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社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会(第2回) 議事録
日時
令和8年5月29日(金)15:00~17:00
場所
TKP新橋カンファレンスセンター ホール14E
出席者
- 構成員(五十音順)
伊奈川構成員
榎本構成員
瀬戸構成員
高橋構成員
玉木構成員
永井構成員
則武構成員
藤森構成員
松原構成員(座長)
山田構成員
吉田構成員
榎本構成員
瀬戸構成員
高橋構成員
玉木構成員
永井構成員
則武構成員
藤森構成員
松原構成員(座長)
山田構成員
吉田構成員
議題
1 社会福祉施設職員等退職手当共済制度に関するヒアリング
2 その他
2 その他
議事
○山田福祉基盤課長補佐 ただいまから第2回「社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会」を開催いたします。
構成員の皆様におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。本日は対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての実施とさせていただきます。
本日は、構成員の皆様は全員出席となっています。
榎本構成員、藤森構成員がオンラインでの御参加となります。
なお、玉木構成員は若干遅れての出席、伊奈川構成員におかれましては終了の少し前に御退席される予定となっておりますので、あらかじめお知らせいたします。
あわせて、本日の議事の「社会福祉施設職員等退職手当共済制度に関するヒアリング」に関連しまして、参考人として1名の方に御出席いただいておりますので御紹介いたします。三井住友信託銀行上席理事・年金研究センターセンター長でいらっしゃる小西陽様でございます。
○小西参考人 小西でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○山田福祉基盤課長補佐 事務局及びオブザーバーの出席につきましては、配付させていただいています座席表をもって紹介させていただきます。
冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきます。
(頭撮り終了)
○山田福祉基盤課長補佐 続きまして、お手元の資料と会議の運営方法の確認をさせていただきます。
資料の読み上げは割愛させていただきますが、本日の資料は資料1から4となっておりまして、参考資料は1から3を配付させていただいております。会場にお越しの構成員におかれましては、机上に用意してございます。オンラインにて御出席の構成員におかれましては、電子媒体でお送りしております資料を御覧いただければと思います。
次に、発言方法等について御案内いたします。
オンラインで御参加の構成員の皆様には、画面の下にマイクのアイコンが出ていると思います。会議の進行中は基本的にマイクをミュートにしていただき、御発言をされる際にはZoomツールバーのリアクションから「手を挙げる」をクリックいただきまして、座長の指名を受けてからマイクのミュートを解除して御発言ください。御発言が終わりました後には、Zoomツールバーのリアクションから「手を下ろす」をクリックいただきまして、併せて再度マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
それでは、これからの議事進行につきましては松原座長にお願いしたいと存じます。
○松原座長 皆様、御多忙の中、お集まりいただきまして、ありがとうございます。
それでは、早速議事に入らせていただきます。
議題1「社会福祉施設職員等退職手当共済制度に関するヒアリング」について、事務局より資料の説明をお願いいたします。
○小野福祉基盤課長 福祉基盤課長、小野でございます。
資料1「関係者ヒアリングについて」の資料を御覧ください。
2ページです。
本制度の検討に当たりまして、その実施状況や課題、制度を取り巻く動向を幅広く把握するため、第2回、第3回の検討会では構成員及び有識者の皆様からヒアリングを行います。
事業者団体の構成員の皆様からは、本制度の実施状況、第1回で提示した検討の視点について、学識経験者である構成員の先生からは、長期保険である公的年金の仕組みについて御説明をいただきます。
加えて、参考人の方から、民間部門における退職手当の動向・実態、人材確保・定着が重要となる時代における退職手当の意義について御説明をいただきます。
まず第2回、今回ですが、事業者団体の構成員の皆様のうち、瀬戸構成員、高橋構成員、山田構成員から御説明をいただきます。続いて、近年退職給付制度に関する著作を公刊されるなど、民間企業の退職手当、公的年金、企業年金の動向や退職給付制度の意義について精通されております三井住友信託銀行上席理事・年金研究センター長の小西参考人から御説明をいただきます。
続いて、ヒアリングの実施方法でございますが、構成員3名の方からそれぞれ15分程度、参考人の小西様からは20分程度御説明をいただいた後、4名の発表者の皆様に対しまして一括して質疑応答という形で進めさせていただきます。
また、進行管理上、大変恐縮ですが、御説明いただく皆様の持ち時間終了1分前のタイミングで事務局からベルを鳴らしますので、御承知おきいただければと思います。
最後に、本日の参考資料ですが、前回いただいた各構成員の御意見をまとめたものを参考資料1、前回お示しした事務局の資料を参考資料2、3としてお手元に配付させていただいております。
私からは以上です。どうぞよろしくお願いいたします。
○松原座長 ありがとうございました。
それでは、ヒアリングを始めさせていただきます。
最初に瀬戸構成員からお願いいたします。
○瀬戸構成員 瀬戸でございます。
私、公益社団法人全国老人福祉施設協議会でございます。
資料を見ながら御説明させていただきます。
今回、会員に少しアンケートを取らせていただきました。従来の当会の調査で、退職金制度があるかどうかは把握していたのですが、その中身の制度というのは把握していなかったもので、今回緊急で調査をさせていただきまして、2ページに調査概要がございますが、n数が128ということであまりないのですけれども、傾向として分かるかなということでございます。
3ページがまず退職手当共済制度の加入状況について聞いています。
①が加入要件を満たす職員が全員加入しているが50.8%、②で平成17年度以前から在籍している職員のみが継続ということが35.9%、合わせて87%が退職手当共済制度に加入していることが分かりました。
次のページ、4ページに参りまして、その前のページの②③④の加入していない方がいるという63法人に対して、退職手当共済以外に何に入っているのかということを聞いたところ、一番多かったのは58.7%が都道府県社協や都道府県の共済会が行う民間を対象とした退職金制度に入っているのが一番多かったということです。それから、独自制度をやっているところが22%、中小企業退職金共済制度等についても入っていますので、複数回答ですので100%以上になっていますが、幾つかの制度を利用していることも分かりました。
5ページに参りますと、同じ63法人に対して、なぜ退職手当共済に入っていないのかと聞いたところ、85.7%が掛金が負担だということになっています。これが一番多かったです。
6ページに参りまして、加入しているという111法人に対して効果・メリットを聞いたところ、これも複数回答ですが、退職金があることで職員の安心感につながるが87.4%。職員の定着や長期勤続への動機づけとなるが62.2%、職員の採用や人材確保に有効であるが45.9%、この辺が高い数字になっております。
次は7ページでございますが、同じ111法人に対して、加入状況を職員にどう説明しているのかということですが、一番多かったのは、採用面接時において伝えているというのが50.5%、その次が、求人広告等に掲載している、あるいはしたことがあるというところが34.2%、それから、職員との面談時に伝えているところが32%、これらが高い数字となっております。
続きまして、8ページでございますが、採用時等でのアピールの方法とか工夫していることを幾つか聞いています。自由回答にしていただいていますので幾つか読み上げますが、まず長期加入によるメリットを説明しているということで、(1)の③当法人では、職員が安心して長く働き続けられる職場づくりを重視しており、「退職共済加入」を明記したり、長く働くほど給付が増えるため、長く働きたい方に安心感を持ってもらえるよう、定着支援の取組として説明している。
(2)は退職金シミュレーション等を活用しているということで、①のところで、採用面接時に、給与関係を説明するときに退職金のシミュレーションを活用して定年時の退職金を説明している。
(3)だと、本人に負担がないことを説明している。
(4)でその他の意見として、①退職共済へ加入しているだけで効果がある、それから、WAMの退職共済に加入していることは採用面接において大変重要で、職員の安心感につながりますので必ず説明していますということで、このような形でアピールをしているということが分かりました。
続きまして、9ページですが、111法人に制度の必要性と掛金について聞きました。まず必要性に関しては、「とても感じている」あるいは「ある程度感じている」が合わせて90%以上ということで、必要性は非常に感じているということですが、一方で、掛金に関しては、「非常に高い」「高い」が50%、「適正額である」「安い」も50%ということで、ほぼ拮抗した感じを持っていることが分かりました。
10ページに参りまして、加入していない63法人のうち、退職制度に加入せず、引当金積立ても行っていない1法人を除いた62法人に対して、本制度と比較した掛金、退職金の支給額について聞いています。
まず、退職手当共済制度と比較した掛金の金額、ほかの制度との金額の比較ですけれども、「非常に高い」「高い」と「あまり差が無い」を含めて44%、「低い」「非常に低い」が55%ということになっています。
さらに、退職共済制度と比較した職員へ支払う退職金の金額について聞いたところ、「少ない」「非常に少ない」で70%ということで、こちらの制度が高い、多いと感じているものが多かったということが分かっています。
続きまして、11ページ以降が自由意見でございます。これも12ページから幾つか紹介をさせていただきます。
(1)掛金についてですが、①掛金の毎年の値上げはつらい。⑧掛金の金額増による負担が大きい。⑫掛金が高く法人の負担が大きい。⑬掛金の負担が増額となっているため、今後も毎年引上げとなってしまうと負担増となり、加入の継続面で懸念する可能性がある。⑮毎年掛金が増額され、介護報酬が伸びない中で利益を圧縮する要因になっている。⑳人件費高騰、物価高騰による支出増、人口、利用者減少による収入鈍化のフェーズにおいて、退職共済掛金の負担は以前に比べると増加しているように感じるなどとなっています。
13ページ、今度は制度の柔軟性について意見が出ています。
①他の制度に移行しようにも中退共・WAMの制度に制限があり加入できない。また、現行の制度から解約した場合、3割相当額を返還金として支払うため解約に踏み切れない。②18年度以降に採用した職員を被共済者として届出書を提出することにより、加入したくても再加入できない点は変更できないか。③他制度、特に中退共と比較して掛金体系及び給与水準の柔軟性に欠ける。④若年層の採用難、外国人材の増加、短時間勤務者の増加など、福祉・介護分野の雇用形態は多様化しているが、現行制度はフルタイム・長期勤続を前提とした設計となっており、制度の柔軟性が不足している。⑥WAMの制度は掛金区分が限定的であり、長期勤続者に対する掛金増額が制度上困難である。当法人では、介護職員を中心に長期勤続者の割合が高く、勤続年数に応じて処遇改善が人材定着の鍵となるが、現行制度ではそのニーズに十分対応できていない。制度の設計上の柔軟性の不足は、介護・福祉分野の人材確保・定着において、制度の競争力を低下させる要因となっているなどとなっています。
(3)支給金額と支給方法についてですが、①物価高騰に伴い金額の価値が低下していると感じる。④掛金を年1回で一括払いする方式は負担が大きく、支払方法の改善を検討していただきたいです。
14ページに参りまして、⑤退職金制度が老後の資産形成の基盤として機能する必要性が高いが、現行制度では長期勤続者であっても十分な積立額に達しにくい。⑦昨今の物価高騰などの影響から、先が見据えられない状況にあるため、万が一以前に行われたような給付の引下げなどがあると勤続意欲が低下する可能性があり、また、退職金を見込んだ生活設計が崩れることが非常によろしくないことである。
(4)が事務手続について、①退職金の支給までに少し時間がかかる。②職員加入後、早期退職した際の手続に手間がかかる。
(5)加入対象者(雇用形態別)について、①パートは要らないのではないか。②共済加入対象者を正職員か常勤職員を対象とし、パートの方を外していただきたい。理由として、パートの方は雇用契約では加入要件に該当する契約をしていても、欠勤が多く実際は加入要件に該当しない勤務実績となることが多く、法人の負担が大きい。④常勤とその他の加入要件を満たす職員(非常勤)とで掛金が同額であることが問題だということです。
(6)加入者の期間要件についてですが、②現行制度では1年以上の加入を退職金支給要件としているが、厚生労働省の実態調査では3年以上を支給要件とする企業が多数を占めており、加入要件を3年以上とすることで、制度の公平を確保するとともに、長期勤続を促進する効果が期待できる。
次のページ、(7)加入対象者(外国人労働者)について、①技能実習生、特定技能職員は期間が限られた職員となる。そのため、掛金以上の恩恵を受けることができないが、現在のシステムは全員加入させなければならない。掛金の助成がなければ今後継続できない。
(8)希望者のみの加入可能とする制度を希望。
(9)その他として、制度の持続可能性を確保するためには、国庫補助の拡充についても検討が不可欠。
(10)として、現制度の維持を希望するということで、①現システムの維持をお願いします。④当法人においても、退職金制度は、職員の平均勤続年数の延伸及び人材確保に大きく寄与しており、他業種との差別化を図る上で欠くことのできない制度であると実感している。福祉従事者が安心して長期的に職務に専念できる環境を維持するためには、本制度の持続的かつ安定的な運営が確保されることを望む。
最後のページでございます。
これらの意見を踏まえて、老施協として2つほどまとめさせていただきました。
まず、制度の持続可能性の確保。今日の介護施設を取り巻く環境は、外国人労働者が多いこと、若年労働者が短期間で転職を繰り返すことが普通になっていることなど、社会福祉施設職員等退職手当共済法ができた昭和36年と比べて大きく様変わりしている。
このような状況下で、1年以上の加入で退職金を支払うことは、財政の健全性が損なわれる要因になっているのではないか。例えば3年以上なり5年以上に支払い基準を引き上げることで、掛金の引上げを緩和することが考えられないか。
また、離脱者が増えないように配慮しつつ、全職員加入の規制を緩めて法人の判断に委ねるなど、加入者を増やす工夫の余地があるのではないか。
さらに、先ほどちょっと読み上げましたが、掛金が高く、法人の負担が大きい、掛金の負担額が増額となっているため、今後も毎年引上げとなってしまうと負担増加となり、加入の継続面で懸念する可能性がある、万が一以前行われたような給付率の引き下げなどがあると、勤続意欲が低下する可能性があり、また、退職金を見込んだ生活設計が崩れることから、非常によろしくないなどの意見が複数あったことは無視できないと考えています。
2つ目が財政基盤の強化ということで、今や金利がある世界になっています。支払準備基金が枯渇する前に、資産を運用できるような法改正をすべきではないか。その上で、運用機関が国から資金を無利子で借り受け、増資して運用するなどの対策も考えられるのではないかと。
資料にはございませんが、前回、私のほうで申し上げましたが、北海道共済会でございますが、現在、運用資産が813億円ですけれども、昨年度の運用実績は3.44%の収益を上げております。このようなこともありますので、検討していただければと思います。
以上でございます。
○松原座長 ありがとうございました。
続きまして、高橋構成員、お願いいたします。
○高橋構成員 日本保育協会の高橋でございます。今日はヒアリングの場をいただきまして、ありがとうございます。
特に参考になるようなデータもありませんで、資料等は用意してございませんが、御容赦いただければと思っております。
保育は、ほぼ全ての事業者が都道府県の退職金制度と福祉医療機構の退職手当共済制度に加入しているものと思っております。ただし、県によっては、歴史的な経緯から退職金制度がないところもあるやに聞いておりますので、そういったところは福祉医療機構の退職手当共済制度が唯一の制度になっているようでございます。
私は広島県ですけれども、広島県の場合は、13年前までは財団法人広島県民間社会福祉事業従事者互助会という組織で職員の福利厚生や退職金制度を行っており、13年前に広島県社会福祉協議会に事業が移行されて、現在に至っております。
ちなみに、少し紹介しますと、広島県社会福祉協議会の退職金の掛金は職員1人月2,200円でございます。全額事業主負担で本人負担はございません。年間で掛金は2万6400円ということでございます。
給付額は、加入年数10年目で17万8400円、加入年数20年目で60万6400円、加入年数30年で133万4000円、加入年数40年で261万8000円、最高で加入年数42年で287万4800円、さらに42年を超える期間については、42年の交付額に42年を超える期間の負担金累計額を追加して交付するということになっております。これは御参考までにということで御紹介させていただきました。
さて、退職金については当然ながら就業規則に記載されており、ちなみに我が法人の就業規則には、退職金については独立行政法人福祉医療機構及び広島県社会福祉協議会それぞれの退職手当共済制度に加入し、その定めるところによるものとすると記載してあります。
労働基準法では、労働条件の明示義務の項目の中に、退職金の有無、それから退職金を支給する場合、退職金を支給する労働者の範囲や退職金の決定方法や計算方法、それから支払い方法、退職金の支払い時期などを明示しなければならないとなっているかと思います。企業全体では、従業員100人未満の企業の29.5%の事業所には退職金制度がないとも聞きます。
そういった状況の中で、例えば保育人材を確保するため及び離職を防ぐためにも、退職金があること、特に独立行政法人である福祉医療機構の退職金制度は、公的性格が強いことをアピールできるのは大変大きいメリットがあると感じています。同時に、職員もキャリアを積んで、できるだけ長く努めようという動機づけにもなっていると現場感で感じております。
また、昨今では、定年の延長や定年制度を廃止している事業者もあって、人材不足の中で、働けるうちは長く働いてもらいたいという傾向もあります。そういったことからも、人材確保・定着、キャリアアップのためにも、退職手当共済制度は大変重要であると認識をしております。
その上で、給付については、これからの議論にもなるのでしょうけれども、公務員または民間の状況を見ながら、退職金制度として見劣らない範囲であれば、給付の検討もやむを得ないとは思いますけれども、あまりに掛金が高くなり過ぎるのは負担感が皆さんも大きいのではないかと思っております。
引上げの原資は、人材確保によって健全な運営に不可欠な経費ということで、公定価格の中で見ていただければと思いますし、長期的にバランスが取れるように、毎年直前になって掛金の引上げが決まるのではなくて、ある程度の期間、例えば5年とかの期間でどのくらい上がるのか計画的にあらかじめ決めていただいて、経営の予見可能性を高めてほしいと思っております。
最後に、1回目の検討会の際に申しましたけれども、この場では本当に的外れかもしれませんが、エンゼルプランやゴールドプランなどのように国の施策で福祉サービスを拡充してきて、そのことによって職員が増えてきた経緯がありますので、そういった意味からしても、公的資金の導入を一方で少しでも考える必要があるのではないかと思っております。
短い時間で恐縮ですが、以上、口頭だけのヒアリングで誠に恐縮なのですけれども意見を述べさせていただきました。
ありがとうございました。
○松原座長 ありがとうございました。
続きまして、山田構成員、お願いいたします。
○山田構成員 全国経営協の山田です。どうぞよろしくお願いいたします。
時間が15分と限られていますので、御提出いたしました資料の説明ということではなく、この制度の課題や制度に対する提言などにつきまして、要点のみお話をしていきたいと思います。
まず初めにお話ししておきたいのは、退職手当共済制度ができたいきさつですとか目的、また、この65年間にわたって果たしてきた役割等の原点をしっかり踏まえての今後の在り方について見直しをしていただきたいということです。この制度には、福祉人材の確保・定着、それから官民格差の是正、そして福祉の質の向上という重要なねらいがあって、そして公費助成も行われてきたはずです。それらの視点から現状を考えた時に、まずは制度の持続性が不可欠だと考えます。
福祉人材の確保については、現在極めて大きな課題というより問題になっているのは周知のとおりです。その人材確保に関する現状と課題を考えると、この制度の創設時以上の危機的な状況に直面していて、国の財政的な課題はあるとしても、公的資金の投入が必要となっているのではないかと考えます。つまり、不足する分は、本来であれば国で補塡すべきではないのかということであります。
退職手当には、「後払い給与」の性格もあります。目先の給与の処遇改善だけではなく、福祉人材の待遇の改善といった視点で見直しを進めていく必要があり、その意味でも、公的資金の投入が必要ではないかと考えます。
ここ数年、毎年掛金を上げてきていますけれども、さらに今上げるのかという疑問を感じています。各法人では、できる限りの職員の賃上げをしてあげようと思っていても、財源の問題で十分にしてあげられていない状況があります。国による物価高騰対策も不十分な中、各法人・事業所とも悲鳴を上げている状況下にあることを認識していただきたいと思います。
大きな公費助成が困難だとすれば、その理由を示していただきたいと思いますが、資料の3ページにも一部書きましたけれども、一番下のところです。少なくとも処遇改善加算を法人の裁量にて充てることができるようにしていくことも必要ではないだろうかと思います。いずれにしても、「掛金を上げるありき」の議論とするべきではないと思います。また、しないでいただきたいと思います。
また、制度の維持が大切ですけれども、そのために掛金を安直に繰り返し上げるというのは、報酬改定も処遇改善加算も不十分な中、各法人の負担が大き過ぎるというより、経営に支障を来しかねません。この退職手当共済制度に対する不安ですとか、また、制度に対する不信感を高めるばかりで、加入者が増えるどころか、退会者が増えることにもなりかねません。制度の維持のために加入者を増やさなければならない状況なのに、大きなマイナス要因になってしまいます。掛金の見直しについては、必要だったとしても毎年の改定は避けて、一定期間、少なくとも3年程度は固定した設定にしないと、各法人にとっては見通しも立たないし、事務手続等の負担も大きいということを忘れないでいただきたいと思います。
もう一つ、支給基準の見直しを行う必要もあるかと思います。それについても3ページ目に触れておりますけれども、人材確保、特に定着のために重要な役割の一つを担っている観点から考えますと、現在の1年未満は不支給というものを、5年未満は不支給に見直していくことが必要だと考えます。また、勤続10年未満の支給乗率についても、段階的な調整をしていく必要もあるのではないかと思います。
さらに、一定年齢、例えば60歳ですとか65歳での支給上限を考える必要もあるのではないかと思います。本制度ができまして65年、その間に定年の年齢が上がったり、雇用延長も進んできております。近年、定年延長ですとか退職後の再雇用のケースも増えてきております。また、給与についても、例えば定年年齢時をピークに給与のマイナス改定とするようなケースも法人によっては出てきております。とすると、定年延長して退職金が大きく減額になるようなケースもあったりします。今後さらに高齢者の勤務者が増えていくことも考えられますので、これらも踏まえた支給等のルールについての見直しも必要なのではないかと考えます。
さらに、資料には記載はしておりませんが、掛金が40時間の勤務の者と26時間勤務の者(加入条件となっている3分の2の勤務者)が同じというのは少しおかしいのではないか。また、加入の妨げになっているのではないだろうかと考えています。近年、働き方改革の一環で、多様な働き方をされる方の雇用、また、人手不足のために短時間労働の職員で現場を回していくといったことも多くなってきておりますので、それらについても見直しが必要ではないかと考えます。
中には法改正が必要となるものもあるかもしれませんが、様々な見直しを含めて行っていただかないと、単純に掛金を増額して、事業所の負担ばかりが増えていくというやり方は、理不尽ということにもなりかねません。
最後に、退職手当共済制度についてのメリットですとか仕組み、また、他の制度との優位性などについて整理して、各法人に対し積極的な情報発信、PRも必要だと思います。それは私たち法人側としても、職員に対し、また、求人に当たって、職員に対する重要な待遇の一つとして示していく、発信していく必要も、私たちの人材確保のためにあるということは感じているところです。 冒頭でお話しいたしましたけれども、退職手当は後払い給与の性格も有しております。福祉人材の処遇、他の産業との賃金格差の問題が以前より取り沙汰されているにもかかわらず、なかなか改善が進んでいきません。そのような状況下での退職手当共済制度の在り方の見直しです。第1回目、前回の会議では、鹿沼局長から抜本的な見直しの検討をというお話がありました。私も抜本的な見直しの視点を持って幾つか発言をさせていただきました。
現在、全国の社会福祉法人が、物価高騰と人材確保、そして人材確保のための賃上げで苦しんでいます。そのことを踏まえながら、これからの日本の福祉をさらにより良くしていくための下支えの制度でもありますので、私たちの提言も踏まえながらの抜本的な見直しを進めていただきたいと感じています。
以上です。
○松原座長 ありがとうございました。
続きまして、参考人からのヒアリングを行います。
小西参考人、お願いいたします。
○小西参考人 三井住友信託銀行の小西と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
お手元の資料に沿って御案内させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
私のほうからは、「民間企業における退職給付制度の現況」ということで御案内させていただきたいと思います。
まず2ページ目は、弊社の状況の御説明ということなのですけれども、左上に書いておりますDB・DCという言葉がありますけれども、DBというのは確定給付企業年金という給付額が決まっている制度です。それともう一つ、DCというのは確定拠出年金ということで、掛金が決まっていて、それを従業員が運用して、給付額は運用結果によって違ってくるという2つの制度がございます。
これらの制度については、厚生労働省様によって認可・承認される制度でございまして、我々民間の金融機関としては、DBであれば総幹事、DCであれば運営管理機関という形で、厚生労働省様宛ての申請をサポートするというようなことをやらせていただいています。
弊社では、お客様へ人事コンサルから退職給付制度の構築まで、一気通貫のサービス提供をさせていただいております。左側の絵を御覧いただきたいと思うのですが、企業年金制度の認可・承認プロセスというところです。お客様と弊社のような総幹事、運営管理機関がまず制度設計の協議をさせていただきまして、受託機関のほうで制度設計の確認をさせていただきます。こちらは法令等に合致しているかどうかの確認をさせていただきまして、必要に応じて事前に厚生労働省様のほうに事前の相談をさせていただいたりした上で、認可申請をさせていただくというような段取りになってございます。
右側は、弊社の業務内容について簡単にまとめさせていただいております。先ほど申し上げましたように、人事コンサルですとか退職給付制度コンサルといったコンサルティングを行うとともに、実務運営についても担わせていただいています。例えば確定給付企業年金の制度運営という形でいえば、企業年金制度での掛金の計算ですとか、一時金とか年金の給付の事務といったこともやらせていただいております。
続いて、3ページを御覧ください。弊社のDBとDCの受託実績について御案内させていただきたいと思います。
左側のとおり、確定給付企業年金では、特に制度設計が複雑な大企業を中心に本邦トップの受託実績となっておりまして、業界で最多の加入者数を受託させていただいております。
右側のDCにつきましては、運営管理業務ですけれども、こちらも多くの金融機関がサービス提供している中、受託実績としては業界1位ということでございますので、企業年金に関することでありましたら各種御質問にお答えできるものと存じますので、いろいろと御質問いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
4ページを御覧ください。
こちらはもう皆さん御承知おきのとおりということかと思いますが、日本の年金制度の仕組みをお示ししております。一番上に書かれておりますとおり、現役世代は全員国民年金の被保険者になっておりまして、オレンジ色の部分があります。その上に会社員、公務員等は厚生年金保険というのがあります。赤い点線で囲っておるところ、いわゆる民間サラリーマンは国民年金の上に厚生年金があって、その上に緑の確定拠出年金、確定給付企業年金、厚生年金基金といったような制度が、各企業が独自に実施する制度としてございます。これらの給付は、退職金の一部または全部を原資として、年金に移行しているケースが多いという状況でございます。
続いて、5ページを御覧ください。退職金の持つ意味合いの変遷について御案内いたします。
退職金の由来としては、雇い主が使用人に対し独立の業を営む権利「のれん」を送る習慣に発したものと言われております。
そして、明治時代には、離職を抑える(労働力を囲い込む)ことを目的として慣習的に使われ始めました。
その後、戦前戦後に至っては、在職中の功労に報いるための功労褒賞としての性格、それから退職後の生活を保障するいわゆる生活保障としての性格、それから在職中の賃金の後払いとする賃金後払いとしての性格を持っていると考えられています。
近年は、70年代以降、解雇には実質的な制限が課せられ、退職金のインセンティブ効果は縮小したというふうにも考えられましたが、90年代以降はいわゆる成果主義人事の高まりとともに、インセンティブ目的が再認識され始めされているというような状況でございます。
続いて、6ページを御覧ください。
退職給付制度を取り巻く環境認識ということでございますが、まず将来推計人口を見ますと、2025年と2045年の人口構造を比較しますと、15歳~64歳の間の人口は7300万人から5800万人に減少する見込みであります。今後、生産年齢人口は大幅に減少する見通しということになります。これによって、本格的にいわゆる労働力希少社会と言われる状態になっていく見込みであります。安定的な新規就業者の確保のみならず、人材の定着に向けた取組についても重要課題となることが想定されます。
次に、賃金構造及び退職率の変化についてです。初任給の引上げ等で新卒採用力の強化が図られているところですが、賃金構造基本統計調査を時系列で見比べてみますと、中高年齢層では賃金水準の低下も見られる状況です。
一方、弊社のDBの管理先のデータで見ますと、20代~40代の退職率が上昇傾向にあります。ノウハウを持った中高年齢層のつなぎとめも検討が必要な状況と感じております。
そして、私的年金、退職金と、人材定着の関係については、私的年金である確定給付企業制度において、弊社の総幹事先の退職率の平均を取りますと、民間の平均と比較して低位で推移しているということが分かります。
また、私的年金の存在が、従業員の在職期間の延長や離職の低減につながるという海外の研究も存在します。
加えて、従業員サイドの視点からも、賃上げの継続に加え、物価上昇による実質価値の目減りへの対応を求める声が出てきつつあります。
7ページを御覧ください。
こちらは弊社の資産のミライ研究所というところの調査の結果なのですけれども、従業員のお金に関する不安の中で一番多いものは老後資金ということになっています。左側のグラフのとおりでございますが、年代を問わず将来への不安が高く、特に30代~40代のタイミングで大きく上昇しています。
一方で、退職給付水準の知名度は低めであって、従業員に周知することで不安感の解消につながる可能性もあると考えられます。
続いて、8ページを御覧ください。
左側のQと書いてあるところですけれども、弊社で昨年実施しましたDCの加入者向けのサーベイにおきまして、将来に向けた資産形成に関して不安に感じていることを聞いたところ、物価上昇への不安心理を抱いている方が多数存在することが確認できました。
また、右側のとおり、足元手取りが増加しても、将来のために運用は貯蓄に回すと回答される方が大半を占めておられるという状況でございます。
続いて、9ページを御覧ください。ここではPayNowとPayLaterの組み合わせ方について考えてみたいと思います。
PayNowとPayLaterの違いによって、会社負担と従業員の総所得に大きな影響がございます。従業員への総報酬を見直す際には、会社コスト対比で処遇改善の効率性や、従業員の将来不安改善が検討ポイントになると思います。人材確保の強化のための処遇改善では、税優遇になる対象給付を有効活用することもテーマでございます。
①に書いておりますPayNowというのは、採用力強化のために重要なものでありまして、給与水準の改善、すなわちベースアップは今、各社で行われているところかと思います。しかし、従業員の税負担等を考えると、事業主負担に対して従業員の所得改善は限定的な状況であります。将来不安からNISA等で積立てを行う従業員も増加していますけれども、従業員自身が税金等を控除された後のものから将来に備えるのは非効率な状況かと思います。
一方、退職給付は給与支払いよりも効率的に従業員処遇が可能と考えております。PayLaterは、従業員の将来不安の解消に貢献すると考えます。PayLaterは採用後の従業員のエンゲージメントや人材定着の強化に効果が期待できるものと考えます。
なお、PayNowに傾く企業も一部存在するようでございますが、今のところは私的年金を含む退職手当を全廃する企業はほぼないと認識をしてございます。
続いて、10ページを御覧ください。PayLaterとすることで高齢期の所得の確保が可能というお話の続きでございます。
課税率が高い現役期の税負担を抑え、課税率が低い高齢期に税負担を移行・抑制する効果も生じるということで、上段のPayNowの場合には、現役時代の給与に加えて、退職給付を前払いして上乗せするというようなことになるかと思います。このため、より高い税率が適用されてしまうということになります。こういう状態で前払いでもらったものを老後に備えるよりも、老後にもらえるほうが税制面で有利というようなことがいえるかと思います。
続いて、11ページを御覧ください。
左側のグラフのとおり、従業員の処遇を検討する上で前提条件となる物価は上昇トレンドということでございます。そして、賃金は物価に追随しつつある状況ということですが、一方で、退職給付は右側のグラフのとおり対応が進んでいないということで、名目・実質価値ともに減少傾向でございます。特に2013年~23年の10年間を見ると、名目で1割、実質で2割減少しているというような状況でございます。
続いて、12ページを御覧ください。
公的年金に加えて給付を行う私的年金・退職金の状況について、老後の生活のイメージをお示しさせていただきました。
上に書いておりますとおり、より豊かな老後生活を送るために、公的年金に加えて給付を行う私的年金ですとか退職金が活用されています。
左側の5年前に比べまして、物価上昇による生活費増加が3万円~4万円ございます。これに対して公的年金は1万円の増加にとどまってございますので、差し引きでは不足が拡大しているということでございます。
左側の絵をまず御覧いただきたいと思うのですが、真ん中やや上のところに吹き出しで書いてございますけれども、退職一時金が2000万円あるケースを例に取って考えてみました。2000万円のうち500万円部分をDCに、1000万円分をDBに移行している場合を想定します。DBとかDCという制度は年金で受け取る選択が可能です。一時金を年率2.5%程度で付利をして年金化したと仮定しますと、合計で月額8万円程度を20年間受け取ることができます。公的年金の22万円と合わせますと合計30万円程度になります。
左側にありますように、5年前の標準生活費は約28万円と言われていましたので、公的年金と企業年金でこの生活費をカバーすることが可能という状況でございます。
これが足元右側の状況でいきますと、標準的な必要生活費が31万円に上がっております。一方で、先ほど申し上げましたとおり、公的年金は23万円程度ということでございまして、DB・DCの給付水準が変わらなければ、23万円に8万円を加えて31万円ということで、ぎりぎり必要生活費を賄える状況というようなイメージでございます。
当然のことながら、退職一時金の金額がこれほど多くないとか、私的年金がこれほどないというようなことになる場合には、公的年金プラス私的年金で必要生活費をカバーできなくなるようなイメージということかと思います。
最後に13ページを御覧ください。
退職金水準のインフレ対応について御案内をさせていただきます。
退職金の算定方法はいろいろありますけれども、ここでは退職前の給与に支給率を乗じる給付設計について御案内をします。
真ん中に記載のとおり、給付額は退職金の算定用給与、これは退職時の給与ということが多いわけですけれども、これに支給率を掛けて金額が決まるということになりますので、給与もしくは支給率をインフレ率分だけ引き上げることによって実質価値を維持することが可能です。
民間の退職金の制度については、退職金の算定用給与というのが、ベースアップがあっても増えないような給与を使っております。なので、インフレがあってもこの給付額自体は増えないという状況になっているのが8割方でございます。ですので、給与か支給率を上げることによって初めてインフレ対応ができるということになります。
この検討会で議論されております退職手当共済制度では、退職前6か月の本俸平均額ということになってございますけれども、たしか金額に上限があったかと思いますので、実質的にはインフレ対応はできていない状況なのではないかと想像するところでございます。
私からの御説明は以上になります。
○松原座長 大変ありがとうございました。
それでは、ここから質疑応答の時間を取らせていただきます。構成員及び参考人への質問等ございましたら、挙手をお願いいたします。いかがでしょうか。
本日早めに御退室と伺っておりますので、伊奈川構成員からもしいただければ。
○伊奈川構成員 ありがとうございます。
御指名いただきまして、御配慮いただきましてありがとうございます。
一括して質問のほうもしてしまっていいということでしょうか。
○松原座長 はい、お願いします。
○伊奈川構成員 分かりました。ありがとうございます。
いろいろとお聞きして、知らないこともあってすごく参考になりました。そういう点で、幾つかポイントを絞って質問させていただきたいと思います。
まず、老施協のほうの資料を拝見しておりまして、ページでいきますと5ページにある加入していない理由として、「他により良い退職金制度があるため」と書いてあるものですから、アンケートではここまでしか分からないと思うのですけれども、肌感覚でどの制度がそういう点ではいい制度なのかというのが分かれば教えていただければなと思ったのが1点であります。
あと、経営協のほうのお話ですけれども、今日のお話の中にも少し出ておりましたけれども、今、働き方改革ということで、日本全体としてなるべく長く働きましょうとなっていて、いろいろなデータを見ると福祉関係は実際60代後半とか、あるいは70歳以上の方も結構働いている世界なので、そういう点では先行しているのではないかというのが私の認識なのですけれども、そうなると、先ほどもありましたけれども、普通の民間企業ですと例えば役職定年があったり、あるいは一旦退職して再雇用ということなのですけれども、そこに退職手当が絡んできたとき、実際上どうされているのだろうなと。これもケース・バイ・ケースかもしれませんけれども、御存じの範囲で何かあれば教えていただければなと思いました。
あと、保育の関係でありますけれども、お話を聞いていてまさにこどもの関係というのは未来への投資だということからすると、こういう分野でも長くみんなが働いていくためには、各構成員の方がおっしゃったように、明るい未来が描けないとなかなか定着もしないということだと思うのですけれども、そういう点で、特にこどもの関係というのは今、少子化が進んでいく中で、その辺り、将来を展望してということで、バックキャスティングとかいろいろな言い方がありますけれども、何かそういった展望があれば教えていただきたいと思いました。
企業年金の関係で、小西様、三井住友信託銀行の関係なのですけれども、これは役所のほうにまたお願いしないといけない点かもしれませんけれども、世の中的に言うと、今日の資料にもあったように、退職金と企業年金といいましょうか私的年金はある意味ではセットで補完・代替的に考えられる部分があるわけでして、さて福祉業界では企業年金はどうなのだろうという点で、いろいろなお客様を相手にされているようですけれども、福祉業界における企業年金といいましょうか私的年金の普及具合はどうなのでしょうかというのが御質問で、それぞれ1つずつ絞らせていただきました。よろしくお願いします。
○松原座長 ありがとうございました。
では、瀬戸構成員、山田構成員、高橋構成員、小西参考人の順でお願いいたします。
まずは瀬戸構成員からお願いいたします。
○瀬戸構成員 御質問ありがとうございます。
私の資料の5ページの「他により良い退職金制度があるため」、ここで具体的には聞いていないのですが、実はその前のページで、ほかの加入している制度が何かと聞いていますので、恐らくほかにというか、都道府県の共済制度ですとか、中退共、あとその他ということで4ページの※2で2件ありましたけれども、ここにも企業型の確定拠出年金制度も入っておりまして、こういう形で使っていることだと思っています。
以上です。
○松原座長 よろしいですか。
○伊奈川構成員 取りあえず結構です。ありがとうございます。
○松原座長 次は、山田構成員、お願いします。
○山田構成員 定年制との絡みの中では、各法人のケース・バイ・ケースによります。例えば60歳を過ぎて雇用延長としたり、また、定年制そのものを60歳を65歳にしたりしているところでも、給与については60歳を超えた時に下がっていくとか、いろいろな取組をしている法人さんがあります。その中で、一旦60歳になった時に、そこで手続をして退職金を払ってしまう法人もあります。そして、その後からもう一度入り直すというようなことをしているような法人さんもあるとは聞いてはいます。
以上です。
○伊奈川構成員 ありがとうございます。
そこが知りたくて、やはり一旦もらってしまったほうが得なのではないかというのがあるので、その後どうなるのかなと思ったら、もう一回入り直すということが一つのパターンということよろしいでしょうか。
○山田構成員 継続の場合、そこでまた入るのが原則としてあるのでしょうが、入らないでそのままもう打ち止めとしている法人さんもあるようです。それはルール上はよろしくないのかもしれませんが。
以上です。
○松原座長 続きまして、高橋構成員、お願いします。
○高橋構成員 今の山田構成員の続きなのですけれども、保育もやはり同じようなことがありまして、どうしても6か月の平均でというのがベースにありますので、一旦そこで退職金をもらってというケースは多いと聞いております。
先ほど、少子化の中で将来の展望があればという御質問だと理解をいたしましたけれども、いずれにしましても今は少子化と言いながら、人口減少地域の話は別にしても、まだこどもがいるところはこどもがいて、保育ニーズは高まっているということがあります。ただ、今一番問題なのは、本当に人材不足による職員確保の問題でございまして、職員の確保・定着については、まず入れる、つなぐ、呼び戻すとよく言われますけれども、呼び戻すというのはもう相当今難しい状況にあります。それから、入れるも今一番大変なわけですけれども、それを考えていくと、今一番力を注いでいるのはつなぐということになっておるわけでございまして、そういった意味からしても退職金の制度というのは本当に絶対に必要であると思っております。
保育の場合は、今データを持ち合わせていないのですけれども、たしか厚生労働省、今はこども家庭庁のデータにあったかと思うのですけれども、養成校を卒業しても、保育の道に行かないという学生の割合が多いとも聞いておりますので、その辺がなぜそのようになってしまうのかということを我々自身も少し考えていかなければいけないし、魅力発信ということも含めて、これから保育の在り方も考えていかなければいけないなと思っております。
以上でございます。
○伊奈川構成員 ありがとうございます。
ある意味では今、世の中でM字カーブとかL字カーブといった問題が一番出てくる分野だと思ってお聞きした次第です。ありがとうございます。
○松原座長 では、続きまして、小西参考人、お願いいたします。
○小西参考人 大変申し訳ないのですけれども、福祉業界での普及率とかは今持ち合わせていなくてお答えできないので、申し訳ありません。
○松原座長 よろしいですか。
○伊奈川構成員 分かりました。
○松原座長 ほかにいかがでしょうか。
永井構成員、お願いします。
○永井構成員 ありがとうございます。
また、ご報告いただきました皆様、ありがとうございました。
質問と要望を申し上げる前に、私ども労働組合の連合でも話を聞いているところに触れさせていただいて、その後、質問等をさせていただきたいと思っております。
連合にも事業所が社会福祉施設職員等退職手当共済制度に加盟している労働組合がございまして、一部にお話を聞いたところです。それによりますと、退職手当共済制度があることで、職員の将来不安といったものが軽減されている、人材確保や定着、専門性維持に大きく寄与しているといった認識を聞くことができました。同制度が果たしてきた役割の大きさというのを実感したところであります。
また、一方で、この制度が果たしてきた役割が大きいということで、仮に給付の減額ですとか制度変更が行われるといったことになると、例えばほかの業界に行ってしまうということが生じるのではないかという懸念を示されている方もいらっしゃいました。
福祉施設で働く人材が不足すると、ベッドがあっても利用者が受け入れられないといったような状態になってしまうのではないかといったような懸念もありましたし、先ほども構成員の皆さんからもあったように、やはり国の支援というものも検討してほしいといったような意見もあったところでございます。
連合として関係者から話を聞いたことをお知らせした上でお伺いします。瀬戸構成員のアンケートの資料で2点ほどお伺いしたいのですけれども、まず、スライドの3枚目です。加入状況をお示しいただいておりますが、前回、今回もですが、それぞれ構成員の皆さんの地域での共済制度の状況についても御紹介があったかなと思いますが、この加入の状況については、地域における特徴みたいなものはこのアンケートから出てきているのか、お伺いしたいと思います。
もう一つは、次の4スライド目ですが、ここでは退職手当共済制度に加入していないというところが、どのほかの制度に入っているのかというのが聞かれておりますけれども、これも先ほど来御紹介があった複数の退職手当共済制度を利用しているということがありましたが、退職手当共済制度に加入している法人がそれ以外の退職金制度に加入しているのか、このアンケートで把握されているのかお伺いしたいと思います。
それから、これは厚生労働省の事務局に要望なのですけれども、山田構成員の資料3の4スライド目に他制度についての御紹介があります。例えば私立大学の退職金財団、一番下のところでは掛金の約2割相当が国から加入法人に交付されていると記載がございます。事務局には、こういった他制度における公費活用状況を含む、この退職手当共済制度との比較ができるような資料を御用意いただけたらありがたいと思ってございます。
以上です。
○松原座長 ありがとうございます。
では、最初に瀬戸構成員からお願いいたします。
○瀬戸構成員 御質問ありがとうございます。
まず、3ページの地域の特性については、そこまでまだ分析はしておりませんので、申し訳ありません。
それから、4ページに関しては、その前の3ページの②③④に対しての質問なので、確かに①で加入要件を満たす職員は全員加入しているところに、ほかに入っているかというのは聞いておりませんが、一応②の方には聞いています。ただ、実際に複数回答ですのでかなりいろいろな制度に、例えば①で全員が加入していても都道府県等共済に入っている可能性はあると思います。残念ながらそこまではきちんと取っておりません。
以上です。
○松原座長 よろしいですか。
では、続きまして、厚生労働省事務局からお願いします。
○小野福祉基盤課長 福祉基盤課長でございます。
永井構成員から御要望がありました他制度との比較につきましては、前回、山田構成員からも中退共の制度との比較というようなお話がありましたので、次回以降の検討会で整理をして、出せるものを出させていただきたいと思っております。
○松原座長 よろしいですか。
ほかに御質問、御意見があればお願いいたします。
山田構成員、お願いします。
○山田構成員 今のヒアリング以外のことで、厚労省の方への質問等でもよろしいですか。
○松原座長 どうぞ。
○山田構成員 前回も説明がありましたし、今回の参考資料ということで、この制度の「現状と課題」という資料がありますが、その中で、社会福祉法人の8割が加入しているという説明がありましたが、職員総数から見たときに何割程度が入っているのかを知りたいと思います。人数的には現在の加入者数は88万人ほどだという説明が前回ありましたが、法人の8割が入っているにしては、いろいろな状況があって職員総数から見たときには8割以下だろうということが推測されます。加入者数が横ばいだという資料もここに載っておりましたけれども、それは前回の説明でも新規の加入者が減少している、退職者が増えているという説明がありました。新規の加入者が減少しているということについて、厚労省はそれをなぜだと認識しているのかということを教えてもらいたいというのが一つあります。
それから、「現状と課題」の6枚目、説明では給付水準を国家公務員に準拠した形でという説明もあったと思いますが、今はどうなのかということも含めて、教えていただきたいと思います。
もう一つ、掛金の推移についても説明がありました。こちらの「現状と課題」の15枚目でしたか。これを見ますと、けっこう長いこと16年間という間、掛金が変わらずに来ていました。5年間を一つ均衡の基準で考えるという説明もありましたが、そうだったとしても、16年間もの間、掛金を変えずに、その先のことまで見通していなかったがゆえに、一気に掛金を上げてこざるを得なかったということがあるのではないでしょうか。ちょっときつい言い方をすると、見立てが悪かったのではないのかということも言えなくもないと思っているのですが、その点につきましてどのようにお考えになっているのかを教えていただきたいと思います。
以上です。
○松原座長 事務局、お願いします。
○小野福祉基盤課長 福祉基盤課長です。ありがとうございます。
4点あったかと思います。
まず1点目は、前回御説明した社会福祉法人のうち、この制度に加入している法人の割合が8割というところでございますが、これにつきましては法人単位で見ておりまして、例えば今日の瀬戸構成員の資料の3ページを見ていただければと思うのですけれども、職員全員が加入している50.8%の法人も、平成17年度以前から在籍している職員のみ加入している35.9%という法人も先ほどの8割というときにはいずれもカウントをしております。したがいまして、いずれ数字は改めて精査をさせていただきたいと思っておりますが、職員数ベースで見れば8割よりは低い数字になるかと考えております。
2点目は、新規加入者の減の理由ということだったかと思います。本日の参考資料3の13ページ目を御覧いただければと思いますが、新規加入者はこのグラフで見ていただいたとおり右肩上がりで上がってきていたものが18年のところで下がっているということ、そこからまた上がって、近年は横ばいという状況です。吹き出しでも書かせていただいておりますが、18年度のところについては介護分野の公費助成廃止等の影響があったことかと思います。
また、近年につきましては、分析を詳細にしなければいけないと思いますが、特に直近は介護等の人材全体の伸びが横ばいに近くなっていること等もあるのではないかと思います。
それから、3点目の給付水準のお話ですが、これにつきましては同じ参考資料の6ページ目を御覧いただければと思います。昭和36年創設時は、公立の社会福祉職員と民間の社会福祉施設の処遇面の均衡を図る観点から、給付水準を国家公務員に準拠というようなことで制度を創設しておりまして、18年に水準全体の1割程度の引下げということをしており、28年にまたここで国家公務員退職手当共済制度の支給乗率に準拠するような形の見直しをしておりまして、これが支給乗率の見直しとしては最後になっております。
ですので、一番下の米印にございますが、現行の国家公務員との比較という意味では、平成29年に国家公務員の給付水準の見直しが行われましたけれども、この見直しについては、この制度には反映をしていないというところでございます。これが3点目です。
4点目につきましては、掛金についてでございます。同じ資料の15ページが掛金の推移でございまして、御指摘がありましたとおり、平成19年から据置きをしてきている期間が長くございました。現行、法定ではおおむね5年間で財政均衡ということで掛金の設定をしてきたという経緯がございます。
それと資料で言うと16ページがございまして、19年度以降そのように掛金を据え置いている状況でございましても、収支としては、端的に言うと入りのほうが大きかったということで、このような形で支払準備金が増えてきているということでございます。見通しがどうだったのかという点については厳しい御意見もいただきましたし、今現在、掛金をお願いしているという状況については、経済動向とか福祉・介護の人材の出と入りとか、あるいは離職率、あるいは長期に働く傾向になってきているということが全て見通せていたかというと、そうではない部分があったと。経済情勢というのはなかなか先が見通せない部分もあったということでございまして、以上でございます。
○松原座長 よろしいでしょうか。
ほかに御質問、御意見のある方がいらっしゃればお願いいたします。
吉田構成員、お願いします。
○吉田構成員 吉田でございます。
いろいろと御教示いただきまして、誠にありがとうございました。
まず、瀬戸構成員に御質問させていただきまして、その後、小西参考人に御質問させていただきたいと思ってございます。
瀬戸構成員のデータを拝見させていただいて、大変勉強になるところが多いなと思っておりまして、特に自由意見のところでお尋ねしてもよろしいでしょうか。13ページのところであります。掛金のことがいろいろ負担にあるというのは数字上は大変よく理解をさせていただいておりまして、(2)の制度の柔軟性等についてというところで、③のところ、特に中退共と比較すると掛金の体系、給与水準の柔軟性に欠けるのではないかというようなことが書いてございます。もちろん御回答された方の真意は分かりませんが、もし瀬戸構成員のほうでお分かりであれば、これはこういうことではないかなというようなことがあればぜひ御教示いただきたい。
それと、その下にある⑥の長期の勤続者に対する掛金の増額が制度上困難なのだというところも、改めてもしこういうことではないかとお分かりであれば御教示いただきたいと思っております。
そして、同じページですが、一番下にありまして、(3)の④のところに、掛金の年1回の一括支払い方式の負担が大きいということで、いわゆるキャッシュフローの負担のことを言っているのだろうと思いますが、実際の掛金の額の大きさもあるのですが、こういった支払い方式の負担がどれぐらいキャッシュの出方に負担になっているのかなというところが少し感想めいたところでも結構なのですがお尋ねしたいところです。
続けて、小西参考人のほうにお尋ねしていきたいのが、私が聞きそびれていたかもしれませんが、いわゆる退職金の共済制度に相当するような掛金に関する金額というのは、御社のビジネスの中ではどれぐらいの金額になるのかなと。特に今回加入されていらっしゃるところの総幹事の加入者数というのが、事業者が大企業ということがありますので、その辺りも勘案しながら少し参考にさせていただきたいと。
それと、13ページにございますとおり、給付の算定式が今、厚労省のほうで検討されていらっしゃる共済制度の給付算定式に当たるところであります。これからいわゆる給付の額が増えていくのが将来待っているというところで、今こういった検討をしているところですが、御社の制度においても当然そういったようなことがあったわけですし、それに対して対策をされてきたのだと思います。そこの制度は、事業・サービスの商品の安定性を図る上で、こういった給付算定の式においてどういったことを工夫されてこられていたのかというようなところを参考にしたいと思って伺えればと思ってございます。
ちょっと長くなりましたが以上でございます。
○松原座長 では、最初に瀬戸構成員からお願いいたします。
○瀬戸構成員 御質問ありがとうございます。
まず、13ページ④の中退共との関係ですが、私の法人も以前に退職金制度をどうするかのときに中退共のこともいろいろ検討した記憶はあるのですが、先ほど、次回以降にほかの制度との比較も出てくると思いますので、そこのほうで私も含めて確認していきたいなと思っております。
⑥の長期勤続者に対する掛金増額は制度上困難だろうと。これは制度上掛金は確定しているものなので、それを増やして給付額を増やすということができないということ。先ほども山田構成員がおっしゃっていたと思いますが、みんな同じ金額で掛けなければいけないので、そこを少し制度上、長い人には高い掛金を掛けて、高い給付ができるようにという希望だと考えています。
以上です。
○松原座長 続きまして、小西参考人、お願いいたします。
○小西参考人 1つ目が、いわゆる民間の企業年金で、掛金の水準がどのぐらいかという御質問かと思うのですけれども、大体基本的には毎月拠出をするケースが多いのですけれども、毎月1人当たり1万数千円~2万数千円ぐらいの金額になっているのが多いのかなと。ただ、給付の水準によってもっと大きい規模の制度もありますし、もう少し低い制度もありますけれども、平均的なそのような感じかなと思います。
それから、もう一つは給付の算定式のところで、どういった工夫をしてきたかというお話だったかと思うのですけれども、確定給付企業年金とか確定拠出型年金は基本的には各企業の退職金を基にしていますので、各企業の退職金の算定用の基礎額が何かというのがベースになります。それが通常の給与を使っているのだったら給与の一定割合ですし、そうではなくて最近でいけばいろいろな役職とか勤続に応じたポイントを積み上げるみたいな制度もございまして、ポイント制と言うのですけれども、そういった場合はポイントに応じた掛金を払うというようなことが多いという状況です。
実は昔は給与がベースアップで上がると、退職金算定用の給与も上がるという制度が多かったのですけれども、そうなると退職金の負担が多くなるということで、民間の企業では結構インフレでベースアップに連動しない給与に変えてきたという経緯がございます。現状は今それが8割方そういう制度になっているということなのですが、今ここに至ってはインフレが結構続いてきましたので、先ほど申し上げたようにインフレで実質価値が目減りしてきていますので、ここをどう上げていくかというのは今度はまた逆に議論になっているという感じかなと思います。
○松原座長 よろしいでしょうか。
ほかに御意見、御質問があればお願いいたします。
玉木構成員、お願いします。
○玉木構成員 小西さんにお聞きしたいのですけれども、企業年金を運営している各企業においても、同じように労働力希少社会とかには直面しておるわけですし、また、インフレーションというのも同じように来ているわけでありますけれども、企業年金、特にDBの設計あるいは退職金制度の在り方について、企業においてどのような流れが今生じているのか、あるいはこれから生じそうかとかいった点について御感触をいただければと思います。
○松原座長 小西参考人、お願いいたします。
○小西参考人 御説明をさせていただいたところにもあるのですけれども、労働力が減っていく中で、いかにつなぎとめをしなくてはいけないかということで、よく言われているのは最近人的資本経営みたいなお話があるわけですけれども、そういった中で退職給付をいかに使っていただくかというのを弊社でもいろいろ御説明をさせていただいているところでございます。
給付の設計というところでいきますと、先ほどの御回答の繰り返しになる部分もあるのですけれども、今までベースアップがあってもそれで給付額が反映されないような形の制度にすることが多かったわけですけれども、逆にこれで目減りしてきているという状況があって、ここ数年、ベースアップで賃金は上がっていますけれども退職給付は上がっていないという中で、これをいかに追いつかせていくかということを我々金融機関からは御提案をさせていただいていますけれども、そこを上げようかというところにまで踏み込んでやろうというところまで行っている企業さんというのはまだそんなに多くはないと。実際にやっていただいている企業さんもありますけれども、そこまでまだ多くない状況でございます。
ただ、弊社として考えておりますのは、賃上げも数年前まではあまり流れとしてなかったものが、今は各社さんともやっていらっしゃるような状況になってきていますので、これがインフレがさらに続いていくとなると、退職給付についても同じように上げていくようなことが必要になってくるのではないかなと思っているところでございます。
○松原座長 玉木構成員、どうぞ。
○玉木構成員 ありがとうございます。
企業においてもその労働力希少社会に直面して、より長く働いてもらいたいという企業が多くなっていると思いますし、現場の貴重な人材がまだお元気であるのに、70歳とか65歳とかいうことで、それを失うことは大変もったいないというお考えの方も企業には多いのではないかと思うのですけれども、従業員の方もまだ元気だから、今までと全く同じだけ働くのはしんどいけれども、少し緩やかな働き方あるいは週休3日とかいった形で緩やかな働き方で長く働くという場合に、退職金についてはあまり増えなくても、長く働くことによって生涯の収入が増えるというのだったら、大いに検討に値するというようなこともあり得るのではないかと思うのですが、その辺は幹事をやっておられて、経営者の方々あるいは組合の方々との接触がおありかもしれませんけれども、何か議論の変化の芽みたいなものをもしお感じになったことがあればお聞かせ願えればと思います。
○松原座長 小西参考人、お願いします。
○小西参考人 週休3日で働くみたいな話というのは、働き方としてそういう選択肢も入れていきたいという企業さんはぽつぽつ出てきていたりはします。その場合は、退職金の算定もその分減らすみたいなことのほうが多いのかなと。要するに週5日働いている人が週4日働いている人と同じというわけにはいかないので、その分、5分の4にするとかいうような話はあるのかなと。
それともう一つ、年齢が高年齢になってもというところでいきますと、定年を終えた後の話かなと思います。私どもが業務をやらせていただいておりますのは、定年までというか、定年で退職金を払うところまでという制度が多うございますので、そこから先のものとしては、再雇用でどういう形でいくかとかという話になってきますので、そこで退職給付というものを設定されている企業さんというのはあまり多くないのではないかなと。あるとしてもそんなにいわゆる定年までの金額よりは大分小さい金額という感じになっていらっしゃるのではないかなと想像しておるところでございます。
○松原座長 ありがとうございました。
お待たせいたしました。藤森構成員、お願いいたします。
○藤森構成員 御説明いただきましてありがとうございます。大変勉強になりました。
1つお伺いしたいのは、先ほど伊奈川構成員等からご発言があった点ですが、福祉分野は人手不足を緩和するために、従業員に長く働いてもらうことが一つの課題だと思います。つまり、「ワークロンガー」が必要ではないかと思っています。この点、退職前6か月の本俸の平均額を基準にして退職金が定められていることに関して、これによってどのような影響が出ているのか、お話を聞かせていただければと思います。例えば最も賃金が高いときに辞めれば退職金が多くなるから、賃金の高い時期に辞めるようなことが起こっているのか。あるいは再雇用、継続雇用という制度があって、1回そこで辞めて、退職金をもらってその後も働き続けるということが一般的に起こっているのかどうか。山田構成員から先ほど少しお話しいただいたところではありますが、実際どうなっているのかというところをもう少し聞かせていただければと思います。もし、瀬戸構成員、高橋構成員も、御存じのことがあったら教えていただければと思います。
それから、もう一つは小西様のスライドの13のところにありました。退職前の給付算定式のところですけれども、先ほどポイント制が8割使われているということなので、実際、退職前給与に支給率を乗じる給付設計というのは少ないのかもしれませんけれども、もしこの設計をやっている企業があった場合に、退職金算定用給与というのはいつの段階の給与に基づいて給付額を設定されているのかという点をお伺いしたいと思います。
さらに、もう一つお伺いしたいのは、スライドの6のところに、中高年層では賃金水準の低下が起こっているというお話がありましたけれども、賃金カーブを見ると一般的に50代前半ぐらいがピークではないかと思いますが、人々が長く働くようになったので、その分、賃金のピークを抑えて生涯で受け取る賃金総額はさほど従来と変わらないようなことが起こっているのかどうか、この辺を教えていただければと思います。
以上です。
○松原座長 それでは、山田構成員、瀬戸構成員、高橋構成員、小西参考人の順でお願いします。
まず、山田構成員からお願いします。
○山田構成員 先ほど説明したとおり、それ以上はないのですけれどもよろしいでしょうか。
○松原座長 瀬戸構成員、いかがでしょうか。
○瀬戸構成員 私も特にこの件で特筆ということは、先ほど山田構成員と同じような状況と捉えています。
○松原座長 では、高橋構成員、お願いします。
○高橋構成員 先ほども言ったとおりのことですが、やはり一番高いところで退職金をもらって辞めたいというか、一旦そこで区切りをつけたいということでございまして、その後、再雇用するにしても、保育の場合は恐らくパートのような格好で再びという格好の職員が多いやに聞いておりますし、うちなんかでも36人中今6人が65歳オーバー、70代のパートさんの職員もおりますし、そういう状況になっておりますので、退職金の取り方についてはそういう取り方なのではないかなと思っております。
○松原座長 ありがとうございました。
では、小西参考人、お願いします。
○小西参考人 まず、先ほど御質問いただいた中で、ポイント制が8割とおっしゃっていただきましたが、ポイント制が8割ではなくて、給与がベースアップしても退職給付は増えないという制度が8割という意味でございます。
どういう制度が多いかというと、給与比例の制度という意味では最終給与比例、退職時の給与に比例する制度というのが多いです。それともう一つは、全期間の給与の累積に比例する制度というのもございます。それからもう一つは先ほど申し上げたポイント制ということで、全期間のポイントの累積に基づいて給付をするような、そんな制度という形でございます。
最初のほうはそういったことでよろしいですか。
○藤森構成員 一番多いのはやはり退職前のところですか。
○小西参考人 給与比例の制度の場合には、最後の給与の比例というのが多いです。
○藤森構成員 分かりました。
○小西参考人 そのほかには、全期間の給与の累計というのも相当程度あるのはあります。
それともう一つ御質問いただいたのは、中高年齢層の賃金水準が低下している理由というところなのですけれども、10年前と今とを例えば比べたときに、10年前の50歳の人と今の50歳の人の給与が上がっているか下がっているかという話なのです。そういう意味では、10年前に40歳だった人が今50歳で、10年前の50歳の人の給与に追いついているかどうかという意味でございます。要するに昇給が10年前に50歳だった人のところまで昇給していないという結果が、給与の低下も見られるという結果になっているということなのです。
なので、恐らく昇給がされていなかったという期間があったということで、そういう影響が出ているのではないかなと想像しております。お分かりいただけますか。
○藤森構成員 前の世代との比較という意味ですよね。
○小西参考人 そうですね。
○藤森構成員 分かりました。ありがとうございます。
○松原座長 そのほか御意見、御質問はいかがでしょうか。
山田構成員、お願いします。
○山田構成員 せっかくなので小西さんに御意見をいただきたいなと思っているのですが、私が先ほどお話しした中で、掛金の問題でありますが、40時間勤務している者と、加入条件となっているのは3分の2以上勤務している者、要は26時間。ですから、40時間のフルタイムで働いている人の掛金と26時間勤務している人の掛金が同じという仕組みになっておりまして、それに対して同じなのは少しおかしいのではないか、負担が大きくなっているのではないか、加入の妨げになっているのではないだろうかということを私は発言をさせていただいたのですが、小西さんが客観的に見てそのような仕組みについて、いやそれは妥当だと考えるのか、いやこれは一般的にはちょっとずれているのではないかとか、それを第三者の立場から少し御意見をいただければと思い質問させていただきます。
○松原座長 小西参考人、お願いします。
○小西参考人 まず前提なのですが、存じ上げなくて恐縮なのですけれども、40時間フルタイムの方と3分の2の時間の方が同じ掛金ということは、給付も同じということですか。
○山田構成員 給付については、給付基準の計算式がありますので、それで計算されていくという形ですね。退職する前の6か月というところで遡っていきますので。
○小野福祉基盤課長 補足をさせていただきます。
掛金は今お話があったとおり、働く時間が違っても同じ一律の額でございます。給付のほうにつきましては、先ほどの図で示していただいたとおり辞める前の6か月の平均給与に支給乗率を掛けるような形になっているので、平均給与額と加入年数が同じであれば、40時間働いている職員であっても26時間の職員であっても同じという仕組みになってございます。
○小西参考人 そういう意味では、掛金の基準と給付の基準が違うということですよね。それとも一緒ですか。
○小野福祉基盤課長 一緒です。
○小西参考人 基準が一緒であれば額が違うのですね。そうすると、40時間の方と3分の2の時間の方で掛金の額が違うという意味ですか。
○小野福祉基盤課長 掛金も一緒で。
○小西参考人 掛金の額は定額なのですよね。
○小野福祉基盤課長 掛金は定額なので一緒です。
○小西参考人 掛金は定額で、支給は給与比例で、退職前の給与がどうかによって変わるということですね。
○小野福祉基盤課長 退職前の給与と加入年数によって決まっていますので、それは正職員でも短時間の方でも同じでございます。
○小西参考人 そういう意味では、掛金はどの方でも同じ金額で、支給額はその方の給与によって変わるという制度だということですよね。
民間というか普通の企業年金の場合は、掛金の算定基礎と給付の算定基礎が一緒なのです。なので、3分の2の時間の方の給与が低ければ、掛金も低い状態で払っていただくという制度のほうが多いです。ですから、ちょっとそこは違うかなと思います。
○小野福祉基盤課長 もう一つだけ補足を。私の説明が不十分で申し訳ございません。
小西参考人の資料を拝借しますと、13ページで、給付額は、退職金の算定用給与掛ける支給率となっています。ですので、退職金の算定用給与のところがおのずから今40時間例えば働いている方とパートで26時間の方では違いますので、それによっての違いというのは当然ございますという制度になっています。
○松原座長 局長、お願いします。
○鹿沼社会・援護局長 1つだけ補足しますけれども、まず、掛金といってもこの場合、御承知のとおり個人が払っているのではなく、施設側が払っているということが一つ。
それと、結局給付と負担のマクロでいった部分は均衡しているので、ご指摘のようなことをすれば、結局何が起こるかというと、負担の部分については、より高い給与を払っている長期の方がいらっしゃる施設がより払うようになって、短期の方が多い施設がより払わなくなる。全体のマクロの部分が均衡しているということであれば、各施設の配分の話としてどうなるかということなので、これは結構施設側の方から見ると大きな変更になるものですから、本当にそれが施設の皆様方からの御理解をいただけるのかどうか、そういった点が大きいのではないかなと思っています。
○松原座長 ありがとうございました。
よろしいでしょうか。
則武構成員、お願いします。
○則武構成員 いろいろ情報提供いただいてありがとうございました。
老施協さんのほうにお伺いしたいのですけれども、頂いた資料の13ページに、制度の柔軟性等についての御意見が7件ということで出ております。ここにいろいろ書いてあるのですけれども、今後この制度を変更していく上で、制度を柔軟に変えていく、どういうところを変えていったらいいのではないかという御意見が老施協さんとしてでもいいですし、瀬戸構成員としてでもいいのですけれども、例えばこことここはぜひ今後変えてほしいとか、柔軟にしてほしいとかいうことがありましたら教えていただきたいです。
○松原座長 瀬戸構成員、お願いします。
○瀬戸構成員 ありがとうございます。
僕の資料の最後、16ページに幾つか制度の持続性の確保のところも書かせていただきましたけれども、1年以上の加入で支払うことですとか、支払い基準を少し変えるとかそういう形でのことをしないと、先ほどの話にもつながってしまいますけれども、掛金と給付とのバランスがうまく取れていないのではないかと我々も考えていますので、そういうところを検討していくことが必要ではないかなと思っています。
以上です。
○松原座長 ほかにあと一人ぐらい。大丈夫ですか。よろしいでしょうか。
それでは、時間となりましたので、本日の検討はここで終了としたいと思います。
次回の開催につきまして、事務局より御説明をお願いいたします。
○山田福祉基盤課長補佐 次回の検討会は、6月26日金曜日にヒアリングの2回目を予定しております。詳細につきましては後日連絡いたします。
○松原座長 ありがとうございました。
それでは、本日の検討会をここで終了いたします。本日は、お忙しい中お集まりいただきまして、また、貴重な御意見をありがとうございました。
構成員の皆様におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。本日は対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての実施とさせていただきます。
本日は、構成員の皆様は全員出席となっています。
榎本構成員、藤森構成員がオンラインでの御参加となります。
なお、玉木構成員は若干遅れての出席、伊奈川構成員におかれましては終了の少し前に御退席される予定となっておりますので、あらかじめお知らせいたします。
あわせて、本日の議事の「社会福祉施設職員等退職手当共済制度に関するヒアリング」に関連しまして、参考人として1名の方に御出席いただいておりますので御紹介いたします。三井住友信託銀行上席理事・年金研究センターセンター長でいらっしゃる小西陽様でございます。
○小西参考人 小西でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○山田福祉基盤課長補佐 事務局及びオブザーバーの出席につきましては、配付させていただいています座席表をもって紹介させていただきます。
冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきます。
(頭撮り終了)
○山田福祉基盤課長補佐 続きまして、お手元の資料と会議の運営方法の確認をさせていただきます。
資料の読み上げは割愛させていただきますが、本日の資料は資料1から4となっておりまして、参考資料は1から3を配付させていただいております。会場にお越しの構成員におかれましては、机上に用意してございます。オンラインにて御出席の構成員におかれましては、電子媒体でお送りしております資料を御覧いただければと思います。
次に、発言方法等について御案内いたします。
オンラインで御参加の構成員の皆様には、画面の下にマイクのアイコンが出ていると思います。会議の進行中は基本的にマイクをミュートにしていただき、御発言をされる際にはZoomツールバーのリアクションから「手を挙げる」をクリックいただきまして、座長の指名を受けてからマイクのミュートを解除して御発言ください。御発言が終わりました後には、Zoomツールバーのリアクションから「手を下ろす」をクリックいただきまして、併せて再度マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
それでは、これからの議事進行につきましては松原座長にお願いしたいと存じます。
○松原座長 皆様、御多忙の中、お集まりいただきまして、ありがとうございます。
それでは、早速議事に入らせていただきます。
議題1「社会福祉施設職員等退職手当共済制度に関するヒアリング」について、事務局より資料の説明をお願いいたします。
○小野福祉基盤課長 福祉基盤課長、小野でございます。
資料1「関係者ヒアリングについて」の資料を御覧ください。
2ページです。
本制度の検討に当たりまして、その実施状況や課題、制度を取り巻く動向を幅広く把握するため、第2回、第3回の検討会では構成員及び有識者の皆様からヒアリングを行います。
事業者団体の構成員の皆様からは、本制度の実施状況、第1回で提示した検討の視点について、学識経験者である構成員の先生からは、長期保険である公的年金の仕組みについて御説明をいただきます。
加えて、参考人の方から、民間部門における退職手当の動向・実態、人材確保・定着が重要となる時代における退職手当の意義について御説明をいただきます。
まず第2回、今回ですが、事業者団体の構成員の皆様のうち、瀬戸構成員、高橋構成員、山田構成員から御説明をいただきます。続いて、近年退職給付制度に関する著作を公刊されるなど、民間企業の退職手当、公的年金、企業年金の動向や退職給付制度の意義について精通されております三井住友信託銀行上席理事・年金研究センター長の小西参考人から御説明をいただきます。
続いて、ヒアリングの実施方法でございますが、構成員3名の方からそれぞれ15分程度、参考人の小西様からは20分程度御説明をいただいた後、4名の発表者の皆様に対しまして一括して質疑応答という形で進めさせていただきます。
また、進行管理上、大変恐縮ですが、御説明いただく皆様の持ち時間終了1分前のタイミングで事務局からベルを鳴らしますので、御承知おきいただければと思います。
最後に、本日の参考資料ですが、前回いただいた各構成員の御意見をまとめたものを参考資料1、前回お示しした事務局の資料を参考資料2、3としてお手元に配付させていただいております。
私からは以上です。どうぞよろしくお願いいたします。
○松原座長 ありがとうございました。
それでは、ヒアリングを始めさせていただきます。
最初に瀬戸構成員からお願いいたします。
○瀬戸構成員 瀬戸でございます。
私、公益社団法人全国老人福祉施設協議会でございます。
資料を見ながら御説明させていただきます。
今回、会員に少しアンケートを取らせていただきました。従来の当会の調査で、退職金制度があるかどうかは把握していたのですが、その中身の制度というのは把握していなかったもので、今回緊急で調査をさせていただきまして、2ページに調査概要がございますが、n数が128ということであまりないのですけれども、傾向として分かるかなということでございます。
3ページがまず退職手当共済制度の加入状況について聞いています。
①が加入要件を満たす職員が全員加入しているが50.8%、②で平成17年度以前から在籍している職員のみが継続ということが35.9%、合わせて87%が退職手当共済制度に加入していることが分かりました。
次のページ、4ページに参りまして、その前のページの②③④の加入していない方がいるという63法人に対して、退職手当共済以外に何に入っているのかということを聞いたところ、一番多かったのは58.7%が都道府県社協や都道府県の共済会が行う民間を対象とした退職金制度に入っているのが一番多かったということです。それから、独自制度をやっているところが22%、中小企業退職金共済制度等についても入っていますので、複数回答ですので100%以上になっていますが、幾つかの制度を利用していることも分かりました。
5ページに参りますと、同じ63法人に対して、なぜ退職手当共済に入っていないのかと聞いたところ、85.7%が掛金が負担だということになっています。これが一番多かったです。
6ページに参りまして、加入しているという111法人に対して効果・メリットを聞いたところ、これも複数回答ですが、退職金があることで職員の安心感につながるが87.4%。職員の定着や長期勤続への動機づけとなるが62.2%、職員の採用や人材確保に有効であるが45.9%、この辺が高い数字になっております。
次は7ページでございますが、同じ111法人に対して、加入状況を職員にどう説明しているのかということですが、一番多かったのは、採用面接時において伝えているというのが50.5%、その次が、求人広告等に掲載している、あるいはしたことがあるというところが34.2%、それから、職員との面談時に伝えているところが32%、これらが高い数字となっております。
続きまして、8ページでございますが、採用時等でのアピールの方法とか工夫していることを幾つか聞いています。自由回答にしていただいていますので幾つか読み上げますが、まず長期加入によるメリットを説明しているということで、(1)の③当法人では、職員が安心して長く働き続けられる職場づくりを重視しており、「退職共済加入」を明記したり、長く働くほど給付が増えるため、長く働きたい方に安心感を持ってもらえるよう、定着支援の取組として説明している。
(2)は退職金シミュレーション等を活用しているということで、①のところで、採用面接時に、給与関係を説明するときに退職金のシミュレーションを活用して定年時の退職金を説明している。
(3)だと、本人に負担がないことを説明している。
(4)でその他の意見として、①退職共済へ加入しているだけで効果がある、それから、WAMの退職共済に加入していることは採用面接において大変重要で、職員の安心感につながりますので必ず説明していますということで、このような形でアピールをしているということが分かりました。
続きまして、9ページですが、111法人に制度の必要性と掛金について聞きました。まず必要性に関しては、「とても感じている」あるいは「ある程度感じている」が合わせて90%以上ということで、必要性は非常に感じているということですが、一方で、掛金に関しては、「非常に高い」「高い」が50%、「適正額である」「安い」も50%ということで、ほぼ拮抗した感じを持っていることが分かりました。
10ページに参りまして、加入していない63法人のうち、退職制度に加入せず、引当金積立ても行っていない1法人を除いた62法人に対して、本制度と比較した掛金、退職金の支給額について聞いています。
まず、退職手当共済制度と比較した掛金の金額、ほかの制度との金額の比較ですけれども、「非常に高い」「高い」と「あまり差が無い」を含めて44%、「低い」「非常に低い」が55%ということになっています。
さらに、退職共済制度と比較した職員へ支払う退職金の金額について聞いたところ、「少ない」「非常に少ない」で70%ということで、こちらの制度が高い、多いと感じているものが多かったということが分かっています。
続きまして、11ページ以降が自由意見でございます。これも12ページから幾つか紹介をさせていただきます。
(1)掛金についてですが、①掛金の毎年の値上げはつらい。⑧掛金の金額増による負担が大きい。⑫掛金が高く法人の負担が大きい。⑬掛金の負担が増額となっているため、今後も毎年引上げとなってしまうと負担増となり、加入の継続面で懸念する可能性がある。⑮毎年掛金が増額され、介護報酬が伸びない中で利益を圧縮する要因になっている。⑳人件費高騰、物価高騰による支出増、人口、利用者減少による収入鈍化のフェーズにおいて、退職共済掛金の負担は以前に比べると増加しているように感じるなどとなっています。
13ページ、今度は制度の柔軟性について意見が出ています。
①他の制度に移行しようにも中退共・WAMの制度に制限があり加入できない。また、現行の制度から解約した場合、3割相当額を返還金として支払うため解約に踏み切れない。②18年度以降に採用した職員を被共済者として届出書を提出することにより、加入したくても再加入できない点は変更できないか。③他制度、特に中退共と比較して掛金体系及び給与水準の柔軟性に欠ける。④若年層の採用難、外国人材の増加、短時間勤務者の増加など、福祉・介護分野の雇用形態は多様化しているが、現行制度はフルタイム・長期勤続を前提とした設計となっており、制度の柔軟性が不足している。⑥WAMの制度は掛金区分が限定的であり、長期勤続者に対する掛金増額が制度上困難である。当法人では、介護職員を中心に長期勤続者の割合が高く、勤続年数に応じて処遇改善が人材定着の鍵となるが、現行制度ではそのニーズに十分対応できていない。制度の設計上の柔軟性の不足は、介護・福祉分野の人材確保・定着において、制度の競争力を低下させる要因となっているなどとなっています。
(3)支給金額と支給方法についてですが、①物価高騰に伴い金額の価値が低下していると感じる。④掛金を年1回で一括払いする方式は負担が大きく、支払方法の改善を検討していただきたいです。
14ページに参りまして、⑤退職金制度が老後の資産形成の基盤として機能する必要性が高いが、現行制度では長期勤続者であっても十分な積立額に達しにくい。⑦昨今の物価高騰などの影響から、先が見据えられない状況にあるため、万が一以前に行われたような給付の引下げなどがあると勤続意欲が低下する可能性があり、また、退職金を見込んだ生活設計が崩れることが非常によろしくないことである。
(4)が事務手続について、①退職金の支給までに少し時間がかかる。②職員加入後、早期退職した際の手続に手間がかかる。
(5)加入対象者(雇用形態別)について、①パートは要らないのではないか。②共済加入対象者を正職員か常勤職員を対象とし、パートの方を外していただきたい。理由として、パートの方は雇用契約では加入要件に該当する契約をしていても、欠勤が多く実際は加入要件に該当しない勤務実績となることが多く、法人の負担が大きい。④常勤とその他の加入要件を満たす職員(非常勤)とで掛金が同額であることが問題だということです。
(6)加入者の期間要件についてですが、②現行制度では1年以上の加入を退職金支給要件としているが、厚生労働省の実態調査では3年以上を支給要件とする企業が多数を占めており、加入要件を3年以上とすることで、制度の公平を確保するとともに、長期勤続を促進する効果が期待できる。
次のページ、(7)加入対象者(外国人労働者)について、①技能実習生、特定技能職員は期間が限られた職員となる。そのため、掛金以上の恩恵を受けることができないが、現在のシステムは全員加入させなければならない。掛金の助成がなければ今後継続できない。
(8)希望者のみの加入可能とする制度を希望。
(9)その他として、制度の持続可能性を確保するためには、国庫補助の拡充についても検討が不可欠。
(10)として、現制度の維持を希望するということで、①現システムの維持をお願いします。④当法人においても、退職金制度は、職員の平均勤続年数の延伸及び人材確保に大きく寄与しており、他業種との差別化を図る上で欠くことのできない制度であると実感している。福祉従事者が安心して長期的に職務に専念できる環境を維持するためには、本制度の持続的かつ安定的な運営が確保されることを望む。
最後のページでございます。
これらの意見を踏まえて、老施協として2つほどまとめさせていただきました。
まず、制度の持続可能性の確保。今日の介護施設を取り巻く環境は、外国人労働者が多いこと、若年労働者が短期間で転職を繰り返すことが普通になっていることなど、社会福祉施設職員等退職手当共済法ができた昭和36年と比べて大きく様変わりしている。
このような状況下で、1年以上の加入で退職金を支払うことは、財政の健全性が損なわれる要因になっているのではないか。例えば3年以上なり5年以上に支払い基準を引き上げることで、掛金の引上げを緩和することが考えられないか。
また、離脱者が増えないように配慮しつつ、全職員加入の規制を緩めて法人の判断に委ねるなど、加入者を増やす工夫の余地があるのではないか。
さらに、先ほどちょっと読み上げましたが、掛金が高く、法人の負担が大きい、掛金の負担額が増額となっているため、今後も毎年引上げとなってしまうと負担増加となり、加入の継続面で懸念する可能性がある、万が一以前行われたような給付率の引き下げなどがあると、勤続意欲が低下する可能性があり、また、退職金を見込んだ生活設計が崩れることから、非常によろしくないなどの意見が複数あったことは無視できないと考えています。
2つ目が財政基盤の強化ということで、今や金利がある世界になっています。支払準備基金が枯渇する前に、資産を運用できるような法改正をすべきではないか。その上で、運用機関が国から資金を無利子で借り受け、増資して運用するなどの対策も考えられるのではないかと。
資料にはございませんが、前回、私のほうで申し上げましたが、北海道共済会でございますが、現在、運用資産が813億円ですけれども、昨年度の運用実績は3.44%の収益を上げております。このようなこともありますので、検討していただければと思います。
以上でございます。
○松原座長 ありがとうございました。
続きまして、高橋構成員、お願いいたします。
○高橋構成員 日本保育協会の高橋でございます。今日はヒアリングの場をいただきまして、ありがとうございます。
特に参考になるようなデータもありませんで、資料等は用意してございませんが、御容赦いただければと思っております。
保育は、ほぼ全ての事業者が都道府県の退職金制度と福祉医療機構の退職手当共済制度に加入しているものと思っております。ただし、県によっては、歴史的な経緯から退職金制度がないところもあるやに聞いておりますので、そういったところは福祉医療機構の退職手当共済制度が唯一の制度になっているようでございます。
私は広島県ですけれども、広島県の場合は、13年前までは財団法人広島県民間社会福祉事業従事者互助会という組織で職員の福利厚生や退職金制度を行っており、13年前に広島県社会福祉協議会に事業が移行されて、現在に至っております。
ちなみに、少し紹介しますと、広島県社会福祉協議会の退職金の掛金は職員1人月2,200円でございます。全額事業主負担で本人負担はございません。年間で掛金は2万6400円ということでございます。
給付額は、加入年数10年目で17万8400円、加入年数20年目で60万6400円、加入年数30年で133万4000円、加入年数40年で261万8000円、最高で加入年数42年で287万4800円、さらに42年を超える期間については、42年の交付額に42年を超える期間の負担金累計額を追加して交付するということになっております。これは御参考までにということで御紹介させていただきました。
さて、退職金については当然ながら就業規則に記載されており、ちなみに我が法人の就業規則には、退職金については独立行政法人福祉医療機構及び広島県社会福祉協議会それぞれの退職手当共済制度に加入し、その定めるところによるものとすると記載してあります。
労働基準法では、労働条件の明示義務の項目の中に、退職金の有無、それから退職金を支給する場合、退職金を支給する労働者の範囲や退職金の決定方法や計算方法、それから支払い方法、退職金の支払い時期などを明示しなければならないとなっているかと思います。企業全体では、従業員100人未満の企業の29.5%の事業所には退職金制度がないとも聞きます。
そういった状況の中で、例えば保育人材を確保するため及び離職を防ぐためにも、退職金があること、特に独立行政法人である福祉医療機構の退職金制度は、公的性格が強いことをアピールできるのは大変大きいメリットがあると感じています。同時に、職員もキャリアを積んで、できるだけ長く努めようという動機づけにもなっていると現場感で感じております。
また、昨今では、定年の延長や定年制度を廃止している事業者もあって、人材不足の中で、働けるうちは長く働いてもらいたいという傾向もあります。そういったことからも、人材確保・定着、キャリアアップのためにも、退職手当共済制度は大変重要であると認識をしております。
その上で、給付については、これからの議論にもなるのでしょうけれども、公務員または民間の状況を見ながら、退職金制度として見劣らない範囲であれば、給付の検討もやむを得ないとは思いますけれども、あまりに掛金が高くなり過ぎるのは負担感が皆さんも大きいのではないかと思っております。
引上げの原資は、人材確保によって健全な運営に不可欠な経費ということで、公定価格の中で見ていただければと思いますし、長期的にバランスが取れるように、毎年直前になって掛金の引上げが決まるのではなくて、ある程度の期間、例えば5年とかの期間でどのくらい上がるのか計画的にあらかじめ決めていただいて、経営の予見可能性を高めてほしいと思っております。
最後に、1回目の検討会の際に申しましたけれども、この場では本当に的外れかもしれませんが、エンゼルプランやゴールドプランなどのように国の施策で福祉サービスを拡充してきて、そのことによって職員が増えてきた経緯がありますので、そういった意味からしても、公的資金の導入を一方で少しでも考える必要があるのではないかと思っております。
短い時間で恐縮ですが、以上、口頭だけのヒアリングで誠に恐縮なのですけれども意見を述べさせていただきました。
ありがとうございました。
○松原座長 ありがとうございました。
続きまして、山田構成員、お願いいたします。
○山田構成員 全国経営協の山田です。どうぞよろしくお願いいたします。
時間が15分と限られていますので、御提出いたしました資料の説明ということではなく、この制度の課題や制度に対する提言などにつきまして、要点のみお話をしていきたいと思います。
まず初めにお話ししておきたいのは、退職手当共済制度ができたいきさつですとか目的、また、この65年間にわたって果たしてきた役割等の原点をしっかり踏まえての今後の在り方について見直しをしていただきたいということです。この制度には、福祉人材の確保・定着、それから官民格差の是正、そして福祉の質の向上という重要なねらいがあって、そして公費助成も行われてきたはずです。それらの視点から現状を考えた時に、まずは制度の持続性が不可欠だと考えます。
福祉人材の確保については、現在極めて大きな課題というより問題になっているのは周知のとおりです。その人材確保に関する現状と課題を考えると、この制度の創設時以上の危機的な状況に直面していて、国の財政的な課題はあるとしても、公的資金の投入が必要となっているのではないかと考えます。つまり、不足する分は、本来であれば国で補塡すべきではないのかということであります。
退職手当には、「後払い給与」の性格もあります。目先の給与の処遇改善だけではなく、福祉人材の待遇の改善といった視点で見直しを進めていく必要があり、その意味でも、公的資金の投入が必要ではないかと考えます。
ここ数年、毎年掛金を上げてきていますけれども、さらに今上げるのかという疑問を感じています。各法人では、できる限りの職員の賃上げをしてあげようと思っていても、財源の問題で十分にしてあげられていない状況があります。国による物価高騰対策も不十分な中、各法人・事業所とも悲鳴を上げている状況下にあることを認識していただきたいと思います。
大きな公費助成が困難だとすれば、その理由を示していただきたいと思いますが、資料の3ページにも一部書きましたけれども、一番下のところです。少なくとも処遇改善加算を法人の裁量にて充てることができるようにしていくことも必要ではないだろうかと思います。いずれにしても、「掛金を上げるありき」の議論とするべきではないと思います。また、しないでいただきたいと思います。
また、制度の維持が大切ですけれども、そのために掛金を安直に繰り返し上げるというのは、報酬改定も処遇改善加算も不十分な中、各法人の負担が大き過ぎるというより、経営に支障を来しかねません。この退職手当共済制度に対する不安ですとか、また、制度に対する不信感を高めるばかりで、加入者が増えるどころか、退会者が増えることにもなりかねません。制度の維持のために加入者を増やさなければならない状況なのに、大きなマイナス要因になってしまいます。掛金の見直しについては、必要だったとしても毎年の改定は避けて、一定期間、少なくとも3年程度は固定した設定にしないと、各法人にとっては見通しも立たないし、事務手続等の負担も大きいということを忘れないでいただきたいと思います。
もう一つ、支給基準の見直しを行う必要もあるかと思います。それについても3ページ目に触れておりますけれども、人材確保、特に定着のために重要な役割の一つを担っている観点から考えますと、現在の1年未満は不支給というものを、5年未満は不支給に見直していくことが必要だと考えます。また、勤続10年未満の支給乗率についても、段階的な調整をしていく必要もあるのではないかと思います。
さらに、一定年齢、例えば60歳ですとか65歳での支給上限を考える必要もあるのではないかと思います。本制度ができまして65年、その間に定年の年齢が上がったり、雇用延長も進んできております。近年、定年延長ですとか退職後の再雇用のケースも増えてきております。また、給与についても、例えば定年年齢時をピークに給与のマイナス改定とするようなケースも法人によっては出てきております。とすると、定年延長して退職金が大きく減額になるようなケースもあったりします。今後さらに高齢者の勤務者が増えていくことも考えられますので、これらも踏まえた支給等のルールについての見直しも必要なのではないかと考えます。
さらに、資料には記載はしておりませんが、掛金が40時間の勤務の者と26時間勤務の者(加入条件となっている3分の2の勤務者)が同じというのは少しおかしいのではないか。また、加入の妨げになっているのではないだろうかと考えています。近年、働き方改革の一環で、多様な働き方をされる方の雇用、また、人手不足のために短時間労働の職員で現場を回していくといったことも多くなってきておりますので、それらについても見直しが必要ではないかと考えます。
中には法改正が必要となるものもあるかもしれませんが、様々な見直しを含めて行っていただかないと、単純に掛金を増額して、事業所の負担ばかりが増えていくというやり方は、理不尽ということにもなりかねません。
最後に、退職手当共済制度についてのメリットですとか仕組み、また、他の制度との優位性などについて整理して、各法人に対し積極的な情報発信、PRも必要だと思います。それは私たち法人側としても、職員に対し、また、求人に当たって、職員に対する重要な待遇の一つとして示していく、発信していく必要も、私たちの人材確保のためにあるということは感じているところです。 冒頭でお話しいたしましたけれども、退職手当は後払い給与の性格も有しております。福祉人材の処遇、他の産業との賃金格差の問題が以前より取り沙汰されているにもかかわらず、なかなか改善が進んでいきません。そのような状況下での退職手当共済制度の在り方の見直しです。第1回目、前回の会議では、鹿沼局長から抜本的な見直しの検討をというお話がありました。私も抜本的な見直しの視点を持って幾つか発言をさせていただきました。
現在、全国の社会福祉法人が、物価高騰と人材確保、そして人材確保のための賃上げで苦しんでいます。そのことを踏まえながら、これからの日本の福祉をさらにより良くしていくための下支えの制度でもありますので、私たちの提言も踏まえながらの抜本的な見直しを進めていただきたいと感じています。
以上です。
○松原座長 ありがとうございました。
続きまして、参考人からのヒアリングを行います。
小西参考人、お願いいたします。
○小西参考人 三井住友信託銀行の小西と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
お手元の資料に沿って御案内させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
私のほうからは、「民間企業における退職給付制度の現況」ということで御案内させていただきたいと思います。
まず2ページ目は、弊社の状況の御説明ということなのですけれども、左上に書いておりますDB・DCという言葉がありますけれども、DBというのは確定給付企業年金という給付額が決まっている制度です。それともう一つ、DCというのは確定拠出年金ということで、掛金が決まっていて、それを従業員が運用して、給付額は運用結果によって違ってくるという2つの制度がございます。
これらの制度については、厚生労働省様によって認可・承認される制度でございまして、我々民間の金融機関としては、DBであれば総幹事、DCであれば運営管理機関という形で、厚生労働省様宛ての申請をサポートするというようなことをやらせていただいています。
弊社では、お客様へ人事コンサルから退職給付制度の構築まで、一気通貫のサービス提供をさせていただいております。左側の絵を御覧いただきたいと思うのですが、企業年金制度の認可・承認プロセスというところです。お客様と弊社のような総幹事、運営管理機関がまず制度設計の協議をさせていただきまして、受託機関のほうで制度設計の確認をさせていただきます。こちらは法令等に合致しているかどうかの確認をさせていただきまして、必要に応じて事前に厚生労働省様のほうに事前の相談をさせていただいたりした上で、認可申請をさせていただくというような段取りになってございます。
右側は、弊社の業務内容について簡単にまとめさせていただいております。先ほど申し上げましたように、人事コンサルですとか退職給付制度コンサルといったコンサルティングを行うとともに、実務運営についても担わせていただいています。例えば確定給付企業年金の制度運営という形でいえば、企業年金制度での掛金の計算ですとか、一時金とか年金の給付の事務といったこともやらせていただいております。
続いて、3ページを御覧ください。弊社のDBとDCの受託実績について御案内させていただきたいと思います。
左側のとおり、確定給付企業年金では、特に制度設計が複雑な大企業を中心に本邦トップの受託実績となっておりまして、業界で最多の加入者数を受託させていただいております。
右側のDCにつきましては、運営管理業務ですけれども、こちらも多くの金融機関がサービス提供している中、受託実績としては業界1位ということでございますので、企業年金に関することでありましたら各種御質問にお答えできるものと存じますので、いろいろと御質問いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
4ページを御覧ください。
こちらはもう皆さん御承知おきのとおりということかと思いますが、日本の年金制度の仕組みをお示ししております。一番上に書かれておりますとおり、現役世代は全員国民年金の被保険者になっておりまして、オレンジ色の部分があります。その上に会社員、公務員等は厚生年金保険というのがあります。赤い点線で囲っておるところ、いわゆる民間サラリーマンは国民年金の上に厚生年金があって、その上に緑の確定拠出年金、確定給付企業年金、厚生年金基金といったような制度が、各企業が独自に実施する制度としてございます。これらの給付は、退職金の一部または全部を原資として、年金に移行しているケースが多いという状況でございます。
続いて、5ページを御覧ください。退職金の持つ意味合いの変遷について御案内いたします。
退職金の由来としては、雇い主が使用人に対し独立の業を営む権利「のれん」を送る習慣に発したものと言われております。
そして、明治時代には、離職を抑える(労働力を囲い込む)ことを目的として慣習的に使われ始めました。
その後、戦前戦後に至っては、在職中の功労に報いるための功労褒賞としての性格、それから退職後の生活を保障するいわゆる生活保障としての性格、それから在職中の賃金の後払いとする賃金後払いとしての性格を持っていると考えられています。
近年は、70年代以降、解雇には実質的な制限が課せられ、退職金のインセンティブ効果は縮小したというふうにも考えられましたが、90年代以降はいわゆる成果主義人事の高まりとともに、インセンティブ目的が再認識され始めされているというような状況でございます。
続いて、6ページを御覧ください。
退職給付制度を取り巻く環境認識ということでございますが、まず将来推計人口を見ますと、2025年と2045年の人口構造を比較しますと、15歳~64歳の間の人口は7300万人から5800万人に減少する見込みであります。今後、生産年齢人口は大幅に減少する見通しということになります。これによって、本格的にいわゆる労働力希少社会と言われる状態になっていく見込みであります。安定的な新規就業者の確保のみならず、人材の定着に向けた取組についても重要課題となることが想定されます。
次に、賃金構造及び退職率の変化についてです。初任給の引上げ等で新卒採用力の強化が図られているところですが、賃金構造基本統計調査を時系列で見比べてみますと、中高年齢層では賃金水準の低下も見られる状況です。
一方、弊社のDBの管理先のデータで見ますと、20代~40代の退職率が上昇傾向にあります。ノウハウを持った中高年齢層のつなぎとめも検討が必要な状況と感じております。
そして、私的年金、退職金と、人材定着の関係については、私的年金である確定給付企業制度において、弊社の総幹事先の退職率の平均を取りますと、民間の平均と比較して低位で推移しているということが分かります。
また、私的年金の存在が、従業員の在職期間の延長や離職の低減につながるという海外の研究も存在します。
加えて、従業員サイドの視点からも、賃上げの継続に加え、物価上昇による実質価値の目減りへの対応を求める声が出てきつつあります。
7ページを御覧ください。
こちらは弊社の資産のミライ研究所というところの調査の結果なのですけれども、従業員のお金に関する不安の中で一番多いものは老後資金ということになっています。左側のグラフのとおりでございますが、年代を問わず将来への不安が高く、特に30代~40代のタイミングで大きく上昇しています。
一方で、退職給付水準の知名度は低めであって、従業員に周知することで不安感の解消につながる可能性もあると考えられます。
続いて、8ページを御覧ください。
左側のQと書いてあるところですけれども、弊社で昨年実施しましたDCの加入者向けのサーベイにおきまして、将来に向けた資産形成に関して不安に感じていることを聞いたところ、物価上昇への不安心理を抱いている方が多数存在することが確認できました。
また、右側のとおり、足元手取りが増加しても、将来のために運用は貯蓄に回すと回答される方が大半を占めておられるという状況でございます。
続いて、9ページを御覧ください。ここではPayNowとPayLaterの組み合わせ方について考えてみたいと思います。
PayNowとPayLaterの違いによって、会社負担と従業員の総所得に大きな影響がございます。従業員への総報酬を見直す際には、会社コスト対比で処遇改善の効率性や、従業員の将来不安改善が検討ポイントになると思います。人材確保の強化のための処遇改善では、税優遇になる対象給付を有効活用することもテーマでございます。
①に書いておりますPayNowというのは、採用力強化のために重要なものでありまして、給与水準の改善、すなわちベースアップは今、各社で行われているところかと思います。しかし、従業員の税負担等を考えると、事業主負担に対して従業員の所得改善は限定的な状況であります。将来不安からNISA等で積立てを行う従業員も増加していますけれども、従業員自身が税金等を控除された後のものから将来に備えるのは非効率な状況かと思います。
一方、退職給付は給与支払いよりも効率的に従業員処遇が可能と考えております。PayLaterは、従業員の将来不安の解消に貢献すると考えます。PayLaterは採用後の従業員のエンゲージメントや人材定着の強化に効果が期待できるものと考えます。
なお、PayNowに傾く企業も一部存在するようでございますが、今のところは私的年金を含む退職手当を全廃する企業はほぼないと認識をしてございます。
続いて、10ページを御覧ください。PayLaterとすることで高齢期の所得の確保が可能というお話の続きでございます。
課税率が高い現役期の税負担を抑え、課税率が低い高齢期に税負担を移行・抑制する効果も生じるということで、上段のPayNowの場合には、現役時代の給与に加えて、退職給付を前払いして上乗せするというようなことになるかと思います。このため、より高い税率が適用されてしまうということになります。こういう状態で前払いでもらったものを老後に備えるよりも、老後にもらえるほうが税制面で有利というようなことがいえるかと思います。
続いて、11ページを御覧ください。
左側のグラフのとおり、従業員の処遇を検討する上で前提条件となる物価は上昇トレンドということでございます。そして、賃金は物価に追随しつつある状況ということですが、一方で、退職給付は右側のグラフのとおり対応が進んでいないということで、名目・実質価値ともに減少傾向でございます。特に2013年~23年の10年間を見ると、名目で1割、実質で2割減少しているというような状況でございます。
続いて、12ページを御覧ください。
公的年金に加えて給付を行う私的年金・退職金の状況について、老後の生活のイメージをお示しさせていただきました。
上に書いておりますとおり、より豊かな老後生活を送るために、公的年金に加えて給付を行う私的年金ですとか退職金が活用されています。
左側の5年前に比べまして、物価上昇による生活費増加が3万円~4万円ございます。これに対して公的年金は1万円の増加にとどまってございますので、差し引きでは不足が拡大しているということでございます。
左側の絵をまず御覧いただきたいと思うのですが、真ん中やや上のところに吹き出しで書いてございますけれども、退職一時金が2000万円あるケースを例に取って考えてみました。2000万円のうち500万円部分をDCに、1000万円分をDBに移行している場合を想定します。DBとかDCという制度は年金で受け取る選択が可能です。一時金を年率2.5%程度で付利をして年金化したと仮定しますと、合計で月額8万円程度を20年間受け取ることができます。公的年金の22万円と合わせますと合計30万円程度になります。
左側にありますように、5年前の標準生活費は約28万円と言われていましたので、公的年金と企業年金でこの生活費をカバーすることが可能という状況でございます。
これが足元右側の状況でいきますと、標準的な必要生活費が31万円に上がっております。一方で、先ほど申し上げましたとおり、公的年金は23万円程度ということでございまして、DB・DCの給付水準が変わらなければ、23万円に8万円を加えて31万円ということで、ぎりぎり必要生活費を賄える状況というようなイメージでございます。
当然のことながら、退職一時金の金額がこれほど多くないとか、私的年金がこれほどないというようなことになる場合には、公的年金プラス私的年金で必要生活費をカバーできなくなるようなイメージということかと思います。
最後に13ページを御覧ください。
退職金水準のインフレ対応について御案内をさせていただきます。
退職金の算定方法はいろいろありますけれども、ここでは退職前の給与に支給率を乗じる給付設計について御案内をします。
真ん中に記載のとおり、給付額は退職金の算定用給与、これは退職時の給与ということが多いわけですけれども、これに支給率を掛けて金額が決まるということになりますので、給与もしくは支給率をインフレ率分だけ引き上げることによって実質価値を維持することが可能です。
民間の退職金の制度については、退職金の算定用給与というのが、ベースアップがあっても増えないような給与を使っております。なので、インフレがあってもこの給付額自体は増えないという状況になっているのが8割方でございます。ですので、給与か支給率を上げることによって初めてインフレ対応ができるということになります。
この検討会で議論されております退職手当共済制度では、退職前6か月の本俸平均額ということになってございますけれども、たしか金額に上限があったかと思いますので、実質的にはインフレ対応はできていない状況なのではないかと想像するところでございます。
私からの御説明は以上になります。
○松原座長 大変ありがとうございました。
それでは、ここから質疑応答の時間を取らせていただきます。構成員及び参考人への質問等ございましたら、挙手をお願いいたします。いかがでしょうか。
本日早めに御退室と伺っておりますので、伊奈川構成員からもしいただければ。
○伊奈川構成員 ありがとうございます。
御指名いただきまして、御配慮いただきましてありがとうございます。
一括して質問のほうもしてしまっていいということでしょうか。
○松原座長 はい、お願いします。
○伊奈川構成員 分かりました。ありがとうございます。
いろいろとお聞きして、知らないこともあってすごく参考になりました。そういう点で、幾つかポイントを絞って質問させていただきたいと思います。
まず、老施協のほうの資料を拝見しておりまして、ページでいきますと5ページにある加入していない理由として、「他により良い退職金制度があるため」と書いてあるものですから、アンケートではここまでしか分からないと思うのですけれども、肌感覚でどの制度がそういう点ではいい制度なのかというのが分かれば教えていただければなと思ったのが1点であります。
あと、経営協のほうのお話ですけれども、今日のお話の中にも少し出ておりましたけれども、今、働き方改革ということで、日本全体としてなるべく長く働きましょうとなっていて、いろいろなデータを見ると福祉関係は実際60代後半とか、あるいは70歳以上の方も結構働いている世界なので、そういう点では先行しているのではないかというのが私の認識なのですけれども、そうなると、先ほどもありましたけれども、普通の民間企業ですと例えば役職定年があったり、あるいは一旦退職して再雇用ということなのですけれども、そこに退職手当が絡んできたとき、実際上どうされているのだろうなと。これもケース・バイ・ケースかもしれませんけれども、御存じの範囲で何かあれば教えていただければなと思いました。
あと、保育の関係でありますけれども、お話を聞いていてまさにこどもの関係というのは未来への投資だということからすると、こういう分野でも長くみんなが働いていくためには、各構成員の方がおっしゃったように、明るい未来が描けないとなかなか定着もしないということだと思うのですけれども、そういう点で、特にこどもの関係というのは今、少子化が進んでいく中で、その辺り、将来を展望してということで、バックキャスティングとかいろいろな言い方がありますけれども、何かそういった展望があれば教えていただきたいと思いました。
企業年金の関係で、小西様、三井住友信託銀行の関係なのですけれども、これは役所のほうにまたお願いしないといけない点かもしれませんけれども、世の中的に言うと、今日の資料にもあったように、退職金と企業年金といいましょうか私的年金はある意味ではセットで補完・代替的に考えられる部分があるわけでして、さて福祉業界では企業年金はどうなのだろうという点で、いろいろなお客様を相手にされているようですけれども、福祉業界における企業年金といいましょうか私的年金の普及具合はどうなのでしょうかというのが御質問で、それぞれ1つずつ絞らせていただきました。よろしくお願いします。
○松原座長 ありがとうございました。
では、瀬戸構成員、山田構成員、高橋構成員、小西参考人の順でお願いいたします。
まずは瀬戸構成員からお願いいたします。
○瀬戸構成員 御質問ありがとうございます。
私の資料の5ページの「他により良い退職金制度があるため」、ここで具体的には聞いていないのですが、実はその前のページで、ほかの加入している制度が何かと聞いていますので、恐らくほかにというか、都道府県の共済制度ですとか、中退共、あとその他ということで4ページの※2で2件ありましたけれども、ここにも企業型の確定拠出年金制度も入っておりまして、こういう形で使っていることだと思っています。
以上です。
○松原座長 よろしいですか。
○伊奈川構成員 取りあえず結構です。ありがとうございます。
○松原座長 次は、山田構成員、お願いします。
○山田構成員 定年制との絡みの中では、各法人のケース・バイ・ケースによります。例えば60歳を過ぎて雇用延長としたり、また、定年制そのものを60歳を65歳にしたりしているところでも、給与については60歳を超えた時に下がっていくとか、いろいろな取組をしている法人さんがあります。その中で、一旦60歳になった時に、そこで手続をして退職金を払ってしまう法人もあります。そして、その後からもう一度入り直すというようなことをしているような法人さんもあるとは聞いてはいます。
以上です。
○伊奈川構成員 ありがとうございます。
そこが知りたくて、やはり一旦もらってしまったほうが得なのではないかというのがあるので、その後どうなるのかなと思ったら、もう一回入り直すということが一つのパターンということよろしいでしょうか。
○山田構成員 継続の場合、そこでまた入るのが原則としてあるのでしょうが、入らないでそのままもう打ち止めとしている法人さんもあるようです。それはルール上はよろしくないのかもしれませんが。
以上です。
○松原座長 続きまして、高橋構成員、お願いします。
○高橋構成員 今の山田構成員の続きなのですけれども、保育もやはり同じようなことがありまして、どうしても6か月の平均でというのがベースにありますので、一旦そこで退職金をもらってというケースは多いと聞いております。
先ほど、少子化の中で将来の展望があればという御質問だと理解をいたしましたけれども、いずれにしましても今は少子化と言いながら、人口減少地域の話は別にしても、まだこどもがいるところはこどもがいて、保育ニーズは高まっているということがあります。ただ、今一番問題なのは、本当に人材不足による職員確保の問題でございまして、職員の確保・定着については、まず入れる、つなぐ、呼び戻すとよく言われますけれども、呼び戻すというのはもう相当今難しい状況にあります。それから、入れるも今一番大変なわけですけれども、それを考えていくと、今一番力を注いでいるのはつなぐということになっておるわけでございまして、そういった意味からしても退職金の制度というのは本当に絶対に必要であると思っております。
保育の場合は、今データを持ち合わせていないのですけれども、たしか厚生労働省、今はこども家庭庁のデータにあったかと思うのですけれども、養成校を卒業しても、保育の道に行かないという学生の割合が多いとも聞いておりますので、その辺がなぜそのようになってしまうのかということを我々自身も少し考えていかなければいけないし、魅力発信ということも含めて、これから保育の在り方も考えていかなければいけないなと思っております。
以上でございます。
○伊奈川構成員 ありがとうございます。
ある意味では今、世の中でM字カーブとかL字カーブといった問題が一番出てくる分野だと思ってお聞きした次第です。ありがとうございます。
○松原座長 では、続きまして、小西参考人、お願いいたします。
○小西参考人 大変申し訳ないのですけれども、福祉業界での普及率とかは今持ち合わせていなくてお答えできないので、申し訳ありません。
○松原座長 よろしいですか。
○伊奈川構成員 分かりました。
○松原座長 ほかにいかがでしょうか。
永井構成員、お願いします。
○永井構成員 ありがとうございます。
また、ご報告いただきました皆様、ありがとうございました。
質問と要望を申し上げる前に、私ども労働組合の連合でも話を聞いているところに触れさせていただいて、その後、質問等をさせていただきたいと思っております。
連合にも事業所が社会福祉施設職員等退職手当共済制度に加盟している労働組合がございまして、一部にお話を聞いたところです。それによりますと、退職手当共済制度があることで、職員の将来不安といったものが軽減されている、人材確保や定着、専門性維持に大きく寄与しているといった認識を聞くことができました。同制度が果たしてきた役割の大きさというのを実感したところであります。
また、一方で、この制度が果たしてきた役割が大きいということで、仮に給付の減額ですとか制度変更が行われるといったことになると、例えばほかの業界に行ってしまうということが生じるのではないかという懸念を示されている方もいらっしゃいました。
福祉施設で働く人材が不足すると、ベッドがあっても利用者が受け入れられないといったような状態になってしまうのではないかといったような懸念もありましたし、先ほども構成員の皆さんからもあったように、やはり国の支援というものも検討してほしいといったような意見もあったところでございます。
連合として関係者から話を聞いたことをお知らせした上でお伺いします。瀬戸構成員のアンケートの資料で2点ほどお伺いしたいのですけれども、まず、スライドの3枚目です。加入状況をお示しいただいておりますが、前回、今回もですが、それぞれ構成員の皆さんの地域での共済制度の状況についても御紹介があったかなと思いますが、この加入の状況については、地域における特徴みたいなものはこのアンケートから出てきているのか、お伺いしたいと思います。
もう一つは、次の4スライド目ですが、ここでは退職手当共済制度に加入していないというところが、どのほかの制度に入っているのかというのが聞かれておりますけれども、これも先ほど来御紹介があった複数の退職手当共済制度を利用しているということがありましたが、退職手当共済制度に加入している法人がそれ以外の退職金制度に加入しているのか、このアンケートで把握されているのかお伺いしたいと思います。
それから、これは厚生労働省の事務局に要望なのですけれども、山田構成員の資料3の4スライド目に他制度についての御紹介があります。例えば私立大学の退職金財団、一番下のところでは掛金の約2割相当が国から加入法人に交付されていると記載がございます。事務局には、こういった他制度における公費活用状況を含む、この退職手当共済制度との比較ができるような資料を御用意いただけたらありがたいと思ってございます。
以上です。
○松原座長 ありがとうございます。
では、最初に瀬戸構成員からお願いいたします。
○瀬戸構成員 御質問ありがとうございます。
まず、3ページの地域の特性については、そこまでまだ分析はしておりませんので、申し訳ありません。
それから、4ページに関しては、その前の3ページの②③④に対しての質問なので、確かに①で加入要件を満たす職員は全員加入しているところに、ほかに入っているかというのは聞いておりませんが、一応②の方には聞いています。ただ、実際に複数回答ですのでかなりいろいろな制度に、例えば①で全員が加入していても都道府県等共済に入っている可能性はあると思います。残念ながらそこまではきちんと取っておりません。
以上です。
○松原座長 よろしいですか。
では、続きまして、厚生労働省事務局からお願いします。
○小野福祉基盤課長 福祉基盤課長でございます。
永井構成員から御要望がありました他制度との比較につきましては、前回、山田構成員からも中退共の制度との比較というようなお話がありましたので、次回以降の検討会で整理をして、出せるものを出させていただきたいと思っております。
○松原座長 よろしいですか。
ほかに御質問、御意見があればお願いいたします。
山田構成員、お願いします。
○山田構成員 今のヒアリング以外のことで、厚労省の方への質問等でもよろしいですか。
○松原座長 どうぞ。
○山田構成員 前回も説明がありましたし、今回の参考資料ということで、この制度の「現状と課題」という資料がありますが、その中で、社会福祉法人の8割が加入しているという説明がありましたが、職員総数から見たときに何割程度が入っているのかを知りたいと思います。人数的には現在の加入者数は88万人ほどだという説明が前回ありましたが、法人の8割が入っているにしては、いろいろな状況があって職員総数から見たときには8割以下だろうということが推測されます。加入者数が横ばいだという資料もここに載っておりましたけれども、それは前回の説明でも新規の加入者が減少している、退職者が増えているという説明がありました。新規の加入者が減少しているということについて、厚労省はそれをなぜだと認識しているのかということを教えてもらいたいというのが一つあります。
それから、「現状と課題」の6枚目、説明では給付水準を国家公務員に準拠した形でという説明もあったと思いますが、今はどうなのかということも含めて、教えていただきたいと思います。
もう一つ、掛金の推移についても説明がありました。こちらの「現状と課題」の15枚目でしたか。これを見ますと、けっこう長いこと16年間という間、掛金が変わらずに来ていました。5年間を一つ均衡の基準で考えるという説明もありましたが、そうだったとしても、16年間もの間、掛金を変えずに、その先のことまで見通していなかったがゆえに、一気に掛金を上げてこざるを得なかったということがあるのではないでしょうか。ちょっときつい言い方をすると、見立てが悪かったのではないのかということも言えなくもないと思っているのですが、その点につきましてどのようにお考えになっているのかを教えていただきたいと思います。
以上です。
○松原座長 事務局、お願いします。
○小野福祉基盤課長 福祉基盤課長です。ありがとうございます。
4点あったかと思います。
まず1点目は、前回御説明した社会福祉法人のうち、この制度に加入している法人の割合が8割というところでございますが、これにつきましては法人単位で見ておりまして、例えば今日の瀬戸構成員の資料の3ページを見ていただければと思うのですけれども、職員全員が加入している50.8%の法人も、平成17年度以前から在籍している職員のみ加入している35.9%という法人も先ほどの8割というときにはいずれもカウントをしております。したがいまして、いずれ数字は改めて精査をさせていただきたいと思っておりますが、職員数ベースで見れば8割よりは低い数字になるかと考えております。
2点目は、新規加入者の減の理由ということだったかと思います。本日の参考資料3の13ページ目を御覧いただければと思いますが、新規加入者はこのグラフで見ていただいたとおり右肩上がりで上がってきていたものが18年のところで下がっているということ、そこからまた上がって、近年は横ばいという状況です。吹き出しでも書かせていただいておりますが、18年度のところについては介護分野の公費助成廃止等の影響があったことかと思います。
また、近年につきましては、分析を詳細にしなければいけないと思いますが、特に直近は介護等の人材全体の伸びが横ばいに近くなっていること等もあるのではないかと思います。
それから、3点目の給付水準のお話ですが、これにつきましては同じ参考資料の6ページ目を御覧いただければと思います。昭和36年創設時は、公立の社会福祉職員と民間の社会福祉施設の処遇面の均衡を図る観点から、給付水準を国家公務員に準拠というようなことで制度を創設しておりまして、18年に水準全体の1割程度の引下げということをしており、28年にまたここで国家公務員退職手当共済制度の支給乗率に準拠するような形の見直しをしておりまして、これが支給乗率の見直しとしては最後になっております。
ですので、一番下の米印にございますが、現行の国家公務員との比較という意味では、平成29年に国家公務員の給付水準の見直しが行われましたけれども、この見直しについては、この制度には反映をしていないというところでございます。これが3点目です。
4点目につきましては、掛金についてでございます。同じ資料の15ページが掛金の推移でございまして、御指摘がありましたとおり、平成19年から据置きをしてきている期間が長くございました。現行、法定ではおおむね5年間で財政均衡ということで掛金の設定をしてきたという経緯がございます。
それと資料で言うと16ページがございまして、19年度以降そのように掛金を据え置いている状況でございましても、収支としては、端的に言うと入りのほうが大きかったということで、このような形で支払準備金が増えてきているということでございます。見通しがどうだったのかという点については厳しい御意見もいただきましたし、今現在、掛金をお願いしているという状況については、経済動向とか福祉・介護の人材の出と入りとか、あるいは離職率、あるいは長期に働く傾向になってきているということが全て見通せていたかというと、そうではない部分があったと。経済情勢というのはなかなか先が見通せない部分もあったということでございまして、以上でございます。
○松原座長 よろしいでしょうか。
ほかに御質問、御意見のある方がいらっしゃればお願いいたします。
吉田構成員、お願いします。
○吉田構成員 吉田でございます。
いろいろと御教示いただきまして、誠にありがとうございました。
まず、瀬戸構成員に御質問させていただきまして、その後、小西参考人に御質問させていただきたいと思ってございます。
瀬戸構成員のデータを拝見させていただいて、大変勉強になるところが多いなと思っておりまして、特に自由意見のところでお尋ねしてもよろしいでしょうか。13ページのところであります。掛金のことがいろいろ負担にあるというのは数字上は大変よく理解をさせていただいておりまして、(2)の制度の柔軟性等についてというところで、③のところ、特に中退共と比較すると掛金の体系、給与水準の柔軟性に欠けるのではないかというようなことが書いてございます。もちろん御回答された方の真意は分かりませんが、もし瀬戸構成員のほうでお分かりであれば、これはこういうことではないかなというようなことがあればぜひ御教示いただきたい。
それと、その下にある⑥の長期の勤続者に対する掛金の増額が制度上困難なのだというところも、改めてもしこういうことではないかとお分かりであれば御教示いただきたいと思っております。
そして、同じページですが、一番下にありまして、(3)の④のところに、掛金の年1回の一括支払い方式の負担が大きいということで、いわゆるキャッシュフローの負担のことを言っているのだろうと思いますが、実際の掛金の額の大きさもあるのですが、こういった支払い方式の負担がどれぐらいキャッシュの出方に負担になっているのかなというところが少し感想めいたところでも結構なのですがお尋ねしたいところです。
続けて、小西参考人のほうにお尋ねしていきたいのが、私が聞きそびれていたかもしれませんが、いわゆる退職金の共済制度に相当するような掛金に関する金額というのは、御社のビジネスの中ではどれぐらいの金額になるのかなと。特に今回加入されていらっしゃるところの総幹事の加入者数というのが、事業者が大企業ということがありますので、その辺りも勘案しながら少し参考にさせていただきたいと。
それと、13ページにございますとおり、給付の算定式が今、厚労省のほうで検討されていらっしゃる共済制度の給付算定式に当たるところであります。これからいわゆる給付の額が増えていくのが将来待っているというところで、今こういった検討をしているところですが、御社の制度においても当然そういったようなことがあったわけですし、それに対して対策をされてきたのだと思います。そこの制度は、事業・サービスの商品の安定性を図る上で、こういった給付算定の式においてどういったことを工夫されてこられていたのかというようなところを参考にしたいと思って伺えればと思ってございます。
ちょっと長くなりましたが以上でございます。
○松原座長 では、最初に瀬戸構成員からお願いいたします。
○瀬戸構成員 御質問ありがとうございます。
まず、13ページ④の中退共との関係ですが、私の法人も以前に退職金制度をどうするかのときに中退共のこともいろいろ検討した記憶はあるのですが、先ほど、次回以降にほかの制度との比較も出てくると思いますので、そこのほうで私も含めて確認していきたいなと思っております。
⑥の長期勤続者に対する掛金増額は制度上困難だろうと。これは制度上掛金は確定しているものなので、それを増やして給付額を増やすということができないということ。先ほども山田構成員がおっしゃっていたと思いますが、みんな同じ金額で掛けなければいけないので、そこを少し制度上、長い人には高い掛金を掛けて、高い給付ができるようにという希望だと考えています。
以上です。
○松原座長 続きまして、小西参考人、お願いいたします。
○小西参考人 1つ目が、いわゆる民間の企業年金で、掛金の水準がどのぐらいかという御質問かと思うのですけれども、大体基本的には毎月拠出をするケースが多いのですけれども、毎月1人当たり1万数千円~2万数千円ぐらいの金額になっているのが多いのかなと。ただ、給付の水準によってもっと大きい規模の制度もありますし、もう少し低い制度もありますけれども、平均的なそのような感じかなと思います。
それから、もう一つは給付の算定式のところで、どういった工夫をしてきたかというお話だったかと思うのですけれども、確定給付企業年金とか確定拠出型年金は基本的には各企業の退職金を基にしていますので、各企業の退職金の算定用の基礎額が何かというのがベースになります。それが通常の給与を使っているのだったら給与の一定割合ですし、そうではなくて最近でいけばいろいろな役職とか勤続に応じたポイントを積み上げるみたいな制度もございまして、ポイント制と言うのですけれども、そういった場合はポイントに応じた掛金を払うというようなことが多いという状況です。
実は昔は給与がベースアップで上がると、退職金算定用の給与も上がるという制度が多かったのですけれども、そうなると退職金の負担が多くなるということで、民間の企業では結構インフレでベースアップに連動しない給与に変えてきたという経緯がございます。現状は今それが8割方そういう制度になっているということなのですが、今ここに至ってはインフレが結構続いてきましたので、先ほど申し上げたようにインフレで実質価値が目減りしてきていますので、ここをどう上げていくかというのは今度はまた逆に議論になっているという感じかなと思います。
○松原座長 よろしいでしょうか。
ほかに御意見、御質問があればお願いいたします。
玉木構成員、お願いします。
○玉木構成員 小西さんにお聞きしたいのですけれども、企業年金を運営している各企業においても、同じように労働力希少社会とかには直面しておるわけですし、また、インフレーションというのも同じように来ているわけでありますけれども、企業年金、特にDBの設計あるいは退職金制度の在り方について、企業においてどのような流れが今生じているのか、あるいはこれから生じそうかとかいった点について御感触をいただければと思います。
○松原座長 小西参考人、お願いいたします。
○小西参考人 御説明をさせていただいたところにもあるのですけれども、労働力が減っていく中で、いかにつなぎとめをしなくてはいけないかということで、よく言われているのは最近人的資本経営みたいなお話があるわけですけれども、そういった中で退職給付をいかに使っていただくかというのを弊社でもいろいろ御説明をさせていただいているところでございます。
給付の設計というところでいきますと、先ほどの御回答の繰り返しになる部分もあるのですけれども、今までベースアップがあってもそれで給付額が反映されないような形の制度にすることが多かったわけですけれども、逆にこれで目減りしてきているという状況があって、ここ数年、ベースアップで賃金は上がっていますけれども退職給付は上がっていないという中で、これをいかに追いつかせていくかということを我々金融機関からは御提案をさせていただいていますけれども、そこを上げようかというところにまで踏み込んでやろうというところまで行っている企業さんというのはまだそんなに多くはないと。実際にやっていただいている企業さんもありますけれども、そこまでまだ多くない状況でございます。
ただ、弊社として考えておりますのは、賃上げも数年前まではあまり流れとしてなかったものが、今は各社さんともやっていらっしゃるような状況になってきていますので、これがインフレがさらに続いていくとなると、退職給付についても同じように上げていくようなことが必要になってくるのではないかなと思っているところでございます。
○松原座長 玉木構成員、どうぞ。
○玉木構成員 ありがとうございます。
企業においてもその労働力希少社会に直面して、より長く働いてもらいたいという企業が多くなっていると思いますし、現場の貴重な人材がまだお元気であるのに、70歳とか65歳とかいうことで、それを失うことは大変もったいないというお考えの方も企業には多いのではないかと思うのですけれども、従業員の方もまだ元気だから、今までと全く同じだけ働くのはしんどいけれども、少し緩やかな働き方あるいは週休3日とかいった形で緩やかな働き方で長く働くという場合に、退職金についてはあまり増えなくても、長く働くことによって生涯の収入が増えるというのだったら、大いに検討に値するというようなこともあり得るのではないかと思うのですが、その辺は幹事をやっておられて、経営者の方々あるいは組合の方々との接触がおありかもしれませんけれども、何か議論の変化の芽みたいなものをもしお感じになったことがあればお聞かせ願えればと思います。
○松原座長 小西参考人、お願いします。
○小西参考人 週休3日で働くみたいな話というのは、働き方としてそういう選択肢も入れていきたいという企業さんはぽつぽつ出てきていたりはします。その場合は、退職金の算定もその分減らすみたいなことのほうが多いのかなと。要するに週5日働いている人が週4日働いている人と同じというわけにはいかないので、その分、5分の4にするとかいうような話はあるのかなと。
それともう一つ、年齢が高年齢になってもというところでいきますと、定年を終えた後の話かなと思います。私どもが業務をやらせていただいておりますのは、定年までというか、定年で退職金を払うところまでという制度が多うございますので、そこから先のものとしては、再雇用でどういう形でいくかとかという話になってきますので、そこで退職給付というものを設定されている企業さんというのはあまり多くないのではないかなと。あるとしてもそんなにいわゆる定年までの金額よりは大分小さい金額という感じになっていらっしゃるのではないかなと想像しておるところでございます。
○松原座長 ありがとうございました。
お待たせいたしました。藤森構成員、お願いいたします。
○藤森構成員 御説明いただきましてありがとうございます。大変勉強になりました。
1つお伺いしたいのは、先ほど伊奈川構成員等からご発言があった点ですが、福祉分野は人手不足を緩和するために、従業員に長く働いてもらうことが一つの課題だと思います。つまり、「ワークロンガー」が必要ではないかと思っています。この点、退職前6か月の本俸の平均額を基準にして退職金が定められていることに関して、これによってどのような影響が出ているのか、お話を聞かせていただければと思います。例えば最も賃金が高いときに辞めれば退職金が多くなるから、賃金の高い時期に辞めるようなことが起こっているのか。あるいは再雇用、継続雇用という制度があって、1回そこで辞めて、退職金をもらってその後も働き続けるということが一般的に起こっているのかどうか。山田構成員から先ほど少しお話しいただいたところではありますが、実際どうなっているのかというところをもう少し聞かせていただければと思います。もし、瀬戸構成員、高橋構成員も、御存じのことがあったら教えていただければと思います。
それから、もう一つは小西様のスライドの13のところにありました。退職前の給付算定式のところですけれども、先ほどポイント制が8割使われているということなので、実際、退職前給与に支給率を乗じる給付設計というのは少ないのかもしれませんけれども、もしこの設計をやっている企業があった場合に、退職金算定用給与というのはいつの段階の給与に基づいて給付額を設定されているのかという点をお伺いしたいと思います。
さらに、もう一つお伺いしたいのは、スライドの6のところに、中高年層では賃金水準の低下が起こっているというお話がありましたけれども、賃金カーブを見ると一般的に50代前半ぐらいがピークではないかと思いますが、人々が長く働くようになったので、その分、賃金のピークを抑えて生涯で受け取る賃金総額はさほど従来と変わらないようなことが起こっているのかどうか、この辺を教えていただければと思います。
以上です。
○松原座長 それでは、山田構成員、瀬戸構成員、高橋構成員、小西参考人の順でお願いします。
まず、山田構成員からお願いします。
○山田構成員 先ほど説明したとおり、それ以上はないのですけれどもよろしいでしょうか。
○松原座長 瀬戸構成員、いかがでしょうか。
○瀬戸構成員 私も特にこの件で特筆ということは、先ほど山田構成員と同じような状況と捉えています。
○松原座長 では、高橋構成員、お願いします。
○高橋構成員 先ほども言ったとおりのことですが、やはり一番高いところで退職金をもらって辞めたいというか、一旦そこで区切りをつけたいということでございまして、その後、再雇用するにしても、保育の場合は恐らくパートのような格好で再びという格好の職員が多いやに聞いておりますし、うちなんかでも36人中今6人が65歳オーバー、70代のパートさんの職員もおりますし、そういう状況になっておりますので、退職金の取り方についてはそういう取り方なのではないかなと思っております。
○松原座長 ありがとうございました。
では、小西参考人、お願いします。
○小西参考人 まず、先ほど御質問いただいた中で、ポイント制が8割とおっしゃっていただきましたが、ポイント制が8割ではなくて、給与がベースアップしても退職給付は増えないという制度が8割という意味でございます。
どういう制度が多いかというと、給与比例の制度という意味では最終給与比例、退職時の給与に比例する制度というのが多いです。それともう一つは、全期間の給与の累積に比例する制度というのもございます。それからもう一つは先ほど申し上げたポイント制ということで、全期間のポイントの累積に基づいて給付をするような、そんな制度という形でございます。
最初のほうはそういったことでよろしいですか。
○藤森構成員 一番多いのはやはり退職前のところですか。
○小西参考人 給与比例の制度の場合には、最後の給与の比例というのが多いです。
○藤森構成員 分かりました。
○小西参考人 そのほかには、全期間の給与の累計というのも相当程度あるのはあります。
それともう一つ御質問いただいたのは、中高年齢層の賃金水準が低下している理由というところなのですけれども、10年前と今とを例えば比べたときに、10年前の50歳の人と今の50歳の人の給与が上がっているか下がっているかという話なのです。そういう意味では、10年前に40歳だった人が今50歳で、10年前の50歳の人の給与に追いついているかどうかという意味でございます。要するに昇給が10年前に50歳だった人のところまで昇給していないという結果が、給与の低下も見られるという結果になっているということなのです。
なので、恐らく昇給がされていなかったという期間があったということで、そういう影響が出ているのではないかなと想像しております。お分かりいただけますか。
○藤森構成員 前の世代との比較という意味ですよね。
○小西参考人 そうですね。
○藤森構成員 分かりました。ありがとうございます。
○松原座長 そのほか御意見、御質問はいかがでしょうか。
山田構成員、お願いします。
○山田構成員 せっかくなので小西さんに御意見をいただきたいなと思っているのですが、私が先ほどお話しした中で、掛金の問題でありますが、40時間勤務している者と、加入条件となっているのは3分の2以上勤務している者、要は26時間。ですから、40時間のフルタイムで働いている人の掛金と26時間勤務している人の掛金が同じという仕組みになっておりまして、それに対して同じなのは少しおかしいのではないか、負担が大きくなっているのではないか、加入の妨げになっているのではないだろうかということを私は発言をさせていただいたのですが、小西さんが客観的に見てそのような仕組みについて、いやそれは妥当だと考えるのか、いやこれは一般的にはちょっとずれているのではないかとか、それを第三者の立場から少し御意見をいただければと思い質問させていただきます。
○松原座長 小西参考人、お願いします。
○小西参考人 まず前提なのですが、存じ上げなくて恐縮なのですけれども、40時間フルタイムの方と3分の2の時間の方が同じ掛金ということは、給付も同じということですか。
○山田構成員 給付については、給付基準の計算式がありますので、それで計算されていくという形ですね。退職する前の6か月というところで遡っていきますので。
○小野福祉基盤課長 補足をさせていただきます。
掛金は今お話があったとおり、働く時間が違っても同じ一律の額でございます。給付のほうにつきましては、先ほどの図で示していただいたとおり辞める前の6か月の平均給与に支給乗率を掛けるような形になっているので、平均給与額と加入年数が同じであれば、40時間働いている職員であっても26時間の職員であっても同じという仕組みになってございます。
○小西参考人 そういう意味では、掛金の基準と給付の基準が違うということですよね。それとも一緒ですか。
○小野福祉基盤課長 一緒です。
○小西参考人 基準が一緒であれば額が違うのですね。そうすると、40時間の方と3分の2の時間の方で掛金の額が違うという意味ですか。
○小野福祉基盤課長 掛金も一緒で。
○小西参考人 掛金の額は定額なのですよね。
○小野福祉基盤課長 掛金は定額なので一緒です。
○小西参考人 掛金は定額で、支給は給与比例で、退職前の給与がどうかによって変わるということですね。
○小野福祉基盤課長 退職前の給与と加入年数によって決まっていますので、それは正職員でも短時間の方でも同じでございます。
○小西参考人 そういう意味では、掛金はどの方でも同じ金額で、支給額はその方の給与によって変わるという制度だということですよね。
民間というか普通の企業年金の場合は、掛金の算定基礎と給付の算定基礎が一緒なのです。なので、3分の2の時間の方の給与が低ければ、掛金も低い状態で払っていただくという制度のほうが多いです。ですから、ちょっとそこは違うかなと思います。
○小野福祉基盤課長 もう一つだけ補足を。私の説明が不十分で申し訳ございません。
小西参考人の資料を拝借しますと、13ページで、給付額は、退職金の算定用給与掛ける支給率となっています。ですので、退職金の算定用給与のところがおのずから今40時間例えば働いている方とパートで26時間の方では違いますので、それによっての違いというのは当然ございますという制度になっています。
○松原座長 局長、お願いします。
○鹿沼社会・援護局長 1つだけ補足しますけれども、まず、掛金といってもこの場合、御承知のとおり個人が払っているのではなく、施設側が払っているということが一つ。
それと、結局給付と負担のマクロでいった部分は均衡しているので、ご指摘のようなことをすれば、結局何が起こるかというと、負担の部分については、より高い給与を払っている長期の方がいらっしゃる施設がより払うようになって、短期の方が多い施設がより払わなくなる。全体のマクロの部分が均衡しているということであれば、各施設の配分の話としてどうなるかということなので、これは結構施設側の方から見ると大きな変更になるものですから、本当にそれが施設の皆様方からの御理解をいただけるのかどうか、そういった点が大きいのではないかなと思っています。
○松原座長 ありがとうございました。
よろしいでしょうか。
則武構成員、お願いします。
○則武構成員 いろいろ情報提供いただいてありがとうございました。
老施協さんのほうにお伺いしたいのですけれども、頂いた資料の13ページに、制度の柔軟性等についての御意見が7件ということで出ております。ここにいろいろ書いてあるのですけれども、今後この制度を変更していく上で、制度を柔軟に変えていく、どういうところを変えていったらいいのではないかという御意見が老施協さんとしてでもいいですし、瀬戸構成員としてでもいいのですけれども、例えばこことここはぜひ今後変えてほしいとか、柔軟にしてほしいとかいうことがありましたら教えていただきたいです。
○松原座長 瀬戸構成員、お願いします。
○瀬戸構成員 ありがとうございます。
僕の資料の最後、16ページに幾つか制度の持続性の確保のところも書かせていただきましたけれども、1年以上の加入で支払うことですとか、支払い基準を少し変えるとかそういう形でのことをしないと、先ほどの話にもつながってしまいますけれども、掛金と給付とのバランスがうまく取れていないのではないかと我々も考えていますので、そういうところを検討していくことが必要ではないかなと思っています。
以上です。
○松原座長 ほかにあと一人ぐらい。大丈夫ですか。よろしいでしょうか。
それでは、時間となりましたので、本日の検討はここで終了としたいと思います。
次回の開催につきまして、事務局より御説明をお願いいたします。
○山田福祉基盤課長補佐 次回の検討会は、6月26日金曜日にヒアリングの2回目を予定しております。詳細につきましては後日連絡いたします。
○松原座長 ありがとうございました。
それでは、本日の検討会をここで終了いたします。本日は、お忙しい中お集まりいただきまして、また、貴重な御意見をありがとうございました。

