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2026年4月23日 第26回新型インフルエンザ対策に関する小委員会 議事録
健康・生活衛生局感染症対策課パンデミック対策推進室
日時
令和8年4月23日(木)15:00~17:00
場所
Web開催
事務局:厚生労働省 仮設第2会議室
事務局:厚生労働省 仮設第2会議室
議題
プレパンデミックワクチンの今後の備蓄の種類について
議事
○守川パンデミック対策推進室長 皆様、大変お待たせいたしました。
ただいまから、「厚生科学審議会感染症部会第26回新型インフルエンザ対策に関する小委員会」を開催します。
委員の皆様方におかれましては、御多忙にもかかわらず御出席いただき、誠にありがとうございます。
私、本日議事進行を務めさせていただきます健康・生活衛生局感染症対策部感染症対策課パンデミック対策推進室長の守川と申します。何とぞよろしくお願い申し上げます。
傍聴の方におかれましては「傍聴に関しての留意事項」の遵守をお願いいたします。
なお、会議冒頭の頭撮りを除き、写真撮影、ビデオ撮影、録音をすることはできませんので、御留意ください。
なお、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきますので、プレス関係者の方々におかれましては御理解と御協力をお願いいたします。
本日は、ウェブ会議での開催となりますので、御発言の際には挙手機能を用いて挙手していただくか、チャットに発言される旨のコメントを記載していただき、座長の指名の後に御発言いただきますようよろしくお願いいたします。
なお、ウェブ会議ですのでタイムラグが生じるかと存じますが、御了承願います。
会議の途中で長時間音声が聞こえないなどのトラブルが生じた場合は、あらかじめお知らせしている番号までお電話をお願いいたします。
続きまして、委員の出欠状況について御報告いたします。
御出席の委員につきましては、通信の確認も踏まえまして、お名前を申し上げますので、一言お返事いただければと思います。
五十音順に参りたいと思います。
大曲貴夫委員。
○大曲委員 大曲です。よろしくお願いいたします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
吉川肇子委員。
○吉川委員 吉川です。よろしくお願いします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
木原朋未委員。
○木原委員 木原です。よろしくお願いいたします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
小嶋雅代委員。
○小嶋委員 小嶋でございます。よろしくお願いいたします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
齋藤智也委員。
○齋藤(智)委員長 齋藤です。よろしくお願いします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
笹本洋一委員。
○笹本委員 笹本でございます。よろしくお願いいたします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
髙橋里枝子委員。
○髙橋委員 髙橋です。よろしくお願いいたします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
田村大輔委員。
○田村委員 自治医大、田村です。よろしくお願いいたします。
○守川パンデミック対策推進室長 お願いいたします。
中里栄介委員。
○中里委員 中里です。よろしくお願いいたします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
信澤枝里委員。
○信澤委員 信澤です。よろしくお願いいたします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
長谷川秀樹委員。
○長谷川委員 長谷川です。よろしくお願いします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
松尾真紀子委員。
○松尾委員 松尾です。よろしくお願いいたします。
○守川パンデミック対策推進室長 なお、齋藤昭彦委員より御欠席の連絡を受けております。また、松尾真紀子委員におかれましては途中御退席の予定でございます。
現在、委員13名のうち12名に御出席いただいておりますので、厚生科学審議会の規定によりまして、本日の会議は成立していることを御報告申し上げます。
次に、審議参加について御報告いたします。
本日御出席の委員の方々の過去3年度における関連企業からの寄附金などの受け取り状況につきまして、申告いただき、事務局におきまして当該内容を確認いたしました。その結果、審議不参加となる基準に該当された委員はいらっしゃいませんでしたので、併せて御報告いたします。
申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましてはここまでとさせていただきますので、御協力をよろしくお願いいたします。
なお、これ以降は、写真撮影、ビデオ撮影、録音をすることはできません。ICレコーダーなどによります録音機器も電源をお切りになって傍聴いただきますよう、御協力をお願いいたします。
それでは、議事に入る前に資料の確認をさせていただきたいと存じます。お手元の資料は、議事次第、委員名簿、資料1、参考資料1、参考資料2になります。不備などがございましたら、事務局にお申し出いただければと存じます。不備等はございませんでしょうか。
ありがとうございます。
それでは、ここからの進行は齋藤委員長にお願いいたします。
○齋藤(智)委員長 皆様、本日もどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、議事に入りたいと思います。
まずは、資料1について事務局から御説明をお願いいたします。
○駒井感染症対策課長補佐 事務局でございます。よろしくお願いいたします。
それでは、資料について御説明させていただければと思います。
今回の議題は、「プレパンデミックワクチンの今後の備蓄の種類について」でございます。
次のページに参ります。
まず、プレパンデミックワクチンの備蓄の経緯です。平成9年に世界で初めて香港において鳥インフルエンザウイルスA(H5N1)による感染確定者が報告されまして、その後、鳥インフルエンザ由来の新型インフルエンザ発生に備えるという観点から、プレパンデミックワクチンの備蓄を行っているというところがございます。
そして、備蓄するワクチンの株につきましては、過去の厚生科学審議会感染症部会におきまして、以下に記載があります(1)~(4)の視点を踏まえて、「危機管理上の重要性」が高いワクチン株の備蓄を優先することとしております。
具体的には、近年の鳥インフルエンザ発生の疫学的な状況、パンデミック発生の危険性、パンデミックが発生した際の社会への影響、発生しているウイルスとワクチン株の抗原性、これらの観点から検討してワクチン株を決めるとなってございました。
次のページをお願いいたします。
それでは、最近の鳥インフルエンザの発生の疫学的な状況から御説明させていただければと思います。
こちらの図でお示ししているのが、家禽における高病原性鳥インフルエンザの発生・感染報告状況でございます。2021年以降、家禽においてはH5N1を中心とした高病原性鳥インフルエンザウイルスの世界的な感染拡大が見られているという状況でございます。
次のページをお願いいたします。
高病原性鳥インフルエンザウイルスのヒト及び動物への感染状況についてです。ヒトへの感染事例につきましては、2003年から2026年1月22日時点までに計993例、うち死亡例が477例、WHOに報告されているという状況でございます。
近年は2014~2015年にエジプトにおいて流行がございましたが、その後の報告数は激減しているという状況でございます。
2025年の報告の状況としては、4ポツ目に記載のとおりとなってございます。
次のページをお願いいたします。
具体的な亜型ごとの感染事例の報告状況を表にお示ししております。H5N1につきましては、直近で報告が続いているといった状況がございます。
また、過去に報告がたくさんございましたH7N9については、直近ではヒトへの感染事例の報告はされていないという状況でございます。
なお、数という観点で言えば、H9N2についても直近では報告があるところですけれども、こちらについては基本的に家禽への暴露に対する軽症例でございまして、基本的には軽症で済んでいる、公衆衛生上のリスクとしては全体として低いと考えてございます。
次のページをお願いいたします。
その中で、それぞれのクレードごとにどのような内訳になっているかというのがこちらの表でございます。
2020年以降のヒトへの感染例について132例ピックアップしておりますが、この中での主なクレードとしては2.3.4.4bとなっている状況でございます。
なお、直近の2025年のカンボジアについては、2.3.2.1e、2.3.2.1cというクレードではございましたが、こちらについてはアジアで限局的に流行しているものとなってございます。
次のページをお願いいたします。
そして、先般、JIHSより高病原性鳥インフルエンザウイルスA(H5N1)のリスクアセスメントを発出いただいております。その内容がこちらになってございます。
まず、海外渡航者が感染するリスクについては、一番上のとおり、鳥類への暴露機会がない海外渡航者が感染する可能性は低いとなってございます。
2点目の国内で鳥、哺乳類への接触者が感染するリスクにつきまして、ヒトへの感染性が高くなったという証拠はないことから、鳥類への暴露機会がない人々への感染リスクは低いとされてございます。
3点目、高病原性鳥インフルエンザウイルスA(H5N1)がヒトへの感染性を獲得するリスクにつきましては、現時点では疫学的にも効率的なヒト-ヒト感染の証拠はないというところでございます。ただ、動物で感染が拡大する中でアミノ酸変異が蓄積して、ヒトへの感染性がより高くなったウイルスが今後出現する可能性は否定できないとされてございます。
最後、H5N1がヒトでパンデミックを引き起こすリスクにつきましては、今後も散発的なヒト感染例が報告される可能性は高いとされてございました。
最後のページになります。
これらの状況を踏まえまして、今回の2026年におけるプレパンデミックワクチン株の選択についてでございます。
冒頭申し上げた4点の観点からそれぞれ御説明すると、まず、近年の鳥インフルエンザ発生の疫学的な状況としては、今申し上げたとおり、H5N1が世界的な感染拡大をしているという状況で、また、鳥以外にもミンクや乳牛などでも発生が見られているといった状況がございます。
なお、2.3.2.1eというクレードにつきましては、2020年以降についてはアジアで限局的に循環をしており、世界的な感染拡大は見られていないという状況になります。
2点目、3点目のパンデミック発生の危険性、パンデミックが発生した際の社会への影響としましては、今後も散発的なヒト感染例が報告される可能性は高いということ。また、動物で感染が拡大する中でアミノ酸変異が蓄積して、ヒトへの感染性がより高くなったウイルスが今後出現する可能性は否定できないというところでございます。
そして、発生しているウイルスとワクチン株の抗原性のところですけれども、現在、WHOが示しているワクチン候補株としましては、矢羽根で示している4つの株がございます。このうち、H5N1のワクチン株として使用可能かつ入手可能なものがこのうちの2つ、Ezo red fox株とAmerican wigeon株でございます。
この2つにつきましては、これらに感染させたフェレットの血清を用いて赤血球凝集阻止試験を実施しましたところ、両株に対する血清は最近の流行株と反応を示していたこと、また、両者の最近の流行株に対する反応性に違いはないというふうに確認をしております。
また、昨年、一昨年と、プレパンデミックワクチンの株としましてはEzo red foxを選んでいたという経緯がございますが、現時点においてこれを上回ると評価された株については確認されていないところになります。
以上の状況を踏まえまして、今回のプレパンデミックワクチンのウイルス株としましては、世界的に流行しているクレード2.3.4.4bに対して抗原性が確認されたEzo red fox株をプレパンデミックワクチンのワクチン候補株としてはどうかと提案させていただいております。
なお、令和9年度以降も、備蓄するワクチン株の変更については、引き続き、企業での製造可能性を含め、最新の知見を踏まえて検討を行っていくことと考えてございます。
説明は以上になります。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○齋藤(智)委員長 御説明いただきありがとうございました。
毎年恒例と言えるプレパンデミックワクチン株の選定に関する議論になりますけれども、事務局から現在の検討の背景等を御説明いただき、また、鳥インフルエンザのH5N1の発生状況等も含めてお示しいただいたところですけれども、こちらにまず御質問、コメント等はございますでしょうか。
では、信澤委員、お願いいたします。
○信澤委員 ありがとうございます。
まず、令和8年度のワクチン株としてEzo red fox株を用いることに特に異存はございません。その上で、これまでも申し上げてきたことではありますが、意見を述べさせていただきたいと思います。
これまでのインフルエンザのパンデミックというのは、HAの亜型が、H1、H2、H3のウイルスが順番に引き起こしてきたという歴史がありまして、それを考慮しますと、H5を持つウイルスによるパンデミックが起きる可能性は非常に低いように思われます。そのような、パンデミックウイルスになるかどうか分からないようなウイルスでワクチンを製造して備蓄するというのは一種の賭けみたいなもので、危機管理の観点からは妥当性を欠くのではないかと感じているということはこれまでも申し上げておりました。実際に、直近の2009年のインフルエンザパンデミックは、H5ではなくてH1ウイルスによるものでした。
ですので、H5でワクチン株を備蓄することの妥当性に対しては疑問を感じているのですが、ただ、今、パンデミックが起きた際には、細胞培養法でワクチンを製造することが予定されておりますので、いざというときに遅滞なくワクチンが製造できるためには平時から製造の練習をしておくというのは重要だと思います。その意味では、備蓄ワクチンを製造すること自身には意義があると思っております。
一方で、備蓄ワクチンの製造というのが、パンデミックワクチンを製造することが予定されている全てのワクチンメーカーにより毎年行われているのでしたらいいのですけれども、特定のメーカーでしか製造されていないとしますと、練習の意味すらなくなります。細かいところはあまりこの場でお話しいただける内容ではないのかもしれませんけれども、このような点も十分考慮した上で、メーカーへの製造依頼や準備をしていただきたいと思います。これが意見です。
あと、8ページ目のマル4の「発生しているウイルスとワクチン株の抗原性」のところで、私もこれはちょっと前まで気がつかなかったので、事務局にも申し上げられなかったのですけれども、2つ目の株、American wigeonの株名が「22-000345-001」の後、「20211」となっているのですけれども、これはいつも分離されている年を表記するので、「2021」の間違いで、最後の「1」は間違いだと思います。
それから、「IDCDC-RC78」となっているのですけれども、今WHOの公開されている候補株名も確認しましたが、「RG78A」となっておりまして、恐らく感染研で入手しているのもRG78Aだと思いますので、公式文書である以上、株名に関しては正確に記載されたほうがよろしいのではないかと思います。マル4の中に「RC78」という株名が幾つか出ておりますので、訂正をお願いしたいと思います。昨年も同じ株の検討が行われていまして、今見たところ、昨年の資料の中でも「RC78」という記載になっておりましたので、遡って訂正が可能なのか分かりませんが、一応指摘させていただきたいと思います。これは訂正のお願いです。
最後に1つ質問させていただきたいのが、2つ目のポツで、Ezo red foxとAmerican wigeonに対する血清を用いて、最近の流行株、2.3.4.4bに属するウイルスと反応性を見たということで、「流行株と反応を示し」と書かれているのですけれども、当てた流行株というのは、恐らく2025年の株だと思いますけれども、何株ぐらいあり、ホモ価、つまり、Ezo red foxとかAmerican wigeonに対するHI抗体価とどれぐらい離れていたのか、あるいはほぼ一致する抗体価を示していたのかを教えていただけるでしょうか。
以上です。
○齋藤(智)委員長 信澤委員、どうもありがとうございます。
まず1点コメントとしてH5の備蓄の意義という点と、資料の修正に関する御提案と、最後に質問となりますが、事務局からいかがでしょう。
○守川パンデミック対策推進室長 コメント、御質問、修正ポイント等を御指摘いただきまして、誠にありがとうございます。
最初の鳥インフルエンザウイルス以外にもということでございますけれども、御指摘は本当に重要なポイントであると認識しております。H5の亜型に関しましては、WHOやJIHSにおきまして、感染拡大リスクや公衆衛生上の影響について継続的に評価が行われているところでございまして、政府といたしましてもその動向を十分に認識しているところでございます。
その上で、特定の高病原性鳥インフルエンザウイルスに対する備えを進めることは重要である一方で、委員の御指摘もございましたような2009年の新型インフルエンザ(H1N1)の事例にも見られるとおり、将来のパンデミックは必ずしも特定の系統に限定されるものではないことから、幅広い可能性を念頭に置いた対策が必要であると我々も認識しているところでございます。
このため、H5に関する国際的なリスク評価を踏まえつつ、その他の亜型や新興・再興感染症に関する科学的知見、国内外の発生状況、ワクチン技術の進展等を総合的に勘案しながら、必要な備えを適切に進めてまいりたいと考えてございます。
2点目の修正でございますけれども、こちらは事務局により取り急ぎ確認をいたしまして、必要な修正を行ってまいりたいと考えてございます。
3点目の御質問でございますけれども、長谷川委員からお願いできればと思います。
○長谷川委員 長谷川からお答えさせていただきます。
まず、ワクチン株に関してですが、American wigeonは2021年分離なので2021年で、我々がアッセイに用いているウイルスはRGの78Aです。
それで、HI価の御質問ですけれども、代表的なフェレット血清でNIID-02のホモ価がHIアッセイで320、それに対して流行株2025年の分離株では全部で8株調べています。環境中から2株、家禽から3株、野鳥から3株調べていて、ホモ価が320のところ、2株が320で、4株が160で1価、2株が80で4倍リダクションです。
American wigeonのほうは、ホモ価が1,280で、同じ分離株に対して反応を見ていて、1株が1,280で同等、2株が320で4倍、4株が160で8倍リダクションで、1株が16倍以上のリダクションになっています。
以上です。
○信澤委員 ありがとうございます。
そうしますと、同じクレードでも少しずつ抗原性は変わってきているということでしょうか。
○長谷川委員 そうです。同じ2.3.4.4bでも、2株ではEzo red foxでも4倍低下が見られ、そこでは特異な変異が確認されています。
○信澤委員 今後、同じ2.3.4.4bが流行し続けるのであれば、同じクレードの中で新たにワクチン株を作るという話も出てくるかもしれないということですかね。
○長谷川委員 もちろん抗原性が下がってくれば、同じクレードの中でも作製する意味があると思います。
○信澤委員 分かりました。ありがとうございます。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございました。
そのほか、御質問、御意見等がありましたら。
笹本委員、お願いいたします。
○笹本委員 丁寧な説明をありがとうございます。
資料1の3ページについて質問させていただきたいのですが、東アジア、アジア地域では鳥インフルエンザの予防接種が鳥に対して行われていると伺っています。そのようなことによる影響、例えばウイルスの変異はあるのでしょうか。
また、国内ではそのようなことに対しては何か検討などをされているのかどうか、もし分かれば教えていただきたいと思います。
○齋藤(智)委員長 御質問ありがとうございます。
事務局からいかがでしょうか。
○守川パンデミック対策推進室長 御質問いただきましてありがとうございます。
まず、海外における鳥に対するワクチンの接種に関しましては、正式な確認ができているものではございませんけれども、一部の国において接種をすることによって感染の多寡に関して変化が出たという話は聞いてございます。
一方で、本邦におきましては、農林水産省等で検討されているところでございまして、現時点で接種はされていないと認識してございます。
以上でございます。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。
長谷川委員から何か追加のコメントはありますか。
○長谷川委員 一部の国では、高病原性鳥インフルエンザに対するワクチンが使用されています。それによって、発生しても発見できなくなるというデメリットもあります。ただ、感染は遷延していって、そういったところから変異が入ったウイルスが広がっていくということは懸念されております。
国内では、基本的には発見が遅れることを避けるために、ワクチンは接種せずに、見つかったらスタンプアウトという形で摘発淘汰という方法が取られていると思います。
以上です。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。
笹本委員、よろしいでしょうか。
○笹本委員 ありがとうございました。
そういうような情報をできるだけ的確に教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。
そのほか、御意見、コメント等はいかがでしょうか。
では、田村委員、お願いいたします。
○田村委員 ありがとうございます。
先ほどの信澤委員の質問にも少しかぶるのですけれども、今議論されているEzo red foxの株について、昨年来から同様の株ということで、企業において製造を依頼すると思うのですけれども、企業によっても技術的な差があって、いわゆるタンパク回収量とか、予定されていた量が作られるかどうかというところの議論も必要だと思うのですけれども、国内のワクチン製造企業において、技術的に厚生労働省が求めるようなレベルのワクチンを作れているのかどうかということと、作れていないのであれば、危機管理の面でどのような対策をしているのか、そういうところをお伺いしたいのですけれども、よろしくお願いいたします。
○齋藤(智)委員長 御質問ありがとうございます。
今の点につきまして事務局からいかがでしょうか。
○守川パンデミック対策推進室長 御質問いただきましてありがとうございます。
今、委員から御指摘がありましたワクチンを作るための技術的な課題、例えばタンパクの増殖性や、様々な課題があると認識しております。そういったところは株によって異なるものと認識してございます。
一方で、企業における出荷される前の製品に関しましては、国家検定のほうで確認を行っているところでございますので、しっかりとそういう検定を行って出荷ができるような状態になっているものと認識してございます。
以上でございます。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。
よろしいでしょうか。
○田村委員 ありがとうございます。
○齋藤(智)委員長 そのほか、御質問等はいかがでしょうか。
信澤委員、お願いいたします。
○信澤委員 ありがとうございます。度々すみません。
今の田村委員の御質問がありましたので、私も同じことをもう一回お伺いしたいのですが、今3社でパンデミックワクチンは作ることになっていたと思うのですけれども、ここからはお答えいただけるものであればで結構なのですが、全てのメーカーで毎年プレパンデミックワクチンの製造を行っていらっしゃるのでしょうか。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。
今の製造状況について事務局からいかがでしょうか。
○守川パンデミック対策推進室長 御質問をいただきましてありがとうございます。
委員から御指摘がございましたように、今、明らかにできる内容、できない内容がございます。様々なモダリティも含めまして、ワクチンの製造に対して今検討を行って、実際に生産ができるものを生産しているところでございます。
具体的に、何社でどういうふうなワクチンを製造しているというところの答えに関しましては控えさせていただければと存じます。よろしくお願いいたします。
○信澤委員 分かりました。ありがとうございます。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。
そのほか、御質問、御意見等はいかがでしょうか。
木原委員、お願いいたします。
○木原委員 ありがとうございます。
事務局の案に賛成するものではあるのですけれども、いただいた資料に関してコメントをさせていただければと思いまして挙手させていただきました。
資料の8ページのマル1の項目の中の「アジアで限局的に循環をしており、世界的な感染拡大はみられていない」と記載いただいた箇所に関してのコメントになります。
これが、スライド2ページにおいて、どのように判断するかにおきまして、危機管理上の重要性については3つの指標を用いて判断すると記載していただいていたかと思いまして、その中のマル3番目で、日本との往来が多い国や地域での感染事例が多いかどうかというのが1つ挙げられている状況かと思います。
こちらを踏まえまして、先ほどの8ページのほうを見ますと、アジアで限局的に循環しているということ、世界的な感染拡大は見られていないという部分に関しまして、日本との往来が多い国であるのかということを気にする必要があるのかなと思いました。
ただ、その前のスライドの6ページで、アジアで実際に感染が起きている国がカンボジアとベトナムであったかと思いますので、カンボジアとベトナムが日本との往来が多い国であるかということは、例えば外務省等が公表している情報を拝見した限りでは特に多い国とは言えないだろうと拝見いたしましたので、問題ないことだと考えております。
コメントになります。以上です。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。非常に重要な論点かと思います。
世界的に蔓延していることに加えて、局所的であっても日本と関係が深い、往来が多い場所において優勢なものについての視点も勘案すべきところかと思います。
これに関して事務局から何かコメントはございますか。
○守川パンデミック対策推進室長 ありがとうございます。極めて重要な御指摘であったと認識してございます。
厚労省といたしましても、入管庁等の情報を、どの程度入国されているのかといったところも含め、パンデミックの広がり方を確認しながら、慎重にどの株を選択するのかといったところを検討してまいりたいと考えてございます。
○長谷川委員 直近の半年、9月からのH5の発生状況ですと、バングラデシュが1例、カンボジアが3例、メキシコが1例、アメリカが1例で、クレードはバングラデシュが2.3.2.1a、カンボジアが2.3.2.1e、メキシコとアメリカが2.3.4.4bになっています。
以上です。
○守川パンデミック対策推進室長 ありがとうございます。
○齋藤(智)委員長 追加の情報をどうもありがとうございます。
そのほか、御意見はいかがでしょうか。
田村委員、お願いします。
○田村委員 度々すみません。恐縮です。
視点を少し広く見させていただいて、海外の状況がもしもお分かりであれば教えていただきたいのですけれども、米国は特に2022年から2024年にかけて患者数も増えているということで、2025年も3例の方がいるということを踏まえて、特に米国でのプレパンデミックワクチンの備蓄計画等について、厚生労働省が把握している限りで結構ですけれども、教えていただければと思います。
○齋藤(智)委員長 御質問ありがとうございます。
事務局からいかがでしょうか。
○守川パンデミック対策推進室長 御質問いただきましてありがとうございます
米国の備蓄量に関しての御質問でございますが、現時点でお話しできる資料が手元にございません。
ただ、こういった点に関しましては国際的な連携も極めて重要であると認識してございますので、どのようなワクチンを備蓄されているのか、どういうふうな方法論があるのか等々、連携を深めてまいりたいと考えてございます。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。
よろしいでしょうか。
そのほか、コメント、御意見等はいかがでしょうか。
髙橋委員、お願いします。
○髙橋委員 ありがとうございます。
海外のお話が出てきましたので、水際対策に従事している羽田空港検疫所支所の職員としましてコメントさせていただきます。
とても重要なポイントを挙げていただきまして、実際にどれぐらいの方が入国されているかというデータは重要なデータかと思うのですけれども、感染された方々の接触歴、曝露歴というのも非常に重要かなと思います。
例えば、カンボジアから入国される方は実際に当支所でも多くいらっしゃるのですけれども、その方々が必ずしもお庭で鳥を飼っているとか、鳥をさばいたという曝露歴があるわけではないですし、アメリカに渡航されている方皆さんが乳牛の乳しぼりをPPEの着用なしでやったということもございませんので、どういったリスクを持ってこういった感染が起こるのかということと、そういった感染リスクを持った人が実際に入国されるリスクがどれだけあるのかというところも観点に入れる必要があるのかなと思いますので、コメントさせていただきます。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。非常に重要な視点かと思います。
様々な要素が関係している組合せですね。しっかりそういうファクターを認識しながらリスク評価を進めていく必要があると考えています。どうもありがとうございます。
そのほかいかがでしょうか。
では、事務局から御提案いただいた内容で進めていただくということで、特に御異論はないでしょうか。
(「異議なし」の意思表示あり)
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。
私から一つコメントとして、今回、パンデミックワクチンの備蓄が、まずパンデミックはインフルで起こるかどうかという話と、インフルで起こったとした場合、H5なのか、H5ではないのか。その上で、H5であったとした場合にどの系統によって起こりやすいのか、そういうところから今回の結論に至ったと思うのですけれども、そのほか、要はH5であったけれども、備蓄ワクチンがそれほど効果がないようなタイプだった場合、あるいはH5ではなかった場合にどのような対応を行っていくのかというところも含めて考えていくことが非常に重要だと思っています。その点、またこの委員会などでも議論ができるといいのかなと考えております。
そのほか委員の皆様方から特になければ、事務局にお返ししたいと思います。
○守川パンデミック対策推進室長 ありがとうございます。事務局でございます。
本日は活発な御議論をいただき、大変ありがとうございました。委員の皆様の御意見を踏まえまして、今後進めさせていただきたいと存じます。
次回の日程につきましては、事務局より改めて御連絡させていただきます。
本日は、大変お忙しい中、御出席いただき、誠にありがとうございました。
ただいまから、「厚生科学審議会感染症部会第26回新型インフルエンザ対策に関する小委員会」を開催します。
委員の皆様方におかれましては、御多忙にもかかわらず御出席いただき、誠にありがとうございます。
私、本日議事進行を務めさせていただきます健康・生活衛生局感染症対策部感染症対策課パンデミック対策推進室長の守川と申します。何とぞよろしくお願い申し上げます。
傍聴の方におかれましては「傍聴に関しての留意事項」の遵守をお願いいたします。
なお、会議冒頭の頭撮りを除き、写真撮影、ビデオ撮影、録音をすることはできませんので、御留意ください。
なお、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきますので、プレス関係者の方々におかれましては御理解と御協力をお願いいたします。
本日は、ウェブ会議での開催となりますので、御発言の際には挙手機能を用いて挙手していただくか、チャットに発言される旨のコメントを記載していただき、座長の指名の後に御発言いただきますようよろしくお願いいたします。
なお、ウェブ会議ですのでタイムラグが生じるかと存じますが、御了承願います。
会議の途中で長時間音声が聞こえないなどのトラブルが生じた場合は、あらかじめお知らせしている番号までお電話をお願いいたします。
続きまして、委員の出欠状況について御報告いたします。
御出席の委員につきましては、通信の確認も踏まえまして、お名前を申し上げますので、一言お返事いただければと思います。
五十音順に参りたいと思います。
大曲貴夫委員。
○大曲委員 大曲です。よろしくお願いいたします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
吉川肇子委員。
○吉川委員 吉川です。よろしくお願いします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
木原朋未委員。
○木原委員 木原です。よろしくお願いいたします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
小嶋雅代委員。
○小嶋委員 小嶋でございます。よろしくお願いいたします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
齋藤智也委員。
○齋藤(智)委員長 齋藤です。よろしくお願いします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
笹本洋一委員。
○笹本委員 笹本でございます。よろしくお願いいたします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
髙橋里枝子委員。
○髙橋委員 髙橋です。よろしくお願いいたします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
田村大輔委員。
○田村委員 自治医大、田村です。よろしくお願いいたします。
○守川パンデミック対策推進室長 お願いいたします。
中里栄介委員。
○中里委員 中里です。よろしくお願いいたします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
信澤枝里委員。
○信澤委員 信澤です。よろしくお願いいたします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
長谷川秀樹委員。
○長谷川委員 長谷川です。よろしくお願いします。
○守川パンデミック対策推進室長 よろしくお願いいたします。
松尾真紀子委員。
○松尾委員 松尾です。よろしくお願いいたします。
○守川パンデミック対策推進室長 なお、齋藤昭彦委員より御欠席の連絡を受けております。また、松尾真紀子委員におかれましては途中御退席の予定でございます。
現在、委員13名のうち12名に御出席いただいておりますので、厚生科学審議会の規定によりまして、本日の会議は成立していることを御報告申し上げます。
次に、審議参加について御報告いたします。
本日御出席の委員の方々の過去3年度における関連企業からの寄附金などの受け取り状況につきまして、申告いただき、事務局におきまして当該内容を確認いたしました。その結果、審議不参加となる基準に該当された委員はいらっしゃいませんでしたので、併せて御報告いたします。
申し訳ございませんが、冒頭のカメラ撮りにつきましてはここまでとさせていただきますので、御協力をよろしくお願いいたします。
なお、これ以降は、写真撮影、ビデオ撮影、録音をすることはできません。ICレコーダーなどによります録音機器も電源をお切りになって傍聴いただきますよう、御協力をお願いいたします。
それでは、議事に入る前に資料の確認をさせていただきたいと存じます。お手元の資料は、議事次第、委員名簿、資料1、参考資料1、参考資料2になります。不備などがございましたら、事務局にお申し出いただければと存じます。不備等はございませんでしょうか。
ありがとうございます。
それでは、ここからの進行は齋藤委員長にお願いいたします。
○齋藤(智)委員長 皆様、本日もどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、議事に入りたいと思います。
まずは、資料1について事務局から御説明をお願いいたします。
○駒井感染症対策課長補佐 事務局でございます。よろしくお願いいたします。
それでは、資料について御説明させていただければと思います。
今回の議題は、「プレパンデミックワクチンの今後の備蓄の種類について」でございます。
次のページに参ります。
まず、プレパンデミックワクチンの備蓄の経緯です。平成9年に世界で初めて香港において鳥インフルエンザウイルスA(H5N1)による感染確定者が報告されまして、その後、鳥インフルエンザ由来の新型インフルエンザ発生に備えるという観点から、プレパンデミックワクチンの備蓄を行っているというところがございます。
そして、備蓄するワクチンの株につきましては、過去の厚生科学審議会感染症部会におきまして、以下に記載があります(1)~(4)の視点を踏まえて、「危機管理上の重要性」が高いワクチン株の備蓄を優先することとしております。
具体的には、近年の鳥インフルエンザ発生の疫学的な状況、パンデミック発生の危険性、パンデミックが発生した際の社会への影響、発生しているウイルスとワクチン株の抗原性、これらの観点から検討してワクチン株を決めるとなってございました。
次のページをお願いいたします。
それでは、最近の鳥インフルエンザの発生の疫学的な状況から御説明させていただければと思います。
こちらの図でお示ししているのが、家禽における高病原性鳥インフルエンザの発生・感染報告状況でございます。2021年以降、家禽においてはH5N1を中心とした高病原性鳥インフルエンザウイルスの世界的な感染拡大が見られているという状況でございます。
次のページをお願いいたします。
高病原性鳥インフルエンザウイルスのヒト及び動物への感染状況についてです。ヒトへの感染事例につきましては、2003年から2026年1月22日時点までに計993例、うち死亡例が477例、WHOに報告されているという状況でございます。
近年は2014~2015年にエジプトにおいて流行がございましたが、その後の報告数は激減しているという状況でございます。
2025年の報告の状況としては、4ポツ目に記載のとおりとなってございます。
次のページをお願いいたします。
具体的な亜型ごとの感染事例の報告状況を表にお示ししております。H5N1につきましては、直近で報告が続いているといった状況がございます。
また、過去に報告がたくさんございましたH7N9については、直近ではヒトへの感染事例の報告はされていないという状況でございます。
なお、数という観点で言えば、H9N2についても直近では報告があるところですけれども、こちらについては基本的に家禽への暴露に対する軽症例でございまして、基本的には軽症で済んでいる、公衆衛生上のリスクとしては全体として低いと考えてございます。
次のページをお願いいたします。
その中で、それぞれのクレードごとにどのような内訳になっているかというのがこちらの表でございます。
2020年以降のヒトへの感染例について132例ピックアップしておりますが、この中での主なクレードとしては2.3.4.4bとなっている状況でございます。
なお、直近の2025年のカンボジアについては、2.3.2.1e、2.3.2.1cというクレードではございましたが、こちらについてはアジアで限局的に流行しているものとなってございます。
次のページをお願いいたします。
そして、先般、JIHSより高病原性鳥インフルエンザウイルスA(H5N1)のリスクアセスメントを発出いただいております。その内容がこちらになってございます。
まず、海外渡航者が感染するリスクについては、一番上のとおり、鳥類への暴露機会がない海外渡航者が感染する可能性は低いとなってございます。
2点目の国内で鳥、哺乳類への接触者が感染するリスクにつきまして、ヒトへの感染性が高くなったという証拠はないことから、鳥類への暴露機会がない人々への感染リスクは低いとされてございます。
3点目、高病原性鳥インフルエンザウイルスA(H5N1)がヒトへの感染性を獲得するリスクにつきましては、現時点では疫学的にも効率的なヒト-ヒト感染の証拠はないというところでございます。ただ、動物で感染が拡大する中でアミノ酸変異が蓄積して、ヒトへの感染性がより高くなったウイルスが今後出現する可能性は否定できないとされてございます。
最後、H5N1がヒトでパンデミックを引き起こすリスクにつきましては、今後も散発的なヒト感染例が報告される可能性は高いとされてございました。
最後のページになります。
これらの状況を踏まえまして、今回の2026年におけるプレパンデミックワクチン株の選択についてでございます。
冒頭申し上げた4点の観点からそれぞれ御説明すると、まず、近年の鳥インフルエンザ発生の疫学的な状況としては、今申し上げたとおり、H5N1が世界的な感染拡大をしているという状況で、また、鳥以外にもミンクや乳牛などでも発生が見られているといった状況がございます。
なお、2.3.2.1eというクレードにつきましては、2020年以降についてはアジアで限局的に循環をしており、世界的な感染拡大は見られていないという状況になります。
2点目、3点目のパンデミック発生の危険性、パンデミックが発生した際の社会への影響としましては、今後も散発的なヒト感染例が報告される可能性は高いということ。また、動物で感染が拡大する中でアミノ酸変異が蓄積して、ヒトへの感染性がより高くなったウイルスが今後出現する可能性は否定できないというところでございます。
そして、発生しているウイルスとワクチン株の抗原性のところですけれども、現在、WHOが示しているワクチン候補株としましては、矢羽根で示している4つの株がございます。このうち、H5N1のワクチン株として使用可能かつ入手可能なものがこのうちの2つ、Ezo red fox株とAmerican wigeon株でございます。
この2つにつきましては、これらに感染させたフェレットの血清を用いて赤血球凝集阻止試験を実施しましたところ、両株に対する血清は最近の流行株と反応を示していたこと、また、両者の最近の流行株に対する反応性に違いはないというふうに確認をしております。
また、昨年、一昨年と、プレパンデミックワクチンの株としましてはEzo red foxを選んでいたという経緯がございますが、現時点においてこれを上回ると評価された株については確認されていないところになります。
以上の状況を踏まえまして、今回のプレパンデミックワクチンのウイルス株としましては、世界的に流行しているクレード2.3.4.4bに対して抗原性が確認されたEzo red fox株をプレパンデミックワクチンのワクチン候補株としてはどうかと提案させていただいております。
なお、令和9年度以降も、備蓄するワクチン株の変更については、引き続き、企業での製造可能性を含め、最新の知見を踏まえて検討を行っていくことと考えてございます。
説明は以上になります。御審議のほどよろしくお願いいたします。
○齋藤(智)委員長 御説明いただきありがとうございました。
毎年恒例と言えるプレパンデミックワクチン株の選定に関する議論になりますけれども、事務局から現在の検討の背景等を御説明いただき、また、鳥インフルエンザのH5N1の発生状況等も含めてお示しいただいたところですけれども、こちらにまず御質問、コメント等はございますでしょうか。
では、信澤委員、お願いいたします。
○信澤委員 ありがとうございます。
まず、令和8年度のワクチン株としてEzo red fox株を用いることに特に異存はございません。その上で、これまでも申し上げてきたことではありますが、意見を述べさせていただきたいと思います。
これまでのインフルエンザのパンデミックというのは、HAの亜型が、H1、H2、H3のウイルスが順番に引き起こしてきたという歴史がありまして、それを考慮しますと、H5を持つウイルスによるパンデミックが起きる可能性は非常に低いように思われます。そのような、パンデミックウイルスになるかどうか分からないようなウイルスでワクチンを製造して備蓄するというのは一種の賭けみたいなもので、危機管理の観点からは妥当性を欠くのではないかと感じているということはこれまでも申し上げておりました。実際に、直近の2009年のインフルエンザパンデミックは、H5ではなくてH1ウイルスによるものでした。
ですので、H5でワクチン株を備蓄することの妥当性に対しては疑問を感じているのですが、ただ、今、パンデミックが起きた際には、細胞培養法でワクチンを製造することが予定されておりますので、いざというときに遅滞なくワクチンが製造できるためには平時から製造の練習をしておくというのは重要だと思います。その意味では、備蓄ワクチンを製造すること自身には意義があると思っております。
一方で、備蓄ワクチンの製造というのが、パンデミックワクチンを製造することが予定されている全てのワクチンメーカーにより毎年行われているのでしたらいいのですけれども、特定のメーカーでしか製造されていないとしますと、練習の意味すらなくなります。細かいところはあまりこの場でお話しいただける内容ではないのかもしれませんけれども、このような点も十分考慮した上で、メーカーへの製造依頼や準備をしていただきたいと思います。これが意見です。
あと、8ページ目のマル4の「発生しているウイルスとワクチン株の抗原性」のところで、私もこれはちょっと前まで気がつかなかったので、事務局にも申し上げられなかったのですけれども、2つ目の株、American wigeonの株名が「22-000345-001」の後、「20211」となっているのですけれども、これはいつも分離されている年を表記するので、「2021」の間違いで、最後の「1」は間違いだと思います。
それから、「IDCDC-RC78」となっているのですけれども、今WHOの公開されている候補株名も確認しましたが、「RG78A」となっておりまして、恐らく感染研で入手しているのもRG78Aだと思いますので、公式文書である以上、株名に関しては正確に記載されたほうがよろしいのではないかと思います。マル4の中に「RC78」という株名が幾つか出ておりますので、訂正をお願いしたいと思います。昨年も同じ株の検討が行われていまして、今見たところ、昨年の資料の中でも「RC78」という記載になっておりましたので、遡って訂正が可能なのか分かりませんが、一応指摘させていただきたいと思います。これは訂正のお願いです。
最後に1つ質問させていただきたいのが、2つ目のポツで、Ezo red foxとAmerican wigeonに対する血清を用いて、最近の流行株、2.3.4.4bに属するウイルスと反応性を見たということで、「流行株と反応を示し」と書かれているのですけれども、当てた流行株というのは、恐らく2025年の株だと思いますけれども、何株ぐらいあり、ホモ価、つまり、Ezo red foxとかAmerican wigeonに対するHI抗体価とどれぐらい離れていたのか、あるいはほぼ一致する抗体価を示していたのかを教えていただけるでしょうか。
以上です。
○齋藤(智)委員長 信澤委員、どうもありがとうございます。
まず1点コメントとしてH5の備蓄の意義という点と、資料の修正に関する御提案と、最後に質問となりますが、事務局からいかがでしょう。
○守川パンデミック対策推進室長 コメント、御質問、修正ポイント等を御指摘いただきまして、誠にありがとうございます。
最初の鳥インフルエンザウイルス以外にもということでございますけれども、御指摘は本当に重要なポイントであると認識しております。H5の亜型に関しましては、WHOやJIHSにおきまして、感染拡大リスクや公衆衛生上の影響について継続的に評価が行われているところでございまして、政府といたしましてもその動向を十分に認識しているところでございます。
その上で、特定の高病原性鳥インフルエンザウイルスに対する備えを進めることは重要である一方で、委員の御指摘もございましたような2009年の新型インフルエンザ(H1N1)の事例にも見られるとおり、将来のパンデミックは必ずしも特定の系統に限定されるものではないことから、幅広い可能性を念頭に置いた対策が必要であると我々も認識しているところでございます。
このため、H5に関する国際的なリスク評価を踏まえつつ、その他の亜型や新興・再興感染症に関する科学的知見、国内外の発生状況、ワクチン技術の進展等を総合的に勘案しながら、必要な備えを適切に進めてまいりたいと考えてございます。
2点目の修正でございますけれども、こちらは事務局により取り急ぎ確認をいたしまして、必要な修正を行ってまいりたいと考えてございます。
3点目の御質問でございますけれども、長谷川委員からお願いできればと思います。
○長谷川委員 長谷川からお答えさせていただきます。
まず、ワクチン株に関してですが、American wigeonは2021年分離なので2021年で、我々がアッセイに用いているウイルスはRGの78Aです。
それで、HI価の御質問ですけれども、代表的なフェレット血清でNIID-02のホモ価がHIアッセイで320、それに対して流行株2025年の分離株では全部で8株調べています。環境中から2株、家禽から3株、野鳥から3株調べていて、ホモ価が320のところ、2株が320で、4株が160で1価、2株が80で4倍リダクションです。
American wigeonのほうは、ホモ価が1,280で、同じ分離株に対して反応を見ていて、1株が1,280で同等、2株が320で4倍、4株が160で8倍リダクションで、1株が16倍以上のリダクションになっています。
以上です。
○信澤委員 ありがとうございます。
そうしますと、同じクレードでも少しずつ抗原性は変わってきているということでしょうか。
○長谷川委員 そうです。同じ2.3.4.4bでも、2株ではEzo red foxでも4倍低下が見られ、そこでは特異な変異が確認されています。
○信澤委員 今後、同じ2.3.4.4bが流行し続けるのであれば、同じクレードの中で新たにワクチン株を作るという話も出てくるかもしれないということですかね。
○長谷川委員 もちろん抗原性が下がってくれば、同じクレードの中でも作製する意味があると思います。
○信澤委員 分かりました。ありがとうございます。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございました。
そのほか、御質問、御意見等がありましたら。
笹本委員、お願いいたします。
○笹本委員 丁寧な説明をありがとうございます。
資料1の3ページについて質問させていただきたいのですが、東アジア、アジア地域では鳥インフルエンザの予防接種が鳥に対して行われていると伺っています。そのようなことによる影響、例えばウイルスの変異はあるのでしょうか。
また、国内ではそのようなことに対しては何か検討などをされているのかどうか、もし分かれば教えていただきたいと思います。
○齋藤(智)委員長 御質問ありがとうございます。
事務局からいかがでしょうか。
○守川パンデミック対策推進室長 御質問いただきましてありがとうございます。
まず、海外における鳥に対するワクチンの接種に関しましては、正式な確認ができているものではございませんけれども、一部の国において接種をすることによって感染の多寡に関して変化が出たという話は聞いてございます。
一方で、本邦におきましては、農林水産省等で検討されているところでございまして、現時点で接種はされていないと認識してございます。
以上でございます。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。
長谷川委員から何か追加のコメントはありますか。
○長谷川委員 一部の国では、高病原性鳥インフルエンザに対するワクチンが使用されています。それによって、発生しても発見できなくなるというデメリットもあります。ただ、感染は遷延していって、そういったところから変異が入ったウイルスが広がっていくということは懸念されております。
国内では、基本的には発見が遅れることを避けるために、ワクチンは接種せずに、見つかったらスタンプアウトという形で摘発淘汰という方法が取られていると思います。
以上です。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。
笹本委員、よろしいでしょうか。
○笹本委員 ありがとうございました。
そういうような情報をできるだけ的確に教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。
そのほか、御意見、コメント等はいかがでしょうか。
では、田村委員、お願いいたします。
○田村委員 ありがとうございます。
先ほどの信澤委員の質問にも少しかぶるのですけれども、今議論されているEzo red foxの株について、昨年来から同様の株ということで、企業において製造を依頼すると思うのですけれども、企業によっても技術的な差があって、いわゆるタンパク回収量とか、予定されていた量が作られるかどうかというところの議論も必要だと思うのですけれども、国内のワクチン製造企業において、技術的に厚生労働省が求めるようなレベルのワクチンを作れているのかどうかということと、作れていないのであれば、危機管理の面でどのような対策をしているのか、そういうところをお伺いしたいのですけれども、よろしくお願いいたします。
○齋藤(智)委員長 御質問ありがとうございます。
今の点につきまして事務局からいかがでしょうか。
○守川パンデミック対策推進室長 御質問いただきましてありがとうございます。
今、委員から御指摘がありましたワクチンを作るための技術的な課題、例えばタンパクの増殖性や、様々な課題があると認識しております。そういったところは株によって異なるものと認識してございます。
一方で、企業における出荷される前の製品に関しましては、国家検定のほうで確認を行っているところでございますので、しっかりとそういう検定を行って出荷ができるような状態になっているものと認識してございます。
以上でございます。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。
よろしいでしょうか。
○田村委員 ありがとうございます。
○齋藤(智)委員長 そのほか、御質問等はいかがでしょうか。
信澤委員、お願いいたします。
○信澤委員 ありがとうございます。度々すみません。
今の田村委員の御質問がありましたので、私も同じことをもう一回お伺いしたいのですが、今3社でパンデミックワクチンは作ることになっていたと思うのですけれども、ここからはお答えいただけるものであればで結構なのですが、全てのメーカーで毎年プレパンデミックワクチンの製造を行っていらっしゃるのでしょうか。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。
今の製造状況について事務局からいかがでしょうか。
○守川パンデミック対策推進室長 御質問をいただきましてありがとうございます。
委員から御指摘がございましたように、今、明らかにできる内容、できない内容がございます。様々なモダリティも含めまして、ワクチンの製造に対して今検討を行って、実際に生産ができるものを生産しているところでございます。
具体的に、何社でどういうふうなワクチンを製造しているというところの答えに関しましては控えさせていただければと存じます。よろしくお願いいたします。
○信澤委員 分かりました。ありがとうございます。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。
そのほか、御質問、御意見等はいかがでしょうか。
木原委員、お願いいたします。
○木原委員 ありがとうございます。
事務局の案に賛成するものではあるのですけれども、いただいた資料に関してコメントをさせていただければと思いまして挙手させていただきました。
資料の8ページのマル1の項目の中の「アジアで限局的に循環をしており、世界的な感染拡大はみられていない」と記載いただいた箇所に関してのコメントになります。
これが、スライド2ページにおいて、どのように判断するかにおきまして、危機管理上の重要性については3つの指標を用いて判断すると記載していただいていたかと思いまして、その中のマル3番目で、日本との往来が多い国や地域での感染事例が多いかどうかというのが1つ挙げられている状況かと思います。
こちらを踏まえまして、先ほどの8ページのほうを見ますと、アジアで限局的に循環しているということ、世界的な感染拡大は見られていないという部分に関しまして、日本との往来が多い国であるのかということを気にする必要があるのかなと思いました。
ただ、その前のスライドの6ページで、アジアで実際に感染が起きている国がカンボジアとベトナムであったかと思いますので、カンボジアとベトナムが日本との往来が多い国であるかということは、例えば外務省等が公表している情報を拝見した限りでは特に多い国とは言えないだろうと拝見いたしましたので、問題ないことだと考えております。
コメントになります。以上です。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。非常に重要な論点かと思います。
世界的に蔓延していることに加えて、局所的であっても日本と関係が深い、往来が多い場所において優勢なものについての視点も勘案すべきところかと思います。
これに関して事務局から何かコメントはございますか。
○守川パンデミック対策推進室長 ありがとうございます。極めて重要な御指摘であったと認識してございます。
厚労省といたしましても、入管庁等の情報を、どの程度入国されているのかといったところも含め、パンデミックの広がり方を確認しながら、慎重にどの株を選択するのかといったところを検討してまいりたいと考えてございます。
○長谷川委員 直近の半年、9月からのH5の発生状況ですと、バングラデシュが1例、カンボジアが3例、メキシコが1例、アメリカが1例で、クレードはバングラデシュが2.3.2.1a、カンボジアが2.3.2.1e、メキシコとアメリカが2.3.4.4bになっています。
以上です。
○守川パンデミック対策推進室長 ありがとうございます。
○齋藤(智)委員長 追加の情報をどうもありがとうございます。
そのほか、御意見はいかがでしょうか。
田村委員、お願いします。
○田村委員 度々すみません。恐縮です。
視点を少し広く見させていただいて、海外の状況がもしもお分かりであれば教えていただきたいのですけれども、米国は特に2022年から2024年にかけて患者数も増えているということで、2025年も3例の方がいるということを踏まえて、特に米国でのプレパンデミックワクチンの備蓄計画等について、厚生労働省が把握している限りで結構ですけれども、教えていただければと思います。
○齋藤(智)委員長 御質問ありがとうございます。
事務局からいかがでしょうか。
○守川パンデミック対策推進室長 御質問いただきましてありがとうございます
米国の備蓄量に関しての御質問でございますが、現時点でお話しできる資料が手元にございません。
ただ、こういった点に関しましては国際的な連携も極めて重要であると認識してございますので、どのようなワクチンを備蓄されているのか、どういうふうな方法論があるのか等々、連携を深めてまいりたいと考えてございます。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。
よろしいでしょうか。
そのほか、コメント、御意見等はいかがでしょうか。
髙橋委員、お願いします。
○髙橋委員 ありがとうございます。
海外のお話が出てきましたので、水際対策に従事している羽田空港検疫所支所の職員としましてコメントさせていただきます。
とても重要なポイントを挙げていただきまして、実際にどれぐらいの方が入国されているかというデータは重要なデータかと思うのですけれども、感染された方々の接触歴、曝露歴というのも非常に重要かなと思います。
例えば、カンボジアから入国される方は実際に当支所でも多くいらっしゃるのですけれども、その方々が必ずしもお庭で鳥を飼っているとか、鳥をさばいたという曝露歴があるわけではないですし、アメリカに渡航されている方皆さんが乳牛の乳しぼりをPPEの着用なしでやったということもございませんので、どういったリスクを持ってこういった感染が起こるのかということと、そういった感染リスクを持った人が実際に入国されるリスクがどれだけあるのかというところも観点に入れる必要があるのかなと思いますので、コメントさせていただきます。
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。非常に重要な視点かと思います。
様々な要素が関係している組合せですね。しっかりそういうファクターを認識しながらリスク評価を進めていく必要があると考えています。どうもありがとうございます。
そのほかいかがでしょうか。
では、事務局から御提案いただいた内容で進めていただくということで、特に御異論はないでしょうか。
(「異議なし」の意思表示あり)
○齋藤(智)委員長 ありがとうございます。
私から一つコメントとして、今回、パンデミックワクチンの備蓄が、まずパンデミックはインフルで起こるかどうかという話と、インフルで起こったとした場合、H5なのか、H5ではないのか。その上で、H5であったとした場合にどの系統によって起こりやすいのか、そういうところから今回の結論に至ったと思うのですけれども、そのほか、要はH5であったけれども、備蓄ワクチンがそれほど効果がないようなタイプだった場合、あるいはH5ではなかった場合にどのような対応を行っていくのかというところも含めて考えていくことが非常に重要だと思っています。その点、またこの委員会などでも議論ができるといいのかなと考えております。
そのほか委員の皆様方から特になければ、事務局にお返ししたいと思います。
○守川パンデミック対策推進室長 ありがとうございます。事務局でございます。
本日は活発な御議論をいただき、大変ありがとうございました。委員の皆様の御意見を踏まえまして、今後進めさせていただきたいと存じます。
次回の日程につきましては、事務局より改めて御連絡させていただきます。
本日は、大変お忙しい中、御出席いただき、誠にありがとうございました。

