2026年1月29日 薬事審議会 医薬品第二部会 議事録

日時

令和8年1月29日(木)18:00~
 

場所

厚生労働省専用第22~24会議室

出席者

出席委員(21名)五十音順

(注)◎部会長 ○部会長代理  
 

欠席委員(1名)五十音順

行政機関出席者
  •  宮本直樹  (医薬局長)
  •  佐藤大作  (大臣官房審議官)
  •  紀平哲也  (医薬局医薬品審査管理課長) 
  •  安川孝志  (医薬局医薬安全対策課長)  他

議事

○医薬品審査管理課長 それでは、これから「薬事審議会医薬品第二部会」を開催させていただきます。本日はお忙しい中、御参集いただき誠にありがとうございます。
 まず初めに、新しく当部会の委員として、1名の先生に御就任を頂いておりますので、御紹介させていただきます。国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院臨床検査科医長角南久仁子委員です。角南委員、御挨拶をお願いできればと思います。
○角南委員 御紹介ありがとうございます。国立がん研究センター中央病院臨床検査科の角南久仁子と申します。この度は本部会に委員として参画をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
○医薬品審査管理課長 どうもありがとうございます。これからよろしくお願いいたします。
 本会議はペーパーレスでの開催といたします。会場で御参加いただいている委員におかれましては、資料はお手元のタブレットを操作して御覧いただくこととなります。操作などで御不明点等がありましたら、事務局がサポートいたしますので、適宜お知らせください。
 本日の会議における委員の出席についてです。大隈委員より御欠席との御連絡を頂いております。本日は、当部会委員数22名のうち、21名の委員に御出席を頂いておりますので、定足数に達しておりますことを御報告いたします。
 続きまして、薬事審議会規程第11条への適合状況についてです。全ての委員の皆様より、適合している旨を御申告を頂いておりますので、御報告させていただきます。委員の皆様には、会議開催の都度、御協力を賜り誠にありがとうございます。
 それでは、山本昇部会長、以降の進行をお願いいたします。
○山本昇部会長 よろしくお願いします。本日の審議に入りたいと思います。まず、事務局から、資料の確認と、審議事項に関する競合品目・競合企業リスト、委員からの申出状況について報告をお願いいたします。
○事務局 それでは、資料の確認をさせていただきます。本日は、あらかじめお送りさせていただいた資料のうち、資料No.1~資料No.19を用いますので、お手元に御用意いただけますでしょうか。
 本日の審議事項に関する競合品目・競合企業リストは、資料No.19に記載のとおりです。これらに関する委員からの申出状況等を踏まえた薬事審議会審議参加規程第5条、第8条及び第11条に基づく各委員の審議参加に係る取扱いは次のとおりです。
 議題1「テゼスパイア」。退室委員なし。議決に参加しない委員、亀田委員、中野委員、松下委員、山本俊幸委員。
 議題2「サフネロー」。退室委員、亀田委員。議決に参加しない委員なし。
 議題3「イラリス」。退室委員、議決に参加しない委員、ともになし。
 議題4「ツカイザ」。退室委員、安藤委員、浦野委員、川上委員、滝田委員。議決に参加しない委員、中野委員、松下委員、南委員、保田委員。
 議題5「ボンベンディ」。退室委員なし。議決に参加しない委員、中野委員、松下委員。
 議題6「希少疾病用医薬品の指定の可否(アニフロルマブ、グローフィタマブ、ザヌブルチニブ、ポナチニブ塩酸塩)」。退室委員、浦野委員、滝田委員。議決に参加しない委員、亀田委員、中野委員、松下委員、南委員、保田委員、山本昇委員。
 同じく議題6「希少疾病用医薬品の指定の可否(ツカチニブ、エタノール付加物、ドルダビプロン塩酸塩)」。退室委員、安藤委員、浦野委員、川上委員、滝田委員。議決に参加しない委員、中野委員、松下委員、南委員、保田委員、山本俊幸委員。以上です。
○山本昇部会長 ありがとうございます。今の事務局からの説明に特段の御意見はありますか。よろしいですか。
 本日の非公開議題は、審議事項は6議題、報告事項は6議題、その他事項は3議題となっております。それでは、審議事項の議題に移ります。まず、審議事項の議題1とその他事項の議題1ですが、これらは関連する議題ですので、まとめて御議論いただきたいと思います。まず、審議事項議題1につきまして、機構側から概要の説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 議題1、資料No.1、「テゼスパイア皮下注210mgシリンジ及び同皮下注210mgペン」の製造販売承認事項一部変更承認の可否等について、機構から御説明いたします。
 審査報告書の24分の4ページ、第1項を御覧ください。本剤は、胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)に対するモノクローナル抗体であるテゼペルマブ(遺伝子組換え)を有効成分とし、本邦では、気管支喘息に係る効能・効果で承認されています。今般、「鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎」に係る効能・効果を追加する製造販売承認事項一部変更承認申請がなされました。本剤の鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎に係る効能・効果については、2025年11月時点で米国及び欧州で承認されています。 
 本申請の専門委員として、資料No.18に記載の4名の委員を指名しました。
 主な審査内容について、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎患者を対象として実施された国際共同第III相試験の成績を中心に説明いたします。まず、有効性について、審査報告書24分の10ページの表10を御覧ください。本試験では、鼻茸の大きさを評価した「NPスコア」と鼻詰まりの重症度を評価した「NCスコア」の二つが主要評価項目に設定され、この二つの主要評価項目で、ともに統計学的に有意な差が認められた場合に、本試験は成功とされました。本試験の結果、本剤群とプラセボ群の対比較において、いずれも統計学的に有意な差が認められ、プラセボに対する本剤の優越性が検証されました。以上の点等を踏まえ、機構は、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎に対する本剤の有効性は示されたと判断しました。
 次に、安全性について、審査報告書の24分の16ページの表15を御覧ください。現時点で、既承認効能・効果である喘息患者における本剤の安全性プロファイルと比較して、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎患者に特有の新たな安全性上の懸念は示唆されておらず、本剤の安全性は許容可能であり、既承認効能・効果と同様の安全対策を講じることが適切と判断しました。
 以上の審査を踏まえ、本申請を承認して差し支えないとの結論に達し、本部会にて御審議いただくことが適当と判断しました。本申請は、新効能・新用量医薬品としての申請であるものの、既に付与されている再審査期間の残余期間が4年以上であることから、本申請に係る効能・効果及び用法・用量の再審査期間は、既に付与されている再審査期間の期限である令和14年9月25日までとすることが適切と判断しました。薬事審議会では報告を予定しています。以上、御審議のほどよろしくお願い申し上げます。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。続きまして、その他事項議題1につきまして、こちらは事務局から概要の説明をお願いします。
○事務局 それでは説明いたします。その他事項議題1、資料は資料No.14-1です。本剤の鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎の審査の内容を踏まえて、最適使用推進ガイドラインを資料No.14-1のテゼペルマブ(CRSwNP)のとおり作成をしております。こちらについても御確認をよろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたら御発言をお願いいたします。よろしいですか。それでは、議決に入りたいと思います。なお、亀田先生、中野先生、松下先生、山本俊幸先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。審議事項議題1につきまして、承認を可としてよろしいですか。御異議がないようですので、承認を可としまして、薬事審議会に報告とさせていただきます。また、その他事項議題1につきましても御確認いただいたものといたします。
 続きまして、議題2に移ります。議題2ですが、亀田先生におかれましては、薬事審議会審議参加規程第5条に基づきまして、議題2の審議の間、会議から御退出いただきまして、待機をお願いいたします。亀田先生、御退出をお願いいたします。
――亀田委員 退室――
○山本昇部会長 議題2について、機構側から説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 議題2、資料No.2、「サフネロー皮下注120mgオートインジェクター」の製造販売承認の可否等について、機構から御説明いたします。
 審査報告書27分の3ページの第1項を御覧ください。本剤の有効成分であるアニフロルマブ(遺伝子組換え)は、I型インターフェロン受容体1に結合するヒトIgG1モノクローナル抗体であり、本邦において、点滴静注製剤が2021年9月に「既存治療で効果不十分な全身性エリテマトーデス」の効能・効果で承認されています。今般、利便性の向上等を目的に皮下投与製剤が開発され、全身性エリテマトーデスに係る効能・効果で製造販売承認申請がなされました。以降、全身性エリテマトーデスをSLEと略します。なお、令和7年12月時点で、本剤はSLEに係る効能・効果で欧州及びブラジルで承認されております。本申請の専門委員として、資料No.18に記載の5名の委員を指名しました。
 主な審査内容について、国際共同第III相試験の成績に基づき御説明いたします。有効性について、審査報告書27分の12ページの表12を御覧ください。主要評価項目である投与52週時におけるBICLA達成率について、本剤群とプラセボ群の比較において、統計学的に有意な差が認められ、プラセボに対する本剤の優越性が検証されました。以上の点等を踏まえ、機構は本剤のSLEに対する有効性は示されたと判断いたしました。
 次に、安全性について、審査報告書27分の17ページの表18を御覧ください。こちらの表では、SLE患者を対象とした本剤の国際共同第III相試験であるD3465C00001試験と点滴静注製剤の臨床試験の併合データにおける安全性の概要及び主な有害事象の発現状況を示しております。現時点では、本剤の安全性について、点滴静注製剤の安全性と明らかに異なる傾向は認められておらず、点滴静注製剤と同様の安全対策を講じることで、本剤の安全性は許容可能と判断いたしました。
 以上の審査を踏まえ、本申請を承認して差し支えないとの結論に達し、本部会にて御審議いただくことが適当と判断いたしました。本申請は、新投与経路医薬品としての申請であることから、再審査期間は6年、生物由来製品に該当し、製剤は劇薬に該当すると判断しております。薬事審議会では報告を予定しております。以上、御審議のほどよろしくお願い申し上げます。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたら御発言をお願いいたします。松下委員、どうぞ。
○松下委員 先ほどの表12ですが、日本人部分集団だとプラセボのほうが良いという結果になっていますが、これは解析の結果に影響を与えないということですか。
○医薬品医療機器総合機構 機構より御説明いたします。日本人部分集団における結果につきましては、委員御指摘のとおり、本剤群よりもプラセボ群が上回る結果となっておりますが、日本人部分集団を含む全体集団の結果では、本剤群がプラセボ群を上回る結果となっております。また、審査報告書の27分の15ページにおいて、日本人部分集団における有効性について御説明をしております。こちらを総合的に判断して、日本人部分集団においても、SLE患者に対する有効性は期待できると考えております。
○松下委員 治療に難渋している症例がプラセボ群よりも本剤群で多かったことが要因なのですね。
○医薬品医療機器総合機構 申請者は、そのように説明しております。
○松下委員 はい、分かりました。
○医薬品医療機器総合機構 ありがとうございます。点滴静注製剤では、日本人部分集団でも、全体集団と同様に本薬群が上回るような結果でして、そちらも踏まえて、本剤の有効性は期待できるだろうと考えました。
○山本昇部会長 ほかにいかがですか。松井委員、お願いします。
○松井委員 先ほどの御質問と関係していますが、日本人集団と全体集団の違いに関して、生物学的、あるいは薬理学的なことに関しての検討、具体的には、類似性に関する検討に関してはいかがでしょうか。
○医薬品医療機器総合機構 機構より回答いたします。審査報告書27分の5ページを御覧ください。6.2.1.1項に、国際共同第III相試験における薬物動態のデータを載せております。表2にお示ししているように、全体集団と比べて日本人部分集団におきましても薬物動態的に劣っていることはなく、そのような観点からも日本人への有効性は期待できると判断いたしました。
○松井委員 ありがとうございます。先ほどの日本人集団の表12の結果は、統計で有意差が付いているので、そこのところの説明が私も気になっております。総合的に御判断されたということで、日本人集団に対しても有効性が期待できるということで理解しますが、そこのところが気になるのは確かです。以上です。了解しました。
○山本昇部会長 ありがとうございます。ほかはいかがですか。それでは議決に入ります。本議題につきまして、承認を可としてよろしいですか。御異議がないようですので、承認を可としまして、薬事審議会に報告とさせていただきます。
 それでは、ロビーで待機されている亀田先生をお呼びいただければと思います。よろしくお願いします。
──亀田委員 入室──
○山本昇部会長 続きまして、議題3に移ります。まず最初に、機構側から概要の説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 議題3、資料No.3、「イラリス皮下注射液150mg」の製造販売承認事項一部変更承認の可否等について、機構から説明します。審査報告書22分の5ページの第1項を御覧ください。
 本剤の有効成分であるカナキヌマブ(遺伝子組換え)は、インターロイキン1βに対するモノクローナル抗体です。
 本邦では、2011年にクリオピリン関連周期性症候群に係る適応で承認されて以降、現在までに六つの効能・効果で承認されています。今般、「シュニッツラー症候群」の効能・効果を追加する一変申請がなされました。本剤は、昨年4月に開催された本部会で御審議いただき、希少疾病用医薬品に指定されております。なお、本剤がシュニッツラー症候群に係る効能・効果で承認されている国又は地域はありません。
 主な審査内容について説明します。なお、本申請の専門委員として、資料No.18に記載されている3名の委員を指名しました。審査報告書22分の6~7ページにかけて第7項を御覧ください。本申請は、医師主導の国内第II相試験成績に基づいて行われました。この試験は、目標症例数を5例とした探索的試験であり、成功基準の設定のない非盲検非対照試験として実施されました。結果について、有効性の主要評価項目である本剤投与7日後にPGAスコアに基づく臨床的寛解を達成した患者の割合は60%でした。
 機構は、シュニッツラー症候群が非常に希少な疾患であり、新たな臨床試験の実施は困難と考えられることを踏まえ、当該試験の主要評価項目及び副次評価項目の最長投与96週までの長期の成績に加え、この試験に組み入れられた患者の組入れ前の経過等に係る公表文献等の情報も用いて、総合的に評価することとしました。
 審査報告書22分の11~12ページの表5~8を御覧ください。組入れ前にシュニッツラー症候群に対して対症療法的に行われるステロイド、コルヒチン等による治療を受けても、臨床症状の悪化と寛解を繰り返していた患者において、本剤投与後に、医師による評価指標であるPGAスコア及び患者による評価指標であるシュニッツラー症候群病勢スコアが一貫して低下し、このスコアの低下が長期に維持されていました。また、QOL指標等その他の評価項目についても、改善傾向及びその維持が認められました。
 これらの結果等を踏まえ、シュニッツラー症候群に対する本剤の有効性は一定程度期待でき、シュニッツラー症候群に対して承認されている治療薬がない現状において、本剤をこれらの患者に使用可能な薬剤として医療現場に提供することに意義はあると判断いたしました。
 安全性について、審査報告書22分の13~14ページを御覧ください。シュニッツラー症候群患者に対する本剤の投与経験は極めて限られるものの、既承認の他疾患における安全性プロファイルと比較して明らかに異なる傾向は示されていないと判断し、既承認効能・効果と同様の安全対策を講じることが適切と判断しました。
 また、シュニッツラー症候群患者における本剤の使用経験は極めて限られており、引き続き有効性の情報を収集する必要があることから、審査報告書22分の19ページの表11に概要を示す、本剤新規投与例を対象とした全例調査方式の使用成績調査を実施することが適切と判断しました。この全例調査方式の使用成績調査の実施に係る承認条件は、審査報告書22分の21ページに示しております。なお、本剤の有効性・安全性等に係る機構の判断は、専門委員からも支持されました。
 以上の審査を踏まえ、本申請を承認して差し支えないとの結論に達し、本部会にて審議いただくことが適当と判断しました。本申請は希少疾病用医薬品としての申請であることから、再審査期間は10年と判断しています。薬事審議会では報告を予定しています。以上、御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたら御発言をお願いいたします。よろしいですか。それでは、議決に入ります。議題3につきまして、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可として、薬事審議会に報告とさせていただきます。
 続いて、議題5に移ります。議題5について、機構側から概要の説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 議題5、資料No.5、「医薬品ボンベンディ静注用1300」の製造販売承認事項一部変更承認の可否等について、機構より説明いたします。審査報告書のファイル、青色の通し番号3ページを御覧ください。
 von Willebrand病は、血液凝固因子の一つであるvon Willebrand因子の質的異常又は量的欠損に起因する遺伝性出血性疾患です。von Willebrand病の治療の原則は不足する凝固因子の補充であり、18歳未満の患者に対しては、細胞内区画からのvon Willebrand因子の放出を促進するデスモプレシン酢酸塩水和物とvon Willebrand因子を含有する血漿由来の第VIII因子製剤が承認されています。
 本剤は、遺伝子組換えヒトvon Willebrand因子製剤で、「von Willebrand病患者における出血傾向の抑制」を効能・効果として、18歳以上の患者に対する「出血時の止血治療と管理」、「周術期の止血管理」及び「出血傾向の抑制のための定期的な投与」に係る用法・用量が承認されています。今般、18歳未満のvon Willebrand病患者を対象とした臨床試験成績等に基づき、本剤の18歳未満の患者に対する「出血時の止血治療と管理」及び「周術期の止血管理」に係る用法・用量を追加する製造販売承認事項一部変更承認申請がなされました。本剤は、米国、欧州を含む30以上の国又は地域で承認されており、米国では昨年9月に18歳未満の患者に対する「出血時の止血治療と管理」及び「周術期の止血管理」について適応が追加されております。本申請の専門委員として、資料No.18に示す5名の委員を指名いたしました。
 主な審査内容について、臨床試験成績を中心に説明いたします。まず、「出血時の止血治療と管理」に対する有効性について、通し番号12ページの最終段落以降を御覧ください。18歳未満の重度のvon Willebrand病患者を対象とした海外第III相試験である071102試験において、主要評価項目は、手術以外の出血事象に対する本剤の治療が奏効した被験者数及び割合とされ、18例中18例が奏効し100%でした。また、出血事象ごとの評価は、通し番号13ページの表10に示す基準により判定され、成績が得られた98件の出血事象について、著効97件、有効1件でした。また、通し番号15ページの中段付近には、071102試験の継続試験として実施されたSHP677-304試験の成績を記載しており、167件の出血事象に対して本剤が投与され、その止血効果は、著効163件、有効3件、欠測1件でした。
 次に、「周術期の止血管理」について、通し番号18ページの7.R.2.3項を御覧ください。少しページが前後してしまって恐縮ですが、こちらの周術期の止血管理に関する止血効果の判定基準については、通し番号13ページの表11に記載しておりますので、適宜御参照いただければ幸いです。先ほど御説明した071102試験及びSHP677-304試験では、大手術1件、小手術8件、口腔外科手術1件の合計10件の手術が実施されました。これらの手術の周術期における全般的止血効果は、著効9件、欠測1件で、欠測であった1件の手術でも術中の止血効果は著効でした。
 以上より、本剤の出血時及び周術期投与における止血効果は示されていると判断いたしました。また、これらの試験には日本人患者は含まれていなかったものの、初回審査時に提出された18歳以上の患者を対象とした臨床試験では、全体集団と日本人部分集団で同様の成績が得られていること等を踏まえると、18歳未満の日本人患者においても、その有効性は期待できると判断いたしました。
 安全性については、通し番号19~21ページに記載しております。要約すると、実施された臨床試験で発現した有害事象の大部分は軽度又は中等度で、本剤との因果関係も否定され、また、18歳未満の年齢区分による明らかな違いも認められませんでした。加えて、製造販売後の安全性情報でも新たなシグナルは認められなかったことを踏まえると、18歳未満の患者において新たな安全性上の懸念は示唆されておらず、現在、実施されている安全対策を引き続き実施することで安全性は許容可能と判断いたしました。
 以上の審査を踏まえ、本申請を承認して差し支えないとの結論に達し、本部会で御審議いただくことが適当と判断いたしました。本剤は希少疾病用医薬品に指定されていること、本申請は18歳未満の患者に対する用法・用量を追加する新用量医薬品としての申請であり、本邦において18歳以上の患者に対して一定の使用経験を有することから、本申請に係る効能・効果及びその用法・用量の再審査期間は6年1日とすることが適当と判断いたしました。薬事審議会では報告を予定しております。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたら御発言をお願いいたします。質問はないようですので、議決に入ります。なお、中野先生、松下先生におかれましては、利益相反に関するお申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。本議題につきまして、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
 続いて、議題6に移ります。本議題については、取り扱う品目を二つに分割して御議論いただきたいと思います。まず、浦野先生、滝田先生におかれましては、利益相反のお申出に基づきまして、議題6及び議題4の審議の間、会議から御退出いただきまして待機いただくことといたします。浦野先生と滝田先生、御退出お願いいたします。
──浦野委員、滝田委員 退室──
○山本昇部会長 では、進めます。前半の4品目について事務局から概要の説明をお願いいたします。
○事務局 議題6、資料No.6、希少疾病用医薬品の指定の可否について説明いたします。今回、御審議いただく品目の一覧は資料No.6-1のとおりです。初めに、4品目の説明をさせていただきます。
 まず、資料No.6-2、「アニフロルマブ」、申請者はアストラゼネカ株式会社、予定効能・効果は「全身性強皮症」で、当該疾患は指定難病に指定されております。全身性強皮症は、皮膚を含む諸臓器の線維化、血管障害及び自己抗体の産生を特徴とする進行性の自己免疫疾患であり、リウマチ性疾患の中で最も死亡率が高く、平均生存期間は診断から約11年と報告されております。本邦における全身性強皮症の治療は、個々の患者の症状に応じて複数の治療薬を組み合わせて行われておりますが、いずれの薬剤も有効性が一部の症状に対するものに限られていること、忍容性の問題から長期投与が困難であること等から、新たな治療薬の開発が望まれております。本剤は、I型インターフェロンシグナルを抑制することで、全身性強皮症に対する治療効果が期待されており、海外第I相試験において臨床症状の改善傾向が認められております。現在、国際共同第III相試験を実施中です。
 資料No.6-3、「グローフィタマブ」、申請者は中外製薬株式会社、予定効能・効果は「大細胞型B細胞リンパ腫」(以下、LBCL)です。本邦における患者数は最大4万7,000人と推測されます。
 未治療のLBCLに対してR-CHOP療法等が推奨されておりますが、これらの治療を行っても再発することが知られております。また、再発又は難治性のLBCL患者の全生存期間の中央値は3.6~19.2か月と報告されており、予後不良です。本剤は、ヒトCD20及びCD3に対する二重特異性抗体であり、海外第III相試験において有効性が示唆されております。現在、国内第II相試験等が実施中です。
 資料No.6-4、「ザヌブルチニブ」、申請者はビーワン・メディシンズ合同会社、予定効能・効果は「再発又は難治性の辺縁帯リンパ腫」です。本邦における辺縁帯リンパ腫の患者数は1万3,500人と推測されます。当該疾患は、リツキシマブ単独投与、リツキシマブ併用化学療法等が推奨されておりますが、再発又は再燃を繰り返すことが報告されております。本剤は、ブルトン型チロシンキナーゼに対する阻害作用を有し、海外第II相試験において有効性が示唆されております。現在、第I/II相試験が実施中です。
 資料No.6-7、「ポナチニブ塩酸塩」、申請者は大塚製薬株式会社、予定効能・効果は「フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病」です。本邦における総患者数は828~1,350人と推測されております。未治療のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病に対する治療は、チロシンキナーゼ阻害薬とステロイド又は多剤併用化学療法の併用が推奨されておりますが、再発が認められ、予後不良です。本剤は、未治療の患者を対象とした国際共同第III相試験において有効性が示唆されており、近日中に製造販売承認事項一部変更承認申請が計画されております。
 以上より、4品目いずれも希少疾病用医薬品の指定要件を満たすと考えております。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 ありがとうございました。委員の先生方から、御質問がありましたら御発言をお願いいたします。よろしいですか。それでは、議決に入ります。なお、亀田先生、中野先生、松下先生、南先生、保田先生におかれましては、利益相反に関するお申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。また、私も同様に、利益相反に関する申出に基づきまして、議決には参加いたしません。それでは、前半の4品目につきまして、指定を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、指定を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
 続いて、安藤先生におかれましては、薬事審議会審議参加規程第5条に基づきまして、また、川上先生におかれましては、利益相反のお申出に基づきまして、議題6の後半及び議題4の審議の間、会議から御退席いただきまして待機をお願いいたします。安藤先生、川上先生、御退席をお願いいたします。
──安藤委員、川上委員 退室──
○山本昇部会長 それでは、後半の2品目について、事務局から概要の説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、残りの品目について御説明いたします。まず、資料No.6-5、「ツカチニブ エタノール付加物」、申請者はファイザー株式会社、予定効能・効果は「がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な胆道癌」です。本邦におけるHER2陽性胆道癌の患者数は1万300人と推測されます。治癒切除不能な胆道癌に対しては、1次治療としてゲムシタビン塩酸塩、シスプラチン及びS-1の併用等が推奨されておりますが、2次治療としては標準的な治療は確立していません。本剤は、国際共同第II相試験において有効性が示唆されております。こちらの試験成績に基づいて承認申請が計画されております。
 資料No.6-6、「ドルダビプロン塩酸塩」、申請者は大原薬品工業株式会社、予定効能・効果は「H3 K27M変異を有するびまん性正中膠腫」です。本邦におけるH3 K27M変異を有するびまん性正中膠腫を含む中枢神経系の悪性新生物の総患者数は1万4,000人と推測されます。H3 K27M変異を有するびまん性正中膠腫に対する既存の化学療法の有効性に関する報告は乏しく、標準治療は放射線治療ですが、全生存期間の中央値は13.4~16.6か月と報告されております。本剤は、ドパミンD2受容体に対するアンタゴニストであり、海外臨床試験等で有効性が示唆されており、近日中に製造販売承認申請が計画されております。
 以上より、2品目いずれも希少疾病用医薬品の指定要件を満たすと考えております。御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から、御質問がありましたら御発言をお願いいたします。よろしいですか。それでは、議決に入ります。なお、中野先生、松下先生、南先生、保田先生、山本俊幸先生におかれましては、利益相反に関するお申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。後半の2品目につきまして、指定を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、指定を可とし、薬事審議会に報告とさせていただきます。
 続いて、議題4に移ります。まず、議題4について、機構側から概要の説明をお願いいたします。
○医薬品医療機器総合機構 審議事項の議題4、資料No.4、「医薬品ツカイザ錠50mg及び同錠150mg」の製造販売承認の可否等について御説明いたします。
 本剤の有効成分であるツカチニブ エタノール付加物は、HER2のチロシンキナーゼに対する阻害作用を有する低分子化合物であり、HER2のリン酸化を阻害し、下流のシグナル伝達も阻害することにより、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられております。今般、本剤は、「化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌」を効能・効果として承認申請されました。令和7年9月時点において、本剤は、化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌に係る効能・効果にて、50以上の国又は地域で承認されております。本品目の専門協議には8人の専門委員に御参加いただきました。詳細は資料No.18を御覧ください。
 以下、臨床試験成績を中心に審査の概要を御説明いたします。審査報告書の38ページを御覧ください。今般の承認申請では、主な臨床試験成績として、化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌患者を対象に日本を含むアジア地域で実施された国際共同第II相試験であるHER2CLIMB-03試験、及び同患者を対象とした海外第II相試験であるHER2CLIMB試験の成績が提出されました。
 有効性について、まず、HER2CLIMB試験の結果は、審査報告書44ページの表31と図3を御覧ください。本試験の主要評価項目とされた盲検下独立中央評価判定による無増悪生存期間(PFS)につきまして、対照群であるプラセボ、トラスツズマブ及びカペシタビンの併用投与群に対する本剤、トラスツズマブ及びカペシタビンの併用投与群の優越性が検証されました。続いて、HER2CLIMB-03試験の結果につきましては、審査報告書40ページの表30を御覧ください。主要評価項目とされた独立中央評価による奏効率の90%信頼区間の下限値は、事前に設定された閾値奏効率である20%を上回りました。これらの結果より、化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌に対する本剤、トラスツズマブ及びカペシタビンの併用投与の有効性は示されたと判断いたしました。
 続いて、安全性につきまして、審査報告書48ページの7.R.3安全性についての項を御覧ください。本剤、トラスツズマブ及びカペシタビンの併用投与時には、トラスツズマブ及びカペシタビンで知られている有害事象に加えて、特に、下痢、肝機能障害、血球減少、心機能障害及び間質性肺疾患の発現に注意が必要であるものの、がん化学療法に十分な知識と経験を持つ医師によって、患者の観察、有害事象の管理、本剤又は併用される抗悪性腫瘍剤の休薬等の適切な対応がなされるのであれば、本剤、トラスツズマブ及びカペシタビンの併用投与は忍容可能と判断いたしました。
 なお、本剤投与時に特に注意を要する有害事象は、HER2のチロシンキナーゼに対する阻害作用を有する既承認の薬剤である、ゾンゲルチニブ、ラパチニブ、アファチニブ、ダコミチニブ等における既知のリスクであり、現時点において本剤に特有の安全性の懸念は確認されていないこと、ラパチニブ、アファチニブ及びダコミチニブにつきましては、本邦における製造販売後の一定の使用実績があること等を踏まえ、本剤の製造販売後においては、市販直後調査及び通常の医薬品安全性監視活動を行うことで情報収集し、新たな懸念事項が認められた場合に、追加の医薬品安全性監視活動の実施要否を検討することで差し支えないと判断いたしました。
 以上のような審査の結果、機構は、「化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳癌」を効能・効果として、本剤を承認することは可能と判断いたしました。本剤は、新有効成分含有医薬品に該当することから、再審査期間を8年とすることが適当であり、生物由来製品及び特定生物由来製品には該当せず、原体及び製剤はいずれも劇薬に該当すると判断しております。薬事審議会には報告を予定しております。
 なお、南委員より、単回投与のPKデータに基づき、重度肝障害時には1回使用量を200mgに減量することになっているが、プラセボ対照ランダム化比較試験のHER2CLIMB試験には、重度の肝障害を有する患者はエントリー可能であったのか、除外されていた場合は、少なくとも添付文書において重度肝障害を有する患者での有効性・安全性は確認されていないことを記載すべきと考える、との御意見を事前に頂戴しております。こちらの御意見に対する機構の回答を御説明させていただきます。HER2CLIMB試験においては、重度の肝機能障害を有する患者は組み入れられておりませんでした。したがいまして、御意見を踏まえ、添付文書において、重度の肝機能障害を有する患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない等を注意喚起いたします。以上が機構の御回答となります。それでは、御審議のほど、よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。委員の先生方から御質問がありましたら、御発言をお願いいたします。南先生、お願いします。
○南委員 肝障害に関しまして、御対応いただきましてありがとうございます。それから、せっかく比較試験を実施し、本薬によると思われる副作用のプロファイルがはっきりしているのですが、添付文書の副作用の記載は、併用試験および単剤試験のデータも一緒にまとめてリストされるものと思われます。今までも常々添文を読んでいて感じているのですが、リストされている副作用が本当にこの薬によるものなのか、併用した殺細胞性抗癌薬など、ほかの薬によるものなのかということが、非常に分かりにくいと思います。今回も殺細胞性抗癌薬等が併用されていますので、例えば下痢と書かれていても、それはカペシタビンによるものだろうと考えてしまうかもしれません。
 トラスツズマブにも下痢がありますので、余りこの薬によるものだという認識がなされません。恐らく資材等で情報提供するということになると思いますが、添文にも、是非、比較試験で本剤群で多かった副作用を、副作用名だけでもいいので、リストしていただくよう、次からでも結構ですので、お考えいただければと思います。
 今、診察室で電子カルテで添文にはすぐアクセスできるのですが、資材等までは診察室ではすぐにアクセスできません。この添文の副作用リストを見たときに、これは併用された他の薬剤によるものだと考えてしまいます。是非、本薬によると分かっているものは別に分かるような記載を考えていただければと思います。これは、お願いであります。
○医薬品医療機器総合機構 機構より御説明いたします。御質問いただきありがとうございます。御指摘いただいたとおり、添付文書においては、プラセボ対照試験で認められた副作用のうち、3剤併用レジメンの中で認められた副作用を記載しています。プラセボ群と比較して、本剤群、つまり3剤併用群で多く認められた副作用を記載することにつきましても検討いたしました。
 本剤に起因する副作用と併用薬に起因する副作用の一部が重複しているような場合もあると考えており、プラセボ群と比較して本剤群で多く認められた副作用のみが本剤に起因するものとは限らない、プラセボ群と本剤群で群間に差がなかった副作用でも、本剤投与時に発現する可能性があると考えております。したがいまして、添付文書において、プラセボ群よりも本剤群で多く認められた副作用のみを記載した場合に、本剤投与により発現し得る副作用を少なく見積もってしまう可能性もあると考えています。
 以上のことを踏まえ、添付文書における副作用の記載につきましては、3剤併用レジメンということでもありますので、その中で認められた副作用を記載して、HER2CLIMB試験の中でプラセボ群と比較して本剤群で多く認められた副作用等につきましては、資材で情報提供するよう、申請者には指示したいと考えております。加えて、本剤投与に起因すると考えられる副作用、重要なリスクにつきましては、RMPの中で重要な特定されたリスクとしても記載しておりますので、添付文書、RMP、資材等を医療現場に提供することで、本剤の安全性プロファイルが適切に御理解いただけるものと考えております。
○南委員 御説明ありがとうございます。ただし、先ほど申し上げましたとおり、私は、単剤と併用のデータがある時に、副作用の記載を単剤だけにして欲しい、あるいは本剤群で多かった副作用だけにして欲しいと言っているわけではありません。副作用の一覧と頻度の記載方法は今までどおりでいいと思うのですが、せっかく大規模ランダム化比較試験で副作用のプロファイルが明らかになっているわけですから、どれぐらい多ければピックアップすべきかという判断はお任せしますが、本薬群で多かった副作用名もリストして欲しいと思います。表の34には明らかに本薬群で頻度が多い副作用がリストされています。比較試験で何パーセント以上多く見られた副作用はこうこうこうだったということを添文に一言入れておいていただくと、添文を読んだだけで、この薬の副作用のプロファイルがよりはっきりすると思いますので、是非お考えください。資材等は診察室ではすぐにアクセスできません。そのことだけは伝えておきます。
○医薬品医療機器総合機構 御指摘いただきまして、ありがとうございます。3剤併用レジメンとして起こる副作用は記載した上で、プラセボ群と比較して本剤群で多く認められた副作用についても追記する形を御提案頂いたと認識しております。通常、添付文書に副作用を記載する上では、3剤併用レジメンであれば、その中で起きてくる副作用を記載することが一般的と考えておりますが、今回そのような形で追記するのであれば、添付文書全体的な記載の仕方についても影響してくると思いますので、本剤の添付文書の中でどういった形が記載できるのかについては、関係各所とも協議させていただいて、検討させていただければと思います。
○南委員 すみません、私はこの添付文書を変えてくれと言っているわけではなくて、今後、そういう方向も、ほかの薬剤、将来承認するような薬剤も含めて御検討いただければということですので、この薬剤に関して、是非盛り込んでほしいと言うつもりはありません。御検討ください。よろしくお願いします。
○医薬品医療機器総合機構 承知いたしました。それでは、本剤の添付文書としてはこのままとさせていただいて、将来的な検討課題とさせていただければと思います。
○南委員 よろしくお願いします。
○山本昇部会長 ほかにいかがですか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、議決に入ります。なお、中野先生、松下先生、南先生、保田先生におかれましては、利益相反に関する申出に基づきまして、議決への参加を御遠慮いただくことといたします。議題4につきまして、承認を可としてよろしいでしょうか。御異議がないようですので、承認を可としまして、薬事審議会に報告とさせていただきます。
 ロビーで待機されています安藤先生、浦野先生、川上先生、滝田先生をお呼びいただければと思います。お願いいたします。
──安藤委員、浦野委員、川上委員、滝田委員 入室──
○山本昇部会長 続きまして、報告事項議題及びその他事項議題に移ります。報告事項の議題1~6及びその他事項の議題1~3につきまして、事務局から説明をお願いいたします。
○事務局 それでは、報告事項について御説明させていただきます。今回の報告事項の一覧については資料No.7に記載しているとおりです。順を追って説明いたします。
 まず、議題1、資料No.8、「キイトルーダ点滴静注100mg」について、MSD株式会社より、「局所進行頭頸部癌における術前・術後補助療法」の効能・効果、用法・用量を追加する製造販売承認事項一部変更承認申請がありました。こちらについて、機構において審査を行いまして、承認して差し支えないと判断をしております。
 続きまして、議題2、資料No.9、「ベスレミ皮下注250μgシリンジ、同皮下注500μgシリンジ」について、ファーマエッセンシアジャパン株式会社より、「真性多血症既存治療が効果不十分又は不適当な場合に限る」に関する効能・効果について、用法・用量として異なる漸増方法を追加する製造販売承認事項一部変更承認申請がありました。こちらについて機構において審査を行いまして、承認して差し支えないと判断をしております。
 続きまして、議題3、資料No.10、「メキニスト錠0.5mg、同錠2mg」について、ノバルティスファーマ株式会社より、「がん化学療法後に増悪した低異型度漿液性卵巣癌」の効能・効果、用法・用量を追加する製造販売承認事項一部変更承認申請がありました。こちらについては、昨年7月の本部会において、医学・薬学上公知であると、未承認検討会議の評価結果について報告をさせていただいたものです。こちらについて機構において確認を行い、承認して差し支えないと判断をしております。
 続きまして、報告議題4、資料No.11、条件付き承認制度の適用について説明をいたします。医薬品の条件付き承認制度の取扱いについては、資料2、3ページにお示ししておりますが、条件付き承認制度の適用可否の判断について薬事審議会の担当部会に報告し、了承を得ることとしております。なお、当該薬剤の承認の可否及び承認条件等については、今後、機構での審査を経た後に、改めて本部会で御審議を頂く予定です。
 今回の対象品目は、販売名が「オジェンダ錠100mg、同ドライシロップ300mg」、一般名が「トボラフェニブ」、申請者はIPSEN株式会社です。「BRAF遺伝子変異又は融合遺伝子を有する低悪性度神経膠腫」に係る効能・効果で承認申請がなされております。
 当該薬剤の条件付き承認制度の該当性については、資料の11分の4ページ以降、事前に取りまとめられた機構の報告書に基づいて説明いたします。飛びまして、資料11分の8ページです。まず、適応疾患の重篤性について、低悪性度神経膠腫は、腫瘍の増大による頭蓋内占拠や局所浸潤により、身体障害や生活の質の低下等が認められることから、「生命に重大な影響がある疾患(致死的な疾患)であること」に該当すると判断をしております。
 次に、医療上の有用性についてです。適応疾患であるBRAF遺伝子融合、BRAF遺伝子再配列、又はBRAF遺伝子変異を有する低悪性度神経膠腫のうち、BRAF V600E変異を有しない患者及びBRAF V600E変異を有するもののダブラフェニブ/トラメチニブによる治療後に疾患進行が認められた患者に対して、医療上有用な薬剤はないことから、「既存の治療法、予防法又は診断法がないこと」に該当すると判断しております。
 次に、検証的臨床試験等の実施可能性についてです。海外第II相試験成績に基づいて国内臨床試験の実施可能性を検討した結果、低悪性度神経膠腫は患者数が少ない希少疾患であること等から、日本人患者における本剤の有効性を確認するための臨床試験の実施には相当の期間を要し、「日本人における有効性及び安全性が検討されていない不確実性を考慮してもなお臨床試験の実施により医薬品の承認までに相当な時間を要することの患者への不利益の程度が大きい場合」に該当すると判断をしております。
 最後に、有効性及び安全性です。本申請では、主な臨床試験成績として海外第II相試験の成績が提出されており、当該試験の成績に基づいて、日本人に対して本剤の臨床的有用性を期待できるだろうと判断をしております。
 以上を踏まえ、要件のいずれにも該当することから、我が国において承認用法・用量における薬物動態試験を実施し、結果が得られ次第、試験成績及び解析結果を提出すること等を条件として、条件付き承認制度を適用することは可能と判断をしております。
 続きまして、議題5、資料No.12-1~12-3です。医療用医薬品の承認条件についてです。まず、資料No.12-1、「セムブリックス錠20mg、同錠40mg」について、「前治療薬に抵抗性又は不耐容の慢性骨髄性白血病」の効能・効果について。続きまして、資料No.12-2、「ベスポンサ点滴静注1mg」について、「再発又は難治性のCD22陽性の急性リンパ性白血病」に係る効能・効果について。また、資料No.12-3、「レットヴィモカプセル40mg、同カプセル80mg、同錠40mg及び同錠80mg」について、「RET融合遺伝子陽性の進行・再発の非小細胞肺癌」に係る効能・効果について。これらは、いずれも全例調査に係る承認条件が付されており、この度、各品目の製造販売業者から、承認条件に基づいて実施された全例調査の報告書が提出され、機構における評価の結果、全例調査に係る承認条件は対応されたものと判断をしております。
 続きまして、議題6、資料No.13-1~13-7、医療用医薬品の再審査結果についてです。まず、資料No.13-1、「リアメット配合錠」について、ノバルティスファーマ株式会社より、「マラリア」に係る効能・効果について再審査の申請がなされております。また、資料No.13-2、「ルミセフ皮下注210mgシリンジ」について、協和キリン株式会社より、既存治療で効果不十分な下記疾患(尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、掌蹠膿疱症)」について再審査の申請がなされております。また、13-3、同じく「ルミセフ皮下注210mgシリンジ」について、「既存治療で効果不十分な強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎」に係る効能・効果での再審査の申請がなされております。
 また、資料No.13-4、「テビケイ錠50mg」について、ヴィーブヘルスケア株式会社より、「HIV感染症」に係る効能・効果について再審査の申請がなされております。また、資料No.13-5、「トリーメク配合錠」について、同じくヴィーブヘルスケア株式会社より、「HIV感染症」に係る効能・効果での再審査の申請がなされております。次、資料No.13-6、「ガーダシル水性懸濁筋注シリンジ」について、MSD株式会社より、「肛門癌、扁平上皮癌及びその前駆病変、肛門上皮内腫瘍(AIN)1、2及び3」に係る効能・効果について再審査の申請がなされております。また、資料No.13-7、「ボシュリフ錠100mg」について、ファイザー株式会社より、「慢性骨髄性白血病」に係る効能・効果について再審査の申請がなされております。
 いずれにつきましても、機構において確認を行い、カテゴリー1、承認拒否事由のいずれにも該当しないと判断をしております。
 続きまして、その他事項について御説明いたします。まず、資料の最適使用推進ガイドラインについてです。まず、資料No.14-1、「テゼペルマブ」についてです。喘息に関する最適使用推進ガイドラインにつきまして、他剤における喘息に係る最適使用推進ガイドラインと同様の記載を反映するため改訂を行うこととしております。また、資料No.14-2、「ペムブロリズマブ」については、報告議題1の局所進行頭頸部癌の術前・術後補助療法に関する記載を反映するために改訂を行うこととしております。
 次に、資料No.15-1~15-3、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議において公知申請を行うことが適当と判断された適応外薬の事前評価について御説明いたします。まず、資料No.15-1です。日本結核・非結核性抗酸菌症学会より、「モキシフロキサシン塩酸塩」について、多剤耐性肺結核に係る適応拡大が要望されております。こちらについては、第60回の未承認薬検討会議において、医療上の必要性について該当ありと評価したものです。
 こちらについて当該会議で評価を行いまして、国内外の臨床試験、国内外の診療ガイドライン等を踏まえ、要望の効能・効果に対する本薬の有用性は、報告書に記載した情報により説明可能ということで、公知申請は可能と判断をしております。効能・効果については、「適応菌種をモキシフロキサシンに感性の結核菌」、また、用法・用量については、2、3ページにかけての用法・用量とすることが適切と判断をしております。なお、3ページのとおり、耐性菌への対応の関係ですが、複数の抗結核薬との併用で用いることについて注意喚起を行うことが適切と判断されております。
 続きまして、資料No.15-2です。日本頭頸部癌学会より、「ゲムシタビン塩酸塩」について、上咽頭癌に係る適応拡大が要望されたものです。医療上の必要性については、第59回の検討会議において該当ありと判断をしたところです。なお、当該会議においては、局所進行上咽頭癌に対する補助化学療法については、医療上の有用性が期待できるのは上咽頭癌に対する導入化学療法に限定をされるものと判断されております。
 こちらについて、国内外の臨床試験や国内外の診療ガイドライン等を踏まえまして、局所進行上咽頭癌患者に対する化学放射線療法の導入療法としてのゲムシタビンとシスプラチンとの併用投与、また、再発又は遠隔転移を有する上咽頭癌患者に対するゲムシタビンの単独又は白金系抗悪性腫瘍剤との併用投与に対する本薬の有用性は、本報告書に記載した情報により説明可能であることから、公知申請は可能と判断しております。効能・効果については、「局所進行上咽頭癌における化学放射線療法の導入療法及び再発又は遠隔転移を有する上咽頭癌」とし、用法・用量については3ページに記載のとおりとすることが適切と判断をされております。
 続きまして、資料No.15-3、日本造血・免疫細胞療法学会より、「フルダラビンリン酸エステル」について、既承認の疾病以外における同種造血幹細胞移植の前治療に係る適応拡大が要望されたものです。こちらについて、第62回の検討会議において、医療上の必要性について該当ありと判断をしております。
 こちらについて、国内外の診療ガイドライン等を踏まえ、要望の効能・効果に対する本薬の有用性は、報告書に記載した情報により説明可能であることから、公知申請は可能と判断をしております。効能・効果については、疾患を限定せずに同種造血幹細胞移植の前治療とすること、用法・用量については、2、3ページに記載の用法・用量とすることが適切と判断をしております。
 続きまして、その他議題3、資料No.16、生物由来原料基準の一部改正についてです。資料の1ページ、まず、生物由来原料基準についてですが、こちらの基準は、薬機法第42条に基づき、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品に使用される、人その他の生物に由来する原料等について、製造に使用される際に講ずべき必要な措置を定めたものです。また、告示のほか、運用に関する通知やQ&A事務連絡等において、その運用を示しています。
 この度、令和4年度から6年度のAMED研究班において、新たな知見や技術に応じた更新や、国際整合を高める観点での基準の検討を踏まえまして、生物由来原料基準の改正、運用の見直しを行うこととしており、告示改正事項につきましては、薬事審議会規程により所掌する再生医療等製品・生物由来技術部会において、昨年11月に御審議を頂いたところです。今回の改正内容については、本部会の所掌である血液製剤総則についても形式的な改正を予定していますので、主な改正方針について御報告をさせていただきます。
 まず、告示の改正事項についてです。1ページの改正の概要です。具体的な改正事項については3ページ以降の別紙新旧対照表に記載しておりますので、併せて御参照ください。まず、告示改正事項ですが、牛海綿状脳症(BSE)のリスクの観点から、反芻動物由来原料基準において定めている使用不可能な部位、使用可能な原産国について改正を行うこととしております。国際獣疫事務局により「無視できるBSEリスク」に認定された国、いわゆる清浄国等が原産国であって、かつ月齢が30か月以下のウシ由来の脊柱骨と頭骨については使用可能とするよう改正するものです。また、清浄国の認定の更新状況を踏まえ、カナダ産原料に関する改正も予定しております。なお、血液製剤総則においては、一部記載の整備を行う予定です。こちらの告示改正事項については、昨年11月に開催された再生医療等製品・生物由来技術部会において了承いただいたものです。
 次に、2ページ、運用通知等の主な見直し内容についてです。まず、(1)日本以外の国で医薬品等として承認されている生物由来原料を用いる場合について、基準適合性に係る情報収集が困難なケースでも、臨床使用実績等を踏まえ基準適合とみなせる場合があることを示すものです。(2)医薬品等の製造に用いるマスターセルバンク等の作製に用いられる原料について、同じく臨床使用実績等を踏まえて基準適合とみなせる場合等には使用可能とするという運用の改正を予定しております。
 また、(3)ヒト細胞組織原料基準においては、現状、ドナーの感染検査について、「検査項目、検査方法等に応じた再検査が適切な時期に行われる等ウインドウピリオドを勘案した検査又は管理がなされていること」としているところです。これらについて、HBV、HCV、HIVの血清学的検査に加え、信頼性の確保された個別核酸増幅検査によりウイルスが検出されないことが確認され、かつ、最終製品に至る製造工程においてウイルス混入を否定する管理試験等がある場合、又は最終製品に至る製造工程にウイルス不活化・除去工程が組み込まれている場合には、再検査を不要とすることを示すことにしております。
 (4)ヒト組織原料等のドナーが新生児の場合には、原則としてドナーの実母の感染検査で代替できるとするものです。また、(5)反芻動物由来原料基準について、反芻動物由来原料等から除外される過酷な精製工程を経ていると考えられるものの一覧を更新するものです。
 告示改正案については本年1月22日までパブコメを実施しており、今後、所要の手続を経て改正を行うこととしております。報告事項の説明は以上ですが、事前に報告事項の議題1、キイトルーダにつきまして南委員より御質問を頂いておりましたので、対応と併せて機構の担当より御説明させていただきます。
○医薬品医療機器総合機構 キイトルーダにつきまして、南委員より3点、事前の御質問を頂いておりましたので、その内容と機構からの回答について御説明させていただきます。
 まず、1点目です。承認は、米国及びEUと同様に、CPS1以上に限定すべきと考えますとの御意見を頂いております。理由としましては、症例数が少ないとはいえ、CPS1未満ではハザード比が2.57と1を超えていること、FDAの勧告としてEFSのイベントの定義が変更されたが、EFSの当初の定義どおりに解析したところ、CPS1以上ではハザード比が1.0であったこと等になります。
 こちらについて、機構からの回答をさせていただきます。御指摘のとおり、CPS1未満の集団では、EFSのハザード比が2.57と1を大きく超えており、明確に有効性が示されている状況ではないと考えておりますので、このCPS1未満の患者に対する本薬の投与については、慎重に検討される必要があると考えております。CPS1未満の集団の患者数、イベント数は限られておりますが、添付文書においてCPS1未満の集団における有効性の結果を情報提供した上で、効能・効果関連の注意において、PD-L1発現率により有効性に異なる傾向があることから、当該成績を踏まえ適応患者の選択を行うよう注意喚起することによって、がん化学療法に十分な知識、経験を持つ医師によって適切に使用が検討されるものと考えております。
 また、頂いた御意見を踏まえまして、市販後において、術前補助療法及び術後補助療法として、本薬を投与する必要性とともに、このCPS1未満に対する本薬投与の適切性に係る情報の収集を行うよう、必要に応じて遅延なく適正に対応するよう、申請者には伝達したいと考えているところです。
 2点目です。審査報告の11ページの欄外に、EFSの定義の変更によって新たにEFSイベントの対象になった患者は存在しなかったとあるが、EFSイベントとされていた者がイベントとされなくなった患者についても記載すべきとの御意見を頂いております。
 こちらについて、機構の考えをお答えさせていただきます。御指摘を踏まえまして、EFSイベントとされていたがイベントとされなくなった患者に関しても、審査報告に記載したいと考えております。なお、この当該変更が試験評価に及ぼす影響については、現在、確認中ですので、確認ができ次第、御連絡をさせていただきたいと考えております。
 最後、3点目です。351例が対照群に割り付けられているが、安全性は315例のみで評価されており、36例が除外されている。対照群に割り付けられた351例のうち10%もの参加者が手術を受けておらず、多いのではないかとの御意見を頂いております。
 こちらについて、機構の考えをお答えさせていただきます。御指摘の35例が手術を受けていない理由の内訳になりますが、同意撤回が19例、臨床的疾患進行が6例、有害事象、医師による判断が4例、またプロトコル違反、誤ってランダム化された患者が1例となっております。当該内訳について、試験の内容に懸念があるものではないと考えているところです。機構からは以上です。
○山本昇部会長 御説明ありがとうございました。南先生、何か追加はありますか。
○南委員 ありがとうございます。まず、このCPS1未満、1~10というようにCPSの大きさに分けてハザード比を出していただけるようになって、現場では大変有り難く思っています。企業は、最初の頃は一切出さなかったのですが、低発現例での事実を明らかにしていただけたことで、本当に有り難く思っています。
 ただ、この統計の解析そのものは、統計学的にはOKだということなのでしょうが、赤いインクに真水を足しても赤いよね、もうちょっと足しても赤いよね、だから真水も赤いのだという論調の解析です。実際、御説明いただいたとおり、CPS1未満ではハザード比の点推定値は1を大きく上回っている、これは生物学的にも十分説明され得るところです。
 それから、解析中だとおっしゃっていただきましたけれども、EMAでの解析で、もし当初の予定どおりの解析をすると、CPS1以上でも有効性が証明されないことになってしまうのです。エンドポイントを最後の最後の解析直前になって変えているのですが、変えているということ自体問題ですし、それから、手術可能例を対象とした臨床試験で、手術群に割り当てられた患者さんのうち10%、1割の人が手術を受けていないということから考えると、かなりこの臨床試験の質に疑問を持って考える必要があるのではないかと感じています。
 イベントの定義の変更に際しては、企業側はデータにアクセスせずに変更したという言い訳をもちろんしていますが、ただ、企業側は、実際にデータにアクセスしなくても、国際学会等で研究者と接触していることを考えますと、本薬群に手術前の増悪が多いという情報は当然つかみ得る状況にあったはずです。
以上のことを考えますと、少しこのデータそのものを慎重に解釈する必要があるだろう。海外ではCPS1以上に限って承認しています。もちろん医療環境の違い、保険制度の違いがあるということは理解していますが、CPS1未満にも承認することは、現時点では非常に危うく感じます。
 OSも見る予定ですので、OSの結果を見て、そのときにまた考えればいいのではないかというのが私の意見であります。それでも承認というのであれば、十分、情報提供をしていただければと思いますが、本社に指示しても末端まで伝わらない場合が多いということは伝えておきます。
 それから、「がん化学療法に十分な知識、経験を持つ医師が」ということを常に付けるのですが、この疾患は歯科の先生方も使われるということは是非念頭に置いておいてください。以上です。
○医薬品医療機器総合機構 機構です。貴重な御意見、どうもありがとうございます。御指摘のとおりと考えておりまして、特にこのCPS1未満のところの有効性については、慎重に検討が必要と考えているところです。ですので、企業側にしっかりと情報収集、情報提供するように伝えさせていただきたいと考えております。
 また、試験の計画等に関する御懸念を頂いたところかと思いますが、その点につきましても、懸念を伝えた上で、適切に検討するように申請者には伝えさせていただきたいと思います。
○南委員 是非、くれぐれもよろしくお願いします。本社に伝えている、指示したことが実際の営業現場から医療者に伝わってない場合が多いです。
○医薬品医療機器総合機構 ありがとうございます。
○山本昇部会長 南先生、ありがとうございます。ほかの委員の先生方から御質問がありましたら、御発言をお願いいたします。それでは、報告事項及びその他事項につきましては、確認いただいたものといたします。ありがとうございます。本日の議題は以上ですが、事務局から何か報告はありますでしょうか。
○事務局 それでは、次回の部会ですが、令和8年3月2日午後6時から開催をさせていただく予定です。よろしくお願いいたします。
○山本昇部会長 ありがとうございます。それでは、本日はこれで終了とさせていただきます。ありがとうございました。
( 了 )
 
 
備考
本部会は、企業の知的財産保護の観点等から非公開で開催された。

照会先

医薬局

医薬品審査管理課 専門官 津田(内線4233)