第34回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会ワクチン評価に関する小委員会 議事録

健康・生活衛生局 感染症対策部予防接種課

日時

令和8年6月19日(金) 16:00~18:00

場所

オンライン及び対面のハイブリッド開催
航空会館ビジネスフォーラム 501+502会議室(5階)

議題

  1. (1)令和9年度からの定期接種について(報告)
  2. (2)おたふくかぜワクチンについて
  3. (3)後天的な要因による免疫獲得状況への影響を踏まえた予防接種の考え方について
  4. (4)その他

議事

議事内容
○佐野予防接種課課長補佐 それでは、定刻になりましたので、第34回「厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会ワクチン評価に関する小委員会」を開催いたします。
 本日は御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
 本日の議事は公開・頭撮り可能です。また、前回と同様、議事の様子はユーチューブで配信いたしますので、あらかじめ御了承ください。なお、事務局で用意しているユーチューブ撮影用以外のカメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきますので、関係者の方々におかれましては御理解と御協力をお願いいたします。
 また、傍聴の方におかれましては「傍聴に関しての留意事項」の遵守をお願いいたします。なお、会議冒頭の頭撮りを除き、写真撮影、ビデオ撮影、録音をすることはできませんので御留意ください。
 続きまして、委員に追加がございましたので御報告させていただきます。
 このたび1名の委員が新たに就任されております。
 本委員会の委員として中野貴司委員が就任されておりますので御報告申し上げます。
 次に、本日の出欠状況について御報告いたします。
 本日は大藤委員より御欠席の連絡をいただいております。
 現在、委員10名のうち9名に出席いただいておりますので、厚生科学審議会令第7条の規定により本日の会議は成立したことを御報告いたします。
 また、本日は参考人として岡田賢司福岡看護大学客員教授、第一三共株式会社から大江慶司参考人、丹澤亨参考人、二階堂千恵参考人に御出席いただいております。
 本委員会の資料はあらかじめ送付させていただいた電子ファイル及びお手元の配付資料で閲覧する方式で実施いたします。番号01の議事次第及び委員名簿から番号11の利益相反関係書類までを用意しております。資料の不足等、御不明な点等がございましたら事務局までお申し出ください。
 申し訳ありませんが、冒頭の頭撮りにつきましてはここまでとさせていただきますので御協力をお願いいたします。
(頭撮り終了)
○佐野予防接種課課長補佐 それでは、ここからの進行は鈴木委員長にお願いいたします。
○鈴木委員長 皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、事務局から審議参加に関する遵守事項等について報告をよろしくお願いします。
○佐野予防接種課課長補佐 審議参加の取扱いについて御報告いたします。
 本日御出席いただきました委員・参考人から予防接種・ワクチン分科会審議参加規程に基づき、薬事承認等の申請資料への関与、ワクチンの製造販売業者からの寄附金等の受取状況について申告をいただきました。各委員及び参考人からの申告内容については、番号11、利益相反関係書類を御確認いただければと思います。
 まずは薬事承認等の申請書類への関与ですが、議題2について大江参考人、丹澤参考人、二階堂参考人よりミムリット皮下注用について申請資料作成の申告をいただいておりますので、該当ワクチンの審議、または議決が行われている間は退室に該当いたしますので、取扱いについてお諮りいたします。
 次に、寄附金等の受取状況の報告ですが、中野委員より第一三共株式会社、武田薬品工業会株式会社から50万円を超えて500万円以下の受け取りについて申告をいただいておりますので、議題2のおたふくかぜ生ワクチン「第一三共」、乾燥弱毒生おたふくかぜワクチン「タケダ」に関する審議の際、意見を述べることができますが、議決に加わることができないに該当いたします。
 なお、このほかの委員で退室や、審議または議決に参加しないに該当の方はいらっしゃいませんでした。
 また、毎回のお願いとなり恐縮ですが、各委員におかれましては講演料等の受け取りについて、通帳や源泉徴収票などの書類も確認いただくことにより、正しい内容を申告いただきますようお願いいたします。
 事務局からは以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございました。
 ただいま事務局から本日の審議参加について説明をいただきました。予防接種・ワクチン分科会審議参加規程の第5条の規定では、当分科会が特に必要と認めた場合には、出席し、意見を述べることができるとなっております。今回、当委員会より参考人の出席をお願いしていることから、審議に御参加いただき、議決の部分については加わらないということで、本委員会として議論を進めていくということでいかがかと思いますが、皆様、よろしいでしょうか。
(委員首肯)
○鈴木委員長 御首肯いただいております。特に異議はないということですので、本日はそのように取扱いをさせていただきたいと思います。
 それでは、議題のほうを進めていきたいと思います。本日の議題は「令和9年度からの定期接種について」「おたふくかぜワクチンについて」「後天的な要因による免疫獲得状況への影響を踏まえた予防接種の考え方について」の3つとなっております。
 まず、議題1「令和9年度からの定期接種について」は報告事項となっております。それでは、事務局から資料の説明をよろしくお願いいたします。
○佐野予防接種課課長補佐 事務局でございます。資料1を御覧ください。
 令和9年度からの定期接種についていうことで報告事項となります。こちらは5月20日のワクチン分科会で御議論いただいた内容となります。
 2ページ目、現在、定期接種化に向けたプロセスに関しましては、記載のとおり、まず、ワクチン評価に関する小委員会で医学的・科学的な観点から御議論をいただいた上で基本方針部会、その上で、予防接種・ワクチン分科会の3つの審議会で御議論いただき、定期接種化を決定していくという流れとなってございます。
 その上で、近年の予防接種行政を取り巻く状況を踏まえまして、各審議会での検討内容について5月20日の予防接種・ワクチン分科会で御審議をいただいたところとなります。
 3ページ目にワクチン・ギャップの状況についてまとめた資料を掲載してございます。左半分の表、日本における定期接種の状況につきましては、平成24年時点では×の状況であるワクチンが多い状況でございましたが、令和8年5月現在につきましては、おたふくかぜを除きまして○の状況になっているところでございます。
 4ページ目に定期接種化に関しての予防接種の検討状況ということで5つ並べさせていただいているところになります。おたふくかぜワクチン、高齢者に対する肺炎球菌ワクチン、RSウイルスの抗体製剤、HPVワクチンの男性への接種、造血幹細胞移植後の予防接種ということで、現在の検討状況についてまとめさせていただいております。
 こちらに関しましては、直近で薬事承認されたものなど、新たな検討材料が生じ、直近で定期接種化に向けた検討を行うことになると考えられるワクチンを列挙したものでございまして、そのほかにも百日咳でしたりポリオ、高齢者RSウイルスワクチンなど、議論となっているものもあると認識しておりますが、そのような整理で今回このページについてはまとめさせていただいたということでございます。
 続きまして5ページ目、議論のまとめ(小括)とございますけれども、WHOが推奨しており、諸外国において導入されているが日本において定期接種となっていないいわゆるワクチン・ギャップへの対応といたしましては、ここ15年ほどの中で複数の予防接種が定期接種化され、おおむね解消してきているところとなっております。
 また、現在も複数の予防接種の定期接種化について審議会において同時に検討を行っているところであり、今後も複数の予防接種の研究開発が進められているところでございまして、新たに定期接種化について議論を行う予防接種が複数出てくることが想定されてございます。令和9年度以降の定期接種化の議論の進め方について、このような現状を踏まえた検討が必要であるということで、今回ワクチン分科会において御審議をいただいたところでございます。
 続きまして6ページ目、各審議会における審議内容ということで、令和8年度からの定期接種化についての審議におきましては、ワクチン評価に関する小委員会における科学的知見についての評価を踏まえた具体的な接種プログラムの推奨を踏まえ、予防接種基本方針部会において接種プログラムを決定してきたところになります。
 先ほど申し上げたとおり、令和9年度以降におきましては、予防接種行政を取り巻く状況の変化を踏まえまして、このワクチン小委員会について引き続き法律上の定期接種に位置づけることの妥当性や接種対象年齢を比較的絞った形でのプログラムについて取りまとめることは適切かどうか検討が必要ということで、今回、次のページ事務局案を示させていただいているところになります。
 7ページ目、このような状況を踏まえまして、ワクチン評価に関する小委員会におきましては、これまでに引き続き疾病負荷や予防接種の有効性、安全性、費用対効果といった科学的知見に対して評価を行うということ、その上で、広く接種することについて科学的な観点からの意義を総合的に評価するということ、その上で、予防接種法上の定期接種に位置付けることの妥当性の評価については、小委における取りまとめには基本的には含めないということ、また、そのプログラムについても必ずしも絞りきらない形で評価を行うことを基本とするということです。
 このような形でワクチン評価に関する小委員会で御議論いただいた上で、基本方針部会でこの報告を踏まえまして、令和9年度からの定期接種化を行う予防接種について決定を行うという流れとしてはどうかということで事務局案を提示させていただいたところになります。
 5月20日の分科会におきましては、この方針について御了承いただいた上で、委員の皆様からの御意見といたしまして、予防接種法上の定期接種に位置づけることの妥当性は含めないということではあるものの、科学的知見につきましてはこれまでとおり小委で議論し、十分な情報を収集し、取りまとめていただきたいといった御趣旨の御意見をいただいたところとなります。
 事務局といたしましても、この小委員会は参考資料1の設置要綱にもございますとおり、医学的・科学的視点からの議論を行うという役割は変わるものではないと考えておりますので、事務局といたしましても科学的知見を収集し、提示させていただいた上で、本小委員会の委員の皆様におかれましては、これまで同様、充実した議論をいただきたいと考えております。
 併せて、委員構成につきましても御指摘をいただきまして、基本方針部会で小委員会の議論を踏まえた検討がより進めやすくなるよう、両方の委員会に出席いただく委員の方を増やすという観点で、今回から中野委員に小委にも御参加いただくことといたしました。
 長くなりましたが報告は以上となります。今、御報告させていただいた内容を踏まえ、引き続きこの小委員会において充実した御審議をお願いできればと考えております。
 事務局からは以上です。
○鈴木委員長 御報告ありがとうございました。
 こちらは先日の予防接種・ワクチン分科会での議論に関してなされたものということで、本日は報告事項ということで特に質疑の時間はないということになっております。実際、私たち小委員会のメンバーに直接関わることではありますので、引き続き個々の議論の中でまた明確にしていければと思っております。
 それでは、続きまして議題2に進めていきたいと思います。議題2「おたふくかぜワクチンについて」となっております。令和6年6月の本小委員会における議論を踏まえまして国立感染症研究所、現在、国立健康危機管理研究機構に対してファクトシートの追記を依頼することとされております。今般ファクトシートが作成されました。今回は作成されたファクトシート及び研究班の費用対効果分析の結果に基づいて議論を進めていきたいと考えております。
 まず、ファクトシートの内容に関しまして国立健康危機管理研究機構の森野委員から御説明をよろしくお願いいたします。
○森野委員 よろしくお願いいたします。本ファクトシートは、JIHS、感染研のセンターを横断的に、また、池田先生にも御参画いただきまして、2010年に発出されたおたふくかぜワクチンファクトシートを改定・更新させていただいたものとなります。
 構成は、先頭から順に疾患の特徴と疫学状況、使用可能な製剤、ワクチンの有効性、安全性、費用対効果の基本のまとめ、諸外国の導入状況を集約しまして、冒頭に要約を配置しております。本日は、かいつまんでの御紹介となりますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、疾患の特性・基礎情報が本文8ページから組まれております。ムンプスウイルスは主に飛沫感染し、発熱、耳下腺の腫脹、疼痛といった主症状に加えて不可逆性の難聴、無菌性髄膜炎、脳炎等をはじめ、様々な合併症が知られております。合併症を介して、思春期・成人の方が小児より重篤となります。治療薬がなく対症療法のみとなる疾患です。
 10ページにありますように不顕性感染も約30%と多く、感染源となり得ることから、発症者の隔離のみでは流行を阻止できない要因ともなっております。ムンプスウイルスの検査アプローチは目的に応じて血清学的検査、ウイルス学的検査、生化学的検査が行われます。検査法によってそれぞれの結果の意義と解釈の留意、あるいは適切な方法の選択が重要ということで、各検査の特徴についても詳細に記載されておりますので、ぜひ御参照いただけたらと思います。
 続きまして、12ページから疫学状況に進みます。おたふくかぜ、流行性耳下腺炎は感染症発生動向調査、小児科定点把握疾患としてサーベイランスが実施されており、4年前後の周期で流行が確認されていました。
 14ページに報告数の推移の図がございます。直近は2015年から2017年に報告数の増加があり、中央の2016年の年間罹患者数は87.2万人と推定されています。2018年以降、2020年以降の新型コロナウイルス感染症流行を挟んで、現在まで明らかな報告数の増加が見られていないというのが現時点での状況になっております。その下の図3では、2013年前後から年齢分布に占める5歳未満の割合が減少し、相対的に10代の割合が増加している状況です。
 15ページ中ほどになりますが、おたふくかぜワクチン接種状況の図になります。右側の図で白の部分、接種歴不明の方の割合を踏まえた1回以上接種率は10歳未満では50%ほど、10代に関しては20%前後と、MRワクチンと同時期の接種推奨が2012~2013年頃に出されましたので、それを反映したところもあるかと思われます。その接種推奨と一致するように、5歳以上になりますと2回接種者の割合が増えております。
 海外における発生状況は15ページの下の部分から記載がございまして、表4を御覧いただくと、COVID-19流行以前の状況において報告例の年齢分布が18~24歳、2015から29歳と青年期に最も多くなっています。なお、この該当する米国、カナダのおたふくかぜワクチンの国の予防接種スケジュールの導入は、それぞれ1977年、1969年という形で大分導入から時間が経過した時期のデータとなります。
 重症度に関しましては、おたふくかぜによる死亡例はまれであるものの、各種合併症は課題であり、2015~2016年に実施された耳鼻咽喉科の先生方を対象としたアンケート調査で、回答率70%の状況において両側性難聴を含む少なくとも356例のムンプス難聴に罹患された方を報告されており、また、JMDCのデータベースを基にしたおたふくかぜの合併症の推定発生率は症例1,000例で当たり、精巣炎が6.6、髄膜炎が5.8、難聴が1.3、膵炎が0.5、脳炎が0.3と報告されています。
 続いてワクチンの情報に入ってまいります。国内では1989年から1993年まで定期接種に一時用いられた国産MMRワクチンが、ワクチン接種後の無菌性髄膜炎の発生頻度の問題から使用が中止されて以降、2社の星野株、鳥居株の単味おたふくかぜワクチンが任意接種として用いられてきました。今回、新たにRIT4385株を用いた新規MMRワクチンが承認された状況にございます。このRIT4385株はJeryl-Lynn株に含まれるJL1株を選択して樹立したものになり、WHOによって事前認定されたムンプスウイルスワクチン株の一つとなっています。
 20ページから有効性の観点のまとめになります。システマティックレビューによる各種ワクチンの接種後約1か月の抗体陽転率は約93%と高い結果が得られています。国内の新規MMRワクチンの免疫原性評価は、また後ほど詳しい御説明・御解説があるものと存じますが、国内承認を対象とした第1/2相臨床試験において、対照のMRワクチンプラス単味の鳥居株ムンプスワクチンの接種群と、初回接種時の抗体陽転率に有意な差が認められなかった。一方で、第3相では非劣性基準を未達であったという結果が得られているかと存じます。
 なお、5~6歳小児100名を対象とした2回接種の抗体保有割合は100%、接種前におたふくかぜの血清抗体陰性であった5名の方も含めて抗体陽性が確認されました。発症予防効果はJeryl-Lynn株で1回接種約72%、2回接種で約86%、家庭内接触における発症予防効果は74%、また、国産のワクチン株では約76~89%、持続性の観点では、接種後10年前後は大幅な減少が見られないと示唆されるものの、海外では二次ワクチン不全と考えられる成年でのアウトブレイク報告も散見されております。
 26ページからの安全性の観点に基づきまして、おたふくかぜワクチンの副反応として最も注目されております一つとして無菌性髄膜炎の発生頻度が27ページの表8にまとめられております。表の直下のパラグラフにありますとおり、Jeryl-Lynn株では9~17歳と通常より高い年齢層に接種した場合も、無菌性髄膜炎の発生頻度に大きく差がなかったということが報告されています。
 年齢と副反応の関係性については、国内で18歳未満の小児約2万人を対象とされた前向きコホート研究で無菌性髄膜炎の発生が3歳以上に比べて3歳未満で有意に低かったことが報告されています。2020年1月から2023年3月までに実施された直近の日本の全国調査では、8週以内に無菌性髄膜炎の発生頻度は10万接種当たり13.4と報告されています。熱性けいれんは、MMRワクチン1万接種当たり1~8、ITPが3万~5万接種当たり1回の頻度で報告されています。
 続いて、医療経済学的観点として、日本を対象としたおたふくかぜワクチン接種の医療経済評価に関する既存研究5件がまとめられております。定期接種化の経済性を直接評価した4件においては、単回接種、2回接種、いずれも現行の任意接種の状況に比べて費用対効果に優れ、特に2回接種は単回接種を上回る有力な選択肢とされております。ただ、研究間で分析の立場、モデル構造、接種率、集団免疫の扱い、アウトカム指標に相違があることから、結果の単純比較には注意が必要と注意が添えられております。
 最後に、諸外国の導入状況として、2024年現在、WHO加盟国194か国中124か国で国の予防接種プログラムにおたふくかぜ含有ワクチンが導入されております。主にMMRワクチンが用いられており、ほとんどの国で2回接種が実施されています。日本を除くG7各国では従来からJeryl-Lynn株並びにRIT4385株のワクチンで用いられている状況です。対象者は、初回はおおむね生後12か月前後、2回目は国によって生後15~18か月、あるいは3~6歳に大別されております。韓国で未接種の小児・成年への2回のキャッチアップの接種の推奨、並びに米国やカナダは、例えばアウトブレイク時に3回目のMMRワクチン接種の推奨がなされているという状況もございます。
 長くなりましたが、以上になります。ありがとうございます。
○鈴木委員長 御報告ありがとうございました。
 本当に網羅的にまとめていただきまして、ファクトシートの取りまとめに携わられた先生方の皆様にお礼を申し上げたいと思います。
 続きまして、事務局から資料2-4「おたふくかぜワクチンについて」を提出していただいております。それでは、説明をよろしくお願いいたします。
○上野予防接種課主査 資料2-4、おたふくかぜワクチンについて御説明いたします。
 まず、おたふくかぜの概要についてでございます。
 4ページ目ではおたふくかぜの概要を簡単におまとめしてございます。
 5ページ目、おたふくかぜの発生動向でございます。年によりばらつきが認められておりますが、おおむね4~5年ごとに全国規模の流行が起こっておりました。直近の数年は過去と比較すると報告数は少なく経過しております。
 続きまして6ページ目、おたふくかぜワクチンを含むワクチンの薬事承認状況でございます。令和8年5月に新たなMMRワクチンが薬事承認され、現在、おたふくかぜに対するワクチンとしてこちらの表にお示ししておりますとおり、3種類のワクチンが薬事承認されております。
 続きまして、これまでの検討状況と今後の検討課題についてでございます。
 8ページ目、新たなMMRワクチンに係るこれまでの経緯でございます。平成25年7月に開催されました第3回基本方針部会において、ワクチン接種後の安全性等の観点を踏まえ、仮に広く接種をするに当たっては、より安全性が期待できるワクチンの承認が前提であり、新たなMMRワクチンの開発が望まれるとされております。
 令和6年3月、第一三共社がおたふくかぜワクチンの株としてRIT4385株を含有する新たなMMRワクチンの製造販売承認申請を行い、また、令和6年6月の第26回小委員会におきまして、ファクトシートの追記や修正を検討するよう、当時の国立感染症研究所に依頼がなされたものです。そして、今回、令和8年5月に第一三共社が開発した新たなMMRワクチンであるミムリット皮下注用が薬事承認されたところでございます。
 続きまして9ページ目、国産株のMMRワクチンについてのこれまでの経緯でございます。平成元年4月、麻しんの定期接種対象者のうち希望者に対してMMRワクチンの使用を開始しましたが、その後、無菌性髄膜炎の頻度が問題となり、最終的に平成5年4月、MMRワクチンの接種を見合わせるという結論に至った経緯がございます。
 続きまして10ページ目、国産株の単味のおたふくかぜワクチンに係るこれまでの経緯でございます。平成24年5月、おたふくかぜワクチンは広く接種を促進していくことが望ましいワクチンの一つとされております。一方、平成25年7月開催の第3回基本方針部会におきまして、ワクチン接種後の安全性等の観点を踏まえまして、仮に広く接種をするに当たっては、より高い安全性が期待できるワクチンの承認が前提とされております。
 また、直近では令和6年1月開催の第23回小委員会におきまして、既存のおたふくかぜワクチンに関する研究について報告され、MMRワクチンの開発動向等についてもさらに情報収集を行い、改めて平成25年7月に基本方針部会で決定された方針に沿って検討を進めることの適否を判断するとされております。
 続きまして11ページ目、直近2回の本委員会におけるおたふくかぜワクチンに係る主な御意見でございます。第23回小委員会におきましては、既存のおたふくかぜワクチンについて、新たに明らかになったワクチン接種後の無菌性髄膜炎の発症リスクは、当時添付文書に記載してあったワクチン接種後の無菌性髄膜炎の発症リスクよりはかなり低いのではないかといった御意見や、既存のおたふくかぜワクチン接種後の無菌性髄膜炎の発症リスクは、RIT4385株やJeryl-Lynn株のおたふくかぜワクチン接種後の無菌性髄膜炎の発症リスクより低いとは言えないのではないかといった御意見を頂戴しております。
 また、第26回小委員会におきましては、新たなMMRワクチンについて、Jeryl-Lynn株のおたふくかぜワクチンは安全性が高い一方で、米国において大学生におけるアウトブレイクの発生やブレークスルー感染も多いことが分かっており、こうしたことも踏まえて検討すべきではないかといった御意見や、MMRワクチンは一社供給であり安定供給の観点を考慮して検討すべきではないかといった御意見を頂戴しております。
 続きまして12ページ目、小括として、おたふくかぜワクチンに係るこれまでの検討状況のまとめを記載しております。おたふくかぜは無菌性髄膜炎、聴力障害、精巣炎など合併症の多い小児疾患であり、第3回基本方針部会において、おたふくかぜの予防は重要であるとされております。また、新たなMMRワクチンについては、第3回基本方針部会において開発が望まれるとされたワクチンであり、また、そのようなワクチンが開発承認された場合には、生後12~24か月に至るまでの間にある者を対象に1回接種し、小学校就学の始期に達する日の1年前の日から当該始期に達する日の前日までにある者を対象に2回目の接種をすることが望ましいとされております。
 また、既存のおたふくかぜワクチンについては、第3回基本方針部会において、仮に広く接種するに当たっては、より高い安全性が期待できるワクチンの承認が前提であるとされ、第23回小委員会においてはMMRワクチンの開発動向等についてさらに情報収集した上で、改めて方針を決定するとされております。よって、今般新たなMMRワクチンが薬事承認されたことを踏まえまして、既存の2種類のおたふくかぜワクチンも含めて本委員会において御議論いただきたいと考えております。
 13ページ目は、第65回予防接種・ワクチン分科会において決定しました令和9年度からの定期接種に係る審議会における検討プロセスについて載せてございます。本委員会における審議内容について御確認いただければと存じます。
 続きまして14ページ目、おたふくかぜワクチンに係るワクチン小委における検討課題についてでございます。検討課題といたしましては、おたふくかぜの疾病負荷、ワクチンの有効性、安全性、費用対効果について、今回新たに提出されましたおたふくかぜのワクチンファクトシート第2版等を踏まえまして御議論いただき、これを踏まえ、広く接種を促進することについての科学的観点からの意義等についても御議論いただきたいと考えております。また、接種年齢等の具体的なプログラムについては、第3回基本方針部会において既に御議論いただいたところですが、この点も踏まえて検討いただきたいと考えております。
 続きまして、新たに承認されたMMRワクチンの有効性・安全性についてでございます。今回新たに承認されたMMRワクチンの有効性・安全性等について、製造販売会社の第一三共株式会社より参考人として御出席をお願いしておりますので、参考人から御説明いただく形でもよろしいでしょうか。
○鈴木委員長 承知いたしました。それでは、第一三共株式会社よりお越しいただいております大江参考人、丹澤参考人、二階堂参考人から御説明いただきまして、その後、委員、参考人からの御質問等の時間を設けたいと思います。
 それでは、御説明をよろしくお願いいたします。
○丹澤参考人 資料の2-2を御覧ください。第一三共ワクチン事業本部の丹澤より本年5月11日に製造販売承認いただきました乾燥弱毒生麻しんおたふくかぜ風しん混合ワクチン、商品名をミムリット皮下注用の製品概要について説明いたします。
 1ページ目、最初に、丹澤から開発の経緯と承認の概要を御説明しまして、その後、臨床試験及び医薬品リスク管理計画案につきまして、開発担当の大江のほうから説明させていただきます。
 2ページ目、開発の経緯を御説明いたします。MMRワクチンは、2013年12月に厚生労働省が選定した開発優先度の高いワクチンの一つであります。当社が開発したMMRワクチンは、これまで国内で当社が製造し、販売しているMRワクチンに安全性の高いJeryl-Lynn株と同じ塩基配列を持ちますRIT4385株のおたふくかぜ原液をGSK社から輸入して、日本で製剤化したMMRワクチンとなります。したがって、当社のMMRワクチンは、麻しんはAIK-C株、おたふくかぜにつきましてはRIT4385株、風しんは高橋株となる日本独自のワクチンです。
 3ページ目、ミムリットの薬事審査の結果、麻しん、おたふくかぜ及び風しんの予防に対する有効性が示され、認められたベネフィットを踏まえると、安全性は許容可能と判断されまして、製造販売承認をいただきました。剤形は凍結乾燥製剤で、添付される注射用水0.7mLで溶解し、通常その0.5mLを接種します。現在のMRワクチンと同様の用法・用量を設定しております。適用年齢は生後12か月以上であれば、性別・年齢に関係なく接種できます。接種間隔は生ワクチンのため、本剤接種後、他のワクチンの接種から1か月後となります。なお、接種年齢は、学会等の最新情報を考慮して総合的に判断いたします。
 次のページから開発担当の大江のほうから説明させていただきます。
○大江参考人 第一三共臨床開発の大江と申します。よろしくお願いします。
 4ページ目、本剤の臨床研究試験及びRMPについて御説明いたします。
 まず、本剤の承認審査における評価資料となった臨床試験の概要です。フェーズ1/2試験の後、フェーズ3として3つの試験を実施いたしました。本日はピボタル試験であるJ301試験と2期試験であるJ303試験の成績を中心に御説明したいと思います。
 5ページ目、J301試験の概要でございます。生後12か月以上24か月未満の日本人健康幼児を対象に、本剤の免疫原性について対照薬に対する非劣性を検証する試験です。対照薬はMRワクチンとおたふくかぜワクチンの星野株の同時接種であり、本剤群429名、対照群432名で評価いたしました。主要評価項目については、接種43日目の麻しん、風しん、ムンプスウイルス、(Genotype D)の抗体保有率になります。
 6ページ目、臨床試験のスケジュールです。1日目にワクチンを接種し、注射部位の特定有害事象を7日間、全身性の特定有害事象及びその他の有害事象は42日間観察しました。43日目に被験者に来院いただき採血を行い、免疫原性を評価いたしました。
 7ページ目、接種43日目の各ウイルスの抗体保有率です。麻しんウイルス及び風しんウイルスについては、接種43日目の抗体保有率はいずれも99%以上であり、対照薬に対する非劣性が検証されました。一方、ムンプスウイルス(Genotype D)の抗体保有率は、本剤群で80.6%、対照群で88.1%であり、非劣性基準を満たしませんでした。本剤のムンプスウイルスに対する抗体保有率80.6%については、海外のRIT4385株を含むMMRワクチンで得られた抗体保有率と同程度でありまして、一定の有効性が示されたと判断されております。
 8ページ目、安全性の成績でございます。注射部位の特定有害事象は注射部位紅斑、腫脹、疼痛ともに両群で同程度の発現状況でございました。全身性の特定有害事象では発熱が本剤群で38.5%、対照群で43.3%であり、本剤群のほうがやや低い発現率でございました。
 9ページ目、特定外有害事象の一覧です。本剤群14.9%、対照群12.3%に発現が認められましたが、いずれも注射部位反応や皮膚症状、上気道炎などの事象でした。
 続きまして、J301試験のフォローアップである特定臨床研究について説明いたします。
 10ページ目、J301試験でワクチンを接種した被験者を対象に、初回接種から約4年後の免疫持続性を確認する医師主導の特定臨床研究を実施しております。
 11ページ目、解析対象症例の内訳です。J301試験の861名の代諾者に研究の目的を説明し、同意が得られた500名を解析対象としました。そのうち採血ができた被験者は446名でした。
 12ページ目、被験者背景です。組み入れられた500名のうち、初回接種43日目のムンプスウイルス抗体価がカットオフ値未満だった被験者は実薬群でGenotype Dで18%、Genotype Gで24%の被験者でございました。これらの被験者においても、その後のおたふくかぜの罹患状況やウイルス抗体価の推移を確認しております。
 13ページ目、初回接種から特定臨床研究実施時までの約4年間に麻しん、風しん、おたふくかぜのいずれかに罹患した被験者はいませんでした。
 14ページ目、初回接種から約4年後の抗体保有率を示しています。麻しんウイルス及び風しんウイルスについては、本剤群、対照群ともに約4年後も90%以上の抗体保有が確認されました。ムンプスウイルスについても、Genotype D、Genotype Gともに約90%の抗体保有が確認されております。
 15ページ目、各ウイルス抗体価のGMTの推移です。麻しんウイルスは、両群とも4年後に抗体価の低下が見られました。一方、風しんウイルスは両群とも接種43日目と同水準を維持していました。ムンプスウイルスでは本剤群のGenotype D、Genotype Gの両方で4年後の抗体価が接種43日目よりも高い値を示しておりました。対照群ではGenotype Dでは接種43日目と同水準、Genotype Gでは4年後のほうが接種43日目よりも高い値を示しておりました。
 続きまして2期接種の成績を説明いたします。
 16ページ目、試験概要です。初回接種で麻しん、風しん、おたふくかぜワクチンを1回接種したことが明らかな5歳以上7歳未満の健康幼児100名を対象にした単群非対照試験です。主要評価項目は接種43日目の麻しん、風しん、ムンプスウイルスGenotype Dの抗体保有率です。
 17ページ目、試験スケジュールです。初回接種ワクチンは本剤のほか、国内で流通しているMRワクチン、おたふくかぜワクチンを対照薬とし、いずれかの麻しん、風しん、おたふくかぜワクチンを接種した被験者を対象としております。
 18ページ目、被験者背景です。初回接種ワクチンは本剤を接種した被験者は20名、国内で流通しているMRワクチンとおたふくかぜワクチンを接種した被験者80名でした。
 19ページ目、2期接種43日目の抗体保有率です。麻しん、風しん、ムンプスウイルスGenotype Dの本剤2期接種43日目の抗体保有率はいずれも100%でした。
 20ページ目、本剤2期接種後の安全性です。注射部位の特定有害事象は紅斑24%、腫脹及び疼痛がそれぞれ14%でした。全身性の特定有害事象では発熱が13%でした。特定外有害事象は7%の被験者に発現し、その内容は注射部位反応や皮膚疾患でございました。
 RIT4385株に接種後の無菌性髄膜炎の発生状況について説明いたします。
 21ページ目、国内臨床試験全体では、対照群を含む接種例において無菌性髄膜炎の発現はありませんでした。RIT4385株を含む海外のMMRワクチンについては、1997年の発売以来、2023年1月までに安全性データベースで報告された無菌性髄膜炎発現例は19名でした。
 本剤の医薬品リスク管理計画の案について説明いたします。
 22ページ目、安全性に関しては、重要な潜在的リスクとして無菌性髄膜炎を位置づけておりまして、市販直後調査のほかに、一般使用成績調査として使用実態下における無菌性髄膜炎の発現状況を検討する予定です。有効性に関する試験としましては、本剤接種後の免疫持続性を検せ討する製造販売後臨床試験を実施する予定です。
 23ページ目、一般使用成績調査では5万例を対象に、本剤接種28日間の無菌性髄膜炎の発現状況を確認します。製造販売後臨床試験では、本剤初回接種から2期接種後43日目までの4年間にわたり300例を対象にして、各ウイルス抗体価を測定し、本剤の免疫持続性を確認いたします。
 私からは以上です。
○丹澤参考人 最後に、今後の予定を丹澤から説明いたします。
 24ページ目、ミムリットの有効期間は、申請時に取得したデータに基づいて、現時点で5か月として薬事承認を受けておりますが、現在追加のデータの取得を継続しており、本年の夏頃を目途に、有効期間の延長に係る一部変更承認申請を行う予定です。また、来年4月1日に確実に市場供給するべく、本年夏から製造を開始し、自社試験及び国家検査への出検を経て、来年令和9年度春には小児の需要を満たす十分な数量を供給可能となるよう準備を進めております。
 最後に、第一三共としまして、ミムリットを通じて日本の公衆衛生と人々の健康に豊かな生活に貢献してまいります。
 第一三共からの説明は以上でございます。
○鈴木委員長 御説明どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの第一三共株式会社様からの説明につきまして、委員・参考人から御質問などがございましたらよろしくお願いいたします。挙手ボタンを押していただく、あるいは直接御発言いただいても結構です。
 それでは、氏家先生、お願いします。
○氏家委員 御説明いただきありがとうございました。
 これから定期接種化を議論するに当たって、安定供給について1点と、安全性について1点、御質問させていただきたいと思います。
 まず、安定供給に関してですが、これまでMRワクチンについては供給体制が複数社あり、それでもなお途中で供給が制限されるというようなことが、第一三共さんを含め起こってきたわけですけれども、今回の承認に当たって使用期限が比較的短く設定されていると聞いています。夏に一変申請を行って夏から製造を開始する予定ということですけれども、いろいろな原因でそういった承認が遅れるであるとか、製造過程で問題が生じるといったことも想定され得ると思います。そういった観点で、4月からの安定供給の確からしさについて、一変承認がうまくいかなかった場合を含めて、きちんとした提供体制の確立が可能なのかどうかについて見通しや懸念点などあれば教えてください。これが1点目の質問です。
 2点目も併せて質問してしまいますけれども、今回の開発されたミムリットに関して、有効性の観点では、J1301試験において、対照群であるムンプスワクチンの星野株に比べて、免疫原性の観点で遺伝子型Dに対する抗体保有率の非劣基準が満たされなかったにもかかわらず承認されたという点について、比較的国際的に安全性が確認されているRIT株により開発が行われてきたということが最大のアドバンテージであろうと思います。
 一方で、MRワクチンに関しては日本の株を使っていますので全く同じ製剤でないとも考えられるので、そのまま使用株の実績を以て安全性をこの製剤で同一視することも難しいということがあり、恐らく承認後の調査で5万例の評価を実施予定と理解しました。この調査なのですけれども、接種から28日目までが調査の対象期間になっているのですけれども、過去に日本で既存のワクチンに対して行われた調査では、8週間までムンプスの無菌性髄膜炎を評価していたように思います。通常2~3週間頃を中心に発症することが多いと理解してはいるのですけれども、同じRIT4385株を用いるプライオリックスに関しても、事務局の資料によれば接種後35日目まで、5週間目までを安全性調査期間として、英国で実施されているというようになっていますが、この安全性のアドバンテージを評価、確認するに当たって、28日間の評価期間で問題がないと考えた根拠について教えていただければと思います。お願いします。
○鈴木委員長 ありがとうございました。
 まず、氏家委員からの質問についてお答えは可能でしょうか。
○丹澤参考人 1つ目の質問につきまして、丹澤のほうから説明させていただきます。
 生ワクチンにつきまして、当社としましては製造体制及び人材育成を強化してまいりました。また、現在、令和9年度に向けて、初回のロットにおいての有効期間等について、来年の春には承認が得られるよう、審査当局とも相談しながら進めており、現時点において流通・在庫管理に対する影響はないものと考えております。その上で、来年の春には12か月以上の有効期間を確保した上で、当社として責任を持って、安定供給体制をしっかり構築していく考えで進めております。
 2つ目の質問につきましては、大江のほうから。
○大江参考人 こちらの一般使用成績調査の調査期間に関しましては、事前にPMDAからの質問もありまして、審査報告書に書かれている試験計画案を今回御説明しております。参考にしたものは日本小児科学会で実施した10万例の安全性の調査でございまして、そちらも確かに4週間及び8週間のデータをまとめられていたかと思います。基本的には4週間と8週間で発現状況が大きく変わらないということで、現状では28日間、4週間という期間を設けておりますが、これから調査が始まりますので、プロトコル等を検討して作成することになっております。小児科学会の全国調査は星野株と鳥居株の調査でございますので、先ほどお話しいただいたRIT株の調査期間も踏まえて、調査期間については検討しなければならないと思っております。
 以上です。
○氏家委員 ありがとうございました。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
 続きまして、中野先生、お願いします。
○中野委員 中野でございます。御説明ありがとうございます。
 中野から1点質問させてください。御説明いただいた資料の中では特定臨床研究の御説明になります。ページ番号で申しますと、10、14、15辺りなのですが、私が御質問を申し上げたいことは、この特定臨床研究は接種を行ってから約4年後の抗体価を評価していただいております。
 麻しんとか風しんはほとんどブースターもかかってなくて、どちらかというと下がっている例はあっても上昇している例はないのですけれども、ムンプスウイルスの抗体価に関しては、抗体保有率、あるいはGMT、双方少し上がっている傾向にあるというのは、これはまだ定期接種ではなくて、ある程度ムンプスの患者さんがいらしたことが理由でしょうか。調査の上では家族内の接触者とかはあまりなかった結果でございました。ナチュラルブースターがかかっていると解釈しておられるのか、あるいはムンプスの抗体価は測定方法とか評価とかなかなか確立してなくて、正直非常に難しいと思うのです。実際にこれを実施されてどういう印象を持っておられるか、それをぜひお教えいただければと思います。
○大江参考人 ありがとうございます。
 我々が測定したのは43日目とその後、4年後なので、その間にどういう抗体価の動きがあったのかは分かっておりません。先生がおっしゃるように、こちらを説明すると、自然感染を起こしていたり、先ほど説明があったように、おたふくかぜは不顕性感染を起こす例もあるということで、自然感染を起こしていたのではないかということを言われる先生方も多くいらっしゃいました。
 我々の試験は2020年からスタートしておりまして、その間、コロナ禍でございまして、おたふくかぜがあまり流行していない時期での調査ということを考えると、我々は自然感染を起こして上がったものではなくて、43日目の抗体価がまだ十分上がっていない部分があったのではないかということで、上がりかけで43日目を見てしまって、もう少し期間を空けると抗体価がもう少し上昇する例があったのではないかという推察をしております。
○中野委員 ありがとうございます。よく理解できました。
○鈴木委員長 続きまして、原先生、お願いします。
○原委員 御説明ありがとうございました。
 私も中野先生の質問と一部かぶるのですけれども、今おっしゃった回答の中で43日目で上がりきれなかったところを測ったのではないかという点に関しては、単味で打つ場合よりも混合した場合のほうがそういうことが起こるのかということを追加で教えていただきたいと思いました。
 もう1点は、4年後のフォローアップの対象者が4割ぐらい落ちているという点が少し気になったのですけれども、そのセレクションバイアスなどについてはどのように評価をされていたのか。その2点を教えていただければと思います。
○大江参考人 すみません、もう一度最初の質問をよろしいですか。
○原委員 接種後が43日のところで測定していたのが、免疫が十分に応答する前に測定したことが影響ではないかというお答えを今なさったと思ったのですけれども、そういう現象が単価で接種した場合と比べて混合したことによって起こったのかどうかということを今疑問に思ったので伺いました。
○大江参考人 実際、RIT4385株の単味ワクチンがないもので、その比較ができていないです。おっしゃるように、ウイルス干渉が起こったのではないかという可能性は、新規のMMRで麻しんと風しんに関しては、比較ができておりますのでウイルス干渉はないと考えているのですけれども、ムンプスに関しては、その可能性はデータがないものですから分からないというのが正直なところです。
 ただ、我々の今持っているデータから考えると、43日目に十分上がりきってなかったということなので、その辺を明らかにする意味でも製販後臨床試験で43日目から4年間の間に6か月後、あと、2年目に採血するようなプロトコルで実施する予定でございます。
 2点目、バイアスに関しては、確かに861名は既にオープンされての調査となりますので、セレクションバイアスというのは確かに排除できていない試験になります。なので、我々としてはできる限り861名を全てエントリーするような形で調査をお願いしたのですけれども、4年たっていますので、引っ越し等で連絡がつかないところもあって今得られている500名での調査になります。
 ただ、先ほどお話しした被験者背景の中で、抗体価が43日目に全然上がってなかった人たちも組み入れられているというところから、今回は抗体価が上がった人たちだけでの評価ではないというところは、一つ評価ができるところかなと思っております。
○原委員 そうしたら、ベースラインで全部採血した人たちの中から抜け落ちた40%分ぐらいの方と参加されている方との抗体価で差がなかったという理解でよろしいのですか。
○大江参考人 全体的には抗体価の上がらなかった人たちも20%ぐらい含まれているということを考えると、トータル、抗体価が43日目で80%でございましたので、その上での母集団であったと解釈しております。
○原委員 ありがとうございます。
○鈴木委員長 ありがとうございました。
 岡田先生、お願いします。
○岡田委員 御説明ありがとうございました。
 抗体価が免疫原性で非劣性が達成できなかったというご説明に関する質問です。この資料の15ページにある抗体測定法に関してです。Genotype DではPlaque ReductionのNT、Genotype Gでは通常のNTの測定になっています。これは基本的には同じNTであっても抗体の測定方法が少し違う。どうしてこのように抗体測定方法を少し変えたのかというのが分かれば御説明いただきたいと思います。
○大江参考人 まず、主要評価のムンプスウイルス(Genotype D)の測定に関してはGSKの測定を使っております。海外のPriorixの開発当初から使っているPRNT法を使っておりまして、これはデータが非常に多く実績もある測定ということで、我々は主要評価にこの項目を入れております。
 一方、Genotype Gに関しましては、主流となっているムンプスウイルスの遺伝子型がGenotype Gでございましたので、このフェーズ1/2試験から新たに中和抗体価を測るということで測定系を立ち上げて実施しておりました。フェーズ1/2試験で本剤の症例数は50名でございましたので、測定の実績が十分備わっていないというところでフェーズ3の主要評価項目としてはGenotype DのPRNT法を使っております。副次的にGenotype Gの中和抗体を使っております。
 以上です。
○岡田委員 例えば同じ検体でPlaque Reduction NTと通常のNTをしたらどうなりそうですか。
○大江参考人 今の質問はGenotype GをPRNT法でやるということですか。
○岡田委員 はい。
○大江参考人 そこは検討しておりません。PRNT法は50%、Genotype Gは100%の消失を見ておりますので測定法が違うところがあります。なので、今回、主要評価に使ったものについては、PRNT法は測定法として多くのデータを有するため、GSKの研究室で測定してもらったものを使っているというところになりますので、我々の測定ではないところになります。
○岡田委員 おたふくかぜに対する抗体測定法は、臨床的にもいい測定法がないと理解しています。通常のNTがいいのか、Plaque Reduction NTがいいのかは、私にはよく分かりませんけれども、測定方法は、主要評価項目で書いてある方法で測定されたと理解しました。ありがとうございました。
○鈴木委員長 ありがとうございました。
 時間も押しておりますので、第一三共株式会社様、どうもありがとうございました。
 続いて、事務局のほうから資料の説明をよろしくお願いいたします。
○上野予防接種課主査 引き続きまして、事務局資料2-4の17ページ目をご覧ください。ムンプスワクチンに関するWHOのポジションペーパーにおける記載についておまとめしております。WHOはMRワクチンの接種対象及び目標に合わせる形でMMRワクチンの使用を推奨するという立場を取っております。
 18ページ目でございます。新たに薬事承認されましたMMRワクチンの有効性として、先ほど御説明もありましたとおり、国内第3相試験において12か月齢以上24か月齢未満の児に接種した場合の免疫原性について評価されております。この試験において単味おたふくかぜワクチン・MRワクチンの同時接種群と比較しまして、新規MMRワクチン接種群は免疫原性の非劣性基準を満たすことができないという結果でございました。
 19ページ目にお示ししております、18ページ目の第3相試験の約4年間の追跡調査においては、新規MMRワクチン接種群及び単味おたふくかぜワクチン・MRワクチン同時接種群ともに4年後も比較的高い抗体保有率、また、抗体価のGMTが保たれるという結果でございました。
 20ページ目、新たに薬事承認されましたMMRワクチンの2回目接種における有効性として、国内第3相試験において、5歳以上7歳未満の児に接種した場合の免疫原性が評価されております。今までおたふくかぜワクチンを1回接種したことが明らかな児を対象としまして、新規MMRワクチンを2回目として接種した児の接種後のムンプスウイルス抗体保有率は100%でございました。
 21ページ目、新たに薬事承認されたMMRワクチンの安全性につきましては、12か月齢以上24か月齢未満の接種の安全性を評価した第3相試験を含む国内の臨床試験において確認されておりまして、単味おたふくかぜワクチン・MRワクチン同時接種群と比較して有害事象に明らかな差は認められませんでした。また、新規MMRワクチンの国内臨床試験において、新規MMRワクチンの接種者は約700例でございましたが、接種後の無菌性髄膜炎の発生は認められませんでした。
 22ページ目、RIT4385株を用いたMMRワクチンの有効性としまして、国内外の知見によりますと、1回、または2回接種後の、セロコンバージョン陽性率は93.4%と報告をされております。
 23ページ目は御参考として、Jeryl-Lynn株を用いたMMRワクチンの有効性についても載せてございます。
 24ページ目、RIT4385株を用いたMMRワクチンの安全性につきましては、英国における大規模調査の結果としまして、MMRワクチン接種後の無菌性髄膜炎、ムンプスの髄膜炎を発症した症例は0例であり、リスクの上限値も非常に低いという知見がございます。
 25ページ目は御参考として、Jeryl-Lynn株を用いたMMRワクチンの安全性についても載せてございます。
 26ページ目では、米国・カナダにおけるおたふくかぜのアウトブレイクに関連した知見について御紹介をしております。米国ではおたふくかぜワクチンの高い接種率にもかかわらず、おたふくかぜのアウトブレイクが発生しておりまして、ゲノム解析を行った結果、ワクチン接種後の免疫低下の可能性が示唆されております。
 また、カナダにおいても高い接種率にもかかわらず断続的にアウトブレイクが発生しておりまして、こちらに関して使用されている遺伝子型Aのワクチンと、流行しております遺伝子型Gのムンプスウイルスの免疫原性の不一致の可能性を示唆しているとされているところでございます。
 続きまして、既存のおたふくかぜワクチンの有効性・安全性についてでございます。
 28ページ目、既存のおたふくかぜワクチンの有効性としまして、単一小学校における調査では星野株が有効率82.2%、鳥居株が81.4%。また、大流行していたクラスに限ると、星野株が88.2%、鳥居株が76.0%でございました。
 29ページ目、既存のおたふくかぜワクチンの有効性としまして、単一保育園における調査では全体で有効率が89.7%であり、星野株に限りますと94.6%でございました。
 30ページ目、既存のおたふくかぜワクチンの安全性としまして、第23回小委員会において報告された副反応に関する全国調査の結果を記載しております。前向きに8週間フォローできた4万4708例のうち、無菌性髄膜炎発生例は6例であり、頻度は10万接種当たり13.4、また、疑い症例2例を除くと、10万接種当たり8.9という頻度でございました。
 31ページ目、既存のおたふくかぜワクチンの安全性としまして、副反応疑い報告についてまとめてございます。平成25年4月から令和7年12月までの間に無菌性髄膜炎の報告は計245件あり、転帰別には、回復が126例、軽快が63例、不明が54例、未回復が2例でございました。また、転帰が未回復であった2例は、ともに接種時の年齢が10歳以上という結果でございました。
 32ページ目、既存のおたふくかぜワクチンの安全性でございます。星野株のワクチン接種後の無菌性髄膜炎の頻度は1994年から1998年は約1万例に1例、2003年から2009年は約2万例に1例、2010年以降は3~4万例に1例と時間経過とともに減少しておりました。
 33ページ目、既存のおたふくかぜワクチンの安全性としまして、鳥居株のワクチン接種後の無菌性髄膜炎の発生頻度は1992年から1997年にピークが見られ、2000年以降減少し、2010年以降は10万接種当たり4例未満と、こちらも減少傾向でございました。
 34ページ目でございます。仮に既存のおたふくかぜワクチンを定期接種に用いるワクチンとして位置づけた場合、MRワクチン等と同時に接種することが想定されますが、同時接種については、これまで審議会において御議論いただいているとともに、一般的に生ワクチン、もしくは不活化ワクチンとの同時接種によって有効性が減弱するといった知見や、安全性に影響した知見はないとされているほか、国際的にも同時接種は一般的な診療行為とされております。
 35ページ目、御参考としまして定期接種実施要領や基本計画における同時接種についての記載を抜粋してございます。
 36ページ目、こちらも御参考として日本小児科学会の予防接種の同時接種に対する考え方を抜粋して記載しております。
 続きまして、おたふくかぜワクチンの費用対効果についてでございます。
 今回、おたふくかぜワクチンの費用対効果に係る論点について、池田委員より御発表をお願いしておりますので、池田委員から御説明いただく形でもよろしいでしょうか。
○鈴木委員長 それでは、池田先生、よろしくお願いします。
○池田委員 池田でございます。それでは、おたふくかぜワクチンに関する費用対効果分析について、資料2-3で説明をさせていただきます。この資料は厚生労働科学研究、我々の研究班の研究成果の一部として作成したものでございます。
 今回の分析の目的は、おたふくかぜワクチンの導入を検討する際の基礎資料としまして、ワクチン接種による健康アウトカムの改善と、医療費及び社会的負担への影響を費用対効果の観点から評価することでございます。
 2ページ目、モデルの概要について御説明いたします。比較したシナリオは3つでして、1つ目はMRワクチンのみを接種、おたふくかぜワクチンを接種しないという場合でございます。2番目が単味のおたふくかぜワクチンとMRワクチンの同時接種の場合になります。3つ目がMMRワクチンの接種でございます。これらの3つのシナリオについての比較でございます。
 分析の視点につきましては右上に書いてございますように、保険医療費支払者の立場と社会の立場の両方で分析をしております。保険医療支払者の立場では主に医療費とワクチンの接種費用を考慮しております。社会の立場におきましては、これらに加えまして子供の罹患や合併症・後遺症に伴う保護者等の休業などで生じる生産性の性質を考慮しております。
 モデルではおたふくかぜの罹患減少効果をワクチン効果として考慮しております。また、ワクチン効果は接種後に一定の年率で減衰するものと仮定しております。
 考慮した予後といたしましては、罹患中のQOLの低下、死亡、さらに後遺症として脳炎と難聴等を組み込んでおります。
 3ページ目、モデルで使用した罹患率及びQOL値の一覧を示しております。おたふくかぜの罹患率についてはOhfujiらの文献のデータを基に現状の接種率を踏まえて調整しております。合併症につきましては、表2に示しましたような合併症について考慮しております。特に難聴や脳炎については後遺症が長期的なQOLの損失につながる可能性があるということで、モデル上も非常に重要な要素と言えると思います。
 4ページ目、ワクチン有効性のパラメーターでございますが、こちらの疫学的な有効性につきましては、先ほど事務局のほうから御説明がありましたコクランレビューの数値などを使用しております。さらに別途シナリオ分析といたしまして、Takeuchiらの大学生を対象とした断面研究の数値も用いております。
 5ページ目、その他の費用のパラメーターについて示してございます。主には先行研究を基に設定しております。割引率でございます。これは将来発生する費用やアウトカムを現在価値に割り引くという方法でございまして、基本分析としては2%、感度分析は0~4%の範囲で検討しております。
 生産性損失ですが、社会の立場での分析では生産性損失を考慮しております。具体的には急性期の罹病損失として先行研究を参考に合併症発症時の休業日数5日から、これは合併症によってですが、精巣炎なら7日、膵炎なら10日ということで設定し、平均賃金を乗じて算出しております。
 なお、これまでのワクチンの分析では、接種を受けるために保護者が休業する損失も組み込んでまいりましたが、今回の分析ではおたふくかぜワクチンを接種しない場合でもMRワクチンを接種するという設定としておりますので、単味おたふくかぜワクチンはMRワクチンとの同時接種を想定しております。そこで、単味のおたふくかぜワクチンの接種に伴う休業日数は今回追加ではないということで接種損失には含めておりません。
 6ページ目、基本分析の結果でございます。上が保険医療費のみを組み込んだ分析となります。MRワクチンのみの接種と比較して単味おたふくかぜワクチンを同時接種した場合には、費用が8,659円増加、QALYは0.004064QALY増加ということでございまして、増分費用効果費、増分費用を増分効果で割り算したICERの値は、1QALY当たり213.1万円/QALYという結果でございました。
 一方、MMRワクチンを接種した場合ですが、これは先ほどの単味プラスMRワクチンの場合と比べまして費用が2万3496円増加します。QALYの増加は同様となりますので、ICERの値としては578.1万円/QALYということになります。日本では特にICERの値の基準値が定まっているわけではありませんが、およそ500~600万円と先行研究などでは設定されておりますので、費用対効果がよいという結果と解釈してよろしいかと思います。
 一方で、生産性損失をさらに組み込んだ分析でございますが、こちらは単味とMRワクチンの場合はドミナントとなります。すなわち費用が削減、かつ健康が改善するという結果でございました。MMRワクチンにつきましては追加費用が340円ということでございまして、増分費用効果費、ICERは1QALY当たり8.4万円ということで、費用対効果が極めて良好という結果でございます。
 7ページ目、こちらは保険医療費を組み込んだ場合の分析におきまして、一次元感度分析、すなわち様々なパラメーターの値を変えて結果にどんな影響があるかということを確認したものでございます。最も大きな影響を与えたものは割引率並びにワクチン効果でございました。例えば1番上のワクチン効果を変動させた場合、ICERの値は159.5万円から433.0万円/QALYということで変動いたします。
 8ページ目は今の結果をグラフで示したものでございます。
 9ページ目、こちらは保険医療費のみを組み込んだ場合のMMRワクチンについての一次元感度分析の結果でございます。こちらでもワクチン効果及び割引率の設定によって結果が大きく変動しております。一番上のワクチン効果のところ、95%信頼区間の間で変化させた場合、ICERの値は445.4万円から1116.6万円/QALYまで大きく変動いたします。
 このようにワクチンの効果や割引率、さらにはワクチン価格を仮に20%減少した場合ということでやっておりますが、これについても結果が392.9万円/QALYということで、大きく費用対効果の結果が変わるということが示されております。
 10ページ目は今の結果をグラフに示したものでございます。
 11ページ目、参考までに割引率に関する感度分析を実施しております。ワクチンの費用対効果の分析では、将来発生する費用とか健康便益をどの程度割り引くかということで結果が大きく影響するものでございまして、今回も割引率を変えますと結果に大きな影響がある。具体的には割引率を小さくすると費用対効果は改善するという結果でございます。参考までに最後のページですが、イギリスのJCVIでの割引率についての資料を載せてございます。英国では標準的な割引率で3.5%を使っておりますが、ワクチンの評価については1.5%の割引率、少し下げるというようなことが検討された経緯もございます。
 12ページ目、保険医療費と生産性損失を組み込んだいわゆる社会の視点からの感度分析の結果となっております。単味おたふくかぜワクチンとMRワクチンの同時接種の場合、全ての一次元感度分析におきましてドミナント、すなわち費用削減かつQALY改善という結果でございました。
 13ページ目、こちらはMMRワクチンにおける一次元感度分析の結果でございます。こちらも全ての場合におきまして非常に良好な費用対効果の結果を示しておりまして、一部の条件におきましてはドミナントという結果となりました。
 以上が分析結果でございます。
 最後にお示しした社会の立場の分析でございますが、結果の解釈には注意が必要でございます。社会の立場からの分析の場合には、保護者の休業とか、家庭内での負担とか、保健医療費では捉えにくい社会的影響も含めて分析をしているところでございますが、家庭に依存した数値となっております。例えば全ての保護者が就業しているわけではないとか、子供の看病のために仕事を休んで、代わりの日にその分を補うとかということが仮にできた場合には、こうした分析結果というのは過大に見積もられている可能性、ワクチンの価値を高く評価している、過大に見積もっている可能性も指摘されております。
 社会の立場の分析は世界的にも非常に注目されているところでございますが、多くの国では保険医療支払者の立場を主分析として考えて、社会の立場の分析は補足的に解釈するという考え方だと理解しております。
 以上でございます。
○鈴木委員長 御説明どうもありがとうございました。
 質問等があろうかと思いますが、後ほどの意見交換の際によろしくお願いいたします。
 それでは、事務局から資料の説明をよろしくお願いします。
○上野予防接種課主査 続きまして39ページ目、おたふくかぜワクチンの費用対効果につきましては、池田委員より御説明いただきましたとおり、おたふくかぜワクチンの接種年齢は現行のMRワクチンと同様と設定し、単味おたふくかぜワクチン・MRワクチンの同時接種、MMRワクチンの接種について現行の方針と比較した場合の保険医療費のみを算出した分析においては、既存の単味のおたふくかぜワクチンを使用する方針のICERは213.1万円/QALY、また、MMRワクチンを使用する方針のICERは578.1万円/QALYという結果でございました。
 なお、ワクチンの価格につきましては、事務局において企業にヒアリングを行い、MMRワクチンについて2万円と設定しております。単味のおたふくかぜワクチン、MRワクチンについては実勢価格を基に、それぞれ2,800円、6,100円と設定しております。また、接種費用については3,200円と設定いたしております。
 40ページ目以降、今後の方針でございます。
 41ページ目、これまでの議論のまとめとして経緯や科学的知見についておまとめしております。
 42ページ目、おたふくかぜワクチンに係るワクチン小委における検討課題についての再掲でございます。
 最後に43ページ目、おたふくかぜワクチンに係るワクチン小委における検討課題についておまとめしております。おたふくかぜワクチンファクトシート第2版における記載等を踏まえまして、おたふくかぜの疾病負荷、新たなMMRワクチン及び既存の単味おたふくかぜワクチンの有効性、安全性、費用対効果について、また、広く接種を促進することについてや、今後の検討課題について広く御意見を頂戴したいと考えております。
 44ページ目以降は参考資料でございます。
 事務局からの説明は以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございました。
 それでは、議論に入る前に本日欠席の大藤委員から事前に御意見をいただいております。
事務局から紹介をよろしくお願いいたします。
○佐野予防接種課課長補佐 大藤委員からの御意見について代読させていただきます。
 おたふくかぜワクチンについて、疾病に罹患した場合の合併症リスクも考えると、ワクチンは導入すべきと思います。新たなMMRワクチンについてはJeryl-Lynn株と同等の免疫原性があることからJeryl-Lynn株と同等の有効性が期待できる一方で、安全性についても許容できる内容と頻度と思います。
 費用対効果は既存のおたふくかぜワクチンよりも劣るようですが許容範囲と考えます。
 広く接種を進めるに当たっての検討事項としては接種年齢です。想定されている接種年齢でしたら問題ないと思いますが、10歳以上の接種者の中で無菌性髄膜炎での未回復がいたようですので、接種年齢の上限は設けたほうがいいように思いました。既存のおたふくかぜワクチンについても有効性や安全性の情報を明記した上で、安定供給の観点からMMRワクチンと同様の位置づけで進められてもよいのではと思います。
 以上になります。
○鈴木委員長 どうもありがとうございました。
 それでは、ここまで御発表いただきました森野委員からのファクトシート、それから、事務局、それから、池田先生からの費用対効果等に関する説明につきまして、これらに基づいて、ただいまの43ページ、論点として挙げていただいた点について御意見、あるいは御質問等がありましたらよろしくお願いいたします。挙手いただければと思いますが、いかがでしょうか。
 まず、中野先生からよろしくお願いいたします。
○中野委員 中野でございます。どなたもいらっしゃらないみたいなので、まず、口火を切らせていただきます。
 まず、今回は定期接種化に向けての議論ということで、これまでの基本方針部会、予防接種ワクチン分科会でも相談されてきたように、現行のムンプスワクチンより、より高い安全性が期待されるワクチン、この観点が非常に大切かと思っております。その点に関してコメントさせていただきます。
 現状で私たちが持っている国内のデータというのは、先ほど第一三共さんが御紹介いただいた治験で行われた4つの試験です。その方々にRIT株が打たれて、現状では無菌性髄膜炎は1例も出ていないということ、持っているデータはここまでだと思います。
 難しいのは頻度で、例えば小児科学会の調査で、現行の国内株の頻度が無菌性髄膜炎の発生例は疑い症例2例を含めて6例で、それで計算すると10万接種当たり13.4、疑い2例を除くと10万接種当たり8.9ということで、数値が直接示されますと、どれぐらいの頻度ならば安全であるとか、どれぐらいの頻度であればリスクがあるのか、よくそんな議論になりがちでございますけれども、私が臨床の現場で思うことは、無菌性髄膜炎の診断というのは、それほど容易ではないというところが一番ポイントかなと思っております。
 特に医療へのアクセスによって、どの程度無菌性髄膜炎が診断されるかというのは、国によってもかなり異なると思いますし、これまでいろいろな臨床研究とかも行われております、知見でももちろん行われておりますが、研究デザインによってどれだけの無菌性髄膜炎がディテクトされるかというのは非常に難しいお話だと思っています。それを裏づけるものが今回詳細なファクトシートを作成いただきましたが、ファクトシートで申し上げれば、9ページの表1になるのでしょうか。ワクチンに関しては無菌性髄膜炎の頻度、幅はありますが頻度を書いていただいています。その上の項目の髄液細胞数増多というのは頻度が不明となっております。
 ちなみに自然感染では無菌性髄膜炎は1~10%ですけれども、髄液細胞数増多というのは50~60%、これは裏を返せば、いろいろなテキストとかを見ますと、症状がなくても何らかの機会に髄液検査をすると、ムンプスウイルス感染症では髄液細胞数が増えている場合もあるということを意味するものだと思います。
 こういったことを踏まえて、私たちはこれから安全性、定期になるかならないかはこれからの議論でございますけれども、RIT-株が国内で使われるようになったら当然安全性のモニタリングをしていくわけでございます。先ほど企業様から御紹介いただいた一般使用成績調査で5万例をしっかり追っていくということはもちろん大切ではございますけれども、単純に海外で既に報告されている頻度だけで比べるとか、そうではなくて、様々な観点から大丈夫なのかどうか、安全性は担保されているのかというのを常にモニタリングしていくことが大事だと思っています。
 その観点からいきますと、これは要望なのですが、一般使用成績調査でムンプスウイルスに関して髄液からの検出を調べるという項目を記載していただいていますけれども、可能であればワクチン株かどうかということが明示されると、よりいろいろな方にも分かりやすいかなと思っております。
 以上でございます。
○鈴木委員長 中野先生、どうもありがとうございました。
 続けて氏家先生、お願いします。
○氏家委員 私からは一般的なところで4点、テクニカルなことを含めてコメントさせていただきたいと思います。
 まず、論点1の疾病負荷について、水痘ワクチンが導入された際は、まだまだ疾病負担が非常に高かったということもあって経過措置を導入年度に実施したというような経緯がありました。ムンプスの導入を検討するに当たってそういったことが必要なのかなということで確認したところ、直近の小児科定点報告では、定期接種化されている水痘よりもムンプスの報告頻度が低い水準で推移している状況と理解しています。この流行の抑制は、任意接種による免疫保有による影響が大きいだろうと思います。そういった意味ではファクトシートで記載があるように、現在任意接種として星野株、鳥居株が一定程度使用されており、小児の一部年齢層では接種率が50%台に達していることで、流行の抑制に寄与している可能性があると考えます。また、一定の頻度でワクチン関連性無菌性髄膜炎が報告されているものの、大規模な新たな安全性のシグナルが確認されていないということは疫学的にも重要な観点であると思いますし、そういった観点からは、水痘導入時と同様の経過措置を行う必要性は低いと考えられると思います。
 加えて、一定程度、疾病負荷が低い現状ではありますけれども、これをしっかりと任意接種から定期接種に変えることで、公衆衛生学的にもより高い接種率を目指し、疾病負担を継続的に抑制するという観点では、定期接種化は非常に重要な観点だと思います。
 また、先ほど中野先生から御指摘のありました安全性等の評価の関連でサーベイランスに関してですけれども、水痘が定期接種化された際には、重症例の全数把握ということが発生動向調査に追加されたわけです。今、ムンプスに行われている小児の定点把握だけであると、今回の導入に関わる影響、有効性の違いなどもありますし、成人例の発生、先ほど御指摘のあった遺伝子型やワクチン株かどうかの評価、予防接種後のブレークスルー感染の発生頻度みたいなことの評価が、小児だけ、もしくは定点だけということですと難しい部分があるのかなと思います。そのため、定期接種化による影響をきちんと評価できるような疫学評価体制の整備ということも併せて考えていく必要があると思います。
 特に、免疫原性への非劣性のところで議論もありましたけれども、欧米の疫学的知見では、2回接種率が高い集団においても流行が発生し得るということは、しっかりと報告されていますし、米国などでは、流行下においてリスクが高い集団に対して3回目の接種を推奨すると整理されていますので、そういった観点からも、きちんと日本での動向が追えるような体制ということが必要かなと思います。
 3点目が価格についてです。今回、費用対効果でワクチン価格が2万円というような設定がされていて、非常に長い年月がかかり、政府の依頼もあって開発が進んだ、海外から輸入したワクチン株を使った独自のワクチン開発であるという観点を考えると、そういった苦労があったのだろうなとは思いますが、通常、ワクチンを混合化することの一番大きなメリットは、もちろん接種本数が減るということもそうですが、費用対効果が改善されることが一番の大きな目的であるわけです。
 一方で、今回の費用対効果に関しては価格がむしろ上がるということで、今回の評価では効果は同等と評価されていますが、免疫原性の観点では非劣性基準を満たしていないため、そこがアドバンテージにつながるとは考えにくいですので、費用対効果はさらにマイナスの方向に差がつくということが現実には考えられることになると思います。
 もう一つ、安全性のところで、ファクトシートによれば、星野株、鳥居株では近年の報告で10万接種当たり数例程度、そして、RIT4385株だと1例未満と整理されていますから、単純換算では10万接種当たり数例程度の発生頻度の抑制というようなアドバンテージはあると思います。そういった観点では、ワクチン価格が非常に高い印象を個人的には持ちました。ムンプス株の基になったプラオリックスというGSKが開発して流通しているMMRワクチン、こちらを輸入代行業者を介在して薬監証明制度を使って当院でも使用していますけれども、ワクチンの価格本体だけで言えば3,600円、海外で輸入代行業者を介して保有しているワクチンの価格が3,600円です。価格に基づく国際的な競争力という観点で考えると、非常に弱いと言わざるを得ない状況だと思いますので、費用対効果の観点も含めてですけれども、そこについてはコメントをさせていただきたいと思います。
 最後4点目に制度とは直接関係がないテクニカル観点で、同時接種に関してです。一応現時点で同時接種が問題になるワクチンはないというのが一般論ではありますけれども、一つだけ組み合わせとして、黄熱ワクチンとの同時接種については、欧米のMMRではありますが、ブラジルの1歳児を対象としたRCTで、黄熱ワクチンとMMRワクチンを同時接種することで、30日以上間隔をあけた接種と比較して、黄熱、風しん、ムンプスの免疫応答が低下するというような報告があります。こちらについては追試も行われていて、グレーな結果になっているので、必ずしも同時接種が駄目という結論ではないかもしれませんが、当院も黄熱の予防接種指定医療機関でして、乳児においては、同時接種は可能であるものの、免疫応答低下の報告があるため、可能であればMMRと黄熱の同時接種は避けるというプラクティスを一般の国際的な学会等の推奨にも基づいて実施しているところです。
 黄熱は任意接種ですので制度で位置づけるものではないとは思いますが、MMRが日本でも流通するに当たって、欧米でのムンプスの株を使っているワクチンではありますので、同時接種の考え方について、特に黄熱の接種指定医療機関などでは共通認識を持っておくことが望ましいのかなと思いました。
 長くなりましたが、以上4点をコメントさせていただきます。以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
 まとめて御意見をいただきたいと思います。
 続きまして、宮﨑先生、お願いします。
○宮﨑委員 私のほうから、新たなMMRワクチンの有効性・安全性をどのように考えるかという視点で意見を述べさせていただきたいと思います。
 資料等を拝見して、臨床の実情等を考えまして、社会的な背景も考えると、このMMRに関連して、髄膜炎の発生率等が話題になったという背景も考えますと、安全性を重視したワクチンが出てくることは歓迎されることだと思いますし、これまでのデータを拝見する限りでは、本ワクチンは有効性があるものとして開発と定期接種化に向けた議論を進めていくことが必要になると思います。
 それに関連して課題と思いましたのは、ムンプスに対する有効性に関して非劣性が示せていなかったというところが1点あると思います。4年後ですか、数年間の間に十分抗体価が上がるということだったと思いますけれども、その辺りのことについて何が起こっているのか、次の試験ではっきりさせていただくということですので、その辺りを見ていく必要があると思います。
 一方で、コストに関しましては、先ほど来話題になっておりますけれども、現状のワクチン、MRと単味を使用した場合と比べて、コストに関してはかなり不利なところがあるということでしたので、この辺りをどのように考えるかということは、もう少し議論が必要なのかなと思いました。既存のものについて使っていくことに特段の問題はなくて、今あるものでこのまま使っていくことになると思います。
 安全性等について、脳髄膜炎が起こるということについてのコメントです。中野先生がおっしゃいましたように、実際の臨床の現場で無菌性の脳髄膜炎を診断していくことはかなりぶれが生じるというか、簡単なことではないと認識しております。そういった中で、ワクチン由来の株による脳髄膜炎が疑われるのかどうかというのは、一例一例もっと丁寧に検証をしていって、遺伝子型等の確認を行っていく必要があるのではないかと思ったところです。
 論点の3にありましたけれど、広くMMRワクチンを使っていくことについて、社会的には求められている方向だと考えますので、ぜひ対費用効果のこと、あるいはおたふくに対する有効性のこと、これらをもう少し知見を蓄積することを続けながら検討していくことが必要だと思いました。
 以上となります。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
 続いて菅沼先生、お願いします。
○菅沼委員 よろしくお願いいたします。
 論点1のおたふくかぜの疾病負荷ということです。これは先ほどからいろいろありますが、中枢神経系の合併症及び非可逆性の難聴等々がありますので、疾病負荷というのは一時的なものだけなくて、ある程度パーマネントに起こり得るところもありますので大きいことではないか、ひいては広く予防接種に値するものであろうと考えております。
 論点2ですけれども、新たなMMRワクチンにつきましては今御説明があったとおりで、安全性につきましても、このワクチンの議論が長期にわたっておりましたけれども、こういった形で安全性の高いワクチンを組み込むのが一つ大きな眼目になっておりましたので、それができるということは非常によいことではないかと思います。抗体がやや低いところが懸念点にはなりますが、これはある意味で国際的な標準的なワクチンの導入というところでありますので、これから効果の検証をやっていきながら受け入れていくというところでよろしいのではないかと思いました。
 池田先生からは、費用対効果につきましてパラメーターをいろいろと調整いただいた上でも費用対効果は概して良好というお話だったと思いますので、そこら辺の問題もクリアできているのではないかなと思います。
 既存のおたふくかぜワクチンですけれども、広く促進するということもあるのですが、先ほど製薬会社の方からMMRワクチンにつきまして、その供給は万全ということでお話を伺ったのですが、もし、万が一起こった場合に、一つのワクチンとなりますと、一気に供給が止まってしまうということで、おたふくだけではなくてMRのほうまで接種の機会がという形の問題が起こり得るのかなというところではあります。そこを考えると、既存のMRワクチンプラス現在使っている国産単味のワクチンという組み合わせというのは、どうしても考えておかないといけないのかなと思います。
 広く使われているワクチンではあります。一定数の無菌性髄膜炎の発症率はあるわけですけれども、これは先ほどほかの委員の先生方がおっしゃったとおり、どことの比較か、ワクチン同士の比較をする、あるいは比較も結構難しいという話があったとおりだと思いますし、加えて自然感染とワクチンと比較してどうなのかというところを考えると、自然感染ももちろん率も高いわけですし、そういった後遺症の問題等々もあるというところも論点にするべきではないかと思っております。
 ということで、おたふくかぜワクチンについては、MMR、それから、既存のものを使った方法というのも十分議論できると考えております。
 以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
 原先生、お願いします。
○原委員 私も今まで委員が述べられた意見とほぼ同じなのですけれども、1点追加するとすれば疾病負荷に関して、現在接種率が任意の段階で50%ぐらいあるとはいえ、そこが地域格差だったり社会的な格差などが生じている可能性があって、一部で感受性者が募っている可能性もあるかと思いますので、広く接種できるといいと思っております。
 あと、新たなワクチンの有効性に関しては、非劣性基準を満たさなかった点について注意が必要かなと思いますので、満たさなかった群がどれぐらい実際の有効性、発症予防とか、そういったところにどれぐらい関連してくるのか、そういったところも十分見ていく必要があるかと思いました。安全性に関しても、これから市販後の調査などでしっかり見ていく必要があると思います。
 あと、既存のおたふくかぜワクチンに関して小児科学会のほうで調査をされたときに、一緒に解析などをさせていただいたのですけれども、無菌性髄膜炎で検体が症状を発症したときに取れたうち1例からワクチン株のウイルスが分離されたというようなものもありましたので、そういう意味では、ウイルスの株についてもワクチン由来なのか、その辺りをきちんと評価していく体制を整えておくことが重要かと思いました。
 また、追加すると、1回接種後にそういった症状を起こしやすいということも調査で分かっておりましたので、そういった特性があるようであれば、そういったことも接種を進める際の情報として広く知らせていく必要もあるかと思いました。
 費用対効果に関しましては、どうしても新しいワクチンということで高くなってしまいますけれども、せっかく1回で接種できて、かつ安全性に関しても今までのものよりもよいということですので、何とかなればいいなという感想です。
 以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
 そのほかはいかがでしょうか。
 私も一委員としてコメントさせていただきたいと思います。
 既にたくさんの委員の先生方から御指摘があったように、このワクチン、無菌性髄膜炎を含めて安全性をしっかりと評価した上で定期接種化に向けた議論を進めていきたいと思っております。その中で、小児科学会等が中心となって行っていただきました研究班の結果が非常にキーになってくるのかなと考えております。そうした観点から、先ほど中野委員からも御指摘があったように、アウトカムをどのように定義して評価をしていくのかという点も非常に重要だと思いますので、もう1回改めてこの研究班のデータをしっかりと見直していく必要があるのかなと思いましたというのが1点目です。
 2点目としては、ここまで明確な指摘はありませんでしたが、定期接種化を行った際には、恐らくキャッチアップの接種も考えていく必要があるのかなと思いますので、その辺りの論点もしっかりと整理していく必要があるのかなと思いました。
 私からは以上です。
 もし、追加でなければ、事務局から何かコメントをいただければと思いますが、いかがでしょうか。
○上野予防接種課主査 様々な御意見を頂戴いたしましてありがとうございます。
 まず、日本小児科学会のご協力のもと実施された全国調査についてコメントをいただいたと考えております。こちらについては必要に応じてさらなる詳細について御報告をいただくというところも検討してまいりたいと考えております。
 また、キャッチアップ接種についてでございますが、こちらも今回の科学的観点からの御議論において、新たなMMRワクチンや単味のおたふくかぜワクチンの有効性、安全性、費用対効果等につきまして、大きな懸念がなかった場合におきましては、キャッチアップ接種の必要性や、実施する場合の対象者等につきまして改めて事務局のほうで整理させていただき、次回以降の本委員会において御議論いただきたいと考えております。
 以上でございます。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
 本日は本当にたくさんの御意見が出たかと思います。
 これを踏まえて事務局のほうで引き続き整理をしていただいて、次回以降、また議論をさせていただきたいと思います。
 それでは、時間が押しているということもありまして議題3に進めさせてください。「後天的な要因による免疫獲得状況への影響を踏まえた予防接種の考え方について」です。こちらを事務局のほうから御説明をよろしくお願いいたします。
○幕内予防接種課課長補佐 よろしくお願いいたします。お手元の資料3「後天的な要因による免疫獲得状況への影響を踏まえた予防接種の考え方について」に関して御説明させていただきます。
 3ページ目、こちらからこれまでの経緯等についてお示ししているところでございます。
 4ページ目にお示しいたしますとおり、平成28年度に行われました地方分権改革に係る提案募集で複数の自治体から造血幹細胞移植後の定期接種の再接種に関する御要望をいただいたところでございます。その後、平成30年に自治体における支援状況の実態調査を行った上で平成30年及び令和2年の2回、基本方針部会におきまして審議を行っていただいたところでございます。様々な御意見をいただきました中で、特に技術的な観点として、令和6年度から厚生労働科学研究という形で後天的な要因による影響を踏まえた予防接種について最も優先すべき対象者及び対象ワクチンが整理されたところでございます。
 5ページ目、こちらは平成28年の地方分権改革に係る提案募集や総務省行政評価局からいただきました造血幹細胞移植後の予防接種の再接種に係る参考通知をお示ししているところでございます。
 6ページ目から後天的な要因による免疫獲得状況への影響を踏まえた予防接種に関する具体的な対象者及び対象ワクチン等の考え方についてお示ししているところでございます。
 まず、前提でございますが7ページ目、こちらは造血幹細胞移植について概説してございます。造血幹細胞移植は白血病等、血液疾患の根治的治療方法の一つでございまして、放射線や抗がん剤を用いた前処置によって患者さんの正常な免疫細胞を含む血液細胞を減少させ、ドナーさんからいただきました造血幹細胞という各種血液細胞への分化能を有する細胞を投与する治療方法でございます。
 こちらはドナーさんの造血幹細胞から血液細胞がつくられますと、体は患者さんのままでありながら免疫担当細胞を含む血液の細胞はドナーさん由来のものという状態になります。特に自分以外の方をドナーといたしました造血幹細胞移植、すなわち同種造血幹細胞移植においては、ドナーさん由来の血液の細胞は患者さんの細胞を生物学的に異なる異物とみなして排除する能力を持っているため、患者さんの腫瘍細胞を抑制し、再発を抑制すると同時に、患者さんが予防接種を受けたことで教育されて抗体産生能力を有していた免疫記憶細胞も、同様に消尽するという形でございます。
 ドナーさんが予防接種を受けたことで教育され抗体産生能力を獲得した免疫記憶細胞は患者さんに投与されていないことから、移植後の患者さんは予防接種を受けていない方と同じような免疫状態になるところでございます。
 8ページ目、こちらは予防接種に関する免疫獲得状況に影響する因子という観点で図にまとめております。幾つか観点がございますけれども、特にこの中の3と4として、定期接種を受けたが自然に免疫が失われた方、あるいは何らかの外的要因によって失った方というところが今回特に問題として挙げられているところでございます。
 9ページ目、こちらは先ほど申し上げました3、4の方につきまして細かく分類しているところでございます。表に示すとおり、大きく5つのパターンに分かれているところでございますが、その中で特に同種造血幹細胞移植は先述のとおり、患者さんがもともと持っていらっしゃった免疫記憶細胞が消尽することから抗体価が減少し得るということが一般的に知られているところでございます。
 10ページ目、こちらは国内外のガイドラインにおいて個々における推奨について記載させてもらっております。こちらは個々の症例の状況等に強く依存するところですが、一般的に同種造血幹細胞移植後において予防接種の再接種が推奨されているところでございます。
 11ページ目、造血幹細胞移植後の患者さんは仮に移植前に既にワクチンを接種されていた場合であっても、ワクチン接種を受けたことがない状態とみなし、追加の再接種を行うことが推奨されているところでございます。国内のガイドラインにおいては、お示しのとおりですけれども、移植からの時期や合併症の状況、治療内容等に基づき、医師が個々の症例ごとに接種が望ましいワクチンの種類や時期等を判断しながら再接種を行うことが推奨されているところです。
 こういったところを踏まえまして、12~13ページ目に、令和6年度厚生労働行政推進調査事業費という形で国立がん研究センターの福田隆浩先生に治療等の後における追加接種、すなわち再接種をすることが望ましい対象者や対象ワクチンについて検討していただいたところでございます。
 まず12ページ目、こちらは特に望まれる対象者の考え方について整理をいただいております。同種造血幹細胞移植患者、あるいはそのほかの化学療法など、こちらでは非移植治療と記載されているような治療を受けた血液疾患の患者、HIV感染症患者等の抗体価の比較や文献レビュー等が行われているところでございます。
 同種造血幹細胞移植後の患者さんの抗体価はお示しのとおりですけれども、同種造血幹細胞移植後から1年後には移植前と比較して有意に低下し、時間経過とともにさらに低下する傾向が確認された一方、非移植治療を受けた血液疾患患者さんの抗体価は同種造血幹細胞移植患者の抗体価よりも高く、HIV感染症の患者さんではさらに高い抗体価が認められるというような結果が得られているところでござい。
 加えて、同種造血幹細胞移植患者はほかの造血幹細胞移植でございます自家造血幹細胞移植患者に比べて水痘・帯状疱疹や、肺炎球菌感染症等の罹患頻度や重症度がいずれも高いということが示されております。こういった結果から、治療の後に追加接種をすることが特に望まれる対象者としては、具体的には同種造血幹細胞移植後の患者とすることはどうかという形でまとめられているところでございます。
 引き続いて13ページ目、こちらはワクチンという観点から整理いただいているところでございます。これにつきましては中ほどの囲みにございますけれども、令和4年度に日本医学会を通じて各学会より意見を聴取するなどの検討をされてきたところでございますが、こちらの研究班でも同様に検討されておりまして、本邦における主なVPDとして、麻しん、風しん、ムンプス、水痘・帯状疱疹、肺炎球菌、ジフテリア・破傷風・百日咳・Hib感染症という形で整理されているところでございます。
 研究実施時点であります令和6年度に定期接種化されていなかった帯状疱疹ワクチン等は一旦検討から外されているところでございますけれども、その上で、同種造血幹細胞移植後の患者に対する有効性・安全性、薬事承認の範囲等の観点から、同種造血幹細胞移植後の患者に接種する場合、水痘、PCV15・PCV20、MR、DPTワクチンというのが、治療の後に追加接種をすることが特に望まれるワクチンとしてはどうかという形でまとめられているところでございます。
 14ページ目以降はまとめでございます。
 15ページ目、後天的な要因による免疫獲得状況への影響を踏まえた予防接種の考え方に関する論点をお示ししてございます。技術的な観点等から次の論点について整理していただければという形で提示させていただいております。
 まず、論点1として、接種対象者については、先ほど申し上げました研究班のところでもありましたけれども、治療後に免疫担当細胞が消尽することにより、疾病の罹患頻度及び重症度が高くなる同種造血幹細胞移植後の患者を対象とするのはどうかというところ。
 論点2として、用いるワクチン・接種時期については、罹患及び重症化の蓋然性の高い疾患として、ワクチンの有効性・安全性、薬事承認状況等を踏まえまして、まずはMRワクチン、肺炎球菌ワクチン、水痘ワクチン、DPTを再接種の対象として、医師が適当と判断する時期に接種するのはどうかというところ。
 論点3として、今後の対応方針として、こちらの小委員会での技術的な観点からの検討の内容を踏まえまして、同種造血幹細胞移植後の方に対する再接種に関する議論を引き続き基本方針部会で行うこととしてはどうかという形でございます。
 以上の観点から御議論いただければと考えております。
 以降、参考資料として定期接種一般、あるいは国内のガイドラインの内容等についてお示ししております。御議論のほど、よろしくお願いいたします。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
 ちょっと時間が過ぎておりますが、非常に重要な議題でございますので、もう少々おつき合いいただければと思います。
 それでは、本日御欠席の大藤委員から事前に御意見をいただいております。こちらのほうは事務局からよろしくお願いいたします。
○佐野予防接種課課長補佐 大藤委員から御意見をいただいておりますので代読いたします。
 後天的な要因による免疫状態の方へのワクチン接種について、同種造血幹細胞移植後の患者は免疫がリセットされていますので小児と同様のワクチン接種機会が必要と思います。免疫抑制剤との兼ね合いがありますので接種のタイミングは個々人によると思いますが、小児期の定期接種ワクチン全てを接種対象としてもよいのではと思いました。
 以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
 それでは、15ページに挙げていただきました論点について御意見をいただければと思います。論点1は接種対象者について、論点2は用いるワクチン・接種時期について、両方まとめて結構ですので御意見をよろしくお願いいたします。
 まず、宮﨑先生からお願いします。
○宮﨑委員 まず、論点1の接種対象者ですけれども、造血幹細胞移植の患者さんは恐らく病院で治療を受けておられる方の中で最も感染症への感染性が高くて、かつそれが重症化しやすい、また、致命的になりやすい患者さんの集団だと思います。一般的な感染症、抗菌薬等で予防できるものについては予防等へも適用されるような患者さん群ですので、こういったワクチンがあるのであれば、接種を考えるべき患者さんだと考えますので、同種造血幹細胞移植の患者さんを対象にしていただきたいと思います。
 用いるワクチンとしては、現実的なものとして今挙げていただいているものを導入していただくことで結構だと思います。今後の対応方針ということもございましたけれども、こういった患者さんに対するワクチンは、多分、病院の保険でやるということになりますと、地域差が生じるようなことも予想されますので、ぜひ定期接種という方向に急いでいただきたいというのが個人的な所感であります。
 以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
 続きまして、中野先生、お願いします。
○中野委員 中野でございます。御説明ありがとうございます。
 疾患とか治療により免疫が消尽したり減衰する患者さんはたくさんいらっしゃいます。その中でも、まず、当面の対象として同種造血幹細胞移植を行った患者さんというのは、先ほど御説明がありましたように免疫が消尽してリセットされているという観点から、最初に対象とすべき患者さんとして、そこに私も間違いはないと考えております。
 ただ、もう一言申し上げれば、これから医学の進歩に伴って、様々に免疫が減衰したり消尽する患者さんがきっと増えてくると思います。したがいまして、これはあくまでスタートであって、この小委員会は最終的な定期接種を決める場所ではないということも冒頭でも出ておりましたので、今後の予防接種体制の構築という点では、ここがゴールではないということはしっかり認識しておきたいと思います。様々な背景のいろいろな病気を持って、病気を守りたいけれども、守れないという患者さんがいらっしゃると思います。
 また、その点では現在自治体による公費助成を結構行っている自治体も多いと思いますが、私の理解している限りでは子供たちだけに公費助成している自治体がかなり多いと思います。今回の資料を拝見いたしますと、特に年齢制限は記載してなくて、大人でも同種造血幹細胞移植をした方がいらっしゃると思いますので、広い範囲の方々にワクチンでカバーできればいいなと思っています。
 もう1点は安全性に関してです。記載いただいたように、まず、不活化ワクチン、そして、GVHD、その他ないことも確認しつつ生ワクチン、その手順で進めていくのが常套だと考えておりますけれども、免疫不全宿主という背景を考えますと、どのような免疫学的マーカーの方であれば、どんな生ワクチンを打っても絶対大丈夫と示せるエビデンスは、これまでの世界のいろいろな状況を見てきても、そういったものを示せる単一のマーカーというのはないと私は考えております。したがいまして、このような基礎疾患を持つ方々にワクチン、特に生ワクチンを計画するときには、十分なリスクコミュニケーションとスキルの下で行う、これを忘れずに制度を整備していきたいと思っています。
 以上でございます。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
 氏家先生、お願いします。
○氏家委員 こういった議論は10年以上前から続いているところで、非常に複雑、かつ制度設計が難しいところに踏み込んで、制度化を含めた対応を検討していただいたことについて、まず、感謝を申し上げたいと思います。
 それを踏まえて、接種対象者に関して、先ほど中野先生からも御発言がありましたが、こういった議論というのはできるところからやらないと始まらないところがありますので、まず、最も必要とされている方からスタートするという観点で、今回提示いただいた成人を含むということで理解していますけれども、同種造血幹細胞移植後の方を対象とするということについては妥当であると考えています。
 用いるワクチンと接種時期については少し複雑になってくるかなと思います。資料にもありましたように、造血細胞移植ガイドライン等におきましては、既に定期接種化されているHib、B型肝炎、帯状疱疹ワクチン、不活化ポリオ、インフルエンザなどの接種も併せて推奨されているところです。これについても医学的には当然ガイドライン上接種が望ましいわけですが、そこがどういう観点で外れるのかということについては、しっかりと評価を踏まえて説明が必要なのかなと思います。
 また、接種が可能となる時期に関して、特に生ワクチンなどですと、資料によれば2年を経過してというような形であったり、回数なども各国のガイドラインなどで規定回数などが異なっているような場合もございます。ですので、制度として実施するに当たっては、実施主体が市区町村になりますから、もちろん医師の裁量権というものは重要であると思いますけれども、実施要領等で最低限の記載が必要になってくると思います。ここのバランスを一定程度担保する必要があるという観点で、さらなる議論、日本の中でのコンセンサスということをしっかりとつくっていくことが求められるのかなと思います。
 特に安全性に関しては定期接種で実施した場合において、通常のPMDA法に基づく医薬品副作用被害救済制度よりも、予防接種法に基づく予防接種健康被害救済制度では、より広い範囲で補償が認められることになりますので、ここが有害事象について、特に合併症のリスクが高い接種対象者ではありますので、接種対象者に加えて、接種時期や回数といった整理を自治体も含めてきちんと関係者が相互理解を持って進めていく必要があるだろうと思います。
 また、今後の対応方針については、先ほど指摘させていただいた内容を含めて、さらに審議会で議論を進めていただければと思います。
 私からは以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
 菅沼先生、お願いします。
○菅沼委員 今までの先生方と同じ御意見ですけれども、このガイドライン自体は血液内科をやっていらっしゃるところでは普及しているガイドラインであって、実際に行われているところも多い。施設間において多少モディファイされているところがあると思うのですがやっていらっしゃると思います。実際に聞いてみると、今、全く補助がない状況ではありますので、全部やると10万円以上お金がかかってしまうということで、費用負担がとても大変というところです。
 氏家先生からもありましたが、できるところから始めるのだというところで、リスクの高いところから、かつワクチンもある意味で絞った上で始めていただいて、それから、これから議論がだんだん広がっていくという感じになるのではないかと思います。先ほどもありましたがシングリックスがここには入っていないですけれども、例えば移植して2年以内、要は生ワクチンにたどり着く前に帯状疱疹になってしまう方いっぱいいらっしゃっていて、そうなると、シングリックスはどうするのだという話はどうしても避けては通れないところで出てくるのではないかなと思っております。
 あと、これも制度の問題だと思うのですけれども、例えば肺炎球菌ワクチンの場合ですが、幹細胞移植をやった方ですと、小児期と同じような形でワクチン接種をするというところになると思うのですが、これは成人にも該当するとなると、今はここら辺のところにそごというか、添付文書と実際に成人に打つ回数が合わないというか、そこを調整する必要とかも出てくるのかなというところで、そういった添付文書の見直しが必要ところは見直していく必要が併せて出てくるのかなと思いました。
 以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
 続きまして、岡田先生、お願いします。
○岡田委員 時間のないところすみません。最後に菅沼先生が言われたように、生ワクチンは、免疫不全宿主には基本的には接種不適当者に該当すると思います。添付文書の改訂も含めて今後検討していただければと思いました。
 以上です。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
 おおむね御意見をいただいたかと思いますが、事務局から何かコメントはございますか。
○幕内予防接種課課長補佐 まず、様々な御意見をいただきましてありがとうございます。また、大変前向きな心強いコメントをいただきましたことを御礼申し上げるところでございます。
 様々な御意見をいただきましたところ、添付文書の改訂等に関しましては関連部局とも相談を要します。今回、例えば生ワクチンにおきましては、ガイドライン等では免疫抑制剤が終了後という記載もありますので、必要に応じて関連する部局とも見解を整理しながら進めていければと考えています。
 いずれにいたしましても、いただきました御意見で今回はできるところから始めるということで、研究班のほうもまずは最も優先度が高いという形の整理をされていますので、そういった点も踏まえて引き続き他のワクチンに関しましても必要に応じた検討を要するところかと考えているところでございます。
 いずれにいたしましても、運用に関しましては引き続き基本方針部会のほうでも相談させてもらいまして、自治体等との調整に関しても丁寧に行ってまいりたいと考えているところでございます。
 事務局からは以上でございます。
○鈴木委員長 ありがとうございます。
 それでは、一応最終的に確認をしておきたいと思います。論点1に関しまして、同種造血幹細胞移植後の患者さんを対象として始めていく。これは優先順位という観点から、ここからスタートするということではどうかということに関して、小委員会としては異論はなかったという理解でよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○鈴木委員長 御首肯いただいてありがとうございます。
 論点2に関しましても、こちらに上がっておりますMRワクチン、肺炎球菌ワクチン、水痘ワクチン、DPTを再接種の対象として、医師が適切と判断する時期に接種するということで、こちらもまずはここからスタートということでいくという方向で、こちらも御異論なかったかと思います。
 それでは、今日上がった論点が幾つかあったかと思いますので、最終的に小委員会としての取りまとめの資料案を作成して、また委員の間での回覧・確認を行っていきたいと思います。その方向で進めていきたいと思います。その方向でよろしいでしょうか。
(委員首肯)
○鈴木委員長 ありがとうございます。
 それでは、本日の議事は以上となりますが、事務局、あるいは委員・参考人の皆様から追加で御意見はありますでしょうか。
 特にないようでしたら、議事を事務局にお返しいたします。
○佐野予防接種課課長補佐 本日も活発な御意見・御議論をいただきましてありがとうございました。
 次回の開催については追って御連絡をさせていただきます。
 事務局からは以上です。
○鈴木委員長 本日は以上となります。
 先生方、どうもありがとうございました。お疲れさまでした。