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- 2024年2月29日 第60回厚生科学審議会疾病対策部会造血幹細胞移植委員会 議事録
2024年2月29日 第60回厚生科学審議会疾病対策部会造血幹細胞移植委員会 議事録
健康・生活衛生局難病対策課移植医療対策推進室
日時
令和6年2月29日 (木) 13:00~15:00
場所
AP虎ノ門 Bルーム (Web会議にて開催)
議題
- (1)造血幹細胞移植医療の現状と対策について
- (2)造血幹細胞移植推進拠点病院事業について
- (3)その他
議事
- 議事内容
- ○千葉補佐 大変お待たせいたしました。ただいまから、第 60 回厚生科学審議会疾病対 策部会造血幹細胞移植委員会を開催いたします。本日は、お忙しいところ御出席いただきましてありがとうございます。本日の議事は公開です。会議の模様は YouTube で配信しますので、あらかじめ御了承ください。以下、Web 会議の進め方について御説明いたします。
まず、ビデオカメラはオンにしていただき、マイクはミュートにしてください。御発言される場合は画面上で挙手いただき、委員長の指名がございましたら、マイクをオンにしてお名前をおっしゃった上で御発言ください。発言が終わりましたらマイクをミュートにお戻しください。よろしくお願いいたします。
続きまして、本日の委員の出欠状況ですが、香西委員、豊嶋委員、山本委員より欠席の御連絡を頂いております。その他の委員の先生方は全員出席ということです。また、参考人として日本骨髄バンク理事の福田参考人、中部さい帯血バンクの加藤参考人に参加していただいております。それではまず、委員会開催に当たり、移植医療対策推進室長の野田より御挨拶させていただきます。
○野田室長 移植医療対策推進室長の野田でございます。本日は御参集いただきまして誠にありがとうございます。本日は、議題といたしまして自己スワブ検査の導入、近畿さい帯血バンクの事業所移転計画、更に臍帯血のガイドラインの改正について御用意させていただいております。特に自己スワブ検査の導入に関しましては、日本骨髄バンクにおいて検討を進めていただき、厚生労働省においても令和 5 年度の補正予算において補助金を付けさせていただいているものでございますので、スムーズな導入が図られるよう御意見を頂ければと思っております。
また、本委員会は、造血幹細胞移植について、特に運営につきまして重要な知見を頂ける会でございますので、活発な議論を頂きますよう、よろしくお願いいたします。私からは以上でございます。
○千葉補佐 続きまして、本日の資料を確認いたします。資料 1 から資料 5、参考資料 1から参考資料 3 までとなっております。お手元にあるか御確認ください。なお、本日の審議会は Web 開催のため、ペーパーレスとなっております。あらかじめ委員の皆様にはメールで資料を送付させていただいておりますが、画面においても資料を表示して議事を進行いたします。御不明な点等ございましたら、事前にお伝えしている電話番号におかけください。本日の委員会より、委員長は神田善伸先生に依頼させていただいております。それでは、ここからの議事進行は神田委員長にお願いいたします。神田先生、冒頭に一言御挨拶いただけますでしょうか。
○神田委員長 皆さんこんにちは。自治医科大学の神田と申します。本日はお集まりくださいまして、ありがとうございます。私、進行を務めさせていただくのが今回初めてなものですから、いろいろと御迷惑をお掛けするかもしれませんけれども、御容赦いただけましたら幸いです。それでは、早速議事に入りたいと思います。今日は、先ほど案内がありましたように議事が 3 つありまして、議題 1「自己スワブ検査の導入に係る状況」、議題 2「近畿さい帯血バンクの事業所移転計画について」、議題 3「移植に用いる臍帯血の品質の確保のための基準に関する省令の運用に関する指針の改正について」、残りの時間でその他何か議題がありましたら、よろしくお願いいたします。それでは、議題 1 について事務局から説明をお願いいたします。
○千葉補佐 事務局です。資料 1「自己スワブ検査の導入に係る状況」を説明いたします。 まず、若年層ドナー登録者の確保ですが、課題として、骨髄バンクドナー登録者のうち最も多い年齢層は、令和 5 年 3 月末時点で 50 歳です。10 年前は 40 歳でしたが、高齢化が顕著になってきている状況です。高齢ドナーは健康理由等により、コーディネート中止とな る割合が高い傾向にあり、また、骨髄等の提供ができる年齢は 54 歳以下で、今後ドナー 登録者数の減少、ひいてはコーディネートへの影響が懸念されている状況です。対策としては、各国では既に導入されている検査方法である自己スワブ検査を導入することで、献血ルームに赴くことなく、ドナー登録ができるようにすることにより、若年層や今まで登録機会がなかった方に骨髄バンクドナーとしての登録機会を増やすというところです。
次に、学域におけるドナー登録会実施状況について御説明いたします。骨髄バンクのドナー登録について。これまで学域における登録会開催数と登録者数は、令和 2、3 年度新型コロナウイルス感染症の影響により、大幅に減少したことがありました。令和 4 年度は回復傾向にあります。
そういったことがあり、骨髄バンクドナー登録に係るスワブ検査法実証実験事業で、先ほどお話もありましたとおり、令和 5 年度の補正予算を付けて実際に実証事業を進めてい ただいているところです。こちらの事業の目的としては、骨髄バンクドナーとして登録する際に、HLA 型検査用の採血が必要になることから、現在のドナー登録会場は採血が行える献血会場や、保健所といった会場に限られている問題があります。
新たな登録方法として、口腔粘膜のぬぐい液(スワブ)による検体採取を採用することで、 採取時に特別な手技を要さず、ドナー登録希望者にとっても時間や場所の制約が少ない形での登録が可能となり、さらに大学や専門学校などの学域登録会を同時に開催することで、 若年層ドナーの確保が期待できるというものです。このスワブ法を使用したドナー登録方法の導入に向けて、課題や問題点を洗い出すための実証実験事業を進めていただいているところです。下には、現行の登録スキームとスワブ法の登録スキームを記載しております。 上は、主に献血会場で採血が必要なところから、今後スワブでの検体採取に進めていくところです。資料 1 の説明としては以上になります。
○神田委員長 ありがとうございました。続きまして、骨髄バンク理事を務められている福田先生から御説明をお願いします。
○福田参考人 国立がん研究センター中央病院の福田です。資料 2 をお願いします。スワ ブ検査&オンライン登録に向けてということです。
次のスライドをお願いします。ロードマップとして、先ほど千葉先生からもお話された ように、今年度、令和 5 年度にトライアル 1 という 10 検体のものが完了しており、来年度、令和 7 年度に行うトライアル 2、3 について詳しく説明します。そして、令和 8 年度からのスワブ検査とオンライン登録の本格導入を目指して準備中です。
次をお願いします。トライアル1は 10 検体の検証ということで、今年度は既に完了しているものですが、目的としましては、骨髄バンクの職員によって自己採取しました検体が検査可能であるかどうか、2 つの検査会社に提出して検査結果が確実であることを検証しております。そして運用面における問題点がないかを検証が行われておりまして、昨年 の 8 月から 9 月に完了しております。結果としましては、ドナー選択に必要な第 2 区域、つまり 4 桁の HLA については確定できており、結果は 2 社とも一致しておりました。
次をお願いします。このトライアル 2 は次年度、今年の 4 月以降ということだったのですが、補正予算を頂いたこともあって、今月(令和 6 年 2 月)から前倒しして開始しております。この準備に関しましては、厚労科研の福田班と、今年度の特別研究班となりました後藤班、北海道大学の後藤先生を中心に動かれて、骨髄バンクと一緒に準備を進められております。こちらはイベント会場とか大学等を対象としてドナー登録を実施するのですが、ドナーへ呼び掛けて、ドナー自身によるオンライン登録、そしてHLAデータを専用システムへ反映するまでの全ての行程、作業量、本格導入に向けての課題を確認するということで、全部で 200 検体の予定です。
リクルート例としては完全にオンラインのものと、イベント会場などの場で口腔スワブを採る場合もありますけれども、動画を作成しておりまして、基本的にはこの専用のホー ムページを見た後に、ドナー候補の方にオンラインで登録をしていただきます。オンライン登録のサーバーは、バンクのほうの予算で仮に今回作ったものになります。そしてスワブキットをドナーさんに郵送しまして、バンクへ一旦送り返してもらい、それを 2 つの検査会社へバンクから送る、その結果がバンクに戻る、そしてそれを日赤のほうのシステムに登録していくという流れになっております。
次をお願いします。トライアル 3 が令和 7 年度、3,000 検体ということで、現在の新規登録者数の大体 10 分の 1 規模を想定しまして運用開始をする予定であります。流れは先ほど見ていただいたのと非常に似ているのですが、リクルートの対象の幅を広げまして、 そして基本的に、ホームページを見た後、このオンラインの登録サーバーに入力していただくのですけれども、ここについては予算が得られましたら本格的に作成して、実用化した後もそれを運用していきます。先ほどのトライアル 2 との違いは、バンクのほうからスワブキットをドナー候補にお送りしまして、その検体は直接検査会社のほうへ届く形になります。検査結果がバンクに戻ってきて日赤のシステムに登録されると、通常のこれまでの登録されたドナーと同じようなドナープールに含まれ、これをもって令和 8 年度からの本格導入を検討されています。
最後のスライドは、スワブ導入による効果とリテンション強化策です。スワブを導入すれば全てが解決するわけではなくて、ドナープールの高齢化による規模の縮小を回避するために、若年層のドナーさんを年間 1 万人増やしたいということで、様々な広報活動も継続して、てこ入れしていかないといけないというように考えております。私からは以上で す。
○神田委員長 福田先生、ありがとうございました。この議題 1 につきまして、御意見や御質問をお願いいたします。荒木委員、よろしくお願いいたします。
○荒木委員 方法論ですけれども、現在の PCR-SSOP 法から NGS と聞いていますが、NGS の場合、ショートレンジ (short-range)か、ロングレンジ(long-range)の場合は、もともとスワブは DNA が断片化されていますから、スワブはかからないのですけれども、ショートレンジ(short-range)でやるとイントロン部分に違いがあった場合、フェーズアンビギュイティ(phase ambiguity)が起こるのです。その場合はみなし判定でやられるのでしょうか。
○福田参考人 そのとおりでありまして、ドナー登録時やコーディネート開始時は第 2 区域、4 桁の HLA があれば臨床上は全く問題ないということで、そういう流れで進める予定にしております。コーディネートが進んで骨髄・末梢血幹細胞を提供する前にはダブルチェックのため血液を用いた HLA 検査(NGS 検査も可能)が行われます。
○神田委員長 続きまして、齋木委員、お願いします。
○齋木委員 NPO 法人骨髄バンクサポート新潟の齋木と申します。冒頭ではちょっと音声のつながりが悪くて大変御迷惑をお掛けいたしました。
私からは主に、声を掛けてドナー登録を増やすための活動の現場の目線から 1 つ御質問をさせていただければと思います。このスワブという方式になると、オンラインで申込みをしてやり取りをした上で登録という流れのようですが、現在、採血の前に問診という段階があって、自分がドナー登録ができるのかできないのか分からない方も直接医師の先生 とお話をした上で、最終的に登録をする、しないというようなことが時々現場ではありま す。このような形で自分でオンラインでとなったときに、スムーズに登録ができたとして も、ドナープールの全体の質というのですか、実は余り適さない方がどんどん増えてしまうのではないかなというような、そんな単純な心配があるのですが、その点についてはいかがでしょうか。
○福田参考人 ありがとうございます。まず、ドナーさんが登録できるか否かということに関しては、登録会場などで医師からの説明はない形にはなるのですけれども、ホームペ ージなどに動画や FAQ も含めてできるだけ分かりやすく説明をすることで、様々な対策は今後やっていくことになるかと思います。
そして、オンライン登録する方と、現地で説明を聞いてそのまま登録する方、どちらがその後、コーディネートが進みやすいかというのが、2017 年に NMDP のほうで大規模な調査が行われておりまして、白人の場合もマイノリティーの場合も、オンライン登録で自分でいろいろ入力して動いて登録したドナーさんのほうが 2 割以上コーディネートが進みやすいというデータがあります。もちろんオンラインで登録してスワブを郵送したけれども、 なかなかそのスワブが返送されてこないというような問題は、世界各国のバンクでもいろいろ問題にはなっているのですけれども、その検体を送るという一手間を動ける方、ドナーさんというのはその後のコーディネートでも進みやすい、利他性の強い方が多いのかなということですので、オンライン登録、スワブにすることでコーディネートが進みにくいというのは、どちらかというと逆で、進みやすいドナーさんが増えるのではないかと考えております。
○神田委員長 ありがとうございます。NMDP のデータは非常に心強いデータのようにお見受けいたしました。齋木委員、よろしいでしょうか。
○齋木委員 分かりやすい御説明、ありがとうございました。期待しております、よろしくお願いします。
○神田委員長 ありがとうございました。続きまして、髙梨委員、よろしくお願いいたします。
○髙梨委員 日本赤十字社を昨年 3 月末で退職をいたしました髙梨でございます。こちらの先生方にもお世話になりました。ありがとうございます。骨髄バンクのドナー数については日赤がずっと関わってきたと存じておりますけれども、こちらは検証が大事かなと思います。福田先生はもちろん御存じで、なさる御予定とは思いますが、バンクの規模として評価してしまいますと、40 代以降が多い日本人の年齢構成を反映したようなドナー集団ですので、やはり高年齢層の影響が多くなります。是非、30 代までのドナー数というプールを念頭に置いて、説明をお願いしたいのと、また検証もその集団を中心にしていただけるといいかなと思います。欧米では、35 歳とか年齢制限を設けながらやっています が、日本では 50 歳までということでやってしまうと、全体に広報すると、日本人の年齢構成が反映されてしまいますので、費用対効果というのが落ちるかなと思っております。 以上でございます。
○福田参考人 貴重な御指摘、ありがとうございました。骨髄バンクに調べてもらったところ、40 歳以下のドナーさんの新規登録数というのは最近ほぼ横ばいであります。ただし、30 歳以下に限ると 8 万人から 10 万人と増加傾向であります。50 歳代の方が抜ける数というのが、これから 5 年、10 年多くなりますので、そこを補うためにも、20、30 代のドナーさんをプラス 1 万人増やすというのがバンクの喫緊の課題となっております。実際に新規登録者の年代の層については、このスワブの導入、オンライン登録の導入、そういうものの検証は是非、やっていきたいと思っております。貴重な御指摘ありがとうござい ました。
○神田委員長 ありがとうございました。続きまして、渡辺委員、よろしくお願いいたします。
○渡辺委員 日本医師会の渡辺でございます。事務局がおっしゃられたように、今回のスワブの導入というのは、登録をする過程において 1 つのハードルを下げたという意味で非常に良いことだと思います。ただ、ドナー登録をしようという意思がなければスワブに変わったとしてもドナー登録は極端に増えるとはとても思えません。資料 2 の 6 ページにあるように、実際にこれまでたくさんの広報活動をなさっておられると思うのですけれども、 例えば登録された方が何を見て動機付けられたか、費用対効果というと変ですけれども、 どのくらい広報に金額を掛けて、どういう効果があったかを検証された上で、効果的なものは進める、効果的でないものは別のコンテンツを使って広報をするというような視点も必要だと思うのです。そうしないと、若年層を増やすという高邁な思想はいいのですけれ ども、具体性に欠けるように思います。やはりドナー登録は今回コロナの関係もあって大変少なくなったところがございますので、これをまた元へ戻すことと、それから高齢化したということは、広報活動が期待した効果を上げられていなかったというような反省に立った上で、次の視点を考えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○福田参考人 本当に貴重な御意見をありがとうございます。資料 2 の最後のスライドを提示していただいているのですけれども、この中でも新しい試みも幾つかありまして、実際、どの広報活動の効果があったかは今後検証していかないといけないと考えております。 ありがとうございました。
○神田委員長 続きまして、山口委員、お願いいたします。
○山口委員 山口でございます。御説明、ありがとうございます。スワブを使うことに関しては、コロナのときに暫定的にスワブを使えるように検証されたかというように思って おります。検討をされた中で少し気になったのは、採血会場ではなくて個人でスワブを送付される場合には、たぶん、室温での輸送になるので、その室温での輸送における安定性を確保するための溶液というものをかなり検討されたのではないかと思っております。これが海外でやられているようなスワブの輸送と同じものを使われるのか、それとも日本独自なのか。それから、実際にスワブを採取された人が実際に送付するまで時間が掛かる可能性もあって、その辺のところも含めて検討いただければなと思っています。
それからもう一点、別の視点なのですが、学域を対象にすることです。金沢工業大学で 献血をやられているのですが、そこで造血幹細胞移植における登録についてもやってほしいと言ってはいるのですが、まだ少し現実化されていません。問題なっているのは、学域のときには意外とやるのですが、卒業されると切れてしまうということを毎回御指摘させ ていただいているのです。要するに、卒業されたあとのフォローというのが、若年層を増やす、維持させるという意味では重要なのかなというように思っていまして、その検討もお願いしたいと思います。以上 2 点です。
○福田参考人 ありがとうございます。2 つ目のドナーさんのリテンション、特に若年ド ナーは転居などに伴ってロストフォローアップになってしまう方がおられます。そこをどうやるかということで、これまではバンクが携帯の番号からショートメールで連絡して復活してもらうという試みもやられてはいるのですが、かなり費用がかかります(1 件あた り約 20 円)。一方、海外では、e メールを使うことで無料で頻回にドナープールの方々に働き掛けるということが行われていますので、リテンションというものが、ドナープールにとどまって、提供したいという意思をキープしてもらうというところも今後の重要な課題だろうと思います。
1 つ目の御質問の HLA のスワブに関しては、キットは現行のトライアル 1、2、あとはコロナのときの特別研究班、豊嶋班で血縁ドナーでやられたときは国内のキットを用いておりましたけれども、全て HLA は問題なく抽出できております。現時点ではそこは日本独自の方法でやられていることを継続でいいのではないかと考えております。そして、今回、 バンクドナーでスワブ導入というのがすごく新しいことのように感じられる方も多いかと思うのですが、もう 5 年、10 年以上前から、血縁のドナーさんとか患者さんの HLA 検査はほとんどスワブの郵送で検査されており、その実績はかなり長いというように考えておりますので、その部分は大丈夫だろうというように考えております。
○山口委員 ありがとうございました。たぶん、採取した日と送られてきた日を見れば、 どれだけ輸送に掛かったかということが分かると思います。そういうようなことをモニターすることで安定性を確保できればというように考えます。ありがとうございます。
○福田参考人 ありがとうございます。トライアルのときにそこの日付、検査までのラグというのも見ていきたいと思います。
○神田委員長 ありがとうございます。続きまして荒木委員、よろしくお願いいたします。
○荒木委員 先ほどの判定の確認です。第 2 区域までなのですが、例えば B*15:01、B:35: 01 の組合せと B*15:20 と B*35:43 のイントロン(intron)部分の違いの所で表示が変わります。その場合は日本人に多いタイプをみなし判定とするということでよろしいのでしょ うか。
○福田参考人 そのとおりであります。
○荒木委員 了解しました。
○福田参考人 実際、患者さんの中にはより詳しいところ、広く NGS で見たいという方もおられまして、第 1 位のドナーに選定された段階で NGS 検査をオプションで出すことができます。ただ、それが 4 万円以上掛かるということで、なかなか全例では行えていないということが現状の問題点としてはあります。確認検査のときに全てのドナーさんがもう一 回 HLA を確認することで、日本の場合、本人確認はかなり厳重にやられていると思います。
○荒木委員 了解いたしました。
○福田参考人 ありがとうございます。
○神田委員長 ありがとうございます。続きまして境田委員、よろしくお願いします。
○境田委員 詳しい御説明をいろいろありがとうございます。コロナの時期に、スワブ検査というのは一般の方も広くコロナ検査で経験をして非常に皆さん慣れつつあるので、特に若い方のドナー拡大においては大きな力を発揮するのではないかと、私は期待するところです。
先ほど、少し時期を早めてもう 2 月から、24 年度に計画されていたトライアルを始めるということでしたけれども、それによって次のステップ、25 年度に予定されているステップも少し早まる可能性が、予算の付き方次第かもしれませんが、早まる可能性があるのかどうかをお伺いしたいのです。私としてはできれば早めに進めていただきたいので、そういう可能性があるのかをお伺いします。それに伴って、費用です。実際に登録会場で登録してもらっている今現在のやり方とスワブを用いたやり方で、登録費用というのは変わるのか、低減効果若しくは逆に増えるといったことがあるのか、といったことを少しお伺いしたいと思います。
あと、これはお願いといいますか、このスワブ検査の場合、オンラインで登録する方が多いということなので、その際、多分メールアドレスを登録すると思うのです。それをつなぎ止めるために、先ほど海外はメールでその後のフォローをされているというようなお話がありましたので、是非その特性をいかしてつなぎ止めるという言い方はあれですが、 そういったことをしていただきたいなと思います。以上です。
○福田参考人 貴重な御意見、ありがとうございました。まず、トライアル 2 が早く始まったので、それが早く終わればトライアル 3 も早められないかということに関しては、恐らく登録するデータベースを本番で使うものをきっちり作り込まないといけないので、そこが一番ネックになってくるかと思います。予算の問題とかもあるかと思うので、そこについては厚労省のほうから後から御意見を頂けたらと思います。
2 つ目の費用に関してなのですが、恐らく郵送代がちょっと掛かるかもしれないのですが、全体の予算からすると、そこまで大きな影響はないだろうと考えております。問題はスワブの返送率ですが、今年度、海外の 18 個のバンクにアンケート調査をさせていただ いたところ、返送率が大体 30%から 70%とかなり幅があるということで、戻ってこない分のスワブの検査キットはちょっとロスにはなるのですが、しっかり送り返してくれている人たちというのは進みやすいドナーさんなのではないか、そこをどう考えるかということで、もう一回督促でお願いするかどうか、今後の検討課題なのかなというように思います。
最後のメールアドレスは非常に大事なポイントでありまして、日赤で髙梨先生も経験されていたかと思うのですが、紙でメールアドレスを書いてもらってもなかなか判読できず、 うまくいかないということで苦労されていたということがあります。今回は御自身にしっ かり 2 回入力してもらう形になると思うので、今後はコンタクトがすごくしやすくなるのかなというように考えています。そこは日赤の方々とも協力しながら、今後進めていくべ き重要な課題かなと思います。現状は、バンクは携帯のショートメールでやっているのですが、何万人へ発送すると(1 件あたり約 20 円かかるため)何百万円という予算が掛かっているところ、メールだとそこがフリーになりますので、やれるところかなと思っております。
○境田委員 ありがとうございました。
○神田委員長 音声が届かないようですので先に大橋先生の御質問に進めたいと思います。
○大橋委員 先ほど、髙梨先生とか渡辺先生からお話があった若い方対象の工夫ということなのですが、私には若い娘がおりまして、彼女のインスタには「はたちの献血」という DM が来て、結構リールとかストーリーとかを若い人は見ているようなのです。そういうコンテンツないしそういうツールと抱き合わせで、検証実験の 3 段階目は進まれたほうがいいのではないかと思いましたので、参考になれば利用していただければと思います。よろしくお願いします。
○福田参考人 ありがとうございます。厚労科研の研究班では、ソーシャルマーケティング手法を用いた研究というものも進めておりまして、利他性の高いドナーさんがスムーズに進みやすいような、どのようなメッセージを送ると進みやすいかということも検証していました。今後、大規模にこのトライアル 3 を行う際には、リクルート方法についても一 緒に検討するというのは非常に面白いアイディアかなと思いますので、是非検討させてい ただきます。ありがとうございます。
○神田委員長 ありがとうございます。事務局、よろしいでしょうか。
○千葉補佐 事務局でございます。先ほど声が届いていなかったようで申し訳ございませんでした。境田先生の御質問に関連しまして、トライアル 3、2025 年度計画ですけれども、 補正予算の状況を見つつ、令和 7 年度予算の要求等を行っていきたいと考えております。 よろしくお願いいたします。
○神田委員長 ありがとうございました。それでは、このスワブ検査につきましては、各委員の先生方の意見を参考にして進めていただきたいと思います。NMDP でも効果が非常に高かったようですし、スワブで送られたドナーさんはその後進む確率が高いというのも非常に有望なデータだと思いますので、是非よろしくお願いいたします。ありがとうござ いました。
○福田参考人 ありがとうございました。
○神田委員長 それでは、次の議題に進みたいと思います。議題 2 について事務局から説明をお願いいたします。
○千葉補佐 事務局です。議題 2、資料 3、近畿さい帯血バンクの事業所移転計画についてです。経過としましては、近畿さい帯血バンクは、通常どおり事業を実施していただいたところですけれども、日本赤十字社近畿ブロック血液センター内に移転する予定です。今回、事業所を新設する際に、移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律施行規則第 11 条の規定により、厚生労働大臣に対し、当該事業所における臍帯血供給業務の方法が、移植に用いる臍帯血の安全性その他の品質の確保のために必要な基準に適合している旨を記載した書類を添付して届け出なければならないとされております。今回、 日本赤十字社より変更届に必要な標準作業手順書及び構造設備図面等の事前提出がありました。現在、書面による審査を行っておりますけれども、変更届の内容につきましては、 臍帯血の安全性や品質の確保が担保されていることについて、現地確認を行った上で事業を再開していただく予定です。
移転の概要としましては、現所在地の日本赤十字社大阪府赤十字血液センター内から日本赤十字社近畿ブロック血液センター内への移転と伺っております。主に施設の老朽化に伴うものということで承知しております。今回御報告をさせていただきたい内容としましては、今後の立入検査の実施につきましてと、スケジュール感の共有です。今御覧になっております移転作業に関するスケジュールですけれども、2 月 2 日に変更届に必要な標準作業手順書、構造設備図面等の事前提出がありました。2 月中旬より現在、標準作業手順書、構造設備図面等の書面審査を委員の先生方に行っていただいているところです。本日の委員会、2 月 29 日ですけれども、その後、変更届を提出していただきます。実際に 5 月に機器を搬入していただき、その後、搬入いただいた状況の後に、近畿さい帯血バンクさんへの実際の立入検査を行わせていただきます。立入検査の結果を持ち回り協議という形 で、次回の委員会で報告させていただくという予定です。その後、日本赤十字社近畿ブロ ック血液センター内で事業を再開していただくという見通しとなっております。事務局からの説明としては以上です。
○神田委員長 御説明ありがとうございました。既に、資料については問題がないということを御確認いただいているということですよね。
○千葉補佐 はい。室内での審査は終了しているという状況でして、現在、委員の先生方に資料の書面審査を頂いているところです。
○神田委員長 実地調査を頂く委員の方々も、もう既に決まっているということでしたか。
○千葉補佐 そうですね。実地調査に参加いただく先生方も、既に決まっている状況です。
○神田委員長 ありがとうございました。議題 2、近畿さい帯血バンクの事業所移転計画につきまして御意見、御質問等をよろしくお願いいたします。以前に兵庫のさい帯血バン クの移転の際にも同じような検討がなされたかと思いますけれども、さい帯血バンクの移転というのは、これが 2 件目でしょうか。
○千葉補佐 ありがとうございます。今回審議会で取り上げさせていただく、承知しております移転に関しましては 2 件目です。
○神田委員長 ありがとうございます。以前、兵庫の移転の際に私も現地調査に立ち会わせていただいたのですけれども、いきなりぱっと行ってもなかなか、短時間でどういうところに注目して見ていけばいいのか難しいかと思います。
事前にしっかりとしたチェックリストを用意していただいて、そのリストに沿って現地を見ることで、非常に効率よく安全性等々を確認することができたと思いますので、今回もその際のいろいろな資料を参考にして準備していただければいいのではないかと思いました。
そのほか御意見、御質問等いかがでしょうか。よろしいでしょうか。この件については今、資料の書面での審査をして、今後現地にも行って、前回の兵庫の前例もありますので、 それと同じようにしっかりとした確認をやっていただけたらと思います。よろしいでしょうか。特に質問、御意見等ないようですので、次の議題へ進めたいと思います。
続きまして、議題 3 について事務局から御説明をお願いいたします。
○千葉補佐 資料 4 を御覧ください。移植に用いる臍帯血の品質の確保のための基準に関する省令の運用に関する指針、通称ガイドラインの改正案の概要です。
改正の趣旨としては、移植に用いる臍帯血の品質の確保のための基準に関する省令の運用に関する指針が平成 25 年のものですが、移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律に基づきまして、臍帯血供給事業の円滑かつ適正な実施のために臍帯血供給事業者が留意すべき事項を示したものです。臍帯血供給事業者及び移植施設等の現行の運用に合わせて、本ガイドラインについて所要の改正を行うというところです。改正の内容については記載させていただいたとおりです。
1 つ目は、臍帯血供給事業者における組織及び職員について、当該ガイドラインの施行後 10 年が経過したことを踏まえて、当分の間の措置として行ってきた経過措置を廃止する等の人員配置についての規定を厳格化するよう見直す。2 つ目は、後ほど加藤参考人からも御説明があるかと思いますが、臍帯血の調製保存について、臍帯血供給事業者が既に実施している現在の運用に合わせて、CD34 陽性細胞数が多く含まれている臍帯血を優先的に保存するところで追記。また、移植用臍帯血の引き渡し後の医療機関における管理について、保存など適切な管理が実施されるよう追記。臍帯血の廃棄処理及び臍帯血供給事業者の安全体制等について標準手順書へ詳細を記載することを追記。また、先ほどのスワ ブの関連でもありますが、患者の HLA 検査を末梢血以外の口腔粘膜等の組織からのスワブ 等での採取でも対応可能なよう表現を見直す。また、こちらには載せておりませんが、その他も含めて、所要の改正も行うということで検討をしてまいりたいと思います。事務局からの説明は以上です。
○神田委員長 御説明ありがとうございました。続きまして、中部さい帯血バンクで理事を務めておられる加藤先生から御説明いただけますか。
○加藤参考人 よろしくお願いいたします。中部さい帯血バンクの加藤と申します。スラ イドをお願いします。私は臍帯血移植における CD34 陽性細胞数及び HLA 適合度の意義と臍帯血調製開始基準の設定についてお話させていただきます。
次のスライドです。このスライドは、臍帯血移植の特徴と移植件数の推移です。皆様は既によく御存知かと思いますが、臍帯血は迅速な造血細胞移植に対応可能で、登録から移植までの日数は骨髄バンクで 116 日、臍帯血は 42 日です。また、HLA 適合度は移植免疫反応に影響しますが、結果的に HLA アレル多数不適合が許容されます。これは既に論文として発表させていただいております。
また、移植成績は他の移植細胞源、例えば骨髄バンクやハプロ移植とほぼ同等です。もちろんドナーの負担はありません。この移植件数は年間、国内で約 1,300 件でこの数年推移しております。同種移植の約 30%を占め、国別では世界最多です。
左下のグラフは、骨髄バンクと臍帯血移植件数の年次推移です。2015 年以降は臍帯血移植が骨髄バンクの件数を上回っております。右のグラフは、世界の各地域別の臍帯血移植件数の推移です。欧米では減少しておりますが、アジアでは増加しておりまして、特にその大部分は日本で行っているものです。
次のスライドです。このスライドは、CD34 陽性細胞数の生着及び生存に与える影響です。左のグラフは、CD34 陽性細胞数の好中球生着曲線です。CD34 陽性細胞数が多ければ多いほど、生着が早く、また生着率も高いというグラフです。CD34 陽性細胞が 1.0×105 以上で 90%以上の生着率、0.5-1.0×105 ですと、80%台の生着率です。近年生着率の著しい向上が認められております。右上のグラフは CD34 陽性細胞数と生存の関係です。やはり、CD34 陽性細胞が多いほど生存率が高いということで、これは論文で発表させていただいております。
次のスライドです。このスライドは、HLA アレル適合度と移植合併症の関係です。左のテーブルは、HLAアレル不適合数が 0~1 ですと、それ以降に比べて生着率が高い。しかしながら、右の再発率は高い。急性・慢性 GVHD の頻度は、適合度が増すほど多いということで、これらを相殺しますと、生存についての大きな変化はありません。また、これらのミスマッチのシングルミスマッチ(Single mismatch)か、若しくはマルティプルミスマッチ(Multiple mismatch)かによって、右の表にあるように、生着、再発、GVHD 若し くは生存等に影響をそれぞれ与えるというグラフです。
次のスライドです。左の 2 つの棒グラフは、公開及び移植臍帯血中に占める CD34 陽性細胞数が 3×106 以上の割合です。2022 年の検討です。左の棒グラフは、公開されている臍帯血件数です。9,689 件中、31.7%が 3×106 以上の CD34 陽性細胞の臍帯血です。右の棒グラフは、移植臍帯血中の 89.2%が 3×106 以上の CD34 陽性細胞数があるということで す。
右のグラフは、これは調製開始時点での有核細胞数別の CD34 陽性細胞数分布です。一番下の 20×108 以上の有核細胞数が多い臍帯血におきましては 127 件と、非常に CD34 陽性細胞が、3×106 以上の細胞数より多いわけですが、逆に有核細胞数が少ない一番上の 1010 の細胞の検体におきましても、約 20%の臍帯血が CD34 陽性細胞数が 3×106 以上というこ とです。つまり、少ない有核細胞数、臍帯血におきましても、少なからず CD34 陽性細胞数も多い臍帯血ということがあります。
次のスライドです。これはまとめです。臍帯血移植における臍帯血の選択におきまして は、まず細胞数がありますが、CD34 陽性細胞が多い臍帯血を選択することが一番大きな点です。また、同時に、生着に影響する CFU-GM 数も考慮することが望ましいと思われます。有核細胞数はあくまで参考程度にとどめます。また、HLA 適合度は拒絶、再発、急性 ・慢性 GVHD の発症の良い指標になります。また、HLA-A、B、C、DRB1 の適合数は、成人 で 8 分の 6 以内、小児で 8 分の 4 以内が選択可能です。 2 番目のさい帯血バンクにおける調製保存開始の在り方ですが、調製開始時点での有核 細胞数とCD34 陽性細胞数を測定し、その一定数以上の臍帯血を調製保存する。また、有核細胞数の少ない臍帯血の調製保存は、CD34 の陽性率から慎重に検討することが重要と 考えます。以上です。よろしくお願いします。
○神田委員長 加藤先生、御説明ありがとうございました。それでは、この指針の改正について、御意見、御質問をお願いします。
○山口委員 加藤先生、御説明ありがとうございました。CD34 が多いほど生着率が高い というように、我々も非常に期待しているわけですが、逆に、この CD34 というのは、カットオフ値を設定するまでには至らないと考えてよろしいですか。というのは、最初のスライドで、CD34 は非常に少ない、一番多いのは 2×10 から 0.1 までと、20 倍の差の開き はあるのですが、極端に差がないということは、CD34 は、書かれているように、優先的に保存するが、それだけではなくて、むしろ、例えば HLA が非常に合っている場合には、 必ずしも CD34 の量だけではないという考え方でよろしいのかという点です。その点が 1 つ、今後 CD34 はどのように考慮していかれるのかというところが非常に気になりました。
もう 1 つは、CD34 に関しては、FDA は、アメリカは薬事承認ですが、CD34 の増幅という ことで承認されておりますし、国内でも CD34 陽性細胞をインビトロ(in vitro)で増やすところもやられているようです。論文も出されておりますが、そういった新しい技術を導入するときに、先生の成果をどのように利用していただいたほうがいいのか、その辺について少し御説明いただけると有り難いです。
○加藤参考人 御質問ありがとうございます。CD34 の細胞数とHLA 適合数はずっと積年の課題で、皆さんは非常に悩んでいらっしゃっているところです。しかし、やはり、私たち森島の解析によりますと、CD34 を第一義的に置くということは極めて重要だというこ とは、この度判明しましたので、そちらを第一義的に重視することについては、ここである程度明確になったかと私は理解しております。
2 番目のエクスパンション(expansion)ですが、非常にいろいろな技術が世界的にも開発されておりますが、まだ本当の意味での実用化には至っていないと思います。そして、 国内でもいろいろな所で先進的な技術が開発されておりますので、将来的には非常に少ない細胞、臍帯血でもこういう形で増幅させて有用に用いる、実用化されることが極めて望ましいのは間違いありませんが、まだその手前の段階です。いろいろな細胞療法の法律的な仕組みも乗り越えなければいけないという課題もありますので、粛々とやっていくとい うところではないかと私も思います。ありがとうございました。
○山口委員 ありがとうございました。有核細胞数よりも CD34 を最終的には選択基準に変えていくという理解でよろしいですか。
○加藤参考人 はい、それは間違いありません。そのとおりです。
○山口委員 ありがとうございます。
○神田委員長 それでは髙梨委員、よろしくお願いします。
○髙梨委員 加藤先生、御説明ありがとうございました。実は臨床側からの要望は、かなり前からありますので、さい帯血バンクはそれぞれ対応して、いかに CD34 を大きなものを保存するかというのは苦労していると思います。
先ほど山口先生の御発言にもありましたが、小さな細胞数のユニット、小さな CD34 がたとえ少ないユニットであっても、小児領域には十分活用していただいていると思っております。比較的大きな大人向けのものが早く回転するのに比べまして、小さなユニットのものは、例えば 10 年という期間をずっと維持しております。その中で少しずつ使われていくユニットがありまして、それは小さな体の患者さんに使われておりますので、そこのところは安心して、たとえ小さなユニットが混ざってしまっても、必ず活用できると信じて、さい帯血バンクが活動できるといいなと思っております。ありがとうございました。
○加藤参考人 貴重な御意見ありがとうございました。必ずしも小児が大人の臍帯血を取ってしまうという、そういうことは現実的にありませんので、小児が大体全体の 1 割で、 そもそも非常に少ない中では、成人に対する影響はそれほど多くないと私は考えております。以上です。
○神田委員長 ありがとうございます。最後の保存の所で、有核細胞数、CD34 の一定数以上で保存ということでしたが、これはそれぞれ基準を設けて有核細胞数がある程度以上、 あるいは CD34 がある程度以上のいずれかを満たしたものを保存するという理解でよろし いですか。
○ 加藤参考人はい 、 おっしゃるとおりですが 、 まだ厳密な意味でスレッショルド (threshold)を決めているわけではないので、少ない有核細胞数、臍帯血におきましても、それなりの審査がありますので、そこを有効活用するということは今後、議論を詰め て、実際に数値を決めるかどうかということを検討する予定です。
○神田委員長 ありがとうございます。そのほか御意見等よろしいですか。それでは頂いた御意見等を参考にして、事務局での改正に向けた作業を進めていただきたいと思います。 よろしくお願いいたします。御説明ありがとうございました。
最後の議題は「その他」ということになります。「その他」として委員の先生方から御発言等ありましたらお願いします。野崎委員、よろしくお願いします。
○野崎委員 恐れ入ります。独協大学の野崎です。本日は様々、特に最後のさい帯血バンクのこと等についても御説明いただきまして、専門ではないのですが、それなりに理解ができたところかなと思っております。
1 点、今のさい帯血バンクに関わるところで、これは医学的な観点で、有益なものをこれから進めていかれるということについて、全くそのとおりだと理解しております。この 医学的な観点とともに、臍帯血に関しては、もう 1 つ、やはり妊婦さんの御協力が必要な事柄であると、こういう観点もまた一方で必要かと思っております。先の委員会でも私は 申し上げたと思いますが、特に臍帯血に関しては、妊婦さんからの御協力というものをどのように進めていくのかということと併せた検討も、倫理的、社会的なレベルで必要になってくるのかと感じております。
こういうレベルで、こういう観点で検討を進めるわけですが、他方で母子保健という観点から、併せて総合的ないわゆる伴走型の母子保健の、妊婦さんの包括的なケアと申しますか、そういったものも他方で進んでいるところかと思います。
子ども家庭庁というのがまた別立てになっておりますので、併せての議論は難しいところはあるかもしれませんが、取り分け今回、臍帯血の部分に関しては、母子保健と併せた妊婦さんに対する制度設計と言いますか、これと併せた形での議論ができないものかと、もう既に進んでいるところもあるかと思いますが、そういったところがまた 1 つ示されるといいのかなと感じております。本日の御説明を伺って、正にそういう点がこれから必要になってくるかと思った次第です。以上です。
○神田委員長 ありがとうございました。この点については、今回の品質確保の指針の中では、妊婦さんに対する説明やいろいろなケアについては含まれていませんでしたか。
○野田室長 厚生労働省の移植室長です。今回議題 3 で御議論いただいたガイドラインの改正については、どちらかと言いますと、さい帯血バンクを規制するようなガイドラインですので、そういう意味で何かそこを促進するような話が入っているわけではありませんが、一方で、まさに今御指摘いただいた、妊婦さんにどうアプローチするかというところは大変重要な課題だと厚生労働省としても考えております。
これはまだ国会のほうで御審議を頂いている状況ですが、令和 6 年度予算におきましては、例えば、妊婦さんへ説明をしていただく、まさにフロントラインに立っておられる臍帯血の採取施設の方々に対して、今までも補助金のほうで諸謝金を出しているのですが、 それは安過ぎて何とかならないかという話を頂いておりましたので、そこの諸謝金を上げるという予算要求も現在させていただいている状況です。
さらに、今お話を頂きましたが、子ども家庭庁については、子ども家庭庁の今の母子保健課長は、実は私の数代前の移植室長ですので、その点は多分よく分かっていると思っておりますが、実際少子化の中で、臍帯血自身を出していただく妊婦さんの数が少なくなっているという問題もありますので、そこをいかにやっていくかというところは子ども家庭庁の人とも議論をしていきたいと思います。特に対策という部分で言いますと、力のあるさい帯血バンクですと、各採取施設を回っていただいて、どのような形で妊婦さんにアプローチするかとか、また、さらには地域での普及啓発活動もやっていただいているのですが、そこは地域によっては差が出てきてしまっているところもありますので、いかにさい帯血バンクを支援するかというところは大きな課題だと考えております。
○神田委員長 ありがとうございます。現状においては、各バンクにおいて少し違いがあるという状況ですか。
○野田室長 そうですね。これはなかなか心苦しい部分ではあるのですが、さい帯血バン クの体力というか、やはり収益、正に臍帯血をどれだけ提供できているかというところによって、あっせん手数料が各バンクに入って、それが収益になるわけですが、そこが少ない、更にはスタッフが少ない所については、そもそもの普及啓発の活動まで手が回っていないという実情があるわけです。実は、私は着任してから全てのさい帯血バンクを見学、 視察させていただきましたが、そういう話を聞いております。
○神田委員長 ありがとうございました。いろいろと予算的なところもあって難しいところもあるかもしれませんが、こういったところも可能であれば補助金等々を検討して、全体としてのシステムを築き上げたらいいのかなと感じました。ありがとうございました。 そのほかはいかがですか。よろしいですか。それでは、本日の議題は以上となります。そのほか事務局から何かありますか。
○千葉補佐 事務局です。本日は、活発な御議論を頂きまして誠にありがとうございました。また、音声トラブルで御迷惑をお掛けしたことを謝罪申し上げます。次回以降の開催 については、改めて事務局から御連絡をさせていただきます。皆様、長期間にわたる会議に御協力いただきまして、誠にありがとうございました。
○神田委員長 それでは、本日の会議を終了したいと思います。皆様、御参加及び活発な御意見をありがとうございました。またよろしくお願いします。
照会先
健康・生活衛生局難病対策課移植医療対策推進室
代表:03(5253)1111
内線:2363

