2025年4月18日 薬事審議会 再生医療等製品・生物由来技術部会 議事録

日時

令和7年4月18日(金)16:00~

場所

厚生労働省共用第6会議室

出席者

出席委員(16名)五十音順

 (注)◎部会長 ○部会長代理 
 他、参考人2名出席

欠席委員(2名)五十音順

行政機関出席者
  •  城克文   (医薬局長)
  •  佐藤大作  (大臣官房審議官)
  •  高江慎一  (医療機器審査管理課長)他

議事

○医療機器審査管理課長 それでは、定刻になりましたので、「薬事審議会再生医療等製品・生物由来技術部会」を開催いたします。医療機器審査管理課長の高江でございます。よろしくお願いいたします。委員の皆様方におかれましては、御多忙の中、御出席いただきまして誠にありがとうございます。本会議はWeb会議形式を併用して開催いたします。最初に、本日の委員の出欠状況について御報告いたします。現時点で、再生医療等製品・生物由来技術部会委員18名のうち、16名に御出席いただいておりますので、薬事審議会令に基づく定足数を満たしていることを御報告いたします。
 次に、事務局に異動がありましたので御報告いたします。4月1日付けで、本日は所用で外しておりますが、厚生労働省医薬局安全使用推進室長として、鶏内雅司が就任しております。また、同じく4月1日付けで医薬品医療機器総合機構の審査センター長として、成川衛が着任しております。続いて、前回の部会で本部会の委員に新たに御就任された先生方を御紹介させていただきましたが、岡田尚巳委員におかれましては、今回が初回の御参加となりますので、一言御挨拶いただければと思います。
○岡田委員 ありがとうございます。岡田尚巳と申します。遺伝子治療、細胞治療の研究を主に行っております。どうぞよろしくお願いいたします。
○医療機器審査管理課長 ありがとうございます。続いて、本日の審議に参考人として御参加いただく先生を御紹介いたします。議題1について、日本医科大学付属病院整形外科・リウマチ外科主任教授の眞島任史先生、議題2について、地方独立行政法人 栃木県立リハビリテーションセンター理事長 兼 所長の山形崇倫先生に御出席いただきます。なお、本日は眞島先生、山形先生お二方ともWebシステムでの御出席となっております。
 また、議事に先立ちまして、所属委員の薬事審議会規程第11条への適合状況の確認結果について御報告いたします。薬事に関する企業の役員・職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任された委員はおられませんでしたので、御報告いたします。委員の皆様方には毎回、会議開催の都度、書面の御提出を頂きまして御負担をおかけしておりますが、引き続き御理解、御協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。続いて、本日の議題の公開・非公開の取扱いについて御説明いたします。
○事務局 事務局です。本日の議題の公開・非公開の取扱いについて説明いたします。令和6年薬事審議会確認に基づき、本日の全ての議題について、再生医療等製品の承認審査等に関する議題であり、企業情報に関する内容などが含まれるため、非公開といたします。会場の皆様のお手元には、資料が格納されたタブレットのほか、議事次第及び座席表を紙でお配りしております。また、Webで御参加されている委員の先生方においては、事前にお配りした資料をお手元に御用意ください。Web会議で御参加される委員の皆様においては、審議中はマイクミュート、通信環境等の支障がない限りカメラオンでお願いいたします。
 次に、本日の審議事項に関する競合企業について御報告させていただきます。資料4「競合企業リスト」をお開きください。これらに関する委員からの申出状況等を踏まえた薬事審議会審議参加規程第5条及び第11条に基づく各委員の審議参加に係る取扱いは次のとおりです。議題2において、御退室が必要な委員は小牧委員、議決に御参加できない委員は加藤委員、永井宏和委員です。
○医療機器審査管理課長 事務局からの説明は以上です。それでは、以降の進行について合田部会長、よろしくお願いいたします。
○合田部会長 それでは、ここまでの事務局の説明について御意見、御質問等はありますか。よろしいですか。それでは、これより議題に入ります。本日は議題1及び議題2が審議事項、議題3が報告事項となっております。まず、議題1「再生医療等製品『ジャック』の製造販売承認事項の一部変更承認の可否及び再審査期間の指定の要否について」に入ります。参考人は既に入っていらっしゃいますか。大丈夫ですか。それでは、参考人として眞島任史先生に御出席いただいておりますので、事務局より説明をお願いいたします。
――眞島参考人 入室――
○眞島参考人 眞島でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 それでは、議題1「ジャックの製造販売承認事項一部変更承認の可否等」について機構より御説明させていただきます。会場にいらっしゃる委員の皆様はタブレットの資料番号1-1「再生医療等製品ジャックの製造販売承認事項一部変更承認の可否等について」のファイルをお開きください。また、オンラインで御参加の委員の皆様は、お手元の資料の審査報告書をお開きください。以後の説明に用いるタブレット資料のページ数はお開きいただいたファイルの最下部中央に緑色の文字で記載されている473分のいくつと示されているページ番号を使用いたします。オンラインで御参加の委員の皆様は、お手元の資料の審査報告書を御覧いただければと思いますので、審査報告書でのページ番号も併せてお伝えすることといたします。では、タブレット資料11/473ページ上段、審査報告書5ページの1.1「申請品目の概要」を御覧ください。
 ジャック(以下、「本品」と言います)は、患者自身の軟骨組織から分離した軟骨細胞をアテロコラーゲンゲルに包埋して培養した自己培養軟骨です。本品は、2012年7月に、外傷性軟骨欠損症又は離断性骨軟骨炎を適応対象として本邦で承認されています。現時点において、本品は、本邦以外のいずれの国及び地域においても承認・販売されておりません。今般、本品について、変形性膝関節症(以下、「膝OA」と言います)を[効能、効果又は性能]に追加するための一変申請が行われました。膝OAは、軟骨組織の変性及び摩耗、骨棘形成、膝関節の変形、膝関節可動域低下等の退行性変化により、運動時疼痛等が生じる疾患であり、本品は当該患者の軟骨欠損部位に本品を適用することにより、臨床症状を改善することを目的としております。本品の専門協議に御参加いただいた専門委員は、タブレット資料2/473ページ、専門委員リストにあるとおり4名の委員です。
 以下、臨床試験成績を中心に、審査の概要を御説明いたします。タブレット資料12/473ページ(審査報告書6ページ)の表1を御覧ください。今般の一変申請では、臨床試験成績として、国内第III相試験であるJ-TEC002-3試験1試験の成績が提出されました。
 まず、有効性について説明いたします。タブレット資料16/473ページ(審査報告書10ページ)の表5を御覧ください。膝OAと診断された患者を対象とし、ヒアルロン酸ナトリウム製剤による関節内注射治療を対照とした本品の有効性及び安全性を確認することを目的とした無作為化非盲検並行群間比較試験が国内15施設で実施されました。主要評価項目である「治療開始後52週のWestern Ontario and McMaster Universities Osteoarthritis Indexスコア(以下WOMACスコアと言います)の変化量」について、本品群と対照群の間で統計学的に有意な差が認められたこと、副次評価項目に関して、タブレット資料18/473ページから22/473ページ(審査報告書12ページから16ページ)に示している結果のとおり、MRI、関節鏡評価及び組織学的評価でも改善を示唆する所見を認めていること等から、膝OAに対する本品の一定の有効性は示されたと判断しました。
 なお、治療群間でスクリーニング日のWOMACスコアに偏りが認められましたので、審査において、当該偏りが治療開始後52週のWOMAC スコアの変化量の結果に及ぼす影響を慎重に検討いたしました。
 まず、二つの解析により治療群間のスクリーニング日のWOMAC スコアの偏りが治療開始後52週のWOMAC スコアの変化量の群間差に与えた影響について確認いたしました。タブレット資料34/473ページ(審査報告書28ページ)を御覧ください。スクリーニング日のWOMAC スコアと各投与群を共変量とした重回帰モデルを用いて、スクリーニング日のWOMAC スコアを調整した解析の結果から、主解析と同様に統計的に有意な差があったことを確認いたしました。
 次に、タブレット資料473分の35ページ(審査報告書29ページ)の図1を御覧ください。症例の散布図を考慮し、スクリーニング日のWOMAC スコアにより層別したサブグループ解析を実施いたしました。同ページの下部の脚注5に記載しているとおり、いずれのサブグループの区分でも本品群で対照群を上回るWOMAC スコアの改善傾向が認められたことを確認いたしました。
 また、改めて、国内第III相試験の無作為化の手順等について確認いたしましたが、スクリーニング日のWOMACスコアの評価は割付前に実施されていたこと、本治験で取られた○○○○○○○○○○○○○○○○○○○については、治験担当医師を含む医療機関へは一切開示されていなかったことから、治療者における予見性は排除されていたと考えられること、同意取得後に同意撤回等の理由により恣意的に除外された症例はないことが確認できました。
 以上より、国内第III相試験の実施について特段の問題はなく、治療群間のスクリーニング日のWOMAC スコアに偏りが存在したものの、国内第III相試験において本品の有効性は示されたと判断しております。なお、長期的な有効性については、国内第III相試験では52週までの結果しか得られていないことから、製造販売後において、膝OAにおける53週以降の成績についても情報収集が必要と考えております。
 次に、安全性について説明いたします。タブレット資料23/473ページ(審査報告書17ページ)の「6.R.3 安全性について」を御覧ください。本品移植に当たって、移植片離層、適用部位疼痛及び四肢静脈血栓症には注意が必要と考えるものの、国内第III相試験で認められた有害事象等に関して資材等を用いて医療現場に適切に情報提供すること、並びに当該情報を踏まえて、膝OAの治療に十分な知識及び経験を持つ医師によって有害事象の観察や管理等の適切な対応がなされることにより、本品の移植に伴うリスクは許容可能と判断しております。
 一方で、膝OAにおける本品の長期的な安全性については、国内第III相試験では52週までの結果しか得られていないことから、本品移植後53週以降の長期にわたる成績を製造販売後に適切に情報収集し、問題となる事象が確認された場合は、速やかに臨床現場に注意喚起を行うことが重要であると判断しております。製造販売後は、国内第III相試験の症例数が限られていることから、全症例を対象とする調査を実施する必要があると判断しております。
 以上の審査の結果、機構はタブレット資料4/473ページ(審査報告書2ページ)の冒頭に記載した効能、効果又は性能並びに用法及び用量又は使用方法で、タブレット資料6/473ページ(審査報告書4ページ)に記載した承認条件を付した上で、本品を承認することが可能と判断いたしました。
 なお、本申請は、既承認再生医療等製品に対し追加する効能、効果又は性能のみが異なることから、本申請に係る効能、効果又は性能についての再審査期間は4年と設定することが適切と判断いたしました。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○合田部会長 ありがとうございます。続いて、適正使用指針案について事務局より説明をお願いいたします。
○事務局 事務局より適正使用指針案について御説明いたします。資料1-2を御覧ください。本品の適正使用指針については、日本整形外科学会に作成を依頼していて、本日はその案を資料としてお配りしております。こちらの内容についても、お気づきの点がありましたら御意見いただけますと幸いです。簡潔ですが、御説明は以上です。
○合田部会長 ありがとうございました。それでは、参考人の眞島先生からの追加の説明はありますか。
○眞島参考人 追加の説明は、特にこれ以上はありません。ただ、メリットというか、今までの治療方法ではなかなか元どおりの軟骨にならなかったのが、このジャックを使うことで硝子軟骨という、もとどおりの軟骨に再生されるというのが非常に魅力的です。日本で、いわゆる変形性関節症が800万人から1000万人いるということで、変形性関節症が、いわゆるメタボリックシンドロームのリスクを2.6倍にするとか、認知症のリスクを1.8倍にするということを考えると、やはりこの治療で、正常の軟骨を再生できるというのは非常に魅力的だと考えております。以上です。
○合田部会長 ありがとうございました。それでは、委員の皆様方から御意見、御質問等がありましたらお願いいたします。
○永井(洋)委員 京大の永井です。臨床試験成績について確認というか、ディスカッションさせていただきます。
 一点目は、対照群の妥当性についてです。対照群では、ヒアルロン酸製剤を5回連続投与した後はどうしたのでしょうか。多分、リアルワールドでは5回打って効果が落ちてきたら、また打って、しばらくして効果が落ちて痛いと言われたら、更に打つと思うのです。最初の5回の効果が52週間も続いているとは思えないので、実際にどういう打ち方をしていたのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 機構より回答を申し上げます。本治験においては、ヒアルロン酸製剤の投与については5回で打止めとなっておりました。
○永井(洋)委員 そうすると、対照群、すなわち標準治療群としての妥当性に少し疑問が残りますね。
 2点目は、群間差についてです。ベースラインのWOMACスコアに差がでてしまったのですが、これ程の症例数でここまでの差がつくのは余りないというか、まずないと思います。差がついたことは仕方ないのですが、主要評価項目は患者さんのレポートですので、患者さんの何らかの主観がそこに入っている、これをホーソン効果と言うのですが、その可能性があるということです。それから、WOMACスコアと各投与群を共変量とした解析を行い、更にサブグループ解析もされていますが、それ以外のファクターについては考慮していない点が弱いように思います。
 それから、解析の点について、LOCFで欠測値補完をしているのですが、どちらかの群で欠損値補完が多かった、すなわち、スタディオフになった症例が多かったのか、或いは逆に少なかったかが記載からは読み取れません。以上を考えると、ベースラインデータに差があったことは仕方がないし、それを補うための解析はされているのですが、もう少し検討の余地があるのではないかと思います。
 以上、対照群の妥当性とエンドポイントの差の真正性を考えると、市販後のリアルワールドで、通常どおりのヒアルロン酸製剤の打ち方をして、それに比べてどうなのかをきちんと評価しないと、本当にこれが標準治療に比べて効果があるとは言えないように思います。以上です。
○合田部会長 ありがとうございます。事務局、何かありますか。
○医薬品医療機器総合機構 コメントを頂き、どうもありがとうございます。先生の御指摘のとおり、今回、ヒアルロン酸製剤を終えたことによって、いろいろ評価が難しい点はございました。市販後については、今回はジャックのみの群で考えておりましたので、頂いたコメントについては検討させていただきます。
○合田部会長 永井先生、よろしいですか。
○永井(洋)委員 是非、市販後にエビデンスを取っていただけるといいと思います。
○合田部会長 ありがとうございました。ほかに御質問は。宮川先生。
○宮川委員 日本医師会の宮川です。この適応というのは、2cm2の限局性の欠損ということなのですが、移植片の元というのは、ある程度限定されて移植をされるわけなのでしょうけれど、そのときに、欠損部分がどのくらいの大きさであるかによってかなり違ってくるわけですよね。この膝上の場合には、全面的な摩耗には適応にならないということは推測されるわけですけれども、ある程度の大きさというものが最大でどのくらいなのか、そういうことは予想されるのか、それによって、また移植片の大きさは決まっているわけです。欠損部分の大きさがある程度大きくなれば、それが増殖して、この試験の範囲内で、どのくらいにそれがある程度広がっていって欠損部分を覆えるのかということによっても随分差が出てくるはずなのですが、最初の欠損部分の大きさというものは、この臨床試験にどのくらい影響しているのか。それから、実際の臨床に応用した場合には、どのような観点をそこに挿入して適応されるのかということが、ここには全く推測できないわけですよね。欠損部分の大きさに対してお答えを頂ければと思います。
○合田部会長 事務局、よろしいですか。
○医薬品医療機器総合機構 機構より回答させていただきます。本品については、欠損部に移植した後、これが増殖して周囲に広がっていくということはありません。固定膜で縫合して固定しており、その欠損部にとどまるという形です。
○宮川委員 とどまるということは、その固定膜を使って、そこにとどめる形ですけれども、そうすると、どのくらいまでの大きさが適応になるのかということなのです。
○医薬品医療機器総合機構 今回の治験においては、一つの大きさでは、10cm2、トータルで、その方は複数ありましたので、20cm2までで、今回は最大となっておりました。
○宮川委員 最大ということに関しては、何か、リミテーションというのがあるのでしょうか。つまり、欠損部分というのが広がって、凸型になるわけですよね。
 一方で、適応ではないものとしては、変形性の膝関節症、膝OAの場合に、全面的に削れるというものに関しては無理なわけですよね。そうすると、その凸の部分というのがどれくらいの大きさなのかというのは、日本人の平均的な膝関節の面積からすれば大体応用できるのですが、かなり大きなものに対しても、これは適応できるのかどうかというところです。凸面の大きさ、深さといったものが、どのようにこの臨床試験、それから実際の臨床上になったときに適応されるのかということを聞きたかったのです。
○合田部会長 事務局、よろしいですか。
○医薬品医療機器総合機構 失礼しました。本品の適応できる範囲に関してですが、まずは、本品の製造の状況から申し上げると、一つは4.9cm2程度になるのですが、実際の運用としては、1回の製造で○○○○○○○○○○○○ということになっております。一部は試験に使用するので、最大でも出荷できるのは○個ということで、1回の手術で可能なのは、トータルで20cm2という状況になっております。
○宮川委員 つまり、採取する移植片の、ある程度の量というのは大体決まるはずですよね、そうすると最大どのくらいなのか。さらに、例えば、使用される医療機関ないし術者の技術によってもかなり違ってくるということも考えないといけないし、移植で、採ってくる場所、ここに書いてありますけれども、採れるだけの場所があるわけなのですが、非常に限定されており、その患者さんの片側でしかなく、両側であるということがちょっと難しいわけですから、その辺りの所の記載もしっかりしておかないと、この使用ガイドラインも含めて、十分な対応ができないのではないかなと思ったので御質問をさせていただきました。
○医薬品医療機器総合機構 ありがとうございます。機構より、お答えさせていただきます。現在、外傷性の軟骨欠損症と離断性の骨軟骨炎に適応があり、そちらには、上限の情報提供はしていない状況なのですが、現在の、今の効能に係る所で、医療従事者向け手引き書を作成しており、そちらには、既承認のときの臨床試験に入ったときの欠損面積の一覧と、あと、今回のOAの臨床試験に入った患者さんの最大適応面積についての情報提供として、最大11.3cm2であるということを情報提供させていただく予定です。
○宮川委員 ありがとうございます。やはり欠損ですから、そういうような上限が、ある程度考えられないと、実際の臨床においてどのくらいまでできるのかなと思ったので質問をさせていただきました。
○合田部会長 ありがとうございます。ほかに、御質問や御意見がある方はいらっしゃいますか。Webの先生方もよろしいですか。それでは、特に追加の御意見等はないようですので、議決を行いたいと思います。なお、本議題の利益相反事項に関して、議決に参加できない委員はいらっしゃいませんでした。再生医療等製品「ジャック」については承認事項の一部変更承認を可としてもよろしいでしょうか。また、再審査期間を4年と指定してもよろしいでしょうか。御異議がある方はいらっしゃいますか。
 では、御異議がないようですので、そのように議決させていただきます。本件は、審議会にて報告を行うことになっております。これで、議題1を終了いたします。眞島先生、どうもありがとうございました。
○眞島参考人 どうもありがとうございました。退室します。
――眞島参考人 退室――
○合田部会長 それでは、議題2「再生医療等製品『エレビジス点滴静注』の製造販売承認の可否、条件及び期限の要否並びに再審査期間の指定の要否について」に入ります。この議題2についても参考人の御出席をお願いしておりますので、参考人の入室が確認でき次第、議事を進行させていただきます。入っていらっしゃいますか。
 もう一つ、小牧委員におかれましては、薬事審議会審議参加規程第5条に基づきまして、議題2の審議の間は会議から御退室して御待機いただくことといたします。小牧委員は御退室をお願いいたします。
―― 小牧委員 退室――
――山形参考人 入室――
○合田部会長 議題2に入ります。再生医療等製品「エレビジス点滴静注」の製造販売承認の可否、条件及び期限の要否並びに再審査期間の指定の要否についてです。事務局より、説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 では機構より、議題2の「エレジビス点滴静注」の製造販売承認の可否等について御説明させていただきます。会場にいらっしゃる委員の皆様は、先ほどのジャックと同じように、タブレットの資料を御覧いただき、資料番号2-1のファイルをお開きください。オンラインで御参加の委員の皆様は、お手元の資料の「審査報告書」をお開きください。以後の説明に用いるページ数は、お開きいただいたファイルの最下部中央に緑色の文字で記載されている1602分の幾つと表示されているページ番号を使用させていただきます。オンラインで御参加の委員の皆様は、お手元の資料の審査報告書を御覧いただくことになりますので、審査報告書のページ番号も併せてお伝えすることといたします。
 まず、エレジビスという品目は、デュシェンヌ型筋ジストロフィーを効能、効果又は性能として承認申請をされました。品目の概要について御説明いたしますので、タブレットのファイルで9/1602ページ(審査報告書4ページ)の上段の「1.1申請品目の概要」を御覧ください。本品は、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(以下、「DMD」)の原因遺伝子であるヒトジストロフィンタンパク質の機能を維持するために必須のドメインのみを保持した短縮型ジストロフィン(以下、「マイクロジストロフィン」)のタンパク質をコードする遺伝子を搭載した非増殖性組換えAAVを成分とする再生医療等製品です。静脈内に投与された本品が患者さんの骨格筋細胞及び心筋細胞に主に感染することにより、本品に搭載された遺伝子発現構成体からマイクロジストロフィンタンパク質が患者さんの心筋、呼吸筋及び骨格筋内で長期間安定して発現します。発現したマイクロジストロフィンタンパク質によって筋細胞膜が安定化し、筋破壊を防ぐ作用機序により筋肉の減少を防ぎ、筋機能を改善する効果が期待されます。
 なお、本品は、当部会における審議を経て、希少疾病用再生医療等製品に指定されています。本品は、2023年6月に米国において迅速承認されています。また、欧州では2024年5月に承認申請が行われ、現在、審査中です。本品の専門協議に御参加いただいた専門委員は、専門委員リストのファイル、タブレットの2/1602ページにありますが、こちらのリストにあるとおり5名の委員の先生です。
 ここから臨床試験成績を中心に、審査の概要を御説明いたします。タブレットのファイルで33/1602ページ(審査報告書28ページ)の表24を御覧ください。今般の承認申請では、主として4歳以上8歳未満の歩行可能なDMD患者さんを対象とした四つの臨床試験成績が提出されました。提出された臨床試験成績のうち、申請効能に対する本品の有効性及び安全性を評価する上で重要な臨床試験は、表に書いてあるうちの4番目の国際共同第III相試験301試験、表の1から3番目の試験で得られている本品の長期の有効性データであり、以下、これらの試験の結果を中心に御説明いたします。
 まず、有効性について御説明いたします。タブレットのファイルで46/1602ページ(審査報告書41ページ)の表42です。こちらに301試験の主要評価項目の結果が示されていますが、301試験においては、DMD患者における運動機能を評価するために開発された評価尺度であるNSAA総スコアが主要評価項目とされ、有効性が評価されました。
 表42の結果のとおり、NSAA総スコアのベースラインから本品投与後52週までの変化量の結果は本品群で2.52±3.31、プラセボ群では1.86±3.18、群間差は0.65、群間差の95%信頼区間は下限が-0.45、上限が1.74であり、本品群のプラセボ群に対する優越性は示されませんでした。
 タブレットのファイルで56/1602ページ(審査報告書51ページ)の表49です。こちらは、探索的試験(101試験、102試験、103試験のコホート1)において申請用量で本品が投与された患者さんにおける本品投与後3年時点までのNSAA総スコア、床上起き上がり時間及び10m歩行/走行時間の結果を、DMD患者さんの自然歴又は副腎皮質ステロイド投与下でのデータを収集した臨床研究のデータを外部対照として比較した結果です。本品群での運動機能の低下は、外部対照データの結果と比較して緩徐で、群間差は時間経過に伴い大きくなる傾向が認められ、長期データを基に本品の有効性を評価すると、本品により一定の運動機能の改善又は運動機能低下の抑制が期待できる結果が得られています。
 以上のとおり、301試験の主要評価項目の主解析である52週時点では本品群のプラセボ群に対する優越性は示されなかったものの、探索的試験の長期データから、本品の一定の有効性は期待できると判断いたしました。ただし、現時点で得られている本品の有効性に関する情報は極めて限られていることから、引き続き本品の長期の有効性について評価する必要があると判断しています。
 安全性について御説明いたします。安全性については、タブレットのファイルで59/1602ページから73/1602ページにわたりまとめており、審査報告書で言うと54ページから68ページにまとめていますが、結論については、タブレットのファイルで89/1602ページにまとめています。89/1602ページは、審査報告書で言うと84ページに該当いたします。
 安全性評価の結論としては、本品投与時に特に注意を要する有害事象として、肝毒性、免疫性筋炎、心筋炎、横紋筋融解症、過敏症、血小板減少症及び副腎皮質ステロイドの追加使用による有害事象(感染症)等が該当いたしますが、こちらが認められています。また、臨床試験において本品投与と関連する事象は認められていませんが、血小板減少症に関連して本品の潜在的なリスクと考えられる血栓性微小血管症が本品投与に際して発現する可能性が否定できない事象として特定されています。したがって、本品の投与時には、これらの有害事象の発現に注意すべきと判断いたしました。
 一方で、これらの有害事象の発現に対応できる十分な設備の整った医療施設において、DMDに関する十分な知識と経験を持つ医師による観察や管理等の適切な対応が取られることによって、本品投与による安全性は忍容可能と判断いたしました。ただし、国内での治験症例数が極めて限られていることから、引き続き本品の安全性を確認する必要があると判断しています。
 以上の結果を踏まえ、本品については、製造販売後に有効性の検証及び安全性の更なる評価を行い、期限内に改めて申請することを前提とした条件及び期限付き承認とすることが適当と判断いたしました。条件及び期限付き承認の対象となる一つの要件として、「効能、効果又は性能を有すると推定されるもの」すなわち有効性が推定できることが求められます。先ほど御説明した探索的試験の長期データによる有効性の推定の判断は、本部会で以前報告させていただいた令和6年3月29日付けで医療機器審査管理課長通知として発出された「再生医療等製品に係る条件及び期限付承認並びにその後の有効性評価計画策定に関するガイダンスについて」で例示している「自然経過による改善が認められず、リハビリテーションなどのバイアスを排除した上でもなお、自然歴(文献やRWD等のデータを含む)と比較するなどして、当該製品の投与群の一部に、当該疾患に対して一定程度の臨床的意義のある情報が得られていること。」に該当するものと考えています。
 条件及び期限付承認時に必要となる製造販売後の承認条件評価については、製造販売後臨床試験と使用成績調査を主に計画されています。製造販売後臨床試験については、タブレットのファイルで85/1602ページ(審査報告書80ページ)の表58です。製造販売後臨床試験では、301試験(国際共同第III相試験)の患者さんの長期データを外部対照と比較することにより、本品の有効性が評価されます。また、使用成績調査においては、本邦で本品が投与される全ての患者さんを対象に、本品の安全性及び有効性が確認されます。期限については、製造販売後臨床試験の結果の提出可能時期が遅くとも2027年12月であることを踏まえ、条件及び期限付き承認を受け、期限内に改めて行う承認申請の期限は3年とすることが適当と判断いたしました。
 併せて、使用成績調査の計画についても御説明したいと思います。タブレットのファイルで96/1602ページ(審査報告書91ページ)の表61です。使用成績調査では、本邦にて本品が投与された全ての患者さんを対象に、本品の使用実態下における長期安全性プロファイルと長期有効性を把握することを目的とし、計画されています。
 以上の審査結果を踏まえ、効能、効果又は性能、用法及び用量又は使用方法、並びに承認条件はタブレットのファイルの97/1602ページから99/1602ページ(審査報告書92ページから94ページ)に記載したとおりと考えています。なお、指定再生医療等製品への指定については、指定不要と判断いたしました。以上の審査結果について、御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○合田部会長 ありがとうございます。続いて、適正使用指針(案)について、事務局より説明をお願いいたします。
○事務局 事務局より、適正使用指針(案)について御説明いたします。資料2-2を御覧ください。本品の適正使用指針については、日本小児神経学会及び日本神経学会に作成を依頼しています。本日は、その案も資料としてお配りしていますので、こちらについてもお気付きの点がありましたら、御意見を頂ければと思っています。以上です。
○合田部会長 ありがとうございます。それでは、参考人の山形先生から追加の御説明はございますか。
○山形参考人 山形ですが、聞こえていますか。
○合田部会長 聞こえています。大丈夫です。
○山形参考人 では、少しだけ説明させていただきます。デュシェンヌ型筋ジストロフィーは、今お話がありましたように、幼児期から筋力低下して、10歳過ぎには歩けなくなって、二十歳前後には亡くなることが多いということで治療が待たれたので、今回の治療は期待されている(このままでもいいのですが、繰り返しになっていたので)ものだと思います。主要評価項目では、余り有意差は得られなかったけれども、副次評価項目では良い結果が出ているというのと、海外でも有効性が示されているので、一定の治療効果は示すのかなと思っていますので、治療法のない病気に有望な治療であるということです。また、治験の評価項目に入っていませんが、AAVは、ほかの核酸医薬と違って心機能にも効くことが想定されるので是非、いいのかなと思います。
 ただ、お話もあった懸念が幾つかあります。一つは、ジストロフィンは巨大遺伝子で、全部は入れられないということで、一部のみの配列ということなので、どこまで機能が完全になるか、近づくかというのは難しいと思います。そういう意味でもフォローが必要だと思います。筋疾患は筋肉が分裂していくので、AAVは分裂細胞だと減っていってしまうので、効果がいつまで続くのかというところが少し気になる点ではあります。そういう意味では、長期のフォローのデータを追うことは必要かと思っています。
 また、副作用の肝障害や血小板減少、血栓性微小血管症などの有害事象も、このベクターはかなりよく開発されているので、リスクは少ないとは言われていますけれども、少し出てはいますし、否定はできないので、やはり注意しなければいけないということで適正使用指針を学会で作っていますが、それを基にちゃんと施設を選んで、しっかり治療体制を組んでやることが必要かと思います。その上で是非、歩ける期間がどれだけ延びるかということと、安全性を重点的に調査で見ていただければと思います。以上です。よろしくお願いいたします。
○合田部会長 山形先生、どうもありがとうございました。それでは、委員の皆様方から御意見、御質問を承りたいと思いますが、いらっしゃいますか。永井先生、どうぞ。
○永井(洋)委員 京大の永井です。度々すみません。今回、非常に限られたデータで承認の可否を判断するということで、2点コメントをさせていただきます。
 まず、1点目は今回やられた臨床試験についてです。効果を見るものが102試験と301試験であり、これは両方ともクロスオーバーのデザインです。しかしながら、この製品には、当然キャリーオーバー効果があるので、本来であればクロスオーバーデザインになじまないのですが、それがなぜクロスオーバーでやられたのか。やられたことは仕方がないので、もしやったのならクロスオーバー後のデータも示すべきと思うのですが、審査報告書には全く書かれていません。患者さんの協力を得てクロスオーバー後もやっているわけですから、何らかの形でデータを載せたほうがよかったのではないかと思います。もちろん、パート1、つまりクロスオーバー前のような比較はできませんが、せめてクロスオーバー後についても、実薬群についてはクロスオーバー前の実薬群と同じような経過を取るのかどうかは分かると思いますし、何らかの参考となる情報が得られると思います。
 続けてよろしいですか、製販後の臨床試験と使用成績調査について、少し細かい点についてコメントします。まず、85/1602ページにある製販後の臨床試験で、外部データをコントロールにするという部分です。記載誤りかもしれませんが、「レトロスペクティブに収集した外部対照群と比較する」とあります。これは、審査報告書の別の所を見ると「プロスペクティブに集めたデータ」なのです。それを後から比較するということなら、「プロスペクティブに収集した外部対照群」という表現か、あるいは別の表現か、誤解を招かないように記載した方がいいと思います。
 それと、使用成績調査ですが、これもお決まりどおり単群で安全性を見るといういつものパターンです。先ほどの先生も言っておられましたように長期成績が大事です。製販後臨床試験できちんと決着が付けばいいのですが、そうとも限らないわけです。その点、外部対照データが既にそこにあるわけですから、市販後の使用成績調査についても、外部対照データと比較することをきちんと考えた方がいいように思います。以上です。
○合田部会長 ありがとうございます。事務局、よろしいですか。
○医薬品医療機器総合機構 ありがとうございます。まず一つ目の102試験や301試験のクロスオーバー後のデータということなのですが、今回の審査においては、まず、その比較という意味では、最初のプラセボ群との比較というところが重要なデータであると判断して、そちらを記載させていただいたところです。クロスオーバー後のデータに関しては、102試験に関しては長期データという形で経過を追ったものを見ています。我々としては、そこを長期データという観点で見るということが適切ではないかと判断して、審査報告には記載したというところです。
 2点目の外部対照の試験の前向き、後向きという表現なのですが、外部対照として利用した臨床研究なり、臨床試験自体は確かにおっしゃるとおりプロスペクティブにデータが収集されています。ただ、今回、本品の臨床試験の対象患者さんと比較するに当たって、本品の臨床試験と同じ患者背景の患者さんを抜き出してきてと言いますか、評価に使っているという状況であり、ある意味、レトロスペクティブにデータを取り出してきているというところもありまして、こういう表現を使っていたところですが、分かりにくい表現だということと理解しましたので、今後の審査報告の記載の際には留意していきたいと思います。
 そして、最後の市販後の長期データの評価になりますが、自然歴との比較という観点で御指摘いただいたものと理解しました。その点については重要な御指摘かと思いますので、申請者に市販後のデータの検討の際には、自然歴との比較というところがきちんと説明できるようにというところを指導したいと思っています。また、市販後の調査とは別に、本品の臨床試験の長期データというものも継続して収集することとなっています。そちらは市販後の患者さんよりも先行して本品が投与されていますので、より長期のデータが早期に得られることになります。そちらの長期のフォローアップの試験では、5年など、より長期のデータが今後の1-2の申請のときに出るということが想定されますので、そちらのデータ等の自然歴との比較というところも、この市販後の検討としてデータが提示できるように、しっかり指導していきたいと思います。
○合田部会長 ありがとうございます。永井先生、よろしいですか。
○永井(洋)委員 ありがとうございます。非常に貴重な症例ですし、多分、薬価も高くなると思いますので、クロスオーバーのパート2部分も含めて、できるだけ多くのデータを効果的に利用できたらよいと思います。以上です。
○合田部会長 ありがとうございます。ほかに御質問等は、宮川先生。
○宮川委員 宮川です。先ほど参考人からも、心機能に関して一部コメントがありましたが、このいわゆる機能的なマイクロジストロフィンタンパク質の発現ということが期待されるという形になっております。そして、このDMDに関しては、最終的な予後を決定するのは心筋、骨格筋であるということは当然のことだろうと思います。これに関して、この骨格筋に対しての臨床試験ということしか、ここには出ていないわけですが、当然ながら、心筋、呼吸筋は不随意筋であるということ、それから骨格筋であれば随意筋ですが、このマイクロジストロフィンタンパク質の発現というのは当然、異なってくるということが予測されるわけです。それに対して、この臨床試験以外のことも含めてですが、機構は何か情報を持ってらっしゃるのかどうか。つまり最終的な予後を決定するのは、心筋、呼吸筋の機能ということなのですが、これに対して、この薬はどのように作用していくのかという点で、先ほど参考人からも、心機能の一部という話があったわけですが、現段階で分かっているところに対してのコメントというのはありますか。
○医薬品医療機器総合機構 御質問いただきありがとうございます。臨床試験の患者さんというのが4歳以上8歳未満の患者さんで、かつ歩行可能な患者さんということもあり、臨床試験での主な評価としては、やはり歩ける患者さんの運動機能評価ということが中心になっていました。御指摘のとおり、心機能に関する評価、あるいはその前の段階の歩行機能が喪失するまでの時期など、そういった長期の評価が必要になるものに関しては、使用成績調査で当然データが取られていきます。プラス、先ほど御説明しました臨床試験の長期フォローアップのデータでも情報は取られていくことになっていますので、今のところ、これらに対するもので何か、ものが言えるようなデータがそろっているというわけではないのですが、それも含めて市販後に収集をしていく必要があるとは考えています。
○宮川委員 ありがとうございます。しかし、市販後のデータ収集もありますが、実際には臨床試験において、歩行可能な小児であっても、呼吸器官に関しては筋電図も含めて取れるわけです。それから心臓の心筋に関してはエコーを含めて、その機能を見ていくことができるはずなのですが、それに関しては全くやられていないということですか。
○医薬品医療機器総合機構 少々お待ちください。
○医薬品医療機器総合機構 機構よりお答えします。臨床試験においては、先生のおっしゃるような心筋機能の指標をモニタリングし、有効性を評価するというデザインにはなっていませんでした。心機能の改善は、運動ができるということで示される部分があると思いますので、そちらに関しては歩行の能力を見ることで、心肺機能をトータルに評価するという形で行われているのではないかと考えています。
 あと、この疾患に関しては、心筋炎はこの製品のリスクではありますが、心筋症が原疾患で発現するため、心筋でのトラブルが有害事象として報告された場合には収集されますので、心筋でのトラブルが今後、全世界で使用されていくに当たって減っていく、あるいは逆に増えるかもしれない、そのような評価が可能なのではないかと考えているところです。
○宮川委員 分かりました。しかしながら、重要なことは、長期予後の中で、最終的な子供たちの予後を決定するのは、心筋、呼吸筋の機能であるということは当然のことなので、それが欠落しているということが私は信じられなかった。できることはできることで、きちんとやらなければいけないので、長期の試験の中には是非、そういうような心筋、呼吸筋に対する試験というか、そういうものがなければいけないと思います。最終的なところでは、骨格筋だけで動いているわけではないわけです。随意筋だけで動いているわけではない。不随意筋の中でジストロフィンタンパクというものが、どのように作用されるのかということが分からなければ、最終的な予後の改善にはつながらないということは分かるわけですから、その試験がどのように反映されるのかということは、非常に重要なポイントだと私は考えているのです。骨格筋だけで人間が動いているわけではないので、そこのところはしっかりと試験の内容も含めて、それから今後のことも含めて、しっかりと構築していかなければ問題であるということはコメントさせていただきたいと思います。それに対しては機構も含めて是非、この企業に対して、どのようにするのか、どのように改善するのかということも含めて、指導していただかなければならないポイントだろうと考えています。以上です。
○合田部会長 山形先生、どうぞ。
○山形参考人 山形ですが、すみません、私も心筋と言ったので。このベクターがどれだけ心筋に入るか分からないのですが、AAVは入りやすいかなと思って期待していると言ったのですが。やはり心筋症が出てくるのも8歳前はほとんどないので業者も入れなかったのかなと憶測ですが。でも、確かに心電図か何かで機能をちょっと測ってくれればよかったかなと思いますが。10歳以降は是非、心エコーはお願いしたいと思います。あとは肺活量でしょうか。以上です。
○合田部会長 山形先生、ありがとうございます。
○医薬品医療機器総合機構 すみません、機構より確認しましたところ、市販後調査において心機能を見る予定にBNP等も、プロトコルにも含めましてモニタリングすることになっていますので、そちらに関してはデータが収集されると思います。呼吸機能に関しては、やはり歩行時間という形で評価されるものと思っています。補足になります。
○宮川委員 ありがとうございます。何によって心機能をきちんとレギュレートして、そこを追っていくのか。それから呼吸機能に対しても、呼吸器に関しては何を指標にしてやっていくのか。そういうことをしっかりと機構は限定して、長期のところをしないと意味が分からなくなってしまう。歩くことによって、運動できることによって、それは維持できるのは当然のことなのです。ですから、自然の経過の中でやっていくことと、それから、このことをやったことによって、どのようにそれが維持できるのかということはきちんと見なければいけないので、心筋に対して、それから呼吸器筋に対して、どのような試験をしていくのかということは、しっかり指導していただきたいと思います。以上です。
○医薬品医療機器総合機構 ありがとうございます。今、詳細な市販後の調査のプロトコルを確認しまして、呼吸機能の検査として肺活量などの具体的な項目が設定されているということは確認できましたので、御指摘も踏まえて、しっかり内容を再確認しまして、足りないものがありそうでしたら指導していきたいと思います。
○合田部会長 ありがとうございます。ほかに御質問は、井上先生、お願いします。
○井上委員 国立衛研の井上です。本製品については、AAVベクターの構造上の制約からジストロフィン遺伝子をかなり小さくして組み込まざるを得ないという背景があり、これにより発現する「小さいジストロフィンタンパク質」でどれくらいの治療効果が得られるかがひとつ重要な注目点と思います。デュシェンヌ型筋ジストロフィーの治療については、本製品とは別に、エクソンスキップの機序で作用する核酸医薬が複数承認されています。これらの核酸医薬と比較して、本製品の有効性がどの程度であるかについて情報や感触をお聞きしたく思います。
○合田部会長 山形先生、お願いします。
○山形参考人 比較したデータは私も持ち合わせていません。すみません、勉強不足で。出ているかどうかは分からないのですが、ただ、両方、効くのは効くということは出ていますが、核酸のほうもすごく強く効いているわけではないですね。でも、ある程度、進行を遅らせているということだと思いますが、やはり対象が限られているので、今の承認だとデュシェンヌの方の1割、2割はいかないのではないかと思います。そういう意味では、こちらはもっと広く使えるので有意だと思います。すみません、効果についての比較は、私もデータは分かりません。
○合田部会長 機構のほうから、何か。
○医薬品医療機器総合機構 私どものほうで持ち合わせているデータとしては、ビルトラルセンの初回承認時のデータを持ち合わせています。こちらのビルトラルセンは主要評価項目として、ジストロフィンの発現を主な主要評価項目として迅速承認されていますので、今回の品目のように運動機能を評価したプラセボ対照試験などは、その初回承認の時点では提出されていないのですが、副次評価項目として取られていたデータが一応、運動機能の評価結果としてはありました。ただ、ちょっと評価期間が本品の臨床試験とは異なりまして短い評価期間で評価されているものですから、余り比較可能なデータではないのですが、推移としては本品と同じく改善傾向と言いますか、それは見られているというデータでした。
○井上委員 分かりました、ありがとうございます。もう一つ、本製品を投与する際に実施する検査について教えて下さい。抗AAV抗体を保有しているか否かを確認する検査とジストロフィン遺伝子の変異部位を調べる検査があると思います。後者については、AAVベクターにコードされるマイクロジストロフィンのアミノ酸配列が、患者さんの体内において新規のアミノ酸配列として認識されないこと(すなわち免疫反応を誘導しないこと)を確かめるものであり、有害事象の発現と深く関連すると認識しています。これらの検査の信頼性についてはどのように確かめられているでしょうか。コンパニオン診断薬などとして、きちんと審査されているのでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 機構よりお答えします。まず、AAVrh74に対する中和抗体の検査に関しては、体外診断用医薬品としてエクルーシス試薬 Anti-AAVrh74という製品がロシュ・ダイアグノスティックス株式会社によって、本品と同時期に承認申請されまして、既に承認されていますので、この検査で確認される見込みとなっています。
 そして、エクソンの欠失に関しては、既に日常診療において、PCRをベースとしたエクソンの欠失状況を確認する検査が行われています。さらに、その検査によってエクソンの欠失が確認された際には、仮に検出不備があった場合もカバーできるようにシーケンスの解析が行われることになります。これは、もう既に日常診療で利用されていまして、保険適用もされていますので、そちらの検査で確認されることになります。
○合田部会長 ありがとうございます。井上先生、よろしいですか。
○井上委員 はい、大丈夫です。
○合田部会長 ほかに御質問は、小原先生、お願いします。
○小原委員 鹿児島大学の小原と申します。関連の質問なのですが、本品、単回投与での用法が主ということを伺ったのですけれども、やはり長期的に低下したときなど、同じベクターを数回投与して長期でも有効性を高めるようなことが開発で確認されたことがあるのかという点と、それから、そういった効果が落ちてきたときに備えて別のベクターを使って、更に有効性を持続させるといったような試みはされたことがあるのかという2点について教えていただければと思います。
○医薬品医療機器総合機構 機構よりお答えいたします。まず、臨床試験や非臨床試験において本品投与後に抗AAV抗体が陽性となることが確認されておりまして、その関係で、再投与がなかなか難しいという状況にあります。海外において、AAV抗体を有する患者さんを対象に本品を投与する臨床試験が一応実施されてはいるのですけれども、現時点で結果が得られていない状況です。また、海外の製造販売後において、本品を再投与した実績もないという状況です。
 こういった状況を踏まえまして、本邦では再投与ができるかというところを審査でも検討したのですけれども、現時点では、やはり抗AAV抗体陽性の患者さんにおける本品の有効性、安全性というのは確立していなくて、再投与を行った場合には有効性が減弱したり、あるいは安全性の懸念もあるというところで、再投与はしないという形で審査の結論とさせていただきました。それから、本品を投与した後、別のベクターを投与したことがあるかという点については、申し訳ありませんが、これに関しては情報を持ち合わせていないという状況です。
○小原委員 長期で投与している場合にはAAVに対する免疫も落ちてくるだろうなと思ったので確認させていただきました。ありがとうございます。
○合田部会長 それでは、小原先生はよろしいですね。次は、岡田先生、お願いします。
○岡田委員 教えていただきたいのですが、先月、米国で16歳の患者さんが急性肝不全で死亡したということがあったと思いますけれども、その後、4月の独立データモニタリング委員会(DMC)では、一応、リスクベネフィットの比率は余り変わらないと、有利だということだったと思いますけれども、具体的な再開日程というのは発表されていないのではないかと思うのです。このエビデンスに関しては、フルパーティクル率が○○○○○○、○○○○がフルカプシドの○○%となっています。現在、○○○○○以外に、○○○○○○○の○○○○で○○%○○のフルカプシド率を担保する方法も出ておりますが、今回の肝障害に関しては、そういったフルカプシドとは余り関係ないという御判断でよろしいでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 御質問を頂きまして、ありがとうございます。今、この事象に関して、我々が持ち合わせている情報に基づき、レビューをしています。審査報告書で言いますと、85ページに当該事象の報告内容に関する機構の審査、現時点でのレビュー内容を書いているのですけれども、今、現時点で症例の剖検の報告書が得られていないという状況があるので、最終的な結論というわけではないのですけれども、その事象の経緯として、CMV感染を示す臨床検査結果というのがあります。現時点では、起こったのが急性肝不全なのですけれども、これが本品との因果関係があって、CMV感染又は再活性化、これが潜在的な一因であると評価されている状況です。ですので、カプシドが原因というよりは、そういった感染の事象というように評価しているところです。
 この事象に関しては、肝毒性及び副腎皮質ステロイドの追加使用による有害事象というように、我々としては評価しております。これについては、審査の中で既に注意すべき有害事象として、特定して添付文書等で注意喚起しているものであったことから、こちらに関しては、添付文書や資材で注意喚起させていただいた内容をきちんと注意していただいて使用していただく分には市販してもいいのではないかという判断としております。
○岡田委員 ありがとうございました。
○合田部会長 ありがとうございます。ほかに御質問がある方はいらっしゃいますか。佐藤陽治先生、お願いします。
○佐藤(陽)委員 国衛研の佐藤です。85ページの301試験に参加した患者さんの製造販売後の臨床試験に関して確認なのですけれども、301試験の間というのは、ステロイドの投与というのは用量が一定に保たれていると思うのですが、製造販売後の臨床試験において、ステロイドの投与状況などの条件で成績の層別解析を行うようなことというのは、あらかじめ想定しているかどうかというところを確認させてください。いかがですか。
○医薬品医療機器総合機構 少々お待ちください。お待たせいたしました。この試験でのステロイドの用量というのが、今、用法及び用量、また使用方法の関連の注意に規定されている用量で、最初は投与されておりまして、それは、もともとステロイドを投与されていたものからアドオンで投与して、本品投与から時間がたっていくと投与をやめるという形になって、最終的にステロイドを投与していった時期に戻るという、そういう形になっています。ですので、比較対象となっている自然歴、若しくはステロイド使用の臨床研究においても、日常診療と同じ形でステロイドの投与が行われているということになりますので、比較評価としては、特に規定を設けているわけではないということなのですけれども、比較可能なデータではあると考えていて、そういう形になっているという状況です。
○合田部会長 佐藤先生、よろしいですか。
○佐藤(陽)委員 分かりました。ありがとうございます。
○合田部会長 ありがとうございます。ほかに御質問のある方はいらっしゃいますか。会場の先生はよろしいですか。永井先生、お願いします。
○永井(洋)委員 永井です。単なるコメントですが、先行の2製品、エクソンスキッピングの遺伝子製剤、それらについてもデータがはっきりしないし、どれだけ効くのか分からないという状況があって、今回も非常に数が限られています。そうした中で、一つの企業が市販後の調査をしても限界があるかと思います。一方で、NCNP(国立精神・神経医療研究センター)では、Remudyでしたか、デュシェンヌについてきちんとしたレジストリがあります。各団体がばらばらにデータを集めても仕方ないというか、非効率的なので、何とか団体間で連携を図るような仕組みができないものでしょうか。むしろ、参考人の先生にお願いした方がいいのかもしれませんが、できるだけ日本全体として効果的に、あるいは世界とも連携してデータを集めるような仕組みができないかと強く思います。以上です。
○合田部会長 ありがとうございます。山形先生、何かありますか。
○山形参考人 脊髄性筋萎縮症でのゾルゲンスマのときもそういう話は出ていまして、小児神経学会としてデータを集める体制を作り始めています。一部の先生が中心にやっている方がおりまして、やっていくことは検討しているのですけれども。ただ、企業からデータは出せないと言われてしまって、誰にやったかというのを、ネットワークを作ってやらなければいけないので、適正使用指針を作っている中で、そういう話も含めてやっていくように話をしたいと思います。御指導ありがとうございます。非常に重要なことだと思っています。
○合田部会長 山形先生、ありがとうございます。
○山形参考人 核酸医薬の方は、こういう適正使用指針とか、そういうことは余り出ていなかったので、そちらも含めて話してみます。
○合田部会長 山形先生、ありがとうございます。事務局は何かありますか。
○医薬品医療機器総合機構 やはり疾患レジストリという形で品目横断的に同じ疾患でデータを取り続けるというのは重要なことだと思いますので、そういった選択肢ができないのかという点については企業にも、どこまで受けてもらえるか未知数ではありますけれども、こういうコメントがあったということはお伝えさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
○合田部会長 ありがとうございます。ほかに御質問はありますか。井上先生、どうぞ。
○井上委員 少し戻りますが、先ほどの変異部位の検査につきまして保険適用されているとのことでしたが、薬事未承認だと思います。もちろん実際には適切な手法を用いて解析されていると思いますが、その評価が適切であるかを客観的に確かめる仕組みは現時点では存在しないと認識しています。これは検査や診断薬全体に関係することであり、種々の事情で全てを薬事承認できるわけではないことは理解していますが、今回のように非常に高価な医療製品に関して、有害事象の発現と深く関係するような検査については、何かしらの形で検査の信頼性や妥当性を確認できるような仕組みがあった方がよいのではないかと思います。
○合田部会長 ありがとうございます。事務局から何かありますか。
○事務局 事務局でございます。御指摘どうもありがとうございます。御指摘いただきましたように、検査の信頼性という部分に関しましては、非常に重要になってくる部分かと思いますので、厚生労働省内でも関連部局と協議の上、検討を進めてまいりたいと思います。どうもありがとうございます。
○合田部会長 ありがとうございます。
○山形参考人 山形ですが、よろしいですか。
○合田部会長 山形先生、どうぞ。
○山形参考人 今のお話は、診断のためのエクソンの欠失のPCRという意味でおっしゃられているのですよね。
○井上委員 はい、そうです。
○山形参考人 それは、昔は筋生検でやったのですけれども、今は筋生検をしないで、ほとんど遺伝子検査で診断していますので、マルチプレックスPCRと言って、エクソンの欠失している報告があるようなエクソンを一度にPCRを掛けていて、そこで出ているのと、出ていないのが分かれるので、フォールスポジティブはほとんどないと思っています。欠失で出るのが5、6割、残りは塩基の変異なので、そこは全エクソンをシークエンスしなければいけないということだと思いますけれども。
○井上委員 おっしゃるとおり、理論的には誤りはないと思われるでしょうし、多くの場合はそうだと思います。ただ、PCRベースの検査についても正しく検査できていない事例が実際に起こっていますので、このような製品に関しては少なくとも、検査の信頼性を確認する仕組みがあった方がいいのではという問題意識を持っています。
○山形参考人 そうすると、筋生検もやってとか、そういうことになる。
○井上委員 核酸検査のところの信頼性を高めるという意味です。
○合田部会長 佐藤陽治先生、どうぞ。
○佐藤(陽)委員 検査の信頼性に関しては、例えばISOなどには外部精度管理の標準というものがあります。そういったものを参考にしながら信頼性保証のレベルというのを議論していただくのがよろしいかと思います。
○合田部会長 ありがとうございます。ほかに御質問がある方はいらっしゃいますか。井関先生、どうぞ。
○井関委員 教えていただきたいのですけれども、先ほどの死亡例で、結局、アデノ随伴ウイルスベクターを使ったけれども、最終的には感染症で亡くなったということだったのですが。もちろん、アデノ随伴ウイルスベクターを使用する患者さんというのは健康的に問題がある方ということは分かるのですが、アデノ随伴ウイルスベクターは、体内ではど組織にも感染するという認識だと思いますけれども、それによって結局、感染症、いわゆる空ベクターを打っても感染症が起きやすいというような状況に陥るという、そういうデータはないということでよろしいですか。
○医薬品医療機器総合機構 機構よりお答えいたします。今回の感染症というのは、やはりステロイドの投与を併用していたというところもありまして、それによる感染症のリスクというのも上がっておりますので、そちらが主な原因として考えられます。AAVを投与したから、ほかの感染症のリスクが上がるといった話は、私どもは把握しておりません。
○井関委員 それで結構です。ありがとうございます。
○合田部会長 ありがとうございます。ほかに御質問がある方はいらっしゃいますか。Webの先生方もよろしいですか。それでは議論が出尽くしましたので議決を行いたいと思います。なお、本議題の利益相反事項に関しまして、議決に参加できない委員は、加藤委員、永井宏和委員でございます。
 再生医療等製品「エレビジス点滴静注」については、本部会として承認の期限は3年として製造販売承認を与えて差し支えないでしょうか。御異議がある方はいらっしゃいますか。よろしいですか。
 それでは、御異議がないようですので、そのように議決させていただきます。本件は審議会にて報告を行うこととなっております。これで議題2を終了します。山形先生、どうもありがとうございました。
○山形参考人 ありがとうございました。失礼します。
○合田部会長 ありがとうございます。
――山形参考人 退出――
○合田部会長 それでは、議題3、遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に対する法律第4条に基づく遺伝子組換え生物等の第一種使用規程の承認及び、同13条に基づく遺伝子組換え生物等の第二種使用等の拡散防止措置の確認を行った品目についての報告に入ります。それでは、事務局より説明をお願いいたします。
○事務局 議題3、資料番号3について、事務局から御報告いたします。カルタヘナ法では、ウイルスを含む遺伝子組換え生物を、治験等を目的として、特段の拡散防止措置を執らない開放系で使用する場合には、カルタヘナ法に基づいて承認された第一種使用規程を遵守する必要があります。また、医薬品や遺伝子治療用製品を製造するために遺伝子組換え生物等を用いる場合には、カルタヘナ法に基づく一定の拡散防止措置を執った閉鎖系で使用する必要があります。
 まずは、第一種使用規程の承認を行った品目について御報告いたします。1ページの一覧を御覧ください。前回の部会での御報告以降で、令和7年1月~令和7年2月までに、第一種使用規程の承認を行った品目は、こちらの3品目となります。機構での評価、学識経験者からの意見を踏まえ、本申請における第一種使用規程に従って本遺伝子組換え生物等の使用等を行う限り、生物多様性に影響が生じるおそれはないと判断したものです。
 続きまして、第二種使用等の拡散防止措置の確認を行った品目について御報告いたします。2ページの一覧を御覧ください。令和7年1月~令和7年2月までに、第二種使用等の拡散防止措置の確認を行った品目は、こちらの4品目となります。これらにつきまして、機構での評価、学識経験者からの意見を踏まえ、いずれの遺伝子組換え生物等につきましても、執られる拡散防止措置は適切であると判断したものです。引き続き、農林水産省からの報告をいたします。
○事務局 農林水産省でございます。引き続き、資料3を御覧ください。カルタヘナ法に基づく申請について、動物用医薬品の分野では、本部会の傘下にあります動物用組換えDNA技術応用医薬品調査会で御審議いただいた上で、農林水産大臣が第一種使用規程の承認若しくは第二種使用等の拡散防止措置を確認しております。
 3ページです。こちらが昨年度、第一種使用規程の承認を行った1品目です。遺伝子組換え技術を用いまして、七面鳥のヘルペスウイルスに伝染性ファブリキウス嚢病ウイルス由来のVP2蛋白質発現遺伝子を導入して、鶏用の生ワクチンの製造用株を承認しております。
 続きまして、4ページです。こちらは第二種使用等をする間に執る拡散防止措置の確認を行った3品目になります。同じく、調査会で御審議、その上で大臣の確認を行っております。3品目中の上の2品目は動物用医薬品の有効成分製造用の微生物として使用されるものでして、右側にありますように、使用の区分はGILSPとなっております。
 また、一番下の1品目ですが、こちらも動物用医薬品の有効成分製造用として使用される遺伝子組換えを行われた苺になりますが、こちらは苺の使用場所の変更が行われたために、確認が実施されております。報告は以上です。
○合田部会長 ありがとうございました。それでは、本件につきまして委員の皆様から御意見、御質問等はございますか。よろしいですか。それでは、議題3を終了させていただきます。
 本日の議題は以上です。事務局から連絡事項等はございますか。
○医療機器審査管理課長 委員の先生方におかれましては、本日は御多用の中、再生医療等製品・生物由来技術部会に御参加いただきまして、また、御議論をいろいろと、誠にありがとうございます。
 次回の部会は、7月7日の18時からを予定しております。詳細につきましては、またメールで御連絡させていただきます。連絡事項は以上でございます。
○合田部会長 それでは、これをもちまして、本日の再生医療等製品・生物由来技術部会を閉会させていただきます。本日は、どうもありがとうございました。
( 了 )
備考
本部会は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。

照会先

医薬局

医療機器審査管理課  革新的製品審査調整官 板垣 麻衣(内線2787)