令和7年度第9回医薬品等安全対策部会安全対策調査会 議事録

日時

令和7年12月22日(月) 18:00~20:00

場所

厚生労働省 専用第12会議室
(オンライン会議場)

議事

○医薬安全対策課長 それでは、定刻になりましたので、令和7年度第9回「薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会」を開会いたします。
 本日御出席の委員の先生方におかれましては、お忙しい中、御出席いただきましてありがとうございます。
 本日の会議の公開については、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしておりますので、御理解、御協力のほど、お願いいたします。
 議事録については、後日、厚生労働省ホームページに掲載いたします。
 また、今回もウェブ開催としており、対面での進行と一部異なる部分があります。前回と同様ではありますが、議事に先立ち審議の進行方法等について事務局より説明させていただきます。
○事務局 事務局より御説明申し上げます。
 まず、ハウリング防止のため、御発言時以外はマイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
 御意見、御質問をいただくときには、ミュートを解除し、初めにお名前をお知らせください。発言のタイミングが重なった場合には、調査会長から順に発言者を御指名いただきます。
 その他、システムの動作不良などがございましたら、会議の途中でも結構ですので、事前にお伝えしている事務局の電話番号まで御連絡をお願いいたします。もし事務局側のインターネット接続が切れる等のトラブルが発生した場合は、事務局から一斉にメールで御連絡いたしますので御確認いただけますと幸いです。
 事務局からは以上です。
 それでは、ここからの議事進行につきましては、調査会長の岡委員にお願いいたします。
○岡座長 調査会長の岡でございます。座長を務めさせていただきますので、委員の皆様には円滑な議事進行に御協力をお願いします。
 今回もウェブ開催ということで、ただいま、事務局から御説明がありましたけれども、これまでの御説明に御意見、御質問等はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、議事に入る前に委員の出欠状況等について、事務局から御説明をお願いします。
○事務局 本日の委員の出欠状況について御報告します。
 現時点で6名中6名の委員に御出席いただいておりますので、薬事審議会の規定により、定足数に達しているため、本日の会議は成立することを御報告申し上げます。
 続きまして、本日、参考人として参加いただく先生を御紹介いたします。
 議題1「陣痛促進剤の添付文書における無痛分娩への対応について」の関係で、公益社団法人日本産婦人科医会より、会長、石渡勇先生。
 公益社団法人日本産科婦人科学会より、副理事長、関沢明彦先生に御出席いただいております。
 以上です。
○岡座長 続きまして、審議参加に関する遵守事項について御説明をお願いします。
○事務局 本日御出席の委員及び参考人の先生方につきまして、議題1の対象品目、競合品目の製造販売業者からの過去3年度における寄附金・契約金などの受け取り状況を御報告いたします。
 対象品目・対象企業及び競合品目・競合企業について、事前にリストを各委員・参考人にお送りして確認をいただいたところ、柿﨑委員より、あすか製薬株式会社より50万円以下のお受け取り。
 舟越委員より、富士製薬工業株式会社、丸石製薬株式会社より50万円以下のお受け取り、
 石渡参考人より、興和株式会社より50万円以下のお受け取り、
 関沢参考人より、興和株式会社より50万円以下のお受け取りと御申告いただいております。
 委員の皆様におかれましては、意見陳述、議決のいずれにも加わっていただくことができます。また、参考人につきましても意見陳述が可能なことを確認しております。
 なお、これらの申告については、追ってホームページで公表させていただきます。
 続きまして、所属委員の薬事審議会規程第11条への適合状況の確認結果について報告させていただきます。
 薬事審議会規程第11条においては「委員、臨時委員又は専門委員は、在任中、薬事に関する企業の役員、職員又は当該企業から定期的に報酬を得る顧問等に就任した場合には、辞任しなければならない」と規定されております。
 今回、全ての委員の皆様より、薬事審議会規程第11条に適合している旨を御申告いただいておりますことを報告させていただきます。
 報告は以上となります。
○岡座長 ただいまの事務局からの御説明に、御意見、御質問等はございますか。よろしいでしょうか。
 それでは、事務局から本日の資料の確認をお願いいたします。
○事務局 資料はあらかじめお送りさせていただいており、議題1に関して、資料1-1、資料1-2、参考資料がございます。
 このほか、議事次第、資料一覧、委員・参考人名簿及び競合品目・競合企業リストがございます。
 お手元に資料の御用意のない委員がいらっしゃいましたらお知らせください。
 なお、資料は厚生労働省ホームページにも掲載しておりますので、オンラインで傍聴されている方はそちらを御参照ください。
 以上です。
○岡座長 よろしいでしょうか。お手元にございますでしょうか。
 それでは、議題の1「陣痛促進剤の添付文書における無痛分娩への対応について」の審議を行いたいと思います。事務局から御説明をお願いします。
○事務局 議題1「陣痛促進剤の添付文書における無痛分娩への対応について」、説明いたします。
 初めに、本日お配りしている資料のうち、資料1-1は本件の経緯と御審議いただきたい事項をまとめたもの、資料1-2はPMDAが取りまとめた調査結果報告書、参考資料は陣痛促進剤の添付文書をまとめたものでございます。
 主な内容は資料1-1にまとまっておりますので、本日は資料1-1に沿って説明させていただければと存じます。
 資料1-1を御覧ください。
 本日検討いただく医薬品は、陣痛誘発でも使われることがありますので「陣痛促進剤」と慣例的に表現させていただきます。
 まず「1 背景」を御覧ください。
 本件は、平成30年第6回安全対策調査会にて「陣痛促進剤の添付文書における無痛分娩の注意喚起への対応」という議題で審議されました。
 当時の議論では、無痛分娩時に懸念される子宮破裂や羊水塞栓などは、分娩監視装置の使用をはじめとする現在の添付文書の記載内容を遵守することによって、十分防ぐことができること、添付文書を改訂する必要性は乏しく、むしろ必要以上に無痛分娩が怖いものである印象を与えるだけである、日本産科婦人科学会や日本産婦人科医会などが無痛分娩に関する情報の蓄積に努めている状況下であって、現時点でさらなる注意喚起を行うだけのエビデンスは存在しないこと、議論の当時の説明では2年後に予定される産婦人科診療ガイドラインの改訂に向けて十分なエビデンスを得る予定であり、その時点で課題が抽出されれば、添付文書の改訂について検討することが適切であると結論づけ、当時の時点では添付文書の改訂を行わないこととなりました。
 今回、当時と同様の注意喚起を行うことを議題といたしましたが、この経緯としては、資料1-2の1ページ目から2ページ目で触れておりますが、無痛分娩の実施が診療施設によらず、ここ数年間の間で増加傾向となっております。また現在、一部の自治体で無痛分娩に対する費用助成が開始されており、今後、無痛分娩数のさらなる増加が予想されるところです。このような医療環境の変化を基に、関係者にもお伺いしたところ、添付文書の分娩時の注意喚起の箇所に無痛分娩のことを明記する改訂を検討する方向でよいのではないかと御意見を受け、本件について再度検討することといたしました。
 次に「2 機構による評価結果」を御覧ください。
 本検討を行うに当たり、PMDAに報告されている陣痛促進剤の副作用症例から無痛分娩と考えられる症例について評価いたしました。令和4年4月1日から令和7年3月31日までの期間で陣痛促進剤を被疑薬として副作用報告された国内症例のうち、無痛分娩と考えられる症例61例について、医学薬学的な観点から評価を行ったところ、いずれの副作用報告症例についても陣痛促進剤による副作用と結論づけられる症例はないと判断しているところです。
 したがって、陣痛促進剤の使用に当たり通常の分娩と比較して無痛分娩にリスクが認められるものではないですが、先ほど御説明したように、無痛分娩の実施状況が平成30年に議論された時点とは異なっております。近年の無痛分娩実施率の増加傾向や、最新の産婦人科診療ガイドラインにおける無痛分娩の記載状況等を鑑みて、平成30年度安対調査会での改訂案と同様、無痛分娩の状況においても分娩監視装置を用いて十分に監視するなどの注意事項を遵守した上で陣痛促進剤が投与されることをより明確化するため、添付文書の警告欄に「無痛分娩時を含め」との文言を追記することが適切と最終的に結論づけられております。
 こちらの具体的な改訂の文言案につきましては、2ページ目下部を御覧ください。改訂の対象となる薬剤は、分娩誘発を目的に使用が想定される陣痛促進剤のオキシトシン、PDF2α、PGE2であり、3剤とも共通した改訂内容で、警告欄に「無痛分娩時を含め」という文言を追記するものとなっております。
 「3 審議上の論点」にありますように、このような追記を行う改訂について御審議いただければと存じます。
 説明は以上となります。
○岡座長 ありがとうございました。
 それでは、まず、石渡参考人より御意見をいただけますでしょうか。
○石渡参考人 石渡です。どうぞよろしくお願いします。
 私も一通り、資料を拝見いたしました。それで、今、御説明がありましたように、この症例の評価については、機構の評価案と私は全く同じ意見でございます。有害事象はなかったと思います。
 添付文書改訂の適正性についてということでありますけれども、今、事務局からお話がありましたように、平成30年の頃というものはほとんど数パーセントしか無痛分娩は行われておりませんでしたけれども、今は14%を超え、これは恐らく、東京のことも含めますと、これから無痛分娩の実施率はもっと高くなってくると思います。そういう中で大事なところは、分娩の監視をするというところが非常に重要でありまして、例えば過強陣痛であるとか、胎児の循環不全が起きたときのいわゆる分娩監視装置、CTGの読み取りということが非常に重要だと思っております。確かに、無痛分娩を希望する妊婦さんたちには過度な心配をかけるということはよくないと思いますけれども、今、こういうような社会状況が変わってきておりますので、十分なインフォームド・コンセントの下に実施していけば別に問題はないと思っております。
 それから、今、いろいろ有害事象のことについてのお話がございまして、確かに有害事象はないというお話でした。私たちもいろいろ産婦人科医会としても調査はしております。現在、無痛分娩を行っているところの3分の2は産婦人科医が行っておりまして、そのうちの標榜医が10%を占めて、麻酔医がやっているのは大体3分の1なのです。それで、オンデマンドといいまして、陣痛が起きてから無痛分娩を行うというところが大体35%、あとは大体、計画的な分娩で無痛分娩をかけております。それから、ほとんどが硬膜外麻酔、脊椎麻酔ということで行っているのですけれども、実際にいろいろ有害事象が起きているということはそれほど多くは見られておりません。
 そこで、実は産科医療補償制度というような中で、脳性麻痺の事例ですけれども、それが上がってきて、原因分析委員会とか、そういうところで詳しい調査がなされております。無痛分娩が原因と判断できるような症例は、脳性麻痺の場合ですけれども、ほとんどありません。全部で2,457例の脳性麻痺事例の中で硬膜外鎮痛法が行われたのは85例、全体の3.5%。そのうち、妊娠中の事象と関連があると思われるのが43%で、無痛分娩そのものが原因になったということはほとんど3例ぐらいしかないわけです。
 その中で、特に無痛分娩等々で脳性麻痺事例が発生したときにはいろいろ、原因分析委員会のほうからでもコメントを出すわけですけれども、それは医療安全とか再発防止に向けてのコメントなのですが、改善のための検討すべき事項として25ぐらいの事項が挙がっております。その中で、胎児心拍数陣痛図の判読が大体20例、80%。子宮収縮剤の投与方法に問題があったというものが19例、76%。急速遂娩に問題があるということが10例、40%。そういうことであって、やはり分娩監視を十分に行うということと、特に無痛分娩をかけますと、痛みに対してあまり痛みを感じなくなりますから、過強陣痛が起きても患者さんは痛くないので、そこは分娩監視装置できちんと過強陣痛が起きていないことを確認するとか、十分な医学的な監視の配慮をすれば特に問題はないと思うのです。
 ただ、さっきお話ししましたように、無痛分娩が恐らく30%を超える状況になってきますと、やはり今まで無痛分娩をやっていなかった医療機関もこれをするようになると思います。そういう意味において、より安全ということを考えていたときに、私は添付文書の中に無痛分娩の言葉を入れることに対しては特に異議はありません。むしろ、入れたほうがいいのではないかと思います。
 以上が私の意見です。よろしくお願いします。
○岡座長 ありがとうございました。
 それでは、続きまして、関沢参考人より御意見をいただけますでしょうか。
○関沢参考人 日本産科婦人科学会から出席しております関沢と申します。今、石渡先生が言われた内容は十分に納得できる内容であると思います。
 無痛分娩の実施率ですけれども、2017年は全体で5.2%だったものが、2024年の一番新しいデータで16.2%と急激に増え、7年間で3倍以上になっています。東京都におきましては、去年、出生の35.8%が無痛分娩をしているというような状況です。費用助成が始まっていますので、この割合は急激に増えていくであろうと思われます。
 そういった中で、これまで無痛分娩によって課題が抽出されてきているというわけではありませんし、無痛分娩によって特にリスクが高まるというような状況にはないとは思われます。ただ、実施率の増加に伴って子宮収縮剤の使用自体が増えていくことが予想されますので、そういった状況の中で、より無痛分娩を行う場合に注意が必要であるということです。今回のような記載を追記することについて、実際的な不具合もありませんし、特に追記することについては問題ないと考えます。
 以上です。
○岡座長 ありがとうございました。
 それでは、本件につきまして、委員の皆様から御意見、御質問等ございますでしょうか。いかがでしょうか。
 舟越委員、お願いいたします。
○舟越委員 舟越です。今日は病院で、電波がよくないのです。ちゃんと聞こえていますでしょうか。
○岡座長 大丈夫です。
○舟越委員 分かりました。
 平成30年のときにも私が発言したことを思い出しながら発言させていただきますが、その当時も今回も、基本的には無痛分娩におけることが特筆して、有害事象、副作用が起きているわけではないということは前提の上で、医療ニーズの高まりで無痛分娩が30%を超えている状況ということを聞きまして、そこについて、警告の欄で無痛分娩を含むという形については、許容といいますか、賛同いたします。
 ただ、事務局に、以前のときの確認なのですけれども、この無痛分娩を含むと書かないと、無痛分娩を含まれない意味では、今の段階の添付文書でも、無痛分娩のときにももちろん、連続モニタリングをするということは、範囲には一応、今の段階でも入っている認識でいいのですね。
○岡座長 事務局、いかがでしょうか。
○事務局 舟越先生、事務局でございます。どうもありがとうございます。
 その点は舟越先生の御指摘のとおりでございます。
○舟越委員 分かりました。
○事務局 添付文書でも、産婦人科診療ガイドラインでも、注意喚起のほうは既にされているようなところでございます。
○舟越委員 もう一つ、事務局に確認ですが、ほかに添付文書の中で、重要な基本的注意事項を含めて、幾つか分娩誘発以外の部分に括弧で、ほかにも無痛分娩を含むと追記をする箇所というものはあるのでしょうか。あるのではないかなと思いながら、今、添付文書を見させていただいておりますけれども、いかがでしょうか。
○岡座長 事務局のほう、いかがでしょうか。
○事務局 事務局でございます。
 今回は、平成30年時と同様なのですけれども、添付文書のどこに追記するかといったところに関しましても、PMDAの専門協議も含めまして検討させていただきましたけれども、警告欄への追記が適切と判断いたしました。
○舟越委員 分かりました。
○医薬安全対策課長 すみません。医薬安全対策課長でございます。
 補足すると、いろいろなところに書く可能性も含めて考えた中で、今回は分娩監視装置を使ってきちんとモニタリングをするということが一番重要なポイントでございます。そういったことを考えていくと、いろいろなところにちりばめるよりかは、この警告欄の1.1に書いているところにきちんと明記することで今回の趣旨は達成できるということで、こういった案として記載させているところでございます。
○舟越委員 よく分かりました。
 重要な基本的注意事項の8.3にも、薬剤の使用の有無にかかわらず連続監視モニタリングを行うことの下に1.1.3の警告欄にひもづいているので、そこにも追記が必要なのかなと思ったのですが、確かに警告欄の中に書くだけでも十分かなとは思っておりました。ありがとうございます。
 ちなみに、コメントですけれども、平成30年のときにも、27年から3年間の部分で29症例、無痛分娩関係で一応、有害事象・副作用の部分に対して否定できないものがありまして、今回、同じ3年間、令和4年から7年で61例と、分母が分かるわけではないですが、ニーズの高まりに合わせて、そういったものの無痛分娩での副作用といいますか、そこら辺の部分についても増えてきているのだなという医療ニーズの高まりは参考人の先生方がおっしゃっているとおりで、含むという形で入れてもそこについては許容できると思います。
 以上です。
○岡座長 ありがとうございました。
 そのほか、いかがでしょうか。
 警告の頭のところに、ともかく、無痛分娩を含むという注意喚起をしっかり書き込むという御提案かと思いますけれども、その下には分娩監視装置の話が続いているということになりますけれども、特に御質問等ございませんでしょうか。
 そうしましたら、議決に移りたいと思います。
 ただいまの御意見でも、陣痛促進剤の添付文書については、事務局の御提案の「使用上の注意」を改訂するということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○岡座長 特に御異議なしということだと思いますので、御異議なしとさせていただきます。
 それでは、本議題に関する今後の進め方について、事務局から御説明をお願いします。
○事務局 本日は御議論いただきましてどうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの御議論を踏まえまして、陣痛促進剤の製造販売業者に対して「使用上の注意」を改訂するよう指示をいたします。
 事務局からは以上です。
○岡座長 それでは、本議題は終了したいと思います。
 予定していた議題は以上です。事務局から何かございますか。
○事務局 特にございません。
 次回の開催については、改めて御連絡いたします。
 事務局からは以上です。
○岡座長 それでは、本日の調査会は閉会とさせていただきます。ありがとうございました。