2025年12月1日 薬事審議会 血液事業部会 議事録
日時
令和7年12月1日(月)16:00~
場所
厚生労働省専用第22~24会議室
出席者
- 出席委員(17名)五十音順
-
- 伊藤秀一
- 大隈和
- 後藤智己
- 堺田惠美子
- 佐々木司
- 髙橋滋
- 館林牧子
- ○田野﨑隆二
- 野口晴子
- 人見嘉哲
- 松下正
- 松嶋麻子
- 松本剛史
- 水上拓郎
- ◎三谷絹子
- 宮川政昭
- 山内正憲
(注)◎部会長 ○部会長代理
他、参考人3名出席 - 欠席委員(2名)
-
- 瀬尾幸子
- 脇田隆字
日本赤十字社 血液事業本部-
- 藤田副本部長兼経営企画部長
- 早坂経営企画部次長
- 行政機関出席者
-
- 佐藤大作(大臣官房審議官)
- 岩崎容子(血液対策課長) 他
議事
○岩崎血液対策課長 それでは、定刻を過ぎましたので、ただいまから「薬事審議会令和7年度第2回血液事業部会」を開催いたします。本日はお忙しい中、御参集いただきまして、誠にありがとうございます。この度は御参加いただく方の利便性等の観点から、Web併用での審議とさせていただきます。また、本日の会議は公開で行いますが、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきます。マスコミ関係者の方々におかれましては、御理解と御協力をお願いいたします。
初めに、本部会委員でありました荒戸委員ですが、本年10月2日に御逝去されたことを御報告いたします。荒戸委員におかれましては、平成29年の血液事業部会及び安全技術調査会から委員として御就任され、薬学・生化学の専門家の視点から貴重な御意見を頂くなど、血液事業について多大なる御尽力を頂きました。心より御冥福を申し上げます。
次に、委員の出欠状況です。瀬尾委員、脇田委員から御欠席との御連絡を頂いております。また、松下委員と山内委員におかれましては、遅れて参加するということでございます。業務の都合上、宮川委員におかれましては、17時30分で御退席の予定でございます。本日の部会は現時点で委員19名中15名に出席いただき、定足数に達しましたので、薬事審議会令第8条により、本部会が成立しましたことを御報告申し上げます。
本日は、武田薬品工業株式会社から、柘植裕子様、正野泰士様、寺田幸司様に御出席いただいております。また、本日は日本赤十字社血液事業本部から、藤田副本部長兼経営企画部長、早坂経営企画部次長にお越しいただいておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
また、事務局に人事異動がありましたので、御報告いたします。血液対策課課長補佐に東が着任しております。どうぞよろしくお願いいたします。
○金子課長補佐 続きまして、全ての委員の皆様より薬事審議会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますので、御報告させていただきます。
また、薬事審議会審議参加規程に基づき、各委員の利益相反の確認を行いましたところ、伊藤委員、堺田委員、髙橋委員、松下委員、松本委員、三谷委員から、関連企業より一定額の寄附金・契約金などの受取の御申告を頂きましたので、報告いたします。
議題1に関しましては、松下委員には意見を述べていただくことは可能ですが、議決には加わらないこととさせていただきます。他の委員につきましては、対象年度における寄附金・契約金等の受取の実績なし、又は50万円以下の受取であることから、特段の措置はございません。
また、議題2に関しまして、伊藤委員、堺田委員、髙橋委員、松下委員、松本委員、三谷委員につきましては、意見を述べていただくことは可能ですが、議決には加わらないこととさせていただきます。他の委員につきましては、対象年度における寄附金・契約金等の受取の実績なし、又は50万円以下の受取であることから、特段の措置はございません。これらの申告については、ホームページで公開をさせていただきます。委員の皆様には会議開催の都度、書面を御提出いただいており、御負担をお掛けしておりますが、引き続き御理解、御協力を賜りますよう、何とぞよろしくお願い申し上げます。
議事に入る前に、会場にお越しいただいている委員の皆様におかれましては、本日の資料の確認をお願いします。お手元のタブレット上に01の議事次第から、08の参考資料1までのPDFファイルが表示されているか、御確認をお願いいたします。ファイルが表示されていない場合や不足がある場合には、お近くの職員にお声掛けをお願いします。
最後に、審議中の御意見、御質問の方法について説明させていただきます。
まず、会場にお越しになっている委員におかれましては、挙手をしていただき、部会長から指名されましたら、卓上のマイクをオンにして御発言をお願いいたします。また、オンラインで御参加いただいている委員におかれましては、挙手ボタンを押していただき、部会長から順に発言者を御指名いただきますので、マイクをオンにして御発言をお願いします。御発言が終わりましたら、マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
それでは、間もなく議事に入りますので、カメラの頭撮りはここまででお願いいたします。この後の進行につきましては、三谷部会長にお願いいたします。
○三谷部会長 まず最初に、事務局から報告がありましたが、荒戸委員が残念ながら御逝去されました。荒戸委員には長い間、当部会において、いろいろな御意見を頂きまして、多大なる貢献をなされました。ここで故人をしのび、黙祷を捧げたいと思います。よろしいでしょうか。
○岩崎血液対策課長 それでは皆様、荒戸委員の御冥福をお祈りし、黙祷を捧げます。会場の方は御起立ください。黙祷。黙祷を終わります。会場の方々、御着席ください。ありがとうございました。
○三谷部会長 それでは、議題に入ります。議題1は「1.令和8年度の献血の推進に関する計画(案)について(諮問)」です。本日は、令和8年度の計画(案)について、11月14日付けで厚生労働大臣から諮問がなされておりますので、本部会で審議したいと思います。
それでは事務局より、資料の御説明をお願いします。
○金子課長補佐 事務局でございます。議題1の令和8年度の献血の推進に関する計画(案)について、資料1-1と資料1-2を用いて御説明いたします。資料1-1の1ページを御覧ください。令和8年度の献血の推進に関する計画(案)についての概要です。
1.は制定の趣旨になります。安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律、血液法第10条第1項の規定に基づき、厚生労働大臣は毎年度、翌年度の献血の推進に関する計画を定めることとされております。このため今般、令和8年度の献血推進計画を定めるものです。
2.は計画の概要になります。血液法第10条第2項で、計画に記載する項目が定められております。第1として、当該年度、今回は令和8年度になりますが、献血により確保すべき血液の目標量、第2として献血に関する普及啓発その他の目標量を確保するために必要な措置に関する事項、第3として、その他献血の推進に関する重要事項になります。
二つ目のマルになりますが、令和7年度の計画からの主な変更点としまして、上記の第2の事項に関しまして、これまでの厚生労働科学研究により、初回献血の年度にもう1回献血を実施すると、献血の継続率が高いということが明らかになっているため、本研究結果を踏まえた取組を検討することについて、記載することとしました。
4.の施行期日等について、今回御審議いただきましてお認めを頂けましたら、来年の2月下旬に告示し、4月からの適用を予定しております。
資料の説明を先に進めさせていただきます。4ページからが諮問書と令和8年度の献血推進計画の案を添付しております。更に進めていただきまして、後ろの方の15ページを御覧ください。こちらから新旧対照表を用意しておりますので、こちらで説明をさせていただきます。
新旧対照表の左側が、令和8年度の献血推進計画(案)になります。下線部が右側の令和7年度の計画からの改正の部分になります。第1、令和8年度に献血により確保すべき血液の目標量の項目ですが、必要と見込まれる輸血用血液製剤の量は、赤血球製剤が前年度より1万L減の52万L、血漿製剤が前年度と同じ26万L、血小板製剤も前年度と同じく17万Lの見込みであり、それぞれ同じ量が製造される見込みです。
2ポツ目になりますが、1ポツ目の輸血用血液製剤を製造・供給するために、更には国内分画メーカー向けとして確保されるべき原料血漿の量を勘案しますと、全血採血による134万L、成分採血による90万Lの計224万Lを献血により確保する必要があり、全体は前年度と同様の数字となっております。なお、成分採血の内訳としては、血漿成分採血が60万L、血小板成分採血が30万Lとなっています。これらの数字につきましては、近年の実績を参考に、医療機関の需要動向も踏まえまして、日本赤十字社から届出のあったものになります。
次に、16ページを御覧ください。第2、献血に関する普及啓発その他の第1の目標量を確保するために必要な措置に関する事項になります。2、献血推進のための施策の(1)ア(ア)全国的なキャンペーン等の実施の1ポツ目になりますが、「愛の血液助け合い運動」の主たる行事としまして、来年度は鳥取県において献血運動推進全国大会を開催する予定です。
続いて、16ページから17ページに掛けてになりますが、(ウ)複数回献血の推進になります。下線部の所で、「特に初回献血者に対して、重点的に継続的な献血への協力を呼びかけるとともに、」と追記しております。こちらにつきましては、厚生労働科学研究により、初回献血の年度にもう1回献血を実施すると献血の継続率が高いということが明らかになっておりますので、追記したという内容になっております。
次に、その下のイ、若年層を対象とした普及啓発の(ア)普及啓発資材の作成についてですが、来年度は啓発用の動画を作成することとしておりますので、「動画」という記載を追記しております。また、「タブレッド」を「タブレット」と誤記を修正しております。その下の(エ)学校等における献血の普及啓発になりますが、今年の6月に閣議決定されました骨太の方針に記載された表現ぶりと合わせることとしました。
次に、その下の(2)採血所の環境整備等の中のイ、献血者の利便性の向上の最後の所になりますけれども、献血Web会員サービス「ラブラッド」等のICTを活用したWeb予約の推進等に積極的に取り組むということで、予約推進の際の具体的なツール名を記載しております。
その下の第3、その他献血の推進に関する重要事項の1の(3)採血基準の在り方の検討になりますが、献血の推進、血液の有効利用に加えまして、血液製剤の安全性について、見直しを検討する際の観点として追記しております。
最後に4献血推進施策の進捗状況等に関する確認と評価につきましては、時点修正のみとして、これまでと同様の記載ぶりとしております。
続きまして、資料1-2を御覧ください。ちょっとお待ちください。
――機器の不具合で中断――
○金子課長補佐 すみません、Webで御参加の先生方、私の声が聞こえておりますでしょうか。大変失礼しました。それでは中断しましたが、引き続き説明させていただきます。よろしくお願いいたします。次に、資料1-2の説明をさせていただきます。こちらは令和8年度の献血推進計画(案)に対する意見募集の結果について、御紹介をさせていただきます。今回は9月16日から10月15日まで意見募集をしましたところ、11件の御意見がありました。
次の2ページを御覧ください。まず番号の1、400mL献血の期間短縮について御意見を頂きました。右の方の御意見に対する考え方になりますが、令和8年度の献血推進計画(案)におきましても、採血基準の見直しの検討を記載しておりますので、引き続き検討してまいりますということで回答を考えております。また、なお書き以降になりますが、成分献血につきましては、献血の間隔を短く設定している理由を記載しております。
続いて番号2になりますが、二つの御意見を頂いております。1点目は献血についての税額控除の御提案です。2点目が献血を行った際に、お菓子等の代わりに鉄分補給のサプリメント等を配布したらどうかという御提案になります。
1点目につきましては、血液法では有料での採血を禁止しておりまして、御意見については我が国の献血制度とは相容れないものと考えていますと回答いたします。2点目につきましては、日本赤十字社の方に提供するとともに、今後の検討の参考にさせていただくということで回答いたします。
続いて番号3、今回のパブリックコメントの方法に対する御意見になります。
計画(案)の概要ですと、血液の目標量や必要な措置の詳細等が不明で、コメントが難しいという御意見で、同種の御意見がもう1件ございました。こちらにつきましては、来年度以降の計画(案)の概要に、より詳しい内容を盛り込むなど、意見募集に当たっての運用や資料作成を工夫していきたいと考えております。
次のページの番号4になります。こちらは4点の御意見を頂いております。1点目は、献血量の目標にノルマを課しており、全血の400mLへの変更を強要しているのではないかという御意見です。2点目は記念品の交換について、3点目は2回目の献血につなげるためのサポートについて、4点目は献血の結果を特定健診と同様に医療機関が見られるようにしたらどうかという御提案になります。
1点目につきましては、血液法の基本方針にも記載しておりますが、献血についてはノルマ等を課すものではなく、強要することはございませんが、医療機関からの需要により、採血区分の変更への協力依頼をさせていただくことはあるということを回答いたします。2点目から4点目については、日本赤十字社に提供するとともに、今後の参考とさせていただきたいと回答いたします。
番号5は、週末の献血予約の取りにくさや、受付終了時間前に予約なしの方は受付終了としている献血ルームがあることに対する御意見です。右側の考え方ですけれども、予約なしでも献血は受け付けますが、献血会場の混雑回避や、待ち時間の解消のために予約を推進しているということと、医療需要に過不足なく血液を確保して、廃棄等の無駄にならないよう、予約を頂いた方のみで受付を終了するケースもあることを御理解くださいということで、回答を考えております。
番号6になりますが、血液検査結果通知サービスに尿酸値を追加したらどうかという御意見になります。こちらに対しましては、検査項目に新たに追加するには、日本赤十字社のシステムの都合上、既存の他の数値の検査を取りやめる必要があることと、試薬やシステム改修等の追加費用が必要となることから、慎重な検討が必要と回答いたします。
番号7は、脈拍や血圧が基準値から僅かに外れただけで、献血を一律に断られるような事例がある。そうした場合には、再測定や問診結果を総合的に判断するような仕組みの明確化について検討いただきたいという御意見になります。
こちらは同種の御意見がもう1件ございました。こちらに対しましては、引き続きドナーの方々の健康保護を第1に考慮しつつ、採血基準の見直しを検討していくということと、なお書きとしまして、最終的な献血可否の判断は献血会場の健診医師が総合的に判定していることを記載しております。
次に、4ページを御覧ください。番号8は、紙の献血カードの更新が令和8年、来年の1月で終了しまして、アプリの移行が進むことへの御意見になります。紙の献血カードは社会に貢献してきた証として、希望者には従来どおり発行できるようにしたり、紙やカード形式で記録を残せるような方法の復活も検討いただきたいという内容です。御意見に対しましては、献血者に利便性の高いサービスが提供できるように、ラブラッドアプリの更なる利用促進のため、手帳やカードの発行や更新を終了したことについて御理解を頂きたいということと、一方で引き続き、長年御協力いただいた方に対しましては、感謝状や記念品といった形に残るようなものを贈呈するといった取組を継続していくことについて回答を考えております。
最後に番号9ですが、成分献血用のバスの導入を検討いただきたいということと、採血に時間が掛かるということが問題であれば、採血時間の短い機種の導入等も検討いただきたいという御意見です。御意見に対しましては、採血に時間が掛かることや、採血装置の設置場所の確保等の課題があることから、献血バスでは全血献血のみの実施としていることと、一方で採血時間の短い機種の導入の検討も進めていることを回答いたします。資料1-2の説明は以上になります。
○三谷部会長 ただいまの御説明について、御意見、御質問など、ございませんでしょうか。よろしいですか。特に御質問、御意見等おありでないようですので、当部会として令和8年度献血推進計画(案)について、適当であると認める旨、議決したいと思いますが、よろしいでしょうか。なお、松下委員は議決には加われません。よろしいでしょうか。それでは、議決につきましては御異議がなかったと認めます。
本件については、薬事審議会における確認事項に基づき、本部会の議決をもって、令和8年度献血推進計画(案)について適当であると認め、薬事審議会に報告することといたします。なお、その他の取扱いにつきましては、私に御一任いただくということでよろしいでしょうか。髙橋委員、コメント等おありでしょうか。
○髙橋委員 すみません、挙手の仕方が分からなかったものでご迷惑をおかけしました。
1点だけ、基本的には賛成なのですけれども、資料1-2の8について、アプリに完全に移行することに対し、紙を残していただきたいという御意見に関して申し上げます。移行はやむを得ないと思うのですけれども、アプリにも献血履歴は残るので、形としては残るのではないかと、私が質問したとき、そういうお答えを頂きました。そのため、形には残りますということは書いたほうがいいのではないかなと思いまして、そこはどういう取扱いになったか教えていただければ有り難いと思います。
○金子課長補佐 事務局でございます。事前に先生に御説明させていただいた際の資料には、そういった内容を記載しておりませんでしたが、本日の資料には、下から4行目のなお書き以降で、ラブラッドアプリでも、具体的には2005年以降なのですけれども、過去の献血回数とか献血履歴を確認することが可能ですということを、先生の御意見を踏まえて追記させていただいております。
○髙橋委員 すみません、では私が前もって頂いたものを見ていたようです。分かりました。どうも失礼いたしました。
○三谷部会長 ほかに御意見、コメント等、ございますでしょうか。よろしいでしょうか。それでは、ありがとうございました。また、パブリックコメントに寄せられた意見への回答については、本日の御意見を踏まえて、事務局は対応をお願いします。
それでは、続いて議題2に入ります。議題2は「2.令和8年度需給計画(案)について(諮問)」です。本日は、令和8年度の計画(案)について、10月8日付けで厚生労働大臣から諮問がなされておりますので、令和6年度需給計画の実施状況の報告を聴取した上で、令和8年度需給計画(案)について、御意見を頂きたいと思います。では、事務局から資料について、御説明をお願いします。
○山本専門官 事務局です。議題2の「令和8年度需給計画(案)について」を御説明いたします。資料2-1と資料2-2を御覧ください。資料2-2は、資料2-1の各別表を、ページもそのままに抜き出したものです。資料2-1の2ページ、計画についての概要です。
1.趣旨ですが、血液法第26条第1項の規定に基づきまして、こちらで厚生労働大臣は、毎年度、翌年度の需給計画を定めるものとされておりまして、今般、令和8年度の計画を定めるというものです。2.内容です。法第26条第2項にて定める第1~第5の五つの事項について来年度、令和8年度の計画を定めるものです。3.根拠法令につきましては、3、4ページに参考として載せておりますので、御覧いただければと存じます。今後の予定ですが、本日の需給計画(案)についての御意見を踏まえて、次回、3月、血液事業部会に再度お諮りをしまして、4の告示日等に記載しています来年3月の下旬に告示を行い、4月から適用を予定しております。
5ページです。血液法第27条第4項の規定に基づき、令和6年度の需給計画の実施状況について御報告いたします。製剤ごとの状況につきましては、資料2-2の7、8ページを御覧ください。資料2-2の7ページで、各製剤の製造・輸入の実績をマル1の欄に、そのうち、国産原料から製造された量をマル2、供給量をマル3、輸出量をマル4の欄に記しておりまして、各欄の下段が需給計画で定めた量、上段が実績、実績の右括弧内にその需給計画に対する達成率を表示しております。
8ページには、製剤ごとに国内血漿由来、輸入血漿由来、遺伝子組換え等ごとの供給量と、血漿由来のみの供給量、国内血漿由来の自給率、輸入血漿由来の割合を示しております。
資料2-1の5ページに戻ります。まず1.令和6年度に製造又は輸入された血液製剤の種類及び目標量と製造・輸入量の実績では、人免疫グロブリン、血液凝固第VIII因子等13製剤でほぼ目標を達成、又は目標を上回って製造輸入されております。2.国産原料からの製造実績では、11製剤中、アルブミン等6製剤でほぼ目標を達成、又は目標量を上回って製造されており、他は目標を下回っております。3.供給量の実績ですが、18製剤のうち、人免疫グロブリン等、11製剤でほぼ目標どおりに供給されております。
6ページに移ります。4.輸出量の実績です。輸出を計画した2製剤のうち、血液凝固第VIII因子製剤の輸出実績はございませんでした。血液凝固第IX因子の輸出実績は目標には達しませんでしたが、輸入がなされております。
これは第VIII因子製剤については主に昨年度、クロスエイトが一時製造停止になったという事情がありましたので、輸出の実績がなかったということです。第IX因子製剤については、主に海外の新興国ですので、新興国向けの製剤を輸出するということで、相手国の政情とか相手側の事情で輸出が非常に少なかったというような事情があります。全体を通しまして、令和6年度は一部の製剤では需要が想定よりも少ないなどの理由により、製造や供給などで目標を下回った製剤もありますが、おおむね医療需要に応じて安定供給されております。また、人免疫グロブリンについては輸入量を増やすとともに、医療現場に御協力いただきながら安定供給に努めました。
6ページ、5.原料血漿の確保実績については、日本赤十字社において、目標を上回る確保ができたところです。6.血液製剤の製造販売業者等への原料血漿配分量は、各社に対して計画通りの配分となりました。配分総量は120万Lです。
続きまして、令和7年度の需給計画の上半期の実施状況です。9ページを御覧ください。令和7年度需給計画の上半期の実施状況の御報告です。製剤ごとの需給状況については、資料2-2の11ページの別表を御覧ください。9ページの1.令和7年度に国内において製造又は輸入された血液製剤の種類及び目標量と製造・輸入量の実績、2.国内献血由来の血液製剤の製造の実績、3.供給量については、需要が想定より少ないことや、輸入時期が下期にずれるなどにより、乾燥濃縮人C1-インアクチベーターなど、一部の製剤で目標量を下回っている製剤があります。また、下期の見込みとして、人免疫グロブリンは武田薬品が現在出荷を一時停止しており、他のメーカーに代替を要請し、一定期間、他のメーカーが供給量を増やして対応することとしております。また、4.輸出量の実績は上期はありません。先ほど申し上げたとおり、予定どおりにいっていないところがありますが、下期は確か実績が上がっていたと思います。こちらはまた来年度、御報告できるかと思います。
10ページを御覧ください。原料血漿の確保実績については目標124万Lに対し、上半期で62.1万Lを確保しております。6.原料血漿の配分ですが、9月までの確保状況から、今年度も計画どおり配分できるものと見込んでおります。
続きまして、血漿分画製剤の自給率の推移、12ページを御覧ください。主な血漿分画製剤の自給率の推移を表しています。濃い赤が血液凝固第VIII因子製剤です。こちらの国内自給率は遺伝子組換え製剤を除き、平成6年以降国内自給率100%を達成しています。
続きまして、ピンク色の折線ですが、こちらは人免疫グロブリン製剤の自給率です。令和6年度、68.1%で、国内自給率は低下しています。令和元年度に国内献血由来の製剤が供給不足となったこと、国内メーカー各社の製造能力が限界まで達しており、現有の製造能力ではこれ以上の増産は困難であり、不足分を輸入で補填している状況ですので、輸入製剤の需要が高まり、国内自給率が低下しているものと見込んでおります。
続きまして、青の折線グラフです。アルブミンの国内自給率を表しておりますが、令和6年度は72.6%です。平成19年度をピークに、低下から横ばいの状況が続いていましたが、令和4年度に基礎的医薬品になり、薬価が統一されたことによる影響もあるかと思いますが、徐々にはですが自給率の向上が見られます。
次ページ以降は主要3製剤の供給量の推移です。13ページを御覧ください。アルブミン製剤の供給量の推移です。供給量の数値ですが、令和6年度までは実績値、令和7年度は上半期の供給実績を事務局で1年分に換算した数値、令和8年度は各社からの供給見込みを集計した数値です。以降のページも同様です。アルブミン製剤については年々供給量が減少していましたが、近年はほぼ横ばいの状況です。
14ページを御覧ください。人免疫グロブリン製剤の供給量の推移です。人免疫グロブリン製剤に関しましては、右肩上がりの状況でして、供給量が年々増加しているというものです。令和8年度は引き続き需要が堅調であると見込んでおりますので、輸入量の更なる増加が計画されています。
15ページを御覧ください。血液凝固第VIII因子製剤の供給量の推移です。平成30年度をピークに、令和元年度以降は減少傾向に転じています。
続きまして、16ページを御覧ください。令和8年度の需給計画(案)についてです。こちらは諮問書になります。
17ページです。令和8年度の血液製剤の安定供給に関する計画(需給計画)(案)について、令和7年度の計画からの主な変更点は、原料血漿の確保・配分量や供給見込み量など、数値部分になります。これら数値部分は血漿分画製剤の需要動向により毎年度変動するものです。
18ページを御覧ください。血液法第26条第2項に規定されています本計画で定めることとされている事項について、第1から順に記載しています。
第1「令和8年度に必要と見込まれる血液製剤の種類及び量」は、資料2-2の21ページの別表の(ア)の欄に、第2の「令和8年度に国内において製造され、又は輸入されるべき血液製剤の種類及び量の目標」は(イ)の欄に、一つ飛ばしまして、第4の「令和8年度に原料血漿から製造されるべき血液製剤の種類及び量の目標」は(ウ)に、19ページの第5の2の「令和8年度に輸出すると見込まれる血液製剤の種類及び量」は(エ)の欄に、それぞれお示ししております。これら需要見込みや目標量に関しては、血液法に基づき製造販売業者から報告される届出や、近年の供給実績も勘案して安定的に供給されるよう算出したものです。18ページの先ほど飛ばしました第3「令和8年度に確保されるべき原料血漿の量の目標」は、こちら18ページに記載のとおり、124万Lを目標量としています。
21ページ、資料2-2の別表の21ページになりますが、こちらは参考として右から2列目に令和7年度末の在庫見込み量の報告も記載しています。この在庫見込み量と(イ)の製造・輸入目標量の合計の値を加え、そこから(エ)の輸出量を差し引いたものが、一番右端の供給可能量になっています。こちらの供給可能量が(ア)の需要見込み以上であれば安定供給が可能になることになっています。例えばアルブミンの供給可能量は294万本、これに対して需要見込みは215万本となっています。こちらの供給可能量と(ア)の需要見込みを比較したところ、全ての製品において供給可能量が需要見込みを上回っている、あるいは同量となっていますので、令和8年度においては供給に支障は生じないものと考えておりますが、特に人免疫グロブリン製剤に関しては今年度に引き続き、令和8年度も需給状況を注視していきたいと考えております。なお、令和8年度においては製造輸入目標量が令和7年度計画よりも約140万本多い433万本、供給可能量が令和7年度計画よりも130万本多い557万本と見込んでおり、需要見込みである331万本に対して、十分な量が供給される見込みです。引き続き需給状況に注視するとともに安定供給に努めてまいりたいと考えております。
資料2-1にお戻りいただき、18ページを御覧ください。下の方の第5「その他原料血漿の有効利用に関する重要事項」の1「原料血漿の配分」ですが、原料血漿の種類ごとの標準価格を定めるものですが、こちらは次回の血液事業部会で御審議いただくことになりますので、今回は空欄とさせていただいております。2は、令和8年度に採血事業者である日本赤十字社から、製造販売業者へ配分される原料血漿の配分見込み量です。最近の需要の動向や在庫状況などを勘案し配分していますので、年度ごとに配分量の変動はありますが、全体として血液製剤の安定供給に必要な量の配分が可能となるよう調整しております。令和8年度は3社合計で123万Lの配分を計画しております。
続きまして、22ページを御覧ください。令和8年度の原料血漿確保目標量(案)につきましては、124万Lとしています。2でお示ししています令和8年度の原料血漿の配分量については、凝固因子製剤用が合計35万L、その他の分画製剤用が88万Lで合計123万Lとなっています。こちらは各メーカーに123万L配分、そこに日本赤十字社の在庫分として1万L、確保目標量は合計124万Lとしております。資料2-1、資料2-2の説明は以上となります。どうぞ御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○三谷部会長 御説明をありがとうございました。ただいまの御説明について、御意見、御質問等はございませんか。田野﨑委員、お願いいたします。
○田野﨑部会長代理 田野﨑です。まず、免疫グロブリンに関してなのですが、収支は問題ないかのように見えるのですけれども、現場では不足で、実際に入手できないことが時々あります。これの原因として、まず一つは、免疫グロブリンはたくさん種類があるのですが、適応がかなり限られているために、全体を合わせると数が合っているかのように見えますけれども、実際には足りなくなっているということが一つあるかと思います。
もう一つは、律速段階として、国内の製造能力が限られてしまっているということです。恐らく武田薬品工業で工場が新しくなっていって、生産が増えるということで、将来的には展望が明るいように見えるのですが、例えば不具合がそこで一度発生しますと、それだけで足りなくなってしまうと。ほかの企業でそれをうまくカバーできるかというと、そこのところはなかなか難しいのが現状なのではないかというところがあります。そういう意味で、全体としての底上げ、連携して底上げしていかなければいけないのではないかと思いますが、これに関して事務局の御意見を伺えればと思います。以上です。
○山本専門官 事務局でございます。田野﨑先生がおっしゃったとおり、武田薬品の方で今、出荷・製造を一時停止しているという中で、各社効能が異なる状況です。今、武田薬品が製造・出荷できませんので、他のメーカーが一時的に代替をしている状況です。他方、武田薬品においては輸入製剤がありまして、これは今年7月に承認されているのですが、今の国内製剤のグロベニンと全く同じ効能を引き継いでおります。これを早期に輸入して、国家検定を受けて早期に市場に大量に出す、こういったことを計画しております。それまでの間、各社が武田の分まで多く供給することによって、医療現場に御迷惑をお掛けしないようにすることをメーカーと連携してやっております。それを引き続きやって、他方で武田の輸入製剤を早く供給できるように、我々とメーカーで努力していく所存です。
短期的には安定供給を重要視しておりますので、輸入製剤が増える、海外から輸入をしていくと。他方、中長期的には血液法の基本理念でもある国内自給も大切にしていきたいと思っております。こちらについては、昨年度から補正予算等、そういった財政的な支援を行っておりますので、引き続きしていくよう努力してまいりたいと考えております。以上です。
○三谷部会長 ほかに御意見、御質問はございますか。松本委員、お願いいたします。
○松本委員 今の田野﨑先生の御発言に関連いたしまして、今度の令和8年の見込み量として、武田薬品工業の原料血漿の見込み量が37万Lとされております。別の資料を見ると、令和6年度の原料血漿確保目標量の下、配分計画量には33万Lとなっており、4万L増えているということがあり、これは武田薬品さんの工場が正常にというか、きちんと軌道に乗ればという見込みであろうと思います。今の段階では生産がまだ止まっている製剤があるということなので、その辺りのことは加味されていない数字だと思っているのですが、これでよろしいのでしょうかという御質問です。
○山本専門官 事務局です。松本委員の御指摘のとおりで、これは製造が止まる前の段階で頂いた数字です。まだ原因は調査中ですが、なるべく早期に製造が再開できるような形で、武田薬品あるいは成田工場で頑張って調査していただいております。その後、輸入も増やすのですが、製造の見込みが立った段階で製造量を増量することで進めておりますので、現時点ではこの量でお諮りしたいと考えております。今後、具体的に製造再開の時期が全く見通せないなど、そういった場合には計画の変更をお諮りしたいと考えております。以上です。
○松本委員 ありがとうございます。
○三谷部会長 ありがとうございました。武田薬品工業から何かコメント等はありますか。
○正野参考人 武田薬品工業の正野と申します。先ほど山本専門官から御説明がありましたとおり、現時点ではまだ生産のめどが立っていませんが、現在、既に製造済みのロットに対して出荷できるのかという調査、出荷再開に向けた準備を進めておりますので、この辺りは我々の方で進捗を共有できる段階になりましたら、また皆様に追って更新させていただきたいと考えております。
○三谷部会長 御説明をありがとうございました。ほかに御意見、御質問はありますか。松本委員、お願いいたします。
○松本委員 是非こちらの部会あるいは運営委員会の方に御報告いただければと思います。
○三谷部会長 お願いいたします。
○山本専門官 承知いたしました。
○三谷部会長 続いて、堺田委員、お願いいたします。
○堺田委員 様々に大変な状況の中で、臨床の場が混乱しないように御尽力賜っていることに感謝申し上げます。是非、引き続きお願いできればと思います。
私の質問は、先ほどの御説明の中の「その他」の中に、有事の際の蓄えとして、過去の経験から地震災害などで血液製剤が不足した事態があったということで、将来的にはこのような一定の在庫を保有することが望ましいというお考えかと思います。幸い、供給可能量と需要見込みの中での差額を見てみますと、全ての製剤で少し余裕があるわけですが、実際のところ、どのぐらいの在庫を有するのが望ましいのかなど、何か試算やお考えがあれば是非お聞かせいただければと思います。
○三谷部会長 事務局、お願いいたします。
○山本専門官 今の御指摘の在庫数量はどのぐらいが適当かについては、具体的な数字は持ち合わせておりません。そこは正に需要量、あるいは供給のボリュームや、災害の大きさ、規模、そういったものにもよるだろうと思っております。具体的な数値を本来的には定めるのが一番適当だとは思うのですが、実際に今お示しできるものはありません。たまたまなのですが、今、メーカーの工場、まず北海道の千歳、千葉県の成田、京都の福知山と熊本、そういった所に分散しており、地理的にはちょうど分散がなされている状況です。かつ、武田薬品で検討されております新工場も大阪ですので、地域的には比較的偏りなく、何らかの有事の際でも供給はできるものと見込んでおります。そこは注意して検討を進めたいと考えております。以上です。
○堺田委員 お答えいただき、ありがとうございます。今、正に困っている現場の部分の手当が先というのは十分理解しております。ただ、その先の有事の際への対応というところで、やはりこのような不足については患者の皆様も御不安に思っていらっしゃる部分があるかと思いますので、また情報があれば共有いただければと思います。ありがとうございます。
○山本専門官 ありがとうございます。
○三谷部会長 ありがとうございました。ほかに御質問、御意見等はありますか。Web参加の委員の方、御質問、御意見等がありましたらお願いしたいのですが、よろしいですか。人見委員、お願いいたします。
○人見委員 北海道自治体を代表しての意見ですが、確かに免疫グロブリンのお話は、たまに聞くことはあります。医療現場で大変なのだろうなと想像しております。一方で、このように年間を通しての需給に関して、またしっかり計画を立てていただいて供給いただけるというのは、地方自治体の我々にとっては非常に有り難いことです。改めまして日本赤十字社、それから各メーカー、少しずつ努力されているというお話も今ありましたし、厚生労働省の方たちにお礼を申し上げたいと思います。是非、安定供給に向けて引き続きの御努力、よろしくお願い申し上げます。
○三谷部会長 コメントをありがとうございました。ほかの委員の方、よろしいでしょうか。後藤委員、お願いいたします。
○後藤委員 後藤です。今回、需給計画に関しては、特にこれでよろしいかと思うのですが、免疫グロブリンの問題で今、生産が止まっているということも含めて、国の方針としてある国内自給の原則というところで、やはり免疫グロブリン製剤のところが一番課題かと思っています。さらに、この形で輸入が増えるという、一時的にはそういう状況になってしまうというところも危惧しているところではあります。
一方で、実際に使っている患者さんなどにお話を聞くと、国内産のものよりも海外産のものの方が使い勝手が良いであるとか、そういったお話も伺ったりいたします。我々としては、過去の経験も踏まえて、是非、国内でしっかり管理できる形で国内自給を達成していただきたいと思うのですが、一方で需要に応える必要性も、人の命を救うものですのであるというところのジレンマかなと。患者さんの意向など、そういったところも含めて、今後、輸入製剤自体は必要なものではあるとは思うのですが、国是として国内自給の原則というのがあることも踏まえて、今後どのように輸入製剤を扱っていくかというところは、もう一度原点に立ち返って、長期的な話として検討を進めていただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
○山本専門官 事務局です。コメントいただき、ありがとうございます。後藤委員の御指摘のとおり、輸入製剤に関しては、人によっては非常に不安な思いを抱く方もいらっしゃる一方で、非常に使い勝手が良いというコメントもあります。これは、さすがに海外で売れる製剤を持ってきている、あるいは医療現場、患者さん御自身のことを一番考えていらっしゃる結果かと考えております。
他方、我々は短期的にも安定供給で海外からたくさんの製剤をCSLベーリングさんや武田薬品工業さん、海外からしっかり必要量を輸入してきていただいているので、非常に有り難く、それによって安定供給がなされていると考えております。他方で、中長期的に見たら、血液法の基本理念である国内自給というのは大切にしていきたいと考えておりますし、例えば、投与量が半分の時間で済む製剤や、御自宅で使える製剤、そういったものは国内メーカーとしても当然考えておりますので、そういったものの開発・上市を待って、国内自給も進めていきたいと考えております。
短期的な観点では、今回、武田薬品工業の国内製造工場が一時停止したという非常にショッキングなことではあったのですが、同時に海外から全く同じ効能を持った製剤の輸入ができるというのは、安定供給上は非常に良いことでもあったかと思います。そういったバランスは今後、検討の余地はあるのではないかと考えております。以上です。
○後藤委員 ありがとうございます。
○三谷部会長 ありがとうございました。
○伊藤委員 横浜市大の伊藤です。日本小児科学会を代表して、参加させていただいております。免疫グロブリンについては、川崎病に対して、いまだに時々不足している地域もあったりします。輸入製剤の中には、川崎病には適応がないものもありますが、一般的にグロブリンを輸入製剤で入れてくる場合、実は海外製品の方がコスト・薬価が高いのではないかと思います。日本国内の免疫グロブリンの薬価は、海外よりもかなり安いですよね。そうなると、メーカーさんが海外から入れてくるときに、たとえ自社製造であっても、日本より高額で不利益を被るが、それを容認している場合があるのではと思うのです。さらに、輸入血漿を入れてくる場合でも、国内より高いですよね。以前この会で、アルブミンはどの製品も同じ値段に設定しなおしたという話がありました。その際に、グロブリンもアルブミンに倣って、どの製品も同じ値段にして、くわえて薬価も少し引き上げないと、原材料価格含め、安定供給に不利益が生じているのではないかと申し上げました。今回のように、実際に代替となる輸入製剤があることは幸いですが、メーカーさんが輸入した場合、製剤、血漿の値段はどれぐらい上がるものなののでしょうか。
○山本専門官 具体的な数値は、今すぐには申し上げられないのですが、海外から持ってくるほうが通常考えると恐らく高いはずですし、加えて海外の薬価と日本国内の薬価を比べると、日本国内の薬価の方が安いと言われております。これは日赤さんの御尽力の結果でもありますし、国民の皆様の御協力の結果なのですが、他方で原料血漿の価格が非常に安いと。海外はその3倍ぐらい掛かると、そういった状況もありますので、一概にどちらが高いというのは、ちょっと最近は言えなくなってきたと思います。最近、人免疫グロブリン製剤は薬価を上げていただいておりますので、国内、海外で余り差がなくなってきたと聞いてはおりますが、やはり海外でもたくさん需要がある中で日本国内に持ってきていただくというのは、CSLさんや武田薬品さんだったりの日本法人の皆様の御努力の結果だと考えており、非常に有り難く思っております。
免疫グロブリンの海外との差も踏まえて、加えて国内の事業継続性を勘案して、やはり薬価は上げていただく必要があると考えておりますので、我々としてもメーカーと一緒になって、薬価の担当部局に働きかけていきたいと考えております。
○伊藤委員 どうもありがとうございました。理解できました。
○三谷部会長 続いて、松下委員、お願いいたします。
○松下委員 松下です。今、事務局から使い勝手が良いのでというお声を頂いているということをおっしゃられたのですが、それは血液対策課が考えることではなくて、法律が変わるのならばともかく、今ある法律を適切に運用していただくのが血液対策課のお役目だと思うので、それをお考えいただきながら、先ほど後藤さんがおっしゃったように、自給率がこれ以上下がらないようにいろいろ工夫されるというのが正しいやり方かと思います。武田薬品の成田工場で今起こっていることは、明日CSLの工場で起こるかもしれないわけで、過去に輸入元の同じような工場の不具合で、輸入が枯渇して苦労したことが、20年ぐらい以上前になるのですがありました。輸入はいつ止まってもおかしくないということもあるので、バランスを取りつつ自給できるような体制を作るのがこの会議の真の役目かと思ったので、コメントいたしました。以上です。
○三谷部会長 松下委員、貴重なコメントをありがとうございました。事務局から何かございますか。
○山本専門官 事務局です。松下委員のおっしゃったとおりだと思います。我々は、法の基本理念である国内自給は中長期的には必要だと考えておりますので、そこをないがしろにすることは決して考えておりません。以上です。コメントいただき、ありがとうございます。
○三谷部会長 ほかに御意見、御質問等がおありの委員の先生方はいらっしゃいますか。田野﨑委員、お願いいたします。
○田野﨑部会長代理 少し変わって、アルブミン製剤についてなのですが、アルブミン製剤は現在、基礎的医薬品となって、国産品と海外のものとの差がなくという状況であって、なおかつ国内自給で全部やろうとすると、十分100%行っているという計算になっていると思うのです。以前より、各企業の方々から輸出についての希望が少し出されていたようにも思うわけなので、ここのところをどこかの段階で、輸出可能なものとして規制を外すことを考えてもよいのではないかと思うのです。そうでなければ、例えば各医療機関に国内品にしなさいと指導を入れるかどちらかという、そういうような選択肢もなくはないと思いますが、その辺に関して事務局のお考えを頂ければと思います。以上です。
○山本専門官 事務局です。私どもから国内自給にしなさいと言うことはなかなか難しいのですが、国内自給にする経緯は当然あります。例えば、血液製剤については海外との公平性、倫理性というか、ある意味海外の人の血液を日本に持ってきて、日本の患者さんが利益を受けるというのが倫理的に正しいのか、公平なのか、そういったことから国内自給というのは議論が始まっていると承知しております。そういった国内自給の意義を、我々が各医療機関にお知らせする必要があるのではないかと考えております。もちろん強制するわけではありませんが、国内自給の意義を御説明することによって、今一度購入の御検討の一助、一つの材料にしていただければと考えております。そういったものをまずは出していった上で、輸出の要件を再度御検討するというのは、方法として必要なのだろうと考えております。以上です。
○三谷部会長 田野﨑委員、いかがですか。
○田野﨑部会長代理 今の御回答は、法律の下で国内自給にしなさいということが明言されているわけであれば、それを国から指導するのはあながち間違いではないように思うのですが、いかがでしょうか。
○山本専門官 そうですね。国内自給の「原則」という文言になっており、必ず国産品にしなければならないという書きぶりではありませんので、この状況で国産品にしろと言うのはちょっと難しいかと考えております。しかしながら、国内自給の原則の理由、そういったものを各医療機関にお伝えしていくのは必要だろうと考えております。以上です。
○三谷部会長 ありがとうございます。引き続き御検討ください。ほかにございますか。松本委員、お願いいたします。
○松本委員 先ほどの田野﨑先生のお話の中で、輸出の話がありました。今の御回答の中になかったような気がするのですが、やはり免疫グロブリンを増産していくということになると、連産品であるアルブミン原料が浮いてしまうということがあると思います。これは検討していって、先ほど原則国内自給とおっしゃいましたが、輸出した分も含めてその収支が100%を超えていれば、それでみなし国内自給とも言えないことはないと思いますので、その辺りを御検討いただけるとよいかと思います。
○山本専門官 事務局です。今、輸出できる要件としては、国内自給を100%達成していることを要件にはしているのですが、一方で使われないアルブミンというのも今後増えていくと。そういった中で、まずは先ほども申し上げた国内自給の理念を各医療機関に申し上げつつ、それでも国内自給を達成できない場合は、今度は輸出の要件を再検討して、何とか海外の患者さんに活用できる形で検討を進めていくのがよいかと考えております。スパッと申し上げられなくて申し訳ないのですが、そういった形で考えております。
○松本委員 難しいことだと思いますので、今後検討していただければと思います。よろしくお願いいたします。
○山本専門官 ありがとうございます。
○三谷部会長 田野﨑委員、お願いいたします。
○田野﨑部会長代理 今のことに追加です。中間血漿がアルブミンとしても使えていなくて、貴重な献血製剤が無駄になっているというのが現状であると伺っておりますので、そこのところは、逆に何かしらの形でアルブミンなりを利用できる方向で進めるようにしたほうがよいのではないかと考えております。以上です。
○山本専門官 ありがとうございます。
○三谷部会長 ありがとうございました。ほかに御質問、御意見等はありませんか。ないようですので、事務局においては、本議題は次回の血液事業部会においても継続審議になりますので、本日頂いた御意見を踏まえ、原料血漿の配分価格と併せて修正案の御準備をお願いいたします。
それでは、議題3「その他」として、血液事業部会運営委員会規程に基づき、部会長の私から運営委員会委員の指名について御報告いたします。説明は事務局からお願いいたします。
○金子課長補佐 事務局でございます。薬事審議会血液事業部会運営委員会規程第3条第1項において、「委員会に所属すべき委員は、部会に所属する委員、臨時委員及び専門委員の中から部会長が指名する」と規定されています。また、同規程第3条第3項においては、「部会長は第1項の規定により、委員会に属すべき委員等を指名した場合は、部会においてその旨を報告しなければならない」と規定されています。今回、運営委員会委員として、後藤智己委員を指名させていただきましたので、報告させていただきます。
○三谷部会長 よろしくお願いいたします。本日の議題は以上ですが、委員の皆様からほかに何かありますか。それでは、ありがとうございました。事務局に議事進行を戻したいと思います。
○岩崎血液対策課長 三谷部会長、ありがとうございました。次回の血液事業部会の日程は、別途御連絡差し上げます。これにて、令和7年度第2回血液事業部会を終了いたします。ありがとうございました。
( 了 )
- 備考
- 本部会は、公開で開催された。
照会先
医薬局
血液対策課 課長補佐 (2909)

