2025年8月18日 薬事審議会 医療機器・体外診断薬部会 議事録

日時

令和7年8月18日(月)18:00~

場所

厚生労働省専用第22~24会議室

出席者

出席委員(20名)五十音順

(注)◎部会長 ○部会長代理
  他参考人1名出席


欠席委員(3名)五十音順  

行政機関出席者
  •  宮本直樹  (医薬局長)
  •  佐藤大作  (大臣官房審議官)
  •  野村由美子 (医薬局医療機器審査管理課長)
  •  安川孝志  (医薬局医薬安全対策課長)   他

議事

○医療機器審査管理課長 それでは定刻になりましたので、「薬事審議会医療機器・体外診断薬部会」を開催いたします。医療機器審査管理課長の野村でございます。委員の先生方におかれましては、御多用の中御出席いただきまして、誠にありがとうございます。本会議はWeb会議形式を併用して開催いたします。
 本日の委員の出欠状況について、御報告いたします。現時点で、医療機器・体外診断薬部会委員23名のうち、19名に御出席いただいておりますので、薬事審議会令に基づく定足数を満たしておりますことを報告いたします。また、19名のうち15名の委員にはWebシステムを用いて御参加いただいております。
 続いて、本日の審議に参考人として御出席いただいている先生を御紹介いたします。議題1につきまして、東海大学医学部内科学系呼吸器内科学教授の浅野浩一郎先生に御出席いただきます。なお、浅野先生におかれましては会場にて御出席いただきます。
 議事に先立ちまして、所属委員の薬事審議会規程第11条への適合状況の確認結果について、御報告いたします。
 薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任された委員はおられませんでしたので、御報告いたします。委員の皆様には会議開催の都度、書面を御提出いただいており、御負担をおかけしておりますが、引き続き御理解、御協力を賜りますよう、何卒よろしくお願いいたします。
 続きまして、本日の議題の公開・非公開の取扱いについて御説明いたします。
○事務局 事務局でございます。本日の議題の公開・非公開の取扱いについて説明いたします。令和6年薬事審議会確認に基づき、全ての議題につきまして、医療機器の承認審査等に関する議題であり、企業情報に関する内容などが含まれるため、非公開といたします。
 会場の皆様のお手元には、資料が格納されたタブレットのほか、議事次第及び座席表を紙でお配りしております。また、Webにて御参加されている先生方におかれましては、事前にお配りした資料をお手元に御用意ください。Webで御参加される先生方におかれましては、審議中はマイクをミュート、通信環境等に支障がない限りカメラオンでお願いいたします。
 本日の審議事項に関する競合企業について報告いたします。資料8「競合企業リスト」をお開きください。これらに関する委員からの申し出状況等を踏まえた、薬事審議会審議参加規程第5条及び第11条に基づく各委員の審議参加に係る取り扱いは、次のとおりです。議題2において議決に参加できない委員は伊苅委員、今釜委員、田中委員、松宮委員です。議題3において議決に参加できない委員は伊苅委員、今釜委員、田中委員、松宮委員です。議題5において議決に参加できない委員は今釜委員です。以上、報告いたします。
○医療機器審査管理課長 事務局からは以上です。本日は、小野部会長が御欠席されているので、以後の進行につきましては佐久間部会長代理、よろしくお願いいたします。
○佐久間部会長代理 それでは、よろしくお願いいたします。ここまでの事務局の説明について、御意見、御質問はありますでしょうか。
よろしければこれより議題に入ります。本日は議題1から議題5までが審議事項、議題6、議題7が報告事項となっています。
 それでは、議題1「医療機器「オプチューンルア」の生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否及び使用成績評価の要否について」の審議に入ります。本議題について、参考人として、浅野浩一郎先生に御出席いただいております。よろしくお願いいたします。それでは、事務局より説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 機構より御説明します。資料1、2ページ、専門協議委員の一覧を御覧ください。本審査に当たり3名の専門委員から御意見を頂きました。以降の説明は、資料1、3ページからの審査報告書に基づいて御説明いたします。ページ番号は緑色の通し番号、審査報告書のページ番号及び左に記載の行番号を用いて御説明します。
 はじめに、本品の概要を御説明します。資料9ページ、審査報告書7ページ、1行目からです。
 本品は、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌(NSCLC)と診断された成人患者で、白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法で増悪後に、PD-1/PD-L1阻害剤との併用治療に使用するための交流電場腫瘍治療システムです。図1に示すように、「TTフィールド」と呼ばれる腫瘍治療電場を生成するジェネレーター、患者の胸腔にTTフィールドを生成するトランスデューサーアレイ、及びその他の構成品から本品は構成されております。
 TTフィールドとは、細胞周期のうちアナフェーズにおける分裂紡錘体と細胞質収縮帯の適切な形成を阻害し、テロフェーズにおける高分子と細胞小器官の細胞内転位を誘電泳動的に引き起こすことによって、癌細胞の複製を阻害するものです。申請者は、このTTフィールドの技術を用いた多形成膠芽腫治療用のデバイスである「NovoTTF-100Aシステム」、「オプチューンジオ」と呼ばれる製品を、平成27年に承認取得しており、本品は、オプチューンジオと同様の原理によりNSCLCに対する治療を行う機器として申請されました。
 次のページ、資料10ページ、審査報告書8ページ、1行目から御覧ください。
本品は2対、合計4個のトランスデューサーアレイを患者の胸部に直接貼り付けて使用します。ジェネレーターから交流電場を印加することで、対となるトランスデューサーアレイ間にTTフィールドが生成されます。本品を使用している間はジェネレーターを電源又は携帯バッテリーに接続しておく必要がありますが、携帯バッテリーを用いることで持ち運びが可能であり、日常生活を送りながら治療をすることができます。1日の推奨使用時間は18時間であり、トランスデューサーアレイは1週間に少なくとも2回交換する必要があります。
 次に、開発の経緯を御説明します。資料10ページ、審査報告書8ページ24行目から次のページにかけて御覧ください。近年、日本人にとって肺癌治療は大きな課題となっています。NSCLCは全肺癌の約90%を占めており、患者のQOLを著しく低下させ、予後が不良と言われる悪性腫瘍です。特に二次治療以降の化学療法を受けた患者においては、限られた効果しか認められていない現状があり、新たな治療の選択肢が求められています。本品は、先ほどの説明のとおり、膠芽腫用のオプチューンジオにおけるTTフィールドの技術をNSCLCに応用し、これに特化したTTフィールドを発生させる製品として開発されました。
 続いて、外国における使用状況について、資料11ページ、審査報告書9ページ、26行目から御覧ください。表1のとおり、本品は米国及び欧州においてそれぞれ2024年10月及び2025年4月に承認され、使用を開始しており、2025年7月11日現在、米国では170例、欧州では11例に使用されています。
 続いて、本品の非臨床試験成績につきましては特段の問題が認められませんでしたので、臨床試験成績について御説明します。
臨床試験成績につきまして、資料17ページ、審査報告書15ページ、7行目から御覧ください。本申請では、臨床評価資料としてLUNAR試験に関する成績が提出されました。本臨床試験は、白金系抗悪性腫瘍剤による化学療法歴のある、切除不能な進行・再発のNSCLCを対象に、免疫チェックポイント阻害剤、すなわち「ICI」又は「ドセタキセル」と、本品との併用療法に関する有効性及び安全性を検証することを目的に、外国14か国79施設で実施された非盲検多施設共同無作為化比較試験です。主要評価項目として、表2の「主な評価項目」に示すように全生存期間(OS)が設定され、本品と標準治療を併用した群の、標準治療単独群に対する優越性が検証されました。また、標準治療にはICIとドセタキセルが混在していることから、副次評価項目において層別解析が行われました。
 まず、本臨床試験における主要評価項目の結果について説明します。資料21ページ、審査報告書19ページ下部、5行目から御覧ください。主要評価項目であるOSについて、本品と標準治療との併用群の中央値は13.2か月、標準治療単独群の中央値は9.9か月で、本品の併用により統計学的に有意なOSの延長が認められ、主要評価項目は達成しました。カプランマイヤー曲線は図4のとおりとなりました。
副次評価項目の結果については、本品とICIとの併用群、及びICI単独群のOSの中央値は、それぞれ19か月及び10.8か月となりました。一方、本品とドセタキセルとの併用群、及びドセタキセル単独群のOSの中央値は、それぞれ11.1か月及び8.9か月となりました。
 続いて、安全性評価結果について説明します。資料28ページ、審査報告書26ページ、12行目から御覧ください。安全性解析対象集団において、265例(94%)に少なくとも1件の有害事象が認められ、141例(50%)でグレード3~4の有害事象が認められました。試験群間でグレード3~4の有害事象の発現割合に明確な差異はありませんでした。また、表8のとおり、本品を使用した患者のうち97例(68.8%)に機器関連の有害事象が認められました。機器関連の有害事象97例のうち90例は皮膚に関係する有害事象であり、これはトランスデューサーアレイの皮膚への貼付を原因とする既知の有害事象でした。グレード3及び重篤な有害事象のうち、皮膚関係以外の有害事象として、「疼痛」及び「気管支胸膜瘻」が1例ずつ認められました。
 これらの試験成績を踏まえた、機構における審査の概要を御説明します。
 はじめに、本品の有効性に関する審査の概要について御説明します。資料32ページ、審査報告書30ページ、13行目を御覧ください。まず、併用する標準治療に関する内容から御説明します。
 本臨床試験において、主要評価項目は達成されたものの、併用する標準治療にはICI及びドセタキセルの2種類の薬物療法が混在しており、副次評価項目である標準治療薬別での有効性は異なる傾向が認められたことから、本品の有効性については慎重に判断する必要があると考えます。申請者は、併用する薬剤ごとの本品の有効性について、本品とICIを併用することでOSに有意差が見られ、また、本品とドセタキセルとの併用においてはOS中央値に有意差がなかったものの、2.2か月は延長していたことから、本品とドセタキセルを併用することについても臨床的意義があると説明しました。
 機構はこれを踏まえ、ドセタキセル投与群の無増悪生存期間、PFSの解析結果の追加提出を求め、また、ICI群とドセタキセル群とで有効性の結果に差が生じた原因について申請者に説明を求めました。PFSの結果は図10のとおりとなり、また、結果に差が出た原因については、本品及びドセタキセルの主な作用機序は微小管の働きに影響を与え細胞分裂を阻害するものであり、一部重複することが原因である可能性があることが説明されました。
 機構は、本品とICIとの併用においては上乗せ効果が確認されたと考えますが、その一方で、本品とドセタキセルとの併用においては上乗せ効果が期待できるような結果が得られませんでした。申請者の説明のとおり、本品とドセタキセルとは、細胞分裂を阻害するという点で主な作用機序が重複しており、このことがドセタキセル併用時の本品の有効性に影響を与えたと考えられます。
 以上から、機構は、本品とドセタキセルとの併用については、現時点のデータのみでは有効性があることが十分示されていないと判断しました。
 次に、転移性の患者に対して本品による局所治療を行うことの臨床的意義について御説明します。資料34ページ、審査報告書32ページ、5行目から御覧ください。本品は、主に遠隔転移を有するNSCLCを対象とする一方で、胸部に対する局所的な治療を行う機器であることから、機構は、遠隔転移を有するNSCLC患者に対して胸部の局所治療を行うことの臨床的意義について申請者に説明を求めました。
本臨床試験登録時に遠隔転移を有していた患者集団において、本品とICIとの併用群及びICI単独群のOS及びPFSの追加解析を行った結果は、それぞれ図11及び図12のとおりであることが説明されました。本品とICIの併用群において、OS及びPFSのいずれについても中央値が延長しており、治療効果が確認されました。
 本品の使用において、胸部以外に存在する原発性又は転移性の癌病巣に対してはTTフィールドが照射されないため、本品によるこれらの癌病巣における癌細胞の増殖抑制作用は、直接的には発揮されないと考えます。一方、本品の照射対象となるNSCLCの病巣が予後の決定に大きく寄与すると判断される患者においては、本品による治療効果は期待でき、また、申請者の説明のとおり、本品の非照射領域に遠隔転移を有する患者においても本品の有効性が確認されていることから、適切な患者選択を行うことで、本品の臨床的意義はあると機構は判断しました。
 次に、本品の安全性に関する審査の概要について御説明します。資料35ページ、審査報告書33ページ、20行目から御覧ください。本品の安全性評価結果について、主な機器関連の有害事象は皮膚に関する既知の事象でした。機構は、機器関連かつ皮膚関連ではない、「疼痛」及び「気管支胸膜瘻」についてはその詳細な情報を求めました。また、皮膚に関する有害事象は既知ではあるものの、本品の治療の継続性に影響を及ぼす可能性があるため、予定している皮膚トラブル対策の具体的な内容について説明を求めました。
 申請者は、疼痛及び気管支胸膜瘻については、いずれも転帰が回復であり、NSCLCに対する過去の治療歴に起因する有害事象であると判断した旨を説明しました。また、皮膚トラブル対策として、皮膚ケアに関するガイドラインの作成、トレーニングの実施、市販後モニタリングの実施を行うことが説明されました。また、機構は、本品とICIとの併用群においてICI単独群に比べて有害事象の発現割合が高かった項目について、本品がICIの副作用を増強していないかどうか説明を求めました。申請者は、表9のとおり結果を提示し、これらについては使用されたICIの既知の有害事象プロファイルの範囲内であることを説明しました。
 以上の説明を踏まえ、機構は、本品の安全性に関する説明を受入れ可能と判断しました。
 次に、診療ガイドラインを踏まえた本品の対象患者について御説明します。資料38ページ、審査報告書36ページ、26行目から御覧ください。本臨床試験が計画された2016年と現在とでは、NSCLCに対する標準治療が異なります。また、前述のとおり、本品の有効性が認められたのは本品とICIとの併用群であったことも踏まえ、機構は、本邦における本品の対象患者について申請者に説明を求めました。
 本臨床試験が計画された2016年当時では、ステージIVのNSCLCでドライバー遺伝子変異/転座陰性の患者、つまり、治療のターゲットになるような遺伝子の異常がない患者に対する標準一次治療は、白金系抗悪性腫瘍剤、いわゆるプラチナ製剤併用療法であり、標準二次治療としてICI又はドセタキセルが使用されていました。本臨床試験は当時の標準二次治療であるICI又はドセタキセルに対する本品の上乗せ効果を検証するために計画されましたが、その後、一次治療としてのICIの有用性が示され、標準治療の位置づけが変化したため、現在は、図13のとおり、標準二次治療においてはPS=パフォーマンスステータスが2の患者を対象にICIが使用されています。加えて、PSの値によらず、患者の希望や医療上の理由のために一次治療においてICIが使用されず、プラチナ製剤併用療法のみで治療された場合に、二次治療としてICI単剤療法を実施することがあるため、そのような場合においても本品の使用が検討される可能性があります。
 以上の説明を受け、機構は、現在のステージIVのNSCLCの治療において、標準二次治療としてICIを使用する患者群は2016年当時と比べるとガイドライン上は少なくなっているものの、PSが2の患者や、PSによらず患者個別の理由により一次治療でICIを使用しない場合があると考えられることから、本品の治療対象となる患者は一定数存在すると考えました。
 ここまでの議論を踏まえ、本品の使用目的又は効果欄の記載については、本品の臨床的位置づけ及び有効性が確認できた併用療法を明確にするために、資料40ページ、審査報告書31ページ16行目に記載のとおりの内容としました。
 続いて、本品の製造販売後の安全対策について御説明します。資料40ページ、審査報告書38ページ、19行目から御覧ください。本品は、本邦に初めて導入されるNSCLC治療を対象とした交流電場腫瘍治療システムです。機構は、本品は安全性評価結果や手技の観点で特段の懸念がないと考える一方で、遠隔転移の想定されるNSCLCの患者から本品の有効性が期待できる適用患者を適切に選択する必要があることに加え、肺癌治療に十分な知識と経験のある医師及び施設により、NSCLCの標準治療及び本品に起因する皮膚障害への対応も含めたフォローアップを適切に実施できることが重要と考えます。
 したがって、本品を有効かつ安全に本邦に導入するためには、肺癌、特にNSCLCの治療及び診療に精通し、十分な知識と経験のある医師により、本品のリスク・ベネフィットバランスを確保可能な対象患者を適切に選択できることや、患者の状態を適切に診断でき、有効かつ安全に本品による治療の指導及び患者のフォローアップができるような知識、技術、経験を有する医師及び施設において治療を行うことが重要であり、本品に関する適正使用指針が必要であると考えます。
 これらについては、専門協議における議論を踏まえ、関連学会である日本呼吸器学会、日本呼吸器外科学会、日本肺癌学会、及び日本臨床腫瘍学会により策定される適正使用指針の遵守及び本品に関するトレーニングの実施が重要となることから、これを承認条件として付すことが妥当であると判断しました。適正使用指針のうち、医師要件及び施設要件の案は表10のとおり、また、本品のトレーニングを行う講習会に関する計画の案は表11のとおりです。
 なお、製造販売後安全対策のうち、使用成績調査については不要であると考えております。資料41ページ、審査報告書39ページ、17行目から御覧ください。
 機構は、本臨床試験における安全性評価の結果、有害事象の多くが既知の皮膚障害であり特段の懸念がないこと、また、本品と動作原理が同様である膠芽腫用の既承認品の国内外での使用実績において未知の有害事象や日本人特有の有害事象も発生していないことから、使用成績調査により本品に関する新たな安全性上の懸念が特定される可能性は低く、使用成績調査は不要であると判断しました。
 以上の審査を踏まえ、機構は、資料43ページ、審査報告書41ページ、17行目より記載します<使用目的>にて本品を承認して差し支えないと判断し、本医療機器・体外診断薬部会で御審議いただくことが適切と判断しました。また、生物由来製品及び特定生物由来製品のいずれにも該当しないと判断しました。なお、薬事分科会では報告を予定しております。
 機構からの報告は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○佐久間部会長代理 ありがとうございました。参考人の浅野先生から追加の御説明はありませんか。
○浅野参考人 それでは、若干、追加させていただきます。この医療機器の特徴というのは、局所に対する治療機器であるにもかかわらず、遠隔転移を伴っているような症例にも有効性が証明されたというところがあります。ただ、局所制御効果に関しては、従来の局所療法である放射線治療等と比べると、恐らくそれほど高くはないと想定されます。実際に放射線学的奏効率が対照群と同程度であったということから考えると、局所制御を高めることによって奏効したというよりは、恐らくは免疫療法、免疫チェックポイント阻害薬の効果を高めることによって奏効したのではないかと考えられます。ですので、逆に、ドセタキセルとの併用療法では有効な生存期間の延長が得られなかったのではないかと想定されます。
 一方で、安全性に関しては、既承認品である多形性膠芽腫に対する治療機器とほぼ同程度の安全性が確認されており、安全性としては高いと考えられます。ですので、この治療を免疫チェックポイント阻害薬と併用するということによって患者が得られるメリットというのは、ある程度期待できるのではないかと考えています。ただ、過度の期待に基づいて濫用されるということはやはり防ぐべきだと考えますので、先ほど機構から説明がありましたように、学会からの適正使用指針をきちんと出して、それに基づいた使用が行われることが必要だと考えています。以上です。
○佐久間部会長代理 ありがとうございました。それでは、委員の皆様から御意見、御質問がありましたらお願いいたします。田中委員。
○田中委員 2点、質問があります。まずは非常に興味深い治療法だと思います。有効な成績が出ているということは、非常にこれから期待できる治療だと思います。対象患者さんについてお伺いしたいのですが、プラチナ法の二次治療で使うということですが、先ほど御説明をいただいたように、PS不良患者さんが入ってくる可能性があるということですが、この臨床研究の表3を見てみると、PS2の割合が随分少なかったのではないかということが、今の現状とマッチするのかどうかということが1点です。
 それから、ICIが一次治療で使われ出すと、ICIのリチャレンジの患者さんが入ってくるのではないかと思いますが、このリチャレンジに対する有効性についても、どのように考えるかということが2点目です。以上です。
○医薬品医療機器総合機構 ありがとうございます。御指摘いただきましたとおり、実際に臨床試験にはPSの0、1、2の患者が組み入れられているのですが、その割合としては、どうしても2の患者というのは全体の割合の中では少なくはなってしまうのですが、先ほど御説明したとおり、2016年当時は、二次治療でICIが一般的な標準二次治療として使用されていたところ、ガイドラインがここ数年間で変わっていってしまって、今、このLUNAR試験で評価された対象患者がガイドライン上でどこになるのかというところを踏まえると、PSが2の患者のみが二次治療でICIを使うことになりますので、どうしてもそこに絞られてきてしまうということは事実です。ただ、必ずしも、ガイドラインどおりに全ての患者様が治療を行うわけではなく、患者個別の理由によって、PSの値にかかわらず、二次治療でICIを使用する患者様もいると思いますので、そのような患者様に本品を使われていくことになるかなと思います。実際の有効性について、LUNAR試験のとおりに、PSの値の結果によってもしかしたら変わってくる可能性はあるかと思いますが、今回は、臨床試験で確認された患者集団を、現在の本邦のガイドラインに照らし合わせて承認していくといったような形で考えています。
○田中委員 PSについては分かりました。データがないのでPS2が効くかどうか、効かないかどうかというのは、もちろん使用してからの結果だと思います。
 もう一つ、ICIリチャレンジについても非常に重要なポイントだとは思いますが。
○医薬品医療機器総合機構 今回、臨床試験で確認されているのは、あくまでもプラチナ製剤との併用療法で一次治療を行って、その後、その治療に失敗と言いますか、それでも進行してしまった患者さんの二次治療としてICIを行った患者さんといったような、治療の流れが決まっていますので、一次治療でICIを使用した患者さんについては、今回の品目は、二次治療で再度ICIを使用したとしても、そこは適応にはならないと考えています。
○田中委員 その辺りはもう仕方がない。本当は一次治療で使えるともっといいデバイスではないかと個人的には思うのが残念なところです。
 最後にちょっと加えて、この臨床研究は脳転移が除外されているのですが、比較的、肺癌、非小細胞性肺癌の方は脳転移されて、治療法にお困りの方が多くいらっしゃると思いますが、そこについては同様に除外すべきということか、その辺りについてもお聞きしたいのですが。
○医薬品医療機器総合機構 ありがとうございます。脳転移がある患者さんが全て絶対に除外されるというわけではなくて、病状として安定しているような患者さんは実際に臨床試験の中でも組み入れられていたので、個別の患者さんの状態に合わせて、除外するか、組み入れるかというところを判断されていて、それは実臨床でも同様になるとは思います。
○田中委員 ありがとうございました。
○医薬品医療機器総合機構 ありがとうございます。あと、先ほどコメントを頂きました一次治療での使用ということについては、こちらの申請企業が今、別途、国際共同治験を行っていて、一次治療で使われる医薬品と本品とを併用して効果が出るかというところについても、今、治験が実施されているところですので、将来的には期待できるかと思います。ありがとうございました。
○佐久間部会長代理 よろしいですか、ほかにはいかがでしょうか。川上委員、お願いいたします。
○川上委員 川上です。薬剤と機器を併用して、薬物治療の効果を高める品目で大変興味深く拝見しました。質問ですが、添付文書に載せるデータについてです。緑の通しページで90ページ、添付文書の4ページ、右側、臨床成績についてです。臨床試験の全解析対象集団、主要評価項目のKaplan-Meier曲線を図示されていて、副次評価項目の各薬剤に分けた内容については、文章で書かれていることは理解します。科学的には、主要評価項目をきちんと図示するのは正しいと思いますが、ユーザー目線からは、この機器が適応になる患者は免疫チェックポイント阻害剤を使用している場合なので、副次評価項目であったとしてもその図も併せて出ていたほうが、実臨床においては添付文書として役立つように思います。私自身は機器の添付文書に、どこまで、どういうデータを標準的に載せるかということをよく理解していないので、これで問題ないのか、あるいはもう少し改善や工夫の余地があるのかについて教えていただければと思います。
○医薬品医療機器総合機構 ありがとうございます。今回は、あくまでも主要評価項目の内容のみを、Kaplan-Meier曲線を載せていますが、承認する範囲であるICIとの併用についても載せたほうがよいということでしたら、こちらは機構の中でも検討させていただいて、どういった情報を掲載するのがユーザーにとってよりよいかというところは検討させていただこうと思います。ありがとうございます。
○川上委員 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
○佐久間部会長代理 そのほかいかがでしょうか。名前がちょっと、どなたですか。北澤委員。
○北澤委員 すみません、北澤です。名前が見えていませんか。すごく初歩的な質問をしたいのですが、この機械を大体18時間使ったほうがいいと書いてあったのですが、実際にはこれは何かリュックのようなものを背負って使うように思いますが、18時間だと寝ている時間もリュックを背負って寝ないといけないのか、そのリュックはどれぐらいの重さなのかなど、結局、その患者さんがそのリュックを背負うということにどのぐらい耐えられるのかというのがちょっと気になったので、お尋ねしたいと思います。
 また、もう一つ、皮膚のケアについては添付文書で書いておくと確か御説明があったかと思いますが、その皮膚のケアというのは患者が特に問題なくできるようなものなのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 御質問ありがとうございます。まず、使用時間について、18時間をキープするために患者がどのような努力をするかというところなのですが、御理解いただいているように、専用のリュック、かばんのようなものがあり、それで本品を常に自分のそばに置いておいて、立ち歩いたり、外出であったりもできるというところが本品のよいところだと思います。それは携帯バッテリーといったものから電源を供給する場合に、そのような形で、ポータブルで治療を行うのですが、在宅と言いますか、家である程度同じ場所に例えばしばらく座っているなど、あとは就寝、寝ているときというのは、本品が家の普通の家庭用のAC電源から電源を取ることができます。必ずしもリュックなどのようなもので携帯してなくとも、例えばベッドサイドのテーブルに本ジェネレーターを置いておくなど、そういったところで実施はできるかなと思います。リュック自体は本品の構成品というよりは、付属品という形になっているので、今、正確な重量は申し訳ありませんが御回答ができかねるのですが、ジェネレーター自体は大体1kgぐらいというような形でお考えいただければいいと思います。前半部分については、このような御回答で問題ありませんか。
○北澤委員 はい、大体1kgぐらいのものを背負っておくということですね。
○医薬品医療機器総合機構 そうですね。電源から取ることができない、ある程度動き回るときには、1kgぐらいのものを背負うなり、斜め掛けをするなりということで、治療するといったようなイメージでよろしいかと思います。
○北澤委員 分かりました。
○医薬品医療機器総合機構 あと、皮膚ケアに関してですが、企業が推奨しているのはステロイドを塗ったり、無香料の保湿クリームを塗るといったようなところが推奨されています。実際に本品を導入するときには、先ほど申し上げたように適正使用指針の中で講習会の実施があるのですが、その中で皮膚のケアについては適切な指導が入りますので、そういった保湿剤を塗るといったような形で日常的にケアが行われていくと思います。
○北澤委員 分かりました。患者さんでも、特に問題なく、それぐらいはできるということですね。
○医薬品医療機器総合機構 はい、患者様、あとは介助者の方が御家庭でケアができるものと理解しています。
○北澤委員 ありがとうございます。
○佐久間部会長代理 そのほかいかがでしょうか。宮川委員、どうぞ。
○宮川委員 宮川です。遠隔転移を有する患者さんの記述でお尋ねしたいことがあります。35ページの18行目、「適切な患者選択を行うことで、本品の臨床的意義があると判断した」という所ですが、この適切な患者選択を行うというのは、どのような選択を行うのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 ありがとうございます。遠隔転移を有する患者に対しても、先ほど説明したように結果は出てはいるのですが、実際に患者の予後を決定するメインとなる病巣が肺というか、胸部にあるような患者様であれば、肺に対して局所治療を行うことの意義があると考えるのですが、転移先の病巣が大変悪い状態になっていて、そこが予後を決定してしまうような患者さんに対しては、もしかすると胸部にTTフィールドを照射しても残念ながら意味がない可能性があるので、この患者さんに対しては胸部の治療を行うことの意味があるのかどうか、どちらの病巣が予後を決定しそうかというところを踏まえて、処方するかどうかというところを判断していただくことになるかと思います。
○宮川委員 宮川です。ここに書かれている「適切な患者選択を行う」という文言は申請者が言っているわけですが、具体的に書かれていなければ、今、お話になったような患者選択にならないわけです。ですから、何をもって適切な患者選択なのかをしっかりと示さなければいけないはずなのですが、何も書いていないわけです。審査報告書としては不十分だと言わざるを得ない。今、御説明されたことは当然なのですが、それがどこに反映されるのかということです。先ほど参考人からもお話がありましたが、この「適切な患者選択」という文言というのは、何をもって考えるのかということを教えていただきたい。
○浅野参考人 参考人からよろしいでしょうか。
○佐久間部会長代理 よろしくお願いいたします。
○浅野参考人 どうしても、このLUNAR試験の結果だけから、どういう患者が奏効するのかということを読み取ることは難しいと思います。ですので、今後、実際に臨床応用されるようになってから、臨床研究等で、どういう患者に有効であるということが分かってくるだろうと思います。先ほど機構から説明がありましたように、局所の病変が大きいものに効きやすいという可能性もありますし、一方で、免疫療法の効果を高めるということであれば、遠隔転移のある患者であっても同じように奏効する可能性もあると思います。ですので、現段階で余り厳密にその適正な患者というものを絞ってしまうと、実は有効性のある患者さんが治療から漏れてしまうということになる可能性もありますので、現段階では余り厳密には規定しないほうが妥当だろうと思います。
○宮川委員 参考人のお話にあったように、ここに適切な患者選択ということは書くべきではないのです。これは分からないのだと、それに対してどのように使うのか、今後、そういうところも含めてしっかりと検討しなければいけないということをはっきり書かなければいけない。先ほど参考人がおっしゃったように、今までの白金系の薬を使うということが、そのことがいいのかどうかも分からないし、それの働きを高めるということが、免疫的なことを高めるということも、そのバックグラウンドにあるのかもしれない。申請者の説明のとおりといって、そのまま書くこと自体が、適切ではないと私は思っています。
 それから、もう一つ聞きたいのは、このTTフィールド療法は膠芽腫に使われてある程度有効であると。では、脳転移の場合にも膠芽腫と同じように貼ることによって、脳転移によい影響を与えるという、今後そういう発展性があるわけです。つまり「適切な患者選択」と言うべきではなく、この機械がどのような可能性を秘めているのかというところを、しっかりと見定めるような言い方をしていだきたいなと思ったわけです。以上です。
○佐久間部会長代理 ありがとうございます。
○医薬品医療機器総合機構 ありがとうございます。
○佐久間部会長代理 今の点ですが、明確にどのような患者選択をするかということは、現状では明らかではない。ただし、この治療そのものには、有効であるものに発展する可能性がある。 そこをこの文書の中にどう書くかというところですが、そうするとこれはどうしましょうか。この部分は、今の御意見を踏まえて、少し修正していただくということで良いでしょうか。
○医療機器審査管理課長 御指摘を踏まえて、修正をさせていただきたいと思います。
○宮川委員 よろしくお願いいたします。ありがとうございます。
○佐久間部会長代理 決してネガティブということではなくて、この技術が非常に将来性があって、正しく使われるときに、不適切な書き方をしてしまうと、逆に、効く可能性がある人を除外してしまう可能性もあるということですね。
○宮川委員 そうですね。先ほど浅野参考人がおっしゃったようなところがあったので、あえて質問させていただきました。どのような患者さんに恩恵があるのかということをしっかり見定めることが必要ではなかろうかと。ですから、適正使用ガイドラインも含めてですが、しっかり書き込みをしていただいて、様々な患者さんにおいて、この機器の効果があるのかどうかを見定めていただきたい。先ほど言ったように、膠芽腫に効くということは、驚くべき話なのです。頭皮に4枚貼るだけでできたこと自体が、私も信じられないくらいです。それが実際にデータとして出ているわけですから、そうすると、脳転移の患者さんにも同じような装置を頭に付けることによって、脳転移がよくなるということではなくて、患者さんの状態がよくなるということによって、その方の延命なり、それから有効な時間活用ができるのではないかなと思ったものですから、あえて発言させていただきました。以上です。
○佐久間部会長代理 では、この点、恐らく適正使用の指針の所もすごく重要なことになるかと思いますので、よろしくお願いいたします。そのほかに御質問、御意見はありませんか。よろしいですか。ありがとうございました。
 ほかに御意見がないようですので、それでは議決を行います。なお、本議題の利益相反事項に関して、議決に参加できない委員はいらっしゃいません。先ほどの御指摘を踏まえたこともするということもあった上で、医療機器「オプチューンルア」について、本部会として、承認を与えて差し支えないものとし、生物由来製品及び特定生物由来製品として指定しないとしてよろしいでしょうか。また、使用成績調査は指定を不要とすることでよろしいでしょうか。
 御異議がないようですので、そのように議決します。本件は、審議会にて報告を行うこととなっています。ありがとうございました。これで議題1を終了します。浅野先生、どうもありがとうございました。
――浅野参考人 退室――
○佐久間部会長代理 オンラインの先生方、ちょっと会場のディスプレイが不調で、今、確認しています。特に先生方、オンライン先で声が聞こえないなど、そういうことはありませんか。もし、ありましたら、あったら言えないかもしれないのですが。お待たせしました。大丈夫なようです。
 それでは、議題2「医療機器「Evolut PRO+ システム」の使用成績評価の要否について」の審議に入ります。事務局より説明をお願いいたします。
○事務局 事務局です。それでは、議題2「Evolut PRO+ システム」の使用成績評価の指定の要否について、御説明いたします。資料2を御用意ください。
 1ページを御覧ください。今回御審議いただく医療機器の品目の概要となっております。販売名は「Evolut PRO+ システム」、申請者は日本メドトロニック株式会社です。本品は、ブタ心のう膜由来の経カテーテル大動脈生体弁と、これを大動脈弁位に送達するデリバリーカテーテルシステム等から構成される経カテーテル生体弁留置システムです。本品は、自己大動脈弁の症候性重度弁狭窄又は外科的に留置した大動脈生体弁の機能不全による症候性弁膜症患者への治療において承認を取得しておりますが、今般、経カテーテル的に留置した大動脈生体弁の機能不全による症候性弁膜症患者への適応を追加する目的で、一部変更承認申請が提出されました。
 今回追加する適応を含む類似の既承認品である「エドワーズ サピエン3」につきまして、現在、使用成績評価期間中でして、本品につきましても、既承認品と同様に、使用成績評価の対象とし、調査期間につきましても、同様の考え方に基づき、計7年とすることが妥当と考えております。
説明は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○佐久間部会長代理 ありがとうございました。それでは、委員の皆様から御意見、御質問がございましたらお願いいたします。よろしいですか。特にございませんか。御質問、特に意見、議論はないようですので、それでは、議決を行います。なお、本議題の利益相反事項に関して議決に参加できない委員は、伊苅委員、今釜委員、田中委員、松宮委員でございます。医療機器「Evolut PRO+ システム」について、本部会として、使用成績評価期間を7年として指定することでよろしいでしょうか。
御異議はないようですので、そのように議決します。本件は、審議会にて報告を行うこととなっております。これで議題2を終了します。
 それでは、議題3「医療機器「ENROUTE経頸動脈ニューロプロテクションシステム」の使用成績評価の調査期間の延長について」の審議に入ります。それでは、事務局より説明をお願いします。
○事務局 事務局より、議題3、医療機器「ENROUTE経頸動脈ニューロプロテクションシステム」の使用成績評価の調査期間の延長について御説明いたします。資料3の1ページを御覧ください。販売名は「ENROUTE経頸動脈ニューロプロテクションシステム」になりまして、申請者はSilk Road Medicalです。本品は、経頸動脈狭窄症患者に対して、経頸動脈的に血管にアクセスし、経頸動脈血管形成術及び頸動脈ステント留置術を行う際の塞栓を防止するために用いるデバイスです。
 調査期間の延長の考え方ですが、本品は、令和4年5月の部会審議において、使用成績評価の調査期間を3年間とすることで、令和4年10月12日に承認されました。その後、製造元での製品の一部変更や保険適用などに時間を要した結果、販売までに時間を要し、当初予定していた調査期間では実施することが困難な状況となり、4年間を延長することが妥当と考えております。説明は以上です。
○佐久間部会長代理 ありがとうございました。それでは、委員の皆様から御意見、御質問がございましたら、お願いいたします。上市が少し遅れたということですね。いかがでしょうか。御意見、御質問等はございますか。特になさそうですね。大丈夫でしょうか。
 それでは、御意見がないようですので、議決を行いたいと思います。なお、本議題の利益相反事項に関して、議決に参加できない委員は伊苅委員、今釜委員、田中委員、松宮委員でございます。
医療機器「ENROUTE経頸動脈ニューロプロテクションシステム」について、本部会として、使用成績評価は期間を7年として指定することでよろしいでしょうか。御異議はないようですので、そのように議決します。本件は、審議会にて報告を行うこととなっております。これで、議題3を終了します。
 それでは、議題4「医療機器の高度管理医療機器、管理医療機器又は一般医療機器の指定及び特定保守管理医療機器の指定の要否について」の審議に入ります。それでは、事務局より説明をお願いします。
○事務局 議題4につきまして御説明させていただきます。既存の一般的名称のいずれにも該当しない医療機器があり、新たに一般的名称を新設する際には、「いずれのクラス分類に該当するかについて」、また、「その保守管理に専門的な知識を要するものとして、特定保守管理医療機器に指定するか否か」について御審議いただいております。今回は、医療機器の承認に際し、一般的名称の新設が必要なものが2件あります。
 はじめに、資料4-1から御説明いたします。1ページの「新設する一般的名称(案)について」を御覧ください。新設予定の一般的名称は、「再製造治療用能動器具」です。その定義は、「高周波電流を用いて特定の治療を行うために用いるアクティブ電極、導電コード類とその関連付属品をいう。本品は再製造単回使用医療機器である。」です。
 御参考として、本一般的名称に該当するものと考えております現在審査中の医療機器を御紹介させていただきます。3ページ、「新一般的名称が付される予定の品目概要」を御覧ください。
 本品は、下肢静脈瘤を対象としておりまして、血液逆流によってふくらんだ血管を血管内から熱凝固して、閉塞させるのに使用します。専用の高周波発生装置からエモルギーが供給されるとカテーテル先端のコイルが発熱する仕組みになっております。本品は「再製造」する製品として承認申請されております。医療機器の再製造とは、製造販売業者が使用済みの医療機器を収集して、分解、洗浄、部品交換、組立て、滅菌を行って再び使用することを言いまして、その製造販売のためには、もともと販売している再製造しない製品、原型医療機器とは別の製品として、新たな承認申請を必要としております。
 1ページに戻りまして、一般的名称の新設理由ですが、再製造する製品の一般的名称は、頭に「再製造」と付すことで、原型医療機器とは分けておりましたので、一般的名称の新設が必要と考えております。本一般的名称は、クラスIII、高度管理医療機器に指定されるべきものと考えております。また、特定保守管理医療機器については非該当と考えております。
○事務局 続いて、資料4-2を御覧ください。こちらの名称は、「体表面冷却用難燃性ガススプレー」と書いてありますが、いわゆる「冷却スプレー」です。定義としては、こちらに書いてありますように、医療処置に伴う体表面の疼痛を一時的に緩和するため、処置直前に難燃性、燃えにくいガスを噴霧し、その気化熱によって局所を冷やすスプレーです。
 3ページを御覧ください。3ページがこちらの商品の写真になります。いわゆる冷却スプレーといわれるものは、市場の中では、インドメタシンなどの薬効成分を含む医薬品の類いのものと、物理的に気化熱で冷却する雑品、薬事非該当のものとが売られております。こちらの品物は、後者の雑品に当たるものと同等のものではありますが、医療機関において医療処置に伴う痛みを緩和するために用いるものということで、1ページにありますように、このような使い方を指定し、医科向けの医療機器として、クラスI、一般医療機器として医科向けに販売するものを新設したいと考えております。
 具体的な使用方法ですが、例えば、予防接種をお子様にされるとき、痛みをまぎらわすというか、痛みを感じさせないために、こちらのスプレーをシュッと吹きかけて体表の温痛覚を刺激し、短時間の局所麻酔効果を期待する。実際に、小児の点滴をとる際に、こちらを使うことによって、カニュレーションの成功率が上がっているといった論文の報告もあったりします。こういった使い方で、また、○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○。特定保守管理医療機器については非該当と考えております。説明は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○佐久間部会長代理 ありがとうございました。それでは、委員の皆様から御意見、御質問がございましたらお願いいたします。特にないですかね。よろしいですか。
 それでは、議決を行います。「再製造治療用能動器具」について、利益相反により議決に参加できない委員はいらっしゃいません。それでは、本件について高度管理医療機器として指定し、特定保守管理医療機器として指定しないこととしてよろしいでしょうか。ありがとうございます。
「体表面冷却用難燃性ガススプレー」について、利益相反により議決に参加できない委員はいらっしゃいません。それでは、本件について一般医療機器として指定し、特定保守管理医療機器として指定しないこととしてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、そのように議決します。
 2件とも御異議がないようですので、そのように議決します。本件は、審議会にて文書報告を行うこととします。これで議題4を終了します。
 それでは、議題5に移ります。議題5、医療機器「義眼台Eyestage PE」を希少疾病用医療機器として指定することの可否についての審議に入ります。それでは、事務局より説明をお願いいたします。
○事務局 議題5の希少疾病用医療機器の指定について御説明いたします。はじめに資料5-1を御覧ください。1枚目に記載しておりますとおり、希少疾病用医療機器については、薬機法第77条の2に基づき、対象患者数や医療上の必要性等の条件に合致するものとして、薬事審議会の意見を聴いて厚生労働大臣が指定するものでございます。希少疾病用医療機器として指定された医療機器においては、機構による優先的な相談・審査、医薬基盤・健康・栄養研究所からの助成金の交付等、支援措置を受けることができます。
 2ページを御覧ください。今般、眼球摘出術や眼球内容除去術、先天性疾患による眼窩内容積の不足を補うために埋入される義眼台について、京セラ株式会社より希少疾病用医療機器への指定申請がございました。義眼台については、平成25年に他企業の製品が医療ニーズの高い医療機器として指定をされたものの、これまで国内に導入されておりません。本品は、直径10~22mmの超高分子量ポリエチレン製の球体製品であり、マル1眼球摘出術又は眼球内容除去術を受ける患者、マル2過去に眼球摘出術又は眼球内容除去術を受け、眼窩内容積が不足したままの患者、マル3先天的に眼窩内容積が不足している患者を対象としております。
 それでは、資料5-2、機構による事前評価報告書を用いて、各要件への該当性について御説明いたします。はじめに、対象者については、匿名医療保険等関連情報データベース等を利用し、眼球摘出術又は眼球内容除去術を受ける患者は年間約500症例、過去に手術を受けた患者は過去50年で2万症例程度と推定されること、さらに、先天的に眼窩内容積が不足している患者は指定難病であり、1.2万症例程度と推定されることを踏まえ、5万人未満の要件を満たすと判断しております。
 次に、医療上の必要性です。眼窩内容積が不足した症例では、眼窩陥凹の状態が継続することで、顔貌変形へとつながり、患者やその家族の生活の質を著しく低下させる状態が長期的に継続いたします。眼窩内容積の不足を補うための医療機器は、未だ本邦では承認されておらず、他社の義眼台がニーズの高い医療機器としての指定を受けていることを踏まえ、要件を満たすと判断しております。
 最後に、開発の可能性として、必要な非臨床試験が概ね完了しており、承認申請に向けた評価内容の詳細について機構と協議に向けた準備が進行中であることを踏まえ、要件を満たすと判断しております。
以上から、申請品目について希少疾病用医療機器の指定基準を満たすと考えられ、指定して差し支えないと判断しております。御説明は以上です。
○佐久間部会長代理 ありがとうございます。それでは、はじめに、眼科を御専門とされている山上委員に御意見を伺えればと存じますが、いかがでしょうか。
○山上委員 実際、必要性という点でも、患者さんは少ないですが、本当に整容的な問題として非常に困っておられます。実際、承認されているものはありませんので、そのまま何も入れずにやっている施設が結構多いと思います。ですので、こういったものが承認されて出てくるのは非常に良いことと判断しておりますし、希少疾患の定義に当てはまるということですので、是非、進めていただきたいと思います。以上です。
○佐久間部会長代理 ありがとうございます。委員の先生方からほかに御意見、御質問がございましたらお願いいたします。よろしいですか。
それでは、議決を行います。なお、本議題の利益相反事項に関して、議決に参加できない委員は今釜委員でございます。医療機器「義眼台Eyestage PE」について、本部会として、希少疾病用医療機器として指定することとしてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、そのように議決します。本件は審議会にて報告を行うこととします。これで議題5を終了します。
 それでは、議題6「部会報告品目について」の報告に入ります。事務局より説明をお願いします。
○事務局 資料6、横向きの資料を御覧ください。こちらの資料では、令和7年4月1日から令和7年6月30日までの3か月間に承認された品目のうち、クラスIVの医療機器、また、臨床評価が必要な医療機器、承認基準外の体外診断用医薬品など、本部会への報告対象となっている品目の概要を記載しております。
 医療機器については37品目が該当しております。まず、1ページは、「臨床試験の試験成績が提出され、審査し承認した医療機器」14品目について、それらの一般的名称、販売名、クラス分類などとともに概要をお示ししており、3ページまで続いております。次に、4ページからは、臨床試験成績を必要とせず、審査・承認した29品目の一覧で、10ページまで続いております。11ページでは、プログラム医療機器を2品目お示ししております。最後に、12ページにて、該当する体外診断用医薬品20品目をお示ししております。
 これら報告品目については、事前送付をもって報告とさせていただいておりますので、この場での個別の説明は割愛させていただきます。資料6の説明は以上です。
○佐久間部会長代理 ありがとうございます。委員の先生方から御意見、御質問がございましたらお願いします。よろしいですか。特にないようですので、よろしければ、これで議題6を終了します。ありがとうございました。
 それでは、議題7「プログラム医療機器調査会における審議結果について」の報告に入ります。事務局より説明をお願いします。
○事務局 7月28日に開催されましたプログラム医療機器調査会における審議結果について御報告いたします。
 資料7-1、資料7-2を御覧ください。はじめに、医療機器「サスメド不眠障害用アプリMedcle」の生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否及び使用成績評価の要否についてです。本品は、不眠障害患者に対して使用され、汎用のスマートフォン等のモバイル端末にインストールして使用されるプログラム医療機器です。本品は、使用目的を「不眠障害の治療において、医師が行う認知行動療法の支援を行う。」として令和5年2月に承認を受けております。この度、本品を薬物療法や医療従事者が対面で提供する認知行動療法CBT-Iとは区別し、これらとは異なる治療選択肢の一つとしての新たな導入を目指し、使用目的を変更するべく一部変更承認申請がなされたものです。
 調査会では、本品がどのような位置づけで使用されるべきであるかについて、変更後の使用目的又は効果案からは不明確であることから、より明確化すべきとの指摘とともに、既存療法である薬物療法等との成績の違いについて明確にするために製造販売後においてもデータを収集することについて提案がありました。
 参考人より、従来の対面式認知行動療法(CBT-i)では時間を要し、かつ、繰り返し行う必要があり医療現場での負担が大きい一方、本品によるデジタルCBT-iはアプリにより指示を出して不適切な行動の修正を促すものであり、従来のCBT-Iと本品によるデジタルCBT-iの位置づけの違いに係る明確化が重要であることが説明されました。また、本品は従来のCBT-iを完全に代替するものではないものの、欧米でのガイドライン同様、睡眠衛生指導後、薬物療法が導入されるのと同様のタイミング及びそれ以降も含め、単独又は薬物療法等を併用して使用されると想定される旨を回答しました。
 これらの御意見を踏まえ、事務局や機構からは、申請者とも改めて相談し、不眠障害治療における本品の位置づけが明確になるよう使用目的又は効果を修正する旨を回答しました。また、製造後販売後調査においては、当初より長期有効性に関しても調査予定ではありましたが、本品を用いて治療した患者の情報、服薬状況、治療成績等をより詳細に取得し解析することについて申請者に指導する旨を、事務局や機構より回答しました。
 以上の議論を踏まえ、調査会では、使用目的又は効果や、使用成績評価計画を再検討することを前提に承認する方針で議決が取られたところです。使用目的の修正案については、現在、事務局にて検討しており、修正案が確定次第、当該使用目的修正案について書面にて各委員に御確認いただく予定です。また、使用成績評価計画についても、プログラム医療機器調査会での御意見を踏まえて、製造販売業者が具体的な検討を進めております。
 その他のプログラム医療機器調査会における主な審議については資料7-1を御覧ください。
 続いて、資料7-3を御覧ください。医療機器の高度管理医療機器、管理医療機器又は一般医療機器の指定及び特定保守管理医療機器の指定の要否について審議が行われました。今回、新設の御審議を頂いた一般的名称は「うつ病治療補助プログラム」、その定義は「うつ病患者に対する心理療法等を補助する医療機器プログラム。当該プログラムを記録した記録媒体を含む場合もある。」です。本一般的名称については、クラスIIの管理医療機器に指定し、また、特定保周管理医療機器に指定しないことが適当との審議結果を頂きました。
 プログラム医療機器調査会における審議結果についての御報告は以上ですが、続いて、プログラム医療機器調査会でも御報告した事項に関し、一点、御報告がございます。資料7-4を御覧ください。こちらはプログラム医療機器調査会にて御説明させていただいた資料です。
 2ページにありますとおり、プログラム医療機器実用化促進パッケージ戦略 DASH for SaMD2の中で挙げられた目標「革新的なSaMDに係る優先的な審査等の試行的実施」に則り、令和4年度よりプログラム医療機器に係る優先的な審査等の試行的実施を行っております。
 3ページを御覧ください。指定要件1では治療法、診断法又は予防法の画期性、指定要件2では対象疾患に係る医療上の有用性、指定要件3では世界に先駆けて日本で早期開発及び承認申請する意思並びに体制を有していることを指定要件としており、3点いずれにも該当する場合に指定対象とします。指定された製品については、優先相談、事前評価の充実、優先審査、コンシェルジュによる支援を受けることが可能です。これまでに8製品が指定されております。
 続いて、4ページを御覧ください。今年度は、お寄せいただいた関係者からの御意見を踏まえ、プログラム医療機器だけでなく、医療機器相当のプログラム機能を有する有体物の医療機器も対象とすることとなりました。指定要件は基本的に従来どおりとする予定ですが、プログラム医療機器以外の医療機器については、当該医療機器が有するプログラム機能及びその機能による効果が指定要件1及び2を満たす必要があるとしています。資料7-5として、8月4日付けで発出しました通知をお示ししております。
 本試行的実施の指定にあたっては、毎年度、予備的実施審査を通過した製品についてプログラム医療機器調査会にて御審議いただいております。今年度より有体物の医療機器も対象といたしますが、本試行的実施の指定要否はプログラムに関わるものであることから、これまでどおり、プログラム医療機器調査会にて御審議いただく予定でございます。御報告は以上です。
○佐久間部会長代理 ありがとうございました。委員の先生方から御意見、御質問がございましたらお願いいたします。
最初の件については、目的を明確にして、それを調査会の中で確認した上で、承認するという方向で考えるという、そういうことです。それから、最後は、プログラム機能があるような有体物ですね、それについても対象とするということであるかと思います。よろしいでしょうか。特にございませんか。ありがとうございます。よろしければ、これで議題7を終了いたします。
 本日の議題は以上です。事務局から連絡事項がございますでしょうか。
○医療機器審査管理課長 委員の先生方におかれましては、本日、御多用の中、医療機器・体外診断薬部会に御参加いただき、誠にありがとうございました。次の部会は、10月27日(月)17時からを予定しておりますが、詳細については、後日、メールにて御連絡をさせていただきます。連絡事項は以上です。
○佐久間部会長代理 それでは、これをもちまして、本日の医療機器・体外診断薬部会を閉会します。本日はありがとうございました。
○医療機器審査管理課長 ありがとうございました。
( 了 )
備考
本部会は、企業の知的財産保護の観点等から一部非公開で開催された。

照会先

医薬局

医療機器審査管理課 再生医療等製品審査管理室長 高梨(内線4226)