2026年3月11日 中央社会保険医療協議会 総会 第648回議事録

日時

令和8年3月11日(水)10:30~

場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)

出席者

構成員等
  • 城山英明会長
  • 本田文子委員
  • 飯塚敏晃委員
  • 笠木映里委員
  • 永瀬伸子委員
  • 鳥潟美夏子委員
  • 松本真人委員
  • 永井幸子委員
  • 高町晃司委員
  • 奥田好秀委員
  • 鈴木順三委員
  • 伊藤徳宇委員
  • 茂松茂人委員
  • 江澤和彦委員
  • 黒瀨巌委員
  • 小阪真二委員
  • 太田圭洋委員
  • 大杉和司委員
  • 森昌平委員
  • 木澤晃代専門委員
  • 上田克彦専門委員
  • 小松知子専門委員
事務局
  • 間保険局長
  • 林医療課長
  • 梅木医療技術評価推進室長
  • 吉田保険医療企画調査室長
  • 和田歯科医療管理官
  • 清原薬剤管理官 他

議題

  • 会長の選挙について
  • 医薬品の新規薬価収載等について
  • 最適使用推進ガイドラインについて(審議)
  • 費用対効果評価の結果を踏まえた薬価の見直しについて
  • DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について
  • 在宅自己注射について
  • 最適使用推進ガイドラインについて(報告)
  • 公知申請とされた適応外薬の保険適用について
  • 先進医療会議からの報告について

議事

○林医療課長
皆様、おはようございます。
まず、今回ですけれども、小塩会長が3月1日付で委員を退任されましたため、新しい会長が選任されるまでの間、慣例により審議官の熊木が司会進行をさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○熊木審議官
それでは、新しい会長の選任までの議事進行につきましては、私、熊木のほうで務めさせていただきます。
ただいまより、第648回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。
本日も対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての開催としております。
また、会議の公開につきましては、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
まず、委員の選任について御報告いたします。
小塩隆士前会長におかれましては、3月1日付で任期が満了となっております。小塩前会長におかれましては、6年にわたり中医協会長をお務めいただき、診療報酬改定の取りまとめ等に大変な御尽力をいただきました。本日は、小塩前会長にお越しいただいておりますので、まずは御挨拶をいただきたいと思います。
○小塩前会長
皆さん、おはようございます。6年間いろいろお世話になりました。
では、座って失礼させていただきます。
何とか会長を卒業することができました。真摯に議論に参加してくださいました1号側、2号側、専門委員の方々、それから各分科会委員の皆さん、そして資料の作成や会議の運営に携わってくださった厚生労働省の皆さん、そして、これも最後に言おうと思っていたのですが、会議の準備に奔走されて、会議中も委員の皆さんをサポートされてきた各機関のスタッフの皆さんに敬意を表します。本当にありがとうございました。
私は6年前に会長に就任したのですが、その頃は、こういう政府の審議会や委員会の会長とか委員長をやった経験が皆無でした。文字どおり全くの素人で、日本で一番面倒くさいというと怒られますが、意見の調整が一番難しい中医協の会長に就任したわけです。当時の厚労省の幹部の方々の勇気に敬意を表したいと思います。
さらに、就任して2回目の総会で会長に選出されたのですが、当時はコロナ禍が一番大変なときで、こういう対面で審議することはありませんでした。全部オンラインで進めていました。当時、私はメンバーの方々のお名前をちゃんと覚えていなかったし、Zoomで皆さんのお顔が一堂に出るのですが、名前が小さくて分からなくて、皆さんに非常に御迷惑をおかけしたと思います。本日は、この講堂で対面で審議ができ、感無量です。6年間大きな問題なく司会を務めさせていただけたのも、皆さんの御尽力のたまものだと思っております。改めてお礼申し上げます。
会長は余り個人的な意見を言ってはいないと事務局から言われていたのですが、もう私は会長ではないので、座っているところも違いますし、勝手なことをしゃべろうかなと思っています。しかし、そうすると、ネットで炎上する可能性がありますので、なるべく控えて申し上げたいと思います。3つ申し上げておきます。
1つは、公益委員の在り方についてです。これにつきましては、特に2号側の委員の方々から、時々、余り個人的な見解を表明すべきではないという御意見を頂戴いたしました。確かに、1号側と2号側の意見がかなり対立していて調整が難しいときに、公益の委員が意見を述べると意図せざるハレーションが起こる可能性もあり、慎重な発言が必要だと私も思います。
その一方で、我々は公益を代表するので、そういう立場から意見を申し述べるというのはあっていいと思います。ですから、意見を調整するという裁判官的な役割に加えて、特に我々は研究者ですので、アカデミアの観点から公益の意見を申し述べるということはあっていいと思います。現に私の任期中も、データの収集の必要性とか、その解析について非常に重要な御示唆を公益委員からいただきましたので、これはいいことかなと思います。ただ、いわば裁判官といいますか、利害調整をする役割と、公益の立場から意見を述べる役割との間で、どうバランスをつけるのかというのは結構難しい話でして、法律用語でいうと、成文法の世界ではなくて慣習法の世界のテーマだろうと思います。ですから、正解はない。これからも議論を重ねる中で、よりよい公益委員の在り方について皆さんに考えていただきたいと思っています。これが1つです。
2番目は、医療DX、とくにマイナ保険証についてです。マイナ保険証についてはいろいろ問題があるという御指摘をいただいております。私も余り使いたくなかったのですが、スマホで使えるようになったので、最近はお医者さんにかかるとき、あるいは薬局でお薬をいただくときはそれを使っています。このメリットについては、通常は、それを使うと、お医者さんにかかってどういう診察を受けたかとか、どういうお薬をもらったかという履歴が分かるところだと言われるのですが、それはあくまでもミクロレベルのメリットであって、それだけで医療DXのメリットは語り尽くせないのではないかと思います。
ほかに何がメリットかというと、マクロレベルのメリットがあります。レセプトからカルテに至るまで全部電子化されると、非常に良質なビッグデータが国レベルで蓄積されます。それを使うことによってよりよい医療サービスの提供が可能になるということだと思います。
私が在任中も、医療課の皆さんに出していただく資料は、ナショナルデータベースが利用可能になったということも大きいのですが、非常に精緻で、そのまま学術論文になるようなすばらしいものが出てくるようになりました。これも医療DXの大きな役割だろうと思います。
そういうふうに、マイナ保険証のメリットをマクロレベルで活用していくことは中医協の役割だと思っていますので、ぜひそれを頭において議論に参加していただければと思っています。
それから、3番目。これが一番大きいのですが、政策決定過程における透明性です。日本の保険医療については、国民皆保険が世界に冠たる長所だとよく言われるのですが、それと同じぐらい重要なのは、政策決定プロセスの透明性だと思います。利害関係者が一堂に集まって、もちろん関係団体の公式な見解を表明するという縛りはかかっていると思うのですけが、それでもお互いの意見をしっかりと表明して、互いに意見を聞く。しかも、それが議事録に収録されるだけではなくて、ユーチューブによってオンラインで発信されるということは、透明性という点で非常に優れた点だろうと思います。こんなことをやっている国は日本以外にないと思います。医療という分野は利害が対立しやすく、一般の国民から見ても難しい複雑な面があるかと思うのですが、それをできるだけオープンにして政策決定につなげていくことは、余り言われていないことだと思うのですけれども、重視していかないといけないことだと思います。

ということで、3つ申し上げましたが、診療報酬改定や薬価改定はこれからも続きます。中医協に関係する全ての方々の知見が透明性をもって集積され、保険医療の仕組みがこれからも維持・発展していくことを祈ってやみません。
6年間本当にありがとうございました。(拍手)
○熊木審議官
ありがとうございました。
ここで小塩前会長は御退室されることとなります。日本で意見調整が一番難しいと言われる中医協におかれまして6年間お務めいただきました。本当にありがとうございました。関係者、我々に対して大きなエールをいただいたかと思います。
(小塩前会長退室)
○熊木審議官
それでは、議事を進めさせていただきます。
その前に、委員の出欠状況について御報告いたします。
本日は田島専門委員が御欠席でございます。
議事次第に沿いまして、最初の議題でございますが、「会長の選挙について」でございます。
社会保険医療協議会法第5条第1項の規定によりまして、中医協には公益を代表する委員のうちから委員の選挙した会長1人を置くこととされております。会長につきましては、従来の慣例で申し上げますと、1号側及び2号側の御意見を伺った上で、御賛同があれば決するということとなっております。今回もこのような方法を取りたいと考えますが、いかがでございましょうか。
(首肯する委員あり)
○熊木審議官
ありがとうございます。そのように進めさせていただきたいと思います。
まず、1号側の代表の委員から御推薦をいただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
よろしくお願いします。
○松本委員
1号側では城山委員を御推薦申し上げます。よろしくお願いいたします。
○熊木審議官
ありがとうございました。
続きまして、2号側の代表の委員、いかがでございましょうか。
よろしくお願いいたします。
○江澤委員
2号側におきましても城山委員を御推薦申し上げたいと思います。
○熊木審議官
ありがとうございました。
1号側、2号側とも城山委員を御推薦いただきました。城山委員に会長をお願いするということでよろしゅうございますでしょうか。
(首肯する委員あり)
○熊木審議官
ありがとうございました。
それでは、城山委員に中医協会長をお願いいたします。
城山会長より一言御挨拶をお願いいたします。
○城山会長
1号側の委員の方、2号側の委員の方、そして皆様に御支持いただくという形で会長を務めさせていただくことになりました。身の引き締まる思いでございます。
座って失礼させていただきます。
現在、保険医療システムはいろいろな意味での転換期にあるかと思いますけれども、そういうときこそ、1号側委員、2号側委員の方々を初めとする幅広い関係者の方の声といいますか、御意見を丁寧に伺うということが極めて重要になっているのだろうと思います。そういう意味で、この中医協の運営を丁寧かつ着実に進めていきたいと思っておりますので、皆様からも御協力をいただければ大変幸いに存じます。
短い御挨拶ですけれども、今後ともよろしくお願いいたします。
○熊木審議官
ありがとうございました。
それでは、これからの議事につきましては、会長にお願い申し上げたいと思います。
城山会長、何とぞよろしくお願いいたします。
なお、カメラの頭撮りにつきましてはここまでとさせていただきます。
(カメラ退室)
○城山会長
それでは、以降の議事に入らせていただきたいと思います。
「医薬品の新規薬価収載等について」及び「最適使用推進ガイドラインについて」を議題といたします。これらの議題は関連することから、併せて審議することといたします。
本日は、薬価算定組織の弦間委員長にお越しいただいておりますので、まず「医薬品の新規薬価収載等について」を弦間委員長より御説明いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○弦間委員長
薬価算定組織の委員長の弦間でございます。
私から、今回検討いたしました新医薬品の算定結果について御報告いたします。
資料の総-2-1を御覧ください。今回報告する新医薬品は、1ページの一覧表にございますように14個でございます。
それでは、算定内容について御説明させていただきたいと思います。
まず、1品目目はザズベイカプセルでございます。2ページ~3ページを御覧いただきたいと思います。本剤は、うつ病・うつ状態を効能・効果としており、トリンテリックス錠を最類似薬とした類似薬効比較方式(Ⅰ)により算定いたしました。その結果、本剤の算定薬価は、30㎎1カプセル、646.80円となりました。
続きまして、2品目目でございます。オプスミット小児用分散錠でございます。4ページ~5ページを御覧いただきたいと思います。本剤は、肺動脈性肺高血圧症を効能・効果としており、オプスミット錠を最類似薬とした規格間調整により算定いたしました。補正加算は、特定用途加算10%が妥当と判断しております。その結果、本剤の算定薬価は、汎用規格で2.5㎎1錠、3712.20円となりました。
続きまして、3品目目でございます。イセルティ錠でございます。6ページ~7ページを御覧いただきたいと思います。本剤は、子宮筋腫に基づく諸症状の改善を効能・効果としており、レルミナ錠を最類似薬とした類似薬効比較方式(Ⅰ)により算定いたしました。その結果、本剤の算定薬価は、100㎎1錠、429.10円となりました。
続きまして、4品目目でございます。プリミーフォート経腸用液でございます。8ページ~9ページを御覧いただきたいと思います。本剤は、極低出生体重児の栄養管理を効能・効果としており、原価計算方式により算定いたしました。補正加算は、小児加算10%、加算係数0が妥当と判断しました。その結果、本剤の算定薬価は、汎用規格で40mL1瓶、7万7580.50円となりました。
続きまして、5品目目、セピエンス顆粒分包でございます。10ページ~11ページ目を御覧いただきたいと思います。本剤は、フェニルケトン尿症を効能・効果としており、ビオプテン顆粒を最類似薬とした類似薬効比較方式(Ⅰ)により算定いたしました。補正加算は、小児加算10%が妥当と判断いたしました。その結果、本剤の算定薬価は、汎用規格で1000㎎1包、6万7957.10円となりました。
続きまして、6品目目でございます。ボラニゴ錠でございます。12ページ~13ページを御覧いただきたいと思います。本剤は、IDH遺伝子変異陽性の神経膠腫を効能・効果としており、タフィンラーカプセル及びメキニスト錠を最類似薬とした類似薬効比較方式(Ⅰ)により算定いたしました。算定薬価は、外国平均価格の0.75倍を下回ることから、外国価格調整による引上げを行いました。その結果、本剤の算定薬価は、10㎎1錠、3万1791.80円となりました。
続きまして、7品目目でございます。エクテリー錠でございます。14ページ~15ページを御覧いただきたいと思います。本剤は、遺伝性血管性浮腫の急性発作を効能・効果としており、フィラジル皮下注を最類似薬とした類似薬効比較方式(Ⅰ)により算定いたしました。補正加算は、有用性加算(Ⅱ)の5%が妥当と判断いたしました。その結果、本剤の算定薬価は、300㎎1錠、34万4822.10円となりました。
続きまして、8品目目でございます。エルゾンリス点滴静注でございます。16ページ~17ページを御覧いただきたいと思います。本剤は、芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍を効能・効果としており、原価計算方式により算定いたしました。補正加算は、有用性加算(Ⅱ)の5%、市場性加算(Ⅰ)の15%及び加算係数0が妥当と判断しました。算定薬価は、外国平均価格の0.75倍を下回ることから、外国価格調整による引上げを行いました。その結果、本剤の算定薬価は、1000㎍1mL1瓶、360万7878円となりました。
続きまして、9品目目でございます。ジニイズ点滴静注でございます。18~19ページを御覧いただきたいと思います。本剤は、切除不能な進行・再発の肛門管扁平上皮がんを効能・効果としており、キイトルーダ点滴静注を最類似薬とした類似薬効比較方式(Ⅰ)により算定いたしました。補正加算は、有用性加算(Ⅱ)の5%、それから市場性加算(Ⅰ)の10%を妥当といたしました。その結果、本剤の算定薬価でございますけれども、500㎎20mL1瓶、61万1671円となりました。
続きまして、10品目目のブーレンレップ点滴静注用でございます。20ページ~21ページを御覧いただきたいと思います。本剤は、再発又は難治性の多発性骨髄腫を効能・効果としており、ダラザレックス点滴静注を最類似薬とした類似薬効比較方式(Ⅰ)により算定しました。補正換算でございますけれども、有用性加算(Ⅱ)の10%及び迅速導入加算の5%を妥当と判断しました。その結果、本剤の算定薬価でございますけれども、100㎎1瓶、128万4052円となりました。
続きまして、11品目目でございます。ミンジュビ点滴静注用でございます。22ページ~23ページを御覧いただきたいと思います。本剤は、再発又は難治性の濾胞性リンパ腫を効能・効果としており、ガザイバ点滴静注を最類似薬とした類似薬効比較方式(Ⅰ)により算定いたしました。補正加算でございますけれども、市場性加算(Ⅰ)の10%及び迅速導入加算の5%を妥当と判断いたしました。算定薬価は、外国平均価格の0.75倍を下回ることから、外国価格調整による引上げを行いました。その結果、本剤の算定薬価は、200㎎1瓶、12万5201円となりました。
続きまして、12品目目のリブロファズ配合皮下注でございます。24ページ~25ページを御覧いただきたいと思います。本剤は、切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんを効能・効果としており、ライブリバント点滴静注を最類似薬とした類似薬効比較方式(Ⅰ)により算定いたしました。その結果、本剤の算定薬価は、10mL1瓶、48万46円となりました。
続きまして、13品目目でございます。ルンスミオ皮下注でございます。26ページ~27ページを御覧いただきたいと思います。本剤は、再発又は難治性の濾胞性リンパ腫を効能・効果としており、ルンスミオ点滴静注を最類似薬とした類似薬効比較方式(Ⅰ)により算定いたしました。その結果、本剤の算定薬価は、汎用規格で45㎎1mL1瓶、232万7787円となりました。
続きまして、14品目目、アバレプト懸濁性点眼液でございます。28ページ~29ページを御覧いただきたいと思います。本剤は、ドライアイを効能・効果としており、ジクアスLX点眼液を最類似薬とした類似薬効比較方式(Ⅰ)により算定いたしました。その結果、本剤の算定薬価は、0.3%5mL1瓶、577.50円となりました。
以上で私からの説明は終わらせていただきたいと思います。
○城山会長
どうもありがとうございました。
引き続き、事務局から補足と資料の説明をお願いいたします。
○清原薬剤管理官
薬剤管理官でございます。資料の補足説明をさせていただきます。
資料の2-1を御覧ください。1ページ目でございます。今回収載予定の新薬のうち、費用対効果評価の対象が1品目ございます。10番目のブーレンレップ点滴静注用100㎎でございます。類似薬効比較方式(Ⅰ)により算定され、有用性系の加算の対象とされた品目でございます。ピーク時の市場規模予測は187億円であるため、H1品目に該当いたします。
続きまして、令和6年度薬価制度改革イノベーション評価に関する内容の制度改正を行いましたが、今回の収載品目について該当するものがありましたので、御紹介させていただければと思います。
4番目のプリミーフォート経腸用液でございます。9ページにございますように、小児加算が10%となっております。本適用に対しまして初めて承認された薬剤であることから、加算率はこれまでより大きく評価をしたものでございます。
5番目のセピエンス顆粒分包につきましては、11ページにありますように、小児加算が10%となっております。臨床試験に組み入れられました小児患者の年齢等を踏まえまして、加算率はこれまでより大きく評価したものでございます。
8番目のエルゾンリス点滴静注につきましては、17ページにありますように、市場性加算(Ⅰ)が15%となっております。患者数が非常に限られる適用に対しまして国内試験が実施されていること等を踏まえまして、加算率はこれまでより大きく評価したものでございます。
また、10番目のブーレンレップ点滴静注用、11番目のミンジュビ点滴静注用につきましては、令和6年度の制度改正で新設されました迅速導入加算の要件を満たしましたので、5%の加算を適用しております。
続きまして、総-2-2を御覧いただければと思います。今回の薬価収載予定の新薬のうち、14日の処方制限ルールの例外的な取扱いに関する御提案でございます。対象品目はボラニゴ錠でございます。2ページ目を御覧ください。「(2)製剤上の特性」に記載のとおり、本剤は1ボトル30個入りでございます。吸湿性等の製剤の特性上、分包化せずボトルのまま処方・管理することが必要なものでございます。臨床試験において14日を超える投薬における安全性が確認されているため、例外的に処方日数制限を14日ではなく30日間として取り扱うこととしてはどうかという御提案でございます。
説明は以上でございます。
○紀平医薬品審査管理課長
続きまして、医薬品審査管理課長でございます。
資料、総-3-1を御覧ください。最適使用推進ガイドライン、レチファンリマブ(遺伝子組換え)に関するものでございます。
先ほど御説明ありました新規薬価収載される医薬品のうち、このレチファンリマブ(遺伝子組換え)、販売名「ジニイズ点滴静注」につきまして、昨年11月27日に開催されました薬事審議会医薬品第二部会におきまして薬事承認を御審議いただいた際に、最適使用推進ガイドラインについても確認を受けておりますので、御報告をさせていただくものでございます。
ガイドラインの構成は、既に発出されている他剤の最適ガイドラインと同じでございます。
2ページへ進んでいただきまして、PDF3枚目、ページ番号で2ページを御覧ください。「1.はじめに」がございます。四角囲みのところに対象について記載がございます。対象となる医薬品はレチファンリマブ(遺伝子組換え)、対象となる効能・効果は、切除不能な進行・再発の肛門管扁平上皮がん、用法・用量はこちらに記載がありますとおりで、パクリタキセル、カルボプラチンとの併用におきまして、4週間間隔で点滴静注として用いられるものでございます。
続きまして、4ページ目にお進みください。PDF5枚目です。「3.臨床成績」がございます。【有効性】の①ですけれども、国際共同第Ⅲ相臨床試験におきまして、化学療法歴のない切除不能な進行・再発の肛門管扁平上皮がん患者が対象とされまして、主要評価項目であります無増悪生存期間について、本剤、パクリタキセル、カルボプラチンの併用群におきまして、対照とされましたプラセボ、パクリタキセル、カルボプラチンの併用群と比較して、統計学的に有意な延長が示されたというものでございます。
2枚お進みいただきまして6ページです。安全性についてでございます。副作用プロファイルについては、類薬と比較して特段の懸念は認められず、適切な注意喚起を実施することにより管理可能と考えられております。
また2枚お進みいただきまして8ページです。「4.施設について」でございます。施設基準につきましては、①-2の項目におきまして、肛門管扁平上皮がんの化学療法及び副作用発現時の対応に十分な知識と経験を持つ医師を責任者として配置するように記載されております。
続きまして、また2枚お進みいただきまして「5.投与対象となる患者」についてです。【有効性に関する事項】につきましては、臨床試験成績における対象患者としまして、承認された効能・効果、用法・用量に基づく患者についてこちらに記載がございます。
また、安全性につきましては、類薬の最適使用推進ガイドラインと同様の記載となっております。
次の11ページ目以降、「6.投与に際して留意すべき事項」の記載がありますけれども、これまでに作成している類薬の最適使用推進ガイドラインと同様でございます。
以上でございます。
○清原薬剤管理官
続きまして,薬剤管理官でございます。
資料、総-3-2を御覧ください。先ほど説明がございましたジニイズ点滴静注500㎎の最適使用推進ガイドラインに基づく保険適用上の留意事項についてでございます。
「3 留意事項の内容」につきましては、(1)に基本的考え方、対象品目について、最適使用推進ガイドラインに従って使用する旨を明記しております。また「(2)診療報酬明細書の摘要欄に記載を求める事項」につきましては、1ページ目に記載をしているとおりでございます。
最後に、2ページ目「4 留意事項通知の発出日及び適用日」でございますが、こちらは3月17日付で発出、翌18日付で適用と考えております。
説明は以上となります。
○城山会長
どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの説明について何か御質問等ありましたら、お願いいたします。
森委員、お願いします。
○森委員
ありがとうございました。
新規収載に関して異論はありません。総-2-2のボラニゴ錠なのですけれども、事務局からも説明がありましたように、分包化せずにボトルのまま処方・管理するということは現場にきちんと伝わるようにお願いします。
以上です。
○城山会長
ありがとうございました。
いかがでしょうか。
高町委員、お願いします。
○高町委員
ありがとうございます。
私からは3点質問させていただきたいと思います。
1点目はザズベイカプセルについてです。海外では産後鬱の効能・効果が承認されているため外国平均価格調整の対象外ということですが、日本では産後鬱に限定せずに全ての患者に使用できるということなのでしょうか。
2点目もザズベイカプセルについてです。服用後、強い眠気があるということから、アメリカではFDAが服用後12時間は運転を禁止するという規制をしているということですが、日本ではどのような安全対策をお考えでしょうか。例えば、高齢者の転倒リスクといったことも考えられると思いますが、いかがでしょうか。
3点目はボラニゴ錠についてです。薬価承認が令和7年9月19日で、60日、遅くとも90日以内に保険収載するというルールから外れるため、企業都合により今回の収載希望との記載がありますが、具体的にどのような理由があったのか、把握されていれば教えていただけますでしょうか。
私からは以上です。
○城山会長
3点御質問がありましたけれども、事務局、いかがでしょうか。
○清原薬剤管理官
薬剤管理官でございます。
まず、ザズベイカプセルについて2つ御質問がございました。欧米は産後うつの効能なのですが、日本はうつ病・うつ状態の効能で薬事承認されており、日本では産後うつも含めまして、本剤はうつ・うつ状態の患者にお使いになれるということでございます。
開発の経緯として、本剤につきましては、国内試験で全ての開発パッケージが行われておりまして、そこで有用性が示されたというものでございます。
ただ、使用の方法は、これまでのうつ病治療薬とは違いますので、2週間投与、6週間休薬というところをきちんと守る必要がありますので、ここの徹底ということはさせていただきたいと思っております。
それから、服用後の注意でございます。海外では12時間ということがありますが、日本の添付文書におきましては、8.5項で「眠気、めまい等があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること」と規定しており、時間制限はなく、本剤投与期間中については運転等の危険を伴うものについて従事しないという注意書きになっております。
それから、ボラニゴ錠につきましては、承認から収載まで時間がかかった理由はということなのですが、企業に確認いたしましたところ、安定供給を踏まえた販売体制の構築に時間を要したためと聞いております。承認のときには実は40㎎錠も承認をされておりましたが、本剤は吸湿性の問題等からボトルでの配布が必要ということもありますので、その40㎎錠については、今、違う包装の形態を国内で開発しているところで10㎎錠を先に出すことを考えた上で、供給量などを勘案して、十分な体制が取れるまで時間を要したと聞いております。
以上でございます。
○城山会長
高町委員、いかがでしょうか。
○高町委員
了解しました。ありがとうございます。
○城山会長
どうもありがとうございました。
ほかはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
ほかに質問などもないようでしたら、本件につきましては中医協として承認することにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○城山会長
どうもありがとうございました。
それでは、説明のあった件につきましては中医協として承認をしたいと思います。
弦間委員長におかれましては、どうもありがとうございました。
○弦間委員長
どうもありがとうございました。
(弦間委員長退室)
○城山会長
次に「費用対効果評価の結果を踏まえた薬価の見直しについて」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、事務局より説明をお願いいたします。
○清原薬剤管理官
薬剤管理官でございます。
資料の総-4-1を御覧いただければと思います。医薬品の費用対効果評価結果に基づく価格調整の御説明でございます。
まずは、エルレフィオ皮下注及びテクベイリ皮下注でございます。こちらは、11月14日の中医協で御承認されました上の表の費用対効果評価結果におきまして価格調整係数が1であることから、価格調整はございません。
続きまして、総-4-2を御覧いただければと思います。トルカブ錠でございます。こちらは、12月10日の中医協で承認されました上の表の費用対効果評価の結果に基づきまして、下の表の改定薬価の欄に価格調整の結果を記載しております。適用日は令和8年6月1日としております。
説明は以上でございます。
○城山会長
どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの説明について御質問等ありましたら、よろしくお願いします。
いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、特に御質問などもないようでしたら、本件につきましては中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○城山会長
それでは、説明のあった件につきましては中医協として承認したいと思います。よろしくお願いいたします。
次に「DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について」を議題といたします。
事務局から資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長です。
総-5「DPCにおける高額な新規の医薬品等への対応について」を御覧ください。新規に薬価収載された医薬品等につきましては、DPCの診療報酬点数表に反映されないことから、一定の高額であるといった基準に該当する医薬品につきましては、その患者の入院全体を包括評価の対象外として、次期診療報酬改定までの間、出来高算定することとしております。先ほどお諮りをした新薬、それから、この間に効能追加が行われた薬の中で基準を満たすものについてそのような取扱いをすることをお諮りするものでございます。
説明は以上です。
○城山会長
ただいまの御説明について何か御質問等ございましたら、よろしくお願いいたします。
よろしいでしょうか。
特に御質問等もないようでしたら、本件につきましては中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○城山会長
それでは、説明のあった件につきましては中医協として承認をすることにしたいと思います。
次に「在宅自己注射について」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○林医療課長
医療課長です。
総-6「保険医が投与することができる注射薬及び在宅自己注射指導管理料の対象薬剤の追加について」を御覧ください。今回は2つの製剤についてお諮りするものでございます。
1つ目がオリプターゼアルファ(遺伝子組換え)製剤、2つ目が、2ページにございますアパダムターゼアルファ、シナキサダムターゼアルファ製剤でございます。いずれも、投与間隔や学会からの要望があることなど、これまで運用しております基準、参考のほうにございますが、これを満たしていると考えますので、お認めすることについてお諮りするものでございます。
以上です。
○城山会長
どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの説明について御質問等ありましたら、よろしくお願いいたします。
よろしいでしょうか。
それでは、特に御質問等ないようでしたら、本件につきましては中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○城山会長
それでは、説明のあった件につきましては中医協として承認をすることとしたいと思います。
次に「最適使用推進ガイドラインについて」を議題といたします。
本件は報告事項であります。事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○清原薬剤管理官
薬剤管理官でございます。
資料、総-7を御覧ください。最適使用推進ガイドラインでございます。表でお示ししました医薬品につきまして、今般、効能・効果の追加の一変承認等に伴い、最適使用推進ガイドラインを作成、改定し、保険適用上の留意事項を通知いたしましたので、御報告をいたします。
まず、1枚目、品目1、テセントリク点滴静注でございます。今回追加となりました効能は、下線部の「切除不能な胸腺癌」でございます。
2ページ目、デュピクセント皮下注でございます。今回追加になりましたのは、下線部の「気管支喘息」の6歳~11歳の小児に対する適応でございます。
3ページ目、キイトルーダでございます。今回適応追加になりましたのは、下線部の「局所進行頭頚部がんにおける術前・術後補助療法」でございます。
4ページ目、テゼスパイア皮下注でございます。今回追加適応になりましたのは、下線部の「鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎」でございます。
いずれにつきましても、一変承認日と同日、最適使用推進ガイドライン及び保険適用上の留意事項の通知を発出しております。
総-7、参考1~4につきましては、各品目の最適使用推進ガイドラインを、総-7、参考5に保険適用上の留意事項の内容をお示ししておりますので、適宜御参照いただければと思います。
説明は以上でございます。
○城山会長
どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの説明について何か御質問等ありましたら、よろしくお願いいたします。
よろしいでしょうか。
それでは、御質問等ないようでしたら、本件に係る質疑はこの辺りとしたいと思います。
これは報告事項なので、以上となります。
次に「公知申請とされた適応外薬の保険適用について」を議題といたします。
本件も報告事項であります。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○清原薬剤管理官
薬剤管理官でございます。
総-8を御覧ください。有効性・安全性が公知であると確認されました適応外薬につきましては、保険適用を迅速に行う観点から、薬事審議会の事前評価が終了した段階で、薬事承認を待たずに保険適用することとしております。
2ポツに記載しておりますが、1月29日の薬事審議会医薬品第二部会及び3月5日の医薬品第一部会におきまして、表に記載の4品目の適応の追加について事前評価が終了し、公知申請して差し支えないと判断されておりますので、それぞれ同日付で保険適用としております。
以上でございます。
○城山会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明について御質問等ありましたら、よろしくお願いします。
よろしいでしょうか。
特に御質問等ないようでしたら、本件に係る質疑はこの辺りとしたいと思います。
次に「先進医療会議からの報告について」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○梅木医療技術評価推進室長
医療技術評価推進室長でございます。
中医協資料、総-9に基づきましての御報告です。先進医療の科学的評価結果についての御報告。
まず、上段。先進医療会議における先進医療Aの科学的評価結果の御報告です。
整理番号357番、標準治療終了前におけるがんゲノムプロファイリング検査でございます。適応症は、進行再発固形がん。申請医療機関、費用は記載のとおりでございまして、総評として「適」となってございます。
続きまして、下段でございます。先進医療Bの科学的評価結果の御報告となります。
整理番号179番、血中循環腫瘍DNAを用いたマルチプレックス遺伝子パネル検査でございます。適応症といたしまして、進行または再発大腸がん、切除不能なものに限る。申請医療機関、費用は記載のとおりでございまして、総評は「適」となってございます。
続きまして、整理番号180番、術前・術後のイリノテカン静脈内投与、オキサリプラチン静脈内投与及びS-1内服投与の併用療法でございます。適応症といたしましては、切除が可能な膵がん。申請医療機関、費用は記載のとおりでございまして、総評として「適」となってございます。
報告は以上でございます。
○城山会長
どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの説明について御質問等ありましたら、よろしくお願いいたします。
よろしいでしょうか。
それでは、御質問等ないようでしたら、本件に係る質疑はこの辺りとしたいと思います。
本日の議題は以上ですけれども、森委員からの御発言があると伺っておりますので、よろしくお願いいたします。
○森委員
議題にはありませんけれども、少しお時間をいただきまして、保険薬局で起きた不祥事について発言させていただければと思います。
ある企業グループが運営している複数の薬局において、管理薬剤師が別店舗でも業務を行っていたと3月2日付で報道されました。その報道によれば、エリアマネジャーの指示で3府県12薬局の管理薬剤師が同一グループの別店舗で業務を行っていたことや、別店舗の管理薬剤師の印鑑を使って調剤を行い、発覚を逃れていた事例もあったとのことです。また、当該企業グループからは、調剤併設型店舗を積極的に店舗展開する中で、十分な人員の確保に至らなかったことが原因の一つと説明があったと報道されています。
薬機法では、管理薬剤師は、保健衛生上支障が生じないよう、勤務する従事者の監督、構造設備や医薬品等の管理を含めて薬局業務全般を管理する責務があり、兼務を禁止しています。こうした管理者の責務をないがしろにしただけではなく、別店舗で他人の調剤印を使用して調剤するという薬剤師倫理にもとる許しがたい行為が行われていました。
当該企業グループにおいては、調剤報酬の返還のみならず、薬事も含む行政の調査に協力するとともに、医療提供施設としての薬局経営、組織の在り方、薬剤師が十分確保できない店舗の運営、店舗展開の考え方を見直し、患者や関係者の信頼回復に向けた対応に努めることを強く望みます。また、薬局業界としても、二度とこのような薬局・薬剤師への信頼を失墜しかねない事案が発生しないよう努めていく所存です。
当たり前のことですが、当該事案に限らず、経営効率の向上の前には常に医療提供の質や医療安全の担保が前提として存在しており、これが何よりも重要です。薬局関係者におかれましては肝に銘じていただきたく、この場で発言させていただきました。
私からは以上です。ありがとうございました。
○城山会長
どうもありがとうございます。よろしいでしょうかね。
続きまして、今回をもちまして永瀬委員が御退任となります。一言御挨拶いただければ幸いです。
○永瀬委員
こんにちは。永瀬でございます。6年間大変ありがとうございました。
私は、専門が労働経済学と社会保障でございます。データ分析というのを主にしておりますので、医療の専門家ではないために、この委員会には公益委員として、1号側と2号側の意見と、それから、厚労省のいろいろな資料を拝見し、それを理解するという立場だったのではないかと思います。その際に、市民、生活者、あるいは患者のような目線で、どういうことが起きているのかということをなるべく理解して、これがどういうことを意味するのかを理解しようと努めてきたつもりです。
日本のこれからの医療というのはとても重要になっていきますので、私、検証部会に関わらせていただきましたけれども、そういうデータのアクセスを改善して、医療関係者だけでなくて、より多くの研究者、経済学とか、そういう人たちがこの医療に参入していくことを願いたいと思います。
検証部会では、専門の先生方が委員になられて、厚労省はもちろんですけれども、調査票を作成されて、非常に短い期間で調査を行い、そして短い期間で報告書まで上げていますので、そういう意味では、私は、実は分析できるところがまだまだたくさんあるのではないかと常々思っていました。例えば、専門委員の先生方がこれを入れる必要があると言われている患者数であるとか、常勤医師の数であるとか、地域であるとか、そういう類型化でどういうことが分かるのかとか。短い時間の中なので、現在の体制というのは現実的な体制だと思いますけれども、そうしたデータを後から何年分か集めて分析する。特にコロナのときには、毎月の医療機関ごとの患者数の変化という非常貴重なデータが取られているのですけれども、そういったものの分析をこれからもするような形で、医療の研究者、医療関係を研究する人たちがこの分野により参入して、日本の医療供給体制が患者や市民、そして、いろいろな地域の人たちにとってよりよいものになっていくといいなと思っております。
あと、印象に残ることとしては、先ほど小塩前会長が、コロナがあったとか、マイナンバーがあったとかおっしゃっていて、私も同じなのですけれども、もう一つは、私は女性労働が主な専門なものですから、不妊治療の社会保険適用というのはとても大きく印象に残っております。というのは、私、女子大で教えてきまして、院生もたくさんおりますので、実はそういう当事者の声を聞くこともそれなりにございます。
また、35~36歳というと妊よう力が落ちていく年齢ですけれども、驚くことに、35~36歳で正社員では4割しか子供を持っていないというのが2010年頃の日本の状況です。その2010年頃から変化して育児休業が増えていって、今は第一子を持つ人の5割以上が正社員で子供を持つようになっている。一方で持ちにくい状況が続いている。なので、子供を持っていない方たちも大変増えている。そのような状況がございます。
そうした中で、この不妊治療については、つらいとか、鬱になるとか、いろいろなことを聞いていましたが、社会保険が適用になった。今まで日本では、成功率が落ちる40歳ぐらいでの不妊治療がピークでございましたが、これがどういうふうに変わっていったのか、その結果を中医協で報告することがありました。1年後に1回だけ報告があったのですけれども、これからまたデータがたまっていきますと、同じ方が何回か受けて、何歳のときにどうなったかといういろいろなデータで分析可能ですので、ぜひそうした形で分析がされること。
あと、日本は特に遅い時期の不妊治療が多いのですけれども、そうなった背景には、医療体制もあるし、働き方の問題もあったのかなと思います。女性たちが保険適用で金銭的な負担が軽減されましたけれども、それだけではなくて、この保険適用が女性の選択の幅を広げるトリガーになるように、制度に併せて、医療と仕事の両立がしやすいような供給が増えていく途上にあると信じておりまして、そのようなことがフォローされるといいなと思っております。
ずっと気になっていたことをもう一点だけ申し上げますと、2000年~2020年に20~64歳が約1000万人減りまして、2020年~2040年にさらに1000万人減ります。それに対して、2000年~2020年に65歳以上の高齢者が大変増えたわけですけれども、この先は特に85歳以上が増えていく。現役が減る一方で、高齢者の方々が非常に増えていって、それは医療の問題でもあるし、お金の管理とか、日本にとって非常に重要なことであるのかなと。そういう中で、私は、日本の医療は本当にありがたいなと思っていますけれども、それがどういうふうに持続可能なのか。また、患者にとってはありがたいばかりではなくて、いろいろな意見もあるかもしれませんので、そういったものを吸い上げていくことも考えられて、いろいろな制約がある中で、この日本の医療がますますいいものになっていってほしいなと思います。
いろいろと勉強する機会をいただきましてありがとうございました。医療が少し分かったのではないかと思いますので、これからはもう少し研究をしていければいいと思っております。どうもありがとうございました。(拍手)
○城山会長
どうもありがとうございました。
今後の運営にぜひ生かしていきたいと思います。どうもありがとうございました。
それでは、次回の日程につきましては追って事務局より連絡いたします。
それでは、本日の総会はこれにて閉会といたしたいと思います。どうもありがとうございました。