- ホーム >
- 政策について >
- 審議会・研究会等 >
- 社会・援護局(社会)が実施する検討会等 >
- 社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会(第1回) 議事録
社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会(第1回) 議事録
日時
令和8年4月23日(木)13:00~15:00
場所
TKP新橋カンファレンスセンター ホール16C
出席者
- 構成員(五十音順)
伊奈川構成員
榎本構成員
瀬戸構成員
高橋構成員
玉木構成員
永井構成員
則武構成員
藤森構成員
松原構成員
山田構成員
吉田構成員
榎本構成員
瀬戸構成員
高橋構成員
玉木構成員
永井構成員
則武構成員
藤森構成員
松原構成員
山田構成員
吉田構成員
議題
1 座長の選任について
2 社会福祉施設職員等退職手当共済制度の現状と課題・検討の視点について
3 その他
2 社会福祉施設職員等退職手当共済制度の現状と課題・検討の視点について
3 その他
議事
○山田福祉基盤課長補佐 それでは、定刻となりましたので、ただいまから、第1回「社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会」を開催いたします。
私は、事務局を務めます厚生労働省社会・援護局福祉基盤課の山田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
構成員の皆様におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。本日は対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての実施とさせていただきます。
まず、開会に当たりまして、社会・援護局長の鹿沼より御挨拶を申し上げます。
○鹿沼社会・援護局長 この検討会の開催に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。
皆様方にはこの構成員をお引き受けいただきまして、また、本日もお忙しい中、お集まりいただきまして本当にありがとうございます。
また、日頃から私ども厚生労働行政、福祉行政にいろいろな御知見を賜っておりますこと、厚く御礼申し上げます。
私はよくこういう場でお話しさせていただくときに言うのですけれども、厚生労働省は今まで2025年というのを節目としていろいろな政策をやってきました。要するに、団塊の世代が後期高齢者になるところ、これを一つの節目としてきたわけですが、75歳以上というのは医療のほうのニーズではありますけれども、介護のほうのニーズを言えば85歳以上が多いということで、これからまさにこの10年、20年が非常に大きな山場だと思っております。そういう意味でも、介護人材の確保、福祉の人材の確保、これが極めて大きな課題だと思っておりまして、この通常国会におきましてもそれに関する法案を提出しているところでございます。
一方で、この退職手当制度は福祉人材の確保に非常に大きな役割を果たしてまいりました。昭和36年から60年以上にわたって、非常に現場において活用されてきたものだと思っております。
ただ、やはり60年にわたる中におきまして、また後ほど資料で説明させていただきますが、社会情勢も大きく変わりまして退職者数の増加、また、これ自体はいいことなのですが、勤続年数の長期化、こういった中で給付額そのものが非常に増えてきているという状況でございます。
一方で、積立方式ではなくて賦課方式をとっておりますので、そういった給付の増加はそのまま掛金に影響するという状況でございまして、近年は掛金の引上げを行っているところでございます。
制度運営上の課題がいろいろ顕在化してくる中で、本当に大切な制度であるからこそ、この制度が引き続き中期的、長期的に安定した制度となるようにしっかりやっていかなければいけない。そういう気持ちで、抜本的な見直しということでこの検討会で御議論を賜りたいと思っているところでございます。
皆様方におかれまして、本当に忌憚のない御意見をいただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○山田福祉基盤課長補佐 それでは、構成員の皆様の御紹介に入らせていただきます。
御出席の構成員の方々を五十音順で紹介させていただきますが、時間の関係上、恐縮ですが、お名前のみの紹介とさせていただきます。所属、役職等につきましては、お手元の構成員名簿を御参照いただければと思います。
まず、伊奈川秀和構成員です。
榎本博文構成員です。本日は、オンラインでの御参加となります。
瀬戸雅嗣構成員です。
高橋英治構成員です。
玉木伸介構成員です。
永井幸子構成員です。
則武直美構成員です。本日は、オンラインでの御参加です。
藤森克彦構成員です。
松原由美構成員です。
山田雅人構成員です。
吉田俊之構成員です。
本日は、全員の御出席をいただいております。
続きまして、オブザーバーを紹介いたします。
まずは、厚生労働省老健局高齢者支援課より、安澤課長補佐でございます。
障害保健福祉部障害福祉課より、唐島課長補佐でございます。
こども家庭庁からは3名となりまして、成育局保育政策課大野課長補佐でございます。
支援局家庭福祉課から、後藤課長補佐でございます。
支援局障害児支援課から、時末課長補佐でございます。
続きまして、独立行政法人福祉医療機構より、佐藤審議役でございます。
小安共済部長でございます。
最後に、事務局について紹介します。
ただいま御挨拶いたしました、鹿沼社会・援護局長でございます。
伊澤大臣官房審議官でございます。
石川地域保健福祉施策特別分析官でございます。
池上総務課長でございます。
小野福祉基盤課長でございます。
芦田福祉人材確保対策室長でございます。
寺坂福祉基盤課長補佐でございます。
ここで、頭撮りは終了させていただきたいと思います。
(頭撮り終了)
○山田福祉基盤課長補佐 続きまして、お手元の資料と会議の運営方法の確認をさせていただきます。
本日は、資料といたしまして資料1から5を配付させていただいております。会場にお越しの皆様におかれては、机上に用意をしてございます。オンラインにて出席の皆様におかれては、電子媒体でお送りしております資料を御覧いただければと思います。
同様の資料をホームページにも掲載してございますので、資料の不足等ございましたら、恐縮ですが、ホームページから御覧いただければと思います。
次に、オンラインの発言方法等について御案内いたします。
オンラインの皆様には、画面の下にマイクのアイコンが出ていると思いますので、会議の進行中は基本的にミュートにしていただき、御発言をされる際にはZoomツールバーの「リアクション」から「手を挙げる」をクリックいただきまして、座長の御指名を受けてからマイクのミュートを解除して御発言いただければと思います。
御発言が終わりました後には、「リアクション」から「手を下ろす」をクリックいただきまして、併せて再度マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
続きまして、議題1の座長の選任に移らせていただきます。
資料1「開催要綱」を御覧いただければと思いますが、開催要綱の4(2)において、座長は互選によりこれを定めると定められてございますが、事前に皆様より御推薦等をいただいております早稲田大学人間科学学術院教授、松原由美先生にお願いさせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○山田福祉基盤課長補佐 それでは、松原構成員には座長席へ御移動いただき、一言御挨拶を頂戴できればと思います。
(松原構成員 座長席へ移動)
○松原座長 ただいま御選出いただきました松原でございます。皆様方の御協力を得ながら、円滑な議事運営に努めてまいりますので、どうぞ御支援、御協力のほどよろしくお願いいたします。
○山田福祉基盤課長補佐 ありがとうございます。
それでは、これからの議事進行につきましては松原座長にお願いしたいと思います。松原座長、どうぞよろしくお願いいたします。
○松原座長 それでは、早速議事に入りたいと思います。
事務局より説明をお願いいたします。
○小野福祉基盤課長 福祉基盤課長の小野でございます。
それでは、資料1から5まで通しで説明をさせていただきます。よろしくお願いします。
まず、資料1をお願いいたします。本検討会の開催要綱でございます。
「1.趣旨」のところにございますが、本制度につきましては社会福祉法人の相互扶助の精神に基づきまして、社会福祉施設等に従事する職員に対して退職手当金を支給するものでございます。そのことをもちまして、社会福祉事業の振興に寄与することを目的としておりまして、社会福祉施設等に従事する人材の確保を支える仕組みとして、福祉サービスの安定的な提供と質の向上に一定の役割を果たしてきたものでございます。
一方で、近年は退職者数の増加や勤続年数の長期化に伴いまして退職手当給付額が上昇しておりまして、それに伴い、退職手当の財源となる掛金額の引上げが続くなど、制度を取り巻く環境が大きく変容してございます。
このような状況を踏まえまして、本検討会は本制度が将来にわたり人材確保、定着による福祉サービスの安定的な提供及び質の向上に資する制度として安定的に運用されるよう、今後の制度の在り方を検討するものでございます。
2の「検討事項」につきましてでございますが、本制度の持続可能性の確保等に向けた制度の在り方を検討いただきます。
3の「構成員」のところは、御覧いただいたとおりです。
4の「その他」も御覧いただいたとおりでございます。
厚生労働省社会・援護局のほか、老健局、障害保健福祉部、こども家庭庁、制度を運営しております独立行政法人福祉医療機構にオブザーバーとして参画をいただいております。
続きまして、資料2は構成員名簿でございますので、説明を省略させていただきます。
資料3をお願いいたします。「今後の検討会スケジュール(案)」でございます。
本日、1回目の開催ということで、この後、制度の現状、課題、検討の視点について御説明をさせていただきます。
今後ですが、来月から夏頃にかけまして本制度に関するヒアリング・議論、こういったことを退職手当制度に詳しい外部の有識者や各構成員の皆様からの御発表も含めて行っていただければと思っております。
そうしまして、秋頃に取りまとめをし、取りまとめについて福祉部会のほうに報告することを予定しています。
なお、この検討会の設置については本日午前中の福祉部会のほうでも報告済みでございます。
続きまして資料4、本制度の現状及び課題について御説明します。
1枚おめくりください。2ページです。
一番上の○は、開催要綱で御説明したとおりです。
続きまして2つ目です。本制度につきましては、創設時に民間の社会福祉施設職員では、職員の給与その他の待遇面で公立の社会福祉施設の職員と格差があるということで、必要な職員の確保、あるいは質の高い職員の定着化ということを考えまして、官民格差を埋める仕組みとして公費助成を伴う制度として創設をされたところでございます。
なお、公費助成につきましては、これまで段階的に縮小を図ってきております。
一番下ですが、令和7年4月1日現在、本制度には1万6678の社会福祉法人が加入されております。社会福祉法人全体の数が社会福祉協議会様を含めて2万1000ほどでございますので、その割合は8割ということになります。
下の事業スキームについては御覧いただいたとおりですけれども、独立行政法人福祉医療機構のほうで運営をいただいているものです。
次のページをお願いいたします。3ページ目です。
上から、本制度の退職手当金の財源でございますけれども、共済契約者であります社会福祉法人が納付する掛金によって賄われております。保育所等については、給付費に対して国・都道府県からそれぞれ3分の1ということで、合わせて3分の2の公費助成が行われております。
なお、運営事務費につきましては別途、福祉医療機構への交付金により手当されておりますので、この掛金等には影響のないものとなっております。
続きまして、財政運営方式でございますが、賦課方式になっております。
それから、掛金額の設定については、「おおむね5年を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない」とされており、これは法定化されております。
退職手当金の額の具体的な算定は式に書いてあるとおりでございますが、「退職前6か月の本俸平均額」に在籍期間に応じた法定乗率ということで、法定乗率が勤務年数に応じて率が上がる形になっておりますので、長期勤務に配慮した設定となっております。
※印がございますが、給付の対象としましては、この制度に加入1年以上の方に支給することになっております。
支給額の例が下にございます。10年で100万円、20年で500万円、30年で1000万を超えるような水準を今、給付をさせていただいています。
右の支給実績でございますけれども、令和7年の1年で退職金の支給者数としては8万2574人、額としましては1452億、これは1人当たりに割り戻しますと約176万円という支給をしているところです。
次のページをお願いいたします。
加入対象、公費助成でございますが、本制度の共済契約を締結できるのは社会福祉施設等を経営する社会福祉法人のみとなっております。ただし、その加入につきましては各法人の任意でございます。
2つ目の○は、賦課方式の御説明です。法人が契約を解除した場合は退職手当金が支給されないということと、それまでに納付した掛金は返金されない仕組みとなってございます。
その下につきましては、公費助成についてこれまで介護、障害分野が段階的に廃止されまして、現在保育所、措置施設に対してのみ助成が行われているということです。
なお、その下の※印でございますけれども、この保育所等の公費助成の在り方については別途こども家庭庁における審議会において他の経営主体とのイコールフッティングの観点及びこども未来戦略に基づく保育人材の確保の状況を踏まえてさらに検討を加えまして、本年度改めて結論を得ることとされておりますので、本検討会の検討事項としてはこの点については対象外となります。
続きまして、5ページ目をお願いいたします。掛金額と加入職員数です。
掛金額につきましては、職員1人当たり同じ額、一律の額となっておりまして、令和8年度、今年度につきましては介護・障害の分野は14万8500円、年額でございます。保育につきましては、4万9500円でございます。
加入職員は全体で約88万人でございまして、その内訳については保育所、措置施設等と介護・障害分野が半々といった状況でございます。
加入している社会福祉法人の職員数の規模につきましては、100人未満の法人が全体の約9割を占めているということでございますが、特に社会福祉法人の加入、非加入によって差があるというよりも、社会福祉法人全体として、このような状況だということで御理解いただければと思います。
続きまして6ページ目、「近年の制度見直しについて」を御参考までに添付をさせていただいています。
大きくは平成18年と28年に見直しを行っておりまして、18年のほうにつきましては介護保険における民間とのイコールフッティングの観点から介護分野について公費助成を見直ししております。公費助成がなくなったということでございます。
それから、掛金負担の増加が見込まれる中で制度の安定化を図る観点から、給付水準において1割程度の引下げを行っています。
3つ目で「その他」のところがございますが、加入期間の合算(通算)について、従来は空白期間がない場合のみ認められておりましたけれども、退職後2年以内に再び制度加入法人に復帰した場合は合算(通算)をすることは可能とする改正を行っております。
28年の見直しについては、障害分野について介護の分野と同様に公費助成の見直しを行っております。
併せて、長期加入に配慮した乗率の設定ということで、当時の国家公務員退職手当制度の支給乗率に準拠する見直しを行っています。
「その他」のところですけれども、18年で退職後2年以内ということにしました通算(合算)期間を3年以内に拡充する改正を行ったというところです。
続きまして、7ページ以降が直近の動向になります。
まず7ページが退職手当支給総額の推移ということで、退職手当の支給総額につきましては5年前と比較しまして1.26倍、10年前と比べまして1.4倍ということで増加しております。これにつきましては退職者数の増加、いわゆる人数のところと勤続年数長期化、賃金増の影響、いわゆる単価とともに影響があったものと考えております。今後も給付増が見込まれると考えております
以下、次のページで、まず人員、退職者数が増えた関係の資料でございます。
退職者数は直近5年で1.1倍に増加、10年で1.06倍、10年前と比べて1.06倍ということでございます。
ただし、令和2年度については新型コロナウイルス感染症の影響と考えられますが、退職者数が大幅に減少しているということもありますので、比較の対象として見るときに御注意いただければと思っております。
次のページが、その退職者数の増加の要因として考えられることを分析したものでございます。
右肩に書いてございますけれども、まずグラフを2つお示ししておりますが、介護保険制度創設の前後にゴールドプラン、あるいはエンゼルプラン等によって社会福祉施設の整備促進、それに伴う法人の数の増加、当然職員の数の増加ということがございまして、右肩上がりに職員数イコール新規加入者数が増えてきております。平成の初め、あるいは昭和の終わりの辺りの世代が今60歳から65歳というところを迎えておりますので、退職者数が増えておるところでございます。
ただし、上のほうのグラフを見ていただいたとおりですけれども、さらに50代の方も多くおりますので、今後も退職者数の増加は見込まれるという状況です。
続きまして10ページ以降が、今度は増額の要因の単価、1人当たりの平均支給額の増加についてでございます。
1人当たりの平均支給額については5年前と比べまして1.15倍、10年前と比べて1.28倍ということで、退職者数の増加も影響しておりますが、単価の増加のほうが割合的にはより大きく影響しているところでございます。
次の11ページ以降で、単価の要因分析という資料になっております。
11ページが退職者の平均年齢及び平均在籍期間ということで、制度概要のところで御説明したとおり、この制度に加入した在籍期間が伸びることによりまして支給乗率が上がりますので、給付の単価が上がっていくということでございます。
続きまして、次のページです。今までは給付の話でございましたけれども、ここからは掛金の収入の入りと出のうち、入りのほうに関わる部分でございます。
まず「制度加入者(職員)「総数」の推移」でございますけれども、これもグラフを見ていただいたとおり右肩上がりで伸びてきましたが、令和5年度以降は横ばいになっております。当然のことながら、加入者1人当たり定額の掛金ということでございますので、加入者数が増えておらないということで、掛金額を引き上げないと収入が増加しない状況になっています。
次のページをお願いいたします。
加入者総数のうち、新規に入ってきていただいている方の数の推移でございます。これも平成27年度以降、新規加入者の数は減少傾向でございまして、直近については横ばいの傾向になっているものでございます。
次のページは再掲でございますが、先ほど御説明しました退職者数でございまして、こちらについては増加してきているということで、退職者、いわゆる制度から抜けていく方の数が増えていって、入ってくる方の数がほぼ横ばいということで、制度の加入者総数が横ばいあるいは微減という状況になってきているということです。
続きまして、15ページ目が職員1人当たりの掛金額の推移でございます。
職員1人当たりの掛金額につきましては、これも見ていただいたとおり、60年前、制度創設来、物価、賃金等の上昇も、あるいは制度の成熟化も踏まえて右肩上がりに掛金を引き上げてきておりますが、見ていただいたとおりですけれども、平成19年度以降は掛金を据え置く形になっておりました。これでも財政均衡は図られてきて、後ほど出てきますけれども、むしろ収入が支出を上回り、準備金が少しずつたまっていくという状況でございました。直近3か年につきましては、掛金の引上げを行っているところです。
下の少し小さい字ですけれども、※印のところにございます。繰り返しになりますけれども、この制度創設から平成12年度までは単年度で財政の均衡を図り、掛金を設定する方式でございましたが、13年度以降はおおむね5年間の財政の均衡を図り、掛金を設定する方式が法定化されております。
続きまして、16ページです。
「支払準備金残高の推移」ということで、御説明しましたが、平成19年度以降、掛金は据え置いてきておりましたが、準備金はこのように蓄積する形になっておりまして、令和3年度末が505億円ということで最大の額になっているところでございます。
それ以降、財政の収支状況が変わりまして、この準備金を取り崩す形で掛金の引上げを一定抑制するということをしてまいりましたので、準備金の額が減少してきております。実積が出ております6年度は294億円ということで、7年度もまだ実積が出ておりませんが、これが減少していくことが見込まれています。
続きまして、17ページは制度の効果についての参考資料で、「離職率の比較について」でございます。
見ていただいたとおり、3本の折れ線グラフがございますけれども、離職率について一番上の赤い線が介護職員の全体、次の青い線が全産業の平均、一番下の緑のところがこの制度に加入している法人の離職率ということで、この制度に加入していただいておる社会福祉法人の離職率が一番低いということで、この制度が一定の効果、成果を上げているものと私どもも考えているところでございます。
以上で資料4を終わりまして、最後になりますが、資料5でございます。
本検討会で御検討いただきたい検討の視点について提示をさせていただくものです。
表紙の次のページ、「検討の視点」でございます。
近年、制度を取り巻く環境が変化する中で、今後も安定的に制度を運営していくためには、制度の在り方について、中長期的な視点から幅広く検討していくことが求められます。具体的には、以下のような視点から、今後の制度の在り方についてどのような対応が考えられるかということで、御検討いただきたいと思っております。
➤のところです。大きく2つありますが、1つ目の「制度の財政運営に関する視点」ということで、制度を安定的に維持するための財政運営の枠組みをどのように考えるか。
法人の経営の持続性に配慮した制度運営の在り方をどのように考えるか。
人材の定着を目指す制度として、長期勤続をどのように評価するか、また他の類似制度や退職手当の動向との比較、必要となる負担の水準も踏まえ、給付水準・体系をどのように考えるか。
制度を安定的に維持していくために、将来の変動に備える仕組みをどのように整えていくか。
2つ目の➤として、「制度の利用促進のための視点」です。
制度の安定性を高める観点から、新規加入者をどのように確保していくかという視点でございます。
説明は以上となります。どうぞよろしくお願いいたします。
○松原座長 資料の御説明、ありがとうございました。
ただいまの御説明に対しまして、御質問、御意見をお願いいたします。
なお、大変恐縮なのですけれども、時間の関係がございますので、お一人5分以内をめどに御発言いただきますよう、御協力のほどよろしくお願いいたします。
それでは、本日は第1回目ということもありますので、構成員の皆様お一人お一人から御意見をいただきたいと思います。
まずは会場にいらっしゃる構成員からということで、五十音順で、すみませんが、伊奈川構成員からよろしいですか。オンラインで御参加の皆様も五十音順で御発言いただければと考えております。突然振って申し訳ないのですけれども、伊奈川構成員、口火を切っていただければと思います。お願いします。
○伊奈川構成員 御指名ありがとうございます。僭越ですが、私のほうからまず発言させていただきます。
非常に示唆に富む資料を今日提示していただきまして、また、既に論点も出していただいておりますので、なるべくそれに沿って何点か申し上げたいと思います。
まず、資料の5になりますけれども、検討の視点ということで、これは私流に解釈すると、それぞれが今の福祉の状況に対応しているかなと思っております。制度の財政運営に関する視点ということでありますけれども、これは見方を変えると、まさに福祉をはじめとする社会保障制度全体の持続可能性にも関わってくる。だから、制度が元気でなければ退職手当だけ元気になるわけもないということですので、その辺りも意識して考えていく必要があるのだろうと思っております。
また、制度の利用促進ということは今の処遇改善もそうですけれども、福祉の魅力度を上げていくということだと思いますので、片方で福祉人材の確保と言っているのに、こちらの退職手当のほうだけ逆方向というわけにもいかないとすれば、その辺りも意識しておく必要があるのだろうと思っております。
そういう点で、3つばかり私としては重要な点があると思っております。
1つは、この制度というものがどういう趣旨なのか。制度のスタート時点においては官民格差ということで、確かに公務員の退職金というのは今でも話題になりますけれども、そういったことがスタート時点にあったのだろうと思いますが、今はそれもありますが、やはり民間がどうかということも重要なのだろうと思います。
特に福祉の中だけでの競争ではなくて、ほかのいろいろな業態との競争関係もありますので、そういう点でいきますとやはりこれも今後のデータとか、あるいはいろいろな方の御意見を聞かないといけないのですけれども、やはり重要なのは民間においても今、退職手当とか退職一時金もありますが、企業年金も含めてセットで老後の生活をどう保障するかということがあります。
そういう点では、今日の資料では出ていませんけれども、いろいろな企業年金とかありますが、この業界はどうなのだろうかというのがちょっと私も分かっておらない点があって、そういうところも意識する必要があるのと、やはり今、定年の引上げとか、そういう中でいろいろな賃金体系というのも変わってきますので、退職前6か月というのは伝統的な終身雇用、あるいは公務員制度では非常に妥当するわけですけれども、果たしてこういうものが今後未来永劫なのか。いろいろと雇用の流動化というところも意識していかないといけないのではないか。これがまたこの業界の魅力度にも関わってくると思っております。
2点目は、財政の関係であります。賦課方式ということは、これは任意加入の制度だと言っているわけですけれども、やはり一旦、契約関係が成立した後は、みんな助け合っていくんだという精神がここの制度にはあるのだろうと思うわけであります。一種の社会福祉の中での連帯みたいなことであります。
そういう点で、この制度を末永く持続可能なものにしていくという点からいうと、賦課方式ではあるのですけれども、長期的な見通し、特に先ほど局長の御挨拶にもありましたが、今後2040年とかという展望の下でどういうふうに財政的にいくのか。やはり行き当たりばったりというわけにはいきませんので、将来の見通しというものを、一定の仮定を置かざるを得ないとは思いますけれども、加入者であるとか、あるいは賃金動向であるとか、もう一つは賦課方式ではありますが、準備金といいましょうか、そういったショックアブソーバーみたいなものがどうかという点もありますので、決め打ちということではなくて幅広い検討に資するという意味での試算みたいなものも必要になってくるのではないかと思っております。
3点目は、契約ということですので、そういう点では年金とか、あるいは医療保険のような強制加入の制度ではないわけですけれども、逆にいいますと、民間ベースではありますが、2つの点でやはり縛りが出てくると思っています。1つは法律上の制度であるということ、もう一点は就業規則上どのように位置づけられているのか。
つまり、一般的には退職一時金とか退職手当に関してはそういうものを設ける場合は就業規則に規定されるはずですので、その辺りが普通に考えますと、別途定めるという中で、退職の共済制度によるみたいな書きぶりなのかなとは思っておりますけれども、その辺りの実態がどうか。その辺りが個人の既得権とか、あるいは期待権ということに関わってきますので、その辺りの実態も含めて承知しておきたいと思っているところでございます。
いずれにしましても、この制度をきちんとつないでいくということが必要だということが私の発言の本意であります。
以上、5分くらいでしょうか。ありがとうございました。
○松原座長 ありがとうございます。他産業をちゃんと見ていきながら、このパッケージでしょうか。年金も含めて魅力をどうつくっていくか、見ていくか、伝えていくか。あとは、将来の見通しに対するシナリオということでしょうか。それを幾つか示していくべきだという点と、就業規則上の位置づけとか実態ですね。個人の既得権等がどうなっているか。その実態を把握ということで、大変貴重な御示唆をいただきました。ありがとうございます。
次に瀬戸構成員、お願いします。
○瀬戸構成員 全国老人福祉施設協議会の瀬戸と申します。よろしくお願いいたします。
老人福祉施設の現状についてはヒアリングのときにもう少し詳しくお話しできるかと思いますけれども、制度の流れから言うと、高齢者関係で言えば18年の公費助成の廃止によって、我々は3倍掛けという言い方をしていましたけれども、それによって総数も新規加入者も、大きく減ったグラフが出ています。ですから、多分きちんと証左はこれからある程度していこうとは思っていますが、全部の高齢者施設に入っていないというのが現状だと思っています。
ただ、入っているところもしっかりあるので、そことの違いがどういうところなのかということもちょっと調べなければいけないかなと思っています。
それから、論点の1つ目の➤の3つ目の○のところで、他の類似制度とか退職手当の動向とありますけれども、私は北海道なのですが、各都道府県に都道府県ごとの共済制度があると思うんです。北海道の場合も共済制度で、ただ、一般社団でやっていて法律的に何のバックボーンもない不安定な制度をずっと続けていまして、あとここ1、2年で確定給付企業年金のほうに移行する準備中でございますけれども、北海道の場合だと加入会員数が1万4000くらいだと思います。積立方式なので、700億円くらいの積立金を運用して、現在だとその職員が全員辞めたとしても退職金を払える。こことは給付率が違うので大分低いですけれども、700億円くらいをきっちりと運用しながらやっているという状況はあります。
ですから、各都道府県の状況もしっかりと聞いて、積立てと賦課と全然違うことはありますけれども、将来のことも含めてそういう積立方式を考えてもいいのではないかと思っています。
あとは、就業規則上の話が伊奈川構成員から出ていましたけれども、ここはきちんと就業規則をうたって、当然うちの法人もうたっています。ただ、うちの法人の場合も例えばうちは加入していますが、3倍掛けになってから新規加入はしていなくて、従来の職員は加入、それからそのときにいた職員は退職したときに同額払いましょうとか、すごく複雑で、あとは北海道の共済だけを払う人とか、いろいろなパターンで書いているので、もし就業規則上のことを調べるのであれば結構個別に幾つか法人内を調べていかないと、中小企業退職何とかに入っている人もたくさんあるでしょうし、ほかの制度を使っているところもあるので、そういうのをいろいろ調べてみるというのは非常に大事かなと改めて思っています。
そういうことで、今日はこれくらいで、ありがとうございました。
○松原座長 北海道の実態を教えていただいてありがとうございました。運用の効果が非常に出ているのかなと思ってお伺いしていました。ありがとうございます。
高橋構成員、お願いします。
○高橋構成員 日本保育協会の高橋でございます。よろしくお願いいたします。
細かい各論の論点等々は次回以降出てくると思うのですけれども、今日は1回目なので、ちょっと論点がずれるかも分かりませんが、少し思いをお話しさせていただければと思っております。
昭和36年に創設されたということで先ほど来、御説明いただきました。確かにそのとおりで、公私間格差ということで出来上がったものだと思っておりますし、特に保育に関して言いますと、大分、前は公立が6割、私立が4割という構成で、非常に公立が多い業種でございました。昨今では法人移管であるとか民間移管も進んで公立の割合が随分減っているようですが、それでもたしか3割近くは公立がまだあるのではないかと思っております。そういった意味では、成り立ちの状況は確かに公私間格差でできたのだろうと思っております。
また、一方で、社会福祉法人そのものは御案内のように、憲法89条の解釈でもって公ではできないものを代わって社会福祉法人という公の支配に属する法人をつくって頑張ってもらおうということで一生懸命、今日に至るまで社会福祉事業を皆さん行っているという状況があります。
そういった状況の中で、消費税の関係もありますけれども、例えば保育は平成7年には緊急保育対策等5か年事業であるとか、平成8年以降はエンゼルプラン、または新エンゼルプラン、それから介護の分野においてはもちろんゴールドプランもありますが、平成12年だったか、介護保険の創設ということがあって、これはある意味、保育においては待機児童の解消という非常に大きな命題を基に施策を国が打ってきたわけです。それで、介護保険の創設にしても、これは今後の介護ニーズに対応するために介護保険という制度をつくった。
これも、一つは国の大きな施策でありますので、従事者も増えて退職者も増えるのは当然といえば当然であると思います。ですので、私はこの中での議論ももちろんいいのですけれども、今日の午前中の福祉部会でも少しありましたように、これからやはり社会保障の福祉の分野というのはすごく大事な分野になるのは間違いないわけでございます。そういった意味からしても、国の施策でやってきた関係がありますので、これは国全体としての財政措置というものもやはり考えていかなければいけないのではないか。
第1回目ですからちょっと論点はずれますけれども、そういった思いで今日は出席をさせていただきましたので、今後ともよろしくお願いいたします。
以上でございます。
○松原座長 大変重要な御指摘、ありがとうございました。
では、続きまして玉木構成員、お願いいたします。
○玉木構成員 私からは、この制度が社会経済、特に経済の枠組みの中で動いている問題であるという点に着目したコメントを申し上げます。
社会経済、特に経済の動きは非常に大きく変化をしておりまして、特に人を雇う主体ですね。企業においては人を雇う市場、労働市場の非常に大きな変化によりまして、かなり大きな変革を迫られております。変革をして新しい環境に適合しないことには生きていけない、存続できないという企業がたくさんあるわけでございまして、その適合の試み、営みが今、世の中に充満しているという環境ではないかと思います。
それで、この社会福祉施設等の施設職員等の退職手当というのは、非常に重要なことをなさっている方々の労働の対価、あるいは生活といったものが安定することが非常に重要であるかと思いますので、安定の図られるような形で変化に適合していくにはどうしたらいいのかというのが非常に大きな論点ではないかと思います。
その場合、現在までの賦課方式というものでございますけれども、先ほど資料4につきまして事務局から御説明いただきましたが、グラフの傾きが近年のところで急になっているとか、そういったところがございまして、どうもここ数年、15年前とは違う時代になっているかなということを大きく感じるところでございます。
それで、制度を安定させるという場合には、賦課方式というのは今年受け取ったものを今年払うというものでございますけれども、今年の経済の状態がうんと動いてしまったときに、それが維持できるのかどうかということが問われてまいりますので、その場合には積立金という名前のバッファー、ショックアブソーバーのようなものを持つといったことも一つの考え方、あるいは財政の均衡、あるいは安定を考えるときのタイムホライゾンを少し長くするといったこともあり得るのだろうと思います。
また、ちょっとこれは先の話になりますけれども、もし積立金とかバッファーファンドというものを持つ場合には、その持ち方ですね。これは金利が上がり、物価が上がり、銀行預金に預けておくだけというわけにはいかない状態になってまいりますので、いかにして透明性と納得性を確保しながら持ち続けていくか。将来にキャリーしていくかというのは、なかなか大変な問題だろうなと思うところでございます。
それと、私は実は公的年金の年金部会のほうに参加をしておりますが、ああいった賦課方式の制度、しかも人の生活の長い期間に直接関わるようなところにつきましては、先に向けた試算がどうしても必要になります。
ただ、試算と言いましても将来の人口とか経済とかの動きはよく分かりません。実際、例えば20年前に財政検証をやったけれども、20年たってみたら現実は全然違ったということはしょっちゅうあるわけでございますので、この事実は受け入れねばなりません。かといって、将来に向かって何の情報もないままいくのはいかがなものかということになりますと、幾つもの仮定、前提を置いた上での試算を幾つもしてみるといったことがどうしても必要になるのではないかと思います。
この年金制度の議論も試算があって、実は年金部会というところで制度論をする前に経済前提の専門委員会というところがありまして、経済前提というものをつくった上で、それを年金部会に報告して年金部会で制度の議論が始まるという段取りになっております。そこまで大規模なことはここでは必要ないかもしれませんけれども、頭を使っていく手順としてはそういうステップになるだろうと思います。
それで、年金制度の場合には、例えば出生率が高位、中位、低位かとか、死亡率が高位、中位、低位かとか、あるいは年齢別の就業率が働く度合いがどれくらいかといったものを様々な仮定を置いて、多分、何十通り、何百通りもの試算をしているんだろうと思いますけれども、どこまで精緻にやるかは別として、議論の基盤に複数の試算があるというのはごく普通といいますか、有益なことではないかと思うところでございます。
私からは、今日は以上でございます。
○松原座長 前提を幾つか置いて、幾つものシナリオをつくっていくべきだという貴重な御意見をいただきました。ありがとうございます。
では、続きましてこちらに行って永井構成員、よろしいですか。お願いいたします。
○永井構成員 ありがとうございます。日本労働組合総連合会の永井でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
先ほどの説明を伺いまして、本検討会の重要性や慎重かつ丁寧な議論の必要性について改めて認識したところでございます。今回は1回目ということで、労働組合の立場としてお話をさせていただきたいと思っておりますし、さらにこれまでの先生方のお話も聞いた中で重要な労働条件である退職手当について、やはりしっかり議論をしなければいけないなと改めて思ったところでございます。
議論、検討に当たりましては、今回お示しの離職率の比較にあるとおり、福祉医療機構の退職手当共済制度に加入している法人の離職率は産業計と比べて低くなっているということであります。このことについて、当該制度は一定の役割を果たしてきたと受け止めているところでございます。
この検討会の検討結果によって、この制度に加入している法人の経営に影響が生じ、そしてその結果、従業員や福祉サービスの提供に影響が出ないようにしなければならないと思っているところでございます。
また、検討の視点をお示しいただいた内容に異論はございませんが、これらの検討に当たってはほかの類似制度に加え、被共済職員への影響とのバランスについても丁寧に議論いただくように要望したいと思っております。
以上でございます。
○松原座長 丁寧な御意見、ありがとうございます。
では、続きまして藤森構成員、お願いします。
○藤森構成員 御説明を伺いまして私のほうで思ったのは、近年の変化が急激だなということを感じました。退職者のほうは増えていって、一方で新規加入者のほうは横ばいになっている。結局、調整しているところはどこかというと、完全賦課方式ですから1人当たりの掛金を上げていくことで調整している。しかも、掛金が近年、急激に上がってきているという状況です。また、もう一つ、支払準備金自体がかなり急激に下がっています。こうした急激な変化が生じております。
そして、今後を見ていったときに、特に退職者の増加という点では、先ほど年齢別の加入職員の分布のグラフがありましたけれども、これからも退職者は増え、今後退職者のピークを迎えていくという状況ですね。そうすると、今の完全賦課方式のままでやっていけるかどうかというところを検討していく必要があるのではないか。
先ほど積立金のことが玉木構成員のほうから出されましたけれども、積立金を保有しつつ財政均衡を行ったときにどのようになっていくかというところはシミュレーションを出していただいたらどうかと思います。そして、現行のまま推移したときと、対策を講じたときのシミュレーションを比べて、検討していくことが考えられるのではないかと思っております。
それから、「検討の視点」として示されたところはどれも重要な点で、制度運営の安定性が法人経営の安定化につながっていくと思います。また、今、社会福祉法人が、社会の基盤としてどれだけ重要な役割を担っているかというところもお話のあったとおりです。人材の確保という視点もとても大切で、特に他の民間分野と比べてどうなのかというところも検討していかなくてはいけないところだと思います。
制度の安定的な運用が法人の経営の安定化につながっていきますので、将来の変動に対しても安定的な仕組みをどう整備していくのかというところをこれから検討していければよろしいのではないかと思っております。
以上になります。
○松原座長 ありがとうございます。
では、次に山田構成員、お願いいたします。
○山田構成員 全国社会福祉法人経営者協議会の山田です。よろしくお願いいたします。
詳しくは、また整理してヒアリングのときにお話しする形になるかと思いますので、ざっくりしたところをお話ししたいと思いますが、人材確保、定着、離職防止のためにも、この退職共済制度は重要な制度だと思っています。ですから、この維持のために皆さん方と一緒に知恵を出し合うことができればと思っているところであります。
単純に考えますと、ここ数年、掛金が毎年3,000円、6,000円、6,000円みたいな形で上がってきているわけですね。それで、掛金が上がっておいて給付は上がらないとか、そこら辺は矛盾することですし、例えば上限金額の36万円というのもずっと変わっていないわけであります。
ただ、そういう課題はあるのですけれども、先ほど説明してきたところで、これが賦課方式の限界なのかもしれませんが、こういう状況を考えたときに、どのようにしたらいいのかなということは私自身もいろいろと説明を聞きながら悩んだりしているところであります。今、言いましたけれども、やはり賦課方式の限界といいますか、人口構造の変化、特に少子高齢化の進行によって、賦課方式の欠点が出てきているのかなと。
そうなると、ますますこの後、2040年に向けて大きく影響してくるところですから、ここら辺を踏まえてどういう落としどころを探っていったらいいのか。では、単純に積立方式にすればいいのかというと、積立方式はやはり長所もあるし欠点もあるわけなので、それらをにらみながら、考えていかなければいけないのかなと考えているところであります。
それからもう一つは、この状況を見ると、毎年のように6,000円ずつ、6,900円みたいな形で上げていくことが想定されるわけでありますけれども、大幅な掛金の増額というのを今やるのかということはあります。それはどういうことかというと、御承知のとおり、福祉、介護職員の処遇の問題があります。全産業との賃金格差の問題があって、処遇改善が行われておりますけれども、処遇改善がいろいろ行われていたとしても全産業との賃金格差がほとんど縮まっていない。
介護については月額8万円前後の格差があるというのは、年間にしたら幾らの格差になるでしょう。やはり各法人、事業所ではそういうところも考えながら、各事業所単位でもいろいろと努力、工夫をしている時期に、さらにこの掛金を上げるということの困難さという状況もあって、そういう意味では2ページ目に創設のときの話がありましたけれども、やはりこういう格差を考えたときに、公的な資金の導入ということを考える必要もあるのではないか。ただ掛金だけを上げるということではなくて、いろいろのプラスマイナスがありますので、いろいろなものを照らし合わせながら考えを深めて、皆さん方とよりよい方向性を福祉部会に出していければと思っております。
そこで、次のときに資料を追加していただければと思っておりますのは、先ほどもちょっと説明がありましたけれども、類似の制度がありまして、例えば中退共のようなものがあったりしますが、そちらでは今どういう状況になっているのかとか、そんなものも参考資料をつけていただくといいかなと思います。
それから、もう一つは先ほども言いましたが、人材確保の中には定着ですとか離職防止の意味合いがあったりします。少し聞くところによると、今は長期で勤務されて退職される方が多くて給付も上がっているということがありますが、もう一方においてやはり5年未満で退職される早期離職者も多いということを聞いております。ですから、5年未満くらいの離職者の給付がどういう状況に変化があるのか。数ですとか、ここ数年の変化を資料として出しておいていただけるといいかなと。
ここら辺のところについて全国経営協からも、5年未満に退職した人は支給対象としないようにしたらいいのではないかという話も随分前にしたときに、それは大した金額ではないということで見合わせされたという報告を内部で聞いておりますので、今はどういう状況なのかなと考えているところです。やはり長く戦力として、そして力になっている職員の人たちにしっかりと給付してあげたいなと思っているところでありますので、他産業への流出を防ぐ意味からもそういう資料があるといいかなと思っております。
以上です。
○松原座長 現場からの貴重な御意見をありがとうございます。
では、吉田構成員、お願いいたします。
○吉田構成員 制度を創設したときの目的に照らして今、参考資料などを拝見していますと、やはり一定の効果があって、こういったことがあるので安心して働いていける環境が今できているのだなと改めて認識しました。
その上で、今の方式でやっていって、ではなくなっていいのかというとやはりそうではないのだろう。やはり残していかないといけないというところは改めて強調されるべき点なのだろうと思って見ているところです。
それで、事務局に少し確認をさせていただきたいのですが、この賦課方式というようなことは結局積立てがない。積立てがないということは、社会経済情勢に合わせていわゆる物価のスライドなどを加味して運用して増やしていくということはできないのか。できないのだろうと思って聞いているのですけれども、まず1点目としてここはそういう運用は今の制度上はできないのだということでよろしかったでしょうか。
○松原座長 事務局、お願いいたします。
○小野福祉基盤課長 今の制度上は賦課方式ですので、積立金というものをあまり想定はしていないという前提です。ですので、運用についても特段の取決めはなく、実態は福祉医療機構のほうで運用いただいていますけれども、預貯金の形のみという取扱いをしております。
○吉田構成員 ありがとうございます。
今、明らかにしていただいた点は極めて重要で、今後どのようにやっていくのかというところの大きなポイントになるかと思っておりますので、ちょっと確認をさせていただきました。
それと、大変細かいところですけれども、掛金についても、これは職員一律当たりの金額で設定されていると思いますが、いわゆる勤続年数別とか所得別で変わらずこれは一律なんだというようなことの理解で正しかったですか。
○松原座長 事務局、お願いいたします。
○小野福祉基盤課長 お見込みどおりでございまして、その職員に幾ら給与があるかとか、あるいは何年入っているかということにはよらず一律でございます。
○吉田構成員 ありがとうございます。
賃金も産業全体でももちろん上がっていくだろうし、先ほど皆さんからお話のあったとおり、介護の産業自体も恐らく賃金は上がっていくだろうと見込まれていくと思っております。
その中で、掛金をどういうふうに上げていくのがいいのか。結局、今は5年ですよね。5年単位でイコールフッティング、収支均衡を取っていきましょうという話になっていきますから、そこの仕方が一律というところはまたほかに検討の余地があるのかどうかとか、あるいは結局入ってくるのと出ていくもののバランスを取っていくときに、支払いの開始時期などはどういう検討の余地があるのだろうか。そういったようなところも一つの論点になり得るのだろうと思っています。
いずれにしましても、介護、そして福祉の職員の方々が安心して仕事を続けていくことができるということが何よりも第一優先だと思っておりますので、そういうものを含めながら私どもも議論を深めていければと思っております。
以上でございます。
○松原座長 ありがとうございました。
では、オンラインのほうに移りたいと思います。
初めに、榎本構成員、お願いいたします。
○榎本構成員 日本知的障害者福祉協会の榎本でございます。よろしくお願いします。
今、皆さんのお話をいろいろ伺いながら、本当にごもっともだなという点が多々ありました。私は36年に生まれまして、ちょうど私が生まれた頃にこの制度が始まって、そして今年で65を迎えるということで、そろそろ定年だなというときにこんな話に巻き込まれたと思いながら、ちょっと御縁を感じつつも非常に重要な会議なんだなということを改めて感じております。
私のテリトリーというか、フィールドは知的に障害をお持ちの方、または身体に障害をお持ちの方に対してのケアでございまして、こういった共済の制度とかについては正直言ってうとい人間でございます。ですから、皆様のお話をどこまで理解するかというのは、本当に自分自身もいろいろな人からの手助けがなければできないということをまず冒頭にお話しさせていただきます。
ただ、この退職手当の共済制度というものが非常に重要だということは私でも理解をしております。特に職員の将来的な安心、私自身もそうですけれども、それが職場定着というところの観点からも極めて重要な制度であるということは理解しております。
ただ、現状、制度加入数が横ばいの一方で、退職手当の支給金が増加しているというところで、賦課方式の本制度において令和4年度以降支払準備金を取り崩すといったことを理解したわけですけれども、令和6年度時点で準備金が294億円まで減少している現状というのはやはり強い危惧を抱いております。
当然、私たちは職員一人の問題でなく、その職員が抱える家族の今後の生活にも関わってくるということを考えると、数年以内に準備金が枯渇するというお話を聞くと、この4月に入って事務局の山田さんから先日初めてこういった説明を聞いて、現実というのはすごく厳しいんだなということを改めて感じたわけです。
それで、対策の要望というわけではないのですけれども、先ほど山田構成員もお話しされておりましたが、人材確保は非常に厳しい現状を考えてみれば、給付水準の大幅な引下げや、それから掛金の急激な引上げというのは本当に現場を預かる者としては非常に厳しさを感じると思うので、慎重な対応で検討をお願いしなければいけないし、慎重な検討をしていきたいと思っています。
また、ヒアリングもあると聞いておりますので、事務局にどのようなことが課題で、その課題を解決するためにはどのようなヒアリング、どんな資料が必要なのかということを改めて再度詳細なお話合いを少しさせていただいて、7,000近く事業所がありますから、その会員施設にいろいろな調査を働きかけて、いろいろなことが明らかにできるのであれば協力をしていきたいと思います。
何しろ頼りない構成員で申し訳ございませんけれども、御指導のほどをよろしくお願いしたいと思います。
以上です。
○松原座長 ありがとうございました。
では、お待たせしました。則武構成員、お願いいたします。
○則武構成員 全国児童養護施設協議会の則武といいます。よろしくお願いします。
実際にこの制度を利用させていただいている社会福祉法人の職員という立場からお話をさせていただきたいと思います。
今回、この検討会の構成員になるに当たって事前にいろいろ御説明をいただいたのですけれども、本当にこういう状況になっているということは全く知らなかったものですから、聞いて驚いています。それと同時に、この制度がなくならないように、形は変えながらもきちんと存続していけるようにという、その大前提でこの検討会で見直しをしていただきたいと思っています。
社会的養護という分野の施設になるのですけれども、それを運営している社会福祉法人としましては人材不足ということが続いています。
しかし、この退職金制度があるということで、人材確保の際に一定のアピールポイントとすることができています。
また、当施設の社会福祉法人は他県にもいろいろな事業所があるのですけれども、そちらの情報を聞いたところによると、他県では県の退職共済制度がない県もあるようでして、今回のこの制度が唯一の退職金制度となっているというような事業所もありましたので、確実に存続していただきたいと考えています。
また、社会的養護の施設というのは措置費で運営されている施設となっております。今後、もし掛金を大幅に引き上げざるを得ないというようなことになっていきますと、運営がとても大変になってきます。公費助成していただくことを堅持していただきたいのですけれども、掛金が大幅に上げられるという場合がありましたら、措置費の中にその分を積算していただく必要があるかなと考えています。
さらに、社会的養護の施設は国の方針にもありますように、今、多機能化というものが進んできております。例えば、児童養護施設が児童家庭支援センターを運営したりというようなことが起こっていますが、この第二種の事業につきましては助成がついていないというふうに聞きました。この点を踏まえた上で、制度設計の見直しをしていただけるとありがたいと考えています。
今回の議論が社会福祉施設等従事者にとってマイナスの方向にならずに、みんなが安心して仕事を続けることができる制度になりますよう、よろしく御検討のほどお願いいたします。
以上です。
○松原座長 ありがとうございました。
一通り、一巡しましたけれども、ほかに御意見、御質問がある方がいらっしゃれば、どうぞ挙手いただければと思います。
山田構成員、お願いします。
○山田構成員 単純にこれを考えますと、掛金を増やしていくか、支給の金額を減らすか、あとは加入者を増やすかということになるんだと思います。
その加入者の問題を考えたときに、先ほど4ページの説明にありましたけれども、保育に関しては公費助成の在り方については別途こども家庭庁における審議会で検討をする。イコールフッティングの観点も含めてということでありますが、保育関係につきましては小規模な事業所が多いですよね。ですから、公費助成がイコールフッティングの名前の下になくなったとしたときに、ここの制度から脱会する。または、本当は脱会したくないんだけれども、掛金が払い切れないということでやむなくそこから下りる事業所が多く出てくるのではないか。
そうすると、加入者数を増やすはずが逆に減っていくことにもなりかねないので、こども家庭庁の審議会での検討事項にはなるかと思いますが、やはりつながっていることでありますので、そこはあまり縦割りではなくて、そういうこともぜひうまく連携といいますか、共通認識を図っていただかないと、加入者が大きく減少してしまったら掛金をどんどん上げていくしかないみたいなことになるのではないか。
今の3つのほかに、私が先ほどこういう事態を考えたときに公的な資金の投入ということも考えていくという大きな見直しも必要なのではないかということは言いましたけれども、保育のほうの在り方についても重要な課題と思っておりますので、うまくそちらのほうにも伝えていただければと思いました。
以上です。
○松原座長 重要な御指摘、ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。御意見、御質問のある構成員の方はいらっしゃらないですか。
ありがとうございます。この賦課方式の問題点もいっぱい御指摘をいただいております。一方で、積立てにショートするときダブルの負担になる。それをどうするかという問題も併せてありますよね。
ほかに御意見などはないですか。
ありがとうございます。それでは、予定の時間には達しておりませんけれども、本日の検討につきましてはここまでとしたいと思います。
次回の開催について、事務局より御説明をお願いいたします。
○山田福祉基盤課長補佐 次回、第2回検討会は5月29日金曜日15時からを予定しております。詳細については、後日連絡したいと思います。
○松原座長 ありがとうございました。
それでは、本日の審議を終了いたします。本日は、お忙しい中、お集まりいただきまして、また闊達な御意見をいただきましてありがとうございました。
私は、事務局を務めます厚生労働省社会・援護局福祉基盤課の山田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
構成員の皆様におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。本日は対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての実施とさせていただきます。
まず、開会に当たりまして、社会・援護局長の鹿沼より御挨拶を申し上げます。
○鹿沼社会・援護局長 この検討会の開催に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。
皆様方にはこの構成員をお引き受けいただきまして、また、本日もお忙しい中、お集まりいただきまして本当にありがとうございます。
また、日頃から私ども厚生労働行政、福祉行政にいろいろな御知見を賜っておりますこと、厚く御礼申し上げます。
私はよくこういう場でお話しさせていただくときに言うのですけれども、厚生労働省は今まで2025年というのを節目としていろいろな政策をやってきました。要するに、団塊の世代が後期高齢者になるところ、これを一つの節目としてきたわけですが、75歳以上というのは医療のほうのニーズではありますけれども、介護のほうのニーズを言えば85歳以上が多いということで、これからまさにこの10年、20年が非常に大きな山場だと思っております。そういう意味でも、介護人材の確保、福祉の人材の確保、これが極めて大きな課題だと思っておりまして、この通常国会におきましてもそれに関する法案を提出しているところでございます。
一方で、この退職手当制度は福祉人材の確保に非常に大きな役割を果たしてまいりました。昭和36年から60年以上にわたって、非常に現場において活用されてきたものだと思っております。
ただ、やはり60年にわたる中におきまして、また後ほど資料で説明させていただきますが、社会情勢も大きく変わりまして退職者数の増加、また、これ自体はいいことなのですが、勤続年数の長期化、こういった中で給付額そのものが非常に増えてきているという状況でございます。
一方で、積立方式ではなくて賦課方式をとっておりますので、そういった給付の増加はそのまま掛金に影響するという状況でございまして、近年は掛金の引上げを行っているところでございます。
制度運営上の課題がいろいろ顕在化してくる中で、本当に大切な制度であるからこそ、この制度が引き続き中期的、長期的に安定した制度となるようにしっかりやっていかなければいけない。そういう気持ちで、抜本的な見直しということでこの検討会で御議論を賜りたいと思っているところでございます。
皆様方におかれまして、本当に忌憚のない御意見をいただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○山田福祉基盤課長補佐 それでは、構成員の皆様の御紹介に入らせていただきます。
御出席の構成員の方々を五十音順で紹介させていただきますが、時間の関係上、恐縮ですが、お名前のみの紹介とさせていただきます。所属、役職等につきましては、お手元の構成員名簿を御参照いただければと思います。
まず、伊奈川秀和構成員です。
榎本博文構成員です。本日は、オンラインでの御参加となります。
瀬戸雅嗣構成員です。
高橋英治構成員です。
玉木伸介構成員です。
永井幸子構成員です。
則武直美構成員です。本日は、オンラインでの御参加です。
藤森克彦構成員です。
松原由美構成員です。
山田雅人構成員です。
吉田俊之構成員です。
本日は、全員の御出席をいただいております。
続きまして、オブザーバーを紹介いたします。
まずは、厚生労働省老健局高齢者支援課より、安澤課長補佐でございます。
障害保健福祉部障害福祉課より、唐島課長補佐でございます。
こども家庭庁からは3名となりまして、成育局保育政策課大野課長補佐でございます。
支援局家庭福祉課から、後藤課長補佐でございます。
支援局障害児支援課から、時末課長補佐でございます。
続きまして、独立行政法人福祉医療機構より、佐藤審議役でございます。
小安共済部長でございます。
最後に、事務局について紹介します。
ただいま御挨拶いたしました、鹿沼社会・援護局長でございます。
伊澤大臣官房審議官でございます。
石川地域保健福祉施策特別分析官でございます。
池上総務課長でございます。
小野福祉基盤課長でございます。
芦田福祉人材確保対策室長でございます。
寺坂福祉基盤課長補佐でございます。
ここで、頭撮りは終了させていただきたいと思います。
(頭撮り終了)
○山田福祉基盤課長補佐 続きまして、お手元の資料と会議の運営方法の確認をさせていただきます。
本日は、資料といたしまして資料1から5を配付させていただいております。会場にお越しの皆様におかれては、机上に用意をしてございます。オンラインにて出席の皆様におかれては、電子媒体でお送りしております資料を御覧いただければと思います。
同様の資料をホームページにも掲載してございますので、資料の不足等ございましたら、恐縮ですが、ホームページから御覧いただければと思います。
次に、オンラインの発言方法等について御案内いたします。
オンラインの皆様には、画面の下にマイクのアイコンが出ていると思いますので、会議の進行中は基本的にミュートにしていただき、御発言をされる際にはZoomツールバーの「リアクション」から「手を挙げる」をクリックいただきまして、座長の御指名を受けてからマイクのミュートを解除して御発言いただければと思います。
御発言が終わりました後には、「リアクション」から「手を下ろす」をクリックいただきまして、併せて再度マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
続きまして、議題1の座長の選任に移らせていただきます。
資料1「開催要綱」を御覧いただければと思いますが、開催要綱の4(2)において、座長は互選によりこれを定めると定められてございますが、事前に皆様より御推薦等をいただいております早稲田大学人間科学学術院教授、松原由美先生にお願いさせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○山田福祉基盤課長補佐 それでは、松原構成員には座長席へ御移動いただき、一言御挨拶を頂戴できればと思います。
(松原構成員 座長席へ移動)
○松原座長 ただいま御選出いただきました松原でございます。皆様方の御協力を得ながら、円滑な議事運営に努めてまいりますので、どうぞ御支援、御協力のほどよろしくお願いいたします。
○山田福祉基盤課長補佐 ありがとうございます。
それでは、これからの議事進行につきましては松原座長にお願いしたいと思います。松原座長、どうぞよろしくお願いいたします。
○松原座長 それでは、早速議事に入りたいと思います。
事務局より説明をお願いいたします。
○小野福祉基盤課長 福祉基盤課長の小野でございます。
それでは、資料1から5まで通しで説明をさせていただきます。よろしくお願いします。
まず、資料1をお願いいたします。本検討会の開催要綱でございます。
「1.趣旨」のところにございますが、本制度につきましては社会福祉法人の相互扶助の精神に基づきまして、社会福祉施設等に従事する職員に対して退職手当金を支給するものでございます。そのことをもちまして、社会福祉事業の振興に寄与することを目的としておりまして、社会福祉施設等に従事する人材の確保を支える仕組みとして、福祉サービスの安定的な提供と質の向上に一定の役割を果たしてきたものでございます。
一方で、近年は退職者数の増加や勤続年数の長期化に伴いまして退職手当給付額が上昇しておりまして、それに伴い、退職手当の財源となる掛金額の引上げが続くなど、制度を取り巻く環境が大きく変容してございます。
このような状況を踏まえまして、本検討会は本制度が将来にわたり人材確保、定着による福祉サービスの安定的な提供及び質の向上に資する制度として安定的に運用されるよう、今後の制度の在り方を検討するものでございます。
2の「検討事項」につきましてでございますが、本制度の持続可能性の確保等に向けた制度の在り方を検討いただきます。
3の「構成員」のところは、御覧いただいたとおりです。
4の「その他」も御覧いただいたとおりでございます。
厚生労働省社会・援護局のほか、老健局、障害保健福祉部、こども家庭庁、制度を運営しております独立行政法人福祉医療機構にオブザーバーとして参画をいただいております。
続きまして、資料2は構成員名簿でございますので、説明を省略させていただきます。
資料3をお願いいたします。「今後の検討会スケジュール(案)」でございます。
本日、1回目の開催ということで、この後、制度の現状、課題、検討の視点について御説明をさせていただきます。
今後ですが、来月から夏頃にかけまして本制度に関するヒアリング・議論、こういったことを退職手当制度に詳しい外部の有識者や各構成員の皆様からの御発表も含めて行っていただければと思っております。
そうしまして、秋頃に取りまとめをし、取りまとめについて福祉部会のほうに報告することを予定しています。
なお、この検討会の設置については本日午前中の福祉部会のほうでも報告済みでございます。
続きまして資料4、本制度の現状及び課題について御説明します。
1枚おめくりください。2ページです。
一番上の○は、開催要綱で御説明したとおりです。
続きまして2つ目です。本制度につきましては、創設時に民間の社会福祉施設職員では、職員の給与その他の待遇面で公立の社会福祉施設の職員と格差があるということで、必要な職員の確保、あるいは質の高い職員の定着化ということを考えまして、官民格差を埋める仕組みとして公費助成を伴う制度として創設をされたところでございます。
なお、公費助成につきましては、これまで段階的に縮小を図ってきております。
一番下ですが、令和7年4月1日現在、本制度には1万6678の社会福祉法人が加入されております。社会福祉法人全体の数が社会福祉協議会様を含めて2万1000ほどでございますので、その割合は8割ということになります。
下の事業スキームについては御覧いただいたとおりですけれども、独立行政法人福祉医療機構のほうで運営をいただいているものです。
次のページをお願いいたします。3ページ目です。
上から、本制度の退職手当金の財源でございますけれども、共済契約者であります社会福祉法人が納付する掛金によって賄われております。保育所等については、給付費に対して国・都道府県からそれぞれ3分の1ということで、合わせて3分の2の公費助成が行われております。
なお、運営事務費につきましては別途、福祉医療機構への交付金により手当されておりますので、この掛金等には影響のないものとなっております。
続きまして、財政運営方式でございますが、賦課方式になっております。
それから、掛金額の設定については、「おおむね5年を通じ財政の均衡を保つことができるものでなければならない」とされており、これは法定化されております。
退職手当金の額の具体的な算定は式に書いてあるとおりでございますが、「退職前6か月の本俸平均額」に在籍期間に応じた法定乗率ということで、法定乗率が勤務年数に応じて率が上がる形になっておりますので、長期勤務に配慮した設定となっております。
※印がございますが、給付の対象としましては、この制度に加入1年以上の方に支給することになっております。
支給額の例が下にございます。10年で100万円、20年で500万円、30年で1000万を超えるような水準を今、給付をさせていただいています。
右の支給実績でございますけれども、令和7年の1年で退職金の支給者数としては8万2574人、額としましては1452億、これは1人当たりに割り戻しますと約176万円という支給をしているところです。
次のページをお願いいたします。
加入対象、公費助成でございますが、本制度の共済契約を締結できるのは社会福祉施設等を経営する社会福祉法人のみとなっております。ただし、その加入につきましては各法人の任意でございます。
2つ目の○は、賦課方式の御説明です。法人が契約を解除した場合は退職手当金が支給されないということと、それまでに納付した掛金は返金されない仕組みとなってございます。
その下につきましては、公費助成についてこれまで介護、障害分野が段階的に廃止されまして、現在保育所、措置施設に対してのみ助成が行われているということです。
なお、その下の※印でございますけれども、この保育所等の公費助成の在り方については別途こども家庭庁における審議会において他の経営主体とのイコールフッティングの観点及びこども未来戦略に基づく保育人材の確保の状況を踏まえてさらに検討を加えまして、本年度改めて結論を得ることとされておりますので、本検討会の検討事項としてはこの点については対象外となります。
続きまして、5ページ目をお願いいたします。掛金額と加入職員数です。
掛金額につきましては、職員1人当たり同じ額、一律の額となっておりまして、令和8年度、今年度につきましては介護・障害の分野は14万8500円、年額でございます。保育につきましては、4万9500円でございます。
加入職員は全体で約88万人でございまして、その内訳については保育所、措置施設等と介護・障害分野が半々といった状況でございます。
加入している社会福祉法人の職員数の規模につきましては、100人未満の法人が全体の約9割を占めているということでございますが、特に社会福祉法人の加入、非加入によって差があるというよりも、社会福祉法人全体として、このような状況だということで御理解いただければと思います。
続きまして6ページ目、「近年の制度見直しについて」を御参考までに添付をさせていただいています。
大きくは平成18年と28年に見直しを行っておりまして、18年のほうにつきましては介護保険における民間とのイコールフッティングの観点から介護分野について公費助成を見直ししております。公費助成がなくなったということでございます。
それから、掛金負担の増加が見込まれる中で制度の安定化を図る観点から、給付水準において1割程度の引下げを行っています。
3つ目で「その他」のところがございますが、加入期間の合算(通算)について、従来は空白期間がない場合のみ認められておりましたけれども、退職後2年以内に再び制度加入法人に復帰した場合は合算(通算)をすることは可能とする改正を行っております。
28年の見直しについては、障害分野について介護の分野と同様に公費助成の見直しを行っております。
併せて、長期加入に配慮した乗率の設定ということで、当時の国家公務員退職手当制度の支給乗率に準拠する見直しを行っています。
「その他」のところですけれども、18年で退職後2年以内ということにしました通算(合算)期間を3年以内に拡充する改正を行ったというところです。
続きまして、7ページ以降が直近の動向になります。
まず7ページが退職手当支給総額の推移ということで、退職手当の支給総額につきましては5年前と比較しまして1.26倍、10年前と比べまして1.4倍ということで増加しております。これにつきましては退職者数の増加、いわゆる人数のところと勤続年数長期化、賃金増の影響、いわゆる単価とともに影響があったものと考えております。今後も給付増が見込まれると考えております
以下、次のページで、まず人員、退職者数が増えた関係の資料でございます。
退職者数は直近5年で1.1倍に増加、10年で1.06倍、10年前と比べて1.06倍ということでございます。
ただし、令和2年度については新型コロナウイルス感染症の影響と考えられますが、退職者数が大幅に減少しているということもありますので、比較の対象として見るときに御注意いただければと思っております。
次のページが、その退職者数の増加の要因として考えられることを分析したものでございます。
右肩に書いてございますけれども、まずグラフを2つお示ししておりますが、介護保険制度創設の前後にゴールドプラン、あるいはエンゼルプラン等によって社会福祉施設の整備促進、それに伴う法人の数の増加、当然職員の数の増加ということがございまして、右肩上がりに職員数イコール新規加入者数が増えてきております。平成の初め、あるいは昭和の終わりの辺りの世代が今60歳から65歳というところを迎えておりますので、退職者数が増えておるところでございます。
ただし、上のほうのグラフを見ていただいたとおりですけれども、さらに50代の方も多くおりますので、今後も退職者数の増加は見込まれるという状況です。
続きまして10ページ以降が、今度は増額の要因の単価、1人当たりの平均支給額の増加についてでございます。
1人当たりの平均支給額については5年前と比べまして1.15倍、10年前と比べて1.28倍ということで、退職者数の増加も影響しておりますが、単価の増加のほうが割合的にはより大きく影響しているところでございます。
次の11ページ以降で、単価の要因分析という資料になっております。
11ページが退職者の平均年齢及び平均在籍期間ということで、制度概要のところで御説明したとおり、この制度に加入した在籍期間が伸びることによりまして支給乗率が上がりますので、給付の単価が上がっていくということでございます。
続きまして、次のページです。今までは給付の話でございましたけれども、ここからは掛金の収入の入りと出のうち、入りのほうに関わる部分でございます。
まず「制度加入者(職員)「総数」の推移」でございますけれども、これもグラフを見ていただいたとおり右肩上がりで伸びてきましたが、令和5年度以降は横ばいになっております。当然のことながら、加入者1人当たり定額の掛金ということでございますので、加入者数が増えておらないということで、掛金額を引き上げないと収入が増加しない状況になっています。
次のページをお願いいたします。
加入者総数のうち、新規に入ってきていただいている方の数の推移でございます。これも平成27年度以降、新規加入者の数は減少傾向でございまして、直近については横ばいの傾向になっているものでございます。
次のページは再掲でございますが、先ほど御説明しました退職者数でございまして、こちらについては増加してきているということで、退職者、いわゆる制度から抜けていく方の数が増えていって、入ってくる方の数がほぼ横ばいということで、制度の加入者総数が横ばいあるいは微減という状況になってきているということです。
続きまして、15ページ目が職員1人当たりの掛金額の推移でございます。
職員1人当たりの掛金額につきましては、これも見ていただいたとおり、60年前、制度創設来、物価、賃金等の上昇も、あるいは制度の成熟化も踏まえて右肩上がりに掛金を引き上げてきておりますが、見ていただいたとおりですけれども、平成19年度以降は掛金を据え置く形になっておりました。これでも財政均衡は図られてきて、後ほど出てきますけれども、むしろ収入が支出を上回り、準備金が少しずつたまっていくという状況でございました。直近3か年につきましては、掛金の引上げを行っているところです。
下の少し小さい字ですけれども、※印のところにございます。繰り返しになりますけれども、この制度創設から平成12年度までは単年度で財政の均衡を図り、掛金を設定する方式でございましたが、13年度以降はおおむね5年間の財政の均衡を図り、掛金を設定する方式が法定化されております。
続きまして、16ページです。
「支払準備金残高の推移」ということで、御説明しましたが、平成19年度以降、掛金は据え置いてきておりましたが、準備金はこのように蓄積する形になっておりまして、令和3年度末が505億円ということで最大の額になっているところでございます。
それ以降、財政の収支状況が変わりまして、この準備金を取り崩す形で掛金の引上げを一定抑制するということをしてまいりましたので、準備金の額が減少してきております。実積が出ております6年度は294億円ということで、7年度もまだ実積が出ておりませんが、これが減少していくことが見込まれています。
続きまして、17ページは制度の効果についての参考資料で、「離職率の比較について」でございます。
見ていただいたとおり、3本の折れ線グラフがございますけれども、離職率について一番上の赤い線が介護職員の全体、次の青い線が全産業の平均、一番下の緑のところがこの制度に加入している法人の離職率ということで、この制度に加入していただいておる社会福祉法人の離職率が一番低いということで、この制度が一定の効果、成果を上げているものと私どもも考えているところでございます。
以上で資料4を終わりまして、最後になりますが、資料5でございます。
本検討会で御検討いただきたい検討の視点について提示をさせていただくものです。
表紙の次のページ、「検討の視点」でございます。
近年、制度を取り巻く環境が変化する中で、今後も安定的に制度を運営していくためには、制度の在り方について、中長期的な視点から幅広く検討していくことが求められます。具体的には、以下のような視点から、今後の制度の在り方についてどのような対応が考えられるかということで、御検討いただきたいと思っております。
➤のところです。大きく2つありますが、1つ目の「制度の財政運営に関する視点」ということで、制度を安定的に維持するための財政運営の枠組みをどのように考えるか。
法人の経営の持続性に配慮した制度運営の在り方をどのように考えるか。
人材の定着を目指す制度として、長期勤続をどのように評価するか、また他の類似制度や退職手当の動向との比較、必要となる負担の水準も踏まえ、給付水準・体系をどのように考えるか。
制度を安定的に維持していくために、将来の変動に備える仕組みをどのように整えていくか。
2つ目の➤として、「制度の利用促進のための視点」です。
制度の安定性を高める観点から、新規加入者をどのように確保していくかという視点でございます。
説明は以上となります。どうぞよろしくお願いいたします。
○松原座長 資料の御説明、ありがとうございました。
ただいまの御説明に対しまして、御質問、御意見をお願いいたします。
なお、大変恐縮なのですけれども、時間の関係がございますので、お一人5分以内をめどに御発言いただきますよう、御協力のほどよろしくお願いいたします。
それでは、本日は第1回目ということもありますので、構成員の皆様お一人お一人から御意見をいただきたいと思います。
まずは会場にいらっしゃる構成員からということで、五十音順で、すみませんが、伊奈川構成員からよろしいですか。オンラインで御参加の皆様も五十音順で御発言いただければと考えております。突然振って申し訳ないのですけれども、伊奈川構成員、口火を切っていただければと思います。お願いします。
○伊奈川構成員 御指名ありがとうございます。僭越ですが、私のほうからまず発言させていただきます。
非常に示唆に富む資料を今日提示していただきまして、また、既に論点も出していただいておりますので、なるべくそれに沿って何点か申し上げたいと思います。
まず、資料の5になりますけれども、検討の視点ということで、これは私流に解釈すると、それぞれが今の福祉の状況に対応しているかなと思っております。制度の財政運営に関する視点ということでありますけれども、これは見方を変えると、まさに福祉をはじめとする社会保障制度全体の持続可能性にも関わってくる。だから、制度が元気でなければ退職手当だけ元気になるわけもないということですので、その辺りも意識して考えていく必要があるのだろうと思っております。
また、制度の利用促進ということは今の処遇改善もそうですけれども、福祉の魅力度を上げていくということだと思いますので、片方で福祉人材の確保と言っているのに、こちらの退職手当のほうだけ逆方向というわけにもいかないとすれば、その辺りも意識しておく必要があるのだろうと思っております。
そういう点で、3つばかり私としては重要な点があると思っております。
1つは、この制度というものがどういう趣旨なのか。制度のスタート時点においては官民格差ということで、確かに公務員の退職金というのは今でも話題になりますけれども、そういったことがスタート時点にあったのだろうと思いますが、今はそれもありますが、やはり民間がどうかということも重要なのだろうと思います。
特に福祉の中だけでの競争ではなくて、ほかのいろいろな業態との競争関係もありますので、そういう点でいきますとやはりこれも今後のデータとか、あるいはいろいろな方の御意見を聞かないといけないのですけれども、やはり重要なのは民間においても今、退職手当とか退職一時金もありますが、企業年金も含めてセットで老後の生活をどう保障するかということがあります。
そういう点では、今日の資料では出ていませんけれども、いろいろな企業年金とかありますが、この業界はどうなのだろうかというのがちょっと私も分かっておらない点があって、そういうところも意識する必要があるのと、やはり今、定年の引上げとか、そういう中でいろいろな賃金体系というのも変わってきますので、退職前6か月というのは伝統的な終身雇用、あるいは公務員制度では非常に妥当するわけですけれども、果たしてこういうものが今後未来永劫なのか。いろいろと雇用の流動化というところも意識していかないといけないのではないか。これがまたこの業界の魅力度にも関わってくると思っております。
2点目は、財政の関係であります。賦課方式ということは、これは任意加入の制度だと言っているわけですけれども、やはり一旦、契約関係が成立した後は、みんな助け合っていくんだという精神がここの制度にはあるのだろうと思うわけであります。一種の社会福祉の中での連帯みたいなことであります。
そういう点で、この制度を末永く持続可能なものにしていくという点からいうと、賦課方式ではあるのですけれども、長期的な見通し、特に先ほど局長の御挨拶にもありましたが、今後2040年とかという展望の下でどういうふうに財政的にいくのか。やはり行き当たりばったりというわけにはいきませんので、将来の見通しというものを、一定の仮定を置かざるを得ないとは思いますけれども、加入者であるとか、あるいは賃金動向であるとか、もう一つは賦課方式ではありますが、準備金といいましょうか、そういったショックアブソーバーみたいなものがどうかという点もありますので、決め打ちということではなくて幅広い検討に資するという意味での試算みたいなものも必要になってくるのではないかと思っております。
3点目は、契約ということですので、そういう点では年金とか、あるいは医療保険のような強制加入の制度ではないわけですけれども、逆にいいますと、民間ベースではありますが、2つの点でやはり縛りが出てくると思っています。1つは法律上の制度であるということ、もう一点は就業規則上どのように位置づけられているのか。
つまり、一般的には退職一時金とか退職手当に関してはそういうものを設ける場合は就業規則に規定されるはずですので、その辺りが普通に考えますと、別途定めるという中で、退職の共済制度によるみたいな書きぶりなのかなとは思っておりますけれども、その辺りの実態がどうか。その辺りが個人の既得権とか、あるいは期待権ということに関わってきますので、その辺りの実態も含めて承知しておきたいと思っているところでございます。
いずれにしましても、この制度をきちんとつないでいくということが必要だということが私の発言の本意であります。
以上、5分くらいでしょうか。ありがとうございました。
○松原座長 ありがとうございます。他産業をちゃんと見ていきながら、このパッケージでしょうか。年金も含めて魅力をどうつくっていくか、見ていくか、伝えていくか。あとは、将来の見通しに対するシナリオということでしょうか。それを幾つか示していくべきだという点と、就業規則上の位置づけとか実態ですね。個人の既得権等がどうなっているか。その実態を把握ということで、大変貴重な御示唆をいただきました。ありがとうございます。
次に瀬戸構成員、お願いします。
○瀬戸構成員 全国老人福祉施設協議会の瀬戸と申します。よろしくお願いいたします。
老人福祉施設の現状についてはヒアリングのときにもう少し詳しくお話しできるかと思いますけれども、制度の流れから言うと、高齢者関係で言えば18年の公費助成の廃止によって、我々は3倍掛けという言い方をしていましたけれども、それによって総数も新規加入者も、大きく減ったグラフが出ています。ですから、多分きちんと証左はこれからある程度していこうとは思っていますが、全部の高齢者施設に入っていないというのが現状だと思っています。
ただ、入っているところもしっかりあるので、そことの違いがどういうところなのかということもちょっと調べなければいけないかなと思っています。
それから、論点の1つ目の➤の3つ目の○のところで、他の類似制度とか退職手当の動向とありますけれども、私は北海道なのですが、各都道府県に都道府県ごとの共済制度があると思うんです。北海道の場合も共済制度で、ただ、一般社団でやっていて法律的に何のバックボーンもない不安定な制度をずっと続けていまして、あとここ1、2年で確定給付企業年金のほうに移行する準備中でございますけれども、北海道の場合だと加入会員数が1万4000くらいだと思います。積立方式なので、700億円くらいの積立金を運用して、現在だとその職員が全員辞めたとしても退職金を払える。こことは給付率が違うので大分低いですけれども、700億円くらいをきっちりと運用しながらやっているという状況はあります。
ですから、各都道府県の状況もしっかりと聞いて、積立てと賦課と全然違うことはありますけれども、将来のことも含めてそういう積立方式を考えてもいいのではないかと思っています。
あとは、就業規則上の話が伊奈川構成員から出ていましたけれども、ここはきちんと就業規則をうたって、当然うちの法人もうたっています。ただ、うちの法人の場合も例えばうちは加入していますが、3倍掛けになってから新規加入はしていなくて、従来の職員は加入、それからそのときにいた職員は退職したときに同額払いましょうとか、すごく複雑で、あとは北海道の共済だけを払う人とか、いろいろなパターンで書いているので、もし就業規則上のことを調べるのであれば結構個別に幾つか法人内を調べていかないと、中小企業退職何とかに入っている人もたくさんあるでしょうし、ほかの制度を使っているところもあるので、そういうのをいろいろ調べてみるというのは非常に大事かなと改めて思っています。
そういうことで、今日はこれくらいで、ありがとうございました。
○松原座長 北海道の実態を教えていただいてありがとうございました。運用の効果が非常に出ているのかなと思ってお伺いしていました。ありがとうございます。
高橋構成員、お願いします。
○高橋構成員 日本保育協会の高橋でございます。よろしくお願いいたします。
細かい各論の論点等々は次回以降出てくると思うのですけれども、今日は1回目なので、ちょっと論点がずれるかも分かりませんが、少し思いをお話しさせていただければと思っております。
昭和36年に創設されたということで先ほど来、御説明いただきました。確かにそのとおりで、公私間格差ということで出来上がったものだと思っておりますし、特に保育に関して言いますと、大分、前は公立が6割、私立が4割という構成で、非常に公立が多い業種でございました。昨今では法人移管であるとか民間移管も進んで公立の割合が随分減っているようですが、それでもたしか3割近くは公立がまだあるのではないかと思っております。そういった意味では、成り立ちの状況は確かに公私間格差でできたのだろうと思っております。
また、一方で、社会福祉法人そのものは御案内のように、憲法89条の解釈でもって公ではできないものを代わって社会福祉法人という公の支配に属する法人をつくって頑張ってもらおうということで一生懸命、今日に至るまで社会福祉事業を皆さん行っているという状況があります。
そういった状況の中で、消費税の関係もありますけれども、例えば保育は平成7年には緊急保育対策等5か年事業であるとか、平成8年以降はエンゼルプラン、または新エンゼルプラン、それから介護の分野においてはもちろんゴールドプランもありますが、平成12年だったか、介護保険の創設ということがあって、これはある意味、保育においては待機児童の解消という非常に大きな命題を基に施策を国が打ってきたわけです。それで、介護保険の創設にしても、これは今後の介護ニーズに対応するために介護保険という制度をつくった。
これも、一つは国の大きな施策でありますので、従事者も増えて退職者も増えるのは当然といえば当然であると思います。ですので、私はこの中での議論ももちろんいいのですけれども、今日の午前中の福祉部会でも少しありましたように、これからやはり社会保障の福祉の分野というのはすごく大事な分野になるのは間違いないわけでございます。そういった意味からしても、国の施策でやってきた関係がありますので、これは国全体としての財政措置というものもやはり考えていかなければいけないのではないか。
第1回目ですからちょっと論点はずれますけれども、そういった思いで今日は出席をさせていただきましたので、今後ともよろしくお願いいたします。
以上でございます。
○松原座長 大変重要な御指摘、ありがとうございました。
では、続きまして玉木構成員、お願いいたします。
○玉木構成員 私からは、この制度が社会経済、特に経済の枠組みの中で動いている問題であるという点に着目したコメントを申し上げます。
社会経済、特に経済の動きは非常に大きく変化をしておりまして、特に人を雇う主体ですね。企業においては人を雇う市場、労働市場の非常に大きな変化によりまして、かなり大きな変革を迫られております。変革をして新しい環境に適合しないことには生きていけない、存続できないという企業がたくさんあるわけでございまして、その適合の試み、営みが今、世の中に充満しているという環境ではないかと思います。
それで、この社会福祉施設等の施設職員等の退職手当というのは、非常に重要なことをなさっている方々の労働の対価、あるいは生活といったものが安定することが非常に重要であるかと思いますので、安定の図られるような形で変化に適合していくにはどうしたらいいのかというのが非常に大きな論点ではないかと思います。
その場合、現在までの賦課方式というものでございますけれども、先ほど資料4につきまして事務局から御説明いただきましたが、グラフの傾きが近年のところで急になっているとか、そういったところがございまして、どうもここ数年、15年前とは違う時代になっているかなということを大きく感じるところでございます。
それで、制度を安定させるという場合には、賦課方式というのは今年受け取ったものを今年払うというものでございますけれども、今年の経済の状態がうんと動いてしまったときに、それが維持できるのかどうかということが問われてまいりますので、その場合には積立金という名前のバッファー、ショックアブソーバーのようなものを持つといったことも一つの考え方、あるいは財政の均衡、あるいは安定を考えるときのタイムホライゾンを少し長くするといったこともあり得るのだろうと思います。
また、ちょっとこれは先の話になりますけれども、もし積立金とかバッファーファンドというものを持つ場合には、その持ち方ですね。これは金利が上がり、物価が上がり、銀行預金に預けておくだけというわけにはいかない状態になってまいりますので、いかにして透明性と納得性を確保しながら持ち続けていくか。将来にキャリーしていくかというのは、なかなか大変な問題だろうなと思うところでございます。
それと、私は実は公的年金の年金部会のほうに参加をしておりますが、ああいった賦課方式の制度、しかも人の生活の長い期間に直接関わるようなところにつきましては、先に向けた試算がどうしても必要になります。
ただ、試算と言いましても将来の人口とか経済とかの動きはよく分かりません。実際、例えば20年前に財政検証をやったけれども、20年たってみたら現実は全然違ったということはしょっちゅうあるわけでございますので、この事実は受け入れねばなりません。かといって、将来に向かって何の情報もないままいくのはいかがなものかということになりますと、幾つもの仮定、前提を置いた上での試算を幾つもしてみるといったことがどうしても必要になるのではないかと思います。
この年金制度の議論も試算があって、実は年金部会というところで制度論をする前に経済前提の専門委員会というところがありまして、経済前提というものをつくった上で、それを年金部会に報告して年金部会で制度の議論が始まるという段取りになっております。そこまで大規模なことはここでは必要ないかもしれませんけれども、頭を使っていく手順としてはそういうステップになるだろうと思います。
それで、年金制度の場合には、例えば出生率が高位、中位、低位かとか、死亡率が高位、中位、低位かとか、あるいは年齢別の就業率が働く度合いがどれくらいかといったものを様々な仮定を置いて、多分、何十通り、何百通りもの試算をしているんだろうと思いますけれども、どこまで精緻にやるかは別として、議論の基盤に複数の試算があるというのはごく普通といいますか、有益なことではないかと思うところでございます。
私からは、今日は以上でございます。
○松原座長 前提を幾つか置いて、幾つものシナリオをつくっていくべきだという貴重な御意見をいただきました。ありがとうございます。
では、続きましてこちらに行って永井構成員、よろしいですか。お願いいたします。
○永井構成員 ありがとうございます。日本労働組合総連合会の永井でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
先ほどの説明を伺いまして、本検討会の重要性や慎重かつ丁寧な議論の必要性について改めて認識したところでございます。今回は1回目ということで、労働組合の立場としてお話をさせていただきたいと思っておりますし、さらにこれまでの先生方のお話も聞いた中で重要な労働条件である退職手当について、やはりしっかり議論をしなければいけないなと改めて思ったところでございます。
議論、検討に当たりましては、今回お示しの離職率の比較にあるとおり、福祉医療機構の退職手当共済制度に加入している法人の離職率は産業計と比べて低くなっているということであります。このことについて、当該制度は一定の役割を果たしてきたと受け止めているところでございます。
この検討会の検討結果によって、この制度に加入している法人の経営に影響が生じ、そしてその結果、従業員や福祉サービスの提供に影響が出ないようにしなければならないと思っているところでございます。
また、検討の視点をお示しいただいた内容に異論はございませんが、これらの検討に当たってはほかの類似制度に加え、被共済職員への影響とのバランスについても丁寧に議論いただくように要望したいと思っております。
以上でございます。
○松原座長 丁寧な御意見、ありがとうございます。
では、続きまして藤森構成員、お願いします。
○藤森構成員 御説明を伺いまして私のほうで思ったのは、近年の変化が急激だなということを感じました。退職者のほうは増えていって、一方で新規加入者のほうは横ばいになっている。結局、調整しているところはどこかというと、完全賦課方式ですから1人当たりの掛金を上げていくことで調整している。しかも、掛金が近年、急激に上がってきているという状況です。また、もう一つ、支払準備金自体がかなり急激に下がっています。こうした急激な変化が生じております。
そして、今後を見ていったときに、特に退職者の増加という点では、先ほど年齢別の加入職員の分布のグラフがありましたけれども、これからも退職者は増え、今後退職者のピークを迎えていくという状況ですね。そうすると、今の完全賦課方式のままでやっていけるかどうかというところを検討していく必要があるのではないか。
先ほど積立金のことが玉木構成員のほうから出されましたけれども、積立金を保有しつつ財政均衡を行ったときにどのようになっていくかというところはシミュレーションを出していただいたらどうかと思います。そして、現行のまま推移したときと、対策を講じたときのシミュレーションを比べて、検討していくことが考えられるのではないかと思っております。
それから、「検討の視点」として示されたところはどれも重要な点で、制度運営の安定性が法人経営の安定化につながっていくと思います。また、今、社会福祉法人が、社会の基盤としてどれだけ重要な役割を担っているかというところもお話のあったとおりです。人材の確保という視点もとても大切で、特に他の民間分野と比べてどうなのかというところも検討していかなくてはいけないところだと思います。
制度の安定的な運用が法人の経営の安定化につながっていきますので、将来の変動に対しても安定的な仕組みをどう整備していくのかというところをこれから検討していければよろしいのではないかと思っております。
以上になります。
○松原座長 ありがとうございます。
では、次に山田構成員、お願いいたします。
○山田構成員 全国社会福祉法人経営者協議会の山田です。よろしくお願いいたします。
詳しくは、また整理してヒアリングのときにお話しする形になるかと思いますので、ざっくりしたところをお話ししたいと思いますが、人材確保、定着、離職防止のためにも、この退職共済制度は重要な制度だと思っています。ですから、この維持のために皆さん方と一緒に知恵を出し合うことができればと思っているところであります。
単純に考えますと、ここ数年、掛金が毎年3,000円、6,000円、6,000円みたいな形で上がってきているわけですね。それで、掛金が上がっておいて給付は上がらないとか、そこら辺は矛盾することですし、例えば上限金額の36万円というのもずっと変わっていないわけであります。
ただ、そういう課題はあるのですけれども、先ほど説明してきたところで、これが賦課方式の限界なのかもしれませんが、こういう状況を考えたときに、どのようにしたらいいのかなということは私自身もいろいろと説明を聞きながら悩んだりしているところであります。今、言いましたけれども、やはり賦課方式の限界といいますか、人口構造の変化、特に少子高齢化の進行によって、賦課方式の欠点が出てきているのかなと。
そうなると、ますますこの後、2040年に向けて大きく影響してくるところですから、ここら辺を踏まえてどういう落としどころを探っていったらいいのか。では、単純に積立方式にすればいいのかというと、積立方式はやはり長所もあるし欠点もあるわけなので、それらをにらみながら、考えていかなければいけないのかなと考えているところであります。
それからもう一つは、この状況を見ると、毎年のように6,000円ずつ、6,900円みたいな形で上げていくことが想定されるわけでありますけれども、大幅な掛金の増額というのを今やるのかということはあります。それはどういうことかというと、御承知のとおり、福祉、介護職員の処遇の問題があります。全産業との賃金格差の問題があって、処遇改善が行われておりますけれども、処遇改善がいろいろ行われていたとしても全産業との賃金格差がほとんど縮まっていない。
介護については月額8万円前後の格差があるというのは、年間にしたら幾らの格差になるでしょう。やはり各法人、事業所ではそういうところも考えながら、各事業所単位でもいろいろと努力、工夫をしている時期に、さらにこの掛金を上げるということの困難さという状況もあって、そういう意味では2ページ目に創設のときの話がありましたけれども、やはりこういう格差を考えたときに、公的な資金の導入ということを考える必要もあるのではないか。ただ掛金だけを上げるということではなくて、いろいろのプラスマイナスがありますので、いろいろなものを照らし合わせながら考えを深めて、皆さん方とよりよい方向性を福祉部会に出していければと思っております。
そこで、次のときに資料を追加していただければと思っておりますのは、先ほどもちょっと説明がありましたけれども、類似の制度がありまして、例えば中退共のようなものがあったりしますが、そちらでは今どういう状況になっているのかとか、そんなものも参考資料をつけていただくといいかなと思います。
それから、もう一つは先ほども言いましたが、人材確保の中には定着ですとか離職防止の意味合いがあったりします。少し聞くところによると、今は長期で勤務されて退職される方が多くて給付も上がっているということがありますが、もう一方においてやはり5年未満で退職される早期離職者も多いということを聞いております。ですから、5年未満くらいの離職者の給付がどういう状況に変化があるのか。数ですとか、ここ数年の変化を資料として出しておいていただけるといいかなと。
ここら辺のところについて全国経営協からも、5年未満に退職した人は支給対象としないようにしたらいいのではないかという話も随分前にしたときに、それは大した金額ではないということで見合わせされたという報告を内部で聞いておりますので、今はどういう状況なのかなと考えているところです。やはり長く戦力として、そして力になっている職員の人たちにしっかりと給付してあげたいなと思っているところでありますので、他産業への流出を防ぐ意味からもそういう資料があるといいかなと思っております。
以上です。
○松原座長 現場からの貴重な御意見をありがとうございます。
では、吉田構成員、お願いいたします。
○吉田構成員 制度を創設したときの目的に照らして今、参考資料などを拝見していますと、やはり一定の効果があって、こういったことがあるので安心して働いていける環境が今できているのだなと改めて認識しました。
その上で、今の方式でやっていって、ではなくなっていいのかというとやはりそうではないのだろう。やはり残していかないといけないというところは改めて強調されるべき点なのだろうと思って見ているところです。
それで、事務局に少し確認をさせていただきたいのですが、この賦課方式というようなことは結局積立てがない。積立てがないということは、社会経済情勢に合わせていわゆる物価のスライドなどを加味して運用して増やしていくということはできないのか。できないのだろうと思って聞いているのですけれども、まず1点目としてここはそういう運用は今の制度上はできないのだということでよろしかったでしょうか。
○松原座長 事務局、お願いいたします。
○小野福祉基盤課長 今の制度上は賦課方式ですので、積立金というものをあまり想定はしていないという前提です。ですので、運用についても特段の取決めはなく、実態は福祉医療機構のほうで運用いただいていますけれども、預貯金の形のみという取扱いをしております。
○吉田構成員 ありがとうございます。
今、明らかにしていただいた点は極めて重要で、今後どのようにやっていくのかというところの大きなポイントになるかと思っておりますので、ちょっと確認をさせていただきました。
それと、大変細かいところですけれども、掛金についても、これは職員一律当たりの金額で設定されていると思いますが、いわゆる勤続年数別とか所得別で変わらずこれは一律なんだというようなことの理解で正しかったですか。
○松原座長 事務局、お願いいたします。
○小野福祉基盤課長 お見込みどおりでございまして、その職員に幾ら給与があるかとか、あるいは何年入っているかということにはよらず一律でございます。
○吉田構成員 ありがとうございます。
賃金も産業全体でももちろん上がっていくだろうし、先ほど皆さんからお話のあったとおり、介護の産業自体も恐らく賃金は上がっていくだろうと見込まれていくと思っております。
その中で、掛金をどういうふうに上げていくのがいいのか。結局、今は5年ですよね。5年単位でイコールフッティング、収支均衡を取っていきましょうという話になっていきますから、そこの仕方が一律というところはまたほかに検討の余地があるのかどうかとか、あるいは結局入ってくるのと出ていくもののバランスを取っていくときに、支払いの開始時期などはどういう検討の余地があるのだろうか。そういったようなところも一つの論点になり得るのだろうと思っています。
いずれにしましても、介護、そして福祉の職員の方々が安心して仕事を続けていくことができるということが何よりも第一優先だと思っておりますので、そういうものを含めながら私どもも議論を深めていければと思っております。
以上でございます。
○松原座長 ありがとうございました。
では、オンラインのほうに移りたいと思います。
初めに、榎本構成員、お願いいたします。
○榎本構成員 日本知的障害者福祉協会の榎本でございます。よろしくお願いします。
今、皆さんのお話をいろいろ伺いながら、本当にごもっともだなという点が多々ありました。私は36年に生まれまして、ちょうど私が生まれた頃にこの制度が始まって、そして今年で65を迎えるということで、そろそろ定年だなというときにこんな話に巻き込まれたと思いながら、ちょっと御縁を感じつつも非常に重要な会議なんだなということを改めて感じております。
私のテリトリーというか、フィールドは知的に障害をお持ちの方、または身体に障害をお持ちの方に対してのケアでございまして、こういった共済の制度とかについては正直言ってうとい人間でございます。ですから、皆様のお話をどこまで理解するかというのは、本当に自分自身もいろいろな人からの手助けがなければできないということをまず冒頭にお話しさせていただきます。
ただ、この退職手当の共済制度というものが非常に重要だということは私でも理解をしております。特に職員の将来的な安心、私自身もそうですけれども、それが職場定着というところの観点からも極めて重要な制度であるということは理解しております。
ただ、現状、制度加入数が横ばいの一方で、退職手当の支給金が増加しているというところで、賦課方式の本制度において令和4年度以降支払準備金を取り崩すといったことを理解したわけですけれども、令和6年度時点で準備金が294億円まで減少している現状というのはやはり強い危惧を抱いております。
当然、私たちは職員一人の問題でなく、その職員が抱える家族の今後の生活にも関わってくるということを考えると、数年以内に準備金が枯渇するというお話を聞くと、この4月に入って事務局の山田さんから先日初めてこういった説明を聞いて、現実というのはすごく厳しいんだなということを改めて感じたわけです。
それで、対策の要望というわけではないのですけれども、先ほど山田構成員もお話しされておりましたが、人材確保は非常に厳しい現状を考えてみれば、給付水準の大幅な引下げや、それから掛金の急激な引上げというのは本当に現場を預かる者としては非常に厳しさを感じると思うので、慎重な対応で検討をお願いしなければいけないし、慎重な検討をしていきたいと思っています。
また、ヒアリングもあると聞いておりますので、事務局にどのようなことが課題で、その課題を解決するためにはどのようなヒアリング、どんな資料が必要なのかということを改めて再度詳細なお話合いを少しさせていただいて、7,000近く事業所がありますから、その会員施設にいろいろな調査を働きかけて、いろいろなことが明らかにできるのであれば協力をしていきたいと思います。
何しろ頼りない構成員で申し訳ございませんけれども、御指導のほどをよろしくお願いしたいと思います。
以上です。
○松原座長 ありがとうございました。
では、お待たせしました。則武構成員、お願いいたします。
○則武構成員 全国児童養護施設協議会の則武といいます。よろしくお願いします。
実際にこの制度を利用させていただいている社会福祉法人の職員という立場からお話をさせていただきたいと思います。
今回、この検討会の構成員になるに当たって事前にいろいろ御説明をいただいたのですけれども、本当にこういう状況になっているということは全く知らなかったものですから、聞いて驚いています。それと同時に、この制度がなくならないように、形は変えながらもきちんと存続していけるようにという、その大前提でこの検討会で見直しをしていただきたいと思っています。
社会的養護という分野の施設になるのですけれども、それを運営している社会福祉法人としましては人材不足ということが続いています。
しかし、この退職金制度があるということで、人材確保の際に一定のアピールポイントとすることができています。
また、当施設の社会福祉法人は他県にもいろいろな事業所があるのですけれども、そちらの情報を聞いたところによると、他県では県の退職共済制度がない県もあるようでして、今回のこの制度が唯一の退職金制度となっているというような事業所もありましたので、確実に存続していただきたいと考えています。
また、社会的養護の施設というのは措置費で運営されている施設となっております。今後、もし掛金を大幅に引き上げざるを得ないというようなことになっていきますと、運営がとても大変になってきます。公費助成していただくことを堅持していただきたいのですけれども、掛金が大幅に上げられるという場合がありましたら、措置費の中にその分を積算していただく必要があるかなと考えています。
さらに、社会的養護の施設は国の方針にもありますように、今、多機能化というものが進んできております。例えば、児童養護施設が児童家庭支援センターを運営したりというようなことが起こっていますが、この第二種の事業につきましては助成がついていないというふうに聞きました。この点を踏まえた上で、制度設計の見直しをしていただけるとありがたいと考えています。
今回の議論が社会福祉施設等従事者にとってマイナスの方向にならずに、みんなが安心して仕事を続けることができる制度になりますよう、よろしく御検討のほどお願いいたします。
以上です。
○松原座長 ありがとうございました。
一通り、一巡しましたけれども、ほかに御意見、御質問がある方がいらっしゃれば、どうぞ挙手いただければと思います。
山田構成員、お願いします。
○山田構成員 単純にこれを考えますと、掛金を増やしていくか、支給の金額を減らすか、あとは加入者を増やすかということになるんだと思います。
その加入者の問題を考えたときに、先ほど4ページの説明にありましたけれども、保育に関しては公費助成の在り方については別途こども家庭庁における審議会で検討をする。イコールフッティングの観点も含めてということでありますが、保育関係につきましては小規模な事業所が多いですよね。ですから、公費助成がイコールフッティングの名前の下になくなったとしたときに、ここの制度から脱会する。または、本当は脱会したくないんだけれども、掛金が払い切れないということでやむなくそこから下りる事業所が多く出てくるのではないか。
そうすると、加入者数を増やすはずが逆に減っていくことにもなりかねないので、こども家庭庁の審議会での検討事項にはなるかと思いますが、やはりつながっていることでありますので、そこはあまり縦割りではなくて、そういうこともぜひうまく連携といいますか、共通認識を図っていただかないと、加入者が大きく減少してしまったら掛金をどんどん上げていくしかないみたいなことになるのではないか。
今の3つのほかに、私が先ほどこういう事態を考えたときに公的な資金の投入ということも考えていくという大きな見直しも必要なのではないかということは言いましたけれども、保育のほうの在り方についても重要な課題と思っておりますので、うまくそちらのほうにも伝えていただければと思いました。
以上です。
○松原座長 重要な御指摘、ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。御意見、御質問のある構成員の方はいらっしゃらないですか。
ありがとうございます。この賦課方式の問題点もいっぱい御指摘をいただいております。一方で、積立てにショートするときダブルの負担になる。それをどうするかという問題も併せてありますよね。
ほかに御意見などはないですか。
ありがとうございます。それでは、予定の時間には達しておりませんけれども、本日の検討につきましてはここまでとしたいと思います。
次回の開催について、事務局より御説明をお願いいたします。
○山田福祉基盤課長補佐 次回、第2回検討会は5月29日金曜日15時からを予定しております。詳細については、後日連絡したいと思います。
○松原座長 ありがとうございました。
それでは、本日の審議を終了いたします。本日は、お忙しい中、お集まりいただきまして、また闊達な御意見をいただきましてありがとうございました。

