2025年5月22日 薬事審議会 医療機器・体外診断薬部会 議事録

日時

令和7年5月22日(木)15:00~

場所

厚生労働省共用第6会議室

出席者

出席委員(18名)五十音順

(注)◎部会長 ○部会長代理


欠席委員(5名)五十音順  

行政機関出席者
  •  城克文 (医薬局長) 
  •  佐藤大作 (大臣官房審議官)
  •  高江慎一 (医薬局医療機器審査管理課長)
  •  野村由美子(医薬局医薬安全対策課長) 他

議事

○医療機器審査管理課長 それでは定刻になりましたので、「薬事審議会 医療機器・体外診断薬部会」を開催いたします。医療機器審査管理課長の高江でございます。委員の皆様方におかれましては、御多用の中、御出席いただきまして誠にありがとうございます。本会議は、Web会議形式を併用しての開催とさせていただいております。本日の委員の出欠状況についての御報告ですが、現時点で、医療機器・体外診断薬部会委員23名のうち15名に御出席いただいておりますので、薬事審議会令に基づく定足数を満たしておりますことを御報告いたします。
 次に、事務局に異動がありましたので御報告させていただきます。4月1日付けで、機構審査センター長として成川衛が着任しております。続いて、2月の部会で本部会の委員として新たに就任された先生方を御紹介させていただきましたけれども、今釜史郎委員におかれましては、今回が初回の御参加となりますので、一言御挨拶いただければと思います。今釜先生、よろしくお願いいたします。
○今釜委員 皆様、こんにちは。名古屋大学整形外科の今釜と申します。今年から委員を拝命させていただきまして、身が引き締まる思いです。副病院長や教授の業務上、やむを得ず欠席が多いのですけれども、今日も日本整形外科学会の学会が重なっておりまして途中退席させていただきます、申し訳ございません。しかし、できる限り精一杯責任を果たしたいと思っておりますので、御指導のほどよろしくお願いいたします。
○医療機器審査管理課長 今釜先生、ありがとうございます。続きまして、本日の審議に参考人として御参加いただく先生を御紹介いたします。議題2につきまして、福岡輝栄会病院心臓血管センター長、挽地裕先生、議題3につきまして、帝京大学医学部泌尿器科学講座主任教授、中川徹先生に御出席いただきます。なお、挽地先生におかれましてはWebで、中川先生におかれましては現地での御出席となっています。
 議事に先立ちまして、所属委員の薬事審議会規程第11条への適合状況の確認結果について御報告いたします。薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任された委員はおられませんでしたので、御報告いたします。委員の皆様には会議開催の都度、書面を御提出いただいており、御負担をおかけしておりますが、引き続き、御理解、御協力を賜りますよう何とぞよろしくお願い申し上げます。
 これより議事に入りますので、カメラ撮りはここまでといたします。御協力、よろしくお願いいたします。
 続けて、本日の議題の公開・非公開の取扱いについて、御説明をさせていただきます。
○事務局 事務局です。本日の議題の公開・非公開の取扱いについて、説明いたします。令和6年薬事審議会確認に基づき、議題1につきましては会議を公開で行い、議題2から議題8につきましては、医療機器の承認審査等に関する議題であり、企業情報に関する内容などが含まれるため非公開といたします。
 会場の皆様のお手元には、資料が格納されたタブレットのほか、議事次第及び座席表を紙でお配りしております。また、Webにて参加される先生方におかれましては、事前にお配りした資料をお手元に御用意ください。Webで参加される先生方におかれましては、審議中はマイクミュート、通信環境等に支障がない限りカメラオンでお願いいたします。
○医療機器審査管理課長 事務局からは以上です。それでは以降の進行について、小野部会長、よろしくお願いいたします。
○小野部会長 ここまでの事務局の説明について、御意見、御質問等はございますか。よろしいでしょうか。特にないようですので、これより議題に入りたいと思います。本日、議題2から5が審議事項、議題1、6、7及び8が報告事項となっております。本日は議題が非常に多数ありますので、炎上しないように進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、議題1「再製造単回使用医療機器の承認条件の変更について」の報告に入ります。事務局より御説明をお願いいたします。
○事務局 事務局から、議題1「再製造単回使用医療機器の承認条件の変更について」、御報告いたします。
 資料1を御覧ください。変更の経緯について御説明いたします。平成29年に、使用済みの単回使用医療機器を医療機器製造販売業者がその責任の下で医療機関から収集し、製造所で分解、洗浄、部品交換、再組立て、滅菌等の処理を行い、再び使用できるようにする再製造単回使用医療機器RSUDの制度が整備され、現在までに10品目が承認されています。
 通常の医療機器につきましては、新規承認申請時に製造販売業者及び製造所の製造管理及び品質管理を確認するため、QMS適合性調査を実施し、以降は5年ごとにQMS定期適合性調査を実施していますが、RSUDにつきましては、病原微生物その他疾病の原因となるものの不活化又は除去、再製造工程における製品劣化等の観点において、通常の医療機器と比べて製造管理及び品質管理に注意を要することから、承認条件として、1年に1回の頻度で、製造販売業者及び製造所の製造管理及び品質管理を確認するため、再製造単回使用医療機器定期確認調査を受けなければならないとしています。
 今般、制度導入以降、この定期確認調査におきまして、RSUDに係る要求事項に対する不備事項や回収事例が確認されていない実績を踏まえまして、1年に1回の頻度で定期確認調査を受ける承認条件を見直すことといたしました。
 見直しの概要を御説明いたします。見直しの1点目といたしまして、滅菌・最終製品の保管を行う製造所につきましては、現在までの調査実績を踏まえまして、製造所における管理方法がその他の医療機器の管理方法と異なる点がないと考えられるため、定期確認調査の対象としないことに変更いたします。見直しの2点目といたしまして、滅菌・最終製品の保管を行う製造所以外の設計、受入、分解、洗浄などを行う製造所につきましては、承認を取得してから5年間は1年に1回、5年目以降は3年を超過しない期間ごと、実質的に2年半に1回に定期確認調査を受けることに変更いたします。見直しの3点目といたしまして、新たに承認を取得したRSUDについて、製造販売業者と製造所と製造工程が同一の場合である他のRSUDがQMS定期適合性調査を既に受けている場合は、新たに承認を取得したRSUDの定期確認調査の頻度を、承認の最初から、3年を超過しない期間ごと、実質的に2年半に1回受けることに変更いたします。
 本部会で御報告以降で、承認される品目につきましては、見直し後の承認条件を付すこととし、また、承認を取得している品目につきましては、承認条件を変更することといたします。御報告は以上です。
○小野部会長 ありがとうございました。それでは、委員の皆様方から御意見、御質問などありましたらよろしくお願いいたします。Webの先生は、挙手ボタンを押していただければ、こちらで御指名いたします。
 私からよろしいでしょうか。再滅菌ですね、再製造の単回使用デバイスについては国際的に様々な資源の無駄遣いを減らすということもありまして、推進して、2017年、平成29年から始まりまして、ちょうど8年目に入ったのですが、日本では余り進んでいないのが現状だというのが、多くの、こちらの先生方の御認識だと思いますが、今回は少し、承認条件というよりは、その後の評価の条件を少し緩和するということで対応されているわけですが、どういったことがRSUDに参入する企業の数が少ないのかと考察されているのか。いかがでしょうか。
○事務局 ありがとうございます。事務局から御回答いたします。医療機器審査管理課の事業におきまして、医療機関や企業に、RSUDが普及しない、参入できないアンケートなどを実施しまして、その中で、医療機関でしたら、分別などの医療機関側での手間、コストが掛かるというところがありますし、企業側にとっても価格が余りに安いというところで、コストメリットがないという回答は頂いております。
○小野部会長 ありがとうございます。ほかに、委員の先生方から御質問はよろしいでしょうか。それでは、特に意見等がなければ、以上で議題1を終了したいと思います。
○医療機器審査管理課長 それでは、以後の議論は非公開とさせていただきますので、傍聴の皆様は御退席くださいますようよろしくお願いいたします。準備が整い次第、非公開案件の議題の審議を開始させていただきます。
――傍聴人 退出――
○医療機器審査管理課長 それでは、準備が整いましたので部会を再開させていただきます。なお本日、局長と審議官ですが、所用によりまして、この後、途中退席させていただきますことを御容赦いただければと思います。審議に先立ちまして事務局から御報告をさせていただきます。
○事務局 本日の審議事項に関する競合企業について報告いたします。資料9の「競合企業リスト」を御覧ください。これらに関する委員からの申し出状況等を踏まえた、薬事審議会審議参加規程第5条及び第11条に基づく各委員の審議参加に係る取扱いは次のとおりです。議題2、議題3において議決に参加できない委員は、田中委員、議題4において議決に参加できない委員は、今釜委員、田中委員、松宮委員、議題5において議決に参加できない委員は、今釜委員、田中委員です。以上、報告いたします。
○医療機器審査管理課長 それでは、以降の進行につきまして、小野部会長、よろしくお願いいたします。
○小野部会長 今の事務局の報告について、御意見、御質問等はありませんか。よろしいでしょうか。
 それでは、これより議題に入ります。議題2については、参考人の出席をお願いしていますので、参考人の入室が確認でき次第、議事を進行していきたいと思います。
――挽地参考人 入室――
○事務局 出席されています。お願いいたします。
○小野部会長 それでは、議題2「医療機器「ペリフェラル ロータブレーターPRO」の生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否及び使用成績評価の要否について」の審議に入ります。
 本議題について、参考人として挽地裕先生に御出席いただいています。それでは事務局より説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 機構より御説明します。資料2、2ページ、専門協議委員の一覧を御覧ください。本審査に当たり、3名の専門委員から御意見を頂きました。
 以降は資料2、3ページからの審査報告書に基づいて御説明します。ページ番号は、緑色の通し番号、審査報告書のページ番号及び左に記載の行番号を用いて御説明します。
 はじめに本品の概要を御説明します。資料2、9ページ、審査報告書7ページ冒頭を御覧ください。本品は、包括的高度慢性下肢虚血(以降「CLTI」といいます)の患者に経皮的に挿入し、膝下動脈の石灰化病変に対してアテローム塊や固い狭窄病変を切削するために用いるアテレクトミーデバイスです。本品は図1に示すとおり、病変を切削するためのアドバンサ/カテーテルとカテーテルの動作を調節するコンソール等から構成されます。
 次に開発の経緯を御説明します。資料10ページ、審査報告書8ページ、11行目から御覧ください。下肢閉塞性動脈疾患のうち、虚血による安静時疼痛、下肢の潰瘍や壊死が少なくとも2週間以上改善せず持続するものをCLTIといいます。CLTIの治療目標は、肢切断回避、肢の機能維持、疼痛除去と創傷治癒です。CLTIが疑われ、緊急の大切断が不要な症例は血行再建が第一選択で、外科手術か血管内治療が選択されています。
 糖尿病や透析を背景に持つ患者が多く存在する我が国では、約半数が膝下単独病変でCLTIに至るという報告もあります。CLTI患者の膝下動脈病変に対する血管内治療としては、古典的なバルーン形成術が広く行われていますが、長期開存が極めて限定的であるため、本邦のガイドラインでは、2年以上の生命予後が期待できない、若しくは使用可能な自家静脈がない患者に対する治療選択肢となっています。膝下病変に対する血管内治療の問題点は、バルーン形成術のみでは手技が成功しない患者が存在することです。これらの不成功例は、高度石灰化病変のためバルーン通過困難やバルーン拡張困難となることが多く、本邦では有効な治療法がなく、結果的に大切断、若しくは大切断もできない状態での経過観察を余儀なくされています。治療不成功に終わった症例の転帰は、1年後切断率95%、若しくはそれ以上となり、血行再建を行うことでそれが25%まで下がると報告されています。
 本品は、経皮的に膝下病変部まで挿入され、先端のバーが高速回転することで、アテローム塊や固い狭窄病変を切削するデバイスです。冠動脈で類似機器が既に臨床使用されていますが、本邦においては、CLTI患者のうち、膝下動脈でのバルーン通過や拡張が困難な症例に対して、本品の臨床的ニーズが高いとの考えから、申請者は、本品の承認申請を行うに至りました。
 外国における使用状況について、資料12ページ、審査報告書10ページ、12行目からを御覧ください。本品は米国では2022年9月に承認を取得し、本年3月時点で、アドバンサ/カテーテルが約○○○○○本、コンソールが○○○○○台を超える販売実績があります。
 続いて、本品の非臨床試験についてですが、特段の問題は認められませんでしたので、臨床試験成績について御説明します。資料19ページ、審査報告書17ページ冒頭を御覧ください。本申請では、添付資料として国内臨床試験(以降「本治験」といいます)の成績が提出されました。本治験は、バルーン形成術が不成功であった重症下肢虚血CLI(現在の定義ではCLTIになります)の患者においてバルーン形成術に補助デバイスとして併用する前世代品「ロータブレーター」の安全性及び有効性を評価することを目的に、国内10施設17例で実施された試験です。対照血管径が2mm以上4mm以下、膝窩動脈遠位部から膝下動脈遠位部までに位置する、病変長100mm未満の標的病変を有する患者が対象とされました。なお、前世代品と本品のカテーテルは同等です。
 主要評価項目については、資料20ページ、審査報告書18ページ、2行目からを御覧ください。主要評価項目には、「手技後のバルーン形成術成功率」が設定され、コアラボによる評価において、マル1残存狭窄率が50%未満、マル2標的血管の造影遅延や血管穿孔がない、マル3足部への順行性血流が確保される、の3項目を満たすことと定義されました。
 達成目標は、本品を使用しない場合にバルーン形成術の成功率が0%となる患者を対象とするに当たり、臨床的意義のある値として50%が設定されました。
 試験成績については、資料24ページ、審査報告書22ページ、6行目からを御覧ください。主要評価項目である「手技後のバルーン形成術成功率」は94.1%、95%信頼区間の下限値は71.3%となり、事前に設定した達成目標である50%を達成しました。主要評価項目が未達となった1例の理由は、手技後のバルーン形成術終了後の最終確認造影のコアラボ評価による造影遅延でした。また、手技前閉塞例であったため、治験実施計画書の定義に基づき主要評価項目は達成したものの、同じく造影遅延が「有」と判定された被験者が1例いました。後ほどの審査の概要で併せて説明します。
 有効性に関する副次評価項目については、資料25ページ、審査報告書23ページ、3行目から御覧ください。手技後の標的病変の狭窄率は、手技前から減少する傾向が認められました。また、手技24週までに患肢大切断はなく、臨床症状の改善の維持が認められました。
 以上の試験成績を踏まえ、機構における審査の概要を御説明します。まず、有効性について、資料31ページ、審査報告書29ページ、34行目からを御覧ください。本治験の最終確認造影で2例(11.8%)に造影遅延が確認されましたが、いずれも追加処置は必要とされませんでした。また、血管穿孔は発生しませんでした。本治験の手技前後の狭窄率の比較及び主要評価項目に関する成績より、本品は膝下動脈における石灰化病変に対し、造影遅延及び血管穿孔のリスクを許容可能な範囲にとどめながら、バルーン形成術の手技成功をもたらす切削性能を有すると判断しました。
 資料32ページ、審査報告書30ページ、32行目、「以上より」から始まる段落を御覧ください。副次評価項目においても、手技24週後の患肢大切断は認められず、臨床症状の改善の維持、並びに許容可能な下肢の潰瘍等に対する創傷治癒が認められ、本治験の対象患者における本品の臨床的有効性は示されたと判断しました。
 次に安全性について、資料34ページ、審査報告書32ページ、23行目を御覧ください。本治験で認められた2例の造影遅延については、追加処置なく回復し、臨床症状等の悪化には至りませんでした。一方、石灰化病変を機械的に切削する本品において、切削片による末梢塞栓リスクは避け難いことから、リスク・ベネフィットバランスを確保するために本品による病変切削の必要性が高い患者の選定を慎重に行うこと、切削は臨床的に必要な部位にのみ局所的に行うこと、合併症に対する迅速な対応が求められる場面で、必要な技術を有する医師が本品を使用すること等の製造販売後の安全対策を十分に講じることが重要と考えます。
 機器の不具合について、資料36ページ、審査報告書34ページ、12行目からを御覧ください。本治験では、ガイドワイヤ離断、遺残が11.8%に報告されました。本事象に関する周知徹底、膝下動脈の特徴を踏まえた本品の使用方法をトレーニングすることに加えて、CLTI患者の膝下動脈病変の性状や血管内治療に精通した医師が本品を使用することで、リスク低減は可能と判断しました。
 続いて、本品の対象患者について、資料37ページ、審査報告書35ページ、33行目からを御覧ください。本品の対象は重症虚血肢を有するCLTI患者であることから、末梢塞栓のリスクを踏まえると、本品の使用が必要な患者を慎重に選択することがリスク・ベネフィットバランスを保つ上で重要です。本治験において、手技前のバルーン形成術が不成功とされた根拠について確認しました。
 資料39ページ、審査報告書37ページ、36行目からを御覧ください。本治験に登録された17例のうち、バルーン不通過又は拡張困難として客観的に確認可能な病変を有する6例の主要評価項目については、本品の使用後に全例がバルーン形成術は成功と判定されました。臨床症状についても手技24週後に改善の維持が認められ、6例中4例で下肢の潰瘍等に対する創傷治癒が認められました。また、安全性についても許容可能であり、症例数が非常に限定的ではありますが、よりシビアなバルーン不通過又は拡張困難な病変に対しても本品の有効性及び安全性が示唆されました。
 以上より、現在の治療ではバルーン形成術が不成功となり、有効な治療選択肢のない膝下病変を有するCLTI患者に対し、バルーン形成術を可能とする臨床的位置付けの医療機器として、本品が必要になる患者を慎重に選択することで、リスク・ベネフィットバランスを確保することは可能であり、本品の有用性はあると判断しました。
 続いて、本品の適正使用を含めた製造販売後安全対策について、資料41ページ、審査報告書39ページ冒頭を御覧ください。本品は、CLTIを適応対象とした、本邦初の膝下動脈の石灰化病変を対象としたアテレクトミーデバイスです。本品よりも近位の浅大腿動脈や近位膝窩動脈に用いるアテレクトミーデバイスとして承認されている「ジェットストリーム アテレクトミー システム」において、重篤な遠位塞栓が報告されたことを受け、関連学会より使用ガイダンスが発行され、適正使用指針が改定され、現在はより慎重な適応判断が徹底されています。この現状を踏まえ、機構は、本品を有効かつ安全に導入するためには、CLTIの治療に精通しており、膝下動脈に対する血管内治療及び術後管理に十分な知識と経験のある医師及び医療チームが、外科的バイパス術のリスクが高く、バルーン形成術でベネフィットが得られるが不成功となる患者を慎重に選択することが重要と考えます。また、本品の使用に伴う合併症が生じた際には、外科手技も含む迅速な対応が必要となる可能性があること、及びCLTIの治療には創傷管理を含むフットケアが不可欠であることから、これらに対応できる体制の整った医療機関において、本品を用いた治療が行われる必要があると考えます。これを踏まえ、資料42ページ、審査報告書40ページ、表20に示すトレーニングを実施するとともに、表21に示す関連学会が作成する適正使用指針の遵守が必要と考え、これらを承認条件1として付すことが妥当と判断しました。
 最後に、使用成績調査について、資料43ページ、審査報告書41ページ、2行目からを御覧ください。本品の使用成績調査の計画を表22に示しています。
 続いて、資料44ページ、審査報告書42ページ、2行目からを御覧ください。使用成績調査において、製造販売後の使用実態下で適正使用指針が遵守され適切な患者選択が実施されること、その上で本品が安全に使用でき有効性が得られることについて、引き続き評価していくことが重要と考えます。本品には慎重な適応判断・症例選択が必要となるため、本品の使用数も多くはないと想定されますが、設定した症例数については、臨床的に重要な有害事象である末梢塞栓の発生率を評価可能な設定となっていることから、妥当と判断しました。前述のとおり、本品の市販後安全対策として、遠位塞栓等が発生した場合に速やかに追加の安全対策を検討していく必要があることから、本品の導入時には本品の使用は使用成績調査実施施設に限定する必要があると考えました。また、調査症例全例の末梢塞栓等の発生率の成績に基づき、使用施設の拡大について関連学会とも連携の上で判断していくことが適切と考え、承認条件2として付することが妥当と判断しました。
 以上の審査を踏まえ、機構は、資料47ページ、審査報告書45ページ、15行目に記載します使用目的にて本品を承認して差し支えないと判断し、本医療機器・体外診断薬部会で御審議いただくことが適切と判断しました。また、本品は使用成績評価の対象に指定し、使用成績評価の評価期間を4年とすることが妥当と判断しました。また、生物由来製品及び特定生物由来製品のいずれにも該当しないと判断しました。
 なお、薬事分科会では報告を予定しています。機構からの報告は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○小野部会長 ありがとうございました。それでは、参考人の挽地先生の方から、何か追加で御説明はありますか。
○挽地参考人 ありがとうございます。今、詳細に説明していただきました。私自身の経験からいたしますと、私は冠動脈の方でしかロータブレーターは使ったことはないのですが、確かに、膝下の石灰化病変というのは、ワイヤーが通っても、ほかにデバイスが全く通らないという場面もありまして、結果として、患者さんの血流の状況が治療開始前よりも悪くなってアンプテーションを早めてしまうという状況もありますので、このロータブレーターがそういう下肢の病変に対して、治療に応用できるというのは非常に意義が大きいのではないかと期待する部分があります。
 一方で、御説明にありましたように、回転式の切削する道具で、デブリスは末梢側に飛ばすことになりますので、末梢の血流低下を起こす可能性はもちろん高いわけです。そういう意味でも、アンプタに移行しないよう、病態を悪化させないように症例選択が極めて重要であるかと考えております。ほかに手がない、このまま放っておけば、必ずもう切断に移行してしまうような症例に対して、かなり重要なデバイスになると。だからと言って、余り大きく拡大すると不幸な患者さんも増えるでしょうから、そこら辺は厳密に運用体制の整備が必要かと考えています。以上です。
○小野部会長 ありがとうございました。それでは、委員の皆様方から御意見、御質問等がありましたら、よろしくお願いいたします。宮川委員、お願いいたします。
○宮川委員 日本医師会の宮川です。教えていただきたいのは、既に承認されているジェットストリーム アテレクトミー システムに関しては、いわゆる切削片を回収システムが付いていたはずです。今、参考人からお話があったように、切削したものが、より末梢において閉塞することが想定されるのです。それに対しては注意が必要であり、そのため回収システムといったものがあったはずなのです。これに対して、回収システムがないというところで、なぜ、最初から回収システムがなくても平気なのか。参考人からお話があったように、可能性があるという形なので、それに対する注意すべきこととして、ただその施設の医師要件を付ければいいということではなくて、ロータもかなり小さいわけですから、もう狭窄しているところに対してバルーンが可能になるといったような行為を行うわけです。しかしながら、これを行ったり来たりさせるのか、どのような形で、バルーンの径に対するアプローチができるようにするのかというもののテクニックというのは、かなり必要なのではなかろうかと愚考するわけです。今後どのようにしたらいいのかなというようなことを、機構と参考人の両方にお聞きしたいと思っております。以上です。
○小野部会長 それでは、まず事務局の方から御回答いただいて、引き続き、追加で挽地先生から御発言いただくことにしたいと思います。
○医薬品医療機器総合機構 ありがとうございます。非常に重要な点を御指摘いただきまして、本当にありがとうございます。こちらも、正にその点が重要だと考えております。まず、本品の使用する目的といいますか、その使用場面については、あくまでも、本品で血管腔を広げるという目的というよりは、そのバルーンが通らない、拡張できない部分を局所的に、少し削ることでバルーンが通るようにするためのデバイスであるということを徹底的に周知していくことが重要と考えております。
 使用方法としても、局所的に使う、ゆっくり使用していくということが重要と考えております。あるいは、今、国内治験を実施したわけなのですが、決して本品を膝下で使用した症例数の実績が多いわけではないので、今後、使用成績評価で継続的に評価していく際に少しずつ使用していただいて、使用したときのチップス、あとは、有害事象が起こったときはベイルアウトの方法をオンタイムで先生方の中で情報を共有していただきながら、安全な使用に努めていただきたいと考えております。
○小野部会長 それでは、挽地先生、お願いいたします。
○挽地参考人 御質問ありがとうございます。まずジェットストリームと比較して回収システムの有無ですが、ジェットストリームが対象としているのは、膝上の結構大きな血管であって、デブリスの、あとは回転数がかなり低いということで、削りかすですね、デブリスのサイズが大きくて、回収しないと、かなり近位側で閉塞してしまうという危険性があって回収システムがあります。
 一方で、ロータブレーターは冠動脈でも多く、数千本単位で使われていますが、それに回収システムがないのは、構造的に、最大で18万回ぐらいの回転数を持っていて、いわゆるバーという、何というのですかね、卵みたいなものの進行する前半の方にいわゆる工業用のダイヤモンドが埋め込まれていると。それが18万回転するということで、この世の中で一番硬いもので高速回転させることによって、理論上は削りかすを赤血球よりも小さくして、毛細血管を通して静脈叢に還流させ、最終的には腎臓からトラップされて体外に出ていくこととされており、実際に、体外から削ったものが出ていくというのは冠動脈の領域では確認されております。
 そういう意味では、回収システムがないという理由はそこなのですけれど。ただ、御質問にもありましたように、やはり、量が多ければ詰まります。ということでは先ほどから繰り返しになっているように、極めて病変を限定的にして、第1選択として、まずバルーンの通過を目指せるような所に限局して使うことで、安全性がキープできるのではないかと期待します。以上です。
○小野部会長 ありがとうございました。宮川委員、よろしいでしょうか。
○宮川委員 はい、ありがとうございます。そういう意味では、赤血球よりは小さく、血小板と同程度の大きさになるということで、末梢に対する影響が少なくなるということも理解できました。ただ、そのときに、切削のブレードで削られた分ではなくて、それ以外の所が剥がれ落ちるということもあろうかなと思いますので、そういうような硬化部位が剥がれ落ちて、より大きなものが出ないようにするという形で、しっかりとした作業ができるような形で進めていただければと思います。
○小野部会長 ほかに、御質問や御意見はありますか。よろしいでしょうか。御質問や御意見等は特にありませんので、議決に入ります。なお、本議題の利益相反事項に関して、議決に参加できない委員は田中委員となっております。
 医療機器「ペリフェラル ロータブレーターPRO」について、本部会として承認を与えて差し支えないものとし、生物由来製品及び特定生物由来製品として指定しないとしてよろしいでしょうか。また、使用成績調査は期間を4年として指定することでよろしいでしょうか。異議のある委員の方は「挙手ボタン」、あるいは御発言をお願いいたします。
 特に御異議がないようですので、そのように議決をいたします。なお、本件は審議会にて報告を行うこととなっております。以上で議題2を終了とします。
 挽地先生、御出席どうもありがとうございました。
――挽地参考人 退室――
○小野部会長 議題3についても、参考人の御出席をお願いしておりますので、参考人の入室が確認でき次第、議事を進行したいと思います。
――中川参考人 入室――
○小野部会長 それでは、議題3「医療機器「冷凍手術器Visual-ICE」の生物由来製品又は特定生物由来製品の指定の要否、製造販売承認の可否及び使用成績調査の要否について」の審議に入ります。本議題について、参考人として中川徹先生に御出席を頂いております。それでは、事務局より御説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 機構より御説明いたします。資料3、2ページ、専門協議委員一覧を御覧ください。本審査に当たりまして、こちらの3名の専門委員から御意見を頂きました。
 以降は資料3、3ページからの審査報告書に基づいて御説明いたします。ページ番号は、緑色の資料3の通し番号、審査報告書の黒色のページ番号、及び左に記載の行番号を用いて御説明いたします。
  はじめに本品の概要を御説明いたします。資料3、8ページ、審査報告書6ページ、2行目からを御覧ください。本品は、2010年に承認を取得した冷凍手術器 CryoHit(以降「前世代品」といいます)の後継機であり、前世代品と基本的な作動原理及び使用方法は同一の汎用冷凍手術ユニットです。本品は図1に示すとおり、低温を発生させる装置本体と、穿刺して、標的組織を凍結・壊死させるニードル及び組織等の温度を検知するマルチポイント温度センサーから構成され、ジュール・トムソン効果により、組織の凍結・解凍を行います。使用者はX線CT画像を使用し、穿刺した針の周辺組織を確認しながらガスを噴出するため、誤って多臓器を凍結することを回避することができます。
 次のページの4行目を御覧ください。前世代品の後継機である本品は、2020年に前世代品と同一の使用目的、「小径腎悪性腫瘍の凍結・壊死」に対し承認を取得後、IVR学会のニーズ要望に応じ、2024年に肝腫瘍、並びに標準治療に不適不応の肺悪性腫瘍等の凍結・壊死の承認を取得いたしました。そして、今般、標準治療に不適不応な結節性硬化症に伴う腎臓の血管筋脂肪腫に対する適応追加のための医療機器承認事項一部変更承認申請が行われました。
 次に、開発の経緯について御説明いたします。資料3、10ページ、審査報告書8ページ、15行目からを御覧ください。本品の対象疾患は、結節性硬化症のうち腎臓の血管筋脂肪腫(以降「TSC-AML」といいます)が対象となります。TSC-AMLは、患者が10歳を超えると腫瘍の出現頻度が増えたり、腫瘍が大きくなることがあります。このため、腫瘍が破裂して出血したり、腎機能が低下したりする場合があるため、年齢とともに腎疾患での死亡増加が大きな問題となっております。
 国内の診療ガイドラインでは、TSC-AMLによる出血、腹部圧迫感、血尿等の症状が認められた症例は、動脈塞栓術や外科手術が標準治療として選択されています。しかしながら、治療の難易度や侵襲性が大きいため、これらの治療のみでは十分ではありません。一方で、薬剤治療では、経過観察中の「4cmを超える腫瘍を有する」、又は「腫瘍の破裂のリスクが高い」患者に対し、mTOR阻害薬であるエベロリムスが選択されます。しかしながら、この薬剤は、間質性肺炎や生殖発生毒性などの副作用の懸念がぬぐえず、本剤が適さない患者が一定数存在しています。さらに、エベロリムスが適していたとしても、患者にとっては、長期間の継続投与となり、体への負担が大きいというのが現状です。
 これらの状況から、経皮的にTSC-AMLを本品で穿刺し凍結・壊死する治療は、技術的に安定しており、低侵襲であるため、患者の腎機能への負担が少ないことが期待されてきました。また、本品は2024年に希少疾病用医療機器の指定を受けています。以上の経緯より、申請者は本治療は臨床ニーズが高いと考え、本品の承認申請を行いました。
 本品の国内外における使用状況については資料3、12ページ、審査報告書10ページ、3行目から記載しております。
 続きまして、本品の非臨床試験についてです。資料3、14ページ、審査報告書12ページ、8行目からを御覧ください。本申請において、本品の仕様及び構成品等に変更はありません。そして、初回承認時に提出済みの性能試験結果から、本品の組織穿刺、及び凍結・壊死性能等については評価済みであることから、本申請では非臨床に関する資料は省略されました。
 次に、臨床試験成績について御説明いたします。少しページが飛びますが、資料3、18ページ、審査報告書16ページの後半、29行目からを御覧ください。本申請では、臨床試験成績として、先進医療B臨床研究であるCryo-tsc-studyの試験成績、及び参考資料として公表文献をまとめた報告書が提出されました。Cryo-tsc-studyは、mTOR阻害薬の内服の有無にかかわらず、腫瘍病変の長径が1cm以上4cm以下のTSC-AMLの患者を対象として、本品の前世代品の有効性及び安全性を評価することを目的に、15症例で実施された多施設共同前向き単群臨床試験です。
 主要評価項目については、更にページが飛びまして資料3、22ページ、審査報告書20ページ、3行目を御覧ください。主要評価項目には、凍結療法が施行された血管筋脂肪腫(以降「AML」といいます)の9か月後の病勢コントロール率(以降「DCR」といいます)が設定され、DCRは、CR(完全奏効)、PR(部分奏効)、縮小傾向のSD(安定)のいずれかである患者の割合と定義されました。達成目標は、治療介入がないTSC-AMLの患者の病勢コントロール率は0%であることから、臨床的意義のある値として50%が設定されました。
 試験成績については、DCRは100%であり、事前に設定した達成目標である50%を達成いたしました。
 有効性に関する副次評価項目については、同ページ中段、11行目からを御覧ください。凍結療法が施行されたAMLの9か月後のORR(奏効率)は93.3%であり、事前に設定した達成目標である50%を達成いたしました。また、腎機能の推移については、9か月後の血清クリアチニンが有意に上昇し、同様にeGFRも有意な減少が認められました。
 安全性について説明いたします。また先に進めていただき、資料3、29ページ、審査報告書27ページ後半の8行目を御覧ください。有害事象は、術後9か月までの全ての報告が収集され、重篤な有害事象、死亡例は報告されておりません。本治療との因果関係ありの有害事象のうち、Grade3の有害事象はAST上昇、血尿、慢性腎臓病の3例に3件であり、AST上昇及び血尿については、自然軽快し、慢性腎臓病は、もともと腎機能が低下していた症例であり、Grade3と報告されました。
 公表文献による評価について説明いたします。資料3の31ページ、審査報告書29ページ末尾の行、5~6行目を御覧ください。公表文献を基にした報告書においては、いずれもTSC-AMLに対する本治療の有効性を否定するものはなく、本治療に関連した重篤な有害事象は確認されませんでした。また、複数の病変を治療した場合及び凍結療法の既往がある患者に対して繰り返し凍結療法を実施した場合においても重大な有害事象は確認されませんでした。
 以上を踏まえ、本品の審査における主な五つの論点について御説明させていただきます。資料3、34ページ、審査報告書32ページを御覧ください。一つ目の論点は、新規に治験を行わず、Cryo-tsc-studyを検証的試験とみなすことの妥当性についてです。資料3、34ページ、審査報告書32ページ、31行目からを御覧ください。機構としましては、薬事承認申請に必要な臨床評価は、医薬品医療機器法の「治験」として医療機器GCPに従った試験結果から評価される必要があると考えます。一方で、本申請に添付されたCryo-tsc-studyについては、データの信頼性が医療機器GCPの基準を十分に満たし、治験と同等であることが確認できました。さらに、本品は希少疾病用医療機器に指定されており、症例数の問題から新たな検証的治験の実施が困難であること、並びに臨床現場への早期導入が望まれていることを総合的に判断し、改めて検証的治験を行わずとも、Cryo-tsc-studyの結果をもって臨床評価は可能であると考えました。
 二つ目の論点は、本品の有効性及び安全性についてです。まず、Cryo-tsc-studyでは、本品の前世代品を試験検体としていることから、本品に試験を外挿することの妥当性について説明いたします。資料3、35ページ、審査報告書33ページ、27行目からを御覧ください。本品と前世代品は、作動原理及び使用方法は同一です。一方で、ニードルの種類と使用可能な画像診断装置が異なるという相違点があります。ニードルについては、術者の利便性向上が目的の形状構造の違いであり、非臨床試験にて凍結範囲の同等性が確認できております。また、画像診断装置については、Cryo-tsc-studyでは、本品及び前世代品で使用可能なエックス線CT画像診断装置を用いて治療が行われております。
 以上のことから、提出された臨床試験の結果をもって本品の評価を行うことは可能であると判断いたしました。
 次に、本品の有効性及び安全性について説明いたします。資料3、35ページ、審査報告書33ページ、39行目からを御覧ください。Cryo-tsc-studyでは、主要評価項目である、凍結療法が施行されたAMLの9か月後のDCRは100%であり、事前に設定した達成目標である50%を達成いたしました。また、副次評価項目である凍結療法が施行されたAMLの9か月後のORRは93.3%であり、事前に設定した達成目標である50%を達成しており、本品の有効性は認められると判断いたしました。
 安全性に関する機構の見解は、資料3、36ページ、審査報告書34ページ、21行目からを御覧ください。Cryo-tsc-studyでは、腎機能の低下が認められましたが、腎腫瘍に対する凍結療法においても確認される事象であり、本適応拡大で新たに懸念されるリスクではないと考えます。また、腎機能以外の安全性については特段の懸念は認められておらず、重篤な有害事象及び死亡例の報告もされておりません。さらに、腎機能が不良な患者への適応は添付文書上で注意喚起が図られており、日本泌尿器科学会を中心に適正使用指針の作成も行われていることも踏まえ、本品の安全性は臨床的に許容可能と判断いたしました。
 以上を踏まえ、機構は、TSC-AML患者における本品の有効性及び安全性は示唆されており、臨床ニーズを踏まえると本品の有用性はあると判断いたしました。
 三つ目の論点は、本品の臨床的位置付け及び使用目的についてです。資料3、37ページ、審査報告書35ページ、13行目を御覧ください。本品によるTSC-AMLへの凍結療法は、標準治療と直接比較した結果が存在しないことから、現在の標準治療に代わるものとはならないと考えますが、本治療が必要な患者は一定の割合で存在しています。このため、現場の早期導入要望も鑑みますと、本審査で確認した結果から、関連学会が策定した適正使用指針に従い、適切に治療が実施されるのであれば、新たな治療選択肢の一つとして実臨床下へ導入することは可能であると判断いたしました。また、本品の使用目的については、既に添付文書上に本品が対象とする腫瘍径について適切な情報提供がされていることを踏まえ、使用目的における腫瘍径の記載は不要であると判断いたしました。
 四つ目の論点は、薬事承認上の本品の使用方法についてです。資料3、37ページ、審査報告書35ページ、28行目を御覧ください。Cryo-tsc-studyにおいては、複数病変が治療された症例や繰り返し治療された症例は対象疾患として含まれておりません。しかしながら、TSC-AMLの疾患特性を踏まえると、本品の複数病変への治療や繰り返し治療が求められております。本品は、疾患特性は異なりますが小径腎悪性腫瘍の承認を取得しており、対象とする臓器及び基本的な使用方法は同一であることから、手技上の安全性に大きな懸念は想定されません。また、文献報告において重篤な合併症や有害事象の報告はされておらず、添付文書上での適切な注意喚起が図られ、学会主導の適正使用指針においても使用方法に関する注意事項がまとめられていることも踏まえ、添付文書の禁忌・禁止事項への記載などの使用制限を設ける必要はないと判断いたしました。
 五つ目の論点は、本品の製造販売後安全対策についてです。資料3、38ページ、審査報告書36ページ、10行目を御覧ください。前述のとおり、関連学会と連携し、患者選択基準、医師、施設要件を含めた適正使用指針の作成は必要であると考えます。総合機構としましては、適正使用指針の遵守を承認条件として付すことが妥当と判断いたしました。
 最後に、使用成績調査についてです。資料3、40ページ、審査報告書38ページ、2行目を御覧ください。機構は、本品は治療対象疾患は異なるものの、基本的な操作方法は小径腎悪性腫瘍の治療と同一で、既に十分な使用実績が存在しているため、手技に関する安全性に大きな懸念はないと考えます。また、文献及びCryo-tsc-studyにおいても安全性上の懸念は報告されておらず、市販後安全対策として、術者トレーニングの実施及び適正使用指針が策定されることも踏まえ、新たな安全性上の懸念が生じる可能性は低いと考えられることから、使用成績調査は不要と判断いたしました。なお、補足としましては、本品は通常のGVP省令に遵守した情報収集に加えて、関連学会と連携し市販後の情報収集も行う予定となっております。
 以上の審査を踏まえ、機構は資料3、42ページ、審査報告書40ページ、24行目より記載しております使用目的及び承認条件にて、本品を承認して差し支えないとの結論に達し、本医療機器・体外診断薬部会で御審議いただくことが適切と判断いたしました。本品は生物由来製品及び特定生物由来製品には該当しないと判断いたしました。
 なお、薬事分科会では報告を予定をしております。機構からの報告は以上です。
○小野部会長 ありがとうございました。それでは参考人の中川先生の方から、追加の説明がありましたらよろしくお願いいたします。
○中川参考人 帝京大学泌尿器科の中川です。よろしくお願いいたします。私からは診療に携わる者として、本品の診療上のニーズ等を中心に御説明させていただきます。
 TSCに伴う血管筋脂肪腫、文字どおり血管成分、筋成分、脂肪成分を伴う腫瘍です。転移するなどの、悪性の経過をたどるわけではないのですが、問題は10歳代の比較的若年から成長して、それが年齢とともに増大する。同時に多発すること。時に内部の血管が破綻して、大出血を来たすことがあるということです。ですから、長期的に腎機能を維持しつつ、出血をコントロールする。そういった治療が求められております。
 一般には、塞栓術、手術、全身治療、mTOR阻害剤を使えるわけですが、それぞれ一長一短あります。手術等では、やはり腎機能の低下は避けられません。先ほど機構から説明のあったとおり、mTOR阻害剤を長期に投与するということは、経済的にも、また、若年で妊娠を望む世代に長期にこういった薬を投与することに関しては、やはり問題があると思います。ですので、こういった手術よりは低侵襲であって、かつ反復して実施できて、mTOR阻害剤の投与を、不要とするとまでは言いませんが、ある程度の期間は止めることができる、そういった治療は非常に臨床の現場としてニーズが高いものです。そういった複数のモダリティの一つにこういった本品のようなものが使えるとしたら、臨床側としては大いに助かるものです。以上です。
○小野部会長 ありがとうございました。それでは委員の皆様方から御意見、御質問等ありましたらお願いします。宮川委員、お願いします。
○宮川委員 宮川です。私は不勉強でよく分からないのですが、今、参考人から、血管成分、脂肪成分を含めた様々な構成成分という形で、こういうものがなされているということですが、生化学検査ならともかくとして、これは縮小傾向を9か月と設定したということです。そこでデリートしているという形ですが、その他の今までの疾患と違って9か月なのか、それとも、同じように9か月で臨床判断をしていたのか。この9か月で診断している根拠というか、そういうところを教えていただきたい。私の不勉強なところで、こういうものはどうなのかということで教えていただきたいと思います。
○小野部会長 ありがとうございました。それでは、中川先生からお答えいただけますか。
○中川参考人 私の記憶では、確か過去の、ほかのスタディを参考に9か月というのが設定されたように記憶しています。実臨床では、もちろん長いに越したことはないのですが、先ほど申し上げたとおり、ライフロングに成長を抑制するということが目的ですので、どれぐらいの期間があれば十分ということもありませんし、どのぐらいが短すぎるということもないのかなと感じます。
○小野部会長 ありがとうございます。事務局から何かその辺の情報はお持ちですか。
○医薬品医療機器総合機構 補足させていただきます。中川先生のおっしゃるとおり、9か月を設定した理由としては、大きくは以前の研究の方で、mTOR阻害薬を停止した場合に、9か月ぐらいで増悪するという研究結果を踏まえて、9か月と設定しているのがまず一つです。あと、本治療の対象となる患者さんとして、妊婦さんや、妊娠を希望する女性の方も入ってくる可能性がありますので、そういった妊娠期間も含めて、最低でも9か月コントロールできれば出産までいけるだろうというところも含めて9か月と評価しております。
○小野部会長 ありがとうございます。田中委員、お願いします。
○田中委員 奈良県立医大の田中です。御説明いただいた内容については、異論、御質問もないのですが、1点、記載いただいている適正使用指針のことで、39ページに術者要件という記載がある所に、結節性硬化症の治療に必要な画像診断及び経皮的凍結療法について十分な専門知識。2行目です。術者は、日本IVR学会が開催する経皮凍結療法講習会を受講することという所の記載について、1点、御確認いただきたいのですが。
 先日、4月にIVR学会の理事会で、この講習会について少し変更になる可能性があるという議題がありました。凍結療法自身が、腎以外に適応拡大されることが決まっておりまして、講習内容のビデオが変更になります。それに伴いまして、凍結講習会の内容が一時ストップされておりまして、新しいものに変わるのではないかと考えていますので、その辺も一度アップデイトしていただいて、追記、修正いただければと思います。以上です。
○小野部会長 ありがとうございました。事務局の方、その辺の対応をお願いできればと思います。永井委員、お願いします。
○永井委員 コメントに近い質問を2点お願いします。まず、医療機器の承認に当たっては、医薬品と異なり、治験を行わなくても臨床評価報告書をもって承認という場合も従来の仕組みとしてあるわけです。この製品については、治験は必要だができない、または無駄なので、臨床研究法研究のデータを治験データと同様に評価資料として使ったと考えてよろしいですか。これが1点目です。
 2点目は、臨床研究法の特定臨床研究では、モニタリング・監査が必須ではありません。今回は先進Bということもあって、一定のレベルでやってはいると思うのですが、そのレベルは、施設によって、研究によって、非常に差があります。SDVまでしない場合が大半です。そんなこともあって、実際、臨床研究法研究と治験では、コスト的にも1桁違ったり、時には、現場の医師の手弁当でやっている場合もあります。そうした状況を考えますと、審査報告書に示されている臨床試験で、特別な配慮があったなら別ですが、治験と同等の信頼性が担保されたデータとまで言っていいのか疑問に思いました。
 今回の事例をもって、特定臨床研究のデータを薬事承認に使うことを一般化するものではなく、今後も事後的にケース・バイ・ケースで判断していくものと思うのですが、いかがでしょうか。それとも、事前の薬事相談で、事前に臨床研究法データで承認申請を認めていくという議論を今後進めていくのかについて、コメントを頂ければと思います。以上です。
○小野部会長 それでは、事務局から御回答をお願いします。
○医薬品医療機器総合機構 御質問いただきまして、誠にありがとうございます。まず、一つ目の治験をやるべきだったけれども、今回、先進Bで、なぜ評価したのかという部分につきましては、先ほど少しお話させていただきましたが、やはり、希少疾病ということで、症例数がなかなか稼げないというところが大きな理由の一つかと思っております。
 ただ症例数が少ないので治験をスルーしたという話だけではなくて、やはり、本疾患につきましては、臨床現場からニーズがあることや、きちんと厚労省の希少疾病用医療機器の方で採択されている品目というところもありますので、そういった臨床現場の状況も含めて、あとは実現可能性も含めて、致し方なく、本品につきましては治験ではなく、先進Bの評価で今回進められるだろうというところです。あとは、やはり有効性、安全性の部分についても、適切に評価ができているということも含めて先進Bのデータでの評価を進めているという状況が、まず一つになります。
 二つ目の、今後、同様に先進Bの臨床研究のデータが治験の代替として使われるのかどうかという部分については、今後、検討の部分かなと思っておりますが、既に、医療機器の方で、同様の案件として、先進Bのデータを使って承認をしている案件、本品も含めて3件あります。そちら3件が共通している部分としては、やはり、ニーズ指定があったりとか、希少疾病用医療機器というような、臨床現場で非常に求められている医療機器であることを鑑みて、あとは症例数も含めてですが、致し方なく、先進Bでの評価できちんと進めていきましょうという状況かと思っているのが、まず一つです。
 あと信頼性の部分については、治験と同等であるというところについて、きちんと機構の信頼性保証部の方で、データの信頼性や患者への安全性について確認をした上で、医療機器GCPの同等レベルの臨床試験であろうと判断をさせていただいておりますので、その点については、機構の信頼性保証部の方で確実に確認をした上で判断をしているという状況です。私からは以上です。
○小野部会長 ありがとうございます。永井先生、よろしいですか。
○永井委員 結構です。ありがとうございます。
○小野部会長 ほかに御意見、御質問はありますか。それでは、特にありませんので、議決に入りたいと思います。なお、本議題の利益相反事項に関して、議決に参加できない委員が田中委員ということです。医療機器「冷凍手術器 Visual-ICE」について、本部会として、承認を与えて差し支えないものとし、生物由来製品及び特定生物由来製品として指定しないとしてよろしいでしょうか。また、使用成績調査は指定を不要とするということでよろしいですか。御意見のある方、また御異議のある方は挙手又は御発言をお願いいたします。特に御異議がないようですので、そのように議決をしたいと思います。なお、本件は審議会にて報告を行うということになっております。以上をもちまして、議題3を終了いたします。中川先生、御出席どうもありがとうございました。
―― 中川参考人 退室――
○小野部会長 議題4「医療機器「Sphere-9 カテーテル」及び「Affera アブレーションシステム」の使用成績評価の要否について」の審議に入ります。事務局より御説明をお願いいたします。
○事務局 事務局より議題4、医療機器「Sphere-9 カテーテル」及び「Affera アブレーションシステム」の使用成績評価の要否について御説明いたします。資料4を御用意ください。
 1ページが、今回使用成績評価の指定について御審議いただく品目の概要となっております。申請者は日本メドトロニック株式会社です。
 「品目の概要」欄を御覧ください。本品は、薬剤抵抗性症候性の発作性及び持続性心房細動、並びに心房粗動の治療を目的として、不可逆的電気穿孔法により心筋組織で焼灼巣を形成するために使用するカテーテル及び出力発生装置です。同様の原理のシステムとして、既に、「VARIPULSE パルスフィールドアブレーションカテーテル」及び「TRUPULSE ジェネレータ」が、2023年12月の部会審議を経て承認されており、本システムとこれらのシステムで適応となる対象は同等です。
 また、昨年、2024年9月の部会におきまして、同様原理を有する「FARAWAVE カテーテル」及び「FARASTAR コンソール」について、既承認品と同様の考え方に基づき使用成績評価を指定することで議決を頂いております。
 したがいまして、本品の使用成績評価の調査期間につきましても、既承認品と同様の考え方に基づき、計4年とすることが妥当と考えております。
 説明は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○小野部会長 ありがとうございました。それでは委員の先生方から何か御質問、御意見等ありますか。よろしいですか。これは既承認品と同等の機能を有するものということが大前提になっております。特に、御意見、御質問等はないということですので、議決を行いたいと思います。
 なお、本議題の利益相反事項に関して、議決に参加できない委員は、今釜委員、田中委員、松宮委員です。医療機器「Sphere-9 カテーテル」及び「Affera アブレーションシステム」について、本部会として、使用成績評価は期間を4年として指定することでよろしいですか。異議のある委員の方は挙手、あるいは御発言をお願いいたします。御異議はないようですので、そのように議決をしたいと思います。なお、本件は、審議会にて報告を行うということとしております。以上をもちまして、議題4を終了いたします。
 それでは、議題5「医療機器の高度管理医療機器、管理医療機器又は一般医療機器の指定及び特定保守管理医療機器の指定の要否について」の審議に入ります。事務局より御説明をお願いいたします。
○事務局 議題5につきまして御説明させていただきます。既存の一般的名称のいずれにも該当しない医療機器があり、新たに一般的名称を新設する際には、「いずれのクラス分類に該当するかについて」、また、「その保守管理に専門的な知識を要するものとして、特定保守管理医療機器に指定するか否か」について御審議いただいております。
 今回は、医療機器の承認に際し、一般的名称の新設が必要なものが3件ございます。
 資料5-1、1ページの「新設する一般的名称(案)について」を御覧ください。新設予定の一般的名称は、「非吸収性ヘルニア・胸壁・腹壁用補綴材固定用接着材」です。その定義は、「脆弱化若しくは欠損した胸壁、腹壁又はヘルニアの修復に用いるシート等を組織に固定するための非吸収性の接着材をいう。接着材を送達させるためのアプリケータを備えるものもある。」です。御参考として、本一般的名称に該当するものと考えております現在審査中の医療機器を御紹介させていただきます。3ページ、「新一般的名称が付される予定の品目概要」を御覧ください。
 本品は、腹腔鏡下ヘルニア修復術において使用されるメッシュを固定するための接着材、カニューレ及びシリンジから構成されております。接着材はシリンジによりカニューレに送液され、メッシュの縁部に滴状に塗布されます。その後、接着材はメッシュを通って流れ、メッシュ下にある組織及び体液と接触することによって硬化し、メッシュと組織が固定されます。
 1ページに戻りまして、これまで既存の一般的名称に「軟組織接合用接着材」がありますが、これは傷の治療を促進させるために傷口の接着に用いる医療機器の一般的名称であり、脆弱化若しくは欠損した胸壁、腹壁又はヘルニアの修復に用いる、シート等を組織に固定するための医療機器とは使用目的が異なります。また、既存の一般的名称「体内固定用組織ステープル」及び「吸収性体内固定用組織ステープル」は、U型又はらせん型等の器具を介して組織固定を行う医療機器の一般的名称であり、本一般的名称の医療機器とは構造及び固定原理が異なるため、今回、一般的名称の新設が必要と考えております。本品は、クラスIII、高度管理医療機器に指定されるべきものと考えております。また、特定保守管理医療機器については非該当と考えております。
 説明は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○小野部会長 これは続けて三つとも、あるいは個々にやりますか。
○事務局 続けて御説明させていただきます。続きまして、議題5-2につきまして御説明いたします。資料5-2、1ページの「新設する一般的名称(案)について」を御覧ください。新設予定の一般的名称は「門脈肝静脈用シャント」です。その定義は「門脈圧亢進症の治療を目的として、門脈と肝静脈の間においてシャントを形成するために用いるステントグラフトをいう。ステントグラフトはデリバリーシステムを介して挿入され、シャントの開存性を維持する。ステントグラフトはステンレス、ニチノール、ポリマー又は他の物質を原材料とし、永久インプラントとしてその位置に留まる。デリバリーシステムを含む場合もある。」です。
 御参考として、本一般的名称に該当するものと考えております現在審査中の医療機器を御紹介させていただきます。3ページ、「新一般的名称が付される予定の品目概要」を御覧ください。本品は、自己拡張型の延伸ポリテトラフルオロエチレン製ステントグラフト、及びデリバリーカテーテルから構成されます。ステントグラフトは、ステントグラフト内への胆汁及び粘液の侵入や周辺組織の浸潤を防ぐことを意図した構造を持ちます。経頸静脈肝内門脈アクセスセットにより肝静脈から肝実質を通過して門脈までのアクセスを設けたのち、肝実質にて、ステントグラフトを展開させることにより、門脈、肝静脈間のバイパスの開存を維持する医療機器となります。
 1ページに戻りまして、これまで、肺動脈、動静脈、頸動脈において、シャントを形成する非解剖学的シャント術のための医療機器の一般的名称が存在しておりましたが、門脈と肝静脈との間に、シャントを形成するための医療機器の一般的名称は存在しないため、今般、一般的名称の新設が必要と考えております。
 本品はクラスIII、高度管理医療機器に指定されるべきものと考えております。また、特定保守管理医療機器については、非該当と考えております。説明は以上です。
○事務局 続きまして、議題5-3につきまして、資料5-3に基づき御説明させていただきます。1ページの「新設する一般的名称(案)について」を御覧ください。新設予定の一般的名称は「失禁治療用訓練器具」です。その定義は、「便失禁治療を目的として肛門に挿入し骨盤底筋の訓練を行うために用いる医療用の機械器具をいう。ただし、低周波や電気刺激等のエネルギーを与えるものや、筋電の計測を目的としたものを除く。圧力センサーや訓練内容を表示するプログラムを備えるものもある。」でございます。
 既存の一般的名称に「骨盤底筋訓練器具」が存在しますが、これは一般家庭にて、使用者が尿漏れの改善等を目的として自己判断にて使用する器具のための一般的名称であり、医師等の指示下において骨盤底筋を訓練する器具の一般的名称は存在しないため、一般的名称を新設する運びとなりました。
 御参考としまして、2ページ、「新一般的名称が付される予定の品目概要」に届出予定の製品について記載しております。下の外観図にありますような形をしておりまして、マル1本体を肛門内に挿入します。マル1の本体についておりますマル2のバルーンによって、肛門周囲の筋肉の収縮・弛緩の変化が定性的な圧力情報として測定され、表示されます。
 1ページに戻りますが、本一般的名称はクラス1に分類され、特定保守管理医療機器には非該当と考えております。説明は以上でございます。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○小野部会長 ありがとうございました。それでは、三つの新しい名称の創設ということがございますが、委員の先生方から御質問、御意見はございますでしょうか。一つは、「非吸収性ヘルニア・胸壁・腹壁用補綴材固定用接着材」、二つ目は「門脈肝静脈用シャント」、三つ目は「失禁治療用訓練器具」ということでございますが、特に質問、御意見等はございませんでしょうか。特にはないようですので議決を行いたいと思います。なお、本議題の利益相反事項に関して、議決に参加できない委員は、今釜委員、田中委員であります。
 まず、「非吸収性ヘルニア・胸壁・腹壁用補綴材固定用接着材」を高度管理医療機器として指定し、特定保守管理医療機器として指定しないということで、よろしいでしょうか。御異議のある委員は挙手又は御発言をお願いいたします。ありがとうございます。
 続きまして、「門脈肝静脈用シャント」を高度管理医療機器として指定し、特定保守管理医療機器として指定しないということで、よろしいでしょうか。御異議のある方は発言又は挙手ボタンを押していただければと思います。特に御異議はないと思われます。
 最後に、「失禁治療用訓練器具」を一般医療機器として指定し、特定保守管理医療機器として指定しないこととして、よろしいでしょうか。御異議のある方は御発言又は挙手ボタンを押してください。ありがとうございます。三つの機器とも特に御異議がないようですので、そのように議決をしたいと思います。なお、本件は審議会にて文書報告を行うこととなっております。
 以上をもちまして、議題5を終了したいと思います。
 それでは、議題6「医療機器の再審査結果報告について」の報告に入りたいと思います。事務局より御説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、議題6、医療機器の再審査結果について、御報告いたします。再審査制度は、平成25年改正以前の薬事法第14条の4の規定に基づき、新医療機器等を対象として再審査期間を定め、承認後の使用成績の調査を行わせるもので、その調査結果に基づいて有効性及び安全性の再確認を行うことを目的とした制度です。
 資料6の1ページを御覧ください。今回、再審査の対象となった製品は「DuraHeart左心補助人工心臓システム」です。申請者はテルモ株式会社です。
 本品は、心臓移植適応の重症心不全患者に対して、心臓移植までの循環改善に使用される左心補助人工心臓システムで、平成22年12月8日に初回承認されております。
 本邦での臨床使用下における安全性・有効性を確認することを目的として、承認日より7年間を再審査期間として設定されました。以降、再審査の結果につきまして、主要な内容をかいつまんで御説明いたします。
 資料の3ページを御覧ください。3ページ後半の2.使用成績調査の概要を御覧いただければと思います。本調査においては、ポンプ交換を含めて85台のポンプが計82名の患者様に使用されました。なお、本調査におきましてはポンプごとに登録票が作成される計画でございましたため、症例数としては85例とされております。
 続いて、調査の成績につきまして、まずは安全性について御説明いたします。資料7ページの(2)安全性を御覧ください。本調査における不具合・感染症の発現症例率は95.3%でございました。主な事象といたしましては、装置の不具合が56.5%、主要な感染が58.8%、神経機能障害が36.5%、大量出血が16.5%、右心不全が3.5%認められました。
 続きまして、有効性について御説明いたします。資料12ページの(3)有効性を御覧ください。本品植込み後の生存率につきましては、本品装着後1年の生存率は92.3%、3年時点の生存率は84.3%でございました。また、平成30年6月30日時点におきまして、85例のうち35例の患者様において心臓移植に到達しておりますが、当該症例のその後の1年次生存率は96.8%と良好であり、本品装着による移植治療への影響は認められませんでした。
 また、次のページ、13ページ以降を御覧いただければと思います。本調査におきましては、本品植込み後の心機能、運動機能、QOL及び認知機能につきましても有効性の評価を行っております。詳細な数値の御説明は割愛させていただければと思いますが、心機能やQOL等の改善が確認され、また認知機能の改善傾向が示唆されました。
 続けて、本品に付された承認条件につきまして資料23ページより御説明いたします。本品におきましては、一つ目に、全例を対象とした使用成績調査等を行うこと、二つ目に、関連学会と連携の上、十分な知識・経験を有する医師や施設において用いられるように措置を講ずること、三つ目に、医療従事者、患者、介護者へのトレーニングを実施することを承認条件として付しておりました。また、23ページ後半に記述しておりますように、本品の初回承認時には2点の指示事項を付しておりました。これらの指示事項につきましても製造販売後に学会等との連携により速やかに対応が取られ、適切に対応がなされたものと判断しております。
 以上から、今回の使用成績調査の総合評価といたしまして、薬事法第14条第2項第3号イからハまでのいずれにも該当せず、使用目的又は効果、使用方法などの承認事項について変更の必要がない、カテゴリー1と判断しており、承認条件1については解除とすることが適切と判断しております。
 なお、申請者からは本調査の完了をもって本品は承認整理される予定と伺っており、今後、本邦で本品が流通することはないものと考えられます。
 以上、議題6の再審査の報告とさせていただきます。
○小野部会長 ありがとうございました。委員の先生方から御意見、御質問等がございましたら、よろしくお願いいたします。特によろしいでしょうか。それでは、これで議題6を終了したいと思います。
 続きまして、議題7「部会報告品目について」の報告に入りたいと思います。事務局より御説明をお願いいたします。
○事務局 議題7につきまして、事務局より報告させていただきます。資料7、横向きの資料を御覧ください。
 こちらの資料では、令和7年1月1日から令和7年3月31日までの3か月間に承認された品目のうち、クラスIVの医療機器、臨床評価が必要な医療機器、承認基準外の体外診断用医薬品など、本部会への報告対象となっている品目の概要を記載しております。医療機器につきましては、37品目が該当しております。まず、1ページからは、「臨床試験の試験成績が提出され、審査し承認した医療機器」6品目について、それらの一般的名称、販売名、クラス分類などとともに概要をお示ししており、2ページまで続いております。
 続きまして3ページからは、臨床試験成績を必要とせず、審査・承認した29品目の一覧で、6ページまで続いております。
 7ページでは、プログラム医療機器2品目をお示ししております。最後に8ページにて、該当する体外診断用医薬品4品目をお示ししております。これら報告品目につきましては、事前送付を以って報告とさせていただいておりますので、この場での個別の説明は割愛させていただきます。資料7の説明は以上でございます。
○小野部会長 それでは、委員の先生方から何か御質問、御意見等ございますでしょうか。事前に御覧いただいていると思いますけれども、3か月間でこれだけの医療機器が承認を受けているということですが、よろしいでしょうか。特に御質問、御意見はございませんので、これで議題7を終了したいと思います。
 それでは、議題8「プログラム医療機器調査会における審議結果について」に移りたいと思います。事務局より御説明をお願いいたします。
○事務局 議題8につきまして、3月7日に開催されたプログラム医療機器調査会における審議結果について御報告いたします。資料8の1を御覧ください。
 プログラム調査会では、医療機器の高度管理医療機器、管理医療機器又は一般医療機器の指定及び特定保守管理医療機器の指定の要否について審議が行われました。今回新設の御審議を頂いた一般的名称は、「解析機能付き心臓運動負荷モニタリングシステム用プログラム」、その定義は「心臓運動負荷モニタリングシステムを構成するプログラムであり、得られた情報を処理して診断等のために使用する医療機器プログラム。不整脈検出機能付きのものに限る。当該プログラムを記録した記録媒体を含む場合もある。」となります。こちらにつきましては、クラスIIIの高度管理医療機器に指定し、また、特定保守管理医療機器に指定しないことが適当との審議結果を頂きました。
 調査会では、一般的名称新設に係る特段の御意見はございませんでしたが、新一般的名称が付される予定の品目を使用して心大血管疾患リハビリテーションを遠隔で実施する場合に、緊急時も含めた安全性確保のため、どのような仕組みを作ればよいか、といった御意見を頂きました。これに対し、事務局からは、患者のリスクに応じて遠隔で使用されることになると考えられるものの、安全性確保のための環境づくりが重要であり、個別品目の審査の中で専門家の意見も踏まえて検討していく予定である旨、回答させていただきました。
 プログラム医療機器調査会における審議結果についての御報告は以上です。
○小野部会長 ありがとうございました。それでは、委員の先生方から何か御質問、御意見ございますでしょうか。佐久間先生、何か御追加ございますか。
○佐久間部会長代理 いや、特にございません。この回答に書いてあるとおり、多分こういうシステムがどう使われるかという状況、そこをしっかり考えてということだと思います。
○小野部会長 ありがとうございます。ほかに何か御意見、御質問ございませんでしょうか。それでは、特にございませんので、以上をもちまして議題8を終了したいと思います。
 本日の議題は以上となります。事務局から連絡事項はありますでしょうか。
○医療機器審査管理課長 委員の先生方におかれましては、本日は御多用の中、医療機器・体外診断薬部会に御参加いただきまして、誠にありがとうございます。次回の部会は、ちょっと早くて、時間は遅くて恐縮ですが、6月2日(月)18時からを予定しておりますが、詳細につきましては、後日メールで御連絡をさせていただきます。連絡事項は以上でございます。
○小野部会長 それでは、以上をもちまして本日の医療機器・体外診断薬部会を閉会いたします。長い時間、本日はありがとうございました。
( 了 )
備考
本部会は、企業の知的財産保護の観点等から一部非公開で開催された。

照会先

医薬局

医療機器審査管理課 再生医療等製品審査管理室長 高梨(内線4226)