第8回機械の無人運転における安全確保等に関する専門家検討会議事録

労働基準局安全衛生部安全課

日時

 令和8年6月18日(木) 14:00~

場所

労働委員会会館講堂

議題

  1. (1)無人運転機械による労働災害防止のために必要な措置等を決定するための基本的な考え方の整理
  2. (2)その他

議事

○技術審査官 時間がありますが、御案内をいたします。本日は、対面とオンラインのハイブリッドの開催としており、14時から最大で16時までの2時間を予定しております。オンラインで御参加の構成員の方は、御発言がある場合は挙手ボタンを押していただくか、御発言の旨をチャットに書き込んでいただき、それ以外はマイクをミュートにしていただきますようにお願いを申し上げます。本日は暑いので、よろしければ上着をお取りいただいて、楽にしていただければと思います。
 次に、配布資料の確認をいたします。議事次第、資料1「『人と機械の混在』における必要な措置、自律運転と遠隔運転を組み合わせた機械の考え方(前回資料の修正)」、資料2「機械の無人運転における安全確保等に関する専門家検討会中間とりまとめ(案)」、参考資料1「機械の無人運転における安全確保等に関する専門家検討会中間とりまとめ(概要)(案)」です。各資料について、不足等があった場合には事務局にお申出ください。
 それでは、時間になりましたので、ただいまから「第8回機械の無人運転における安全確保等に関する専門家検討会」を開催いたします。本日は、山下構成員が御欠席との御連絡を頂いております。また、石川構成員、オブザーバーで御参加の国土交通省港湾局、農林水産省がWeb参加となっております。カメラ撮影等についてはここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。それでは、この後の議事進行については、齋藤座長、よろしくお願いいたします。
○齋藤座長 ありがとうございました。いよいよ、この会も毎月続けておりましたが、最終回まで皆さんの御協力で進むことができまして、本当にありがとうございます。お忙しい中、またお集まりいただき、ありがとうございます。前回は少し時間も延長して議論をしましたが、一つ、まとめができたかと思っております。
 それでは早速、事務局から、まず資料1について、前回のとりまとめに関しておさらいをしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○建設・個人事業者安全対策室長 事務局の船井から御説明いたします。議題の1番、資料1について御説明いたします。「人と機械の混在」における必要な措置、自律運転と遠隔運転を組み合わせた機械の考え方ということで、基本的に前回の資料の修正になっております。2部構成となっており、まず「人と機械の混在」における必要な措置からです。2ページ目以降に前回の資料を載せております。変更箇所は基本的には赤字で書いております。2ページ目の下の赤字は、もともと赤なので、ここは修正がありません。3ページ目も修正はなく、4ページ目から赤字がある箇所が、前回からの修正箇所となっております。
 4象限のマトリックスの中に、それぞれ2軸で、安全衛生措置を検討していこうという中の、措置の実施主体別の整理、横軸のほうですが、こちらについて御意見を頂きました。「主に」が入っていなかったのですが、機械単体の考慮すべき安全上の機能が、メーカーが実施ということで特定されてしまったような形になっていたので、「主にメーカー」と、管理も「主に作業を行う事業者」ということで書かせていただいております。
 システム全体の部分については、事業者とメーカーが連携してということなので、事業者というと何の事業者か分からない、使用事業者というような言い方をしていたのですが、これは機械を用いて作業を行う事業者ということで、表現適正化をしております。
 続いて5ページ目です。縦軸のほうでマル1からマル6までありますが、マル2-1とマル2-2の所に、「異常」や「異常状態」と書いてあります。これは、前回の資料のときにはトラブルと表現しており分かりにくかったので、通常運転以外の何らかの異常が発生したときということなので、表現適正化をしております。下のほうにある※印も同じように、文言の修正をしております。
 2つ目の※印の所にある「異常等」も、それでは異常とは何なのかというと、すなわち通常プロセスからの逸脱ということです。あと、何をもって異常と判断するかという話もありましたので、その点についても追記をしております。何をもって異常と判断するかというパラメーターの問題は機械ごとに検討するということで、報告書でも触れようと思っております。
 6ページ目以降です。これは、今申し上げた2軸で整理した表です。一番上の注書き部分のような文言修正、表現の適正化が幾つかありますが、それ以外の所を中心に説明いたします。まず、一番左の列です。自律運転のdの所に、「運転状態の表示等」というものを追加しております。これは遠隔のほうには入れていたのですが、自律には漏れていたということで入れさせていただきました。
 遠隔のbの「異常」、前回は通信エラーと言っていましたが、これがどのようなものなのか、通信が途絶したり、途絶はしないが著しい遅延があるというようなことで、イメージが湧くように追記をしております。真ん中の自律のbの所ですが、センサーによって探知するものについて、周辺作業者の位置や動き等を探知して接近を把握するというような形で、表現適正化をしております。あと、細かい所も文言を直しておりますが、内容については変わっておりません。
 続いて7ページ目です。こちらも表現の修正がほとんどです。左下の遠隔の一番左の列ですが、異常を確実に検知するというような形で書かせていただいております。中身に関係する部分は、右の列です。右の列の自律の所で、「異常発生時に復旧するための必要な措置」と書いていましたが、こちらがマル2-1の異常発生時の措置なので、異常が出たときに安全に停止するための措置ということで書いております。
 そのほか、bの所で「教育等」ということにして、通常プロセスからの逸脱を判断する基準の設定ということで、先ほど5ページ目で申し上げたパラメーターの話をこちらにも書いております。下の段、遠隔のほうの監視者の配置というものも追加しております。こちらも漏れていたということです。aの「教育等」の所は、上のほうと同じです。
 8ページ目です。左の列、自律の所と遠隔の所の両方を書いておりますが、機械単体として復旧を可能とする構造等ということで追加しております。これは、異常が起きたときに止まったままになって固まってしまうということではなく、機械単体として最低限のアクションを起こすという趣旨です。真ん中の列が、異常状態からの復旧の措置なのですが、要求安全機能、安全上の機能と言いつつ、前の資料はその手順のようになってしまったので、要件であることが明確になるように書き直しております。システムに関する事項なので、「システムを通じて」と要件らしく書いています。これは自律も遠隔も同じです。
 右側の管理のほうですが、下の遠隔のほうには資格の話が書いてあったのですが、自律のほうに書いていませんでした。自律の場合でも、止まってしまった場合に人が運転して復旧作業を行うこともあり得るので、必要な資格の確認というものは追加させていただきました。
 9ページ目です。左側の遠隔の所ですが、センシング性能の辺りについて、「有人運転に求められるものと同等の」と言っていたのですが、単に有人運転に求められるというと、どこまで求められるかが際限なくなってしまう印象もあるので、安全確保上求められるという趣旨を明確にしました。真ん中の所も同じ趣旨です。
 続いて10ページ目です。こちらについては、欄外の※印にある「具体的水準について、関連する国内外の規格があるものは規格に準拠するもの」と書かせていただきました。これは、前の資料ですと、自律の単体機械の所です。左上のセルの所に書いてあったものですが、これは単体機械に限らず、システムでもこのような国内外の規格はあるケースはあるので、外に出して普遍化したということです。11ページ目については特に修正しておりません。
 最後に12ページ目です。自律、遠隔もそうですが、機械単体の保守に限っていましたが、運用・保守ということで、運用の話も書かせていただきました。あと、aの所で追加して書きましたが、機械単体の稼働状況のログの記録です。通常時も含めてきちんとログを取っておくことは重要であろうということで、全般的に表に入れております。まず1個目については、以上が修正箇所です。
 続いて第2部です。自律運転と遠隔運転を組み合わせた機械の考え方です。14ページ目を御覧ください。1個目の○の2ポツ目、「遠隔運転は」から始まる所ですが、これは基本的に、中身を大幅に変えたわけではないのですが、赤字で書いてある所の辺りを少し趣旨が明確になるように、正確に書いております。遠隔運転で一部作業や走行が自律的に行われるケースです。人が常に主導権を保持していて、異常事態には運転者が即座に介入可能であると。それによって運転制御主体が、直ちに運転者に移ると。これを条件に動作するものは自律運転には該当せず、運転支援機能と位置付けると。この辺りを少し正確に書かせていただきました。
 3ポツ目です。運転支援機能と位置付けられるものを除いた自律運転ということで、これを明確にするとともに、人による明示的な操作など明確な条件と手順でモード切替えが行われるということで、モード切替えの要件を書かせていただきました。あと、一般にモード切替えをするときには、機械が1回停止した状態で、安全な状況で行うということなので、安全が確保された状態として、一旦停止というものを例示で入れております。
 続いて15ページ目、2つ目の四角です。1ポツ目ですが、「労働安全衛生上の規制対象機械の遠隔運転については」ということで書かせていただいております。これは全体の議論がそうではあるのですが、前回の議論で、規制対象機械以外の機械では、一人で数台コントロールできるようなものが認められているケースもあるということだったので、そこの辺り誤解が生じないように、念のため書いております。あとは、「同時に運転可能な」というような形で書かせていただいております。
 3ポツ目の辺りは前回議論があった点です。安衛法規制対象機械では、同時運転若しくは監視しながらの運転は駄目と申し上げましたが、その趣旨が明確になるように、監視者が運転操作に専念する必要があるので、自ら運転する機械の操作に継続的に注意を向けながら、ほかの自律機械の監視を同時に行うのは困難であるということで、なぜ駄目かの趣旨を明確に書いております。資料1については、前回の修正は以上です。
○齋藤座長 ありがとうございました。前回、時間がオーバーした中で御議論いただいた点で、修正すべきというところで指摘を受けた所が反映されているのかなと思います。事前に御確認いただいているとは思うのですが、前回の議論で話しきれなかったところを蒸し返すという話は、この後とりまとめ(案)を実際にやります。今日の主題でやりますので、何か細かな所で御質問、御意見等はありますか。
 私から1点だけよろしいですか。先ほどの説明の中で、7ページです。ちょっと見落としていたのですが、一番上の表の中のカテゴリー分けで、ここだけ「機械単体として」と言い換えてあります。ほかの所は前回どおりなのですが、ごめんなさい、これは。
○建設・個人事業者安全対策室長 失礼いたしました。いろいろ紆余曲折あって記載が出ましたので、統一しておきます。失礼いたしました。
○齋藤座長 よろしくお願いいたします。ちょっとそこだけ気になりました。よろしいですか。
 では、いよいよ本日の主題です。中間とりまとめということで、事務局から案を示していただき、既に皆さんにも1度お目通しいただいて、いろいろな御意見を出していただいたかと思いますが、本日、この中間とりまとめをより確度の高いものにしていければなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。それでは、まず事務局から説明をお願いいたします。
○建設・個人事業者安全対策室長 事務局から説明させていただきます。資料2の中間とりまとめ(案)です。こちらが中間とりまとめの報告書です。前回は目次、骨子だけ御議論いただきましたが、それをベースに、これまでの検討経過を踏まえて内容を書き込みました。基本的に、今まで御議論いただいた内容や資料、またヒアリング結果、そういったものから構成されています。ただ、議論の順番と報告書のまとめの順番は、ちょっと整理させていただいていますが、全く新しい、聞いたこともないという話はないと御理解いただければと思います。
 次ページです。目次の次に検討会の趣旨・目的ということが書いてあります。この辺りは第1回の資料でも記載させていただきましたし、変わるところではありませんが、その後、検討会をやる中でもろもろの動きがあって、一番最後のなお書きの記載を盛り込みました。AIロボティクスの関係では色々と動きがあり、今回、安衛法の規制対象機械について、4象限を基に議論をしてきたということですが、この検討結果というのは、AIロボティクスについてもその整理の対象となり得るということを書かせていただいています。これは、前々回辺りのポンチ絵の資料に書かせていただいた書きぶりを持ってきています。その次に参集者、構成員の皆様のお名前、所属を書かせていただいています。オブザーバーも書かせていただいています。あと、検討の経緯として、本日までの第8回、いつ何をやったかというのを項目で書かせていただいています。
 7ページからは実態ということで、ヒアリングをやらせていただきましたので、どういう団体に対してどういう項目を聞いたのかということを書かせていただいた上で、ヒアリング結果の概要ということで(3)、8ページに書かせていただいています。ヒアリング結果の詳細については、別添1、2、3ということで、検討会資料に出させていただいたものを報告書にも付けさせていただこうと思っています。
簡単にポイントだけ申し上げると、荷役機械では遠隔操作や自動運転の導入が進んでいる一方、建設機械については試験的な運用が行われている段階ということです。
 農業機械では使用環境が非常に多岐にわたるということで、立入制限が難しい場合もあるということです。一方、港湾においては立入を制限した上で無人運転が行われているということで、このように非常に様々であることがヒアリングの結果分かりました。機械の種類に応じていろいろな違いがあるということで、こういうことを考えると、機械の種類ごとに必要な対応も変わってくるのではないかということです。
 一部の分野や機械については、他省庁や業界団体において具体的な運用基準やガイドラインの策定が進んでいるということで、今後、機械の種類ごとの検討をするに当たっては、こういったものも存分に活用してやる必要があるのではないかということです。その上で、各機械に共通して必要な安全上の措置を整理する必要があるということで、これが正に検討会のヒアリングが終わった5回目以降、これまで議論してきたことです。
 9ページは、スタート地点として第1回からずっと出していますが、4象限に分けて検討するということです。これもおなじみの表ですが、自律運転なのか遠隔運転なのか、あとは制御方式、この2軸で4象限に分けて、それぞれの安全確保措置について体系的に整理を行ってきました。この辺りは重複するので、省略させていただきます。
 10ページです。4番目として、「人と機械の混在」と「立入等管理区画」の考え方です。これは主に第5回、第6回で議論した内容です。無人運転機械を使用する場面において、労働災害を防止するために必要な措置というのは、作業場所に人がいて無人運転される機械と混在した作業を前提としているのか、人とそういった機械の混在を前提としないで、無人運転機械のみが作業を行うのかによって措置の内容が全然異なるということです。ですので、人と機械が混在することを前提としている環境を「人と機械の混在」、逆に、無人運転機械のみの環境を「立入等管理区画」というように分けて措置を検討いたしました。
 (1)に「人と機械の混在」について、(2)に「立入等管理区画」についての話を書かせていただいています。人と機械の混在については、より厳しい安全確保措置が求められる状態で、立入等管理区画についてはそれに準じてということですが、基本的にはトラブル発生時の人の立入を除いて、機械のみによる作業を前提としています。したがって、この区画には人が入らない若しくは、この区画から機械が逸走しない状態を確保することによって混在を防止することを意図するものです。ただ、意図しない侵入や逸走というのもありますので、この管理が必要な環境であるということは言えます。
 立入等管理区画というのはどういう範囲か、どういう考え方でこれを設定するのかということなのですが、例えば作業日ごとなど、一定の工期など、一定の継続した期間で同じ場所を設定することを想定しており、「機械の周囲5メートル」のように、機械とともにリアルタイムで移動するような範囲ということではないという趣旨を書かせていただいています。また、区画の範囲は、作業内容等によって決まるのですが、作業の進捗等によって作業日ごとに変化することもありますし、必ずしも全ての作業時間継続して立入等管理区画として管理する必要はなくて、夜間など時間帯によって管理を変えて、「人と機械の混在」に移行することも可能であるということを書かせていただいています。
 では、立入等管理区画は誰が設定するのかというのをアに書いていますが、一義的にはこうした機械を用いて作業を行う事業者が設定するということです。タイミングとしては、作業全体のコンセプトに関わる問題ですので、作業計画策定時等の初期段階で行うべきであるということです。そもそも無人運転機械を採用するか否か、人と機械の混在を想定するか否か、こういうことを勘案して初期段階で行うべきということです。
 ウには、設定に当たっての留意事項として幾つか書かせていただいています。マル1に書いておりますが、無人運転においては、機械の配置、運転制御方式、作業の進行状況、作業環境、いろいろなものが変化し得るわけです。これによって災害リスクの状況も変化いたします。ですので、こういった作業内容や作業場所などを変更した場合には、現行のリスク低減の状況を確認して、必要に応じて区画の内容を見直す必要があるということを書かせていただいています。区画設定をしたわけですが、一時的な作業や非定常的な作業がその区画内で行われる場合もありますので、こういったことも考慮して、ちゃんと区画が機能するように配慮してくださいということを書いています。
 3番目については、夜間等、時間帯に応じて人の立入等の可能性が変動いたしますので、立入等管理区画の信頼性も変動し得るということで、その評価というのは、人と機械の混在リスクを見積もる際には、周囲の環境や時間帯、それによる立入の可能性の変化についても考慮してくださいということを書かせていただいています。
 (3)は、立入等管理区画の信頼性の評価です。この区画がどの程度有効で確実に機能するかという信頼性を評価していただくことが重要なのですが、信頼性というのは一様ではなく、管理の手法等によって違いがあるので、注意していただかなければいけないのは、区画さえ設定すれば何もしなくていいということではなくて、区画が設定されることのみによって一律に安全が確保されるものではないということを十分に留意した上で、区画設定をしていただく必要があるということです。
 信頼性というのは、人の立入及び機械の逸走を意図したとおりに制御し得る程度が高いか低いかで信頼性が変わってくるということです。実際には、その可能性によって評価されるわけですが、これをどうやってコントロールするかというのは、物理的な方法やセンサー等による検知、作業管理など、そういった方法があります。そういったものの実効性を踏まえて、こういった要素で評価されるものであるということを書かせていただいています。この信頼性の程度によって、リスクは低減されるわけです。立入等管理区画では、人の立入等の可能性の低減の度合に応じて、人と機械の混在、区画を設けない場合の厳しい措置に準じて、人と機械の接触等による災害リスクに対する措置が求められることとなります。
 アの立入等管理区画の信頼性評価の考え方ですが、下にある人の立入や機械の逸走、それぞれ環境要因による立入の可能性や立入制限手段の信頼性、あとは誤動作等による区画外への逸走の可能性や逸走防止手段の信頼性、こういったものを掛け合わせて、マル1マル2を基に評価すべきであるということを書かせていただいています。
 イは、信頼性等を踏まえた災害リスクの評価です。区画内での人と機械の接触による災害リスクというのは、例えば機械の構造や、機械の持つ運動エネルギー等によって異なります。機械の重量、動作速度、出力等が大きくなると災害リスク(重篤度や可能性)というのが変わってくるわけですので、それによって必要な措置も変わってくるわけです。ですので、人の立入等の可能性だけではなくて、災害発生の可能性や災害の重篤度も含めて災害リスクを評価して、これに応じて機械面、システム面、管理面から対策を実施することが必要であるということを書いています。また後ほど出てきますが、17ページの上の所にある図2は、検討会の資料でも書かせていただいたリスク評価に当たっての考え方で、この考え方に沿ってリスクアセスメントを実施していただくということです。
 なお、立入等管理区画の信頼性が非常に高いと、人の立入等の可能性が十分に低くなりますので、それによって災害リスクが許容可能なレベル以下となる場合もあります。そういう場合には、人の立入等防止措置以外の措置が不要となる場合があるということです。これを実現するには非常に厳しい水準を満たすことが前提となりますので、単に立入等管理区画を設定したことのみをもって、他の措置は何も講じなくて良いのだということがないように、それを十分に理解した上で措置を選択していただくことが重要です。
 (イ)の人と機械による災害リスクというのは、先ほど申し上げましたが、17ページの図2にあるような組合せによって評価されます。その結果に応じて、必要なリスク低減措置を実施していただいて、当該災害リスクを許容可能なレベル以下とする必要があるということで、リスクアセスメントの原則の話を書かせていただいています。
 立入等管理区画における対策が妥当であるか、これは区画の設定も含めてですが、また、災害リスクが許容可能なレベル以下であるかについては、第三者による認証による評価等の活用が必要であるということです。認証の考え方、在り方については、23ページ辺りにも検討すべきということが書いてありますので、その辺りとセットで何らかの認証等が必要な場合があるということです。
 (4)立入等管理の手段です。これは、先ほども出てきましたが、立入等管理の手段としては、物理的な手段、電子的な手段、又は人の管理による手段があります。また、これらを組み合わせた手段もあります。物理的、電子的、人の管理の例というのをこの後に書かせていただいていますが、こういったものを組み合わせてやることが考えられます。
 14ページの5番目、運転制御方式の考え方です。無人運転機械においては、運転制御の主体が機械側にあるもの若しくは人側にあるものというのがあり、それぞれによって必要な安全確保措置の内容等が異なってきますので、運転制御方式に応じた整理が必要です。それに当たっては、自律運転か遠隔運転かの考え方をはっきりさせていこうということで、(1)に書かせていただいています。これは、先ほどの前回資料の修正の所で書いたのとほとんど重複していますので、さらっと御説明させていただきます。「自律運転」というのは、通常運転時の運転制御主体が機械側にあって、人の関与は機械のスタート時と監視及び非常時の緊急停止にとどまるものということです。逆に「遠隔運転」とは、通常運転時の運転制御主体が人にあるものです。一部の動作や走行が自律的に行われる場合、これは先ほど修正したとおり、自律には該当せず、補助機能に該当する場合があるということです。
 (2)です。両方の機能を有する機械は、モード切替えによって自律運転モードなのか遠隔運転モードなのか明示的な操作で分けられるものでなければいけないですし、モード切替えというのは先ほども申し上げたように、一旦停止した状態など安全が確保された状態でやらなければいけないということです。あとは、表のほうでも書いていましたが、自律運転か遠隔運転か、それぞれ外形的にモード、状態が分かるような表示がなされることが必要であるということです。
 (3)は、運転制御方式による労働安全衛生法令の適用についてということですが、自律運転の機械の場合には自律運転に関する法令を、遠隔運転の機械については遠隔運転に関する法令を、これはまだできていないので、今後できる可能性があるということなのですけれども、それぞれどのように適用すべきであるということです。両方の機能を有する場合については、モードに応じた法令の適用が必要であるということです。(4)の一人の運転者・監視者が関与できる機械の台数の考え方ですが、先ほど資料1で説明したのと同じですので、こちらについては説明を省略させていただきます。
 16ページの6番、安全確保措置の整理です。これは、4象限のそれぞれの箱の中にあるマトリックスの話です。無人運転機械における安全確保措置は当然、4象限でやるということでずっとやってきたわけですが、4象限の中においても考慮すべき安全確保措置を「実施主体」と「種類」の2軸によって分類、検討を行ってきました。(1)に横軸、(2)に縦軸ということで整理してきました。これも資料1でやったのとほとんど重複いたしますので、簡単に説明すると、機械単体とシステム全体、作業環境及び作業管理の部分という3つの要素、縦軸については、マル1からマル6までで衝突・接触防止、異常発生時の措置、異常状態からの復旧等の措置、運転操作性、マル4として安全上の機能の要求水準ということで、今申し上げたマル1からマル3までの水準です。あとは、運転技能とその他という構成になっています。
 (3)です。先ほども申し上げましたが、無人運転機械の災害リスクは周辺環境に応じて、17ページの上にある「人の立入等の可能性」、「災害発生可能性等」及び「災害の重篤度」、こういったものの組合せによってリスクを評価するべきであるということです。必要となる安全確保措置については、正に16ページで御説明した(1)(2)のこういった措置を組み合わせて、全体として安全上の機能を確保して、災害リスクを許容可能なレベルまで低減させるというのが基本的な考え方です。これを実現する上で、システム全体において対応するのか、機械単体で非常に精度が高いものをやるのかは、現場や機械の状況によって異なると思いますので、組合せによって、システム全体として役割分担に応じて措置を講じる必要があるということです。
 18ページの7番です。無人運転機械における安全確保措置の考え方ということで、今、御説明したとおりの軸によってマトリックス、これまで議論していただいたものを並べています。この検討に当たっては、安全確保措置というのは、「人と機械の混在」において「立入等管理区画」よりも相対的に厳しい、一番厳しい条件、措置が求められるということですので、まずは、この部分について検討していただいて、表1から表7までのとおりに整理させていただきました。これは、人と機械の混在の厳しい状況について整理したものですので、立入等管理区画においてどういう措置が必要なのかというと、こういったものに準じて措置を検討することが必要であるということです。これは、全体に共通した基本的な考え方を整理したものです。個別機械における措置の検討に当たっては、こういった事項に沿って対応する必要がありますし、ヒアリング結果においては、正にいろいろな種類に応じて様々な違いがあるということですので、個別機械の実情に応じた検討をする必要があるということです。
 18ページから21ページまでの個別の表については、先ほど資料1で前回の修正ということで御報告させていただきましたので、一つ一つの中身については、今回は省略させていただきます。資料1で直したものを貼っているだけという位置付けです。
 少し飛んで、22ページです。検討していただいた内容を踏まえて、更に個別の機械ごとに検討を加えて、規制や指針、ガイドラインなど、そういったものを作っていくということになるわけですが、法令で規制する際の考え方、誰が措置義務者になるかというのを8番目に書いています。安衛法令においては、労働災害防止措置の多くを、基本的には労働者を使用する事業者に課していますので、事業者が措置義務者になるというのが基本です。ただ、直接の雇用関係のみを前提とする規制以外にも、措置内容に応じた措置義務主体を事業者以外の者に定めているものもあります。したがって、無人運転機械についても、それによる労働災害を防止するために必要な措置が今後出てきたときは、その措置内容に応じて、今ある枠組みと同様に措置義務者というのを検討すべきであるということです。
 以下は例示ですが、具体的には、事業者以外にも機械の使用者、機械の譲渡者、機械の貸与者、特定元方事業者といった形で、事業者以外の方にもいろいろなことをお願いしている例があります。
 今後の対応です。今回の中間とりまとめについては、繰り返しになりますが、無人運転機械に関する労働災害防止対策について、4象限に分けて体系的に整理を行って、必要な安全確保措置の基本的な考え方を示したという位置付けです。したがって、今後は、この考え方を踏まえて、個別の機械の状況や作業実態に応じた具体的な制度検討を、関係者が連携してやる必要があるということです。
 (1)の個別機械ごとの検討の進め方ですが、これも機械ごとに様々ですので、機械の特性、使用環境、作業実態に応じた具体的な安全確保措置の内容について検討を行う必要があります。そのためには、関係業界団体等との連携も必要であり、対象とする機械ごとに作業チームを設置し、その特性や使用環境、作業実態を踏まえた実務的な検討を行うということです。この際、業界団体や関係省庁等で既に先行的な取組が行われているのであれば、そういった検討結果や運用実績を最大限活用させていただくということです。この作業チームでの検討に当たっては、学識経験者等の参画を得るなど、専門的知見の活用も重要ということです。
 (2)は、前回も少し説明させていただきましたが、本検討会による助言や横断的検討ということで、各作業チームで個別の機械の検討を行う際にも、その検討結果については本検討会に御報告いただいて、必要に応じて本検討会において追加的な検討を行うべきということを書いています。機械ごとに検討する中で、複数の機械に共通する課題や、制度全体に関する横断的な課題というものが出てくるということで、そういったものについても本検討会で整理して、一体的な対応を行っていこうということです。
 あと、冒頭でも少し触れましたが、近年、フィジカルAIやAIロボティクスをはじめとした無人運転ロボットのようなものが出てきています。現時点では労働安全衛生法令上の個別規制の対象となっていないもので、そういったものも開発が進んでくるということです。こういったものについても、無人運転に伴う安全確保措置が必要な場合もあると思いますので、冒頭で申し上げたように、今回の検討会で整理した基本的考え方を適用し得るということで、前述の個別機械の検討状況も踏まえて、安全対策についても検討する必要があるのではないかということを書かせていただいています。
 (3)は、制度的措置に向けてということです。今回の検討若しくは個別機械ごとの検討結果を踏まえて、必要に応じて法令改正、指針の策定その他の制度的措置を講じることが適当であるということを書かせていただいています。
 (4)の安全確保措置の具体化及び水準の検討ですが、今回、個別機械ごとの検討を通じて考え方を示していただきましたので、その具体的内容や要求水準を明確化していく必要があるということです。特に、立入等管理区画の信頼性の評価や、その信頼性に応じた措置の要求水準の設定、こういったものについては、安全確保上の重要性が非常に高いと。場合によっては法令に基づく措置を一部やらなくていいというようなことにもなり得ますので、実証データや技術的知見を踏まえて慎重に検討する必要がありますし、措置の代替や組合せの在り方についても、機械単体やシステム全体の役割分担を踏まえて、合理的な制度設計となるように検討する必要があるということです。
 あと、13ページにも出てきた第三者による認証や評価の話、こういった部分については、区画の話や機械単体、システム全体の安全機能の話にも影響してくるわけですので、その在り方についても検討する必要があるということを書かせていただいています。
 (5)は、継続的な見直しです。無人運転機械を取り巻く技術は、センサー、通信を含めて非常に急速に発展していますので、その安全確保措置の在り方についても、技術の進展や、それに伴う産業標準等の制定状況、実際の運用状況、こういったものを踏まえて継続的に見直しをしていくことが必要ということを書かせていただいています。
 最後、(6)ですが、関係者間の連携及び普及ということで、無人運転機械に係る安全確保というのは、機械のメーカーやユーザー、システムの構築に関係する方々等、多様な主体が連携して初めて実現されるものですので、今回の中間とりまとめでお示しした考え方をこうした関係者にしっかりと理解していただいて、ちゃんと活用されるようにやる必要があるということを書かせていただいています。
 以降は、別添資料としてヒアリング結果を25ページから後ろのほうまで付けさせていただいています。説明は省略させていただきます。あと、参考資料として、今申し上げた報告書の内容を数枚のポンチ絵にまとめたものを付けさせていただいています。中身については、抜粋して概略版にしていますが、新しいことはありません。
 あとは、2回ほど前の検討会において区画の議論をしているときに、信頼性が高い低いとか、実際に区画の設定などはどういうイメージなのかというのがイメージできるようなイラスト等があったほうがいいのではないかというお話がありましたので、参考資料の最後に、建設機械を用いた自律運転・遠隔運転の例ということで、区画の信頼度、区画がない「人と機械の混在」のケースも分かるように、イメージ図を付けさせていただいています。長くなりましたが、説明は以上です。
○齋藤座長 丁寧に御説明ありがとうございました。本日の主体、この会の成果として中間とりまとめを、今まで議論してきた要点を十分整理して並べていただいたと思います。本日、皆さんの承認を得て確定していければと思います。分量が多いものですから、前の章から1つずつ見ていければという形で進めていきます。
 それでは、まず最初の検討会の趣旨・目的等については、皆さんのお名前に間違いがないかぐらいですが、この流れでいこうということでよろしいですか。特に、この会は途中から「AIロボティクス」というキーワードが入ってきましたが、基本的な考え方として、今回の議論をまとめた整理の仕方をベースに考えていくということです。ほかは前々回ぐらいで、既に承認を頂いたかと思いますが、特に御異論はないということでよろしいですか。冨田さん。
○冨田構成員 ありがとうございます。農研機構の冨田です。細かい点で恐縮ですが、4ページ目の私の所属ですが、4月から組織の改編がありまして、農作業安全研究領域ということになっております。参考資料1もそのようにお願いいたします。すみません、私どもの事情でお手数をお掛けします。
○齋藤座長 あとで事務局のほうで直しておいてください。ほかに御異論はありませんか。最初のスケジュール等々の記録につきましては、承認を頂けたということで、御所属やお名前に誤りがあれば事務局のほうに連絡してください。正式に直します。
 次に、いろいろヒアリングを3回ほどかけてやりまして、各分野から御報告を頂きました、無人運転機械の実態ということで、それに関しては、後ろのほうに資料にもなっていますが、見させていただいて、とにかく、いろいろな分野でいろいろな考え方があって、既に各分野ごと、省庁等、あるいは研究所等を中心にして、業界で運用基準やガイドラインとか、着手、公表にいっているところも多々あるということも踏まえて、この会は進んでいく。そういったところで、そこでの検討も十分考慮することが必要ということを書いております。8ページの所です。こういった件に関しては、何か御異論、御質問等、よろしいですか。ここまでは、検討会をやってきた前半の部分での話です。
 それでは、次の9ページの3章です。最初にコンセプトとして打ち上げた4象限の話は、皆さんによく御理解を頂いて、これで議論を進めてきたということですので、特に問題ないと思います。中坊さん。
○中坊構成員 非常に細かくて申し訳ないですが、これは図のほうが左から右に読んでいくと、縦横の順番の説明の仕方について、自律・遠隔のほうを先に説明してから、機械混在、立入禁止の順番に本文のほうを入れ替えたほうがスッと入りやすいかなと思ったのですが。それだけです。ある意味、どちらでもいいので御指摘だけです。
○齋藤座長 言われてみれば、確かに。文章のほうは、立入等管理区画のほうをまずいっているので、図のほうを左右逆転するか、どちらかですね。ほかによろしいですか。その辺は事務局ですみません。
○建設・個人事業者安全対策室長 ありがとうございます。検討させていただきます。話の流れとしては、やはり区画から入ったほうがいいので、それに図を合わせるのがいいのかと思いますので、ちょっと検討させてください。
○齋藤座長 この検討会でも議論の順番をそういうふうにして整理をしてきましたので、そちらのほうがいいと思います。ですので、図を左右入れ替えたほうが合っているかと思います。ありがとうございました。
 それでは、管理区画の話にいったところで、混在と立入等管理区画の4章が、10ページから始まっています。ここにつきましては参考資料ということで、この図、絵も付けていただきました。この辺はもしかしたら、参考資料ばかりでなしに、本文中にも引いたほうがいいのかなと思いますが。あくまで建設機械の例なので、誤解を生むというところも懸念されるので、その辺はちょっと検討は必要かと思いますが。
○建設・個人事業者安全対策室長 御指摘のとおり、個別機械とかについては、基本的考え方を踏まえた検討ということで、どうしてもイラストを描くとなると、現物が出てきてしまうので、参考資料でこういう形で付けさせていただきました。
○比留川構成員 比留川です。12ページの下から7行目、「『立入等管理区画』の信頼性が十分に高く」とありますが、立入等管理区画の信頼性が単独でなかなか評価しにくいと思って。実はすごく広大な圃場があって、その中ですごく小さなトラクターみたいなものが走っている場合と、先ほどの絵があったように、すごく狭い区域に大きな重機が動いている場合で、求められる信頼性というのは違うと思うのです。例えば、北海道にすごく広大な所があって、トラクターが少ししかないという場合には、少々入っても大丈夫なわけです。逆に、先ほどのすごく狭い区域に重機が動いていると、これはかなり確率的に下げないと駄目なわけです。
 基本的には、17ページの図2、人の立入等の可能性というのと災害発生可能性等と、災害の重篤度の3つを考えて、その災害のリスクが許容に入るかどうかで判断するわけだと思います。修正の案ですが、ここを「信頼性が十分に高く」という言い方ではなく、例えば「立入等管理区画の信頼性、災害発生の可能性等、災害の重篤度を評価した結果、災害リスクが許容可能なレベル以下になる場合は、立入禁止等の措置が不要になる場合もある」という言い方にしたほうが正確ではないかと思います。以上です。
○齋藤座長 ありがとうございました。まず第一感、確かにそのとおりだと思います。最後の「災害リスクが許容可能なレベル以下となる場合」という所に、フォーカスするような書き方で。
○建設・個人事業者安全対策室長 すみません、ここは、これまでの検討会での議論を振り返りますと、まず、立入等管理区画、当初は「無人区画」という言い方をしていましたが、それを設定すると。そこは人と機械が混在しない領域なのですと。その区画が、絶対に人も入ってこないし、機械も逸走することがないというレベル、すなわち信頼性が高ければ、今後議論していく、先ほどのマトリックス表に書いてあるような措置は不要になってしまうと。要は、人と機械が接触し得ないということになると。そこがまず第1段階です。ただ、それは非常に高いレベルが求められますので、そうではないと。人は入ってきてしまう可能性があるのだと。
 そういう場合に、人と機械が接触しないための措置をどうすればいいのかというのが、先ほど御指摘を頂いた17ページの上の表ということになるわけです。言わば、この表の左側の水色の四角だけで許容可能なレベル以下までもってきてしまうというのが、管理区画の信頼性が高いということだと思います。立入等管理区画の信頼性が非常に高いと、人の侵入、機械の逸走以外の措置が不要になることをここで言っているので、右側の災害発生可能性とか重篤度すら考慮する必要がなくなるということを第1段階と言っていますので、そこを混ぜて一緒くたにするのはできれば避けたいということです。お答えになっているでしょうか。
○比留川構成員 おっしゃることはよく分かります。議論の整理としては、それは非常に分かりやすいとは思いますが、ちょっと心配なのは、信頼度が高いというのが後ろによる。要するに、重篤度とかによって、例えば、すごい圃場だったら1,000回に1回でいいですが、重機だったら、100万回に1回でなければいけないというので、そこの区域の信頼度というのが、中に何があるかを考えないと、信頼性が高い低いと言いにくいのではないかと思うのです。
○建設・個人事業者安全対策室長 そこの信頼度を考えるときに、中に走っている機械と人がぶつかったときの災害の重篤度というのは、ひとまず置いてあります。ひとまず置いておいて、非常に広大な中に何らかの機械が走っているということになりますと、環境要因とか、そういった部分で信頼度が上がってくると。これは12ページの真ん中辺りのアの所に書いてあります。ちょっと※印が小さいのですが、「環境要因による立入の可能性」というのは、その地形とか周辺人口、道路との距離等によって異なるとか。
 あとは、誤作動による区画外への逸走の可能性というのは、機械の重量とか速度によって異なるということで、これによって、例えば本当に人が全くいないような所であれば、それだけでかなり人の立入の可能性が低くなって、信頼度が上がるということはあり得ます。機械が非常にゆっくりしているとか、重量が少ないとか、そういうことであれば、誤作動による区画外への逸走の可能性は非常に低くなるので、機械の逸走もなくなると。結果として、信頼度が高くなると。そういう考えです。その後、ぶつかったときの重篤度などは、ここではひとまず置いておいてということで考えています。
○比留川構成員 分かりました。整理の問題なので、そちらのほうで御検討いただければと思います。ありがとうございました。
○齋藤座長 御報告ありがとうございました。比留川構成員がおっしゃっているのは、とにかく、ここは「災害リスクが許容可能なレベル以下」とあって、立入禁止区画の信頼性というのは、その1つの要素というか、パラメーターに過ぎず、ほかにも重篤度等あるだろうという話で、そのことをきちんと書いたらどうかという話ですが、事務局が言うように、ここの段階では、被害の程度が低いみたいな話は持ってこずに、まずは管理区画の信頼性が高くて、その結果、災害リスクが許容以下となっている場合を例示として挙げておいたらどうかという話かと思いますが。
○安全衛生部長 こちらはもともと無人区画という名前で議論していたときに、そもそも無人だったら後のことを考えないでいいのではないかという議論から始まって紆余曲折あったのですが、検討会の資料では、分けて書いているのです。最初のページに無人区画というか、立入等管理区画の信頼性だけでいける場合もありましたよねと書いてありましたので、中間とりまとめでそこを消すのもいかがなものかということで、入れた形になっているという経緯があります。
○建設・個人事業者安全対策室長 比留川先生がおっしゃった部分は、正に16ページの下から3行目から17ページにかけてしっかり書かせていただいておりますので、ここだけ読めば十分ではないかということもあるのですが、今、部長から申し上げたように、ちょっとステップを置いて、1段階目で管理区画でと。管理区画だけで全く措置不要にはできない場合は、比留川先生がおっしゃったように、16ページの下から17ページにかけての考え方でリスク評価をしっかりやって、許容可能なレベルまで持っていくということで書かせていただいております。
○齋藤座長 中坊さん、お願いします。
○中坊構成員 まだ中間とりまとめで、そこまで厳密に言っていくかというのはあるのですが、この概念はかなり新しいことなので、いろいろちゃんと挙げておきたいという気はするのです。そのときに、地形、周辺人口、道路、距離というのが挙げられるほかにも、例えば私有地とか、すごくオープンになっている場所なのかとか、社会的な要因というのもあるでしょう。あと、前の11ページでは、御説明にもあったとおり、時間の話は出ていたのですが、12ページには時間の話は入っていなかったりとかするので、当然、時間は関係あると。夜は少ないし、昼は多いと思いますので、そういったところは少し丁寧に書いてもいいのかなとは思いました。
○齋藤座長 ※の例示に、確かに夜間とか、あるいは私有地であるとか、土地が制限されているとか、法的に禁止されているという話がここにあって、さらには地形とか、周辺の人口とか、少し例示をきちんと増やして書いたほうがいい。おっしゃるとおりだと思いますので、事務局のほうで検討いただければと思います。
○建設・個人事業者安全対策室長 ありがとうございます。確かに遡るとこれまでの議論の中でも出た部分はあると思いますので、これまで議論で出た内容については丁寧に書こうと思いました。
 あと、機械ごとにやっていく中で、使われる環境とか制約条件が違うので、こんな場合はどうというのも出てくると思いますので、そういった個別の検討の中で出てきたものはまたフィードバックさせていただいて、更にブラッシュアップしていくという考えでやらせていただきたいと思います。
○齋藤座長 櫛引さん、お願いします。
○櫛引構成員 12ページのアのマル2の所です。これは先ほどの比留川先生の話と少し似たような話ですが、機械の逸走の中で、誤作動による区画以外への逸走の可能性というのは、例えば措置の中で、機械単体で異常が起こったときにそれを検出して止めましょうという措置が入ってきたときに、環境側の話と機械側と話の共通の要素になり得るのではないかと。それがちょっと気になったところです。
 逆に言うと、ここの異常検出がしっかりしていれば、環境としても信頼性が高くなる方向になるでしょうし、機械の措置としても信頼性が高くなると。逆に、この誤作動の異常検出が難しければ、区画の信頼性は低くなる方向になるでしょうし、それと併せて機械単体での措置というのも難しくなる、こんなような考え方になるのかというのが気になったところです。
○齋藤座長 マル2の機械の逸走に関してですが、逸走、誤作動そのものを機械がする、あるいは誤作動を検知して、機械自身が機械を止める、自分を止めるみたいな場合と、逸走防止手段という話がかぶっているのではないかという御意見ですか。
○櫛引構成員 逸走防止手段というのは多分、環境側の話かと思います。そもそも機械が逸走する可能性があるかということについて、ここは問うていると思っています。一方で、機械単体の安全措置という所で、異常が起こったときに、それを検出しましょうとか、それを安全外にしましょうという所と、共通の要素になってくるという考え方があるのかなという気がいたしました。
○齋藤座長 その辺に関しては、これが資料として検討会の前で出た時点では確かに気になったのですが、今となっては、安全措置というのを機械単体での部分とシステム、あるいは周辺全体を含めたところでやるということで分割しているので、そこを踏まえると、掛け算の前と後ろの項は、主体がきちんと区別されているのかなというのは分かるのですが、事務局、いかがですか。
○建設・個人事業者安全対策室長 要は、立入等管理区画の中でリスク評価するときには、今、座長がおっしゃったとおりですので、ここの立入等管理区画を設定する段階の誤作動等による逸走というのは、誤作動を察知して、未然に防ぐとということまでは考えていなくて、誤作動してしまったとして、エリアから逸走するのですかということまでしか実は考えていないです。例えば傾斜がある環境について申し上げれば、使用する機械が重くて、速度が速いような場合に、仮に誤作動が発生したら飛び出てしまうかどうかということです。誤作動を察知して止めるとか、そういうところまではここでは踏み込んで考えていなくて、そこから先は、立入等管理区画だけで許容可能なレベルにまでもっていけなかった場合のリスクアセスメントの中で検討していただくということになります。すみません、ちょっと分かりにくいかもしれませんが。
○櫛引構成員 承知しました。そうであれば、少しそこが分かるような形のほうが望ましいかという気がいたしました。
○安全衛生部長 こちらは船井が説明したとおり、「誤作動等による」というのは、余り意味を持っていなくて、どちらかというと、機械の重量や速度など、持っている運動エネルギーを捉えていて、運動エネルギーをまず上段で書いて、下段では運動エネルギーをどう止めるかという手段を書いているつもりだったのです。ただ、おっしゃるように、「誤作動等による」の座りが悪いところがあるような気がするので、内容は検討したいと思います。
○齋藤座長 清水さん。
○清水構成員 ちょっと頭の整理で、確認なのですけれども。今の所、アのマル2なのですが、立入等管理区画の信頼性ですから、ここは立入等の管理区画内の話をしているのではないかと思うのですが、ここで誤作動による区画外への逸走の可能性と書いてあると、その区画の外へ逸走する可能性が高ければ、区画内のリスクは下がるといった考えでよろしいのでしょうか。
○齋藤座長 ごめんなさい。ちょっと分かりません。
○清水構成員 この管理区画の中の信頼性の話をしていると思うのですけれども、そうではないのですか。
○建設・個人事業者安全対策室長 立入等管理区画の中の信頼性というのは、区画を設ける際の周囲との線引きをどうするか、という観点から整理しています。
○清水構成員 ということは、管理区画外も入っているという。
○建設・個人事業者安全対策室長 そうですね。要は立入等管理区画という区画されたエリアに入ってくる、若しくは機械がそのエリアから出ていってしまう。その両方を止めるのが立入等管理区画の設定の目的になります。要は、一方通行で、立入りは管理するけど、出ていくのは御自由にという感じではなくて、出て来も入って来もしない、それをもって立入等管理区画の考え方になります。
○清水構成員 では、それは中も外も含めてその信頼性を評価していると。
○建設・個人事業者安全対策室長 そうですね、入ってこない、出ていかない、それがクリアできて、初めて信頼性が高いということです。
○清水構成員 理解できました。ありがとうございました。
○齋藤座長 川俣さん。
○川俣構成員 質問というか、確認したいことが大きく3点あるのですが、1点目は、11ページ目の一番下に「人の立入及び機械の逸走」を「人の立入等」という言葉の定義で、以降はこれで省略ということで使っていると思うのですが、例えば10ページ目、(2)の6行目の後ろのほうと、11ページ目、ウのマル3の1行目の最後のほうとか、下から2行目の真ん中より後ろのほうに同じ言葉が出てきていると思うのですけれども、これは同じ言葉だけれど違う意味なのですか。
○齋藤座長 これは、挿入の位置が間違っています。ごめんなさい。そういう意味では私も指摘しようと思ったのですが、10ページの(2)の所にこの言いくりを、「以下、立入等」という説明を入れたほうがいいと思っています。
○川俣構成員 分かりました。そうですね。では、この「人の立入等」というのが10ページ目に出てきた言葉を、以降、同じ意味で使うということですね。
○齋藤座長 両方、2つあるように言っています。
○川俣構成員 分かりました。ありがとうございます。2点目ですが、13ページ目のウの所で、先ほど事務局の方からも御説明いただいたのですが、第三者による認証の評価等が必要であるという件で、23ページ目の(4)の最後にも、「第三者による評価又は認証の在り方についても検討を行う必要がある」ということ。今日も同じことを言っていると思うのですが、少なくとも、やはり23ページ目の言葉の表現に合わせたほうがいいなと思っています。具体的に言うと、第三者の認証による評価等の在り方についても検討を行うことが必要であると。23ページとここの13ページ目では求められているレベルが違うので、そこは23ページ目に合わせたほうがいいとは思います。
 この意図は、まず、もともと規制改革実施計画でこの検討会を実施するということが求められているのは、建設業界のほうで無人化の施工が進んでいる中、ここで検討いただきたいという話があったので、1つは、私、第1回の検討会でもお話しましたけれど、無人化の施工が進むような形でのとりまとめにすべきだなというのは前提としてあります。その上で、当然、安全は確保しなくてはいけないと思いますので、必要な安全確保のための検討は必要だと思っています。
 現状は、もう既に無人化の施工が進んでいるところで、この第三者の認証が行われているわけではないので、逆に、今までできていたのに今度できなくなるのかと。これは当然、業界の人たちもかなり注目していますし、喫緊で、やはり建設業の担い手不足の中、人がいない中で国民の安全・安心を守らなければいけないというのもあります。そういう意味では、そこの辺りは業種ごとにもよると思いますので、一律には言えないとは思いますが、少なくとも、先ほどのような表現にしていただいたほうがいいかなとは思います。
 ちょっと関連するかもしれないのですが、第3点目。参考の一番最後の絵も分かりやすくするために付けていて、この扱いがこの検討会の場だけの扱いなのか、公表される資料なのかにもよるとは思いますけれども、これを見ると、結構皆さん、今後は信頼性の高い立入等管理区画に書かれているようなものをがっちりしないと無人化の施工、自動化の施工ができないのかと、ちょっと誤解を生む可能性もあるなと思いますので、表現については、もし、この絵を公表するのであれば、国交省なり業界も含めて少し御調整いただいたほうが変な誤解を招かなくていいのかなとは思いました。以上です。
○齋藤座長 ありがとうございました。まず、1点目の文言の「等」という話については、ちょっと間違いですので修正します。2点目、認証による評価等が、ウでは「必要である」と言っていますが、これについては事務局で。
○建設・個人事業者安全対策室長 13ページ目は、実は、立入等管理区画の信頼性の中で書いているのですね、立入等管理区画の信頼性が非常に高いケースで、人の立入等に関する措置以外不要にするというレベルまで持っていくという部分については、第三者による認証による評価などは必要であろうと考えています。要は、それ以外の法令に基づく措置を不要とするというということですので、レベルが高い要件が必要であるということです。 ただ、そこまでのレベルではなくて、立入等管理区画の中で、先ほどの17ページ目の図にあったようなリスク評価をして、許容可能なレベルまで機械を使って作業を行う事業者さんが対応するという場合についてまで全て認証が必要かというと、必ずしもそうではないのかなと思います。そこはいろいろな考え方があり、全部自分でリスク評価をするのは大変なので、認証をもらったものをやればOKにしてくれといったやり方など、若しくは、機械やシステムについてあらかじめ認証を受けたものを定められた環境で使う場合については特に必要ないでしょうと、いろいろな在り方があると思います。今聞いて、13ページ目ではそれがごっちゃになってしまっているかなと思ったところです。なので、ちょっと書き方については検討をさせていただければと思います。立入等管理区画の信頼性の評価については、今、書いてあるように、第三者による認証による評価等が必要である、また、管理区画内における災害リスクの評価に当たっては、第三者評価の在り方も含めて検討をする必要があると、そんな感じで分けて書くと誤解がないですし、何というのでしょうか、負担感というか、そういうのがないかなと思いました。ちょっと検討をさせてください。
○川俣構成員 ここの表現、非常に建設業界や無人化を進める国交省の行政等、私も無人化を進めるための研究や実装をする上で、すごく皆さん注目しているし、大事なところなので、誤解されないように、今、再度御検討いただくということなので、また、国交省のオブザーバーも来ますが、協議会で御議論されていると思いますので是非。安全は当然確保というのは大変大事だとは思っておりますので、それを前提の上で、しっかりと進めるような形でお願いできればなと思います。ありがとうございます。
○建設・個人事業者安全対策室長 ありがとうございました。あと1個、回答し漏れましたけれども、イラストの件です。概要資料の後ろに付けて公表することを想定していますが、これは、報告書全体を説明するのは大変なので、この概要紙で説明するときに、これがあるとパッとイメージが湧くかなと、そういう使い方をしたいなと思います。
 ただ、御指摘のように、一番左側の方法でなければダメととらえられるような誤解があるといけないので、注釈を付けるなり、もう少し何かコメントを付けるなり、国交省さんへの相談も含めて、誤解がないような形で伝えるように工夫したいと思います。
○川俣構成員 恐らく、これがそのまま公表されると相当、皆さん、えっという感じになってしまうと思います。当然、必要なことはしないといけないと思いますけれども、よろしくお願いします。
○齋藤座長 永谷先生。
○永谷構成員 永谷です。今の御指摘に関連して、同じことの繰り返しになるかもしれませんが、13ページの「第三者による認証・評価」の部分についてです。先ほど、前半部分と後半部分を分けて整理するというお話がありましたが、前半部分の議論であったとしても、「誰がそれを実施するのか」という点については、これまで議論していなかったのではないかと思います。
 というのも、これはコストの掛かる話でもありますし、「誰が担うのか」という問題が出てきます。前回の議論では、確か、リスクアセスメントを第三者的な立場で総合的に確認することで、一定程度リスクを下げられるのではないか、という趣旨の発言を私自身した記憶があります。
 一方で、現在の13ページの表現ですと、「認証する」と言い切っているように読めます。認証ということになると、認証機関や、そのためのルール整備も必要になりますし、「許容可能なレベル以下にすることについて、誰が責任を負うのか」という議論にもつながりかねません。その意味で、この表現は少し危ないのではないかと感じています。
 川俣さんがおっしゃったように、23ページと同じ表現にそろえるのであれば、私は安心できるのですが、この点は改めて議論が必要になるのではないかと思います。これが1点目です。
 もう1点ですが、最後のページのイラストについて,私も川俣さんと同じ印象を持ちました。一番左が安全で、真ん中が危険という整理になっていますが、本当にそうなのかと感じました。真ん中が危険なのであれば、左側も十分危険に見えてしまいます。したがって、このまま外に出すのは少し危険ではないかと、私自身は感じました。後半については感想になります。以上です。
○齋藤座長 2人の意見で、とりまとめの(ウ)の所、検討会での議論で我々が何を検討したかというと、立入等管理区画というのを設けたので、この安全のコンセプトで事故や災害を防ぐので、衝突防止の機能や、そういったものは多少不要になるよという話をどう見るかという話をしていたかと思います。では、その立入等管理区画というコンセプトをきちんとやっていますという判断を、やっている人たちが自分たちの評価や判断だけで、これは立入等管理区画が成立していますと認めるのはいかがかという話をしたときに、これは第三者による評価というのも必要なレベルにあるのではないかということで、これは必要であると言い切っているのはどうかな。「以下であるかについては評価等が必要な事項である」ということを議論して、我々、そうですよねと。確かに、やっている人たちだけが安全を作りました。では、やりましょうという話だけで、いわゆる自己宣言という言い方をしていましたが、それだけのところではなく、もう少しレベルの高い深刻な問題だよねというところで、みんなで認識をしたかと思います。だから、必要な事項。
○永谷構成員 必要な事項ではあると思います。ただ、それが「第三者が認証すべきである」という話になると、そこは少し分からなくなってしまうという印象があります。
○齋藤座長 ここの書きぶりで、第三者認証が必要だと読めてしまうので、確かに文言は少し修正する必要がありますが。その当事者、第一者、第二者だけではない、第三者による評価というのも必要なぐらいの事項のことですよというところを一応、検討会で話して、そうですよねということになったと思ったのですが。
○永谷構成員 はい。
○齋藤座長 第一者、第二者だけがいいですよと言っているだけでは、ちょっと不足するのではないか。なぜ不足するのかというと、それによって、後に必要な災害防止対策の機能みたいなものが不要になるかなと、多少レベルが低くても構わなくなるので、それに代替えするぐらいであれば、ちょっと第三者の判断というのも必要になってくるのではないかという議論をここでしたと思うのですけれども。
○永谷構成員 はい。実際にこれを実装しようと考えたときに、具体的に何が起こるかを考え始めると、そこで少し行き詰まる部分がありました。そのため、今この文章を読んだ瞬間に「あれっ」と感じて、発言させていただきました。
○齋藤座長 したがって、最後の23ページのほうは、それを今後、具体的に、どう実態を。
○永谷構成員 実際に運用する段階では、その検討が必要になるということですね。分かりました。
○齋藤座長 個別の分野ごとに検討が必要ですねというまとめ方をしていると思うのですけれど。冨田さん。
○冨田構成員 冨田です。齋藤先生がおっしゃったとおり、正に、立入を制限しているということは、「俺は安全だと思う」というのでは駄目なことでしょうと。それぐらい重大なことなのだということで、このような議論が進められてきたのだと認識しておりますので、これはちょっと業界によっていろいろあると思います。少なくとも農業の業界においては、「俺は安全だと思う」といったようなスキームは絶対に受け入れられないと。そういったような事情があるかと思いますので、その辺は今までの議論を含めて結論を出していただければと考えているところです。
 もう1つ、12ページのアのマル1の「人の立入」の所で、さっき比留川先生からお話があった点ですが、環境等によって非常に圃場が広大だったら人が来ないだろうといったお話がありましたけれども、これは掛け算になっているので、立入の制限手段と信頼性がゼロでは駄目だと。どういう手段が必要になるかはとにかくとして、ゼロは駄目だといったことだと理解をしておりますので、その点も、私に誤解がないかといったところについて御確認いただければと思います。
○齋藤座長 ありがとうございます。川俣さん、ここの所、言い方として「必要である」というのは、確かにいろいろと誤解を呼ぶと思います。だけど、言いたいのは、管理区画が許容可能かどうかを判断するということは、極めて重要なことだという1つのレベルの例示として、第一者、第二者だけではなく、第三者の判断も仰ぐような必要がある事項ですというような表現で、ここのところをまとめられないかなと思うのですけれども。部長。
○安全衛生部長、似たような観点といえば観点なのですけれども、私の記憶では、冨田さんが最初に、自分が大丈夫といえばよいというのは駄目だという御発言をしたときのコンセプトとしては、当事者では責任が取れないという理由があったと思うのです。第三者認証というのは、ある意味、責任をほかの人に押し付ける手段でもあって、では第一者、第二者だけでやって、事故が起きたら誰が責任取るのですか、全部あなたが責任取るのですよ、というのが耐えられるのかどうかという議論も、あったと記憶していて。そういうことも含めて、ここは考えるべきなのではないかとは思います。
○川俣構成員 やはり、ここの部分は、かなり業種によるかなと。今、実際に、もう無人化施工をやられている所は、少なくとも第三者認証を取っているわけではなくて、自らがリスクアセスメントはしていると思うのですけれども、そこが、今やれていることが、何かこの検討会で議論をすることによって、できなくなったという話になると、では、今まで何か問題があったのですかということになると思いますので。だから、もう少しここの部分はしっかり議論をした上で文章表現に落とすとなると、それを正確に反映する必要があるかなとは思います。
 実際、今、現場で無人化施工をやっている所が、じゃあ、それ第三者認証をどの段階で、誰がどうやってやるのか、それができないと、もう無人化施工が、自動化施工が進められないのか、もう既に現場で実施工で行っている所もありますので、そこは十分考える必要があるとは思います。
○齋藤座長 御指摘はそのとおりだと思います。事務局のほうで。
○建設・個人事業者安全対策室長 多分、皆様の御指摘は共通する部分があると思いますが、立入等管理区画を非常に信頼性が高いものとして設定し、人の立入等の措置以外は、もうやらなくていいというレベルにするに当たって、自己認証というか、自己宣言だけでは駄目だ、誰かの第三者認証的なものが必要なレベルだというところはコンセンサスだと思います。
 そこから先の、そのレベルではない立入等管理区画の中でのリスク評価の所まで、全部第三者認証をやると、今やっているものができなくなるぞという御指摘はそのとおりだと思います。そこら辺、今の書き方だと、全部引っくるめてというように読めてしまうので、書きぶりについては少し整理をさせていただきたいと思います。
○齋藤座長 あくまでも、ここでは、その重要度をいう1つの例示として、分かりやすく表現しようと思いましたが。おっしゃられるとおり、これをもって第三者認証が必須みたいな誤解を招くようなことがないように考えられればと思います。ほかに、この点に関して。ただ、その前の12ページのアのほうに、とにかく厳しい要件を満たさなければいけないというのもありますので、なかなかこのコンセプトを採用するというのは、後に必要な措置というのが大分変わってくるということも踏まえて、非常に重要なことかなと。
 これは、中坊さんも言いましたけれど、今までの機械安全の考え方のリスクアセスメントには多分ないと思いますので、まず、こういう方針で、コンセプトでやった場合ということで、後々、システム全体あるいは作業全体のリスクアセスメントというのはつながっていくと思いますので、ひとまず。犬塚さん。
○犬塚構成員 1つだけなのですが、先ほどお話があった、厳しい要件を満たすことの厳しい要件がどういうものなのか、その立入禁止区画の信頼性が十分高いというように、何か注釈を付けておいたほうが分かりやすいかなと思いました。
○齋藤座長 その辺は事務局、いかがですか。
○建設・個人事業者安全対策室長 なかなか定量的には言えないのですけれども、人も入ってこないし、機械も出ていかないということに尽きると思います。なので、注釈というのは、どういうイメージでしょうか。
○犬塚構成員 厳しい要件とは書いてあるのですが、何に関する要件かが。もしかしたら、ちょっと分かりづらいところがあるのかなと思いましたので。例えば、人の立入に関する要件ですよと付けたり、あと、それを十分に理解した上でこの措置を選択することに留意する必要があるという書き方も、下手をすると、そういう措置をやらないほうがいいのかなというように取られてしまいかねないかなと思いますので、もう少し、何ですかね、この要件というのは何に関する要件なのかを、ちょっと注釈しておいたほうがいいかなと思った次第です。
○建設・個人事業者安全対策室長 分かりました。では、もう少しイメージが湧くように、人が立ち入ることがないような、例えば物理的措置など、要件というか、水準というか、イメージが湧くような記載を考えてみます。
○齋藤座長 その前の行の「それ以外の措置が不要となる」というのを言いたいのですが。そこのところ、確かに厳しい要件とは何か。言っているのは、人が入ってこないだけではなく、機械が出ていかないも含め、しかも信頼度が高くなければならないという意味を言っているのかと思うのですけれども、その辺、少し注釈を含め、誤解を招かないように補足する必要があるかなとは思いますので、御検討ください。清水さん。
○清水構成員 ちょっと確認なのですが、今の、この「認証」という言葉なのですが、ここで言っている認証というのは、ある規格基準があって、その規格基準どおりやっているかどうかの認証なのか。今のお話を聞いていると、安全の認証という、安全性を認証するのか、それとも、ある規格基準に沿っているかどうかの認証なのか、どちらのことを言っていますか。
○齋藤座長 ここは、そういう必要性がある、しかも、どんな人がやるかも含め、そういう細かいことを言っている場面ではないのですよ。あくまでも、本人たちだけで、いいと判断しただけでやるようなレベルの話ではないですと言っている例で挙げているだけで。逆に、もう言い方を変えて、「第一者だけによる判断では不足している」と書きましょうか、そうしたほうが誤解を招かないかもしれないです。
○清水構成員 認証を伴うことは、今ここでやる必要はないかと。
○齋藤座長 ええ。認証のレベル、清水さんの御指摘は、確かに、この用語はそういう意味も含んでいますので気にはなってしまうのですけれども、検討会でも、あくまでレベルを表す、表現する言葉としていいかなと思ったのですが、逆に、いろいろな誤解が広まってしまっていてあれなので。ひとまず、よろしいですか。犬塚さんのおっしゃった「厳しい要件」という所も踏まえて、「第三者の認証による評価等が必要である」という言いっぷりも誤解を招かないように、ちょっと修正を加えられたらと思います。
 それでは、次に、14ページの運転制御方式です。自律運転と遠隔運転について2種類があり、4象限の中で2つに大きく分かれていて、運転制御という所がありました。特に前回、運転支援機能の話をしたところを踏まえてはおりますが、この5章の部分で。では、中坊さん。
○中坊構成員 ここも自律と遠隔というのをある意味、労働安全の観点から初めて提示してくるので、厳密に考えなければいけない部分もちょっとあるかと思っているのは、ちょうど真ん中辺の「『遠隔運転』とは、通常運転時の制御主体が」とあって、「異常事態には運転者が即座に介入可能であり」という文章ですが、「運転者に移ることを条件に動作するものは」と。結構いろいろな機械は保守的に作られているので、何か異常事態があると、直ちに運転者にその制御主体が移るように作ることというのはよくあるのですね。しかし、それをもっていきなり、もうこれは自律運転ではありません、そういう機能があったら遠隔運転の機械ですという意味ではないと思うので、誤解されないようにしたいと思います。
 その場合、ここに「移ることを条件に動作するものは」と書いてあって、これが前提になっているというか、こうでなければ動きませんという機械だということを言っていると思うので、これは何の条件なのかが書いていないところが問題だと思ったのです。なので、「直ちに運転者に移ることが安全確保の条件として動作するものは」とか、安全確保の条件であるというように限定していただけると多分、誤解がないかと思いました。
○齋藤座長 ありがとうございました。ごめんなさい、実は私もここの所に違和感があるのですが、中坊さんの意見とは逆で、もう少し強める必要があるのではないかと思っているのですね。というのは、林業のほうでは、遠隔操作のガイドラインと自律運転のガイドラインと明確に分けて出されていたりするのですけれども、前回の議論でもありましたが、これは少し判断がまだ曖昧で、構造的にはっきりと何か要件が付くのではないかと思っているのですね。立入等管理区画の考え方も同じですけれども、本来自律運転だったらば必要な高い衝突防止機能とか人検知機能みたいなものが、遠隔操作ですと言ったとたんに、という議論が前回もあったと思うのです。不要になる、あるいはレベルが低くても構わなくなるというようなところも踏まえると、もう少しはっきりと、何が遠隔運転の境目なのか、少しきちんとしておいたほうがいい。
 そういう意味では今、高度レベル2の自動運転などでも、ドライバーモニタリングというのがあって、ステアリングに手が乗ってないといけないとか、あるいは画像で運転者が前方を注視しているのを確認するとか、そういうところがある。乗用車の自動運転とは違って、人が運転席に搭乗しているものではないですから、そういうのはないと思うのですけれども、人が注意しているということを確認する機能、機構、メカニズムが機械のほう、あるいはシステムのほうにないといけないのではないかと。簡単に言うとイネーブルスイッチですけれども、デッドマンスイッチのようなものがあった上で、機械が動いているならば。この文章を実は私はそう読んで、直ちに運転者に移るということを条件にというのは、機械の側でそこで運転している人が注意を払っているなと確認が取れている機構が付くんだなと読めていたのですけれども。部長。
○安全衛生部長 今の御指摘は、「人が常に主導権を保持し」というところの解釈のような気がするのですけれども、その解釈として、例えば自動運転だとハンドルから手を離したら警告が鳴るようなものを引用されているということですか。そういうことをここに書いたほうがいいということですか。
○齋藤座長 そのためのメカニズムを機械なりシステムなりが持っているから、このシステムを遠隔運転システムですと、初めて区別が付くというか。逆に言うと、そういうことをやらないのであれば、それはもう自律運転システムですと。というところで、運用ではなく、システムの構成、構造である程度該当性が判断できるようにしておいたほうが、必要なのではないかと思っているのですけれども、いかがですか、どなたか。どうですか、陣川さん、御意見はありますか。中坊さん。
○中坊構成員 それはかなり難しいと思うのは、例えば、自動車が分かりやすいので例で言うと、運転支援機能がいろいろ付いている車が多いですが、ちょっとハンドルをキュキュッとやってくれるような車は、別にその運転手が居眠りしていることを検出する機能は付いていないではないですか。
○齋藤座長 これから義務化になるのではないですか、高度なものは。
○中坊構成員 高度ではないもの、遠隔。
○齋藤座長 高度ではないレベルの支援もあるというお話ですか。
○中坊構成員 高度ではないほうに遠隔、自律運転がまず高度であると。遠隔運転は別に高度ではないわけですから、非常に高度ではない遠隔運転に対して、きちんと操作しているかどうかを監視する機能を義務付けるというのはちょっとおかしいと思います。非常に単純な遠隔運転機能の機械があったときに、今座長がおっしゃったのは、そういう機能、遠隔システムについては必ずちゃんと操作しているかどうかを監視しなければいけないとおっしゃっているので、ちょっとそれは難しいのではないかなと。結構こんがらがってしまうのですけれど。
○齋藤座長 ただ、遠隔操縦しているのに、コントローラーがオンになって初めて電源が入るというのだけど、普通の市販のラジコンでも付いている安全機能なのですけれども、その程度のことが。陣川さん、どうぞ。
○陣川構成員 陣川です。実はこの自律運転という用語自体をどう捉えていいか、我々仲間内では結構議論にはなっていて、林業機械の場合、去年までは遠隔運転、遠隔操作というので1つガイドラインを作って、今考えているのは、自動走行です。自動で走行しますという部分だけピックアップしてその部分を。機械自体がそこまで開発されていないというものもあるので、今はその段階までで考えて、その後、例えば複雑な作業に関して、自律運転と言われるものが出てきたときにまた考えましょうというようなイメージでいるので、その辺のステップみたいなところをやはり考えないと、全部ひっくるめると分からなくなるというか、線引きがすごく難しくなってくるのではないかなと、林業機械というか、検討している我々としてはそのように考えているところです。
○齋藤座長 中坊さん。
○中坊構成員 そうしますと、今の座長の意見も、陣川先生の意見も、結局2番目の自律と遠隔のどちらのモードに入っているのかを運転手が誤解しないようにということなのではないかと。遠隔操作をしているのに、自律でお任せしてはいけませんから、それはちゃんと運転手が分かるようにしてくださいというのが座長の御意見だと思いますし、陣川先生の御指摘は、機能ごとにそれをきちんと定義すると。走行機能については自律だけれども、自律の機能というのはそこまでですよというようなことがちゃんと分かるようにしましょうということかなと思うのですが。
○安全衛生部長 座長が懸念されていたのは、自律というものに対しては、要求安全機能が極めて高くなるのですね。遠隔というと低くできるという実態がある中で、要するに実際は自律なのに遠隔と称するような機械が出てくるのではないかと。そういうことを懸念されているので、分けることでは解決できないという話だと思います。
 今まで御議論を伺っていると、自律のレベルによるのではないかという気がしています。かなり高いレベルの自律であれば、座長がおっしゃるような、人間がちゃんと見ているではないかという機能が多分求められる気がするのです。そもそも低いレベルの自律だと、怖くて手を離せませんからという、自律のレベルによるということと、これを実際この報告書に細かく書くのは、機械にもよりますので、あまり現実的ではなくて、「人が常に主導権を保持し」というところを、その概念だけ書いておいて、あとはそれぞれの機械ごとに検討するということで、許していただけないでしょうか、ということです。
○齋藤座長 陣川さん。
○陣川構成員 大きく分けると、遠隔というのは人が操作しますよと。自律・自動というのは、要するに機械が判断して運転、走行なりあるいは操作なりするという、そういう大きな分け方しかできないかなと思ったりするのです。
○齋藤座長 全くそのとおりで、部長が指摘いただいたとおり、解釈いただいたとおり、人が操作しているものだから、安全機能が多少少なくとも構わないみたいな扱いをやられるのはどうかと。ならば、明確な区切りが必要ではないかと。ただ、今回この報告書では、「人が常に主導権を保持し」というのは、そういう意味で、文言で整理されているということで私は納得しましたので。中坊さんのおっしゃるとおり、もうはっきりと自律モード、遠隔モードそれぞれきちんと作ってくれれば、これ以上分かりやすいことはないので、是非そのようにしてもらえればと思います。永谷さん。
○永谷構成員 ここであまり深みに入りたくないので、この辺りで終わりたいと思うのですが、「人が常に主導権を保持し」という状態が遠隔操作であり、一部でも人が主導権を保持しない部分があれば、それは自律だという整理なのかなと、今のお話を聞いて理解しました。 そうだとすると、「異常事態には運転者が即時に介入可能」という部分は不要になるのではないかと思いました。常に人が操作しているのであれば、その記述は要らないのではないか、という趣旨です。あるいは、「異常事態に運転者が即時介入する」とは、具体的にどのような状況を想定しているのか、という点が気になりました。
○安全衛生部長 こちらは文章上、一部の動作が自律的に行われる場合であってもということで、自律的に動いている場合でも異常があったらという前提条件が付いています。
○永谷構成員 そうであれば、むしろ「人が常に主導権を保持していれば遠隔操作である」という整理だけで十分で、もっとすっきりするのではないかと思い、確認させていただきました。
○安全衛生部長 本質的には御指摘のとおりですけれども、皆さん疑問をもちますので、一部自律のときはどうなのですかというときに、その場面についての説明を加えているという理解です。
○永谷構成員 分かりました。
○齋藤座長 私はむしろこれ、注意義務が課せられているよという話が明確に分かるのでいいと思っています。操作している人が主導権をもちろん持っている、これは構成としてあるのですが、だからこそ運転者に注意義務が課せられているのです。ですので、きちんと監視してなければ、あるいは注意を払っていないといけないというのが、人が操作しているのですから、人の操作の範囲でやっているのですから、そういうものだということで。これは後半で扱えるのが一人1台のみというところにもつながって、そういう関係になっているという整理でよろしいですか。皆さん、これはよろしいですか、遠隔操作は。
 今度、自動制御が入ってくるときに、どこからというのは、確かに自律という言葉は極めて高度な自動制御なのであれですけれども、逆にそういった人の操作から離れて動くもの、それはあらかじめ決まった、プログラムされたとおりに走るだけの単純な自動運転かもしれないけれども、それが人の監視、注意義務が不要というならば、それは遠隔運転とは言わないですという整理です。それ以上細かくグラデーションをつけて分けてもしょうがないので、大きく2つに分けてものを考えます。そういうときには一番厳しく機械の側で、システム側で事故防止の機能が必要というところになる。というのは安全確保措置ということで、前回の議論でまとめていただいたところかと思います。石川さん、すみません、御発言どうぞ。
○石川構成員 よろしいでしょうか。大阪大学の石川です。今日、音声の都合でちょっとマイクの位置によって声がよく聞こえる方とそうでない方がいらっしゃって、もしかしたら話にキャッチアップできていないかもしれないので、重複があったら申し訳ありません。今の自律と遠隔のところは非常に難しい問題で、今回のこの案ですと、私としてはそこはかなり明確に分けるようにとしか、適用される法律まで変わってくる可能性があるということで、かなり重要な線引きのところかと思うのです。
 実際、やはり途中のグレーなところはたくさんあると思いますし、例えば多軸の機械を操作したりとか、あるいは一人で複数の機械を操縦するようなことがこれから出てくると思うのです。そうすると、ある部分はマニュアルで動かしていて、ほかの部分はそれに追従して動くとか、そういうケースが多分これからどんどん増えてくるのではないかと思っていて、そうなってくると同時に自律の部分と遠隔の部分があるというようになってくることも考えられるのですが、そういう場合はどう考えていけばいいのかと。こうやってはっきり分けなければいけないということを課すことによって、そういう方向の研究とか開発が手控えられるようになってくるとよくないのかなと思ったのですけれども、いかがでしょうか。
○齋藤座長 御意見ありがとうございました。まず、音声が聞き取れない部分があるのは、不手際があるのはごめんなさい、今日の会場のあれです。
○石川構成員 いいえ、こちらの環境かもしれないです。
○齋藤座長 ある機械に対して、ほかの機械がそれと同時にシンクロして、あるいはその動きにならって、あるいは追随したりというモードを、搬送車などでも付いていくというものが、あるいはつながって、連結して流れていくみたいなものもありますので、御指摘のとおりかと思います。ただ、それはやはりどんな機械が自動で動くのか、あるいは台数というか、規模というか、そういうことも踏まえるところもあって、一律にその扱いをというと、なかなか難しいかと思うのですが。中坊さん。
○中坊構成員 実はそこが最初に私が指摘したところで、これを安全確保の条件として直ちに運転手に移るというようにしておけば、別に安全確保上、関係なく運転制御を一部遠隔でやっていても、それは別に気にしないということだと思うのです。違うかな、とにかく私はちょっとそう思ったということで。
○齋藤座長 ただ、石川さんの御指摘に戻りますと、そうした更に拡大、広く自動制御が使われていくという御指摘はそのとおりで、この取扱いまでは事務局、どうなのでしょうか。
○建設・個人事業者安全対策室長 余り想定はしていなかったのですが、今あったお話で言うと、一人の人が複数台を運転するというのは、今回の安衛法の規制対象機械では駄目だということが、15ページに書いてあります。また、一人が運転若しくは遠隔運転をしながら、それに複数の機械が自律運転として追随し、その監視をするというのも規制機械については駄目だと書いております。そういうことになると、遠隔運転はAさんが専属でやりつつ、追随する自律の部分については、Bさんが監視者として関与するという体制を組んでいただかないと、安衛法の規制対象機械については、少なくとも難しいのではないかというのが、このとりまとめの考えです。
○石川構成員 私は2つの異なるパターンを想定してお話してしまったのです。1つは今申し上げたように、一人で複数台の建機を運用する。リーダーフォロワー型のようにリーダーをマニュアルで操縦して、フォロワーが勝手に動くというようなものが1つ考えられます。もう1つは、1つの機械の中でも、例えばショベルなどでも複数のレバーがありますよね。片方のレバーをマニュアルで動かして、もう片方の操縦を人間がわざわざ動かさずに、自動で補ってくれるということがよくあるパターンです。そういった場合はどちらになるだろうというのが、最初に思った疑問のきっかけです。
○齋藤座長 ありがとうございました。15ページに整理されているところが、事務局から御説明がありました。一人の人が遠隔操縦をしながら、別のものの監視をするのはいかがかという話になっていることを踏まえれば、自動で追従するものであっても自動で動く機械に関しては、別途監視が必要ではないかという話の整理です。ただ、各分野ごとにこの考え方も踏まえて、個別に検討する必要がある点だと思います。御指摘、ありがとうございました。
○石川構成員 ありがとうございます。
○齋藤座長 川俣様。
○川俣構成員 14ページの(2)の下から3行目に、「運転モードの切替にあたっては、機械が一旦停止した状態など安全が確保された状態で実施される」とあります。これ自体は間違っているとは思わないのですが、「機械が一旦停止した状態」などという例示を、あえて書かないほうがいいのではないかと私は思いました。理由としては、例えば自動で運転をしていて、法尻というか、そのまま自分で進んでいけば落ちてしまうものを、急遽遠隔で回避することもあるのではないかと思ったのです。そのときに一旦停止してしまうと、逆にその状態で落ちてしまうこともあるので、一旦停止したほうがいい場合もあると思いますけれども、そうでない場合もあるのではないかと思っています。ここで言いたいのは、運転モード切替えに当たっては、安全が確保された状態で実施されることが言えればいいだけで、わざわざこの例示を書くと、必ず一旦停止しないと、どのような状態でもいけないというようにも読み取られるので、無理して入れなくてもいいのではないかというのが私の意見です。
○齋藤座長 ありがとうございました。その御指摘はいいかと思いますが。
○建設・個人事業者安全対策室長 ここは前回、御指摘があって入れた部分です。ここで言っていた運転モードの切替えでイメージしていたのは、いわゆる通常運転をしているときの切替えというイメージだったのです。何か異常事態があって、法面が落ちそうだというときに、人が介入して支配下に置くというのは、どちらかと言うと非常時の緊急停止に近いイメージがしたと思っていて、そこが十分表現できていないと思うのです。
○齋藤座長 いや、次の監視の所でも突発的な事態に対しては、監視していたものの1台を遠隔操縦に切り替えるというところがあります。それが動作し続ける途中で、急ぎ切り替える場合も考えられ得るというのが、川俣さんの御指摘だと思うのです。
○川俣構成員 当然、一旦停止したほうがいい場合も多いと思うのですけれども、わざわざこれを書かなくてもいい。かえって、どんな場合でも停止させないと駄目だというように誤解されるほうが問題かと思いました。
○建設・個人事業者安全対策室長 安全な状態でということさえ書いてあれば問題ないと思います。
○川俣構成員 様々な状態があって、全て書き連ねることは当然できないと思います。無理して書かなくてもいいのではないかと思います。
○建設・個人事業者安全対策室長 ありがとうございます。では、その方向でまた検討させていただきます。
○齋藤座長 よろしいでしょうか。比留川さん。
○比留川構成員 余り沼らないようにという話があったのですけれども。今の所でモードの切替えなども、安全状態を確保して切り替えることを義務付けるというように書いているわけですけれども、その上の遠隔の所では、一部自律でも切り替えるみたいになっているじゃないですか。そこはちょっと誤解を生むので、遠隔操作の所は「自律」という言葉を使わないほうがいいのではないかと思うのです。例えば、一部について運転支援機能がある場合でもどうせよとか、あえて「自律」という言葉は使わない。要するに、上では自律とあれが入れ替わると書いてあるのに、下では自律と遠隔はあくまでも安全状態を経なければいけないと言うと、ちょっと矛盾しますよね。
○齋藤座長 いや、矛盾はしてないです。上は、遠隔操作モードしか持っていない遠隔運転機械の中で、一部の動きが自動的に行われるものもあると言っているだけなのです。下は、遠隔モードと自動モードを、自動とマニュアル(手動モード)の2つのモードを持っている自動機械です。
○比留川構成員 しかし、遠隔操作中に自律操作の状態に入ったときは、自律モードではないのですか。
○安全衛生部長 座長がおっしゃったように、(1)で書いてあるのは、基本的に全部遠隔運転における運転支援という整理をしています。ですので、その機械全体が遠隔運転としての安全水準しか持っていない機械です。(2)に書いてあるのは、自律に切り替えた場合は自律運転を安全に行えるだけの安全レベル、要求安全水準を持っている機械ということなので、(1)と(2)で書いてある機械は違います。
○比留川構成員 しかし、しつこくて申し訳ないのですけれども、一部の動作が自律的に行われると書いてありますよね。そこはそう書いてあるけれども、自律ではないという意味になってくるのですか。
○安全衛生部長 そうです。自律的に行われますけれども、自律機械ではないということです。
○比留川構成員 自律的にならいいと思います。要するに、上の自律と下の自律と意味が違うというところが分かりにくいと思うのです。
○齋藤座長 これは「自動」と言い換えれば分かる話ですよね。ここでも「自律」という言葉を使っているから。
○比留川構成員 表現の問題です。書いてある意味はよく分かるのですけれども、「自律」という言葉を2つの意味に使ってないかということです。
○齋藤座長 これは自動的、あるいは自動制御で行われる場合というような話でいいかもしれませんが。
○安全衛生部長 自律のレベルの話だと思います。例えば車で言えば、レベル4になれば完全自律になります。レベル3とレベル2が自律ではないかと言えば自律ですよということなので、自律にはグラデーションがあるという認識で書いています。例えば、ここを「自動運転」という言葉に書き替えてしまうと、自動運転と自律運転の定義の違いなど、更に話がややこしくなりますので、とにかく自律にはグラデーションがあるという御理解で読んでいただければと思います。
○比留川構成員 承知しました。
○齋藤座長 ありがとうございました。中坊さん。
○中坊構成員 新しい定義を増やさないように書くとすると、上の括弧の自律運転の所には、「運転制御主体が機械側にあるものであって」と書いてありますので、その言葉を丸々ここにはめ込んで、「一部の動作や走行が運転制御主体が機械側にあるものであって」と書けば、比留川さんがおっしゃったような混乱が解消するのではないでしょうか。
○齋藤座長 この点に関してはその点も踏まえて、機械側でいいかどうかというところから、事務局と座長で検討します。(1)の2段落目ですね。とにかく「一部の動作や走行が」以降の言葉を、少し考えたいと思います。また時間が迫ってきているので、第6章に関しては前回も議論があったと思いますが、よろしいですか。急にタイムプレッシャーを押し付けて申し訳ありません。
 そうすると、22ページの無人運転による労働災害防止措置を講ずべき主体の議論に関しては、もう検討会で議論したとおりの内容で整理されて、まとめられているかと思いますので問題ないかと思います。
 最後に「今後の対応」ですね。(1)に関しては今後、各分野ごとに具体的な安全確保措置の内容について検討を深めていく。その流れに応じて、立入等管理区画の信頼性の評価をどうするか、その信頼性に応じた必要な安全機能は何かという議論を深めていきたいということです。
 (2)にあるとおり、この検討会は今後も維持されて、各分野ごとでの作業チームの検討の報告を受けて必要に応じて、あるいは全体がある程度そろってきたら、もう1回この方向の整理を見直すという話でいこうという位置付けでいます。いかがでしょうか。特に。川俣さん。
○川俣構成員 23ページの(2)の3段落目の3行目の最後に、「こうした無人運転」とあります。言葉の問題で申し訳ないのですけれども、これからはフィジカルAIやAIロボティクスのような無人運転機械についても、「無人運転に伴う安全確保措置が必要となる場合もあるため」とあります。私は、かなりの可能性であるとは思いますけれども、別に断定はできないと思っているので、「場合もある」というのは「場合は」にしたほうがいいかと思いました。「必要となる場合は、本検討会において整理した基本的考え方に基づき」というようにする。「ある」ではなくて「場合は」のほうが正確だと思いました。以上です。
○齋藤座長 「場合は」、「場合には」ですね。事務局のほうで検討いただければと思います。最後まで含めて安全確保の関係者間の連携及び普及にこれから推進していくということですね。櫛引さん。
○櫛引構成員 すみません。ちょっと戻ってもよろしいですか。質問というか、これはお願いと言ったほうがいいかもしれません。18ページから各措置の箱と言いますか、フォーマットで書かれている所があります。恐らくこれは機械単体で考慮すべきものと、システムや作業管理上というのがある。これは全部マンダトリーな形ではないかと思っています。例えば、機械単体で非常に信頼性が高ければ、ほかの所はそんなに措置を厳密にしなくてもいいだろうというのと、a、b、cというのが全部やらなければいけないことなのか、それともどれかやっていればいいのか。あるいはアとイという表現もされていますので、これをどういうように読み取ったらいいのか、もう少しアシストの文章があったほうがいいかと思いました。多分、これは一番厳しい措置として、これから議論していきましょうという立て付けかなと理解しているのですけれども、これを全部やらなければいけないというような響きにならないのがいいのかなと思いました。以上です。
○齋藤座長 ありがとうございました。御指摘のとおりだと思います。ただ、一番上の「考慮すべき」がシステム全体なのか。「の」なのか「として」なのかは、後でまとめられますが、「機械単体として考慮すべき安全上の機能」となっていて、どこまで必須でやるのか、各分野ごとなのかというところもあります。こういう書きぶりになっているのですが、少し補足説明があればというところで、事務局のほうで少し検討いただければと思います。考慮すべき事項としてまとめているという話で、少なくとも機械、システム、作業環境等も含めて、ここに例示されている全てが必須というわけではないのは確かなので、そういう誤解が生じないようにしたほうがいいという御指摘は、そのとおりだと思います。
 では、よろしいでしょうか。また前回のとおりすみません。これで中間とりまとめということです。結論が出たようにはなってないですし、最終的にどういう形になるかというのもありますが、最後は私を信じていただいて座長預かりということで。必要に応じて、また個別に御相談するかもしれませんけれども、事務局のほうと密に、皆さんの御意見がきちんと反映できるような形で修正できればと思います。いずれにしても毎月1回ずつ、僅か8回でここまでの内容をとりまとめられたということは、もちろん事務局が資料の作成等に御尽力いただいたということもありますが、皆さんから的確な示唆に富む御意見をいろいろ受けて、きちんとブラッシュアップできたのではないかと思っております。そういう意味では今日も含め、時間の運営が悪い座長の至らなさもあったのですけれども、いろいろ御教示いただきまして、本当にありがとうございました。ひとまずこれで中間とりまとめという形ですが、最後に部長から何かありますか。
○安全衛生部長 これまで8回にわたり、様々な御意見を頂きまして、誠にありがとうございました。本日、座長一任という形で中間とりまとめも整理できたということで、厚く御礼申し上げます。本検討会では、新たな技術の進展を背景に広がりつつある機械の無人運転の安全確保につきまして、非常に幅広い観点で御議論を頂いたところです。この御議論の結果、非常に包括的な考え方が整理できたのではないかと考えております。
 今回の議論の対象になりました労働安全衛生法の規制対象機械につきましては、いずれも機械運転者や周囲の作業員に危害を及ぼす可能性がございます。無人運転というのは当然、生産性向上や人手不足への対応に大きく寄与する一方で、一度事故を起こせば、重大な災害につながる可能性がある機械もあるということですので、安全を前提とした技術の社会的実装を、いかに実現していくかということが極めて重要な課題であると認識しております。そういう意味で今回の中間とりまとめというのは、非常に時宜を得たものだと考えております。世界的に見て、こういう非常に広いスコープで幅広く検討したというのは、なかなかないと思います。そういう意味で、世界的に見ても先駆けとなるような議論を頂いたのではないかと考えております。
 中間とりまとめにつきましては、本日頂いた御意見を踏まえまして、先生方の御意見を頂いた上で、最終的には座長に御確認の上、公表させていただく予定でございます。また、中間とりまとめにも記載がございますように、今後は個別機械について作業チームを設けて、そこで個別の検討を行った上で、更にここの検討会でそれを再度御議論して、御確認いただくというプロセスで進めたいと考えております。そういう意味では引き続き、この検討会で重要な議論を進めていきたいと思いますので、是非御協力いただきたいと思います。本日は長い間、ありがとうございました。
○齋藤座長 ありがとうございました。私からも本当にありがとうございました。では、事務局にお返しします。
○技術審査官 最後に御連絡をさせていただきます。中間とりまとめについては、本日頂いた御意見を踏まえて、先ほどのお話にもありましたとおり、座長に御了解を頂いた上で、6月中に公表させていただく予定にしております。また、今後については中間とりまとめにあったとおり、個別機械に関する検討を進めさせていただくということで、次回の第9回については、別途御連絡をさせていただきます。以上をもちまして、第8回の検討会を終了いたします。本日はお忙しい中、ありがとうございました。