第13回外国人雇用対策の在り方に関する検討会 議事録

日時

令和8年3月19日(木)13:00~15:00

場所

厚生労働省共用第6会議室
(東京都千代田区霞が関1-2-2中央合同庁舎第5号館3階)

出席者

  • 阿部 博司
  • 天瀬 光二
  • 漆原 肇
  • 清田 素弘
  • 九門 大士
  • 是川 夕
  • 酒井 正
  • 佐久間 一浩
  • 友原 章典
  • 山川 隆一(座長)

議題

(1)今後の外国人雇用対策について
(2)その他

議事

議事内容

○山川座長 それでは、定刻になりましたので、ただいまから第13回「外国人雇用対策の在り方に関する検討会」を開催いたします。
 皆様方、御多忙のところ御参集いただきまして、大変ありがとうございます。
 本日の検討会は、こちらの会場とオンラインで開催いたします。その点につきまして、事務局から説明をお願いします。
 
○外国人雇用対策課長 事務局です。
 オンラインで御参加いただいている皆様からの御発言についてお願いがあります。
 オンラインの方は、事前にお送りしている「(Zoom)外国人雇用対策の在り方に関する検討会の開催・参加方法について」を御参照ください。座長が、御発言を希望される方を募ります。会場の方は挙手を、オンラインの方は「手を挙げる機能」を使用してください。座長より御発言される方を指名いたしますので、指名された後に、まずお名前を名乗っていただき、御発言を開始してください。オンラインでの発言後は、必ずマイクをミュートにしてくださいますようお願いします。操作などの質問がある場合は、事務局までお問い合わせください。円滑な会議運営に御協力をお願いいたします。
 続いて、資料の確認です。本日の資料は、議事次第、資料1、資料2-1、資料2-2、参考資料1及び参考資料2です。これらの資料に不備がございましたら、事務局にお申しつけください。事務局からは以上です。
 
○山川座長 本日の御出欠ですが、友原構成員はオンラインでの御出席で、ほかの構成員は会場においでいただいております。
 カメラの頭撮りがありましたら、ここまでとさせていただきます。
 では、議事に入ります。
 本日の議題は「今後の外国人雇用対策について」です。事務局から説明をお願いします。
 
○外国人雇用対策課長 まず、資料1を御覧ください。前回の是川構成員の御意見を踏まえ、事務局で作成したものになります。
 1枚おめくりください。
 分析の目的のところでございます。こちらは、前回の是川構成員の発言を記載しておりますので、後ほど御確認ください。
 3ページになります。
 使用データでございますが、令和6年外国人雇用実態調査における事業所票と労働者票の2種類を使用しております。2ポツ目に書いておりますけれども、こちらは具体的に事業所票、労働者票にどういった調査項目があったのかということを記載しておりますので、御確認ください。続けて、3ポツ目でございますけれども、こちらは事業所票と労働者票のひもづけ方法について説明しておりますので、こちらも後ほど御確認いただければと思います。4ポツ目でございますが、分析に用いる変数に欠損値、「不明」も含むものの観測値を落とした形でサンプルを構成したという説明をしております。
 続きまして4ページ、1ポツ目でございますけれども、集計及び推定は常用の一般労働者に限定しておるという説明をしております。2ポツ目でございますが、こちらは8ページ目の表の表記の平均時給、平均時給(所定内)の用語の説明をしておりますので、御確認いただければと思います。3ポツ目でございます。こうしたことを経まして、日本語能力と賃金の連動性を見ております。サンプル数の関係から、今回は在留資格計のみの分析をしておるところでございます。
 5ページ目は、労働者票における日本語能力の調査項目を記載しておりますので、御確認いただければと思います。
 6ページ、7ページが実際の分析結果でございます。6ページが日本語能力のうちの会話と賃金の連動性、7ページが日本語能力読解と賃金の連動性について記載したものでございます。
 まず、双方とも共通して、平均賃金、平均受給とも母語レベルに近づくほど賃金が高い状況が見られるという状況。一方、ほぼできないというところで賃金が若干上がっておりますけれども、この点につきましては、6ページ、7ページの赤い矢印のところを御確認いただき、参考でつけております在留資格別の構成割合を御確認いただければと思います。
 こちらを見ますと、「基本的な挨拶のみ」と「ほぼできない」というところを比べたところ、非常に特徴的なのが、「ほぼできない」というものに対しては、専門的・技術的分野、こちらのほうは今回特定技能を除いた形で集計しておりますけれども、そこの比率と、一方が高くなっているものに対して、技能実習のほうは下に平均給与額を書いておりますけれども、平均給与額が低い技能実習の構成値が縮小しているという構図が見てとれると思います。
 こうしたことから、賃金の高い専門的・技術的分野、また、会話に関しては若干でございますけれども、永住者の方がそれぞれ賃金額を引き上げているというような構図になっておるという状況です。
 7ページの読解のほうにつきましても同じような傾向が見られておりまして、「ほぼわからない」というのが伸びていることについては、やはり専門的・技術的分野と永住者の比率が高まっている。一方で、技能実習の比率が少なくなっているということが見てとれるから、こちらの高い専門的・技術的分野、永住者のほうに引きずられているというような状況が見てとれる状況でございます。
 次に、資料2-1を御覧ください。
 こちらは、前回、座長より、前回の議論を整理して、今回の検討会で提示するようにという形で御指示を受けておりましたので、そうした御指示を踏まえて、事務局において作成したものでございます。
 今回、こちらの検討会の議題は「今後の外国人雇用対策」としておりますが、前回の議論を集約するに当たって短期的に対応すべき事項が多く含まれていたことから、座長とも御相談の上、資料のタイトルを「当面の外国人雇用対策として考えられる課題」というような形にしております。
 それでは、中身を説明します。
 まず、前書きのところでございますけれども、前書きの1パラ目は外国人労働者数が2.8倍ほど増加していることを書いております。
 2パラ目は、令和3年6月にこの検討会の中間取りまとめを公表し、エビデンスに基づいて外国人雇用対策を講じるべき、また、就労環境を整備していくべきといった御提言をいただいたということを記載しております。
 続けて3パラ目、エビデンスに基づいた企画立案については、令和5年より外国人雇用実態調査を開始したという旨を記載しております。
 次の4パラ目でございます。こちらのほうはハローワークにおける多言語対応体制の整備、また、厚生労働省において人事・労務に関する3つの支援ツールといったソフト面の対応をしてきたということを書いております。
 1ページの最後のパラでございますけれども、こちらは前回の是川構成員の御発言を踏まえまして、不法就労やオーバーステイの絶対数は国際的に見て少なく、日本の施策のパフォーマンスは良好という指摘があるといった趣旨を書いております。
 続きまして、2ページに入ります。
 2ページの1パラ目、中間取りまとめより約5年が経過し、制度目的と実態の乖離などの課題の指摘、また、育成就労といった制度的動きがあったことに加え、人手不足の状況が強調されているという現在の状況を記載しております。
 続けて、2パラ目でございます。人手不足の状況においては、外国人材を必要とする分野があることは事実。一方で、一部の外国人や悪質な事業主による違法行為、ルールからの逸脱ということに対して、国民や健全な事業主が不安や不公平を感じている状況があり、そうした中においても外国人労働者の方が安全・安心に働くための対応が必要といったことを書いております。
 次の3パラ目でございます。こうした中でということで、「秩序ある共生社会」の考え方を明確にし、施策を検討し、実施しているという旨を記載しております。
 4パラ目でございます。こちらは検討会の検討状況について記載しております。令和8年2月より2回にわたり議論を行い、当面の外国人雇用対策として考えられる課題を整理した。関係者においては、当面の方策の検討の参考にされたいというような形でこのレポートの位置づけを書いております。
 引き続き記の1に入ります。記の1、事業主の適切な雇用管理の重要性ということで、こちらの項については前回の御発言をある程度カテゴリー別に整理しております。
 まず1点目は、事業主の雇用管理の在り方ということで、1つ目のポツでございますけれども、事業主の適切な雇用管理の徹底が必要で、かつ事業主が主体的に取り組むことが求められるといった御意見を記載しております。
 3ページに行きます。3ページの1ポツ目は、労働者としての観点だけではなく、生活者としての観点という趣旨の御意見を記載しております。
 2ポツ目、こちらは大企業と中小企業のコストバランスといった御意見を記載しております。
続けて、小見出しの外国人雇用管理指針の在り方についてということです。
 1ポツ目は、外国人労働者やその雇用管理に特化した法律の必要性についての御意見を記載しております。
 2ポツ目は、悪質な事業主に対する厳格化などで、ルールを守っている企業に追加的負担を生じさせるべきではないという御意見を記載しております。
続けて、3ポツ目でございます。現状においても外国人雇用の厳しいルールがあるので、過度に押しつけるべきではないといった御意見。
 4ポツ目は、基本法や司令塔が必要であって、まずそうしたことに取り組むべきという順序についての御意見。
 次のポツは、指針をアップデートしていき、周知徹底が非常に重要といった御意見を記載しております。
 続けて記の2、外国人雇用の課題でございます。
 まず、事業主の課題と外国人労働者の就労上のトラブルを並べた上で、日本語教育でございますけれども、令和元年に日本語教育の推進に関する法律が公布・施行されて、事業主は外国人労働者やその家族に対する日本語学習の機会の提供その他の支援に努めるといったこととされている。こうした趣旨を指針に明記すべきではないかということを盛り込ませていただいております。
 2ポツ目でございます。こちらはAIの活用についての御意見。
 3ポツ目は、質の確保とともに量の充実ということで、シミュレーションをした上でロードマップが必要。また、関係省庁の連携といった御意見を記載しております。
続けての小見出しは外国人労働者の処遇でございます。こちらの項につきましては、同一労働同一賃金の適用、教育訓練の具体的な実施内容を指針に盛り込むべきという御意見を記載しております。
 続けて、小見出しでございますけれども、外国人労働者が支払う手数料でございます。
こちらにつきましては、指針に事業主が送出機関の適正性を確認するということを明示すべきといったこと。
 2ポツ目は、送出機関についてはさらなる情報収集が必要で、そうした点について国の支援が必要といった御意見を記載しております。
 続けて小見出しでございますけれども、トラブル等の相談窓口ということで、入国時や在留資格の更新時に十分に周知することに加えて、事業主からも教示する運用が必要といった御意見。
 5ページに行きまして、一番上のポツでございますが、トラブルが解決されない場合は、外国人労働者が離職して、結果として不法就労になりかねない。こうしたことにならないように、事業主による適正な雇用・就労環境の整備が必要といった御意見。
 続けての小見出しが関係省庁・地方公共団体との連携ということでございますが、1ポツ目は関係省庁の連携を今後強化すべきという御意見。
 2ポツ目は、ルール教育が必要である。加えて、業所管が協力し、必要な予算額を確保し、支援を充実させるべきといった御意見。
 3ポツ目は、社会統合プログラムは非常に重要である。仕事については企業が責任を負うべきだが、生活に関する日本語教育については、国と地方公共団体が役割分担をすることが重要という御意見を記載しております。
 続けて記の3、こちらは「外国人雇用状況届出制度の運用改善について」でございます。
 まず小見出しでございますが、運用改善の方向性ということで、1つ目のポツでございますが、個別事案等から運用状況を把握した上で、運用の在り方を精査すべきといった御意見。
 2ポツ目、届出の未届けや虚偽届出を行うような悪質な事業主に対しては厳格な運用が必要といった御意見。
 3ポツ目は、在留カードの券面情報を確認するに当たって、出入国在留管理庁が提供するアプリの活用が有効であり、この場合、事業主の負担軽減という観点も併せて検討するといった御意見。
 4ポツ目でございます。不法就労をさせた場合には、入管法の不法就労助長罪に当たること、また、外国人の雇用状況の届出の未届けや虚偽届出について罰則があるといったことを指針に記載すべきといった御意見を記載しております。
 続けての小見出しが届出制度の在り方についての御意見でございます。
 1つ目のポツが、現在、雇入れ時と離職時に届出が限定されているが、不十分である。年1回程度の定期的な報告が必要といった御意見。
 2ポツ目、外国人の雇用状況届出事項に派遣先の事業所に関する事項を追加すべきだと。その上で、不適切な事案が発生した場合は、派遣元事業者への指導、派遣事業の取消しの厳格な対応を行うことが必要であるといった御意見。
 3ポツ目でございます。一方で、派遣先の情報を記載するということについては、まずは入管庁の在留許可制度において一義的に対応すべき問題である。派遣労働者の届出については、派遣元の事業主の雇用責任として対応すべきといった御意見。
 4ポツ目でございます。事業主の課題で在留資格の事務負担の煩雑さが指摘されており、一律に追加的な事務負担を求めるべきではない。仮に議論をするのであれば、実態把握をした上でどのような対策を講ずべきかという点を検討すべきといった御意見。
 記の4でございます。「育成就労制度の施行とハローワークの役割について」でございます。まずハローワークによる支援の充実といったことで、1つ目のポツには、まず特定技能1号の転籍状況を把握した上で、ハローワークの準備について様々な論点整理をすべきといった御意見。
 2ポツ目でございます。外国人雇用については、融通性が高まっていくということが予想されるので、日本のハローワークの役割が非常に重要。外国人雇用実態調査の分析やハローワークの機能について周知徹底が必要といった御意見。
 3ポツ目でございます。就労可能な在留資格全体の支援の整備が必要といった御意見。
 4ポツ目でございます。育成就労制度では本人意向の転籍が可能となるため、ハローワークにおけるマッチングの重要性が高まる。そういった精度を高めるとともに、外国人向けのハローワークの整備、通訳の配置の推進などの体制整備と認知度の向上、周知が必要といった御意見。
 5ポツ目でございます。育成就労の転籍支援を考えると、監理支援機関だけでは限界があるので、ハローワークや外国人育成就労機構の支援が充実されるような体制整備が必要といった御意見。
 次の小見出しは外国人雇用管理指針でございますけれども、育成就労制度の創設を受けて、基本方針などに沿った雇用管理が必要であることを提示し、記載すべきといった御意見。
 最後に記の5「その他」でございます。外国人雇用実態調査についてですけれども、外国人雇用実態調査は非常に重要。既存統計の連携も視野に検討を進めるべき。また、調査は継続して実施し、調査内容を充実させるべきといった御意見があったというような形で資料2-1にあります課題案を整理させていただきました。
 続けて、前回の検討会で、登録日本語教員について、どの在留資格で在留することが考えられるのかといった御議論があったかと記憶しております。この点につきまして、文部科学省、出入国在留管理庁ともに確認したところを御報告させていただきます。
 登録日本語教員については、在留資格等の要件はなく、一概に言えませんが、いわゆる技人国、また、身分系在留資格、こちらは日本人または永住者の配偶者など、定住者、永住者といったようなところ。加えて、許可された在留資格に応じた活動以外に収入を伴う事業を運営する活動、または報酬を受ける活動を行うとして資格外活動の許可を受けた者、教育といった在留資格、様々なところが考えられるということで、一概に一義的に決まるものではないというような状況を報告させていただきます。以上でございます。
 
○山川座長 ありがとうございました。
 大きく分けると、資料1と2について中心的に御説明をいただきましたけれども、まず資料1「日本語能力と賃金に関する分析について」につきまして、御意見や御質問がありましたら御発言をお願いしたいと思います。
 御発言の際は、挙手、またはオンラインの方は「手を挙げる」ボタンをクリックしていただくようお願いいたします。
 資料1につきまして、御質問、御意見等はございますでしょうか。是川構成員、どうぞ。
 
○是川構成員 ありがとうございます。
 最初に、こういった手間のかかる作業を短い間にしてくださったことについて、事務局にお礼を申し上げます。その上で、資料を拝見しまして、コメントをしたいと思います。
 まず、使用データについては、外国人雇用実態調査の個票、事業所票と労働者票を使用したということですが、前回のこの会議の中間取りまとめを受けて、エビデンスに基づく政策立案を目指しこの統計調査が始まり、それがしっかりとこういう形で分析に使われたことはその第一歩として評価できると思います。
 また、事業所票と労働者票の対応関係についても、ここは次の調査設計のときの課題、論点にもなるかと思うのですが、こういうマッチングという形で、事業所票における労働者と労働者の個人の票を一致、マッチングした上で分析されたと。この方法自体はなかなか手間がかかったかと思いますが、一致率も67.4%ということで、比較的高いですし、また、通常の社会調査と違って、あくまで賃金台帳上の情報との関係でマッチングしていますので、マッチングできなかった調査票の結果に与える影響についても、他の社会調査に比べると少ないのかなと。したがって、正確性は相対的に高いと評価できるのではないかなと思います。
 結果のほうを見てまいりまして、これは予想していた部分もあり、それがきれいに出てなるほどな、とも思ったのですが、当然、日本語能力が高いほうが賃金が高いと。一方で、今、ご説明がありましたように、「ほぼできない」のところでもう一つの山ができている。これは恐らく本当にできなくて賃金が低いという方と、できないにもかかわらず高いという方の両方、しかも、そういった賃金が高い方は数で見たらそんなに多くはないと思いますので、それでもこれだけきれいに出ているということは、こういった人たちがそれなりにインパクトを持った存在としてあるのだということを示しているのかなと思います。
 ここから得られる政策的な視点といたしましては、今、全体として外国人労働者の選別する中で、日本語についてスキルと併せて高いものを課していくという方向性が顕著になってきておりますが、日本語ができなくても高いスキルによって高い賃金を得ている人たちもいる。ここの部分についてはしっかり認識した上で制度設計をしていく必要があるのかなと思います。
 例えば最近の在留資格の厳格化の中でも、経営管理の在留資格に日本語を求めるとか、あるいは永住資格の許可についても、今後、日本語要件などを課すといった議論もございますが、一律に日本語を高く課していきますと、スキルとの関係で補完的であるはずの日本語が2つの要件の一つとしてハードルになり、こういった方々が脱落していく。日本から出ていってしまう、あるいは新しく入ってこないということになるのかなと思います。
 そうした意味で申し上げますと、日本語能力とスキルというのは相互代替的な部分もあるのだと。どちらかが高ければそれで十分に経済的地位などが安定していく可能性についてもしっかり視野に入れた上で、制度設計をしていくという示唆が得られるのかなと思います。長くなりましたが、以上です。
 
○山川座長 ありがとうございました。
 ほかに御質問、御意見は。酒井構成員、どうぞ。
 
○酒井構成員 法政大学の酒井です。
 興味深いデータの御説明ありがとうございました。是川構成員からの感想にも重なるところですが、何となくそうなのではないかなと思っていたことが非常に明確に表されていて、とてもすばらしい分析だと思いました。
 それで、この場は学術的な研究の場ではないので、あまり細かいことは申し上げたくないのですが、在留資格別にするとサンプルサイズが小さくなってしまう関係で、今回は在留資格計で集計しているとのことでした。全くそのとおりだと思うのですけれども、やはり日本語能力と賃金の関係は在留資格と関わっているであろうことは想像されますので、本来は回帰分析すると、サンプルサイズが小さかったとしても、在留資格などをコントロールした上で日本語能力と賃金の関係が見えるはずですので、これは厚生労働省側にそういった分析をしてほしいという要望とは捉えないでほしいのですが、政策的含意を導く上ではそういったことも必要なのかなと思います。今後、長期的な課題としてそういった分析も必要かなと感じた次第です。細かいことを最初に述べてしまって申し訳ございません。
 この分析結果を見て、まず一つは、ここに見られる日本語レベルと賃金の関係が、ほかの外国人労働者を多く受け入れているような国と比較してどうなのかという点が気になったところです。
 それと関わることですが、日本語能力のレベルと賃金の関係について、今後長期的な観察も必要なのではないかと考えるところです。受入側の環境も今後変わってくると思いますし、送出国ももしかして変わってくるかもしれないという中で、日本語レベルと賃金の関係が常にこのような関係を取っていると想定するのも違うかなと思いますので、長期的に観察していく必要があるのではないかと思った次第です。以上です。
 
○山川座長 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。九門構成員、どうぞ。
 
○九門構成員 亜細亜大学の九門です。
 今までのコメントと関連するのですが、やはり一律に高い日本語レベルを求めるよりは、在留資格や職種に応じた対応が必要になってくるかと思います。
 これは企業側の話に入ってしまう部分もありますけれども、職種ごとに海外業務やコーポレート部門、専門的な業務に関わる人たちと国内営業に関わる人たちでは明らかに日本語の能力で必要なレベルが異なってくると思いますので、そういった点はどこかで明確にしていく必要はあると感じました。
 海外の場合は、入職の際にジョブが規定されているので、こうした仕事をするためにどの程度の言語能力が必要というところは明らかになると思います。しかし、日本の雇用慣行としては、就職の際には一律に高い日本語能力を求める傾向があります。そのため、一律な日本語レベルを求めていくと、さっき是川構成員もおっしゃっていましたけれども、ハイレベルでスキルを持った方々が取れなくなっていくというようなことがあり得ると思いました。以上です。
 
○山川座長 ありがとうございます。
 ほかにいかがでしょうか。漆原構成員、どうぞ。
 
○漆原構成員 今回こうした調査を示していただき、ありがとうございました。
 今回実施していただいた分析において、N1、N2など日本語能力が高いほど、賃金も高い水準になっている。そして、N3からあまりかわらず、「ほぼわからない」で上がっている。
 そういった傾向を踏まえると、日本語ができることは職場での円滑なコミュニケーションに資することに加え、日常的な社会参加のためにも寄与しているとも考えられます。賃金の向上だけでなく、共生社会の実現という観点からも、日本語能力を高めることは一定の意味があると思っております。
 一方、日本国内で日本語教育を実施していく上ではそれなりの予算が必要になってきますので、例えば外国人労働者を受け入れる業所管省庁とも連携し、予算を十分に確保した上で適切な日本語教育を実施していただきたいと思っております。
 また、企業において、人材育成や教育訓練により能力開発やスキル取得が行われた場合は、しっかり処遇に反映することも重要であることを事業主にも周知していただき、能力、スキルの向上と賃金が連動するようなことが望ましいと考えております。以上です。
 
○山川座長 ありがとうございます。
 ほかはいかがでしょうか。天瀬構成員、お願いします。
 
○天瀬構成員 若干総論的なのですけれども、今、先生方がおっしゃったように、今回日本語能力と賃金の相関を分析いただきまして、大変画期的だと考えておりますけれども、この雇用実態調査は大変多くの項目がございますので、ほかの項目についても、ぜひ専門家の先生方の意見も踏まえて、取り入れながら御検討いただければ。今後のことですけれども、よろしくお願いしたいと思います。以上です。
 
○山川座長 ありがとうございます。
 ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 私から1点質問で、7ページ、6ページもそうですけれども、平均賃金と平均時給に若干の差がありまして、定義のところで平均時給のほうだと時間外労働数も入っているということですが、平均賃金と差がつく理由について、時間外労働がどう影響しているのかも含めて教えていただければと思います。
 
○外国人雇用対策課長 御意見ありがとうございました。
 今の山川先生の件は事務方で調べておりますので、後ほどコメントさせていただきますけれども、非常にいろいろな期待があったというコメントで、事務方としてはありがたいと思っております。
 特に今回のものは、先ほど先生方のコメントにもありましたけれども、令和6年の瞬間風速的なところをとらえてやっておりますので、これが本当にこのまま継続するのかどうかというところも確認していく必要性はあると思っております。
 また、ジョブの国際比較との関係で、日本の場合はメンバーシップ型と言われておりますけれど も、海外はジョブ型で、語学に限らずですけれども、最初からそもそもそのジョブに必要な能力が規定されておりますので、そういった違いもあろうかと思っております。
 そういったところも加味しながら、最後に天瀬構成員からもありましたけれども、前回、日本語教育についてお話があったので、たまたま今回は日本語能力と賃金という形になりましたけれども、今後、この検討会に入っている方のみならず、いろいろな有識者の方とも相談させていただきながら、どういう形で出していくのが実態として把握するのに資するのかといった点を検討させていただければと思っております。
 
○国際労働力対策企画官 山川先生にいただいた御質問は、もうちょっとお時間をいただいて、後ほど回答させていただきます。
 
○山川座長 分かりました。すみません。個別的にでも結構です。
 あと1点、感想というか、先生方のおっしゃったことと関わるのですが、基本的にスキルレベルと賃金がある程度の対応関係にあることは分かるのですけれども、在留資格によってもかなり違うということと、本当にスキルレベルで全て説明できるのか。先ほど、高度な要求をし過ぎるとか、そういうこともありましたので、例えばN1とN2で大きく差がついているとか、その辺りは何か別の要因もあるのかなという感じもしています。
 今、課長からもお話がありましたが、これは非常に様々な分析材料になるなと思っております。これは個人的な感想でございます。
ほかはよろしいでしょうか。友原構成員、お願いします。
 
○友原構成員 確かではないのですが、平均賃金と平均時給の差は、例えば超過勤務の場合のほうが支払時給が高いから乖離が生じたのかなと思ったのですが、会話の図ではそういった説明もできるのかなと思ったのですけれども、読解の図で見ると必ずしもそうではなかったので、きちんと調べていただければ、そのほうがよろしいかと思います。
 ただ、そういった要因もひょっとしたらこの乖離の一つの要因としてあるのかなとちょっと思いました。以上です。
 
○山川座長 ありがとうございます。確かに読解と会話でもちょっと違っていて、しかも、日本語レベルによっても違って、賃金制度の仕組みにも関わるのかなという気がします。結構難しい問題があるのかもしれません。申し訳ありません。知的好奇心のままの質問でございました。
 それでは、資料2のほうに移らせていただきたいと思います。
 資料2-1ですけれども、こちらは幾つかの柱に分かれております。少し区分して御意見、御質問をお伺いしたいと思います。
 まず、資料2-1の1ページ目から2ページ目の冒頭部分、総論的な部分でございますけれども、この部分につきまして何か御質問、御意見等はございますでしょうか。よろしいでしょうか。こちらは総論ですので、また何かありましたら戻ってきていただいても結構かと思います。
 続きまして、資料2-1の1「事業主の適切な雇用管理の重要性について」という、2ページ目から3ページ目、雇用管理とか雇用管理指針、あるいは課題について触れられております。この部分につきまして御質問、御意見等はございますでしょうか。友原構成員、お願いします。
 
○友原構成員 事業主の責務については、皆様から多様な意見が寄せられておりまして、例えば次の3点、法的拘束力とか事業規模、在留資格などの観点から整理すると、話が分かりやすくなると思いました。例えば法的拘束力を持たせるのか、それともまずは努力義務として位置づけるのかは、責務の内容ごとに慎重な検討が必要であると考えております。責務の内容によっては段階的に努力義務から始めて、例えば将来的に法制化を視野に入れたスケジュールを組むといったことも考えられるのではないかと思いました。
 また、仮に法的拘束力を持たせる場合でも、事業規模に応じた配慮があってもよいのではないかと思います。例えば大企業と中小企業では費用の負担能力に大きな差があるので、一律の義務づけは現実的に難しいところもあるのではないかと思います。
 さらに、在留資格ごとに求められる対応が異なる可能性を踏まえて整理するとよいと思います。例えばこれは先ほどの議論とも関連するのですけれども、育成就労とその他の在留資格では論点が異なり、教授とか研究とか高度専門職では日本語教育というのは必ずしも求められていないかもしれません。その意味では、指針の全文があった資料の19ページの第七の「在留資格に応じて講ずべき必要な措置」のところに、例えば育成就労については内容を追加することを検討したらよいのではないかと思いました。
 今後は、この辺りの整理をどの程度まで踏み込んで議論するかをきちんと確認するとよいのではないかと思いました。以上です。
 
○山川座長 ありがとうございました。重要な御指摘かと思います。
 この点、審議会でこれから検討する機会もあろうかと思いますが、事務局としては何かございますか。
 
○外国人雇用対策課長 仮に指針の改定が必要、省令の改正が必要というそれぞれの必要性に応じた形で労働政策審議会のほうに諮ってまいりたいと考えているところでございます。
 
○山川座長 ほかに御質問、御意見等は。佐久間構成員、お願いします。
 
○佐久間構成員 先に申し訳ございません。
 私も先生の御指摘があったところと同様なお話で、また、事務局からも御回答を賜ったところなのですけれども、在留資格制度の複雑化というのはやはり問題ではないかなと思います。
 雇用指針の関係では、現状、技能実習、育成就労、また、特定技能の在留資格の外国人が、また、事業者としても注目というか焦点が当たっている在留資格が明記されているのですけれども、それに加えて、就業可能な在留資格として、今問題になっております「技人国」、それから、「経営・管理」、また、「特定技能2号」と「特定活動」の関係ですね。「特定活動」については、大臣が決められるということで、その境目が明確ではなくなっているのではないでしょうか。
 ですから、この辺を現状としても「技人国」とか「経営・管理」なども、明瞭な境はあるはずなのですけれども、それがグレーゾーンになっています。技人国がブルーカラーの職種で働いているという指摘もありますので、そういうところも触れていただく必要があるのではないかなと思っています。課題の中の一つとして明記していただければと思っています。以上です。
 
○山川座長 ありがとうございます。
 漆原構成員、先ほどお手が挙がっておりましたので、お願いします。
 
○漆原構成員 今回、この取りまとめ案自体については、前回の議論を適切に反映していると思っております。
 今後、本報告書が仕上がり、それを基に審議会で議論が行われることになると思います。前回も発言させていただきましたが、外国人労働者が日本において安心して安全に働くためには、やはり事業主による雇用管理というのが極めて重要であると思っております。
 まずは、事業主による日本語教育の実施や、技能実習や育成就労における送出機関の適正性の確認なども雇用管理の中に入ると考えており、指針に追記をお願いしたいと思っております。
 その上で、外国人雇用状況届出に罰則があることなども指針の中できちんと記載いただき、その実効性を高めるとともに、外国人労働者の適切な雇用管理や労働関係法令の遵守を企業に求めるために、法規制の策定も含めて検討していただければと思います。以上でございます。
 
○山川座長 ありがとうございました。
 ほかにございますでしょうか。是川構成員、お願いします。
 
○是川構成員 ありがとうございます。
 書かれていることそのものではないのですけれども、関連することとして、追記するかどうかは分かりませんけれども、一言申し上げたいと思います。
 雇用管理のところで、不法就労とかそういったものに対する規制管理の強化、徹底ということになるかと思いますが、今も書かれておりますが、現状も外国人雇用に対しては厳しいルールがあるので、過度に押しつけるべきではないということもあるように、適正な管理というものが重要かと思います。
 そういった中で、昨今、報道等で話題になっているのが、茨城県がやるという不法就労の個人からの通報制度というものがございます。私もこれは報道で見ている限りですので、詳しいことはよく分かっていないのですが、論点としては、そもそもこの茨城県の通報制度がどういった根拠に基づくものなのかということは国としてもきちんと整理していく必要があるのかなと思っております。
 類似のものとしては公益通報制度もございますし、あるいは入管法にも非正規滞在の外国人に関しては、通報してそれが退去強制までなった場合に報奨金を出すことができるというような規定は確かにあるわけですが、積極的な運用というのは入管庁でさえしていないと私としては承知しています。
 そうした中、一地方自治体がいかなる根拠によってこういう制度を運用しようとしているのかという点については、外国人の雇用管理の徹底という文脈においても、国としてもきちんとどういうものなのか調査した上で、また、今後こういった類似の制度が他県、他自治体で出てくる可能性もございますので、国としての指針や考え方ということについても今後整理していく必要があるのではないかなと思います。
 特にこの雇用管理指針においても、国籍に基づく差別というのは様々なところで断じていかんというようなことが書かれているわけですので、その精神にのっとるのであれば、やはり行き過ぎた規制というものはそういった点でも問題なのかなと思いますので、申し上げた次第です。以上です。
 
○山川座長 ありがとうございます。
 ほかにございますでしょうか。よろしゅうございますか。
 それでは、資料2-1の3ページから5ページの2「外国人雇用の課題について」、日本語教育、処遇、手数料、相談窓口、関係省庁との連携、この辺りについて御質問、御意見等ありましたらお願いいたします。九門構成員、どうぞ。
 
○九門構成員 最初の3ページの日本語教育のところの1ポツの中で、こうした趣旨を指針にも明記すべきと記載されています。日本語学習の機会の提供や支援の部分を指針にも明記すべきということです。これは日本語教育の推進に関する法律がベースになっているという理解ではいるのですが、実際に地方の企業の方々や自治体の方々のお話をヒアリングしていると、例えば1人や2人で水産加工を営んでいるような零細企業や中小企業の実態との乖離がかなり大きいと感じています。
 企業としては現状でもかなり整備しているけれども、さらに日本語教育を提供する必要があり、キャリアについてもOJTでしっかり育ててくださいというのは、実質マンパワー的にも資金的にも無理ですよという声が上がったりしている部分があって、そうした負担感があると感じています。ですから、に日本語教育に関しても企業だけが負担するというよりも、地方自治体や、複数の自治体の広域連携のような形での連携やサポートがどうしても必要になってくると思います。それが市町村の町や村など小さい規模になっていけばいくほど、難しいのではないかと感じています。
 もう一点は、ただし、地方の側としても育成就労制度が出てきた背景が明確には理解が進んでいない印象もあります。もともと日本が必要な産業において外国人にもっと定着してもらう趣旨で、こうした制度が出てきているということがあると思いますが、雇用主側からすると厳格化の方向になるので、そこだけ見ると不満が高まります。ただ、大きな背景としては、そうした人材が他国に行ってしまったり、なかなか定着しないという背景もあって、こうした制度が出てきているとも思います。そうした趣旨や背景が地方の自治体や企業の方々にも理解が十分に浸透していないのではとも感じていて、発信も強化していく必要があると思いました。以上です。
 
○山川座長 ありがとうございます。
 たしか分野別運用方針の有識者会議でも、例えば水産加工や農業で遠隔地の地方の場合に日本語教育をどう実現するのかということが課題として指摘されていた記憶があります。4ページにAIの活用とあるのですが、AIというほどでなくてもCTIでオンラインを活用できる環境があるかどうかも含めてですが、そういう意味での推進は私も必要かなと思います。
 ほかにございますでしょうか。清田構成員。
 
○清田構成員 ありがとうございます。
 今、九門構成員がおっしゃったことと全く同意見でございます。
 加えて、資料2-1の4ページの1ポツ目に日本語教育の推進に関する法律にのっとり、記載内容が引用されていることについては、法律なのであえて何か言うところではないのですけれども、改めて文字で見てみると一定の違和感があります。雇用する外国人労働者及びその家族にも日本語教育の学習の機会を提供することを努力義務としているというところでございます。
 当然、雇っている側としても、一定程度の支援をするのが好ましいとは思いますけれども、今後、育成就労などで永住も見据えた外国人の受入れが進んでいく中で、関係省庁と地方公共団体との連携という中で役割分担を持ってというところを5ページに記載いただいているところでございます。ぜひこうした考え方にのっとり、受け入れた従業員に対しては企業が主体に責任を持つ一方で、その家族に対しては、ぜひ自治体が主体となりながら支援の充実を進めていただきたいと期待するところでございます。私からは以上です。
 
○山川座長 ありがとうございます。
 ほかにございますでしょうか。酒井構成員、どうぞ。
 
○酒井構成員 私も日本語教育の1ポツ目なのですけれども、日本語学習機会の提供に関して指針に明記すること自体は原則として賛成と思っております。
 ただ、その上で、先ほどから出ていますように、大企業と零細企業の間の負担の不均衡をどうするかという問題はあるかと思います。そもそも大企業のほうがもともとそれほど日本語教育を必要としないような外国人を雇っているということがもしあるとすると、今後、さらに転籍が多くなってくるといったことを考えると、例えば中小で日本語教育をしても大企業に転職してしまうということであると、企業間でますます不公平感が強まりかねないなということもあるかと思います。
 そうすると、こういったことを企業の負担としていくことに抵抗感があるということも理解できるのですが、私としては、あくまで企業の責任としつつ、一方で、これは指針外の話になりますけれども、中小企業や零細企業に関しては、先ほどから出ていますように自治体との連携ということも含めて、適切なプラットフォームを設けて適切な補助を行っていくということが筋ではないかと考えるところです。以上です。
 
○山川座長 ありがとうございます。
 ほかはいかがでしょうか。是川構成員、お願いします。
 
○是川構成員 ありがとうございます。
 ここのところに書くのかどうかは検討すべきことかと思うのですが、関係省庁、地方公共団体との連携になってくるかと思いますけれども、今、この項の一番最初の1ポツ目でも文部科学省等の関係省庁と厚生労働省の連携を今後強化すべきとあるのですが、ここについて、外国人労働者政策として政策としての一貫性というものを保っていく上で、関係省庁とより密接に連携していくべきであるというところを強調したいと思います。
 その心はと申しますと、昨今、外国人政策ということで、入管庁も含めて様々な規制手続の変更があるわけですが、それぞれの変更が必ずしも同じ方向のインパクトをもたらすわけではないという問題があると思っております。例えば在留資格申請手数料の引上げという問題、そういったことも報道されており、ほぼ確定しているわけですが、この点につきましても、例えば外国人労働者を雇用する側からしますと、これは事実上日本側の雇用者が負担するということになりますので、事実上中小企業増税みたいな形になっている。
 また、身分系の外国人にとってもこれは増税と同じような効果があるわけですけれども、今、日本の場合、7割近い外国人が何らかの就労関係で入ってきていることを考えると、在留資格手数料の引上げというのは事実上中小企業増税、ひいては消費者に対する価格転嫁を伴えば、物価の上昇につながる。これは国全体の方向性でいいますと、消費税の引下げなど国民負担の軽減といったことが全体として議論されていく中でちょっとちぐはぐな効果をもたらしかねないということがあると思います。
 また、今後見ていく中で、これは報道等でも出ていることですが、特定技能の受入枠の話の中で、例えば外食産業がそろそろ上限に達しそうだという議論がございます。これも報道ではあまりされていませんが、実は外食の中に介護施設などでの施設給食も入っておりまして、現状においても、地方の介護施設でおじいちゃんおばあちゃんの朝昼夜の食事を作っている人たち、外国人労働者、特定技能労働者が、首都圏の外食業、いわゆる飲食店のほう、大手のフードチェーンなどに移ってきているという現状もございます。
 こうした中で、例えば受入枠の議論、そういった関係を無視して、上限いっぱいになったから止めましょうというと何が起きるかというと、多分地方の介護施設で給食を作る人がいなくなるというような、ある意味誰も予想していなかったような大きな問題が起きてくる。
 こういう今後起こり得ることについて、それぞればらばらに見ている中で、外食は農水が見ているので、介護は見ていませんよとか、そういう話なわけですよね。厚労省は介護施設は見ているけれども給食は知りませんということになってしまうと、何か制度が一つ変わったときに、みんなが予想していないような大きな変化が起きてしまう。
 そういう意味で言いますと、外国人労働者政策としての施策としての統一性、一貫性というものをどこかがしっかり責任を持って見ていく。もちろんそれぞれの業所管も見ていく必要あるのですが、どこかしっかり中心となって、そういったことに目配せしていく。そういう意味で、厚生労働省が様々な省庁としっかり連携していくという点は非常に重要ではないかなと思った次第です。漠然としたコメントで恐縮ですが、以上です。
 
○山川座長 ありがとうございます。
 ほかにはございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 検討会で、また、今後審議会で検討ということで、私のほうから個人的に、先ほど在留資格別に考えていくということで、育成就労について送出機関のお話がありまして、前回も送り出しの費用のお話がありました。雇用管理指針と直接関係はないのでここに盛り込む話ではないかもしれませんが、国際的な労働力移動、日本から海外に行く場合と海外から日本に来る場合でいろいろな人材ビジネスのようなものが出てきておりまして、その関係で職業安定行政がどこまであるいは何ができるのか。法の執行は海外にはできないのですけれども、それ以外に何かできるかということについて、国外に渡る職業紹介制度の報告書が何十年か前に出ていたのですが、その後たしか同種の検討結果は出ていないかと思いますが、取次機関というものが職安法にも出てきます。国際的労働力移動の在り方がかなり変わってきているので、政策的には改めて基礎的な検討も必要になってきているのかなと個人的に思いました。
 ちょっと雇用管理指針の話を離れて、今日は総論的なお話もいただいておりますので、個人的な感想を申し上げました。
 ほかに何かございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 では、資料2-1の3で、ここから比較的各論的な論点に移ってまいります。
 5ページです。3の「外国人雇用状況届出制度の運用改善」、これはかなり具体的な改善案も出されていますが、この辺りについて御質問、御意見等はございますでしょうか。
 よろしいでしょうか。かなり具体的、しかも、テクニカルな話も含まれておりますので、特段ございませんでしたら、次が6ページの4になります。「育成就労制度の施行とハローワークの役割について」、6ページから7ページにかけてでございます。こちらについて何か御質問、御意見等はございますでしょうか。是川構成員、お願いします。
 
○是川構成員 何度もすみません。
 これは1点、確認も含めたものなのですけれども、ハローワークの外国人への転籍支援としては、既に特定技能1号、特定技能制度において行われているわけですが、今後、育成就労でもそれが行われていくというときに、例えばハローワークのほうでは、求人があるといったときに、その求人の内容が特定技能ないしは育成就労の外国人の方の許可されている業務の範囲であるかということについて、確認をどの程度されるのかと。この辺が、特定技能においても業所管官庁と入管の在留資格の交付に当たっての考え方というのがずれているとは思いませんけれども、必ずしもきれいに一致しているわけではないのかなと思うところもあります。
 要するに、業としてその産業分野に属する事業所がその作業に全体として従事する特定技能外国人を雇うという中で、技能評価試験で図られていくような技能と実際に従事する業務の範囲、事業所としてはやっているけれども、技能評価の対象にはなっていない作業もその中にはあるみたいなところで、必ずしも考え方というのが書かれたもので厳密に整理されていないのかなと。ストリートレベルでの運用で伺っていると疑問を持ちまして、今後、さらにそういう育成される技能というものが焦点になってくる育成就労外国人が転籍していくというときに、ハローワークは求人票を見て、この作業だったら駄目ですよとか、あるいはハローワークが認めて出しているのであれば、それで行く限りにおいては雇う側も雇われる側も安心して行けるということなのか等、その辺の事実確認も含めた質問です。
 
○山川座長 この辺、まさに入管法規制と職安法規制の関係に関わることかと思いますが、事務
局、いかがでしょうか。
 
○外国人雇用対策課長 御質問ありがとうございます。
 まず、私ども、ハローワークにおいて、求人を受理する際は職業安定法の規定がございまして、性別不問、年齢不問というような形になっております。そういったことから、求人票を見て一律にこれは外国人向け、これは日本人向けという国籍の違いで分けているということもございません。では、その中で、外国人労働者が来られたときにどういう形で職業紹介をやっているのかという問いだと認識しております。
 まず、在留資格については、ハローワークに求職の届出をするときに、在留資格について在留カードを確認している状況です。
 加えて、具体の職業紹介については、まずマッチングのほうから説明いたしますと、例えば外国人労働者の方にこの地域で働きたい、どういう分野で働きたいというのを聞きながら、例えば求人票の中で既に外国人労働者が活躍していますだとかという特記事項等を見て、外国人の方にここだと外国人の方も働かれているのでというような形でしつつ、実際に求人票を出された企業さんと御相談をしながらやっているというのが実態です。
 一方で、在留資格との関係でございますけれども、当然ながら、適正な在留資格の中でしか働けないというところがございますので、その時点では職員が必ず在留資格を確認して、ここの求人であればこの範囲でいけるということを確認した上でやらせていただいているという状況です。
 一方で、これは内輪の話で恐縮でございますけれども、実際に私ども全員が全員ハローワークの職員が入管法に詳しいというわけではないので、今、私どもの内部的な課題としては、職員がちゃんと入管法の基礎的な知識を身につけるというところが非常に重要なのかなという問題意識を持っておりまして、実は今年の4月以降に独法のJILPTで労働行政の職員研修というのをやっていただいているのですけれども、そちらのほうに職員向けのオンライン公開講座とかがあるので、入管法の知識の基礎編といったものだとか盛り込む予定です。。
 あと、外国人の業務は、在留資格を確認する関係で一人当たりのお客様への対応時間が、これも慣れと言ったら語弊があるのかもしれないのですけれども、あと、実際に応募されている外国人の方も、お仲間が多いと何となくハローワークでこれぐらいかかってだとかという共通認識があるので、そういうところだと、言い方は悪いのですけれども、比較的短時間で済むのですけれども、どうしても外国人の方がいつも来られているというわけではないようなハローワークにおいては比較的時間がかかりがちというところもあったりしますので、そういったところも含めて、先ほどの研修素材だとかと併せて、外国人集積地のハローワークのナレッジを含めて、そういった公開講座のほうに載せていこうかと考えておるところでございます。以上でございます。
 
○山川座長 ありがとうございました。
 地道ですが、非常に重要なポイントかと思います。恐らく人材ビジネスというか、職業紹介事業の許可、これは個別的ではなくて一般的な許可ですけれども、その運用とも関係するのかなと思うところでございます。
 ほかに御質問、御意見等は。佐久間構成員、お願いします。
 
○佐久間構成員 ありがとうございます。
 まず、この6ページの「育成就労制度の施行とハローワークの役割」という表題になるのですけれども、今、御説明を賜ったとおり、ハローワークの役割、重要性というのは本当に高まっていると思います。特に外国人の労働者を入れるときの在留資格というか、そこで育成就労、また、技能実習は基本的にないのですが、育成指導の転籍、それから、特定技能、あと、ほかの在留資格の関係も出てくるということで、この表題が「育成就労制度の施行・・・」となっているので、全般的な外国人雇用に関するハローワークの役割としていただいた方が良いのではないかと考えます。
 それと同時に、ハローワークを外国人雇用の基盤として、民間の職業紹介事業者はもちろんあるのですが、それが送出機関と連携してしまい、言葉は悪いのですけれども、ちょっと悪さをするとか、そういうことも出てくる可能性がある。安心できる機関としてハローワークがありますので、やはり拠点としてハローワークを中心に置いていくのが重要なのではないかと考えます。
 機能としては、第1番目としては、公的なマッチング機能というのを重視しなくてはいけない。これは適正な就労機会への円滑な移動ということが必要だろうと思うし、また、第2点目とすれば、在留資格別に外国人の方々が見つけにくるということなので、ここは継続的な実態把握というか、どういう状況にあるのだということを調査するというか、把握を可能とする機関としても有効に活用していただきたい。
 また、ハローワークも業務が多く、なかなか手が回らないとは思うのですが、ハローワークを単なる紹介機関というか、外国人雇用全体を仲介するインフラというか、中核的なインフラとして位置づけていかなくてはならないのではないかと思います。やはりハローワークの役割は重要となってくるのではないかと思います。
 以上がハローワークに対しての私の意見なのですけれども、それと同時に、実際には、「その他」の次の協議項目に入ってしまうのかもしれませんけれども、体制面とか人員の増加ということが非常に気になります。例えば入管庁の職員の方々は、これだけ外国人が多くなって、在留資格の認定、更新等の作業で書類も山積みな状況であるのを私も拝見させていただいたことがあります。そのため、ここは本当に、担当される方を50%ぐらい増やしてもいいのではないかなと私は思っています。もちろんこうなると、ハローワークの方々というのも、先ほど専門的な知識が必要であるとの意見もありました。今でもいろいろなところで専門的な知識が要求されますので、ここでまた外国人のことになると非常に勉強をしなくてはならない。勉強をしっかりしている間、その相談を受ける方々というのも必要とされているわけですから、人員の数の増加と知識の涵養を図り、量、質両面の体制を考えていかなくてはいけないと思います。
 それと同時に、先ほど手数料の問題も出ていました。現在よりはかなり高い手数料額になり、事業主にとってはやはり高くなっては困るのですが、ある面、例えば日本語教育とか、入管の職員の人件費の関係とか、私はそういう使い道というのを明確にしていただいて、それで有効に使っていただけるなら、G7とかいろいろな状況で合わせなくてはいけないところもあるでしょうから、上げたくはないのですけれども、必要なところはやむを得ないのかと考えております。以上です。
 
○山川座長 ありがとうございました。
 ほかにございますでしょうか。酒井構成員、どうぞ。
 
○酒井構成員 私のコメントは佐久間構成員の意見と全く重なるので、本当は必要ないかもしれないのですが、一言だけ述べさせていただきたいと思います。
 ハローワークが本来就職困難者といいますか、広い意味での労働市場における弱者への支援を旨としていることを考えれば、外国人への支援、マッチングの機能の提供というのは、まさにハローワークの存在意義とも関わってくることかと思いますので、やはりハローワークの機能を強化・充実させるということは非常に重要と思っております。
 その中で、とかく求職者側への支援ということが注目されがちですが、求人側への目配りということも必要なのではないか。場合によっては、求人の開拓といったことも含めて総合的に強化を図っていくべきだと考えます。以上です。
 
○山川座長ありがとうございました。
 天瀬構成員、お願いします。
 
○天瀬構成員 関連のことなので、ハローワークに関して、前回の検討会で、私、日本語教育のところでAIを活用すべきということを申し上げたのですけれども、逆のことを申し上げますが、ハローワークの利点を考えた場合に、各自治体に必ず最寄りのハローワークがあって、しかも、無料で安心した情報を得られるといった利点があるのだと思います。ある意味、先ほど酒井先生がおっしゃったように、外国人が労働市場の中で情報弱者になる可能性が多々ありますので、そういったことを考えますと、デジタル情報へのアクセスが困難な場合に、最寄りのハローワークに行って相談するという機能はかなり重要になってくるのではないかと考えておりまして、こういった機能もぜひ考えつつ、安定行政を展開していっていただければと思います。以上です。
 
○山川座長 ありがとうございました。
 ほかに。漆原構成員、どうぞ。
 
○漆原構成員 ハローワークの機能の強化については、連合もたびたび発言をさせていただいております。とはいえ、人員体制には公務員定員法の規定がございますので、人員の増加や予算がすぐにつくかというとなかなか難しいところはありますが、それでもそこをさらに強化していただきたいというのが連合の基本的な思いでございます。
 その上で、育成就労との関係について記載されていますが、受け入れる企業と本人とハローワークの関係にプラスしまして、外国人育成就労機構や、受入先の監理支援機関などとの関係がありますので、通常の日本人の就労よりも複雑になります。その連携も強化していただき、適正に対応いただければと思います。以上です。
 
○山川座長 ありがとうございました。
 ほかに。阿部構成員、お願いします。
 
○阿部構成員 ありがとうございます。
 ここでする話ではないと思うのですが、今、漆原構成員からもハローワークにはいろいろと定員等で限界もあるというところで、育成就労の転籍支援については、制度設計の議論で民間の職業紹介事業者は関与できないということになってはいるのですが、いずれ制度運用して、そういったことは問題がないといった判断になったら、民間職業紹介事業者が転籍支援業務にも携われる道は拓けたほうがいいのかなと思っております。
 あと、先に戻って、是川構成員から発言がありました茨城県の条例の件なのですが、私も個人的になのですが、その推移は関心を持って見ております。それで、いろいろと法的整理ということを言われていたのですが、入管法62条だったかと思いますが、現状でも特に公務員については通報義務があるというところです。この通報義務に関して、所管している役所の所管範囲の業務の遂行が難しくなるというときであれば、比較衡量で通報義務はその限りではない。例えばDVの被害を受けているとか、そういった場合はその限りではないという解釈等が通達で幾つか示されていると認識しております。ですので、公務員の通報義務も慎重に運用すべきだといったことなのかなと私は理解しておりますので、現在の法律の考え方を含めて、今回の動きがどうなるのかと、是川構成員がおっしゃったとおり、その辺の整理について教えていただければと思います。私からは以上です。
 
○山川座長 ありがとうございます。
 外国人雇用対策課長、どうぞ。
 
○外国人雇用対策課長 冒頭、茨城県の話について是川構成員、今のコメントで阿部構成委員からありましたので、現時点で私どもが把握している話をお話しさせていただければと存じます。
 まず、茨城県の件ですけれども、通報があった場合に報奨金というところがクローズアップされていますけれども、具体には条例をつくるというような形で、現在パブリックコメントをしているというような状況と承知しております。条例は条例ですので、自治体側の県議会を通じて法律に準じた形でつくるというものでございますので、その点は御承知のとおり、国の法令に上乗せになっても憲法上も最高裁の判例からしても問題は生じないというのが通例だと認識しております。
 一方で、法律論とは違って、こういった動きに対して、外国人雇用対策を所管している厚生労働省としてどういうふうに考えているのかというところですけれども、まず、茨城県からは、実は私どもの地方支分部局であります茨城労働局との間でコミュニケーションをやっておりまして、事前に制度化に向けた情報提供だとかというのを受けながら、国と県庁が連携した形で進めているというような状況がございます。
 茨城県の制度なので、詳細はコメントいたしませんけれども、現在の状況について御報告を申し上げました。
 
○山川座長 ありがとうございます。
 ほかにございますでしょうか。清田構成員。
 
○清田構成員 ありがとうございます。
 皆様から出た意見と重複することばかりなので、簡潔に申し上げます。今回、育成就労で転籍が可能となりましたが、基本的に転籍先は優良な受入れ機関であるべきであり、その意味から、民間の人材会社が入ってきてしまうと、そこをどう担保できるのかというところが課題となってくるという観点から、ハローワークが担うということになったと記憶してございます。
 したがいまして、まずはハローワークで十分な体制がなく、厳しい面もあるかもしれませんけれども、しっかりと優良な受入れ機関につなげていく。優良なというところについては、現在のOTIT、外国人育成就労機構の御支援、連携を含めてぜひ進めていっていただければと思っております。以上です。
 
○山川座長 ありがとうございました。
 ほかにいかがでしょうか。
 既に資料2-1の5「その他」についても若干御意見を伺っておりますけれども、7ページですが他に、全体にわたりまして、何か言い残し等がありましたらお願いいたします。是川構成員、お願いします。
 
○是川構成員 細かいことなのですけれども、雇用者側へのルールの周知徹底という中で、最近は外国人は雇われるだけではなくて、雇う側にも結構いると思いますので、ちゃんとそういった方々にも伝わるような工夫が必要なのかなと思います。以上です。
 
○山川座長 ありがとうございます。
 ほかに全体及びその他につきまして何かございますでしょうか。友原構成員、お願いします。
 
○友原構成員 細かい点なのですけれども、ハローワークのマッチング機能の強化の重要性については理解しているところです。
 ただ、ハローワークの求人の紹介というのは多分ローカルにとどまらないと思いますので、転籍を通じて人材が都市部に流出する構造を助長してしまい、その結果、地方の労働力不足を深刻化させ、地方経済の持続性を損なう可能性などの懸念を指摘される可能性があるのかなと思いました。
 この点に関しては、受入先の企業からの補償などで対応するのかもしれませんが、ちょっと気になるところであったので、一言だけ付け加えさせていただきます。以上です。
 
○山川座長 ありがとうございます。
 阿部構成員、お願いします。
 
○阿部構成員 すみません。先ほどの私の発言で言葉が足りなかった部分があります。民間職業紹介事業者と申したのですが、優良な民間職業紹介事業者であればということを付け加えたいと思います。
 
○山川座長 ありがとうございます。
 先ほどの友原構成員は御質問の趣旨も一部入っていたかもしれませんが、ハローワークの取り扱う情報の範囲について実態はどうなっているか、もし御存じでしたら、事務局から教えていただければと思います。
 
○外国人雇用対策課長 先ほど友原構成員からお話があったように、ハローワークは全国どこでも求人が見られる形ですので、理屈はそういう形になろうかと思います。
 一方で、ハローワークに来られるお客様を見ておりますと、やはりそこのハローワークの管内で働きたいというような方が圧倒的に多いのではなかろうかと思っております。そうした中で、ハローワークも当然地域にあって、自治体とも連携をして、地域状況も分かっておりますので、それを踏まえた形でやっているというような形が多いとは思っておりますけれども、先ほど友原構成員がおっしゃられたようなところも確かに論点としてはあるなと思っておりますので、私どもも先ほどのような指摘があった場合にどのように答えていくのかということは、少しお時間をいただいて勉強させていただければと思っております。
 
○山川座長 友原構成員、何かございますか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 私の認識しているところだと、マッチングはかなり広範囲にできるのですけれども、ハローワークの特色は地域の雇用開発というか、地域の企業をいろいろ回って知っている。それでここを紹介するとか、あるいは外国人雇用届出状況等も把握していると、障害者雇用などはまさにそういう地域の雇用開発をしていますので、そういう強みはハローワークならではというところがあろうかなと思っております。
 ほかにございますでしょうか。それでは、事務局から先ほど積み残しでもし何かありましたらお願いします。
 
○国際労働力対策企画官 では、資料1の7ページを投影していただけますか。
 御質問いただいたのが、御質問いただいたのが赤い線、平均賃金ですね。それから、青い線の平均時給、この2つの分布を見た場合に、特にN4、N5レベルのところで平均賃金と平均時給の乖離が大きいということに関してでございます。
 同じ資料の8ページを御覧ください。投影もお願いします。
 先ほどの折れ線グラフの平均賃金というのは、こちらの日本語能力、会話、読解とも一番左の平均賃金というものになりますが、青い線の平均時給は平均賃金を労働時間で除したものになります。ですので、特にN4、N5レベル、あるいは会話のほうで言いますと短い会話なら可能あるいは基本的な挨拶のみという部分について、労働時間のところを御覧いただきますと、ほかのところが170時間台になっておりますが、ここの2つのところは180時間台になっているのが御覧いただけるかと思います。つまり、大きい数で除していますので、その影響がまず一つ考えられます。
 それから、折れ線グラフのところは、平均賃金に関しましては左側の軸、目盛りがあります。平均時給のほうは右側の軸内、それぞれ使う軸が違いまして、必ずしもこれは完全に連動する、一致するわけではありませんので、その影響も考えられます。
 あともう一つは、これは割り算をした後に復元という作業がありますので、その影響も恐らくあるかなと。以上の3つが原因として考えられます。以上です。
 
○山川座長 ありがとうございます。
 大変お手数をおかけしました、見え方の面、目盛りの関係でも入っているということですね。ありがとうございます。
 ほかにございますでしょうか。それでは、ございませんでしたら、本日はこの辺りで終了とさせていただきたいと思います。
 2回にわたりまして、非常に多岐にわたる、しかも、有益な御意見をいただきました。
 本日、資料2-1として「当面の外国人雇用対策として考えられる課題」ということで整理していただきましたが、こちらの内容につきましては、いただいた御意見も踏まえまして、事務局に修正を検討していただきたいと思います。
 今後、審議会で議論されるということですけれども、修正の内容としては座長の私に御一任いただくということでよろしいのでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○山川座長 ありがとうございます。
 もちろん、まとまりましたらまた送らせていただきます。
 では、御一任いただきましたので、事務局に修正をしていただいて、私のほうで取りまとめさせていただきたいと思います。
 では、ここで村山職業安定局長から御挨拶がございます。
 
○職業安定局長 皆様、どうもありがとうございます。職業安定局長でございます。
 本検討会における当面の課題に関する座長一任に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。
 前回及び今回の2回にわたりまして、構成員の皆様方には、1月23日に決定されました「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」の内容でありますとか、令和5年度より実施しております外国人雇用実態調査の結果、また、文部科学省を中心とする日本語教育の取組状況等を御確認いただきながら、外国人労働者が働く現場における具体的な取組や課題に関する労使双方の皆様からのお知恵、また、国際的な外国人政策の比較の観点、統計調査に基づく政策検討の視点など、各構成員の方々の専門的な御知見に基づきまして、今後の外国人雇用をめぐる課題やその対応の方向性について開かれた場で幅広い御議論をいただきました。その際、特に都市と地方、また、大企業と中小企業、小規模事業者の違いといった様々な切り口から御議論を深めていただいたところでございます。
 事務局といたしましては、ただいま座長からのお話にございましたとおり、本日いただきました御意見も踏まえて、座長の御指導の下、また、各構成員の皆様とよく丁寧に御相談しながら、本日の資料2-1を基にいたしまして、当面の課題に関する報告をしっかり取りまとめていきますとともに、外国人雇用管理指針ですとか外国人雇用状況報告制度等の改善に向けた、先ほどお話のあった審議会における議論に向けた準備を進め、同時に関連施策の令和9年度の概算要求の検討にも生かしてまいりたいと考えております。
 また、本日の議論で、今も回答をさしあげましたが、特に資料1の日本語能力と賃金の相関分析をめぐります各先生方の御意見を通じまして、外国人雇用実態調査結果を活用した多様なファクトファインディングの可能性といったことについても浮かび上がってきたところでございます。担当の外国人雇用対策課長からも申し上げましたとおり、引き続き、この点に関しましては、有識者の皆様方に限らず、幅広い関係者の皆様方の御知見、お力も借りながら、エビデンスに基づく政策推進に努めてまいりたいと考えております。
 御多忙の中、貴重な御意見をいただきましたことに厚く感謝申し上げますとともに、今後、時期を見ながら、また本検討会における引き続きの検討を進める際には、改めて御協力をいただきますようお願いを申し上げる次第でございます。
 また、これはいつになるかは分かりませんけれども、改めてこの場を持たせていただく際には、本日は国外にわたる職業紹介でございますとか、あるいは官民の職業紹介機関の在り方といった職業安定行政に関する非常に根本的な課題について、外国人労働という切り口から様々御提起もいただいたところでございます。
 若干お答えも兼ねて申し上げますと、ハローワーク全体の定員に関しましては、先ほど来、大変ありがたい応援のお声もいただきましたが、産業構造の変化に応じた、希望に応じた働く人の労働移動をしっかり後押ししていくというような大きな政策の流れの中で、長らく定員削減が常勤職員で続いてきたのが、この3年間続けて100人を超えるネットの増員を査定官庁からいただいており、現在審議中の予算案にも必要な関係の経費が盛り込まれているところでございます。
 一方、ハローワークの実際の運営に関しまして、常勤職員以外に、先ほど座長からも障害者雇用の例についての話がありましたが、それぞれの分野における非常勤の様々な知見を持たれたコーディネーターやアドバイザー、相談員の方々のお力も借りながらやっているところでございます。
 とりわけ外国人雇用に関わる部分については、職業紹介に関しましても、雇用管理指導に関しましても、常勤職員だけではなくてこうした非常勤の職員のどういう機能、あるいはまた人材の活用を進めていくのかというようなことも一つの大きなテーマでございますし、また、現在実際に行っている職業紹介等に関しましても、そういう通訳等も含めたサービスコーナーを設けるとか、あるいは特に大規模な都市にはサービスセンターを設けるといういわゆる附属施設的な手法で対応しております。
 また改めて御議論いただきますときには、そうしたハローワーク全体における職業紹介や事業主指導の在り方、その中で特に外国人雇用が持っている特質を踏まえた対応の現状についても改めて整理して御紹介を申し上げながら、いろいろな御示唆をいただくことができればなと感じたところでございます。
 最後になりましたが、改めまして、皆さん、本当にどうもありがとうございました。
 
○山川座長 ありがとうございました。局長から非常に熱のこもった御挨拶をいただいたところでございます。
 事務局から何かございますか。
 
○外国人雇用対策課長 本日は、御多忙の中、御議論いただきありがとうございました。
 当面の外国人雇用対策として考えられる課題については、本日皆様から頂戴した御意見を踏まえ、山川座長に最終案を御確認いただいた上で、今後の外国人雇用政策の立案の参考にさせていただきたく存じます。
 
○山川座長 ありがとうございました。
 それでは、若干時間より早いですけれども、本日はこれで閉会とさせていただきます。皆様、大変ありがとうございました。