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- 第5回受動喫煙対策専門委員会 議事録
第5回受動喫煙対策専門委員会 議事録
日時
- 令和8年5月21日(木)10:00~12:00
場所
議題
受動喫煙対策について
議事
議事内容
(寺本補佐)それでは定刻となりましたので、ただいまから「第5回厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会受動喫煙対策専門委員会」を開催させていただきます。
本日、議事に入るまでの間、議事進行役を務めさせていただきます健康・生活衛生局健康課の寺本と申します。よろしくお願いいたします。 委員の皆様におかれましては、ご多忙の折、本日ご参加をいただきお礼を申し上げます。本日、委員の皆様には会場とオンラインにてご参加をいただいております。なお、会議の模様をYouTubeによるライブ配信にて公開しておりますので、予めご承知おきください。
議事に入る前に、オンライン参加の委員の皆様への留意点等についてご説明を差し上げます。まず、オンラインで参加の委員の皆様に向けてお願いになります。ビデオカメラはオンにしていただき、発言時以外はマイクはミュートにしていただきますようお願いいたします。ご発言いただく場合には、オンライン会議システムで挙手ボタンを押していただくか、画面上で見えるように挙手をしていただき、委員長からのご指名がありましたらご発言をいただくようお願いいたします。発言時はマイクをオンにしていただき、お名前を最初におっしゃってください。発言が終わりましたら挙手ボタンを下ろし、マイクを再度ミュートにしていただきますようよろしくお願いいたします。なお、委員会中のチャット機能による資料提示等はお控えいただきますようお願い申し上げます。
次に、資料の確認をさせていただきます。お手元の資料、オンライン参加の委員の皆様は、事前にお送りしているファイルに不足等がないかご確認いただきますようお願いいたします。「議事次第」、「委員名簿」、「座席表」、資料として、「資料1 関係団体ヒアリングについて(報告)」、「資料2 地方自治体との意見交換について(報告)」、「資料3 加熱式たばこに関するこれまでの知見の整理」、加えて参考資料として「加熱式たばこに関するこれまでの知見の整理(研究班の報告書)」を添付しております。以上が本日の配布資料となります。不備等ございましたら事務局までお申し付けください。
それでは、メディアの方々、カメラ撮影はここまでとさせていただきます。報道関係者の方はご退出の方よろしくお願いいたします。
それでは次に、委員の皆様の出席及び欠席状況についてご報告をさせていただきます。後藤委員からは本日欠席のご連絡をいただいております。本委員会については、過半数が出席しなければ会議を開くことができないこととされておりますが、本日、過半数を超える先生方にご参加をいただいておりますので、委員会が成立していることをご報告申し上げます。なお、本日、委員の皆様は会場またはオンラインでのご参加となり、座席表上に出席状況を記載させていただいております。永井先生はご都合により途中一時中座をされる可能性があると伺っております。今後の議事の進行につきましては、中山委員長にお願いしたいと思います。
2 議題
(1)関係団体ヒアリング、自治体意見交換会の報告
・資料1「関係団体ヒアリングについて(報告)」
(中山委員長) それでは皆さん、本日もお忙しい中お集まりいただきまして、どうもありがとうございます。よろしくお願いいたします。本日の議題1について事務局より説明をお願いいたします。
(坂本企画官) それでは事務局より関係団体ヒアリング及び自治体意見交換会の報告をさせていただきます。まず、資料1に基づきまして、関係団体ヒアリングの報告をさせていただきます。第3回、第4回のこの専門委員会で、公開でヒアリングをさせていただきましたので、内容については委員の皆様もご存知とは思いますが、我々の方で分類・要約をさせていただいた資料を整理してご説明させていただきます。
まず、冒頭改めまして、こちらにはいらっしゃいませんが、団体の方々におきましては、ヒアリングにご協力いただきましてありがとうございました。まず、第3回の委員会でヒアリングをさせていただきました飲食業の関係の団体の意見の整理をさせていただいております。論点ごとに整理させていただいておりまして、既存特定飲食提供施設につきましては、緩和をという意見が一定程度ございまして、新規参入店舗と既存店舗の競争条件の公平化を図るべきというような趣旨のご意見がございました。加熱式たばこにつきましては、現行制度維持という前提のもと、関連団体の意見を丁寧に反映させて、慎重に検討してほしいというご意見がございました。喫煙目的施設につきましては、現行制度維持という方向性で、例えば居酒屋等であっても措置の対象とすべきという意見でありますとか、実態を重視した運用とすべきというご意見をいただきました。標識の掲示につきましては、これ以降の団体さんでもほぼ同一の意見だったというふうに承知していますが、現行制度の徹底ということで、全国統一した標識を配布すべきでありますとか、指導の徹底とともに視認性の向上、グルメサイト等との連携等々を図るべきというご意見をいただきました。その他ということで、現行制度の維持の観点から、コロナ禍の期間については受動喫煙防止対策が十分に対応できていないという状況だったので、5年後見直しの検討は時期尚早ではないかというご意見をいただいているところです。
続きまして、次のページに行っていただきまして、たばこ産業関係の方々からのご意見を整理させていただきました。直接規制を受ける、規制を遵守していただくという観点ではございませんので、標識の掲示の観点から正しい標識の掲示に向けて、特に行政による一層の周知・啓発を求めたいという趣旨のご意見がございました。また、全般として現行制度維持という観点で、望まない受動喫煙の防止については、自らの意思で施設を選択できる環境を整えれば実現可能という趣旨のご意見をいただいたところであります。
続いて、第4回の委員会でヒアリングをさせていただきました遊技業等、パチンコ・麻雀・カラオケボックスの協会の方々からのご意見の整理です。加熱式たばこについてですけれども、現行制度の維持という観点から、経過措置を当面維持した上で、研究結果等を踏まえて慎重に議論すべきというご意見、経過措置が廃止されると非常に営業上の問題があるというようなご意見をいただきました。また、繰り返しになりますが、標識の掲示ということで、現行制度の徹底という観点から、標識掲示の徹底をしっかりとしてほしいというご意見があったところであります。こちらが関係団体ヒアリングの報告になります。
・資料2「地方自治体との意見交換について(報告)」
(坂本企画官) 続きまして、資料2 地方自治体との意見交換について報告させていただきます。1ページをご覧になっていただいて、12月の第2回専門委員会で、地方自治体と意見交換をするということについて事務局からご提案させていただきまして、委員会でご了承いただきましたので、その後、こちらに書いてあるとおり、対象となる、実際に事務を行っていただいている地方自治体の方に、事前にアンケートのような形で質問を送付させていただいて回答を受領した上で意見交換をさせていただきました。どういった内容をお伺いしたかと言いますと、各自治体における条例がどうなっているのか、また、喫煙目的施設の実態が特にどうなっているのか、さらにこの改正健康増進法の事務実施の現状や事務に関する提案等について質問を送付し、アンケートに回答をいただいた上で、1月の終わりに意見交換を開催させていただきました。かなり多くの自治体さんにご協力いただきまして、ありがとうございました。回答意見の概要になりますけれども、まず条例等につきましては、環境美化といった目的も含めて、喫煙に関する様々な条例が制定されていたということと、あとは検討中の自治体さんもあったと、非常に多くあったというふうに報告させていただきます。
続いて、喫煙目的施設の実態ですけれども、現行制度では届出制としていないので、店舗の実態が把握できてない。そのため指導等を適切に実施できていないというご意見が、回答いただいた団体を母数にすれば、半数を超える団体からご意見をいただいたところです。続いてさらに、掲示がない店舗では確認ができないので、外部からの通報等をきっかけに対応を行っているにとどまるというご意見も10を超える団体から意見をいただいたということで、実態の把握が非常に困難という意見が多数ございました。3番目、改正健康増進法の事務実施の現状等につきましては、喫煙目的施設のみならず、こちらに書いてある指定たばこ専用喫煙室、既存特定飲食提供施設に設置可能な喫煙可能室設置施設それぞれにおいて、個別具体的な事案を判断されるという際に、要件などの解釈、適用に苦慮するという意見が非常に多くございました。具体的に地方自治体からございました主な提案要望について2ページでまとめさせていただいておりまして、喫煙目的施設につきましては、こちらの委員会でも議論がございましたが、健康法令上の要件、主として喫煙をという話と、主食といった部分について明確に示して、自治体のみならず施設管理者にも理解しやすいようにしてほしいというご意見がありました。また、指定たばこ専用喫煙室につきましては、屋内の一部に設置可能というのが今の法令上の文言にございますけれども、一部の解釈が統一されてないため基準を示してほしいというご意見がございました。既存特定飲食提供施設につきましては、事業承継をする際に、非常に解釈に困る部分があるといったご意見がございまして、その基準、経営主体の判断とか、従業員が継いだ場合どうするか等々の解釈についてのご意見がございました。また、それ以外にも、喫煙専用室等の基準、技術的な基準の観点で排気する設備の関係とか、エアカーテンを使用した場合の考え方等について教えてほしいといったご意見がございました。こちらが我々が実施させていただきました地方自治体との意見交換の概要になります。資料1、資料2の説明については以上になります。
質疑応答
(中山委員長) 説明どうもありがとうございました。それでは、ご意見・ご質問がある方はご発言をお願いいたします。オンライン開催の先生方につきましては、ご発言の際は手を挙げる機能をご活用いただき挙手していただければご指名させていただきますのでご協力をお願いいたします。また、ご意見・ご質問の際は、資料のいずれに関連するか、該当箇所が資料の何ページに関連するか等を明示していただくようにお願いいたします。それではどうぞよろしくお願いいたします。片野田委員お願いします。
(片野田委員) 委員の片野田です。資料のご説明ありがとうございました。自治体のヒアリングの方の資料2の部分で、やはり今ご説明あったとおり、特に喫煙目的施設での運用で明確な基準がないということで、現場がかなりご苦労されている実態が改めて明らかになったと思います。この委員会でも議論がありましたとおり、やっぱりシンプルなルールというのが大事だなというのを改めて認識しました。以上コメントです。もう1点よろしいですか。
(中山委員長) どうぞ。
(片野田委員) 前半の関連団体の資料1の方で、やっぱり業界というか、現場としては、改正健康増進法に対応するのにご苦労されて様々な営業努力をされているというのが明らかになって、変化を望まないというのはすごく伝わってきました。ただ、一方において、改正健康増進法はやっぱり国民の健康を守るための法律ですので、これからご説明があると思いますけど、加熱式たばこについてのこの5年間で蓄積された知見を反映することも大事だなというふうに考えております。 (中山委員長)片野田委員、どうもありがとうございました。それでは、他にご質問、コメントなどあればお願いいたします。よろしいでしょうか。鍵委員、お願いいたします。
(鍵委員)鍵でございます。資料2の方の各自治体における条例等のところで、様々な条例が制定あるいは検討中ということですけれども、具体的に、何か参考になるといいますか、国全体で何か考えなければいけないというようなヒントというのがあったかどうかというのを教えていただきたいです。
(中山委員長)事務局お願いいたします。
(坂本企画官)条例ですので、やはりそもそも自治体の判断というのが尊重されるべきだと思うんですが、こちらに書いてあるとおり、環境美化等の目的と、例えば歩行喫煙禁止とか、そういう条例もある一方で、まさにこの健康増進法の規定の上乗せの規定をやられていたり、それを検討されている自治体さんもございました。おそらくそれを我々は集めただけで、我々が知っているだけでも意味がないと思いますので、それを我々の方で整理させていただいた上で、こういった形の条例の例がありますということについては、もちろんそれぞれの自治体に当たっていただいたらわかるのかもしれないですが、それはせっかくなので我々の方で整理をするということは考えたいと思っております。
(中山委員長)ありがとうございます。他いかがでしょうか。それでは、もし、お時間が残っていたらまた後で追加ということがありましたらお受けしたいと思いますので、この議題1につきましては、ここまでとさせていただきたいと思います。それでは議題2に進みます。事務局より説明をお願いいたします。
(2)加熱式たばこに関するこれまでの知見の整理について
・資料3「加熱式たばこに関するこれまでの知見の整理」
(岩﨑主査) 議題2の加熱式たばこに関するこれまでの知見の整理についてご説明申し上げます。資料3をご覧ください。1ページ目をご覧ください。加熱式たばこに関するこれまでの知見の整理ですが、こちらは厚生労働科学特別研究事業において作成されました。今回、そちらの内容をご紹介いたします。本資料においては、第3章から第6章の内容についてご説明申し上げます。目次につきましてはご覧のとおりでございます。2ページ目に移ってください。
手法についてご説明いたします。まず、論文収集方法についてご説明いたします。2010年から2025年12月22日までの期間に発表された論文を対象に加熱式たばこに関連した文献を検索式に基づいて抽出し、その後、プロトコル論文等を除外の後、精読の上、判定の対象といたしました。また、厚生労働科学研究の報告についても対象といたしました。エビデンスの判定方法についてです。加熱式たばこの能動喫煙及び受動喫煙と健康影響、こちらは4章と5章の内容になりますが、アウトカムごとにエビデンスの関連性の強さと確からしさの2つの観点で、それぞれ4段階で判定しております。判定基準に関しては表にお示ししているとおりです。対象論文がゼロから1報の場合には判定できないとしております。また、たばこ産業が実施した研究及び資金提供した研究については、エビデンスの判定対象からは除外しております。次のページお願いいたします。
3ページ目に加熱式たばこと紙巻きたばこの主流煙の成分比較をお示ししております。加熱式たばこと紙巻きたばこの主流煙中の成分量について、発がん物質と非発がん物質をお示ししています。表1発がん物質については、本資料においてはIARC分類の1、2A、2Bに該当する物質を指し、非発がん物質についてはそれら以外の物質としております。非発がん物質(表2)については、紙巻きたばこよりも量が多い場合の成分のみ抜粋してお示ししております。右下の青い枠に移ります。これらの成分比較より、製品によりばらつきはありますが、主流煙では発がん物質のうち4成分の総称であるタバコニトロソアミン類(TSNAs)、アクリルアミド等については加熱式たばこの方が量が多い場合があることがわかりました。また、非発がん物質のうち、ニコチン、フルフラール、水銀等、加熱式たばこの方が多い場合があることがわかりました。また、上記の表には、一部含まれておりませんが、燃焼由来成分に限定した場合には、加熱式たばこの主流煙中の値は概ね紙巻きたばこよりも低いことがわかりました。次のページお願いします。
次に、主流煙の成分分析について、たばこ産業資金による研究についても参考にお示ししております。
次のページお願いします。こちらのページでは、加熱式たばこと紙巻きたばこの副流煙の成分比較をお示ししております。主流煙と同じように、発がん物質と非発がん物質に分けてお示ししています。また、紙巻きたばこの副流煙データについては、データがあるもののみお示ししているところです。これらの比較から、副流煙では発がん物質のうちTSNAs、フルフラール、ピリジンが検出されました。その他にもニコチン、メンソール、2-フランメタノール、ニコチン由来のガス状成分である3-エテニルピリジンも検出されました。今回、加熱式たばこと紙巻きたばこの副流煙では計測方法が異なりますので、成分量の単純な比較は難しいとしています。次のページお願いします。
次に、主流煙に含まれる各化学物質についてリスク評価を実施いたしました。具体的な手法としましては、閾値のない発がん影響についてはがん過剰発生率を算出し、非発がん影響及び閾値を有する発がん影響についてはMarginofExposure(MOE)を算出し、これらの値を基にAからCに分類しリスク評価を実施しました。これらの評価の結果、4-アミノビフェニル、NNN、NNK、ベンゾ[a]ピレンは中央値、最大値いずれにおいてもリスク判定がAでありました。特にNNK、ベンゾ[a]ピレンのエンドポイントは肺がんとなっており、肺がんのリスクが強く懸念されます。また、ニコチン、フルフラール、グリセロールは中央値、最大値のいずれにおいてもリスク判定がAでした。特にニコチンのMOEは極めて小さく、ニコチンのエンドポイントは心拍数の急速な増加であり、心機能への影響が強く懸念されます。
次のページをお願いいたします。こちらのページから4章加熱式たばこの能動喫煙の影響についてご説明申し上げます。加熱式たばこの能動喫煙とアウトカムについての文献レビューを行い、関連性、確からしさについて判定を行いましたので、表に一覧をお示ししております。次のページお願いいたします。
こちらのページより各論についてご説明申し上げます。まず、呼吸器疾患との関連について、喘息に関する論文は4報ございました。また、COPDに関連する厚生労働科学研究報告書がございました。これらの研究から加熱式たばこの能動喫煙は成人における喘息について関連性は「やや弱い」、確からしさは「やや低い」と判定されました。また、COPDとの関連についての研究は限定的であり、関連性や確からしさは判定できないとされました。次のページをお願いいたします。
次に、循環器疾患との関連ですが、血圧や心拍数、血管機能などへの影響に関する論文も含め、循環器疾患との関連について論文は19報ございました。これらの結果から、ほぼ全ての研究で同じ方向を示していることから、心血管系への影響は十分にあると考えられ、加熱式たばこの能動喫煙は循環器疾患との関連性について「強い」、またその証拠の確からしさは「やや高い」とされました。次のページをお願いいたします。
次に、発がん性に関する知見についてご紹介いたします。今回、発がん性そのものを直接評価している研究はございませんでした。また、発がん性に関連する影響として、腫瘍マーカー、遺伝子変化、尿中曝露マーカー等に関する文献をレビューしており、その内容をご紹介しているところです。これらの結果から、直接評価をする研究はないため、現時点では発がん性との関連性については判定できないとしております。次のページをお願いいたします。
次に、妊娠関連の影響についてですけれども、妊娠高血圧症候群とその合併症についての論文は4報ございまして、これらの論文より関連性については「やや強い」、その確からしさは「やや低い」と判定されました。また、その他の周産期妊娠関連のアウトカムについては、サンプルサイズが限定的な観察研究からの報告のみに限られており判定できないとされました。次のページお願いいたします。
次に、歯科・口腔粘膜疾患との関連ですが、歯科疾患について自己申告による歯周病との関連を見た横断研究が1報のみございました。そのほか、歯・口腔への影響としては、口腔粘膜、歯肉組織、唾液等との関連を示す論文がございました。一部をお示ししております。自己申告による歯周病との関連を見た横断研究は1件のみで、関連性および確からしさについては判定できないとされています。次のページお願いします。
次に、ニコチン依存、抑うつ症状、自殺関連行動との関連について、ニコチン依存については15報の研究がございました。これらの研究をレビューした結果、ニコチン依存との関連性は「強い」、その証拠の確からしさは「やや高い」と判定されました。また、抑うつ症状、自殺関連行動についての研究は3報あり、これらの結果から関連性は「やや弱い」、またその確からしさは「やや低い」と判定されました。次のページをお願いいたします。
次に、代謝異常、新型コロナウイルス感染症についてですが、代謝異常に関する論文は5報、新型コロナウイルスに関する論文は4報ございました。これらの結果から、代謝異常との関連については「やや強い」、証拠の確からしさは「やや低い」。また、新型コロナウイルス感染症との関連性は「やや弱い」、その証拠の確からしさは「やや低い」と判定されました。次のページお願いします。
そのほか、アレルギー性疾患、椎間板疾患や腱板断裂、クローン病、聴覚機能の低下などに関する論文もございましたが、これらは横断研究が多く、関連を結論付ける科学的根拠は不足しているため、今回、加熱式たばことの関連性については判定できないとしております。次のページお願いいたします。
次に参考に、たばこ産業資金による能動喫煙に関する研究が、循環器疾患との関連については6報、歯・口腔関連については1報ございましたのでご紹介しております。次のページお願いいたします。 次に5章の説明に移ります。5章については加熱式たばこの受動喫煙の健康影響についておまとめしております。それぞれのアウトカムについて文献レビューを行いまして、関連性、確からしさについて判定を行っており、こちらの表に一覧をお示ししております。次のページお願いいたします。
まず、加熱式たばこ使用による空気中の有害物質の発生についてですが、これらに該当する論文は5報ございました。その結果を文献レビューした結果、屋内で加熱式たばこを使用することと、同一空間内における受動喫煙の原因となる有害化学物質の増加について、その関連性は「強い」、確からしさは「高い」と判定されました。次のページをお願いいたします。
次に、加熱式たばこによる受動喫煙の曝露についての論文は5報ございました。こちら一部をご紹介いたしますと、1.加熱式たばこ使用による非喫煙家族への曝露の2ポツ目のように、加熱式たばこ、紙巻きたばこ併用者の家族を対象とした研究では、尿中の総ニコチン代謝物は加熱式たばこによる曝露量が40%ほど低減されていた一方、発がん物質であるNNALについては、加熱式たばこと紙巻きたばこの受動喫煙者の曝露量に大きな差は認められませんでした。これらの結果をレビューし、曝露の指標として生体指標の測定に基づく知見によると、加熱式たばこ使用とその受動喫煙による曝露の関連性は「やや強い」、またその確からしさは「やや高い」と判定されました。次のページお願いいたします。
次に、呼吸器系への影響について調べた論文は3報ございました。これらの研究から、急性影響を正確に評価した研究は、現時点ではこれらの3報のみということで、研究数が少なく限定的でありました。そのため、今回の判定としましては、呼吸器症状との関連性については「やや弱い」、またその証拠の確からしさは「やや低い」と判定いたしました。次のページお願いいたします。
心血管系への影響についてです。心血管系への影響についての論文は3報ございました。これらの研究については、心血管系への影響について、胸痛などの心血管関連症状との関連や、心拍出量の低下、内皮機能障害に関連する可能性を示唆する報告が認められておりますが、研究数が少なく限定的であることから、今回レビューの結果、受動喫煙と心血管系への影響の関連性については「やや弱い」、またその証拠の確からしさは「低い」と判定されました。次のページお願いいたします。
発がん性への影響についてですが、こちらは能動喫煙と同様、直接評価をする研究はございませんでした。関連する研究として、環境測定を中心とした研究や尿中物質に関する研究、モデル計算による研究などがございました。いずれも直接発がん性を評価しているものはございませんでしたため、その関連性、加熱式たばこの受動喫煙による発がん性について、現時点では判定できないとされております。次のページお願いいたします。
次に、妊娠や妊婦、胎児、周産期への影響についてですが、これらに関連する論文は1報ございました。今回、調査対象となった1報の論文は国内研究であり、加熱式たばこの受動喫煙はパートナーが紙巻きたばこと併用している場合に限り、妊婦の高血圧と関連性がある可能性が示唆されていますが、現時点で論文が限られているため、妊婦、胎児、周産期への影響の関連性は判定できないとしています。次のページお願いいたします。
小児への影響について、受動喫煙とう蝕、酸化ストレス、血管内皮機能・血小板機能、自殺念慮との関連性などに関する研究がございましたが、いずれも論文が1報ずつしかなく、受動喫煙との関連性は現時点では判定できないとしています。
次のページについては、たばこ産業資金による受動喫煙に関するエビデンスについて、空気質に関する研究が3報ありましたのでお示ししております。次のページお願いいたします。
また、6章において実験研究のエビデンスを取りまとめておりまして、動物・細胞実験により推測される健康影響を、呼吸器系、心血管系、細胞毒性・遺伝毒性、炎症・免疫系、発がん関連、その他の臓器の6つのアウトカムに研究を整理して、研究概要の一部を抜粋してお示ししております。次のページお願いいたします。
最後にまとめをお示しいたします。能動喫煙に関して、主流煙の成分比較では製品によりばらつきはありますが、紙巻きたばこと比較すると、発がん物質のうち、加熱式たばこの方が量が多い場合があります。また、非発がん物質のうち、加熱式たばこの方が量が多い場合、例えばニコチンやフルフラール、水銀等があります。また、燃焼由来成分では加熱式たばこの方が概ね低いことが分かりました。特に発がん物質のうち、4アミノビフェニル、NNN、NNK、ベンゾ[a]ピレンは中央値、最大値のいずれにおいてもがん過剰発生率が高く、そのうちNNK、ベンゾ[a]ピレンでは肺がんとの関連性が見られリスクが強く懸念されます。また、ニコチン、フルフラール、グリセロールについては、中央値、最大値のいずれにおいてもMOE、こちらは曝露余裕度という値ですが、これが小さく、健康影響が生じる量に非常に近い曝露であることを示しています。特に、ニコチンは心拍数の急速な増加との関連性が見られ、心機能への影響が強く懸念されます。能動喫煙の健康影響についてですが、循環器疾患及び症状、ニコチン依存との関連性については、やや高いエビデンスの確からしさを持って強く懸念されます。成人におけるぜんそく、代謝異常、抑うつ症状、自殺関連行動、新型コロナウイルスとの関連性については、エビデンスの確からしさは高くないものの、影響が示唆されます。また、COPD、発がん、妊娠高血圧症候群及びその合併症以外の周産期妊娠関連のアウトカム、歯・口腔粘膜疾患との関連性については、現時点のエビデンスでは判定できませんでした。
次に、加熱式たばこの受動喫煙についてです。副流煙の成分では、発がん物質のうちTSNA、フルフラール、ピリジンが検出されました。また、非発がん物質のうち、ニコチン、メンソール、2-フランメタノール、3-エチニルピリジンが検出されました。
加熱式たばこと紙巻きたばこでは、今回副流煙の計測方法が異なっているため、成分量の単純な比較はできませんが、データがあるものに限れば加熱式たばこの方が紙巻きたばこより低かったです。また、受動喫煙の健康影響について、空気中への有害物質の発生や有害物質の曝露が生じる関連性は高い、またはやや高いエビデンスの確からしさを持って懸念されます。呼吸器症状や心血管系との関連性は、エビデンスの確からしさは高くないものの、影響が示唆されます。発がん性および妊娠への影響、歯科・口腔粘膜疾患、未成年・子どもへの影響については、現時点ではエビデンスが十分でなく判定できませんでした。以上、資料のご説明となります。
質疑応答
(中山委員長) 非常に限られた時間で広範な貴重な資料をまとめていただきまして、どうもありがとうございます。また、この厚労科研の特別研究を担当された牛山先生、本当にご尽力に感謝申し上げます。ありがとうございました。それでは、ご意見・ご質問がある方はご発言をお願いしたいと思います。ご発言にあたりましては、先ほどの議題1の際と同じように、資料のいずれに関連するか、該当箇所が資料の何ページに関連するか等を明示していただくようにお願いをいたします。それではよろしくお願いいたします。黒瀬先生、お願いいたします。
(黒瀬委員) 日本医師会の黒瀬でございます。私の方から意見と要望を2点ほど述べさせていただきたいと思うんですけれども、まず全体を通して、いわゆる加熱式たばこが最近非常に増えてきていて、今日のNHKの報道等でもございましたけれども、喫煙者の4割近い方が加熱式たばこを利用されているということがございます。その背景としましては、やはり紙巻きのたばこに関しては、健康増進法の改正等もあって、国民の意識も変わり、社会環境的になかなか紙巻きたばこは吸いづらく、人前で吸いづらくなってきたということもあると思いますし、また一方で、なんとなく印象として、紙巻きたばこに比べると加熱式の方が有害物質も少なくて体に優しいんじゃないかという誤った風潮というか、印象があるように、ざっくばらんに申し上げるとあるように思います。今回の整理を読ませていただいた中でも、やはり紙巻きたばこに比べると、加熱式の方が有害物質が比較的少ない、あるいは疾病との関連性が低いというような印象を受けると思うんです。一般の方が読まれると。やはりそれだけ体に優しいんだという誤った印象が強まってしまうことが懸念されますので、ここはしっかりと丁寧に、またわかりやすく、国民の皆様方には誤った印象を与えないようにご説明いただくことが肝要ではないかなというふうに思いました。これが1点目。それと2点目は、例えば12ページ目に相当するところでございますけれども、特に受動喫煙に関しまして、多くのたばこ関連の疾患との関係がまだまだ明らかではないという、エビデンスがまだまだ足りないということだと思うんですけれども、その中で、例えば近年、がんだけではなくて様々な疾患、特に認知症との関連も示唆されている歯周病との因果関係については、残念ながらまだエビデンスがなく判定できないということでございますけれども、こういった個々の疾患、特に重要な疾患に関しては、できるだけ科学的な根拠に基づいて明確にどういった影響があるのかということを明らかにしていく必要が今後あろうかと思います。そういう点では、厚労科研等を用いて、ぜひ科学的なエビデンスが、あるいは実験的なエビデンスが集積できるように推進していただくことを強く要望したいと思います。以上でございます。
(中山委員長) 黒瀬委員、どうもありがとうございました。それでは、2点につきまして、事務局の方からいかがでしょうか。
(坂本企画官) ご意見ということでしたので、まさにご意見として承るということになるんですけれども、当然、今回お示ししたものをしっかりと丁寧に説明させていただくというのは、我々もやっていきたいと思いますし、足りないところについては、当然このままにするというよりは、その次何ができるかということを考えるというのは当然必要だと思いますので、しっかりとご指摘のご意見を踏まえて考えていきたいと思います。
(黒瀬委員) 例えば最後のページに、最後のまとめのところの受動喫煙の部分のところの、上から4行目、紙巻きたばこに比べて成分量の単純な比較はできないけれども、加熱式たばこの方が紙巻きたばこよりも低かったという、こういった表現自体は、やっぱりここだけ切り取って見られてしまうと、非常に誤った印象を与える危険があるのではないかというふうに思いますので、もちろん事実としてそうであったとしても、それをどういうふうに解釈するのかということに関しては、より丁寧にご説明いただきたいということをお願いしているわけでございます。
(中山委員長) 確かに事実の記述だけではなくて、何か一言添えるということはとても大事です。黒瀬委員ありがとうございました。では、牛山委員お願いいたします。
(牛山委員) 委員の牛山です。厚労科研をまとめた立場からも併せて少しコメントさせていただきますと、加熱式たばこに関しては、いわゆる紙巻きたばこと異なりまして、世界的な基準となる喫煙方法というのが定められておらず、紙巻きたばこの喫煙方法を一部流用しながらやっているところではございます。近年、たばこ会社様も加熱式たばこに関しては加熱の方法とか、中身の仕組みは私も十分承知しておりませんが、ブーストモードとかライトモードとか、いろいろな吸い方のモードというのがございまして、それによっても化学物質の出てくる量というものがかなり変わってくるということを我々把握しております。ですので、なかなか加熱式たばこは一概にこうであるというのは言いにくい状況でもあるということで、このデータを見ていただければということで、幅を持たせて書かせていただいているのはそういうことでございます。
(中山委員長) それでは岡村委員お願いいたします。
(岡村委員) 黒瀬委員の言われたこととも関係してくるんですけれども、この手の見せ方は、まず基本的に登場してから普及してまだ10年ぐらいのものですから、メジャーな疾患と見るには、結局研究するにしても時間が圧倒的に足りないということが、疫学をやっている人間からしたら当たり前ですけれども、その部分の周知というのがちゃんと一般の国民にできるかどうかみたいなところが1点と、それからこの手のやつ、中山先生の前で言うとあれなんですけれど、例えば3ページの表記の仕方ということになって、いろんな臨床のガイドラインに関わるときいつも問題になるのですが、こうやや弱いとか弱いとか、低いみたいな感じがあって、これなんか元が英語のままだったら、それはしっくりくるんですけれど、日本語にすると、ここだけ見ると非常にエビデンスが弱くて関連がないような印象を与えてしまうので、とにかく時間的にメジャーなものに対して、まだアウトカムがちゃんと出るような研究が出る時期じゃないというのが一つと、それからここの表現の仕方というのが、これが学会的な用語なので、これをどういうふうに伝えていくかという点が一番大事で、そうでないと書いてある用語だけを切り取られて走っていくんじゃないかなと。この部分、やや弱いとか弱いとか、下の低いとかがあって、疫学研究でもやる分はこれで全然問題ないんですけれど、ここだけが独り歩きする可能性があるというとこがあって、そこは懸念しているところです。
(中山委員長) 岡村委員どうもありがとうございました。1点目のことについては、私も疫学者として全く同感で、十分なエビデンスが現時点でないことが、もちろん加熱式たばこが安全だということを積極的に支持するエビデンスには当然ならないわけです。そこが時々混乱されてしまうところで、エビデンスがないというのは大丈夫だというエビデンスがあるというふうに思われないようにちゃんとメッセージを伝える必要があるかなと感じております。
(岡村委員) それから最初のところと絡むのは、別に研究者が怠けているからエビデンスが出てないのではなくて、出せる時間がないということも非常に重要なファクターなので、そこも非常に大事かなというふうに思っています。時間というのは、要するに観察期間がという意味です。 (中山委員長) そういったようなことは本当に社会的にも認識していただくいい機会にできればというふうに思います。2点目について、これは事務局からもし、これも確かに岡村先生がおっしゃるように、エビデンスの話と証拠の確からしさの方は、いわゆるエビデンスレベルのことが中心で、関連性の強さというところは、これは効果量や一貫性のことかとは思うんですけれども、これはそういったような、今回の独自の、今までの既存のいろいろな資料をもとにして今回のまとめとして、独自に作られたという形でよろしいですか。
(岩﨑主査) そのような認識で問題ございません。
(中山委員長) ここも本当になかなか一般の方が、特にマスメディアを介して広がるときにはどういうふうに捉えるか気をつけて発信していければと思いました。他はいかがでしょうか。片野田委員、お願いいたします。
(片野田委員) 資料の3ページの青色の四角で囲っているところに、発がん物質のうちTSNAs、タバコ特異的ニトロソアミン類で、アクリルアミド等については加熱式たばこの方が量が多い場合があるという記述があって、先ほどの黒瀬委員の発言にもありましたけれど、なんとなく紙巻きたばこより安全だと思っている人が多い中で、この結果は結構ショッキングというか、私も驚いているのですが、これの根拠としては、その表にある、例えば一番上のNNKのところで上限が30.0となっているのが、紙巻きたばこの18.7よりも高い。報告によっては、紙巻きたばこの下限というか、一番下よりも加熱式たばこの上限の方が高いという、これをもって加熱式たばこの方が量が多い場合があるという、こういう記述につながっているのでしょうか。そこだけ確認をしたいです。
(中山委員長) これは事務局いかがでしょうか。
(岩﨑主査) 製品によってばらつきがございますので、最小値と最大値を製品ごとに調べたものをお示ししておりまして、その最大値が紙巻きの最小値より上回っている場合において、多い場合があるというふうにお示ししております。
(片野田委員) 非常に一般の人の理解とかなり違うところなので、この点は強調してもいいんじゃないかなというふうに思いました。
(中山委員長) これはいい意味で、いい意味でと言うのはあれですけれど、意外なデータで大事にしていきたいところです。他いかがでしょうか。片野田委員、お願いします。
(片野田委員) 追加です。受動喫煙の方、資料で言いますと、副流煙のところでまとめの表があったと思うんですが、17ページのところが、今回、健康増進法に直接関わる結果だと思うのですが、先ほど岡村委員からご発言があったとおり、実際の健康影響をアウトカムとした研究というのはまだ足りないけれども、この5.1と5.2、最初の2行、ここは私は非常に重いことだなと考えているんですけど、実際、加熱式たばこを使っている人がいる部屋の中で有害物質が発生しているかということ。もう1つは、周りの人がそれに曝露しているかということ。この2つは「強い」、「高い」、「やや強い」、「やや高い」となっているので、実際その加熱式たばこによる受動喫煙があるというのを明確に示しているというふうに思います。この2つの結果というのが非常に重いんじゃないかというふうに思っております。
(中山委員長) それでは他いかがでしょうか。よろしいでしょうか。もし牛山先生の方から取りまとめられて、何かプラスアルファで感じられたことがあれば補っていただけるとありがたいですが、全体を通してでも結構ですが。
(牛山委員) 取りまとめた立場から一言コメントさせていただきますと、今まで座長と岡村先生からもご指摘いただきましたけれども、やはり疫学的なアウトカム、特に疾病に関してのアウトカムについては、まだ10年間というところで、なかなかしっかりとした数字が把握できないというのは事実でございますので、今後もしっかりとウォッチしていく必要はあるということ。あとは、疫学研究の分野で活躍されている先生方はご承知だと思いますが、加熱式たばこをいきなり吸い始めるわけではなくて、紙巻きたばこを吸っていた方が、この10年、過去10年で徐々に加熱式たばこにスイッチしているということ、あるいはその両方を現在もシチュエーションによって使い分けているという方も多くいます。そういった方々を対象にしたときに、どこまでが紙巻きたばこの影響で、どこからが加熱式たばこの影響かというところをしっかりと線を引くということは、現時点ではなかなか困難なことだというふうに考えております。したがいまして、それに対する研究のアプローチの方法というものも、これから疫学の先生方と十分話し合いながら、どうするとより加熱式たばこの影響がクリアカットに説明できるのかということは考えていかなければいけないということだと思います。あとは実験研究においては、なかなかこれまではやはり主流煙の影響に関する研究が多かったんですけれども、今受動喫煙もあり得るということで言いますと、受動喫煙の影響というものも、これから実験研究の中で取り上げていかなきゃいけないということは実感しております。
(中山委員長) いわゆる非常に重要なリサーチギャップというところが見えてきているような印象を感じておりまして、非常に加熱式たばこが出た時に、いわゆるエビデンスとして攪乱されてしまっているなというような印象、非常にそれがひとつストラテジーなのかなとも感じているんですけれども、またいろいろ研究者としても考えを変えていかないといけないなと感じております。どうもありがとうございました。他いかがでしょうか。よろしいでしょうか。鍵委員、お願いいたします。
(鍵委員) 鍵でございます。加熱式たばこに関しても、やっぱり発生はしているということは非常に重要だと思いますし、実際に習慣としてどういうところで、今までは、紙たばこに関しては、煙が見えますし、臭いもかなりするので、積極的に換気とか、そういうような喫煙する場所とか、いろいろと配慮されていたと思うんですけども、やはりこういうような加熱式たばこになったときに、やはりその環境が少し緩和されるような、要はその換気が少ないところでも、あるいは家庭の中でも吸ってしまうというようなことが起きるのであれば、それはそれでやっぱり問題だと。それは煙も出ない、少ない、臭いもあんまりしないとは言っても、やはりこういうような発がん性物質はあるということはきちんと認識しなければいけなくて、もちろん換気だけで受動喫煙というのは制御できないかもしれないですけれども、その辺はやはり適切に情報を提供するのがいいのかなというふうには思いました。
(中山委員長) ありがとうございます。やっぱりリスクが低いというふうに思ってしまうと、そのリスク回避行動自体がすごく緩まってしまって、大丈夫だみたいな感じに流れやすいです。昔、低ニコチンのたばこが出た時に、低ニコチンだと安心して深く吸い込んでしまうみたいなことを見たことがありまして、またこういった無意識の行動への影響はなかなか無視できないんじゃないかなと思いました。いかがでしょうか。せっかくの機会ですので、全体として報告書に関わらないことでも、もし情報提供、話題提供があればいただきたいと思いますけれども。よろしいでしょうか。私からもうひとつ。この加熱式たばこというのが世界的なマーケットということだと、必ずしもその世界的に、かなり限定的に売られているので、それで世界的な研究対象にしにくいみたいなことを聞いたことがあるんですけれども、それはそういった認識で良いものでしょうか。片野田先生お願いいたします。
(片野田委員) 幸か不幸か、加熱式たばこの世界最大のマーケットというのは日本なんです。エビデンスのまとめでも引用されている文献が、日本からの報告が非常に多くて、国によっては電子たばこと同じように規制されて販売されていないところもあります。なので、加熱式たばこについて、今回、科学的な証拠のまとめが日本からきちっと出されて、それに基づいて科学的根拠に基づく規制というのが進むことで、世界に模範を示せるんじゃないかなというふうにも思っております。
(中山委員長) IARCの物質自体はいろいろ発がん性の判定が出ていると思いますが、この加熱式たばこ自体が、IARCの検討対象になっているかいないかということ、これもお願いいたします。 (片野田委員) 加熱式たばこの製品そのものに発がん性があるかということについては、IARCも評価はしてないと思います。Cochraneのレビューで、加熱式たばこの、先ほど牛山委員からスイッチという言葉がありましたけれど、その禁煙に効果があるかどうかというのはCochraneでレビューされているのがありまして、それも証拠不十分で、禁煙の効果は明らかじゃない。なので、ある程度レビューの対象にはなっているのですけど、加熱式たばこそのものについては、まだ、発がん性そのものについては評価されてないというような状況です。
(中山委員長) ありがとうございます。それではよろしいでしょうか。事務局から資料の訂正ということですので、お願いいたします。
(岩﨑主査) 資料3につきまして、1点訂正がございましたのでお知らせいたします。5ページ目につきまして、表1.発がん物質のフルフラールがございますけれども、こちらに関しては、非発がん物質でして、フルフラールの値の加熱式たばこの成分の量に関しては4.1~6.3です。また表2にあります非発がん物質につきまして、2-フランメタノール、こちらがIARC分類2Bに該当する物質でして、加熱式たばこの成分量としては8.0~11。紙巻きについてはデータがないということについては変わりありません。こちらについて、資料訂正がありましたのでお知らせいたします。
(中山委員長) 5ページ目の資料、フルフラールと2-フランメタノール、これが行の入れ替えということですね。
(岩﨑主査) 関連して下のまとめの表記及び27ページの表記についても修正いたします。 (中山委員長) よろしくお願いいたします。庄子委員、お願いいたします。
(庄子委員) 先ほど加熱式たばこの吸う場所に関する話が出ていましたが、私も資料24ページに出てくる小児への影響で、「加熱式たばこの喫煙者は、紙巻きたばこ喫煙者よりも室内で喫煙する割合が有意に高かった」というデータを興味深く見ていました。非常に面白いデータだと思ったのですが、他にも吸う場所に関しての調査というのは結構あったりするのでしょうか。
(中山委員長) これはいかがですか。吸う場所の特性のエビデンスというのは。片野田委員、お願いいたします。
(片野田委員) 今回のレビューの対象にはなってないと思うんですけど、個別の研究だと加熱式たばこの場合、室内で吸う人が多いというような報告をしている論文はあります。やっぱり先ほど黒瀬委員からご発言があったとおり、加熱たばこなら大丈夫だと思っている人が多いんだというふうに、それが反映されているんだと思います。
(中山委員長) やっぱり行動自体が変わってきてしまうんですね。リスク認識が変わってしまう。よろしいでしょうか。それでは、いろいろな角度から非常に重要な情報量の多い報告をいただきまして、さらに、いろいろな角度から追加のコメント、ご質疑をいただいて、非常に重要な資料が整いつつあるのではないかというふうに感じております。最後に何かご発言されたい方いらっしゃいますでしょうか。よろしいですか。Webの方もよろしいでしょうか。
3 閉会
(中山委員長) それでは、本日の議題は終了しましたので委員会を終了したいと思います。委員の皆様にはスムーズな議事進行にご協力いただきまして、本当にどうもありがとうございました。これにて閉会したいと思います。どうもありがとうございました。

