第22回高齢者医薬品適正使用検討会議事録

医薬局医薬安全対策課

日時

令和8年6月24日(水) 10:00~12:00

場所

厚生労働省 専用第12会議室(Web併用)
東京都千代田区霞が関1-2-2

議題

  1. (1)令和7年度事業の最終報告
  2. (2)令和8年度事業について
  3. (3)その他

議事

議事内容
○医薬安全対策課長 それでは、定刻になりましたので、第22回「高齢者医薬品適正使用検討会」を開会いたします。
 本日御出席の構成員の先生方におかれましては、御多用のところ御出席いただきまして、ありがとうございます。
 本日の検討会の公開については、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしておりますので、御理解、御協力のほど、お願いいたします。議事録については、後日、厚生労働省ホームページに掲載いたします。
 また、本日はウェブ併用のハイブリッド開催のため、対面での進行と一部異なる部分がありますので、議事に先立ち、審議の進行方法について、事務局より説明させていただきます。
○事務局 事務局でございます。事務局より御説明申し上げます。
 まず、ハウリング防止のため、御発言時以外はマイクをミュートにしていただきますようお願いします。
 御意見、御質問をいただくときはミュートを解除し、初めにお名前をお知らせください。
 発言のタイミングが重なった際は、座長から順に発言者を御指名いただきます。
 会議中、マイクの調子が悪くなった場合などは、メッセージに御意見等を記入いただくようお願いをする場合がございます。
 システムの動作不良などがございましたら、会議の途中でも結構ですので、事前にお伝えしている事務局の電話番号まで御連絡をお願いいたします。もし事務局のサーバーがダウンするなどのトラブルが発生した場合は、事務局から一斉にメールで御連絡いたしますので、御確認いただけますと幸いです。
 事務局からは以上です。
 それでは、以降の進行は座長の印南構成員にお願いいたします。印南構成員、よろしくお願いいたします。
○印南座長 座長の印南です。座長を務めさせていただきますので、皆様方におかれまして、円滑な議事進行に御協力をお願いいたします。
 今回はハイブリッド開催ということで、事務局から説明がありましたが、これまでの説明に関して、御質問、御意見等はございませんでしょうか。よろしいですね。
 それでは、議事に入る前に、構成員に交代があったとのことですので、事務局より紹介をお願いします。
○事務局 それでは、御紹介いたします。
 井本寛子構成員が退任され、新たに着任されました、公益社団法人日本看護協会常任理事、片岡弥恵子構成員です。片岡構成員から一言御挨拶をいただけますでしょうか。よろしくお願いします。
○片岡構成員 おはようございます。井本の後任の片岡と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局 ありがとうございます。
 続きまして、山中崇構成員が退任され、新たに着任されました、東京科学大学総合診療科/介護・在宅医療連携システム開発学講座教授、木村琢磨構成員です。なお、本日は、御都合がつかず、欠席となります。
 井本構成員、山中構成員にはこの場を借りまして、これまでの御議論において貴重な御意見をいただきましたことにつき御礼申し上げます。
○印南座長 委員の出席状況、審議への参加等について、事務局から説明をお願いいたします。
○事務局 最初に、本日の構成員の出席状況について報告します。
 井上構成員、大井構成員、木村構成員、平井構成員、藤原構成員、松下構成員、水上構成員より御欠席との御連絡をいただいております。
 本検討会の委員19名中12名の構成員に御出席いただいており、過半数の御出席をいただいておりますので、本日の会議は成立することを御報告申し上げます。
 報告は以上です。
○印南座長 それでは、議事を進めてまいります。
 初めに、事務局から資料の確認をお願いいたします。
○事務局 本日の資料を確認いたします。
 資料はあらかじめメールでお送りしております。順に確認させていただきます。
 議事次第と配布資料一覧、開催要綱。
 資料1-1「令和7年度事業の最終報告について」。
 資料1-2「令和7年度事業最終報告(地域における業務手順書の運用調査にかかる検討)」。
 資料2「令和8年度事業について」。
 資料2の別添「国民(患者)向けアンケート調査の実施概要(案)」。
 また、参考資料1-1~1-5、参考資料2~5となります。
 本日の資料は以上です。不足等がございましたら、お知らせください。
 なお、これらの資料は、厚生労働省のホームページにも掲載しておりますので、傍聴の方は、そちらを御覧ください。
○印南座長 それでは、議事次第に従って議事を進めてまいります。
 議題1は「令和7年度事業の最終報告」についてです。まずは、受託業者である株式会社NTTデータ経営研究所より、御説明をお願いいたします。
○NTTデータ経営研究所 かしこまりました。皆様、おはようございます。
 私は、令和7年度事業を担当させていただきました、NTTデータ経営研究所の西尾と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、投影を行いまして、令和7年度厚生労働省医薬局安全対策課委託事業「高齢者の医薬品適正使用推進事業に係るアウトカム創出調査一式」の最終報告を行わせていただきます。
 3ページに参ります。
 まず、本事業の背景と目的です。
 高齢者では、多剤服用により安全性の問題が生じやすい状況にあります。これに対応するため、これまで様々な取組が行われてまいりましたが、このうちの1つとして、高齢者の医薬品適正使用の指針や、病院、また、地域における高齢者のポリファーマシー対策の始め方と進め方、通称として業務手順書等とさせていただきますが、これらの整備が行われてまいりました。
 これら過年度に策定された指針や業務手順書を踏まえ、本事業では2つの業務を行うことを目的といたしました。
 1つ目は、地域において、業務手順書を活用したポリファーマシー対策の効果を検証することでございます。
 2つ目は、令和6年度事業で作成した普及啓発資材を更新し、充実を図ることです。
 4ページに参ります。
 本事業では、高齢者の医薬品適正使用の分野に詳しい先生方から構成される調査検討会を設置いたしました。委員長は秋下先生にお務めいただきました。
 5ページに参ります。
 調査検討会の開催実績でございますが、計3回の会議を行いました。
 第1回では事業内容の説明及び調査設計について検討し、第2回では中間報告、第3回では最終的な取りまとめを行いました。
 6ページに参ります。
 「実施業務の概要」でございます。
 本事業では、主に2つの業務を実施しました。上の業務1の地域における業務手順書の運用調査につきましては、病院及び薬局において、薬剤調整支援者によるポリファーマシー対策の実施状況を調査しました。
 その調査結果データに基づきデータ分析を行い、研究成果報告書として整理しています。
 下の業務2の普及啓発資材の作成につきましては、高齢者の医薬品適正使用の指針や、業務手順書の内容を網羅的に盛り込み、医療従事者向けの普及啓発資材を作成しました。
 本事業の成果物は、これらの調査結果と普及啓発資材の2点となります。
 それでは、8ページに参ります。
 「地域における業務手順書の運用調査の実施結果」でございます。
 本調査は、国立研究開発法人国立長寿医療研究センターの溝神室長、田口特任研究員が担当いたしました。
 運用調査では、以下の2点について調査分析が行われました。
 1点目は、入院患者を対象としたポリファーマシー対策の実施状況と影響の検討です。
 2点目は、薬局来局患者を対象とした同様の検討でございます。
 それでは、10ページ目に参ります。
 「ポリファーマシー対策の普及啓発資材にかかる検討」の結果でございます。
 1番、目的でございます。ポリファーマシー対策の考え方や取り組み方を医療従事者に分かりやすく普及啓発することを目的として作成いたしました。
 対象や使用場面でございますが、まず、対象につきましては、医師、歯科医師、薬剤師を中心とし、看護師などの多職種を想定しています。
 使用場面としましては、病院や地域において指針や業務手順書の内容を医療従事者に説明・講演する際を想定しています。
 11ページに参ります。
 作成方針でございますが、文字数を押さえて分かりやすくすること。また、イラストを多用すること。指針、業務手順書の内容をできるだけ直接的に引用すること。スライド単位で活用できる構成とすることといたしました。
 一番下の作成結果というところでございます。
 こちらが成果物となりますけれども、4種類の資料に対応する普及啓発資材を作成しました。その4種類と申しますのが、こちらの4つのポツで記載をしておりますけれども、指針の総論編、指針の各論編、また、病院版の業務手順書、地域版の業務手順書でございます。
 以上で資料1-1の説明を終了とさせていただきます。
 このあと、続きまして、溝神先生より、資料の御説明がございます。
 溝神先生、どうぞよろしくお願いいたします。
○溝神構成員 それでは、溝神のほうから説明をさせていただきます。資料を共有いたしますので少々お待ちください。
 それでは、始めさせていただきます。国立長寿医療研究センターの溝神でございます。よろしくお願いいたします。
 私のほうでは、委託を受けまして、地域における業務手順書の運用調査に係る検討として、薬剤調整支援者によるポリファーマシー対策に関わる事業、そして研究を行ってまいりました。そちらに関して御報告をさせていただきます。
 まず、先ほど西尾様のほうから御説明がありましたとおり、本事業におきましては、2つの事業・研究を実施してまいりました。
 1つ目といたしましては、入院患者を対象とした薬剤調整支援者によるポリファーマシー対策の実施状況と影響についての検討でございます。
 こちらに関しては、主に病院薬剤師に薬剤調整支援者として活動していただきまして、院内のポリファーマシー対策並びに退院時の情報連携を行っていただきました。
 そちらの内容に関しまして、実装価格の枠組みで評価するということを行いました。
 もう一つは、薬局来客患者を対象とした、薬剤調整支援者によるポリファーマシー対策の実施状況の影響についての検討でございます。
 こちらは、薬局薬剤師による日常業務でのポリファーマシー対策が、高齢患者の薬物療法適正化にどのように寄与するかというところを、従来業務と比較等を行ったということになります。
 では、先に入院患者を対象とした薬剤調整支援者のポリファーマシー対策の実施状況と影響について御説明をさせていただきたいと思います。
 こちらに関しては、今、御説明をさせていただきましたように、令和5年度に作成されました、病院における高齢者のポリファーマシー対策の始め方、進め方、病院版の業務手順書を基にいたしまして、高齢者の医薬品適正使用の指針ですとか、こういったものを病院に実装していただき、ポリファーマシー対策を行う。
 そして、かかりつけ医及び薬局等への情報発信を、薬物療法情報提供書というものを用いて行っていただきまして、それらの実態、そして、実施に関わる運用に関してのアンケート調査などを行わせていただきました。
 実施時期に関しましては、委託をいただきましてから、当然研究という形になりますので、倫理、利益相反委員会のほうで、国立長寿の委員会のほうで承認をいただいた後に、実施するということにいたしました。
 そのため、9月から実際には運用を行いまして、9月、10月、11月と、実際に病院のほうで対応していただきまして、それに対する実施状況の調査を12月、11月と、そして及び、2月にアンケート調査を実施するという形で行いました。
 こちらが対象地域となります。薬剤調整支援者の選定に関しましては、厚生労働省のほうから地域の選定に関する募集を行っていただきまして、各県の病院薬剤師会から協力要請を行うという形で対応をいたしました。
 そうした結果、手挙げをいただきましたのが、埼玉県、広島県、香川県の3つの地域であります。
 先ほども申し上げましたように、本事業では、病院薬剤師に薬剤調整支援者の業務を担っていただくというところで焦点を当てて実施していることを、先に述べさせていただきます。
 薬剤調整支援者の業務といたしましては、病院における高齢者のポリファーマシー対策の始め方、進め方を病院に実装していただきまして、高齢者の医薬品適正使用の指針等々に基づいて、日常診療範囲内でポリファーマシー対策を実施していただく、そして、情報連携に関する業務を行っていただくということを行いました。
 今回、情報連携に関しましては、当方が研究代表を務めました厚労科研のほうで作成をいたしました、薬物療法情報提供書というものを用いて情報連携を行っていただきました。
 こちらに関しましては、高齢者の医薬品適正使用の指針の総論編、各論編の内容に基づいて、ポリファーマシー対策に必要な情報連携の項目を10項目定めまして、それに関する情報を提供する。そして、医師、歯科医師並びに多職種に情報共有をしていただくという、そういった流れをつくったものでございます。
 こちらが、概略図となりますけれども、患者さんが入院していただきますと、それに対しまして、入院中のポリファーマシー対策を多職種で実施していただくと。
 退院時に、入院中に行いました情報提供を、かかりつけ医及び薬局のほうに送付していただく。
 その後、ポリファーマシー対策等々の引き継ぎをかかりつけ医のほうで行っていただきまして、薬局のほうでも、その回答書を見て、引き続きどのような状態なのか、そして、追加の介入が必要かということを行っていただく、そして、必要に応じて回答書を返信していただいて、情報の共有を行うという、こういった流れをつくっていただきまして、各地域で実装をしていただいたところでございます。
 今回は、倫理等のデータを収集することに当たりまして、患者データを収集するということに関しまして、少し時間がかかるですとか、ハードルが高いというところもございまして、今回は病院調査に関しましては、アンケート調査を主体とした内容ということで設定をいたしました。実際に、どれぐらい業務に負担がかかったのかですとか、業務時間ですとか、どういった効果が得られたのかということに関しまして、アンケート調査を行いました。
 そして、下のマル2と書いてあります、フォーカス・グループ・ディスカッションに関しましては、こちらは大変申し訳ございません、私の力不足でございまして、昨年度の令和7年度に実施をさせていただいてはいたのですけれども、全てをまとめ切るということまで至らずに、令和8年度のほうで、改めて最終報告を、こちらに関する内容の報告をさせていただければと思っております。
 倫理委員会に関しては、8月の21日に承認されまして、説明会ですとか、業務内容に関するレクチャーなどを行いまして、9月から実施をいただきました。
 実際に参加いただきました施設は32病院、それで実施をいただきましたのが22病院となっております。薬剤調整支援者は各病院で設定いただきまして、26名の先生方に御対応いただきました。
 そして、下に、各病院の主たる機能として掲載しておりますけれども、約6割が急性期病院で対応いただいたという形となっております。
 こちらが各病院の平均となっておりますけれども、全体として、大変失礼いたしました、香川県のが、こちらにデータが載っておりませんが、香川県では、1つの病院でしか実施していないため、特定を避けるため、全体のほうに含めておりますことを御理解いただけますと幸いです。
 全病床数としては、中央値で258、薬剤総合評価調整加算の対象となる病床数が239、常勤の薬剤師数としては15となっております。
 実際に、ポリファーマシー対策をどのように行っていたかというところなのですけれども、全入院患者を対象としてポリファーマシーのスクリーニングを行い、ポリファーマシー会議を行っていた病院が36、そして、一部の病棟で、いわゆる薬剤調整支援者の勤務をする病棟で、業務に気づいたときに対応していただいていた患者さんが半数というところでございました。
 ポリファーマシーは、多職種で行うということだったのですけれども、では、どのように行っていたかというところに関しましては、ポリファーマシー対策のカンファレンスが実施されていた病院が27.3%と、4分の1の病院で実施されておりました。
 そして、多くの施設に関しましては、必要に応じて、多職種での対面での声かけですとか、ほかのカンファレンスなどでの共有などを通じて、多職種共有を行っていたという、そういった実態が見えました。
 そして、今回、薬物療法情報提供書というものを使っていただきましたけれども、こちらにおきまして、一定の病院においてフォーマットを見直す機会となったという、そういった回答が得られております。
 こちらがメインの結果となりますけれども、今回の実施前と、そして、研究期間の3か月間と実施前の3か月間で、どれぐらい薬剤総合評価調整加算ですとか、薬剤調整加算、退院時の情報連携加算が算定されたかというところに関しまして比較をしてみました。
 全病院を合算した形になりますけれども、どちらの加算に関しましても、増加が見られました。
 そして、この期間中にポリファーマシー対策を行った症例を挙げていただきましたところ、98症例行っていたということが分かりまして、実際に情報提供を行って、その後、回答書を受け取っていたのが36%というところでございました。
 ここから、阻害、促進要因に関するアンケート調査ということを行いました。これを実際に行わせていただきまして、少しこの辺りは飛ばさせていただきまして、内的セッティング、外的セッティングですとか、個人の項目ですとか、どういったところを理解しているかというところを、御意見としていただいております。
 現場の声として自由記載でいただいているところを、少し御説明をさせていただきますと、促進要因として挙がったのが、やはり診療報酬ですとか、加算ですとか、制度的な後押しがやはり大きいと。そして、医師との良好な協働関係ですとか、議論できる場があると促進要因につながった。
 そして、ポリファーマシーチームがあると、やはりこういったポリファーマシー対策が促進された。
 並びに、テンプレートなどの整備ということが行われると、促進要因につながったというところがあります。
 一方、阻害要因におきましては、やはりほかの病院ですとか、診療科に対して処方の変更に対する抵抗感が見られたとか、他院との情報連携不足により、処方意図が理解できないといった、分からないといった理由からなかなか手がつけられないと、そういったところもありました。
 そして、そのほか時間ですとか、やはり薬剤師数の不足ですとか、入院短期化による評価、フォローが全て行えなかったですとか、そういった部分が上がっております。
 また、患者情報をいかに簡便に集約するかというところが、まだ取組ができていないというところで、やはり時間がかかったという御意見がございました。
 そして、最初に取り組む、最初の一歩として、どのように進めていくとよいかというアンケートに関しましては、やはり責任者の明確化というところで、今回、薬剤調整支援者を置いたことによって、責任の所在が明らかになるというところで、そういった薬剤調整支援者が責任を持って対応していくというところが非常にうまく進んだという御意見もございました。
 そして、やはり対象患者を絞るということが非常に大切であるということですとか、問診票ですとかチェックシート、そういった既存の業務の中に追加していくというテンプレートなどの整備というのも非常に大切で、並びにカンファレンスですとか、院内勉強会などで情報共有する仕組みというものをつくっていくと、こういったことが大切であるということが意見として挙がっておりました。
 以上、結果のまとめとなります。こちらに関しても割愛させていただきたいと思います。
 続きまして、薬局来局患者を対象とした薬剤調整支援者に関するポリファーマシー対策の実施状況の影響に関して、御説明をさせていただきたいと思います。
 こちらに関しては、病院と同様に地域におけるポリファーマシー対策の始め方、進め方を基盤といたしまして、薬剤調整支援者に薬局の薬剤師に薬剤調整支援者として業務を行っていただきまして、実際にこちらに関しては、患者データを収集して対応することといたしました。
 これが概略図となりますけれども、こちらに関しましても、厚生労働省による事業の参加の募集に関して行っていただきまして、地域の薬剤師会から任命をいただくと、そして薬剤調整支援者を担っていただきまして、こちらに関しても埼玉県、広島県、兵庫県の3つの県で実施をいただきまして、日常診療範囲内でポリファーマシー対策を行っていただくと。
 そして、埼玉県では、以前からポリファーマシー対策を実施していただいておりますので、その流れで実際に行っていただく群とどのように違いがあるのかというところも評価するということで、従来業務群とは書いてありますけれども、実際に以前からポリファーマシー対策に関わっている薬剤師というところが、少し違う部分でありますけれども、この2群をつくりまして、対応をさせていただいたところでございます。
 本事業では、このような形で2群間比較ということで、従来業務群と薬剤調整支援者の比較というところを中心にするということと、要因分析を行うということを、最初に2つの目標として掲げさせていただきました。
 こちらも大変申し訳ございません、私の力不足でございまして、昨年度にここまで全てをまとめ切るというところが、非常に莫大なデータとなりまして、そこまで解析が追いつかなかったというところで、今回は、全体の集計結果と簡単な比較という形にはなりますけれども、昨年度の事業報告として御説明させていただきたいと思います。
 この薬局のほうでは、2025年9月から1月までの実施期間を設けまして、患者さんのスクリーニングを9月から11月の間で任意の1か月で設定いただきまして、75歳以上10種類以上の服用のある患者さんに対して、全ての患者さんに薬剤調整支援者に関しまして、おくすり問診票というものを使っていただいてスクリーニングを行うと。
 従来業務の薬剤師に関しては、既に行っております方法、口頭確認ですとか、いろいろな方法でヒアリングを、各薬局で定めていただいてやっている方法があるということでしたので、そちらを使っていただくということ。
 そして、今回は選択バイアスがかからないようにするため、来局順に10症例登録していただくということで行いました。
 実際に、これが組み入れの方法ですけれども、9月から11月の間の任意の1か月間でスクリーニングを行っていただきまして、その後、フォローアップを行っていただくという形となっております。
 それで、想定されるスクリーニングの1例でございますけれども、かかりつけ医等で外来の処方箋が発行された方で、75歳以上10種類以上のある方ですとか、服薬情報通知がある方に関しまして、薬局に来客されたときに、薬剤師のほうからお声がけいただいて、おくすり問診票等々による状態確認を行うと、ポリファーマシー状態であるかどうかを御判断いただきまして、必要に応じて、服薬情報提供書等でポリファーマシー、必要に応じて多職種に情報提供を行っていただきます。
 それに関しまして、かかりつけ医のほうで内容を御確認いただきまして、必要に応じて御対応いただく。その後、さらに状態確認ですとか、経過観察を行うということを行っていただきました。
 こちらが、おくすり問診票となりまして、こちらに関しましても私どもの研究班で作成を行ったものとなりますけれども、主に表面で薬を使用する際の介助ですとか、困りごとなどの、いわゆる薬に関するADLの評価ですとか、処方を減らしたいかとか、飲む回数を減らしたいという希望調査ができるような問診となっております。
 そして、裏面に高齢者の医薬品適正使用の指針でもございます、薬剤起因性老年症候群の評価に使える薬の副作用評価といたしまして、老年症候群の聞き取りを10項目設けた問診票を使っていただきました。
 それで、主要評価項目ですとか、評価項目は以下のとおりとなっております。
 こちらも倫理委員会で承認されました後、実施となりました。実際に薬剤調整支援者137名、従来業務群56名の薬剤師に業務を行っていただくという形となっております。
 これが実際の結果となりますけれども、214名のうち症例を登録いただいた薬剤師が116名となりまして、多くが20年以上のベテランの薬剤師、管理薬剤師が6割という実施状況でございました。
 そして、登録患者の背景でございますけれども、651名の患者のデータを登録いただきまして、平均84.7歳というところでございまして、かかりつけ薬剤師となっている症例が76%というところでございました。
 そして、指導の背景でございますけれども、定期的な来局がある患者が84%でございまして、指導相手は約7割が本人、そして、16%ほどが家族に対する指導となっておりました。
 薬剤師による問診を行う旨、ポリファーマシー対策の問診ですとか、処方提案の拒否を確認いたしましたところ、79%は問診の拒否がございませんでしたが、8%に拒否、そして処方提案に関しても14%は拒否があったという状況でございました。
 薬剤に関しましては、10種類以上というところで区切っておりますので、非常に多くの処方数12.9剤が平均となっておりまして、特に慎重な投与を要する薬物のリスト、これは高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2025を基として評価をいたしますと3.0剤、そして、95%がそれらを1つ以上含んでいる患者となっております。
 日本版抗コリン薬リスクスケールの総負荷点数の平均が2.1と、これも高い点数となっております。
 1日の服用回数に関しましては、平均3.9と高い割合を示しておりまして、多くの患者が4回、5回ですとか、場合によっては、それ以上という服用回数ということで非常に服用回数が多いところが分かりました。
 そして、薬剤師による主観的なアドヒアランスの評価ですけれども、90%近くがおおむね良好という回答でしたけれども、5%近くは、やはり問題があるという評価となっております。
 こちらからは、薬問診票の評価ですけれども、過去に副作用の経験をしたことがあるというのが2割、そして、アレルギー歴14%、サプリメント、OTCなどの利用率が21%というところでございました。
 薬の管理に関しては74%が本人管理で、7%は介助が必要であるという結果でございました。
 1包化に関しては37%、BOXカレンダー管理が24%という結果でございます。
 本人の飲み合わせに関する評価に関しましては、13%の飲み忘れがある。飲み込みにくい5%ですとか、取り出しづらい3%というところで、やはり一定数薬に関するトラブルを抱えているということが分かりました。
 飲むときの工夫に関しても3%は工夫をされておりまして、多いから減らしたいという希望が24%にも上ると、服用回数に関しても減らしたいというのが4%というところでございました。
 そして、ここからが老年症候群の聞き取りですけれども、26%に眠気、倦怠感17%、物忘れ16%、食欲低下が20%、ふらつき、めまいが26%、転倒歴が13%、排尿困難26%、排便困難19%、口腔乾燥24%、むせ込み14%という結果でございまして、10項目中1つでも該当している患者が7割を超えるということで、非常に多くの患者で、この10項目の老年症候群のうち1つ以上該当しているというところでございました。
 その中で、薬剤師が確認した問題点1個以上というのが57%というところでございました。
 そして、これが、1つ違いになってくるかと思いますけれども、埼玉県の薬剤調整支援者群と従来業務群で比較して、やはりおくすり問診票を使ったほうが、老年症候群の聞き取りが、結果的にはしっかりと聞き取れていたという状況の違いがございました。
 そして、薬剤師が評価した問題点に関しては、おおむねどこの群も変わりはなく、57%ほどで問題点を確認しており、その中で一番多かったのが、減薬希望ですとか、有害事象の懸念というものが2割以上ございました。
 そして、処方提案に関しましては、実は従来業務群のほうが実際には多く、やはり以前から頑張っていただいていたというところもございまして、非常に多くの処方提案をいただいております。
 そして、全体としては、22%処方提案、疑義照会も含めて行っていただいておりまして、651件中142件の処方提案を行っていただいておりまして、そのうちの75件、処方変更率は52.8%という形となっておりまして、非常に高い数字で処方変更が行われたという結果でございました。
 そして、処方提案の有無で実際に分けてみました。ありの患者さんが75名おりましたので見てみますと、その中でも、やはり老年症候群の多い方が87%、薬剤師が問題点を確認したのが75名中74名ということで、やはり何かしらの問題点、その中で一番多かったのが、患者の減薬希望というのが57%ということでありまして、今、解析を進めておりますけれども、やはり患者からの減薬希望があると処方変更につながりやすいという結果が出ておりまして、こういった減薬希望を聞き取ることが処方を変化させていく上で、非常に重要な結果ではないかと思います。
 そして、連携は大体約3割の方で、多職種連携が行われていることが分かりました。
 こちらが結果のまとめとなりますけれども、実際に214名の薬剤師に御参加いただきまして、116名の薬剤師にスクリーニングを行っていただきました。651名、84.7歳の12.9剤の患者さんに対して、やはり95%がPIMsを服用しておりまして、非常にリスクの高い集団であるということが伺えました。
 副作用歴の経験が2割、減薬希望が24%、そして、142件の処方提案が行われまして、変更率は52.8%、そしてスクリーニングとして、老年症候群の評価ですとか、PIMsの評価というものが、やはり非常に有効であるということが分かりました。
 処方の受託率が5割というところと、情報共有がまだまだ進んでいないところがありますので、今後その辺りが進んでいくとよいかなと思います。
 そして、残っている解析の部分もございますので、また、こちらに関しては、後日御報告をさせていただきたいと思います。
 私のほうからは以上となります。
○印南座長 ありがとうございました。
 ただいまの内容につきまして、御質問や御意見等があればお願いします。
 橋場構成員、お願いします。
○橋場構成員 日本薬剤師会の橋場でございます。溝神構成員、詳細な御説明をありがとうございました。
 私から幾つか御質問をさせていただきたいと思います。まず、データの読み方のところで1点、資料の54ページになりますが、結果の20というところで、兵庫県さんの疑義紹介と服薬情報提供書送付が合わせて3と3で6件だと思うのですが、処方変更が11件でございます。ここの数に何かしらの違いがあるのかというのが、少し気になったところがございます。
 あと、今回の結果、非常にいいデータだと思いますし、薬局のいわゆる通常業務、調剤業務の中で、こういったツールを使うことによってポリファーマシー対策が取れるということは、非常にいい結果が出ているのではないかと、そういった感想を持たせていただくことがあります。別な観点で言いますと、例えば、保険者のほうがポリファーマシー対策をするというところで、よくスクリーニングをかけられます。そのときに、やはり、今回のように年齢と服用薬剤数の手法を使ってスクリーニングをかけることがあるのですが、今回得られた結果で、PIMsとか、あと抗コリン薬リスクスケールとか、そういった指標も、そういった大きい母数のスクリーニングをかけるときに、一次スクリーニング的に使うことが可能なのかどうなのかというところを少しお尋ねしたいと思いました。
 以上、2点でございます。
○溝神構成員 御質問どうもありがとうございます。
 まず、1点目のスライド54の兵庫県のところが、処方提案数が6%に対して変更数が11%というところでございますけれども、今回のデータに関しましては、スクリーニング等をさせていただいて、処方提案もやったもの、そして、それ以外にも医師の先生方のほうで処方を変更していただいたものも、全て一旦含めた形で報告として上げさせていただいております。
 ですので、結果的に、そういった数字のずれが出ております。しかしながら、1つ言えることとしては、患者側に処方に関してお話をさせていただいたりですとか、あるいは副作用の懸念があるというお話を患者様のほうにもさせていただいているところもございますので、伺った話によりますと、患者さんのほうから医師のほうにお話をいただいて処方が変わった例もあったということを伺っておりますので、必ずしも薬剤師側からの処方提案だけではなかったというところが、1つ今回の結果であったのではないかと感じております。
 もう一つ、少しスライドを戻させていただきまして、今回、いわゆるPIMsですとか、日本版抗コリン薬リスクスケールの評価数として非常に多く検出されました。
 これに関して、やはり一定数のリスクの高い薬剤をスクリーニングしていただくというのが有用であったと感じております。
 それで、ここに関する詳細な解析に関しては、現在行っておりますけれども、今、見ている限りでは、やはりこういった薬剤に該当しているものに対して、かつ、老年症候群が症状として出ていったものに対して処方提案していただいているケースが多かったと、データとしても上がってきておりまして、やはり、薬剤のスクリーニングと症状のスクリーニングを合わせていただいて処方提案をいただくと、非常にスムーズに処方の変更等につながるのではないかと感じております。
 以上でございます。
○印南座長 よろしいですか。
○橋場構成員 溝神先生、ありがとうございました。
 そうしますと、今、画面に出していただいているPIMsとか抗コリン薬リスクスケールとか、非常に有用なスクリーニングの指標になると感じさせていただきました。
 それで、ここからは1つ要望でございます。日本老年薬学会さんが出されている、こういった抗コリン薬リスクスケールとか、薬剤名を出していただいているのが、すごくありがたいところがあるのですが、実はコードがついていなくて、これに機械的にスクリーニングをかけようとすると、結構簡単にできないということがあるのかと思いますので、もし、よろしければ、医薬品のコードとかをつけていただけるようなことができると、もっと現場のほうでは使いやすい指標になると思っておりますので、こちらは要望でございます。
 以上です。
○印南座長 よろしいですか。
○溝神構成員 ありがとうございます。
 コードに関しましては、日本版抗コリン薬リスクスケールのほうでは、日本老年薬学会のホームページのほうで、7桁の薬効コードを公開しております。先生がおっしゃるとおり、高齢者の安全な薬物療法ガイドラインの2025の薬効分類のコードに関しては、まだ公開ができていない状況でございまして、こちらに関しては、既に整備は整っておりますので、学会等を通じて公開できるように準備をしていきたいと思っております。ありがとうございます。
○印南座長 それでは、石田構成員、お願いします。
○石田構成員 ありがとうございます。
 今の御発表の中で、特に32ページにあります、「おくすり問診票」というのが、利用者側にしてみれば、こういった形で問診を受けるというのが大変分かりやすく、自分の意向をちゃんと提出しやすいので、非常にありがたいなと思っています。
 この薬剤起因性老年症候群をイラストで可視化するとか、患者が自覚する症状と使用薬剤の関連を照らし合わせて、ちゃんとこれが分かるようにしてある内容について、さらに広めていってほしいと思います。
 そして、本人、家族、介護者が自己回答できるということに関してですが、これは、あくまでも本人以外の人であっても、それに関して答えることができるという方式になっているということですね。
 ということを前提として、確認させていただきたいのは、32ページに患者要因というところがあります。患者要因は年齢、性別、老年症候群の有無、それから、服薬関連のADLという表記がございます。服薬関連のADLというのはIADLということで、いわゆる手段的な日常生活行動ですが、IADLの中で最も重要な事柄の一つに服薬管理ができるかどうかというのがあります。つまり、患者要因に関してはIADLが重要なので、そこは書いていただきたいと思っています。今回、この調査された対象の方に関して、全部これは薬剤師さんに対して、自分自身で対応することができた方なのかどうかというところを確認させていただきたいと思います。6ページに「薬物療法情報提供書 作成ガイド」というのが表示されておりまして、そこの10項目の中に、患者の基本情報、そして老年症候群、認知症診断、日常生活活動というのがあります。本当は、日常生活活動(ADL)ではなくて、今、申し上げたように、IADLのほうではないかと思うのですが、つまり薬を服用する場合は、少なくとも手が動かせるだけでなく、本当にちゃんと薬の管理ができるかどうかで大きな違いがある訳です。今回、認知症の症状があると診断された方に関して、この調査の中で、どのような対応がされているのか、例えば、認知症の方については除いているのか、家族が代わりに応えているのか、あるいは服薬管理を自分でやっていらっしゃる方に限って調査をされたのか、そこの中身について確認をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○溝神構成員 御質問いただきまして、ありがとうございます。
 すみません、スライドを戻させていただきまして、まず、おくすり問診票に関しましては、回答者が、ちょっと小さくて大変恐縮なのですけれども、問診票の記入者が誰かということ、本人、家族、その他介護者というところで、誰が回答したかと分かるようにはさせていただいております。
 今回の薬局の研究に関しましても、調査対象として、こちらの指導相手というところが、まさにそこに当たるのですけれども、実際に69%が本人でございまして、16%が家族で、その他介護者というところが、本当に少数でございますけれども、いらしたというところでございます。15%は未記入でございますけれども、そういった状況でございます。
 ですので、御家族で記入いただいているものに関しては、御家族のほうでしっかりと把握できているというところを前提条件に、今回の記入を行っていただいているところでございます。それ以外に関しましては、患者さん本人に記入をいただいていると。
 場合によっては、少し御自身で記入ができないですとか、そういったところを薬剤師のほうでサポートさせていただいて、記入をさせていただいているというケースは当然あったのかなと思いますけれども、そういった部分をサポートさせていただきながらデータとして入力しております。
 今、先生から御指摘いただきましたように、恐らくここの部分を分けて評価をしたりですとか、そういった部分の解析を進めていくことが当然必要だと思っておりまして、その点に関しても、これに関しましては、申し訳ございません、解析が追いついていないという状況でございますので、次年度改めて、そこの部分を宿題とさせていただきまして、報告をさせていただきたいと思っております。
 もう一点、こちらのデータの取得に関しては、認知症の明確な有無、研究では、データは明確には取っていないので、そこの部分のデータを今回把握していないので解析は難しいのですけれども、もう一点戻させていただきまして、こちらの薬物療法情報提供書に関しては、こちらは認知症の診断の有無というデータをしっかりと記入していただく欄を設けてございますので、病院のほうであれば、しっかりと把握できるだろうというところで、病院のほうのデータに関しましても、これは、また、倫理委員会等の承認をいただき、患者データを集めることにはなろうと思いますけれども、そういったことで令和8年度のほうで解析をして、その結果を御報告させていただきたいと思っております。
 すみません、もう一個服薬関連のADLというところの評価に関しましては、これも、すみません、いろいろとスライドが飛んで大変恐縮でございますけれども、ここの薬についての困りごとはありますかというところで、飲み忘れということと、取り出しづらい、見えない、飲み込みにくい、聞き取れないという薬に関連する、そういう機能評価というところで、今回は服薬関連のADLと評価をさせていただいております。
 それで、そのほか、IADLの項目に関しては、今回全てが聴取できているわけではございませんので、その点は研究の限界だというところで申し添えておきたいと思います。
 以上でございます。
○石田構成員 ありがとうございました。
 やはり、患者の側の立場からして、その辺の細かいところのデータもぜひ教えていただきたいので、どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。
○印南座長 秋下構成員から、お手が挙がっていると思います。よろしくお願いします。
○秋下構成員 秋下です。
 溝神構成員からは、病院の方は今後の解析を待ちたいと思いますが、薬局での対応について、このおくすり問診票の利用が大変有効であるということをお示しいただいたと私は認識しております。
 各地の自治体あるいは薬剤師会あるいは医師・薬剤師会連携の取組などでも、今の石田構成員の話とも関わると思いますが、なかなか御本人の意向抜きには、ポリファーマシー対策が進まないという実態があって、このおくすり問診票を活用することで、御本人の困りごととか、御本人の意向などがしっかりと把握できて、その上で提案をすれば、処方変更につながるというモデルを示していただいたと思いますので、高く評価したいと思います。
 それで、これは少し研究デザイン的なところで言いますと、処方提案をしたうちの変更に至る割合が52.8%と、これは非常に高いと思うのです。例えば、私が知っている某自治体などでは、提案から変更に至るところで、3分の1とか4分の1ぐらいに、実際に変更に至る例というのは少なくなるので、非常に高いと思いますが、いわゆるコントロールデータとの比較という意味では、処方提案をしなかったケースと、したケースで変更率に、例えば統計学的な有意差があるとか、明確な差があるとか、そういうところも少し分析していただくといいなと思いました。これはコメントです。
 もう一点、質問としてお伺いしたいのが、薬剤調整支援者、これを2つの研究とも、この薬剤調整支援者を置くというところから始まるわけですが、前半の病院での研究では、薬剤調整支援者が26名おられるということで、薬剤調整支援者というのは、こちらの検討会で提案した業務手順書の中での言葉であって、そういう意味では、この薬剤調整支援者がどんどん広がっていく、数が増えるというのが、我々の検討会としてのアウトカムでもあると思うのですけれども、26名できたということですが、薬局のほうの研究では、薬剤調整支援者が結局何名いらっしゃったのかというのが分からなかったのですが、それはいかがでしょうか。
○溝神構成員 御質問ありがとうございます。
 こちらに関しては、薬剤調整支援者として各県の薬剤師会のほうで任命していただいた薬剤師が、実際には214名いらっしゃいました。しかしながら、その後に実際にポリファーマシー対策という形で、今回の症例を登録いただけた薬剤師が116名だったというところでございまして、今回の患者データを登録いただいた方が116名でありまして、実際には、残りの約100名近い先生方も、この後に薬剤調整支援者として、いろいろと業務を取り組んでいただいているということは、御報告としていただいておりますので、今回対象の期間が短かったので、そこまでに準備をして対応することができた方が116名だったというところではないかなと感じておりますので、これからどんどん各県のほうでも取組が進んでいくとよいなと、私としても感じております。
○秋下構成員 分かりました。薬剤調整支援者は、今回の研究で把握できただけで214名、3県ではおられたということで理解いたしました。ありがとうございました。
 以上です。
○印南座長 よろしいですか。
 それでは、池端構成員、お願いします。
○池端構成員 ありがとうございます。日本慢性期医療協会の池端です。
 まず、溝神先生、本当に大変な膨大な資料のデータを作成いただきまして、ありがとうございました。
 何点か御質問をさせていただきたいのですけれども、まず、病院のほうの調査に関して、これから、まだ、ヒアリング等々が行われるかと思いますけれども、この32病院は、かなり意識が高かった病院が多分選ばれていると思いますが、この事業をスタートする前に、検討会でつくられた総論、各論の指針とか、手順書というのを既に知っていらっしゃる、あるいは使っているというところがどれぐらいあったか、もし、印象でもいいですので、お分かりになれば教えていただきたい。
 というのは、これだけ意識が高い病院でも、この調査が始まる前は使っていなかったのか、あるいはもうみんな使って、既に知っていたのかということを、今後全国展開するときの参考になるかと思うので、もし分かったら教えていただきたいと思います。それが1点。
 もう一つは、23ページを見ても、病院のほうの結果で、促進要因、阻害要因の中で、やはり当然ながら促進要因は、診療報酬による後押しというところがあります。逆に阻害要因の中でも医師の処方変更への抵抗と、これは、この検討会からも前々から言われたことではないかと思いますけれども、もう一点御質問をさせていただきたいのは、病院でも薬局でも構いませんが、今回、パイロットスタディがスタートすることによって、かなりアウトカムが出ているところがあるのかをお伺いしたいと思います。やはり中医協に働きかけようと思うと、例えばポリファーマシー対策を推進することによって、医療費削減という点でも効果があるかどうか、薬剤使用量も減るだけではなくて、例えば老年症候群が何%減った、あるいは有害事象が減ったので受診する回数が減って、医療費削減に繋がる可能性があるとか、そういう老年症候群が減ることによって、医療費全体としても削減の方向に向けるとか、そういう方向性が出せると、中医協などでも、加算だけではなくて要件化も含めてこのポリファーマシー対策をさらに推し進める事ができると思います。それについて、今後の研究課題でも結構ですが、何かお考えがあったらお聞かせいただければと思います。
 以上です。
○溝神構成員 御質問ありがとうございます。
 まず、1点目ですけれども、今回取組をいただいた施設32病院、その中で実際に実施できたのが22病院ということで、この32病院の中には、実際にやはりポリファーマシー対策に全く取り組んでいない、病院内にそういった組織も何もないという状況からスタートして、実際に、このポリファーマシー対策を行っていただいて、情報提供書を発出していただいて、そして、加算まで取っていただくということを行っていただいた施設が、かなり幾つも上がっているということで聞いております。
 当然、以前より行っているところもあったのですけれども、全くゼロからスタートしている病院がどうだったのかというところに関して、今、実はちょうど聞き取りも、追加で調査を行っておりますので、その辺りに関して、今、先生がおっしゃっていただいたことを、ぜひ、聞き取りのところで、再度、内容を聞いていきたいと思っております。
 ですので、実際に、やはり、こういった取組がここからスタートしていくというところが、本当にまだまだ取組ができていない病院が多くあったというところが、1つのポイントではなかったかなと思います。
 あと、今回、行わせていただきました、この概略図でお示ししているような形の、実際の業務に関して、今年度の診療報酬改定におきまして、薬剤総合評価調整加算が、6月1日から変わりました。先生方も御承知おきのとおりだと思いますけれども、やはり情報提供書の共有が必須となりまして、特に薬局だけではなく、かかりつけ医ですとか、ほかの職種にも波及していただく、まさに今回このモデルケースとして、私としては考えて行っていただいた内容が、実際の薬剤総合評価調整加算の内容としてそのまま入ってきたところでございます。
 ですので、今後これがどのようになっていくのか、さらに進んでいくことが予想されますので、実際にどういったところがバリアになるのかというところを今年度明らかにして、先生方に少しでもいろいろな病院に、この加算を取っていただけるように、情報提供を行っていきたいと思っております。
 そのほか、すみません、私のほうで回答を忘れているものがございましたら。
○池端委員 大丈夫です。ありがとうございました。
○溝神構成員 ありがとうございます。
○印南座長 筒井委員、お願いします。
○筒井構成員 筒井でございます。ありがとうございます。
 溝神先生、本当に詳細に御説明いただきまして、また、これから私たち病院薬剤師も取り組んでいく上で非常に参考となる資料のほうを御提示いただきまして、ありがとうございました。
 私のほうからも、先ほど薬剤総合評価調整加算のお話をいただきましたけれども、やはりこの診療報酬の改定によって、病院のほうでも大きな動きが始まってくるのではないかは感じております。
 今回の事業に関しましても、限られた施設ではありますけれども、この事業に取り組むことをきっかけとして、やはり病院の中に、こういったポリファーマシーに取り組む文化というものができたのではないかなと。
 そういう意味で、きっかけをつくるということの重要性ということもお示しいただけたように思っております。
 その中で、今回の対象の5施設、機能といたしまして、やはり急性期病院が多かったように思いますけれども、そこの背景と、あるいは今後回復期や慢性期、そしてケアミックスといったところでも、こういった取組を進めていく可能性といいますか、そういったところについてもお聞かせいただけたらなと思います。
○溝神構成員 御質問ありがとうございます。
 今回の対象施設となった59%が急性期の機能を有する病院であったというところでございまして、取り組んだ施設の先生方からは、やはり入院してから退院までの期間が非常に短いというところで、なかなかしっかりとした取組ができたかどうかが、少し疑問だということもお声としていただいております。
 しかしながら、今回のようにしっかりとした情報提供書を出すことによって、地域でポリファーマシー対策が進んでいくことが、やはり予想されますので、こうしたしっかりとポリファーマシー対策に使える情報提供を出していくことは非常に大切だろうと思っております。
 そして、今、御指摘いただきましたようなケアミックスですとか、慢性期、そして回復期病棟でも3割近くのところで、実際には対応していただいておりました。
 それで、やはりこの辺りの病院の先生方のほうが、言ってみれば、やはりポリファーマシー対策に慣れているとか、やはり長い期間を見ているので、非常にそういった対策をしやすいというところを、お声としていただいておりますので、やはりこういったところでもしっかりと進んでいくように、今後、何かしらの診療報酬等々の対策が進んでくると、より、こういったところでも加算ですとか、対策が増えてくるのではないかと思っているところでございます。
○筒井構成員 ありがとうございます。
 促進のところに、薬剤師といいますか、マンパワーですかね、マンパワーの不足といったような、その前でしたか。
○溝神構成員 阻害ですか。
○筒井構成員 阻害ですね、やはり、そういったところも、私は影響してくるかなと思いました。やはり、しっかりとその辺り、一緒に対策を薬剤師、病院薬剤師等の充足についても考えていかなくてはいけないなと思いました。
 それと、結果12のところに、これから、今まで取り組んでいないところが始めるに当たって、こういった取り組まれたところの御意見というのは、すごく参考になると思うのですけれども、先ほどの溝神先生のお話の中でもありましたように、責任者を明確化というところがあったかと思います。具体的に言うと、それは、薬剤師あるいは医師、どういった方がそういった責任者として配置されていたのでしょうか。
○溝神構成員 御質問ありがとうございます。
 まず、1点目のマンパワー不足のところに関しましては、やはり今回の施設、中央値で250近くだったと思うのですけれども、病床数に対して薬剤師が15名程度というところで、当センターとさほど変わりのない感じの病院が多かったと感じておりまして、当センターでも、やはり同じぐらいの病床数、同じぐらいの薬剤師数でありますので、やはり業務として本当にきつきつでやっている部分がありますので、やはり、人数の充足というのは非常に大切な点だろうと思っております。
 もう一点、今いただきました責任の明確化というところですけれども、1つは、薬剤部内で薬剤調整支援者として、積極的にこういった業務に取り組む薬剤師を決めていただくことによって、やはり進みやすいという意見、そして、当然、医師のほうにも責任者というか、それを中心的に担っていただく先生が、やはりなっていただくことによって、非常にスムーズに院内の体制をつくることができたという御意見もありましたので、やはり、両方ではないかなと思っております。薬剤師だけでも駄目だと思いますし、医師だけでも駄目だと思いますので、やはり、両方で責任を持って対応していただける人が出てくると、病院内でもスムーズに進むのかなと、今回のいろいろな聞き取りですとか、データを見て思ったところでございます。
○筒井構成員 ありがとうございます。
 文化としてしっかり根づかせていくということを取り組んでいく必要があるということだと思います。
 溝神先生は、情報を回す、まさに今回の診療報酬も含めて、情報連携というところをお話しいただいたと思いますので、病院のほうでも、薬剤総合評価調整加算を本当に点数だけのものではなくて、国民のために役立つようなポリファーマシー対策をして、情報をしっかり地域で回していけるようにと思っておりますので、どうもありがとうございました。
○印南座長 秋下構成員、お願いします。
○秋下構成員 すみません、2度目で申し訳ございません。
 今、皆さんの議論を聞いていて、1つだけコメントをさせていただければと思っています。
 今年度の診療報酬改定、私としては、老年薬学的な部分が多く盛り込まれて、大変すばらしいと思っています。
 その中で、特にお薬に関するところは、ポリファーマシー対策というところが根っこに来ている部分があって、例えば私どもの東京都健康長寿医療センターも経営が非常に苦しくて、そういう中で、今年度、病棟薬剤業務実施加算に結構加点がありました。ですので、そこをしっかり取って、病院経営にも生かしていこうというところなのですが、そこをやるには、ポリファーマシー対策ということがしっかり行われていて、そして退院時の服薬指導がしっかり行われていて、かつ、退院後の施設などに、あるいは地域などに情報がしっかりと伝達されると、この3点がセットになっている必要があって、この3点がセットになっているというのは、今まさに溝神先生が示された今回の研究の1番目のところのデザインなのですね。
 ですので、この検討会は、いかにポリファーマシーの医療経済的な部分というのは重要ではあることはわかっていつつ、厚労省の検討会としては、そこはあまり掘り込まず、医療の質の部分で議論はしてきましたけれども、検討会の行っていることが、実は日本の医療制度の先を走っている流れになっていて、大変そういう点でもすばらしいなと思いました。
 それと、情報伝達手段として、これまで薬剤師側から出てきた言葉としてのトレーシングレポートというのがあって、これが医師とかほかの専門職の間では極めて評判が悪かったのですね。一方的な言葉であると。
 それに対して、溝神構成員が作成された薬物療法情報提供書という言葉は、そういった言葉の問題も考えていただいて、全ての職種あるいは患者や御家族にも意味が伝わる言葉をそこに当てていただいたと、旧来のトレーシングレポートに代わる、内容ももちろん変わっていますし、言葉としても非常にいいものができていて、こういうものが総合的に今回の研究の中で示されたと私は思っていて、この検討会で行った研究なのですけれども、大変先進的であるし、成果も十分出たと認識しています。
 すみません、この事業の委員長としての発言でもありました。
 以上です。ありがとうございました。
○印南座長 ありがとうございます。
 ほかに、北澤構成員。
○北澤構成員 北澤です。溝神先生、詳細な調査をありがとうございました。
 私は、医療を受ける側でしかないのですけれども、1つ質問と2つコメントをさせていただきたいと思っております。
 まず、聞き逃したかもしれないのですけれども、スライドの14枚目で、加算が増えたということをお示しいただいたのですけれども、その結果として薬がどのぐらい減ったのかについて教えていただきたいと思います。それが1点目です。
 次の2点目なのですけれども、これは質問というかコメントになるかもしれないのですが、スライドの21枚目で、最も大きな阻害要因として、医師の理解が得られないということが挙げられていました。
 これは、昔から言われていることではないかと思います。処方するのは医師なので、医師が協力しない限り、薬は減らないと思うのですね。
 ですので、この検討会の目指すところとして、もっと医師を巻き込んで、医師の方々にポリファーマシーの問題点ですとか、不要な薬を減らしても医療の質は下がらない、むしろそれで患者が楽になるということがあり得るということを、もっとアピールしていただきたい。これは厚労省に対してもお願いしたいと思っております。
 それから、最後なのですけれども、47ページですか、薬に関する調整を希望されますかという問に対して、薬を減らしたいと答えた方が24%おられたと。これは非常に重要で、重視すべきデータではないかと思います。
 今回の調査対象となった平均82歳ぐらいの方々で、10種類以上、12種類ぐらい薬を出されていて、1日に4回、5回、6回とお薬を飲まなくてはいけない方々、そういう人がいっぱいいるわけですね。その人たちの少なからぬ割合が薬を減らしたいと、今まで多分思っていても言えなかったことが、今回聞いていただいたことで分かってきたということなので、私も先ほども何度も出ておりました、おくすり問診票ですね、今回は10種類以上の方に使っていただいているわけなのですけれども、10種類と言わず、9種類、8種類、7種類の方にも使っていただきたい。10種類の人が、薬が多過ぎで減らしたいと思っていて、9種類の人はそう思っていないかと言えば、そうではないと思うので、ぜひ、みんなに使っていただいて、薬を減らしたい人が、薬を減らしたいという意向を医療職に簡単に伝えることができるようにお願いしたいと思います。
 といいますのも、私自身は、現在、チュージング・ワイズリーという科学的根拠の裏づけに乏しい検査や薬を見直す国際キャンペーンの活動に参加しているのですけれども、アメリカでは、医療職が自らこういうことはやめようというのに加えて、患者に、こういうことを質問してもらおうという、そういう取組をしています。
 この検査や薬は本当に必要ですかとか、あるいは薬を減らしたらどうなりますか、この介入をしなければどうなりますかというのを、ぜひ医師に聞いてみようという、そういう取組です。
 患者に質問してもらうことの効果がどのぐらいあるのかというのは、データがないので分からないのですけれども、ぜひ、医療職の方々、特に患者の近くにいらっしゃる薬剤師の先生方には患者の本音を聞いてもらいたいと強く思っております。
 以上です。
○印南座長 溝神委員、御質問の部分にお答えいただければと思います。
○溝神構成員 ありがとうございます。
 まず、御質問としていただきました14枚目のスライドに関して、薬剤数がどれだけ減ったかという点に関しては、今回このデータに関しては、患者データと使われるため、今回の倫理委員会では、そこまでやろうとすると、各施設の倫理委員会まで通さなければいけないという時間的な制約があって、今回そこまでできなかったというところでございます。
 ですので、今年度、できればそこまで明らかにして情報としてお出しできればと思っておりますけれども、そういった事情がございまして、今回、薬剤数のデータを出していないところでございます。
 でも、1つ言えることとしては、薬剤調整加算が2剤以上減薬というところでございますので、単純に見てみても、これが174件から205件ということでありますので、単純に30件は増えているということでありますので、その分、2剤以上減っている患者が増えているという形にはなろうかなと思います。
 もう一点、おくすり問診票を10種類以上ということで、今回調査をさせていただいたのですけれども、これは、実は実務上の問題でございまして、6剤とか8剤で行うと、非常に患者のスクリーニング数が多くなってしまうため、薬局の業務を圧迫してしまうということで、その辺の線引きを少しできないかという御相談をいただきまして、そういった結果から75歳以上10種類以上ということで、薬局の調査のほうは行わせていただきました。
 当然ですけれども、当センターであれば、75歳以上の患者さんに、全員、こういった問診票を聞き取って、情報を反映するということを行っておりますので、そういった形で、現場での運用は、各施設で考えて行っていただければよいかなと思っております。
 以上でございます。
○印南座長 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 私も実は質問があって、患者の減薬希望と、それから、薬剤起因性老年症候群の症状が処方変更につながる大きな要素だというのは、1つの結論だと思います。先ほど北澤構成員の御質問の中で、少し明らかになったのですけれども、この患者自らが減薬希望をするというのは、より具体的にはどういう状況なのか、単純に飲むのがしんどいのか、それとも問診票で明らかになる前から、そういう自覚症状があるのかとか、その辺り、もし、フォーカスグループとか、そういうので答えが出てくるようでしたら、今ではなくて結構ですので、後でお答えをいただければと思います。
 ほかに御意見、御質問等があればお願いします。全体として調査そのものに対する質問をされて、あるものは回答されましたし、あるものは、まだ、今後の分析に任されるということだったと思います。
 それについては、事務局のほうに伺いたいのですけれども、今後、より詳細な結果を頂戴する機会があるのか、あるいは報告書に任すのか、その辺をお聞きしたいのですけれども。
○事務局 ありがとうございます。事務局でございます。
 令和7年度の溝神委員の調査のほうですが、令和8年度の事業で追加解析を行いますので、成果については来年の夏のこちらの検討会のほうで御報告いただく予定でおります。
○印南座長 ありがとうございます。
 その他、医薬品コードの問題とか、いろいろ要望をいただきました。事務局におかれましても、今後の行政に生かしていただきたいと思います。
 以上で議題1をおしまいにしたいと思います。ありがとうございました。
 続きまして、議題2に進みたいと思います。ちょっと時間が押してしまっているので説明は、簡略にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○事務局 事務局でございます。
 議題2の令和8年度事業について、事務局より御説明いたします。資料2の2ページ目を御覧ください。
 本検討会では、高齢者の薬物療法における課題の整理と対策の検討を行うとともに、既存の疾患領域別ガイドライン等も参考にしつつ、高齢者の医薬品適正使用に関する指針の作成等を行っており、平成30年5月に高齢者医薬品適正使用の指針(総論編)、令和元年6月に高齢者の医薬品適正使用の指針を取りまとめました。
 指針発出から約8年が経過しておりまして、医療DXが普及しているなど、現状の医療環境の変化について指針に盛り込む必要があるところでございますので、このような状況を踏まえまして、令和8年度の取組といたしましては、3つございまして、まず、現状の医療環境を踏まえて、高齢者の医薬品適正使用の指針、総論編及び各論編の改訂を行うこと。
 また、国民及び患者のポリファーマシーの認知度等に関する調査を実施すること。
 3つ目です。先ほど溝神構成員に御説明いただきました、令和7年度の地域における運用調査で得られた調査結果の追加解析を行うことを予定しております。
 2点目のポリファーマシーに対する意識調査の調査票案については、4月から始まっております令和8年の事業の調査検討会で作成された案を、別添にて示しておりますので、別添を御覧ください。
 まず、別添の表紙でございますが、実施概要になります。
 調査目的といたしましては、ポリファーマシーに関する患者の意識や行動の実態を把握して、ポリファーマシー対策をより進めるというところにあります。
 調査対象といたしましては全体で2,000人、55歳以上の方を対象とする予定でございます。
 調査方法としては、ウェブで調査を予定しております。
 次のページ以降は、調査の内容の案になっておりますので御覧ください。
 調査項目といたしましては、1ページ目で性別等の基本属性についての質問項目としております。
 3ページ目でございますが、3ページ目以降で薬に関する理解についての質問項目。
 4ページ目以降では、薬に対する意識に関しての質問項目。
 5ページ目以降では、医療者への薬の相談に関する質問項目としており、全25問の調査項目を作成しております。
 資料2についての御説明は以上となります。
○印南座長 ありがとうございました。
 ただいまの内容につきまして、御質問や御意見等があれば、お願いします。
 石田構成員、お願いします。
○石田構成員 ありがとうございます。
 確認です。「国民、患者向けアンケート調査」の調査の構成というところです。これは、ウェブ調査会社が保有する個人モニター2,000人ということで、この2,000人の方というのは、90歳以上の方はいらっしゃらないという前提、そう受け止めてよろしいかどうかということ。
 あと、年齢区分なのですけれども、ここに4区分が出されておりますが、特に75歳以上の方々に関しては、年齢が上がるごとに薬の必要度が高くなってくる、それから実際に身体状況の変化も大きくなってくるということで、ここはもう少し細かい年齢区分が必要なのではないか、例えば75から79、80から84、85から89といった区分で調査していただきたいと思っております。70代と80代前半あるいは後半では、大きく心身状況等が変わってくると思いますので、年齢区分については、もう少し細分化していただければなというのが希望です。
 もう一つ、服用薬剤なのですけれども、ゼロ、1から5、6以上というように大きな分け方がされています。患者の感覚からいうと、1種類飲んでいる人と5種類飲んでいる人が、ひとくくりにされるというのが、あまり納得がいかないのではないかと思われます。実情を反映するならば、これはゼロ、1から3、4から6、7から9、10以上ぐらいの区分で細かく分けていただき、実情をしっかり調査してほしいと思っておりまして、これは要望として申し上げます。
 以上です。
○事務局 質問をいただき、ありがとうございます。事務局でございます。
 まず、1点目の90歳以上がいるかどうかという点でございますが、モニターには一応含まれてはいるのですけれども、人数の関係上、このような形で89歳までという区分にしております。
 2点目でございますが、年齢の区分というところでございますが、年齢の区分といたしましては、ばらけさせるという意味で、このような4区分にさせていただいておりますが、調査の背景としましても、問2のほうで年齢をきちんと取るというところもございますので、そのような形でも調査できるかなというところで考えているところでございます。
 同じく薬剤数に関しましても、御指摘の部分は、重々承知はしているところでございますが、分布を考えた上で3区分とさせていただいた上で、その上で何剤飲まれているかという部分を、問5で聞いておりますので、その部分を含めて解析はできると考えているところでございます。
 以上でございます。
○印南座長 よろしいですか。
○石田構成員 もし、そういった中で、詳しいデータとか、細かい区分においての調査結果が出るということであれば、それを参照させていただきますので、クロス集計等も含めて、ぜひその数字を出していただきたいと思います。よろしくお願いします。
○事務局 ありがとうございます。
○印南座長 余計な一言ですけれども、記述統計だけではなくて、きちんと多変量解析すれば、今、おっしゃった質問は、もう自動的にこたえることになると思います。だから年齢区分ではなくて、年齢が1つ上がるごとにどうなるかとか、服用している薬剤1つ増えるごとにどうなるかというのは全部出てきます。ぜひNTTさんのほうに追加的にやっていただくというのが、本当はいいと思います。
 
○秋下構成員 秋下です、いいでしょうか。
○印南座長 どうぞ。
○秋下構成員 今の石田構成員の質問に関して、事務局を補足する形のコメントになりますけれども、ここに示した、例えば、2,000名で男性、女性、年齢区分、それから薬剤数というのは、あくまでサンプリングをどのようにするかということ、要するにあるところにその人数が固まってしまって、たまたまモニター会社が持っているものが、そうすると、本当に偏りができてしまうので、ここら辺のところはしっかりとサンプル数をそれぞれ確保しましょうということでの区分であって、分析をこれでやるということでは全くないので、その点については御安心いただければとは思います。
 それで、これはウェブ調査会社が持っているモニターからなるべく全国的、そして、比較的若い層も本当は取りたいという議論もあったのですけれども、あまり若い人を入れていくと、金額の関係でnが限られていますので、やはりフォーカスするところはある程度の高齢者、ただ、その高齢者に向かうところの中高年ぐらいから、やはりこの問題を意識していただきたいので、そこら辺の55歳というところで入れさせていただいたというのが下のほうになります。
 以上、補足になりました。
 それで、これは、すみません、私も十分認識していなかったのですが、これがやはり全国的な調査であるということになると、この2,000名の居住区域というのが、例えば、全員がということはないけれども、ほとんどが大都市に住まわれている方ということになると、地方の声がやはり入ってこないのかなと思いますので、居住地の地域性ということは、ぜひ配慮いただく必要があるのではないかなと思いました。
 以上になります。ありがとうございました。
○印南座長 片岡先生、お願いします。
○片岡構成員 ありがとうございます。日本看護協会の片岡でございます。
 調査の中での項目で、1つお願いがありまして、これまでの資料等を見させていただいたのですけれども、やはり多職種の連携が、非常に重要だということが示されておりました。
 特に、看護職は訪問看護等で在宅に入ったりもしておりまして、患者さんや様々な方のお薬に関する相談等も受けていると思います。
 ぜひ質問の項目の中に、このような薬の量ですとか、種類に関しての相談をどういう医療者にしたことがあるかというようなことも含めていただけますと、看護職が今後ポリファーマシーに関してどのような取組をしたらいいかということの参考にもなりますので、ぜひ入れていただけますと、大変助かります。
 以上です。
○事務局 事務局でございます。御指摘ありがとうございます。
 相談の部分に関しては、修正させていただきますので、よろしくお願いします。
○印南座長 よろしいですか。
 それでは、池端構成員、お願いします。
○池端構成員 池端です。ありがとうございます。
 基本的には、令和8年度の取組、3点ともこれで結構かと思いますが、まず、1点目の改訂についても、確かに10年たっていろいろ一部改正しなくてはいけないところも出てきたかと思います。
 特に、今後、電子処方箋の普及ということを見据えて、その辺についても近未来も含めた対応を考えなくてはいけないのではないかと思い、その辺もぜひ指針の中に織り込んでいただけるといいかなと思っています。
 それと、全体を通じて、あとは特に、私自身はこれでいいと思いますけれども、ここの場でも何回も、先ほどもお話ししましたけれども、先ほどの報告を聞いても、やはり診療報酬改定等々で加算があることがかなりインセンティブになることと、それから、処方する医師の意識改革というのは非常に重要ということは、前々から言われていることかと思います。
 中医協委員の経験からお話をさせていただくと、やはり、今回の診療報酬改定でも、かなり急性期から慢性期まで全ての病院、病床に課せられたのが、栄養指標の評価と、それからACPと、そして身体拘束を最小化ということがあって、特に身体拘束に関しては、急性期も回復期も慢性期も含めて、トップ、管理者も研修をしっかり受けることということがある程度、加算を取ろうと思うと要件化されています。
 こういったことで一気に進むことがあるので、ぜひ、この検討会の検討課題ではないかもしれませんけれども、局をまたいで、また、それも含めてR10年度の改定に向けて、そういったことも意識しながら、どういうデータ、どういう資料が必要かということを解析し、そして、その調査を分析するという、そういう意識を持ちながら、ぜひ調査等々を進めていただければと思います。
 以上です。
○印南座長 ありがとうございました。
 それでは、北澤構成員、お願いします。
○北澤構成員 北澤です。
 国民向けのアンケート調査、貴重な調査になると思います。ぜひ実現していただきたいと思います。
 一方で、これが、ウェブ調査会社が保有するモニターを対象とする調査であるということで、おのずと選択バイアスというか、モニターに登録していて、こういうアンケートに答えることができて、比較的元気な人を対象とする調査であることから、おのずと限界があると思います。
 先ほどの溝神先生の調査にもありましたけれども、例えば、認知機能に少し障害があったり、あるいは介護を必要だったり、この調査からは漏れてしまう、でもポリファーマシーの害を受けやすい、そういう方のことも考慮して調査をしてもらいたいと思います。
 そうでないと、この調査の結果が独り歩きしてしまうおそれもあると思うので、そういう方もいるということを忘れないでほしいと思います。
 以上、意見でした。
○印南座長 ほかにいかがでしょうか。
 よろしいですか。
 それでは、いろいろな意見、御要望が出ましたので、ぜひそれらをできるだけ生かす形で今年度事業を進めていただき、事業実施の結果を検討会に報告していただきたいと思います。
○事務局 来年度の検討会で報告させていただきますので、よろしくお願いいたします。
○印南座長 以上をもちまして、議題2を終わりにします。ありがとうございました。
 本日予定されている議題は以上です。
 その他、委員の先生方から何か御意見や御要望等がありましたら、お願いしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
○秋下構成員 すみません、1点、秋下ですけれども、よろしいですか。
○印南座長 はい。
○秋下構成員 今回の指針の改訂で、デジタルの部分をしっかりと入れ込むというのは、その改訂班でも意識をしていただいてやると、近未来を見据えて。
 そうなりますと、AIのことをどう扱うかというのが、実は難しい問題があるのかなと、個人的には思っています。
 例えば、先ほど、令和7年度の調査のところで、日本版抗コリン薬リスクスケールのことなどが議論されたかと思いますが、実は私の認識では、いろいろ試したことがあるのですが、今、普通の方が使っておられるような生成AIに処方を放り込むと、日本版抗コリン薬リスクスケールでどうなるかは、かなり正確に出てきます。
 ということで、一般の方が、あるいは業務の中でAIを使うとか、そういうこともあるのかなと思っていて、そこを少し可能な範囲で書き込むということも、逆に言うと求められるのかなとは思っていますので、もしこの場で、そこら辺のところが、座長を含めて何か御意見があれば、承っておければと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○印南座長 まさしくおっしゃるとおりで、AIの話は少し先かなと思っていたら、とんでもないスピードで、今、迫ってきていて、この問題だけではなくてDXの話もそうですし、ありとあらゆる場面に波が押し寄せてきていると思います。
 それで、いろいろ問題は複雑なのであれなのですけれども、少なくともこういう具体的にはっきりした業務の中でどう使うかというのは、比較的議論をしやすいと思いますので、積極的に議題に取り上げていきたいと思いますし、それから、必要に応じて、その専門家も呼んで、我々全員の理解も促進していきたいと私は思っています。
 事務局のほうから。
○医薬安全対策課長 医薬安全対策課長でございます。
 御指摘は、重要なテーマですし、我々もこういったことを現場にどうやって生かすかという意味だと、AIの活用というところは、今後も意識しなくてはいけない。
 ただ、何かここに書けるのか、あと8年度に何ができるかというところの限界もあると思いますし、そこは、やれる範囲で今年度は検討しますし、今後についても、そういったところを意識しながら、どのようにポリファーマシー対策に結びつけていくかというところを取り入れていくことはあり得るのかなと思っています。
 いずれにしても、先生方の御意見とかをいろいろお聞きしながら進めていければと思っております。
○印南座長 よろしいでしょうか。
 ほかにございますでしょうか。
 よろしいですか。予定していた時間を結構オーバーしてしまいました。これは、ちょっと議事の仕方がまずかったのかと反省しております。どうも皆さん、積極的な議論をありがとうございました。
 本日の検討会は、これにて閉会したいと思います。どうもありがとうございました。