第46回がん検診のあり方に関する検討会(議事録)

健康・生活衛生局 がん・疾病対策課

日時

令和8年3月23日 15:00~17:00

場所

オンライン

議題

  1. (1)大腸がん検診について  
    (2)高濃度乳房について  
    (3)二重読影の規定について 
    (4)その他 

議事

○事務局 定刻となりましたので、ただいまより第46回「がん検診のあり方に関する検討会」を開催いたします。
 構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。事務局を務めさせていただきます、厚生労働省健康・生活衛生局がん・疾病対策課の吉原と申します。
 本日の検討会はYouTubeで配信しております。構成員の皆様方におかれましては、参加中は基本的にマイクをミュートにしていただき、発言の際にミュートを切って、初めにお名前をいただいてから御意見、御発言をいただきますようお願いいたします。
 初めに、構成員の出欠状況でございますが、後藤構成員より御欠席との御連絡をいただいております。現時点の検討会構成員の定数10名に対して、出席構成員が9名となっております。
 また、本日は参考人として、国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策研究所検診研究部長 小林望参考人、恩賜財団福井県済生会病院病院長 笠原善郎参考人にも御出席いただいております。
 それでは、以後の進行を山縣座長にお願いいたします。
○山縣座長 皆様、本日はどうぞよろしくお願いいたします。
 では、最初に、事務局より資料の確認をお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。
 資料の確認をさせていただきます。
 資料は事前にメールでお送りさせていただいておりますが、厚生労働省のウェブサイトにも掲載しております。
 議事次第、資料1から資料3と、参考資料1から参考資料6がございますので、御確認ください。資料の不足、落丁等ございましたら、事務局までお知らせください。
 資料の確認は以上です。
○山縣座長 資料はよろしいでしょうか。
 それでは、議題の(1)「大腸がん検診について」、行いたいと思います。資料1につきまして、事務局より御説明をお願いします。
○事務局 事務局でございます。
 それでは、資料1について御説明いたします。資料1の議題は「大腸がん検診について」でございます。
 お開きいただきまして、3ページ目でございます。指針で定めるがん検診の内容でございますけれども、厚生労働省は、「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」、以後「指針」と申しますが、そちらを定め、市町村による科学的根拠に基づくがん検診を推進しております。大腸がん検診については、問診及び便潜血検査を用いて、40歳以上に年1回実施しております。
 4ページ目です。有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン2024年度版の概要でございます。
 国立がん研究センター作成のこのガイドラインについて、2005年度版の公表後のエビデンスについて評価が行われ、令和5年1月9日に2024年度版初版が公開されました。
 ガイドライン2024年度版においては、便潜血検査免疫法は引き続き推奨グレードAとされました。また、検診間隔、採便回数についても評価されておりまして、ガイドライン上、検診間隔を1年から2年にすることも可能。採便回数は1回法でも2回法でも可能とされております。
 5ページ目でございます。論点 便潜血検査の検診間隔及び採便回数についてでございます。ガイドラインで評価された科学的知見をまとめております。
 リード文でございますが、便潜血検査の検診間隔について、免疫法の検診間隔1年と2年における死亡率の減少効果を比較した研究はないものの、化学法のメタ解析において、検診間隔1年が、2年と比較して有意に死亡を減少させたというエビデンスがございます。下の一番上の箱でございます。
 また、便潜血検査免疫法の採便回数についてですけれども、下の箱の真ん中でございますが、Advanced Neoplasia(AN)及び大腸がんに対する感度・特異度を検討したメタ解析において、1回法と2回法による統計学的な有意差は示されませんでした。
 また、一番下の表でございますが、1回法と2回法で検体提出率を比較した研究において、1回法で有意に提出率が向上いたしました。
 6ページ目、これらを踏まえましての対応(案)でございます。
 検診間隔について、化学法の知見ではありますが、検診間隔1年が2年と比較して有意に大腸がんによる死亡率が減少するという報告があることから、検診間隔は、引き続き1年に1回としてはどうかと考えております。
 また、採便回数について、1回法と2回法によるAdvanced Neoplasia及び大腸がんの感度・特異度に対する統計学的な差は示されておらず、1回法のほうが受診率向上が期待されるため、1回法に変更してはどうかと考えております。
 続きまして、7ページ目、論点の2つ目、「指針における精密検査の記載について」でございます。
 8ページ目ですが、指針において、大腸がん検診の項目にのみ精密検査の検査手法が記載されております。
 一番上の箱ですけれども、大腸がんの指針において、大腸がん検診、その他の項目におきまして、精密検査の第一選択は、全大腸内視鏡検査とする。全大腸内視鏡検査を行うことが困難な場合は、S状結腸内視鏡検査と注腸エックス線造影の併用による精密検査を実施すると記載されております。
 また、消化器がん検診学会のマニュアルにおいて、大腸CT検査も精密検査の選択肢となり得ることが記載されております。詳細は中段に記載しております。
 これらを踏まえまして、ページ下部、対応(案)でございますが、大腸がん検診についても、精密検査の検査方法に関する記載を指針から削除し、他の検診と同様に指針に記載しない方針としてはどうかと考えております。
 事務局からは以上でございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
 それでは、ただいま説明のありました大腸がん検診につきまして、御質問、御意見がある方はお願いいたします。
 黒瀨構成員、お願いします。
○黒瀨構成員 ありがとうございます。
 まず、1点目の検診間隔及び採便回数に関しては、今、大腸がん検診を含めて、がん検診の一番の優先すべき課題は受診率の向上でありますので、そういった意味では、年に1回を続けていただいて、かつ、1回法でも構わないということで、方向性としてはよろしいかと思います。
 次の精密検査の検査方法に関する記載なのですけれども、基本的に受診率を上げるために、検便ということで、本当に極端な話ですけれども、内科とか外科といったいわゆる専門医療機関だけではなく、泌尿器科でも皮膚科でもどんな科でも、この受診をすることができるというのが大腸がん検診の一次検診のいいところ、有利な点です。逆に言うと、その結果で陽性反応が出たときに、その医療機関は専門医がいないところで、適切な精密検査を指導していただけるのかどうかというところが極めて大切なポイントでございまして、残念ながら、過去の事例から言っても、また検便を繰り返してみたり、あるいは1年後でいいよと言ってみたり、我々としてはちょっと驚くような事例が決して少なくはなかったということがございます。
 ですので、より慎重な対応が必要だと思いますし、他のがん検診に精密検査に関する記載がないからといって、大腸がん検診はそれに合わせるということではなく、例えば胃がん検診であれば、当然ながら胃のバリウム検査、胃カメラができる。こういった専門性の高いところで検査を受けているわけですので、そういったところでは、陽性反応が出たときにきちんと正しい二次検査、精密検査をしていただける可能性が非常に高い。でも、この大腸がん検査の特殊性を考えると、決して同列に扱うことはできないので、ここはより慎重に対応していただきたいというふうに感じます。
 以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
 検査間隔、採便法に関しましては御賛同いただきましたが、ただいまありましたように、精密検査に関しまして御意見ございましたが、皆さん、御意見を聞いて、この点に関して重要ですので、少し議論させていただきたいと思います。
 次に、松坂構成員、お願いします。
○松坂構成員 1つ目の論点については賛成です。
 2つ目の論点についてです。がん対策推進基本計画の中では、がん検診については組織型検診を目指していくというふうに記載されております。その組織型検診の要件の一つとして、精検の検査法を指定するというものがあります。と言いますのも、要精検になった方で、実際に精検を受けた結果、がんであった可能性、陽性的中率は3~5%の辺りにあります。つまり、100人の要精検者のうち3~5人の方が実際がんであるということです。そこで、適切ではない精密検査を受診してしまうと、その患者さんを取りこぼしてしまう、がん検診の利益が大きく損なわれるということですので、適切な精密検査は非常に重要だと考えています。
 ただ1つ、指針は重い文書であり、最新の医療の状況になかなかアップデートできないということもありますので、指針に記載するかどうかは議論が必要です。今回のように、もし指針から適切な精密検査の検査方法を外すというのであれば、それ以外の文書、例えば指針の別添とか別紙とか、このあり方検討会の報告書などに推奨される精密検査をしっかりと記載して、要精検者からのがん発見の取りこぼしを防ぐ手立てを打つことが必要だと思います。
 これについては、大腸がん検診だけではなくて、その他のがん検診全てにおいて、どれが推奨される精密検査であるかを明記して、がん発見を取りこぼさないように、がん検診の有効性を確保するようにすべきだと考えます。
 以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。精密検査に関しての具体的な記載方法に関して御指摘いただきました。ありがとうございます。
 では、次、中野構成員、お願いいたします。
○中野構成員 前半の部分につきましては、お二方と同様、事務局案でよろしいと思います。1年法、1回法にすることは問題ないと思います。
 ただ、確認ですが、1回法を進めることによって受診率が上がるという記載になっているのですが、これは1回法をする方の受診者数の割合が高いというのと同じ意味でいいのでしょうか。あと、想定はできるのですが、1回のみ提出する方の数が多いのは、何かしらの理由があるかどうか、分かっていたら教えてほしいと思います。
 それから、後半部分の精密検査に関してですが、記述を外すかどうか、大腸がん以外については、既に精密検査について記載がないので、右へ倣えというだけの理由では外せないと思っていたのですが、この精密検査の内容につきましては、学会のマニュアルで既に大腸CTの必要性を含め記載されており、それが既に十分な年月を経ておりますので、現場の医療機関としては、十分対応できていると思います。引き続き、精密検査実施機関においては対応が変わることがないということで、ある意味右へ倣えというよりも、この精密検査のくだりを落とすのは可能ではないかと思います。
 しかし、お二方の御意見があったとおり、精密検査そのものは当然重要でありますので、精密検査の重要性については、きちんと何らかの形で担保するという記載があればいいかと思います。
 以上でございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
 では、最初の採便法に関しまして事務局から御説明いただけますか。
○事務局 今の事実確認というところで、採便回数と検診の受診率の関係かと思いますけれども、我々、参照しておりますのは、ガイドラインに載っている文献でございますけれども、米国の文献でございますが、こちらは1回法と2回法、おのおの割りつけて、それの検体が返ってきた率というのを見ていますので、なぜ2回法だと減るのかというところ、つぶさに全て分かっているわけではないかと思いますけれども、2回法でやるのだということを規定した群においては、1回法でいいよといった群と比べると、少し検体が返ってこなかったという事実でございます。
○山縣座長 よろしいでしょうか。
○中野構成員 日本で同じようなことをきちんとした形で調べていないと思いますので、アメリカのパターンで知るべきことがあれば教えていただきたいと思って、お聞きいたしました。ありがとうございます。
○山縣座長 ありがとうございます。精密検査に関しましては、また後ほど御意見をと思います。ありがとうございます。
 では、井上構成員、お願いします。
○井上構成員 ありがとうございます。井上です。
 2つ論点がありましたけれども、1つ目の便潜血検査の回数と間隔の論点につきましては、提案どおりで私は賛成です。
 加えまして、先ほどもコメントの中に出てきましたけれども、要するに、日本の中でのこの方法にしたときの効果というものがはっきり分かっていないというか、エビデンスとしてないのであれば、今回、例えば1回法にここで明言して変更した場合に、その後、実際に本当に1回法になって受診率が上がるのかとか、そういうことをきちんとモニタリングしていただきたいなと思いますので、その辺のフォローアップをお願いしたいということをここで申し上げたいと思います。
 それから、2点目の精密検査の書き込みにつきましては、私は逆にほかの検診、4つありますけれども、その辺の書きぶりと合わせたほうがいいように思っておりまして、そういう観点から、そのときたまたま何か事情があってたくさん書き込まれてしまったとか、そういう背景もいろいろあるかと思いますけれども、それをある程度ゼネラルな、全体的に共通した粒度に持っていくのは、むしろいいのではないかと思いまして、そういう観点から、記述は外していいのではないかと思いました。
 以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
 では、山本構成員、お願いします。
○山本構成員 ありがとうございます。
 1つ目の論点に関しましては、私は賛成です。
 2つ目の論点に関しまして、精密検査の指針の意味合いにもよってくるかと思うのですが、残したほうが、あるいは別の形で何らか精密検査の手法について示しておくことが必要だろうというふうに考えています。現状で、ネガティブリスト形式のように、これは精密検査として認めないということは書いてあるようですけれども、これも昨今、民間も含め様々な検査などが出てくる中で、ネガティブリスト方式だといたちごっこになって、いつまでもリストを更新しきれないのではないかという話が1つと。もう一つは、精密検査手法の質の管理という意味で、何らかの指針を出しておくことは必要だろうというふうに考えています。
 ただ、アップデートの話、あるいはほかのがんでどうするのだということを考えた場合に、例えば関連学会のガイドラインを参考にせよ、あるいはそれに準じる形でやりなさいという記載の方法だったとしても、何らかの形で精密検査のあり方というものに関して記載しておくのがいいかなというふうに考えております。
 以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
 では、次に、古賀構成員、お願いします。
○古賀構成員 ありがとうございます。
 まず、論点1の1年に1回と、1回法でということなのですけれども、これについては、私たち自治体側としましても特段問題はないのかなと思っております。ただ、切替えの時期ですが、指針が改正されて、すぐに来月からとか、そういったことは非常に難しくて、1年間、大体このぐらいの人数が受けるという前提で、その2回法だったら2回法のキットを調達するというようなこともありますので、切り替える時期、ある程度期間を設けて変更していただければ大変ありがたいなと思います。論点1については、以上でございます。
 2番目ですが、精密検査の件です。これにつきましては、先ほどの山本構成員と同じような意見になりますが、がん検診全体を通して、精密検査とはこのような基準で実施をすることということをある程度指針に書いていただきたいなというところがございます。これは大腸がん検診だけでなく、そういったものがあったほうがいいだろうと。私たち、いつも参考にさせていただいております国立がん研究センターがん情報サービスのがん検診のサイトにも、そのように精密検査はそれぞれのがんの専門医のいるような医療機関を受けられるようにということになっておりますし、私たちの実施の基準でも、そういった医療機関をリストで提示できるようにするということもございますので、ある程度指針で明確にしていただけるとありがたいと思っております。
 個々の検査につきましては、がん情報サービスのほうにも実はそれぞれ検査が載ってございまして、私たちも精密検査を案内するチラシというのを御案内で説明時に使っておりますので、そこには具体的な検査も記載しておりますので、何らか自治体が迷わないような指針なり通知なりを出していただければなと思っております。
 以上でございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
 では、中山構成員、お願いします。
○中山構成員 私は、意見というより、論点1のエビデンスに対するコメントですけれども、そもそもこの話が出てきたのは、免疫法というものの感度が非常に安定して高い値が得られるようになったということから、回数を今の2回から1回に減らしてもいいのではないかということになったという話なのです。
 そもそも2005年にがんセンターから出した大腸がん検診ガイドラインでは、国内でしか免疫法が当時行われていませんでしたので、1990年代の感度・特異度の日本のデータを引用したのですが、当時の感度は100%というデータもあれば50%というデータもあり、感度が高いのか低いのか判断がつかないというような状況だったのですけれども、現在はヨーロッパもほとんど免疫法に変わりまして安定した数字が得られるようになって、ほかの臓器のがん検診と同じような、80数%ぐらいの高い感度になってきたということで、2回でやらなくても、1回でやっても、ほぼ変わらないからそうしましょうかという話になったと理解しています。
 以上です。
○山縣座長 貴重な御説明ありがとうございました。
 ほかはよろしいでしょうか。
 では、論点1のほうは、基本的には皆さん御賛同いただいたと思います。
 論点2に関しましても、基本的には御賛同と思いますが、精密検査に関しては非常に重要なので、何らかの形での記載をというお話がございましたが、これに関しまして、何かほかにありますでしょうか。ほかのがん検診に関しても、何らかの精密検査に関して、方法等々については国からも示すべきであるというお話もあったというふうに思いますが、いかがでしょうか。
 中山構成員、お願いします。
○中山構成員 最近ですけれども、例えば乳癌検診学会とかが、精密検査の方法や施設基準を、学会としてきちんとした基準としてまとめているような時代になっていまして、そういう動きがいろいろな臓器に広がっていますので、基本的には学会がつくった基準のとおりにしてくださいというのが筋なのかなと思いますけれども、臨床の診断法が変わったとしても、そんな形でいくのが割とタイムリーにできるのかなというふうに思います。
○山縣座長 ありがとうございます。松坂構成員からもタイムリーな話は非常に重要だということでありましたが、ほかにはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 基本的には、井上構成員はこれを残すべきだという御意見ございましたが。
○井上構成員 すみませんが、私は消していいというふうな意見だったのですけれども、大丈夫ですか。
○山縣座長 大変失礼しました。ありがとうございます。
 ほかはよろしいでしょうか。
 では、まずは事務局案の基本的な方向性に関しましては、皆さん御賛同いただけたということでよろしいでしょうか。
(構成員首肯)
○山縣座長 ありがとうございます。
 ただ一方で、この精密検査に関しては、何らかの方向性のようなものを示していくべきではないか。例えば、学会の指針のようなものということもございましたし、それに関しましては、事務局のほうで御検討いただくということでよろしいでしょうか。
(構成員首肯)
○山縣座長 どうもありがとうございます。
 では、事務局から。
○事務局 山縣先生、おまとめをありがとうございました。
 ただいまの御指示を踏まえまして、事務局としてどういったことが可能かというのを検討させていただきます。
 少し前後いたしましたけれども、古賀構成員からスケジュールの話があったかと思いますけれども、事務局の想定としましては、今回、大腸がんの検診の指針について、この修正案をお認めいただいた場合は、令和8年度の準備ができた段階で指針を改正した上で、適用については令和9年4月1日から適用されるといったことを想定している次第でございます。
 補足でございました。
○山縣座長 ありがとうございます。
 黒瀨構成員。
○黒瀨構成員 すみません、黒瀨ですけれども、最後に一言だけ。
 具体的な精密検査の方法をここの指針に明記するというところまで、私も決してお願いしているわけではないのですが、適切な段階の指針なりガイドラインなりを参照していただくということはきっちり明記していただかないと、現場が混乱すると思いますし、行政の方も、あるいは行政からの自治体検診を受託する医療機関側も非常に困ると思いますので、ぜひそこは必ず記載いただきたいということだけは申し述べておきたいと思います。
 以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
 事務局のほう、よろしいでしょうか。
○事務局 黒瀨先生、御指摘ありがとうございます。
 複数の構成員の先生から同種の御意見いただいていると思いますので、繰り返しになりますけれども、どういった対応が可能かというところを検討させていただきます。ありがとうございます。
○山縣座長 ほか、よろしいでしょうか。どうもありがとうございます。
 では、事務局におきまして、取組の準備についてお願いしたいと思います。
 続きまして、議題(2)「高濃度乳房について」に移ります。事務局から資料2-1、笠原参考人から資料2-2について御説明をお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。
 それでは、事務局から資料2-1について御説明いたします。
 お開きいただきまして、3ページ目、経緯でございます。
 高濃度乳房に関する通知につきましては、平成29年3月に乳がん検診関係の3団体から、「対策型乳がん検診における「高濃度乳房」問題の対応に関する提言」が発出されておりまして、この中で、対策型検診において受診者に乳房の構成を一律に通知することは現時点では時期尚早であるといった提言がなされております。
 その後、第21回のこの検討会におきまして、3団体の提言のほか、市町村における乳房構成に関する個別通知の状況に係る調査、及び川崎市における個別通知の事例を踏まえまして議論いただきました。
 同年6月に、第22回検討会において、以下の対応方針が了承されております。
 1番目に、高濃度乳房に対しても高い感度で実施できる検査方法について検討すること。
 2番目に、高濃度乳房の判定基準の検討を行うこと。
 3番目に、高濃度乳房の実態調査を実施するということ。
 4番目に、受診者が高濃度乳房を正しく理解できるよう、個別通知すべき標準的な内容を明確にするということ。
 5番目に、検診実施機関において、受診者に対し、あらかじめ乳房の構成の通知に関する希望の有無について把握するということでございました。
 平成30年に、自治体に対して局長通知を発出しまして、研究班において整理された市区町村の判断でがん検診の受診者に対し個別通知を行う場合の留意事項を周知いたしたところでございます。
 また、令和3年8月には、第33回検討会において、指針に、乳がんに対する健康教育として自分の乳房の状態に関心を持つ生活習慣(ブレスト・アウェアネス)を位置づけることとされまして、令和3年10月1日に指針を改正しております。
 4ページ目でございますけれども、研究班につきましては、笠原参考人において実施されてきた研究でございますので、笠原参考人より発表いただければと思います。
○山縣座長 では、笠原参考人から資料2-2について御説明をお願いいたします。
○笠原参考人 よろしくお願いします。福井県済生会病院の笠原と申します。皆さん、よろしくお願いいたします。
 「対策型乳がん検診における「高濃度乳房」問題の対応に関する提言」発出後、以下「提言」と申しますけれども、研究班の研究経過や成果について御報告いたします。
 次、お願いします。この提言は、平成29(2017)年3月21日、乳がん関連3団体から、乳がん検診に従事する医療関係者、市区町村のがん検診担当者及び検診施設、すなわち検診実施者へ向けて発出されたものであります。
 その趣旨は、乳房構成を一律に通知することは時期尚早であり、よりよい通知の方法につき、今後の対応を検討する必要があり、高濃度乳房の実態、超音波検査の効果、高濃度乳房に対する正しい理解の促進などを示したものであります。
 次、お願いします。提言発出後1年間、厚労科学特別研究事業が行われ、さらに3年間、がん対策推進総合研究事業による研究班による研究が行われております。
 次、お願いします。研究班の活動時期、がん検診のあり方検討会の開催、厚労省の動きなどを時系列にまとめました。研究班の1年間及び3年間の活動に関しては、21、23、29、32回のがん検診に関する検討会で、その経過や成果を御報告し、また、各年度末に報告書を記載し、厚生労働省に提出しております。
 次、お願いします。まず、提言は検診実施者向けの内容であるため、受診者に分かりやすく説明するための受診者向けの質問回答集、以下「QA集」をスライドの特別研究班で作成いたしました。
 次、お願いします。この研究成果、QA集は平成30年5月24日、健発0524第1号として市町村向けに発出されました。市町村の判断でがん検診の受診者に対し乳房の構成に関する情報を伝える場合には、適切な情報提供を行う観点から、周知方お願いするとされ、市町村の判断で乳房の構成の通知をしてよいが、その際はQA集を参考にしてくださいと読み取れる内容であります。
 次、お願いします。Q&A集の中では、高濃度であった場合の対応として、高濃度乳房は病気ではなく、特別な対応は不要と記載され、乳がんリスクが高いと考えられる人は、専門医に相談して対応を考えるようにと述べられております。
 次、お願いします。先ほどもございましたが、QA発出後も検討会で示された検討課題に対応して、さらに3年間の研究事業が続けられました。
 次、お願いします。構成メンバーは資料のとおりです。
 次、お願いします。示された課題は、乳房超音波検診の検討、乳房構成判定基準の検討、全国実態調査、周知すべき標準的な内容についての検討、通知の希望の有無について把握するであり、それぞれの課題に対し検討をいたしました。
 次、お願いします。成果を示しています。
 乳房構成アトラスが完成し、精中機構の研修会や学会の場などで情報提供され、乳房構成の判定基準が周知されました。
 また、全国集計システムが構築され、それまで全くなかった乳房構成の全国レベルのデータが収集可能となりました。
 全国の市町村アンケート調査により、QA集発出後の各市町村の対応の現状と課題が明らかとなりました。
 また、福井で実施した通知の試行を通じ、受診者用の説明パンフレット等が作成され、乳房構成を通知する際の市町村が対応すべき留意事項がまとめられました。
 さらに、偽陰性対策としてのブレスト・アウェアネスの啓発がされ、これは先ほどありましたように、がん検診指針に反映されております。
 次、お願いします。研究成果の1をお示しします。乳房構成判定アトラスであります。判定方法や具体的症例が記載されており、これにより乳房構成の判定の一定化につながったと考えております。
 次、お願いします。研究成果の2です。全国集計システムが構築されました。これにより、乳房構成に関する全国のデータ収集が可能となりました。90万人規模のデータであります。
 次、お願いします。これらのデータでは、高濃度乳房は46.9%と示されております。
 次、お願いします。高濃度乳房は40歳代で66%、50歳代で48%、60代で35%というようなデータが集まってきております。
 次、お願いします。乳房の構成別のプロセス指標も集まってきております。
 次、お願いします。研究成果の3です。QA集を発出した後の市町村の乳房構成に関する情報提供の変化(適切な情報提供がなされているのか)のアンケート調査結果です。
 次、お願いします。調査項目はスライドのごとくです。
 次、お願いします。QA集を発出した後も、その使用は43%にとどまり、半数以上の市町村が使用していないという当時の状況でございました。
 次、お願いします。乳房構成を通知している市町村は、QA集発出前の13.5%から、発出後の15.7%に増えておりました。
 次、お願いします。ただし、通知後の受診者が取るべき対応について推奨している市町村、しっかり指導している市町村は半数にすぎず、通知をしても、その後の受診者の取るべき行動について、まだ十分指導されていない当時の状況が明らかになっております。
 次、お願いします。市町村が通知後に推奨している内容に関しては、青字で示すQA集に盛り込んだ望ましい指導内容が増加しておりました。
 次、お願いします。研究成果3のまとめです。
 QA集周知後の市町村によるQA集の使用率は43%にとどまり、乳房構成の通知は15.7%の市町村で実施されていましたが、その後の取るべき行動に対する指導は約半数の市町村にすぎませんでした。
 通知後の対応として、QA集に盛り込んだ内容に準じた適切な情報提供が増加し、QA集を使用する有効性が示唆されました。ただし、通知後の対応まで含めた情報提供体制の構築に努める必要があると報告しております。
 次、お願いします。研究成果の4つ目ですけれども、このQA集や研究班で作成したパンフレットを用い福井県において乳房構成の通知を実施しましたので、通知に伴う受診者の理解や反応などの課題を調査しております。
 次、お願いします。
 スライド左上、乳房構成の通知を希望する人は約8割、希望しない人も2割という状況でございました。
 スライド左下、通知を受けた28%の人がやや不安に、3%の人が非常に不安になったと答え、QA集を配布した上で通知を実施しても、十分情報が伝わっていない。不安を感じる人が一定比率いるということが明らかになりました。
 次、お願いします。この不安に関して乳房構成別に見ると、極めて高濃度、不均一高濃度で約半数から3分の2の人が不安を感じており、一方、乳腺散在、脂肪性では2割前後と、不安に感じる人は明らかに少なく、高濃度と通知された方と高濃度でないと通知された方で、明らかに不安の感じ方に差が示されております。
 次、お願いします。
 以上から、通知の試行に伴う受診者の反応や理解のまとめは、乳房構成の通知は希望されない受診者も2割はいるので、事前の意思確認や配慮が必要だと考えます。
 個別の説明や質問窓口の設置、QA集の配布など、通知後の対応まで含めた情報提供体制を整えることが重要であります。
 極めて高濃度、不均一高濃度とされた人が不安に感じ、一方、散在、脂肪性とされた方が安心を感じる傾向が示され、さらに認識の是正が必要とまとめました。
 次、お願いします。情報の提供のあり方としては、スライド上段のごとく、乳房構成は本来連続的なものですが、受診者がスライド下段のごとく、高濃度乳房を特別な病態や疾患としての誤った認識を抱いている可能性が危惧されました。高濃度乳房という語句を採り上げて二分して語るのではなく、マンモグラフィに写りにくい乳がんがあり、白っぽいほど隠れやすくなる。すなわち、偽陰性問題として検診施行者は情報提供し、受診者も理解する重要性を示しました。
 次、お願いします。研究成果の4です。以上の試行結果から、乳房構成を通知する際の留意事項を研究班にてまとめて提言して、32回のがん検診のあり方検討会にて報告しました。
 乳房構成の通知を希望するかの意思確認を行うこと。
 高濃度乳房か否かではなく、乳房構成の4区分で通知を行うこと。
 通知後の受診者に対する指導はQA集に基づいた統一した内容で実施すること。
 相談電話窓口の設置やQRコードなどを用い、通知後の情報提供体制をしっかり整備すること、です。
 次、お願いします。研究成果(物)5です。研究班で作成した受診者への配布資料であります。
 次、お願いします。裏面です。電話相談窓口を明示するとともに、QRコードでQA集が立ち上がり、参照可能な仕組みを盛り込みました。
 次、お願いします。研究成果6です。偽陰性対応のブレスト・アウェアネスに関しては、4つのポイントを研究班で決め、分かりやすく短い文で示し、受診者啓発を進めました。
 次、お願いします。ブレスト・アウェアネスのパンフレットです。
 次、お願いします。裏面です。
 次、お願いします。以上の経過のまとめを再度示します。厚労省の自治体に関する関与は、2018年のQA集の発出1回のみと思われ、その後の研究班の研究成果を反映した市町村に対する指導は、残念ながらなされていないようです。この一因として、この後、すぐ新型コロナ感染症がまん延しましたので、無理もないことかなとは感じております。
 次、お願いします。まとめであります。
 提言発出後、2つの研究班が実施されました。
 受診者向けのQA集が作成・発出され、さらに、乳房構成の判断基準の設定(乳房構成判定アトラス)、全国データの収集システム(乳房構成の全国集計システム)が構築されました。通知の試行による説明パンフレットの作成と課題が抽出され、通知の際の留意事項が整理されました。そして、偽陰性対策としてのブレスト・アウェアネスの啓発が行われました。これらの経過を通じて、自治体が受診者に乳房構成を伝えるための制度や技術的な基盤、及び説明資料等々は少しずつ整備されてきたものと考えています。
 現在の市町村の乳房構成の通知の実態とその際の課題を、これは前回調査より随分時間がたってしまいましたので、再度明らかにして、今後の通知の在り方を検討していく必要があると考えております。
 以上です。
○山縣座長 笠原参考人、貴重な重要な研究成果の御説明ありがとうございました。
 それでは、再び事務局から資料2-1、5ページ目から御説明をお願いします。
○事務局 事務局でございます。
 5ページ目でございますけれども、乳房構成に関する個別通知に係る検討会としての対応方針の対応状況という形で整理しております。こちらにつきましては、ただいま御発表のありました笠原参考人の研究班における研究成果についても、サマライズしてまとめております。
 平成29年の検討会で了承された対応方針、5点を表の左側に書いております。
 1番目、高濃度乳房に対しても高い感度で実施できる検査方法についての検討でございますけれども、こちらについては、J-START研究において、超音波検査をマンモグラフィに併用することによる感度・特異度等が研究されております。
 第32回・第39回検討会においても経過報告がされております。超音波検査併用によって、併用しない場合と比較し有意に感度が上昇し特異度が低下すること、高濃度乳房の有無によらず感度の上昇が観察されることなどが報告されております。
 また、第45回検討会におきまして、乳がん検診のガイドラインについての御議論がございました。現在、国立がん研究センターにおいて、最新のJ-START研究の結果を含め、最新の科学的知見を踏まえたガイドラインの更新を依頼しているところでございます。
 2番目、高濃度乳房の判定基準の検討でございますが、こちらはただいま笠原参考人から発表がありましたとおり、研究班において、4段階で判定するための判定アトラスが作成されております。
 また、3点目、高濃度乳房の実態調査の実施でございますけれども、こちらにつきましても、ただいま発表がありましたとおり、研究班において、全国多施設での実態調査が実施されておりまして、主な結果といたしましては、高濃度乳房の占める割合が、40歳代で65.5%、50歳代で48.2%、60歳代で34.9%であったという報告がございました。
 また、4点目、受診者が高濃度乳房を正しく理解できるよう、通知すべき標準的な内容を明確にするということでございました。
 こちらにつきましては、厚生労働科学研究において、市町村の判断でがん検診の受診者に対して乳房の構成に関する情報を伝える場合に、留意すべき内容を整理した資料(QA集)を作成し、厚生労働省から自治体に通知しているところでございます。こちらも先ほど御発表に含まれていたかと思います。
 また、その後も研究班において、実際に通知することで明らかとなった、自治体が通知する際の留意事項が整理されているところでございます。
 また、5点目、検診実施機関において、受診者に対し、あらかじめ乳房の構成の通知に関する希望の有無について把握するということでございました。こちらについても、実際に通知した自治体における、希望の把握の状況を研究班において評価いただいておりますけれども、約2割が通知を希望しないといった結果が出ているところでございます。
 また、6ページ目でございます。令和8年3月19日付で、3団体から見解が新たに示されております。3団体、すなわち日本乳癌検診学会、日本乳癌学会、日本乳がん検診精度管理中央機構から、「高濃度乳房を含めた乳房構成については、国及び学会等が連携して、各自治体における情報提供体制を整えた上で、受診者に通知されることが望ましい」等の見解が示されております。
 下に見解の内容を抜粋して記載しております。
 7ページ目、まとめでございます。
 これまでの経緯でございますけれども、平成29年に3団体が提言をしているということ。また、平成29年の検討会で検討課題とされた5点について、検討会及び研究班において検討が進められておりまして、いずれの課題についても、一定程度対応が進んでいるということでございます。
 直近の状況でございますが、先ほど申し上げたとおり、令和8年3月に、3団体から通知されることが望ましいといったことも記載された見解が示されたところでございます。
 また、令和8年3月に、改めて自治体の乳房構成に関する個別通知の状況を調査いたしました。こちらは10ページに参考として記載しております。こちらによりますと、通知を実施する自治体は2割と、現時点で限定的であることが明らかになりました。
 一番下、対応案でございます。乳がん検診受診者の乳房構成を受診者に通知することについて、自治体の取組が進むよう3団体と連携し、本年夏頃を目途に、自治体が乳房構成を通知する際に活用できる説明資材やQA等を作成するとともに、自治体に求められる体制等を整理して、自治体に周知してはどうかと考えております。
 事務局からは以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
 では、資料2-1、2-2につきまして、御質問、御意見がある方はお願いいたします。
 中山構成員、お願いいたします。
○中山構成員 2つ御質問したいのですけれども、まず、判定基準として4つのカテゴリーに分けてアトラスをつくって全国集計をしたということなのですけれども、これは判定基準なので、地域や医療機関によるばらつきという精度管理に関する問題がでるはずですけれども、それはどのぐらいの程度に収まったのかというところが1点。
 それから、もう一つは、QA集を自治体が利用するというアンケートについて、具体的に何を自治体がやるのかというところで自己触診という言葉が残っていたと思うのですけれども、それはブレスト・アウェアネスのはずですが、時代的なところなのかの確認をしたいと思います。
 以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
 では、事務局からよろしいでしょうか。精度管理のばらつきと。
○事務局 もしよろしければ、中山先生、1点目は笠原参考人にお答えをお願いしようかと思っており、2点目のQAの自己触診という言葉というところは、恐縮ですけれども、事務局が行った新しい調査のほうですか。それとも研究班でされている調査。
○中山構成員 研究班のほうです。
○事務局 承知いたしました。では、2点とも笠原先生にお願いいたします。
○山縣座長 では、笠原参考人からお願いいたします。
○笠原参考人 すみません。
 まず、精度管理的には、資料の14ページ、参考資料というところ。2017年から20年度にかけて高濃度乳房のパーセンテージが減っているのです。これは現場の感覚としますと、ちょっと迷うとどうしても高濃度寄りにつけたいというところがあると思うのです。これはある程度自己防衛的なところも働くかもしれませんが。そういうところが、アトラスが出て基準が示されると、この46.9%に収まったというのは、少し精度が上がっているという一部かもしれません。ただ、しっかりした精度判定のところまでは、まだ踏み込んでいないのが現状であります。
 それから、ブレスト・アウェアネスの啓発については、時期的には研究班の活動の後半になりますので、初期のときは自己触診、またはセルフチェックという言葉を使わざるを得なかったということです。高濃度問題は基本的に偽陰性問題なので、ブレスト・アウェアネスの啓発も大切という流れになりましたので、時期的にちょっとずれていると考えていただいたらよろしいかなと思います。
 以上でございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
 中山構成員、よろしいでしょうか。
○中山構成員 分かりました。
○山縣座長 では、松坂構成員、お願いいたします。
○松坂構成員 笠原参考人から御説明いただいた資料を見て、実はとても大きなショックを受けております。と申しますのも、がん検診は死亡率低下という有効性はあるにしても、不利益も幾つもある。その不利益の中で、受診者がこうむる数が一番多いのは要精検での不安です。もしがんだったら、この後治療しなければならないし、身体的・経済的な負担もあるし、あるいは自分が亡くなってしまうかもしれないということで、すごく大きな不安が生じます。それによってQOLが低下します。
 具体的には、集中力が低下して仕事が手につかないとか、御飯が食べられないとか、寝られない、途中で目が覚めてしまうというような、とても大きな不利益があることは、マンモグラフィ検診の研究でヨーロッパで特に大きく焦点が当てられたところです。ここはちゃんと我々が見ていかなければいけない重要な問題だと考えています。
 その視点から、笠原参考人から御説明いただいた資料を見ますと、先ほどの14ページ、高濃度乳房と判定される方が半分弱おられるということで、診断基準とか精度管理によって動くかもしれませんけれども、かなり大きな割合の受診者が高濃度乳房と判定されるということです。
 20ページに進めていただくと、それについて、市町村は15%以上で高濃度乳房であることを通知しています。
 次のページに行きますと、およそ半分の自治体で通知はしているものの、その後取るべき対応を通知していない、つまり知らせっ放しということです。受診者からみると、高濃度乳房が一体どういうもので、次にどうすればいいかということが分からないことになります。すごく不安な状態で、要精検にも近いような不安というものがもたらされると思います。
 次のページです。22ページに行くと、高濃度乳房という通知の他に、次に取るべき対応について、精密検査を受診してくださいとか、乳房超音波検査を受診してくださいと書いてある自治体があります。これは要精検率には上がってこない、体のいい要精検になってしまっているということで、非常に大きな問題です。数値に上がってこない、とても大きな不利益をここで生じてしまっているものと考えます。
 ですので、今後、乳房の構成を本人に通知する場合において、この高濃度乳房が不安のないような形で通知されるように、その内容をしっかりと吟味すべきですし、その後どうすればいいかということも含めて、適切な情報提供が必要だと考えております。そのようにぜひ検討していただきたいと思いました。
 以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
 では、笠原参考人からお願いします。
○笠原参考人 まさに今、松坂先生のおっしゃったとおりで、自治体は乳房構成を言いっ放しでその後の指導が十分ではないのです。これは絶対駄目だと思います。ただ、この高濃度乳房、当時はなかなか理解がなかった中で、それを不安なく理解してもらうというのはなかなか難しいかなと。福井で通知したときは、まず個別に乳房構成についての説明をした後、受診者一人一人に自分の乳房構成を聞きたいかどうかを確認してからマンモグラフィ撮影に行っていただきました。ただ、対策型検診で一人一人に3分も5分も時間をかけて説明するというのは、ちょっと今後全国で展開するには現実的ではないかもしれません。その情報の提供体制というのを、IT等々を使って十分考えないといけないかなと思いました。御指摘ありがとうございます。
 以上でございます。
○山縣座長 ありがとうございます。よろしいでしょうか。
 では、中野構成員、お願いいたします。
○中野構成員 まず、笠原先生にお願いしたいのですが、最後のまとめのところで、「乳房構成の通知の実態とその際の課題を再度明らかにし」という表現でありますが、既にいろいろと整理されているかと思います。明らかにしようとすることとして、どういう課題を想定されていらっしゃるか教えていただきたい。
 あと、先生の班会議は、先ほどコロナとの関係でとおっしゃいましたが、20年度で終了しているのですね。その後はがんセンターが引き継いだということでよろしいでしょうか。
 それから、この高濃度乳房につきましては、先ほど来、きちんと知識をという感じの発言もありますが、加齢とともに乳腺が減少して、だんだん割合が低くなることも含め、きちんと説明を加えた上で御本人には通知する方向で整理していくべき。それによって、御本人が自覚を持って検診を受けるなり、積極的な機運が高まっていくことになると思います。そういう気持ちの醸成を求めつつ、前向きに捉えていただくことで進めるべきだと思います。
 それをもって、今回、事務局の対応案で、最後、まとめがありますが、自治体の取組がきちんと進むように。また、3団体と連携してということになるかと
思います。事務局の取りまとめで、時期尚早なのかなと読み進んでいきましたが、最終的には本年夏頃をめどにまとめ上げると意思表示がありますので、この方向で進めたらいいのかと思います。
 ただ、本年夏頃をめどにというのは、自治体が通知する際に資材とかQAをつくるまでなのか、それとも整理して自治体に周知するのが夏めどなのか、、ついでながらお聞かせいただけたらと思います。いずれにしろ、御本人には通知する方向で整理していったらどうかと思います。
 以上でございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
 では、前半につきまして、笠原参考人から。
○笠原参考人 すみません。この「再度明らかにし」というのは、確かに前回調査からもう5年たっていますし、受診者、検診実施者、関与する医師の理解も随分変わったかなかなと思うところでございます。また、世界の状況も随分変わってきていると思いますし、J-STARTの結果なども新しい結果が出てきていますので、その辺を含めて、新しいQA集を編集したり、市町村が困っていることは何かなというのを、もう一度アンケート調査などをしたりするのはいいのではないかなと私は感じております。
 それから、この研究終了後は、私としますと、これだけ発表も報告書も上げていて、それを何らかの形で厚労から発出していただきたかったわけでございます。しかし当時は新型コロナ感染症が蔓延しましたので、私もコロナ対策の中で苦労しましたので、自治体への働きかけは難しかったのかなという感じはいたします。
 3つ目は、厚労側にお答えいただいたほうがよろしいでしょうかね。
○山縣座長 ありがとうございます。
 では、通知等の資材等の作成に関しまして、今年の夏ということでありますが、事務局からお願いいたします。
○事務局 今、御指摘いただきました中野構成員の3点目の、この資料の読み方でございますけれども、「夏頃を目途に」が一番最後までかかっているということでございまして、夏頃を目途に、資材の作成、自治体に求められる体制等を整理して周知というところ。これは夏頃を目途に、その段階までに、3団体の先生方、また笠原先生ともよく相談して、できた部分までをさせていただきたいというところを考えております。
 また、少し前後いたしますけれども、スケジュールと申しますか、現在、ここの議論が今日の場に至っているということの経緯でございますけれども、今、笠原参考人からもあったとおり、笠原先生の研究班の成果については、平成20年度にまとまっているところかと思います。その後の経緯といたしましては、このたび3団体の見解がもともと時期尚早であったというところ。改めて確認しますと、少し見解が変更された、更新されたということを踏まえているという点が1点。
 また、令和7年11月ではございますけれども、国会質疑においても、高濃度乳房について、受診者に個別通知を進めることを検討すべき旨、議論もございました。こういったことを踏まえまして、事務局としては、今回議題として提示したという経緯でございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
 中野構成員、よろしいでしょうか。
○中野構成員 ありがとうございました。
○山縣座長 次に、山本構成員、お願いいたします。
○山本構成員 ありがとうございます。
 私も、周知していこう、通知していこうという方針には賛成でございます。ほかの構成員の先生もおっしゃっていたように、対応策や解決策が未定じゃないかとか、不安に感じる方がアンケート調査の中では出てきているじゃないかという指摘もあるかと思います。それでもなお、今の時代に自己決定権を優先して、まずは通知をするということにして、その上で情報提供として、何が分かっていて、まだ何が分かっていない、あるいは今、こういうことをして調査中であるといったことも含めて、きちんと開示していくというスタンスが、この領域では大事なのではないかなと。分からないから時期尚早、というものではないのではないかなというふうに考えております。
 ですので、繰り返しになりますけれども、自己決定権というものを優先するような形で周知につなげていこう。そして、でき得る限り、手厚い情報提供は必ずそれと組み合わせるのだという方針は、私は賛成でございます。
 以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
 次に、井上構成員、お願いします。
○井上構成員 ありがとうございます。
 今まで、ほかの先生方からたくさん御指摘のあったこととほぼ同じになってしまうのですけれども、御自身の乳房の状態に関して周知するというのは非常に重要なことだと思います。これをイコール、がんリスク、高い低いということではなくて、全く独立のものとして、まずは乳房の状態があなたは濃いですよというのをきちんと知らせるとともに、それとは別に客観的な視点で、わずかながらリスクが上昇するという話はあったかと思いますけれども、それをかなり冷静な形できちんと周知していくということが非常に重要だと考えています。
 不安をあおったりするのも理解不足が原因になっていますし、理解不足の裏には、情報が中途半端にしか出されていない、伝わっていない、理解されていないということがあるかと思いますので、これからはそこにきちんと着目して、そこに力を入れて、とにかく理解された中できちんと対象者の方が検診を選んで受けられるように、自己決定権ということが先ほど出ていましたけれども、知った中で判断できるような材料をきちんと提供するという意味で、今回の周知することも大変重要だと思いますし、もちろん賛成しておりますし、よりきちんとした体制を構築して出されるように、しっかり国としてもサポートしていくべきだと考えています。
 以上です。
○山縣座長 どうもありがとうございます。
 次に、樋口構成員、お願いいたします。
○樋口構成員 ありがとうございます。
 もちろん松坂構成員がおっしゃっていたように、通知後の不安は本当にそのとおりだと思いますし、今、お話しされているのは受けた後の情報提供の話だと思うのですけれども、今の日本の現状として、日本人は高濃度乳房が多いらしいということであったり、でも、日本においては、検診でエコーをやっていないのですね、対策が不十分なのですねだったりとか、先日、東北大学の研究で、エコーは有用だという結果が出ていて、研究のリリースとしてはすごく反応がよくて、実はSNSの中でもかなり盛り上がっていたのです。患者さんであったり、一般の市民の方も受けないといけないんだねというような話になっていました。
 でも、日本の情報の伝わり方は、今、そんな形なのです。今の情報というのは断片的に伝わっていて、国民や患者さん向きにはなかなかまとめられて伝わっていない。今回の件もそうだと思うのですけれども、今回の研究は、市町村向けの通知はあるのですけれども、患者さん向けとか国民向けの通知がないがために、不安であったり、そういう間違った方向に導かれていることがすごく多いです。
 なので、今もブレスト・アウェアネスのことについて周知はされているのですけれども、一般の国民の方とか、皆さんがそういう状態なので、ブレスト・アウェアネスだけでいいのかとか、このままでいいのかとか、現状の理解から飛躍して、ブレスト・アウェアネスだけじゃ大丈夫じゃないねと伝わってしまっている現状があるので、そこの情報提供。もちろん通知後もそうですけれども、その前の段階の情報提供についてもしっかり考えていただきたいなと思って聞いておりました。私自身も、今回の検討会で現状というのが初めて理解できましたし、すごく整理されました。
 以上です。ありがとうございます。
○山縣座長 どうもありがとうございます。伝え方について、貴重な御意見ありがとうございます。よろしいでしょうか。
 では、古賀構成員、お願いいたします。
○古賀構成員 ありがとうございます。
 私のほうからは、スライドの6にあります見解の5)で、高濃度乳房を理由とした乳房超音波検査を希望する受診者の増加が見込まれるというところなのですが、ここにつきまして、今後、夏頃をめどになのかもしれませんががこのエコー検査を実施する検査手技の標準化ということなので、ある程度質の担保をされたような検査ができる医療機関というのを指定していくのか、あるいは何かそういった技師さんがいらっしゃるところで受けるようにしましょうみたいな、一般化された通知が出されるのかなと思います。そういったものを今後自治体がお知らせをしてくださいねみたいな一般化された文章であっても、自治体としましては、具体的にどこで受けられるのかという情報も受診者さんから求められるということになります。
 その場合に、この夏頃をめどにといって、こういった何かしら通知が発出された場合に、自分の地域にそういった医療機関があるのかないのかというのをそこから探し始めて、それ以外のところでは受けてはいけないのかとか。通知をしなさいと言われても、その先の行動がどのようにしたらできるのかというところまでを解消しないと、通知すべきだだけが先行しますと、通知された方のその後の行動というのも非常に困るのかなというふうに思います。これが1点と。
 もう一点、この高濃度乳房は病気ではないので保険診療ではないとなると、任意の検診をお勧めするというふうにも見えてきます。そういった場合に、乳がん検診として実施した結果、自分は中途半端な結果しかもらえなかったのですかねというような受け止めをされるのではないかなという心配があります。この先の任意の検診を自分で料金を負担して受けるほうがお勧めされるのか、あるいはそれすらも個人の判断に任されるのか。あるいは、自治体がある程度方向性を示すのかという辺りが非常に不明確で、今日はそこまでの論点がないのですが、夏頃に出されるとなると、夏に出されてから、その次の年度に自治体として実施しなさいと言われるのはなかなか難しいだろうなということが予想されるという懸念だけ、ちょっとお伝えしておきます。
 以上でございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
 通知の具体的なことについてとなると、なかなか難しいということでありますが、事務局から何か御説明ありますか。
○事務局 ありがとうございます。
 ただいまの古賀構成員からの御発言につきましてですけれども、まず、まさにいただいた御意見といいますのは、通知すべき内容、それから、仮に超音波検診について言及する場合にどういったことを言及するのか。それによって受け手のイメージが変わると思いますので、そうしたもろもろも含み、自治体が通知する上で困らないような内容とすべきという御意見だったかと思います。
 こちらにつきましては、現時点では詳細な内容まではここでは議論としておりませんけれども、夏頃を目途に3団体と連携して資材の開発とか整理をした上で、まず、この検討会に報告するという形にしようかと思っております。その際に、どういった内容を周知すること、また指針において、例えば何か改定することがあるのかといったことも含めて御確認いただければと思っております。
○山縣座長 よろしいでしょうか。
 ほかにはいかがでしょうか。通知に当たって、夏までにかなり様々なことをしっかりと議論し、検討してということになろうかと思いますが。
 本議題に関しまして、資料の記載どおりということで、皆様、特に御異論ないでしょうか。よろしいでしょうか。
(構成員首肯)
○山縣座長 ありがとうございます。
 では、その方向で、事務局から期限も示しているところでありますので、ぜひ取組の準備を進めていただきたいというふうにお願いいたします。
 続きまして、議題(3)「二重読影の規定について」に移ります。資料3につきまして事務局から御説明をお願いします。
○事務局 事務局でございます。
 それでは、資料3を御確認ください。「二重読影に関する規定について」でございます。
 2ページ目でございます。これまでの経緯ですけれども、令和7年6月19日に「明るい社会保障改革推進議員連盟」の提言に「がん検診におけるAIを活用した二重読影」が盛り込まれております。
 また、令和7年12月に内閣府が開催した規制改革推進会議において、今後の検討課題として「医師による画像読影等におけるAI活用の促進」が挙げられ、その後、令和8年2月に内閣府が開催した第9回健康・医療・介護ワーキング・グループにおいて、厚労省より、AIと診断等との関係やがん検診における読影手法等について説明いたしました。
 3ページ目でございます。こちらも医療・介護ワーキング・グループの資料でございますけれども、人工知能を用いた診断、治療等の支援を行うプログラムについてでございます。
 まず、これまでに既に発出されているものではございますけれども、厚生労働省医政局医事課長通知において、以下のとおり報告されております。
 まず、1点目に、「AIは診療プロセスの中で医師主体判断のサブステップにおいて、その効率を上げて情報を提示する支援ツールにすぎない」ということ。また、「判断の主体は少なくとも当面は医師である」ということを整理しております。
 その上で、AIを用いた診断・治療支援のプログラムを利用して診療を行う場合についても、診断、治療等を行う主体は医師であり、医師はその最終的な判断の責任を負うこととなるといったことが記載されております。
 まとめといたしましては、AIを用いたプログラム医療機器が診療の主体となる医師の代わりに診断を行うことはできないとされております。
 4ページ目は、がん検診の基本的な考え方、この検討会でもお示ししていることでございます。
 また、5ページ目は、がん検診の内容を指針で定めているということを記載しております。
 6ページ目以降は、指針における画像を用いた検査の読影についての規定を整理しております。
 6ページ目は、胸部エックス線検査の読影方法でございます。こちらは指針において、2名以上の医師が同時に又はそれぞれ独立して読影することとするが、このうち1名は、十分な経験を有する者とすると定めております。
 また、7ページ目、乳房エックス線検査の読影方法でございますが、こちらも指針において、「乳房エックス線写真の読影は、適切な読影環境の下で、二重読影(このうち1名は、十分な経験を有する医師であること。)により行う。」と定めております。
 8ページ目が胃部エックス線検査の読影方法です。こちらも指針において、「原則として十分な経験を有する2名以上の医師によって行い、その結果に応じて、過去に撮影した胃部エックス線写真と比較読影することが望ましい。」と定めております。
 9ページ目は、胃内視鏡検査の読影方法でございます。こちらにつきましては、指針において、「日本消化器がん検診学会によるマニュアル等を参考にすること。」と定めております。また、このマニュアルでは、検診の精度向上と精度管理を目的として、ダブルチェックが定められているところでございます。
 10ページ目も、健康・医療・介護ワーキング・グループにおいてまとめた現状の記載でございますけれども、まず、現状のところ、1ポツ目でございます。現時点で確認できている資料によると、がん検診のエックス線検査における二重読影は、平成4年に通知した「老人保健法による健康診査について」で肺がん検診について定められていたところでございます。
 その後、平成10年に通知した「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」において、胃部エックス線検査にも二重読影が定められ、平成12年に通知した指針において、マンモグラフィの二重読影が定められました。
 また、その他の現状といたしまして、二重読影を平成4年に定めてから、30年以上経過している中で、様々な技術の進歩がございます。
 また、一番下でございますが、日本医療機能評価機構での医療事故情報収集等事業に報告された事例として、2010年から2025年にかけて、エックス線の読影で結果的に異常が判定できなかった事例は4点あったと報告されております。
 11ページ目でございます。今後の方向性でございます。技術革新を踏まえて、読影医の負担軽減も勘案し、全ての症例に二重読影を求めることなく精度を確保し得る業務フローを整理してはどうかと考えております。
 具体的には、以下2つの検証を行っていく方向性で検討したいと考えております。
 まず、検証の1でございますが、こちらは二重読影の規定を維持したまま読影医の負担を軽減するために、読影医の読影量を減らす業務フローの実現性を検証するというものでございます。AIを活用したエックス線検査の業務フローとして、下の図の右側のような形のフローについて検証したいと考えているところでございます。
 また、ページ下段、検証2のところでございますが、こちらは二重読影の規定を不要とできるかを明らかにするために、一次読影と二次読影の結果の差が受診者のアウトカムに与える影響を検証するということを想定しております。
 この2つの方向性の検証を行いまして、診断精度を確保し得る業務フローの整理を進めてまいりたいというのが事務局としての今後の方向性でございます。
 以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
 では、資料3につきまして、御質問、御意見ございましたらお願いいたします。二重読影の方法に関して。
 では、中山構成員、お願いいたします。
○中山構成員 総論としてはいいのかなと思うのですけれども、こういう画像診断AIのことに関しては、関連学会に参加して聞いていますと、要は、感度を上げたいのか特異度を上げたいのかということを、まだメーカー側で決め切れていなくて、見落としはすごく減ったのだけれども、偽陽性が大量に発生して、読影者が不満、時間が余計にかかるようなソフトであったり、逆に偽陽性は極力減らしてストレスはなくなるのだけれども、見落としが大量に発生してしまうというような状態が各社でありまして、まだ読影者側が納得できる、これはいいというような段階に行っていないというのが私の知っている現状です。事務局はこうやって整理しますという話だったのですけれども、どういうものをやるのか。
 とにかく、検診として、一体どういうものを求めているのか。それから、評価指標として見落としとか、偽陽性とか。もう一つは、読影時間の短縮とか、その辺のことも必要なので、評価指標も一度整理していただきたいと思います。
 以上です。
○山縣座長 重要な御指摘ありがとうございます。
 事務局からコメントいいですか。お願いします。
○事務局 事務局でございます。
 事務局といたしましては、こちらに書いた検証というのはイメージでございますけれども、こういったことが可能かどうかというところを、有識者の先生方や業界から聞いて整理していきたいと思っております。その中では、先生おっしゃったような論点も可能な限り整理いたしまして、どういったものは実現可能性があるのかというところを検討してまいりたいと考えております。
○山縣座長 ありがとうございます。
 では、古賀構成員、お願いいたします。
○古賀構成員 ありがとうございます。
 私のほうからも、検証していただくことは非常によいのかなと思います。ただ、現時点でも、自治体によって検診の実施方法というのがかなり様々です。個別検診だったり、集団検診だったり、非常に精度の高い検診を既にやられているところもあれば、そうでなくて専門医頼みのところもありますので、そういった様々なパターンを拾っていただけるような方法というのをしっかりやっていただきたいなというのが1つです。
 もう一つにつきましては、この検証の結果、もし検診としてAIというのは導入するに値するみたいなところが出てくるとしましたら、そこに対する実装するための技術的な支援といいますか、そこが各自治体単位なのか、あるいは広域でいいのかという辺りにつきましても、クラウド化ですとか、そういった全体的な読影医の負担軽減につながるような、何かまとめ方をしていただけると大変ありがたいのかなと思います。検診は、何でも結果が出ると、その後は、全部、自治体が自らの自治体の現状に応じてみたいなことになりますので、国としてどこを目指すというところまでまとめていただけると大変ありがたいと思います。
 以上でございます。
○山縣座長 重要な御指摘ありがとうございます。自治体任せではなく、国としてちゃんと示してほしいということでありました。どうもありがとうございます。
 次、中野構成員、お願いいたします。
○中野構成員 AI活用について議論していくということは、どの世界においても、今後の方向性として想定されるものだなということは理解します。
 このたび議連で提案があったわけですけれども、この提案してきた議連の提案趣旨は、医師の業務負担の軽減、質の高い医療の提供とありますけれども、一方でAI普及の推進もあるかなということも考えつつ、このペーパーを見ておりました。
 それで、この流れに沿って、時期を考慮すれば検証を進めるということは理にかなっている、今後の方向性を考慮した結果には沿っているかなと思いますが、二重読影の重要性をちゃんと担保するということにはなろうかと思います。
 この検証につきましては、1と2は並行して行うということになるのかなということを教えていただきたいのですが、いずれにしましても、放射線の診断におきましては、異常見落としということが問題でありますので、AI自身が異常なしとしたものが本当に異常なしであったかどうかということを、この図で一次読影、二次読影で確認していくという流れをちゃんとつくっていますので、その辺は重要かなというふうに思いました。いずれにしましても、今後の目指すべき方向性について検討に資するということで、検証に入ることについては問題ないと思います。
 以上でございます。
○山縣座長 ありがとうございます。
 検証の方法について御質問だと思いますが、事務局、いかがでしょうか。
○事務局 ありがとうございます。
 具体のところは専門家の先生方にお聞きして詰めていくところでございますけれども、今、質問と申しますか、御意見のようにも受け取れた次第でございますけれども、検証1と2は背反ではなくて並列でございますので、どちらもやると考えているというところと、どういったことができるのかというのは、今後詰めていきたいところでございます。こちらでよろしいでしょうか。
○中野構成員 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
○山縣座長 ありがとうございます。
 では、松坂構成員、お願いいたします。
○松坂構成員 私も、この検証の1と2を同時にやるのか、どちらを先にやるのかということをお尋ねしたかったのですが、基本、同時に進めるということですね。
 ここからは意見になりますけれども、検証1にしても、検証2にしても、これまでやられたことのない検証であると考えていますので、この検証をするに当たっては、どういう方法が妥当かという方法論をまず検討しなければいけないと思います。ですので、これは急がずに丁寧な検討というか、研究が必要だと考えていました。
 以上です。
○山縣座長 全くそのとおりだと思います。重要な御指摘ありがとうございます。
 次に、樋口構成員、お願いいたします。
○樋口構成員 ありがとうございます。
 私も中山構成員と同じ意見なのですが、AIの活用はすごく重要だと思うのですが、今後、様々なAIも出てくると思いますが、その選定基準をどのようにするのか、どのようなものならよいのか。感度と特異度とかもそうだと思うのですが、これを導入するに当たって費用対効果はどうなのか。これを導入することで、社会保障費が今、問題になっていますが、それが増大するようなことになってしまうと本末転倒になってしまいますし、その辺のあんばいをどうするのかということも明確にしていかないといけませんし、それを研究なので検証しなくてもよいのかということを疑問に思っておりました。
 以上です。
○山縣座長 ありがとうございます。
 では、事務局からお願いします。
○事務局 ありがとうございます。
 まずは、精度のところ、松坂構成員の御発言にも関わりますけれども、そもそもどういった手法で、どういったものをアウトカムにしてやるというところを整理するということから始めたいと思っております。精度、感度や特異度の話などが重要となってくるかと思います。
 また、費用対効果のところについて、その辺りをこれまでの検診で評価していったということではないと思っておりますので、こちらも難しいとは思っておりますけれども、いずれにしましても、どういったことが分かるかというところは今後検討してまいりたいと考えております。
○山縣座長 よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 ほかにはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 このAIに関しては、人がどういうふうに関わっていくか、human in the loopか、on the loopかいうふうに言われていますが、非常に重要な課題であるというふうに思います。検証についてしっかり行っていくということで、この議題に関しまして、皆さん、特に御意見、御異論ございませんでしょうか。
(構成員首肯)
○山縣座長 ありがとうございます。では、提出されました資料に基づいて、事務局として進めていただければというふうに思います。どうもありがとうございます。
 そのほか、全体を通じて何かございますでしょうか。
 今日は、参考人として国立がんセンターの小林望参考人に来ていただいておりまして、これまでがんセンターではガイドライン等々、様々な科学的根拠、方法について示していただいていますが、小林参考人から何かございましたらお願いできればというふうに思います。
○小林参考人 ありがとうございます。参考人の小林でございます。
 本日の議論、特に最後のAIのところ、検証の方法はかなり難しいなと思って拝見しておりましたが、AIの精度自体が現時点でどのぐらいなのかというところも含めて、これから考えていただく必要があるのかなというふうに感じておりました。
 また、高濃度乳房に関しましては、情報をお知らせするのはもちろん大事なことで、知る権利もあるということももちろんよく分かるのですが、最終的にどうすればいいのかというところの出口がなかなか難しいところだと思いますので、情報を提供するだけではなくて、結局どうしたらいいのかというところがある程度具体的になるような形で進めていただければというふうに感じておりました。
 以上となります。
○山縣座長 ありがとうございます。
 構成員の皆様方、いかがでしょう。よろしいでしょうか。
 時間としては少し早いのですが、本日の議論は以上といたします。
 では、事務局から連絡事項をお願いします。
○事務局 事務局でございます。
 本日も御議論いただきまして、ありがとうございました。次回検討会の詳細につきましては、調整の上、御連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
 事務局からは以上でございます。
○山縣座長 それでは、本日の検討会はこれで終了いたします。お忙しい中、2人の参考人の皆様、それから構成員の皆様、本当にどうもありがとうございました。
 では、以上といたします。ありがとうございました。
 

照会先

健康・生活衛生局 がん・疾病対策課

代表 03-5253-1111(内線2945)