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2025年11月21日 第34回 医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議
日時
令和7年11月21日(金)18:00~20:00
場所
オンライン会議
(オンライン会議場)
厚生労働省 専用第22~24会議室(18階)
東京都千代田区霞が関1-2-2
(オンライン会議場)
厚生労働省 専用第22~24会議室(18階)
東京都千代田区霞が関1-2-2
出席者
出席構成員
- 五十嵐構成員
- 磯部構成員
- 上村構成員
- 小野寺構成員
- 笠貫構成員
- 佐藤構成員
- 清水構成員
- 宗林構成員
- 髙野構成員
- 富永構成員
- 橋本構成員
- 平野構成員
- 堀構成員
- 松野構成員
- 間藤構成員
- 宮川構成員
- 宮園構成員
- 宮地構成員
- 湯浅構成員
- 和田構成員
出席参考人
- 岩佐参考人
- 寺内参考人
- 小川参考人
- 安達参考人
- 岡野参考人
- 石渡参考人
- 種部参考人
- 寺門参考人
- 長谷川参考人
議題
- 検討会議結果の取りまとめ方法の変更について
- 候補成分のスイッチOTC化について
- その他
議事
○医薬品審査管理課長 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第34回医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議を開催いたします。本日の出欠状況についてです。原構成員、矢口構成員から御欠席との御連絡をいただいております。また、平野構成員、間藤構成員から遅れて御出席されるとの御連絡をいただいております。現在のところ、22名中18名の構成員に御出席をいただいております。本日は、候補成分のスイッチOTC化の議論をするに当たりまして、関係する学会より参考人の先生方に御出席をいただいておりますので御紹介させていただきます。日本産科婦人科学会より、岩佐武先生、寺内公一先生、小川真里子先生。日本産婦人科医会より、石渡勇先生、安達知子先生、種部恭子先生は後ほど遅れて御参加の予定です。岡野浩哉先生。日本整形外科学会より、寺門淳先生。日本臨床整形外科学会より、長谷川利雄先生に御出席いただいております。本日はどうぞよろしくお願いいたします。なお、事務局のほうですけれども、医薬局長が所用のため19時頃に中座させていただくこととしております。
会議を開催するに当たりまして、注意事項を御説明いたします。ウェブ参加の方が発言される際には、システム上で挙手のボタンを押していただき、座長に指名されるまでお待ちください。発言の際にはミュートを解除した上でお名前をおっしゃっていただき、御発言をお願いいたします。また、発言されないときには、マイクのミュートをお願いいたします。会議中に接続トラブルなどが発生しましたら、会議の途中でも構いませんので事務局まで御連絡ください。また、会場参加の方が御発言される際には挙手していただき、座長の指名をお待ちください。カメラ撮影の方は、ここまででお願いいたします。
それでは、笠貫座長のほうから以降の議事進行をお願いいたします。
○笠貫座長 よろしくお願いします。まず、本日の配付資料の確認について事務局からお願いします。
○事務局 事務局でございます。資料につきましてはペーパーレス化を実施してございまして、オンライン参加の方は送付済みの電子資料を、また会場参加の方はお手元のタブレットで資料を御確認ください。タブレット端末ですけれども、会議資料の議事次第を画面に表示した状態で配付をしてございます。ほかの資料を画面に表示するには、画面左上のファイルというものを一度軽くタップいただいた上で御覧いただければと思います。
本日の資料ですけれども、ファイルに表示されている上から順に、会議資料、参考資料となります。会議資料につきましては、資料を一つのPDFファイルとしてございまして、議事次第、配付資料一覧、評価検討会議結果の取りまとめ方法の変更に関する資料として、資料1-1及び資料1-2を、候補成分のスイッチOTC化に関する資料として資料2-1から資料5-3を配付してございます。また、参考資料ですけれども、1から3を配付してございます。また、タブレットには個別の会議資料及び参考資料も入れておりますので、適宜御活用いただければと思います。配付資料の説明は以上となります。御不明な点がございましたら、事務局までお申しつけください。事務局からは、以上です。
○笠置座長 ありがとうございました。本日の議題に入ります。検討会議結果の取りまとめの方法の変更について、事務局から説明をお願いします。
○事務局 事務局でございます。評価検討会議結果の取りまとめ方法の変更について御説明をいたします。
資料1ページ、資料1-1を御覧ください。こちらは、現在の評価検討会議結果の取りまとめ手順をお示ししたものでございます。評価検討会議が終了した後ですけれども、事務局にて取りまとめた結果案を構成員の皆様に御提示をし、修正や追加意見がある場合には、構成員の方はこれを事務局に御提示いただくことになります。その後、各論点への必要性・重要性・賛否・実現性についての御意見を構成員の先生方に募りまして、閾値を超えた意見について、結果案において太字等に加工します。最後に、座長の先生に結果案の妥当性を御確認いただき、了承された後に、その結果を直近の要指導・一般用医薬品部会に提示するとともに、厚労省ホームページにて公表するということをしてございます。
2ページを御覧ください。昨年10月の評価検討会議の進め方の変更以前は、1回目の評価検討会議の後にパブリックコメントを実施し、提出された御意見を踏まえて2回目の評価検討会議を実施、最終的な判断としてございました。そのため、パブリックコメントを提出する際の参考としていただくために、1回目の評価検討会議結果を取りまとめるだけではなくて、それぞれの御意見の重さについても取りまとめ、提示をしていたところでございます。一方で、現在の評価検討会議の進め方ですと、評価検討会議を開催する前に御意見を募集させていただき、評価検討会議後は原則としてパブリックコメントを行うことなく、評価検討会議結果を取りまとめ、公表されるフローになってございます。
3ページを御覧ください。評価検討会議は公開で行われること、学会・医会の御意見も含め当日の資料は公表されること、事後に議事録が公表されることからどの分野の専門家の先生がどのような根拠を持ってどのような御意見をされたのかは事後的に確認することが可能であること、また、本評価検討会議の取りまとめは、今は両論併記形式にしてございまして、特に活発な議論が交わされた論点については、その賛否等に3分の2以上の偏りが出ない場合もあるということで、重みづけの作業を行ったとしても、太字でない御意見は少数意見であると必ずしも言える状況でもないことがあります。これらを踏まえまして、今後は構成員に対する評価検討会議結果案に過不足なく意見が掲載されているかの確認及び座長に対する取りまとめの妥当性の確認のみを行うこととしてはどうかと考えてございます。なお、評価検討会議にて評価検討会議後のパブリックコメントが必要と判断された場合には、従前のとおり、先ほどのスライドのマル3からマル5を実施することとし、必要に応じ、取りまとめに際して座長が微修正を行うこととしてはどうかと考えてございます。
資料1-2ですけれども、こちらについては今、御説明をさしあげたものについて文字に起こした資料及び取りまとめに用いる様式を掲載してございますので、適宜御確認いただければと思ってございます。こちらの方針でよろしいか、構成員の皆様方から御意見をいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。事務局からの説明は以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。ただいまの事務局からの説明について御意見、御質問があればお願いします。磯部構成員、お願いします。
○磯部構成員 ありがとうございます。丁寧な御説明、ありがとうございました。私としては、この変更の考え方については了解をしたいと思います。その上で、先ほども事務局のほうから御説明がありました両論併記、つまりこの会議では昔は可・不可をやっていましたが、そういうことはやらずに論点の整理をして出た意見をまとめていく。そこには重みづけも確かになかなか言えないものなので、これはおっしゃるとおりだと思うのですが、今回の資料の中で検討会議結果をとりまとめとあるのですが、あくまでもその結果というのは今、事務局から御説明があった論点を整理した結果であり、可とか不可とかではなく、両論併記のものは両論併記でいくというような結果であるということだけ一応確認をしたいと思います。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。事務局、いかがですか。
○事務局 事務局でございます。御質問ありがとうございます。今、適宜御確認くださいとして御説明していない資料1-2のほうなのですけれども、別紙様式1というものがございまして、今と同じ様式を入れてございます。ですので、今後もこのような形で、つまりスイッチOTC化のニーズ等をまず冒頭に書かせていただいて、その後、スイッチOTC化する上での課題点等として薬剤の特性からその他まで、それぞれ評価検討会議で出た課題点を左に書き、右側にそれに対する対応策等々を書いていくということでございます。以上です。
○磯部構成員 ありがとうございました。
○笠貫座長 ほかにはございませんか。前回、評価検討会議の取りまとめ方法についての検討をお願いしました。その中で、パブリックコメントを行う場合には、各々の重みづけを皆さんにお伝えできるほうがいいだろうと思います。今回パブリックコメントのない場合には、本評価検討会議その結果取りまとめにおいて、会議が公開で行われていること、学会・医会等の意見を含めた資料が公表されていること、事後の議事録が公表されていることから、論点整理の透明性が確保されているので、今回の変更によりさらに効果的、効率的に進められると考えています。特に御質問はございませんか。ありがとうございました。では、検討会議結果の取りまとめ方法の変更に関しては合意をいただきましたので、今回以降に議論する成分については、今回お示しした方法でもって実施することにしたいと思います。それでは、次の議題に移りたいと思います。候補成分のスイッチOTC化についてです。過酸化ベンゾイルについて、事務局から説明をお願いします。
○事務局 事務局でございます。過酸化ベンゾイルについて、御説明いたします。
12ページ、資料2-1を御覧ください。過酸化ベンゾイルのスイッチOTC化した際の効能・効果はにきびでございます。対応する医療用医薬品はベピオゲル2.5%で、その効能・効果は尋常性ざ瘡です。要望者ですけれども、本成分の主な要望理由として、にきびのできる年代の中高生は皮膚科に何度も受診することが難しいことを挙げられてございます。
13ページを御覧ください。ベピオゲル2.5%ですけれども、2014年に承認をされまして、その再審査結果は2025年に通知をされてございますが、承認拒否事由のいずれにも該当しないということで判断されてございます。
15ページを御覧ください。本剤ですけれども、禁忌に、本剤の成分に対し、過敏症の既往歴のある患者が設定されてございます。
16ページを御覧ください。推定使用者数等ですけれども、生涯罹患率は95.8%と推定をされてございます。次に、同種同効薬です。本邦において、1990年ににきび、吹き出物の効能・効果でイブプロフェンピコノールを含有する製剤がスイッチOTC化されています。
17ページを御覧ください。海外での承認状況についてです。本邦の医療用医薬品と同一の濃度の医薬品が一般用医薬品として承認をされている国は、アメリカ、カナダ、オーストラリアです。なお、イギリス、フランス及びドイツでは、より濃度の高い5%製剤や10%製剤が一般用医薬品として承認をされてございます。医療用医薬品としては、イギリスを含めた数十か国で承認をされてございます。
22ページ、資料2-2を御覧ください。日本皮膚科学会、日本臨床皮膚科医会及び日本OTC医薬品協会から見解が提出をされておりますので、それぞれ御紹介いたします。
まず、日本皮膚科学会の見解でございます。スイッチOTC化については反対との御意見をいただいてございます。その根拠ですけれども、アメリカにおいて過酸化ベンゾイルのOTC製品の一部に発がん性物質であるベンゼンを含有するものが確認され、ベンゼン含有量の多い製品は回収、販売中止となっている状況を踏まえると、この問題が米国で解決をするまでは日本でOTC化するのは時期尚早と考えること。また、本成分には即効性がなく、継続して使用するためには使用開始時の十分な説明が必要であり、医師の介入が必須と考えること。本成分では3%程度にアレルギー性の接触皮膚炎を起こす可能性があり、医師が管理する薬剤としておくのが好ましいと考えることを挙げていただいています。
24ページを御覧ください。続いて、日本臨床皮膚科医会の見解を御紹介させていただきます。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいております。その根拠ですが、日本皮膚科学会の御意見に加え、本成分は軽度な者も含めると50%以上の確率で刺激症状の有害事象が認められており、医師が管理する薬剤としておく必要があること。また、膿疱化した際に抗菌薬を併用することや、生活面のアドバイスや外用治療のコツを含め、指導的教育ができるのは皮膚科専門医であることを挙げていただいています。
26ページを御覧ください。最後に、日本OTC医薬品協会の見解を御紹介いたします。スイッチOTC化については、賛成との御意見をいただいております。その根拠ですが、海外先進諸国では既にOTCとして汎用されていること。再審査報告書を踏まえると、副作用として皮膚刺激症状が発現することはあるが、ほとんどが非重篤であり、使用後の皮膚の十分な観察や異常が認められた場合の使用中止など、適切な対応について注意喚起すればOTC化は可能と考えられること。本邦において、にきびは90%以上の方が経験する疾患であり、また、OTCの効能として既ににきびの前例があることを踏まえると、耐性菌を作らない抗菌作用を持つ薬剤と位置づけられる本成分は、にきびに対するセルフメディケーションの一つとなり得ること、を挙げていただいています。OTCとする際の課題点ですけれども、使用者が結節・嚢腫とにきびを区別する必要があるため、情報提供資料等にそれぞれの状態の説明や図などを記載して容易に区別できるように工夫すること、との御意見をいただいております。
30ページ、資料2-3を御覧ください。御意見募集において6件の御意見が寄せられておりまして、例えば、新しい機序で効果の高い薬剤の市販化は非常にニーズが高いと想定されるとの御意見を頂戴してございます。事務局からの御説明は以上となります。
○笠貫座長 ありがとうございました。日本皮膚科学会からの見解について、五十嵐構成員から御意見の補足等をお願いします。
○五十嵐構成員 五十嵐でございます。今、御説明にありましたように、海外ではかなりOTC化されていて、OTC化すべき薬剤だと思うのですが、私が一番気にしているのは、最近指摘されています米国でのベンゼンによる発がん性の問題、これがまだ米国で解決を見ていません。そうすると、やはりこのままで発売されて、何か万が一、問題が起きたときに、いろいろとトラブルを起こす可能性があるので、米国での解決を待ってからOTC化されたほうがよろしいのではないかと日本皮膚科学会としては考えます。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。続きまして日本臨床皮膚科医会からの見解について、御欠席の矢口構成員に代わり、五十嵐構成員から補足等をお願いします。
○五十嵐構成員 矢口構成員から言づかっております。日本臨床皮膚科医会としては、やはり3%程度と結構重篤な接触性皮膚炎が起きる。その辺の管理が問題で、あとはどうしてもにきびの治療が長期管理になるということなので、その辺で医師が定期的に見る必要があるということをおっしゃっていました。あとは、ざ瘡の治療というのは経過が長いのと、それからあらかじめ薬のことを説明しないと治療を中断してしまう患者さんが多いのです。この治療を継続されている患者さんは恐らく5割以下じゃないかと矢口構成員はおっしゃっていましたけれども、継続して通院されている方には治療効果はいいのですが、どうしても途中の本人の継続性、いろいろな問題はありますけれども、例えばちょっと刺激症状が出たようなときに自分の判断でやめてしまうとか、そういうことがあるので、治療を継続させるという意味では医師の介入が必要ではないかということを矢口構成員はおっしゃっておりました。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。日本OTC医薬品協会からの見解について、磯部構成員から御意見、補足等をお願いします。
○磯部構成員 ありがとうございます。日本OTC医薬品協会の磯部でございます。先ほど事務局から、私どもの意見について少し御説明がありました。私どもとしては、このようなにきび、確かに刺激性が強いとか、そういった皮膚の刺激の症状がいろいろ出るということは十分承知した上で、こういうにきびの治療というものをどんなふうに考えていくのか。こういった問題については、基本的にはOTCである程度製品の品ぞろえをして、薬剤師の方々の関与の下で何かちょっと状況が悪いということであれば、薬剤師の方から医師との連携という中でどういうふうに管理をしていくのかということをある程度ベースとしてつくっておくことが必要ではないかと思います。それで、ベンゼンのお話があったのですが、基本的には販売店での25度での保管管理は、これは医療用でもOTCでも同じようにできる問題だと認識をしておりますし、外来で出される薬であれば御自宅の環境は医療用でもOTCでも一緒であります。つまり、ベンゼンの保管上の管理の問題ということでいくのであれば、医療用の問題はどうするのか、それは同じ課題だと思っておりますし、御自宅での管理をどのような形でやるのかということだと思います。これが支障になってOTC化ができないということは、使用の環境ですね。販売店や御自宅の環境については特に変わるものがないので、これを理由にOTC化は難しいということは言えないのではないかと思っておりますので、そのようなことを私どものほうでは説明をさせていただきました。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。では、構成員の方々からこの成分のOTC化について何か御意見等がありましたらお願いします。堀構成員、お願いします。
○堀構成員 ありがとうございます。COMLの堀です。先ほど、五十嵐構成員が、途中でやめてしまう方が結構いらっしゃるということをおっしゃっていたと思います。例えば、これがOTC化になったときに、薬局で需要者に対して途中でどうやってやめないように指示をするかということも、やはり本当に具体的に考えないといけないことではないかと思います。医師から処方箋として出されたにもかかわらず、それを途中でやめてしまうということに関しまして、どうしてやめてしまうことで問題があるのか。そういうふうなことをもう一度現場に立って、特に需要者は若い方たちが多いと思いますので、若い方たちがどうしてそれをやめてしまうかということなどをもう少し深掘りをした上で、それをOTC化の際に反映し、やめないような資材をつくるというようなことも必要ではないかと思いました。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。磯部構成員、どうぞ。
○磯部構成員 今の堀構成員の御発言に関しまして、その問題は別に医療用であってもOTCであっても基本的には同じ課題なのだろうと思います。つまり、外来で治療をされていて、患者さんが来なくなってしまうということは往々にしてあることだと思います。薬局でもそういうことがあるのも事実だと思いますが、薬局でも今はちゃんとフォローアップをするということもいろいろ出てきておりますので、言ってみれば医療用のものの調剤もやっていますし、OTCの販売もするということであれば、やめてしまう問題は、よくなったからなのか、悪くなった人はどうするのかということの分析は当然必要だと思いますけれども、医療用とOTCで、医療上でそういう問題があるからOTCにできないというのは、問題の本質の課題ではないのではないかと私は思います。
○笠貫座長 ありがとうございます。堀構成員、どうぞ。
○堀構成員 磯部委員、ありがとうございました。確かにおっしゃるとおりなのですけれども、今回添付文書を拝見しますと、使用上の注意のところで他の外用剤と併用する場合は、皮膚刺激症状が増すおそれがあるため注意することということが書いてありました。やはり若い方だと、どうしてもこの薬が駄目だったら別の薬にしてしまおうとか、そういうことは結構あり得るのではないかと思います。そのときに、ほかに副作用が出てきてしまうということを考えた場合、やはりその患者に向けての資材とか、そういうことに関しては少し念入りに作成をすべきではないかと思いました。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。ほかにはございませんか。よろしいでしょうか。2つの問題点として、発がん性と、皮膚の刺激性が高くて炎症を起こす問題について特に御意見はございませんか。高野構成員、お願いします。
○高野構成員 ありがとうございます。薬剤師が薬局でこれをOTC化することに関与することによって、より患者さんに対して医師と薬剤師が連携して治療効果を上げることができるのではないかと、お話を聞いて感じました。薬局ではきめ細やかな説明をすることができるということ、これは医師がきめ細やかな説明をされていないというわけではなくて、気軽にいろいろなことを聞いたり、気軽にいろいろ感じたことを相談したりとか、そういった機能も担っているところですので、今まで解決しなかったことが、薬剤師が関与することによって治療効果を上げることはできるのではないかとは思いました。特にこの薬剤は使用当初、初期のぴりぴり感とかは使用することによってだんだん軽減してくるとか、いろいろなことを伝えることによって、少し使ってみようかなというところ、または寝る前に洗顔時に塗るという形になってきますので、もし疲れて洗顔をしないで寝てしまうような状況とか、そういったところも含めて、いろいろなことを考えながら指導できるのではないかと思いますので、OTC化にすごく向いている薬なのかなという印象を持ちました。すみません。これは発がん性だとか、そういった部分に関しての御意見はないのですけれども、以上になります。
○笠貫座長 ありがとうございます。松野構成員、お願いします。
○松野構成員 ありがとうございます。日本保険薬局協会の松野です。高野構成員がおっしゃっていただいたように、この薬剤使用時の注意の様々な項目は、薬剤師が窓口で丁寧に説明をして、医師の方々と連携をしてOTCとして販売していくのに、そういう期待ができるお薬かなと私も感じております。あとは、発がん性という件に関してなのですけれども、今も医療用であろうが、OTC化されようが、発がん性という問題点はあるかと思うのです。ただ、今も皮膚科の先生方からは処方がされているという印象もありまして、そういう点ではどのように注意をされて処方が行われているのかという質問です。お願いいたします。
○笠貫座長 五十嵐構成員ですか。お願いします。
○五十嵐構成員 お答えいたします。過酸化ベンゾイルが入っているお薬は、今回これはベピオゲルというローション、ベピオという商品名のほかに、今、過酸化ベンゾイルというのはクリンダマイシンという抗生剤が配合されている、もう一つ別のデュアック配合ゲルというのも医療用医薬品でございます。それで、デュアック配合ゲルはもともと冷蔵庫に保存しろとなっているんです。ところが、過酸化ベンゾイルは室温保存でいいということになっているので、そこがちょっと違う。だから、ベンゼンの発がん性の問題がアメリカで報告されたときは温度が問題なのですけれども、デュアック配合ゲルの冷蔵庫保存のほうは保管がそのようにされていれば問題ないのですが、こちらのベビオのほうが室温保存であるのでそういう問題が指摘されてしまったという経緯があります。この問題を受けて、これはマルホが発売していた薬なのですけれども、薬剤の保管についてはかなりこちらとしても気を遣うようになりまして、できれば冷蔵庫にしまっておいたほうがいいよと言うことが多くなってきました。ただ、もちろん添付文書にはそこまで書いていないので、全部のドクターがそこまでしているかというと決してそうではないのですけれども、安全を期すということでは、冷所に置く、冷蔵庫に保管するというような指導をしている先生が多くなっています。問題は米国で特に高濃度5%程度以上のものが回収騒ぎになってしまっているわけですが、もし万が一、何かあったときに、付け込まれるという言い方はあまりよくないかもしれないけれども、問題の解決を見ないままスイッチOTC化を進めた国の責任を問われて、根拠のない治療法の理由付けにされる懸念があります。日本は大方アメリカに追従していますので、まだアメリカで問題の解決を見ていないということからすると、アメリカも恐らく問題が解決されれば高濃度の過酸化ベンゾイルの販売も再開すると思うのですけれども、そこまで待ったほうが私は国としては安全ではないかと思っています。以上です。
○笠貫座長 今の御発言の中で、アメリカの場合5%以上の濃度の話が出ましたが、日本の場合には2.5%、この濃度の問題というのはどういうふうに影響するのでしょうか。
○五十嵐構成員 日本は濃度が微妙に違います。2.5%のものもあれば、3%のものもあるし、今度はベピオのウォシュゲルというのも出たのですが、それは5%です。5%のものは結構気を遣っていて、とにかく温度が高いところには置かないということを、かなり口を酸っぱくして言うようにはなってきています。だから、高い濃度のほうが効果はいい反面、刺激症状も強いです。それで、日本人はどちらかというと肌が敏感な方が多いので、ちょっと低めの設定で、ベピオゲルとローションは2.5%の設定になっています。
○笠貫座長 アメリカの場合は、濃度と発がん性の問題についての議論はあるのですか。
○五十嵐構成員 結局、これはある程度温度が高くなっても、今の製剤技術ではベンゼンが発生してしまうというのをある企業が発見したというか、そういう論文も出して、FDAのほうにそれを報告したので、それで回収騒ぎになったと聞いています。ですから、高濃度のほうが当然ベンゼンの生成量は多いとは思うのですけれども、低濃度だから大丈夫だということではないと思います。
○笠貫座長 ありがとうございます。ほかにございますか。よろしいでしょうか。それでは、この評価検討会議としての方向性を整理したいと思います。課題点として、この成分は思春期の方のニーズが高いことは皆さんの共通の識とした上で、副作用として皮膚の刺激性が高いので、漫然と、継続して使う場合の薬剤師の丁寧な説明が必要であること、医師との連携が必要だということの御指摘をいただきました。一方、発がん性についてはアメリカでの結論が出るまでに、その安全性の担保について経過を見ることが必要だという御意見が出たと思います。御確認をしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
○富永構成員 座長、よろしいでしょうか。
○笠貫座長 どうぞ。
○富永構成員 薬剤師の話も出てきましたので、発言いたします。にきびに対してどれだけ薬剤師がアドバイスできるかというところは、皮膚科専門医からの御指摘もありましたが、生活面での指導について十分できていると思うところです。医師よりできているのかと言われると、比較したことはないので分かりませんけれども、やはり顔を洗うこととか、あとは食事とか睡眠、それからストレスとか、そういうことも対応については助言するわけです。生活を改善しないと、薬だけに頼っていては仕方ないということで、今あるにきびの薬を販売するときはそういう指導もするわけです。ただ、この薬がもしスイッチOTC化されれば、一つの武器になるといいますか、さっきの患者さんのニーズに応えることができるということを確認しておきたいところです。発がん性に関していろいろ御意見がありましたけれども、それならば医療用医薬品でも使用をストップすべき話ではないか。なぜスイッチOTC化後に発がん性を防止するというか、発見できないだろうという論点は少しおかしいのではないかと思っております。以上です。
○笠貫座長 医療用医薬品で確認した上でOTC化を検討すると、御意見をいただいたと思います。特にございませんでしたら、本成分についてパブリックコメント及び2回目の評価検討会議での議論が必要という方がおられましたら挙手をお願いします。いかがですか。湯浅構成員、お願いします。
○湯浅構成員 五十嵐委員のからもお話がありましたけれども、発がん性について、米国での結論がでていないということですので、繰り返しになりますが、結論が出た上で、OTC化を考えるというスタンスで良いと思います。OTC化する上で、安全性の担保はとても大事なことですので、判断を急ぐべきでないと考えます。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。先ほどの続きに戻りますが、パブリックコメント及び2回目の評価検討会議での議論が必要だという方は挙手をお願いします。よろしいでしょうか。特に必要ないということでしたら、本日たくさんの御意見をいただきましたので、事務局で検討会議結果案を作成し、構成員の先生方に御確認。すみません。宗林構成員、お願いします。
○宗林構成員 宗林です。今の結論を変えるとか、そういうことではないのですけれども、医療用医薬品についての発がん性の問題というのは、本国ではどういうことがなされているのか。実際に検討されているのかという辺りを教えていただきたいと思います。
○笠貫座長 五十嵐構成員。
○五十嵐構成員 五十嵐です。米国の発表があってからメーカーさんはこれに対して、特にマルホさんは対応しまして、かなり気にして、管理方法等についてかなり周知をいたしました。我々のほうにも、こういう問題が起きているので温度管理と保管に関しては患者さんにしっかり伝えるようにというメッセージをいただきましたので、我々現場の医者としては、例えば、車の中に置いてしまうとか、高温にさらされるようなことはするなというようなことをしっかりお話しをして指導をするようにしています。にきびの患者さんというのは多いのですけれども、説明とか、生活指導なども含めるとそれなりに時間がかかるんです。ちょっと話はそれますけれども、にきびの患者さんというのは生活指導も結構しなければいけないところがあるので、割とやることが多い疾患ではあります。以上です。
○宗林構成員 よく理解できるのですけれども、例えば添付文書にそれを付け加えるとか、医薬品としての変化というものは何かあるのでしょうか。
○五十嵐構成員 添付文書の修正まではいっていなかったのではないかと思います。ただ、こういうことが米国で起きている。それについてPMDAも当然把握されていましたし、現場での実際上の運用を厳密にしろというようなことで、患者さんへのそういった指導、管理については口うるさくするように言っています。当然、処方箋を扱う薬局でもその辺の周知はしていますので、そういった意味での管理方法の徹底、周知は以前にも増してちゃんとやるようになっているはずです。
○宗林構成員 ありがとうございました。私も今回の資料を見るまでそこは知らなかったので、何かで全体的に周知されるといいと思ってお聞きしました。以上です。ありがとうございました。
○笠貫座長 ありがとうございます。議論をまとめたいと思います。先ほど、2回目の議論は不要ということでした。御意見も踏まえて、発がん性について添付文書にはまだ載っていないということですから、そのリスクをどう捉えるかは、これからの課題だと思います。事務局で検討会議結果案を作成し、構成員の先生方に御確認いただいた後に公表とするということでよろしいでしょうか。ありがとうございます。続きまして、エストラジオール・酢酸ノルエチステロンについて、事務局から説明をお願いします。
○事務局 事務局でございます。エストラジオール・酢酸ノルエチステロンについて御説明いたします。
32ページ、資料3-1を御覧ください。エストラジオール・酢酸ノルエチステロンのスイッチOTC化した際の効能・効果は更年期症状の改善です。対応する医療用医薬品はメノエイドコンビパッチで、その効能・効果は更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経系症状(Hot flush及び発汗)です。要望者は、本成分の主な要望理由として、更年期障害のセルフメディケーションにおいて安全な薬剤であることを挙げてございます。
33ページを御覧ください。メノエイドコンビパッチは2008年に承認をされてございまして、その再審査結果は2016年に通知をされてございますが、承認拒否事由のいずれにも該当しないと判断をされてございます。
34ページを御覧ください。本剤には禁忌に、エストロゲン依存性悪性腫瘍及びその疑いのある患者、未治療の子宮内膜増殖症のある患者、乳がんの既往歴のある患者等他7件が設定をされてございまして、また重大な副作用としては、アナフィラキシー、静脈血栓塞栓症、血栓性静脈炎が設定をされてございます。
35ページを御覧ください。重要な基本的注意として、外国において卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を長期併用した女性では、乳がんになる可能性が対照群の女性と比較して高くなり、その危険性は併用期間が長期になるに従って高くなるとの報告があるので、本剤の使用に当たっては患者に対し、本剤のリスクとベネフィットについて十分な説明を行うとともに、必要最小限の使用にとどめ、漫然と長期使用を行わないこと、使用前に病歴、家族素因等の間診、乳房検診並びに婦人科検診を行い、使用開始後は定期的に乳房検診並びに婦人科検診を行うこと、他1件が設定をされてございます。
37ページを御覧ください。本邦において、同種同効薬はスイッチOTC化されてございません。
38ページを御覧ください。海外での承認状況ですけれども、本成分が一般用医薬品として承認されている国はありませんが、医療用医薬品としては掲載の6か国全てで承認をされてございます。
45ページ、資料3-2を御覧ください。日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会及び日本OTC医薬品協会から見解が御提出されておりますので御紹介をさせていただきます。
まず、日本産科婦人科学会の見解です。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいております。その根拠として、本剤の使用に当たってはリスクとベネフィットのバランスなど、多くの要素を考慮する必要があり、需要者自身が的確に判断することは困難と考えられること、更年期障害を自己診断するためのツールは存在せず、その診断には医師による診察を必要とすること、更年期障害の病態は複雑で、診断は容易ではなく、また、治療法も多岐にわたるため、ホルモン補充療法のみで全ての症状が解決するとは限らず、不適切な治療法を選択した場合、症状軽快までにかえって長い時間を要してしまう可能性があること、を挙げていただいております。
47ページを御覧ください。次に、日本産婦人科医会の見解を御紹介いたします。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいております。その根拠として、本剤はホルモン補充療法(HRT)の持続的併用投与法に用いる薬剤であり、種々ある薬剤の組合せの中で本剤が最も不正子宮出血発現頻度が高い。不正子宮出血発現時には、速やかな子宮内膜がんとの鑑別が必須であり、使用者の自己判断による使用の中断は、薬剤の消退による出血の増加を来す可能性があること、HRTには、周期的併用投与法と持続的併用投与法があり、本剤は持続的併用投与法の薬剤である。いずれの投与を選択するかは、患者が閉経移行期・周閉経期・閉経後のいずれのライフステージに属するか、また、子宮筋腫や子宮内膜症などの併存疾患の有無と程度などの総合判断で決定することが必須であり、不適切な対象及び時期での使用により、併存疾患や子宮出血の悪化を来すこと、を挙げていただいています。
50ページを御覧ください。最後に、日本OTC医薬品協会の見解を御紹介いたします。スイッチOTC化については、賛成との御意見をいただいております。その根拠として、更年期症状に対するHRTは有効性に優れた治療法で歴史があること。更年期に伴う諸症状に対するOTC医薬品としては、女性保健薬、漢方製剤、ビタミンE主薬製剤などが使用されており、OTCでも対処可能であることが生活者に浸透していること。本剤をスイッチOTC化することにより、受診しないで我慢していたような生活者に対して、新たな治療法を提案することで、更年期症状による経済損失や受診率の低さを改善する一助となり得る可能性があること、との御意見をいただいております。
52ページを御覧ください。OTC化する際の課題点ですけれども、本剤は中等度から重度の更年期症状がある方が使用するもので、既に閉経しているか、子宮はあるか、症状は更年期障害であるか、甲状腺機能亢進症や鬱病、自己免疫性疾患など、別の疾患ではないかなど、本剤の使用前、使用開始後の定期的な婦人科検診が必要とされていること。要望された効能・効果は更年期症状の改善であり、症状を限定していないが、医療用の効能・効果を踏まえ、血管運動神経系症状(Hot flush及び発汗)に限定する必要があること、この2点を御意見としていただいております。
53ページ、資料3-3を御覧ください。御意見募集において、21件の御意見が寄せられてございます。簡単に御紹介をします。産婦人科医から、本剤のスイッチOTC化に反対との御意見をいただいているほか、適正使用のためには薬剤師の専門的関与と医療機関との連携が不可欠であり、安全性を確保する体制の維持が望ましいこと、ホルモン製剤の特性及び使用対象者の限定性を踏まえ、薬剤師の関与を前提とした制度設計が不可決、との御意見をいただいてございます。
59ページ、資料3-4を御覧ください。日本産婦人科医会から参考人として御出席いただいている岡野参考人より、イギリスでの調査結果を踏まえたHRT管理・処方に産婦人科医の診察が必要である理由が記された資料を御提出いただいてございます。事務局からの御説明は以上となります。
○笠貫座長 ありがとうございました。日本産科婦人科学会からの見解について、寺内参考人から御意見や補足等をお願いします。
○寺内参考人 よろしくお願いいたします。日本産科婦人科学会より参りました寺内と申します。これまでの内容と重複する点はございますけれども、申し上げます。まず、私たちの日本におけるホルモン補充療法、HRTの施行に当たっては、日本女性医学学会編集の『ホルモン補充療法ガイドライン』という冊子がございます。こういったものが基本になると考えておりますけれども、このガイドラインの中には、HRTを行うに際しては全身的なエストロゲン欠落症状の有無を確認し、存在する場合にはHRTのリスクとベネフィットについて説明し、HRTを希望する場合には問診表を用いて慎重投与、禁忌に該当するかどうかを確認した上で施行するということが推奨されています。さらに、HRTの施行前には身長、体重、血圧の測定、血算、生化学、血糖検査、子宮がん検診、乳がん検診等を行い、また施行中には使用状況、効果、有害事象について確認するとともに、施行前に行った検査を定期的に反復するということが推奨されています。ホルモン補充療法は安全性に注意しつつ行えば非常に有効性の高い治療であると考えておりますけれども、本剤がOTC化された場合に、このような形で十分な管理が行われるとは考えにくいところではないかと考えております。2点目は、少し細かい話になります。これまでにもあったことですけれども、ホルモン補充療法の効果の中核をなすのはエストロゲン製剤ということで、本剤ではエストラジオールがこれに当たりますけれども、子宮を有する女性にエストロゲン製剤のみを投与すると、子宮体がん及びその前がん病変の子宮内膜増殖症が増加するということが知られており、黄体ホルモンを併用するということが今、定着しております。黄体ホルモンの併用方法には、周期的投与法と持続的投与法がございます。周期的投与法は、黄体ホルモンを毎月12ないし14日間周期的に投与することによって月経用の消退出血を起こす方法で、これは比較的閉経後間もない患者さんに行われることが多いです。持続的投与法は黄体ホルモンを連日投与する方法で、消退出血が起きない代わりに不規則に破綻出血と呼ばれる不規則な出血が起きます。こちらの投与法は、閉経後しばらくたった患者さんに行われることが多いです。本剤では、黄体ホルモンとして酢酸ノルエチステロンが配合されているわけですけれども、3ないし4日に1回貼付するということによって、一定量のエストロゲン黄体ホルモンを血中に維持する持続的な投与法を前提とした製剤であります。そのため、本剤の臨床試験では投与後13か月が経過した時点で月経程度の出血が見られた女性が約30%、点状の出血が見られた女性が約30%いたというふうに報告されています。ホルモン補充療法は基本的には閉経移行期、あるいは閉経後の患者さんに女性ホルモンを再度投与するということで、出血が必須であるというような治療でありますけれども、その中でこのメノエイドコンビパッチに見られるような持続的な併用投与法を行うと、高率に破綻出血が起こるわけですけれども、本剤がOTC化されたときに使用者がこれらの出血に関して適切な自己判断、自己対応を行うということは考えにくいのではないかと考えております。なお、この不規則な出血の中に子宮体がんというものの症状が紛れ込んでいるということは考えられるわけで、そのような点でも医療機関に定期的に通院して出血に対して正しい評価を行うということが必要ではないかと考えております。以上になります。
○笠貫座長 ありがとうございました。次に日本産婦人科医会からの見解について、岡野参考人からの御意見、補足等をお願いします。
○岡野参考人 よろしくお願いします。日本産婦人科医会の担当部署の委員をしております岡野浩哉と申します。先の日本産科婦人科学会からの意見は全て医会も同意見でありまして、OTC化は反対の立場として別の視点から見解を申し上げます。今回、評価検討の4候補成分は全て皮膚用製剤であります。メノエイドコンビパッチも貼付製剤でございます。厚労省がお示しになった欧米等6か月承認状況を御確認いただいたように、他の検討製剤と異なり、医療用医薬品として全6か国が承認し、一般用医薬品としては全6か国が未承認なのは本剤のみです。閉経後ホルモン治療の歴史とエビデンスの豊富な欧米では、種類や用量の異なる製剤が本邦の約10倍、医療用として承認され、皮膚吸収製剤としては貼付剤のほかにジェル剤、スプレー剤、パウダー剤までありますが、いずれも処方箋薬です。先進諸国には医師による管理が必要であるという共通したエビデンスに基づく認識があり、本邦での検討は国際的な整合性に欠けます。第2に、令和5年にあったホルモン補充療法中に乳がんが発症したことで、治療開始までのリスク説明内容が争われた裁判事例を紹介します。この事案でホルモン補充療法が開始された1996年当時では、一般臨床医学における医療水準ではまだこの説明は困難であったとの見解から、医師の説明責任は問われないものとなりました。しかし、同時に先ほどお示しになりましたホルモン補充療法ガイドラインが一般化した2017年以降は、乳がんリスク増加は一般臨床医学の医療における医療水準であるとの認定も同裁判でなされ、現在では乳がんリスクの説明と対応には肥満や家族歴、良性乳房疾患などの個人のリスク評価、乳がん検査の種類と質の確認、検査結果の確認と専門医への紹介、HRT継続の可否判断などが必須です。第3に、海外では更年期障害治療の最初の受診先はGP、または家庭医となります。産婦人科専門医でないGPによる治療が適切に実施されていない現状が報告されています。GP制度のない日本では、総合診療医がこれに当たると思われます。2024年のイギリスからの論文の結論は、GPでは更年期障害の診断、ホルモン製剤の処方ができないため、GPへの専門的な教育と技術習得の必要性が急務とされました。更年期障害治療ができないため、GPが地域の中核病院、産婦人科へ紹介した件数は月650件に及び、受診まで約4か月待たされたと報告されています。第4の問題は、更年期障害と鬱病の鑑別が困難であるということです。更年期障害を疑い受診する患者の中に、本当の鬱病が潜んでいます。鑑別を困難にしている原因として、鬱という言葉の曖昧さと、更年期障害という疾患の定義の曖昧さが指摘され、両者の鑑別のポイントは、鬱病には明確な診断基準があるため、これを満たすか否かが挙げられています。鬱病の診断を満たすのであれば、更年期であっても鬱病として治療に当たらなければ、自殺の危険性を考慮すると患者の予後は極めて悪く、早期がんよりもはるかに不良であると専門家が結論づけています。少なくとも産婦人科医師の間ではこの考えは常識であり、希死念慮をはじめ、慎重な問診をしております。上述は実臨床のごく一部ですが、産婦人科医でも緊張感を持って細心の注意を払うこれら診療行為を、薬局で行うことは専門的知識の問題、不十分な診断や検査によるリスクの見落とし、副作用発現時の責任分担、トリアージの問題からOTC運用の限界を示していると思います。最後に、本件のメノエイドコンビパッチは本年7月18日より貼付製剤自体の不具合が発覚し、全品回収と出荷停止措置になっております。再開の見通しは全くたっておらず、現在、産婦人科の診療現場では代替調剤薬がなく、大変な混乱を引き起こしている真っ最中であることを付け加えておきます。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。日本OTC医薬品協会からの見解について、磯部構成員から御意見、補足等をお願いします。
○磯部構成員 日本OTC医薬品協会の磯部でございます。今のお話をちょっと伺っていまして、それも含めてなのですが、更年期症状を訴えられる方々というのはどのくらいいるのか、また後で教えていただきたいと思うのですが、多分、何百万人、何千万人というレベルだろうと思います。それで、産婦人科の先生方はホルモン補充療法はそういう問題があると、私も薬剤師の免許を持っていますし、そういう御懸念を持っている、そういう心配をするのはよく分かります。このホルモン補充療法がいろいろな出血の問題とか、がんの問題とか、そういうことにつながるということはよく分かっておりますし、特に長期に使った場合にそういう問題が起こるということはよく分かっているのですが、現実に今いる更年期症状で悩んでおられる御婦人方はかなりいると思います。この前も、そういった産婦人科の先生ともお話をして、我慢せずに早く受診してくださいということをすごく強くおっしゃっていて、ごもっともだと私は思っております。そういうことで、全く行かずに我慢されている方々と実際に婦人科の専門医、まさしく難しい治療だということはよく分かっているのですが、その間をどういうふうに取り持って考えていくのかというのが私はこのOTCの問題ではないかと思っております。つまり、婦人科のクリニックは3,000件くらいだと思うのですが、薬局は6万件ありますし、店舗販売業も2万件以上あります。しかも、薬局・ドラッグストアは非常に女性が日頃から出入りをしやすい環境にありまして、そこにも女性スタッフが数多くいて気楽にいろいろお話をするような場面というのもありまして、そういうところで全てがこれだけで、OTCだけで治療できるわけでは当然ありませんけれども、この人はきちんと婦人科の専門医に診てもらうべきだという方を婦人科の医療機関につなげて、たくさんお悩みになっている方々を、言ってみれば患者さんたちと専門医をどうつないでいくのかという課題です。OTCという製品がないと薬局でも何もやりようがないのです。ですから、OTCを使いながら婦人科の先生方にうまくつなぐということを考えて、ひとつこういうものをOTC化して、長期に使う場合にこういうことも注意して、こういうような形で定期的な婦人科の検診も受けるようなことも含めて考えていって、かなり数の多い疾患だと思いますので、そのような形で多くの方々が我慢をしないで、必要な方々が婦人科の医療機関を受けていく。そういった形をどうつくっていくのかというのは、私はOTCの問題ではないかと思うので、懸念はすごくよく分かりますし、先ほどのイギリスの話も十分分かっているつもりでありますが、それを乗り越えて、どういう形が今の日本の患者さんの実態と、そういう状況をマッチングさせていくのかというのがOTCの問題ではないかと私は思います。そういったことを、実際にOTC化することでどういう形で、単なる受診勧奨という言葉で私は終わらせたくなくて、医師との連携を含めてどういう形を構築していくのか。また、更年期症状でかなり我慢されている方には我々メーカーのほうも、もしOTCを認めていただけるのであればそういったことで周知ということも我々も協力はできますので、そういう形でこのOTCの問題を産婦人科の先生方とも考えていければいいなと思いまして、補足説明をさせていただきました。以上でございます。
○笠貫座長 ありがとうございました。それでは、宮川構成員、お願いします。
○宮川構成員 日本医師会の宮川です。磯部構成員の今のお話は、ロジックが間違っています。ただ薬を出すのが薬剤師ではない。薬剤を出さないのも薬剤師です。つまり、適切にお薬の選択を勧めるのが薬剤師です。ですから、薬剤師は今、言ったようなお薬を出すという前提での磯部構成員の御発言は間違っていると私は思います。それは、ヘルスリテラシーそのものがそこに存在するからです。OTCはオーバー・ザ・カウンターとして薬を出すというのはその後の問題で、我慢して受診をしないでというのではなく、適切に受診勧奨するのが適切な薬剤師の在り方であり、そうでない姿勢は明確に間違っていると私は考えます。
○笠貫座長 ありがとうございます。寺内参考人、お願いします。
○寺内参考人 ただいま御懸念にありましたように、今、日本における更年期障害の診療体制というものが十分ではないということも本当に私たちは日々感じているところで、恐らく患者さんが300万人くらいいらっしゃる中で、実際に病院に受診していらっしゃる方が30万人くらいしかいないということは確かなところで、今、先生が御懸念を示された点は大変理解できるところでもありますし、また、そのようなことから薬局で様々にケアをしていただけるというのは大変ありがたいことだと思っております。ただ、先ほど岡野参考人も私も申し上げましたように、ホルモン補充療法というこの治療法自体は非常に厳密な管理を必要とする治療法であって、そのような形で患者さんが薬局にいらっしゃったときに、そこでこのような治療法をまず最初に選択するということは必ずしも適切ではないのではないか。今、漢方薬をはじめとして様々なOTC薬品の中で更年期障害に対処できるものはございますので、ぜひ薬局ではそのようなものを使って対処をお勧めいただき、それでも改善しないような方には、いよいよ医療機関を受診してホルモン補充療法を受けるようにというふうにお勧めいただくというのが最も適切ではないかと思います。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。磯部構成員、どうぞ。
○磯部構成員 いろいろな御指摘をいただいてありがとうございます。先ほど、宮川構成員からの間違っているということは私も十分強く認識をしたいと思っておりますが、一方、先ほど先生からも言われた270万人はどうするんですか。漢方のお話もありました。漢方はまた使い方が難しくて、更年期を訴えられている方々にどういうふうに適切に漢方を選んでいくのかというのは、これは釈迦に説法なのであすが、それについて薬局でOTCの中で安易に勧めるのがいいのか、また議論のあるところだと思います。それで、既にこれについて私が先ほど申し上げたことは、エストラジオールの薬は今OTCで何十年も経験があるんです。そういう問題が本当に起こっているのかどうか、そういうこともよく見ていかなければいけないです。そんな安易に薬剤師が売るわけはありません。そういう意味で、宮川構成員の御意見の売らないのも薬剤師、そのとおりであります。でも、こういうようなツールがありながら、どんなふうに応えていくのかということでやっていくことも大事なので、何もツールがないところでやれと言ってもできないですよ。漢方のほうがまた難しい。そういう意味で、どうするのか。その残った9割の270万人の方をどういうふうに考えていくのかということをみんなで考えていく一助として申し上げているわけで、絶対これが要るかどうかというと、また議論があると思いますけれども、私は更年期の問題も一つのプライマリーケアの問題として、OTCをどんなふうに考えて、実際に本当に必要な方々に我慢せずにつなげていくのか。確かに宮川構成員が言うように、売らないのも薬剤師の必要なところだと私は思いますけれども、ではどんなふうにやっていくのかということの絵柄を少し考えていかないと、こういった問題がずっとこのままでいいことでは必ずしもないと思いますので、そういったことだけは私としてコメントさせていただきたいと思います。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。岡野参考人、お願いします。
○岡野参考人 重要な問題の提示、ありがとうございます。先ほども薬局、薬剤師の数が非常に多くて、日本には実際に産婦人科専門医は1万3729名いますけれども、全国津々浦々いらっしゃいます。産婦人科の医師がいないところで、では薬局のほうができるかといいますと、先ほど言ったようにやはりバックアップ体制、連携体制がないところで到底できる話ではないですね。漢方薬のときにも、副作用はあると思いますが、緊急が発生するようなことはちょっと考えにくい。そうしますと、実際にバックアップ体制がないところで、薬剤師がいるからここではできるとか、そういう地域が存在するのかというと、これはちょっと現実的には想像しにくいものだと思いますし、多分処方を出す薬剤師の方もかなりのプレッシャーの中で本当にそれがやれるのか又はやるべきかというところは御本人自身がかなり悩まれるような内容ではないかとちょっと思いますので、そこら辺のところは単なる人数の問題とか、場所の問題ではないというところは御理解いただいたほうがよろしいかと思います。
○笠貫座長 富永構成員、どうぞ。
○富永構成員 日本薬剤師会の富永です。皆さんのおっしゃるとおりで、薬局へ更年期障害の患者さんが相談に見えるのは、病院にかかってもなかなか症状が取れないと、私はどうしましょうかというケースが多く、そこで漢方薬等が出されます。一方、私は更年期障害でしょうかと聞かれる方の中にはまだ病院も受診しないで来られる方がおられる。そこで、受診勧奨して更年期障害かどうか診察していただいたらどうですが・ホルモン補充療法等がありますよ、だから産婦人科にかかってくださいと、こういうのが薬剤師としての倫理だと思うんです。それが正しい考え方で、薬剤師がいきなり最初にホルモン補充療法をやりましょうと、それはとんだことだと思いますよ。そこはちゃんと医師による診断とすみ分けていかないといけない。今、ここで言うとまた心配する人もいるでしょうけれども、緊急避妊薬のことで産婦人科医と連携して、服用後に妊娠が判明したり、その他異常があったりすれば必ず産科にかかってくださいということを言うような体制を今つくっているところです。だから、こういうホルモン補充療法をスイッチOTC化して、さぁ薬剤師は責任を取れと言われても、我々はとんでもないというわけではないですけれども、一生懸命勉強はさせていただきますが、もうちょっと考えていただきたいと思うところです。以上です。
○笠貫座長 ほかに御意見はございますか。宮川構成員、どうぞ。
○宮川構成員 宮川ですけれども、今、富永構成員がおっしゃったように、診断が先にあるのか、薬が先にあるのか、ということだろうと思います。適切な診断があってこそ、適切な薬剤が選択されるという順番を間違えてはいけません。ただ、迷っている、お困りになっている、そういう患者さんがいるのであれば、それをどのように地域の中で支えていくのかということの議論は、これはまた別な話だと思います。それは薬剤師だろうが、医師だろうが、当然適切なところに相談していただきしっかりと支えていくのが本来の筋であって、その本来の筋の中の一つに、薬剤というものが治療法の一つとして存在し、その人を支えていきます。ですから、診断が先にあって、その後に薬剤を含めていろいろな治療法があるという順番を間違えると大変なことになるのではないかと思っております。更年期は更年期症状というような言い方で全てがくくられるわけではありません。鬱でも、鬱状態と鬱病とは明確に違うというようなところもしっかりと把握しながら、臨床というものは進んでいくんだということをみんなで自覚しながら、そして患者を支えていく体制をつくっていくのが本筋ではなかろうかと思っております。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。佐藤構成員、お願いします。
○佐藤構成員 産経新聞の佐藤です。皆さん、御説明ありがとうございました。更年期については、随分何度か取材をしたことがありまして、HRTを受けていらっしゃる方も行き着くまでにいろいろな医療機関を回り、心臓の専門医に診てもらい、かかりつけ医に診てもらい、精神科医にもかかり、2年も3年も苦しんだという方を何人も取材いたしました。どうしてこういうことになるのかなと思っていた次第です。岡野参考人の文章を読ませていただいて、イギリスでもこういう事態であれば日本でもましてやそうだろうと思った次第です。正しい治療にかかれない方たちがたくさんいらっしゃいます。一方で、診断なしにHRTのパッチを貼るのが正しくはないのも理解しますし、そもそもセルフメディケーションで連用する薬ではないというのもそのとおりだと思います。使うのであれば、乳がんの発生率なども踏まえて、がん検診をしながら、婦人科医と相談しながら使っていただくのが正しい薬だと思います。では、正しい方向のために何をしていただけるのかということを、ぜひ薬局薬剤師と婦人科の先生方で考えていただきたいと思うのです。そもそもこういうものです、という話をしていても、10年、20年の長きにわたって更年期がずっとたらい回しの対象になっている事態が続くのだろうとしか思えないです。正論をお互いに言うだけではなくて、ではどうしたら困っている方たちをちゃんと婦人科につなげることができるのかということを、磯部構成員のおっしゃったようにOTCをツールとして使うというのも一つだと思いますし、いやいやそうではない、薬剤師が働きかけるんだというのであれば、どうしたらそういうことができるのかということを考えていただきたいですし、ぜひ一緒にそこのところを考えていただきたいと思います。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。五十嵐構成員、どうぞ。
○五十嵐構成員 ありがとうございます。私なりの私見を述べさせていただきますけれども、ホットフラッシュは症状から皮膚科を受診される患者さんも結構いらっしゃるのです。それで、かつてそういう患者さんで、実はこういうお薬を前にもらったことがあるのだけれども、皮膚科でもこの薬を出してくださいと言われたことがあります。それで、自分はこの薬に慣れていないので添付文書を見てみると、これはかなり専門的な知識が必要な薬だと思いまして、ちょっとこれは皮膚科で出せる薬ではありませんよと言って、もともと出してもらっていた産婦人科で出してもらってくださいと言って断ったことがあります。私も一応医師免許を持っていますけれども、これは皮膚科で出す気にはなれない薬です。やはりこれは産婦人科の先生方に管理してもらうべき薬剤であって、薬局でいきなりホットフラッシュでこれを第一選択で出すというのはちょっと横暴というか、無理があるかと思いますので、私はやはりOTC化には反対です。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。宗林構成員、お願いします。
○宗林構成員 宗林です。女性だけの問題ではないのですけれども、ある年代になるとやはり更年期なのか、不定愁訴なのか、ちょっと鬱ぎみなのかなというようなことが全部織り交ざって、体調が変わってくる時期というのはあると思います。そのときに、今270万人医者にかからない人がいるというお話がありましたけれども、そのときに何が必要かというと、やはり診断をしてもらって、ホルモンを補充したほうがいいですねとか、そういうことが伴って初めて、こういう方法で私の症状は改善されるんだなど、精神的なアドバイスも含めてこれは治癒に初めてつながっていくものではないかと思うのです。ですから、やはり最初からいきなり診断、そして治療方法がホルモン補充方法ということで薬局に行って自分で買うということは、私はあり得ないと思っています。ただ、いろいろなやり方をして、最終的にはホルモン補充方法を定期的にやると調子がいいということを医師とコミュニケーションを図った上で、その後、存在としてOTC薬としてエストラジオールが存在して、自分でも買いに行けるという世の中が来ることについては反対していません。ただ、最初から自分で判断をしてそれを使うということは大分違いますので、私は反対しないのですけれども、流れとしてはそういうことではないかと思います。ですから、最初からのOTC選択はちょっと難しいのではないかと思っています。以上です。
○笠貫座長 松野構成員、お願いします。
○松野構成員 ありがとうございます。先ほど、たらい回しにされる問題を何とかする必要があるのではないかという御発言に対して思う私見ということで、今、総合診療医という制度が始まってしばらくたっているかと思うのですけれども、そういうところがもう少し成長していけば解決に向かうと同時に、薬剤師も同じ立場としてプライマリーケアができる薬剤師として育っていかなければいけないということを改めて感じたというところです。あとは、スイッチOTCとして、冷所保存品を扱う際の店舗としての保管の仕方や販売時の説明等の課題解決が必要と思います。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。岡野参考人、お願いします。
○岡野参考人 すみません。お時間いただきます。先ほどからとても貴重な御意見をいただいております。隣にいらっしゃる寺内参考人が副理事長をしておりまして、私も理事をしております日本女性医学会は前身が日本更年期医学会でございます。こちらは今5,000人のメンバーがいますが、産婦人科医が当然一番多いですけれども、第2に多いのは薬剤師の先生方です。ですから、そういう意味では既にコラボレーションを進めているというのは実際でありますし、薬剤師の先生にも中核の委員をやっていただいております。
それから、我々の学会では他の学会にも御理解いただくために、他の学会との学会連携委員会もつくっておりまして、コラボレーションをしたそれぞれの学会で、お互い同士で発表し合うというシンポジウムもやって、今のような課題に対して既に対処をスタートしておりますので、その点についても御理解いただけるとありがたいと思います。
○笠貫座長 磯部構成員、どうぞ。
○磯部構成員 申し訳ございません。私はこれをOTC化するのは、二択ではない。つまり、薬剤師が管理するのか、医師が管理するのかというだけではなくて、困っている方々にどう対応するのかということだと思いますので、例えば診断が難しいならば先ほど宗林構成員もおっしゃったような、最初にちゃんと診断をしていただいて、長い治療期間でしょうから、その間にOTCの選択肢をどう考えるのかというのも一つあるでしょうし、言ってみれば薬剤師が管理するか、医師が管理するかという問題にしないで、先ほど佐藤委員がおっしゃってくれた、今、困っている方々にどういう形で薬剤師と医師との連携でやっていけるのかをぜひやってもらいたい。その中にこのOTCという問題が一つの解決策になるのであれば、難しい薬だからOTCではないんだというだけではなくて、どういう場面に立ったら意味があるのではないかということも含めて、ぜひ考えてもらいたいと思います。特に産婦人科の関係は先ほど富永構成員もおっしゃってくれましたけれども、ほかの診療科よりもずっと緊急避妊薬の問題でコミュニケーションが取れつつある。取れ始めている。学会の話もいただいたので、そういうところから困っている方々にこういうものをどういうふうに考えていくのかをぜひやっていただきたいと思います。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。それでは、本評価検討会議としての方向性について、整理したいと思います。HRT、ホルモン補充療法については、まず更年期障害の診断が難しく、特に鬱病との鑑別が難しく、治療選択についてリスク・ベネフィットの評価が重要であり、高い専門性が必要だということなど、御意見いただきました。また、HRTの副作用として、不正子宮出血などに対する厳密な管理の必要性が指摘されました。一方で、更年期症状を持った人はたくさんおられるという高いニーズがあり、先ほどの更年期障害の診断治療の難しさを踏まえて、そのニーズにどう対応できるかについて問題提起があり、構成員の方々から議論をいただきました。問題は大分整理されてきたのではないかと思います。特に緊急避妊薬のときも思いましたが、緊急事態への対応として、どのように医師として、特に婦人科医のみならず救急医や総合診療医、それぞれの専門の先生方がどのように連携を取って提供体制を作れるのか、薬剤師の方々とどのように連携をとっていくかについて、10年近く議論を重ねてきました。その結果、ようやく地域社会での医療に関わる多くの人の連携が非常に重要であり、実際、緊急避妊薬の提供体制はその一歩を踏み出したと思っています。一方、HRTのOTC化は緊急事態ではありませんが、平時においてもたくさんの更年期症状で苦しんでいる方々のニーズに応えるために現在の更年期障害の診療体制には限界があり、その対応については今後の課題として議論していただきたいと思いまます。この方向性のまとめ方でよろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、本成分について、パブリックコメント及び2回目の評価検討会議での議論が必要という方がおられましたら挙手をお願いします。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、本日いただいた御意見、あるいは活発な御議論を踏まえて、事務局で検討会議結果を作成し、構成員の先生方に御確認いただいた後に公表するという形で進めさせていただきたいと思います。続きまして、エスフルルビプロフェン・ハッカ油について、事務局から説明をお願いします。
○事務局 事務局でございます。エスフルルビプロフェン・ハッカ油について御説明いたします。
63ページ、資料4-1を御覧ください。エスフルルビプロフェン・ハッカ油のスイッチOTC化した際の効能効果は、鎮痛、消炎です。対応する医療用医薬品はロコアテープでして、その効能・効果は変形性関節症における鎮痛・消炎となってございます。要望者は、本成分の主な要望理由として、効果の高い貼付剤を使用したいということを挙げてございます。
64ページを御覧ください。ロコアテープですが、2015年に承認をされてございまして、その再審査結果が2024年に通知をされてございます。結果は、承認拒否事由のいずれにも該当しないと判断をされてございます。
66ページを御覧ください。本剤には禁忌に、消化性潰瘍のある患者、重篤な血液の異常のある患者、重篤な肝機能障害のある患者、ほか7件が設定をされてございまして、また重大な副作用としてはショック、アナフィラキシー、急性腎障害、ネフローゼ症候群、胃腸出血、他9件が設定をされてございます。
69ページを御覧ください。変形性膝関節症は約800万人が疼痛を有しており、X線で確認される関節症変化は約2500万人に存在、また40歳以上での有病率は約55%、有症状者が1800万人に達すると言われてございます。次に、同種同効薬です。本邦において、変形性関節症の効能・効果を有する医療用NSAIDs含有貼付剤のうち、スイッチOTC化されている成分が6成分ございます。
71ページを御覧ください。海外での承認状況ですけれども、本成分が一般用医薬品として承認をされている国はございません。医療用医薬品としては掲載の6か国全てで承認をされていませんが、タイ等では承認をされてございます。
77ページ、資料4-2を御覧ください。日本整形外科学会、日本臨床整形外科学会及び日本OTC医薬品協会から見解が提出をされてございますので、それぞれ御紹介をいたします。
まず、日本整形外科学会の見解でございます。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいてございます。その根拠として、本剤の過剰使用により血中濃度が高くなると消化性潰瘍や腎機能障害などの副作用を生じる可能性があること、変形性関節症に対する本剤の使用は対症療法であり、原因療法のためには定期的な医師の診察が必要であるが、本剤がスイッチOTC化されることにより、定期的な受診機会の喪失が懸念されること、スイッチOTC化されているNSAIDsにおいても、変形性関節症を効能・効果に有する成分はないこと、他の貼付剤と同様の使用方法とすることにより、健康被害を受ける患者数の増加が懸念されること、を挙げていただいています。
79ページを御覧ください。次に、日本臨床整形外科学会の見解を御紹介いたします。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいております。その根拠として、本剤2枚貼付時の全身曝露量は、フルルビプロフェン経口剤の通常用量投与時と同程度に達するため、貼付剤でありながら内服NSAIDsと同様の注意が必要とされていること、禁忌とされる対象者が多岐にわたるが、これらを一般の消費者の方が自己判断することは極めて困難であること、自己判断で3枚以上使用したり、他のNSAIDs含有のOTC医薬品(内服薬・外用薬)と安易に併用したりするなど、過量投与のリスクが医療用よりも格段に高まること、を挙げていただいています。
82ページを御覧ください。最後に、日本OTC医薬品協会の見解を御紹介いたします。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいております。その根拠として、医療用医薬品の適用は変形性関節症のみであり、保険診療においては他のNSAIDs貼付剤と異なる制限を受けていること、保険診療上、X線検査の実施状況が求められており、これは薬局等では対応困難であること、を挙げていただいています。
85ページ、資料4-3を御覧ください。御意見募集において6件の御意見が寄せられてございまして、例えばスイッチOTC化によりセルフメディケーションの選択肢が広がるが、副作用の発現抑制の観点から薬剤師による十分な説明や指導が必要、との御意見をいただいてございます。事務局からの御説明は以上となります。
○笠貫座長 ありがとうございました。日本整形外科学会からの見解について、寺門参考人から御意見、補足等をお願いします。
○寺門参考人 日本整形外科学会の寺門でございます。今、説明がありましたとおり、このエスフルルビプロフェンというものはフルルビプロフェンのS体というもので、吸収率が通常のフルルビプロフェンの2倍以上という形で非常に吸収がいいんです。この薬剤特性から、確かに効果、有効性が高いという評価を得ていますけれども、使用上の注意点としては、使用は1回、1枚で、2枚以上は貼付しないように、2枚貼付をすると内服薬のフルルビプロフェンを内服したのと同じくらいの効果があるということで、我々も処方するときに、ほかに内服薬を飲んでいないかどうかということを確認して、それで処方する。それから、処方するときにやはり患者さんに、ほかに内服薬を併用しないようにとか、1日2枚以上は貼らないようにとか、そういうことをしっかりと説明をして処方しています。そういう点からいって、やはりセルフメディケーションにはなかなかそぐわない、なじまない薬ではないかと考えます。対象疾患の観点からでもこちらは変形性膝関節症の患者さんに限定されていますので、やはりしっかりと医師による診断をして処方するべきであると考えます。また、スイッチOTC化した場合の社会の影響の観点というところでは、通常の湿布薬のように高齢者が使ってしまうと、高齢者は1日2枚も3枚もあちこちに貼ってしまうということを考えると合併症を起こしてくる危険性が非常に高いということで、安全性という点からもやはりスイッチOTC化にはなじまないだろうと考えます。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。日本臨床整形外科学会からの見解について、長谷川参考人からお願いします。
○長谷川参考人 ありがとうございます。日本臨床整形外科学会の理事長の長谷川です。今、日本整形外科学会の寺門参考人から詳細な御説明がありましたので、重複は省きます。重要な点は3点です。まず、これは診断を前提とした薬剤であることです。変形性膝関節症であって、診断なくして薬剤投与というのはあり得ません。したがって、これは診断が要るということです。医療の基本だと思います。それから、この薬剤は一見、湿布の顔をしているのですけれども、間違ってたくさん貼ると血中濃度が上がってしまう。今はやりの全身作用型の湿布なんです。これを同じようにOTC化すると、間違う患者さんがかなりいらっしゃいます。私も、これは2枚以上貼ったら駄目だぞと言っても、翌日いっぱい貼ってくる患者さんがいらっしゃるというのも事実でございます。ですから、これは非常に気をつけなければいけない薬なので、もうちょっと我々医師にちゃんとその裁量をお任せいただきたいと思います。それが証拠に、欧米諸国ではこれはOTC化されておりません。やはり欧米でも危ない薬なんだという認識があるのかと思います。したがいまして、国民の利便性は非常に大事だと思いますが、国民の健康を守ることはもっと大事かと思いますし、この委員会で十分に御議論をお願いしたいと思います。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。日本OTC医薬品協会からの見解について、磯部構成員から御意見、補足などをお願いします。
○磯部構成員 ありがとうございます。日本OTC医薬品協会の磯部でございます。これに関しましては先ほどとは大分違って、湿布剤に関しましては鎮痛消炎剤はかなり数多くのものがOTC化されていて、いろいろな薬が選べる環境にあります。今、先生から御指摘があったようにまさしく湿布の顔をしているのですが、ラセミ体からS体だけに効果を増強させて、強力な作用を期待して設計された湿布剤だというふうに認識しております。私どものほうも83ページに少し書かせていただいているのですが、そういう経緯で開発されたこともありまして、医師が使う場合もやはりX線検査で本当に変形性関節症があるのかということを十分確認した上で使うということが前提で、ほかの湿布剤と同様にしないということで、管理し、使うということで、そういう点では十分理解はできますので、私どももこのような状況の薬なので反対をするということで今日はコメントさせていただきます。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。構成員の方々から御意見をいただきたいと思います。富永構成員、どうぞ。
○富永構成員 今までお聞きしていて、そのとおりで、このロコアテープが適正使用を確保しているのは、やはり医師も処方時に注意をなさるわけですよね。それで、我々も調剤の投薬時に同じような指導をするわけです。それでも守らない人がいるという現実があります。だからこそ、これは医療用医薬品としておいて連携して、先ほども言いましたけれども、医師と薬剤師が連携して初めて適正使用が確保される薬だと思っております。以上です。
○笠貫座長 ほかにございませんか。宮地構成員、お願いします。
○宮地構成員 女性薬剤師会の宮地です。磯部構成員から言われたように、たくさん今までOTCの湿布剤があります。ロコアテープと比較するのに、それを全部見てみたのです。そうしたら、幅広い疾患に今までのテープは使えるのですけれども、ロコアテープは使えない。そういうことを考えたら、今のままで、ボルタレンゲルにしろ何にしろ、十分ではないかなと私は思いました。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。特段ございませんでしたら、学会、医会、日本OTC医薬品協会、皆さんの御意見は反対という方向性でまとめたいと思います。変形性関節症のみを適応とする本成分についてのOTC化は難しく、類似の症状に対しては湿布薬が存在します。本成分は、変形性関節症の診断が前提であり、湿布薬であるが、血中濃度が非常に高くなり過量投与になるリスクが指摘され、皆さんの御意見が同じ方向性だったと思います。本成分の課題点について皆さんの共通の認識が得られたと思いますが、特に異議はございませんでしょうか。ありがとうございました。それでは、本成分についてパブリックコメント及び2回目の評価検討会議での議論が必要という方がいらっしゃいましたら挙手をお願いします。ありがとうございます。本日いただいた御意見を踏まえて事務局で検討会議結果案を作成し、構成員の先生方に御確認いただいた後に公表するという形で進めさせていただきます。続きまして、セレコキシブについて事務局から説明をお願いします。
○事務局 事務局でございます。セレコキシブについて御説明いたします。
87ページ、資料5-1を御覧ください。セレコキシブのスイッチOTC化した際の効能・効果は各種鎮痛になってございます。対応する医療用医薬品はセレコックス錠100mg及び同錠200mgで、その効能・効果は関節リウマチ、変形性関節症等の消炎・鎮痛及び手術後、外傷後並びに抜歯後の消炎・鎮痛です。要望者は、本成分の主な要望理由として、ロキソプロフェンより消化管潰瘍を起こしにくいこと、1日2回の服用でよいことを挙げられています。
88ページを御覧ください。セレコックス錠100mg及び同錠200mgは2007年に承認をされてございまして、再審査結果は2020年に通知をされていますが、承認拒否事由のいずれにも該当しないということで判断されてございます。
90ページを御覧ください。本剤は禁忌に、本剤の成分またはスルホンアミドに対し、過敏症の既往歴のある患者。アスピリン喘息、またはその既往歴のある患者、ほか6件が設定をされており、重大な副作用としては、ショック、アナフィラキシー、消化性潰瘍、消化管出血等が設定をされています。
94ページを御覧ください。推定使用者数等として、腰痛は2800万人、肩凝りは2500万人と推定をされてございます。次に、同種同効薬についてです。COX-2選択性の高いNSAIDsであるメロキシカムのスイッチOTCが本年2025年に承認をされてございます。
95ページを御覧ください。海外での承認状況について、本成分はオーストラリアで一般用医薬品として承認されており、医療用医薬品としては掲載の6か国全てで承認をされてございます。
104ページ、資料5-2を御覧ください。日本整形外科学会、日本臨床整形外科学会、日本臨床内科医会及び日本OTC医薬品協会から、それぞれ見解が提出をされておりますので御紹介をさせていただきます。
まず、日本整形外科学会の見解です。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいております。その根拠として、本剤は従来薬に比して消化管潰瘍の頻度が低いとされるものの、国内臨床試験ではその差異が明確ではなく、特に潰瘍既往者や高齢者においては依然として高リスクと考えられること、医療用医薬品の適応には関節リウマチが含まれているが、これは専門医管理下での長期治療が必須であり、OTC対象とすべきではないこと、変形性関節症や腰痛などの慢性疼痛に対しても、疾患評価や併存疾患管理を伴うべきであり、単なる対症療法薬として長期使用することは医療機関受診の遅れや病態悪化につながること、手術後、外傷後並びに抜歯後の消炎・鎮痛に対しての使用は、その服用方法が複雑であるため、OTC化にはなじまない薬剤であること、を挙げていただいています。
106ページを御覧ください。続いて、日本臨床整形外科学会の見解を御紹介いたします。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいております。その根拠として、心血管リスク、消化管リスク、その他の重篤な副作用が生じるリスク、多数の禁忌・相互作用と不適切な使用のリスクを踏まえると、OTCとして自己管理下で使用するには不適切と考えられること、本成分のような強力な薬剤の適正使用には、医師による正確な診断と処方、薬剤師による詳細な服薬指導、そして継続的な副作用のモニタリングといった多職種連携が不可欠となること、との御意見をいただいております。
109ページを御覧ください。次に、日本臨床内科医会の見解を御紹介いたします。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいております。その根拠として、CYP2C9で代謝され、様々な薬剤との相互作用が認められるため、特に高齢者において販売時に服用している薬を確認する必要があるが、現時点でそのような体制は構築されておらず、スイッチOTC化は不適と考えること、本成分を投与しても、消化管の有害事象が完全に予防できるわけではなく、日常診療ではプロトンポンプ阻害薬を併用し、対応せざるを得ない患者も多いことから、既に非選択的NSAIDsが複数OTC化されており、消化管の有害事象の予防を理由に本成分をスイッチOTC化する必要性は乏しいと考えられること、との御意見をいただいております。
111ページを御覧ください。最後に、日本OTC医薬品協会の見解を御紹介いたします。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいております。その理由として、アメリカにおいて2005年にCOX-2選択的阻害薬に心筋梗塞等の重篤な心血管系副作用を引き起こす可能性があるとして、FDAがCOX-2選択的阻害薬全体の安全性を再評価し、セレコキシブを含む全てのNSAIDsに対して心血管系リスクを添付文書に明記するよう強く勧告し、ボックス警告が追記をされた。その後、2016年に新たな試験結果が報告され、FDAはセレコキシブは心血管安全性において他のNSAIDsと同等と評価はしているのですけれども、枠組み警告は削除されなかったこと、日本においても、COX-2選択的阻害剤等の投与により心血管系のリスクを増大する可能性があること、これらのリスクは治療初期から発生する可能性があるとともに、使用期間が長くなるほど増大する可能性があることが添付文書の警告欄等に記載されていること、このような状況を踏まえ、アメリカでの本成分のスイッチOTC化の議論や、医療用医薬品の安全性評価が変更される等の状況変化があった場合に、改めて検討することが望ましいこと、との御意見をいただいております。
114ページ、資料5-3を御覧ください。御意見募集において5件の御意見が寄せられてございまして、例えば既存のOTC鎮痛薬では胃の負担が強く十分に使えないという現状に対して、セレコキシブ成分がスイッチOTC化されることにより選択肢が広がり、セルフメディケーション推進につながる、との御意見をいただいております。事務局からの御説明は以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。初めに日本整形外科学会からの見解について、寺門参考人からお願いします。
○寺門参考人 日本整形外科学会、寺門でございます。セレコキシブですけれども、こちらはCOX-2選択阻害薬で、心筋梗塞や脳卒中などの重篤な、かつ致死的な新血管系血栓塞栓性の事象のリスクを増大させる可能性があるとされています。また、ロキソプロフェンよりも消化管潰瘍を起こしにくいというふうにここに書いてありますけれども、従来薬に対して消化管潰瘍の頻度が低いと言われてはいますが、国内臨床試験でその差異は明確ではなく、特に高齢者においては依然と高リスクと考えられます。また、対象疾患として関節リウマチというものがありますけれども、やはりこちらは医師の診察の下に診断されるべきであって、患者さんの自己判断によるセルフメディケーションとしての薬剤としてはそぐわないものかと考えます。また、適正使用の観点では、先ほどの説明のところにもありましたとおり、手術後、外傷後並びに抜歯後の消炎・鎮痛というものが対象疾患になっているのですけれども、この用法が非常に難しい、複雑な服用の仕方になっています。成人ではセレコキシブを初回は400mg、2回目以降は1回200mgとして1日2回経口摂取する。通常のリウマチは1日100mgから200mgですから、ここの用量は倍になっています。頓服の場合は初回のみ400mgという形で、剤型も2種類あって、服用の仕方が非常に複雑であるということから考えても、私は審査員もやっているのですけれども、医師ですら間違った処方をすることが非常に多く見られます。そういうことから考えても、患者さんがセルフメディケーションでやるのには少しそぐわない薬ではないか。そのほかに、OTC化されているロキソプロフェンとか、メロキシカムとか、そういう薬もありますので、このセレコキシブをあえてOTC化する必要性はないと考えます。
○笠貫座長 ありがとうございました。次に日本臨床整形外科学会からの見解について、長谷川参考人からお願いします。
○長谷川参考人 日本臨床整形外科学会理事長の長谷川です。寺門参考人から主なことについてはお示しいただきましたので、強調点だけ申し上げさせていただきます。まず、COX-2阻害薬というのは胃潰瘍とか消化性潰瘍の副作用を防ぐために開発された薬で、本来、減るのかというと、実際は減ったという証拠は今のところ多くありません。それに加えて、心血管系のリスクがアメリカで報告されて、日本でも長期連用により生じるということが言われていて、これは別の副作用が出ております。2つ目は、対象疾患です。薬剤というのは医師の診断があって処方されるべきものであって、関節リウマチとか変形性関節症などは診断が必ず要るものです。その診断が要るということと、先ほど説明がありました400mg、200mg、100mg、3種類の用量を飲み分けなければならないという非常に複雑な飲み方があります。そういったことで、これはOTC化にはそぐわないのではないか。欧米でもこれはOTC化されておりません。したがいまして、ここは慎重に考える必要があると私は考えます。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。日本臨床内科医会からの見解について、湯浅構成員からお願いします。
○湯浅構成員 ありがとうございます。本成分のスイッチOTC化には反対いたします。この薬はCOX-2を選択的に阻害するわけですから、薬理的には胃腸障害が少ないということになりますが、脳心血管系イベントのリスクが増えるという欠点がございます。この脳心血管系イベント増加のリスク因子を見てみると、既存の脳心血管疾患があるということはもちろんですが、高齢者が含まれます。脳心血管疾患の既往がある患者さんは、バイアスピリンなどの抗血小板薬を服用されている方も多いと思いますが、抗血小板薬を服薬していても、セレコキシブの脳心血管系リスクは相殺されないと考えられています。セレコキシブの仕様に際しては、医師の管理下で投与する必要があります。同時に、腎臓でのプロスタグランジンの合成を阻害するということから、ナトリウムや水分の貯留、あるいは血管の拡張が抑制されて血圧が上昇することがあります。また、昨年8月に2025年度版の高血圧の管理・治療ガイドラインが発表されましたが、その中で主要降圧薬となるグループ1に該当する、ACE阻害薬、ARB、カルシウム拮抗薬、利用薬のうち、カルシウム拮抗薬を除いてですが、セレコキシブなどのNSAIDsとの併用は、降圧効果を減弱させてしまうことが報告されています。現在、高血圧の方がおよそ4200万人本邦にいらっしゃるということを考えれば、やはりこれは大きな問題になるのではないかと思います。最後に、この薬に関して、従来のNSAIDsと比べ、消化管の出血が少ないと言われていますが、ゼロになるわけではないということは押さえておかなければならないと思います。特に高齢者に投与する場合は、プロトンポンプインヒビターを併用するケースも多いと感じております。スイッチOTC化というのは医療用として安全に使用されている実績がある薬を店頭に置くことであると理解しておりますし、国民がいかに安心感を持ってその薬を購入していただけるかというところが非常に大事だと思っています。現段階で、この薬は国民々が安心して購入できるところまでには至っていないと思いますので、あらためて反対という立場を取らせていただきます。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。日本OTC医薬品協会からの御見解について、磯部構成員からお願いします。
○磯部構成員 ありがとうございます。これについては、賛成にするか、反対にするか、かなり悩みました。それで、結果的にはどちらかしか選べないと言われたので、今のところはちょっと難しいかなということで、反対というふうにさせていただきました。理由は、先ほど湯浅構成員やいろいろな先生方がおっしゃったことで、アメリカでの心血管系の副作用に関しては重篤なものがあって、アメリカのFDAでもかなり悩んでいるという状況で時間かかっているのですけれども、そういう状況にあるということは事実だろうとも思っております。それについてはまだ結論が出ていないということを考えたときに、鎮痛剤はある程度ラインナップをそろえたほうがいいと私は思っているのですが、それでも幾つか鎮痛消炎剤はありますので、そういう中で考えると、当面そういう状況を見極めた上で今後の判断かなという意味で、今回どちらかしかないということで、反対という形にさせていただいております。その上で、特に先ほどリウマチのお話とかいろいろありました。私も、今のところは関節リウマチにOTC効能を認めるのはなかなか難しいだろうということは理解しておりますが、本当に今後医療リソースが厳しくなってきたときにどう考えていくかはまた別の問題があるだろうと思っております。つまり、当然最初の診断や安定化させるまではバイオ製剤もいろいろ使われますので、そういう中でリウマチの患者さんの鎮痛剤をどのように考えていくのか。それについてはまだ議論が将来的にはあるだろうとは思っているので、現時点でOTC効能としてリウマチは難しいということはよく理解をしておりますが、将来的には日本の医療を守るという視点から、どういうところまでこういう選択肢、つまり全てのリウマチの方がOTCでいくということではなくて、ある程度そういうような使い方も一部の地域とか状況によってはあり得るということで、特にこれから日本の医療が都市部でも地方でもいろいろな形でやり方を変えていかなければいけないという状況下の中では、いろんな選択肢を持ちながら、医師と薬剤師とが地域の医療をみんなで協力してどうやっていくのかということを考えたときには、将来的にはリウマチの問題であっても頭から駄目だということだけではないのではないかと思ってございます。ただ、現時点ではよく分かっております。
○長谷川参考人 リウマチという診断をするのは医者じゃないですか。
○磯部構成員 私はそういうふうに言っています。
○長谷川参考人 あなたの発言は私にはそうとは全然聞こえない。リウマチと判断するのは医師だと思いますけれども。
○磯部構成員 どなたが発言されていますか。
○長谷川参考人 僕です。
○磯部構成員 失礼しました。こちらを見ていたので。
○長谷川参考人 まずそこが基本です。もちろん医師と薬剤師の連携は大事だと私も思いますけれども、リウマチの診断基準をするのはやはり医者だと思いますよ。
○磯部構成員 私はそんなことは一切言っていませんから。
○長谷川参考人 そんなふうに取れます。
○磯部構成員 それは、私は言っていません。言っていないのは事実ですから、別にリウマチの診断を薬剤師がするだとか、一切言っていません。一切言っていませんが、当然診断をいろいろやる中で、安定する時期があった場合にこういうものを使うということをどう考えていくかはあるのではないかということを申し上げているので、私は関節リウマチの診断を薬剤師がやるとか、どうするなどということは一切言っておりませんので、それだけは誤解のないようにお願いいたします。
○長谷川参考人 今日はOTC化の議論でしたね。確認だけさせてください。
○笠貫座長 御指摘のとおり、本評価検討会議はスイッチOTC化を議論する会議ですが、本評価検討会議で、現時点での課題抽出と対応策に加えて、今後の課題についても自由に議論していただくのも必要であり、先ほどHRTについても問題提起と議論をしていただきました。ほかに御意見がなければ、まとめに入ります。
○長谷川参考人 分かりました。
○笠貫座長 そういう意味で、セレコックスにつきましては、心血管リスクや消化管潰瘍等の副作用や、関節リウマチの診断や用法用量の難しさ等について、日本整形外科学会、日本臨床整形外科学会、日本臨床内科医会、それから日本OTC医薬品協会から、現時点でのOTC化は反対という御意見がったと思います。それでは、そういうまとめ方でこの評価検討会議としての方向性をまとめたいと思っています。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、本成分についてパブリックコメント及び2回目の評価検討会議での議論が必要という方がいらっしゃいましたら、挙手をお願いします。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、本日いただいた御意見を踏まえて、事務局で検討会議結果案を作成し、構成員の先生方に御確認いただいた後に公表するという形で進めていただきたいと思います。本日の議題は以上でございますが、その他、事務局から何かありましたらお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。本日も長時間にわたり御議論いただき、ありがとうございました。本日は以上となります。次回の評価検討会議ですけれども、詳細が決まり次第、また御連絡をいたします。御多用のところ恐縮でございますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。以上でございます。
○笠貫座長 今日も幅広く活発な議論をしていただきました。これで第34回医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議を終了します。御協力ありがとうございました。
会議を開催するに当たりまして、注意事項を御説明いたします。ウェブ参加の方が発言される際には、システム上で挙手のボタンを押していただき、座長に指名されるまでお待ちください。発言の際にはミュートを解除した上でお名前をおっしゃっていただき、御発言をお願いいたします。また、発言されないときには、マイクのミュートをお願いいたします。会議中に接続トラブルなどが発生しましたら、会議の途中でも構いませんので事務局まで御連絡ください。また、会場参加の方が御発言される際には挙手していただき、座長の指名をお待ちください。カメラ撮影の方は、ここまででお願いいたします。
それでは、笠貫座長のほうから以降の議事進行をお願いいたします。
○笠貫座長 よろしくお願いします。まず、本日の配付資料の確認について事務局からお願いします。
○事務局 事務局でございます。資料につきましてはペーパーレス化を実施してございまして、オンライン参加の方は送付済みの電子資料を、また会場参加の方はお手元のタブレットで資料を御確認ください。タブレット端末ですけれども、会議資料の議事次第を画面に表示した状態で配付をしてございます。ほかの資料を画面に表示するには、画面左上のファイルというものを一度軽くタップいただいた上で御覧いただければと思います。
本日の資料ですけれども、ファイルに表示されている上から順に、会議資料、参考資料となります。会議資料につきましては、資料を一つのPDFファイルとしてございまして、議事次第、配付資料一覧、評価検討会議結果の取りまとめ方法の変更に関する資料として、資料1-1及び資料1-2を、候補成分のスイッチOTC化に関する資料として資料2-1から資料5-3を配付してございます。また、参考資料ですけれども、1から3を配付してございます。また、タブレットには個別の会議資料及び参考資料も入れておりますので、適宜御活用いただければと思います。配付資料の説明は以上となります。御不明な点がございましたら、事務局までお申しつけください。事務局からは、以上です。
○笠置座長 ありがとうございました。本日の議題に入ります。検討会議結果の取りまとめの方法の変更について、事務局から説明をお願いします。
○事務局 事務局でございます。評価検討会議結果の取りまとめ方法の変更について御説明をいたします。
資料1ページ、資料1-1を御覧ください。こちらは、現在の評価検討会議結果の取りまとめ手順をお示ししたものでございます。評価検討会議が終了した後ですけれども、事務局にて取りまとめた結果案を構成員の皆様に御提示をし、修正や追加意見がある場合には、構成員の方はこれを事務局に御提示いただくことになります。その後、各論点への必要性・重要性・賛否・実現性についての御意見を構成員の先生方に募りまして、閾値を超えた意見について、結果案において太字等に加工します。最後に、座長の先生に結果案の妥当性を御確認いただき、了承された後に、その結果を直近の要指導・一般用医薬品部会に提示するとともに、厚労省ホームページにて公表するということをしてございます。
2ページを御覧ください。昨年10月の評価検討会議の進め方の変更以前は、1回目の評価検討会議の後にパブリックコメントを実施し、提出された御意見を踏まえて2回目の評価検討会議を実施、最終的な判断としてございました。そのため、パブリックコメントを提出する際の参考としていただくために、1回目の評価検討会議結果を取りまとめるだけではなくて、それぞれの御意見の重さについても取りまとめ、提示をしていたところでございます。一方で、現在の評価検討会議の進め方ですと、評価検討会議を開催する前に御意見を募集させていただき、評価検討会議後は原則としてパブリックコメントを行うことなく、評価検討会議結果を取りまとめ、公表されるフローになってございます。
3ページを御覧ください。評価検討会議は公開で行われること、学会・医会の御意見も含め当日の資料は公表されること、事後に議事録が公表されることからどの分野の専門家の先生がどのような根拠を持ってどのような御意見をされたのかは事後的に確認することが可能であること、また、本評価検討会議の取りまとめは、今は両論併記形式にしてございまして、特に活発な議論が交わされた論点については、その賛否等に3分の2以上の偏りが出ない場合もあるということで、重みづけの作業を行ったとしても、太字でない御意見は少数意見であると必ずしも言える状況でもないことがあります。これらを踏まえまして、今後は構成員に対する評価検討会議結果案に過不足なく意見が掲載されているかの確認及び座長に対する取りまとめの妥当性の確認のみを行うこととしてはどうかと考えてございます。なお、評価検討会議にて評価検討会議後のパブリックコメントが必要と判断された場合には、従前のとおり、先ほどのスライドのマル3からマル5を実施することとし、必要に応じ、取りまとめに際して座長が微修正を行うこととしてはどうかと考えてございます。
資料1-2ですけれども、こちらについては今、御説明をさしあげたものについて文字に起こした資料及び取りまとめに用いる様式を掲載してございますので、適宜御確認いただければと思ってございます。こちらの方針でよろしいか、構成員の皆様方から御意見をいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。事務局からの説明は以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。ただいまの事務局からの説明について御意見、御質問があればお願いします。磯部構成員、お願いします。
○磯部構成員 ありがとうございます。丁寧な御説明、ありがとうございました。私としては、この変更の考え方については了解をしたいと思います。その上で、先ほども事務局のほうから御説明がありました両論併記、つまりこの会議では昔は可・不可をやっていましたが、そういうことはやらずに論点の整理をして出た意見をまとめていく。そこには重みづけも確かになかなか言えないものなので、これはおっしゃるとおりだと思うのですが、今回の資料の中で検討会議結果をとりまとめとあるのですが、あくまでもその結果というのは今、事務局から御説明があった論点を整理した結果であり、可とか不可とかではなく、両論併記のものは両論併記でいくというような結果であるということだけ一応確認をしたいと思います。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。事務局、いかがですか。
○事務局 事務局でございます。御質問ありがとうございます。今、適宜御確認くださいとして御説明していない資料1-2のほうなのですけれども、別紙様式1というものがございまして、今と同じ様式を入れてございます。ですので、今後もこのような形で、つまりスイッチOTC化のニーズ等をまず冒頭に書かせていただいて、その後、スイッチOTC化する上での課題点等として薬剤の特性からその他まで、それぞれ評価検討会議で出た課題点を左に書き、右側にそれに対する対応策等々を書いていくということでございます。以上です。
○磯部構成員 ありがとうございました。
○笠貫座長 ほかにはございませんか。前回、評価検討会議の取りまとめ方法についての検討をお願いしました。その中で、パブリックコメントを行う場合には、各々の重みづけを皆さんにお伝えできるほうがいいだろうと思います。今回パブリックコメントのない場合には、本評価検討会議その結果取りまとめにおいて、会議が公開で行われていること、学会・医会等の意見を含めた資料が公表されていること、事後の議事録が公表されていることから、論点整理の透明性が確保されているので、今回の変更によりさらに効果的、効率的に進められると考えています。特に御質問はございませんか。ありがとうございました。では、検討会議結果の取りまとめ方法の変更に関しては合意をいただきましたので、今回以降に議論する成分については、今回お示しした方法でもって実施することにしたいと思います。それでは、次の議題に移りたいと思います。候補成分のスイッチOTC化についてです。過酸化ベンゾイルについて、事務局から説明をお願いします。
○事務局 事務局でございます。過酸化ベンゾイルについて、御説明いたします。
12ページ、資料2-1を御覧ください。過酸化ベンゾイルのスイッチOTC化した際の効能・効果はにきびでございます。対応する医療用医薬品はベピオゲル2.5%で、その効能・効果は尋常性ざ瘡です。要望者ですけれども、本成分の主な要望理由として、にきびのできる年代の中高生は皮膚科に何度も受診することが難しいことを挙げられてございます。
13ページを御覧ください。ベピオゲル2.5%ですけれども、2014年に承認をされまして、その再審査結果は2025年に通知をされてございますが、承認拒否事由のいずれにも該当しないということで判断されてございます。
15ページを御覧ください。本剤ですけれども、禁忌に、本剤の成分に対し、過敏症の既往歴のある患者が設定されてございます。
16ページを御覧ください。推定使用者数等ですけれども、生涯罹患率は95.8%と推定をされてございます。次に、同種同効薬です。本邦において、1990年ににきび、吹き出物の効能・効果でイブプロフェンピコノールを含有する製剤がスイッチOTC化されています。
17ページを御覧ください。海外での承認状況についてです。本邦の医療用医薬品と同一の濃度の医薬品が一般用医薬品として承認をされている国は、アメリカ、カナダ、オーストラリアです。なお、イギリス、フランス及びドイツでは、より濃度の高い5%製剤や10%製剤が一般用医薬品として承認をされてございます。医療用医薬品としては、イギリスを含めた数十か国で承認をされてございます。
22ページ、資料2-2を御覧ください。日本皮膚科学会、日本臨床皮膚科医会及び日本OTC医薬品協会から見解が提出をされておりますので、それぞれ御紹介いたします。
まず、日本皮膚科学会の見解でございます。スイッチOTC化については反対との御意見をいただいてございます。その根拠ですけれども、アメリカにおいて過酸化ベンゾイルのOTC製品の一部に発がん性物質であるベンゼンを含有するものが確認され、ベンゼン含有量の多い製品は回収、販売中止となっている状況を踏まえると、この問題が米国で解決をするまでは日本でOTC化するのは時期尚早と考えること。また、本成分には即効性がなく、継続して使用するためには使用開始時の十分な説明が必要であり、医師の介入が必須と考えること。本成分では3%程度にアレルギー性の接触皮膚炎を起こす可能性があり、医師が管理する薬剤としておくのが好ましいと考えることを挙げていただいています。
24ページを御覧ください。続いて、日本臨床皮膚科医会の見解を御紹介させていただきます。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいております。その根拠ですが、日本皮膚科学会の御意見に加え、本成分は軽度な者も含めると50%以上の確率で刺激症状の有害事象が認められており、医師が管理する薬剤としておく必要があること。また、膿疱化した際に抗菌薬を併用することや、生活面のアドバイスや外用治療のコツを含め、指導的教育ができるのは皮膚科専門医であることを挙げていただいています。
26ページを御覧ください。最後に、日本OTC医薬品協会の見解を御紹介いたします。スイッチOTC化については、賛成との御意見をいただいております。その根拠ですが、海外先進諸国では既にOTCとして汎用されていること。再審査報告書を踏まえると、副作用として皮膚刺激症状が発現することはあるが、ほとんどが非重篤であり、使用後の皮膚の十分な観察や異常が認められた場合の使用中止など、適切な対応について注意喚起すればOTC化は可能と考えられること。本邦において、にきびは90%以上の方が経験する疾患であり、また、OTCの効能として既ににきびの前例があることを踏まえると、耐性菌を作らない抗菌作用を持つ薬剤と位置づけられる本成分は、にきびに対するセルフメディケーションの一つとなり得ること、を挙げていただいています。OTCとする際の課題点ですけれども、使用者が結節・嚢腫とにきびを区別する必要があるため、情報提供資料等にそれぞれの状態の説明や図などを記載して容易に区別できるように工夫すること、との御意見をいただいております。
30ページ、資料2-3を御覧ください。御意見募集において6件の御意見が寄せられておりまして、例えば、新しい機序で効果の高い薬剤の市販化は非常にニーズが高いと想定されるとの御意見を頂戴してございます。事務局からの御説明は以上となります。
○笠貫座長 ありがとうございました。日本皮膚科学会からの見解について、五十嵐構成員から御意見の補足等をお願いします。
○五十嵐構成員 五十嵐でございます。今、御説明にありましたように、海外ではかなりOTC化されていて、OTC化すべき薬剤だと思うのですが、私が一番気にしているのは、最近指摘されています米国でのベンゼンによる発がん性の問題、これがまだ米国で解決を見ていません。そうすると、やはりこのままで発売されて、何か万が一、問題が起きたときに、いろいろとトラブルを起こす可能性があるので、米国での解決を待ってからOTC化されたほうがよろしいのではないかと日本皮膚科学会としては考えます。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。続きまして日本臨床皮膚科医会からの見解について、御欠席の矢口構成員に代わり、五十嵐構成員から補足等をお願いします。
○五十嵐構成員 矢口構成員から言づかっております。日本臨床皮膚科医会としては、やはり3%程度と結構重篤な接触性皮膚炎が起きる。その辺の管理が問題で、あとはどうしてもにきびの治療が長期管理になるということなので、その辺で医師が定期的に見る必要があるということをおっしゃっていました。あとは、ざ瘡の治療というのは経過が長いのと、それからあらかじめ薬のことを説明しないと治療を中断してしまう患者さんが多いのです。この治療を継続されている患者さんは恐らく5割以下じゃないかと矢口構成員はおっしゃっていましたけれども、継続して通院されている方には治療効果はいいのですが、どうしても途中の本人の継続性、いろいろな問題はありますけれども、例えばちょっと刺激症状が出たようなときに自分の判断でやめてしまうとか、そういうことがあるので、治療を継続させるという意味では医師の介入が必要ではないかということを矢口構成員はおっしゃっておりました。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。日本OTC医薬品協会からの見解について、磯部構成員から御意見、補足等をお願いします。
○磯部構成員 ありがとうございます。日本OTC医薬品協会の磯部でございます。先ほど事務局から、私どもの意見について少し御説明がありました。私どもとしては、このようなにきび、確かに刺激性が強いとか、そういった皮膚の刺激の症状がいろいろ出るということは十分承知した上で、こういうにきびの治療というものをどんなふうに考えていくのか。こういった問題については、基本的にはOTCである程度製品の品ぞろえをして、薬剤師の方々の関与の下で何かちょっと状況が悪いということであれば、薬剤師の方から医師との連携という中でどういうふうに管理をしていくのかということをある程度ベースとしてつくっておくことが必要ではないかと思います。それで、ベンゼンのお話があったのですが、基本的には販売店での25度での保管管理は、これは医療用でもOTCでも同じようにできる問題だと認識をしておりますし、外来で出される薬であれば御自宅の環境は医療用でもOTCでも一緒であります。つまり、ベンゼンの保管上の管理の問題ということでいくのであれば、医療用の問題はどうするのか、それは同じ課題だと思っておりますし、御自宅での管理をどのような形でやるのかということだと思います。これが支障になってOTC化ができないということは、使用の環境ですね。販売店や御自宅の環境については特に変わるものがないので、これを理由にOTC化は難しいということは言えないのではないかと思っておりますので、そのようなことを私どものほうでは説明をさせていただきました。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。では、構成員の方々からこの成分のOTC化について何か御意見等がありましたらお願いします。堀構成員、お願いします。
○堀構成員 ありがとうございます。COMLの堀です。先ほど、五十嵐構成員が、途中でやめてしまう方が結構いらっしゃるということをおっしゃっていたと思います。例えば、これがOTC化になったときに、薬局で需要者に対して途中でどうやってやめないように指示をするかということも、やはり本当に具体的に考えないといけないことではないかと思います。医師から処方箋として出されたにもかかわらず、それを途中でやめてしまうということに関しまして、どうしてやめてしまうことで問題があるのか。そういうふうなことをもう一度現場に立って、特に需要者は若い方たちが多いと思いますので、若い方たちがどうしてそれをやめてしまうかということなどをもう少し深掘りをした上で、それをOTC化の際に反映し、やめないような資材をつくるというようなことも必要ではないかと思いました。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。磯部構成員、どうぞ。
○磯部構成員 今の堀構成員の御発言に関しまして、その問題は別に医療用であってもOTCであっても基本的には同じ課題なのだろうと思います。つまり、外来で治療をされていて、患者さんが来なくなってしまうということは往々にしてあることだと思います。薬局でもそういうことがあるのも事実だと思いますが、薬局でも今はちゃんとフォローアップをするということもいろいろ出てきておりますので、言ってみれば医療用のものの調剤もやっていますし、OTCの販売もするということであれば、やめてしまう問題は、よくなったからなのか、悪くなった人はどうするのかということの分析は当然必要だと思いますけれども、医療用とOTCで、医療上でそういう問題があるからOTCにできないというのは、問題の本質の課題ではないのではないかと私は思います。
○笠貫座長 ありがとうございます。堀構成員、どうぞ。
○堀構成員 磯部委員、ありがとうございました。確かにおっしゃるとおりなのですけれども、今回添付文書を拝見しますと、使用上の注意のところで他の外用剤と併用する場合は、皮膚刺激症状が増すおそれがあるため注意することということが書いてありました。やはり若い方だと、どうしてもこの薬が駄目だったら別の薬にしてしまおうとか、そういうことは結構あり得るのではないかと思います。そのときに、ほかに副作用が出てきてしまうということを考えた場合、やはりその患者に向けての資材とか、そういうことに関しては少し念入りに作成をすべきではないかと思いました。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。ほかにはございませんか。よろしいでしょうか。2つの問題点として、発がん性と、皮膚の刺激性が高くて炎症を起こす問題について特に御意見はございませんか。高野構成員、お願いします。
○高野構成員 ありがとうございます。薬剤師が薬局でこれをOTC化することに関与することによって、より患者さんに対して医師と薬剤師が連携して治療効果を上げることができるのではないかと、お話を聞いて感じました。薬局ではきめ細やかな説明をすることができるということ、これは医師がきめ細やかな説明をされていないというわけではなくて、気軽にいろいろなことを聞いたり、気軽にいろいろ感じたことを相談したりとか、そういった機能も担っているところですので、今まで解決しなかったことが、薬剤師が関与することによって治療効果を上げることはできるのではないかとは思いました。特にこの薬剤は使用当初、初期のぴりぴり感とかは使用することによってだんだん軽減してくるとか、いろいろなことを伝えることによって、少し使ってみようかなというところ、または寝る前に洗顔時に塗るという形になってきますので、もし疲れて洗顔をしないで寝てしまうような状況とか、そういったところも含めて、いろいろなことを考えながら指導できるのではないかと思いますので、OTC化にすごく向いている薬なのかなという印象を持ちました。すみません。これは発がん性だとか、そういった部分に関しての御意見はないのですけれども、以上になります。
○笠貫座長 ありがとうございます。松野構成員、お願いします。
○松野構成員 ありがとうございます。日本保険薬局協会の松野です。高野構成員がおっしゃっていただいたように、この薬剤使用時の注意の様々な項目は、薬剤師が窓口で丁寧に説明をして、医師の方々と連携をしてOTCとして販売していくのに、そういう期待ができるお薬かなと私も感じております。あとは、発がん性という件に関してなのですけれども、今も医療用であろうが、OTC化されようが、発がん性という問題点はあるかと思うのです。ただ、今も皮膚科の先生方からは処方がされているという印象もありまして、そういう点ではどのように注意をされて処方が行われているのかという質問です。お願いいたします。
○笠貫座長 五十嵐構成員ですか。お願いします。
○五十嵐構成員 お答えいたします。過酸化ベンゾイルが入っているお薬は、今回これはベピオゲルというローション、ベピオという商品名のほかに、今、過酸化ベンゾイルというのはクリンダマイシンという抗生剤が配合されている、もう一つ別のデュアック配合ゲルというのも医療用医薬品でございます。それで、デュアック配合ゲルはもともと冷蔵庫に保存しろとなっているんです。ところが、過酸化ベンゾイルは室温保存でいいということになっているので、そこがちょっと違う。だから、ベンゼンの発がん性の問題がアメリカで報告されたときは温度が問題なのですけれども、デュアック配合ゲルの冷蔵庫保存のほうは保管がそのようにされていれば問題ないのですが、こちらのベビオのほうが室温保存であるのでそういう問題が指摘されてしまったという経緯があります。この問題を受けて、これはマルホが発売していた薬なのですけれども、薬剤の保管についてはかなりこちらとしても気を遣うようになりまして、できれば冷蔵庫にしまっておいたほうがいいよと言うことが多くなってきました。ただ、もちろん添付文書にはそこまで書いていないので、全部のドクターがそこまでしているかというと決してそうではないのですけれども、安全を期すということでは、冷所に置く、冷蔵庫に保管するというような指導をしている先生が多くなっています。問題は米国で特に高濃度5%程度以上のものが回収騒ぎになってしまっているわけですが、もし万が一、何かあったときに、付け込まれるという言い方はあまりよくないかもしれないけれども、問題の解決を見ないままスイッチOTC化を進めた国の責任を問われて、根拠のない治療法の理由付けにされる懸念があります。日本は大方アメリカに追従していますので、まだアメリカで問題の解決を見ていないということからすると、アメリカも恐らく問題が解決されれば高濃度の過酸化ベンゾイルの販売も再開すると思うのですけれども、そこまで待ったほうが私は国としては安全ではないかと思っています。以上です。
○笠貫座長 今の御発言の中で、アメリカの場合5%以上の濃度の話が出ましたが、日本の場合には2.5%、この濃度の問題というのはどういうふうに影響するのでしょうか。
○五十嵐構成員 日本は濃度が微妙に違います。2.5%のものもあれば、3%のものもあるし、今度はベピオのウォシュゲルというのも出たのですが、それは5%です。5%のものは結構気を遣っていて、とにかく温度が高いところには置かないということを、かなり口を酸っぱくして言うようにはなってきています。だから、高い濃度のほうが効果はいい反面、刺激症状も強いです。それで、日本人はどちらかというと肌が敏感な方が多いので、ちょっと低めの設定で、ベピオゲルとローションは2.5%の設定になっています。
○笠貫座長 アメリカの場合は、濃度と発がん性の問題についての議論はあるのですか。
○五十嵐構成員 結局、これはある程度温度が高くなっても、今の製剤技術ではベンゼンが発生してしまうというのをある企業が発見したというか、そういう論文も出して、FDAのほうにそれを報告したので、それで回収騒ぎになったと聞いています。ですから、高濃度のほうが当然ベンゼンの生成量は多いとは思うのですけれども、低濃度だから大丈夫だということではないと思います。
○笠貫座長 ありがとうございます。ほかにございますか。よろしいでしょうか。それでは、この評価検討会議としての方向性を整理したいと思います。課題点として、この成分は思春期の方のニーズが高いことは皆さんの共通の識とした上で、副作用として皮膚の刺激性が高いので、漫然と、継続して使う場合の薬剤師の丁寧な説明が必要であること、医師との連携が必要だということの御指摘をいただきました。一方、発がん性についてはアメリカでの結論が出るまでに、その安全性の担保について経過を見ることが必要だという御意見が出たと思います。御確認をしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
○富永構成員 座長、よろしいでしょうか。
○笠貫座長 どうぞ。
○富永構成員 薬剤師の話も出てきましたので、発言いたします。にきびに対してどれだけ薬剤師がアドバイスできるかというところは、皮膚科専門医からの御指摘もありましたが、生活面での指導について十分できていると思うところです。医師よりできているのかと言われると、比較したことはないので分かりませんけれども、やはり顔を洗うこととか、あとは食事とか睡眠、それからストレスとか、そういうことも対応については助言するわけです。生活を改善しないと、薬だけに頼っていては仕方ないということで、今あるにきびの薬を販売するときはそういう指導もするわけです。ただ、この薬がもしスイッチOTC化されれば、一つの武器になるといいますか、さっきの患者さんのニーズに応えることができるということを確認しておきたいところです。発がん性に関していろいろ御意見がありましたけれども、それならば医療用医薬品でも使用をストップすべき話ではないか。なぜスイッチOTC化後に発がん性を防止するというか、発見できないだろうという論点は少しおかしいのではないかと思っております。以上です。
○笠貫座長 医療用医薬品で確認した上でOTC化を検討すると、御意見をいただいたと思います。特にございませんでしたら、本成分についてパブリックコメント及び2回目の評価検討会議での議論が必要という方がおられましたら挙手をお願いします。いかがですか。湯浅構成員、お願いします。
○湯浅構成員 五十嵐委員のからもお話がありましたけれども、発がん性について、米国での結論がでていないということですので、繰り返しになりますが、結論が出た上で、OTC化を考えるというスタンスで良いと思います。OTC化する上で、安全性の担保はとても大事なことですので、判断を急ぐべきでないと考えます。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。先ほどの続きに戻りますが、パブリックコメント及び2回目の評価検討会議での議論が必要だという方は挙手をお願いします。よろしいでしょうか。特に必要ないということでしたら、本日たくさんの御意見をいただきましたので、事務局で検討会議結果案を作成し、構成員の先生方に御確認。すみません。宗林構成員、お願いします。
○宗林構成員 宗林です。今の結論を変えるとか、そういうことではないのですけれども、医療用医薬品についての発がん性の問題というのは、本国ではどういうことがなされているのか。実際に検討されているのかという辺りを教えていただきたいと思います。
○笠貫座長 五十嵐構成員。
○五十嵐構成員 五十嵐です。米国の発表があってからメーカーさんはこれに対して、特にマルホさんは対応しまして、かなり気にして、管理方法等についてかなり周知をいたしました。我々のほうにも、こういう問題が起きているので温度管理と保管に関しては患者さんにしっかり伝えるようにというメッセージをいただきましたので、我々現場の医者としては、例えば、車の中に置いてしまうとか、高温にさらされるようなことはするなというようなことをしっかりお話しをして指導をするようにしています。にきびの患者さんというのは多いのですけれども、説明とか、生活指導なども含めるとそれなりに時間がかかるんです。ちょっと話はそれますけれども、にきびの患者さんというのは生活指導も結構しなければいけないところがあるので、割とやることが多い疾患ではあります。以上です。
○宗林構成員 よく理解できるのですけれども、例えば添付文書にそれを付け加えるとか、医薬品としての変化というものは何かあるのでしょうか。
○五十嵐構成員 添付文書の修正まではいっていなかったのではないかと思います。ただ、こういうことが米国で起きている。それについてPMDAも当然把握されていましたし、現場での実際上の運用を厳密にしろというようなことで、患者さんへのそういった指導、管理については口うるさくするように言っています。当然、処方箋を扱う薬局でもその辺の周知はしていますので、そういった意味での管理方法の徹底、周知は以前にも増してちゃんとやるようになっているはずです。
○宗林構成員 ありがとうございました。私も今回の資料を見るまでそこは知らなかったので、何かで全体的に周知されるといいと思ってお聞きしました。以上です。ありがとうございました。
○笠貫座長 ありがとうございます。議論をまとめたいと思います。先ほど、2回目の議論は不要ということでした。御意見も踏まえて、発がん性について添付文書にはまだ載っていないということですから、そのリスクをどう捉えるかは、これからの課題だと思います。事務局で検討会議結果案を作成し、構成員の先生方に御確認いただいた後に公表とするということでよろしいでしょうか。ありがとうございます。続きまして、エストラジオール・酢酸ノルエチステロンについて、事務局から説明をお願いします。
○事務局 事務局でございます。エストラジオール・酢酸ノルエチステロンについて御説明いたします。
32ページ、資料3-1を御覧ください。エストラジオール・酢酸ノルエチステロンのスイッチOTC化した際の効能・効果は更年期症状の改善です。対応する医療用医薬品はメノエイドコンビパッチで、その効能・効果は更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う血管運動神経系症状(Hot flush及び発汗)です。要望者は、本成分の主な要望理由として、更年期障害のセルフメディケーションにおいて安全な薬剤であることを挙げてございます。
33ページを御覧ください。メノエイドコンビパッチは2008年に承認をされてございまして、その再審査結果は2016年に通知をされてございますが、承認拒否事由のいずれにも該当しないと判断をされてございます。
34ページを御覧ください。本剤には禁忌に、エストロゲン依存性悪性腫瘍及びその疑いのある患者、未治療の子宮内膜増殖症のある患者、乳がんの既往歴のある患者等他7件が設定をされてございまして、また重大な副作用としては、アナフィラキシー、静脈血栓塞栓症、血栓性静脈炎が設定をされてございます。
35ページを御覧ください。重要な基本的注意として、外国において卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を長期併用した女性では、乳がんになる可能性が対照群の女性と比較して高くなり、その危険性は併用期間が長期になるに従って高くなるとの報告があるので、本剤の使用に当たっては患者に対し、本剤のリスクとベネフィットについて十分な説明を行うとともに、必要最小限の使用にとどめ、漫然と長期使用を行わないこと、使用前に病歴、家族素因等の間診、乳房検診並びに婦人科検診を行い、使用開始後は定期的に乳房検診並びに婦人科検診を行うこと、他1件が設定をされてございます。
37ページを御覧ください。本邦において、同種同効薬はスイッチOTC化されてございません。
38ページを御覧ください。海外での承認状況ですけれども、本成分が一般用医薬品として承認されている国はありませんが、医療用医薬品としては掲載の6か国全てで承認をされてございます。
45ページ、資料3-2を御覧ください。日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会及び日本OTC医薬品協会から見解が御提出されておりますので御紹介をさせていただきます。
まず、日本産科婦人科学会の見解です。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいております。その根拠として、本剤の使用に当たってはリスクとベネフィットのバランスなど、多くの要素を考慮する必要があり、需要者自身が的確に判断することは困難と考えられること、更年期障害を自己診断するためのツールは存在せず、その診断には医師による診察を必要とすること、更年期障害の病態は複雑で、診断は容易ではなく、また、治療法も多岐にわたるため、ホルモン補充療法のみで全ての症状が解決するとは限らず、不適切な治療法を選択した場合、症状軽快までにかえって長い時間を要してしまう可能性があること、を挙げていただいております。
47ページを御覧ください。次に、日本産婦人科医会の見解を御紹介いたします。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいております。その根拠として、本剤はホルモン補充療法(HRT)の持続的併用投与法に用いる薬剤であり、種々ある薬剤の組合せの中で本剤が最も不正子宮出血発現頻度が高い。不正子宮出血発現時には、速やかな子宮内膜がんとの鑑別が必須であり、使用者の自己判断による使用の中断は、薬剤の消退による出血の増加を来す可能性があること、HRTには、周期的併用投与法と持続的併用投与法があり、本剤は持続的併用投与法の薬剤である。いずれの投与を選択するかは、患者が閉経移行期・周閉経期・閉経後のいずれのライフステージに属するか、また、子宮筋腫や子宮内膜症などの併存疾患の有無と程度などの総合判断で決定することが必須であり、不適切な対象及び時期での使用により、併存疾患や子宮出血の悪化を来すこと、を挙げていただいています。
50ページを御覧ください。最後に、日本OTC医薬品協会の見解を御紹介いたします。スイッチOTC化については、賛成との御意見をいただいております。その根拠として、更年期症状に対するHRTは有効性に優れた治療法で歴史があること。更年期に伴う諸症状に対するOTC医薬品としては、女性保健薬、漢方製剤、ビタミンE主薬製剤などが使用されており、OTCでも対処可能であることが生活者に浸透していること。本剤をスイッチOTC化することにより、受診しないで我慢していたような生活者に対して、新たな治療法を提案することで、更年期症状による経済損失や受診率の低さを改善する一助となり得る可能性があること、との御意見をいただいております。
52ページを御覧ください。OTC化する際の課題点ですけれども、本剤は中等度から重度の更年期症状がある方が使用するもので、既に閉経しているか、子宮はあるか、症状は更年期障害であるか、甲状腺機能亢進症や鬱病、自己免疫性疾患など、別の疾患ではないかなど、本剤の使用前、使用開始後の定期的な婦人科検診が必要とされていること。要望された効能・効果は更年期症状の改善であり、症状を限定していないが、医療用の効能・効果を踏まえ、血管運動神経系症状(Hot flush及び発汗)に限定する必要があること、この2点を御意見としていただいております。
53ページ、資料3-3を御覧ください。御意見募集において、21件の御意見が寄せられてございます。簡単に御紹介をします。産婦人科医から、本剤のスイッチOTC化に反対との御意見をいただいているほか、適正使用のためには薬剤師の専門的関与と医療機関との連携が不可欠であり、安全性を確保する体制の維持が望ましいこと、ホルモン製剤の特性及び使用対象者の限定性を踏まえ、薬剤師の関与を前提とした制度設計が不可決、との御意見をいただいてございます。
59ページ、資料3-4を御覧ください。日本産婦人科医会から参考人として御出席いただいている岡野参考人より、イギリスでの調査結果を踏まえたHRT管理・処方に産婦人科医の診察が必要である理由が記された資料を御提出いただいてございます。事務局からの御説明は以上となります。
○笠貫座長 ありがとうございました。日本産科婦人科学会からの見解について、寺内参考人から御意見や補足等をお願いします。
○寺内参考人 よろしくお願いいたします。日本産科婦人科学会より参りました寺内と申します。これまでの内容と重複する点はございますけれども、申し上げます。まず、私たちの日本におけるホルモン補充療法、HRTの施行に当たっては、日本女性医学学会編集の『ホルモン補充療法ガイドライン』という冊子がございます。こういったものが基本になると考えておりますけれども、このガイドラインの中には、HRTを行うに際しては全身的なエストロゲン欠落症状の有無を確認し、存在する場合にはHRTのリスクとベネフィットについて説明し、HRTを希望する場合には問診表を用いて慎重投与、禁忌に該当するかどうかを確認した上で施行するということが推奨されています。さらに、HRTの施行前には身長、体重、血圧の測定、血算、生化学、血糖検査、子宮がん検診、乳がん検診等を行い、また施行中には使用状況、効果、有害事象について確認するとともに、施行前に行った検査を定期的に反復するということが推奨されています。ホルモン補充療法は安全性に注意しつつ行えば非常に有効性の高い治療であると考えておりますけれども、本剤がOTC化された場合に、このような形で十分な管理が行われるとは考えにくいところではないかと考えております。2点目は、少し細かい話になります。これまでにもあったことですけれども、ホルモン補充療法の効果の中核をなすのはエストロゲン製剤ということで、本剤ではエストラジオールがこれに当たりますけれども、子宮を有する女性にエストロゲン製剤のみを投与すると、子宮体がん及びその前がん病変の子宮内膜増殖症が増加するということが知られており、黄体ホルモンを併用するということが今、定着しております。黄体ホルモンの併用方法には、周期的投与法と持続的投与法がございます。周期的投与法は、黄体ホルモンを毎月12ないし14日間周期的に投与することによって月経用の消退出血を起こす方法で、これは比較的閉経後間もない患者さんに行われることが多いです。持続的投与法は黄体ホルモンを連日投与する方法で、消退出血が起きない代わりに不規則に破綻出血と呼ばれる不規則な出血が起きます。こちらの投与法は、閉経後しばらくたった患者さんに行われることが多いです。本剤では、黄体ホルモンとして酢酸ノルエチステロンが配合されているわけですけれども、3ないし4日に1回貼付するということによって、一定量のエストロゲン黄体ホルモンを血中に維持する持続的な投与法を前提とした製剤であります。そのため、本剤の臨床試験では投与後13か月が経過した時点で月経程度の出血が見られた女性が約30%、点状の出血が見られた女性が約30%いたというふうに報告されています。ホルモン補充療法は基本的には閉経移行期、あるいは閉経後の患者さんに女性ホルモンを再度投与するということで、出血が必須であるというような治療でありますけれども、その中でこのメノエイドコンビパッチに見られるような持続的な併用投与法を行うと、高率に破綻出血が起こるわけですけれども、本剤がOTC化されたときに使用者がこれらの出血に関して適切な自己判断、自己対応を行うということは考えにくいのではないかと考えております。なお、この不規則な出血の中に子宮体がんというものの症状が紛れ込んでいるということは考えられるわけで、そのような点でも医療機関に定期的に通院して出血に対して正しい評価を行うということが必要ではないかと考えております。以上になります。
○笠貫座長 ありがとうございました。次に日本産婦人科医会からの見解について、岡野参考人からの御意見、補足等をお願いします。
○岡野参考人 よろしくお願いします。日本産婦人科医会の担当部署の委員をしております岡野浩哉と申します。先の日本産科婦人科学会からの意見は全て医会も同意見でありまして、OTC化は反対の立場として別の視点から見解を申し上げます。今回、評価検討の4候補成分は全て皮膚用製剤であります。メノエイドコンビパッチも貼付製剤でございます。厚労省がお示しになった欧米等6か月承認状況を御確認いただいたように、他の検討製剤と異なり、医療用医薬品として全6か国が承認し、一般用医薬品としては全6か国が未承認なのは本剤のみです。閉経後ホルモン治療の歴史とエビデンスの豊富な欧米では、種類や用量の異なる製剤が本邦の約10倍、医療用として承認され、皮膚吸収製剤としては貼付剤のほかにジェル剤、スプレー剤、パウダー剤までありますが、いずれも処方箋薬です。先進諸国には医師による管理が必要であるという共通したエビデンスに基づく認識があり、本邦での検討は国際的な整合性に欠けます。第2に、令和5年にあったホルモン補充療法中に乳がんが発症したことで、治療開始までのリスク説明内容が争われた裁判事例を紹介します。この事案でホルモン補充療法が開始された1996年当時では、一般臨床医学における医療水準ではまだこの説明は困難であったとの見解から、医師の説明責任は問われないものとなりました。しかし、同時に先ほどお示しになりましたホルモン補充療法ガイドラインが一般化した2017年以降は、乳がんリスク増加は一般臨床医学の医療における医療水準であるとの認定も同裁判でなされ、現在では乳がんリスクの説明と対応には肥満や家族歴、良性乳房疾患などの個人のリスク評価、乳がん検査の種類と質の確認、検査結果の確認と専門医への紹介、HRT継続の可否判断などが必須です。第3に、海外では更年期障害治療の最初の受診先はGP、または家庭医となります。産婦人科専門医でないGPによる治療が適切に実施されていない現状が報告されています。GP制度のない日本では、総合診療医がこれに当たると思われます。2024年のイギリスからの論文の結論は、GPでは更年期障害の診断、ホルモン製剤の処方ができないため、GPへの専門的な教育と技術習得の必要性が急務とされました。更年期障害治療ができないため、GPが地域の中核病院、産婦人科へ紹介した件数は月650件に及び、受診まで約4か月待たされたと報告されています。第4の問題は、更年期障害と鬱病の鑑別が困難であるということです。更年期障害を疑い受診する患者の中に、本当の鬱病が潜んでいます。鑑別を困難にしている原因として、鬱という言葉の曖昧さと、更年期障害という疾患の定義の曖昧さが指摘され、両者の鑑別のポイントは、鬱病には明確な診断基準があるため、これを満たすか否かが挙げられています。鬱病の診断を満たすのであれば、更年期であっても鬱病として治療に当たらなければ、自殺の危険性を考慮すると患者の予後は極めて悪く、早期がんよりもはるかに不良であると専門家が結論づけています。少なくとも産婦人科医師の間ではこの考えは常識であり、希死念慮をはじめ、慎重な問診をしております。上述は実臨床のごく一部ですが、産婦人科医でも緊張感を持って細心の注意を払うこれら診療行為を、薬局で行うことは専門的知識の問題、不十分な診断や検査によるリスクの見落とし、副作用発現時の責任分担、トリアージの問題からOTC運用の限界を示していると思います。最後に、本件のメノエイドコンビパッチは本年7月18日より貼付製剤自体の不具合が発覚し、全品回収と出荷停止措置になっております。再開の見通しは全くたっておらず、現在、産婦人科の診療現場では代替調剤薬がなく、大変な混乱を引き起こしている真っ最中であることを付け加えておきます。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。日本OTC医薬品協会からの見解について、磯部構成員から御意見、補足等をお願いします。
○磯部構成員 日本OTC医薬品協会の磯部でございます。今のお話をちょっと伺っていまして、それも含めてなのですが、更年期症状を訴えられる方々というのはどのくらいいるのか、また後で教えていただきたいと思うのですが、多分、何百万人、何千万人というレベルだろうと思います。それで、産婦人科の先生方はホルモン補充療法はそういう問題があると、私も薬剤師の免許を持っていますし、そういう御懸念を持っている、そういう心配をするのはよく分かります。このホルモン補充療法がいろいろな出血の問題とか、がんの問題とか、そういうことにつながるということはよく分かっておりますし、特に長期に使った場合にそういう問題が起こるということはよく分かっているのですが、現実に今いる更年期症状で悩んでおられる御婦人方はかなりいると思います。この前も、そういった産婦人科の先生ともお話をして、我慢せずに早く受診してくださいということをすごく強くおっしゃっていて、ごもっともだと私は思っております。そういうことで、全く行かずに我慢されている方々と実際に婦人科の専門医、まさしく難しい治療だということはよく分かっているのですが、その間をどういうふうに取り持って考えていくのかというのが私はこのOTCの問題ではないかと思っております。つまり、婦人科のクリニックは3,000件くらいだと思うのですが、薬局は6万件ありますし、店舗販売業も2万件以上あります。しかも、薬局・ドラッグストアは非常に女性が日頃から出入りをしやすい環境にありまして、そこにも女性スタッフが数多くいて気楽にいろいろお話をするような場面というのもありまして、そういうところで全てがこれだけで、OTCだけで治療できるわけでは当然ありませんけれども、この人はきちんと婦人科の専門医に診てもらうべきだという方を婦人科の医療機関につなげて、たくさんお悩みになっている方々を、言ってみれば患者さんたちと専門医をどうつないでいくのかという課題です。OTCという製品がないと薬局でも何もやりようがないのです。ですから、OTCを使いながら婦人科の先生方にうまくつなぐということを考えて、ひとつこういうものをOTC化して、長期に使う場合にこういうことも注意して、こういうような形で定期的な婦人科の検診も受けるようなことも含めて考えていって、かなり数の多い疾患だと思いますので、そのような形で多くの方々が我慢をしないで、必要な方々が婦人科の医療機関を受けていく。そういった形をどうつくっていくのかというのは、私はOTCの問題ではないかと思うので、懸念はすごくよく分かりますし、先ほどのイギリスの話も十分分かっているつもりでありますが、それを乗り越えて、どういう形が今の日本の患者さんの実態と、そういう状況をマッチングさせていくのかというのがOTCの問題ではないかと私は思います。そういったことを、実際にOTC化することでどういう形で、単なる受診勧奨という言葉で私は終わらせたくなくて、医師との連携を含めてどういう形を構築していくのか。また、更年期症状でかなり我慢されている方には我々メーカーのほうも、もしOTCを認めていただけるのであればそういったことで周知ということも我々も協力はできますので、そういう形でこのOTCの問題を産婦人科の先生方とも考えていければいいなと思いまして、補足説明をさせていただきました。以上でございます。
○笠貫座長 ありがとうございました。それでは、宮川構成員、お願いします。
○宮川構成員 日本医師会の宮川です。磯部構成員の今のお話は、ロジックが間違っています。ただ薬を出すのが薬剤師ではない。薬剤を出さないのも薬剤師です。つまり、適切にお薬の選択を勧めるのが薬剤師です。ですから、薬剤師は今、言ったようなお薬を出すという前提での磯部構成員の御発言は間違っていると私は思います。それは、ヘルスリテラシーそのものがそこに存在するからです。OTCはオーバー・ザ・カウンターとして薬を出すというのはその後の問題で、我慢して受診をしないでというのではなく、適切に受診勧奨するのが適切な薬剤師の在り方であり、そうでない姿勢は明確に間違っていると私は考えます。
○笠貫座長 ありがとうございます。寺内参考人、お願いします。
○寺内参考人 ただいま御懸念にありましたように、今、日本における更年期障害の診療体制というものが十分ではないということも本当に私たちは日々感じているところで、恐らく患者さんが300万人くらいいらっしゃる中で、実際に病院に受診していらっしゃる方が30万人くらいしかいないということは確かなところで、今、先生が御懸念を示された点は大変理解できるところでもありますし、また、そのようなことから薬局で様々にケアをしていただけるというのは大変ありがたいことだと思っております。ただ、先ほど岡野参考人も私も申し上げましたように、ホルモン補充療法というこの治療法自体は非常に厳密な管理を必要とする治療法であって、そのような形で患者さんが薬局にいらっしゃったときに、そこでこのような治療法をまず最初に選択するということは必ずしも適切ではないのではないか。今、漢方薬をはじめとして様々なOTC薬品の中で更年期障害に対処できるものはございますので、ぜひ薬局ではそのようなものを使って対処をお勧めいただき、それでも改善しないような方には、いよいよ医療機関を受診してホルモン補充療法を受けるようにというふうにお勧めいただくというのが最も適切ではないかと思います。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。磯部構成員、どうぞ。
○磯部構成員 いろいろな御指摘をいただいてありがとうございます。先ほど、宮川構成員からの間違っているということは私も十分強く認識をしたいと思っておりますが、一方、先ほど先生からも言われた270万人はどうするんですか。漢方のお話もありました。漢方はまた使い方が難しくて、更年期を訴えられている方々にどういうふうに適切に漢方を選んでいくのかというのは、これは釈迦に説法なのであすが、それについて薬局でOTCの中で安易に勧めるのがいいのか、また議論のあるところだと思います。それで、既にこれについて私が先ほど申し上げたことは、エストラジオールの薬は今OTCで何十年も経験があるんです。そういう問題が本当に起こっているのかどうか、そういうこともよく見ていかなければいけないです。そんな安易に薬剤師が売るわけはありません。そういう意味で、宮川構成員の御意見の売らないのも薬剤師、そのとおりであります。でも、こういうようなツールがありながら、どんなふうに応えていくのかということでやっていくことも大事なので、何もツールがないところでやれと言ってもできないですよ。漢方のほうがまた難しい。そういう意味で、どうするのか。その残った9割の270万人の方をどういうふうに考えていくのかということをみんなで考えていく一助として申し上げているわけで、絶対これが要るかどうかというと、また議論があると思いますけれども、私は更年期の問題も一つのプライマリーケアの問題として、OTCをどんなふうに考えて、実際に本当に必要な方々に我慢せずにつなげていくのか。確かに宮川構成員が言うように、売らないのも薬剤師の必要なところだと私は思いますけれども、ではどんなふうにやっていくのかということの絵柄を少し考えていかないと、こういった問題がずっとこのままでいいことでは必ずしもないと思いますので、そういったことだけは私としてコメントさせていただきたいと思います。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。岡野参考人、お願いします。
○岡野参考人 重要な問題の提示、ありがとうございます。先ほども薬局、薬剤師の数が非常に多くて、日本には実際に産婦人科専門医は1万3729名いますけれども、全国津々浦々いらっしゃいます。産婦人科の医師がいないところで、では薬局のほうができるかといいますと、先ほど言ったようにやはりバックアップ体制、連携体制がないところで到底できる話ではないですね。漢方薬のときにも、副作用はあると思いますが、緊急が発生するようなことはちょっと考えにくい。そうしますと、実際にバックアップ体制がないところで、薬剤師がいるからここではできるとか、そういう地域が存在するのかというと、これはちょっと現実的には想像しにくいものだと思いますし、多分処方を出す薬剤師の方もかなりのプレッシャーの中で本当にそれがやれるのか又はやるべきかというところは御本人自身がかなり悩まれるような内容ではないかとちょっと思いますので、そこら辺のところは単なる人数の問題とか、場所の問題ではないというところは御理解いただいたほうがよろしいかと思います。
○笠貫座長 富永構成員、どうぞ。
○富永構成員 日本薬剤師会の富永です。皆さんのおっしゃるとおりで、薬局へ更年期障害の患者さんが相談に見えるのは、病院にかかってもなかなか症状が取れないと、私はどうしましょうかというケースが多く、そこで漢方薬等が出されます。一方、私は更年期障害でしょうかと聞かれる方の中にはまだ病院も受診しないで来られる方がおられる。そこで、受診勧奨して更年期障害かどうか診察していただいたらどうですが・ホルモン補充療法等がありますよ、だから産婦人科にかかってくださいと、こういうのが薬剤師としての倫理だと思うんです。それが正しい考え方で、薬剤師がいきなり最初にホルモン補充療法をやりましょうと、それはとんだことだと思いますよ。そこはちゃんと医師による診断とすみ分けていかないといけない。今、ここで言うとまた心配する人もいるでしょうけれども、緊急避妊薬のことで産婦人科医と連携して、服用後に妊娠が判明したり、その他異常があったりすれば必ず産科にかかってくださいということを言うような体制を今つくっているところです。だから、こういうホルモン補充療法をスイッチOTC化して、さぁ薬剤師は責任を取れと言われても、我々はとんでもないというわけではないですけれども、一生懸命勉強はさせていただきますが、もうちょっと考えていただきたいと思うところです。以上です。
○笠貫座長 ほかに御意見はございますか。宮川構成員、どうぞ。
○宮川構成員 宮川ですけれども、今、富永構成員がおっしゃったように、診断が先にあるのか、薬が先にあるのか、ということだろうと思います。適切な診断があってこそ、適切な薬剤が選択されるという順番を間違えてはいけません。ただ、迷っている、お困りになっている、そういう患者さんがいるのであれば、それをどのように地域の中で支えていくのかということの議論は、これはまた別な話だと思います。それは薬剤師だろうが、医師だろうが、当然適切なところに相談していただきしっかりと支えていくのが本来の筋であって、その本来の筋の中の一つに、薬剤というものが治療法の一つとして存在し、その人を支えていきます。ですから、診断が先にあって、その後に薬剤を含めていろいろな治療法があるという順番を間違えると大変なことになるのではないかと思っております。更年期は更年期症状というような言い方で全てがくくられるわけではありません。鬱でも、鬱状態と鬱病とは明確に違うというようなところもしっかりと把握しながら、臨床というものは進んでいくんだということをみんなで自覚しながら、そして患者を支えていく体制をつくっていくのが本筋ではなかろうかと思っております。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。佐藤構成員、お願いします。
○佐藤構成員 産経新聞の佐藤です。皆さん、御説明ありがとうございました。更年期については、随分何度か取材をしたことがありまして、HRTを受けていらっしゃる方も行き着くまでにいろいろな医療機関を回り、心臓の専門医に診てもらい、かかりつけ医に診てもらい、精神科医にもかかり、2年も3年も苦しんだという方を何人も取材いたしました。どうしてこういうことになるのかなと思っていた次第です。岡野参考人の文章を読ませていただいて、イギリスでもこういう事態であれば日本でもましてやそうだろうと思った次第です。正しい治療にかかれない方たちがたくさんいらっしゃいます。一方で、診断なしにHRTのパッチを貼るのが正しくはないのも理解しますし、そもそもセルフメディケーションで連用する薬ではないというのもそのとおりだと思います。使うのであれば、乳がんの発生率なども踏まえて、がん検診をしながら、婦人科医と相談しながら使っていただくのが正しい薬だと思います。では、正しい方向のために何をしていただけるのかということを、ぜひ薬局薬剤師と婦人科の先生方で考えていただきたいと思うのです。そもそもこういうものです、という話をしていても、10年、20年の長きにわたって更年期がずっとたらい回しの対象になっている事態が続くのだろうとしか思えないです。正論をお互いに言うだけではなくて、ではどうしたら困っている方たちをちゃんと婦人科につなげることができるのかということを、磯部構成員のおっしゃったようにOTCをツールとして使うというのも一つだと思いますし、いやいやそうではない、薬剤師が働きかけるんだというのであれば、どうしたらそういうことができるのかということを考えていただきたいですし、ぜひ一緒にそこのところを考えていただきたいと思います。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。五十嵐構成員、どうぞ。
○五十嵐構成員 ありがとうございます。私なりの私見を述べさせていただきますけれども、ホットフラッシュは症状から皮膚科を受診される患者さんも結構いらっしゃるのです。それで、かつてそういう患者さんで、実はこういうお薬を前にもらったことがあるのだけれども、皮膚科でもこの薬を出してくださいと言われたことがあります。それで、自分はこの薬に慣れていないので添付文書を見てみると、これはかなり専門的な知識が必要な薬だと思いまして、ちょっとこれは皮膚科で出せる薬ではありませんよと言って、もともと出してもらっていた産婦人科で出してもらってくださいと言って断ったことがあります。私も一応医師免許を持っていますけれども、これは皮膚科で出す気にはなれない薬です。やはりこれは産婦人科の先生方に管理してもらうべき薬剤であって、薬局でいきなりホットフラッシュでこれを第一選択で出すというのはちょっと横暴というか、無理があるかと思いますので、私はやはりOTC化には反対です。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。宗林構成員、お願いします。
○宗林構成員 宗林です。女性だけの問題ではないのですけれども、ある年代になるとやはり更年期なのか、不定愁訴なのか、ちょっと鬱ぎみなのかなというようなことが全部織り交ざって、体調が変わってくる時期というのはあると思います。そのときに、今270万人医者にかからない人がいるというお話がありましたけれども、そのときに何が必要かというと、やはり診断をしてもらって、ホルモンを補充したほうがいいですねとか、そういうことが伴って初めて、こういう方法で私の症状は改善されるんだなど、精神的なアドバイスも含めてこれは治癒に初めてつながっていくものではないかと思うのです。ですから、やはり最初からいきなり診断、そして治療方法がホルモン補充方法ということで薬局に行って自分で買うということは、私はあり得ないと思っています。ただ、いろいろなやり方をして、最終的にはホルモン補充方法を定期的にやると調子がいいということを医師とコミュニケーションを図った上で、その後、存在としてOTC薬としてエストラジオールが存在して、自分でも買いに行けるという世の中が来ることについては反対していません。ただ、最初から自分で判断をしてそれを使うということは大分違いますので、私は反対しないのですけれども、流れとしてはそういうことではないかと思います。ですから、最初からのOTC選択はちょっと難しいのではないかと思っています。以上です。
○笠貫座長 松野構成員、お願いします。
○松野構成員 ありがとうございます。先ほど、たらい回しにされる問題を何とかする必要があるのではないかという御発言に対して思う私見ということで、今、総合診療医という制度が始まってしばらくたっているかと思うのですけれども、そういうところがもう少し成長していけば解決に向かうと同時に、薬剤師も同じ立場としてプライマリーケアができる薬剤師として育っていかなければいけないということを改めて感じたというところです。あとは、スイッチOTCとして、冷所保存品を扱う際の店舗としての保管の仕方や販売時の説明等の課題解決が必要と思います。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。岡野参考人、お願いします。
○岡野参考人 すみません。お時間いただきます。先ほどからとても貴重な御意見をいただいております。隣にいらっしゃる寺内参考人が副理事長をしておりまして、私も理事をしております日本女性医学会は前身が日本更年期医学会でございます。こちらは今5,000人のメンバーがいますが、産婦人科医が当然一番多いですけれども、第2に多いのは薬剤師の先生方です。ですから、そういう意味では既にコラボレーションを進めているというのは実際でありますし、薬剤師の先生にも中核の委員をやっていただいております。
それから、我々の学会では他の学会にも御理解いただくために、他の学会との学会連携委員会もつくっておりまして、コラボレーションをしたそれぞれの学会で、お互い同士で発表し合うというシンポジウムもやって、今のような課題に対して既に対処をスタートしておりますので、その点についても御理解いただけるとありがたいと思います。
○笠貫座長 磯部構成員、どうぞ。
○磯部構成員 申し訳ございません。私はこれをOTC化するのは、二択ではない。つまり、薬剤師が管理するのか、医師が管理するのかというだけではなくて、困っている方々にどう対応するのかということだと思いますので、例えば診断が難しいならば先ほど宗林構成員もおっしゃったような、最初にちゃんと診断をしていただいて、長い治療期間でしょうから、その間にOTCの選択肢をどう考えるのかというのも一つあるでしょうし、言ってみれば薬剤師が管理するか、医師が管理するかという問題にしないで、先ほど佐藤委員がおっしゃってくれた、今、困っている方々にどういう形で薬剤師と医師との連携でやっていけるのかをぜひやってもらいたい。その中にこのOTCという問題が一つの解決策になるのであれば、難しい薬だからOTCではないんだというだけではなくて、どういう場面に立ったら意味があるのではないかということも含めて、ぜひ考えてもらいたいと思います。特に産婦人科の関係は先ほど富永構成員もおっしゃってくれましたけれども、ほかの診療科よりもずっと緊急避妊薬の問題でコミュニケーションが取れつつある。取れ始めている。学会の話もいただいたので、そういうところから困っている方々にこういうものをどういうふうに考えていくのかをぜひやっていただきたいと思います。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。それでは、本評価検討会議としての方向性について、整理したいと思います。HRT、ホルモン補充療法については、まず更年期障害の診断が難しく、特に鬱病との鑑別が難しく、治療選択についてリスク・ベネフィットの評価が重要であり、高い専門性が必要だということなど、御意見いただきました。また、HRTの副作用として、不正子宮出血などに対する厳密な管理の必要性が指摘されました。一方で、更年期症状を持った人はたくさんおられるという高いニーズがあり、先ほどの更年期障害の診断治療の難しさを踏まえて、そのニーズにどう対応できるかについて問題提起があり、構成員の方々から議論をいただきました。問題は大分整理されてきたのではないかと思います。特に緊急避妊薬のときも思いましたが、緊急事態への対応として、どのように医師として、特に婦人科医のみならず救急医や総合診療医、それぞれの専門の先生方がどのように連携を取って提供体制を作れるのか、薬剤師の方々とどのように連携をとっていくかについて、10年近く議論を重ねてきました。その結果、ようやく地域社会での医療に関わる多くの人の連携が非常に重要であり、実際、緊急避妊薬の提供体制はその一歩を踏み出したと思っています。一方、HRTのOTC化は緊急事態ではありませんが、平時においてもたくさんの更年期症状で苦しんでいる方々のニーズに応えるために現在の更年期障害の診療体制には限界があり、その対応については今後の課題として議論していただきたいと思いまます。この方向性のまとめ方でよろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、本成分について、パブリックコメント及び2回目の評価検討会議での議論が必要という方がおられましたら挙手をお願いします。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、本日いただいた御意見、あるいは活発な御議論を踏まえて、事務局で検討会議結果を作成し、構成員の先生方に御確認いただいた後に公表するという形で進めさせていただきたいと思います。続きまして、エスフルルビプロフェン・ハッカ油について、事務局から説明をお願いします。
○事務局 事務局でございます。エスフルルビプロフェン・ハッカ油について御説明いたします。
63ページ、資料4-1を御覧ください。エスフルルビプロフェン・ハッカ油のスイッチOTC化した際の効能効果は、鎮痛、消炎です。対応する医療用医薬品はロコアテープでして、その効能・効果は変形性関節症における鎮痛・消炎となってございます。要望者は、本成分の主な要望理由として、効果の高い貼付剤を使用したいということを挙げてございます。
64ページを御覧ください。ロコアテープですが、2015年に承認をされてございまして、その再審査結果が2024年に通知をされてございます。結果は、承認拒否事由のいずれにも該当しないと判断をされてございます。
66ページを御覧ください。本剤には禁忌に、消化性潰瘍のある患者、重篤な血液の異常のある患者、重篤な肝機能障害のある患者、ほか7件が設定をされてございまして、また重大な副作用としてはショック、アナフィラキシー、急性腎障害、ネフローゼ症候群、胃腸出血、他9件が設定をされてございます。
69ページを御覧ください。変形性膝関節症は約800万人が疼痛を有しており、X線で確認される関節症変化は約2500万人に存在、また40歳以上での有病率は約55%、有症状者が1800万人に達すると言われてございます。次に、同種同効薬です。本邦において、変形性関節症の効能・効果を有する医療用NSAIDs含有貼付剤のうち、スイッチOTC化されている成分が6成分ございます。
71ページを御覧ください。海外での承認状況ですけれども、本成分が一般用医薬品として承認をされている国はございません。医療用医薬品としては掲載の6か国全てで承認をされていませんが、タイ等では承認をされてございます。
77ページ、資料4-2を御覧ください。日本整形外科学会、日本臨床整形外科学会及び日本OTC医薬品協会から見解が提出をされてございますので、それぞれ御紹介をいたします。
まず、日本整形外科学会の見解でございます。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいてございます。その根拠として、本剤の過剰使用により血中濃度が高くなると消化性潰瘍や腎機能障害などの副作用を生じる可能性があること、変形性関節症に対する本剤の使用は対症療法であり、原因療法のためには定期的な医師の診察が必要であるが、本剤がスイッチOTC化されることにより、定期的な受診機会の喪失が懸念されること、スイッチOTC化されているNSAIDsにおいても、変形性関節症を効能・効果に有する成分はないこと、他の貼付剤と同様の使用方法とすることにより、健康被害を受ける患者数の増加が懸念されること、を挙げていただいています。
79ページを御覧ください。次に、日本臨床整形外科学会の見解を御紹介いたします。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいております。その根拠として、本剤2枚貼付時の全身曝露量は、フルルビプロフェン経口剤の通常用量投与時と同程度に達するため、貼付剤でありながら内服NSAIDsと同様の注意が必要とされていること、禁忌とされる対象者が多岐にわたるが、これらを一般の消費者の方が自己判断することは極めて困難であること、自己判断で3枚以上使用したり、他のNSAIDs含有のOTC医薬品(内服薬・外用薬)と安易に併用したりするなど、過量投与のリスクが医療用よりも格段に高まること、を挙げていただいています。
82ページを御覧ください。最後に、日本OTC医薬品協会の見解を御紹介いたします。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいております。その根拠として、医療用医薬品の適用は変形性関節症のみであり、保険診療においては他のNSAIDs貼付剤と異なる制限を受けていること、保険診療上、X線検査の実施状況が求められており、これは薬局等では対応困難であること、を挙げていただいています。
85ページ、資料4-3を御覧ください。御意見募集において6件の御意見が寄せられてございまして、例えばスイッチOTC化によりセルフメディケーションの選択肢が広がるが、副作用の発現抑制の観点から薬剤師による十分な説明や指導が必要、との御意見をいただいてございます。事務局からの御説明は以上となります。
○笠貫座長 ありがとうございました。日本整形外科学会からの見解について、寺門参考人から御意見、補足等をお願いします。
○寺門参考人 日本整形外科学会の寺門でございます。今、説明がありましたとおり、このエスフルルビプロフェンというものはフルルビプロフェンのS体というもので、吸収率が通常のフルルビプロフェンの2倍以上という形で非常に吸収がいいんです。この薬剤特性から、確かに効果、有効性が高いという評価を得ていますけれども、使用上の注意点としては、使用は1回、1枚で、2枚以上は貼付しないように、2枚貼付をすると内服薬のフルルビプロフェンを内服したのと同じくらいの効果があるということで、我々も処方するときに、ほかに内服薬を飲んでいないかどうかということを確認して、それで処方する。それから、処方するときにやはり患者さんに、ほかに内服薬を併用しないようにとか、1日2枚以上は貼らないようにとか、そういうことをしっかりと説明をして処方しています。そういう点からいって、やはりセルフメディケーションにはなかなかそぐわない、なじまない薬ではないかと考えます。対象疾患の観点からでもこちらは変形性膝関節症の患者さんに限定されていますので、やはりしっかりと医師による診断をして処方するべきであると考えます。また、スイッチOTC化した場合の社会の影響の観点というところでは、通常の湿布薬のように高齢者が使ってしまうと、高齢者は1日2枚も3枚もあちこちに貼ってしまうということを考えると合併症を起こしてくる危険性が非常に高いということで、安全性という点からもやはりスイッチOTC化にはなじまないだろうと考えます。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。日本臨床整形外科学会からの見解について、長谷川参考人からお願いします。
○長谷川参考人 ありがとうございます。日本臨床整形外科学会の理事長の長谷川です。今、日本整形外科学会の寺門参考人から詳細な御説明がありましたので、重複は省きます。重要な点は3点です。まず、これは診断を前提とした薬剤であることです。変形性膝関節症であって、診断なくして薬剤投与というのはあり得ません。したがって、これは診断が要るということです。医療の基本だと思います。それから、この薬剤は一見、湿布の顔をしているのですけれども、間違ってたくさん貼ると血中濃度が上がってしまう。今はやりの全身作用型の湿布なんです。これを同じようにOTC化すると、間違う患者さんがかなりいらっしゃいます。私も、これは2枚以上貼ったら駄目だぞと言っても、翌日いっぱい貼ってくる患者さんがいらっしゃるというのも事実でございます。ですから、これは非常に気をつけなければいけない薬なので、もうちょっと我々医師にちゃんとその裁量をお任せいただきたいと思います。それが証拠に、欧米諸国ではこれはOTC化されておりません。やはり欧米でも危ない薬なんだという認識があるのかと思います。したがいまして、国民の利便性は非常に大事だと思いますが、国民の健康を守ることはもっと大事かと思いますし、この委員会で十分に御議論をお願いしたいと思います。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。日本OTC医薬品協会からの見解について、磯部構成員から御意見、補足などをお願いします。
○磯部構成員 ありがとうございます。日本OTC医薬品協会の磯部でございます。これに関しましては先ほどとは大分違って、湿布剤に関しましては鎮痛消炎剤はかなり数多くのものがOTC化されていて、いろいろな薬が選べる環境にあります。今、先生から御指摘があったようにまさしく湿布の顔をしているのですが、ラセミ体からS体だけに効果を増強させて、強力な作用を期待して設計された湿布剤だというふうに認識しております。私どものほうも83ページに少し書かせていただいているのですが、そういう経緯で開発されたこともありまして、医師が使う場合もやはりX線検査で本当に変形性関節症があるのかということを十分確認した上で使うということが前提で、ほかの湿布剤と同様にしないということで、管理し、使うということで、そういう点では十分理解はできますので、私どももこのような状況の薬なので反対をするということで今日はコメントさせていただきます。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。構成員の方々から御意見をいただきたいと思います。富永構成員、どうぞ。
○富永構成員 今までお聞きしていて、そのとおりで、このロコアテープが適正使用を確保しているのは、やはり医師も処方時に注意をなさるわけですよね。それで、我々も調剤の投薬時に同じような指導をするわけです。それでも守らない人がいるという現実があります。だからこそ、これは医療用医薬品としておいて連携して、先ほども言いましたけれども、医師と薬剤師が連携して初めて適正使用が確保される薬だと思っております。以上です。
○笠貫座長 ほかにございませんか。宮地構成員、お願いします。
○宮地構成員 女性薬剤師会の宮地です。磯部構成員から言われたように、たくさん今までOTCの湿布剤があります。ロコアテープと比較するのに、それを全部見てみたのです。そうしたら、幅広い疾患に今までのテープは使えるのですけれども、ロコアテープは使えない。そういうことを考えたら、今のままで、ボルタレンゲルにしろ何にしろ、十分ではないかなと私は思いました。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございます。特段ございませんでしたら、学会、医会、日本OTC医薬品協会、皆さんの御意見は反対という方向性でまとめたいと思います。変形性関節症のみを適応とする本成分についてのOTC化は難しく、類似の症状に対しては湿布薬が存在します。本成分は、変形性関節症の診断が前提であり、湿布薬であるが、血中濃度が非常に高くなり過量投与になるリスクが指摘され、皆さんの御意見が同じ方向性だったと思います。本成分の課題点について皆さんの共通の認識が得られたと思いますが、特に異議はございませんでしょうか。ありがとうございました。それでは、本成分についてパブリックコメント及び2回目の評価検討会議での議論が必要という方がいらっしゃいましたら挙手をお願いします。ありがとうございます。本日いただいた御意見を踏まえて事務局で検討会議結果案を作成し、構成員の先生方に御確認いただいた後に公表するという形で進めさせていただきます。続きまして、セレコキシブについて事務局から説明をお願いします。
○事務局 事務局でございます。セレコキシブについて御説明いたします。
87ページ、資料5-1を御覧ください。セレコキシブのスイッチOTC化した際の効能・効果は各種鎮痛になってございます。対応する医療用医薬品はセレコックス錠100mg及び同錠200mgで、その効能・効果は関節リウマチ、変形性関節症等の消炎・鎮痛及び手術後、外傷後並びに抜歯後の消炎・鎮痛です。要望者は、本成分の主な要望理由として、ロキソプロフェンより消化管潰瘍を起こしにくいこと、1日2回の服用でよいことを挙げられています。
88ページを御覧ください。セレコックス錠100mg及び同錠200mgは2007年に承認をされてございまして、再審査結果は2020年に通知をされていますが、承認拒否事由のいずれにも該当しないということで判断されてございます。
90ページを御覧ください。本剤は禁忌に、本剤の成分またはスルホンアミドに対し、過敏症の既往歴のある患者。アスピリン喘息、またはその既往歴のある患者、ほか6件が設定をされており、重大な副作用としては、ショック、アナフィラキシー、消化性潰瘍、消化管出血等が設定をされています。
94ページを御覧ください。推定使用者数等として、腰痛は2800万人、肩凝りは2500万人と推定をされてございます。次に、同種同効薬についてです。COX-2選択性の高いNSAIDsであるメロキシカムのスイッチOTCが本年2025年に承認をされてございます。
95ページを御覧ください。海外での承認状況について、本成分はオーストラリアで一般用医薬品として承認されており、医療用医薬品としては掲載の6か国全てで承認をされてございます。
104ページ、資料5-2を御覧ください。日本整形外科学会、日本臨床整形外科学会、日本臨床内科医会及び日本OTC医薬品協会から、それぞれ見解が提出をされておりますので御紹介をさせていただきます。
まず、日本整形外科学会の見解です。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいております。その根拠として、本剤は従来薬に比して消化管潰瘍の頻度が低いとされるものの、国内臨床試験ではその差異が明確ではなく、特に潰瘍既往者や高齢者においては依然として高リスクと考えられること、医療用医薬品の適応には関節リウマチが含まれているが、これは専門医管理下での長期治療が必須であり、OTC対象とすべきではないこと、変形性関節症や腰痛などの慢性疼痛に対しても、疾患評価や併存疾患管理を伴うべきであり、単なる対症療法薬として長期使用することは医療機関受診の遅れや病態悪化につながること、手術後、外傷後並びに抜歯後の消炎・鎮痛に対しての使用は、その服用方法が複雑であるため、OTC化にはなじまない薬剤であること、を挙げていただいています。
106ページを御覧ください。続いて、日本臨床整形外科学会の見解を御紹介いたします。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいております。その根拠として、心血管リスク、消化管リスク、その他の重篤な副作用が生じるリスク、多数の禁忌・相互作用と不適切な使用のリスクを踏まえると、OTCとして自己管理下で使用するには不適切と考えられること、本成分のような強力な薬剤の適正使用には、医師による正確な診断と処方、薬剤師による詳細な服薬指導、そして継続的な副作用のモニタリングといった多職種連携が不可欠となること、との御意見をいただいております。
109ページを御覧ください。次に、日本臨床内科医会の見解を御紹介いたします。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいております。その根拠として、CYP2C9で代謝され、様々な薬剤との相互作用が認められるため、特に高齢者において販売時に服用している薬を確認する必要があるが、現時点でそのような体制は構築されておらず、スイッチOTC化は不適と考えること、本成分を投与しても、消化管の有害事象が完全に予防できるわけではなく、日常診療ではプロトンポンプ阻害薬を併用し、対応せざるを得ない患者も多いことから、既に非選択的NSAIDsが複数OTC化されており、消化管の有害事象の予防を理由に本成分をスイッチOTC化する必要性は乏しいと考えられること、との御意見をいただいております。
111ページを御覧ください。最後に、日本OTC医薬品協会の見解を御紹介いたします。スイッチOTC化については、反対との御意見をいただいております。その理由として、アメリカにおいて2005年にCOX-2選択的阻害薬に心筋梗塞等の重篤な心血管系副作用を引き起こす可能性があるとして、FDAがCOX-2選択的阻害薬全体の安全性を再評価し、セレコキシブを含む全てのNSAIDsに対して心血管系リスクを添付文書に明記するよう強く勧告し、ボックス警告が追記をされた。その後、2016年に新たな試験結果が報告され、FDAはセレコキシブは心血管安全性において他のNSAIDsと同等と評価はしているのですけれども、枠組み警告は削除されなかったこと、日本においても、COX-2選択的阻害剤等の投与により心血管系のリスクを増大する可能性があること、これらのリスクは治療初期から発生する可能性があるとともに、使用期間が長くなるほど増大する可能性があることが添付文書の警告欄等に記載されていること、このような状況を踏まえ、アメリカでの本成分のスイッチOTC化の議論や、医療用医薬品の安全性評価が変更される等の状況変化があった場合に、改めて検討することが望ましいこと、との御意見をいただいております。
114ページ、資料5-3を御覧ください。御意見募集において5件の御意見が寄せられてございまして、例えば既存のOTC鎮痛薬では胃の負担が強く十分に使えないという現状に対して、セレコキシブ成分がスイッチOTC化されることにより選択肢が広がり、セルフメディケーション推進につながる、との御意見をいただいております。事務局からの御説明は以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。初めに日本整形外科学会からの見解について、寺門参考人からお願いします。
○寺門参考人 日本整形外科学会、寺門でございます。セレコキシブですけれども、こちらはCOX-2選択阻害薬で、心筋梗塞や脳卒中などの重篤な、かつ致死的な新血管系血栓塞栓性の事象のリスクを増大させる可能性があるとされています。また、ロキソプロフェンよりも消化管潰瘍を起こしにくいというふうにここに書いてありますけれども、従来薬に対して消化管潰瘍の頻度が低いと言われてはいますが、国内臨床試験でその差異は明確ではなく、特に高齢者においては依然と高リスクと考えられます。また、対象疾患として関節リウマチというものがありますけれども、やはりこちらは医師の診察の下に診断されるべきであって、患者さんの自己判断によるセルフメディケーションとしての薬剤としてはそぐわないものかと考えます。また、適正使用の観点では、先ほどの説明のところにもありましたとおり、手術後、外傷後並びに抜歯後の消炎・鎮痛というものが対象疾患になっているのですけれども、この用法が非常に難しい、複雑な服用の仕方になっています。成人ではセレコキシブを初回は400mg、2回目以降は1回200mgとして1日2回経口摂取する。通常のリウマチは1日100mgから200mgですから、ここの用量は倍になっています。頓服の場合は初回のみ400mgという形で、剤型も2種類あって、服用の仕方が非常に複雑であるということから考えても、私は審査員もやっているのですけれども、医師ですら間違った処方をすることが非常に多く見られます。そういうことから考えても、患者さんがセルフメディケーションでやるのには少しそぐわない薬ではないか。そのほかに、OTC化されているロキソプロフェンとか、メロキシカムとか、そういう薬もありますので、このセレコキシブをあえてOTC化する必要性はないと考えます。
○笠貫座長 ありがとうございました。次に日本臨床整形外科学会からの見解について、長谷川参考人からお願いします。
○長谷川参考人 日本臨床整形外科学会理事長の長谷川です。寺門参考人から主なことについてはお示しいただきましたので、強調点だけ申し上げさせていただきます。まず、COX-2阻害薬というのは胃潰瘍とか消化性潰瘍の副作用を防ぐために開発された薬で、本来、減るのかというと、実際は減ったという証拠は今のところ多くありません。それに加えて、心血管系のリスクがアメリカで報告されて、日本でも長期連用により生じるということが言われていて、これは別の副作用が出ております。2つ目は、対象疾患です。薬剤というのは医師の診断があって処方されるべきものであって、関節リウマチとか変形性関節症などは診断が必ず要るものです。その診断が要るということと、先ほど説明がありました400mg、200mg、100mg、3種類の用量を飲み分けなければならないという非常に複雑な飲み方があります。そういったことで、これはOTC化にはそぐわないのではないか。欧米でもこれはOTC化されておりません。したがいまして、ここは慎重に考える必要があると私は考えます。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。日本臨床内科医会からの見解について、湯浅構成員からお願いします。
○湯浅構成員 ありがとうございます。本成分のスイッチOTC化には反対いたします。この薬はCOX-2を選択的に阻害するわけですから、薬理的には胃腸障害が少ないということになりますが、脳心血管系イベントのリスクが増えるという欠点がございます。この脳心血管系イベント増加のリスク因子を見てみると、既存の脳心血管疾患があるということはもちろんですが、高齢者が含まれます。脳心血管疾患の既往がある患者さんは、バイアスピリンなどの抗血小板薬を服用されている方も多いと思いますが、抗血小板薬を服薬していても、セレコキシブの脳心血管系リスクは相殺されないと考えられています。セレコキシブの仕様に際しては、医師の管理下で投与する必要があります。同時に、腎臓でのプロスタグランジンの合成を阻害するということから、ナトリウムや水分の貯留、あるいは血管の拡張が抑制されて血圧が上昇することがあります。また、昨年8月に2025年度版の高血圧の管理・治療ガイドラインが発表されましたが、その中で主要降圧薬となるグループ1に該当する、ACE阻害薬、ARB、カルシウム拮抗薬、利用薬のうち、カルシウム拮抗薬を除いてですが、セレコキシブなどのNSAIDsとの併用は、降圧効果を減弱させてしまうことが報告されています。現在、高血圧の方がおよそ4200万人本邦にいらっしゃるということを考えれば、やはりこれは大きな問題になるのではないかと思います。最後に、この薬に関して、従来のNSAIDsと比べ、消化管の出血が少ないと言われていますが、ゼロになるわけではないということは押さえておかなければならないと思います。特に高齢者に投与する場合は、プロトンポンプインヒビターを併用するケースも多いと感じております。スイッチOTC化というのは医療用として安全に使用されている実績がある薬を店頭に置くことであると理解しておりますし、国民がいかに安心感を持ってその薬を購入していただけるかというところが非常に大事だと思っています。現段階で、この薬は国民々が安心して購入できるところまでには至っていないと思いますので、あらためて反対という立場を取らせていただきます。以上です。
○笠貫座長 ありがとうございました。日本OTC医薬品協会からの御見解について、磯部構成員からお願いします。
○磯部構成員 ありがとうございます。これについては、賛成にするか、反対にするか、かなり悩みました。それで、結果的にはどちらかしか選べないと言われたので、今のところはちょっと難しいかなということで、反対というふうにさせていただきました。理由は、先ほど湯浅構成員やいろいろな先生方がおっしゃったことで、アメリカでの心血管系の副作用に関しては重篤なものがあって、アメリカのFDAでもかなり悩んでいるという状況で時間かかっているのですけれども、そういう状況にあるということは事実だろうとも思っております。それについてはまだ結論が出ていないということを考えたときに、鎮痛剤はある程度ラインナップをそろえたほうがいいと私は思っているのですが、それでも幾つか鎮痛消炎剤はありますので、そういう中で考えると、当面そういう状況を見極めた上で今後の判断かなという意味で、今回どちらかしかないということで、反対という形にさせていただいております。その上で、特に先ほどリウマチのお話とかいろいろありました。私も、今のところは関節リウマチにOTC効能を認めるのはなかなか難しいだろうということは理解しておりますが、本当に今後医療リソースが厳しくなってきたときにどう考えていくかはまた別の問題があるだろうと思っております。つまり、当然最初の診断や安定化させるまではバイオ製剤もいろいろ使われますので、そういう中でリウマチの患者さんの鎮痛剤をどのように考えていくのか。それについてはまだ議論が将来的にはあるだろうとは思っているので、現時点でOTC効能としてリウマチは難しいということはよく理解をしておりますが、将来的には日本の医療を守るという視点から、どういうところまでこういう選択肢、つまり全てのリウマチの方がOTCでいくということではなくて、ある程度そういうような使い方も一部の地域とか状況によってはあり得るということで、特にこれから日本の医療が都市部でも地方でもいろいろな形でやり方を変えていかなければいけないという状況下の中では、いろんな選択肢を持ちながら、医師と薬剤師とが地域の医療をみんなで協力してどうやっていくのかということを考えたときには、将来的にはリウマチの問題であっても頭から駄目だということだけではないのではないかと思ってございます。ただ、現時点ではよく分かっております。
○長谷川参考人 リウマチという診断をするのは医者じゃないですか。
○磯部構成員 私はそういうふうに言っています。
○長谷川参考人 あなたの発言は私にはそうとは全然聞こえない。リウマチと判断するのは医師だと思いますけれども。
○磯部構成員 どなたが発言されていますか。
○長谷川参考人 僕です。
○磯部構成員 失礼しました。こちらを見ていたので。
○長谷川参考人 まずそこが基本です。もちろん医師と薬剤師の連携は大事だと私も思いますけれども、リウマチの診断基準をするのはやはり医者だと思いますよ。
○磯部構成員 私はそんなことは一切言っていませんから。
○長谷川参考人 そんなふうに取れます。
○磯部構成員 それは、私は言っていません。言っていないのは事実ですから、別にリウマチの診断を薬剤師がするだとか、一切言っていません。一切言っていませんが、当然診断をいろいろやる中で、安定する時期があった場合にこういうものを使うということをどう考えていくかはあるのではないかということを申し上げているので、私は関節リウマチの診断を薬剤師がやるとか、どうするなどということは一切言っておりませんので、それだけは誤解のないようにお願いいたします。
○長谷川参考人 今日はOTC化の議論でしたね。確認だけさせてください。
○笠貫座長 御指摘のとおり、本評価検討会議はスイッチOTC化を議論する会議ですが、本評価検討会議で、現時点での課題抽出と対応策に加えて、今後の課題についても自由に議論していただくのも必要であり、先ほどHRTについても問題提起と議論をしていただきました。ほかに御意見がなければ、まとめに入ります。
○長谷川参考人 分かりました。
○笠貫座長 そういう意味で、セレコックスにつきましては、心血管リスクや消化管潰瘍等の副作用や、関節リウマチの診断や用法用量の難しさ等について、日本整形外科学会、日本臨床整形外科学会、日本臨床内科医会、それから日本OTC医薬品協会から、現時点でのOTC化は反対という御意見がったと思います。それでは、そういうまとめ方でこの評価検討会議としての方向性をまとめたいと思っています。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、本成分についてパブリックコメント及び2回目の評価検討会議での議論が必要という方がいらっしゃいましたら、挙手をお願いします。よろしいでしょうか。ありがとうございます。それでは、本日いただいた御意見を踏まえて、事務局で検討会議結果案を作成し、構成員の先生方に御確認いただいた後に公表するという形で進めていただきたいと思います。本日の議題は以上でございますが、その他、事務局から何かありましたらお願いいたします。
○事務局 事務局でございます。本日も長時間にわたり御議論いただき、ありがとうございました。本日は以上となります。次回の評価検討会議ですけれども、詳細が決まり次第、また御連絡をいたします。御多用のところ恐縮でございますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。以上でございます。
○笠貫座長 今日も幅広く活発な議論をしていただきました。これで第34回医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議を終了します。御協力ありがとうございました。
( 了 )
照会先
厚生労働省 医薬局 医薬品審査管理課
03-5253-1111(内線 2737、4225)

