2026年8月3日 独立行政法人評価に関する有識者会議 国立病院WG(第14回) 議事録
日時
令和8年8月3日(月) 13:00~14:30
場所
中央労働委員会 労働委員会会館講堂
出席者
土岐主査、川原構成員、河村構成員、田熊構成員、根岸構成員、本田構成員、三角構成員
議事
- 議事内容
- ○事務局
それでは、定刻になりましたので、ただいまから「第14回独立行政法人評価に関する有識者会議国立病院WG」を開催します。事務局の政策立案評価担当参事官室の兼坂です。どうぞよろしくお願いいたします。構成員の先生方におかれましては、お忙しい中お集まりいただきどうもありがとうございます。今回の会議は、対面参加とオンライン参加を組み合わせた形式となっております。本ワーキンググループの出席状況について御報告いたします。本ワーキンググループは主査をお願いしております土岐先生、田熊先生、根岸先生、本田先生、三角先生が会場での御参加、川原先生、河村先生がオンラインでの御参加、荒牧先生が御欠席となります。
続きまして、本日の資料について説明いたします。本日の資料に関しましては、お手元のタブレットに収納してありますので、そちらを御覧ください。オンライン参加の先生方は、事前にお送りした会議資料をお手元に準備をお願いします。本日の資料は、資料1及び資料2-1~2-4、参考資料が1~5となります。資料の不足などがございましたらお知らせください。大丈夫でしょうか。ここで報道関係の方に御連絡です。本日の会議の撮影に関しましては、ここまで頭撮り可とさせていただいております。よろしくお願いいたします。
それでは、土岐先生、議事の進行をお願いいたします。
○土岐主査
本日はよろしくお願いいたします。それでは、早速ですが議事に入ります。今回は、国立病院機構につきまして、令和7年度の業務実績評価に関わる意見聴取を行うこととなっております。
まず、法人から各評価項目における評定の根拠について、重点的に説明をしていただきます。そして、それに続きまして評価の内容を中心に、構成員の皆様から御意見、御質問を頂きたいと思います。本日の会議は、おおむね1時間半を予定しておりますので、円滑な議事進行に御協力をよろしくお願いいたします。
それでは、早速議題に入ります。はじめに法人のほうから簡潔に御説明を頂き、説明が終わってから質疑応答という流れで進めていきたいと思います。それでは、資料につきまして説明をよろしくお願いいたします。
○国立病院機構企画部長
企画部長でございます。よろしくお願い申し上げます。資料2-1、令和7年度業務実績評価説明資料に基づいて御説明いたします。1ページ目です。当機構の概要を記載しております。病床数が若干減少しておりますが、おおむね昨年度と比べて大きな変更はございません。また、病院数については、後ほど御説明いたしますが、沼田病院が廃止されており、現在139病院となっております。
2ページ目です。当機構では令和7年度におきましても、3本柱でございます診療事業、臨床研究事業、教育研修事業に加えまして業務運営の効率化等に取り組んでまいりました。後ほど、個別事項の評価を御報告いたしますが、総合評価A評価と自己評価をいたしました。
以降、診療事業等につきまして、医療部長ほかより御説明をいたします。
○国立病院機構医療部長
本部医療部長の南川でございます。よろしくお願いします。診療事業につきましては、医療の提供、地域医療への貢献、国の医療政策への貢献の3つの評価項目がありますので、順に御説明いたします。
まず、3ページ目です。医療の提供についてですが、重要度「高」、自己評価Bとしております。根拠につきましては、4ページ目の上段の表を御覧ください。定量的指標であるクリティカルパスの実施割合については、令和6年度に集計方法を見直し、途中で中断した患者を実施患者数に含めない取扱いとしておりましたが、患者の症状等により中断する事例が一定数存在することから、令和7年度は導入後に中断した患者数を含めて集計することといたしました。また、目標値に達成しなかった要因としては、地域の医療ニーズの変化への対応の遅れがあったと考えております。
一方でこれ以外の指標については、100%を超える達成度でございました。特に特定行為を実施できる看護師配置数は昨年度から370名増加し、達成度162.1%でした。また、業務拡大に係る行為に必要な知識及び技能を修得した臨床検査技師の割合についても、同様に達成度126.0%という高い水準となっております。
5ページ目の左上です。NHOでは患者の目線に立ち、サービスの向上を図ることを目的に、患者経験価値・満足度調査を行っております。従前から、ほかの設置主体との比較ができる調査としており、日本医療機能評価機構の平均値を上回る評点という高水準の結果となっております。各病院において、自院の結果を分析した上でPDCAサイクルを回し、更なる患者サービスの改善に取り組んでいます。また、令和7年度も本部で調査結果の活用支援を目的としたガイドブックを作成し、当機構のネットワークをいかして一部の病院の実際の取組事例を共有し、各病院での更なる取組の参考としております。左下ですが、セーフティネット分野の医療を担うNHOとしては、長期療養患者のQOL向上のために、季節の移ろいや生活の楽しみを感じる機会をもてるような取組を各病院において実施しております。例として、とくしま医療センター西病院において夏祭りやゆめ水族館を開催し、単調になりがちな長期療養生活を複数の職種が協働して支援しています。
右側です。令和5年12月に当機構病院で発覚した虐待事案について、NHO全体の課題として受け止め、全病院に人権擁護・虐待防止意識の再徹底と点検を求めました。また、当該病院では、委員会運営、外部有識者の参画、通報フロー、研修等の見直しを行いました。本部においてもプロジェクトチームを設置し、職員の意識改革、通報体制の実効性の確保及び外部の目の導入を柱にNHO全体で再発防止策を整理・共有し、令和7年度においては相互チェック、内部監査、モニタリングの取組を着実に実施しました。
6ページ目です。医療安全対策の標準化及び質の向上を目指し、継続的に取り組んでいる病院間医療安全相互チェックについてです。セーフティネット分野の病院と同分野以外の病院別に、令和7年度において、126病院で実施いたしました。また、令和7年度においては、虐待防止対策のチェック項目等の見直しを行うとともに、療養介護サービスを提供している85病院において、当該項目の自己評価を実施し、障害者虐待についての取組を一層推進しました。
その下ですが、従来からの取組とはなりますが、NHOでは医師・看護師等で構成される院内感染対策チーム、又はそれに準ずる院内組織を全ての病院で設置しております。さらに、新型コロナの流行を契機に、新興感染症に対応できる感染管理認定看護師の配置を一層進めており、感染管理認定看護師の配置状況については、令和6年度から13名増加し、令和7年度においては計282名を配置しております。左側の最下部ですが、NHOでは令和4年度から標準的医薬品検討委員会を設置し、NHOフォーミュラリーの作成を開始しております。令和7年度は新たに1薬効群を加え、計12薬効群のフォーミュラリーを作成しました。
6ページ目の右側です。令和7年度も引き続きクリティカルパスの活用を推進しております。4ページ目の定量的な指標の部分でも申し上げましたが、実施割合の減少の要因としましては、地域の医療ニーズの変化への対応の遅れが影響しているものと考えており、引き続き各病院においてクリティカルパス委員会等を開催し、その普及に取り組んでまいります。下側です。令和4年度に作成した臨床評価指標Ver.5により、新指標29指標を含む合計110指標の計測を行い、その結果は令和5年度から全て公開しております。また、令和7年度もクオリティマネジメントセミナーを開催し、PDCAサイクルによる継続的な医療の質の改善を促進しております。
7ページ目です。チーム医療の推進に係る取組です。左側は診療看護師と特定行為研修修了者を、右側は業務拡大に係る行為に必要な知識及び技能を習得した診療放射線技師及び臨床検査技師を記載しておりますが、いずれも複数の医療従事者がそれぞれの専門性を前提に目的と情報を共有し連携を図りながら、患者の状況に的確に対応した医療を提供するための取組を、NHO全体として行っております。
続きまして8ページです。地域医療への貢献についてです。重要度「高」、困難度「高」、自己評価をAとしております。根拠としましては、9ページ目上段の定量的な指標の表ですが、上から3つ目、訪問看護の延べ利用患者数については、目標を下回っている状況です。主たる原因としては、長崎川棚医療センターにおいて令和6年1月末に訪問看護ステーションを民間に委譲したことにより減となっておりますが、令和6年度から7年度にかけては増加しており、今後も地域の医療需要に応じた在宅医療支援の充実に努めてまいります。一方で、これ以外の指標については100%を超える達成度でございました。
10ページ目の左です。5疾病6事業及び在宅医療につきましては、引き続き地域で必要とされる役割を積極的に果たしています。
11ページ目です。他の医療機関との再編・統合についてです。当機構では、個々の病院の機能、地域ニーズ等を踏まえた病床規模や機能の見直しを進めることとしています。患者数、医師確保状況、これまでの経営状況等から、継続が困難な状況にあった沼田病院については、関係機関等との協議の上、令和7年度に廃止を決定し、令和8年6月1日をもって廃止いたしました。右側のページですが、栃木医療センターについて、栃木県の検討会の提言に基づき県と調整を行い、再編・統合に向けた基本合意書を締結いたしました。このほか、新たに釜石病院が令和8年4月から地域医療連携推進法人釜石スクラムメディカルネットに参画し、当機構の地域医療連携推進法人への参画数は3病院となっております。
12ページ目の左上です。新興感染症への対応となります。NHOについて、140病院全ての病院で都道府県との医療措置協定を締結しており、地域における感染対策に積極的に参加するとともに、地域全体の感染症対策の向上のため、地域医療機関と新興感染症の発生を想定した訓練を複数の病院で実施しております。
12ページの左下部です。医療的ケア児支援法に基づき、都道府県が設置する医療的ケア児支援センターについて、令和7年度も引き続き6病院が運営しております。医療的ケア児への支援については、新潟病院が新潟県教育委員会で医療的ケア児中核病院に指定され、県特別支援学校の職員に対して、医療的ケア児の人工呼吸器等の取扱いに関する研修の実施や、保護者や学校だけで対応が難しい課題に対する相談事業を行っております。
13ページ目です。ここから国の医療政策への貢献の評価です。重要度「高」、困難度「高」、自己評価Aとしております。根拠としましては、14ページです。定量的指標がおおむね達成度100%を上回っていることと、困難度「高」であることから自己評価をAとしております。
15ページ目です。厚生労働省のDMAT体制への貢献として、令和7年度末時点で59病院、807名のDMAT隊員を有しております。また、国外への災害医療活動として、令和7年11月にスリランカで発生したサイクロン被害を受け、災害医療センターから診療放射線技師1名、埼玉病院及び京都医療センターからそれぞれ看護師1名を現地に派遣し、診療テント内の気温が40度を超える極めて厳しい環境下でも医療支援活動を行いました。
右側です。セーフティネット分野の医療の確実な提供についてです。御承知のとおり、NHOでは重症心身障害、神経・筋難病、結核、医療観察法に基づく精神科医療等、ほかの設置主体では人材を含む体制の整備が困難又は不採算であることから実施が困難である分野の医療の確実な実施に取り組んでおります。特に、重症心身障害児(者)の全国の病床数のうち、NHOの占める割合は36.2%、筋ジストロフィーについては93.7%、次のページですが、結核については28.7%となっております。
続きまして16ページ目です。エイズの医療体制については、国において全国を8ブロックに分け、各ブロックにエイズ医療水準の向上及び地域格差の是正などを目的としてブロック拠点病院が整備されています。このうち、4ブロックでNHO病院がブロック拠点病院に指定されております。令和7年度も引き続き全科対応による総合的な診療・臨床研究・人材育成の取組を着実に実施し、エイズ、HIV診療の均てん化等の拠点として貢献しております。また、国の医療分野における重点課題への対応として、令和7年度も後発医薬品の利用促進を実施しております。令和2年度から継続して後発医薬品の供給が滞る中、各施設における取組の共有や、後発医薬品使用割合ランキングを作成、オーソライズドジェネリックの調達に当たっての品目見直し等の努力の結果、採用率は数量ベースで93.6%と計画の85%を上回りました。
○国立病院機構情報システム統括部長
続いて17ページ目、政府の進める医療DXの対応については、情報システム統括部から御説明いたします。政府の進めるDXの対応につきまして、まず、スマートフォンに搭載されたマイナ保険証に関する国の実証事業については、3病院が協力して、現在の円滑な実施につなげてきました。電子処方箋の導入につきましては、当機構においては78病院が運用を開始しており、導入率は55.7%と、全国より高い水準となっております。
そのほか診療報酬改定DXあるいは生成AI等の活用に関する国のモデル事業につきましても、協力を行ってまいりました。電子カルテ共有サービス等、国が進めている医療DXに対応するための基盤として構築しております診療系新システムのプラットフォームは、令和7年度までで86病院が参加しているという状況です。情報システム統括部からは以上です。
○国立病院機構総合研究センター長
18ページを御覧ください。臨床研究事業につきましては、総合研究センターより説明をさせていただきます。重要度「高」、困難度「高」、自己評価はAとさせていただいております。19ページを御覧ください。定量的指標である新規採択臨床研究課題数及び英文原著論文掲載数については、それぞれ実績値が17課題、2,372本と目標を達成しております。
20ページを御覧ください。個別の項目について御説明をいたします。まず左側から、診療情報の収集・分析と情報発信機能です。外部のデータベースの連携では、医薬品医療機器総合機構のMID-NETに、また、外部機関へのデータ提供では、下段に示すとおり、認定事業者である日本医師会医療情報管理機構に医療情報データの提供を行っております。特に下段につきましては、NHOは55病院の提供ということで、全病院の約3分の1を占めている状況にあります。これらを通じて、医薬品の安全対策や医療の高度化等に貢献しております。右側を御覧ください。まず下のほうを御覧ください。臨床研究体制です。NHOでは疾患分野ごとにグループを形成しております。18の分野があります。こういったベースを基に、上段に示しますとおり英語の論文、あるいは、一番下に示すとおり研究課題、一定数の臨床研究の実施、あるいは、一定水準の論文投稿や学会発表につなげております。
21ページを御覧ください。左側、迅速で質の高い治験です。治験の取組については、依頼者と医療機関の窓口を本部に一本化するなど、引き続き効率的な実施に努めており、実際、令和7年度は251課題と、課題数は前年度を上回る実績になっております。また、下段、先進医療技術の臨床導入につきましては、高度医療実践拠点病院の選定ということで、脊髄損傷分野では村山医療センター、アレルギー疾患分野では相模原病院を選定したという状況です。右側上を御覧ください。臨床研究や治験に従事する人材の育成です。若手研究者を代表者とする研究枠を設けることで若手研究者を育成しておりまして、実際、3年目に入っておりますが、英語論文が発表されるなど成果が出てきている状況です。臨床研究事業につきましては以上です。
○国立病院機構医療部長
それでは、続きまして教育研修事業について、また医療部から御説明させていただきます。22ページを御覧ください。自己評価をAとしております。根拠としましては、23ページを御覧ください。定量的指標において、上から4つ目の看護職の実習指導者講習会修了者数については、目標を大きく上回る達成度の169.1%であり、1つ目の特定行為研修修了者数についても達成度107.4%、また、地域の医療従事者を対象とした研修会及び地域住民を対象とした研修会の開催件数についても、いずれも目標を上回っており、全ての目標を達成できたことから自己評価Aとしております。
具体的には24ページの左上を御確認ください。地域医療に貢献する研修事業の実施については、地域の医療従事者や住民ニーズを踏まえた上での研修会等を2,460件開催し、これにより地域の医療従事者、患者の地域住民への医療情報発信に貢献しました。また、強度行動障害医療に対する多職種専門医療として底上げを目的とした研修を本部で実施し、71名が受講しております。右側を御確認ください。質の高い医療従事者の育成・確保について、医師においては臨床研修医・専攻医などの専門医を目指す医師等を対象として、NHOのネットワークを活用し、各領域の専門性に秀でた指導者が講師を務める良質な医師を育てる研修等を引き続き開催しているほか、セーフティネット分野での医師の育成のための研修も実施しております。
25ページの左下を御覧ください。看護職員個々のキャリア形成を支援するとともに、組織の発展に寄与する人材を育成するため、令和6年度人材育成計画の共通様式を作成し、令和7年度には人材育成計画運用マニュアルを作成しました。これにより、職員と組織の将来を見据えた計画的な人材育成に取り組む仕組みを構築し、計画的な研修受講の推進を目指しています。また、職員のキャリア形成支援の一環として実習指導者講習会を開催しております。カリキュラムの共通化をするとともに、開催回数の増加やe-ラーニングの活用等により、前年度比169.1%となる582人が受講しました。右側を御覧ください。質の高い医療やタスク・シフトに資する特定行為が実施できる看護師を養成する機関である特定行為研修指定研修機関の拡充を令和7年度も引き続き続けております。本部において、制度の説明会や研修指導者への講習会の開催等に取り組み、研修機関数は機構全体で44病院となりましたが、これは全国の指定研修機関数の8.6%に上る数です。また、研修の受講機会を拡大する取組や研修の充実を図る取組も行っており、研修修了者は目標を上回っております。
○国立病院機構企画部長
続きまして、業務運営等の効率化、26ページをお願いします。困難度「高」です。指標の達成状況から自己評価Aとしております。27ページです。定量的指標である経常収支と病床利用率の改善病院数について、それぞれ達成度180%、127.8%となっております。
続いて、28ページです。効率的な業務運営体制です。左側2番目のポツのとおり、KPIを活用した分析・取組を推進し、経営改善につなげております。また、左側下から3番目のポツですが、診療報酬改定を踏まえた基本給の引上げにつきまして、令和7年度は全職員平均3.2%引上げとなる給与改定を実施しております。右側を御覧ください。法改正により、令和8年10月からカスタマーハラスメントへの対応が事業主の責務になったことを踏まえ、基本方針を策定するとともに、ポスターを作成するなどカスハラの対応強化を図っております。
29ページ、効率的な経営の推進等です。医療の提供による増収を、物価高騰等による材料費、委託費等の増加が上回り、医療収支につきましては、▲439億円となっております。また、国の補正予算による補助金の活用、ページ右側に掲載しているような経営改善による各種取組により、経常収支は▲75億円となり、前年度より約300億円の改善となっております。一方で、令和7年度の経常収支の改善は一過性の要因も大きく、令和8年度診療報酬改定もありますが、楽観視はできない状況にあると考えております。
続いて、30ページを御覧ください。NHOビジョンに基づき策定しました経営改善総合プランに関して、令和7年度は各病院の改善目標額(KGI)とその達成に向けた病床利用率等の指標としてKPIを設定しております。経常収支が赤字の病院であっても、経営改善に応じた職員定数の増加を可能とするような運用の見直しを行っております。右側には経営改善総合プランの具体的な内容を掲載しております。
31ページを御覧ください。病院と本部の保有資金から拠出する資金を財源とする基金を運用しております。医療機能の強靱化に向けたICT整備や病院間の派遣費用などに充てておりまして、令和7年度までに166億円を執行しております。また、クラウドファンディングの推進も進めております。続いてページの右側ですが、土地や建物の売却や貸付につきましては、病院の運営等に支障がないことに留意しつつ実施をしております。令和7年度は廃止病院や使用していない宿舎地等9件の売却を行うとともに、訪問看護ステーション事業や特別養護老人ホーム運営事業等への貸付等を行っております。
32ページ、予算、収支計画、資金計画です。定量的指標はありませんが、債務の償還を確実に行ったということで、B評価としております。
33ページを御覧ください。経費の節減につきましては、他の法人とも連携し、共同調達を行っていることを記載しております。令和7年度は、医療機器の共同調達に関して新たに2法人追加をし実施しております。令和7年度の契約価格率は43.4%と前年度より3.2%低下しております。ページの右側です。長期債務の償還につきましては、約定どおり行っていることを記載しております。
34ページを御覧ください。令和7年度の経営状況につきまして、主な収益費用の増減を図示したものを掲載しております。
35ページ、その他主務省令で定める業務運営に関する事項についてです。定量的指標はありませんが、各種事項の取組からB評価としております。
36ページ、人事に関する計画です。医師等確保対策について、各種制度の利用状況等を左側に記載しております。また、右側には看護師確保対策として、新たに推薦枠というものを開始し、221名の採用につながったということや、中ほどから下には、離職防止対策の実施により、看護師の離職率につきましては、病院看護実態調査よりも良い傾向になっていることをお示ししております。
37ページ、人事に関する検討・構築につきましては、職員の多様な働き方を可能とする観点から、定年年齢の段階的引上げを行っております。この実施に向けた定年前再雇用短時間勤務制度の創設等を行っております。その下、事務部門の人材育成ビジョンというものを策定し令和7年4月に公表しました。右側にそのポイントを記載しております。
38ページ左側に、設備に関する計画です。建物の更新等大型投資につきましては地域医療構想、経営状況等を勘案して投資決定を行っておりますが、令和7年度は横浜医療センターの手術棟の増築、相模原病院の外来管理棟の建て替えの投資決定を行っております。左下です。投資要綱を改正しまして、令和7年度から病院の裁量を拡大するという運用を開始したところです。次に、ページ右側です。内部統制の関係では、内部監査の重点項目としまして、令和7年度は虐待防止対策を追加して実施しております。右下、情報セキュリティ対策の強化につきましては、情報セキュリティ教育に関するe-ラーニングを使った研修の実施などを記載しています。
駆け足になりましたが、令和7年度の当機構業務実績に関する自己評価に関する御説明は以上となります。
○土岐主査
ありがとうございました。それでは、令和7年度の実績評価につきまして構成員の先生方から御意見、御質問等を頂戴したいと思います。オンラインの方は、オンラインの挙手でよろしくお願いいたします。いかがですか。根岸先生、どうぞ。
○根岸構成員
根岸です。よろしくお願いいたします。はじめに、この度の熊本地震についてですが、早期から迅速な被災者・被災地の御支援に入っていただいているかと思います。まず、そのことに対して感謝を述べたいと思います。ありがとうございます。
ただいま令和7年度の実績報告を頂き、大変質の高い医療を提供してくださっているというふうに思っております。そして、大きな課題になっております経常収支の改善というところも御報告いただき、様々な取組の効果の現れではないかと感じております。幾つか質問いたします。
まず、12ページの評価項目の1-1-2の診療事業です。右下の患者支援センターというのが3つの部門が統合されてこれになったということですが、その上の入退院支援センターとこの患者支援センターは、本当に今、必要とされている地域医療との連携ということで大事な取組だと思います。今回この統合された患者支援センターになってのメリットと言いますか、今まで3つに分かれていて、それぞれに特化した支援が受けられていたのかと思うのですが、それが3つ統合されたことにより、どんな変化があったのかということをまず教えてください。
17ページです。同じく5番の診療事業、マイナ保険証です。利用率が昨年度の御報告よりも上昇しており、先ほど55.7%と御報告がありましたが、半数を超えてきているところですが、これは恐らくもっと高い数字を求められているかと思います。これ以上いかないというか、今このくらいになっている、目標に到達する上での課題はどんなことか。逆に言うと、進まない障壁になっていることがあれば教えてください。
21ページの臨床研究事業です。右側の5番目で、若手研究者の育成ですが、この若手研究者が育っていくことに私は個人的に期待を持っているところです。というのが、現場で活動されている方たちから、主に医師たちかもしれませんが、課題が出て、それに対する研究が進むことは大変すばらしいことだといつも思っております。ここの下にイラストがあり、100万円の研究費と書かれておりますが、これは内容に関わらず1件当たり100万円の研究費というのが支給されるのかを1つ教えてください。
これで私の質問は最後です。36ページの評価項目4-1の看護師の確保対策で、地域差があるとは思いますが、看護師の充足率はどのくらいになっているのか、そしてその中で取組としては病院が選定した指定校からの推薦制度、これを導入されたということですが、この指定校というのをどういうふうに設定するのか、その選定基準があれば教えてください。そして最後に、一番下の所に関連するかと思いますが、附属養成所というのは今、数として全国的に推移がどうなっているのかという点についても教えてください。以上です。
○土岐主査
よろしくお願いいたします。
○国立病院機構医療部長
それでは順番に、まず1つ目の質問ですが、12ページで、地域医療連携室、がん相談支援センター、患者相談窓口の機能を統合することにより、どのようなメリットが得られたかということですが、やはり地域医療を行うに当たって、患者さんを外来から入院、退院からその次の部分に至るまで一元的に管理できるようになったという話を伺っております。全てではなく幾つか病院でやっている部分がありますので、引き続きこうした取組を増やしていければなと思っております。
○国立病院機構情報システム統括部長
電子処方箋の話でよろしいですか。
○根岸構成員
2つ目のマイナ保険証の所です。
○国立病院機構情報システム統括部長
55.7%という数字は、電子処方箋の数字なのですが。
○根岸構成員
失礼いたしました。
○国立病院機構情報システム統括部長
マイナ保険証の話としてお答えすればよろしいですか。
○根岸構成員
はい。
○国立病院機構情報システム統括部長
マイナ保険証につきましては、当機構においては、100%の病院で当然実施しております。国の施設ということで、患者様も理解をしていただいた上で協力を一定限得られており、そこまで大きな問題なく円滑にマイナ保険証の運用はされていると考えております。
○根岸構成員
病院では100%対応可能にしている。実際の利用率はどのぐらいですか。
○国立病院機構情報システム統括部長
今年2月時点の数字ですが、71.3%程度というところです。ほかの法人等に比べては高いものと認識しております。
○根岸構成員
分かりました。ありがとうございます。
○国立病院機構総合研究センター長
次に、21ページの若手の研究者の育成について御説明いたします。若手の職員が多施設共同研究の代表者となるためのトレーニングをするという趣旨で、メンターの指導者の下で、小規模な臨床研究を実施する形になっております。これは、採択から3年以内に英語の論文を出すということが目標になっており、1課題100万円ということで一律に支給をさせていただいております。
○土岐主査
よろしいですか。
○根岸構成員
ありがとうございます。
○土岐主査
ありがとうございます。看護師不足の件、よろしくお願いします。
○国立病院機構理事(武森)(看護担当)
看護担当理事の武森です。よろしくお願いいたします。看護師の充足率ですが、令和8年4月1日時点で採用予定数に対し73.2%の充足率でした。前年度に比べ減少しておりますが、今年は国家試験の合格率が少し低くなったということがあり、最終的にはそのような数値になっております。なお、看護師の定数に対する看護師充足率は100%を超えております。
2点目の養成所の推移についてです。全国的な看護師養成所数の推移についての実際の数値はここで持ち合わせてはおりませんが、特に3年課程の養成所につきましては、少なくなってきている情報は持ち合わせております。NHOにおきましては現在、閉校が決まった附属養成所を除きますと、最終的には令和11年3月末で21校まで減少することが決定されております。
推薦制度を令和7年度から活用しておりますが、この推薦基準につきましては、本部のほうからは各グループに対して、各養成所の成績が優秀で学校長が推薦するものという基準でお示ししておりますが、現場によって具体的な推薦基準はもう少し具体的に下ろしているような状況です。例えば、科目については問いませんが、実習科目について優良可の良以上であることや、成績も含めて、採用試験を受けるまでの成績が全体の3分の1以上に位置することといったような推薦基準を提示しておりますので、各病院により推薦基準は違っている状況です。以上です。
○根岸構成員
ありがとうございます。そうすると、この指定校というのは、附属の養成所の中からということですか。それとも、もうその枠は外して、ほかの例えば看護師養成所や大学とか、そういうのを全部含めての中から。
○国立病院機構理事(武森)(看護担当)
そうですね。例えば、実習を受け入れている附属養成所だとか、NHO以外の養成所さんに対しても指定をさせていただいている状況です。
○根岸構成員
よく分かりました。ありがとうございました。
○土岐主査
続きまして、Webのほうから河村構成員、お願いできますか。
○河村構成員
御説明くださってありがとうございます。御指名、ありがとうございます。本当に大変な外部環境の中、例年にも増して高い水準の医療を提供してくださっているのではないかと思います。熊本の地震でも間違いなくNHOの皆さんが行ってくださっているのだろうと思いながら、本当に頭の下がる思いでおります。国民の一人として、本当に有り難いと思っております。私からは何箇所か質問があり、それを伺った上で意見等を言わせていただければと思っております。
質問は大きく2か所に分かれています。1か所目は11ページの地域医療への貢献ということで、沼田病院の廃止のお話に加えて、ほかの地域でも再編・統合関係でいろいろな動きがあったり、連携推進法人に参画されたりというお話がありました。その辺りの今後について、もちろん差し支えない範囲で結構ですので、どういう地域でどのような動きが出てきているのかといった辺りを、ざっとで結構ですので、お教えいただけると有り難いです。
あと、沼田病院のケースについては廃止というように御説明くださって、資料にもあります。この場合はどこかほかの形態の病院が存続して、そこに移管という形になったのかどうかも、併せてお知らせいただければと思います。
あと、法人全体の経営が心配なところでもあります。今回、例えば沼田病院の廃止というケースが1つありました。こういうように1病院が廃止になった場合、機構全体の経営の収支にはどういう影響が出てくるかということを、ざっとというか大体の感じで結構ですので、お知らせいただければと思います。
もう1点の質問は、経営のところです。27ページ辺りです。御質問したいことは2つあります。27ページに目標が2つありますね。経常収支の前年度以上の実績値の達成度で、いきなり180%と書いてありますと、なかなか理解が難しいところもありますので、どういうように計算なさったのかを御説明いただければというところがあります。
2番目の目標は、病床利用率の改善病院数ということで、高い水準を達成していらっしゃるのですが、病床利用率全体の水準ですね。利用率の数字というのは、私も実績評価書を見たのですけれども、載ってないですね。見落としていたら教えていただきたいのです。この辺りが全体の今後の経営を左右する、非常に大事な数字ではないかと思います。NHOさんだけではないと思いますが、コロナのときにドカンと落ちたと思うのです。恐らく2020年か2021年度ぐらいが底だったかと拝察いたします。その頃の数字と比べて今はどれぐらいの数字になっているのか、その中で診療科別若しくは病院にも、いろいろな形態がありますので、もし病院別で何か特徴があるようでしたら、併せてお知らせいただければと思います。入院患者の数や外来の患者の数なども、コロナのときに落ち込んだのに比べて今はどれぐらいになっているのか。まずはその2点をお教えいただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。
○土岐主査
よろしくお願いします。
○国立病院機構企画部長
11ページの関連についてお答えいたします。まず、病院の再編・統合等に関するNHOのスタンスです。中期目標においても個々の病院について、機能、地域医療需要、経営状況、医療人材の確保状況等を勘案した上で、地域ニーズを踏まえた病床規模・機能の見直しを進めるというようにされております。国のほうでも地域医療構想を推進されておりますので、NHOとしてもその実現に向けて、今後も積極的に検討に参画していきたいと考えております。
具体的に現在、再編・統合・廃止等を決定している病院はありませんけれども、地域のほうで医療機関の再編議論が行われている例としては、茨城県の水戸地域です。水戸医療センターについては県立病院や済生会の病院、赤十字の病院等がありますけれども、6つの公的病院の再編の検討が行われております。また、京都府の舞鶴医療センターについても、舞鶴共済病院、舞鶴赤十字病院、また市立の病院もあり、4つの公的病院の再編の検討が行われているところですが、いずれも現在検討中となっています。
沼田病院については廃止したということですけれども、その機能をどこかの特定の病院に引き継いだということはありません。例えば、地域に既に存在する医療機関に、救急や個別の患者の紹介をして引き継いでいただいているという状況です。沼田病院の廃止に伴う経営への影響は、なかなか難しいところです。長年赤字が続いていたので、中期的には赤字の分というのがプラスの影響があると思いますけれども、短期的には職員がみんな一斉にいなくなったわけではないので、人件費については短期的にマイナスの影響も出ますし、NHOのほかの病院に引き受けていただいた職員もおりますので、その部分は全体で何とか吸収していくということになっています。
続いて27ページです。まず、経常収支率180%の達成度という考え方です。こちらについては前年度の赤字額▲375億円から▲75億円まで改善したということですので、その差が割合で言うと80%です。▲375億円が▲75億円になったということで、300億円の改善率が80%、それを100%に乗せて180%という計算をしております。これ自体、黒字だと分かりやすいです。100億円の黒字が110億円になると110%で、10%分を100%足すということです。それと同じ計算方法を今回させていただいているところです。
○国立病院機構支援部長
2点目の病床利用率の関係について、支援部からお答えします。病床利用率については経営の安定化という観点から、全病院が病床利用率を維持又は上昇させることが理想とはなりますけれども、各病院の所在する地域の人口動態や、適正な医療機関受診の啓発が進んできていること等について、必ずしも病院の努力で入院患者を増やすことができない状況であること、有事の際にすぐに使用できる病床を確保する必要性や実現可能性等を踏まえ、病床利用率改善病院の目標数が前年中期目標期間中の実績の平均以上にしているものと理解しているところです。
○国立病院機構企画部長
補足いたしますと、病床利用率自体は今回、入院患者数の増加と病床数削減の両方によって効果があるわけですけれども、令和6年度の病床利用率は全体で79.5%でした。令和7年度は全体で約79.8%ということで、0.3%改善しているところです。病床利用率の改善は患者が増えたことによるのか、病床数が減ったことによるのかについて申し上げますと、主に入院患者の増加によって病床利用率が改善した病院数が、昨年度より増えているという状況になっております。部分的な回答になって申し訳ございませんが、以上です。
○河村構成員
今お教えくださった数字について同じ数字、例えばコロナのときのボトムというか、一番下がったときはどのぐらいだったかということをお教えいただくことはできますか。
○国立病院機構企画部長
申し訳ございません。今、手元に数字がありませんので、後ほどお答え差し上げたいと思います。
○河村構成員
分かりました。それは今日の会議中にということですか。今日はもう難しいという感じですか。
○国立病院機構企画部長
今数字を。病床利用率は、令和元年度が82.4%だったものが、令和2年度が76.1%ということで、76.1%がコロナのときの底の数字です。
○河村構成員
令和何年度ですか。
○国立病院機構企画部長
令和2年度です。
○河村構成員
82.4%とおっしゃったのはその前ですか。
○国立病院機構企画部長
コロナの前です。令和元年度です。
○河村構成員
82%ぐらいあったものが76%ぐらいまで落ちて、今は80%をちょっと切るぐらいのところまで戻ってきているということですね。
○国立病院機構企画部長
はい、そうですね。
○河村構成員
分かりました。ありがとうございます。では、今教えていただいたことを基にして、少し意見を言わせていただければと思います。評価は全体として妥当だと思います。ただ、1か所だけ、評価項目の2-1だけが違和感があると言いますか。自己評価がAになっていますね。困難度も付いていますし、去年大幅な赤字になったところからこれだけ大きく改善させられたということは、大変な御尽力があったのではないかということで、良かったのではないかと思います。ただ、達成度のこの数字の出し方は、今の御説明で分かりましたけれども、要するにこの計算は、変化の幅のところで御覧になっているということですよね。変化の幅というのも大事ですけれども、こういう収支の指標というのは、国の財政収支やプライマリーバランスなども同じですが、収支を差し引いたときにどこの水準にいるか、その水準を維持できるかというところが大事ですので、前年度と比べたときの変化の幅だけでこのように出して見るのは、正直申し上げて、いかがなものかと思います。
仮にすごく死に物狂いで頑張って、経常収支が昨年度もとんとんゼロだった、今も何とかして収支相償を達成したという例があったときに、今日御説明くださったような考え方で達成度を弾くと、改善してないからといってゼロになってしまうと思うのです。しかし、その努力によってもし収支相償を達成しているとしたら、-375を-75まで改善された努力と、ずっと収支とんとんゼロを保たれた努力のどちらが大変かというのは、なかなか難しい。やはり前年度からの変化の幅だけでは、見られないところがあるのではないかと私は思います。
これは本省のほうにも申し上げたい。今回、中期目標期間はこういう目標になっていて、今更どうするわけにもいかないと思うのですけれども、経常収支を前年度以上にするという目標の立て方にすると、達成度を計算すると今日御説明くださったような計算になってしまうのかもしれません。独立行政法人の収支目標の表現の仕方としては、余り適切ではないのではないかと私は思います。次期中期目標期間のときには是非、そこの設定はお考えいただければと思います。
経常収支の先行きの見通しについては、分かりやすい図を34ページに付けてくださっていますね。今回は一時的というか、一過性の要因があるからということも御説明くださって、やはりそのとおりだなということを、事前に資料も拝読して思っていたのです。土地の売却など、できることはいろいろなさったということで、それが34ページの+125億円に出てきているのかなというように理解します。しかし、この一時的な要因というのは、恐らく毎年毎年ひねり出せるような話でもないと思うのです。これがなくなったときにどうなるのか。もし34ページの図で+125億円のかなりの部分がなくなったときに、経常収支はどういう結果になってしまうのだろう、医業収支はどういう結果になってしまうのだろうということを考えると、やはり先行き心配な気がいたします。そういう意味で、今後の経営を収支相償に向けて近づけていく上で、どういうように取り組んでいこうとお考えになっていらっしゃるのかをお尋ねしたいと思います。
先ほどの病床利用率は、少し改善していらっしゃるということだと思います。感染症のときのために病床を取っておかなければいけないとか、もちろんそういう要因もおありだとは思うのです。ただ、機構全体として経営改善させていくための分岐点と言うと言葉が余り良くないとは思うのですが、本当だったらどのぐらいのところに病床利用率を持っていかないといけないというようにお考えになっていらっしゃるのか、そのためにどのようなことを考えていらっしゃるのか。プランを考えるというよりも、個々の病院にどう働き掛けて、どう改善していくかということではないかと思うのです。その辺りをお尋ねできればと思います。
○土岐主査
いかがでしょうか。今お答えできるでしょうか。
○国立病院機構企画部長
達成度のお考えについては、また次に向けてということだったと思います。今後の経営改善、令和8年度以降ということでは、まず令和8年度に診療報酬改定がありました。その影響で物価の手当て等も頂いておりますので、全部が全部、単年度限りのものだったというわけではありません。それを踏まえつつ、NHOの病院は大きく分けると、急性期の病院とセーフティ系の病院とあります。病床利用率で申しますと、セーフティ系の病院については急性期の病院よりも、9割を超えるようなより高い病床利用率が必要になってくると考えております。
一方で急性期の病院というのは、どんどんどんどん回転させていくということになりますので、それよりは低い病床利用率にならざるを得ないというか、その中で救急をしっかり受けたり、手術件数を増やしたりして、経営改善をしていくということになります。その辺りはいずれも患者の確保をしっかりしていくということがあります。その上で経費の節減については、報告の中でも申し上げたように、調達のコストを共同調達等によって少しでも安くしていくということがあります。また、中長期的には日本全体で医療需要が縮小していくわけですので、最初の御質問に対してお答えしたような、個々の病院の在り方を見直していくことも必要になってきます。総合的にいろいろなことをやっていき、対応していきたいと考えております。
○河村構成員
分かりました。ありがとうございました。大変な御決断が必要になるかと思いますが、今お話しくださったように、人口減少の問題もありますし、患者の受診行動の変化もおありでしょうから、国全体として地域医療の再編も、併せて是非前向きにお考えいただければと思います。
この評価項目2-1は自己評価Aとされていますが、私自身、A評価は疑問な気がいたします。指標の達成状況からすれば、2番目の指標だけでも127%に行っているのです。ただ、NHOさんの経営状況のお話をいろいろ伺っていますと、この先もこの調子でずっと改善を続けていくという確信が持てればいいのですけれども、なかなかそうはいくかどうか、今日御説明を伺ってもまだ分からない。もしかしたら来年は、また悪化してしまう可能性もあるかもしれない。
そういうことを今、世間が問題視しているわけではないのですけれども、こういう悪い状況が続くと、いずれは世の中として、国として問題として取り上げなければいけなくなったときに、一体、厚生労働省の評価はどうなっていたんだ、こういう状況、▲75億円の赤字なのにA評価を付けていたのかと、もしかしたら言われてしまうのではないかという気がして、個人的には評価の基準と照らし合わせて、どうかというところがあるかと思います。正直言ってA評価は疑問だと思います。ほかの評価については、これで異存はありません。妥当だと思います。長くなりましてすみません。以上です。
○土岐主査
時間も限られておりますので、質問は簡潔によろしくお願いいたします。ほかにありませんか。三角構成員、どうぞ。
○三角構成員
済生会の三角でございます。全体として、機構全体でこれだけのまとめを作っていただいて、非常によく分かる内容で、かつ細かい内容も含めて、評価できるものであったかなと、まず全体として思います。
幾つか質問させていただきたいのですけれども、河村構成員と少しダブる部分もあると思うのですが、まず、去年一番問題となっていた収支状況に関して、まだプラスではないですけれども、劇的に改善しているという点は評価しなければいけないかと思います。増収・増益という状況に一昨年と比べて去年はなっていたと思います。増収の一番大きな理由としては、入院患者さんが増えたという辺りが一番大きいのかなとデータから読み取れると思います。昨年の全国のデータというのはまだ十分に出ていない、我々の済生会も単独では出ていますけれども、いろいろな組織からのデータはこれから出てくると思うのですが、NHO以外も多分多くの病院が増収・増益にはなっている、形の上で。赤字幅が大分減っているというのが現実だと思います。
その要素はいろいろなファクターがあると思うのですが、一番大きいのは、NHOもそうですけれども、補助金の影響かなと思います。ということは、逆に言えば、この補助金がなければ大幅な赤字が継続したのだろうということと、あと、個人的にすごく思っているのは、一昨年が大きく赤字だったので、どの病院も多分設備投資を先送りしたというのが、自分などはすごくそれを今感じています。恐らく、NHOの中でも必要な設備投資を少し先送りしているというような要素があったと思います。その一番大きなものが、38ページにありますが、建て替えの問題です。大規模投資をしなければ建て替え・増築等はできないわけで、それをかなりの病院が先送りをしていた辺りが、収支という意味で言うと改善された大きな要素であったのではないかなと思います。
今年度はどうなのかという辺りは、診療報酬の影響とかで見えない部分がすごくあるかなと思っていますけれども、どうなのでしょうか。NHO全体としては、去年のデータを見て、今年の見通しとしてどのように考えておられるか、あるいはどういう方針で指導していくのかという辺り、もしお考えがありましたら一つ教えていただきたいと思います。
○国立病院機構支援部長
ありがとうございます。建て替えに関しましては、国立病院機構の病院が地域の医療ニーズに応え続けられるために、建て替え等の整備自体は必要と考えております。一方で、建て替えは法人全体の資金ですとか、経営の影響が大きく、長期的な償却も伴うため、将来像を踏まえた慎重な判断が求められると考えております。
このため、投資を決定する前に病院の将来像の検証をしまして、地域医療計画ですとか、新たな地域医療構想との整合性を図りつつ、将来の医療ニーズも見据えて整備を進めていく方針としております。今後の見通しというところでは、本部で積極的に抑えるということはしていないのですけれども、それぞれの病院の収支状況に応じて、それぞれの病院が建て替え整備の計画などを立てている状況ですので、具体的にどこの病院が増えてくるとか、そういったことには具体例はないのですけれども、本部のほうから積極的に抑えるという形ではなく、経営状況に応じてということで判断をしているところでございます。
○三角構成員
多分、必要性に応じてそれぞれの地域で必要な所というのはどうしてもあるし、特にセーフティネットに関しては組織全体で考えなければいけない部分だと思うのです。例えば、それぞれの施設が赤字であっても、全体としてそれをサポートするような仕組みは考えておられるという理解でよろしいですか。
○国立病院機構支援部長
基本的には、病院の収支状況を見ての判断となります。
○三角構成員
独立採算の要素が大きいということですか。
○国立病院機構支援部長
そうですね。収支に応じて償還とかを考えていくことになりますので、赤字の大きい病院ですとか、そういった所ですと、若干病院としては整備自体を控えるという形になってくるかと思います。
○三角構成員
なかなか難しいですね。全体の組織としては、そこをどこまでサポートするかという辺りを伺いたかったので、すみません。
○国立病院機構企画部長
少し資金面で補足をいたしますと、報告書の中でも、基盤強化推進基金というものを病院と本部からお金を出し合って作っているということを記載しておりますけれども、その中で、これまで施設設備の整備が遅れているような病院には枠を渡しておいて、それも使っていいよという形では全体としてのバックアップをしております。特に災害対策とか、感染症の対応みたいなものというのは、整備が必要なものはどうしてもありますので、そうしたものについては個別の病院の採算という部分だけではなく、全体でお金を出すという仕組みも講じているところでございますが、大規模な建て替えとかまでいくと、なかなか個別の病院の経営状況が大きいというのが現状かと思います。
○三角構成員
分かりました。もう1ついいですか。
○土岐主査
手短によろしくお願いいたします。
○三角構成員
では、簡単に。全然違った点で、20ページの所でちょっと気になったので教えていただきたいです。20ページに研究関係のことが載っているのですけれども、論文数とか学会発表数が令和6年度と比べて7年度はかなり落っこちているなというのが引っ掛かりました。これも自分たちの組織もそうだなと思っているので、確認をしたかったのですが、働き方改革の影響とかがもしかしたらあるのかなと自分は感じていますけれども、その辺に関して何かコメントを頂けませんでしょうか。減ってしまった理由ということで。
○国立病院機構総合研究センター長
細かくは分析していないのですけれども、英語の論文の数ですと、先生御存じのとおり、何年か前から投稿して、またある程度の臨床研究の期間が必要ですので、コロナの影響とかはあるかもしれません。ほかの和文とか学会発表が減っている要因については、分析はできていません。
○三角構成員
働き方改革って、それぞれの病院でかなりうまくいっていますか。何かまとめておられますか。
○国立病院機構医療部長
働き方改革については、基本的に960時間以内ということについては、特例病院以外は、ほぼ全ての病院で達成をしている状況と理解しています。
○三角構成員
だんだん特例水準の病院が少しずつ減っているとか、医師の時間外勤務に関して、それぞれの病院の平均の残業時間が減っているとか、そういうデータというのは集めておられますか。
○国立病院機構職員厚生部長
医師の時間外勤務の時間数ということですけれども、令和6年度と7年度のデータを持ってきております。年間平均でいけば、医師の時間外勤務は令和6年度が412時間でしたけれども、令和7年度につきましてはちょっと減りまして401時間ということで、11時間ぐらい減っております。この時間外勤務が減ったということが論文数や学会発表数の減少に直結しているかどうかは分からないのですけれども、医師の時間外勤務としては少し減っているという状況でございます。
○三角構成員
ありがとうございました。
○土岐主査
それでは、続きまして、どうぞ、本田構成員。
○本田構成員
本田です。御説明ありがとうございました。私は2点、御質問と意見・感想です。1つは、先ほどから話題に上がっている病床利用率というか、病院の統合・再編のところです。11ページ、沼田病院のことをはじめとして、大変地域にとってはデリケートな話を丁寧に対応してこられたと伺っています。そのほかにも地域の実情に応じて、こういう地域医療構想に応じた形に話合いを進めていらっしゃるということには大変敬意を表します。今後も、正にこれから本格化するかと思いますので、引き続き尽力していただければと思っています。
そのところで伺いたかったのは、沼田病院みたいに廃止という場合は、職員の皆さんはどういう対応になっているのかというのを伺いたかったのと、それに関連してですが、病床利用率というのは、入院患者さんが増えたということと病床数自体の増減にもいろいろ影響があると思うのですけれども、昨年、一昨年の御報告の中では、コロナ以降の患者さんの受療行動の変化、特に入院ではなく超高齢の方々が在宅という形を選ばれているという、超高齢日本の形みたいなことを感じるというお話があったのですけれども、それが変わってきての病床利用率が上がっているのですか。それとも病床を削減したことにより病床利用率が上がってきているということなのか、その辺の分析というものをもう少し教えていただければと思いました。
2点目は臨床研究・治験の部分で、21、22ページ辺りです。私は、継続的に臨床研究・治験体制の確立、若しくは取り組んでいらっしゃることを大変すばらしいと思っています。病院のネットワークをいかして、特に治験などを進めていかれるということは今後の医療の高度化・発展につながる取組だと思っていて、大変すばらしいと思っています。その中で、今年の数が減っているのではないかということに対しては先ほど御質問があったので、それ以外の部分として、NHOの特徴をいかした臨床研究を推進したというのはどういうことなのかというのを教えてほしいと思います。あと、臨床研究・治験という中で、企業治験の割合は結構あるのでしょうか。企業治験とかそういうものが収入にもつながる部分もあるのかなと思ったので、どういうような臨床研究・治験をやってらっしゃるのかというものも教えていただきたいと思います。以上です。
○国立病院機構企画部長
まず、沼田病院の職員の関係です。国立病院機構におきましては、基本的に病院の廃止の場合も職員の雇用は確保するというのが大前提でございます。NHOの中の病院に異動を希望される方については、基本的にはそれを受け入れるということですが、御家族の事情等でどうしてもNHOのほかの病院には転勤できないという方もいらっしゃいますので、そうした方には特例の早期退職で退職金の上乗せをするとか、就職の支援も民間の業者も活用しながら行っているという状況でございます。
続きまして、病床利用率ですけれども、御指摘のとおり患者数が増えても上がるし、病床数が減っても上がるということですが、令和6年度、7年度で見ますと、患者数も少し減って、病床数も少し減って病床利用率が上がっている、全体でいうとそういう状況でございます。
○土岐主査
どうぞ、総合研究センター長。
○国立病院機構総合研究センター長
研究の部分についてお答えいたします。まず、特徴をいかした研究とは何かと申しますと、ネットワークグループといって、18の病気ごとのグループが形成されています。例えば、一番分かりやすいのですと、筋ジストロフィーの患者さんを対象とした医師主導治験が実施されていますけれども、ネットワークを利用すると対象の患者さんが登録していただきやすいというようなことがあるのが、ネットワークをいかしたという意味で分かりやすいかと思います。
企業治験につきましては、21ページに新規治験課題数ということで、これは251課題ということで、主にはそういったものが対応しているかと思いますが、こういったものも機構の収益に寄与しているかと考えております。
○土岐主査
よろしいでしょうか。
○本田構成員
先ほど、感覚として両方がという話でしたけれども、患者さんは割と病院に戻っている感じはあるのでしょうか。
○国立病院機構企画部長
受療行動という面については、そこは感覚ですが、やはりコロナを経て大分変わっていると。特に外来の患者さんなどはそうですけれども、元には戻っていないというのが現状の認識です。
○土岐主査
それでは、Webのほうから川原構成員、どうもお待たせしました。よろしくお願いします。
○川原構成員
御説明ありがとうございました。国立病院機構の皆様が最後の砦として、今で言えば熊本の地震において、スタッフの方々が御尽力いただいていることに心より感謝申し上げたいと思います。
評価内容につきましては、私は適切だと考えております。2点ほど質問でございます。1点目は、適正な病床数についてお聞きしたいと思っております。5疾病6事業ですとか、セーフティ分野での医療ですとか、そういった所で求められる機能があろうかと思うのですけれども、その求められる機能に対して適切な病床数という辺りは、どのようにお考えになられているのかということをお聞きしたいと思います。それに付随して、病床数適正化支援事業が国の補助金でありますけれども、それについての実績、それと今後の取組方を、もしありましたら教えていただければというのが1点目でございます。
2点目ですけれども、先ほど来、話が出ております建て替えについてです。2040年に向けての新たな地域医療構想会議でもデータとして築年数といった辺りが明確に出てきているところです。経営状況に応じて各病院がいろいろ検討されているということでしたけれども、例えば、今後2、3年ぐらいで本当にこの建て替えが必要になるのだと、例えば、もう建ててから50年超たっているという病院があるかどうか、その辺りを分かる範囲で御教授いただければと思います。以上でございます。
○国立病院機構企画部長
お答えいたします。まず、前段の病床数でございますが、1年間で病床数が708ほど減少しておりますけれども、全国で申しますと各地域による差というのは、もともとの病床数の差がありますが、顕著な差はないかなと思っております。ただ、やはり病床数ということで言いますと、どちらかというとセーフティの病床であれば、そのものの病床というよりは、それ以外の一般病床の部分が減っているという傾向です。どちらかというと、採算が取れない病床というか、患者さんが戻ってこないような病床というのが今減っているという認識です。感覚的なものですけれども、そういう認識をしているところでございます。
○国立病院機構支援部長
続いて、建て替えの件についてです。建て替えにつきましては、国立病院機構全139病院のうち81病院、60%弱の病院が外来又は病棟の建物が耐用年数を超えている状況でございます。外来棟等の感染症対策とか災害医療対策、老朽化対策の必要性を踏まえて、持続可能な地域医療提供体制を確保するため、将来の人口構造ですとか社会保障環境の変化、又は地域医療構想に沿った機能・規模となるように、経営状況等を総合的に勘案して投資の判断を行って、今後の建て替えなどを考えていこうと考えております。
○川原構成員
ありがとうございます。まず、最初の病床数適正化支援事業での実績などがもし分かるようでしたらお教えください。今すぐ建て替えがあるか、必要な病院があるかどうかという辺りはいかがでしょうか。
○国立病院機構支援部長
すぐさま建て替えが必要かどうかというところに関しましては、基本的に順次、必要な改修等も行っておりまして、即座に建て替えが必要という状況の病院ということで現在本部のほうに申請が上がってきているものはございません。
○国立病院機構企画部長
続きまして、病床数適正化支援事業です。去年は各病院が自分の病院の事情を踏まえ申請しているという状況ですけれども、令和7年度決算では、33病院の625床分で、補助金の収益として25.7億円ほど計上しているところでございます。
○川原構成員
ありがとうございました。
○土岐主査
ありがとうございます。では、よろしくお願いします。
○田熊構成員
COMLの田熊です。御説明ありがとうございました。今まで先生のほうからかなり議論されていますので、私は1点だけ最後にコメントさせていただきたいと思います。私からは、職員の方々のモチベーションという意味で2点です。
まず1点目は、今回の業務実績評価、これの結果とか指摘事項、これを幹部の皆さんとか経営のスタッフの方々以外に、これだけ大きな組織ですから、各病院の現場の方々にどういうふうにお伝えになっているかなと。現場の方々は、こういう目的とか評価の成り立ちとかを知らないままボンと受けても、なかなか受け入れにくいというのがありますので、何回も何回も、評価というのはこういう成り立ちだと、私たちの組織ではやらなくてはいけなくて、それで今回は頑張ったからこうなのだよという、そういう説明をなるべくしていただくような努力をしていただきたい。これが現場の方々のモチベーションのアップの部分でお願いと、こういうことを実際にどういうふうにやられているかをお伺いしたいです。
2点目は、アンケート。これは、例えば5ページ目の、複数の職種が協働されて、患者さんとか御家族の目線に合った支援というふうにいろいろ行われていまして、こういう七夕のお祭りとか、こういった長い間療養される方には非常にうれしいということなのですけれども、こういうことに対してアンケートみたいなものを取られて、患者さんとか御家族の御要望を踏まえてこういうふうにされているのかというのを1つ伺いたいです。
これはなぜかというと、私どもCOMLは病院探検隊という事業をしていまして、ここにいらっしゃる三角先生の横浜市東部病院にも10年ぐらい前にお邪魔したことがあるのです。これはどういうことかと申しますと、実際に病院から御依頼を受けて、実際の患者さんの動線に従って我々のスタッフが病院側には内緒で、もちろん御依頼いただいた幹部の方は御存じなのですが、実際の現場の方々には内緒で、患者さんと同じような動きをして、病院側の対応とか諸々を拝見させていただいて、それをフィードバックするという、そういう病院探検隊という事業しております。
その中でアンケート、時々、病院で投書箱などがありますが、投書箱には病院によっては良い部分も書いてくださいという病院があるのです。投書箱というと普通、あれやってください、病院食がまずいとか、いろいろクレームも多いのですけれども、そうではなくて、そういう半面、こういう部分が良かったよというのを書いてもらう病院があって、そういう所は職員の方々にうまく、こういう指摘もありましたけれども、いいところもありましたよと、こういう形で伝えていって、現場の方々もやらなければいけないこと、宿題ばかりではなく、良かったという、褒めるという、そういう良い効果もあって、成果を上げられている病院もあるものですから、そういうところも今後、進めていく1つのアイデアにしていただければと思います。
伺いたいのは、どういう形で評価を現場に下ろされているか。もう1つはアンケート、事業をやられるときに、どういうふうに取られているか、こういうところを伺いたいです。以上です。
○国立病院機構医療部長
ありがとうございます。まず、例えばセーフティ医療だったりとか、我々のミッションである医療を提供する従事者に対して研修とかの機会があるのですけれども、そういう機会において、我々独立行政法人とはどういうふうに位置付けられていて、こういう業績評価というものをやっていて、皆さんがやっていることがこういう業績評価につながっているという話は、そういう研修の機会を通じてしっかりと周知するようにしております。
その上で、もう1つのアンケートの話ですけれども、まず、この今回の患者経験価値・満足度調査というのは、アンケートというよりは患者さんが実際に、例えば待ち時間であったり、何分でしたかという形で、それを改善につなげていくという取組です。それとは別途、例えば、先ほど御紹介いただいたように、病院ごとに意見箱みたいなものを基本的には置いておりまして、そこでの良い意見、悪い意見についてもフィードバックしながらやらせていただくようにしております。そのほか、頂いた御意見などを踏まえて、正に改善につなげていければと思っております。
○土岐主査
ありがとうございます。どうぞ。
○国立病院機構理事長
田熊先生、御質問ありがとうございます。この結果の現場への返しというのは大変重要だと思っておりまして、月例役員会等で示したり、またその結果をNHOの中でホームページで見られるようにしたりというほかに、院長会議やそのほかでも、私からも直接お礼と要望を兼ねて御説明したり、また、国立病院総合医学会という国立病院の学会で5,000人ぐらい集まる学会があるのですが、そういう場所の基調講演でお話したりして、褒められた部分と御指摘いただいた部分をできるだけお伝えするように毎年しております。ありがとうございました。
○土岐主査
コメントありがとうございます。よろしいでしょうか。それでは、最後に、法人の監事及び理事長から、年度・中期目標期間における目標の達成状況等を踏まえ、今後の業務運営等についてコメントを頂けたらと思います。最初に法人監事から、続きまして理事長よりお願いいたします。
○国立病院機構監事(戸田)
それでは、監事2名を代表して私から令和7年度監査結果につきまして報告いたします。
資料は2-4令和7年度監査報告になります。資料に記載のとおり、法人の業務は、法令等に従いまして適正に実施されております。財務諸表等につきましても、適正に表示されているものと認められます。特に重大な問題はございません。
次に、法人の業務運営状況について申し上げます。令和7年度におきましても引き続き、国から負託を受けました公的な医療機関として、理事長のリーダーシップの下、自らの病院機能を維持する傍らで、地域医療の担い手として様々な課題に取り組んでおりました。また、非常に厳しい経営環境の中、NHOビジョンに基づく経営改善総合プランを実施するなど、経営改善に努めているところです。
収支につきまして触れておきます。医療の提供による収益が増加した一方で、物価高騰等による費用の増加が大きく、医療を取り巻く環境は非常に厳しい状況にあります。その中、今日も幾つか説明がございましたけれども、経営改善に資する各種取組に加えまして、補助金の活用等により、経常収支は対前年比で約300億円の改善となりました。とはいえ、こちらは先ほど質疑がございましたとおり、令和7年度の経常収支改善には一部一過性の要因が含まれていることを考えますと、令和8年度も厳しい経営環境になることが見込まれます。引き続き経営改善に努めていく必要があると認識しているところです。
また、リスク管理やコンプライアンスの観点にも注視が必要であると認識しております。虐待防止につきましては、本部から基本的な指針を病院に示すとともに、その仕組みや体制が形骸化することのないよう、内部監査等によるモニタリングの取組を着実に実施しております。業務運営にも大きな影響のあるハラスメントにつきましては、カスタマーハラスメントに関するNHOとしての基本方針を示すなど、新たな取組を進めているところです。このような内部統制の強化が、安心・安全な医療の提供につながるものと考えているところです。
最後に、今後の課題について申し上げたいと思います。第5期中期目標期間の3年目である令和8年度においても、これまでと同様に、公的な医療機関として地域から求められます医療の提供を確実に実施していくこと、正に今起きておりますけれども、災害や新興感染症への対応に主導的に取り組んでいくこと、最後にも御質問いただきましたが、職員が安全・安心かつ意欲を持って働くことのできる環境を実現すること、医療DXへの取組を着実に進めることなど、様々な課題に取り組んでいかなければならないものと認識しております。これらの課題に対応しつつ、何度も繰り返しになりますけれども、経営改善に向けた取組を継続しまして、安定的な法人運営を行っていくことが最も重要であると考えております。監事からは以上です。
○土岐主査
それでは、引き続きまして、理事長からよろしくお願いいたします。
○国立病院機構理事長
理事長の新木でございます。本日は、土岐主査をはじめ、ワーキンググループの構成員の皆様方におかれましては、当機構の業務実績につきまして御質問、御意見を賜りまして誠にありがとうございました。御礼申し上げます。
まず、医療面の状況ですが、令和7年度も当機構は重症心身障害、筋ジストロフィーを含む神経・筋疾患、結核、心神喪失者等医療観察法に基づく精神科医療など、セーフティ医療の分野を着実に提供するとともに、都道府県が策定する医療計画を踏まえ、5疾病6事業、災害や新興感染症等の国の危機管理に際して求められる医療及び在宅療養支援など、地域医療の向上に積極的に取り組んでまいりました。こうした中、本年6月1日をもって沼田病院を廃止しましたが、今後も地域の医療需要の変化への自主的な適応に加えまして、各地域で検討が行われる新たな地域医療構想策定に向けた議論等に積極的に参画し、各地域の医療需要や人材確保の見通し、経営状況を踏まえた検討を行ってまいります。
また、経営面につきましては、令和7年度の経営状況は、本日御意見を頂きましたとおりですが、手術件数、診療単価、病床利用率などが前年度に比べて増加し、医療収益は増加しましたが、一方で、引き続き物価高騰等の影響もありまして、費用の増加が非常に大きく、増収減益となりました。補正予算で措置された補助金などにより300億円の改善はあったものの、経常収支は依然として赤字のままです。当機構が求められる医療を安定的・継続的に提供できるよう、NHOビジョンや経営改善総合プランに基づき、引き続き経営改善に向けた取組を行ってまいります。
次に、人材育成の状況です。当機構の使命であります医療の提供、臨床研究、教育研修を将来にわたり支えるため、人材養成にも力を入れてまいります。令和7年度は、特定広域研修修了者の養成や看護実習指導者講習会の充実、地域医療を支える医療従事者向けの研修等を積極的に実施してまいりました。また、事務部門も人材不足が大変深刻ですが、NHO事務部門人材育成ビジョンを策定しまして、多様な職種がそれぞれの専門性を高めながら成長できる基盤作りを進めております。
最後になりますが、当機構は将来を見据え、医療需要の変化の適応や、拡大する介護、福祉ニーズに対応するための在宅医療との連携等を更に進め、地域包括ケアシステム及び地域医療構想の更なる推進、人材の確保や育成、働き方改革、医療DXの推進などの実現に向けて、職員一同努力を重ね、厚生労働大臣から示される中期目標を達成できるように、全力で取り組んでまいりたいと思います。そして、今後とも当機構の使命であります医療の提供、臨床研究、教育研修を継続的かつ的確に果たし、我が国の医療の向上に貢献してまいる所存であります。
本日、ワーキンググループ構成員の先生方から賜りました貴重な御意見につきましては、今後の当機構の運営にいかしてまいりたいと考えております。引き続き御指導、御鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
○土岐主査
ありがとうございました。ただいまのお二人の発言につきまして、御質問等ございますでしょうか。よろしければ、このワーキングの議事をこれで終了にしたいと思います。
それでは、事務局に戻しますので、よろしくお願いします。
○事務局
本日はどうもありがとうございました。今後の流れについて御連絡差し上げます。本日御議論いただきました国立病院機構の令和7年度業務実績評価につきましては、本日の御意見や法人の監事、理事長のコメントなどを踏まえ、厚生労働大臣による評価を決定し、法人及び独立行政法人評価制度委員会に通知するとともに、公表させていただきます。決定したそれぞれの内容につきましては、後日、構成員の先生の皆様方にもお送りしますので、よろしくお願いいたします。事務局からは以上です。
○土岐主査
それでは、本ワーキングはこれで終了とさせていただきます。長時間にわたり熱心な御議論を頂き、また、円滑な議事運営に御協力いただきましてありがとうございました。

