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第3回 小児がん拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループ(議事録)
健康・生活衛生局がん・疾病対策課
日時
令和8年3月26日(木)14:00~16:00
議題
- (1)座長の選任について
(2)小児がん拠点病院等の指定要件について
(3)その他
議事
- 議事内容
- ○事務局 それでは、定刻となりましたので、ただいまより、第3回「小児がん拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループ」を開催いたします。構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。事務局を務めます健康・生活衛生局がん・疾病対策課の千葉でございます。
本協議会はYouTubeにて配信しておりますので、御承知おきください。
本日は9名の構成員全員に御出席いただいております。
今回のワーキンググループでは、国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策研究所医療政策部研究員の石井太祐構成員。
認定特定非営利活動法人ファミリーハウス 理事/事務局長の植田洋子構成員。
東京大学大学院医学系研究科 生殖・発達・加齢医学専攻 小児医学講座 小児科学分野教授の加藤元博構成員。
筑波大学医学医療系・放射線腫瘍学教授の櫻井英幸構成員。
三重大学大学院医学系研究科看護学専攻 生涯発達看護学講座 小児看護学分野教授、日本小児がん看護学会 理事長の松岡真里構成員。
国立研究開発法人国立成育医療研究センター小児がんセンター 小児がんセンター長の松本公一構成員。
国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院 病理診断科科長の谷田部恭構成員。
小児脳腫瘍の会 理事/公益財団法人ゴールドリボン・ネットワークの山崎宴子構成員。
国立成育医療研究センター 外科・腫瘍内科診療部長、国立がん研究センター中央病院 小児腫瘍外科科長の米田光宏構成員に御参画いただいております。
まず、構成員の先生方におかれましては、一言ずつ御挨拶いただけたらと存じます。
まずは、石井構成員より一言御挨拶お願いします。
○石井構成員 国立がん研究センター医療政策部の石井と申します。
もともと院内がん登録とかDPCの研究と、がん患者さんの腎障害といった診療を行わせていただいております。主にデータの観点で、少しでもお役に立てればと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局 石井構成員、ありがとうございました。
続いて、植田構成員より一言御挨拶お願いいたします。
○植田構成員 よろしくお願いいたします。認定特定非営利活動法人ファミリーハウスの事務局長の植田と申します。
私どもファミリーハウスのことを皆さんが御存じかどうか分からないので、簡単に御紹介いたしますが、36年前、がんセンター中央病院の小児病棟のお母さんと、当時の小児科医長だった大平先生、看護師長だった、今のうちの理事長の江口、そのほか市民の方たちで患者家族滞在施設を日本で最初に立ち上げたのが当団体でした。今でも都内8か所、16部屋を運営いたしております。
特に、国立成育医療研究センターと国立がん研究センター中央病院が東京都内では最重要病院と考えていますので、成育のほうには6室、ドナルド・マクドナルド・ハウスせたがやと連携をとりながらハウスを運営し、国立がん研究センター中央病院、聖路加国際病院近くには3か所、5部屋を運営しております。2033年3月までには築地市場の跡地にハウスを建設するということで、2025年に正式に決定いたしました。がん研究センター中央病院の真前ですので、さらに患者さんのお役に立てるようなハウスを運営したいと思っています。
今、実際に看護師、社会福祉士を置いて、患者さん、家族の相談に当たり、在宅医療、在宅看護の受け入れも行って重篤な患者さんが滞在できるように努力をしております。
以上でございます。
○事務局 植田構成員、ありがとうございました。
続いて、加藤構成員より一言お願いいたします。
○加藤構成員 よろしくお願いいたします。東京大学小児科の加藤と申します。
小児血液腫瘍の専門医として臨床を行いながら、臨床研究・基礎研究にも従事しております。小児がんの皆様にいい医療を届けるような枠組みづくりに貢献したいと思っております。よろしくお願いいたします。
○事務局 加藤構成員、ありがとうございました。
続いて、櫻井構成員より一言御挨拶お願いいたします。
○櫻井構成員 よろしくお願いします。筑波大学で、専門は放射線治療をやっております。
日本放射線腫瘍学会のほうでは、理事として、健保、それから粒子線のほうを担当しております。また、小児血液がん学会のほうでも理事をさせていただいておりまして、専門は放射線ですが、小児医療に今までも割と関わってきた放射線治療医でございます。よろしくお願いします。
○事務局 櫻井構成員、ありがとうございました。
続いて、松岡構成員より一言お願いいたします。
○松岡構成員 こんにちは。三重大学で小児看護を学生たちに伝えています松岡と申します。もう一つの立場としては、日本小児がん看護学会の理事長を昨年の7月から拝命して取り組ませていただいています。
看護職は、実は医療の中で一番多い職種で、子供たちのベッドサイドケアに一番携わる職種だなと思っています。私自身は、千葉や高知、京都、三重と、幾つかの病院で小児がんの子供たちのケアに携わってきたので、都市部だったり、地方部だったり、どんな苦労があるかということも少し経験してまいりました。そのようなことも含めまして、拠点病院に求められる看護師の質の保証はどういうことかということを、自身の経験の立場と、そして学会の立場からいろいろなことをコメントさせていただいて、一緒に考えられればと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局 松岡構成員、ありがとうございました。
続いて、松本構成員より一言御挨拶をお願いいたします。
○松本構成員 ありがとうございます。国立成育医療研究センターの小児がんセンター長を務めております松本と申します。
拠点病院ができてから13年、そして中央機関ができてから12年になります。少しずつよくはなってきていると思うのですけれども、まだまだ様々な課題があるということを認識しております。皆さんとともに考えればいいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局 松本構成員、ありがとうございました。
続いて、谷田部構成員より一言御挨拶お願いいたします。
○谷田部構成員 国立がん研究センターで病理、小児腫瘍でも診断というものが非常に重要になってまいりますけれども、私、谷田部恭は、病理診断医として診断に従事させていただいております。
日本病理学会の理事であるとともに、国立がんセンターと日本病理学会が病理コンサルテーションシステムという、難しい腫瘍に対して診断をコンサルタントの先生にお願いして、それをそれぞれの病理医の先生にお返しするというコンサルテーションシステムも任されて、運営させていただいております。
専門は肺がんですけれども、病理医はオールラウンドな臓器に対しての診断が必要となりますので、小児がん診断の観点で御協力できるかと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局 谷田部構成員、ありがとうございました。
続いて、山崎構成員より一言御挨拶をお願いいたします。
○山崎構成員 小児脳腫瘍の会の理事を務めております山崎宴子と申します。
現在、厚労省のがん対策推進委員会の委員も拝命させていただいております。勤務としましては、公益財団法人ゴールドリボン・ネットワークで、小児がんと診断された方と御家族の方を経済的に支援するということをしております。
今回は患者家族の立場として参加させていただいております。皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局 山崎構成員、ありがとうございました。
最後に、米田構成員より一言御挨拶をお願いいたします。
○米田構成員 米田でございます。
私は、国立成育と国立がん研究センター中央病院、クロスアポイントメントしていただいて、小児外科医として小児がんの外科治療を担当しております。また、小児血液がん学会の理事長を今年の6月までですが、務めさせていただいております。松本先生と拠点病院でも働いて、中央機関でも働いているということで、そういう立場からワーキングのお手伝いをできればなと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局 米田構成員、ありがとうございました。
続いて、資料の確認をさせていただきます。議事次第、資料1から4及び参考資料1から2がございますので、御確認ください。なお、資料は厚生労働省のウェブサイトにも掲載しております。
本日の議題としては、「(1)座長の選任について」「(2)小児がん拠点病院等の指定要件について」「(3)その他」を予定しております。
それでは、議題1「座長の選任」に移りたいと思います。本ワーキンググループの開催要綱にて、座長は構成員の互選により置くこととされておりますので、御推薦がございましたら挙手にてお願い申し上げます。
加藤構成員、お願いいたします。
○加藤構成員 ありがとうございます。東大の加藤です。
もしよろしければ、今までの御経験や今後の展望も含めて、松本公一先生に座長をお願いできますと、とてもうれしいです。
○事務局 ありがとうございます。
ほかに御推薦はございますでしょうか。特にございませんね。
それでは、松本構成員に座長をお願いするということでよろしいでしょうか。
(構成員首肯)
○事務局 ありがとうございます。
それでは、松本構成員におかれましては、一言御挨拶をお願いいたします。
○松本座長 改めまして、国立成育医療研究センターの小児がんセンター長の松本でございます。今回は、この貴重なワーキングの座長に選んでいただきまして、ありがとうございました。
スケジュールは非常にタイトであります。そして、決めなければならないことも非常にたくさんございます。何よりも小児がんの患者さん、家族の方向を向いて、何がベストなのかということを、これから皆さんと一緒に考えられればいいのかなと思っております。
どうぞ、忌憚のない御意見をいただきまして議論を進めていただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局 ありがとうございました。
この後の進行は松本座長にお願いいたします。
○松本座長 ありがとうございます。
それでは、議事を始めたいと思います。議題2の「小児がん拠点病院等の指定要件について」に移ります。初めに、事務局のほうから、資料1を用いてこれまでの小児がん医療に係る取組を説明していただきます。続いて、資料2にて米田構成員より「小児がん拠点病院の指定要件の見直し」に関して御提示いただきたいと思います。それを受けて、資料3にて事務局から今後の小児がん拠点病院等の指定要件の考え方について提案される、そのような構成で進行してまいりたいと思います。
それでは、まず、資料1を事務局のほうから御説明ください。よろしくお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。
資料1でございますが、「小児がん拠点病院等について」というところで、これまでの小児がん拠点病院等の取組について御説明するものです。
1枚めくっていただいて、「2040年を見据えた小児がん医療提供体制」というところです。
3枚目、「第4期がん対策推進基本計画」におきましても、がん医療の分野の医療提供体制の均てん化・集約化について、また、小児がんに関しては小児がん及びAYA世代のがん対策というところで特出しの記載もございます。
4ページ目でございます。
「第4期がん対策推進基本計画における小児がん関連の記載について」でございますけれども、先ほど述べましたような「医療提供体制の均てん化・集約化について」というところと、「小児がん及びAYA世代のがん対策」として、こちらは抜粋になりますけれども、一番下の(取り組むべき施策)の中で、国は、小児がん拠点病院等と、拠点病院等や地域の医療機関等との連携を含め、地域の実情に応じた小児・AYA世代のがん医療提供体制の整備を推進する。また、小児がん拠点病院連絡協議会における地域ブロックを超えた連携体制の整備に向けた議論を推進する。
また、小児がん拠点病院等は、自施設の診療実績、診療機能や、他の医療機関との連携体制等について、患者やその家族等の目線に立った分かりやすい情報提供に取り組むとしています。
5ページ目になりますけれども、「2040年を見据えたがん医療の均てん化・集約化に係る基本的な考え方について」でございます。
こちらはピラミッドを3段に分けておりますけれども、それぞれ都道府県、またはさらに広域での集約化の検討が必要な医療、がん医療圏または複数のがん医療圏単位での集約化の検討が必要な医療、さらなる均てん化が望ましい医療として、想定される提供主体や均てん化・集約化の考え方をまとめているものでございます。
資料の6ページ目でございますけれども、特に小児がんに関しましては、こちらの医療行為例の中で薬物療法においての都道府県、またはさらに広域での集約化の検討が必要な医療として小児がんに対する高度な薬物療法、また都道府県での集約化の検討が必要な医療として小児がんに対する標準的な薬物療法として記載がございます。
資料の7ページ目以降では、データに基づいてお話をさせていただけたらと思います。
7ページ目ですけれども、まずは「がん罹患数及び罹患率の推移(15歳未満)」というところで記載がございます。
2016年以降、小児がんの罹患数は減少傾向であり、罹患率は横ばいというところでございます。
8ページ目でございますけれども、こちらは「小児がん患者に対する将来推計」でございますけれども、小児がんの罹患者数は2040年の段階では1,589人と、2025年の1,865人から15%程度減少するというところが推計されているものでございます。
資料の9ページ目に関しましては、死亡者数及び年齢調整死亡率の推移の記載です。
小児がんにおける死亡者数及びがんの年齢調整死亡率は減少傾向というところでございます。
10ページ目に関しましては、「15歳未満のがんにおける疾患分類別年齢調整死亡率の推移」というところで書いております。
特に、最もハイボリュームな小児白血病に関しては、死亡率減少が顕著な疾患というところです。
11ページ目でございますけれども、こちらは「「全国がん登録5年生存率報告2018」の概要と」して示しているものでございます。
こちらは2018年に新たにがんと診断された小児の全国5年生存率を示しているものでございますけれども、2016年からというところで3年分並べておりますが、おおむね横ばいで推移しているというところでございまして、一部の疾患に関しましては生存率が上昇しているものもあるというところでございます。
12ページ目以降は、足元の「小児がん医療提供体制の整備状況について」、御説明さしあげるものでございます。
まず13ページ目でございますけれども、「小児がん対策のこれまでの経緯」として示しているものでございます。
平成24年の段階で検討会を3回開いて取りまとめを行いました。その取りまとめに基づきまして、平成25年及び平成26年に小児がん拠点病院、また小児がん中央機関を選定いたしました。過去に何回か改選がございましたけれども、直近では令和4年8月の小児がん拠点病院等の整備に関する指針を改定いたしておりまして、そちらに基づきまして令和5年4月より小児がん拠点病院を改選しているところでございます。
14ページ目には、現行の「小児がん拠点病院制度」について示しているものでございます。
全国に15か所の小児がん拠点病院、2か所の小児がん中央機関を整備しているところです。また、小児がん連携病院も、小児がん拠点病院が地域ブロック協議会における議論を踏まえ決定するというところで位置づけているものでございます。
15ページ目には、現在の「小児がん中央機関・拠点病院」の配置について記載しております。
小児がん中央機関は全国に2施設、小児がん拠点病院は全国に15施設というところです。国立がん研究センターは、中央機関かつ拠点病院として位置づけられております。
資料の16ページ目でございますけれども、「現行の小児がん整備指針における各類型の役割に関する記載」です。
先ほどは簡単に触れましたけれども、小児がん中央機関と拠点病院は国指定、連携病院は地域ブロック協議会の指定というところで、中央機関に関しましては拠点病院を牽引し、全国の小児がん診療の連携体制を整備し、医療及び支援の質を向上させるという役割がございます。
拠点病院に関しましては、地域における小児がん医療及び支援を提供する中心施設というところで位置づけているところでございます。
連携病院に関しましては、地域の小児がん診療を行う施設として、類型1-A、1-B、類型2、類型3がございます。
資料の17ページ目には、「小児がん拠点病院等の全体像」として示させていただいているものでございます。
こちらですけれども、左側の図におきましては、先ほど述べました中央機関・拠点病院の配置のほかに、連携病院まで含めて全国にドットで示しているものでございます。特に関東圏、近畿圏というところでは施設が集中しているところでございます。
右側のグラフでございますけれども、こちらは小児がんについて、院内がん登録を実施している病院全体を対象とした、2023年の年間の院内がん登録初回治療登録数というところでお示ししているものでございます。こちらですけれども、灰色の医療機関は現行の中央機関、拠点病院、連携病院に位置づけられていない医療機関でございますけれども、そういった病院でも1例や2例、年間初回治療開始数がある病院が存在しているというところでございます。
資料1の事務局からの説明は以上でございます。
○松本座長 ありがとうございました。これまでの取組について御報告いただきました。
それでは、資料1につきまして、何か御質問がありましたら、構成員の先生からお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
櫻井構成員、お願いいたします。
○櫻井構成員 17枚目のスライドで、小児がんについて院内登録を実施している病院全体を対象とした院内がん登録の数字が出ていますが、これは小児がん全体のどのぐらいの方が登録されている数字でしょうか。
○事務局 事務局でございます。御質問ありがとうございます。
院内がん登録に関しましては、複数のこども病院で実際に実施できていないというような施設もございます。正確な集計というところまでは困難でございますけれども、10から20程度のこども病院が含まれていないというふうに考えております。
以上です。
○櫻井構成員 そうすると、全体の発生数としてはほとんど網羅されているということですか。
○事務局 おおむねカバーされているというふうに認識しています。
○櫻井構成員 分かりました。
○松本座長 ありがとうございます。
ほかにいかがでしょうか。
今の17ページの図なのですけれども、1例しか診ていないところが110施設あるということなのですが、これは初回治療というふうになっているのですけれども、内訳とか何か分かることがありましたら教えていただければと思いますが。
○事務局 御質問ありがとうございます。
現状、初回治療の登録というところで取ってきているものですので、内訳に関して詳細は存じ上げていないところでございます。
○松本座長 ありがとうございました。
ほかに何か御質問とかございましたら、よろしくお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいですか。
ありがとうございました。それでは、質疑がないようですので、また何か後でお気づきになりましたら、お聞きいただければと思います。
次に、資料2につきまして、米田構成員から御説明をお願いしたいと思います。「小児がん拠点病院の指定要件の見直し」というタイトルになっております。米田先生、お願いいたします。
○米田構成員 ありがとうございます。
私、米田と加藤元博先生、松本公一先生と、意見を聞きながら作成した資料でございます。かなり私の意見も入っているということでお聞きいただければと思います。
1枚目をお願いします。
ここはおさらいで、小児がんイコール希少ながんということで、多施設共同研究で標準治療を構築してきました。少子化がさらにこの希少さに拍車をかけているという状況です。ただし、腫瘍によって差はありますが、小児がんの5年生存率は少しずつ上昇してきているという現状でございます。
もう一つは加藤先生が御専門ですが、小児がんにおいてゲノム診断が非常に重要で、全国で累計2,000件という数字が、20歳未満ですけれども、CGPの検査の実施数がここに記載されています。全ゲノム解析等実行計画の中で、小児がんは優先すべき疾患として見られています。
次のスライドお願いいたします。
これは先ほど説明がありましたのと同じで、小児がん中央機関、それから15の拠点病院、そして143の小児がん連携病院が認定されているということと、右下にありますように、新規症例数を20例以上の類型1-A、それからそれ未満の類型1-Bというふうに分けているということでございます。これについては、またいろいろとディスカッションがあるかと思います。
次のスライドをお願いいたします。
実際に小児がんの患者さんはどういうところで診ているのかというのが、現況報告書に基づいたデータでございます。
下のグラフが分かりやすいかと思いますが、拠点・中央で約3分の1、それから類型1-Aを入れますと4分の3以上の患者さんをこれでカバーしているということでございます。類型2、類型3は少し役割が違いますが、類型1-Bというところの患者さんが16%いらっしゃる。これを今後どう考えていくかということが、今回のワーキングのポイントにもなるかと思います。
次をお願いいたします。
1つ、オランダの例を出させていただきました。オランダというのは画期的に拠点病院というか、小児がんの診療ができる病院を1つに政策的に決めた。プリンセス・マキシマ・センターということで、昨年、学会のときにお邪魔しましたが、非常にゆったりとしたおしゃれな環境の病院でございました。
オランダと日本を、国土の面積、人口、人口密度等で比較した表が下のものであります。面積でいいますと日本の9分の1、人口でいうと日本の7分の1ということでありますが、日本は山地が多いということで、患者さんの移動に関してはオランダよりやや厳しい条件があるかと思います。
次のスライドをお願いいたします。
日本の現状の一例として、このスライドを出させていただきます。日本小児がん研究グループの神経芽腫委員会、臨床試験に参加している施設数というのが現在120ございます。ただし、我が国の神経芽腫の年間新規発症数は150と言われていますが、少子化の影響を受けて今100にだんだん近づいている状況であります。つまり、平均すると1施設1人ぐらいしか診ていないということになって、この状況ではそれぞれの施設の診療のスキル、あるいは若手のトレーニングということも含めて大きな問題になっているのではないかというふうに認識しております。
次のスライドをお願いいたします。
ということで、日本は先進国、ほかの国と比べても小児がん診療施設が非常に多いという特徴がございます。拠点病院幾つという単純な紋切り型の言い方はできないとは思いますが、オランダを例に取ってみると、日本で山岳地域が多い地理的な特徴を考慮すると、10施設程度になってもいい、あるいはそれが望ましいのではないかということが考えられます。しかしながら、均てん化という側面も重要でございますので、都道府県単位に中核となる都道府県拠点病院を設置すれば、その均てん化にも少し役に立つのではないかということが考えられます。
次のスライドをお願いいたします。
こういうふうに述べてきますと、課題がいろいろと見えてまいります。集約化については小児がん拠点病院、それから地域のネットワークをきちんと設定するということが求められているかと思います。
小児がんの連携病院は、今かなりたくさんありますが、それぞれの診療している患者さんの数も結構温度差があるということでありますので、こういうことを少し整理すべき時期に来ているのではないかと考えています。
もう一つの面は、いわゆるドラッグロスとかドラッグラグということについての問題点が昨今指摘されています。右側の表はよく出てくる表ですが、日本に新しい薬がなかなか届かないという現状がございます。
一方で、ゲノム診断が進んでまいりまして、腫瘍の診断名というよりも、遺伝子的な特徴を捉えて新しい治療薬を適応するということができる時代になってきました。したがって、こういうがんゲノムについてもきちんとした検査ができる病院、そしてそれに基づいた治療が組み立てられる病院というのが求められているのではないかと思います。そういうことをすることによって、将来の人材育成ということについても非常に役に立つのではないかということで、小児に関しては、成人と異なる病院にエキスパートパネルを依頼しているのが8%、24施設あるというデータもございます。
次のスライドをお願いいたします。
これは完全に私の案でございますので、これを目指しているというわけではありませんが、考え方としては、小児がん拠点病院は難しい患者さんのための最後のとりでであるべきだろうと考えます。現代の小児がん医療において、例えば脳腫瘍、骨軟部腫瘍、そして我々が手術する小児外科の疾患を全て診られるような病院というのは非常に難しいということで、得意技があるというところも拠点病院の特徴としてよいのではないか。
それから、療養環境については、さすがに拠点病院は日本で最高レベルを持っている必要がある。今日、櫻井先生も参加されていますが、放射線治療については、こども病院等で機器の維持をすることが非常に困難になってきておりますので、これは役割分担をしてもいいのではないかと思います。
そういうふうなことで、オランダの例を取って10施設程度を目標として今回の拠点病院、そしてその集約化で懸念される均てん化という面に関しては都道府県単位の診療拠点を制定するということで、小児がんの診療環境がよくなるのではないかと考えています。
最後のスライドをお願いいたします。
ということで、今のお話を少し具体的に、そして詳しく書かせてもらったものがこの最終のスライドでございます。
真の拠点病院というのは、全国で10施設程度でいいのではないか。そこは高い診療能力と理想的な療養環境が整備されていて、最後のとりでになれる。もう一つは、新薬開発(治験)ですね。これが、国際共同試験への参画も含めてちゃんとできる施設である。それから、薬物療法に限らず、外科療法、放射線治療も担える人材。それから、看護及び子供たちを取り巻く多職種における専門人材の育成が行える場所ということで拠点病院を考えていきたいと思っています。
それで、均てん化の一つの方法として、都道府県ごとに都道府県拠点病院という都道府県の中核となる施設を設定してはどうか。それに実際に小児がんの治療を担っている連携病院が組織化して、協力体制で患者さんを診るというのが理想的ではないかということであります。集約化することによって手術や放射線治療なども含め、チームの経験値を引き上げて治療成績を上げるということですね。それから、未承認薬へのアクセス、改善、治療・診断技術の開発、それから早期相開発のためのネットワークを構築する。
そして、忘れてはならないのは、患者さん中心の療養環境と継続支援ということで、子供たちが安心して過ごせる療養環境を担保する。これは都道府県拠点病院でもお願いしたい。そして、アクセスがちゃんとできるように、患者さんの移動あるいは滞在ということについても配慮していきたい。そして、患者さんが将来どこに移られても小児がんのフォローアップが受けられる体制も求められるのではないかと考えます。
以上でございます。
○松本座長 米田先生、ありがとうございました。
ただいまの御発表につきまして、何か御質問とか御意見がございましたら遠慮なくお話をしていただければと思いますが、いかがでしょうか。
加藤構成員、お願いします。
○加藤構成員 ありがとうございます。
米田先生もありがとうございました。基本的に米田先生のお考えの方向に私自身も、一部意見を入れていただきましたが、全体構想としても妥当な方向だと思いました。恐らく、今までの小児がん拠点病院は、集約化などの任を担って、地域もきちんと引っ張っていくことで、よい診療をするということがまず求められていたと思います。
ただ、先ほど厚労省からの資料にもありましたとおり、小児がんの治療は一定程度まで伸びてきたと思うのですね。一方で、残された課題が治療開発や診断技術の開発などに割と絞られてきているように思います。そう考えますと、今後の医療提供体制の在り方として、今後の小児がん拠点病院に求められる役割は、治療開発とか人材育成に向けた体制をきちんと整えているということを優先するのが非常に重要だと思いました。
もちろん、一方で、いい診療を引き続きやる。全国どこにいても、小児がんの患者さんたちに対してベストの標準治療をきちんと提供する体制が必要だと思いますので、そういうふうな意味では、都道府県の行政区画の中で、いい診療をする病院をきちんと確保する。それに箔をつけてあげるということは、全体にとってもいいことだと思いました。
そう考えますと、1点、小児がん拠点病院の開発や人材育成等を中心とする病院を考えることになると思います。それについては、今までは全国きちんと、どこにいてもということを考えましたが、その任は、都道府県等もきちんと診療拠点病院になっていただくとして、新しい小児がん拠点病院は、むしろ治療開発とかいうことに特化するのであれば、地域性をそこまで考慮しなくてもよいのではないかというふうにも思いました。
私自身のいろいろな議事録等を拝見した記憶によりますと、最初の小児がん拠点病院の指定のときには、ある程度地域ブロック内での考え方も考えられていたと思います。それは当時はとても大事なことで、その結果、全国の均てん化が図られたというふうに私は認識していますが、そこはある程度発展的に次のステップに小児がん診療を進めるために、地域性の在り方に関しても検討していってもいいのではないかと思いました。
まずは以上です。
○松本座長 ありがとうございました。
確かに地域性というのは、交通網の発展によって少し変わってきているのかなと。つまり、そこの地域で完結するのではなく、もう少し幅広い視点で日本地図を見直さないといけないのかなと考えました。ありがとうございました。
何か御意見はございますか。
植田構成員、お願いいたします。
○植田構成員 恐れ入ります。
御説明ありがとうございました。米田先生に伺いたいのは、最終ページで患者中心の療養環境と継続支援という部分なのですが、理想的な療養環境、これが私たちの働きが含まれるのかなと感じております。先生は、こどもたちが安心して過ごせる療養環境を担保、整備するとお書きになっていますが、具体的にはどういうイメージでこれをお書きになったか、教えていただけますでしょうか。
○松本座長 米田先生、お願いいたします。
○米田構成員 御質問ありがとうございます。
ここのところは私も非常に重要だと考えております。それで、ここに子供たちと書きました。子供たちがちゃんと子供らしく過ごせる場所ですね。教育だけでなく、遊び等も含めて、そういう療養環境が整えられているということ。それから、子供たちの年齢・理解力に応じて、治療内容とか、これからやる検査や治療を伝えてあげるという役割が非常に重要で、これは現在、子供の療養担当、いわゆるチャイルドライフスペシャリストとか、英国で資格を取るHPS。それから、日本で養成している子ども療養支援士あるいはHPS Japanという資格もございます。こういうスタッフが充足しているということも大事ではないかなというふうに思います。
もう一方、子供たちだけでなく御家族が安心して治療を受けられるということで、特にこの集約化ということを強調すればするほど、植田構成員がやってくださっているファミリーハウスといった滞在施設ということが必須である。病院の近くに絶対ある必要があると考えております。ありがとうございます。
○植田構成員 ありがとうございました。
1つ、皆さんに知っておいていただきたいこととして、私たち患者家族滞在施設で1997年からネットワークを結んで、年に一度、全国の滞在施設運営者と関係者が集まって会議を行っているのですが、近年、高齢化とボランティア不足、また医療が変わってきた例えば在院日数が短くなったことでハウスの使われ方が変わったり、治療する病院が集約化され患者の流れが変わったりということでクローズするハウスが出ております。
例えば、25年活動した北海道ファミリーハウスという札幌をフォローしていたところが2025年9月に、また東大病院の近くにありました30年活動したぶどうのいえが2026年3月に解散いたしました。今後の流れの中で、一切公的な補助を受けずにやってきた、ボランティアと寄附と先生方の御協力でやってきたところが、もうそろそろ持ちこたえられなくなっているというのが現状です。小児がん拠点病院を支えるハウス、マクドナルドハウスがあるところもありますが、マクドナルドハウスだけでは足りないという病院もございますので、拠点病院をある程度集約化していくのであれば、滞在施設運営という面でも、ぜひ少し公の目を向けていただきたいと思うのが現状でございます。
以上でございます。
○松本座長 植田構成員、ありがとうございました。
1つだけお伺いしたいのですけれども、例えば、今、都道府県に拠点病院が広がるという動きがあるわけですけれども、その場合に、例えば各都道府県にファミリーハウスのようなものというのは、あるのでしょうか。
○植田構成員 いえ、全国には網羅されておりません。特に弱いのが北陸と東北、山陰です。あと、九州・福岡の九大病院をサポートしている福岡ファミリーハウスというところがあるのですが、3年後にはハウス自体が取り壊しのために全部なくなるということで、今、新しいハウスを建設するための運動を福岡のほうはやっていますけれども、なかなか厳しいというのが現状でございます。福岡にはこども病院にマクドナルドハウスがあるじゃないかと言われそうなのですが、九大病院からは少し離れていて、こども病院の心臓病の子供たちがほとんどマクドナルドハウスを使っているという現状がありますので、がんセンターと九大がフォローされていない、数が足りないというのが福岡の厳しい状況となっています。
特に、東北部に関してはなかなか厳しいものがあって、山形大の先生が頑張っていらしたりとかもありますが、青森等も一切フォローされていない。青森、岩手、秋田は全くフォローされていない状況というのが現状でございます。
以上です。
○松本座長 どうもありがとうございました。
それでは、ほかに御意見はございますでしょうか。
谷田部先生、お願いいたします。
○谷田部構成員 一言お伺いしたいのですけれども、米田先生の最初のスライドで、小児がんの特性ということで希少ながんの集合である。次のスライドでございますが、その中で標準治療が確立しにくい疾患や、診断困難例も多いということが記載されております。私、コンサルテーション事務局を担当しておりますと、小児腫瘍の診断というのは極めて難しく、最初の診療に至る前の段階でかなり時間を費やしてしまうというような例も結構あります。
全体を通して聞かせていただいた中で、要件の中に「診療」という言葉はあるのですが、「診断」という言葉がなかったものですから、この「診断」に関してはどのように要件を考えていらっしゃるのか、お伺いできればと思います。
○松本座長 米田先生、お願いいたします。
○米田構成員 谷田部先生、貴重なポイントを御指摘くださって、ありがとうございます。
診断については非常に難しい問題で、患者さんはどこに発生するか分からない。そういう意味で、診断できる施設へのアクセスは、集約化ではなく均てん化になっていかないといけないと思います。
ただ、それぞれの施設で都道府県の拠点病院に連携する連携施設に患者さんがいらっしゃったときに、それをすぐに相談できる連携体制というのをどういうふうに要件に持っていくか。もう一つは、中央診断へどういうふうにアクセスしていくかということで、拠点病院の中でも中央診断に検体を提出している率をいろいろ見ますと、いろいろな事情があるのですが、結構差があるということが分かってきています。
ですので、患者さんが正しい施設にアクセスできて、その施設からきちんとした診断のシステムに乗せるということで、それをどういうふうに要件に落とし込んでいくかというのも我々の使命ではないかというふうに考えております。この辺りは先生にいろいろと教えていただく必要があるかなと思っております。
○谷田部構成員 ありがとうございます。
特に診断をする上で、小児がんを診断できる医師というのもかなり少なくて、中央診断の重要性、そこにいかにスムーズにアクセスできて診断までの時間を短くするかということは極めて重要な問題だと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○米田構成員 ありがとうございます。この点は外科にも通じるのですが、いかに後継者を効率的にしっかりした人を育てるかということも拠点病院の役割だと思っております。ありがとうございます。
○谷田部構成員 ありがとうございました。
○松本座長 ありがとうございます。
人材育成ということもいろいろな分野で考えていかなければいけないということがよく分かりました。ありがとうございました。
それでは、加藤構成員、お願いいたします。
○加藤構成員 2回目で失礼します。
今の谷田部先生の御指摘、非常に重要だと私自身も思っていて、診断がスタートにならないと、どうしてもいい治療骨格が組めないということにもなりますので、診断体制をいかに開発していくかということと、それを維持していくかという点は、小児がん医療提供体制をきちんと考える上ですごく大事だと思うのですね。ですから、現在、研究として行っている中央診断をどういうふうな形でサステーナブルにするかということを、恐らく今回議論するような提供体制の下でもきちんと議論していく必要があると思います。
あとは、恐らく谷田部先生の御意見に含まれるような、どんどん進歩する診断技術をいかに開発していくか。そして、それをどうやって診療に実装させていくのか。治療開発、出口戦略と同じように入り口戦略の開発が非常にがん拠点にも求められるようになるのではないかと思っています。ただのコメントでした。
○松本座長 ありがとうございました。
石井構成員、お願いいたします。
○石井構成員 ありがとうございます。
先ほど米田先生から御説明いただいた治療開発をするような拠点病院、ボリュームも必要だということなので、集約化していくことですとか、あと、今回で言う都道府県拠点が、私が幾つかの県で分析を依頼された中では、自然と一部の病院に県内の小児がんの患者さんは割と集約化されているような県も幾つかございましたので、そういうところも実態に沿っていて非常に望ましい方向なのかなというふうに、データを拝見した身としては思いました。
ただ1点、アクセスのところで少し御質問というか、お伺いしたいことがありまして、先生の最後のスライドにもアクセスの確保が重要というところを記載されていたと思います。大人でも県を越えた移動をされている患者さんというのは、実は現状のデータだとそんなに多くないというところがあって、お子さんだと、お子さんであることや親御さんも一緒に行って、移動というのはより大変なのではないかと勝手に想像しております。
また、特に治療開発というふうになった場合には、幾つかの標準診療ないしはそういうことをした上でというふうに成人のほうはなったりすることがありますので、お子さんの場合、例えばそれでちょっと移動が大変ということがより起こりやすかったりすることもあるのではないかなと、小児がんを全く診療していない身で言うのはあれなのですが。ですので、そういったところ、現状、既に集約化された、ないしは治験を御担当されておられる先生方の観点から見て、御移動とか、そういうところがかないそうなのかということと。もし難しいのであれば、例えば拠点が各都道府県拠点と連携して遠隔治験のような感じのことも視野に入れるようなことも検討し得るのかというところについて、少し御意見をいただけたらと思いました。
以上です。
○松本座長 米田先生、お願いします。
○米田構成員 これも非常に重要なポイントだと思います。それで、患者さんの移動ということ、特に小児は患者さんにお母さんが付き添ってこられますと、残されたお父さんと兄弟は、それでまた過ごさないといけないという非常に苦しい御家族の問題が出てくるのは、これは我々も承知しているところであります。
ただ一方で、そのために非常に均てん化してしまうということは、今回いろいろ調べてみて、それでは将来、我々の後継者の育成も含めて、行えない状況になってきているのも事実でございます。ですので、患者さんの移動ということは、いろいろとサポートは必要だけれども、必要になってくると。
それで、実際、拠点病院あるいは連携病院のデータを、松本先生のQI班というのがあって、そこで拝見すると、意外とブロックの中で患者さんが移動していないブロックもある。ブロック外の拠点病院にかかっていらっしゃるとか。成育におりますと、飛行機で移動したほうが陸路を通じるよりもずっと便利だとおっしゃる患者さんも結構いらっしゃいますので、単なる地図のブロックをそのまま適用するというのは、私は間違っているのではないかなと思っています。
あとは、それぞれ例えば治療開発のいろいろな特徴があって、みんながほぼ誰が使っても安全に使えるお薬から、非常に神経を使いながら、エキスパートでないと使えないお薬もありますので、そういうそれぞれの治療に適正に、均てん化がある程度しながら、だけれども、きちんとした安全な治験ができるというふうな体制ですね。ただ、成人のほうではリモートというのが結構進んでいると伺っていますので、その辺り、石井先生にもお知恵をいただければなと思っております。ありがとうございます。
○石井構成員 ありがとうございました。
○松本座長 ありがとうございました。
それでは、松岡先生、お願いいたします。
○松岡構成員 ありがとうございました。
米田先生、ありがとうございます。今の議論にもちょっとつながることと、そうじゃないことを、質問なのか意見なのか、ちょっと分からないのですが。
先ほどファミリーハウスのこともあったり、いろいろなことがあったと思うのですけれども、地方のほうに行くと、どうしても移動のときに、全然知らない土地に移動されるということが御家族に初めて生じると思うのです。そうなったときに、それぞれの病院に地域連携室等があるのですけれども、高知にいたとき、京都にいたとき、受ける側、送り出す側で勤務したことがあるのですが、そのときに相談窓口が明確じゃなくて、移動するにもなかなか決心がつかないとか、そういう連携の中のソフト面のことについても、拠点病院とか連携病院の中では整っているということが、非常にお母さん、子供たちの安心につながるかなと思っていて、ぜひその辺りをひとつ考えていっていただきたいなと思う点。
あとは、難しい状態にあって治験とかに入られる方がいるとすると、もちろんうまく功を奏する方もいらっしゃいますが、まだまだそうじゃない子供ちゃんたちもいるとしたときに、また地域に戻るとか、すごく体の苦しい状態の中で治療を受けていくということでの緩和ケア的なこととか、あとはそのときの連携とか、そういうことについてもぜひ拠点病院とかが中心となってやっていっていただくのがいいなと思っています。
そうなったときに、拠点病院が看護師さんやほかの人たちを専門的に養成するということはあるかと思うのですけれども、その施設にいる人たちにどんなふうな教育が必要であるのかとか、その辺りに求められるものというものについて、何かお考えのことがあれば教えていただければと思います。
すみません、長くなりましたが、お願いします。
○松本座長 米田先生、お願いします。
○米田構成員 ありがとうございます。
患者さん、遠くからいらっしゃるときに、確かに誰に聞いたらいいのだろうということはよく問題になります。ただ一方で、小児がんの相談員という人材もソーシャルワーカーの専門家がいろいろと頑張ってくれていますので、それを充実させていくということが大事です。ただ、がん対策推進協議会で大人のデータとかも拝見すると、意外とがんの相談員の存在を認識していない患者さんが多かったということが言われていますので、そういうところの情報提供とか相談員へのアクセスの方法ということは、具体的に要件の中で盛り込んでいく必要があるかなというふうに思っています。
あとは、患者さん自身の移動に関しては、これは先ほどちょっとお話ししたように、アクセスの方法が結構変わってきているのですね。ですので、実態に応じた集約化ということが必要ということと、松岡先生の今の御指摘で一番重要なことは、治療を終えて帰った後にどうなるかということですね。それについては、ある程度リモートで教育を受ける機会を増やすとか、あるいは実際に我々も医師としては、できたらある期間、拠点病院に来ていただいて、1年なり2年なり研修をしていただいて、その知識・技術を地方に持ち帰るということも大事なことかなと。そういう意味での人材育成を広い、いろいろなところから来てもらうという能力も拠点病院に求められるのではないかと思います。ありがとうございます。
○松本座長 ありがとうございます。
緩和ケアに関しては、中央機関のほうが緩和ケアのチーム研修を開催しておりますので、ぜひ参加できるようにしていただければと思います。
加藤先生、お願いいたします。
○加藤構成員 3度目ですみません。
私が先ほど地域性を気にしなくてもいいのではないかと言ったことに関して、少し補足させてください。
私自身は、今までの議論があったとおり、全国どこにいても小児がん患者さんたちが最適な医療を最適な支援の下で受けられることの重要性は非常によく認識していますし、そうあるべきだと思っています。小児がんになったので遠くの病院に行かなければいけないとなっても、米田構成員がおっしゃっていたとおり、家族としてはすごく負担がかかりますので、全国どこにいても受けられる体制をぜひ目指すべきだと思っています。
先ほど私が地域性がと申し上げたのは、今後、新しい拠点病院に求められる治療開発という観点においてです。もしくは、今、人材育成を米田先生がおっしゃいましたけれどもね。先ほど石井構成員からも話がありましたが、本当に子供に初めて使うような、まだリスクが非常に分からないような薬剤の開発を、全国どこででも、たくさんの病院でやる必要があるかと言われると、そうではないと思うのです。ですから、恐らくそういう病院は、全国どこに患者さんがいても受けられるというよりは、一部の患者さんだけで治療開発を進めるのが、むしろ実際にはなってくると思いますので、そういうふうな点で治療開発、人材育成に特化した、きちんとできる施設として、新しい小児がん拠点病院を求めるのであれば、そこに関しては、地域性は要らないと思います。
一方で、標準治療を適切に行って、最善の治療、最善の支援の下で行うものを、都道府県なりの拠点病院としてきちんと求めるという形が大事だと認識しています。
以上です。
○松本座長 ありがとうございます。
櫻井先生、お願いいたします。
○櫻井構成員 まず、医療体制の分類に関することなのですけれども、これまでの15施設の拠点病院の分類というのは、これでかなり役割を果たしてきたと思うのですが、確かに地域によっては守備範囲がよく分かりづらいところがあって、都道府県の拠点病院を置いていただくと、より実情に近い形で標準治療を提供できるような形になるので、こういう分類になるということ自体はすごくいいと思います。一方で、拠点病院は、非常に難治例とか治療が難しい、珍しい症例とか、研究教育をやっていくということで、明確にある程度分類できたのかなと思います。
あとは、放射線治療について、米田先生もおっしゃっていたのですけれども、いわゆる小児専門病院で1台の治療装置を持って運営するのはなかなか厳しいだろうと思います。それは人材の面でもそうですし、症例数の面でもそうですし。放射線治療も最近、結構高性能化高精度化してきて、そんなに簡単にできる治療じゃなくなってきているので、それに加えて粒子線・陽子線のようなものも出てきているということで、適応の判断とか、なかなか難しい面が出てきています。
ですので、小児専門病院で1台持っていても、やる方のスキルもあまり上がらないところもあると思いますので、そういった辺りは、大学病院がいわゆる拠点になれば話は別なのですけれども、小児専門病院でとなるとなかなか厳しいなというのが現状だと思いますので、各地域で適切なそういったところが県の拠点病院や連携病院とうまく連携するというような形でいいのかなと考えます。
以上です。
○松本座長 ありがとうございました。
それでは、植田構成員、お願いいたします。
○植田構成員 恐れ入ります。
情報提供ということで、先ほど患者家族の移動のことが出ておりましたが、私たちは国立がん研究センター中央病院のほうの治験を受ける遠方から来る患者さんを、恐らくほとんど受け取っていると思います。その中で、皆さんおっしゃったように、遠方に行くということの恐怖感がとても強いお母さん、お父さんは多いです。自分の県から出たことがないという方もいらっしゃいますし、特に子供を連れて移動するということが怖いということで前泊ということは珍しいことではありませんし、どういうふうな経路で来るか。感染が怖いから車で来るのか、あるいは新幹線で来るときに個室を取るのかというような情報提供もこちらのほうからしています。
また、治験でお帰りになるときは、効かなかったよということを告げられる日なので、もう今日でがんセンターに来なくていいからねと言われる衝撃度の大きさが、いかんせん、私たちのほうでどうお慰めしたらいいかなみたいなところもございますので、ぜひこれまでの知見を持っている当会の相談員と病院のほうと連携しながら、そこが共有できていくといいのかなと思うときは多々ございます。
私たちの力だけでは、どうしてもフォローアップに限界がある。中には地方に転院される方もいらっしゃいますが、在宅医療でおみとりへ向かう方もいらっしゃるので、もう少し丁寧な地方のほうとの連携をさせていただけるとありがたいなと思うことが多々ございますので、先ほど窓口の問題が出ましたが、ぜひそこの連携先を明確にしていただけるとありがたいかと思っております。
以上でございます。
○松本座長 ありがとうございます。
やはり小児がん拠点病院は今回10程度になることを考えておりますけれども、多職種連携というものが必要だということかと思いますので、指定要件として考えたいと思います。ありがとうございました。
議論は尽きないので次に進みたいと思いますが、先ほどのアクセスの問題ですと、例えば十分ではないかもしれませんけれども、がんの子供を守る会が療養支援ということで、移動にかかる費用とか、そういうものを一部御負担していただけるというような制度もございます。そういう制度も使っていただくことも一案と思っております。ありがとうございました。
それでは、まだ議論が続くところではありますが、次に進みたいと思います。次に、資料3の「今後の小児がん拠点病院等の指定の考え方について」、今も随分議論させていただきましたが、その点に関しまして厚生労働省の事務局から御説明をいただきたいと思います。
では、どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。
資料3「今後の小児がん拠点病院等の指定の考え方について」というところでお話しさせていただきます。
まず米田構成員からの御発表にもありましたけれども、新規薬剤開発という意味では政策的な課題としては「ドラッグラグ・ドラッグロスへの対応」というところでございます。
3ページ目、「第4期がん対策推進基本計画におけるドラッグラグ・ドラッグロスに関する記載」でございます。
第4期がん対策推進基本計画におきましても、こちらのドラッグラグ・ロス対策に関する記載は多岐にわたるところではございますけれども、特に希少がん、難治性がん、小児がん等におきましては治療薬の候補が見つかっても保険診療下で使用できる薬が少ない、参加可能な治験が少ない等、薬剤アクセスの改善が課題となっているという記載がございまして、ドラッグラグ・ドラッグロスへの対策が必要な状況でございます。
4ページ目でございますけれども、こちらは一例といたしまして、先ほどから出ております資料と同じものでございますが、第63回医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議というところの資料から抜粋しております。
かいつまんで説明しますと、2016年から2020年、10年ほど前に欧米で承認された医薬品のうち、3年前の時点で、日本で承認されていない医薬品が全部で143品目、その中で開発が未着手で承認申請すらなされていないような医薬品が86品目ございました。これがまさにドラッグラグ・ロスの発生というところで、その86品目の内訳を見ても、オーファン医薬品であるとか、また今回話題に上っている小児用医薬品というところに開発の手が届きにくいというところでの割合が大きいというところでございました。
5ページ目ですけれども、「ドラッグロス解除に向けた対応」として国の方針の一例を挙げさせていただいております。
こちらの86品目に関しては、国が能動的に企業への開発要請等を行う枠組みというものを構築しておりまして、具体的にはまず国において国内開発未着手の医薬品の情報整理を行いまして、先ほど述べました検討会議において医薬品の医療上の必要性をそこで判断し、それを踏まえて国から企業へ開発要請や開発企業の公募を行うというシステムです。
今回、追記しております観点としては下の箱、「企業による治験の実施等」の※書きで記載していますところですけれども、国立がん研究センターが相談窓口となりながら、臨床研究中核拠点病院、がんゲノム医療中核拠点病院、小児がん拠点病院等が希少がん、小児がん等の領域の開発に協力というところで、治験のリクルート等でこういった拠点病院等が貢献できるというところでございます。
6ページ目でございますけれども、こちらはがん領域における抗悪性腫瘍剤のドラッグラグ・ドラッグロス品目、先に述べた86品目のうち8品目ですが、こちらの対応状況につきましての記載です。
領域別では希少疾病5品目、小児2品目が該当しているところで、先ほど述べました検討会議で議論があって、医療上の必要性が高いと判断された品目、上の4品目に関しましては企業への開発要請等がなされているところでございます。
下に挙がっておりますような4品目については、検討会議等で医療上の必要性の基準に該当しないといったものや、または調査時点で既に開発が進んでいるといった医薬品もございました。
ドラッグラグ・ロスに関しては以上になります。
また、その後、「小児がん拠点病院等の見直しについて」というところで、以下で説明させていただきます。こちらは後ほど審議いただけたらと考えています。
まずは8ページ目、「小児がん拠点病院等の現行体制の課題及び見直しの方向性」として記載しています。
「現状・課題」としましては、まず(2040年を見据えた小児がん医療提供体制)の話、罹患者数の予測では15年後に15%程度減少することが推計されております。
一方で、死亡者数及び年齢調整の死亡率は減少傾向というところで、治療成績自体は向上していまして、小児がんのサバイバーと呼ばれるような方たちは増えているというところで、晩期合併症の影響を最小限に抑えるための長期フォローアップが重要としています。
また、我々の均てん化・集約化の議論の中での取りまとめにおいては、「小児がん・希少がんの中でも特に高度な専門性を有する診療等については、国及び地域ブロック単位で集約化することが望ましい」とされています。
続いて、(小児がん医療提供体制の整備状況)として足元の状況の整理でございますけれども、小児がん患者とその家族が安心して適切な医療や支援を受けられるような環境の整備を目指して、15か所の拠点病院、2か所の中央機関を整備して、集約化とネットワークによる診療体制の整備を進めてきたものでございます。
拠点病院の役割は「地域における小児がん医療及び支援を提供する中心施設として、地域ブロック協議会の中心を担い、地域全体の小児・AYA世代のがん医療及び支援の質の向上に資する」とされている一方で、小児がん連携病院は全国に142か所指定されているものでございます。先ほどから少しお話にも挙がっておりますけれども、提供体制の確保における都道府県の位置づけというところは不明確な状況ではあります。
また、拠点病院の役割分担を踏まえた集約化というところは、持続可能ながん医療の提供に向けては推進する必要はありますけれども、年間の初回治療開始数が1、2例の医療機関が全国に100以上存在しているという状況ではございました。
(ドラッグラグ・ドラッグロスへの対応)は先に述べましたように、政策的な課題にはなっているものでございます。そうした課題の改善に向けては、国際共同試験に早期参画といったところ、また最適な国内開発方針の検討や、早期相開発のための国内ネットワーク確保、または海外や国内に向けたこういった小児がん等の薬剤開発の窓口の明確化というところが必須だということで、現状課題として記載しています。
今後の「見直しの方向性」として、案として記載させていただいています。
まずは、小児がん患者がどの都道府県においても適切な診断・治療にアクセスできるように、各都道府県の診療の拠点となるような病院(都道府県小児がん拠点病院)としての位置づけを明確化してはどうかとしています。この病院は治療方針を決定し、他施設と連携して標準的な治療を提供するとともに、都道府県における小児がん医療連携体制の確保、人材育成、院内がん登録の実施、長期フォローアップの医療連携体制の確保等を中心に指定要件を定めてはどうか。
指定に当たっては、各都道府県の推薦を基に原則1か所、国が指定することにしてはどうかということにしています。
なお、都道府県内の役割分担が明確であれば、複数指定も可とするとしています。
また、2ポツ目でございますけれども、地域における小児がん患者もしくは小児がん経験者の医療・支援を担う、もしくは放射線治療等の特定の治療を行う医療機関として、都道府県小児がん拠点病院が小児がん連携の医療機関というものを指定し、都道府県の小児がん拠点病院とD to Dオンライン等で連携することや、または地域の長期フォローアップ体制を拠点病院と連携して実施すること、放射線治療等の特定の治療を行う等を中心に、その指定要件を定めてはどうかとしています。
また、小児がん拠点病院の役割を、高度な専門性を有する診療等を提供でき、先ほど述べましたドラッグラグ・ロスの解消に貢献する病院と見直してはどうかとしています。
指定要件としましては、ブロックの枠組みを超えた専門人材の育成、都道府県小児がん拠点病院の支援、集学的治療の提供。
放射線治療は少しお話にもありましたけれども、他医療機関と連携でも可としていまして、治験への参加等を中心に定めてはどうか。また、小児がん拠点病院のうち、国際共同治験の推進、医療技術の開発を行って、治験・臨床試験に関する情報提供及び相談支援等を担う拠点的機能や中央診断体制を充実させた、我が国の小児がん医療・支援を牽引する病院を中央機関として位置づけてはどうかとしています。
次の9ページ目に、参考として拠点病院等における課題の整理として、今のお話も踏まえて方向性と現状・課題、解決策として書かせていただいています。
目指すべき方向性、一番上の左の箱に、2040年を見据えた持続可能な小児がん医療提供体制の確保としていますけれども、現状・課題としては先に述べました都道府県の位置づけが不明確であるというところと、年間治療開始数が少数の医療機関が全国に100以上存在しているというところで書いています。
解決策としては、拠点病院を診療の拠点として集学的治療を行うような医療機関として位置づけること。
都道府県の小児がん拠点病院というところを指定して、小児がん患者がどの都道府県においても適切な診断・治療にアクセスできるように、各都道府県の診療の拠点となる病院として位置づけておくこと。
都道府県小児がん拠点病院が指定する小児がん連携医療機関において特定の、例えば放射線治療等の治療を行う医療機関として位置づけてはどうかとしています。
また、2つ目の方向性です。小児がんにおける長期フォローアップの充実というところの現状・課題では、先に述べたような長期フォローアップが重要であるというような記載をしています。
解決策としましては、都道府県小児がん拠点病院を小児がん患者が各都道府県において長期フォローアップの医療連携体制の確保を行う病院として位置づける。
また、その拠点病院が小児がん連携医療機関を指定し、地域における小児がん患者、もしくは経験者の医療・支援を担う医療機関として位置づけるとしています。
方向性の3つ目には、ドラッグラグ・ロスの解消を挙げていまして、先ほど述べた現状・課題を記載しています。
こちらに関しましての解決策としては、拠点病院を高度な専門性を有する診療等を提供でき、ドラッグラグ・ロスの解消に貢献する病院として、または国際共同治験の推進等を行い、我が国の小児がん医療を牽引する高度な機能を有する医療機関として位置づけるとしています。
また、もう既にシステムとしてはございますけれども、国立がん研究センターが相談窓口となりながら、小児がん拠点病院等が小児がん等の領域の開発に協力するという形で記載しています。
10ページ目に、「現行」と「見直し後」のイメージを記載しているものでございます。
今回のワーキンググループでは、細かい指定要件というよりは、こういったイメージについて方向性の御議論をいただきたいというところで考えているものでございます。
見直し後の類型名は、小児がん拠点病院及び都道府県小児がん拠点病院、小児がん連携医療機関としています。小児がん拠点病院と都道府県小児がん拠点病院は国指定、ただし都道府県小児がん拠点病院は都道府県の推薦の下、指定というところにしているのと、小児がん拠点病院はブロックごとの指定なしというふうに記載しています。
求められる役割としましては先に述べたようなことでございますけれども、拠点病院の中で中心的な役割を担う中央機関には引き続き成育医療研究センター等のがん研究センターを指定するということで記載しています。
都道府県の小児がん拠点病院は、都道府県の拠点として都道府県における小児がん医療を支援の中心としています。
連携医療機関に関しましては、地域における小児がん患者もしくは小児がん経験者の医療の支援を担うとしていて、指定要件にはいわゆる地域のフォローアップという制度の連携というところ、もしくは特定の治療を行うというところをまとめて小児がん連携医療機関としています。
11ページ目には、今後のスケジュール案を記載しているものでございます。
今後、令和9年度からの指定を考えるに当たって、令和8年度夏の整備指針改定を目指しているものでございます。今回、ワーキンググループキックオフというところで、新改定の論点出しをさせていただいていたものでございます。5月に予定しております次回のワーキンググループで、学会や関係団体のヒアリングを行いまして、指定要件の細かい議論を行うきっかけとさせていただいて、6月に改定の指針案を提示して、また構成員の先生方にお諮りするものとさせていただけたらと思っています。
7月に上位のがん診療提供体制のあり方に関する検討会に報告した上で新整備指針を公表し、各病院からの手挙げ等があるかとは存じますけれども、令和8年の10から12月くらいに現況報告書として提出をいただいて、要件の充足を確認していくというところで、令和8年度の終わり頃に小児がん拠点病院等の指定に関する検討会を開いて、令和9年度以降の指定を決定していくといった流れで考えているものでございます。
資料3の事務局からの説明は以上でございます。
○松本座長 ありがとうございました。
小児がん拠点病院の見直しの方向性ということについて御報告をいただきました。
それでは、資料3の8ページ目から11ページ目までの「小児がん拠点病院等の現行体制の課題及び見直しについて」及び「今後のスケジュールに関して」に関しまして、事務局提示の方向性に関して何か皆さんから御意見がありましたらお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
皆さんが考えられているところで、私のほうから幾つか聞いてよろしいでしょうか。
○事務局 お願いいたします。
○松本座長 1つは中央機関の在り方というところなのですが、中央機関というのはこの10ページ目の話でいくと、小児がん拠点病院の中に中央機関がある。だから、小児がん拠点病院というものを決めてから中央機関を決めるのかどうなのかということが1点、気になったところであります。
それともう一点は、拠点病院のところに長期フォローアップという言葉が一切出てこないのですけれども、拠点病院たるもの長期フォローアップをしない病院というふうに定義づけられているのかというのが2点目です。
もう一つあるのですけれども、まずこの2つをお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。御質問ありがとうございます。
1点目に関しまして、中央機関は拠点病院を選んでからというところではございますが、実際に中央機関として指定する病院というところはこちら記載の病院で現状は検討しているものです。あくまでもイメージとして記載させていただいているものでございます。
2点目でございますけれども、長期フォローアップに関しましては、もちろん拠点病院も場合によっては求めることがあるのかとは存じます。また、説明をしそびれておりましたけれども、拠点病院と都道府県の拠点病院というものも役割分担が明確であれば兼ねることも可能というような整理ですので、拠点病院かつ都道府県拠点病院というものもできるかと考えています。
○松本座長 ありがとうございました。
少し細かい話になってしまったのですが、もう一点、スケジュールに関してもちょっとお伺いしたかったのですが、拠点病院を先に決めるのか、都道府県推薦を先に決めるのかというところに関してはどんな感じでしょうか。
○事務局 ありがとうございます。
現況報告書の提出の際、都道府県を今回かませながら都道府県からの推薦という形で、都道府県小児がん拠点病院というところは指定を検討していくというところでございますけれども、同時に小児がんの拠点病院も病院からの手挙げ制というところでいただくものでございます。
それで、実際の検討会に関しては決めていくタイミングというのは、もちろん1回になるのか2回になるのかというところではございますけれども、同じタイミング、同時期のタイミングというところで検討するものでございます。
○松本座長 ありがとうございました。
構成員の皆さんからこのような方向性に関して何か御意見なり、賛成、反対、少しここは考えたほうがいいよというような御意見がありましたら遠慮なくしていただきたいのですが、いかがでしょうか。
加藤先生、お願いいたします。
○加藤構成員 ありがとうございます。
おまとめいただきましてありがとうございます。厚労省から提示いただいた案は、私自身は非常に妥当だと思っております。具体的な要件をどうやって落とし込むかですとか、どれくらいの施設をどうやって指定するかということが今後の議論になるかと思いますので、まずはその出発点、方向性としては、私自身は異存はありません。
○松本座長 ありがとうございます。
松岡構成員、お願いいたします。
○松岡構成員 ありがとうございます。
おまとめいただいてありがとうございます。私も方向性としては全然いいので、細かくはこれからと思っているのですが、言葉の確認だけさせていただきたいと思っているのですが、人材育成という言葉、専門人材の育成というのが中央機関と、あとは都道府県の拠点病院に育成と書いてあるのですけれども、これは拠点病院が育成をする側という意味なのか、それとも育成している人たちがちゃんといるという意味なのか。
ごめんなさい。あまりキャッチアップできなくて、そこを説明いただければと思います。両方の役割が要るのかなと思うのですけれども、育てる側がちゃんと育っているのかということも少し大事かなと思ったのでということで質問です。
○松本座長 ありがとうございます。
いかがでしょうか。
○事務局 松岡構成員、ありがとうございます。事務局でございます。
専門人材の育成、人材育成というところで10ページ目に記載させていただいているものでございますけれども、基本的には育成をすることが要件というところでございます。もちろん、育成をする者というところも含めての考え方かとは思っております。それで、少し色をつけているというところは、拠点病院にはより高度な専門人材の育成というところを求めるということで検討しているものでございます。
○松岡構成員 ありがとうございます。
○松本座長 ほかには皆さん、御意見いかがでしょうか。
石井先生、お願いいたします。
○石井構成員 ありがとうございます。
今、私も先生方と同じで方向性としては賛成です。2つほど、今後の論点というところで少しお話しさせていただきます。
1つは、特定の治療を小児がんの都道府県拠点病院と連携病院が連携していくことは重要ですということで、それは当然そのとおりだと思うのですが、例えば今までの連携病院の指定においても、その質をどうするのかとか、その基準をどうするのかというのはなかなか難しくて、その評価も難しいというようなお話を以前に松本先生から教えていただいたことを記憶しております。
ですので、そういった観点からも、各地域が指定する際の指標といいますか、ないしはその評価をする際の考え方というのも今後議論できたらいいのではないかと感じました。
もう一点は、長期フォローアップについてです。長期フォローアップは都道府県拠点病院ないしは先ほどのお話では小児がん拠点病院の役割であるということだと思うのですが、私自身も腎臓の診療をしておりますと、どの時点で小児の先生からこちらに移っていただくのかというような移行期医療はなかなかお互いに大変な部分が今までもあるなというのを現場としては感じているところなのです。また小児の患者さんだと県を越えて成人になると移動されるということもあろうかと思います。
ですので、どういった観点でそのフォローアップ機関を指定していくのかということでしたり、ないしは松本先生がやっておられるような長期フォローアップの成育の制度ですね。ああいったところで何か今までの御知見でこういう評価が大事だとか、質の担保が大事だということがあれば、そういったところも踏まえた指定の議論ということができると、よりよいのかなと感じました。
コメントですが、以上です。
○松本座長 石井先生、ありがとうございました。
やはり長期フォローアップは非常に大事な問題だと私たちも認識しておりますので、今後の議論できちんと深められればいいなと考えております。ありがとうございました。
山崎構成員、お願いいたします。
○山崎構成員 ありがとうございます。
患者の立場から少し御意見を言わせていただくと、やはり小児脳腫瘍に関しては先ほどから皆さんのお話がありましたように患者数がとても少ないので、そもそも拠点病院だけでは治療ができない。拠点病院に行けば治療ができるというものではないというところが正直あるのですね。やはり手術ができる先生のところに患者さんが集まったりですとか、あとは晩期合併症の治療ができる病院に集まったりですとか、様々なことがありますので、それが連携病院になってくるのかもしれませんけれども、そういった視点での指針も必要なのかなと思います。
以上です。
○松本座長 ありがとうございました。
脳腫瘍はやはり長期の合併症が非常に多いということが分かっておりますので、その辺りも含めてどうしたらいいのか。あとは、脳神経腫瘍の外科の先生の存在というのは非常に大きいのですけれども、脳神経外科だけでは長期フォローアップは十分でなく、その後、内分泌科内分泌科科なり循環器科なり、そういうフォローアップがきちんとできる体制というものがきちんとできないと難しいということをいつも考えておりますので、これは今後また考えていくべき要件だと考えております。ありがとうございます。
それでは、米田先生、お願いいたします。
○米田構成員 ありがとうございます。
ちょうど外科医の話が出ましたので、一言お話をさせていただこうと思います。
外科に関しても、後継者の育成ということは非常に難しい問題です。ただ、全般的に見ると、我々小児外科医と小児血液腫瘍医がバランスよく配置できている病院というのはそれなりにございます。
ただ、脳腫瘍とか、あるいは骨軟部腫瘍に関しては外科医がすごく優れているんだけれども、血液腫瘍の力がちょっと弱いとか、反対のケースも結構あって、それを今回の要件でどういうふうに盛り込んでいくかということは一つの大きな問題かなと思います。
それで、外科治療だけ切り分けるという考え方もなきにしもあらずなのですけれども、私自身は外科治療は内科治療、それから放射線も含めて総合的にコミュニケーションを取りながら進めるべき問題だと思いますので、やはり望ましいのはそこに脳腫瘍を専門とする外科医、あるいは骨軟部を専門とする外科医と化学療法を担当する小児血液腫瘍医がそろっている病院というのが少なくとも拠点病院では必要になってくるのかなと思っています。
それともう一つは、今回の御提示いただいた案ですごくいいと思うのは、都道府県の拠点病院を定めるということで、これはがんの政策自体、都道府県が診療連携協議会というものを軸として行われています。
ただ、小児に関しては都道府県によって濃淡があるのは事実ですが、政策を考えていく上で、都道府県で核になってくれる施設はやはり必要ではないかと思いました。
以上です。ありがとうございます。
○松本座長 ありがとうございました。
私も、都道府県に一つずつあるというのはすごくいいことだと思っています。今まではブロックで動いていて、ブロックの中で都道府県の行政の方も来ていただいて一緒に議論するというようなことで、それもそれでよかったとは思うのですが、やはりどうしても医療の単位というものが都道府県になりますので、もう少し密着してできれば成人との連携もうまくできるのではないかと考えています。ありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。
それでは、谷田部先生のほうから先にお願いします。
○谷田部構成員 私も、この案については都道府県が加わったということは、やはりがん診療拠点病院、すなわち、都道府県がん診療拠点病院との連携の上で極めて重要なのかなと感じさせていただいております。
また、都道府県の中では、県立のこども病院という現状もあります。それをうまく含有するような形で小児がんの拠点病院として都道府県が整備されていくということはかなり重要なのかなと思いますので、ぜひこのような原案で進めていただければと思いました。
以上です。
○松本座長 ありがとうございました。
それでは、植田委員、お願いできますでしょうか。
○植田委員 恐れ入ります。
今の都道府県の件なのですが、各都道府県にそういう病院が定められるというのはすばらしいと思うのですが、どうしても東京に出てきて成育とかがんセンターに行かざるを得ない。特に治験の人たちの場合はそうなると思うのですが、そのときに意外に都道府県単位の考え方というのが患者さんと家族をサポートする上で難しいところがあります。
住民票がないと行政のサービスが受けられないからです。例えば、患者さんの教育の問題、在宅医療、看護の問題、きょうだいをどうしても連れてこざるを得ないお母さんとかもいるのですが、そうすると保育を受けられないとか、福祉の問題になっていくとは思うのですけれども。都道府県を越えてのサポートが必要な事柄がたくさんあるので、越えていくという部分も御配慮いただけるとありがたいかと思っています。
以上です。
○松本座長 ありがとうございました。
非常に難しい問題もあるということを御理解させていただきました。ありがとうございました。
ほかにいかがでしょうか。皆様、よろしいでしょうか。
ほかに御意見がないようでしたら、こちらの事務局案を、今回この方向性を皆様にお認めいただけますでしょうか。お認めいただける場合は、皆さんうなずいていただくか、手をたたいていただけるか。
(構成員 賛成の意思表示あり)
○松本座長 ありがとうございました。皆さん本当にありがとうございます。
それでは、事務局案をお認めいただいたということで、もしまた御意見等がございましたらいただければと思いますので、次の議題に進ませていただきたいと思います。
続きまして、議題3の「その他」につきまして事務局より御報告をお願いいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。事務局より御報告申し上げます。
資料4で「埼玉県立小児医療センターの報道に関する対応状況について」でございます。
こちらは御報告になりますけれども、2ページ目を御覧ください。
埼玉県立小児医療センターの報道に関する対応状況でございますけれども、「報道の概要及び事実関係」として記載しています。
令和8年3月11日に、埼玉県立小児医療センターが報道発表して、令和7年、埼玉県立小児医療センターで白血病の治療のため、抗がん剤の髄腔内注射を受けた後、重篤な神経症状を発症し、10代の男性患者1人が死亡し、10代と10歳未満の2人の男性患者が今も人工呼吸器をつけて治療中であることを明らかにしています。
令和7年11月11日以降、当該病院では全患者の抗がん剤髄腔内注射を中止し、外部の有識者を含む調査対策委員会を立ち上げて原因究明に当たっています。この調査によると、注射の工程や治療に問題が認められなかったものの、患者の髄液を検査したところ、本来、抗がん剤髄腔内注射では使用されるはずのない別の薬液が検出されたということでした。
令和8年3月10日に調査対策委員会の出した、別の薬液が重篤な神経症状が原因である可能性が高いという結論を受けまして、病院側は事件・事故の両面の可能性があるというところで、埼玉県警大宮警察署に届け出るとともに、引き続き原因究明を行っています。
令和8年3月17日に、病院側は記者会見にて、上記の3人とは別に髄腔内注射後に神経症状を発症していた患者2人を含めた、より広範な状況を公表しています。この2人からは薬液、ビンクリスチンは検出されず、神経症状が出た理由は不明としています。
当該の病院は、「小児がん拠点病院等の整備に関する指針」に基づき、厚生労働大臣より小児がん拠点病院として指定されているところでございます。指針においては、小児がん拠点病院の要件の一つとして、「医療法に基づく医療安全にかかる適切な体制を確保すること。」とされています。
対応状況につきまして、厚生労働省としましては、医療安全の課題について指導監督権限のあるさいたま市と連携を取りながら状況の把握をしているところでございます。
事務局からの報告は以上でございます。
○松本座長 御報告ありがとうございました。
皆様、本日は、本当に活発な御議論をいただきましてありがとうございました。それでは、進行を事務局にお返しいたしますので、よろしくお願いしたいと思います。
○事務局 事務局でございます。
本日はありがとうございました。次回以降のワーキンググループの日程につきましては、追って御連絡させていただきます。
本日いただきました御意見を踏まえまして、引き続き所与の検討を進めてまいりたいと思いますので御指導いただければと思います。構成員の皆様の御協力に改めて御礼申し上げます。
それでは、これをもって本ワーキンググループを終了いたします。ありがとうございました。
照会先
健康・生活衛生局がん・疾病対策課
代表 03-5253-1111(内線4607)

