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- 第36回肝炎対策推進協議会 議事録
第36回肝炎対策推進協議会 議事録
健康・生活衛生局がん・疾病対策課肝炎対策推進室
日時
令和8年3月6日(金)10:00~12:00
場所
航空会館ビジネスフォーラム
( 東京都港区新橋1−18−1 航空会館B101号室)
( 東京都港区新橋1−18−1 航空会館B101号室)
出席者
- 委員
-
- 赤羽 たけみ(宇陀市立病院長)
- 秋山 実(健康保険組合連合会理事)
- 五十川 正記(国立健康危機管理研究機構 国立感染症研究所ウイルス第二部長)
- 出田 妙子(薬害肝炎原告団)
- 伊藤 公子(薬害肝炎原告団)
- 及川 勝(全国中小企業団体中央会常務理事)
- 金成 由美子(福島県県南保健所所長)
- 考藤 達哉(国立健康危機管理研究機構 肝炎情報センター長、肝炎・免疫研究センター長)
- 木下 真純(日本肝臓病患者団体協議会)
- 郡山 千早(鹿児島大学大学院医歯学域医学系医歯学総合研究科 疫学・予防医学教授)
- 坂上 博(読売新聞調査研究本部主任研究員)
- 坂本 泰三(公益社団法人日本医師会常任理事)
- 竹原 徹郎(独立行政法人労働者健康安全機構関西労災病院病院長)
- 辰巳 創史(全国B型肝炎訴訟大阪原告団)
- 新沼 かつら(日本労働組合総連合会労働条件・中小地域対策局長)
- 萩部 義一(日本肝臓病患者団体協議会)
- 日浅 陽一(愛媛大学大学院医学系研究科教授)
- 梁井 朱美(全国B型肝炎訴訟九州原告団)
- 山﨑 喜彦(日本肝臓病患者団体協議会)
- 山下 輝夫(兵庫県保健医療部長)
- 参考人
-
- 八橋 弘(独立行政法人国立病院機構 長崎医療センター/長崎県病院企業団名誉院長)
議題
- (1)国及び自治体の肝炎対策の取組状況について
- (2)肝炎対策基本指針に係る議論の進め方について
- (3)研究報告について
- (4)その他
議事
○木村肝炎対策推進室長 定刻となりました。ただいまより、第36回肝炎対策推進協議会を開催いたします。委員の皆様におかれましては、お忙しい中、本日は御出席いただきまして誠にありがとうございます。
私は、厚生労働省健康・生活衛生局がん・疾病対策課肝炎対策推進室長の木村でございます。本日は、冒頭の議事進行を担当させていただきます。
幾つか注意事項、御説明をさせていただきます。本日の協議会でございますが、委員の皆様におかれましては、対面とオンラインを併用したハイブリッド形式で開催させていただいております。また、傍聴の方、メディアの方に対しましては、YouTubeでの配信をさせていただいているところでございます。
本日は、ウェブ上で御参加される委員の方も多くいらっしゃいます。接続状況によりましては、画像・音声が乱れる場合がございますので、その点あらかじめ御承知おきいただきますようお願い申し上げます。
会議の進行に当たりまして、委員の皆様にお願いがございます。会議中、マイクはオフにしていただくようお願いいたします。御発言を希望される方におかれましては、会場の委員の方は挙手を、ウェブ上で御参加の方はZoomの画面下部の挙手ボタンを選択していただければと思います。
その後、竹原会長より指名されましたら、マイクをオンにしていただいて御発言をお願いできればと思います。御発言の際にはお名前を名乗っていただきまして、可能な限りゆっくりお話しいただければ幸いでございます。多くの委員の皆様からの御発言の機会を確保するため、できる限り簡潔に御発言いただくようお願いできればと思います。
操作などで御質問がある場合は事務局まで随時お問合せいただければと思っております。
それでは、まず、開会に当たりまして、健康・生活衛生局長の大坪から御挨拶をさせていただきます。
○大坪局長 今、御紹介をいただきました、厚生労働省健康・生活衛生局長の大坪でございます。本日も、委員の皆様20名全員の御出席をいただいているということで、御多忙の中お時間をいただきまして、誠にありがとうございます。
本日の議題でありますが、議事次第にございますように、まず初めに、国及び地方自治体の肝炎対策の取組状況について、事務局から御報告をさせていただきます。また続きまして、肝炎対策基本指針における改正後の主な取組状況と今後の議論の進め方について、御相談を申し上げたいと思っております。
また、今日は参考人といたしまして、国立病院機構長崎医療センターの八橋先生から、研究の内容について御報告をいただけると伺っております。
また、こういった機会をいただきまして、皆様方から様々御助言、御指導いただけることを大変ありがたく思っております。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
○木村肝炎対策推進室長 ありがとうございました。
続きまして、委員の出欠状況について申し上げます。本日は20名全員の委員に御出席いただいております。ありがとうございます。
また、参考人といたしまして、長崎医療センターの八橋弘先生に御出席いただいております。ありがとうございます。
本日は、定足数に達しておりますので、会議は成立しているということを御報告させていただきます。
続きまして、本日の資料について確認させていただければと思います。お手元、御確認いただければと思いますが、議事次第、委員名簿、座席表、配付資料一覧、資料1~5、参考資料1~7となっております。資料の不備等ございましたら、お申し付けいただければと思います。
この後議事に入らせていただきますが、今までのところ、接続状況など何か問題などございませんでしょうか。何かあれば随時御連絡いただければと思います。
それでは、冒頭の説明は以上になります。以後の議事進行につきましては竹原会長にお願いしたいと思います。
○竹原会長 会長を務めさせていただきます竹原でございます。
それでは、議事次第に従いまして進めてまいります。まず、議題1「国及び自治体の肝炎対策の取組状況について」、これは事務局のほうより資料の御説明をお願いいたします。
○木村肝炎対策推進室長 それでは、資料1に沿って説明させていただきます。定例の御報告という形になっておりますけれども、肝炎対策基本指針に定められた取組の状況について、国が定期的に協議会に報告するとなっております。そうしたことから、今回もこうした形で国及び自治体の状況について御報告させていただくというものでございます。
それでは、資料が多くなってございますので、細かな点に関しての御説明は省略させていただく部分がございますけれども、適宜資料を御参照いただきながら説明のほうを聞いていただければと思います。
資料1を御覧ください。まず、2ページ目からでございます。ここからは肝炎総合対策全体の概要資料でございます。2ページ目、3ページ目にかけては、肝炎に関する疾病の説明ですとか、患者数、治療方法などをまとめた既存の資料でございます。この辺りは御承知のところかと思います。
4ページ目でございます。こちらもかねてより使わせていただいている資料でございますが、肝炎の進行に合わせて検査の促進、重症化予防のための検査の費用助成、肝炎の医療費助成、また肝がん等の研究促進事業、こういった形で、症状に応じた形で様々な事業、助成制度を設けているところでございます。
また、下にありますとおり、B型肝炎、C型肝炎の特別措置法の対象の方につきましては、病態に応じて給付金を支給しているというものでございます。
5ページ目でございます。こちら、肝がん年齢調整死亡率ということで、上の表にありますとおり、経年で減少ということになっておりまして、最新の令和6年の数字も令和5年から減少しているところでございます。
続きまして6ページ目を御覧いただければと思います。こちら、令和8年度の肝炎対策予算案の概要ということで、現在国会において御審議いただいている政府予算案の中で、肝炎対策の予算案としては158億円を計上しているところでございます。「基本的な考え方」に記載されておりますとおり、肝炎医療、ウイルス検査、診療体制、普及啓発、研究というこちらの柱に沿って肝炎総合対策を推進するということで、必要な予算を計上しているものでございます。
前年との比較で申し上げますと、1の肝疾患治療の促進というところは5億円減となっております。これは肝炎の医療費助成に関しまして、C型肝炎の治療が進展し、患者の方が減少しているところがございますので、そうした患者の減を踏まえた形で予算を一定合理化しているというものでございます。一方で、2~5につきましては、予算は前年と同額を確保して計上しているという状況でございます。
続きまして7ページでございます。こちら、都道府県の計画や目標の策定状況でございます。全ての都道府県で肝炎対策に係る計画や目標を策定し、目標等の達成状況を把握いただいているところでございます。数値目標を定めているところにつきましても、前年と比べて増加していることが確認できるかと思います。
続いて8ページ目でございます。都道府県における肝炎対策協議会の開催の状況でございます。こちら、肝炎対策協議会を開催した都道府県は45となっているところでございます。また、主な議題についても下のほうにまとめているところでございます。
続きまして、9ページ目からは肝炎のウイルス検査に関する項目でございます。まず9ページ目でございますけれども、健康増進事業、特定感染症検査等事業ということで、それぞれ市町村、都道府県等において肝炎ウイルス検査について補助している制度の概要でございます。
10ページ目でございます。令和5年度の地方自治体の肝炎ウイルス検査の受検者数でございます。令和4年と比べますと若干の増というところで、ほぼ横ばいの検査数となっております。
11ページでございます。こちら、その肝炎ウイルス検査の陽性率の推移でございます。令和5年度もB型肝炎で0.50%、C型肝炎で0.17%ということで、どちらも前年から比較して減少ということで、全体としても減少傾向にあるといったところでございます。
12ページ、13ページ目につきましては、B型肝炎ウイルス検査の受検者数を都道府県別で見たグラフでございます。また13ページのほうは、その都道府県ごとの事業ごとの内訳をお示ししております。
続きまして14ページ、15ページにおきましては、同じデータにつきましてC型肝炎についてお示ししたデータでございます。
続いて16ページ、17ページでございます。こちらは先ほどの受検者数についてそれぞれの都道府県の20歳以上の人口比で比べた場合の受検割合についてのデータになります。16ページがB型肝炎、C型肝炎は17ページとなっております。
18ページ目でございます。こちらは都道府県で行われている肝炎ウイルス検査の実施状況でございます。47都道府県、保健所設置市、特別区全てにおいてこの無料検査というものが行われているところでございます。
19ページは市町村における健康増進事業の検査の実施状況でございます。
続いて20ページでございます。こちら、都道府県などの肝炎ウイルス検査の周知の方法でございます。ホームページに掲載、また広報誌に掲載というのが多くなっているところでございます。
21ページ目につきましては市町村における周知の方法で、こちらも同様の傾向があるかと思います。
続いて22ページでございます。こちらは肝炎ウイルス検査の利便性を高めるための取組を調査したもので、他の検査と同時に検査するところが多くなっているところでございます。
23ページ目は市町村の健康増進事業の状況です。こちらも同様に、他の検査と同時に検査する、また時間外に実施するところが多くなっているところでございます。
続いて24ページ目でございます。こちらは職域検査促進事業の概要でございます。また実施状況というところで、この事業を実施して、保険者等との連携をしている都道府県の状況をお示ししております。
続いて、25ページからは重症化予防のための初回精密検査、定期検査の状況でございます。25ページはこの重症化予防推進事業の流れを示した資料でございます。
26ページ目でございます。こちらは初回精密検査、定期検査費用の助成制度の説明でございます。また、特に定期検査費用についてはこれまでの助成制度の変遷を記載している資料でございます。
27ページ目でございます。こちらは重症化予防推進事業でございますけれども、どちらの事業、初回精密検査、定期検査ともに47都道府県全てで実施されているところでございます。
28ページ、29ページ目でございます。初回精密検査費用の受給者数の都道府県ごとのデータになってございます。29ページは3か年の経過も併せて掲載しております。
30ページ目でございます。定期検査費用助成について、同様に都道府県ごとのデータ、また31ページでは3年間の経過を載せております。
32ページでございます。初回精密検査の勧奨方法についての調査結果でございます。勧奨に当たりましては、この初回精密検査の助成制度を案内するところが多くなっております。併せて、受検可能な医療機関を案内しているところも多くなっているところでございます。
33ページでございます。初回精密検査の結果、要医療者となった方に対する勧奨方法でございます。こちらも同じく助成制度を案内したり、実際にその後受検可能な医療機関というものを御案内いただいているところでございます。
34ページ目でございます。こちらは、初回精密検査、定期検査の促進に関して昨年5月に発出した事務連絡でございます。こちらは、初回精密検査、定期検査につきまして、特に初回精密検査につきましては、市町村の検査の実施主体ですとか、保険者、あるいは職域の検査、こうしたものとの連携ということについて改めて都道府県に依頼したものでございます。具体的な連携事例なども示しながら依頼しているものでございます。また、定期検査につきましては、特にC型肝炎のウイルスを排除した方についても一定の肝がんリスクがあるということで、定期的な検査が必要であるということで、このリーフレットを作って周知を依頼しているところでございます。
35ページからが肝炎治療の促進の関係でございます。35ページ、肝炎治療特別促進事業、いわゆる医療費助成の制度でございます。受給者証の交付件数でございます。インターフェロンフリーにつきましては、かなり減ってきているといったところでございます。一方、核酸アナログ製剤については約9万件ということで、横ばいという状況でございます。
36ページ、この医療費助成の件数をその薬剤ごとに分けたデータでございます。
37ページは核酸アナログ製剤の受給者の割合を都道府県別にお示ししたものでございます。青い部分はそれぞれの都道府県の核酸アナログ製剤の処方患者に占める受給者の割合ということで、大体75%の方がこの制度を利用されているといったところでございます。
38ページ目につきましては、同様のデータということで、こちらはインターフェロンフリーの助成の受給者の割合をお示ししているところでございます。
39ページ目でございます。こちらはレベトールの製造中止を受けた形で、マヴィレットを再治療に使うということがC型肝炎治療のガイドラインに明記されたところでございます。それを受けまして医療費助成の認定基準を改正したというものでございます。具体的には、黄色のところにありますとおり、マヴィレットを前治療で8週、再治療で12週とする場合についても、この肝炎医療費助成の対象になることを明確化したということで、こちら、基準を改正しているものでございます。
続いて、40ページ目からが肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業の関係でございます。まず40ページ目、この事業の概要でございますけれども、皆様御承知のところかと思いますが、令和6年4月から月数の部分の要件を緩和いたしまして、過去2年間で2月以上という形で緩和をしたところでございます。
41ページがその助成実績でございます。前回、秋の協議会の際は令和6年度の件数をお示しいたしまして、要件緩和ですとか周知の取組の結果、認定件数が約2倍に増加したところでございます。こちらは令和7年度の11月までのデータをお示ししているものでございます。11月までの認定件数が1,355件でございます。前年6年度の11月までの件数が1,144件となっておりますので、7年度も、さらに助成件数、認定件数の増加が年度全体として見ても今後見込まれるという状況でございます。
続きまして42ページでございます。こちらは肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業の都道府県別の助成件数でございます。赤の部分は65歳以上の人口比でのデータとなっているところでございます。
43ページでございます。こちらも令和6年度から行っている事業の御説明で、かねてより使っているものでございますが、令和6年度からの肝がんの要件緩和と併せまして、拠点病院等において、この事業を普及啓発、利用促進を図るための取組を行っていただいております。普及啓発資材の作成ですとか研修会等の実施、院内連携体制の強化、こういったことに取り組んでいただいております。
44ページがそうした取組の一例をお示しした資料でございます。上の医療機関向けのアプローチとしましては、研修会等の実施、院内連携体制の強化としまして、例えば県の担当部局と拠点病院のほうで連携いただいて、県内の拠点病院に対する説明会、研修会をしていただくということ。また、右側にあるような形で制度に関する動画を作成いただいて、都道府県内に周知いただくといったことを行っていただいております。
また、患者向けのアプローチとしましては、リーフレット等を作成して事業の利用促進を図っているといったところでございます。
45ページからが肝疾患診療体制の整備でございます。45ページにありますとおり、都道府県に原則1か所以上、現在、47都道府県、72施設の拠点病院を指定しているところでございます。また、肝疾患専門医療機関につきましては、約3,800施設が指定されているという状況でございます。
46ページでございます。こちらは肝炎対策、肝炎治療の均てん化に資するということで、前回の肝炎対策基本指針の見直しを受けて開始しております都道府県との意見交換会の実施でございます。今年度も6月に大分、11月に高知県で開催しているほか、ブロック会議の後に意見交換を実施しているというところも1か所ございます。引き続き今後もこの取組を進めていきたいと思いますけれども、議題にありますとおり、専門医がいない地域における取組ですとか、そういったことについて意見交換をさせていただいているところでございます。
47ページでございます。こちらは肝炎情報センターの戦略的強化事業の概要でございます。ブロック会議等、研修、またそれぞれの都道府県、拠点病院の取組の評価、こういったことを行いながら、拠点病院や都道府県の取組を支援するという事業でございます。
48ページ目でございます。こちら、拠点病院と連絡協議会の開催状況ですとか主な議題についてまとめた資料でございます。
続いて49ページでございます。こちらは拠点病院と専門医療機関の選定状況でございます。全ての都道府県で指定され、また専門医療機関も選定されているという状況でございます。
50ページでございます。各専門医療機関の状況ということでございます。47都道府県全てにおいて専門医療機関を指定されているところでございます。また、要件については全ての医療機関が要件を満たしているというような回答になってございます。
51ページ、肝炎医療コーディネーターについての概要資料でございます。
52ページがその肝炎医療コーディネーターの養成数でございます。
53ページ、肝炎医療コーディネーターの養成職種といったところでございます。前年と比較しますと、歯科医師、歯科衛生士ですとか、あとは介護関係の関係者、あるいは教職員といったところが前年と比べて対象として増加しているところが見られます。
54ページでございます。肝炎医療コーディネーターにおける肝炎患者等の参画状況ということで、37の都道府県において肝炎患者の方が肝炎医療コーディネーターとして養成されているといったところでございます。様々普及啓発などの取組をしていただいているというデータになってございます。
55ページでございます。肝炎医療コーディネーターの養成研修の内容でございますけれども、最近はこの肝炎医療コーディネーターの具体的な活動事例、そうしたものを取り上げる自治体が増加しているところでございます。
56ページ目、肝炎医療コーディネーターの認定の状況でございます。認定につきましては、定期的に更新しているという都道府県が徐々に増えてきているところで、養成した後もしっかり更新制というところに移行しつつあるといったところでございます。
57ページでございます。これは肝炎医療コーディネーターに対する支援の内容でございます。養成だけではなくて、技能向上のための研修を実施している都道府県も増えているところでございます。
58ページ目でございます。肝炎医療コーディネーターの活動場所と活動割合についてでございますけれども、拠点病院や保健所で活動している方が非常に積極的に活動しているというような評価をしている都道府県が多くなっております。
また59ページ目は、専門医療機関の数と、そのうちコーディネーターを配置している専門医療機関の数をお示ししたものでございます。全ての専門医療機関でコーディネーターを配置しているという都道府県も多く見られるところでございます。
続きまして、60ページ目からが普及啓発の関係でございます。これもかねてより使用しております資料でございますが、肝炎総合対策推進国民運動事業、「知って、肝炎プロジェクト」ということで、我々、事業活動しているところでございます。令和7年度も、全体イベントの開催ですとか、積極的広報地域であります長崎県、静岡市における広報、またそれ以外の自治体でも様々なイベントにコラボして周知を行っているところでございます。また周知に当たりましては、杉特別健康対策監はじめ様々な大使、サポーターの方にも御協力いただいているといったところでございます。
61ページ目からが今年度の「知って、肝炎プロジェクト」の活動報告でございます。
62ページ目は、毎年、日本肝炎デーの前後に大きなイベントを行っております。今年も福岡厚生労働大臣に御出席いただき、イベントを開催しております。
63ページ目でございます。積極的広報地域であります長崎県での取組を御紹介しております。
64ページ目は、同じく積極的広報地域の静岡市での活動でございます。
65ページは、積極的広報地域以外の都道府県での様々なイベントにコラボレーションする形で周知を行っております。
66ページ目からは、正しい知識の普及、人権尊重のための取組の関係でございます。昨年6月に閣議決定されました「人権教育・啓発に関する基本計画(第二次)」、これは政府全体の閣議決定文書でございますけれども、その中で初めて「肝炎患者等の人権を尊重するためにはどのように振る舞うべきかを考え、学ぶことが重要である」といったことをはじめとして、肝炎ウイルスに関しての記載が盛り込まれたところでございます。
67ページ目は、この計画を受けた形での毎年の白書でございます。これもかねてより記載がございましたけれども、令和7年度版にも肝炎に関する記載が盛り込まれているところでございます。
続いて68ページでございます。こちら、ウイルス性肝炎患者の偏見・差別への取組として、今日後ほど八橋先生から研究班の取組を御紹介いただきますけれども、八橋先生の研究班の取組の成果として、こうした形で、ホームページやSNSによる発信ですとかシンポジウムを開催いただいているところでございます。
また69ページでございます。こちらはB型肝炎の関係でございますが、B型肝炎の副読本「B型肝炎いのちの教育」というものをかねてより作成して、全国の中学3年生を担当する教員向けに配布しているところでございますが、今年度新たな取組としまして、右側にありますとおり、医療系の専門学生等に向けた副読本というものを新たに作成しております。これは患者団体の皆様とも協議をして作成したものでございます。今後、文部科学省とも連携しまして、こうした資料の周知等を行っていきたいと考えております。
70ページ目でございます。こちら、B型肝炎特別措置法に係るポスター、リーフレットを改めてまた作成いたしまして、給付金の申請につながるような形での周知を行っております。
71ページ目でございます。こちらはB型肝炎患者の方々が行っております患者講義について、引き続き厚生労働省としても支援をしながら行っているところでございます。今年度、実際に中学校で事業計画を紹介する場合の実践事例集というものを作成しているところでございます。引き続き、この患者講義の推進に努めてまいりたいと思います。
72ページ目からが肝炎の研究の推進の関係でございます。肝炎対策における研究事業の位置づけということで、肝炎対策基本指針に基づきまして、平成23年から肝炎研究10カ年戦略、令和4年からは肝炎研究推進戦略を策定しまして、この戦略に基づきまして、臨床研究、基礎研究、疫学研究、行政研究、B型肝炎の創薬実用化に向けた研究ということで研究を推進しております。
73ページ目、肝炎研究推進戦略でございますけれども、こちらは戦略目標ということでそれぞれ数値目標を設定した方向性で研究を推進しているというものでございます。
続いて74ページ目以降は、現在採択されております研究の一覧でございます。74ページ目は肝炎等克服政策研究事業の課題の一覧でございます。
75ページ目以降は、AMEDのもとで支援を行っております肝炎等克服実用化研究事業の議題の一覧となってございます。
また、84ページからはB型肝炎創薬実用化等研究事業ということで、27課題を採択し、支援を行っているところでございます。
以上、大変駆け足ではございますけれども、私から、国及び自治体の肝炎対策の状況について御報告させていただきました。
○竹原会長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明に対しまして御意見、御質問がございましたらお受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。
山崎委員、どうぞ。
○山崎委員 日肝協の山崎です。
資料1の6ページ、令和8年度肝炎対策予算案の概要、5の研究の推進について発言します。令和8年度も例年どおり36億円の予算案となりましたが、様々な研究を推進するには、36億円の予算では全く足りないと考えます。2月26日にグラクソ・スミスクライン社がB型肝炎治療薬、ベピロビルセンを世界に先駆けて日本で承認申請をしました。このお薬はB型肝炎の機能的治癒を目指す治療薬で、日本では約100万人、世界では2億5,000万人以上ものB型肝炎患者が待ちに待った薬です。できる限りの早い承認を強く求めます。また、承認後は速やかにインターフェロンやインターフェロンフリー剤、核酸アナログ製剤と同様に、肝炎治療特別推進事業の薬剤に加えていただき、医療費助成が受けられるように、強く求めます。
さらに、協議会に参加しておられる先生方からこのお薬についてお教えいただけると幸いに思います。私たちはあくまでもB型肝炎ウイルスを排除する薬剤の開発を強く求めています。B型肝炎ウイルスを排除する薬剤の開発状況と開発に向けた推進策をお聞かせいただきたいと思います。
以上です。
○竹原会長 それでは、最初に事務局側から御回答いただきまして、研究のことに関しましては、後ほど考藤委員と、それから日浅委員から御意見をお聞きしたいと思います。それでは、室長からお願いします。
○木村肝炎対策推進室長 ありがとうございます。B型肝炎に関する医薬品の研究開発等についての御意見をいただきました。まず、御指摘ありましたとおり、ベピロビルセンという医薬品につきましては、先月2月に、研究の結果を踏まえてPMDAのほうに承認申請がなされていると承知しております。この医薬品につきましては、厚生労働省として先駆的医薬品というものに指定しておりまして、通常、医薬品の審査というのは12か月かかるところを優先的に審査をして、6か月をめどに承認の可否を判断するという仕組みになってございます。そうした形で、できるだけ早く患者さんに届くようにということでそうした優先的な審査を行っているところでございます。
その上で、これが承認され保険適用された場合でございますけれども、医療費助成の対象に加えていただきたいという御要望がございました。その承認を受けた後になりますけれども、基本的に過去の肝炎の治療薬と同じように、医療費助成の対象にする方向で速やかに検討していきたいと考えているところでございます。
その上で、B型肝炎のウイルスを排除するための医薬品の開発というところでございます。また委員の先生方から補足いただければと思いますけれども、C型肝炎についてはRNAウイルスに対して、B型肝炎はDNAウイルスだということで、そのウイルスの仕組みが違って、その辺り、非常に難しさがあるのかなと思っておりますけれども、先ほど資料の中でも御説明しましたとおり、今、27の課題を我々のほうで採択して、AMEDのもとで実用化に向けた研究を推進しているといったところでございます。引き続き、今回の医薬品も、ウイルス排除ということまではいかないですけれども、患者さんの免疫の範囲内でウイルスを制御できるような画期的なものと聞いておりますので、そうした形で、患者さんの治療が進むような形で研究を推進していきたいと考えております。
○竹原会長 それでは、考藤委員から、ベピロビルセンの評価とそれからB型肝炎創薬研究の全体について、何かコメントがございましたらお願いします。
○考藤委員 ありがとうございます。肝炎情報センターの考藤です。
おっしゃっていただいたとおり、ベピロビルセンが恐らく一番早く新しいB型肝炎の治療薬として日本で使えるようになる見込みです。これまで第3相試験の結果をもとに医薬品の申請をされていると思うのですが、第3相試験の結果は実はまだ開示されておりませんで、5月のヨーロッパの肝臓学会で公開されるとグラクソ・スミスクライン社から公開されています。
第2相試験、1つ前のフェーズの試験になりますけれども、そのデータは論文で報告されていまして、核酸アナログを服用中の方に追加で治療する、これはアンチセンスオリゴと言いまして核酸医薬になりますが、皮下注射の薬になります。それで週1回投与して24週間投与という形の治療法になります。
効果のほうなのですが、第2相試験のデータを見ますと、治療が終了して6か月目のところでHBs抗原の陰性化率が約9~10%ぐらいであるということです。ですので、まだまだ完治を目指すには少し足りないデータなのですが、第3相試験では治療投与前のHBs抗原の量が低い方、3,000ぐらいですけれども、を対象として治験を行ったデータが出てくるはずですから、もう少し上乗せはあると思われます。恐らく20%強ぐらいのHBs抗原の陰性化率が得られているのではないかと予想していますけれども、これはデータの公開を見て判断するところかなと思います。
したがいまして、使い方としては、繰り返しになりますけれども、核酸アナログを服用中の方を対象にして週1回の皮下注射を24週間投与するという形で恐らく治療法が推奨されるのではないかと予想しています。
ベピロビルセンの状況に関してはそういう状況です。
次の日本の創薬研究の状況ですけれども、先ほど木村室長のほうからもお話あったとおり、B型肝炎創薬研究で多くのグループが国の支援を受けて研究開発しています。この中でどれが一番臨床に近いかというと、手前みそながら、私どものところと、あと熊本大学の田中靖人先生のところと、それから委員で御出席の日浅先生のところ、3つが近いのではないかと考えています。
私どもの研究に関しましては、経口薬で、免疫作動薬という形で開発しておりまして、つい先日、PMDAの対面助言を終えまして、もう一つの確認の試験を終えれば治験届を出していいとおっしゃっていただきましたので、恐らく2026年の12月までには第1相試験を開始できる状況です。
田中先生のところも臨床試験に近いところまで来ていると聞いています。日浅先生のところは御自身で御説明いただいたほうがいいと思います。よろしくお願いします。
以上です。
○竹原会長 それでは続きまして、日浅委員から追加でコメントございましたらお願いします。
○日浅委員 機会をいただきましてありがとうございます。愛媛大学の日浅です。
我々のプロジェクトは免疫治療の治療ワクチンの開発です。患者さん自ら投与できるような経鼻投与ワクチンの開発を目指しております。先ほどベピロビルセンの話がありましたが、どうしてもアンチセンスオリゴですと一時的にHBs抗原は減るのですけれども、その後また増えていく経過が報告されており、そこに免疫治療を乗せることによって、免疫を賦活し、HBs抗原を抑えるような持続的な治療効果が得られるのではないか期待して開発しているところです。
既にNASVAC(ナスバック)という先行の抗原である程度の効果は出ていまして、投与後6年の経過で13.8%のHBs抗原の消失が得られております。それに対して新規の次世代型のワクチン抗原を今つくっておりまして、恐らく上乗せ効果があると思っておりますので、それなりの効果は期待できると思って開発しているところです。
現在、B型肝炎創薬実用化研究事業のグラントをいただきまして、やっとGMP製造が始まりまして、HBs-Lh抗原、それからHBコア抗原のGMP製造を今年、来年で行い、なおかつ、同時並行で前臨床試験を開始しまして、3年後の最後の第4クオーターの辺りで第1相臨床試験に持っていけるのではないかと思っております。ぜひ御期待いただきたいと思います。よろしくお願いします。
○竹原会長 ありがとうございます。よろしいですか。
○山崎委員 山崎です。
大変心強い回答をいただきましたし、考藤先生、日浅先生お二人からも、間近に薬品ができそうなお話を聞かせていただいて、患者としては大変うれしく思っています。なかなか難しいかもしれませんけれども、また研究の推進のほう、続けていっていただいて、新しい薬が早く開発できますように、どうぞよろしくお願いいたします。
以上です。
○竹原会長 それでは、それ以外に。
坂上委員、どうぞ。
○坂上委員 読売新聞の坂上です。
今、研究の話が山崎委員からありました。高市総理ががん検診を含んだ攻めの予防医療を推進するとおっしゃっていました。また同時に、女性活躍の推進の一環として、性差に基づく医療を進めるとも言っていたのですけれども、この辺も含めてぜひとも、従来どおりの予算枠とは別に、もっと肝炎対策を進めてほしいと思っています。厚労省でこの従来どおりの予算枠以外のところで何か取組を考えているところとか、あったりするのでしょうか。
○大坪局長 事務局です。肝炎の話から少しそれていますので、私のほうでお答えします。
高市総理がおっしゃっている攻めの予防医療という中では、今、官邸の中で副大臣会合という形で各省庁入った形で議論を進めているところでありまして、この議論の行方などを踏まえながら適切に予算確保したいと思っております。
○竹原会長 よろしいでしょうか。
それでは、ほかにはいかがでしょうか。
辰巳委員、お願いします。
○辰巳委員 B型肝炎訴訟原告団の辰巳です。
私も、6ページの予算のところで少し発言したいと思います。予算の項目の中の一番下の(参考)というところにB型肝炎訴訟の給付金などの支給として、令和8年度は572億円と計上されていますけれども、昨年度を見ると1,181億円の予算が計上されていて、50%以上の減額になっています。恐らく昨年度の給付金の支給額の実績をもとにした予算となっているのだとは思いますが、令和8年1月1日現在で和解が成立した方の数というのは約12万人となっています。国が被害者として推計した40万人という数にはほど遠い人数であって、広報・周知に努めるなど、これまで以上に被害者救済に取り組んでいただきたいと考えています。
また、特別措置法の期限も令和9年の3月31日までとなっていて、こちらの延長も併せて求めたいと思います。
以上です。
○木村肝炎対策推進室長 御質問、御意見ありがとうございます。まず予算に関することで少し、資料に記載されていないのですが、説明させていただきますと、これは8年度予算の資料でございますが、実は令和7年度の秋の補正予算というところで、このB型肝炎給付金について約1,200億円の予算を確保して、基金に積み増しをしております。B型肝炎の給付金につきましては、かねてより当初予算と補正予算、これを組み合わせる形で予算を確保しているといったところでございます。秋の補正予算と当初予算を合わせますと、むしろ前年よりも多い金額をしっかり確保しているといったところです。この資料には記載されておりませんけれども、そういう背景があるということで御理解いただければと思います。
また、提訴の促進ということにつきましては、先ほど資料でも御説明しましたが、新たなリーフレットなどもつくって、提訴していただけるような形で周知を行っております。
あと、法律の期限につきましては、御指摘のとおり、来年の3月までが今の法律の期限となっております。過去、これまで2回、提訴状況を踏まえて法律の延長をしてきているところでございますので、今後、提訴期限が近づくにつれまして、その提訴状況を踏まえて延長についても検討していきたいと考えております。
○竹原会長 よろしいでしょうか。
そのほかいかがでしょうか。
伊藤委員、どうぞ。
○伊藤委員 私、薬害肝炎原告団の伊藤と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
前件とは違うのですけれども、資料1の16、17ページで、B型肝炎、C型肝炎ウイルス検査の受検者数の対20歳以上人口比について発言させていただきます。
令和6年度、7年度も山梨県がほかの都道府県に比べて突出して高く、第34回の協議会後にその理由を山梨県に分析依頼されていたかと思いますが、何か理由は分かりましたでしょうか。山梨県がほかの都道府県の参考となる取組をされていたのであれば、好事例として横展開すべきかと思い、発言させていただきました。
また、報告数に一部の地域であり得ない数字の報告をされているのではないかという懸念があるのではないでしょうか。併せてお聞かせいただければと存じます。
以上です。
○木村肝炎対策推進室長 御質問ありがとうございます。16、17ページの山梨県のデータに関するところで、これは昨年の協議会でも御指摘があったと聞いておりまして、その際に、山梨県のほうに少し分析をお願いしたところでございます。今回改めてこうした数字が出てきておりまして、再度、今、確認をしているところでございます。2年連続ということになりますので、できるだけ速やかにここは確認したいと思っております。
一方で、これは人口比のデータですのでこういう突出した形になっておりますけれども、14ページ、12ページを御覧いただければと思いますが、その検査の絶対数ということで申し上げますと、何か山梨県のところがすごく数が大きいというわけではない部分でもあろうかと思います。
いずれにしろ、正しいデータかどうかというところも含めて、引き続きしっかり確認したいと思います。御指摘ありがとうございます。
○伊藤委員 ありがとうございました。
○竹原会長 それ以外、いかがでしょうか。
萩部委員、どうぞ。
○萩部委員 日肝協の萩部でございます。
資料1の24ページの職域検査促進事業について発言をさせていただきたいと思います。本事業の実施状況を確認いたしますと、令和6年度に本事業に参加して、職域での肝炎ウイルス検査を実施している自治体、非常に数少なくて、47都道府県中で14、それから、87保健所設置市中、5つだけですね。極めて少数にとどまっているのかなと思います。
また、資料に記載はありませんが、恐らく23特別区においては実施自治体がゼロであると推察はされるのですが、この事業の推進で個別勧奨のためのリーフレット提供、それからイベント、セミナーの実施といった施策を適宜実施されているということなのですけれども、これほどまでに自治体の参加が少ない要因等につきましては、国のほうとしてはどのように分析されておられるのかということ。それと、この実施自治体を増やすために都道府県等に対する具体的な働きかけの内容についても詳しくお教えいただければと思います。よろしくお願いします。
○竹原会長 では室長からお願いします。
○木村肝炎対策推進室長 職域との連携というところでの御指摘、御質問かと思います。この事業も含めてその連携がうまくいっていないというところの原因としては、保険者やこうした事業所と、どう連携していったらいいのかというところに課題感があると理解しております。その関係で申し上げますと、先ほども資料34ページで少し御紹介いたしましたけれども、この初回精密検査のところでも記載しておりますけれども、やはり都道府県と職域、保険者との連携というのは非常に大事だと思っておりますので、そうした形で昨年5月にこういう形での事務連絡を発出したところでございます。引き続き、御指摘のとおりかと思いますので、こうした連携が促進されるように取り組んでいきたいと考えているところでございます。
○萩部委員 ありがとうございます。この協議会の委員でおられます、その職域につきましては健康保険組合の連合会の委員の方もおられますし、中小企業が加入されています中央会の委員の方もおられますので、ぜひ肝炎対策推進室におかれましてはこの辺りとも緊密に連携を図っていただいて、職域での検査体制、これをより具体的に推進していただければ、間違いなければ健康保険組合で加入が1,370ほどあります。保険者とその家族を含みますと恐らく約2,800万人。これは国民の4分の1の方がこの健保組合の制度等々を活用すればかなり職域絡みで検査に持っていけるのかなあと思います。ぜひここのところの連携をお願いしたいというのと、それともう一つ、以前にもお話ししましたけれども、健康経営の優良法人の例えば認定要件、これは経産省の関係もあると思いますけれども、この辺、実施を組み込むですとか、産業医の方の活動要件として入れていただくということを進めていただけると、ここはかなり数値的には上がるのかなと思いますので、ぜひ御検討をお願いしたいと思います。
○竹原会長 何か御発言ございますか。
○木村肝炎対策推進室長 職域の検査の促進に向けて御意見いただきましてありがとうございます。御提案も含めて、引き続きどういうことができるかということは考えていきたいと思いますけれども、一方で、もちろん職域での様々な予算の限界などもあるかと思います。また、昨年の協議会で田中純子先生から御発表がありましたとおり、かなりウイルス検査というのは進んできて、国民の7割8割の方が一度は検査を受けているというようなデータもございます。
先ほど私が説明した事務連絡もそうですけれども、検査を増やすことはもちろん可能であれば進めたいと思いますけれども、その検査をした後に陽性の方が、その後、都道府県等の精密検査ですとか医療費助成、そういったところにしっかりつながっていくというのがやはり一番の課題かなと思っておりますので、そうしたところでの連携をしっかり進めていきたいと考えております。
○萩部委員 ありがとうございます。早期の検査実施で重症化を防ぐことで将来的な医療費の抑制というのは、これは直結するのだろうなと思います。これは被保険者から保険者双方にとって大きな恩恵になりますので、ぜひ実効性のある連携体制をよろしくお願いいたします。
○竹原会長 ありがとうございます。それ以外はよろしいでしょうか。
では、山崎委員、どうぞ。
○山崎委員 失礼します。日肝協の山崎です。
資料1の26ページ、初回精密検査・定期検査費用助成の拡充について発言します。前回の協議会で室長から、定期検査費用の助成回数については、肝がん治療ガイドラインでは、肝硬変、肝がんの場合は年3~4回としているので、ガイドラインに沿った回数に増やすことができるかどうか検討するという回答がありました。さらに、更新手続については、マイナンバーカードを用いた情報の連携を進めて、課税証明書や住民票の写し等の添付書類を省略することが可能となるように、都道府県も含めて必要な調整をして、申請の負担軽減にも取り組むと回答をなさいました。その後の検討や調整の結果、今後、助成制度がどのように改善されるのかをお聞かせいただきたいと思います。
以上です。
○竹原会長 では室長からお願いいたします。
○木村肝炎対策推進室長 定期検査費用に関しての御質問をいただきました。まず、定期検査費用のところで、肝がん・重度肝硬変の方はガイドラインで3~4回になっているというところは医学的にそのとおりだと考えております。その上で、この医療費助成の要件としてそれを拡充するかどうかといったところにつきましては、その拡充することによってどれぐらい検査数が増えるのかとか、そうした政策効果も併せて考えていく必要があると思います。また、そもそも検査数をしっかり増やしていくですとか、特にC型肝炎でウイルス排除した方については、先ほど御紹介したとおり、リーフレットをつくってしっかり検査数を増やしていくということも取り組む必要があると思いますので、そうした取組の状況ですとか政策効果も見ながら、この要件ということも引き続き検討していきたいと思っております。
また、マイナンバーを使った情報連携による添付書類の省略、負担軽減につきましては、これは昨年度、都道府県で試行運用というのをしていただいております。その試行運用の結果ですとか実施状況を我々のほうで取りまとめておりまして、それを踏まえて、この令和8年4月から本格運用に移行することとしております。
本格運用になりますと、もう既に試行運用が完了しているところではかなり早期にスタートできると思いますし、令和8年度から開始するというようなことの回答をいただいている都道府県もありますので、順次、令和8年4月からはこの本格運用が進んでいくといったところでございます。これによりまして、マイナンバーを提供いただければ、課税証明や住民票、こういった添付が不要になりますので、かなり申請面では負担軽減になるかと思っております。
○山崎委員 日肝協、山崎です。
本当にありがとうございました。いろんなことで非常に手続が煩雑な制度だったので、患者としては非常にうれしいと思います。大変ありがたかったです。
あと、助成回数についても、まだ2回ということになっていますので、やはり肝がんのガイドラインに沿ったことが反映できますように、早期に回数が増えますように、また調整なり検討なりしていただきたいと思います。
以上です。
○竹原会長 それ以外はよろしいでしょうか。
出田委員、お願いします。
○出田委員 薬害肝炎原告団の出田と申します。
私のほうからは、34ページの2のC型肝炎の定期検査の費用助成について御質問いたします。今、室長からお話がありましたように、C型肝炎ウイルス排除後の定期検査を促すリーフレットを作成していただいたところです。このリーフレットは、拠点病院以外の専門医療機関や、また医師会を通してかかりつけ医に至るまで実際にどの程度届いているのでしょうか。お答えをお願いします。
○木村肝炎対策推進室長 リーフレットの周知状況のご質問でございます。今、手元でどれぐらいというところをお示しすることは、データございませんが、都道府県に対してはこのリーフレットを使った周知というのをお願いしておりまして、都道府県のほうで、まさに拠点病院ですとか、その他県内の医療機関に周知をいただいているものと考えておりますが、具体的にどこまで今やっているかというところについて、今お示しできるものがございません。
○出田委員 ありがとうございます。ウイルス排除後に肝臓専門医のもとを離れている患者は相当いると思われます。できるだけ多くの医療機関に配布していただきたいと思いますし、加えて、配布、配って終わりではなくて、かかりつけ医が検査の必要性を伝える役割を担っていただくような取組をぜひ進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○木村肝炎対策推進室長 ありがとうございます。非専門医の方への周知というのは重要なポイントであり、まさにウイルス排除した方は専門医療機関ではなくて、例えばかかりつけ医の先生と接点があるといったところがあると思いますので、御指摘の点についてどのような周知ができるかということは引き続き考えさせていただきたいと思います。御指摘ありがとうございます。
○出田委員 よろしくお願いいたします。ありがとうございます。
○竹原会長 萩部委員、どうぞ。
○萩部委員 日肝協の萩部でございます。
資料1、40ページの肝がん・重度肝硬変治療研究と、その裏にあります41ページの認定、助成実績についての発言になります。令和6年4月の要件緩和で、先ほど室長からも御説明をいただきましたけれども、認定、助成件数が増加傾向にあるということですが、まだまだ依然として多くの患者には支援が届いていないというのが実情かなあと思います。ここに3つの壁というか、年収の壁ですね。370万で、それとあと高額療養費の限度額、あと、過去2年間で2か月以上ということで、この壁を一層低くしていただいて、重篤な状況にある患者が制度を使えるように、さらなる要件の緩和をお願いしたいとは思います。
特に過去から高額療養費の制度との整合性というお話が出るのですけれども、これは運用解釈の変更だけでも、1回目、初月からの助成についても、この肝がん・重度肝硬変治療研究、対象にしていただけますと、患者のほうは非常に負担が減るということもございますので、ここについてぜひ御検討いただければと思います。
○木村肝炎対策推進室長 肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業の要件緩和について、御要望、御意見いただきました。この事業につきましてはかねてより御要望いただいているところでございます。その上で、この事業が発足し、またこれまでも見直しをしてきた経緯としましては、国会のほうで肝炎対策推進の議員連盟のほうに患者団体の皆さんからの要望もしていただいて、その議員連盟と患者団体の皆様と厚生労働省でいろいろと議論を重ねて、この事業の創設、また見直しをしてきたという経緯がございまして、昨年からその議員連盟での議論もスタートしているところでございますので、引き続き議員連盟の先生方に御指導いただきながら、また患者の皆様の御意見も聞きながら、いろいろと議論を重ねていきたいと思っております。
その上で、助成する上での月数のところの運用解釈という御指摘ございましたけれども、月数の部分についても、当然予算の根拠になっているような部分でございます。過去、この月数を緩和してまいりましたけれども、その際も、これは要件を見直した上で、財政当局のほうに予算要求をし、それで認められるかどうかということでの手続を踏むということになりますので、運用解釈で変えるということではなくて、しっかり予算要求と連動した形でこれは見直しをしていく必要があると思っておりますので、そこは御理解いただければと思います。
○萩部委員 ありがとうございます。予算の話ですと、これは予算確保されている中で、幾つかの壁があってなかなかこの制度の恩恵が受けられないという状況だとは思いますので、ここのところの運用は、議連さんの関係とかの打合せ等々でいろんな制度変えなければいけないのは時間がかかるのでしょうけれども、ぜひともその運用解釈で早急に、その壁がなくなる1回目からの助成にしていただくことによって、ウイルス性肝がん・重度肝硬変の患者さんの支援にもなるのかなと思います。ぜひここのところはスピーディーに御検討いただけるとありがたいので、よろしくお願いいたします。
○木村肝炎対策推進室長 まさに予算があったとしても、それをどういう条件で助成するかというところも含めて、これは予算としてセットされているというところです。また、仮にこの要件が変わると、都道府県の事務ですとか、病院、拠点病院の方の事務にも大きく影響してくるところですので、そこはしっかり予算の要求に合わせて検討し、また、十分な周知期間を持って、制度を変えていく場合にはそうした周知期間も必要だということは御理解いただければと思います。
ただ、いずれにしろ、要望いただいていることは承知しておりますので、今後よく議論させていただければと思います。
○竹原会長 ありがとうございました。
辰巳委員、どうぞ。
○辰巳委員 B型肝炎原告団の辰巳です。
資料1の50ページのところで専門医療機関の状況について記載されていますので、ここで発言させていただきます。
昨年度に引き続いて、47の全自治体で専門医療機関としての全ての要件を満たしているという資料になっています。しかしながら、そのうち、要件を満たしているかを定期的に把握していると回答している自治体は23自治体と約半数にとどまっていて、昨年からも1自治体しか増えていません。専門医の配置の問題や医師体制の変更などで医療機関の状況も変動しますので、定期的に要件を満たしているかどうかを確認するように促していただければと思います。
○木村肝炎対策推進室長 御指摘ありがとうございます。この部分につきましては、我々としても定期的にまさに把握していただきたいということで都道府県にお願いしているところではございます。改めて本日そうした御指摘あったことも踏まえて、また都道府県のほうには依頼をして、またこういう調査結果も含めてフォローアップしていきたいと思います。ありがとうございます。
○竹原会長 ありがとうございます。それでは、次の議題に移らせていただきたいと思います。
議題2ですけれども、これは肝炎対策基本指針に関わる議論の進め方についてになります。肝炎対策基本指針は少なくとも5年ごとに検討を加え、必要があると認めるときには変更することと規定されております。指針に関わる議論について、国及び自治体の取組状況などを踏まえて皆様方からぜひ御意見をいただきながら進めさせていただきたいと思います。
それでは、事務局から資料に基づいてこの件についての御説明をお願いいたします。
○木村肝炎対策推進室長 事務局から御説明いたします。お手元、資料2を御覧いただければと思います。
「肝炎対策基本指針における改正後の主な取組状況と今後の議論の進め方について」でございます。今、竹原会長から御説明ありましたとおり、肝炎対策基本法に基づく基本指針につきましては、少なくとも5年ごとに見直しを行うことになっているところでございます。
1枚おめくりいただきまして1ページ目でございます。前回の基本指針、令和4年3月に改正されたところでございます。それ以降の主な取組を時系列で列挙させていただいております。個々には御紹介いたしませんけれども、肝炎検査の促進に向けた取組、また肝炎の医療の推進ということで、医療費の助成ですとか、先ほども御意見あったような肝がんの事業、こういったところの助成要件の見直しを行ったり、また、医療の均てん化ということで意見交換というものを開催したり、そのほか、偏見・差別の取組ということでは、この人権尊重に関する事項を閣議決定文書に入れたり、副読本をつくったりですとか、あと研究促進も肝炎治療推進戦略に基づいて策定するということで、まさに検査、医療、周知啓発、偏見・差別対策、研究など様々な柱に沿ってその都度必要な取組を進めてきたところでございます。
続いて2ページ目を御覧いただければと思います。今後のこの基本指針に係る議論の進め方でございますけれども、これは5年前の協議会の開催の流れを踏襲している形になります。まず、本日36回の推進協議会というところで、今後のスケジュールについてお示しをするということでございます。その上で、それ以降、大体四半期に1度、3か月おきに開催するというもので、次回37回では、まず議論のスタートということで、委員の皆様、また参考人の方から肝炎対策の状況の御報告をいただいて議論を行うというものでございます。その後、第38回では、この議論の大きな方向性に関する議論をさせていただくということで、取りまとめ骨子を議論するということにさせていただきます。その上で、39回の協議会では、実際の指針の改正の文言を含めてどのような改正にするかということを議論をし、取りまとめをしたいと考えております。
その後、この指針はパブリックコメントにかける形になります。その上で大臣告示ということになりますので、翌年に正式に告示という形で策定・公表する手続に入るということで、前回は令和4年3月に見直しです。それから5年後ということで、来年の3月までの間にこうした議論と手続を進めていきたいと考えているところでございます。
また、後ろは参考資料ということで、現在の指針に関する主な取組状況ということもまとめておりますので、今後議論に当たって御確認いただければと思います。
私からは、今後の進め方についての御説明、以上になります。
○竹原会長 今後の進め方についての御説明をいただきました。この件につきまして、何か御質問はよろしいでしょうか。
それでは、次回以降も含めまして、1年間こういう形で進めさせていただきます。
続きまして、3の研究報告について、長崎医療センターの八橋弘参考人から、研究成果の御発表をいただきます。資料3を御覧ください。
それでは、八橋先生、よろしくお願いいたします。
○八橋参考人 長崎医療センターの八橋です。今日はよろしくお願いいたします。長崎から発表いたします。
「様々な生活の場における肝炎ウイルス感染者の人権への望ましい配慮に関する研究」の活動内容について御紹介したいと思います。
目的ですけれども、差別・偏見の解消のために様々な場における人権尊重推進方策やその有効性を検証する。特に肝炎患者と関わることが医療機関等においての啓発、肝炎患者に対する適切な配慮について学ぶことができる資材を検討するということを研究班の目的として掲げております。
研究組織ですけれども、私を含めて、現在8名。医師が3名、患者会の方が3名、弁護士が1名、マスコミの方が1名です。来年度からも研究班が継続されるということで、来年度以降は肝炎コーディネーターの看護師の方を分担研究者として追加する予定です。
いままでの経緯ですが、まず、肝炎患者の差別・偏見の問題ということで、龍岡先生、学習院大学の教授で、元判事の方ですけれども、実態調査をされて、ガイドラインを作成されました。それを踏まえて肝炎指針の中に差別・偏見の問題が明記されました。平成29年から我々の研究班は3回立ち上がったという経緯になります。
現在3回目ということで、令和5年から、この青文字の「様々な生活の場における」という研究班が行われているということであります。
研究班の主な活動は、主に4つございます。1つは、研究班のホームページをつくり、それを充実させるということ。あとは、公開シンポジウムということで、全国いろんなところに行って、主には患者さんとの話し合いとか、協議などをしていました。最近では、肝炎授業に取り組んでいます。感染症に対する感染性の知識、その認知度が非常に大事ですので、これに関する調査もホームページ上で行っています。
あと、啓発教材の作成ということで、動画とかお守りを現在作成中です。今後、その普及活動を行うというところでございます。
まとめになりますが、目的があって、4つの方法で研究班活動を行い、期待される成果としては10項目あります。このようなスタイルで研究班活動を行っているところでございます。
これは研究班のホームページのトップページになりますが、このような形で公開しています。QRコードでアクセスいただければ内容が分かりますので、ぜひ一度アクセスしていただきたいと思います。12月の時点で14万アクセスですけれども、今の時点ではむしろ15万4,000ぐらいに上がっていますので、日々アクセス件数は増えているということになりますユーザー数では6万6,000ということになります。
これがアクセス件数のグラフになりますが、ところどころ、高いピークがございます。これは大学とか学校とか、患者会も含めてですけれども、講演や講義を行ったときに学生さんにアクセスしていただき、300人ぐらいアクセスいただいていたと理解いただきたいと思います。
そのように患者講義とか、そのような活動と連動して、このようなホームページを紹介しているというところでございます。
ホームページのアクセス数に関してですが、どのような内容にアクセスが多かったのか調べてみました。これは昨年の12月までの1年間ですが、B型肝炎とC型肝炎の話題で言うとB型肝炎に関する内容のアクセス件数が多いのというところでございます。これは常時変化していて、これは2025年のアクセス件数ですけれども、2024年は、C型肝炎のほうがまだ散見されるというところでした。全体的な傾向とするとやはりB型肝炎で件数が多い。B型肝炎はお薬を用いても完治に至っていないというのもあり、このような悩みをアクセスする方が多いのかなと現在、考えています。
それと、ホームページで差別偏見相談事例を紹介しています。これは11事例ですが、東京肝臓友の会に実際にされた相談事例を、我々のほうで協議をして、どのように捉えて、どのように解決、考えたらいいのかという対応策についてホームページ上に詳しく紹介しています。正解は1つではないと思います。ある程度多角的な視点でいろんな考え方を紹介しながら困っている患者さんをサポートするような内容です。相談事例とその回答が書かれてあります。随時更新はしています。18事例から今年1月に公開したのは19事例、20番、21番ということになります。これは東京肝臓友の会に寄せられた相談事例ということから、比較的最近の事例であること、またこういうことが現在も起きていると御理解をいただきたいと思っています。詳しくはホームページのほうで見ていただきたいと思っています。
それと興味深いことは、この相談事例にアクセスしたユーザーの年齢と性について、この研究班では把握ができています。アクセスするときに年齢と性だけお聞きしています。それで、約1万名の方に回答いただき、30~40代、40歳前後の方が差別・偏見相談の事例にアクセスされているということと、男性よりも女性のほうがと多いと言うことです。高齢者の方よりも若い方アクセスされているのは、インターネットのアクセス数という点も反映しているかもしれません。このような年齢と性差に差があるというところを現在確認しています。
それと2番目ですが、公開シンポジウムです。これは2018年から福岡から始めて、大体大都市を回って、次に地方都市を回りました。地方独特の差別・偏見問題があるというのを実感しています。生の声をお聞きし、その土地土地の患者さんの御意見とか困っていることをお聞きしながら解決法を探っていったといことです。
2020年の2月に佐賀で行ってから、この後、コロナになりましたので、2年間ほど公開シンポジウムはお休みしました。
コロナが少し落ち着いてから、公開シンポジウムを再開しました。いろんなところに行くとそれなりのいろんな問題があると実感しています。
途中で、模擬授業とか肝炎授業について少しも検討を始めました。、あと、差別偏見をなくすには、どう考えるべきか、どうふるまうべきかというワークショップも関係者が集まって議論しました。公開シンポジウムは、2024年は浜松と松山、2025年は下関で行いました。下関での公開シンポジウムを御紹介したいと思います。
下関は肝臓学会の西部会の翌日に開催したことから、、患者会の方、原告団の方にも多く集まっていただきました。あと、肝炎コーディネーターの方にも多く集まっていただいたというのが大きな特徴だったと思います。2時間半ぐらいでございましたが、参加者数が75名。患者・患者家族が38名で、肝炎コーディネーターが25名、医療者9名ということでした。このような形で、肝炎コーディネーターの方にもこの公開シンポジウムに多く参加いただいたところであります。
初めて聞くような内容もあったということと、やはり依然としてこのような問題があるのか、特に問題となったのは保育園の入園拒否が現在も行われているということで、患者さんやこどものお母さん含めて非常に困っているということがございました。あとは、医療機関でも依然として、これはどうなのだろうか、不適切な対応ではないかという事例もありました。、この辺り、立場が違う者が集まって、いろんな考え方があるということを共有し理解し合うことは、大変有意義であったと考えています。
もう一つは、肝炎授業についてです。これは今後、学校の場で肝炎患者の差別・偏見の問題をこどもさんたちに考えていただこうということで、元小学校教員の副島先生に加わっていただき、主に副島先生のほうで指導案とか授業の在り方を考えていただきました。もちろん、我々研究班のメンバーも一緒に考えて、肝炎授業の在り方について、かなり緻密に練り直しました。
東京で1度、模擬授業という形で行いましたが、実はこのときにこどもさんにも参加いただき、「今日学んだことを友達に伝えたい」という前向きな感想が得られたのは非常によかったのではないのかと我々研究班として考えています。
ただ、このときいろいろ議論とか反省点もあったというところで、さらにバージョンアップいたしまして、実は先月ですけれども、佐賀大学の中で講義室を使って肝炎授業を行いました。このときは中学生から高校生、大学生含めて30名の方に集まっていただいて、あと父兄の方も含めると、総勢60名近くの方が、この肝炎授業をお聞きしたというところになります。
これが講義をしているところの風景になります。
これは最後の集合写真です。参加してよかった、学びが多かったということで、参加された方の感想は、研究班のホームページのほうで最近公開しましたので、それを見ていただければと思っています。
肝炎授業に関しては、今後も力を入れて充実させて、できれば全国展開していくことができないかと研究班としては考えています。
もう一つは、認知度・理解度調査ということで、幾つかの問題を作成しています。針刺し事故後の感染確率の知識とかを尋ねています。肝炎患者さんと食事をしても肝炎はうつらないのは我々では当たり前なのですが、まだ食事を肝炎患者さんと一緒にして肝炎がうつる可能性があると考えられている方も少なくないということも分かりましたし、あと、蚊で肝炎がうつるのではないかというのも、一般的には考えがちなのですが、そのようなことはないことも紹介しながら、理解度クイズをつくっています。これはその理解度の正解率ですが、ある程度リーズナブルな正解率なのかなと考えています。
これは2010年、ちょっと古い調査になりますが、差別・偏見の頻度というのを調べました。4,662名のB型、C型の方でお尋ねすると、16.4%の方が差別・偏見の思いがあるということでございます。B型とC型でいきますと、CよりもB型のほうで頻度が高いというのと、男性よりも女性のほうで頻度が高い。50歳未満の女性のB型肝炎ということでいきますと37.9%という頻度です。全体数からいうと14%なのですが、50歳未満の女性のB型肝炎の方では4割の頻度ということが分かりました。
2021年に同じようなアンケートを取りました。ただ、実をいうと、この差別・偏見の頻度が思ったほど変わっていなかったということでした。内訳を見ますと、C型のほうでは多少下がっているのですが、B型ではまだ依然としてそのような思いがあるというところであります。
ただ、少し考えたのは、差別偏見の嫌なことがあったのかという質問に対して、それが30年前なのか、この2~3年前のことだったのかという、時期的な内容も追加調査しておくべきだったかなと考えています。これに関しても今後先々の研究班の中で再調査をしてみたいと考えています。ただし、2012年と2021年の比較で、これは差別・偏見ではないのですが、悩み・ストレスの頻度を調べた場合、C型が明らかに悩み・ストレスの頻度が下がっているということを確認しました。
これは、この集団でのC型肝炎のウイルス駆除率であるSVR率が2012年には41%であったのが、2021年には91%まで上がっているということですので、ウイルス排除することで悩み・ストレスがかなり軽減されるというのをC型肝炎患者さんで確認したということです。
B型肝炎で、今後新しいお薬が出てきてどうなっていくのかというのも注目していきたいと考えています。
それと、啓発教材ということで、やはり広く認識していただきたいと考えて、若い方を対象としてこのような動画を作成しました。現在、6編公開しているところです。身近なところで起きたエピソードを、動画の2~3分の中で解決するようなストーリーです。
B型肝炎患者では、特に恋愛とか結婚に関する悩み相談もありますので、そのような事例を、非常に短時間ではありますが、「君と一緒にいるために必要なこと」という形で動画を作成しました。前編と後編の中で、ワクチンを打つと感染の心配は要らないということを、動画の中で紹介しています。動画は、肝炎授業の中でも使っていきたいと考えています。
肝炎患者さんの考え方、心づもりをしっかりしていただきたいと思い、「こころまもり」というお守りをつくっています。これはまだ試作品なのですが、患者さん御自身にもしっかりとした心づもりを持っていただきたいというところで「我々が応援していますよ」という気持ちでお守りをつくっているところでございます。
最後のほうになりますが、肝炎対策基本指針の中に人権・差別・偏見の問題が取り上げられたということを踏まえて、現在研究班活動を行っております。それと、昨年の6月ですけれども、法務省の「人権教育・啓発に関する基本計画(第二次)」が更新されまして、肝炎ウイルス感染者のこと、そして我々の研究班のことについても明記されました。
人権白書には、令和5年から肝炎のことが書かれてあるということを確認しました。我々の研究班活動は、人権教育啓発の中で非常に重要な活動であるというのを再認識したところでございます。
実をいうと、これも先月ですけれども、名古屋のほうで生涯教育に関連して、肝炎のことを話していただきたいという申出がございました。その経緯は、名古屋では人権問題をずっと学習している市民グループがあるように理解しています。今まではハンセンとかHIVとか部落の問題などで、いろいろな人権問題を学習されて来たそうですが、今回、肝炎のことが人権白書に取り上げていただいたというのを踏まえて、私のほうに講演の依頼の申出がありました。実は、この参加者の中には肝炎患者さんは誰もおられませんでして、一般市民の方だけだったのですが、非常に関心度が高くて、講演終了後、非常に勉強になったとか、こういう問題があるのか、という肝臓を寄せていただきました。
肝炎のことが、人権問題、白書で取り上げていただいたことから、今後、一般社会での認知度が上がるのではないかと考えました。今回名古屋での生涯教育の企画として肝炎の問題を取り上げていただいたのは非常によかったなと思っています。
この研究班ですが、差別・偏見を減らすというのはなかなか難しいテーマと思っていますが、まず実態を明らかにするということ、あと、やはり感染性、感染リスクを正しく理解するというのが大事だろうと思っています。それを踏まえてどのように振る舞うべきかというところを具体的に考えていかないといけないと思っています。このような課題にどう対応するのか、残された課題というところでは、研究班では、基本この4つの活動方針を継続していきたいと思っています。
対象者は、やはり医療機関の差別・偏見が多いということを踏まえますと医療者ですね。この伝道師として肝炎コーディネーターの方に、この問題をしっかり認識していただいて病院内で伝えていただきたいと期待しています。あと、教育の現場では教師の方と生徒さんたち、あと一般市民。最後に、患者さん御自身にも心をしっかり持っていただきたいと思っています。
最終的には、対象者への適切な啓発を行うことと具体的な行動変容というのを目指していきたいと思いますし、最終的には、この研究班活動の効果の検証は、アンケート調査など定量的な調査を今後やっていきたいと思っています。
私からは以上です。
○竹原会長 ありがとうございます。八橋先生から人権の配慮に関する研究の状況について御説明いただきました。何か委員の先生方から御質問ございますでしょうか。
木下委員、どうぞ。
○木下委員 すみません。日肝協の木下と申します。
質問ではありませんが、私の症例と先生方の研究の内容について共通するようなところがありましたので、感想なのですけれども、公開させていただいてよろしいでしょうか。
3分ぐらいかかるかと思います。
八橋先生はじめ研究班の皆様には、日頃より肝炎ウイルスの感染者への偏見・差別の現状を追って、患者に寄り添って活動いただき、大変感謝と敬意を申し上げます。
ホームページのアクセス数を見ると、今でも様々な悩みや問題を抱えている患者が後を絶たないことが分かります。私も、このホームページを拝見させていただき、自分のたどってきた生活や思いに相当する内容があり、心を打たれました。
わたし的なことになります。30年ぐらいたっているのですけれども、私は、中学2年生のときにB型肝炎の感染が判明しました。家族全員は陰性でした。そこからの人生は思いもしないことが連続に起こりました。入院したときは、配膳の食器は別で、下膳は消毒液に自分で浸けるようにされ、下膳が遅れると看護師さんから悲鳴が上がりました。検温では脈を取ってくれませんでした。
この頃より、自分は恐ろしいものを持っている、人に知られてはいけないと思うようになりました。私は肝炎を知りたく、看護師になる道を選びました。高校2年生のときに新聞で知った京都府立医大の奥野忠雄先生のところへ受診し、インターフェロンの治験を希望しましたが、現時点では対象ではありませんでした。看護師の専門学校に入学し、病院実習が始まる前に採血があり、そこで学校に分かってしまいました。
初めは実習に行かせられないということでしたが、教員が何とか実習ができるようにならないかと考えられ、奥野先生の許可をいただき、無事、病院実習に行くことができました。卒業前には就職試験があり、私は近くの病院を受けようとしました。しかし、受ける直前に教員から、病院は受けないでほしい、分かりますよね、後輩のことも考えて、こんな人を送ったら後の学生を入職させてもらえなくなる、と言われました。看護師になることはここまで来て絶たれたと思いました。
駄目元として、奥野先生が赴任されておられる病院を黙って受けました。結果、採用されました。これは奇跡的なことかと私は思っております。20歳で看護師として働き出して、肝臓内科に受診していることは病棟や外来の職員さんにはすぐ明らかになりました。ウイルス性肝炎に理解がある病院で看護師として働けたことは感謝でしかありません。そして、23歳の頃にインターフェロンの治療も、勤務しながら注射を続け、HBe抗体を持つことができました。肝生検は4回受けました。人との関わりの中で、仕事では誰とでも話ができるのですが、プライベートになると、男女問わず人が怖い、親しくなってはいけないというのが出てくるのでした。
思春期にB型肝炎を自覚することは人格の形成に大きく影響していました。恋愛や結婚も理解があることが基本ですが、理解してもらうように話すこと自体が本当に怖いことでした。結婚してもこどもが成長するまでに、私は肝がんになり死んでしまうと思っていました。肝臓内科では、当時30~40代の患者さんが肝硬変、肝がん末期で多くの方が家族を残して亡くなっていかれました。
また、私が看護師として働いている中で同じようなB型肝炎の看護師に会うことはありませんでした。同じ立場で話す人はなく、孤独感がありました。私はB型肝炎ウイルスに感染してしまいましたが、様々な方々にお世話になり、患者会や、今、肝炎対策推進協議会を通してすばらしい方々との出会いがあることを感慨深く思うのです。この八橋先生方の研究の中に、今でも就職、入園、入居拒否があるなど、当時の私と同じ思いをしている人がいると大変心に突き刺さりました。
正しく知るためのシンポジウムを全国で開催されておられることは、治療薬の開発とともに重要な活動と思います。心より感謝申し上げます。この肝炎対策推進協議会で共通する認識となるよう望みます。
以上です。ありがとうございました。
○竹原会長 貴重な御発言いただきましてありがとうございます。
八橋先生から何かコメント等ございますでしょうか。
○八橋参考人 どうもありがとうございました。研究班の活動を評価いただき、ありがとうございます。あと、肝炎患者さんの悩みについては、私も肝臓内科の医者ですし、多くの肝臓内科の先生方も患者さんからの話を聞いたりして一緒に考えたりしているだろうと思うのですが、話ができない方もおられるます。個々の事例だけではなくて、やはり国というか、国全体の問題点として、この研究班が立ち上がったと理解しています。
一人一人のお話を聞くと非常に深刻な事例もあります。ただ、過去のことだけでなく、現在も問題があるというのも事実ですので、この辺りは研究班のメンバーでともに考えたいと思います。患者会でも相談の対応を行っていて、この問題の解決に大きく貢献されています。引き続きこの問題の解決に向けて研究班活動を行うことで、皆さんが住みやすい世の中にしていきたいと思っています。コメントありがとうございました。
○竹原会長 ありがとうございます。
梁井委員、どうぞ。
○梁井委員 B型肝炎訴訟原告団の梁井です。すみません。ちょっと涙ぐんでしまって。
私は、推進室のほうへのお尋ねとかですが、私のほうからはB型肝炎ワクチンについてお尋ねとお願いでございます。2016年より新生児へのB型肝炎ワクチンの定期接種が始まりました。患者として、B型肝炎に感染する、あるいは感染させるという心配もなく過ごせることはとてもすばらしく、喜ばしいことだと思っております。
しかし、定期接種化より早くにお生まれになったこどもさん方の多くはワクチン未接種です。前回、患者委員から、このワクチン未接種の世代にぜひワクチン接種を推奨していただきたいと意見を述べさせていただきました。そして、予防接種担当部局にお伝えいただけるとの回答をいただきました。その後の動きはどのようになっておりますでしょうか。
また、介護や医療現場、あるいは教育現場で肝炎に感染するからと肝炎患者受入れを拒否されるという相談をよく耳にすることがございます。このような事業者側へもワクチン接種の推奨を国からぜひお伝えいただきたいとお願いいたしまして、私の意見を終わらせていただきます。ありがとうございます。
○竹原会長 室長から何か御回答ございますか。
○木村肝炎対策推進室長 まず、今の御質問の前に、木下委員、御発言ありがとうございました。改めて御苦労と、またこの場で御発言いただいたことについて感謝申し上げたいと思います。
その上で、今、ワクチンの関係、御質問いただきまして、前回の協議会で、この定期接種より前の世代への接種について御要望いただいたと記憶しております。また、我々のほうからワクチンの担当部署のほうにも状況はお伝えしております。その際に、我々、説明を受けた内容としましては、制度として定期接種を導入するといった場合については、それよりも前の世代について、何か国として勧奨するということではなく、そこは任意接種、つまり、それぞれの御判断でワクチンを受けていただくという建て付けになっているということでした。これはB型肝炎に限らず、ほかのワクチンも、定期接種がスタートしたとしても、それ以前の方については御自身の判断で接種という建て付けになっているということでございました。
その上で、国が推奨するということではなくて、関係の学会が例えば特定の方についてワクチン接種を推奨するということはあると聞いておりまして、B型肝炎に関しましては、まさに医療従事者の方については一定のリスクがあるということで、関係する学会のほうからワクチンが推奨されている状況だと伺っております。
○竹原会長 よろしいでしょうか。
及川委員、どうぞ。
○及川委員 ありがとうございます。中小企業ですと、地域に根差した活動をしていまして、家族経営ですとか小さい企業ですので、海外に展開するというよりも、地域のニーズに応じて、地域の課題に対応するような仕事をしています。そういった中で、高齢化して、この地域に貢献したいと、あるいは地域に恩返しをしたいという方がすごくいろんな人脈を持っていまして、今日の研究発表の中で名古屋の生涯学習センターのお話がありましたけれども、この生涯学習センターの中に中小企業に関係する人がかなりいて、環境問題ですとかいろんなことを話し合っていることを実際私も聞いたり見たりしていました。
特にこういった生涯学習センターの中で、人権の中で関連して取り上げていただくというのは地方の中小企業にとってもすごく大切だと思っていまして、この名古屋の事例を一つの成功事例として、各地に生涯学習センターございますので、人権問題の公開講座ということをぜひ数多くしていただきますよう希望申し上げます。
以上です。
○竹原会長 ありがとうございます。
八橋先生、よろしいですか。
○八橋参考人 半年前ほどに突然に、名古屋からの講演の申込みがあって、全く誰かの紹介ということではなく、人権白書に肝炎が人権問題として取り上げられたというのがきっかけだったようです。実は生涯学習の担当の方が我々の研究班のホームページをずっと見られて、これで一回話を聞きたいというところに結びついたということでした。私も、これからは、一般市民の方の人権問題として考えていただく、人権問題に関して関心の高い方々にお話しすることが新たな展開かなと思いました。実をいうと、講演では、肝炎だけの話でなくて、話の導入としてコロナ禍のこともお話ししました。感染症での差別偏見の問題は、いつでも突然自分が当事者になるという構図にあることを理解いただく、コロナと肝炎の話題は、一般の方にも人権問題を考える上では、非常にいいテーマなのかなあと思った次第です。
今日もこのような形で取り上げていただきましたので、人権問題に関心の高い方に対して肝炎の問題について興味を持っていただきたいなと思いました。ありがとうございます。
○竹原会長 出田委員、どうぞ。
○出田委員 もし発言が許されるのであれば1点だけ。
偏見・差別の問題で、先ほどの取組状況の8ページの都道府県の肝炎対策協議会の開催状況についてお尋ねします。協議会の課題を見てみると、偏見・差別について議論された都道府県は僅かに6都道府県のみとなっております。改定基本指針には肝炎患者等の人権の尊重が明記されましたので、ぜひ都道府県の協議会においても偏見・差別解消の方策について議論が始まっていくよう厚労省から後押しをしていただきたいのですが、いかがでしょうか。
○木村肝炎対策推進室長 御意見ありがとうございます。御指摘のとおり、主な議題の中では、どうしても都道府県の協議会の内容としては、恐らく医療の面が多くなってきているという状況かと今資料から読み取れるところでございます。御指摘のとおり、こうした差別・偏見についても、八橋先生の研究の成果も含めて、しっかり都道府県のほうにも周知していくことは大事だろうと考えておりますので、御意見踏まえてまた検討していきたいと思います。ありがとうございます。
○出田委員 よろしくお願いいたします。以上です。
○竹原会長 ありがとうございます。それでは、議題の3はここで終わらせていただきます。
それでは、次は議題4、その他になりますけれども、これは事務局のほうから資料に基づきまして御説明をお願いしたいと思います。
○木村肝炎対策推進室長 それでは、事務局より、その他ということで、資料2点御説明させていただければと思います。
まず、お手元、資料4を御覧いただければと思います。本日、協議会の開催に当たりまして、患者代表の委員の方々から連名で肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業について要望書をいただいているところでございます。先ほど来、資料1のところでも御発言あったかと思いますけれども、この肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業につきまして、その制度の見直しを御要望いただいているといったところでございます。
その際、議論する上でどの程度患者さんがいるのかといったことですとか、この事業が周知されていないとすればどういったことなのか、そうしたことをぜひ究明しながら、2ページ目に書いてありますとおり、早急な検討・対応を求めるというような御要望をいただいているところでございます。
これにつきましては、先ほども御説明させていただきましたけれども、肝炎対策推進議員連盟と患者団体の皆様とこれからいろいろと議論していきたいと思います。その上で、スケジュールでございますけれども、これは先ほども御説明したとおり、予算に関係するものでございますので、通常、政府の動きとしましては、8月末に予算の概算要求というものを財政当局にするというのが一つのタイミングになりますので、その夏の要求に向けて、今後、肝炎対策推進議連や患者団体の皆様と議論を進めていきたいと考えております。そういう意味で、この御要望いただいたことについてはしっかりと受け止めていきたいと思いますし、また、その事業の見直しの議論につきましては、タイミングを見て、この協議会のほうにも御報告・御紹介させていただきたいと考えております。
まず、この要望書については以上になります。
続きまして資料5ということで、B型肝炎訴訟における基本合意書(その3)について御紹介させていただきます。B型肝炎訴訟に関しまして、今回、慢性肝炎の除斥期間の起算点について、国と弁護団、原告団との間で和解協議が整いまして、今年の1月に基本合意書(その3)というものが締結されたところでございます。その内容の御紹介でございます。
まず、除斥期間につきましては、これは民法に基づく仕組みでございまして、不法行為が行われたときから20年間を経過すると損害賠償請求権が消滅することとなっております。また、B型肝炎訴訟で、この除斥期間の考え方につきましては、無症候性キャリアの方についてはその感染が起きた日、つまり、集団予防接種等があった日、また、慢性肝炎など具体の症状が発症した方については、その症状が発症した日もしくは症状が進展した日を除斥期間の起算点としているところでございます。
この除斥期間の起算点に関しまして争いがございまして、「経緯」のところにありますとおり、令和3年4月に、慢性肝炎が再発した場合についての起算点の考え方について最高裁の判決がなされたところでございます。
具体的には、慢性肝炎が再発した場合、一定の要件のもとでは、再発したタイミングを新たに除斥期間の起算点とすると、そういう判決がなされたところでございます。また、この判決に合わせまして、こうした再発型、あるいは類似の方についても、国と弁護団、原告団との間で和解協議を進めるよう、判決の中でも言われていたところでございます。それを受けまして、福岡高裁で、この再発型等に関する起算点について和解協議を重ねてきたところでございますけれども、今般、本年1月に和解が整いまして、基本合意書(その3)の締結に至ったところでございます。
その内容としましては、下に3点ございますけれども、1にありますとおり、抗原陽性慢性肝炎が一旦鎮静化し、その後、セロコンバージョンをして抗原が陰性となった状態のまま慢性肝炎が再燃した場合には、この再燃時を起算点とするということでございます。これは令和3年の最高裁判決に沿った類型でございます。
それ以外の類型としまして、2にありますとおり、この1の再燃した陰性慢性肝炎が一旦鎮静化し、その後、リバースセロコンバージョンを起こして抗原が再び陽性となりまして、慢性肝炎が再々燃した場合、この場合には、この再々燃したタイミングを起算点とするということ。
また、3点目でございます。この2つ目の再々燃と類似のものでございますけれども、陰性慢性肝炎が、一旦担当医が治療を要しないと判断したような状態になった後に、一定期間後に抗原陰性慢性肝炎が再々燃するというようなケースがございます。そうした場合にも、この再々燃時を起算点とするという、この3点について、詳細な条件も含めて基本合意書が結ばれたところでございます。
厚生労働省としましては、この基本合意書に該当する方につきましては、給付金の支給の審査等を進めていきたいと考えているところでございます。
以上、私から2点御報告させていただきました。
○竹原会長 ありがとうございます。それでは、今、御説明いただきました2件につきまして、何か委員の先生方からいかがでしょうか。
山崎委員、どうぞ。
○山崎委員 失礼します。要望書の2ページを見ていただけますか。3のところなのですが、今日、大坪局長もいらっしゃいますので、ちょうどありがたいのですが、2025年12月1日、肝炎対策推進議員連盟の第13回の総会があった際に、局長のほうから、本事業についての最新の知見を整理した上、御納得のいけるような考え方を期限を切ってお示ししたいということとか、周知についてどういう医療機関が本事業を認知していないのか調べたいというような御発言がございました。
そのことについて、局長のほうから答えていただけるのか、室長のほうが答えていただけるのか分かりませんが、どのようになったのか、お聞かせいただけたらと思います。
以上です。
○木村肝炎対策推進室長 私から御説明させていただきます。
まず、現時点で何かお示しできるようなものというのはこの場ではございませんけれども、まさに最新の知見ということで、患者さんの数などが大きく変化しているというような知見もあります。そうしたデータなどを今我々のほうで整理しているところでございまして、そうしたデータの整理をしましたら、また皆様と共有させていただきながら議論していきたいと考えております。ですので、本日は御紹介できませんけれども、引き続きそうしたデータに基づいてしっかり議論していきたいと考えております。
○竹原会長 萩部委員、どうぞ。
○萩部委員 日肝協の萩部でございます。
今の質問にちょっと関連してですが、先ほど私のほうで、肝がん・重度肝硬変の患者さんの医療費の助成のお話をちょっとしていますが、今、肝がんで亡くなられる方って年間で2万2,000人ぐらいおられると思います。ウイルス性が半分以上と見ても、これは1日、それこそ60人とかの数が亡くなっているのが今の実態でございまして、期限を切ってということでお話をいただいたので、いつということに関して、今、検討していただいている、最新の知見を整理されているというお話があったのですが、この期限というのはどれだけ待てばいいのかということを、ちょっと次のプロセスも含めて再確認をさせていただければと思います。よろしくお願いします。
○木村肝炎対策推進室長 ありがとうございます。この期限を区切ってということに関しましては、先ほど私のほうからスケジュールを申し上げたと思いますけれども、これは夏の概算要求に向けて議論を進めていくということになっておりますので、そうしたデータに基づく議論というのは近いうちに皆様とも始めたいと思っておりますので、その意味でいうと、近々お示しできるように今準備しているところでございます。
○竹原会長 そのほかいかがでしょうか。
よろしいでしょうか。
山崎委員、どうぞ。
○山崎委員 その他、別のことでもいいですかね。
○竹原会長 この2件のことではなくて、その他ということで。どうぞ。
○山崎委員 すみません。日肝協の山崎です。
日肝協では、ウイルス性の肝がん・重度肝硬変患者への支援と、B型肝炎ウイルスを排除する薬剤の開発を求める国会請願と自己免疫性疾患患者への支援と治療薬開発を求める国会請願の2つの国会請願を行います。現在、国会請願に向けて署名活動を行っています。各委員の皆様方には、お手元にそういう書類等が届いているかもしれませんが、本請願の趣旨に御理解いただき、温かい御支援と御協力を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
以上です。
○竹原会長 山崎委員、御発言ありがとうございます。
よろしいでしょうか。
それでは、その他も含めまして、これで予定した議事は終了となります。
それでは、事務局から連絡事項等ございましたらお願いします。
○木村肝炎対策推進室長 本日も長時間にわたりまして御審議いただきまして、ありがとうございました。次回の開催日程につきましては、後日、事務局から調整の上、御連絡させていただきたいと思います。
本日は以上になります。ありがとうございます。
○竹原会長 それでは、これをもちまして閉会とさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。
私は、厚生労働省健康・生活衛生局がん・疾病対策課肝炎対策推進室長の木村でございます。本日は、冒頭の議事進行を担当させていただきます。
幾つか注意事項、御説明をさせていただきます。本日の協議会でございますが、委員の皆様におかれましては、対面とオンラインを併用したハイブリッド形式で開催させていただいております。また、傍聴の方、メディアの方に対しましては、YouTubeでの配信をさせていただいているところでございます。
本日は、ウェブ上で御参加される委員の方も多くいらっしゃいます。接続状況によりましては、画像・音声が乱れる場合がございますので、その点あらかじめ御承知おきいただきますようお願い申し上げます。
会議の進行に当たりまして、委員の皆様にお願いがございます。会議中、マイクはオフにしていただくようお願いいたします。御発言を希望される方におかれましては、会場の委員の方は挙手を、ウェブ上で御参加の方はZoomの画面下部の挙手ボタンを選択していただければと思います。
その後、竹原会長より指名されましたら、マイクをオンにしていただいて御発言をお願いできればと思います。御発言の際にはお名前を名乗っていただきまして、可能な限りゆっくりお話しいただければ幸いでございます。多くの委員の皆様からの御発言の機会を確保するため、できる限り簡潔に御発言いただくようお願いできればと思います。
操作などで御質問がある場合は事務局まで随時お問合せいただければと思っております。
それでは、まず、開会に当たりまして、健康・生活衛生局長の大坪から御挨拶をさせていただきます。
○大坪局長 今、御紹介をいただきました、厚生労働省健康・生活衛生局長の大坪でございます。本日も、委員の皆様20名全員の御出席をいただいているということで、御多忙の中お時間をいただきまして、誠にありがとうございます。
本日の議題でありますが、議事次第にございますように、まず初めに、国及び地方自治体の肝炎対策の取組状況について、事務局から御報告をさせていただきます。また続きまして、肝炎対策基本指針における改正後の主な取組状況と今後の議論の進め方について、御相談を申し上げたいと思っております。
また、今日は参考人といたしまして、国立病院機構長崎医療センターの八橋先生から、研究の内容について御報告をいただけると伺っております。
また、こういった機会をいただきまして、皆様方から様々御助言、御指導いただけることを大変ありがたく思っております。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
○木村肝炎対策推進室長 ありがとうございました。
続きまして、委員の出欠状況について申し上げます。本日は20名全員の委員に御出席いただいております。ありがとうございます。
また、参考人といたしまして、長崎医療センターの八橋弘先生に御出席いただいております。ありがとうございます。
本日は、定足数に達しておりますので、会議は成立しているということを御報告させていただきます。
続きまして、本日の資料について確認させていただければと思います。お手元、御確認いただければと思いますが、議事次第、委員名簿、座席表、配付資料一覧、資料1~5、参考資料1~7となっております。資料の不備等ございましたら、お申し付けいただければと思います。
この後議事に入らせていただきますが、今までのところ、接続状況など何か問題などございませんでしょうか。何かあれば随時御連絡いただければと思います。
それでは、冒頭の説明は以上になります。以後の議事進行につきましては竹原会長にお願いしたいと思います。
○竹原会長 会長を務めさせていただきます竹原でございます。
それでは、議事次第に従いまして進めてまいります。まず、議題1「国及び自治体の肝炎対策の取組状況について」、これは事務局のほうより資料の御説明をお願いいたします。
○木村肝炎対策推進室長 それでは、資料1に沿って説明させていただきます。定例の御報告という形になっておりますけれども、肝炎対策基本指針に定められた取組の状況について、国が定期的に協議会に報告するとなっております。そうしたことから、今回もこうした形で国及び自治体の状況について御報告させていただくというものでございます。
それでは、資料が多くなってございますので、細かな点に関しての御説明は省略させていただく部分がございますけれども、適宜資料を御参照いただきながら説明のほうを聞いていただければと思います。
資料1を御覧ください。まず、2ページ目からでございます。ここからは肝炎総合対策全体の概要資料でございます。2ページ目、3ページ目にかけては、肝炎に関する疾病の説明ですとか、患者数、治療方法などをまとめた既存の資料でございます。この辺りは御承知のところかと思います。
4ページ目でございます。こちらもかねてより使わせていただいている資料でございますが、肝炎の進行に合わせて検査の促進、重症化予防のための検査の費用助成、肝炎の医療費助成、また肝がん等の研究促進事業、こういった形で、症状に応じた形で様々な事業、助成制度を設けているところでございます。
また、下にありますとおり、B型肝炎、C型肝炎の特別措置法の対象の方につきましては、病態に応じて給付金を支給しているというものでございます。
5ページ目でございます。こちら、肝がん年齢調整死亡率ということで、上の表にありますとおり、経年で減少ということになっておりまして、最新の令和6年の数字も令和5年から減少しているところでございます。
続きまして6ページ目を御覧いただければと思います。こちら、令和8年度の肝炎対策予算案の概要ということで、現在国会において御審議いただいている政府予算案の中で、肝炎対策の予算案としては158億円を計上しているところでございます。「基本的な考え方」に記載されておりますとおり、肝炎医療、ウイルス検査、診療体制、普及啓発、研究というこちらの柱に沿って肝炎総合対策を推進するということで、必要な予算を計上しているものでございます。
前年との比較で申し上げますと、1の肝疾患治療の促進というところは5億円減となっております。これは肝炎の医療費助成に関しまして、C型肝炎の治療が進展し、患者の方が減少しているところがございますので、そうした患者の減を踏まえた形で予算を一定合理化しているというものでございます。一方で、2~5につきましては、予算は前年と同額を確保して計上しているという状況でございます。
続きまして7ページでございます。こちら、都道府県の計画や目標の策定状況でございます。全ての都道府県で肝炎対策に係る計画や目標を策定し、目標等の達成状況を把握いただいているところでございます。数値目標を定めているところにつきましても、前年と比べて増加していることが確認できるかと思います。
続いて8ページ目でございます。都道府県における肝炎対策協議会の開催の状況でございます。こちら、肝炎対策協議会を開催した都道府県は45となっているところでございます。また、主な議題についても下のほうにまとめているところでございます。
続きまして、9ページ目からは肝炎のウイルス検査に関する項目でございます。まず9ページ目でございますけれども、健康増進事業、特定感染症検査等事業ということで、それぞれ市町村、都道府県等において肝炎ウイルス検査について補助している制度の概要でございます。
10ページ目でございます。令和5年度の地方自治体の肝炎ウイルス検査の受検者数でございます。令和4年と比べますと若干の増というところで、ほぼ横ばいの検査数となっております。
11ページでございます。こちら、その肝炎ウイルス検査の陽性率の推移でございます。令和5年度もB型肝炎で0.50%、C型肝炎で0.17%ということで、どちらも前年から比較して減少ということで、全体としても減少傾向にあるといったところでございます。
12ページ、13ページ目につきましては、B型肝炎ウイルス検査の受検者数を都道府県別で見たグラフでございます。また13ページのほうは、その都道府県ごとの事業ごとの内訳をお示ししております。
続きまして14ページ、15ページにおきましては、同じデータにつきましてC型肝炎についてお示ししたデータでございます。
続いて16ページ、17ページでございます。こちらは先ほどの受検者数についてそれぞれの都道府県の20歳以上の人口比で比べた場合の受検割合についてのデータになります。16ページがB型肝炎、C型肝炎は17ページとなっております。
18ページ目でございます。こちらは都道府県で行われている肝炎ウイルス検査の実施状況でございます。47都道府県、保健所設置市、特別区全てにおいてこの無料検査というものが行われているところでございます。
19ページは市町村における健康増進事業の検査の実施状況でございます。
続いて20ページでございます。こちら、都道府県などの肝炎ウイルス検査の周知の方法でございます。ホームページに掲載、また広報誌に掲載というのが多くなっているところでございます。
21ページ目につきましては市町村における周知の方法で、こちらも同様の傾向があるかと思います。
続いて22ページでございます。こちらは肝炎ウイルス検査の利便性を高めるための取組を調査したもので、他の検査と同時に検査するところが多くなっているところでございます。
23ページ目は市町村の健康増進事業の状況です。こちらも同様に、他の検査と同時に検査する、また時間外に実施するところが多くなっているところでございます。
続いて24ページ目でございます。こちらは職域検査促進事業の概要でございます。また実施状況というところで、この事業を実施して、保険者等との連携をしている都道府県の状況をお示ししております。
続いて、25ページからは重症化予防のための初回精密検査、定期検査の状況でございます。25ページはこの重症化予防推進事業の流れを示した資料でございます。
26ページ目でございます。こちらは初回精密検査、定期検査費用の助成制度の説明でございます。また、特に定期検査費用についてはこれまでの助成制度の変遷を記載している資料でございます。
27ページ目でございます。こちらは重症化予防推進事業でございますけれども、どちらの事業、初回精密検査、定期検査ともに47都道府県全てで実施されているところでございます。
28ページ、29ページ目でございます。初回精密検査費用の受給者数の都道府県ごとのデータになってございます。29ページは3か年の経過も併せて掲載しております。
30ページ目でございます。定期検査費用助成について、同様に都道府県ごとのデータ、また31ページでは3年間の経過を載せております。
32ページでございます。初回精密検査の勧奨方法についての調査結果でございます。勧奨に当たりましては、この初回精密検査の助成制度を案内するところが多くなっております。併せて、受検可能な医療機関を案内しているところも多くなっているところでございます。
33ページでございます。初回精密検査の結果、要医療者となった方に対する勧奨方法でございます。こちらも同じく助成制度を案内したり、実際にその後受検可能な医療機関というものを御案内いただいているところでございます。
34ページ目でございます。こちらは、初回精密検査、定期検査の促進に関して昨年5月に発出した事務連絡でございます。こちらは、初回精密検査、定期検査につきまして、特に初回精密検査につきましては、市町村の検査の実施主体ですとか、保険者、あるいは職域の検査、こうしたものとの連携ということについて改めて都道府県に依頼したものでございます。具体的な連携事例なども示しながら依頼しているものでございます。また、定期検査につきましては、特にC型肝炎のウイルスを排除した方についても一定の肝がんリスクがあるということで、定期的な検査が必要であるということで、このリーフレットを作って周知を依頼しているところでございます。
35ページからが肝炎治療の促進の関係でございます。35ページ、肝炎治療特別促進事業、いわゆる医療費助成の制度でございます。受給者証の交付件数でございます。インターフェロンフリーにつきましては、かなり減ってきているといったところでございます。一方、核酸アナログ製剤については約9万件ということで、横ばいという状況でございます。
36ページ、この医療費助成の件数をその薬剤ごとに分けたデータでございます。
37ページは核酸アナログ製剤の受給者の割合を都道府県別にお示ししたものでございます。青い部分はそれぞれの都道府県の核酸アナログ製剤の処方患者に占める受給者の割合ということで、大体75%の方がこの制度を利用されているといったところでございます。
38ページ目につきましては、同様のデータということで、こちらはインターフェロンフリーの助成の受給者の割合をお示ししているところでございます。
39ページ目でございます。こちらはレベトールの製造中止を受けた形で、マヴィレットを再治療に使うということがC型肝炎治療のガイドラインに明記されたところでございます。それを受けまして医療費助成の認定基準を改正したというものでございます。具体的には、黄色のところにありますとおり、マヴィレットを前治療で8週、再治療で12週とする場合についても、この肝炎医療費助成の対象になることを明確化したということで、こちら、基準を改正しているものでございます。
続いて、40ページ目からが肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業の関係でございます。まず40ページ目、この事業の概要でございますけれども、皆様御承知のところかと思いますが、令和6年4月から月数の部分の要件を緩和いたしまして、過去2年間で2月以上という形で緩和をしたところでございます。
41ページがその助成実績でございます。前回、秋の協議会の際は令和6年度の件数をお示しいたしまして、要件緩和ですとか周知の取組の結果、認定件数が約2倍に増加したところでございます。こちらは令和7年度の11月までのデータをお示ししているものでございます。11月までの認定件数が1,355件でございます。前年6年度の11月までの件数が1,144件となっておりますので、7年度も、さらに助成件数、認定件数の増加が年度全体として見ても今後見込まれるという状況でございます。
続きまして42ページでございます。こちらは肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業の都道府県別の助成件数でございます。赤の部分は65歳以上の人口比でのデータとなっているところでございます。
43ページでございます。こちらも令和6年度から行っている事業の御説明で、かねてより使っているものでございますが、令和6年度からの肝がんの要件緩和と併せまして、拠点病院等において、この事業を普及啓発、利用促進を図るための取組を行っていただいております。普及啓発資材の作成ですとか研修会等の実施、院内連携体制の強化、こういったことに取り組んでいただいております。
44ページがそうした取組の一例をお示しした資料でございます。上の医療機関向けのアプローチとしましては、研修会等の実施、院内連携体制の強化としまして、例えば県の担当部局と拠点病院のほうで連携いただいて、県内の拠点病院に対する説明会、研修会をしていただくということ。また、右側にあるような形で制度に関する動画を作成いただいて、都道府県内に周知いただくといったことを行っていただいております。
また、患者向けのアプローチとしましては、リーフレット等を作成して事業の利用促進を図っているといったところでございます。
45ページからが肝疾患診療体制の整備でございます。45ページにありますとおり、都道府県に原則1か所以上、現在、47都道府県、72施設の拠点病院を指定しているところでございます。また、肝疾患専門医療機関につきましては、約3,800施設が指定されているという状況でございます。
46ページでございます。こちらは肝炎対策、肝炎治療の均てん化に資するということで、前回の肝炎対策基本指針の見直しを受けて開始しております都道府県との意見交換会の実施でございます。今年度も6月に大分、11月に高知県で開催しているほか、ブロック会議の後に意見交換を実施しているというところも1か所ございます。引き続き今後もこの取組を進めていきたいと思いますけれども、議題にありますとおり、専門医がいない地域における取組ですとか、そういったことについて意見交換をさせていただいているところでございます。
47ページでございます。こちらは肝炎情報センターの戦略的強化事業の概要でございます。ブロック会議等、研修、またそれぞれの都道府県、拠点病院の取組の評価、こういったことを行いながら、拠点病院や都道府県の取組を支援するという事業でございます。
48ページ目でございます。こちら、拠点病院と連絡協議会の開催状況ですとか主な議題についてまとめた資料でございます。
続いて49ページでございます。こちらは拠点病院と専門医療機関の選定状況でございます。全ての都道府県で指定され、また専門医療機関も選定されているという状況でございます。
50ページでございます。各専門医療機関の状況ということでございます。47都道府県全てにおいて専門医療機関を指定されているところでございます。また、要件については全ての医療機関が要件を満たしているというような回答になってございます。
51ページ、肝炎医療コーディネーターについての概要資料でございます。
52ページがその肝炎医療コーディネーターの養成数でございます。
53ページ、肝炎医療コーディネーターの養成職種といったところでございます。前年と比較しますと、歯科医師、歯科衛生士ですとか、あとは介護関係の関係者、あるいは教職員といったところが前年と比べて対象として増加しているところが見られます。
54ページでございます。肝炎医療コーディネーターにおける肝炎患者等の参画状況ということで、37の都道府県において肝炎患者の方が肝炎医療コーディネーターとして養成されているといったところでございます。様々普及啓発などの取組をしていただいているというデータになってございます。
55ページでございます。肝炎医療コーディネーターの養成研修の内容でございますけれども、最近はこの肝炎医療コーディネーターの具体的な活動事例、そうしたものを取り上げる自治体が増加しているところでございます。
56ページ目、肝炎医療コーディネーターの認定の状況でございます。認定につきましては、定期的に更新しているという都道府県が徐々に増えてきているところで、養成した後もしっかり更新制というところに移行しつつあるといったところでございます。
57ページでございます。これは肝炎医療コーディネーターに対する支援の内容でございます。養成だけではなくて、技能向上のための研修を実施している都道府県も増えているところでございます。
58ページ目でございます。肝炎医療コーディネーターの活動場所と活動割合についてでございますけれども、拠点病院や保健所で活動している方が非常に積極的に活動しているというような評価をしている都道府県が多くなっております。
また59ページ目は、専門医療機関の数と、そのうちコーディネーターを配置している専門医療機関の数をお示ししたものでございます。全ての専門医療機関でコーディネーターを配置しているという都道府県も多く見られるところでございます。
続きまして、60ページ目からが普及啓発の関係でございます。これもかねてより使用しております資料でございますが、肝炎総合対策推進国民運動事業、「知って、肝炎プロジェクト」ということで、我々、事業活動しているところでございます。令和7年度も、全体イベントの開催ですとか、積極的広報地域であります長崎県、静岡市における広報、またそれ以外の自治体でも様々なイベントにコラボして周知を行っているところでございます。また周知に当たりましては、杉特別健康対策監はじめ様々な大使、サポーターの方にも御協力いただいているといったところでございます。
61ページ目からが今年度の「知って、肝炎プロジェクト」の活動報告でございます。
62ページ目は、毎年、日本肝炎デーの前後に大きなイベントを行っております。今年も福岡厚生労働大臣に御出席いただき、イベントを開催しております。
63ページ目でございます。積極的広報地域であります長崎県での取組を御紹介しております。
64ページ目は、同じく積極的広報地域の静岡市での活動でございます。
65ページは、積極的広報地域以外の都道府県での様々なイベントにコラボレーションする形で周知を行っております。
66ページ目からは、正しい知識の普及、人権尊重のための取組の関係でございます。昨年6月に閣議決定されました「人権教育・啓発に関する基本計画(第二次)」、これは政府全体の閣議決定文書でございますけれども、その中で初めて「肝炎患者等の人権を尊重するためにはどのように振る舞うべきかを考え、学ぶことが重要である」といったことをはじめとして、肝炎ウイルスに関しての記載が盛り込まれたところでございます。
67ページ目は、この計画を受けた形での毎年の白書でございます。これもかねてより記載がございましたけれども、令和7年度版にも肝炎に関する記載が盛り込まれているところでございます。
続いて68ページでございます。こちら、ウイルス性肝炎患者の偏見・差別への取組として、今日後ほど八橋先生から研究班の取組を御紹介いただきますけれども、八橋先生の研究班の取組の成果として、こうした形で、ホームページやSNSによる発信ですとかシンポジウムを開催いただいているところでございます。
また69ページでございます。こちらはB型肝炎の関係でございますが、B型肝炎の副読本「B型肝炎いのちの教育」というものをかねてより作成して、全国の中学3年生を担当する教員向けに配布しているところでございますが、今年度新たな取組としまして、右側にありますとおり、医療系の専門学生等に向けた副読本というものを新たに作成しております。これは患者団体の皆様とも協議をして作成したものでございます。今後、文部科学省とも連携しまして、こうした資料の周知等を行っていきたいと考えております。
70ページ目でございます。こちら、B型肝炎特別措置法に係るポスター、リーフレットを改めてまた作成いたしまして、給付金の申請につながるような形での周知を行っております。
71ページ目でございます。こちらはB型肝炎患者の方々が行っております患者講義について、引き続き厚生労働省としても支援をしながら行っているところでございます。今年度、実際に中学校で事業計画を紹介する場合の実践事例集というものを作成しているところでございます。引き続き、この患者講義の推進に努めてまいりたいと思います。
72ページ目からが肝炎の研究の推進の関係でございます。肝炎対策における研究事業の位置づけということで、肝炎対策基本指針に基づきまして、平成23年から肝炎研究10カ年戦略、令和4年からは肝炎研究推進戦略を策定しまして、この戦略に基づきまして、臨床研究、基礎研究、疫学研究、行政研究、B型肝炎の創薬実用化に向けた研究ということで研究を推進しております。
73ページ目、肝炎研究推進戦略でございますけれども、こちらは戦略目標ということでそれぞれ数値目標を設定した方向性で研究を推進しているというものでございます。
続いて74ページ目以降は、現在採択されております研究の一覧でございます。74ページ目は肝炎等克服政策研究事業の課題の一覧でございます。
75ページ目以降は、AMEDのもとで支援を行っております肝炎等克服実用化研究事業の議題の一覧となってございます。
また、84ページからはB型肝炎創薬実用化等研究事業ということで、27課題を採択し、支援を行っているところでございます。
以上、大変駆け足ではございますけれども、私から、国及び自治体の肝炎対策の状況について御報告させていただきました。
○竹原会長 ありがとうございました。
それでは、ただいまの御説明に対しまして御意見、御質問がございましたらお受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。
山崎委員、どうぞ。
○山崎委員 日肝協の山崎です。
資料1の6ページ、令和8年度肝炎対策予算案の概要、5の研究の推進について発言します。令和8年度も例年どおり36億円の予算案となりましたが、様々な研究を推進するには、36億円の予算では全く足りないと考えます。2月26日にグラクソ・スミスクライン社がB型肝炎治療薬、ベピロビルセンを世界に先駆けて日本で承認申請をしました。このお薬はB型肝炎の機能的治癒を目指す治療薬で、日本では約100万人、世界では2億5,000万人以上ものB型肝炎患者が待ちに待った薬です。できる限りの早い承認を強く求めます。また、承認後は速やかにインターフェロンやインターフェロンフリー剤、核酸アナログ製剤と同様に、肝炎治療特別推進事業の薬剤に加えていただき、医療費助成が受けられるように、強く求めます。
さらに、協議会に参加しておられる先生方からこのお薬についてお教えいただけると幸いに思います。私たちはあくまでもB型肝炎ウイルスを排除する薬剤の開発を強く求めています。B型肝炎ウイルスを排除する薬剤の開発状況と開発に向けた推進策をお聞かせいただきたいと思います。
以上です。
○竹原会長 それでは、最初に事務局側から御回答いただきまして、研究のことに関しましては、後ほど考藤委員と、それから日浅委員から御意見をお聞きしたいと思います。それでは、室長からお願いします。
○木村肝炎対策推進室長 ありがとうございます。B型肝炎に関する医薬品の研究開発等についての御意見をいただきました。まず、御指摘ありましたとおり、ベピロビルセンという医薬品につきましては、先月2月に、研究の結果を踏まえてPMDAのほうに承認申請がなされていると承知しております。この医薬品につきましては、厚生労働省として先駆的医薬品というものに指定しておりまして、通常、医薬品の審査というのは12か月かかるところを優先的に審査をして、6か月をめどに承認の可否を判断するという仕組みになってございます。そうした形で、できるだけ早く患者さんに届くようにということでそうした優先的な審査を行っているところでございます。
その上で、これが承認され保険適用された場合でございますけれども、医療費助成の対象に加えていただきたいという御要望がございました。その承認を受けた後になりますけれども、基本的に過去の肝炎の治療薬と同じように、医療費助成の対象にする方向で速やかに検討していきたいと考えているところでございます。
その上で、B型肝炎のウイルスを排除するための医薬品の開発というところでございます。また委員の先生方から補足いただければと思いますけれども、C型肝炎についてはRNAウイルスに対して、B型肝炎はDNAウイルスだということで、そのウイルスの仕組みが違って、その辺り、非常に難しさがあるのかなと思っておりますけれども、先ほど資料の中でも御説明しましたとおり、今、27の課題を我々のほうで採択して、AMEDのもとで実用化に向けた研究を推進しているといったところでございます。引き続き、今回の医薬品も、ウイルス排除ということまではいかないですけれども、患者さんの免疫の範囲内でウイルスを制御できるような画期的なものと聞いておりますので、そうした形で、患者さんの治療が進むような形で研究を推進していきたいと考えております。
○竹原会長 それでは、考藤委員から、ベピロビルセンの評価とそれからB型肝炎創薬研究の全体について、何かコメントがございましたらお願いします。
○考藤委員 ありがとうございます。肝炎情報センターの考藤です。
おっしゃっていただいたとおり、ベピロビルセンが恐らく一番早く新しいB型肝炎の治療薬として日本で使えるようになる見込みです。これまで第3相試験の結果をもとに医薬品の申請をされていると思うのですが、第3相試験の結果は実はまだ開示されておりませんで、5月のヨーロッパの肝臓学会で公開されるとグラクソ・スミスクライン社から公開されています。
第2相試験、1つ前のフェーズの試験になりますけれども、そのデータは論文で報告されていまして、核酸アナログを服用中の方に追加で治療する、これはアンチセンスオリゴと言いまして核酸医薬になりますが、皮下注射の薬になります。それで週1回投与して24週間投与という形の治療法になります。
効果のほうなのですが、第2相試験のデータを見ますと、治療が終了して6か月目のところでHBs抗原の陰性化率が約9~10%ぐらいであるということです。ですので、まだまだ完治を目指すには少し足りないデータなのですが、第3相試験では治療投与前のHBs抗原の量が低い方、3,000ぐらいですけれども、を対象として治験を行ったデータが出てくるはずですから、もう少し上乗せはあると思われます。恐らく20%強ぐらいのHBs抗原の陰性化率が得られているのではないかと予想していますけれども、これはデータの公開を見て判断するところかなと思います。
したがいまして、使い方としては、繰り返しになりますけれども、核酸アナログを服用中の方を対象にして週1回の皮下注射を24週間投与するという形で恐らく治療法が推奨されるのではないかと予想しています。
ベピロビルセンの状況に関してはそういう状況です。
次の日本の創薬研究の状況ですけれども、先ほど木村室長のほうからもお話あったとおり、B型肝炎創薬研究で多くのグループが国の支援を受けて研究開発しています。この中でどれが一番臨床に近いかというと、手前みそながら、私どものところと、あと熊本大学の田中靖人先生のところと、それから委員で御出席の日浅先生のところ、3つが近いのではないかと考えています。
私どもの研究に関しましては、経口薬で、免疫作動薬という形で開発しておりまして、つい先日、PMDAの対面助言を終えまして、もう一つの確認の試験を終えれば治験届を出していいとおっしゃっていただきましたので、恐らく2026年の12月までには第1相試験を開始できる状況です。
田中先生のところも臨床試験に近いところまで来ていると聞いています。日浅先生のところは御自身で御説明いただいたほうがいいと思います。よろしくお願いします。
以上です。
○竹原会長 それでは続きまして、日浅委員から追加でコメントございましたらお願いします。
○日浅委員 機会をいただきましてありがとうございます。愛媛大学の日浅です。
我々のプロジェクトは免疫治療の治療ワクチンの開発です。患者さん自ら投与できるような経鼻投与ワクチンの開発を目指しております。先ほどベピロビルセンの話がありましたが、どうしてもアンチセンスオリゴですと一時的にHBs抗原は減るのですけれども、その後また増えていく経過が報告されており、そこに免疫治療を乗せることによって、免疫を賦活し、HBs抗原を抑えるような持続的な治療効果が得られるのではないか期待して開発しているところです。
既にNASVAC(ナスバック)という先行の抗原である程度の効果は出ていまして、投与後6年の経過で13.8%のHBs抗原の消失が得られております。それに対して新規の次世代型のワクチン抗原を今つくっておりまして、恐らく上乗せ効果があると思っておりますので、それなりの効果は期待できると思って開発しているところです。
現在、B型肝炎創薬実用化研究事業のグラントをいただきまして、やっとGMP製造が始まりまして、HBs-Lh抗原、それからHBコア抗原のGMP製造を今年、来年で行い、なおかつ、同時並行で前臨床試験を開始しまして、3年後の最後の第4クオーターの辺りで第1相臨床試験に持っていけるのではないかと思っております。ぜひ御期待いただきたいと思います。よろしくお願いします。
○竹原会長 ありがとうございます。よろしいですか。
○山崎委員 山崎です。
大変心強い回答をいただきましたし、考藤先生、日浅先生お二人からも、間近に薬品ができそうなお話を聞かせていただいて、患者としては大変うれしく思っています。なかなか難しいかもしれませんけれども、また研究の推進のほう、続けていっていただいて、新しい薬が早く開発できますように、どうぞよろしくお願いいたします。
以上です。
○竹原会長 それでは、それ以外に。
坂上委員、どうぞ。
○坂上委員 読売新聞の坂上です。
今、研究の話が山崎委員からありました。高市総理ががん検診を含んだ攻めの予防医療を推進するとおっしゃっていました。また同時に、女性活躍の推進の一環として、性差に基づく医療を進めるとも言っていたのですけれども、この辺も含めてぜひとも、従来どおりの予算枠とは別に、もっと肝炎対策を進めてほしいと思っています。厚労省でこの従来どおりの予算枠以外のところで何か取組を考えているところとか、あったりするのでしょうか。
○大坪局長 事務局です。肝炎の話から少しそれていますので、私のほうでお答えします。
高市総理がおっしゃっている攻めの予防医療という中では、今、官邸の中で副大臣会合という形で各省庁入った形で議論を進めているところでありまして、この議論の行方などを踏まえながら適切に予算確保したいと思っております。
○竹原会長 よろしいでしょうか。
それでは、ほかにはいかがでしょうか。
辰巳委員、お願いします。
○辰巳委員 B型肝炎訴訟原告団の辰巳です。
私も、6ページの予算のところで少し発言したいと思います。予算の項目の中の一番下の(参考)というところにB型肝炎訴訟の給付金などの支給として、令和8年度は572億円と計上されていますけれども、昨年度を見ると1,181億円の予算が計上されていて、50%以上の減額になっています。恐らく昨年度の給付金の支給額の実績をもとにした予算となっているのだとは思いますが、令和8年1月1日現在で和解が成立した方の数というのは約12万人となっています。国が被害者として推計した40万人という数にはほど遠い人数であって、広報・周知に努めるなど、これまで以上に被害者救済に取り組んでいただきたいと考えています。
また、特別措置法の期限も令和9年の3月31日までとなっていて、こちらの延長も併せて求めたいと思います。
以上です。
○木村肝炎対策推進室長 御質問、御意見ありがとうございます。まず予算に関することで少し、資料に記載されていないのですが、説明させていただきますと、これは8年度予算の資料でございますが、実は令和7年度の秋の補正予算というところで、このB型肝炎給付金について約1,200億円の予算を確保して、基金に積み増しをしております。B型肝炎の給付金につきましては、かねてより当初予算と補正予算、これを組み合わせる形で予算を確保しているといったところでございます。秋の補正予算と当初予算を合わせますと、むしろ前年よりも多い金額をしっかり確保しているといったところです。この資料には記載されておりませんけれども、そういう背景があるということで御理解いただければと思います。
また、提訴の促進ということにつきましては、先ほど資料でも御説明しましたが、新たなリーフレットなどもつくって、提訴していただけるような形で周知を行っております。
あと、法律の期限につきましては、御指摘のとおり、来年の3月までが今の法律の期限となっております。過去、これまで2回、提訴状況を踏まえて法律の延長をしてきているところでございますので、今後、提訴期限が近づくにつれまして、その提訴状況を踏まえて延長についても検討していきたいと考えております。
○竹原会長 よろしいでしょうか。
そのほかいかがでしょうか。
伊藤委員、どうぞ。
○伊藤委員 私、薬害肝炎原告団の伊藤と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
前件とは違うのですけれども、資料1の16、17ページで、B型肝炎、C型肝炎ウイルス検査の受検者数の対20歳以上人口比について発言させていただきます。
令和6年度、7年度も山梨県がほかの都道府県に比べて突出して高く、第34回の協議会後にその理由を山梨県に分析依頼されていたかと思いますが、何か理由は分かりましたでしょうか。山梨県がほかの都道府県の参考となる取組をされていたのであれば、好事例として横展開すべきかと思い、発言させていただきました。
また、報告数に一部の地域であり得ない数字の報告をされているのではないかという懸念があるのではないでしょうか。併せてお聞かせいただければと存じます。
以上です。
○木村肝炎対策推進室長 御質問ありがとうございます。16、17ページの山梨県のデータに関するところで、これは昨年の協議会でも御指摘があったと聞いておりまして、その際に、山梨県のほうに少し分析をお願いしたところでございます。今回改めてこうした数字が出てきておりまして、再度、今、確認をしているところでございます。2年連続ということになりますので、できるだけ速やかにここは確認したいと思っております。
一方で、これは人口比のデータですのでこういう突出した形になっておりますけれども、14ページ、12ページを御覧いただければと思いますが、その検査の絶対数ということで申し上げますと、何か山梨県のところがすごく数が大きいというわけではない部分でもあろうかと思います。
いずれにしろ、正しいデータかどうかというところも含めて、引き続きしっかり確認したいと思います。御指摘ありがとうございます。
○伊藤委員 ありがとうございました。
○竹原会長 それ以外、いかがでしょうか。
萩部委員、どうぞ。
○萩部委員 日肝協の萩部でございます。
資料1の24ページの職域検査促進事業について発言をさせていただきたいと思います。本事業の実施状況を確認いたしますと、令和6年度に本事業に参加して、職域での肝炎ウイルス検査を実施している自治体、非常に数少なくて、47都道府県中で14、それから、87保健所設置市中、5つだけですね。極めて少数にとどまっているのかなと思います。
また、資料に記載はありませんが、恐らく23特別区においては実施自治体がゼロであると推察はされるのですが、この事業の推進で個別勧奨のためのリーフレット提供、それからイベント、セミナーの実施といった施策を適宜実施されているということなのですけれども、これほどまでに自治体の参加が少ない要因等につきましては、国のほうとしてはどのように分析されておられるのかということ。それと、この実施自治体を増やすために都道府県等に対する具体的な働きかけの内容についても詳しくお教えいただければと思います。よろしくお願いします。
○竹原会長 では室長からお願いします。
○木村肝炎対策推進室長 職域との連携というところでの御指摘、御質問かと思います。この事業も含めてその連携がうまくいっていないというところの原因としては、保険者やこうした事業所と、どう連携していったらいいのかというところに課題感があると理解しております。その関係で申し上げますと、先ほども資料34ページで少し御紹介いたしましたけれども、この初回精密検査のところでも記載しておりますけれども、やはり都道府県と職域、保険者との連携というのは非常に大事だと思っておりますので、そうした形で昨年5月にこういう形での事務連絡を発出したところでございます。引き続き、御指摘のとおりかと思いますので、こうした連携が促進されるように取り組んでいきたいと考えているところでございます。
○萩部委員 ありがとうございます。この協議会の委員でおられます、その職域につきましては健康保険組合の連合会の委員の方もおられますし、中小企業が加入されています中央会の委員の方もおられますので、ぜひ肝炎対策推進室におかれましてはこの辺りとも緊密に連携を図っていただいて、職域での検査体制、これをより具体的に推進していただければ、間違いなければ健康保険組合で加入が1,370ほどあります。保険者とその家族を含みますと恐らく約2,800万人。これは国民の4分の1の方がこの健保組合の制度等々を活用すればかなり職域絡みで検査に持っていけるのかなあと思います。ぜひここのところの連携をお願いしたいというのと、それともう一つ、以前にもお話ししましたけれども、健康経営の優良法人の例えば認定要件、これは経産省の関係もあると思いますけれども、この辺、実施を組み込むですとか、産業医の方の活動要件として入れていただくということを進めていただけると、ここはかなり数値的には上がるのかなと思いますので、ぜひ御検討をお願いしたいと思います。
○竹原会長 何か御発言ございますか。
○木村肝炎対策推進室長 職域の検査の促進に向けて御意見いただきましてありがとうございます。御提案も含めて、引き続きどういうことができるかということは考えていきたいと思いますけれども、一方で、もちろん職域での様々な予算の限界などもあるかと思います。また、昨年の協議会で田中純子先生から御発表がありましたとおり、かなりウイルス検査というのは進んできて、国民の7割8割の方が一度は検査を受けているというようなデータもございます。
先ほど私が説明した事務連絡もそうですけれども、検査を増やすことはもちろん可能であれば進めたいと思いますけれども、その検査をした後に陽性の方が、その後、都道府県等の精密検査ですとか医療費助成、そういったところにしっかりつながっていくというのがやはり一番の課題かなと思っておりますので、そうしたところでの連携をしっかり進めていきたいと考えております。
○萩部委員 ありがとうございます。早期の検査実施で重症化を防ぐことで将来的な医療費の抑制というのは、これは直結するのだろうなと思います。これは被保険者から保険者双方にとって大きな恩恵になりますので、ぜひ実効性のある連携体制をよろしくお願いいたします。
○竹原会長 ありがとうございます。それ以外はよろしいでしょうか。
では、山崎委員、どうぞ。
○山崎委員 失礼します。日肝協の山崎です。
資料1の26ページ、初回精密検査・定期検査費用助成の拡充について発言します。前回の協議会で室長から、定期検査費用の助成回数については、肝がん治療ガイドラインでは、肝硬変、肝がんの場合は年3~4回としているので、ガイドラインに沿った回数に増やすことができるかどうか検討するという回答がありました。さらに、更新手続については、マイナンバーカードを用いた情報の連携を進めて、課税証明書や住民票の写し等の添付書類を省略することが可能となるように、都道府県も含めて必要な調整をして、申請の負担軽減にも取り組むと回答をなさいました。その後の検討や調整の結果、今後、助成制度がどのように改善されるのかをお聞かせいただきたいと思います。
以上です。
○竹原会長 では室長からお願いいたします。
○木村肝炎対策推進室長 定期検査費用に関しての御質問をいただきました。まず、定期検査費用のところで、肝がん・重度肝硬変の方はガイドラインで3~4回になっているというところは医学的にそのとおりだと考えております。その上で、この医療費助成の要件としてそれを拡充するかどうかといったところにつきましては、その拡充することによってどれぐらい検査数が増えるのかとか、そうした政策効果も併せて考えていく必要があると思います。また、そもそも検査数をしっかり増やしていくですとか、特にC型肝炎でウイルス排除した方については、先ほど御紹介したとおり、リーフレットをつくってしっかり検査数を増やしていくということも取り組む必要があると思いますので、そうした取組の状況ですとか政策効果も見ながら、この要件ということも引き続き検討していきたいと思っております。
また、マイナンバーを使った情報連携による添付書類の省略、負担軽減につきましては、これは昨年度、都道府県で試行運用というのをしていただいております。その試行運用の結果ですとか実施状況を我々のほうで取りまとめておりまして、それを踏まえて、この令和8年4月から本格運用に移行することとしております。
本格運用になりますと、もう既に試行運用が完了しているところではかなり早期にスタートできると思いますし、令和8年度から開始するというようなことの回答をいただいている都道府県もありますので、順次、令和8年4月からはこの本格運用が進んでいくといったところでございます。これによりまして、マイナンバーを提供いただければ、課税証明や住民票、こういった添付が不要になりますので、かなり申請面では負担軽減になるかと思っております。
○山崎委員 日肝協、山崎です。
本当にありがとうございました。いろんなことで非常に手続が煩雑な制度だったので、患者としては非常にうれしいと思います。大変ありがたかったです。
あと、助成回数についても、まだ2回ということになっていますので、やはり肝がんのガイドラインに沿ったことが反映できますように、早期に回数が増えますように、また調整なり検討なりしていただきたいと思います。
以上です。
○竹原会長 それ以外はよろしいでしょうか。
出田委員、お願いします。
○出田委員 薬害肝炎原告団の出田と申します。
私のほうからは、34ページの2のC型肝炎の定期検査の費用助成について御質問いたします。今、室長からお話がありましたように、C型肝炎ウイルス排除後の定期検査を促すリーフレットを作成していただいたところです。このリーフレットは、拠点病院以外の専門医療機関や、また医師会を通してかかりつけ医に至るまで実際にどの程度届いているのでしょうか。お答えをお願いします。
○木村肝炎対策推進室長 リーフレットの周知状況のご質問でございます。今、手元でどれぐらいというところをお示しすることは、データございませんが、都道府県に対してはこのリーフレットを使った周知というのをお願いしておりまして、都道府県のほうで、まさに拠点病院ですとか、その他県内の医療機関に周知をいただいているものと考えておりますが、具体的にどこまで今やっているかというところについて、今お示しできるものがございません。
○出田委員 ありがとうございます。ウイルス排除後に肝臓専門医のもとを離れている患者は相当いると思われます。できるだけ多くの医療機関に配布していただきたいと思いますし、加えて、配布、配って終わりではなくて、かかりつけ医が検査の必要性を伝える役割を担っていただくような取組をぜひ進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○木村肝炎対策推進室長 ありがとうございます。非専門医の方への周知というのは重要なポイントであり、まさにウイルス排除した方は専門医療機関ではなくて、例えばかかりつけ医の先生と接点があるといったところがあると思いますので、御指摘の点についてどのような周知ができるかということは引き続き考えさせていただきたいと思います。御指摘ありがとうございます。
○出田委員 よろしくお願いいたします。ありがとうございます。
○竹原会長 萩部委員、どうぞ。
○萩部委員 日肝協の萩部でございます。
資料1、40ページの肝がん・重度肝硬変治療研究と、その裏にあります41ページの認定、助成実績についての発言になります。令和6年4月の要件緩和で、先ほど室長からも御説明をいただきましたけれども、認定、助成件数が増加傾向にあるということですが、まだまだ依然として多くの患者には支援が届いていないというのが実情かなあと思います。ここに3つの壁というか、年収の壁ですね。370万で、それとあと高額療養費の限度額、あと、過去2年間で2か月以上ということで、この壁を一層低くしていただいて、重篤な状況にある患者が制度を使えるように、さらなる要件の緩和をお願いしたいとは思います。
特に過去から高額療養費の制度との整合性というお話が出るのですけれども、これは運用解釈の変更だけでも、1回目、初月からの助成についても、この肝がん・重度肝硬変治療研究、対象にしていただけますと、患者のほうは非常に負担が減るということもございますので、ここについてぜひ御検討いただければと思います。
○木村肝炎対策推進室長 肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業の要件緩和について、御要望、御意見いただきました。この事業につきましてはかねてより御要望いただいているところでございます。その上で、この事業が発足し、またこれまでも見直しをしてきた経緯としましては、国会のほうで肝炎対策推進の議員連盟のほうに患者団体の皆さんからの要望もしていただいて、その議員連盟と患者団体の皆様と厚生労働省でいろいろと議論を重ねて、この事業の創設、また見直しをしてきたという経緯がございまして、昨年からその議員連盟での議論もスタートしているところでございますので、引き続き議員連盟の先生方に御指導いただきながら、また患者の皆様の御意見も聞きながら、いろいろと議論を重ねていきたいと思っております。
その上で、助成する上での月数のところの運用解釈という御指摘ございましたけれども、月数の部分についても、当然予算の根拠になっているような部分でございます。過去、この月数を緩和してまいりましたけれども、その際も、これは要件を見直した上で、財政当局のほうに予算要求をし、それで認められるかどうかということでの手続を踏むということになりますので、運用解釈で変えるということではなくて、しっかり予算要求と連動した形でこれは見直しをしていく必要があると思っておりますので、そこは御理解いただければと思います。
○萩部委員 ありがとうございます。予算の話ですと、これは予算確保されている中で、幾つかの壁があってなかなかこの制度の恩恵が受けられないという状況だとは思いますので、ここのところの運用は、議連さんの関係とかの打合せ等々でいろんな制度変えなければいけないのは時間がかかるのでしょうけれども、ぜひともその運用解釈で早急に、その壁がなくなる1回目からの助成にしていただくことによって、ウイルス性肝がん・重度肝硬変の患者さんの支援にもなるのかなと思います。ぜひここのところはスピーディーに御検討いただけるとありがたいので、よろしくお願いいたします。
○木村肝炎対策推進室長 まさに予算があったとしても、それをどういう条件で助成するかというところも含めて、これは予算としてセットされているというところです。また、仮にこの要件が変わると、都道府県の事務ですとか、病院、拠点病院の方の事務にも大きく影響してくるところですので、そこはしっかり予算の要求に合わせて検討し、また、十分な周知期間を持って、制度を変えていく場合にはそうした周知期間も必要だということは御理解いただければと思います。
ただ、いずれにしろ、要望いただいていることは承知しておりますので、今後よく議論させていただければと思います。
○竹原会長 ありがとうございました。
辰巳委員、どうぞ。
○辰巳委員 B型肝炎原告団の辰巳です。
資料1の50ページのところで専門医療機関の状況について記載されていますので、ここで発言させていただきます。
昨年度に引き続いて、47の全自治体で専門医療機関としての全ての要件を満たしているという資料になっています。しかしながら、そのうち、要件を満たしているかを定期的に把握していると回答している自治体は23自治体と約半数にとどまっていて、昨年からも1自治体しか増えていません。専門医の配置の問題や医師体制の変更などで医療機関の状況も変動しますので、定期的に要件を満たしているかどうかを確認するように促していただければと思います。
○木村肝炎対策推進室長 御指摘ありがとうございます。この部分につきましては、我々としても定期的にまさに把握していただきたいということで都道府県にお願いしているところではございます。改めて本日そうした御指摘あったことも踏まえて、また都道府県のほうには依頼をして、またこういう調査結果も含めてフォローアップしていきたいと思います。ありがとうございます。
○竹原会長 ありがとうございます。それでは、次の議題に移らせていただきたいと思います。
議題2ですけれども、これは肝炎対策基本指針に関わる議論の進め方についてになります。肝炎対策基本指針は少なくとも5年ごとに検討を加え、必要があると認めるときには変更することと規定されております。指針に関わる議論について、国及び自治体の取組状況などを踏まえて皆様方からぜひ御意見をいただきながら進めさせていただきたいと思います。
それでは、事務局から資料に基づいてこの件についての御説明をお願いいたします。
○木村肝炎対策推進室長 事務局から御説明いたします。お手元、資料2を御覧いただければと思います。
「肝炎対策基本指針における改正後の主な取組状況と今後の議論の進め方について」でございます。今、竹原会長から御説明ありましたとおり、肝炎対策基本法に基づく基本指針につきましては、少なくとも5年ごとに見直しを行うことになっているところでございます。
1枚おめくりいただきまして1ページ目でございます。前回の基本指針、令和4年3月に改正されたところでございます。それ以降の主な取組を時系列で列挙させていただいております。個々には御紹介いたしませんけれども、肝炎検査の促進に向けた取組、また肝炎の医療の推進ということで、医療費の助成ですとか、先ほども御意見あったような肝がんの事業、こういったところの助成要件の見直しを行ったり、また、医療の均てん化ということで意見交換というものを開催したり、そのほか、偏見・差別の取組ということでは、この人権尊重に関する事項を閣議決定文書に入れたり、副読本をつくったりですとか、あと研究促進も肝炎治療推進戦略に基づいて策定するということで、まさに検査、医療、周知啓発、偏見・差別対策、研究など様々な柱に沿ってその都度必要な取組を進めてきたところでございます。
続いて2ページ目を御覧いただければと思います。今後のこの基本指針に係る議論の進め方でございますけれども、これは5年前の協議会の開催の流れを踏襲している形になります。まず、本日36回の推進協議会というところで、今後のスケジュールについてお示しをするということでございます。その上で、それ以降、大体四半期に1度、3か月おきに開催するというもので、次回37回では、まず議論のスタートということで、委員の皆様、また参考人の方から肝炎対策の状況の御報告をいただいて議論を行うというものでございます。その後、第38回では、この議論の大きな方向性に関する議論をさせていただくということで、取りまとめ骨子を議論するということにさせていただきます。その上で、39回の協議会では、実際の指針の改正の文言を含めてどのような改正にするかということを議論をし、取りまとめをしたいと考えております。
その後、この指針はパブリックコメントにかける形になります。その上で大臣告示ということになりますので、翌年に正式に告示という形で策定・公表する手続に入るということで、前回は令和4年3月に見直しです。それから5年後ということで、来年の3月までの間にこうした議論と手続を進めていきたいと考えているところでございます。
また、後ろは参考資料ということで、現在の指針に関する主な取組状況ということもまとめておりますので、今後議論に当たって御確認いただければと思います。
私からは、今後の進め方についての御説明、以上になります。
○竹原会長 今後の進め方についての御説明をいただきました。この件につきまして、何か御質問はよろしいでしょうか。
それでは、次回以降も含めまして、1年間こういう形で進めさせていただきます。
続きまして、3の研究報告について、長崎医療センターの八橋弘参考人から、研究成果の御発表をいただきます。資料3を御覧ください。
それでは、八橋先生、よろしくお願いいたします。
○八橋参考人 長崎医療センターの八橋です。今日はよろしくお願いいたします。長崎から発表いたします。
「様々な生活の場における肝炎ウイルス感染者の人権への望ましい配慮に関する研究」の活動内容について御紹介したいと思います。
目的ですけれども、差別・偏見の解消のために様々な場における人権尊重推進方策やその有効性を検証する。特に肝炎患者と関わることが医療機関等においての啓発、肝炎患者に対する適切な配慮について学ぶことができる資材を検討するということを研究班の目的として掲げております。
研究組織ですけれども、私を含めて、現在8名。医師が3名、患者会の方が3名、弁護士が1名、マスコミの方が1名です。来年度からも研究班が継続されるということで、来年度以降は肝炎コーディネーターの看護師の方を分担研究者として追加する予定です。
いままでの経緯ですが、まず、肝炎患者の差別・偏見の問題ということで、龍岡先生、学習院大学の教授で、元判事の方ですけれども、実態調査をされて、ガイドラインを作成されました。それを踏まえて肝炎指針の中に差別・偏見の問題が明記されました。平成29年から我々の研究班は3回立ち上がったという経緯になります。
現在3回目ということで、令和5年から、この青文字の「様々な生活の場における」という研究班が行われているということであります。
研究班の主な活動は、主に4つございます。1つは、研究班のホームページをつくり、それを充実させるということ。あとは、公開シンポジウムということで、全国いろんなところに行って、主には患者さんとの話し合いとか、協議などをしていました。最近では、肝炎授業に取り組んでいます。感染症に対する感染性の知識、その認知度が非常に大事ですので、これに関する調査もホームページ上で行っています。
あと、啓発教材の作成ということで、動画とかお守りを現在作成中です。今後、その普及活動を行うというところでございます。
まとめになりますが、目的があって、4つの方法で研究班活動を行い、期待される成果としては10項目あります。このようなスタイルで研究班活動を行っているところでございます。
これは研究班のホームページのトップページになりますが、このような形で公開しています。QRコードでアクセスいただければ内容が分かりますので、ぜひ一度アクセスしていただきたいと思います。12月の時点で14万アクセスですけれども、今の時点ではむしろ15万4,000ぐらいに上がっていますので、日々アクセス件数は増えているということになりますユーザー数では6万6,000ということになります。
これがアクセス件数のグラフになりますが、ところどころ、高いピークがございます。これは大学とか学校とか、患者会も含めてですけれども、講演や講義を行ったときに学生さんにアクセスしていただき、300人ぐらいアクセスいただいていたと理解いただきたいと思います。
そのように患者講義とか、そのような活動と連動して、このようなホームページを紹介しているというところでございます。
ホームページのアクセス数に関してですが、どのような内容にアクセスが多かったのか調べてみました。これは昨年の12月までの1年間ですが、B型肝炎とC型肝炎の話題で言うとB型肝炎に関する内容のアクセス件数が多いのというところでございます。これは常時変化していて、これは2025年のアクセス件数ですけれども、2024年は、C型肝炎のほうがまだ散見されるというところでした。全体的な傾向とするとやはりB型肝炎で件数が多い。B型肝炎はお薬を用いても完治に至っていないというのもあり、このような悩みをアクセスする方が多いのかなと現在、考えています。
それと、ホームページで差別偏見相談事例を紹介しています。これは11事例ですが、東京肝臓友の会に実際にされた相談事例を、我々のほうで協議をして、どのように捉えて、どのように解決、考えたらいいのかという対応策についてホームページ上に詳しく紹介しています。正解は1つではないと思います。ある程度多角的な視点でいろんな考え方を紹介しながら困っている患者さんをサポートするような内容です。相談事例とその回答が書かれてあります。随時更新はしています。18事例から今年1月に公開したのは19事例、20番、21番ということになります。これは東京肝臓友の会に寄せられた相談事例ということから、比較的最近の事例であること、またこういうことが現在も起きていると御理解をいただきたいと思っています。詳しくはホームページのほうで見ていただきたいと思っています。
それと興味深いことは、この相談事例にアクセスしたユーザーの年齢と性について、この研究班では把握ができています。アクセスするときに年齢と性だけお聞きしています。それで、約1万名の方に回答いただき、30~40代、40歳前後の方が差別・偏見相談の事例にアクセスされているということと、男性よりも女性のほうがと多いと言うことです。高齢者の方よりも若い方アクセスされているのは、インターネットのアクセス数という点も反映しているかもしれません。このような年齢と性差に差があるというところを現在確認しています。
それと2番目ですが、公開シンポジウムです。これは2018年から福岡から始めて、大体大都市を回って、次に地方都市を回りました。地方独特の差別・偏見問題があるというのを実感しています。生の声をお聞きし、その土地土地の患者さんの御意見とか困っていることをお聞きしながら解決法を探っていったといことです。
2020年の2月に佐賀で行ってから、この後、コロナになりましたので、2年間ほど公開シンポジウムはお休みしました。
コロナが少し落ち着いてから、公開シンポジウムを再開しました。いろんなところに行くとそれなりのいろんな問題があると実感しています。
途中で、模擬授業とか肝炎授業について少しも検討を始めました。、あと、差別偏見をなくすには、どう考えるべきか、どうふるまうべきかというワークショップも関係者が集まって議論しました。公開シンポジウムは、2024年は浜松と松山、2025年は下関で行いました。下関での公開シンポジウムを御紹介したいと思います。
下関は肝臓学会の西部会の翌日に開催したことから、、患者会の方、原告団の方にも多く集まっていただきました。あと、肝炎コーディネーターの方にも多く集まっていただいたというのが大きな特徴だったと思います。2時間半ぐらいでございましたが、参加者数が75名。患者・患者家族が38名で、肝炎コーディネーターが25名、医療者9名ということでした。このような形で、肝炎コーディネーターの方にもこの公開シンポジウムに多く参加いただいたところであります。
初めて聞くような内容もあったということと、やはり依然としてこのような問題があるのか、特に問題となったのは保育園の入園拒否が現在も行われているということで、患者さんやこどものお母さん含めて非常に困っているということがございました。あとは、医療機関でも依然として、これはどうなのだろうか、不適切な対応ではないかという事例もありました。、この辺り、立場が違う者が集まって、いろんな考え方があるということを共有し理解し合うことは、大変有意義であったと考えています。
もう一つは、肝炎授業についてです。これは今後、学校の場で肝炎患者の差別・偏見の問題をこどもさんたちに考えていただこうということで、元小学校教員の副島先生に加わっていただき、主に副島先生のほうで指導案とか授業の在り方を考えていただきました。もちろん、我々研究班のメンバーも一緒に考えて、肝炎授業の在り方について、かなり緻密に練り直しました。
東京で1度、模擬授業という形で行いましたが、実はこのときにこどもさんにも参加いただき、「今日学んだことを友達に伝えたい」という前向きな感想が得られたのは非常によかったのではないのかと我々研究班として考えています。
ただ、このときいろいろ議論とか反省点もあったというところで、さらにバージョンアップいたしまして、実は先月ですけれども、佐賀大学の中で講義室を使って肝炎授業を行いました。このときは中学生から高校生、大学生含めて30名の方に集まっていただいて、あと父兄の方も含めると、総勢60名近くの方が、この肝炎授業をお聞きしたというところになります。
これが講義をしているところの風景になります。
これは最後の集合写真です。参加してよかった、学びが多かったということで、参加された方の感想は、研究班のホームページのほうで最近公開しましたので、それを見ていただければと思っています。
肝炎授業に関しては、今後も力を入れて充実させて、できれば全国展開していくことができないかと研究班としては考えています。
もう一つは、認知度・理解度調査ということで、幾つかの問題を作成しています。針刺し事故後の感染確率の知識とかを尋ねています。肝炎患者さんと食事をしても肝炎はうつらないのは我々では当たり前なのですが、まだ食事を肝炎患者さんと一緒にして肝炎がうつる可能性があると考えられている方も少なくないということも分かりましたし、あと、蚊で肝炎がうつるのではないかというのも、一般的には考えがちなのですが、そのようなことはないことも紹介しながら、理解度クイズをつくっています。これはその理解度の正解率ですが、ある程度リーズナブルな正解率なのかなと考えています。
これは2010年、ちょっと古い調査になりますが、差別・偏見の頻度というのを調べました。4,662名のB型、C型の方でお尋ねすると、16.4%の方が差別・偏見の思いがあるということでございます。B型とC型でいきますと、CよりもB型のほうで頻度が高いというのと、男性よりも女性のほうで頻度が高い。50歳未満の女性のB型肝炎ということでいきますと37.9%という頻度です。全体数からいうと14%なのですが、50歳未満の女性のB型肝炎の方では4割の頻度ということが分かりました。
2021年に同じようなアンケートを取りました。ただ、実をいうと、この差別・偏見の頻度が思ったほど変わっていなかったということでした。内訳を見ますと、C型のほうでは多少下がっているのですが、B型ではまだ依然としてそのような思いがあるというところであります。
ただ、少し考えたのは、差別偏見の嫌なことがあったのかという質問に対して、それが30年前なのか、この2~3年前のことだったのかという、時期的な内容も追加調査しておくべきだったかなと考えています。これに関しても今後先々の研究班の中で再調査をしてみたいと考えています。ただし、2012年と2021年の比較で、これは差別・偏見ではないのですが、悩み・ストレスの頻度を調べた場合、C型が明らかに悩み・ストレスの頻度が下がっているということを確認しました。
これは、この集団でのC型肝炎のウイルス駆除率であるSVR率が2012年には41%であったのが、2021年には91%まで上がっているということですので、ウイルス排除することで悩み・ストレスがかなり軽減されるというのをC型肝炎患者さんで確認したということです。
B型肝炎で、今後新しいお薬が出てきてどうなっていくのかというのも注目していきたいと考えています。
それと、啓発教材ということで、やはり広く認識していただきたいと考えて、若い方を対象としてこのような動画を作成しました。現在、6編公開しているところです。身近なところで起きたエピソードを、動画の2~3分の中で解決するようなストーリーです。
B型肝炎患者では、特に恋愛とか結婚に関する悩み相談もありますので、そのような事例を、非常に短時間ではありますが、「君と一緒にいるために必要なこと」という形で動画を作成しました。前編と後編の中で、ワクチンを打つと感染の心配は要らないということを、動画の中で紹介しています。動画は、肝炎授業の中でも使っていきたいと考えています。
肝炎患者さんの考え方、心づもりをしっかりしていただきたいと思い、「こころまもり」というお守りをつくっています。これはまだ試作品なのですが、患者さん御自身にもしっかりとした心づもりを持っていただきたいというところで「我々が応援していますよ」という気持ちでお守りをつくっているところでございます。
最後のほうになりますが、肝炎対策基本指針の中に人権・差別・偏見の問題が取り上げられたということを踏まえて、現在研究班活動を行っております。それと、昨年の6月ですけれども、法務省の「人権教育・啓発に関する基本計画(第二次)」が更新されまして、肝炎ウイルス感染者のこと、そして我々の研究班のことについても明記されました。
人権白書には、令和5年から肝炎のことが書かれてあるということを確認しました。我々の研究班活動は、人権教育啓発の中で非常に重要な活動であるというのを再認識したところでございます。
実をいうと、これも先月ですけれども、名古屋のほうで生涯教育に関連して、肝炎のことを話していただきたいという申出がございました。その経緯は、名古屋では人権問題をずっと学習している市民グループがあるように理解しています。今まではハンセンとかHIVとか部落の問題などで、いろいろな人権問題を学習されて来たそうですが、今回、肝炎のことが人権白書に取り上げていただいたというのを踏まえて、私のほうに講演の依頼の申出がありました。実は、この参加者の中には肝炎患者さんは誰もおられませんでして、一般市民の方だけだったのですが、非常に関心度が高くて、講演終了後、非常に勉強になったとか、こういう問題があるのか、という肝臓を寄せていただきました。
肝炎のことが、人権問題、白書で取り上げていただいたことから、今後、一般社会での認知度が上がるのではないかと考えました。今回名古屋での生涯教育の企画として肝炎の問題を取り上げていただいたのは非常によかったなと思っています。
この研究班ですが、差別・偏見を減らすというのはなかなか難しいテーマと思っていますが、まず実態を明らかにするということ、あと、やはり感染性、感染リスクを正しく理解するというのが大事だろうと思っています。それを踏まえてどのように振る舞うべきかというところを具体的に考えていかないといけないと思っています。このような課題にどう対応するのか、残された課題というところでは、研究班では、基本この4つの活動方針を継続していきたいと思っています。
対象者は、やはり医療機関の差別・偏見が多いということを踏まえますと医療者ですね。この伝道師として肝炎コーディネーターの方に、この問題をしっかり認識していただいて病院内で伝えていただきたいと期待しています。あと、教育の現場では教師の方と生徒さんたち、あと一般市民。最後に、患者さん御自身にも心をしっかり持っていただきたいと思っています。
最終的には、対象者への適切な啓発を行うことと具体的な行動変容というのを目指していきたいと思いますし、最終的には、この研究班活動の効果の検証は、アンケート調査など定量的な調査を今後やっていきたいと思っています。
私からは以上です。
○竹原会長 ありがとうございます。八橋先生から人権の配慮に関する研究の状況について御説明いただきました。何か委員の先生方から御質問ございますでしょうか。
木下委員、どうぞ。
○木下委員 すみません。日肝協の木下と申します。
質問ではありませんが、私の症例と先生方の研究の内容について共通するようなところがありましたので、感想なのですけれども、公開させていただいてよろしいでしょうか。
3分ぐらいかかるかと思います。
八橋先生はじめ研究班の皆様には、日頃より肝炎ウイルスの感染者への偏見・差別の現状を追って、患者に寄り添って活動いただき、大変感謝と敬意を申し上げます。
ホームページのアクセス数を見ると、今でも様々な悩みや問題を抱えている患者が後を絶たないことが分かります。私も、このホームページを拝見させていただき、自分のたどってきた生活や思いに相当する内容があり、心を打たれました。
わたし的なことになります。30年ぐらいたっているのですけれども、私は、中学2年生のときにB型肝炎の感染が判明しました。家族全員は陰性でした。そこからの人生は思いもしないことが連続に起こりました。入院したときは、配膳の食器は別で、下膳は消毒液に自分で浸けるようにされ、下膳が遅れると看護師さんから悲鳴が上がりました。検温では脈を取ってくれませんでした。
この頃より、自分は恐ろしいものを持っている、人に知られてはいけないと思うようになりました。私は肝炎を知りたく、看護師になる道を選びました。高校2年生のときに新聞で知った京都府立医大の奥野忠雄先生のところへ受診し、インターフェロンの治験を希望しましたが、現時点では対象ではありませんでした。看護師の専門学校に入学し、病院実習が始まる前に採血があり、そこで学校に分かってしまいました。
初めは実習に行かせられないということでしたが、教員が何とか実習ができるようにならないかと考えられ、奥野先生の許可をいただき、無事、病院実習に行くことができました。卒業前には就職試験があり、私は近くの病院を受けようとしました。しかし、受ける直前に教員から、病院は受けないでほしい、分かりますよね、後輩のことも考えて、こんな人を送ったら後の学生を入職させてもらえなくなる、と言われました。看護師になることはここまで来て絶たれたと思いました。
駄目元として、奥野先生が赴任されておられる病院を黙って受けました。結果、採用されました。これは奇跡的なことかと私は思っております。20歳で看護師として働き出して、肝臓内科に受診していることは病棟や外来の職員さんにはすぐ明らかになりました。ウイルス性肝炎に理解がある病院で看護師として働けたことは感謝でしかありません。そして、23歳の頃にインターフェロンの治療も、勤務しながら注射を続け、HBe抗体を持つことができました。肝生検は4回受けました。人との関わりの中で、仕事では誰とでも話ができるのですが、プライベートになると、男女問わず人が怖い、親しくなってはいけないというのが出てくるのでした。
思春期にB型肝炎を自覚することは人格の形成に大きく影響していました。恋愛や結婚も理解があることが基本ですが、理解してもらうように話すこと自体が本当に怖いことでした。結婚してもこどもが成長するまでに、私は肝がんになり死んでしまうと思っていました。肝臓内科では、当時30~40代の患者さんが肝硬変、肝がん末期で多くの方が家族を残して亡くなっていかれました。
また、私が看護師として働いている中で同じようなB型肝炎の看護師に会うことはありませんでした。同じ立場で話す人はなく、孤独感がありました。私はB型肝炎ウイルスに感染してしまいましたが、様々な方々にお世話になり、患者会や、今、肝炎対策推進協議会を通してすばらしい方々との出会いがあることを感慨深く思うのです。この八橋先生方の研究の中に、今でも就職、入園、入居拒否があるなど、当時の私と同じ思いをしている人がいると大変心に突き刺さりました。
正しく知るためのシンポジウムを全国で開催されておられることは、治療薬の開発とともに重要な活動と思います。心より感謝申し上げます。この肝炎対策推進協議会で共通する認識となるよう望みます。
以上です。ありがとうございました。
○竹原会長 貴重な御発言いただきましてありがとうございます。
八橋先生から何かコメント等ございますでしょうか。
○八橋参考人 どうもありがとうございました。研究班の活動を評価いただき、ありがとうございます。あと、肝炎患者さんの悩みについては、私も肝臓内科の医者ですし、多くの肝臓内科の先生方も患者さんからの話を聞いたりして一緒に考えたりしているだろうと思うのですが、話ができない方もおられるます。個々の事例だけではなくて、やはり国というか、国全体の問題点として、この研究班が立ち上がったと理解しています。
一人一人のお話を聞くと非常に深刻な事例もあります。ただ、過去のことだけでなく、現在も問題があるというのも事実ですので、この辺りは研究班のメンバーでともに考えたいと思います。患者会でも相談の対応を行っていて、この問題の解決に大きく貢献されています。引き続きこの問題の解決に向けて研究班活動を行うことで、皆さんが住みやすい世の中にしていきたいと思っています。コメントありがとうございました。
○竹原会長 ありがとうございます。
梁井委員、どうぞ。
○梁井委員 B型肝炎訴訟原告団の梁井です。すみません。ちょっと涙ぐんでしまって。
私は、推進室のほうへのお尋ねとかですが、私のほうからはB型肝炎ワクチンについてお尋ねとお願いでございます。2016年より新生児へのB型肝炎ワクチンの定期接種が始まりました。患者として、B型肝炎に感染する、あるいは感染させるという心配もなく過ごせることはとてもすばらしく、喜ばしいことだと思っております。
しかし、定期接種化より早くにお生まれになったこどもさん方の多くはワクチン未接種です。前回、患者委員から、このワクチン未接種の世代にぜひワクチン接種を推奨していただきたいと意見を述べさせていただきました。そして、予防接種担当部局にお伝えいただけるとの回答をいただきました。その後の動きはどのようになっておりますでしょうか。
また、介護や医療現場、あるいは教育現場で肝炎に感染するからと肝炎患者受入れを拒否されるという相談をよく耳にすることがございます。このような事業者側へもワクチン接種の推奨を国からぜひお伝えいただきたいとお願いいたしまして、私の意見を終わらせていただきます。ありがとうございます。
○竹原会長 室長から何か御回答ございますか。
○木村肝炎対策推進室長 まず、今の御質問の前に、木下委員、御発言ありがとうございました。改めて御苦労と、またこの場で御発言いただいたことについて感謝申し上げたいと思います。
その上で、今、ワクチンの関係、御質問いただきまして、前回の協議会で、この定期接種より前の世代への接種について御要望いただいたと記憶しております。また、我々のほうからワクチンの担当部署のほうにも状況はお伝えしております。その際に、我々、説明を受けた内容としましては、制度として定期接種を導入するといった場合については、それよりも前の世代について、何か国として勧奨するということではなく、そこは任意接種、つまり、それぞれの御判断でワクチンを受けていただくという建て付けになっているということでした。これはB型肝炎に限らず、ほかのワクチンも、定期接種がスタートしたとしても、それ以前の方については御自身の判断で接種という建て付けになっているということでございました。
その上で、国が推奨するということではなくて、関係の学会が例えば特定の方についてワクチン接種を推奨するということはあると聞いておりまして、B型肝炎に関しましては、まさに医療従事者の方については一定のリスクがあるということで、関係する学会のほうからワクチンが推奨されている状況だと伺っております。
○竹原会長 よろしいでしょうか。
及川委員、どうぞ。
○及川委員 ありがとうございます。中小企業ですと、地域に根差した活動をしていまして、家族経営ですとか小さい企業ですので、海外に展開するというよりも、地域のニーズに応じて、地域の課題に対応するような仕事をしています。そういった中で、高齢化して、この地域に貢献したいと、あるいは地域に恩返しをしたいという方がすごくいろんな人脈を持っていまして、今日の研究発表の中で名古屋の生涯学習センターのお話がありましたけれども、この生涯学習センターの中に中小企業に関係する人がかなりいて、環境問題ですとかいろんなことを話し合っていることを実際私も聞いたり見たりしていました。
特にこういった生涯学習センターの中で、人権の中で関連して取り上げていただくというのは地方の中小企業にとってもすごく大切だと思っていまして、この名古屋の事例を一つの成功事例として、各地に生涯学習センターございますので、人権問題の公開講座ということをぜひ数多くしていただきますよう希望申し上げます。
以上です。
○竹原会長 ありがとうございます。
八橋先生、よろしいですか。
○八橋参考人 半年前ほどに突然に、名古屋からの講演の申込みがあって、全く誰かの紹介ということではなく、人権白書に肝炎が人権問題として取り上げられたというのがきっかけだったようです。実は生涯学習の担当の方が我々の研究班のホームページをずっと見られて、これで一回話を聞きたいというところに結びついたということでした。私も、これからは、一般市民の方の人権問題として考えていただく、人権問題に関して関心の高い方々にお話しすることが新たな展開かなと思いました。実をいうと、講演では、肝炎だけの話でなくて、話の導入としてコロナ禍のこともお話ししました。感染症での差別偏見の問題は、いつでも突然自分が当事者になるという構図にあることを理解いただく、コロナと肝炎の話題は、一般の方にも人権問題を考える上では、非常にいいテーマなのかなあと思った次第です。
今日もこのような形で取り上げていただきましたので、人権問題に関心の高い方に対して肝炎の問題について興味を持っていただきたいなと思いました。ありがとうございます。
○竹原会長 出田委員、どうぞ。
○出田委員 もし発言が許されるのであれば1点だけ。
偏見・差別の問題で、先ほどの取組状況の8ページの都道府県の肝炎対策協議会の開催状況についてお尋ねします。協議会の課題を見てみると、偏見・差別について議論された都道府県は僅かに6都道府県のみとなっております。改定基本指針には肝炎患者等の人権の尊重が明記されましたので、ぜひ都道府県の協議会においても偏見・差別解消の方策について議論が始まっていくよう厚労省から後押しをしていただきたいのですが、いかがでしょうか。
○木村肝炎対策推進室長 御意見ありがとうございます。御指摘のとおり、主な議題の中では、どうしても都道府県の協議会の内容としては、恐らく医療の面が多くなってきているという状況かと今資料から読み取れるところでございます。御指摘のとおり、こうした差別・偏見についても、八橋先生の研究の成果も含めて、しっかり都道府県のほうにも周知していくことは大事だろうと考えておりますので、御意見踏まえてまた検討していきたいと思います。ありがとうございます。
○出田委員 よろしくお願いいたします。以上です。
○竹原会長 ありがとうございます。それでは、議題の3はここで終わらせていただきます。
それでは、次は議題4、その他になりますけれども、これは事務局のほうから資料に基づきまして御説明をお願いしたいと思います。
○木村肝炎対策推進室長 それでは、事務局より、その他ということで、資料2点御説明させていただければと思います。
まず、お手元、資料4を御覧いただければと思います。本日、協議会の開催に当たりまして、患者代表の委員の方々から連名で肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業について要望書をいただいているところでございます。先ほど来、資料1のところでも御発言あったかと思いますけれども、この肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業につきまして、その制度の見直しを御要望いただいているといったところでございます。
その際、議論する上でどの程度患者さんがいるのかといったことですとか、この事業が周知されていないとすればどういったことなのか、そうしたことをぜひ究明しながら、2ページ目に書いてありますとおり、早急な検討・対応を求めるというような御要望をいただいているところでございます。
これにつきましては、先ほども御説明させていただきましたけれども、肝炎対策推進議員連盟と患者団体の皆様とこれからいろいろと議論していきたいと思います。その上で、スケジュールでございますけれども、これは先ほども御説明したとおり、予算に関係するものでございますので、通常、政府の動きとしましては、8月末に予算の概算要求というものを財政当局にするというのが一つのタイミングになりますので、その夏の要求に向けて、今後、肝炎対策推進議連や患者団体の皆様と議論を進めていきたいと考えております。そういう意味で、この御要望いただいたことについてはしっかりと受け止めていきたいと思いますし、また、その事業の見直しの議論につきましては、タイミングを見て、この協議会のほうにも御報告・御紹介させていただきたいと考えております。
まず、この要望書については以上になります。
続きまして資料5ということで、B型肝炎訴訟における基本合意書(その3)について御紹介させていただきます。B型肝炎訴訟に関しまして、今回、慢性肝炎の除斥期間の起算点について、国と弁護団、原告団との間で和解協議が整いまして、今年の1月に基本合意書(その3)というものが締結されたところでございます。その内容の御紹介でございます。
まず、除斥期間につきましては、これは民法に基づく仕組みでございまして、不法行為が行われたときから20年間を経過すると損害賠償請求権が消滅することとなっております。また、B型肝炎訴訟で、この除斥期間の考え方につきましては、無症候性キャリアの方についてはその感染が起きた日、つまり、集団予防接種等があった日、また、慢性肝炎など具体の症状が発症した方については、その症状が発症した日もしくは症状が進展した日を除斥期間の起算点としているところでございます。
この除斥期間の起算点に関しまして争いがございまして、「経緯」のところにありますとおり、令和3年4月に、慢性肝炎が再発した場合についての起算点の考え方について最高裁の判決がなされたところでございます。
具体的には、慢性肝炎が再発した場合、一定の要件のもとでは、再発したタイミングを新たに除斥期間の起算点とすると、そういう判決がなされたところでございます。また、この判決に合わせまして、こうした再発型、あるいは類似の方についても、国と弁護団、原告団との間で和解協議を進めるよう、判決の中でも言われていたところでございます。それを受けまして、福岡高裁で、この再発型等に関する起算点について和解協議を重ねてきたところでございますけれども、今般、本年1月に和解が整いまして、基本合意書(その3)の締結に至ったところでございます。
その内容としましては、下に3点ございますけれども、1にありますとおり、抗原陽性慢性肝炎が一旦鎮静化し、その後、セロコンバージョンをして抗原が陰性となった状態のまま慢性肝炎が再燃した場合には、この再燃時を起算点とするということでございます。これは令和3年の最高裁判決に沿った類型でございます。
それ以外の類型としまして、2にありますとおり、この1の再燃した陰性慢性肝炎が一旦鎮静化し、その後、リバースセロコンバージョンを起こして抗原が再び陽性となりまして、慢性肝炎が再々燃した場合、この場合には、この再々燃したタイミングを起算点とするということ。
また、3点目でございます。この2つ目の再々燃と類似のものでございますけれども、陰性慢性肝炎が、一旦担当医が治療を要しないと判断したような状態になった後に、一定期間後に抗原陰性慢性肝炎が再々燃するというようなケースがございます。そうした場合にも、この再々燃時を起算点とするという、この3点について、詳細な条件も含めて基本合意書が結ばれたところでございます。
厚生労働省としましては、この基本合意書に該当する方につきましては、給付金の支給の審査等を進めていきたいと考えているところでございます。
以上、私から2点御報告させていただきました。
○竹原会長 ありがとうございます。それでは、今、御説明いただきました2件につきまして、何か委員の先生方からいかがでしょうか。
山崎委員、どうぞ。
○山崎委員 失礼します。要望書の2ページを見ていただけますか。3のところなのですが、今日、大坪局長もいらっしゃいますので、ちょうどありがたいのですが、2025年12月1日、肝炎対策推進議員連盟の第13回の総会があった際に、局長のほうから、本事業についての最新の知見を整理した上、御納得のいけるような考え方を期限を切ってお示ししたいということとか、周知についてどういう医療機関が本事業を認知していないのか調べたいというような御発言がございました。
そのことについて、局長のほうから答えていただけるのか、室長のほうが答えていただけるのか分かりませんが、どのようになったのか、お聞かせいただけたらと思います。
以上です。
○木村肝炎対策推進室長 私から御説明させていただきます。
まず、現時点で何かお示しできるようなものというのはこの場ではございませんけれども、まさに最新の知見ということで、患者さんの数などが大きく変化しているというような知見もあります。そうしたデータなどを今我々のほうで整理しているところでございまして、そうしたデータの整理をしましたら、また皆様と共有させていただきながら議論していきたいと考えております。ですので、本日は御紹介できませんけれども、引き続きそうしたデータに基づいてしっかり議論していきたいと考えております。
○竹原会長 萩部委員、どうぞ。
○萩部委員 日肝協の萩部でございます。
今の質問にちょっと関連してですが、先ほど私のほうで、肝がん・重度肝硬変の患者さんの医療費の助成のお話をちょっとしていますが、今、肝がんで亡くなられる方って年間で2万2,000人ぐらいおられると思います。ウイルス性が半分以上と見ても、これは1日、それこそ60人とかの数が亡くなっているのが今の実態でございまして、期限を切ってということでお話をいただいたので、いつということに関して、今、検討していただいている、最新の知見を整理されているというお話があったのですが、この期限というのはどれだけ待てばいいのかということを、ちょっと次のプロセスも含めて再確認をさせていただければと思います。よろしくお願いします。
○木村肝炎対策推進室長 ありがとうございます。この期限を区切ってということに関しましては、先ほど私のほうからスケジュールを申し上げたと思いますけれども、これは夏の概算要求に向けて議論を進めていくということになっておりますので、そうしたデータに基づく議論というのは近いうちに皆様とも始めたいと思っておりますので、その意味でいうと、近々お示しできるように今準備しているところでございます。
○竹原会長 そのほかいかがでしょうか。
よろしいでしょうか。
山崎委員、どうぞ。
○山崎委員 その他、別のことでもいいですかね。
○竹原会長 この2件のことではなくて、その他ということで。どうぞ。
○山崎委員 すみません。日肝協の山崎です。
日肝協では、ウイルス性の肝がん・重度肝硬変患者への支援と、B型肝炎ウイルスを排除する薬剤の開発を求める国会請願と自己免疫性疾患患者への支援と治療薬開発を求める国会請願の2つの国会請願を行います。現在、国会請願に向けて署名活動を行っています。各委員の皆様方には、お手元にそういう書類等が届いているかもしれませんが、本請願の趣旨に御理解いただき、温かい御支援と御協力を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
以上です。
○竹原会長 山崎委員、御発言ありがとうございます。
よろしいでしょうか。
それでは、その他も含めまして、これで予定した議事は終了となります。
それでは、事務局から連絡事項等ございましたらお願いします。
○木村肝炎対策推進室長 本日も長時間にわたりまして御審議いただきまして、ありがとうございました。次回の開催日程につきましては、後日、事務局から調整の上、御連絡させていただきたいと思います。
本日は以上になります。ありがとうございます。
○竹原会長 それでは、これをもちまして閉会とさせていただきます。本日はどうもありがとうございました。
照会先
健康・生活衛生局がん・疾病対策課肝炎対策推進室
室長補佐 清野
室長補佐 砂金
係長 桑原 (内線2948)
(直通) 03(3595)2103
(代表) 03(5253)1111

