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第2回 確定拠出年金制度の運用改善等に関する有識者懇談会 議事録
日時
令和8年6月5日(金)14:00~16:30
場所
厚生労働省講堂(低層棟2階)
出席者
- 森戸座長
- 大江構成員
- 小野構成員
- 谷内構成員
- 頼藤構成員
- 渡邊構成員
議題
関係団体からのヒアリング 等
議事
- 議事内容
- ○森戸座長 皆さん、こんにちは。定刻になりましたので、ただいまから第2回「確定拠出年金制度の運用改善等に関する有識者懇談会」を開催いたします。御多忙の折、お集まりいただきまして、ありがとうございます。
では、議事に入りたいと思います。
本日の議題は、「関係団体からのヒアリング」についてということになっております。今回、信託協会、生命保険協会、全国銀行協会、日本損害保険協会。また、3団体合同になりますが、日本証券業協会、資産運用業協会、全国証券取引所協議会に御参加いただいています。
各団体におかれましては、御提出資料について、議事次第に記載の順、五十音順ですけれども、5分程度での御説明をお願いいたします。日本証券業協会、資産運用業協会、全国証券取引所協議会におかれましては、3団体合同での御説明をお願いしております。
それから、関係団体の御説明の後、オブザーバーである国民年金基金連合会、企業年金連合会からも、御提出資料について10分程度の御説明をお願いいたします。
ほかにオブザーバーとして、内閣官房、金融庁、運営管理機関連絡協議会として野村證券、記録関連運営管理機関としてJIS&Tが参加していただいていますので、御参加者から御説明いただいた後、一括して御意見、御質問をいただく時間といたします。
資料につきましては、お手元のタブレットに、次第のほか、資料1のヒアリング出席者一覧、資料2から8の各団体提出資料、参考資料1のRK4社合同提出資料を格納しております。
では、早速、各御提出資料について、まずは信託協会様より御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○信託協会 高橋様 本日は、お時間をいただき、感謝申し上げます。信託協会からは、「DC制度に対する取り組みと課題」と題し、今年度、会長会社を務めますみずほ信託銀行の高橋より説明いたします。
資料、右下3ページにお進みください。当協会の環境認識についてです。足元のインフレ環境下において、賃上げに向けた取組は進む一方、退職給付の引上げについては、統計上、まだ明確な伸びとしては現れていません。
4ページにお進みください。会長会社が行ったアンケートでは、退職給付の引上げに向けた機運が確実に高まっていることが確認できます。この機運を維持・発展させることは、賃上げと並び、極めて重要な課題であると考えています。
5ページにお進みください。当協会の社員会社が運営管理機関を担う企業数は約1万6000社、全体の加入者数は約595万人です。信託銀行は、退職金制度の設計などを通じ、私的年金制度全般の発展に寄与しています。
次のページ以降、私的年金制度全般を支える立場として、DCの運用改善に向けた提言を行います。
7ページまでお進みください。左下の図を御確認ください。現状の拠出限度額は、緑色の企業拠出分と青色の本人拠出分を合算して管理する仕組みです。言い換えると、企業拠出分の増額が自助努力枠の減少を招く仕組みになっています。また、企業拠出分を除いた残りがiDeCo掛金の限度額となり、個人ごとにiDeCo掛金の上限も異なります。結果的に制度の複雑性が増し、普及を阻む要因になっています。拠出限度額におけるあるべき姿として、青色の本人拠出限度額と緑色の企業拠出限度額をそれぞれ独立させること。青色部分は限度額を拡大し、緑色部分は限度額撤廃も含め、見直しを行うことが必要と考えます。これらの見直しにより、DBやDCの給付増額の後押しが可能になるほか、iDeCo拠出額の公平性も確保できます。
8ページにお進みください。運用時と加入時について記載しています。法令上、年金積立金には特別法人税が課されており、3年ごとに課税凍結延長を繰り返しています。年金積立金に対する課税は、老後所得の充実を阻害するほか、私的年金の利用をためらう要因にもなり得るため、撤廃が必要と考えます。また、DCはNISAと比較して、制度運営等に関する規制が多く、柔軟性に欠ける側面があります。長期的な資産形成と加入者の最善の利益を実現するためにも、DC制度における規制などの見直しを求めます。
9ページにお進みください。給付時における課題と提言です。退職金の受取方法は、制度面においては公平に選択できることが望ましいですが、一般的に税制等の理由から年金選択を行う割合は低水準です。したがって、本人が税制面で公平に選択できるよう、年金税制の整備が必要と考えます。具体的には、公的年金等に係る雑所得の控除額拡大を求めます。
10ページにお進みください。DCの運用改善に向けた実務的な提言です。例えば、レコードキーパーとの連携において、記録の管理や保管の在り方は見直しの余地があるのではないかと考えます。その他、e-iDeCoで対応可能な手続の拡大や規約審査における効率化のアイデアを記載しております。これらの見直しにより、行政、運営管理機関、事業主、レコードキーパーなど、全ての関係者の事務効率化などが期待できると考えます。
最後に、12ページから14ページには、7ページで言及しました拠出限度額の見直しについて、3つの視点として、環境変化への対応、iDeCo拠出額の公平性、制度のシンプル化について補足を記載しております。お時間の関係で説明のほうは割愛しますが、後ほど御確認いただけますと幸いです。
信託協会からの説明は以上となります。御清聴ありがとうございました。
○森戸座長 ありがとうございました。非常に時間が短いのに、まとめていただいて、ありがとうございます。
それでは、続きまして、生命保険協会様からお願いします。
○生命保険協会 川又様 生命保険協会からの提言等を資料に沿って御説明いたします。
資料の構成は、最初にDC市場での生保シェア、2つ目が各社での取組事例、3つ目がこれまでに提出している要望事項となっております。
まず、DC市場に占める生保預り資産ですが、表に記載のとおり、約4.4兆円で、DCの30兆円マーケットの中の約15%を占めております。運管の規約数で見ると全体の21%を占めており、中小規模での企業型DCが多い傾向にございます。
下の表に生保各社の取組事例を書いております。普及推進への取組では、セミナー開催、企業型DC資格喪失者へのiDeCo手続勧奨、紹介冊子の配布。サービス面では、スマホアプリの自社開発・導入やシミュレーションツールの提供など、各社各様でDCの推進・利便性向上に取り組んでおります。
次のページ以降は、DCに関する生保の要望です。生命保険協会では、毎年、税制改正要望や規制改革要望の中で企業年金に係る要望を提出しており、本日の資料では、その中でDC普及・推進に関する要望を抜き出してございます。
1つ目、拠出限度額関係として2点掲載しております。
1番は、拠出限度額に係る経過措置の緩和要望です。令和6年に他制度掛金相当額が導入され、DBとDCの掛金合計が制限される中、その前からDC実施の団体につきましては、拠出限度額を超えても従前どおり拠出できるという経過措置がございますが、一定の制度変更を行ってしまうと経過措置が解除されてしまうので、既得権の保護、柔軟な制度設計の維持という観点で、これを緩和していただきたいという要望です。
限度額関係2つ目は、退職一時金からiDeCoへの移換を可能にする要望でございます。就職氷河期世代を念頭に置いた50歳以上のキャッチアップ拠出の観点もあるのですが、人材の流動化が進んでいる中で、中途退職した場合も含めて退職一時金をiDeCoに移換できるようになれば、老後生活資金の充実が図れるという要望でございます。
それから、3つ目に中脱関係の要望としまして、3番、脱退一時金の支給要件の緩和です。外国籍の方が帰国してDCを脱退するケース、あるいは被災して失業した場合など、脱退一時金を受給できるようにという要望でございます。
次の要望は、税制関係です。4番、特法税についてです。DCでは個人の積立金に直接課税されますので、目減りにより普及・推進が妨げられるという点がございますので、DBと併せて、改めて撤廃を要望しているものでございます。
その下、ポータビリティ関係では、5番、中退共からDCへの移行要件の緩和です。中小企業でも、会社の処遇設計に応じた柔軟な退職金制度の構築が進むように、要望するものでございます。
次のページ、拠出額関係では、6番、企業型DCの加入者掛金変更に関する規制緩和です。拠出単位期間に1回だけということではなく、拠出限度額を最大限活用できるように柔軟な運用が必要と考えており、1回という制約を外せば管理する事務の負荷軽減にもつながるので、併せてそこを要望するものでございます。
それから、自動移換関係では、7番、デフォルトiDeCoということで、事前に資格喪失後の移換先を規約に定め、手続しなければ、規約に定めた移換先に資金を移して、一定額以下の積立金であれば脱退一時金で支給するという要望でございます。加入時に手続しなかった方の指定運用方法が入口とすれば、出口も同様にデフォルトの指定運用を定めるものでございます。
次は商品選択関係ですが、商品の除外化に関する要望です。商品入替えの活性化に向けて、例えば同じようなスペックで手数料が安い商品など、いろいろな観点があると思いますが、同意手続を不要にするなどの要件緩和を要望するものでございます。
情報管理関係では、事業主が扱える個人情報の範囲を拡大し、効果的な継続教育を促す要望です。
また、10番では、運用商品の除外で、運管だけでなく、事業主から案内できるようにすることで、加入者の方に直接効果的な行動変容を促して商品入替えの活性化を図るというものです。
最後、その他要望としましては、DBからDCへの移行要件緩和です。企業のニーズも踏まえて、従業員がDCに移換する額を理解しやすいように、例えば要支給額ベースなどDCへの移管額を柔軟に算出できるよう、要件緩和を要望するものです。
生保協会からの説明は以上でございます。
○森戸座長 ありがとうございました。
続けて、全国銀行協会様、よろしくお願いいたします。
○全国銀行協会 矢田様 全国銀行協会でございます。本日は、このような機会をいただき、誠にありがとうございます。早速ではございますが、お手元の資料に沿って、実務的な観点で、三井住友銀行の矢田から御説明させていただきます。
それでは、1ページ目を開いてください。まず、背景となる現状の環境認識です。少子高齢化や老後の長期化が進むことにより、公的年金を補完する私的年金の重要性はさらに高まっています。また、働き方やライフコースの多様化、資産形成ニーズの拡大といった環境変化も踏まえると、DC制度は、多くの国民にとって、より分かりやすく、利用しやすい仕組みであることが求められています。
次、2ページ目、お願いします。ここもと、拠出限度額の見直しや加入可能年齢の引上げなど、制度面で前進と捉えられる法令等の改正を実施いただいたところです。また、政府の方針におきましても、手続の簡素化やコストの低減などの改善に向けた具体的な検討が明記されており、今回の議論は制度のさらなる普及に向けた重要な基礎であると認識しております。
次、3ページ目、お願いします。このような認識の下、本資料においては、DC制度における3つの観点、具体的には、加入時、運用時、脱退・移換時に分けて整理しております。いずれの観点でも共通して言えるのは、制度が複雑であるために現場の事務負担が増えているだけでなく、加入者側の理解や行動にも大きく影響しているという点です。
次、4ページ目、お願いします。まず、加入時についてです。上段左側に記載の制度改正により拠出の柔軟性が向上する中で、運営管理機関としては、企業型DCの事業主やiDeCoの加入者に対し、丁寧な説明と加入に向けた提案などの取組を行ってまいりました。一方、実務上は、事業主掛金と加入者掛金の関係や他制度との関係で限度額が異なるという構造が残っており、加入者にとって分かりにくい状況が続いております。この結果、制度の理解に時間を要し、加入や掛金額変更の判断が遅れる、あるいは見送られるといったケースも見られます。したがって、限度額のさらなる整理や属性によらない共通化を進め、制度自体をシンプルにすることが重要です。
こうした制限の緩和については、単に事務コストを下げるだけでなく、使いやすい制度であるということの国民の認識につながります。それが、結果として加入のインセンティブを高めると考えます。
次、5ページ目、お願いします。次に、運用時です。足元のインフレ環境も踏まえ、運営管理機関としては、長期的な資産形成の重要性に関する情報提供の取組を強化しております。また、企業に対しても、運用指図の状況や元本確保のみで運用している加入者の数など、定量的な事実を取りまとめたモニタリングレポートを用いて定期的に情報提供を行っており、その中で制度の活性化に向けての打合せや投資教育の拡充などの提案を行っております。
しかしながら、投資に対する関心が低く、敷居が高いと感じて消極的に元本確保型を選ぶ層、または運用指図をしないことにより未指図となる層が存在する課題があります。このため、指定運用方法の実効性を高めるとともに、事業主や運営管理機関が過度な責任を気にせず、適切な商品設計を行うためのルールの明確化が必要だと考えます。現状は、指定運用方法を設定する際、投資信託の商品にすることのリスクを懸念し、元本確保型の商品にしてしまう企業は一定数いる認識です。
併せて、加入者利益に資する商品の入替えについてです。一定の要件の下に手続の簡素化を検討することが有効と考えます。現状は、35本の本数制限に近くならない限り、商品除外に関しては消極的な企業が多いという認識です。
次、6ページ目、お願いします。最後に、脱退・移換時です。実務上、自動移換の問題が依然として存在しています。運営管理機関としては、企業に対して退職者への手続案内資料の手交や、期限について説明することを依頼しております。また、運営管理機関自らも、退職者に対しての移換を案内する書類を送付、メールを発信、コールセンターから電話で案内するなどのことを期限までに複数回実施するなど、自動移換が発生しないような取組を行っております。
そのような取組をもってしても、自動移換を完全に防ぐことは難しく、退職時の連絡が困難であるケースや、資産額が少額であることによる手続の回避などが考えられます。この点については、さらなる情報提供の工夫を進めつつも、一定の条件下での中途引出し、脱退一時金の要件緩和といった制度面での対応が検討に値すると考えます。
3つの観点についての説明は以上になります。
7ページ目以降に関しましては、御参考として、2025年度の当協会における改善要望を一覧にしております。総じて申し上げますと、繰り返しにはなってしまいますが、各局面で見られる課題として、制度の分かりやすさや柔軟性の向上が不可欠ということです。これらの課題を解決することは、コスト削減にとどまらず、制度への参加意欲を高めるという点では、普及促進の観点からとても重要であると考えております。
当協会からの御説明は以上でございます。御清聴ありがとうございました。
○森戸座長 ありがとうございました。
では、続けて、日本損害保険協会様からお願いいたします。
○日本損害保険協会 近藤様 本日は、お時間をいただき、ありがとうございます。日本損害保険協会より、確定拠出年金制度の運用効率化に関する要望について御説明させていただきます。運用の効率化について、現状の取組及び今後の要望を中心に資料にまとめていますが、本日はお時間が限られていますので、要望事項3点を中心にお話しをさせていただきます。
1ページを御覧ください。まず、現状の取組ですが、現状は電子化の推進を中心に取り組んでおります。概要は資料記載のとおりですが、この場での御説明は割愛させていただきます。
次のページ、お願いします。それでは、要望事項について御説明させていただきます。1点目は、企業型年金規約の申請手続の簡素化についてです。
まず、認定運営管理機関制度の創設を御提案いたします。かつての適格退職年金制度では、主幹事会社による確認により、個別承認を得ずにみなし承認とする仕組みが存在しておりました。現在の確定拠出年金制度は、導入から約25年が経過しており、運営管理機関においても審査基準の理解や適合性確保のノウハウは十分に蓄積されております。そのため、一定の実績を有する運営管理機関に限定した上で、定型的な規約については自動承認とみなす仕組みの導入を御検討いただきたいと考えております。これにより、審査負荷の軽減と迅速な制度導入が可能になります。
次のページ、お願いします。同じく要望1の続きでございます。
まず、規約の内容及び添付書類の簡略化です。現状は規約記載事項が多く、事業主、運営管理機関双方にとって大きな負担となっています。例えば、運営管理機関との契約に係る事項については規約から外すなど、記載事項の見直しを御検討いただきたいと考えております。また、行政間連携により、登記簿謄本や公年関連の書類の添付省略も可能ではないかと考えております。
さらに、規約承認、審査運用の統一化です。現状では、厚生局ごとに判断が異なるケースがあり、同一内容でも承認結果が異なるといったことが発生しています。これらを根本的に解決させるためには、標準的な規約のひな形を整備することで双方の業務効率化につながると考えています。
次のページ、お願いします。2点目の要望2は、運用商品の除外に関する簡素化です。現状では、商品除外に当たり、加入者の3分の2または全員の同意が必要であり、実務上、大きな負担となっています。そこで、以下4点の見直しを提案いたします。
1点目は、売却を伴わない場合は加入者の不利益がないため、専門的知見に基づき、同意を不要とすること。
2点目は、売却を伴う場合でも、労使合意で対応可能とすること。
次のページ、お願いします。3点目は、4号施行日以前の掛金についても、全員同意ではなく、3分の2同意かつオプトアウトを可とする4号施行日以降と同様の対応をすること。
最後、4点目は、元本確保型商品についても、投信と同様に柔軟な除外手続を認めていただきたいと考えているものです。
次のページ、お願いします。最後、3点目の要望3は、iDeCoの運用効率化です。主に4点ございます。
1点目は、e-iDeCoの対象手続の拡充です。加入や移換を含め、各種変更手続をさらに電子化することで加入者利便性を高められます。
2点目は、通知物の電子化です。現在は紙で還元されている情報を電子化することで、業務効率化が期待されます。
3点目は、事業主証明書の廃止です。事業主の負担軽減とiDeCo+普及の観点から見直しをお願いいたします。
4点目は、資格喪失後の処理のタイミングの改善です。現状の月次処理では後続の手続が遅延することがあるため、早期化を御検討いただきたいと考えております。
次のページ、お願いいたします。本日はお時間がありませんので、詳細な御説明は割愛いたしますが、その他要望事項につきましては資料のとおりとなります。
以上が主な要望となります。いずれも制度の健全性を維持しつつ、加入者の利便性向上及び運営管理機関での事務効率化を図ることを目的としたものです。確定拠出年金のさらなる普及・発展に向け御検討賜りますよう、何とぞよろしくお願い申し上げます。
御清聴ありがとうございました。
○森戸座長 ありがとうございました。
続きまして、日本証券業協会、資産運用業協会、全国証券取引所協議会、この3団体を取りまとめる形で日本証券業協会様からお願いいたします。
○日本証券業協会 山口様 日本証券業協会の「個人の自助努力による資産形成に関するワーキング・グループ」で主査を務めております、野村證券の山口でございます。このたびは、私どもの意見を述べる貴重な機会をいただき、誠にありがとうございます。本日は、日本証券業協会、資産運用業協会、全国証券取引所協議会の3団体合同で御説明させていただきます。
資料2ページ目を御覧ください。3団体の概要や証券業界、資産運用業界における企業型DC、iDeCoの受託状況を記載しております。
3ページ目から4ページ目で役割を表しているとおり、確定拠出年金制度において、証券会社は運営管理機関や受付金融機関として、投資信託委託会社は運用商品の提供を行う立場として、制度の運営や普及に取り組んでおります。
5ページ目になります。iDeCoの定期的な手数料をまとめたものです。証券会社では、運営管理機関として事務手数料を無料としており、iDeCoの普及をサポートしております。
6ページ目になります。証券業界・資産運用業界では、いわゆるJ-FLECの活動を通じる等により、制度の認知向上に精力的に取り組んでおります。
本日は、このように国民の皆様に向き合って取り組んでいる経験から、要望を御説明させていただきます。
まず、拠出に関する要望になります。8ページ目を御覧ください。若いときに十分な積立てができなかった方は、老後資産の形成に課題が残っている可能性があります。そこで、米国の制度なども参考とし、50歳以上の方には追加の拠出枠、キャッチアップ拠出を設けてはどうかというものになります。
9ページ、御覧ください。DC制度では、今年12月から拠出限度額が引き上げられることとなっておりますが、高齢期に必要となる資産額の確保や拠出限度額の分かりやすさの観点から、さらなる拠出限度額の引上げを行ってはどうかというふうに考えております。
10ページを御覧ください。足元、物価の上昇傾向が続いており、長期的な資産形成に適した商品で運用することがますます大切になっていると考えられますので、指定運用方法の設定の義務化や、長期的な資産形成に適したものを設定していない場合に、理由の説明を義務づけてはどうかというふうに考えております。
11ページを御覧ください。加入者には、金融機関から、自身に最適な商品についてアドバイスを受けたいというニーズが存在していることから、運営管理機関による個別商品のアドバイスを可能としていただきたいと考えております。
12ページになります。自らの意思で加入するiDeCoでは、能動的な商品選択を行う方が多く、NISAのつみたて投資枠と比較すると、35本の上限では顧客の多様な運用ニーズを満たすことはできていないと考えております。NISAと同じ商品をiDeCoでも選択したいという声もあることから、運用商品数の上限の撤廃または緩和をお願いしたいと考えております。それが難しい場合には、商品除外手続の簡素化による、ニーズに合った商品への速やかな入替えを可能としていただきたいと思います。
13ページを御覧ください。企業型DCの普及に伴いまして、自動移換者は年々増加していますが、自動移換者の削減や資産の目減り防止のために何らかの対策を検討すべきではないかと考えております。
14ページになります。iDeCoの加入手続の書類・内容について、可能な限り廃止や簡素化をお願いしたいと思います。また、加入手続の短縮化や、e-iDeCoの利用で電子化できる事務手続の拡大にも取り組んでいただければと思います。
15ページになります。iDeCoの拠出可能額については、iDeCo加入者はe-iDeCoで確認することができますが、企業型DC加入者でiDeCo未加入者は企業型DCのレコードキーパーのサイトで確認できるものの、手間がかかります。加入しようと考えている人が容易に把握できる仕組みを整えてはどうかと考えております。
16ページです。政府の閣議決定文書や自民党の議連の提言にも記載されておりますが、iDeCoは多くの関係者が関与する仕組みとなっており、加入者のコスト負担も大きくなっているため、手数料の在り方を含め、事務フローの大胆な見直しが必要ではないかと考えております。
最後に、17ページです。指定運用方法を設定している場合でも、運用指図者については適用されないこととなっており、これを見直してはどうかというものです。
以上、証券業界、資産運用業界の意見を述べさせていただきました。ありがとうございました。
○森戸座長 ありがとうございます。
続きまして、国民年金基金連合会様より御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○西川国民年金基金連合会理事長 国民年金基金連合会理事長の西川でございます。関係機関の皆様には、日頃よりiDeCoの円滑な運営と普及促進に御協力と御配慮を賜りまして、誠にありがとうございます。また、本日はこのような貴重な機会をいただきましたこと、厚く御礼申し上げます。
さて、私からは、国民年金基金連合会のiDeCo運営における役割を簡単に御説明させていただいた後、iDeCo事業運営の合理化・効率化という観点から、私どもの問題意識と現在取り組んでおります施策、それと若干の要望、検討をお願いしたい事項について御説明をさせていただきます。
それでは、資料、右下の3ページにお進みください。iDeCoにおける連合会の役割でございます。連合会は、iDeCoの運営主体として事業の運営管理を行うとともに、加入者の皆様の資格確認や掛金限度額の管理等の業務を行っております。
ポンチ絵を御覧いただくと、本日も御出席していただいております運営管理機関の皆様、受付金融機関様、レコードキーパーの皆様など、多くの関係機関の皆様と共同して事業を運営させていただいております。また、黄色いボックスに記載いたしましたもろもろの業務のうち、資格確認や掛金限度額管理におきましては、事務の合理化やお客様の手続負担軽減という観点から、日本年金機構様や企業年金連合会様からデータを頂戴して、データの突合を行うことも非常に重要な業務になっております。また、近年では、左のほうのオレンジのラインがございますが、手続のオンライン化によるお客様や関係機関の手続負担軽減にも取り組んでおります。
4ページにお進みください。ここでは、運用改善のための取組のうち、お客様の利便性向上と業務効率化のために私どもが取り組んでおりますオンライン化について御説明をさせていただきます。昨年の10月、主要な変更手続、掛金額や住所・氏名、被保険者種別、引き落とし口座の変更や資格喪失届などですが、それらの手続についてオンライン手続サービス、私ども、これをe-iDeCoと呼んでおりますが、こちらの提供を開始したところでございます。加入者の方は、マイナンバーカードを使ってログイン認証することで、基礎年金番号や住所等の入力を省略することができるようになっております。
このe-iDeCoは、今年の4月時点で59の運営管理機関様で利用が可能となっておりますが、導入当初から御好評いただいており、既に変更手続の半数以上がe-iDeCoを使って行われております。これにより書類の扱いも半減し、お客様はもとより、私ども連合会や運営管理機関様においても、郵便物の受付や書類の発送・搬送などの事務負担の軽減に大きく寄与しているところでございます。
5ページにお進みください。e-iDeCoは、諸変更手続についてのオンライン化でございますが、加入・移換申出につきましては、令和3年に運営管理機関様と共同で開発した電子申請システムの下でオンライン手続サービスを提供しております。このシステムは、運営管理機関様サイドでのシステム開発が必要となることもあり、利用機関数は本年4月時点で36先と、全体155先の4分の1程度になっておりますが、主要な先には御利用いただいておりますので、既存加入者でいえば、9割以上のお客様が利用可能な状態となっております。この結果、令和6年12月の制度改正で事業主証明が廃止されて以降は、月による変動はありますが、このグラフの右のほうを見ていただきますと、令和7年以降、7割から8割程度の方がオンラインで手続をされています。
なお、この電子システムとe-iDeCoのシステム統合、e-iDeCoに加入・移換手続機能を加えることにつきましては、管理運営機関様のシステム改修も必要となることから、コストベネフィットも踏まえて検討していく必要があるというふうに考えております。
6ページにお進みください。こちらでは、iDeCo+の手続、オンライン化について御説明いたします。iDeCo+は、事業主の方がiDeCo加入者である従業員の方の掛金に事業主掛金を上乗せして拠出できる制度でございます。独自のDC制度の導入が難しい中小企業を対象とした制度であり、従業員規模300人以下の企業が導入可能となります。平成30年5月に導入されたものですが、中段右のグラフで御覧いただきますとおり、令和2年に対象中小企業の規模要件を100人以下から300人以下に拡大して以降、緑の縦の点線のところでございますが、これ以降、順調に導入事業所が増えており、本年3月末時点では、利用事業所数は1万弱、利用者数は約6万3000人まで増加しております。
iDeCo本体と比べれば、まだ少ない人数ではありますが、今後の成長可能性も踏まえ、手続のオンライン化を行いたいと考えており、導入に向けた検討を開始したところでございます。
続きまして、7ページにお進みください。こちらでは、自動移換の問題について御説明させていただきます。既に御案内のとおり、自動移換は、企業型DCの資格喪失者が半年以内に移換手続を行わない場合に、年金資産が当連合会に自動移換され、現金の状態で保管されるものであります。運用利益がない中で管理手数料分が目減りしていくほか、加入者期間にも算入されないなどのデメリットがございます。こうした自動移換者は年々増加傾向をたどっており、令和7年3月末時点で人数では約78万人、資産額がゼロの方を含めると138万人に上り、金額が3400億円に上っております。
これまでもRK様による移換手続推奨とか、連合会による年1回の周知といったことの義務化のほか、自動移換された年金資産の、転職後の企業型DCや個人型DCへの自動的な移換を可能にするなどの対策を講じてまいりました。しかしながら、中段右のグラフで御覧いただけますとおり、増加傾向に歯止めをかけるには至っておりません。
そうした中、当連合会といたしましては、この問題の改善のため、3つの対策について御検討をお願いしたいと考えております。下段のボックスに記載しておりますが、1つが、資格喪失者が、資産の移換先を定めない場合に、自動的に移換するiDeCoのプランをあらかじめ決めておくことを義務化すること。先ほど来、何先かに言及していただきましたが、デフォルトiDeCoと呼んでおります。2つ目が、脱退一時金の要件を緩和すること。3つ目が、資産なし記録の保存期間を設定することでございます。以下、それぞれの施策について御説明をいたします。
8ページにお進みください。デフォルトiDeCoは、これまでの施策が、自動移換されてしまった年金資産が、所有者によってiDeCoや企業型DCに移換されることを促進する出口対策が中心であったのに対し、自動移換の発生を抑制する入り口対策と呼べるものでございます。これがうまく機能すれば、基本的に新規の移換者をなくすことができる抜本的な対策足り得るものだと考えております。これにより、運用が継続されるといったメリットは非常に大きいものと考えております。
ただ、この対策では、事業所において規約の変更が必要となるほか、従業員への説明やiDeCoプランの選択指導などの負担が発生いたします。事業主の皆様にこうした御負担の必要性について御納得いただくことができるかどうか、また、そういった御負担を軽減するための対策をどのくらい取れるかが鍵になるかと考えております。
続きまして、9ページにお進みください。自動移換対策の2つ目は、脱退一時金の要件緩和でございます。中段右のグラフで御覧いただけるように、DC制度加入者においては、60歳まで引出しができないということについて不満に感じている人が多いようでございます。特に、年金資産の額が少ない方については、離職・転職のたびに煩雑な移換手続をするよりも、一時金の形で受け取ってしまいたいとの希望も少なくないようです。
左側のグラフを御覧いただきますと、自動移換者のうち、脱退一時金の支給要件の一つである資産額25万円以下に該当する方は、実に6割以上を占めている状況にあります。しかしながら、現状、金額以外の要件には、次の10ページの下の枠に書いてございますけれども、個人型DCに加入できないことという条件がございまして、これが脱退一時金制度の利用適格者を相当に限定している状況でございます。ちなみに、この要件を満たすのは、生活保護の対象者の方や国民年金の納付免除対象者といった方々になります。そこで、この要件を緩和できれば、脱退手続を促進することで自動移換者を減らすことができるのではないかという御提案でございます。
11ページにお進みください。最後に、資産なし記録の保存期間の設定です。こちらは、自動移換者の抑制ではなく、自動移換に係る事務コスト低減のための施策になります。現在、自動移換者のうち約60万人が資産額ゼロとなっていますが、そうした方々の加入記録についても保存期間に定めがないため、無期限で保存されているのが現状でございます。個人情報でもありますので、この保存は記録管理の事務負担とコストとしてのしかかっており、今後も増大していくことが予想されます。そこで、例えば資産額がゼロである自動移換者の加入記録については、老齢一時金の強制裁定が行われる75歳までと明確に設定していただけないかという御提案です。
さきに述べました自動移換者抑制策案が実施され、自動移換者が大幅に減ったとしても、既存の自動移換者で脱退手続が取られない岩盤層が一定程度は存在すると思われるため、将来的に記録保管コストがかさんでいくことが予想されますので、こちらの施策についても併せて御検討いただければ幸いでございます。
私からの御説明は以上です。御清聴ありがとうございました。
○森戸座長 ありがとうございました。
続きまして、企業年金連合会様より御説明をお願いいたします。
○早﨑企業年金連合会理事長 企業年金連合会理事長の早﨑でございます。本日は、こういう機会をいただきまして、どうもありがとうございました。今日は、私と、私どもの確定拠出年金小委員会の本間委員長の2人で手分けして説明させていただきます。よろしくお願いします。
資料の2ページに、簡単に連合会は何をしているかということを書いてあります。
左に企業年金通算センターとして、これは実際に企業型DCから年金資産の移換を受けたり、逆に我々から年金資産を企業型DCであったり、iDeCoに移換するという実務的な関わりということです。
それから、右側の企業年金ナショナルセンターとしての役割ということで、DCを含みます企業年金のいろいろな声を聞き、それをこういう場を含めて反映させていくという2つの仕事をしております。
3ページに、DC制度の運用改善に向けて、どんなことを今までやってきたかを簡単に記しています。時間の関係でポイントだけ申し上げますと、上の3つが継続投資教育への関わり、研修・セミナーを実施する、ハンドブック等を作っていくということです。それから、下の3つのうち、左がいろいろな企業年金に関する情報提供であったり、一番右にコンサルティングというようなことをしております。それから、下の真ん中が、若干毛色が異なりますが、企業年金プラットフォームの運営をしておりまして、これは実際、先ほどもありましたが、国民年金基金連合会がiDeCoの拠出限度額確認等を行うための仕組みをつくって運営しているということでございます。
次のページは、項目だけ並べています。この総論だけ私が申し上げて、下のほうを本間委員長から御説明させていただきます。なお、本日、この段階の趣旨として運用改善ということに焦点を絞っておりまして、制度改正のようなものはあえて触れていないというような資料にしております。
それで、5ページで基本的な考え方をいろいろ書いております。一番下でございまして、運用改善というのは当然必要だと思いますし、進めていくのは望ましいと思いますが、仮にということですけれども、そういうことをやる中で、例えばシステム投資のような形でコスト増になるということが、もしあった場合ということですが、企業年金の立場としては、これは手数料に転嫁されるということではなく、まず、コスト削減の努力、あるいはその前提としてコストの明確化・開示ということをお願いできないか、これが総論としての要望ということでございます。
以下、本間委員長にお願いします。
○本間企業年金連合会DC小委員会委員長 それでは、具体的な改善要望につきましては、本間から説明させていただきます。ただ、時間も限られておりますので、ポイントを絞って説明させていただきますこと、御了承ください。
最初に、ほかの皆様も指摘されておりました商品除外について、実例を踏まえて説明させていただきます。6ページを見てください。こちらは、商品除外を実際に実施した例です。商品除外に関しましては、除外商品保有者全員に通知を郵送し、回答いただく仕組みです。実際、同意率がどれくらいなのかというと、ここに出ていますとおり、一番低い商品でも97.9%と、極めて高い同意率になっております。
続きまして、次の7枚目のスライドを見てください。こちらは、1年をかけて除外商品保有者にアプローチした結果を示しています。商品保有者宛ての個別通知だけで、メールと郵送で6回実施しています。なお、法的に定められております通知は2回だけなのですけれども、プラスアルファとしてメール4回をやったということです。結果、掛金は71%の方が変更してくれましたが、残高は45%の方しか変更していただけませんでした。こちらの図で言いたいことは、6回もやって、ようやくこれだけの結果だということです。もう一つ、これだけのアプローチをするということは、それだけコストがかかるという点です。
それを踏まえた上での要望が8ページになります。
現状の課題、皆様方からも話がありますとおり、商品除外に当たっては、除外商品保有者の同意取得及び周知等のため、運管から除外商品保有者全員に通知を郵送しているほか、運管から電子メールも送付しております。こちらの除外商品保有者の情報を事業主が知ることができないため、業務自体、運管に頼らざるを得ないということがバックにあります。そのため、費用・時間・準備のコストがかかりまして、実際の商品除外を実施する上でのハードルとなっています。また、運管による運用方法の公表について、ウェブサイトの更新のタイミングが統一されておりません。このため、商品入替えに当たって直近の同時点における比較ができません。
改善要望としましては、まず、閉鎖型除外に限りましては、商品保有者の個別同意は不要とし、労使合意のみによる手続とできないか。あれだけの高い同意率を見ていますと、そこまで必要なのかというのを我々としては実感しております。
また、個人の商品保有状況を事業主が把握できるようにし、事業主自らが同意取得の手続及び商品預け替えの周知徹底を行うようにできないか。
そして、RKによっては除外を実施する時期に制約があります。制約をなくすことはできないか。
また、運管による運用方法の公表は、省令に「少なくとも毎年に1回公表」と規定されていますが、例えば「毎月末時点の情報を公表」と変更できないかです。
続きまして、9枚目のスライドを見ていただけますか。こちらは、ほかからも話が出ておりますが、規約の変更承認申請・届出のさらなる簡素化です。詳細に関しましては、現状の問題、皆様方、話をされているので、そこの部分は割愛しますが、要望したい点としては、こちらに書いてあります、承認が必要な事項の一部を届出事項、さらに届出事項の一部を届出不要事項とするなど、規約変更手続のさらなる簡素化を検討いただけないか。また、添付書類の削減を検討いただけないかです。
3つ目は、加入者用ウェブサイトへのアクセス方法の普及促進ですけれども、実は、ここの部分、DC制度の活用の肝となる部分ですので、ちょっと詳しく説明させていただきます。
現状の課題ですけれども、現在、DC加入者のウェブサイトへのアクセスのハードルの高さがDC活用の障壁となっていると考えております。加入者用のウェブサイトには、会社の人事システムから直接アクセスできません。これはセキュリティの問題から致し方ない部分があると思うのですけれども、当然、サイトのアクセスのためにはIDとパスワードが必要になってくるのですが、すぐ手元にそれを持っている方というのはなかなかいません。となると、ID、パスワードが不明ということで、運管経由でRKに再発行を依頼するということになりますが、再発行には最低1週間が必要で、かつ郵送対応となっております。
こうした現状は運管も認識しており、そのため、生体認証を用いたスマホアプリから加入者用ウェブサイトへのアクセスログインサービスや、事前登録されたメールアドレスによる本人確認を経たIDとパスワードの即日発行サービスなどを実施しておりますが、多くの方に認知されていないというのが実情です。
改善要望としましては、そもそもの話ですが、加入者が行動を起こそうと思い立ったときに手続を完了することができるよう、IDとパスワードの入力といった障壁を取り除くことがまず重要になります。
そのため、スマホアプリによる生体認証を用いたアクセス方法や、メールアドレスの事前登録によるIDとパスワードの即日発行等のサービスについて、積極的な普及促進をぜひともお願いしたいです。
また、デジタル化の流れを踏まえ、運管へのメールアドレス登録の義務化を検討いただきたいと思っております。
次は、4つ目の課題でして、11ページを開いてください。企業型DCからiDeCoへの移換の仮受付です。
現状の課題としましては、前職の企業型DCの資格喪失処理が完了していなければ、iDeCoへの資産移換の手続ができません。
また、本人は移換手続を行うつもりであったが、手続ができず、そのまま放置してしまうケースも考えられます。
改善要望としては、前職の企業型DCの資格喪失処理を待たずに、在職中にiDeCoの移換手続が可能となるスキームを構築できないか。例えば、入力された退職日を基に、一旦移換の申込みを受領し、その後、資格喪失データと突合できたら処理を再開するというフローができないかということです。
続いて、12ページ目です。5.DB及び厚生年金基金からDCへの移換に関する様式の統一等です。
現状の課題としましては、こちらに書いてありますとおり、移換に関する様式及び運用方法がRK間で統一されていないこと、様式自体が加入者に分かりにくいことから、書類差戻し等が発生し、企業年金及び加入者への負担となっていることです。
こちらの改善要望、具体的にいろいろ書いておりますので、中身はぜひ見ていただければと思うのですけれども、ポイントは、様式の統一の実現と手続の進捗状況の見える化です。非常に時間がかかりますので、問合せ等が多数発生しております。ぜひとも実現できたらと考えております。
最後、14枚目のスライドを見ていただけますか。海外居住者への対応です。
現状の問題ですけれども、RKが発行する海外居住の加入者への通知は、事業主を経由して海外居住者へ送付しております。つまり、RKから送付していただけません。この送付作業、事業主にとって大きな負担となっております。
改善要望としましては、海外居住の加入者への通知は、RKから電子メール等により直接行われることが望ましい。ただ、電子メールアドレスをRK側が全部収集できている状況ではないので、まずは、通知自体、RKから直接送付に変えていただきたい。
以上が、企業年金連合会がDC年金の実務者からヒアリングした結果を踏まえた要望事項です。よろしくお願いします。
○森戸座長 ありがとうございました。
それでは、これより意見交換の時間といたしたいと思うのですが、皆さんが本当に時間を守るのだなと思って、ちょっと感心していたのですけれどもね。皆さんから広く御意見をいただく前に、今回、関係団体から幅広く御意見をいただくことが目的になっておりますので、オブザーバーとして御参加いただいております野村證券、JIS&T様からも、それぞれ簡潔にですが、DC制度に関する御発言をいただきたいというふうに思っております。
では、野村證券様よりお願いいたします。
○運営管理機関連絡協議会 中田様 ありがとうございます。本日は、お時間いただきまして、ありがとうございます。今年度、運営管理機関連絡協議会の会長会社を務めております、野村證券の中田と申します。
本日、これまで各関係団体様よりお話いただいた内容についても、ぜひ御検討を進めていただきたいと考えておりますが、私からは運管協を代表しまして、企業型DCの規約、iDeCoの運用改善、商品除外、これらの実務面3点に絞って現状の課題と要望を申し上げます。
まず、1点目は、企業型DCの規約審査の効率化とオンライン提出の推進です。企業型DCは、事業主が各地方厚生局に規約を申請し、承認を得て運営されています。しかし、規約審査の際、地方厚生局や担当官ごとに見解が異なるケースがあり、事業主や運営管理機関にとって業務負担の増加につながっております。そのため、規約審査の基準や確認項目を標準化し、地方厚生局ごとの差が生じないよう統一していただきたいと考えております。
また、規約申請時の添付書類が多いため、行政側で確認できる事項については、添付不要とするといった簡素化も進めていただきたいと考えております。
さらに、e-Govといった電子的な手段はありますが、実際には紙での提出が大部分です。既存の電子手段を活用するなど幅広く御検討いただくことで、事業主の負担軽減と運営管理機関の業務効率化が期待できます。
次に、2点目は、iDeCoの普及促進のための運用改善です。iDeCoの申込時に必要な情報は、国民年金基金連合会、企業年金連合会、日本年金機構と、複数の機関で別々に管理されております。申込者が自分の情報を正確に把握できず、企業年金制度の加入状況や被保険者の種別などを誤って記入、もしくは入力してしまうことで不備が生じ、結果として加入ができなかったり、掛金が停止されてしまったりといった事象が起きております。これは加入者にとって分かりにくいだけでなく、運営管理機関の受付事務にも負担となり、iDeCoの普及促進の阻害要因になっていると考えております。
そこで、申込者自身がこういった情報を確認しやすい仕組みの構築を御検討いただきたいと思います。これによりiDeCoへの加入がしやすくなり、国民の資産形成を後押しできるものと期待しております。
最後に、3点目です。商品除外のプロセスの簡素化です。現行では、商品除外の手続に除外対象者の3分の2の同意が必要です。手続を進める上では、事業主、加入者、運営管理機関、それぞれにコストや事務負担などが生じ、これは適切な運用商品の見直しを妨げる要因になっていると考えております。そこで、要件面では、例えば、今後新たに除外商品を購入できなくなる、いわゆる閉鎖型除外の場合、企業型については、労使合意で対応できるようにすることや、運用指図者を同意対象から除くなどの見直しが有効だと考えております。
また、手続面では、加入者等への通知頻度を減らすことや、事業主が除外商品保有者を把握していることをDC業務上必要なこととして認めるなど、事務負担を軽減できるよう手続の簡素化を進めていただきたいと考えております。
以上3点は、確定拠出年金制度の運用改善、加入者利便性の向上、そしてiDeCoの普及促進による資産形成の後押しに資するものと考えております。
以上です。本日は、発言の機会をありがとうございました。
○森戸座長 ありがとうございました。
続きまして、JIS&T様よりもお願いいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○菅原JIS&T株式会社企画財務部部長 日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジーの菅原と申します。本日は、発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。
私どもレコードキーパー4社では、日々の実務を踏まえながら、加入者の皆様の利便性向上と事務品質の確保に向けて、例えば、手続の案内の分かりやすさの改善、各種手続のオンライン化、提出書類の簡素化などを各社で進めております。併せて、RK間の情報連携を通じた自動移換の抑制や支給要件の確認といった、制度を適正に運用するための取組も進めているといったところが現状となります。
その上で、本日は、実務の現場から、共通して感じている課題認識を3点共有させていただきたいと考えております。
まず、1点目は、資産の移換におけるRK間の情報連携の在り方です。現在、移換時における加入記録のRK間の引き継ぎは紙中心になっておりますが、登録作業を効率化するという意味でも、より円滑なデータ連携のニーズが高まっております。また、引き継ぐ情報の範囲についても、実際の業務の関係で整理の余地があると感じております。こうした点について、実務に合った効率的な運用の在り方を検討していくことが課題と認識しております。
2点目です。手続のオンライン化やデジタル化のさらなる推進です。各社で各種手続のオンライン化を進めておりますが、一部の手続では書面前提の手続が残っていることや、紙と電子が併存することで事務負担やコストの増加といったところも課題となっております。一方で、利用者のデジタル対応状況に幅がありますので、利便性と利用しやすさを両立する進め方が重要と考えております。こうした点を踏まえまして、実態に合わせた形でオンライン化の進め方を検討していく必要があるというふうに考えております。
最後、3点目ですが、商品除外手続における実務負担ということになります。現行では、対象者ごとに同意取得や個別通知が必要となる場合がございますので、関係者間のデータ連携や事務対応に一定の負担が生じているところがございます。一方で、例えば過去分の現金化を伴わない閉鎖型除外のように、個人別管理資産への影響が限定的なケースもありますので、実態や影響度に応じて、より効率的な手続の在り方を検討できる余地があると認識しております。
以上3点につきまして、RKの実務の観点からの課題として共有させていただきました。今後も、運営管理機関などの関係者の皆様と連携しながら、加入者の利便性向上と制度の安定運用の両立に向けて、RK各社が引き続き改善に取り組んでまいります。
以上です。御清聴ありがとうございました。
○森戸座長 ありがとうございました。
それでは、各構成員の皆様から御質問があればお願いしたいと思います。各ヒアリング等のプレゼンは5分ぐらいに短くしていただきましたが、事前にいろいろ資料も頂いておりますので、それに関するものも含めていろいろ御質問、御意見等あるかと思いますので、各構成員の皆様、よろしくお願いいたします。どなたかありますでしょうか。
では、頼藤構成員、お願いします。
○頼藤構成員 中央大学客員講師の頼藤太希でございます。本日は、ありがとうございます。
幾つか要望がありまして、全て事前に資料に目を通していますので、気になった点について、コメントだったり、質問させていただきたいと思います。
まず、企業拠出分と本人拠出分をそれぞれ独立して定める。DC制度をシンプル化というところなのですけれども、これは信託協会さんと全銀協さんから出ていますけれども、これは不公平感が増すことへの対策案だったり、システムコストへの対策案はどう考えているのかというところがちょっと気になっております。システムコストが下がって不公平感をなくすためということで、マッチング拠出もやめることを想定しているのであればありなのかなと思うのですけれども、僕としては、被保険者によらず、拠出限度額の統一というほうがシンプルだと思っていますし、国基連さんにヒアリングしたときに、毎月の限度額チェックにかなりコストがかかっているということを聞いておりますので、ここもコスト削減につながるのかなと思っております。
そもそもiDeCo、DCは、事務コスト、システムコストが大きい制度になっておりますし、今、インフレで人件費、システムコストが増えていく時代に突入していますので、コスト面を十分に配慮した改善が大前提だと考えています。なので、いただいた内容も事務コストを下げる改善というのはどんどん進めていただきたいのですけれども、この後、同様のところでもコメントしたいのですが、老後の資産を堅実に築くためというのがDC、iDeCoの本質だと思いますので、そこからちょっと逸脱するような御要望については、ちょっと質問させていただきたいと思っております。
続いて、確定拠出年金における企業型加入者掛金の変更に関する規制の緩和ということで、生保協会さんから出ていますけれども、毎月の掛金を変えたいというニーズはどれぐらいの要望があるのかというところを教えていただきたいなと思っております。事務システム負荷の軽減とあるのですけれども、システムコストは大きいのではないのかなというところです。こちらも先ほどと同じように、毎月の限度額チェックにシステムコストはかかっているところですので、この辺り、どう考えているのかというところでございます。
そして、退職準備世代に対する追加拠出枠、キャッチアップ拠出ですね。これは全銀協さんと証券業協会さんの資料にありますけれども、これに関しては僕はいいと思っていまして、SNSなどでは、積み立てるお金がないから意味がないというふうな声があって、ちょっと炎上していましたけれども、僕は枠をつくって、それを利用するのは自由だと思っていますし、資産形成する時間がない50歳以上を対象に、キャッチアップ拠出枠というのはぜひ設定していいのではないかなと思っています。
米国では、2001年の税制改正で50歳以上を対象に導入していまして、拠出限度額の考え方ですけれども、制約の設定じゃなくて機会の提供という形で改めるといいのではないかなと思っています。アメリカの401kプランの加入者拠出の上限というのは、年間2万4500ドルになっています。これは2026年ですね。2018年のデータで恐縮ですけれども、上限まで拠出した個人というのは8.5%にとどまっているので、上限額をたくさん広げても利用している人は少ないという現状。それを知った上で米国は上限額を設定しているので、あくまでも機会の提供というところで、キャッチアップ拠出というのはいいのではないのかなと思っております。
そして、運用のところで、信託協会さん、生保協会さん、全銀協さんから出ていますけれども、特別法人税の撤廃、これはぜひ進めてほしいなと思っております。
そして、企業年金の運用等の見える化というところで、これが進めば商品ラインナップの入替えというのは進みそうだなというのは感じました。自分のところの商品が高コストであるということを加入者たちが分かるからですね。商品ごとの資産額とか運用実績が分かれば、そもそも投資教育の必要性は下がるのではないか。この後、加入者への教育を広げたいみたいなニーズもあったので、そこにも触れたいのですけれども、ここの部分は運用実績とか資産額が分かれば、ちょっと変わるのではないかなと思っております。
あと、DC商品の選択条件の緩和、オルタナ商品とか、あとは多様化に向けた取組、iDeCoにおける35本要件の緩和、これは信託協会さんと証券業協会さんから出ていますけれども、老後の資産形成という観点だと、緩和よりも制限すべきじゃないですかというところで、これはどういう意図で広げたいのかなというところです。運用の柔軟性ということなのかもしれないですけれども、老後の資産形成から外れていくのではないですか。だって、いろいろなものがあると商品が選べないというところに陥るので進まないという話があったので、ちょっと矛盾するような御要望になっているのかなと思っています。
加入者が混乱しないようにするということだと、シンプルな少数精鋭のラインナップが好ましいかなと僕は思っております。なので、オルタナ投資をしたいというのは売り手側の要望であって、加入者は求めていないのではないかなということなので、どれくらいの割合の御要望があるのかというのがあるのであれば、教えていただきたいなと思っております。
そして、商品除外の手続簡素化・効率化に関しては、生保協会さん、損保協会さん、証券業協会さん、企業年金連合会さんから出ていましたけれども、僕もDCセミナーとかiDeCoセミナーというのを結構やっているのですけれども、商品除外、入替えの要望は、参加者からあまり聞かないのですね。なので、加入者は本当に求めているのですかというところで、求めているのならばどれくらいの割合なのかというのを教えてほしいなと思います。iDeCoでは、最近、ネット証券が商品の除外、入替えというのをやっていますけれども、見ていると加入者の要望というよりも金融機関側の意図が強いように思っております。
商品ごとの資産額の規模など、透明性が出れば検討の余地があるのではないかなと思っています。そもそも先ほど言いましたけれども、商品を絞られているほうが加入者にとっては選びやすいものですし、企業年金連合会さんの資料の中で、除外されているのは全てアクティブ型になっているのもそうだろうなというところを感じるので。投資教育を広げたいというところも副次的にはあると思うのですけれども、iDeCo、DCは、老後にまとまった資産を築くことが重要な制度なので、そこはちょっと履き違えないで検討してほしいなとは思っております。
指定運用方法の設定の義務化ですけれども、これは信託協会さん、生保協会さん、全銀協さん、証券業協会さんから出ていましたけれども、この制限、例えば信託報酬を年0.3%以下にするみたいな条件下でも賛成なのかどうかがちょっと知りたいなと思っています。義務化すると何でもいいという感じにすると、売り手側の都合のいい商品に設定されがちなので、こういう条件を踏まえてでも御要望があるのかということはちょっと知りたいところでございます。
そして、運営管理機関による個別アドバイス解禁というところですけれども、これは信託協会さんと証券業協会さんから出ていましたけれども、加入者アドバイスというのは何を想定して、どこまでやりたいのかというところが知りたいところです。現状、信託報酬ランキングとかリターンランキングとか、あとは掛金額増額ランキングみたいなものはもう出ております。それで加入者は大体判断できるとは思うのですけれども、さらに何をしたいのか。現場でどういうことができると、どう変わるのか、そこを知りたいと思います。そもそも厳選された商品であれば、加入者が迷うことはないのではないかなと考えております。
給付のところに行きたいと思います。公的年金等控除の拡大というところで、信託協会さんと全銀協さんから出ていますけれども、そもそも基礎控除が大きく拡大しているので、所得税を納めている年金生活者・受給世帯は少ないのです。そして、老後の前半、体が元気なうちに自由に使うというところで一時金を選んでいるということがあると思います。もちろん、控除の比較では退職所得控除のほうが強いのではないかというところもあると思うのですけれども、そういった意図が結構見受けられるのかなと思っております。
退職所得控除の改悪は、ぜひ阻止したいというのもあります。というのは、退職金額というのは年々減っているので、DCの一時金への利用ニーズは増えていると思うのです。だから、公的年金等控除を拡大する代わりに退職所得控除を改悪するみたいなことがあってはならないなと思っていますので、このように意見させていただいております。
そして、デフォルトiDeCoに関しては、多くの団体さんで言っていましたけれども、これはやればいいのかなと思っております。
あとは、証券業協会さんから、国基連等の手数料の在り方を含めた事務フローの大胆な見直しというところがありますので、ここにも触れさせていただきます。事務フローの見直しとかコスト削減というのは、鋭意やるべきだと思うのですけれども、先ほどから言っているように、人件費、システム費高騰というのはこれからも続いていく見通しだと。最近、SNS上で年単位拠出のコストが大きく上がるということで炎上したのですけれども、年単位拠出でも何で同じように12倍した金額を負担しないといけないかというと、年単位拠出だとしても毎月の限度額確認があるので、システム費が毎月拠出と同様にかかっているというところだというふうに伺っております。
なので、自由に拠出できるのが事務コストを上げるという現実があります。年単位拠出をするというのは、柔軟性というところで広がってきたところですけれども、インフレ時代では、そういった事務コストのことも考えながら、ちょっと制度の見直しをしてほしいなと思っております。なので、例えば年間限度額にするとか1人当たり限度額統一。そして、コストが上がっていくということは、もう分かっている状況なので、そもそもこういうコストは国庫負担にすべきなのではないかなというところも思っております。国庫が負担すれば加入者負担が減りますので、大きな加入促進に繋がるのかなというところです。
第63回の個人型年金規約策定委員会というのがありますけれども、その資料によれば、当面5年間、令和8年から12年度の財政見通しにおける収支の不足額31億円を補うために、2027年から1回105円から120円に収納手数料を上げるということになっています。そして、新規加入手数料というのが65億円計上されていますけれども、予算を見ると新規収入ありきの予算なので、加入者が今後増えなければ厳しい状況になることも想定されております。ますますコストが上がることが予想されますので、こういったコスト面も踏まえた御要望にしていただくとよろしいのではないかなと思っております。
そして、最後ですけれども、僕からの提案ですが、事務コストを下げるという意味では、加入期間10年ルールというのも撤廃してはどうかと思っています。これは60歳から受け取るための条件なのですけれども、退職所得控除の合算ルールもありますし、どんな人もシンプルに60歳以降に引き出せるとしたほうが管理も楽なのかなと思っています。60歳以降でも加入できるという場合には、65歳以降というルールにするなど、シンプルなルールがいいのではないのかなというところで意見を述べさせていただきました。ありがとうございます。
○森戸座長 ありがとうございました。
幾つか御提案というか御意見のものもありましたので、それ以外でちょっと抜けていたら、後でまた途中で教えてほしいのですけれども、5つか6つぐらい御質問あったかなと思うので、それを順番に聞いていきたいと思います。
まず、企業拠出と本人拠出をそれぞれ独立して定めてはという信託協会さんと全銀協さんから御意見があったことについての御質問があったと思うので、そこからお答えいただいてよろしいですか。信託協会さん、いかがでしょうか。
○信託協会 高橋様 御指摘のコストを踏まえるということは、まさに重要な観点の一つかと思っております。我々の主張した今回の点のメインのところは、企業が拠出を増やすと本人の枠が減るというところは改善すべきだというふうに主張しておりまして、その中で、今の掛金の仕組みを考えると、関係者が多いというところが1つ課題になってくるのかなと。今回、本人と企業を分ける、拠出限度額を独立させるということを実施した場合には、そこの関係者というところも減りまして、コストという面でも今よりも減っていくこともあるのではないかというふうに個人的には考えております。
信託協会からは以上です。
○森戸座長 全銀協さん、何かありますか。
○全国銀行協会 矢田様 全銀協としましては、当協会としては、拠出限度額撤廃ということを要望している中でということでございますが、不公平感というところに関しましては、そこにこだわり過ぎて、今のちょっと分かりにくい仕組みになっているという部分がございます。拠出限度額はDB側にはないところでございますので、企業年金制度の中では、それぞれの企業の自由な判断で退職給付制度を構築できるようにすべきというところもございますし、個人型DC、iDeCoにつきましても、資産の状況や拠出余力など、個人の自由な判断で老後資産形成ができるというような形が一番望ましいのかなと思います。
システムコストについては、そのとおり、考慮した上で対応すべきだと思います。
以上です。
○森戸座長 ありがとうございました。
それでは、いきなり2つ目から忘れてしまったのですけれども、頼藤構成員、2つ目は何でしたか。
○頼藤構成員 企業型加入者掛金の変更です。これを緩和してほしいという要望についてです。
○森戸座長 それは生保協会さんですかね。お願いいたします。
○生命保険協会 川又様 ケースがどのぐらいあるかということですが、多くのニーズということではないかもしれないですが、一定程度のお客様から加入者掛金を状況に応じて複数回、変更したいというニーズは聞いてございます。
システム開発コストということもおっしゃったと思うのですが、一方で今、1回だけという制限があるために、そこをチェックするコストがかかっている部分がございますので、その辺りを勘案して今後検討していただければと思っております。
○森戸座長 ありがとうございます。
3つ目が、例の35本をもうちょっと広げたほうがいいのではないかという要望が、恐らく信託協会さん、証券業協会さんからあったと思うのですけれども、それの意図というか、むしろその逆であるべきではないかという意見もあるだろうということでしたが、それについてはいかがでしょうか。広げる意図というか、それについて。
○信託協会 有川様 信託協会です。
いろいろな事業主様、加入者様がいる中で、現にバラエティに富んだ商品ラインナップにしてほしいというニーズは現場からございます。その中で、分かりにくい、選びにくいといった御指摘もございます。それはごもっともだと思っております。私どもとしましては、そういった部分に関しましては、投資教育とか、運営管理機関、もしくは事業主様、そして加入者様に提供する数々のツール、シミュレーションツールとか、最近ですとロボアドバイザーなんかもはやっておりますけれども、そういったものを通して、一人一人に合ったパーソナライズ化された商品選択といったものをサポートしていくということで対応できるのではないかというふうに考えております。
○森戸座長 証券業協会さんはいかがですか。
○日本証券業協会 山口様 あくまで個社のデータで取ったものになるのですけれども、ある会社のつみたて投資枠において、買い付け上位10銘柄を買い付ける者が7~8割で、一部の商品に集中している傾向というのが実際にはございます。ただ、残り2~3割の方々は、それ以外の幅広い商品を選んでいるということを鑑みますと、実態としては顧客のニーズは多様であるのかなというふうに考えております。今後、投資教育によって実際にリテラシーが上がってくる中で、ニーズも広がるであろうという想定から緩和を求めるものであります。
○森戸座長 ありがとうございました。
それから、除外に関して、加入者のほうからもそういう要望があるのかという御質問だったと思うのですけれども、これは生保協会さんと損保協会、証券業協会、企年連合会かな、幾つかに御質問があったと思うのですが、それに関して何かコメントというか、御回答があるところがあればお願いしたいですけれどもね。
では、連合会さん、お願いします。
○本間企業年金連合会DC小委員会委員長 それでは、企業年金連合会のほうから説明させていただきます。
まず、ポイントになりますのは、商品除外に関してニーズがあるかどうかという点ですけれども、大変残念なことに、DCに対して関心がある従業員はそれほど多くないです。DCに関心がある従業員が多ければDC手続のWEBサイトへアクセスするためのID、パスワードが分からないといった問題を大きくとりあげる必要はありません。WEBサイトに年に1回アクセスするかどうかという人が多数をしめるのが現状です。ですので、商品除外に関する従業員のニーズがあるのかという問いについては、そのとおりかもしれません。ただ、事業主である我々は、できるだけいい商品をラインナップとしてそろえ、DC年金の魅力を高めたいという思いがあります。その思いが従業員に少しでも伝わるように、商品ラインナップ見直しについて従業員へのアンケートを実施し、アンケート結果を公表するということはやっています。
実際、アンケートを実施すると、商品ラインナップ見直しについていろいろな意見が出てきます。ただ、5万人のDC加入者に任意でアンケートを実施しても、回答は1000人くらいなのであがってくる意見としては少数だとは思いますが、それでも、事業主である我々は、従業員の資産形成において魅力的な商品をそろえるということは使命だと思ってやっていますので、ニーズがないというふうに言われると、こちらとしては非常に残念だなと思います。
その上で、さきほどアクティブ商品を除外することについて肯定するニュアンスで話が出ましたけれども、今回の商品入替えはアクティブ商品の入替えをしたケースを話しただけであって、商品入替えは定期的に行うことというのが大事だと思っています。競争力の高い商品があればそれに入れ替える。それが従業員の利益になると思って、事業主である我々は行動しているということを、ぜひとも御理解ください。
○森戸座長 ありがとうございます。
除外に関して、もちろん基本的には事業主のほうからのニーズが多いのだろうと思いますが、御質問の趣旨で、加入者とか従業員の側から何かそういう話があるのかということについて何かコメントがある、特にそういう例とか御紹介いただける団体様、いらっしゃいますか。御要望があれば御発言いただこうかなと思うのだけれども、お願いします。
○日本証券業協会 森本様 恐れ入ります。日本証券業協会の森本と申します。よろしくお願いします。
御質問に対するお答えになるかどうか、ちょっと自信はございませんけれども、先ほど山口さんからお答えいただいた35本要件の緩和についても、NISAのつみたて投資枠とiDeCoと両方やっているお客さんからすれば、NISAが商品、品ぞろえが結構多いのに、なぜiDeCoは35本だけなのですかという比較で言われることも実際多いということでございます。入替え要件手続の緩和につきましても、例えばNISAで、iDeCoにある商品と同じような商品だけれども信託報酬が安めのものが出てきたといったときに、入れ替えたほうが加入者利益に資するのではないかと思うけれども、手続のハードルが高くてなかなか進められないというところは何とかならないかというふうな思いがあるところでございます。
以上でございます。
○森戸座長 ありがとうございます。
取りあえずはよろしいですか。また後で足りなかったら補足させてください。
それから、指定運用方法の義務化の話が出ていましたけれども、これは例えば指定運用方法になるなら手数料はこのぐらいにしろみたいな上限があってもいいのかというか、そういう御質問だったかなと思うのですけれども、これは信託協会、生保協会、証券業協会さんなどに御質問があったかと思いますが、いかがでしょうか。もちろん仮定の話ですけれども、お願いします。
○信託協会 有川様 信託協会です。
アメリカなんかでもございますとおり、適格デフォルト商品、ここの制約といいますか、要件次第ではございますけれども、義務化に当たって適格要件を付与するといったことも考えられると考えております。
○森戸座長 ありがとうございます。
お願いします。
○資産運用業協会 竹腰様 資産運用業協会でございます。
商品を提供する側の立場で申し上げますと、老後の資産を形成する上でどういう商品がふさわしいかということでございますので、これは必ずしも信託報酬の高い安いだけで判定されるものではないと思っております。運営管理機関の方、企業側の方、加入者の方々、そういった方々がよく連携を取りながら、どういう商品を選ぶべきかをお決めいただきたいと思います。
○森戸座長 ありがとうございます。
では、先に行きますが、次は加入者へのアドバイス、これは運管がやっていいかという話でしたか。個別のアドバイスを具体的にどこまで、どういうことをやりたいというイメージでおっしゃっているのかという御質問だったと思います。信託協会さんと日本証券業協会さんのほうに御質問があったと思いますが、いかがでしょうか。
○信託協会 有川様 では、信託協会です。
具体的にこういうシーンを今、考えているということでもないのですけれども、例えて挙げるとすれば、運管として提供するロボアドバイザー、アメリカなんかの例で言うと、マネージド・アカウント的なもののサービスを提供して、選定された商品ラインナップの中からリスク許容度とか適合性を判定して、こういった組合せがベストなのではないでしょうかといったアドバイス、提案をすることが考えられます。
○森戸座長 ありがとうございます。
お願いします。
○日本証券業協会 山口様 日本証券業協会です。
加入者のニーズというところでいきますと、いわゆる運用のパフォーマンスといったところよりは、御自身の年齢であったり、ライフプラン、収入、リスク許容度などを踏まえて、自分に合った運用商品を知りたいというニーズはあるというふうに考えております。例えば、運営管理機関のコールセンターに加入者の皆様からお問合せが寄せられたとしても、現在は個別の運用商品の推奨に当たる懸念があるため、何の回答もできないという状況でございまして、そういったニーズに対応するには、一定程度のアドバイスというものが必要なのかなというふうに考えております。
営業のために特定の商品をお勧めするというよりは、お客様のニーズに合ったところに対しての個別商品を含むアドバイスを行っていくことを想定しておりますので、特定の商品のみに対する推奨というものではないというふうに考えております。
○森戸座長 ありがとうございます。
取りあえず、ここまでのところで、私が指名忘れというか、質問が来たと思っていたのに呼ばれなかったというのがもしあれば、ちょっとおっしゃっていただきたいのですが、大丈夫でしょうか。はい。
すみません、頼藤構成員、私がぱっとまとめて言ってしまったので、もしかしたら足りない部分があったと思うのですけれども、何か。本当は、ここからこれについて、私も加わって1個ずつ議論したいのですけれども、その時間がないので、取りあえず、今のお答えを受けて何かあればお願いいたします。
○頼藤構成員 除外のところに関しては、「いい商品」という言葉が出てきたのですが、そのいい商品とは何ですかというところと、信託報酬の高低でいい商品かどうかが違うという意見もありましたけれども、運用の保証はないわけですから、信託報酬が低いものを選ぶのは当然だと思いますし、長期・積立の投資になるわけですから、そのコストの積上げというのは結構大きなものになるというところを忘れていないですかというところが、ちょっと気になったところかなと思っております。
なので、例えばNISAのつみたて投資枠と同じように、ラインアップできる商品の条件をiDeCo、DCでも決めるということであれば、その中で自由にやるというのはよろしいのではないのかなとは個人的に思いました。
○森戸座長 ありがとうございました。本当は、ここから議論を始めたいところですけれども、まだほかの方の御意見も伺いたいので、取りあえず、ここで次の方にお願いしたいと思います。
では、ほかの構成員の方で御意見、御質問等がある方がいらっしゃいましたら、挙手をお願いいたします。いかがでしょうか。
では、大江構成員、お願いします。
○大江構成員 ありがとうございました。
資料も膨大で、多くの示唆に富む御提案、御発表をいただきまして、誠にありがとうございました。
私、今回の資料を拝見して、特に重要で、本当にすぐに取り組まねばならないと思ったのは、1枚ペラだったのですけれども、RKさんの出されたところの移換に伴う授受であるとか、情報・データ周りです。RKで保管・管理するデータを、絞り込んでボリュームを下げていく。それによってコストを下げてペーパーレス化も推進していく。これは加入者を含めて、制度全体のコスト削減につながるものなので、いずれの御提案についても取り組むべきです。それこそ加入者原簿での制約など法令で見直しが必要なところがあれば、次回改正に間に合うよう本当に速やかに検討を進めるべきだというふうに思いました。
コストの点で言えば、国基連さんの資料にもありましたけれども、制度改正のたびにシステム対応コストが増大してきたというのは事実だと思います。私の認識が間違っていれば御指摘いただきたいのですけれども、2016年に改正された年単位の拠出については、利用者が非常に限定的である一方で、システム対応には相応の負担が生じて、今も重い負担が生じているというように伺っております。また、2020年に導入された、いわゆる拠出額の内訳管理についても、制度理念としてはとても理解できるのですけれども、関係機関に大きなシステム対応負担を求める仕組みであるというのは事実だと思います。あと、損保協会さんの資料にあったと思うのですけれども、データ突合の制約によって迅速な手続が難しくなっているという面もあるかと思います。
この制度改正に関わってきた一員として、制度改正を行うときには、制度改正の効果、いい面だけではなくて、実務フローとかシステムが本当にどれぐらいかかるかとか、そこの部分を審議会で議論するときに俎上に上げて議論していくということが必要ということを今回の資料を見て痛感いたしました。
DCは多数の関係機関が多数のデータを連携して、個人ごとの資産を管理しています。関係機関で連携する事務・データは効率的になるのは望ましいとは分かっていても、会社をまたぐ改善というのは民間だけではなかなか進まないと思うので、ここは厚生労働省さんにリーダーシップを発揮していただいて、個社の短期的な利益ではなくて、制度全体の中長期的な視点で現行を前提としない効率的な在り方を議論して進めるべきだと考えます。こういう取組は、100年先も見据えて制度の持続可能な基盤づくりにつながるというふうに思います。
ここまで、まずは事務の話をしたのですけれども、国民年金基金連合会の運営について心配していることを申し上げます。口座管理料について、今日は15円値上げの話は御発表の中にはなかったのですが、これは必要だというのは理解しています。しかし、加入者から見れば今後も手数料が上がってしまう仕組みなのかとか、後から追加されたという印象は非常に強くて、制度普及への影響も正直懸念しているところでございます。ただ、国民年金基金連合会さんの収入というのは、iDeCoの加入者皆さんから御負担いただく手数料だけで、運営管理機関さんのように信託報酬とか、ほかのビジネスの相乗効果といった面での収入も見込めません。
さらに、値上げのときに議論された規約策定委員会の資料も見ましたけれども、ここでの試算では、今後の5年、見えているシステム費用しか見込んでいなくて、これでは少々心もとないです。実際、2023年の審議会の資料のときも同様の方法で試算され、令和12年までに長期借入金返済を終えるとなっていたのですがまったく現実とは異なっています。そういうのを見ると、必要な費用が見込めていないのではないかと気がかりです。
独立採算で業務を継続してもらうためには、先ほど頼藤構成員の話にもありましたけれども、国庫が一定の負担を負うというのも、私も一案ではないかと思います。事業仕分けでなくした毎年定額の国庫補助を復活ということではなく、あくまでもスポットで、制度改正というところについては補助を出すというのは、1つの方法ではないかと思います。
税金が投入されるということになれば、それが本当に国民にとって費用対効果があるのかということが問われるわけで、国民年金基金連合会の業務全般、それから、iDeCoの制度改正について、より厳しい目にさらされることになります。それがある意味制度がいい方向に、また国民の理解も進むことにつながる気がいたします。
ここまでは意見になってしまったのですけれども、商品除外の手続の負担の軽減について各団体に聞いてみたいことがあります。それは商品除外が必要となる状況そのものについてです。先ほどNECの本間さんから出ていたように、事業主さんが主体的に関わり、いいものを議論して並べる企業型の導入事業主さんというのもあるのですけれども、正直、全体で見ると、運営管理機関と丁々発止で、本当にいいものはこれだみたいなことがやり合えている事業主は限られています。そうすると、運用関連の運営管理機関の役割は大変重くて、その専門的知見に基づく商品選定というのは、老後資産形成において非常に重要なことだと思うのです。
例えば企業型DCで広く採用されているパッシブ商品において、新たな低コストの商品の追加・高コストの商品除外というだけではなくて、既存の商品の信託報酬そのものを引き下げるという取組を行ってきた運用会社、商品というのもあります。そのような形で進めば、加入者にとっても、事業主にとっても、保有資産も入れ替えることなく、これまで積み立てた資産を含めて運用コスト低減が享受できる。望ましい対応であるように思うのです。本来は、運営管理機関から運用会社に働きかけて、こういうケースを広げて追加除外しないで済む状況を増やすべきだと思うのですが、今までのところそういう動きはされていないように思います。
頻繁な商品の入替えというのは、事業主だけではなくて、加入者への説明、加入者の負担も増えますし、事業主の説明負担も増えます。、除外の手続緩和と言うのですけれども、本当の意味で、誰の、どのコストを指して、その緩和というか、負担軽減ということをおっしゃっているのか、各団体に一言ずつコメントいただきたいなというふうに思います。
少し重いボールを投げてしまったので、回答を考えていただいている間に、これに関連して、業界団体以外の方にちょっとお伺いしたいと思うのですけれども、まずは、厚生労働省さんのほうに、除外の同意を取るという際に、除外商品保有者への案内というのは、今、一般的に書面による通知で行われており、この費用負担が重いという話をよく伺います。この手続について、法令上、書面でなければならないといった制約はないと思っているのですけれども、これは正しいのでしょうか。
○森戸座長 では、事務局、お願いします。
○海老企業年金・個人年金課長 御質問ありがとうございます。
除外の手続に関して、各種御案内をいただいたり、あるいは同意の手続をいただくというところで、書面でのやり取りというのを必ずやらなければいけないという形で、我々として求めていることはないです。電磁的なやり方というものも許容はしております。
以上です。
○大江構成員 ありがとうございます。電磁的な方法も有効活用されるといいなと思います。
そこでNECの本間さんに事業主としてお伺いしたいのですけれども、除外商品保有者の情報が事業主に開示されて、それこそメールで、先ほど2回プラス4回みたいな話がありましたけれども、タイムリーな案内が可能になった場合、事業主として除外に伴う費用負担はどれぐらい軽減されるイメージでしょうか。
○本間企業年金連合会DC小委員会委員長 確かに2回プラス4回で計6回という話をしました。郵送の分が大体70%で、メールの分が30%です。郵送も本当はメールにしたいのはそのとおりなのですけれども、実は運用指図者という、我々がメールアドレスを知り得ない人たちまで通知しなければならない。そうなると、その人たちは郵送しかできないねというのが今の実態なのですね。全員メールでできれば、ほとんど我々の事務局側の手間だけなので、大分軽減されます。しかもスピーディにできます。
○大江構成員 なるほど。除外商品保有者の情報を事業主に提供することは、私どもが調査させていただいている事業主さんからの要望としてもとても強いところで、これは本当にできるといいなというふうに思います。
逆に、この件に関して、RKのJIS&Tさんにもお伺いしたいと思うのですが、除外商品保有者情報を事業主に提供するということを実現しようと思った場合、これはシステム的に負担が重いといったような、新たなシステム構築で大変だといったようなことはあるのでしょうか。
○森戸座長 JIS&Tさん、いかがでしょうか。
○菅原JIS&T株式会社企画財務部部長 JIS&Tです。
御指摘いただいたところは、今ですと運営管理機関さんに提供しておりますので、提供先が変わるというだけでございますので、そこまで大きなコストが発生するとは想定しておりません。
○大江構成員 ありがとうございました。実現できそうで、非常にうれしいです。
最後に、これに関して、森戸先生にも1つ、除外関係でお伺いしたいと思います。
労使合意で商品除外という緩和要望があったと思うのですけれども、小規模事業主で労働者代表として合意する役割というのはなかなか重いのではないかなとちょっと思っております。労者の代表となる加入者の個人というのは、同意したことに対して、どの程度責任を問われるものなのでしょうか。
○森戸座長 同意したことについて責任を問われることはないと思うのですけれども、むしろ、その労働者側代表を本当にちゃんと民主的に選んでいるのか、組合があればいいですけれども、組合がない場合に、これは実は36協定とか労働法でも同じ問題があるけれども、労働者側の代表というのが本当に民主的手続でちゃんと選ばれているのか。労基法と企業年金法とで微妙に建て付けは違うのですけれども、それは昔からの課題ですね。
正直言えば、ちょっと話は逸れてしまうけれども、企業年金の世界で、これは労使合意でやっていますからといって全部労使合意に投げて、労使合意でうまくいっているという前提にしているけれども、その労使合意は、組合があればともかく、組合がないときに、本当に労側の意見をちゃんと反映しているのか、というのは、大問題としてあるとは思います。何か罠に引っかかってしゃべってしまった感じもしますけれども、確かにおっしゃるように、そもそもそういう問題は根本的にあると思います。
○大江構成員 分かりました。
では、先ほどのボールを各団体に一言だけ。
○森戸座長 全団体ですか。おっしゃったところになるかな。
○大江構成員 除外は各団体、どこも。
○森戸座長 どこもおっしゃっていたけれども、順番に聞いていけばよろしいですか。
○森戸座長 では、信託協会さん、いかがでしょうか。
○信託協会 有川様 信託協会です。
大江構成員の御指摘、ごもっともな部分、あると思っております。既存商品の信託報酬の引下げという御指摘ですけれども、関係者が信託商品の組成、運営、販売にある中で、一概に下げられない、下げづらい場合もあると認識しております。では、そういった場合に、既存ファンドが下がるのを待つか、下げるのを待つか、それまで高めの信託商品を提供し続けるか。そういったところを考えますと、除外というプロセスが必要になってくると思っております。また、パッシブ商品が今、テーマになっておりますが、パッシブ商品だけでなく、アクティブ商品だったり、バランス商品だったり、いろいろな商品の見直しをしていく中で、繰り返しになりますが、除外というプロセスはあると思っております。
その中で、誰のコストというか、手間かという話ですけれども、これは関係者全てだと思っております。先ほど本間様からも御指摘ございました事業主様の手間、コストもありますし、当然、我々業者側の手間だったり、コストだったり。そのコストというものは回り回ってということになろうかと思いますけれども、事業主様のほうへ運営コストという形になってくるというふうに考えておりますので、ひいては事業主様のコスト削減になるというふうに考えているところでございます。
○森戸座長 ありがとうございます。
生保協会さんはいかがでしょうか。
○生命保険協会 亀本様 生保協会です。
先ほど信託協会さんからもお話ありましたが、生保協会として信託報酬を引き下げるというのはお答えしかねますが、例えば、DCが発足してもう四半世紀たち、過去の商品がずっと設定されていて、ワークしていない商品もあると思います。そういう状況が想定される中、商品除外は誰のためにやるのかというと、DCの加入者のために商品の入替えをして活性化していくという目的があります。先ほど企業年金連合会さんからも説明がありましたが、入替えに大変手間がかかっていると。事業主さんもかかっていて、運管のほうも手間がかかります。長く時間もかかりますという問題点を言われたと思うのですけれども、双方で汗を流して商品入替えをしています。
それは、最初に申し上げた加入者の利益のために商品を入れ替えたほうがいいという判断があり、その判断は、事業主さんと労使合意で入れ替えたほうがいいという合意があってこそ成り立っていると思います。商品除外を簡素化することで、加入者がよりよい商品に投資できるという環境を整えるのは、当然やるべきことだと考えております。
以上です。
○森戸座長 ありがとうございます。
全銀協さんはいかがでしょうか。
○全国銀行協会 矢田様 銀行協会でございます。
運営管理機関が運用会社とそういう信託報酬引下げの会話をしているかというと、基本的にはしていると思います。運用会社と話し合いの中で、運用会社側のスタンスとして、その商品は下げられない、下げられるみたいなスタンスがある中で。ただ、先ほど来、話があるとおり、運営管理機関としては、加入者のためにというところで考えていく中では、今の信託報酬を引き下げられないのであれば、別の運用会社さんで低いのがあれば、その商品を採用するという動きをしているので、商品追加という形にはなってしまうのかなと思っております。
信託報酬の低いものを入れたら、高いものの除外提案を行う中でも、コストという意味合いでは、紙で物を郵送するとか、そういうところも含めて、かかる実費については、基本的には事業主様のほうに負担をお願いするというのがほとんどだと思います。そこの手続の流れと、実費については負担いただきますということを併せて説明すると、まだ35本まで余裕があるからいいかというところで踏みとどまってしまうというケースが多いのかなという認識はしております。
以上です。
○森戸座長 ありがとうございます。
損保協会さんは何かありますか。
○日本損害保険協会 近藤様 損保協会です。
先ほど御指摘の点、パッシブ商品であればそうかなというふうに思っています。特に、同じ指数を持つものであれば、あえて入れ替える必要はないのではないかというところは、そうかなというふうに個人的には思っております。
一方、アクティブ商品等については、特に過去入れたようなものについては、運用方針が今どきでなかったり、いわゆるパフォーマンスがあまりよくなくて、不芳ファンドみたいなものになっているものについては、除外していきたいと思っておりまして、除外するときには簡素化した手続でできればいいなというふうに思っていた次第です。
以上です。
○森戸座長 ありがとうございます。
証券業協会さんは。
○日本証券業協会 山口様 先ほど商品除外の手続簡素化に言及させていただいたのは、iDeCoの35本の緩和ができないのであればという前提で言及させていただきました。ただ、DCも含めて、商品除外のところにつきまして、今、損保協会さんからもお話ありましたように、パッシブであれば、当然ながら信託報酬の部分もあるでしょうし、アクティブの場合、よりよいパフォーマンスのものにつきましては、加入者の皆様の利益の観点からすると、追加する選択も当然あるだろうというふうに考えています。
○森戸座長 ありがとうございます。
企業年金連合会さんは、先ほど御発言いただいたからよろしいですか。はい。
大江構成員、取りあえず、この点はよろしいですか。
○大江構成員 取りあえず御意見を聞けたので。
○森戸座長 ありがとうございます。
まだ、あるのでしたか。
○大江構成員 皆様の御発言の後、もし時間があれば。
○森戸座長 その後、また時間があれば。
すみません、一言だけ。今の点は、ちょっと大きな概念でごまかすわけじゃないけれども、いわゆる受託者責任というか、運管なり事業主が加入者の利益にとって何が一番いいか、加入者の利益最善のためにというときに、それもいい商品を選んでというのも、大きく言えばその利益のためなのでしょうけれども、その利益というのを全体で見るのか、この人で見るのか。運用がちょっとよくなるかもしれないけれども、手数料がかかってしまうとか、それもあるわけだから、加入者にとって何が利益かというのはなかなか難しいところで、そこも議論がいろいろややこしいところかなと思います。ありがとうございました。
すみません、では、ほかの構成員の方、いかがでしょうか。
では、谷内構成員、お願いします。
○谷内構成員 谷内でございます。
本日、多くの団体様から多種多様な提言をいただきまして、本当は一つ一つしらみ潰しに見解を述べたいところですが、時間の制約もありますので、今回はコメント3点と質問2点に限定します。
まず、本日、お集まりいただいた団体からの意見として一番多かったのが、商品除外の件だと認識しています。商品除外は、手続の緩和という効果もさることながら、商品除外が現実的な選択肢として稼働するよう事務負荷が軽減されれば、運用商品の入替えを通じて、制度の改善・向上を図る良い機会になるものと考えます。
一方で、事業主や運営管理機関が加入者のメールアドレスを把握していないことが、商品除外のハードルを上げているとの指摘があります。これは、確定拠出年金制度ができたのが2001年と四半世紀も前なので、当時の電子メールの普及状況等を考えると致し方ない面もあります。とはいえ、例えば加入者原簿などでメールアドレス情報の保有を義務づけるなどの措置も含めて、商品除外に係る障壁は緩和していくべきと考えます。
2016年の法改正で、運営管理機関を5年置きに見直すことが努力義務とされましたが、私は、運用商品ラインナップこそ定期的な見直しの機会が必要と考えており、その前提として、商品除外の実効性をより高めるための措置は是非とも行うべきと考えます。まず、これが1点目の意見です。
続いて、2点目です。手続の簡素化という流れの中で、特に企業型の規約変更手続の簡素化も逐次進めていただきたいと考えます。先ほど損保協会から適格退職年金のみなし承認の話が出たときは、これが生保協会や信託協会からではなく損保協会から提唱されたというところに、個人的には感慨を受けました。
ただ一方で、当時の適年と現在の企業型DCの大きな違いとしましては、適年は契約だけを見ていれば済みましたが、企業型DCやDBでは、退職金規程や給与規定など各種社内規定との整合性が求められます。さらに、選択制DCのようにDC規約の枠内だけでは制度の全体像を判断できない仕組みもあるので、これを放置したままみなし承認制だけを導入すると、例えば選択制DCは今後承認できなくなるといったようなハレーションが生じる可能性もあります。まずは、できるところから規約変更手続の簡素化も順次見直していくべきだと考えます。これが2点目の意見です。
それから、3点目です。これはDC制度の改善ではありませんが、退職一時金あるいは中小企業退職金共済から資産の移換を受けられるよう、ポータビリティを拡充すべきと考えます。この件は生命保険協会から意見が出ていましたが、私も大いに賛同します。DC制度自体の改善もさることながら、個別の制度改善を補完する意味でもポータビリティの拡充は重要だと考えます。これが意見の3点目です。
次に、質問が2点あります。
まず、1点目です。投資アドバイスの解禁ですが、これはDCの政策議論においては、過去にも何度か要望が出ておりました。今回は証券業協会から提唱されたほか、信託協会も資料で言及しています。一方で、この規制が導入された経緯としては、運営管理機関のアドバイスのみに従うと、当該運管の系列会社の運用商品ばかり推奨されることが懸念されていたものと認識しています。今回の緩和の要望では、この手の利益相反に対していま一つケアがされていない印象を受けましたが、この点をどのようにお考えか、質問その1としてお伺いします。
それから、質問その2です。これは多くの団体から意見があった、自動移換対策としてのデフォルトiDeCoの設置についてです。自動移換対策のいわば切り札として提唱されていますが、確かに、こうした器を用意することで、見た目の自動移換者は減るでしょう。一方で、結局のところ、従来は自動移換者と称していた者が、デフォルトiDeCo加入者になるだけではないかという懸念もあります。
特に、iDeCoを管轄している国民年金基金連合会からもこの案が出ているという事は、コスト削減等を含めた何かしらの強い効果が見込まれるのかなと思ったのですが、その点について詳しくお聞かせいただければ幸いです。
以上、意見3点と質問2点です。
○森戸座長 ありがとうございます。
では、質問2ついただいた1つ目、投資アドバイス解禁という話が証券業協会さん、信託協会さんから出ていましたけれども、運管が自社関連の商品ばかりにしないようにするという趣旨があったのではないかということだったと思うのですが、利益相反の問題だと思いますが、ここはどういうふうに考えての御提案かということで、証券業協会さん、いかがでしょうか。
○日本証券業協会 山口様 御指摘のところは当然のところだと思います。例えば、運管のサービスとして個別アドバイスを行うことについては、商品を提供する側と推奨する側というところで、利益相反の関係は御指摘のとおりかなというふうに思っております。
一方で、例えば弊社、野村證券が運管ではない先に、弊社がアドバイスできるという関係にありまして、そういった意味でいきますと、社内でコンフリクトをどう整理するのかというところが、まず重要なポイントだと思っております。そういう意味でいくと、今、金融機関の投資アドバイスにつきましては、フィデューシャリー・デューティーに基づいたサービスを提供しているところは、重要な前提となります。
コンフリクトのところにつきましては、ある意味、お客様に対してのアドバイスをどこまで定義づけるかというところが重要かなと思っています。今ですと、資産クラスのところまで説明していいのか、慎重を期すとそういうところも説明できないのか、例えばお客様がコールセンターじゃなく、金融機関の窓口で相談した場合に、運管である金融機関がもしかすると実質アドバイスしてしまうというようなケースも考え得るというふうに思っております。その意味では、ルールというか、ガイドラインをきっちりと策定した上で行うということを想定しているのかなと考えております。今、御指摘のところは当然リスクとしてありますので、利益相反をしっかりと回避しながら投資アドバイスというものをつくっていけたらというふうに考えております。
○森戸座長 ありがとうございました。
信託協会様、何かありますか。
○信託協会 有川様 信託協会です。
私どもも御指摘の点、ごもっともだと思っております。その中で、特に企業型DCなんかを考えますと、商品ラインナップ自体がそもそもDC法の忠実義務、フィデューシャリー・デューティーにのっとって、専門的知見をもって最適な商品ラインナップを構築することに努めているところだというふうな認識を持っております。その忠実義務を果たした上でのラインナップ。この中から、繰り返しになります適合性だったり、リスク許容度に基づいてアドバイスをする。こういったところに関しましては、基本的にそもそもの母体が忠実義務の中でつくられたものだというふうに捉えておりますので、利益相反というものは起きづらいのかなというふうに考えております。
また、繰り返しになりますけれども、適合性だったり、証券業協会様からもございましたけれども、そういったものを明確にしていくことで、より強固になるのではないかというふうに考えているところでございます。
○森戸座長 ありがとうございます。
では、2つ目の御質問、デフォルトiDeCoについて、これは国基連さんにお伺いしたいかな。見た目、外見が変わるだけじゃないかということかと思います。
○鯨井国民年金基金連合会常務理事 御質問ありがとうございます。
デフォルトiDeCoについて、結局、自動移換から名前が変わるだけなのではないかという御指摘がございましたが、むしろ我々はデフォルトiDeCoというのはスタートラインだと思っていまして、要は自動移換という塩漬け状態から運用の世界に戻ってきてもらうというきっかけを、まずつくって、そこからはアフターケアが大事でして、きちんと運用するところに戻ってきてほしいなというところ。これは運管と協力して、きちんと運用されるような仕組みも併せて考えなければいけないだろうというふうに思っております。
以上です。
○森戸座長 ありがとうございます。
谷内構成員、今の御質問の御回答については何かありますか。
○谷内構成員 いえ。ありがとうございます。
なので、いずれにしましても、デフォルトiDeCoにしても、投資アドバイスにしても、個別の問題だけではなくて、もうちょっと広く見る必要があると考えておりまして、それこそデフォルトiDeCoに集まった人が、恐らくてこでも運用しなさそうな層の方に集中するというところを考えると、いかに運用を促していくかとか。そうなると、商品除外とか、いろいろな方向に話が及ぶのかなというふうに考えたので、すみません、その辺の波及度合いも踏まえながら検討していく必要があるのかなというふうに感じた次第です。皆様、御回答ありがとうございました。
○森戸座長 ありがとうございました。
それでは、小野構成員、お願いいたします。
○小野構成員 御説明ありがとうございました。私、金融商品について皆様ほど詳しくないので、別の角度から意見を述べさせていただければと思います。
各団体様からの御要望、商品除外、自動移換、手続の簡素化などたくさんございました。個別論点はもちろん重要ですが、AIとかITの観点から見ますと、共通した問題といたしましては、主体間の情報連携の分断といった辺りに起因している面が大きいのではないかと感じました。特に、加入の資格、掛金、移換といった重要な情報が複数の主体間で分断されて、紙や月次処理を前提とした運用が残っているということが、制度の複雑さや利用者の未対応を生んでいるのではないかと感じた次第でございます。
その意味で、今後の改善に当たっては、個別論点を詰めていくことも非常に重要だと思いますが、加えまして、単に手続を電子化するということだけではなくて、データの標準化、API連携、進捗の見える化といったような基盤整備として捉えるということが必要なのではないかと感じた次第でございます。そうすることで、申請を電子化するということを超えて、例えば資格喪失、住所変更、限度額変更といったイベントが発生したときに、自動的に関連の処理が起動する設計につながるとよいのではないかと思います。
例えば、退職情報が発生した時点で移換の案内とか仮受付が自動的に起動する、ほかの制度の掛金が更新された時点で上限額が再計算される、商品除外決定されると対象者が抽出されて、通知とかログ記録が自動生成されるといったことができるとよいのかなと思っております。これは主体がかなり複雑になりますので、どなたが全体の設計を考えるのかということが重要になると思います。もし可能であれば、全体の設計をどなたがされるのかを教えていただければと思いました。
同じような観点で、もう一点申し上げます。利用者保護という観点でも、これまでは同意、書面を前提とした設計になっていたかと思いますが、必要な行動を適切なタイミングで分かりやすく提示するということで進めていくということも必要なのではないでしょうか。AIは、そういったときの説明支援とか行動促進といった面で活用する余地があるのではないかと考えます。
例えば、退職予定者の方には、あなたは6か月以内に何をすべきかといったようなことを個別に御案内する、商品除外の対象者の方には、影響のある商品が何で、何もしないとどういうふうになってしまうのかというのをお伝えする、元本確保を偏重するような、預金にしておられるような方もいらっしゃると思うので、そういう方にはインフレリスクを可視化する。こうしたパーソナライズされた説明を加えることも必要なのではないかなと思います。
商品選択について、いろいろな御意見がございました。身近な例で恐縮ですが、実は私と同じ会社に勤めております者の中で、何もしない、預金にずっと置いている方も、実は結構なボリュームでおります。私は単純に4分割法で資金を入れているのですけれども、20年ぐらいたつと倍ぐらい差がつくのです。そういう意味では、デフォルトiDeCoにすることで、預金に置いておくよりましみたいなことがあるのであれば、それはお勧めしたほうがいいと思いますし、資産運用に慣れていない方が多いということだとすると、リスクを非常に少なくして、コスト負担も少なくするような形でうまく御案内するようなロボアドバイザーを使うことができるのであれば、それは利用者にとってメリットがある部分もあるのではないかと思った次第です。
ただ、こういうことを実現するに当たっても、データや業務の標準化が前提になるというふうに考えておりまして、ぜひ安定した老後資金を安全に確保するという観点で、利用者目線で全体を推進していっていただきたいと思います。
以上でございます。
○森戸座長 ありがとうございます。
事務局に途中、御質問があったかと思いますが、いかがでしょう。
○海老企業年金・個人年金課長 御質問ありがとうございます。
ちゃんとお答えになっているかどうかというのはあるのですけれども、まず、全体のどういった思想で何をしているのかみたいなお話に関しては、もともとこれは制度として存在しているというところもありますので、法律ないし各種法令なりで決まっているものを、システムなり、実際の実働のところに移してきているという性質のものでございます。その中で、じゃ、どうやって連携していけばいいのかというところは、実は多分、フェーズ、フェーズでいろいろ差があるのではないかと思っていまして、法令上、ルールとして位置づけられているものもあれば、実際に各社各様で、場合によっては各社の加入者に対するサービスの一環として発展してきているような部分もあるのだろうというふうに思っています。
そういうものの中で、どういうふうにそれを加入者目線でより使いやすくしていくのかというところで、同じ考え方に立ってというお話だと思うのですけれども、そういうところを、もちろん厚労省としても関係者の皆様と一緒に考えていかなければいけないというふうに思っておりますというところで、以上です。
○森戸座長 ありがとうございます。
よろしいでしょうか。
では、渡邊構成員、お願いします。
○渡邊構成員 ご説明ありがとうございました。
まずは、関係団体の皆様がこれまで企業年金・個人年金の普及促進について御尽力いただいていること、また、度重なる改正事項に対して御対応いただいていることに、改めて感謝を申し上げたいと思います。皆様のおかげで実務としてうまく動いているのだということを改めて実感しているところです。その上で、時間の関係もありますので、私のほうからは、2点の質問と2つコメントをさせていただきたいと思います。
最初の質問としましては、運用改善といったところで、手続をオンライン化しようといったような御要望がありまして、その中で特にe-iDeCoの活用をといったような御提案が特に証券業協会様と信託協会様から具体的に御意見をいただいていたかと思います。e-iDeCoにおいて、今、特に主要な手続として対応できていないものとして、加入・移換の手続といったものがあると。それに関しては、先ほどの国基連様からの御説明の中で、そちらの加入・移換システムに関しては、別の電子申請システムを使ってなされているといったようなところで、e-iDeCoに一本化することについての困難性といったところが御説明されていたかと思います。
そのような国基連様の御説明に対して、e-iDeCoの活用をと御要望されている証券業協会様と信託協会様、どういうふうなお考えをお持ちなのかといったようなところをお聞かせいただければと思います。
2点目としましては、証券業協会様の資料の16ページで、国基連等の手数料の在り方を含めた事務フローの大胆な見直しといったことを御要望いただいているかと思います。このお話のときには、具体的な御要望、どういった形での大胆な見直しをといったところがなかったかと思うのですが、もし具体的な御提案がありましたら、そちらについてお伺いできればと思います。あるいは、先ほど構成員の中のご意見にもありましたが、国が直接的にある程度関与して、大幅な見直しをするべきだといったお考えなのか、そういったようなところをお聞かせいただければと思います。
2つコメントということなのですが、先ほどから出ております自動移換者の取扱いの問題に関して、個人的には入り口部分の規制がもう必要だろうと考えておりますので、御提案のあったデフォルトiDeCoといったものについて、導入といったところを含めて推進していったほうがいいのではないかと考えております。
もう一つのコメントとしては、事業主との関わり合い、情報利用の範囲といったところで、生命保険協会様だったかと思うのですが、御提案があったかと思います。あと、企業年金連合会様からも事業主との情報連携というか、利用範囲を考えたほうがいいというような御要望があったかと思うのですが、特に企業年金については、事業主の関与が非常に重要だと私も考えておりますので、この点について、さらに検討していく必要があるだろうと思います。
以上です。
○森戸座長 ありがとうございます。
質問2つありました。1つ目では、オンラインでe-iDeCoという話が証券業協会、信託協会さんからあったけれども、国基連さんがおっしゃったことを受けて、どう思うのかということだったかなと思いますけれども、証券業協会さんはいかがでしょうか。
○日本証券業協会 森本様 証券業協会の森本と申します。御質問ありがとうございました。
今、御指摘のとおり、e-iDeCoあるいはその他のシステム等で手続の電子化というのは、逐次前進はしているのかなと私どもも認識しておりまして、そういった意味では、加入者の利便性というのは、効率化という意味も含めて、少しずつ進んでいるのかなと思います。ただ、現実問題、今おっしゃった新しい加入のところの電子的な手続を取り扱っている運管のほうが、まだかなり限られておりまして、結局、これから加入しようとする方からのインタフェースという意味ではかなり限られているということがありますので、その辺りも含めて、例えばe-iDeCoを含めた一元化など、さらなる効率化、利便性向上があれば、なおいいのではないかなと思っている次第でございます。
それから、2つ目に御質問いただきました、私どもの資料16ページでのいろいろな事務フローの大胆な見直しというところですけれども、先ほどもちょっと御指摘いただきましたが、ここで「手数料の在り方を含め」とは書いてありますけれども、もちろん、今の事務フローそのままで手数料だけ下げるというのは、現実問題、なかなか難しいのだろうということはもちろん理解しておりまして、加入者のことを考えれば、いろいろな事務フロー、例えば手順を減らすとか紙を減らすとか、そういったことが行われた暁に手数料も下がってくるようなことがあればいいかなというふうに思っているところでございます。
では、その具体的な方策というのですか、どのようなことを考えているのかというのは、具体策まではちょっと想定しておりませんので、抽象的な指摘になって申し訳ございませんが、以上でございます。ありがとうございます。
○森戸座長 ありがとうございます。すみません、2点目についても併せてお答えいただきまして、ありがとうございます。
1点目のほうについて、信託協会さんにもお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○信託協会 有川様 信託協会です。
国基連様御指摘のとおり、iDeCoのデジタル普及に伴って、デジタル化が進んでいるというふうには捉えております。ただ、その中で、よりiDeCoの利便性を高めたり、民間側が、これは運営管理機関だったり、加入者だったりすると思いますけれども、より使いやすいような形に変えていくことで、より普及が進んでいくのではないかというふうに考えているところでございます。
○森戸座長 ありがとうございます。
構成員の方々、一通り御意見いただきましたが、もうちょっと時間があるかなと思うのですけれども、もしまだ何かあれば。
では、大江構成員、お願いします。
○大江構成員 すみません。御発表の中で、ぜひこれは本当にやったほうがいいなと思ったことについてコメントさせていただければと思います。
まず、1つ目は、日証協さんの資料17ページだと思うのですが、運用指図者の移換金に指定運用方法が適用できないということについて、iDeCoの加入者の3分の1ぐらいに当たる100万人ぐらいの方、iDeCoで運用指図者というのは非常に大勢いらっしゃって、その多くの方が企業型DCからの移換者ということからすると、ここにおいて、その指定運用方法を適用できるかどうかというのは、先ほどの運用が放置されてしまうことを防ぐという意味では、非常に重要なのではないかというように思っています。ちょっと地味ですけれども、意外にこれは大事なのではないかなというように思いました。
それから、国基連さんの御発表の中で、資産なしの記録を、例えば一定程度整理していくというお話について、これは御本人の手続がされないままに、大勢の方がそのままなのではないか。国基連の方に御質問したいのは、資産なしの方とかで今までに正規ルートに戻った人はいるのでしょうか。あまりいないような気がしていまして、そうだとすれば残高ゼロになったら2年ぐらいで記録自体を整理してしまってもいいのではないかと思ったりします。そこについて、もし情報をお持ちであればお伺いしたいというのが1つ。
もう一つは、自動移換に関連して、これも国基連さんにお伺いしたいのですけれども、かつて平成21年に自動移換者にアンケートを取られていて、それをちょっと遡ってみましたら、自動移換者である理由について、多い順から、個人型確定拠出年金というものが分からない。2つ目、手続が面倒。3つ目、自動移換された資産が少なくて運用するメリットがない。4つ目が、個人型のほうの手数料よりも安くつく、自動移換のほうが安いからという理由がありまして、自動移換の口座料を上げるというようなことについて、これまで私、審議会などでも提案させていただいたりしているのですけれども、これについて、国基連さんのほうではどのように整理されているのかということについてお伺いできればと思います。よろしくお願いします。
○森戸座長 ありがとうございます。
では、2点質問があったと思いますので、国基連さん、お願いいたします。
○鯨井国民年金基金連合会常務理事 御質問ありがとうございます。
すみません、資産ゼロの方が本来のルートに戻ったケースというのは、我々は調査していませんので、データはないのですけれども。資産ゼロにどうしてなるかというと、多くの場合は少額とか、もしくは企業年金ですと、例えば3年以内に辞めてしまうと企業に戻さなければいけないとかいう掛金の返還ルールとかがあるので、事実上、資産ゼロとか、ほぼゼロに近い状態で自動移換になるというケースもかなり多いというふうに聞いていますので、そういったケースですと確かになかなか戻ってくるわけがないなという感じはいたします。
その資産ゼロの場合の記録整理をどこで線を引くかというのは、これは政策判断の問題なので、我々として線引きをどうすべきとは言えませんが、少なくともRKの方々は金融機関らしく非常に真面目な方々なので、ルールを設定してあげないとなかなか記録を廃棄というふうに踏み切れないと聞いていますので、ここはぜひルール整備をしていただければと考えております。
それから、自動移換のアンケートの件は全くおっしゃるとおりで、制度がよく分からない、手続が面倒くさい、金額も少ない、自動移換のほうが安くつく。特に最後の点は非常に問題視していまして、自動移換だとこのままではいけないなと思ってもらわないと、インセンティブが働かないので、資産がある場合、我々も年1回、通知を文書で出して促していますけれども、手数料は我々も月額40円という形で管理手数料を頂くことにしました。政策的にもっと高い金額を取ったほうが、自動移換からの脱却を促せるのではないかということも、もちろん、それはおっしゃるとおりだと思いますが、これも我々、内部で議論して、事務コスト以上の手数料を自動移換の方から頂くというのは問題ではないかと考えました。
取ってしまった手数料というのは一体何に使うのかという問題も考えますと、これは自動移換者の管理に必要なシステムコストというものを5年分出してみて、それを自動移換の方の数で割って必要な経費を出すという形で40円という金額を算出しています。おっしゃるとおり、より高額にして政策的インセンティブを働かすということも考え方としてあるとは思うのですけれども、なかなかそう簡単ではないなというのが我々の感想でございます。
○大江構成員 お考えはよく分かりました。ありがとうございました。少し細かいことを聞いてしまいましたけれども、なるべくならば、本当にいい形で、正規のルートのほうがいいのだというような道筋と、デフォルトiDeCoがまた実務に乗るといいなというふうに感じました。ありがとうございました。
○森戸座長 ありがとうございました。
ほかの構成員の方はよろしいですか。あと1人ぐらいは行けるかもしれないですけれども、大丈夫ですか。よろしいですか。ありがとうございます。
今日は、ほかにオブザーバーとして、内閣官房の方は帰られましたが、金融庁からも出ていただいているのですが、特に何か御発言等ありますか。よろしいですか。ありがとうございました。
では、今日、ヒアリングで本当に貴重な御意見、たくさんありがとうございました。いろいろな御提案がありました。それから、ヒアリングの回でしたけれども、構成員の方々が非常に鋭い御質問なり御意見を言っていただいたので、ちょっと議論もできたかなと思います。恐らく短期的な課題から中長期的な課題、それから、事務的にどうにかできるものと法令とか税の話に関わることとか、いろいろな幅、いろいろな意見が出ましたので、それは事務局のほうで整理してもらえるかなと思いますので、また、それを待って、次の議論につなげたいと思います。
ということで、本日はこれで議事を終了いたしたいと思います。御参加の皆様におかれましては、御説明等の御対応をいただきまして、本当にありがとうございました。御礼申し上げます。
では、次回の開催につきまして、事務局より連絡がありましたらお願いいたします。
○安藤課長補佐 本日の懇談会でいただいた御意見を踏まえ、厚労省で課題の整理を進めてまいります。
次回第3回の日時、議題の詳細につきましては、追って御連絡いたします。
○森戸座長 ありがとうございました。
それでは、第2回「確定拠出年金制度の運用改善等に関する有識者懇談会」を終了いたします。御多忙の折、お集まりいただき、ありがとうございました。お疲れさまでした。

