第39回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会研究開発及び生産・流通部会 議事録

健康・生活衛生局感染症対策部予防接種課

日時

令和8年3月30日(月) 14:00~16:00

場所

Web会議
厚生労働省 専用第14会議室
(東京都千代田区霞が関1-2-2)

議題

  1. (1)ワクチンの安定供給に関する指針の作成について
  2. (2)その他

議事

○眞中予防接種課課長補佐 システムトラブルで開始が遅れてしまい、大変申し訳ありません。「予防接種・ワクチン分科会研究開発及び生産・流通部会」を開催いたします。本日は、御多忙のところ御出席いただき誠にありがとうございます。
 本日の議事は公開です。議事の様子は、YouTubeで配信いたしますのであらかじめ御了承ください。なお、事務局で用意しているYouTube用以外のカメラ撮りは、議事に入るまでといたしますので、プレス関係の方々におかれましては御理解、御協力をお願いいたします。また、傍聴の方は、傍聴に関しての留意事項の遵守をお願いいたします。会議冒頭の頭撮りを除き、写真撮影、ビデオ撮影、録音することはできませんので御留意ください。
 本日は、対面とWeb会議のハイブリッドで開催いたします。まず、Web会議を開催するに当たり、会議の進め方について御連絡いたします。Web会議から御参加されております委員の方々は、カメラをオンに切替えをお願いいたします。御発言される場合は、Web会議システムの挙手機能などを用いて、部会長から指名されてから、お名前をおっしゃっていただいた上で、御発言をお願いいたします。会議の途中で、長時間音声が聞こえない等のトラブルが生じた場合は、あらかじめお知らせしている番号までお電話をお願いいたします。
 続いて、委員の出欠状況について御連絡いたします。現在3名の委員が対面、7名の委員がWebにて御出席いただいており、委員10名全員に御出席いただいておりますので、定足数を満たしており、厚生科学審議会の規程により、本日の会議が成立したことを御報告いたします。また、本部会委員でありました荒戸照世委員ですが、昨年10月に御逝去されましたことを御報告いたします。
 加えて、新しく就任された委員の方を紹介いたします。野口委員の代わりに御就任いただいた、慶應義塾大学経済学部教授の井深陽子委員です。荒戸委員の代わりに御就任いただいた、大阪大学微生物病研究所感染機構研究部門分子ウイルス分野教授の渡辺登喜子委員です。坂元委員の代わりに御就任いただいた、名古屋市健康福祉局担当局長の小嶋雅代委員です。なお、小嶋委員につきましては、用務の都合により14時30分頃に御退席の予定となっております。あらかじめ御承知おきください。申し訳ありませんが、冒頭のカメラ撮りについては、ここまでとしますので御協力をお願いいたします。これ以降は写真撮影、ビデオ撮影、録音することはできませんので御留意ください。
 それでは、議事に先立ち、本部会の資料について説明いたします。本部会の資料については、通信負荷の軽減から、基本的に画面には投影いたしませんので、傍聴されている方々を含め、Webサイトに掲載している資料をお手元に御用意ください。それでは、ここからの進行は伊藤部会長にお願いいたします。
○伊藤部会長 ありがとうございます。それでは、事務局から審議参加に関する遵守事項について、御報告をお願いします。
○眞中予防接種課課長補佐 審議参加の取扱いについて御報告いたします。本日、御出席いただいた委員から、予防接種・ワクチン分科会審議参加規程に基づき、ワクチンの製造販売業者からの寄付金等の受取状況、申請資料への関与について御申告を頂きました。各委員からの申告内容については、利益相反関係書類を御確認いただければと思います。本日の議事内容において、個別に調査、審議される品目はありませんので、議事への不参加に該当する方はおりません。以上です。
○伊藤部会長 それでは、早速、議事に入ります。本日の議題は、ワクチンの安定供給に関する指針の作成についてということで、事務局から資料1の説明をお願いいたします。
○丹羽ワクチン開発専門官 資料1-1、1-2に関して御説明いたします。資料1-1は、本日の議題である「ワクチンの安定供給に関する指針の作成について」という資料です。スライド2です。本日、予定している内容です。スライド4です。まず、予防接種基本計画における安定供給に関する記載等ということで、本部会においても安定供給に関する指針の作成を基本計画に記載することとされ、分科会などの審議を経て、令和7年3月に予防接種基本計画を告示しております。その議論の中で、スライドの上の枠にありますが、安定供給に関する指針については、通知などとして周知することとすることを御確認いただきました。
 スライド5は、基本計画の概要です。第5の項目に、ワクチンの供給に関する内容を規定しております。具体的な記載は、スライド6です。こちらの下線部において、ワクチンの安定供給に関する内容が盛り込まれております。一番下の太字の部分ですが、国が平時からのこういった取組の方針を整理して、関係者に周知することとされております。
 続いて、スライド8で、検討の経緯などについて御説明いたします。スライド8は、前回のこちらの部会でお示ししたものを一部改訂したものですが、指針の構成の案について、前回、御確認いただいたものを踏まえて、事務局で素案を作成し、今回は2番と3番について御議論をお願いしております。
 スライド9です。こちらも前回の資料となります。指針の構成の案の考え方について御確認いただきました。その際に2つの観点、ワクチンの供給状況と取組を行うものに分けて取組の方針を示してはどうかということで、具体については次のスライド10に構成の案をお示ししております。
 スライド10です。基本的な構成の案として、下の枠にありますが、先ほどの2つの観点の場合分けとして第2~第4に、それぞれワクチンの供給状況と取組を行うものに分けた項目を示したところです。それに加えて、第1に基本的な事項を記載するという構成を、前回、御確認いただきました。
 スライド11です。こちらは前回の御議論を踏まえて、改正した構成案についてお示ししております。スライドの上の枠ですが、前回のこちらの部会において、医療機関や自治体についての位置付けと、任意接種も対象とするのか、安定供給確保医薬品について区別するのか、それから原材料も含めた国内製造の状況を公開していくことが重要というような御指摘を頂きました。こういった御議論を踏まえ、構成の案として改訂したものを、スライド11に示しております。
 第1の部分ですが、基本的事項の中に適用範囲として、他法令や他法令に基づくガイドラインなどの内容についても記載して作成しております。第2と第4の項目において、2番と5番に自治体と医療機関の取組に関する項目を追加して、指針の素案を作成してまいりました。なお、作成に当たっては、参考資料に付けてある他法令の規定やガイドラインなども参考に整合を取りつつ、また、これまで予防接種課から発出した供給に関する通知で示してきた内容も盛り込みながら作成をいたしました。
 ここで、ワクチンの安定供給に関して、関係業界団体より参考人として御出席をお願いしておりますので、参考人から安定供給に関する取組などについて、御説明を頂く形でもよろしいですか。
○伊藤部会長 時間が限られていますので、まず参考人の方から御説明を頂けますか。
○丹澤参考人 そうしましたら、資料の2をお願いいたします。本日は貴重な機会を頂きましてありがとうございます。ワクチン4団体、製薬協、日ワク協、PhRMA、EFPIAから、本日は製薬協の丹澤から、ワクチンの安定供給に向けた業界の取組を説明させていただきます。
 2ページです。まず、供給面から見たワクチンの特性についてまとめています。ワクチンは厳格な品質確保と迅速かつ安定的な供給の両立が重要となります。
 1点目は、持続的な生産体制の整備・維持が重要である点です。原液の生産設備の多くは専用設備で、他製品への切替えに時間を要します。また、急な計画変更が難しいという特徴があります。また、生産設備の維持更新、ワクチン特有の生物由来原材料や新規モダリティワクチンの製造用の試薬の確保等、更に品質確保のための生産技術・人材の維持確保等が重要です。
 2点目は、供給確保医薬品としての対応です。多くのワクチンが供給確保医薬品に指定されました。この供給状況の報告や安定供給に必要な対応を確実に行うことが重要であると考えています。
 3点目は、生物学的製剤としてのレギュレーションの対応です。ワクチンは薬機法において保健衛生上特別の注意を要する医薬品であるとともに、国家検定を必要とする医薬品にも指定されています。これまで合理的な法改正に向けた官民の協議を継続してきましたが、引き続き関係機関との連携を進め、安定供給に必要な制度の改善を推進していきたいと考えています。
 4点目は、需要予測の難しさと供給リードタイムの長さです。国内外での製造を問わず、多くのワクチンは1年以上の供給リードタイムを要します。感染症アウトブレイク時の需要増は、予測が非常に難しく、短期間で供給量を増やすことが難しい状況です。同様に流行の収束も予測ができないため、廃棄リスクが生じやすいという特徴があります。このようにワクチンは、安定供給を実現するために特有の厳格な対応が必要な製品となっています。
 続きまして、3ページを御覧ください。こちらは企業におけるワクチンの安定供給のための取組です。まず、平時において、サプライチェーン全体管理として、需要予測や供給計画の策定、在庫確保、生産設備の維持更新への投資を行います。また、組織、ガバナンス体制の整備、安定供給に必要な要員・設備・専門機能の配置を行っています。さらにリスクマネジメントとして、関連の情報を常時モニタリングすることや、リスク兆候の把握・分析を実施しています。このように平時から供給不安、供給不足を未然に防止すべく取り組んでいます。
 また、平時の対策をした上で、供給不安が発生した場合には、厚生労働省に迅速に報告を行い、厚生労働省と連携しながら対応策の検討を実行していきます。具体的には、出荷の前倒し、増産などの対応を行います。このときに、独占禁止法を遵守した国主導での代替可能業者との連携も重要な対応です。このような対策を行った上でも供給不足に至った場合には、厚生労働省と相談の上、限定出荷や代替品の活用を行い、市場の混乱を最小化するために流通医療機関と十分なコミュニケーションを行っていきます。企業は平時から持続的な安定供給対策を行い、供給不安発生時には供給不足を起こさないような迅速な対応を取れる体制を整え、有事発生時には速やかに安定供給回復を目指し、取組を進めます。
 続きまして、4ページです。最後にワクチンの安定供給に必要な課題対応について、お話します。1点目は、データドリブン予防接種の推進です。予防接種事業のPDCAを回していくためには、国が整備を開始した予防接種デジタル化を活用して、接種率の把握、第三者提供の情報の利活用を進めていく必要性があります。
 2点目は、国による疫学・感染状況の動向の把握と、企業への情報の共有です。急な需要増に対応するためには、平時からの情報の把握、共有が重要です。
 3点目は、持続可能な安定供給体制の確保です。少子化により小児ワクチンの市場規模が縮小する中、健康医療、安全保障及び危機管理の観点から、製造設備の維持更新、サプライチェーン体制の基盤強化への国による継続的な支援が必要と考えます。
 4点目は、国民への啓発教育の強化です。予防接種の意義や、ワクチンに関する正確な理解の醸成のために、国・自治体・アカデミア・製薬業界、それぞれの役割を最適化し、国民へ継続的な啓発教育を強化が必要と考えます。
 ワクチンメーカーは、安定供給の取組を継続していきますが、今後、解決すべき中長期的な課題も残されています。私たちワクチン4団体は、これからも国民の皆様が迅速にワクチンにアクセスできるよう、これからも取組を継続していきます。以上です。ありがとうございました。
○伊藤部会長 ありがとうございました。丹澤参考人からお話を頂いていますが、清水参考人から何か付け加えることはありますか。
○清水参考人 ありがとうございます。特にありません。
○伊藤部会長 ありがとうございます。では、時間が限られていますので、医薬品卸売業連合会の説明を頂けますか。松田参考人、古井参考人、それから矢野参考人からお話頂きます。
○松田参考人 日本医薬品卸売業連合会の松田です。本日は、このような機会を設けていただきまして、誠にありがとうございます。
 それでは、お手元の資料3に沿って説明させていただきます。1ページを御覧ください。本日は、この3点の順番に説明させていただきます。
 2ページを御覧ください。課題の整理と改善の方向について、まとめたものです。まず、左側の課題の整理です。1つ目の課題は、生産量と必要量のバランスが崩れた場合に安定的な流通に支障を来すということです。ワクチンに限らず、生産量が必要量を上回っているケースにおいては、安定的な流通は可能ですが、突発的な事情により必要量が生産量を上回るケースでは、安定的な流通に支障を来します。医薬品卸の場合では、基本的にメーカーから過去実績に基づく割当納品が行われている事情がありますが、例えばメーカーによる供給停止が発生した際には、生産量と必要量のバランスが崩れるということになります。
 2つ目の課題は、接種期間中の供給総量が仮に十分であったとしても、メーカーの供給と医療機関の需要との間に時期のずれが生じてしまうことです。一時的に需給の切迫が生じるということです。こちらは最終的な総生産量と必要量のバランスが取れている場合であっても、タイミングの問題で一時的に発生し得る課題と捉えています。
 3つ目の課題は、需要予測の難易度が高いため、突発的な需要増が発生した場合の対応が困難となっているということです。ワクチンに限らず、供給不安、品不足などの情報が報道されることで、需要が大きく拡大していきます。このような事態に陥った場合には、真に必要な需要量を把握することが困難であり、ピークアウト時においても卸の返品が発生するなど、対応に多くの労力とコストを費やすことになります。
 次に、課題に対する改善の方向性を右側に示しています。1つ目に生産量と必要量がリンクするための情報共有の促進、2つ目に供給ピークのずれを最小化する枠組みとして、全体的なスケジュールの前倒しの検討について示しています。これらについては今回、作成いただいているワクチンの安定供給に関する指針において、予防接種事務のデジタル化といった情報収集に関する記載もなされていることから、安定供給に向けた対応の取組が行われることを期待しています。
 3つ目に、行政による最低限の備蓄確保や円滑な流通のための環境整備の検討について示しています。地政学的リスクも高まっている昨今においては、保険の意味合いとして行政による備蓄を確保することも検討できるのではないでしょうか。円滑なワクチン供給を実現するため、流通過程で生じているこれらの課題を検証いただき、当部会において改善に向けた取組を御検討いただきますようお願いいたします。
 3ページを御覧ください。最近のワクチン流通の特徴について、御紹介します。最近の特徴としては、超低温での温度管理が求められる製品が増えています。医薬品卸は、流通段階において温度逸脱が生じないよう、超低温対応の保管・輸送カート等を用意するほか、リアルタイムで温度管理を行うための温度ロガーの設備など、コールドチェーンを実現するため様々な投資に対応しなければなりません。今後も増えていくことが予想される超低温の温度管理を求められるワクチンはもとより、医薬品卸として品質を保証したワクチン流通が実現できるよう、引き続き対応していきます。
 4ページを御覧ください。最後に今後の取組について述べさせていただきます。国民の期待に応えるべく、行政・医療機関・メーカー・医薬品卸が一体となって、効率的なワクチン供給の仕組みを検討することが重要であると当連合会は理解をしています。また、SDGsや医療資源保護の観点からも、ワクチン廃棄による資源ロスを最小化するという共通認識を徹底する必要があるのではないかと考えています。最後になりますが、接種を希望される国民の皆様に対して、円滑にワクチンが供給できるよう、私たち医薬品卸はこれからも努力していきます。どうもありがとうございました。
○伊藤部会長 ありがとうございました。製薬団体と、それから医薬品卸売業の方から説明いただきました。今頂きました説明について、御質問があれば頂きたいと思いますが、委員の方々、いかがでしょうか。比較的ありきたりの説明をされたのだろうと思っていますが、以前に比べると随分改善されていて、特に卸に関しては承認から国家検定も含めて随分短縮化して、流通在庫が増えてきていると思っています。今、流通在庫というか国家備蓄のようなことをおっしゃられたのですが、一番大きな問題は生ものなので、備蓄をするのがなかなか難しいのが現状です。できるだけ足りなくならないようにということなのですが、逆の言い方をすると、流通在庫が増えると卸も在庫を抱えるのが大変になると思います。その辺りはどういうお考えでこういった提案がされたのでしょうか。
○松田参考人 ありがとうございます。国家備蓄の件については、おっしゃられるとおり、需要と供給のバランスがある程度イーブンであれば、そのようなことにはならないのかなと思いますが、昨今、検定うんぬんも含めて、そのバランスが崩れたときにバックアップが何もないというところが1つあります。ですので、そういった意味では、いずれはその行き届くであろうワクチンに一時、届かない時期が発生してしまうというバックアップの1つとして御提案をさせていただいたところです。ですので、そのようなことが起きないように検定の時間を短くしたり、ワクチンの偏在がなくなるような仕組みというものを運用でカバーすることができれば、そういったことも必要なくなってくるのかなと、このように考えています。
○伊藤部会長 ほかに何かありませんか。では、医薬品の製造の過程は随分よくはなってきているのか、よくなってきていないのか難しいところがあると思いますが、予防接種データベースがもうすぐできるようになって、JIHSから多分あと2年ぐらいのうちには情報提供できるような状況になると思っています。医薬品を製造される方にとっても参考になるデータをリアルタイムでお届けできる形になると期待しているのですが、そうは言っても、ここ1、2年にMRワクチンやおたふくのワクチンなどの供給ができない、製品の品質が確保できないという話があって、幸いなことに今のところ大きな問題にはなりませんでしたが、これが1社ではなく、2社が同じような話になると、とんでもないことになるというのは認識しています。その辺りについて対応ができるかどうかということは、ワクチンの関係団体として、どのようにお考えなのか教えていただけますか。
○丹澤参考人 伊藤先生、ありがとうございます。ワクチンメーカーとしては、今日もお話させていただきましたとおり、供給不安が想定される場合については、供給に関する独禁法の対応等も含めて厚生労働省と相談して対応を進めております。生ワクチン等の複数のメーカーで供給しているワクチンについては、適時な需要状況の確認が非常に重要になります。そして予見的に需給状況に何らかの影響が想定される場合には、速やかに厚生労働省と相談し、今般公取委から提示された独禁法の考え方に基づき、対応をしっかり進めていくことが重要と考えます。また技術的な改良等も含めて検討していく必要性もありますので、今後安定供給に必要な施策等について、厚生労働省としっかりと相談していきたいと考えています。
○伊藤部会長 ほかに委員の皆様から御質問はありませんか。せっかくワクチンの製造をされる方、流通される責任ある方々にお出でいただいていますので、皆さんから御意見を頂けると有り難いと思いますが、大丈夫ですか。笹本先生、いかがですか。
○笹本委員 日本医師会の笹本です。どうも丁寧な御説明ありがとうございました。製薬会社に1つお聞きしたいのですが、資料2の3ページの図を拝見しまして、様々なお取組をされていることは大変敬意を表するところです。製薬会社の皆様としては、何を一番必要とされているか、これがあるともう少し改善するということ、もし具体的なそういう希望があれば、是非教えていただきたいです。いかがでしょうか。
○丹澤参考人 ありがとうございます。今日の資料の4ページにも今後の課題という形で、提示させていただきました。その中において、2つの重要な事項があります。1点目は、やはり需要をしっかりと予測していくためにも、整備が開始された予防接種のデジタル化によって、メーカーとしても需要の予見性を高めるためにデータを確認し、需給の精度を高め、安定供給に繋げるための環境整備が重要と考えます。
 もう1点は持続可能な供給体制の維持・強化です。今後の少子化の見通しから厳しい事業環境が想定されます。生産量が減りますと、それに伴って増産時の対応に、時間を要ます。したがいまして、この国産小児ワクチンの安定供給を将来にわたり確保するためには、国からの継続的な生産供給体制の維持等に係る支援が必要であると考えております。この点については、引き続き、厚生労働省に相談させていただきたいと考えています。2点お話させていただきました。ありがとうございます。
○笹本委員 どうもありがとうございました。
○伊藤部会長 ほかにはよろしいですか。では、福島先生、どうぞ。
○福島委員 大阪公立大学の福島です。どうも御説明ありがとうございました。本日、卸さんの代表として来られています松田参考人にお伺いしたいと思います。資料3の右下の資料ページで2という所でお示しいただきました改善の方向性の3点目、行政による最低限の備蓄確保という点が私どもが今まで気付かなかったと言いますか、確かに定期接種は市町村が実施主体ですので、こういう視点もあるということで非常に勉強になりました。これを書かれた背景ですが、例えばこのワクチンは備蓄していただけると卸さんとしても助かるといったような御経験に基づくような記述でしょうか。あるいは定期接種のワクチン全般に関してというような御要望なのか、その辺りをお聞かせいただければと思います。
○松田参考人 ありがとうございます。イメージとしては、ワクチン全般というイメージです。実は医療用医薬品、例えばパンデミック時は治療薬等は国家備蓄など、そういったもので一部対応して、不測の事態というか、いわゆるピークが整ってきたときに備えて、そのような対応を取っているというところから、ワクチンもそのような形のものができると、その一時の空白期間を埋められるのではないか。こういったような発想の下、今回、記載させていただきました。おっしゃるとおりで、ワクチンに関しては定期接種や公費負担の時期などが、割と市町村や県ごとに違っていまして、そういった意味では公費で負担が軽減できるような時期が重なってしまうと、年間通じてワクチンはあるのですが、その一時の期間だけない。そういったようなことに柔軟に対応できないというのは、医療用医薬品以上にワクチンの場合は難しいというようなことになっています。そういった一時期のところをどうしても、安定供給を補わなければいけないというような場合の1つの案として、行政による最低限の備蓄確保ということも検討してはいかがかなということで記載をしています。
○福島委員 ありがとうございました。
○伊藤部会長 ほかにはありませんか。今、備蓄の話が出ましたが、例えば国家備蓄しているインフルエンザ治療薬のような化学薬品とちがって生ものなのでランニングストックでなくてはいけないので、それの管理をするのはどうするのかは、多少議論が違うので、それも考えてこういった提案をされたのかなと、先ほど聞いたところなのですが。
 もう1つは、毎年、この秋のときにお願いをしているインフルエンザワクチンの買占めの話が問題で、まずは必要な分だけ買っていただきたいというお願いをしているとは思っているのですが、基本的にはワクチンは製品の有効性を保つためにコールドチェーンでかなりきちんと管理をしていて、1回、医療機関に納めたものは破棄せざるを得ない。それを一部の卸では返品を受け付けて、そこから先は卸の責任で廃棄をされているのかよく分かりませんが、そういう商習慣を改めていかないとなかなか難しいのではないか。余り日本医師会にけんかを売るつもりはないのですが、そこは自分たちで律していかないとなかなか困るのではないか。特に昨今のお米の話と似たりよったりの話は起き得るので、その辺りはどうお考えなのでしょうか。
○松田参考人 ありがとうございます。ここは是非、我々としては医療機関さんに御協力いただきたいところですので、御検討いただきたいと思っています。
○古井参考人 すみません、こちらから発言よろしいでしょうか。
○伊藤部会長 どうぞ。
○古井参考人 今ほどの話ですが、返品ありきで発注をされた医療機関は、私の知っている限り、ほぼないと思っていますので、そういった意味では、需要と供給でたまたまそういう患者さんが来なかったということで返品になっているというのが実態かなと思っています。
 もう1点、先ほどの備蓄在庫の部分ですが、国家備蓄しているインフルエンザ治療薬のように固定で持つという理由は、流動在庫で持っていて、ある一定の在庫量を卸で持っていて、その分を行政の負担で面倒を見たらと。災害用備蓄医薬品、災害医薬品は結構そういう運用をされている例がありますので、流動在庫の中である程度、行政に面倒を見てもらうということであれば、我々流通で在庫が増えるという部分の負担は軽減されるのではないかということで提案したと思っています。すみません。私からは以上です。
○伊藤部会長 ありがとうございます。ほかになければ、このセッションについては終わらせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、引き続き事務局から資料の説明をお願いいたします。
○丹羽ワクチン開発専門官 資料1-1、スライド14以降について御説明いたします。こちらはワクチンの安定供給に関する指針の素案についてになります。
 まず、スライド14ですが、こちらは指針(素案)の概要となります。こちらのスライドの上の枠にございますとおり、指針の素案の概要としては、先ほど来御説明しました基本計画において、基本的事項について記載されており、また、一部のワクチンについては、医療法に基づき供給確保医薬品に指定されているところです。一方、ワクチンは一般的に製造開始から出荷までに要する時間、期間が長く、需要の変動に合わせて短期間で生産調整することが困難という特徴もございます。このため、平時からワクチンの供給不足を未然に防ぐ措置を講ずるとともに、何かあった場合でも、その影響を緩和する体制を整備して、関係者が連携してワクチンの偏在等を防止することにより、安定供給の確保に努める必要があるといった状況を踏まえ、ワクチンの安定供給を確実に推進するため講ずることが望ましい措置などについて、より具体的かつ明確に整理をして周知するために、この指針を策定するという概要をお示ししています。
 下半分ですが、主なポイントを記載しています。構成の案の所で御説明したとおり、ワクチンの供給状況、ワクチンの流通関係主体、それぞれに分けて内容を規定しているものです。こちらの表の内容につきましては、これ以降のスライドで個別に用意していますので、説明は割愛させていただきます。
 スライド15です。こちらは第1の項目の基本的な考え方の概要になります。1の背景・目的については、先ほど1つ前のスライドの概要の所でお示しした内容と同じです。こちらの項目において※にございますけれども、本指針の位置付けとして、他の法令に基づく安定供給に係る規定やガイドラインなどの最新の知見や制度を踏まえる必要がある点も、指針の素案には記載しているところです。
 下半分の2、適用範囲です。適用されるワクチンは、予防接種法に基づき定期接種の対象となるワクチン、定期接種ワクチンについて適用します。任意接種のみに用いるワクチンについても、この指針に準じて適用することが望ましい旨を記載しています。※にありますように、この適用するワクチンの対象としては、現に市場に流通しているワクチンが、何か供給不安や不足になる可能性を想定したものであり、パンデミックなどに対応したワクチンの確保については、別途の行動計画に基づいて対応することも留意事項として記載しています。
 2つ目のマルですが、適用される流通関係主体についてです。流通関係主体としては国、自治体、ワクチンの製販業者、ワクチンの卸売業者、それから、ワクチンの予防接種を実施する医療機関を設定しています。
 3つ目です。供給不足と供給不安についての定義も、この2の適用範囲に記載しています。供給不足とは、需要に対して医薬品の供給が不足することによる限定出荷又は供給停止が発生する状態、また、供給不安とは、この供給不足が生じるおそれが発生する状態と定義しています。こちらは薬機法で規定されている考え方と齟齬がないように設定しました。
 続きまして、スライド16です。これ以降、ワクチンの供給状況に応じた取組になっています。スライド16は、第2として平時において行うことが望まれる対応の概要を示しています。1~5の関係主体別に分けていますが、国においてはワクチンの供給状況を適切に把握すること。それから、必要な対策について企画・立案し適切に実施することを規定しています。
 2の自治体ですが、安定供給に必要となる体制の整備を行うことを記載しています。
 3の製販業者ですが、体制の確保として、必要かつ十分な能力及び数の従業員又は設備を割り当てていただき、効率的な体制を構築すること。関係者との間で迅速かつ確実にコミュニケーションを取ることができる体制をあらかじめ構築すること。委託先も含めてワクチンの供給の全体管理を行うことを記載しています。また、こういった体制を活用してリスクマネジメントを行うこと。それから、情報の収集、モニタリングを行うこと。それから、需要予測に応じてワクチンの供給計画を立てて、適正な水準の流通在庫量を保っていただくことに努める内容を記載しています。
 4の卸売業者の項目ですが、こちらにも体制の整備の内容と適切な発注計画、それから適正な水準の流通在庫量を保つことに努める内容を記載しています。
 5の医療機関の項目ですが、こちらにも体制の構築が有用であることを記載し、需要に応じた発注を行う内容を記載しています。
 続きまして、スライド17です。こちらは、第3のワクチンの供給逼迫が発生するおそれが判明したときに行うことが望まれる対応として、供給不安の段階での対応を記載しています。こちらは関係する流通主体として国と製販メーカーを記載しています。
 国ですが、供給不足のメーカーからの必要な情報提供とその対応を求めること。それから、代替のワクチンがある場合には、そのワクチンを供給している代替可能業者に必要な対応について個別に協力を求める内容を記載しています。この項目に独占禁止法上の留意点も記載したところです。3つ目ですが、必要な場合には関係部署との調整を行うということで、行政側の調整も行う内容を記載しています。
 2の製販メーカーですが、供給不足の理由の詳細や在庫量の推移の詳細、それから、詳細な対応方針案について国に速やかに報告することと、それらを国と相談しながら対応方針を決定・実施することを記載しています。一番最後は代替メーカーですが、国から要請を受けた場合には協力の可否を御検討いただく内容を記載しています。
 スライド18です。こちらは、第4のワクチンの需要逼迫した時点において行うことが望まれる追加的対応として、供給不足の段階での取組を記載しています。タイトルの※書きにございますとおり、こちらは先ほどの第3の項目での取組に加えて、追加的に行うものとして記載しています。こちらに記載の流通関係主体は、1~5の全ての流通関係主体を記載しています。
 1の国ですが、必要な情報発信を行うこと。それから、地域偏在の有無などを把握して、対応方針の決定や情報発信に活用することを記載しています。
 2の自治体ですが、偏在などの状況を把握した上で必要な対応を検討し、ワクチンの供給の滞りなどが解消されない場合には、国に対してその状況を報告するという内容を記載しています。
 3の製販メーカーですが、供給不足の概要や対応方針を関係者に提供するとともに、十分なコミュニケーションを図ること。それから、取引条件を調整する場合には、公平に行うことを記載しています。それから、状況に応じては必要になるかと思いますが、有効期間の短いワクチンの供給について検討する内容を記載しています。
 4の卸売販売業者の項目ですが、こちらにはワクチンを確保すること。医療機関と調整する場合には公平に行っていただくこと。それから、在庫量について必要に応じて情報提供を行っていただき、過剰発注や過剰在庫の確保を控えるような呼び掛けをしていただくことを記載しています。また、先ほどあった有効期間の短いワクチンについても供給を検討する内容を記載しています。また、医療機関への配分量や時期の調整に関しても記載しているところです。
 5の医療機関の項目ですが、ワクチンの供給状況などの情報を踏まえて、影響が最小限となるよう必要な対応を実施すること。それから、需給の状況も踏まえた発注を行うことを心がけて、過剰発注、過剰在庫の抑制に努めることを記載しています。また、有効期間の短いワクチンの有効活用についても、こちらに記載しています。
 以上がワクチンの指針の素案に関しての御説明になります。以降のスライドは参考資料となります。今、御説明した内容を本文として記載しているものが資料1-2となりますので、必要に応じて御確認をお願いいたします。説明は以上です。
○伊藤部会長 ありがとうございました。昨年の8月にこの素案の基が提示されて、本資料の11ページにありますように、皆さんから御意見を伺い、医療機関も入ったほうがいいのではないか、地方自治体をどうするのかという点を修正していただいた素案が、今回、提示されていると思います。スコープは、パンデミックを除く平時のワクチンの安定供給についてということなので、それに限定された形での議論だと思っています。今まで生産・流通部会で言われてきたものについて具体的に文章にして記載されたと思っていますが、この中で一番大きいのは、予防接種課がコントロールする限りにおいては公取も認めるので、皆さん、その指示に従ってくださいということが文章として書き込まれていることだと思います。コントローラーが明確になったという意味では大きいことだろうと思います。
 それだけでなく、卸のほうからいろいろ聞いておりました、例えばワクチンの有効期間は短いので、医療機関にとってみれば有効期間が長いワクチンを持ちたいと思っているのだと思いますが、短いものもちゃんと使ってほしいというのと、過剰な発注に関してやめてほしいとか、文章の中に入っているかどうか分からないですが、ロットバックと言われている、医療機関に1回納入されたよりも短い消費期限のワクチンが納入されて医療機関が怒るとか、様々な問題が発生することも聞いています。そういうことも含め、皆さんで限られた資源を有効に使ってくださいというのも含めて、お願いをしていかなければいけないと思っています。そういう平時の対応について、ある程度のガイダンスがきちんと書かれたと認識しています。これを御覧いただいていかがでしょうか。御意見を頂けますでしょうか。福島先生、どうぞ。
○福島委員 御説明ありがとうございました。本日、お示しいただきました指針(素案)について、方向性に異存はございません。そして前回部会で私からは、恐らく定期接種のワクチンについて指針を作成するのだと思うけれども、任意接種ワクチンも対象とするかどうかを明示していただくといいのではないかといった意見を申し上げたのですが、スライド15でお示しいただきましたように、任意接種のみに用いるワクチンについても準じて適用することが望ましいと明記していただきまして、ありがとうございます。もちろん、任意接種ということで、国であるとか定期接種の実施主体である市町村の関与はないのですが、製造販売メーカーさん、あるいは卸さんにとっては非常に良い拠り所になるのではないかと思います。
 その上で、先ほど伊藤部会長もおっしゃいましたように、こちらの指針は平時の考え方というのが非常に重要なポイントになると思いまして、指針本文の資料1-2を拝読したのですが、幾つかお尋ねしたいと思います。ページ数で言いますと5ページ目、全体ページ数では6ページ目になっていますが、下のページ数では5となっています。第2の「平時において行うことが望まれる対応」という所で、1に「国」とあります。この次の行、「平時モニタリングによる情報を活用し」とありまして、もちろん、これは今後、予防接種事務のデジタル化が本格稼働して2年後ぐらいには接種率等がモニタリングできるようになると思いますが、今現在、平時モニタリングの情報としてどのようなものが活用されているのか。私は余り詳しく存じ上げませんので、教えていただきたいと思います。
 また、この第2に書かれている卸さんであるとか製薬メーカーさんの対応で今後必要となってくるような事項を様々書いておられますが、これは今、既に有している体制を文章に落とし込んでいるだけなのか、あるいは実はないのだけれども、一から構築しないといけないような体制があるのかどうか。もしよろしければ教えていただきたいと思います。この2点です。
○伊藤部会長 お願いします。
○丹羽ワクチン開発専門官 2点、御質問を頂きました。ありがとうございます。1点目の平時のモニタリングに関してですが、現状は感染症法に基づいて行われているものになります。そちらにおいては現在、対象となっているものが品目数として、抗菌薬、抗インフルエンザ薬などを対象に124品目が対象となっています。これらについて厚生労働省から報告の様式であるとか報告の頻度などについて個別に通知で求めて、企業から厚生労働省に報告する方法でモニタリングしているものがございます。具体的な運用は医政局の医産情のほうで示されている運用のガイドラインで運用されているものです。
 2つ目ですが、今回、指針の素案でお示ししている取組についてです。現状は、これまでも定期供給に取り組んでいただいていますし、そういった必要な体制の構築はこれまでも業界の皆様で構築していただいていると認識していますので、これまでにない何か新たなものを求めたものではないと認識しています。なので、安定供給に向けた各関係主体が取り組んでいくことが重要と考えています。なお、改正薬機法や他法令の改正に伴った、例えば製販業者における安定供給に係る管理責任者の設置とか、そういった新たな規定の設置などについては、それらの規定に基づいた対応は必要になると認識しています。
○福島委員 ありがとうございました。
○伊藤部会長 ありがとうございます。基本的には、新たに構築をしなければいけないというよりは、現状の枠組みをきれいにまとめて文章化したとは思っておりますが、ほかに御質問とかはありますか。笹本先生、よろしくお願いいたします。
○笹本委員 日本医師会の笹本でございます。前回に比べて国、都道府県、製造販売業者、
、卸売販売業者、医療機関等が入りましたので、大変分かりやすくなったのではないかと思います。その上で、ちょっと文言を修正していただきたいのですが、14ページの「素案について」という所で、下に主なポイントというのがあります。ここの一番下の「医療機関」の右端に「需給逼迫が生じた場合に望まれる取組」で「需給状況に応じた適正な発注」とあります。18ページを見ますと「医療機関」の所では、下線の一番下の行になりますが、「需給状況を踏まえた発注を行うことを心がけ」とありますので、文言を「需給状況を踏まえた発注を行うことを心がけ」というように統一していただいたほうがよろしいかと思います。よろしくお願いいたします。以上です。
○伊藤部会長 事務局からお返事を頂けますか。
○丹羽ワクチン開発専門官 笹本委員、ありがとうございます。文言としては「需給状況を踏まえた発注」ということでそろえておりますので、御報告させていただきます。本文のほうも「需給状況を踏まえた発注」という文言で作成をしております。よろしくお願いいたします。
○笹本委員 そのように修文するということでよろしいですか。
○丹羽ワクチン開発専門官 御指摘のとおりです。
○笹本委員 分かりました。ありがとうございます。
○伊藤部会長 笹本先生、具体的には「過剰発注・過剰在庫の抑制に努める」という文章を削ってということですか。
○笹本委員 先ほど古井参考人からありましたように、思ったほどという言い方が正しいかどうか分かりませんが、過剰発注で在庫を確保する所というのは、それほど多くない、本当にごく一部ということがだんだん分かってきました。皆さん適正に発注していただけているようなので、このような文言のほうがよろしいのではないかなと思いました。
○伊藤部会長 ありがとうございます。事務局としては、それでよろしいですね。
○丹羽ワクチン開発専門官 資料1-2の13ページの本文に、第4の項目の5ポツとして医療機関の項目を設定しております。こちらの2つ目のマルにありますとおり、「需給状況を踏まえた発注を行うことを心がけ、過剰発注・過剰在庫の抑制に努める」という文言で進めさせていただくということでよろしいでしょうか。
○伊藤部会長 笹本先生、この文章の「過剰発注・過剰在庫の抑制に努める」という文章を削れということでよろしいのですか。それとも、これは残してもよろしいのでしょうか。
○笹本委員 本文のほうは、既に需給逼迫している状況下で過剰発注は無理だと思うので、ここは削除してもよろしいのではないかと考えています。
○伊藤部会長 分かりました。皆さん、それでよろしいですか。
○前田予防接種課課長 予防接種課長です。御意見をありがとうございます。文言はまた改めて調整させていただきたいと思います。ありがとうございます。
○伊藤部会長 ということで、よろしいでしょうか。ほかに何かありますか。卸連のほうからも、過剰発注というのはないと伺っているので、それに関しては明文化することもないという御意見だろうと思いますが、よろしいですか。卸連の方々についても、過剰発注の引受けがないように皆さんで協力していただきたいということだと思いますので、明文化しないでもよい世の中になってほしいということで、よろしいのでしょうか。
○丹羽ワクチン開発専門官 御意見をありがとうございます。参考資料3に付けております資料は、医療用医薬品の供給問題への対応に係る行動計画というものでして、ワクチンに関わらず医薬品全般に対する供給関係の指針のようなものが既に示されているところです。こちらの項目でも医療機関の項目が規定されているところですが、その中で、供給問題発生時の対応として、過剰発注・過剰在庫の抑制などという項目が設定されていることも踏まえて、こちらのワクチンの安定供給の指針(素案)においても記載させていただいたところです。そういった周辺の状況も踏まえて確認させていただければと存じます。
○伊藤部会長 なかなか難しい判断かなと思いますが、例えば過剰発注・過剰在庫という生々しいものではなくて、適正な発注とかという、もう少しマイルドな表現にしていただくとか、何か方法を考えていただきたいということかなと思いますが、それでいいですか。
○笹本委員 結構です。
○眞中予防接種課課長補佐 事務局です。もともと笹本先生に御指摘いただいた所というのは、直前に先生の指摘の場所に気付きまして、資料は修正させていただいております。先生に御指摘いただいたとおり、もともと「需給状況に応じた適正な発注」となっていたところ、ホームページに掲載している資料のとおり「需給状況を踏まえた」という文言に修正させていただいております。今ちょうど議論になっているところについては、その他の指針等の記載の内容も踏まえて、先ほど前田予防接種課長からも御説明させていただいたとおり、検討して御回答させていただければと思います。以上です。
○伊藤部会長 笹本先生、それでよろしいでしょうか。
○笹本委員 よろしくお願いいたします。
○伊藤部会長 ありがとうございます。本日の指針案について一通り御意見を頂いて、修正いただく方向になったと思います。今後の流れですが、本日の御意見を踏まえて、事務局で最終的な記載の整備していただき、確認後、発出に向けた手続を進めるということでよろしいでしょうか。御意見がなければ、そうさせていただきたいと思います。事務局におかれては、必要な手続を進めるようにお願いいたします。
 次に「その他」で、資料4-1、4-2が提出されておりますので、事務局からの説明をお願いいたします。
○丹羽ワクチン開発専門官 資料4-1、4-2について御説明いたします。資料4-1を用いて説明させていただきます。こちらは報告事項です。スライド1にある感染症危機対応医薬品等開発・生産体制強化戦略についてというもので、戦略がまとまりましたので御報告いたします。
 スライド2です。こちらは、今回御報告する戦略の1つ前、改定前のワクチン戦略と呼ばれていた戦略の概要です。令和3年6月に閣議決定された内容について、概要を示しています。この戦略では、ワクチンを国内で開発・生産できる力を持つために、政府が一体となって必要な体制を再構築して、長期・継続的に取り組む国家戦略としてまとめられたものでした。オレンジの部分ですが、①~⑨の項目について、それぞれ必要な政策がまとめられていたところです。内容は一番下にありますが、新型コロナの対応についても記載されていたところです。
 スライド3です。このワクチン戦略について見直しが行われてきました。図の上の所にありますが、現状のワクチン戦略という所から矢印が下りておりますけれども、感染症危機対応医薬品等に関する提言をまとめるものが、感染症協議会で議論されてきました。見直しの内容としては、ワクチン戦略の見直し強化ということで、戦略の9項目について今後、強化すべき点がないか、新たに対応が必要となる事項がないかという内容が議論され、プラス、右側にありますが、治療薬・診断薬への支援拡大に関しても議論がされたところです。表に感染症協議会で議論された過程があり、今年2月24日に感染症協議会としての提言が取りまとめられました。
 この提言を踏まえて、次のスライド4、5にある新たな戦略が今回、閣議決定されたところです。スライド4ですが、上の部分に概要があります。感染症有事における対策というのは、ワクチンのみならずワクチン、治療薬、診断薬など、これらを感染症危機対応医薬品等と呼んでいますけれども、これらによる多層的な対応が必要であるという観点から、平時からの研究開発、製造基盤整備などについての戦略がまとめられたものです。下の図にありますが、次ページにまたがる①~⑨に関しては、ワクチン戦略と同じ項目が引き継がれて、今後強化すべき点などについてがブラッシュアップされた内容となっています。スライド4は、主に研究開発に関する部分です。
 スライド5です。⑤の製造拠点の整備については、こちらの部会でも御報告させていただいていますが、ワクチン生産体制等緊急整備事業など、既存の事業を通じて整備された製造施設等について、持続可能な生産体制を構築できるよう必要な支援の在り方を検討することが記載されています。同じスライドの⑩については、ワクチン戦略の改定に伴い新たに加えられた観点として、有事対応の実効性を上げるための施策も加えられたところです。以上が今回、取りまとめられた戦略についての御報告です。
 資料4-2については、この戦略の本文です。以上です。
○伊藤部会長 ありがとうございました。基本的にはパンデミックの対応については、この部会の所掌ではないのですが、このような形で決まっているということの御報告を頂きましたが、御質問とかありますか。大丈夫ですか。有事の際は、こういう形で取りまとめがされ、平時に関しては生産・流通部会で取りまとめをして、世の中に出していくという整理になっているということです。本部会のもう1つの片割れについては、このような形になっているとの説明でしたが、いかがでしょうか。大丈夫ですか。これで、平時とパンデミックのときの危機管理対応についての文章的な取りまとめができたということだと思っておりますが、御質問とかはありませんか。大丈夫ですか。
 それでは、本日の予定していた議事は以上ですが、事務局から何かありますか。
○眞中予防接種課課長補佐 本日も様々な御意見を頂き、ありがとうございました。次回の開催については、追って御連絡させていただきます。事務局からは以上です。
○伊藤部会長 本日もいろいろ御意見を頂き、ありがとうございました。これで、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会研究開発及び生産・流通部会を終了させていただきます。本日は、どうもありがとうございました。開始に当たり手こずりまして、皆さんには御心配をお掛けいたしました。どうもありがとうございました。失礼いたします。

※途中退席の小嶋委員より市町村も関係主体に含めていただきありがたいと思いますが、県に望まれる対応が具体的なのに対し、市町村は「供給不足発生時に対応できる体制を構築する」となっており、ある意味とても強い表現のようにも取れますし、どのような取り組みを期待するのか、最低ラインを示していただけたらと思います。」との意見があった。