令和7年度 第7回化学物質管理に係る専門家検討会 議事録

労働基準局安全衛生部化学物質対策課

日時

令和8年1月9日(金)14:00~16:00

場所

AP虎ノ門 Aルーム

議事内容

午後2時00分 開会

○佐藤環境改善・ばく露対策室長 本日は、大変お忙しい中、御参集いただきまして誠にありがとうございます。それでは、定刻になりましたので、令和7年度第7回化学物質管理に係る専門家検討会を開催いたします。
私は、本日、座長に進行をお渡しするまで司会を務めさせていただきます、化学物質対策課環境改善・ばく露対策室長の佐藤と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、濃度基準値の検討、それから、後半に濃度基準値設定対象物質ごとの測定方法、がん原性物質の記録の保存について検討することとしております。
今回は、開催要綱別紙の構成員名簿のうち、15名の構成員に出席いただいております。また、山室構成員におきましては後ほど御出席いただくこととなっております。また、このうち、髙田構成員、武林構成員につきましてはオンラインでの参加の御予定となってございまして、後ほど参加される御予定となってございます。なお、加藤構成員におかれましては本日は欠席となっているところでございます。
本日は会場とオンラインの併用で開催しておりますので、会場参加の皆様は、御発言の際、マイクのスイッチを入れてから、必ずマイクを近づけて使用していただきますようお願いいたします。また、オンライン参加の皆様におかれましては、御発言の際、挙手ボタンを押していただきまして、座長の指名を受けてから御発言いただきますようお願いします。また、発言の際は、周囲の音を拾ってしまうことがございますので、御発言される場合を除きまして、マイクをミュート(オフ)の設定にしていただきますようよろしくお願いいたします。
なお、議事録を作成し、全ての構成員の皆様に御確認いただいた上で、後日公表させていただきますので、御承知おきください。
本日の会議は公開としております。一般傍聴者につきましてはウェブでの音声配信のみとさせていただいております。
それでは、城内座長に以降の議事進行をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
○城内座長 城内です。よろしくお願いいたします。
では、まず、事務局から資料の確認をお願いいたします。
○佐藤環境改善・ばく露対策室長 本日の資料はお手元のタブレットに格納しております。御確認ください。資料といたしましては、議事次第と配付資料一覧、それから、配付資料としましては、資料1-1から1-2、資料2-1から2-2、資料3-1から3-2、資料4-1から4-2、資料5、資料6-1から6-2、また、参考資料といたしまして、参考資料1から参考資料3までを御用意しております。会場にお越しの構成員の皆様方におかれましては、資料に抜けなどがないか、御確認いただきますようよろしくお願いいたします。オンラインで参加いただいております構成員の皆様におかれましては、資料を事前にメールで送付させていただいておりますが、何かございましたら事務局までお知らせください。本日の資料は厚生労働省のホームページにあらかじめ掲載しております。傍聴の方はそちらを御覧ください。
資料の確認は以上でございます。
○城内座長 ありがとうございます。

(1)濃度基準値の検討について

○城内座長 それでは、本日の議事に入ります。
議事1「濃度基準値の検討について」です。本日は23物質について検討する予定としております。事務局から資料の説明をお願いいたします。
○小永光有害性調査機関査察官 それでは、議事1「濃度基準値の検討について」の資料については小永光から御説明させていただきます。資料の御説明後、構成員の先生方から事前にいただきました御質問、御意見などを事務局から御説明させていただきます。その御質問、御意見を踏まえていただいた上で、個別の物質ごとに御議論いただければと思います。なお、検討に必要な一次文献ですけれども、タブレットの「文献」のところに保存されておりますので、必要に応じ確認いただければと思います。
それでは、資料1-1から御説明いたします。資料1-1でございますけど、こちらは令和6年度以前の積み残しとなっていた物質のリストとなっておりまして、本日はこのリストのうち、濃度基準値及び測定方法のそれぞれに丸がついている物質でございまして、濃度基準値のほうは2物質、測定方法のほうは3物質について御検討いただくことになっています。
また、資料1-2のほうですけれども、こちらは本年度の濃度基準値設定対象物質検討状況リストでございまして、このリストのうち、本日御検討いただくものは、丸がついております濃度基準値の21物質、測定方法はゼロ物質となっております。
続きまして、個別の物質について資料2-1で御説明いたします。資料2-1を御確認いただければと思います。
まず、1ページ目を御覧ください。こちらはピンドンでございます。
この物質につきましては詳細調査となっておりまして、ピンドンの八時間濃度基準値については0.01mg/m3を提案しております。
最初にその他のコメントの欄を見ていただければと思いますけれども、濃度基準値の提案に資する本物質固有の有害性情報は得られませんでした。本物質はビタミン系の拮抗薬で、プロトロンビン形成を遅発的に抑制し、反復投与により血液凝固に累積的影響を及ぼします。この薬理作用はワルファリンと同じであり、WHO-EHCの評価においても本物質はワルファリンと同じグループの評価となっていることから、本物質の濃度基準値はワルファリンの情報を基に設定することとしたと記載しております。
これを踏まえまして、濃度基準値の提案の理由のところを見ていただければと思います。根拠論文は2つ記載しておりますけれども、まとめとしましては、ワルファリンと同じ抗凝固性を持つピンドンについて、抗凝固性を防ぐ観点でばく露量を0.01mg/日未満にする必要があると考えられることより、抗凝固性を臨界影響としたNOAELを0.2mg/日と判断し、不確実係数等を考慮した0.01mg/m3を八時間濃度基準値として提案するとしております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
それでは、続きまして、3ページを御覧ください。3ページはオルト-フェニルフェノールでございます。
こちらの物質は初期調査となっておりまして、八時間濃度基準値として10mg/m3を提案いたします。
根拠論文は記載の2文献となっておりまして、提案の理由としましてはコメント欄の記載のとおりでございますけれども、まとめとしましては、動物試験の結果から、腎臓と膀胱の有害影響を臨界影響としたNOAELを40mg/kg bw/dayと判断し、不確実係数等を考慮した10mg/m3を八時間濃度基準値として提案するとしております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
続きまして、5ページを御覧ください。ナトリウム=ビフェニル-2-オラートでございます。
こちらの物質については初期調査となっておりまして、八時間濃度基準値は10mg/m3を提案いたします。
こちらの物質は、先にその他のコメントを見ていただければと思いますけれども、当該物質については1つ前の物質のオルト-フェニルフェノールのナトリウム塩であることから、オルト-フェニルフェノールの知見を用いて濃度基準値を導出しております。
そのため、根拠論文は同様になっておりますけれども、導出の理由としましてはコメント欄の記載のとおりですが、まとめとして、動物試験の結果から、腎臓及び膀胱の有害影響を臨界影響としたNOAELを40mg/kg bw/dayと判断し、不確実係数等を考慮した10mg/m3を八時間濃度基準値として提案するとなっております。
続きまして、7ページを御覧ください。インデンでございます。
こちらの物質は詳細調査となっておりまして、八時間濃度基準値として4mg/m3を提案いたします。
根拠論文は記載の1文献となっておりまして、濃度基準値の提案の理由としましては記載のとおりでございますが、まとめとしては、動物実験の結果から、体重増加抑制と血液の影響を臨界影響としたNOAELを20mg/kg bw/dayと判断し、不確実係数等を考慮した4mg/m3を八時間濃度基準値として提案するとしております。
続きまして、9ページを御覧ください。ベンジルアルコールでございます。
ベンジルアルコールについては初期調査となっておりまして、八時間濃度基準値として10mg/m3を提案いたします。
根拠論文は記載の4文献となっておりまして、導出の根拠としてはコメント欄の記載のとおりでございますけれども、まとめとしては、動物試験の結果から、体重減少を臨界影響としたNOAELを330mg/m3と判断し、不確実係数等を考慮した10mg/m3を八時間濃度基準値として提案するとしております。なお、短時間濃度基準値については、適切な文献が認められないことから、「設定できない」としております。
その他のコメントも併せて御確認いただければと思います。
続きまして、12ページのチオシアン酸第一銅でございます。ここからは銅の化合物の関係が続きます。
当該物質につきましては、八時間濃度基準値は銅として0.25mg/m3を提案いたします。
その他のコメントを先に見ていただければと思いますけれども、濃度基準値設定に資するチオシアン酸第一銅の固有の有害性情報は得られませんでした。チオシアン酸第一銅は水に不溶であるが、酸環境下ではイオン解離をする可能性を想定し、「銅」と「チオシアン酸」の有害性を比較した結果、銅及びチオシアン酸の八時間濃度基準値導出値の本物質量換算値はそれぞれ0.5mg/m3、0.8mg/m3であることから、銅として濃度基準値を提案するとしております。
そのため、根拠論文は記載の2文献としておりまして、導出の根拠としてはコメント欄の記載のとおりでございますけれども、まとめのところで、ヒトの耐容上限量に基づきまして、銅摂取の過剰摂取の上限を5mg/日と判断し、不確実係数等を考慮した銅として0.25mg/m3を八時間濃度基準値として提案するとしております。
続きまして、塩基性塩化銅でございます。14ページです。
こちらの物質も、八時間濃度基準値は銅として0.25mg/m3を提案いたします。
その他のコメント欄を先に見ていただければと思いますけれども、この物質についても固有の健康影響に関する有害性情報は得られませんでした。塩基性塩化銅は水に不溶であるが、酸環境下ではイオン解離をすることから、有害性の閾値が評価可能な銅イオンによる全身毒性により評価をしました。なお、溶解後に示される酸塩基性等による皮膚や眼等に対する刺激性の可能性が考えられるが、定量的な評価が可能な情報がないことから、本物質において刺激性を基に濃度基準値を設定することは適切ではないと判断したとしております。
そのため、根拠論文は記載の1文献となっておりまして、導出の根拠のまとめのところでは、ヒトの耐容上限量に基づき、銅摂取の過剰摂取の上限を5mg/日と判断し、不確実係数等を考慮した銅として0.25mg/m3を八時間濃度基準値として提案するとしております。
続きまして、16ページのピロリン酸第二銅です。
ピロリン酸第二銅についても、八時間濃度基準値は銅として0.25mg/m3を提案しております。
こちらの物質もその他のコメントを先に見ていただければと思いますが、ピロリン酸第二銅の健康影響に関する固有の有害性情報は得られませんでした。本物質は水に不溶でございますが、溶液中で銅イオンとピロリン酸アニオンにイオン分解された場合は、ピロリン酸アニオンはさらに無機リン酸へと加水分解されることから、リン酸と銅の有害性の知見を基に導出した八時間濃度基準値の本物質の分子量換算値で比較した結果、それぞれ1.5mg/m3及び0.6mg/m3であることから、分子量換算値が低い銅に基づき評価をするとしております。
そのため、根拠論文は記載の1文献となっておりまして、まとめのところでは、ヒトの耐容上限量に基づきまして、銅摂取の過剰摂取の上限を5mg/日と判断し、不確実係数等を考慮した銅として0.25mg/m3を八時間濃度基準値として提案するとしております。
続きまして、18ページのフッ化第二銅です。
こちらの物質も、八時間濃度基準値は銅として0.25mg/m3を提案しております。
その他のコメントを先に見ていただければと思います。フッ化第二銅の固有の健康影響に関する有害性情報は得られませんでした。本物質は水に難溶でありますが、溶液中でフッ素イオンと銅イオンに解離をする可能性を想定し、フッ素と銅の有害性の知見を基に導出した八時間濃度基準値の本物質の分子量換算値がそれぞれ6.7mg/m3及び0.4mg/m3であることから、分子量換算値が低い銅に基づき評価をしております。なお、眼に対する刺激性は溶解後の酸塩基等によるものと考えられるが、定量的な評価が可能な情報がないことから、本物質において刺激性を基に濃度基準値を設定することは適切ではないと判断しております。
そのため、根拠論文は記載の2文献となっておりますが、まとめのところでは、ヒトの耐容上限量に基づきまして、銅摂取の過剰摂取の上限を5mg/日と判断し、不確実係数等を考慮した銅として0.25mg/m3を八時間濃度基準値として提案しております。
続きまして、20ページのケイフッ化銅です。
こちらの物質も、八時間濃度基準値は銅として0.25mg/m3を提案しております。
その他のコメントを見ていただければと思いますが、ケイフッ化銅の固有の健康影響に関する有害性情報は得られませんでした。この物質は水に可溶であり、水溶液中でイオン解離をすると考えられます。解離後の物質であるヘキサケイフルオロ酸は加水分解をするとフッ化物イオンとケイ酸塩になることから、フッ化物と銅の有害性を比較して評価した八時間濃度基準値の本物質の分子量換算値は、フッ素からの導出では4.5mg/m3、銅からの導出では0.81mg/m3であることから、銅としての濃度基準値を提案するとしております。なお、皮膚や眼に対する刺激性もありますが、溶解後に示される酸塩基性によるものと考えられ、その影響はフッ化水素に類するものと思われるが、その際のpHと刺激の間の定量情報がないことから、本物質において刺激性を基に濃度基準値を設定することは適切ではないと判断をしております。
そのため、根拠論文は記載の2文献となっておりまして、銅のヒトの耐容上限量に基づきまして、銅摂取の過剰摂取の上限を5mg/日と判断し、不確実係数等を考慮した銅として0.25mg/m3を八時間濃度基準値として提案するとしております。
続きまして、22ページの過酸化亜鉛でございます。
過酸化亜鉛については、八時間濃度基準値と短時間濃度基準値は共に「設定できない」を提案しております。
こちらの物質は初期調査となっておりますが、まず、コメント欄を見ていただければと思います。本物質の固有の有害性情報は得られておりません。本物質の有害性を過酸化水素のアナロジーで評価した評価書等が見られたが、濃度基準値の導出に資する情報・知見は得られませんでした。以上によって、本物質の濃度基準値の導出に資する知見が認められなかったことから、濃度基準値は「設定できない」と判断するとしております。
その他のコメントを御覧ください。濃度基準値設定に資する過酸化亜鉛の固有の有害性情報は、今申し上げましたように、得られませんでした。本物質は水に不溶でございますけれども、こちらは全身影響が酸化亜鉛と似ているというような記載もございます。また、その有害性については亜鉛のばく露に順ずる解釈もされております。一方で、過酸化水素との類似性から有害性区分を検討しているという文献もございます。以上のことから、令和7年度検討中の硫酸亜鉛の知見に準じた亜鉛の有害性と過酸化水素の有害性の外挿の可能性に基づき濃度基準値を検討したのですけれども、亜鉛イオンへの解離の可能性に乏しいこと、また、過酸化水素との類似性において濃度基準値の導出に資する知見に乏しいことから、「設定できない」と最終的にしております。
続きまして、24ページを御覧ください。硫酸亜鉛でございます。
こちらも初期調査となっておりまして、八時間濃度基準値は亜鉛として2.5mg/m3を提案いたします。
こちらの物質は、その他のコメントを先に見ていただければと思います。硫酸亜鉛でございますけれども、水に可溶でございまして、水溶液中ではイオン解離をすると考えられます。また、こちらに記載の文献1~4は全て硫酸亜鉛ばく露の知見ではあるが、その有害性は亜鉛によるものとして評価されているということから、有害性の閾値が評価可能な亜鉛イオンによる全身毒性により今回は評価をしております。なお、皮膚や眼に対する刺激性は溶解後に示される酸塩基性によるものと考えられるが、その際のpHと刺激の間の定量的な情報がないことから、本物質において刺激性を基に濃度基準値を設定することは適切ではないと判断したとしております。
そのため、根拠論文は5つ記載をしておりますけれども、まとめとしますと、亜鉛のヒトの耐容上限量の知見に基づきまして、亜鉛摂取の過剰摂取の上限を25mg/日と判断し、不確実係数等を考慮した亜鉛として2.5mg/m3を八時間濃度基準値として提案するとしております。
続きまして、27ページを御覧ください。27ページは硫酸亜鉛一水和物でございます。こちらは前の物質の水和物でございます。
初期調査となっておりまして、八時間濃度基準値としましては、先ほどの物質と同様ですけれども、亜鉛として2.5mg/m3を提案いたします。
前の物質と同様ですので、その他のコメントは割愛させていただきますけれども、まとめとしては、ヒトの耐容上限量に基づきまして、亜鉛摂取の過剰摂取の上限を25mg/日と判断し、不確実係数等を考慮した亜鉛として2.5mg/m3を八時間濃度基準値として提案するとしております。
続いて、30ページを御確認ください。30ページも、硫酸亜鉛七水和物ということで、水和物のところが違うだけのものでございます。
初期調査となっておりまして、八時間濃度基準値は、こちらも同じですけれども、亜鉛として2.5mg/m3を提案しております。
その他のコメントは割愛させていただきますけれども、まとめのところでは、同様の記載ですが、ヒトの耐容上限量に基づき、亜鉛摂取の過剰摂取の上限を25mg/日と判断し、不確実係数等を考慮した亜鉛として2.5mg/m3を八時間濃度基準値として提案するとしております。
続いて、33ページの硝酸亜鉛でございます。
硝酸亜鉛については、八時間濃度基準値は亜鉛として2.5mg/m3を提案いたします。こちらも初期調査となっております。
最初に、その他のコメントを見ていただければと思います。硝酸亜鉛の固有の有害性情報は得られなかった。硝酸亜鉛は水に可溶となっておりまして、水溶液中でイオン解離をすると考えられます。また、本物質ではないが、硝酸銀において、水溶液中で銀塩から放出される対イオンは、生理的環境において普遍的に存在するイオンであるか、または、一般的に毒性学的懸念がないとされていること、また、硝酸の知見のLOAELに基づく八時間濃度基準値導出値は7.5mg/m3となっておりまして、亜鉛の知見に基づく八時間濃度基準値導出値は2.5mg/m3となっておりまして、本物質分子量換算をしますと22.9mg/m3及び7.2mg/m3となっていることから、本物質は低い亜鉛イオンを毒性基とみなして評価をしております。なお書きは、これまでの記載と同様ですので、割愛させていただきます。
そのため、根拠論文は4つ記載をしておりますけれども、まとめのところでは、亜鉛のヒトの耐容上限量に基づいて、亜鉛摂取の過剰摂取の上限を25mg/日と判断し、不確実係数等を考慮した亜鉛として2.5mg/m3を八時間濃度基準値として提案するとしております。
次の36ページを御覧ください。36ページは、今御説明した硝酸亜鉛の六水和物になっているものでございます。
こちらも初期調査となっておりまして、八時間濃度基準値は亜鉛として2.5mg/m3を提案いたします。
前の物質と同様ですので、その他のコメントは割愛させていただきますが、まとめの文章としては、同様ですが、ヒトの耐容上限量に基づき、亜鉛摂取の過剰摂取の上限を25mg/日と判断し、不確実係数等を考慮した亜鉛として2.5mg/m3を八時間濃度基準値として提案するとしております。
続きまして、39ページのりん酸亜鉛を御覧ください。
こちらも初期調査となっておりまして、八時間濃度基準値は亜鉛として2.5mg/m3を提案いたします。
先にその他のコメントを見ていただければと思います。濃度基準値設定に資するりん酸亜鉛の固有の有害性情報は得られませんでした。本物質は水に不溶であるが、酸環境下ではイオン解離をする。また、GHS政府分類では、「本物質について分類に利用可能なデータはヒト、実験動物ともにないが、EUの評価では亜鉛化合物を摂取後の生物学的活性は亜鉛イオンによるとの考え方から、他の亜鉛化合物のデータを用いた評価を行っており(EU-RAR(2004/2008))、本項分類においても他の亜鉛化合物の反復ばく露影響まで考慮することとした。」との記載がございます。こういったことから、有害性の閾値が評価可能な亜鉛イオンによる全身毒性により評価をしております。
そのため、根拠論文は記載の1文献となっておりまして、亜鉛に基づくヒトの耐容上限量に基づきまして、亜鉛摂取の過剰摂取の上限を25mg/日と判断し、不確実係数等を考慮した亜鉛として2.5mg/m3を八時間濃度基準値として提案するとしております。
続いて、41ページのケイフッ化亜鉛を御覧ください。
こちらも初期調査となっておりまして、八時間濃度基準値はフッ素として2.5mg/m3を提案いたします。
こちらも先にその他のコメントを見ていただければと思います。ケイフッ化亜鉛の固有の有害性情報は得られませんでした。ケイフッ化亜鉛は水に可溶でございまして、水溶液中でイオン解離をすると考えられます。解離後の物質であるヘキサケイフルオロ酸は加水分解でフッ化物イオンとケイ酸塩になることから、フッ化物と亜鉛の有害性を比較して評価をしました。その結果、本物質の分子量に換算した八時間濃度基準値は、亜鉛からの導出では7.9mg/m3、フッ素からの導出では4.5mg/m3であることから、フッ化物としての濃度基準値を提案するとしております。
そのため、根拠論文は2つ記載をしておりますけれども、フッ素としての知見を採用しておりまして、まとめとしては、ヒトの知見から、無機のフッ化物によるヒトの骨変化を臨界影響としたNOAELを2.64mg/m3と判断し、不確実係数等を考慮した2.5mg/m3を八時間濃度基準値として提案するとしております。
続いて、43ページを御覧ください。酸化ジルコニウムでございます。
こちらも初期調査となっておりまして、八時間濃度基準値、短時間濃度基準値は共に「設定できない」を提案いたします。
こちらは、コメント欄を御覧いただければと思いますけれども、文献は1文献ございますが、酸化ジルコニウムの濃度基準値に資する根拠論文は有害性に係る知見に乏しいことから、八時間濃度基準値及び短時間濃度基準値は「設定できない」としております。
その他のコメントですけれども、こちらは水に不溶の物質でございまして、上記の文献をはじめ、ヒュームや粉じんとして経気道ばく露をされても全身に移行する可能性は極めて低いと考えられる。なお、本物質の皮膚感作による肉芽種に係る知見があるが、呼吸器におけるジルコニウムによる影響の知見についてはまだ一定の見解が得られていないことから、本物質において濃度基準値を設定することは現時点では適切ではないと判断したと記載をしております。
続いて、45ページを御覧ください。オキシ塩化ジルコニウムでございます。
こちらの物質は初期調査となっておりまして、こちらも、八時間濃度基準値、短時間濃度基準値は共に「設定できない」を提案いたします。
先にその他のコメントの1段落目を見ていただければと思いますが、濃度基準値の導出に資するオキシ塩化ジルコニウムの有害性情報は得られませんでした。本物質は四塩化ジルコニウムの水解により発生することから、四塩化ジルコニウムの有害性情報に基づき評価をしております。
それに基づいて、根拠論文は四塩化ジルコニウムの知見になっておりますが、コメント欄を見ていただければと思いますが、まとめのところでは、オキシ塩化ジルコニウムの濃度基準値に資する根拠知見に乏しいということから、八時間濃度基準値、短時間濃度基準値は共に「設定できない」と判断しております。
その他のコメントにもう一度戻っていただきまして、2段落目ですけれども、この物質については水に可溶でございまして、水溶液中では加水分解により塩化水素と酸化ジルコニウムになります。本物質の経口摂取によるヒトの急性毒性として、口及び喉の灼熱痛であるとか、嘔吐、水溶性または出血性下痢、しぶり等の記載がございますけれども、その病態生理及びばく露濃度に係る情報は得られませんでした。また、加水分解後の塩化水素による気道刺激の記載もございますけれども、濃度基準値設定に資する研究結果であるとか、ばく露濃度等に関する情報は得られず、定量的な評価は難しいと考えられたため、本物質において濃度基準値を設定することは現時点では適切ではないと判断したとしております。
続いて、47ページを御覧ください。四塩化ジルコニウムでございます。
初期調査となっておりまして、こちらの物質も、八時間濃度基準値、短時間濃度基準値は共に「設定できない」を提案しております。
先ほど申しましたとおり、1個前のオキシ塩化ジルコニウムと同様の知見を使っております。四塩化ジルコニウムの知見はあるのですけれども、コメント欄の記載のとおり、四塩化ジルコニウムの濃度基準値に資する根拠知見に乏しいということから、八時間濃度基準値、短時間濃度基準値は「設定できない」と判断しております。
その他のコメントは、1つ前のオキシ塩化ジルコニウムと同様になっておりますので、割愛させていただきます。
続きまして、49ページの酸化フェンブタスズを御覧ください。
初期調査となっておりまして、八時間濃度基準値は1mg/m3を提案いたします。
根拠論文は記載の5文献となっておりまして、導出の根拠としてはコメント欄の記載のとおりでございますが、まとめの部分では、動物試験の結果から、体重増加抑制を臨界影響としたNOAELを6.0mg/kg bw/dayと判断し、不確実係数を考慮した1mg/m3を八時間濃度基準値として提案するとしております。
続きまして、52ページを御覧ください。ピロリン酸第一スズでございます。
こちらの物質は初期調査となっておりまして、八時間濃度基準値はリン酸として1mg/m3を提案しております。
こちらは先にその他のコメントを見ていただければと思いますが、2段落目です。濃度基準値設定に資するピロリン酸第一スズの固有の有害性情報は得られませんでした。本物質は水に不溶であるが、塩酸、アンモニア水等の溶液には可溶であり、本物質が生体内溶解後にスズイオンとピロリン酸アニオンにイオン分解された場合は、ピロリン酸アニオンはさらに無機リン酸へと加水分解されることから、リン酸とスズの有害性の知見を基に導出した八時間濃度基準値の本物質の分子量換算値がそれぞれ2.1mg/m3及び8.7mg/m3であることから、分子量換算値が低いリン酸に基づき評価をしております。
そのため、根拠論文は3つございますけれども、まとめの部分では、溶解及び加水分解後のリン酸について、動物実験の結果から、終末細気管支の線維化を臨界影響としたNOAELを8.4mg リン酸/m3と判断し、不確実係数等を考慮したリン酸として1mg/m3を八時間濃度基準値として提案するとしております。
説明は以上になります。
○堀部化学物質評価室長 続きまして、事前に先生方からいただきました質問について、口頭で恐縮でございますが、御回答を差し上げられればと思います。今回御質問いただいたのは、全部で5物質に関連するものでございます。ただいまの評価資料の順番に基づきまして、順次御説明を差し上げます。
すみません。申し遅れました。化学物質評価室長の堀部でございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
まず、9ページからのベンジルアルコールについてでございます。こちらは2つの御質問、御意見を頂戴しております。
1つ目でございますが、この評価書の中では、最後にヒトのネブライザーの試験が記載されているのですけれども、こちらの文献4のネブライザーの情報というのは根拠として検討したが使えなかったという理解でよいですかという御質問、御確認をいただきました。端的にお答えいたしますと、そのとおりで、使えなかったということなんですけれども、その判断の経緯の詳細を少しお話しいたしますと、この試験につきましては、コメント欄にも記載しておりますように、投与の回数までは書いてあるのですが、ばく露の時間が不明であるということで、濃度基準値を導出するための定量的な情報が十分ではないということがございました。また、その上のラットの試験なんですけれども、こちらは実は、体重の増加抑制ではなくて、減少が認められていると結構重篤な影響が出ているということもございますので、かつ、こちらは吸入の試験でもございますので、こちらを根拠といたしまして濃度基準値を導出し、八時間濃度基準値といたしましては10mg/m3ということで設定をさせていただければという御提案をいたしました。
関連して、もう1つ、ベンジルアルコールについてでございますけれども、こちらは、用途として食品添加物の着香目的の使用が認められている化学物質でございます。着香用途ということでございますので、積極的に吸引をすることになりますので、濃度基準値が設定されるのはそぐわないのではないかと。それから、本物質についてはそのほかにも、医薬品ですとか、化粧品にも使用されるものでございますので、濃度基準値の設定によって混乱が生じる可能性があるのでないかという御指摘をいただきました。そもそも論をここで蒸し返すのは大変恐縮なんですけれども、濃度基準値というのは製造現場等の労働者の職業ばく露に対する基準でございまして、例えば、着香目的で使った後の食品添加物で、食品に残ったところの濃度がどうだとか、医薬品や化粧品の最後の濃度がどうだということを示しているものではそもそもございません。定義としても、長時間、あるいは短時間のばく露で健康障害が生ずることが知られている物質について、おおむね全ての労働者に対して健康障害が起きないと考えられる濃度として設定するものでございます。したがいまして、ベンジルアルコールについては、根拠となるような有害影響が出ている論文というものがたくさん出ておりますので、労働者の健康障害が生じないという意味から、濃度基準値の設定が適当であるというふうに判断をさせていただいたものでございます。
ちなみになんですけれども、食品添加物としての着香目的という御指摘が具体的にございましたので補足をさせていただきますが、着香目的で食品添加物として使う場合というのは、基本的に量として0.001~0.01%程度という極めて薄い濃度でございます。一方で、今回の濃度基準値が適用されるものというのは基本的に裾切値以上のものに対して適用されるのですが、裾切値はラベル、SDSとも1%でございますので、通常の食品添加物としての使用において裾切値を超えるような使い方というのは想定されないものと理解しております。もし、香料成分としてではなくて、香料溶媒として使われる場合であっても、それも数%程度でございますが、最終的に食品になる場合には、当然そこからさらに希釈をされますので、吸引するものが多いという御指摘をいただいたのですが、その濃度というのは極めて低いものであるだろうというふうに理解をしております。したがいまして、労働者の健康影響の確保という観点からの濃度基準値の設定ということで御理解を賜れればと思います。
続いて、12ページのチオシアン酸第一銅と、それから、16ページのピロリン酸第二銅に関して、これは銅ですので、同じ質問をいただいているのですけれども、固有の有害性情報がないものの、ほかの銅としてというふうな基準の値と整合性が取れていれば問題はないと思いますというコメントをいただきました。こちらは先ほども小永光が何度も説明させていただいたのでお気づきかもしれませんけれども、日本人の食事摂取基準における成人とか高齢者に対する銅の耐容上限量の知見に基づいて濃度基準値を設定する場合には、全て0.25mg/m3(銅として)ということで整合性を取っておりまして、この2物質に関しても同じ値を置いているというものでございますので、問題ないと思いますというコメントに対してはありがとうございますというふうにお礼を申し上げさせていただきます。
それから、あと2物質でございますが、1つ目、22ページの過酸化亜鉛でございます。過酸化亜鉛と、それから、43ページの酸化ジルコニウムに対して、質問は同じ質問をいただいております。質問の内容としては、第3種粉じんとしての上限値である2mg/m3を仮設定しておく必要はないでしょうかという御質問でございました。過酸化亜鉛につきましては、評価書を御覧いただければと思いますが、本物質の固有の有害性情報というものはそもそも得られておりません。また、亜鉛イオンの解離の可能性に乏しいことなど、全身影響に関する知見が得られておりませんので、現時点では「設定できない」というふうにしたものでございます。また、酸化ジルコニウムについても、その他のコメントに記載しておりますが、本物質は不溶性の化合物でございまして、かつ全身の影響に係る知見が得られていないので、現時点では「設定できない」というふうにしております。当然のことながら、設定できないということは設定しないということとは意味が違いますので、設定できないものに新たな知見が得られれば設定の検討は当然するものでございますし、設定できないから安全というものではないということを申し添えておきたいと思います。
御説明は以上でございます。
○城内座長 御説明ありがとうございました。
それでは、事前にいただいた御質問、御意見や、それに対する事務局の回答も踏まえまして、1物質ごとに議論をしていきたいと思います。
まず、ピンドンですが、八時間濃度基準値は0.01mg/m3、これについて御意見等がございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。
それでは、ピンドン、八時間濃度基準値は0.01mg/m3といたします。
続きまして、オルト-フェニルフェノール、八時間濃度基準値は10mg/m3、これにつきまして御意見等がございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。
それでは、オルト-フェニルフェノール、八時間濃度基準値は10mg/m3といたします。
続きまして、ナトリウム=ビフェニル-2-オラート、八時間濃度基準値は10mg/m3、これについて御意見等がございましたらお願いいたします。
宮内委員、お願いします。
○宮内構成員 外国の基準値は、ちょっと私が間違っていたらすみませんが、DFGのMAKだと2mgですよね。そうすると、大分乖離があるような気がするのですけども、それはやっぱりこの文献の中での限界点ということで、これは10mg/m3という形なんでしょうか。その辺の確認をしたくて質問しました。
○城内座長 事務局、お願いします。
○小永光有害性調査機関査察官 そうですね。ナトリウム=ビフェニル-2-オラートについては、その他のコメントにも記載をさせていただいておりますけれども、オルト-フェニルフェノールのナトリウム塩ということで、ナトリウム塩の知見がございますので、こちらのほうから導出をして10mg/m3と提案させていただいております。
○宮内構成員 論文の中ではやはりこういう結論になるということで、問題ないということで了解いたしました。
○城内座長 そのほか、御意見等はございますでしょうか。
それでは、ナトリウム=ビフェニル-2-オラートにつきましては、八時間濃度基準値は10mg/m3といたします。
続きまして、インデン、八時間濃度基準値は4mg/m3、これについて御意見等がございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。
それでは、インデン、八時間濃度基準値は4mg/m3といたします。
続きまして、ベンジルアルコール、八時間濃度基準値は10mg/m3、これにつきまして御意見等がございましたらお願いいたします。
それでは、ベンジルアルコール、八時間濃度基準値は10mg/m3といたします。
続きまして、チオシアン酸第一銅、八時間濃度基準値は0.25mg/m3、銅としてにつきまして御意見等がございましたらお願いいたします。
では、チオシアン酸第一銅、八時間濃度基準値は0.25mg/m3、銅としてといたします。
続きまして、塩基性塩化銅、八時間濃度基準値は0.25mg/m3、銅としてにつきまして御意見等がございましたらお願いいたします。
では、塩基性塩化銅、八時間濃度基準値は0.25mg/m3、銅としてといたします。
続きまして、ピロリン酸第二銅、八時間濃度基準値は0.25mg/m3、銅としてについて御意見等がございましたらお願いいたします。
では、ピロリン酸第二銅、八時間濃度基準値は0.25mg/m3、銅としてといたします。
続きまして、フッ化第二銅、八時間濃度基準値は0.25mg/m3、銅としてにつきまして御意見等がございましたらお願いいたします。
では、フッ化第二銅、八時間濃度基準値は0.25mg/m3、銅としてといたします。
続きまして、ケイフッ化銅、八時間濃度基準値は0.25mg/m3、銅としてにつきまして御意見等がございましたらお願いいたします。
では、ケイフッ化銅、八時間濃度基準値は0.25mg/m3、銅としてといたします。
続きまして、過酸化亜鉛、八時間濃度基準値は「設定できない」、短時間濃度基準値は「設定できない」、これにつきまして御意見等がございましたらお願いいたします。
宮内委員、お願いします。
○宮内構成員 過酸化亜鉛ですね。外国の指標で見ると、MAKはインハラブルですかね。──すみません。亜鉛としてですね。勘違いしていました。結構です。
○城内座長 御意見等はございませんでしょうか。
宮本委員、お願いします。
○宮本構成員 宮本です。ありがとうございます。
先ほどの追加というか、事前質問の話にちょっと関連するのですけども、例えば日本産業衛生学会では、粉じんとして、吸入性粉じんであったら第3種となるので、吸入性粉じんであったら2mgとか、総粉じんで8mgという。これは性状が粉体となっているので、そういった要素がある場合、これは他の学会がやっていることですから、結論はこのとおりで「設定できない」でよろしいのですが、そういった情報で、これは粉じんとして有害性はないけど、粉じんとしての対処は必要だよというような情報はどこかにあってもいいのではないかと思うんですが、これは事業者が自分で探せということになるのかなという点で、この確認だけさせていただければと思います。
○城内座長 事務局、お願いします。
○小永光有害性調査機関査察官 粉じんであるとか、じん肺防止は、粉じん則やじん肺法が適用となり、それぞれ周知がされていると考えています。濃度基準値は、あくまで固有の有害性情報があるかないかで判断しており、この情報に粉じん等の情報も記載するとなると全体の整合性を取る必要がありなかなか難しいのかなと思っております。
○宮本構成員 それは大変かなと思ったのですけど、ジルコニウムもそうなんですが。なので、この評価書の情報に性状が書いていないので、事業者が自律管理で調べていったとき、この文献、出ている資料に行き着いたときに、これはどういう性状なのかということは、買おうと思う人や使おうと思う人であったら性状は分かっているのかもしれないですけども、その場合、例えば事業者が化学物質管理者と検討していただいて、これは粉体としての対応はしたほうがいいだろうということを自律的に調べていただけるのであったらいいですが、ちゃんと行き着くのかなという心配がちょっとあったので、その辺の情報の分かっていることは書いていただけるとありがたいのだけど、どう書くのかはノーアイデアなんですが、ちょっとそこが心配であったと。
○小永光有害性調査機関査察官 そこは、リスクアセスメントをしていただく上では、SDSを参考にリスクアセスメントをしていただくということが原則になっており、周知しております。さらに、SDSには適用法令としてそれぞれの法令を記載するよう今後も周知していきたいと考えております。そうようにすることでしっかり他法令を含めてリスクアセスメントをしていただくよう進めていきたいと考えております。
○宮本構成員 分かりました。
○城内座長 小野委員、どうぞ。
○小野構成員 今のことと似ているというか、同じなんですけれども、要するに、水に溶けないという前提で話が始まっていますので、基本的に粉じん則というのは、溶けなくて肺まで行く小さな粒子というものが基本だと思うんです。今回の場合は、溶けなくて全身影響がないからということで設定をしない。でも、溶けなくても粉じんとしての影響が出る可能性は、もちろんこの物質としての情報はないのですけれども、一般的に類推される形では、粉じんとしての危険性がないとは言えないと思うんですよね。おっしゃったように、それぞれのところに書くことはあれなので、粉じん則というものがあって、まずそれがあります。個別の物質についての有害性評価をしたものがこのシリーズであって、だから、両方を見てほしいということをどこかでうたっておいて、そうしておかないと、SDSに粉じん則に係るかもしれないということをちゃんと書いてもらえるかどうかが分からないと思うんですよね。基準値については規則上出てきますけれども、この物質が粉じん則になるかどうかということは、もともとそういう判断をしていないので、その辺を粉じん則のほうでも何かアプローチしていただけるとリスクアセスメントをしやすいかなというふうに思いました。
以上です。すみません。小野です。
○小永光有害性調査機関査察官 ありがとうございました。SDSの記載の通達等がございますので、そういったところも確認をさせていただきますし、必要であれば見直し等も考えていきたいと思います。
○城内座長 宮川委員、どうぞ。
○宮川構成員 一般粉じん云々かんぬんということが出ましたけれども、日本産業衛生学会の一般粉じんは3種類ありますが、あれはじん肺を防ぐための基準値ということになっていたと思いますので、大前先生が詳しいと思いますけれども、そうすると、全ての健康影響を防げるというふうに考えると、また間違いが生じる可能性があるので、一般粉じんとしての学会の基準を丁寧な説明なしに出すとかえって誤解を生んで、間違った管理をされる可能性もあるのかなということはちょっと気になるところです。
それから、粉じん則について1点伺いたいのは、物質の指定はされていなかったでしょうか。
○小永光有害性調査機関査察官 粉じん則の場合は物質の指定ではなくて、鉱物性粉じんであるとか、作業によってということになりますので、個別の物質ごとに指定されているわけではありません。
○宮川構成員 鉱物性というところがなかなか実は難しくて。
○小永光有害性調査機関査察官 そうですね。対象作業の中の鉱物性の物質というところになります。
○宮川構成員 ありがとうございます。
○城内座長 大前委員、お願いします。
○大前構成員 大前です。
今、宮川先生がおっしゃったように日本産業衛生学会では定義をしているのですが、先日の許容濃度等に関する委員会で、もうちょっと広げたらどうかという意見も出ております。これはまだ現在進行形なので、どうなるかは分かりませんけど、それが1点です。
それからもう1つは、ACGIHは、特定の有害性が分かっていない粉じんをまとめてPNOSというスタイルで数字を出しています。これは、ちょっと今は数字を覚えていませんが、8mg/m3とか10mg/m3とか、そのくらいだったと思いますが、そういうようなことを採用するというふうな考え方もあると思いますので、それはどこで決めるかというと、多分ここで決まるのでしょうけど、もちろん今日ではなくて、何らかの形で検討して決めていくという考え方もあろうかと思います。
○城内座長 とても重要なポイントだと思いますが、皆さん、そのほか、御意見等はございませんでしょうか。
宮内委員、お願いします。
○宮内構成員 濃度基準値が決まらないと、可能な限り濃度を下げるという形で、設備改善と保護具を使うということが実情に合った方法だと思うんですけども、実際、そのときにどの程度の設備を入れたらいいかとか、保護具のグレードをどうするかとかという問題は全く分からないんですよね。やっぱり、指標とすると、こういう中できちんと決まっているということは非常に、これはあくまで指標でもいいと思うんですけども、そういったものがあれば現場の改善はしやすいということはあります。これはほかのことにも言えるのですけど、やっぱり、可能な限り基準を出してもらってリスクを下げるということを前向きに決めていくほうが私はいいのではないかと思うんですよね。現状、学会で、これは書き方の問題ですけど、じん肺についてはこうだとかということをきちんと書いて、誤解の招かないことをしっかり担保した上で出していくということはむしろ重要ではないかなと私は思いました。
以上です。
○城内座長 そのほか、いかがでしょうか。
今後の対応ということも含めて御意見はいろいろお伺いしましたが、ここで提案されている過酸化亜鉛については、八時間濃度基準値は「設定できない」、短時間濃度基準値は「設定できない」ということでよろしいでしょうか。
では、過酸化亜鉛、八時間濃度基準値は「設定できない」、短時間濃度基準値は「設定できない」といたします。
続きまして、硫酸亜鉛、八時間濃度基準値は2.5mg/m3、亜鉛としてにつきまして御意見等がございましたらお願いいたします。
宮内委員、お願いします。
○宮内構成員 さっきは間違えてしまいました。すみません。硫酸亜鉛のほうで、外国の基準値であるとインハラブルも出てきていますので、今回、基準等の求め方が全体の量として算出されているので、これは多分難しいのかなと思うんですけども、ちょっと気になるのは、DFG等が出しているというのは、何か根拠があって、亜鉛はみんな同じなので、亜鉛についてのこういった文献があるのかなとちょっと思っていたのですが、私は見つからなかったのですけども、こういうことはあまり気にしなくてもいいのでしょうか。要するに、粒径に関する何か毒性の情報みたいなものというのはあるのかなと。もし分かったら教えていただきたいと思いました。
以上です。
○城内座長 事務局、お願いします。
○小永光有害性調査機関査察官 DFGが確かに亜鉛化合物として設定されているということは承知をしており、それらの根拠となった文献についても確認はしているところでございます。例えば、文献1などはDFGの一次文献となっています。こちらの知見が、やはり値とすると結構高いところの知見ということで、それも踏まえた上で、亜鉛の耐容上限量の知見も含めて考えると、最終的に濃度基準値の導出には、5番目の文献になっております。
○城内座長 そのほか、御意見等はございますでしょうか。
では、硫酸亜鉛、八時間濃度基準値は2.5mg/m3、亜鉛としてといたします。
続きまして、硫酸亜鉛一水和物、八時間濃度基準値は2.5mg/m3、亜鉛としてにつきまして御意見等がございましたらお願いいたします。
では、硫酸亜鉛一水和物、八時間濃度基準値は2.5mg/m3、亜鉛としてといたします。
続きまして、硫酸亜鉛七水和物、八時間濃度基準値は2.5mg/m3、亜鉛としてにつきまして御意見等がございましたらお願いいたします。
では、硫酸亜鉛七水和物、八時間濃度基準値は2.5mg/m3、亜鉛としてといたします。
続きまして、硝酸亜鉛、八時間濃度基準値は2.5mg/m3、亜鉛としてにつきまして御意見等がございましたらお願いいたします。
では、硝酸亜鉛、八時間濃度基準値は2.5mg/m3、亜鉛としてといたします。
続きまして、硝酸亜鉛(Ⅱ)六水和物、八時間濃度基準値は2.5mg/m3、亜鉛としてにつきまして御意見等がございましたらお願いいたします。
では、硝酸亜鉛(Ⅱ)六水和物、八時間濃度基準値は2.5mg/m3、亜鉛としてといたします。
続きまして、りん酸亜鉛、八時間濃度基準値は2.5mg/m3、亜鉛としてにつきまして御意見等がございましたらお願いいたします。
では、りん酸亜鉛、八時間濃度基準値は2.5mg/m3、亜鉛としてといたします。
続きまして、ケイフッ化亜鉛、八時間濃度基準値は2.5mg/m3、フッ素としてにつきまして御意見等がございましたらお願いいたします。
鷹屋委員、お願いします。
○鷹屋構成員 安衛研の鷹屋です。
この物質の数字そのものについては異論があるわけではないですけど、ここまでずっと亜鉛として、亜鉛として、亜鉛としてと来て、ここに来て、これはフッ素としてと。今までも、個別の物質に関して有害性の情報がないものは、それぞれの要素の物質でいって、毒性が高いものに合わせようという、その考え方もいいと思うんですけど、例えばこのときに、ケイフッ化亜鉛と別の亜鉛化合物を一緒にやったときに、当然ケイフッ化亜鉛から、今まで、亜鉛のものの数字を決めるのは亜鉛の用量の上限で決めているから、ケイフッ化亜鉛の由来する亜鉛も足して。だから、これであろうがなかろうが、とにかくほかのものを一緒にやるときに、亜鉛を測って、それで亜鉛のほうも2.5mg/m3でやろうということになると思うんですけど、今までの混合物のルールと、こういったイオンの化合物、片方のイオンの毒性で基準値を決めたものを複数扱うときの混合物の評価は、極めて単純にそれぞれの物質に関してそれぞれ超えないようにということであればいいと思うんですが、例えばここで、濃度基準値が決まっていない亜鉛の化合物と一緒に、ケイフッ化亜鉛ではなくて、その前の亜鉛の濃度で決まっているものを扱っているときも、当然亜鉛の毒性で決めているので、関係なしに亜鉛の濃度で決めるべきだと思うんですが、そういったことに関して、今までの混合物の扱いのルールそのままを適用したときに、道に迷っちゃうような気がちょっとしたので、この部分に関して、改めて、例えばケイフッ化亜鉛はフッ素として評価するけど、ここで、例えば別の亜鉛化合物、亜鉛で評価している濃度基準値がある物質を共存して使う場合は、ケイフッ化亜鉛から由来する亜鉛の濃度を引いたりすることなくちゃんと評価してくださいとか、やっぱりどこかに書いておく必要があるのではないかと思いました。
○城内座長 事務局、どうぞ。
○小永光有害性調査機関査察官 おっしゃいましたことは分かりました。この物質はフッ素として定めておりますが、銅としても有害性があるということを記載しておりますので、リスクアセスメントをしていただく際には合わせた形で、管理していただくことが必要と思います。今の御指摘については、どのように周知等を行うか検討させていただきます。ありがとうございます。
○鷹屋構成員 ありがとうございました。
○城内座長 小野委員、お願いします。
○小野構成員 小野です。
すみません。今のことに引き続きなんですが、亜鉛は、何種類もあっても、全部について2.5mg/m3。例えば、5種類の亜鉛のものを使っていて、それが2.5mg/m3を超えないように管理をするという形しかできないと思うんですよね、亜鉛で評価をすると。さらに、フッ素も、亜鉛というか、分子量からの換算値でフッ素を出してしまいますので、だから、全ての亜鉛からフッ素が出るという形で計算をする、フッ素だけを分離して測るというところまでは考えていないのですけれども。要するに、イオンからフッ素を測るかどうかということで、分析法を2種類やっても、亜鉛を使う場合には2通りやってくださいねという今までと違うルールを提案しないといけなくなるので、分析法は1つに限るというふうにも言われていますので、その辺を運用上どうしていくかということについては、ちょっと時間をかけて考えさせていただきたいと思います。
以上です。
○城内座長 事務局、どうぞ。
○小永光有害性調査機関査察官 承知しました。測定法について、また御相談させていただければと思います。
○城内座長 そのほか、御意見等はございますでしょうか。
宮川委員、どうぞ。
○宮川構成員 複数の物質に同時にばく露する場合の話が出ましたので、ちょっと余計なことかもしれませんけれども、複数の物質に同時にばく露するときについて、たしか指針が出ていたと思いますが、それは混合物という言い方をしていたと思うんですが、完全に同時に混ざっているものを吸入しなくても、一日のうちに同じような、要するに、亜鉛を使った別のものを午前と午後で使うということは、それぞれ混合物ではないけれども、複合ばく露を受けていると考えなければいけないので、そういう趣旨ですよということが分かるように考えていただくのがいいような気がしています。よろしくお願いいたします。
○小永光有害性調査機関査察官 趣旨は分かりましたので、通達であるとか、既存のものも確認した上で検討させていただきたいと思います
○城内座長 そのほか、いかがでしょうか。
それでは、ケイフッ化亜鉛につきましては、八時間濃度基準値は2.5mg/m3、フッ素としてといたします。
続きまして、酸化ジルコニウム、八時間濃度基準値は「設定できない」、短時間濃度基準値は「設定できない」、これにつきまして御意見等がございましたらお願いいたします。
宮内委員、お願いします。
○宮内構成員 宮本委員が先ほど発言されたことの大体またぶり返しになって申し訳ないですけど、やっぱり、これだけ見ると若干違和感がある。よく読むと、マクロファージが貪食しているという確認でいくと、炎症はなかったと。ただ、これは前提条件があって、今分かっている範囲でのということなので、やはり注意喚起をするような書き方が必要かなとちょっと思いました。国際的にも、ACGIHでは注意喚起をしています。日本産業衛生学会では第3類の2になりますね。あと、OSHAも、多分これはPELが1996年に出ていると思うので、そういうことを踏まえると、やっぱり慎重に書き方を考えていただいて、誤解のないようにということは私は必要かなと思います。というのは、多くの方がこれを使って、特に、研磨で細かい粉じんが出る作業は結構たくさんあると思うんですね。そういうことを踏まえると、やはりきちんと。要するに、ジルコニウム自身の毒性はなくても、慢性的な炎症とか、線維化ということが起きるというふうに推定できますから、そこは誤解のないように書いていただくことはどうかなとちょっと思いました。私の意見です。
以上です。
○城内座長 そのほか、御意見等はございますでしょうか。
それでは、酸化ジルコニウム、八時間濃度基準値は「設定できない」、短時間濃度基準値は「設定できない」といたします。
続きまして、オキシ塩化ジルコニウム、こちらも八時間濃度基準値は「設定できない」、短時間濃度基準値は「設定できない」となっていますが、これについてコメント等がございましたらお願いいたします。
では、オキシ塩化ジルコニウム、八時間濃度基準値は「設定できない」、短時間濃度基準値は「設定できない」といたします。
続きまして、四塩化ジルコニウム、八時間濃度基準値は「設定できない」、短時間濃度基準値は「設定できない」、これについて御意見等がございましたらお願いいたします。
それでは、四塩化ジルコニウム、八時間濃度基準値は「設定できない」、短時間濃度基準値は「設定できない」といたします。
続きまして、酸化フェンブタスズ、八時間濃度基準値は1mg/m3、これにつきまして御意見等がございましたらお願いいたします。
それでは、酸化フェンブタスズ、八時間濃度基準値は1mg/m3といたします。
続きまして、ピロリン酸第一スズ、八時間濃度基準値は1mg/m3、リン酸として、これについて御意見等がございましたらお願いいたします。
では、ピロリン酸第一スズ、八時間濃度基準値は1mg/m3、リン酸としてといたします。
以上ですね。
いろいろじん肺との関係でも御意見がありましたが、ちょっと事務局でまとめていただけますか。
○小永光有害性調査機関査察官 承知しました。濃度基準値については、本日の23物質について、値としては御了解いただいたということで理解しておりますが、その他の御意見いただきました事項については、周知であるとか、分かりやすいような示し方について検討していきたいと思います。ありがとうございました。
○堀部化学物質評価室長 一言だけ補足させてください。先ほど先生方からいただいた全体の資料のまとめ方についてです。今のところ事務局としては、これは濃度基準値の検討のための評価書だというふうなことで、それに関連するような情報を盛り込んできたということで作成をしてきておりまして、これまで出したものとの整合性とかということも含めてトータルで考えなければいけないかなと思うんですけれども、他方で、先ほど宮内先生から御意見をいただきましたが、これを使う方々が参考資料として広くお使いいただいているということであれば、それは位置づけが違ったものとしても捉えなければいけないので、まとめ方は、今すぐどうしますということは申し上げられないのですが、先ほど小永光が申しましたように、事務局の中で慎重に検討させていただければと思います。先生方、貴重な御意見をどうもありがとうございました。
○城内座長 それでは次に、資料2-2について事務局から説明をお願いいたします。
○小永光有害性調査機関査察官 次に、資料2-2を御覧いただければと思います。こちらは前回(第6回)の濃度基準値検討対象物質の資料になっております。
1ページを御確認いただければと思いますけれども、塩化亜鉛のものになっております。この物質は、前回の検討会におきまして短時間濃度基準値を4mg/m3として提案させていただきましたけれども、この値は塩化亜鉛として4mg/m3なのか、亜鉛として4mg/m3なのかということで御質問をいただき、確認をすることとなっておりました。確認をしたところ、塩化亜鉛として4mg/m3ということで、濃度基準値の修正はございませんでしたので、御報告をさせていただきたいと思います。なお、赤で消しているところでございますが、こちらは亜鉛換算でというような記載になっておりまして、この記載があると、やはり誤解を生むという可能性がございましたので、赤い部分は削除させていただきまして、塩化亜鉛として4mg/m3ということで確定させていただきたいと思います。
説明は以上です。
○城内座長 ただいまの説明につきまして御質問等があればお願いいたします。よろしいでしょうか。
では、議事2に移る前に休憩を挟みたいと思いますので、事務局のほうでお願いします。
○佐藤環境改善・ばく露対策室長 それでは、ただいまから10分間の休憩を挟み、再開させていただければと思います。入り口の時計で、3時35分をめどにお席にお戻りいただきますようお願いいたします。

午後3時22分 休憩
午後3時35分 再開

(2)濃度基準値設定対象物質ごとの測定方法について

○城内座長 それでは次に、議事2「濃度基準値設定対象物質ごとの測定方法について」の検討を行います。事務局から資料の説明をお願いいたします。
○北爪環境改善・ばく露対策室測定技術係主任 環境改善・ばく露対策室の北爪でございます。よろしくお願いいたします。
今回お示ししている資料は、資料4の、まず4-1でございます。こちらは「濃度基準値設定候補物質に係る測定法について」と題しております。濃度測定についての記載をしておりますもので、いつもと同じものでございますので、説明は割愛させていただきます。適宜御覧いただければ幸いでございます。
続きまして、資料4-2でございます。今回新たに測定方法を提案するものとして、3物質が記載されております。
まず1つ目としまして、アセトフェノンでございます。こちらは、測定範囲、保存安定性、破過につきましては「○」、抽出/脱着率につきましては「△」となっております。測定方法としましては固体捕集-ガスクロマトグラフ分析法で、球状活性炭管を用いて捕集しております。溶解法は二硫化炭素とイソプロパノールでございます。脱着率を「△」としております理由としましては、右の備考欄に記載してありますとおり、脱着率が74.1~79.1%と、僅かに75%を下回っているからでございます。こちらは、元の記載、参考となった資料としましては別の捕集材を用いていたのですけども、こちらを用いますと脱着率が向上し、ほぼ100%でございますが、捕集材が溶けてしまうという点もございますので、カラムの影響を考えまして、今回は活性炭管で御提案させていただいております。
続きまして、アジ化水素でございます。こちらは、測定範囲、抽出/脱着率、保存安定性はいずれも「△」で、破過のみが「○」となっております。測定方法は固体捕集-イオンクロマトグラフ分析法、アルカリ添着シリカゲルを用いて捕集しまして、炭酸ナトリウム・炭酸水素ナトリウム水溶液を用いて溶解いたします。こちらは、妨害となりますアジ化ナトリウムの粒子状のものを除くためにろ紙を用いますけれども、このろ紙につきまして分析することはございません。測定範囲は濃度基準値の0.5~2倍となっております。
最後、3つ目はアジ化ナトリウムでございます。こちらは、測定範囲、抽出/脱着率は共に「△」、こちらは固体ですので、保存安定性と破過につきましては考慮せずということで、「―」としております。測定方法はろ過捕集-イオンクロマトグラフ分析法でございます。捕集方法はPVCフィルターを用いまして、同じく炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウムの混合溶液を用いまして溶解いたします。測定範囲は濃度基準値の0.25~1倍となっております。
アジ化水素、アジ化ナトリウムは共に、捕集後、できるだけ早く分析することを備考欄に記載しております。
御提案する物質につきましての御説明は以上となります。
○城内座長 ありがとうございました。
ただいまの御説明につきまして御質問等がございましたらお願いいたします。
大前委員、お願いします。
○大前構成員 アジ化ナトリウムなんですけども、測定方法が固体捕集-イオンクロマトグラフ分析法となっていますが、これは間違いですよね。ろ過捕集ですね。
○小野構成員 ろ過です。
○大前構成員 お願いします。
○北爪環境改善・ばく露対策室測定技術係主任 失礼いたしました。
○城内座長 そのほか、ございませんでしょうか。
鷹屋委員、お願いします。
○鷹屋構成員 この表のルールとして、固体に関しての保存安定性が「―」というのはいいと思うんですけど、結局アジ化物なので、安定性はないので、注意書きのところでなるべく早く分析せよと書いてあるのと、少し何となくもやっとするので、結局、「―」は、評価するまでもないというのと、評価しないというのと、多分いろいろあって―に収れんはしたと思うんですが、ここは少しどこかに、この表のということではなくて、全体のところでもしかしたら注意書きが要るのかなと。「―」にするときは、固体は別に保存安定性は要らないよねと、私自身もそう思っていたのですけど、改めて今こういうものを見ると、もしかしたら少し注意書きが要るのかなという気がしました。
○城内座長 そのほか、御意見等はございますでしょうか。
保利委員、お願いいたします。
○保利構成員 アジ化ナトリウム固体で、全く蒸気はないのですか。
○小野構成員 小野のほうからお答えいたします。基本的には、両方、要するに、2段つないで、IFVみたいな形でサンプリングをすれば、先ほど鷹屋委員のほうから分解もあるだろうというお話があったのですけれども、それも含めて、アジ化ナトリウムから来ているアジ化水素というものも測れます。測れますけれども、破過実験をやったときには2段目にはほぼなかったというデータも出ています。ということもあり、あと、短時間濃度基準値でのサンプリングですので、あまり分解ということを考えないで、一応分けた形で提案しているのですけれども、もともとのDFGは一応2段捕集になっていて、必要に応じてどっちかを考えて測定してくださいという形になっているのですが、そういう事情です。可能であれば2段にしていただいて、両方確認していただいてもいいかなと思うんですけれども、濃度基準値は両方にありますので。
以上です。
○城内座長 そのほか、いかがでしょうか。
大前委員、どうぞ。
○大前構成員 大前ですけども、細かいことですが、アジ化水素のところのアルカリ添着シリカゲルに「管」という字は要らないですか。あれは管状のものですよね、多分。
○北爪環境改善・ばく露対策室測定技術係主任 はい、おっしゃるとおりでございます。「管」ということを追記させていただきます。御指摘ありがとうございました。
○城内座長 そのほか、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
いろいろ誤記等もありましたけども、基本的には、事務局から提案のアセトフェノン、アジ化水素、それから、アジ化ナトリウムについてはこの分析法でよろしいでしょうか。
では、この方法にしたいと思いますが、あと、事務局でちょっとまとめていただけますか。
○北爪環境改善・ばく露対策室測定技術係主任 今回御提案いたしました3つの物質の測定法につきまして、皆様の御了解を得られたものと承知いたしました。ありがとうございます。また、ちょっと時間を逸してしまったのですが、鷹屋委員から御指摘いただきましたアジ化ナトリウムの「―」の書きぶりにつきましては検討させていただきたいなと思います。ありがとうございました。
以上でございます。
○城内座長 ありがとうございます。

(3)がん原性物質の記録の保存について

○城内座長 それでは、議事3「がん原性物質の記録の保存について」、事務局から資料5の説明をお願いいたします。
○小永光有害性調査機関査察官 それでは、議事3「がん原性物質の記録の保存について」、事務局から御説明させていただきます。
資料5を御確認ください。「がん原性物質の記録等の保存について」という資料でございます。
1ページを御覧いただければと思います。まず、がん原性物質については、御承知のとおり、リスクアセスメント対象物質のうち、国が行う化学物質の有害性の分類、政府GHS分類ですけれども、その結果、発がん性の区分が区分1に該当するもの等というふうに規定されているところでございます。がん原性物質になりますと、リスクアセスメント対象物健診であるとか、作業記録であるとかという記録を、通常は3年、5年ですけれども、30年間保存することとされているところでございます。
これをまとめたものが下の表でございます。がん原性物質につきましては、一番下の対象物質からの削除のところを見ていただければと思いますけれども、がん原性物質は令和5年度から対象、義務化されている物質ですが、これまで対象物質からの削除ということはなかったのですけれども、令和6年度GHS分類結果において発がん性区分が1から2に変更になった物質が発生したところでございます。今回、区分が2に変更になった物質は、実は令和9年度からがん原性物質になる予定の物質ということですので、厳密にというか、対象物質からの削除になるものではないですけれども、今後はこのように、がん原性物質から削除される物質もあり得ることから、がん原性物質でなくなった場合の対応について検討をした資料でございます。
次に、2ページを御覧いただければと思います。今御説明しましたとおり、がん原性物質は政府GHS分類により発がん性の区分1に該当するものとしているところですので、変更した場合にがん原性物質でなくなる場合が発生します。この場合の対応を検討するということでございます。
下の図のところで、こちらも御承知のとおりだと思いますけれども、今の政府GHS分類による発がん性の分類基準はこのようになっておりまして、区分1A、区分1B、区分2、また、分類できない、区分に該当しないという形で分類されているところでございます。がん原性物質は区分1B以上のところです。こちらになりますとがん原性物質になるというところで規定されてございます。つまり、区分1Bというのは動物での証拠で、ヒトに対する発がん性が知られている、または、恐らく発がん性があるという場合になるものでございます。区分2であるとヒトや動物での限定的な証拠ということで、ヒトに対する発がん性が疑われるということで、この判断によって区分1B、区分2というところが変わってくるということでございまして、下の矢印にありますとおり、例えば区分1Bの物質であっても、新たな知見で、動物の知見があったけれども、ヒトへの外挿性が不十分というような疑義が生じるような知見が発生しますと区分2になることもございますし、また、新たな知見があれば区分1に戻ることもあり得るというようなことになっております。
続いて、3ページ目を御確認いただければと思います。こういったものの対応方針を記載したものでございます。丸のところでございますけれども、がん原性物質は、今申しましたとおり、政府GHS分類の区分により規定されておりますので、法令に照らして考えれば、政府GHS分類の区分変更によってがん原性物質の対象外になった場合には、法令に基づく記録等の保存の義務がなくなると。これまで保存していたものは当然なくなりますし、それ以降の保存義務もなくなるということになりますけれども、今から御説明します①、②の理由から、遅発性の健康障害であるがんに対する対応を適切に行うために、過去のがん原性物質であった期間の記録については、引き続き30年間保存することが適当ではないかということで考えているところでございます。
理由の①としましては、がん原性物質から除外された場合であっても、新たな科学的知見の蓄積によって、再度区分1に規定される場合も考えられるというところでございまして、下の表を見ていただければと思いますけれども、こちらは平成19年度以降に政府GHS分類がされておりますが、区分1から区分2以下に変更になった物質が今まで9物質ございまして、それがさらにというか、再度区分1に変更になった物質がそのうち3物質あるということで、相当数がまた戻るということも存在していますというところでございます。
また、②の理由としては、再度区分1になった場合については、当然、健康障害がもしあった場合には、がん原性物質であった全期間の作業記録等を確認できるようにしておく必要があるというところでございまして、こういった理由から、30年間保存することが適当ではないかというふうに考えております。
4番、対応方針ですけれども、この対応のためには、がん原性物質であった期間に健康診断個人票、ばく露状況等の記録を作成した場合、がん原性物質に該当しないこととなった場合であっても、記録を作成した時点から30年間保存しなければならないということを安衛則のほうに規定するということで対応したいというふうに考えているところでございます。下の図で、今回新たに30年間保存しなければならないことを規定する文は一番左の文です。過去のがん原性物質であった期間の記録等、こちらのものを保存することが適当というふうに考えているところでございます。
資料の説明は以上になります。
○城内座長 ありがとうございました。
御質問等がございましたらお願いいたします。よろしいでしょうか。
保利委員、お願いします。
○保利構成員 1つ質問します。がん原性物質だったものが一旦そこから外れた場合は、記録はその間はしなくてもいいということになるのですか。
○小永光有害性調査機関査察官 そういうことになります。外れた期間についてはしなくてもよくなるということでございまして、3ページ目の一番下の表で言いますと、真ん中の部分が該当するというところでございます。今回の対象は、あくまでもがん原性物質であった過去の期間について保存を求めたほうがよいのではないかということになっております。
○城内座長 これは、廃業した場合に監督署に出しましょうというところも今の同じようなカテゴリーで考えればよろしいですか。
○小永光有害性調査機関査察官 そうですね。それも同様の考え方になります。
○城内座長 分かりました。
そのほか、御質問等はございませんでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、議論すべき議事は終わりました。

(4)その他

○城内座長 最後に、議事4「その他」、事務局からお願いいたします。
○小永光有害性調査機関査察官 その他のところでございますけれども、事務局から1点御説明させていただきたいと思います。資料6-1と資料6-2を御説明させていただきたいと思います。
まずは、資料6-1を御覧いただければと思います。こちらは、本年度の第2回、第3回の検討会におきまして、「令和6年度政府GHS分類結果に基づくリスクアセスメント対象物一覧(案)」と、あと、資料6-2の「令和6年度政府GHS分類結果に基づくがん原性告示物質一覧(案)」を示させていただきましたけれども、一部追加になる物質がございましたのと、また、修正するところがございましたので、御説明させていただきたいというところでございます。
まず、資料6-1のほうを見ていただければと思います。こちらはリスクアセスメント対象物一覧の資料になっております。右側に「新規追加」と書いてある物質は、今回、令和6年度政府GHS分類結果に基づいて、新たにリスクアセスメント対象物に追加をされることが予定されている物質になります。さらに、右側が「新規追加」ではなくて「区分変更」になっている物質については、令和6年度政府GHS分類結果に基づいて、裾切値が変更になるということを示している資料でございます。変更箇所ですけれども、62番です。62番のアクリル酸重合物のナトリウム塩につきましては、こちらは、令和6年度政府GHS分類なんですけれども、民間からの情報提供制度というところで、分類結果について新たな情報が寄せられましたので、一旦令和6年度の分類が保留になったということもございまして、一旦対象からは、保留ということで、削除させていただいております。
また、次のページの71、72、73のところでございますけども、こちらについては、3物質の記載が、すみません、漏れておりまして、リスクアセスメント対象物の追加ではなくて、右にございますとおり、区分変更ということで、裾切値の変更として、この3物質が令和6年度政府GHS分類に基づいて変更になりますので、記載を追加させていただいております。
もう1つ、すみません。資料6-2のほうのがん原性告示物質一覧のほうも御確認いただければと思います。これも、令和6年度政府GHS分類結果に基づいてがん原性物質が追加になる物質、また、削除になる物質を示した一覧でございます。一番右のほうに「新規追加」とありますのは、新たに令和6年度政府GHS分類が適用されると追加になる物質、「削除」というふうに記載があるものは、対象から除外される物質ということになります。変更箇所は33番です。先ほどと同じですけれども、アクリル酸重合物のナトリウム塩については、GHS分類が保留になりましたので、今回はこの表から削除しております。あと、40番、41番については新たに追加をさせていただいております。酢酸コバルト(Ⅱ)と酢酸コバルト(Ⅱ)・四水和物ということで、こちらを追加し、対象になる理由としましては、コバルト及びその無機化合物というのは特別管理物質ということになるのですけれども、その場合は、特別管理物質は特化則のほうの対象になりまして、がん原性告示の対象にはならないので、こちらへ載ってこないのですが、コバルト及びその無機化合物のうち、酢酸コバルト(Ⅱ)については有機化合物の整理にしておりまして、特化則の対象になりませんので、がん原性告示の対象になりますので、こちらの表に追加をする必要があるということで、追加をさせていただいております。
説明は以上になります。
○城内座長 ありがとうございました。
ただいまの説明について御質問、御意見等がありましたらお願いいたします。いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
では、今日の議事は終了いたしましたので、事務局にお返ししたいと思います。
○佐藤環境改善・ばく露対策室長 本日の議事は以上でございます。
本日の議事録につきましては、後日、構成員の皆様に御確認いただいた上で公開させていただきます。
次回の日程でございますが、令和8年1月30日(金曜日)午後2時から5時を予定しております。場所はここ、AP虎ノ門となりますので、よろしくお願いいたします。議事につきましては、現時点では、1つ目に濃度基準値の検討、2つ目に濃度基準値設定対象物質ごとの測定方法について検討いただくことを予定してございます。正式には開催案内を後日お送りいたします。
また、予備日としておりました令和8年2月16日(月曜日)午後2時から5時につきまして、こちらは開催とさせていただければと考えてございます。御予定の確保のほどよろしくお願いいたします。
以上で本日の化学物質管理に係る専門家検討会を閉会とさせていただきます。本日はお疲れさまでした。ありがとうございました。

午後4時00分 閉会