第139回労働政策審議会障害者雇用分科会(議事録)

日時

令和8年6月22日(月)13:00~

場所

オンライン・対面による開催(労働委員会会館講堂(7階)東京都港区芝公園1-5-32

議事

○山川分科会長 それでは定刻となりましたので、ただいまから「第139回労働政策審議会障害者雇用分科会」を開催いたします。
 委員の皆様方、お忙しいところ御参加を頂き大変ありがとうございます。
 本日は大喜多委員、神成委員が御欠席です。会場には倉知委員、河崎委員、佐藤委員、菅村委員、田中伸明委員がお越しです。大岩委員は、少し遅れて御到着の予定です。新田委員は、オンラインから途中で御退席の予定です。退席後、新田委員の代理として、日本経済団体連合会労働政策本部統括主幹阿部博司様にオンラインで御出席いただく予定です。
 本日の分科会は、Zoomによるオンラインでの開催と会場からの御参加の両方となっております。開催に当たりまして、事務局から説明があります。
 
○原田障害者雇用対策課長 事務局です。本日も、多くの委員にZoomを使ったオンライン参加を頂いております。開催に当たりまして、簡単ではありますがオンラインについて操作方法のポイントを御説明いたします。本日分科会の進行中は、皆様のマイクをオフとさせていただきますが、御発言される際には画面上の「手を挙げる」ボタンをクリックし、分科会長の許可があった後にマイクをオンにして、お名前を名のってから御発言いただきますようお願いいたします。Zoomの操作方法につきましては、事前にお送りしましたマニュアルを御参照ください。会議進行中、トラブルがありましたら、事前にメールでお送りしております電話番号まで御連絡いただきますようお願いいたします。
 なお、通信遮断等が生じた場合には一時休憩とさせていただくこともありますので、御容赦くださいますようお願いいたします。オンライン会議に係る説明については以上です。
 
○山川分科会長 それでは、議事に入ります。カメラの頭撮りがありましたら、ここまでとなっております。本日の議題は、1、障害者雇用率制度の在り方について、2、2025年度の年度目標に係る評価及び2026年度における年度目標の設定について、3、その他となっております。
 それでは、議題に入ります。まず議題1についてですが、前々回、前回の分科会において、研究会報告書についてヒアリングを行ってまいりました。本日から、各論点につきまして具体的な制度設計についての議論に入りたいと思います。まず本日は、1つ目が手帳を所持していない精神・発達障害者について。2つ目が、精神障害者の「重度」区分、短時間算定特例について。3番目が、精神障害者保健福祉手帳の更新がなされなかった場合の取扱いについて。この3点について議論を行いたいと思います。はじめに、事務局から資料1を説明いたします。その後、委員の皆様から御意見を頂きたいと考えております。では、事務局から説明をお願いします。
 
○河村障害者雇用対策課長 障害者雇用対策課長です。資料1に基づき御説明いたします。2ページ、資料全体の目次となっております。1番として、これまでの議論の振り返りです。研究会の報告書のうち、本日御議論いただく精神障害関係の報告部分の抜粋を添付しております。また、この間の4、5月と関係団体からヒアリングさせていただいておりましたので、ヒアリング時の団体の皆様の主な御意見を添付しております。
 10ページ以降が、2番です。今回の議論事項に関連する様々なデータ等の資料を付けております。こちらは大部になりますので、後ほどピックアップして要点のみ御説明します。本日は、3番の論点、32ページ以降の資料に基づき御議論頂ければと思っております。
 早速、3ページ以降が本年2月にまとめられた障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会報告書の中で、まず本日の1つ目の論点である手帳を所持していない精神・発達の方の制度上の位置付けをどうするかという点についての報告書の記述の抜粋です。こちらの枠囲みの中に記載がありますとおり、精神の我が国のこの手帳について、対象の範囲がかなり網羅的になっているということと、判定の内容として生活等における制限の状態を直接見ている一方で、従来からの話題にのぼることのあった医療証等は、基本的に医療費の多寡を見ており、この辺り等を踏まえると、手帳を所持していない者について、別途の基準を用いて雇用率制度の対象とするという必要性・合理性が高いとはいえず、現行の仕組みを維持する方向でどうか。その上で、社会全体における精神・発達障害の方々に対する理解の促進を図り、合理的配慮の推進等を進めていく、この方向性で、おおむね研究会で意見の一致があったところです。その上で、最後の記述の所ですが、手帳の有無にかかわらない御本人の働きづらさに対する支援、また合理的配慮に対する推進が重要であるという御意見をまとめていただいております。
 続きまして、4ページです。2つ目の論点の中の、まず雇用率制度の中に「重度」区分を用けるかどうかという論点です。こちらについて枠囲みの中ですが、我が国はこの精神の手帳をお持ちの方について等級別、精神の手帳は1級から3級までありますが、その等級別の就労の状況を見ていったデータについて、手帳の等級に比例する形で就労困難性が高くなるという明確な関係性が出ていない。また、その症状には波がある等々も踏まえると、一番下の赤字の記載の所ですが、重度区分を設けることは適当とはいえず、引き続き、現行制度の運用を維持する方向性でおおむね意見の一致があったところです。
 続きまして、2つ目の論点の後半です。精神障害の方の短時間の算定特例についてです。算定特例の内容の1つ目の○ですが、現行は20時間以上30時間未満の時間帯の労働者の方々について、ほかの身体あるいは知的障害の場合ですと0.5カウントになりますが、枠囲みの中の赤字の記載の所ですが、精神の場合は1人をもって1人とする。30時間を下回っても1カウントとするということになっており、この算定方法の維持、措置の性格について議論があった。その上で、枠の下の○の所ですが、やはり定着率の向上等の観点から、引き続きこの算定特例を維持することが重要ではないかという御議論があった上で、今、特例措置で行っているわけですが、それを恒久化すべきかどうかという点については、やはり制度導入当初の定着促進という目的から考えたときに、制度開始後まだ日が浅いために、定着促進の効果に関するデータに若干のぶれ等もある状況ではあり、現時点での恒久化の判断は慎重に検討すべきであるという方向で、当分の間、特例として継続をする、恒久化の要否については今後のデータ等の推移も踏まえて引き続き検討という方向性で、おおむね意見の一致を頂いているところです。
 続いて、6ページです。3番目の論点であります精神の手帳は2年間の更新期限が付される仕組みになっておりますが、更新がなされなかった場合の取扱いについてです。こちらについては、枠囲みの中ですが、手帳の更新が得られなかった場合であっても、当該労働者が企業に引き続き雇用されており、かつ、今後も雇用される見込みである。具体的な考え方としては、雇用率の算定外となったことを理由とした契約の不更新等は行わないと判断できる場合であれば、一定期間について、例えば新規採用に向けた業務切り出し、あるいは採用プロセスに要する期間を勘案するとして1年間程度としておりますが、一定期間は雇用率、納付金制度上の取扱いを検討してはどうか。しかし、そうした取扱いを検討する際は、その他の手帳、具体的には身体と知的の療育手帳ですが、それらも再判定等の条件が付されることがあり、更新が得られない場合がありますので、それもパラレルに併せて検討してはどうかということで、この方向性で、おおむね意見の一致を頂いた上で、「一定期間」の在り方については更に議論を進めるとなったところです。
 7ページ以降は4、5月に本分科会で行った関係者ヒアリングの主な御意見ですので説明は割愛いたしますが、適宜御参照いただければと思います。10ページ以降は、本日の議論事項に関わる参考資料を幾つか付けております。
 13、14ページに、JEEDの調査研究の中から少し参考となるデータを付けております。一番左の赤い棒が、現在実際に受けられているという御本人からお答えのある配慮措置で、真ん中のピンクが御本人にとって役立っていると考えられるもの、一番右の黄色が、あると良いなという配慮措置となっておりますが、役に立っている、あるいは、あると良いと考えるものについて、現に受けられている措置も多くありますが、14ページを見ていただきますと例えば点線で囲った措置、一部の措置について必ずしもこれらが十分一致していないケースもあるというデータです。
 15ページは、合理的配慮の推進に際しての企業側の課題感を聞いたJEEDの調査研究です。第1位は、やはり社内のサポート体制の構築ができていないと。合理的配慮は御本人からの申出、あるいは上司側からの確認があって、さらに双方で話合いをして措置内容を決めていくプロセスを踏みますが、そこが現場に委ねられている等の事情があり、社内でそれを全体としてサポートする体制の構築ができていないものが第1位にきております。あとは社内の周知が進んでいない、3番目の合理的配慮を考えるときに配置や業務の内容そのものと関わってくる、その辺りが難しいという課題感が多く出されております。
 続いて16、17ページです。私ども厚生労働省で合理的配慮の推進に関して進めている施策の主なものの御紹介です。16ページの1点目は、合理的配慮の指針を告示で定めており、告示の中では一番右側に主な内容を記載しております。例えば合理的配慮の先ほど御説明したような手続、プロセスの進め方や過重な負担はどのようなものであるか、あるいは合理的配慮の典型的な事例について記載をしております。さらに、その下のQ&Aにおいては、もう少し詳細な1問1答形式で具体的な疑問の解消を図った上で、一番下が事例集です。企業、国等公共部門における合理的配慮のいろいろな事例について幅広く収拾して、定期的に更新をしております。
 17ページの1点目が、差別禁止と合理的配慮に関する相談支援事業です。こちらは、4月にヒアリングにお越しいただいた全障協さんに取り組んでいただいており、全国の7ブロックに相談窓口を置いて、例えば特例子会社で長年従事してきた方といった障害者雇用の精通者、経験者が企業さんからの御相談ごとに、個別に対応させていただいているものです。その下は「精神・発達障害者しごとサポーター」の同僚等に当たる方々に向けて、労働局で研修を行っている事業になります。そのほか、各種助成金の中で、ほかの障害種別と併せて支援している仕組みになっております。
 18ページ以降は、少し合理的配慮そのものの解説資料等を付けておりますが割愛いたします。21ページは、先ほど御紹介した全障協さんの相談対応の事業の概要です。
 22ページは、この同じ相談支援事業の中で、どのような内容が寄せられているかが、右側の円グラフで書かれております。こちらは、差別禁止・合理的配慮としての相談事業ですが、実際に寄せられている相談の内容は雇用管理の幅広い課題や正に業務の切り出し、職域開拓等に関するもの等々も多く見られるものになっており、それらと合理的配慮が相互に関連していることではないかと見ております。続いて、23ページです。先ほど御紹介申し上げたしごとサポーターの概要等ですが、割愛いたします。
 続いて25ページの3番目の論点ですが、精神障害者手帳の更新が得られなかった場合のその取扱いについて、一定期間雇用率のカウント等において配慮をしてはどうかという論点と関係するデータです。一定期間を考えるときの1つの側面として、求人を出してから採用に至るまでに、どのぐらい期間を要するかというものがありますが、こちらはハローワークの受理した求人についてランダムサンプリングを行い、求人充足期間を見たものです。求人を出してから、おおむね3か月ぐらいまでが採用のピークになっており、その後、12か月までいきますと8割の求人が採用に至っているというデータです。
 26ページです。一方でこの同じ論点に関して、基本的に精神障害者手帳の有効期限が切れた後、失効した後について、カウントを可能とするということの御議論については、基本的に実雇用率での算定を想定した議論かと理解をしておりますが、一番上の〇の所ですが、例えば1年間、実雇用率算定を認めるという場合は、1万9,000人ぐらい、2万人弱の方が手帳を失効した、厳密に対象障害者でなくなった後も、引き続き算定が可能になると。〇の2つ目、これを2年間、実雇用率に算定を認めるということになると、4万人弱が改めて算定可能となるということになりますが、このことは失効した後にカウントする期間を長くすればするほど、障害者専用求人としての新規の求人の減少につながり得る効果があります。その効果が下半分のグラフの所ですが、年間の障害者専用求人に当てはめて、求人数全体のインパクトを見てみると、現状の0.98倍が、2年間という場合は単純計算すると0.85倍ぐらいまで下がるインパクトがあり、この両面を見るという性質があるかと思いますので、参考で出させていただきました。
 続いて27ページは精神保健福祉手帳の有効期限が切れる、失効になるケースが全体の中でどのぐらいのボリュームがあるかという資料です。緑の棒が手帳を返還しているケースで、有効期限切れを迎えて失効すると。この中で申請を主治医と御相談をして、「しない」というケースもあれば、失念をしていたり、あとは数は少ないと思いますが、申請をした上で認定が得られなかった場合、全て含むものですが、令和6年度を見るとそれぞれ全体の台帳の中での1.7%と4.9%ですので、7%ぐらいは失効があるというデータになっています。結構、日常的にあることではあるというデータです。
 続いて28ページの所は、同じく手帳を失効した場合の取扱いについて、雇用継続の見込みがあるときにそのような特例の対象としてはどうかという議論の中で、雇用継続の見方についての御参考として、代表的な助成金の例を挙げております。左側が、いわゆる特開金、右側がトライアル雇用助成金です。下から2行目の「継続して雇用する」ということの捉え方ですが、特開金のほうを御覧ください。正規あるいは無期、若しくは有期であっても労働者が望む限り更新することができると。この意図は、この下の※1、労働条件通知書等で自動更新になっており、雇用の条件がある場合もその条件は就労規則の解雇要件と同じと、相当無期に近い要件になっています。その上で、右側のトライアル雇用助成金ですが、継続して雇用する労働者とは1年を越える期間の雇用が見込まれる者としております。ちなみに、「6.1報告」で計上可能とする考え方も常用労働者として1年を越える雇用期間が見込まれる方ですので、これは相当対象範囲としては広い形になるかと思います。29ページは先ほどの特開金の支給要件を図示したものですので、御参考です。
 30ページは今回の論点、基本的には精神の2年の有効期間の中で失効したケースを想定して議論を開始しておりますが、身体障害者の手帳と知的の療育手帳についても、更新の期限が付されることがあるという制度の御紹介の資料です。31ページは納付金制度の概要で、御参考ですので、飛ばします。32ページ以降が論点になっています。
 32ページの論点1については、手帳を所持していない精神と発達の方の雇用率制度上の位置付けについてです。こちらは先ほど御紹介したとおり、研究会の報告書では手帳の対象範囲の網羅性あるいはその判定内容等を踏まえると、別途の基準を用いて雇用率制度の対象とするということではなく、現行の精神の手帳をお持ちの方を雇用率の対象とするということで、おおむね意見の一致がありましたが、この検討の方向性でよろしいかどうかという点です。
 続いて33ページ、論点2つ目、御本人の働きづらさへの支援あるいはその合理的配慮の推進をどのように進めていくかという内容です。ポツの1点目と2点目は、先ほど御紹介したJEEDの調査研究の内容を圧縮しています。ポツの3点目ですが、こちらは合理的配慮のプロセスを考えたときのそもそも論として、やはり募集・採用段階は御本人からの申出に基づきますし、採用後に関しては職場側からの、職場で支障となっている事情の確認、そこが起点になり、そこから双方で話合いをするということで、合理的配慮の内容を決めていく流れになっています。精神・発達の障害特性を考えたときに、職場内でまだ配慮事項の申出のプロセスがしっかり仕組み化をされていると、比較的に申出が行いやすいと思いますが、そういうものがないときに、御本人発で積極的申出を行うということは、結構ハードルが高いのではないかということ。また、上司等の側に確認が委ねられている場合も、現場でどのように対応すればよいかというのが、結構わからない等の課題があるのではないかという点を記載しました。
 その上で、34ページで今後の検討の方向性ですが、やはりこのような御本人の働きづらさへの支援や合理的配慮の推進、こちらは別の論点にはなりますが、障害者雇用の全体の質として、特に重視されるべき要素の中に挙げられているものです。こうしたことと、あとは先ほどの組織としてのサポート体制や申出プロセスへの整備等が重要だということ等も考えますと、今、調査研究で今年度、またこの雇用の質の向上に向けて企業さんの効果的な取組の情報収集を開始しております。そのようなものも活用しながら障害者雇用全体の質の御議論、とりわけガイドライン策定の中で、効果的な取組を位置付けていくという方向で検討してはどうかということを記載しております。さらに2ポツ目ですが、企業として抱えている課題を見たときに、合理的配慮だけが独立してあるわけではなく、雇用管理の様々な課題や業務開発等とも密接に関わっていると、それを考えますと、現在、全障協さんの担っていただいている相談対応の事業等も含めて、障害者雇用の経験豊富な者が企業側を相談支援するという仕組みを、企業支援の機能の強化策についても、今後本審議会で御議論いただく重要な論点になっていますが、その中でしっかり検討していくことでどうかということを書かせていただきました。
 さらに35ページについては、精神障害において「重度」区分を設けること、あるいは短時間の算定特例についてです。こちらも先ほど研究会の報告書を御紹介したとおり、研究会段階ではこの「重度」区分を設けることが必ずしも適当とはいえないのではないかということと、短時間の算定特例については、特例として維持をすると、恒久化要否は引き続き検討ということでおおむね意見の一致を頂いておりますが、この検討の方向性でよろしいかどうかという確認です。
 続いて36ページからが、先ほどの精神の手帳の有効期間を過ぎて、手帳の効力が失われた場合の取扱いについてです。更にこの中で論点を3つに分けており、このような本来は対象障害者ではなくなっているが、特例的にカウント等の対象にするという、この特例の条件として、〇1として、その労働者の方、もともと手帳を持っていた方が企業に引き続き雇用をされており、かつ今後も雇用される見込みと判断できるという場合、この意図は雇用率算定外を理由とした契約不更新がないといえる場合です。これを具体的にどうするかというところと、〇2は一定期間、カウント等が継続できる期間をどうするか。それから〇3は具体的に雇用率制度、納付金制度の中での取扱いをどうするかという点です。まず〇1の「雇用見込み」の所ですが、こちらでは例えば、以下のいずれかのケースが考えられるかとして、ⅰ)あるいはⅱ)であればこのような特例の対象としてはどうかという内容になっています。ⅰ)は無期あるいは労働者が望む限り更新ができる、実質的に無期雇用に近い場合を指しています。先ほどの特開金のようなケースです。ⅱ)はそれだとかなり条件が限定的にはなりますので、少し条件を緩和した、しかし安定的に雇用されているといえる条件として、有期であるけれども、労働条件通知書等、御本人が分かる形で不更新の条件が具体的に明示をされている。例えば勤務成績を一定の基準を設けてみるなど、そういったものがちゃんと明示をされており、かつ事業主において、これで算定外になったからといっての契約の不更新は行わないという意思表示が行政に示されている。例えば「6.1報告」に併記されているという形を想定しています。こうしたことは、雇用の見込みがあるものとして特例の対象としてはどうかという論点です。
続いて37ページは、〇2の「一定期間」についてです。一定期間については、やはり新規採用に向けた業務切出し、あるいは採用プロセスに要する期間の実態を一方で勘案をする。さらに状態の改善等により対象障害者でなくなった後も、対象障害者と見なすというのがこの特例の性質ですので、その期間を長期化するほど、これから働こうとする方々にとっての雇用機会の減少が大きくなると。この2面性、両方を勘案をすると、1年としてはどうかという論点としています。さらに〇3が、具体的な制度上の取扱いですが、黒ポツ1点目、実雇用の企業現場におけるカウントあるいは納付金額の算定。こちらは一定期間は従前どおりの手帳を有している者と見なしてはどうかと。一方で超過達成の場合の調整金・報奨金については、限られた財源でもありますし、これは現実的な負担の調整の仕組みでもありますので、現に対象障害者ではなくなっているということで、支給対象としないということとしてはどうかといたしました。
 最後の38ページ、ほかの身体と療育手帳の再認定・再判定が得られなかった場合、一番下のポツですが、これらのケースでも、例えば「6.1報告」の直前でそのようなことが判明した場合に、事業主として十分な努力をしても準備が間に合わないということ等、共通の事情でもありますので、同様に一定期間は実雇用率と納付金額の算定に関して、重度の方の場合はその従来の等級で、従前どおりの手帳を有しているものと見なしてはどうかと整理をいたしました。御説明は以上です。
 
○山川分科会長 ありがとうございました。では、意見交換に入りたいと思います。御意見がありましたら挙手をお願いいたします。御発言の際には、お名前を言っていただいて、その後に御発言されるようにお願いいたします。御意見等ございますでしょうか。では、オンラインの新田委員、お願いします。
 
○新田委員 使用者側、経団連の新田でございます。音声のほうは大丈夫でしょうか。
 
○山川分科会長 大丈夫です。
 
○新田委員 ありがとうございます。この後、退室させていただく関係で、初めに発言させていただきます。
 まず、詳細な取りまとめと資料のご説明をどうもありがとうございました。この資料の中で示された論点に関して、そこで示された方向性と特に異なる点を中心に、お話いたします。
 論点1の障害者手帳を所持していない精神障害者、また障害者の雇用率制度における位置付け、論点2の本人の働きづらさへの支援、合理的な配慮の推進に関しましては、先の研究会報告書で示された方向性、あるいは事務局から示されている方向性で異論はございません。論点3におきましても、先にまとめた研究会報告で示された方向性であり異論はないことを申し上げます。
 その上で、論点4については意見等を申し上げます。まず精神障害者保健福祉手帳、これらは様々な事情で更新できない場合があるということからしても、一定期間の経過措置を設けるべきという方向性は私も支持したいと思います。
 加えて論点で示された〇1「雇用見込み」については、無期契約である場合に加えて、有期雇用の場合には更新予定であることを契約内容等々で判断すればよく、それ以上の要件化は実務上不要ではないかと考えております。
 また、〇2の「一定期間」につきまして、先ほどの資料において、障害者専用の求人のうち、8割近くが1年以内で採用に至っているということから1年という案が示されていると承知しております。一定程度の理解はするものの、障害者の方々の状態には波があって、その対応については、一定程度のしっかりとした期間が必要だと思っています。先ほどのご説明によると、1年以内に採用に至っている方が8割近くいるということですが、一方で2割以上の方については1年で契約に至っていない、採用に至っていないという実態にあるということでもありますので、「一定期間」については、慎重に検討していく必要があると考えております。
 〇3の「具体的な取扱い」につきましては、実雇用率と納付金額の算定においては、従前どおり、手帳を有しているものとみなすべきと考えております。加えて、雇用に関しては引き続き合理的配慮の提供等が必要であることから、限られた原資であるものの、調整金あるいは報奨金においても対象とすべきと考えております。
 最後に論点5、他の手帳における有効期間徒過についての取扱いでございますが、他の手帳、例えば身体障害者手帳につきましても、精神保健福祉手帳と同様の扱いとし、一定期間については、手帳を有しているとみなす扱いとすることで異論がないということを申し上げておきたいと思います。私からは以上でございます。よろしくお願いいたします。
 
○山川分科会長 御意見ありがとうございました。では、ほかにございますでしょうか。河崎委員、お願いします。
 
○河崎委員 ありがとうございます。労働側委員の河崎です。御説明ありがとうございました。まず論点1、手帳を保持しない精神発達障害者についてですけれども、研究会報告書の取りまとめのとおり、雇用率の対象を手帳保持者とする現行の仕組みについては、当面は維持する方向でよいと考えます。
 さらに論点2についてですけれども、発達特性や精神的不調等により、就労上の困難を抱えているものの、何らかの理由で手帳を取得できない者や、手帳を取得しない者に対しては、適切な合理的配慮が実施されることに加え、職場における理解促進や支援体制の構築などの、当事者や企業に対する支援の強化が必要であると考えます。適切な合理的配慮の推進には、社会全体の障害者雇用に関する理解促進はもちろんのこと、個々の企業において管理職や職場の同僚などが、障害に関する理解を深めるとともに、障害者が安心して就労できるよう、周囲の協力が必要だと考えます。
 また、就労上の困難を抱える当事者が、安心して安定的に就労できる環境を整備するためには、当事者や受入企業が直面する課題の解決が重要であると考えます。したがいまして、ハローワーク、地域障害者職業センター、ナカポツセンターなどの公的機関による相談・支援体制の充実や、外部ジョブコーチの活用促進など、障害のある労働者や企業への伴走型支援を強化していく必要があると考えます。
 その一環として、障害者雇用の経験豊富な者による相談対応支援の仕組みを進めることは有効策だと考えます。ただ、相談対応だけではなく、専門的な支援の両方が必要な場面も多いと考えられるため、公的機関との連携も視野に入れながら検討すべきではないかと考えます。
 最後、合理的配慮の推進に向けては、効果的な取組をガイドライン等で示していくことには異論はございません。なお、合理的配慮指針が策定された平成27年以降、ICT化やテレワークの進展など、職場の働き方は大きく変化しております。このため、まずはICT環境下における合理的配慮の実態把握を行い、その結果を踏まえて必要に応じて、事例の見直しや補足的な整理を検討していくことも必要ではないかと考えます。以上です。
 
○山川分科会長 ありがとうございます。ほかにございますでしょうか。では倉知委員、お願いします。
 
○倉知委員 九州産業大学の倉知です。報告ありがとうございました。おおむね、これで良いのではないかなと思っていますが、精神の手帳を更新したいなと思っていても、それが得られなかった、更新できなかった方がどの程度いるのかとか、その方々がどのような状態なのかが、私は経験がなくて分からなくて、もしよろしかったら田中克俊委員のほうで、教えていただければと思っています。臨床上の経験でも結構ですので、もし分かれば教えていただけないでしょうか。まずは、そこを1回聞きたいです。
 
○山川分科会長 ありがとうございます。田中克俊委員、いかがでしょうか。もし御知見等ございましたら、お願いいたします。
 
○田中(克)委員 御質問ありがとうございます。私のほうからも御意見を申し上げようと思ったところですけれども、実際には御本人が希望しているにも関わらず手帳取得のための診断書が発行できないということはほとんどないと思います。私自身の知る限りの精神科医においてもそうですし、全国の精神科クリニックを取りまとめている日本精神科診療所協会という組織があるのですけれども、先日その幹部の先生方に聞いたところ、そういったケースは一回も聞いたことがないということです。
精神障害者保健福祉手帳の等級判定についてもそうですが、精神科の先生は、やや患者さんよりに判断をしている方が多いですし、ましてその手帳取得を希望する人に対して、それを断るということは基本的にはないと思います。
 先ほどのJEEDの調査でも、更新したくても更新できなかったケースは、てんかんの発作がなくなったとか、職場環境を改善して必要なくなったというような前向きな理由がほとんどで、てんかんがなくなったら、もちろん手帳が発行できないのは当然ですし、そういった理由ですし、臨床の実態において患者の希望に反して手帳が発行されないということはないと考えていい状況だと考えます。
 
○山川分科会長 御知見ありがとうございました。倉知先生、続けてお願いします。
 
○倉知委員 ありがとうございました。ということは、ほぼ障害のない状態だというように捉えていいということですね。でしたら、私は事務局の提案で、そのまま賛成をしたいと思っています。ただ、ちょっと気になる点が、納付金の取扱いで、調整金・報奨金ということは対象としないということでしたが、各助成金も当然、対象にしないという理解でよろしいでしょうか。
 それともう1つ、では手帳がほぼないということなのですけれども、今度なくなった場合の企業が把握する方法というのは、どういうことが想定できるのかなというのを、ちょっと教えていただければなと思います。私からは以上です。
 
○山川分科会長 御質問ですので、事務局からいかがでしょうか。
 
○河村障害者雇用対策課長 助成金につきましては、必ずしも手帳を要件にしていないものがほとんどでございますので、引き続き御本人の意思として、その手帳を持ちたくないということ、あるいはその手帳の3級でも、単に疾患があるわけだけではなくて、生活制限があるということが手帳の要件ですので、御本人はその状況ではないけれども、例えば服薬等、通院・治療を継続されていて、お医者さんの診断があるということですと、助成金の多くは対象になるかと思います。すみません、最後のご質問はどういったことでしたでしょうか。
 
○倉知委員 毎年、6.1調査によって、障害者数を把握するときに、手帳がなくなった方は、今度は把握できなくなりますよね。そういうときにどうするのかなというのが思い付かなかったものですから。
 
○河村障害者雇用対策課長 ありがとうございます。御指摘のとおり、あくまで6.1報告は、正に対象障害者として、雇用を見る対象として、こういう方を御報告いただくものですので、卒直に今、私どもで、企業にお勤めの方の中で、その手帳を有する状況ではないけれども、服薬等、医療を要する状況にはあって、合理的配慮を受けながら働いておられる方というのを網羅的に把握できているかというと、そういった定量観測のデータとしては、十分には把握できていないということかと思います。
 
○倉知委員 例えば毎年、精神障害手帳を持っていて、雇用率にカウントしていたではないですか。で、手帳が取れなくなったことって誰も分からないのではないかなと思っていて、今年はカウントできるかどうかというのは分からないとなったら、厚労省が決めているプライバシーに配慮した障害者の把握の方法にのっとって、毎年やらなければいけないという、そのようになるのでしょうか。
 
○河村障害者雇用対策課長 基本的に今まで雇用率の算定の対象として、計上して良いというようにおっしゃっておられた方の場合ですと、その方の手帳の、例えば更新期限がいつ来るというような情報も含めて、通常その企業の人事の方が、正に御指摘の把握ガイドラインに沿って、通常は大体記録をされておられますので、通常のケースですと、その更新期限が来ているのに、「あれ、どうなったのかな」というのは、コミュニケーションを取られるケースが通常かと思います。ですので、企業側としても、「あっ、あの方はいつぐらいに期限が来るな」と、更新されただろうかということは通常把握されている状態かと思います。
 
○倉知委員 ありがとうございました。
 
○山川分科会長 ありがとうございました。先ほど大岩委員から、お手が挙がっておりましたので、よろしくお願いします。
 
○大岩委員 ありがとうございます。日立ゆうあんどあいの大岩でございます。論点の取りまとめ、本当にありがとうございました。論点、おおむね理解できるところですけれども、意見があるところだけピックアップして申し上げたいと思います。
 論点3、精神障害者短時間労働の算定特例についてですけれども、一般的に短時間労働者の定着率、高い実態がありますということで、これは、そのとおりだなと思っています。一方で、精神障害者に対する就労支援、マネージメントに要する労力というのは、就労時間の長短によって変わるものではないというのが雇用の実態ですので、雇用の現場の実態を踏まえて恒久化をお願いしたいと考えております。
 それから、論点4の「一定期間」についてです。一定期間については、障害者を雇用する企業としましては、新たな障害者雇用の推進も必要ということですけれども、手帳の更新がなされなかった本人の雇用についても手厚い配慮が必要だと考えております。手帳の更新がなされなかった従業員本人は、今後健常者と同様の働き方を求められて、場合によっては職務内容の変更が伴うこともあると考えます。一部には、やる気に満ちあふれる者も存在すると思われるのですが、これまでとは別の雇用環境への対応が必要となって大きな不安感を抱く従業員も存在すると考えます。精神障害者の心身状態には波があって、新たな環境の変化への対応も一定の期間が必要と考えますので、精神障害者で手帳の更新がなされなかった後1年間を、新たな働き方、職務の提示、その働き方への馴致期間としまして、次の1年間でこのまま働いていけるか、又は再度手帳の申請を行うかなどの検討期間とすることで、今後の御自身の働き方を選択して慣れていく猶予期間とすることが望ましいと考えております。ですので、一定期間については2年間ということをお願いしたいというのが私の意見です。
 それから、論点には今回ないのですけれども、本日、精神、発達障害者の雇用率算定の在り方の議論の場ではありますけれども、雇用率の算定制度の全般について、それに関わる事項もやはり議論が必要ではないかと考えておりますので、意見として申し添えたいと思います。以上です。
 
○山川分科会長 ありがとうございます。オンラインで、山口委員、お願いします。
 
○山口委員 こんにちは。愛知県中小企業団体中央会の山口です。説明ありがとうございました。精神障害者の雇用率制度の在り方について、中小企業の立場から意見を申し上げます。私からは3点あります。手帳を所持しない精神・発達障害について、それから、精神障害者の「重度」区分、短時間算定特例について、それから、精神障害者保健福祉手帳の更新がなされなかった場合の取扱いについて意見を申し上げます。
 まず、現行の精神障害者保健福祉手帳の所持者を対象とする仕組みを維持するべきと、私は考えます。手帳は、日常生活や社会生活における制約を踏まえた総合的な判断に基づいて、就労困難性を一定程度客観的に示す制度として機能していると思います。精神障害は個別性が高く、診断書や受給者証のみで一律的な判断が難しく、企業の判断負担の観点や制度の明確性を考えると現行の枠組みが適当だと考えます。
 2番目に、精神障害者について、「重度」区分の導入には現時点では慎重であるべきと考えます。ほかの障害と比べ、症状の変動や個人差が大きく、等級と就労困難性が必ずしも一致するとはいえません。画一的な区分は、実態にそぐわない可能性があります。一方で、精神障害の短時間労働者を一人として算定する現行の特例は、雇用促進と定着の両方に資するもので、維持することが適当です。恒久的な措置とするかは現時点では判断できません。雇用状況の推移を見ながら、今後検討する必要があると思います。
 3点目、手帳更新切れの取扱いについては、現場の実務に影響があります。何らかの理由で更新されなかった場合でも、引き続き雇用されている実態がある場合には一定期間、例えば1年間は雇用率算定に含める経過措置が必要です。その間については、納付金の負担を免除するなど、企業に過度な影響が生じない配慮をお願いしたいと思います。更新切れは企業の責によらない場合が多く、直ちに雇用未達成とすることは適当ではありません。また、確認手続は簡単な仕組みとし、中小企業の実務負担を増やさないようにする配慮が必要だと思います。
 以上申し上げましたとおり、制度の明確性を維持しつつ、現場の実態に即した柔軟な運用と支援の充実により、雇用の質と持続性を高めていくことが重要であると考えます。私からは以上です。
 
○山川分科会長 ありがとうございました。オンラインで、あとお三方おられます。まず、新銀委員、お願いします。
 
○新銀委員 全国精神保健福祉会連合会、新銀でございます。丁寧な御説明ありがとうございます。私のほうからは論点3についてですけれども、賛成の立場ですが、更に当事者として申し上げます。精神障害者雇用における「重度」区分を設けることについてですが、精神障害がある方とその家族を支援する立場から、精神障害者雇用制度における「重度」区分の取扱いについては、慎重な検討を求めます。精神障害は、症状や生活機能への影響が個人ごとに大きく異なるとともに、同一人物であっても体調や生活環境、職場環境などによって状態が変動する特性があり、そのため一律の基準による重度区分では、実際の就労能力や必要な支援の程度を適切に反映できないという懸念を持っております。精神障害雇用において重要なのは、障害の程度を区分することではなく、本人の希望や能力、職場における合理的配慮、継続的な支援体制の充実であると考えております。障害の特性や変動性を踏まえた制度設計が行われるよう、強く希望いたします。
 精神障害者の短時間労働に関する制度についてですけれども、精神障害がある人においては、症状の変動性や疲労の蓄積、ストレスの脆弱性などの特性に配慮することが不可欠だと考えております。就労意欲や能力があっても、長時間勤務からのスタートが困難な人は少なくはありません。短時間労働制度は、精神障害者が無理なく就労を開始し、職場経験を積みながら徐々に勤務時間や業務の幅を広げていくことを可能にする、重要な仕組みだと考えております。離職の防止や職場定着の促進にも大きく寄与しており、多くの当事者と家族にとっても必要不可欠な制度と考えております。精神障害者の特性に応じた柔軟な働き方を保障し、誰もが安心して働き続けられる社会を実現するため、短時間労働の恒久的な制度として位置付けることを強く要望いたします。合わせて、短時間労働を一般就労への入口としてだけではなく、一人一人の障害特性や生活状況に応じた多様な働き方の選択肢として、安定した雇用と職場定着を支える施策の充実を求めます。
 障害者の雇用促進は、雇用率の達成だけでなく、長期的な職場定着と本人の生活の質の向上によって評価されることが重要だと考えております。以上です。
 
○山川分科会長 ありがとうございます。では、清田委員、お願いします。
 
○清田委員 ありがとうございます。日商の清田でございます。論点2と4の2点について意見を述べたいと思います。
 まず、論点2についてです。御記載いただいておりますが、申請をすれば手帳を取得できるものの、取得に抵抗がある方や取得の方法への理解が十分でない方などに対して、手帳制度の理解の促進、取得の働きかけを行っていくことが重要であると思っています。厚労省の皆様におかれては、こうした方々への制度の周知を引き続き行っていただきたいと思います。合わせまして、企業はなかなかそうした方々に対して直接手帳を取ってみたらどうかということを言いづらい環境にあると思います。そうした方々に、相談機関を適切に伝えられるように、サポートもお願いできればと思っています。
 もう1点、こうした合理的配慮、働きづらさへの支援として、ガイドラインに望ましい取組として記載するという案を記載いただいているところですが、記載内容について十分留意しながら検討することが必要であると考えます。この場で何度も申し上げているところですが、企業ごとにいろいろな経営方針や事業運営の方法がある中で、一概に他社さんが行っているから自社でも取り組めるというものではないと思っています。そうした中で、望ましいとまで書かれると、それをやらなければならないと伝わることに対して、やや懸念を持ちます。事例として紹介をしていき、取り組めるところは取り組んでいくというスタンスには賛成ですが、書き方については十分検討していただきたいと思います。
 続いて、論点4の手帳が更新されなかった場合の雇用率の算定についてです。いわば企業に対する救済措置であると受け止めていますが、手帳が更新されなかった経緯には様々あると思います。先ほど本人が希望して更新されないというケースはないというお話も頂いたところですが、認定機関が更新を認めなかったケース、更新を単に失念したケースなどもあるかと思います。最後の更新を失念したケースについては、単なるミスという観点からも、本人にできるだけ制約なく救済いただきたいと思います。他方、本人がもう更新は不要だと判断をして更新をしなかった場合においては、先ほどほかの委員の方からも御発言がありましたけれども、企業としては障害者雇用としての配慮が不要になるという扱いをして、一般労働者の通常の雇用管理区分で、ほかの業務、役割を担う形で雇用形態を変更していくということが想定されるわけです。そうした中で、実際に取り組んでみたけれども、業務にはなかなか適性がなかった、難しかったということもあり得るのではないかと思っています。そうした雇用形態、雇用の中身を変更した方に対して、この措置はどうなるのかという点は、しっかりと整理しておくべきだと思います。
 私としては、一般労働者の通常の区分に内容を変更して、それが難しく、雇用継続がなされなかった場合においても、一定程度移行を検討する期間と位置付けて、その期間については雇用制度の対象として継続する扱いとするべきではないかと考えています。私からは以上です。
 
○山川分科会長 ありがとうございます。では、影山委員、お願いします。
 
○影山委員 横浜市立大学の影山です。ちょっと体調を崩しましてオンラインで失礼します。
 私は4番目の論点についてお伝えしたいと存じます。精神障害者保健福祉手帳の更新がなされなかった場合、一定期間手帳保持者として読み替えるというこの措置でよろしいかと思います。事務局からの御説明でよく分かりました。
 その際の〇1の条件についてなのですが、御提案の条件でいいのですが、ちょっと文言が気になりまして、特開金と同じということで合わせるということでいいと思いますが、無期契約である場合、若しくは有期雇用であっても労働者が望む限り更新ができる場合、これはこれでいいとは思いますが、よくある合理的な解雇理由がある場合、場合によっては解雇になるということが健常者ではあるのですが、障害者の方にもそういったものは適用されると考えてよろしいでしょうか。これは御質問です。的確なお答えをいただきましたら、1番目については、御提案でよいと判断するかと存じます。
 その期間ですが、データをお出しいただいて、グラフが出ていますが、今、幾つかのパターンで検証を行ってみました。グラフでは、最初の1年半ぐらいで大体が充足されています。ただ、最初の半年間とほかの半年間を比べますと、有意に最初の半年間のほうが多いです。ただ、半年というのは切りが悪いので、また1年半というのも切りが悪い。1年ぐらいが妥当でないかなと思います。2年、3年ということも、精神障害者の方は安定しないことも多いので、あり得るとは思いますが、その期間、手帳をお持ちの方の採用が滞るということになってきます。1年ぐらいが妥当なのではないかなという気がしています。
 ただ、今の話との関わり合いで、少々危惧していますが、先ほど御指摘がありましたが、精神障害の方は安定しないとよく耳にします。場合によっては手帳を返上してからも症状は悪化してしまったり、正に先ほど御指摘があったように業務内容が変わると悪化してしまったり、対応できないということもあり得るかなと思います。また、手帳の返上も元気な頃の自分に戻りたいという思いが強くて、それを自分自身で確認する意味もあって返上してしまう。また、体調が良くなったので、更新しなかったというお話を以前、当事者の方からうかがったことがあります。そういったこともあるので、十分な配慮が必要だとは思いますが、お仕事に対応できない、症状が悪化してしまうということに関しては、むしろ御本人に対する御支援も十分にできるかと思いますので、むしろ手帳を取り直していただくということが妥当なのではないかなという気がします。
 人事から声を掛けて手帳を取りなさいというのは、なかなか言いにくいかもしれませんので、例えば入職のとき、入職後の面談時に、そういったことがあったら、手帳を取ったほうがあなたのために良いということを、きちんとお伝えになっていただけているとよろしいのではないかなと思いました。以上です。
 
○山川分科会長 ありがとうございます。先ほど御質問がありました。解雇、雇い止めの合理的な理由がある場合については、事務局からいかがでしょうか。
 
○河村障害者雇用対策課長 影山委員、ありがとうございます。まず、この議論の前提として、あくまで雇用の見込みに関しては、私どもの障害者雇用促進法制として、手帳が失効した、対象障害者ではなくなった後も、あくまで対象障害者として実雇用率等のカウントを可能にする特例の対象範囲の条件としての雇用見込みの議論です。ですので、例えばⅰ)、特開金並みの実質無期であるというケースだけに絞ったとしても、その中で実際に無期であった方であっても、解雇があり得るかどうかという点ですが、我々の特例の対象としてはあくまで契約として、この無期であるか、有期であっても望む限り更新ができるような状態になっているかどうかというところで見ています。ただ、そうであったとしても、例えば企業がすごく経営難になってしまったなど、そういった労働契約法、あるいは基準法制に照らして解雇をし得る場合があるというのは、おっしゃるとおりかと思います。
 さらに、実際、私どもの論点上の提案として、このⅰ)に加えてⅱ)の所で、有期の方の場合は当然、先ほど清田委員からも御指摘がありましたが、障害者専用求人として出して、障害者としての雇用管理区分である有期の場合もあれば、そうではない一般労働者の通常の区分の場合も、両方、有期はあり得ると思います。ここで記載しているのは、その方の有期契約としての労働条件通知書等を御本人が分かり得る形で、その当該有期雇用についての更新条件、イコールそれは不更新条件ですが、それが明示されているかどうかということを特例の対象の条件として書いています。ですので、当然、それぞれ一般区分の場合もあれば、障害者専用求人としての障害の区分の場合もあると思いますが、それぞれの契約において、不更新の条件がしっかりと御本人が分かり得る状況に置かれているかどうかということを意図して記載しています。その結果として、契約更新がなされないということは、想定し得ると思いますが、それはあくまで結果としてそうなるということです。あくまでここで議論しているのは、そういった対象障害者でなくなったけれども、一定期間カウントをするという特例の対象条件としてのものです。ややこしくて大変恐縮です。以上です。
 
○山川分科会長 ありがとうございます。影山委員、何かございますか。
 
○影山委員 御丁寧な御説明ありがとうございました。厚労省からの御提案内容で、私はよろしいかと思いました。以上です。
 
○山川分科会長 ありがとうございます。では、渡邊委員、お願いいたします。
 
○渡邊委員 筑波大学の渡邊です。御説明ありがとうございました。私からは論点4に関して、その中の「一定期間」と具体的な取扱いについてコメントしたいと思います。この一定期間といったようなものに関して、2年間や1年間であるといったような具体的な年数の御意見が出ているところではありますが、先ほどの事務局からの御説明にありましたように、この一定期間、その対象障害者とみなすということについては、新規の求職者に対しての影響がある。特にデメリットとして影響があるといったような観点を踏まえますと、先ほどのグラフなどで示されていた影響、デメリットの観点からすると2年というのは、やはり影響が大きいと考えられますので、事務局の御提案のとおり1年というものがバランスを取ったところで妥当ではないかと考えています。
 もう1つの具体的な取扱いの観点で、調整金・報償金に関しての取扱いなのですが、こちらについても御意見の中には支給対象とするといったような御意見があったところなのですが、調整金・報奨金の趣旨・目的から考えますと、現に手帳がなく、対象障害者ではなくなっているといった点を重視すると、支給対象に含めるほうがおかしいのではないかという考え方もできるところです。この点に関しては、調整金。報奨金の目的からは、事務局の御提案どおり、やはり支給対象としない取扱いのほうが妥当ではないかと考えています。
 あと、1点だけ、付言させていただくと、先ほどの影山先生の御意見の中にもありましたが、精神障害の場合においては状態の変動といいますか、状態が変わりやすいといったようなところがあり、状態に応じた対応を図ることが必要だと思います。手帳の更新がなされなかったら、それでおしまいだというわけではなく、新規申請といったような手続も用意されていますので、場合によってはそちらを利用する。制度の適切な利用についても、きちんと周知していくことが必要だと思っています。以上です。
 
○山川分科会長 ありがとうございます。では、オンラインの美堂委員、お願いいたします。
 
○美堂委員 富士通の美堂と申します。論点4について、細かな点ではありますが、企業実務の観点から発言させていただきます。先ほどの議論にもありましたとおり、企業側でも手帳情報の管理、手帳期限の管理や情報提出のリマインドによって適切な情報管理に努めていますが、更新の意思があっても手続に時間を要することや、情報把握が困難な場合もあります。そのため数か月の空白期間が生じることがあります。それを踏まえますと、一定の期間、具体的には1年程度、手帳を有している者とみなす措置には実務上の合理性やメリットがあると考えています。
 その上で〇3に示されています雇用率、納付金と調整金については、取扱いを分離した場合に同一の社員に対して複数の基準が並存することになりますので、データ管理や運用の困難、負担が予想されます。そのため、可能な限り統一した扱いを求めたい、対象とされることが望ましいと考えています。御検討のほどよろしくお願いいたします。
 
○山川分科会長 ありがとうございます。では、田中克俊委員、お願いいたします。
 
○田中(克)委員 まず、先ほど話題になりました、途中で手帳を保持しなくなった方の把握ですが、昨今の企業の人事労務管理システムでは、期限のある情報については期限管理リストに入力して管理されていますので、通常、6.1前になりましたら、アラートが表示されそれによって確認されていると思います。少なくとも10、11月頃に行われる年末調整で、今まで障害者控除欄にチェックが入っていた方で、今回チェックが外れていた場合にもアラートが出て、チェックされますので、少なくとも手帳返還がチェックされたにも関わらず、ずっと放置されるということはまずないと思います。
 あと、先ほどから話題になっています更新されなかった場合の扱いですが、私も事務局の御提案どおり原則としてその期間は1年程度が妥当ではないかと考えます。この前提ですが、先ほどお話しした通り、精神障害者保健福祉手帳を更新しない、または返還するというケースにおいて、本人の希望に反して主治医が診断書を作成しないなどといったことはなくて、本人がもう必要としないという判断の結果であることを押さえておくべきです。
 1年ではなく2年に延ばすということの懸念ですが、本人が手帳を返還して、通常の形で働いていこうと決心しているのに、2年も待たされるということになると、本人の回復感や通常勤務への意欲、モチベーションを損なう可能性もあります。また、渡邊先生の御意見にもありましたように、2年間延長することによって、その分、新規の雇用の幅が狭まるわけですから、そういった部分も考慮すべきだと思います。
 もちろん、体調悪化のリスクを考えて一定期間様子を見るべきだという意見や、企業側が新たに採用するための時間が必要だという意見等もあると思いますが、手帳を自主的に返還するまでは、主治医と本人の間で十分な観察期間を経て、返還しても大丈夫だと慎重に判断した上で返還する場合がほとんどですので、さらに2年間という観察期間まで準備する必然性はないと思います。また、資料上も障害者専用求人で採用に至った者の8割は1年以内に充足しているということですので、企業側の準備期間としても原則1年というのが妥当なところではないかと考えています。以上です。
 
○山川分科会長 ありがとうございます。それでは、会場から佐藤委員、お願いいたします。
 
○佐藤委員 労働側委員の佐藤です。御指名ありがとうございます。私からは論点3の「重度」区分と短時間算定特例について、意見を申し上げたいと思います。
 まず、重度区分については、JEEDの調査研究においても等級や診断名のみをもって、就労困難性を一律に把握することが難しいと指摘されていることを踏まえれば、現時点では現行制度を維持する方向としつつも、就労困難性の適切な把握に向け、引き続き検討を行っていただきたいと考えます。
 続いて、短時間の算定特例についてですが、精神障害の中には症状に波が出る場合もあり、就労する上で業務の遂行や職場の人間関係、通勤にも影響が及ぶことが想定されます。精神障害を抱える方が安心して就労を継続するためには、短時間勤務などの合理的配慮や周囲の理解が重要であり、本特例は雇用の促進や職場への定着に一定の効果があると認識をしています。そのため現段階で算定特例を継続することについては、異論はありません。
 その上で、ヒアリングでも意見がありましたが、例えば症状が改善し、医師等の意見も踏まえて本人が勤務時間の延長を希望しても、長期間にわたり短時間勤務に固定されたままでいるといった課題があるとすれば、改善が必要であると考えます。
 当事者の希望や受入れ企業の合理的配慮を勘案し、適切に制度が運用される仕組みの検討も必要ではないかと考えますということで、私からの意見とさせていただきます。
 
○山川分科会長 ありがとうございました。では菅村委員、お願いいたします。
 
○菅村委員 ありがとうございます。労側の菅村です。論点4に関して申し上げたいと思います。基本的に事務局から示された案について異論はありませんが、議論のあった雇用の見込みについて意見を申し上げたいと思います。「今後も雇用される見込み」に関しては、客観的に確認できることが重要であると思っています。記載にあるように、有期雇用であるが労働条件通知書等において不更新となり得る場合の条件が、具体的に明示されている必要があります。更新の有無は労働条件通知書等に明示しなければならない事項とされていますが、労働者の観点からは、どのような場合に不更新となり得るのかというのはしっかりと明示していただくことが必要だと思っています。
 先ほど使側の委員からは、更新がされることさえ分かっていればいいのではないかといった御発言があったかと思いますが、やはり、どのような場合に不更新となり得るのか、それはどういう条件なのかということがしっかり分かっておくことが重要だと思います。
 その上で、手帳を返還した場合に障害者雇用である有期雇用契約から、通常の労働者としての有期雇用契約になる場合において、先ほど他の委員からも御発言がありましたが、求められる就労に係る条件等が異なってくる、求められる期待値も異なってくることが考えられます。したがって、同じような不更新であっても、その不更新の条件のレベルが上がるということもあり得ると考えています。雇用契約が変わるということがある場合には、通常の労働者としての有期雇用であるということが、労働条件通知書や、新たな契約を結ぶ際にしっかり説明されることが重要であると考えています。
 なお、有期雇用契約においては、更新の条件、更新の有無だけではなくて、労規則の改正によって更新の上限の有無について記載をしないといけないということになっておりまして、その上限が明記されているのだと考えています。
一定期間内に、有期雇用である更新の上限があらかじめ来ることが分かっている場合においては、特例の適用対象となるのかどうか。有期雇用の契約が4月1日で、その後、手帳を失効したとして、既に例えば有期契約の更新に上限があり、雇用の見込みについては更にその上限に達しているといった場合に、どのようなことがあり得るのか、検討が必要ではないかというふうに考えています。以上です。
 
○山川分科会長 ありがとうございます。ほかに御意見はありませんか。よろしいでしょうか。論点4について、特に種々議論がなされました。確認的なことですが、「一定期間」という場合にその起算点といいますか、いつからということの確認ですが、これは資料の作りからしても手帳を失効時ということと理解しています。
 それから実雇用率算定を考える場合には、6月1日時点での雇用状態を考えるということが前提になっての議論かと思います。非常に様々な雇い止めとの関係でパターンがあるので、もしこの方向でいく場合には、いろいろシミュレーションを考える必要があるかなと私としては思っています。何かほかにはありませんか。非常に有益な御意見ありがとうございました。議題1については、以上とさせていただきたいと思います。
 では、議題2に移ります。事務局から説明をお願いいたします。
 
○河村障害者雇用対策課長 議題2、2025年度の目標の評価の関係、あと2026年度の目標設定について資料2-1、あと主に資料2-3に基づき御説明します。そのほかの資料2-2、あと参考資料2は主にデータですので御参照いただければと思います。
 まず、資料2-1、2025年度の当分科会として設定した目標に対する評価について御説明します。1ページ目の上の辺りにあります◎の所ですが、目標設定されている1点目はハローワークにおける障害者の就職件数です。2025年度の目標は、2024年度実績でありました11万5,609件以上です。これに対して、2025年度の実績が11万5,178件ですので、若干目標を下回る形になっております。
 こうした要因の背景ですが、件下の「分析」と書かれている所を御覧ください。○の1つ目として就職件数が少し、0.4%ほど下回っていると。○の2つ目、主な要因ですが、まず障害者専用求人の全数自体は伸びております。一方で2ポツ目ですが、専用求人の中でA型の求人は下回る水準になっております。さらに3ポツ目、就職の件数ですが、A型以外の一般企業の就職件数は対前年比で1.9%増と伸びております。一方で、就労A型事業所の就職の件数が6.8%減とかなり大きく下がっております。
 これについて、令和6年度の障害福祉サービスの報酬改定において、A型事業所に関して、いわゆる生産活動収支の要件、事業所全体の売上が利用者である障害のある方の賃金総額を上回っていないと、かなり大きく基本報酬が下がる形に改定をされております。そういった令和6年度の報酬改定の影響が一定程度あったのではないかということは推測がされるかと思っております。
 その上で○の3点目ですが、引き続きA型の報酬改定等による動向に注意をしつつも、ハローワークにおいて求職者・求人双方に対する支援をしっかりと取り組んでいくということを記載しております。
 2ページ目の中段、目標設定の2点目ですが、障害者雇用率の達成企業割合と、ゼロ企業のうち新たに雇用に踏み出した企業の割合、この2点を定めております。今年の年末に今年の6.1の結果が出てまいりますので、その際に例年どおりの評価をお願いしたいと思います。
 2ページの一番下の辺り、3個目の目標、精神・発達障害者雇用サポーター支援実績についてです。サポーターによる支援を終了した方のうち、就職に至った方の割合について、2025年度目標が75.6%以上に対して、実績として78.2%で少し上回る形で達成がされております。引き続き、個別相談等しっかりときめ細かい支援を実施していくという旨を記載しております。
 続いて2026年度、今年度の目標設定について資料2-3に基づき御説明します。目標設定する項目は、先ほど2025年度の評価を頂いた3カテゴリーと同じです。右側から2番目の列の所に、過去からの目標設定の基本的な考え方をそれぞれ記載しております。1点目の「ハローワークにおける障害者の就職件数」でしたら前年度実績以上として設定と、この考え方に対して2025年度の就職件数は目標へ僅かに届かなかったので、目標値が下がる結果になってしまいますので、2024年度、その前の目標であった実績値以上とする形で目標の設定を案としてお出ししております。
 続いて「障害者雇用率達成企業割合」ですが、こちらも目標設定の基本的な考え方は、目標の前々年度の実績イコール目標の前年6.1の数値に過去10年間分、10年間のうち、法定雇用率引上げ・除外率引下げがありますと数値がぶれますので、そのぶれる分は除いて過去10年間分の平均伸び率を加除するというのが、基本の設定方法です。その上で、目標年度以降に法定雇用率引上げ・除外率引下げがある場合には、そこで大きく数値が例年減少しますので、過去の相場を除いて設定をする。目標の案としては、前々年度の実績である46.0%に過去10間の平均伸び率を加えて、さらにこの後、正に7月に法定雇用率引上げがありますが、過去、今回の7月の引上げと同じ0.2%引き上げる場合については、実際、大体-4.1%ポイント分が下がるという傾向が過去の傾向で出てますので、それを差し引いて忠実に計算した結果として43.5%以上と。
 さらに、〇2のゼロ企業のうち、新たに雇用した企業割合については、目標設定の基本的な考え方は、直近3か年の実績平均値以上です。目標の案としては、直近3か年の実績平均が前年度のそれでいきますと前年度目標を下回る形になりますので、前年度と同じ状態を維持をするという案にしております。
 3点目の「精神・発達障害者雇用サポーター支援実績」についてです。これは目標設定の基本的な考え方は直近3年の実績の平均値上という形で、そのように2023年度から2025年度までの3か年の実績の平均値以上という形で、76.5%以上という形で設定をしております。以上でございます。
 
○山川分科会長 ありがとうございました。それでは、ただ今の件につきまして御意見等ございますでしょうか。御意見がございましたら挙手をお願いします。御発言の際にはお名前をおっしゃっていただければと思います。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、こちらの議題2については本日の質疑は以上にさせていただきたいと思います。各委員におかれましては、もし追加で御意見がございましたら6月29日(月)までに事務局までメールで御提出いただければと思います。当分科会としての2025年度の年度目標に係る評価、それから2026年度の年度目標の設定につきましては、これまでと同様ですが、本日の議論と追加で御提出していただいた御意見を踏まえて、私と事務局で相談して取りまとめたいと考えております。このような進め方でよろしいでしょうか。はい、御異存ございませんでしたのでそのようにさせていただきます。
 では、議題3について事務局から説明をお願いします。
 
○河村障害者雇用対策課長 議題の3、その他として何点か御報告事項があります。まず、資料3を御覧ください。4月のときにも簡単に御報告しましたが、分科会のスケジュールの左に記載したスケジュールになっておりますが、その際に御報告していた「障害者就労に係る雇用福祉横断検討会」について、右側に記載がありますが、今月の1日から立ち上げております。実は、本日の午前中も第2回をお願いをしております。今後も月1、2回程度開催をしながら、「令和8年の夏頃」と記載しておりますが、雇用・福祉、それぞれのこの間の状況変化を踏まえた、それぞれの役割の在り方等について基本的な考え方をまとめていただくという方針にしてます。そうした基本的な考え方がまとまり次第、「中間取りまとめ」として本分科会に対しても御報告をしたいというように思っております。
 次のページに、立ち上げた雇用福祉検討会の開催要綱を付けております。最終ページに構成員の記載がありますが、本分科会の委員の皆様にも多数御参画を頂いているところです。第1回、第2回、第3回でヒアリングをすることとしておりまして、ヒアリング項目は枠囲みの記載の中のものです。6月29日以降、雇用と福祉の役割の基本的な考え方の御審議を頂いて、夏に一旦、基本的考え方の中間整理をしていただいて、秋以降はこの基本的な考え方に基づき制度の各論を御審議いただくというようなスケジュール感にしてます。御報告1点目は以上です。
 御報告の2点目、参考資料の3-1を御覧ください。こちら、例年ものの公表物ですが、金曜日に令和7年度のハローワークの職業紹介状況の取りまとめ公表をいたしました。こちらの数字、主要ポイントは、実は、先ほど資料2-1で御説明した2025年の評価結果と同じになっております。枠囲みの中にポイントがありますが、1ポツ目で求職の申込みは増えているという一方で就職件数が0.4%減になったと。この関係の背景等は先ほどの御説明のとおりです。こうした形で、新規求職は伸びるけれども、就職件数が少し減ったという影響で2ポツ目の就職率が若干下がっております。3ポツ目の就職件数の減少要因は、先ほど議題の2つ目で御説明したものと同じ内容です。さらに、4ポツ目の解雇者数についてですが、ハローワークに届出のあった障害者の解雇者数について3,692人、前年度は正にA型の報酬改定の影響が強く出まして9,300人台でしたので、そこからは大きく減少する形になっておりますが、まだ例年ベースよりは若干A型の解雇者数は多い状況になっております。データの詳細は17ページに付けておりますので時間があれば御参照いただければと思います。
 御報告事項の最後、3点目です。参考資料3-2を御覧ください。「雇用の分野における障害者の差別禁止・合理的配慮の提供義務に係る相談実績」として、都道府県労働局、あるいはハローワークでお受けをしております差別禁止・合理的配慮関係の相談実績の取りまとめの公表です。集計結果の主なポイントとして、枠の中の囲みに記載しておりますが、ハローワークの方に寄せられた差別禁止あるいは合理的配慮関係の御相談が631件という形で、対前年度比で4割近く増えているという状況にあります。多くは合理的配慮の提供に関する相談で509件というようになっております。
 前年度に比べても大きく伸びておりまして、経年で見たものは3ページの下に表がありますが、昨年度のときもそのような状況で御説明しているかと思いますが、まず令和6年のところで非常に大きく従来から合計件数が伸びまして、令和7年度もそのときより若干なだらかになっておりますが大きく伸びていると。この大きな背景要因としては、令和6年度のところで障害者差別解消法の施行、職場における合理的配慮だけではなくて、世の中全体の合理的配慮の推進に係る法施行があった関係もありまして、非常に報道等も活発に行われて、世の中で非常に認知も進んで、障害のある方御本人も認識を深められた方が多く出た結果として相談が伸びて、その傾向がまだ現在も続いているということかと考えております。御説明は以上です。
 
○山川分科会長 ありがとうございました。それでは、質疑応答に入りたいと思います。御質問・御意見等がありましたら同様の方法でお願いいたします。何かございますでしょうか。はい、よろしいでしょうか。
 それでは、本日はこの辺りで終了といたしたいと思います。それでは、次回の日程について事務局から説明をお願いいたします。
 
○原田障害者雇用対策課長補佐 事務局でございます。次回開催については、令和8年7月24日(金)を予定しておりますが、詳細につきましては分科会長と御相談の上、皆様に御連絡させていただきます。以上です。
 
○山川分科会長 では、これをもちまして、本日の分科会は終了いたします。本日はお忙しい中、非常に有益な御審議を頂きまして大変ありがとうございました。散会いたします。