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- 2026年4月23日 第33回社会保障審議会福祉部会 議事録
2026年4月23日 第33回社会保障審議会福祉部会 議事録
1.日時
令和8年4月23日(木)10:00~12:00
2.場所
TKP新橋カンファレンスセンター ホール15E
3.出席者
- 出席委員(五十音順)
-
- 井口委員
- 石踊委員
- 稲垣委員(代理出席:杉浦参考人)
- 及川委員
- 小笠原委員
- 鏑木委員
- 川井委員
- 新保委員
- 鈴木委員
- 高橋英委員
- 髙橋秀委員
- 谷村委員
- 鳥田委員
- 永井委員
- 沼尾委員
- 則武委員
- 樋口委員
- 松原委員
- 宮本委員
- 山下委員
- 山本委員(代理出席:高橋参考人)
- 吉田委員
4.議題
(1)部会長、部会長代理の選出について
(2)社会福祉法等の一部を改正する法律案について(報告)
(3)「社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会」の開催について(報告)
(2)社会福祉法等の一部を改正する法律案について(報告)
(3)「社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会」の開催について(報告)
5.議事録
○池上総務課長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより、第33回「社会保障審議会福祉部会」を開催いたします。
委員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中、御出席いただきまして大変ありがとうございます。
この後、部会長を選出いただくまでの間、私、社会・援護局総務課長の池上が進行を務めさせていただきます。
本日は対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての実施とさせていただきます。
それでは、本日の委員の出欠状況について申し上げます。
本日は、全国町村会の豊郷町長、伊藤委員、全国市長会の刈谷市長、稲垣委員、日本ソーシャルワーク教育学校連盟会長の中村委員、慶應義塾大学の堀田委員、全国知事会の群馬県知事、山本委員から御欠席の御連絡をいただいております。
髙橋秀親委員が御出席と伺っておりますけれども、御到着が遅れている模様でございますが、間もなく到着するかと思います。
それから、稲垣委員の代理といたしまして、刈谷市福祉健康部政策監の杉浦参考人に、山本委員の代理といたしまして、群馬県健康福祉部福祉局長の高橋参考人にオンラインで御参加いただいてございます。
杉浦参考人及び高橋参考人の御出席につきまして、部会の皆様の御承認をいただければと思いますけれども、いかがでございましょうか。よろしいですか。
(異議なしの意思表示あり)
○池上総務課長 ありがとうございます。それでは、御異議なきものとさせていただきます。
本日は御出席の委員の方が3分の1を超えておりますので、会議は成立しておりますことを御報告申し上げます。
また、事務局からの出席者につきましては、配付させていただいております座席表をもちまして御紹介に代えさせていただきます。
報道関係の皆様に御連絡いたします。冒頭、カメラがございましたら、カメラ撮りはここまでとさせていただきますので、御退席をお願いいたします。
(カメラ退室)
○池上総務課長 続きまして、お手元の資料と会議の運営方法の確認をさせていただきます。
本日の資料は、机上に御用意してございます。
事務局からの提出資料といたしまして、
資料1「社会保障審議会関係法令・規則」
資料2「社会福祉法等の一部を改正する法律案(概要)」
資料3「社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会について」
そのほか、参考資料といたしまして、昨年12月に取りまとめいただきました報告書と、その概要、それから、社会・援護局(社会)関係の令和8年度当初予算の概要の資料をお配りさせていただいております。
もし欠落等がございましたら、後ほどでも結構ですので、おっしゃっていただけたらと思います。
オンラインにて出席の委員におかれましては、電子媒体でお送りしております資料を御覧ください。
次に、発言方法等についてです。オンラインで御参加の委員の皆様には、会議の進行中、マイクはミュートにしていただきます。御発言の際は「リアクション」の「手を挙げる」をクリックいただき、部会長の御指名を受けてからマイクのミュートを解除して御発言ください。
御発言後は「リアクション」の「手を下ろす」をクリックいただき、再度マイクをミュートにしていただきますようよろしくお願いいたします。
それでは、議事に入らせていただきます。
初めに、本部会の部会長の選出でございます。
本日付の名簿をお手元に配付してございます。これまで、本部会では早稲田大学の菊池先生に部会長を引き受けていただいておりましたが、親会になります社会保障審議会の委員を御退任されましたので、本日、この件を議題とさせていただいたものでございます。
資料1を御覧ください。4ページの社会保障審議会令第6条第3項におきまして「部会に部会長を置き、当該部会に属する委員の互選により選任する」と規定されてございます。本部会には社会保障審議会の本委員といたしまして松原委員及び新保委員がいらっしゃいます。
あらかじめお二人の委員に御相談させていただいた結果、互選により、松原委員が部会長に選出されましたことを御報告申し上げます。
したがいまして、これからの議事運営につきましては松原部会長にお願いしたいと存じます。恐れ入ります。松原部会長、部会長席へお移りいただいて、一言お願いを申し上げます。
(松原委員、部会長席へ移動)
○松原部会長 部会長に選出いただきました松原です。
世界を見てみますと、不幸なことに、戦争やテロのニュースであふれかえっています。歴史を振り返ってみますと、社会不安が人心の荒廃を招いて、デマの流布や差別を助長して、その中で民衆が強いリーダーを求めて戦争の引き金となってきました。SNSの時代では、デマの流布は世界大戦前と比べ物にならないスピードで広まっていきます。
こうした時代に、日本では、社会保障費を使う者、負担する者、若者と高齢者といった2項対立による分断が進んでおり、また、世界では戦争やテロが起きておりまして、こうした中では、まさにかけがえのない一人一人の命を尊重する、そして、福祉を実践していくことこそ求められていると思っています。また、こうした人権問題は言うに及ばず、例えば介護サービスがなくなれば、今以上に介護離職する人は増えるでしょうし、保育や障害も同様の問題が起きます。
福祉というものは、人の存在意義を発揮する、その支援をする一方、経済を支える。そういう大きな役割も果たしています。今こそ、この福祉の価値を社会に示す、さらには新しい福祉の価値を地域の方々とともに協力してつくり上げることが求められていると思います。
この福祉部会では、どうしても目の前の課題の議論にならざるを得ないのですけれども、そうした中でまた利害対立もあるかと思いますが、この目の前の議論が50年後、100年後の未来をどうするかにつながっているということを念頭に、皆様の御協力の下、よりよい検討と運営に努めてまいりますので、どうぞ、御支援、御協力のほど、よろしくお願いいたします。(拍手)
それでは、部会長代理の指名を次にさせていただきたいと思います。ただいま御説明ありました社会保障審議会令第6条第5項に「部会長に事故があるときは、当該部会に属する委員又は臨時委員のうちから部会長があらかじめ指名する者が、その職務を代理する」と規定されています。そこで、社会福祉学に精通され、また、社会保障審議会の委員でもおられる新保委員に部会長代理をお願いしたいと考えておりますが、皆様、いかがでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○松原部会長 ありがとうございます。
それでは、新保委員、よろしくお願いいたします。こちらの席へ移動していただいて、一言お願いいたします。
(新保委員、部会長代理席へ移動)
○新保部会長代理 松原部会長に御指名いただきました、明治学院大学の新保と申します。微力ながら、役割を果たしてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
○松原部会長 ありがとうございます。
それでは、早速、次の議事に入らせていただきます。
まず、議事2です。「社会福祉法等の一部を改正する法律案について」、事務局より御報告をお願いいたします。
○池上総務課長 それでは、資料の御説明をさせていただきます。お手元の資料2「社会福祉法等の一部を改正する法律案(概要)」を御覧ください。
こちらの法律案は、昨年12月18日の当部会の報告書、それから、同じく昨年12月25日の社会保障審議会介護保険部会意見等を踏まえ、社会福祉法や介護保険法等の改正を内容として、本年4月3日に閣議決定され、同日に国会提出されたものでございます。
この内容について、以下、御説明申し上げたいと思います。
1枚目は、法案の全体を示してございます。
一番上に改正の趣旨がございますけれども、質の高い福祉サービスの確保と社会福祉事業等の安定した経営基盤の確立の双方の実現に向けて、多様で複雑な福祉ニーズに対応した包括的な支援を確保するための様々な取組を盛り込ませていただいてございます。
改正の内容については、順次、以下の資料で御説明を申し上げたいと思います。
2ページを御覧ください。今回の法律改正に至る背景について御説明する資料です。これまで、この部会の中でも数次にわたり問題意識等を御議論いただいておりましたけれども、改めて御説明申し上げます。
令和2年に社会福祉法等の改正法がございました。その中では、地域住民の複雑化・複合化した支援ニーズへの対応といたしまして、地域における包括的な支援体制の整備ですとか、介護人材確保及び業務効率化の取組の強化などが実施されてございました。
その後の状況の変化、それから、今後の変化ですけれども、人口構造について、生産年齢人口が2040年に向けて15.0%減少、85歳以上人口は42.2%増加となってございます。それから、人口減少の地域差についても非常に大きくばらつきがございます。単身高齢世帯の増加についても非常に多く、2040年には1000万世帯を超えるというような状況になります。そのような中、互助機能が低下するような傾向も見られておりまして、多様で複雑な福祉ニーズの顕在化、それから、サービスの担い手の減少が懸念されるところでございます。
こうしたことを受けまして、見直しの方向性として3つ挙げてございます。2040年に向けて、地域の実情に応じた包括的な支援体制の拡充を図ること、福祉人材の安定的な確保・定着支援に取り組むこと、支援基盤の強化等に取り組むこと。以上の3つの柱で法案を立てています。
3ページを御覧ください。「1.① 小規模市町村における包括的な支援体制の整備を促進する事業の新設等」、こちらは社会福祉法の改正の関係になります。
包括的支援を進める方法としては、一つには重層的支援体制整備事業がございます。こちらについて、市町村での取組も進めていただいているところですけれども、一定の体力が求められる事業であるところでもございます。そのため、それとは異なる方法として、過疎地域等において機能集約を行うアプローチが部会で議論されてきたところです。その報告書の内容を受けて、今回、仕組みとして整備されたものです。
見直し内容のところ、小規模市町村における包括的な支援体制の整備を促進するための事業を新設するとなってございます。名称は、非常に長くなっておりますけれども「小規模市町村地域支援連携協働体制整備事業」としています。事業内容ですけれども、介護、障害、こども、生活困窮の分野について、横断的に相談支援・地域づくり事業等を行います。配置基準は分野横断的な一つの基準を定めることとされています。併せて、地域と福祉支援体制の協働を推進する事業にも取り組んでいただきたいと考えています。
そのほか、一番下のところ、小さい字で恐縮ですが、※でその他の法改正の内容も書かせていただいております。生活困窮の一次相談事業の実施を努力義務化すること、支援会議を全ての市町村で設置可能とすること、重層的支援体制整備事業について、PDCAを回す規定を設けること等の措置を講じることとされてございます。
4ページを御覧ください。「1.② 特定地域サービス、特定地域居宅サービス等事業の創設」です。これについては介護保険法の改正の内容になっておりますので、ここでの御説明は簡単に御紹介するにとどめさせていただこうと思ってございます。以下の介護保険関係あるいは老人福祉法関係の改正についても同様とさせていただきます。
現状・課題のところに書いてありますけれども、中山間・人口減少地域において、必要なサービスを維持するため、地域の実情に応じて、柔軟なサービス提供を可能とする仕組みを設けることとされており、月単位の定額報酬の導入などを盛り込む内容となっております。
5ページを御覧ください。「1.② 介護予防と地域の支え合いを一体的に実施する拠点を運営する事業の新設等」。こちらも介護保険関係の取組となっております。
見直し内容にあるように「通いの場」について、地域の介護予防の拠点としての機能を強化する。それから、介護予防と地域の支え合いを一体的に実施する拠点を運営するための事業を地域支援事業に創設するとなっておりまして、その中では、付加機能として、介護以外の子ども食堂の運営や困窮者支援などの取組も行える仕組みとなっています。
6ページを御覧ください。「1.③ 頼れる身寄りがいない高齢者等・判断能力が不十分な者を対象とする第二種社会福祉事業の新設」です。
現状・課題のところにありますけれども、頼れる身寄りがいない高齢者等にとって、これまで家族・親族等が担ってきたと考えられる日常生活支援や入院・入所手続、死後事務などへの対応が生活上の課題として顕在化してございます。いわゆる「高齢者等終身サポート事業」はこうしたニーズへの対応策の一つですけれども、一定程度の費用も必要となっておりまして、資力が十分にない方も利用できる事業が求められているところでございます。
それから、もう一つの背景といたしまして、成年後見制度については、現在、利用の必要がなくなったときに制度利用を終了することを可能とする見直しが進められてございます。こうした中、地域における成年後見制度以外の権利擁護支援策を総合的に充実させていく必要がございます。
こうしたことから、現在、社会福祉法の社会福祉事業として福祉サービス利用援助事業というものが定められておりますけれども、それを位置づけ直しまして、福祉サービス・保健医療サービス等利用援助事業として規定するものでございます。
法改正後の欄を御覧いただきたいと思いますけれども、対象者について、頼れる身寄りがいない高齢者等が追加されております。事業内容につきましては、日常生活支援のほか、入院入所等手続支援または死後事務支援を行っていただくようになっております。もちろん、両方行っていただける場合には両方行っていただきたいと考えています。利用料につきましては、資力の要件に該当する者については無料または低額となってございます。これは、資力のある方については利用料を御負担いただき、そうする中でサービスの裾野を広げていければと考えてございます。
7ページを御覧ください。「1.③ 頼れる身寄りがいない高齢者等への相談支援機能等の強化」、それから「1.④ 成年後見制度等の適切な利用の支援」の2つの項目です。
前のページは具体的な援助についての事業を規定していましたけれども、7ページのほうでは相談支援ですとか連携・調整に関する機能についての改正事項でございます。
見直し内容のところ、2つございますけれども、まず1つ目で<頼れる身寄りがいない高齢者等の支援体制の整備>として、ポツの1つ目、介護保険制度の包括的支援事業(総合相談支援事業)の相談対象として、頼れる身寄りがいない高齢者等からの相談を明確化するという内容でございます。それと同じように、ポツの2つ目、困窮の自立相談支援事業、それから、障害者相談支援事業の対象としても明確化することとしています。また、生活困窮者の見守りも含めた居住の支援を行う地域居住支援事業の対象となることも明確化しています。
2番目は<判断能力が不十分な者の支援体制の整備>です。地域における権利擁護制度の適切な利用の支援の中核的な役割を担う機関として、これまで中核機関と呼んでおりました機関がございましたけれども、それを法定化して、地域権利擁護相談支援センターとして、法律上、位置づけるものでございます。
8ページを御覧ください。「1.⑤ 有料老人ホームに係る見直しについて」です。こちらは老人福祉法の改正となっております。
目的といたしましては、見直し内容の一番上の欄のところに書いてありますけれども、いわゆる「囲い込み」対策の強化、それから、住宅型有料老人ホームと介護付き有料老人ホームの制度上の均衡を確保するため、中重度の要介護者など、特に入居者保護の必要性の高い者を入居対象とするホームを対象に、登録制を導入するなどの改正を行うものでございます。
10ページにお進みください。こちらも介護保険関係となりますが「1.⑥ 介護保険事業(支援)計画の見直し」です。
介護保険事業計画、それから、支援計画について、2040年等の中長期の介護サービス見込量を見据えて策定していくということを盛り込む内容でございます。
11ページを御覧ください。「2.① 福祉人材確保のための協議会、介護現場における生産性向上等の推進」です。この項目は社会福祉法と介護保険法の両方に事項がございます。
介護の担い手となる生産年齢人口の減少が進む中、将来にわたって必要な介護サービスを安心して受けられるよう、介護人材の確保は喫緊の課題となってございます。○の2つ目ですが、高齢化・人口減少の状況・人材供給量などについて地域差や地域固有の課題があることから、地域の関係者が地域の実情等の情報を収集・共有・分析、課題を認識し、協働して実践的に課題解決に取り組むための仕組みを設けることとしてございます。これまで部会におきましては、都道府県に設置するプラットフォームという言い方をさせていただいたものです。
見直し内容ですけれども、まず、①、関係団体等で構成する福祉人材確保のための協議会の設置を都道府県の努力義務とするとしてございます。それから、②は介護保険関係ですけれども、介護分野における生産性向上等の取組の促進を図るための協議会の設置を都道府県の義務としています。これについては、障害福祉分野も同様の見直しを行うこととしています。このほか、国及び都道府県の責務等も定めることとしています。
欄外2つ目の※にございますけれども、地域における介護人材の実態把握や必要なキャリア支援を行うため、現任の介護福祉士等についても届出の努力義務を課することとしています。
12ページを御覧ください。「2.② 介護福祉士養成施設卒業者に係る経過措置の見直し及び准介護福祉士の資格の廃止」です。こちらは社会福祉士及び介護福祉士法の関係の改正になってございます。
平成19年の法改正によりまして、介護福祉士養成施設の卒業者が介護福祉士資格を取得するには、原則、国家試験合格が必要とされている一方で、経過措置が設けられておりまして、令和8年度卒業生までを対象に、その経過措置は延長されてきたところです。また、介護福祉士養成施設の卒業生であって、介護福祉士でない者については、当分の間、准介護福祉士となる資格を有する者とされてございます。
見直し内容ですけれども、現在の経過措置は2つありますけれども、卒業後5年間の資格取得については令和13年度卒業者まで延長し、5年従事後の資格継続については規定どおり令和8年度卒業者までで終了するというものです。それから、暫定的・経過的な措置であります准介護福祉士の資格については廃止することとしています。
13ページを御覧ください。「2.③ 介護支援専門員(ケアマネジャー)の更新制の廃止・研修の在り方の見直し等」です。こちらは介護保険法の改正になります。
見直し内容にございますとおり、ケアマネジャーに係る研修受講を要件とした更新の仕組みを廃止するものです。併せて、研修を受けやすくするような見直しについても盛り込まれています。
14ページを御覧ください。「3.① 社会福祉連携推進法人制度等の見直し」です。
現状・課題の2つ目に書いてございますけれども、少子高齢化・人口減少が進む中で、地域で適切な福祉サービスの提供体制を維持・確保していくことが必要とされておりまして、そのためにも社会福祉連携推進法人制度のさらなる活用推進を図っていくという内容でございます。
見直し内容は、社会福祉連携推進法人関係ですと、現状、社会福祉事業の実施はできないこととされておりますけれども、改正後、地域の福祉ニーズを充足できていない場合等、サービス提供体制確保のため、第二種社会福祉事業を実施可能とする。それから、社員社会福祉法人間の土地・建物等の貸付支援業務を実施することなどが盛り込まれてございます。それから、その他といたしまして、これは社会福祉法人本体の改正事項でございますけれども、社会福祉法人の解散時の残余財産の帰属先に地方公共団体を追加することとしております。こうした取組によって社会福祉事業等の維持を図っていければと考えています。
15ページで「3.② 平時からの災害福祉支援体制の整備」です。
現状・課題の2つ目のところにありますが、令和6年能登半島地震の教訓を踏まえまして、災害対策基本法等の一部の改正がございました。災害時の福祉支援が法定化されましたけれども、平時からの災害福祉支援の体制整備について法制化を含めた体制整備の推進が課題となっておりました。
これを受けて、見直し内容が2つございますが、1つ目が<平時からの連携体制の構築>で、国・地方公共団体が、包括的支援体制の整備等を推進する上で連携に配慮を求めることとされている施策に「防災」を追加することとしております。それから、地域福祉計画の記載事項に「防災」を追加することとしております。
2点目が<DWATの法制化>でございます。法制化する中では、DWATチーム員の登録事務を国が行うものとしております。また、研修及び訓練の実施も国の義務としております。ただし、地域事情を踏まえた補完的な研修等は引き続き都道府県にお願いしたいと考えてございます。それから、3番目、DWATチーム員の使用者に対しまして、現地に派遣されるための配慮義務を課することとしています。
最後、16ページを御覧ください。こちらは「その他の改正事項」が書かれております。
社会福祉法関係ですと、地域住民同士の支え合い推進のための環境整備など、包括的な支援体制の整備のために市町村が積極的に実施すべき施策を明確化してございます。それから、○の3つ目ですけれども、福祉以外の多様な分野との連携強化のため、連携に配慮する分野として、消費者行政や防災を追加してございます。また、都道府県の責務といたしまして、都道府県が主体となり支援を行う分野の対応に当たっては、市町村の行う包括的な支援体制の整備との連携を行うことを明確化するなどの規定を盛り込んでいます。
以上が主な改正内容となってございます。
施行時期につきましては、多くは令和9年4月を予定しています。ただ、新たな社会福祉事業については2年以内に政令で定める日となっています。国会での御審議を経て成立しました暁には、施行に向けてしっかりと準備を進めていきたいと考えております。
御説明は以上となります。
○松原部会長 ただいまの御報告につきまして、御質問、御意見があればお願いいたします。いかがでしょうか。
鳥田委員、お願いします。
○鳥田委員 どうもありがとうございます。それと、我々福祉部会の出た報告書をこのように法律にまとめていただきまして誠にありがとうございます。
私のほうからは、大きく2点お願いをしたいと思います。
まず、新たな事業と、頼れる身寄りのない高齢者等への支援体制なのですけれども、これは報告書のほうにも入れていただきましたが、新たな事業が現在の日自事業から形を変えていくというところで、日自事業というところは社会福祉協議会も非常に大きくその役割を担わせていただいているのですけれども、そうした変わっていくときでございますので、社協をはじめ、そうした支援を行っている実施団体及びその現場とできるだけ丁寧にやり取りをしていただきまして、現場のこともよく把握していただいた上で検討をさらに進めていただけたらと考えております。その過程の中では、ここをどうやっていくかとか、スケジュールですとか、あるいは既存の権利擁護とか成年後見の中で、我々も日々、仕事をやりながら課題を感じているところもございますので、そうした課題も新しく事業を変えていくところで解決できるようになるといいなということがお願いでございます。
あと、頼れる身寄りがないというところで、もう一つ、相談支援体制の話が7ページのところに出てきていると思うのですけれども、これは実際に基礎的自治体である区市町村がその中で役割を非常に大きく持っていると認識しております。そういった意味で、区市町村の支援、特に今、区市町村も人的にも非常に厳しい状況などがありますし、それをまた広域自治体である都道府県がどう支えるかということもいろいろ検討していかなければいけないところもあろうかと思いますので、そうしたことも踏まえて、ぜひ、さらに制度をより良くつくっていただけたらと思っております。
もう一つ、2つ目の話題ですけれども、DWATのことでございまして、災害の関係でございます。実は、これは先般の読売新聞の1面にDWATのことが非常に大きく取り扱われていたのですが、あの書きぶりから見ると、登録を国全体の中で行って、それがすぐにダイレクトにそれぞれの被災地に送られるような印象を受けるような書き方をされていたのですけれども、多分、今の制度ですと、自治体の要請があって動いていくという過程もあろうかと思っています。やはりDWATは非常に、前もこの会の中で話させていただきましたけれども、東京も八丈で台風が2つ続けて来たときに随分活躍してもらったのですけれども、八丈町役場自身がその制度をあまりよく分からなかったので、後手後手に物事が回り、初動があまりうまくいかなかったというところもございます。
確かに動きは早くしたほうがいいというのは新聞で書いてあるとおりだと思うのですけれども、では、今の制度で区市町村がそれを知らないで、どうぞ、お好きにということでもないと思いますし、実際の被災状況などは多分、区市町村の行政の現場というものは非常に情報が集まってくると存じ上げておりますので、制度の正しい普及啓発というものをしていただいて、区市町村の地域防とか、そういうところにもDWATが速やかに動けるようなものを乗せていただくような普及活動というものをぜひ政府のほうでもお願いできたらと思います。
意見は以上でございます。
○松原部会長 せっかくDWATというすばらしい仕組みがあっても、行政との連携ができていなければ十分生かせないということで、大変重要な御指摘ありがとうございました。
では、フロアから、会場から先に進めさせていただきます。
宮本委員、お願いします。
○宮本委員 まず、ここでの福祉部会での議論をこんな形できちんと法案に反映させていただいたことに対して深く感謝したいと思います。
私は、主には2.①、人材確保、生産性向上に係る協議会の重要性についてコメントしたいと思っております。
こう申しますのも、今、例えば経済財政諮問会議とか、あるいは経産省等でアドバンスト・エッセンシャルワーカーという言葉が行き交っていて、例えば経産省のレポート、「2040年の産業構造・就業構造の推計」というものですけれども、ホワイトカラーの時代からエッセンシャルワーカーの時代であると。皆さんも生成AIの存在感が急激に増しているのはお感じのとおりなのですけれども、これを一つの動因として、ホワイトカラーは2040年には、定型業務に関しては270万くらい、仕事が要らなくなる。その代わり、きちんと改革が進むと、2040年にはエッセンシャルワーク、もちろん、介護、保育、医療、建設、運輸等ですけれども、これが産業構造・就業構造の中心になり、生産性が上がり、所得も大きく上昇していくという非常に楽観的なビジョンが提起されている。恐らく、そのポテンシャルについては多くの委員の方が共感されるところだと思うのですけれども、他方において、この部会から見えている光景とのギャップはいかんともし難いものではないかなと思います。そうした未来がまさに望ましいわけですけれども、現状はエッセンシャルワークの領域は人手不足であえいでいて、かつそうした未来の人材を育成する養成校も次々と倒れている。文科省はエッセンシャルワーク養成の大学の支援を進めるということですけれども、他方において、福祉系の大学は定員を満たないところが4割を超えているという状況であるわけですよ。
この協議会の役割として大きく2つの点が重要ではないかと思っていて、第1にはやはりはっきり、そのギャップを埋めていくということだと思います。ICTやAIを追い風にして、生産性を上昇させる。ただ、生産性上昇という言葉自体も具体的に何を意味するのかということをきちんと読み解いていかなければいけないと思うのですけれども、先ほどの御報告にあった身寄りのない高齢者支援等々の新たな業務についても、これはきちんとAIやICTを活用していくならば、効率的でストレスの少ない業務に変えてくことも可能になる。例えば恐らく、これから支援者が一番大きな問題として頭を抱えかねない金銭管理の業務等も、不必要な支出が増えているとか、よく正体が分からないアプローチがあって、それに対応してしまっているとかといったようなことを、アプリが非常に透明度高くアラートを出し、かつ支援者が余計なストレスを抱え込むことなく管理を進めることができる、あるいは日常生活についての様々なアドバイスについても、AIが常駐の第2の相談者という形でAIが存在感を発揮できるわけですよ。あるいは人口減少が進む中山間地における新たなサービスのありようについても、これはまさにアドバンスト化、介護の資格を持っている方が医療や心理の資格も取りやすくすると同時に、複合的な能力を発揮する。その支援をAIが担っていくという形で、まさにこの場面でも大きな役割を発揮し得るわけなのですけれども、ここに向けた歩みというものをこの協議会等でもっとしっかりと踏み出さなければいけないのではないだろうかと思います。現状も介護労働安定センターあるいは介護生産性向上総合相談センター等が新たに導入されているのですけれども、どうしてもやはり介護ロボット等の扱いなどの相談にとどまっているところがあって、もっと足を踏み出していかなければいけないところがあると思うのです。これが一つであります。
もう一つは、アドバンスト・エッセンシャルワーカーということはすばらしいのですけれども、恐らくこの部会の皆様は、エッセンシャルワークが全てアドバンストで、管理的な業務で、生産性が高くなって、所得が上がる世界ではないということは感じていらっしゃるのではないか。アドバンスト化と併せて、ユニバーサル化が非常に重要であって、多くの方々が、つまり、御自身の心身にいろいろ働き難さがあったり家族のケアがあったりして、十分な役割を現状では発揮できない方々がAIやICTを活用することによって、特定のシフトに拘束されることなく、あるいは顧客の情報をより柔軟な形で共有することで、様々な形でエッセンシャルワークに参入することができる。これがまさにユニバーサル化で、これが進むことによって、専門的な業務を担っていらっしゃる方の負担も減っていくという意味でのユニバーサル化で、これは実はスウェーデンなどでも、今、急激に進んでいます。今、スウェーデンの厚労省のサイトとかを見ると、41%の自治体が訪問介護の業務の業務分解を進めて、多様な方でそれを支えるようにしようという流れができているわけです。アドバンスト化のメッセージは正しいのだけれども、やはりこの部会や協議会としては同時にユニバーサル化だと。まさにこれは地域共生社会の支え合いの形でありますし、総合支援事業などを生かしていく方向でもあると思います。
すみません。長くなってしまいましたけれども、まさに経済関係の省庁が提起しているアドバンスト化をやはりこちらの部会でさらに具体化していく。併せてもう一つ、ユニバーサル化が重要な柱であるということを発信していくことが重要ではないかと思います。
以上です。
○松原部会長 まさにギャップを埋めていくということで、ICTやAIを追い風にして仕組みを変えていくということと、あと、ユニバーサル化という大きな視座をいただいてありがとうございました。
次に、山下委員、お願いします。
○山下委員 日本社会福祉士会の山下です。よろしくお願いいたします。私たちの会が主張してきた、DWATであるとか、頼れる身寄りのない課題であるとか、プラットフォームといったことに関して、いろいろ取り入れていただいてありがとうございます。お礼を申し上げます。
その上で、6ページでありますけれども、頼れる身寄りがいない方の件です。これは第二種社会福祉法に位置づけるということで、対象の方は無料または低額の層ということになります。もう一方、昨年12月の設立記念フォーラムに厚労省も参加していることは確認しておりますけれども、全国高齢者等終身サポート事業者協会というものが立ち上がりました。この協会は主に富裕層の方を対象とするのではないかと思っております。そうすると、富裕層と第二種対象の層ではない、いわゆる中間層の方々。ここの部分に関しての窓口をどうしていくのか。権利擁護の観点から、ここの部分の人たちに対する整理・支援が必要になってくるのではないかと思っております。
やはり貧困の問題とか、孤立・孤独の課題であるとか、そういった課題を多く抱えている方がいらっしゃいます。非常に数としては多いと思うのです。そういう意味で、今後、中間層と言っていいかどうかは分かりませんけれども、その方々に対する支援策を厚労省としてどのようにお考えなのかということを御教示いただければと思います。
それから、もう一点ですけれども、11ページのところで、プラットフォームということで説明をいただきました。まさに本当に多機関連携の中で、こういった中で社会福祉士も活躍をする場が増えてくるというように認識をしておりますけれども、私は非常にここは残念だと思っているのが、協議会の設置を都道府県の努力義務とされております。目を下のほうに移していきますと、2番目が義務、3番目が責務、その次が必須というような表現になっております。そういう意味で、努力義務というものは義務よりも弱いし、責務より弱い、必須よりも少し強いのかなぐらいのイメージで見ておりますけれども、ここの努力義務というものをできれば責務というようなこととかにならないのかなどという感想を持っております。御意見をいただければと思います。
最後、もう一点だけですけれども、DWATに関してです。15ページになりますけれども、これは私の理解不足なので教えていただきたいのですけれども、熊本の震災からDWATの派遣ということで具体的に動いて、ちょうど今年で10年になりますけれども、あくまでも災害派遣福祉チームなのです。この間、チームとして動いてきたということで、そのチームの中で福祉的な支援を横断的に関わっていくということになってくるのですけれども、災害派遣福祉チームという理解をしている中で、今度、災害時福祉業務従事者、まさに災害時の福祉業務の従事者ということになるのですけれども、これがDWATチーム員の登録事務を国が行うという書き方になっているのです。私の理解が不十分なのですけれども、このDWATという概念自体がどのようなことになっていくのか。あくまでも私は福祉チームというものがすごく大切だなと思っておりますので、そこをもうちょっと説明をしていただくと助かります。
以上となります。
○松原部会長 それでは、事務局よりお願いいたします。
○占部成年後見制度利用促進室長 成年後見制度利用促進室長でございます。今ほど御質問いただきました第二種社会福祉事業と、それから、高齢者等終身サポート事業の中間をどうするかというような御質問だったかと思います。
まず前提として、今回新たに制度の中に位置づける第二種社会福祉事業ですけれども、基本的には利用者の一定割合に対して無料または低額で事業を実施するということでございますので、それ以外の利用者に対しては通常の利用料を設定してサービス提供を行うということも含めて、全体としてサービス提供を行っていくということになります。そういう意味で申しますと、資力の不十分な方以外の方に対してもサービス提供そのものは行うということでございます。
高齢者等終身サポート事業も、あるいはこの新たな事業についても、射程として中間的な所得の方を対象から外しているというわけでは当然ないわけですが、ただ、今回新たにこういうサービス類型をつくり、あるいは終身サポート事業そのものも最近出てきたサービス類型だと思っております。それぞれの事業類型において少しずつサービス提供の射程を広げていく中で、そういうところについても対象としていくということになろうかと思っておりますが、今回、まずは少なくとも資力の不十分な方でも利用できるようなサービス類型をつくろうということで、まず、こういう新たに第二種事業というものをつくっております。こういったサービスを少しずつ育てながら、中間層の方も含めて、サービスが利用できるような形を少しずつつくってまいりたいと考えてございます。
○松原部会長 お願いします。
○芦田福祉人材確保対策室長 福祉人材確保対策室長でございます。福祉人材確保のための協議会を努力義務としている点についてでございます。
御指摘いただいた介護保険法に位置づける生産性に関する協議会につきましては、資料11ページの※の部分にございますように、現在、介護現場革新会議が今年1月時点で45都道府県に設置されているという実態がございます。一方で、広く福祉人材確保のための協議会につきましては、専門委員会のほうでも御紹介をさせていただきましたように、地域によって先進的に取り組んでいただいているところでございますけれども、まだ全ての都道府県に近いような形でそういった取組があるわけではないという状況の中で、介護分野に限らず、福祉分野全体に関する協議会を制度化するものであることなども踏まえまして、、社会福祉法に努力義務という形で位置づける法案を作成したところでございます。
ただ、この協議会の取組は大変重要と思っておりまして、参考資料3の13ページにありますが、「福祉人材確保のプラットフォーム構築モデル支援事業」ということで、令和7年度補正予算の事業といたしまして、このプラットフォーム実施に当たって、どういった形でやっていくのが効果的かということをモデル事業として実施し、そして、好事例を横展開していくというものも盛り込んでおります。国会で法案が成立した暁には、施行・運用に向けて各地域でぜひこういった協議会について取り組んでいただけるよう、好事例等の展開を含めて進めていきたいと思いますし、あと、福祉部会や専門委員会でも御議論いただきましたように、協議会の運営につきましては、生産性に関する協議会との関係も含めまして、柔軟に運営していただけるような形を想定しておりますので、そういった形で各地域における取組を推進してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○松原部会長 お願いします。
○小野福祉基盤課長 福祉基盤課長の小野です。DWATのところについてでございます。
御指摘のありました15ページの資料のところの下の絵にもございます「DWATの平時からの体制づくりのイメージ図」で、御指摘ありましたとおり、これは法案の法文上は災害時福祉業務従事者ということで、例えば社会福祉士や介護福祉士を持つ方が登録をいただくという形で、これは先ほど鳥田委員が、おっしゃられるとおり、基本的に都道府県知事の要請になります。法文上は個人に要請される形にはなっておりますけれども、従来どおり、DWATチームというものはガイドライン、通知のほうで定め、4人とか5人のいろいろな職種の方が入ったチームとして運営していくというところは一切変わりございませんので、その辺り、誤解がないように、今後、いろいろなところで御説明をしていきたいと思っております。
以上です。
○松原部会長 ありがとうございました。
では、ほかにフロアから、結構挙がっていますね。
そうしましたら、微妙な時間ですみません。お一人4分以内でお願いいたします。
永井委員、お願いいたします。
○永井委員 ありがとうございます。私からは、今後の国会審議に向けて2点申し上げたいと思います。
1点目は、頼れる身寄りがいない高齢者等・判断能力が不十分な者を対象とする第二種社会福祉事業の新設の件でございます。改正案は、現行の福祉サービス利用援助事業を拡充・発展させるものでありますけれども、こうした制度の実効性を高めるためには、サービスを担う現場における体制の確保などの支援が必要と考えているところでございます。
2つ目は、介護福祉士養成施設卒業者に係る経過措置の見直しの件でございます。今回、卒業後6年目以降の取扱いは見直されるということでございますが、卒業後1年から5年目に係る経過措置の延長については、これまで連合といたしましても本部会で発言してきておりますけれども、国家資格そのものの信頼性を損なうものと認識しており、介護福祉士の専門職としての地位の向上と確立のため、延長すべきではないということは今回も改めて、申し述べておきたいと思っております。
以上の2つの点をはじめといたしまして、今後の国会で熟議されることを期待したいと思っております。意見でございます。
以上です。
○松原部会長 ありがとうございました。
では、続きまして、フロアで、谷村委員、お願いいたします。
○谷村委員 ありがとうございます。基本的には肯定的な意見です。
6ページの頼れる身寄りのない高齢者等の第二種社会福祉事業に関して、第二種事業ではありますけれども、無低事業が含まれますので、我々としては社会福祉法第24条2項の事業だとして積極的に推進をしていきたいと考えています。
ここで幾つか複数出ておりましたけれども、やはりチェック機能が必要だというようなことの懸念があったということでありましたが、結果的にはガイドラインを出すというような程度で収まっている状況であります。そのような心配のないようにというようなことで、今、兵庫県社会福祉協議会と協議を始めておるのですけれども、社協にはそれぞれ相談機能というものを持ち合わせていますので、それを二重、三重で使うこともありませんので、社協を中心にして、そして、我々、ケアワークを中心にやっている社会福祉法人にトリアージしてもらうという仕組みをしっかりとつくり上げれば、そういう懸念していたようなことも少なくなるのではないかというようなことでやっています。これも好事例があればまたお教えいただきたいと思っています。
それから、もう一つ、14ページの社会福祉連携推進法人制度等の見直しに関しては、全国経営協が提言させていただいたことについて、これだけしっかりとおまとめいただきまして本当にありがとうございました。また、一番下のその他でありますけれども、しまい方がまだ十分議論されていないというような話で、地方公共団体も加えていただいたというようなことでやっていただきましてありがとうございました。
またさらに、このしまい方という意味では、利用者保護の観点から、バンザイをしかけている法人を、若干大変でありますが、経済的に余裕のある法人が手を差し伸べるというようなことなのですが、借金まで受けてやっていただいている事例があるのですけれども、その借金が5億円ほどある。それに対して消費税がかかっているのです。譲渡するほうの法人に消費税が2000万円ほどかかる。お金がないのに2000万円はお支払いできませんので、結果的に譲り受ける法人がそれを負担しなければならないというような問題があります。また、法人分離の課題です。これはガバナンス強化を目的に県をまたいで事業をやっておられるところなどがあるのですが、両方にしっかりとした、分かった役員が配置されているわけではなくて、一方に偏っている、地域の状況も分からないなかで、それぞれ迅速に意思決定をしていくという意味での前向きな法人分離に関しても事業譲渡とせざるを得ず、いわゆる法人外流出として、こちらからこちらへ施設の分をお支払いしなさいみたいな話になっているのです。
だから、そういう意味ではしっかりと、目的はあくまで利用者保護でありますので、それを達成するのには、まだしまい方の部分についていろいろ御協議いただきたいと考えているところです。今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。
以上です。
○松原部会長 大変重要な御指摘ですね。人口減少社会の中でどうやって、いい意味の縮小をしながら、でも、福祉を守らなければいけないのに、手を差し伸べたら、かえって差し伸べたほうに大きな負担が来るという大きな問題を御指摘いただきました。ありがとうございました。
フロアから、全員、手が挙がっていますね。すみません。お一人3分にしていただければと思います。
井口委員、お願いいたします。
○井口委員 では、3分でやっていきたいと思います。
まず初めに、5ページ目のところです。介護予防と地域の支え合いを一体的に実施する拠点の運営についてなのですけれども、先日、私は東京都のケアラーセンターを視察してまいりました。ワーキングケアラー等の支援について先ほど松原部会長がおっしゃっていたような介護離職をしてしまった人たちの支援の拡充は必要不可欠ではないかと思っているところでもございます。特に介護が終わった後の社会復帰支援等は重要であると思いますので、そこについても今後議論が必要だと思っております。
続いて、10ページのところの介護保険事業で、こちらの部会に直接ではありませんが、私どもも含め、定期巡回型訪問介護・看護を実施している事業者として、大都市部、人口減少・中山間地域、その他地域、どこの地域も苦戦しているというところでもございます。昨年度の福祉部会での報告書のまとめにもありましたが、これからは定期巡回が非常に大切であるという記載がある一方、現実は、まだまだ基礎自治体や地域のケアマネジャーの理解が進んでいないところもありますので、さらなるバックアップが必要であると認識しているところでもございます。
続いて、11ページ目です。こちらは宮本委員と同じ考えでして、働く側のほうのマインドセットを変えなくてはいけないと思っております。デジタルトランスフォーメーション、ただの機器を使いこなすのではなく、すなわち、テクノロジーをどう介護の中でそれを生かしていくのかという考え方に落とし込んでいく必要があると認識しております。
最後、12ページ目になりますけれども、昨年、私も老健事業で介護福祉士養成施設既卒者に対する支援について一緒に検討をさせていただいたところでもございます。職能団体であったりとか養成校が非常にいろいろな取組をしているけれども、それが基礎自治体になかなか伝わっていなかったりとか、重複しているところもあるので、こちらのプラットフォームも必要だと思っております。
以上です。
○松原部会長 現場ならではの大変重要な情報をありがとうございます。
続きまして、小笠原委員、お願いいたします。
○小笠原委員 介養協の小笠原でございます。私は、12ページの介護福祉士養成施設卒業者に対する経過措置の見直しについて、できるだけ手短にお話をさせていただきたいと思います。
昨年もこの福祉部会や人材確保専門委員会のほうでもたくさん議論いただきまして、今回は延期の方向で、閣議決定がなされたと聞いております。これについては、介護福祉士不合格者が介護福祉士になっているということで、非常に介護福祉士の名誉を毀損しているのではないかという御意見。また、前回も5年延期をしていただいている中で合格率が上がっていないということで、この5年に意味があったのかというような大変厳しい意見をいただいております。まさに御意見のとおりだなというところもございます。もし延期された場合には、そのようなことが繰り返されることのないように、既に当会の正副会長会や理事会でも5年後、延期を求めることがないように、しっかり取り組んでいくということの意思を確認しております。国試対策として、合格率が高い学校もありますので、そのノウハウを横展開していくということで、全国では今からということですが、私が代表をしています九州ブロックでは既に委員会を立ち上げて、しっかり取り組んでいこうということを確認しています。
併せて、国試に対して、外国人も解きやすいように検討いただいているところではありますが、ただ、最近は非常に長い設問が多くて、今年1月の試験を確認すると、総合問題という部分を除くと、113問中26問が長文の設問ということで、約23%を占めています。総合問題はそうならざるを得ないのですが、そこを入れると125問中38問の30%というところで、かなりこれは外国人にとっては読解が必要な問題ということで、介護の知識というよりも日本語力を問う問題になっていますので、その辺りを少し改善いただけるとありがたいと思っています。
最後、もう一点だけ、特定技能1号です。最近は外食産業が上限で受入れが止まったということですが、もし経過措置が延期されれば、現在もそうですが、介護福祉士になれなかった場合は特定技能1号に移れるという制度があります。もちろん、技能実習生や今後の育成就労でも特定技能1号に移るというものがありますが、これが上限に達した場合に移れる制度であっても、上限が来ているので移ることができませんということになると介護人材確保に大きな問題になりますので、この点については今後改善できるように御検討いただければと思います。
以上でございます。
○松原部会長 大変貴重な御意見ありがとうございます。
続きまして、鏑木委員、お願いします。
○鏑木委員 ありがとうございます。私からは2点申し上げます。
まず、3ページにあります小規模市町村地域支援連携協働体制整備事業は、人口減少という構造的な課題やそれに伴う人材確保の困難さに対応する意義のある事業と考えております。
非常に意義のある事業ではあるのですけれども、その際に改めて大切にしていただきたい点が、この事業のそもそもの目的は、包括的な支援体制の整備を推進する、促進していくところにあるという点です。特に地域の活力や魅力をどのように維持・創出していくかが、大きなテーマになると考えています。
したがって、この事業を進めるに当たって、行政だけで考えていくのではなくて、地域住民も含めて、この地域の将来像を厳しい中でもどう描いていくのかを共有しながら進めていくプロセスそのものを本事業の価値として位置づけていただきたいと考えています。
もう一つ、15ページなのですけれども、包括的支援体制の整備等をする上で防災との連携に配慮する旨が規定されたことは、こちらも重要なことだと考えております。
一方で、現場の方とお話をさせていただくと、包括的支援体制の中で防災であるとか、被災者支援をどのように位置づけ、どのように進めていくかということについてはまだ分かりにくい、具体的なイメージがつきにくいという御意見をいただきます。福祉専門職の中には、災害時にどこまで関わるのかといったこと、地域包括や困窮の窓口の方々も、平時との業務との連続性がなかなかイメージできないと聞きます。その結果、災害対応が特別な業務や一部の人の役割として認識されてしまっている現状があるように感じております。
今後、包括的な支援体制を進めるに当たって、幾つかの自治体や地域でモデル的な取組を試行的に実践し、成果や課題、効果的な方策を検証するといった踏み込んだ取組もぜひ進めていただきたいと考えております。
私からは以上です。
○松原部会長 将来像のビジョン共有という点、大変重要だと思います。ありがとうございます。
次に、川井委員、お願いします。
○川井委員 ありがとうございます。12ページの経過措置の見直しについてでございます。
①と②で、②のほうで5年従事後の資格継続。こちらのほうは令和8年度卒業者までで終了ということで、ありがとうございます。一定の評価ができると思っております。
①のほうは、これが資格取得延長ということになるのだろうと思っておりますけれども、それにつきましては、これまで、先ほど小笠原委員もおっしゃっていましたように、ガイドライン等を作成したり、それから、いろいろな基金を活用したりということで、対策を様々講じて頂いてまいりました。しかし、これまでの研修等は、意欲の高い養成校には有効に機能し、合格率も上がってきていますが、一方で、まだ合格率が上がらない学校があるという現状もあります。
このような状況を踏まえますと、今後は合格率の低い学校に対して、個別的で重点的な指導とか支援が必要なのではないかと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
以上です。
○松原部会長 養成校へのさらなる充実ということで、どうぞよろしくお願いいたします。
次に、髙橋秀親委員、お願いします。
○髙橋(秀)委員 全国福祉高等学校長会理事長の髙橋でございます。私のほうは、資料11ページの部分につきまして意見という形で述べさせていただきます。
まず、結論から申し上げますと、こちらの11ページでの今後の協議会の運用。こちらにつきましては、福祉系高校であったり、福祉コースを設置している高校も協議の主体の一員として明確に位置づける何らかの仕掛けをつくっていただきたいと考えております。
理由としましても、これまでの委員会資料でも示してきたとおり、福祉人材の確保というものは養成施設段階からではなく、早ければ小学校・中学校、そして、高校段階から始まっていると私は整理しております。したがって、今回示されている都道府県主体の協議の場、もしかしたら、そこから生まれてくる何らかのプラットフォーム、多様な人材確保、養成施設や事業所を含めた連携の方向性の中で、高校段階からの接続という視点を明確に入れることが必要であると考えております。
その際に重要になるのが、上級学校や現場までを見通した学びの連続性という概念になると思っております。私が申し上げたい学びの連続性というものは、高校で介護を学んだ生徒が、その後、地域の上級学校に進学し、社会福祉、精神保健福祉などへの学びを発展させていけるよう、また、普通科、総合学科などの生徒が地元の短大や専門学校に進学し、介護福祉士資格の取得へつながっていくよう、福祉という大きな枠組みの中で進路と学びを一貫して捉えられるということであります。
こうした連続性が構築されることによって、若い世代に福祉分野の幅広い可能性を示すことができるだけではなく、現場における育成負担を抑えながら、山脈型キャリアモデルがより円滑に機能する可能性が高まるのではないかと考えております。その結果として、地元進学と地域定着を通じて、地方における人材流出の防止にも資するものではないかと考えております。したがって、そのようなロードマップを地域の中で実効性あるものとして構築していくためにも、福祉系高校、福祉コースを設置する高等学校が地域との協議の主体の一員として位置づけられることが重要だと私としては考えております。
資格の質の確保はもちろん重要でございますし、私はここはとても大事だと思っていますが、それと同時に、若者が福祉分野を志す入り口のほうを狭めないということも同様に重要であると考えております。ぜひ、今後の実際の運用の中においては、都道府県主体といいますけれども、その中で協議の場、プラットフォームの中で、高等学校から上級学校、そして、現場へつながる、一貫した人材育成の流れを具体的な視点として明確に位置づけていただければと考えております。
私からは以上です。
○松原部会長 教育現場の貴重な御意見をありがとうございました。
では、大変お待たせいたしました。オンラインから、樋口委員、お願いいたします。
○樋口委員 日本知的障害者福祉協会の樋口です。資料2について、2点御意見を申し上げたいと思います。
1点目は、ページ3の包括的な支援体制の整備を促進するための事業の創設等についてです。包括的な事業となった際の相談支援専門員等の資格要件について提案をしたいと思います。
今後の方向性を踏まえますと、相談員にはぜひ社会福祉士の資格取得を推奨すべきだと考えています。世代を超えた多様で幅広い相談ニーズを担うには、ソーシャルワーカーとしての専門的な知見が不可欠だと言えます。また、このことは現場職員のモチベーションの向上、支援の質を担保するためにも、配置や報酬上の評価を含め、国として明確なメッセージを打ち出すことを検討していただきたいと考えています。
2点目は、ページ6の頼れる身寄りがいない高齢者等や判断能力が不十分な者を対象とする第二種社会福祉事業の新設についてです。頼れる身寄りのない高齢者等を対象に含める必要性は、超高齢社会の現状から十分に理解いたします。
一方で、実施事業者を株式会社まで拡大することには強い懸念を抱いています。これまでの障害分野におけるグループホームや放課後等デイサービス、就労分野等の現状を見ても、営利目的の法人が参入した際、本来の趣旨とは異なる運営がなされるリスクは否定できません。特に死後事務支援は、家財処分等の金銭・財産に関わる手続を含むため、いわゆる貧困ビジネスの温床にならないよう、厳格な事業者選別が不可欠です。悪質な参入を防ぐための実効性のある仕組みづくりを強く求めたいと思います。
また、これは福祉部会の議題ではないかもしれませんが、社会福祉事業の事業指定の在り方について改めて提案をいたします。
事業指定の基準そのものを見直す時期に来ていると感じております。先ほど挙げた各事業の現状を鑑みても、入り口である指定企業をより厳格化し、不適切な事業者を排除できる体制について改めて御検討をお願いいたします。
私からは以上です。
○松原部会長 悪貨が良貨を駆逐するような状態にならないためにという大変貴重な御意見をありがとうございました。
では、お待たせしました。及川委員、お願いいたします。
○及川委員 ありがとうございます。日本介護福祉士会の及川でございます。御意見を申し上げます。
まず、本会といたしましては、資料2の「2.② 介護福祉士養成施設卒業者に係る経過措置の見直し及び准介護福祉士の資格の廃止」についてコメントさせていただきます。准介護福祉士資格がようやく撤廃されること、それから、国家試験を受験しなくてもよいではなく、合格しなければ永久ライセンスとならない措置とすることについて、望ましい方向性と考えます。
ただ、経過措置そのものが完全に終了しない提案となったことについては極めて残念でございます。経過措置につきましては、国民の介護に対する信頼を担保するためにも、早急に終了させるべきであることは改めて強く申し上げたいです。
ほか、3点申し上げます。
まず「1.③ 頼れる身寄りがいない高齢者等への相談支援機能等の強化」、あと「1.④ 成年後見制度等の適切な利用の支援」についてでございます。このような仕組みの構築と推進は極めて重要であり、制度化すべき内容でございます。
現場感覚として、地域住民の多くが介護にまつわる悩みや相談事を抱えております。その中で意思決定支援を必要とする方も確実に増加が見込まれていますが、意思決定の支援を担う人材としては、本人の意思を尊重し、その利益を代弁するという権利擁護に関する知見だけではなく、認知症のある高齢者や障害者等への支援に関する十分な経験がある人材であることが重要であると考えます。このことを踏まえれば、介護現場をリタイアした介護福祉士をはじめとする福祉専門職の掘り起こし等の推進を図る取組が重要と考えます。
「2.① 福祉人材確保のための協議会、介護現場における生産性向上等の推進」についてでございます。福祉人材確保のための協議会につきましては、体制を整備することが重要ではなく、協議会を効果的に機能させることが重要であると考えます。政府側におきましては、都道府県において、この協議会が協働で実践的に課題解決に取り組めるような支援をお願いしたいと思います。
また、※で、離職等した介護福祉士等に係る届出制度につきまして、地域における介護人材の実態把握や必要なキャリア支援を行うため、現任の介護福祉士等についても届出の努力義務を課するとされています。先ほどの意思決定支援を担う人材として、福祉専門職の掘り起こしのためにも、地域における潜在介護福祉士の活躍を促す仕組みとして、あるいはどのような介護福祉士が地域に存在するか等を把握する仕組みとして、今後、重要性は高まっていることが想定されます。努力義務といえども、できる限り多くの方々に登録いただけるよう、そのような工夫をぜひともお願いしたいです。
最後に「3.② 平時からの災害福祉支援体制の整備」についてでございます。極めて重要な案件であり、提案の内容で進めていただきたいのです。
しかし、施設、事業所、避難所等にDWATなど、正式な派遣がなされるまでの隙間時間が生じる可能性は否定できません。その隙間時間の対応をどうするかということについても課題だと考えております。この点についても、引き続き、ぜひ検討をお願いしたいと思います。
長くなりました。おわび申し上げます。
以上でございます。
○松原部会長 貴重な御意見をありがとうございます。
お待たせしました。石踊委員、お願いいたします。
○石踊委員 ありがとうございます。全国老施協の石踊でございます。私のほうからは質問と意見をさせていただきたいと思いますが、人口減少のなか小規模市町村では、福祉サービス体制をどのように維持していくかということが、その市町村の役割・責務というものが、今後、ますます重要だと考えているところでございます。
それで、資料2の3ページ、小規模市町村における包括的な支援体制の整備を促進する事業の新設等、いわゆる小規模市町村地域支援連携協働体制整備事業に関しましてでございますが、本事業は重層的支援体制整備事業の実施率が低い小規模市町村の包括的支援体制の整備を促進するために、相談支援事業、地域づくり事業、地域と福祉支援体制の協働化を強化する事業を創設するものと理解をしております。その対象となる小規模市町村では、改正後の法第106条の6の1項において、人口規模、人口減少の状況から見て、福祉サービスを提供する体制確保に支障が生じ、または生ずるおそれがあると認められる市町村として、厚生労働省で定める基準に該当するものと定義をされております。
そこで質問でございますが、小規模市町村に該当する市町村について、国があらかじめ決定し、市町村名を公表するのか。それとも、省令で定める基準に該当し、当該事業を実施したい市町村が申請し、認定されて、初めて小規模市町村になるという仕組みなのか、お伺いをいたします。
こう申しますのも、小規模市町村に認定されれば、都道府県の専門相談対応支援や交付金が受けられるわけですが、単に重層的支援体制整備事業実施の低さだけで考えますと相当な数の市町村数になると考えますし、サービス提供体制確保に支障が生じるおそれには解釈の幅があると考えます。幅広く認定し普及を促進していくお考えなのか、あるいはより環境が厳しいところに重点的に支援をしていくお考えなのか、それらの規模はどのように設定されるのか、併せてお聞きしたいと思います。
○松原部会長 では、事務局から。
○石踊委員 それから、すみません。あと1点よろしいですか。
○松原部会長 手短にお願いいたします。
○石踊委員 地域づくり事業におきまして、小規模市町村では地域づくり事業に関する専門で熱意ある人材の確保が難しい中、地域活動支援も兼ねるコーディネーターをどのように確保し育成していくかが課題になると思われます。改正法の成立後も、育成を支援する予算事業も必要になるのではないかと考えております。
私のほうからは以上でございます。
○松原部会長 では、事務局よりお願いいたします。
○南生活困窮者自立支援室長 地域福祉課の南でございます。
1点目の御質問ですけれども、小規模市町村における包括的な支援体制の整備のときの市町村の要件と、どのように認定するかというところですが、資料3ページの見直し内容の1つ目の○の※に書いてありますが、対象市町村につきましては、御指摘がありましたように、省令におきまして、人口規模ですとか、人口減少の進行等の指標とか、そういったものを勘案して決めるというふうに規定をすることを検討しております。その上で、実際に対象市町村については、市町村のほうから手挙げをしていただいた上で、担い手不足の状況等を都道府県・国がしっかり確認し、慎重に決定をすることを考えております。担い手不足の状況が本当に深刻化しているかどうか、手挙げしていただいた上で、国・都道府県によく確認し、伴走しながら支援をしていきたいと考えております。
以上でございます。
○松原部会長 では、次に、沼尾委員、お願いいたします。
○沼尾委員 沼尾でございます。私からは、小規模市町村の実情を踏まえた包括的支援体制の拡充に向けた法制度のことで3点申し上げたいと思います。今回、この法制度が整備されるということの意義は大変大きいものと思っております。今後は、制度創設を通じてモデル事業などが行われて、適用する自治体の人口規模や面積等について検討していくというお話がございました。できるだけ自治体の実情というものを丁寧に見て、多様な選択肢を用意するということが大切と考えています。
それに関してなのですけれども、まず1点目としては、これは都道府県の姿勢や対応が問われてくると考えます。市町村の実情により多様な対応が可能となるよう、国のほうで省令で定めるということでしたけれども、そうなると、都道府県が市町村個別の状況を踏まえて複数の異なる形で対応しなければいけなくなることも考えられます。都道府県がそれをやるかどうかが問われます。そうなったときに、限られた人材や職員で地域の暮らしに必要なケアや見守りを行い、サービス確保を図るために、行政がどのように対応していくのかということを含め、ぜひ都道府県と市町村できちんと協議できるような環境を整えていただきたいというのが1点目です。
2点目ですけれども、このように、現場の実情に配慮して様々な制度や仕組みが整備されているわけですが、こういった国からの計画策定ですとか要請も含めて、自治体のほうではそれに応えるのに大変な労力がかかっている。ぜひ、自治体から国への報告や計画策定について効率化することも厚生労働省で引き続き考えていただけたらと思います。
それから、3点目ですけれども、改めて今回、小規模市町村における包括的な支援体制について、重層の実施は難しいというところも含めて、新しい形が導入されることになったわけですけれども、他方で大都市部も含めて、地域における福祉と地域づくりの連携をどうしていくのかというところについて改めて問い直していくことが大切と思います。これからますます生産年齢人口も減っていく、高齢者も増えていくというお話が先ほどもございました。限られた人員と財源でトータルに地域での暮らしを支えるための環境づくりを考えると、これまで細分化してきた個々の専門領域、制度や資格の統合化とか相乗りということが小規模市町村に限られることなく検討されていくということも大切と思います。
また、例えば限られたケアマネさんに関して、居宅サービスに関するケアマネさんで、地域と非常に密着な関係を持っているところのケアマネさんが大手の施設の非常に条件のいいところに引き抜かれてしまって、地域をつなぐような人材がいなくなっているような実態もあるということも聞くことがございます。そういったことも含めて、地域の担い手が連携できるような仕組みというものを改めて協議できる環境を整えていく。そのための財源を手当てしていくということも、今後、引き続き考えていくことが大切と思います。
以上でございます。
○松原部会長 ありがとうございました。
では、鈴木委員、お願いいたします。
○鈴木委員 ありがとうございます。私は、今回御説明いただきました見直し内容については、いずれも方針として賛成する立場から発言をさせていただきたいと思います。3点ありますので、手短にお伝えをしたいと思います。
1点目は、まず、DWATの法制化についてです。先ほど御説明の中で、国が登録事務や研修等を行うことの説明と加えまして、都道府県等のこれまでの取組も継続し補完するという御説明もいただきました。この点は非常に重要だと思っております。
先ほどの意見の中でも、派遣に関わる読売新聞の記事も踏まえまして、こうした仕組みをどのように自治体等も共有していくかということの御発言がありました。この点はとても重要で、例えばこれまでの派遣調整においても、広域における全国での調整と、都道府県における、特に近年では豪雨災害等における局所被害というものは被災県の中での調整が図られているというような実態もあります。また、DWAT登録員は、これまで各都道府県のネットワーク団体のメンバーの特徴なども踏まえながら、地域性に応じた登録員養成研修やネットワーク調整が図られてきたという経緯と醸成が行われてきていますので、今後についてもこれらが十分に留意されて進められていくということが非常に重要であると考えています。
2点目は、これと関連しまして、介護人材確保と福祉人材のための協議会の設置についてです。今回御説明いただいている資料の中には、これまでの議論にあった1層、2層のような重層性というものがイメージ図からは見にくいものでもあると思うのですけれども、これを踏まえられた資料であると私は理解をしております。
この重層性というものは、災害派遣においてもDWAT派遣等においても大変重要で、先ほど御意見の中で、この災害対応が特定の人のみに役割として理解がされやすいというようなところの解決にもつながっていくところが、重層性をどのようにこの仕組みの制度の中で担保していくかというところであると思っています。
最後に1点、介護福祉士養成施設卒業者に係る経過措置のことなのですけれども、先ほど井口委員のほうから、既卒者支援の調査研究事業を取り上げた御説明もありましたけれども、私もその委員として参加している中で、介護福祉士養成施設の努力はもちろんなのですが、卒業後も資格取得に向けて継続して努力を重ねていくためには、地域の中でその努力が続けられるような環境があることがとても重要だということが委員会の中で共有されたところが私としてはとても印象的です。
養成施設はもちろんなのですけれども、プラットフォームのような協議会の中で介護福祉士養成施設機能が最大限に生かせられるような地域のネットワークというものを、今後、より強固にしていくことが重要であると考えています。
発言は以上です。
○松原部会長 ありがとうございました。
では、ほかに御意見はないですか。
吉田委員、手短にお願いいたします。
○吉田委員 では、手短に。
これまでの議論を制度あるいは運用に落とし込んでいただいて本当にありがとうございました。私から1つコメントと意見でございます。
コメントとしましては、自助・互助・共助・公助があります4つのヘルプがバランスよくとありますけれども、実質的に今回やっていただいているのはそれぞれの財源を重層的に活用する一歩を踏み出していただいているのではないかと思って、大変望ましい方向かと思っております。
その一点が、障害福祉のことの活用を地域支援事業の財源を使ってやっていこうではないかというのは大変大きな推進なのだろうと思っております。これを法律で定められて実効性のある運用にしていくところにおきましては、やはりこの介護予防と地域の支援、支え合いを一体的に実施する。ここにどうやって、こういった地域のニーズに応じて機能を拡充していく、具体的な子ども食堂だったり障害者支援や困窮者支援みたいなところにつなげていくのかというところが鍵になってくるのだろうと思われます。
そうしますと、次の7ページにありますように、地域ケア会議、介護のほうでも時間をかけながら育ってきた運営体制ですから、ここにあるように、障害や生活困窮も含めた関係会議、関係主体との連携の推進という、ここをいかに強化していけるのか、ここはどう活性化していくのかというものが一つの鍵になるように思っております。
そして、最後でございますけれども、生産性向上、介護分野のガイドラインづくりとかで大変関わってまいりましたが、昨年度は障害福祉のほうも関わりました。そうしますと、実際にどういったことがアウトカムになってくるのかというものが介護と随分違うなということが実態でございました。
そういう意味では、同じ協議体の中で、障害福祉の生産性向上、介護の生産性向上は必ずしも一律で扱えないところがありますので、こういったところをどう切り分けながら、またあるいはどうやって相互乗り入れしていって、効率的な地域全体としての生産性向上、供給体制の安定化につながるのか。そういったところをひとつ論点にしていただければと思います。
以上でございます。ありがとうございます。
○松原部会長 事務局、どうぞ。
○村中企画官 1点だけ補足させていただければと思います。お話のあった中で、5ページの介護予防支援拠点の話だったと思うのですけれども、これは同じ拠点・場所で障害やこどもの事業も一緒に地域共生の観点で実施できる形にしようという話なのですけれども、財源のところはそれぞれの事業ごとに持つというところですので、その旨ご説明させていただきます。
○松原部会長 では、よろしいですか。
ありがとうございました。
御説明いただきました法律案につきましては、昨年の本部会における議論を取りまとめた報告書の内容も踏まえたものになっていると思いますので、今後、制度の運用を詳細に検討するに当たっては、今の議論を参考にしていただくよう、どうぞよろしくお願いいたします。
ただ、1点だけ、これは補足で、すみません。すぐ終わります。
私、この前の委員会でも申し上げていますけれども、これから事業譲渡とかもあると思いますが、評議委員会の決議事項に、法律で事業譲渡が定められておりませんので、非営利性という面で今後も検討いただきたい。これはずっと言い続けていることと、あと、株式会社のCEOの住所は出さなくていいとなっているので、社会福祉法人もリスクマネジメントの点で出さないという方向の検討も必要だと思っております。
前回といいますか、ずっと言い続けている点ですので、今回のこの法律案にどうこうというものではございませんが、ぜひお願いします。
それでは、次に、議事3です。「『社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会』の開催について」を議題といたします。事務局より御報告をお願いいたします。
○小野福祉基盤課長 福祉基盤課長の小野でございます。それでは、資料3について御報告をさせていただきます。
資料3の1枚目でございます。「社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会」ということで、この設置について御報告するものでございます。
趣旨・目的についてでございます。この制度につきましては、社会福祉施設等を経営する社会福祉法人の相互扶助の精神に基づきまして、社会福祉施設等に従事する職員に対して退職手当金を支給するというものでございます。これによりまして、社会福祉事業の振興に寄与、あるいは社会福祉施設等に従事する人材の確保を支える仕組みとして、福祉サービスの安定的な提供と質の向上に一定の役割を果たしてきたところでございます。
2つ目です。一方で、近年は退職者数の増加や勤続年数の長期化に伴う退職手当給付額の上昇に伴いまして、退職手当の財源となる掛金額の引上げが続くなど、制度を取り巻く環境が大きく変容しております。
3つ目ですが、このような状況を踏まえまして、この検討会において、この制度が将来にわたり人材確保と定着による福祉サービスの安定的な提供及び質の向上に資する制度として安定的に運用されるよう、今後の制度の在り方を検討することとするものです。
検討の視点につきましてですが、制度を安定的に維持するための財政運営の枠組み、法人経営の持続性に配慮した制度運営の在り方、制度の利用を促進するための方策などについて御検討いただくことを予定しております。
スケジュールです。スケジュールにつきましては、第1回として本日の午後に開催することを予定しております。その後、ヒアリングを行いつつ議論を行い、秋をめどに取りまとめ、また、福祉部会のほうに報告をさせていただきます。
2枚目です。制度の概要です。
この制度につきまして、2つ目ですが、財政運営は賦課方式ということになっております。保育所等、措置施設につきましては公費助成がございます。
なお、この検討会につきましては、こども家庭庁にもオブザーバーとして御参画をいただきまして、共に考えてまいりますが、この保育所等に対する公費助成の在り方につきましては、昨年4月の本部会でも御報告しましたとおり、別途、こども家庭庁における審議会において検討を加え、本年度中に改めて結論を得ることとされておりますので、この検討会の検討事項としては対象の外となります。
それから、掛金額の設定につきまして、「おおむね5年を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない」と法定されております。
退職手当の支給額については、算定式が書いてあるとおりでございますが、長期勤務になりますほど有利になるように設定されています。
退職金の支給額の例については御覧いただいたとおりでございます。20年で500万円を超え、30年で1000万円を超えるような水準を支給しております。
退職金の支給実績について、直近の単年度で見ますと、1年間で8万2000人余の方に退職金を支給しておりまして、総額としては1400億円余、一人当たりにしますと176万円程度ということでございます。
加入施設数、掛金額等についても記載のとおりでございますが、加入施設数は6万4000施設余で、全体で88万人余の職員の方に加入をいただいているところでございます。掛金額については、今年度は介護・障害分野でございましたら14万8500円ということになっております。
最後、3ページ目でございます。検討会の構成員名簿でございます。
これも御覧いただいたとおりでございますが、本部会に委員を出していただいております各分野の事業者団体、経営者団体、労働組合、それから、学識の先生に加えまして、この制度自体が中長期的な財政均衡というようなことも検討の視点にございますので、その観点から、年金制度等に通じた学識の先生にも御参画をいただく予定としております。
御報告は以上でございます。
○松原部会長 ありがとうございます。
ただいまの御報告に対しまして、御質問、御意見あればお願いいたします。いかがでしょうか。
樋口委員、お願いいたします。
○樋口委員 樋口です。資料3について御意見申し上げたいと思います。
障害福祉分野の退職手当共済制度の重要性についてですが、社会福祉施設職員等退職手当共済制度は、地域ニーズに応え、安定的なサービス提供を担う社会福祉法人の人材確保及び職員の将来的な安心感や職場定着の観点から、極めて重要な制度であると認識しています。
2つ目は、退職手当共済制度の財政状況への危惧についてです。現状、制度加入者数が横ばいの一方で、退職手当金が増加しているということです。賦課方式の本制度において、令和4年度以降、支払準備金を取り崩すことで掛金の引上げを抑制している点は理解いたしましたが、令和6年度時点で準備金が290億円まで減少している現状には強い危惧を抱いています。このままでは数年以内に準備金が枯渇するのではないでしょうか。とても、この現状を現場職員に伝えることはできない思いでおります。
持続可能な制度とするための対策を検討する際の要望です。現状では、給付水準の引下げや掛金の引上げ、新規加入者の促進といった対策を組み合わせる必要があるとは思われますが、人材確保が困難な現状を鑑みれば、給付水準の大幅な引下げや掛金の急激な引上げについてはぜひ慎重な検討をお願いしたく存じます。
以上です。
○松原部会長 ありがとうございました。
ほかに御意見、御質問ある方はいらっしゃいますでしょうか。いらっしゃらないですか。
分かりました。
事務局から御説明ありましたとおり、検討会においては秋をめどに取りまとめていただき、本部会に御報告いただくこととなりますので、充実した御議論をよろしくお願いいたします。
では、予定の時刻には若干まだ早いのですけれども、本日の審議についてはそろそろ終了とさせていただきます。
次回の開催につきまして、事務局より御説明をお願いいたします。
○池上総務課長 次回の日程等につきましては、追って調整の上、御連絡させていただこうと思います。よろしくお願いいたします。
○松原部会長 ありがとうございました。
それでは、本日の審議を終了いたします。本日はお忙しい中、お集まりいただきまして、また、大変貴重な御意見をいただきましてありがとうございました。
委員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中、御出席いただきまして大変ありがとうございます。
この後、部会長を選出いただくまでの間、私、社会・援護局総務課長の池上が進行を務めさせていただきます。
本日は対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての実施とさせていただきます。
それでは、本日の委員の出欠状況について申し上げます。
本日は、全国町村会の豊郷町長、伊藤委員、全国市長会の刈谷市長、稲垣委員、日本ソーシャルワーク教育学校連盟会長の中村委員、慶應義塾大学の堀田委員、全国知事会の群馬県知事、山本委員から御欠席の御連絡をいただいております。
髙橋秀親委員が御出席と伺っておりますけれども、御到着が遅れている模様でございますが、間もなく到着するかと思います。
それから、稲垣委員の代理といたしまして、刈谷市福祉健康部政策監の杉浦参考人に、山本委員の代理といたしまして、群馬県健康福祉部福祉局長の高橋参考人にオンラインで御参加いただいてございます。
杉浦参考人及び高橋参考人の御出席につきまして、部会の皆様の御承認をいただければと思いますけれども、いかがでございましょうか。よろしいですか。
(異議なしの意思表示あり)
○池上総務課長 ありがとうございます。それでは、御異議なきものとさせていただきます。
本日は御出席の委員の方が3分の1を超えておりますので、会議は成立しておりますことを御報告申し上げます。
また、事務局からの出席者につきましては、配付させていただいております座席表をもちまして御紹介に代えさせていただきます。
報道関係の皆様に御連絡いたします。冒頭、カメラがございましたら、カメラ撮りはここまでとさせていただきますので、御退席をお願いいたします。
(カメラ退室)
○池上総務課長 続きまして、お手元の資料と会議の運営方法の確認をさせていただきます。
本日の資料は、机上に御用意してございます。
事務局からの提出資料といたしまして、
資料1「社会保障審議会関係法令・規則」
資料2「社会福祉法等の一部を改正する法律案(概要)」
資料3「社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会について」
そのほか、参考資料といたしまして、昨年12月に取りまとめいただきました報告書と、その概要、それから、社会・援護局(社会)関係の令和8年度当初予算の概要の資料をお配りさせていただいております。
もし欠落等がございましたら、後ほどでも結構ですので、おっしゃっていただけたらと思います。
オンラインにて出席の委員におかれましては、電子媒体でお送りしております資料を御覧ください。
次に、発言方法等についてです。オンラインで御参加の委員の皆様には、会議の進行中、マイクはミュートにしていただきます。御発言の際は「リアクション」の「手を挙げる」をクリックいただき、部会長の御指名を受けてからマイクのミュートを解除して御発言ください。
御発言後は「リアクション」の「手を下ろす」をクリックいただき、再度マイクをミュートにしていただきますようよろしくお願いいたします。
それでは、議事に入らせていただきます。
初めに、本部会の部会長の選出でございます。
本日付の名簿をお手元に配付してございます。これまで、本部会では早稲田大学の菊池先生に部会長を引き受けていただいておりましたが、親会になります社会保障審議会の委員を御退任されましたので、本日、この件を議題とさせていただいたものでございます。
資料1を御覧ください。4ページの社会保障審議会令第6条第3項におきまして「部会に部会長を置き、当該部会に属する委員の互選により選任する」と規定されてございます。本部会には社会保障審議会の本委員といたしまして松原委員及び新保委員がいらっしゃいます。
あらかじめお二人の委員に御相談させていただいた結果、互選により、松原委員が部会長に選出されましたことを御報告申し上げます。
したがいまして、これからの議事運営につきましては松原部会長にお願いしたいと存じます。恐れ入ります。松原部会長、部会長席へお移りいただいて、一言お願いを申し上げます。
(松原委員、部会長席へ移動)
○松原部会長 部会長に選出いただきました松原です。
世界を見てみますと、不幸なことに、戦争やテロのニュースであふれかえっています。歴史を振り返ってみますと、社会不安が人心の荒廃を招いて、デマの流布や差別を助長して、その中で民衆が強いリーダーを求めて戦争の引き金となってきました。SNSの時代では、デマの流布は世界大戦前と比べ物にならないスピードで広まっていきます。
こうした時代に、日本では、社会保障費を使う者、負担する者、若者と高齢者といった2項対立による分断が進んでおり、また、世界では戦争やテロが起きておりまして、こうした中では、まさにかけがえのない一人一人の命を尊重する、そして、福祉を実践していくことこそ求められていると思っています。また、こうした人権問題は言うに及ばず、例えば介護サービスがなくなれば、今以上に介護離職する人は増えるでしょうし、保育や障害も同様の問題が起きます。
福祉というものは、人の存在意義を発揮する、その支援をする一方、経済を支える。そういう大きな役割も果たしています。今こそ、この福祉の価値を社会に示す、さらには新しい福祉の価値を地域の方々とともに協力してつくり上げることが求められていると思います。
この福祉部会では、どうしても目の前の課題の議論にならざるを得ないのですけれども、そうした中でまた利害対立もあるかと思いますが、この目の前の議論が50年後、100年後の未来をどうするかにつながっているということを念頭に、皆様の御協力の下、よりよい検討と運営に努めてまいりますので、どうぞ、御支援、御協力のほど、よろしくお願いいたします。(拍手)
それでは、部会長代理の指名を次にさせていただきたいと思います。ただいま御説明ありました社会保障審議会令第6条第5項に「部会長に事故があるときは、当該部会に属する委員又は臨時委員のうちから部会長があらかじめ指名する者が、その職務を代理する」と規定されています。そこで、社会福祉学に精通され、また、社会保障審議会の委員でもおられる新保委員に部会長代理をお願いしたいと考えておりますが、皆様、いかがでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○松原部会長 ありがとうございます。
それでは、新保委員、よろしくお願いいたします。こちらの席へ移動していただいて、一言お願いいたします。
(新保委員、部会長代理席へ移動)
○新保部会長代理 松原部会長に御指名いただきました、明治学院大学の新保と申します。微力ながら、役割を果たしてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
○松原部会長 ありがとうございます。
それでは、早速、次の議事に入らせていただきます。
まず、議事2です。「社会福祉法等の一部を改正する法律案について」、事務局より御報告をお願いいたします。
○池上総務課長 それでは、資料の御説明をさせていただきます。お手元の資料2「社会福祉法等の一部を改正する法律案(概要)」を御覧ください。
こちらの法律案は、昨年12月18日の当部会の報告書、それから、同じく昨年12月25日の社会保障審議会介護保険部会意見等を踏まえ、社会福祉法や介護保険法等の改正を内容として、本年4月3日に閣議決定され、同日に国会提出されたものでございます。
この内容について、以下、御説明申し上げたいと思います。
1枚目は、法案の全体を示してございます。
一番上に改正の趣旨がございますけれども、質の高い福祉サービスの確保と社会福祉事業等の安定した経営基盤の確立の双方の実現に向けて、多様で複雑な福祉ニーズに対応した包括的な支援を確保するための様々な取組を盛り込ませていただいてございます。
改正の内容については、順次、以下の資料で御説明を申し上げたいと思います。
2ページを御覧ください。今回の法律改正に至る背景について御説明する資料です。これまで、この部会の中でも数次にわたり問題意識等を御議論いただいておりましたけれども、改めて御説明申し上げます。
令和2年に社会福祉法等の改正法がございました。その中では、地域住民の複雑化・複合化した支援ニーズへの対応といたしまして、地域における包括的な支援体制の整備ですとか、介護人材確保及び業務効率化の取組の強化などが実施されてございました。
その後の状況の変化、それから、今後の変化ですけれども、人口構造について、生産年齢人口が2040年に向けて15.0%減少、85歳以上人口は42.2%増加となってございます。それから、人口減少の地域差についても非常に大きくばらつきがございます。単身高齢世帯の増加についても非常に多く、2040年には1000万世帯を超えるというような状況になります。そのような中、互助機能が低下するような傾向も見られておりまして、多様で複雑な福祉ニーズの顕在化、それから、サービスの担い手の減少が懸念されるところでございます。
こうしたことを受けまして、見直しの方向性として3つ挙げてございます。2040年に向けて、地域の実情に応じた包括的な支援体制の拡充を図ること、福祉人材の安定的な確保・定着支援に取り組むこと、支援基盤の強化等に取り組むこと。以上の3つの柱で法案を立てています。
3ページを御覧ください。「1.① 小規模市町村における包括的な支援体制の整備を促進する事業の新設等」、こちらは社会福祉法の改正の関係になります。
包括的支援を進める方法としては、一つには重層的支援体制整備事業がございます。こちらについて、市町村での取組も進めていただいているところですけれども、一定の体力が求められる事業であるところでもございます。そのため、それとは異なる方法として、過疎地域等において機能集約を行うアプローチが部会で議論されてきたところです。その報告書の内容を受けて、今回、仕組みとして整備されたものです。
見直し内容のところ、小規模市町村における包括的な支援体制の整備を促進するための事業を新設するとなってございます。名称は、非常に長くなっておりますけれども「小規模市町村地域支援連携協働体制整備事業」としています。事業内容ですけれども、介護、障害、こども、生活困窮の分野について、横断的に相談支援・地域づくり事業等を行います。配置基準は分野横断的な一つの基準を定めることとされています。併せて、地域と福祉支援体制の協働を推進する事業にも取り組んでいただきたいと考えています。
そのほか、一番下のところ、小さい字で恐縮ですが、※でその他の法改正の内容も書かせていただいております。生活困窮の一次相談事業の実施を努力義務化すること、支援会議を全ての市町村で設置可能とすること、重層的支援体制整備事業について、PDCAを回す規定を設けること等の措置を講じることとされてございます。
4ページを御覧ください。「1.② 特定地域サービス、特定地域居宅サービス等事業の創設」です。これについては介護保険法の改正の内容になっておりますので、ここでの御説明は簡単に御紹介するにとどめさせていただこうと思ってございます。以下の介護保険関係あるいは老人福祉法関係の改正についても同様とさせていただきます。
現状・課題のところに書いてありますけれども、中山間・人口減少地域において、必要なサービスを維持するため、地域の実情に応じて、柔軟なサービス提供を可能とする仕組みを設けることとされており、月単位の定額報酬の導入などを盛り込む内容となっております。
5ページを御覧ください。「1.② 介護予防と地域の支え合いを一体的に実施する拠点を運営する事業の新設等」。こちらも介護保険関係の取組となっております。
見直し内容にあるように「通いの場」について、地域の介護予防の拠点としての機能を強化する。それから、介護予防と地域の支え合いを一体的に実施する拠点を運営するための事業を地域支援事業に創設するとなっておりまして、その中では、付加機能として、介護以外の子ども食堂の運営や困窮者支援などの取組も行える仕組みとなっています。
6ページを御覧ください。「1.③ 頼れる身寄りがいない高齢者等・判断能力が不十分な者を対象とする第二種社会福祉事業の新設」です。
現状・課題のところにありますけれども、頼れる身寄りがいない高齢者等にとって、これまで家族・親族等が担ってきたと考えられる日常生活支援や入院・入所手続、死後事務などへの対応が生活上の課題として顕在化してございます。いわゆる「高齢者等終身サポート事業」はこうしたニーズへの対応策の一つですけれども、一定程度の費用も必要となっておりまして、資力が十分にない方も利用できる事業が求められているところでございます。
それから、もう一つの背景といたしまして、成年後見制度については、現在、利用の必要がなくなったときに制度利用を終了することを可能とする見直しが進められてございます。こうした中、地域における成年後見制度以外の権利擁護支援策を総合的に充実させていく必要がございます。
こうしたことから、現在、社会福祉法の社会福祉事業として福祉サービス利用援助事業というものが定められておりますけれども、それを位置づけ直しまして、福祉サービス・保健医療サービス等利用援助事業として規定するものでございます。
法改正後の欄を御覧いただきたいと思いますけれども、対象者について、頼れる身寄りがいない高齢者等が追加されております。事業内容につきましては、日常生活支援のほか、入院入所等手続支援または死後事務支援を行っていただくようになっております。もちろん、両方行っていただける場合には両方行っていただきたいと考えています。利用料につきましては、資力の要件に該当する者については無料または低額となってございます。これは、資力のある方については利用料を御負担いただき、そうする中でサービスの裾野を広げていければと考えてございます。
7ページを御覧ください。「1.③ 頼れる身寄りがいない高齢者等への相談支援機能等の強化」、それから「1.④ 成年後見制度等の適切な利用の支援」の2つの項目です。
前のページは具体的な援助についての事業を規定していましたけれども、7ページのほうでは相談支援ですとか連携・調整に関する機能についての改正事項でございます。
見直し内容のところ、2つございますけれども、まず1つ目で<頼れる身寄りがいない高齢者等の支援体制の整備>として、ポツの1つ目、介護保険制度の包括的支援事業(総合相談支援事業)の相談対象として、頼れる身寄りがいない高齢者等からの相談を明確化するという内容でございます。それと同じように、ポツの2つ目、困窮の自立相談支援事業、それから、障害者相談支援事業の対象としても明確化することとしています。また、生活困窮者の見守りも含めた居住の支援を行う地域居住支援事業の対象となることも明確化しています。
2番目は<判断能力が不十分な者の支援体制の整備>です。地域における権利擁護制度の適切な利用の支援の中核的な役割を担う機関として、これまで中核機関と呼んでおりました機関がございましたけれども、それを法定化して、地域権利擁護相談支援センターとして、法律上、位置づけるものでございます。
8ページを御覧ください。「1.⑤ 有料老人ホームに係る見直しについて」です。こちらは老人福祉法の改正となっております。
目的といたしましては、見直し内容の一番上の欄のところに書いてありますけれども、いわゆる「囲い込み」対策の強化、それから、住宅型有料老人ホームと介護付き有料老人ホームの制度上の均衡を確保するため、中重度の要介護者など、特に入居者保護の必要性の高い者を入居対象とするホームを対象に、登録制を導入するなどの改正を行うものでございます。
10ページにお進みください。こちらも介護保険関係となりますが「1.⑥ 介護保険事業(支援)計画の見直し」です。
介護保険事業計画、それから、支援計画について、2040年等の中長期の介護サービス見込量を見据えて策定していくということを盛り込む内容でございます。
11ページを御覧ください。「2.① 福祉人材確保のための協議会、介護現場における生産性向上等の推進」です。この項目は社会福祉法と介護保険法の両方に事項がございます。
介護の担い手となる生産年齢人口の減少が進む中、将来にわたって必要な介護サービスを安心して受けられるよう、介護人材の確保は喫緊の課題となってございます。○の2つ目ですが、高齢化・人口減少の状況・人材供給量などについて地域差や地域固有の課題があることから、地域の関係者が地域の実情等の情報を収集・共有・分析、課題を認識し、協働して実践的に課題解決に取り組むための仕組みを設けることとしてございます。これまで部会におきましては、都道府県に設置するプラットフォームという言い方をさせていただいたものです。
見直し内容ですけれども、まず、①、関係団体等で構成する福祉人材確保のための協議会の設置を都道府県の努力義務とするとしてございます。それから、②は介護保険関係ですけれども、介護分野における生産性向上等の取組の促進を図るための協議会の設置を都道府県の義務としています。これについては、障害福祉分野も同様の見直しを行うこととしています。このほか、国及び都道府県の責務等も定めることとしています。
欄外2つ目の※にございますけれども、地域における介護人材の実態把握や必要なキャリア支援を行うため、現任の介護福祉士等についても届出の努力義務を課することとしています。
12ページを御覧ください。「2.② 介護福祉士養成施設卒業者に係る経過措置の見直し及び准介護福祉士の資格の廃止」です。こちらは社会福祉士及び介護福祉士法の関係の改正になってございます。
平成19年の法改正によりまして、介護福祉士養成施設の卒業者が介護福祉士資格を取得するには、原則、国家試験合格が必要とされている一方で、経過措置が設けられておりまして、令和8年度卒業生までを対象に、その経過措置は延長されてきたところです。また、介護福祉士養成施設の卒業生であって、介護福祉士でない者については、当分の間、准介護福祉士となる資格を有する者とされてございます。
見直し内容ですけれども、現在の経過措置は2つありますけれども、卒業後5年間の資格取得については令和13年度卒業者まで延長し、5年従事後の資格継続については規定どおり令和8年度卒業者までで終了するというものです。それから、暫定的・経過的な措置であります准介護福祉士の資格については廃止することとしています。
13ページを御覧ください。「2.③ 介護支援専門員(ケアマネジャー)の更新制の廃止・研修の在り方の見直し等」です。こちらは介護保険法の改正になります。
見直し内容にございますとおり、ケアマネジャーに係る研修受講を要件とした更新の仕組みを廃止するものです。併せて、研修を受けやすくするような見直しについても盛り込まれています。
14ページを御覧ください。「3.① 社会福祉連携推進法人制度等の見直し」です。
現状・課題の2つ目に書いてございますけれども、少子高齢化・人口減少が進む中で、地域で適切な福祉サービスの提供体制を維持・確保していくことが必要とされておりまして、そのためにも社会福祉連携推進法人制度のさらなる活用推進を図っていくという内容でございます。
見直し内容は、社会福祉連携推進法人関係ですと、現状、社会福祉事業の実施はできないこととされておりますけれども、改正後、地域の福祉ニーズを充足できていない場合等、サービス提供体制確保のため、第二種社会福祉事業を実施可能とする。それから、社員社会福祉法人間の土地・建物等の貸付支援業務を実施することなどが盛り込まれてございます。それから、その他といたしまして、これは社会福祉法人本体の改正事項でございますけれども、社会福祉法人の解散時の残余財産の帰属先に地方公共団体を追加することとしております。こうした取組によって社会福祉事業等の維持を図っていければと考えています。
15ページで「3.② 平時からの災害福祉支援体制の整備」です。
現状・課題の2つ目のところにありますが、令和6年能登半島地震の教訓を踏まえまして、災害対策基本法等の一部の改正がございました。災害時の福祉支援が法定化されましたけれども、平時からの災害福祉支援の体制整備について法制化を含めた体制整備の推進が課題となっておりました。
これを受けて、見直し内容が2つございますが、1つ目が<平時からの連携体制の構築>で、国・地方公共団体が、包括的支援体制の整備等を推進する上で連携に配慮を求めることとされている施策に「防災」を追加することとしております。それから、地域福祉計画の記載事項に「防災」を追加することとしております。
2点目が<DWATの法制化>でございます。法制化する中では、DWATチーム員の登録事務を国が行うものとしております。また、研修及び訓練の実施も国の義務としております。ただし、地域事情を踏まえた補完的な研修等は引き続き都道府県にお願いしたいと考えてございます。それから、3番目、DWATチーム員の使用者に対しまして、現地に派遣されるための配慮義務を課することとしています。
最後、16ページを御覧ください。こちらは「その他の改正事項」が書かれております。
社会福祉法関係ですと、地域住民同士の支え合い推進のための環境整備など、包括的な支援体制の整備のために市町村が積極的に実施すべき施策を明確化してございます。それから、○の3つ目ですけれども、福祉以外の多様な分野との連携強化のため、連携に配慮する分野として、消費者行政や防災を追加してございます。また、都道府県の責務といたしまして、都道府県が主体となり支援を行う分野の対応に当たっては、市町村の行う包括的な支援体制の整備との連携を行うことを明確化するなどの規定を盛り込んでいます。
以上が主な改正内容となってございます。
施行時期につきましては、多くは令和9年4月を予定しています。ただ、新たな社会福祉事業については2年以内に政令で定める日となっています。国会での御審議を経て成立しました暁には、施行に向けてしっかりと準備を進めていきたいと考えております。
御説明は以上となります。
○松原部会長 ただいまの御報告につきまして、御質問、御意見があればお願いいたします。いかがでしょうか。
鳥田委員、お願いします。
○鳥田委員 どうもありがとうございます。それと、我々福祉部会の出た報告書をこのように法律にまとめていただきまして誠にありがとうございます。
私のほうからは、大きく2点お願いをしたいと思います。
まず、新たな事業と、頼れる身寄りのない高齢者等への支援体制なのですけれども、これは報告書のほうにも入れていただきましたが、新たな事業が現在の日自事業から形を変えていくというところで、日自事業というところは社会福祉協議会も非常に大きくその役割を担わせていただいているのですけれども、そうした変わっていくときでございますので、社協をはじめ、そうした支援を行っている実施団体及びその現場とできるだけ丁寧にやり取りをしていただきまして、現場のこともよく把握していただいた上で検討をさらに進めていただけたらと考えております。その過程の中では、ここをどうやっていくかとか、スケジュールですとか、あるいは既存の権利擁護とか成年後見の中で、我々も日々、仕事をやりながら課題を感じているところもございますので、そうした課題も新しく事業を変えていくところで解決できるようになるといいなということがお願いでございます。
あと、頼れる身寄りがないというところで、もう一つ、相談支援体制の話が7ページのところに出てきていると思うのですけれども、これは実際に基礎的自治体である区市町村がその中で役割を非常に大きく持っていると認識しております。そういった意味で、区市町村の支援、特に今、区市町村も人的にも非常に厳しい状況などがありますし、それをまた広域自治体である都道府県がどう支えるかということもいろいろ検討していかなければいけないところもあろうかと思いますので、そうしたことも踏まえて、ぜひ、さらに制度をより良くつくっていただけたらと思っております。
もう一つ、2つ目の話題ですけれども、DWATのことでございまして、災害の関係でございます。実は、これは先般の読売新聞の1面にDWATのことが非常に大きく取り扱われていたのですが、あの書きぶりから見ると、登録を国全体の中で行って、それがすぐにダイレクトにそれぞれの被災地に送られるような印象を受けるような書き方をされていたのですけれども、多分、今の制度ですと、自治体の要請があって動いていくという過程もあろうかと思っています。やはりDWATは非常に、前もこの会の中で話させていただきましたけれども、東京も八丈で台風が2つ続けて来たときに随分活躍してもらったのですけれども、八丈町役場自身がその制度をあまりよく分からなかったので、後手後手に物事が回り、初動があまりうまくいかなかったというところもございます。
確かに動きは早くしたほうがいいというのは新聞で書いてあるとおりだと思うのですけれども、では、今の制度で区市町村がそれを知らないで、どうぞ、お好きにということでもないと思いますし、実際の被災状況などは多分、区市町村の行政の現場というものは非常に情報が集まってくると存じ上げておりますので、制度の正しい普及啓発というものをしていただいて、区市町村の地域防とか、そういうところにもDWATが速やかに動けるようなものを乗せていただくような普及活動というものをぜひ政府のほうでもお願いできたらと思います。
意見は以上でございます。
○松原部会長 せっかくDWATというすばらしい仕組みがあっても、行政との連携ができていなければ十分生かせないということで、大変重要な御指摘ありがとうございました。
では、フロアから、会場から先に進めさせていただきます。
宮本委員、お願いします。
○宮本委員 まず、ここでの福祉部会での議論をこんな形できちんと法案に反映させていただいたことに対して深く感謝したいと思います。
私は、主には2.①、人材確保、生産性向上に係る協議会の重要性についてコメントしたいと思っております。
こう申しますのも、今、例えば経済財政諮問会議とか、あるいは経産省等でアドバンスト・エッセンシャルワーカーという言葉が行き交っていて、例えば経産省のレポート、「2040年の産業構造・就業構造の推計」というものですけれども、ホワイトカラーの時代からエッセンシャルワーカーの時代であると。皆さんも生成AIの存在感が急激に増しているのはお感じのとおりなのですけれども、これを一つの動因として、ホワイトカラーは2040年には、定型業務に関しては270万くらい、仕事が要らなくなる。その代わり、きちんと改革が進むと、2040年にはエッセンシャルワーク、もちろん、介護、保育、医療、建設、運輸等ですけれども、これが産業構造・就業構造の中心になり、生産性が上がり、所得も大きく上昇していくという非常に楽観的なビジョンが提起されている。恐らく、そのポテンシャルについては多くの委員の方が共感されるところだと思うのですけれども、他方において、この部会から見えている光景とのギャップはいかんともし難いものではないかなと思います。そうした未来がまさに望ましいわけですけれども、現状はエッセンシャルワークの領域は人手不足であえいでいて、かつそうした未来の人材を育成する養成校も次々と倒れている。文科省はエッセンシャルワーク養成の大学の支援を進めるということですけれども、他方において、福祉系の大学は定員を満たないところが4割を超えているという状況であるわけですよ。
この協議会の役割として大きく2つの点が重要ではないかと思っていて、第1にはやはりはっきり、そのギャップを埋めていくということだと思います。ICTやAIを追い風にして、生産性を上昇させる。ただ、生産性上昇という言葉自体も具体的に何を意味するのかということをきちんと読み解いていかなければいけないと思うのですけれども、先ほどの御報告にあった身寄りのない高齢者支援等々の新たな業務についても、これはきちんとAIやICTを活用していくならば、効率的でストレスの少ない業務に変えてくことも可能になる。例えば恐らく、これから支援者が一番大きな問題として頭を抱えかねない金銭管理の業務等も、不必要な支出が増えているとか、よく正体が分からないアプローチがあって、それに対応してしまっているとかといったようなことを、アプリが非常に透明度高くアラートを出し、かつ支援者が余計なストレスを抱え込むことなく管理を進めることができる、あるいは日常生活についての様々なアドバイスについても、AIが常駐の第2の相談者という形でAIが存在感を発揮できるわけですよ。あるいは人口減少が進む中山間地における新たなサービスのありようについても、これはまさにアドバンスト化、介護の資格を持っている方が医療や心理の資格も取りやすくすると同時に、複合的な能力を発揮する。その支援をAIが担っていくという形で、まさにこの場面でも大きな役割を発揮し得るわけなのですけれども、ここに向けた歩みというものをこの協議会等でもっとしっかりと踏み出さなければいけないのではないだろうかと思います。現状も介護労働安定センターあるいは介護生産性向上総合相談センター等が新たに導入されているのですけれども、どうしてもやはり介護ロボット等の扱いなどの相談にとどまっているところがあって、もっと足を踏み出していかなければいけないところがあると思うのです。これが一つであります。
もう一つは、アドバンスト・エッセンシャルワーカーということはすばらしいのですけれども、恐らくこの部会の皆様は、エッセンシャルワークが全てアドバンストで、管理的な業務で、生産性が高くなって、所得が上がる世界ではないということは感じていらっしゃるのではないか。アドバンスト化と併せて、ユニバーサル化が非常に重要であって、多くの方々が、つまり、御自身の心身にいろいろ働き難さがあったり家族のケアがあったりして、十分な役割を現状では発揮できない方々がAIやICTを活用することによって、特定のシフトに拘束されることなく、あるいは顧客の情報をより柔軟な形で共有することで、様々な形でエッセンシャルワークに参入することができる。これがまさにユニバーサル化で、これが進むことによって、専門的な業務を担っていらっしゃる方の負担も減っていくという意味でのユニバーサル化で、これは実はスウェーデンなどでも、今、急激に進んでいます。今、スウェーデンの厚労省のサイトとかを見ると、41%の自治体が訪問介護の業務の業務分解を進めて、多様な方でそれを支えるようにしようという流れができているわけです。アドバンスト化のメッセージは正しいのだけれども、やはりこの部会や協議会としては同時にユニバーサル化だと。まさにこれは地域共生社会の支え合いの形でありますし、総合支援事業などを生かしていく方向でもあると思います。
すみません。長くなってしまいましたけれども、まさに経済関係の省庁が提起しているアドバンスト化をやはりこちらの部会でさらに具体化していく。併せてもう一つ、ユニバーサル化が重要な柱であるということを発信していくことが重要ではないかと思います。
以上です。
○松原部会長 まさにギャップを埋めていくということで、ICTやAIを追い風にして仕組みを変えていくということと、あと、ユニバーサル化という大きな視座をいただいてありがとうございました。
次に、山下委員、お願いします。
○山下委員 日本社会福祉士会の山下です。よろしくお願いいたします。私たちの会が主張してきた、DWATであるとか、頼れる身寄りのない課題であるとか、プラットフォームといったことに関して、いろいろ取り入れていただいてありがとうございます。お礼を申し上げます。
その上で、6ページでありますけれども、頼れる身寄りがいない方の件です。これは第二種社会福祉法に位置づけるということで、対象の方は無料または低額の層ということになります。もう一方、昨年12月の設立記念フォーラムに厚労省も参加していることは確認しておりますけれども、全国高齢者等終身サポート事業者協会というものが立ち上がりました。この協会は主に富裕層の方を対象とするのではないかと思っております。そうすると、富裕層と第二種対象の層ではない、いわゆる中間層の方々。ここの部分に関しての窓口をどうしていくのか。権利擁護の観点から、ここの部分の人たちに対する整理・支援が必要になってくるのではないかと思っております。
やはり貧困の問題とか、孤立・孤独の課題であるとか、そういった課題を多く抱えている方がいらっしゃいます。非常に数としては多いと思うのです。そういう意味で、今後、中間層と言っていいかどうかは分かりませんけれども、その方々に対する支援策を厚労省としてどのようにお考えなのかということを御教示いただければと思います。
それから、もう一点ですけれども、11ページのところで、プラットフォームということで説明をいただきました。まさに本当に多機関連携の中で、こういった中で社会福祉士も活躍をする場が増えてくるというように認識をしておりますけれども、私は非常にここは残念だと思っているのが、協議会の設置を都道府県の努力義務とされております。目を下のほうに移していきますと、2番目が義務、3番目が責務、その次が必須というような表現になっております。そういう意味で、努力義務というものは義務よりも弱いし、責務より弱い、必須よりも少し強いのかなぐらいのイメージで見ておりますけれども、ここの努力義務というものをできれば責務というようなこととかにならないのかなどという感想を持っております。御意見をいただければと思います。
最後、もう一点だけですけれども、DWATに関してです。15ページになりますけれども、これは私の理解不足なので教えていただきたいのですけれども、熊本の震災からDWATの派遣ということで具体的に動いて、ちょうど今年で10年になりますけれども、あくまでも災害派遣福祉チームなのです。この間、チームとして動いてきたということで、そのチームの中で福祉的な支援を横断的に関わっていくということになってくるのですけれども、災害派遣福祉チームという理解をしている中で、今度、災害時福祉業務従事者、まさに災害時の福祉業務の従事者ということになるのですけれども、これがDWATチーム員の登録事務を国が行うという書き方になっているのです。私の理解が不十分なのですけれども、このDWATという概念自体がどのようなことになっていくのか。あくまでも私は福祉チームというものがすごく大切だなと思っておりますので、そこをもうちょっと説明をしていただくと助かります。
以上となります。
○松原部会長 それでは、事務局よりお願いいたします。
○占部成年後見制度利用促進室長 成年後見制度利用促進室長でございます。今ほど御質問いただきました第二種社会福祉事業と、それから、高齢者等終身サポート事業の中間をどうするかというような御質問だったかと思います。
まず前提として、今回新たに制度の中に位置づける第二種社会福祉事業ですけれども、基本的には利用者の一定割合に対して無料または低額で事業を実施するということでございますので、それ以外の利用者に対しては通常の利用料を設定してサービス提供を行うということも含めて、全体としてサービス提供を行っていくということになります。そういう意味で申しますと、資力の不十分な方以外の方に対してもサービス提供そのものは行うということでございます。
高齢者等終身サポート事業も、あるいはこの新たな事業についても、射程として中間的な所得の方を対象から外しているというわけでは当然ないわけですが、ただ、今回新たにこういうサービス類型をつくり、あるいは終身サポート事業そのものも最近出てきたサービス類型だと思っております。それぞれの事業類型において少しずつサービス提供の射程を広げていく中で、そういうところについても対象としていくということになろうかと思っておりますが、今回、まずは少なくとも資力の不十分な方でも利用できるようなサービス類型をつくろうということで、まず、こういう新たに第二種事業というものをつくっております。こういったサービスを少しずつ育てながら、中間層の方も含めて、サービスが利用できるような形を少しずつつくってまいりたいと考えてございます。
○松原部会長 お願いします。
○芦田福祉人材確保対策室長 福祉人材確保対策室長でございます。福祉人材確保のための協議会を努力義務としている点についてでございます。
御指摘いただいた介護保険法に位置づける生産性に関する協議会につきましては、資料11ページの※の部分にございますように、現在、介護現場革新会議が今年1月時点で45都道府県に設置されているという実態がございます。一方で、広く福祉人材確保のための協議会につきましては、専門委員会のほうでも御紹介をさせていただきましたように、地域によって先進的に取り組んでいただいているところでございますけれども、まだ全ての都道府県に近いような形でそういった取組があるわけではないという状況の中で、介護分野に限らず、福祉分野全体に関する協議会を制度化するものであることなども踏まえまして、、社会福祉法に努力義務という形で位置づける法案を作成したところでございます。
ただ、この協議会の取組は大変重要と思っておりまして、参考資料3の13ページにありますが、「福祉人材確保のプラットフォーム構築モデル支援事業」ということで、令和7年度補正予算の事業といたしまして、このプラットフォーム実施に当たって、どういった形でやっていくのが効果的かということをモデル事業として実施し、そして、好事例を横展開していくというものも盛り込んでおります。国会で法案が成立した暁には、施行・運用に向けて各地域でぜひこういった協議会について取り組んでいただけるよう、好事例等の展開を含めて進めていきたいと思いますし、あと、福祉部会や専門委員会でも御議論いただきましたように、協議会の運営につきましては、生産性に関する協議会との関係も含めまして、柔軟に運営していただけるような形を想定しておりますので、そういった形で各地域における取組を推進してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○松原部会長 お願いします。
○小野福祉基盤課長 福祉基盤課長の小野です。DWATのところについてでございます。
御指摘のありました15ページの資料のところの下の絵にもございます「DWATの平時からの体制づくりのイメージ図」で、御指摘ありましたとおり、これは法案の法文上は災害時福祉業務従事者ということで、例えば社会福祉士や介護福祉士を持つ方が登録をいただくという形で、これは先ほど鳥田委員が、おっしゃられるとおり、基本的に都道府県知事の要請になります。法文上は個人に要請される形にはなっておりますけれども、従来どおり、DWATチームというものはガイドライン、通知のほうで定め、4人とか5人のいろいろな職種の方が入ったチームとして運営していくというところは一切変わりございませんので、その辺り、誤解がないように、今後、いろいろなところで御説明をしていきたいと思っております。
以上です。
○松原部会長 ありがとうございました。
では、ほかにフロアから、結構挙がっていますね。
そうしましたら、微妙な時間ですみません。お一人4分以内でお願いいたします。
永井委員、お願いいたします。
○永井委員 ありがとうございます。私からは、今後の国会審議に向けて2点申し上げたいと思います。
1点目は、頼れる身寄りがいない高齢者等・判断能力が不十分な者を対象とする第二種社会福祉事業の新設の件でございます。改正案は、現行の福祉サービス利用援助事業を拡充・発展させるものでありますけれども、こうした制度の実効性を高めるためには、サービスを担う現場における体制の確保などの支援が必要と考えているところでございます。
2つ目は、介護福祉士養成施設卒業者に係る経過措置の見直しの件でございます。今回、卒業後6年目以降の取扱いは見直されるということでございますが、卒業後1年から5年目に係る経過措置の延長については、これまで連合といたしましても本部会で発言してきておりますけれども、国家資格そのものの信頼性を損なうものと認識しており、介護福祉士の専門職としての地位の向上と確立のため、延長すべきではないということは今回も改めて、申し述べておきたいと思っております。
以上の2つの点をはじめといたしまして、今後の国会で熟議されることを期待したいと思っております。意見でございます。
以上です。
○松原部会長 ありがとうございました。
では、続きまして、フロアで、谷村委員、お願いいたします。
○谷村委員 ありがとうございます。基本的には肯定的な意見です。
6ページの頼れる身寄りのない高齢者等の第二種社会福祉事業に関して、第二種事業ではありますけれども、無低事業が含まれますので、我々としては社会福祉法第24条2項の事業だとして積極的に推進をしていきたいと考えています。
ここで幾つか複数出ておりましたけれども、やはりチェック機能が必要だというようなことの懸念があったということでありましたが、結果的にはガイドラインを出すというような程度で収まっている状況であります。そのような心配のないようにというようなことで、今、兵庫県社会福祉協議会と協議を始めておるのですけれども、社協にはそれぞれ相談機能というものを持ち合わせていますので、それを二重、三重で使うこともありませんので、社協を中心にして、そして、我々、ケアワークを中心にやっている社会福祉法人にトリアージしてもらうという仕組みをしっかりとつくり上げれば、そういう懸念していたようなことも少なくなるのではないかというようなことでやっています。これも好事例があればまたお教えいただきたいと思っています。
それから、もう一つ、14ページの社会福祉連携推進法人制度等の見直しに関しては、全国経営協が提言させていただいたことについて、これだけしっかりとおまとめいただきまして本当にありがとうございました。また、一番下のその他でありますけれども、しまい方がまだ十分議論されていないというような話で、地方公共団体も加えていただいたというようなことでやっていただきましてありがとうございました。
またさらに、このしまい方という意味では、利用者保護の観点から、バンザイをしかけている法人を、若干大変でありますが、経済的に余裕のある法人が手を差し伸べるというようなことなのですが、借金まで受けてやっていただいている事例があるのですけれども、その借金が5億円ほどある。それに対して消費税がかかっているのです。譲渡するほうの法人に消費税が2000万円ほどかかる。お金がないのに2000万円はお支払いできませんので、結果的に譲り受ける法人がそれを負担しなければならないというような問題があります。また、法人分離の課題です。これはガバナンス強化を目的に県をまたいで事業をやっておられるところなどがあるのですが、両方にしっかりとした、分かった役員が配置されているわけではなくて、一方に偏っている、地域の状況も分からないなかで、それぞれ迅速に意思決定をしていくという意味での前向きな法人分離に関しても事業譲渡とせざるを得ず、いわゆる法人外流出として、こちらからこちらへ施設の分をお支払いしなさいみたいな話になっているのです。
だから、そういう意味ではしっかりと、目的はあくまで利用者保護でありますので、それを達成するのには、まだしまい方の部分についていろいろ御協議いただきたいと考えているところです。今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。
以上です。
○松原部会長 大変重要な御指摘ですね。人口減少社会の中でどうやって、いい意味の縮小をしながら、でも、福祉を守らなければいけないのに、手を差し伸べたら、かえって差し伸べたほうに大きな負担が来るという大きな問題を御指摘いただきました。ありがとうございました。
フロアから、全員、手が挙がっていますね。すみません。お一人3分にしていただければと思います。
井口委員、お願いいたします。
○井口委員 では、3分でやっていきたいと思います。
まず初めに、5ページ目のところです。介護予防と地域の支え合いを一体的に実施する拠点の運営についてなのですけれども、先日、私は東京都のケアラーセンターを視察してまいりました。ワーキングケアラー等の支援について先ほど松原部会長がおっしゃっていたような介護離職をしてしまった人たちの支援の拡充は必要不可欠ではないかと思っているところでもございます。特に介護が終わった後の社会復帰支援等は重要であると思いますので、そこについても今後議論が必要だと思っております。
続いて、10ページのところの介護保険事業で、こちらの部会に直接ではありませんが、私どもも含め、定期巡回型訪問介護・看護を実施している事業者として、大都市部、人口減少・中山間地域、その他地域、どこの地域も苦戦しているというところでもございます。昨年度の福祉部会での報告書のまとめにもありましたが、これからは定期巡回が非常に大切であるという記載がある一方、現実は、まだまだ基礎自治体や地域のケアマネジャーの理解が進んでいないところもありますので、さらなるバックアップが必要であると認識しているところでもございます。
続いて、11ページ目です。こちらは宮本委員と同じ考えでして、働く側のほうのマインドセットを変えなくてはいけないと思っております。デジタルトランスフォーメーション、ただの機器を使いこなすのではなく、すなわち、テクノロジーをどう介護の中でそれを生かしていくのかという考え方に落とし込んでいく必要があると認識しております。
最後、12ページ目になりますけれども、昨年、私も老健事業で介護福祉士養成施設既卒者に対する支援について一緒に検討をさせていただいたところでもございます。職能団体であったりとか養成校が非常にいろいろな取組をしているけれども、それが基礎自治体になかなか伝わっていなかったりとか、重複しているところもあるので、こちらのプラットフォームも必要だと思っております。
以上です。
○松原部会長 現場ならではの大変重要な情報をありがとうございます。
続きまして、小笠原委員、お願いいたします。
○小笠原委員 介養協の小笠原でございます。私は、12ページの介護福祉士養成施設卒業者に対する経過措置の見直しについて、できるだけ手短にお話をさせていただきたいと思います。
昨年もこの福祉部会や人材確保専門委員会のほうでもたくさん議論いただきまして、今回は延期の方向で、閣議決定がなされたと聞いております。これについては、介護福祉士不合格者が介護福祉士になっているということで、非常に介護福祉士の名誉を毀損しているのではないかという御意見。また、前回も5年延期をしていただいている中で合格率が上がっていないということで、この5年に意味があったのかというような大変厳しい意見をいただいております。まさに御意見のとおりだなというところもございます。もし延期された場合には、そのようなことが繰り返されることのないように、既に当会の正副会長会や理事会でも5年後、延期を求めることがないように、しっかり取り組んでいくということの意思を確認しております。国試対策として、合格率が高い学校もありますので、そのノウハウを横展開していくということで、全国では今からということですが、私が代表をしています九州ブロックでは既に委員会を立ち上げて、しっかり取り組んでいこうということを確認しています。
併せて、国試に対して、外国人も解きやすいように検討いただいているところではありますが、ただ、最近は非常に長い設問が多くて、今年1月の試験を確認すると、総合問題という部分を除くと、113問中26問が長文の設問ということで、約23%を占めています。総合問題はそうならざるを得ないのですが、そこを入れると125問中38問の30%というところで、かなりこれは外国人にとっては読解が必要な問題ということで、介護の知識というよりも日本語力を問う問題になっていますので、その辺りを少し改善いただけるとありがたいと思っています。
最後、もう一点だけ、特定技能1号です。最近は外食産業が上限で受入れが止まったということですが、もし経過措置が延期されれば、現在もそうですが、介護福祉士になれなかった場合は特定技能1号に移れるという制度があります。もちろん、技能実習生や今後の育成就労でも特定技能1号に移るというものがありますが、これが上限に達した場合に移れる制度であっても、上限が来ているので移ることができませんということになると介護人材確保に大きな問題になりますので、この点については今後改善できるように御検討いただければと思います。
以上でございます。
○松原部会長 大変貴重な御意見ありがとうございます。
続きまして、鏑木委員、お願いします。
○鏑木委員 ありがとうございます。私からは2点申し上げます。
まず、3ページにあります小規模市町村地域支援連携協働体制整備事業は、人口減少という構造的な課題やそれに伴う人材確保の困難さに対応する意義のある事業と考えております。
非常に意義のある事業ではあるのですけれども、その際に改めて大切にしていただきたい点が、この事業のそもそもの目的は、包括的な支援体制の整備を推進する、促進していくところにあるという点です。特に地域の活力や魅力をどのように維持・創出していくかが、大きなテーマになると考えています。
したがって、この事業を進めるに当たって、行政だけで考えていくのではなくて、地域住民も含めて、この地域の将来像を厳しい中でもどう描いていくのかを共有しながら進めていくプロセスそのものを本事業の価値として位置づけていただきたいと考えています。
もう一つ、15ページなのですけれども、包括的支援体制の整備等をする上で防災との連携に配慮する旨が規定されたことは、こちらも重要なことだと考えております。
一方で、現場の方とお話をさせていただくと、包括的支援体制の中で防災であるとか、被災者支援をどのように位置づけ、どのように進めていくかということについてはまだ分かりにくい、具体的なイメージがつきにくいという御意見をいただきます。福祉専門職の中には、災害時にどこまで関わるのかといったこと、地域包括や困窮の窓口の方々も、平時との業務との連続性がなかなかイメージできないと聞きます。その結果、災害対応が特別な業務や一部の人の役割として認識されてしまっている現状があるように感じております。
今後、包括的な支援体制を進めるに当たって、幾つかの自治体や地域でモデル的な取組を試行的に実践し、成果や課題、効果的な方策を検証するといった踏み込んだ取組もぜひ進めていただきたいと考えております。
私からは以上です。
○松原部会長 将来像のビジョン共有という点、大変重要だと思います。ありがとうございます。
次に、川井委員、お願いします。
○川井委員 ありがとうございます。12ページの経過措置の見直しについてでございます。
①と②で、②のほうで5年従事後の資格継続。こちらのほうは令和8年度卒業者までで終了ということで、ありがとうございます。一定の評価ができると思っております。
①のほうは、これが資格取得延長ということになるのだろうと思っておりますけれども、それにつきましては、これまで、先ほど小笠原委員もおっしゃっていましたように、ガイドライン等を作成したり、それから、いろいろな基金を活用したりということで、対策を様々講じて頂いてまいりました。しかし、これまでの研修等は、意欲の高い養成校には有効に機能し、合格率も上がってきていますが、一方で、まだ合格率が上がらない学校があるという現状もあります。
このような状況を踏まえますと、今後は合格率の低い学校に対して、個別的で重点的な指導とか支援が必要なのではないかと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
以上です。
○松原部会長 養成校へのさらなる充実ということで、どうぞよろしくお願いいたします。
次に、髙橋秀親委員、お願いします。
○髙橋(秀)委員 全国福祉高等学校長会理事長の髙橋でございます。私のほうは、資料11ページの部分につきまして意見という形で述べさせていただきます。
まず、結論から申し上げますと、こちらの11ページでの今後の協議会の運用。こちらにつきましては、福祉系高校であったり、福祉コースを設置している高校も協議の主体の一員として明確に位置づける何らかの仕掛けをつくっていただきたいと考えております。
理由としましても、これまでの委員会資料でも示してきたとおり、福祉人材の確保というものは養成施設段階からではなく、早ければ小学校・中学校、そして、高校段階から始まっていると私は整理しております。したがって、今回示されている都道府県主体の協議の場、もしかしたら、そこから生まれてくる何らかのプラットフォーム、多様な人材確保、養成施設や事業所を含めた連携の方向性の中で、高校段階からの接続という視点を明確に入れることが必要であると考えております。
その際に重要になるのが、上級学校や現場までを見通した学びの連続性という概念になると思っております。私が申し上げたい学びの連続性というものは、高校で介護を学んだ生徒が、その後、地域の上級学校に進学し、社会福祉、精神保健福祉などへの学びを発展させていけるよう、また、普通科、総合学科などの生徒が地元の短大や専門学校に進学し、介護福祉士資格の取得へつながっていくよう、福祉という大きな枠組みの中で進路と学びを一貫して捉えられるということであります。
こうした連続性が構築されることによって、若い世代に福祉分野の幅広い可能性を示すことができるだけではなく、現場における育成負担を抑えながら、山脈型キャリアモデルがより円滑に機能する可能性が高まるのではないかと考えております。その結果として、地元進学と地域定着を通じて、地方における人材流出の防止にも資するものではないかと考えております。したがって、そのようなロードマップを地域の中で実効性あるものとして構築していくためにも、福祉系高校、福祉コースを設置する高等学校が地域との協議の主体の一員として位置づけられることが重要だと私としては考えております。
資格の質の確保はもちろん重要でございますし、私はここはとても大事だと思っていますが、それと同時に、若者が福祉分野を志す入り口のほうを狭めないということも同様に重要であると考えております。ぜひ、今後の実際の運用の中においては、都道府県主体といいますけれども、その中で協議の場、プラットフォームの中で、高等学校から上級学校、そして、現場へつながる、一貫した人材育成の流れを具体的な視点として明確に位置づけていただければと考えております。
私からは以上です。
○松原部会長 教育現場の貴重な御意見をありがとうございました。
では、大変お待たせいたしました。オンラインから、樋口委員、お願いいたします。
○樋口委員 日本知的障害者福祉協会の樋口です。資料2について、2点御意見を申し上げたいと思います。
1点目は、ページ3の包括的な支援体制の整備を促進するための事業の創設等についてです。包括的な事業となった際の相談支援専門員等の資格要件について提案をしたいと思います。
今後の方向性を踏まえますと、相談員にはぜひ社会福祉士の資格取得を推奨すべきだと考えています。世代を超えた多様で幅広い相談ニーズを担うには、ソーシャルワーカーとしての専門的な知見が不可欠だと言えます。また、このことは現場職員のモチベーションの向上、支援の質を担保するためにも、配置や報酬上の評価を含め、国として明確なメッセージを打ち出すことを検討していただきたいと考えています。
2点目は、ページ6の頼れる身寄りがいない高齢者等や判断能力が不十分な者を対象とする第二種社会福祉事業の新設についてです。頼れる身寄りのない高齢者等を対象に含める必要性は、超高齢社会の現状から十分に理解いたします。
一方で、実施事業者を株式会社まで拡大することには強い懸念を抱いています。これまでの障害分野におけるグループホームや放課後等デイサービス、就労分野等の現状を見ても、営利目的の法人が参入した際、本来の趣旨とは異なる運営がなされるリスクは否定できません。特に死後事務支援は、家財処分等の金銭・財産に関わる手続を含むため、いわゆる貧困ビジネスの温床にならないよう、厳格な事業者選別が不可欠です。悪質な参入を防ぐための実効性のある仕組みづくりを強く求めたいと思います。
また、これは福祉部会の議題ではないかもしれませんが、社会福祉事業の事業指定の在り方について改めて提案をいたします。
事業指定の基準そのものを見直す時期に来ていると感じております。先ほど挙げた各事業の現状を鑑みても、入り口である指定企業をより厳格化し、不適切な事業者を排除できる体制について改めて御検討をお願いいたします。
私からは以上です。
○松原部会長 悪貨が良貨を駆逐するような状態にならないためにという大変貴重な御意見をありがとうございました。
では、お待たせしました。及川委員、お願いいたします。
○及川委員 ありがとうございます。日本介護福祉士会の及川でございます。御意見を申し上げます。
まず、本会といたしましては、資料2の「2.② 介護福祉士養成施設卒業者に係る経過措置の見直し及び准介護福祉士の資格の廃止」についてコメントさせていただきます。准介護福祉士資格がようやく撤廃されること、それから、国家試験を受験しなくてもよいではなく、合格しなければ永久ライセンスとならない措置とすることについて、望ましい方向性と考えます。
ただ、経過措置そのものが完全に終了しない提案となったことについては極めて残念でございます。経過措置につきましては、国民の介護に対する信頼を担保するためにも、早急に終了させるべきであることは改めて強く申し上げたいです。
ほか、3点申し上げます。
まず「1.③ 頼れる身寄りがいない高齢者等への相談支援機能等の強化」、あと「1.④ 成年後見制度等の適切な利用の支援」についてでございます。このような仕組みの構築と推進は極めて重要であり、制度化すべき内容でございます。
現場感覚として、地域住民の多くが介護にまつわる悩みや相談事を抱えております。その中で意思決定支援を必要とする方も確実に増加が見込まれていますが、意思決定の支援を担う人材としては、本人の意思を尊重し、その利益を代弁するという権利擁護に関する知見だけではなく、認知症のある高齢者や障害者等への支援に関する十分な経験がある人材であることが重要であると考えます。このことを踏まえれば、介護現場をリタイアした介護福祉士をはじめとする福祉専門職の掘り起こし等の推進を図る取組が重要と考えます。
「2.① 福祉人材確保のための協議会、介護現場における生産性向上等の推進」についてでございます。福祉人材確保のための協議会につきましては、体制を整備することが重要ではなく、協議会を効果的に機能させることが重要であると考えます。政府側におきましては、都道府県において、この協議会が協働で実践的に課題解決に取り組めるような支援をお願いしたいと思います。
また、※で、離職等した介護福祉士等に係る届出制度につきまして、地域における介護人材の実態把握や必要なキャリア支援を行うため、現任の介護福祉士等についても届出の努力義務を課するとされています。先ほどの意思決定支援を担う人材として、福祉専門職の掘り起こしのためにも、地域における潜在介護福祉士の活躍を促す仕組みとして、あるいはどのような介護福祉士が地域に存在するか等を把握する仕組みとして、今後、重要性は高まっていることが想定されます。努力義務といえども、できる限り多くの方々に登録いただけるよう、そのような工夫をぜひともお願いしたいです。
最後に「3.② 平時からの災害福祉支援体制の整備」についてでございます。極めて重要な案件であり、提案の内容で進めていただきたいのです。
しかし、施設、事業所、避難所等にDWATなど、正式な派遣がなされるまでの隙間時間が生じる可能性は否定できません。その隙間時間の対応をどうするかということについても課題だと考えております。この点についても、引き続き、ぜひ検討をお願いしたいと思います。
長くなりました。おわび申し上げます。
以上でございます。
○松原部会長 貴重な御意見をありがとうございます。
お待たせしました。石踊委員、お願いいたします。
○石踊委員 ありがとうございます。全国老施協の石踊でございます。私のほうからは質問と意見をさせていただきたいと思いますが、人口減少のなか小規模市町村では、福祉サービス体制をどのように維持していくかということが、その市町村の役割・責務というものが、今後、ますます重要だと考えているところでございます。
それで、資料2の3ページ、小規模市町村における包括的な支援体制の整備を促進する事業の新設等、いわゆる小規模市町村地域支援連携協働体制整備事業に関しましてでございますが、本事業は重層的支援体制整備事業の実施率が低い小規模市町村の包括的支援体制の整備を促進するために、相談支援事業、地域づくり事業、地域と福祉支援体制の協働化を強化する事業を創設するものと理解をしております。その対象となる小規模市町村では、改正後の法第106条の6の1項において、人口規模、人口減少の状況から見て、福祉サービスを提供する体制確保に支障が生じ、または生ずるおそれがあると認められる市町村として、厚生労働省で定める基準に該当するものと定義をされております。
そこで質問でございますが、小規模市町村に該当する市町村について、国があらかじめ決定し、市町村名を公表するのか。それとも、省令で定める基準に該当し、当該事業を実施したい市町村が申請し、認定されて、初めて小規模市町村になるという仕組みなのか、お伺いをいたします。
こう申しますのも、小規模市町村に認定されれば、都道府県の専門相談対応支援や交付金が受けられるわけですが、単に重層的支援体制整備事業実施の低さだけで考えますと相当な数の市町村数になると考えますし、サービス提供体制確保に支障が生じるおそれには解釈の幅があると考えます。幅広く認定し普及を促進していくお考えなのか、あるいはより環境が厳しいところに重点的に支援をしていくお考えなのか、それらの規模はどのように設定されるのか、併せてお聞きしたいと思います。
○松原部会長 では、事務局から。
○石踊委員 それから、すみません。あと1点よろしいですか。
○松原部会長 手短にお願いいたします。
○石踊委員 地域づくり事業におきまして、小規模市町村では地域づくり事業に関する専門で熱意ある人材の確保が難しい中、地域活動支援も兼ねるコーディネーターをどのように確保し育成していくかが課題になると思われます。改正法の成立後も、育成を支援する予算事業も必要になるのではないかと考えております。
私のほうからは以上でございます。
○松原部会長 では、事務局よりお願いいたします。
○南生活困窮者自立支援室長 地域福祉課の南でございます。
1点目の御質問ですけれども、小規模市町村における包括的な支援体制の整備のときの市町村の要件と、どのように認定するかというところですが、資料3ページの見直し内容の1つ目の○の※に書いてありますが、対象市町村につきましては、御指摘がありましたように、省令におきまして、人口規模ですとか、人口減少の進行等の指標とか、そういったものを勘案して決めるというふうに規定をすることを検討しております。その上で、実際に対象市町村については、市町村のほうから手挙げをしていただいた上で、担い手不足の状況等を都道府県・国がしっかり確認し、慎重に決定をすることを考えております。担い手不足の状況が本当に深刻化しているかどうか、手挙げしていただいた上で、国・都道府県によく確認し、伴走しながら支援をしていきたいと考えております。
以上でございます。
○松原部会長 では、次に、沼尾委員、お願いいたします。
○沼尾委員 沼尾でございます。私からは、小規模市町村の実情を踏まえた包括的支援体制の拡充に向けた法制度のことで3点申し上げたいと思います。今回、この法制度が整備されるということの意義は大変大きいものと思っております。今後は、制度創設を通じてモデル事業などが行われて、適用する自治体の人口規模や面積等について検討していくというお話がございました。できるだけ自治体の実情というものを丁寧に見て、多様な選択肢を用意するということが大切と考えています。
それに関してなのですけれども、まず1点目としては、これは都道府県の姿勢や対応が問われてくると考えます。市町村の実情により多様な対応が可能となるよう、国のほうで省令で定めるということでしたけれども、そうなると、都道府県が市町村個別の状況を踏まえて複数の異なる形で対応しなければいけなくなることも考えられます。都道府県がそれをやるかどうかが問われます。そうなったときに、限られた人材や職員で地域の暮らしに必要なケアや見守りを行い、サービス確保を図るために、行政がどのように対応していくのかということを含め、ぜひ都道府県と市町村できちんと協議できるような環境を整えていただきたいというのが1点目です。
2点目ですけれども、このように、現場の実情に配慮して様々な制度や仕組みが整備されているわけですが、こういった国からの計画策定ですとか要請も含めて、自治体のほうではそれに応えるのに大変な労力がかかっている。ぜひ、自治体から国への報告や計画策定について効率化することも厚生労働省で引き続き考えていただけたらと思います。
それから、3点目ですけれども、改めて今回、小規模市町村における包括的な支援体制について、重層の実施は難しいというところも含めて、新しい形が導入されることになったわけですけれども、他方で大都市部も含めて、地域における福祉と地域づくりの連携をどうしていくのかというところについて改めて問い直していくことが大切と思います。これからますます生産年齢人口も減っていく、高齢者も増えていくというお話が先ほどもございました。限られた人員と財源でトータルに地域での暮らしを支えるための環境づくりを考えると、これまで細分化してきた個々の専門領域、制度や資格の統合化とか相乗りということが小規模市町村に限られることなく検討されていくということも大切と思います。
また、例えば限られたケアマネさんに関して、居宅サービスに関するケアマネさんで、地域と非常に密着な関係を持っているところのケアマネさんが大手の施設の非常に条件のいいところに引き抜かれてしまって、地域をつなぐような人材がいなくなっているような実態もあるということも聞くことがございます。そういったことも含めて、地域の担い手が連携できるような仕組みというものを改めて協議できる環境を整えていく。そのための財源を手当てしていくということも、今後、引き続き考えていくことが大切と思います。
以上でございます。
○松原部会長 ありがとうございました。
では、鈴木委員、お願いいたします。
○鈴木委員 ありがとうございます。私は、今回御説明いただきました見直し内容については、いずれも方針として賛成する立場から発言をさせていただきたいと思います。3点ありますので、手短にお伝えをしたいと思います。
1点目は、まず、DWATの法制化についてです。先ほど御説明の中で、国が登録事務や研修等を行うことの説明と加えまして、都道府県等のこれまでの取組も継続し補完するという御説明もいただきました。この点は非常に重要だと思っております。
先ほどの意見の中でも、派遣に関わる読売新聞の記事も踏まえまして、こうした仕組みをどのように自治体等も共有していくかということの御発言がありました。この点はとても重要で、例えばこれまでの派遣調整においても、広域における全国での調整と、都道府県における、特に近年では豪雨災害等における局所被害というものは被災県の中での調整が図られているというような実態もあります。また、DWAT登録員は、これまで各都道府県のネットワーク団体のメンバーの特徴なども踏まえながら、地域性に応じた登録員養成研修やネットワーク調整が図られてきたという経緯と醸成が行われてきていますので、今後についてもこれらが十分に留意されて進められていくということが非常に重要であると考えています。
2点目は、これと関連しまして、介護人材確保と福祉人材のための協議会の設置についてです。今回御説明いただいている資料の中には、これまでの議論にあった1層、2層のような重層性というものがイメージ図からは見にくいものでもあると思うのですけれども、これを踏まえられた資料であると私は理解をしております。
この重層性というものは、災害派遣においてもDWAT派遣等においても大変重要で、先ほど御意見の中で、この災害対応が特定の人のみに役割として理解がされやすいというようなところの解決にもつながっていくところが、重層性をどのようにこの仕組みの制度の中で担保していくかというところであると思っています。
最後に1点、介護福祉士養成施設卒業者に係る経過措置のことなのですけれども、先ほど井口委員のほうから、既卒者支援の調査研究事業を取り上げた御説明もありましたけれども、私もその委員として参加している中で、介護福祉士養成施設の努力はもちろんなのですが、卒業後も資格取得に向けて継続して努力を重ねていくためには、地域の中でその努力が続けられるような環境があることがとても重要だということが委員会の中で共有されたところが私としてはとても印象的です。
養成施設はもちろんなのですけれども、プラットフォームのような協議会の中で介護福祉士養成施設機能が最大限に生かせられるような地域のネットワークというものを、今後、より強固にしていくことが重要であると考えています。
発言は以上です。
○松原部会長 ありがとうございました。
では、ほかに御意見はないですか。
吉田委員、手短にお願いいたします。
○吉田委員 では、手短に。
これまでの議論を制度あるいは運用に落とし込んでいただいて本当にありがとうございました。私から1つコメントと意見でございます。
コメントとしましては、自助・互助・共助・公助があります4つのヘルプがバランスよくとありますけれども、実質的に今回やっていただいているのはそれぞれの財源を重層的に活用する一歩を踏み出していただいているのではないかと思って、大変望ましい方向かと思っております。
その一点が、障害福祉のことの活用を地域支援事業の財源を使ってやっていこうではないかというのは大変大きな推進なのだろうと思っております。これを法律で定められて実効性のある運用にしていくところにおきましては、やはりこの介護予防と地域の支援、支え合いを一体的に実施する。ここにどうやって、こういった地域のニーズに応じて機能を拡充していく、具体的な子ども食堂だったり障害者支援や困窮者支援みたいなところにつなげていくのかというところが鍵になってくるのだろうと思われます。
そうしますと、次の7ページにありますように、地域ケア会議、介護のほうでも時間をかけながら育ってきた運営体制ですから、ここにあるように、障害や生活困窮も含めた関係会議、関係主体との連携の推進という、ここをいかに強化していけるのか、ここはどう活性化していくのかというものが一つの鍵になるように思っております。
そして、最後でございますけれども、生産性向上、介護分野のガイドラインづくりとかで大変関わってまいりましたが、昨年度は障害福祉のほうも関わりました。そうしますと、実際にどういったことがアウトカムになってくるのかというものが介護と随分違うなということが実態でございました。
そういう意味では、同じ協議体の中で、障害福祉の生産性向上、介護の生産性向上は必ずしも一律で扱えないところがありますので、こういったところをどう切り分けながら、またあるいはどうやって相互乗り入れしていって、効率的な地域全体としての生産性向上、供給体制の安定化につながるのか。そういったところをひとつ論点にしていただければと思います。
以上でございます。ありがとうございます。
○松原部会長 事務局、どうぞ。
○村中企画官 1点だけ補足させていただければと思います。お話のあった中で、5ページの介護予防支援拠点の話だったと思うのですけれども、これは同じ拠点・場所で障害やこどもの事業も一緒に地域共生の観点で実施できる形にしようという話なのですけれども、財源のところはそれぞれの事業ごとに持つというところですので、その旨ご説明させていただきます。
○松原部会長 では、よろしいですか。
ありがとうございました。
御説明いただきました法律案につきましては、昨年の本部会における議論を取りまとめた報告書の内容も踏まえたものになっていると思いますので、今後、制度の運用を詳細に検討するに当たっては、今の議論を参考にしていただくよう、どうぞよろしくお願いいたします。
ただ、1点だけ、これは補足で、すみません。すぐ終わります。
私、この前の委員会でも申し上げていますけれども、これから事業譲渡とかもあると思いますが、評議委員会の決議事項に、法律で事業譲渡が定められておりませんので、非営利性という面で今後も検討いただきたい。これはずっと言い続けていることと、あと、株式会社のCEOの住所は出さなくていいとなっているので、社会福祉法人もリスクマネジメントの点で出さないという方向の検討も必要だと思っております。
前回といいますか、ずっと言い続けている点ですので、今回のこの法律案にどうこうというものではございませんが、ぜひお願いします。
それでは、次に、議事3です。「『社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会』の開催について」を議題といたします。事務局より御報告をお願いいたします。
○小野福祉基盤課長 福祉基盤課長の小野でございます。それでは、資料3について御報告をさせていただきます。
資料3の1枚目でございます。「社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会」ということで、この設置について御報告するものでございます。
趣旨・目的についてでございます。この制度につきましては、社会福祉施設等を経営する社会福祉法人の相互扶助の精神に基づきまして、社会福祉施設等に従事する職員に対して退職手当金を支給するというものでございます。これによりまして、社会福祉事業の振興に寄与、あるいは社会福祉施設等に従事する人材の確保を支える仕組みとして、福祉サービスの安定的な提供と質の向上に一定の役割を果たしてきたところでございます。
2つ目です。一方で、近年は退職者数の増加や勤続年数の長期化に伴う退職手当給付額の上昇に伴いまして、退職手当の財源となる掛金額の引上げが続くなど、制度を取り巻く環境が大きく変容しております。
3つ目ですが、このような状況を踏まえまして、この検討会において、この制度が将来にわたり人材確保と定着による福祉サービスの安定的な提供及び質の向上に資する制度として安定的に運用されるよう、今後の制度の在り方を検討することとするものです。
検討の視点につきましてですが、制度を安定的に維持するための財政運営の枠組み、法人経営の持続性に配慮した制度運営の在り方、制度の利用を促進するための方策などについて御検討いただくことを予定しております。
スケジュールです。スケジュールにつきましては、第1回として本日の午後に開催することを予定しております。その後、ヒアリングを行いつつ議論を行い、秋をめどに取りまとめ、また、福祉部会のほうに報告をさせていただきます。
2枚目です。制度の概要です。
この制度につきまして、2つ目ですが、財政運営は賦課方式ということになっております。保育所等、措置施設につきましては公費助成がございます。
なお、この検討会につきましては、こども家庭庁にもオブザーバーとして御参画をいただきまして、共に考えてまいりますが、この保育所等に対する公費助成の在り方につきましては、昨年4月の本部会でも御報告しましたとおり、別途、こども家庭庁における審議会において検討を加え、本年度中に改めて結論を得ることとされておりますので、この検討会の検討事項としては対象の外となります。
それから、掛金額の設定につきまして、「おおむね5年を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない」と法定されております。
退職手当の支給額については、算定式が書いてあるとおりでございますが、長期勤務になりますほど有利になるように設定されています。
退職金の支給額の例については御覧いただいたとおりでございます。20年で500万円を超え、30年で1000万円を超えるような水準を支給しております。
退職金の支給実績について、直近の単年度で見ますと、1年間で8万2000人余の方に退職金を支給しておりまして、総額としては1400億円余、一人当たりにしますと176万円程度ということでございます。
加入施設数、掛金額等についても記載のとおりでございますが、加入施設数は6万4000施設余で、全体で88万人余の職員の方に加入をいただいているところでございます。掛金額については、今年度は介護・障害分野でございましたら14万8500円ということになっております。
最後、3ページ目でございます。検討会の構成員名簿でございます。
これも御覧いただいたとおりでございますが、本部会に委員を出していただいております各分野の事業者団体、経営者団体、労働組合、それから、学識の先生に加えまして、この制度自体が中長期的な財政均衡というようなことも検討の視点にございますので、その観点から、年金制度等に通じた学識の先生にも御参画をいただく予定としております。
御報告は以上でございます。
○松原部会長 ありがとうございます。
ただいまの御報告に対しまして、御質問、御意見あればお願いいたします。いかがでしょうか。
樋口委員、お願いいたします。
○樋口委員 樋口です。資料3について御意見申し上げたいと思います。
障害福祉分野の退職手当共済制度の重要性についてですが、社会福祉施設職員等退職手当共済制度は、地域ニーズに応え、安定的なサービス提供を担う社会福祉法人の人材確保及び職員の将来的な安心感や職場定着の観点から、極めて重要な制度であると認識しています。
2つ目は、退職手当共済制度の財政状況への危惧についてです。現状、制度加入者数が横ばいの一方で、退職手当金が増加しているということです。賦課方式の本制度において、令和4年度以降、支払準備金を取り崩すことで掛金の引上げを抑制している点は理解いたしましたが、令和6年度時点で準備金が290億円まで減少している現状には強い危惧を抱いています。このままでは数年以内に準備金が枯渇するのではないでしょうか。とても、この現状を現場職員に伝えることはできない思いでおります。
持続可能な制度とするための対策を検討する際の要望です。現状では、給付水準の引下げや掛金の引上げ、新規加入者の促進といった対策を組み合わせる必要があるとは思われますが、人材確保が困難な現状を鑑みれば、給付水準の大幅な引下げや掛金の急激な引上げについてはぜひ慎重な検討をお願いしたく存じます。
以上です。
○松原部会長 ありがとうございました。
ほかに御意見、御質問ある方はいらっしゃいますでしょうか。いらっしゃらないですか。
分かりました。
事務局から御説明ありましたとおり、検討会においては秋をめどに取りまとめていただき、本部会に御報告いただくこととなりますので、充実した御議論をよろしくお願いいたします。
では、予定の時刻には若干まだ早いのですけれども、本日の審議についてはそろそろ終了とさせていただきます。
次回の開催につきまして、事務局より御説明をお願いいたします。
○池上総務課長 次回の日程等につきましては、追って調整の上、御連絡させていただこうと思います。よろしくお願いいたします。
○松原部会長 ありがとうございました。
それでは、本日の審議を終了いたします。本日はお忙しい中、お集まりいただきまして、また、大変貴重な御意見をいただきましてありがとうございました。

