2026年7月29日 独立行政法人評価に関する有識者会議 地域医療機能推進WG(第14回) 議事録

日時

令和8年7月29日(水)13:30~15:00

場所

中央労働委員会 労働委員会会館 講堂(7階)

出席者

小野主査、安保構成員、荒牧構成員、河村構成員、田熊構成員、本田構成員

議事

議事内容
○事務局 
 定刻になりましたので、ただいまから「第14回独立行政法人評価に関する有識者会議地域医療機能推進WG」を開催いたします。事務局の政策立案・評価担当参事官室の兼坂です。よろしくお願いいたします。構成員の皆様におかれましては、お忙しい中、お集まりいただき、ありがとうございます。今回の会議は対面参加とオンライン参加を組み合わせたハイブリッドの形式とな っております。
 本WGの各構成員の紹介につきましては、会議資料の配布をもちまして省略させていただきます。この度、構成員の改選がございましたので、令和8年度から議論に参加される先生について御紹介させていただきます。及川先生の後任として会議に参加していただくことになりました、公益社団法人日本介護福祉士会会長の今村文典先生です。今村先生におかれましては、本日の会議に御出席いただく予定でしたが、昨日の熊本地震のために出席が困難となり、本日は御欠席となります。
 本WGの出席状況について御報告いたします。本WGは、小野先生、河村先生、田熊先生、本田先生が会場での御参加、安保先生、荒牧先生がオンラインでの御参加となります。そして、今村先生が御欠席です。
 続きまして、本日の資料について説明いたします。本日の資料に関してはお手元のタブレットに収納してありますので、そちらを御覧ください。資料1、資料2-1から資料2-4、参考資料1から参考資料5となっております。オンライン参加の先生方におかれましては、お手元に事前にお送りしている会議資料を御準備ください。資料の不足等がございましたらお知らせいただければと思います。大丈夫でしょうか。
 ここで報道関係者の方々に御連絡です。本日の会議の撮影に関しては「頭取り可」とさせていただいているところですが、撮影はここまでとさせていただきたいと思います。
 それでは、小野先生、議事の進行をお願いいたします。
 
○小野主査 
 それでは、ただいまから「地域医療機能推進機構」につきまして議事を進めていきたいと思います。本日は、「令和7年度業務実績評価」に係る意見聴取を行うこととなっております。法人から各評価項目における評定の根拠について重点的に説明をしますので、評価の内容を中心に皆様方から御意見、御質問を頂きたいと思います。本日の会議は概ね1時間半を予定しておりますので、円滑な議事運営に御協力くださいますよう、よろしくお願いいたします。
 早速、議事に入りたいと思います。まず、「地域医療機能推進機構」の「令和7年度業務実績評価」について御議論いただきたいと思います。はじめに、法人から簡潔に御説明いただき、説明が終わってから質疑応答という流れで進めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。それでは、説明をよろしくお願いいたします。
 
○地域医療機能推進機構企画経営部長 
 地域医療機能推進機構企画経営部長の松本と申します。本日はよろしくお願いいたします。令和7年度の地域医療機能推進機構の業務実績評価説明資料について御説明いたします。お手元のタブレットで資料を御覧ください。
 1ページ目、こちらはJCHOの概要について記載しています。左側ですが、設立は平成26年、主に病院や介護老人保健施設等の運営を実施しています。病院数は57となっています。右側ですが、患者数は入院が1日平均1万543人、外来が2万3,262人となっております。病院規模については下の円グラフにありますが、病床数は比較的ばらつきがありまして、200床未満の病院が水色とオレンジ色の計29病院で約半数となっています。全体としては急性期と回復期の双方を持ち合わせている病院が多くなっています。
 続きまして、2ページになります。業務実績評価項目一覧です。一番左の欄は中期計画と中期目標の項目を記載しています。続いて、各項目の番号、自己評価を記載しています。自己評価のうち、重要度が高いものについては○、困難度が高いものについては下線が付いています。JCHOは、令和6年度から令和10年度までが第3期中期目標期間となっており、本日、評価いただく令和7年度は第3期中期目標期間の2年目となっています。
 中身に入らせていただきます。資料の3ページになります。こちらは診療事業(1)良質で効果的・効率的な医療提供体制の推進となります。中期目標の内容を記載していますが、地域の他の医療機関等との連携を進め、良質な医療を提供する体制の充実・強化に取り組むとされています。こちらの項目は重要度、困難度とも「高」となっていまして、自己評価はAとしています。
 4ページに数値目標がございます。3つありまして、1つ目は46病院で病院機能評価等の第三者評価の認定を受けるというものですが、実績は42病院となっていましたので、未達成となっています。2つ目は逆紹介率を68.0%以上とするで、こちらは実績が73.1%でしたので、達成となっています。3つ目が救急搬送件数を前年度よりも増加するというものですが、こちらは前年度より救急搬送件数が減少したために未達成となっています。
 緑色の枠内に補足説明があります。第三者評価の認定につきましては令和6年度の実績が22病院でした。令和7年度は19病院が認定を受け、更に前年度の令和6年度に受審して結果待ちであった1病院が認定された結果、累計で42病院となりました。このほか、令和7年度に受審して結果待ちの病院があるため、目標値の46病院には達しなかったところです。
 補足説明を下に記載しています。病院評価について、第三者認定を受けるというのは医療の質の向上にとってとても重要なものになっています。このため、受審促進の取組として、1つ目の○にありますように、受審予定病院に対してJCHO独自で受審費用の助成を行う取組をしています。また、3つ目の○にありますけれども、実際の病院機能評価では個別の項目で、S評価という高い評価も頂いています。例えば多職種が協働して患者の診療・ケアを実施しているという項目があります。また、今年度(令和8年度)からは、病院機能評価等の受審が終了したらそこで取組が終わりとならないように、病院機能評価等の結果を踏まえて、法人全体として様々な取組を継続して実施するため、「病院機能改善ワーキング」を立ち上げてPDCAサイクルを回す体制を構築しています。
 5ページです。逆紹介率については、右上のグラフにありますけれども、近年は増加傾向になり、令和7年度は73.1%でした。逆紹介については、周辺に診療所がない場合など、地域的な事情が影響するケースもあるのではないかという御意見を頂くこともありますが、一方で、必ずしも大都市なので高いということでもないところがあります。地域の他の医療機関等と連携し、かかりつけ医に患者を戻していくことは重要ですので、法人全体としては現在の目標値にしているところです。
 救急医療につきましては右下のグラフになりますが、青色の棒グラフが救急の依頼があった件数、オレンジ色の棒グラフが実際に救急搬送された件数となっています。人口減少や周辺医療機関との競合などにより依頼件数は減少したのですが、その中で依頼に対しての応需を高めたということで、搬送件数の減少幅は小さく押さえました。結果的に応需率は79.7%と、過去5年で最高になりました。一方で、数値目標には達しませんでしたので救急搬送件数を増やすために応需率を更に高めたり、救急依頼件数を増やす取組は引き続き必要になると考えています。資料の下に記載していますように、救急依頼件数を増やすために消防署への定期的な訪問とか、応需率を高めるため診療看護師が医師や救急隊との仲介役となり問診を行うなど、そういった取組も実施しています。
 6ページです。数値目標以外の取組を記載しています。3点ありまして、1つ目は地域医療構想の取組です。こちらについては、下関医療圏の地域医療構想の議論の中で、地域の急性期医療を担う医療機関として必要な機能の充実を図るため、JCHOの下関医療センターと下関市立市民病院が統合することになり、昨年の3月に基本合意の締結に至りました。2つ目として、地域医療連携推進法人に5病院が参加しています。3つ目として、自治体が実施する事業に参画し、リハビリ専門職員を派遣するなどの協力も行っています。
 7ページです。こちらは、良質な医療を提供する体制の充実・強化の取組を記載しています。例えば1つ目の○にありますが、自治体の要請を受けて、へき地に医師を派遣することを実施しています。周産期については、右のグラフにありますように黄色の折れ線グラフが出生数ですが、全国的に超減少傾向にあります。JCHOの6つの地域周産期母子医療センターでは、青い棒グラフが分娩件数、オレンジ色の棒グラフがハイリスク分娩件数になります。いずれも令和6年度より増加し、難易度の高い周産期に求められる役割を果たしたところです。このほか、4つ目の○にありますように、DMAT隊員の養成に努めて災害への備えをしたり、5つ目、6つ目の○にありますけれども、災害支援ナースの派遣などを実施しています。
 8ページです。評価項目№1-1 予防・健康づくりの推進になります。こちらも数値目標がありまして、地域住民への教育・研修の実施回数を毎年度1,000回以上とするものです。実績は1,526回で目標達成し、自己評価はAとしています。
 9ページです。指標の補足説明をしています。各年度の研修実績は右側のグラフです。各病院が地域全体の健康づくりに果たす役割の重要性を認識し、積極的に実施したことで増加傾向にあります。研修開催後はアンケート調査を実施した上で、取り扱ってほしいテーマを集計し、受講者の要望に沿った研修会を企画するといったことも行っています。
 10ページです。数値目標以外の取組内容となっています。1つ目の○になりますが、健診について受診者の方のニーズに合わせたオプション検査の追加などを行って、地域住民の健康づくりに寄与しました。特定保健指導については、健診当日の指導やオンライン活用の工夫などにより、下のグラフにありますように、経年で見ても増加しています。また、3つ目の○にありますように、質の高い健診を提供するため、健診施設機能評価の受審促進に取り組んでいます。JCHOでは15施設が認定を受けていて、健診の質の向上に努めている施設であることをアピールして受診者数の増加を目指しています。
 11ページです。介護業務になります。中期目標では、介護予防から医療・ケアまでシームレスに提供する体制の充実・強化などが記載されています。こちらは数値目標があり、訪問看護ステーションの特別管理加算の算定件数を毎年度1万件以上とするとあり、実績は1万393件で目標達成、自己評価はAとなります。
 12ページに数値目標の補足があります。特別管理加算とは、在宅での人工呼吸管理など特別な管理が必要な利用者の方に対して、計画的な管理を行うことで算定できる加算となります。こちらの件数は、右下のグラフにありますように、医療依存度の高い方の受入れを積極的に実施したことで、経年で見ると増加傾向にあります。主な取組事例は上のほうに記載していますので、後ほど御覧いただければと思います。
 13ページに数値目標以外の取組を記載しています。右のグラフにありますが、24時間対応体制・緊急時訪問看護加算の合計件数は、令和6年度と比較して大きく増加しています。この加算は、訪問看護ステーションが24時間、365日、利用者や家族の方からの相談や緊急時の対応に、常時対応できる体制を整備していくことを評価するものになります。これは訪問看護の24時間体制を整え、更に地域の病院や居宅介護支援事業所等と積極的に連携したことによるものと考えています。例えば左側に主な取組事例がありますけれども、1つ目のポツにありますように、病院の退院当日から訪問看護の実施をしたり、指示医との連携強化をするといったことなどがあります。
 14ページに、その他の取組を記載しています。例えば認知症の方に対してですが、認知症の方の在宅復帰を目指した対応として、記憶や日常生活活動の訓練を組み合わせる認知症短期集中リハビリテーションを実施しています。グラフにあるように、この実施加算件数は令和6年度と比較して大きく増加しました。このほか、下の四角にありますが、地域包括支援センターを受託し、介護予防ケアプランの作成などを実施しています。
 15ページです。評価項目№1-3 病院等の利用者の視点に立った医療及び介護の提供で、こちらは重要度、困難度ともに「高」となっています。数値目標の表の上から2行ですが、病院と老健施設の患者・利用者の満足度調査の総合評価における平均得点が指標となっています。数値目標の数は、「指標」という欄に記載した数値になっています。令和7年度の実績は、右から2つ目の「実績値」の列にある結果でした。病院、老健施設のいずれも、数値目標にはわずかに到達せず、未達成でした。次の数値目標は下の欄にあります。こちらはインシデント・アクシデント関係で、この中で2つに分かれています。①として、院内インシデント・アクシデント報告総数が実働病床数の5倍以上となる病院を50とするもので、結果が55病院でしたので、目標達成です。一方、全57病院においてインシデント・アクシデント報告総数に占める医師からの報告件数の割合を令和6年度実績値より1%増加するものです。なお、「10%に達した場合は10%以上の水準を維持」という目標については、達成した病院数が31でしたので、目標には達しませんでした。自己評価はBとしています。
 16ページに、数値目標の補足説明があります。16ページは病院の患者満足度調査です。数値目標である総合評価については指標に到達しませんでしたが、グラフにありますように、個々の評価項目で見ると、前年度の令和6年度より得点が高くなっているものもあり、一定の改善が見られているものです。棒グラフの灰色は令和6年度、オレンジ色が令和7年度の実績となっています。例えば、「入院」での面会時間、または「外来」の診察時間や、医師の診察・治療内容などです。取組事例は下に記載しています。
 17ページは、老健施設の利用者満足度調査です。こちらも総合評価の得点は指標に到達しませんでしたが、グラフにありますように、前年度の得点よりも改善している項目が複数ありました。「入所」では、面会時間や食事の味など、また、「通所」のほうでは、総合評価に加えて食事の味、介護職員の対応など多くの項目で令和6年度より改善が見られたところです。こちらの取組事例を下に記載しています。いずれも数値目標は達成しませんでしたけれども、病院、老健施設とも、この患者・利用者の満足度調査の結果を各施設にフィードバックすることで更なる改善を図っていきたいと考えています。本部としても、好事例の横展開といった支援をしていきたいと思います。
 18ページになります。インシデント・アクシデントのうち、57病院において医師からの報告数の割合を令和6年度より1%増加するという目標です。医師からの報告を増やすということは、例えば指示の意図がどういうふうに誤認されたのかなど意思決定のプロセスを可視化すること。また、医師個人の経験に委ねず、組織としてのシステムエラーとして分析対象とすることができるようになるので重要になっています。JCHO全体の医師からの報告数、医師からの報告割合は、左のグラフにありますように、年々増加しています。また、右下のように医師からの報告割合が10%を超えた病院数も増加しています。このように報告文化は一定程度醸成されてきていると考えられますが、今後、こうした文化を一層定着させていくことが必要だと考えています。今後は報告数が大きく増えた病院の取組を本部が紹介するなど、そういったことを通じて医療安全には医師の関与が不可欠だという認識を引き続き広めていきます。
 19ページは数値目標以外の取組です。JCHOの医療安全の質の向上を推進するため、令和7年度に医療安全相互支援体制を設けました。全病院を10グループに分けて、各グループにリーダー病院を選定し、相互支援を行う体制を整えました。具体的には図にありますように、グループ内病院がリーダー病院を訪問し、事例検討の様子を見学したり、一方で、リーダー病院は点検ツールを用いて支援を行い、訪問後に本部も参加する個別会議で改善内容を共有するといった取組を行っています。支援を受けたグループ内病院からは、相談できる関係性が築けてよかったといった声も寄せられています。
 20ページには、これら以外の取組を記載しています。1つ目の《医療安全の推進》にありますように、各病院で医療安全の研修を実施しているほか、2つ目の《院内感染防止対策の推進》にありますように、院内感染防止対策のために、J-SIPHEという感染対策連携共通プラットフォームに全病院のデータ登録を開始し、そのデータから手指消毒使用量などをJCHO全体や他施設と比較分析するといった取組を実施しています。
 21ページです。評価項目№1-4 教育研修事業になります。ここは数値目標が3つあり、1つ目が、40病院で医師・看護師を含む3職種以上が医療安全管理者養成研修を受講するというもので、実績は46病院でしたので、目標達成です。次は、特定行為研修修了者の配置者数を前年度より増加し、配置者数に対する特定行為を実施する割合を50%以上とするものです。こちらは配置者数が前年度より増加し、また、特定行為の実施者の割合は69.7%となりましたので、目標達成です。最後に、地域の医療・介護従事者への教育・研修の実施回数を毎年度650回以上とするということで、実績が920回でしたので、こちらも達成です。いずれの項目についても実績値は数値目標を大きく超える結果となりましたので、自己評価はAとしています。
 22ページです。上の表は、実績値が120%以上となった2つの指標についての分析です。上の特定行為については、次のページで改めて御説明させていただきます。下の地域の医療・介護従事者への教育・研修の実施回数を650回以上とすることについては、各病院が地域の医療・介護施設の中核としての使命を自覚し、積極的に研修会などに参画したことや、オンライン研修などを活用したことで目標を大きく上回りました。
 23ページです。こちらは特定行為についての補足説明を記載しています。右上のグラフのように、研修修了者の配置者数、実施者数、それから配置者数に対する特定行為の実施割合はいずれも経年で増加しています。また、左下のグラフのように、特定行為の実施件数も増加しています。特定行為の実施割合を増やすためには研修修了者が各施設で活躍できる体制整備の推進が必要です。このために研修修了者へのフォローアップ研修や活動報告会を実施しています。また、「各施設の工夫」の所にありますように、研修修了者からの報告を踏まえて、手順書の改定につなげるなどの取組を実施している病院もあります。
 24ページです。こちらには数値目標以外の取組を記載しています。例えば看護師については令和6年度に「JCHOナース1.3万人総活躍プラン」を策定し、各施策を実効性のあるものとするため推進本部を設置しました。また、各病院で看護師の人材育成を担当してキャリア相談に対応するキャリアアドバイザーとして、82名が活動しており、離職率の低減に寄与していると考えられます。また、一番下にありますように「看護師奨学金返還支援制度」を創設しました。
 25ページです。このほかの職種への取組として、事務職員などに対しては、1つ目の○にありますように、経営エキスパートを育成するための経営パワートレーニングを実施しています。令和7年度は特に次世代の病院経営を担う司令塔を育成することに焦点を当てて、副院長などを対象とした研修を実施しました。
 26ページ、病院薬剤師の所です。病院の薬剤師は、その確保・定着が難しいところがありますので、1つ目の○にありますように、新卒の薬剤師を対象とした新たな研修制度である「ポリバレントファーマシスト育成プログラム」を開始しています。また、「薬剤師奨学金返還支援金貸与制度」の運用も開始しています。こうした取組によりまして、薬剤師の現員数はグラフにありますように令和8年度に増加しました。
 27ページ、評価項目№2 業務運営の効率化に関する事項です。こちらは数値目標はなく、自己評価はBとしています。具体的な取組としては、57病院中45病院において電子処方箋を導入したことにより、JCHO全体の電子処方箋の導入率は78.9%となりました。
 28ページです。適正な人員配置として、1つ目の○にありますように、職員定数は原則として1増1減ではありますが、収支改善などが見込まれる場合には純増も認める形で実施しています。さらに、スケールメリットをいかした業務効率化による収支改善として医薬薬品や診療材料の共同調達、大型医療機器の他法人との共同入札、ベンチマークシステムの導入などによりコスト削減に努めています。
 29ページ、評価項目№3 財務内容の改善に関する事項ですが、困難度は「高」です。こちらは数値目標がありまして、経常収支率を令和6年度以上とするというものです。令和6年度の経常収支率が98.6%で、令和7年度が99.3%でしたので、数値目標は達成しました。自己評価はAとしています。
 30ページは数値目標の補足説明です。左下の折れ線グラフにありますように、経常収支額、また経常収支率は改善しています。令和7年度は経常収支額がマイナス30億円の赤字になっていて、経常収支率は99.3%になります。JCHOは国からの運営費交付金が出ない独立行政法人で、更に昨今の物価上昇などの負担が増加しているために非常に厳しい経営環境となっています。そのような外部環境の中ではありますが、経営努力の取組として、1つ目の○にありますように、法人全体の財政規律を保つために経営状況に応じた賞与制度の見直しを行いました。また、2つ目から4つ目の○にありますように、経営強化本部において特に支援が必要な病院に対して、課題を整理し、進捗管理などを行いました。また、令和8年度は、一番下の○にありますように、人件費の適正化の観点から民間の医療法人等と比較して職員数の適正化について検討することにしています。
 31ページです。JCHO全体で見ますと、右上のグラフにありますように、新入院患者数は746.0人と、令和6年度より若干増えたものの、ほぼ令和6年度と同じ人数となりました。新入院患者数はやや頭打ちとなり、平均在院日数は真ん中の上のグラフにありますように14.1日と短縮され、ベッドが回転したことにより利用率は78.2%とわずかに下がっています。このため、1日平均入院患者数が令和6年度よりも若干少なくなりました。
 一方で、手術件数については、下の真ん中と右のグラフにありますように増加しています。これもあって、また在院日数なども影響したと思いますが、診療単価は、左下のグラフにあるように昨年度よりも高くなっています。この結果、診療報酬改定のない年度でしたけれども入院診療収益は令和6年度より15億円増加しました。また、外来診療なども含めた医業収益も令和6年度より36億円増加しました。
 このように法人全体で収支改善を目指して努めているところですが、費用増加の影響が大きく結果的に経営状況は大きな赤字となりました。今年度は診療報酬改定がありますけれども、物価上昇に伴う費用負担は変わらずに大きいことを踏まえますと、引き続き経営改善の努力が必要と考えています。
 32ページ、評価項目№4 その他業務運営に関する重要事項です。こちらは、数値目標はございません。グラフにありますように、年間960時間を超えて時間外労働した医師は令和7年度は93名となっています。これは医師不足などに伴い、在籍医師への業務負担が集中したことなどが要因として考えられますが、今後の改善に向けて医師労働時間短縮計画の策定、見直しなどを通じ、時間外労働の縮減に引き続き努めたいと考えています。
 33ページです。こうした働き方改革を実現するためにはタスク・シフト/シェアの推進が必要です。例えば、1つ目の○にありますように、搬送準備にあたり、看護師が呼吸管理などの専門的な処置を行うなど、各職種が本来業務に集中できる体制整備を進めています。
 34ページですが、JCHO独自で、育休取得後も短時間勤務を医師について認める「特定短時間勤務制度」の創設といった工夫もしています。このほか、JCHO内で医師や看護師の応援派遣などを実施したことを記載しています。
 35ページです。こちらは上の枠の中にありますが、内部統制の充実として1つ目の○にありますように、役員会の審議事項を明確にするため規程の改正を行ったり、下の枠にありますように、情報セキャリティ監査として、20病院に内部監査を実施するなどの取組をしました。
 以上を踏まえ、冒頭の2ページに戻りますが、総合自己評価はAとしています。資料の説明は以上となります。本日はよろしくお願いいたします。
 
○小野主査
 御説明、どうもありがとうございました。それでは、ただいまから令和7年度実績評価につきましての御意見、御質問等がございましたら、よろしくお願いしたいと思います。オンラインで御参加の構成員の先生方も、是非、御発言をよろしくお願いいたします。よろしいでしょうか。構成員の先生、いかがでしょうか。
 
○田熊構成員
 COMLの田熊です。御説明をありがとうございました。私のほうからは3点、質問をさせていただきたいのですけれども、まず、大枠としては今の外部環境、それからインフレがなかなか止まらない、これからもなかなか止まりそうもないインフレの中で、これは外の問題。中としては、ずっとこのスタッフの方々の働き方の変革を、やはりやっていかなければいけないと、こういう外と中の厳しい状況の中、非常に御努力されているなというのは、お話を伺っていてよく分かりました。そこが大きなところでございます。
 私どもは患者さんの立場からということで、17ページの16、17辺りですか、数値目標は、ぎりぎり達成しなかったという、患者の満足度調査でございますけれども、具体例としては向上している部分がございますという御説明でした。私どもCOMLも、各病院というか、御希望のあった病院に覆面で、COMLの関係者が病院に伺って、病院の実態とか診察の状況とかを把握させていただいて、それをフィードバックするという、病院探検隊という業務がございます。その中で、いつも私が感じているのは、数値ではなかなか難しい部分がございまして、こういった成功事例というか具体例が出てきていますよね、16ページの辺りを拝見しましても。そういったものを、先ほども御説明ありましたように横展開というか、よい部分をなるべくいろいろな病院とか部門に広げていって、良いものまねをしていくと。こういうことを少しずつ地道ではありますけれども、患者さんの満足度を高めるのに効果的だなと、いつも感じておりますので、先ほど御説明のあった、横展開されつつあるということで非常に嬉しく思いました。
 すみません、3点御質問させていただきたいと思います。昨年の評価委員会で、こういった業績評価の横展開というか、幹部の方々、それから病院管理部門の方々以外から、現場にどのように説明して浸透させていくかというのが課題というお話をさせていただいたのですけれども、今年度は、それをどのように具体的に実行されたのか、それから、それをやったことによって、現場の職員の方々には一種の変革があったのか、なかったのか、それをどのように把握されているのかということをお伺いできればと思います。
 それから2点目は、薬剤師の確保、これも昨年から御説明いただきまして、いろいろな奨学金の話とか、御努力されているというのは画期的なプログラムではないかというように個人的には思っていますけれども、薬剤師さんの困難な地域への病院の配置効果とか、具体的に何か動きがあれば、数値以外にも何かあれば教えていただければというように思います。また、この政策によって患者さんへのサービス、例えば退院のときの服薬支援とか、病棟の薬剤業務とか、その辺りが少し向上したのかどうか、その辺りを具体例がもしあれば、伺いたいと思います。
 3番目は、看護師の方々ですね。今、御説明いただきましたけれども、薬剤師の方々以外にも、看護師の方々についても、複数の施策を実施されているということですけれども、数値で離職率が低くなっている等々御説明ありましたけれども、例えば、この地域では不足の場所、それから病院等に良い効果があったとか、そういう具体例が、もしあれば教えていただきたいと思います。また、幾つか複数の施策がありますけれども、今後、これに重点を置いていきたいというものが、この看護師の施策について、もしありましたら教えていただければと思います。以上、3点でございます。よろしくお願いいたします。
 
○小野主査
 どうぞ、よろしくお願いします。
 
○地域医療機能推進機構企画経営部長
 御質問ありがとうございました。それでは、1点目の点につきまして回答させていただきます。昨年度も田熊構成員のほうから御指摘を頂きまして、こういった独法評価の結果についても職員の方へ、きちんと周知したほうがいいのではないかという貴重な御意見を頂いたというように記憶しております。
 そちらの御意見を受けまして、令和7年度においては、JCHOの中で、JCHOニュースというものがありまして、機関誌みたいなものになっておりますけれども、そのJCHOニュースに業務実績評価について掲載して、JCHOとして何を推進するべきか、また、なぜその取組が必要なのかというようなものを職員にも分かりやすく伝える内容といたしました。それまでメールでも、結果などについては共有していたのですけれども、そういった媒体も活用したというところになります。
 また、そちらを読んだ職員のほうからは、独法評価の理解が深まったといったような声も寄せられたというように考えております。そういった工夫を引き続きしていけたらと考えております。1点目につきましては以上となります。
 
○地域医療機能推進機構理事(佐々木)
 2点目について、理事の佐々木でございます。薬剤師の関係でございます。御指摘の各種取組は昨年度からスタートしたものでございます。まだ、その成果と言えるような、特にアウトカム的なところ、病棟での指導とか、そういったところまでは十分把握できていないところでございます。ただ、この辺りは、本年度は診療報酬改定で、かなり病棟薬剤師の役割は期待されているところでございますので、しっかりフォローしていきたいと思っています。
 ただ、少なくとも、この支度金だとか、それから奨学金の返還支援、こういったものは、かなり奏効しているようで、数字にもございますように、現実に増えています。しかも、それは増加しておりまして、そういうわけで現員数は増えていて、まだちょっと定員は少し足りない所はあるのですけれども、かなり増えているということです。地域別に見ると、九州がもう少し足りないなというのは我々も意識として持っておりますので、今後、何かしらできないかというのは、また検討したいと思っています。
 ただ、少なくとも、こうした制度によりまして、本年度、新人対象のアンケート調査を取ったところ、この2つの、お金関係の新制度なのですけれども、これによって非常に、定着に資するということを自己評価といいましょうか、アンケートで回答いただいておりますので、こういった方々をしっかり定着させていくということも、もう一つ、我々の課題として持っているところでございます。2点目は以上です。
 
○地域医療機能推進機構理事(島田)
 続きまして3点目の看護関係について、看護担当理事の島田と申します。よろしくお願いいたします。看護師不足への取組というところでは、もう全国的には不足状況というのは続いているところではあるのですけれども、JCHOでも様々な取組を行っております。特に幾つか申し上げますと、やはり、看護学生、大学、専門学校を含めてですが、実習を受け入れますと、そこから就職につながるということが多々ございますので、全ての病院で実習の受入れに努力をしているところでございます。
 また、奨学金の貸与も効果があるところでありまして、行っておりますのと、あと最近は、貸与というよりも借りた奨学金返済の支援という制度が学生にとって魅力的というところもございますので、看護師奨学金返還支援制度を令和7年度、創設いたしまして、令和8年度の採用活動から各病院で使っていただけるように準備をしております。
 また、令和6年度から、JCHO認定キャリアアドバイザーという、各看護師のキャリア形成を支援する、離職防止とか、今後のワークライフバランスをどのように進めればいいかとなどの相談に対応する者を育てておりまして、私どもはJCAと申しておりますが、そのキャリアアドバイザー、これも看護師でございますけれども、キャリアアドバイザーが、例えば経験者採用などされた方ではそれまでのキャリアがかなり多様な方たちもおられますので、そういった方々の定着支援、あるいは辞職防止につなげる、また、今後の採用活動でもそういった点がアピールできればというように考えております。
 最後にご質問がございましたが、看護の関係で今後、重点的に何に取り組むかというところですが、先ほど資料の説明にありました「JCHOナース1.3万人総活躍プラン」というものを総合的に推進しているところですが、今年度、改めて看護管理者の能力育成に少し力を入れたいと思っております。昨今の医療を取り巻く状況はかなり激しく動いておりますので、そうした中で、現場を担う看護管理者がしっかりと病棟、あるいは部署で、次にどういう取組をするのか、今は何をやらなければいけないのか、そういったことを現場の管理者がしっかり判断をするということが重要になりますので、看護管理者のマネジメントラダーというものを作っておりまして、そういったものを通して看護管理者の育成を引き続き進めていきたいと思っているところでございます。以上でございます。
 
○小野主査
 よろしいですか。本田構成員、よろしくお願いします。
 
○本田構成員
 どうも、御説明ありがとうございました。本田でございます。私も全体の感想と、幾つか質問という形になるのですけれども。先ほど、田熊構成員もおっしゃられましたけれども、この大変厳しい環境の中で、経常収支もマイナスが減りつつあるとか、すごい努力をされているというのを実感しました。
 あと、医療の内容でも、後での質問にも関係するのですけれども、例えば訪問看護の内容でも大変難しいところをやっていらっしゃるとか、分娩も難しい対応をされているとか、地域で本当に必要とされる所、特になかなか受け入れが難しいといわれていた所に力を入れていらっしゃるということにも大変感銘を受けました。
 それで、質問自体は単純なことからなのですけれども、これは前回もあったかもしれませんけれども、4ページに、「救急搬送件数を前年度より増加」というような指標になっていて、これは達成していませんとなっていましたけれども、その次のページですが、救急搬送件数というよりは、救急搬送の応需率というか、受託率をきちんと出していくというのが今はトレンドだと思うし、そのほうが現実にどのようにやっているのかということが見えると思いますが、こういう指標でやっているのは、なぜなのでしょうかという。きちんと出していらっしゃるので評価としてはすばらしいと思っているのですけれども、何で、あえてこの数字になっているのかというのが、ちょっと疑問でした。
 また、ちょっと感想に戻ってしまいますが、これから地域医療構想の話が本格化していくかと思います。地域でどういう医療を担うかということは、地域のいろいろな医療機関との話合いが必要という中で、下関の実例とか、既に少し進めていらっしゃる中で、より役割を果たしていっていただきたいというのは、これはお願いです。
 先ほどの介護の部分と訪問看護の部分の特別管理加算の部分が、緊急時訪問看護加算の部分とか、大変難易度の高いところをやっていらっしゃる、これはすばらしいと思っているのですけれども、一方で、この看護師とか介護士とか、なかなか人材不足とか、いろいろなものが難しい中で、こういうことをしっかりやっていけているということですが、何か不満とか出ていないのでしょうかと、逆にちょっと思ったりして、それを回していらっしゃるポイントというか、こういうことがちゃんとできるということが、日本の他の事業体などにも広がっていけば、「こういうふうに回せるよ」というのが広がると、とても良いなと。
 一方で、こういうことをやってもらえない、出会えていない利用者さんとかの声もよく聞きますので、何かポイントとか、頑張っていらっしゃる工夫点みたいなことがあれば、教えていただければなと思いました。
 薬剤師のことも伺いたかったのですけれども、今、田熊構成員がすごく聞いてくださったので、私もこれは大変すばらしいことだと思うし、昨年度からのスタートだということですけれども、何かしらきちんとまとめていただいて、どんどん社会に発信していただきたい。マスコミの1人としては、そういうことをきちんと取り上げて、このようなことをしてはどうかというのが分かるような形で発信していただきたいと思いました。すみません、感想と質問が混ぜ混ぜでしたが、特に看護師とかの不満点が、お給料的にどうしているのかとか、ちょっと疑問に思っていたので教えてください。
 
○地域医療機能推進機構理事(佐々木)
 1番は、私のほうからお答えいたします、御質問については、救急医療の目標設定でございました。今から思えば応需率にしておけばよかったなと、こう思いながらも、当初の見込みとしては当日の人口の構造の変化で高齢者が増える、では救急も増えるだろうということで、当初としてはリーズナブルな設定だというように思っております。
 ただ、こちらはデータでお示ししていけるかあれですけれども、足下の救急の、全国の救急搬送の状況なのですけれども、実は減少しています。令和7年度の消防庁の速報値なのですけれども、実は減少しているのですね。
 令和6年度は、もちろん確定値なのですけれど、それも増加傾向がちょっと止まりかけているという感じなので、少し何が起きているのだろうというところを、私のほうも分析できておりませんけれども、人口減少が影響している可能性もあるのかなと思っています。
 そういった事情と、あとは昨今の、先ほども話しました地域医療構想や、それに関連するかのような診療報酬の改定、これにより、救急搬送の取り合い、救急車の取り合いというようなことが言われている中で、こうして応需を頑張っているというところは、我々としても、それはそれとして評価していきたいと思っていますけれど、当初の設定の理由はそういうところでございます。
 あと、御要望いただきました地域医療構想については、下関もそうですけれど、各地域で、地域に根ざした医療を提供する我がJCHO病院には非常に関わってくることになっています。一義的には地域の議論は大事だと思っていますけれども、そこはしっかりと本部として目配せしながら、地域の中で、どうやってJCHO病院が、連携しながらも役割を果たしていけるかというところですが、思いを果たしてまいりたいと思っているところでございます。
 それから、あと薬剤師の関係の広報ということでございました。いかに社会に情報発信していくかというところを一つ、今後の検討課題とさせていただきたいと思っております。ありがとうございます。
 
○地域医療機能推進機構理事長
 山本から少し補足をさせていただきたいと思います。救急を搬送件数で取るのか、応需率で取るのか、実は前の中期計画では、応需率でずっと見ておりました。ところが、コロナを見ていただくとお分かりのように、分母の依頼件数というのは、その社会状況によって大きく変動する。そうすると、コロナのときみたいに、やたら依頼が来ると、応需率がドンと下がる。実際に受けている件数は増えているのに、応需率が下がるという現象も起きてきている。むしろ現場からは、「いや、これは本当に、その現場の汗、現場の努力を評価してないんじゃないか」という声もありましたし、やはり私どもとしても、より1人でも多くの患者さん、多くの救急患者を受け入れるということこそが使命であろうということで、実際の実数に切り替えたという経緯がございます。
 後追いですけれども、今回の診療報酬改定では、かなり救急搬送件数が基準になりましたので、これはこれでちょっと続けていってもいいのかなと。最近は分母が減っていますので、分母が減ると応需率が上がり、いろいろ議論があるということは確かでございます。
 それから、地域医療構想に関しましては、やはり地方で、本当に医療資源がない、人口もないという中で病院をどうやって維持していくのか。それでいて、人口減少が急激に進んでいながら、同じような病院がまだ消耗戦を演じているなと、ここは明らかに医療資源の無駄遣いでもあるし、それから地域への医療サービスの提供という点でも非常に問題があると思います。
 3つあった病院が突然、全部潰れるということも起こりかねないので、やはり我々は地域の、特に地方の病院を多く抱える組織としては、むしろ地域医療構想を積極的に進めて、各地域の病院医療を、しっかり守れる体制を作るべきではないかというように考えておりますので、私自身は各病院長に、とにかくしっかりやって、どんどんやってくださいと。何なら自分たちで、地域医療連携推進法人を作るぐらいの取組をしてくださいというようなことを、今、お願いしている状況でございます。
 それから、もう1つは薬剤師についてですけれども、そもそもこれの発端は、やはり病院薬剤師が全国的に極めて不足していると。薬局に就職する薬剤師さんは、どんどん増えているのに、病院は全く増えないということで、1つ反省点としては、病院を経営する側が、やはり薬剤師に対する処遇の改善、あるいはいろいろな研修の機会など、これがちょっと十分ではなかったのではないかという反省がございます。
 これは病院団体の中でも、だんだんそういう反省が広まっていく中で、我々が先陣を切って、この研修制度、それから奨学金などの補助金制度を創設した次第で、これをできれば、ほかの組織もどんどん真似していただいて、「薬学部を卒業したら、まず病院に就職しようよ、薬局はそれからでいいよ」と、是非そういう流れを作りたいなというように考えているところでございます。
 
○地域医療機能推進機構理事(島田)
 続きまして訪問看護について、回答させていただきます。特別管理加算とか、それから24時間体制などについて御評価いただきましてありがとうございました。現場の者たちも喜ぶと思います。
 人材の確保なのですが、確かに全国的には訪問看護ステーションの人材確保は大変な厳しい状況かと存じますが、JCHOは全て病院併設になっておりますので、看護職員は病院本体と一体的に管理しております。ですので、必要に応じて人事異動ですとか、あとは病棟勤務で希望する者を訪問看護に異動させるといった形で、訪問看護に必要な人材は、そのように得ているところであります。
 ただ、病院全体を見ましても、看護師は必ずしも十分でない所もあるのですけれども、必要な所に必要な人材の配置という形で対応しているところでございます。その中で忙しくなる、あるいは重症な方を受けるということでも、負担感とか、そういったところは確かに、一人で訪問するというサービスでもございますので、大変負担はあるかと思うのですが、一方で、やはり地域医療機能推進機構の使命といいますか、地域の方々の療養生活をしっかり守るという自らの施設の位置付けをしっかりと職員が認識しているというところでありますし、それは母体病院からの患者さんをしっかり引き受けるような、そういった退院の支援も、入院中から病院の中のスタッフと一緒に連携して行っておりますので、そういう意味では、自分たちはどういう役割を期待されているのかとか、そういったところをしっかりと確認するチャンスが、病院と一緒に活動することで生まれてくるところかなと思います。
 あとは、訪問看護ステーションは40か所あるのですけれども、全てのステーションの管理者を一堂に介しての会議なども年に1回行っておりまして、そこでしっかり横連携といいますか、お互いの施設の取組とか、自らの強みとか、そういったことを確認する場を年に1回、必ず設けておりますので、そういったところでも、しっかり自分たちが何をしなければいけないのかというところを確認するチャンスなどもありますので、そういう点で不満はそんなにないかなとは思っております。給与も、病院の看護師と同じ給与体系になっているところでありますので、そういった点も含めて看護の役割をしっかり果たしていただいているものと承知しております。
 
○本田構成員
 ありがとうございました。いろいろ説明いただいて、本当に頑張っていらっしゃることに感銘しました。特に看護師さんは、本当に現場で支えてくださっていることに対して、いろいろな声がSNSとかでもいっぱい出ている中で、本当にちゃんと評価してあげてほしいなということを感じています。よろしくお願いします。
 
○小野主査
 よろしいでしょうか。では、河村構成員、お願いします。
 
○河村構成員
 すみません、御説明ありがとうございます。本当にこの厳しい経営環境の中、JCHO全体で御尽力くださっているなと、本当に有り難いことだと思って拝聴しておりました。JCHOさんの去年ぐらいから感じ始めた感じなのですが、今年もいろいろ御説明を伺っていて、厳密に今回の御報告からだけではなくて、去年ぐらいから出てきたようなものもあるのですが、よそでなかなかないような新しい取組とか、いろいろな申請とかをされるのを取り入れるという動きが幾つもありますよね。やはり、そこがすごく、絶えずいろいろな側面から改善して改革してということをやっていらっしゃることの表れではないかなと思っています。今年だと、健診の施設機能評価を入れられたという話が出てきましたし、先ほどから、ほかの構成員の方々からもお話が出ていますが、薬剤師さんや看護師さんの奨学金返還の支援制度の話であるとか、それから、今年は短時間勤務制度の話とかもありますし、大変前向きにやってくださっていると思います。あと、経営の面では、経営パワートレーニングとかもやっていらっしゃるわけですよね。本部のほうでワアワア言うだけではなくて、各病院、各地の所で実際に病院の運営に関わっていらっしゃる方にいろいろ認識していただくことも大事でしょうし、そういったいろいろ新しい取組を続けてやっていらっしゃることがすごくいいのではないかと思っております。
 それで、幾つかお尋ねしながら意見を二、三述べさせていただければと思います。最初に、1つ2つお尋ねさせていただきたいのですが、新しい取組というか、新しいように私には見えるのですが、19ページの所で、取組として医療安全相互支援体制という、体制地域でネットワークを組まれていて、これは大変よい取組ではないかと思います。まず、1つ目の質問なのですが、私はこのワーキングに入れていただく前に、総務省の政・独委というか、今の独立行政法人評価制度委員会の前身の所に10年間ずっとおりまして、それこそNHOができたときぐらいからずっとやっていたのですが、JCHOさんができるその直前のときとかも厚労省の担当だったので、いろいろヒアリングとかにも行かせていただいたのです。JCHOさんの名古屋の前身の病院を3つ回ったりとか、そういうのもあったのですが、そういうときの記憶を思い起こしますと、今回第3期の中期目標期間に入られて2年目という御説明がありましたが、確かにそれだけの年数がたってはいらっしゃるのですが、この国のよくある話というのは、本当に民間でも役所もそうかもしれませんが、どことどこが合併とかというと、やはり組織の縄張りみたいなのが残ってしまって、余り円滑な運営が行かなかったり、いろいろモラルを持って働ける人とそうではない人で何か凹凸ができたりとか、割とよくある話だと思うのですが、JCHOさんは3つの違う病院が一緒になられたわけですよね。そういう経緯は重々承知しておりまして、しかも、本当に売れるだけ民間に売れるものは売って、それで残った所を合わせてという、すごく大変なスタートラインでいらしたと思うのですが、そういう元々どういう病院だったとかということは全然関係ないような感じで、この相互支援体制とかというのができているのでしょうかという、その辺りのところをお尋ねしたいのが1点目です。
 もう1つ、お尋ねしたいのは、その前のページの18ページの所で御説明くださっていますが、インシデント・アクシデント対策の所です。ここも本当にすごく前向きな目標を掲げてくださっていて、報告数を取るだけではなくて、その中でドクターからの報告の割合の件数を取って、やはり、これもすごく前向きで、もしかすれば現場からすると余り歓迎されないかもしれないような目標を取り上げていらっしゃるのかなと思うのですが。ちょっと今回の数字でも全体の報告件数と医師の報告件数との兼ね合いで、どう出るかというお話があったので、ちょっと私が余り現場のことがよく分からないのでお尋ねしたいのですが、何かインシデント・アクシデント的なことがあったときに、これがどうなのですか、ドクターが報告してくれれば、それ以外のお立場、例えば看護師さんからは報告しなくて済むのにということなのか、そうではなくて、両方から報告が上がってきていいということで受け付けていらっしゃるのかどうか、ドクターからの報告の割合が下がっているけれども、全体として上がっているというのは、これはどう受け止めたらいいのかなというか、全体としての、一定程度の割合ではきっとそういうことが起こるとは思うのですが、そこをどう受け止めたらいいのかというのが2点目です。この2点を御質問させていただければと思います。
 
○地域医療機能推進機構理事(佐々木)
 では、佐々木からお答えいたします。まず、1点目の医療安全相互支援体制ですけれども、昨年度からスタートしておりますが、河村先生がおっしゃられますようないわゆる3グループの病院の垣根があるとは、私は今のところ感じていないところです。1つは、医療安全という共通の目標に向かって、そして構造としては、グループ10に分けて、その中で病床規模が比較的大きな所、特に200床以上の病院がリーダーとなって支援していくという体制を構築しておりますので、ある意味共通して取り組めているのかなと思っております。今のところは、見えない壁みたいなものは寡聞にして知らずというところです。
 2点目のインシデント・アクシデントの所ですが、結論から申し上げますと、医師の報告も、医師以外の報告もあれば有り難いと思っています。両方あるべきだと思っております。そういう意味では、全体数が増える中でそれ以上のトレンドで医師の報告数が伸びれば非常にいいなと思っております。その理由としては、やはり説明で申し上げましたように、意思決定とかに非常に関わるというところで、医師の関与があると非常にいいということで、指標の設定とさせていただいているところですけれども、なかなかお忙しいとか、あるいはまだ意識が十分でないという可能性もございますので、しっかりした取組のあるところがあれば、そこを水平展開しながら、医師からの報告率を全体の中でも上げていくような努力は続けてまいりたいと考えております。
 
○地域医療機能推進機構理事長
 追加させていただきますと、相互支援体制に関しましては、佐々木から御説明したように、前身が厚生年金病院だったか、社会保険病院だったかを全く考えずに組んでおります。ある意味、医療安全ということと、経営、あるいは運営からちょっと上に上がったところで、医療安全の担当者というのは、自分の病院がどこであろうと同じ意識で運営しているところがひとつ大きいのかなと思います。ここは垣根が全くないと言っていいと思います。
 それから、インシデントレポートに関しては、何でわざわざ医師からの報告件数を入れたかというと、推移を見ていただくと分かるように、当初は非常に低かったのです、医師からの報告が。看護師が出していればそれでいいではないかみたいな風潮だったのですが、先ほど御説明しているように、そもそも医療、あるいは医療安全は、医師が真ん中にあるべきですので、そこはいろいろ働きかけをしてきて上がってきている。本来は、同じ何かインシデントがあった場合、これに対して、いろいろな職種が目を向けて関わっているわけですから、1つのインシデントに対して医師からも報告がある、看護師の視点からもある。もし薬剤絡みであれば薬剤師からのレポートからのレポートも本来あるべきだと思っていますので、今回この中期計画には入れていませんが、いずれは同じ1つのインシデントに対して複数のレポートが上がるかどうかも、今後は課題にしていく必要があるかなと考えています。まだ、ちょっと時期尚早で、まず医師からのレポートが上がることから始めたいと考えているところです。
 
○河村構成員
 ありがとうございます。御説明してくださってよく分かりました。1点目のほうでお尋ねした点については、特にそんな垣根うんぬんはないというので、やはりそうなのかと思いました。やはり、ずっと何年もいろいろ御説明を伺っていると、多分、組織の中の垣根が大変低いというか、風通しがいい感じで運営なさっているのではないですかね。我々国民側の受け止めからしても、コロナ危機のときにひとつ高くなったかなと思うのですが、明らかに知名度が上がったというか、前は、JCHOと書いてあっても、これは何かと聞かれることがあって、私は知っているから、これはジェイコーと読むのよと話をしていたことがあるのですが、今はどこへ行っても知らない人はいませんよ。みんな知っているし、すごく知名度も上がったし、あとはコロナ禍ですごく御苦労されたと思うのですが、でも逆に、やはり国の病院としての一体感があっての話を伺った年もあったように思いますし、すごく組織としての運営は風通しもよくうまく行っていらっしゃることがこの全体の運営につながっているのではないか。新しい取組をいろいろなさっていることも、職員に対してモチベーションを上げることにもつながるのではないかと思いますし、大変な前向きに評価できるのではないかなと思います。
 あとちょっと気になるのは、財務内容の所ですね、大変厳しい中、あと、もうちょっとで収支相償ですね。本当にここまで改善されて、この評価も私は妥当であると思います。ただ、ちょっと心配で御質問したいのは、30ページの所で、一番上に経営状況に応じた賞与制度の見直しを行ったと、さらっとお書きくださったのですが、これはどうなのでしょうか。人によっては収入がダウンする方向での見直しにもなったのかどうかとか、それが実際にJCHOの各病院の中で働いている方々への何か影響等があったか、離職者等とかに影響が出たりとかが、もしあったのかどうかがあれば、ちょっとお尋ねできればなと、財務の所で1点目です。
 あともう1つ、財務の関係のお尋ねは、今後、やはりこの厳しい中で、どうやっていかれるかということだと思うのですが、31ページの所で、全体の数字を本当にクリアにまとめてグラフで御説明くださっていて、別にお金儲けのために医療をやっているわけでは決してないと思うのですが、ただ、然は然りながら、形態として自力で立っていっていかれるようにしていただかないと、本当に我々受診する患者の側、国民の側も困ることもありますので、何とかうまく続けていっていただきたいと思うのですが、こういうデータを御覧になりながら、どうですか、本当に、この先、何とか収支相償まで持っていく上で、地域医療構想とかにいろいろ入って、病院の統廃合とかもあるのかもしれませんが、全体としてどういうようにお考えになって、この改善基調を続けていこうとお考えになっているのかをお尋ねできればと思います。
 
○地域医療機能推進機構企画経営部長
 では、1点目の御質問につきまして御説明させていただきます。賞与制度の改正を行ったというところで、こちらは経営努力の所の文脈で書かせてはいただいているのですが、それだけではなくて、もともと法人としての課題意識として、従来の賞与制度が病院ごとに算出されていて、必ずしも法人全体の経営状況を反映できていなかったことや、実際の経営実績に基づいていないような形、決算見込みをもとに制度が成り立っていたようなところや、計算方法が分かりにくいといった課題などもございまして、賞与制度の見直しを行ったところになります。ただ一方で離職への影響という課題は、河村先生におっしゃっていただいたようにあり得ると思いますので、昨年度はベースアップなども実施しております。こういったものも実施しながら、法人全体の財政状況も両にらみをしながらというところで実施していったところです。もちろん、財政的なところ以外でも職員の方の満足度などが高まるような形で、今後も引き続き本部としても支援をしていけたらと考えております。
 
○地域医療機能推進機構理事(今泉)
 すみません、病院経営担当の今泉と申します。御質問ありがとうございます。先生がおっしゃられたように、今は病院経営が非常に厳しい状況が継続しているところではございますが、その中ででも、特にJCHOは57病院ございますが、経営の厳しい7病院に限って、経営強化本部等で経営改善の取組を現場と一緒に寄り添ってやってきたつもりです。その中で3病院は黒字化には至らなかったものの収支率は改善いたしました。まだまだ厳しい状況ですので、この強化本部は継続して病院に寄り添っていこうと思います。先ほどちょっと話題になりましたが、経営パワートレーニング等は経営層だけではなくて、病院の他職種の職員の方々にも病院経営のことを意識していただこうと思い本部主導で取り組んでいるところです。
 また、一方、地域柄、あとは周りの競合等を含めて、地域医療構想に関しては、必要に応じて当然考えていかなければいけないところだとは思っております。ただ、これはJCHOの病院だけで解決できる問題ではないと思っております。やはり行政、周りの他の病院等で、その役割分担等について検討していくことが必要なのかなと思いますので、周りの病院、行政も含めて、今後、状況を見ながら適切に考えていければと思っております。以上です。
 
○河村構成員
 ありがとうございます。あとちょっとだけ意見だけ。すみません、分かりました。本当に御苦労が多い局面だと思いますが、是非よろしくお願いいたします。やはり、職員に対しては、お給料の面だけではなくて、いろいろなほかの所、既に工夫されていると思うのですが、やはりそれが働く上でのモチベーションとかにもつながりますし、JCHOでこのまま働き続けたいと思ってもらえることになると思いますので、是非続けていただきたいと思います。この短時間勤務制度なんて、本当にいいと思います。私なんて全然病院とは違う文系の人間ですが、会社でこの制度があったから、子供4人いますけど、ずっと続けてこられたというのがありますので、こういう制度があれば、逆に育児休業を取らなくても産休だけで戻ったりもできますし、是非やっていただきたいと思います。
 あと1つだけ、最初に戻りますが、評価の所で1箇所だけ、意見があります。4ページの所で、診療事業の所で御説明くださって、4ページのような定量指標については達成度になっていて、それで重要度、困難度も「高」と付いているところで、Aとなっているのですが、これは確かに指標のいろいろな問題はあって、いろいろ御尽力されていることもよく分かりますし、救急搬送件数の所が、この目標の設定自体どうなのかなと私自身もちょっと思っているところも、先ほど本田先生が聞いてくださったりして、もうそれに尽きるとは思うのですが、ただ、その目標をどう置いたらよかったのかという議論はありますけれども、この3つの目標の達成度を単純に平均すると、やはり100を切ると思います、今年は。去年よりは少し落ちてしまったのではないかなと思います。そのもとで、難易度が「高」と付いていますが、この参考資料2の「中期目標管理法人の評価について」の指針に照らして考えると、今回は評定をBにしたほうがいいのではないかなと私は思います。以上です。
 
○小野主査
 御意見ありがとうございました。オンラインの荒牧先生に、まず御発言いただけますか。次に、安保先生に御発言いただきたいと思います。荒牧先生、どうぞ。
 
○荒牧構成員
 荒牧でございます。御説明ありがとうございました。とても厳しい環境の中で真摯に御尽力なさって、全般的な評価に関しては異論ありません。事前説明のときにも少し申し上げたのですけれども、今年というよりも、今後の評価に際して幾つかコメントを申し上げたいと思います。
 4ページの病院機能評価等の受審促進などですけれども、これも、今回S評価のいろいろな主な項目を具体的に掲げていただいて、さらに、来期からPDCAサイクルを回して更に改善につなげていくというところなのですけれども、評価する上で、より具体的に、そういったPDCAサイクルでもこういうところがこう改善されたというところを具体的に書いていただくということは、非常に具体的で評価する側や読み手にとってもアピールできるポイントになり得るかなと思っていますので、是非、細かくというか、書き込むところはそのように対応していただければ評価につながるかなと思います。
 それから、5ページの逆紹介の所で、これも前回申し上げたのですけれども、やはり逆紹介といって、その行為自体は今後更に進めていくということであっても、現実に目を向けると、地方都市や僻地など、そういった所では紹介する医療機関そのものの数が減っていったり、廃業が増えていったりなどということもあって、医療機関が多く存在する所とそうでない所の地域差がかなり激しく、今後は更にその差が広がっていくという傾向にあるのではないかなと思っています。ですから、これをその1つの指標として見ていくというのは、もちろん合理的ではあるのですけれども、一方では、状況が変わっていっているということを考えますと、多少、一律の評価というよりも、取組としては、その地域差であったり、いろいろな属性に分けて御報告いただくのも、現実がより伝わってよろしいのではないかなと思いました。
 15ページの、先ほども話題に出ていましたけれども、医師の報告件数です。ここも、達成度は昨年は56で今期は54%なのですけれども、これは意味のある達成目標であるということは理解しつつも、やはりここだけ水準が低いということに対しては、情報を受け取っても若干、違和感があるので、そもそもの設定というか、ここにも、現実的な目標値であるのかどうかというのが、ちょっと違和感としてあります。これを見直せる時期ではないのかもしれないのですけれども、もう少し、必ずしもこういった低い達成度にならないような、何か捉え方につながるのかなと思いました。
 最後に、29ページの財務の所です。ここは、確かに厳しい状況と難易度が高いということでのA評価ということは理解するのですけれども、一方で、他省庁のいろいろな独法の中でも、財務内容で高い評価が付くというのは極めてまれで、普通に着実にやってもBという所がほとんどではないかなと理解しています。ですので、経営環境の厳しさというのを前面に押し出すと、病院など、こういう所はそうなのだろうとはもちろん理解しつつも、やはり、どこも人件費高など、それぞれに同じような状況で経営環境の悪化に対峙しているわけなのですけれども。ですから、余りここでAが付くというのは、個人的にはちょっと、では、今後どの程度顕著な数字を出すとAで、Bに下がるのか、どこまでだとBなのかという、そこの境界線が、他省庁の法人と比べると厳しいかな、説明が難しいのかなと個人的には感じておりますが、全体としては異存はございません。私からは以上です。
 
○小野主査
 ありがとうございました。御意見として承ってよろしいですか。
 
○荒牧構成員
 はい。
 
○小野主査
 機構から、何かありますか。
 
○地域医療機能推進機構理事(衣笠)
 管理担当理事の衣笠と申します。今の最後のところなのですけれども、実は、こちらの個別の評価指標としては、経常収支率を前年度よりも上回るというところが設定されていまして、これ自体はクリアさせていただいているというところです。また、この項目自体が、実は困難度が「高」ですが、困難度「高」で指標をクリアできると、A評価というのを個別では付けるというような、もともとのルールになっているという認識で、自己評価はAにさせていただいたということでありますので、そこは少し補足させていただきます。
 
○小野主査
 荒牧構成員、よろしいでしょうか。
 
○荒牧構成員
 達成度の難易度ということで評価されるので、その顕著な、上回った率というか、顕著であるということは特に評価しないということですかね。つまり、2.1%というものが、指標であるという見方になるのでしょうかね。
 
○地域医療機能推進機構理事(衣笠)
 その個別の項目の評定ルールはこちら側で設定しているわけではないのですけれども、私どもの理解としましては、どの程度上回るかということではなくて、その指標をクリアできているかどうかということかと考えています。
 
○荒牧構成員
 であれば、そのように理解しました。
 
○小野主査
 それでは、そういうことでよろしくお願いいたします。次に、安保構成員、よろしくお願いします。
 
○安保構成員
 安保です。先回に引き続き、御丁寧に御説明ありがとうございます。本当に、皆さんの改善に向けた努力に関し、高く評価したいと思います。今回は、更なる発展に向けて、大きく3つの点の期待を私は少し述べたいと思います。そして、少し3つほど質問を最後にさせてください。
 最初に、今年度は、医療材料の共同調達によって約1.4億円の削減や、医療機器の共同入札による9.9億円の削減など、結構、本部主導によるコスト削減の取組というのはものすごくすばらしいことだと思います。しかしながら、一方で、経常収支率が99.3%と目標を達成したのですけれども、依然として厳しい医療環境に、経営状態にあるということではありますけれども、今後は中長期的な収支改善の道筋を現場でしっかり立てて対応していただきたいというように思います。コストの削減にとどまらず、先ほど、病床利用率は平均在院日数が14.1日に削減したと。これはPatient Flow Managementがうまくいっているのだと思うのですけれども、さらに、各病院が主体性を持って病床稼働率を上げるというようなことをするマネジメントをしていただきたいなと思います。
 2つ目としては、病院機能評価の認定病院数は3つがまだであるということ。あと、年間960時間を超える時間外労働の医師が72人から93人に増加してしまったというのは、やはり現場に大きな負担が掛かっていると思います。これについては対応中ということなので、タスクシフトやシェアの実質的な推進など、各病院における機能強化実施に向けた体制を整えていただいて、来年度の報告に期待したいと思います。
 あとは、JCHOさんは地域医療の要という病院ですけれども、機構が有する全57の病院で、急性期から回復期までリハビリテーション医療が提供されていると。特に、介護老人保健施設等においても、認知症短期集中リハビリテーション実施加算の件数が3,000ぐらい増えたのですかね。これは非常に質の高いリハビリテーション治療が展開されているということで非常に意義深いことだと評価をしておりますので、地域住民の在宅復帰に向けて、機構の理念を非常に、何て言いますかね、反映しているという、すばらしいことだと思います。ですので、総じて機構を取り巻く環境というのは厳しいものがありますけれども、本部と各病院が一体となってガバナンスを保って進んでほしいなと思います。
 それで、質問を3つほどさせてください。先ほど御説明があって、収支が100%未満になっている7つの病院に支援が必要ということで、本部が介入されたということで、3病院は収支の改善が見られたとされていますけれども、では、改善が見られなかった4病院というのは、どのような、ドラスティックな改革というのはあれですけれども、少しお考えになっているのかということ。あと、費用の削減のコンサルティングを導入したのが、資料によると5病院にとどまっているということなので、これを全57病院にスピード感を持って横展開する計画を持っているのかということです。あと、JCHOさんとしては、人件費率というのをどれぐらいで考えているのかということを教えてほしい。この3つの質問をしたいと思います。よろしくお願いします。
 
○小野主査
 ありがとうございました。それでは、機構から御回答をお願いします。
 
○地域医療機能推進機構理事(今泉)
 御質問ありがとうございます。1つ目の御質問になりますが、経営強化本部という形で、現場の意見を聞きながら、本部も一緒に何か経営改善策を考えるという形で行わせていただきました。今お話がありましたように、7病院がその対象になりまして、その3病院が収支率としては改善したという状況です。残りの4病院が今後どうなるかということなのですが、各病院によっていろいろ課題が違いますので、病院によっては本年度から個別支援といいまして、地区の事務や地区理事の先生方が定期的に病院を訪問して一緒になって経営改善に取り組むというように、それを本部と一緒に情報共有しながらやっていくというような対応をさせていただくようにしました。また、改善のなかった病院の1つには、かなり新しく病棟を改築したり、新築したりなどということで、いわゆる減価償却がのし掛かっていて、そういったことでなかなか難しいという病院もありました。ただ、ここに関しては非常に超急性期の病院で、地域医療構想の中でその病院の立ち位置が今後明らかになっていって、今後は改善策が見えてくるだろうと思っております。また、病院によっては現在の病床機能が地域として求められているものかどうかを今後、病院と一緒になって考えて、場合によってはドラスティックな病床機能の転換ということも現場の方と一緒に考えていかなければいけないと思っております。
 
○地域医療機能推進機構企画経営部長
 3点目の人件費率です。直近の令和8年度6月ですと、人件費は、給与費プラス委託費で63.4%というのが、JCHOの全体の数値となっております。以上です。
 
○安保構成員
 あと、費用の削減の。
 
○地域医療機能推進機構企画経営部長
 失礼いたしました。費用削減のコンサルティングなのですけれども、5病院に対して実施をしております。そちらについては、試行的にというか、一旦効果がありそうな病院について5病院やってみたというところで、現在進行中の案件になっております。そちらでの効果があったかどうか、そういったところも踏まえながら、こういったものを展開していくかというところについても考えていければと考えております。以上となります。
 
○安保構成員
 ありがとうございます。
 
○小野主査
 理事長、お願いします。
 
○地域医療機能推進機構理事長
 少し追加をさせていただきます。まず、コスト削減の件です。いろいろ御説明申し上げましたように、薬剤費、医療材料、そして、大型機器と、いろいろ取組を進めておりますが、一方で、この物価上昇の圧力というのは本当に半端ないので、かなりいろいろ取り組んではおりますが、圧縮には限界があるというのが正直なところの感想です。
 一方で、先ほど人件費率のお尋ねがありましたが、63%という数字はあくまでも全体であり、病院ごと、あるいはその病院の機能によって大きくばらつきが生じるのはやむを得ないと思いますが、他方、各病院の職員の定数があり、職員数が最適かどうかというところは実は私はちょっと疑問に感じているところです。もともと、これは前団体のときの定数を踏襲している部分も多々ありますので、冒頭少し部長のほうから説明申し上げましたように、各病院の職員数の最適化に向けての動きも今進めているところです。職員を守るという立場からは固定費に切り込むのはいかがなものかという御指摘もあるとは思いますけれども、やはりここを何とかしないと、経費削減というのは非常に難しい。御承知のように、もともと医療は労働集約型の産業で、診療報酬も人を入れれば入れるだけ報酬が上がるという仕組みでしたから、人口減少ということもありますので、そろそろ仕組みは変えていかないと医療そのものがもたなくなると思われますし、我々も経費削減という点からも最適化というところを注視していきたいなと考えているところでございます。
 
○小野主査
 ありがとうございました。安保構成員、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 
○安保構成員
 是非とも。あと、少し言いましたけれども、JCHOさん、地域包括ケア病棟は2,100床ぐらいあるのですよね。ですので、そこの、割と、何と言うのですかね、空きが出ないようにと言うと失礼ですけれども、うまくマネジメントされると、結構、地域の皆様にも評価が高くなると思いますし、よろしくお願いいたします。
 
○小野主査
 よろしいでしょうか。どうもありがとうございました。それでは、構成員の皆様からいろいろ御意見や御質問を頂きまして、ありがとうございました。続きまして、法人の監事及び理事長から、年度中期目標期間における目標の達成状況を踏まえて、今後の法人の業務運営についてコメントを頂ければと思います。最初に法人の監事から、続いて法人の理事長よりお願いいたします。
 
○地域医療機能推進機構監事
 監事の牧です。お手元の資料で、資料2-4に令和7年度の監査報告があります。前半に監事の監査報告書、後半に会計監査人の監査報告書がありますので、監査報告の内容については、お手元の資料を参照いただければと思います。
 今年度に関しまして、監査事項について監事、会計監査人ともに違反する内容や事項は認めておりません。また、現在の法人の業務運営の状況や課題、改善方針等々に関しまして、業務運営については監事、会計監査人による監査に加え、内部監査部門による定期的な監査を実施するなど、適切な運営に努めております。
 また、診療事業等につきましては、57病院が、いわゆる5疾病6事業について対応を進め、各事業、地域の実情に応じた医療提供体制の構築に取り組んでいるものと認識しております。令和7年度は、第三者機関による外部評価への受審促進や、地域の医療機関間との連携強化に努めた結果、患者への良質な医療提供に関しては一定の成果が認められたと考えております。
 また、各地域の人口減少や周辺医療機関との競合等により、先ほど報告でもありましたが救急応需率は高くなりましたが、一方で、件数は伸び悩んでいるのは外部環境の問題もあったのかなと考えております。
 最後に決算ですが、収益面においては増収で大きく伸ばしておりますが、それとほぼ同額に近い水準で費用も増加している状況です。この中で、医薬品については、本部の一括での共同調達を再開し、医療材料については、JCHOだけではなく、国立42大学病院や都立病院も含めた共同購入、大型医療機器は従前より、NHOや日赤等との共同購入で、より取組を強化し、調達コストを下げる取組をしていることは評価しております。また、本部においては、各病院の経営課題の進捗状況を毎月確認し、サポートが必要な病院については委託費の削減策などの助言等々が随時行われております。先ほどもお話があった経営強化本部は、理事長をトップとして設置し、サポートが必要な病院については計画を策定し、進捗や実行支援を行っております。
 このように、健全な財務状況を維持した法人運営を実現するための取組を行っておりますが、各病院が危機感を持って地域医療構想や地域ニーズを踏まえた病院機能の再点検と経営基盤の強化を図ることが重要です。このような環境の中ですが、当機構の職員一同が、国から付託を受けた責務を果たすべく経営目標の達成に取り組んでいることは、監事監査を通じて実感しております。以上を踏まえて、当機構の業務運営状況を御評価いただけると有り難いと思っております。以上です。
 
○小野主査
 ありがとうございます。では、理事長からよろしくお願いします。
 
○地域医療機能推進機構理事長
 本日は、JCHOの令和7年度の業務実績につきまして、貴重な御指摘、御助言を賜りまして、本当にありがとうございます。本日頂戴したアドバイスを真摯に受け止めて、これからの運営にいかしていきたいと考えております。
 この令和7年度は、第3期中期目標期間の2年目ですが、前年度に引き続いて急激な物価上昇の煽りを受けて、人件費、委託費、材料費等の経費が大幅に増加して厳しい経営状況が続いております。その結果として、経常収支は30億円の赤字ということで、JCHOを取り巻く現状としては非常に厳しいと認識しております。
 このような中でも、地域において信頼され、そして必要とされ続ける病院であることが重要ですので、まず各病院が救急搬送を断らずに確実に受け入れる仕組みづくりを行い、救急応需については、何度も報告してお話しておりますように、過去5年間で最高値に到達しております。また、患者さんに最適な療養環境を提供する意味で、Patient Flow Management(PFM)の手法を用い、入退院のマネジメントを進め、その結果として軽症患者にも取り組んでおります。
 ただ、先程からお話がありますように、費用の増加に対して収入の増加が追い付かない状況が続いておりますので、より一層の経費削減を行う必要があると考えております。皆様御存じのように、2040年に向けて85歳以上の高齢者が1.5倍に増加する、そして、それに合わせて85歳以上の救急搬送も同じように1.5倍に急増することが予想されております。このような高齢者の急性期の救急患者に対しては、従来型の「治す医療」ではなく、「治し支える医療」が必要であることが今回の新しい地域医療構想でも柱となっていると理解しております。その中で、JCHOはこの救急対応とリハビリテーションをどちらも強みとして持っておりますので、正にJCHOがここをしっかりと担える分野ではないかと考えております。併せて、介護老人保険施設や訪問看護ステーション等もありますので、医療、介護を通して、その地域の皆さんに安心を届けるという貢献が、一層期待されているのではないかと考えるところです。
 今後の業務として地域のニーズに柔軟に応えられる形にすることが、正に我々法人に期待される役割と考えておりますので、この点についても厚生労働省とともに考えていきたいと思っております。引き続き、国や自治体の要請、地域のニーズに応えるとともに、これまで以上に効果的かつ効率的に医療の提供を行い、JCHO職員一丸となって中期目標の達成や自立的な経営に取り組んでまいりたいと考えております。
 本日は、構成員の皆様方からの御助言についても早速、法人の運営に取り入れて、更なる改善に取り組む所存でございます。皆様方におかれましては、今後とも御指導のほど、よろしくお願い申し上げます。本日は、誠にありがとうございました。
 
○小野主査
 どうもありがとうございました。ただいまの法人監事、法人理事長からの御発言について何か御意見、御質問等はございますか。よろしいですか。
 最後に私から、少し感想と言いますか、今日聞いての思いを伝えさせていただきます。今、この地域医療を取り巻く環境が大変厳しい中で、すごい努力されていることが十分に分かりましたし、経営努力ももちろんですが、各施設の職員の皆さんが高いモチベーションを保ちながら頑張っていらっしゃることが分かって大変感銘を受けた次第です。これから先、やはり医療従事者は、だんだん専門職の確保が難しくなってきますが、その中で若い方々が医療職に入ってきてくれるためには、やはり教育とか育成という観点が大変重要かと思っておりますが、それを先取りして、この機構で取り組まれていることはすばらしくて、これを是非、全国に展開していければと思ったところです。
 もう一点、今日は発言がありませんでしたが、是非これから先を踏まえて、オンライン診療、あるいはAIの活用の取組についても、もしできれば今後、来年度はそのような取組についても少し、状況をお話いただければ、ほかの医療機関にも参考になれればと思っております。これから、地域医療構想の新たな展開が始まりますが、その中で今後の地域医療構想は、急性期医療や病院だけではなく、外来、あるいは在宅医療、介護施設も含めた形で展開されることになりますが、JCHOさんの病院は急性期から在宅、外来、もちろん訪問看護ステーションまで幅広くありますので、全ての施設が地域医療構想に関わることになると思います。それぞれの地域で、是非その取組をいろいろな発信をしながら中心となり、それぞれの地域は都市部もあれば、人口減少の厳しい地域もあると思いますが、その中の各地域においても是非、模範的取組を示していただければ、それぞれの地域の医療が良くなるのではないかと思っております。「治し支える医療」はもちろんですが、私としては、できれば今後、更には一歩進めて、「寄り添う医療」も展開いただければ有り難いかなと思っております。本日は、大変ありがとうございました。以上です。
 それでは、以上で本ワーキンググループの議事を終了いたします。最後に、事務局からよろしくお願いいたします。
 
○事務局
 本日は、どうもありがとうございました。事務局から、今後の流れについて御連絡いたします。本ワーキンググループで御議論いただきました地域医療機能推進機構の「令和7年度業務実績評価」につきましては、この後、本ワーキンググループにおける御意見や法人の監事及び理事長のコメントなどを踏まえ、厚生労働大臣による評価を決定し、法人及び独立法人評価制度委員会に通知するとともに、公表いたします。
 なお、決定したそれぞれの内容につきましては、後日、構成員の先生方にもお送りいたしますので、よろしくお願いいたします。事務局からは以上です。
 
〇地域医療機能推進機構理事長
 ありがとうございました。
 
○小野主査
 それでは、本ワーキンググループはこれで終了いたします。どうもありがとうございました。