- ホーム >
- 政策について >
- 審議会・研究会等 >
- 労働基準局が実施する検討会等 >
- 機械の無人運転における安全確保等に関する専門家検討会 >
- 第6回機械の無人運転における安全確保等に関する専門家検討会議事録
第6回機械の無人運転における安全確保等に関する専門家検討会議事録
労働基準局安全衛生部安全課
日時
令和8年4月20日(月) 10:00~
場所
厚生労働省専用第15会議室
議題
- (1)無人運転機械による労働災害防止のために必要な措置等を決定するための基本的な考え方の整理
- (2)その他
議事
○技術審査官 お時間になりましたので、ただいまから「第6回機械の無人運転における安全確保等に関する専門家検討会」を開催いたします。本日は、構成員の方のうち、川俣構成員、陣川構成員が御欠席ということで御連絡を頂いております。清水構成員、冨田構成員、石川構成員、それからオブザーバーの国土交通省港湾局、農林水産省農産局がWeb参加となっております。カメラ撮影等についてはここまでとしますので、御協力をお願いいたします。
それでは、これからの議事進行については、齋藤座長、よろしくお願いいたします。
○齋藤座長 どうも、労働安全衛生総合研究所の齋藤です。本日も、新年度のお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございました。先ほども御説明ありましたが、本日は第5回ということで、前回、「無人区画」について話したのですが、議論が広がり、今回は(その2)ということで、もう一段議論を深めて、いろいろと結論を見つけていければと思っております。
それでは、まず資料1が前回のまとめになるかと思いますが、事務局から御説明をお願いします。
○建設・個人事業者安全対策室長 よろしくお願いいたします。事務局の船井から御説明いたします。今、座長からもお話がありましたが、前回、無人区画と人と機械の混在の部分について御議論を頂きました。少しおさらい的ですが、参考資料2の4ページ目にある、「今後の検討の進め方について」ということで、下のほうにあるⅠとⅡの、特にⅠの部分ですが、無人区画と人と機械の混在の考え方について明確にするということで御議論を頂きました。
事務局から提案した内容がありましたが、これについて非常に多岐にわたる御質問を頂いたのが前回です。御質問、御意見いただいたものを、資料1としてまとめております。1ページを御覧ください。こちらについては、事前に構成員の皆様にも発言内容に過不足がないかなどについて御確認を頂いておりますので、詳細に説明することは省略して要点だけ御説明いたします。
まず、無人区画の設定についてということで、頂いた御意見は、無人区画を設定する際には、アセスメントをして要求水準などを決めるべきではないかであるとか、機械の大きさや重量など、そういった機械側の災害リスクに応じた措置も必要ではないか、あとは、無人区画は人が立ち入るリスクが許容可能なレベルまで低いと判断できる状態ではないか、このような御意見がありました。
次のページ、無人区画の設定者や設定するタイミングについてです。設定するタイミングについては、おおむね早い段階、初めの段階でということであったと思います。設定者についても、下のほうの各御意見の要点の所に書いてありますが、「無人区画」とするのか、「人と機械の混在」にするのかは早い段階で決めて、その上でメーカーとユーザーが協力して対策をする。無人運転の場合についても、労働災害の安衛法上の責任があることをきちんと明確にする。あとは誰が設定するかは業種によって違いがあるのではないかというお話もありました。
次のページ、無人区画の考え方です。これは、主に時間的な観点からです。無人区画と言っても、機械を用いた作業の進捗によっては、その区画の範囲が移動することもあるのではないかと。それでは、どの程度の時間を単位にするのかといった部分については整理が必要ではないかというお話もありました。あとは、ある時間帯によっては人が入ってくるような状況だが、違う時間帯によっては無人とみなしていいような状況もあるのではないか。その辺りも整理する必要があるのではないかということです。また、無人区画の周囲には、ミックスゾーンのようなものも必要ではないかという御意見もありました。
続いて4ページです。これは無人区画の信頼性のレベルに応じた措置ということで、立入制限、人が立ち入ることについての制限です。あとは、区画から機械が逸走する、暴走することを防止するための手段について御意見がありました。下の所にある無人区画の信頼性は、立入制限であるとか逸走防止の手段だけでは決まらないのではないか。手段だけではなく、周辺環境の要素も考慮して決めるべきではないかという御意見。手段については、物理的な手段や電子的な手段、人の管理による手段の組合せによってやるべきではないか。更に、それらによってリスクアセスメントをして評価する必要があるのではないかという御意見がありました。
5ページ、無人区画の信頼性の評価の関係です。無人区画は、それを設定する事業者が宣言するだけではなく、その信頼性を評価する仕組みも必要ではないかという御意見、周辺環境と手段の組合せといったものも踏まえて、無人区画の信頼性は評価するべきではないかということです。あとは、物理的な手段や電子的、人の管理のうち複数の手段を組み合わせることによって、信頼性も上がるのではないかという御意見がありました。
6ページです。暴走・逸走の考え方です。暴走や逸走を防止する上で、運転領域を定めて、その領域から機械が出ないというようなことを軸に検討すべきではないかということです。出ないようにするためには、機械の位置を捕捉するようなGPSなどがあると思いますが、屋外のような場合だと、その信頼度がどうしても十分に高くないので、監視者が非常停止ボタンを押すような措置も必要ではないかという御意見がありました。あとは、機械の誤作動や故障による影響も十分考慮する必要があるのではないかということです。
7ページです。トラブル対応時に無人区画に人が立ち入る場合の措置・ルールです。無人区画と言っても、どうしてもトラブルが発生した場合には人が入らなければいけないと。また、人が入るのがトラブルだけではなく、違う意図で、協働作業的なことで入るような場合もあります。そういう条件の違いを踏まえた対策が必要ではないかという御意見がありました。これは、最後の矢印の所になります
トラブルシューティングは、機械ごとに状況は違うので検討する必要があるのではないか。トラブル発生時に停止したものを再起動するような場合については、区画が広い場合だと、区画の外から遠隔で行うのが難しい場合もあるのではないかという御意見がありました。あとは、緊急で人が入ったときに、緊急で止めることが、かえって危険な場合もあるので、MRMの考え方が必要ではないかという御意見もありました。以上、資料1の説明です。後ほど、これを踏まえたものについて資料2、3で御説明いたします。事務局からは以上です。
○齋藤座長 ありがとうございました。前回いろいろと、非常に貴重な意見も頂いております。この資料に関しては、既に皆さんには事前に御確認いただいていますが、特に御質問や、あるいは修正すべき点などはありますか。ないようですので早速、資料2、本日のメインの議題ですが、まずは事務局から資料2、3の説明をいただければと思います。よろしくお願いします。
○建設・個人事業者安全対策室長 続きまして、また船井から御説明いたします。資料2「区画の考え方について」、資料3「自律運転、遠隔運転を行う際の「区画」の考え方【再整理】」を準備しております。これは、実は独立した資料というよりも、少し連携している、関連している資料ですので、両方並べて見比べながら御説明を聞いていただけると有り難いと思います。
まずは資料2、1枚めくっていただき1ページ、資料3、番号が振ってありませんが表紙の裏側の所、これがセットになっていると考えて聞いていただければと思います。資料2の一番上に、この検討会のミッションを書いております。これを踏まえて前回御議論いただいたわけですが、先ほど資料1で御紹介した意見を踏まえて事務局で整理し直したものがこちらになります。まず、四角の中の1個目の○です。周辺環境の定義と書いております。まずもって、前回御議論いただいた際に、「無人区画」という考え方、用語を使って御議論いただいたわけですが、「無人区画」というと、もう絶対に人が入ってこない機械だけの世界だという印象、イメージが非常に強かったということで、前回も御議論が非常に広範にわたりました。
事務局で前回の議論を踏まえて再整理し、「管理区画」という言い方が適当ではないかと。「管理区画」というのは、人と機械が作業しない、機械だけで作業するということですが、それを「管理区画」と定義したと。これが、1個目の○の1つ目と2つ目のポツに整理されているのですが、1ポツ目、人と機械が混在することを前提としている環境、これを「人と機械の混在」と定義する、これは当然です。2ポツ目ですが、トラブル発生時に人が入ってくる。これは非定常なので、これは除いて、通常の作業というのは機械だけで作業する。これを前提として管理されている区画を「管理区画」と定義してはどうかということで提案しております。「管理区画」については、人と機械の接触による労働災害リスクに応じて、「人と機械の混在」環境において講じる措置に準じて、接触防止等の措置を講ずることにさせていただきたいと思っております。
資料3の1枚目にあるように、人と機械の混在が上のマス、そこから下の緑の所に書いてあります管理区画は、機械のみで作業することを前提に管理されている区画ということで書かせていただいております。
区画設定に当たっての時間の概念の導入ということで、これは前回も御議論いただきましたが、この「管理区画」の範囲については、作業の進捗によりいろいろ変わってくると。一定の時間的な幅、例えば作業日ごとといった形で変化するものとして取り扱うこととしてよいかということで御提案させていただいております。また、区画内に人が立ち入る時間帯はあるのですが、作業を行う時間帯には人の立入等の可能性が低い場合もある。したがって、人と機械の混在による災害リスクを見積もる際には、時間帯による人の立入可能性というのも考慮する必要があるのではないか。例えば、鉄道工事なんかで夜間の終電が終わった後、人がほとんど来ない、電車も全く来ないという状況であるというケース。ただ日中は、人も電車も来るのでとてもできない。そのようなことが1つの理由としてあるのではないか。業態により、今申し上げたような建設業の無人有人の境界となるエリア、あと農林業とか、山でなかなか人が来ないような状況が時間帯によってあると思いますので、そういったものに応じた標準的な区画は今後、業態も踏まえて検討させていただきたいと。
次のページです。今度は、管理区画の設定者です。これは、「どのような作業」を、「どのような機械」を用いて、「どのような方法」でやるのか。これは一義的には、その事業を行う事業者が発注条件等、又はその作業を行う作業場所の環境等も踏まえて決定すべきものですので、管理区画というのも、この事業者が設定を行うと整理することとしてよいかということで提案させていただいております。区画の設定のタイミングですが、この管理区画にするかどうかも含めた設定というのは、作業場全体の安全衛生のコンセプトに大きく影響している問題ですので、自律や遠隔による機械を採用するのか否か、人と混在で作業するのか否かといったことと併せて、作業計画時の早い段階、初期段階で行うべきものとしてよいかということで提案させていただいております。
続きまして、管理区画の信頼性の検討です。一口に管理区画と言っても、どれぐらい人が入ってくる、若しくは機械が出ていくというレベルがどれぐらい確保されているのかというのは変わってくると思います。この信頼性は、すなわち人の立入りや機械の逸走防止といった措置の信頼性であると思いますので、周辺環境や立入等制限措置の内容により決まってくるのではないかと。したがって、マル1マル2にありますように、人の立入りと機械の逸走により検討する。人の立入りというのはどういう形で考えるかというと、前回の御議論もありましたように、立入制限手段だけではなく、「立入制限手段の信頼性」に加えて、周辺環境による立入りの可能性も踏まえて決めていく。機械の逸走についても、「誤作動による区画外への逸走の可能性」を踏まえて、「逸走防止手段の信頼性」と併せて検討していくということではどうかと提案させていただいております。
下に、「環境要因による立入りの可能性」、これは地形や周辺にどれぐらい人がいるのか、道路との距離といったものによっても変わりますし、「立入制限手段の信頼性」も前回、御議論がありましたように、物理的なもの、電子的なもの、人による管理等によっても異なる。あとは、「逸走防止手段の信頼性」というのは、機械が飛び出ていかないようにするというわけですが、これは止める機械の重量や速度によっても異なる。こういったことを踏まえて、きちんとアセスメントする必要があるのではないか。
今申し上げたようなことを、資料3の表紙の裏、1枚目にポンチ絵としてまとめたのがこちらです。これを考える際に、管理区画の信頼性、すなわち人や機械の立入り、若しくは逸走の防止措置の信頼性が、青い四角で囲ってあるような見積方法により見積もるわけですが、これが十分にしっかりしている。言わば、管理区画の信頼性が非常に高いということになると、人も絶対に入ってこない、機械も絶対出てこないという状況も実現できることになります。そうなりますと、人が入ってこない、機械が出ていかない措置以外の措置が不要なほどリスクが低くなる状況もあるのではないかと考えております。
資料2にお戻りください。最後のページです。こちらは、資料3の2枚目に関係しております。資料3の1枚目は、区画の信頼性、区画の言わば外側といいますか、区画を境界にした外側の出来事だったのですが、この資料2の最終ページと資料3の2枚目は、区画の中、線を超えたところでどう考えるかという話です。
資料2の最後のページにお戻りください。管理区画の信頼性等を踏まえた災害リスクの評価及び対策ですが、無人・遠隔運転機械の構造やエネルギーにより、人とぶつかった場合の労働災害発生のおそれは異なるわけですので、「管理区画」においては、「人の立入等の可能性」だけではなく、区画の信頼性だけではなく、「災害発生可能性等」であるとか「災害の重篤度」といったものも踏まえた災害リスクを評価し、それを踏まえて、それに応じて機械面やシステム面、管理面からの対策を実施することにしてはどうかと提案させていただいております。
これは、資料3の2枚目を見ていただくと分かるように、「人の立入等の可能性」が薄い水色の四角です。管理区画の信頼性はこれだけで見ていたわけですが、それに加えて、災害発生の可能性として機械の運転時間、機械の速さ、回避可能性といったものを見積もっていく。あとは、災害の重篤度として、機械の重量や速度により、負傷者の数がどれぐらい生ずるのか、また、起こり得る最悪の負傷の程度・人数を見積もっていくと。こういったものの組合せによりリスク評価をして、それを踏まえた機械面、システム面、管理面からの対策を実施していくと考えてはどうかということです。
資料2にお戻りください。2つ目のポツです。今申し上げた3つの四角によるリスク評価をした結果、人と機械の接触による災害リスクというのが、許容可能なレベル以下になるような場合もあるかと思います。この場合については、人の立入等防止措置以外の接触防止等の措置が不要になる場合があると。こういう一定の場合については、立入等防止措置以外の措置を不要にできるのではないかということで提案させていただいております。これは、資料3の四角で言いますと、このリスク評価の結果、この大きな四角が緑色の所に割り込んでいますが、リスクが許容可能なレベル以下になる場合もあるということです。その場合については、人の立入等防止措置以外が措置不要になることもあるのではないかということです。
この管理区画内における対策が妥当であるか、今申し上げた災害リスクが許容可能なレベル以下になるかといった部分については、例えば第三者による認証等により評価する必要があるのではないかと。資料1でも御説明したとおり、区画を設定した人が宣言するだけでは駄目なのではないかと。この許容可能なレベル以下になった場合については、言わば安衛法上の措置が軽減されることもあるわけですので、第三者による認証等が必要ではないかということです。
資料2の最後の四角です。無人・遠隔運転による労働災害防止措置を講ずべき者の考え方です。これは一般論で書いていますが、安衛法令上、労働災害防止措置の多くは労働者を雇用している事業者にその義務が課されているわけです。ただ全部が全部ではなく、直接の雇用関係のみを前提とした規制以外にも、例えば請負関係に着目した規制や、機械や化学物質であれば、その流通段階の対策といったことに着目した措置。あとは、建物や機械を貸与する場合、貸与する側にいろいろなことをお願いしている規制もあるわけです。こういったことを踏まえますと、今後、無人・遠隔運転機械による災害防止を考える上では、いろいろな措置義務者が想定されると思います。そういった方に、義務を課していくということで検討してよいかということです。
下に、安衛法の現行の措置義務者の例を書かせていただいております。労働者を雇用する事業者に多くの義務がかかっているわけですが、機械であれば使用者、これが事業者になります。あとは機械を譲渡する方、貸与する方、それぞれに義務がかかっている規定もあるわけです。あとは、請負関係に着目して、諸々の作業について連絡・調整したり、機械を配置するような計画の作成、元下間の計画の整合性を図ることも元方事業者、建設業で言えば一番トップにいるゼネコンさんに課されている状況です。こういったものも踏まえて、必要な措置を措置義務者に定めていくということです。
最後の1点です。資料3の1枚目にお戻りください。一番左下に、括弧で、※と書いて、本検討会では、安衛法令の適用がある機械を前提とした検討を行っていると。これは、冒頭のスコープとしてはそういうことで言わせていただいておりました。ただ、「AIロボティクス」、最近はAIロボやフィジカルAIといったことが各方面で導入や検討が進んでいる、必要性も言われております。そういった中で、どうしても安衛法令上の規制の話も出てくるわけです。今回、我々、もともと安衛法令の適用がある機械を前提とした検討をして、今回御提案させていただいたような人と機械の混在や管理区画を御議論いただいているわけですが、これはAIがくっついた機械になったとはいえ、若しくは安衛法の規制がない機械になったとはいえ、基本的な考え方、整理はこれを使えるのではないかということで書かせていただいております。誤解がないように、今回この検討会のスコープを広げて、AIロボティクスを掘り下げて議論していくということではありません。AIロボの関係もこういった考え方が適用できる、整合しているということで、このカギ括弧を追加させていただきました。説明については以上です。
○齋藤座長 ありがとうございました。これからこの資料2、3について本日議論をしていくわけで、前回の議論を受けて要点をよくまとめていただいたかなと思っております。特に比留川さんから御意見があったかと思います、全体のリスクアセスメントで評価するという話。これを踏襲した考え方で、ここでは「管理区画」という名前になるのですが、「管理区画」というコンセプトを設計段階で使うかどうなのか。そこには、まずリスクアセスメントを評価して、リスクが許容できるならそれでよしと。駄目だったらば、接近に対する防止ということを更に考えていこうという話は基本的な機械のリスク低減戦略そのものかなと思って、大きくは、話はこういうことかなと思います。
前回の議論で出たいろいろな細かなところをまとめていくと、この資料2であるような項目を少しずつ収めないといけないのかなと考えます。それで、今日は資料2のほうを順に、どの項目もほかとリンクしていて、どこが始まりというのはあれなのですが、したがって、資料の全体を事務局からまず説明いただきましたが、その先をうっすらと思いながら、上のほうから順番に詰めていければと思っております。
よろしいでしょうか。では、まず資料2の1ページ、考え方の整理マル1にあります周辺の定義、これを「管理区画」と呼ぶことについては特に御異論はないかと思います。確かに「無人区画」というのは総称なので、「管理区画」と。これまでの、「人と機械の混在」という場合を考えると、そこには機械のみしか作業中は入らないように管理して、区画の中で機械に作業させるという概念であるということで「管理区画」。ただ、「管理区画」とはいえ、基本的には接触防止等の措置が必要なのは一番の根底にはあるということだと思います。
次に、管理区画に当たっての時間の概念ということで、これは周りの環境等との立入りの影響という後の部分とも関連すると思います。特に施工の場合、あるいは農業で言うところの圃場の場合、ある区画というものを管理区画と定義するのは、作業を行うのと関連する時、時期、日にち、時間であって、こういう部分だというところで決まる。必ずしも1つの運搬、工場内の設備のようなものは恒久的に決まるのかもしれませんが、1区画の定義、決まりが変化していくということも十分あり得るということ。これは特に御異論ないかと思います。
それから、さらには、その一定の時期の間の管理区画であっても、夜間などが例で挙げられましたけれども、周りの環境で特に危険災害地域であるとか、あるいは非常に山間部の奥のほうであって、そもそも人が入り込むのに難しさがあるという場合だけではなく、時間帯などの環境要因も含んで、周りの立入等の可能性を考えるときには考慮に入れるでしょうという話。これも特に御異論ないかと思います。永谷さん、どうぞ。
○永谷構成員 すみません。「管理区画」という用語について、一点だけ。ここで用語が決まってしまうと、後から変更しにくくなると思いましたので、気になった点を共有させていただきます。「管理区画」という表現ですと、それ以外の区画は管理されていないようにも受け取られかねず、その点を少し懸念しています。工事現場では、基本的に現場全体を管理しているという認識ですので、「管理区画」という言葉だけが独立して使われると、誤解を招く可能性があるように感じます。そのため、「無人機械の管理区画」のように、「無人機械の」という対象を明示した上で、略称として「管理区画」と呼ぶ形にしていただけるとよいのではないかと思います。今すぐ適切な表現を提案できるわけではないのですが、少なくとも「管理区画」という単独の言葉だけが先行しないようにしていただきたい、というのがお願いです。
なお、「無人」という言葉を前面に出し過ぎると、人が立ち入れない印象になってしまうため、その表現を避けたいという御趣旨については、非常によく理解しています。また、それ以外の内容については、非常によく整理されており、大変分かりやすくなったと感じています。その上で、用語の点だけ少し気になりましたので、発言させていただきました。
○齋藤座長 全く私もその御意見に納得いたします。確かに「管理区画」はほかでも騒音ですとか放射能とかでも使われているかと思います。「区分」という言い方があるかもしれませんが、無人遠隔機械の管理区画とか、自律機械の管理区画とか、確かに御意見はごもっともだと思いますので、事務局のほうで考えていただければと思います。
○永谷構成員 すみません、よろしくお願いします。
○齋藤座長 ほかにいかがですか。犬塚さん、どうぞ。
○犬塚構成員 質問なのですが、この「管理区画」は「機械のみで作業することを前提に」と書かれていますけれども、有人機械と無人機械の混在は、人と機械の混在になるのでしょうか。
○建設・個人事業者安全対策室長 はい、御指摘のとおりです。
○犬塚構成員 分かりました。
○齋藤座長 ここでは有人機械、あとは人との混在というところで、もちろんその中の混在の度合によって要求される技術の方策は後に違ってくるのかもしれない。そこでちょっと考える。現時点ではあくまでも無人機械、自律機械による作業区画。そこには誰も立ち入らない、乗り物に乗ってすら立ち入らないという前提で管理されているということがまずは基本でいいのかなと思っています。
○犬塚構成員 分かりました。
○齋藤座長 よろしいでしょうか。では、これを踏まえまして、さらに次に進んでいこうと思います。御指摘がありましたけれども、現時点では「管理区画」と呼ばせていただきます。この区画を設定するものというのも前回議論になりましたが、ここでは労働安全衛生ということもあり、区画の設定は作業を行う事業者が発注条件等を踏まえて決定すべき、最終的には決定は当該事業者が行うと。もちろん、これには中で使われる機械の仕様、性能、あるいは周辺環境を守っている人、私は建設業をイメージしていますが、そういう話。あるいは港湾ですとか別の管理部隊があるのかもしれませんけれども、区画の設定そのものは当該事業者が行うものと整理するということで。御議論、御意見、御質問、いかがでしょうか。この点に関してはよろしいかなと。後で何かあったら戻ってきますが。
それで、この区画を設定するタイミングですが、前回の議論の中で説明がありましたが、こういった区画を設定して管理していくという安全の作り方を行うのと、人が接近してくるということを前提に安全を作っていくというものと、コンセプトの違いだと。これは作業そのものの計画を立てる設計段階の早いうちに決めていくものだということで、そこの中でやるアセスメントの結果を受けて後に必要な措置を検討していくということです。当然、作業の内容や機械の内容が変更になるとなったら、これも変更の計画を立てるときにまた改めてやり直す、そういった変更の管理も初期段階でやっていくということで。これは機械のリスク低減戦略の基本だと思います。それを踏襲した考え方ですので、特に御異論はないかなと思います。
では、ここまで前段階なのですが、かなりスムーズにきましたが、よろしいですか。皆さんから前回の御議論で頂いたいろいろな御意見のところはまとまってくるのかと思いますが。
それでは、いよいよ核心に入ります。これが資料3の図として出していただいている部分と特にリンクしている所なので、資料3の図も横に見ながら御検討いただきたいと思います。この管理区画が一定程度の信頼性を持って、あるいはきちんとそこの管理が担保できているということが認められるならば、後のこういった管理をするもの以外、いわゆる接触防止等に関わる措置というのは大幅に必要なくなるという前提でものを考えていくと。その中で、この管理区画の信頼性というものは、そもそも人を立ち入らせないというものの信用性・信頼性と、それから、内側から外の普通の管理されていない区画に機械が逸走することを防止する。逸走がどれぐらい起こるのかということで、この2つの側面で評価するというのを前回の会議で議論したと思います。これに関しては、基本的にはこの2つの考え方は御了承いただけたかなと思いますが、細かいところも含めて。
すみません、まず、座長から事務局に質問なのですが、この「管理区画の信頼性」というのは、後のリスクの表わすところで言うと管理できている信用度のほうなのですか、それともそれが破られて、人と機械が接触するイベントが発生するという悪い意味の失敗率、危険事象の発生のほうの確率のことを言っているのでしょうか。というのは、立ち入る可能性というのは悪いことのイベントですよね。一方で、「立入制限手段の信頼性」というのは、防げる信頼性なのですけれども、これはそのままダイレクトに掛け算にならないと思うのですが、ここで考えているのは危険事象の悪いほう、後の展開を考えると私はそう解釈したのですが、いかがでしょうか。
○建設・個人事業者安全対策室長 ハザードによるばく露とか、危険事象の発生可能性、回避可能性、重篤度、それをトータルしてリスクアセスメントするということなのですが、この「管理区画の信頼性」というのは、その4要素のうち1個と2個ですというのはなかなか言いにくい部分があります。ここで言っている「管理区画の信頼性」というのは、人の入ってこなさ、機械の出ていきにくさの高さだけで見ておりますので、要は、危険イベントの発生可能性というのに色濃く関連付いてはいますけれども、ただ、危険事象の発生可能性というのは乗り越えて人が入ってしまった後にもある概念だと思うので、きっちりこれとこれというのは言いにくいのですが、いずれにしろ、人が入ったり機械が出ていかないという強さで評価しています。
なので、人が絶対入ってこない、例えば、刑務所の塀の中で機械だけで作業をしていると。それで、刑務所の中には誰も人がいませんといったら、これはもう人も入らないし機械も出てこないということだと思いますので、これは矢印の一番下の所まで行き着くと、そういうイメージです。
○齋藤座長 ありがとうございました。立ち入ってこない可能性、外へ出て逸走しない可能性というところの説明で符合しました。だから、「管理区画の信頼性」とは、管理できている信頼性で、うまくいっている可能性、パーセンテージ。必要があれば1からそれを引いて約数を取ってみたいな話かと思いますが、そういったところで扱うのですね。二面性としては、とにかく外から人が入ってくるアクセスだけではなくて、内側から機械が出ていってしまうということも要素として考慮しますと。もちろん出ていくのを防ぐためにある程度マージンで広く取らなければいけないみたいな話がこの中に出てくる。あるいは、人がいきなり入らないように緩和エリアを作るとかというのも含めた管理区画というものになるというイメージですか。
○建設・個人事業者安全対策室長 そうです。「管理区画の信頼性」を実現するためには、要は堅固な壁を1枚作るというやり方もあれば、間に緩衝エリアを10m取って、そこに機械が入ったら止めるとか、人が入ったら止めるとか、そういうやり方はいろいろあります。
○齋藤座長 さらに、ここで言う制限手段、「手段」と呼んでいますが、防止手段と呼んでいるものは物理的なもの、それから制御による電子的なもの、さらには人、監視人が立っていて非常停止、あるいは警告をするという話も入ってくるということで、いろいろ評価するということですね。概念としてはいいかもしれません。皆さんも御異論ないと。中坊さん、どうぞ。
○中坊構成員 概念としては、異論はないです。ただ、その次に問題になることを指摘させていただいてよろしいですか。本当に非常に整理されたので、ここまでは大賛成です。その次に問題になるので解決しなければいけないと思うところが1つありまして、「立入制限手段」についてです。齋藤座長も指摘されたように、物理的に塀を作るとか、非常に信頼性の低いものとしては看板を立てるとか、あとは電気・電子的な方法があると思います。特に電気・電子的な方法で立入りを制限するということをした場合に、今までの機械安全の侵入防止措置を安全防護だとして作ってきているわけですが、そことオーバーラップする部分が出てきます。
例えば、工場の中でフェンスがあって、扉があって、開けると機械が止まります。当たり前の機械安全ですけれども。その話と今回のこれ、フェンスで覆われて、開けると機械が止まるようなドアが付いた措置というのは立入制限措置なわけですから、今回の議論ともオーバーラップしていると思うのです。その辺の整理、僕は同じものだと思うのですけれども、ただ、それが今回この委員会で厚労省さんとしてはこうですよと決めていった場合に、国際標準の機械安全、機能安全と少し矛盾が出てくると。人が入ってこないですということをこの委員会の話では主張できる。信頼性が高かったり低かったりして、非常に高い、人が入らない措置をしている場合には、それ以外の措置は必要ないですみたいなことを理論的に構築しているのですが、国際標準の安全のほうでは、フェンスは安全防護措置であって、いつでも人が入ってくるかもしれないのを防止するためにフェンスがあるのですという考え方になっているので、そこは何か解釈が少し違ってくると思うのです。やることは一緒だと思うのですけれども。それが非常に気持ち悪いということがあります。
○齋藤座長 ありがとうございました。ただ、そこに関して言うと、この後の話ですが、アセスメントでリスクが許容できるかの判断が入るというところは、少し国際標準の考え方を踏襲している、そこから外れない。つまり、リスクが許容できるならば、国際標準で、もうそれ以上の措置は要らないわけです。
○中坊構成員 そうですね。ただ、今、僕が申し上げたフェンスとインターロックのドアというのは一番信頼性の高いタイプなので、そこは同じ措置でいいとなるのですけれども。すごく真ん中辺の所が問題になってくると思ったのは、例えば、いわゆるAIカメラみたいな、AIの議論はしないですけれども、ちょっとしたそういうカメラで人が近づいてくるのを見付けて、その場合には入っては駄目ですという警告を発するシステムとかを作った場合、これは国際標準の考え方での機能安全のシステムだとすべきなのか、それともここで言うところの信頼性の低い立入制限手段だから、別にそれは機能安全で作らなくても、故障するかもしれないけれども、付けないよりはましで付けていて、それは信頼性が低い立入制限手段だから、ほかのリスクアセスメントと合わせると、いい場合もあれば、それでは駄目な場合もあると。そういうところは、今申し上げたので、僕はそれでもいいと思うのですけれども、そうなのですということを、日本でそういうことをする場合には、海外とか国際標準に対しては主張していかなければいけないというところを確認したかったのです。
○齋藤座長 ありがとうございます。おっしゃっている点は今の御発言でよく分かりました。これを大きな概念としては賛成いただけるというところなのですが、確かにおっしゃるとおり、これからそういった安全防護の保護装置のというところですらレベル分けみたいな話があるのにもかかわらず、更には人による措置であるとか、環境の物理的条件を使っているとかというところまで含めて、どうやってこれを1つの物差しの上でランク分けしていくみたいなことが今後出てくる。そのことは私も思っていて、どうやって区別して位を付けていくのか、評価の基準を作っていくのかということ。しかもそれが、国際標準がまだ確立されてない考えだとするならば、大きな課題だという御指摘はおっしゃるとおりだと思います。そういうことですよね。畑さん、どうぞ。
○畑構成員 私がこれを見させていただいて感じたことは、機械に置き換えた場合の人の立入りの可能性です。これというのは、やはり最初に、リスクアセスメントをする前に、管理区域にしようか、又は混在区域でこれを扱うかということを決めた上でいろいろな方策を決めていくと。その段階において、人の管理区画として設備を使用しようと決めた際に、人の立入りの可能性とか、逸走の可能性、この部分を機械に置き換えれば、危険状態がどれぐらい発生するかの割合かと思うのです。それを見積もった上で、はじめてフェンスにするかとか、制御的な対応をするかを決めていくのかなと判断しておりました。なので、この最初の段階のリスクアセスメントのときの取決めではないかと思っております。そういう考えでよろしいですか。
○建設・個人事業者安全対策室長 非常におっしゃったところに近いと思っています。人がいっぱいいる環境なのか、山奥なのか、そういう周辺環境や、どんな機械、どんな地形、そういうことを踏まえて無人管理区画にするのか、若しくは混在にするのかという判断をする。そうすると、どれぐらいの可能性で起きるのかによって、その区画の防止措置とかも変わってくると思うのです。そういうことをやっている中で、先生がおっしゃったようにリスクアセスメントを実際にやっているわけです。
例えば、そんなにお金を掛けられないので防護措置自体は軽く収めますということになると、それだけでは、無人管理区画の信頼性だけでは緑の領域までには行かないので、資料2のマル3のほうで、人と接触の可能性、回避可能性、重篤度、そういうのをトータルで見ないといけないということになると思います。
○畑構成員 ということは、初期リスクとしては、最初の段階で人と設備との交わりを考えた上で方策を決めて、その方策との結果で見ると、リスクレベルがまた決まってくると、そういう考え方になるのですよね。
○建設・個人事業者安全対策室長 そういう考え方です。2段階のリスク評価、1個目のやつをリスクアセスメントと言うのか何と言うのかという議論はありますが、そういう2段階が必要だと思います。
○畑構成員 そうですよね。であれば、機械安全と同じような考え方になるかなと思います。
○齋藤座長 ありがとうございます。ほかに、先に櫛引さん、どうぞ。
○櫛引構成員 JQAの櫛引です。この先の議論になるかもしれないのですが、管理区域という環境の側面と、今後、自律・遠隔という運転方式の議論も多分この先あると思います。管理区画の管理、及び人と機械が混在するという、環境を2つに大きく分けましょうと。この管理区画の信頼性のところで、機械の逸走について、この「逸走防止手段の信頼性」といったところで、恐らく物理的、電子的、人による管理というのも含まれてくるのではないかと思っています。特に、機械の重量、速度ということで、これは、こういう機械だったらこの手段で安全に停止できるという、その能力のところも含む議論になってくるのではないかなと思います。その場合、自律運転、遠隔運転という運転方式側に依存するというか、これは私もまだよく理解できていないところなのですが、この機械の逸走といったところは、もしかしたら機械側のパフォーマンスといったところに影響する要素があるのではないかと思った次第です。
○齋藤座長 先ほども少しお話ししましたが、例えば、制動距離みたいなものが入ってくるならば、それは広さとして考慮する機械。ただ、運転が遠隔だから自律だからというところで区別したり扱いを変えたりというのはなく、とにかく機械を動かしたい範囲を無人として管理するというところをコンセプトに安全を考えるか。細かい端々で、遠隔だからこの可能性でOK、逆に自律だと防止機能が効くみたいな話が出るかもしれません。そういうイメージでいたのですが、事務局、いかがですか。遠隔の場合と自律の場合で、この管理区画というものの考え方を変えるのですか。
○建設・個人事業者安全対策室長 無人か遠隔かで管理区画を変えるということは考えていません。初めに管理区画の設定だとか、その堅固さというものを決めて、ではそれに応じてどういう機械を使うか、管理、システムにするかというのを決めていくということだと思います。それでどうしても収まらないのだったら、では区画をもっと強くしようとか、そういうスパイラルは、もう一回あるのではないかという考えです。
○齋藤座長 確かに重要な視点だったと思います。では、比留川さん、よろしいですか。
○比留川構成員 皆さんおっしゃっているように、非常に資料は整理されて、前回までの議論がすごく正確に反映されていると思います。資料でちょっと気になったのはこのページなのですが、下に、「管理区画の信頼性」が十分に高いと、それ以外の措置が不要になる場合があると、ここにはすごく正確に書いてあります。
でも、正確に書いてあるのですけれども、「災害リスクが許容可能なレベル以下となる場合には」と書いてあって、次のページのこの3つを掛けて許容に入るということですよね。そこは資料としては正確に書いてあって、この立入可能性と災害発生の可能性と災害の重篤度を考慮して、全体として災害リスクを考えて、低い場合には立入禁止だけで済む場合があると書いてあって、すごく正確なのですけれども、この前のページの資料の所にこう書いてしまうと、何か立入禁止さえやればそれでいいというふうに誤解する人がいる。
これは先ほどの災害リスクの3つの要素を全部考えて、それで災害リスクを考えてあるのですけれども、こういうふうに見てしまうと、立入禁止だけやったらOKの場合もある、要するに重篤度とかも考えずに、これでいいのだというふうに誤解する人がいる気がするのです。だから、資料の作り方のときに、少し御配慮いただければと思います。
変な話、こう3つあって、例えば、重篤度がものすごく低かったら要らないわけですよね。対策が要らないわけです。3つの要素のどれかがすごく良かったら要らないわけなのです。それは、取り立てて環境のやつだけ低かったらと書くと、それだけでいいのだと誤解する人が一部いるかもしれないので、そこは書き方を配慮されたらどうかというのが意見です。
あと、AIの話を書いていましたけれども、基本的にAIロボティクスとかフィジカルAIというのは自動運転の実現の仕方が違うだけです。機械学習によってやるだけなので、基本的に無人機械とかと同じで、特別安全上ではそんなに変わりませんので、それを区別する必要はないかなと。唯一違うとしたら、学習によってやるので信頼度とかが変化するのです。学習の量によって変化していくというところが違うのです。だから、何か一言入れるとしたら、例えば、機械学習とかを使う場合は信頼度が変化するので、変化した場合は、変化した信頼度に応じてリスクアセスメントをやり直す必要がありますということを一言加えてもらえば、それで十分かなと思います。それで全部包含できるようになると。
最後、こちらの資料では「管理区画の設定者」という話がきちんと書いてあるのですが、資料3になるとその辺が全部何か書いてないので、そういう設定者がどうあるべきという話もこの資料にあってもいいかなと思いました。以上です。
○齋藤座長 ありがとうございました。資料3の図にあるように、確かに管理区画の信頼性が十分に高かったら、これは不要になる可能性が高いのかもしれないのですが、ちょっと言いすぎているところもあるし、誤解を招く。確かにおっしゃるとおりなので、考えていただくとして、また、AIロボティクスに関しては御知見を頂きまして、確かにおっしゃるとおりだと思います。ありがとうございました。
また、この中では私が見る限りだと特にロコモーション、移動機械に関しては、脚で移動するということが入ってくるといろいろリスクがあるのかなと思います。そういうことの一方で、この検討会が基礎になるということに関しては、おっしゃっているとおりかなと思いました。ありがとうございます。ほかの部分を踏まえて、ちょっと資料の書きぶりについては見直して、事務局で検討いただく。
Webで御参加の皆さんは、御意見はないですか。
○建設・個人事業者安全対策室長 ちょっとよろしいでしょうか。御指摘は重々承知しています。資料3の2枚目で比留川先生がおっしゃったところが、災害の発生可能性や重篤度なども踏まえてやるということなのですが、その資料3の1枚目を準備した趣旨は、これを決して安易に推奨しているわけではないのですが、その管理区画の信頼性として非常に堅固な壁を設けて、絶対に機械も出ていかない、人も入ってこないという状況がもし実現できたとしたら、回避可能性や重篤度などを議論するまでもなく、絶対に災害が起こらないという状況が実現できることはあると思います。ただ、実際の産業現場でそれをどれくらい実現できるかというと、極めて限定的だと思います。考え方として、これはあると思います。
ただ、それが実現できない場合であっても、資料2の3ページ目にありますように、きちんと災害リスク、重篤度や発生可能性や回避可能性も踏まえて評価した上でやっていく。その結果が許容可能なレベル以下ということになれば、人の立入等の防止措置以外が不要になる場合があるということで整理をさせていただいたという趣旨です。
○比留川構成員 御趣旨はおっしゃるとおりで、非常によく分かるのですが、例えば、ものすごい放射線レベルが高くて、入って10秒で死ぬみたいな話になってくると、本当に壁があっても大丈夫なのか、扉があったら入れるのではないかとか思ったりするのです。あくまで先ほどの重篤度とか対策を勘案して、今の立入禁止のことを考えなくてはいけない。要するに3要素を必ず同時に考えて、壁の信頼度を考えなくてはいけないというところが大事だと思うので、そこが誤解されないように、本当に、絶対壁があれば全部OKですと変に思う人がいないように、そこだけ。要するに、書いてあることはすごく正確で、資料はすごく正確に作ってあって全然問題ないと思いますが、壁があったらいいと誤解する人が出ないような説明の仕方をされたほうがいいかなと。中身がおかしいと言っているのではなくて、そういう適当に読んで誤解する人がなるべく少なくなるように表現されたほうがいいのではないかと、そういうことです。書いてあることはすごく正確だと思います。
○齋藤座長 今、比留川さんがおっしゃったことは、次に議論しようと思っていたところです。重篤度がある場合には、単に完全に立ち入れなくしましたということだけでいいとするのかどうなのかというのは、これはアセスメントの区分の判断で出てくると思います。次にちょっと議論できればと思います。中村さん、何かありますか。
○中村構成員 最後に、私も同じなのですが、あらぬ誤解を受けないように、これは対策の絵とか図などは必要だと思います。使う現場に実際に流したときに、その現場の人たちがやはり字だけで書いてあると、なかなか理解が難しい。その事例というものを用意してあげると、多分、誤解が生じなくなるのではないかと思います。
○齋藤座長 中坊さん、どうぞ。
○中坊構成員 もう1つ、自分でも難しいなと思うことがあって、関わる人の責任の問題を考えた際に、2つあるのですが、1つは先ほど櫛引さんがおっしゃったようなことなのですが、十分立入りの可能性を減じて、人がいないという前提で区画が動いている場合に、遠隔操作している人は、人がいないという前提で遠隔操作していいということです。そこで、何かの理由で運悪く人がいるということもないわけではないので、幾ら信頼性が高くても。そのときに遠隔操作者がその人を見付けられなかったから悪いと責任を問われると、それはそもそも何だったのかという話になると思います。ですから、アセスメントをして、人がいないという前提に立ったときに、自律運転だと誰の責任にもならないということもあるかもしれない。ただ遠隔の場合でも、どうしても人が見ながらやっているとすると、人を見付けられなかった者が悪いのではないか、そういう話が出かねないと思います。それは、責任はその操作者にはないということは言うべきではないかなと思います。これが1つです。
2つ目は、環境要因とか、そういったいろいろな方法で人が入ってこないとアセスメントした際に、それでも運悪く、いる場合もあると思います。そうすると、誰の責任なのかということが全く誰にも分からない場合もある。例えば非常に奥深い山で工事をする。普通は人が来ない。だけれども、本当に運悪く人がいて、しかも何か変なルートで入ってきてしまったときに、運悪く事故になってしまった場合は、多分、非常にレアケースなので、こんな議論をしてもしょうがないかもしれませんが、でも誰にも責任がないということはあり得るのだろうなと。そこの責任の話でちょっと気になったのが2点でした。
○齋藤座長 ありがとうございました。これも次に出てくる、どういったところで妥当性を判断、あるいは認めるかというか、そういったところの議論に、言ってしまえば第三者認証がいるのか、いらないのかというような話も含めたところで、管理区画の中で動かしているから、あとは管理区画をきちんとやっている人の全部責任だという話に持っていくのかどうなのかということも含めて、議論は次に移っていっていいかと思いますが、Webでお聞きの皆さん、次に移ってよろしいですか。その3という所に移ります。
○永谷構成員 1点だけ、今の中坊さんの御発言に関連して気になった点があります。現在の区分けでは、「自律運転」と「遠隔運転」という言葉が使われていますが、そこに「自動」というキーワードが含まれていない点についてです。恐らく、「自動」は「自律」のイメージで整理されているのだと思いますが、実際には、遠隔運転の中にも一部オートメーションが組み込まれているケースは既に存在しています。そのため、「自律」と「遠隔」の間に明確な境界があるわけではなく、実態としては連続的なものになっていると考えています。今後の議論においては、その点を意識しながら整理していく必要があるのではないかと感じました。
○齋藤座長 ありがとうございました。すみません、チャットからも意見を頂いています。今の永谷さんの話によると、確かにシステムが運転支援なのか、それとも安全装置なのかということも含め、緊急停止をするようなもの、アシスト、それからむしろ港湾などは半分自動でやらせて、一部だけマニュアル運転をするということを適宜切り替えるということもありました。そういった瞬時、瞬時をやるのか、そういったことも含め次の段階で議論したいと思います。
Webの皆様、冨田さんに関しては御意見ありがとうございました。それと石川さん、御発言をどうぞ。
○石川構成員 よろしいでしょうか。ちょっとメモしましたが、人の立入りリスクの話に関しては、議論を伺っていて思いましたのは、もちろん堅固な壁を作るなど、スクリーニングするという話とはちょっと別なところで、そもそも無関係な人が周囲にどのくらいいるかということで、明らかに状況が違うのではないかと思います。ですので、完全に可能性を排除するとか、定量的にリスクを議論するという、もともと難しい話だと思いますが、市街地の作業と山の中での林業は明らかに状況が違っていて、そこの話をごっちゃにしないために、ざっくり何段階かに分けるぐらいが現実的なのではないかなという気がしていたので、コメントさせていただきました。
○齋藤座長 その点に関しては全く同感で、半定量的ということにしかなれないのかなと。ただ、それ自身も結構ハードルが高いのではないかと私は思っています。いずれにしてもおっしゃるとおりだと思います。ありがとうございました。
では、3つ目のページに進んでいきたいと思います。先ほど言った全体のリスクのアセスメント、そして、その信用度というのは第三者による評価が要るのではないかという話になっています。まず、その管理区画の信頼性等を踏まえたものは、ここで言う立入等の信用だけでなしに、災害発生の可能性、災害の重篤度も含めた災害リスクとして、図3、2枚目にある3要素を考慮して、リスクを評価し、これが許容可能なレベル以下であれば、ここでいいと。石川先生が言っておられた、ここでリスク低減完了ということになるので、これ以上の措置はひとまずは不要でしょうという話は通る話かなと思います。
この3要素、青、赤、オレンジで書かれています。重篤度は、人数も踏まえて危害のひどさということでいいと思います。これは立入等の可能性というのは、標準的なリスクのパラメータでいうと危険事象の発生確率に当たるのかなというところで、災害発生可能性という言葉で表現されていますが、中を見ると運転時間、それからばく露の頻度等の回避可能性、それ以外のパラメータをまとめたようなもので、必ずそのものは標準的なリスクの12100が言っているところの捉え方で、無人区画という措置を講じた段階でアセスメントをして、ここまででリスクは十分許容可能なのかどうなのかという判断をしてはどうかという話だと思います。これについてはいかがでしょうか。どうぞ。
○中坊構成員 先ほど申し上げたことの繰返しになりますが、これを前提としてアセスメントをして、そして安全防護を取るというときに、この水色の中に入っている立入りを防ぐ、制限する措置が電気・電子的な方法があったときに、それは安全防護なのか、それより前のそうではないものなのかというところが、どちらでも取れそうな気がしてくるので困るなと思います。
○齋藤座長 おっしゃるとおりで、ただし、ここでの新しい発想は、まず立入禁止措置の効果ということを評価してから、次に接触防止機器というか、安全センサーの評価にいったらどうかという提案かと私は理解していて、それはそういう戦略はあるよねと思っています。一方で、全部が、いろいろな手段というところで、全体として評価するというのが基本の話だということは、そのとおりだと思いますが、ここで事務局が提案しているのはこういう流れで評価をするということで、整理がつくのではないかという提案だと私は理解したのですが、いかがですか。いろいろな業界の無人機械遠隔操作、自律機械の使い方を聞いたときに、コンセプトとしてこの区画を管理しますといっている所と、管理したくてもできないので接近センサー、防護措置を考えますと言っている所があったのでというところも踏まえた上で、整理としてこのように整理したというのが私の理解なのですが、これはいいのではないかなと思いますが、いかがですか。
ただ、先ほど比留川さんから御指摘がありましたが、重篤度がある程度というか、かなり大きなシビアな場合に、単純に人が入ってこないと認められるからいいという話になるのか。まず、これは、事務局はどうお考えですか。
○建設・個人事業者安全対策室長 この資料を作ったときの検討の段階では、それは重篤度を考慮する前の段階で、考慮しないでいいほどの堅固な信頼性が高い立入禁止措置と言いますか、管理区画のレベルはあり得ると思っていました。例えば、無人島で何か作業をしていますと。間に海があります。そこの海を渡って人が行くことはできませんといったような場合は、重篤度は考えるまでもない。それは刑務所の堅固な壁も似たようなものなのですが、そこはそのレベルの高さをとことん高くすれば、それ以外の措置は考慮しなくてもいい。ただ、考慮しなければいけない程度の信頼性、堅固さだったら、当然、それ以外の措置も考慮しなければいけない。この資料3の2枚目に突入するというだけの話かなと考えていました。
ただ、比留川先生もおっしゃったように、安易に壁さえあれば何でもいいのですと捉えられないようにしなければいけない。そこは別途、御提案があったイラストなども含めた、きちんとイメージした上で、区画設定していただくという周知なり、理解の醸成が一方で必要だとも思いました。
○齋藤座長 それこそカタストロフィックと言われるような、大災害になるようなレベルの重篤度が想定されるのだったら、それはそれで、もはや話は別で、ここで言っている機械施工、農機の自動化、あるいは工場内での搬送のような自律機械、遠隔操縦機械を運用していこうというアプリケーションの範囲で言えば、どのレベルをマックスとするかは別にしても、そこまでいろいろな立入りはしない。起こらない可能性が認められるならば、それはそれで1つ合理的に受け入れられるのではないかという考え方でいこうということでいいと思います。ちょっとそこまで比留川さんの言うような災害のレベルは、これ以前の話のような、次元の違うような桁の違う重篤度と思ったのですが、いかがですか。
○比留川構成員 まず整理として、先ほど中坊さんの御指摘のように、物理的な対策と安全防護策をどう考えるのかというところですが、あくまで人の立入りの可能性というのは環境の対策です。ここで書いている災害発生可能性等は、これはどちらかというと機械に対する対策というイメージだと思います。その中に、それぞれ物理的対策と、いわゆる電子的機能安全的な対策があり得ると。例えば環境であって、壁を作るというのは物理的です。例えばセンサーで入れなくするというのは電子的なわけです。災害発生可能性、この真ん中の赤い所も物理的な対策で軽くするとか、スピードを落とすとか。そういうことがまずあって、それからその次にセンサーで止めるということが来るわけです。最後が運用で、その運用規則でどうするか。
12100は、その3ステップ法で物理対策をやりなさい、機能安全をやりなさい、それから運用しなさいと。その順番でやりなさいということを決めているわけですが、それは信頼性がそれぞれ高いからです。その順番で高いから、そこは順番が付くのですが、環境とその機械そのもののものは、どちらが信頼性が高いというのは特別、一般にはないので、そこにその規格上はその順番は付けられていないのですが、こういう建設機械や農業機械とかは非常に質量の大きいものですので、それに関してはこの御提案のように環境対策が非常に効く。要するに、やはり機械で止めるというのは限界がある。大きなものなので、幾らそのセンサーで止めるといっても急には止まりませんので、限界があるので、物理的にも軽くすることができない。重量物を上げないといけないので、できない。そうすると、そちらの真ん中の対策は結構難しいのです。そう思うと、環境でまず対策することを優先するという考え方は非常に合理的だと思います。そこは物理的・電子的というのは区別せず、環境対策でまずやりましょうと。私もゼネコンさんと話をしていると、労基局に行くと、まず無人にしてくださいと言われると。やはり労基局的にもそれがすごく信頼性が高いと分かっているから、そのようにおっしゃるのだと思います。今回の検討に関しては、そこは非常に、環境対策をまず優先しましょうと考えるのは合理的だと思います。
最後に、先ほどから座長がおっしゃっている重篤度がすごい高い場合はどうするかという話は、もちろんあるのですが、そんなに、入ったらすぐ死ぬような状況はなかなか今の検討対象の中にはないと思いますので、そこはそれほど心配しなくてもいいかなと思います。
○齋藤座長 ありがとうございます。立入りの可能性というのは堅牢に。方策もいろいろあって、前回の議論の中でも、そういった設備による安全対策のほうが効くのだけれども、監視人が立っていないといけない。でも、設置できない場合もあるし、物理的に不可能など、そういったときに一方的に人によるものの評価が低いとどうなのかという話も、後々出てくるかもしれません。これは先ほど石川さんからも指摘がありましたが、半定量的にやらざるを得ないのだけれども、では、どうレベルを決めるのかは、ある程度ハードルが高いのかなと思います。ただ、考え方としては、このリスクパラメータでリスクというものを見て、安全性の評価をする。妥当であれば、それでいい。
また、立入禁止措置が非常に堅牢で信用できるのであれば、それをもって、ほかが多少大きくても十分リスクが許容できるという判断にもつながっていいというところで。中坊さん。
○中坊構成員 今更で申し訳ないです。ずっと何回も同じことを言っているのですが、先ほどの比留川さんの御指摘でだんだん分かってきたのですが、管理区画としての立入りの可能性を何らかの物理的機械、電子的手段で防ぐということと、機械に接近する可能性を何らかの防護措置として、安全防護としてやるということを区別するといいのかなと自分では理解しました。
個別機械への接近とか、それによる接触を防ぐのは、もちろん機械の安全防護であるし、例え工場内であっても1つライン全部など、そういった大きなエリアを何らかの方法で入れないようにするというのであれば、それは個別機械ではなくてエリアであるというような解釈なのかなと理解してきました。そうすると、恐らくその広さなど、そういう空間的な大きさと、時間的に、例えば移動するロボットの周囲1mを常に立入禁止区画にしますということは、そういうことは概念上間違っていますという、そういう時間を、一定時間きちんと管理できるような一定時間の長さの時間であるとか、ある程度の広さであるとか、そういったもので管理区画をきちんと定義していけば、機械安全と矛盾がないかなということをやっと気付きました。すみません。もうお分かりのことだと思いますが。
○齋藤座長 いえいえ、私も全く同じことを今、気付きました。管理区画というものは、作業と対象となるエリア全体。一方で、個別機械の動作範囲と言いますか、そういった領域での侵入防止のようなものが接触防止措置であって、そういったものが大きな管理区画の中を移動するのか、そうしたら個別の接触防止措置はそれほど重要ではないという発想をやる。一方で、そこの区画全体の管理というのは、それほどできないのであれば、これは個別の機械が個々に接触防止を完璧にしないといけないという話になる。そこで言う二段階のリスクアセスメント、設計コンセプトを作っていく、リスク低減戦略というところで流れていくのかなということですね。事務局、どうぞ。
○建設・個人事業者安全対策室長 中坊先生、ありがとうございました。先ほど来、御意見をお伺いして、やり取りする中で、資料2の1ページ目の時間の概念の導入の1ポツ目の所で、管理区画の範囲というのは一定の時間的な幅、日単位やその作業単位とか、そういうものによって変化すると言っているのですが、ここでちょっと言葉足らずだったのが、例えば機械の後ろ側は無人区画ですとか、機械が動くことによって区画が移動するというようなところまで微小化はできないという説明があると多分、世の中の人はすんなりいくのかなと思いましたので、ちょっと御指摘を踏まえて検討したいと思います。
○齋藤座長 ありがとうございます。それは前回の議論でも、機械そのものの動作範囲内に何人も立ち入ってはならないというのは、大原則としてあるのは確かで、ローカルの所で最後はそこへ行き着くのだなというところで整理されているかと思います。改めてはっきりと整理できたかと思います。その流れでいきたいと思います。
では、もう1つは、そうやって管理区画の堅牢性が、どのような方法でやっているのか分からないのですが、うまくできるかどうかなのですが、それをもってリスクが許容できるという判断は、これは前回の議論でもありましたが自己宣言でやっている主観的なアセスメントだけで、そう区別されているのはちょっと困るなと思います。外部の第三者の承認、認証が要るという話になるかと思います。この第三者認証によるものを、ここで、無人管理区画で安全を確保しますというのであれば、第三者認証を取ってくださいという話かと思いますが、櫛引さん、いいですか。JQAさんは仮にこれをお願いされたら、どうなのですか、できるのですか。
○櫛引構成員 総論としては、非常にクリティカルな部分についての自己適合性宣言よりは、第三者の評価というのは信頼性が高いだろうと。一方で、今ここで議論しているところに着目するときに、管理区画だけで安全かどうかという判断をしていくということを言っているのか、区画はこうでいいです、あとは右側の運転方式を含めて、トータルで評価していくという、いろいろなアプローチがあると思うのですが、ここはどういった意図になるのでしょうか。
○齋藤座長 そこまで細かくは。ここに書いてあるとおり、管理区画に対して取った対策が妥当で、この結果、ある意味残留リスクというか、次に残るのは災害リスクがもう既に許容可能なレベルまで下がったと思うけれども、いかがですかと聞かれたというようなイメージだと思うのです。事務局はいかがですか。
○建設・個人事業者安全対策室長 多分、御質問は区画の信頼性だけを第三評価するのか、区画がある程度のもので、災害リスクも含めたトータルな管理も含めて評価するのかということだと思います。そこは両方あり得ると思っていて、ポツを分けています。では、それをどこにお願いしてどういう水準でというところまでは、まだ整理ができていないというのが現状です。
○櫛引構成員 その上でこれを評価する際に、基準はどうなりますか。例えばISO12100でやりますと。これは主にプロセスを言っているところになると思いますので、では許容可能なレベルというのは業界ごとに、地域ごとに、あるいは時代ごとにコンセンサスを得られていますかというところも含めて判断をしていくことが必要になってくるかと思うのです。この辺がメーカーの言い値というか、事業者の言い値で動かされていくような側面もありますし、一方で、先ほど議論があったように、国としてジャンルや課徴の内容によって、半定量的な尺度を一応設けておくのか。多分、後者のほうが議論の透明性という意味では有効かと思います。その辺りはどうされていく感じでしょうか。
○齋藤座長 事務局、お願いします。
○建設・個人事業者安全対策室長 現時点で、まだきっちりしたイメージがあるわけではないのですが、恐らくこの緑色の所に入ってくると、要は法令上の規制が一部要らなくなるようなことも考えなければいけない。そういうことになると一定の定量的なのか半定量的なのか、御議論はいろいろあると思いますけれども、機械ごとになるかどうかという部分も含めて、何らかの基準は国が示していかなければいけないという印象ではあります。
○齋藤座長 開始前に部長と話したのですけれども、ボイラーの機能安全で点検期間が延長できるという規制緩和を適用できるという判断があるときに、その基準と言いますか、規格と言いますか、そういうものが明確で何人もあらかじめオープンに分かっていて、そこを技術者が作っていって、それを認定検証機関が承認するという流れなのでしょうか。櫛引さんがおっしゃっているのは、この管理区画でそこまできっちり基準なりレベルのようなものが、明確に示されるのかという質問かと思うのです。その辺はどうお考えですか。もしボイラーの機能安全で、比較や考え方の一致しているところがあれば分かりやすいかと思うのです。
○建設・個人事業者安全対策室長 認証の段階などにもよるかと思うのです。法令で罰則付きで義務を掛けているものを外すという話になると、ボイラーの話もそういうことだと思うのですけれども、それはある程度きっちりしたものを示していかなければいけないかと思っております。
○齋藤座長 1つは今回、遠隔操縦あるいは自律運転の機械を使う上で、認証を受けるのが義務という話ではないのです。立入りを管理するという安全のコンセプトを取る場合、もっと言うと個々の機械の接触防止を大分緩くしようと思ったら、その立入禁止措置のレベルは、第三者に認証してもらってくださいというような位置付けです。だから認証を受けても無理だよねと思っているならば、あるいは「受けられないね」と言うならば、それはもう諦めて個別機械の接触防止措置をきちんとやらないと、無人運転の作業をやらせてはいけないですねという話になるもので、何から何まで第三者認証の義務になるわけではないというのは、しっかり押さえておきたい。緩和するための手段として外部、自己、主観によるアセスメントの結果だけではなく、第三者の確認を得てくださいということだと思うのです。
○建設・個人事業者安全対策室長 座長のおっしゃるとおりです。何かの措置をなくす、やらなくていいこととする、若しくはレベルを下げるというときに必要なものであると。法令で罰則付きで義務付けられているものをやらなくていいこととする場合は、少なくとも客観的なものを国が示さなければいけないというイメージであると。一方で、資料3のほうに、象限ごとにそれぞれ表があると思うのです。それぞれの立場でそれぞれの観点からやらなければいけない措置というのがあって、この水準もリスクアセスメントの結果によって変わってくると思うのです。ここまで強い制度は必要ないですよということをやりたいのであれば、何らかの認証を受ける。そうすると例えば自律の信頼性は、ここまで高くなくてもいいですよというようにできるとか、そういうこともあるのかなということで、区画の信頼性だけではなく、それ以外の災害リスクも踏まえた認証も、あり得るのではないかということで書かせていただいています。
○齋藤座長 永谷さん、どうぞ。
○永谷構成員 認証の仕組みを設けることには賛成です。ただし、認証制度を過度に固定化してしまうと、技術進歩への対応が難しくなる懸念があります。新しい技術や手法が導入されれば、「何をどのように認証するか」という考え方自体も時代とともに変化していくため、制度として柔軟に対応できる仕組みであることが重要ではないかと思います。その意味では、厳格な一律認証というよりも、実際に運用している事業者同士による、相互確認や相互評価に近い形が現実的なのではないかと感じました。例えば建設業であれば、ゼネコン等が受注した工事に対して認証を受ける際に、別の事業者や関係者が内容を確認し、「これであれば妥当である」と判断するような仕組みです。仮に不適切な運用を行えば、業界内で信用を失うことにもつながるため、ある程度の抑止力も働くのではないかと思います。
そのくらいのレベル感が、現実的にはちょうどよいのではないかと、今の議論を聞きながら感じました。一方で、「リスクアセスメントを実施しました」で完結してしまう形については、やや不安も感じています。以上、個人的な意見として申し上げました。
○齋藤座長 ありがとうございました。ただ、これを認めたことによって、先ほど中坊さんからもあった、極論すると責任というところもあり、認められた立入禁止措置だったのに、中に人が入ってきて災害が起こってしまったということがあったらどうするのかという話もあります。しかも、それが遠隔操縦で、操縦しているオペレーターがいたという話になると、更に整理がというところもあるかもしれません。何かありますか。
○中坊構成員 既存の確立した業界があったり、もう既にアプリケーションがあったりというように、十分議論が尽くされたものはいいと思うのです。ただ、この方針を出すと、自分もやりたいなとは思うのですが、いろいろな自動化の可能性が、今求められているわけです。自分の関わっているものだと農機の自動運転なども、それに非常に近しいのですが、そもそも区画全体は人がいないという前提だから、自律のものを入れて完全に機械としての安全防護ができなくても、動かしてもいいのではないかというところはいっぱいあると思うのです。農機に関しては農水省さんで、5年も10年も時間を掛けてやってきたのですけれども、毎回毎回それをやらなければいけないのか、それとも、何らか、認証も含めて、人がいない区画をどうやって定義するのかという基準を作るためのプロセスというか、新しいものを決めていくためのやり方を整備していかないと。そういうものをやりたい所はあちらこちらにいっぱいあって、業界などできちんとまとめられればいいけれどもというところはあると思います。
○齋藤座長 ほかに、Webの方でも御意見はありますか。挙手をどうぞ。
○林構成員 農研機構の林と申します。今の管理区画における認証についてです。例えば、農業の場合に管理区画という概念を入れるときに、その区画は圃場単位になるのか、かつ、使う機械を変えたら認証の取り直しが必要になるのか。農業は、環境として対策できることとしてセンサーを付けたりというのは、圃場単位ではちょっと難しいと思うのです。そこは運用の面なので、今議論することではないかもしれませんが、どういう考え方ができるのか、もし分かれば教えていただければいいかと思いました。
○齋藤座長 私個人がパッと聞いたところでは、先ほどの議論にもありましたが、まず管理区画という戦略の段階での評価をするので、そこが一定程度認められるのであれば、中で動く機械が何であろうが、逸脱が防止できるレベルが変わらなければ、ある程度区画の管理の信用性や堅牢性を見ているのではないかというところで、切り分けや応用ができるのかなと思ったのです。
○林構成員 逸脱の可能性というのは、あくまでも区画側が備える逸脱防止のマージンの量だったり。
○齋藤座長 技術的にはそうなるかもしれません。ですから使う機械の大きさや制動能力のようなところか。ごめんなさい。簡単に想像だけで話しているので、細かく整理されてないかもしれないのですけれども、その範囲で冒頭、自律遠隔で特に区別がないのと同じように、中で機械が動くことに関してはそうなのかと。ただ、ここには機械が外に出て行かないという要素が入っているので、中で使う機械も、そう無限には選べないよということかと思うのです。そういう整理ですか。
○林構成員 分かりました。ありがとうございます。
○齋藤座長 中村さん、どうぞ。
○中村構成員 中村です。今までの議論を聞いている中で、やはり管理区画を決める際の前提条件の整理が必要ではないでしょうか。例えば、機械だと停止能力というのがまず1つあります。あと、「空間」「時間」という言葉が皆さんからかなり出ていましたので、作業をする管理区画の広さや形状など、様々なものがあるのです。それによっていろいろな方針がある。先ほどの立入制限手段の信頼性や逸走防止手段の信頼性が変わってくると思いますので、事前にそういう前提条件を設定するというのもありなのかなと思いました。以上です。
○齋藤座長 おっしゃるとおりだと思います。ただ、この検討会ではあくまでも概念として整理しています。そういうところには総論賛成で各論反対というのがあるので、細かくなってくるとだんだん議論が分かれてくるのはやむを得ないのです。ただ、精緻に今後詰めていく話の中で、最初にどうやってこの管理区画というのを決めるのか、設計するのかという話は当然、中村先生がおっしゃるように出てくると思います。そのときに機械のスペックだったり何なり、ほかにもいろいろな要素が関わってくるかと思います。事務局、どうぞ。
○建設・個人事業者安全対策室長 いろいろと御質問、ありがとうございます。資料2でも御説明したとおり、区画設定というのは、どういう範囲にするかというのも含めて事業者に設定していただくのかと思います。ただ、先ほども言ったように、機械の後ろ側1mという微小な範囲は駄目ですよ、やはりある程度の作業の幅を持ってと。
では、そのある程度の範囲というのが、建設現場でいろいろな作業をやっている傍らで機械で無人をやるのと、農業の圃場みたいな所でやるのと、業態などによって標準的な区画は確かに変わってくるのかなと思います。縛るものではないのですけれども、こういう単位でやるのが合理的だし標準的だという話というのは、機械ごとの検討のときに整理する必要があるかと思っていて、1ページの一番下の所にそういった話を少し書かせていただいているところです。
○齋藤座長 確かに工場内の搬送設備だと、全然違うと思うのです。区画と言っても作業区画だろうし、プラスアルファを考えなくてもいいのかもしれない、機械ごとというところが入ってくるので。
最後の議題は、この措置を講ずる者の考え方です。これは労働安全衛生規則法令においてのいろいろな位置付けで、その措置義務を負わされる者がそれぞれあります。第一義としては、機械の使用者です。作業の実施者と言いますか、冒頭に出てきたところです。工場で言えば、そこの事業主でしょうし、農業機械で言えば、機械の使用者は農家になるのか。一方で、建設業だと、施工しているゼネコン、機械を運用している者が使用者にあたって、それによって譲渡や貸与もいろいろ変わってくるかと思いますが、それぞれに該当する人が登場して、それぞれが必要な措置を講ずる。
例えば、機械においても危険情報の通知のようなものは、譲渡・貸与者に義務付けられていて、ユーザーがアセスメントを適切にできるようにするために必要な情報です。これは管理区画を設定するために、もしかしたら機械ごとに適切な情報がいるのかもしれないし、あらかじめ装備されている安全機能なり装置なりの情報も必要かもしれませんが、こういったことが、きちんと情報を提供するというものも入ってくるかもしれません。この辺は特に議論なく、いわゆる労働安全衛生法令の関連用語としての位置付けを使っていけばと思います。事務局から何か補足はありますか。
○中坊構成員 ちょっといいですか。
○齋藤座長 中坊さん、どうぞ。
○中坊構成員 ちょっと脱線するかもしれないのですけれども、事例を1つ。サービスロボットで、ビルの清掃などを夜間にやるという例があります。その場合だとほぼ無人ですよね。清掃業者もいなくて、もう本当に自動でやっている。そういった場合、夜間に人が入ってこない措置をしている人というのは、ビルの管理者とそこの警備会社になっていて、清掃業者としてはそこにお任せするしかないというところがあると思うのです。ですから、この中に含まれていると思いますが、請負関係に着目した規制になると思うので、そういう例の中に1つ、立入りを禁止することを管理できる人と、実際にやっている人とが全然別の事業所でやるということはある。もちろん管理している人がその作業を頼んでいるはずだから、請負関係は絶対にあるのですけれども。そういう例はほかにもあるのではないかと思いました。
○齋藤座長 確かに人による対策監視人のようなところで言うと、そこもまた主体が、雇用関係が請負関係で、必ずしもそこの職員が監視しているわけではないですよね。
○建設・個人事業者安全対策室長 ここには書き切れていなかったので、1個だけ補足します。まだ施行されていないのですけれども、先般、労働安全衛生法を改正して、作業場所管理事業者という概念を作って、場所の管理のようなところも、新たな規制の枠組みとしてできました。まだ非常に狭い範囲ではあるのですが、こういう話が出たら当然、管理区画というのは場所なので、そういった概念もうまく活用しながらできるのかなと思います。
○中坊構成員 ありがとうございます。非常に良いことかと思います。自動化した作業をする事業者というのは結局、できるだけ人を減らしたいのですよ。ですので、現場に立入りしないための措置まで、その業者がやれと言われたら非常に苦しいのです。先ほどの夜間の話なども、夜間に作業をしたくないのでロボットにやらせて、夜間にどうしても管理しなければいけないのは警備会社がいますから、そういう人に任せる。そういうように管理する人と実際の作業の責任を持っている人というのがどんどん分かれてくることは、自動化では、これからはあると思います。
○齋藤座長 そういういろいろな登場人物の役割、ロールの整理もありますが、基本的にはこれまでの考え方、あるいは新設された概念を入れてやっていけるかと思います。いかがでしょうか。事務局側からどうですか。資料2と資料3に書かれたものは概念として、総論としては皆さんに一応承認いただけたのかなと。幾つかの意見を経て修正すべき宿題はあったかと思うのですけれども、今ここで、もう少し細かく、ここのところを話して議論いただきたいという点はありますか。現時点では。
○建設・個人事業者安全対策室長 御議論、ありがとうございます。現時点では前回、大分広範な議論を頂いたので、概念整理というところで今回丁寧に資料を作り、1個1個御議論いただいて、整理というか、方向性が見えたのではないかという印象です。ただ見せ方については、安易に、区画設定で何でもいいというようにしては駄目よとか、こういうレベルでやったものはどのような状況なのか、例えばイラストで見せてイメージを湧かせるとか、そういった工夫は必要かと思いました。今後はこの4象限の中に入っている表を埋めていく作業が必要で、今回整理した概念を踏まえて、そこに進めるのかなということで理解しております。それについて御賛同いただければ、次回に向けて作業を進めたいと思います。
○中坊構成員 責任の話でしつこいのですが、新しい概念なので、機械に関する以前の責任の範囲とこれからとは、また少し変わってくるところだと思うのです。そうすると区画の管理の責任というのが、より大きくなるということは強調してもし過ぎることはないかと思います。というのは結局、機械だけで安全が確保できませんよ、区画管理によって安全が確保されている面があって、それがきちんとできているはずのところができてなければ、そちらの責任になりますよということを今後は言うのでしょうから、いやいや、そこは機械の管理者に任せていますから、私たちは知りませんということで責任逃れにならないようにということはあるかと思いました。
○齋藤座長 全くそのとおりです。だからこそ管理の区画が堅牢だと認めるレベルを、どこまで行けば許容できるところまでやったと言うのか。しかも、それが櫛引さんがお話になったように、せめて業界単位内で広まって皆に認識(オーソライズ)されて、ある程度のところまで行くということになるには、実は結構ハードルが高そうです。手を尽くせばどんどん出てきてしまうし、悪いことを考えるといろいろ出てきますから、そこの議論も一つ。
ただ、一方で許容可能なリスクというところまでリスク低減を図って、機械を使用するという話もあって、そちらはきちんと整合している。だからこそ、ああいったスタンダードみたいなものがいろいろな所で盛んに策定されていき、皆でレベルを議論しているのかなと。それは引き続き、それぞれの機械なのかもしれませんので、展開になるかと思います。
一方で、大きな概念としては、前回の議論を事務局のほうでうまくまとめていただいて、随分整理ができたかと思います。構成員の皆さんにも評価いただけたかと思っており、少なくとも今日の資料の範囲では、考え方は承認いただけたかと思います。Webで御参加の構成員の方もよろしいですか。
○永谷構成員 1点だけ申し上げます。今回、4象限で整理するという方針については、大筋で問題ないと考えています。特に、「人と機械の混在」と「管理区画」という観点については、比較的明確に区分できるため、象限として整理しやすいと思います。一方で、先ほども申し上げたように、「自動」あるいは「自律」と、「遠隔」という考え方の間については、実態としてかなり曖昧な部分があります。実際には、遠隔運転の中にも自動化の要素が含まれているケースがあり、両者を明確に切り分けることが難しい状況になっています。そのため、今後整理を進める際には、その点を踏まえた表現や分類の仕方について、工夫していただけるとよいのではないかと思います。その点だけ、最後に申し上げさせていただきました。
○齋藤座長 その辺が議論になるかと思います。私は、個人的には先ほどの中坊さんの話にもありましたけれども、人が操作しているものだから、最終的に事故を防ぐための停止を誰がやるかと言えばというのが、大きく2つの分かれ目になるかと思います。ただ、支援機能や補助機能をどこまで考慮するかということが現実にありますので、その辺も含めた線引きが、次回からのテーマになるかと思います。
では、今日の議論はこれでよろしいですか。どうもありがとうございました。事務局にお返しします。
○技術審査官 ありがとうございました。最後に事務的な御連絡です。次回は以前から御連絡しているとおり、5月25日を予定しております。場所などを含めて、改めて皆様に御案内申し上げます。以上をもちまして、「第6回機械の無人運転における安全確保等に関する専門家検討会」を終了とさせていただきます。本日は皆様、お忙しい中ありがとうございました。
それでは、これからの議事進行については、齋藤座長、よろしくお願いいたします。
○齋藤座長 どうも、労働安全衛生総合研究所の齋藤です。本日も、新年度のお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございました。先ほども御説明ありましたが、本日は第5回ということで、前回、「無人区画」について話したのですが、議論が広がり、今回は(その2)ということで、もう一段議論を深めて、いろいろと結論を見つけていければと思っております。
それでは、まず資料1が前回のまとめになるかと思いますが、事務局から御説明をお願いします。
○建設・個人事業者安全対策室長 よろしくお願いいたします。事務局の船井から御説明いたします。今、座長からもお話がありましたが、前回、無人区画と人と機械の混在の部分について御議論を頂きました。少しおさらい的ですが、参考資料2の4ページ目にある、「今後の検討の進め方について」ということで、下のほうにあるⅠとⅡの、特にⅠの部分ですが、無人区画と人と機械の混在の考え方について明確にするということで御議論を頂きました。
事務局から提案した内容がありましたが、これについて非常に多岐にわたる御質問を頂いたのが前回です。御質問、御意見いただいたものを、資料1としてまとめております。1ページを御覧ください。こちらについては、事前に構成員の皆様にも発言内容に過不足がないかなどについて御確認を頂いておりますので、詳細に説明することは省略して要点だけ御説明いたします。
まず、無人区画の設定についてということで、頂いた御意見は、無人区画を設定する際には、アセスメントをして要求水準などを決めるべきではないかであるとか、機械の大きさや重量など、そういった機械側の災害リスクに応じた措置も必要ではないか、あとは、無人区画は人が立ち入るリスクが許容可能なレベルまで低いと判断できる状態ではないか、このような御意見がありました。
次のページ、無人区画の設定者や設定するタイミングについてです。設定するタイミングについては、おおむね早い段階、初めの段階でということであったと思います。設定者についても、下のほうの各御意見の要点の所に書いてありますが、「無人区画」とするのか、「人と機械の混在」にするのかは早い段階で決めて、その上でメーカーとユーザーが協力して対策をする。無人運転の場合についても、労働災害の安衛法上の責任があることをきちんと明確にする。あとは誰が設定するかは業種によって違いがあるのではないかというお話もありました。
次のページ、無人区画の考え方です。これは、主に時間的な観点からです。無人区画と言っても、機械を用いた作業の進捗によっては、その区画の範囲が移動することもあるのではないかと。それでは、どの程度の時間を単位にするのかといった部分については整理が必要ではないかというお話もありました。あとは、ある時間帯によっては人が入ってくるような状況だが、違う時間帯によっては無人とみなしていいような状況もあるのではないか。その辺りも整理する必要があるのではないかということです。また、無人区画の周囲には、ミックスゾーンのようなものも必要ではないかという御意見もありました。
続いて4ページです。これは無人区画の信頼性のレベルに応じた措置ということで、立入制限、人が立ち入ることについての制限です。あとは、区画から機械が逸走する、暴走することを防止するための手段について御意見がありました。下の所にある無人区画の信頼性は、立入制限であるとか逸走防止の手段だけでは決まらないのではないか。手段だけではなく、周辺環境の要素も考慮して決めるべきではないかという御意見。手段については、物理的な手段や電子的な手段、人の管理による手段の組合せによってやるべきではないか。更に、それらによってリスクアセスメントをして評価する必要があるのではないかという御意見がありました。
5ページ、無人区画の信頼性の評価の関係です。無人区画は、それを設定する事業者が宣言するだけではなく、その信頼性を評価する仕組みも必要ではないかという御意見、周辺環境と手段の組合せといったものも踏まえて、無人区画の信頼性は評価するべきではないかということです。あとは、物理的な手段や電子的、人の管理のうち複数の手段を組み合わせることによって、信頼性も上がるのではないかという御意見がありました。
6ページです。暴走・逸走の考え方です。暴走や逸走を防止する上で、運転領域を定めて、その領域から機械が出ないというようなことを軸に検討すべきではないかということです。出ないようにするためには、機械の位置を捕捉するようなGPSなどがあると思いますが、屋外のような場合だと、その信頼度がどうしても十分に高くないので、監視者が非常停止ボタンを押すような措置も必要ではないかという御意見がありました。あとは、機械の誤作動や故障による影響も十分考慮する必要があるのではないかということです。
7ページです。トラブル対応時に無人区画に人が立ち入る場合の措置・ルールです。無人区画と言っても、どうしてもトラブルが発生した場合には人が入らなければいけないと。また、人が入るのがトラブルだけではなく、違う意図で、協働作業的なことで入るような場合もあります。そういう条件の違いを踏まえた対策が必要ではないかという御意見がありました。これは、最後の矢印の所になります
トラブルシューティングは、機械ごとに状況は違うので検討する必要があるのではないか。トラブル発生時に停止したものを再起動するような場合については、区画が広い場合だと、区画の外から遠隔で行うのが難しい場合もあるのではないかという御意見がありました。あとは、緊急で人が入ったときに、緊急で止めることが、かえって危険な場合もあるので、MRMの考え方が必要ではないかという御意見もありました。以上、資料1の説明です。後ほど、これを踏まえたものについて資料2、3で御説明いたします。事務局からは以上です。
○齋藤座長 ありがとうございました。前回いろいろと、非常に貴重な意見も頂いております。この資料に関しては、既に皆さんには事前に御確認いただいていますが、特に御質問や、あるいは修正すべき点などはありますか。ないようですので早速、資料2、本日のメインの議題ですが、まずは事務局から資料2、3の説明をいただければと思います。よろしくお願いします。
○建設・個人事業者安全対策室長 続きまして、また船井から御説明いたします。資料2「区画の考え方について」、資料3「自律運転、遠隔運転を行う際の「区画」の考え方【再整理】」を準備しております。これは、実は独立した資料というよりも、少し連携している、関連している資料ですので、両方並べて見比べながら御説明を聞いていただけると有り難いと思います。
まずは資料2、1枚めくっていただき1ページ、資料3、番号が振ってありませんが表紙の裏側の所、これがセットになっていると考えて聞いていただければと思います。資料2の一番上に、この検討会のミッションを書いております。これを踏まえて前回御議論いただいたわけですが、先ほど資料1で御紹介した意見を踏まえて事務局で整理し直したものがこちらになります。まず、四角の中の1個目の○です。周辺環境の定義と書いております。まずもって、前回御議論いただいた際に、「無人区画」という考え方、用語を使って御議論いただいたわけですが、「無人区画」というと、もう絶対に人が入ってこない機械だけの世界だという印象、イメージが非常に強かったということで、前回も御議論が非常に広範にわたりました。
事務局で前回の議論を踏まえて再整理し、「管理区画」という言い方が適当ではないかと。「管理区画」というのは、人と機械が作業しない、機械だけで作業するということですが、それを「管理区画」と定義したと。これが、1個目の○の1つ目と2つ目のポツに整理されているのですが、1ポツ目、人と機械が混在することを前提としている環境、これを「人と機械の混在」と定義する、これは当然です。2ポツ目ですが、トラブル発生時に人が入ってくる。これは非定常なので、これは除いて、通常の作業というのは機械だけで作業する。これを前提として管理されている区画を「管理区画」と定義してはどうかということで提案しております。「管理区画」については、人と機械の接触による労働災害リスクに応じて、「人と機械の混在」環境において講じる措置に準じて、接触防止等の措置を講ずることにさせていただきたいと思っております。
資料3の1枚目にあるように、人と機械の混在が上のマス、そこから下の緑の所に書いてあります管理区画は、機械のみで作業することを前提に管理されている区画ということで書かせていただいております。
区画設定に当たっての時間の概念の導入ということで、これは前回も御議論いただきましたが、この「管理区画」の範囲については、作業の進捗によりいろいろ変わってくると。一定の時間的な幅、例えば作業日ごとといった形で変化するものとして取り扱うこととしてよいかということで御提案させていただいております。また、区画内に人が立ち入る時間帯はあるのですが、作業を行う時間帯には人の立入等の可能性が低い場合もある。したがって、人と機械の混在による災害リスクを見積もる際には、時間帯による人の立入可能性というのも考慮する必要があるのではないか。例えば、鉄道工事なんかで夜間の終電が終わった後、人がほとんど来ない、電車も全く来ないという状況であるというケース。ただ日中は、人も電車も来るのでとてもできない。そのようなことが1つの理由としてあるのではないか。業態により、今申し上げたような建設業の無人有人の境界となるエリア、あと農林業とか、山でなかなか人が来ないような状況が時間帯によってあると思いますので、そういったものに応じた標準的な区画は今後、業態も踏まえて検討させていただきたいと。
次のページです。今度は、管理区画の設定者です。これは、「どのような作業」を、「どのような機械」を用いて、「どのような方法」でやるのか。これは一義的には、その事業を行う事業者が発注条件等、又はその作業を行う作業場所の環境等も踏まえて決定すべきものですので、管理区画というのも、この事業者が設定を行うと整理することとしてよいかということで提案させていただいております。区画の設定のタイミングですが、この管理区画にするかどうかも含めた設定というのは、作業場全体の安全衛生のコンセプトに大きく影響している問題ですので、自律や遠隔による機械を採用するのか否か、人と混在で作業するのか否かといったことと併せて、作業計画時の早い段階、初期段階で行うべきものとしてよいかということで提案させていただいております。
続きまして、管理区画の信頼性の検討です。一口に管理区画と言っても、どれぐらい人が入ってくる、若しくは機械が出ていくというレベルがどれぐらい確保されているのかというのは変わってくると思います。この信頼性は、すなわち人の立入りや機械の逸走防止といった措置の信頼性であると思いますので、周辺環境や立入等制限措置の内容により決まってくるのではないかと。したがって、マル1マル2にありますように、人の立入りと機械の逸走により検討する。人の立入りというのはどういう形で考えるかというと、前回の御議論もありましたように、立入制限手段だけではなく、「立入制限手段の信頼性」に加えて、周辺環境による立入りの可能性も踏まえて決めていく。機械の逸走についても、「誤作動による区画外への逸走の可能性」を踏まえて、「逸走防止手段の信頼性」と併せて検討していくということではどうかと提案させていただいております。
下に、「環境要因による立入りの可能性」、これは地形や周辺にどれぐらい人がいるのか、道路との距離といったものによっても変わりますし、「立入制限手段の信頼性」も前回、御議論がありましたように、物理的なもの、電子的なもの、人による管理等によっても異なる。あとは、「逸走防止手段の信頼性」というのは、機械が飛び出ていかないようにするというわけですが、これは止める機械の重量や速度によっても異なる。こういったことを踏まえて、きちんとアセスメントする必要があるのではないか。
今申し上げたようなことを、資料3の表紙の裏、1枚目にポンチ絵としてまとめたのがこちらです。これを考える際に、管理区画の信頼性、すなわち人や機械の立入り、若しくは逸走の防止措置の信頼性が、青い四角で囲ってあるような見積方法により見積もるわけですが、これが十分にしっかりしている。言わば、管理区画の信頼性が非常に高いということになると、人も絶対に入ってこない、機械も絶対出てこないという状況も実現できることになります。そうなりますと、人が入ってこない、機械が出ていかない措置以外の措置が不要なほどリスクが低くなる状況もあるのではないかと考えております。
資料2にお戻りください。最後のページです。こちらは、資料3の2枚目に関係しております。資料3の1枚目は、区画の信頼性、区画の言わば外側といいますか、区画を境界にした外側の出来事だったのですが、この資料2の最終ページと資料3の2枚目は、区画の中、線を超えたところでどう考えるかという話です。
資料2の最後のページにお戻りください。管理区画の信頼性等を踏まえた災害リスクの評価及び対策ですが、無人・遠隔運転機械の構造やエネルギーにより、人とぶつかった場合の労働災害発生のおそれは異なるわけですので、「管理区画」においては、「人の立入等の可能性」だけではなく、区画の信頼性だけではなく、「災害発生可能性等」であるとか「災害の重篤度」といったものも踏まえた災害リスクを評価し、それを踏まえて、それに応じて機械面やシステム面、管理面からの対策を実施することにしてはどうかと提案させていただいております。
これは、資料3の2枚目を見ていただくと分かるように、「人の立入等の可能性」が薄い水色の四角です。管理区画の信頼性はこれだけで見ていたわけですが、それに加えて、災害発生の可能性として機械の運転時間、機械の速さ、回避可能性といったものを見積もっていく。あとは、災害の重篤度として、機械の重量や速度により、負傷者の数がどれぐらい生ずるのか、また、起こり得る最悪の負傷の程度・人数を見積もっていくと。こういったものの組合せによりリスク評価をして、それを踏まえた機械面、システム面、管理面からの対策を実施していくと考えてはどうかということです。
資料2にお戻りください。2つ目のポツです。今申し上げた3つの四角によるリスク評価をした結果、人と機械の接触による災害リスクというのが、許容可能なレベル以下になるような場合もあるかと思います。この場合については、人の立入等防止措置以外の接触防止等の措置が不要になる場合があると。こういう一定の場合については、立入等防止措置以外の措置を不要にできるのではないかということで提案させていただいております。これは、資料3の四角で言いますと、このリスク評価の結果、この大きな四角が緑色の所に割り込んでいますが、リスクが許容可能なレベル以下になる場合もあるということです。その場合については、人の立入等防止措置以外が措置不要になることもあるのではないかということです。
この管理区画内における対策が妥当であるか、今申し上げた災害リスクが許容可能なレベル以下になるかといった部分については、例えば第三者による認証等により評価する必要があるのではないかと。資料1でも御説明したとおり、区画を設定した人が宣言するだけでは駄目なのではないかと。この許容可能なレベル以下になった場合については、言わば安衛法上の措置が軽減されることもあるわけですので、第三者による認証等が必要ではないかということです。
資料2の最後の四角です。無人・遠隔運転による労働災害防止措置を講ずべき者の考え方です。これは一般論で書いていますが、安衛法令上、労働災害防止措置の多くは労働者を雇用している事業者にその義務が課されているわけです。ただ全部が全部ではなく、直接の雇用関係のみを前提とした規制以外にも、例えば請負関係に着目した規制や、機械や化学物質であれば、その流通段階の対策といったことに着目した措置。あとは、建物や機械を貸与する場合、貸与する側にいろいろなことをお願いしている規制もあるわけです。こういったことを踏まえますと、今後、無人・遠隔運転機械による災害防止を考える上では、いろいろな措置義務者が想定されると思います。そういった方に、義務を課していくということで検討してよいかということです。
下に、安衛法の現行の措置義務者の例を書かせていただいております。労働者を雇用する事業者に多くの義務がかかっているわけですが、機械であれば使用者、これが事業者になります。あとは機械を譲渡する方、貸与する方、それぞれに義務がかかっている規定もあるわけです。あとは、請負関係に着目して、諸々の作業について連絡・調整したり、機械を配置するような計画の作成、元下間の計画の整合性を図ることも元方事業者、建設業で言えば一番トップにいるゼネコンさんに課されている状況です。こういったものも踏まえて、必要な措置を措置義務者に定めていくということです。
最後の1点です。資料3の1枚目にお戻りください。一番左下に、括弧で、※と書いて、本検討会では、安衛法令の適用がある機械を前提とした検討を行っていると。これは、冒頭のスコープとしてはそういうことで言わせていただいておりました。ただ、「AIロボティクス」、最近はAIロボやフィジカルAIといったことが各方面で導入や検討が進んでいる、必要性も言われております。そういった中で、どうしても安衛法令上の規制の話も出てくるわけです。今回、我々、もともと安衛法令の適用がある機械を前提とした検討をして、今回御提案させていただいたような人と機械の混在や管理区画を御議論いただいているわけですが、これはAIがくっついた機械になったとはいえ、若しくは安衛法の規制がない機械になったとはいえ、基本的な考え方、整理はこれを使えるのではないかということで書かせていただいております。誤解がないように、今回この検討会のスコープを広げて、AIロボティクスを掘り下げて議論していくということではありません。AIロボの関係もこういった考え方が適用できる、整合しているということで、このカギ括弧を追加させていただきました。説明については以上です。
○齋藤座長 ありがとうございました。これからこの資料2、3について本日議論をしていくわけで、前回の議論を受けて要点をよくまとめていただいたかなと思っております。特に比留川さんから御意見があったかと思います、全体のリスクアセスメントで評価するという話。これを踏襲した考え方で、ここでは「管理区画」という名前になるのですが、「管理区画」というコンセプトを設計段階で使うかどうなのか。そこには、まずリスクアセスメントを評価して、リスクが許容できるならそれでよしと。駄目だったらば、接近に対する防止ということを更に考えていこうという話は基本的な機械のリスク低減戦略そのものかなと思って、大きくは、話はこういうことかなと思います。
前回の議論で出たいろいろな細かなところをまとめていくと、この資料2であるような項目を少しずつ収めないといけないのかなと考えます。それで、今日は資料2のほうを順に、どの項目もほかとリンクしていて、どこが始まりというのはあれなのですが、したがって、資料の全体を事務局からまず説明いただきましたが、その先をうっすらと思いながら、上のほうから順番に詰めていければと思っております。
よろしいでしょうか。では、まず資料2の1ページ、考え方の整理マル1にあります周辺の定義、これを「管理区画」と呼ぶことについては特に御異論はないかと思います。確かに「無人区画」というのは総称なので、「管理区画」と。これまでの、「人と機械の混在」という場合を考えると、そこには機械のみしか作業中は入らないように管理して、区画の中で機械に作業させるという概念であるということで「管理区画」。ただ、「管理区画」とはいえ、基本的には接触防止等の措置が必要なのは一番の根底にはあるということだと思います。
次に、管理区画に当たっての時間の概念ということで、これは周りの環境等との立入りの影響という後の部分とも関連すると思います。特に施工の場合、あるいは農業で言うところの圃場の場合、ある区画というものを管理区画と定義するのは、作業を行うのと関連する時、時期、日にち、時間であって、こういう部分だというところで決まる。必ずしも1つの運搬、工場内の設備のようなものは恒久的に決まるのかもしれませんが、1区画の定義、決まりが変化していくということも十分あり得るということ。これは特に御異論ないかと思います。
それから、さらには、その一定の時期の間の管理区画であっても、夜間などが例で挙げられましたけれども、周りの環境で特に危険災害地域であるとか、あるいは非常に山間部の奥のほうであって、そもそも人が入り込むのに難しさがあるという場合だけではなく、時間帯などの環境要因も含んで、周りの立入等の可能性を考えるときには考慮に入れるでしょうという話。これも特に御異論ないかと思います。永谷さん、どうぞ。
○永谷構成員 すみません。「管理区画」という用語について、一点だけ。ここで用語が決まってしまうと、後から変更しにくくなると思いましたので、気になった点を共有させていただきます。「管理区画」という表現ですと、それ以外の区画は管理されていないようにも受け取られかねず、その点を少し懸念しています。工事現場では、基本的に現場全体を管理しているという認識ですので、「管理区画」という言葉だけが独立して使われると、誤解を招く可能性があるように感じます。そのため、「無人機械の管理区画」のように、「無人機械の」という対象を明示した上で、略称として「管理区画」と呼ぶ形にしていただけるとよいのではないかと思います。今すぐ適切な表現を提案できるわけではないのですが、少なくとも「管理区画」という単独の言葉だけが先行しないようにしていただきたい、というのがお願いです。
なお、「無人」という言葉を前面に出し過ぎると、人が立ち入れない印象になってしまうため、その表現を避けたいという御趣旨については、非常によく理解しています。また、それ以外の内容については、非常によく整理されており、大変分かりやすくなったと感じています。その上で、用語の点だけ少し気になりましたので、発言させていただきました。
○齋藤座長 全く私もその御意見に納得いたします。確かに「管理区画」はほかでも騒音ですとか放射能とかでも使われているかと思います。「区分」という言い方があるかもしれませんが、無人遠隔機械の管理区画とか、自律機械の管理区画とか、確かに御意見はごもっともだと思いますので、事務局のほうで考えていただければと思います。
○永谷構成員 すみません、よろしくお願いします。
○齋藤座長 ほかにいかがですか。犬塚さん、どうぞ。
○犬塚構成員 質問なのですが、この「管理区画」は「機械のみで作業することを前提に」と書かれていますけれども、有人機械と無人機械の混在は、人と機械の混在になるのでしょうか。
○建設・個人事業者安全対策室長 はい、御指摘のとおりです。
○犬塚構成員 分かりました。
○齋藤座長 ここでは有人機械、あとは人との混在というところで、もちろんその中の混在の度合によって要求される技術の方策は後に違ってくるのかもしれない。そこでちょっと考える。現時点ではあくまでも無人機械、自律機械による作業区画。そこには誰も立ち入らない、乗り物に乗ってすら立ち入らないという前提で管理されているということがまずは基本でいいのかなと思っています。
○犬塚構成員 分かりました。
○齋藤座長 よろしいでしょうか。では、これを踏まえまして、さらに次に進んでいこうと思います。御指摘がありましたけれども、現時点では「管理区画」と呼ばせていただきます。この区画を設定するものというのも前回議論になりましたが、ここでは労働安全衛生ということもあり、区画の設定は作業を行う事業者が発注条件等を踏まえて決定すべき、最終的には決定は当該事業者が行うと。もちろん、これには中で使われる機械の仕様、性能、あるいは周辺環境を守っている人、私は建設業をイメージしていますが、そういう話。あるいは港湾ですとか別の管理部隊があるのかもしれませんけれども、区画の設定そのものは当該事業者が行うものと整理するということで。御議論、御意見、御質問、いかがでしょうか。この点に関してはよろしいかなと。後で何かあったら戻ってきますが。
それで、この区画を設定するタイミングですが、前回の議論の中で説明がありましたが、こういった区画を設定して管理していくという安全の作り方を行うのと、人が接近してくるということを前提に安全を作っていくというものと、コンセプトの違いだと。これは作業そのものの計画を立てる設計段階の早いうちに決めていくものだということで、そこの中でやるアセスメントの結果を受けて後に必要な措置を検討していくということです。当然、作業の内容や機械の内容が変更になるとなったら、これも変更の計画を立てるときにまた改めてやり直す、そういった変更の管理も初期段階でやっていくということで。これは機械のリスク低減戦略の基本だと思います。それを踏襲した考え方ですので、特に御異論はないかなと思います。
では、ここまで前段階なのですが、かなりスムーズにきましたが、よろしいですか。皆さんから前回の御議論で頂いたいろいろな御意見のところはまとまってくるのかと思いますが。
それでは、いよいよ核心に入ります。これが資料3の図として出していただいている部分と特にリンクしている所なので、資料3の図も横に見ながら御検討いただきたいと思います。この管理区画が一定程度の信頼性を持って、あるいはきちんとそこの管理が担保できているということが認められるならば、後のこういった管理をするもの以外、いわゆる接触防止等に関わる措置というのは大幅に必要なくなるという前提でものを考えていくと。その中で、この管理区画の信頼性というものは、そもそも人を立ち入らせないというものの信用性・信頼性と、それから、内側から外の普通の管理されていない区画に機械が逸走することを防止する。逸走がどれぐらい起こるのかということで、この2つの側面で評価するというのを前回の会議で議論したと思います。これに関しては、基本的にはこの2つの考え方は御了承いただけたかなと思いますが、細かいところも含めて。
すみません、まず、座長から事務局に質問なのですが、この「管理区画の信頼性」というのは、後のリスクの表わすところで言うと管理できている信用度のほうなのですか、それともそれが破られて、人と機械が接触するイベントが発生するという悪い意味の失敗率、危険事象の発生のほうの確率のことを言っているのでしょうか。というのは、立ち入る可能性というのは悪いことのイベントですよね。一方で、「立入制限手段の信頼性」というのは、防げる信頼性なのですけれども、これはそのままダイレクトに掛け算にならないと思うのですが、ここで考えているのは危険事象の悪いほう、後の展開を考えると私はそう解釈したのですが、いかがでしょうか。
○建設・個人事業者安全対策室長 ハザードによるばく露とか、危険事象の発生可能性、回避可能性、重篤度、それをトータルしてリスクアセスメントするということなのですが、この「管理区画の信頼性」というのは、その4要素のうち1個と2個ですというのはなかなか言いにくい部分があります。ここで言っている「管理区画の信頼性」というのは、人の入ってこなさ、機械の出ていきにくさの高さだけで見ておりますので、要は、危険イベントの発生可能性というのに色濃く関連付いてはいますけれども、ただ、危険事象の発生可能性というのは乗り越えて人が入ってしまった後にもある概念だと思うので、きっちりこれとこれというのは言いにくいのですが、いずれにしろ、人が入ったり機械が出ていかないという強さで評価しています。
なので、人が絶対入ってこない、例えば、刑務所の塀の中で機械だけで作業をしていると。それで、刑務所の中には誰も人がいませんといったら、これはもう人も入らないし機械も出てこないということだと思いますので、これは矢印の一番下の所まで行き着くと、そういうイメージです。
○齋藤座長 ありがとうございました。立ち入ってこない可能性、外へ出て逸走しない可能性というところの説明で符合しました。だから、「管理区画の信頼性」とは、管理できている信頼性で、うまくいっている可能性、パーセンテージ。必要があれば1からそれを引いて約数を取ってみたいな話かと思いますが、そういったところで扱うのですね。二面性としては、とにかく外から人が入ってくるアクセスだけではなくて、内側から機械が出ていってしまうということも要素として考慮しますと。もちろん出ていくのを防ぐためにある程度マージンで広く取らなければいけないみたいな話がこの中に出てくる。あるいは、人がいきなり入らないように緩和エリアを作るとかというのも含めた管理区画というものになるというイメージですか。
○建設・個人事業者安全対策室長 そうです。「管理区画の信頼性」を実現するためには、要は堅固な壁を1枚作るというやり方もあれば、間に緩衝エリアを10m取って、そこに機械が入ったら止めるとか、人が入ったら止めるとか、そういうやり方はいろいろあります。
○齋藤座長 さらに、ここで言う制限手段、「手段」と呼んでいますが、防止手段と呼んでいるものは物理的なもの、それから制御による電子的なもの、さらには人、監視人が立っていて非常停止、あるいは警告をするという話も入ってくるということで、いろいろ評価するということですね。概念としてはいいかもしれません。皆さんも御異論ないと。中坊さん、どうぞ。
○中坊構成員 概念としては、異論はないです。ただ、その次に問題になることを指摘させていただいてよろしいですか。本当に非常に整理されたので、ここまでは大賛成です。その次に問題になるので解決しなければいけないと思うところが1つありまして、「立入制限手段」についてです。齋藤座長も指摘されたように、物理的に塀を作るとか、非常に信頼性の低いものとしては看板を立てるとか、あとは電気・電子的な方法があると思います。特に電気・電子的な方法で立入りを制限するということをした場合に、今までの機械安全の侵入防止措置を安全防護だとして作ってきているわけですが、そことオーバーラップする部分が出てきます。
例えば、工場の中でフェンスがあって、扉があって、開けると機械が止まります。当たり前の機械安全ですけれども。その話と今回のこれ、フェンスで覆われて、開けると機械が止まるようなドアが付いた措置というのは立入制限措置なわけですから、今回の議論ともオーバーラップしていると思うのです。その辺の整理、僕は同じものだと思うのですけれども、ただ、それが今回この委員会で厚労省さんとしてはこうですよと決めていった場合に、国際標準の機械安全、機能安全と少し矛盾が出てくると。人が入ってこないですということをこの委員会の話では主張できる。信頼性が高かったり低かったりして、非常に高い、人が入らない措置をしている場合には、それ以外の措置は必要ないですみたいなことを理論的に構築しているのですが、国際標準の安全のほうでは、フェンスは安全防護措置であって、いつでも人が入ってくるかもしれないのを防止するためにフェンスがあるのですという考え方になっているので、そこは何か解釈が少し違ってくると思うのです。やることは一緒だと思うのですけれども。それが非常に気持ち悪いということがあります。
○齋藤座長 ありがとうございました。ただ、そこに関して言うと、この後の話ですが、アセスメントでリスクが許容できるかの判断が入るというところは、少し国際標準の考え方を踏襲している、そこから外れない。つまり、リスクが許容できるならば、国際標準で、もうそれ以上の措置は要らないわけです。
○中坊構成員 そうですね。ただ、今、僕が申し上げたフェンスとインターロックのドアというのは一番信頼性の高いタイプなので、そこは同じ措置でいいとなるのですけれども。すごく真ん中辺の所が問題になってくると思ったのは、例えば、いわゆるAIカメラみたいな、AIの議論はしないですけれども、ちょっとしたそういうカメラで人が近づいてくるのを見付けて、その場合には入っては駄目ですという警告を発するシステムとかを作った場合、これは国際標準の考え方での機能安全のシステムだとすべきなのか、それともここで言うところの信頼性の低い立入制限手段だから、別にそれは機能安全で作らなくても、故障するかもしれないけれども、付けないよりはましで付けていて、それは信頼性が低い立入制限手段だから、ほかのリスクアセスメントと合わせると、いい場合もあれば、それでは駄目な場合もあると。そういうところは、今申し上げたので、僕はそれでもいいと思うのですけれども、そうなのですということを、日本でそういうことをする場合には、海外とか国際標準に対しては主張していかなければいけないというところを確認したかったのです。
○齋藤座長 ありがとうございます。おっしゃっている点は今の御発言でよく分かりました。これを大きな概念としては賛成いただけるというところなのですが、確かにおっしゃるとおり、これからそういった安全防護の保護装置のというところですらレベル分けみたいな話があるのにもかかわらず、更には人による措置であるとか、環境の物理的条件を使っているとかというところまで含めて、どうやってこれを1つの物差しの上でランク分けしていくみたいなことが今後出てくる。そのことは私も思っていて、どうやって区別して位を付けていくのか、評価の基準を作っていくのかということ。しかもそれが、国際標準がまだ確立されてない考えだとするならば、大きな課題だという御指摘はおっしゃるとおりだと思います。そういうことですよね。畑さん、どうぞ。
○畑構成員 私がこれを見させていただいて感じたことは、機械に置き換えた場合の人の立入りの可能性です。これというのは、やはり最初に、リスクアセスメントをする前に、管理区域にしようか、又は混在区域でこれを扱うかということを決めた上でいろいろな方策を決めていくと。その段階において、人の管理区画として設備を使用しようと決めた際に、人の立入りの可能性とか、逸走の可能性、この部分を機械に置き換えれば、危険状態がどれぐらい発生するかの割合かと思うのです。それを見積もった上で、はじめてフェンスにするかとか、制御的な対応をするかを決めていくのかなと判断しておりました。なので、この最初の段階のリスクアセスメントのときの取決めではないかと思っております。そういう考えでよろしいですか。
○建設・個人事業者安全対策室長 非常におっしゃったところに近いと思っています。人がいっぱいいる環境なのか、山奥なのか、そういう周辺環境や、どんな機械、どんな地形、そういうことを踏まえて無人管理区画にするのか、若しくは混在にするのかという判断をする。そうすると、どれぐらいの可能性で起きるのかによって、その区画の防止措置とかも変わってくると思うのです。そういうことをやっている中で、先生がおっしゃったようにリスクアセスメントを実際にやっているわけです。
例えば、そんなにお金を掛けられないので防護措置自体は軽く収めますということになると、それだけでは、無人管理区画の信頼性だけでは緑の領域までには行かないので、資料2のマル3のほうで、人と接触の可能性、回避可能性、重篤度、そういうのをトータルで見ないといけないということになると思います。
○畑構成員 ということは、初期リスクとしては、最初の段階で人と設備との交わりを考えた上で方策を決めて、その方策との結果で見ると、リスクレベルがまた決まってくると、そういう考え方になるのですよね。
○建設・個人事業者安全対策室長 そういう考え方です。2段階のリスク評価、1個目のやつをリスクアセスメントと言うのか何と言うのかという議論はありますが、そういう2段階が必要だと思います。
○畑構成員 そうですよね。であれば、機械安全と同じような考え方になるかなと思います。
○齋藤座長 ありがとうございます。ほかに、先に櫛引さん、どうぞ。
○櫛引構成員 JQAの櫛引です。この先の議論になるかもしれないのですが、管理区域という環境の側面と、今後、自律・遠隔という運転方式の議論も多分この先あると思います。管理区画の管理、及び人と機械が混在するという、環境を2つに大きく分けましょうと。この管理区画の信頼性のところで、機械の逸走について、この「逸走防止手段の信頼性」といったところで、恐らく物理的、電子的、人による管理というのも含まれてくるのではないかと思っています。特に、機械の重量、速度ということで、これは、こういう機械だったらこの手段で安全に停止できるという、その能力のところも含む議論になってくるのではないかなと思います。その場合、自律運転、遠隔運転という運転方式側に依存するというか、これは私もまだよく理解できていないところなのですが、この機械の逸走といったところは、もしかしたら機械側のパフォーマンスといったところに影響する要素があるのではないかと思った次第です。
○齋藤座長 先ほども少しお話ししましたが、例えば、制動距離みたいなものが入ってくるならば、それは広さとして考慮する機械。ただ、運転が遠隔だから自律だからというところで区別したり扱いを変えたりというのはなく、とにかく機械を動かしたい範囲を無人として管理するというところをコンセプトに安全を考えるか。細かい端々で、遠隔だからこの可能性でOK、逆に自律だと防止機能が効くみたいな話が出るかもしれません。そういうイメージでいたのですが、事務局、いかがですか。遠隔の場合と自律の場合で、この管理区画というものの考え方を変えるのですか。
○建設・個人事業者安全対策室長 無人か遠隔かで管理区画を変えるということは考えていません。初めに管理区画の設定だとか、その堅固さというものを決めて、ではそれに応じてどういう機械を使うか、管理、システムにするかというのを決めていくということだと思います。それでどうしても収まらないのだったら、では区画をもっと強くしようとか、そういうスパイラルは、もう一回あるのではないかという考えです。
○齋藤座長 確かに重要な視点だったと思います。では、比留川さん、よろしいですか。
○比留川構成員 皆さんおっしゃっているように、非常に資料は整理されて、前回までの議論がすごく正確に反映されていると思います。資料でちょっと気になったのはこのページなのですが、下に、「管理区画の信頼性」が十分に高いと、それ以外の措置が不要になる場合があると、ここにはすごく正確に書いてあります。
でも、正確に書いてあるのですけれども、「災害リスクが許容可能なレベル以下となる場合には」と書いてあって、次のページのこの3つを掛けて許容に入るということですよね。そこは資料としては正確に書いてあって、この立入可能性と災害発生の可能性と災害の重篤度を考慮して、全体として災害リスクを考えて、低い場合には立入禁止だけで済む場合があると書いてあって、すごく正確なのですけれども、この前のページの資料の所にこう書いてしまうと、何か立入禁止さえやればそれでいいというふうに誤解する人がいる。
これは先ほどの災害リスクの3つの要素を全部考えて、それで災害リスクを考えてあるのですけれども、こういうふうに見てしまうと、立入禁止だけやったらOKの場合もある、要するに重篤度とかも考えずに、これでいいのだというふうに誤解する人がいる気がするのです。だから、資料の作り方のときに、少し御配慮いただければと思います。
変な話、こう3つあって、例えば、重篤度がものすごく低かったら要らないわけですよね。対策が要らないわけです。3つの要素のどれかがすごく良かったら要らないわけなのです。それは、取り立てて環境のやつだけ低かったらと書くと、それだけでいいのだと誤解する人が一部いるかもしれないので、そこは書き方を配慮されたらどうかというのが意見です。
あと、AIの話を書いていましたけれども、基本的にAIロボティクスとかフィジカルAIというのは自動運転の実現の仕方が違うだけです。機械学習によってやるだけなので、基本的に無人機械とかと同じで、特別安全上ではそんなに変わりませんので、それを区別する必要はないかなと。唯一違うとしたら、学習によってやるので信頼度とかが変化するのです。学習の量によって変化していくというところが違うのです。だから、何か一言入れるとしたら、例えば、機械学習とかを使う場合は信頼度が変化するので、変化した場合は、変化した信頼度に応じてリスクアセスメントをやり直す必要がありますということを一言加えてもらえば、それで十分かなと思います。それで全部包含できるようになると。
最後、こちらの資料では「管理区画の設定者」という話がきちんと書いてあるのですが、資料3になるとその辺が全部何か書いてないので、そういう設定者がどうあるべきという話もこの資料にあってもいいかなと思いました。以上です。
○齋藤座長 ありがとうございました。資料3の図にあるように、確かに管理区画の信頼性が十分に高かったら、これは不要になる可能性が高いのかもしれないのですが、ちょっと言いすぎているところもあるし、誤解を招く。確かにおっしゃるとおりなので、考えていただくとして、また、AIロボティクスに関しては御知見を頂きまして、確かにおっしゃるとおりだと思います。ありがとうございました。
また、この中では私が見る限りだと特にロコモーション、移動機械に関しては、脚で移動するということが入ってくるといろいろリスクがあるのかなと思います。そういうことの一方で、この検討会が基礎になるということに関しては、おっしゃっているとおりかなと思いました。ありがとうございます。ほかの部分を踏まえて、ちょっと資料の書きぶりについては見直して、事務局で検討いただく。
Webで御参加の皆さんは、御意見はないですか。
○建設・個人事業者安全対策室長 ちょっとよろしいでしょうか。御指摘は重々承知しています。資料3の2枚目で比留川先生がおっしゃったところが、災害の発生可能性や重篤度なども踏まえてやるということなのですが、その資料3の1枚目を準備した趣旨は、これを決して安易に推奨しているわけではないのですが、その管理区画の信頼性として非常に堅固な壁を設けて、絶対に機械も出ていかない、人も入ってこないという状況がもし実現できたとしたら、回避可能性や重篤度などを議論するまでもなく、絶対に災害が起こらないという状況が実現できることはあると思います。ただ、実際の産業現場でそれをどれくらい実現できるかというと、極めて限定的だと思います。考え方として、これはあると思います。
ただ、それが実現できない場合であっても、資料2の3ページ目にありますように、きちんと災害リスク、重篤度や発生可能性や回避可能性も踏まえて評価した上でやっていく。その結果が許容可能なレベル以下ということになれば、人の立入等の防止措置以外が不要になる場合があるということで整理をさせていただいたという趣旨です。
○比留川構成員 御趣旨はおっしゃるとおりで、非常によく分かるのですが、例えば、ものすごい放射線レベルが高くて、入って10秒で死ぬみたいな話になってくると、本当に壁があっても大丈夫なのか、扉があったら入れるのではないかとか思ったりするのです。あくまで先ほどの重篤度とか対策を勘案して、今の立入禁止のことを考えなくてはいけない。要するに3要素を必ず同時に考えて、壁の信頼度を考えなくてはいけないというところが大事だと思うので、そこが誤解されないように、本当に、絶対壁があれば全部OKですと変に思う人がいないように、そこだけ。要するに、書いてあることはすごく正確で、資料はすごく正確に作ってあって全然問題ないと思いますが、壁があったらいいと誤解する人が出ないような説明の仕方をされたほうがいいかなと。中身がおかしいと言っているのではなくて、そういう適当に読んで誤解する人がなるべく少なくなるように表現されたほうがいいのではないかと、そういうことです。書いてあることはすごく正確だと思います。
○齋藤座長 今、比留川さんがおっしゃったことは、次に議論しようと思っていたところです。重篤度がある場合には、単に完全に立ち入れなくしましたということだけでいいとするのかどうなのかというのは、これはアセスメントの区分の判断で出てくると思います。次にちょっと議論できればと思います。中村さん、何かありますか。
○中村構成員 最後に、私も同じなのですが、あらぬ誤解を受けないように、これは対策の絵とか図などは必要だと思います。使う現場に実際に流したときに、その現場の人たちがやはり字だけで書いてあると、なかなか理解が難しい。その事例というものを用意してあげると、多分、誤解が生じなくなるのではないかと思います。
○齋藤座長 中坊さん、どうぞ。
○中坊構成員 もう1つ、自分でも難しいなと思うことがあって、関わる人の責任の問題を考えた際に、2つあるのですが、1つは先ほど櫛引さんがおっしゃったようなことなのですが、十分立入りの可能性を減じて、人がいないという前提で区画が動いている場合に、遠隔操作している人は、人がいないという前提で遠隔操作していいということです。そこで、何かの理由で運悪く人がいるということもないわけではないので、幾ら信頼性が高くても。そのときに遠隔操作者がその人を見付けられなかったから悪いと責任を問われると、それはそもそも何だったのかという話になると思います。ですから、アセスメントをして、人がいないという前提に立ったときに、自律運転だと誰の責任にもならないということもあるかもしれない。ただ遠隔の場合でも、どうしても人が見ながらやっているとすると、人を見付けられなかった者が悪いのではないか、そういう話が出かねないと思います。それは、責任はその操作者にはないということは言うべきではないかなと思います。これが1つです。
2つ目は、環境要因とか、そういったいろいろな方法で人が入ってこないとアセスメントした際に、それでも運悪く、いる場合もあると思います。そうすると、誰の責任なのかということが全く誰にも分からない場合もある。例えば非常に奥深い山で工事をする。普通は人が来ない。だけれども、本当に運悪く人がいて、しかも何か変なルートで入ってきてしまったときに、運悪く事故になってしまった場合は、多分、非常にレアケースなので、こんな議論をしてもしょうがないかもしれませんが、でも誰にも責任がないということはあり得るのだろうなと。そこの責任の話でちょっと気になったのが2点でした。
○齋藤座長 ありがとうございました。これも次に出てくる、どういったところで妥当性を判断、あるいは認めるかというか、そういったところの議論に、言ってしまえば第三者認証がいるのか、いらないのかというような話も含めたところで、管理区画の中で動かしているから、あとは管理区画をきちんとやっている人の全部責任だという話に持っていくのかどうなのかということも含めて、議論は次に移っていっていいかと思いますが、Webでお聞きの皆さん、次に移ってよろしいですか。その3という所に移ります。
○永谷構成員 1点だけ、今の中坊さんの御発言に関連して気になった点があります。現在の区分けでは、「自律運転」と「遠隔運転」という言葉が使われていますが、そこに「自動」というキーワードが含まれていない点についてです。恐らく、「自動」は「自律」のイメージで整理されているのだと思いますが、実際には、遠隔運転の中にも一部オートメーションが組み込まれているケースは既に存在しています。そのため、「自律」と「遠隔」の間に明確な境界があるわけではなく、実態としては連続的なものになっていると考えています。今後の議論においては、その点を意識しながら整理していく必要があるのではないかと感じました。
○齋藤座長 ありがとうございました。すみません、チャットからも意見を頂いています。今の永谷さんの話によると、確かにシステムが運転支援なのか、それとも安全装置なのかということも含め、緊急停止をするようなもの、アシスト、それからむしろ港湾などは半分自動でやらせて、一部だけマニュアル運転をするということを適宜切り替えるということもありました。そういった瞬時、瞬時をやるのか、そういったことも含め次の段階で議論したいと思います。
Webの皆様、冨田さんに関しては御意見ありがとうございました。それと石川さん、御発言をどうぞ。
○石川構成員 よろしいでしょうか。ちょっとメモしましたが、人の立入りリスクの話に関しては、議論を伺っていて思いましたのは、もちろん堅固な壁を作るなど、スクリーニングするという話とはちょっと別なところで、そもそも無関係な人が周囲にどのくらいいるかということで、明らかに状況が違うのではないかと思います。ですので、完全に可能性を排除するとか、定量的にリスクを議論するという、もともと難しい話だと思いますが、市街地の作業と山の中での林業は明らかに状況が違っていて、そこの話をごっちゃにしないために、ざっくり何段階かに分けるぐらいが現実的なのではないかなという気がしていたので、コメントさせていただきました。
○齋藤座長 その点に関しては全く同感で、半定量的ということにしかなれないのかなと。ただ、それ自身も結構ハードルが高いのではないかと私は思っています。いずれにしてもおっしゃるとおりだと思います。ありがとうございました。
では、3つ目のページに進んでいきたいと思います。先ほど言った全体のリスクのアセスメント、そして、その信用度というのは第三者による評価が要るのではないかという話になっています。まず、その管理区画の信頼性等を踏まえたものは、ここで言う立入等の信用だけでなしに、災害発生の可能性、災害の重篤度も含めた災害リスクとして、図3、2枚目にある3要素を考慮して、リスクを評価し、これが許容可能なレベル以下であれば、ここでいいと。石川先生が言っておられた、ここでリスク低減完了ということになるので、これ以上の措置はひとまずは不要でしょうという話は通る話かなと思います。
この3要素、青、赤、オレンジで書かれています。重篤度は、人数も踏まえて危害のひどさということでいいと思います。これは立入等の可能性というのは、標準的なリスクのパラメータでいうと危険事象の発生確率に当たるのかなというところで、災害発生可能性という言葉で表現されていますが、中を見ると運転時間、それからばく露の頻度等の回避可能性、それ以外のパラメータをまとめたようなもので、必ずそのものは標準的なリスクの12100が言っているところの捉え方で、無人区画という措置を講じた段階でアセスメントをして、ここまででリスクは十分許容可能なのかどうなのかという判断をしてはどうかという話だと思います。これについてはいかがでしょうか。どうぞ。
○中坊構成員 先ほど申し上げたことの繰返しになりますが、これを前提としてアセスメントをして、そして安全防護を取るというときに、この水色の中に入っている立入りを防ぐ、制限する措置が電気・電子的な方法があったときに、それは安全防護なのか、それより前のそうではないものなのかというところが、どちらでも取れそうな気がしてくるので困るなと思います。
○齋藤座長 おっしゃるとおりで、ただし、ここでの新しい発想は、まず立入禁止措置の効果ということを評価してから、次に接触防止機器というか、安全センサーの評価にいったらどうかという提案かと私は理解していて、それはそういう戦略はあるよねと思っています。一方で、全部が、いろいろな手段というところで、全体として評価するというのが基本の話だということは、そのとおりだと思いますが、ここで事務局が提案しているのはこういう流れで評価をするということで、整理がつくのではないかという提案だと私は理解したのですが、いかがですか。いろいろな業界の無人機械遠隔操作、自律機械の使い方を聞いたときに、コンセプトとしてこの区画を管理しますといっている所と、管理したくてもできないので接近センサー、防護措置を考えますと言っている所があったのでというところも踏まえた上で、整理としてこのように整理したというのが私の理解なのですが、これはいいのではないかなと思いますが、いかがですか。
ただ、先ほど比留川さんから御指摘がありましたが、重篤度がある程度というか、かなり大きなシビアな場合に、単純に人が入ってこないと認められるからいいという話になるのか。まず、これは、事務局はどうお考えですか。
○建設・個人事業者安全対策室長 この資料を作ったときの検討の段階では、それは重篤度を考慮する前の段階で、考慮しないでいいほどの堅固な信頼性が高い立入禁止措置と言いますか、管理区画のレベルはあり得ると思っていました。例えば、無人島で何か作業をしていますと。間に海があります。そこの海を渡って人が行くことはできませんといったような場合は、重篤度は考えるまでもない。それは刑務所の堅固な壁も似たようなものなのですが、そこはそのレベルの高さをとことん高くすれば、それ以外の措置は考慮しなくてもいい。ただ、考慮しなければいけない程度の信頼性、堅固さだったら、当然、それ以外の措置も考慮しなければいけない。この資料3の2枚目に突入するというだけの話かなと考えていました。
ただ、比留川先生もおっしゃったように、安易に壁さえあれば何でもいいのですと捉えられないようにしなければいけない。そこは別途、御提案があったイラストなども含めた、きちんとイメージした上で、区画設定していただくという周知なり、理解の醸成が一方で必要だとも思いました。
○齋藤座長 それこそカタストロフィックと言われるような、大災害になるようなレベルの重篤度が想定されるのだったら、それはそれで、もはや話は別で、ここで言っている機械施工、農機の自動化、あるいは工場内での搬送のような自律機械、遠隔操縦機械を運用していこうというアプリケーションの範囲で言えば、どのレベルをマックスとするかは別にしても、そこまでいろいろな立入りはしない。起こらない可能性が認められるならば、それはそれで1つ合理的に受け入れられるのではないかという考え方でいこうということでいいと思います。ちょっとそこまで比留川さんの言うような災害のレベルは、これ以前の話のような、次元の違うような桁の違う重篤度と思ったのですが、いかがですか。
○比留川構成員 まず整理として、先ほど中坊さんの御指摘のように、物理的な対策と安全防護策をどう考えるのかというところですが、あくまで人の立入りの可能性というのは環境の対策です。ここで書いている災害発生可能性等は、これはどちらかというと機械に対する対策というイメージだと思います。その中に、それぞれ物理的対策と、いわゆる電子的機能安全的な対策があり得ると。例えば環境であって、壁を作るというのは物理的です。例えばセンサーで入れなくするというのは電子的なわけです。災害発生可能性、この真ん中の赤い所も物理的な対策で軽くするとか、スピードを落とすとか。そういうことがまずあって、それからその次にセンサーで止めるということが来るわけです。最後が運用で、その運用規則でどうするか。
12100は、その3ステップ法で物理対策をやりなさい、機能安全をやりなさい、それから運用しなさいと。その順番でやりなさいということを決めているわけですが、それは信頼性がそれぞれ高いからです。その順番で高いから、そこは順番が付くのですが、環境とその機械そのもののものは、どちらが信頼性が高いというのは特別、一般にはないので、そこにその規格上はその順番は付けられていないのですが、こういう建設機械や農業機械とかは非常に質量の大きいものですので、それに関してはこの御提案のように環境対策が非常に効く。要するに、やはり機械で止めるというのは限界がある。大きなものなので、幾らそのセンサーで止めるといっても急には止まりませんので、限界があるので、物理的にも軽くすることができない。重量物を上げないといけないので、できない。そうすると、そちらの真ん中の対策は結構難しいのです。そう思うと、環境でまず対策することを優先するという考え方は非常に合理的だと思います。そこは物理的・電子的というのは区別せず、環境対策でまずやりましょうと。私もゼネコンさんと話をしていると、労基局に行くと、まず無人にしてくださいと言われると。やはり労基局的にもそれがすごく信頼性が高いと分かっているから、そのようにおっしゃるのだと思います。今回の検討に関しては、そこは非常に、環境対策をまず優先しましょうと考えるのは合理的だと思います。
最後に、先ほどから座長がおっしゃっている重篤度がすごい高い場合はどうするかという話は、もちろんあるのですが、そんなに、入ったらすぐ死ぬような状況はなかなか今の検討対象の中にはないと思いますので、そこはそれほど心配しなくてもいいかなと思います。
○齋藤座長 ありがとうございます。立入りの可能性というのは堅牢に。方策もいろいろあって、前回の議論の中でも、そういった設備による安全対策のほうが効くのだけれども、監視人が立っていないといけない。でも、設置できない場合もあるし、物理的に不可能など、そういったときに一方的に人によるものの評価が低いとどうなのかという話も、後々出てくるかもしれません。これは先ほど石川さんからも指摘がありましたが、半定量的にやらざるを得ないのだけれども、では、どうレベルを決めるのかは、ある程度ハードルが高いのかなと思います。ただ、考え方としては、このリスクパラメータでリスクというものを見て、安全性の評価をする。妥当であれば、それでいい。
また、立入禁止措置が非常に堅牢で信用できるのであれば、それをもって、ほかが多少大きくても十分リスクが許容できるという判断にもつながっていいというところで。中坊さん。
○中坊構成員 今更で申し訳ないです。ずっと何回も同じことを言っているのですが、先ほどの比留川さんの御指摘でだんだん分かってきたのですが、管理区画としての立入りの可能性を何らかの物理的機械、電子的手段で防ぐということと、機械に接近する可能性を何らかの防護措置として、安全防護としてやるということを区別するといいのかなと自分では理解しました。
個別機械への接近とか、それによる接触を防ぐのは、もちろん機械の安全防護であるし、例え工場内であっても1つライン全部など、そういった大きなエリアを何らかの方法で入れないようにするというのであれば、それは個別機械ではなくてエリアであるというような解釈なのかなと理解してきました。そうすると、恐らくその広さなど、そういう空間的な大きさと、時間的に、例えば移動するロボットの周囲1mを常に立入禁止区画にしますということは、そういうことは概念上間違っていますという、そういう時間を、一定時間きちんと管理できるような一定時間の長さの時間であるとか、ある程度の広さであるとか、そういったもので管理区画をきちんと定義していけば、機械安全と矛盾がないかなということをやっと気付きました。すみません。もうお分かりのことだと思いますが。
○齋藤座長 いえいえ、私も全く同じことを今、気付きました。管理区画というものは、作業と対象となるエリア全体。一方で、個別機械の動作範囲と言いますか、そういった領域での侵入防止のようなものが接触防止措置であって、そういったものが大きな管理区画の中を移動するのか、そうしたら個別の接触防止措置はそれほど重要ではないという発想をやる。一方で、そこの区画全体の管理というのは、それほどできないのであれば、これは個別の機械が個々に接触防止を完璧にしないといけないという話になる。そこで言う二段階のリスクアセスメント、設計コンセプトを作っていく、リスク低減戦略というところで流れていくのかなということですね。事務局、どうぞ。
○建設・個人事業者安全対策室長 中坊先生、ありがとうございました。先ほど来、御意見をお伺いして、やり取りする中で、資料2の1ページ目の時間の概念の導入の1ポツ目の所で、管理区画の範囲というのは一定の時間的な幅、日単位やその作業単位とか、そういうものによって変化すると言っているのですが、ここでちょっと言葉足らずだったのが、例えば機械の後ろ側は無人区画ですとか、機械が動くことによって区画が移動するというようなところまで微小化はできないという説明があると多分、世の中の人はすんなりいくのかなと思いましたので、ちょっと御指摘を踏まえて検討したいと思います。
○齋藤座長 ありがとうございます。それは前回の議論でも、機械そのものの動作範囲内に何人も立ち入ってはならないというのは、大原則としてあるのは確かで、ローカルの所で最後はそこへ行き着くのだなというところで整理されているかと思います。改めてはっきりと整理できたかと思います。その流れでいきたいと思います。
では、もう1つは、そうやって管理区画の堅牢性が、どのような方法でやっているのか分からないのですが、うまくできるかどうかなのですが、それをもってリスクが許容できるという判断は、これは前回の議論でもありましたが自己宣言でやっている主観的なアセスメントだけで、そう区別されているのはちょっと困るなと思います。外部の第三者の承認、認証が要るという話になるかと思います。この第三者認証によるものを、ここで、無人管理区画で安全を確保しますというのであれば、第三者認証を取ってくださいという話かと思いますが、櫛引さん、いいですか。JQAさんは仮にこれをお願いされたら、どうなのですか、できるのですか。
○櫛引構成員 総論としては、非常にクリティカルな部分についての自己適合性宣言よりは、第三者の評価というのは信頼性が高いだろうと。一方で、今ここで議論しているところに着目するときに、管理区画だけで安全かどうかという判断をしていくということを言っているのか、区画はこうでいいです、あとは右側の運転方式を含めて、トータルで評価していくという、いろいろなアプローチがあると思うのですが、ここはどういった意図になるのでしょうか。
○齋藤座長 そこまで細かくは。ここに書いてあるとおり、管理区画に対して取った対策が妥当で、この結果、ある意味残留リスクというか、次に残るのは災害リスクがもう既に許容可能なレベルまで下がったと思うけれども、いかがですかと聞かれたというようなイメージだと思うのです。事務局はいかがですか。
○建設・個人事業者安全対策室長 多分、御質問は区画の信頼性だけを第三評価するのか、区画がある程度のもので、災害リスクも含めたトータルな管理も含めて評価するのかということだと思います。そこは両方あり得ると思っていて、ポツを分けています。では、それをどこにお願いしてどういう水準でというところまでは、まだ整理ができていないというのが現状です。
○櫛引構成員 その上でこれを評価する際に、基準はどうなりますか。例えばISO12100でやりますと。これは主にプロセスを言っているところになると思いますので、では許容可能なレベルというのは業界ごとに、地域ごとに、あるいは時代ごとにコンセンサスを得られていますかというところも含めて判断をしていくことが必要になってくるかと思うのです。この辺がメーカーの言い値というか、事業者の言い値で動かされていくような側面もありますし、一方で、先ほど議論があったように、国としてジャンルや課徴の内容によって、半定量的な尺度を一応設けておくのか。多分、後者のほうが議論の透明性という意味では有効かと思います。その辺りはどうされていく感じでしょうか。
○齋藤座長 事務局、お願いします。
○建設・個人事業者安全対策室長 現時点で、まだきっちりしたイメージがあるわけではないのですが、恐らくこの緑色の所に入ってくると、要は法令上の規制が一部要らなくなるようなことも考えなければいけない。そういうことになると一定の定量的なのか半定量的なのか、御議論はいろいろあると思いますけれども、機械ごとになるかどうかという部分も含めて、何らかの基準は国が示していかなければいけないという印象ではあります。
○齋藤座長 開始前に部長と話したのですけれども、ボイラーの機能安全で点検期間が延長できるという規制緩和を適用できるという判断があるときに、その基準と言いますか、規格と言いますか、そういうものが明確で何人もあらかじめオープンに分かっていて、そこを技術者が作っていって、それを認定検証機関が承認するという流れなのでしょうか。櫛引さんがおっしゃっているのは、この管理区画でそこまできっちり基準なりレベルのようなものが、明確に示されるのかという質問かと思うのです。その辺はどうお考えですか。もしボイラーの機能安全で、比較や考え方の一致しているところがあれば分かりやすいかと思うのです。
○建設・個人事業者安全対策室長 認証の段階などにもよるかと思うのです。法令で罰則付きで義務を掛けているものを外すという話になると、ボイラーの話もそういうことだと思うのですけれども、それはある程度きっちりしたものを示していかなければいけないかと思っております。
○齋藤座長 1つは今回、遠隔操縦あるいは自律運転の機械を使う上で、認証を受けるのが義務という話ではないのです。立入りを管理するという安全のコンセプトを取る場合、もっと言うと個々の機械の接触防止を大分緩くしようと思ったら、その立入禁止措置のレベルは、第三者に認証してもらってくださいというような位置付けです。だから認証を受けても無理だよねと思っているならば、あるいは「受けられないね」と言うならば、それはもう諦めて個別機械の接触防止措置をきちんとやらないと、無人運転の作業をやらせてはいけないですねという話になるもので、何から何まで第三者認証の義務になるわけではないというのは、しっかり押さえておきたい。緩和するための手段として外部、自己、主観によるアセスメントの結果だけではなく、第三者の確認を得てくださいということだと思うのです。
○建設・個人事業者安全対策室長 座長のおっしゃるとおりです。何かの措置をなくす、やらなくていいこととする、若しくはレベルを下げるというときに必要なものであると。法令で罰則付きで義務付けられているものをやらなくていいこととする場合は、少なくとも客観的なものを国が示さなければいけないというイメージであると。一方で、資料3のほうに、象限ごとにそれぞれ表があると思うのです。それぞれの立場でそれぞれの観点からやらなければいけない措置というのがあって、この水準もリスクアセスメントの結果によって変わってくると思うのです。ここまで強い制度は必要ないですよということをやりたいのであれば、何らかの認証を受ける。そうすると例えば自律の信頼性は、ここまで高くなくてもいいですよというようにできるとか、そういうこともあるのかなということで、区画の信頼性だけではなく、それ以外の災害リスクも踏まえた認証も、あり得るのではないかということで書かせていただいています。
○齋藤座長 永谷さん、どうぞ。
○永谷構成員 認証の仕組みを設けることには賛成です。ただし、認証制度を過度に固定化してしまうと、技術進歩への対応が難しくなる懸念があります。新しい技術や手法が導入されれば、「何をどのように認証するか」という考え方自体も時代とともに変化していくため、制度として柔軟に対応できる仕組みであることが重要ではないかと思います。その意味では、厳格な一律認証というよりも、実際に運用している事業者同士による、相互確認や相互評価に近い形が現実的なのではないかと感じました。例えば建設業であれば、ゼネコン等が受注した工事に対して認証を受ける際に、別の事業者や関係者が内容を確認し、「これであれば妥当である」と判断するような仕組みです。仮に不適切な運用を行えば、業界内で信用を失うことにもつながるため、ある程度の抑止力も働くのではないかと思います。
そのくらいのレベル感が、現実的にはちょうどよいのではないかと、今の議論を聞きながら感じました。一方で、「リスクアセスメントを実施しました」で完結してしまう形については、やや不安も感じています。以上、個人的な意見として申し上げました。
○齋藤座長 ありがとうございました。ただ、これを認めたことによって、先ほど中坊さんからもあった、極論すると責任というところもあり、認められた立入禁止措置だったのに、中に人が入ってきて災害が起こってしまったということがあったらどうするのかという話もあります。しかも、それが遠隔操縦で、操縦しているオペレーターがいたという話になると、更に整理がというところもあるかもしれません。何かありますか。
○中坊構成員 既存の確立した業界があったり、もう既にアプリケーションがあったりというように、十分議論が尽くされたものはいいと思うのです。ただ、この方針を出すと、自分もやりたいなとは思うのですが、いろいろな自動化の可能性が、今求められているわけです。自分の関わっているものだと農機の自動運転なども、それに非常に近しいのですが、そもそも区画全体は人がいないという前提だから、自律のものを入れて完全に機械としての安全防護ができなくても、動かしてもいいのではないかというところはいっぱいあると思うのです。農機に関しては農水省さんで、5年も10年も時間を掛けてやってきたのですけれども、毎回毎回それをやらなければいけないのか、それとも、何らか、認証も含めて、人がいない区画をどうやって定義するのかという基準を作るためのプロセスというか、新しいものを決めていくためのやり方を整備していかないと。そういうものをやりたい所はあちらこちらにいっぱいあって、業界などできちんとまとめられればいいけれどもというところはあると思います。
○齋藤座長 ほかに、Webの方でも御意見はありますか。挙手をどうぞ。
○林構成員 農研機構の林と申します。今の管理区画における認証についてです。例えば、農業の場合に管理区画という概念を入れるときに、その区画は圃場単位になるのか、かつ、使う機械を変えたら認証の取り直しが必要になるのか。農業は、環境として対策できることとしてセンサーを付けたりというのは、圃場単位ではちょっと難しいと思うのです。そこは運用の面なので、今議論することではないかもしれませんが、どういう考え方ができるのか、もし分かれば教えていただければいいかと思いました。
○齋藤座長 私個人がパッと聞いたところでは、先ほどの議論にもありましたが、まず管理区画という戦略の段階での評価をするので、そこが一定程度認められるのであれば、中で動く機械が何であろうが、逸脱が防止できるレベルが変わらなければ、ある程度区画の管理の信用性や堅牢性を見ているのではないかというところで、切り分けや応用ができるのかなと思ったのです。
○林構成員 逸脱の可能性というのは、あくまでも区画側が備える逸脱防止のマージンの量だったり。
○齋藤座長 技術的にはそうなるかもしれません。ですから使う機械の大きさや制動能力のようなところか。ごめんなさい。簡単に想像だけで話しているので、細かく整理されてないかもしれないのですけれども、その範囲で冒頭、自律遠隔で特に区別がないのと同じように、中で機械が動くことに関してはそうなのかと。ただ、ここには機械が外に出て行かないという要素が入っているので、中で使う機械も、そう無限には選べないよということかと思うのです。そういう整理ですか。
○林構成員 分かりました。ありがとうございます。
○齋藤座長 中村さん、どうぞ。
○中村構成員 中村です。今までの議論を聞いている中で、やはり管理区画を決める際の前提条件の整理が必要ではないでしょうか。例えば、機械だと停止能力というのがまず1つあります。あと、「空間」「時間」という言葉が皆さんからかなり出ていましたので、作業をする管理区画の広さや形状など、様々なものがあるのです。それによっていろいろな方針がある。先ほどの立入制限手段の信頼性や逸走防止手段の信頼性が変わってくると思いますので、事前にそういう前提条件を設定するというのもありなのかなと思いました。以上です。
○齋藤座長 おっしゃるとおりだと思います。ただ、この検討会ではあくまでも概念として整理しています。そういうところには総論賛成で各論反対というのがあるので、細かくなってくるとだんだん議論が分かれてくるのはやむを得ないのです。ただ、精緻に今後詰めていく話の中で、最初にどうやってこの管理区画というのを決めるのか、設計するのかという話は当然、中村先生がおっしゃるように出てくると思います。そのときに機械のスペックだったり何なり、ほかにもいろいろな要素が関わってくるかと思います。事務局、どうぞ。
○建設・個人事業者安全対策室長 いろいろと御質問、ありがとうございます。資料2でも御説明したとおり、区画設定というのは、どういう範囲にするかというのも含めて事業者に設定していただくのかと思います。ただ、先ほども言ったように、機械の後ろ側1mという微小な範囲は駄目ですよ、やはりある程度の作業の幅を持ってと。
では、そのある程度の範囲というのが、建設現場でいろいろな作業をやっている傍らで機械で無人をやるのと、農業の圃場みたいな所でやるのと、業態などによって標準的な区画は確かに変わってくるのかなと思います。縛るものではないのですけれども、こういう単位でやるのが合理的だし標準的だという話というのは、機械ごとの検討のときに整理する必要があるかと思っていて、1ページの一番下の所にそういった話を少し書かせていただいているところです。
○齋藤座長 確かに工場内の搬送設備だと、全然違うと思うのです。区画と言っても作業区画だろうし、プラスアルファを考えなくてもいいのかもしれない、機械ごとというところが入ってくるので。
最後の議題は、この措置を講ずる者の考え方です。これは労働安全衛生規則法令においてのいろいろな位置付けで、その措置義務を負わされる者がそれぞれあります。第一義としては、機械の使用者です。作業の実施者と言いますか、冒頭に出てきたところです。工場で言えば、そこの事業主でしょうし、農業機械で言えば、機械の使用者は農家になるのか。一方で、建設業だと、施工しているゼネコン、機械を運用している者が使用者にあたって、それによって譲渡や貸与もいろいろ変わってくるかと思いますが、それぞれに該当する人が登場して、それぞれが必要な措置を講ずる。
例えば、機械においても危険情報の通知のようなものは、譲渡・貸与者に義務付けられていて、ユーザーがアセスメントを適切にできるようにするために必要な情報です。これは管理区画を設定するために、もしかしたら機械ごとに適切な情報がいるのかもしれないし、あらかじめ装備されている安全機能なり装置なりの情報も必要かもしれませんが、こういったことが、きちんと情報を提供するというものも入ってくるかもしれません。この辺は特に議論なく、いわゆる労働安全衛生法令の関連用語としての位置付けを使っていけばと思います。事務局から何か補足はありますか。
○中坊構成員 ちょっといいですか。
○齋藤座長 中坊さん、どうぞ。
○中坊構成員 ちょっと脱線するかもしれないのですけれども、事例を1つ。サービスロボットで、ビルの清掃などを夜間にやるという例があります。その場合だとほぼ無人ですよね。清掃業者もいなくて、もう本当に自動でやっている。そういった場合、夜間に人が入ってこない措置をしている人というのは、ビルの管理者とそこの警備会社になっていて、清掃業者としてはそこにお任せするしかないというところがあると思うのです。ですから、この中に含まれていると思いますが、請負関係に着目した規制になると思うので、そういう例の中に1つ、立入りを禁止することを管理できる人と、実際にやっている人とが全然別の事業所でやるということはある。もちろん管理している人がその作業を頼んでいるはずだから、請負関係は絶対にあるのですけれども。そういう例はほかにもあるのではないかと思いました。
○齋藤座長 確かに人による対策監視人のようなところで言うと、そこもまた主体が、雇用関係が請負関係で、必ずしもそこの職員が監視しているわけではないですよね。
○建設・個人事業者安全対策室長 ここには書き切れていなかったので、1個だけ補足します。まだ施行されていないのですけれども、先般、労働安全衛生法を改正して、作業場所管理事業者という概念を作って、場所の管理のようなところも、新たな規制の枠組みとしてできました。まだ非常に狭い範囲ではあるのですが、こういう話が出たら当然、管理区画というのは場所なので、そういった概念もうまく活用しながらできるのかなと思います。
○中坊構成員 ありがとうございます。非常に良いことかと思います。自動化した作業をする事業者というのは結局、できるだけ人を減らしたいのですよ。ですので、現場に立入りしないための措置まで、その業者がやれと言われたら非常に苦しいのです。先ほどの夜間の話なども、夜間に作業をしたくないのでロボットにやらせて、夜間にどうしても管理しなければいけないのは警備会社がいますから、そういう人に任せる。そういうように管理する人と実際の作業の責任を持っている人というのがどんどん分かれてくることは、自動化では、これからはあると思います。
○齋藤座長 そういういろいろな登場人物の役割、ロールの整理もありますが、基本的にはこれまでの考え方、あるいは新設された概念を入れてやっていけるかと思います。いかがでしょうか。事務局側からどうですか。資料2と資料3に書かれたものは概念として、総論としては皆さんに一応承認いただけたのかなと。幾つかの意見を経て修正すべき宿題はあったかと思うのですけれども、今ここで、もう少し細かく、ここのところを話して議論いただきたいという点はありますか。現時点では。
○建設・個人事業者安全対策室長 御議論、ありがとうございます。現時点では前回、大分広範な議論を頂いたので、概念整理というところで今回丁寧に資料を作り、1個1個御議論いただいて、整理というか、方向性が見えたのではないかという印象です。ただ見せ方については、安易に、区画設定で何でもいいというようにしては駄目よとか、こういうレベルでやったものはどのような状況なのか、例えばイラストで見せてイメージを湧かせるとか、そういった工夫は必要かと思いました。今後はこの4象限の中に入っている表を埋めていく作業が必要で、今回整理した概念を踏まえて、そこに進めるのかなということで理解しております。それについて御賛同いただければ、次回に向けて作業を進めたいと思います。
○中坊構成員 責任の話でしつこいのですが、新しい概念なので、機械に関する以前の責任の範囲とこれからとは、また少し変わってくるところだと思うのです。そうすると区画の管理の責任というのが、より大きくなるということは強調してもし過ぎることはないかと思います。というのは結局、機械だけで安全が確保できませんよ、区画管理によって安全が確保されている面があって、それがきちんとできているはずのところができてなければ、そちらの責任になりますよということを今後は言うのでしょうから、いやいや、そこは機械の管理者に任せていますから、私たちは知りませんということで責任逃れにならないようにということはあるかと思いました。
○齋藤座長 全くそのとおりです。だからこそ管理の区画が堅牢だと認めるレベルを、どこまで行けば許容できるところまでやったと言うのか。しかも、それが櫛引さんがお話になったように、せめて業界単位内で広まって皆に認識(オーソライズ)されて、ある程度のところまで行くということになるには、実は結構ハードルが高そうです。手を尽くせばどんどん出てきてしまうし、悪いことを考えるといろいろ出てきますから、そこの議論も一つ。
ただ、一方で許容可能なリスクというところまでリスク低減を図って、機械を使用するという話もあって、そちらはきちんと整合している。だからこそ、ああいったスタンダードみたいなものがいろいろな所で盛んに策定されていき、皆でレベルを議論しているのかなと。それは引き続き、それぞれの機械なのかもしれませんので、展開になるかと思います。
一方で、大きな概念としては、前回の議論を事務局のほうでうまくまとめていただいて、随分整理ができたかと思います。構成員の皆さんにも評価いただけたかと思っており、少なくとも今日の資料の範囲では、考え方は承認いただけたかと思います。Webで御参加の構成員の方もよろしいですか。
○永谷構成員 1点だけ申し上げます。今回、4象限で整理するという方針については、大筋で問題ないと考えています。特に、「人と機械の混在」と「管理区画」という観点については、比較的明確に区分できるため、象限として整理しやすいと思います。一方で、先ほども申し上げたように、「自動」あるいは「自律」と、「遠隔」という考え方の間については、実態としてかなり曖昧な部分があります。実際には、遠隔運転の中にも自動化の要素が含まれているケースがあり、両者を明確に切り分けることが難しい状況になっています。そのため、今後整理を進める際には、その点を踏まえた表現や分類の仕方について、工夫していただけるとよいのではないかと思います。その点だけ、最後に申し上げさせていただきました。
○齋藤座長 その辺が議論になるかと思います。私は、個人的には先ほどの中坊さんの話にもありましたけれども、人が操作しているものだから、最終的に事故を防ぐための停止を誰がやるかと言えばというのが、大きく2つの分かれ目になるかと思います。ただ、支援機能や補助機能をどこまで考慮するかということが現実にありますので、その辺も含めた線引きが、次回からのテーマになるかと思います。
では、今日の議論はこれでよろしいですか。どうもありがとうございました。事務局にお返しします。
○技術審査官 ありがとうございました。最後に事務的な御連絡です。次回は以前から御連絡しているとおり、5月25日を予定しております。場所などを含めて、改めて皆様に御案内申し上げます。以上をもちまして、「第6回機械の無人運転における安全確保等に関する専門家検討会」を終了とさせていただきます。本日は皆様、お忙しい中ありがとうございました。

