2026年4月10日 第2回目安制度の在り方に関する全員協議会 議事録

日時

令和8年4月10日(金)10:00~11:35

場所

厚生労働省 専用第6会議室
(東京都千代田区霞が関1-2-2 中央合同庁舎5号館3階)

出席者

公益代表委員
 藤村会長、戎野委員、権丈委員、小西委員、首藤委員、松浦委員
労働者代表委員
 伊藤委員、熊谷委員、柴田委員、仁平委員、平野委員、水崎委員
使用者代表委員
 大下委員、志賀委員、土井委員、新田委員、堀内委員
事務局
 岸本労働基準局長、松本大臣官房審議官、
 野澤賃金課長、樋口主任中央賃金指導官、大野調査官、
 南條賃金課長補佐、八木賃金課長補佐、上条副主任中央賃金指導官

議題

  1. (1)令和7年度地方最低賃金審議会の審議結果を踏まえた論点について
  2. (2)その他

議事

○藤村会長
 ただいまから、「第2回目安制度の在り方に関する全員協議会」を開催いたします。本日は佐久間委員が欠席です。また所用により堀内委員と岸本局長は遅れての参加となります。
 まず初めに、3月13日付けで委員に一部交代がございましたので、ご紹介します。労働者代表委員といたしまして、UAゼンセン労働条件局部長柴田美千子委員です。一言お願いします。

○柴田委員
 はじめまして。柴田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

○藤村会長
 議事に入る前にご相談ですが、全員協議会においては、中央最低賃金審議会運営規程第9条に基づき、中央最低賃金審議会運営「規程に定めるもののほか、小委員会等の議事運営に関し必要な事項は、小委員会等の長が当該小委員会等に諮って定める」とされております。
 本日は、佐久間委員が欠席になっておりますが、同委員の代わりに全国中小企業団体中央会 労働政策部長田上雄一氏が発言を求めた場合、私の指名に基づき、その発言を許すことにしたいと思いますがよろしいでしょうか。

(異議なし)

○藤村会長
 ありがとうございます。それでは議事に入りたいと思います。議題1「令和7年度地方最低賃金審議会の結果を踏まえた論点について」になります。事務局から資料No.1とNo.2について説明いただきたいと思います。その後議論に移ります。では、説明をお願いします。

○八木賃金課長補佐
 事務局でございます。資料No.1とNo.2についてご説明します。
 まず、資料No.1は、前回いただいた御意見の概要を整理して掲載させていただいております。ご説明は省略させていただきますが、必要に応じてご参照ください。
続きまして、資料No.2についてご説明します。こちらの資料は前回委員の皆様から御要望いただきました資料についてまとめております。
 まず2ページになりますが、令和7年度地域別最低賃金の審議結果について、前回一覧を提出させていただきましたが、結審状況のお求めがありましたので、表の右から2つ目の欄に、採決状況について追加でまとめさせていただいております。丸は全会一致、四角は使用者側の反対又は退席、三角は労働者側の反対又は退席を示しております。労使ともに反対というところがございますが、こちらは異なる観点で反対されたものと承知しております。
 3ページから5ページになりますが、目安を大きく上回った県についてどのような事情が背景にあったのか整理してほしいとのお求めがありましたので、目安から10円以上の引上げを行った県における引上げの根拠についてまとめております。各県の詳細に関するご説明は、省略させていただきますが、いずれの県においても法定3要素のデータに基づいて審議いただいた結果であると考えておりますが、近隣県や総合指数との関係も考慮しながら、決定されたものと考えております。
 6ページになりますが、発効日が遅れた県の状況についてお求めがありましたので、発効日を令和8年1月1日以降に指定した県の根拠についてまとめております。その主な根拠としては、「過去に例を見ない、予想を上回る改定であること」、「それに伴う準備期間を確保する必要性があること」、「年収の壁に関する働き控えを生じないようにしたこと」などが挙げられております。
 このうち熊本は、大雨で県内に大きな被害が生じたことから、被害状況を踏まえ、今年度の特殊事情として発効日を1月1日に設定しています。 
 7ページになりますが、大幅に引き上げたにも関わらず、早期発効した県の事情を確認してほしいとのお求めがありましたので、目安額よりも高く引き上げていますが、発効日を10月上旬とした県の審議状況についてまとめております。主な内容としては、栃木県のように公労使で「早期発効を目指す」との認識共有が図られ、法定発効としたという例や、公益委員又は労働者側委員からの法定発効の提案に対して、特段の反対はなく、法定発効となった例がございました。
 8ページになりますが、発効日が後ろ倒しになった地域で、企業がいつ賃金引上げを実施したか調査すべきではないかとのお求めがありましたので、ハローワークで受理したパートタイムの求人賃金を用いて、引上げ後の最低賃金を下回ることとなる求人の割合を特別集計したものをご用意しております。
 資料下の青色のグラフにおいて、令和7年度の全国平均の未達求人割合を示しておりますが、2025年7月は52.1%、8月は47.9%、9月は27.5%、10月は8.5%、11月は3.6%、12月は1.3%、2026年1月は0.8%、2月は0.4%となっております。
 また、赤色のグラフについては、発効日が3月の2県の未達求人割合を示しておりますが、2025年12月は39.2%、2026年1月は26.9%、2月は10.2%となっております。
 9ページについては、8ページの資料を都道府県ごとにお示ししたものになります。3月発効の群馬県と秋田県をみますと、1月までの未達求人の割合は大きく異なりませんが、2月の未達求人の割合は群馬県が4.5%、秋田県が19.1%と異なる状況となっております。3月発効といっても、両県の発効日についてほぼ1か月の差がございますので、そういったことも影響しているのではないかと考えられます。
 10ページになりますが、退席の経緯についてお求めがありましたので、令和7年度審議における労使委員の退席についてまとめております。令和5年度審議では0県、令和6年度審議で1県のみとなっておりますが、令和7年度では、使用者側退席が4県、労働者側退席が2県の計6県となっております。主な理由としては、「引上げ額及びその算定根拠に対する強い不満」、「審議手続に対する不満として、議論の積み重ねと異なる内容が突然出てきたということや、議論が不十分だったこと」が挙げられております。
 11ページになりますが、中央最低賃金審議会の審議で用いているデータについて、都道府県別データがあるのか、ない場合には時間をかければ出せるもの、新たな調査が可能なものなどを整理してほしいとのお求めがありましたので、中央最低賃金審議会で使用した主なデータに関する都道府県別データについて、法定3要素ごとに、都道府県別データがないもの、「ない」理由、対応方法について整理しています。 
 まず、生計費について、消費者物価指数の一部、購入頻度別指数等については、調査票情報の提供がないため特別集計を行うことができず、都道府県別データはございませんが、対応方法として、例えば「頻繁に購入する品目」が含まれる中分類指数の都道府県庁所在地別のデータでの代用が考えられ、実際にそうしたやり方でデータを確認している地賃もあります。
 次に、賃金に関するものについてです。春闘賃上げ妥結状況につきましては、都道府県別のデータを地方組織において集計されていると承知しており、地方組織の集計結果を代用することが考えられます。
 また、当課で実施しております賃金改定状況調査結果につきましては、試算してみましたが、都道府県別にしますと客体数が少なくデータの信頼性が担保されないため、現在のようにABCのランク別までが限界であると考えています。
 最後に、支払能力についてです。内閣府「月例経済報告」における日本経済の基調判断につきましては、日本全体の経済状況や雇用動向を評価するものであることから都道府県別データはございません。
 また、日銀短観による企業の業況判断及び収益につきましても、調査票情報のオーダーメード集計は 全国集計のみ可能とのことで都道府県別データはございません。
 さらに、法人企業統計における企業収益につきましては、調査票情報を二次利用しても、調査の設計上、事業者の支社・支店のデータは本社所在地の都道府県のデータとして計上されるため、必ずしも各都道府県内の事業所の支払い能力を意味しないものとなります。
 これらのデータについては、地銀・信金、地域シンクタンク等のレポートや、月例経済報告や日銀短観については、日銀支店等のレポートを引用いただくことが考えられ、実際、複数の地賃で、そうした地域のデータを活用した審議が行われています。
 事務局からの説明は以上です。

○藤村会長
 ありがとうございました。事務局から前回の議論の概要や、前回各委員から要望のあった資料について説明いただきました。まずは、これらの資料について、ご意見・ご質問等ございますか。いかがでしょうか。よろしいですか。
 では、事務局から資料No.3について説明いただき、その後論点について議論できればと思います。事務局より説明をお願いします。

○八木賃金課長補佐
 続きまして、資料No.3についてご説明します。こちらは前回に引き続き論点に関する資料になります。前回からの更新箇所としましては、「近隣県等との過度な競争意識や最下位争いによる目安を大幅に上回る高い引上げの指摘について」の部分について、前回の議論の中で総合指数等の指標の活用に関するご意見があったことから、 2ポツ目に、「3要素に基づく審議が原則である中、他地域との比較を含めて審議を行う例が見られるが、こうした『他地域との比較』の在り方をどのように考えるか。」を追加しております。
 事務局からの説明は以上です。

○藤村会長
 ありがとうございます。前回の議論をさらに深めていきたいと思います。
 前回の審議の中で、令和8年度の目安審議に向けて特に集中的に議論したい事項として、事務局から、「近隣県等との過度な競争意識や最下位争いによる目安を大幅に上回る高い引上げの指摘について」と「発効日について」の2つが示されました。前回の審議での委員の皆様からのご意見・ご質問も、この2項目に関するものが中心であったと思います。
 そこで、今日はまず、この2項目について重点的にご議論いただき、残る論点については、その後、それぞれ時間を区切って議論をしてはいかがかと思います。
 では、最初に「近隣県等との過度な競争意識や最下位争いによる目安を大幅に上回る高い引上げの指摘について」ご意見・ご質問等いただければと思います。

○仁平委員
 まず、資料についてです。目安から10円以上引き上げた11県の特徴を、資料No.2の3ページ以降にまとめていただき、ありがとうございました。これを見ますと、前回申し上げた点でもありますが、総合指数などを確認しつつ、全国における我が県の位置づけという観点からの議論が、いくつかの地方で行われていたことが確認できると思います。この総合指数ですが、一義的にはランク見直しのための指標とされているものの、その中身は三要素に関連する19の指標を加工したものであります。この指標を考慮すること自体がおかしいとは、労側としては思っておりません。また、まとめていただいた資料を見ますと、県民所得などの県財力の比較や、隣県への人口流出への懸念といった観点からの議論についても、最低賃金法第1条に規定される法の目的を踏まえれば、三要素と無関係な議論として切り捨てるべきではないと考えています。大事なのは、公労使でしっかりと議論を行い、なぜそうした判断に至ったのかという判断理由を説明することだと思っています。
続いて、11ページの都道府県別データについて、2点要望を申し上げます。確か3年前の全協で参加させていただきましたが、この時もデータに基づく地賃の自主性発揮のためには、この都道府県別のデータの拡充についても、引き続き検討するということになっていたかというふうに記憶をしてございます。その上で1点目ですが、都道府県別のデータは直接取得できないものの、各県で工夫して似たようなデータを収集しているケースがある、というご紹介だったと思います。これはこれで重要なことです。本省から各労働局に対し、こうした参考事例をぜひ共有し、可能なものは速やかに横展開できる体制を整えていただきたいと思います。2点目として、これまでも定番のデータとして第1回目の目安小委員会資料として、都道府県別データを事務局で準備いただいてきたところですが、さらに準備可能なデータがないか、改めて検討していただきたいと思います。例えば総合指数の基礎となっているデータには、調査時点の関係で10年近く前のものも含まれています。総合指数を最新データで補強し、こうした議論をより深めていくことも一つの可能性としてありうるのではないでしょうか。ぜひ検討をお願いしたいと思います。以上です。

○藤村会長
 はい、分かりました。ありがとうございます。事務局から何かありますか。

○野澤賃金課長
 1点目の本省から労働局に対し、地賃で工夫した事例などを速やかに提供し、横展開するという点につきましては、そのように対応したいと思います。2点目についてですが、各データには調査時点の違いがあり、5年に1回のデータや、直近でも2年前などの古いものしか取得できないデータもございます。それぞれの調査の特徴や限界も含め、それぞれ事情が異なりますので、どのような対応が可能かについて、事務局内で検討してみたいと思います。

○藤村会長
 どうぞ、土井委員。

○土井委員
 事務局におかれましては、お願いしていた多様なデータを取りそろえていただき、ありがとうございます。その上で、まず1点目として、資料No.2にある、目安より10円以上引き上げた県の理由を見ますと、ダイジェスト版ですのですべてが書いてあるわけではありませんが、物価上昇や賃上げといった要素以外に、どうしても他県との競争や最下位争い等を重視した本音が透けて見える印象を受けます。また、通常の事業の賃金支払い能力に言及している県が見当たらず、それを重視している使用者側としては、その点について十分な議論が行われたのかどうかといった点は疑問を持っております。昨年度の中賃では、例年以上に物価について丁寧な議論を重ね、また、賃金上昇についても、高水準となった春闘の引上げなどを含めて議論をさせていただき、それについて公益委員見解でも要素を分解して詳細に記載しました。そういった目安の前提がある中で、それにプラスしてさらに大幅な引き上げを行うのであれば、相応の理由が必要だと考えますが、法定三要素やデータとの関係が私からみると十分に必ずしも示されておらず、特に使用者側としては納得性が低かったのではないかと思っています。それが反対や退席といったことに表れているのではないかと思います。今後は、少なくとも法定三要素すべてに言及した上で、関連データを総合的に考慮して引上げ額を判断したことが、議論の結果として分かるように示す必要があると考えます。
 次に、退席が6県発生し、そのうち4県が使用者側であったことについては、使側の委員にお話を聞いた中で、先ほど申し上げた金額への不満が最も大きいことは事実でございますが、その中で、近隣県の審議の様子見ですとか、たくさんの委員に集まっていただいているという日程調整の関係もあったと聞いております。例えばある県では、公益案を提示されて、その日のうちに結審しろというようなことがあったということです。そういったことについては、中賃の審議において、我々使用者側から申し上げているように、いたずらに日程を延ばす気はございませんが、やはり必要な審議は尽くすべきであり、これは地賃においても同じかと思っております。必要な審議を尽くして、額、その他理由について納得性を高める努力が必要ではないかと思っております。また、日程の制約については、労働局の予算の関係もあるとお伺いをしております。ですので、本省からは、各地賃に対して、審議を尽くすという点について改めて徹底していただくとともに、労働局に対しても、審議をしっかりサポートしていただくよう指示していただきたいと思います。
 最後に、令和8年度の審議に向けてですが、色々な事情をお伺いしますと、昨年は「引き上げすぎたのではないか」といった後悔の念を発言されている地賃の公益委員もいると聞いております。例年にない引上げを行った県については影響も大きいと思っておりますので、今年度の審議にあたって、十分に委員間で影響を理解した上で、8年度の審議をしていただく必要があると考えます。私からは以上です。

○藤村会長
 はい、分かりました。ありがとうございます。大下委員。

○大下委員
 各地賃における引上げの具体的な根拠、また都道府県別データに関する資料をご提示いただきありがとうございます。今後、毎年の中央・地方での審議を進めていくにあたり、三要素の現状を把握するデータについて、何があって何がないのか、ない場合、代替データとして活用しうるものはあるか、また、中央と地方で各データをどのように見ているのか、具体的な活用状況を中央・地方で丁寧に共有し、全体としてデータに基づく納得感ある審議を追求していくことが非常に重要なのではないかと思っております。日本商工会議所が地方の商工会議所の協力を得て実施した最低賃金引上げの影響に関する調査では、負担感が地方だけでなく都市部にも広がってきていること、さらにパート・アルバイトのみならず正社員にも影響が及びつつある状況が確認されております。納得感のある決定を行い、その内容を、企業にしっかりと伝えていくことがますます重要になっていると考えます。近隣との競争に一定の抑制をはかる観点からも、こうしたデータを活用するための情報提供、働きかけをお願いし、それによって、各地域が、結果としての引き上げ幅のみを競うのではなく、納得感のある審議の在りようを競い合う流れを、作っていくことができればよいと考えております。私からは以上です。

○藤村会長
 はい、分かりました。ありがとうございます。熊谷委員。

○熊谷委員
 ご説明いただきましてありがとうございました。資料にあります3ページの各県の内容を拝見しますと、やはり近隣への人口流出に対する強い懸念が示されているのではないかと考えております。Cランク県、あるいはCランクの金額に近いBランク県において、目安を大きく上回る引き上げが行われた背景には、そうした公労使の危機感があるのではないかとも考えております。ランクの入れ替えだけでなく、そもそもランク制度の在り方についても、議論を深めていくべきではないかと考えております。また、目安を大きく上回る引き上げを行った場合には、事後的に、最低賃金の引上げによる雇用の減少や企業の倒産の増加について、データに基づいて検証し、翌年以降の審議につなげていくことも必要ではないかと考えております。ちなみに、一昨年に84円引き上げた県については、そうしたマイナスの影響はデータとして確認できなかったというふうに認識しております。また、地域間格差については、最高額に対する最低額の比率ではなく、むしろ額差で考えるべきではないかとも考えておりますので、併せてよろしくお願いいたします。以上です。

○藤村会長
 ありがとうございます。新田委員。

○新田委員
 まず、他の委員の皆様もおっしゃっているとおり、前回から比較的短い時間の中で、各地方の審議の状況を詳細に調査していただきましたことについて、事務局に感謝を申し上げます。
 資料を拝見しますと、当然、三要素をベースに審議が行われていることは、法律で求められていることでもありますので、根拠としてある一方で、判断理由として「隣県」という要素が明確に出てきていることについては、驚きを感じました。また、総合指数についても言及がございますが、この総合指数も、結局は他県と比較して自県の位置づけが本来どうであるのか、という相対的な観点から用いられているものであり、事実上は、隣県に限らず、他県の動向や水準をかなり意識して決定が行われている実態が、この資料から読み取れるのではないかと感じております。もちろんそれを否定するつもりはありませんが、前回の目安全協の報告書において記されているように、最低賃金決定の原則、すなわち三要素に基づく目安審議を徹底していくことを、公労使三者で確認し、それを地方に対してもしっかり呼びかけていくという点については、引き続き堅持すべきであると考えております。したがって、今後の取りまとめに当たっては、そこをしっかりとベースに据えた上で、それでもなお各地賃において三要素プラスアルファの判断を行うのであれば、その理由を、明確に公益委員見解の中なりで示すことが、少なくとも担保される必要があるのではないかと考えております。先ほど、熊谷委員の方からランク制度に関する言及もありましたが、ランクの入れ替えにとどまらない、ランク制度そのものの在り方についての問題意識は、私としても持ってはおります。その部分で、場合によっては地域間の審議の在り方にも影響すると思っております。ただし、藤村会長からもお話がありましたとおり、今回はまずは論点を二つに絞って議論するということでありますので、ランク制度の見直しそのものについては、秋以降、改めて全員協議会の場で議論していくことになるのではないかと考えております。その際に、改めてしっかりとランクの話も議論を深めていければと思っております。以上です。

○藤村会長
 分かりました。そのほかいかがですか。どうぞ、田上さん。

○田上氏
 田上でございます。発言の機会をいただき、ありがとうございます。資料No.2の3ページ以降について、2点申し上げたいと思います。1点目は、目安の在り方に関して、です。目安から10円以上の差が生じている事例が11県あるという点については、47都道府県の中で見ても割合として大きく、多いのではないかという印象を持っております。このような状況が今後も継続することは、目安制度の在り方としてどうなのかについては、議論してよい点ではないかと思います。2点目は、目安を10円以上上回る引上げを行った各県の根拠についてです。本来であれば、三要素をもとに説明がなされていることが望ましいと考えますが、例えば熊本県を見ますと、数値的なところを拾うと、例えば食料が8.1%上昇しているといった数値や、春闘における賃上げ率5.18%といったデータは示されているものの、それらの数値を拾っていっても、果たして8.6%、目安より18円多いことの説明にはなっていないと思います。今回まとめていただいた資料については、三要素だけでは説明し切れなかった、と読んでよいのではないか、私自身もそのように受け止めております。


○藤村会長
 分かりました。そのほか、ございますか。今、田上氏からご発言がありましたが、目安を上回る事例が11県出たという点について、私は、これは昨年度の特殊事情によるものだと考えております。目安を上回った場合には補助金を追加するという政府の方針が示され、それに反応する県が11県出てきた。私としては、20年近くこの委員をやっておりますが、こうした状況は初めてのことであり、今年度については、おそらく同様の状況は生じないのではないかと考えています。ただし、これはあくまで政府の方針次第であり、どうなるかは分かりません。もう一点、田上氏ではなく新田委員のご発言に関連してですが、他県を意識するという点については、「それをするな」とはなかなか言いづらい。あくまでも地方最低賃金審議会が自主性を発揮し、議論して決定してほしい、と中央からは伝えています。実際に、地方の最低賃金審議会の視察や、本音の部分を聞いたりすると、あそこには負けたくないとか、他県の動向を意識するのはしかたがない、それを受け入れた上で、公労使三者が納得できるような議論をした上で決めているかどうか、まさにそこだと思います。大下委員がおっしゃったように、きちんと議論を行い、その結果としてこれだけの引上げになった、使用者側にとって、決して満足できる内容ではなかったとしても、「これは受け入れざるを得ない」と思える、そこまで持っていけるかどうかだと思います。ここでの議論は、最終的に「賛成はできないが、反対はしない」という水準まで持っていくことではないかと思っています。地方最低賃金審議会においても、公益委員の皆様がそのような気持ちで取り組んでおられると理解しています。県によっては、やり方に多少の違いが見られるのも事実であり、それも含めて自主性と言ってしまえばそうなのでしょうが、ただ、他県を意識するという要素は、ゼロにすることはできないにしても、その中で、公労使がきちんと納得できる着地点を探ってくる、ということになるのではないかと思います。そのほかいかがですか。

○小西委員
 公益委員の小西と申します。法律の建て付けについて、少しだけ確認させていただきたいと思います。すでにお話があった点ではありますが、本日の資料No.3などにおきまして、三要素に基づく審議が原則であること、また、前回の全員協議会においても、法の原則として最低賃金法第9条が記載されていたところでございます。このように「原則」という表現が使われているわけですが、その根拠となっているのが、最低賃金法第9条第2項ということになります。改めて申し上げることではありませんが、第9条第2項では、「地域別最低賃金は、地域における労働者の生計費及び賃金並びに通常の事業の賃金支払能力を考慮して定めなければならない」と規定されております。この「定めなければならない」という規定の仕方が、三要素に基づく審議が原則であるという表現として用いられていると理解できるところであり、そのことは再度確認しておいても構わないかと考えました。私からは以上です。

○藤村会長
 分かりました。そのほか他県との比較などについてご意見よろしいでしょうか。どうぞ。

○首藤委員
 今の小西委員のご発言と重なるところですが、他県との比較というものが、その「原則」に反しているのかどうかという点については、よく分からないところであります。地域における労働者の生計費及び賃金、並びに通常の事業の賃金支払い能力を考慮して、という時に、相対的な生活水準は当然重視せざるを得ない部分があるのではないかと思います。他県が上がっているときに上げないということ自体が正しいのかは分からないところがあります。それは法的な理解なのか、どう解釈したらいいのかというところについては、どう考えたらよいのかと思いながら皆さんの議論を聞いているところでございます。

○新田委員
 今の首藤委員のご発言については、私自身も、以前から感じている疑問の一つでございます。ただおそらく明確な答えはなく、特に公益委員の先生方には釈迦に説法ですが、法律で書かれている条文の解釈というものは、多分にぶれるものだと考えております。そのため、細かい政省令や施行規則を定めたり、あるいは判断について司法に委ねたり、いろいろなケースがあるのだろうと思っています。本件についても、最低賃金法第9条第2項における「地域における」という文言を、どのように捉えるのか、そしてその解釈をどこまで広げるのかという点については、なお検討の余地があるのではないかと考えております。ただ、現状においては、各地方最低賃金審議会において、三要素のうちの「地域における」という点を、当該都道府県に限定して解釈するのか、あるいは広げて考えるのか、その点には余地が存在しているのだろうと思っています。したがって、地方、あるいは近隣地域の状況を考慮すること自体が、違法であるとまでは、私は考えておりません。もっとも、どこまでをどの程度考慮するのかという点については、あらかじめ明文化して一律に定めることは、実際にはなかなか難しいとも思っています。先ほど私が「驚きました」と申し上げたのは、これまで地方最低賃金審議会の審議において、近隣県や経済圏の状況が考慮されてきたという実態自体は、私も承知していました。ただ、本省から地方に照会したときに、このように明確に回答として出てきたということについては、驚きました。通常は「三要素に基づいて決定した」という回答が多くなるのは当然ですが、その中で、目安を大きく上回る理由として、隣県を考慮したという回答がこれだけ出てくるとは想定していませんでした。そうした意味では、先ほど申し上げたように、最低賃金決定における解釈の在り方、特に「地域における」という概念をどのように理解すべきか、という点については、いずれ議論していく必要性が出てくるのではないか、そのように考えているところです。

○松浦委員
 ありがとうございます。これまでの議論を聞いて、他県との比較をしてはならない、というような制度的な建て付けは難しいという点については、よく理解できたところです。そうは言っても、地方において他県との比較が過熱することによる弊害がある程度見えてきている中で、中央が何らかの形でメッセージを出す必要はあり、その際どういうニュアンスでそのメッセージを発していくのか、ということが次の論点になってくるのではないかと思います。その際、「支払い能力」を含めた三要素で議論することが望ましい、というメッセージを出すのも一案ですが、これまでの議論にも出てきたとおり、支払い能力に関する議論なのかどうかを明確に切り分けることが難しい面もあります。あるいは、支払い能力の解釈が柔軟になればなるほど、弊害が生じやすくなるという、弊害を強調する形でメッセージを出すことも考えられます。いずれにしても、メッセージを相当工夫しなければ、伝えるべき内容が十分に伝わらないのではないかという気がしております。私自身も、まだ答えを持っているわけでなくあくまでも感想ではありますが、以上を申し上げさせていただきました。

○藤村会長
 はい。どうぞ。

○大下委員
 明確に文字面として「隣県を意識した」という表現が出てきている点について驚きを感じています。他方、実際に地方最低賃金審議会の委員と話をしておりますと、少なくとも地方の使用者委員の受け止めはより厳しいものがあります。「目安を上回ることが前提になっている」こと、さらに、「後出し」を意識するという状況もあると思います。「1円でも隣県より高くする」といった意識だけで金額決定が行われることは望ましくないのではないと思います。隣県を意識するのであれば、隣県と、三要素ごとのデータの違いをきちんと見た上で、「例えば、自県は隣県より3円低いが、それは物価が隣県の方が高いからだ」といった形で、三要素に落とした議論を行うのであれば、その比較に一定の意味があると思います。単純に「勝っている」「負けている」ということで決定してしまうことは適切ではないと考えます。こうした点については、少なくとも中央から一定のメッセージを示すことが必要ではないかと思います。「隣県との競争を絶対意識するな」、「自分の県のデータだけを見て決めろ」と言ったとしても、それには無理があると思います。ただ、繰り返しになりますが、結果としての金額の勝ち負けだけを競うのではなく、隣県との間で三要素ごとの状況の違いをきちんと確認した上で議論を行うという方向性が望ましいのではないか、という点について、中央としての考えを示す必要があるのではないかと思います。そのためにも、先ほど申し上げたとおり、どのデータをどのように見ているのかについて、中央と地方の間で、丁寧に、かつ具体的に共有していくことが非常に重要だと考えております。

○藤村会長
 はい、権丈委員どうぞ。

○権丈委員
 ありがとうございます。おそらく共通の認識かと思っておりますが、今ご指摘のあった点は、次の議論につながる話なのではないかと考えております。つまり、隣県や他県との比較を強く意識するあまり、大幅な引上げを行わざるを得ない状況が生じ、その結果として、発効日に一定の自由度があるのであれば、発効日の後ろ倒しにつながっていくということです。そして、発効日が後ろにずれることによって、実効的な引上げ効果にも当然大きな影響が生じることになります。したがって、引上げ額と発効日の問題については、相互に関連するものとして併せて考えていく必要があるのではないかと思っていたところです。感想めいた発言ではありますが、この点は次の論点として議論されることになるのではないかと思っております。ありがとうございます。

○藤村会長
 それでは、次の論点に移りたいと思います。発効日についての議論です。前回も、多くのご意見をいただいておりますが、本日事務局から提示された資料も踏まえまして、さらにご意見やご質問をいただければと思っております。いかがでしょうか。

○伊藤委員
 ありがとうございます。私ども金属産業では、例年、3月18日が春闘の回答日となっており、4月1日から新年度の賃金が適用されるという流れになっております。そうした中で、県名を挙げて恐縮ですが、秋田県につきましては、3月31日を発効日として最低賃金が引き上げられました。春闘の結果がすでに出た後に、前の年の春闘結果を反映した最低賃金が改定されるという点について、非常に違和感を覚えました。この点について、秋田県に事業所を有する企業の使用者側にも話を聞いてみましたところ、「全国で事業所があるのに、なぜ秋田だけこのような状況になっているのか」というところに会社側としても違和感があって、「どこをターゲットにして賃金制度を見直していけばよいのか戸惑いを感じる」といったご意見も頂戴しております。そういった意味で申し上げますと、先ほどの議論に戻りますが、1年以上遅れの賃金決定というのは、いささか、労働者の生計費の観点から考えると、後ろ過ぎるのではないかとまず考えております。もう一点、どういった発効日の形態にしていくかといった場合に、やはり法律の建て付け上は、法定発効でありますので、そうした意味では決まった日から起算して何日という形で発効されるというのが、法律のつくりであります。もしそれを遅らせるのであれば、それ相応の理屈というのが審議会でしっかりと議論されて、それが世の中に出されてということが必要になってくると思います。したがって、そうした点についても、今後、各地域の審議の場において、しっかりと議論していただく必要があるのではないかと感じております。以上です。

○藤村会長
 さぁ、発効日。どうでしょう。土井委員。

○土井委員
 はい、ありがとうございます。発効日については、前回も皆様から多くのご意見が出ましたし、正直、今日もこれから様々なご意見が出てくるのではないかと思っております。ただ、私自身の考えとしては、発効日がばらつくこと自体が問題であるということではないと考えております。「なぜその日を発効日としたのか」といった議論が、令和7年度の結果を見ますと、発効の時期はいろいろありますが、いずれの県においても、その理由が必ずしも明確に示されていないという点が、大きいかと感じております。そうした意味では、労使の立場の違いはありますが、納得性が低かったというのが、昨年の結果だったのではないかと思っております。先ほど伊藤委員からもご発言がありましたが、重要なのは、公労使で、適切な発効日について、引上げ額とある意味同程度に、しっかりと議論を尽くして、発効日を定めた理由を丁寧に説明し、納得性を高めていくことだと思っております。法定発効自体を否定するものではありませんが、正直、引上げ幅を考えると、法定発効のルールが定められた時代に比べて、支払い側の負担はとても大きくなっていることを考えると、法定発効が「原則」とまで言える状況にはないのかな、と考えております。ただし、法定発効にするかどうかも含めて、しっかりとした議論をすることが大事だと思います。その意味では、地方最低賃金審議会の独自性も考えて、中央最低賃金審議会の方から、「いつが適当か」といった具体的な発効日を示すことについては、いかがなものかと思っております。そういうことで、地方最低賃金審議会の独自性を持った議論を期待したいと思います。もちろん、それにあたっては、労使を中心に、額と同等に、データをもって、使側からすれば、「これくらいの期間が必要である」という点を訴え、理解を深めていくことが重要であることは、言うまでもありません。今年度の議論に期待したいと思います。以上です。

○藤村会長
 分かりました。

○大下委員
 土井委員のご発言に補足する形になります。恐らく、ばらつきそのものがだめだという訳ではないと思います。ただ、地方からは、「どのように決めればよいのか悩ましい」といった声もあり、混乱が生じているように見受けられます。今回の目安全協での議論を通して、何らか考える方向性を示す必要があるのではないかと感じております。参考情報ではありますが、日本商工会議所が実施した調査結果を見ますと、発効日が1月以降となった6県においては6割半ば、それ以外の41都道府県においても、約半数の企業が、1月以降の発効日が望ましいと回答しております。準備期間の確保や、補助金等の手当てを行うための手続期間も考慮すると、発効日は遅い方が望ましいという回答になりやすく、こうした結果になったと考えております。土井委員がおっしゃったとおり、発効日についても、しっかりと議論することが非常に重要だと考えております。発効日を遅らせる代わりに引上げ幅を大きくするといった交渉材料にすることは絶対に避けなければならないと考えます。発効日が金額の審議に影響を与えることだけは、絶対あってはならないという点は、メッセージを出すべきだと思います。地賃において審議を行う際に、まず、三要素に基づくデータに基づき、しかるべき引上げ額を決定した上で、一旦審議をひと区切りし、「引上げ金額が企業に与える影響を考えた場合に、どれくらいの猶予を持つべきなのか」ということを分けて議論するというプロセスを踏むということを、中央から地方にメッセージとして出してもよいのではないかと考えております。金額の審議の途中で、「発効日を少し遅らせてもよい」といった趣旨の発言が出た場合には、「三要素とは関係ない」と抑制させる働きかけも必要ではないかと考えます。私からは以上です。

〇藤村会長
 そのほかいかがですか。

○戎野委員
 これまで発効日は、基本的に10月1日を基準として運用されてきました。それはそれなりに理由があり、中賃で目安が示され、その後、地賃で審議を行い、準備をして、という。ところが、ここ数年、大幅な引上げになってきたので、議論にも時間を要するようになったことから、中央としても「必ずしも10月1日にこだわらなくてよい」というメッセージを数年前から発してきました。さらに今回は、大幅な引き上げが行われることから、準備期間がかなり大変であろうということで、新たに発効日について中賃からメッセージを出してきました。もともと、それなりの合理性のある期間というのを考えてやってきた中で、今回特殊事情が転がってきたものでありました。そこにおいて我々が意図したところは、いわゆる年内の準備が必ずしもできないのではないか、それは「年収の壁」の問題などもあり、年末の大変な時期に使用者側はご苦労だろう、ということも議論の中であって、目安を決定するときに考えたひとつのイメージだったと思います。ところが、蓋を開けてみますと、多くの委員が感じたとおり、「想定以上に遅くなったところが多かった」ということですので、やはり、「我々はこういうふうに期待している」というメッセージを、何らかの形で示す必要があるのではないかと考えます。そのほうが、使側委員からもありましたが、「いつまでならいいのか」ですとか、「発効日を片方に掲げながら片方は賃金を掲げて審議する」とか、我々の期待していたことと違うように使われていく危険性があります。つまり、我々の期待していたことが正確に伝わらずに地賃において「発効日はどうしたらよいのだろう」というような迷いだったり混乱だったりが生じかねないということを、真摯に受け止めた時に、「私たちはこうしたことを期待している」という、目安的な期間を示すことには意味があるのではないかと思います。これを超えては絶対いけないとかいうことではないが、個人的には、やはり年内に決着し、新年からは改定されることが普通ではないかという、前回の審議で多くの委員の共通認識であったものを示したらよいのではないかと思います。それよりもさらに遅くなること、例えば1月では絶対にいけないとか、2月は絶対にいけない、といったことではなくて、先ほどの天災等でどうしても遅れるということはありますので、それはそれでいいと思います。ただその場合には、他県にも分かるように、つまりその県の労使が納得できるということは当然ですが、それだけでなく他県の方が見ても分かるように、公益委員見解などで、きちんとその根拠を示していくことが必要であると思います。そのことによって、我々としても安心できますし、多くの人が「そういう理由ならば遅くなるな」ということで納得できます。そして、次の審議もプラスにまわっていくのではないかと思いました。いつに設定するかということは、他県との関係、影響もありますので、そこの部分にある程度歯止めのようなものをつけるというのも、一つの案ではないかと考えました。

〇藤村会長
 水崎委員どうぞ。

○水崎委員
 発効日に関しては、労働側としては、伊藤委員もおっしゃっていましたが、公示日から30日、これは法律に載っていますから、これは大前提としてあった上で、私も、発効日の各地域の理由が出てきたときにものすごく違和感がありました。使用者側も10円以上目安よりも高くなった理由をみたときに、違和感をお感じになった、立場の違いによって受け止め方が違うと思うのですけれども、発効日の方は、経営側、使用者側のことしか書かれていない、労働側の観点は一切書かれていないと思っています。最低賃金を決めるに当たって三要素を重視するという点については当然のことですが、今年度については、中央の答申もそうでしたけれども、生計費を重視すると、各地域も生計費を重視するということが書かれている中で、やはり物価が上がっています。労働者は早く最低賃金発効してくれないと生活が苦しいんですという観点が発効日の方にどうしても抜けてしまっているのではないかということがありますので、皆さんもおっしゃっているとおり、発効日についても、三要素そのものとは言わないまでも、労働側の立場も踏まえた上で検討していただきたいと思います。準備をしなければいけないとか、金額がかなり高いのでさまざまな準備があるのは十分承知はしますけれども、労働側も最賃近傍で働かれる方というのは相当生活が苦しいと思いますから、物価高が8%上がっている県もあるやに聞いておりますから、そのあたりはきちんと記載するのであれば記載していただきたいと思っております。

○新田委員
 発効日の法律的な建て付けについて申し上げますと、条文上、最低賃金法第14条を見る限り、決定の公示日から30日を経過した日に自動的に発効する、いわゆる「法定発効」というものがあって、さらにかっこ書きとはいえ明確に条文の中で「別に定める日」という規定もあって、これは法的差があるわけではないと、私は考えています。発効日の議論においてより重要なのは、ばらつきということではなく、「いつを発効日と設定するのか」という点について、状況がかなり変わってきていて、法定発効の「30日経過」という期間の在り方についても、本来は検討の余地が出てきているのではないかと感じています。ただ、ここまでターゲットにすると、議論が拡散しすぎるので、「この日で結審しました、そこから、法定発効でいくと発効日はここです」というのが当然出てきて、そこで、そのまま法定発効でいいという地域もあれば、今回我々が打ち出さなければいけないのは、「その日では少し早い」と、別の日を指定して発効させる、いわゆる指定発効とする場合に、しっかりと、公益委員見解などにおいて、その理由を明確に示すことが不可欠ではないかと考えております。
 今回、地域の経済団体に対して意見照会を行ったところ、「中央から、発効日について一定の方向性を出してほしい」という声が相当数寄せられているという状況がございます。明確にこの日というのを出すことは難しいと思いますが、何らかの形で一定の方向性をきちんと中央から発信する必要があると感じております。
 また、水崎委員のご発言のとおり、労働側と使用者側の見解がなかなか一致しないということはあるのですが、前回申し上げたように、発効日というのは、「その日までに最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない」というリミットを決めているということでありますので、発効日を待って賃金を引き上げる企業もあると思いますが、実際はその前に上げている企業もあると考えております。今回も資料No.2の8ページのところ、こちらはハローワークで受理した求人賃金の分析ですので、やや悩ましい部分もあるのですが、これを見れば少なくとも発効日が1月から3月のところにおいて、過半数の企業がすでに当該水準以上の賃金に、募集求人としては引き上げているという実態が確認できます。いたずらにそこまで引き延ばすということではない、という各企業の対応が出ていると思います。これは募集賃金においてですが、これだけ人手不足になってきますと、最低賃金の金額で募集しているところがどれほどあるのか、という問題も出てきますし、それを上回る水準で賃金を設定している企業も相当数存在していると承知しておりますので、単に発効日が後ろにずれたからといって、実際の賃金引き上げが全部後ろにずれているわけではない、という点についても、意識を共有しておきたいと考えております。

〇藤村会長
 はい、そのほかいかがですか。松浦委員。

○松浦委員
 これまでの議論でも出てきていますが、発効日を後ろ倒しにすることは弊害も大きいことから、発効日を遅らせる理由として用いられている「支払い準備」が何なのか、ある程度分かるように伝える必要があるのではないかと考えております。「支払い準備」の内容を柔軟に解釈し過ぎると、おそらく歯止めがきかなくなるので、「支払い準備」の内容をある程度定義して、こういうことを想定して1か月、2か月ずれるというようなことは考えられるというようなことを示す必要がある、ということです。
 また、事務局から提示いただいた資料を拝見して思ったことですが、最賃が上がっていても発効日が後ろ倒しになり、実態として発効日まで給与水準が上がっていないということになると、最賃の一覧表における「見栄え」が良くなっているだけで、実態としては労働者に還元されていないわけですし、他県との人材獲得競争や、人口流出の歯止めの面でも効果が期待できません。つまり、実態と「見栄え」が乖離するのは問題だと改めて思いました。以上です。

○藤村会長
 はい、その他。

○田上氏
 ありがとうございます。メッセージにどういったことを含めていくかという話なのですが、一つには、発効日が早いと就業調整が生じる問題というのは、これまでも議論されているところですけれどもありますし、それから特定最低賃金の決定との兼ね合いもあります。また、今回、3月という遅いタイミングとなった県が、また次回は早まるというように、年によって変わることから生じるデメリットというのもあるかと考えます。以上です。

○藤村会長
 はい、どうぞ、柴田委員。

○柴田委員
 メッセージと言うことで、やはり最低賃金法第1条にある、「賃金の低廉な労働者の生活の安定」というところが、最も法の趣旨に沿ったメッセージになるのではないかと思います。そういう意味では、発効日も、法定発効日を基準に、遅らせる理由があるのであれば、もしそれ以外の日とする理由があるのであれば、示すことが重要ではないかと考えています。少し、年収の壁という話もありましたけれども、他制度の課題を、最低賃金法の中に持ってくるというのも、少し法の趣旨を歪めてしまうのではないかという気もいたしております。できる限り切り離して、法の目的に沿った運用であるように、私は願っております。私どもの組織は、パート・アルバイトで組織する労働組合もあり、社会保険に加入して働いている方の方が、実は苦しい生活をしているという声もあります。私たち労働組合は、就業調整が起こるかもしれないから、春闘の要求額を控えるとか、制度を遅らせたりするわけはありませんので、本来の立場にのっとって、粛々と進めていくべきではないかと考えます。

○藤村会長
 はい、その他よろしいですか。

○小西委員
 また、最低賃金法についてですけれども、二点だけ私からコメントさせていただきたいと思います。先ほど来の議論の確認なのですが、最低賃金法第9条において、地域別最低賃金の決定原則が定められており、第14条において発効日についての規定が置かれています。つまり、法律上、条文上も、明確に分けられているという点は、まず押さえておくべきところではないかと思います。これが第一点目です。第二点目ですけれども、この点もすでにお話があったかと思いますが、最低賃金ということは、最低賃金法第9条第2項において、「地域における労働者の生計費及び賃金並びに通常の事業の賃金支払い能力を考慮して定めなければならない」ということが書かれていて、すでにお話がありましたが、最低賃金法第1条で法の目的というのが定められているということからすると、あまりにも遅すぎるような、そんなことはないと思いますけれども、もしそうだとすると、この9条2項だとか、1条という法の趣旨なり原則が、ひるがえって、そちらのほうにフィードバックするのではないかと思いますので、9条と14条ですね、そうなってくると、いったい9条の中にどういったことが考慮要素になってくるのかという議論にまた戻ってくるのですけれども、そういうふうなところを意識しておくことが必要かなと思っている次第です。以上です。

○藤村会長
 どうぞ、仁平委員。

○仁平委員
 小西委員や皆さんと、そんなに私も違いがないのですが、私は昨年の議論の文章をまとめた人間ですので、反省もあるのですけれども、文字面だけで振り返ってみますと、「引上げ額と同様、発効日についても十分に議論を行うよう要望する」と表現上そのように書いたものですから、これをいいように地方で解釈した部分があったというのが多分あって、そこは、来年に向けては、この議論を含め、メッセージの出し方を変えていくのだろうなと思っております。先ほどの引上げの話もあるので申し上げますと、金額は高ければ高いほどよいという議論をすればよいと思っているわけではありませんし、発効日についても、後ろなら後ろであるほどよい、という議論もこれもまたナンセンスな話で、そういうことをきちんと整理するための議論をしているというのが、今回、大事なのではないかと考えているということは改めて申し上げたいと思います。

○新田委員
 仁平委員がおっしゃったこととほぼ同じとなりますが、昨年の目安小委員会報告の中で、文言を入れたことによって、これほど発効日についてばらつきが生じるとは思っていなかったと、前回も率直に感想を申し上げたところです。ですので、今回この場を通じて、そこについて、しっかり、中央からどのような形でメッセージを出すかというのはもちろんでありますけれども、金額が高いほどよい、発効日が後ろであるほどよい、というわけではないという認識がやはり必要ではないかという問題意識を強く持っております。発効日について、少なくとも私は、発効日をできる限り後ろにすればよいとは考えておりません。適切に、各地方最低賃金審議会において、しっかり審議をした上で決めていただきたいと考えております。前回も申し上げましたが、発効日を12月や1月にずらすことの根拠の1つとして、就業調整の問題があると承知しておりますが、それがあるからといって、必ずしも発効日を後ろにずらすということを、使用者側として全面的に主張しているわけではないということは、改めて申し上げておきたいと思います。私からは以上です。

○藤村会長
 発効日がこれだけばらついたという点についてですが、目安を大幅に上回る引き上げが増えたということと、関係していると思います。つまり、去年の特殊事情でこうなった、という理解もできるのではないか、ということです。発効日のばらつきというのはもともとありましたが、令和6年頃から出始めて、令和5年くらいまでは、目安でだいたい決着する、あるいは目安プラス1円、2円で決着してきた。そうすると、発効日も、法定発効日に引き寄せた形で決まっていった。すると、去年の10円以上というのが、どれくらい影響しているのか、という点については、今議論しておりますが、今年度の目安が示され、どの県も目安どおり決まったら、ひょっとしたら、令和5年以前に戻るかもしれない。ただし、一度去年のようなことが起こりましたので、「発効日は動かせるのだ」という経験をした。でも、「原則はこうですよ」という何か、中賃としてはメッセージを出す必要があるように思います。私自身が考えている原則というのは、三要素を考慮して決める時に、私たちがどの時点のデータを見ているのかというと、一つは賃金引上げ、これは3月、4月。賃金改定状況調査でこれは6月。それから、生計費、物価6月までを見ている。企業の賃金支払い能力、これは悩ましいですが、つまり、その年の6月くらいまでのデータを見ながら、「このくらいの引上げが適切でしょう」という議論をしてきたわけです。そうすると、最低賃金近傍で働いている人たちの生活を考えたときに、できるだけ早くそれを適用していくことが望ましいのではないか、と私は思っています。しかし、法律に書いてある、公示日から30日というのがあり、あるいは決めてもいいというのもあり、しかし、もともとの制度の基本的な考え方は、最低賃金近傍で働いている人たちに、できるだけ早く生活に見合った収入を得られるような最低賃金の引上げを届ける、そこまではっきりと書けませんが、そういう制度の趣旨かと思っています。したがって、今年の目安審議を行い、目安小委員会の報告書にどのような書き方をするのかという点は、とても大事だと思っています。なおかつ、こうして全員協議会を開いておりますので、そのまとめの中で、どういうふうな書き方をするのかというのも、とても大事だと思っております。
 発効日については、まだこれからも議論をしていく必要があるとは思いますが、本日もまだ議論すべき論点が残っておりますので、次に移りたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 次は、ランク制度の在り方、それからEU指令についてです。各都道府県の各ランクへの振り分け、ランク区分については、平成 7年4月の目安全協の報告書で、5年ごとに見直しを行うとされています。少し時間をかけてご議論いただく論点かとは思いますが、昨年度の中賃、地賃の審議結果も踏まえて、現時点でコメントしておくべき点や共有しておいた方がいい点があれば、ご発言をお願いしたいと思います。また併せてEU指令の扱いについて、前回の審議の中で、日本と諸外国の賃金制度の違いも精査した上で議論を尽くす必要がある、そしてすぐに結論が出るものではないというご意見もいただいております。こうした今後の議論の進め方、あるいは留意すべきと考えられる点も含めて、ご意見、ご質問をお願いしたいと思います。せっかくなので、新田委員もご発言ありましたように、具体的には秋以降の議論にはなると思うのですが、この時点で皆様どのようにお考えかというのを、お示しをいただければと思います。はい、では労働側から。

○仁平委員
 先ほど熊谷委員からも申し上げましたが、議題の設定として「ランク制度の在り方」と書いている「ランク制度の在り方」とは、今のABC3ランクを前提として入れ替えをすればよい、という話ではないということを、改めて申し上げたいと思います。3年前には、色々な議論をして、まさに半世紀変わらなかったものを変えたわけですが、今の水準を含めて、プラスの積み上がり方も含めて見てみますと、Cランクでは、大分県の1035円 から、高知県、宮崎県、沖縄県の1023円 まで、12円の間に 詰まっているわけです。一方、巨大なBランクを作ったわけでありますが、これは100円近い 幅があって、非常に大きなBと、ほぼ変わらないCということで、労側としては色々な指標も見つつ、Cを初めて、Bを上回る目安を示したわけでございますが、こういう示し方で今のCの皆様が考えているような議論というのが、したい議論と噛み合うのかについては、その在り方の見直しも含めて、幅広く考えていくのが、これも一定の期間の中でしかできない話ですので、次のタイミングとしては、ぜひ、フレームそのものの議論も俎上に載せてもらいたいというのが、私の意見です。具体的には秋以降でよろしいかと思います。

○藤村会長
 EU指令については何かありますか。

○仁平委員
 これも前回、平野委員から申し上げたとおり、あまり政府目標がどうと言うつもりはありませんが、やはり、合理性のある水準とか、物価や賃金が大きく変動している時代に入ったのだと思っておりまして、そういう時代において、名目上の水準値を掲げているだけでよいのか、それは、その時点において、どのような、生計費の問題で言っても、あるいは支払い能力の問題で言っても、その水準がいかなる意味を持っているのかというのが、ピンポイントの具体的な数字だけでいいのだろうか、という点については、非常に感覚としても持っております。その点だけ申し上げておきたいと思います。

○藤村会長
 使用者側はいかがですか。土井委員どうぞ。

○土井委員
 まずランク制について申し上げます。私自身は前の全協の時のメンバーではなく、今のランクができたあとに入ったものですので、ランク制度を具体的にどう運用していこうという見解はあまりないのですが、仁平委員のご発言があったように、この3年間でランクにおいて一番大きいトピックは、昨年度の目安において、Cランクを1円高くしたということだと思います。その結果等も含めて、秋田県が発効になったばかりですので、去年Cランクを1円高くしたことの影響というのはまだ十分に検討できるような状況ではないと思っております。一方で、CランクはCランクということで、目安よりもかなり高い引上げをここ2年間やってきた。Bランクにおいては、上位と下位の対応がかなり違ってきた状況があると思っております。この2年間で地賃の審議が、Aランク、Bランク上位と、Bランク下位、Cランクの二グループで差がついてきたということもありますので、その結果で、さまざまなデータの数字も変わっていると思います。今のランクになって3年経っていますので、そういった色々な要素を含めて、きちんと検討していくということでよろしいかと思います。
 また、EU指令については、前回新田委員からご発言ありましたことが使用者側としてはすべてかと思いますが、今、日本の賃金制度自体が、最賃にかかわらず、色々大きく変化していると思っております。また、賃金だけでなく、かなり多くの世代が労働参加、つまり、昔なら定年でリタイアしていた方たちが、かなり労働参加をしているといった状況もありますし、一方で、若年層から新たに就業される方というのは大幅に減っている。そういった各国との雇用情勢の違いも含めて、賃金水準だけではなくて、雇用の状況なども鑑みながら、EUだけではなく、他国との比較をしていくのがあり得るかと思います。その中で、前回新田委員が申し上げたように、何が数値に含まれていて、どこに基準置くのが適当なのか、そういった点も含めて議論できればと思います。私からは以上です。

○藤村会長
 はい、そのほかございますか。どうぞ、新田委員。

○新田委員
 ランクの話は、先んじて少し申し上げてしまったので、改めて多くを語るつもりはありませんが、令和5年の目安全協の時に、ABCDランクから今のABC3ランクへ移行して、初めてランク数を変更したということによって、かなり状況が変わってきていると思っております。加えて、ランク制度というのは、本来は、各地方最低賃金審議会の決定、方針を踏まえて、各地方の労働局長が決定するという建て付けの中で、全国的な整合性を図るという観点で定めたと承知しております。ただ、ランクを分けたことが結果として、どうしても地域の差を生んでいる、という、一つの制度的要因になっている面は否めないのではないかと思っています。昨今、特に地域間の格差を是正していこうという方向性が、社会的にも強く求められている中で、昨年度の目安小委員会報告において、Cランクの目安額をABランクよりも高くしたということは、そうした観点からであると、私は理解しております。そうした中で、秋以降と先ほど申し上げたとおりですが、当然、ランクの中での入れ替えというだけではなく、これまで色々な指標を使って、それを並べて、適度な境目のところで、ランク区分をしておりましたが、そのやり方自体も含めて検証する必要があると思っております。各指標の中では既に算出していないものや、あるいは、かなり古いデータを使わなければいけないケースも出てきていると思います。繰り返しになりますが、ランクを設けたことでどうしても格差を生んでいるということもありますので、ランク制の在り方についてもしっかりと議論する必要があると思っております。秋以降、皆様と議論、意見交換をさせていただければと思っております。なお、EU指令に関する点については、前回申し上げたことから補足はございません。私からは以上です。

○藤村会長
 その他、ご発言ございますでしょうか。よろしいですかね。事務局が用意してくれた論点は以上なのですが、その他の項目について、もしあればここで出していただければと思います。いかがでしょうか。よろしいですかね。
 今日は、前回の会議の中で委員からご意見がありました、中央最低賃金審議会で使用する都道府県別データについて、冒頭で事務局から、現況や、今後の対応の方向性について説明がありました。この点についても、もし何か追加でご意見があれば、お聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。取れるもの、取れないものがある中で、各地方最低賃金審議会で工夫してもらっているものもあって、先ほどのご発言ですと、全国47都道府県を俯瞰した時に、「こういうデータでその県の状況を見ているところがあります」といった情報提供を、中央からしていただくといいのではないか。そのデータを使うか使わないかは、その地賃に任せるものですが、そういう情報提供も必要かというふうに思います。そうしたご意見も出ており、そこについては、事務局にお願いしたいと思います。
 はい、どうぞ。

○戎野委員
 今回いただいた資料No.2の2ページ目の審議結果で、「採決状況」をいただいて、だいぶこれで状況はつかめたのですが、「使用者側反対」「労働者側反対」と、例えば宮城県や静岡県があるのですが、これらについては、おそらく賛成した委員もいた、そうしないと採決ですから。ですので、全使側が反対だったのか、労側が反対だったのか、あるいはその中で分かれたのかが分かれば、より状況が把握しやすくなるかと思いました。お願いします。

○野澤賃金課長
 ご指摘いただきありがとうございます。事務局の方で資料を整理させていただきます。

○藤村会長
 使用者側が1人反対する、労働者側も1人反対する、現実はそのような運用ですね。そのほかはいかがでしょうか。どうぞ、権丈委員。

○権丈委員
 先ほどの発効日の議論に関連して、確認も含めて申し上げます。資料No.2の6ページで、発効日を1月1日以降に指定した県の根拠を示していただいておりますが、こちらと、先ほどご説明いただいた審議状況とを併せて考えますと、全会一致のケースもありますが、多くは使用者側が反対している状況であったように見受けられます。そうしますと、実態としては、まず引上げ額をめぐる議論が行われ、その引上げ額に対して使用者側から反対が表明され、その上で、発効日の後ろ倒しの議論になっている、という構造にあると理解してよいのか、確認できればと思います。
 また、今回示されている内容は、地方審議会の公益委員見解に基づく整理という理解でよいでしょうか。その上で、事務局において労使双方の議論の状況について把握されている情報があれば、次回以降で結構ですので、どのような意見が出されていたのかをご紹介いただけると大変参考になると思い、発言させていただきました。

○野澤賃金課長
 ありがとうございます。基本的には金額が非常に高い県で発効日が遅れるという関係がありますので、ご指摘いただいたような状況はあったものと思います。ここに書かせていただいておりますのは、各地賃の公益委員見解を確認しましたのと、併せて労働局から情報収集した結果となります。具体的にどのような議論が行われたのかについては、どこまでお示しできるかという点も含めて、検討させていただければと思います。

○藤村会長
 よろしいですかね。ありがとうございました。各論点につきましては、本日ご意見いただきましたので、事務局において内容を整理していただいた上で、次回に向けての論点整理、考え方の整理をお願いしたいと思います。では、次回の日程と会場について、事務局から連絡をお願いします。

○八木賃金課長補佐
 事務局でございます。次回につきましては、日時・場所について調整の上、追って御連絡させていただきます。

○藤村会長
 それでは本日の全員協議会を終了いたします。ありがとうございました。