2026年7月21日 第6回「障害者の地域生活支援も踏まえた障害者支援施設の在り方に係る検討会」議事録

1.日時

令和8年7月21日(火)17:00~19:00

2.場所

対面及びオンライン会議(TKP新橋カンファレンスセンター ホール14E)

3.出席者

出席委員
  • 安部井構成員
  • 相馬構成員
  • 野村障害保健福祉部長
  • 荒井構成員
  • 曽根構成員
  • 乗越企画課長
  • 今村構成員
  • 冨岡構成員
  • 大竹障害福祉課長
  • 岡部構成員
  • 長澤構成員
  • 米田地域生活・発達障害者支援室長
  • 小澤構成員
  • 野澤構成員
  • 吉元障害福祉課長補佐
  • 上坂構成員
  • 樋口構成員
  • 赤川虐待防止対策専門官
  • 児玉構成員
  • 福嶋構成員
  • 社会福祉法人北摂杉の子会
  • 佐々木構成員
  • 松久保構成員
  • 社会福祉法人高水福祉会
  • 佐藤構成員
  • 三浦構成員
  • 社会福祉法人育桜福祉会

4.議題

  1. (1)地域移行や地域生活を支える居住支援について
  2. (2)その他

5.議事

○吉元補佐 定刻となりましたので、ただいまより、第6回「障害者の地域生活支援も踏まえた障害者支援施設の在り方に係る検討会」を開催いたします。
 構成員の皆様におかれましては、大変お忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございます。
 本日は、構成員の皆様にはオンラインまたは会場にて御参加いただいております。
 また、傍聴席は設けず、YouTube上でライブ配信を行っておりますが、アーカイブ配信はいたしませんので、会議開催時間帯のみ視聴可能でございます。
 なお、本検討会は公開とし、この議事内容は、皆様に御確認いただいた上で、後日、厚生労働省のホームページに議事録として掲載予定です。
 本日の出席状況ですが、岩上構成員と横川構成員が御欠席でございます。
 また、曽根構成員につきましては、18時ぐらいに御入室いただく予定となっております。
 頭撮りはここまでとさせていただきますので、報道の方は御退席をお願いします。
 それでは、議事に入る前に、資料の確認をさせていただきます。
 オンライン参加の構成員におかれましては、お送りしている資料を御覧ください。
 本日の資料は議事次第と、資料1、2、3、それから参考資料1、2、3となっております。
 本日は、手話通訳及び要約筆記を行っておりますので、御発言の際は、お名前を名のっていただき、できるだけゆっくり、分かりやすくお話しいただきますようお願いいたします。
 当事者構成員への情報保障の配慮として、前回に引き続き、例えば難しい言葉があるとか、説明を聞き直したい等の際には、リアクションボタン(手を挙げる)ボタンを押してもらうようにするといった運用をさせていただきます。
 また、今回のヒアリングについての御質問については、全ての委員の皆様からではなく、御発言を希望される構成員の方にお願いしたいと存じます。
 また、約1時間経過後に5分間の休憩を挟みたいと思います。
 以降の進行につきましては、小澤座長にお願いしたく存じます。
 それでは、よろしくお願いいたします。
○小澤座長 本日のこの会議で、東京はものすごい暑さでして、皆さんも体調を崩されないように気をつけていただけたらと思います。
 そうしましたら、本日の議事1「地域移行や地域生活を支える居住支援について」ということで、本日は3団体から取組状況を発表していただく予定になっております。それに先立ちまして、事務局から居住支援法人制度についての説明というのがございますので、それを、まず、最初にお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○吉元補佐 事務局でございます。
 資料の参考資料3「居住支援法人制度の概要」という1枚ものがございますけれども、そちらを御覧ください。
 前回、居住支援法人の取組について、「居住支援法人あんど」さんから発表をいただきましたが、そもそも居住支援法人とはという点について共有が必要だったのではないかということもあり、この場を借りまして、この制度について補足させていただければと思います。
 それでは、参考資料3に基づいて説明をさせていただきます。
 居住支援法人制度とは、この「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」、いわゆるセーフティネット法という、これは俗称ですけれども、その第59条に規定する法人が、住宅確保要配慮者に居住支援を行うという制度でございます。
 この第59条に規定されている法人というのが、国土交通省のホームページによりますと、現在1,167法人が登録をされております。
 この居住支援法人に指定される法人は、NPO法人、一般社団法人、一般財団法人、社会福祉法人、その他、居住支援を目的とする会社と規定されるところでございます。
 制度のスキームですが、居住支援法人を指定するのは、都道府県知事となります。居住支援法人を行いたい会社が申請をして指定を受けると。その指定を受けたところは、居住支援法人が行う業務に対して、定額補助、補助限度額700万円等の国からの補助金の支援が為される形になっております。
 昨年度の予算事業の額になりますが、令和7年度の当初予算で約10.81億円の内数となっており、この中の一部が、この補助金事業に使われるというものでございます。
 この居住支援法人の行う業務といたしましては、登録住宅の入居者への家賃債務の保証や、賃貸住宅への円滑な入居に係る情報提供、相談、それから見守りなど、要配慮者への生活支援とか、あとは、賃貸人への賃貸住宅の供給の促進に関する情報提供などがあるところでございます。
 そのため、なかなか住宅を見つけられないという、そういう住宅確保の要配慮者に住宅を提供してお終いというわけではなくて、その後の見守りや、要配慮者への生活支援など、伴走的な支援も含めて支援を行うというものでございます。
 支援の対象は、我々のメイン分野の障害者に限らず、生活困窮者とか、あとは身寄りのない高齢者など、何らかの理由により、やはりなかなか単独では住宅を確保することは困難な方全般に対して、支援を行うのが居住支援法人となっております。
 私のほうからの説明は以上となります。
○小澤座長 どうもありがとうございました。
 前回、事例報告ということで、居住支援法人という取組を報告させていただいたので、そのバックグラウンドが、なかなか十分共有されていなかったのではないかと、そういうこともあったものですから、本日、概要的な説明となりますが、おおむね、このような形で居住支援法人制度というのがあるということでございます。
 より詳細あるいは、質問等ございましたら、また、この会議後、事務局にお聞きしていただいてもよろしいかと思います。
 本日は、3団体の報告を中心に進めたいと思いますので、早速、次の団体報告に入っていきたいと思っております。
 それでは、地域移行を中心に取り組まれている団体からの発表に移らせていただきます。
 本日は、参考資料2のスライド2にございますように、社会福祉法人北摂杉の子会、そして、社会福祉法人高水福祉会、そして、社会福祉法人育桜福祉会の3団体ということでございます。
 この3団体の順で、1団体15分程度の発表をしていただいて、その後、質疑と考えております。
 最初に、社会福祉法人北摂杉の子会の萩の杜施設長、勝部真一郎様からの御発表になります。
 なお、発表の後に御質問を受け付ける形になりますけれども、本日は、意見交換の場では必ずしもないものですから、全ての委員の皆様からの質問を、こちらから指名していただく形は取りませんので、御発言を希望される構成員の方は、会場でしたら手を挙げていただく、そして、オンラインでしたら、手挙げボタンを押していただくという形で進めさせていただきたいと思います。
 そうは言いましても、やはり質疑ですので、質問があれば答えもありますし、いろいろなやり取りがあるので、おおむね質問に関しては、1分程度でお願いしたいというのが、こちらからのお願い事でございますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、御発表をよろしくお願いいたします。
○北摂杉の子会(勝部様) それでは、皆様、いつもお世話になっております。大阪府にあります、社会福祉法人北摂杉の子会、障害者支援施設 萩の杜 施設長の勝部と申します。
 今回「地域移行と障害者支援施設の特性に応じた環境改善」ということで、事例報告をさせていただきたいと思っております。
 スライドの1枚目に行きまして、報告の概要からお話しさせていただきます。
 報告の概要ですけれども、お手元の資料にありますように、まず、障害者支援施設利用者の高齢・重度化というところで、萩の杜ですけれども、開設から、今、28年目を迎えています。大体30年から40年たった入所施設は、どこも課題は同じかなというところで、やはり高齢化・重度化の課題がある。その中でどうしていったかというところで、高齢化に対応したグループホームの立ち上げをして、そちらへの地域移行の推進をしていきました。
 そうすることによって、移行後の本体の障害者支援施設の定員減と、居室個室化推進等環境整備を図っていったというところで、まず、地域移行推進の経緯、続きまして、地域移行後の環境整備をどうやっていったか、その結果、個室化推進等によって御利用者の様子はどうなっていったかと、この3点に分けて報告を進めていきたいと思っているところです。
 では、スライドの2枚目のほうに移りたいと思います。
 初めに、私たちの障害者支援施設 萩の杜がどんなところかというところを、少し御説明をさせていただきたいと思っています。
 こちらですけれども、現在は、地域移行を推進して、本体の入所施設と高齢化したグループホームの運営をしているわけですけれども、昨年度、2025年4月段階でどういった状況であったかというところにまとめているところです。
 ですので、2025年4月1日現在ですけれども、50名定員の障害者支援施設として運営をしておりまして、冒頭申し上げましたように、1999年の4月に開設をして、今、28年目を迎えています。
 施設の大きな特徴としては、大きく2点ありまして、1つがユニットケアを開設から取り組んでいます。
 このユニットケアが何かというところですけれども、開設当時、大阪府下全域から、やはり二次的な行動面の課題のある方が多数入所して来られるということと、やはり50名での集団での生活は、なかなか環境的に、やはりしんどいなという方がたくさん入所されるだろうということを予測して、建物内を4つのユニットに区切って、大体1ユニット12名程度の小集団の生活を支援していくということに取り組んでいきました。
 グループホームと比較して、今の目で見ていくと、12名での生活が小集団と言えるかどうかというところではあるのですけれども、やはり、利用者にとってはしんどい環境だったかなと思います。
 もう一つが、職住分離ということに取り組んでいまして、今でこそ昼夜分離で施設入所支援事業の夜間の支援と生活介護事業の昼間の支援を、昼夜分離で支援を一体的にしているわけですけれども、開設当時は、写真の左上にありますように、この建物1つがあって、この建物で利用者の方が寝起きをして、食事をとって、日中活動を行っていくという、そういった建物完結型の生活が想定されていたわけですけれども、これは、やはり御利用者にとって、ノーマルな暮らしではないねということで、開設から、町の中にプレハブとか一軒家をお借りして、施設から一歩外に出て日中活動を行うということに取り組んでいました。
 それで、今、制度がいろいろ変わっていく中、また、法人も事業展開をしていく中で、施設入所支援を行っている建物の敷地内に30名定員の生活介護事業と車で15分ほどのところに生活介護の従たる事業所で、20名定員2か所の生活介護事業も一体運営をしているという状況です。
 生活介護事業に関しましては、入所している利用者の方だけではなくて、法人内のグループホームの方とか、在宅での生活の方も通所しているというような状況となっています。
 利用者の性別ですけれども、男性が38名、女性が11名、昨年の4月の段階では50名定員に対して49名の方が生活しているというところで、年齢的には、38歳から60歳というところですけれども、1つ、私たちの法人に大きな課題がありまして、やはりグループホームの利用者の地域移行がなかなか進まないという現状があります。
 これは、この後、説明しようと思いますけれども、開設時、20代前半ぐらいの利用者の方が、28年たって50代になって、高齢化の課題がたくさん出てきているという現状になっているところです。
 障害支援区分に関しましては、平均5.85で、あと重度障害者支援加算の対象の方が47名というところで、入所施設ということもありまして、比較的重度の方が生活しているという、そういった環境になります。
 ちなみに、今回、個室化というところが1つ大きなテーマになっていますけれども、実際、今、建物内では、1人部屋が15部屋、2人部屋が20部屋という、そういった環境になっているところです。
 スライドの3枚目のほうに移りたいと思います。
 次に「地域移行推進の経緯」というところなのですけれども、先ほど申し上げたように、まず、地域移行がなかなか進まなかったというところがあります。というのも、過去に自活訓練事業を利用して、グループホームに地域移行を果たした方もいらっしゃるのですけれども、基本的には、北摂杉の子会の成り立ちが、親御さんがつくっていった法人だというところが背景になります。要は、障害のある子供さんお持ちの御家族の方が、今では、グループホームになるのでしょうけれども、入所施設をつくろうというのが、そもそものきっかけになりますので、ある意味地域移行のお話をしていっても、やはり、何で自分たちのつくった施設から出ていかなければいけないのと、いわゆる終の棲家的な、御本人の意思決定というよりは、御家族の安心というところで、やはりなかなか地域移行が進まないというところが、大きな課題になっていたところです。
 その中で、利用者支援の変化がどうもできまして、開設当時は、やはり二次的な行動障害のある方がたくさんいらっしゃって、障害特性に応じた環境調整をしながら自立した生活を目指していくという、それは今も変わらないのですけれども、やはり10年を過ぎた頃から、利用者像が、例えば転倒して大腿骨骨折をするとか、年齢だけではないけれども、例えば甲状腺がんになって、永久気管孔を造設して、そこで喀痰吸引とか医療的ケアが必要になってくる。また、筋力低下によって歩行がおぼつかなくなって、やはり常時歩行時に職員が介助、付き添いが必要とか、転倒による骨折を繰り返す中で、ベッドでの寝たきりの生活、そういった方も増えてきて、現場としてどんなことが起こっていたかというと、強度行動障害のある、ある意味元気な御利用者の方と、介護・医療的ケアの必要な方が、ユニットの中で混在しているような状況となっていました。
 そういった経緯から、やはり高齢重度化というのが1つ大きなキーワードになっており、法人としても、今後どうしていくかというところで、5年ほど前に、萩の杜の重度高齢化対策プロジェクトというのを立ち上げて、萩の杜の高齢化した利用者の対策をどうやっていこうかというプロジェクトを始めました。
 高齢化対策は、いろいろな内容があると思うのですけれども、その中で、やはり目的としたのが、高齢化していった方は、高齢化に特化したグループホームを設立して、そちらに移行していただくということ。もちろん、環境的にはバリアフリーとか、介護スペースが十分取れるような居室のレイアウトということもありますし、やはり医療的ケア、医療面との相性が入所施設はよくなくて、例えば訪問看護は使えないとかということがあって、やはりなかなか終の棲家としては難しくなるだろうなということがありましたので、地域移行を進めて、グループホームで在宅医療ネットワーク、具体的には、訪問診療とか、訪問看護とか、訪問リハビリとか、そういったものをホームに取り入れていって、少しでも地域生活を長く送っていただこうと、そういった形に舵を切っていったところになります。 
 片や、本体施設に関しては、やはり二次的な行動障害のある方が中心となるので、利用者が地域移行した後に、また新規の利用者を受け入れるのでなくて、定員減をして、また、居室も利用者が減りますので、2人部屋を1人部屋に変えていくという個室化を進めていこうと、そういった環境改善をしていこうということを、目的に進めていったということになります。
 左の図が、イメージ図になりますけれどもともと、障害者支援施設 萩の杜、定員50名とあって、強度行動障害と介護、医療的ケアが混在する中で、本体の萩の杜に関しては、定員30名に定員減をして、強度行動障害に特化した環境をつくっていきましょうと。
 一方、レジデンスはぎのもりという名前の高齢化に特化したグループホーム、16名定員で立ち上げをして、そちらでは、介護、医療的ケアを中心に整えていきましょうということをしていきました。
 ちなみに、何でレジデンスはぎのもりが16名定員かというと、萩の杜には1人部屋が15部屋、2人部屋が20部屋あって、2人部屋を全室個室として使用すると、50名中34名の方が個室化できるというのがありましたので、グループホームのほうを16名定員としたところであります。
 次のスライドに移りまして4枚目になります。
 「地域移行後の住環境状況」というところで、簡単な概要図をつくっています。この図の左側がもともと昨年度2025年4月段階での萩の杜の施設入所支援事業の建物になります。
 A、B、C、D、4つのユニットに分かれていて、大体1ユニット11名から14名の方が生活している、そんなイメージ図です。
 この右半分になりますと、これが本体の萩の杜とグループホームであるレジデンスはぎのもりのイメージですけれども、まず、左側の入所施設に関しましては、AグループとBグループ、1階のユニットから高齢化した方がたくさん移行されましたので、ユニットを統合して、そこのユニットで9名の方、2階のユニットでは11名の方が生活している。
 グループホームのほうでは、平屋の1棟と2階建ての1棟、この3ユニットあるような構造になっておりますので、1ユニットの定員は最大6名なのですけれども、現在、3名から5名の人数で生活をしているというところであります。
 現在、萩の杜では個室化を推進しているということと、もう一つ、個室化の推進だけではなくて、左の図を見てもらいますと、入所施設、BグループとDグループには入浴設備があるけれども、AグループとCグループにはないという形になっています。
 これを、グループホームは元から全ユニットにお風呂はあるのですけれども、本体のほうも各ユニットにお風呂を設置して、要はユニットをまたいで生活すると、感染症の拡大ということも過去にはありましたので、感染症拡大防止ということも含めて、個室化だけではなくて、今後、全ユニットに入浴設備を設置していくという、そういった形も計画をして進めている、そんな状況になっているところです。
 次、5枚目のスライドに行きます。
 これが「地域移行の環境整備」というところで、左側に個室で、右側に2人部屋という形で、写真のほうを載せています。
 左側は1人部屋で、今、1人部屋で使っているのだなという形ですけれども、これは、どちらかというと、過去に、要は介護の必要な御利用者の方、やはり居室の面積であるとか、少し縦長のお部屋だったので、例えば高齢化していった方が介護ベッドを入れると、やはり十分な介護スペースが取れないということがありましたので、そういった方がグループホームに移行していった、それで、現在は、強度行動障害の方が1人部屋として使っている。
 それで、右側の写真が2人部屋を個室として1人で使っている写真になります。真ん中にパーテーションがあって、もともとはパーテーションを敷いて2人で使っていたのですけれども、現在は1人で使っておられます。
 それで、個室化して良かったと思っているのが、以前はベッドとかお布団を敷いたらいっぱいいっぱいだったので、居室は、やはり寝るのが中心のお部屋になっていて、自由時間はリビングで過ごしたりというところになっていました。
 そうなってくると、どうなるかというと、やはり人刺激が苦手な方、人がざわざわしている環境だと気になってしまうとか、それでうまく過ごせないという方がいらっしゃったのですけれども、広いお部屋の中で、ここは寝るスペースですとか、ここは食事のスペースですとか、ここは余暇を過ごすスペースですというような、お部屋の中の空間を間仕切りしながら、それぞれの活動の場所をお部屋でつくっていける、要は人刺激に合わなくても、自分で落ち着いて過ごせる環境というのがつくれたというところ、この辺りは、少し小ユニット化も含めて、大きな効果だったかなと思っているところです。
 ですので、重複する部分もありますけれども、最後のまとめの結果のほうに行きたいと思います。
 先ほど申し上げましたように、居室の個室化をすることで、居室を個々の特性に合わせた環境にできたということ、これが1つ大きな成果だったと思います。
 2つ目が、定員減をすることで、小ユニット、ユニットケアを取り組んでいたけれども、さらにユニットが小さくなったことによって、より御利用者にとっては刺激のない環境になった。そこから、やはり行動障害の原因になる人刺激というのが減ったということがあります。
 それで、スタッフの負担の部分にもなってくるのですけれども、これまでは、やはりいろいろな支援をしたいなと思っていても、介護に物理的に手をかけざるを得ないという体制だったのですけれども、そこの手が離れて、いわゆる御利用者のアセスメントとか、住環境の改善についていろいろなことに時間をかけられるようになったということ、利用者にとってもよかったし、職員にとっても双方によかったのではないかなと、この辺りが大がかりな改修もせずに、コストもかけずにやっていけたということは大きな成果だったかなと思っています。
 今、まだ取り組んでいる段階でもあるのですけれども、やはり大きな成果として、この1年見て思えることが、利用者のストレスが減ることによって、やはり行動障害等の軽減につながっているなと思っています。
 利用者にとって行動障害を軽減しようというわけではなかったのですけれども、やはり利用者にとって、より安心できる環境、要は行動障害の状態にならなくてもいい環境をつくっていけているというところが、現在の手応えではあると思いますので、引き続き、この方向性の中で、現場の整えを行っていきたいと思っているところです。
 非常に簡単ではございますが、私からの報告は以上となります。ありがとうございました。
○小澤座長 資料1につきまして、勝部様から御説明をいただきました。
 御質問を希望する構成員の方から、発表の内容に関しましての質問等を承りたいと思っております。
 会場で参加されている方は、私のほうからは見えないので、挙手されましたら事務局のほうで御指名していただいて、その後、御発言をお願いします。
 その後、オンライン参加の皆様のほうになりまして、こちらのほうは、挙手ボタンを押していただければ、私のほうでも分かりますので、よろしくお願いしたいと思います。
 そうしたら、まず、会場参加の委員の皆さんのほうから、何かございますでしょうか。
○吉元補佐 そうしましたらば、先に、右から順番ということで、佐々木構成員からお願いいたします。
○佐々木構成員 ありがとうございます。御説明ありがとうございました。育成会の佐々木と申します。1つ質問があります。
 令和6年度に障害者支援施設に行った調査では、地域移行を希望する入所者への地域移行推進に当たり、課題と感じているものというところで、重度高齢化というのが、一番数字が大きかったと思いますけれども、高齢者の方の地域移行を推進するということでしたが、今の御説明で、ハード面でかなり入所では萩の杜で難しかったということも分かったのですけれども、どんなことに取組があったら、ハード面も含めて高齢になった知的障害者の地域移行が可能なのか教えてください。
○北摂杉の子会(勝部様) 御質問ありがとうございます。
 僕もこの計画を立てたときには、なかなかうまく進められるかなという不安があって、大きなところは、本来であれば、御本人の意思決定の部分ではあると思うのですけれども、杉の子会は、特に御家族との合意形成が難しいのではというのがありました。
 以前、私は地域移行の事業を担当したことがあったのですけれども、そういった事業をやりながら萩の杜へ行くと、勝部に出会ったら地域移行させられるみたいな、警戒されている時期などもありました。
 そういうハードルがあったのですけれども、1つが医療的ケアの課題というのが大きくあったのかなと。いろいろな取組があると思うのですけれども、やはり終の棲家という思いは、御家族の方はたくさん思いとしてあった、それは僕らもよく分かっていたのですけれども、どこかで頭打ちしてしまう。例えば入所施設では、生活介護事業で看護師さんはいるのですけれども、やはり配置時間は月から金曜日の平日の日中になりますし、土日とか夜間というのは、なかなか対応が難しい。夜間に看護師を置いていた時期があったのですけれども、やはりどこかで医療的な支援の限界というのはあるなというところがありまして、そこの部分を丁寧に5年かけて御家族に説明していったのです。僕らとしても支援をしっかりやっていきたいけれども、やはり医療的ケア等々が出てくると、なかなかやはり入所施設は、今の制度だと難しいこともあるかもしれないという話をしていったということと、施設側から話すより、実際にそういう医療的ケアが必要になった御家族の方が、やはり、高齢化してくると地域移行して在宅医療を利用してグループホームでの生活も悪くないねということを、言って回ってくれたのですね。それで、他のご家族の方もああそうかというので、やはり、施設側から伝えるよりかは、御家族の横のつながりで口コミで理解が深まったというのは結構大きかったかなと思っているところです。
 もう一つ、一度移行してしまうと、戻って来られないのではないかという不安は強いので、一旦、移行してみて駄目だったら萩の杜に戻ってきましょうと伝えたこと。
 あとは、職員体制も本来でしたら現地で、また、世話人さんとかを採用しながらやるというところがあったと思うのですけれども、萩の杜の入所を担当する職員が一緒にグループホームに異動しました。また、グループホームも、萩の杜が一体運営をやってきますよ、管理者は私ですよみたいな、事業申請上とはまた変わってくるのですけれども、そういったことで、御家族を含めて少し不安を軽減するような、場所は変わるけれども、同じ支援を続けています。スタッフも同じスタッフで支援していきますということを、お話ししていって、何とか進めることができたなと思っています。
 その辺りですかね、特に僕らも苦労した点は。
○佐々木構成員 ありがとうございます。
○北摂杉の子会(勝部様) ありがとうございます。
○小澤座長 ありがとうございました。よろしいでしょうかね。
○吉元補佐 次に安部井構成員、お願いいたします。
○安部井構成員 全国重症心身障害児(者)を守る会の安部井でございます。1点だけ質問をさせていただきます。
 医療的ケアが必要とおっしゃっていましたが、その医療的ケアの内容と、看護師さんの配置はどのようになっているのか教えてください。
○北摂杉の子会(勝部様) まず、医療的ケアの状況ですけれども、まず1つは喀痰吸引がありました。この辺りは、個別の方であれば、私たち支援員でも一定の研修を受けて、申請をしてということができるのはあったのですけれども、導尿が必要な方がありまして、神経因性膀胱で、定期的に導尿をしなくてはいけない方がいらっしゃって、やはり看護師さんは、月曜日から金曜日だったので、土日だと難しいねというところがありました。
 夜間に関しても、入所施設のほうには、夜間の看護師の配置加算もありましたので、看護師さんを入れてはいたのですけれども、なかなかそれだけでもカバーできない部分もあったというところで、やはりきちんと訪問看護とか必要なときに、その人に必要な医療的ケアが受けられるというところを考えるときに、やはり1つグループホームの選択肢が出てきたというところになります。
 ですので、どちらかといえば、施設は、どうしても配置されている人員で全てをやっていくというのが、1つ建付けになっていますので、地域の医療機関を含めて、やはり柔軟に個別に合わせたネットワークをつくっていくということが、今回大きな肝だったかなと思っているところです。
○小澤座長 ありがとうございました。よろしいでしょうか。
 そうしましたら、今度はオンラインで参加の委員の皆さんのほうから、挙手ボタンで御質問等ありましたら、よろしくお願いします。
 では、野澤委員、よろしくお願いします。
○野澤構成員 とても分かりやすい御説明をありがとうございます。
 私は、2つお聞きしたいことがあって、1つは、個室と2人部屋がありましたね。2人部屋は、建てるときの事情でしょうけれども、2人部屋である必要性というか、2人部屋でないといけないという理由があるのかどうなのかということが1点。
 それと、終末期とか、看取りというのはされているのか、される場合にグループホームでできるのか、入所でできるのか、どこでやるべきなのかみたいなことを教えていただけたらありがたいです。
○小澤座長 よろしいでしょうか、よろしくお願いいたします。
○北摂杉の子会(勝部様) 御質問ありがとうございます。
 まず、2人部屋なのですけれども、本来、萩の杜開設当時で設計としては1人部屋にしたかったという現状があります。ただ、当時、府の指導で強度行動障害のある方が全室個室だと、スタッフの目が行き届かないから駄目だという指導が入りまして、私たちとしては、泣く泣く2人部屋も混在しているような状況だったというところです。
 それで、現状、その中でどうだったかというと、やはり2人部屋は結構御利用者にとっては、すごくしんどいのかなというのがありまして、間にパーテーションとか、壁とかをつくっても、やはりお互い干渉し合って、2人部屋をどうしても2人で使うことが難しくて、現状としては2人部屋を1人で使っている方というのは、5名ほど過去にはいらっしゃったという状況です。
 御家族とかは、どっちかというと、2人部屋のほうがいいよというニーズも多くて、うちの子、さみしくないねとか、自分の子が何かあったら相方の部屋の子が教えてくれるのではないかとかがありますけれども、やはり私たちからすると、どんな形でもプライバシーを含めてですけれども、1人部屋のほうが御利用者にとっては心地いい環境なのだろうなと思っているところです。
 2点目の終末期の看取りというところだったのですけれども、僕らとしても法人の中でビジョンを考えていく中で、やはり児童期から看取りまでというビジョンを掲げながら、現場としてはどうやっていこうかというのがありました。
 積極的に看取りもやっていくぞ、みたいな大きな声でやっているわけではないのですけれども、やはり施設の現状として、結果としての看取りというのが多いのかなと思っています。
 ですので、例えば、最近でもありましたけれども、なかなか病院でも受け入れてもらえなかったり、なかなか施設が見つからないというところで、ぎりぎりまで施設で見て、最後は病院に搬送されて、お亡くなりになられるというケースもあるというところです。
 グループホームのほうですけれども、今回、高齢化というところで、看取りをどうしていこうかというところがあります。
 看取りをどうやっていくかは、いろいろなことがあって、そこに向かうまでのケアであったり、最終的に亡くなったときにどうするかというところが1つ入ってきまして、一般的でしたら救急搬送して、例えば場合によっては、警察が入ってということなると思うのですけれども、今、いろいろなお医者さんとも話しながら、万が一看取りをして御利用者が亡くなったときに、例えば死亡診断とかでホームに駆けつけていただけるかとか、そういう仕組みづくりも検討のほうは始めていっているというところです。
 ですので、現状に関しては、積極的に看取りをするぞと言っているのではなくて、結果として看取りにならざるを得ないなという状況と看取りのできる環境を目指して模索している、というところです。
 これで、御質問の答えになりますでしょうか。
○野澤構成員 ありがとうございます。
○小澤座長 そうしましたら、引き続きまして、今村委員が手を挙げていますので、よろしくお願いします。
○今村構成員 DPIの今村です。御説明ありがとうございました。私のほうからは、3点御質問したいと思います。
 まず、1点目ですけれども、御説明の中で1人部屋にされて、介助をしなければいけなかったのが、それが軽減されて、スタッフもよかったというようなお話があったと思うのですけれども、それは、外部のヘルパーさん、事業所と契約して派遣を受けているという経過措置に基づく形を使われているという理解でよろしいのかどうかというのが1点。
 2点目が、入所施設においては、入所者の意向確認をしなくてはいけないとなったと思いますけれども、もし、それも始めておられるようだったら、どういう感じの状況なのかお伺いしたいのと、もし、その意向確認の中で一人暮らしを希望された人が出てきた場合、どのような支援をされていくのかということと、あわせて、どんな地域の基盤、必要なサービス資源としては、どんなものを充実していったらいいのかと考えておられるかというのがあれば、教えていただきたいというのが2つ目です。
 3つ目は、居住支援法人格を持っておられるのかなと思うのですけれども、その居住支援法人としてのメリットとか、それを取ることによって、何かこういうことができたという事例があれば、教えていただきたいと思います。
 以上です。
○小澤座長 そうしたら、よろしくお願いいたします。
○北摂杉の子会(勝部様) まず、介助の部分なのですけれども、体制的には、内部で配置していますので、外部のヘルパーは利用していないです。ですので、支援員としては、強度行動障害の支援もしながら介護もやっていくという、そういった現状があったので、すみ分けをすることで、支援自体もスキルとして介護に特化、強度行動障害に特化みたいな、すみ分けをしたことで十分な時間が、それぞれにやれるようになったというところが大きな成果だったかなと思っているところです。
 もう一つが、意向確認の部分なのですけれども、やはり重度の方が多くて、意向確認をどうやっていこうかというのが、なかなか私どもの課題と思っています。
 ただ、以前に、こういう意思決定をどうしていこうかというときに、どこに住みたいかという利用者の意思決定をどうやっていこうかというときに、実際、個室とか1人部屋とか、少し違う建物で生活をしてみて、実際、御利用者の様子をビデオに撮っていて、御家族や関係者と見ながら、表情から、1人、また、地域移行を含めて、また、入所以外の環境で、その人がどう思っているかなとか、どのように感じておられるかなと確認しながら、意思確認をやっていくという、そういった取組が大事だなというところになっています。
 ですので、今年度から、こういった地域移行の意向確認は障害者支援施設に義務づけられていますけれども、私たちも考えているのは、まず、そういった体験の場を、グループホームに空き部屋がありますので、そこで生活をしてみて、その方の表情、様子から、そういった意思形成といいますか、そういったことも含めて体験からやっていく必要があるかなと思っているところです。
 また、一人暮らしがどうだとか、いろいろなことあるのですけれども、本当に、まず体験の場をどうつくっていこうかみたいなところを、今、考えているところです。
 あと、居住支援法人のよかったところに関しては、僕自身も思い当たるところがなかなか今出てこないなというところもありますので、こちらのほうはパスということで、お願いいたします。
○今村構成員 どうもありがとうございました。
 体験の場が必要だというのは非常に同感です。ありがとうございました。
○小澤座長 ありがとうございました。
 そうしたら、引き続きまして、三浦委員が手を挙げていますね。よろしくお願いします。
○三浦構成員 ありがとうございます。分かりやすい説明をいただき、ありがとうございました。身体障害者施設協議会の三浦です。
 レジデンスはぎのもりにお住まいの方々の65歳以上の方は何人いらっしゃって、医療的ケアを必要とされている方が、今、何人いらっしゃるかを教えていただきたいと思いました。
 2点目なのですけれども、看護体制はグループホームでおつくりではないのでしょうか。訪問看護だけで対応されているか、もしくは、私たちの場合は、障害者支援施設の看護師が派遣で入るという形を必要時には取っているのですけれども、そのようなことはされていないかということを、お尋ねしたいと思います。
 あと、65歳以上の方々に絡むことで、市町村の判断にもよると思うのですが、グループホームは継続して65歳以上で使えるけれども、計画相談のほうで、相談支援専門員からケアマネに変更させられた例などもあるものですから、その辺りのことを教えていただければと思います。
 以上です。
○小澤座長 よろしくお願いいたします
○北摂杉の子会(勝部様) 御質問ありがとうございます。
 まず、レジデンスはぎのもりなのですけれども、まず年齢のこと御質問いただきました。
 それで、今、65歳以上の方は、実はいらっしゃらなくて、最高齢の方で、今、56歳という形になっています。大体平均でいくと、今、52歳ぐらいなので、まだ、65歳以上の方はいらっしゃらないというような状況になっています。
 それで、現在、医療的ケアの必要な方は、今、13名の方が暮らしておりますけれども、喀痰吸引のみの1名です。以前、導尿の必要な方もいらっしゃったのですけれども、そこはよくなったので、今は1名ということになっています。
 2点目、介護・看護体制のことを御質問いただきました。看護体制に関しては、おっしゃるように訪問看護のほうも定期的に入っていただいています。それで、実際、先ほど御家族との合意形成、安心材料ということで、変わらず、本体の看護師のほうも定期的に相談に乗ったりしながら、現場を巡回しながら、訪看と障害者支援施設の看護師が協力し合いながら、日常の健康管理を行っているという状況です。
 あと、私たちの生活で高槻市に関しては、65歳以上の方もグループホームで生活しておられますし、ケアマネのほうに変わったというところは、今のところ、介護認定だけは受けて、あまりケアマネさんに変わったというのは聞かないです。
 以上です。
○三浦構成員 ありがとうございました。
○小澤座長 ありがとうございました。
 そうしたら、冨岡委員が手を挙げていますね、よろしくお願いいたします。
○冨岡構成員 どうも丁寧な説明をありがとうございました。日本相談支援専門員協会の冨岡と申します。
 2点ありまして、まずは、入所からグループホームへの移行をするに当たりまして、相談支援専門員との連携とか、そういう関係があったのかということが1点。
 2点目については、訪問看護やリハ等を利用するに当たっては、かなり調整等に時間がかかるところもあるのかなと感じております。
 その中で、計画作成を利用しているような状況があるのか、また、相談支援専門員との連携等について教えていただければありがたく思いますので、よろしくお願いいたします。
○小澤座長 よろしくお願いいたします。
○北摂杉の子会(勝部様) 今回、入所からグループホームに移行するに当たり、相談支援専門員のお話がありましたけれども、萩の杜に関しては、大阪府下全域から入所のほうをされているので、市町村によっては、やはりセルフプランを求めてくるところもあったりして、全員が全員、相談支援がついている状況ではないというところになります。
 今回の移行に関して、相談支援、情報共有というところは、結構、相談支援専門員の方と密にはやっていったのですけれども、新たな資源を含めて、開拓をトータルで見ていくというところは、やはりどうしてもグループホームをつくっていくということが多かったので、あまりそこまで相談支援員さんと、どうしていこうというところの話をやりながら移行したというわけではないです。
 あと、訪看等とか、リハとかの調整とか、時間がかかるかという御質問だったのですけれども、高槻市内は、熱心にやっている訪看の事業所もありましたし、あと、杉の子会の中にも訪問看護ステーションがありましたので、そこも併用しながら、比較的、訪看のほうは結構入って行きやすかったかなと思っています。
 最近あった事例だと、訪問リハのこともありましたけれども、独自に開拓していって定期的に入ってくるところもあれば、先日、大腿骨骨折をして病院に入院したのですね。それで、入所施設であったら普通に施設に戻って、また、リハビリ頑張ってねというところなのですけれども、退院と同時に、グループホームに訪問リハのほうも派遣してもらうみたいなケースもあったので、あまりサービスをつないでいくというところに苦労した、時間がかかったなというところは、今のところないような状況だというところです。
 以上です。
○冨岡構成員 どうもありがとうございました。
○小澤座長 ありがとうございました。
 この発表の時間と質疑の時間は、おおむね時間が参った形になっておりますので、まだまだ尽きないと思いますので、もし追加で質問あるいは御意見等がございましたら、事務局のほうにお寄せいただきましたら、そこから、また、勝部様のほうに御意見、御質問等が回るような形で対応させていただきたいと思います。ありがとうございました。
○北摂杉の子会(勝部様) ありがとうございました。
○小澤座長 そうしましたら、引き続きまして、社会福祉法人高水福祉会理事長の野口直樹様からの御発表をお願いいたしたいと思います。
 そうしましたら、資料に基づいて御発表のほど、よろしくお願いいたします。
○高水福祉会(野口様) 皆様、お疲れさまです。長野県にあります、高水福祉会で理事長をしております、野口といいます。よろしくお願いいたします。
 では、資料のほうですけれども、1ページ目のスライドから説明したいと思います。
 入所施設における強度行動障害の状態にある方の環境調整と、入所施設の再定義(シャトル型居住施設)ということで、当方針の取組を報告させていただきたいと思います。
 ここにイラストが書いてありますけれども、これは、次のスライドで説明すると分かるところなので、2ページ目のスライドへお願いいたします。
 私たちの方針では、マズローの欲求五段階説というものを用いておりまして、強度行動障害の状態、特に激しい急性期状態になっている環境というのは、災害とか、紛争下と同じと考えております。
 ですので、そういった状況のときに、マズローの欲求、高次の所属欲求だったり、承認欲求だったり、自己実現欲求というものを聞いていたとしても、もう逃げまどうので精一杯で、御飯を食べられるのかとか、排泄を安心してできるのかとか、自分の権利が守られるのかとか、そういった低次の欲求しか出てきませんので、まずは、その低次の欲求を満たすということで、そういった状況からのレスキュー、救済というものを私たちは入所施設の中で行うと、そのような役割を持つべきだと思います。
 そこで救済して、私たちの法人ではトリートメントと言っているのですけれども、また、後で定義づけのところは、小さい字で書いてあるので読んでいただければと思うのですけれども、トリートメントした上で、意思決定支援をしっかりとしていくと、そして、地域移行を行っていくと考えております。
 ですので、まずは、そういった強度行動障害等の状態に陥っている方のレスキューが大切なのですけれども、3ページ目のスライドです。
 レスキューするのですけれども、そこで避難場所というのがどこなのかというと、代表的な避難場所が入所施設ということになると思うのですが、ただ、これは令和4年度のデータではあるのですけれども、入所施設というのは、ほぼほぼ稼働率が100%で、言い方は悪いですけれども、ほぼほぼ、ひしめき合った体育館みたいな、そういった状況になっているのではないかなと思っております。
 もちろん、ユニットケアとか、個室とか、そういったことも取り組んでいるところがあると思いますけれども、それが全てではなくて、ほぼほぼ、ひしめき合った体育館、そこに避難されたとしても、さらに状態が悪化してしまったりとか、そこでどうしても押さえつけなければいけないとか、そういった支援になってしまうとか、そういうような状況になってしまうのではないかなと思っています。
 ですので、やはり私たちは、一時的な避難場所でも、いい環境というか、その方にトリートメントができやすい環境、そういったものをつくっていくということが、私たちの法人の取組ということになっています。
 では、4ページ目のスライドをお願いいたします。
 では、どういう取組をしているかということなのですけれども、圏域の地域生活支援拠点的機能というものを機能させることによって、これは、どういうことかというと、地域で暮らし続けるために必要なサービスのパッケージと、それだけではなくて、緊急時とか、そういったことが起きたときには、しっかり短期入所ができるとか、そういう地域での拠点的な機能を行うことによって、新たな施設入所が増えないと、全く増えないわけではないのですけれども、スピード感が鈍ってくると、そして、地域移行も私たちはどんどん進めていっていて、十数名の方が地域移行されたわけですけれども、もちろん、自然減というものもありますが、現在どうなっているかというと、そういった取組によって、当初2つ施設があるのですけれども、50名の定員だった施設が、今は定員が30名で、実員が、N施設が21です。K施設が23ということになっています。
 このK施設も8月には22ということになっていて、これで3、4年たてば大体20は切ってくるだろうなと思っております。
 そういう状況になってくると、ようやくマズローの欲求五段階説の高次の欲求というものが満たされて、地域移行等が進んでいくというところです。
 5ページ目のスライド、実際の地域移行、意思決定支援によって強度行動障害の方がトリートメントされて、どのように意思決定支援によって地域移行をしたかというと、このような状況です。
 この1つの例なのですけれども、幼少期から長く入院されていて、必要があれば3点拘束だったりとか、されていた方が在宅に戻ったのですけれども、その在宅で地域生活支援拠点の機能を使ったのですけれども、どうしても行動障害の状態が悪化してしまって、これはレスキューしなければいけないということで、全体での合意の中でレスキューさせていただきました。
 一応入所施設の中で、体験宿泊的利用をしていただいて、本人からここで暮らしてもいいという話だったので、入所をしていただきました。
 50名だった規模に21名とか23名しかいませんので、1つの部屋に前室だったりとか、洗面所だったりとか、トイレをつけたりとか、いろいろな設備投資ができると、柔軟にできるということになりますので、その強度行動障害の状態に陥った方一人一人に合わせて環境調整ができるということになっています。
 この方は、入所されたのですけれども、トリートメントが無事に終わりまして、1年で終わりました。ただ、7年経過してしまって、これはグループホームの候補に挙がっているのですけれども、まだ、地域移行できず入所施設にいらっしゃると、そんなような例です。
 次に6ページ目のスライドです。
 この方も御家庭で大変な状況になってしまっていて、御家族でヘルメットをかぶって過ごすような状況になっていたというところで、これは、やはりレスキューしなければいけないねということで、当法人の入所施設に入所していただきました。
 こちらも拒否があれば即、また、やり直しと思ったのですけれども、実際に体験というか泊まっていただいたら、そのまま大きな問題がなかったので、入所支援を継続しています。
 この方の場合は、やはり50名の施設が、21とか23とかしかいないので、2室ですか、1室ぶち抜いて、2室を1室として、その入所施設の中に、トイレと洗面所、お風呂を全部つけて、あと、本人用の玄関をつけました。ですので、本人用の玄関もついて、要するホテルみたいな、アパートみたいな、入所施設の中にそんなものをつくって、そこでトリートメントさせていただきました。
 トリートメント期間は半年かかったのですけれども、なかなか地域移行できなかったのですが、来月、8月に引っ越しする予定です。今、もう体験をしていて、いい状況ですので、8月に引っ越しするというところになっております。ですので、今、23名が22になるということです。
 では、7ページ目のスライドです。
 こちらもかなり厳しいケースで、やはり御家庭での状態が悪化してしまって、高齢の御両親が非常に大変な状況だったのですけれども、これで皆さんの合意の中で、やはりレスキューしなければいけないということで、入所していただきました。
 この方は、本当に厳しい方だったので、身体拘束等の3要件等を厳格に整備して、全体の関係機関全部で合意の中で、早めの地域移行を目的として、そういった行動制限であったりとかも行わせていただいて、入所支援をさせていただきました。
 やはり、50名の施設の中の21から23しかいないので、そういった状況の環境で支援したところ、1か月でトリートメントが終わりまして、5か月で地域移行ということになりました。
 やはり、このように取り組んでいくことが、入所施設の役割なのだなと思いました。要するに1回受け止めたら、そこに滞留させたり、ついの住みかにするのではなくて、そこで私たちの専門性の中で、状態の回復、トリートメントをしていくのだと、そして、もう一度地域に戻っていくのだと、私たちは考えましたので、そういった考えを基に、新しく専用の強度行動障害の棟をつくりました。それがLohasというものになります。
 Lohasというのは、先ほど言ったとおり、避難場所ではあるのだけれども、ひしめき合った避難場所ではなくて、そこでしっかりとトリートメントができて、再び地域に挑戦できると、そういうような機能を持たせようと考えてつくりました。
 実際、今、去年の1月からオープンしていて進んでおります。
 次の9ページ目のスライドなのですけれども「『Lohas』の利用の流れ」ということで「レスキューからエンパワメントへ」ということになっていますが、これは何が言いたいかというと、地域生活がすぐに破綻したから入所だというのではなくて、どうして破綻したのかなということをみんなで考えまくって、ずっと地域で暮らし続けることを常に諦めずに考える。それでもどうしても駄目なのだというときに、Lohasを使っていただく。そのLohasを使っても、ずっとそこにいるのではなくて、その地域で起きた環境とのずれを調整して、それがトリートメントできたら、また地域に戻っていただくと、そのようなLohasというものをつくりました。
 最後のまとめなのですけれども、やはり入所施設というところで行くと、私たちは、やはり一時的な避難場所であると思っています。地域で暮らしているときには、やはり緊急時とか、大変なときがあったらば、いつでも避難していただいていいですよと、ただし行き来できるように、戻ることができるように、そういう役割を最低限したいと思っています。それがシャトル型なのですけれども、行き来できるのでシャトル型なのですけれども、そのようにしたいと思っています。
 ただ、少し入所施設の職員さんが思いがちなのが、そういった場所で落ち着いているから、入所施設に住みたいのだとか、それがニーズなのだと考えてしまうときもあるのですけれども、それは、その場所でしかないから、そのようになってしまっているのではないかと。例えば、避難場所で非常食が出たときに、やはり、おいしそうに食べるのですけれども、だからといって非常食というものが、この方は大好物なのですと言わないと思うのです。ですので、そのような状況であると思うので、そういったところから私たちは脱却していきたいと思っています。
 ということで、私たちは、そのように入所施設の再定義をして行っているという御報告でした。
 以上になります。
○小澤座長 どうもありがとうございました。非常に興味深い発表でございました。
 この後、質疑の時間を取らせていただきたいと思います。ただいま、野口様からの御説明がございましたので、先ほどと同様に会場のほうで手を挙げた方に関しましては、事務局のほうで御指名していただく、オンラインのほうは、私のほうで指名いたします。
 時間が、やはりそれなりにやり取りがありますので、質疑は大変恐縮ですが1分程度で、よろしくお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 では、会場のほうで、もし、御質問、御意見等ございましたら、よろしくお願いします。
○吉元補佐 そうしましたら、佐々木構成員、お願いいたします。
○佐々木構成員 ありがとうございます。育成会の佐々木と申します。2つ質問させていただきます。
 定員が50から21、22になったことで、居室をぶち抜いて、お風呂とか、おトイレをつくられたりしているのですけれども、そういった費用は、どこから出ているのでしょうか。
 もう一つが、日中活動に車で20分ぐらいのところに通っていらっしゃるという記述があったのですが、それは同じ法人さんが運営している日中活動なのか、もし、違う法人さんが運営していらっしゃるところにいるのであれば、その御本人の情報や支援の共有はどのようにされているのか教えてください。
 以上です。
○小澤座長 そうしたら、野口様、よろしくお願いします。
○高水福祉会(野口様) 御質問ありがとうございます。
 設備投資ですけれども、全て自己負担です。特にどこから補助金をいただいているとか、そういうことはありません。私たちのほうで出しております。
 あと、日中通っている事業所ですけれども、自法人の生活介護事業所がほとんどです。他法人の事業所もありますが、ほとんどなので情報共有はしっかりとできております。
 他法人であったとしても、相談支援専門員がハブとなって情報共有できていますので、特に大きな問題はないと思います。
 先ほど言い忘れましたけれども、21名、23名の入所施設ですけれども、昼間は7、8名の方が日中、生活介護事業所に通ってしまうので、昼間の入所施設は14、15名ということになります。
 以上になります。
○小澤座長 ありがとうございました。
 よろしいでしょうか。
○吉元補佐 はい、会場のほうは大丈夫です。
○小澤座長 そうしましたら、今度は、オンライン参加の皆さんのほうからよろしくお願いします。
 そうしたら、荒井委員、その後、野澤委員ですかね、そして、今村委員から手が挙がっています。
 では、まず、荒井委員から、よろしくお願いいたします。
○荒井構成員 ありがとうございます。グループホーム学会の荒井といいます、よろしくお願いします。
 すみません、資料の5ページ目、6ページ目の辺りの方々、トリートメント期間は結構短く済んだけれども、まだ入所していらっしゃるとお話があったと思います。その理由というのですかね、何が要因として、まだ入所に残られているのか、私が想像するに受け手側の問題なのかなという気はしていますが、少しそこの要因を教えていただければというのと、それを解消するためにはどうしたらいいかというのを、野口さんのお考えをお伺いできればと思います。
○高水福祉会(野口様) ありがとうございます。
 地域移行できなかったということなのですけれども、チャレンジはしておりまして、体験等を行っております。ただ、グループホームの体験をしているのですけれども、まだ、そこでまたミスマッチなところが起きて、私たちの意思決定支援というのは、パーソナル・コミュニケーション・ディクショナリーと言って、御本人さんの動き、行動とかを観察して、これは嫌なのだとか、これが好きなのだとかということを記録していて、それを体験時に出ているかどうかというのを記録します。
 それで、やはり行動障害の状態になってしまうと、そこは嫌なのだろうなと思うので、また戻ってきてしまうとか、そういった状況なので、ここはトライ・アンド・エラーの中で、繰り返しやっていくことによって、この方たちも地域移行できるのではないかなと考えております。
 御質問は以上でしたか、以上です。
○小澤座長 よろしいでしょうか。
 そうしたら、引き続きまして、野澤委員、よろしくお願いいたします。
○野澤構成員 御苦労さまです。強度行動障害の方に対する入所者数内で行っているトリートメントの内容について、少し教えていただきたいのですが、人によって違うかもしれませんけれども、具体的にどのようなことをされているのか、何が効果があるのか、何が大事なのかみたいなことを、野口さんのお考えを教えていただけるとありがたいです。
○高水福祉会(野口様) 御質問ありがとうございます。
 基本的には、国が示す標準的支援というものを徹底的に、愚直に行っていくというものになっています。それは、何かというと、御本人の特性をしっかりと調べて、御本人は、その環境とミスマッチに対してどのように訴えを起こしているのかということを調べます。
 要するに、ガラスを割るとか、人を叩くというのは、僕はこの環境が合っていないのだというニーズ、低次の欲求なので、そこを拾っていきます。そのニーズに対して環境を調整していくと、その環境というのは、物理的環境だけではなくて、人的環境、支援的環境も全て含まれるのですけれども、その環境を調整していく。
 そして、環境を調整して、そのニーズが合致すれば、行動障害というものが減っていくと考えておりますので、そのようにしてトリートメントと私たちは言っています。そのトリートメントされた環境をもってグループホームに行くと、それで地域移行していくというのが今までの取組です。
 ただ、先ほど言ったとおり、それで場所が変わると、少し、またミスマッチが起きてしまうということがありますので、それでまた戻ってきてしまう場合もあるのですけれども、そのような形でトリートメントを行っております。
 以上です。
○小澤座長 よろしいでしょうか。
 そうしたら、引き続きまして、今村委員、よろしくお願いいたします。
○今村構成員 DPIの今村です。御説明ありがとうございました。私のほうから、また、3点ほどお伺いしたいと思います。
 1点目は、御説明の中で、みんなでよく話し合った結果、レスキューし、トリートメントにつないだと、皆でよく話し合ったという御説明があったかと思いますが、この場合の皆というのは、この地域生活支援拠点のことを指しておられるのか、自法人のことなのか、その話し合うメンバーとか、組織を教えてほしいなと思ったのが1点目です。
 2点目は、トリートメントが終わって地域移行をされるという、この場合の地域移行というのは、グループホームのことを指されているのか、一人暮らしも含めてのことなのかということで、一人暮らしの場合については、使っているサービスとか、もしくは、重度訪問とか、行動援護になると思いますけれども、人材確保をどうされているのかという辺りをお伺いしたいと思います。
 3点目は、Lohasでしたか、基本的に対象は全部知的障害とか強度行動障害のある方を対象としているのか、もしくは、例えば中等障害とか、進行性の難病とかを発症してという、それで、住まいの確保がすぐには難しくてとかという場合の受入れなども行っているのかという、その3点をお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○高水福祉会(野口様) 御質問ありがとうございます。
 まず、1点目のみんなで話し合った全体的な合意ということになったのは、これは、相談員、行政、保護者、御本人を交えてですけれども、あと、私たち法人、また、ほかのサービス提供事業所、皆で考えた上で、ここは在宅生活が厳しいと判断するというところでございます。
 そこなのですけれども、ここは本当に厳しいところで、御本人のニーズではないのですね、そこでレスキューするというのは、ですので、ここは御本人の意思を優越してしまうということは、罪悪感というか、しっかりと後ろめたさを持ちながら入所していただくと。
 だからこそ、ここでトリートメントが終わったら、地域移行するのだという考えに至っているという状況でございます。
 2点目なのですけれども、地域移行先は、基本的にはグループホームということになります。そういったレスキュー状態で来て、また、一人暮らしという状況というのは、少しレアかなと思っています。むしろ、一人暮らしであったりとか、在宅生活というのは、地域生活支援拠点の中で、地域生活を維持するという方向に軸足を置いているという状況になっております。
 3点目なのですけれども、Lohasに関しては、基本的には強度行動障害対応型ということになっていますので、強度行動障害の状態ある方が利用していただくとなっております。
 ただ、ここが7名のお部屋がありますので、あと短期入所が4つあるのですけれども、7名のお部屋があるので、本館がそうなってくると、かなり空いています。21から7を引く、夜間も14、15名しかいないという状況になりますので、そこに先ほどの強度行動障害の状態とはまた違う危機的な状況になっている方は、入所していただくということは可能になっております。
 以上になります。
○今村構成員 ありがとうございます。
 1点目のところですけれども、皆でお話をされるのは、地域生活支援拠点というわけではないのですか。
○高水福祉会(野口様) 地域生活支援拠点と言えば、地域生活支援拠点です。相談と関係機関と話し合っていますので、拠点の中の一部の機能とも言えると思います。
○今村構成員 ありがとうございました。
○小澤座長 ありがとうございました。
 ほかによろしいでしょうかね。
 そうしましたら、おおむねここで1時間以上たちましたので、休憩時間に入っていきたいと思います。
 野口様の御発表と質疑に関しましては、ここまでにしたいと思います。
 先ほどと同様に、もし後で、ただいまの御発表に質問あるいは意見等ございましたら、事務局のほうにお寄せいただいて、そして、事務局から、また、野口様のほうに、その質問や意見を送っていただくと、そのような形になるかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 そうしましたら、ここで5分程度の休憩ですかね、大変短くて恐縮ですが、今、6時11分ですので、16分からの再開ということで、よろしくお願いしたいと思います。
 
(休憩)
 
○小澤座長 そうしましたら、休憩後の再開としたいと考えております。よろしいでしょうか。
 そうしましたら、休憩後の再開ということで、続きまして、社会福祉法人育桜福祉会総務課長、佐野良様、そして、桜の風、地域移行コーディネーター、石戸広明様からの御発表ということで、よろしくお願いしたいと思います。
○育桜福祉会(佐野様) それでは、社会福祉法人育桜福祉会法人本部で仕事をしております、佐野と申します。どうぞよろしくお願いいたします。資料3に沿って御説明をいたします。
 「地域の社会資源として機能する入所施設の在り方を目指した実践報告」としておりますが、大きく話題は2つの切り口で御報告いたします。
 1つが入所施設としての機能の部分、もう一つが、地域移行を施設の課題として考えるのではなくて、地域課題として捉えていこうということを、川崎市内において取組ました。その御紹介をしていきたいと思います。
 初めに「地域生活支援型入所施設としての実践」について御報告いたします。
 施設の紹介ですが、こちらは、私ども桜の風という入所施設なのですが、川崎市の指定管理施設になっております。もともとは川崎市が直営で運営していた入所施設と複数ある施設を川崎市の計画において再編整備される中で、井田重度障害者等生活施設という名称で計画が出来上がり、運営法人として、私ども育桜福祉会と川崎聖風福祉会という2つの法人が共同事業体を編成して運営することになりました。
 3障害対応型ということで運営をしておりますが、育桜福祉会は主に知的障害の方、そして身体障害の方、これは知的障害と身体障害を併せ持つ方たちの支援を施設入所支援として、50名の定員で運営をしているところです。
 2ページのスライドの赤い枠で囲んでいる部分が、前半に御紹介する入所施設としての取組、そして、枠の外にあります委託事業、これが令和3年からスタートしている地域での取組ということになります。
 3ページ目のスライドですが、桜の風の運営を始めるときに、私自身は平成24年の開所1年前の準備室から約9年間桜の風で施設長をやらせていただいております。
 当初の立ち上げのコンセプトとして、障害が重度であることを理由に、地域で暮らし続けることができないという、この諦めた思想にとどまるのではなくて、障害を社会モデルで捉えたときには、多くの困難さはありますが、どういう環境の整えやサポートがあれば、地域でやれるだろうかという、この視点に立って入所施設をスタートさせようということで運営を開始いたしました。
 当初は通過型入所施設ということを標榜して、地域の皆さんにも、そのように御説明をしてきたところでした。
 ところが、この通過型という表現が、我々どもの決意としては、一定明確に伝わりやすかったということと、機能を説明する上では、ついの住みかではないという明確なメッセージ性はあったのですが、ある御家族から、桜の風は通過型だものね、みたいに何かやや残念そうに言われたことがありました。
 家族は、ついの住みかを希望しているのかなとも思ったのですが、やはり地域移行後の生活のイメージが持てない不安というのも、非常に御家族は大きかったのだろうなと思いまして、スタートから3年ぐらいたったところで、通過型という表現ではなくて、地域生活支援型という表現に変えて、地域には説明をしているところです。
 これは、ただ出していく一方向性ではなくて、地域で困ったことがあったら社会資源として活用していただきたいと、双方向性の関係性を表現したく、この地域生活支援型という呼び方をし始めました。
 4ページに、平成25年の開所から、実際に桜の風を退所されていった方たちの状況というのを記しておるところですが、やはりグループホームに移行された後、例えば世話人さんに噛みついてしまって、世話人さんが驚いてしまって、もううちでは見られません、みたいな、そういうSOSが入ってきたときには、すぐ桜の風の職員が駆けつけて、場合によって寝入るまで付き添うとか、場合によっては、一旦桜の風に行きましょうかなどということでお連れして、生活のリズムを取り戻すような支援、そんな関係性を保ちながら、地域移行の取組を進めてまいりました。
 桜の風の支援の柱として、5ページのスライドになります。「社会生活力プログラム」といったもの支援の柱として置いております。
 これは、昼間の活動の時間帯にあるプログラムが用意されているということではなくて、昼間にやるものもありますが、夜間の生活場面において取り組むような個別の取組などもありまして、複合的にその人の地域で暮らす力を発見したり、引き出したりしていくような取組という位置づけで、社会生活力プログラムを行っております。
 少し具体的な御説明を6ページのスライドでしております。
 まず、入所施設として陥りやすいのが、落ち着いて安定した暮らしを目指すということと、落ち着いて安定した暮らしを維持するみたいなことを目標にしてしまいがちなのですが、我々は、それは手段であって、その後、支援がスタートしていくと考えております。
 新しいチャレンジをしていくと、その際に、アセスメントの視点として重視していることが可能性を見いだす、誰々さんは、こんなことをできるかもとか、こういうことをできそうという、そういったところに目をつけ、そういったチャレンジする機会を用意していくといった取組を行っています。
 とても特別なことではなくて、ごく生活の中にある身近な取組ですとか、余暇みたいなことについて、コーディネーターの石戸のほうから少し御紹介いたします。
○育桜福祉会(石戸様) この社会生活プログラムなのですが、まず、皆さん、身近な社会資源の利用からスタートをされる方が多いです。
 具体的には、施設内に自動販売機があるのですが、そこに行って買ってみようというところから始まって、だんだんと地域にある自動販売機も使ってみようと。それが行く前にきちんと身だしなみであったりとか、交通ルールを学んできちんと社会の中で、実際に社会生活力を身につけながら、楽しんで行動範囲を広げていくといった活動をしております。
 最終的には、コンビニへの外出であったりとか、あとはグループホームの見学とか、そういった形でどんどんと対象を広げていっております。
○育桜福祉会(佐野様) 7ページと8ページにあるスライドのように、取り組む前に事前に学習をするような時間を設けて、実際に行ってチャレンジをしてみるということ。
 例えば、自動販売機でジュースを買うというだけでも、おつりをちゃんと持って帰ってくるとか、かばんに入れて持って帰って部屋で飲むとか、そういった細かい手順や、交通機関を活用するときも、例えばバスに乗る際に、単に乗り方だけではなくて、乗った直後にどこにつかまるかとか、かばんを前に寄せて、ほかの人にぶつからないようにするとか、そういったことも事前に少し練習してからやってみるとか、そのように取り組んでいます。
 その結果、例えば1人で床屋さんに行ってくるということができたりですとか、床屋さんもなじみの床屋さんになってくれて、支払いのときに少しあめをくれたりとか、いろいろ地域とつながりながらやっているというところに特徴があります。
 そして、9ページのスライドが、これからどうしていきましょうかという意向を確認するような、暮らしの意向を確認する取組の中で使っているワークシートです。
 言葉でお話が困難な方もいらっしゃいますし、字を書くことが難しい方も大変多いのですが、そういった人ともシールを貼ってみて、今はこのように考えたのですねということを繰り返しながら、実際、以前に桜の風で生活をしていた人が、グループホームに移行された後の様子を見に行く、先輩を訪ねてという取組の中で、そういった取組を続ける中で、あなたはどうしたいですかということを聞くと、今まで桜の風のシールを貼っていた人が、そこで違うシールを選んでみたりとか、こんな取組を繰り返しながら、少しずつ地域移行に向けた取組を進めております。
 そして、10ページからのスライドになります。
 こういった桜の風の取組において、入所施設の在り方というのを、川崎市内でも少しみんなと考えていこうということで取り組みました。
 11ページから何枚かのスライドは、そのときに、ほかの入所施設の職員さんなどに、こういった取組を紹介するときに使っているスライドなのですが、地域で暮らすことが困難だと言われてしまった人の解決方法が、入所施設だけなのかというと、決してそんなことはないと思うと。
 14ページのスライドに少し飛びますが、地域移行という言葉を捉え直してみたときに、単に入所施設から出るということを地域移行と言うのではなくて、地域生活を新しくもう一度デザインし直す、これは、新しいこの人にどういうサービスやサポートや環境があれば、地域でやれるだろうかということを地域で考えていく必要があると。
 ですので、地域移行は施設から出す局面でよく使う言葉というよりも、新たな地域での暮らしを創造していく支援なのだと。
 そう考えると、これは入所の課題だけではなくて、地域の課題であろうということで、川崎市の自立支援協議会の中に、地域課題として入所施設からの地域移行部会というのを立ち上げて、そこに多くの関係者に集まっていただいて議論を始めました。
 その中で、令和3年10月から事業化をして、地域移行コーディネーターというような位置づけが生まれたという形になります。
 少し、また、地域移行コーディネーターの地域での役割について、石戸から御紹介します。
○育桜福祉会(石戸様) 地域移行コーディネーターについてなのですが、どんな支援や環境、配慮やサポートがあれば、新しい地域での暮らしを描けるのか、地域生活に復帰するための支援、すなわち地域生活のリデザインを川崎市内の関係機関全員で考える場をつくっていくといった役割を担っております。
 具体的には、推進会議といった会議体を運営したりとか、研修、実践報告会などの企画、実施などを通じて、そういった場を設けております。
○育桜福祉会(佐野様) このような形で、地域で入所施設からの地域移行、新しい生活を再構築していく地域課題について考えようという取組において、川崎市内にあるほかの入所施設の人たちも交えて研修会などを企画し、運営をしております。
 その中で、令和3年の成果物としては、地域生活移行のための業務ガイドラインといったものも成果物としてまとめました。
 その中で、地域移行を進めていくための8つのステップ、フェーズと1つの緊急時対応などということで、スライドの20ページ目のところに図式をしております。
 やはり入所施設というのは、フェーズの2というところ、安定して落ち着いて施設で、大きな課題が起きない状態で暮らしたいというところにとどまってしまいますが、そこから、その方の地域生活をどう創造しながら、イメージをしながら、できそうなことを見いだして取り組んで、関係機関と連携して、少しずつチャレンジを進めていくかという、こういったステップをフェーズ化することで、桜の風では、今、誰々さんはフェーズ4にいるねとか、フェーズ5にいれるねという、この取組の進捗管理をできるように工夫したといったものが、地域移行の業務ガイドラインになっております。
 このような形で、平成25年から入所施設からの地域移行の取組を進め、また、地域でも様々議論をしてきた中で、やはり地域移行を阻む障壁というのは、明確に3つあるなと感じております。そのスライドが、21ページのスライドになります。
 やはり、強度行動障害という状態の方もいらっしゃいますし、手厚い支援を必要としている対象者の方も多いのですが、その障害の重さだとか状態像を理由にして、取り組もうとすらしないと、要は、この人は、もう入所施設で暮らすしかないねと諦めてしまうと、これが、まずは一番大きい我々がつくってしまう障壁なのだなということを感じています。
 ですので、どんな状態であっても、どういう環境が整えば、何かできそうなことが見つかるかというところを重視しております。
 2つ目に、資源のなさというのも理由になりがちです。この人が行けるグループホームは地域にないからと、これも諦めだし、資源が見つかるまで待つみたいな消極的な状況になります。
 現在はなかったりするのですけれども、でも、この人が地域で暮らせるためには、どんなことができると、楽しく、その人らしい地域生活ができるかということを想像すると、例えば、お休みの日にコンビニに行って好きなものを買うぐらいの楽しみができるといいねということをイメージしたならば、やはりコンビニでの買い物をできるようにしっかり練習を進めるとか、今、資源があるかないかではなくて、地域で暮らしたときにどんな生活をイメージするかという支援を、入所施設の中でしっかりとしていくことが重要な2点目かなと考えております。
 最後に、御家族の反対というのも、やはり強いです。なかなか御家族が納得をしてくれなくて、グループホームのチャンスを逃したというケースもいらっしゃいます。
 ただ、御家族に、今、こんなことを練習していて、このようにできるようになりましたということを、しっかりメッセージとしてお伝えしていくということと、実際に地域移行された方の御家族の声を聞いてもらうみたいな場をつくることで、とても、地域移行に反対していた御家族がグループホームに行ってからは、あそこのグループホームはうちの子にぴったりと言ってくれたりして、御家族の御意向も変わることがあるなということを体験いたしました。
 そういう意味で、桜の風の職員は、高度な専門性というと、なかなか十分ではなかったり未熟なのですが、地域生活を諦めないという、この一点については、しっかり研修をしたりしながら、取組を続けているところです。
 御報告は以上となります。ありがとうございました。
○小澤座長 そうしましたら、佐野様、石戸様からの御説明ということで、大変ありがとうございました。
 この後、先ほどと同様に、御質問を希望する委員の皆さんからの質疑の時間を取りたいと思います。
 会場のほうで御希望される方は、事務局のほうで御指名してください。
○吉元補佐 佐々木構成員、お願いいたします。
○佐々木構成員 ありがとうございました。育成会の佐々木です。
 私、実は桜の風さんを1回見学に行ったことがあるのですけれども、トイレとか、洗面所とか、ステンレスでできていて、本当に行動障害の方が多い施設なのだなと、そのとき感じたのですけれども、この方たちが、地域移行していくに当たり、今、仕組みをすごく川崎市でつくっていらっしゃるのだなということはよく分かったのですけれども、地域移行をされている先は、やはりグループホームなのか、そして、そのグループホームは自法人さんが運営されているのか、もし他法人さんが運営されているのであれば、その連携というのは、どのようにされているのかを教えてください。
 以上です。
○小澤座長 よろしくお願いします
○育桜福祉会(佐野様) やはり、グループホームが圧倒的に、移行先としては一番多い状況です。中にはレアケースで御自宅に戻られた方もいらっしゃいますが、ほとんどがグループホームに移行されます。
 そして、グループホームは、自法人のグループホームにも移行しておりますが、数的には他法人さんや、株式会社さんとか、様々な形態のグループホームさんのほうに移行をさせていただいております。
 移行期には、桜の風の職員が大分足を運びまして、初期は本人が寝息を立てるまで付き添うとか、近くで待機して、いざというときにサポートできるような体制を施設の職員のほうでしております。
 また、緊急時には24時間いつでも職員がいるので、電話くださいねなどということで、連携をしながら対応していくのですが、困難なケースとして、うちのグループホームでは、うちのやり方でやりますから、桜の風さん、サポート結構ですと、ぴしゃりと言われてしまうということもまれにありまして、その場合、どう入っていくかというのは、少し悩むところです。相談支援専門員さんなどのお力も借りながら、経過を見ていくのですが、そういった場合は、あるとき突然すごく状態が悪化した状態として、困難な状態になってしまうこともあるので、地域移行後のグループホームとの手厚い連携関係というのは必須だなと感じているところです。
 以上です。
○小澤座長 よろしいでしょうか。
 そうしましたら、今度はオンラインで参加の委員の皆さんのほうから、挙手ボタンを押していただけたら、よろしくお願いいたします。
 児玉委員から手が挙がっています。よろしくお願いします。
○児玉構成員 ありがとうございました。
 私は、重症心身障害に携わっているもので、少し違うかと思いますけれども、今、地域移行のためにコーディネーターであるとか、それから、今まで御報告いただいた活動についての人件費を含めて経費は、中核的地域移行支援事業の費用として出ているのでございましょうか。もし、そういう形であれば、桜の風さん以外の方々についても、支援する活動をしておられるのでしょうか、教えてくださればありがたいです。
○小澤座長 よろしくお願いします。
○育桜福祉会(佐野様) お答えいたします。
 施設の運営とは別に、中核的地域移行支援事業の委託費というのが別に、川崎市より受託をして行っておりますので、委託費の中に地域移行コーディネーターの人件費は算出しているところです。
 ですので、桜の風のためだけの事業ではなく、川崎市全域、主に入所施設を対象とした委託事業となりますので、入所施設の職員さんたち向けの研修をしたりですとか、交流機会を設けたりですとか、または、地域の支援者や行政の方と一緒になって、地域移行後の定着状況の調査をしたりですとか、そのような広く川崎市全域を対象とした事業として実施しているところです。
○児玉構成員 ありがとうございました。
○小澤座長 そうしたら、今村委員から手が挙がっていますね。よろしくお願いします。
○今村構成員 DPIの今村です。御説明ありがとうございました。私のほうから2点ほど御質問させていただきたいと思います。
 まず、私どもDPIも地域移行というのは、家族介護や入所施設に頼らなくていい地域をどうつくるかということなのだということをずっと言ってきましたので、新たな地域生活を創造する支援であるという福祉会さんのお考えに非常に賛同するところでもあります。
 質問の1点目ですけれども、対象者の58名の内訳でグループホーム45、家庭復帰5、特養、サ高住7名、多施設5名、病院3名というようになっていますけれども、退所された方たちのその後の様子というか、本当にそこでよかったかみたいな、そこまでの確認ということは追いかけられていらっしゃるかどうかという辺り、本人希望で、そこでよかったとなっているのかどうかという、その確認や評価の仕方が、もしあれば教えていただきたいと思います。
 2点目ですけれども、やはりグループホームが中心だと思いますけれども、今後、一人暮らしということもちゃんとした選択肢としていくに当たって、これは、川崎市として、もしそういうお考えがあるかどうかをお伺いしたいのですけれども、まず、地域移行コーディネーターとちゃんと立てたというのは、すごくいいなと思っておりますが、そういった社会支援を充実していって、地域生活へ予算の配分を変えていくみたいな、そういう市としての、さらなる踏み込んだお考えとか、計画とかがあるかどうかをお伺いしたいと思いました。
 以上です。
○小澤座長 そうしたら、よろしくお願いします。
○育桜福祉会(佐野様) まず、1点目の地域移行後の御様子についてなのですが、その選択が本人にとってよかったのかどうかという、ある意味、答え合わせのような取組なのですが、先ほど、社会生活力プログラムの取組の中で少し御紹介したのですが、地域移行された人を訪ねていって、今、入所している利用者の方と訪ねていって、インタビューをしたり、少し感想を聞くみたいな取組をしています。
 その取組の中では、おおむね今の暮らし最高みたいな御意見をいただける場合が多いです。そのほかに、コーディネーターのほうでの取組を少し御紹介いたします。
○育桜福祉会(石戸様) 私たちは、地域に出てからが本当のスタートだと思っておりまして、やはり施設で意思決定しても分からない、要は、経験がないことは、私たちも分からないですね。ですので、実際に地域に出てどうかといったところを非常に重要視しております。
 具体的にどうやってその方の充実度を図っているかといいますと、まず第1に、行く前にきちんとハードだけではなくて、ハードはグループホームですね、それだけではなくて地域で何をしたいのかといったことをきちんと明確に示した上で、まず、それがきちんとできているか、例えば、私たちの利用者の移行された方で野球が見たいのだと言って出て行かれた方に関しては、少なくとも野球が見られる環境でなかったら満足しないねとかがあると思うのですね。
 その評価に関しても、1人の人間ではなくて、入所施設をはじめとして、実際に移行されたグループホームであったりとか、日中通われている生活介護の人であったりとか、相談支援、あらゆる人にインタビューして、その人の生活はどうですかといったことを聞いております。そういった情報を基に、本人に対してもどうかというところを確認して、また、その時点でよかったといっても、また少したったらよくないといったことも出てくるかもしれないですね、そういったことも継続的に調査しながら、場合によっては、本人の問題ではなくて、地域の問題によって、その人の思いが実現できない可能性もあるので、そういった部分に関しては、私たちは川崎市と連携しながら、課題出し、そして政策へつなげる取組もしております。
○育桜福祉会(佐野様) 続けて、2点目の川崎市の中核的地域移行支援事業の今後の展開というか、方向性としては、やはり入所施設から地域にチャレンジしていく段階で、体験的な機会をもっと充実させていきたいということがありまして、市内のグループホームに協力を得ながら体験できる場の確保と、その機会の提供といったものに取り組んでいるところです。
 この間の取組として効果を感じているのは、必ずしも宿泊を伴わない、例えばグループホームで晩御飯を食べていきましょうとか、晩御飯を食べてお風呂に入って帰ってきましょうみたいな、部分的な体験であったとしても、しっかりそういったことを繰り返せるような、そういった環境づくりに向けて取り組んでいるところです。
 回答になっておりましたでしょうか、以上です。
○今村構成員 ありがとうございます。
 今のような御活動の予算というか、それは、川崎市の単独予算でやられているのですか。
○育桜福祉会(佐野様) はい、委託事業の費用の中で行っております。
○今村構成員 ありがとうございました。
○小澤座長 ありがとうございました。
 そうしましたら、引き続いて三浦委員、そして、その後、曽根委員が手を挙げております。
 では、三浦委員、よろしくお願いします。
○三浦構成員 御発表ありがとうございます。大変よく分かりました。
 3障害対象ということなのですけれども、重複の方々はいらっしゃるようなのですが、いわゆる身体のみで進行性難病などで、不安や痛みの強い方で、落ち着いて安定して暮らすということを、本当に御本人の心からのニーズとされておられるような方々の地域移行例として成功されているような例がございますでしょうか、教えていただければと思います。
○小澤座長 よろしくお願いします
○育桜福祉会(佐野様) 利用者の中で身体障害のみという方がいらっしゃらないです。全体としては、やはり強度行動障害の方とか、重度知的障害の方が多くいらっしゃって、身体障害も、知的障害と身体障害の重複障害の方といった形になっておりますので、今、三浦委員のおっしゃったような対象者は、残念ながら事例としてはございません。
○三浦構成員 ありがとうございました。
○小澤座長 そうしたら、引き続きまして、曽根委員、よろしくお願いします。
○曽根構成員 曽根です。
 これは、川崎市の施策として行われているということをお聞きしまして、私の理解としては、例えば、川崎市にもいろいろ入所施設はあると思うのですけれども、なかなか一般的には入所施設からの地域移行は進みにくいとされている中、ほかの入所施設から桜の風さんのほうに施設を移って、そこからどんどん地域移行させていこうというような、そういう理解でよろしいのでしょうか、それとも在宅で家族同居だった方が、一旦桜の風を利用して、また地域移行をしていくという、そういう仕組みと理解したらよろしいのでしょうか。
○小澤座長 よろしくお願いします
○育桜福祉会(佐野様) 他の入所施設から桜の風に来て、桜の風を出口に地域にという取組ではなく、川崎市のほかの入所施設も含めて、地域移行を促進していこうという働きかけをする役割みたいなイメージでおります。
 地域移行コーディネーターというのが、桜の風以外にも他法人の運営する入所施設にも1名おりまして、一緒に入所施設の在り方や、地域移行の取組について考えていく、そのような取組ですので、必ず桜の風からみたいなデザインではないです。
○曽根構成員 もう一点いいですか、その結果として、ほかの施設も桜の風さんと、どんどん地域移行が進むようになったという理解でよろしいでしょうか。
○育桜福祉会(佐野様) 具体的にどれぐらい地域移行が進んだかというと、まだ、そこまで施設が変わってきたみたいなイメージではないのですが、少なくとも法人の違う入所施設の現場の職員さんが集まって、グループワークの中で地域移行を進めていくためにどんなことができるかなみたいな研修が行われるようになったと。
 これは、我々としては大きな一歩だなと思っておりまして、入所施設の現場の職員が地域移行について考える場をつくってきた、そのような、現時点では成果とは言えないのですが、小さな一歩を踏んでいるところでございます。
 以上です。
○曽根構成員 ありがとうございました。
○小澤座長 ありがとうございました。
 そうしましたら、おおむね時間も迫ってまいりましたので、育桜福祉会の佐野様、そして石戸様からの御発表に関しましては、以上にしたいと思います。
 先ほどと同様に、さらに追加の御質問や意見がある場合は、事務局のほうに書面などで提出していただきまして、その後、事務局のほうから、その書面を育桜福祉会さんのほうに送っていただけるという形になるかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 本日予定していた議題は以上になりますが、今回は3つの法人ということで、大変深い発表と質疑がなされたかと思いますので、さらに、これを基により検討を深めていきたいと思っている次第です。
 そうしましたら、最後に、事務局から当検討会の今後の方針ということでの御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○大竹課長 今後の方針についてでございますけれども、障害者部会においても御質問をいただきました。
 それで、昨年の秋のまとめにおきまして、引き続き、この地域移行とか、この地域を支える居住支援の全体像に関する議論が必要だとされたということで、前回と今回、ヒアリングを実施させていただいたところでございます。
 一方で、地域移行とか、地域を支える居住支援の全対象ということになりますと、これも非常に大きなテーマと申しますか、単に施設から地域移行というだけでなくて、病院とかその他もろもろ、全体からの移行も含まれるテーマだと考えています。
 そのようなテーマでございますので、例えば、精神保健については、別途、検討会、精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会というものが別途開催されていまして、そこでの検討状況なども踏まえて、検討会の枠組みとか構成についても考えていく必要があるのではないかと考えております。
 そういったわけで、今後のスケジュールにつきましても、こういった点をよく整理をさせていただいた上で、改めてお知らせをさせていただければと考えておりますけれども、少なくとも昨年の秋の議論のまとめであったり、あと、今回、前回のヒアリングの内容につきましては、令和9年度の次期報酬改定にできる限り反映させていくということで対応していきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
 以上でございます。
○小澤座長 ありがとうございました。
 この後に関しましては、また改めて、事務局のほうから御連絡を、内容をもう一遍精査しながら、改めて御連絡があると理解しておりますので、その流れの中で、また議論を深めていくと、そういう方向になっていくかと思います。
 以上で、この第6回の「障害者の地域生活支援を踏まえた障害者支援施設の在り方に関する検討会」に関しましては、終了したいと思っております。
 本日は、本当に暑い中、長時間にわたって深い議論に参加していただきましてありがとうございました。ここまでにしたいと思います。
 ここまでで本日の会議は終了となります。ありがとうございました。