2026年3月3日 薬事審議会 指定薬物部会 議事録

日時

令和8年3月3日(火)10:00~

出席者

出席委員(10名)五十音順 

 (注)◎部会長 ○部会長代理 
 

欠席委員(2名)五十音順

行政機関出席者​
  •  宮本直樹 (医薬局長)
  •  佐藤大作 (大臣官房審議官)
  •  小園英俊 (監視指導・麻薬対策課長) 他

議事

○監視指導・麻薬対策課長 それでは定刻となりましたので、ただいまから「令和7年度第6回薬事審議会指定薬物部会」を開催いたします。委員の先生方には、大変御多用のところ御出席を頂き、誠にありがとうございます。
 本日はWeb併用開催としており、池田部会長、田中委員、舩田委員には会場にお越しを頂いております。現在のところ、当部会の委員数12名のうち、北中委員、松本委員より御欠席の連絡を頂いております。また、合川委員は遅れての出席とお伺いをしており、髙野委員も今のところ、まだ出席になっていない状況ですが、8名の御出席を頂いておりますので、定足数に達しておりますことを御報告いたします。
 続いて、部会を開始する前に、本部会の公開・非公開の取扱いについて説明いたします。審議会総会における議論の結果、会議を公開することにより、委員の自由な発言が制限され、公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがあると判断されたことから、非公開とされています。また、会議の議事録の公開については、発言者氏名を公にすることで、発言者等に対して外部からの圧力や干渉、危害が及ぶおそれが生じることから、発言者氏名を除いた議事録を公開することとされておりますので、あらかじめ御了承いただきたいと存じます。
 それでは、以後の議事進行は、池田部会長にお願いをいたします。よろしくお願いいたします。
○池田部会長 それでは、本日の部会資料の確認及び注意点について、事務局よりお願いいたします。
○事務局 事務局から説明いたします。その前に、髙野委員が先ほど参加されましたので、御参加されている委員の先生方は現在9名になっております。
 本日の部会資料については、事前に各委員宛てに送付しております。また、会議出席の委員については、タブレットで御確認をお願いいたします。資料については、資料フォルダに資料No.1、No.2-1~2-4、No.3-1~No.3-4の資料を、文献フォルダに文献1~20を、参考資料フォルダに参考資料No.1~No.3の資料を格納しております。部会資料についての説明は以上です。
 また、審議物質の説明中は、画面上に資料を共有しますので、併せて御覧ください。
○池田部会長 本日の議題は、「指定薬物の指定について」です。それでは、審議に入ります。審議物質について、事務局より御説明をお願いいたします。
○事務局 資料を御覧ください。資料No.1は、本日審議いただく4物質の名称、構造式、通称名等を記載しております。資料No.2-1~2-4は、御審議いただく4物質のほか、構造が類似する指定薬物や麻薬などについて、一覧表としてまとめております。資料No.3-1~3-4は、審議物質の動物実験の結果等について取りまとめたものになります。
 それでは、審議物質マル1について説明いたします。資料No.2-1を御覧ください。資料No.2-1には、審議物質マル1、通称名Isopropoxate及びこれに構造が類似する指定薬物について、動物による行動観察試験のデータ等をまとめております。審議物質マル1であるIsopropoxateは、動物による行動観察試験において、過去に指定した指定薬物と同程度の作用を有することを確認しております。資料No.2-1は以上です。
 続いて、資料No.3-1について説明いたします。資料No.3-1の1ページを御覧ください。Isopropoxateは、指定薬物であるEtomidateと構造が類似する化合物です。続いて、2ページの(1)行動及び中枢・自律神経症状の観察を御覧ください。マウスにIsopropoxateを6.25、12.5、25mg/kgを腹腔内投与し、投与後10、20、30分の行動及び中枢・自律神経症状を観察し、用量ごとに観察された症状を記載しております。なお、陽性対照として、Etomidateをエタノール:5%Tween80含有生理食塩水=1:49の混合液に溶解し、腹腔内投与したものを観察しております。また、3、4ページの表1-1~表3-2に、Isopropoxateに対する行動及び中枢・自律神経症状観察における評価値をお示ししており、数値は各群マウス5匹のスコアの平均値です。また、参考としてEtomidateの行動及び中枢・自律神経症状観察における評価値も示しております。また、観察された症状を示した写真を6ページに示しております。
 ここで、写真と併せて実際の動画も御確認ください。動画は二つあります。こちらは、12.5mg/kg投与群のマウスの様子になります。続いて、こちらは25mg/kg投与群のマウスの様子になります。こちらは、正向反射の有無確認の様子を示しております。動画は以上になります。
 続いて、7ページ(2)を御覧ください。自発運動における運動量について、マウスにIsopropoxateを12.5mg/kgを腹腔内投与し、投与後3時間までの10分ごとの自発運動量を測定しております。総運動量、総移動距離は、測定期間を通して有意な影響は見られませんでした。大きい運動量は、60分で対照群と比べて有意に増加しました。立ち上がり回数は、10~30分の測定期間で減少傾向でしたが、有意な影響は見られませんでした。Isopropoxate投与群は、総じて対照群に比べて運動量のピークが右側にシフトしており、鎮静作用を反映した結果であったと考えられます。
 続いて、9ページの(3)鎮静作用及び侵害刺激への応答性を御覧ください。
 鎮静作用については、正向反射の消失はIsopropoxate25mg/kg投与群で認められ、投与から消失までに要した時間は142±13.6秒でした。陽性対照のEtomidateは、12.5mg/kg投与群で正向反射の消失が確認され、投与から消失までに要した時間は153±12秒でした。侵害刺激への応答性については、投与後10分の観察地点における侵害刺激への応答時間を図3に示しております。
 Isopropoxate25mg/kg投与群で、対照群に対して有意に増加しました。陽性対照のEtomidateの結果については、図3の右側に示しております。
 以上の結果から、Isopropoxateは動物による行動観察において有意な影響が認められていることから、中枢神経系の作用を科学的に類推でき、その強さは既に医薬品医療機器等法に基づき指定されている指定薬物と比較して同等であると考えられることから、本化合物を医薬品医療機器等法第2条第15項に規定する指定薬物に指定することが相当であると考えております。
 続いて、(4)海外での流通事例についてですが、中国とシンガポールで確認されております。また、海外での規制状況については、香港、台湾、中国、シンガポールで規制されていることを確認しております。審議物質マル1は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○池田部会長 それでは、委員の先生方から御意見を頂きたいと思います。まず最初に、流通実態について、□□委員、お願いします。
○□□委員 本化合物について、□□□□での検出事例はありませんでした。
以上です。
○池田部会長 ありがとうございました。それでは、改めて委員の先生方に御意見を頂きたいと思います。いかがでしょうか。標的分子に関するデータはないのですが、行動に与える影響ははっきり出ていますし、海外でも取り締まられているところもありますので、指定することでよろしいかと思いますが、いかがでしょうか。特に御意見がないようでしたら、審議をまとめたいと思います。ただいま御審議いただきました物質は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第2条第15項に規定する指定薬物として指定することが適当であると決議してよろしいでしょうか。挙手のほど、お願いいたします。確認できました。ありがとうございました。それでは、決議させていただきました。
 引き続き、事務局より御説明をお願いいたします。
○事務局 続いて、フェンサイクリジン系化合物である審議物質マル2について説明いたします。審議物質マル2について、資料No.2-2を御覧ください。資料No.2-2には、フェンサイクリジン系である審議物質マル2、通称名3CI-PCP及びこれに構造が類似する麻薬、指定薬物について、自発運動への影響、NMDA受容体活性、マイクロダイアリシス試験のデータ等をまとめております。審議物質マル2である3CI-PCPは、マイクロダイアリシス試験でモノアミンを有意に増加させており、NMDA受容体への影響も過去に指定した指定薬物と同程度有することを確認しております。資料No.2-1は以上です。
 続いて、資料No.3-2について説明いたします。資料No.3-2の1ページを御覧ください。3CI-PCPは、指定薬物である3F-PCPと構造が類似する化合物です。続いて、2ページの(1)行動及び中枢・自律神経症状の観察を御覧ください。マウスに3CI-PCPを2、10、50mg/kgを腹腔内投与し、投与後30、60、120分の行動及び中枢・自律神経症状を観察し、用量ごとに観察された症状を記載しております。また、3、4ページの表1~表3に、3CI-PCPに対する行動及び中枢・自律神経症状観察における評価値を載せており、数値は各群マウス5匹のスコアの平均値です。また、観察された特徴的な症状を示した写真を5ページにお示ししております。
 ここで、写真と併せて実際の動画も御確認ください。動画は三つあります。こちらは、50mg/kg投与群の投与直後のマウスの様子ですが、激しく跳躍を繰り返す様子が確認されました。続いて、こちらは50mg/kg投与群の投与後30分後のマウスの様子です。よろめきながら旋回歩行する様子が確認されました。こちらは、50mg/kg投与群の投与後120分後のマウスの様子です。腰高な旋回歩行とスニッフィングする様子が確認されました。動画は以上です。
 続いて、6ページ(2)を御覧ください。自発運動における運動量について、マウスに3CI-PCPを10mg/kgを腹腔内投与し、投与後3時間までの10分ごとの自発運動量を測定しております。総運動量、大きい運動量、総移動距離は、投与開始から60分まで投与群で増加する傾向が見られ、20~30分まで対照群と比べ有意に増加しました。立ち上がり回数は、投与開始30~60分頃まで投与群で増加する傾向が見られましたが、測定期間を通して有意な影響は見られませんでした。
 続いて、7ページの(3)マイクロダイアリシス試験によるモノアミンの経時変化を御覧ください。約25mg/kgを腹腔内投与したマウス5匹、対照群マウス6匹を用いて、モノアミン増加率の有意差をウェルチのt検定で求めたところ、セロトニン、ドパミン、ノルアドレナリンの全てで有意に増加することが確認されました。
 続いて、8ページの(4)を御覧ください。3CI-PCPのモノアミントランスポーターに対する阻害作用評価のため、ノルアドレナリン、ドパミン、セロトニントランスポーターに対するIC50を算出しました。結果は、表4及び9ページの図3のとおり、3CI-PCPのノルアドレナリントランスポーターに対するIC50は、7.5×10-Mであり、コカイン塩酸塩の約0.17倍でした。ドパミントランスポーターに対する3CI-PCPのIC50は、4.0×10-Mであり、コカイン塩酸塩の約0.16倍でした。セロトニントランスポーターに対する3CI-PCPのIC50は、7.1×10-Mであり、コカイン塩酸塩の約1.3倍でした。
 続いて、10ページ(5)を御覧ください。3CI-PCPのグルタミン酸NMDA受容体に対する50%阻害濃度を算出した結果です。
Phencyclidine siteで6.57×10-Mの値が確認されました。
 以上の結果から、3CI-PCPは動物による行動観察、モノアミン類の経時変化、モノアミントランスポーターに対する阻害作用及びグルタミン酸NMDA受容体に対する阻害作用の結果において有意な影響が認められていることから、中枢神経系への作用を科学的に類推でき、その強さは既に医薬品医療機器等法に基づき指定されている指定薬物と比較して同等であると考えられることから、本化合物を医薬品医療機器等法第2条第15項に規定する指定薬物に指定することが相当であると考えております。
 続いて、(6)海外での流通事例についてですが、カナダ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ハンガリー、スロベニア、アメリカで確認されております。また、(7)海外での規制状況については、アメリカバージニア州、ドイツ、ロシア、ハンガリーで規制されていることを確認しております。審議物質マル2は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○池田部会長 それでは、委員の先生方に御意見を頂きたいと思います。まず最初に流通実態について、□□委員、お願いいたします。
○□□委員 本化合物について、□□□□での検出事例があります。2022年2月に、白色粉末として検出されております。以上です。
○池田部会長 ありがとうございます。それでは、委員の先生方に改めて御意見を頂きたいと思います。いかがでしょうか。コカインよりもラットへの作用も強いですし、NMDA受容体への作用もはっきり出ているということですし、もちろん行動にもはっきり影響が出ていますので、指定することが適当のように思いますが、御意見はありますか。特に御意見がないようでしたら、審議をまとめさせていただきます。ただいま御審議いただきました物質は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第2条第15項に規定する指定薬物として指定することが適当であると決議してよろしいでしょうか。挙手をよろしくお願いいたします。確認できました。ありがとうございました。それでは、決議させていただきました。
 続いて、事務局より御説明をお願いいたします。
○事務局 続きまして、LSD系化合物であります審議物質マル3について説明させていただきます。審議物質マル3について資料No.2-3を御覧ください。資料No.2-3は、LSD系である審議物質マル3、通称名1SB-LSD及びこれらに構造が類似する指定薬物について、行動観察結果、モノアミントランスポーター阻害活性等のデータをまとめております。
 1SB-LSDは、行動観察結果、ヒトセロトニン受容体親和性、首振り反応試験において投与による影響が確認されており、過去に指定した指定薬物と同程度の活性を有することを確認しております。資料No.2-3は以上です。
 続いて、資料No.3-3について説明いたします。資料No.3-3の1ページを御覧ください。審議物質1SB-LSDですが、指定薬物である1Bz-LSDと構造が類似する化合物です。続いて2ページの(1)行動及び中枢・自律神経症状の観察を御覧ください。マウスに1SB-LSDを0.2、1、10mg/kgを腹腔内投与し、投与後30、60、120分の行動及び中枢・自律神経症状を観察し、用量ごとに観察された症状を記載しております。
 また、3、4ページの表1~3に1SB-LSDに関する行動及び中枢・自律神経症状観察における評価値を載せており、数値は各群マウス5匹のスコアの平均値です。
 また、5ページには観察された特徴的な症状を示した写真をお示ししております。ここで写真と併せて実際の動画と共に御確認ください。動画は一つです。こちらは、10mg/kg投与群の投与後30分経過したマウスの様子ですが、自発運動が低下し、時折スニッフィングする様子が確認されました。動画は以上になります。
 続いて、6ページの(2)マイクロダイアリシス試験によるモノアミンの経時変化を御覧ください。1SB-LSD約11mg/kg腹腔内投与群を6匹、対照群6匹を用いてマウス線条体内神経シナプス間隙のモノアミンの増加率の有意差を、ウェルチのt検定で求めたところ、セロトニン、ドパミンに対して有意な減少作用が確認されました。ノルアドレナリンについては、有意な増加が投与後100~120分及び投与後160~180分の試料で認められたが、投与との関係は不明です。
 7ページの(3)には、首振り反応試験における首振り回数の経時変化と累積首振り回数の結果を示しております。首振り回数の経時変化は、3.3mg/kg投与群においては20~40分の間に首振り回数が増加し、40~45分で減少傾向が認められました。10mg/kg投与群においては20~30分の間に、30mg/kg投与群においては5~20分の間に、それぞれ首振り回数が増加し、以降は減少傾向が認められました。また、累積首振り回数は、10mg/kg投与群では30~45分において、30mg/kg投与群では15~45分において、対照群に比べ有意に累積首振り回数が増加しました。
 続いて、8ページの(4)ヒトセロトニン受容体に対するアゴニスト活性EC50を算出した結果を御覧ください。1SB-LSDはヒトセロトニン2A受容体のEC50は算出されませんでした。また、ヒトセロトニン2C受容体のEC50は9.33×10-Mでした。
 続いて、(5)1SB-LSDのマウス体内での代謝についてですが、本審議物質1SB-LSDは体内で代謝されるプロドラッグ型のLSD化合物と考えられますので、マウスに投与後、その血清を採取し、LC-MS/MSによって分析しました。
 9ページの図3、赤枠で示しているとおり、マウス体内ではその代謝物である麻薬LSDが検出されることが明らかとなっております。
 以上の結果から、1SB-LSDは、動物による行動観察、モノアミン類の経時的変化、首振り反応試験、ヒトセロトニン受容体親和性、マウス体内での代謝確認実験の結果において有意な影響が認められており、中枢神経系の作用を科学的に類推でき、その強さは既に医薬品医療機器等法に基づき指定薬物として指定されている指定薬物と比較して同等であると考えられることから、本化合物を医薬品医療機器等法第2条第15項に規定する指定薬物に指定することが相当であると考えております。
 続いて、(6)海外での流通状況については確認されておりません。また、(7)海外での規制状況については、ドイツ、ロシアで規制されていることを確認しております。
 審議物質マル3は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○池田部会長 ありがとうございました。それでは、委員の先生方に御意見を頂きたいと思います。まず、最初に流通実態について、□□委員、お願いいたします。
○□□委員 本化合物につきまして、□□□□での検出事例が5件あります。
2025年6月に2件、10月に1件、11月に2件、いずれも製品の形態としては紙片状で、印刷などない無地の状態でした。以上です。
○池田部会長 ありがとうございました。それでは、改めまして委員の先生方に御意見を頂きたいと思います。いかがでしょうか。LSDのプロドラッグということですし、標的分子への作用も出ています。恐らくプレに作用しているのでしょうから、ちょっとその辺りのデータはないかもしれませんが、セロトニントランスポーターへの作用かどうかは分かりませんけれども、セロトニン量が脳内で下がっていますのでプレに作用しているのかなとは思われます。
それから、首振り反応ですね、幻覚剤で特徴的に出る行動が出ているというところ、また、日本でも流通が認められているというようなところもありますので、指定するのが適当かと思いますが、いかがでしょうか。特に御意見がないようでしたら審議をまとめたいと思います。
 ただいま御審議いただきました物質は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第2条第15項に規定する指定薬物として指定することが適当であると決議してよろしいでしょうか。挙手のほどよろしくお願いいたします。ありがとうございました。確認できましたので、決議させていただきました。
 それでは、引き続きまして、事務局より御説明をお願いいたします。
○事務局 続きまして、カチノン系化合物である審議物質マル4について説明いたします。審議物質マル4については、資料No.2-4を御覧ください。資料No.2-4には、カチノン系である審議物質マル4、通称名2me-PiHP及びこれに構造が類似する指定薬物について、自発運動への影響、マイクロダイアリシス試験のデータ等をまとめております。
 審議物質マル4である2me-PiHPは、自発運動への影響や、マイクロダイアリシス試験でモノアミンを有意に増加させており、過去に指定した指定薬物と同程度の活性を有することを確認しております。資料No.2-4は以上となります。
 すみません、今のタイミングで合川委員が参加されましたので、現在参加している委員の先生方が10名となっております。
 続いて、資料No.3-4について説明いたします。資料No.3-4の1ページを御覧ください。2me-PiHPは、指定薬物であるMD-PiHPと構造が類似する化合物です。
 続いて、2ページの(1)行動及び中枢・自律神経症状の観察を御覧ください。
マウスに2me-PiHPを2、10、50mg/kgを腹腔内投与し、投与後30、60、120分の行動及び中枢・自律神経症状を観察し、用量ごとに観察された症状を記載しております。また、3、4ページの表1~3に、2me-PiHPに対する行動及び中枢・自律神経症状観察における評価値を載せており、数値は各群マウス5匹のスコアの平均値です。また、観察された特徴的な症状を示した写真を5ページに示しております。ここで写真と併せて実際の動画も御確認ください。動画は二つあります。
 こちらは、50mg/kg投与群の投与直後のマウスの様子ですが、せわしなく立ち上がりを繰り返す様子が確認されました。こちらは、50mg/kg投与群の投与後約60分後のマウスの様子ですが、せわしない立ち上がりや早歩きのような歩行を繰り返す様子が確認されました。動画は以上になります。
 続いて、6ページの(2)を御覧ください。自発運動における運動量について、マウスに2me-PiHP10mg/kgを腹腔内投与し、投与後3時間までの10分ごとの自発運動量を測定しております。総運動量、総移動距離は、投与開始から60分まで投与群で増加する傾向が見られ、10~40分まで対照群と比べ有意に増加しました。大きい運動量、立ち上がり回数は、投与開始から50分まで投与群で増加する傾向が見られ、10~40分まで対照群と比べ有意に増加しました。
 続いて、7ページの(3)マイクロダイアリシス試験によるモノアミンの経時変化を御覧ください。約24mg/kgを腹腔内投与したマウス6匹、対照群マウス6匹を用いて、モノアミンの増加率の有意差をウェルチのt検定で求めたところ、セロトニン、ドパミン、ノルアドレナリンの全てで有意に増加することが確認されました。
 続いて、8ページの(4)を御覧ください。2me-PiHPのモノアミントランスポーターに対する阻害作用評価のため、ノルアドレナリン、ドパミン、セロトニントランスポーターに対するIC50を算出しました。結果は表4及び9ページの図3のとおり、2me-PiHPのノルアドレナリントランスポーターに対するIC50は1.7×10-Mであり、コカイン塩酸塩の約0.13倍でした。ドパミントランスポーターに対する2me-PiHPのIC50は4.9×10-Mであり、コカイン塩酸塩の約0.13倍でした。セロトニントランスポーターに対する2me-PiHPのIC50は2.8×10-Mであり、コカイン塩酸塩の約6.1倍でした。
 続いて、10ページの(5)ヒトセロトニン受容体に対するアゴニスト活性EC50を算出した結果を御覧ください。2me-PiHPは、ヒトセロトニン2A受容体とヒトセロトニン2C受容体に対するEC50は算出されませんでした。
 以上の結果から、2me-PiHPは、動物による行動観察、モノアミン類の経時的変化、モノアミントランスポーターに対する阻害作用の結果において有意な影響が認められていることから、中枢神経系への作用を科学的に類推でき、その強さは、既に医薬品医療機器等法に基づき指定されている指定薬物と比較して同等であると考えられることから、本化合物を医薬品医療機器等法第2条第15項に規定する指定薬物に指定することが相当であると考えております。
 続いて、(6)海外での流通事例についてですが、スウェーデン、スペインで確認されております。また、(7)海外での規制状況については、スウェーデン、イタリア、ロシアで規制されていることを確認しております。
 審議物質マル4は以上です。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○池田部会長 ありがとうございました。それでは、委員の先生方に御意見を頂きたいと思います。まず、最初に流通実態について、□□委員、お願いいたします。
○□□委員 本化合物につきまして、□□□□での検出事例はありませんでした。以上です。
○池田部会長 ありがとうございます。それでは、改めまして委員の先生方に御意見を頂きたいと思います。いかがでしょうか。コカインよりもドパミントランスポーターへの作用が強くありますし、行動にもはっきりと影響が出ております。海外でも規制等されているということで、指定することが適当かと思われますが、よろしいでしょうか。それでは審議をまとめさせていただきたいと思います。
 ただいま御審議いただきました物質は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第2条第15項に規定する指定薬物として指定することが適当であると決議してよろしいでしょうか。挙手のほどよろしくお願いいたします。ありがとうございました。確認できましたので、決議させていただきました。
 それでは、引き続き、事務局より御説明をお願いいたします。
○事務局 今後のスケジュール等について説明させていただきます。本件の結果については次回開催の薬事審議会で報告させていただく予定です。本日の結果を受け、指定薬物を指定するための省令改正の手続を進める予定です。また、本日御審議いただいた物質に関する、いわゆる正規用途については、現時点において確認されておりません。いずれにいたしましても、可能な限り適正使用に支障を来さないように対応いたします。以上です。
○池田部会長 ありがとうございました。以上で、本日の議題は終了いたしました。事務局から、次回の予定について御連絡をお願いいたします。
○事務局 次回の部会の日程につきましては、正式に決まり次第、改めて御連絡いたします。以上です。
○池田部会長 それでは、以上をもちまして令和7年度第6回指定薬物部会を閉会いたします。ありがとうございました。
( 了 )
備考
本部会は、公開することにより、委員の自由な発言が制限され公正かつ中立な審議に著しい支障をおよぼすおそれがあるため、非公開で開催された。

照会先

医薬局

監視指導・麻薬対策課 課長補佐 飯島 (2779)