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- 2026年7月23日 令和8年度第1回 厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会 議事録
2026年7月23日 令和8年度第1回 厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会 議事録
日時
令和8年7月23日(木)15:00~17:30
厚生労働省専用第21会議室
(東京都千代田区霞が関1ー2ー2)
議題
(1)部会長の選出及び部会長代理の指名について
(2)医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律の施行に係る現状の報告について
(3)これまでの医薬品医療機器制度部会で議論した事項に係る現状の報告について
(4)その他
議事
○笹子総務課長 定刻になりましたので、ただいまから「令和8年度第1回厚生科学審議会医薬品医療機器制度部会」を開催いたします。委員の皆様におかれましては、大変御多用のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
はじめに、事務局から連絡事項を申し上げます。本日は、会議室における対面形式とオンライン形式を併用して本部会を進めさせていただきます。本部会につきましては公開とさせていただきますが、一般の方の会場への入場を制限し、報道機関の方のみの入場とさせていただいております。会議の議事録は後日公開いたします。また、YouTubeでの同時配信も行っております。
厚生労働省全体の取組みといたしまして審議会等のペーパレス化を進めております。本日はペーパレスでの開催とさせていただきますので、資料はお手元のタブレットを操作して御覧いただくことになります。操作等で御不明点等がございましたら適宜事務局等がサポートいたしますのでよろしくお願いいたします。
続きまして、資料の確認です。議事次第にお示しのとおり、資料1~3、参考資料1及び2がございます。参考資料2には、令和8年度医薬関係予算の概要や令和8年度の各種閣議決定文書の抜粋をまとめております。Web参加の委員におかれましては、事前にこれらの資料をメールにて送付しております。過不足がありましたら御連絡いただければと存じます。
最後に、審議中の御意見、御質問の方法についてお知らせします。まず、会場にお越しになって御参加いただいている委員におかれましては、挙手していただき、部会長から指名されましたら、卓上のマイクをオンにして御発言をお願いいたします。御発言が終わりましたらマイクをオフにしていただきますようにお願いいたします。また、オンラインで御参加いただいている委員におかれましては、御発言をしない間はミュートにしていただきますようお願いいたします。御発言の際はZoomの挙手ボタンを押していただき、その後、部会長から順に発言者を指名しますので、マイクをオンにして御発言をお願いいたします。また、御発言が終わりましたらミュートにしていただきますようお願いします。なお、カメラについては、常時オンにしていただきますようお願いいたします。
事務局についてのお知らせですが、本日は、所用によりまして、局長と審議官が中途で退席させていただきますことをお許しいただければと存じます。
続きまして、前回の制度部会から4名の委員の交代がありましたので御紹介させていただきます。放送大学教授の井上由里子委員です。Webで参加されております。
○井上委員 井上でございます。よろしくお願いいたします。
○笹子総務課長 続いて、本日は欠席の御連絡を頂いておりますが、株式会社日経BP編集DX室長兼医療メディアユニット主席研究員の久保田文委員が委員に就任されております。続いて、国立研究開発法人国立成育医療研究センター 女性の健康総合センター 妊娠と薬情報センターの後藤美賀子委員です。
○後藤委員 後藤と申します。よろしくお願いいたします。
○笹子総務課長 続いて、日本薬剤師会副会長の渡邊大記委員です。
○渡邊委員 日本薬剤師会副会長の渡邊です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○笹子総務課長 本日の委員の出欠状況ですが、花井委員が御欠席となっております。また、川上委員は遅れて16時頃からの御出席、茂松委員は16時頃、冨田委員は17時10分頃に退席される予定との御連絡を頂いております。
また、議題2に関連いたしまして、日本チェーンドラッグストア協会の森参考人に出席いただいております。
○森参考人 森でございます。よろしくお願いします。
○笹子総務課長 それでは、本日の議題1の部会長の選任に移らせていただきます。このたび、令和8年の7月に一部委員の改選がございましたので、改めて部会長の選出をお願いいたします。厚生科学審議会令第6条第3項には「部会に部会長を置き、委員の互選により選任する」とございます。本部会には、厚生科学審議会の委員として、川上委員、齋藤委員、佐藤委員、中山委員がいらっしゃいますので、部会長はこの4人の委員の互選により選任する仕組みとなっております。4人の委員の皆様に御相談いただいたところ、引き続き中山委員に部会長をお願いすることになりましたことを御報告させていただきます。それでは、以降の議事進行を中山部会長にお願いいたします。
○中山部会長 ただいま、本部会の部会長を仰せつかりました中山でございます。前期に引き続きということになりますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、早速、部会長代理を指名させていただきたいと思います。厚生科学審議会令第6条第5項には、「部会長に事故があるときは、部会長があらかじめ指名する者が、その職務を代理する」と定められています。このため、私から、部会長代理として三澤委員を指名させていただきます。それでは、部会長代理の三澤委員から一言御挨拶をお願いいたします。
○三澤委員 部会長代理に御指名いただきました慶應義熟大学薬学部の三澤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○中山部会長 よろしくお願いいたします。
○笹子総務課長 それでは、冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきます。
○中山部会長 それでは、本日の議題2に移ります。薬機法改正法の施行に係る現状の報告について、事務局から説明をお願いいたします。
○笹子総務課長 事務局です。資料1を御覧いただきたいと思います。3ページに、改正薬機法の概要を付けております。こちらは御案内のとおりなので、スキップさせていただきます。
4枚目は、改正法の施行日と法改正項目を一覧にしたものです。公布後6月以内と公布後1年以内については、既に公布済みでございます。公布後2年以内の欄ですけれども、令和9年5月20日に施行予定ということで政省令等の準備をさせていただいているところです。公布後3年以内については、具体的な日は検討中という段階です。
一番下の「*」ですが、指定濫用防止医薬品・調剤業務の一部外部委託について、5ページ以降で御説明申し上げます。指定濫用防止医薬品については、令和8年5月1日に施行済みです。
6ページですが、この規制は、孤独・孤立対策等の文脈から関係府省庁が連携して市販薬の濫用に係る取組みを推進していくことが重要という観点を踏まえまして、医薬品の販売制度における対応として、薬機法改正により、指定濫用防止医薬品として法律に位置付け、新たな販売規制を整備したものです。下の表の左がbeforeで、右がafterということです。具体的には、販売時の購入希望者への確認・情報提供の実施を義務化し、また、18歳未満への販売可能な数量を制限するということです。
下の注1ですが、18歳未満に対する複数個又は大容量の製品の販売を禁止、注2の小容量というのは、5日分以下の用法・用量の成分量を含む1包装単位とさせていただいております。ただし、括弧書きにありますように、風邪薬・解熱鎮痛薬・鼻炎内服薬については、使用実態等を踏まえて7日分とさせていただいています。大容量については、小容量を超える数量ということです。
また、販売の方法ですけれども、対面又はビデオ通話による販売方法や陳列方法の規定による、専門家とのやり取りの機会を確保するということ、また、薬局等での販売に係る手順書の整備により、頻回購入対策等の実施をするとともに、併せて、医薬品の販売に従事する方々が販売時に確認できるよう医薬品の外箱に注意喚起等を表示するということにしております。
具体的な品目ですけれども、7ページ目にありますように、これまで濫用等のおそれのある医薬品に指定されていた成分6成分に加え、濫用の実態等を踏まえて、新規に2成分、合計8成分を指定させていただいております。対象製品の例については下半分を御覧いただければと思います。
続きまして、8ページ以降で、調剤業務の一部外部委託について御説明申し上げます。こちらについては、先ほど申し上げたとおり、令和9年5月20日に施行予定ということでございます。
9ページは概要です。薬剤及び医薬品の適正な使用に必要な情報の提供及び薬学的知見に基づく質の向上を図るために、いわゆる対人業務を充実させていくという観点から調剤の業務の効率化を行う必要がある場合に、一定の調剤業務について、ほかの薬局への委託を可能にするという仕組みです。こちらにつきましては、下半分にありますように、「薬局・薬剤師の業務及び薬局の機能に関するWGのとりまとめ(令和4年7月)」で、国家戦略特区、具体的には大阪ですが、その実証事業の状況も踏まえて必要な基準の設定等を行うということになっております。
その概要を書いていますが、外部委託の対象となる業務は当面の間、一包化とするということ。また、委託先の薬局に関する規定については、当面の間、同一の三次医療圏内とする。また、患者に十分な説明をして同意を得るということが令和4年7月のWGとりまとめであったわけです。
今般、改正法が成立したことを踏まえて、10ページですが、本年2月から3回、検討会において検討させていただき、政省令等に規定する事項の方向性を整理し、政省令につきましては既に公布させていただいているという状況です。
そのとりまとめの概要です。先ほど申し上げた対象となる業務につきましては、「一包化」業務に加えて、「一包化した薬剤と同一時点での服薬を前提とした他の薬剤との組み合わせ」業務を、外部委託の対象業務とするというようにされたところです。ここについては、(注)にありますように、一包化の被包に散剤をテープ等でとめる作業ということで、こうした業務については同一服用時点での服用が想定されるということで、機械化前提ではないのですけれども、服用時点が一定間隔であるなど定型的な業務であること。したがって、外部委託した場合に作業負担の軽減が見込まれるということに加え、患者の飲み忘れ防止等の医療上の有用性があるということで、検討会において、一包化に加えてこうした業務を対象とするとされたところです。そして、2つ目の○で、上記以外の業務につきましては、引き続き特区等でのエビデンスを踏まえて検討するということです。
委託先の範囲につきましては、現時点で都道府県間の情報共有等の仕組みはなく、適切な監視指導ができないというおそれがあることから、制度開始時は、同一都道府県内での薬局間での委受託とするということですが、法施行後2年以内に結論を得るということで、その範囲につきましても検討し、必要な措置を講ずるというとりまとめにさせていただいております。
また、同意のあり方につきましては、患者に十分に理解・納得いただくことが重要ということ、一方で、業務が煩雑にならないという観点から、同意は必要だが、文書への署名までは求めない。また、1回目の業務委託の際に、2回目以降の包括的な同意を得ることも可能とさせていただいております。
最後、※ですが、受託薬局から患者に薬剤を送付する、いわゆる直送につきましては、技術的課題等の検証が必要であることから、現時点では適切ではないという結論にされているところです。
11ページは、具体的な委託業務として、赤囲みの所を認めていくということですので、イメージとして付けさせていただきました。事務局からは以上です。
○中山部会長 御説明をどうもありがとうございました。ただいまの事務局の説明について御意見、御質問があれば御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。伊藤委員、よろしいでしょうか。お願いいたします。
○伊藤委員 御説明ありがとうございます。私は、規制改革委員会のメンバーも務めている関係で、規制改革実施方針との調整という観点から意見を申し上げたいと思います。
まず、7月21日に閣議決定されました規制改革の閣議決定の中では、その医療DXの一環として、一包化調剤の外部委託及び委託先から患者宅への直送等の国家戦略特区における実証を令和8年度以内に実施して結論を得ると明記されております。その点に関して、2点意見がございます。
まず、今回、外部委託のために特区のエビデンスを踏まえて検討ということですけれど、結局、特区での実証によって何を見たいのか。どういう判断基準があれば外部委託の対象を拡大するのか、あるいはしないのかという判断基準になり得るのかを、実際にあらかじめ、もし、こういうことが実現できれば、このほうがリスクよりもメリットのほうが高いということで、業務拡大に問題ない、そういった判断基準を事前に明示しておく必要があるのではないかと考えております。そうしないと、先送りの方便になりかねないということも考えておりまして、この点について、もう少し明示的な基準を出していただきたいという意見が1つ。
もう1つあります。今回、やはり委託先が同一都道府県圏内に限定されているという点です。結局、DXを進めるという形をとりつつも、それは同一都道府県の範囲に包括センターがある場合に限るというような、事実上ブレーキを掛けているような状態ではないかと思っております。これについては、「情報共有等の仕組みがなく」というような御説明が先ほどありました。これは、行政側に監督できるデジタル基盤がないから、今回は同一都道府県内にしているということであれば、今回いろいろ予算も付いたようなので、薬局の監視指導システムの全国システムというものが、法律施工後2年以内の見直しに合わせて、これらを整備する方針や行程を、これは行政府の側から出していく必要があるのではないかということです。今は情報共有ができないから、これは先送りにするということではなく、2年後以内に、是非、情報共有の仕組みも、併せて整えるような努力をしていただきたいという意見が2つ目です。以上です。
○中山部会長 伊藤委員、どうもありがとうございました。それでは、2点について、事務局からお願いいたします。
○笹子総務課長 事務局です。御意見ありがとうございます。今回の参考資料2として付けていますが、最後の23ページ目です。おっしゃっていただいた調剤業務の外部委託の拡充について、「一包化を行わない調剤の外部委託及び委託先から患者宅への直送等に関する実証を国家戦略特区において速やかに開始することができるよう、その具体的な在り方を検討し、令和8年度中に結論を得る」ということですので、まず、どのような実証を行うのかという在り方について検討し、結論を得るところまでが閣議決定ということを報告させていただきます。
その上で、外部委託に関しては、改正薬機法において、薬局開設者は、薬剤及び医薬品の適正な使用に必要な情報の提供及び薬学的治験に基づく指導の質の向上を図るために、薬局の業務の効率化を行う必要がある場合は、「特定調剤業務」と法律上は定義しておりますが、この特定調剤業務というのは、調剤業務のうち当該業務に著しい影響を与えない定型的な業務として政令で定める業務をいうと、条文上はなっています。先ほど申し上げた対人業務の充実という観点及び薬機法の条文などを踏まえて実証をしていくということになろうかと思います。
また、委託先の範囲について御指摘がございました。情報共有の仕組みがないというのは、おっしゃるとおりで資料にも書いてあるとおりですけれども、薬機法の指導監督は基本的に自治体で行っていただくということで、単に情報共有をすることだけではなく、監視指導の在り方、やり方についても、しっかりと連携しながら行っておく必要がありますので、それぞれのやり方をハーモナイズしていくという観点も重要かと思っております。
資料1の10ページ目の、「委託先の範囲」の2つ目の○にも書いていますけれども、改正法により導入される遠隔販売制度において、地理的制限の見直しについて、規制改革会議でも、法施行後2年以内に結論を得て、結論を得次第速やかに措置するとされていますので、同様の論点ということですので、「法施行後2年以内に結論・結論を得次第速やかに措置する」ということにしております。いずれにしても、先生から御指摘いただいたシステム面の状況も踏まえまして、しっかりと検討していきたいと考えています。
○中山部会長 ありがとうございました。伊藤委員、よろしいでしょうか。
○伊藤委員 ありがとうございます。
○中山部会長 ありがとうございます。それでは、茂松委員、お願いします。
○茂松委員 ありがとうございます。日本医師会の茂松と申します。6ページの、指定濫用防止医薬品について御質問したいと思います。まず、若年者を中心とした濫用に対して、孤独・孤立対策等の文脈から関係府省庁の連携、取組を推進していくことが重要と書かれておりますが、国としてこれまでどういう対応をされ、今どういうことが進んでいるのかということ、それから、現場で販売するときに、販売登録者や薬剤師さんと、どういう連携を図りながら、濫用する若年者を救っていくのか教えていただければと思います。以上です。
○中山部会長 ありがとうございます。事務局、お願いいたします。
○笹子総務課長 御質問ありがとうございます。非常に重要な御指摘だと思います。この課題につきましては、まず令和6年4月に、「孤独・孤立対策推進法」が施行され、これに基づいて重点計画が省庁横断的に策定されている段階です。この中で、状況に合わせた切れ目のない相談支援につなげるということで、省庁横断的に相談支援体制の整備、人材育成等の支援を行っていくという、1つの項目の中に、指定濫用防止医薬品の仕組みについても位置付けられているということです。これは、政府として決定した文書にそのようになっており、かつ、指定濫用防止医薬品の施行に当たっては通知を発出しており、この中で、関係の部署あるいは関係のセンターとよく連携するようにという、パンフレット、リーフレットをお示ししながら、薬局においても適切な対応を行っていただくよう、我々としても慫慂しているところです。
○中山部会長 ありがとうございます。茂松委員、いかがでしょうか。
○茂松委員 ありがとうございます。日本医師会では、文科省も含めた関係省庁との話合いにおいて実際どのような取組をしているのかを聞きますと、なかなか連携が取れていないのが現状であります。本当に若年者を中心とした濫用対策については救急の現場からも非常に重要視されておりますので、是非ともよろしくお願いしたいと思っております。以上です。
○中山部会長 ありがとうございます。重要な課題ですので、引き続き検討を進めていただきたいと思います。それでは、渡邊委員、お願いいたします。
○渡邊委員 渡邊です。ありがとうございます。私のほうからも2点、指定濫用防止医薬品に関してと外部委託に関して、それぞれコメントさせていただければと思います。
今茂松先生からもありましたが、本会としても指定濫用防止医薬品に関しましては5月の施行に向けて業務手順書のモデルを作成して公表しております。これらの部分を踏まえて、各薬局等で適切な販売を行うような周知徹底をしているところです。また、合わせてですが、今般の改正も踏まえて、今紹介しました手順書も内包した形で、全てのOTC医薬品を扱っていくに当たって、倫理感等も含めてOTC医薬品全般に対して、販売に対する総合手引書も作成して公表しているところですので、これらの運用については今後も、現場のほうにしっかりと周知徹底等をしていきたいと思っております。
もう1点、外部委託ですけれども、これは改めての認識ということになりますが、これに関しましては一部の特定の業務の単位で、その調製に関して外部に委託するという認識に変わりないと思っております。決して処方箋単位や患者単位で委託をしているわけではないと思っておりますので、その場合でしたら、受託側で処方箋を応需しているのと同じことだと思います。その辺りの部分のすみ分けが混同しないように、処方箋を持参された患者さんと、応需した薬局の関係性、またその患者さんに資するという観点から、しっかりずれないように今後の議論をお願いしておきたいと思います。私からは以上です。
○中山部会長 ありがとうございます。事務局、お願いいたします。
○笹子総務課長 いずれも重要な御指摘だと認識しておりますので、受け止めさせていただきます。
○中山部会長 ありがとうございました。それでは、ほかはいかがでしょうか。御意見、御質問はよろしいでしょうか。それでは、議題2につきましては、本日の議論を踏まえて、事務局においては必要な対応を進めていただければと思います。
続いて、議題3に入ります。これまでの医薬品医療機器制度部会で議論した事項に係る現状について、事務局から説明をお願いいたします。
○紀平医薬品審査管理課長 医薬品審査管理課長です。資料2を御覧ください。これまでの医薬品医療器機制度部会で議論した事項に係る現状の報告についてです。
2コマ目にお進みください。本日、御報告する3点について記載しております。まず1点目は、シングルIRBを含むGCP省令等の改正に係る現在の検討状況です。3コマ目は、法改正に向けたとりまとめの中で御指摘を頂いたものです。赤枠で囲っておりますが、「治験に携わる従事者の負担軽減を含め治験の更なる効率化を促進すべき」という御指摘を頂いておりました。
4コマ目です。こちらは、もう1年前になりますが、前回の制度部会で御説明した内容です。GCP省令等の見直しに向けて、改正の方向性を大きく5点挙げております。シングルIRBの原則化や分散型治験(DCT)の円滑な実施に向けた規制の合理化などについて検討を進める方向性をお示ししていたものです。これらの内容につきましては下に記載しておりますが、改正省令の公布に向けて現在準備中です。当初の予定より少し遅れておりますが、鋭意に準備を進めております。近々、パブリックコメントの実施をしたいと思っておりますので、順次、省令改正に向けて対応を進めていきたいと考えております。
続きまして、5コマ目です。このシングルIRBを含めた治験の一括審査については、規制改革実施計画(令和6年6月閣議決定)で、一括審査の実施状況に関する数値目標を設定することとされておりました。これを踏まえて、昨年12月末ですが、数値目標を厚労省で策定し、お示ししております。
2つ目の〇です。達成目標を80%以上とし、その進捗目標として、下のグラフにあるように、3年で30%、5年で50%とし、遅くとも8年時点で目標達成としております。8年を掛けるつもりはなく、できるだけ早く達成したいと思っておりますが、今、いろいろな治験実施機関などのお話を伺っていても、既に幾つかの課題が挙げられている状況ですし、実際に施行した後に挙がってくる課題もあるかと思いますので、順次課題に対応しながら、この達成目標をできるだけ早く達成するように進めていきたいと考えております。
続きまして、治験等に係る情報提供の取扱いに係る対応についてです。
○小園監視・指導麻薬対策課長 6ページ以降は、監視・指導麻薬対策課から御説明いたします。昨年7月の制度部会でも議論いただきました治験等に係る情報提供の取扱いに係る対応についてです。本年3月に通知等を発出しておりますので、その内容を御報告するものです。
7ページを御覧ください。薬機法第68条では未承認医薬品等の広告が禁止されており、治験薬も承認前の医薬品ですので、情報発信をする場合に、薬機法における広告の該当性の3つの要件を満たす場合には未承認医薬品の広告に該当するということで禁止されることになります。これまでも、治験情報にアクセスをしやすくする観点から、治験情報の提供が広告に当たらない場合を明確化してきましたが、参加者募集あるいは患者等の治験への参画の観点から、よりアクセスしやすくするようにということで、薬機法における広告の取扱いを改めて整理したものです。昨年の部会では、患者さんに適切な情報提供ができるようにすべきである。あるいは、患者さんは治験に詳しくないので過度な期待や不安を生じさせないような配慮が必要である。企業が萎縮したり、患者団体が困ったりしないように、分かりやすく明確な基準を設定する必要があるといった御意見を頂いておりました。
具体的な対応を下半分に記載しております。治験に係る情報を2つに分けて整理しております。まず、対応①です。参加者募集のための情報提供については、参加者募集の目的に必要な限度での情報提供であれば顧客誘引の目的とは言えないので、薬機法上の広告には該当しないと整理し、治験薬の名称等を記載した形で、SNS等による情報提供を行うことを可能としております。対応②です。参加者募集以外の治験情報の提供については、広告に該当する可能性も想定されますので、製薬企業等のウェブサイトに情報を掲載する場合に、広告に該当しない条件を明確化しております。具体的には、情報の範囲は、jRCT等の公的なデータベースに掲載された情報の範囲、その試験の結果のレイサマリーとすること。情報提供の方法は、個別の治験情報のページに直接アクセスさせずに、いわゆる表紙ページを経由する仕様とする等の条件を満たした場合は、広告には該当しないことを明確化しております。併せて、過度な期待を煽ることがないように、治験とは何かなどの留意事項も記載を求めております。
8ページです。もう1点は、患者団体などが行う情報提供についてです。患者団体などが、例えば団体のホームページや会報誌などで治験情報を発信する場合がありますが、こうしたケースは通常であれば顧客誘引性がなく、基本は広告に該当しない場合が多いと考えられます。一方で、顧客誘引性などの考え方が分かりにくいといったことがあり、患者団体等の中でも情報提供をしてよいのかどうか自ら判断するのが難しいといった状況がありました。こうした状況も踏まえ、個別判断によらず、広告に該当しないと判断できる場合をQ&Aで明確化したものです。具体的な対応を下半分に記載しております。まず、先ほど御説明した参加者募集のための情報提供など、そもそも広告に該当しない情報に単にリンクを掲載するといったことは、広告に該当しないことを明確化しております。
次に、患者団体等が自ら情報提供をする場合などに、広告に該当しない一定の要件を示しており、色掛けにした部分ですが、具体的には、利益相反の適切な管理がなされること、企業から提供された情報を改変していないこと、情報提供先を限定・把握していることといった点を満たす場合には、広告に該当しないことをお示ししております。こうした内容の通知等を3月末に発出したところです。
以降のページは、昨年の部会でお示しした資料ですので、説明は割愛いたします。説明は以上です。
○紀平医薬品審査管理課長 続きまして、12コマ目までお進みください。医薬品審査管理課長です。後発医薬品等の承認審査におけるパテントリンケージについてです。
13コマ目です。後発医薬品等の承認におきましては、先発医薬品の特許抵触がないことが前提となっております。そのため、後発医薬品等の承認審査におきましては、特許抵触の有無について確認し、承認の可否を判断しております。これをパテントリンケージ制度と呼んでおります。具体的に幾つかの特許抵触に関するいろいろな論点を挙げております。例えば、有効成分の塩や結晶の違いによる特許抵触の有無、また、製剤の剤形や含量等の違いによる特許抵触の有無等があります。その右側に絵で示しておりますが、延長特許に関連して効力範囲について議論になるケースが実際にあります。
14コマ目です。こちらは、令和6年の制度部会での資料です。こちらについては、パテントリンケージ制度の運用改善について資料をお示しし、御意見を頂きました。
15コマ目です。そのときに頂いた御意見を踏まえて、とりまとめていただいております。黒ポツの記載がありますが、このパテントリンケージについて、専門家への意見照会制度の導入等によるバイオ後続品も含めたパテントリンケージ制度の運用改善について、とりまとめの中で御指摘を頂いたものです。これについては通知の発出等を行いました。
16コマ目です。まず、これまで医薬品特許の取扱いについて、平成21年に通知を出していましたが、昨年10月に、この改正を行っております。内容としましては、後発医薬品のほかにバイオ後続品も対象とすること、2つ目ですが、医薬品特許情報につきまして、先発医薬品の企業から報告書を提出していただくこと、3つ目は、その提出先として医薬品審査管理課宛てに提出いただくこと等についてお示ししております。
17コマ目です。こちらが、取りまとめでも御指摘いただいていたパテントリンケージに関する専門委員制度の試行についてです。昨年11月に通知を発出しております。内容としましては、個別案件の1件当たり原則3名の専門委員の方に意見を伺うこと。また、最終的に1通の意見書を取りまとめていただき、厚労省に提出していただくことについて、こちらに試行の概要をお示ししております。
18コマ目です。承認審査の流れとの関係性について図でお示ししております。右の真ん中辺りです。後発品の承認申請がされた後には、PMDAにおいて承認審査を進めております。これと並行して、特許抵触の有無についての確認を行っております。その中で、専門委員に意見を伺ったほうがよいものを選別し、専門委員制度の実施を行い、意見書の作成をお願いするものです。これまでに、既に複数品目について専門委員制度を実施し、意見書を取りまとめていただいております。
今後に向けてですが、今は試行という形で進めておりますので、まずは、この専門委員制度をきちんと適切に運用していくことが課題だと思っております。また、その中でいろいろな御意見や課題が出てきますし、既に幾つか頂いているところもありますので、そういった課題を抽出し、今後に向けて検討を進めていきたいと考えております。事務局からの説明は以上です。
○中山部会長 それでは、ただいまの事務局の説明について、御意見、御質問があれば、御発言をお願いいたします。山口委員、お願いいたします。
○山口委員 山口です。8ページの患者団体等による治験等の情報の提供についてという所ですが、今はいろいろな手段で情報に行き着くことができるだけに、例えば治験のことに非常に詳しい患者団体もあれば、そうではない方たちもいらっしゃいます。そうすると、行き着いたデータを独自に変えてみたり、このほうが分かりやすいというように改変してしまう可能性があると思います。特に、網掛けしてある所の「広告に該当しない場合の考え方のポイント」ですが、これは是非、元データに注意事項を掲載するか、あるいはリンクを貼ってそちらに飛ぶような、そこにアクセスした人が注意事項をしっかりと把握できるような仕組みをとらないと、悪意は全くないと思うのですが、結果として注意事項を守られていないということになる可能性が結構あるのではないかと思いますので、そこを一工夫していただく必要があるのではないかと思いました。以上です。
○中山部会長 ありがとうございます。事務局、お願いいたします。
○小園監視指導・麻薬対策課長 御意見ありがとうございます。例えば、業界団体のほうで今回の通知発出に合わせて作成いただきました解説などの中でも、患者団体などに情報提供を行う場合に、内容を改変することなく適切に利用していただけるように要請をすることといったようなことも記載いただいていると承知をしております。そういった取組のほかに、今のような御指摘も踏まえて、引き続きどういったことができるかということは業界団体ともよく御相談しながら進めてまいりたいと思います。ありがとうございます。
○中山部会長 それでは、Webの伊藤委員、お願いいたします。
○伊藤委員 御説明ありがとうございます。治験の一括審査等に関して2点コメント、それからパテントリンケージに関して1点、質問兼コメントのような形で申し上げます。まず、治験の審査に関して、5ページの図なのですが、規制改革の答申に基づいて数値目標を入れていただいた点はとてもいいと思うのです。これは、そのときにもお聞きしたような覚えがあるのですが、今現状は何パーセントなのかということと、そのときに一括審査、つまり分母と分子というのでしょうか。分母であるところの治験の数と、一括審査に付された治験の数というものは、そもそもどうやって把握されるのか。これを手作業ではなくて、もう少し一括のような確認できるようなシステム構築も、やはり一括審査を進めていく上では併せて大事なのではないかというようなことを申し上げました。この数値を把握していく上でのどのような技術的なシステムの更新などを予定されているのか、コメント兼質問になりますが、お分かりになる範囲でお答えいただければと思います。
もう1つが、患者さんないし治験にアクセスされたい方に対しての情報提供ということで、過度に広告的にならないようにということで、いろいろ細かく基準を付けていただいた点は、全般的には良いと思っています。ただ、例えば7ページの下のほうに、「提供の方法」として、「個別の治験情報のページに直接アクセスさせず、表紙ページを経由する」とあり、要は検索しにくくしているのではないかというようにも読み取れなくもないと。つまり、多くの方がjRCTのサイトなどに行って、なるべく簡単な形で、例えばスマートフォンでも、このサイトに行って検索できるようにとか、レイサマリーがきちんと見られるようにということが大事だと思う一方、直接はアクセスできないというようなものですと、結局患者さんにとって、うまく情報提供できるのかどうかという点で個人的には懸念があると思いました。この点について、事務局のお考えを伺えればと思います。
3点目は、パテントリンケージの専門委員制度の試行ということで、これも17ページに、専門委員の判断と意見書を制度化しますということなのですが、結局、中立的であるので何ら法的拘束力を有さないと書いてあります。こういう状態ですと、専門委員の方のせっかくの知見はどれぐらい効力があるのかと思いました。せっかく意見を出しても法的効力がないならば、結局は係争案件になって司法の場に持ち込まれてしまって、かえって結論が長引くのではないかと思います。一方で、結局、拘束力もないのに専門委員の時間を使って意見書を出してもらうことは無駄にならないのか、事務局の御意見を伺いたいと思います。
それから、治験もそうなのですが、一括審査にしろ、こういう専門委員にせよ、結局どういった方がなってくださるのか、つまり実際になってくれる人がいないと、やはり制度が形骸化してしまうので、意義をもって取り組んでくださる方の中立性やインセンティブ担保といったことについて、今どの程度具体的にお考えなのかということについても確認させていただければと思います。以上です。
○中山部会長 どうもありがとうございました。それでは、事務局から順次、御対応いただけますか。お願いいたします。
○紀平医薬品審査管理課長 1点目として、治験のシングルIRBの状況について御質問を頂きました。まず現状で、シングルIRBの一括審査を行っているのがどれぐらいかという数字ですが、これは調査によって少し数字が異なるのですが、1.数パーセント程度の調査もあれば、10%程度といった調査もあるというのが現状です。今後に向けて、どういった形で把握をしていくかということについて、母数については治験ですので数自体はこちらで把握できるものと考えております。IRBの審査方法についても、その中で情報は取れると考えておりますが、具体的なカウントの仕方などについては、今後検討したいと考えております。
○小園監視指導・麻薬対策課長 2点目の治験情報へのアクセスの御質問の関係ですが、今回の見直しの中で、募集情報以外の治験に関する情報については、直接その情報にアクセスするということではなく、検索などができるような表紙ページを挟むような形でしていただく。この場合には、広告に当たらないということを明確化させていただきました。今回、これまでどういった場合に治験情報を提供してよいかということが明確ではないといったお声もある中で、このようにすれば広告に当たらないということを明確化させていただいたという趣旨です。やはり、不特定多数の方にプッシュ型で情報提供をするという形をとる場合には、どうしても広告該当性という可能性が想定されるということもあり、今回お示しをする中では先ほど申し上げたような形をとった場合には広告に当たらないというようなことを書かせていただいたということです。アクセスさせづらくするということはないですが、いずれにしても状況についてはよくウォッチをしながら、業界団体等とも運用の状況も確認しながら進めてまいりたいと思っております。
○紀平医薬品審査管理課長 資料17ページ、パテントリンケージについて御質問いただきました。まず1点目、専門委員のほうでまとめていただいた意見書の取扱いについて、右下のほうに、法的拘束力を有さないという記載をしております。こちらについては、特許訴訟、係争の裁判的な判断を行うものと同列かということで考えれば、そこまでのものではないということで、一応こういった記載をさせていただいております。
原則、3名の有識者の先生方に意見書をまとめていただいておりますので、それなりに専門的な見地から頂いた御意見と考えておりますが、こういった意見書を基にされたとしても係争される可能性はあるとは考えております。
また、専門委員については、上の1ポツの所ですが、専門委員候補のリストについては、厚労省のホームページにて公開しております。そこに、大学の先生方、弁理士、弁護士の先生方のリストについてお示ししているというものです。この中から、個別案件ごとに専門委員3名を指名し、意見書の作成をお願いしておりますが、その専門委員の選定に当たっては、通常の審議会などと同じように利益相反について確認をした上で、利害関係のない先生方にお願いをしているというものです。以上です。
○中山部会長 伊藤委員、いかがでしょうか。
○伊藤委員 分かりました。こういう審査で慎重を期すこと自体は良いと思うのですが、では、結局何が判断基準なのかなどが分かりにくいと思いました。もちろん、非公表が望ましい場合もあると思うのですが、審査に関わる判断基準等の情報は提供いただいたほうが、恐らくこういった制度を利用しようという製薬メーカーの事業の予見可能性に資する部分もあるかと思いますので、引き続き御検討をお願いできればと思います。どうもありがとうございました。
○中山部会長 御提言ということで、是非検討を進めてください。茂松委員は途中退席と伺っております。この議題に加えて、この後の議題についても茂松委員から御意見を頂けたらと思います。その後で、山家委員、井上委員に御発言を頂ければと思います。それでは、茂松委員、お願いいたします。
○茂松委員 先ほど言わせていただきましたので、特に今のところありません。よろしくお願いいたします。
○中山部会長 どうもありがとうございました。それでは、山家委員、お願いいたします。
○山家委員 よろしくお願いいたします。私からは、8ページの患者団体等による治験等の情報の提供について、この内容についてです。内容を拝見しましたが、患者団体として判断が非常に分かりやすくなったと感じます。ただ、内容について、Q&Aを出していただいた製薬協サイトで説明があったりして分かりやすいのですが、将来的なところで少し心配だと感じます。例えば、時間がたって患者団体それぞれの運営担当者が変更になる等のこともあるかと思います。そういったときに、時間がたってしまってサイトで検索されにくいとか、場所が分かりにくいとなってしまったときに、患者団体から結局難しく感じられる可能性があるので、例えば時間がたってからでも、この内容が患者会から探しにくくならないように、分かりやすい場所に掲示され続けるとか、検索が隠れてしまうようにならないというような配慮をお願いしたいと感じました。以上です。
○中山部会長 ありがとうございます。それでは担当の事務局、お願いいたします。
○小園監視指導・麻薬対策課長 ありがとうございます。今も、患者団体の皆様には順次御説明の機会を頂いたりということで対応しております。今回、通知でお示しをした内容について、きちんと御理解いただく、その上で御対応いただくということは重要だと考えておりますので、今頂いた御意見も踏まえて、今後引き続き対応してまいりたいと思います。
○中山部会長 それでは、井上委員、お願いいたします。
○井上委員 私は、パテントリンケージに関して質問させていただければと思います。先ほど御紹介いただきましたように、昨年秋に、二課長通知の改正に加えて、専門委員制度の試行的な運用が始まったということです。これは、日本版のパテントリンケージに関していろいろ指摘されていた問題に対応するためのものですが、当座の運用改善措置にとどまるという性格が強いように思っております。一方、令和7年度の厚労科研で、医薬品特許情報の専門的評価の枠組みの構築に向けた調査研究が行われており、そこでは現行制度の課題をまとめているところかと思います。3つほどに整理ができると思うのですが、1点目として、現在のパテントリンケージ制度というのは、明文化された法的な根拠があるわけではなく、行政通知、二課長通知に基づく運用としてなされていると。それに起因して、判断基準や手続保障のあり方に課題があるのだろうということ。
2点目は、この度、専門委員制度が試行的に導入されましたので、一定程度その専門知を参照することが可能になったとはいえ、この分野においては裁判例や学説の蓄積が十分でなく、厚労省による特許抵触の確認は、なお容易でない状況が続いていくであろうということ。
3点目に、令和5年の地裁高裁判決で、後発品の承認前の段階での非侵害確認訴訟というのは、訴えの利益を欠くとして却下されてしまったという判決があります。これを前提にしますと、承認審査の段階で司法判断が出て、それを参照して厚労省で審査を行うというのは困難だという状況にあるということです。
こういった課題認識に基づき、先ほど挙げました調査研究では、中長期的な仕組みについて提案もなされているところです。このパテントリンケージの問題については、昨今も様々な学説上でも議論がなされていると承知をしております。
私が今日お伺いしたいのは、今後の見通しです。短期的には、今般導入された専門委員制度の運用に関して、改善が必要なのか、試行を見た上で検討せめばならないということは、先ほどおっしゃっていたとおりかと思うのですが、より根本的に、先ほど申し上げたような課題を解決するための本格的な法制度改正に向けた検討は行われる可能性があるのか、その辺りの見通しについて教えていただければと思います。
○中山部会長 どうもありがとうございました。事務局、お願いいたします。
○紀平医薬品審査管理課長 井上委員の御指摘いただいた論点は、全ておっしゃるとおりです。事務局としては、先ほども少し触れましたが、まずはこの試行を始めた専門委員制度により、いろいろな知見を集めていく、そして課題を集めていくことを考えております。また、御指摘いただきましたとおり、研究班のほうでも、今後の法制度化に向けて、いろいろな提案も頂いているところです。今後に向けては、頂いた法制度化の提案、あるいは専門委員制度の中から出てくる課題を含めて、どこかの段階で一度、論点を整理して、今後の方向性について、こういった場で御議論いただきたいと考えております。以上です。
○中山部会長 井上委員、よろしいでしょうか。
○井上委員 よろしくお願いいたします。
○中山部会長 どうもありがとうございました。それでは、北川委員、お願いいたします。
○北川委員 製薬業界の観点で、幾つかコメントさせていただきます。まずは、本日報告いただいた内容は、日本の創薬力強化や、治験エコシステムの構築のために非常に重要であり、幾つかの施策に関して関係団体などと連携しながら取り組んでいただいたことに関して感謝申し上げます。
今回の治験エコシステムの構築のために、創薬環境の観点ではシングルIRBの推進やGCP制度の合理化、治験情報へのアクセス改善は、日本の国際共同開発の中で、引き続き日本が国際開発の中で選ばれる開発環境であり続けるためにも、非常に重要な施策であると考えております。
製薬業界として、ドラッグラグ・ドラッグロスの解消や、患者さんの治験アクセス向上を重要な課題として認識しております。昨年10月には、業界として、治験エコシステム宣言を公表し、患者さん、医療機関、アカデミア、行政など関係者と連携しながら、日本の治験環境の改善に取組む考えを示しております。引き続き、当局を含めて連携させていただきたいと思います。
また、治験情報提供についても、監麻課と連携させていただきながら、治験等に関わる情報提供の取扱いに関する解説書、Q&A、若しくは策定、公表、説明会をするなどして、どのような形で運用していくのか、何名かの委員からも御質問があったと思うのですが、適正な情報が適切な形で患者さんに伝わるような形をとっていきたいと思っております。
今後、治験情報へのアクセス改善が進む中、患者さんや医療関係者に対して科学的根拠に基づく適正、かつフェアバランスな情報が提供されることが重要と考えておりますので、引き続き関係団体、関係省庁と連携させていただきたいと思います。
そのような業界の取組を更に実効的なものにするために、今回検討いただいているシングルIRBの推進や治験手続の合理化、安全性情報管理の見直しが実務面でも真に効率的に整合性のある制度として実装されることを期待しております。制度設計に当たっては、患者保護を大前提としつつ、ICH E6(R3)をはじめとする国際的な考え方との整合を図り、日本が国際共同治験に参画しやすい環境を実現していただきたいと考えております。今後も患者さんに革新的な医薬品を1日でも早く届けることを目指し、産官学と患者さんを連携する治験エコシステムの発展に向けて、産業界としても建設的に協力させていただきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
もう1点、パテントリンケージに関してもコメントさせていただきます。後発医薬品の承認申請におけるパテントリンケージについては、バイオ後続品を対象として明確化するとともに専門委員制度を試行的に導入されたことは、制度運用の透明性や専門性の向上に向けた前進として評価したいと思います。一方で、特許期間延長制度の運用の中で、取り分け延長登録された物質特許と用途特許の効力範囲をめぐり、幾つか課題が残っていると考えております。研究開発型の団体からは、延長された物質特許や用途特許の特許権の効力が、あたかも及ばないかのごとく、有効性成分の形態、添加物、剤形の差違などを理由に、後発医薬品やバイオ後続品が承認されてしまうのであれば、日本において特許期間延長制度が実効性をもたないことと同じ結果をもたらすと、重大な懸念も表明されていると理解しております。昨年度の制度部会においても業界から要望させていただきましたが、後発医薬品・バイオ後続品の申請段階での関係企業への情報開示や、特許権者・申請者と早期の事前調整機会への設定については、承認後の特許紛争の未然防止や安全供給の観点から、引き続き重要な検討課題であると考えております。
さらに、専門委員制度については、中立性、効率性への信頼を確保することが重要だと考えております。今回の御提案では、専門委員候補者リストは公開している一方で、個別化案件に対しては関与した専門委員の情報は開示されていない仕組みとなっております。制度の信頼性向上の観点から、利益相反管理や透明性のあり方についても、今後の試行を通じて検討いただきたいと思います。
業界としては、革新的医薬品への投資インセンティブと、後発医薬品、バイオ後続品の円滑な市場参入の両立が重要だと考えております。そのためにも、情報開示、事前調整機会の確保を通じて、より予見可能性の高い制度運用となることを期待しております。特に、情報開示と事前調整機会の確保は、業界が従来から継続して要望している事項でもありますので、今後の制度改善において是非御検討いただきたいと思います。以上です。
○中山部会長 どうもありがとうございました。施策の推進に向けて、製薬業界から力強いお言葉を頂いたと思います。後半の質問も含めて、事務局から御返答、御対応をお願いいたします。
○紀平医薬品審査管理課長 後半のほうで、パテントリンケージについて、幾つかの御意見、御質問等を頂きました。業界団体さんのほうからも、引き続きいろいろな御意見を伺いながら、この制度運用、制度の構築に向けて検討していきたいと考えておりますので、引き続き御協力のほどよろしくお願いいたします。
○中山部会長 それでは、佐藤委員、お願いいたします。
○佐藤委員 産経新聞の佐藤です。御説明ありがとうございました。患者団体等による治験等の情報について、1つ質問と、1つ確認をさせていただければと思います。患者団体からのニーズが強いことはよく理解しており、是非進めるべきだと思いつつ、どのように制度設計するかについては知恵がなく、今回よく練られたものを出されたことを感謝申し上げます。その上で申し上げます。8ページの患者団体等による治験等の「等」については、薬事承認を目指さない臨床試験のようなものが入ると理解しています。これらの中には、自費で行われるものや、いわゆる臨床試験とでも言いましょうか、自称臨床試験とでも言いましょうか、少し世界は変わりますが、食品等の分野でも、同様のものがあるところです。そういった世界には、自称患者団体による広告なども見受けられるところです。今回の情報提供では、情報の対象がClinical Trails.govであるとか、jRCT等に登録されたものが対象になっており、このようなものは入ってこないという理解ですが、それについて確認をさせてください。それが1点です。
もう1点は、広告に該当しない場合の考え方のポイントとして、チェック項目の1に利益相反の適切な管理がされている、という項目があります。これについて、具体的にどのような制度設計を考えておられるか教えてください。以上です。
○中山部会長 ありがとうございます。それでは、事務局の御担当、お願いいたします。
○小園監視指導・麻薬対策課長 御質問ありがとうございます。今回、情報提供の対象となる試験の範囲についてですが、治験と製造販売後の臨床試験、それから臨床研究法に基づく特定臨床研究を想定しております。先ほど委員もおっしゃったように、jRCT等の公的なデータベースに登録をされている情報についてということです。
2点目の利益相反の関係ですが、今回、利益相反の適切な管理がなされていることを条件に掲げております。基本的にはホームページ等で公表していただくことが望ましいとは思っておりますが、求めがあった場合に、患者団体のほうから、そういった情報を開示できるようにはしていただくということを考えております。一方で、企業のほうに対しても、患者団体等に情報提供する場合に、そういった点も確認をしていただくようにということも、併せて求めております。こういったことを通じて、実効性を担保してまいりたいと考えております。
○中山部会長 佐藤委員、よろしいでしょうか。ありがとうございました。それでは、ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。どうもありがとうございました。議題3については、本日の議論を踏まえて、事務局においては必要な対応を進めていただければと思います。
続いて、議題4に入ります。その他について、事務局から説明をお願いいたします。
○紀平医薬品審査管理課長 医薬品審査管理課長です。資料3を御覧ください。その他の事項です。2コマ目に、本日御報告する事項について4点挙げております。
まず、要指導医薬品(緊急避妊薬)に係る対応についてです。3コマ目です。こちらは法改正に向けたとりまとめということで、昨年1月に取りまとめていただいたものです。この中で、要指導医薬品に係るオンライン服薬指導の件について御指摘を頂いていたものです。1つ目の○ですが、要指導医薬品について、オンライン服薬指導により必要な情報提供等を行った上で、販売を可能とするということと併せて、適正使用のための必要事項等の確認について対面で行うことが適切である品目については、オンライン服薬指導による情報提供のみにより販売可能な対象から除外できるようにすべきという御意見を頂いていたものです。また、もう1点は次の○ですが、医薬品の特性を踏まえて必要な場合には要指導医薬品にとどめ置くということを可能にするべきといった御提言を頂いていたものです。
4コマ目は、具体的な薬機法改正における要指導医薬品の販売方法の見直しの制度構築についてです。下のほうに絵でお示ししておりますが、改正前はオンライン服薬指導不可であった要指導医薬品については、法改正後において、オンライン服薬指導による情報提供のみによる販売を可能にするという見直しを行っており、この中で、個別に指定する特定要指導医薬品を除くという規定を設けています。また、併せて、下の四角の所ですが、適正使用の観点から要指導医薬品に継続的に指定することが適切なものは要指導医薬品にとどめ置くという規定を新たに追加したというものです。
5コマ目は、具体的な改正薬機法の条文です。一番上の第4条第3項第4号においては、対面販売が必要な要指導医薬品(特定要指導医薬品)の指定をするという規定です。それから、下のほうですが、第4条第6項において、期間を定めない要指導医薬品の指定の規定を設けたというものです。
これを受けて、次の6コマ目ですが、スイッチOTCの承認において、緊急避妊薬について審査を行い、昨年10月にノルレボという製品を承認しております。その審査報告書において、用法・用量の中で、薬剤師の面前で使用することが適切であるというふうに判断した審査結果を審議会にお諮りしておりました。部会における審議についてですが、その結論としては赤字の所です。「面前服用」の確保のため「特定要指導医薬品」へ指定すること、要はオンライン服薬指導による情報提供のみによる販売を不可とするということです。それから、2つ目のポツですが、「要指導医薬品」を維持するため「期間を定めない要指導医薬品」へ指定するということで、この法改正に基づいて実際に指定を行ったというものが、この緊急避妊薬で出ましたという御報告です。
次の7コマ目に、御参考までですが、この緊急避妊薬のスイッチOTC化において、いろいろな販売対応を要件として求めております。薬剤師や薬局等に関する販売体制や、実際の販売時の対応について要件としており、この中で「対面販売・面前服用」を要件としているというものです。
続いて、8コマ目は、医薬品の承認審査等に関連する制度の運用の見直し(案)です。こちらは、これから見直しを行おうとするものの報告です。9コマ目に進んで、1つ目は、①先駆的医薬品等の指定要件等の見直しについてです。10コマ目は、先駆的医薬品指定制度というものがあり、これは世界に先駆けて開発され、早期の実用化を目指すという医薬品について指定をするという制度で、通知として、平成27年から試行的に運用を開始しておりました。その後、令和2年に法制化し、この指定制度というものを運用しております。
11コマ目の上のほうに、薬機法の条文があります。この中で指定要件としては、作用機序がこれまでの医薬品と明らかに異なる物、あるいは、その用途に関して特に優れた使用価値を有することとなる物といったことが法律の要件としてあります。具体的な運用においては、下のほうの課長通知において要件を4点挙げております。少し保守的に設けたものもありますが、この中の黄色のマーカー部分で、指定要件4というものがあります。この中で、日本で承認申請される時期が海外での申請から3ヶ月以内の予定としているもの、もう1つは、既に指定されたものと同じ作用機序のものがある場合には原則として指定しないといった要件を設けているというものです。ここが、少し課題としてあるのではないかという御指摘を頂いているところです。
次に、12コマ目ですが、上の背景・課題の所には、先ほど御説明した2点の課題があるということを記載しております。それを受けて、下のほうに方向性の案を示しております。まず、1点目が海外での申請から3ヶ月経過すれば対象から外されるという運用を行っていますが、こちらは海外で申請されて3ヶ月たてば指定を取消すという運用ではなく、海外で承認されるまでに承認申請が行われればよいということでいかがかというものです。また、もう1点は、既に指定を受けている品目が未だに承認まで至っていないような場合には、こういった作用機序などの要件を考慮し、個別の開発状況も踏まえて指定を可能とすることでいかがかというものです。こちらについては、本日の報告の後に、通知の改正を検討したいと考えております。
続いて13コマ目です。再審査期間が終了した有効成分を用いた医薬品の承認申請資料の取扱いについてです。14コマ目、既に承認を受けた医薬品と同じ有効成分を用いた医薬品の開発が、医療現場からのニーズや患者さんからの要望などを受けて開発されるケースというものがあります。こういった開発は、より良い医薬品を提供するため、あるいは既に使われている有効成分を更に活用するということで推進すべきものというように考えております。
一方で、既に承認されている医薬品ですので、その医薬品を販売されている企業がいるのですが、その企業が開発される場合はいいのですが、それがなかなか難しい場合、他の企業が開発を請け負うというようなケースがあります。そういったケースについては、下に表で示していますが、承認申請資料の取扱いとして、既にある医薬品の有効成分について、新しい効能や剤形などを開発するときに、赤枠で囲っている事項(薬理作用、薬物動態、毒性)は、非臨床試験、いわゆる動物試験の実施をケースによって求めているというものが、今の取扱いとして、これまで示してきたものです。しかし、実際には、いろいろな説明やデータなどに基づいて省略するケースもあるということで、その取扱いについて、今回、明確化するものです。
続いて、15コマ目です。これは少し呼び名が長いので「新用途開発医薬品」といった仮の名称を置いてますが、いわゆるリポジショニング医薬品と呼ばれるものです。こういったものについての承認申請における取扱いについては、これまでも実際に審査を行って承認してきたものもありますが、基本的には新医薬品として取り扱うということで、その考え方を整理するというものです。また、こういったケースは、下から2つ目のところに記載しておりますが、医療上の有用性・必要性などについて関連学会などから要望を頂くというケースもあるということで、そういったものを受けて開発いただく場合には、そういった要望も付けていただくということを示しております。
次の16コマ目は、承認申請資料の取扱いについてです。先ほど少し触れましたが、特に非臨床試験、いわゆる動物試験などについてです。これについては、既に承認されて使用実績が一定程度ある有効成分についてですので、それらの使用経験が既にあるという前提になるかと考えております。ですので、先ほどパテントリンケージでもありましたが、特許や、そういった問題がない場合には、こういった開発について既に使用実績のある公表文献等の情報を利用して、非臨床試験の成績に代えて、こういった説明を頂くということでいかがかというものです。こういった非臨床試験の提出省略については、新しい医薬品の開発の合理化という観点でも重要かと思っていますし、また、動物試験を回避するということで、動物愛護の観点からも重要ではないかと考えております。
一方で、臨床試験成績については、それぞれの開発の内容、承認申請区分に応じた臨床試験成績の提出が必要であるというように考えています。
次の17コマ目は、販売名や再審査期間などの取扱いについてですが、新医薬品として取り扱うということですので、従前どおりの対応を行いたいと考えています。これまで運用していたので、それを改めて明確化したいということです。今後、こういった考え方について整理した上で通知を発出したいと考えております。18コマ目は、参考までに、いわゆる新薬(先発医薬品)や、後発医薬品との関係性について図で示したものです。
19コマ目以降は、アメリカやヨーロッパの制度との比較を表で示しております。米国においては、同じように新薬とジェネリックとの間のものとして、新しい、いわゆるリポジショニング医薬品については、簡略承認審査制度というものがあります。表の真ん中辺りにありますが、505(b)(2)と呼ばれる取扱いの区分が設けられております。この中で、こういった新薬からは少し簡略化したような資料提出での取扱いというものが示されているということです。一方、右側の欧州のほうは、いろいろな仕組みの中ではハイブリット申請と呼ばれ方をされるものがあるのですが、基本的にはジェネリックと同じような取扱いということで、いろいろな考え方が整理されているものです。その後、22コマ目までが、そういった米国、欧州に関する参考資料としてお示ししているものです。続いて23コマ目以降は、電子処方箋に関する内容です。
○笹子総務課長 総務課長です。23ページ以降、電子処方箋等について御説明申し上げます。その後、参考資料2について、予算あるいは骨太の方針についても併せて御説明いたします。
24ページは、電子処方箋の進捗状況と今後の対応についてです。25ページは、現在の進捗状況です。令和8年6月時点で、電子処方箋の導入率は41.3%で括弧書きにあるような施設別の導入率になっています。特に、薬局は90.5%導入いただいております。電子処方箋管理サービスは社会保険診療報酬支払基金等が運営しているシステムです。調剤結果登録をしていただくことによって、重複投薬等チェックが、より充実していくということですので、この調剤結果登録は極めて重要で、94.3%ということで、それに従って、重複投薬等チェックの実行も増加しているという状況です。
26ページです。電子処方箋システムを活用した薬局における調剤までのプロセスを図示したものです。左から重複投薬等チェックをし、重複投薬等アラートを検知し、その結果を踏まえて、薬剤の調剤に移っていただくということです。左下にあるように、先ほど申し上げた通り支払基金・国保中央会に、調剤予定の薬剤情報がたまっていくと、この調剤予定の薬剤情報を、薬局はここの情報に当てることによって重複投薬がある場合にはアラートが出てくるという仕組みです。真ん中の所は、どのようなアラートが検知されるかということですが、患者さんが閲覧同意をするといった場合には、下にあるように、具体的な医療機関名、薬局名、薬剤名、用法・用量、あるいは数量、こういったところまでを薬局において薬剤師さんが閲覧できます。閲覧がない場合には、薬剤名と重複投薬がありますという旨だけが分かるというような仕組みになっております。
いずれにしても、そういった重複投薬等アラートが発生した場合には、疑義照会などを必要に応じて行っていただいた上で調剤していくということになっており、調剤後に調剤結果を、先ほど申し上げた電子処方箋管理サービスに登録いただくということです。
これは医療機関から電子処方箋が来た場合でも、また、紙で処方箋が来た場合でも、電子処方箋システムを入れている薬局においては、御負担を掛けているところですが、情報を登録いただいていることによって、このサービスの質が日々更新されているということです。
27ページです。昨年、12月に重複投薬等チェックが多数確認されたという事例に対し、重複投薬等チェックが意味するところを医薬品の適正使用の観点から整理して通知させていただいております。重複投薬等チェックというのは、数によらず正常に機能した結果であることをしっかりとお伝えさせていただいた上で、②にあるように、先ほど御覧いただいたとおり、閲覧の同意が得られると、リッチな情報が現場で御覧いただけるわけですので、閲覧の同意を取得するように努めていただくことが②です。
③において、その上で、処方箋中に疑わしい点があると判断した場合には、疑義照会を行って、必要に応じて処方内容の変更を求めることということで、具体的には、その下にあるような事例を参考にしていただきたいということです。例えば、薬学的知識により全く疑わしいと客観的に判断し得るものについて、調剤を拒否する正当な理由に該当するということです。あるいは、過去の薬剤情報の閲覧の同意が得られない場合、この薬剤の適正な使用が確保できないといった場合には、薬局開設者が薬剤の販売・授与をしないことが認められるということです。また、疑義照会をしようとしても、医師又は歯科医師に連絡がつかない場合に、疑わしい点がある場合には、疑わしい点を確かめた後でなければ調剤してはならず、そうでない場合には、調剤を拒否する正当な理由として認められることを具体的にお示しし、なお、※にあるように、この取扱いについては、「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則」に反するものではないということを整理しております。
28ページは、昨年7月に公表している電子処方箋の普及に関する目標です。先ほど御覧いただいたとおり、薬局につきましては、一定程度普及しているわけですが、医療機関においても進めていただく必要があるだろうと思っております。他方で、電子カルテの導入と一体的に進めていくことが一番重要であるということで、新目標につきましては、1つ目のポツにあるように、保険制度下における処方箋について、おおむね全ての調剤結果が速やかに電子処方箋管理サービスに登録されることを目指すというのが1つです。もう1つは、患者の医療情報を共有するための電子カルテを整備する全ての医療機関への導入を目指すといった新たな目標を昨年の夏に出させていただいております。
29ページは、それに当たって安心に運用できる仕組みや、利用促進策、周知広報、あるいは効果検証もしていくということを、併せて公表させていただいておりますので、後ほど御覧ください。
30ページです。今申し上げたとおり、効果検証も重要であるということですので、今般、初めて効果検証をしましたので御報告申し上げます。2025年3月までのNDBデータなどを用いて、薬局への電子処方箋の導入によって医薬品の使用の適正化にどの程度つながったのかについて、処方箋1枚当たりの投薬日数をアウトカムとし、差分の差分法を用いて効果検証を実施したというものです。分析に使用したデータは、NDBデータと電子処方箋の導入状況データです。期間については、2024年4月から2025年3月です。そのほか、アウトカム等や手法については、左側にお示ししております。分析法につきましては、差分の差分法による解析を使うことにより、薬局ごとに時間を通じて変化の小さい要因と全体に共通する時間方向の変化に影響(季節性の影響等)によって生じるバイアスを排除しつつ効果検証を実施したということです。あとは、薬価改定が発生しない期間に限定することで薬価改定による影響を排除するなど、一定の配慮をした上で行ったものです。この適正使用を確認するに当たっては、高額薬剤や薬価改定による影響が相当程度あると考えられますので、アウトカムを「薬剤額」ではなく、医薬品数量として「投薬日数」ということで、効果検証をさせていただいたということです。
31ページです。以上の前提に基づいて検証した結果、2つ目の○にあるように、電子処方箋導入から約8か月~10か月経過した薬局では、有意水準5%で統計的に有意に、処方箋1枚当たり約0.3~0.4日分の投薬日数が減少したといった効果が得られたということです。
32ページです。電子処方箋サービスを導入していただいている施設における薬剤情報の登録と重複投薬等チェックの実施状況です。1つ目の○の1ポツにあるように、令和8年3月以前に運用開始している施設のうち、電子処方箋管理サービスへの院外処方箋情報の登録実績がない医療機関の割合は、病院が23.7%になっており、薬局については8.5%ということです。2つ目のポツにあるように、重複投薬等チェックの実績がない施設の割合は、病院が27.3%、薬局が19.3%という状況で、これを引き続き改善していく必要があると考えております。
33ページです。以上の状況を踏まえて、一定程度の導入利活用は進んでいると、あるいは適正使用の効果も確認されているということですが、更に、薬局による調剤結果登録や重複投薬等チェックの実施をしっかりと進めていく必要があるだろうという問題意識です。また、一方で医療機関への電子処方箋の導入というものは、電子カルテサービスと一体的に進めるとしております。この電子処方箋につきましては、2030年までに導入するということになっております。
以上を踏まえて、対応案を御覧ください。薬局による日々の電子処方箋の利活用により、医薬品の適正使用に向けた一定の効果が得られたということですが、更に、薬局の導入・利活用が進むことで、更なる適正使用の効果が見込まれるということです。患者が全国のどこの薬局であっても電子処方箋による効果を享受できる体制の構築は必要という認識です。2つ目のポツにあるように、薬局の開設者に対して、その薬局で調剤に従事する薬剤師による調剤結果の登録と、その環境の整備に関して必要な措置をとることを遵守事項とするとともに、情報の提供及び指導に当たり、当該薬剤師に重複投薬等チェックの結果を確認させること等を課してはどうかということです。
これにつきましては、3つ目のポツにあるように、効果の発現まで導入から一定の時間を要すること、また、薬局によっては、システム上の対応等が発生する可能性もあるということに鑑み、令和9年4月より適用してはどうかと考えております。その上で、激変緩和の観点から、現にオンライン資格確認等システムを導入しているものの、電子処方箋を導入していない薬局につきましては、先ほど申し上げた「電子カルテの導入目標である2030年まで」経過措置を設けてはどうかと考えているところです。
34ページです。厚生労働省の情報政策機能強化を私どもは考えております。先ほど電子処方箋を電子カルテと一体的に導入促進していくということを申し上げましたが、やはり、部局横断的に進めていく必要があるということで、今年の夏に情報関係組織の組織再編を行う予定です。右側が現行で、左側が今年の夏以降ということになりますが、情報政策担当の政策統括官をこのDXの総合調整を行う所として新たに発足させるということです。右下から2つ目の電子処方箋は医薬局で担っていますが、新たな組織に移管する予定であることを御報告いたします。
35ページです。医療機関・薬局間の情報連携について御説明いたします。36ページは、全国医療情報プラットフォームに関することです。こちらについては医療DXを進める観点から、医療機関等に導入されている電子カルテ情報を標準化して、診療情報提供書といった文書情報や、症病名などの臨床情報を医療機関間で情報共有していこうということで、これは医療法の改正なども行われた上で進めていくということになっております。その御説明になります。
37ページです。この医療DXの中で、薬局は様々な情報を有しているわけですが、「薬局が有する情報の標準化とDXを進める」ということが、これは昨年、2025年の骨太の方針でも閣議決定されておりまして、1つの課題であると考えております。2つ目のポツですが、医療機関・薬局間では、処方箋のやり取りだけではなくて、服薬情報の報告など、医療の質の向上に資する文書等による情報連携が行われていますが、その内容・様式は多様であり、紙・FAX等のアナログでやっておりますので、業務負担がそれぞれ医療機関側、薬局側にも生じているという状況です。
こういった状況を踏まえて、対応案として、患者へのフォローやコミュニケーションを通じて入手した情報の中で、現行業務において文書により処方医とやり取りされている情報・文書、いわゆるトレーシングレポート等について、医療機関・薬局間で電子的な連携の仕組みの検討を始めてはどうかと考えております。そうはいっても、様々な情報がありますので、2つ目のポツにあるように、「質の高い医療」につながるかどうかということが重要かと思いますので、システム的な拡張可能性も見据えながら、まずは調剤報酬等で定められている文書を対象としてはどうかと考えております。システム的には、システム負荷を小さくするとか、新たな投資や、重ねての投資をしないという観点も必要だと思いますので、先ほど申し上げたような電子カルテ情報共有サービスが構築されますので、その基盤を活用した仕組みにすること。また、共有する場合にも、共有の範囲はこれまでどおり、文書の発出元・先の医療機関・薬局間として、さらに、電子カルテ情報共有サービスの普及も見据えるという観点からは、2030年目途の仕組みの実装を目指して検討を進めていくこととしてはどうかと考えております。38ページ以降は電子処方箋関連の参考資料ですので、追って御参照いただければと存じます。
48ページです。薬剤師の調剤応需義務等について御説明いたします。49ページです。概要の1ポツ目にあるように、薬剤師法第21条において調剤応需義務が規定されております。調剤に従事する薬剤師は、調剤の求めがあった場合には、正当な理由がなければ、これを拒んではならないとされております。この調剤応需義務につきましては、医療の公共性や薬剤師による調剤の業務独占、生命・身体の救護という高い倫理観を背景として、国に対して負担する公法上の義務として定められております。
他方で、近年の社会情勢の変化や深刻化するカスタマーハラスメントなど、薬剤師を取り巻く状況変化に対応するため、令和7年度厚生労働科学特別研究班において研究を頂き、その報告書を頂きました。これを踏まえて、調剤の求めを拒否できる「正当な理由」の考え方や事例などを整理した「薬剤師の調剤応需義務等について」という医薬局長通知を令和8年7月8日付けで発出させていただきました。概要については下半分の左側です。これまで通知で示されていた「調剤の求めを拒否できる正当な理由」としては、物理的・身体的な理由であるとか、疑義照会が不可能な場合、早急な調剤が必要だが調達に時間を要する場合、また、流通管理制度に基づく拒否、そして、先ほど御説明した電子処方箋の重複投薬等アラートが出た場合の対応、こういったものを示していたわけですが、新たに示した正当な理由が右側です。開局時間外の対応、悪意のある未払い、また、薬局におけるカスタマーハラスメント起因の拒否事由です。例えば、暴力・威嚇行為、暴言・人格否定等により、調剤の基礎となる信頼関係が破壊され、適切な医療提供が困難になったような場合、こういったものを例示しております。併せて、調剤後であっても、薬機法に基づき、薬剤を販売・授与してはならない場合として、下記のような例をお示しし、近年の状況の変化に応じた通知を発出したということです。
参考資料2について簡潔に御説明いたします。まず、令和8年度医薬関係予算の概要です。2ページ、令和8年度予算額は97億8,600万円ということです。医療DXの推進、地域における薬剤師サービス提供体制の強化、革新的医薬品・医療機器等の迅速な審査・実用化の推進、医薬品等の品質確保・安全対策の推進、フェンタニルなど薬物濫用防止対策の推進、血液事業の推進、また、レギュラトリーサイエンス研究等の推進などに必要な予算を盛り込めております。具体につきましては、それ以降のページを御覧ください。
13ページです。先般、閣議決定された骨太方針等について御紹介いたします。14ページ以降が、令和8年7月21日に閣議決定された今年の骨太方針です。1つ目、3.(2)に、知財計画に基づいて、J-Beautyは我が国における化粧品等のサービスを進めていくという戦略を推進するという観点です。医薬局も薬機法において、化粧品等について所管しておりますので、その観点から入っております。また、(3)は、不正薬物対策や、地方厚生局麻薬取締部・検察の体制整備といったものが盛り込まれております。
15ページです。全世代型社会保障の構築の中に(医療・介護等)という項目があります。その真ん中辺りですが、「セルフメディケーション推進の観点からの更なる医薬品等のスイッチOTC化に向けた実効的な方策を検討し、必要な措置を行う」とされております。その下に、「サイバーセキュリティ対策を進めていくとともに、電子処方箋の普及と情報連携、医薬品等のデータベースの構築」といった文言が書かれております。その下の(創薬・先端イノベーション)ですが、創薬・先端医療を成長経済の牽引役としていくという観点から、人材育成、国際展開、そういったものとともに、様々な領域における医薬品の開発、あるいは感染症対応の医薬品等の研究開発・生産等についても進めて、創薬・医療機器開発・診断へのAIの利活用を推進する。この「AI」が入ったのが特徴的かと思います。また、血漿分画製剤の国内自給などに取り組むとしております。
16ページです。「攻めの予防医療」の中に、「地域住民の健康増進に資する薬局機能及び薬剤師の果たす役割の強化」という文言を盛り込んでおります。
17ページ以降は、同日に閣議決定された「日本成長戦略」です。医療DXに関しては、サイバーセキュリティ対策の強化とともに、業務効率化のためにDX化を進めるということです。また、合成生物学・バイオにつきましては、多様なモダリティのライフサイクルに配慮した薬事制度の柔軟な運用といった文言が盛り込まれております。
18ページです。創薬・先端医療という分野があります。①ファーストインクラス製品・ベストインクラス製品といったものを進めていくという観点から、実用化を担う人材の育成や流動化を支援するとあります。また、新薬の国際展開を図るとあります。②感染症対応製品ですが、免疫グロブリンについて、国内自給率100%を目指すとともに、免疫グロブリンの原料血漿確保体制の強化と製造施設の更なる整備促進を図るとしております。④革新的デバイスを活用した先端医療です。医療機器のサイバーセキュリティ確保、薬事審査体制の強化等についての文言が盛り込まれております。併せて、PMDAアジア医薬品・医療機器トレーニングセンター等の文言も盛り込まれております。
19ページです。横断的な課題の解決ということで、人材育成があります。この中で、医療分野における高等教育における人材育成やアクセス確保策の支援、また、地域の医療・介護等について、質の高い人材の安定的な養成体制の確保という文言があり、薬剤師、薬学についても、この中に含まれると考えております。
また、賃上げ環境整備ということで、令和7年度補正予算による医療・介護等支援パッケージ、これは薬局も含めて支援したわけですが、引き続き、今後の経済・物価動向等も踏まえつつ、必要な対応をしていくという文言があります。
20ページ以降ですが、「規制改革実施計画」についても同日、閣議決定されております。先ほど御説明したシングルIRBについては、20ページ以降に、必要な検討をして所要の措置を講ずるとしております。21、22ページも同様です。
23ページは、先ほど伊藤委員から御質問いただいたときに御説明申し上げたように、調剤業務の外部委託範囲の拡充について必要な対応をとるということが盛り込まれております。駆け足で恐縮ですが、以上です。
○中山部会長 説明をどうもありがとうございました。ただいまの事務局の説明について、御意見、御質問があれば、御発言をお願いいたします。山口委員、お願いいたします。
○山口委員 資料3に基づいて、3点あります。まず、緊急避妊薬ですが、これは薬剤師の面前で服用する要指導医薬品ということで、販売対応も様々工夫して明確化されたと思います。期間を定めないということは、このやり方でしばらく継続するということだと思うのですが、一方で、ネットで緊急避妊薬を検索しますと、オンライン通販とか、あるいはオンライン診療で翌日には届けますとか、追加料金を払えば、バイク便で当日配送とか、何時間後にポストインという広告が氾濫しているのです。
これは医療機関でオンライン診療をやっている所がそういった対応をされていて、インターネットで広告をされているのですが、一方で、面前で服用しないといけないということを決めておきながら、そちらのほうは全く対応されていないとなると、複数確保しておきたいと思う方たちなどは、オンライン診療を利用することで、いくらでも確保できるということになってきます。やはり、同時に同じように対策を講じていかないと、何かすごくアンバランスになっているのではないかと思いますので、その辺りは共通した対応が必要ではないかなと思いましたのが、まず1点です。
2点目として、26ページ以降の電子処方箋システムによる重複投薬等チェックというのは非常に大事だと思います。電子処方箋は、これは以前から申し上げているのですが、同意していると、どの医療機関のどの薬と重複しているか、あるいは併用禁忌ということが明確に出てくるわけですけれども、患者さんが同意しなかった場合は、どの医療機関のどの薬か分からないけれども、重複がありますよというアラートが出る仕組みになっていると聞いています。そうすると、同意しない人というのは意思を持って同意していませんので、なぜそんなことが分かるのだというようなことになりかねないのではないかと非常に以前から危惧しています。今、医療機関で導入しているのは20%と資料にあったのですが、導入している医療機関が百パーセント電子処方箋を発行しているかというと全くそうではなくて、導入しているというだけの割合ですので、だから問題が余り起きていないのではないかと思うのですが、同意しなかった場合でも、そういったことは分かってくるのだということを患者にきちんと周知しておかないと、医療機関の中でトラブルが生じるのではないかと非常に危惧しています。重複投薬等をチェックすることは大事だからこそ、こういうことは同意しなくても分かるのだというのを是非、医療機関などにアピールしていただきたいなと思っておりますので、そこに厚労省から働きかけをしていただきたいと思います。
3点目が37ページの所に、「医療機関・薬局間の情報連携」と書いてあるのですけれども、トレーシングレポートを1例として挙げてありますが、あくまで薬局から医療機関への情報だと思うのです。薬剤師さんが薬学的知見に基づく指導をしようと思うと、もう少し医療機関から薬局に対しての情報提供を進めていかなければいけないのではないかと、以前から思っています。オンライン資格確認の制度を使って、かなりいろいろなことが情報共有できるようになったとは思っていますが、リアルタイムで、今この患者さんがどのような病気で、どのような病状でということは、まだ全く分からないわけですので、もう少し医療機関から薬局に対しての情報共有も是非、前向きに進めていただきたいということをお願いしたいと思います。以上3点です。
○中山部会長 山口委員、どうもありがとうございました。事務局からお願いいたします。
○紀平医薬品審査管理課長 まず1点目、緊急避妊薬について頂いた御指摘についてです。今回、緊急避妊薬については、いわゆるスイッチOTC化ということで、医師の診断を経ずに薬局で販売することについて、どういった要件が必要かというのを中心に、これまで長い期間を掛けて、いろいろな議論が行われてきたという背景があります。それを受けて今回、このような対応を行っておりますが、オンライン診療においては、医師の診療が入るという前提ですので、薬局での販売と同じように扱えるかどうかという点は別途、検討が必要になるのではないかと考えております。
一方、オンライン診療については医政局が担当ですが、状況について確認しております。オンライン診療については、医療法の中でいろいろな指針等を設けているというものです。緊急避妊薬については、その性質に鑑みて、例えば産婦人科医又は厚労省が指定する研修を受講した医師でなければならないとか、初診からオンライン診療を行う場合には、1錠のみ院外処方を行って、院外処方になった場合は、薬局において面前服用を行うといった一定の制限を設けているとはお聞きしております。ただ、今御指摘いただいたようなものがあるということですので、医政局のほうにもお伝えして、相談していきたいと考えます。以上です。
○笹子総務課長 2点目と3点目について、御回答いたします。同意した場合と、しなかった場合に、薬局で見られる画面については26ページにお示ししたとおりで、委員の御指摘のとおりです。トラブルになるのではないかということですので、どのような対応があり得るのか、受け止めさせていただいて検討したいと思います。併せて、医療機関のほうで電子処方箋の導入が進んでしっかりと出していただくことになれば、そもそも不要な場合があれば処方箋は出さないということもあるのだろうと思いますので、患者さんの御理解を得ながら医療機関への普及もしっかりと進めていく必要があるのではないかなと思っているところです。
また、37ページの医療機関・薬局間の情報連携ですが、御提案は患者への医療の質の向上と、薬局・医療機関の業務効率化という2点で最も必要性が高いのではないかということで御提案申し上げているところですけれども、必要性とか、そういったものについてよく関係者とも連携しながら受け止めさせていただければと思っております。以上です。
○中山部会長 山口委員、どうぞ。
○山口委員 オンライン診療は医政局マターということですが、美容医療も含めて、きちんとやっている所は全く問題ないと思うのです。美容医療にしても緊急避妊薬にしても、やはり何か抜け道になるような使い方をしている所があるということは明らかですので、是非しっかりと連携していただいて対応していただきたいと思います。
○中山部会長 ありがとうございます。事務局、是非そのように御検討をお願いいたします。伊藤委員、お願いいたします。
○伊藤委員 御説明をありがとうございます。話の順番に従うと3点ほど、先駆的医薬品と重複投薬等チェック、それから医療DX、電子処方箋全体についてコメントを申し上げます。まず、12ページ、先駆的医薬品ですが、いろいろ御検討いただいている中で現状、指定品目によって承認に至った例はないという現時点の状況ということで、結局ボトルネックはもしかしたら、ほかの所にもあるかもしれないという調査は引き続き御検討いただきたいと思います。
特に今、世界に先駆けて申請するというメリットが極めて低くなっていると思います。低い薬価しか付かないし、海外メーカーにとっては円安であるし、これを参照価格として欧州や米国政府に使われたら欧州も米国も薬価が安くなってしまうし、米国に至ってはMFN薬価政策なども導入しているため、海外メーカーとしては薬価の安い国には申請もしないというようなことが常態化していると。つまり、そういったことに対してかなり国際情勢にさらされている制度でもありますので、国内の申請要件の緩和などは非常に大事な努力だとは思うのですが、もう少し広い目で事案を見ていただければなと思っております。
それから、重複投薬等チェックに関しては、25ページ、デジタル庁のダッシュボードというのを拝見して、自動的にシステムチェックを入れると、こんなに重複投薬があるのだと。つまり、月間に1,200万件近くあると。7,600万件の処方箋のうち7分の1以上がアラートに該当して、併用禁忌も幾つかあるということで、長らく薬剤師の機能発揮と言っていたときには、重複投薬管理加算というのは数パーセントもいかなかったのが、こうやってデジタルの情報でつなげることによってアラート化がすぐ出てくるというのは非常に大事なことだし、薬剤の無駄を減らす、患者さんの健康を改善するという意味で、個人にとっても社会全体、国の財政も含めて、とても重要な政策です。
先ほど山口委員がおっしゃいましたが、国民全員ないし薬局、医療機関全てが、これにおもねるべき非常に重要なシステムだということで、更なる周知というか、現状の努力義務のような形ではなくて、処方上ないし調剤上の義務ということで、せっかく電子処方箋を導入しているのであれば、もう少し徹底的に導入いただきたいと思っております。これが2点目です。
もう一点、医療DX全般という観点で電子処方箋の普及を例に見ていますと、単に重複投薬をチェックするだけではなくて、もう少しマクロ的に需給モニタリングというか、突如、ある原薬が中国から入ってこなくなって医薬品が作れなくなったとか、いろいろな事情で供給の途絶リスクというのがある中で、やはり早期に電子処方箋を入れることで、現状の供給不安の兆候がどの辺りから出てきているのかとか、何か、もう少し全国レベルでこういったものを導入することによる幅広い利用というものを検討いただきたいなと思っております。それを目指す上での目標時期とか、達成目標といったものも、併せて御検討いただきたいと思っております。方向性については非常にいいと思いますが、こういったものの重要性が認知されずにコストばかり掛かっている状態ではなくて、早く成果とか、処方箋データベースを作ること、製品データベースを作ることの意義というものが早期に普及するような努力を今後もお願いしたいと思っております。以上です。
○中山部会長 ありがとうございます。事務局からお願いいたします。
○紀平医薬品審査管理課長 まず、1点目に御指摘いただきました先駆的医薬品についてです。12コマ目の所を主に御指摘いただいたかと思いますが、私の御説明が足りていなかったかもしれません。これまでに通知の運用次第、それから法制化後も2桁以上の品目で指定し、既に通常12か月のところ、6か月の審査期間で承認した品目というのはあります。一方で、この指定を求めたいのだけれども、今の要件では少しハードルが高いというか、指定要件に合わないといった課題があるということで今回、見直しを御提案しているものです。
御指摘いただきましたとおり、世界で一番かどうかというよりは、こういった患者さんが求めている薬、あるいは医療現場で必要とされる画期的な医薬品が、海外に遅れずに日本でも使えるようにするということが一番大事な点かと考えておりますので、要件の見直しも含めて、そういった開発が海外に遅れずに、日本でも進むように取り組んでいきたいと考えております。以上です。
○中山部会長 ありがとうございます。
○笹子総務課長 総務課長です。重要な御指摘をありがとうございます。1点目の電子処方箋については、その有用性を踏まえて、私どもとしてもしっかりと進めていく必要があると思っているところです。電子処方箋等の一体的な導入や、重複投薬等チェックの実施についても、先ほど33ページにおいて御説明申し上げたとおり、薬局・薬剤師に対する必要な義務を課してはどうかということも考えているところですので、御理解いただければと思います。
ただ、1点補足させていただきますと、重複投薬等アラートは薬剤師、患者さん、医療機関にしっかりとコミュニケーションをしていただくツールであると考えています。例えば、前回受診の1か月分の薬が切れる1週間前に定期受診して、そのまま次の薬を1か月分処方、調剤された場合について、単純に1週間分だけの薬剤の重複が生まれた結果、アラートが発生するという場合もありますので、全部が全部、重複投薬で是正しなくてはいけないというものではないと思っております。重複投薬等アラートというきっかけを踏まえて、適切な医療につなげていただくということだけ付言させていただければと思います。
2点目は、電子処方箋のデータを用いて需給モニタリングをという御指摘だったと承知しております。改正薬機法の中でも、電子処方箋データを用いて需給モニタリングに利用できるような根拠規定は設けているところで、現在どのような使い方ができるのかということについて、担当は医政局ですが、医政局のほうで調査研究をしていただいているということですので、こちらについても御報告させていただきます。以上です。
○中山部会長 どうもありがとうございました。伊藤委員、よろしいでしょうか。
○伊藤委員 1点だけです。2点目に頂いた重複投薬は全て重複ではないという話なのですが、31ページでしたか。調査研究した結果、薬剤そのものを減らしたというような事例が結構あったと。その前でしたかね、前後の説明の中で、1番の下のほうですね、医薬品そのものが削除された場合、それから投薬日の分量が減少した場合と。やはり、実際に重複投薬だと適正化された場合というのを、きちんとチェックすることが恐らく大事なのかなと思っております。これはまだ調査研究の段階かと思いますが、今後、何故にこういうアラートが出て、どこまでが本当のアラートなのかということの特定も含めて、分析を続けていただければと思っております。以上です。
○中山部会長 ありがとうございました。引き続きこれも事務局で、どうぞよろしくお願いいたします。渡邊委員、お願いいたします。
○渡邊委員 薬剤師会の渡邊です。私からは緊急避妊薬に関する部分、電子処方箋周りの部分、そして情報提供に関する部分について少しコメントさせていただければと思います。1点目の緊急避妊薬については、薬局での提供が始まって、本会としても全国会議等を開催して意識啓発に努めているところです。今後も、各地域における研修会の開催等の推進を踏まえて、需要者に寄り添った対応をしていけるように努めてまいりたいと思っています。
2点目の電子処方箋周りに関しては、笹子課長から細かく御紹介いただきましたこと、感謝申し上げたいと思います。調剤情報の登録等については薬局が先進的に取り組んでいる現場の成果であるということを踏まえていただければと思います。また、業務上の負荷も踏まえて対応していることへの御理解もお願いしたいと思います。伊藤委員から質問があり、笹子課長も答えておられましたが、チェックが掛かった後に、現場ではそのチェックが掛かった内容、アラートの内容を改めて臨床上の判断をして業務に当たっているということに関しては、是非御理解いただければと思っています。その上でなのですが、情報の登録、また重複投薬等のチェックの促進に関しては、今後も取り組んでいきたいと思っています。
併せてなのですが、データの活用をさらに進めていくための次のステップという部分でもあると思いますので、システムの導入等への取組に対する支援等は継続してお願いしたいと思います。また、組織再編に関する部分のスライドもありましたが、五月雨式にシステムの改新等への対応が現場に生じないように、併せて、各省庁をまたいだ統括したシステムの改新、DXの推進というのをお願いしておきたいと思います。
また、情報連携の部分なのですが、これに関しては、現状ではファックスで送ったりしているものですけれども、まずは始めていくことの重要性というのがあるかと思っていますので、Lean start upになったとしても、しっかりと始めていく必要性があると思っています。その上でなのですが、今後これらの情報の活用に関しては、標準化、構造化されたデータの活用、そういうデータを生成していくということの必要性も生じてきますので、しっかり視野に入れて進めていただければと思います。よろしくお願いを申し上げたいと思います。私からは以上です。
○中山部会長 どうもありがとうございました。事務局からお願いいたします。
○笹子総務課長 総務課長です。御指摘をありがとうございます。いずれも重要な視点ですので受け止めさせていただいて、現場ともよく連携しながら進めていきます。特にシステム面ですので、患者さん視点と現場の負担、あとはコスト、こういったもののバランスをしっかり取りながら進めていくことが重要だと考えております。データの利活用についても、先ほど伊藤委員にも御指摘いただきましたが、重要な視点と考えておりますので、引き続き検討してまいります。
○中山部会長 ありがとうございます。渡邊委員、どうもありがとうございました。ほかはいかがでしょうか。では、まず内堀委員、その後、北川委員にお願いいたします。
○内堀委員 日本歯科医師会の内堀です。1つ、電子処方箋の普及に関して、資料のほうで令和8年6月時点で医療機関への導入が2割と書いてあります。歯科医療機関というのは経営規模が小さいですので、個人経営の所が非常に多くて、導入率が非常に低いのです。この中に、電子カルテ情報共有サービスと一体的に進めると書いてあります。2030年までを目途とするということですが、歯科医院で電子カルテの導入が、あと4年で進むとは考え難いところもあります。
その上で、今年度予算の所で教えていただきたいのが、令和7年度補正予算で電子処方箋の機能拡充の促進という項目の中に、電子処方箋管理サービスの新機能(院内処方管理機能の導入費用を補助する)と書いてあります。これが2億9,300万円、令和6年度補正が42億5,800万円ですか、合わせると45億5,000万円ぐらいの額になるのですが、令和6年度補正と令和7年度補正、これに令和8年度予算に適用されているのかどうかということと、院内処方管理機能に対する導入費用というのは、どのぐらいか記憶がないのですが、院内処方に対して現実にどういった補助がなされているのか。全額補助が出ているのか、何分の一かの補助が出ているのか、予算規模と院内処方に対する手当というものが、分かりましたら教えていただきたいのです。
○中山部会長 ありがとうございます。事務局、お願いいたします。
○笹子総務課長 御指摘をありがとうございます。参考資料の3ページの御指摘だと思います。こちらについては、参考で、令和7年度補正予算というのがありますので、現在は繰り越しで利用が可能ということです。歯科医院におかれては院内処方が非常に多いということを踏まえて、私どもも電子処方箋システムについて、院内処方に特化した形でのものや、院内処方ですので医師による署名をHPKIカードでするというのが院外に出すときの仕組みですが、これを不要にする等、歯科医療機関の実態を踏まえたシステムについてお示しし、よく御相談させていただいているところです。
ということですので、令和7年度補正予算を令和8年度においても引き続き妥当しているということです。具体的な補助割合等については今、手元にございませんが。初期導入であれば35.9万円を上限に、システム費用全体の3分の1を補助すると。院内処方のみの場合は10.8万円を上限に2分の1補助ということです。後ほど資料等は共有させていただきます。
○内堀委員 ありがとうございます。3分の1、2分の1の補助ではなかなか導入が進まないと思いますので、できれば全額補助を考えていただければ有り難いと思っております。以上です。
○中山部会長 どうもありがとうございました。それでは、北川委員、失礼いたしました。佐藤委員、お願いいたします。ありがとうございます。
○佐藤委員 北川委員、ありがとうございます。電子処方箋について申し上げます。電子処方箋の導入が進み、重複投薬や併用禁忌についてアラートが出るようになったことは隔世の感があります。何かちょっと感動的なものがあるぐらいです。さらに、トレーシングレポートの共有を通して、より質の高い調剤、処方を目指すという取組を歓迎いたします。環境が整うことは、標準的な調剤、処方の水準が上がるということだと理解しています。
その上で、薬局薬剤師さんにおかれては、更に業務のクオリティを上げることが可能ということだと理解しています。10年以上前に私が取材したケースですが、外来抗がん剤療法が始まった頃で、支持療法の薬だけが院外で出るということがありました。院外の薬局からすると、どういう説明を受けてこの薬が出されたのかよく分からず困っているところで、医療機関のほうで患者さんの了解を得て、外来抗がん剤の使い方と支持療法の薬の使い方について詳しく説明したものを、お薬手帳に付けて薬局に戻すということをやっている地域がありました。
その結果、支持療法の薬が少なすぎるので、少し増やしてはどうかなどの提案ができて、より質の高い支持療法を実現することができたというケースがありました。こういったことも実際に現場の薬局薬剤師さんのスキルがなければできないことですので、是非、薬剤師さんを抱える組織におかれては、引き続きスキルの向上に御尽力いただければ有り難いです。以上です。よろしくお願いいたします。
○中山部会長 ありがとうございます。これは事務局のほうからいかがですか。よろしいですか。御要望ということで。やはりそういったような、良い事例を積み重ねて共有していくことは大事ですね。ありがとうございました。
それでは、すみません、北川委員、お願いいたします。
○北川委員 ありがとうございます。御説明ありがとうございました。私からは3点、先駆的医薬品の指定と、日本版の、いわゆる505(b)(2)に関して、全体的なデジタルの話に関してコメントさせていただきたいと思います。
まずは、先駆的医薬品の指定要件の件ですが、新しいイノベーションを、より早く届けるために利用する制度ですので、運用も含めて、指定要件も含めて、企業の側では予見性が増す方向性というのは歓迎させていただきます。
一方で、この指定要件が、ある条件を満たさなくなったときに外されてしまうという現状はまだ残ってしまいます。例えば申請時には要件を満たしており、同種・同効薬がそれを追い抜いた形で指定を受けて承認も通ってしまった場合には、前に指定を受けていたものが指定を外されてしまいます。
予見性という意味では、そういったものも含めて計画を立てている中で、梯子を外されてしまうような形になってしまいますので、少なくとも指定を受けたものが、海外先行品の承認される前に申請をしていたものであれば、いわゆる先駆指定のメリットとして審査上のメリットや、インセンティブとしての薬価のメリット、こういったものが維持されるような仕組みを考えていただけると、先ほど伊藤委員からもお話があったと思いますが、包括的に考えたときに、日本にどうやってイノベーションを持ってくるのか、魅力を持ってくるのかというところでも選択しやすいオプションになると考えております。
ということで、今後の検討になるとは思いますが、指定を受けたものを外す場合に、例えばそれを維持できるような条件設定などを検討できるのであれば、是非していただきたいというのが1点です。
次は、再審査期間が終了した有効成分、いわゆるリポジショニング医薬品の話になります。既存の有効成分に関して新しいイノベーションや使い方ということは非常にいいことだとは思うのですが、1つ、資料の17ページになると思いますが、新しい効能・効果で、既存の有効成分の中で用法・用量だったり、効能・効果というのを取るわけですけれども、そうした場合に市販後の安全性情報や、開発のときに出た情報など、いわゆる1つの同じ有効成分に対して、いろいろな企業がいろいろな情報管理をしないといけなくなるという状況がどんどん増えてくると考えています。
そうした場合に、安全性に関して、このスキームを使って取られた効能・効果若しくは製品、そういったものの市販後の安全性情報、若しくはシグナルディテクションに関して、どうやって同じ有効成分を持っている企業に情報を共有していくのか、延いては、そういった情報が適正な使用であったり、患者さんに対する安全性情報の提供、そういったものにつながるとは思いますが、横串的な情報管理の仕方や、要は安全性情報の管理ですけれども、例えば添付文書情報をどうするのかなど、そういったもののルールづくりや、システムづくりというのは運用に当たって検討いただけると大変有り難いと感じております。
最後は医療DXです。先日、閣議決定されましたが、いわゆる日本医療情報のプラットフォームの拡充という形でやっていかないといけません。その方向性に合わせた形で、厚労省でも情報政策機能を強化するという形の提案が、スライドの34に出されていると思うので、これは非常に有り難いことです。
私どもとしましては、今、内閣府省庁の検討会等で進んでいるとは思いますが、医療情報の二次活用の推進といった議論が進められています。その中で、いわゆる医療情報の拡充は非常に重要で、「3文書6情報」にとどまらず、医療現場で活用されている情報の拡充と標準化を進めていただくと大変有り難いです。
と申しますのも、このような二次利用は、もちろん医療提供者や患者さんの観点で重要ですが、製薬業界でも非常に重要な情報になってきます。例えば、医薬品の研究開発や安全対策、医療上のニーズの把握、そういったものの二次活用は積極的に行っていきたいと考えております。是非、質の高い医療データが適切に活用できるような医療情報の拡充と環境の整備をお願いします。その際には是非、業界も使う側として、いろいろな助言やコメントがありますので、協働して作っていければと思っています。よろしくお願いいたします。以上です。
○中山部会長 ありがとうございます。それでは、事務局のほうから、お願いいたします。
○紀平医薬品審査管理課長 まず、先駆的医薬品について頂いた御意見でございます。予見可能性を高めるということと、あと、指定を受けやすくする、端的に言うと、そういった見直しを考えたいということで、今回は御提示しております。頂いた御意見のように、指定が外れる場合があるということで、例えば申請前の段階あるいは申請した後、審査中の段階、いろいろなケースがあると思いますので、その辺りの承認審査における取扱いというものについては整理をしていきたいというように考えております。
一方で、御指摘いただいた薬価の取扱いについては、担当である保険局のほうに伝えさせていただきたいと思います。
それから2点目、いわゆるリポジショニング医薬品、再審査期間が終了した後の有効成分を用いた医薬品の取扱いについて、安全性の取扱いについて御指摘を頂きました。こちらの資料については冒頭、御紹介しましたけれども、実際に今の運用の中でもそういったケースは出ているというものでございます。また、通常の医薬品の開発のほかに、医療現場での適応外使用とか、海外で他の効能で使われている情報などについても、同じような安全性情報の取扱いの課題というものはあるのではないかと考えております。
これまでも、実際にはそれぞれ御対応いただいているかと思いますけれども、今後こういったケースが増えてきたときに、どういう形で情報共有し、対応していくかということについては、個別の事例にもよるのかとは思いますけれども、また業界さんの御意見を頂きながら検討していきたいというように考えます。
○笹子総務課長 デジタル化全般について御指摘ありがとうございます。おっしゃるとおりだと思います。34ページ目の左側、下から2つ目においても、医療情報の二次利用の更なる推進を行うという組織がございます。一次利用、二次利用とも重要だと思います。産業界を含めて、現場あるいは国民の御意見をよく伺いながら進めていくべき課題だというように思っておりますし、夏以降もそのようになるのだろうというように思っております。
○中山部会長 どうもありがとうございました。それでは、どうぞ。
○笹子総務課長 すみません、申し訳ございません。先ほど、内堀委員から、システム補助について御指摘いただいて、私、3分の1補助と申し上げましたけれども、訂正させてください。全て、2分の1補助ということでございます。申し訳ございません。
○中山部会長 ありがとうございました。それでは、川上委員、お願いいたします。
○川上委員 Webから失礼いたします。川上です。資料の37ページ目、医療機関・薬局間の情報連携について、1つコメントと言いますか、お願いを申し上げたいと思います。私ども病院薬剤師も、入院患者さんが転院・転所する際に薬剤サマリーを作成して情報連携を行っております。実際には約半数の病院が薬剤サマリーを発行しており、受取りの経験がある医療機関も7割を超えていて、かなりよく取り組まれている業務かと思います。
令和8年度診療報酬改定の中で、医科診療報酬の薬剤総合評価調整加算の要件として、情報連携を行う場合が追加されまして、それに伴い留意事項通知の中で、日病薬版の薬剤管理サマリーの様式を参照して情報提供文書を作成し、交付や提供することが盛り込まれております。実態に応じて、是非こういった医療機関の薬剤師が発行している文書も、電子的な情報連携に載せていただける方向で検討いただきたいと思います。
その留意事項通知の中には、文書を患者や家族に交付するとともに、その患者さんに対して継続して治療等を行う保険医療機関、保険薬局及び当該患者が入所する介護保険施設等などへの提供も入っております。しかし、37ページの資料の対応案4点目には医療機関と薬局しか書かれていませんので、例えば必要に応じて介護保険施設などにも、将来的には文書が電子的に提供できるように、検討を進めていただければというお願いでございます。以上です。
○中山部会長 どうもありがとうございました。これは御要望ということで、事務局よろしいですか。川上委員、どうもありがとうございました。それでは、渡邊委員、お願いいたします。
○渡邊委員 薬剤師会の渡邊です。すみません、複数回にわたり手上げさせてもらって申し訳ございません。先ほど、佐藤委員からのご発言は、現場の薬剤師を抱える職業団体へのオファーでもあったのかというように聞きましたので、少しだけコメントさせていただきたいと思います。
その中で、例示を頂きました課題における化学療法に関する部分も、現在、院内の処方に関しても、電子処方箋管理サービス上でも、その情報を扱えるような動きが、始まっているところです。これに関しても、我々としても、外来患者に使用した薬剤の情報というのは大変重要なデータであり、今後の情報共有の進展をお願いしているところです。また併せて、そういったデータの利用、データを活用することは安全性の確保という面からも随時発信していますので、併せて報告をしておきたいというように思います。
重ねてなのですけれども、先ほど申しましたアラートが掛かる、システム的にアラートが掛かるという部分もそうなのですけれども、ドクターや薬剤師が、その後、その掛かったアラートに対して臨床上の判断をした上で、更なる活用をしているところも御理解を頂ければというように思います。以上です。御案内を申し上げます。
○中山部会長 どうもありがとうございます。これもよろしいですね。システムだけではなくて、その先に人間が、最後はやっていますので、そこを大事にしていかないといけないと改めて思います。どうもありがとうございました。よろしいでしょうか。では、後藤委員、お願いいたします。
○後藤委員 国立成育医療センターの後藤です。資料3「その他」の6ページのノルレボの「面前服用」の確保の所の質問をさせていただきたいと思います。面前服用の確保のための「特定要指導医療薬品」の指定ということでお示しいただきました。薬剤師の面前服用については、本当に様々検討されまして、不正の転売の防止ですとか、確実な服用のためというような形で、今のような運営になったということは理解しております。
ただ、一方で、これも既に検討されてきていることだとは思いますけれども、対応薬局が限定されていることで、アクセスの問題ですとか、あるいは当事者が面前で飲みたくないというような声、プライバシーの問題とか、そういったことも伺っております。これまでの経緯で、こういったことも既に検討されてきているとは思うのですけれども、今後、どのようなデータ、条件と言いますか、今後何かが整ったときにその状況、面前服用について変わる可能性があるのか、あるいは今のところは変わる可能性がないのか、その辺りの検討状況について教えていただきたいと思いました。よろしくお願いいたします。
○中山部会長 ありがとうございます。それでは、事務局、お願いいたします。
○紀平医薬品審査管理課長 御質問ありがとうございます。資料6ページに緊急避妊薬の承認時の状況を記載しております。承認の段階では、薬剤師の面前で使用することは適切と。これは長い期間の、ほぼ10年近くにわたるいろいろな関係者の議論を受けて、あるいは試験販売も実施して、こういった要件で、今回はスイッチOTCとして承認するという結論を頂いたものでございます。
これについて、次に検討する機会があるのかという御質問ですけれども、今回のスイッチOTCの販売に合わせまして、実際に使用現場、販売現場での状況について調査の実施を企業のほうに求めております。その結果が今後出てくると思いますので、その結果が取りまとまった段階で、今後の販売方法などについて、継続するかどうかといったことも含めて検討する機会というものを設けるということで、考えております。
あと、すみません、1点少し追加でコメントさせていただきます。渡邊委員から緊急避妊薬について、研修等について先ほどコメントいただきました。何もお返しできずに失礼しました。7コマ目を御覧いただきますと、緊急避妊薬の販売につきましていろいろな要件を求めておりますということを御説明しました。この販売体制の中では、先ほど渡邊委員から御指摘いただいた薬剤師の研修などについても要件として求めておりまして、薬剤師会はじめ関係団体の方々におかれましては、この研修の実施あるいは受講について御協力いただいておりますことを感謝申し上げます。
また、こちらの連携ということで、販売する薬剤師と産婦人科医との連携をした上で、厚労省のほうに、その連携状況について御報告いただくということを販売の要件としております。この連携を結ぶに当たりましては、都道府県薬剤師会、それから、都道府県の医師会のほうに多大なる御尽力を頂いております。この場をお借りしまして感謝申し上げます。以上でございます。
○中山部会長 ありがとうございます。後藤委員、よろしいでしょうか。ありがとうございました。
それでは、多方面から非常に重要な御意見を頂きました。本当にどうもありがとうございました。本日の議論はここまでとさせていただきます。最後に事務局から事務連絡等ございますか。
○笹子総務課長 事務局です。本日は活発な御意見ありがとうございました。意見交換ありがとうございました。次回の制度部会の日程につきましては、別途、事務局から御連絡をさせていただきます。
○中山部会長 それでは、以上をもちまして令和8年度第1回医薬品医療機器制度部会を閉会いたします。御協力を誠にありがとうございました。大変お疲れさまでした。ありがとうございました。
はじめに、事務局から連絡事項を申し上げます。本日は、会議室における対面形式とオンライン形式を併用して本部会を進めさせていただきます。本部会につきましては公開とさせていただきますが、一般の方の会場への入場を制限し、報道機関の方のみの入場とさせていただいております。会議の議事録は後日公開いたします。また、YouTubeでの同時配信も行っております。
厚生労働省全体の取組みといたしまして審議会等のペーパレス化を進めております。本日はペーパレスでの開催とさせていただきますので、資料はお手元のタブレットを操作して御覧いただくことになります。操作等で御不明点等がございましたら適宜事務局等がサポートいたしますのでよろしくお願いいたします。
続きまして、資料の確認です。議事次第にお示しのとおり、資料1~3、参考資料1及び2がございます。参考資料2には、令和8年度医薬関係予算の概要や令和8年度の各種閣議決定文書の抜粋をまとめております。Web参加の委員におかれましては、事前にこれらの資料をメールにて送付しております。過不足がありましたら御連絡いただければと存じます。
最後に、審議中の御意見、御質問の方法についてお知らせします。まず、会場にお越しになって御参加いただいている委員におかれましては、挙手していただき、部会長から指名されましたら、卓上のマイクをオンにして御発言をお願いいたします。御発言が終わりましたらマイクをオフにしていただきますようにお願いいたします。また、オンラインで御参加いただいている委員におかれましては、御発言をしない間はミュートにしていただきますようお願いいたします。御発言の際はZoomの挙手ボタンを押していただき、その後、部会長から順に発言者を指名しますので、マイクをオンにして御発言をお願いいたします。また、御発言が終わりましたらミュートにしていただきますようお願いします。なお、カメラについては、常時オンにしていただきますようお願いいたします。
事務局についてのお知らせですが、本日は、所用によりまして、局長と審議官が中途で退席させていただきますことをお許しいただければと存じます。
続きまして、前回の制度部会から4名の委員の交代がありましたので御紹介させていただきます。放送大学教授の井上由里子委員です。Webで参加されております。
○井上委員 井上でございます。よろしくお願いいたします。
○笹子総務課長 続いて、本日は欠席の御連絡を頂いておりますが、株式会社日経BP編集DX室長兼医療メディアユニット主席研究員の久保田文委員が委員に就任されております。続いて、国立研究開発法人国立成育医療研究センター 女性の健康総合センター 妊娠と薬情報センターの後藤美賀子委員です。
○後藤委員 後藤と申します。よろしくお願いいたします。
○笹子総務課長 続いて、日本薬剤師会副会長の渡邊大記委員です。
○渡邊委員 日本薬剤師会副会長の渡邊です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○笹子総務課長 本日の委員の出欠状況ですが、花井委員が御欠席となっております。また、川上委員は遅れて16時頃からの御出席、茂松委員は16時頃、冨田委員は17時10分頃に退席される予定との御連絡を頂いております。
また、議題2に関連いたしまして、日本チェーンドラッグストア協会の森参考人に出席いただいております。
○森参考人 森でございます。よろしくお願いします。
○笹子総務課長 それでは、本日の議題1の部会長の選任に移らせていただきます。このたび、令和8年の7月に一部委員の改選がございましたので、改めて部会長の選出をお願いいたします。厚生科学審議会令第6条第3項には「部会に部会長を置き、委員の互選により選任する」とございます。本部会には、厚生科学審議会の委員として、川上委員、齋藤委員、佐藤委員、中山委員がいらっしゃいますので、部会長はこの4人の委員の互選により選任する仕組みとなっております。4人の委員の皆様に御相談いただいたところ、引き続き中山委員に部会長をお願いすることになりましたことを御報告させていただきます。それでは、以降の議事進行を中山部会長にお願いいたします。
○中山部会長 ただいま、本部会の部会長を仰せつかりました中山でございます。前期に引き続きということになりますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、早速、部会長代理を指名させていただきたいと思います。厚生科学審議会令第6条第5項には、「部会長に事故があるときは、部会長があらかじめ指名する者が、その職務を代理する」と定められています。このため、私から、部会長代理として三澤委員を指名させていただきます。それでは、部会長代理の三澤委員から一言御挨拶をお願いいたします。
○三澤委員 部会長代理に御指名いただきました慶應義熟大学薬学部の三澤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○中山部会長 よろしくお願いいたします。
○笹子総務課長 それでは、冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきます。
○中山部会長 それでは、本日の議題2に移ります。薬機法改正法の施行に係る現状の報告について、事務局から説明をお願いいたします。
○笹子総務課長 事務局です。資料1を御覧いただきたいと思います。3ページに、改正薬機法の概要を付けております。こちらは御案内のとおりなので、スキップさせていただきます。
4枚目は、改正法の施行日と法改正項目を一覧にしたものです。公布後6月以内と公布後1年以内については、既に公布済みでございます。公布後2年以内の欄ですけれども、令和9年5月20日に施行予定ということで政省令等の準備をさせていただいているところです。公布後3年以内については、具体的な日は検討中という段階です。
一番下の「*」ですが、指定濫用防止医薬品・調剤業務の一部外部委託について、5ページ以降で御説明申し上げます。指定濫用防止医薬品については、令和8年5月1日に施行済みです。
6ページですが、この規制は、孤独・孤立対策等の文脈から関係府省庁が連携して市販薬の濫用に係る取組みを推進していくことが重要という観点を踏まえまして、医薬品の販売制度における対応として、薬機法改正により、指定濫用防止医薬品として法律に位置付け、新たな販売規制を整備したものです。下の表の左がbeforeで、右がafterということです。具体的には、販売時の購入希望者への確認・情報提供の実施を義務化し、また、18歳未満への販売可能な数量を制限するということです。
下の注1ですが、18歳未満に対する複数個又は大容量の製品の販売を禁止、注2の小容量というのは、5日分以下の用法・用量の成分量を含む1包装単位とさせていただいております。ただし、括弧書きにありますように、風邪薬・解熱鎮痛薬・鼻炎内服薬については、使用実態等を踏まえて7日分とさせていただいています。大容量については、小容量を超える数量ということです。
また、販売の方法ですけれども、対面又はビデオ通話による販売方法や陳列方法の規定による、専門家とのやり取りの機会を確保するということ、また、薬局等での販売に係る手順書の整備により、頻回購入対策等の実施をするとともに、併せて、医薬品の販売に従事する方々が販売時に確認できるよう医薬品の外箱に注意喚起等を表示するということにしております。
具体的な品目ですけれども、7ページ目にありますように、これまで濫用等のおそれのある医薬品に指定されていた成分6成分に加え、濫用の実態等を踏まえて、新規に2成分、合計8成分を指定させていただいております。対象製品の例については下半分を御覧いただければと思います。
続きまして、8ページ以降で、調剤業務の一部外部委託について御説明申し上げます。こちらについては、先ほど申し上げたとおり、令和9年5月20日に施行予定ということでございます。
9ページは概要です。薬剤及び医薬品の適正な使用に必要な情報の提供及び薬学的知見に基づく質の向上を図るために、いわゆる対人業務を充実させていくという観点から調剤の業務の効率化を行う必要がある場合に、一定の調剤業務について、ほかの薬局への委託を可能にするという仕組みです。こちらにつきましては、下半分にありますように、「薬局・薬剤師の業務及び薬局の機能に関するWGのとりまとめ(令和4年7月)」で、国家戦略特区、具体的には大阪ですが、その実証事業の状況も踏まえて必要な基準の設定等を行うということになっております。
その概要を書いていますが、外部委託の対象となる業務は当面の間、一包化とするということ。また、委託先の薬局に関する規定については、当面の間、同一の三次医療圏内とする。また、患者に十分な説明をして同意を得るということが令和4年7月のWGとりまとめであったわけです。
今般、改正法が成立したことを踏まえて、10ページですが、本年2月から3回、検討会において検討させていただき、政省令等に規定する事項の方向性を整理し、政省令につきましては既に公布させていただいているという状況です。
そのとりまとめの概要です。先ほど申し上げた対象となる業務につきましては、「一包化」業務に加えて、「一包化した薬剤と同一時点での服薬を前提とした他の薬剤との組み合わせ」業務を、外部委託の対象業務とするというようにされたところです。ここについては、(注)にありますように、一包化の被包に散剤をテープ等でとめる作業ということで、こうした業務については同一服用時点での服用が想定されるということで、機械化前提ではないのですけれども、服用時点が一定間隔であるなど定型的な業務であること。したがって、外部委託した場合に作業負担の軽減が見込まれるということに加え、患者の飲み忘れ防止等の医療上の有用性があるということで、検討会において、一包化に加えてこうした業務を対象とするとされたところです。そして、2つ目の○で、上記以外の業務につきましては、引き続き特区等でのエビデンスを踏まえて検討するということです。
委託先の範囲につきましては、現時点で都道府県間の情報共有等の仕組みはなく、適切な監視指導ができないというおそれがあることから、制度開始時は、同一都道府県内での薬局間での委受託とするということですが、法施行後2年以内に結論を得るということで、その範囲につきましても検討し、必要な措置を講ずるというとりまとめにさせていただいております。
また、同意のあり方につきましては、患者に十分に理解・納得いただくことが重要ということ、一方で、業務が煩雑にならないという観点から、同意は必要だが、文書への署名までは求めない。また、1回目の業務委託の際に、2回目以降の包括的な同意を得ることも可能とさせていただいております。
最後、※ですが、受託薬局から患者に薬剤を送付する、いわゆる直送につきましては、技術的課題等の検証が必要であることから、現時点では適切ではないという結論にされているところです。
11ページは、具体的な委託業務として、赤囲みの所を認めていくということですので、イメージとして付けさせていただきました。事務局からは以上です。
○中山部会長 御説明をどうもありがとうございました。ただいまの事務局の説明について御意見、御質問があれば御発言をお願いいたします。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。伊藤委員、よろしいでしょうか。お願いいたします。
○伊藤委員 御説明ありがとうございます。私は、規制改革委員会のメンバーも務めている関係で、規制改革実施方針との調整という観点から意見を申し上げたいと思います。
まず、7月21日に閣議決定されました規制改革の閣議決定の中では、その医療DXの一環として、一包化調剤の外部委託及び委託先から患者宅への直送等の国家戦略特区における実証を令和8年度以内に実施して結論を得ると明記されております。その点に関して、2点意見がございます。
まず、今回、外部委託のために特区のエビデンスを踏まえて検討ということですけれど、結局、特区での実証によって何を見たいのか。どういう判断基準があれば外部委託の対象を拡大するのか、あるいはしないのかという判断基準になり得るのかを、実際にあらかじめ、もし、こういうことが実現できれば、このほうがリスクよりもメリットのほうが高いということで、業務拡大に問題ない、そういった判断基準を事前に明示しておく必要があるのではないかと考えております。そうしないと、先送りの方便になりかねないということも考えておりまして、この点について、もう少し明示的な基準を出していただきたいという意見が1つ。
もう1つあります。今回、やはり委託先が同一都道府県圏内に限定されているという点です。結局、DXを進めるという形をとりつつも、それは同一都道府県の範囲に包括センターがある場合に限るというような、事実上ブレーキを掛けているような状態ではないかと思っております。これについては、「情報共有等の仕組みがなく」というような御説明が先ほどありました。これは、行政側に監督できるデジタル基盤がないから、今回は同一都道府県内にしているということであれば、今回いろいろ予算も付いたようなので、薬局の監視指導システムの全国システムというものが、法律施工後2年以内の見直しに合わせて、これらを整備する方針や行程を、これは行政府の側から出していく必要があるのではないかということです。今は情報共有ができないから、これは先送りにするということではなく、2年後以内に、是非、情報共有の仕組みも、併せて整えるような努力をしていただきたいという意見が2つ目です。以上です。
○中山部会長 伊藤委員、どうもありがとうございました。それでは、2点について、事務局からお願いいたします。
○笹子総務課長 事務局です。御意見ありがとうございます。今回の参考資料2として付けていますが、最後の23ページ目です。おっしゃっていただいた調剤業務の外部委託の拡充について、「一包化を行わない調剤の外部委託及び委託先から患者宅への直送等に関する実証を国家戦略特区において速やかに開始することができるよう、その具体的な在り方を検討し、令和8年度中に結論を得る」ということですので、まず、どのような実証を行うのかという在り方について検討し、結論を得るところまでが閣議決定ということを報告させていただきます。
その上で、外部委託に関しては、改正薬機法において、薬局開設者は、薬剤及び医薬品の適正な使用に必要な情報の提供及び薬学的治験に基づく指導の質の向上を図るために、薬局の業務の効率化を行う必要がある場合は、「特定調剤業務」と法律上は定義しておりますが、この特定調剤業務というのは、調剤業務のうち当該業務に著しい影響を与えない定型的な業務として政令で定める業務をいうと、条文上はなっています。先ほど申し上げた対人業務の充実という観点及び薬機法の条文などを踏まえて実証をしていくということになろうかと思います。
また、委託先の範囲について御指摘がございました。情報共有の仕組みがないというのは、おっしゃるとおりで資料にも書いてあるとおりですけれども、薬機法の指導監督は基本的に自治体で行っていただくということで、単に情報共有をすることだけではなく、監視指導の在り方、やり方についても、しっかりと連携しながら行っておく必要がありますので、それぞれのやり方をハーモナイズしていくという観点も重要かと思っております。
資料1の10ページ目の、「委託先の範囲」の2つ目の○にも書いていますけれども、改正法により導入される遠隔販売制度において、地理的制限の見直しについて、規制改革会議でも、法施行後2年以内に結論を得て、結論を得次第速やかに措置するとされていますので、同様の論点ということですので、「法施行後2年以内に結論・結論を得次第速やかに措置する」ということにしております。いずれにしても、先生から御指摘いただいたシステム面の状況も踏まえまして、しっかりと検討していきたいと考えています。
○中山部会長 ありがとうございました。伊藤委員、よろしいでしょうか。
○伊藤委員 ありがとうございます。
○中山部会長 ありがとうございます。それでは、茂松委員、お願いします。
○茂松委員 ありがとうございます。日本医師会の茂松と申します。6ページの、指定濫用防止医薬品について御質問したいと思います。まず、若年者を中心とした濫用に対して、孤独・孤立対策等の文脈から関係府省庁の連携、取組を推進していくことが重要と書かれておりますが、国としてこれまでどういう対応をされ、今どういうことが進んでいるのかということ、それから、現場で販売するときに、販売登録者や薬剤師さんと、どういう連携を図りながら、濫用する若年者を救っていくのか教えていただければと思います。以上です。
○中山部会長 ありがとうございます。事務局、お願いいたします。
○笹子総務課長 御質問ありがとうございます。非常に重要な御指摘だと思います。この課題につきましては、まず令和6年4月に、「孤独・孤立対策推進法」が施行され、これに基づいて重点計画が省庁横断的に策定されている段階です。この中で、状況に合わせた切れ目のない相談支援につなげるということで、省庁横断的に相談支援体制の整備、人材育成等の支援を行っていくという、1つの項目の中に、指定濫用防止医薬品の仕組みについても位置付けられているということです。これは、政府として決定した文書にそのようになっており、かつ、指定濫用防止医薬品の施行に当たっては通知を発出しており、この中で、関係の部署あるいは関係のセンターとよく連携するようにという、パンフレット、リーフレットをお示ししながら、薬局においても適切な対応を行っていただくよう、我々としても慫慂しているところです。
○中山部会長 ありがとうございます。茂松委員、いかがでしょうか。
○茂松委員 ありがとうございます。日本医師会では、文科省も含めた関係省庁との話合いにおいて実際どのような取組をしているのかを聞きますと、なかなか連携が取れていないのが現状であります。本当に若年者を中心とした濫用対策については救急の現場からも非常に重要視されておりますので、是非ともよろしくお願いしたいと思っております。以上です。
○中山部会長 ありがとうございます。重要な課題ですので、引き続き検討を進めていただきたいと思います。それでは、渡邊委員、お願いいたします。
○渡邊委員 渡邊です。ありがとうございます。私のほうからも2点、指定濫用防止医薬品に関してと外部委託に関して、それぞれコメントさせていただければと思います。
今茂松先生からもありましたが、本会としても指定濫用防止医薬品に関しましては5月の施行に向けて業務手順書のモデルを作成して公表しております。これらの部分を踏まえて、各薬局等で適切な販売を行うような周知徹底をしているところです。また、合わせてですが、今般の改正も踏まえて、今紹介しました手順書も内包した形で、全てのOTC医薬品を扱っていくに当たって、倫理感等も含めてOTC医薬品全般に対して、販売に対する総合手引書も作成して公表しているところですので、これらの運用については今後も、現場のほうにしっかりと周知徹底等をしていきたいと思っております。
もう1点、外部委託ですけれども、これは改めての認識ということになりますが、これに関しましては一部の特定の業務の単位で、その調製に関して外部に委託するという認識に変わりないと思っております。決して処方箋単位や患者単位で委託をしているわけではないと思っておりますので、その場合でしたら、受託側で処方箋を応需しているのと同じことだと思います。その辺りの部分のすみ分けが混同しないように、処方箋を持参された患者さんと、応需した薬局の関係性、またその患者さんに資するという観点から、しっかりずれないように今後の議論をお願いしておきたいと思います。私からは以上です。
○中山部会長 ありがとうございます。事務局、お願いいたします。
○笹子総務課長 いずれも重要な御指摘だと認識しておりますので、受け止めさせていただきます。
○中山部会長 ありがとうございました。それでは、ほかはいかがでしょうか。御意見、御質問はよろしいでしょうか。それでは、議題2につきましては、本日の議論を踏まえて、事務局においては必要な対応を進めていただければと思います。
続いて、議題3に入ります。これまでの医薬品医療機器制度部会で議論した事項に係る現状について、事務局から説明をお願いいたします。
○紀平医薬品審査管理課長 医薬品審査管理課長です。資料2を御覧ください。これまでの医薬品医療器機制度部会で議論した事項に係る現状の報告についてです。
2コマ目にお進みください。本日、御報告する3点について記載しております。まず1点目は、シングルIRBを含むGCP省令等の改正に係る現在の検討状況です。3コマ目は、法改正に向けたとりまとめの中で御指摘を頂いたものです。赤枠で囲っておりますが、「治験に携わる従事者の負担軽減を含め治験の更なる効率化を促進すべき」という御指摘を頂いておりました。
4コマ目です。こちらは、もう1年前になりますが、前回の制度部会で御説明した内容です。GCP省令等の見直しに向けて、改正の方向性を大きく5点挙げております。シングルIRBの原則化や分散型治験(DCT)の円滑な実施に向けた規制の合理化などについて検討を進める方向性をお示ししていたものです。これらの内容につきましては下に記載しておりますが、改正省令の公布に向けて現在準備中です。当初の予定より少し遅れておりますが、鋭意に準備を進めております。近々、パブリックコメントの実施をしたいと思っておりますので、順次、省令改正に向けて対応を進めていきたいと考えております。
続きまして、5コマ目です。このシングルIRBを含めた治験の一括審査については、規制改革実施計画(令和6年6月閣議決定)で、一括審査の実施状況に関する数値目標を設定することとされておりました。これを踏まえて、昨年12月末ですが、数値目標を厚労省で策定し、お示ししております。
2つ目の〇です。達成目標を80%以上とし、その進捗目標として、下のグラフにあるように、3年で30%、5年で50%とし、遅くとも8年時点で目標達成としております。8年を掛けるつもりはなく、できるだけ早く達成したいと思っておりますが、今、いろいろな治験実施機関などのお話を伺っていても、既に幾つかの課題が挙げられている状況ですし、実際に施行した後に挙がってくる課題もあるかと思いますので、順次課題に対応しながら、この達成目標をできるだけ早く達成するように進めていきたいと考えております。
続きまして、治験等に係る情報提供の取扱いに係る対応についてです。
○小園監視・指導麻薬対策課長 6ページ以降は、監視・指導麻薬対策課から御説明いたします。昨年7月の制度部会でも議論いただきました治験等に係る情報提供の取扱いに係る対応についてです。本年3月に通知等を発出しておりますので、その内容を御報告するものです。
7ページを御覧ください。薬機法第68条では未承認医薬品等の広告が禁止されており、治験薬も承認前の医薬品ですので、情報発信をする場合に、薬機法における広告の該当性の3つの要件を満たす場合には未承認医薬品の広告に該当するということで禁止されることになります。これまでも、治験情報にアクセスをしやすくする観点から、治験情報の提供が広告に当たらない場合を明確化してきましたが、参加者募集あるいは患者等の治験への参画の観点から、よりアクセスしやすくするようにということで、薬機法における広告の取扱いを改めて整理したものです。昨年の部会では、患者さんに適切な情報提供ができるようにすべきである。あるいは、患者さんは治験に詳しくないので過度な期待や不安を生じさせないような配慮が必要である。企業が萎縮したり、患者団体が困ったりしないように、分かりやすく明確な基準を設定する必要があるといった御意見を頂いておりました。
具体的な対応を下半分に記載しております。治験に係る情報を2つに分けて整理しております。まず、対応①です。参加者募集のための情報提供については、参加者募集の目的に必要な限度での情報提供であれば顧客誘引の目的とは言えないので、薬機法上の広告には該当しないと整理し、治験薬の名称等を記載した形で、SNS等による情報提供を行うことを可能としております。対応②です。参加者募集以外の治験情報の提供については、広告に該当する可能性も想定されますので、製薬企業等のウェブサイトに情報を掲載する場合に、広告に該当しない条件を明確化しております。具体的には、情報の範囲は、jRCT等の公的なデータベースに掲載された情報の範囲、その試験の結果のレイサマリーとすること。情報提供の方法は、個別の治験情報のページに直接アクセスさせずに、いわゆる表紙ページを経由する仕様とする等の条件を満たした場合は、広告には該当しないことを明確化しております。併せて、過度な期待を煽ることがないように、治験とは何かなどの留意事項も記載を求めております。
8ページです。もう1点は、患者団体などが行う情報提供についてです。患者団体などが、例えば団体のホームページや会報誌などで治験情報を発信する場合がありますが、こうしたケースは通常であれば顧客誘引性がなく、基本は広告に該当しない場合が多いと考えられます。一方で、顧客誘引性などの考え方が分かりにくいといったことがあり、患者団体等の中でも情報提供をしてよいのかどうか自ら判断するのが難しいといった状況がありました。こうした状況も踏まえ、個別判断によらず、広告に該当しないと判断できる場合をQ&Aで明確化したものです。具体的な対応を下半分に記載しております。まず、先ほど御説明した参加者募集のための情報提供など、そもそも広告に該当しない情報に単にリンクを掲載するといったことは、広告に該当しないことを明確化しております。
次に、患者団体等が自ら情報提供をする場合などに、広告に該当しない一定の要件を示しており、色掛けにした部分ですが、具体的には、利益相反の適切な管理がなされること、企業から提供された情報を改変していないこと、情報提供先を限定・把握していることといった点を満たす場合には、広告に該当しないことをお示ししております。こうした内容の通知等を3月末に発出したところです。
以降のページは、昨年の部会でお示しした資料ですので、説明は割愛いたします。説明は以上です。
○紀平医薬品審査管理課長 続きまして、12コマ目までお進みください。医薬品審査管理課長です。後発医薬品等の承認審査におけるパテントリンケージについてです。
13コマ目です。後発医薬品等の承認におきましては、先発医薬品の特許抵触がないことが前提となっております。そのため、後発医薬品等の承認審査におきましては、特許抵触の有無について確認し、承認の可否を判断しております。これをパテントリンケージ制度と呼んでおります。具体的に幾つかの特許抵触に関するいろいろな論点を挙げております。例えば、有効成分の塩や結晶の違いによる特許抵触の有無、また、製剤の剤形や含量等の違いによる特許抵触の有無等があります。その右側に絵で示しておりますが、延長特許に関連して効力範囲について議論になるケースが実際にあります。
14コマ目です。こちらは、令和6年の制度部会での資料です。こちらについては、パテントリンケージ制度の運用改善について資料をお示しし、御意見を頂きました。
15コマ目です。そのときに頂いた御意見を踏まえて、とりまとめていただいております。黒ポツの記載がありますが、このパテントリンケージについて、専門家への意見照会制度の導入等によるバイオ後続品も含めたパテントリンケージ制度の運用改善について、とりまとめの中で御指摘を頂いたものです。これについては通知の発出等を行いました。
16コマ目です。まず、これまで医薬品特許の取扱いについて、平成21年に通知を出していましたが、昨年10月に、この改正を行っております。内容としましては、後発医薬品のほかにバイオ後続品も対象とすること、2つ目ですが、医薬品特許情報につきまして、先発医薬品の企業から報告書を提出していただくこと、3つ目は、その提出先として医薬品審査管理課宛てに提出いただくこと等についてお示ししております。
17コマ目です。こちらが、取りまとめでも御指摘いただいていたパテントリンケージに関する専門委員制度の試行についてです。昨年11月に通知を発出しております。内容としましては、個別案件の1件当たり原則3名の専門委員の方に意見を伺うこと。また、最終的に1通の意見書を取りまとめていただき、厚労省に提出していただくことについて、こちらに試行の概要をお示ししております。
18コマ目です。承認審査の流れとの関係性について図でお示ししております。右の真ん中辺りです。後発品の承認申請がされた後には、PMDAにおいて承認審査を進めております。これと並行して、特許抵触の有無についての確認を行っております。その中で、専門委員に意見を伺ったほうがよいものを選別し、専門委員制度の実施を行い、意見書の作成をお願いするものです。これまでに、既に複数品目について専門委員制度を実施し、意見書を取りまとめていただいております。
今後に向けてですが、今は試行という形で進めておりますので、まずは、この専門委員制度をきちんと適切に運用していくことが課題だと思っております。また、その中でいろいろな御意見や課題が出てきますし、既に幾つか頂いているところもありますので、そういった課題を抽出し、今後に向けて検討を進めていきたいと考えております。事務局からの説明は以上です。
○中山部会長 それでは、ただいまの事務局の説明について、御意見、御質問があれば、御発言をお願いいたします。山口委員、お願いいたします。
○山口委員 山口です。8ページの患者団体等による治験等の情報の提供についてという所ですが、今はいろいろな手段で情報に行き着くことができるだけに、例えば治験のことに非常に詳しい患者団体もあれば、そうではない方たちもいらっしゃいます。そうすると、行き着いたデータを独自に変えてみたり、このほうが分かりやすいというように改変してしまう可能性があると思います。特に、網掛けしてある所の「広告に該当しない場合の考え方のポイント」ですが、これは是非、元データに注意事項を掲載するか、あるいはリンクを貼ってそちらに飛ぶような、そこにアクセスした人が注意事項をしっかりと把握できるような仕組みをとらないと、悪意は全くないと思うのですが、結果として注意事項を守られていないということになる可能性が結構あるのではないかと思いますので、そこを一工夫していただく必要があるのではないかと思いました。以上です。
○中山部会長 ありがとうございます。事務局、お願いいたします。
○小園監視指導・麻薬対策課長 御意見ありがとうございます。例えば、業界団体のほうで今回の通知発出に合わせて作成いただきました解説などの中でも、患者団体などに情報提供を行う場合に、内容を改変することなく適切に利用していただけるように要請をすることといったようなことも記載いただいていると承知をしております。そういった取組のほかに、今のような御指摘も踏まえて、引き続きどういったことができるかということは業界団体ともよく御相談しながら進めてまいりたいと思います。ありがとうございます。
○中山部会長 それでは、Webの伊藤委員、お願いいたします。
○伊藤委員 御説明ありがとうございます。治験の一括審査等に関して2点コメント、それからパテントリンケージに関して1点、質問兼コメントのような形で申し上げます。まず、治験の審査に関して、5ページの図なのですが、規制改革の答申に基づいて数値目標を入れていただいた点はとてもいいと思うのです。これは、そのときにもお聞きしたような覚えがあるのですが、今現状は何パーセントなのかということと、そのときに一括審査、つまり分母と分子というのでしょうか。分母であるところの治験の数と、一括審査に付された治験の数というものは、そもそもどうやって把握されるのか。これを手作業ではなくて、もう少し一括のような確認できるようなシステム構築も、やはり一括審査を進めていく上では併せて大事なのではないかというようなことを申し上げました。この数値を把握していく上でのどのような技術的なシステムの更新などを予定されているのか、コメント兼質問になりますが、お分かりになる範囲でお答えいただければと思います。
もう1つが、患者さんないし治験にアクセスされたい方に対しての情報提供ということで、過度に広告的にならないようにということで、いろいろ細かく基準を付けていただいた点は、全般的には良いと思っています。ただ、例えば7ページの下のほうに、「提供の方法」として、「個別の治験情報のページに直接アクセスさせず、表紙ページを経由する」とあり、要は検索しにくくしているのではないかというようにも読み取れなくもないと。つまり、多くの方がjRCTのサイトなどに行って、なるべく簡単な形で、例えばスマートフォンでも、このサイトに行って検索できるようにとか、レイサマリーがきちんと見られるようにということが大事だと思う一方、直接はアクセスできないというようなものですと、結局患者さんにとって、うまく情報提供できるのかどうかという点で個人的には懸念があると思いました。この点について、事務局のお考えを伺えればと思います。
3点目は、パテントリンケージの専門委員制度の試行ということで、これも17ページに、専門委員の判断と意見書を制度化しますということなのですが、結局、中立的であるので何ら法的拘束力を有さないと書いてあります。こういう状態ですと、専門委員の方のせっかくの知見はどれぐらい効力があるのかと思いました。せっかく意見を出しても法的効力がないならば、結局は係争案件になって司法の場に持ち込まれてしまって、かえって結論が長引くのではないかと思います。一方で、結局、拘束力もないのに専門委員の時間を使って意見書を出してもらうことは無駄にならないのか、事務局の御意見を伺いたいと思います。
それから、治験もそうなのですが、一括審査にしろ、こういう専門委員にせよ、結局どういった方がなってくださるのか、つまり実際になってくれる人がいないと、やはり制度が形骸化してしまうので、意義をもって取り組んでくださる方の中立性やインセンティブ担保といったことについて、今どの程度具体的にお考えなのかということについても確認させていただければと思います。以上です。
○中山部会長 どうもありがとうございました。それでは、事務局から順次、御対応いただけますか。お願いいたします。
○紀平医薬品審査管理課長 1点目として、治験のシングルIRBの状況について御質問を頂きました。まず現状で、シングルIRBの一括審査を行っているのがどれぐらいかという数字ですが、これは調査によって少し数字が異なるのですが、1.数パーセント程度の調査もあれば、10%程度といった調査もあるというのが現状です。今後に向けて、どういった形で把握をしていくかということについて、母数については治験ですので数自体はこちらで把握できるものと考えております。IRBの審査方法についても、その中で情報は取れると考えておりますが、具体的なカウントの仕方などについては、今後検討したいと考えております。
○小園監視指導・麻薬対策課長 2点目の治験情報へのアクセスの御質問の関係ですが、今回の見直しの中で、募集情報以外の治験に関する情報については、直接その情報にアクセスするということではなく、検索などができるような表紙ページを挟むような形でしていただく。この場合には、広告に当たらないということを明確化させていただきました。今回、これまでどういった場合に治験情報を提供してよいかということが明確ではないといったお声もある中で、このようにすれば広告に当たらないということを明確化させていただいたという趣旨です。やはり、不特定多数の方にプッシュ型で情報提供をするという形をとる場合には、どうしても広告該当性という可能性が想定されるということもあり、今回お示しをする中では先ほど申し上げたような形をとった場合には広告に当たらないというようなことを書かせていただいたということです。アクセスさせづらくするということはないですが、いずれにしても状況についてはよくウォッチをしながら、業界団体等とも運用の状況も確認しながら進めてまいりたいと思っております。
○紀平医薬品審査管理課長 資料17ページ、パテントリンケージについて御質問いただきました。まず1点目、専門委員のほうでまとめていただいた意見書の取扱いについて、右下のほうに、法的拘束力を有さないという記載をしております。こちらについては、特許訴訟、係争の裁判的な判断を行うものと同列かということで考えれば、そこまでのものではないということで、一応こういった記載をさせていただいております。
原則、3名の有識者の先生方に意見書をまとめていただいておりますので、それなりに専門的な見地から頂いた御意見と考えておりますが、こういった意見書を基にされたとしても係争される可能性はあるとは考えております。
また、専門委員については、上の1ポツの所ですが、専門委員候補のリストについては、厚労省のホームページにて公開しております。そこに、大学の先生方、弁理士、弁護士の先生方のリストについてお示ししているというものです。この中から、個別案件ごとに専門委員3名を指名し、意見書の作成をお願いしておりますが、その専門委員の選定に当たっては、通常の審議会などと同じように利益相反について確認をした上で、利害関係のない先生方にお願いをしているというものです。以上です。
○中山部会長 伊藤委員、いかがでしょうか。
○伊藤委員 分かりました。こういう審査で慎重を期すこと自体は良いと思うのですが、では、結局何が判断基準なのかなどが分かりにくいと思いました。もちろん、非公表が望ましい場合もあると思うのですが、審査に関わる判断基準等の情報は提供いただいたほうが、恐らくこういった制度を利用しようという製薬メーカーの事業の予見可能性に資する部分もあるかと思いますので、引き続き御検討をお願いできればと思います。どうもありがとうございました。
○中山部会長 御提言ということで、是非検討を進めてください。茂松委員は途中退席と伺っております。この議題に加えて、この後の議題についても茂松委員から御意見を頂けたらと思います。その後で、山家委員、井上委員に御発言を頂ければと思います。それでは、茂松委員、お願いいたします。
○茂松委員 先ほど言わせていただきましたので、特に今のところありません。よろしくお願いいたします。
○中山部会長 どうもありがとうございました。それでは、山家委員、お願いいたします。
○山家委員 よろしくお願いいたします。私からは、8ページの患者団体等による治験等の情報の提供について、この内容についてです。内容を拝見しましたが、患者団体として判断が非常に分かりやすくなったと感じます。ただ、内容について、Q&Aを出していただいた製薬協サイトで説明があったりして分かりやすいのですが、将来的なところで少し心配だと感じます。例えば、時間がたって患者団体それぞれの運営担当者が変更になる等のこともあるかと思います。そういったときに、時間がたってしまってサイトで検索されにくいとか、場所が分かりにくいとなってしまったときに、患者団体から結局難しく感じられる可能性があるので、例えば時間がたってからでも、この内容が患者会から探しにくくならないように、分かりやすい場所に掲示され続けるとか、検索が隠れてしまうようにならないというような配慮をお願いしたいと感じました。以上です。
○中山部会長 ありがとうございます。それでは担当の事務局、お願いいたします。
○小園監視指導・麻薬対策課長 ありがとうございます。今も、患者団体の皆様には順次御説明の機会を頂いたりということで対応しております。今回、通知でお示しをした内容について、きちんと御理解いただく、その上で御対応いただくということは重要だと考えておりますので、今頂いた御意見も踏まえて、今後引き続き対応してまいりたいと思います。
○中山部会長 それでは、井上委員、お願いいたします。
○井上委員 私は、パテントリンケージに関して質問させていただければと思います。先ほど御紹介いただきましたように、昨年秋に、二課長通知の改正に加えて、専門委員制度の試行的な運用が始まったということです。これは、日本版のパテントリンケージに関していろいろ指摘されていた問題に対応するためのものですが、当座の運用改善措置にとどまるという性格が強いように思っております。一方、令和7年度の厚労科研で、医薬品特許情報の専門的評価の枠組みの構築に向けた調査研究が行われており、そこでは現行制度の課題をまとめているところかと思います。3つほどに整理ができると思うのですが、1点目として、現在のパテントリンケージ制度というのは、明文化された法的な根拠があるわけではなく、行政通知、二課長通知に基づく運用としてなされていると。それに起因して、判断基準や手続保障のあり方に課題があるのだろうということ。
2点目は、この度、専門委員制度が試行的に導入されましたので、一定程度その専門知を参照することが可能になったとはいえ、この分野においては裁判例や学説の蓄積が十分でなく、厚労省による特許抵触の確認は、なお容易でない状況が続いていくであろうということ。
3点目に、令和5年の地裁高裁判決で、後発品の承認前の段階での非侵害確認訴訟というのは、訴えの利益を欠くとして却下されてしまったという判決があります。これを前提にしますと、承認審査の段階で司法判断が出て、それを参照して厚労省で審査を行うというのは困難だという状況にあるということです。
こういった課題認識に基づき、先ほど挙げました調査研究では、中長期的な仕組みについて提案もなされているところです。このパテントリンケージの問題については、昨今も様々な学説上でも議論がなされていると承知をしております。
私が今日お伺いしたいのは、今後の見通しです。短期的には、今般導入された専門委員制度の運用に関して、改善が必要なのか、試行を見た上で検討せめばならないということは、先ほどおっしゃっていたとおりかと思うのですが、より根本的に、先ほど申し上げたような課題を解決するための本格的な法制度改正に向けた検討は行われる可能性があるのか、その辺りの見通しについて教えていただければと思います。
○中山部会長 どうもありがとうございました。事務局、お願いいたします。
○紀平医薬品審査管理課長 井上委員の御指摘いただいた論点は、全ておっしゃるとおりです。事務局としては、先ほども少し触れましたが、まずはこの試行を始めた専門委員制度により、いろいろな知見を集めていく、そして課題を集めていくことを考えております。また、御指摘いただきましたとおり、研究班のほうでも、今後の法制度化に向けて、いろいろな提案も頂いているところです。今後に向けては、頂いた法制度化の提案、あるいは専門委員制度の中から出てくる課題を含めて、どこかの段階で一度、論点を整理して、今後の方向性について、こういった場で御議論いただきたいと考えております。以上です。
○中山部会長 井上委員、よろしいでしょうか。
○井上委員 よろしくお願いいたします。
○中山部会長 どうもありがとうございました。それでは、北川委員、お願いいたします。
○北川委員 製薬業界の観点で、幾つかコメントさせていただきます。まずは、本日報告いただいた内容は、日本の創薬力強化や、治験エコシステムの構築のために非常に重要であり、幾つかの施策に関して関係団体などと連携しながら取り組んでいただいたことに関して感謝申し上げます。
今回の治験エコシステムの構築のために、創薬環境の観点ではシングルIRBの推進やGCP制度の合理化、治験情報へのアクセス改善は、日本の国際共同開発の中で、引き続き日本が国際開発の中で選ばれる開発環境であり続けるためにも、非常に重要な施策であると考えております。
製薬業界として、ドラッグラグ・ドラッグロスの解消や、患者さんの治験アクセス向上を重要な課題として認識しております。昨年10月には、業界として、治験エコシステム宣言を公表し、患者さん、医療機関、アカデミア、行政など関係者と連携しながら、日本の治験環境の改善に取組む考えを示しております。引き続き、当局を含めて連携させていただきたいと思います。
また、治験情報提供についても、監麻課と連携させていただきながら、治験等に関わる情報提供の取扱いに関する解説書、Q&A、若しくは策定、公表、説明会をするなどして、どのような形で運用していくのか、何名かの委員からも御質問があったと思うのですが、適正な情報が適切な形で患者さんに伝わるような形をとっていきたいと思っております。
今後、治験情報へのアクセス改善が進む中、患者さんや医療関係者に対して科学的根拠に基づく適正、かつフェアバランスな情報が提供されることが重要と考えておりますので、引き続き関係団体、関係省庁と連携させていただきたいと思います。
そのような業界の取組を更に実効的なものにするために、今回検討いただいているシングルIRBの推進や治験手続の合理化、安全性情報管理の見直しが実務面でも真に効率的に整合性のある制度として実装されることを期待しております。制度設計に当たっては、患者保護を大前提としつつ、ICH E6(R3)をはじめとする国際的な考え方との整合を図り、日本が国際共同治験に参画しやすい環境を実現していただきたいと考えております。今後も患者さんに革新的な医薬品を1日でも早く届けることを目指し、産官学と患者さんを連携する治験エコシステムの発展に向けて、産業界としても建設的に協力させていただきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
もう1点、パテントリンケージに関してもコメントさせていただきます。後発医薬品の承認申請におけるパテントリンケージについては、バイオ後続品を対象として明確化するとともに専門委員制度を試行的に導入されたことは、制度運用の透明性や専門性の向上に向けた前進として評価したいと思います。一方で、特許期間延長制度の運用の中で、取り分け延長登録された物質特許と用途特許の効力範囲をめぐり、幾つか課題が残っていると考えております。研究開発型の団体からは、延長された物質特許や用途特許の特許権の効力が、あたかも及ばないかのごとく、有効性成分の形態、添加物、剤形の差違などを理由に、後発医薬品やバイオ後続品が承認されてしまうのであれば、日本において特許期間延長制度が実効性をもたないことと同じ結果をもたらすと、重大な懸念も表明されていると理解しております。昨年度の制度部会においても業界から要望させていただきましたが、後発医薬品・バイオ後続品の申請段階での関係企業への情報開示や、特許権者・申請者と早期の事前調整機会への設定については、承認後の特許紛争の未然防止や安全供給の観点から、引き続き重要な検討課題であると考えております。
さらに、専門委員制度については、中立性、効率性への信頼を確保することが重要だと考えております。今回の御提案では、専門委員候補者リストは公開している一方で、個別化案件に対しては関与した専門委員の情報は開示されていない仕組みとなっております。制度の信頼性向上の観点から、利益相反管理や透明性のあり方についても、今後の試行を通じて検討いただきたいと思います。
業界としては、革新的医薬品への投資インセンティブと、後発医薬品、バイオ後続品の円滑な市場参入の両立が重要だと考えております。そのためにも、情報開示、事前調整機会の確保を通じて、より予見可能性の高い制度運用となることを期待しております。特に、情報開示と事前調整機会の確保は、業界が従来から継続して要望している事項でもありますので、今後の制度改善において是非御検討いただきたいと思います。以上です。
○中山部会長 どうもありがとうございました。施策の推進に向けて、製薬業界から力強いお言葉を頂いたと思います。後半の質問も含めて、事務局から御返答、御対応をお願いいたします。
○紀平医薬品審査管理課長 後半のほうで、パテントリンケージについて、幾つかの御意見、御質問等を頂きました。業界団体さんのほうからも、引き続きいろいろな御意見を伺いながら、この制度運用、制度の構築に向けて検討していきたいと考えておりますので、引き続き御協力のほどよろしくお願いいたします。
○中山部会長 それでは、佐藤委員、お願いいたします。
○佐藤委員 産経新聞の佐藤です。御説明ありがとうございました。患者団体等による治験等の情報について、1つ質問と、1つ確認をさせていただければと思います。患者団体からのニーズが強いことはよく理解しており、是非進めるべきだと思いつつ、どのように制度設計するかについては知恵がなく、今回よく練られたものを出されたことを感謝申し上げます。その上で申し上げます。8ページの患者団体等による治験等の「等」については、薬事承認を目指さない臨床試験のようなものが入ると理解しています。これらの中には、自費で行われるものや、いわゆる臨床試験とでも言いましょうか、自称臨床試験とでも言いましょうか、少し世界は変わりますが、食品等の分野でも、同様のものがあるところです。そういった世界には、自称患者団体による広告なども見受けられるところです。今回の情報提供では、情報の対象がClinical Trails.govであるとか、jRCT等に登録されたものが対象になっており、このようなものは入ってこないという理解ですが、それについて確認をさせてください。それが1点です。
もう1点は、広告に該当しない場合の考え方のポイントとして、チェック項目の1に利益相反の適切な管理がされている、という項目があります。これについて、具体的にどのような制度設計を考えておられるか教えてください。以上です。
○中山部会長 ありがとうございます。それでは、事務局の御担当、お願いいたします。
○小園監視指導・麻薬対策課長 御質問ありがとうございます。今回、情報提供の対象となる試験の範囲についてですが、治験と製造販売後の臨床試験、それから臨床研究法に基づく特定臨床研究を想定しております。先ほど委員もおっしゃったように、jRCT等の公的なデータベースに登録をされている情報についてということです。
2点目の利益相反の関係ですが、今回、利益相反の適切な管理がなされていることを条件に掲げております。基本的にはホームページ等で公表していただくことが望ましいとは思っておりますが、求めがあった場合に、患者団体のほうから、そういった情報を開示できるようにはしていただくということを考えております。一方で、企業のほうに対しても、患者団体等に情報提供する場合に、そういった点も確認をしていただくようにということも、併せて求めております。こういったことを通じて、実効性を担保してまいりたいと考えております。
○中山部会長 佐藤委員、よろしいでしょうか。ありがとうございました。それでは、ほかにいかがでしょうか。よろしいでしょうか。どうもありがとうございました。議題3については、本日の議論を踏まえて、事務局においては必要な対応を進めていただければと思います。
続いて、議題4に入ります。その他について、事務局から説明をお願いいたします。
○紀平医薬品審査管理課長 医薬品審査管理課長です。資料3を御覧ください。その他の事項です。2コマ目に、本日御報告する事項について4点挙げております。
まず、要指導医薬品(緊急避妊薬)に係る対応についてです。3コマ目です。こちらは法改正に向けたとりまとめということで、昨年1月に取りまとめていただいたものです。この中で、要指導医薬品に係るオンライン服薬指導の件について御指摘を頂いていたものです。1つ目の○ですが、要指導医薬品について、オンライン服薬指導により必要な情報提供等を行った上で、販売を可能とするということと併せて、適正使用のための必要事項等の確認について対面で行うことが適切である品目については、オンライン服薬指導による情報提供のみにより販売可能な対象から除外できるようにすべきという御意見を頂いていたものです。また、もう1点は次の○ですが、医薬品の特性を踏まえて必要な場合には要指導医薬品にとどめ置くということを可能にするべきといった御提言を頂いていたものです。
4コマ目は、具体的な薬機法改正における要指導医薬品の販売方法の見直しの制度構築についてです。下のほうに絵でお示ししておりますが、改正前はオンライン服薬指導不可であった要指導医薬品については、法改正後において、オンライン服薬指導による情報提供のみによる販売を可能にするという見直しを行っており、この中で、個別に指定する特定要指導医薬品を除くという規定を設けています。また、併せて、下の四角の所ですが、適正使用の観点から要指導医薬品に継続的に指定することが適切なものは要指導医薬品にとどめ置くという規定を新たに追加したというものです。
5コマ目は、具体的な改正薬機法の条文です。一番上の第4条第3項第4号においては、対面販売が必要な要指導医薬品(特定要指導医薬品)の指定をするという規定です。それから、下のほうですが、第4条第6項において、期間を定めない要指導医薬品の指定の規定を設けたというものです。
これを受けて、次の6コマ目ですが、スイッチOTCの承認において、緊急避妊薬について審査を行い、昨年10月にノルレボという製品を承認しております。その審査報告書において、用法・用量の中で、薬剤師の面前で使用することが適切であるというふうに判断した審査結果を審議会にお諮りしておりました。部会における審議についてですが、その結論としては赤字の所です。「面前服用」の確保のため「特定要指導医薬品」へ指定すること、要はオンライン服薬指導による情報提供のみによる販売を不可とするということです。それから、2つ目のポツですが、「要指導医薬品」を維持するため「期間を定めない要指導医薬品」へ指定するということで、この法改正に基づいて実際に指定を行ったというものが、この緊急避妊薬で出ましたという御報告です。
次の7コマ目に、御参考までですが、この緊急避妊薬のスイッチOTC化において、いろいろな販売対応を要件として求めております。薬剤師や薬局等に関する販売体制や、実際の販売時の対応について要件としており、この中で「対面販売・面前服用」を要件としているというものです。
続いて、8コマ目は、医薬品の承認審査等に関連する制度の運用の見直し(案)です。こちらは、これから見直しを行おうとするものの報告です。9コマ目に進んで、1つ目は、①先駆的医薬品等の指定要件等の見直しについてです。10コマ目は、先駆的医薬品指定制度というものがあり、これは世界に先駆けて開発され、早期の実用化を目指すという医薬品について指定をするという制度で、通知として、平成27年から試行的に運用を開始しておりました。その後、令和2年に法制化し、この指定制度というものを運用しております。
11コマ目の上のほうに、薬機法の条文があります。この中で指定要件としては、作用機序がこれまでの医薬品と明らかに異なる物、あるいは、その用途に関して特に優れた使用価値を有することとなる物といったことが法律の要件としてあります。具体的な運用においては、下のほうの課長通知において要件を4点挙げております。少し保守的に設けたものもありますが、この中の黄色のマーカー部分で、指定要件4というものがあります。この中で、日本で承認申請される時期が海外での申請から3ヶ月以内の予定としているもの、もう1つは、既に指定されたものと同じ作用機序のものがある場合には原則として指定しないといった要件を設けているというものです。ここが、少し課題としてあるのではないかという御指摘を頂いているところです。
次に、12コマ目ですが、上の背景・課題の所には、先ほど御説明した2点の課題があるということを記載しております。それを受けて、下のほうに方向性の案を示しております。まず、1点目が海外での申請から3ヶ月経過すれば対象から外されるという運用を行っていますが、こちらは海外で申請されて3ヶ月たてば指定を取消すという運用ではなく、海外で承認されるまでに承認申請が行われればよいということでいかがかというものです。また、もう1点は、既に指定を受けている品目が未だに承認まで至っていないような場合には、こういった作用機序などの要件を考慮し、個別の開発状況も踏まえて指定を可能とすることでいかがかというものです。こちらについては、本日の報告の後に、通知の改正を検討したいと考えております。
続いて13コマ目です。再審査期間が終了した有効成分を用いた医薬品の承認申請資料の取扱いについてです。14コマ目、既に承認を受けた医薬品と同じ有効成分を用いた医薬品の開発が、医療現場からのニーズや患者さんからの要望などを受けて開発されるケースというものがあります。こういった開発は、より良い医薬品を提供するため、あるいは既に使われている有効成分を更に活用するということで推進すべきものというように考えております。
一方で、既に承認されている医薬品ですので、その医薬品を販売されている企業がいるのですが、その企業が開発される場合はいいのですが、それがなかなか難しい場合、他の企業が開発を請け負うというようなケースがあります。そういったケースについては、下に表で示していますが、承認申請資料の取扱いとして、既にある医薬品の有効成分について、新しい効能や剤形などを開発するときに、赤枠で囲っている事項(薬理作用、薬物動態、毒性)は、非臨床試験、いわゆる動物試験の実施をケースによって求めているというものが、今の取扱いとして、これまで示してきたものです。しかし、実際には、いろいろな説明やデータなどに基づいて省略するケースもあるということで、その取扱いについて、今回、明確化するものです。
続いて、15コマ目です。これは少し呼び名が長いので「新用途開発医薬品」といった仮の名称を置いてますが、いわゆるリポジショニング医薬品と呼ばれるものです。こういったものについての承認申請における取扱いについては、これまでも実際に審査を行って承認してきたものもありますが、基本的には新医薬品として取り扱うということで、その考え方を整理するというものです。また、こういったケースは、下から2つ目のところに記載しておりますが、医療上の有用性・必要性などについて関連学会などから要望を頂くというケースもあるということで、そういったものを受けて開発いただく場合には、そういった要望も付けていただくということを示しております。
次の16コマ目は、承認申請資料の取扱いについてです。先ほど少し触れましたが、特に非臨床試験、いわゆる動物試験などについてです。これについては、既に承認されて使用実績が一定程度ある有効成分についてですので、それらの使用経験が既にあるという前提になるかと考えております。ですので、先ほどパテントリンケージでもありましたが、特許や、そういった問題がない場合には、こういった開発について既に使用実績のある公表文献等の情報を利用して、非臨床試験の成績に代えて、こういった説明を頂くということでいかがかというものです。こういった非臨床試験の提出省略については、新しい医薬品の開発の合理化という観点でも重要かと思っていますし、また、動物試験を回避するということで、動物愛護の観点からも重要ではないかと考えております。
一方で、臨床試験成績については、それぞれの開発の内容、承認申請区分に応じた臨床試験成績の提出が必要であるというように考えています。
次の17コマ目は、販売名や再審査期間などの取扱いについてですが、新医薬品として取り扱うということですので、従前どおりの対応を行いたいと考えています。これまで運用していたので、それを改めて明確化したいということです。今後、こういった考え方について整理した上で通知を発出したいと考えております。18コマ目は、参考までに、いわゆる新薬(先発医薬品)や、後発医薬品との関係性について図で示したものです。
19コマ目以降は、アメリカやヨーロッパの制度との比較を表で示しております。米国においては、同じように新薬とジェネリックとの間のものとして、新しい、いわゆるリポジショニング医薬品については、簡略承認審査制度というものがあります。表の真ん中辺りにありますが、505(b)(2)と呼ばれる取扱いの区分が設けられております。この中で、こういった新薬からは少し簡略化したような資料提出での取扱いというものが示されているということです。一方、右側の欧州のほうは、いろいろな仕組みの中ではハイブリット申請と呼ばれ方をされるものがあるのですが、基本的にはジェネリックと同じような取扱いということで、いろいろな考え方が整理されているものです。その後、22コマ目までが、そういった米国、欧州に関する参考資料としてお示ししているものです。続いて23コマ目以降は、電子処方箋に関する内容です。
○笹子総務課長 総務課長です。23ページ以降、電子処方箋等について御説明申し上げます。その後、参考資料2について、予算あるいは骨太の方針についても併せて御説明いたします。
24ページは、電子処方箋の進捗状況と今後の対応についてです。25ページは、現在の進捗状況です。令和8年6月時点で、電子処方箋の導入率は41.3%で括弧書きにあるような施設別の導入率になっています。特に、薬局は90.5%導入いただいております。電子処方箋管理サービスは社会保険診療報酬支払基金等が運営しているシステムです。調剤結果登録をしていただくことによって、重複投薬等チェックが、より充実していくということですので、この調剤結果登録は極めて重要で、94.3%ということで、それに従って、重複投薬等チェックの実行も増加しているという状況です。
26ページです。電子処方箋システムを活用した薬局における調剤までのプロセスを図示したものです。左から重複投薬等チェックをし、重複投薬等アラートを検知し、その結果を踏まえて、薬剤の調剤に移っていただくということです。左下にあるように、先ほど申し上げた通り支払基金・国保中央会に、調剤予定の薬剤情報がたまっていくと、この調剤予定の薬剤情報を、薬局はここの情報に当てることによって重複投薬がある場合にはアラートが出てくるという仕組みです。真ん中の所は、どのようなアラートが検知されるかということですが、患者さんが閲覧同意をするといった場合には、下にあるように、具体的な医療機関名、薬局名、薬剤名、用法・用量、あるいは数量、こういったところまでを薬局において薬剤師さんが閲覧できます。閲覧がない場合には、薬剤名と重複投薬がありますという旨だけが分かるというような仕組みになっております。
いずれにしても、そういった重複投薬等アラートが発生した場合には、疑義照会などを必要に応じて行っていただいた上で調剤していくということになっており、調剤後に調剤結果を、先ほど申し上げた電子処方箋管理サービスに登録いただくということです。
これは医療機関から電子処方箋が来た場合でも、また、紙で処方箋が来た場合でも、電子処方箋システムを入れている薬局においては、御負担を掛けているところですが、情報を登録いただいていることによって、このサービスの質が日々更新されているということです。
27ページです。昨年、12月に重複投薬等チェックが多数確認されたという事例に対し、重複投薬等チェックが意味するところを医薬品の適正使用の観点から整理して通知させていただいております。重複投薬等チェックというのは、数によらず正常に機能した結果であることをしっかりとお伝えさせていただいた上で、②にあるように、先ほど御覧いただいたとおり、閲覧の同意が得られると、リッチな情報が現場で御覧いただけるわけですので、閲覧の同意を取得するように努めていただくことが②です。
③において、その上で、処方箋中に疑わしい点があると判断した場合には、疑義照会を行って、必要に応じて処方内容の変更を求めることということで、具体的には、その下にあるような事例を参考にしていただきたいということです。例えば、薬学的知識により全く疑わしいと客観的に判断し得るものについて、調剤を拒否する正当な理由に該当するということです。あるいは、過去の薬剤情報の閲覧の同意が得られない場合、この薬剤の適正な使用が確保できないといった場合には、薬局開設者が薬剤の販売・授与をしないことが認められるということです。また、疑義照会をしようとしても、医師又は歯科医師に連絡がつかない場合に、疑わしい点がある場合には、疑わしい点を確かめた後でなければ調剤してはならず、そうでない場合には、調剤を拒否する正当な理由として認められることを具体的にお示しし、なお、※にあるように、この取扱いについては、「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則」に反するものではないということを整理しております。
28ページは、昨年7月に公表している電子処方箋の普及に関する目標です。先ほど御覧いただいたとおり、薬局につきましては、一定程度普及しているわけですが、医療機関においても進めていただく必要があるだろうと思っております。他方で、電子カルテの導入と一体的に進めていくことが一番重要であるということで、新目標につきましては、1つ目のポツにあるように、保険制度下における処方箋について、おおむね全ての調剤結果が速やかに電子処方箋管理サービスに登録されることを目指すというのが1つです。もう1つは、患者の医療情報を共有するための電子カルテを整備する全ての医療機関への導入を目指すといった新たな目標を昨年の夏に出させていただいております。
29ページは、それに当たって安心に運用できる仕組みや、利用促進策、周知広報、あるいは効果検証もしていくということを、併せて公表させていただいておりますので、後ほど御覧ください。
30ページです。今申し上げたとおり、効果検証も重要であるということですので、今般、初めて効果検証をしましたので御報告申し上げます。2025年3月までのNDBデータなどを用いて、薬局への電子処方箋の導入によって医薬品の使用の適正化にどの程度つながったのかについて、処方箋1枚当たりの投薬日数をアウトカムとし、差分の差分法を用いて効果検証を実施したというものです。分析に使用したデータは、NDBデータと電子処方箋の導入状況データです。期間については、2024年4月から2025年3月です。そのほか、アウトカム等や手法については、左側にお示ししております。分析法につきましては、差分の差分法による解析を使うことにより、薬局ごとに時間を通じて変化の小さい要因と全体に共通する時間方向の変化に影響(季節性の影響等)によって生じるバイアスを排除しつつ効果検証を実施したということです。あとは、薬価改定が発生しない期間に限定することで薬価改定による影響を排除するなど、一定の配慮をした上で行ったものです。この適正使用を確認するに当たっては、高額薬剤や薬価改定による影響が相当程度あると考えられますので、アウトカムを「薬剤額」ではなく、医薬品数量として「投薬日数」ということで、効果検証をさせていただいたということです。
31ページです。以上の前提に基づいて検証した結果、2つ目の○にあるように、電子処方箋導入から約8か月~10か月経過した薬局では、有意水準5%で統計的に有意に、処方箋1枚当たり約0.3~0.4日分の投薬日数が減少したといった効果が得られたということです。
32ページです。電子処方箋サービスを導入していただいている施設における薬剤情報の登録と重複投薬等チェックの実施状況です。1つ目の○の1ポツにあるように、令和8年3月以前に運用開始している施設のうち、電子処方箋管理サービスへの院外処方箋情報の登録実績がない医療機関の割合は、病院が23.7%になっており、薬局については8.5%ということです。2つ目のポツにあるように、重複投薬等チェックの実績がない施設の割合は、病院が27.3%、薬局が19.3%という状況で、これを引き続き改善していく必要があると考えております。
33ページです。以上の状況を踏まえて、一定程度の導入利活用は進んでいると、あるいは適正使用の効果も確認されているということですが、更に、薬局による調剤結果登録や重複投薬等チェックの実施をしっかりと進めていく必要があるだろうという問題意識です。また、一方で医療機関への電子処方箋の導入というものは、電子カルテサービスと一体的に進めるとしております。この電子処方箋につきましては、2030年までに導入するということになっております。
以上を踏まえて、対応案を御覧ください。薬局による日々の電子処方箋の利活用により、医薬品の適正使用に向けた一定の効果が得られたということですが、更に、薬局の導入・利活用が進むことで、更なる適正使用の効果が見込まれるということです。患者が全国のどこの薬局であっても電子処方箋による効果を享受できる体制の構築は必要という認識です。2つ目のポツにあるように、薬局の開設者に対して、その薬局で調剤に従事する薬剤師による調剤結果の登録と、その環境の整備に関して必要な措置をとることを遵守事項とするとともに、情報の提供及び指導に当たり、当該薬剤師に重複投薬等チェックの結果を確認させること等を課してはどうかということです。
これにつきましては、3つ目のポツにあるように、効果の発現まで導入から一定の時間を要すること、また、薬局によっては、システム上の対応等が発生する可能性もあるということに鑑み、令和9年4月より適用してはどうかと考えております。その上で、激変緩和の観点から、現にオンライン資格確認等システムを導入しているものの、電子処方箋を導入していない薬局につきましては、先ほど申し上げた「電子カルテの導入目標である2030年まで」経過措置を設けてはどうかと考えているところです。
34ページです。厚生労働省の情報政策機能強化を私どもは考えております。先ほど電子処方箋を電子カルテと一体的に導入促進していくということを申し上げましたが、やはり、部局横断的に進めていく必要があるということで、今年の夏に情報関係組織の組織再編を行う予定です。右側が現行で、左側が今年の夏以降ということになりますが、情報政策担当の政策統括官をこのDXの総合調整を行う所として新たに発足させるということです。右下から2つ目の電子処方箋は医薬局で担っていますが、新たな組織に移管する予定であることを御報告いたします。
35ページです。医療機関・薬局間の情報連携について御説明いたします。36ページは、全国医療情報プラットフォームに関することです。こちらについては医療DXを進める観点から、医療機関等に導入されている電子カルテ情報を標準化して、診療情報提供書といった文書情報や、症病名などの臨床情報を医療機関間で情報共有していこうということで、これは医療法の改正なども行われた上で進めていくということになっております。その御説明になります。
37ページです。この医療DXの中で、薬局は様々な情報を有しているわけですが、「薬局が有する情報の標準化とDXを進める」ということが、これは昨年、2025年の骨太の方針でも閣議決定されておりまして、1つの課題であると考えております。2つ目のポツですが、医療機関・薬局間では、処方箋のやり取りだけではなくて、服薬情報の報告など、医療の質の向上に資する文書等による情報連携が行われていますが、その内容・様式は多様であり、紙・FAX等のアナログでやっておりますので、業務負担がそれぞれ医療機関側、薬局側にも生じているという状況です。
こういった状況を踏まえて、対応案として、患者へのフォローやコミュニケーションを通じて入手した情報の中で、現行業務において文書により処方医とやり取りされている情報・文書、いわゆるトレーシングレポート等について、医療機関・薬局間で電子的な連携の仕組みの検討を始めてはどうかと考えております。そうはいっても、様々な情報がありますので、2つ目のポツにあるように、「質の高い医療」につながるかどうかということが重要かと思いますので、システム的な拡張可能性も見据えながら、まずは調剤報酬等で定められている文書を対象としてはどうかと考えております。システム的には、システム負荷を小さくするとか、新たな投資や、重ねての投資をしないという観点も必要だと思いますので、先ほど申し上げたような電子カルテ情報共有サービスが構築されますので、その基盤を活用した仕組みにすること。また、共有する場合にも、共有の範囲はこれまでどおり、文書の発出元・先の医療機関・薬局間として、さらに、電子カルテ情報共有サービスの普及も見据えるという観点からは、2030年目途の仕組みの実装を目指して検討を進めていくこととしてはどうかと考えております。38ページ以降は電子処方箋関連の参考資料ですので、追って御参照いただければと存じます。
48ページです。薬剤師の調剤応需義務等について御説明いたします。49ページです。概要の1ポツ目にあるように、薬剤師法第21条において調剤応需義務が規定されております。調剤に従事する薬剤師は、調剤の求めがあった場合には、正当な理由がなければ、これを拒んではならないとされております。この調剤応需義務につきましては、医療の公共性や薬剤師による調剤の業務独占、生命・身体の救護という高い倫理観を背景として、国に対して負担する公法上の義務として定められております。
他方で、近年の社会情勢の変化や深刻化するカスタマーハラスメントなど、薬剤師を取り巻く状況変化に対応するため、令和7年度厚生労働科学特別研究班において研究を頂き、その報告書を頂きました。これを踏まえて、調剤の求めを拒否できる「正当な理由」の考え方や事例などを整理した「薬剤師の調剤応需義務等について」という医薬局長通知を令和8年7月8日付けで発出させていただきました。概要については下半分の左側です。これまで通知で示されていた「調剤の求めを拒否できる正当な理由」としては、物理的・身体的な理由であるとか、疑義照会が不可能な場合、早急な調剤が必要だが調達に時間を要する場合、また、流通管理制度に基づく拒否、そして、先ほど御説明した電子処方箋の重複投薬等アラートが出た場合の対応、こういったものを示していたわけですが、新たに示した正当な理由が右側です。開局時間外の対応、悪意のある未払い、また、薬局におけるカスタマーハラスメント起因の拒否事由です。例えば、暴力・威嚇行為、暴言・人格否定等により、調剤の基礎となる信頼関係が破壊され、適切な医療提供が困難になったような場合、こういったものを例示しております。併せて、調剤後であっても、薬機法に基づき、薬剤を販売・授与してはならない場合として、下記のような例をお示しし、近年の状況の変化に応じた通知を発出したということです。
参考資料2について簡潔に御説明いたします。まず、令和8年度医薬関係予算の概要です。2ページ、令和8年度予算額は97億8,600万円ということです。医療DXの推進、地域における薬剤師サービス提供体制の強化、革新的医薬品・医療機器等の迅速な審査・実用化の推進、医薬品等の品質確保・安全対策の推進、フェンタニルなど薬物濫用防止対策の推進、血液事業の推進、また、レギュラトリーサイエンス研究等の推進などに必要な予算を盛り込めております。具体につきましては、それ以降のページを御覧ください。
13ページです。先般、閣議決定された骨太方針等について御紹介いたします。14ページ以降が、令和8年7月21日に閣議決定された今年の骨太方針です。1つ目、3.(2)に、知財計画に基づいて、J-Beautyは我が国における化粧品等のサービスを進めていくという戦略を推進するという観点です。医薬局も薬機法において、化粧品等について所管しておりますので、その観点から入っております。また、(3)は、不正薬物対策や、地方厚生局麻薬取締部・検察の体制整備といったものが盛り込まれております。
15ページです。全世代型社会保障の構築の中に(医療・介護等)という項目があります。その真ん中辺りですが、「セルフメディケーション推進の観点からの更なる医薬品等のスイッチOTC化に向けた実効的な方策を検討し、必要な措置を行う」とされております。その下に、「サイバーセキュリティ対策を進めていくとともに、電子処方箋の普及と情報連携、医薬品等のデータベースの構築」といった文言が書かれております。その下の(創薬・先端イノベーション)ですが、創薬・先端医療を成長経済の牽引役としていくという観点から、人材育成、国際展開、そういったものとともに、様々な領域における医薬品の開発、あるいは感染症対応の医薬品等の研究開発・生産等についても進めて、創薬・医療機器開発・診断へのAIの利活用を推進する。この「AI」が入ったのが特徴的かと思います。また、血漿分画製剤の国内自給などに取り組むとしております。
16ページです。「攻めの予防医療」の中に、「地域住民の健康増進に資する薬局機能及び薬剤師の果たす役割の強化」という文言を盛り込んでおります。
17ページ以降は、同日に閣議決定された「日本成長戦略」です。医療DXに関しては、サイバーセキュリティ対策の強化とともに、業務効率化のためにDX化を進めるということです。また、合成生物学・バイオにつきましては、多様なモダリティのライフサイクルに配慮した薬事制度の柔軟な運用といった文言が盛り込まれております。
18ページです。創薬・先端医療という分野があります。①ファーストインクラス製品・ベストインクラス製品といったものを進めていくという観点から、実用化を担う人材の育成や流動化を支援するとあります。また、新薬の国際展開を図るとあります。②感染症対応製品ですが、免疫グロブリンについて、国内自給率100%を目指すとともに、免疫グロブリンの原料血漿確保体制の強化と製造施設の更なる整備促進を図るとしております。④革新的デバイスを活用した先端医療です。医療機器のサイバーセキュリティ確保、薬事審査体制の強化等についての文言が盛り込まれております。併せて、PMDAアジア医薬品・医療機器トレーニングセンター等の文言も盛り込まれております。
19ページです。横断的な課題の解決ということで、人材育成があります。この中で、医療分野における高等教育における人材育成やアクセス確保策の支援、また、地域の医療・介護等について、質の高い人材の安定的な養成体制の確保という文言があり、薬剤師、薬学についても、この中に含まれると考えております。
また、賃上げ環境整備ということで、令和7年度補正予算による医療・介護等支援パッケージ、これは薬局も含めて支援したわけですが、引き続き、今後の経済・物価動向等も踏まえつつ、必要な対応をしていくという文言があります。
20ページ以降ですが、「規制改革実施計画」についても同日、閣議決定されております。先ほど御説明したシングルIRBについては、20ページ以降に、必要な検討をして所要の措置を講ずるとしております。21、22ページも同様です。
23ページは、先ほど伊藤委員から御質問いただいたときに御説明申し上げたように、調剤業務の外部委託範囲の拡充について必要な対応をとるということが盛り込まれております。駆け足で恐縮ですが、以上です。
○中山部会長 説明をどうもありがとうございました。ただいまの事務局の説明について、御意見、御質問があれば、御発言をお願いいたします。山口委員、お願いいたします。
○山口委員 資料3に基づいて、3点あります。まず、緊急避妊薬ですが、これは薬剤師の面前で服用する要指導医薬品ということで、販売対応も様々工夫して明確化されたと思います。期間を定めないということは、このやり方でしばらく継続するということだと思うのですが、一方で、ネットで緊急避妊薬を検索しますと、オンライン通販とか、あるいはオンライン診療で翌日には届けますとか、追加料金を払えば、バイク便で当日配送とか、何時間後にポストインという広告が氾濫しているのです。
これは医療機関でオンライン診療をやっている所がそういった対応をされていて、インターネットで広告をされているのですが、一方で、面前で服用しないといけないということを決めておきながら、そちらのほうは全く対応されていないとなると、複数確保しておきたいと思う方たちなどは、オンライン診療を利用することで、いくらでも確保できるということになってきます。やはり、同時に同じように対策を講じていかないと、何かすごくアンバランスになっているのではないかと思いますので、その辺りは共通した対応が必要ではないかなと思いましたのが、まず1点です。
2点目として、26ページ以降の電子処方箋システムによる重複投薬等チェックというのは非常に大事だと思います。電子処方箋は、これは以前から申し上げているのですが、同意していると、どの医療機関のどの薬と重複しているか、あるいは併用禁忌ということが明確に出てくるわけですけれども、患者さんが同意しなかった場合は、どの医療機関のどの薬か分からないけれども、重複がありますよというアラートが出る仕組みになっていると聞いています。そうすると、同意しない人というのは意思を持って同意していませんので、なぜそんなことが分かるのだというようなことになりかねないのではないかと非常に以前から危惧しています。今、医療機関で導入しているのは20%と資料にあったのですが、導入している医療機関が百パーセント電子処方箋を発行しているかというと全くそうではなくて、導入しているというだけの割合ですので、だから問題が余り起きていないのではないかと思うのですが、同意しなかった場合でも、そういったことは分かってくるのだということを患者にきちんと周知しておかないと、医療機関の中でトラブルが生じるのではないかと非常に危惧しています。重複投薬等をチェックすることは大事だからこそ、こういうことは同意しなくても分かるのだというのを是非、医療機関などにアピールしていただきたいなと思っておりますので、そこに厚労省から働きかけをしていただきたいと思います。
3点目が37ページの所に、「医療機関・薬局間の情報連携」と書いてあるのですけれども、トレーシングレポートを1例として挙げてありますが、あくまで薬局から医療機関への情報だと思うのです。薬剤師さんが薬学的知見に基づく指導をしようと思うと、もう少し医療機関から薬局に対しての情報提供を進めていかなければいけないのではないかと、以前から思っています。オンライン資格確認の制度を使って、かなりいろいろなことが情報共有できるようになったとは思っていますが、リアルタイムで、今この患者さんがどのような病気で、どのような病状でということは、まだ全く分からないわけですので、もう少し医療機関から薬局に対しての情報共有も是非、前向きに進めていただきたいということをお願いしたいと思います。以上3点です。
○中山部会長 山口委員、どうもありがとうございました。事務局からお願いいたします。
○紀平医薬品審査管理課長 まず1点目、緊急避妊薬について頂いた御指摘についてです。今回、緊急避妊薬については、いわゆるスイッチOTC化ということで、医師の診断を経ずに薬局で販売することについて、どういった要件が必要かというのを中心に、これまで長い期間を掛けて、いろいろな議論が行われてきたという背景があります。それを受けて今回、このような対応を行っておりますが、オンライン診療においては、医師の診療が入るという前提ですので、薬局での販売と同じように扱えるかどうかという点は別途、検討が必要になるのではないかと考えております。
一方、オンライン診療については医政局が担当ですが、状況について確認しております。オンライン診療については、医療法の中でいろいろな指針等を設けているというものです。緊急避妊薬については、その性質に鑑みて、例えば産婦人科医又は厚労省が指定する研修を受講した医師でなければならないとか、初診からオンライン診療を行う場合には、1錠のみ院外処方を行って、院外処方になった場合は、薬局において面前服用を行うといった一定の制限を設けているとはお聞きしております。ただ、今御指摘いただいたようなものがあるということですので、医政局のほうにもお伝えして、相談していきたいと考えます。以上です。
○笹子総務課長 2点目と3点目について、御回答いたします。同意した場合と、しなかった場合に、薬局で見られる画面については26ページにお示ししたとおりで、委員の御指摘のとおりです。トラブルになるのではないかということですので、どのような対応があり得るのか、受け止めさせていただいて検討したいと思います。併せて、医療機関のほうで電子処方箋の導入が進んでしっかりと出していただくことになれば、そもそも不要な場合があれば処方箋は出さないということもあるのだろうと思いますので、患者さんの御理解を得ながら医療機関への普及もしっかりと進めていく必要があるのではないかなと思っているところです。
また、37ページの医療機関・薬局間の情報連携ですが、御提案は患者への医療の質の向上と、薬局・医療機関の業務効率化という2点で最も必要性が高いのではないかということで御提案申し上げているところですけれども、必要性とか、そういったものについてよく関係者とも連携しながら受け止めさせていただければと思っております。以上です。
○中山部会長 山口委員、どうぞ。
○山口委員 オンライン診療は医政局マターということですが、美容医療も含めて、きちんとやっている所は全く問題ないと思うのです。美容医療にしても緊急避妊薬にしても、やはり何か抜け道になるような使い方をしている所があるということは明らかですので、是非しっかりと連携していただいて対応していただきたいと思います。
○中山部会長 ありがとうございます。事務局、是非そのように御検討をお願いいたします。伊藤委員、お願いいたします。
○伊藤委員 御説明をありがとうございます。話の順番に従うと3点ほど、先駆的医薬品と重複投薬等チェック、それから医療DX、電子処方箋全体についてコメントを申し上げます。まず、12ページ、先駆的医薬品ですが、いろいろ御検討いただいている中で現状、指定品目によって承認に至った例はないという現時点の状況ということで、結局ボトルネックはもしかしたら、ほかの所にもあるかもしれないという調査は引き続き御検討いただきたいと思います。
特に今、世界に先駆けて申請するというメリットが極めて低くなっていると思います。低い薬価しか付かないし、海外メーカーにとっては円安であるし、これを参照価格として欧州や米国政府に使われたら欧州も米国も薬価が安くなってしまうし、米国に至ってはMFN薬価政策なども導入しているため、海外メーカーとしては薬価の安い国には申請もしないというようなことが常態化していると。つまり、そういったことに対してかなり国際情勢にさらされている制度でもありますので、国内の申請要件の緩和などは非常に大事な努力だとは思うのですが、もう少し広い目で事案を見ていただければなと思っております。
それから、重複投薬等チェックに関しては、25ページ、デジタル庁のダッシュボードというのを拝見して、自動的にシステムチェックを入れると、こんなに重複投薬があるのだと。つまり、月間に1,200万件近くあると。7,600万件の処方箋のうち7分の1以上がアラートに該当して、併用禁忌も幾つかあるということで、長らく薬剤師の機能発揮と言っていたときには、重複投薬管理加算というのは数パーセントもいかなかったのが、こうやってデジタルの情報でつなげることによってアラート化がすぐ出てくるというのは非常に大事なことだし、薬剤の無駄を減らす、患者さんの健康を改善するという意味で、個人にとっても社会全体、国の財政も含めて、とても重要な政策です。
先ほど山口委員がおっしゃいましたが、国民全員ないし薬局、医療機関全てが、これにおもねるべき非常に重要なシステムだということで、更なる周知というか、現状の努力義務のような形ではなくて、処方上ないし調剤上の義務ということで、せっかく電子処方箋を導入しているのであれば、もう少し徹底的に導入いただきたいと思っております。これが2点目です。
もう一点、医療DX全般という観点で電子処方箋の普及を例に見ていますと、単に重複投薬をチェックするだけではなくて、もう少しマクロ的に需給モニタリングというか、突如、ある原薬が中国から入ってこなくなって医薬品が作れなくなったとか、いろいろな事情で供給の途絶リスクというのがある中で、やはり早期に電子処方箋を入れることで、現状の供給不安の兆候がどの辺りから出てきているのかとか、何か、もう少し全国レベルでこういったものを導入することによる幅広い利用というものを検討いただきたいなと思っております。それを目指す上での目標時期とか、達成目標といったものも、併せて御検討いただきたいと思っております。方向性については非常にいいと思いますが、こういったものの重要性が認知されずにコストばかり掛かっている状態ではなくて、早く成果とか、処方箋データベースを作ること、製品データベースを作ることの意義というものが早期に普及するような努力を今後もお願いしたいと思っております。以上です。
○中山部会長 ありがとうございます。事務局からお願いいたします。
○紀平医薬品審査管理課長 まず、1点目に御指摘いただきました先駆的医薬品についてです。12コマ目の所を主に御指摘いただいたかと思いますが、私の御説明が足りていなかったかもしれません。これまでに通知の運用次第、それから法制化後も2桁以上の品目で指定し、既に通常12か月のところ、6か月の審査期間で承認した品目というのはあります。一方で、この指定を求めたいのだけれども、今の要件では少しハードルが高いというか、指定要件に合わないといった課題があるということで今回、見直しを御提案しているものです。
御指摘いただきましたとおり、世界で一番かどうかというよりは、こういった患者さんが求めている薬、あるいは医療現場で必要とされる画期的な医薬品が、海外に遅れずに日本でも使えるようにするということが一番大事な点かと考えておりますので、要件の見直しも含めて、そういった開発が海外に遅れずに、日本でも進むように取り組んでいきたいと考えております。以上です。
○中山部会長 ありがとうございます。
○笹子総務課長 総務課長です。重要な御指摘をありがとうございます。1点目の電子処方箋については、その有用性を踏まえて、私どもとしてもしっかりと進めていく必要があると思っているところです。電子処方箋等の一体的な導入や、重複投薬等チェックの実施についても、先ほど33ページにおいて御説明申し上げたとおり、薬局・薬剤師に対する必要な義務を課してはどうかということも考えているところですので、御理解いただければと思います。
ただ、1点補足させていただきますと、重複投薬等アラートは薬剤師、患者さん、医療機関にしっかりとコミュニケーションをしていただくツールであると考えています。例えば、前回受診の1か月分の薬が切れる1週間前に定期受診して、そのまま次の薬を1か月分処方、調剤された場合について、単純に1週間分だけの薬剤の重複が生まれた結果、アラートが発生するという場合もありますので、全部が全部、重複投薬で是正しなくてはいけないというものではないと思っております。重複投薬等アラートというきっかけを踏まえて、適切な医療につなげていただくということだけ付言させていただければと思います。
2点目は、電子処方箋のデータを用いて需給モニタリングをという御指摘だったと承知しております。改正薬機法の中でも、電子処方箋データを用いて需給モニタリングに利用できるような根拠規定は設けているところで、現在どのような使い方ができるのかということについて、担当は医政局ですが、医政局のほうで調査研究をしていただいているということですので、こちらについても御報告させていただきます。以上です。
○中山部会長 どうもありがとうございました。伊藤委員、よろしいでしょうか。
○伊藤委員 1点だけです。2点目に頂いた重複投薬は全て重複ではないという話なのですが、31ページでしたか。調査研究した結果、薬剤そのものを減らしたというような事例が結構あったと。その前でしたかね、前後の説明の中で、1番の下のほうですね、医薬品そのものが削除された場合、それから投薬日の分量が減少した場合と。やはり、実際に重複投薬だと適正化された場合というのを、きちんとチェックすることが恐らく大事なのかなと思っております。これはまだ調査研究の段階かと思いますが、今後、何故にこういうアラートが出て、どこまでが本当のアラートなのかということの特定も含めて、分析を続けていただければと思っております。以上です。
○中山部会長 ありがとうございました。引き続きこれも事務局で、どうぞよろしくお願いいたします。渡邊委員、お願いいたします。
○渡邊委員 薬剤師会の渡邊です。私からは緊急避妊薬に関する部分、電子処方箋周りの部分、そして情報提供に関する部分について少しコメントさせていただければと思います。1点目の緊急避妊薬については、薬局での提供が始まって、本会としても全国会議等を開催して意識啓発に努めているところです。今後も、各地域における研修会の開催等の推進を踏まえて、需要者に寄り添った対応をしていけるように努めてまいりたいと思っています。
2点目の電子処方箋周りに関しては、笹子課長から細かく御紹介いただきましたこと、感謝申し上げたいと思います。調剤情報の登録等については薬局が先進的に取り組んでいる現場の成果であるということを踏まえていただければと思います。また、業務上の負荷も踏まえて対応していることへの御理解もお願いしたいと思います。伊藤委員から質問があり、笹子課長も答えておられましたが、チェックが掛かった後に、現場ではそのチェックが掛かった内容、アラートの内容を改めて臨床上の判断をして業務に当たっているということに関しては、是非御理解いただければと思っています。その上でなのですが、情報の登録、また重複投薬等のチェックの促進に関しては、今後も取り組んでいきたいと思っています。
併せてなのですが、データの活用をさらに進めていくための次のステップという部分でもあると思いますので、システムの導入等への取組に対する支援等は継続してお願いしたいと思います。また、組織再編に関する部分のスライドもありましたが、五月雨式にシステムの改新等への対応が現場に生じないように、併せて、各省庁をまたいだ統括したシステムの改新、DXの推進というのをお願いしておきたいと思います。
また、情報連携の部分なのですが、これに関しては、現状ではファックスで送ったりしているものですけれども、まずは始めていくことの重要性というのがあるかと思っていますので、Lean start upになったとしても、しっかりと始めていく必要性があると思っています。その上でなのですが、今後これらの情報の活用に関しては、標準化、構造化されたデータの活用、そういうデータを生成していくということの必要性も生じてきますので、しっかり視野に入れて進めていただければと思います。よろしくお願いを申し上げたいと思います。私からは以上です。
○中山部会長 どうもありがとうございました。事務局からお願いいたします。
○笹子総務課長 総務課長です。御指摘をありがとうございます。いずれも重要な視点ですので受け止めさせていただいて、現場ともよく連携しながら進めていきます。特にシステム面ですので、患者さん視点と現場の負担、あとはコスト、こういったもののバランスをしっかり取りながら進めていくことが重要だと考えております。データの利活用についても、先ほど伊藤委員にも御指摘いただきましたが、重要な視点と考えておりますので、引き続き検討してまいります。
○中山部会長 ありがとうございます。渡邊委員、どうもありがとうございました。ほかはいかがでしょうか。では、まず内堀委員、その後、北川委員にお願いいたします。
○内堀委員 日本歯科医師会の内堀です。1つ、電子処方箋の普及に関して、資料のほうで令和8年6月時点で医療機関への導入が2割と書いてあります。歯科医療機関というのは経営規模が小さいですので、個人経営の所が非常に多くて、導入率が非常に低いのです。この中に、電子カルテ情報共有サービスと一体的に進めると書いてあります。2030年までを目途とするということですが、歯科医院で電子カルテの導入が、あと4年で進むとは考え難いところもあります。
その上で、今年度予算の所で教えていただきたいのが、令和7年度補正予算で電子処方箋の機能拡充の促進という項目の中に、電子処方箋管理サービスの新機能(院内処方管理機能の導入費用を補助する)と書いてあります。これが2億9,300万円、令和6年度補正が42億5,800万円ですか、合わせると45億5,000万円ぐらいの額になるのですが、令和6年度補正と令和7年度補正、これに令和8年度予算に適用されているのかどうかということと、院内処方管理機能に対する導入費用というのは、どのぐらいか記憶がないのですが、院内処方に対して現実にどういった補助がなされているのか。全額補助が出ているのか、何分の一かの補助が出ているのか、予算規模と院内処方に対する手当というものが、分かりましたら教えていただきたいのです。
○中山部会長 ありがとうございます。事務局、お願いいたします。
○笹子総務課長 御指摘をありがとうございます。参考資料の3ページの御指摘だと思います。こちらについては、参考で、令和7年度補正予算というのがありますので、現在は繰り越しで利用が可能ということです。歯科医院におかれては院内処方が非常に多いということを踏まえて、私どもも電子処方箋システムについて、院内処方に特化した形でのものや、院内処方ですので医師による署名をHPKIカードでするというのが院外に出すときの仕組みですが、これを不要にする等、歯科医療機関の実態を踏まえたシステムについてお示しし、よく御相談させていただいているところです。
ということですので、令和7年度補正予算を令和8年度においても引き続き妥当しているということです。具体的な補助割合等については今、手元にございませんが。初期導入であれば35.9万円を上限に、システム費用全体の3分の1を補助すると。院内処方のみの場合は10.8万円を上限に2分の1補助ということです。後ほど資料等は共有させていただきます。
○内堀委員 ありがとうございます。3分の1、2分の1の補助ではなかなか導入が進まないと思いますので、できれば全額補助を考えていただければ有り難いと思っております。以上です。
○中山部会長 どうもありがとうございました。それでは、北川委員、失礼いたしました。佐藤委員、お願いいたします。ありがとうございます。
○佐藤委員 北川委員、ありがとうございます。電子処方箋について申し上げます。電子処方箋の導入が進み、重複投薬や併用禁忌についてアラートが出るようになったことは隔世の感があります。何かちょっと感動的なものがあるぐらいです。さらに、トレーシングレポートの共有を通して、より質の高い調剤、処方を目指すという取組を歓迎いたします。環境が整うことは、標準的な調剤、処方の水準が上がるということだと理解しています。
その上で、薬局薬剤師さんにおかれては、更に業務のクオリティを上げることが可能ということだと理解しています。10年以上前に私が取材したケースですが、外来抗がん剤療法が始まった頃で、支持療法の薬だけが院外で出るということがありました。院外の薬局からすると、どういう説明を受けてこの薬が出されたのかよく分からず困っているところで、医療機関のほうで患者さんの了解を得て、外来抗がん剤の使い方と支持療法の薬の使い方について詳しく説明したものを、お薬手帳に付けて薬局に戻すということをやっている地域がありました。
その結果、支持療法の薬が少なすぎるので、少し増やしてはどうかなどの提案ができて、より質の高い支持療法を実現することができたというケースがありました。こういったことも実際に現場の薬局薬剤師さんのスキルがなければできないことですので、是非、薬剤師さんを抱える組織におかれては、引き続きスキルの向上に御尽力いただければ有り難いです。以上です。よろしくお願いいたします。
○中山部会長 ありがとうございます。これは事務局のほうからいかがですか。よろしいですか。御要望ということで。やはりそういったような、良い事例を積み重ねて共有していくことは大事ですね。ありがとうございました。
それでは、すみません、北川委員、お願いいたします。
○北川委員 ありがとうございます。御説明ありがとうございました。私からは3点、先駆的医薬品の指定と、日本版の、いわゆる505(b)(2)に関して、全体的なデジタルの話に関してコメントさせていただきたいと思います。
まずは、先駆的医薬品の指定要件の件ですが、新しいイノベーションを、より早く届けるために利用する制度ですので、運用も含めて、指定要件も含めて、企業の側では予見性が増す方向性というのは歓迎させていただきます。
一方で、この指定要件が、ある条件を満たさなくなったときに外されてしまうという現状はまだ残ってしまいます。例えば申請時には要件を満たしており、同種・同効薬がそれを追い抜いた形で指定を受けて承認も通ってしまった場合には、前に指定を受けていたものが指定を外されてしまいます。
予見性という意味では、そういったものも含めて計画を立てている中で、梯子を外されてしまうような形になってしまいますので、少なくとも指定を受けたものが、海外先行品の承認される前に申請をしていたものであれば、いわゆる先駆指定のメリットとして審査上のメリットや、インセンティブとしての薬価のメリット、こういったものが維持されるような仕組みを考えていただけると、先ほど伊藤委員からもお話があったと思いますが、包括的に考えたときに、日本にどうやってイノベーションを持ってくるのか、魅力を持ってくるのかというところでも選択しやすいオプションになると考えております。
ということで、今後の検討になるとは思いますが、指定を受けたものを外す場合に、例えばそれを維持できるような条件設定などを検討できるのであれば、是非していただきたいというのが1点です。
次は、再審査期間が終了した有効成分、いわゆるリポジショニング医薬品の話になります。既存の有効成分に関して新しいイノベーションや使い方ということは非常にいいことだとは思うのですが、1つ、資料の17ページになると思いますが、新しい効能・効果で、既存の有効成分の中で用法・用量だったり、効能・効果というのを取るわけですけれども、そうした場合に市販後の安全性情報や、開発のときに出た情報など、いわゆる1つの同じ有効成分に対して、いろいろな企業がいろいろな情報管理をしないといけなくなるという状況がどんどん増えてくると考えています。
そうした場合に、安全性に関して、このスキームを使って取られた効能・効果若しくは製品、そういったものの市販後の安全性情報、若しくはシグナルディテクションに関して、どうやって同じ有効成分を持っている企業に情報を共有していくのか、延いては、そういった情報が適正な使用であったり、患者さんに対する安全性情報の提供、そういったものにつながるとは思いますが、横串的な情報管理の仕方や、要は安全性情報の管理ですけれども、例えば添付文書情報をどうするのかなど、そういったもののルールづくりや、システムづくりというのは運用に当たって検討いただけると大変有り難いと感じております。
最後は医療DXです。先日、閣議決定されましたが、いわゆる日本医療情報のプラットフォームの拡充という形でやっていかないといけません。その方向性に合わせた形で、厚労省でも情報政策機能を強化するという形の提案が、スライドの34に出されていると思うので、これは非常に有り難いことです。
私どもとしましては、今、内閣府省庁の検討会等で進んでいるとは思いますが、医療情報の二次活用の推進といった議論が進められています。その中で、いわゆる医療情報の拡充は非常に重要で、「3文書6情報」にとどまらず、医療現場で活用されている情報の拡充と標準化を進めていただくと大変有り難いです。
と申しますのも、このような二次利用は、もちろん医療提供者や患者さんの観点で重要ですが、製薬業界でも非常に重要な情報になってきます。例えば、医薬品の研究開発や安全対策、医療上のニーズの把握、そういったものの二次活用は積極的に行っていきたいと考えております。是非、質の高い医療データが適切に活用できるような医療情報の拡充と環境の整備をお願いします。その際には是非、業界も使う側として、いろいろな助言やコメントがありますので、協働して作っていければと思っています。よろしくお願いいたします。以上です。
○中山部会長 ありがとうございます。それでは、事務局のほうから、お願いいたします。
○紀平医薬品審査管理課長 まず、先駆的医薬品について頂いた御意見でございます。予見可能性を高めるということと、あと、指定を受けやすくする、端的に言うと、そういった見直しを考えたいということで、今回は御提示しております。頂いた御意見のように、指定が外れる場合があるということで、例えば申請前の段階あるいは申請した後、審査中の段階、いろいろなケースがあると思いますので、その辺りの承認審査における取扱いというものについては整理をしていきたいというように考えております。
一方で、御指摘いただいた薬価の取扱いについては、担当である保険局のほうに伝えさせていただきたいと思います。
それから2点目、いわゆるリポジショニング医薬品、再審査期間が終了した後の有効成分を用いた医薬品の取扱いについて、安全性の取扱いについて御指摘を頂きました。こちらの資料については冒頭、御紹介しましたけれども、実際に今の運用の中でもそういったケースは出ているというものでございます。また、通常の医薬品の開発のほかに、医療現場での適応外使用とか、海外で他の効能で使われている情報などについても、同じような安全性情報の取扱いの課題というものはあるのではないかと考えております。
これまでも、実際にはそれぞれ御対応いただいているかと思いますけれども、今後こういったケースが増えてきたときに、どういう形で情報共有し、対応していくかということについては、個別の事例にもよるのかとは思いますけれども、また業界さんの御意見を頂きながら検討していきたいというように考えます。
○笹子総務課長 デジタル化全般について御指摘ありがとうございます。おっしゃるとおりだと思います。34ページ目の左側、下から2つ目においても、医療情報の二次利用の更なる推進を行うという組織がございます。一次利用、二次利用とも重要だと思います。産業界を含めて、現場あるいは国民の御意見をよく伺いながら進めていくべき課題だというように思っておりますし、夏以降もそのようになるのだろうというように思っております。
○中山部会長 どうもありがとうございました。それでは、どうぞ。
○笹子総務課長 すみません、申し訳ございません。先ほど、内堀委員から、システム補助について御指摘いただいて、私、3分の1補助と申し上げましたけれども、訂正させてください。全て、2分の1補助ということでございます。申し訳ございません。
○中山部会長 ありがとうございました。それでは、川上委員、お願いいたします。
○川上委員 Webから失礼いたします。川上です。資料の37ページ目、医療機関・薬局間の情報連携について、1つコメントと言いますか、お願いを申し上げたいと思います。私ども病院薬剤師も、入院患者さんが転院・転所する際に薬剤サマリーを作成して情報連携を行っております。実際には約半数の病院が薬剤サマリーを発行しており、受取りの経験がある医療機関も7割を超えていて、かなりよく取り組まれている業務かと思います。
令和8年度診療報酬改定の中で、医科診療報酬の薬剤総合評価調整加算の要件として、情報連携を行う場合が追加されまして、それに伴い留意事項通知の中で、日病薬版の薬剤管理サマリーの様式を参照して情報提供文書を作成し、交付や提供することが盛り込まれております。実態に応じて、是非こういった医療機関の薬剤師が発行している文書も、電子的な情報連携に載せていただける方向で検討いただきたいと思います。
その留意事項通知の中には、文書を患者や家族に交付するとともに、その患者さんに対して継続して治療等を行う保険医療機関、保険薬局及び当該患者が入所する介護保険施設等などへの提供も入っております。しかし、37ページの資料の対応案4点目には医療機関と薬局しか書かれていませんので、例えば必要に応じて介護保険施設などにも、将来的には文書が電子的に提供できるように、検討を進めていただければというお願いでございます。以上です。
○中山部会長 どうもありがとうございました。これは御要望ということで、事務局よろしいですか。川上委員、どうもありがとうございました。それでは、渡邊委員、お願いいたします。
○渡邊委員 薬剤師会の渡邊です。すみません、複数回にわたり手上げさせてもらって申し訳ございません。先ほど、佐藤委員からのご発言は、現場の薬剤師を抱える職業団体へのオファーでもあったのかというように聞きましたので、少しだけコメントさせていただきたいと思います。
その中で、例示を頂きました課題における化学療法に関する部分も、現在、院内の処方に関しても、電子処方箋管理サービス上でも、その情報を扱えるような動きが、始まっているところです。これに関しても、我々としても、外来患者に使用した薬剤の情報というのは大変重要なデータであり、今後の情報共有の進展をお願いしているところです。また併せて、そういったデータの利用、データを活用することは安全性の確保という面からも随時発信していますので、併せて報告をしておきたいというように思います。
重ねてなのですけれども、先ほど申しましたアラートが掛かる、システム的にアラートが掛かるという部分もそうなのですけれども、ドクターや薬剤師が、その後、その掛かったアラートに対して臨床上の判断をした上で、更なる活用をしているところも御理解を頂ければというように思います。以上です。御案内を申し上げます。
○中山部会長 どうもありがとうございます。これもよろしいですね。システムだけではなくて、その先に人間が、最後はやっていますので、そこを大事にしていかないといけないと改めて思います。どうもありがとうございました。よろしいでしょうか。では、後藤委員、お願いいたします。
○後藤委員 国立成育医療センターの後藤です。資料3「その他」の6ページのノルレボの「面前服用」の確保の所の質問をさせていただきたいと思います。面前服用の確保のための「特定要指導医療薬品」の指定ということでお示しいただきました。薬剤師の面前服用については、本当に様々検討されまして、不正の転売の防止ですとか、確実な服用のためというような形で、今のような運営になったということは理解しております。
ただ、一方で、これも既に検討されてきていることだとは思いますけれども、対応薬局が限定されていることで、アクセスの問題ですとか、あるいは当事者が面前で飲みたくないというような声、プライバシーの問題とか、そういったことも伺っております。これまでの経緯で、こういったことも既に検討されてきているとは思うのですけれども、今後、どのようなデータ、条件と言いますか、今後何かが整ったときにその状況、面前服用について変わる可能性があるのか、あるいは今のところは変わる可能性がないのか、その辺りの検討状況について教えていただきたいと思いました。よろしくお願いいたします。
○中山部会長 ありがとうございます。それでは、事務局、お願いいたします。
○紀平医薬品審査管理課長 御質問ありがとうございます。資料6ページに緊急避妊薬の承認時の状況を記載しております。承認の段階では、薬剤師の面前で使用することは適切と。これは長い期間の、ほぼ10年近くにわたるいろいろな関係者の議論を受けて、あるいは試験販売も実施して、こういった要件で、今回はスイッチOTCとして承認するという結論を頂いたものでございます。
これについて、次に検討する機会があるのかという御質問ですけれども、今回のスイッチOTCの販売に合わせまして、実際に使用現場、販売現場での状況について調査の実施を企業のほうに求めております。その結果が今後出てくると思いますので、その結果が取りまとまった段階で、今後の販売方法などについて、継続するかどうかといったことも含めて検討する機会というものを設けるということで、考えております。
あと、すみません、1点少し追加でコメントさせていただきます。渡邊委員から緊急避妊薬について、研修等について先ほどコメントいただきました。何もお返しできずに失礼しました。7コマ目を御覧いただきますと、緊急避妊薬の販売につきましていろいろな要件を求めておりますということを御説明しました。この販売体制の中では、先ほど渡邊委員から御指摘いただいた薬剤師の研修などについても要件として求めておりまして、薬剤師会はじめ関係団体の方々におかれましては、この研修の実施あるいは受講について御協力いただいておりますことを感謝申し上げます。
また、こちらの連携ということで、販売する薬剤師と産婦人科医との連携をした上で、厚労省のほうに、その連携状況について御報告いただくということを販売の要件としております。この連携を結ぶに当たりましては、都道府県薬剤師会、それから、都道府県の医師会のほうに多大なる御尽力を頂いております。この場をお借りしまして感謝申し上げます。以上でございます。
○中山部会長 ありがとうございます。後藤委員、よろしいでしょうか。ありがとうございました。
それでは、多方面から非常に重要な御意見を頂きました。本当にどうもありがとうございました。本日の議論はここまでとさせていただきます。最後に事務局から事務連絡等ございますか。
○笹子総務課長 事務局です。本日は活発な御意見ありがとうございました。意見交換ありがとうございました。次回の制度部会の日程につきましては、別途、事務局から御連絡をさせていただきます。
○中山部会長 それでは、以上をもちまして令和8年度第1回医薬品医療機器制度部会を閉会いたします。御協力を誠にありがとうございました。大変お疲れさまでした。ありがとうございました。

