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- 第181回先進医療技術審査部会 議事録
第181回先進医療技術審査部会 議事録
日時
令和7年11月13日(木)16:00~18:00
場所
日比谷国際ビルコンファレンススクエア「8D」(オンライン)
出席者
- 出席委員
-
- 竹内座長
- 天野構成員
- 一家構成員
- 伊藤構成員
- 今井構成員
- 上村構成員
- 岡田構成員
- 掛江構成員
- 木村構成員
- 真田構成員
- 蓮沼構成員
- 飛田構成員
- 平川構成員
- 平田構成員
- 松山座長代理
- 山本構成員
- 藤原構成員
- 事務局
-
- 医政局研究開発政策課長
- 医政局研究開発政策課 治験推進室長
- 医政局研究開発政策課 課長補佐
- 医政局研究開発政策課 治験推進室長補佐
- 保険局医療課 先進・再生医療迅速評価専門官
- 医薬局医薬品審査管理課 審査調整官
議題
- 総括報告書の評価について
- 新規申請技術の評価結果について
- 試験実施計画の変更について
- 先進医療Bの試験終了に伴う取下げについて
- その他
議事
○竹内座長
それでは、定刻となりました。「第181回先進医療技術審査部会」を始めさせていただきます。御多用の折、御参集いただきまして、誠にありがとうございます。本日は、オンライン及び対面によるハイブリッド開催とさせていただきます。
本日の構成員の出欠状況について、事務局よりお願いいたします。
○医政局研究開発政策課課長補佐
事務局でございます。本日は、後藤構成員、坂井構成員、戸高構成員から御欠席の連絡を頂いております。17名の構成員にお集まりいただいていることから、定足数を満たしており、本会議が成立していることを申し添えます。なお、傍聴者の方の撮影は、ここまでとさせていただきます。御協力のほど、よろしくお願いいたします。
続いて、配布資料及び本日の審査案件について確認させていただきます。議事次第から、座席表、開催要綱及び運営細則、構成員及び技術専門委員名簿と続きます。続いて、総括報告書の評価について資料1と2、新規申請技術の評価結果について資料3、試験実施計画書の変更について資料4と5、先進医療Bの試験終了に伴う取下げについて資料6、その他資料7と8となっています。会議資料の最終ページは78ページです。お手元の資料に乱丁、落丁等がありましたら、事務局までお知らせください。
前回、先進医療技術審査部会において、利益相反の確認に際し不手際があり、構成員の先生方に御迷惑をお掛けいたしましたこと、誠に申し訳ございませんでした。前回の不手際の要因としては、構成員の先生に事前に確認させていただいている利益相反の情報と、企業に別で確認している利益相反の情報に齟齬があったことによります。今後、齟齬があった場合には、確認のため事前に構成員にメールで確認させていただければと思っております。何とぞよろしくお願い申し上げます。
今回の議題について、利益相反の確認をさせていただきたいと思います。旧B46の技術、順天堂大学医学部附属順天堂病院からの総括報告に関して、飛田先生におかれましては利益相反に該当があったため、審議の際には一時御退席いただければと思います。また、同技術に関しては、伊藤構成員、真田構成員から御報告いただいています。御所属の関係から、審議の際に一時御退席いただければと思います。よろしくお願いいたします。整理番号150の技術、国立がん研究センター東病院の新規申請に関しては、御所属の関係から一家先生におかれましては、審議の際に一時退席いただければと存じます。なお、事前の届出以外に、もし何らかの利益相反がありましたら、この場で御報告いただければと思います。よろしくお願いいたします。
ありがとうございます。また、資料を事前にメールでお送りしてあります。会議資料と区別して、構成員・事務局限りの届出書類等を「タブレット資料」と御案内させていただいています。会議資料とタブレット資料の内容は異なっています。発言者は、会議資料の何ページ、若しくはタブレット資料の該当ファイルとページ数をあらかじめ御発言いただけますと、議事の進行上助かります。
本日は、オンラインと対面によるハイブリッドでの開催です。会議全体でのお願いですが、Webで参加されております構成員の皆様におかれましては、御発言される前に画面下部の『挙手ボタン』をクリックしてください。座長の指名を受けてから、マイクのミュートを解除して御発言いただくようお願いいたします。御発言終了後、再度マイクをミュートするとともに、『手を下げる』をクリックし、手を下げた状態にしてくださいますようお願いいたします。会議中に接接続トラブル等が発生いたしましたら、事務局まで御連絡いただければと思います。注意事項は以上です。
以降の議事進行については、竹内座長にお願いいたします。
○竹内座長
それでは、議事に入りたいと思います。「総括報告書の評価」について、事務局から説明をお願いいたします。
○医政局研究開発政策課課長補佐
説明いたします。資料1-1の15ページを御覧ください。先進医療Bの総括報告書に関する御評価を頂くのが、告示番号旧42、「ネシツムマブ静脈内投与療法」です。申請医療機関は、名古屋大学医学部附属病院です。審査担当構成員は、主担当が蓮沼構成員、副担当が山本構成員です。
資料に沿って御説明いたします。複数がん種において、EGFR遺伝子増幅によりEGFRが異常活性し腫瘍が増殖すること、EGFR阻害薬の有効性を示した非臨床・臨床データが複数報告されていることから、EGFR遺伝子増幅はがん種横断的にドライバー遺伝子かつEGFR阻害薬による治療標的になることが示唆されている。しかし、EGFR遺伝子増幅陽性固形がんの頻度は低いことから、現在までに第Ⅲ相試験で有効性が示されたEGFR遺伝子増幅を標的とした治療法がなく、がん種ごとの標準治療が行われている。本研究では、標準治療に不応若しくは不耐であるEGFR増幅陽性食道・胃・小腸・尿路上皮・乳がんを対象として、肺がんの治療薬であるネシツムマブを用いた多施設共同第Ⅱ相バスケット試験を行い、その有効性及び安全性について評価する。
主要評価項目は、15ページに記載してあるとおり、客観的奏効割合、副次評価項目は、有効性評価基準として奏効期間、無増悪生存期間、全生存期間、治療成功期間、病勢制御割合、腫瘍縮小割合、用量強度、治療開始前のEGFR CNと有効性の関連、EGFR CNの変化と有効性の関連、安全性評価基準として、有害事象発生割合となっています。目標症例数は22例で、登録症例数は22例。試験期間は令和4年8月から令和7年8月までとなっています。以上です。
○竹内座長
ありがとうございます。それでは、本技術の評価について、主担当の蓮沼構成員から説明をお願いいたします。
○蓮沼構成員
蓮沼です。よろしくお願いいたします。まず、有効性についてですが、Bとさせていただきました。コメント欄に内容を書かせていただきましたが、22例の客観的奏効割合について、奏効例数、割合は、5例、22.7%で、もともと定められていた基準、6例以上で奏効と判断するというのには至らなかったということです。ですので、本試験での有効性は示されなかった。ただし、部分集団の評価項目の治療開始前EGFR遺伝子増幅陽性例/陰性例別の客観的奏効割合について、治療開始前の「陰性」例では、9例の奏効例のうち奏効したのは0例、0%、「陽性」の患者さんでは、13例中5例、38.46%ということで、増幅された患者さんには奏効例を認めたということです。
また、がん種別では、「食道がん」と「胃がん」でそれぞれ25%、30%ということで、そのほかのがんでは奏効例は認められなかったのですが、この2つのがんについては奏効例を認めたということです。以上より、EGFR増幅陽性固形がんに対するネシツムマブは主要評価項目を達成しませんでしたが、食道がんと胃がんにおいて、治療開始直前のctDNAからEGFR増幅が検出された症例に対しての有望な抗腫瘍効果を認めたため、特定の集団、食道がん、胃がんに絞った患者に対してはある程度有効であると判断いたしました。そのため、Bと判断させていただきました。
安全性についてですが、こちらもBとさせていただきました。死亡、その他の重篤な有害事象発生割合は、早期死亡例数及び割合は4例、18.18%で、いずれも死因としては「原病死」と判断されているということ。それから、治療関連死亡発生例数は0例だったということ。また、プロトコール治療との因果関係ありと判断された方も0例でした。その下もお願いいたします。主な有害事象としては、ここに書かれているような内容で、いずれも既知で対応可能な有害事象であることから、安全性についてはほぼ問題ないということで、こちらの薬剤に習熟された先生が使用される分には問題ないと判断いたしましたので、Bとさせていただきました。
次をお願いいたします。技術的成熟度についてですが、こちらもがん治療に習熟している医師であれば、既に市販されているお薬であることから実施は可能と判断するということで、Bとさせていただきました。
総合的なコメントですが、本試験では、EGFR増幅陽性固形がんに対するネシツムマブは、主要評価項目を今回の試験では達成できませんでしたが、食道がんと胃がんにおいて、治療開始直前のctDNAからEGFR増幅が検出された症例に対しては有効、有望な効果が期待されると判断いたしました。また、安全性についても特に問題ないと判断いたしましたので、薬事未承認の医薬品を伴う医療技術の場合の薬事承認申請の効率化に資するかどうかについてですが、こちらは適応拡大になるとは思うのですけれども、本試験の結果から胃がん、食道がんのEGFR増幅遺伝子を持った患者さんに対しては、期待できるのではないかということで、今後の研究結果を待ちたいとさせていただきました。以上です。
○竹内座長
ありがとうございます。続いて、副担当の山本構成員から説明をお願いいたします。
○山本構成員
本件副担当を務めました山本でございます。蓮沼構成員からも御報告がありましたとおり、似ている部分になりますが、私のほうでは有効性を「その他」と判断させていただきました。本試験、主要評価項目がORRで、Simon's two-stageデザインを使って有効性判定を行う計画でしたが、第1段階はgoという判断になって、第2段階まで行ったのですけれども、基準である6例以上の奏効が確認されず5例ということでしたので、基準はメットしなかったということです。ですので、基本的には本試験で考えられている医療技術に関しての有効性は、結論を述べるのは難しいと考えております。
ただ、サブグループ解析では、食道がん及び胃がんで奏効例を認めているということがありますので、この集団に対して期待できるという可能性が示唆されたのは間違いないのですが、あくまでサブグループ解析ですので、本試験の治療法としての有効性は、特に結論が述べられるものではないということで、「その他」と判断させていただきました。
安全性に関してですが、早期死亡例が4例起きておりますけれども、いずれも原病死であり、治療関連死亡も0例、プロトコールとの因果関係ありと判断されたgrade4の非血液毒性も0例で、その他の有害事象についても特段、何か既存の抗EGFR抗体薬に比べて有害事象の発現率が非常に高いということはなかったということで、こちらに関しては問題なしと判断いたしました。
技術的成熟度に関しては、当方では判断が難しいため、主担当の先生の評価に委ねたいと思います。以上です。
○竹内座長
ありがとうございました。主担当の蓮沼構成員より何か追加のコメント等はありますか。
○蓮沼構成員
特にございません。よろしくお願いいたします。
○竹内座長
ありがとうございます。ただいまの御説明に関して、何か御質問等、あるいはコメント等はありますか。いかがですか。ありがとうございます。それでは、告示番号旧42については、ただいま御審議いただいた結果を取りまとめて、先進医療会議に報告させていただきます。ありがとうございました。
続いて、総括報告書の評価について、事務局から説明をお願いいたします。
○医政局研究開発政策課課長補佐
資料2-1の24ページを御覧ください。先進医療Bの総括報告書に関する御評価を頂くのが、旧告示番号46、「アモキシシリン、ホスホマイシン及びメトロニダゾール経口投与並びに同種糞便微生物叢移植の併用療法」です。申請医療機関は、順天堂大学医学部附属病院です。審査担当構成員は主担当が竹内座長、副担当が上村構成員となっております。なお、本議題の審議に関して、先ほど申し上げたとおり、伊藤構成員、真田構成員、飛田構成員におかれましては、利益相反の関係から御退席いただきたく存じます。
(伊藤構成員、真田構成員、飛田構成員退席)
○医政局研究開発政策課課長補佐
今、退席を確認させていただきました。ありがとうございます。それでは、資料2-1に基づき説明させていただきます。
潰瘍性大腸炎の、生涯にわたって病勢をコントロールしていく必要性に鑑みると、難治例に移行させないための治療こそ重要と考えられるが、その非難治例の左側・全大腸炎型UCに対する治療選択肢は十分とはいえない。そこで、左側・全大腸炎型UCの場合、5-ASA製剤で効果不十分又は不耐となった場合に、これまでのものとは全く異なる新しい作用メカニズムを有する治療方法として、5-ASA 製剤とステロイド経口製剤の間に存在するアンメット・メディカル・ニーズを埋めることができる寛解導入療法が求められている。
本研究は、軽症から中等症の左側・全大腸炎型の潰瘍性大腸炎患者を対象に、多施設共同単群試験により、抗菌薬併用腸内細菌叢移植療法を実施した際の寛解率を主要評価指標として、抗菌薬併用腸内細菌叢移植療法(A-FMT)の有効性及び安全性を検討する。
主要評価項目は24ページに記載のあるとおり、FMT治療開始後8週時における寛解率。副次評価項目はMMDAIの各サブスコアの推移、Mayo Scoreの各サブスコアの推移。安全性評価項目として有害事象、臨床検査値、バイタルサイン。探索的評価項目として、腸内細菌叢メタゲノム解析及びメタボローム解析、患者とドナーの関係性の部分集団解析となっております。
目標症例数は37例で、登録症例数は36例、試験期間は2022年8月から2025年9月となっております。以上です。では、本技術の評価について、主担当の竹内座長から御説明をお願いいたします。
○竹内座長
資料2-3に全体の試験の概要がありますので、御確認ください。こちらは研究責任医師が腸内細菌叢溶液の作成を、健常者ドナー募集スクリーニングによって得ました。こちらは順天堂大学で実施し、腸内細菌叢溶液の凍結保存をします。同時に研究責任医師が治験の実施をして、各医療機関で患者登録、A-FMT療法を行って観察するという試験です。
それでは、27ページを御覧ください。私、主担当の有効性の評価です。評価はB、「従来の医療技術を用いるよりも、やや有効である」とさせていただきました。コメントにあるように、抗菌薬併用腸内細菌叢移植療法(A-FMT)の有効性、こちらは主要評価項目である8週時点の寛解率が45.6%、適格性評価時点と比較して統計学的に有意でした。また、副次的評価項目であるMMDAIのサブスコア全ても改善され、抗菌薬投与後のFMTに対するプラセボ群比較は、海外の先行試験において併用療法の優越性が証明されているという先行試験の状況を踏まえ、更に本試験のヒストリカルコントロールとの比較においても、ベースラインと8週後の寛解率、8週目の寛解率の向上が示されたということでした。
患者背景や治療タイミングなどが異なるため、直接比較はできないものの、経口ステロイド治療、生物学的製剤、JAK阻害薬などと同等か、それをやや上回る有効性が期待されるということで、従来の医療技術を用いるよりも、やや有効と判断いたしました。
安全性についてはB、「あまり問題なし」とさせていただきました。コメント欄にあるように、有害事象が56.8%に認められたものの、高度重症度は腹痛の1件のみで、重篤有害事象や死亡例は認めず、安全性はあまり問題ないと判断させていただきました。
技術的成熟度については、「当該分野を専門とし、数多くの経験を積んだ医師又は医師の指導の下であれば実施できる」とさせていただきました。
28ページの総合的なコメント欄に、5-ASA製剤に効果不十分又は不耐となった軽症から中等症の左側・全大腸炎型の潰瘍性大腸炎患者に対して、抗菌薬併用の腸内細菌叢移植療法を多施設単群試験によって評価し、優れた寛解率と安全性を示したものです。時代背景、患者背景などが異なるものの、ヒストリカルコントロールと比較しても寛解率は高く、本疾患の治療オプションの一つとして期待される。今後、適切な治療タイミングや患者層、ドナーや移植材料確保の体制など、検討が必要であるとさせていただきました。
薬事承認については、単群であるが、ヒストリカルコントロール群における有効性を参考として研究デザインが設計されており、今後の比較試験などによる薬事申請の参考に資する成績と評価されるとさせていただきました。以上です。続いて、副担当の上村構成員から、御説明をお願いいたします。
○上村構成員
上村です。私のほうでも有効性はBと評価させていただきました。繰り返しになりますが、本研究の主要評価項目である8週時における寛解率は45.9%と算出され、こちらの信頼区間下限が閾値として設定していた21%を上回っていることから、統計学的にも有意な結果となっております。この21%というのは、ランダム化臨床試験のプラセボとして用いられていた成績、20.5%を参照して設定された値になっております。このプラセボ群の閾値として設定した21%と、本試験の研究者の比較可能性が重要になってくるわけですが、今回、プラセボ群の対象者が直腸炎型と左側・全大腸炎型の両方が含まれており、その中で本研究の対象者である左側・全大腸炎型の方たちに限定した症例における寛解率が21%でした。そのほかの背景要因に関しては39名の方に限定して、直接的な比較が公表されていないために困難ではあったのですけれども、今回、対象者であった左側・全大腸炎型のうち、プラセボ群として比較して、よりリスクが高い全大腸型の割合の患者が多かったことを踏まえ、その状況においてもしっかりと閾値を上回ったということから、一定の有効性があるのではないかと判断できると思います。ただ、ランダム化臨床試験ではないため、AではなくてBと判定させていただきました。
続いて安全性です。今回、対象者のうち有害事象が発現されたのは56.8%ですが、FMTに起因すると判定された有害事象は、発熱(軽度)の1件のみで、試験薬と因果関係があると判定された有害事象15件は全てFMT前に発現していることから、抗菌薬に起因すると考えられ、今回はAと判断させていただきました。
続いて、技術的成熟度ですが、私のほうから判断することは難しいので、竹内構成員の判断に委ねたいと思います。以上です。
○竹内座長
私から追加のコメントはありませんが、構成員の先生方から何か御意見やコメント等はありますか。よろしいでしょうか。
それでは、結果の取りまとめを行いたいと思います。旧告示番号46については、ただいま御審議いただいた結果を取りまとめて、先進医療会議に報告させていただきます。どうもありがとうございました。それでは伊藤構成員、飛田構成員、真田構成員におかれましては、お戻りいただきますようお願いいたします。
(伊藤構成員、飛田構成員、真田構成員入室)
○竹内座長
皆様、お戻りになられたようですので、続いて「新規申請技術の評価結果」について、事務局から説明をお願いいたします。
○医政局研究開発政策課課長補佐
御説明いたします。資料3-1、32ページを御覧ください。国立がん研究センター東病院からの申請で、整理番号150、「切除可能膵がんに対する術前ゲムシタビン+S-1療法/術後S-1療法と周術期ナノリポソーム型イリノテカン+オキサリプラチン+S-1併用療法」です。適応症は「切除が可能な膵臓がん」です。審査担当構成員は主担当が平田構成員、副担当が上村構成員、後藤構成員、技術専門委員が遠藤先生となっております。なお、本議題の審議に関しまして、一家構成員におかれましては御所属の関係から御退席いただきたく存じます。
(一家構成員退席)
○医政局研究開発政策課課長補佐
確認させていただきました。ありがとうございます。それでは、資料3-5の57ページを御覧ください。審議に先立ち、先進医療を実施可能とする保険医療機関の要件について事務局より御説明させていただきます。
1番目の実施責任医師の要件ですが、診療科は消化器内科または消化器外科または腫瘍内科、またはこれらに相当する診療科であることが必要。資格は日本消化器外科学会消化器外科専門医または日本消化器病学会消化器病専門医または日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医であることが必要。当該診療科の経験年数は10年以上が必要。当該技術の経験年数は不要。当該技術の経験症例数は実施者または術者として不要となっています。
2番目の医療機関の要件ですが、診療科は消化器内科若しくは消化器外科、若しくはそれらに相当する診療科が必要。実施診療科の医師数として常勤医師が1名以上、実施責任医師を含む実施者に消化器外科医師1名以上、消化器内科医師1名以上を実施者として含むことが必要。他診療科の医師数は不要。その他医療従事者の配置は薬剤師が必要。病床数は200床以上が必要。看護配置は10対1看護以上が必要。当直体制は内科または外科の医師1名以上が必要。緊急手術の実施体制は必要。院内検査の24時間実施体制は必要。他の医療機関との連携体制は不要。医療機器の保守管理体制は必要。倫理委員会による審査体制は該当なし。これは臨床研究法適用のためです。医療安全管理委員会の設置は必要。医療機関としての当該技術の実施症例数は不要。その他の要件は「なし」となっています。以上です。
○竹内座長
ありがとうございました。これらの要件につきまして何か御意見等はございますでしょうか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、様式第9号についてはお認めすることといたします。次に技術の概要と実施体制の評価について、主担当の平田構成員より御説明をお願いいたします。
○平田構成員
平田です。よろしくお願いいたします。今回、国立がん研究センター東病院から申請があった技術は、「切除可能膵がんに対する術前ゲムシタビン+S-1療法/術後S-1療法と周術期ナノリポソーム型イリノテカン+オキサリプラチン+S-1併用療法」になります。今回の試験治療につきまして、以下、NASOX療法と略させていただきます。今、56ページの概要図を御覧になっていただいていると思いますが、膵臓がんは、もともと切除不能な場合も切除可能な場合も、ほかの悪性腫瘍と比較しても予後が厳しい疾患であり、それらを改善すべく様々な薬物療法の開発が試みられている現状です。
今回の対象ではございませんけれども、切除不能膵がんに対して韓国でこのNASOX療法のフェーズⅠ/Ⅱ試験が行われて、期待できる効果が認められ忍容性も確認できたことから、このNASOX療法で切除可能膵がんに対して有用性が期待できるということから、この試験設定がされたと認識しています。
現在、国内での切除可能膵がんに対する標準治療は、術前ゲムシタビン+S-1療法に引き続く手術、その後、術後S-1療法になります。本試験は安全性評価パートとランダム化パートから構成され、今回、日本でこのレジメンと切除可能膵がんに対するNASOX療法の経験がないため、安全性評価パートを設定しており、この安全性評価パートの症例に関しては申請医療機関の3例にて登録し、その安全性評価を行った後に効果・安全性評価委員会において審議された後にランダム化パートに進む流れとなっています。ランダム化パートについては第Ⅱ相部分、第Ⅲ相部分がございまして、第Ⅱ相部分の主要評価項目は周術期のNASOX療法の治療完遂割合、第Ⅲ相における主要評価項目は全生存期間になっており、2群で比較することで試験治療群の標準治療に対する有効性が検証されるデザインで、目標症例数は282例となっています。
続きまして、私の評価に移りたいと思います。34ページをお願いします。今回、評価いただきました審査構成員並びに技術専門委員の先生方とともに、事前照会を幾つかさせていただきました。特に安全性評価パートの部分に関しては、人数であったり安全性評価の期間を術後化学療法の部分についても追加していただくということで、御修正いただきました。それらを踏まえ、最終的に試験実施計画書等が適切に修正いただけたと判断しておりまして、実施責任医師等の体制は適、実施医療機関の体制も適、医療技術の有用性等について適と判断いたしました。総評につきましては、各担当の構成員並びに技術専門委員からの御意見の後に述べさせていただければと思います。私から以上です。
○竹内座長
平田構成員、ありがとうございました。続きまして、実施体制の評価につきまして、遠藤技術専門委員が御欠席ですので、事務局より代読をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○医政局研究開発政策課課長補佐
代読させていただきます。資料3-2、34ページを御覧ください。技術専門委員の遠藤先生からの御評価ですが、「実施責任医師等の体制」、「実施医療機関の体制」、「医療技術の有用性等」、いずれも適となっております。コメントとして、「幾つかの照会事項に適切に対応され、修正が行われた」と頂いております。以上です。
○竹内座長
ありがとうございました。続きまして、倫理的観点からの御評価につきまして、後藤構成員は本日御欠席ですので事務局より代読をお願いいたします。
○医政局研究開発政策課課長補佐
代読させていただきます。資料3-2、34ページを御覧ください。副担当の後藤構成員からの御評価です。「同意に係る手続」、「同意文書」、「補償内容」ともに適となっております。コメントとしましては、「本試験が①試験治療の安全性を評価するためのパートと、②標準治療と試験治療の2種類の治療法を比較するパートに分かれており、しかも②はランダム試験になっているにもかかわらず、説明同意文書を同一のものを利用する設計になっているため、自分が参加する治療がどれなのかについて、研究参加者がどちらかについて明確に意識できる記述にするために、何度かやり取りを繰り返した。また、①で安全性を確認した後で②を実施することも、②の参加者に明確になるようにしていただいた。さらに、安全性を評価する際に2例で十分かという疑義もあったことから、3名へと変更することで、より適切に安全性を評価できるように工夫していただいた。全体としてかなりの修正を行っていただいたことから、適と判断した。」とございます。以上です。
○竹内座長
ありがとうございました。続きまして、試験実施計画書等の評価につきまして、上村構成員より説明をお願いいたします。
○上村構成員
上村より説明させていただきます。本試験は、御説明にありましたとおり切除可能膵がんを対象とした臨床試験ですが、安全性評価パートとランダム化パートから構成されています。まず、安全性評価パートにおいて申請機関にて3例の安全性評価を行っていただき、それの有害事象を含めた安全性を効果・安全性評価委員会において審議していただいて、本部会においても継続可と判断された後に、ランダム化パートに移行されるような試験デザインになっています。また、ランダム化パートについては第Ⅱ相部分と第Ⅲ相部分に分かれておりまして、第Ⅱ相部分においては登録された試験治療群の治療完遂割合が、事前に設定した30%という閾値、信頼区間の下限が30%を超えた場合に、こちらについても効果・安全性評価委員会の中で審議された上で、第Ⅲ相部分に移行するという流れになっています。第Ⅱ相は、第Ⅲ相に進める上での臨床的要求水準を満たしていることを評価することを目的としておりまして、第Ⅲ相において、しっかりと主要評価項目である有効性、全生存期間を2群で比較し、試験治療群の標準治療群に対する有効性が検証されるというデザインになっています。
本試験は、安全性評価から第Ⅲ相パートまでを含む試験デザインになっていますが、各パートにおいて次パート、相に移行する前に、しっかりと効果・安全性評価委員会において審議され、また、安全性及び有効性の両面から試験早期中止をする基準も設けられており、幾つかの照会事項に対しても適切に御回答いただいており、全て適と判断させていただきました。以上になります。
○竹内座長
ありがとうございました。それでは、これに基づきまして、1~16の総評を主担当の平田構成員よりお願いしたいと思います。平田先生、お願いいたします。
○平田構成員
総評に移らせていただきます。各先生方の御評価を踏まえ、総評としては適と判断いたしました。今回、切除不能な膵がんに対して、現在、有望な治療の選択肢として期待されるこのNASOX療法を、切除可能膵がんを対象として、標準治療である術前ゲムシタビン+S-1併用療法+手術+術後S-1療法に対するランダム化比較第Ⅱ/Ⅲ相試験になります。膵がんのようなアンメット・メディカル・ニーズの高い疾患において、このNASOX療法の有効性、安全性がきちんと評価されて、今後、得られる結果というのは非常に貴重な情報となることが期待されています。以上となります。
○竹内座長
ありがとうございました。構成員の先生方から何か追加のコメント、あるいは御意見等がございますでしょうか。よろしいでしょうか。様々な照会事項、やり取りの結果、修正を頂きまして最終的に評価いただきました。天野構成員から手が挙がっています。天野先生、お願いいたします。
○天野構成員
御説明、ありがとうございました。1点、教えていただければと思います。事前のやり取りの中で、いわゆる安全性パートの部分の症例数について相当なやり取りが行われていると理解しましたが、最終的にこの部分、どういった根拠で、どういった結論になったか改めてもう一度教えていただければと思っています。以上です。
○竹内座長
この辺りは後藤構成員に、かなり照会事項のやり取りの対応を頂きましたが、事務局のほうでお答えできますでしょうか。
○医政局研究開発政策課課長補佐
ありがとうございます。事務局です。詳細は照会回答9が一番見やすいと思っているところです。安全性パートについて、最初、2例のほうで出していただいていたところですが、この2段落目から照会回答で頂いた指摘を踏まえ、安全性評価パートの予定登録数を2例から3例へ修正していますということで、最終的には3例となっているところです。この3例にしていただくやり取りの中では、例えば2例ですと偶数であるということで評価が割れてしまったときにどうするのか。2例のときに、その後の、どのように評価していくかにつきまして照会を1番から8番までやらせていただいたと認識しています。もし何か評価していただいた先生方に御追加がございましたら、よろしくお願いいたします。
○竹内座長
御評価いただきました先生方、何か追加のコメント等はございますでしょうか。
○平田構成員
フェーズ1試験等々でも、3+3というデザインが伝統的にございますので、1コホート3例からというのもリーズナブルな判断だったと思います。あと、先ほど事務局から御説明があったところも踏まえ、3例以上でということで各構成員からもそういう要望がありました。それに応えているという形かと思います。
○竹内座長
ありがとうございました。というようなことで、サイエンティフィックに3例あったほうが最終的な判断はしやすいということを、構成員の先生方からの照会事項で丁寧にと言いますか、真剣に申請医療機関にも考えていただいた結果、2名から3名の安全性評価パートにしていただいたという背景です。天野構成員、よろしいでしょうか。
○天野構成員
分かりました。ありがとうございます。
○竹内座長
ありがとうございます。それ以外に何か追加のコメント、御意見等はございますでしょうか。よろしいですか。ありがとうございます。それでは議事の取りまとめに移りたいと思います。整理番号150につきましては、適ということで判断させていただきます。ありがとうございました。それでは、一家構成員にお戻りいただきたいと思います。
(一家構成員入室)
○竹内座長
それでは、「試験実施計画の変更」につきまして、事務局から説明をお願いいたします。
○医政局研究開発政策課課長補佐
御説明させていただきます。資料4、58ページを御覧ください。関西医科大学附属病院からの申請で、告示番号9、「S-1内服投与並びにパクリタキセル静脈内及び腹腔内投与の併用療法」です。適応症は「膵臓がん(遠隔転移しておらず、かつ、腹膜転移を伴うものに限る。)」です。御審議いただく主な変更内容につきまして、59ページを御覧ください。主な変更内容としましては、1点目、試験期間の延長、2点目、記載整備となっています。変更申請する理由としましては、1点目、期間内での目標症例数の集積が困難であるため、2点目、臨床研究法改正に合わせた記載整備となっています。以上です。
○竹内座長
ありがとうございます。本変更内容につきまして御意見等はございますか。よろしいでしょうか。御意見はないようです。それでは、告示番号9の変更につきましては認めることといたします。続きまして、「試験実施計画の変更」につきまして、事務局から説明をお願いいたします。
○医政局研究開発政策課課長補佐
御説明させていただきます。資料5の61ページを御覧ください。名古屋大学医学部附属病院からの申請で、告示番号50、「タミバロテン内服投与及びペムブロリズマブ静脈内投与の併用療法」です。適応症は、「二次治療抵抗性膵臓がん」です。御審議いただく主な内容につきまして、63ページを御覧ください。主な変更内容として実施期間の変更です。変更申請する理由として、2025年10月1日時点で9例組み入れられているが、2025年12月までに組入れを完了できない可能性を勘案し、試験期間を延長することとしたため。以上です。
○竹内座長
ありがとうございます。本変更内容につきまして御意見等はございますか。よろしいでしょうか。それでは、告示番号50の変更につきましては、御意見がございませんでしたので、ここでお認めすることといたします。続きまして、「先進医療Bの取下げ」につきまして事務局から説明をお願いいたします。
○医政局研究開発政策課課長補佐
御説明させていただきます。資料6、64ページを御覧ください。先進医療の取下げとして、告示番号19と告示番号37、2件申請がございました。取下げ理由としましては、告示番号19については「予定人数の患者登録を完遂し、登録した全ての患者でプロトコール検査を完遂したため」となっています。告示番号37については、「令和7年1月31日に予定人数の患者登録を完遂し、登録した全ての患者でプロトコール治療を完遂したため」。以上につきまして、特に御意見がなければ手続を進めさせていただきます。以上です。
○竹内座長
よろしいでしょうか。それでは、事務局のほうで手続をお進めいただきたいと思います。ありがとうございました。残りの議題、「その他」となっています。事務局から何かございますでしょうか。
○医政局研究開発政策課課長補佐
事務局から御報告がございます。資料7の65ページを御覧ください。東京大学医学部附属病院から、告示番号旧7、「ゲムシタビン静脈内投与、ナブ-パクリタキセル静脈内投与及びパクリタキセル腹腔内投与の併用療法 腹膜播種を伴う膵臓がん」に関する御報告です。本件は、第180回先進医療技術審査部会において頂いた照会事項を申請者に照会し、回答を得ているところです。本照会回答による評価票の修正はございません。回答を72ページにお示ししています。以上です。
○竹内座長
ありがとうございました。何か御意見等はございますか。よろしいですか。72ページを御確認いただければと思います。それでは、これをもちまして本議題は先進医療会議に報告させていただきます。ありがとうございました。残りの議題につきまして事務局から説明をお願いいたします。
○医政局研究開発政策課課長補佐
御説明させていただきます。資料8の73ページを御覧ください。こちら、国立成育医療研究センターから、告示番号旧41、「タクロリムス経口投与療法」に関する御報告になります。第180回先進医療技術審査部会にて審議された後、一部、「医療技術の概要」に修正が入っています。こちらにつきましては、先日、メールの回覧にて構成員に確認を頂いており、第148回先進医療会議で報告済みです。以上です。
○竹内座長
ありがとうございました。こちらのほうもメール審議で既に皆様に御確認いただいているとおりということでございます。よろしいでしょうか。ありがとうございます。本日の議題は以上でございますが、構成員の皆様、全体を通して何か御意見、コメント、御質問等がございますでしょうか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。ないようですので、次回の日程につきまして事務局からお願いいたします。
○医政局研究開発政策課課長補佐
次回は、令和7年12月12日(金)の開催とさせていただきます。時間は16時から18時までの予定で、詳細につきましては別途、御連絡させていただきます。また、本日の議事録につきましては作成次第、構成員の皆様に御確認をお願いし、その後、公開させていただきますので、よろしくお願いいたします。
○竹内座長
ありがとうございます。次回は12月12日と、暮れも押し詰まった金曜日でございますが、御都合よろしくお願いいたします。第181回先進医療技術審査部会は、これをもちまして終了とさせていただきます。御協力ありがとうございました。

