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- 2022年12月1日 第59回厚生科学審議会疾病対策部会造血幹細胞移植委員会 議事録
2022年12月1日 第59回厚生科学審議会疾病対策部会造血幹細胞移植委員会 議事録
健康局難病対策課移植医療対策推進室
日時
令和4年12月1日 (木) 17:00~19:00
場所
AP虎ノ門 RoomⅠ (Web会議にて開催)
議題
- (1)造血幹細胞移植医療の現状と対策について
- (2)造血幹細胞移植推進拠点病院事業について
- (3)その他
議事
- 議事内容
- ○山崎補佐 定刻になりましたので、ただいまから「第 59 回厚生科学審議会疾病対策部会造血幹細胞移植委員会」を開催いたします。本日はお忙しいところ御出席いただきましてありがとうございます。本日の議事は公開です。会議の模様は YouTubeでライブ配信しますので、あらかじめ御了承ください。
以下、Web 会議の進め方について御説明いたします。まず、ビデオカメラはオンにしていただき、マイクはミュートにしてください。御発言される場合は、画面上で挙手いただき、委員長の指名がございましたら、マイクをオンにしてお名前をおっしゃった上で御発言ください。発言が終わりましたら、マイクをミュートにお戻しください。よろしくお願いいたします。
続きまして、本日の委員の出欠状況ですが、岡本委員から欠席の御連絡を頂いております。また神田委員が 30 分程度遅れて御参加の予定です。
本日はオブザーバーとして、日本赤十字社から高梨美乃子次長、日本骨髄バンクから小川みどり事務局長にも御出席いただいております。
それでは、まず委員会開催に当たり、移植医療対策推進室長の西嶋 康浩より御挨拶させていただきます。
○西嶋室長 御紹介いただきました西嶋と申します。本日は造血幹細胞移植委員会に、御多忙の中、御出席賜りまして誠にありがとうございます。また本日は、オブザーバーとして日本赤十字社、日本骨髄バンクの方にも御出席いただきましてありがとうございます。 本日、主に御議論いただきたいことといたしまして、大きく 2 つございます。1 点目は、 骨髄バンクのドナーの登録者をいかに確保していくのかということです。臍帯血についても公開本数をいかに維持していくかということです。 また、骨髄移植につきましては、御協力いただいたドナーの方々が、より提供しやすい環境を整備するにはどうすればいいか、 この観点で御議論いただければと思います。
2 点目は、今回のコロナの感染症の影響についてです。こうした感染症のパンデミックは、忘れた頃にやってくるというか、周期的にやってくることですので、今回の感染症への対策、対応を振り返り、あらかじめ備えておくべき方策はどういうことがあるのかということについても、このホットな時期に先生方からそれぞれ貴重な御議論を賜りたいと思っております。
大きくこの 2 点ということを事務局のほうでは御用意しておりますけれども、それ以外も含めまして、それぞれの立場の先生方から貴重な御意見を積極的にいただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
○山崎補佐 続きまして、本日の資料を確認いたします。資料 1 が「造血幹細胞移植の現状について」、資料 2 が「造血幹細胞移植推進拠点病院事業について」、参考資料が「造血幹細胞移植の概要について」です。なお、本日の審議会は、Web 開催のため、ペーパーレスになっております。あらかじめ委員の皆さまにはメールで資料を送付しておりますが、画面でも資料を表示して議事を進行します。御不明な点がございましたら事前にお伝えしている電話番号にお掛けください。
それでは、ここからの議事進行は小澤委員長にお願いいたします。
○小澤委員長 委員長の小澤でございます。久しぶりの委員会だと思いますけれども、また Web開催ではありますが、大勢の委員の皆さまに御参加いただきありがとうございます。
早速、議事に入ります。本日は議事が 2 つございます。議題 1 が「造血幹細胞移植の現状について」、議題2が「造血幹細胞移植推進拠点病院事業について」です。まず、議題 1 に関して事務局から説明をお願いします。
○山崎補佐 資料 1 を御覧ください。1.造血幹細胞移植の状況についてです。造血幹細胞移植の実施体制ですが、骨髄・末梢血幹細胞移植については、日本骨髄バンクが幹細胞の提供あっせん事業の許可を受けており、臍帯血移植については全国で6つのさい帯血バンクが臍帯血供給事業の許可を受けています。また、支援機関としては「日本赤十字社」が指定されています。
非血縁者間の造血幹細胞移植件数の推移です。移植件数は近年横ばいでしたが、ここ2年は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、やや減少しています。平成 27 年度以降、黒塗りの棒グラフの臍帯血移植の件数が、骨髄・末梢血幹細胞移植の件数を上回っており、最近では白抜き部分の末梢血幹細胞移植の割合が増えています。参考として、左上の表に自家移植と血縁者間移植件数の推移を示していますが、本日はハプロ移植件数の集計が間に合わずお詫び申し上げます。令和2年度は4~12月までの少し短い期間の集計ですが 、既に血縁者間の移植件数が 1,000件を超えており、骨髄・末梢血幹細胞移植が減った分を臍帯血あるいはハプロ移植が補ったものと考えられます。
患者年齢階級別の非血縁者間の移植件数の推移です。骨髄・末梢血幹細胞、臍帯血移植 のいずれにおいても50歳以上の患者さんへの移植件数が約半数を占めています。
造血幹細胞移植1年後の生存率の推移です。いずれの移植についても成績は向上していますが、緑の実線で示される臍帯血移植の成績が特に向上しています。
2. 骨髄バンク、さい帯血バンクの状況です。こちらは年度ごとの骨髄バンクドナー新規登録者数と全体の登録者数の推移です。平成 30 年度と令和元年度は著名人の白血病公表があり、かなり登録者数が増えましたが、一方で、令和 2 年度は第 1 回緊急事態宣言の際に落ち込みました。令和 3 年度は例年並みに戻っています。全体の登録者数は年齢の上限に伴う取消者数が増えていることから増加率が小さくなっています。
続いて、令和3年度に新規登録した方と、骨髄・末梢血幹細胞を提供した方の年齢分布です。20 代の新規登録が最も多く、次いで 40 代、30 代となっています。また幅広い年齢で骨髄等を提供いただいていますが、各年齢の登録者数から考えますと若い方の提供率が高いです。
若年層ドナーの確保対策です。代表的なものとして、池袋や秋葉原などの若い方が多く集まる献血会場に骨髄バンクが指定した説明員を派遣して若い方を中心に声をかけること、また学域でのドナー登録会を開催することにより、若年層をリクルートしています。左下の表にありますように、10 代、20 代の登録者数は 10 年前と比較して 20%程度増えていま す。全体としては 10 年前に登録者数が多かった 39 歳がそのまま現在では 49 歳にシフト しています。
学域でのドナー登録会実施状況です。令和元年度までは大学、専門学校、高校等での登 録会開催数と登録者数が増加傾向にありましたが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、令和 2 年度は大幅に減少しました。現在は少しずつ回復しています。
ドナー年齢が移植成績に与える影響について、若いドナーから移植したほうが患者さんの予後がいいという有名な Blood 誌の論文を示しています。ドナー年齢を 18~32 歳、33 ~50 歳、51 歳以上の 3 群に分けて移植を受けた患者さんの全生存期間を見ると、左上の図のように層別化できました。下半分を御覧ください。40 歳以上のドナーでは、約 4 分の 1 の方が特有の遺伝子変異を有する血液細胞の集団、いわゆるクローン性造血を有していましたが、その中で特に、DNMT3A 変異、TET2 変異を有するドナーの造血幹細胞を移植しても移植成績が悪くなるというデータは示されておりません。
続きまして、住所不明ドナー登録者への対応です。住所不明のドナーは適合検索の対象から除外されており、そういう方が毎年約 1 万人新規に発生し、令和 3 年 12 月時点で 10 万人ほどになっています。電話番号を用いて、これまでに約 9 万人の方にショートメッセージを送り、1 万人が有効ドナーに復帰しています。反応した方の割合は少ないのですが住所変更に応じてくださった方ということで、応諾率が高い可能性があります。また、新規ドナー登録者は、献血経験者で献血者コードを持っていることが多いので、それを登録時に書いていただいております。献血のたびに住所が確認されますので、変更があった場合には献血者登録情報データが更新され、そのデータを参照してドナー登録情報データを更新できる機能を構築し、運用開始予定です。
1 つ目の論点です。ドナー登録者数をある程度維持する必要がありますが、今後、上限年齢を迎えるドナーが増加する中で、今まで以上に効果的・効率的なドナー確保が求められます。ドナーの年齢構成や登録者の目標数、応諾率等についてどのように考えるか。また、特に若年者へ普及啓発をどう進めるべきか、御議論をお願いいたします。
また、骨髄・末梢血幹細胞移植のドナーコーディネート期間です。オレンジの折れ線で示す末梢血幹細胞移植のコーディネート期間は、緑色の骨髄移植のコーディネート期間よりも短い傾向にあります。初回確定ドナー数が最大 5 人から 10 人に変更になった際にコーディネート期間は短くなりましたが、その後は短縮が進 んでいません。特に、最終同意の総合判定から採取までの行程が長く、採取を行う医療機関の調整やドナーの仕事の調整等の部分に相当するところかと思います。次の論点としては、コーディネート期間の一層の短縮についてどのような方策が考えられるかです。
続いて、ドナー休暇制度についてです。造血幹細胞を提供する際には、合計 10 日間程度通院・入院する必要があり、会社に休暇制度があれば、特にドナーの心理的負担の軽減につながります。また、ドナー候補として選ばれても仕事の都合等を理由に初期行程でコーディネートが終了となる方が全体の 3 割程度存在しています。日本骨髄バンクの専門職員が、ドナーとなるために必要な休暇を特別休暇として規定していただくことを企業に働きかけ、必要に応じて直接導入を支援する取組を行っています。次の論点としては、企業へのドナー休暇制度を一層進めるためにどのような取組が効果的かということです。
こちらはドナー助成制度です。休業に伴うドナーの経済的負担を軽減し、造血幹細胞の提供促進を図るため、地方自治体の単独事業として、提供ドナーやドナーの勤務先に対して助成金を交付する制度が、920 の市区町村で導入されています。下線が引かれた都道府県は市区町村の取組に対して補助金を交付しているところです。助成制度の内容は自治体によって様々異なりますが、代表的なものはドナーに対して提供に要した通院又は入院の日数×2 万円程度、ドナーに休暇を与えた勤務先に対して日数×1 万円程度というものです。助成制度の導入により金銭が関わる場合、ドナーの善意に基づく任意の提供という観点とのバランスが難しいことはありますが、これだけ助成制度が導入されていて、内容にもばらつきがある中で、国としてドナーが提供しやすい環境づくりのためにできる取組はないかということについて、御議論いただきたいと思います。
都道府県の会議体である「骨髄バンク推進連絡協議会」についてです。骨髄バンク、日本赤十字社、自治体の職員、ボランティア団体等が、ドナー登録会の計画を立てたり相互理解を深めたりする会議体であり、全国 35 の都道府県で設置されています。青森、宮城、沖縄県など、会議体自体がなくても円滑に進められている所もありますが、やはり様々な 受皿になるものですので、引き続き設置をお願いしております。
こちらは都道府県別の対象人口 1,000 人当たりのドナー登録者数です。もちろん都道府県 ごとに人口の年齢分布、あるいは登録会場へのアクセス状況等が異なりますので、あくま で参考として示しています。先ほどの会議体がないからといって、円滑に進められていないわけではないことの例の補足と捉えていただければと思います。
続きまして、さい帯血バンクの現状です。全国に 6 つの公的さい帯血バンクがあり、それぞれが採取を委託している産科施設の分布と公開本数を示しています。
次は、臍帯血公開数の推移です。右の図のように出生数は減少傾向ですが、左の赤い棒グラフの毎年の新規公開数は維持されており、折れ線グラフの全体の公開数も横這いの状態です。臍帯血の場合は、大まかに、 HLA-A, B, DR の 6 抗原のうち 4 抗原が一致していれば移植が可能ですが、5 抗原が一致する臍帯血が 95%以上の患者さんに得られるには 1 万本 の臍帯血が必要です。論点としては、臍帯血の公開本数を維持する必要があり、出生率が低下している中でも今まで以上に効果的・効率的な臍帯血確保が求められますが、どのような方策が考えられるかということを挙げています。
臍帯血移植に係る取組です。臍帯血採取について優れた技術を持ち、公開本数の確保において優れた実績を示し、移植成績向上等に貢献している施設に感謝の意を表すために、令和 3 年度から厚生労働大臣が感謝状の贈呈を始めています。下段ですが、臍帯血採取には確かな技術が必要で、日赤や公的さい帯血バンクが定期的に技術研修会を行っています。関係者の御尽力もありまして、細胞数の多い、質のよい臍帯血の公開数、また全体に占め る割合が増えています。これは臍帯血移植成績の向上の一因にもなっていると思われます。
こちらは移植医療基盤整備研究事業に関する厚労科研です。骨髄移植、末梢血幹細胞移植、 臍帯血移植それぞれについて調査研究を中心に取り組んでいただいております。
3. 新型コロナウイルス感染症に対する取組状況です。新規ドナー登録者数は令和 2 年 の第 1 回緊急事態宣言の際にかなり落ち込みましたが、その後は回復していま す。非血縁者間の移植件数についても、第 1 回緊急事態宣言の際に骨髄移植、末梢血幹細胞移植の件数が減りましたが、その分を臍帯血移植が一部カバーしました。その後はいずれの移植も同じような推移で経過しており、新型コロナウイルス感染症の影響は大きくは受けなかったと考えています。
対応の例です。2.骨髄・末梢血細胞の凍結保存を申請の上で可能としました。ドナー、ドナー家族の感染や濃厚接触等で急に採取が中止になりますと、既に患者さんには前処置が始まっていますので致命的な状況になってしまいます。採取した骨髄等が移植施設に到着して、凍結処理をした後に前処置を開始することを可能としました。令和 2、3 年度の凍結件数は 463 件です。また、3.臍帯血をバックアップとして準備することも可としていましたが、急な骨髄等の採取中止に伴い、バックアップとして準備していた臍帯血を出庫した件数がほとんどなかったこと、また緊急出庫で対応いただけるということから、こちら は令和 3 年 7 月で終了としています。このような感染症の蔓延化や自然災害の発生時にも移植医療を止めなく進めることが重要であり、あらかじめこうした事態に備えた方策を検討していくことも重要ではないでしょうか。
こちらは神田委員が発表された骨髄・末梢血細胞の凍結保存の安全性に関する論文です。凍結保存により好中球と血小板の生着がわずかに遅れたものの、生着不全率は増加しませんでした。急に骨髄等の採取が中止になって移植ソースをあわてて切り替えるリスクを考慮した場合、生着の遅れの程度は許容範囲だろうという結論になろうかと思います。
コロナ禍での特別研究の取組です。リモートコーディネート体制の検討、スワブを用いた新規ドナー登録の実現性の検討、臍帯血の需要が高まりましたので業務の効率化や、より良質な臍帯血の調製保存の検討ということで進めていただきました。
最後に、4. 造血幹細胞移植推進法上の造血幹細胞移植の対象疾病についてです。現在、造血幹細胞移植の対象疾病は、省令で定める 27 疾病となっています。ガイドラインでは、それぞれについて詳しい病名が列挙されています。
以前、経営破綻したプライベートバンクが採取・保管していた臍帯血が流出し、無届けで再生医療等に利用された事案があったことから、今後「造血幹細胞移植」と称して、不適切な医療が提供されることのないよう、当時の日本造血細胞移植学会の協力を得て、「造血幹細胞移植」の解釈を明確化しました。要件のアに、造血幹細胞移植とは省令で定めるものについて行うものということが含まれています。海外では造血幹細胞移植の有効性と安全性が一定程度示されているものの、省令に規定されていないために、国内では造血幹細胞移植ができない疾病があること、また省令ガイドラインに掲げられている規定疾病の分類が現在の疾病分類と一部合わない部分があること、そうしたことから、解釈が明確化された造血幹細胞移植の要件は変更しないこととした上で、学会からの御意見を頂き、省令ガイドラインに定める規定疾病の見直しを検討してはどうかという論点を挙げました。
説明は以上です。
○小澤委員長 詳細な資料の御説明をありがとうございました。引続き、本日御欠席の岡本委員から事前に御意見をいただいておりますので、事務局から読み上げをお願いします。
○山崎補佐 岡本委員からの御意見を代読いたします。「「若年層ドナーの確保、ドナープールの全体について」ということで、高齢ドナーからの移植成績と比較して、若年ドナ ーからの移植成績が良いのは明らかである。それだけでなく、年齢の高いドナーさんは健康理由によるコーディネート終了も多い。海外では、ほとんどのバンクが 35 歳を登録時の上限にしている。日本骨髄バンクの限られたリソースを効率よく使うためにも、若年層の確保、応諾率維持に注力すべきである。一時的にドナー登録者数は減るかもしれないが、長期的にみれば、効果的・効率的だと考える。」以上です。
○小澤委員長 ありがとうございました。それでは、事務局から説明のありました内容について、資料内の各論点を踏まえて議論を進めていきたいと思います。ともかく内容が豊富でありますので、資料の中に書かれている論点に沿って、まずディスカッションを進めていって、最後に全体を通して何か御意見がありましたらお伺いしたいと思います。まず 資料の 14 ページを御覧いただけますでしょうか。画面は出ますでしょうか。
骨髄バンクドナーの年齢構成や登録者の目標数、応諾率等についてどのように考えるか、特に若年者へ普及啓発をどう進めるべきかという点について、委員の皆様の御意見や御質問をお願いしたいと思います。いかがでしょうか。渡辺委員、お願いします。
○渡辺委員 日本医師会の渡辺でございます。 14 ページまでということですが、若干後ろのほうにも関連して発言させていただきたいと思います。若年者 のドナー登録を増やすということに関しては、ほかの臓器移植の審議会でも問題になることが多く、がん教育や学校での授業など、教育の一環として取り挙げ、移植ということに対して興味をもっていただくことが重要ではないかという議論になり、文科省の方に参加していただいたという経緯がございます。啓発というときには、がん教育のようにある程度指導要領に記載して進めていく、というのが現実的かなというように考えます。
それから、20 代、30 代の若年者の方に登録してドナーになっていただくのがいいということですけれども、例えば 16 ページのようなドナー休暇制度がありますが、普通に考えますと、若い会社員の方が 10 日間休むというのは、なかなか言い出しにくいと思うのです。これは直接導入支援を行うということですけれども、例えばドナーになってレシピエントが見つかったので 10 日入院という連絡が来たけれどという場合、休業の交渉などを全部バンクでやっていただけると理解してもよろしいのですか。つまり、そのぐらい手を貸さないと、若い方が会社を休むということは非常にハードルが高いのではないかと思います。
また、令和 4 年 3 月末で 715 企業と、どんどんドナー休暇制度の導入企業が増えていますけれども、これが大企業だけということであれば十分ではないと思いますので、中小企業でも導入されるよう対応していただけたらと思います。
それから、先のほうの資料と関係するのですけども、20 ページのように、地域ごとに非常に状況が異なっています。恐らく上位 5 つはほとんど変わっていないのですから、ドナー登録が多いということの成功事例として、どのような活動をされているかということを情報共有する必要があると思います。
もう 1 つは、そのドナーが多い都道府県は若年者の登録が多いのか、そうじゃないかという地域差の分析、年齢分析もなされるほうが、さきほど座長がおっしゃったように若年者の登録の啓発をどうするかというところに結び付くのではないかというふうに思いますので、それらの分析結果も、できれば検討していただければ有り難いかなというふうに思います。以上でございます。
○小澤委員長 どうもありがとうございました。幾つかコメントいただきましたけれども、一番初めのものは、臓器移植の場合の対応の仕方についていろいろ御提案いただきましたが、臓器移植のほうでは、それで随分効果が出ているという理解でよろしいですか。
○渡辺委員 実を言うと、2 年前の審議会に出たときに、がん教育の検討のために文科省の方をオブザーバーに加えていただきたいという要望を出して入れていただくのに 1 年かかりました。だから、やっと入っていただいたというところなので、今後それらがどのように活性化するかというのは、今まだ判断できないのが正直なところです。
○小澤委員長 分かりました。それから 2 番目は、企業への交渉ですか、事務局でというのは難しいかなと思いますけれども、事務局から何か、コメントがありますか。
○山崎補佐 現在ですと、実際にドナーの候補になられた方がコーディネートが進んでいくときに、自分の自治体が助成制度を導入しているかどうかということを、 コーディネーターが代わりに調べてドナーに伝えるという事例があることは聞いておりますが、ドナーの代わりに会社に休暇を申請するということが、どのくらい現実的か。業務の量とか、そういうこともありますので、そこは日本骨髄バンクとも少し話をして相談していきたいと思いますが、この場ではちょっと答えられないです。
○渡辺委員 この場ですぐに回答していただかなくていいのですが、恐らく若い方はすごく言い出しにくいと思うのです。だから、言い出しにくいところをどうやって支援します よ、情報提供をしますよと一歩踏み込まないといけないところもあるのではないかという意味です。やりにくいなということは承知でお話をしたので、御検討いただければということです。
○小澤委員長 ありがとうございました。その問題も 3 つ目の問題も、また論点として出てきますので、そこでまた御意見をいただければと思います。
○渡辺委員 はい、結構です。
○小澤委員長 ほかに御意見は。梅田委員、お願いします。
○梅田委員 千葉骨髄バンク推進連絡会の梅田です。今の 14 ページの論点のところですが、まずドナーの確保ということでは、10、11 ページにあった内容で、最終的には慣れた説明員を献血ルームに送ることが、今かなり効果が出ています。一方で、大学とか専門学校での登録会、これを増やすために、私は千葉でボランティア活動をやっているのです が、やはり全国のボランティアも、各々日赤さんと協力しながら、大学での登録会を企画 しています。ここのところを、いかに増やしていくのかが重要と思います。実は、コロナで昨年と、その前は大学の登録会は激減して、一時大学は Zoom 授業みたいになりましたので、登録会はゼロになったときもあったのですが、結果的には今年はかなり戻ってきています。やはり大学での開催は、大学とのコミュニケーションを深めて増やしていくことが大切と思います。
それから 13 ページに、ドナー登録者の住所不明あますが、これは私の経験からすると、 SNS で 1 回目の連絡を出すことも効果があると思うのですが、引越しによる住所変更でドナーが消えてしまうということが非常に多いです。ドナーになる方 は、ボランティア精神が高いので献血を普段からやっている方が多いので、この献血者コードをキーとしてドナ ー登録情報データと照合して、一致した場合は新住所を更新します。これによってドナー登録者の住所不明をいかに減らすかが重要です。このためには、献血者コードの記載はマストじゃないので、いかにそこをご理解いただき書いていただくかの説明を十二分にすることが重要です。
それから、応諾率アップにつきましては、先ほど休暇制度の説明がありましたが、休暇制度は、既に 5 年もやっていて、今現在で導入している会社が 715 社というのは、増えているのではなくて、全然進んでいないという見方だと思うのです。全国に大企業が幾つあ るのか、それから中小を入れたら何万ですね。その中で今は 715 社です。5 年も掛かってこうですから、あと 10 年やっても似たり寄ったりだと思うのです。ということは、根本的に働きかけ方を見直さなければいけないと、思います。千葉では今いろいろやっていま す。知事からいろいろ要請文を出してもらうだけではなく、各経済団体が 6 つあるのです けれど、直接訪問し、いろいろお願いしています。 1 つ 1 つ具体的に何か対応をしていかなければ、ほとんど増えないと思います。
それから、先ほど渡辺先生もおっしゃったとおりで、ここは、ただ単純にやったからということではなくて、若い方が休める体制、ドナー休暇を取りたいと言い出しやすい環境を作ることが重要です。ドナー休暇を会社に働きかけるときに、そこを十分に説明しながら、一方一般的にはやはり日本広告機構とかの宣伝力を使いながらやっていかないと、ほとんど進まないだろうと思います。以上です。
○小澤委員長 どうもありがとうございました。やはり何点かの項目について御意見を頂きましたけれども、登録を増やす関係では、コロナの影響が学域の関係で非常にあったと思いますので、その辺は収束してから、そのときにまた気合いを入れて仕切り直しで学域での活動をしっかりやっていただければと思います。そのあとのほうは、またあとで一緒に議論を進めるということで、そのほかには、いかがでしょうか。ドナーの確保というこ とに関して。香西委員、お願いします。
○香西委員 佛教大学の香西です。私も、その学域のところ、スライドでいうと 10、11 ページ辺りの話になるのですが、大学に属しておりますので、うちの大学がどうなってい るか少し調べたのですが、やはり学生がドナーになって休むときの扱いというものが全く決まっていない、つまり、公欠のようなものになるのかどうか、その辺りは決まっていない状態です。 今、若年ドナーの獲得が難しいというお話になっているときに、どうしても働く方を前提にお話が進んでいるようですが、時間のゆとりや教育的な効果を考えたときに、大学生にアプローチするのは非常に効果的だと思います。一つには大学生に対して、渡辺先生のおっしゃったように、教育もする、そして二つ目に大学でのドナー登録会も増やしていく。 三つ目に、大学には公欠なり何なり、学生が休んだときのサポートを入れてくださいと依頼する、つまり、働いている方の休暇制度と同じで何らかのサポート 制度を構築する、この 3 つを一緒にやっていくと、かなりうまくいくのではないかと思っております。
○小澤委員長 ありがとうございます。そのような学域関係では、いろいろなサポートがあるのかどうか、事務局では分かりますか。
○山崎室長補佐 学生の登録に関しては、本来であれば都道府県の会議体などで、関係者が集まって計画を立ててやっていくことが 1 つの形だと思います。また公欠制度については、少しずつ増えてきていると聞いておりますが、特に 2022 年 1~3 月については、学生数が多い大学に対して実態調査や導入を骨髄バンクが少しずつ進めていると聞いておりま すので、今後広がっていくと思います。
○小澤委員長 ありがとうございました。多数の方から手が挙がっておりますが、山口委員、お願いします。
○山口委員 まず、若年登録者の増加をどうするかということですが、私は金沢工業大学で教授をやっております。金沢では学生に年間 1,000 件ぐらいの集団献血をやっているらしいのですが、骨髄バンク登録についての情報提供や勧誘はされていません。多くの大学の中では集団献血の努力はされているのだと思いますが、骨髄バンクの登録をされている所とされていない所があると思います。以前から大学本部に骨髄バンクの登録もお願いしますと言っているのですが、日赤の方からもそのような連絡をいただいて交渉していたのですが、今、コロナで止まっています。やはり、献血をやっている大学は多いですが、それと同様に、その場を通じて骨髄バンクの登録をやっていただくことも大事だと思ってお ります。以上です。
○小澤委員長 ありがとうございました。先生のおっしゃるとおり、確かに、献血と同様 にドナー登録も一緒にやっていただくのは非常に重要だと思います。その辺は事務局でも検討していただければと思います。次に、境田委員、お願いします。
○境田委員 若者の登録を増やしたいということですが、学生のうちに登録した場合、20 代は引っ越しとかで住所変更が非常に多い時期だと思います 。今、SNS のショートメッセージで住所不明の方にお送りしているということですよね。それも有効だと思いますが、そうなる前に、定期的にショートメッセージで住所変更を呼びかけるという手もあるのかなと。若者は電話番号を変えてしまうことも結構ありますので、電話番号が不明にならないうちに定期的に呼びかけておくことも、結構、有効なのではないかと思います。できれば、少し手間とお金がかかるかもしれませんが、登録時に LINE 登録ができるようにしておき、機種変更しても LINE はそのまま引き継ぐ場合が多いと思いますので、 LINE 等に登 録していただき、定期的にメッセージを流すことをしても良いのではないかと思います。 以上です。
○小澤委員長 ありがとうございます。そのようなことも現実的に対応可能かどうかを検討していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。次に、齋木委員、お願いします。
○齋木委員 骨髄バンクサポート新潟の齋木です。普段は新潟の中でも上越市という富山県、長野県寄りの地域を中心にボランティア活動をしております。地方に住んでいる目線からすると、特に、私どもの市町村には献血ルームもありませんし、大学の数も大変少ない地域になります。今、具体的には小学校、中学校、高校から依頼があったときに「骨髄バンクを通して命について考える」というテーマで、骨髄移植のことや骨髄バンクの必要性について知識を広める機会をいただいておりますので、そういったところでお話をしております。
大変、ストレートに私自身が患者家族としての経験があるので、それが伝わるということを私自身も感じております。ですので、最初に渡辺先生がおっしゃったように、何か教育の場でもっと知識として正しく習得できるような機会を増やしていければ、とても効果的に18歳になったときに、登録するかしないかを御自身で考えて決断できるような、そのような環境作りができたら良いなと普段から感じております。
また、先ほども申しましたように、献血ルーム等がない地域になりますと、実際には、 献血併行のドナー登録会という会場が貴重な登録機会の場となっております。今年、実際に経験したことですが、コロナ禍になってから献血が基本的には全て、日赤に事前予約という形で運営されております。その予約をされた方の中でドナー登録可能な方にボランティアが声をかけておりますので、更にドナー登録意思のある方を見つけることが難しい状況になっております。
その当日、実際に私たちがドナー登録という旗を揚げていたので、是非、登録したいとおっしゃる方が来てくださったのですが、献血をする隙間がなかったので、登録ができなかったし、また時間的、物理的に無理だったのでドナー登録ができず、説明とサインだけをして、後日、御自分で登録の場所を見つけてくださいということでお帰りいただく結果になってしまいました。
そのとき、一ボランティアとして、スワブの説明とお渡しができて、そういったものでドナー登録をしていただくことができないものかなと、もどかしく感じま した。そのようなことが今年の献血併行会場でありましたので、そういったことが、これから先、若年層の方、骨髄バンクに登録したい意思を持っている方を拾い上げるといいますか、登録できる場が増えたらいいなと感じました。以上です。
○小澤委員長 いろいろな経験をお話いただき、ありがとうございました。それでは、最後に大橋委員、簡単に御意見をよろしくお願いいたします。
○大橋委員 先ほどの先生方と少し意見がかぶりますが、小中学校での、がん教育で、特に、小学校の高学年のお子さんたちに、どうしてバンクドナーが増えないのかを提示 して、おうちに持って帰っていただき、そして、夕飯のお話のときに御両親とも相談していただくと。そうすると、御両親の年齢も若年層ですし、お子さんたちも、そのような問題意識を持って、将来の大きな成果につながる可能性があると思いますので、がん教育の中身まで対象と方法をよく考えて教育を進めていくことが、とても遠回りのようで近道のような気がしますので、是非、お考えいただければと思います。
それから、もう 1 つは企業ですが、日本はほとんどが中小企業なのでアプローチが大変難しいとは思いますが、ただ一方で、50 名以上の企業には産業医が必ず入っていますので、その産業医にバンク登録、臍帯血とか、ドナー休暇等、そのような産業医の教育課程の1つとして、そのプログラムを入れていただいて、その産業医活動に移植医療を少し入 れていただくようにすれば、企業に対して、より密接した対応ができるのではないかと思っておりますので、中小企業対策として、そのような観点もお願いできたらよいのかなと思っております。以上です。
○小澤委員長 ありがとうございました。いろいろ検討すべき御提案だと思います。事務局のほうでも対応をお願いいたします。
それでは、次の論点に移りたいと思います。15 ページ、これは骨髄バンクにおけるコーディネート期間の一層の期間短縮について、どのような方策が考えられるか、こういっ た点について御意見、御質問をお願いいたします。いかがでしょうか。挙手をお願いします。特に、ありませんでしょうか。
後ほど御発言いただいても結構ですので、次の論点に移りたいと思います。資料1の 16 ページの論点で、企業へのドナー休暇制度の導入を進めるためにはどのような取組が効果的かという点について、少し議論は出ておりますが、委員の先生方、御意見、御質問等お 願いいたします。渡辺委員、お願いします。
○渡辺委員 教えていただきたいのですが、これはドナーの休暇制度を導入した場合の企業のメリットは何であるのかというのが明確ではないからという気がします。補助金が出ると伺ったことがあるのですが、要するに、企業にとってのインセンティブが働かなければ、なかなか導入していただけないだろうと思います。
例えば、これを公開して、この企業はこのような制度を導入しているので優良企業とは言いませんが、社会貢献しているという何らかの社会的なインセンティブが会社自体に働かなければ、少し補助金が出ますというぐらいでは、なかなか増えないのではないかと。 若干、増えていることは悪くはないのですが、先ほど申し上げたように、一部上場企業と 中小企業とでは、先ほど大橋先生もおっしゃったように、中小企業がどれだけ 導入しているのだろうという疑問もあります。増えているというのは、どのレベルの企業がどう増えているのかと、そのようなところを分析していただ けますと、なぜ増えないのかという議論にはなると思います。
単に数を増やすことだけでは、なかなか議論が進まないのではないかという気がします。是非、そのような分析も併せて、企業にとってのメリットというのも変ですが、企業であ る以上は、そういうところはみているはずなので、導入する企業にとってのインセンティブが働くような制度にしないと、なかなか進まないのではないかと思います。以上です。
○小澤委員長 ありがとうございました。大企業の場合には、どの程度、社会貢献してい るのかということは非常に重要視されるようになってきておりますので、大企業は大丈夫かと思いますが、中小企業の場合は、その辺でどのような対策を考えるのか、また検討し ていただければと思います。次は、山口委員、お願いします。
○山口委員 企業のインセンティブという視点とは少し違うコメントをしたいのですが、今、休暇が 10 日ほど必要だという話になっていますが、確かに、日本ではそれが現実だと思います。先ほどのいろいろな資料の中で、例えば、末梢血の造血幹細胞移植は 5 分の 1 ぐらいがそれになってきていると思います。もう 1 つは、PEG 化 G-CSF 製剤ジーラスタが、多分、近々承認されると思います。そうすると、 1 回の投与で末梢血造血幹細胞が取れるようになるわけです。このような技術革新をできるだけ急ぐことにより、場合によっては休暇をそれほど必要とせず、例えば 5 日間に短縮できれば企業としても乗りやすくなってくると思います。
ですので、このような技術革新をできるだけ早期に導入していただき、実際に末梢血造血幹細胞移植がこれだけ増えていくことが望まれると思います。一方で、海外ではほとんどが末梢血造血幹細胞移植だと思います。海外は 10 日も休暇を求めているのかと、その辺も少し調査をした上で、実際は、ドナーになることによって休暇が必要なのかというところも、もう少し将来的な目線で見て企業に周知していく必要があるのではないかと思いました。以上です。
○小澤委員長 ありがとうございました。確かに、日本では、まだまだ末梢血造血幹細胞移植が少ないと思います。その辺をどう進めていくのか。バンクあるいは学会とも連携しながら考えていただければ有り難いと思います。そのほか、いかがでしょうか。
それでは、次の論点に移りたいと思います。資料 1 の 18 ページ、ドナー助成制度についてです。都道府県における市区町村への補助金の有無や市区町村における助成制度の内容に違いがある中で、国としてドナーが提供しやすい環境づくりのためにできる取組は何か。それから、助成制度の導入により金銭が関わる場合に、ドナーの善意に基づく任意の提供という観点とのバランスについてどう考えるか。こういった点について御意見を頂ければと思います。いかがでしょうか。梅田委員、お願いします。
○梅田委員 まず、国ができる取組といいますと、やはり各自治体にいかに広報するかということですね。それから、後の論点で、ドナーの善意とのバランスがありますが、私も実際にドナーになった体験者ですが、善意であってもドナーに甘えるだけではまずいだろうと思います。ドナーの環境の改善を図ることが非常に重要で、その中の 1 つが、お金である程度補助するというのがドナー助成制度で、企業にも半分いきますが。それと、先ほどのドナー休暇制度も環境改善ということです。それで、ドナーの方で、もしお金は要らないという方がいれば、それは申請しなければいいだけの話で、要るという方には、申請していただいて十分な補助をする。環境的にあげやすいところをつくる、これが重要だろうと私は考えています。以上です。
○小澤委員長 ありがとうございました。おっしゃるとおりではないかと思います。そのほかに御意見はいかがでしょうか。香西委員、お願いします。
○香西委員 今、助成ということで、経済的なサポートのお話になっているかと思うので すが、望ましいとされる若いドナーさん、 30 代ぐらいまでというのは正に子育ての世代であって、たとえ仕事の都合が付く、あるいはお金も保障されるということになっても、家を空けることに対して、例えば世話をしなければいけない子供や高齢者を抱えている方 など、家族の状況によって、また判断が揺らぐ場合もあるかもしれないので、助成ということで、お金の補助があればサポートを頼めるかもしれないことで、とりあえず絞ってやろうということになっているかとは思うのです。子育て世代であることを見越して、しかも、今までの話を聞いていると、どちらかというと男性のドナーの話が多いように思うの ですが、お母さん方も含めて積極的に参加してくださる、あるいは少し考えていただけるような、もう少し経済的な助成よりも、もう一歩広げた助成やサポートを考える必要もあるのかなと、聞いていて思いました。以上です。
○小澤委員長 ありがとうございました。今の香西委員の意見に対して、何か良いアイディア等がありましたら御発言いただければと思いますが、いかがでしょうか。この論点についていろいろな御意見をいただければと思いますが。次に行ってよろしいですか。
それでは、次の論点は、資料 1 の 22 ページの論点、臍帯血について移植医療を円滑かつ適正に行うためには、臍帯血の公開本数を維持する必要があり、出生率が低下している中でも今まで以上に効果的・効率的な臍帯血確保が求められるが、どのような方策が考えられるかという点について、何か御意見、御質問等、よろしくお願いします。山口委員、お願いします。
○山口委員 まず、臍帯血を採取する病院/産院を増やすことが、1 つの大きなポイントかと思っております。臍帯血バンクそのものが、これ以上は増えないとしたら、採取する病院、産院も含めて、例えば金沢では、日赤そのものが臍帯血を採取していないのですね。 採取する病院、産院を増やすことが大事で、ただ単に増やすのではなく、きちんと採取する技術を持っている病院を増やさなければいけないので、もし増やすのであればサポートも必要ですし、教育も必要になってくるので、そういうことの総合対策をやることによっ て、採取する全体の臍帯血を増やす。臍帯血の中でも全てが使えるわけではなく、わりと限られた、HLA のメジャーなものが使われやすい、あるいは、単核球数の多いものが使わ れやすいということもあるので、そこは母集団を増やすことによって、そういうものを増やすことが必要になるのではないかと思います。以上です。
○小澤委員長 ありがとうございました。次のページにも、採取量の多いもののストックが増えてきているところがありますから、臍帯血に慣れるとか、経験を積むことが重要かと思います。また、21 ページの日本地図を見ますと、全国をカバーされているわけではなくて、バンクに提供してもらえるような病院が近くにないという方も結構いるという話も聞いたことがありますが、その辺をどうするのかということについても何か御意見をいただければと思います。張替委員、お願いします。
○張替委員 施設を増やすというのは非常に重要ですけれども、やっている施設に対するインセンティブを出すべきかと思います。そうすることによって、病院そのものの理解も得やすくなりますし、やり方はいろいろあると思いますけれども、直接的なインセンティブを出すというのは、1 つの考え方かと思います。以上です。
○小澤委員長 もう少し具体的には、どのようなことを。
○張替委員 基本的には、やはりお金だと思います。
○小澤委員長 分かりました。また事務局で、対応が可能かどうかを検討していただいて。 ほかには何か、御意見はありますか。
張替先生の周辺では、一般の人がバンクに提供したいと考えた場合に、対応は可能でしょ うか。
○張替委員 確かに、関東や甲信越に送る産科があったと思いますので、そこに入院すればあり得ると思います。ただ、施設は限られていますね。
○小澤委員長 離れていますしね。
○張替委員 はい。
○小澤委員長 分かりました。ありがとうございました。それでは大橋委員、お願いします。
○大橋委員 臍帯血の採取が 100 施設あるということですが、同じような効率や程度で臍帯血が提供できているわけではないということで、先ほどの話で、極めて優秀な施設は厚労省からの表彰があると聞いていますが、逆に、余り業績が上がらない低調な施設にはどのように、てこ入れをしていくのか。逆に、非常に優秀な施設、ほぼ全例を取っているような施設は、どのようにしてそういうことが可能なのか。今、私は多摩という病院に移っているのですが、ここでもお産はたくさんあるのですけれども、産科の先生に聞くと、とてもじゃないけれど、きちんと丁寧に説明をする余裕はないとおっしゃっています。そういう施設がほとんどだと思うのですが、 一方で、非常に提供がうまくできている所は、もしかすると、デフォルトで余り説明がなく全部取っているのではないかと、そういう懸念すらあるので、やはり適正な提供がきちんとなされているかどうかの検証も含めて、提供が悪い所も良い所も含めて、定期的に見直したり監査を入れたりという制度がどのくらいあるのかをお聞きしたいと思って、お話をしました。
○小澤委員長 ありがとうございました。日赤の高梨先生、その点について何かコメントを頂けますか。
○日本赤十字社(高梨次長) 採取施設に対しては、各臍帯血バンクが必ず教育訓練をすることになっております。そういう意味では、現場の方々と臍帯血バンクの職員のコミュニケーションによって、ある程度技術は保たれているのかと思います。 臍帯血の品質判断としては、紙面による判断を基にして、臍帯血バンクが判断をして公開に至るという手順を踏んでおります。以上です。
○小澤委員長 コメントをありがとうございました。それでも、更に対応が非常にうまくいく病院を増やすという方向で、何かできることがないかどうか、また御検討いただけれ ばと思います。事務局から。
○山崎補佐 お母さんへの説明と同意についてですけれども、ガイドラインで実際に用いるひな形のようなものを準備しております。全国共通で、それに準じた形でお母さんへの説明をしていただいておりますので、そこは省かれることはありません。ただ、各施設、 説明がかなり御負担になるところもあり、例えばマニュアルを作って効率的に工夫してやっていらっしゃるような好事例を、他の産科施設に共有していくことはあり得るかと思います。以上です。
○小澤委員長 ありがとうございました。そのほか、野崎委員、お願いします。
○野崎委員 野崎です。ただいま、いろいろな御発言がありましたので、おおむね私の疑問や意見は集約されたような気がしておりますが、 1 点申し上げますと、先ほど大橋先生から話があった件で、医療機関での様々な御負担等もあるとか、それから実際にその辺りの技術のクオリティーの問題もあるのではないかという話とか、それと併せて、お母さんの側、提供くださる側の身体的な御負担はないとしても、どうしてそういったものが必要であるのか、これがとても大事なことであるということなどについては 、同意の説明と文書はあるとしても、やはりしっかりと必要な内容等について御理解いただくことが大事なことだろうと思います。両者を両立させるに当たって、やはりお産の段階というのですか、 昨今いろいろな制度もスタートしておりますけれども、妊婦の方から出産に至るまでとい うのは、本当にたくさんの情報を様々な所から得て、考えて、いろいろと判断していかな ければいけないという環境下に置かれるのだろうと思います。その中で、臍帯血移植とい うのは、非常に重要な、大事な、広げていきたい活動であるというのは、これは十分社会が共有する点ではあるかと思うのですけれども、その御負担がある一定の人たちに集中することも、またあり得る話ですので 、ここは医療機関の技術の問題、また妊婦に対するお産全体、妊娠するところから出産に至る、またそれ以後もそうだと思いますけれども、全体を含めた中で、臍帯血という問題について考えて、一番支えていかなければいけないところかと思います。以上です。
○小澤委員長 御意見ありがとうございました。そのほか、よろしいでしょうか。それでは、次の論点としては 28 ページ、感染症に対する対応について。今回の新型コロナウイ ルス感染症への対応を振り返り、あらかじめ非常事態に備えた方策を検討してはどうか、こういった点について御意見やコメントをいただきたいと思います。
まず最初に、29 ページのスライドは、神田委員の発表された論文かと思いますけれども、 何かこれについてありますか。凍結保存関連で、何かコメントしていただけるでしょうか。
○神田委員 神田です。今日は参加が遅れましてすみません。あの解析については、いろいろなことが分かったのですが、まず、凍結自体は若干の生着の遅れの影響はなくはないのですが、臨床的には全く問題のない程度の遅れであって、凍結自体が何か影響を及ぼしたということはありませんでした。もう 1 つ重要な点は、海外の骨髄バンクの同様の解析ですと、凍結保存することによって最終的に使われなくなった骨髄液というのは、それなりの数が出てきていたのですが、日本国内でも様々な理由で使われなかったものが 2 件あ ったものの、日本は移植医とドナーさんでしっかりとした管理をすることによって無駄に なる骨髄液が非常に少なかったということが、やはり日本の医療として誇るべき結果だったのかと感じております。以上です。
○小澤委員長 ありがとうございました。凍結するのも大変でしょうから、きちんと使われているというのは非常によかったと思います。そのほかに、この感染症対策について何か御意見はいかがでしょうか。コロナの経験を踏まえて、いろいろな凍結保存やバックアップや、いろいろなことが試みられてきましたが、今後に向けてどう考えていくのかとい うことについて、何か御意見がありますでしょうか。感染症のところはよろしいでしょうか。山口委員、お願いします。
○山口委員 コロナ全般の話ではないのですが、献血のことも含めて議論したいことがあります。要するに、パンデミックが起きたところだけではなくて、コロナのときに、結構、皆さんはワクチンを打つわけですよね。これまで多い人などは 5 回打っているわけで、僕なんかも 4 回打っていますが。その辺をちゃんと整理しておかないといけないので。輸血の場合、ワクチンを打ってから何日間ドネーションを延期するかというのが、今のところはメッセンジャーRNAで1か月、場合によってアデノウイルスを使う場合、最初の頃は 2 か月にしていたのですが、こういうワクチンの接種と臍帯血のドネーションとの関係も少し整理をしておく必要があるのかという気がしました。以上です。
○小澤委員長 どうもありがとうございました。その辺も、また検討してもらえればと思います。そのほかに何か、御意見はいかがでしょうか。
34 ページの論点ですが、造血幹細胞移植の対象疾病について「解釈が明確化された「造血幹細胞移植」の要件は変更しないこととした上で、学会からの御意見をいただいた上で、 省令・ガイドラインに定める規定疾病の見直しを検討してはどうか」ということについて、委員の皆様はどのようにお考えでしょうか。山口委員、お願いします。
○山口委員 今、ここに挙げていただいている 27 疾病があるのですが、私は好中球が専門だったのですが、例えば、好中球の活性酸素異常で CGD という慢性肉芽腫症というのがあります。これも造血幹細胞移植が行われて救命されている患者さんもいらっしゃるのですが、この辺も幾つか造血幹細胞は効果があることは、割と公知のものもあると思うので、できるだけ学会を含めて検討していただいて、明らかなものはできるだけ増やしていく必要があるのだろうと思うのです。
やはり、この辺のところは、先ほど御説明があったように、もともと臍帯血を使った再生医療をいい加減なことでやってしまったというところを、できるだけそういうことを起こさないようにということがメインなのですが、逆に言えば、対象疾患になるものを、より明確化していく必要があるのかと思いました。以上です。
○小澤委員長 ありがとうございました。対象疾患として、まれなものも中には結構、入っているとは思いますけれども、これから学会といろいろ相談をしていくことになると思います。ほかに何か御意見はありますでしょうか。野崎委員、お願いします。
○野崎委員 野崎です。私は医学の研究者ではありませんので、疾患それぞれについての理解は及んでおりませんが、こうした対象疾病等についての見直しというのを制度の中に組み込むに際しては、何か大きな動きがあったときに見直す、声が高まったときに見直すということがしばしば行われるかと思います。しかし恐らく、こうしたものというのは日進月歩と言いますか、様々な情報が希少疾患を含めてあるのだろうと思います。これは国内外を含めて、日本では認められていないが国外のここでは認められているとか、いろいろなことがあるかと思います。この点で、やはり、見直しというのをルーティン化するということ、どういった学会で御意見を伺うかは承知いたし ておりませんが、一定の期間を設けて、このときには見直しの声を聞いてみるのだというようなことをルーティン化して制度の中に組み込んでいくことも必要になってくるかと思います。何年先になったら見直しになるのかが分からないと、患者さんの立場から見ると非常にもどかしいような思いも出てくるのではないかと感じております。以上です。
○小澤委員長 ありがとうございました。頻繁に見直すことは難しいかなと思いますが、事務局から何か。
○山崎補佐 ありがとうございます。省令に 27 の疾病がありまして、もし改正することになれば、そちらは少し手続が掛かることになると思うのですが、実際には、省令の下の ガイドラインのところで、かなり細かい疾患は列挙されております。制度として、省令はいじらなくても、例えばガイドラインを変えることでスピーディに対応できるとか、そういう方法もあり得るかと思いますので、ルーティンに見直すことや、本当に必要な方には移植医療を届けられるようなきちんとした枠組みを作ることを考えております。ありがとうございます。
○小澤委員長 そのほかには、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
そうしましたら、議題 1 の関連で何か御発言がありましたら、手を挙げていただければと思いますが。取りあえず議題 1 についてはよろしいでしょうか。
そうしましたら、次の議題 2 に関して、事務局から説明をお願いします。
○山崎補佐 資料 2 を御覧ください。1. 造血幹細胞移植推進拠点病院事業の概要です。 第 52 回の審議会において、令和 2 年度からの拠点病院事業の目指すべき方向性について御了承いただきました。1. 造血幹細胞移植を必要としている患者さんに対して、適切な時期に、適切な種類の移植を提供できる体制、2. どこの地域にいても、誰でも、より安 全に造血幹細胞移植を受けられる体制、3. 移植を受けた患者さんが移植後も生活の質を保ち、長期フォローアップを受けられる体制、4. 移植を受けた患者さんが社会復帰できる環境整備を支援する体制の 4 つです。
事業の内容は、学会と連携した認定医、認定看護師、 HCTC 等の人材育成事業、日本骨髄バンクと連携してコーディネート期間短縮を目指すコーディネート支援事業、また移植後の長期フォローアップ体制の構築と社会復帰を支援する地域連携事業です。
現在、全国 9 ブロックで 12 施設に拠点病院になっていただいており、このブロックもいろいろと調整をした結果、今の区分けになっております。 12 施設の継続性については、 毎年の選定・評価会議において成果申告書等を基に評価されています。本審議会の位置付けは、事業報告や評価会議で頂いた御意見等を基に、移植医療の課題解決に向けた方向性を確認・調整する場となります。
事業の進捗状況です。ここからは、事務局で各ブロック、拠点病院ごとに計画の主なポイントと成果参考指標をまとめておりますので、適宜、御参照ください。また、参考として、都道府県別の骨髄バンク登録患者数、移植施設 認定診療科数、認定医数、HCTC 数を 示しております。
選定・評価会議での主な御意見と本日の論点です。人材育成事業については、実地研修の一部が中止や延期になったものの、リモート研修や e ラーニング等が有効に活用され、 人材育成がおおむね順調に進んでいる。どの職種も不足しているが、特に HCTC の不足が課題である。コーディネート支援事業については、専従 HCTC の配置により、採取医療機 関と日本骨髄バンクとの連携が強化され、患者さんの第一希望週に採取できた割合がおおむね向上している。一部のブロックで、骨髄等採取の受入れ可否状況を関係者がリアルタイムで共有できる Web システムが導入され、有効に利用されている。地域連携事業については、地域医療機関の診療支援や長期フォローアップ外来の開設支援の一部が中止・延期となることがありましたが、オンラインを活用した支援・連携が進んでいる。 LTFU 外来を支援する患者指導用リーフレット等が作成され、全国で活用されている。一部のブロッ クで、他診療科と連携した小児患者の LTFU 強化に関する取組が進んでおり、評価できる。拠点病院に地域連携支援センターが設置されているものの、就学・就労支援はまだ不十 分 であるといった御意見を頂きました。
その上で、下に示している今後の方向性、論点について御議論いただければと思います。 説明は以上です。
○小澤委員長 どうもありがとうございました。議題 2 についても、本日御欠席の岡本委員から事前に御意見を頂いておりますので、事務局から読み上げをお願いします。
○山崎補佐 岡本委員からの御意見を代読いたします。「拠点病院事業について、数字での評価というのは分かりやすい評価指標ではあるが、それ以外の部分も、是非、評価してほしい。こういった会議をした、研修会をしただけではなくて、それが各地域の造血細胞移植医療全体に、どう好影響を与えたかを具体的に明らかにし、評価すべきである。この点を、是非、審議会の場で議論いただきたい」。以上です。
○小澤委員長 ありがとうございました。それでは、ただいま、事務局から説明のありました議題 2 の内容について、何か御意見、御質問等がありましたら、よろしくお願いいたします。あと、 24 ページの所を御覧いただいて、御意見を頂けたらと思います。いかがでしょうか。
この造血幹細胞移植推進拠点病院の事業は、実際に拠点病院になっている所は、かなり大変な業務になっているのではないかと思いますが、しかし、着実にいろいろなテーマに 取り組んでいただいていると思います。何か御意見はいかがでしょうか。大橋委員、お願いします。
○大橋委員 去年までは拠点病院に勤めておりましたが、今は環境が変わって少し言いやすくなったので言わせていただきますと、やはり何だかんだ言っても、拠点病院になって、HCTC が増え、地域格差も少し是正されて、移植医療の底上げになったのは事実だと思い ます。そういう意味では、この事業は今後も是非、継続していただきたいと強く念じて止まないところです。
一方で、やはり、小澤先生もおっしゃっていましたが、拠点病院、地域拠点病院の負担感はかなりのものがありまして、特に病院幹部が血液内科のドクターならいいのですが、そうでないと、病院幹部の理解をなかなか得られない状況にある病院が多々あると聞いております。要するに、地域拠点病院になってどうするの、病院として何ができるの、何があるのというようなメッセージ性が担当の診療科の部長からなかなか伝わらない場合もあ って、病院幹部として、病院として全面的サポートが得られないという難しさもあるよう に聞いておりますので、必ずしも血液内科のトップではない病院が多い現状を考えると、 そうした方面に関して、今の拠点病院だと、かなり持ち出しのほうが多くて、当初の始まった頃に比べると、少しインセンティブが下がったような気がしなくもないので、病院の経営者に対するメッセージ性を高める意味でも、そうした点にも御配慮があると、この事業の継続性が、より担保されるのではないか、より多くの施設が拠点病院や地域拠点病院に手を挙げてくれるのではないかと思いますので、少し申し上げました。以上です。
○小澤委員長 ありがとうございました。何か、具体的にどういうサポートがあったらやりやすくなるのでしょうか。
○大橋委員 以前は、拠点病院に、まとまったお金を、DPC という感じでもらえたのですが、今は出来高払いのようになっていまして、出たものだけお金を頂けるという感じなので、病院としては、より負担感が増えているような感じです。
○小澤委員長 分かりました。それは事務局でどういう対応ができるかを検討していただくことにして、境田委員、お願いします。
○境田委員 拠点病院の事業の評価をさせていただいているので、非常に拠点病院は大変だなというのをいつも実感するのですが、この評価に出す資料を作ること自体も大変ではないかなと、いつも思っています。非常に細かい資料を求められていると思うので、評価内容をもう少し整理できないのかなと思っています。
そして、こちらに書いてあるとおり、地理的制約や各地域の実情が非常に違うのです。それを一つの基準で比べると、やはり評価は、よい拠点病院はいつも良くて、どうしても低く出る所は低く出てしまうというところもありますので、どういうふうに実情を加えることができるのか、それを事業報告などに入れると、拠点病院さんが提出する資料が更に増えるのかという迷いがあるのですが、この辺をもう少し考えられないかなと。なかなか具体的に何かというのを申し上げられなくて申し訳ないのですが、そういうふうには思います。非常に病院は頑張っていらっしゃるとは思うのですが、先ほど委員もおっしゃいましたが、メリットがなかなか感じられなくなっている点も確かにあって、出来高払いを考えると継続性がなかなか難しいことも出てくるのかなと思いました。以上です。
○小澤委員長 どうもありがとうございました。確かにおっしゃるように、評価されるほうも、評価するほうも、両方が大変な仕事だと思いますが、こういった点について、張替委員は何か御意見がおありでしょうか。
○張替委員 拠点病院のほうから発言していいでしょうか。
○小澤委員長 お願いします。
○張替委員 事業そのものは非常に有難い事業で、東北は各県連携施設が1つで、割と連携が取りやすく、毎年、それぞれが中心になってセミナーなどをやっていますので、情報共有は確かに非常によいです。HCTC の育成についてもかなりプラスになっていると思いますが、一方で、HCTCというのは、せいぜい各病院に 1 人か 2 人なので、1 人作っても、女性の方が多いので、結婚とかそういったイベントで辞められてしまうと、また途端にいなくなってしまうということで、やはり、継続的に事業をしないと、HCTCの維持はできないのだろうと思っています。
あとは、境田委員がおっしゃったように、地域性がありまして、今は数値目標を出さな ければならないので、地域において、医師の育成やコメディカルの育成にしても、なかなか難しい地域というのがありまして、具体的にどうしていただきたいというのはないのですが、その辺の評価を、ある程度、多分、がんプロ (がんプロフェッショナル養成基盤推 進プラン)とかも同じような状況で、地域によっては結構、目標達成が難しい所があるので、その辺の評価を少し加味したものにしていただきたいというのは確かにあります。以 上です。
○小澤委員長 どうもありがとうございました。そのほか、御意見はいかがでしょうか。 どういったところに力を入れてほしいとか、御意見を頂けたらと思いますが。また、グラフを御覧になれば分かりますように、都道府県の間でかなり凸凹のあるグラフになっていますが、こういったところについても何か御意見、コメントを頂ければ。よろしいでしょ うか。
それでは、特にないようですので、議題 2 は以上としまして、最後に議題 3「その他」となります。委員の皆様から、御発言等がありましたらよろしくお願いいたします。議題 1、議題 2 に関連して、言い忘れたことがありましたということであれば、それでも結構ですし、もっと広く、造血幹細胞移植委員会の活動についての御意見、あるいは移植そのものについての御意見がありましたら、いかがでしょうか。野崎委員、お願いします。
○野崎委員 たびたび失礼いたします。野崎でございます。恐らく第 1 の所で発言をし忘れたというところかと思います。何かと申しますと、今パンデミック下にあって、パンデミックになる前からかもしれませんけれども、いろいろなことをオンラインで実施するようになってきているかと思います。今回、住所変更等に関して SMS を使うであるとか、いろいろなことをなさって、取り組まれて少しずつ成果を得られていると思うのですけれども、私がちょっと思いますのは、大学に勤務しておりますのでいろいろなアンケートとか、 いろいろな意見を聴取するに当たって、非常に簡便なというか 、非常に良い何とかフォー ムなどもあって、いろいろなアンケートを行っております。しかし、それ以前の紙ベースで行っていたときよりも、圧倒的に回答率が下がっているというのが私の感触です。その減り具合というものは劇的なまでの減り具合というか、半減、半減というような形で様々 な学内の授業のアンケートであるとか、いろいろな満足度のアンケートであるとか、そういったものが減っているというような状況です。
これは、なぜなのかということは非常に難しくて、なかなか検討が進んでいない状況なのですけれども、これは私の周りだけのことであれば何ということはありませんが、こうした非常に重要な医療に関わるような取組に関して、オンラインを使ったいろいろなお知らせというものは個人に伝わるという点では非常にダイレクトでよいと思うのですけれども、他方で、やはりアナログといいますか、アナログな取組というものも継続的に必要なのかなというふうに感じております。意見と言いますか、そのようなことです。以上です。
○小澤委員長 どうもありがとうございました。まあハイブリッドの形でしばらくはやっていく必要があるかなとは思いますが、そのほかに何か御意見はありますでし ょうか。渡辺委員、お願いします。
○渡辺委員 これは言っていいかどうか分かりませんけれども、厚労省が今度、妊婦さんに補助金を出しますけれども、妊娠した時点で実を言うと自己申告で 5 万円もらえるのに、 条件は何かと言うと面接を受けるということだけなのです。そうすると、5 万円というのがいいかどうかは別にして助成金を受けることができると。その代わり、面接が必須で組合せになっています。先ほどの臍帯血公開数の話ですけれども、面接のときにいろいろ話をする中で、例えば臍帯血を提供するという話があるということを組み込めば、直接話をして、若しくはオンラインでも話はできるらしいのですけれども、直接の面談で話をするという形をとることができるわけです。
私のように 2 つの審議会に参加していて、これは「子ども・子育て会議」の事前説明を今日受けて考えが及んだのですけれども、同じ省庁だったらそういうような情報共有を事務局はなされないのかなと疑問に感じました。横串を刺している委員がいない限り、そういう情報が共有できないということは、省庁の会議としては寂しいなと思ったものですから、そういうのは事務局のほうで何か情報共有できないかなというふうに思った次第です。
助成金の 5 万円という話が面接とセットになっているということが分かっていれば、今のようなアイディアというのも出てくると思うのです 。同じ省庁の横の情報が分かってい れば、もう少し事務局から委員のほうに情報提供があるのかと期待したところがあったの で、今後うまくやっていただけたらいいなという希望を込めて、お話をさせて いただいた次第です。以上です。
○小澤委員長 どうもありがとうございました。今のお話は、造血幹細胞移植委員会に限らず、かなり一般的な問題だと思うのです。やはり相当縦割の所が厳しくて、厚労省以外でも、例えば AMED などにも私は関係していますけれども、やはり研究事業ごとにあるいろいろな情報が横には伝わらない傾向に結構あるのです。ですから、今の委員のお話は一 般論のような気がしますけれども、その辺について事務局、何かお答えをお願いします。
○西嶋室長 少しお答えします。非常に貴重な御指摘だと思います。我々は、ともすれば少し忘れてしまいがちな点でもあろうかと思います。一方で、今日の中でもありましたけれども、例えば大橋委員から、産業医への教育だとか、そういったものも移植室だけでできる話ではありませんで、ほかの部局と連携しながらやっていく。あるいは文科省の話もありましたけれども、小中学校での教育という問題もありますし、もっと言えば医療従事者になる医学部等でのカリキュラムの位置付けというものもあります。
例えば、そういったカリキュラムについては、今回の骨移植等を含めた移植、臓器移植 も含めてコアカリキュラムの中に位置付けられている。これは文科省と厚労省で連携して、 そういったカリキュラムを作成していただいているということもありますので、なかなか全てのところまで気付かずに恐縮ですけれども、少しずつ省内、そして省を超えて連携をすると。
いずれにしても実際にドナーになられる方、そしてレシピエント、実際に治療を受けられる方のための、より良い環境整備ということは必要だと思いますので、本日頂いた御意見をきちんと心に留めて我々としても関係部署とよく連携しながら取組んでいきたいと思います。以上です。
○小澤委員長 どうもありがとうございました。そのほかに何か御発言はいかがでしょう か。今日は皆さんから非常に活発に御意見を頂きまして、ずいぶん駆け足で話を進めてきたようなところもありますけれども、委員の皆さんの名簿を見ますと、まだ発言されていない中で、鎌田委員は、何か御意見はありますか。
○鎌田委員 はい、本日は、委員の方々の御意見と重なるところが多かったので、特に途中で発言はさせていただきませんでしたけれども、造血幹細胞移植の世界というのはいろいろ難しい側面もある中で、それぞれの立場で先生方や皆さんが本当に一生懸命やってくださって、いろいろ課題をクリアして進めておられているということをいつも感じており ます。
本日の話でも改めて思いましたが、最初にこの拠点病院事業の話があったときは、先ほど意見も出ていましたけれども、各地域でいろいろと違う課題に直面している中で同じ基準で考えていくことがどうなのだろうかとか、いろいろ考えさせられるところがありまし たけれども、やはり年月を重ねていく中で、皆さんが工夫してこられて、事業を通じて情報共有ですとか、いろいろな形で医療を進めることに貢献してこられてきたと思いますし、そこは本当に敬意を表したいと思います。
その中で、造血幹細胞移植の世界自体がそうだと思うのですけれども、医療機関とか先生方の心意気に頼ってしまっている部分がすごく大きな分野だなといつも感じているので、今回のように現場で、先生方ですとか医療機関のほうで感じておられる、具体的な負担や課題とかを逐一、きちんと汲み上げて、それに対して具体的にどう対処していくのかという細やかな視点も必要だと改めて感じました。
○小澤委員長 どうもありがとうございました。そのほか、山本委員、何かありますでしょうか。
○山本委員 16 ページにドナー休暇制度を導入している企業の数は出ているのですが、 どのような企業かを正確に分析した上で、そういう企業に合った形の働きかけをしていくことが必要ではないかと思います。大企業等でも、まだ導入されていない のであれば経済団体等に働きかけるとか、導入企業の中身を分析した上で対応を考えたらいかがかと思いました。
それから 18 ページの助成制度の導入により金銭が関わるときに、任意の提供という観点とのバランスが問題になると指摘されていますが、ドナーの方の負担を軽減するという範囲の助成の規模・態様であれば、特に問題はないのではないかと思います。
助成の仕方とか規模によっては、問題が出てくる可能性はありますけれども、ここに掲 げられている範囲であれば、それほど問題はないと思いました。以上です。
○小澤委員長 どうもありがとうございました。そのほかに委員の皆様で、全体を通して何か御意見、御発言はいかがでしょうか。今日は久しぶりでしたので、皆さんも活発に御意見を出してくださいましたけれども、こんなところでよろしいでしょうか。それでは今 日の議論はこの辺までということにしたいと思います。
そのほかに事務局から何かございますか。
○山崎補佐 本日は活発な御議論を頂き、ありがとうございました。次回以降の開催につきましては改めて事務局から御連絡をさせていただきますが、本年 12 月 26 日までで任期 を満了される委員が 4 名いらっしゃいます。梅田委員、張替委員、岡本委員、小澤委員長 になります。これに当たりまして、委員の方々から一言ずつ御挨拶を頂けますと幸いです。 では、まず梅田委員、お願いいたします。
○梅田委員 改めまして梅田です。私はボランティア団体の千葉骨髄バンク推進連絡会の会長の立場と、ドナーの代表の立場で、この委員会の委員を務めさせていただきました。
ちょうど 10 年前の 12 月に開催されました、第 34 回の委員会から参加して、今回は 59 回 ということで、26 回出席させていただきました。直近の 2 回につきましては、コロナで今日みたいな Web ということなので、直接皆様方のお顔を拝見しながら御挨拶できないことは少し残念なのですけれども、ボランティアの団体、それからドナーの代表として、意見は十分に発言できたのかなと思っています。
これもひとえに、委員の皆様、それから事務局の皆様のお陰と感謝しております。委員会のますますのご興隆を祈念いたしまして、退任の挨拶とさせていただきます。どうもお世話になりました、ありがとうございました。
○小澤委員長 どうもありがとうございました。
○山崎補佐 それでは張替委員、お願いいたします。
○張替委員 張替でございます。移植推進法や拠点病院事業という節目節目で、この委員会に参加させていただきまして非常に貴重な経験になりました。これからも血液がんやい ろいろな血液疾患にとって、この造血幹細胞移植というの は非常に柱になると思いますの で、この委員会で是非とも良い環境を整備していただくようにお願いしたいと思います。 長い間ありがとうございました。
○小澤委員長 どうもありがとうございました。
○山崎補佐 それでは小澤委員長、お願いいたします。
○小澤委員長 今日、このディスカッションを急いで進めてきたのは、一つ 理由がありまして、私のところで少し時間を頂きたいと考えた次第であります。この委員会にずいぶん 長く任務させていただいたわけですが、この委員会が始まったのが 2002 年です。最初は 普通の委員として参加させていただき、そして少し間をおいて 2012 年から今度は委員長 としてこの委員会に関わらせていただいたわけです。
そのスタートの頃は、いろいろ勉強会みたいなディスカッションをやっていて、この委員会で何か決まっていくのだろうかという印象を持っていたのですけれども、それが意外にも、この委員会の後、すぐ新聞に、その活動内容が記事になったりして、ここでの議論がかなり移植医療に反映されていったのですね。それで大変びっくりしました。あるいは 非常に責任が重いなという感じもいたしました。
それが長年にわたって委員、委員長を務めた感想でありますけれども、今日は、もう 1 つは次の委員長への申し送りと言いましょうか、それについて少しお話をしたいと思いま す。公的さい帯血バンクの利用に関して、今後の検討課題にしていただきたいことがあります。御存知のように、公的さい帯血バンクは量が不十分であって、移植に利用されないストックがかなり存在するわけです。それを研究にも利用できるようにしていこうということになって、今それなりに研究に利用されているようではありますけれども、一方で、 企業サイドからは商業目的にも利用できないか、その辺が何とかならないかという意見も 出てきているのですね。
現状では、そういう商業目的への公的なさい帯血バンクは利用できないことになっているわけですけれども、途中で CiRA のほうから、iPS 細胞を製造するために、このさい帯血バンクの利用されていないストックを活用させてもらえないかという話があったときには、iPS 関係は国家事業みたいなものですから、これは認められる形になったわけです。 そこで、臍帯血から製造された iPS 細胞に関しましては、企業が利用することも可能 になっています。この辺の段階については、公的さい帯血バンクは直接的には関わらないため に問題ないと判断されたようであります。また繰り返し、このバンクから CiRA に提供する必要もないということも、大きな問題にならなかったということの 1 つの理由かと思います。
一方で、そのほかに、公的さい帯血バンクの利用されないストックを企業が造血幹細胞を増幅する事業に利用したいという要望も以前に出されたことがありました。それは結果的に認められなかったわけですけれども、その後、最近になって同様の要望が出されるようになってきています。まだ具体的な事例はありませんけれども、遺伝子操作を加えて造血幹細胞の機能強化を図るような試みも企業から要望される可能性が、そう遠くない時期 にあるのではないかと考えているわけです。
そういう企業の利用、活用ということに関して、現状では臍帯血由来の造血幹細胞を再生医療等に利用しようとする場合には、民間のさい帯血バンクとか、あるいはアカデミアのさい帯血バンク、そういったところが利用されている状況にあるようなのです。それで、何とか法律を整備して、公的さい帯血バンクを利用できるようなシステムをこれから構築していく必要もあるのではないかという考えもあって、今後そういった問題について造血幹細胞移植委員会で議論をしていただきたいと考えています。
今日は、急にこんなことを持ち出して、これをこの場で議論していただくというわけではありませんで、こういったテーマが少しずつあちこちから出てきているということですので、頭出しみたいな形で、次期の造血幹細胞移植委員会の委員長への申し送り、そういうつもりであります。
それから追加コメントですけれども、こうした公的さい帯血バンク由来の臍帯血を使っ て再生医療等製品を移植に用いる場合には、現状では移植 の保険の点数の範囲内でやらな いといけないらしいのです。そうすると、今の移植の点数では、とてもそういう再生医療等製品の商業化は無理ということになるのです。ですから、当面は AMED の研究事業で臨床研究や医師主導治験を実施していく、しばらくはそういう形で進めていって、そう遠くない将来には、公的さい帯血バンクのストックでも、使わないものは死蔵されてしまうのはもったいない話ですので、何かうまく利用できるように、そういう仕組みをいろいろ議論していただければと思います。
以上でありますけれども、議論をしないという話をしましたけれども、この関連で是非何か発言しておきたいという方がおられ ましたら、お願いしたいと思います。バンクの高梨先生の意見を伺ってもいいですか。
○日本赤十字社(高梨次長) 日赤の高梨です。海外の企業から臍帯血の増幅についての御相談は何件か伺ったことがありますけれども、やはり日本で、それを商品化しようと思 うと再生医療の枠に入ってしまうというところで話が進まなかったと理解しています。また、それは日本の研究においても同様だと思いますので、是非、先生方に議論をしていただき、今は研究ではありますけれども、大いに期待のできる領域でもありますので、何か将来に向けて道ができると大変うれしいと思っています。よろしくお願いいたします。
○小澤委員長 どうもコメントをありがとうございました。このテーマについてはよろしいでしょうか。何か特に御意見なければ終わりにして、次の委員長にしっかりやっていただくように申し送りたいと考えています。それでは皆様、長時間にわたり御議論いただきまして誠にありがとうございました。これで本日の会議を終了いたします。ありがとうございました。
照会先
健康局難病対策課移植医療対策推進室
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内線:2363

