第7回 がんゲノム医療中核拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループ(議事録)

健康・生活衛生局がん・疾病対策課

日時

令和8年3月13日(金)15:00~17:00

議題

(1)座長の選任について
(2)がんゲノム医療中核拠点病院等の指定要件について
(3)その他

議事

○事務局 それでは、定刻となりましたので、ただいまより、第7回「がんゲノム医療中核拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループ」を開催いたします。
 構成員の皆様方におかれましては、お忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。事務局を務めます厚生労働省健康・生活衛生局がん・疾病対策課の千葉でございます。
 本ワーキンググループはYouTubeにて配信しておりますので、御承知おきください。
 本日は10名の構成員と1名の参考人の方に御出席いただいております。今回のワーキンググループから、治療と仕事の両立支援~はーべすと~代表、つじもとFP事務所代表、一般社団法人全国がん患者団体連合会監事の辻本由香構成員に新たに御参画いただいています。
 続いて、参考人の御紹介をいたします。京都大学大学院医学研究科腫瘍内科学講座、武藤学先生です。
 今回より新たに御参画いただいた辻本構成員におかれましては、一言御挨拶いただけたらと存じます。
○辻本構成員 ありがとうございます。
 奈良で働く世代の患者会、治療と仕事の両立支援~はーべすとの代表しております辻本と申します。本日から参加させていただきます。私自身、両側乳がんの経験者であり、父を肝臓がんで亡くした遺族でもあります。また、ファイナンシャルプランナーとして患者さんや御家族の社会的な苦痛や相続などの相談にも携わってまいりました。制度があっても現場では生かし切れない課題があることを日々実感しております。どうぞよろしくお願いいたします。
○事務局 辻本構成員、ありがとうございました。
 続いて、資料の確認をさせていただきます。議事次第、資料1から4及び参考資料1から5がございますので、御確認ください。なお、資料は厚生労働省のウェブサイトにも掲載しております。
 本日の議題としては、1、座長の選任について、2、がんゲノム医療中核拠点病院等の指定要件について、3、その他を予定しております。
 それでは、議題1「座長の選任」に移りたいと思います。本ワーキンググループの開催要綱にて、座長は構成員の互選によりおくこととされておりますので、御推薦がございましたらお願い申し上げます。
 織田構成員、お願いいたします。
○織田構成員 織田ですけれども、もしよろしければ、国立がん研究センター中央病院の瀬戸泰之先生を推薦させていただきたいと思います。
○事務局 瀬戸泰之先生を御推薦いただきました。
 ほかに御推薦等ございますでしょうか。
 それでは、瀬戸構成員に座長をお願いすることでよろしいでしょうか。
(構成員首肯)
○事務局 ありがとうございます。
 瀬戸構成員におかれましては、座長席に御移動の上、一言御挨拶をお願いします。
○瀬戸座長 皆さん、こんにちは。瀬戸でございます。前回に引き続きまして座長を務めさせていただきます。
 このがんゲノム医療というのは、今回造血器腫瘍も加わって、ますます普及する過程、途上だと思いますけれども、様々な課題があるということも間違いない認識、共通していると思います。その中にあってこのワーキンググループの役割というのは非常に重要なものだと認識しておりますので、皆さんにおかれましては、ぜひ御議論をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○事務局 座長、ありがとうございました。
 この後の進行は瀬戸座長にお願いいたします。
○瀬戸座長 それでは、皆さん、よろしくお願いいたします。
 それでは、議題2「がんゲノム医療中核拠点病院等の指定要件について」に移ります。まず初めに、事務局から資料1を用いて、直近のがんゲノム医療に係る取組を説明いたします。続きまして、日本癌治療学会、日本臨床腫瘍学会及び日本癌学会の3学会合同ゲノム医療推進タスクフォース、ワーキンググループを代表して武藤先生より、質を確保したがんゲノム医療提供体制の拡大に関して御提示いただきます。また、日本血液学会を代表して坂田構成員より、質を確保した造血器腫瘍におけるゲノム医療提供体制の拡大に関して御提示いただきます。それを受けて、資料4にて事務局から今後の方針が提案されるという構成で進行していきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、まず資料1を事務局より説明をお願いします。
○事務局 事務局でございます。
 資料1、がんゲノム医療に係る取組について、御説明差し上げます。
 1枚めくっていただいて2枚目、2040年を見据えたがんゲノム医療提供体制というところでお話しさせていただきます。
 第4期がん対策推進基本計画においてもがん医療の分野で医療提供体制の均てん化・集約化について、また、がんゲノム医療についてというところが取り上げられております。
 次のページをお願いいたします。
 第4期がん対策推進基本計画においても、がんゲノムの関連の記載というものは多岐にわたりますけれども、取り組むべき施策としましては、国はがんゲノム医療をより一層推進する観点から、がんゲノム医療中核拠点病院等を中心とした医療提供体制の整備等を引き続き推進するとしています。
 また、関係学会等と連携し、がん遺伝子パネル検査等のさらなる有効性に係る科学的根拠を引き続き収集するとともに、必要な患者が、適切なタイミングでがん遺伝子パネル検査等及びその結果を踏まえた治療を受けられるよう、既存制度の見直しも含め検討するとしています。
 次のページをお願いいたします。
 こちらは2040年を見据えたがん医療の均てん化・集約化に係る基本的な考え方について、昨年の8月1日の取りまとめの資料から持ってきておりますけれども、国は、基本法に基づきまして、拠点病院等を中心として、均てん化・集約化の推進に取り組んでおりました。今回、2040年に向けて、がん医療の需要変化等が見込まれる中、引き続き適切ながん医療を受けることができるよう均てん化の促進に取組むとともに、持続可能ながん医療提供体制となるよう再構築していく必要があるというところで、医療技術の観点からは、広く普及された医療について均てん化に取り組むとともに、高度な医療技術については、症例数を集積して質の高いがん医療提供体制を維持できるよう一定の集約化を検討していくといった医療機関及び関係機関の機能の役割分担及び連携を一層推進する。また、需給の観点からは、医療需要が少ない地域や医療従事者等の不足している地域等において、効率性の観点から一定の集約化を検討していくとしています。
 下の図では、それぞれの医療に関して想定される提供主体や均てん化・集約化の考え方を示しているものでございます。
 6ページ目でございます。参考資料の中でがんゲノム医療がどこに位置づけられているかというところですが、薬物療法の中のがん医療圏または複数のがん医療圏単位での集約化の検討が必要な医療というところで位置づけられてございます。
 次をお願いいたします。
 同時にまとめられました取りまとめにおける関連記載です。下段になりますけれども、がんの標準治療を実施することが求められる医療機関として位置づけられている拠点病院等において、がんゲノム医療が実施できるよう、関連学会等と連携し、その運用面の改善を図りながら、質の高いがんゲノム医療の提供体制を構築していくことが重要であるとしています。
 8ページ目は先に述べたことの繰り返しとなりますが、薬物療法に関する提供体制の課題・対応というところで書いております。近年のがんゲノム医療の進歩を踏まえ、関連学会と連携しながら、質の高いがんゲノム医療が提供できる体制の構築が必要というところで書いております。
 9ページ目から11ページ目に関しましては、ゲノムの基本法、それに基づくゲノム医療施策に関する基本的な計画というところで御紹介するものでございます。
 9ページ目には法律の概要を示してございます。
 10ページ目には、それに基づき昨年11月21日に閣議決定されましたゲノム医療施策に関する基本的な計画の概要。特にこの中の医療等の提供体制の構築というところが本ワーキンググループも関わってくるというところかと存じます。
 11ページ目の分野別施策でございます。その中の真ん中の上の部分「ゲノム医療の提供の推進」というところで、本ワーキンググループがどこに関わっているというところでございました。
 次に、がんゲノム医療中核拠点病院等の整備状況について、足元の状況をお伝えいたします。
 13ページ目ですけれども、がんゲノム医療のこれまでの経緯というところで、これまでのがんゲノム医療中核拠点病院等の指定などにつきましての年表が記載されております。現在の指定状況におきましては、令和5年4月からの4年間の指定というところで、がんゲノム医療中核拠点病院13施設及びがんゲノム医療拠点病院32施設が改選されている状況となっています。
 14ページ目には現行のがんゲノム医療提供体制が記載されております。厚生労働省や関連する団体、中核拠点病院等や関わる会議体が記載されているものでございます。
 15ページ目は、現状指定されております中核拠点病院、拠点病院の一覧と、がんゲノム医療連携病院は3月1日段階で250か所となっておりまして、がんゲノム医療を受けることのできる医療提供体制というところは、全ての都道府県に整備されているところでございます。
 16ページ目は以前のワーキンググループの資料でもございますが、遺伝子検査の発展とともに分子標的薬等の開発が増加し、治療成績が向上してきた中、ゲノム医療の体制整備が進められてきたというところを御紹介するものでございます。
 17ページ目はがん遺伝子パネル検査の実績でございます。現状利用可能ながん遺伝子パネル検査の開発とそれらを取り扱う医療従事者の尽力によりまして、検査実績は12万例を超えたというところでございました。直近の話題に関しましては、昨年3月に造血器腫瘍及びその類縁疾患を対象とするがん遺伝子パネル検査(造血器腫瘍遺伝子パネル検査)が保険適用となってございます。
 次に、がんゲノム医療の運用面での取組について。前回のワーキンググループの振り返りも加えましてお話しさせていただきます。
 19ページ目は先ほどの再掲になりますが、こちらの一番下の部分です。必要な患者が、適切なタイミングでがん遺伝子パネル検査等及びその結果を踏まえた治療を受けられるよう、既存制度の見直しも含め検討するといった内容でございます。
 20ページ目は政府文書になりますが、こちらにもがん遺伝子パネル検査の記載があるものでございます。
 21ページ目が前回のワーキンググループからの報告として取りまとまった内容でございます。繰り返しになりますけれども、「今後のがんゲノム医療の方向性について」では、がんの標準治療を実施することが求められる医療機関として位置づけられているがん診療連携拠点病院等において、がんゲノム医療が実施できるよう、質の高いがんゲノム医療の提供体制を構築していくことが重要であるというふうにしております。「具体的な方針について」でそれぞれ記載されておりますけれども、後ほど申し上げますエキスパートパネルの省略の考え方や、また、がん遺伝子パネル検査を行える施設の拡大について、そういったところでも取りまとまったものでございます。
 22ページ目は、今、少し言及しましたエキスパートパネル省略のお話ですが、がんゲノムプロファイリング検査について、検査により得られた遺伝子変異に基づいて投与可能な医薬品が、臨床試験または治験等も含め存在しないような場合、一定の場合においては、固形がんにおいて、エキスパートパネルの検討を実施しない場合であっても、こちらの検査及び評価提供料が算定できるよう、要件が見直されたというものでございます。
 23ページ目は、エキスパートパネル省略の判断というところで使われるC-CAT調査結果も同時に改訂が予定されているというものの御紹介でございます。
 24ページ目からは標準治療前に実施する固形がんのパネル検査のお話でございます。
 24ページ目においては、保険診療における固形がん遺伝子パネル検査の実施時期について記載しているものでございます。現状固形がんを対象とするがん遺伝子パネル検査の保険診療における実施タイミングは、「標準治療がない固形がん患者又は局所進行若しくは転移が認められ標準治療が終了となった固形がん患者(終了が見込まれる者を含む。)であって、関連学会の化学療法に関するガイドライン等に基づき、全身状態及び臓器機能等から、当該検査施行後に化学療法の適応となる可能性が高いと主治医が判断した者」とされており、標準治療の終了が見込まれる者というものは、こちらに記載しております事務連絡の中で「医学的判断に基づき、主治医が標準治療の終了が見込まれると判断した者。」とされているものでございます。
 25ページ目に関して、そちらの標準治療終了(見込みを含む)の臨床的解釈に関する見解、こちらはがんゲノム医療中核拠点病院等連絡会議の下に設置された部会(WG)のうちの1つの診療WGで示された見解というものを御紹介しているものでございます。
 26ページ目は、現在実施可能な標準治療終了前のパネル検査を利用した先進医療Aについての御紹介です。こちらは、本年1月1日の告示後、全国のがんゲノム医療中核拠点病院等のうち、厚生局へ届出を行い受理された施設で実施可能となっているものでございます。
 駆け足にはなりましたけれども、事務局からの資料1の説明は以上となります。
○瀬戸座長 ありがとうございました。
 それでは、次に、資料2を参考人の武藤先生より説明をお願いします。
○武藤参考人 よろしくお願いします。
 質を確保したがんゲノム医療提供体制の拡大に関して。先ほど御紹介がありましたように、私は、日本癌治療学会、日本臨床腫瘍学会、日本癌学会の3学会合同ゲノム医療推進タスクフォースの座長を務めております。また、その下部組織のワーキンググループの座長も仰せつかっておりまして、その立場から本日お話をさせていただきたいと思います。
 次をお願いします。
 これは、このワーキンググループで昨年議論された中で、その前に出された3学会のブリーフィングレポートに6月11日に発出された課題、ゲノム医療が臨床実装されて6年が経過する中で、普及はしてきましたけれども、まだ解決すべき課題があるということを列記しまして、その中にどういうふうに課題解決すべきかというところをアカデミアとして提言している内容になります。
 この中で12の課題があるのですが、本日のテーマになるのは、7番目の「がん遺伝子パネル検査を実施できる医療機関を拡大し、がん遺伝子パネル検査にしか搭載されていないCDxを広く活用して革新的な治療薬を患者に届ける必要がある」という点と、「適切な情報共有を可能とするがん臨床ゲノムデータベースの最適化が必要である」という点、この2点に関して御説明させていただきたいと思います。
 次をお願いします。
 これは再掲になります。がん遺伝子パネル検査が実施できる医療機関を拡大するための考え方のアップデートとしまして、先ほど厚生労働省がん・疾病対策課、千葉先生からお話がありましたように、がんゲノム医療提供体制の中で、2ポツ目、3月1日現在でゲノム医療の提供医療機関は295施設。しかし、これはがん診療連携拠点病院の約3分の2にしかすぎないという現状があります。
 がんの標準治療を実施することが求められる医療機関として位置づけられているがん診療連携拠点病院においてなぜ広がらないかという課題が、4番目の四角になりますけれども、遺伝カウンセリングを自施設で実施する体制。この遺伝カウンセリングに関しましては、令和8年の診療報酬改定で保険診療上の名称が少し変わっておりますが、ここでは「遺伝カウンセリング」とさせてください。もう一つは、C-CATへのデータ登録。そして、エキスパートパネルの実施などが挙げられます。
 その中で、がんゲノム医療連携病院の要件の解釈を、1つ目は「遺伝カウンセリングを自施設で実施できる体制から連携して実施できる体制も許容する」と。もともとがんゲノム医療連携病院の要件は、ゲノム医療を提供するということが主たる目的になっております。必ず中核拠点病院または拠点病院と連携する体制が求められておりますので、自施設に遺伝カウンセリング提供体制がなくても、連携する中核拠点もしくは拠点病院と基本的には連携体制がありますので、患者さんの不利益にはつながらないと考えています。特に遺伝カウンセリングの人材というのはがん以外の領域もカバーしておりますので、この指定要件が厳しくなると、認定遺伝カウンセラーさんの数が限られている中で、広げようと思っても広げられないという課題がありますので、これについては、患者さんの不利益にならないように、遺伝カウンセリング体制を維持する要件の中で進めたらどうかという提案です。
 もう一つは「C-CATへのデータ登録の最適化と効率化をすすめる」という点に関してですが、がんゲノム医療中核拠点病院、拠点病院は、がんゲノムを提供するだけではなく、我が国の医療開発、新薬開発に貢献するということが求められております。一方で、先ほど言いましたように、連携病院を広げようとした場合では、連携病院には医療を提供することが求められておりまして、C-CATのデータ登録というのは、日常診療に追われていて、人手不足という状況の中で、C-CATのデータ登録の人材の確保、リソース確保、そしてまた予算という面でもなかなかハードルが厳しいので、施設要件の目的に合わせてデータ入力に少し温度差をつけてはどうかということを提案しております。もちろん、C-CATのデータをなしにするということを提案しているわけではありません。
 次をお願いします。
 C-CAT入力項目の見直しに関する考え方ですけれども、これも再掲になります。申したように、利活用に資するデータを担保するために、既に改善されている点もありますが、入力する側にとって、入力したものがC-CAT調査結果に反映されて医療機関に返ってきて、一次利用として最適化されれば、よりきちんとデータが入る。そのためには、きちんと入れるようにして、それを基にしたCC-CAT調査結果が返ってくれば、一次利用者にとってメリットがある。例えば治療歴、一次治療、二次治療、三次治療、四次治療とか入力をしているのですが、出てくる治験の情報は、例えば四次治療、五次治療している患者さんに対しても二次治療しか入れない治験とか、一次治療から入れる治験とかとあるのですけれども、それはリストが多ければ多いほど現場の負担になりますので、治療ラインが限定されているのであれば、入力した治療ラインに合わせた治験情報が入ってくる、もしくはバイオマーカーを対象とした治験があれば、必ずC-CATにバイオマーカーを入力することが求められておりますので、そのバイオマーカーを入れたら、そのバイオマーカーに合わせた治験の情報が入ってくると。現在はオールカマーの全ての治験が載ってきてしまいますので、そこでフィルターがかかって返却されれば、入力する側にとっても、きちんと入れれば精緻な情報が提供されることとなって、C-CAT側、国が集めるゲノムデータもきちんと精緻になってきますし、利用者側も非常に有用になってくると。
 その中で何が課題になっているかとか、追跡調査をどこまでするかとか、必須項目が例えば免疫染色した際の抗体の種類まで求められるということもありますので、そういうところをきちんとクリアにして、必要なものと必要でないもの、利活用に資する、医薬品開発に資するものでないものとか、そこをきちんと整理して、入力者側の意見と利用者側の意見をすり合わせをして最適化する必要があるということを提案しております。
 次をお願いします。
 今の構成、体制図になっております。
 次をお願いします。
 これは課題整理と解決策ですけれども、左端に課題を列記しております。その影響、そしてどう解決したらよいかということ。本日は第1回の会議なので、全体像を少し理解するために簡単にまとめています。
 まず、がんゲノム医療提供医療機関が、がん診療連携拠点病院の64%にとどまっています。これは標準治療を提供することが求められるがん診療連携拠点病院において、最新かつ最適な医療が提供できない施設が存在しているということを示しています。これは患者さんにとっては不利益になると考えています。
 そのために、解決策としましては、負担軽減と質の担保のバランスを考慮したがんゲノム医療提供体制を整備する必要があります。指定要件の合理化とC-CAT入力の最適化を図るということが解決策の漠然とした方針かなということであります。
 あとは、がんゲノム医療提供医療機関ががん診療連携拠点病院等に限定されているという現状があります。がん医療に貢献している病院においても、地域性、例えばハイボリュームセンターが1エリアに集約されていると、そこにがん診療連携拠点病院を何個も指定できないという課題がありますので、アクティブにやっている病院でさえこのがん診療連携拠点病院に指定されないと、がんゲノム医療連携病院に申請できないために、がんゲノム医療自体ができないという影響が今あります。そのために解決策としては、非がん診療連携拠点病院、がん診療連携拠点病院以外でも質の高いゲノム医療が確保できることを条件として、急変時の対応など、ゲノム医療の体制がきちんとあれば、がん診療の実績に応じて、がんゲノム医療連携病院の指定が可能となるように指定要件の見直しを行ってはどうかという提案です。
 3番目は、がんゲノム医療拠点病院が32施設に限定されて、全都道府県をカバーしていないこと。「2040年を見据えたがん医療提供体制の均てん化・集約化」という中で、がんゲノム医療は医療圏を単位にしておりますけれども、今後都道府県単位にがんゲノム医療の均てん化・集約化をするということが厚労省からも方針が出されている中で、32施設しかないということであれば、都道府県単位でのがんゲノム医療提供体制をどうするかという議論ができない状況になっていますので、そこを強化する必要があると思います。さらに、持続可能ながんゲノム医療を提供するための人材育成ができないと維持ができませんので、その体制を構築する必要があるだろうと思います。
 4番目、がんゲノム医療中核拠点病院が国のがんゲノム医療を牽引できるよう環境を整える必要があるということは、エキスパートパネルの負担が依然として大きいということで、今回の診療報酬改定でエキスパートパネルの省略というところは、質を担保した省略がある程度可能になってきております。また、人材育成をする施設も限られています。また、治験などの医療開発を行う施設が限定されると。具体的には中核拠点、拠点病院の32施設がその要件を満たしているわけですが、もっと広げる必要があるだろうと思います。そのために、解決策としては、都道府県単位でのがんゲノム医療提供体制を強化する必要がある。ゲノム医療に関わるプロフェッショナル人材の育成。これは多領域にわたると思います。そして、より効率的に治験などの医療開発ができる体制を構築し、我が国におけるドラッグラグ・ドラッグロスの解消に協力するという体制を整備してはどうかということを提案したいと思っております。
 私からは以上です。
○瀬戸座長 武藤先生、ありがとうございました。
 それでは、ただいまの資料1と資料2につきまして、構成員の先生方から御質問があればお願いします。
○武藤参考人 補足させてもらっていいですか。
○瀬戸座長 では、武藤先生、お願いします。
○武藤参考人 簡単に。この内容は、この3学会のタスクフォース、ワーキンググループ全員の賛同を一応得ておりますので、個人的な意見でなく、3学会のワーキンググループ、タスクフォースの意見としての提示になります。
 以上です。
○瀬戸座長 分かりました。補足説明ありがとうございます。
 それでは、土原先生、お願いします。
○土原構成員 ありがとうございました。
 今期の見直しにおいて、やはりがんゲノム医療を提供できる施設の拡大ということが1つ大きな議題になるということは十分理解できました。そうなってくると、がん診療連携拠点病院が今後その柱になるということも理解できたのですが、現行のがん診療連携拠点病院で今、ゲノム医療の連携病院に入っていない施設が一体どういう理由でゲノムの拠点に入らないのか、あるいは入れないのか。先ほどの武藤先生の御報告でも少しコメントはあったのですけれども、そこをしっかり数字のデータなども用いた上で客観的な理由を探るということが、今後の議論の中では重要になるのではないかと思いました。こういった施策を考える上において過不足のない施策ということは非常に重要かと思います。これは全体の医療コストを上げるものであっても当然よくないことかと思いますので、そういったデータをぜひ来年度に向けて議論させていただければと思います。
○瀬戸座長 では、これは事務局からお願いします。
○事務局 事務局でございます。
 土原構成員、御意見ありがとうございました。御指摘の点、我々も承知しておりますところです。また資料4で御説明いたしますけれども、指定要件の精査というところにつきましては、我々のほうで検討してまいりたいと考えております。
 ありがとうございました。
○瀬戸座長 それでは、西垣先生、手を挙げられていますけれども。どうぞ。
○西垣構成員 ありがとうございます。西垣でございます。
 まず、前提条件として、先ほど武藤先生も少し触れていただきましたけれども、R8の診療報酬改定でこれまで遺伝カウンセリングと言われたものが、関連学会の整備によって、遺伝の診療に関する部分とカウンセリングの部分に明確に分けたもののうち、遺伝診療の部分が遺伝性疾患療養指導管理料ということで項目立てされたということで、このがんゲノム医療の体制においても、この先のゲノム医療推進の体制においても、遺伝カウンセリングとは何を指すのかというものはしっかり定義をした上で議論を進めていったほうがいいと思うというのが、まずジェネラルなポイントです。
 今回のタスクフォースの御意見の中の重要なポイントとして遺伝カウンセリング体制というところが挙がっていたと思うのですが、1つ気になったのは、がんゲノム医療を提供する施設であるので、遺伝カウンセリングの体制が整っていないというのが条件になっているというのがボトルネックになっているのではないかという趣旨の御説明があったと私は受け止めたのですが、遺伝カウンセリングもゲノム医療の一部であると私としては認識しておりますので、その辺りの認識のすり合わせというか、統一が必要になるかなと思うのが1点。
 あとは、最初にお示しいただいた12個の問題意識の中で、パネルにしか搭載されていないCDxを実施するときに、がんゲノムの連携病院でないからそれがボトルネックになっているということであれば、そこはCDxとしてのみ使う場合の要件については別に定めるとか、そういう方向性もあり得るとは思います。もちろん、かなり難しいところにはなると思うのですけれども。安易に条件を軽くするというのは、特に遺伝カウンセリングに関しては、先ほど申し上げたようにゲノム医療の一部であるはずですし、武藤先生がおっしゃっていただいたように、遺伝カウンセリングに携わる者はがん以外のこともカバーしています。そこが大事なポイントで、資料1のほうでゲノム医療推進法のことを出していただきましたが、ゲノム医療推進法の理念にのっとれば、本来は遺伝カウンセリングの体制というのはゲノムを扱う。それががんだろうが、循環器だろうが、小児だろうが、何だろうが、全ての病院が備えておくべきものなので、がんゲノム医療のために遺伝カウンセリングを整備するというよりは、今後のゲノム医療推進の屋台骨の上で整備していくということが進めば、おのずとがんゲノム医療に関してもその一部として整備をされるという認識でおります。
 あと、人材不足ということは全くそのとおりなのですけれども、一方で、絶対数が不足しているのかと言うと、偏在の問題がかなり大きいです。遺伝カウンセラーは今、500人弱いますが、約3分の1が首都圏にいるという現状があり、首都圏以外のところが少ないという現状がありますが、一方で、特定の病院に複数の遺伝カウンセラーがいるという状況もあります。それは病院側がちゃんと雇用する枠組みを持っているか、つくっているかというところになりますので、そういう面での雇用しやすいような枠組みを与えてあげる、設定するということも重要で、かつそこに資金、公的な補助を出すとか、そのようなことも一方で大事なのではないかなと思います。それが体制の整備ということになりますし、もし人材不足があるのであれば、これまでのがんゲノムに携わる病院の人材育成の部分の方向性というのは見直していかなければいけないポイントなのかなと思っております。
 以上です。
○瀬戸座長 武藤先生、コメントありますか。
○武藤参考人 西垣先生、大変重要な点、ありがとうございます。
 遺伝カウンセリング体制が要らないということを言っているわけでは当然ないので、先生がおっしゃるように、各施設できちんと整備すべきなのですが、人材が今、足りない状況の中でどういうふうに確保するかというところです。現状とすれば、例えば認定遺伝カウンセラーさんを雇用したとしても、女性が多いので、ライフイベントで離職されたり、退職されたりすると要件を満たさなくなってしまう。それで連携病院でなくなってしまう病院も幾つかある。私のところにも相談が来ます。そういう場合でもちゃんと連携をしていれば、遺伝カウンセリングの体制自体は確保されて患者さんの不利益にならないので、現状としてはそういう連携できちんと遺伝カウンセリング、遺伝子診療ができるような体制があればいいのではないかということを提案して、将来的には人材育成をちゃんとやって、各病院できちんと雇用できる体制と、それに対する診療報酬がきちんとついて、病院としても赤字にならないということが説明できるようになればいいのではないかと思うので、これから難病とかもゲノム医療がどんどん拡大していく中で、それに見合った人材がいないという状況の中で、過渡期として連携できればいいのではないかということを考えているということであります。
○瀬戸座長 ありがとうございます。
 どうぞ。
○西垣構成員 先ほどいただいたことに関して、厳密に言えば、現状の施設基準という観点では、必ずしも認定遺伝カウンセラーがいる必要はないという制度設計にはなっている。
○武藤参考人 存じ上げております。
○西垣構成員 「遺伝カウンセリングの技術を有する者」ということにはなっておりますので、そこの制度的な不確定さを含んだ部分というのも整備しなければいけないし、あとは、遺伝カウンセリングのガイダンスにおいても、あのガイダンスに書かれていることを独立して実施することができる医師というのも「遺伝カウンセリングの技術を有する者」というふうに定義をしておりますので、携わる医師の教育も並行してやっていただくということが重要なのではないかなと思っております。
 以上です。
○瀬戸座長 西垣先生、ありがとうございました。
 平沢先生、挙手されています。どうぞ。
○平沢構成員 岡山大学の平沢です。
 今、西垣構成員からの御意見、昨年出たガイダンスに伴って、「遺伝カウンセリング」、「遺伝医療」「遺伝子診療」などの用語、これらは「がんゲノム医療中核拠点病院等の指定要件」の文言について見直しが必要と考えております。
 体制整備の話ですけれども、例えば遺伝性腫瘍症候群の中では、2018年から始まったHBOC診療の一部保険収載化に伴って遺伝性腫瘍症候群の診療というのは格段に整備されてきたと思います。当時は歩きながら整備していくという状況ではありましたが、10年前とは全く違ったものになって診療体制が整備されてきましたし、また、今回令和8年度診療報酬改定でがん未発症者も含む第1度近親者までがんゲノム医療が広がってきたということ、我が国のがんゲノム医療の定義が「がん未発症者に対するがん発症予防」まで包括する概念ということを鑑みますと、実はがんゲノム医療元年というのは令和8年度ではないかというふうにも考えております。
 がん遺伝子パネル検査は2019年から始まって、7年目になろうとしています。がん遺伝子パネル検査に係る遺伝性腫瘍症候群の診療について、人材育成等が十分でないということがございましたら、これはがんゲノム医療中核拠点病院の人材育成ということが十分でなかったのではないか。私自身ががんゲノム医療中核拠点病院の人材育成を担当する一人として、自分自身の力不足も皆さんにおわびしなければなりません。
 私は、遺伝性腫瘍症候群の診療というのは、がんゲノム医療とともに歩きながら、人材育成とか体制整備とかエビデンスというのをつくっていく必要があると考えています。しかしながら令和8年度以降遺伝性腫瘍症候群に関する厚生労働省の科学研究費というのは一つも構成されていないという課題もあります。遺伝性腫瘍症候群の診療に対するエビデンスの構築、医療者の人材育成、市民啓発も含めた、国民全体でがんの遺伝医療を考える体制を、歩きながらつくっていくべきであると考えております。
 以上です。
○瀬戸座長 ありがとうございました。
 では、事務局から。
○事務局 事務局でございます。
 いろいろな御意見があるかと存じます。特に個別の要件に係るお話が今回メインとなってきておりますけれども、まずは全体の枠組みとして今回お話しさせていただきたいなと思っております。先ほどから何回か述べておりますが、指定要件の細かい検討というところは今後も進めていきたいと考えておりますので、御承知おきいただけたらと存じます。
 事務局からは以上です。
○瀬戸座長 辻本構成員、手を挙げられています。よろしくお願いします。
○辻本構成員 ありがとうございます。辻本です。
 私は奈良に住んでいるのですけれども、どこに住んでいても必要な患者が適切なタイミングで検査や治療を受けられる体制を整えることを地方に住む一人の患者として期待し、願っております。ただ、一方で、地域では、医師の確保など物理的な課題がありますので、中核病院と地域の病院が連携体制の強化をすることがとても大事なのではないかと思っております。その際に主治医との連携が円滑に行われているか、実際の運用が機能しているかなどの検証も、既存制度の見直しの際に併せて進めていただければと思っております。
 以上です。
○瀬戸座長 ありがとうございます。制度設計等については、また後で改めて議論させていただきたいと思います。
 では、織田構成員、お願いします。
○織田構成員 お願いいたします。御説明ありがとうございました。
 がんゲノム医療の実施施設の拡大の方向性は、総論としてとても賛成しております。その中で、必須の要件として押さえなければいけないのは、遺伝診療等も含めて、質の担保ということかと思います。例えば体制があるとしても、現況報告書などでそれぞれの連携医療機関が本当に適切な形でゲノム医療を行えているのか。件数などは基本カバーされているのかもしれないのですが、Germline findingsへの対応として遺伝カウンセリング等が必要なときに、適切に遺伝診療部門等と連携して行えているのか。そういった質がしっかり担保されているのかというところは押さえる必要があるのかなと思いました。
 従いまして、連携する体制があるかないかということももちろん前提だとは思うのですけれども、実働として本当に適切な医療が行われているのか。もちろん、CGPの結果の説明というところに加えて、Germline findings等も含めて、包括的にがんゲノム医療として完結しているのかが重要です。その質の担保をそれぞれの施設でしっかりと見ていけるような議論が必要なのかなと思いました。
○瀬戸座長 ありがとうございます。重要な点かと思います。
 それでは、時間も押しておりますので、皆さん、貴重な御意見、ありがとうございました。
 それでは、武藤参考人におかれましては、これで退室していただくということになっております。武藤先生、ありがとうございました。
○武藤参考人 ごめんなさい。調整しましたので継続して参加できます。出たほうがいいですか。
○瀬戸座長 大丈夫だそうです。
○武藤参考人 4時過ぎまで大丈夫です。
○瀬戸座長 よろしくお願いします。
 それでは、続きまして、資料3を坂田構成員から御説明をお願いします。
○坂田構成員 筑波大学の坂田麻実子と申します。私は日本血液学会のゲノム医療委員会の委員を務めておりまして、その立場から発言させていただきます。
 本日は、質を確保した造血器腫瘍におけるゲノム医療提供体制の拡大について、御説明申し上げます。
 次のスライドをお願いします。
 こちらの上のほうに、造血器腫瘍、特に代表的な疾患の一つである白血病の患者さんを念頭とした診断から治療のフローについてお示ししております。白血病の患者さんは、紹介してこられた段階で全身状態や検査値がよくないために緊急入院が必要となることが多いです。このために、まずは緊急入院していただいた後、入院したままの状態で骨髄検査などを行って白血病と診断して、入院での化学療法を長期間繰り返して、化学療法で根治が難しいという場合に造血細胞移植を行います。
 下段にございますように、造血器腫瘍パネル検査が実装化されて、診断時からパネル検査を行うということが可能となっております。これによって、より精密な診断分類、より精密な予後予測、そしてより最適化した化学療法、そして移植適応の判断ということが可能となりました。特に移植医療というのは、効果は高いのですが大変に合併症が多い治療ですので、どのような患者さんに移植医療を適応するかということを検討するにあたり、パネル検査が大変威力を発揮しております。昨年3月からこちらを実装化していただいて、全国で大体月200件以上の患者さんについて検査が行われているという状況でございます。
 次のスライドをお願いします。
 今回課題としておりますのは、造血器腫瘍の診療分布は、がんゲノム医療提供体制と必ずしも一致していないということでございます。
 右の上段のパネルのほうには、主な血液のがんである急性白血病、リンパ腫、骨髄腫などにつきまして、がんゲノム医療提供体制のある病院で診療されている患者さんの割合を示しております。ブルーのカラーはがんゲノム医療提供体制のある病院で治療している患者さんを示しており、約6割の患者さんが提供体制の下で治療を受けられているということがわかります。一方で、4割の患者さんについては、こうした提供体制のない病院で診療を受けているということを示しています。
 また、右下のパネルでは、造血幹細胞移植を提供可能な移植認定施設を示しています。このうち、左の上のほうの19%という数値は、がんゲノム医療提供体制がないものの、移植認定施設になっている病院の割合を示しています。移植認定施設は、造血器腫瘍の治療という観点では、比較的専門的な医療の提供が可能な施設ということになるのですが、そうした施設であっても造血器腫瘍のパネル検査はできない場合があるということを示しています。今後は、こうした施設の側にもゲノム医療体制の整備に向けた努力をしていただくということが非常に望ましいのですが、こうした診療の現状に沿ったゲノム医療体制の構築を進めることが望ましいと考えております。
 次のスライドをお願いします。
 こちらには群馬県の前橋保険医療圏の例をお示ししているのですが、こちらは大きな施設が3施設ございます。星印がついた群馬大学医学部附属病院はがんゲノム医療の連携病院ですので、がんゲノム医療もできるし、血液の専門的な治療も提供できます。
 下の2つのうち1つ目の前橋赤十字病院のほうでは、リンパ腫、骨髄腫といった疾患について主に診療しています。一方、済生会前橋病院は非常にアクティブに白血病の診療、移植医療を行っています。また、済生会前橋病院では広い地域から移植医療の患者さんを受け入れていると伺っております。しかしながら、現状ではがんゲノム医療提供体制がないために、検査のためだけに患者さんが転院したり、検査が受けられずに白血病の治療を受けておられるという現状がございます。最初のスライドでお示ししましたように、白血病の患者さんは診断された段階では全身状態や検査値が良くないために転院していただくことが容易ではない場合もあるという現状がございます。
 次のスライドをお願いいたします。
 今後については、造血器腫瘍の診療体制として、造血幹細胞移植術を実施できる病院については、下にありますような、先ほどから話題になっているような質の担保ができる場合、例えば、急変時に対応可能であり、医療安全がしっかりしており、他病院と連係して遺伝カウンセリングの体制が確保できるような場合に、がんゲノム医療提供体制に加えていただきたいということが私たちからの要望でございます。
 説明は以上となります。
○瀬戸座長 ありがとうございました。
 造血器腫瘍の診療分布というのと、がんゲノム医療提供体制が必ずしも一致していないということを前橋医療圏を例にして御紹介いただいたということになるかと思います。
 それでは、ただいまの御説明、御発表に御質問とかありますでしょうか。中島構成員、お願いします。
○中島構成員 坂田先生、非常に重要な情報をありがとうございました。
 造血器のお話も、先ほど来ディスカッションがされております非造血器に関するゲノムが提供できる施設を増やそうというところでも同じような課題があるかなと思っていまして、がん診療提供とゲノム提供に完璧なスタッフをそろえる、両方そろえるというのは結構難しいかなと思う一方で、やはりできる施設は増やしたほうが、地域偏重とか患者さんのアクセスというところを考えても必要だと思うので、先ほどもありましたが、連携して完璧な提供を目指すというのが造血器にも非造血器にも必要なのかなと非常に強く感じました。
 そのときに、では、いずれかが要件を満たさないとき、例えば先ほど来の遺伝カウンセリング、もしくは遺伝子診療の条件を満たさない施設を認定、ゲノム提供できるようにしようとしたときに、例えば連携することによって十分なクオリティーが担保できているということを今後データとして取っていくときに、KPIを変える必要があるのかなということについて、専門家の御意見を聞きたいなと思っています。
 遺伝に関しては、今は遺伝カウンセリングにどのくらい到達できたかというデータを取っていると思うのですが、例えばConfirmatory testまで行った率はどのくらい変わってしまったのか、変わっていないのかどうかとか、カスケード検査まで行った割合はどの程度なのか。そういうクオリティーを担保するようなKPIを例えば造血器の場合に設定するとしたら、どんなものがあり得るのかとか、その必要はあまりないのかというところを教えていただければなと思います。
○瀬戸座長 坂田先生、よろしいですか。
○坂田構成員 大変重要な指摘について、ありがとうございます。
 私たちもパネル検査は約1年間実施してまいりまして、どの程度の患者さんに遺伝カウンセリングが必要となるか、あるいは相談を要するかについて、実感が得られてきております。こうしたなかで、遺伝カウンセリングに関する相談・連携については整備された体制のもとでの対応に加えて、気軽に相談できる関係性も重要だと感じていますので、そうしたことを念頭に置いて体制づくりに反映していただきたいと思います。ご指摘いただいたようなKPIも非常に重要と考えます。
 ありがとうございます。
○瀬戸座長 連携も重要で、それをどうやって評価していくかということかと思います。
 西垣先生、よろしくお願いします。
○西垣構成員 ありがとうございます。
 本日はジェネラルな意見をまずは出すという前提で、私のジェネラルな意見としては、造血器に関するがんゲノムは、固形がんの場合と対象が全く異なるということと、あとは、私の専門の領域から言うと、遺伝カウンセリングという観点から言うと、固形がんの場合は主には血縁者の方のリスク管理というのがフォーカスに当たってくるのですが、造血器の場合はドナー選択の話も出てきますので、実際に造血器腫瘍の取扱いのガイドのほうに、もし病的バリアントを保有している血縁者であれば、ドナーとしては推奨しないというように明記されているバリアントもありますから、メインの治療のコンテクストの中でかなり早い段階、初発の段階から診断の精緻化という目的でやられるプロファイリングでもありますので、これまでに築き上げてきた固形がんにおけるがんゲノムプロファイリングの枠組みの中で何かをしようということが少し無理があるのかなとジェネラルな印象として持っております。なので、造血器の文脈に合わせた制度設計をしていく必要があるのではないかなと思っております。
 以上です。
○瀬戸座長 コメントとして受け止めるということでよろしいですか。
○西垣構成員 はい。
○瀬戸座長 ありがとうございます。
 それでは、金井構成員、お願いします。
○金井構成員 ありがとうございます。
 今、血液疾患について、診断時にプロファイリングを行うという話が出ましたし、血液疾患についても固形がんについても適切なタイミングでの実施ということが論じられていますので、本流からはちょっとずれてしまうのかもしれませんが、私は病理学会から本ワーキンググループに参加させていただいており、病理の立場を代表としているようなところもありますので発言したいと思います。固形がんについても、治療開始時に確定診断である病理診断を行う際に、従来どおりの形態学的な所見・顕微鏡所見だけでなく、それとゲノム情報を融合させた診断基準というのが、WHO分類等でも大いに取り入れられる傾向にあって、言わばゲノム病理診断というのがスタンダードになりつつあります。組織型分類に必要なものは、比較的少数のドライバー変異でありますから、そういう少数の候補遺伝子の変異情報であったとしても、つまり、実際はミニパネルであってもいいのですけれども、治療開始前にゲノム病理診断のために行えるということがあれば、より理想的であると。だから、一次治療開始前にもゲノム情報取得の需要があるということを、今、直ちにというのは時期尚早だと思うのですが、血液疾患等と類似の状況であると思いますので、御認識していただければと思います。
 他方では、ドライバー変異が分かっただけでは、良悪性も深達度も断端も判定できないわけですから、逆にそれで病理診断が要らないなどと言われたら、それは大変な誤解なので、それもしないでいただきたいのですけれども、治療開始前のパネル検査の要請というのは固形がんについてもあり得るというのを御認識いただければありがたいと思います。
 以上です。
○瀬戸座長 金井先生、ありがとうございました。
 貴重な御意見ですが、ただ、時間が結構押しておりまして、織田先生、どうしてもということであればお聞きしますけれども。
○織田構成員 いえ、大丈夫です。ありがとうございます。
○瀬戸座長 土原先生。
○土原構成員 では、すみません。どうしてもで、簡単に。いつもこの乖離の話が出てくるのですけれども、逆に見ますと、これまで血液を得意にしていらっしゃる病院が、いわゆるがん診療連携の仕組みの中でなぜそれを目指さなかったのかという歴史的な経緯を知りたいと思います。同じことは甲状腺や乳がんのようにハイボリュームセンターであっても特定の疾患に特化した病院というのは、ほかの領域でもあると思いますので、その辺り、原則的なところは整理をしてもいいかなと思います。
○瀬戸座長 御指摘を踏まえて検討していきたいと思います。ありがとうございました。
 それでは、今度は資料4を事務局から説明していただきます。お願いします。
○事務局 事務局でございます。
 資料4「今後のがんゲノム医療中核拠点病院等の指定の考え方について」を説明差し上げます。
 まずは、先ほどお話にありました造血器腫瘍におけるがんゲノム医療提供体制の現状・課題というところでお示しするものでございます。
 3ページ目、先ほど坂田構成員からもお話がありましたが、造血器腫瘍遺伝子パネル検査を用いた血液がん診療、特に白血病というところでの診療フローの変化をイメージとして書いているものでございます。造血器腫瘍遺伝子パネル検査の保険収載で、診断時のがん遺伝子パネル検査の実施が標準治療となっているというところがございます。
 次のスライドをお願いいたします。
 この1年、造血器腫瘍及び類縁疾患を対象とするがん遺伝子パネル検査というところで、ここ数か月というところでは、毎月200件以上の出検数で推移しているものでございます。先ほどお話にありました、同種造血幹細胞移植実施施設数に対する当該検査の出検が可能な施設は、大体8割程度で推移しているというところで、それほどの伸びはないというところでございます。
 右側の円グラフを御覧ください。特に年間の移植件数は、造血幹細胞移植をやるような施設であってもパネル検査ができない48施設の中での年間の移植件数の割合というところで示しているものでございますが、年間の移植件数10例以上というところでも、半数以上の医療機関が実際にパネル検査を出せていないという状況でございます。
 次をお願いいたします。
 こちらは造血器腫瘍におけるがんゲノム医療提供体制の現状・課題として示しているものですが、造血器腫瘍におけるがんゲノム医療につきましては、先ほどから何回かありますように、診療体制と必ずしも一致していないというところがございますので、その提供体制の確保が課題であると書かせていただいています。
 現状・課題の中ですと、特に同検査の主な対象であります急性白血病では、緊急での入院と治療開始の必要がありまして、入院治療を主に担当している病院での検査が支障なく行える態勢が必要であるというところ。また、造血器腫瘍におけるゲノム医療を質を確保しながら提供するというところにおいては、造血器腫瘍の診療体制に加えまして、例えば相談支援が可能な窓口があること、医療安全を確保する体制を有すること、診療実績を公開していること、院内がん登録の指針に即し、院内がん登録の取組を実施していること等も要件として考慮することが必要であると書いております。
 続けて、がん領域におけるドラッグラグ・ドラッグロスの現状・課題というところで示すものでございます。こちらは武藤参考人のお話にもありましたが、ドラッグラグ・ドラッグロスというところで我々が検討会の中で取り上げるというものでございます。
 第4期の基本計画におきまして、ドラッグラグ・ドラッグロスに関する記載は結構多岐にわたっておりまして、特に希少がん・難治性がん・小児がんにおきましては、「治療薬の候補が見つかっても保険診療下で使用できる薬は少ない。参加可能な治験が少ない等、薬剤アクセスの改善が課題となっている。」とされておりまして、ドラッグラグ・ドラッグロスへの対策が必要であるという現状がございます。
 8ページ目ですが、ドラッグラグ・ドラッグロスの実態というところで、こちらは別部署の会議体にはなりますけれど、医療上の有用性の高い未承認薬・適応外薬検討会議の資料から抜粋しているものでございます。2016~2020年に欧米で承認された医薬品のうち、2023年3月時点で日本で承認されていない医薬品(未承認薬)は143品目ございました。そのうち開発が未着手で、承認申請すらなされていない医薬品が86品目、60.1%を占めておりまして、ドラッグラグ・ロスが生じているという現状がございました。開発未着手の86品目は、右下にありますように、ベンチャー発の医薬品や、特に先ほどから話題にしております希少疾病や小児の割合が大きいというところがございました。
 9ページ目、こちらも会議体の資料を基本的には参考にしておりますが、国としてドラッグロス解消に向けた対応というところで示しているフローでございます。開発未着手の医薬品86品目につきましては、国が能動的に企業への開発要請等を行う枠組みを構築しています。具体としましては、まず国におきまして国内開発未着手の医薬品の情報整理を行いまして、先ほどから述べております検討会においてそれらの医薬品の医療上の必要性を判断。また、それを踏まえ、国から企業への開発要請や開発企業の公募を行う。そういったルートでございます。
 特に今回、我々がんゲノム医療中核拠点病院等の指定や各病院の類型の役割というところを考えるに当たって、病院側が、実際に医療機関側がこれにどういうふうに絡むかというところでは、「企業による治験の実施等」と書いてある箱の下の※書き、「国立がん研究センターが相談窓口となり、臨床研究中核拠点病院、がんゲノム医療中核拠点病院等、小児がん拠点病院等が希少がん、小児がん等の領域の開発に協力」というふうに記載しております。
 次に10ページ目。先ほど述べました86品目の中で、抗悪性腫瘍剤のドラッグラグ・ドラッグロス品目は全部で8品目ございましたが、そちらの対応状況についてまとめております。領域別では、希少疾病に全部で5品目、小児に2品目が該当するというもので、これらのうち「医療上の有用性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で医療上の有用性が高いと判断された品目について、企業への開発要請等がなされているというところでございます。
 下の表の上の4品目というところは、現在アクティブに動いているというところのものでございます。下の4つに関しましては、検討会で医療上の有用性の基準に該当しないと判断されたものであるとか、既に調査段階で開発・承認済といった薬もございました。
 次に、がんゲノム医療中核拠点病院等の見直しについてというところで、事務局案を提示させていただきます。
 12ページ目です。「がんゲノム医療中核拠点病院等の見直しに向けて」と記載しております。一番上の箱には、資料1から御説明差し上げているものですが、令和8年度に改定を予定している「がんゲノム医療中核拠点病院等の整備に関する指針」の指定要件について、今後本ワーキンググループにて議論する際は、関連学会や医療機関等の意見も参考にしながら、質の高いがんゲノム医療の提供体制の構築を前提としつつ、指定要件を検討するとしています。
 真ん中の箱「現状・課題」の2040年を見据えたがんゲノム医療提供体制というところでございますが、薬物療法に関しましては、手術療法とは異なり、がん患者が定期的に継続して治療を受ける必要があることから、がん患者のアクセスを踏まえると、拠点病院等以外でも質を確保しながら、一定の薬物療法が提供できるように遠隔医療を組み合わせるなどして、均てん化に取り組むことが望ましいとされております。また、都道府県の役割としましては、都道府県は、薬物療法を提供する拠点病院等以外の医療機関と拠点病院等が連携できる提供体制の構築を進める必要があるとされているところです。
 2ポツ目、先ほどから述べておりますが、令和7年3月に造血器腫瘍及びその類縁疾患を対象とするがん遺伝子パネル検査が保険収載されました。特に移植適応などの治療方針を決定するために診断時に遺伝子パネル検査を行うことが標準治療となっているというところもございますので、造血器腫瘍及びその類縁疾患については、その提供体制の確保が課題であるとしています。
 次に、足元のがんゲノム医療提供体制の整備状況です。がんゲノム医療を必要とする患者が、全国どこにいても、がんゲノム医療を受けられる体制を構築することを目指し、中核拠点病院等の整備を進めてきたものでございます。現在、中核拠点病院は13か所、拠点病院は32か所、連携病院は250か所指定されているものでございます。
 次に、ドラッグラグ・ドラッグロスへの対応です。先ほど述べましたように、特に希少がん・小児がん等においては、ドラッグラグ・ロスへの対策が必要であるとしています。
 また、承認に向けた国際共同治験への早期参画や、国内未承認薬の薬剤ごとの開発方針の検討や、国内ネットワーク構築など、そういったところで海外及び国内に向けた希少がん・小児がん等の薬剤開発の窓口の明確化が必須であるというふうにしています。
 最後の下の箱に「見直しの方向性」を各類型に合わせて記載しているものでございます。拠点病院、連携病院、中核拠点病院の順番で記載しています。
 まず、がんゲノム医療拠点病等は、都道府県の拠点として、質の高いがんゲノム医療提供体制を確保し、その推進を担う医療機関として位置づけ、診療実績、人材育成、また、連携するがんゲノム医療連携病院における質の確保等を中心に指定要件を定めてはどうか。指定に当たっては、各都道府県の推薦を基に原則1か所指定することとしてはどうかとしています。
 がんゲノム医療連携病院は、拠点病院等と連携しながら質の高いがんゲノム医療を提供する医療機関として位置づけ、パネル検査の結果を踏まえたゲノム医療を行い、急変時対応の体制や遺伝カウンセリング体制の整備等を中心に指定要件を定めてはどうか。例えば造血器腫瘍及びその類縁疾患における診療体制の現状等を踏まえまして、がん診療連携拠点病院等以外の病院であっても、質の高いゲノム医療を提供できることを条件としながら指定することとしてはどうか。
 また、がんゲノム医療中核拠点病院は、全国の拠点として、先ほど来述べておりますドラッグラグ・ドラッグロスの解消に向けて国際共同治験の推進等を行い、我が国のがんゲノム医療を牽引する高度な機能を有する医療機関として位置づけ、優れた診療実績、国際共同治験への参画や医療技術の開発、ゲノム医療に関わる専門人材の育成等を中心に指定要件を定めてはどうかとしています。
 次の13ページは参考ではございますが、議論の整理という意味で、がんゲノム医療中核拠点等における課題の整理として事務局で示しているものでございます。
 目指すべき方向性としては、左にありますように、がんの標準治療を実施することが求められる医療機関として位置づけられている拠点病院等において、がんゲノム医療が実施できるよう、質の高いがんゲノム医療の提供体制の構築としています。こちらに対応する現状・課題というところでございますが、まず1つ目は、質の高いがんゲノム医療の提供並びにその推進を担う医療機関の確保における都道府県の位置づけが不明確である。解決策としては、先ほど述べましたがんゲノム医療拠点病院を都道府県の拠点として位置づけるというふうにしています。
 2つ目の現状・課題として書かせていただいている、造血器腫瘍のがん遺伝子パネル検査を自院にて提出できないといった課題に関しましては、がん診療連携拠点病院等以外の病院であっても、質の高いゲノム医療を提供できることを条件として、がんゲノム医療連携病院に指定するとしています。
 また、先ほど何人かの構成員から御指摘ございました、がん診療連携拠点病院等のうち、がんゲノム医療を提供しない医療機関における課題整理が必要だろうというところです。こちらは今後も指定要件の精査を行ってまいりたいと考えています。
 次に目指すべき方向性としては、がん領域におけるドラッグラグ・ドラッグロスの解消として挙げさせていただいております。現状・課題に関しましては、先ほど述べたとおりでございます。解決策につきましては、ゲノムの中核拠点病院をドラッグラグ・ドラッグロスの解消に向けての拠点で位置づけるというところと、また、相談窓口というところは、国立がん研究センターが相談窓口となりながら、各病院が希少がん等の領域の開発に協力するというふうにさせていただいております。
 14ページ目は、先ほど挙げさせていただいた案に沿いながら、現行と見直し後というところで、左が現行、右が見直し後いうところで挙げさせていただいているものでございます。類型名と求められる役割というところで記載がございますけれども、求められる役割、中核拠点病院に関しましては、国の拠点として、ドラッグラグ・ドラッグロスの解消に向けてというところで記載しているものでございまして、指定要件についてもこのようなもので考えております。
 拠点病院に関しましては、都道府県の拠点として、質の高いがんゲノム医療提供体制を確保し、その推進を担う医療機関として位置づけております。
 中核拠点病院と拠点病院は国指定。ただし、拠点病院に関しましては、都道府県の推薦の下、国が指定というようなスキームを考えております。
 連携病院に関しましては、先ほど来から述べておりますけれども、質の高いがんゲノム医療が提供できることを条件に、がん診療連携拠点病院等の枠組みでなくても指定が可能なスキームというふうに考えております。
 15ページ目は、今後のスケジュールとして示させていただいております。今回3月ですが、指針改定に向けての論点出し。全体の各類型の病院にはこういった役割を求めてはどうかというような案を提示させていただいたものでございます。この後、5月をめどに次のワーキンググループを開催し、今回の大枠、御了承いただけたなら、その大枠に基づきながら、細かな指定要件に関しましての学会等のヒアリングを開催して、6月にはそれを踏まえた上で、改定の指針の案を提示して御議論いただくと。お認めいただけるような場合でございましたら、がん診療提供体制のあり方に関する検討会に御報告して、新しい整備指針を令和8年の夏に公表すると。それに併せた現況報告書の様式を作成・配布というところで、各病院、都道府県から現況報告書を10月末に提出いただきまして、その集計を行い、令和8年度の下半期、2月~3月辺りに指定に関する検討会を開催し、実際に拠点病院、中核拠点病院の指定というところを検討すると。令和9年度から新指定類型の適用の開始というスケジュールで考えております。
 事務局から資料4の説明に関しましては以上でございます。
○瀬戸座長 ありがとうございました。
 それでは、資料4の11ページから15ページまでの「がんゲノム医療中核拠点病院等の見直しについて」とスケジュールに関してということですけれども、こちらの事務局提示の方向性についてということでございますので、御議論。それでは、一番早く挙手していただいた平沢構成員、お願いします。
○平沢構成員 よろしくお願いします。
 この方向性自体は非常によいと考えます。12ページ目の概念に「ゲノム情報に応じたがん予防」という言葉を入れていただきたいということがあります。2040年を見越しているということですが、当然ゲノム情報に応じたがん予防が実装されていると考えます。令和8年度診療報酬改定で遺伝性腫瘍症候群のがん未発症者に対して保険適用になったということと、また全ゲノム医療というのも実装されていますので、先に国民がゲノム情報を知っていて、診断されていて、自らの遺伝情報に応じて予防ということも当然進んでいると思いますので、遺伝性腫瘍症候群などを念頭に置いた「ゲノム情報に応じたがん予防」という言葉をここにニュアンスとして入れていただきたいという意見です。
 以上です。
○瀬戸座長 がん予防ということですけれども、これはどうでしょう。事務局。
○がん・疾病対策課長 事務局です。
 今日の資料の中にその文脈の資料がないというか、議論ができていないと思いますので、御意見として承って、しっかりと議論していくということかなと思います。御意見ありがとうございました。
○瀬戸座長 よろしいでしょうか。
○平沢構成員 はい。
○瀬戸座長 重要な視点ということはみんな認識しておりますので。
 それでは、中島先生、お願いします。
○中島構成員 ありがとうございます。
 コメントですけれども、本ワーキンググループにおいて、ドラッグラグ・ロスに対する配慮、課題を挙げていただいてありがとうございます。がんゲノム医療中核拠点病院の指定要件にドラッグラグ・ロスが直接的に関与するかというと、そうでもないのではと思われるかもしれませんが、実は間接的には大いに関連していると感じています。今、早期医薬品開発をやっている立場から感じているところですが、資料にございましたとおり、米国、もしくは日本でもスタートアップ、ベンチャーのシーズが非常に増えていて、それがドラッグラグ・ロスにつながっているということは御承知のとおりと思いますけれども、最近では米国のスタートアップ、中国のスタートアップなどは、大企業にライセンスアウトしないで、自分たちでPhase IIIまで持っていって、米国、もしくは米国と中国とかで非常に少ない国数でPhase IIIまで行って承認を取ると。そして日本は遅れるという状況が非常に顕著化しておりますので、やはり早期開発から日本が関わっていくというのは非常に重要になってきます。
 特にゲノムの結果から、その結果に基づいたmatched therapyの新薬開発のFirst-in-Human治験から日本が入っていくということが非常に重要になってきますので、がんゲノム医療中核拠点病院、拠点病院、連携病院でより連携を密にして、早期開発から治験、要するに、ゲノム医療の出口、患者さんにとって重要な出口に当たる治験にアクセスしやすくするというプラットフォームを日本でより強固にしていくというのが非常に重要になってくるかなと思います。
 一方で、連携病院でもエキスパートパネルができるようになって、実は中核拠点のFirst-in-Human試験に特に私どもは広い範囲から患者さんを御紹介していただいていたのですが、エキスパートパネルが分散することによって治験のための患者さんの御紹介が減っているという実感もございます。なので、ここでも連携というのが今後より大事なキーワードになってくるかなと思っていますので、患者にとってがんゲノム医療の出口としての治験へのアクセスを下げることなくドラッグラグ・ロスに対応していくというところで、今回のコメントに対して非常に感謝申し上げます。ありがとうございました。
○瀬戸座長 ありがとうございます。貴重なコメントで、ドラッグラグ・ドラッグロスの解消を目指すというのも非常に重要な、今回の見直し後にも記載されているということになります。後半のほうで言うと、C-CATデータの利活用で、いわゆる治験のマッチングアプリのようなものも今度利用することができますので、ぜひ先生も御活用いただければと思います。
○中島構成員 ありがとうございます。
○瀬戸座長 それでは、辻本構成員、お願いします。
○辻本構成員 ありがとうございます。
 私からは患者と家族の精神的ケアについて御検討いただきたいと思います。今回の資料には載っておりませんが、精神的なケアについては、これまであまり議論がされていなかったのではないかと思います。私もそうでしたが、患者会では細胞診から結果が分かるまでの期間が不安で、どのように乗り越えたらいいのかという御相談が患者さんだけでなく、御家族からも届いています。パネル検査については、結果説明までの時間が長くなりますので、この期間の精神的な負担はさらに大きいのではないかと拝察されます。患者としては、検査であることは理解しているのですけれども、どこかで治療につながる可能性があるのではと期待しているので、結果がどのような内容であったとしてもそれを受け止めるには痛みが伴いますし、理解や判断には時間が必要になってきます。今後標準治療の前の検査が広がっていく中で、医療の提供だけでなく、適切で丁寧な検査結果の説明と精神的苦痛への対応についても要件の一つとして御検討いただければと思います。
 以上です。
○瀬戸座長 それでは、事務局、お願いします。
○事務局 事務局でございます。
 貴重な御意見ありがとうございました。特に個別の要件に関しましては、今後もヒアリングを予定しておりますので、またそういった場でも御提起いただけたらと存じます。御意見ありがとうございました。
○瀬戸座長 ありがとうございました。
 それでは、坂田構成員、お願いします。
○坂田構成員 今回のご提案で、今後の見直しの方向性として拠点病院を県に1つおくということを目指されている点は、ゲノム医療の均てん化を目指すにあたり大変良い方向性であると考えております。
 その上で、中島先生からも御指摘のあったゲノム医療の結果を出口、つまり治療薬への到達にどうやってつなげていくかということについては、もう一歩踏み込みますと、がんゲノム医療中核拠点と連携病院、あるいは拠点病院と連携病院の紐づけについて、現状では距離が非常に離れている場合がしばしばございます。特に治験の場合はオンサイトのビジットが非常に頻回に必要ですので、患者さんは自宅から遠い病院まではなかなか通えないということが起こり得ます。このため、ひもづけをする際に、国の方向性としてなるべく地域性を加味した連携関係が促されるような方向性を御提案いただきたいと思います。。
○瀬戸座長 貴重な御意見ありがとうございます。またそういったことも今後の検討課題とさせていただきたいと思います。
 それでは、織田先生、お願いします。
○織田構成員 お願いいたします。
 方向性、御説明ありがとうございました。拠点病院を広げていくという方向性に関しても非常に重要なことかと思います。都道府県ごとに推薦も踏まえてという点があるので、今までの状況の振り返りも今後必要になってくるのかと思いました。つまり、現時点で拠点病院、中核拠点病院が1つもないようなところがどのぐらいあるのか。また、そういった県において、それぞれ今、どのぐらいのアクティビティーがあるのか。広げていく対象の県において、適切な施設が拠点病院として手挙げして、しっかりとエキスパートパネルを行えそうな状況にあるのか。こういった点に関して、次回のワーキンググループのときに確認できるような資料を御準備いただければと思いました。こういったお願いは可能でしょうか。
○瀬戸座長 事務局、どうでしょう。
○事務局 ありがとうございます。事務局でございます。また検討してまいりたいと考えます。
○織田構成員 ありがとうございます。
○瀬戸座長 よろしいですか。
 大体議論としてはよろしいですか。
 ありがとうございました。
 それでは、今、お示しした事務局案でお認めいただけますでしょうか。よろしいですか。
(構成員首肯)
○瀬戸座長 ありがとうございます。それでは、お認めいただいたということで、この方向性で進めさせていただきます。
 最後になりますけれども、全体を通して皆様から御意見がありましたら、御発言をお願いいたします。よろしいですか。
 今日はかなり活発な御議論をいただきまして、本当にありがたいと思っておりますので、いただいた意見を踏まえて今後また検討を進めさせていただきたいと思います。
 それでは、最後に事務局からお願いします。
○事務局 事務局でございます。
 次回以降のワーキンググループの日程につきましては、追って御連絡させていただきます。
 本日いただいた意見を踏まえまして、引き続き所与の検討を進めてまいりたいと思いますので、御指導いただければ幸いでございます。構成員の皆様の御協力に改めて御礼申し上げます。
 それでは、これをもって本ワーキンググループを終了いたします。
○瀬戸座長 先生方、ありがとうございました。

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