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令和8年7月24日 第112回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和8年度第4回薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)議事録
日時
令和8年7月24日(金) 14:00~17:00
場所
WEB会議(厚生労働省 共用第6会議室(3階))
7月24日合同部会 議事録
○事務局 定刻になりましたので、ただいまより第112回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会及び令和8年度第4回薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会の合同会議を開催いたします。
委員の皆様におかれましては、お忙しい中御出席いただき、ありがとうございます。
まず、ウェブ会議を開催するに当たり、既にお送りさせていただいておりますが、会議の進め方について御連絡をさせていただきます。
御発言される場合は、まず、お名前をおっしゃっていただき、座長から御指名されてから御発言をお願いいたします。
会議の途中で長時間音声が聞こえない等のトラブルが生じた場合は、インスタントメッセージ、または、あらかじめお知らせしている番号までお電話をお願いいたします。
続きまして、本日の委員の出欠状況について御報告いたします。
現在、副反応検討部会委員9名のうち7名、安全対策調査会委員6名のうち6名の委員に御出席をいただいておりますので、厚生科学審議会及び薬事審議会の規定により、本日の会議は成立したことを御報告いたします。
なお、全ての委員において関係企業の役員・職員等でない旨を申告いただいております。
また、本日は、川崎市健康安全研究所参与、岡部信彦参考人。
国立成育医療研究センター政策科学研究部部長、竹原健二参考人。
愛知医科大学病院いたみセンター部長、西原真理参考人。
和歌山県立医科大学医学部先進予防・健康医学講座助教、八木麻未参考人。
国立成育医療研究センター政策科学研究部研究員、山本依志子参考人。
東京大学医学部医学系研究科教授、加藤元博参考人。
国立医薬品食品衛生研究所医薬安全科学部部長、齊藤公亮参考人にお越しいただいております。
次に、副反応検討部会側に委員の交代がございましたので御報告いたします。
宮川委員に代わりまして、長島公之委員が御就任されております。
次に、事務局に人事異動がございましたので、御紹介させていただきます。
医薬局側の人事異動につきまして、7月1日付で池田が着任しております。どうぞよろしくお願いいたします。
申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
本日の審議の前に、傍聴に関しまして留意事項を申し上げます。
開催案内の「傍聴に関する留意事項」を必ず守っていただきますようお願いいたします。留意事項に違反した場合は退場していただきます。また、今回、座長及び事務局職員の指示に従わなかった方や、会議中に退場となった方については、次回以降の当会議の傍聴は認められませんので、御留意願います。
なお、本日の座長につきましては、森尾副反応検討部会長にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、ここからの進行をよろしくお願いいたします。
○森尾座長 皆様、本日もどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、事務局より、まず審議参加に関する遵守事項につきまして報告をお願いいたします。
○事務局 審議参加について御報告いたします。
本日御出席をされた委員の方々の過去3年度における関連企業からの寄附金・契約金などの受取状況について、これまでと同様に申告いただきました。
本日の議題において審議される品目は新型コロナウイルス、麻しん、風しん、おたふくかぜ、水痘、帯状疱疹、HPV、百日せき、ジフテリア、破傷風、不活化ポリオ、肺炎球菌、Hib、BCG、日本脳炎、B型肝炎、RSウイルス、ロタウイルス、インフルエンザの各ワクチンであり、その製造販売業者は一般財団法人阪大微生物病研究会、グラクソ・スミスクライン株式会社、KMバイオロジクス株式会社、サノフィ株式会社、第一三共株式会社、武田薬品工業株式会社、デンカ株式会社、日本ビーシージー製造株式会社、ファイザー株式会社、MSD株式会社、モデルナ・ジャパン株式会社、Meiji Seika ファルマ株式会社であり、事前に各委員に申告をいただいております。
各委員からの申告内容については、事前に配付しておりますので、御確認いただければと思います。
本日の出席委員の寄附金等の受取状況から、鈴木委員がサノフィ株式会社から500万円を超える受取があるため、不活化ポリオ、Hibの各ワクチンの審議または議決が行われている間、退出していただく必要があります。
また、宮入委員、舟越委員、西原参考人が第一三共から50万円を超えて500万円以下の受取があるため、新型コロナ、DPT、DT、4種混合、破傷風、MR、麻しん、風しん、おたふくかぜ、インフルエンザの各ワクチンについて、意見を述べることはできますが、議決に参加できませんことを報告いたします。
申請資料作成関与に係る申告でございますが、伊藤澄信委員及び宮入委員はそれぞれインフルエンザワクチン、13価肺炎球菌ワクチンの申請資料の作成に関与されているため、当該ワクチンの審議の際に退出いただく必要があります。
引き続き各委員におかれましては、講演料等の受取について正しい内容を申告いただきますようお願いいたします。
以上でございます。
○森尾座長 ありがとうございました。
ただいま事務局より審議の参加について御報告いただきましたが、伊藤澄信委員及び宮入委員は、それぞれインフルエンザワクチン、13価肺炎球菌ワクチンの薬事承認申請資料等の作成に関与していることから、当該ワクチンの審議には御参加いただけません。
しかし、規定上、申請資料の作成に関与している場合であっても、分科会等が認めた場合には意見を述べることができるとされております。伊藤澄信委員及び宮入委員におかれましては、当該ワクチンについて深い御知見をお持ちであることから、ぜひ意見を述べていただきたいと思いますが、委員の皆様、よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○森尾座長 ありがとうございます。それでは、部会として御承認いただけたということで、審議に入らせていただきます。
それでは、事務局より説明をお願いいたします。
○事務局 審議に入る前に、本日の資料について説明をいたします。
議事次第、委員名簿、座席表、資料一覧、資料1-1-1から1-6、資料2-1から2-38、資料3-1から3-4、資料4、資料5-1から5-3、参考資料1から23になります。
資料の不備等がございましたら、事務局にお申し出ください。
○森尾座長 ありがとうございます。
それでは、審議を始めたいと思いますが、西原参考人が15時に退出される予定ですので、議題の(3)「HPVワクチンについて」から始めさせていただけたらと思います。
事務局から、まず資料3-1について説明をお願いいたします。
○事務局 事務局です。
事務局から資料3-1、HPVワクチンの実施状況について御報告をいたします。
こちらの資料については、このたび、令和7年度1年分の実施状況を取りまとめました。
資料中の表をご覧ください。表の左上から従来の定期接種の接種者数及び全国年間実施率、表の4行目のキャッチアップ接種の接種者数、それぞれの接種回数別にお示ししております。
令和7年度については、キャッチアップ接種の経過措置対象者のみであり、従来の小学6年から高校1年生相当の女子が対象となりますので、参考1、参考2にあります令和6年度の値と比較しますと、接種実績については減少している状況でございました。この要因としては、令和6年度がキャッチアップ接種の最終年度であったことから、国及び自治体において周知の取組を強化した点が前年の実績に影響しているものと考えておりますし、数値の解釈については、留意事項4ポツ目に記載しているとおり、令和5年度、令和6年度の全国年間実施率は、積極的勧奨再開等に伴う周知の強化により、最終学年となる世代の接種者数が大幅に増加したことによる影響に留意して解釈を行う必要があると考えております。
そのほか、計算方法等については同様に留意事項に記載しておりますので、適宜御参照いただければと思います。
以上、簡単ではございますが、事務局から資料3-1の説明を終わります。
○森尾座長 ありがとうございました。
ただいまの事務局からの説明に対して、何か質問やコメント等はございますでしょうか。よろしいですか。
ありがとうございます。
それでは、また資料の説明がございますので、続きまして、資料3-2について八木参考人から御説明をお願いできればと思います。
八木先生、よろしくお願いいたします。
○八木参考人 よろしくお願いいたします。
私からは、生まれ年度ごとの累積初回接種率について御報告させていただきます。
本資料はこれまでと同様の方法で整理したものになります。
2ページ目をご覧ください。
2ページ目には、2025年度末時点における生まれ年度ごとの累積初回接種率の算出結果を掲載しております。積極的勧奨差し控え、定期接種、キャッチアップ接種等それぞれの接種機会を踏まえ、各年齢における年度ごとの接種実績を積み上げして計算しております。
右端に2025年度末時点の累積初回接種率をお示ししております。積極的勧奨差し控え前に接種機会があった1997年及び98年生まれにおいては、それぞれ87.7%、88.3%となっております。一方、積極的勧奨差し控え時期の世代においては、接種率は低かったものの、キャッチアップ接種等による対策によって接種率の改善が見られ、2005年度生まれにおいては54.8%、2008年度生まれにおいては53.1%、2009年度生まれにおいては55.1%となっておりました。また、より若い世代においては、定期接種が完了した世代である2009年度生まれで55.1%でありました。引き続き定期接種対象の年齢である世代については接種率の上昇が見込まれまして、これについて勧奨を引き続き行っていく必要があると考えております。
3ページ目については、累積接種率の算出方法を参考としてお示ししたものになります。これはこれまで御説明している方法から特に変更はございません。
私からの説明は以上となります。
○森尾座長 八木参考人、どうもありがとうございました。
いかがでしょうか。何か御質問、コメント等はございますでしょうか。
改めてキャッチアップ接種で、年代によりですけれども、30~40%ぐらい上積みされているという状況が確認できるかと思います。それ以降どれだけ上げていくかということがまた課題かと存じますが、いかがですか。よろしゅうございますか。
八木先生、どうもありがとうございました。
それでは、続きまして資料3-3につきまして岡部参考人から御説明をお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。
○岡部参考人 ありがとうございます。川崎市健康安全研究所の岡部です。
資料3-3の「HPVワクチンの安全性に関するフォローアップ研究」を開けていただければと思います。
この研究班の調査内容については、成育医療研究センターの竹原先生が大体御説明をしていただいているのですけれども、私、今日こちらのほうに来て、竹原先生は琉球のほう、沖縄に出張ということなので、私が代わって研究代表者として説明をさせていただきます。
1枚めくっていただいて資料の2ページ目のところになると、これは今までの調査概要ですので、御存じの方も多いと思いますけれども、目的としては研究協力医療機関においでいただいた接種後の体調不良を主訴として受診された患者さんの推移をずっと追っているということになります。対象は87協力機関が現在のところですけれども、2022年3月から続けてやっているということがございます。
次を開けていただくと、そこが図示をしているような形になりますので、一応全国をカバーした形で協力医療機関においでになった先生に月一遍まとめてウェブで報告をしていただいて、その結果をまとめているということになります。
次をお願いします。
一番最初は2022年度からの数字がありますけれども、これは従来竹原先生から報告をしていただいているものですが、この表の見方は、年度分の左から縦に向かって毎月毎月の様子、回答施設数、それから、ワクチンの納入数、おおよその接種数ということになりますけれども、正確な接種数ではありません。
それから、合計の受診者数は新規と継続に分けてありますけれども、新規のところが色をピンク色にしてありますけれども、これが何かしらの症状を持って、必ずしも因果関係は全く取れていないわけですけれども、課題になるような症状を中心にして訴えられた方が訪れた人数ということになります。
続いては継続の受診患者数、それから、ワクチン接種からどのぐらいの期間を置いて受診されたか。1週間以内か、1週間以降1か月以内か、あるいは1か月以降か、発症時期不明かというような形で分けてあります。
ピンク色で塗ってある新規受診患者数のところを見ていただくと、新しい患者さんとして接種後に何らかの問題があった人の人数がここにあります。点線の上のほうにあるのが2022年3月分で、これが接種勧奨の前に始めたことですから、2022年度以降ということになります。
次に行っていただくと、これが23年度分。新規患者数のところを見ていただくと、大体1桁から2桁の数字が続いているということがあります。
もう一つ行っていただくと2024年分の数字になります。2024年度分の途中までこの委員会で報告をしていると思うのですけれども、この中で接種勧奨が再スタートしてからやはり接種数、ワクチン納入数が増え、それに一致するような形で新規患者数が増加しているというのが2024年のところで見られると思います。
次に行っていただくと、これが7枚目になりますけれども、現時点で報告を受けている2025年分、昨年分になります。2025年度分の途中までこの会議で御報告はしていると思いますけれども、2025年の11月あたりから少し数字が減ってきているということもあります。ただし、接種全体の数も少し減ってきているといったこともございます。
8ページ目を開けていただきますと、2026年、今年度分の4月、5月、これは全く参考値になりますけれども、数字として新規受診者数が7、7、ワクチン納入数も7万件とか3万件とかこれまでに比べるとちょっと低い数になっていますけれども、ここはまだデータとして取りまとまっていないということになります。
最後の9ページ目にまとめとして書いてありますけれども、本年2月に行われた部会での報告以降、合計受診者数は平均50人程度で推移しており、新規患者数はさらに減少傾向のまま10人以下で推移しているということがございます。
それから、前回の報告のときは男性患者の報告があったのですけれども、それ以降は男性の患者さんの受診は認められておりません。
今後に向けては、引き続き患者数の把握を継続して、変動の早期把握を行える体制を維持したいと思いますし、拠点病院整備事業の地域ブロック会議には私どもも定期的に参加させていただいているので、これを継続して、全国の都道府県や協力医療機関、ブロック拠点病院と引き続き連携をして、全体のところ、後の御説明の西原先生のデータなども含めて連携しながら調査結果を御紹介したいと思います。
以上です。ありがとうございます。
○森尾座長 岡部先生、重要な事業の結果の説明どうもありがとうございました。
いかがでしょうか。本日は代表の岡部先生に来ていただいていますが、何か質問やコメントありましたら承りたいと思いますが、いかがでしょうか。
件数が多いところで何となく判断すると、1万納入でお一人ぐらい新規の患者さんがいるような感じかなという気がします。
○岡部参考人 正確な数字は出していないのですけれども、大体そのくらいになります。
○森尾座長 そんな感じで需要があるということかなと理解しておりますが、いかがでしょうか。
○岡部参考人 補足になりますが、ただ、接種人数当たり、納入数当たりですけれども、その全体から来た新規患者数というのはあまり増減がないということになります。一時的にあっても、平均的なところに戻ると思います。
○森尾座長 いかがでしょうか。よろしいですか。
岡部先生、これはまた続けてこの体制で臨んでいただき、またデータも出していただけるということでよろしいでしょうか。
○岡部参考人 ありがとうございます。地域医療機関、拠点病院その他から報告をいただいているという御協力の下ですので、続けたいと思っております。
○森尾座長 ほかによろしゅうございますか。
岡部先生、本当にどうもありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。
それでは、資料3-4につきまして、西原参考人から説明をお願いできればと思います。
西原先生、どうぞよろしくお願いいたします。
○西原参考人 それでは、説明をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
HPVワクチンのワクチン接種後の種々の症状についての調査とその対応方法に対する研究報告というのをさせていただいてきました。今回は第3回目になりますので、どうぞまたよろしくお願いいたします。
今、岡部先生からお話が出ましたように、数の推移というものはキャッチアップによって多くなったり、それが収まってきて少し減ったりという現象が見られるわけですが、その中身、どういう患者さんが来られて、経過がどんなふうになっているかというお話をさせていただきたいと思います。
2枚目になります。これが全体像ということになっております。地域のブロック拠点病院というところが参加してくださって、北海道大学から九州大学までのこの大学が参加して、そこに受診した患者さんの臨床情報を得るという形で研究を行ってまいりました。
次の3ページ目になりますけれども、これは私たちの班でやっている研究ともう一つ、先ほどの岡部先生のところの竹原先生が発表してくださった中身が安全性のフォローアップ研究の中で数をチェックしていただいたと。これが協力医療機関の数になりますけれども、その先の地域ブロック拠点に受診したりする患者さんがおられるわけですが、その患者さんの傾向を見させていただいたということになります。そこの研究の事業として、厚労省のHPVの予防接種の相談支援を拡充するような整備事業というものが牛田先生を中心に行われているというところになります。
4枚目になります。これは概要ということで今までと同じですので、説明は省かせていただきます。
次の5枚目になります。ここからが令和7年度に地域ブロック拠点を受診された患者さんの概要についてということになります。
患者さんの年齢は20.5歳でございます。接種回数というのは初回の患者さんが18、2回目11、3回目15人となっておりますが、特筆すべきことは接種時に何らかの症状があったという方が比較的多いかなということが言えます。その症状としましても、接種時の痛みが強かったとか、急性のストレス反応として見られる動悸、過呼吸のような状態、もしくは失神のような血管迷走神経反射というのも数人見られたということになります。
症状の出現時期ですけれども、接種をきっかけとしますが、それをきっかけとなる時期は大部分が1か月以内に発生しているということで、この1か月以内にサポートをしていける体制、早い段階でのサポートが必要だということも考えられるわけでございます。
次の6ページになります。実際の症状に対してでございますけれども、自覚症状として発生したのは疼痛が最も多くて、感覚障害というものが見られたということになります。次に運動障害が続き、自律神経障害、認知機能障害となります。
運動神経の障害としましては、例えば肩が痛いとか肘が痛いといった症状が見られることが多いということでございます。また、自律神経障害としては、起立性の目まいだとか低血圧症ということが比較的よく見られたと言えるだろうと思います。認知機能障害として、前回のときにはこの認知機能障害というのは非常に大きな問題だったのですけれども、(今回は)人数が非常に少ないということは言えると思います。この認知機能障害としては、一過性の健忘であるとか、記銘力の低下とか、いろいろな症状が出ております。人の顔が覚えられないといった症状を言われるような患者さんもおられたということでございます。
また、これはまた非常に重要な点なのですけれども、他覚所見とか検査異常という患者さんも一定数おられます。20人おられています。44人中の20人ということでございますので、これは接種部の腫脹であるとか血腫であるとか、可動域制限だとか、血液のサンプルから得られたようなデータが一部異常であるとか、発熱があるとか、他覚的な所見というのも一定数得られておりますので、これは非常に大事なことで、特異的なものかどうかというのは置いておいても、きちんとした検査というものが一定必要であるということを示しているだろうと言うことができると思っております。
診断名については様々でございます。肩関節の周囲炎であるとかSIRVAとかという状態が極めて実は多いわけですが、それ以外にも、これは直接の因果関係はなかなか言いにくいですけれども、クローン病とか非てんかん性の乖離障害というものも見られたと言えます。
治療内容というのは様々でございまして、私たちは思春期の子らの慢性痛の治療というのも、なかなかこれをやったらいいというアルゴリズムがあるわけではございません。その症例に合わせていくというのが非常に大事なのですけれども、そんなようないろいろな症状に合わせてお薬を使ってくるというようなこと、それから、それ以外のNSAIDsとかアセトアミノフェンとか神経障害(慢性疼痛)のお薬とか、そういうものを使ってきた。それ以外には運動療法とかという方法も結構積極的に行ってきたというのが現状でございます。
次の7ページでございますが、症状の経過としましては、症状改善、症状消失という患者さんが大部分で35名ということになってまいります。不変の患者さんに関してはこれから検討をもう一回して、どういうふうな患者さんだったかということを調べるということになっております。症状が3か月以上持続していた症例というのと、3か月は続いていなかったという症例も一定数いたということでございます。比較的長く続くケースもないわけではないのですけれども、短時間で改善していくというケースも割と多いと言えるだろうと思います。
次の8ページ目になります。8ページ目は、去年のこの部会で変わらない、不変と報告させていただいた症例のその後の経過について述べております。症例1、2、3、4例中3例載せておりますけれども、例えば頭痛、胸痛などが続いて症状が不変とはされていましたけれども、その方はどうなったかというと、頭痛はちょっと残っているけれども腹痛は改善した。
症例2は起立性調節障害、この方も薬物療法は続けているけれども、高校卒業ということでいわゆる生活の質は少しよくなってきているということで、ただ、症状は持続しているかなということが言えると思います。
症例3は倦怠感、息切れの症状が続いていたという患者さんですが、この方も倦怠感は消失したということで、よくなっていく方が多いということは確実かなと言うことができるだろうと思っております。
次に9ページになりますけれども、これらのようなデータを参考にさせていただいて、令和3年度で岡部先生の班が診療マニュアルというのを作ってくださってきたわけですけれども、今度はそれを基にデータを刷新するためにこの研究の中でブラッシュアップをさせていただいたということになっております。これは地域ブロック拠点だけではなくて、接種医療機関とか協力医療機関で今後幅広く用いられていくことを期待しているということでございます。
改訂のポイントを書いておりますけれども、特に現実的にどういうふうに診療していくことが望ましいかと。基本的な診療の態度とかということをきちんと例を出しながら書いているということになります。それから、接種後症状の記載を拡充したりもしておりますし、診察時の説明の仕方、どうすれば理解してもらいやすいか具体例を挙げて説明させていただいているのと、新しく変わってきた制度とか、9価のワクチンとかキャッチアップとかそういうことの情報も追記させていただいているということになります。
その流れに関しては骨子、その下に書いております。
最後の10ページになりますけれども、まとめになりますが、見ていただけるとそのとおりなのでございますけれども、女性で44人で、1回目の接種が多くて、実際に接種後1か月以内が多くて、疼痛、感覚障害がその中でも多かったということ。それから、治療はいろいろなタイプの治療を行ってきましたけれども、やはり個別性というのが非常に重要で、そういうものを見ながら診療することが大事だということでございます。不変4症例も(その後の)改善例が多いということは言えるだろうと思います。
今後、マニュアルは今最終段階に来ておりますので、これをブラッシュアップして、皆さんが使えるような形で貢献できればなと思っています。
長くなりました。以上でございます。
○森尾座長 西原先生、御説明どうもありがとうございました。
いかがでしょうか。委員の皆様から質問やコメント等ございましたら承りたいと思います。
宮入委員からお願いいたします。
○宮入委員 ありがとうございます。
西原先生、詳細な御報告ありがとうございます。
今回、疼痛が多いということで、これは従来どおりかもしれませんが、そのうち、SIRVAや接種時の手技や部位によって生じたと思われるのはどの程度あるのでしょうか。
○西原参考人 ありがとうございます。
SIRVAというのが今回は非常に注目というか、やはり一定数SIRVAの患者さんがおられるということが分かってきたわけですけれども、そのときの手技の接種部位とか、それに関して今回詳細な調査というものができておりませんので、この部位で起きやすいとか起きにくいということはなかなか証明できないのですけれども、マニュアルのほうにはSIRVAを予防するためにこの部位に接種してほしいというようなことを具体例を挙げて説明するようにいたしましたので、今後それが広がれば、さらにそういう問題も起きにくくなるかなとは考えているところでございます。具体的なデータがなくて申し訳ございません。
○宮入委員 ありがとうございます。
筋肉内接種は広がっておりますので、HPVに限らない問題だと思いますので、ぜひどうぞよろしくお願いいたします。
○西原参考人 はい。ありがとうございました。
○森尾座長 ありがとうございます。
それでは、齋藤委員、お願いいたします。
○齋藤委員 ありがとうございます。
すみません。先生、遅れて参加してきまして、先生の御発表の最後のほうしか拝聴していなかったので、的外れな質問になるかもしれないのですけれども、既に先生は言及されたかもしれないのですが、自律神経障害についてはどのぐらいの程度の方が多かったのでしょうか。
○西原参考人 ありがとうございます。
先ほど不平症例の中にも自律神経の起立性の低血圧症の患者さんがおられて、この方はなかなか薬の反応が悪くて持続しているというようなケースもあるわけですけれども、大概のケースは一時的なもので、自然に改善してきたというようなことが多いと言われています。
自律神経の症状として、先ほど先生が言ってくださったように起立性の低血圧とか、起立性の目まいであるとか、あと、一部下痢とか便秘という消化管症状みたいなものに出てきたりするようなケースというのも、本当に少ないですけれども一部あります。おおむねよくなっている傾向にあると言えるだろうと思っております。
○齋藤委員 分かりました。どうもありがとうございました。
○森尾座長 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
鈴木委員、お願いいたします。
○鈴木委員 ありがとうございます。
詳細におまとめいただきましてありがとうございます。
ちょっと理解が及んでいないところがあって確認させていただきたいのですが、先生の御発表の途中で他覚所見または検査異常ありが20名となっておりますが、最後のまとめで他覚所見または検査異常が確認されたのは2名であったというのは。
○西原参考人 これは間違いです。ごめんなさい。僕も読みながらおかしいなと思ったのですが、これは人数が間違っております。最初のほう、20名です。20名が正しい数です。
○鈴木委員 ありがとうございます。
そうしましたら、90名のうちで不変であった4名のうち3名では詳細な情報が得られているということなのですけれども、他覚所見があった20名の方の他覚所見というのは改善されたと理解してもよろしいのでしょうか。
○西原参考人 ありがとうございます。
この他覚所見に関して、その後の経過がどういうふうに変わってきたかということを一例一例データとして追いかけておりませんで、症状というのは比較的見ているのですけれども、他覚所見がどういうふうに変わったかということは一例一例チェックはしていないです。
ただ、実際に症状がよくなった患者さんで何例か検査をしたところ、例えば血腫であるとか腫脹部位が縮小しているというような所見というのは得られたと報告を受けておりますので、よくなっているケースが多いのではないかなと想像することはできると思います。
○鈴木委員 ありがとうございます。
○森尾座長 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。
西原先生、ありがとうございました。マニュアルのブラッシュアップもありがとうございます。お書きいただいているように、これからまた周知展開も含めましてどうぞよろしくお願いできればと思っております。
参考人の皆様から御発表いただきましたが、本当にどうもありがとうございました。以降は先生方に御質問やコメントをさせていただくことはございませんので、適宜必要に応じて御退出していただいて結構でございます。本当にありがとうございました。
それでは、次の議題に入らせていただきます。議題の(1)は「新型コロナワクチンの接種及び副反応疑い報告の状況等について」でございます。
まず、資料1-1から1-3について事務局より説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、資料1-1から資料1-3を用いまして、新型コロナワクチンに係る副反応疑い事例の報告状況について御説明をいたします。
資料1-1-1をご覧ください。
コミナティ筋注シリンジ12歳以上用の副反応疑い報告状況についてでございます。今回の御報告につきましては、令和8年1月1日から3月31日までに報告された分を集計し、御提示しているものでございます。
御承知のとおり、本資料の集計対象期間につきましては、主に令和7年度の定期接種として接種された分の報告となっております。
コミナティ筋注シリンジ12歳以上用について、今回の集計対象期間におきまして、製造販売業者からの報告は12例であり、接種日がこの期間内である症例は3例ございました。また、注釈にもお示ししておりますが、この12件のほか、前回4月の合同部会において転帰未回復として報告されていた症例について、今回追加報において転帰が後遺症として報告された症例が1例ございました。医療機関からは6例の報告がございまして、そのうち重篤なものが5例、接種日がこの期間内である症例は1例ございました。
接種可能延べ人数につきましては、返品数を加味した場合にマイナスとなるため、頻度についても今回は算出できておりませんが、参考として、下段に令和6年4月1日からの累計をお示ししておりますので、御確認をお願いいたします。なお、この扱いは資料1-1-1から資料1-1-7まで同様となりますので、御留意願います。
下段、接種後の死亡事例としての報告はございませんでした。
次のページ以降、製造販売業者から、医療機関からという形で、それぞれの症例ラインリストと専門家評価の対象となる疾病につきましては、因果関係評価と専門家からの御意見をお示ししておりますので、御確認をお願いいたします。
資料1-1-1の御説明は以上でございます。
続きまして、資料1-1-2、コミナティ筋注6か月~4歳用、資料1-1-3、コミナティRTU筋注5歳~11歳用につきましては、集計対象期間における報告はございませんでしたので、御説明を省略させていただきます。
続きまして、資料1-1-4、スパイクバックス筋注についてでございます。今回の集計対象期間において、製造販売業者からの報告はございませんでした。医療機関からの報告は1例、重篤としての報告がございました。接種日がこの期間内である症例はございませんでした。
下段、接種後の死亡事例としての報告はございませんでした。
資料1-1-4の御説明は以上でございます。
続きまして、資料1-1-5、ダイチロナ筋注についてでございます。今回の集計対象期間において、製造販売業者からの報告は2例ございました。接種日がこの期間内である症例はございませんでした。また、医療機関からの報告についてもございませんでした。
下段、接種後の死亡事例としての報告についてもございませんでした。
資料1-1-5の御説明は以上でございます。
続きまして、資料1-1-6、コスタイベ筋注用についてでございます。今回の集計対象期間において製造販売業者からの報告は2例ございました。接種日がこの期間内である症例はございませんでした。また、医療機関からの報告についてもございませんでした。
下段、接種後の死亡事例としての報告はございませんでした。
資料1-1-6の御説明は以上でございます。
続きまして、資料1-1-7、ヌバキソビッド筋注についてでございます。今回の集計対象期間におきまして、製造販売業者からの報告は9例ございました。接種日がこの期間内である症例はございませんでした。また、医療機関からは2例の報告がございまして、このうち重篤例についてはございませんでした。また、接種日がこの期間内である症例についてもございませんでした。
下段、接種後の死亡事例としての報告でございます。今回、製造販売業者からの報告として2例、医療機関からの報告はございませんでした。こちらの症例の詳細につきましては、後ほど資料1-2-7で御説明をさせていただきます。
資料1-1-7の御説明は以上でございます。
続きまして、資料1-2、死亡として報告された事例の概要でございます。
資料1-2-1をご覧ください。
先ほど資料1-1-1で今回の集計対象期間内での死亡事例はない旨を御報告いたしました。こちらについてでございますけれども、前回4月の合同部会において調査中として御報告しておりました73歳女性の症例につきまして追加報がございましたので、お示ししてございます。
症例の概要につきましては、2ページ目以降を御確認ください。
経過をご覧いただきますと、こちらの73歳女性の症例につきまして、mRNAワクチン接種後に発熱を呈し、その後死亡に至っておりますけれども、報告医としては老衰による死亡と判断し、本剤の因果関係は評価不能として報告がなされていることを踏まえ、因果関係評価はγ評価とされているところでございます。
こちらの追加報を踏まえまして、1ページ目下段の専門家評価について、集計対象期間内での死亡ではございませんけれども、注釈を付した上で、集計期間内の累計の欄に1件と記載させていただいているところでございます。
資料1-2-1の御説明は以上でございます。
続きまして、資料1-2-2、資料1-2-3、資料1-2-4、資料1-2-5につきましては、報告事例はございませんでしたので、説明を省略させていただきます。
続きまして、資料1-2-6をご覧ください。
先ほど資料1-1-6で今回の集計対象期間の死亡事例はない旨を御報告いたしました部分についてでございますけれども、本年2月の合同部会におきましてγ評価として御報告いたしました94歳男性の症例につきまして、追加報を踏まえ、専門家の因果関係評価が変更となっておりますので、お示ししてございます。
症例の概要につきまして、2ページ目以降を御確認ください。
経過をご覧いただきますと、94歳男性の症例につきましては、本年2月の合同部会においてお示ししたものと変わりはございませんが、ワクチン接種1か月後に以前から既往のあった慢性心不全の急性増悪があり、その後、慢性心不全の終末期として死亡に至ったと判断されていることから、因果関係評価はβ評価に変更されたところでございます。
こちらの因果関係評価の変更を踏まえまして、1ページ目下段の専門家評価について、集計対象期間内の死亡ではございませんけれども、注釈を付した上で、集計対象期間内の累計の欄に1件と記載させていただいているところでございます。
資料1-2-6の御説明は以上でございます。
続きまして、資料1-2-7をご覧ください。
先ほど資料1-1-7で今回の集計対象期間の死亡事例は2例である旨を御報告いたしましたけれども、前回4月の合同部会において転帰が未回復として御報告しておりました90歳女性の症例につきまして、追加報を踏まえて、転機が死亡と判明しておりますので、併せてお示ししているところでございます。
症例の概要につきまして、資料1-2-7の2ページ目以降に専門家の御意見と因果関係評価をそれぞれお示ししてございますが、No.1、97歳女性の症例につきましては、ワクチン接種当日に発熱・嘔吐、翌日にも嘔吐があり、その後ワクチン接種13日後に死亡したとの報告がなされてございます。
No.2、先ほど転帰が未回復から死亡に変更となった旨を御説明いたしました90歳女性の症例につきましては、ワクチン接種翌日に嘔吐・気分不良等を訴え、心電図検査の結果、完全房室ブロックと診断されてございまして、一度はペースメーカーをつける形で退院したものの、再度の入退院を経てワクチン接種46日後に死亡したとの報告がなされてございます。
No.3、93歳女性の症例につきましては、ワクチン接種翌日、背中に皮疹が現れ、接種6日後に呼吸不全のため救急搬送され、搬送先の病院で死亡したとの報告がなされてございます。
これら3例の症例につきましては、臨床所見等の情報が乏しく、いずれもγ評価とされているところでございます。
また、先ほど御報告いたしました転帰が死亡へ変更となった90歳女性の症例につきましては、集計対象期間内での死亡ではございませんけれども、1ページ目下段の専門家評価に含める形で、注釈を付した上で、集計対象期間内の累計の欄には3件と記載させていただいているところでございます。
資料1-2についての御説明は以上でございます。
続きまして、資料1-3、心筋炎または心膜炎疑いとしての報告事例でございます。
資料1-3-1、コミナティ筋注シリンジ12歳以上用の心筋炎・心膜炎疑い事例でございます。今回の報告対象期間において、心筋炎疑いとして報告された事例が1でございました。心膜炎疑いとして報告された事例はございませんでした。
資料1-3-1、別紙の1をご覧ください。
こちらに症例ラインリストを示してございます。
心筋炎疑い事例につきまして、No.1、糖尿病及び透析の既往歴のある50歳代男性がワクチン接種後に発熱、透析中に体調不良を訴えて酸素飽和度不良となり、画像診断にて両側肺炎が確認され、紹介先の病院で心筋炎疑いと診断されたという報告でございます。
こちらの報告につきましては、前回4月の合同部会において御報告いたしました症例について追加報があったものでございまして、心筋炎疑いと判断したのは紹介先の病院の医師であること、報告医は主治医ではないこと等が報告されてございます。
この追加報を踏まえまして再評価を行った結果、前回4月の合同部会における評価と同様に、ブライトン分類は4、専門家の因果関係評価はγとされているところでございます。
こちらの再評価の症例につきましては重複報告となることから、1ページ目上段にお示ししております集計には含めてございませんので、御承知おきをお願いいたします。
資料1-3-1についての御説明は以上でございます。
資料1-3-2から資料1-3-5につきましては、報告事例はございませんでしたので、説明を省略させていただきます。
続きまして、資料1-3-6、コスタイベ筋注用の心筋炎・心膜炎疑い報告事例でございます。今回の集計対象期間において、心筋炎疑いとして報告された事例はございませんでした。
心膜炎疑いとして報告された事例もございませんでしたけれども、資料1-3-6の別紙2をご覧ください。こちら症例ラインリストを示してございまして、心膜炎疑い事例について、別紙3のNo.1、飲酒及び喫煙習慣があり、高血圧症と高脂血症の既往歴のある47歳男性がワクチン接種1週間後に胸痛等を訴え受診、心電図や画像所見、臨床症状、採血結果等から、臨床症状や臨床所見を説明可能なその他の疾患が否定され、心膜炎として鑑別診断が行われたという報告でございます。
こちらの報告につきまして、前回4月の合同部会において御報告いたしました症例につきまして採血結果に関する追加報があったものでございます。この追加報を踏まえまして再評価を行った結果、前回4月の合同部会における評価と同様に、ブライトン分類は2、専門家の因果関係評価はαとされております。
こちらの再評価の症例につきましては重複報告となることから、1ページ目上段にお示ししております集計には含めてございません。
資料1-3-6についての御説明は以上でございます。
資料1-3-7につきましては、報告事例はございませんでしたので、説明は省略をさせていただきます。
資料1-3についての御説明は以上でございます。
○森尾座長 どうもありがとうございました。
資料1-1から1-3まで御説明いただきましたが、いかがでしょうか。何か質問等ございましたら承りたいと思います。
よろしいですか。
どうもありがとうございました。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、続きまして、新型コロナワクチンの副反応疑い報告の状況につきまして資料1-4でまとめていただいておりますので、事務局より説明をお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。
資料1-4について事務局から御説明させていただきます。
こちらは資料1-1のシリーズで御説明いたしました新型コロナワクチンの副反応疑い報告の状況につきましてまとめた資料でございまして、数値につきましては資料1-1のシリーズの数値を再掲したものになります。
1ページ目は、定期接種で用いられている5社の製剤につきまして、令和8年1月1日から3月31日までの3か月間に報告された副反応疑い報告の件数を掲載しておりますけれども、先ほど御説明しましたとおり、いずれの製剤も集計対象期間における医療機関への納入数から返品数を差し引いた数量がほぼゼロかマイナスとなっているということでございまして、分母となる接種可能延べ人数をバーとしておりまして、報告頻度も算出不可能となっているところでございます。
そのため、続いて2ページ目をご覧いただければと思います。
こちらは令和7年10月1日から令和8年3月31日までの6か月間のデータを別途作成しているところでございます。集計の都合上、令和7年10月1日から12月31日までに報告された症例につきましては、令和7年12月31日時点の数字を計上しておりまして、令和8年1月1日以降に取り下げ等があった場合は反映できていないという制限がございますけれども、参考にお示しているところでございます。
こちらを見てまいりますと、前回と同様にMeiji Seika ファルマ社の製剤が特に頻度が高いといった状況ではないことが読み取れる状況でございます。
最後に、3ページ目にこれまでと同様に令和6年4月1日から令和8年3月31日までに報告された累計の数字をお示ししております。こちらはこれまでと同様で、Meiji Seika ファルマ社の製剤の報告頻度が高くなっておりますけれども、これまで御説明させていただいておりますとおり、集計対象期間と市販直後調査の期間が重なっておりまして、そちらの影響が見られているものと考えているところでございます。
引き続き各社の製剤については注視してまいりたいと考えているところでございます。
資料1-4については以上でございます。
○森尾座長 どうもありがとうございます。
異なる期間で副反応疑い報告状況についてまとめていただいてございますが、いかがでしょうか。何か質問やコメントがありましたらお願いいたします。
よろしいでしょうか。
御報告どうもありがとうございました。
それでは、続いて資料1-5に移ります。「新型コロナワクチン接種後の遷延する症状に係る実態調査について」でございます。
事務局より説明をお願いいたします。
○事務局 続きまして、資料1-5、新型コロナワクチン接種後の遷延する症状に関する実態調査について御説明させていただきます。
厚生労働省では、令和5年度より厚生労働科学研究としまして新型コロナワクチン接種後の遷延する症状に関する実態調査を実施しておりまして、昨年4月には本部会におきまして令和6年度の調査結果について御報告したところでございます。
本日は、その後、令和7年度に実施しました調査の結果について御報告させていただきます。
まず、4ページ目をご覧ください。
本調査はワクチン接種との因果関係の有無にかかわらず、新型コロナワクチン接種後の症状を訴え専門的な医療機関を受診した患者を対象として、その実態を把握し、得られた知見について必要な情報提供を行うことを目的とした調査でございます。
全国の都道府県において、自治体やかかりつけ医等の紹介によりワクチン接種後の副反応が疑われる症状を専門的見地から診療することが可能な専門的な医療機関が約360施設整備されておりまして、このうち、本調査への協力が可能との回答が得られました146の医療機関を調査対象としてございます。
調査対象者は令和6年6月1日から令和7年12月31日までに受診した患者としておりますが、過去の調査の調査期間中に提出できなかった症例についても調査対象としております。
5ページ目に調査のイメージ図をお示ししております。専門的な医療機関の地域連携室等の部署と担当医師それぞれに調査票を送付し、それを回収して集計するような形としております。
6ページ目ですけれども、令和7年度の調査で回答があった症例数をまとめたものです。地域連携室から回答があったのが7医療機関42症例、担当医師から回答があったのが10医療機関56症例となっております。また、過去の調査で症状が未回復でその後の経過を確認した症例、追跡調査を実施した症例が4医療機関12症例となってございます。
7ページ目ですけれども、過去2回の調査と今回の調査の対象医療機関数及び症例数の推移を示したものでございますけれども、症例数は減少傾向にあります。
続きまして、13ページ目に飛んでいただきまして、地域連携室を対象とした調査結果のまとめのスライドになります。全体の約6割が女性で、年齢別では40歳代以上が多く、令和6年度調査と同様の傾向となっております。主な受診診療科は脳神経内科、整形外科、内科の順に多く、そのほか呼吸器内科、総合内科、救急科、腎臓内科等と多岐にわたっていました。受診者数は2024年から2025年にかけて減少傾向にありまして、今回の主たる調査対象である初診日が2024年6月以降の症例は全体の4割程度でした。発症から1週間以内に初回受診した割合は、令和6年度の調査と比較して低下傾向を示しました。
14ページ目以降は、医学的調査、すなわち担当医師に対する調査の結果をお示ししております。
23ページ目に飛んでいただきまして、23ページから24ページにかけて、受診のきっかけとなった症状のうち、日常生活を送る上で最も支障を来している主な症状をお示ししております。多い順に疼痛が14例、倦怠感が11例、発熱が9例、筋肉痛が6例、胸痛が5例等となってございます。
それから、25ページ目にワクチン接種から症状が出現または悪化するまでの期間を示しております。56例のうち、接種当日に症状が発現した症例が20例となっておりまして、接種後1日目から7日目までに症状が発現した症例が同じく20例、8日目以降に症状が発現した症例はわずかとなっております。
27ページ目に飛んでいただきまして、症状の持続期間をお示ししております。症状の持続期間が1年を超える症例が12例となっておりまして、これが一番多いという状況で令和6年度調査と同様の傾向となっております。その次が0~7日で7例、その後は持続期間が延びるにつれ症例数は漸減傾向にあるという状況でございます。
それから、28ページから31ページ目に、31日以上症状が持続した症例の詳細の情報をお示ししております。何らかの診断がされている症例が多く、約3分の2の症例で回復または軽快しています。
それから、35ページ目から38ページ目ですけれども、ワクチン接種後の症状に係る確定病名をお示ししております。これらの病名は症状とワクチン接種との因果関係の有無にかかわらず、医療機関より報告された確定病名をそのまま記載しております。末梢神経障害が5例、高血圧症、頚椎症、予防接種副反応が3例等となっておりますが、確定病名は多岐にわたっております。
それから、39ページ目になりますが、報告された症状の転帰をお示ししております。回復/軽快したものが31例、未回復が10例、不明が4例となっております。
40ページ目ですけれども、全56例のうち入院した症例が4例ございまして、この4例の症状、病名、検査・治療、転帰などの詳細をお示ししております。4例中3例は回復または軽快しておりまして、上から3番目の83歳女性のみが転帰不変となっております。
それから、41ページ目ですけれども、医師を対象とした調査結果のまとめをお示ししております。
報告のうち約6割が女性であり、女性の中では60代、次いで40代と80代が多い状況でありました。
受診患者数は2024年から25年にかけて減少傾向にありました。
今回の主たる調査対象である初診日が2024年6月以降の症例は、全体の3分の1程度でした。
接種から症状の発現までの期間は約87%が1週間以内であり、その多くは疼痛、倦怠感などの症状でした。
転帰が確認できた42症例のうち、31例(74%)が回復または軽快、10例(24%)が未回復、1例がその他でした。
31日以上症状が持続した18例のうち、16例(89%)で何らかの診断に至り、12例(67%)が回復または軽快していました。
4例(7.1%)に入院歴がありましたが、3例の転帰は回復または軽快でした。不変とされた1例の症状は意識消失、歩行障害、倦怠感であり、病名は両側内頚動脈狭窄症、全身倦怠感でございました。
それから、42ページ目ですけれども、過去の調査において未回復であった症例の追跡結果をお示ししております。他院受診等により転帰不明となっている症例も多くなっているような状況でございます。
44ページ目に調査全体の総括をお示ししております。
1点目ですが、接種から相当期間を経た症例や過去調査からの追跡症例が含まれるため、発症から受診までの期間や観察上の症状持続期間が長い症例が見られました。ただし、これらは調査設計、後ろ向き収集、選択バイアスの影響を受ける記述的所見であり、症状の遷延化そのものを示すものではない点に留意が必要としております。
2点目ですが、過去の調査において転帰が回復/軽快以外の症例について追跡調査を行いましたが、転帰不明の割合が多く、アンケート調査による評価の限界も見られました。
3点目ですが、今後も継続してワクチン接種後の症状に関する情報を収集し、得られた知見を医療現場に提供するとともに、評価及び診断に応じた適切な診療提供を継続することが重要になると考えております。
最後ですけれども、46ページ目に参考資料として本調査の目的・調査方法、結果の概要等をまとめた一枚紙をおつけしております。
なお、今後についてですけれども、現時点では少なくとも令和8年度については同様の調査を継続して実施する予定としております。
資料1-5につきまして、事務局からの説明は以上になります。
○森尾座長 重要な調査結果の御報告ありがとうございました。
委員の皆様から御質問、コメント等いただければと思いますが、いかがでしょうか。
よろしいですか。長く続いていらっしゃる方は疼痛や息切れや倦怠感ということで続いていらっしゃるかとお見受けしました。先ほどのHPVみたいに接種数当たりみたいな形にはなかなか出しにくいですよね。
○事務局 大まかな数字であれば出せるのかもしれませんが、経時的に推移を見るというところまではできていないという状況です。
○森尾座長 いかがですか。よろしいですか。
令和8年度は継続していただけるということで、また御報告いただければと思います。どうもありがとうございました。
それでは、続きまして、新型コロナワクチン由来スパイクタンパク質の安全性上の懸念に関する文献評価についてということで、資料1-6でまとめていただいてございます。
こちらは齊藤公亮参考人から御説明いただくことになっておりますが、齊藤先生、どうぞよろしくお願いいたします。
○齊藤参考人 それでは、よろしくお願いいたします。国立衛研の齊藤でございます。
本日は、昨年度に実施させていただきました特別研究の成果の概要について説明させていただきます。
2枚目のページになりますが、先生方も御存じのとおり、新型コロナワクチンの有効性につきましては様々な研究により確認されているところでございますけれども、接種件数が非常に多いということもありまして、有害事象の報告も蓄積されております。
そのような中、ワクチン由来のスパイクタンパク質あるいは接種されたmRNAが接種後数週間にわたりヒト生体中で検出されること、また、スパイクタンパク質が生体内で作用し得ることに関する研究報告がありまして、これを背景として、スパイクタンパク質がワクチン接種後に報告される有害事象に関与しているという可能性を指摘する文献や考察などが公表されたわけですけれども、この辺の可能性に関しましては十分な科学的検証がなされないまま拡散しているという状況でしたので、我々の研究班といたしましては、ワクチン由来のスパイクタンパク質に着目して、その安全性に関する文献収集の調査を行って、情報の科学的妥当性を整理するということを行った次第でございます。
3枚目になります。実施内容といたしましては、まずワクチン由来のスパイクタンパク質の安全性に関する文献調査を行いまして、その中からスパイクタンパク質による有害事象の因果関係をしっかり示すために必要なスパイクタンパク質を実際に生体内で検出している文献というのを絞り込みました。その絞り込み後に、そもそものスパイクタンパク質の検出方法の分析法が検査法として妥当であるかどうかというところを分析的観点から評価いたしまして、一定水準の分析的妥当性が見られる文献につきましては、専門家の先生方に集まっていただいて、その文献における有害事象との関連性の評価をお願いいたしましたという流れで研究を行っております。
まず文献調査につきましては、3種類の文献調査を行いました。1種類目がスパイクタンパク質の安全性に関するデータベース検索、2種類目がスパイクタンパク質のヒトでの検出に関するデータベース検索、3種類目がこれらのほかに専門業者に依頼しまして、スパイクタンパク質をヒトの生体中で検出している文献というものを検索いたしました。
5枚目に移りますけれども、こちらにお示ししているとおり、まずスパイクタンパク質の安全性に関するデータベースの検索におきましては800報以上が得られたわけですけれども、その中で実際にスパイクタンパク質の毒性が生体に与える影響について定量的な考察を行っているものを調べたところ、可能性がある論文が704件ある中でたった19件しかないということがありまして、さらにスパイクタンパク質ではなくて抗スパイク抗体量というのを評価していまして、実際に因果関係を示す上で必要なスパイクタンパク質を検出していないというような問題もありました。
このようにキーワード抽出される文献というのは非常に多いのですけれども、スパイクタンパク質自身を検出している文献というのは非常に少なくて、今回調査1で調べたものの中では7報しかないというようなところでございましたので、ほかの手法を用いてさらに検索を行っていきました。
スライド6は調査1におきましてデータベース検索で得られた文献の内訳になりまして、報告国としては相対的に日本が多いということが分かりました。
スライド7が調査2になりまして、今度は実際にスパイクタンパク質のヒトでの検出を行った文献というのをデータベース検索したものになります。こちらは血中での検出が334報、組織中での検出が75報でしたけれども、この検索法におきましてもほとんどは抗スパイク抗体の検出でございまして、実際にスパイクタンパク質を検出している文献は13報のみというような形で、やはり非常に少ない傾向がございました。
以下に文献の報告年ですとか報告雑誌、報告国をお示ししていますが、先ほどの調査とあまり大きな差はないというような状況でございます。
続きまして、さらに網羅的に細かく新型コロナワクチン接種者においてスパイクタンパク質及びワクチン由来のmRNAを検証した文献というのを調査いたしまして、追加で11報を収集いたしました。さらに事務局での追加も合わせまして、合計29報が論文中でスパイクタンパク質をしっかり生体中で検出しているという文献が得られたので、その内訳をこの下にお示ししております。それが8枚目のスライドになりますが、タンパクにおきましては免疫染色を使って検出している文献が多く、一方でRNAに関しましてはin situハイブリダイゼーションですとかRT-qPCRなどを使われている文献が多かったです。
続きまして、9枚目のスライドに移りますけれども、ここまでの小括といたしましては、3種類の手法で約1,200報以上抽出いたしました。その中で、因果関係を示す上で必要不可欠なワクチン被接種者においてスパイクタンパク質あるいは由来となるmRNAを検出している文献は29報しかありませんでした。多くの懸念を表する文献については推論ですとか事象の引用のみであって、科学的なデータに基づいて関連性を示唆するには至っていないというような状況でございます。
スライド10枚目に移りますけれども、今度は先ほど抽出した29報の文献に対しまして、分析的な妥当性というものが示されているかどうかということを評価いたしました。
下に映しておりますのが分析法評価のフローチャートになっていまして、まずそもそも文献が原著であるかどうかですとか、スパイクタンパク質あるいはmRNAを検出しているかと。さらに、そこから検出法の記載がそもそもあるかどうか。あるいは分析法、検出法の重要項目が明記されているか。重要項目というのは次のページ、スライド11にお示ししていますけれども、例えば免疫染色におきましては抗体などが重要項目になります。こちらの情報もないとやはり検出が的確かどうかということは確認できませんので、これがない場合はランクDということで情報不足、判断困難と扱っております。その後、選択性です。陰性対象が比較されていてその検出の適格性というのを確認しているかどうかでまず分かれまして、その後に定量性を評価しているか、さらにその定量性についてバリデーションを評価しているかということでランクづけをいたしました。
スライド11枚目が分析法における重要項目になっておりまして、それぞれの分析法に関しまして重要項目というのを設定しております。
スライド12枚目が各論文における分析法の評価結果になります。ランクAからランクEまで振りまして、それぞれの分析法についてお示ししております。上部がスパイクタンパク質の検出文献、下部がワクチン由来mRNAの検出文献になっておりまして、ランクC1以上、つまり選択性が確認されている文献というのがある程度分析法としては信頼性があるだろうというところです。ここで線を引きますと、29報のうち、大体13報が分析法の信頼性ありというところで判断ができる文献であったところでございます。
スライド13からは参考資料としてお示ししていますが、まず13番につきましては各論文での検出部位、抗体の認識部位になっております。免疫染色で用いられているものにつきましては、上側にお示ししているとおり、全部で15報論文があるのですけれども、3種類の抗体のみが使われておりました。一方でLBA(リガンド結合法)ですとかフローサイト、それから、ウェスタンブロットで使われているスパイクタンパク質の検出抗体ですけれども、そちらは下側にお示ししているとおり、文献によって様々な抗体が使われているというような現状でございます。
スライド14枚目には、LBA法は血中濃度を分析することができる手法でございまして、実際に4報文献がございましたので、一応血中濃度のまとめをこちらにお示しいたしました。いずれの論文におきましても、ほとんどの症例は検出限界以下なのですが、大体検出される症例におきましても最大値が300pg/mLから100pg/mLの間の検出結果になっておりまして、信頼性のランクには差があるものの、ワクチン被接種者におけるスパイクタンパク質の血中濃度というのは最大おおむね数百pg/mLであることが想定されるということが今回の調査の副次的な産物として得られました。
スライド15枚目はスパイクタンパク質の分析的な妥当性評価の小括になっていまして、29報評価しましたが、約半数は情報が不足していたということ、残りの半数に関しましても、分析法の特性や陰性試料等の評価結果から選択性に懸念がある分析法が多いというような状況でございまして、分析法としてある程度信頼できると判断できるのは29報のうちさらに半分以下の13報であったということで、この13報を次の評価に持っていったというようなことでございます。
スライドの16枚目につきましては、実際に各分野の専門家の先生方に御協力をお願いして検討班を構成しています。この場を借りて御礼申し上げます。
各分野の専門家の先生方に集まっていただいて論文の評価を行いました。今回は先生方にお願いして3回の検討班を開催いたしまして、ヒトでスパイクタンパク質あるいはmRNAを検証した12報を評価しております。先ほど得られた信頼性がある程度確保された13報の文献のうち、実際にmRNAワクチンによる有害事象との関連性を示している文献というのが6報ありました。なので、この6報については評価対象といたしまして、その他重要と思われる知見というのも検討班のほうで評価いたしております。
スライド18枚目が検討結果、少しビジーになってしまって申し訳ないのですけれども、上側の6報というのが有害事象との関連性を示唆しているような文献になっています。全部で6報評価いたしましたけれども、左側の検出と残存の妥当性のところにお示ししていますとおり、ほとんどの論文が健常対照、つまり、ワクチンを接種しておらず、コロナウイルスの感染の履歴もないような症例においても検出が認められてしまっておりまして、検出法の分析的な情報は十分に提供されていても、それ自身の検出の堅牢性ですとか再現性に少し疑義があるようなものが多かったというような結果でございます。
さらに、右側にお示ししているとおり、6報中5報の論文がケースシリーズであって比較対照を行っていないというもののようでございました。
19枚目のスライドが小括になりまして、ワクチン被接種者において、6報の文献が評価対象となりましたので評価を行ったところ、ほとんどの文献において、非被接種者で検出ですとか染色等の検出結果の整合性の不足というのが認められまして、信頼性に疑義を認めるものであったということ。さらに、ケースシリーズであって比較対象がないということで、因果を示す上では情報がまだ不足している文献が多かったというのが調査結果になります。
総括といたしましては、現時点でスパイクタンパク質の安全性に関しましては、直接の問題を示す文献は存在が確認できませんでしたということと、さらに有害事象との関連性を評価するためには、バイアスをコントロールしたり、より信頼性の高い分析法を用いること、さらに測定濃度と薬理作用の比較ですとか、有害事象とスパイクタンパク質の時空間的な関連性評価等、分析面、機序面での裏づけが必要不可欠であると結論づけております。
以上でございます。
○森尾座長 齊藤先生、詳細な解析結果の御説明をありがとうございました。
いかがでしょうか。質疑応答の時間といたしたいと思いますが、委員の皆様から質問等はございますか。
鈴木委員、お願いいたします。
○鈴木委員 詳細な分析調査を本当にありがとうございます。これだけの文献を全て精査していただき、非常に有用な資料と考えております。
先生にお聞きしたいのは、最終的な結論についてではなくて個々のことになってしまうのですけれども、今回、分析手法をいろいろと検討していただきましたけれども、分析手法として先生方の御評価の中である一定程度は妥当性があるだろうと評価されているのがRT-qPCRとLBA法に限られているようにお見受けしたのですけれども、そのほかの手法ではやはり情報が十分開示されていないなどの理由で、陽性の結果を正当に評価できる状況ではないという御判断になったということでよろしいでしょうか。
○齊藤参考人 御質問ありがとうございます。
先生の御質問はスライド12枚目になるかと思いますけれども、定量的な評価ができるという点で考えますと、スパイクタンパク質ではLBA法、mRNAのほうはRT-qPCRとデジタルPCR法であったというところですが、検出の有無に関しては免疫染色法でも幾つかランクC1ということで、記述された範囲では検出法の信頼性がある程度確保されていると判断できたというような結果でございまして、免疫染色法につきましても検出自体は手法としては信頼できるものであると。ただ、定量的な数字が出せないというものと考えていただければと思いますが、よろしいでしょうか。
○鈴木委員 承知しました。私自身は専門が病理学で、抗体の非特異反応というものに日頃悩まされていますので、各検出法の信頼性に幅があるということをしっかりと先生がお調べいただいたのは非常に重要なことかなと思っています。ありがとうございます。
○齊藤参考人 御指摘ありがとうございます。先生がおっしゃるとおり、免疫染色につきましては、染色像を見て選択的な染色であるかということを判断するのはすごく難しくて、私どももその方法であればある程度情報が提供されているので信頼できるだろうというラインで線を引いている次第でございます。
○森尾座長 どうもありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
伊藤澄信委員、お願いいたします。
○伊藤(澄)委員 ありがとうございます。順天堂大学の伊藤です。
スパイクタンパク質が検出できるというのは大変興味深く伺いました。抗体があるような状況でもスパイクタンパク質はこのような方法で検出できるのでしょうか。教えていただけるとありがたいと思います。
○齊藤参考人 御質問ありがとうございます。
先生の御指摘はスパイクタンパク質が抗体にトラップされている状態でも検出されているかどうかという点になると思うのですけれども、その点は抽出作業さえしっかりやれれば、例えば有機溶媒などを加えれば変性してリリースされますので、その上で検出することができれば、恐らくつかまえることはできると思っています。LBA法に関しては、恐らく有機溶媒とかは入れずにディタージェント、つまり界面活性剤等でリリースさせて、その上で回収してくるというような形を使っている論文でした。
○伊藤(澄)委員 ありがとうございました。
○森尾座長 ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。
齊藤参考人、どうもありがとうございました。大変勉強になりました。御礼申し上げます。
それでは、後半の部分はまた頭を使うところがあり、事務局、いかがいたしましょうか。ちょっとだけ休みを挟みますか。そのまま行きますか。
○事務局 その前に議題(1)のまとめをお願いできますか。
○森尾座長 そちらが先ですね。失礼いたしました。こちらを先にしてからということでございました。
それでは、今まで御議論いただいた内容をまとめたいと思います。確認できた内容としては次のようなことでよろしいか、御意見をいただけたらと思います。
まず、集計期間における副反応疑い報告の傾向でございますが、この期間における新型コロナワクチンの副反応疑い報告について、現時点では重大な懸念は認められない。
報告状況のまとめでございますが、ファイザー社、モデルナ・ジャパン社、武田薬品工業社、第一三共社、Meiji Seika ファルマ社のワクチンの接種については、これまで継続的に注視し、議論してきた内容を踏まえると、ワクチンの安全性に係る重大な懸念は認められないという形でまとめさせていただきますが、何か御意見等はございますか。よろしいですか。
ありがとうございます。
今回御報告いただいた具体的な事例などを踏まえ、新型コロナワクチンについて現状の取扱いを変更する必要があるかどうか、もし御意見がございましたら承りたいと思いますが、よろしいですか。
ありがとうございます。
それでは、御審議いただいたワクチンについては、これまでの副反応報告によって、その安全性において重大な懸念は認められないという評価でよろしゅうございますでしょうか。
(首肯する委員あり)
○森尾座長 どうもありがとうございました。
それでは、そのような形にさせていただければと思います。
では、事務局、御指示をお願いします。
○事務局 そうしましたら、5分ほど休憩を挟ませていただいて、5分後、15時32分に再開させていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○森尾座長 それでは、5分間の休憩とさせていただきます。ありがとうございます。戻られましたらお顔を出していただければと思います。
(休憩)
○事務局 事務局でございます。
お時間になりましたので再開させていただきたいと思います。画面をオンに切り替えていただければと思います。
それでは、森尾座長、よろしくお願いいたします。
○森尾座長 ありがとうございます。
それでは、次に議題(2)に入らせていただきます。新型コロナワクチン以外の各ワクチンの安全性についてということでございますが、鈴木委員におかれましては、今回コロナワクチン以外をまとめて審議するということでございますので、申し訳ありませんが、議題(2)のときには審議の際には御退出をお願いできればと思います。
それでは、事務局より資料2-1から2-38までの説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、資料2の新型コロナワクチン以外の全てのワクチンについて御説明いたします。
今回の集計対象期間は令和8年1月から3月末までです。
資料は2-1から2-38及び参考資料16です。資料数が多く、委員の先生方には資料を事前送付しておりますので、本日は特筆すべき点や専門家評価対象の報告状況を中心に御説明いたします。
まずHPVワクチンについて、資料2-7、サーバリックスは接種可能延べ人数は69人で、製造販売業者、医療機関ともに報告はございませんでした。
資料2-8、ガーダシルについて、接種可能延べ人数は約6,800人、報告数は製造販売業者が2例、報告頻度は0.0295%です。医療機関からの報告はございませんでした。
資料2-9、シルガードについて、接種可能延べ人数は約27万人、製造販売業者からの報告は10例、医療機関報告は13例、うち重篤なものが7例ございました。頻度は製造販売業者0.0037%、医療機関0.0048%です。
次に資料2-28、RSウイルスワクチン(アブリスボ筋注用)についてです。接種可能延べ人数は約6万4000人、製造販売業者からの報告は29例で報告頻度は0.0456%、医療機重篤が2例で頻度は0.0031%でございました。
今回、4ページ目に記載のとおり、胎児死亡の症例が2例ございました。どちらも因果関係評価が行われ、現状の報告ではワクチンとの関連性が不明確であり、評価が困難であるため、γ評価となっております。No.29は今回の集計対象期間後に追加報があり、再評価が行われる予定のため、そちらの情報に注目していきたいと考えております。
続きまして、資料2-32、インフルエンザワクチンについてです。今シーズン2025年10月から2026年3月末までの結果をお示ししております。推定接種可能人数は約4500万人、報告数は製造販売業者が23例、医療機関が78例、うち重篤が35例です。頻度は製造販売業者が0.000051%、医療機関が0.00017%です。
2ページ目からは内訳別の集計結果を示しております。
3ページ目の下段では、参考として2023年から2024年シーズン、2024年から2025年シーズンを記載しており、今回の報告頻度は過去と比べて特段高いという状況ではございませんでした。
次に資料2-33、経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト)についてです。推定接種可能人数は約100万人、報告数は製造販売業者が10例、医療機関が20例、うち重篤が16例です。頻度は製造販売業者が0.000970%、医療機関が0.001941%です。
4月部会時点で脳炎・脳症の症例が国内で初めて報告されておりますが、その後新規の症例はございませんでした。引き続き追加情報を注視してまいります。
なお、7ページ目No.16の脳症の症例は転帰死亡であり、今回因果関係評価が行われているため、後ほど資料2-38で御説明いたします。
次に、10万接種当たりの死亡頻度を算出しているHibワクチン、プレベナー13,20、5種混合ワクチンについてですが、今回はいずれも0.5を下回っている状況です。
ここまでに御説明した資料を除き、資料2-33までについて報告頻度がこれまでに比べて特段高いという状況ではございませんでした。
続きまして、専門家評価対象の報告状況についてです。
資料2-34、ワクチン接種後の後遺症が疑われる症例について、対象期間前の症例を含め、13例報告があり、4例がα評価とされました。
資料2-35、ワクチン接種後のADEMが疑われる症例について、対象期間内に1例報告があり、γ評価とされました。
資料2-36、ワクチン接種後のGBSが疑われる症例について、対象期間前の症例を含め、16例報告があり、3例がα評価とされております。
資料2-37、ワクチン接種後のアナフィラキシーが疑われる症例について、対象期間前の再評価の証明が8例、対象期間内の症例が18例ございました。このうち、因果関係評価は9例がブライトン分類がレベル2以上かつα評価とされており、それ以外の症例はγ評価とされております。
最後に、資料2-38のワクチン接種後の死亡報告一覧です。対象期間前の症例が8例、対象期間内の症例が8例、対象期間後の症例が2例ございました。因果関係評価は、No.5の1例がβ評価とされております。現在10例が調査中とされておりますが、評価が終わり次第、次回以降の部会にて御報告いたします。
資料について誤りがありまして、訂正をさせていただきます。No.12と13の症例とNo.14と15の症例がそれぞれ同じ症例ですので後ほど差し替えの対応をさせていただきます。申し訳ございません。
先ほど資料2-33で御説明したフルミストについてですが、7ページ目、8ページ目の症例概要をご覧ください。RT-PCR法及び次世代シークエンサー(NGS)により全ゲノム解析が行われております。この結果、鼻咽頭ぬぐい液からインフルエンザA型とB型が検出され、A型は当時市中で流行していた系統であり、B型はフルミストに含まれるワクチン株と同定されております。
これらの情報を踏まえて因果関係評価が行われており、4ページ目の症例No.18に記載のとおり、「鼻咽頭ぬぐい液から複数種類のインフルエンザウイルスが検出され、A型野外株が脳症の原因であった可能性の方が高いと考えるが、B型ワクチン株の関与を完全に否定はできない。」とされ、因果関係評価はγとされております。
資料2の御説明は以上です。
○森尾座長 どうもありがとうございました。皆様には膨大な資料ですが、一通り目を通していただいたということでございまして、今回抜粋して御説明を頂戴いたしました。
何か御質問、コメント等、いかがでしょうか。多くのワクチンについて御報告いただきました。ありがとうございます。
では、宮入委員からまずお願いいたします。
○宮入委員 御説明ありがとうございます。
フルミストに関連した死亡症例について質問です。今回かなり精細な分子疫学的な解析も行われていて、その因果関係を突き詰めるというようなところがなされたのは非常に重要な知見だったと思います。毎回このような分析がなされるとは限らないと思いますが、今回そこに至った経緯というものがもしございましたら御教示ください。
○森尾座長 ありがとうございます。
事務局、いかがでしょうか。このような詳細な解析というのが行われたことは非常に重要ではあるが、何か経緯があって詳細な解析が行われたかどうかということかと思います。
○事務局 事務局でございます。
今回の件につきましては、脳症を起こした患者を診た医療機関の先生が気にされて、検査機関のほうにウイルスの同定を頼むということで検体を提出していただいて確認したということになっております。
実際にフルミストに関しましては、接種後1週間程度はウイルスが検出される可能性が非常に高いという状況がもともとございますので、それが元になっているのか、それとも市中株なのか、そこをはっきりさせたかったというところで、脳炎・脳症を診た先生がそこを気にされて確認を依頼したという状況になります。
○宮入委員 ありがとうございます。
そうすると、届け出た先生の自主的な働きで解明されたということだと理解しました。副反応報告制度上はそのような追及は必ずしもなされないということでよろしいでしょうか。
○事務局 御認識のとおりでございます。
○森尾座長 どうもありがとうございます。
それでは、齋藤委員、お願いいたします。
○齋藤委員 ありがとうございます。
私もこのフルミストの接種後に亡くなっている症例の件なのですが、主治医の先生の御見解どおり、当時subclade Kという香港型が大流行中だった状況でして、このsubclade Kというのは、当時のワクチン株、生ワクチンには含まれていない株でしたので、このsubclade Kが検出されたということは、ワクチン以外に、生ワクチンなので鼻に軽く感染させるのですけれども、どちらかというと、生ワクチンのほうは弱毒株を使っていますので、このような脳炎・脳症に至るような起因としては、やはりこのsubclade K、当時流行していた野生株の影響が大きいのではないかなと思います。
また、昨シーズンの報告としても重症例は小児の症例が多くて、脳炎・脳症が多かったという報告がございますので、確かに因果関係としてワクチン株と流行株とどちらがこの方の経過に大きく影響を与えていたかという判断は難しいとは思いますが、一般的に考えると病原性が強い野生株、subclade Kのほうが影響していた可能性が高いかなと思います。
以上です。
○森尾座長 齋藤先生、どうもコメントありがとうございます。
ほかにはいかがでしょうか。
どうぞ。
○宮入委員 宮入です。
私も言葉不足でしたが、齋藤先生の御見解と同じで、このような分析が行われたことで、ワクチンの副反応の可能性が若干でも下がったということはすごく重要な知見だなと思っております。失礼いたしました。
○森尾座長 御指摘のとおりですね。ありがとうございます。
ほかにはいかがですか。よろしいですか。
どうもありがとうございました。
それでは、これまで議論された内容をまとめさせていただければと思います。御一緒ください。
これまで確認できた内容といたしましては、副反応疑い報告の頻度はこれまで検討したワクチンに比べて特段高いということはない。後遺症の可能性のある症例は対象期間前の症例を含め13例報告され、対象期間前と対象期間内の症例4例についてはワクチンと症状名との因果関係は否定できないとされました。
ADEMの可能性がある症例は対象期間内に1例報告され、専門家の評価では情報不足等によりワクチンと症状名との因果関係は評価できないとされました。
GBSの可能性の症例のある症例は、対象期間前の症例を含め16例報告されましたが、対象期間前と対象期間内の症例3例についてワクチンと症状名との因果関係は否定できないとされました。
アナフィラキシーの可能性のある症例は、対象期間前の症例を含め26例報告され、対象期間前と対象期間内の症例9例についてワクチンと症状名との因果関係は否定できないとされました。
死亡症例は、対象期間前の症例を含めまして、2026年7月3日時点までに18例報告されました。現在調査中の症例を除き、対象期間内の1症例はワクチンと症状名とリンク関係が認めないとされ、そのほかはいずれも情報不足等によりワクチンと症状名との因果関係は評価されないとされました。
このような形でよろしいでしょうか。
ありがとうございます。
このような内容を踏まえまして、新型コロナワクチン以外の各ワクチンについて現状の取扱いを変更する必要があるか、御意見がありましたら承りたいと思います。
よろしいですか。
それでは、御審議いただきましたワクチンについては、これまでの副反応報告等によって、その安全性において重大な懸念は認められないという評価でよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○森尾座長 どうもありがとうございました。それでは、そのような形でまとめさせていただきます。
それでは、次に議題の(4)RSウイルスワクチンに係る副反応疑い報告基準の改正についてに入りたいと思います。
事務局より資料4について説明をよろしくお願いいたします。
○事務局 資料4、RSウイルス母子免疫ワクチンに係る副反応疑い報告基準の改正について、事務局より御説明させていただきます。
本議題は、RSウイルスワクチンの添付文書が改訂され、重大な副反応の項にギラン・バレー症候群が追記されたことを踏まえ、副反応疑い報告基準の改正について御審議いただくものでございます。
まず3ページ目、予防接種法に基づく副反応疑い報告制度について改めて御説明させていただきます。本制度は、予防接種後に生じる副反応が疑われる症状等の情報を収集し、ワクチンの安全性の評価に用いることを目的としております。予防接種法においては、医師等は、定期の予防接種等を受けた者が当該定期の予防接種等を受けたことによるものと疑われる症状として厚生労働省令で定めるものを呈していることを知ったときは、その旨を厚生労働大臣に報告しなければならないとされております。この報告対象となる症状及び接種から発症までの期間については、予防接種法施行規則第5条で定められておりまして、これを副反応疑い報告基準と呼んでおります。
5ページ目及び6ページ目ですが、こちらは予防接種法施行規則第5条で定められている副反応疑い報告基準の一覧になります。予防接種の対象疾病ごとに報告対象となる症状及び接種から発症までの期間が定められております。
本日御審議いただきますRSウイルスワクチンの報告基準については、6ページ目、赤枠で囲った部分になります。
それから、7ページ目ですけれども、こちらは平成25年1月の予防接種部会で取りまとめられました副反応疑い報告基準の設定の考え方になります。
2ポツ目ですけれども、ワクチンの添付文書において重大な副反応として記載されている症状については、重篤であり、ワクチンと一定程度の科学的関連性が疑われるものと考えられることから、報告基準に類型化して定めることとされております。
また、5ポツ目ですが、接種後、症状が発生するまでの期間については、副反応疑い報告を効率的に収集し、迅速な措置につなげるため、好発時期に合わせて設定することを基本としつつ、若干の余裕を持たせて定めることとされております。
続きまして、RSウイルスワクチンに係る報告基準の改正について御説明させていただきます。
9ページ目をご覧ください。
まず、経緯についてですけれども、3ポツ目ですが、今般、組換えRSウイルスワクチン、ファイザー社のアブリスボ筋注用という製剤でございますが、こちらの添付文書が7月14日付で改訂されまして、「重大な副反応」の項にギラン・バレー症候群が追記されております。
添付文書改訂の根拠についてですが、その下にお示ししております。
まず①ですけれども、ギラン・バレー症候群に関する副反応疑い報告の集積状況についてでございます。販売開始から令和8年4月6日までに国内症例の報告はありませんが、海外症例は15例報告されておりまして、そのうちワクチン接種との因果関係が否定できない症例が1例認められております。なお、この症例は71歳男性でありまして、接種から発現までの期間は18日となっております。
また、製造販売業者が実施しました市販後観察研究及び複数の疫学研究におきまして、ギラン・バレー症候群のリスク上昇を示唆する結果が示されております。資料にはお示ししておりませんが、具体的な中身について少し御説明させていただきますと、米国CMSのメディケアのデータベースに登録されております65歳以上160万回接種分のデータを用いまして、自己対照法による解析を行った結果、接種後21日までをリスク期間としまして、それ以外の期間と発生率を比較した解析におきまして、発生率の比が2.86、95%信頼区間が1.03~7.94ということで、統計的に有意な発生率比の上昇が認められております。
また、そのほか複数の疫学研究におきましても、おのおのの研究で限界点はあるものの、ギラン・バレー症候群のリスク上昇を示唆する結果が得られております。
なお、予防接種法に基づく定期接種の対象者は妊婦のみですが、薬事承認されている適応の範囲は妊婦及び60歳以上の高齢者とされております。今回の添付文書改訂の根拠となりました副反応疑い報告の症例及び製造販売後調査もしくは疫学研究等については、主に高齢者を対象としたものでございますけれども、妊婦においてもギラン・バレー症候群のリスクを否定することはできないことから、今回の添付文書改訂におきましては、注意喚起の対象を絞らずに、高齢者と妊婦に共通の注意事項として追記されているものでございます。
なお、現在ファイザー社が妊婦を対象とした市販後観察研究を実施中であることを申し添えます。
続きまして10ページ目、対応方針案をご覧ください。
まず1つ目の○ですが、組換えRSウイルスワクチン接種後に発現するギラン・バレー症候群については、添付文書の「重大な副反応」の項に追記され、重篤であり、かつワクチンと一定程度の科学的関連性が疑われるものと考えられることから、副反応疑い報告基準に追加してはどうかとしております。
また、添付文書改訂の根拠となった組換えRSウイルスワクチン接種後のギラン・バレー症候群に関する副反応疑い報告、これはαの症例1例ですけれども、こちらにおいては接種から発現までの期間が18日であること、それから、副反応疑い報告基準にギラン・バレー症候群が設定されている他の対象疾病においては、この対象期間が接種後28日以内と設定されていることから、報告対象とする接種から発現までの期間を28日以内と設定してはどうかとしております。
下段の表につきましては報告基準の改正案でございまして、下線部を追記したいと考えております。
それから、11ページ目ですが、参考としてギラン・バレー症候群の概要をお示ししております。
なお、本日報告基準改正の方針について御了承いただけた場合は、この後パブコメを実施しまして、その後に改めて施行規則の改正案について本合同部会にお諮りする予定としております。
資料4については以上でございます。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○森尾座長 ありがとうございます。
正確にはRSウイルス母子免疫ワクチンに係る副反応疑い報告基準の改正についてということでございますが、いかがでしょうか。御質問等ございましたら承りたいと思います。
高梨委員、お願いいたします。
○高梨委員 御説明ありがとうございます。
9ページ下段の②の質問なのですけれども、こちらは製造販売業者が実施した市販後観察研究及び複数の疫学研究においてGBSのリスク上昇を示すということを書いていただいていますが、あと、先ほど米国のCMSメディケアの説明もいただきましたけれども、これは製造販売業者以外、アカデミアなど独立した疫学研究も含まれていたという理解でよろしかったでしょうか。
といいますのは、記憶に新しいところでRSウイルスの母子免疫ワクチンの副反応疑い報告を検討した際には、妊娠高血圧症について米国のACIPでリスク上昇を示した研究結果が紹介されていた一方で、疫学研究全体としては結果が一貫しておらず、添付文書改訂には至らなかったことから、副反応疑い報告基準にも追加されなかったと認識しております。
今回、このGBSについては添付文書改訂に加え、副反応疑い報告基準へ追加が提案されていますけれども、前回との判断の違いというのは、製造販売業者以外も含めた疫学研究全体としてリスク上昇を支持するエビデンスがより一貫しているという理解でよろしかったか、そこについて御確認できればと思います。お願いいたします。
○事務局 御質問いただきありがとうございます。
高梨委員の御認識のとおりでございまして、アブリスボ接種後のギラン・バレー症候群につきましては、製造販売業者が実施しました統計的有意差が認められた製造販売後調査に加えまして、アカデミアが実施した疫学研究が複数ございまして、いずれもリスクが上昇する傾向が認められておりまして、総合的に判断して添付文書の改訂に至ったものでございます。
一方、妊娠高血圧症候群についてはリスクが上昇しないとの報告もあり、一貫性がないということで、現時点でエビデンスは確立していないと理解しておりまして、これについては引き続き情報を収集したいと考えております。
以上でございます。
○高梨委員 御説明ありがとうございます。
○森尾座長 高梨委員、ありがとうございます。
ほかの委員からいかがでしょうか。
柿崎委員、お願いいたします。
○柿崎委員 柿崎です。
伊藤澄信委員がチャットでコメントされているところが触れられていなかったのですが、私も伊藤委員と同じ意見です。
○事務局 ありがとうございます。事務局でございます。
添付文書ではギラン・バレー症候群とされておりますが、報告基準の改正案でギラン・バレ症候群としていることについての御質問かと思います。これについてですけれども、確かに一般的な医学用語としてはギラン・バレー症候群のほうがメジャーなのかもしれませんが、副反応疑い報告基準につきましては予防接種法施行規則、厚生労働省令のほうで定めるものでございまして、法令の用例を踏まえてギラン・バレ症候群とさせていただいているところでございます。
以上でございます。
○柿崎委員 それは理解していますけれども、何か適切なタイミングで変更できればという意見は伊藤澄信委員と同様です。
○森尾座長 どうもありがとうございます。
ほかにはいかがでしょうか。よろしいですか。
どうもありがとうございます。
それでは、RS母子免疫ワクチンに係る副反応疑い報告基準の改正につきましては、特に御異論はいただかなかったと理解いたしましたので、事務局案のとおり進めさせていただければと思っております。
今後の進め方でございますが、先ほど事務局よりも説明がありましたように、パブコメを実施した後、改めて本合同部会において省令改正案について審議をする予定ということでございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
どうもありがとうございました。
それでは、そのほかの議題の(5)に入らせていただければと思います。
医薬品の副反応等報告の評価手法の調査研究について、資料5-1にまとめていただいております。こちらの調査研究は加藤班で対応していただいたものということでございまして、本日、加藤元博参考人にお越しいただいておりますので、説明をお願いできればと思います。
加藤先生、よろしくお願いします。
○加藤参考人 よろしくお願いいたします。
それでは、お手元にございます資料5-1をご覧いただきながら、私のほうから説明を追加させてください。
改めまして、東京大学の加藤です。
令和5年度から7年度にかけて実施いたしました、スライド1にある標記班会議の検討結果を御報告いたします。
資料の2枚目です。まず初めに、現行の評価基準をこちらで確認いたします。ワクチンの副反応疑い報告の因果関係評価は、新型コロナワクチンの接種開始に先立ちまして、令和2年12月の合同部会での議論を経まして導入されたものです。このときの区分は3つで議論されました。αはワクチンと症状名との因果関係が否定できないもの、βは因果関係が認められないもの、γは情報不足等により評価できないものです。いずれも基礎疾患との関係、薬理学的な観点、時間経過などを勘案し、総合的に判断する枠組みになっておりました。
3枚目の資料につきまして、評価区分の実際の運用に関しての議論を提示しております。実際の運用におきまして、死亡例を含む多くがγに分類され、αまたはβと評価される例は少数にとどまっております。また、γと評価された症例も含めまして、集団的評価を通じて安全対策に活用されておりますが、その位置づけや評価の過程が十分に理解され難いというのも課題でございました。
これらの結果、行政の評価と社会の受け止めとの間に乖離が生じておりました。この背景には評価基準や用語の分かりやすさに加え、評価結果が安全対策にどのようにつながっているかについて十分に可視化、説明されていないという課題があると考えました。
そこで、本研究班では、運用上の課題を整理しつつ、現在のαβγの評価尺度の在り方について議論を行い、αβγのこの表現につきまして、目的に応じたより適切な表現を検討するとともに、その趣旨や考え方、解釈などを補足する提言を作成することを目指しました。
4番目の資料に議論に入る前提を確認しております。
まず、副反応疑い報告の評価には2つの枠組みがあることを研究班の中で整理をいたしました。
一つが個別評価です。これは健康被害救済の認否を判断するための評価ではなく、あくまで速やかな安全対策措置が必要かどうかを検討するための評価です。添付文書の改訂や事務連絡による注意喚起の要否、そして、その根拠の妥当性を見るものと位置づけられます。
もう一つが集団的評価です。集団として解析して初めて評価が可能になる事象を対象に安全対策措置の必要性を検討するものです。個別の事例では判断が難しい事象も、集団として捉えることで見えてくることがございます。
この2つを両輪として組み合わせて安全対策につなげるのが報告制度の基本的な考え方でございます。
5枚目の資料に班会議で確認した海外の状況をまとめております。WHOでは因果関係評価を個々の症例で因果関係を確認するためのものとは位置づけておりません。個別の症例報告だけで特定の事象と特定のワクチンとの明確な因果関係を確立することは通常不可能であると明記しております。米国のFDAや欧州EMAも同様です。いずれの機関も集団としての評価を重視している点で共通しております。
6枚目に、これらを踏まえまして、班研究で検討した各区分の説明を見直した案をお示ししております。
αは現行の「因果関係が否定できないもの」から「安全対策措置を検討する根拠のひとつとして、ワクチンと事象との関連性が合理的に示唆されるもの」といたしました。重篤性を区分の要件はとせず、関連性が合理的に認められるものをαに含めております。
βは「ワクチンと事象との関連性が認められないもの」と整理いたしました。因果関係の有無を断定することの難しさを踏まえた表現としております。
そして、γは現行の「評価できないもの」という表現が安全対策に活用しない症例であるとの誤解を招きかねないことに着目し、「ワクチン以外の要因や情報不足等により、関連性が不明確なもの」といたしました。γは個別症例のみでは評価しない、あるいはすべきではないと判断したものであり、集団評価に含めることで評価に生かすものであるという趣旨でございます。
ここまでの議論につきまして、スライド7でさらに補足をいたします。評価区分そのものをWHOの6区分に置き換えるべきではないかという御意見も班会議の中で議論がなされました。しかし、6区分にした場合、評価プロセスが複雑になる一方で、細分化しても安全対策措置の要否の判断に及ぼす影響はほとんどないと考えられます。仮にγを2つに分けたとしても、総数は結局変わらず、結果的なメリットは付加的です。また、例えばProbableとPossibleの区別のように、評価者間で解釈の幅が生じやすく、再現性の確保が難しいような区分にもなってしまいます。
以上から、WHOの6区分はあえて採用せず、安全対策措置の検討という本来の目的に照らしまして、αβγの説明に整理を加えて用いることが適切と判断いたしました。
8枚目の資料に研究班としての結論を整理して提示しております。
第1に、報告書類に基づくPMDAでの評価とその後の審議会での検討という手続はこれまでどおり進めることが適切と考えます。
第2に、個別症例評価は現行のαβγの3区分のままとし、過去の評価済みの症例を再分類する必要はないと考えております。なお、追加の情報が得られた場合には従来どおり再評価し、さらなる安全対策の必要性を検討すべきである点はこれまでと変わりありません。
そして、第3に各区分の説明を安全性評価の考え方と整合するように修正をいたします。特にγについては「評価できない」とあえて評価が終わっているような説明で誤解を招くことを避け、関連性が不明確なものであることを明確にいたします。
ただ、このような文言の修正だけではなく、やはり解説文として丁寧な説明が必要というのも班会議で出た議論でございますので、ここまで申し上げた考え方を解説文としてまとめましたので、そちらをお示しいたします。
10枚目の資料に、まず副作用等報告全体の位置づけに関して改めて整理をして解説文の序文としております。この報告の目的は、医学・薬学あるいは疫学などの専門的な観点から分析評価を行い、必要な安全対策を講じるとともに、その結果を医療関係者に広く情報提供することで医薬品等の安全性を確保することにあります。
評価は、先ほど申し上げましたとおり、個別症例評価と集団的評価の2つの枠組みを両輪として行われております。
11枚目の資料にαβγについて改めて議論をしております。αβγはこれまでにも申し上げましたとおり、個別の副反応疑い報告症例におきましてワクチンと事象との関連性を評価し、一定の基準で分類する尺度でございます。あくまでも健康被害救済の判断を目的とするものではなく、2つは違う制度の下で議論されているものでございます。個別の事例で因果関係を完全に証明できる例も、完全に否定できる例も、科学的な視点からは数は極めて少なくなるのが妥当です。その前提の下で安全対策措置の必要性を検討するためには、関連性、すなわち確からしさを評価するものとして位置づけております。表現を変えたとしても、過去の評価済み症例の評価が変わるものではないと考えております。
改めて、12番目の資料からはαβのそれぞれについて具体的な解説を記しておりますので、これで分かりやすく議論ができるようにしたいと考えており、文章としてまとめました。
αはリチャレンジ陽性、すなわち再接種で同じ事象が再発した場合には、投与から発生までの時間経過に整合性が認められる場合など、手がかりに関連性が合理的に示唆されるものです。αに分類されても因果関係が直ちに確定するわけではございません。安全対策措置を検討する契機、トリガーとして位置づけられます。
13枚目はβの解説をしております。βはほかの要因で事象が合理的に説明できる場合や時間経過が整合しない場合などが該当いたします。関連性が認められないため、原則として直ちに安全対策に結びつくものではございませんが、集団として解析することで新たな知見が得られる可能性もあり、集団解析に用いられる場合もβに分類されるものはございます。
最後にγに関する解説文を14枚目に提示しております。ワクチン以外の要因でも起こり得る事象や情報が不足している場合などがここに該当いたします。このγの症例は個別では評価が難しくても、集団解析によって初めて関連性を評価できる可能性がございます。γには性質の異なる症例が幅広く含まれ、再分類は困難でございますが、事象の特性に着目したタグづけなど、安全対策検討に向けたシグナルを検出しやすくなる手法につきましては引き続き検討していく必要があると考えております。
以上、本研究班では評価区分は現行のまま維持しつつ、各区分の位置づけの説明を整理することで、解説文をさらに追加し、より必要性が高く、理解も得られやすい評価指標として運用することが適切であると考えました。
私からの報告は以上です。
○森尾座長 加藤先生、詳しい説明ありがとうございました。
後ほどこちらの内容につきましてもディスカッションの時間を設けますので、まず事務局のほうから資料5-2について説明いただいた後に、意見交換、質疑応答とさせていただければと思います。
では、事務局、よろしくお願いいたします。
○事務局 事務局より御説明申し上げます。
資料5-2を用いまして、合同会議に報告する資料の作成に関するルールについて御説明いたします。
これまで各ワクチンの副反応疑い報告に関する専門家による因果関係評価につきまして、合同会議に報告する資料の作成に関するルールとして、参考資料9の5ページ目にもありますとおり、専門家による評価を客観的なものとするとともに、合同会議の審議に必要な情報を盛り込みつつも、記載の効率化を図る目的でクライテリアを設定した評価記号、いわゆるαβγを導入する方針を示し、以降この方針に基づいて対応してきたところでございます。
先ほど加藤参考人から御説明いただきましたとおり、令和5年度から7年度にかけて実施されました厚生労働行政推進調査事業費医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究事業「医薬品の副作用等報告症例の評価手法の調査研究」の研究成果を踏まえまして、合同会議に報告する資料の作成方針のうち、専門家による因果関係評価について、資料5-2、1ページ目の中段以降に記載のとおりとすることを考えてございます。
具体的には、副反応疑い報告症例に基づく評価手法や審議会における安全対策措置の検討等の評価の手続は従来どおりとし、個別症例評価のクライテリアについては、現行のαβγによる3区分のままを維持しつつ、これら3区分の評価記号の説明内容について、安全対策を目的とした因果関係評価の考え方と評価の位置づけ等の一般への受け止められ方が整合するように見直すこととしてございます。
各評価記号の新たな説明としましては、αを「安全対策措置を検討する根拠のひとつとして、ワクチンと事象との関連性が合理的に示唆されるもの」、βを「ワクチンと事象との関連性が認められないもの」、γを「ワクチン以外の要因や情報不足等により、ワクチンと事象との関連性が不明確なもの」と改めることとしてございます。
また、αβγの説明内容を補完するため、研究班の報告書を踏まえまして、各区分等の解説を参考として2ページ目以降にお示ししてございます。
なお、今回の見直しに当たりまして、過去の評価済みの症例について再分類は行わないこととしてございますが、既に報告がなされた症例について追加情報が今後得られた際には、その情報を基に再度評価を行いまして、さらなる安全対策措置の必要性について検討を行うこととしてございます。
今回の見直しの内容について御了承いただきました場合には、専門家による因果関係評価について、次回の合同会議へ報告する資料の作成に当たり、見直し後の方針に基づき対応することを想定してございます。
資料5-2について事務局からの説明は以上となります。
○森尾座長 どうもありがとうございました。
今、加藤参考人のほうから御説明いただき、文言も含めてかなり練られたものだと理解をしております。αβγは変えないという形の中で、今まで行われてきた審査も今回の変更案にマインドとして沿った形で行われてきたということを前提に、今回再評価は行わないということも含まれてございますし、αβγの実際の解説、意味というところも記載されている充実したものと思っておりますが、かなり大部な資料でございますが、いかがでしょうか。委員の皆様から御意見やコメントを頂戴できればと思っております。
岡委員、いかがでしょうか。
○岡委員 ありがとうございます。
質問ではないのですけれども、コメントですが、まず一つはこのαβγの枠組みの新しい記載というのは、私の中では非常にしっくりくるというか、実際にこの部会でもいろいろ判断をしていく上で、こうした感覚で進めてきたかなというのに沿った内容を提示していただいていると思っております。
あと、非常に重要な点としては、γについて集団的な分析を行う対象としてやっていくのだということを非常に明記していただいたということで、これはやはり副反応の疑いがあるということでぜひ報告していただくということを促すものではないかなと思います。その中で決してそれはαとかβとかにならなかったとしても、ちゃんとPMDAのほうで専門家の方が一例一例分析をしていただいた上で、また場合によってはそれを集団で解析するのだということを明示していただいて、今後データベース化したりしていく中で臨床情報ともひもづけられたりした場合には、今まで気づかれていなかった副反応みたいなのを見つける非常に有用なツールになるということを示していただいているのかなと思っております。
それから、αはこれまで「因果関係を否定できないもの」という記載がされていたわけですけれども、医学的に因果関係を否定するというのは物すごく難しいというのはやはり皆さん共通して考えられたことで、ここをこういう形で分かりやすい形にしていただけたのかなと思っております。
そういう意味では、この記載と説明文は私自身の中では見せていただいて非常に合理的かなと思っております。
以上です。
○森尾座長 岡委員、コメントありがとうございました。
それでは、まず、石井委員からお願いできればと思います。
○石井委員 ありがとうございます。石井でございます。
私も岡委員と全く同意見でございまして、今までこの委員会でずっとやってきて、同じ目線で私たちも見てきたのですが、γに関しては最終的に表に出たときに外からの評価が少し誤解があるように思っていました。このように加藤参考人に本当に丁寧に日本語として正しく表記できるようにおまとめいただいたこと、誠に感謝いたします。私からは、コメントとして非常にいいものが出来上がったと思っておりますので、ここで感謝申し上げたいと思います。
以上です。
○森尾座長 石井委員、ありがとうございます。
それでは、山縣委員からお願いいたします。
○山縣委員 国立成育医療研究センターの山縣です。
加藤先生、本当にありがとうございます。岡先生等と全く同じで、これまで本当に分かりにくかったと思っています。今回、医薬品とワクチンと明記していただいたのもよかったと思いますし、特にαの記載の仕方というのは本当に分かりやすくなったと思っております。本当にどうもありがとうございました。
以上です。
○森尾座長 山縣委員、ありがとうございます。
そうしたら、宮入委員、お願いいたします。
○宮入委員 私も全く同じ感想で、非常に合理的に目的と合わせて対応した分類を作っていただいて、本当によかったかなと思います。
1点質問としては、今後、より輪郭が明確になった基準の中で一つ一つの事例というものが集積されていくと思います。今後、副反応疑いを分類する上での一つの具体的な基準みたいなものが作られていくのかどうか、そういうことを想定されているかどうか、お考えがあればお願いします。
○加藤参考人 宮入先生、ありがとうございます。
まず、今後の分類基準等に関しては、この提言の中だけで作れるものではなく、実際の事例を含めながら実例を積み重ねていくものだと考えております。そのためにやはりきちんとγを積み重ねて、丁寧に科学的な面もしくは医学・薬学の面から評価をしていくことで、新たな事例の集積が行われて適切な基準に収束していくのではないかと思っております。そのためにも、先ほど途中で申し上げましたとおり、例えば事例ごとにタグづけのようなものができてくると、それが加速できるのではないかと思っております。
ただ一点、本研究班で検討する中での課題としてもあったのが、副反応疑い等がきちんとどこまで使われているかということに関してのフィードバックもまだ明確ではないので、このようなことを実際に事例とか検討を積み重ねながら、やはり理解もいただきつつ、その一方で科学的に適切な評価をして安全対策に生かす。様々な形でのフィードバックもしくは公開、情報共有も必要なのではないかと思っております。
その辺りは課題でございますが、繰り返しますけれども、やはり現時点ですぐに私もしくは研究班のほうで何かの基準を作ることはございません。ただ、今後の入り口をつくりながら、実例を積み重ねて課題ができてくるのではないかと期待いたします。
○宮入委員 ありがとうございます。
○森尾座長 御指摘のとおり、データの収集と情報の共有というところが非常に大きな課題かなと思います。ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
舟越委員、お願いいたします。
○舟越委員 私も各先生方と同じ意見です。コロナ禍のときを含めてですが、γについては非常に悩ましいところが多かったのですが、やはり集団の部分についてはこれから集めてちゃんと電子化で整備されるわけですから、今後迅速にそういったデータが出るような政策が働いてくるというところと、今回その前にこういった定義をしっかりともう一度見直して、表現がそろうような形と解説があるということは非常に理解がしやすくなったと思っています。
これは事務局に確認なのですが、加藤先生に取りまとめていただいたほうはワクチンという形でいいと思うのですけれども、抗体製剤のほうも副反応疑いの範疇に入ってくると思うので、この合同部会でのルールという事務局案のほうはワクチンの後に今度は抗体製剤ということもここに追記されてくるのでしょうか。そこは確認です。
○森尾座長 ありがとうございます。
重要なポイントですが、事務局、いかがでしょうか。
○事務局 御質問いただきありがとうございます。
抗体製剤の取扱いについては、まさに昨日国会を通ってという状況ですので、副反応疑い報告の対象になるという見込みでございますけれども、今後、この部会においてどのように取り扱うかということについては、事務局のほうで整理しまして、また御相談させていただければと思っております。
○舟越委員 分かりました。
加藤先生にお取りまとめいただいたものに対して、今回事務局のルールということについても異論はございません。今後、抗体製剤等がもしなってきたときには、またそのときに確認してくということも今確認が取れましたので、賛同いたします。
以上でございます。
○森尾座長 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
石黒先生、どうぞ。お願いします。
○石黒委員 石黒です。ありがとうございます。
先ほどの舟越先生とほぼ同じ質問を私も思っていたのですが、抗体製剤はこの中で扱うかどうかは今後検討ということで、理解はいたしました。
まず前提に、今回このような表現をクリアにしていくという部分は、本当に我々は今まで当たり前に使っていた文言で、でも、多分考えは今回字にしていただいたようなマインドでずっと検討していたというところがありますので、やはりリスクコミュニケーションという観点でも、今回誰でもが分かりやすくなったという部分が非常に意義があることだなと思って御発表を聞かせていただいておりました。本当に私からも重ねて感謝を申し上げたいと思っております。
今後、集団的な評価、エビデンスがデータベース等で定量的な評価も併せてやっていくという部分も、今回安全対策のエビデンスとなる部分がそれぞれの位置づけ、自発報告の位置づけとそういう集団的評価の位置づけというところもクリアにしていただいた点も本当にありがたく感じておりました。
質問の点で、これは安全対策調査会の先生たちは多分何となく思っていらっしゃると思うのですけれども、医薬品のほうの「因果関係が否定できないもの」という表現を今後どうされていくのかなというのを少しお伺いしたいなと思っていたのですが、その点は事務局への質問になると思うのですけれども、いかがでしょうか。
○森尾座長 お願いいたします。
○事務局 事務局でございます。
今回の研究班自体は、ワクチンのこの分類に対して今のワクチンの評価方法の中での区分の説明をどうするかというところで御提言いただいたことを踏まえた措置であり、ここではこういった方向性に関しての御議論ということでございます。また、医薬品のほうではαβγの分類ではありませんけれども、そういった説明文もありますけれども、その辺りをどうするかに関しては、こういった議論とは別に調査会等で考えていくべき課題かなと思っております。
以上です。
○石黒委員 また安全対策調査会単体のほうでぜひよろしくお願いします。
○森尾座長 横展開質問をありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。
正しい言語化、文章化によって社会とのコミュニケーションもより円滑になると期待しております。ありがとうございます。
この件、前もってお知らせしていなかったのですが、御承認をいただけるか、問わせていただければと思いますが、事務局で用意させていただいた資料5-2という形で御承認いただけますでしょうか。よろしいですか。
(首肯する委員あり)
○森尾座長 どうもありがとうございました。では、そのような形で進めさせていただきまして、加藤先生の資料もぜひいろいろな意味で活用させていただければなと思っておりますし、本当に取りまとめ、改めまして感謝申し上げます。どうもありがとうございました。
それでは、次の議題に移らせていただきます。
それでは、事務局より資料5-3について説明をお願いできればと思います。
○事務局 資料5-3でございます。こちらは令和8年6月1日の予防接種データベースの運用開始に伴いまして、今後の予防接種データベースへの格納を見据えて、令和8年7月1日付で副反応疑い報告の報告様式を改正しておりますので、御報告させていただくものでございます。
こちらの資料ですが、1つ目の○ですが、令和8年6月1日の改正予防接種法の施行により、厚生労働大臣は、市町村等から提供される予防接種の実施状況に関する情報及び医師等からPMDAに報告される副反応疑い報告の情報等を予防接種データベースに格納し、予防接種の有効性・安全性の向上を図るための調査・研究等の目的で利用し、または第三者に提供することができることとされました。
また、2つ目の○ですが、副反応疑い報告の情報を予防接種の実施状況に関する情報ですとかNDB等の他の公的データベースの情報と連結するための識別子、これをID5と言っておりますけれども、この生成に用いるため、PMDAが副反応疑い報告を受け付けるに当たって、被接種者の被保険者番号等の報告を求めることが可能になりました。これはこれまで法律で一定の制限があったところですけれども、関係省令を改正してこれが可能になったということでございます。
これに伴いまして、以下に示すとおり、副反応疑い報告の報告様式を改正し、令和8年7月1日から適用しているところでございます。
まず1点目ですけれども、被接種者の被保険者番号等の報告を求めることとし、報告様式について所要の改正を行っております。
2点目ですが、副反応疑い報告の情報を予防接種データベースに格納して調査・研究等に用いるため、報告様式を電子的な処理に適した形式に変更する等の所要の改正を行っております。これについてはこれまで自由記載欄が多かったわけですけれども、主たる症状欄ですとか基礎疾患欄等を新設しまして、自由記載欄をなるべく減らすような形で改正してございます。
これによりまして、副反応疑い報告の情報と予防接種の実施状況に関する情報、またはレセプト情報等を連結した分析が可能になると考えております。分析の具体例としては以下にお示ししているとおりですが、過去の接種歴を踏まえた分析ですとか、報告後の臨床的転帰の追跡、既往歴や併存疾患を踏まえた分析等を想定してございます。
なお、現在、この副反応疑い報告のデータをデータベースに格納するためのシステム改修を行っているところでございまして、本年度中にデータベースへのデータ連携を開始する予定としてございます。
また、この報告様式の改正に伴いまして、本合同部会にお示しする定例の資料、資料1のシリーズや2のシリーズですけれども、こちらの資料の内容ですとか構成、体裁等が変わることはございません。
資料5-3について事務局からの説明は以上でございます。
○森尾座長 どうもありがとうございます。
いかがでしょうか。今の御説明につきまして御質問、コメントはございますでしょうか。
予防接種データベースというのが稼働し始めるということで、これから自治体への展開が進み、令和10年4月をめどに全自治体にということを目標にしている中で、公的データベース、具体的にはNDBとかIDB、あるいは難病とかもそうでしょうか…。データベースで識別子をつけて連結ができるようにしていくということで、精緻な有効性や安全性の検証ができるようにということかと認識しておりますが、その中での今回の様式の改正ということで挙げていただいたということでございます。
いかがでしょうか。何か御質問やコメント等はございますでしょうか。よろしいですか。
それでは、このような形で進めさせていただくということにさせていただければと思います。どうもありがとうございました。
事務局からこの点で追加とかは大丈夫ですか。
ありがとうございます。
それでは、本日の議題は以上となります。
そのほか、全体を通じて委員の皆様から質問、御意見、コメント等がありましたら承りたいと思いますが、よろしいですか。
先ほどの評価αβγについて、これから何か具体的に見えてくるものとかというのがもしあれば、これがホームページに掲載されるとかを含めていかがでしょうか。
○事務局 事務局でございます。
今回御了承いただいた内容を踏まえて、次回の部会で、どのような形で評価を行うというものを改めてお示しさせていただく見込みとしてございます。
以上です。
○森尾座長 このようなスケジュールということでございます。よろしいですか。
ほかに何か質問やコメントはございますか。
よろしければ、なければ事務局より次回の開催についてお願いできればと思います。
○事務局 本日は、長時間にわたり活発に御議論いただきまして、ありがとうございました。
次回の開催につきましては、日程調整の上、日時について御連絡さしあげます。
以上でございます。
○森尾座長 それでは、本日の会議はこれで終了させていただきます。
長時間にわたり、活発な御議論どうもありがとうございました。
閉会といたします。
委員の皆様におかれましては、お忙しい中御出席いただき、ありがとうございます。
まず、ウェブ会議を開催するに当たり、既にお送りさせていただいておりますが、会議の進め方について御連絡をさせていただきます。
御発言される場合は、まず、お名前をおっしゃっていただき、座長から御指名されてから御発言をお願いいたします。
会議の途中で長時間音声が聞こえない等のトラブルが生じた場合は、インスタントメッセージ、または、あらかじめお知らせしている番号までお電話をお願いいたします。
続きまして、本日の委員の出欠状況について御報告いたします。
現在、副反応検討部会委員9名のうち7名、安全対策調査会委員6名のうち6名の委員に御出席をいただいておりますので、厚生科学審議会及び薬事審議会の規定により、本日の会議は成立したことを御報告いたします。
なお、全ての委員において関係企業の役員・職員等でない旨を申告いただいております。
また、本日は、川崎市健康安全研究所参与、岡部信彦参考人。
国立成育医療研究センター政策科学研究部部長、竹原健二参考人。
愛知医科大学病院いたみセンター部長、西原真理参考人。
和歌山県立医科大学医学部先進予防・健康医学講座助教、八木麻未参考人。
国立成育医療研究センター政策科学研究部研究員、山本依志子参考人。
東京大学医学部医学系研究科教授、加藤元博参考人。
国立医薬品食品衛生研究所医薬安全科学部部長、齊藤公亮参考人にお越しいただいております。
次に、副反応検討部会側に委員の交代がございましたので御報告いたします。
宮川委員に代わりまして、長島公之委員が御就任されております。
次に、事務局に人事異動がございましたので、御紹介させていただきます。
医薬局側の人事異動につきまして、7月1日付で池田が着任しております。どうぞよろしくお願いいたします。
申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましては、ここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
本日の審議の前に、傍聴に関しまして留意事項を申し上げます。
開催案内の「傍聴に関する留意事項」を必ず守っていただきますようお願いいたします。留意事項に違反した場合は退場していただきます。また、今回、座長及び事務局職員の指示に従わなかった方や、会議中に退場となった方については、次回以降の当会議の傍聴は認められませんので、御留意願います。
なお、本日の座長につきましては、森尾副反応検討部会長にお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、ここからの進行をよろしくお願いいたします。
○森尾座長 皆様、本日もどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、事務局より、まず審議参加に関する遵守事項につきまして報告をお願いいたします。
○事務局 審議参加について御報告いたします。
本日御出席をされた委員の方々の過去3年度における関連企業からの寄附金・契約金などの受取状況について、これまでと同様に申告いただきました。
本日の議題において審議される品目は新型コロナウイルス、麻しん、風しん、おたふくかぜ、水痘、帯状疱疹、HPV、百日せき、ジフテリア、破傷風、不活化ポリオ、肺炎球菌、Hib、BCG、日本脳炎、B型肝炎、RSウイルス、ロタウイルス、インフルエンザの各ワクチンであり、その製造販売業者は一般財団法人阪大微生物病研究会、グラクソ・スミスクライン株式会社、KMバイオロジクス株式会社、サノフィ株式会社、第一三共株式会社、武田薬品工業株式会社、デンカ株式会社、日本ビーシージー製造株式会社、ファイザー株式会社、MSD株式会社、モデルナ・ジャパン株式会社、Meiji Seika ファルマ株式会社であり、事前に各委員に申告をいただいております。
各委員からの申告内容については、事前に配付しておりますので、御確認いただければと思います。
本日の出席委員の寄附金等の受取状況から、鈴木委員がサノフィ株式会社から500万円を超える受取があるため、不活化ポリオ、Hibの各ワクチンの審議または議決が行われている間、退出していただく必要があります。
また、宮入委員、舟越委員、西原参考人が第一三共から50万円を超えて500万円以下の受取があるため、新型コロナ、DPT、DT、4種混合、破傷風、MR、麻しん、風しん、おたふくかぜ、インフルエンザの各ワクチンについて、意見を述べることはできますが、議決に参加できませんことを報告いたします。
申請資料作成関与に係る申告でございますが、伊藤澄信委員及び宮入委員はそれぞれインフルエンザワクチン、13価肺炎球菌ワクチンの申請資料の作成に関与されているため、当該ワクチンの審議の際に退出いただく必要があります。
引き続き各委員におかれましては、講演料等の受取について正しい内容を申告いただきますようお願いいたします。
以上でございます。
○森尾座長 ありがとうございました。
ただいま事務局より審議の参加について御報告いただきましたが、伊藤澄信委員及び宮入委員は、それぞれインフルエンザワクチン、13価肺炎球菌ワクチンの薬事承認申請資料等の作成に関与していることから、当該ワクチンの審議には御参加いただけません。
しかし、規定上、申請資料の作成に関与している場合であっても、分科会等が認めた場合には意見を述べることができるとされております。伊藤澄信委員及び宮入委員におかれましては、当該ワクチンについて深い御知見をお持ちであることから、ぜひ意見を述べていただきたいと思いますが、委員の皆様、よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○森尾座長 ありがとうございます。それでは、部会として御承認いただけたということで、審議に入らせていただきます。
それでは、事務局より説明をお願いいたします。
○事務局 審議に入る前に、本日の資料について説明をいたします。
議事次第、委員名簿、座席表、資料一覧、資料1-1-1から1-6、資料2-1から2-38、資料3-1から3-4、資料4、資料5-1から5-3、参考資料1から23になります。
資料の不備等がございましたら、事務局にお申し出ください。
○森尾座長 ありがとうございます。
それでは、審議を始めたいと思いますが、西原参考人が15時に退出される予定ですので、議題の(3)「HPVワクチンについて」から始めさせていただけたらと思います。
事務局から、まず資料3-1について説明をお願いいたします。
○事務局 事務局です。
事務局から資料3-1、HPVワクチンの実施状況について御報告をいたします。
こちらの資料については、このたび、令和7年度1年分の実施状況を取りまとめました。
資料中の表をご覧ください。表の左上から従来の定期接種の接種者数及び全国年間実施率、表の4行目のキャッチアップ接種の接種者数、それぞれの接種回数別にお示ししております。
令和7年度については、キャッチアップ接種の経過措置対象者のみであり、従来の小学6年から高校1年生相当の女子が対象となりますので、参考1、参考2にあります令和6年度の値と比較しますと、接種実績については減少している状況でございました。この要因としては、令和6年度がキャッチアップ接種の最終年度であったことから、国及び自治体において周知の取組を強化した点が前年の実績に影響しているものと考えておりますし、数値の解釈については、留意事項4ポツ目に記載しているとおり、令和5年度、令和6年度の全国年間実施率は、積極的勧奨再開等に伴う周知の強化により、最終学年となる世代の接種者数が大幅に増加したことによる影響に留意して解釈を行う必要があると考えております。
そのほか、計算方法等については同様に留意事項に記載しておりますので、適宜御参照いただければと思います。
以上、簡単ではございますが、事務局から資料3-1の説明を終わります。
○森尾座長 ありがとうございました。
ただいまの事務局からの説明に対して、何か質問やコメント等はございますでしょうか。よろしいですか。
ありがとうございます。
それでは、また資料の説明がございますので、続きまして、資料3-2について八木参考人から御説明をお願いできればと思います。
八木先生、よろしくお願いいたします。
○八木参考人 よろしくお願いいたします。
私からは、生まれ年度ごとの累積初回接種率について御報告させていただきます。
本資料はこれまでと同様の方法で整理したものになります。
2ページ目をご覧ください。
2ページ目には、2025年度末時点における生まれ年度ごとの累積初回接種率の算出結果を掲載しております。積極的勧奨差し控え、定期接種、キャッチアップ接種等それぞれの接種機会を踏まえ、各年齢における年度ごとの接種実績を積み上げして計算しております。
右端に2025年度末時点の累積初回接種率をお示ししております。積極的勧奨差し控え前に接種機会があった1997年及び98年生まれにおいては、それぞれ87.7%、88.3%となっております。一方、積極的勧奨差し控え時期の世代においては、接種率は低かったものの、キャッチアップ接種等による対策によって接種率の改善が見られ、2005年度生まれにおいては54.8%、2008年度生まれにおいては53.1%、2009年度生まれにおいては55.1%となっておりました。また、より若い世代においては、定期接種が完了した世代である2009年度生まれで55.1%でありました。引き続き定期接種対象の年齢である世代については接種率の上昇が見込まれまして、これについて勧奨を引き続き行っていく必要があると考えております。
3ページ目については、累積接種率の算出方法を参考としてお示ししたものになります。これはこれまで御説明している方法から特に変更はございません。
私からの説明は以上となります。
○森尾座長 八木参考人、どうもありがとうございました。
いかがでしょうか。何か御質問、コメント等はございますでしょうか。
改めてキャッチアップ接種で、年代によりですけれども、30~40%ぐらい上積みされているという状況が確認できるかと思います。それ以降どれだけ上げていくかということがまた課題かと存じますが、いかがですか。よろしゅうございますか。
八木先生、どうもありがとうございました。
それでは、続きまして資料3-3につきまして岡部参考人から御説明をお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。
○岡部参考人 ありがとうございます。川崎市健康安全研究所の岡部です。
資料3-3の「HPVワクチンの安全性に関するフォローアップ研究」を開けていただければと思います。
この研究班の調査内容については、成育医療研究センターの竹原先生が大体御説明をしていただいているのですけれども、私、今日こちらのほうに来て、竹原先生は琉球のほう、沖縄に出張ということなので、私が代わって研究代表者として説明をさせていただきます。
1枚めくっていただいて資料の2ページ目のところになると、これは今までの調査概要ですので、御存じの方も多いと思いますけれども、目的としては研究協力医療機関においでいただいた接種後の体調不良を主訴として受診された患者さんの推移をずっと追っているということになります。対象は87協力機関が現在のところですけれども、2022年3月から続けてやっているということがございます。
次を開けていただくと、そこが図示をしているような形になりますので、一応全国をカバーした形で協力医療機関においでになった先生に月一遍まとめてウェブで報告をしていただいて、その結果をまとめているということになります。
次をお願いします。
一番最初は2022年度からの数字がありますけれども、これは従来竹原先生から報告をしていただいているものですが、この表の見方は、年度分の左から縦に向かって毎月毎月の様子、回答施設数、それから、ワクチンの納入数、おおよその接種数ということになりますけれども、正確な接種数ではありません。
それから、合計の受診者数は新規と継続に分けてありますけれども、新規のところが色をピンク色にしてありますけれども、これが何かしらの症状を持って、必ずしも因果関係は全く取れていないわけですけれども、課題になるような症状を中心にして訴えられた方が訪れた人数ということになります。
続いては継続の受診患者数、それから、ワクチン接種からどのぐらいの期間を置いて受診されたか。1週間以内か、1週間以降1か月以内か、あるいは1か月以降か、発症時期不明かというような形で分けてあります。
ピンク色で塗ってある新規受診患者数のところを見ていただくと、新しい患者さんとして接種後に何らかの問題があった人の人数がここにあります。点線の上のほうにあるのが2022年3月分で、これが接種勧奨の前に始めたことですから、2022年度以降ということになります。
次に行っていただくと、これが23年度分。新規患者数のところを見ていただくと、大体1桁から2桁の数字が続いているということがあります。
もう一つ行っていただくと2024年分の数字になります。2024年度分の途中までこの委員会で報告をしていると思うのですけれども、この中で接種勧奨が再スタートしてからやはり接種数、ワクチン納入数が増え、それに一致するような形で新規患者数が増加しているというのが2024年のところで見られると思います。
次に行っていただくと、これが7枚目になりますけれども、現時点で報告を受けている2025年分、昨年分になります。2025年度分の途中までこの会議で御報告はしていると思いますけれども、2025年の11月あたりから少し数字が減ってきているということもあります。ただし、接種全体の数も少し減ってきているといったこともございます。
8ページ目を開けていただきますと、2026年、今年度分の4月、5月、これは全く参考値になりますけれども、数字として新規受診者数が7、7、ワクチン納入数も7万件とか3万件とかこれまでに比べるとちょっと低い数になっていますけれども、ここはまだデータとして取りまとまっていないということになります。
最後の9ページ目にまとめとして書いてありますけれども、本年2月に行われた部会での報告以降、合計受診者数は平均50人程度で推移しており、新規患者数はさらに減少傾向のまま10人以下で推移しているということがございます。
それから、前回の報告のときは男性患者の報告があったのですけれども、それ以降は男性の患者さんの受診は認められておりません。
今後に向けては、引き続き患者数の把握を継続して、変動の早期把握を行える体制を維持したいと思いますし、拠点病院整備事業の地域ブロック会議には私どもも定期的に参加させていただいているので、これを継続して、全国の都道府県や協力医療機関、ブロック拠点病院と引き続き連携をして、全体のところ、後の御説明の西原先生のデータなども含めて連携しながら調査結果を御紹介したいと思います。
以上です。ありがとうございます。
○森尾座長 岡部先生、重要な事業の結果の説明どうもありがとうございました。
いかがでしょうか。本日は代表の岡部先生に来ていただいていますが、何か質問やコメントありましたら承りたいと思いますが、いかがでしょうか。
件数が多いところで何となく判断すると、1万納入でお一人ぐらい新規の患者さんがいるような感じかなという気がします。
○岡部参考人 正確な数字は出していないのですけれども、大体そのくらいになります。
○森尾座長 そんな感じで需要があるということかなと理解しておりますが、いかがでしょうか。
○岡部参考人 補足になりますが、ただ、接種人数当たり、納入数当たりですけれども、その全体から来た新規患者数というのはあまり増減がないということになります。一時的にあっても、平均的なところに戻ると思います。
○森尾座長 いかがでしょうか。よろしいですか。
岡部先生、これはまた続けてこの体制で臨んでいただき、またデータも出していただけるということでよろしいでしょうか。
○岡部参考人 ありがとうございます。地域医療機関、拠点病院その他から報告をいただいているという御協力の下ですので、続けたいと思っております。
○森尾座長 ほかによろしゅうございますか。
岡部先生、本当にどうもありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。
それでは、資料3-4につきまして、西原参考人から説明をお願いできればと思います。
西原先生、どうぞよろしくお願いいたします。
○西原参考人 それでは、説明をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
HPVワクチンのワクチン接種後の種々の症状についての調査とその対応方法に対する研究報告というのをさせていただいてきました。今回は第3回目になりますので、どうぞまたよろしくお願いいたします。
今、岡部先生からお話が出ましたように、数の推移というものはキャッチアップによって多くなったり、それが収まってきて少し減ったりという現象が見られるわけですが、その中身、どういう患者さんが来られて、経過がどんなふうになっているかというお話をさせていただきたいと思います。
2枚目になります。これが全体像ということになっております。地域のブロック拠点病院というところが参加してくださって、北海道大学から九州大学までのこの大学が参加して、そこに受診した患者さんの臨床情報を得るという形で研究を行ってまいりました。
次の3ページ目になりますけれども、これは私たちの班でやっている研究ともう一つ、先ほどの岡部先生のところの竹原先生が発表してくださった中身が安全性のフォローアップ研究の中で数をチェックしていただいたと。これが協力医療機関の数になりますけれども、その先の地域ブロック拠点に受診したりする患者さんがおられるわけですが、その患者さんの傾向を見させていただいたということになります。そこの研究の事業として、厚労省のHPVの予防接種の相談支援を拡充するような整備事業というものが牛田先生を中心に行われているというところになります。
4枚目になります。これは概要ということで今までと同じですので、説明は省かせていただきます。
次の5枚目になります。ここからが令和7年度に地域ブロック拠点を受診された患者さんの概要についてということになります。
患者さんの年齢は20.5歳でございます。接種回数というのは初回の患者さんが18、2回目11、3回目15人となっておりますが、特筆すべきことは接種時に何らかの症状があったという方が比較的多いかなということが言えます。その症状としましても、接種時の痛みが強かったとか、急性のストレス反応として見られる動悸、過呼吸のような状態、もしくは失神のような血管迷走神経反射というのも数人見られたということになります。
症状の出現時期ですけれども、接種をきっかけとしますが、それをきっかけとなる時期は大部分が1か月以内に発生しているということで、この1か月以内にサポートをしていける体制、早い段階でのサポートが必要だということも考えられるわけでございます。
次の6ページになります。実際の症状に対してでございますけれども、自覚症状として発生したのは疼痛が最も多くて、感覚障害というものが見られたということになります。次に運動障害が続き、自律神経障害、認知機能障害となります。
運動神経の障害としましては、例えば肩が痛いとか肘が痛いといった症状が見られることが多いということでございます。また、自律神経障害としては、起立性の目まいだとか低血圧症ということが比較的よく見られたと言えるだろうと思います。認知機能障害として、前回のときにはこの認知機能障害というのは非常に大きな問題だったのですけれども、(今回は)人数が非常に少ないということは言えると思います。この認知機能障害としては、一過性の健忘であるとか、記銘力の低下とか、いろいろな症状が出ております。人の顔が覚えられないといった症状を言われるような患者さんもおられたということでございます。
また、これはまた非常に重要な点なのですけれども、他覚所見とか検査異常という患者さんも一定数おられます。20人おられています。44人中の20人ということでございますので、これは接種部の腫脹であるとか血腫であるとか、可動域制限だとか、血液のサンプルから得られたようなデータが一部異常であるとか、発熱があるとか、他覚的な所見というのも一定数得られておりますので、これは非常に大事なことで、特異的なものかどうかというのは置いておいても、きちんとした検査というものが一定必要であるということを示しているだろうと言うことができると思っております。
診断名については様々でございます。肩関節の周囲炎であるとかSIRVAとかという状態が極めて実は多いわけですが、それ以外にも、これは直接の因果関係はなかなか言いにくいですけれども、クローン病とか非てんかん性の乖離障害というものも見られたと言えます。
治療内容というのは様々でございまして、私たちは思春期の子らの慢性痛の治療というのも、なかなかこれをやったらいいというアルゴリズムがあるわけではございません。その症例に合わせていくというのが非常に大事なのですけれども、そんなようないろいろな症状に合わせてお薬を使ってくるというようなこと、それから、それ以外のNSAIDsとかアセトアミノフェンとか神経障害(慢性疼痛)のお薬とか、そういうものを使ってきた。それ以外には運動療法とかという方法も結構積極的に行ってきたというのが現状でございます。
次の7ページでございますが、症状の経過としましては、症状改善、症状消失という患者さんが大部分で35名ということになってまいります。不変の患者さんに関してはこれから検討をもう一回して、どういうふうな患者さんだったかということを調べるということになっております。症状が3か月以上持続していた症例というのと、3か月は続いていなかったという症例も一定数いたということでございます。比較的長く続くケースもないわけではないのですけれども、短時間で改善していくというケースも割と多いと言えるだろうと思います。
次の8ページ目になります。8ページ目は、去年のこの部会で変わらない、不変と報告させていただいた症例のその後の経過について述べております。症例1、2、3、4例中3例載せておりますけれども、例えば頭痛、胸痛などが続いて症状が不変とはされていましたけれども、その方はどうなったかというと、頭痛はちょっと残っているけれども腹痛は改善した。
症例2は起立性調節障害、この方も薬物療法は続けているけれども、高校卒業ということでいわゆる生活の質は少しよくなってきているということで、ただ、症状は持続しているかなということが言えると思います。
症例3は倦怠感、息切れの症状が続いていたという患者さんですが、この方も倦怠感は消失したということで、よくなっていく方が多いということは確実かなと言うことができるだろうと思っております。
次に9ページになりますけれども、これらのようなデータを参考にさせていただいて、令和3年度で岡部先生の班が診療マニュアルというのを作ってくださってきたわけですけれども、今度はそれを基にデータを刷新するためにこの研究の中でブラッシュアップをさせていただいたということになっております。これは地域ブロック拠点だけではなくて、接種医療機関とか協力医療機関で今後幅広く用いられていくことを期待しているということでございます。
改訂のポイントを書いておりますけれども、特に現実的にどういうふうに診療していくことが望ましいかと。基本的な診療の態度とかということをきちんと例を出しながら書いているということになります。それから、接種後症状の記載を拡充したりもしておりますし、診察時の説明の仕方、どうすれば理解してもらいやすいか具体例を挙げて説明させていただいているのと、新しく変わってきた制度とか、9価のワクチンとかキャッチアップとかそういうことの情報も追記させていただいているということになります。
その流れに関しては骨子、その下に書いております。
最後の10ページになりますけれども、まとめになりますが、見ていただけるとそのとおりなのでございますけれども、女性で44人で、1回目の接種が多くて、実際に接種後1か月以内が多くて、疼痛、感覚障害がその中でも多かったということ。それから、治療はいろいろなタイプの治療を行ってきましたけれども、やはり個別性というのが非常に重要で、そういうものを見ながら診療することが大事だということでございます。不変4症例も(その後の)改善例が多いということは言えるだろうと思います。
今後、マニュアルは今最終段階に来ておりますので、これをブラッシュアップして、皆さんが使えるような形で貢献できればなと思っています。
長くなりました。以上でございます。
○森尾座長 西原先生、御説明どうもありがとうございました。
いかがでしょうか。委員の皆様から質問やコメント等ございましたら承りたいと思います。
宮入委員からお願いいたします。
○宮入委員 ありがとうございます。
西原先生、詳細な御報告ありがとうございます。
今回、疼痛が多いということで、これは従来どおりかもしれませんが、そのうち、SIRVAや接種時の手技や部位によって生じたと思われるのはどの程度あるのでしょうか。
○西原参考人 ありがとうございます。
SIRVAというのが今回は非常に注目というか、やはり一定数SIRVAの患者さんがおられるということが分かってきたわけですけれども、そのときの手技の接種部位とか、それに関して今回詳細な調査というものができておりませんので、この部位で起きやすいとか起きにくいということはなかなか証明できないのですけれども、マニュアルのほうにはSIRVAを予防するためにこの部位に接種してほしいというようなことを具体例を挙げて説明するようにいたしましたので、今後それが広がれば、さらにそういう問題も起きにくくなるかなとは考えているところでございます。具体的なデータがなくて申し訳ございません。
○宮入委員 ありがとうございます。
筋肉内接種は広がっておりますので、HPVに限らない問題だと思いますので、ぜひどうぞよろしくお願いいたします。
○西原参考人 はい。ありがとうございました。
○森尾座長 ありがとうございます。
それでは、齋藤委員、お願いいたします。
○齋藤委員 ありがとうございます。
すみません。先生、遅れて参加してきまして、先生の御発表の最後のほうしか拝聴していなかったので、的外れな質問になるかもしれないのですけれども、既に先生は言及されたかもしれないのですが、自律神経障害についてはどのぐらいの程度の方が多かったのでしょうか。
○西原参考人 ありがとうございます。
先ほど不平症例の中にも自律神経の起立性の低血圧症の患者さんがおられて、この方はなかなか薬の反応が悪くて持続しているというようなケースもあるわけですけれども、大概のケースは一時的なもので、自然に改善してきたというようなことが多いと言われています。
自律神経の症状として、先ほど先生が言ってくださったように起立性の低血圧とか、起立性の目まいであるとか、あと、一部下痢とか便秘という消化管症状みたいなものに出てきたりするようなケースというのも、本当に少ないですけれども一部あります。おおむねよくなっている傾向にあると言えるだろうと思っております。
○齋藤委員 分かりました。どうもありがとうございました。
○森尾座長 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
鈴木委員、お願いいたします。
○鈴木委員 ありがとうございます。
詳細におまとめいただきましてありがとうございます。
ちょっと理解が及んでいないところがあって確認させていただきたいのですが、先生の御発表の途中で他覚所見または検査異常ありが20名となっておりますが、最後のまとめで他覚所見または検査異常が確認されたのは2名であったというのは。
○西原参考人 これは間違いです。ごめんなさい。僕も読みながらおかしいなと思ったのですが、これは人数が間違っております。最初のほう、20名です。20名が正しい数です。
○鈴木委員 ありがとうございます。
そうしましたら、90名のうちで不変であった4名のうち3名では詳細な情報が得られているということなのですけれども、他覚所見があった20名の方の他覚所見というのは改善されたと理解してもよろしいのでしょうか。
○西原参考人 ありがとうございます。
この他覚所見に関して、その後の経過がどういうふうに変わってきたかということを一例一例データとして追いかけておりませんで、症状というのは比較的見ているのですけれども、他覚所見がどういうふうに変わったかということは一例一例チェックはしていないです。
ただ、実際に症状がよくなった患者さんで何例か検査をしたところ、例えば血腫であるとか腫脹部位が縮小しているというような所見というのは得られたと報告を受けておりますので、よくなっているケースが多いのではないかなと想像することはできると思います。
○鈴木委員 ありがとうございます。
○森尾座長 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。
西原先生、ありがとうございました。マニュアルのブラッシュアップもありがとうございます。お書きいただいているように、これからまた周知展開も含めましてどうぞよろしくお願いできればと思っております。
参考人の皆様から御発表いただきましたが、本当にどうもありがとうございました。以降は先生方に御質問やコメントをさせていただくことはございませんので、適宜必要に応じて御退出していただいて結構でございます。本当にありがとうございました。
それでは、次の議題に入らせていただきます。議題の(1)は「新型コロナワクチンの接種及び副反応疑い報告の状況等について」でございます。
まず、資料1-1から1-3について事務局より説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、資料1-1から資料1-3を用いまして、新型コロナワクチンに係る副反応疑い事例の報告状況について御説明をいたします。
資料1-1-1をご覧ください。
コミナティ筋注シリンジ12歳以上用の副反応疑い報告状況についてでございます。今回の御報告につきましては、令和8年1月1日から3月31日までに報告された分を集計し、御提示しているものでございます。
御承知のとおり、本資料の集計対象期間につきましては、主に令和7年度の定期接種として接種された分の報告となっております。
コミナティ筋注シリンジ12歳以上用について、今回の集計対象期間におきまして、製造販売業者からの報告は12例であり、接種日がこの期間内である症例は3例ございました。また、注釈にもお示ししておりますが、この12件のほか、前回4月の合同部会において転帰未回復として報告されていた症例について、今回追加報において転帰が後遺症として報告された症例が1例ございました。医療機関からは6例の報告がございまして、そのうち重篤なものが5例、接種日がこの期間内である症例は1例ございました。
接種可能延べ人数につきましては、返品数を加味した場合にマイナスとなるため、頻度についても今回は算出できておりませんが、参考として、下段に令和6年4月1日からの累計をお示ししておりますので、御確認をお願いいたします。なお、この扱いは資料1-1-1から資料1-1-7まで同様となりますので、御留意願います。
下段、接種後の死亡事例としての報告はございませんでした。
次のページ以降、製造販売業者から、医療機関からという形で、それぞれの症例ラインリストと専門家評価の対象となる疾病につきましては、因果関係評価と専門家からの御意見をお示ししておりますので、御確認をお願いいたします。
資料1-1-1の御説明は以上でございます。
続きまして、資料1-1-2、コミナティ筋注6か月~4歳用、資料1-1-3、コミナティRTU筋注5歳~11歳用につきましては、集計対象期間における報告はございませんでしたので、御説明を省略させていただきます。
続きまして、資料1-1-4、スパイクバックス筋注についてでございます。今回の集計対象期間において、製造販売業者からの報告はございませんでした。医療機関からの報告は1例、重篤としての報告がございました。接種日がこの期間内である症例はございませんでした。
下段、接種後の死亡事例としての報告はございませんでした。
資料1-1-4の御説明は以上でございます。
続きまして、資料1-1-5、ダイチロナ筋注についてでございます。今回の集計対象期間において、製造販売業者からの報告は2例ございました。接種日がこの期間内である症例はございませんでした。また、医療機関からの報告についてもございませんでした。
下段、接種後の死亡事例としての報告についてもございませんでした。
資料1-1-5の御説明は以上でございます。
続きまして、資料1-1-6、コスタイベ筋注用についてでございます。今回の集計対象期間において製造販売業者からの報告は2例ございました。接種日がこの期間内である症例はございませんでした。また、医療機関からの報告についてもございませんでした。
下段、接種後の死亡事例としての報告はございませんでした。
資料1-1-6の御説明は以上でございます。
続きまして、資料1-1-7、ヌバキソビッド筋注についてでございます。今回の集計対象期間におきまして、製造販売業者からの報告は9例ございました。接種日がこの期間内である症例はございませんでした。また、医療機関からは2例の報告がございまして、このうち重篤例についてはございませんでした。また、接種日がこの期間内である症例についてもございませんでした。
下段、接種後の死亡事例としての報告でございます。今回、製造販売業者からの報告として2例、医療機関からの報告はございませんでした。こちらの症例の詳細につきましては、後ほど資料1-2-7で御説明をさせていただきます。
資料1-1-7の御説明は以上でございます。
続きまして、資料1-2、死亡として報告された事例の概要でございます。
資料1-2-1をご覧ください。
先ほど資料1-1-1で今回の集計対象期間内での死亡事例はない旨を御報告いたしました。こちらについてでございますけれども、前回4月の合同部会において調査中として御報告しておりました73歳女性の症例につきまして追加報がございましたので、お示ししてございます。
症例の概要につきましては、2ページ目以降を御確認ください。
経過をご覧いただきますと、こちらの73歳女性の症例につきまして、mRNAワクチン接種後に発熱を呈し、その後死亡に至っておりますけれども、報告医としては老衰による死亡と判断し、本剤の因果関係は評価不能として報告がなされていることを踏まえ、因果関係評価はγ評価とされているところでございます。
こちらの追加報を踏まえまして、1ページ目下段の専門家評価について、集計対象期間内での死亡ではございませんけれども、注釈を付した上で、集計期間内の累計の欄に1件と記載させていただいているところでございます。
資料1-2-1の御説明は以上でございます。
続きまして、資料1-2-2、資料1-2-3、資料1-2-4、資料1-2-5につきましては、報告事例はございませんでしたので、説明を省略させていただきます。
続きまして、資料1-2-6をご覧ください。
先ほど資料1-1-6で今回の集計対象期間の死亡事例はない旨を御報告いたしました部分についてでございますけれども、本年2月の合同部会におきましてγ評価として御報告いたしました94歳男性の症例につきまして、追加報を踏まえ、専門家の因果関係評価が変更となっておりますので、お示ししてございます。
症例の概要につきまして、2ページ目以降を御確認ください。
経過をご覧いただきますと、94歳男性の症例につきましては、本年2月の合同部会においてお示ししたものと変わりはございませんが、ワクチン接種1か月後に以前から既往のあった慢性心不全の急性増悪があり、その後、慢性心不全の終末期として死亡に至ったと判断されていることから、因果関係評価はβ評価に変更されたところでございます。
こちらの因果関係評価の変更を踏まえまして、1ページ目下段の専門家評価について、集計対象期間内の死亡ではございませんけれども、注釈を付した上で、集計対象期間内の累計の欄に1件と記載させていただいているところでございます。
資料1-2-6の御説明は以上でございます。
続きまして、資料1-2-7をご覧ください。
先ほど資料1-1-7で今回の集計対象期間の死亡事例は2例である旨を御報告いたしましたけれども、前回4月の合同部会において転帰が未回復として御報告しておりました90歳女性の症例につきまして、追加報を踏まえて、転機が死亡と判明しておりますので、併せてお示ししているところでございます。
症例の概要につきまして、資料1-2-7の2ページ目以降に専門家の御意見と因果関係評価をそれぞれお示ししてございますが、No.1、97歳女性の症例につきましては、ワクチン接種当日に発熱・嘔吐、翌日にも嘔吐があり、その後ワクチン接種13日後に死亡したとの報告がなされてございます。
No.2、先ほど転帰が未回復から死亡に変更となった旨を御説明いたしました90歳女性の症例につきましては、ワクチン接種翌日に嘔吐・気分不良等を訴え、心電図検査の結果、完全房室ブロックと診断されてございまして、一度はペースメーカーをつける形で退院したものの、再度の入退院を経てワクチン接種46日後に死亡したとの報告がなされてございます。
No.3、93歳女性の症例につきましては、ワクチン接種翌日、背中に皮疹が現れ、接種6日後に呼吸不全のため救急搬送され、搬送先の病院で死亡したとの報告がなされてございます。
これら3例の症例につきましては、臨床所見等の情報が乏しく、いずれもγ評価とされているところでございます。
また、先ほど御報告いたしました転帰が死亡へ変更となった90歳女性の症例につきましては、集計対象期間内での死亡ではございませんけれども、1ページ目下段の専門家評価に含める形で、注釈を付した上で、集計対象期間内の累計の欄には3件と記載させていただいているところでございます。
資料1-2についての御説明は以上でございます。
続きまして、資料1-3、心筋炎または心膜炎疑いとしての報告事例でございます。
資料1-3-1、コミナティ筋注シリンジ12歳以上用の心筋炎・心膜炎疑い事例でございます。今回の報告対象期間において、心筋炎疑いとして報告された事例が1でございました。心膜炎疑いとして報告された事例はございませんでした。
資料1-3-1、別紙の1をご覧ください。
こちらに症例ラインリストを示してございます。
心筋炎疑い事例につきまして、No.1、糖尿病及び透析の既往歴のある50歳代男性がワクチン接種後に発熱、透析中に体調不良を訴えて酸素飽和度不良となり、画像診断にて両側肺炎が確認され、紹介先の病院で心筋炎疑いと診断されたという報告でございます。
こちらの報告につきましては、前回4月の合同部会において御報告いたしました症例について追加報があったものでございまして、心筋炎疑いと判断したのは紹介先の病院の医師であること、報告医は主治医ではないこと等が報告されてございます。
この追加報を踏まえまして再評価を行った結果、前回4月の合同部会における評価と同様に、ブライトン分類は4、専門家の因果関係評価はγとされているところでございます。
こちらの再評価の症例につきましては重複報告となることから、1ページ目上段にお示ししております集計には含めてございませんので、御承知おきをお願いいたします。
資料1-3-1についての御説明は以上でございます。
資料1-3-2から資料1-3-5につきましては、報告事例はございませんでしたので、説明を省略させていただきます。
続きまして、資料1-3-6、コスタイベ筋注用の心筋炎・心膜炎疑い報告事例でございます。今回の集計対象期間において、心筋炎疑いとして報告された事例はございませんでした。
心膜炎疑いとして報告された事例もございませんでしたけれども、資料1-3-6の別紙2をご覧ください。こちら症例ラインリストを示してございまして、心膜炎疑い事例について、別紙3のNo.1、飲酒及び喫煙習慣があり、高血圧症と高脂血症の既往歴のある47歳男性がワクチン接種1週間後に胸痛等を訴え受診、心電図や画像所見、臨床症状、採血結果等から、臨床症状や臨床所見を説明可能なその他の疾患が否定され、心膜炎として鑑別診断が行われたという報告でございます。
こちらの報告につきまして、前回4月の合同部会において御報告いたしました症例につきまして採血結果に関する追加報があったものでございます。この追加報を踏まえまして再評価を行った結果、前回4月の合同部会における評価と同様に、ブライトン分類は2、専門家の因果関係評価はαとされております。
こちらの再評価の症例につきましては重複報告となることから、1ページ目上段にお示ししております集計には含めてございません。
資料1-3-6についての御説明は以上でございます。
資料1-3-7につきましては、報告事例はございませんでしたので、説明は省略をさせていただきます。
資料1-3についての御説明は以上でございます。
○森尾座長 どうもありがとうございました。
資料1-1から1-3まで御説明いただきましたが、いかがでしょうか。何か質問等ございましたら承りたいと思います。
よろしいですか。
どうもありがとうございました。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、続きまして、新型コロナワクチンの副反応疑い報告の状況につきまして資料1-4でまとめていただいておりますので、事務局より説明をお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。
資料1-4について事務局から御説明させていただきます。
こちらは資料1-1のシリーズで御説明いたしました新型コロナワクチンの副反応疑い報告の状況につきましてまとめた資料でございまして、数値につきましては資料1-1のシリーズの数値を再掲したものになります。
1ページ目は、定期接種で用いられている5社の製剤につきまして、令和8年1月1日から3月31日までの3か月間に報告された副反応疑い報告の件数を掲載しておりますけれども、先ほど御説明しましたとおり、いずれの製剤も集計対象期間における医療機関への納入数から返品数を差し引いた数量がほぼゼロかマイナスとなっているということでございまして、分母となる接種可能延べ人数をバーとしておりまして、報告頻度も算出不可能となっているところでございます。
そのため、続いて2ページ目をご覧いただければと思います。
こちらは令和7年10月1日から令和8年3月31日までの6か月間のデータを別途作成しているところでございます。集計の都合上、令和7年10月1日から12月31日までに報告された症例につきましては、令和7年12月31日時点の数字を計上しておりまして、令和8年1月1日以降に取り下げ等があった場合は反映できていないという制限がございますけれども、参考にお示しているところでございます。
こちらを見てまいりますと、前回と同様にMeiji Seika ファルマ社の製剤が特に頻度が高いといった状況ではないことが読み取れる状況でございます。
最後に、3ページ目にこれまでと同様に令和6年4月1日から令和8年3月31日までに報告された累計の数字をお示ししております。こちらはこれまでと同様で、Meiji Seika ファルマ社の製剤の報告頻度が高くなっておりますけれども、これまで御説明させていただいておりますとおり、集計対象期間と市販直後調査の期間が重なっておりまして、そちらの影響が見られているものと考えているところでございます。
引き続き各社の製剤については注視してまいりたいと考えているところでございます。
資料1-4については以上でございます。
○森尾座長 どうもありがとうございます。
異なる期間で副反応疑い報告状況についてまとめていただいてございますが、いかがでしょうか。何か質問やコメントがありましたらお願いいたします。
よろしいでしょうか。
御報告どうもありがとうございました。
それでは、続いて資料1-5に移ります。「新型コロナワクチン接種後の遷延する症状に係る実態調査について」でございます。
事務局より説明をお願いいたします。
○事務局 続きまして、資料1-5、新型コロナワクチン接種後の遷延する症状に関する実態調査について御説明させていただきます。
厚生労働省では、令和5年度より厚生労働科学研究としまして新型コロナワクチン接種後の遷延する症状に関する実態調査を実施しておりまして、昨年4月には本部会におきまして令和6年度の調査結果について御報告したところでございます。
本日は、その後、令和7年度に実施しました調査の結果について御報告させていただきます。
まず、4ページ目をご覧ください。
本調査はワクチン接種との因果関係の有無にかかわらず、新型コロナワクチン接種後の症状を訴え専門的な医療機関を受診した患者を対象として、その実態を把握し、得られた知見について必要な情報提供を行うことを目的とした調査でございます。
全国の都道府県において、自治体やかかりつけ医等の紹介によりワクチン接種後の副反応が疑われる症状を専門的見地から診療することが可能な専門的な医療機関が約360施設整備されておりまして、このうち、本調査への協力が可能との回答が得られました146の医療機関を調査対象としてございます。
調査対象者は令和6年6月1日から令和7年12月31日までに受診した患者としておりますが、過去の調査の調査期間中に提出できなかった症例についても調査対象としております。
5ページ目に調査のイメージ図をお示ししております。専門的な医療機関の地域連携室等の部署と担当医師それぞれに調査票を送付し、それを回収して集計するような形としております。
6ページ目ですけれども、令和7年度の調査で回答があった症例数をまとめたものです。地域連携室から回答があったのが7医療機関42症例、担当医師から回答があったのが10医療機関56症例となっております。また、過去の調査で症状が未回復でその後の経過を確認した症例、追跡調査を実施した症例が4医療機関12症例となってございます。
7ページ目ですけれども、過去2回の調査と今回の調査の対象医療機関数及び症例数の推移を示したものでございますけれども、症例数は減少傾向にあります。
続きまして、13ページ目に飛んでいただきまして、地域連携室を対象とした調査結果のまとめのスライドになります。全体の約6割が女性で、年齢別では40歳代以上が多く、令和6年度調査と同様の傾向となっております。主な受診診療科は脳神経内科、整形外科、内科の順に多く、そのほか呼吸器内科、総合内科、救急科、腎臓内科等と多岐にわたっていました。受診者数は2024年から2025年にかけて減少傾向にありまして、今回の主たる調査対象である初診日が2024年6月以降の症例は全体の4割程度でした。発症から1週間以内に初回受診した割合は、令和6年度の調査と比較して低下傾向を示しました。
14ページ目以降は、医学的調査、すなわち担当医師に対する調査の結果をお示ししております。
23ページ目に飛んでいただきまして、23ページから24ページにかけて、受診のきっかけとなった症状のうち、日常生活を送る上で最も支障を来している主な症状をお示ししております。多い順に疼痛が14例、倦怠感が11例、発熱が9例、筋肉痛が6例、胸痛が5例等となってございます。
それから、25ページ目にワクチン接種から症状が出現または悪化するまでの期間を示しております。56例のうち、接種当日に症状が発現した症例が20例となっておりまして、接種後1日目から7日目までに症状が発現した症例が同じく20例、8日目以降に症状が発現した症例はわずかとなっております。
27ページ目に飛んでいただきまして、症状の持続期間をお示ししております。症状の持続期間が1年を超える症例が12例となっておりまして、これが一番多いという状況で令和6年度調査と同様の傾向となっております。その次が0~7日で7例、その後は持続期間が延びるにつれ症例数は漸減傾向にあるという状況でございます。
それから、28ページから31ページ目に、31日以上症状が持続した症例の詳細の情報をお示ししております。何らかの診断がされている症例が多く、約3分の2の症例で回復または軽快しています。
それから、35ページ目から38ページ目ですけれども、ワクチン接種後の症状に係る確定病名をお示ししております。これらの病名は症状とワクチン接種との因果関係の有無にかかわらず、医療機関より報告された確定病名をそのまま記載しております。末梢神経障害が5例、高血圧症、頚椎症、予防接種副反応が3例等となっておりますが、確定病名は多岐にわたっております。
それから、39ページ目になりますが、報告された症状の転帰をお示ししております。回復/軽快したものが31例、未回復が10例、不明が4例となっております。
40ページ目ですけれども、全56例のうち入院した症例が4例ございまして、この4例の症状、病名、検査・治療、転帰などの詳細をお示ししております。4例中3例は回復または軽快しておりまして、上から3番目の83歳女性のみが転帰不変となっております。
それから、41ページ目ですけれども、医師を対象とした調査結果のまとめをお示ししております。
報告のうち約6割が女性であり、女性の中では60代、次いで40代と80代が多い状況でありました。
受診患者数は2024年から25年にかけて減少傾向にありました。
今回の主たる調査対象である初診日が2024年6月以降の症例は、全体の3分の1程度でした。
接種から症状の発現までの期間は約87%が1週間以内であり、その多くは疼痛、倦怠感などの症状でした。
転帰が確認できた42症例のうち、31例(74%)が回復または軽快、10例(24%)が未回復、1例がその他でした。
31日以上症状が持続した18例のうち、16例(89%)で何らかの診断に至り、12例(67%)が回復または軽快していました。
4例(7.1%)に入院歴がありましたが、3例の転帰は回復または軽快でした。不変とされた1例の症状は意識消失、歩行障害、倦怠感であり、病名は両側内頚動脈狭窄症、全身倦怠感でございました。
それから、42ページ目ですけれども、過去の調査において未回復であった症例の追跡結果をお示ししております。他院受診等により転帰不明となっている症例も多くなっているような状況でございます。
44ページ目に調査全体の総括をお示ししております。
1点目ですが、接種から相当期間を経た症例や過去調査からの追跡症例が含まれるため、発症から受診までの期間や観察上の症状持続期間が長い症例が見られました。ただし、これらは調査設計、後ろ向き収集、選択バイアスの影響を受ける記述的所見であり、症状の遷延化そのものを示すものではない点に留意が必要としております。
2点目ですが、過去の調査において転帰が回復/軽快以外の症例について追跡調査を行いましたが、転帰不明の割合が多く、アンケート調査による評価の限界も見られました。
3点目ですが、今後も継続してワクチン接種後の症状に関する情報を収集し、得られた知見を医療現場に提供するとともに、評価及び診断に応じた適切な診療提供を継続することが重要になると考えております。
最後ですけれども、46ページ目に参考資料として本調査の目的・調査方法、結果の概要等をまとめた一枚紙をおつけしております。
なお、今後についてですけれども、現時点では少なくとも令和8年度については同様の調査を継続して実施する予定としております。
資料1-5につきまして、事務局からの説明は以上になります。
○森尾座長 重要な調査結果の御報告ありがとうございました。
委員の皆様から御質問、コメント等いただければと思いますが、いかがでしょうか。
よろしいですか。長く続いていらっしゃる方は疼痛や息切れや倦怠感ということで続いていらっしゃるかとお見受けしました。先ほどのHPVみたいに接種数当たりみたいな形にはなかなか出しにくいですよね。
○事務局 大まかな数字であれば出せるのかもしれませんが、経時的に推移を見るというところまではできていないという状況です。
○森尾座長 いかがですか。よろしいですか。
令和8年度は継続していただけるということで、また御報告いただければと思います。どうもありがとうございました。
それでは、続きまして、新型コロナワクチン由来スパイクタンパク質の安全性上の懸念に関する文献評価についてということで、資料1-6でまとめていただいてございます。
こちらは齊藤公亮参考人から御説明いただくことになっておりますが、齊藤先生、どうぞよろしくお願いいたします。
○齊藤参考人 それでは、よろしくお願いいたします。国立衛研の齊藤でございます。
本日は、昨年度に実施させていただきました特別研究の成果の概要について説明させていただきます。
2枚目のページになりますが、先生方も御存じのとおり、新型コロナワクチンの有効性につきましては様々な研究により確認されているところでございますけれども、接種件数が非常に多いということもありまして、有害事象の報告も蓄積されております。
そのような中、ワクチン由来のスパイクタンパク質あるいは接種されたmRNAが接種後数週間にわたりヒト生体中で検出されること、また、スパイクタンパク質が生体内で作用し得ることに関する研究報告がありまして、これを背景として、スパイクタンパク質がワクチン接種後に報告される有害事象に関与しているという可能性を指摘する文献や考察などが公表されたわけですけれども、この辺の可能性に関しましては十分な科学的検証がなされないまま拡散しているという状況でしたので、我々の研究班といたしましては、ワクチン由来のスパイクタンパク質に着目して、その安全性に関する文献収集の調査を行って、情報の科学的妥当性を整理するということを行った次第でございます。
3枚目になります。実施内容といたしましては、まずワクチン由来のスパイクタンパク質の安全性に関する文献調査を行いまして、その中からスパイクタンパク質による有害事象の因果関係をしっかり示すために必要なスパイクタンパク質を実際に生体内で検出している文献というのを絞り込みました。その絞り込み後に、そもそものスパイクタンパク質の検出方法の分析法が検査法として妥当であるかどうかというところを分析的観点から評価いたしまして、一定水準の分析的妥当性が見られる文献につきましては、専門家の先生方に集まっていただいて、その文献における有害事象との関連性の評価をお願いいたしましたという流れで研究を行っております。
まず文献調査につきましては、3種類の文献調査を行いました。1種類目がスパイクタンパク質の安全性に関するデータベース検索、2種類目がスパイクタンパク質のヒトでの検出に関するデータベース検索、3種類目がこれらのほかに専門業者に依頼しまして、スパイクタンパク質をヒトの生体中で検出している文献というものを検索いたしました。
5枚目に移りますけれども、こちらにお示ししているとおり、まずスパイクタンパク質の安全性に関するデータベースの検索におきましては800報以上が得られたわけですけれども、その中で実際にスパイクタンパク質の毒性が生体に与える影響について定量的な考察を行っているものを調べたところ、可能性がある論文が704件ある中でたった19件しかないということがありまして、さらにスパイクタンパク質ではなくて抗スパイク抗体量というのを評価していまして、実際に因果関係を示す上で必要なスパイクタンパク質を検出していないというような問題もありました。
このようにキーワード抽出される文献というのは非常に多いのですけれども、スパイクタンパク質自身を検出している文献というのは非常に少なくて、今回調査1で調べたものの中では7報しかないというようなところでございましたので、ほかの手法を用いてさらに検索を行っていきました。
スライド6は調査1におきましてデータベース検索で得られた文献の内訳になりまして、報告国としては相対的に日本が多いということが分かりました。
スライド7が調査2になりまして、今度は実際にスパイクタンパク質のヒトでの検出を行った文献というのをデータベース検索したものになります。こちらは血中での検出が334報、組織中での検出が75報でしたけれども、この検索法におきましてもほとんどは抗スパイク抗体の検出でございまして、実際にスパイクタンパク質を検出している文献は13報のみというような形で、やはり非常に少ない傾向がございました。
以下に文献の報告年ですとか報告雑誌、報告国をお示ししていますが、先ほどの調査とあまり大きな差はないというような状況でございます。
続きまして、さらに網羅的に細かく新型コロナワクチン接種者においてスパイクタンパク質及びワクチン由来のmRNAを検証した文献というのを調査いたしまして、追加で11報を収集いたしました。さらに事務局での追加も合わせまして、合計29報が論文中でスパイクタンパク質をしっかり生体中で検出しているという文献が得られたので、その内訳をこの下にお示ししております。それが8枚目のスライドになりますが、タンパクにおきましては免疫染色を使って検出している文献が多く、一方でRNAに関しましてはin situハイブリダイゼーションですとかRT-qPCRなどを使われている文献が多かったです。
続きまして、9枚目のスライドに移りますけれども、ここまでの小括といたしましては、3種類の手法で約1,200報以上抽出いたしました。その中で、因果関係を示す上で必要不可欠なワクチン被接種者においてスパイクタンパク質あるいは由来となるmRNAを検出している文献は29報しかありませんでした。多くの懸念を表する文献については推論ですとか事象の引用のみであって、科学的なデータに基づいて関連性を示唆するには至っていないというような状況でございます。
スライド10枚目に移りますけれども、今度は先ほど抽出した29報の文献に対しまして、分析的な妥当性というものが示されているかどうかということを評価いたしました。
下に映しておりますのが分析法評価のフローチャートになっていまして、まずそもそも文献が原著であるかどうかですとか、スパイクタンパク質あるいはmRNAを検出しているかと。さらに、そこから検出法の記載がそもそもあるかどうか。あるいは分析法、検出法の重要項目が明記されているか。重要項目というのは次のページ、スライド11にお示ししていますけれども、例えば免疫染色におきましては抗体などが重要項目になります。こちらの情報もないとやはり検出が的確かどうかということは確認できませんので、これがない場合はランクDということで情報不足、判断困難と扱っております。その後、選択性です。陰性対象が比較されていてその検出の適格性というのを確認しているかどうかでまず分かれまして、その後に定量性を評価しているか、さらにその定量性についてバリデーションを評価しているかということでランクづけをいたしました。
スライド11枚目が分析法における重要項目になっておりまして、それぞれの分析法に関しまして重要項目というのを設定しております。
スライド12枚目が各論文における分析法の評価結果になります。ランクAからランクEまで振りまして、それぞれの分析法についてお示ししております。上部がスパイクタンパク質の検出文献、下部がワクチン由来mRNAの検出文献になっておりまして、ランクC1以上、つまり選択性が確認されている文献というのがある程度分析法としては信頼性があるだろうというところです。ここで線を引きますと、29報のうち、大体13報が分析法の信頼性ありというところで判断ができる文献であったところでございます。
スライド13からは参考資料としてお示ししていますが、まず13番につきましては各論文での検出部位、抗体の認識部位になっております。免疫染色で用いられているものにつきましては、上側にお示ししているとおり、全部で15報論文があるのですけれども、3種類の抗体のみが使われておりました。一方でLBA(リガンド結合法)ですとかフローサイト、それから、ウェスタンブロットで使われているスパイクタンパク質の検出抗体ですけれども、そちらは下側にお示ししているとおり、文献によって様々な抗体が使われているというような現状でございます。
スライド14枚目には、LBA法は血中濃度を分析することができる手法でございまして、実際に4報文献がございましたので、一応血中濃度のまとめをこちらにお示しいたしました。いずれの論文におきましても、ほとんどの症例は検出限界以下なのですが、大体検出される症例におきましても最大値が300pg/mLから100pg/mLの間の検出結果になっておりまして、信頼性のランクには差があるものの、ワクチン被接種者におけるスパイクタンパク質の血中濃度というのは最大おおむね数百pg/mLであることが想定されるということが今回の調査の副次的な産物として得られました。
スライド15枚目はスパイクタンパク質の分析的な妥当性評価の小括になっていまして、29報評価しましたが、約半数は情報が不足していたということ、残りの半数に関しましても、分析法の特性や陰性試料等の評価結果から選択性に懸念がある分析法が多いというような状況でございまして、分析法としてある程度信頼できると判断できるのは29報のうちさらに半分以下の13報であったということで、この13報を次の評価に持っていったというようなことでございます。
スライドの16枚目につきましては、実際に各分野の専門家の先生方に御協力をお願いして検討班を構成しています。この場を借りて御礼申し上げます。
各分野の専門家の先生方に集まっていただいて論文の評価を行いました。今回は先生方にお願いして3回の検討班を開催いたしまして、ヒトでスパイクタンパク質あるいはmRNAを検証した12報を評価しております。先ほど得られた信頼性がある程度確保された13報の文献のうち、実際にmRNAワクチンによる有害事象との関連性を示している文献というのが6報ありました。なので、この6報については評価対象といたしまして、その他重要と思われる知見というのも検討班のほうで評価いたしております。
スライド18枚目が検討結果、少しビジーになってしまって申し訳ないのですけれども、上側の6報というのが有害事象との関連性を示唆しているような文献になっています。全部で6報評価いたしましたけれども、左側の検出と残存の妥当性のところにお示ししていますとおり、ほとんどの論文が健常対照、つまり、ワクチンを接種しておらず、コロナウイルスの感染の履歴もないような症例においても検出が認められてしまっておりまして、検出法の分析的な情報は十分に提供されていても、それ自身の検出の堅牢性ですとか再現性に少し疑義があるようなものが多かったというような結果でございます。
さらに、右側にお示ししているとおり、6報中5報の論文がケースシリーズであって比較対照を行っていないというもののようでございました。
19枚目のスライドが小括になりまして、ワクチン被接種者において、6報の文献が評価対象となりましたので評価を行ったところ、ほとんどの文献において、非被接種者で検出ですとか染色等の検出結果の整合性の不足というのが認められまして、信頼性に疑義を認めるものであったということ。さらに、ケースシリーズであって比較対象がないということで、因果を示す上では情報がまだ不足している文献が多かったというのが調査結果になります。
総括といたしましては、現時点でスパイクタンパク質の安全性に関しましては、直接の問題を示す文献は存在が確認できませんでしたということと、さらに有害事象との関連性を評価するためには、バイアスをコントロールしたり、より信頼性の高い分析法を用いること、さらに測定濃度と薬理作用の比較ですとか、有害事象とスパイクタンパク質の時空間的な関連性評価等、分析面、機序面での裏づけが必要不可欠であると結論づけております。
以上でございます。
○森尾座長 齊藤先生、詳細な解析結果の御説明をありがとうございました。
いかがでしょうか。質疑応答の時間といたしたいと思いますが、委員の皆様から質問等はございますか。
鈴木委員、お願いいたします。
○鈴木委員 詳細な分析調査を本当にありがとうございます。これだけの文献を全て精査していただき、非常に有用な資料と考えております。
先生にお聞きしたいのは、最終的な結論についてではなくて個々のことになってしまうのですけれども、今回、分析手法をいろいろと検討していただきましたけれども、分析手法として先生方の御評価の中である一定程度は妥当性があるだろうと評価されているのがRT-qPCRとLBA法に限られているようにお見受けしたのですけれども、そのほかの手法ではやはり情報が十分開示されていないなどの理由で、陽性の結果を正当に評価できる状況ではないという御判断になったということでよろしいでしょうか。
○齊藤参考人 御質問ありがとうございます。
先生の御質問はスライド12枚目になるかと思いますけれども、定量的な評価ができるという点で考えますと、スパイクタンパク質ではLBA法、mRNAのほうはRT-qPCRとデジタルPCR法であったというところですが、検出の有無に関しては免疫染色法でも幾つかランクC1ということで、記述された範囲では検出法の信頼性がある程度確保されていると判断できたというような結果でございまして、免疫染色法につきましても検出自体は手法としては信頼できるものであると。ただ、定量的な数字が出せないというものと考えていただければと思いますが、よろしいでしょうか。
○鈴木委員 承知しました。私自身は専門が病理学で、抗体の非特異反応というものに日頃悩まされていますので、各検出法の信頼性に幅があるということをしっかりと先生がお調べいただいたのは非常に重要なことかなと思っています。ありがとうございます。
○齊藤参考人 御指摘ありがとうございます。先生がおっしゃるとおり、免疫染色につきましては、染色像を見て選択的な染色であるかということを判断するのはすごく難しくて、私どももその方法であればある程度情報が提供されているので信頼できるだろうというラインで線を引いている次第でございます。
○森尾座長 どうもありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。
伊藤澄信委員、お願いいたします。
○伊藤(澄)委員 ありがとうございます。順天堂大学の伊藤です。
スパイクタンパク質が検出できるというのは大変興味深く伺いました。抗体があるような状況でもスパイクタンパク質はこのような方法で検出できるのでしょうか。教えていただけるとありがたいと思います。
○齊藤参考人 御質問ありがとうございます。
先生の御指摘はスパイクタンパク質が抗体にトラップされている状態でも検出されているかどうかという点になると思うのですけれども、その点は抽出作業さえしっかりやれれば、例えば有機溶媒などを加えれば変性してリリースされますので、その上で検出することができれば、恐らくつかまえることはできると思っています。LBA法に関しては、恐らく有機溶媒とかは入れずにディタージェント、つまり界面活性剤等でリリースさせて、その上で回収してくるというような形を使っている論文でした。
○伊藤(澄)委員 ありがとうございました。
○森尾座長 ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。
齊藤参考人、どうもありがとうございました。大変勉強になりました。御礼申し上げます。
それでは、後半の部分はまた頭を使うところがあり、事務局、いかがいたしましょうか。ちょっとだけ休みを挟みますか。そのまま行きますか。
○事務局 その前に議題(1)のまとめをお願いできますか。
○森尾座長 そちらが先ですね。失礼いたしました。こちらを先にしてからということでございました。
それでは、今まで御議論いただいた内容をまとめたいと思います。確認できた内容としては次のようなことでよろしいか、御意見をいただけたらと思います。
まず、集計期間における副反応疑い報告の傾向でございますが、この期間における新型コロナワクチンの副反応疑い報告について、現時点では重大な懸念は認められない。
報告状況のまとめでございますが、ファイザー社、モデルナ・ジャパン社、武田薬品工業社、第一三共社、Meiji Seika ファルマ社のワクチンの接種については、これまで継続的に注視し、議論してきた内容を踏まえると、ワクチンの安全性に係る重大な懸念は認められないという形でまとめさせていただきますが、何か御意見等はございますか。よろしいですか。
ありがとうございます。
今回御報告いただいた具体的な事例などを踏まえ、新型コロナワクチンについて現状の取扱いを変更する必要があるかどうか、もし御意見がございましたら承りたいと思いますが、よろしいですか。
ありがとうございます。
それでは、御審議いただいたワクチンについては、これまでの副反応報告によって、その安全性において重大な懸念は認められないという評価でよろしゅうございますでしょうか。
(首肯する委員あり)
○森尾座長 どうもありがとうございました。
それでは、そのような形にさせていただければと思います。
では、事務局、御指示をお願いします。
○事務局 そうしましたら、5分ほど休憩を挟ませていただいて、5分後、15時32分に再開させていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○森尾座長 それでは、5分間の休憩とさせていただきます。ありがとうございます。戻られましたらお顔を出していただければと思います。
(休憩)
○事務局 事務局でございます。
お時間になりましたので再開させていただきたいと思います。画面をオンに切り替えていただければと思います。
それでは、森尾座長、よろしくお願いいたします。
○森尾座長 ありがとうございます。
それでは、次に議題(2)に入らせていただきます。新型コロナワクチン以外の各ワクチンの安全性についてということでございますが、鈴木委員におかれましては、今回コロナワクチン以外をまとめて審議するということでございますので、申し訳ありませんが、議題(2)のときには審議の際には御退出をお願いできればと思います。
それでは、事務局より資料2-1から2-38までの説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、資料2の新型コロナワクチン以外の全てのワクチンについて御説明いたします。
今回の集計対象期間は令和8年1月から3月末までです。
資料は2-1から2-38及び参考資料16です。資料数が多く、委員の先生方には資料を事前送付しておりますので、本日は特筆すべき点や専門家評価対象の報告状況を中心に御説明いたします。
まずHPVワクチンについて、資料2-7、サーバリックスは接種可能延べ人数は69人で、製造販売業者、医療機関ともに報告はございませんでした。
資料2-8、ガーダシルについて、接種可能延べ人数は約6,800人、報告数は製造販売業者が2例、報告頻度は0.0295%です。医療機関からの報告はございませんでした。
資料2-9、シルガードについて、接種可能延べ人数は約27万人、製造販売業者からの報告は10例、医療機関報告は13例、うち重篤なものが7例ございました。頻度は製造販売業者0.0037%、医療機関0.0048%です。
次に資料2-28、RSウイルスワクチン(アブリスボ筋注用)についてです。接種可能延べ人数は約6万4000人、製造販売業者からの報告は29例で報告頻度は0.0456%、医療機重篤が2例で頻度は0.0031%でございました。
今回、4ページ目に記載のとおり、胎児死亡の症例が2例ございました。どちらも因果関係評価が行われ、現状の報告ではワクチンとの関連性が不明確であり、評価が困難であるため、γ評価となっております。No.29は今回の集計対象期間後に追加報があり、再評価が行われる予定のため、そちらの情報に注目していきたいと考えております。
続きまして、資料2-32、インフルエンザワクチンについてです。今シーズン2025年10月から2026年3月末までの結果をお示ししております。推定接種可能人数は約4500万人、報告数は製造販売業者が23例、医療機関が78例、うち重篤が35例です。頻度は製造販売業者が0.000051%、医療機関が0.00017%です。
2ページ目からは内訳別の集計結果を示しております。
3ページ目の下段では、参考として2023年から2024年シーズン、2024年から2025年シーズンを記載しており、今回の報告頻度は過去と比べて特段高いという状況ではございませんでした。
次に資料2-33、経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト)についてです。推定接種可能人数は約100万人、報告数は製造販売業者が10例、医療機関が20例、うち重篤が16例です。頻度は製造販売業者が0.000970%、医療機関が0.001941%です。
4月部会時点で脳炎・脳症の症例が国内で初めて報告されておりますが、その後新規の症例はございませんでした。引き続き追加情報を注視してまいります。
なお、7ページ目No.16の脳症の症例は転帰死亡であり、今回因果関係評価が行われているため、後ほど資料2-38で御説明いたします。
次に、10万接種当たりの死亡頻度を算出しているHibワクチン、プレベナー13,20、5種混合ワクチンについてですが、今回はいずれも0.5を下回っている状況です。
ここまでに御説明した資料を除き、資料2-33までについて報告頻度がこれまでに比べて特段高いという状況ではございませんでした。
続きまして、専門家評価対象の報告状況についてです。
資料2-34、ワクチン接種後の後遺症が疑われる症例について、対象期間前の症例を含め、13例報告があり、4例がα評価とされました。
資料2-35、ワクチン接種後のADEMが疑われる症例について、対象期間内に1例報告があり、γ評価とされました。
資料2-36、ワクチン接種後のGBSが疑われる症例について、対象期間前の症例を含め、16例報告があり、3例がα評価とされております。
資料2-37、ワクチン接種後のアナフィラキシーが疑われる症例について、対象期間前の再評価の証明が8例、対象期間内の症例が18例ございました。このうち、因果関係評価は9例がブライトン分類がレベル2以上かつα評価とされており、それ以外の症例はγ評価とされております。
最後に、資料2-38のワクチン接種後の死亡報告一覧です。対象期間前の症例が8例、対象期間内の症例が8例、対象期間後の症例が2例ございました。因果関係評価は、No.5の1例がβ評価とされております。現在10例が調査中とされておりますが、評価が終わり次第、次回以降の部会にて御報告いたします。
資料について誤りがありまして、訂正をさせていただきます。No.12と13の症例とNo.14と15の症例がそれぞれ同じ症例ですので後ほど差し替えの対応をさせていただきます。申し訳ございません。
先ほど資料2-33で御説明したフルミストについてですが、7ページ目、8ページ目の症例概要をご覧ください。RT-PCR法及び次世代シークエンサー(NGS)により全ゲノム解析が行われております。この結果、鼻咽頭ぬぐい液からインフルエンザA型とB型が検出され、A型は当時市中で流行していた系統であり、B型はフルミストに含まれるワクチン株と同定されております。
これらの情報を踏まえて因果関係評価が行われており、4ページ目の症例No.18に記載のとおり、「鼻咽頭ぬぐい液から複数種類のインフルエンザウイルスが検出され、A型野外株が脳症の原因であった可能性の方が高いと考えるが、B型ワクチン株の関与を完全に否定はできない。」とされ、因果関係評価はγとされております。
資料2の御説明は以上です。
○森尾座長 どうもありがとうございました。皆様には膨大な資料ですが、一通り目を通していただいたということでございまして、今回抜粋して御説明を頂戴いたしました。
何か御質問、コメント等、いかがでしょうか。多くのワクチンについて御報告いただきました。ありがとうございます。
では、宮入委員からまずお願いいたします。
○宮入委員 御説明ありがとうございます。
フルミストに関連した死亡症例について質問です。今回かなり精細な分子疫学的な解析も行われていて、その因果関係を突き詰めるというようなところがなされたのは非常に重要な知見だったと思います。毎回このような分析がなされるとは限らないと思いますが、今回そこに至った経緯というものがもしございましたら御教示ください。
○森尾座長 ありがとうございます。
事務局、いかがでしょうか。このような詳細な解析というのが行われたことは非常に重要ではあるが、何か経緯があって詳細な解析が行われたかどうかということかと思います。
○事務局 事務局でございます。
今回の件につきましては、脳症を起こした患者を診た医療機関の先生が気にされて、検査機関のほうにウイルスの同定を頼むということで検体を提出していただいて確認したということになっております。
実際にフルミストに関しましては、接種後1週間程度はウイルスが検出される可能性が非常に高いという状況がもともとございますので、それが元になっているのか、それとも市中株なのか、そこをはっきりさせたかったというところで、脳炎・脳症を診た先生がそこを気にされて確認を依頼したという状況になります。
○宮入委員 ありがとうございます。
そうすると、届け出た先生の自主的な働きで解明されたということだと理解しました。副反応報告制度上はそのような追及は必ずしもなされないということでよろしいでしょうか。
○事務局 御認識のとおりでございます。
○森尾座長 どうもありがとうございます。
それでは、齋藤委員、お願いいたします。
○齋藤委員 ありがとうございます。
私もこのフルミストの接種後に亡くなっている症例の件なのですが、主治医の先生の御見解どおり、当時subclade Kという香港型が大流行中だった状況でして、このsubclade Kというのは、当時のワクチン株、生ワクチンには含まれていない株でしたので、このsubclade Kが検出されたということは、ワクチン以外に、生ワクチンなので鼻に軽く感染させるのですけれども、どちらかというと、生ワクチンのほうは弱毒株を使っていますので、このような脳炎・脳症に至るような起因としては、やはりこのsubclade K、当時流行していた野生株の影響が大きいのではないかなと思います。
また、昨シーズンの報告としても重症例は小児の症例が多くて、脳炎・脳症が多かったという報告がございますので、確かに因果関係としてワクチン株と流行株とどちらがこの方の経過に大きく影響を与えていたかという判断は難しいとは思いますが、一般的に考えると病原性が強い野生株、subclade Kのほうが影響していた可能性が高いかなと思います。
以上です。
○森尾座長 齋藤先生、どうもコメントありがとうございます。
ほかにはいかがでしょうか。
どうぞ。
○宮入委員 宮入です。
私も言葉不足でしたが、齋藤先生の御見解と同じで、このような分析が行われたことで、ワクチンの副反応の可能性が若干でも下がったということはすごく重要な知見だなと思っております。失礼いたしました。
○森尾座長 御指摘のとおりですね。ありがとうございます。
ほかにはいかがですか。よろしいですか。
どうもありがとうございました。
それでは、これまで議論された内容をまとめさせていただければと思います。御一緒ください。
これまで確認できた内容といたしましては、副反応疑い報告の頻度はこれまで検討したワクチンに比べて特段高いということはない。後遺症の可能性のある症例は対象期間前の症例を含め13例報告され、対象期間前と対象期間内の症例4例についてはワクチンと症状名との因果関係は否定できないとされました。
ADEMの可能性がある症例は対象期間内に1例報告され、専門家の評価では情報不足等によりワクチンと症状名との因果関係は評価できないとされました。
GBSの可能性の症例のある症例は、対象期間前の症例を含め16例報告されましたが、対象期間前と対象期間内の症例3例についてワクチンと症状名との因果関係は否定できないとされました。
アナフィラキシーの可能性のある症例は、対象期間前の症例を含め26例報告され、対象期間前と対象期間内の症例9例についてワクチンと症状名との因果関係は否定できないとされました。
死亡症例は、対象期間前の症例を含めまして、2026年7月3日時点までに18例報告されました。現在調査中の症例を除き、対象期間内の1症例はワクチンと症状名とリンク関係が認めないとされ、そのほかはいずれも情報不足等によりワクチンと症状名との因果関係は評価されないとされました。
このような形でよろしいでしょうか。
ありがとうございます。
このような内容を踏まえまして、新型コロナワクチン以外の各ワクチンについて現状の取扱いを変更する必要があるか、御意見がありましたら承りたいと思います。
よろしいですか。
それでは、御審議いただきましたワクチンについては、これまでの副反応報告等によって、その安全性において重大な懸念は認められないという評価でよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○森尾座長 どうもありがとうございました。それでは、そのような形でまとめさせていただきます。
それでは、次に議題の(4)RSウイルスワクチンに係る副反応疑い報告基準の改正についてに入りたいと思います。
事務局より資料4について説明をよろしくお願いいたします。
○事務局 資料4、RSウイルス母子免疫ワクチンに係る副反応疑い報告基準の改正について、事務局より御説明させていただきます。
本議題は、RSウイルスワクチンの添付文書が改訂され、重大な副反応の項にギラン・バレー症候群が追記されたことを踏まえ、副反応疑い報告基準の改正について御審議いただくものでございます。
まず3ページ目、予防接種法に基づく副反応疑い報告制度について改めて御説明させていただきます。本制度は、予防接種後に生じる副反応が疑われる症状等の情報を収集し、ワクチンの安全性の評価に用いることを目的としております。予防接種法においては、医師等は、定期の予防接種等を受けた者が当該定期の予防接種等を受けたことによるものと疑われる症状として厚生労働省令で定めるものを呈していることを知ったときは、その旨を厚生労働大臣に報告しなければならないとされております。この報告対象となる症状及び接種から発症までの期間については、予防接種法施行規則第5条で定められておりまして、これを副反応疑い報告基準と呼んでおります。
5ページ目及び6ページ目ですが、こちらは予防接種法施行規則第5条で定められている副反応疑い報告基準の一覧になります。予防接種の対象疾病ごとに報告対象となる症状及び接種から発症までの期間が定められております。
本日御審議いただきますRSウイルスワクチンの報告基準については、6ページ目、赤枠で囲った部分になります。
それから、7ページ目ですけれども、こちらは平成25年1月の予防接種部会で取りまとめられました副反応疑い報告基準の設定の考え方になります。
2ポツ目ですけれども、ワクチンの添付文書において重大な副反応として記載されている症状については、重篤であり、ワクチンと一定程度の科学的関連性が疑われるものと考えられることから、報告基準に類型化して定めることとされております。
また、5ポツ目ですが、接種後、症状が発生するまでの期間については、副反応疑い報告を効率的に収集し、迅速な措置につなげるため、好発時期に合わせて設定することを基本としつつ、若干の余裕を持たせて定めることとされております。
続きまして、RSウイルスワクチンに係る報告基準の改正について御説明させていただきます。
9ページ目をご覧ください。
まず、経緯についてですけれども、3ポツ目ですが、今般、組換えRSウイルスワクチン、ファイザー社のアブリスボ筋注用という製剤でございますが、こちらの添付文書が7月14日付で改訂されまして、「重大な副反応」の項にギラン・バレー症候群が追記されております。
添付文書改訂の根拠についてですが、その下にお示ししております。
まず①ですけれども、ギラン・バレー症候群に関する副反応疑い報告の集積状況についてでございます。販売開始から令和8年4月6日までに国内症例の報告はありませんが、海外症例は15例報告されておりまして、そのうちワクチン接種との因果関係が否定できない症例が1例認められております。なお、この症例は71歳男性でありまして、接種から発現までの期間は18日となっております。
また、製造販売業者が実施しました市販後観察研究及び複数の疫学研究におきまして、ギラン・バレー症候群のリスク上昇を示唆する結果が示されております。資料にはお示ししておりませんが、具体的な中身について少し御説明させていただきますと、米国CMSのメディケアのデータベースに登録されております65歳以上160万回接種分のデータを用いまして、自己対照法による解析を行った結果、接種後21日までをリスク期間としまして、それ以外の期間と発生率を比較した解析におきまして、発生率の比が2.86、95%信頼区間が1.03~7.94ということで、統計的に有意な発生率比の上昇が認められております。
また、そのほか複数の疫学研究におきましても、おのおのの研究で限界点はあるものの、ギラン・バレー症候群のリスク上昇を示唆する結果が得られております。
なお、予防接種法に基づく定期接種の対象者は妊婦のみですが、薬事承認されている適応の範囲は妊婦及び60歳以上の高齢者とされております。今回の添付文書改訂の根拠となりました副反応疑い報告の症例及び製造販売後調査もしくは疫学研究等については、主に高齢者を対象としたものでございますけれども、妊婦においてもギラン・バレー症候群のリスクを否定することはできないことから、今回の添付文書改訂におきましては、注意喚起の対象を絞らずに、高齢者と妊婦に共通の注意事項として追記されているものでございます。
なお、現在ファイザー社が妊婦を対象とした市販後観察研究を実施中であることを申し添えます。
続きまして10ページ目、対応方針案をご覧ください。
まず1つ目の○ですが、組換えRSウイルスワクチン接種後に発現するギラン・バレー症候群については、添付文書の「重大な副反応」の項に追記され、重篤であり、かつワクチンと一定程度の科学的関連性が疑われるものと考えられることから、副反応疑い報告基準に追加してはどうかとしております。
また、添付文書改訂の根拠となった組換えRSウイルスワクチン接種後のギラン・バレー症候群に関する副反応疑い報告、これはαの症例1例ですけれども、こちらにおいては接種から発現までの期間が18日であること、それから、副反応疑い報告基準にギラン・バレー症候群が設定されている他の対象疾病においては、この対象期間が接種後28日以内と設定されていることから、報告対象とする接種から発現までの期間を28日以内と設定してはどうかとしております。
下段の表につきましては報告基準の改正案でございまして、下線部を追記したいと考えております。
それから、11ページ目ですが、参考としてギラン・バレー症候群の概要をお示ししております。
なお、本日報告基準改正の方針について御了承いただけた場合は、この後パブコメを実施しまして、その後に改めて施行規則の改正案について本合同部会にお諮りする予定としております。
資料4については以上でございます。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○森尾座長 ありがとうございます。
正確にはRSウイルス母子免疫ワクチンに係る副反応疑い報告基準の改正についてということでございますが、いかがでしょうか。御質問等ございましたら承りたいと思います。
高梨委員、お願いいたします。
○高梨委員 御説明ありがとうございます。
9ページ下段の②の質問なのですけれども、こちらは製造販売業者が実施した市販後観察研究及び複数の疫学研究においてGBSのリスク上昇を示すということを書いていただいていますが、あと、先ほど米国のCMSメディケアの説明もいただきましたけれども、これは製造販売業者以外、アカデミアなど独立した疫学研究も含まれていたという理解でよろしかったでしょうか。
といいますのは、記憶に新しいところでRSウイルスの母子免疫ワクチンの副反応疑い報告を検討した際には、妊娠高血圧症について米国のACIPでリスク上昇を示した研究結果が紹介されていた一方で、疫学研究全体としては結果が一貫しておらず、添付文書改訂には至らなかったことから、副反応疑い報告基準にも追加されなかったと認識しております。
今回、このGBSについては添付文書改訂に加え、副反応疑い報告基準へ追加が提案されていますけれども、前回との判断の違いというのは、製造販売業者以外も含めた疫学研究全体としてリスク上昇を支持するエビデンスがより一貫しているという理解でよろしかったか、そこについて御確認できればと思います。お願いいたします。
○事務局 御質問いただきありがとうございます。
高梨委員の御認識のとおりでございまして、アブリスボ接種後のギラン・バレー症候群につきましては、製造販売業者が実施しました統計的有意差が認められた製造販売後調査に加えまして、アカデミアが実施した疫学研究が複数ございまして、いずれもリスクが上昇する傾向が認められておりまして、総合的に判断して添付文書の改訂に至ったものでございます。
一方、妊娠高血圧症候群についてはリスクが上昇しないとの報告もあり、一貫性がないということで、現時点でエビデンスは確立していないと理解しておりまして、これについては引き続き情報を収集したいと考えております。
以上でございます。
○高梨委員 御説明ありがとうございます。
○森尾座長 高梨委員、ありがとうございます。
ほかの委員からいかがでしょうか。
柿崎委員、お願いいたします。
○柿崎委員 柿崎です。
伊藤澄信委員がチャットでコメントされているところが触れられていなかったのですが、私も伊藤委員と同じ意見です。
○事務局 ありがとうございます。事務局でございます。
添付文書ではギラン・バレー症候群とされておりますが、報告基準の改正案でギラン・バレ症候群としていることについての御質問かと思います。これについてですけれども、確かに一般的な医学用語としてはギラン・バレー症候群のほうがメジャーなのかもしれませんが、副反応疑い報告基準につきましては予防接種法施行規則、厚生労働省令のほうで定めるものでございまして、法令の用例を踏まえてギラン・バレ症候群とさせていただいているところでございます。
以上でございます。
○柿崎委員 それは理解していますけれども、何か適切なタイミングで変更できればという意見は伊藤澄信委員と同様です。
○森尾座長 どうもありがとうございます。
ほかにはいかがでしょうか。よろしいですか。
どうもありがとうございます。
それでは、RS母子免疫ワクチンに係る副反応疑い報告基準の改正につきましては、特に御異論はいただかなかったと理解いたしましたので、事務局案のとおり進めさせていただければと思っております。
今後の進め方でございますが、先ほど事務局よりも説明がありましたように、パブコメを実施した後、改めて本合同部会において省令改正案について審議をする予定ということでございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
どうもありがとうございました。
それでは、そのほかの議題の(5)に入らせていただければと思います。
医薬品の副反応等報告の評価手法の調査研究について、資料5-1にまとめていただいております。こちらの調査研究は加藤班で対応していただいたものということでございまして、本日、加藤元博参考人にお越しいただいておりますので、説明をお願いできればと思います。
加藤先生、よろしくお願いします。
○加藤参考人 よろしくお願いいたします。
それでは、お手元にございます資料5-1をご覧いただきながら、私のほうから説明を追加させてください。
改めまして、東京大学の加藤です。
令和5年度から7年度にかけて実施いたしました、スライド1にある標記班会議の検討結果を御報告いたします。
資料の2枚目です。まず初めに、現行の評価基準をこちらで確認いたします。ワクチンの副反応疑い報告の因果関係評価は、新型コロナワクチンの接種開始に先立ちまして、令和2年12月の合同部会での議論を経まして導入されたものです。このときの区分は3つで議論されました。αはワクチンと症状名との因果関係が否定できないもの、βは因果関係が認められないもの、γは情報不足等により評価できないものです。いずれも基礎疾患との関係、薬理学的な観点、時間経過などを勘案し、総合的に判断する枠組みになっておりました。
3枚目の資料につきまして、評価区分の実際の運用に関しての議論を提示しております。実際の運用におきまして、死亡例を含む多くがγに分類され、αまたはβと評価される例は少数にとどまっております。また、γと評価された症例も含めまして、集団的評価を通じて安全対策に活用されておりますが、その位置づけや評価の過程が十分に理解され難いというのも課題でございました。
これらの結果、行政の評価と社会の受け止めとの間に乖離が生じておりました。この背景には評価基準や用語の分かりやすさに加え、評価結果が安全対策にどのようにつながっているかについて十分に可視化、説明されていないという課題があると考えました。
そこで、本研究班では、運用上の課題を整理しつつ、現在のαβγの評価尺度の在り方について議論を行い、αβγのこの表現につきまして、目的に応じたより適切な表現を検討するとともに、その趣旨や考え方、解釈などを補足する提言を作成することを目指しました。
4番目の資料に議論に入る前提を確認しております。
まず、副反応疑い報告の評価には2つの枠組みがあることを研究班の中で整理をいたしました。
一つが個別評価です。これは健康被害救済の認否を判断するための評価ではなく、あくまで速やかな安全対策措置が必要かどうかを検討するための評価です。添付文書の改訂や事務連絡による注意喚起の要否、そして、その根拠の妥当性を見るものと位置づけられます。
もう一つが集団的評価です。集団として解析して初めて評価が可能になる事象を対象に安全対策措置の必要性を検討するものです。個別の事例では判断が難しい事象も、集団として捉えることで見えてくることがございます。
この2つを両輪として組み合わせて安全対策につなげるのが報告制度の基本的な考え方でございます。
5枚目の資料に班会議で確認した海外の状況をまとめております。WHOでは因果関係評価を個々の症例で因果関係を確認するためのものとは位置づけておりません。個別の症例報告だけで特定の事象と特定のワクチンとの明確な因果関係を確立することは通常不可能であると明記しております。米国のFDAや欧州EMAも同様です。いずれの機関も集団としての評価を重視している点で共通しております。
6枚目に、これらを踏まえまして、班研究で検討した各区分の説明を見直した案をお示ししております。
αは現行の「因果関係が否定できないもの」から「安全対策措置を検討する根拠のひとつとして、ワクチンと事象との関連性が合理的に示唆されるもの」といたしました。重篤性を区分の要件はとせず、関連性が合理的に認められるものをαに含めております。
βは「ワクチンと事象との関連性が認められないもの」と整理いたしました。因果関係の有無を断定することの難しさを踏まえた表現としております。
そして、γは現行の「評価できないもの」という表現が安全対策に活用しない症例であるとの誤解を招きかねないことに着目し、「ワクチン以外の要因や情報不足等により、関連性が不明確なもの」といたしました。γは個別症例のみでは評価しない、あるいはすべきではないと判断したものであり、集団評価に含めることで評価に生かすものであるという趣旨でございます。
ここまでの議論につきまして、スライド7でさらに補足をいたします。評価区分そのものをWHOの6区分に置き換えるべきではないかという御意見も班会議の中で議論がなされました。しかし、6区分にした場合、評価プロセスが複雑になる一方で、細分化しても安全対策措置の要否の判断に及ぼす影響はほとんどないと考えられます。仮にγを2つに分けたとしても、総数は結局変わらず、結果的なメリットは付加的です。また、例えばProbableとPossibleの区別のように、評価者間で解釈の幅が生じやすく、再現性の確保が難しいような区分にもなってしまいます。
以上から、WHOの6区分はあえて採用せず、安全対策措置の検討という本来の目的に照らしまして、αβγの説明に整理を加えて用いることが適切と判断いたしました。
8枚目の資料に研究班としての結論を整理して提示しております。
第1に、報告書類に基づくPMDAでの評価とその後の審議会での検討という手続はこれまでどおり進めることが適切と考えます。
第2に、個別症例評価は現行のαβγの3区分のままとし、過去の評価済みの症例を再分類する必要はないと考えております。なお、追加の情報が得られた場合には従来どおり再評価し、さらなる安全対策の必要性を検討すべきである点はこれまでと変わりありません。
そして、第3に各区分の説明を安全性評価の考え方と整合するように修正をいたします。特にγについては「評価できない」とあえて評価が終わっているような説明で誤解を招くことを避け、関連性が不明確なものであることを明確にいたします。
ただ、このような文言の修正だけではなく、やはり解説文として丁寧な説明が必要というのも班会議で出た議論でございますので、ここまで申し上げた考え方を解説文としてまとめましたので、そちらをお示しいたします。
10枚目の資料に、まず副作用等報告全体の位置づけに関して改めて整理をして解説文の序文としております。この報告の目的は、医学・薬学あるいは疫学などの専門的な観点から分析評価を行い、必要な安全対策を講じるとともに、その結果を医療関係者に広く情報提供することで医薬品等の安全性を確保することにあります。
評価は、先ほど申し上げましたとおり、個別症例評価と集団的評価の2つの枠組みを両輪として行われております。
11枚目の資料にαβγについて改めて議論をしております。αβγはこれまでにも申し上げましたとおり、個別の副反応疑い報告症例におきましてワクチンと事象との関連性を評価し、一定の基準で分類する尺度でございます。あくまでも健康被害救済の判断を目的とするものではなく、2つは違う制度の下で議論されているものでございます。個別の事例で因果関係を完全に証明できる例も、完全に否定できる例も、科学的な視点からは数は極めて少なくなるのが妥当です。その前提の下で安全対策措置の必要性を検討するためには、関連性、すなわち確からしさを評価するものとして位置づけております。表現を変えたとしても、過去の評価済み症例の評価が変わるものではないと考えております。
改めて、12番目の資料からはαβのそれぞれについて具体的な解説を記しておりますので、これで分かりやすく議論ができるようにしたいと考えており、文章としてまとめました。
αはリチャレンジ陽性、すなわち再接種で同じ事象が再発した場合には、投与から発生までの時間経過に整合性が認められる場合など、手がかりに関連性が合理的に示唆されるものです。αに分類されても因果関係が直ちに確定するわけではございません。安全対策措置を検討する契機、トリガーとして位置づけられます。
13枚目はβの解説をしております。βはほかの要因で事象が合理的に説明できる場合や時間経過が整合しない場合などが該当いたします。関連性が認められないため、原則として直ちに安全対策に結びつくものではございませんが、集団として解析することで新たな知見が得られる可能性もあり、集団解析に用いられる場合もβに分類されるものはございます。
最後にγに関する解説文を14枚目に提示しております。ワクチン以外の要因でも起こり得る事象や情報が不足している場合などがここに該当いたします。このγの症例は個別では評価が難しくても、集団解析によって初めて関連性を評価できる可能性がございます。γには性質の異なる症例が幅広く含まれ、再分類は困難でございますが、事象の特性に着目したタグづけなど、安全対策検討に向けたシグナルを検出しやすくなる手法につきましては引き続き検討していく必要があると考えております。
以上、本研究班では評価区分は現行のまま維持しつつ、各区分の位置づけの説明を整理することで、解説文をさらに追加し、より必要性が高く、理解も得られやすい評価指標として運用することが適切であると考えました。
私からの報告は以上です。
○森尾座長 加藤先生、詳しい説明ありがとうございました。
後ほどこちらの内容につきましてもディスカッションの時間を設けますので、まず事務局のほうから資料5-2について説明いただいた後に、意見交換、質疑応答とさせていただければと思います。
では、事務局、よろしくお願いいたします。
○事務局 事務局より御説明申し上げます。
資料5-2を用いまして、合同会議に報告する資料の作成に関するルールについて御説明いたします。
これまで各ワクチンの副反応疑い報告に関する専門家による因果関係評価につきまして、合同会議に報告する資料の作成に関するルールとして、参考資料9の5ページ目にもありますとおり、専門家による評価を客観的なものとするとともに、合同会議の審議に必要な情報を盛り込みつつも、記載の効率化を図る目的でクライテリアを設定した評価記号、いわゆるαβγを導入する方針を示し、以降この方針に基づいて対応してきたところでございます。
先ほど加藤参考人から御説明いただきましたとおり、令和5年度から7年度にかけて実施されました厚生労働行政推進調査事業費医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究事業「医薬品の副作用等報告症例の評価手法の調査研究」の研究成果を踏まえまして、合同会議に報告する資料の作成方針のうち、専門家による因果関係評価について、資料5-2、1ページ目の中段以降に記載のとおりとすることを考えてございます。
具体的には、副反応疑い報告症例に基づく評価手法や審議会における安全対策措置の検討等の評価の手続は従来どおりとし、個別症例評価のクライテリアについては、現行のαβγによる3区分のままを維持しつつ、これら3区分の評価記号の説明内容について、安全対策を目的とした因果関係評価の考え方と評価の位置づけ等の一般への受け止められ方が整合するように見直すこととしてございます。
各評価記号の新たな説明としましては、αを「安全対策措置を検討する根拠のひとつとして、ワクチンと事象との関連性が合理的に示唆されるもの」、βを「ワクチンと事象との関連性が認められないもの」、γを「ワクチン以外の要因や情報不足等により、ワクチンと事象との関連性が不明確なもの」と改めることとしてございます。
また、αβγの説明内容を補完するため、研究班の報告書を踏まえまして、各区分等の解説を参考として2ページ目以降にお示ししてございます。
なお、今回の見直しに当たりまして、過去の評価済みの症例について再分類は行わないこととしてございますが、既に報告がなされた症例について追加情報が今後得られた際には、その情報を基に再度評価を行いまして、さらなる安全対策措置の必要性について検討を行うこととしてございます。
今回の見直しの内容について御了承いただきました場合には、専門家による因果関係評価について、次回の合同会議へ報告する資料の作成に当たり、見直し後の方針に基づき対応することを想定してございます。
資料5-2について事務局からの説明は以上となります。
○森尾座長 どうもありがとうございました。
今、加藤参考人のほうから御説明いただき、文言も含めてかなり練られたものだと理解をしております。αβγは変えないという形の中で、今まで行われてきた審査も今回の変更案にマインドとして沿った形で行われてきたということを前提に、今回再評価は行わないということも含まれてございますし、αβγの実際の解説、意味というところも記載されている充実したものと思っておりますが、かなり大部な資料でございますが、いかがでしょうか。委員の皆様から御意見やコメントを頂戴できればと思っております。
岡委員、いかがでしょうか。
○岡委員 ありがとうございます。
質問ではないのですけれども、コメントですが、まず一つはこのαβγの枠組みの新しい記載というのは、私の中では非常にしっくりくるというか、実際にこの部会でもいろいろ判断をしていく上で、こうした感覚で進めてきたかなというのに沿った内容を提示していただいていると思っております。
あと、非常に重要な点としては、γについて集団的な分析を行う対象としてやっていくのだということを非常に明記していただいたということで、これはやはり副反応の疑いがあるということでぜひ報告していただくということを促すものではないかなと思います。その中で決してそれはαとかβとかにならなかったとしても、ちゃんとPMDAのほうで専門家の方が一例一例分析をしていただいた上で、また場合によってはそれを集団で解析するのだということを明示していただいて、今後データベース化したりしていく中で臨床情報ともひもづけられたりした場合には、今まで気づかれていなかった副反応みたいなのを見つける非常に有用なツールになるということを示していただいているのかなと思っております。
それから、αはこれまで「因果関係を否定できないもの」という記載がされていたわけですけれども、医学的に因果関係を否定するというのは物すごく難しいというのはやはり皆さん共通して考えられたことで、ここをこういう形で分かりやすい形にしていただけたのかなと思っております。
そういう意味では、この記載と説明文は私自身の中では見せていただいて非常に合理的かなと思っております。
以上です。
○森尾座長 岡委員、コメントありがとうございました。
それでは、まず、石井委員からお願いできればと思います。
○石井委員 ありがとうございます。石井でございます。
私も岡委員と全く同意見でございまして、今までこの委員会でずっとやってきて、同じ目線で私たちも見てきたのですが、γに関しては最終的に表に出たときに外からの評価が少し誤解があるように思っていました。このように加藤参考人に本当に丁寧に日本語として正しく表記できるようにおまとめいただいたこと、誠に感謝いたします。私からは、コメントとして非常にいいものが出来上がったと思っておりますので、ここで感謝申し上げたいと思います。
以上です。
○森尾座長 石井委員、ありがとうございます。
それでは、山縣委員からお願いいたします。
○山縣委員 国立成育医療研究センターの山縣です。
加藤先生、本当にありがとうございます。岡先生等と全く同じで、これまで本当に分かりにくかったと思っています。今回、医薬品とワクチンと明記していただいたのもよかったと思いますし、特にαの記載の仕方というのは本当に分かりやすくなったと思っております。本当にどうもありがとうございました。
以上です。
○森尾座長 山縣委員、ありがとうございます。
そうしたら、宮入委員、お願いいたします。
○宮入委員 私も全く同じ感想で、非常に合理的に目的と合わせて対応した分類を作っていただいて、本当によかったかなと思います。
1点質問としては、今後、より輪郭が明確になった基準の中で一つ一つの事例というものが集積されていくと思います。今後、副反応疑いを分類する上での一つの具体的な基準みたいなものが作られていくのかどうか、そういうことを想定されているかどうか、お考えがあればお願いします。
○加藤参考人 宮入先生、ありがとうございます。
まず、今後の分類基準等に関しては、この提言の中だけで作れるものではなく、実際の事例を含めながら実例を積み重ねていくものだと考えております。そのためにやはりきちんとγを積み重ねて、丁寧に科学的な面もしくは医学・薬学の面から評価をしていくことで、新たな事例の集積が行われて適切な基準に収束していくのではないかと思っております。そのためにも、先ほど途中で申し上げましたとおり、例えば事例ごとにタグづけのようなものができてくると、それが加速できるのではないかと思っております。
ただ一点、本研究班で検討する中での課題としてもあったのが、副反応疑い等がきちんとどこまで使われているかということに関してのフィードバックもまだ明確ではないので、このようなことを実際に事例とか検討を積み重ねながら、やはり理解もいただきつつ、その一方で科学的に適切な評価をして安全対策に生かす。様々な形でのフィードバックもしくは公開、情報共有も必要なのではないかと思っております。
その辺りは課題でございますが、繰り返しますけれども、やはり現時点ですぐに私もしくは研究班のほうで何かの基準を作ることはございません。ただ、今後の入り口をつくりながら、実例を積み重ねて課題ができてくるのではないかと期待いたします。
○宮入委員 ありがとうございます。
○森尾座長 御指摘のとおり、データの収集と情報の共有というところが非常に大きな課題かなと思います。ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
舟越委員、お願いいたします。
○舟越委員 私も各先生方と同じ意見です。コロナ禍のときを含めてですが、γについては非常に悩ましいところが多かったのですが、やはり集団の部分についてはこれから集めてちゃんと電子化で整備されるわけですから、今後迅速にそういったデータが出るような政策が働いてくるというところと、今回その前にこういった定義をしっかりともう一度見直して、表現がそろうような形と解説があるということは非常に理解がしやすくなったと思っています。
これは事務局に確認なのですが、加藤先生に取りまとめていただいたほうはワクチンという形でいいと思うのですけれども、抗体製剤のほうも副反応疑いの範疇に入ってくると思うので、この合同部会でのルールという事務局案のほうはワクチンの後に今度は抗体製剤ということもここに追記されてくるのでしょうか。そこは確認です。
○森尾座長 ありがとうございます。
重要なポイントですが、事務局、いかがでしょうか。
○事務局 御質問いただきありがとうございます。
抗体製剤の取扱いについては、まさに昨日国会を通ってという状況ですので、副反応疑い報告の対象になるという見込みでございますけれども、今後、この部会においてどのように取り扱うかということについては、事務局のほうで整理しまして、また御相談させていただければと思っております。
○舟越委員 分かりました。
加藤先生にお取りまとめいただいたものに対して、今回事務局のルールということについても異論はございません。今後、抗体製剤等がもしなってきたときには、またそのときに確認してくということも今確認が取れましたので、賛同いたします。
以上でございます。
○森尾座長 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
石黒先生、どうぞ。お願いします。
○石黒委員 石黒です。ありがとうございます。
先ほどの舟越先生とほぼ同じ質問を私も思っていたのですが、抗体製剤はこの中で扱うかどうかは今後検討ということで、理解はいたしました。
まず前提に、今回このような表現をクリアにしていくという部分は、本当に我々は今まで当たり前に使っていた文言で、でも、多分考えは今回字にしていただいたようなマインドでずっと検討していたというところがありますので、やはりリスクコミュニケーションという観点でも、今回誰でもが分かりやすくなったという部分が非常に意義があることだなと思って御発表を聞かせていただいておりました。本当に私からも重ねて感謝を申し上げたいと思っております。
今後、集団的な評価、エビデンスがデータベース等で定量的な評価も併せてやっていくという部分も、今回安全対策のエビデンスとなる部分がそれぞれの位置づけ、自発報告の位置づけとそういう集団的評価の位置づけというところもクリアにしていただいた点も本当にありがたく感じておりました。
質問の点で、これは安全対策調査会の先生たちは多分何となく思っていらっしゃると思うのですけれども、医薬品のほうの「因果関係が否定できないもの」という表現を今後どうされていくのかなというのを少しお伺いしたいなと思っていたのですが、その点は事務局への質問になると思うのですけれども、いかがでしょうか。
○森尾座長 お願いいたします。
○事務局 事務局でございます。
今回の研究班自体は、ワクチンのこの分類に対して今のワクチンの評価方法の中での区分の説明をどうするかというところで御提言いただいたことを踏まえた措置であり、ここではこういった方向性に関しての御議論ということでございます。また、医薬品のほうではαβγの分類ではありませんけれども、そういった説明文もありますけれども、その辺りをどうするかに関しては、こういった議論とは別に調査会等で考えていくべき課題かなと思っております。
以上です。
○石黒委員 また安全対策調査会単体のほうでぜひよろしくお願いします。
○森尾座長 横展開質問をありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。
正しい言語化、文章化によって社会とのコミュニケーションもより円滑になると期待しております。ありがとうございます。
この件、前もってお知らせしていなかったのですが、御承認をいただけるか、問わせていただければと思いますが、事務局で用意させていただいた資料5-2という形で御承認いただけますでしょうか。よろしいですか。
(首肯する委員あり)
○森尾座長 どうもありがとうございました。では、そのような形で進めさせていただきまして、加藤先生の資料もぜひいろいろな意味で活用させていただければなと思っておりますし、本当に取りまとめ、改めまして感謝申し上げます。どうもありがとうございました。
それでは、次の議題に移らせていただきます。
それでは、事務局より資料5-3について説明をお願いできればと思います。
○事務局 資料5-3でございます。こちらは令和8年6月1日の予防接種データベースの運用開始に伴いまして、今後の予防接種データベースへの格納を見据えて、令和8年7月1日付で副反応疑い報告の報告様式を改正しておりますので、御報告させていただくものでございます。
こちらの資料ですが、1つ目の○ですが、令和8年6月1日の改正予防接種法の施行により、厚生労働大臣は、市町村等から提供される予防接種の実施状況に関する情報及び医師等からPMDAに報告される副反応疑い報告の情報等を予防接種データベースに格納し、予防接種の有効性・安全性の向上を図るための調査・研究等の目的で利用し、または第三者に提供することができることとされました。
また、2つ目の○ですが、副反応疑い報告の情報を予防接種の実施状況に関する情報ですとかNDB等の他の公的データベースの情報と連結するための識別子、これをID5と言っておりますけれども、この生成に用いるため、PMDAが副反応疑い報告を受け付けるに当たって、被接種者の被保険者番号等の報告を求めることが可能になりました。これはこれまで法律で一定の制限があったところですけれども、関係省令を改正してこれが可能になったということでございます。
これに伴いまして、以下に示すとおり、副反応疑い報告の報告様式を改正し、令和8年7月1日から適用しているところでございます。
まず1点目ですけれども、被接種者の被保険者番号等の報告を求めることとし、報告様式について所要の改正を行っております。
2点目ですが、副反応疑い報告の情報を予防接種データベースに格納して調査・研究等に用いるため、報告様式を電子的な処理に適した形式に変更する等の所要の改正を行っております。これについてはこれまで自由記載欄が多かったわけですけれども、主たる症状欄ですとか基礎疾患欄等を新設しまして、自由記載欄をなるべく減らすような形で改正してございます。
これによりまして、副反応疑い報告の情報と予防接種の実施状況に関する情報、またはレセプト情報等を連結した分析が可能になると考えております。分析の具体例としては以下にお示ししているとおりですが、過去の接種歴を踏まえた分析ですとか、報告後の臨床的転帰の追跡、既往歴や併存疾患を踏まえた分析等を想定してございます。
なお、現在、この副反応疑い報告のデータをデータベースに格納するためのシステム改修を行っているところでございまして、本年度中にデータベースへのデータ連携を開始する予定としてございます。
また、この報告様式の改正に伴いまして、本合同部会にお示しする定例の資料、資料1のシリーズや2のシリーズですけれども、こちらの資料の内容ですとか構成、体裁等が変わることはございません。
資料5-3について事務局からの説明は以上でございます。
○森尾座長 どうもありがとうございます。
いかがでしょうか。今の御説明につきまして御質問、コメントはございますでしょうか。
予防接種データベースというのが稼働し始めるということで、これから自治体への展開が進み、令和10年4月をめどに全自治体にということを目標にしている中で、公的データベース、具体的にはNDBとかIDB、あるいは難病とかもそうでしょうか…。データベースで識別子をつけて連結ができるようにしていくということで、精緻な有効性や安全性の検証ができるようにということかと認識しておりますが、その中での今回の様式の改正ということで挙げていただいたということでございます。
いかがでしょうか。何か御質問やコメント等はございますでしょうか。よろしいですか。
それでは、このような形で進めさせていただくということにさせていただければと思います。どうもありがとうございました。
事務局からこの点で追加とかは大丈夫ですか。
ありがとうございます。
それでは、本日の議題は以上となります。
そのほか、全体を通じて委員の皆様から質問、御意見、コメント等がありましたら承りたいと思いますが、よろしいですか。
先ほどの評価αβγについて、これから何か具体的に見えてくるものとかというのがもしあれば、これがホームページに掲載されるとかを含めていかがでしょうか。
○事務局 事務局でございます。
今回御了承いただいた内容を踏まえて、次回の部会で、どのような形で評価を行うというものを改めてお示しさせていただく見込みとしてございます。
以上です。
○森尾座長 このようなスケジュールということでございます。よろしいですか。
ほかに何か質問やコメントはございますか。
よろしければ、なければ事務局より次回の開催についてお願いできればと思います。
○事務局 本日は、長時間にわたり活発に御議論いただきまして、ありがとうございました。
次回の開催につきましては、日程調整の上、日時について御連絡さしあげます。
以上でございます。
○森尾座長 それでは、本日の会議はこれで終了させていただきます。
長時間にわたり、活発な御議論どうもありがとうございました。
閉会といたします。

