つ大きいテーマということかと思いますので、今後、議論していければと思います。ありがとうございます。
ほかのアドバイザーの方、よろしいでしょうか。
よろしければ、以上とさせていただければと思います。
様々な御意見を頂きまして、感謝申し上げます。
次回の検討チームの開催日時等につきましては、改めて日程調整を行った上で、決定でき次第、お知らせさせていただきます。
それでは、本日はこれで閉会といたします。お忙しいところ、御参集いただきまして、どうもありがとうございました。

