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第12回外国人雇用対策の在り方に関する検討会 議事録
日時
令和8年2月20日(金)10:00~12:00
場所
厚生労働省共用第6会議室
(東京都千代田区霞が関1-2-2中央合同庁舎第5号館3階)
(東京都千代田区霞が関1-2-2中央合同庁舎第5号館3階)
出席者
- 阿部 博司
- 天瀬 光二
- 漆原 肇
- 清田 素弘
- 是川 夕
- 酒井 正
- 佐久間 一浩
- 友原 章典
- 山川 隆一(座長)
議題
(1)開催要綱の改正について
(2)「外国人雇用実態調査」について
(3)今後の外国人雇用対策について
(2)「外国人雇用実態調査」について
(3)今後の外国人雇用対策について
議事
議事内容
○山川座長 おはようございます。定刻になりましたので、ただいまより「第12回外国人雇用対策の在り方に関する検討会」を開催いたします。皆様方、本日は、御多忙のところ御参集いただきまして大変ありがとうございます。開会に際し、村山局長から御挨拶があります。
○職業安定局長 職業安定局長の村山でございます。おはようございます。着座にて失礼いたします。開会に当たりまして、座長からお許しを頂きまして、一言、御挨拶差し上げたいと思います。
構成員の皆様方におかれましては、御多忙の中、本検討会に御参集いただきまして誠にありがとうございます。本検討会、一昨年9月以来の開催ということで、しばらく間が空きましたけれども、この間、外国人を巡る政策で様々な動きがございました。まず、昨年3月11日に特定技能制度及び育成就労制度の基本方針が、また先月23日には分野別の運用方針がそれぞれ閣議決定されております。
これらの文書は、前回の本検討会で構成員の皆様方から御質問いただき、その時点では必ずしも明確にお答えできなかった内容も含むものでございます。本日は、今後の外国人雇用対策の検討の前提といたしまして、そうした政府文書の内容を確認、共有できればというふうに考えております。
次に、先月23日に開催されました閣僚会議におきまして、「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」が決定されました。対応策に盛り込まれました外国人雇用対策関係の内容を御確認いただきまして、その実効性のある施行に向けて御議論いただければと考えております。特に関連する重要な課題として、外国人に対する日本語教育の問題がございます。本日は、文部科学省の鴨志田視学官にも御参席いただきまして、後ほどプレゼンいただく予定ですので、どうぞよろしくお願いいたします。
さらに、先月公表いたしました外国人雇用の届出状況など、最新のデータも確認いただいた上で、今後の外国人雇用対策を巡る様々な論点について御議論を深めていただき、行政運営の御示唆を頂ければというふうに考えております。構成員の皆様方には、限られた時間ではございますが、幅広い視点からの忌たんのない御意見を頂戴できれば幸甚です。何とぞ、よろしくお願い申し上げます。
○山川座長 ありがとうございました。本日の検討会は、こちらの会場とオンラインで開催いたします。それに関して、事務局から説明があります。
○外国人雇用対策課長補佐 事務局です。オンラインで御参加いただいている皆様からの発言についてのお願いです。オンラインの方は、事前にお送りしている「(Zoom)外国人雇用対策の在り方に関する検討会の開催、参加方法について」を御参照ください。
座長が御発言を希望される方を募ります。会場の方は挙手を、オンラインの方は「手を挙げる」機能を使用してください。座長より、御発言される方を指名しますので、指名された後に、まずお名前を名乗っていただき、御発言を開始してください。オンラインでの発言後は、必ずマイクをミュートにしていただくようお願いいたします。操作などの質問がある場合は、事務局までお問合せください。円滑な会議運営に御協力をお願いいたします。
続いて、資料の確認です。本日の資料は、議事次第と資料1~5及び参考資料です。これらの資料に不備がありましたら、事務局にお申し付けください。事務局からは以上です。
○山川座長 ありがとうございました。議事に先立ち、本検討会の構成員に交代がありましたので、報告いたします。資料1を御覧ください。大下構成員が御退任され、代わって、日本商工会議所産業政策第二部担当部長の清田構成員が就任されました。
○清田構成員 よろしくお願いいたします。
○山川座長 また、新田構成員が御退任され、代わって、日本経済団体連合会労働政策統括主幹の阿部構成員に御就任いただいております。
○阿部構成員 経団連の阿部でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○山川座長 よろしくお願いいたします。本日の御出席の状況ですが、九門構成員が御欠席です。また、酒井構成員及び友原構成員は、オンラインでの御出席となります。カメラの取材の方はおられませんね。それでは、議事に入ります。
最初の議題は、議題1、開催要綱の改正についてです。事務局から説明をお願いいたします。
○外国人雇用対策課長補佐 資料2を御覧ください。開催要綱の改正案について、1つ目は、外国人雇用対策の在り方を、新型コロナウイルス感染症の影響に限らず、多角的な視点から検討できるよう、所要の改正を行うこととすること、2つ目は、令和6年に育成就労に係る法律が成立した旨を加えるものとなります。(別添)の新旧の1.趣旨において、育成就労制度創設に係る記載の追記及び新型コロナウイルス感染症に関する記載の削除、及び3枚目の(別紙1)の「当面の主な検討事項」に関して、新型コロナウイルス感染症に関する記載の削除としております。資料2の説明は以上です。
○山川座長 ありがとうございました。当初開催した時点から、相当の事情の変化がありましたので、開催要綱も改正するということです。ただいまの説明の中身について、御意見、御質問等があれば、構成員の皆様から御発言をお願いします。御発言の際は、挙手又は「手を挙げる」ボタンを画面上でクリックしていただき、御発言されるようにお願いいたします。どなたか、何かありますか。よろしいでしょうか。
特段、御異論がなければ、先ほど説明いただいた案のとおり改正したいと思いますが、これで御異議ありませんか。
(異議なし)
○山川座長 それでは、御異議がありませんでしたので、開催要綱を案のとおり改正したいと思います。
それでは、次の議題に移ります。議題2の「外国人雇用実態調査」についてです。こちらも事務局から説明をお願いします。
○外国人雇用対策課長補佐 資料3をお願いします。2ページ目、令和3年の検討会の中間とりまとめにおいて、エビデンスに基づいた外国人雇用対策を講じる旨の方向性を頂き、以降、研究会において整理し、令和5年から調査を実施しており、その結果について御報告をいたします。
3ページ、外国人雇用実態調査は外国人労働者を雇用する事業所及び当該事業所に雇用される外国人労働者を対象としており、事業所の属性や、労働時間、賃金、雇用状況、労働者の在留資格、日本語能力などの属性情報、入職経路などを調査しております。 4ページ、令和5年、6年の調査については公表しており、産業別では、製造業、サービス業、卸売・小売業の順、在留資格別では、専門的・技術的分野、身分に基づくもの、技能実習の順、国籍では、ベトナム、中国、フィリピンの順となっています。
5ページ、事業所調査です。決まって支給される給与額、労働時間について示しております。外国人労働者の採用理由としては、労働力不足の解消や日本人と同等の活躍への期待を挙げる事業所が多く、また、雇用面での課題として、日本語能力等によるコミュニケーションのとりづらさを挙げる事業所が多いものとなります。
6ページ、労働者調査においては、職業や入職経路、また、入国までに掛かった費用などの項目があり、5割超が母国の家族などへの仕送りを実施しています。
7ページ、外国人労働者の雇用に関する課題(複数回答)を見ますと、「日本語能力等のためにコミュニケーションが取りにくい」が、2年連続で最も多くなっています。
資料3の説明は以上です。
○山川座長 ありがとうございました。それでは、ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がございましたら御発言をお願いしたいと思います。先ほど申しましたような挙手、又は「手を挙げる」ボタンをクリックしての発言をお願いします。どなたか、御質問、御意見等ございますか。是川構成員、お願いします。
○是川構成員 細かい点で恐縮なのですが、資料3の5ページ目の給与の所に数字があります。横に、参考として「賃金構造基本統計調査」の数字がありまして、最初が専門的・技術的分野(特定技能を除く)とありますが、左側の外国人雇用実態調査の専門的・技術的分野の数字は、この賃金構造基本統計調査の参考の数字とそろっているのでしょうかという、すみません、ちょっとテクニカルな質問で恐縮ですが、まず、その一点をお願いします。
○山川座長 いかがでしょうか。
○国際労働力対策企画官 御質問の趣旨は、外国人雇用実態調査のほうは専門的・技術的分野の中に特定技能が入っていて、賃金構造基本統計調査のほうは専門的・技術的分野の中に特定技能が入っていないということですか。
○是川構成員 はい。
○国際労働力対策企画官 そうです。おっしゃるとおりです。
○是川構成員 分かりました。ありがとうございます。そうすると、外国人雇用実態調査の専門的・技術的分野の賃金が低いのは、特定技能が入っているからと理解されるわけですね。
○国際労働力対策企画官 ご指摘のとおりです。
○是川構成員 ありがとうございます。この統計調査については、できて非常によかったと改めて思います。今の賃金構造基本統計調査の数字との比較もそうなのですが、追加で調査できた部分も非常に重要です。賃金に関しては、既に賃金構造基本統計調査で取っているわけですが、ほぼ同じような数字が出ていて、調査の精度も、新しい調査であってどれくらいかというところをいろいろと考えたわけですが、きちんと精度が出たのではないかと改めて思った次第です。また、入職経路とかについても、この調査の特徴としてしっかり調査されておりまして、エピソードベースではいろいろなことが言われているのですが、実際にこうした形で標本調査をしたときに、どれくらいの人が海外の送り出し機関の仲介を受けているかとか、あと費用のほうも、大体相場が分かるということで非常に有益かと思っております。
最後に一点お伺いします。今日の後半の議題とも関連するかもしれませんが、この調査の活用について、今後どういったことをお考えかということを、もし何か、今の時点でアイディアとかあれば教えていただければと思います。
○山川座長 ありがとうございます。いかがでしょうか。
○国際労働力対策企画官 この調査は令和5年から始めたところです。労働者調査の調査項目の一部に周期調査という部分がありまして、年ごとに項目が変わる部分があります。その内容は、資料の3ページの真ん中の所に労働者調査という箱がありまして、その中に、「数年置きに調査する項目」というのがあります。ここで、令和5年調査においての「前職の状況」、令和6年調査においての「生活状況」、そして現在集計中の令和7年調査、こちらで「現在の雇用状況」を取ることにしております。ですので、ある意味、3年やってみて一巡することになりますので、今、集計中の令和7年調査の結果までやりまして、一応、一巡します。それ以降は、隔年調査とかになる可能性もありますが、そういう形で引き続きやっていきます。例えば、我々の意識していないところでも、実際に結構引用されたりしている例もありますので、そういう形で広く世間の皆様に御利用いただければいいかと思っております。以上です。
○是川構成員 ありがとうございました。
○山川座長 ありがとうございました。ほかに御質問、御意見等ございますでしょうか。佐久間構成員、お願いします。
○佐久間構成員 まず、外国人の雇用実態調査ですが、令和4年度に予算化され、確かこのときには1億円ということで私は記憶しているのですが、その後に実態調査の件数、実態調査の対象とか、それから集計方法などこの予算に対して執行の条件とか、金額も若干の増減があったのではないかと思います。外国人の雇用実態調査の実際の集計の方法等については、調査対象数、在留資格等が統計的に明確になるよう、是非、今後も外国人雇用実態調査を続けていただきたいと考えます。
なお、調査結果の中で、これは厚生労働省の事務局側で分かれば教えていただきたいのですが、例えば5ページの所で、決まって支給される給与額、これは今、パワーポイントのほうでまとめていただいていますから、この形しか出ていないのかもしれませんが、雇用される、要は就業ができる在留資格について、もっと細かいものがあると思います。今は特定技能とか技能実習は出していただいているのですが、身分に基づく者、技人国とか、在留資格別にすべてわかるのであれば教えていただきたい。
それから、仕送りの関係が6ページにありました。母国への、家族への仕送り、これは、技能実習とか特定技能もそうなのですが、5割超が仕送りを実施するということで、当然、収入に対して実際の手取り分から母国に多くの割合を仕送りしています。日本人であっても税や社会保険料等の負担もあり、実際の可処分所得の分というのは少なくなっている中で、外国人も手取り分のうちから多くの割合を母国に送ると、日本での生活における資金は実際に大変苦しい状況であると推察されます。この収入や可処分所得に対する割合が分かればより良いのではないかと考えます。以上です。
○国際労働力対策企画官 ありがとうございます。まず、御指摘の一点目は、決まって支給される給与額について在留資格別の所をもう少し詳しくというお話です。これはホームページを見ていただくと、まず、公表資料というのが一つあり、令和6年調査に関しては、令和7年8月29日に公表しております。このときに、今日の資料に付けているものは主なものだけを書いているのですが、例えば、留学とか、身分に基づくものでも、永住者とか定住者とか、それから、技術・人文知識・国際業務なども記載しております。あと、ホームページにe-Statという統計が出ている部分があり、その中に詳しい集計表が入っております。この資料には本当に代表的なものだけ書いていますが、そちらを御覧いただきますと、もう少し細かいものが御覧いただけるかと思います。
それから、仕送りの部分ですが、こちらは周期調査でやっております。今回、仕送りのほうも同様に、先ほど申し上げた公表資料と、あとe-Statで、両方とも細かい表が出ております。そちらで、こちらに出ているものより、もう少し細かい在留資格別のものが出ておりますので、ちょっと御参照いただければ、結構見ると面白いと思います。よろしくお願いします。
○佐久間構成員 ありがとうございます。
○山川座長 よろしいでしょうか。すみません、私から。先ほど令和6年12月26日で公表ということでしたが、厚労省の統計のサイトでということでしょうか。
○国際労働力対策企画官 厚労省のホームページに出ております。そこで、検索のサイトで、「令和6年外国人雇用実態調査」と入力していただければ、公表資料が出てまいります。
○山川座長 ありがとうございます。ほかに御質問、御意見等ございますでしょうか。それでは、次の議題に移りたいと思います。
議題3「今後の外国人雇用対策について」です。本日は、今後の外国人雇用対策についての議論を深めるという趣旨で、文部科学省から鴨志田視学官に御出席をお願いしております。外国人に対する日本語教育について、お話を伺いたいと思います。まず、文部科学省から、その後、事務局から説明をお願いします。
○文部科学省日本語教育課 それでは、文部科学省日本語教育課の鴨志田より、日本語教育を取り巻く状況等につきまして、資料4について説明いたします。本日はお時間を頂きましてありがとうございます。
1ページです。本日は、大きく日本語教育を取り巻く状況と、2つ目として認定日本語教育機関等の活用について、この2点について説明いたします。まず1点目、取り巻く状況ですが、2ページを御覧ください。在留外国人数の推移です。令和7年6月末時点で395万ということで、400万人に迫る勢いです。このような在留外国人の数が増えている状況の中で、政府としても、日本語教育に関する方針というものを作成しております。
3ページです。日本語教育を進めるための基本的な方針ということで、この方針自体は、令和元年に、日本語教育の推進に関する法律が策定され、その中で基本方針を策定するという形で定められているものです。これは、令和2年に作られて以降、昨年の9月に改定しております。
主な内容としては、第1章の基本的な方向というところで、2の「国及び地方公共団体の責務」や3の「事業主の責務」、このような基本的な方向を定めるとともに、第2章の中で各論について方向性を幾つか示しております。特に、黄色のハイライトを付けていますが、3の「日本語教育の水準の維持向上等」につきましては、(1)日本語教育機関の認定制度の実施やその活用の促進・質向上、(2)の登録日本語教員の登録・活用促進というところで、資質の向上に関する取組みについて、令和7年9月5日の改定のタイミングで、こういう事項が新たに盛り込まれました。
次の4ページです。今申し上げた認定日本語教育機関というのはどのようなものなのかという説明です。こちらについては、令和6年度から制度が施行され、この機関の目的としては、日本語教育の適正かつ確実な実施を図るため、日本語教育機関というのを国として認定していこうというところです。主な内容としては、左下の「認定日本語教育機関のイメージ」を御覧ください。
左側の認定日本語教育機関の中に、「留学」分野、「就労」分野、「生活」分野という3つの分野があります。この認定日本語教育機関というのは、それぞれの教育課程を持つ機関です。それぞれの教育課程において、機関から認定の申請が来たら、有識者会議の審査を受けて、文部科学大臣が認定するという形です。それぞれの分野の課程においては、例えば、外国人留学生が留学分野に入ったり、外国人就労者の方が就労分野で学んだり、こういう目的に応じて課程を選べるという形になっております。
5ページですが、この認定機関につきましては、従来、法務省告示機関という所がありました。これは左と右に分けて今までの制度との違いを示した資料ですが、今までは法務省告示機関という所で、在留資格の「留学」を有する外国人の受入れ期間の告示を行っておりました。一方、右側の認定日本語教育機関については、留学に限らず日本語教育の質を高めるため、質の高い教育を提供するために設置されました。
大きく違う点を赤字で示していますが、認定等の主体も、法務大臣から文部科学大臣に変更したり、先ほども申し上げましたが、「留学」だけではなく、「就労」と「生活」という教育課程の分野も新しく設定いたしました。中でも一番大きな変更点としては、赤枠で囲っておりますが、教育課程と教員資格の所が大きく変わりました。今までは、「専ら日本語教育を受ける者にとって適当と認められるもの」という形で教育課程が示されていましたが、新しい制度においては、「留学はB2以上目標、就労・生活はB1以上目標」ということと、「日本語教育課程編成のための指針」に基づいて、しっかり教育課程を編成することという形を示しております。加えて、教員資格につきましても、「登録日本語教員」を国家資格化するということで、この認定機関で指導する者は全て、認定した登録日本語教員が行っております。
今、この認定日本語教育機関の施行状況がどのような状況なのかということが、6ページ目のスライドで整理しております。一番上の認定日本語機関の認定結果ですが、令和6年度から制度がスタートしており、申請を考えている機関の方々は、まだ様子を見ているというところもあります。これまで194機関の申請があり、今認定を受けているのが64機関です。そのうち、留学のための課程が61機関、就労のための課程が3機関ということで、まだ生活の課程が認定はされてない状況です。
1つ飛ばして、日本語教員試験の結果です。これは登録日本語教員になるために受けていただく試験ですが、令和6年度からスタートして、今年度で2回目です。毎年11月に行っている試験ですが、令和7年度の試験結果としては、1万1,000人強が合格しております。昨年度の合格者も含めて、今、登録日本語教員がどれだけいるかという数字については、一番下の所、先月末のデータですが、今、登録日本語教員が国内に1万1,490名いらっしゃるという状況です。
次に、2つ目の観点の説明です。認定日本語教育機関等の活用については、8ページですが、先ほど、局長の説明からもありましたように、先月、政府としての総合的対応策がまとめられました。その中で、「外国人制度の適正化等について」の(1)に、日本語教育の充実という項目が盛り込まれております。その中の項目のイ「大人(労働者)に対する日本語教育」のところについて、ここは既に皆様御案内かと思いますが、育成就労制度において認定日本語教育機関による日本語講習が制度化されるということで、「専門的な日本語教育機関が質の高い教育を提供することが求められている」と書かれております。その中で、認定機関の活用や、登録日本語教員による日本語講習が円滑に行われるように運用すると示されております。また、下にあるオの部分ですが、日本語教師の質の向上、日本語教師の社会的地位の向上という観点からも関連する内容が盛り込まれており、赤字で示しておりますように、留学生の受入れに限られない場での認定日本語教育機関や登録教員をしっかりと活用することを検討しようということも示されております。
9ページは、育成就労制度の日本語教育関係の細かい制度についてです。こちらについての説明は割愛させていただきます。
次に、10ページ以降ですが、先ほど申し上げましたように、このような認定日本語教育機関などをしっかり活用していくというのが政府の方針ですが、我々文科省といたしましても、令和6年度補正予算額として4億円ほど付けておりますが、認定日本語教育機関が持っている知見を企業や自治体、大学、専門学校など、ほかの団体としっかりと連携しながら、認定日本語教育機関が持っているノウハウを提供していこうと。一方、そのような企業や大学からは、認定日本語教育機関に教育投資がなされるという、このようなウィンウィンの関係をしっかり構築していこうという事業を令和6年度の補正予算で取組をいたしました。
11ページですが、具体的には、この予算の中で13件の採択をいたしまして、そのうちアンダーラインを引いている所、例えば、3、5、7、9、11、13番の機関については、特に就労分野につきまして、認定日本語教育機関の知見を活用した支援モデルの作成や指導者の派遣というような取組がなされております。
次の12ページにつきましては、令和6年度補正事業の進化版という形で、令和7年度の補正予算においても同様の支援事業として計上しております。令和6年度はあくまでも認定日本語教育機関と様々な機関の連携の仕方を追求した事業ですが、令和7年度の補正については、就労分野における外国人の目的や受入れ先のニーズ等を踏まえて、具体的に教育カリキュラムの質の向上に向けたプロセスや教育モデル、また一歩踏み込んだ取組ができるような予算を今回、計上しております。
次の13ページは、それ以外の日本語教育に関する取組という形で、日本語教育課で実施している取組について紹介しています。
最後の14ページです。登録日本語教員に関する情報の公開ということで、2つの補正予算で認定機関の活用について事業を進めておりましたが、登録日本語教員につきましても、現在、日本語教育ポータルサイトが文科省にあり、この2月からそのポータルサイトの中で新しい機能を実装させていただきました。その内容が、登録日本語教員の情報発信機能と日本語教育機関や、企業や自治体、そのような指導者を求めている方々がマッチングできるような機能を実装させていただきました。現在は、まだ300人余りしか登録されていない状況ですが、これが2月からスタートして、徐々に登録していただいている登録日本語教員の方が増えております。その中には、希望する勤務地や、勤務形態、どのような雇用形態で働きたいか、どのような指導ができるか、そのような情報を登録教員の方々に載せていただき、条件に見合うような形で、適切な方がいらっしゃったら、日本語教育機関や企業とマッチングできるという機能を実装しております。
このような形で認定機関の活用、登録日本語教員の活用というところを、引き続き進めていきたいと考えております。以上、雑駁ではございますが、文部科学省からの説明は以上でございます。ありがとうございました。
○山川座長 ありがとうございます。続いて、厚労省の事務局からの御説明になります。
○外国人雇用対策課長補佐 お願いいたします。資料5を御覧ください。今後の外国人雇用対策についてです。1、外国人雇用の現状です。3ページ、日本で就労している外国人は、2025年10月末時点で約257万人となっています。4ページ、日本で就労する外国人のカテゴリーについては、就労目的で在留を認められる者は約86.6万人と、最も多くなっています。5ページは、就労が認められる在留資格、身分に基づく在留資格等の一覧となります。
6ページ、産業別に増加率の大きい順でみますと、「医療、福祉」、「宿泊業、飲食サービス業」、「建設業」の順となっています。7ページ、産業別の割合でみますと、「製造業」が最も多く、外国人労働者全体の24.7%を占めています。8ページ、国籍別に増加率の大きい順でみますと、「ミャンマー」、「インドネシア」、「スリランカ」となっています。9ページ、国籍別・在留資格別にみると、ベトナムは「専門的・技術的分野の在留資格」と「技能実習」が多く、ネパールは「資格外活動」、インドネシアは「技能実習」、フィリピンやブラジル、ペルーは「身分に基づく在留資格」が多くなっています。
10ページですが、外国人を雇用する事業所数は、2025年10月末時点で約37万所(前年比8.5%増)となっています。11ページ、外国人労働者を雇用する理由を見ますと、「労働力不足の解消・緩和のため」が最も多く69%となっており、次いで「日本人と同等又はそれ以上の活躍を期待して」が54.7%、「事業所の国際化、多様性の向上を図るため」、「日本人にはない知識、技能の活用を期待して」の順となっています。12ページ、外国人労働者の雇用に関する課題(複数回答)をみますと、「日本語能力等のためにコミュニケーションが取りにくい」が最も多く43.9%となっており、次いで「在留資格申請等の事務負担が面倒・煩雑」、「在留資格によっては在留期間の上限がある」、「文化、価値観、生活習慣等の違いによるトラブルがある」の順となっています。
13ページ、外国人労働者の日本語能力(会話)をみますと、「日常的なことなら短い会話に参加できる」、「幅広い話題について自由に会話できる」、「身近な話題についての会話はできる」の順になっており、「日本語で会話はほとんどできない」は1.8%となっています。14ページ、外国人労働者の日本語能力(読解)をみますと、「JLPT日本語能力試験N3レベル」、「N4レベル」、「N5レベル」の順となっており、「日本語はほとんど分からない」は6.4%となっています。15ページ、入職前居住地が日本以外であった外国人労働者の入職経路をみますと、「出身国・地域の紹介会社・個人」が最も多く、次いで「出身国・地域の語学学校」、「日本国内の紹介会社・個人」の順となっています。16ページ、入職前居住地が日本であった外国人労働者の入職経路をみると、「知人、友人」が35.2%と最も多く、次いで「求人広告」、「日本国内の民間紹介会社」の順となっています。17ページ、今の会社の仕事をする上でのトラブルや困ったことの有無をみますと、「あり」と回答された方が10.9%で、そのうちトラブル等の内容をみますと、「紹介会社(送出し機関を含む)の費用が高かった」が18.6%と最も多く、次いで「トラブルや困ったことをどこに相談すればよいかわからなかった」、「事前の説明以上に高い日本語能力を求められた」の順となっています。
18ページ、令和6年において、退去強制手続等が執られた入管法違反者のうち、オーバーステイや、在留資格で認められた範囲を超えて働く等の不法就労を行った外国人の数は、平成26年に比べ2倍以上に増加としています。19ページ、警察等が偽造在留カード所持等で検挙した件数は直近の数年間で減少しているものの、400件程度発生しています。
続きまして、2の育成就労制度・特定技能制度をはじめ、最近の外国人政策の動きについてです。21ページ、育成就労に係る法律の参議院付帯決議において、政府は、外国人労働者をめぐる労働・雇用管理に関する問題が発生している状況に鑑み、外国人雇用管理指針を含め、外国人労働者の雇用管理に関する法令の在り方について検討を行うこと。その際、労働政策審議会等、労使が参画する会議体において必要な議論を行うものとすることとされています。
22ページ、外国人雇用管理指針について、外国人を雇用する事業主が遵守するべき法令や、努めるべき雇用管理の内容などを盛り込んだものであり、ハローワークは、この指針に基づき必要な助言・指導を行っています。23ページです。特定技能制度及び育成就労制度の基本方針が、令和7年3月11日に閣議決定となり、両制度の運用に関する基本的な考え方が定められました。24ページ、25ページです。先月23日に分野別運用方針が閣議決定となり、特定産業分野に3分野を追加して19分野となりました。育成就労産業分野は、そのうちの17分野となりまして、生産性向上や国内人材確保の取組の強化を行っても、なお不足すると見込まれる令和10年度末までの受入れ見込数を設定し、これを両制度における外国人の受入れの上限とすることなどが定められております。
26ページから28ページには、育成就労制度の転籍支援に係るハローワークと外国人育成就労機構との連携についての法令等を記載しております。転籍の関与に関しましては、管理支援機関、育成就労機構、ハローワーク、地方運輸局に限られており、相互に連携を図りながら協力しなければならないものとなります。
先月、関係閣僚会議において決定された「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」について御説明します。29ページは概要で、30ページに、外国人雇用状況届出制度の運用改善について、悪質な事案の対応として、警察等関係機関との連携強化、また、在留カード等の読取アプリの取組などの記載があります。
少し進んで、36ページです。主な外国人雇用対策部分についてまとめております。特定技能制度、育成就労制度や、日本語教育や相談体制の強化、政府統計等の記載などがあります。37ページから41ページにつきましては、総合的対応策の本文となります。
42ページは、外国人雇用状況の届出についてです。事業主は、新たに外国人を雇い入れた場合、又は雇用している外国人が離職した場合、ハローワークに届出をする義務があり、未届出、虚偽の届出については、30万円以下の罰金の対象となります。
43ページは、在留カード等読取アプリケーションについてです。入管庁が偽変造在留カードの対策としてリリースしているアプリで、厚生労働省においても、事業主に対して積極的な活用について周知しているところとなります。44ページ、令和8年6月14日から、在留カードとマイナンバーカードを一体化した特定在留カードが運用開始となります。
最後に、3の今後の外国人雇用対策の論点(案)についてです。論点①として、257万人の外国人労働者が我が国で就労しており、これら外国人労働者が在留資格の範囲内で活躍してもらうためには事業主の雇用管理が重要であり、秩序ある共生社会を実現する観点から、どのような方策を講じるべきか。
論点②として、事業主全体としては、外国人労働者を雇用する理由として「労働力不足の解消・緩和のため」と回答するものが多く、在留資格に関する以外の課題として「日本語能力等のためにコミュニケーションが取りにくい」「文化、価値観、生活習慣等の違いによるトラブルがある」と回答するものが多い。こうしたことをどのように考えるか。また、外国人労働者の就労上のトラブルとして「紹介会社(送出し機関を含む)の費用が高かった」「トラブルや困ったことをどこに相談すればよいか分からなかった」と回答するものが多い。こうしたことをどのように考えるか。
論点③として、事業主は、外国人労働者の雇入れ時と離職時に外国人雇用状況届出を厚生労働大臣(都道府県労働局長・公共職業安定所長)に届出をする義務がある。事業主は、届出にあたって在留カードを確認することとされているが、偽造在留カード等の犯罪が一定程度みられる状況である。また、外国人雇用状況届出違反の摘発はごく僅かに留まっている。こうした外国人雇用状況届出制度を巡る状況をどのように考えるか。
論点④は、ハローワークの利用状況や育成就労の施行を踏まえ、どのようにハローワークは対応すべきか。また、育成就労という新しい在留資格ができることを受け、在留資格ごとの留意点を記載している外国人雇用管理指針を見直す必要はないかとしています。資料5の説明は以上となります。
○山川座長 ありがとうございました。文科省のほうからは、実態調査と、今の論点2でも出てくる日本語能力、コミュニケーションについて詳細な御説明を頂きました。続いて厚労省事務局から、現状の説明と最近の政策動向、更に議論をしていただきたい論点について説明していただきました。まず、事務局から示された論点1について、構成員の皆様から御質問、御意見等がありましたら御発言をお願いしたいと思います。資料5の46ページに論点が出てきますけれども、論点1について御質問、御意見等はありますか。それでは漆原構成員、お願いします。
○漆原構成員 御説明、ありがとうございました。論点1について、257万人もの外国人労働者が我が国で就労しており、共生社会の実現に向けて、労働者としての観点だけではなく、生活者の観点から共生社会を考えることが重要ではないかと思っております。外国人労働者が安心して安全に働くためには、事業主による雇用管理に加え、日本語の習得や、住居、子供の教育、社会保障などの環境整備が必要になります。そして、それらの整備にはコストが掛かりますので、その負担を誰が担うのかといったことを含めた議論が必要になるのではないかと思います。
その上で、事業主による外国人労働者の雇用管理という観点から言うと、現在は法的拘束力のない雇用管理指針があるのみで、外国人労働者や雇用管理に特化した法律がないことも、大きな問題だと連合は考えています。もちろん外国人労働者であっても、労働関係法令が日本人と同等に適用されますし、入管法令なども適用されますが、雇用管理という面では、特別に配慮すべき事項もあるのではないでしょうか。
例えば、若年者雇用であれば早期離職率の高さや、労働力人口の減少を背景に若者雇用促進法が制定されております。同じように外国人労働者に関しても、外国人労働者が安定した職業生活が送れるようにするという観点から、指針ではなく、適切な雇用管理や労働関連法令の適用を企業に求める法律が必要ではないかと思っております。その法律に基づいて、適切な雇用管理を推進していく、そういう視点も必要ではないかと考えております。以上です。
○山川座長 御意見、ありがとうございます。ほかにありますか。清田構成員、お願いします。
○清田構成員 日本商工会議所の清田です。私どもで、いろいろな外国人の受入れニーズ等に関する調査を行っております。やはり、地方をはじめ、中小企業においては、外国人の受入れニーズは極めて高いという結果になっております。中小企業の4社のうち1社は、外国人人材を受入れていきたいという意向を示しており、20人以下の小さな企業においても、4社程度が受入れに前向きな意向を示しています。特に、少子高齢化社会が進んでいく中で、都市部への人口流出が続いている地方においては、技能実習、特定技能、留学生のアルバイトなどが、非常に重要な労働力となっている現状があるかと思います。その上で、共生社会という観点から受入れを進めていくことは極めて重要だと考えております。
他方で、一部の極単な情報や、SNSでの外国人排除に関する報道がされている点については大変残念に思います。客観的なエビデンスに基づきながら、冷静な議論に基づいて、外国人受入政策をしっかりと議論していくことが重要であると考えております。外国人を雇用している多くの事業所においては、法令をしっかりと遵守して、また外国人雇用状況の届出等を適切に行っている所のほうが多いと思います。事業主の雇用管理が重要というところは十分に理解しておりますが、客観的なエビデンスに基づかず、企業側に一律に規制や管理を強化するのではなく、一部の悪質な事業主や仲介業者に対する対応を厳格化するといったような、ルールを守っている企業に追加的な負担をあえて生じさせることがないような配慮を、今後検討いただきたいと思っております。私からは以上です。
○山川座長 ありがとうございました。オンラインの友原構成員から御発言があります。お願いします。
○友原構成員 文科省の資料4の3ページの基本的な方針の所で、3の事業主の責務の部分に関しての発言です。資料3の「外国人雇用実態調査」から、雇用面の課題として日本語の問題を挙げる事業所が多いとされていますが、もし、これが特定の外国人カテゴリーや在留資格に限定される課題でなければ、より幅広い外国人労働者に対して日本語教育の支援が必要になると理解しております。その場合、事業主の責務として具体的に想定されている施策などが、もし現段階であるのであれば御教示いただければと思っております。
例えば資料4を拝見する限り、現時点では、主として育成就労制度を念頭に置いた議論が中心に進められています。また、企業が認定日本語機関等の業務を委託することを想定しているように受け止めました。もしそうであれば、事業主の責務について、育成就労以外の幅広い外国人カテゴリーの労働者に対する支援や対応とか、また、認定日本語機関の業務委託に関しては、中小企業であれば費用の負担の問題などが出てくると思ったので、そういった点についても、もし既に検討がされているのであれば少し御教示いただければと思います。以上です。
○山川座長 ありがとうございます。まず、文科省さんからのほうがよいでしょうか。
○文部科学省日本語教育課 今、御質問のあった事業者の責務についてですが、お話にもありましたように、育成就労制度に限らず、日本語教育課としては、資料4の中で、補正予算の説明をさせていただいた11ページですが、認定機関を活用したというところで、これはあくまでも育成就労に限らず、いわゆる認定機関が持っているノウハウを企業に提供するモデルを構築するということです。このモデルを令和6年度の補正予算で構築した際に、こういう形で認定機関と企業が連携して取組が広げられる、そういったことを、まず我々としては示していきたいと思っております。
また、この資料の12ページについても、日本語教育機関ないし企業のほうに、お金を支援できるスキームは持っているのですけれども、それぞれの機関ないし企業や認定機関が、外国人労働者等に対して日本語指導を行うカリキュラムを作りたいとか、もともと持っているカリキュラムの質改善をしたいといった場合には、この補正予算を活用できるのではないかというところを考えております。認定機関以外についても、例えば今日の御説明で割愛させていただいたのですが、13ページの上の青い所の「日本語教育の全国展開・学習機会の確保」ですが、地域日本語教育の推進には、地域の日本語教育を行うための日本語教室の開催経費を文科省のほうで支援させていただいております。文科省の補助の規定上、特定の企業に特化した日本語教室を当該自治体が開催するというところは、なかなか支援できないところではあるのですけれども、例えば当該自治体が、こういう日本語教室を開催していますという案内を企業の中で周知していただいたり、そういった活用はできるかと思っております。自治体に対しては、特定の企業にという形の縛りはしているのですが、外国人労働者がここに入ってはいけないという縛りではないので、是非、企業の方にも、自治体が開催する日本語教室を活用していただきたいと考えているという状況です。
○山川座長 ありがとうございます。厚労省から何かありますか。
○外国人雇用対策課長 厚労省の外国人雇用対策課長です。御意見、ありがとうございます。まず漆原構成員から、外国人労働者を労働者と見るだけではなく、生活者という視点でも、というお話があったかと思います。その点については、参考資料のほうに、外国人雇用管理指針の全文をお付けしております。そちらの14ページに「適切な人事管理、教育訓練、福利厚生」の中の1つの項目として、生活支援という形で、日本の生活習慣や日本語教育などに参加する機会に努めること、また外国人労働者が安心して日常生活、社会生活を営むための必要な支援を行うことに努めることということを既に書かせていただいているという状況です。
法制化の件については、それに追い打ちを掛ける形で清田構成員より、エビデンスに基づいた議論をというお話があったかと思います。本日は時間の都合上、外国人雇用管理指針の説明は割愛させていただいておりましたけれども、そもそも外国人雇用管理指針は、基本的に事業主に守っていただきたい労働法令や社会保険関係の法令というのをカタログ的に記載しているという性格のものです。そういった性格も踏まえた上で、先ほど挙げられたような論点については、多岐にわたる法制面からの検討なども必要になるのではないかと考えているところです。以上です。
○山川座長 先ほどの漆原構成員の御発言にも関わりますので、漆原構成員、それとお話に出ました清田構成員、何かありますか。よろしいでしょうか。では、阿部構成員、お願いします。
○阿部構成員 御指名、ありがとうございます。私ども経団連としても、外国人政策については、度々提言等を取りまとめて、そのスタンスを公表しております。直近でも昨年12月に、提言を公表しており、その中で中期的な姿として、どういったことを実現すべきかという点を様々述べております。その中で3つの原則を打ち出しております。1つ目は、外国人を受入れるということではなく、戦略的な誘致を図っていくこと、2つ目としては、外国人の社会的な包摂を図っていくこと、3つ目としては、単に労働力として受入れるのではなく、受入れた労働者が中長期的に活躍する、また定住していくことも見据えて、家族も含めてライフコースにわたった支援が必要だということです。
ですので、先ほど漆原構成員から言われたお考えは、私どもとしても一致しております。労働者ではなく生活者として受入れ、又、そのための施策が必要だというのは、私どもとしても繰り返し主張しているところです。そういった体制を整備するに当たって、外国人の受入れに当たっての基本法と、司令塔となる本部や、それに当たっての関係省庁の体制を整備していくということは提言の中でも主張しておりますが、まずはそういったところから始めていくことが必要ではないかと考えております。私からは以上です。
○山川座長 ありがとうございました。佐久間構成員、お願いします。
○佐久間構成員 私からも発言させていただきたいと思います。外国人雇用対策を実効的なものにするためには、国や地方公共団体だけに委ねるのではなく、やはり事業主による適正な雇用管理の徹底が必要だと思っております。外国人材は、単に労働力を補完するだけではなく、我が国の労働市場の一部を構成する存在となってきていますので、その適正管理は、雇用している事業主の基本的な責務になるのではないかと思います。具体的には、在留資格の範囲内での就労確保、適正な労働条件の提示、法令遵守の徹底、職場内のトラブルの未然防止については、事業主自らが主体的に取り組むことが求められていると思います。
現状も、先ほど清田構成員も言われたように、外国人が自分の企業に入ってきたら、大切に扱っている事業主たちが大部分です。ほんの一部の企業において労働法違反をしているといわれる事実もありますけれども、外国人を受入れている企業や事業所がみんな悪いように思われているというのは、ちょっと引っ掛かるというか、合点がいかないところです。「悪質な事業主」というのは厳しく扱っていただく必要があると私も考えています。事業主の責任の明確化など、いろいろありますけれども、現状でも外国人を雇うに当たっては、いろいろな制約というか、厳しいルールがありますから、言葉は悪いのですけれども、それを過度に押し付けないようにしていただきたいところです。
とは言え、その一方で、職場内のトラブルへの未然防止というのは非常に難しいところがあります。日本人だけの職場でも各種の問題がある中で、管理監督者だけでなく、日本人と外国人、外国人同士の問題を「使用者の責任だ」と言われても、実際に事業所内での人間関係、要は同僚同士ということもありますから、ここは職場内で働く人間同士、同僚同士の関係というのも重要視していく必要があるのではないかと考えます。
それから、先ほど日本語教育の関係で文部科学省から、お忙しい中本検討会に参加いただき、御説明を賜りました。2月2日の発表の技能実習制度におれる全国の監理団体数については3,747団体、そして特定技能制度における登録支援機関においても、事業協同組合などが登録支援機関になっております。そういう監理団体、登録支援機関から日本語教育を行う実施機関や日本語教員の能力や人柄といった内容が不明確であり、今後、育成就労になって教育・研修を行う指定された時間数などが出ておりますので、これから自分たちはどうしたらいいのか懸念されている団体からの声が多く届いております。大都市部などでは機会があるかもしれないけれども、地方ではそういう機関がまだない。日本語教育機関において、「就労」は現段階では3機関なのです。「留学」を含めても少ない中で、地方にどれだけ行けるのか。登録日本語教員の活用というのが、経過措置として認められることにはなるでしょうけれども、やはりこの辺の費用の問題など、いろいろな心配事を抱えております。ですので、まずは養成というか、登録の認定の日本語教育機関、そして登録の日本語教員の充実、また検索しやすいサイトもできているようですので、是非、周知をしながら、外国人技能実習機構の監査等々でも、現在の状況と対応策について説明していただけるよう進めていただきたいと思います。以上です。
○山川座長 ありがとうございます。今、日本語のお話にも戻ってまいりましたが、友原構成員、何か先ほどのお話につきましてコメント等はございますか。
○友原構成員 論点2と関連して、もう1つお伺いしてもよろしいですか。
○山川座長 どうぞ。
○友原構成員 やはり、基本的な方針の日本語教育の機会の拡充の部分に関する所です。雇用面で日本語能力の問題が挙げられていることから、日本語教育の拡充という方向性自体は理解しています。その一環として、日本語指導に必要な教員の確保が、資料4では示されています。ただ、現在、様々な分野で人手不足が指摘されている現状を踏まえると、増え続ける外国人に対応できるように、日本語教員を十分に確保できる見通しがあるのかということについて、どのようにお考えなのかをお伺いしたいです。資料では現在何人の教員をという話が出ていましたが、今後の現状を考えて、日本語教員の十分な確保という観点から本当に見通しはあるのでしょうかということをお伺いいたします。
○山川座長 ありがとうございます。文科省さん、いかがですか。
○文部科学省日本語教育課 御質問ありがとうございます。今、両委員からお話がありましたように、認定機関も登録教員も今後は、ますます増やしていかなければいけない状況であるというのは、我々文科省としても同じ認識です。
登録教員の見通しという意味では、何年後に何人というのは、数字的に言うのがなかなか難しい状況ですが、昨年ベースの日本語教育試験の合格者も1万人いらっしゃることと、今年度も約1万人を超えている人数ということで、着実に登録日本語教員を目指す方たちは増えているという状況です。
一方、先ほど申し上げた総合的対応策に書いてある日本語教員の社会的地位を向上する。この登録日本語教員という職が、世の中に数多ある職の中で選ばれる職になっていくことが原点として非常に重要だと思っています。資料の8ページです。
我々としては、これからも十分な確保をするという目的のために、まず、社会的な地位の向上や、オの最後に書いてある処遇の改善、こういったことを文科省として進めていくという方向性でおります。処遇の改善といっても、文部科学省が登録教員の給与の金額を上げるとか、直接の支援というのはなかなか難しい状況の中、やはり、登録日本語教員の方たちや、認定日本語教育機関が様々な分野で活躍する場を、これからしっかり広めていく、作っていく、そういったことを経由して、処遇の改善や地位の向上に努める。その結果、登録教員を目指す、そういったやり方で教員の確保を進めていきたいと考えている状況です。
○山川座長 ありがとうございます。友原構成員、何かございますか。
○友原構成員 ありがとうございます。例えば、日本語教員の国籍は、外国人にも門戸は開かれるというような考えでしょうか。
○文部科学省日本語教育課 登録日本語教員については、国籍要件はありませんので、外国の方が教員になることも可能です。
○友原構成員 ありがとうございました。以上です。
○山川座長 ありがとうございます。是川構成員、お願いします。
○是川構成員 ありがとうございます。今の所と関連してお伺いできればと思います。登録日本語教員に国籍条項はないということですが、仮にこの資格を外国籍の方が取得した場合は、実績もあるのかもしれませんが、どの在留資格で在留されることになるのですかというのが、まず、1点目です。
○山川座長 この点は、いかがですか。
○文部科学省日本語教育課 どの在留資格かというのは、確認させていただければと思います。いろいろな在留資格の方が、登録日本語教員という資格を、ほかの仕事をしながら教員資格も採れる形になっておりますので、恐らく、在留資格は多分まちまちであると思います。分かる範囲で確認させていただきたいと思います。
○山川座長 外国人雇用対策課長、お願いします。
○外国人雇用対策課長 今の点ですが、御承知のとおり、在留資格に関しては、文科省で一元的に答えられる、または厚労省で一元的に答えられるという性格のものではありませんので、頂いた御意見を踏まえて、入管庁さんに問い合わせさせていただいて、後日、お伝えできればと思います。
○山川座長 よろしいですか。続いてお願いします。
○是川構成員 ありがとうございます。では、続いてですが、日本語教育に関して、今までも、先ほどの御説明でも、自治体が開催する日本語教室などにも、外国人労働者の方にも来ていただいても構わないというお話もあったかと思います。実はその点について、最近、私のほうで、地方自治体などでヒアリングをしていますと、1つ出てきている論点として、就労類型の日本語教室が非常に少ないという状況があります。ただ、それぞれの地域で外国人の労働者が増えてきている中、地域の日本語教室に来られる方も出てきているということですが、実は、ここで軋轢が生じているという話を聞いております。というのは、地域の日本語教室はボランティア主体の運営で、かつ、無償でやっていたりするわけです。そうしたところに、技能実習生や特定技能の方で、特定の事業所で働いていることがはっきりと分かる方がたくさん来られるようになってくると、本来は、事業主が自分で教育すべきものを地方自治体のコストに丸投げしているのではないかというクレームが住民から来ることがあるという話をちらほら聞いております。
そういう意味で言いますと、やはり、就労類型に関しては、事業主負担ということを軸にして、しっかりと供給体制を整えていくことが必要かと感じております。地域における供給体制というのが、まず1点目です。
2点目は、現在、日本語教育機関及び登録日本語教師は、ともに認定の途上かと思いますが、今後の供給体制については、先ほども御質問がありましたが、私としては、今いらっしゃる日本語教員や日本語学校が、全部正式なものに置き換わればいいというわけではないと思っております。というのは、国際的に目を転じますと、特にアジア全域において、日本語学習者が非常に増えているという状況と、かつ、日本語教員の不足がグローバルに出てきております。アジアの送出し国のどこに行っても、とにかく日本語教員が足りないと。当然、日本人のネイティブの日本教員がいればいいのですが、それも非常に難しい中、やはり現地で、日本語のできる現地の方が、日本語教師として働くことも非常に求められています。
ただ一方で、日本語ができてしまうと、本人が働きに行ってしまうという問題もあって、これはアジアワイドで見て、日本語教員の供給体制はしっかり整えていく必要があると思います。そういう意味では、国際交流基金など、日本語教育を海外に展開する所と、文科省さんとしてしっかりと連携されて、ある意味、今、ジャパン・アズ・ナンバーワンと言われていた頃よりも、はるかに多くの日本語学習希望者がいるという空前の状況になっておりますので、こうした状況にしっかり応えていく。JFT-Basicで一時期、受験資格の買占めと、その転売、高額転売ということすら確認されております。日本語試験を受けるために高額な費用を払って受けに来るという状況は、未だかつてなかった状況であると思いますので、供給体制を国際的にもしっかり取っていくことは重要だと思っております。
3点目は、日本語教育について、日本語教育の重要性、育成就労制度でも上乗せで掛かってまいります。ただ一方、必要な日本語のレベルがはっきりしないと。特に、働く上でどれぐらいパフォーマンスに直結するのかという部分についてエビデンスがないという状況があります。これが、事業者側が日本語教育に対して、幾らぐらいのコストを負担すべきかという、判断を迷わせる原因ともなっていると思いますので、本日、事務局から御説明がありましたが、外国人雇用実態調査で、例えば、日本語教育と賃金の状況など、より詳細な情報を取っておりますので、日本語教育のコスパと言うのでしょうか、これぐらいできれば金ベースはこれぐらいを払ってもいいという人に育つというようなことをしっかりと示していく。これは文科省さんのお仕事というよりは、厚労省のほうで分析されることかと思いますが、そうしたこともしっかりと示して、1点目で申し上げた企業負担を中心として、日本語教育体制を地域で取っていくというところにつなげていければいいのかなと思います。まず、日本語教育については、ここまでです。もし何か、お答えを頂けたら。よろしくお願いします。
○山川座長 ありがとうございます。非常に横断的な政策分野に関わっていることかと思いますが、文科省さんのほうで、まず、何かございますか。
○文部科学省日本語教育課 御質問ありがとうございます。今、委員から頂いたのは、地域における課題や国際的に供給体制がまだまだ十分ではないということ。いずれも文部科学省が日本語教育の観点から携われるところで、また、厚労省さんや外務省さんと連携していくところがあります。総合的対応策にも、関係省庁が連携してしっかりと、こういう課題に取り組むことが求められておりますので、こういった点を踏まえて、しっかり対応していくように検討してまいります。
○山川座長 ありがとうございます。厚労省、事務局からいかがですか。
○外国人雇用対策課長 厚労省外国人雇用対策課長です。先ほどの是川構成員の御発言で、実態調査を活用した形で、日本語教育の賃金などの相関関係といったような資料が出せないかというお求めにつきましては、事務局のほうで検討させていただいて、構成員の皆さんと相談しつつ、資料として出せるものがあれば資料としてお出ししたいと考えております。
○山川座長 続いて、是川構成員からお願いします。
○是川構成員 長くなりまして恐縮です。続きまして、論点の所についてコメントを簡単に述べたいと思います。
まず、論点1について、ほかの構成員からも御発言がありましたとおり、やはり、共生社会を実現するという観点、ここでの取組が非常に重要かと思います。現状は、いろいろ秩序があるということで、昨年来議論が進んでおりまして、また、政府としても、排外主義とは一線を画するというメッセージが発せられているところです。
ただ一方で、これは私の感想ですが、一線を画するというのは、一見すると排外主義とほぼ一緒ということで、一線どころではなく、これはどう見ても違うものだと、はっきり分かるものでなくてはならないと思っております。その前提となる秩序関係の事実認識について、私が知るところを簡単に御紹介したいと思います。
昨年も2回、OECDで移民政策関係の会合に出てまいりました。国際的に見ても、インフレが進んでおりますが、その背景に人手不足というのは先進国のどこでもあります。そうした中、外国人労働者の受入れということに関しては、各国とも非常に強いニーズがあり、人材の獲得競争という状況があるわけです。一方で、日本の外国人労働者政策は、パフォーマンスとしては非常に良いと言えると思います。例えば、本日も御紹介がありましたような不法就労、本日の資料にはありませんでしたが、オーバーステイの方の数は、10年前や20年前と比べて、在留外国人及び外国人労働者の数は2倍、3倍と増えていっているわけですが、KPIとして見てもいいような不法就労やオーバーステイは3倍になっているという状況では全くありません。また、絶対的な水準も、諸外国に比べますと単純に10%ポイントぐらいで、オーバーステイにしても差があるという状況で、こうした状況は、パフォーマンスが国際的に見ても非常に良いのだという状況についてはしっかり認識しておくべきだと思います。その上で、1件1件をしっかりと、違反事例を見ていくという丁寧な対応が必要かと思います。
また、論点1として、これも大きな視点となってきますが、やはり、今後、育成就労制度も施行される中で、地方での外国人の受入れをどうするかという視点は非常に重要だと思っております。こちらは、まだ余り議論されていない論点ですが、実は、送出し国のほうでいろいろ調査をしておりますと、技能実習が定着していない中、特定技能が入っていった地域については、実は技能実習や育成就労の利用は、放っておいても伸びる見込みが余りありません。現地の就業希望者からすると、技能実習というのは、リードタイムが長くて分かりにくいと。ですので、特定技能のほうが賃金も高くて、働きに行くという点では非常に分かりやすいということで、特定技能のほうが人気の出るケースが多いです。
ただ一方で、地方から見ますと、育成就労は大都市に流出してしまうという問題があります。これについては、やはり技能実習から入ったほうが、今の特定技能労働者でも定着率が高いという状況があります。今後、地方においては、育成就労を使いたいという所がやはり多いと思いますけれども、技能実習が余り定着していないような新しい送出し国の多くは、放っていても育成就労が伸びる見込みが余りないという状況に対して、国としてどう支援をしていくのか、誘導していくのか、こうした政策的観点というのが非常に重要だと思っております。
それと関連して、国の支援ということは、そのほかの点でも非常に重要です。日本語教育もそうですが、地方をあちこち調査とか、講演して歩きますと、地方自治体や地方の企業は非常に国の支援への期待、いよいよ国も支援に動き出すのではないかという期待感を非常に強く持ってます。秩序ある共生社会に関する関係閣僚会議決定に関しても、秩序あるというよりも、共生社会のほうで、例えば日本語教育の拡充や、共生のための日本文化の学習であるとか、そういった規制の強化と同時にむしろ、サポートを増やすほうがメインであるという期待感を非常に強く持っているのを感じます。
そういう意味では、これまで地方や地方の事業者がボトムアップで積み上げてきた取組をしっかり国が応援していくという視点が今後、より一層重要になっていくと思います。
論点1に関する最後の点として、既に何点か御指摘がありましたが、企業間の負担の不均衡も非常に重要だと思っております。地方の中小企業の方々は、外国人の雇用に関して頑張って取り組まれているという印象を私は持っております。一方、東京などで話を聞いていますと、まだまだ外国人雇用はどこか遠い国の出来事のようなことだという声も非常に多いです。外国人雇用の負担ですが、今は中小企業にかなり偏っている状況があると思いますので、これはサプライチェーン全体で、しっかりと外国人雇用の負担を平準化していくという意味で、大企業と中小企業間のコストのインバランスをしっかり正していくという視点も重要と思っております。長くなりましたので、一旦ここまでとしたいと思います。
○山川座長 ありがとうございます。論点1と、かなり論点2に関わる日本語のお話もありましたので、論点2に関わる部分にも議論が行っております。時間の関係もありますので、論点1にまとめて、何かありますか。天瀬構成員、お願いします。
○天瀬構成員 ありがとうございます。JILPTの天瀬です。論点2にも入って、いろいろな議論がなされておりまして、先ほど文科省の方から詳細な御説明がありましたが、この検討会で文科省の方から御説明を聞いたのは恐らく初めてだったのではないかと思います。そういった意味でも、日本もいよいよ外国人と共生する社会の時代に入ってきたのではないかという印象を持ちました。御説明は大変、日本語教育について充実したプログラムだと感じましたが、今後も是非、厚労行政と連携を密にして施策を実施していただければと思います。
他方で、やはり雇用実態調査で、4割強の方が日本語のコミュニケーションに不安を持っているという調査結果も出ておりましたので、恐らく就労場所によって、特有の言葉を使ったりするケースが多くあるのではないかと、業種によってかなり違うケースがある。昨今、言語に関しては、急激にAIの活用が進んでおりまして、これは海外で暮らしている方は非常によく分かると思いますが、AIに頼る率が増えてきております。もちろん、日本語教育の場合、従来型の教育スタイルというのは非常に重要であると思いますが、やはりAIを活用して、就労場所での特有の言語環境を、ほかの就労場所にも共有することが非常に重要になってくるのではないかと考えています。
現状で、もし、文科省の施策の中で、こういうAIの活用に関して、何か考えられていることがあれば教えていただければと思います。あるいは、厚労省のハローワークでも、何かそういったような取組がなされているのであれば御紹介いただければと思います。以上です。
○山川座長 ありがとうございます。まず、文科省さん、いかがですか。
○文部科学省日本語教育課 御質問ありがとうございます。現状としては、AIを活用したという指導のところまでは、まだ、その研究であったり、実際にツールができているわけではありません。ただ、AIではないのですが、例えばネット上で学習に使える学習コンテンツなどは、我々のほうでも用意をさせていただいて、それについては、国内だけではなく国外でも使えるような形で、今、学習者に活用していただいているという状況です。
○山川座長 ありがとうございます。厚労省、事務局から何かございますか。
○外国人雇用対策課長 ハローワークにおける対応について御質問がありましたので、改めてお答えさせていただきますと、一定の規模のあるハローワークにおきましては、通訳員を嘱託で置いています。それに加えて、全所にポケトークという形で、他言語に対応できる機具を設置して、全国各地の、どこのハローワークでも一応、他言語対応はできているということです。それに加えて、三者通訳、電話を介した形での通訳も使って、ハローワークでやっているという状況です。
○山川座長 よろしいですか、ほかに論点②に関して、何か御発言ありますか、阿部構成員、お願いします。
○阿部構成員 論点②の日本語の能力に関するコミュニケーションの問題ですが、先ほど文科省の日本語教育の取組を御説明いただきましたが、そうした充実も必要ですが、今企業内ではやさしい日本語に関する取組がいろいろと行われていますので、そういう観点から、何か行政が取り組んでいること、また、そうした企業や自治体等の現場での取組の支援等がありましたら紹介いただければと思います。
○山川座長 厚労省事務局からいかがでしょうか。
○外国人雇用対策課長 先ほど、企業さんはやさしい日本語などに取り組んでおられるというお話だったと思います。私どものほうは直接、雇用されている方に対して日本語を教えることはやっていないのですが、求職者の方に対しては、外国人就労定着支援事業という形で委託をしており、求職者向けにやさしい日本語で、特に、厚労省事業の売りとしては、職場で役立つ会話、例えば電話対応で、職場に電話が掛かってきたときにどのように転送すればいいのかとか、場面、場面のシーンを捉えてという形で、ハローワークで申し込んでいただくと無料で、日本語教育をやっています。さらに、受講生の方が、ハローワークでスムーズに就職できるような形で誘導をしている状況であります。
○山川座長 よろしいですか。技能実習制度の下で、かなり多数の言語についてのハンドブックみたいな、用語集みたいなものがあったような記憶はあります。
○外国人雇用対策課長 御承知のとおり、言語集とか、そうした手引きは技能実習もそうですし、私どもも、13か国語でのリーフレットなどをホームページに掲載しております。さらに、職場特有の言葉ということもありましたけれども、その逆引き的な、要は辞書的なものをエクセルで載せているので、ちょっと見づらいという御指摘をときどき頂くのですが、そういう用語集などもホームページに掲載しているところです。
○山川座長 ありがとうございます。個人的には、一層の周知を図られると有益かと思いました。漆原構成員、お願いします。
○漆原構成員 正に、今の日本語の所で様々議論もありましたが、連合の地方組織において、地元の外国人のニーズを踏まえて日本語教室を開講しようとしたところ、講師がいなくて実現できなかったという声がありました。また、先ほども御意見がありましたが、ボランティアで日本語の指導をされる方が多く、現場のニーズにどこまで答えられるのか、現状ではなかなか難しい場合もあると思います。
共生社会という観点からすると、日本語指導の他にも、日本の生活習慣や、社会・労働関係のルールなどの教育も必要です。そのための予算を確保していただき対応することになろうかと思いますが、仮に、文科省の予算だけで実現することが難しいのであれば、外国人労働者を受入れている産業分野の業所管省庁にも協力を頂き、必要な予算を確保し、外国人への支援の充実や、教育を行う事業者への支援をお願いします。
ルールに関する知識という観点からすると、雇用管理指針の中に、労働条件について差別的な取扱いをしてはいけないと記載があると思います。もちろん外国人であっても同一労働同一賃金が適用されることなどの記載の充実が必要ではないかと思っております。加えて、外国人が企業に定着して、活躍していただくためには、日本語教育を含む教育訓練や、キャリアパスの設定、そのキャリアの説明などの企業における育成も重要であると考えております。外国人雇用管理指針に、教育訓練に関する記載があったと記憶しておりますが、具体的な実施に関する事項の記載も、必要になってくるのではないかと思います。
次に、論点②の後段について、資料の16ページにもありますが、外国人労働者から見ると、送出し機関を含む紹介会社の費用が高いというトラブルが大きな問題となっていると受け止めております。この点は、受入れ事業主が直接解決することが難しい場面も当然あると思いますが、適切な送出し機関から受入れるという事業主の行動を促進し、全体的にトラブルを少なくしていくことが必要になると考えております。指針に、受入れ事業主として自ら雇用する、又は雇用しようとしている外国人労働者の送出し機関の適正性をチェックするような記載が必要なのではないかと考えております。
最後に、相談先についてです。外国人労働者がトラブルに遭った際に、相談先が分からずに、様々な所を経由して連合に相談に来るというケースもあります。相談先については、在留資格や相談内容などによって、地方公共団体の一元的な相談窓口や、外国人在留支援センター、FRESCなどの窓口が用意されているものの、かねてより外国人労働者の認知度が低いと言われております。もちろん認知度向上のために工夫をしていることは承知をしておりますが、更なる認知度の向上のために、入国時や在留資格更新時などに、外国人に十分に周知することに加えて、事業主からも相談先を案内するような運用が必要ではないかと考えております。以上です。
○山川座長 ありがとうございます。送出し国での費用については確か、外国人の有識者会議で情報公開すると言いますか、そういう動きも提言されていたような記憶があります。参加されていた方も多いかと思いますが。
どの国からだと費用がどのくらい掛かるとか、データとして確か紹介されていたような気がしますので、そういう情報を把握することも出てくるのかなと思いました。すみません、不正確な記憶であったかもしれません。論点②について、ほかに何か。是川構成員、お願いします。
○是川構成員 今の点ですけれども、座長のおっしゃるとおりで、育成就労制度を作るための有識者会議の際に、入管庁が行った調査で、送出し国別の実習生本人の負担額の調査が紹介されました。あと、雇用者側が負担している額についても調査がありましたので、一応それで国別の当時の平均のようなものは分かるということだと思っております。また、育成就労において、手数料については義務ではないのですが、目安として、目標はゼロにしていくのですけれど、まず取りあえずということで示されたというものがあったかと思います。
あと、良い送出し機関はどういうものかという点は、それぞれ日本に送り出せる所については、リストが入管庁のホームページに公表されているわけですが、その中で、更にどこがいいのかみたいな話については、更なる情報収集が必要だと私も認識しております。実際、事業者の皆さんは、いろいろな手を使って情報を集めていらっしゃいますが、なかなか全体を俯瞰できるような情報がないということで、これは国の支援が必要になってくる分野なのかと思います。以上です。
○山川座長 的確な御説明をありがとうございました。ほかに論点②について、清田構成員、お願いします。
○清田構成員 ありがとうございます。日本語教育については、もう皆様の御発言のとおりだと思っています。質の確保とともに、量の充実ということが極めて重要だと思っています。特に育成就労制度で、この認定日本語教育機関を活用していくという視点に立ちますと、地方でどれだけ充実できるのかという視点を、育成就労の受入れ見込数なども含めながら、各地方でどれぐらいが必要なのか、シミュレーションやそれを担保していくためのロードマップなど、そうしたところの検証まで、やはり必要だと思っています。そうしたことに対する地方からの声は我々にも届いておりますので、日本語教育を認定教育機関で行うということであれば、その充実をお願いしたいと、地方から御意見を頂いているところです。この点につきまして、文科省だけではなく、入管庁、厚労省も含めて是非、連携と責任を持って御対応をお願いしたいと思っております。
その上で、日本語教育とともに、日本の文化や社会慣行をしっかりと理解していくための社会統合プログラムのような教育は非常に重要だと思っています。仕事に関する技術や技能、就労に関する日本語などについては当然、企業が責任を負うべきだと考えていますけれども、それ以外の日本語教育、生活に係る日本語教育や、いわゆる法令や納税義務のような全国共通の基本ルールなどは是非、国が主導していきながら、また地域の方言も含む地域のルールについては、しっかりと自治体も補完していく、こうした役割分担というところも意識をした支援というところを是非、お願いしたいと思っております。私からは以上です。
○山川座長 ありがとうございます。正に、厚労省のみでなく、文科省、自治体など、非常に様々な分野が包括的に取り組む必要性のある課題かと、個人的にも思ったところです。恐縮ですが、時間の関係で、阿部構成員、お願いします。
○阿部構成員 育成就労に係る育成就労外国人が支払う手数料の問題については、先ほどご紹介した12月に公表した提言の中でも、私どもは問題視しているところです。そうした手数料をゼロとしている優秀な受入れ事業者を増やすというインセンティブの設計も重要なのではないかというところを提言していますので、参考にしていただければと思います。以上です。
○山川座長 ありがとうございます。有識者会議でも、費用負担につき、受入れ企業の負担のような御提案も、確かあったかなと記憶しております。
それでは、論点③と④がまだ残っております。これはどちらかというと、厚生労働行政、又は入管との関係に関わるのですが、論点③は、外国人雇用状況届出制度、それから偽造したカードのチェック等についてです。論点④は、ハローワークの役割について、これも論点①と関わりますが、外国人雇用管理指針を見直す必要はないかということです。これは既に御意見を頂いたところですが、論点③と④については一括して御議論いただきたいと思います。構成員の方々から何かございますか。酒井構成員、お願いします。
○酒井構成員 法政大学の酒井です。論点④に掲げられているハローワークのことに関して、少しコメントをさせていただきたいと思います。今後、外国人雇用に関しても流動性が高まってくるだろうと予想される中で、個人的には、ハローワークの役割というものが非常に重要になってくるだろうと考えております。ただ、例えば資料5の16ページでしょうか、こういったものを見ると、入職経路としてのハローワークの役割というのは、そのデータを見る限りでは、いかにも心もとないという気がしております。この議論をするに当たって、そもそも外国人がこういったハローワークの機能についてどれだけ知っているのかというところが私は気になっております。
例えばこの資料では、入職経路として知人や友人を頼るということが非常に多いことが明らかになっているわけですけれども、そもそもハローワークを試した上で、やはりハローワークではあまり良くないので、知人や友人を最終的に頼って入職したという話と、そもそもハローワークをよく知らなくて、ハローワークを利用することを検討すらしておらず、知人を頼っているといった話では、状況としては、かなり異なっているというように考えます。まずは、その辺りの掘り下げた分析が、今後の外国人雇用実態調査といったものも利用して必要であろうということと同時に、ハローワークに関する周知を後手に回らずにやっていく必要があるのではないかと思います。これは先ほどからいろいろな形で出ている意見と重なるかと思いますが、やはり日本の制度に関する広い意味での周知ということが、今後、求められていく気がしております。各種の取組そのもの自体ももちろん重要ですけれども、こういったハローワークの機能そのものに関する周知の徹底ということが求められていくのではないかと思っている次第です。以上です。
○山川座長 ありがとうございます。それでは、ほかに、論点③と④について何かございますか。是川構成員、お願いします。
○是川構成員 まず、論点③についてですが、ここに書かれている点につきましては、先ほどもちょっと申し上げたように、全体としてのパフォーマンスは良いという状況だと思います。こうした、どうして外国人雇用状況届出違反の摘発が、ごく僅かなのかということについては、統計的なファクトファインディングというよりは、ケーススタディとして、現場で一体どういう捜査がされていて、どういう偽装等の手続が取られているのかという、現場のお巡りさんを含めた判断や、検察の判断とか、そういったケーススタディをしっかりしていただかないと、なかなか一概に何が問題というのは言い難いのかなと思いました。場合によっては、少ないということが直ちに、何か問題という状況でもないというように思いますので、そこは一度、きちんと事案を精査していただく必要があるかなと、個別事案からしっかり精査していただく必要があるかなと思っております。
論点④につきましては、今後、ハローワークが育成就労の転籍を扱うという状況ですけれども、それに先立って、いろいろと準備しておく必要があるのかなと思っております。まずは現状、既に特定技能1号の転籍というのが、これはハローワーク以外の所も介して行われているわけですが、既に数多く見られております。
そういう意味では、特定技能1号がそれぞれのハローワークの管内において、どういう動き方をしているかといったような、それをしっかり、まずは踏まえておくということが、来る育成就労の転籍をいろいろ見ていく上での様々な準備や論点整理につながるかなと思っております。ですので、既に外国人が多い地域などで、ハローワークの実績がある所もあるかと思いますが、そうした所も含め、かつ、今、足下で増えております特定技能1号の転籍、転職等、そういったものの情報を1年ぐらいかけてしっかりと集めて、再来年度の施行時に安心してスタートできるようにしておく必要があるのかなと思っております。
あと、論点③ですが、今回の資料の参照条文に3点、法律「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」と、その施行規則、あと雇用管理指針等をお示しいただきました。これが恐らく外国人に関しての、特に制度的なツールの全てというか、リストなのかなと思いますが、改めて中身を拝見しますと、非常に重要なことが書かれております。差別の禁止とかもありますし、きちんとした説明が必要であるとか、社会保険とか税金、人事労務管理、教育訓練まで含めて非常に網羅的に書かれております。そういう意味では、やはりこれをしっかりアップデートしていくと同時に、この内容の周知徹底ということも改めてしていただくというのは非常に重要なのかなと思った次第です。以上です。
○山川座長 ありがとうございます。佐久間構成員、お願いします。
○佐久間構成員 まず、論点③の所の外国人の雇用状況届出制度ですが、現行では、雇入れ時、離職時の届出に限定されると思います。実際、これのみでは、これだけ外国人が増えてきておりますので、実態把握としては十分とは言い難いのではないでしょうか。企業にとっては、受入れと退職時というか、離職時の場合だけだったら、実際には現状と変わらないので、事務作業的には楽かもしれませんけれども、その事業主が外国人が社内でも事業所や担当部署の異動があった場合等、外国人の把握や在留資格のすべてまでを把握していないというケースも見られるのではないかと思います。また届出が遅延するという事態もあるのではないかと思いますので、継続的な就労状況の確認としては、現状のままでは限界なのかなと考えます。
そこで、外国人雇用の労働者の適正な雇用管理とか、不適切な就労防止を図るという観点から、年1回程度の定期的な報告というのは必要なのではないかと思います。いろいろな制度で届出というのが求められていますので、一年ごとに報告させるのは大変なことだと思いますけれども、在籍状況とか、在留資格の種類、それから、就労内容等の確認ができる仕組みを検討する必要があるのではないかと思います。実際、人権の配慮というのは当然、重要でありますけれども、その制度の透明性とか、実効性が確保されてこそ、それが生きるのではないかと思いますので、実態把握型の制度へと変換する必要があるのではないかと私は思います。
それから、論点④の所ですが、外国人の雇用政策を検討するに当たって、技能実習制度とか、育成就労制度、そして、特定技能制度に限定されることなく、就労可能な在留資格全体を視野に入れた整理が必要なのではないかと思います。留学生に対する資格外の活動の許可とか、技術・人文知識・国際業務、いわゆる技人国等の就労資格、それから、一定の条件下で就労が認められている在留資格など、多様な類型が在留資格の中には存在しています。就業が可能な在留資格を、今は多分、19ぐらいあると思いますけれども、その趣旨とか、例えば技人国と経営管理とか、それから高度技能技術者でしたか、そちらのほうが混在していたりと。今回、経営管理については、これから資本金も500万円から3,000万円になっていくようですがやはり境目が分かりにくくなっています。
さらには、「特定活動」という在留資格ですが、非常にこれは多くて、55種類ぐらいあるのではないでしょうか。そこの中で、46号や55号というのは、技能実習、特定技能に入る前に、いつの間にかといったら失礼なのですけれども、そこも対象になったりとかということで、何かその辺も私が見ても、非常に分かりにくくなっていることがあるので、そういうのは在留資格ごとの境目というか、範囲を明確にして、しっかり見極めていただく必要があるのではないかと思います。以上でございます。
○山川座長 ありがとうございます。2点、論点③と④の双方にわたる御意見を頂きました。ほかにございますか。まず、漆原構成員、お願いします。
○漆原構成員 時間のないところ恐縮でございます。まず、論点③の外国人雇用状況届出制度について、技人国の中の派遣の扱いをどう考えるかということがあります。派遣先については記載の必須事項ではないため、在留資格と異なる業種で就労させることも可能となってしまい、結果として不法就労につながるケースもあり得ると承知しております。
入管庁の出入国管理政策懇談会でも同様の意見があったと記憶しておりますが、届出事項に、派遣先の事業所の派遣の開始・終了や、どういう業務・事業場なのかを加えることで、派遣先における活動の実態も的確に把握できるようになるのではないかと考えております。
そのうえで、不適切な事案が発生した場合には、単純に外国人労働者にその責任を負わせるのではなく、派遣元事業者への指導や、派遣事業への取消しなどが必要になると考えます。
また、外国人から連合に相談が来る事例には、ハラスメントや、長時間労働、賃金未払い、労災隠しといった過酷な就労環境が要因で転籍したいというケースもあります。相談に来ていただければ対応できますが、難しい場合はその事業場を離れることで不法就労につながりかねませんので、そうならないような事業主による適正な雇用や就労環境の整備が必要ではないでしょうか。
また、資格外就労を行わせた場合は不法就労助長罪に当たることや、外国人雇用状況届出を違反した場合には罰則があることなども指針に記載していただき、不法就労を予防していくことが重要なのではないかと考えます。
さらに、ハローワークについてです。今後、育成就労制度が始まると、本人意向による転籍など、ハローワークが利用されることが多くなるため、ハローワークにおけるマッチングの重要性が更に高まってくると考えます。外国人雇用サービスセンターなどの外国人向けのハローワークの整備や、ハローワークでの通訳配置の促進など、外国人が安心して活用できる体制、その認知度の向上、周知が、正に必要になってくると思います。
また、単に求人情報を掲載するのではなく、業務に必要な日本語能力の程度や、実際の業務内容を丁寧にヒアリングするなど、ハローワークにおけるマッチングの精度を高めることが重要だと考えております。
最後に、外国人雇用管理指針の記載について、育成就労制度の創設を受けて、基本方針や、分野別運用方針、運用要領に沿った雇用管理が必要である旨などの記載が必要ではないかと考えております。以上です。
○山川座長 ありがとうございます。では、天瀬構成員、お願いします。
○天瀬構成員 時間がありませんので、手短かに。先ほどの佐久間委員の御発言にも関連するのですが、今後、外国人就労者が増え、また、育成就労制度が開始されることを考えますと、何よりも、やはり外国人労働市場の把握というのが必要になってくるのではないかと思います。これに関しては、冒頭、是川委員からも言及があったのですけれども、令和5年に雇用実態調査がスタートしましたが、やはりこれが非常に重要になってくるのではないかと考えております。既存統計との連携、あるいは雇用実態調査の活用等を視野に入れた検討を、今後行っていくことが必要になるのではないかというように考えております。継続はマストであって、この調査をますます充実させていく方向が望ましいというように考えております。以上です。
○山川座長 はい、ありがとうございます。他に、阿部構成員からお願いします。
○阿部構成員 漆原構成員から御指摘のあった雇用状況届出の制度で、派遣労働者については派遣先の情報も提供するという提案であったと思うのですが、この制度を20年前に導入した時、私もいろいろと制度導入の議論に関わっていたので、もう一度この制度を考えてみたのですが、漆原構成員の提案というのは、この届出制度の中というよりも、最初の入管庁の在留許可の所でしっかり見るべき問題なのではないかというように思いました。やはり、派遣事業者の派遣元としての雇用責任として、派遣労働者を雇用した時に届け出るというところが基本かなと思いますので、この制度の中で派遣事業者にとっては過重な負担になってしまうのではないかということを危惧しています。
あと一点、関連して、1月23日の政府の総合的対応策の中で、この届出制度で、入管庁と厚労省の連携を強化するということを言われているのですが、この情報の共有というのは、もうしっかりとやれていると認識しておりますので、この「連携を強化する」というのは、どういったことを言っているのか、時間がありませんのでまた後で教えていただければと思います。私からは以上です。
○山川座長 では清田構成員、お願いします。
○清田構成員 はい、ありがとうございます。時間がない中、恐縮でございます。
外国人雇用に関する課題について、資料12ページにも記載いただいておりますが、在留資格の事務負担の煩雑さが指摘されて上位に挙がっていると思います。
先ほどの繰返しになって恐縮ですが、一律に何か事務負担を求めるのではなくて、悪質な事業者に対して厳格な運用をお願いしたいと思います。そのためには、まずは実態把握が重要になりますので、実態把握をした上で、悪質な事業者に対する事務負担を課していくという視点で検討いただければと思います。その視点において、漆原構成員からもありましたけれども、いろいろな届出義務を課していくという視点については、実態として今、どの程度起きているのか、どういう状況なのかをしっかりと把握をした上で、どのような対策が必要なのかを検討していただきたいと思います。
その上で、入管庁の在留許可と厚労省による雇用管理の手続の情報連携については、不法入国と雇用管理の届出の差異がどのようなところで生まれているのかなど、まず情報共有の仕組を整えていただきたいと思います。加えまして、アプリケーションによって在留資格について活用・促進をしていくという視点についても非常に有効だとは思いますけれども、このアプリケーションを使うことによって事務負担が軽減するのだという視点も、併せて御検討いただければと思っております。
最後に、ハローワークについても申し上げたいと思います。御意見も出ましたけれども、育成就労においての転籍支援を踏まえますと、監理支援機関だけではどうしても限界があると思います。ハローワークのマッチング支援、それから外国人技能実習機構が育成就労機構に変わると思いますが、ここでの支援を充実するように体制強化をお願いしたいと思います。
他方で、直接この論点ではないかもしれませんが、そうした体制強化について、その費用と予算をどういう形で負担をするのかというところも議論が必要だと思っております。現在、監理支援機関の申請手数料の見直しについてパブリックコメントがされているかと思います。手数料の引上げに対して十分な説明がない中で、最大5倍近い引上げが案として示されています。こうした5倍近くになる大幅な引上げに対して、何にどのように使うのか、なぜそのようになったのかという明確な説明というのはあって然るべきではないかと思っております。また、そういう予算等につきましては、しっかりとした場でしっかり議論をしながら進めていくことが重要ではないかと思います。私からは以上です。
○山川座長 はい、ありがとうございます。もう時間が過ぎているのですけれども、何か更にございますか。様々な課題の御提起を頂いたところですけれども。事務局、何かございますか。
○外国人雇用対策課長 事務局でございます。
先ほどから外国人雇用状況報告についてお話がありましたけれども、そもそも、今回、資料の建付け上、不法就労の防止のために外国人雇用状況報告の届出をお願いしているという見え方になっていると思うのですが、本来の趣旨は、どこで外国人を雇っているかということが、ハローワーク側でフラグが立たないと適切な雇用管理の改善ができないというところがあります。まず、それを把握するという目的が大前提で、加えて、なぜ離職の時に出させるかということで申し上げれば、労働者が離職した場合に、外国人の労働者の方にきちんとアプローチをして職業紹介や次の就職先を紹介するということが主目的であるということです。
簡単にコメントだけ付け加えさせていただきますと、是川構成員のほうから、摘発はごく僅かで、ケーススタディとかを見るべきではないかという御意見があったかと思います。実際は、摘発しているのは全て警察機関というような状況になっています。事情としては、ハローワーク側に告発とか、本来はハローワークには司法警察官がおりませんので、仮に罰則をかける場合は刑事訴訟法に基づいて、司法警察官への告発というような形のプロセスになります。そこのところが今まで、なかなかルール化できていなかった。先ほど連携強化という話がありましたけれども、今回、入管庁や警察庁と連携して、そういうところに道筋を付けた上で、やっていない所についてはきちんとやろうと。
一方で、今、現場で何が起きているかと申し上げると、現場のほうでも届け出を出していない、イコール不法就労があるということだと思うのですが、その情報は入管庁とか警察庁にも適宜、情報発信している。一方で、告発というところまではなかなか、まだ警察と入管庁の連携がなかなかできていなかったところもあるので、踏み込んではいないのですが、そういったものが後日、警察が別の法律違反や刑事罰違反と合わせて摘発して新聞報道になっているというのが今の実情かなというように思っております。ですので、不法就労の数に比例してというか、相関関係で、ごく僅かになっているということではないということを御理解いただければと思います。
2点目です。外国人雇用状況報告についての回数というお話があったかと思います。ファクトだけで申し上げれば、現在、入職・離職時にしているというのは、平成19年の改正のときから、そのような形にさせていただいております。その理由としては、ほかにも事業主からハローワークに提出していただくものとしては、私どもの「61調査」で、高年齢者や障害者の方の報告をお願いしているのですが、事業主には、雇用している高齢者の数とか、この制度に該当する人数などを御報告していただくという制度であるのに対して、今回の外国人雇用状況報告は、外国人労働者一人一人にひも付いているという制度になっております。つまり、何が言いたいかというと、外国人労働者Aを雇い入れた場合に、そこで1件の報告をしないといけないという制度ですので、そういった制度の制約などを加味して、また幅広い検討が必要なのかなと思っておるところです。
続いて、漆原構成員より、派遣先の話が出ていたと思います。入管庁の在留懇談会のお話もあったと思いますけれども、私も資料を確認いたしましたけれども、あの議論は、いわゆる技人国の派遣で、本来は就労資格がないところに派遣をするというような形で御議論が進んでいたというように理解しているところです。その点に関しまして、実は、懇談会の結論もあったとは思いますけれども、先月の閣僚会議の総合的対応策で、在留資格の技術・人文知識・国際業務にかかる適正化という項目で、速やかに実施する施策というような形で資格該当性のない業務に従事させている疑いのある受入機関、入管法の用語では、受入機関というのは「会社」という意味合いですけれども、そういう受入機関や派遣先における活動状況を調査し、審査の厳格な運用を行うとともに許可の在り方を検討するという形で、今、入管庁さんの方で実際に検討が進んでいるという状況がありますので、そういったものも加味した上で御議論する必要性があるかというように考えているところです。長々となって恐縮でございます。以上です。
○山川座長 構成員の皆様、何かございますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、もう時間が超過しておりますので、本日はこの辺りで終了とさせていただきたいと思います。本日は多岐にわたって、しかも熱心な御議論を頂きまして大変ありがとうございました。次回の検討会までに今後の外国人雇用対策として考えられる課題を整理していただいて、また改めて議論をしていただきたいと考えております。とりあえず、本日の議論の内容を事務局で整理していただいて、次回の検討会の資料として御提示していただくようにお願いしたいと思います。
では、事務局より、次回の日程等について何かございますか。
○外国人雇用対策課長補佐 本日は御多忙の中、御議論頂き誠にありがとうございました。
第13回の検討会は3月19日(木)の13時から15時を予定しております。詳細は別途御連絡申し上げます。
○山川座長 それでは、本日は時間を超過してしまいまして申し訳ございません。熱心で有益な御議論を大変ありがとうございました。本日は、これで閉会といたしたいと思います。どうもありがとうございました。
○山川座長 おはようございます。定刻になりましたので、ただいまより「第12回外国人雇用対策の在り方に関する検討会」を開催いたします。皆様方、本日は、御多忙のところ御参集いただきまして大変ありがとうございます。開会に際し、村山局長から御挨拶があります。
○職業安定局長 職業安定局長の村山でございます。おはようございます。着座にて失礼いたします。開会に当たりまして、座長からお許しを頂きまして、一言、御挨拶差し上げたいと思います。
構成員の皆様方におかれましては、御多忙の中、本検討会に御参集いただきまして誠にありがとうございます。本検討会、一昨年9月以来の開催ということで、しばらく間が空きましたけれども、この間、外国人を巡る政策で様々な動きがございました。まず、昨年3月11日に特定技能制度及び育成就労制度の基本方針が、また先月23日には分野別の運用方針がそれぞれ閣議決定されております。
これらの文書は、前回の本検討会で構成員の皆様方から御質問いただき、その時点では必ずしも明確にお答えできなかった内容も含むものでございます。本日は、今後の外国人雇用対策の検討の前提といたしまして、そうした政府文書の内容を確認、共有できればというふうに考えております。
次に、先月23日に開催されました閣僚会議におきまして、「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」が決定されました。対応策に盛り込まれました外国人雇用対策関係の内容を御確認いただきまして、その実効性のある施行に向けて御議論いただければと考えております。特に関連する重要な課題として、外国人に対する日本語教育の問題がございます。本日は、文部科学省の鴨志田視学官にも御参席いただきまして、後ほどプレゼンいただく予定ですので、どうぞよろしくお願いいたします。
さらに、先月公表いたしました外国人雇用の届出状況など、最新のデータも確認いただいた上で、今後の外国人雇用対策を巡る様々な論点について御議論を深めていただき、行政運営の御示唆を頂ければというふうに考えております。構成員の皆様方には、限られた時間ではございますが、幅広い視点からの忌たんのない御意見を頂戴できれば幸甚です。何とぞ、よろしくお願い申し上げます。
○山川座長 ありがとうございました。本日の検討会は、こちらの会場とオンラインで開催いたします。それに関して、事務局から説明があります。
○外国人雇用対策課長補佐 事務局です。オンラインで御参加いただいている皆様からの発言についてのお願いです。オンラインの方は、事前にお送りしている「(Zoom)外国人雇用対策の在り方に関する検討会の開催、参加方法について」を御参照ください。
座長が御発言を希望される方を募ります。会場の方は挙手を、オンラインの方は「手を挙げる」機能を使用してください。座長より、御発言される方を指名しますので、指名された後に、まずお名前を名乗っていただき、御発言を開始してください。オンラインでの発言後は、必ずマイクをミュートにしていただくようお願いいたします。操作などの質問がある場合は、事務局までお問合せください。円滑な会議運営に御協力をお願いいたします。
続いて、資料の確認です。本日の資料は、議事次第と資料1~5及び参考資料です。これらの資料に不備がありましたら、事務局にお申し付けください。事務局からは以上です。
○山川座長 ありがとうございました。議事に先立ち、本検討会の構成員に交代がありましたので、報告いたします。資料1を御覧ください。大下構成員が御退任され、代わって、日本商工会議所産業政策第二部担当部長の清田構成員が就任されました。
○清田構成員 よろしくお願いいたします。
○山川座長 また、新田構成員が御退任され、代わって、日本経済団体連合会労働政策統括主幹の阿部構成員に御就任いただいております。
○阿部構成員 経団連の阿部でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○山川座長 よろしくお願いいたします。本日の御出席の状況ですが、九門構成員が御欠席です。また、酒井構成員及び友原構成員は、オンラインでの御出席となります。カメラの取材の方はおられませんね。それでは、議事に入ります。
最初の議題は、議題1、開催要綱の改正についてです。事務局から説明をお願いいたします。
○外国人雇用対策課長補佐 資料2を御覧ください。開催要綱の改正案について、1つ目は、外国人雇用対策の在り方を、新型コロナウイルス感染症の影響に限らず、多角的な視点から検討できるよう、所要の改正を行うこととすること、2つ目は、令和6年に育成就労に係る法律が成立した旨を加えるものとなります。(別添)の新旧の1.趣旨において、育成就労制度創設に係る記載の追記及び新型コロナウイルス感染症に関する記載の削除、及び3枚目の(別紙1)の「当面の主な検討事項」に関して、新型コロナウイルス感染症に関する記載の削除としております。資料2の説明は以上です。
○山川座長 ありがとうございました。当初開催した時点から、相当の事情の変化がありましたので、開催要綱も改正するということです。ただいまの説明の中身について、御意見、御質問等があれば、構成員の皆様から御発言をお願いします。御発言の際は、挙手又は「手を挙げる」ボタンを画面上でクリックしていただき、御発言されるようにお願いいたします。どなたか、何かありますか。よろしいでしょうか。
特段、御異論がなければ、先ほど説明いただいた案のとおり改正したいと思いますが、これで御異議ありませんか。
(異議なし)
○山川座長 それでは、御異議がありませんでしたので、開催要綱を案のとおり改正したいと思います。
それでは、次の議題に移ります。議題2の「外国人雇用実態調査」についてです。こちらも事務局から説明をお願いします。
○外国人雇用対策課長補佐 資料3をお願いします。2ページ目、令和3年の検討会の中間とりまとめにおいて、エビデンスに基づいた外国人雇用対策を講じる旨の方向性を頂き、以降、研究会において整理し、令和5年から調査を実施しており、その結果について御報告をいたします。
3ページ、外国人雇用実態調査は外国人労働者を雇用する事業所及び当該事業所に雇用される外国人労働者を対象としており、事業所の属性や、労働時間、賃金、雇用状況、労働者の在留資格、日本語能力などの属性情報、入職経路などを調査しております。 4ページ、令和5年、6年の調査については公表しており、産業別では、製造業、サービス業、卸売・小売業の順、在留資格別では、専門的・技術的分野、身分に基づくもの、技能実習の順、国籍では、ベトナム、中国、フィリピンの順となっています。
5ページ、事業所調査です。決まって支給される給与額、労働時間について示しております。外国人労働者の採用理由としては、労働力不足の解消や日本人と同等の活躍への期待を挙げる事業所が多く、また、雇用面での課題として、日本語能力等によるコミュニケーションのとりづらさを挙げる事業所が多いものとなります。
6ページ、労働者調査においては、職業や入職経路、また、入国までに掛かった費用などの項目があり、5割超が母国の家族などへの仕送りを実施しています。
7ページ、外国人労働者の雇用に関する課題(複数回答)を見ますと、「日本語能力等のためにコミュニケーションが取りにくい」が、2年連続で最も多くなっています。
資料3の説明は以上です。
○山川座長 ありがとうございました。それでは、ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がございましたら御発言をお願いしたいと思います。先ほど申しましたような挙手、又は「手を挙げる」ボタンをクリックしての発言をお願いします。どなたか、御質問、御意見等ございますか。是川構成員、お願いします。
○是川構成員 細かい点で恐縮なのですが、資料3の5ページ目の給与の所に数字があります。横に、参考として「賃金構造基本統計調査」の数字がありまして、最初が専門的・技術的分野(特定技能を除く)とありますが、左側の外国人雇用実態調査の専門的・技術的分野の数字は、この賃金構造基本統計調査の参考の数字とそろっているのでしょうかという、すみません、ちょっとテクニカルな質問で恐縮ですが、まず、その一点をお願いします。
○山川座長 いかがでしょうか。
○国際労働力対策企画官 御質問の趣旨は、外国人雇用実態調査のほうは専門的・技術的分野の中に特定技能が入っていて、賃金構造基本統計調査のほうは専門的・技術的分野の中に特定技能が入っていないということですか。
○是川構成員 はい。
○国際労働力対策企画官 そうです。おっしゃるとおりです。
○是川構成員 分かりました。ありがとうございます。そうすると、外国人雇用実態調査の専門的・技術的分野の賃金が低いのは、特定技能が入っているからと理解されるわけですね。
○国際労働力対策企画官 ご指摘のとおりです。
○是川構成員 ありがとうございます。この統計調査については、できて非常によかったと改めて思います。今の賃金構造基本統計調査の数字との比較もそうなのですが、追加で調査できた部分も非常に重要です。賃金に関しては、既に賃金構造基本統計調査で取っているわけですが、ほぼ同じような数字が出ていて、調査の精度も、新しい調査であってどれくらいかというところをいろいろと考えたわけですが、きちんと精度が出たのではないかと改めて思った次第です。また、入職経路とかについても、この調査の特徴としてしっかり調査されておりまして、エピソードベースではいろいろなことが言われているのですが、実際にこうした形で標本調査をしたときに、どれくらいの人が海外の送り出し機関の仲介を受けているかとか、あと費用のほうも、大体相場が分かるということで非常に有益かと思っております。
最後に一点お伺いします。今日の後半の議題とも関連するかもしれませんが、この調査の活用について、今後どういったことをお考えかということを、もし何か、今の時点でアイディアとかあれば教えていただければと思います。
○山川座長 ありがとうございます。いかがでしょうか。
○国際労働力対策企画官 この調査は令和5年から始めたところです。労働者調査の調査項目の一部に周期調査という部分がありまして、年ごとに項目が変わる部分があります。その内容は、資料の3ページの真ん中の所に労働者調査という箱がありまして、その中に、「数年置きに調査する項目」というのがあります。ここで、令和5年調査においての「前職の状況」、令和6年調査においての「生活状況」、そして現在集計中の令和7年調査、こちらで「現在の雇用状況」を取ることにしております。ですので、ある意味、3年やってみて一巡することになりますので、今、集計中の令和7年調査の結果までやりまして、一応、一巡します。それ以降は、隔年調査とかになる可能性もありますが、そういう形で引き続きやっていきます。例えば、我々の意識していないところでも、実際に結構引用されたりしている例もありますので、そういう形で広く世間の皆様に御利用いただければいいかと思っております。以上です。
○是川構成員 ありがとうございました。
○山川座長 ありがとうございました。ほかに御質問、御意見等ございますでしょうか。佐久間構成員、お願いします。
○佐久間構成員 まず、外国人の雇用実態調査ですが、令和4年度に予算化され、確かこのときには1億円ということで私は記憶しているのですが、その後に実態調査の件数、実態調査の対象とか、それから集計方法などこの予算に対して執行の条件とか、金額も若干の増減があったのではないかと思います。外国人の雇用実態調査の実際の集計の方法等については、調査対象数、在留資格等が統計的に明確になるよう、是非、今後も外国人雇用実態調査を続けていただきたいと考えます。
なお、調査結果の中で、これは厚生労働省の事務局側で分かれば教えていただきたいのですが、例えば5ページの所で、決まって支給される給与額、これは今、パワーポイントのほうでまとめていただいていますから、この形しか出ていないのかもしれませんが、雇用される、要は就業ができる在留資格について、もっと細かいものがあると思います。今は特定技能とか技能実習は出していただいているのですが、身分に基づく者、技人国とか、在留資格別にすべてわかるのであれば教えていただきたい。
それから、仕送りの関係が6ページにありました。母国への、家族への仕送り、これは、技能実習とか特定技能もそうなのですが、5割超が仕送りを実施するということで、当然、収入に対して実際の手取り分から母国に多くの割合を仕送りしています。日本人であっても税や社会保険料等の負担もあり、実際の可処分所得の分というのは少なくなっている中で、外国人も手取り分のうちから多くの割合を母国に送ると、日本での生活における資金は実際に大変苦しい状況であると推察されます。この収入や可処分所得に対する割合が分かればより良いのではないかと考えます。以上です。
○国際労働力対策企画官 ありがとうございます。まず、御指摘の一点目は、決まって支給される給与額について在留資格別の所をもう少し詳しくというお話です。これはホームページを見ていただくと、まず、公表資料というのが一つあり、令和6年調査に関しては、令和7年8月29日に公表しております。このときに、今日の資料に付けているものは主なものだけを書いているのですが、例えば、留学とか、身分に基づくものでも、永住者とか定住者とか、それから、技術・人文知識・国際業務なども記載しております。あと、ホームページにe-Statという統計が出ている部分があり、その中に詳しい集計表が入っております。この資料には本当に代表的なものだけ書いていますが、そちらを御覧いただきますと、もう少し細かいものが御覧いただけるかと思います。
それから、仕送りの部分ですが、こちらは周期調査でやっております。今回、仕送りのほうも同様に、先ほど申し上げた公表資料と、あとe-Statで、両方とも細かい表が出ております。そちらで、こちらに出ているものより、もう少し細かい在留資格別のものが出ておりますので、ちょっと御参照いただければ、結構見ると面白いと思います。よろしくお願いします。
○佐久間構成員 ありがとうございます。
○山川座長 よろしいでしょうか。すみません、私から。先ほど令和6年12月26日で公表ということでしたが、厚労省の統計のサイトでということでしょうか。
○国際労働力対策企画官 厚労省のホームページに出ております。そこで、検索のサイトで、「令和6年外国人雇用実態調査」と入力していただければ、公表資料が出てまいります。
○山川座長 ありがとうございます。ほかに御質問、御意見等ございますでしょうか。それでは、次の議題に移りたいと思います。
議題3「今後の外国人雇用対策について」です。本日は、今後の外国人雇用対策についての議論を深めるという趣旨で、文部科学省から鴨志田視学官に御出席をお願いしております。外国人に対する日本語教育について、お話を伺いたいと思います。まず、文部科学省から、その後、事務局から説明をお願いします。
○文部科学省日本語教育課 それでは、文部科学省日本語教育課の鴨志田より、日本語教育を取り巻く状況等につきまして、資料4について説明いたします。本日はお時間を頂きましてありがとうございます。
1ページです。本日は、大きく日本語教育を取り巻く状況と、2つ目として認定日本語教育機関等の活用について、この2点について説明いたします。まず1点目、取り巻く状況ですが、2ページを御覧ください。在留外国人数の推移です。令和7年6月末時点で395万ということで、400万人に迫る勢いです。このような在留外国人の数が増えている状況の中で、政府としても、日本語教育に関する方針というものを作成しております。
3ページです。日本語教育を進めるための基本的な方針ということで、この方針自体は、令和元年に、日本語教育の推進に関する法律が策定され、その中で基本方針を策定するという形で定められているものです。これは、令和2年に作られて以降、昨年の9月に改定しております。
主な内容としては、第1章の基本的な方向というところで、2の「国及び地方公共団体の責務」や3の「事業主の責務」、このような基本的な方向を定めるとともに、第2章の中で各論について方向性を幾つか示しております。特に、黄色のハイライトを付けていますが、3の「日本語教育の水準の維持向上等」につきましては、(1)日本語教育機関の認定制度の実施やその活用の促進・質向上、(2)の登録日本語教員の登録・活用促進というところで、資質の向上に関する取組みについて、令和7年9月5日の改定のタイミングで、こういう事項が新たに盛り込まれました。
次の4ページです。今申し上げた認定日本語教育機関というのはどのようなものなのかという説明です。こちらについては、令和6年度から制度が施行され、この機関の目的としては、日本語教育の適正かつ確実な実施を図るため、日本語教育機関というのを国として認定していこうというところです。主な内容としては、左下の「認定日本語教育機関のイメージ」を御覧ください。
左側の認定日本語教育機関の中に、「留学」分野、「就労」分野、「生活」分野という3つの分野があります。この認定日本語教育機関というのは、それぞれの教育課程を持つ機関です。それぞれの教育課程において、機関から認定の申請が来たら、有識者会議の審査を受けて、文部科学大臣が認定するという形です。それぞれの分野の課程においては、例えば、外国人留学生が留学分野に入ったり、外国人就労者の方が就労分野で学んだり、こういう目的に応じて課程を選べるという形になっております。
5ページですが、この認定機関につきましては、従来、法務省告示機関という所がありました。これは左と右に分けて今までの制度との違いを示した資料ですが、今までは法務省告示機関という所で、在留資格の「留学」を有する外国人の受入れ期間の告示を行っておりました。一方、右側の認定日本語教育機関については、留学に限らず日本語教育の質を高めるため、質の高い教育を提供するために設置されました。
大きく違う点を赤字で示していますが、認定等の主体も、法務大臣から文部科学大臣に変更したり、先ほども申し上げましたが、「留学」だけではなく、「就労」と「生活」という教育課程の分野も新しく設定いたしました。中でも一番大きな変更点としては、赤枠で囲っておりますが、教育課程と教員資格の所が大きく変わりました。今までは、「専ら日本語教育を受ける者にとって適当と認められるもの」という形で教育課程が示されていましたが、新しい制度においては、「留学はB2以上目標、就労・生活はB1以上目標」ということと、「日本語教育課程編成のための指針」に基づいて、しっかり教育課程を編成することという形を示しております。加えて、教員資格につきましても、「登録日本語教員」を国家資格化するということで、この認定機関で指導する者は全て、認定した登録日本語教員が行っております。
今、この認定日本語教育機関の施行状況がどのような状況なのかということが、6ページ目のスライドで整理しております。一番上の認定日本語機関の認定結果ですが、令和6年度から制度がスタートしており、申請を考えている機関の方々は、まだ様子を見ているというところもあります。これまで194機関の申請があり、今認定を受けているのが64機関です。そのうち、留学のための課程が61機関、就労のための課程が3機関ということで、まだ生活の課程が認定はされてない状況です。
1つ飛ばして、日本語教員試験の結果です。これは登録日本語教員になるために受けていただく試験ですが、令和6年度からスタートして、今年度で2回目です。毎年11月に行っている試験ですが、令和7年度の試験結果としては、1万1,000人強が合格しております。昨年度の合格者も含めて、今、登録日本語教員がどれだけいるかという数字については、一番下の所、先月末のデータですが、今、登録日本語教員が国内に1万1,490名いらっしゃるという状況です。
次に、2つ目の観点の説明です。認定日本語教育機関等の活用については、8ページですが、先ほど、局長の説明からもありましたように、先月、政府としての総合的対応策がまとめられました。その中で、「外国人制度の適正化等について」の(1)に、日本語教育の充実という項目が盛り込まれております。その中の項目のイ「大人(労働者)に対する日本語教育」のところについて、ここは既に皆様御案内かと思いますが、育成就労制度において認定日本語教育機関による日本語講習が制度化されるということで、「専門的な日本語教育機関が質の高い教育を提供することが求められている」と書かれております。その中で、認定機関の活用や、登録日本語教員による日本語講習が円滑に行われるように運用すると示されております。また、下にあるオの部分ですが、日本語教師の質の向上、日本語教師の社会的地位の向上という観点からも関連する内容が盛り込まれており、赤字で示しておりますように、留学生の受入れに限られない場での認定日本語教育機関や登録教員をしっかりと活用することを検討しようということも示されております。
9ページは、育成就労制度の日本語教育関係の細かい制度についてです。こちらについての説明は割愛させていただきます。
次に、10ページ以降ですが、先ほど申し上げましたように、このような認定日本語教育機関などをしっかり活用していくというのが政府の方針ですが、我々文科省といたしましても、令和6年度補正予算額として4億円ほど付けておりますが、認定日本語教育機関が持っている知見を企業や自治体、大学、専門学校など、ほかの団体としっかりと連携しながら、認定日本語教育機関が持っているノウハウを提供していこうと。一方、そのような企業や大学からは、認定日本語教育機関に教育投資がなされるという、このようなウィンウィンの関係をしっかり構築していこうという事業を令和6年度の補正予算で取組をいたしました。
11ページですが、具体的には、この予算の中で13件の採択をいたしまして、そのうちアンダーラインを引いている所、例えば、3、5、7、9、11、13番の機関については、特に就労分野につきまして、認定日本語教育機関の知見を活用した支援モデルの作成や指導者の派遣というような取組がなされております。
次の12ページにつきましては、令和6年度補正事業の進化版という形で、令和7年度の補正予算においても同様の支援事業として計上しております。令和6年度はあくまでも認定日本語教育機関と様々な機関の連携の仕方を追求した事業ですが、令和7年度の補正については、就労分野における外国人の目的や受入れ先のニーズ等を踏まえて、具体的に教育カリキュラムの質の向上に向けたプロセスや教育モデル、また一歩踏み込んだ取組ができるような予算を今回、計上しております。
次の13ページは、それ以外の日本語教育に関する取組という形で、日本語教育課で実施している取組について紹介しています。
最後の14ページです。登録日本語教員に関する情報の公開ということで、2つの補正予算で認定機関の活用について事業を進めておりましたが、登録日本語教員につきましても、現在、日本語教育ポータルサイトが文科省にあり、この2月からそのポータルサイトの中で新しい機能を実装させていただきました。その内容が、登録日本語教員の情報発信機能と日本語教育機関や、企業や自治体、そのような指導者を求めている方々がマッチングできるような機能を実装させていただきました。現在は、まだ300人余りしか登録されていない状況ですが、これが2月からスタートして、徐々に登録していただいている登録日本語教員の方が増えております。その中には、希望する勤務地や、勤務形態、どのような雇用形態で働きたいか、どのような指導ができるか、そのような情報を登録教員の方々に載せていただき、条件に見合うような形で、適切な方がいらっしゃったら、日本語教育機関や企業とマッチングできるという機能を実装しております。
このような形で認定機関の活用、登録日本語教員の活用というところを、引き続き進めていきたいと考えております。以上、雑駁ではございますが、文部科学省からの説明は以上でございます。ありがとうございました。
○山川座長 ありがとうございます。続いて、厚労省の事務局からの御説明になります。
○外国人雇用対策課長補佐 お願いいたします。資料5を御覧ください。今後の外国人雇用対策についてです。1、外国人雇用の現状です。3ページ、日本で就労している外国人は、2025年10月末時点で約257万人となっています。4ページ、日本で就労する外国人のカテゴリーについては、就労目的で在留を認められる者は約86.6万人と、最も多くなっています。5ページは、就労が認められる在留資格、身分に基づく在留資格等の一覧となります。
6ページ、産業別に増加率の大きい順でみますと、「医療、福祉」、「宿泊業、飲食サービス業」、「建設業」の順となっています。7ページ、産業別の割合でみますと、「製造業」が最も多く、外国人労働者全体の24.7%を占めています。8ページ、国籍別に増加率の大きい順でみますと、「ミャンマー」、「インドネシア」、「スリランカ」となっています。9ページ、国籍別・在留資格別にみると、ベトナムは「専門的・技術的分野の在留資格」と「技能実習」が多く、ネパールは「資格外活動」、インドネシアは「技能実習」、フィリピンやブラジル、ペルーは「身分に基づく在留資格」が多くなっています。
10ページですが、外国人を雇用する事業所数は、2025年10月末時点で約37万所(前年比8.5%増)となっています。11ページ、外国人労働者を雇用する理由を見ますと、「労働力不足の解消・緩和のため」が最も多く69%となっており、次いで「日本人と同等又はそれ以上の活躍を期待して」が54.7%、「事業所の国際化、多様性の向上を図るため」、「日本人にはない知識、技能の活用を期待して」の順となっています。12ページ、外国人労働者の雇用に関する課題(複数回答)をみますと、「日本語能力等のためにコミュニケーションが取りにくい」が最も多く43.9%となっており、次いで「在留資格申請等の事務負担が面倒・煩雑」、「在留資格によっては在留期間の上限がある」、「文化、価値観、生活習慣等の違いによるトラブルがある」の順となっています。
13ページ、外国人労働者の日本語能力(会話)をみますと、「日常的なことなら短い会話に参加できる」、「幅広い話題について自由に会話できる」、「身近な話題についての会話はできる」の順になっており、「日本語で会話はほとんどできない」は1.8%となっています。14ページ、外国人労働者の日本語能力(読解)をみますと、「JLPT日本語能力試験N3レベル」、「N4レベル」、「N5レベル」の順となっており、「日本語はほとんど分からない」は6.4%となっています。15ページ、入職前居住地が日本以外であった外国人労働者の入職経路をみますと、「出身国・地域の紹介会社・個人」が最も多く、次いで「出身国・地域の語学学校」、「日本国内の紹介会社・個人」の順となっています。16ページ、入職前居住地が日本であった外国人労働者の入職経路をみると、「知人、友人」が35.2%と最も多く、次いで「求人広告」、「日本国内の民間紹介会社」の順となっています。17ページ、今の会社の仕事をする上でのトラブルや困ったことの有無をみますと、「あり」と回答された方が10.9%で、そのうちトラブル等の内容をみますと、「紹介会社(送出し機関を含む)の費用が高かった」が18.6%と最も多く、次いで「トラブルや困ったことをどこに相談すればよいかわからなかった」、「事前の説明以上に高い日本語能力を求められた」の順となっています。
18ページ、令和6年において、退去強制手続等が執られた入管法違反者のうち、オーバーステイや、在留資格で認められた範囲を超えて働く等の不法就労を行った外国人の数は、平成26年に比べ2倍以上に増加としています。19ページ、警察等が偽造在留カード所持等で検挙した件数は直近の数年間で減少しているものの、400件程度発生しています。
続きまして、2の育成就労制度・特定技能制度をはじめ、最近の外国人政策の動きについてです。21ページ、育成就労に係る法律の参議院付帯決議において、政府は、外国人労働者をめぐる労働・雇用管理に関する問題が発生している状況に鑑み、外国人雇用管理指針を含め、外国人労働者の雇用管理に関する法令の在り方について検討を行うこと。その際、労働政策審議会等、労使が参画する会議体において必要な議論を行うものとすることとされています。
22ページ、外国人雇用管理指針について、外国人を雇用する事業主が遵守するべき法令や、努めるべき雇用管理の内容などを盛り込んだものであり、ハローワークは、この指針に基づき必要な助言・指導を行っています。23ページです。特定技能制度及び育成就労制度の基本方針が、令和7年3月11日に閣議決定となり、両制度の運用に関する基本的な考え方が定められました。24ページ、25ページです。先月23日に分野別運用方針が閣議決定となり、特定産業分野に3分野を追加して19分野となりました。育成就労産業分野は、そのうちの17分野となりまして、生産性向上や国内人材確保の取組の強化を行っても、なお不足すると見込まれる令和10年度末までの受入れ見込数を設定し、これを両制度における外国人の受入れの上限とすることなどが定められております。
26ページから28ページには、育成就労制度の転籍支援に係るハローワークと外国人育成就労機構との連携についての法令等を記載しております。転籍の関与に関しましては、管理支援機関、育成就労機構、ハローワーク、地方運輸局に限られており、相互に連携を図りながら協力しなければならないものとなります。
先月、関係閣僚会議において決定された「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」について御説明します。29ページは概要で、30ページに、外国人雇用状況届出制度の運用改善について、悪質な事案の対応として、警察等関係機関との連携強化、また、在留カード等の読取アプリの取組などの記載があります。
少し進んで、36ページです。主な外国人雇用対策部分についてまとめております。特定技能制度、育成就労制度や、日本語教育や相談体制の強化、政府統計等の記載などがあります。37ページから41ページにつきましては、総合的対応策の本文となります。
42ページは、外国人雇用状況の届出についてです。事業主は、新たに外国人を雇い入れた場合、又は雇用している外国人が離職した場合、ハローワークに届出をする義務があり、未届出、虚偽の届出については、30万円以下の罰金の対象となります。
43ページは、在留カード等読取アプリケーションについてです。入管庁が偽変造在留カードの対策としてリリースしているアプリで、厚生労働省においても、事業主に対して積極的な活用について周知しているところとなります。44ページ、令和8年6月14日から、在留カードとマイナンバーカードを一体化した特定在留カードが運用開始となります。
最後に、3の今後の外国人雇用対策の論点(案)についてです。論点①として、257万人の外国人労働者が我が国で就労しており、これら外国人労働者が在留資格の範囲内で活躍してもらうためには事業主の雇用管理が重要であり、秩序ある共生社会を実現する観点から、どのような方策を講じるべきか。
論点②として、事業主全体としては、外国人労働者を雇用する理由として「労働力不足の解消・緩和のため」と回答するものが多く、在留資格に関する以外の課題として「日本語能力等のためにコミュニケーションが取りにくい」「文化、価値観、生活習慣等の違いによるトラブルがある」と回答するものが多い。こうしたことをどのように考えるか。また、外国人労働者の就労上のトラブルとして「紹介会社(送出し機関を含む)の費用が高かった」「トラブルや困ったことをどこに相談すればよいか分からなかった」と回答するものが多い。こうしたことをどのように考えるか。
論点③として、事業主は、外国人労働者の雇入れ時と離職時に外国人雇用状況届出を厚生労働大臣(都道府県労働局長・公共職業安定所長)に届出をする義務がある。事業主は、届出にあたって在留カードを確認することとされているが、偽造在留カード等の犯罪が一定程度みられる状況である。また、外国人雇用状況届出違反の摘発はごく僅かに留まっている。こうした外国人雇用状況届出制度を巡る状況をどのように考えるか。
論点④は、ハローワークの利用状況や育成就労の施行を踏まえ、どのようにハローワークは対応すべきか。また、育成就労という新しい在留資格ができることを受け、在留資格ごとの留意点を記載している外国人雇用管理指針を見直す必要はないかとしています。資料5の説明は以上となります。
○山川座長 ありがとうございました。文科省のほうからは、実態調査と、今の論点2でも出てくる日本語能力、コミュニケーションについて詳細な御説明を頂きました。続いて厚労省事務局から、現状の説明と最近の政策動向、更に議論をしていただきたい論点について説明していただきました。まず、事務局から示された論点1について、構成員の皆様から御質問、御意見等がありましたら御発言をお願いしたいと思います。資料5の46ページに論点が出てきますけれども、論点1について御質問、御意見等はありますか。それでは漆原構成員、お願いします。
○漆原構成員 御説明、ありがとうございました。論点1について、257万人もの外国人労働者が我が国で就労しており、共生社会の実現に向けて、労働者としての観点だけではなく、生活者の観点から共生社会を考えることが重要ではないかと思っております。外国人労働者が安心して安全に働くためには、事業主による雇用管理に加え、日本語の習得や、住居、子供の教育、社会保障などの環境整備が必要になります。そして、それらの整備にはコストが掛かりますので、その負担を誰が担うのかといったことを含めた議論が必要になるのではないかと思います。
その上で、事業主による外国人労働者の雇用管理という観点から言うと、現在は法的拘束力のない雇用管理指針があるのみで、外国人労働者や雇用管理に特化した法律がないことも、大きな問題だと連合は考えています。もちろん外国人労働者であっても、労働関係法令が日本人と同等に適用されますし、入管法令なども適用されますが、雇用管理という面では、特別に配慮すべき事項もあるのではないでしょうか。
例えば、若年者雇用であれば早期離職率の高さや、労働力人口の減少を背景に若者雇用促進法が制定されております。同じように外国人労働者に関しても、外国人労働者が安定した職業生活が送れるようにするという観点から、指針ではなく、適切な雇用管理や労働関連法令の適用を企業に求める法律が必要ではないかと思っております。その法律に基づいて、適切な雇用管理を推進していく、そういう視点も必要ではないかと考えております。以上です。
○山川座長 御意見、ありがとうございます。ほかにありますか。清田構成員、お願いします。
○清田構成員 日本商工会議所の清田です。私どもで、いろいろな外国人の受入れニーズ等に関する調査を行っております。やはり、地方をはじめ、中小企業においては、外国人の受入れニーズは極めて高いという結果になっております。中小企業の4社のうち1社は、外国人人材を受入れていきたいという意向を示しており、20人以下の小さな企業においても、4社程度が受入れに前向きな意向を示しています。特に、少子高齢化社会が進んでいく中で、都市部への人口流出が続いている地方においては、技能実習、特定技能、留学生のアルバイトなどが、非常に重要な労働力となっている現状があるかと思います。その上で、共生社会という観点から受入れを進めていくことは極めて重要だと考えております。
他方で、一部の極単な情報や、SNSでの外国人排除に関する報道がされている点については大変残念に思います。客観的なエビデンスに基づきながら、冷静な議論に基づいて、外国人受入政策をしっかりと議論していくことが重要であると考えております。外国人を雇用している多くの事業所においては、法令をしっかりと遵守して、また外国人雇用状況の届出等を適切に行っている所のほうが多いと思います。事業主の雇用管理が重要というところは十分に理解しておりますが、客観的なエビデンスに基づかず、企業側に一律に規制や管理を強化するのではなく、一部の悪質な事業主や仲介業者に対する対応を厳格化するといったような、ルールを守っている企業に追加的な負担をあえて生じさせることがないような配慮を、今後検討いただきたいと思っております。私からは以上です。
○山川座長 ありがとうございました。オンラインの友原構成員から御発言があります。お願いします。
○友原構成員 文科省の資料4の3ページの基本的な方針の所で、3の事業主の責務の部分に関しての発言です。資料3の「外国人雇用実態調査」から、雇用面の課題として日本語の問題を挙げる事業所が多いとされていますが、もし、これが特定の外国人カテゴリーや在留資格に限定される課題でなければ、より幅広い外国人労働者に対して日本語教育の支援が必要になると理解しております。その場合、事業主の責務として具体的に想定されている施策などが、もし現段階であるのであれば御教示いただければと思っております。
例えば資料4を拝見する限り、現時点では、主として育成就労制度を念頭に置いた議論が中心に進められています。また、企業が認定日本語機関等の業務を委託することを想定しているように受け止めました。もしそうであれば、事業主の責務について、育成就労以外の幅広い外国人カテゴリーの労働者に対する支援や対応とか、また、認定日本語機関の業務委託に関しては、中小企業であれば費用の負担の問題などが出てくると思ったので、そういった点についても、もし既に検討がされているのであれば少し御教示いただければと思います。以上です。
○山川座長 ありがとうございます。まず、文科省さんからのほうがよいでしょうか。
○文部科学省日本語教育課 今、御質問のあった事業者の責務についてですが、お話にもありましたように、育成就労制度に限らず、日本語教育課としては、資料4の中で、補正予算の説明をさせていただいた11ページですが、認定機関を活用したというところで、これはあくまでも育成就労に限らず、いわゆる認定機関が持っているノウハウを企業に提供するモデルを構築するということです。このモデルを令和6年度の補正予算で構築した際に、こういう形で認定機関と企業が連携して取組が広げられる、そういったことを、まず我々としては示していきたいと思っております。
また、この資料の12ページについても、日本語教育機関ないし企業のほうに、お金を支援できるスキームは持っているのですけれども、それぞれの機関ないし企業や認定機関が、外国人労働者等に対して日本語指導を行うカリキュラムを作りたいとか、もともと持っているカリキュラムの質改善をしたいといった場合には、この補正予算を活用できるのではないかというところを考えております。認定機関以外についても、例えば今日の御説明で割愛させていただいたのですが、13ページの上の青い所の「日本語教育の全国展開・学習機会の確保」ですが、地域日本語教育の推進には、地域の日本語教育を行うための日本語教室の開催経費を文科省のほうで支援させていただいております。文科省の補助の規定上、特定の企業に特化した日本語教室を当該自治体が開催するというところは、なかなか支援できないところではあるのですけれども、例えば当該自治体が、こういう日本語教室を開催していますという案内を企業の中で周知していただいたり、そういった活用はできるかと思っております。自治体に対しては、特定の企業にという形の縛りはしているのですが、外国人労働者がここに入ってはいけないという縛りではないので、是非、企業の方にも、自治体が開催する日本語教室を活用していただきたいと考えているという状況です。
○山川座長 ありがとうございます。厚労省から何かありますか。
○外国人雇用対策課長 厚労省の外国人雇用対策課長です。御意見、ありがとうございます。まず漆原構成員から、外国人労働者を労働者と見るだけではなく、生活者という視点でも、というお話があったかと思います。その点については、参考資料のほうに、外国人雇用管理指針の全文をお付けしております。そちらの14ページに「適切な人事管理、教育訓練、福利厚生」の中の1つの項目として、生活支援という形で、日本の生活習慣や日本語教育などに参加する機会に努めること、また外国人労働者が安心して日常生活、社会生活を営むための必要な支援を行うことに努めることということを既に書かせていただいているという状況です。
法制化の件については、それに追い打ちを掛ける形で清田構成員より、エビデンスに基づいた議論をというお話があったかと思います。本日は時間の都合上、外国人雇用管理指針の説明は割愛させていただいておりましたけれども、そもそも外国人雇用管理指針は、基本的に事業主に守っていただきたい労働法令や社会保険関係の法令というのをカタログ的に記載しているという性格のものです。そういった性格も踏まえた上で、先ほど挙げられたような論点については、多岐にわたる法制面からの検討なども必要になるのではないかと考えているところです。以上です。
○山川座長 先ほどの漆原構成員の御発言にも関わりますので、漆原構成員、それとお話に出ました清田構成員、何かありますか。よろしいでしょうか。では、阿部構成員、お願いします。
○阿部構成員 御指名、ありがとうございます。私ども経団連としても、外国人政策については、度々提言等を取りまとめて、そのスタンスを公表しております。直近でも昨年12月に、提言を公表しており、その中で中期的な姿として、どういったことを実現すべきかという点を様々述べております。その中で3つの原則を打ち出しております。1つ目は、外国人を受入れるということではなく、戦略的な誘致を図っていくこと、2つ目としては、外国人の社会的な包摂を図っていくこと、3つ目としては、単に労働力として受入れるのではなく、受入れた労働者が中長期的に活躍する、また定住していくことも見据えて、家族も含めてライフコースにわたった支援が必要だということです。
ですので、先ほど漆原構成員から言われたお考えは、私どもとしても一致しております。労働者ではなく生活者として受入れ、又、そのための施策が必要だというのは、私どもとしても繰り返し主張しているところです。そういった体制を整備するに当たって、外国人の受入れに当たっての基本法と、司令塔となる本部や、それに当たっての関係省庁の体制を整備していくということは提言の中でも主張しておりますが、まずはそういったところから始めていくことが必要ではないかと考えております。私からは以上です。
○山川座長 ありがとうございました。佐久間構成員、お願いします。
○佐久間構成員 私からも発言させていただきたいと思います。外国人雇用対策を実効的なものにするためには、国や地方公共団体だけに委ねるのではなく、やはり事業主による適正な雇用管理の徹底が必要だと思っております。外国人材は、単に労働力を補完するだけではなく、我が国の労働市場の一部を構成する存在となってきていますので、その適正管理は、雇用している事業主の基本的な責務になるのではないかと思います。具体的には、在留資格の範囲内での就労確保、適正な労働条件の提示、法令遵守の徹底、職場内のトラブルの未然防止については、事業主自らが主体的に取り組むことが求められていると思います。
現状も、先ほど清田構成員も言われたように、外国人が自分の企業に入ってきたら、大切に扱っている事業主たちが大部分です。ほんの一部の企業において労働法違反をしているといわれる事実もありますけれども、外国人を受入れている企業や事業所がみんな悪いように思われているというのは、ちょっと引っ掛かるというか、合点がいかないところです。「悪質な事業主」というのは厳しく扱っていただく必要があると私も考えています。事業主の責任の明確化など、いろいろありますけれども、現状でも外国人を雇うに当たっては、いろいろな制約というか、厳しいルールがありますから、言葉は悪いのですけれども、それを過度に押し付けないようにしていただきたいところです。
とは言え、その一方で、職場内のトラブルへの未然防止というのは非常に難しいところがあります。日本人だけの職場でも各種の問題がある中で、管理監督者だけでなく、日本人と外国人、外国人同士の問題を「使用者の責任だ」と言われても、実際に事業所内での人間関係、要は同僚同士ということもありますから、ここは職場内で働く人間同士、同僚同士の関係というのも重要視していく必要があるのではないかと考えます。
それから、先ほど日本語教育の関係で文部科学省から、お忙しい中本検討会に参加いただき、御説明を賜りました。2月2日の発表の技能実習制度におれる全国の監理団体数については3,747団体、そして特定技能制度における登録支援機関においても、事業協同組合などが登録支援機関になっております。そういう監理団体、登録支援機関から日本語教育を行う実施機関や日本語教員の能力や人柄といった内容が不明確であり、今後、育成就労になって教育・研修を行う指定された時間数などが出ておりますので、これから自分たちはどうしたらいいのか懸念されている団体からの声が多く届いております。大都市部などでは機会があるかもしれないけれども、地方ではそういう機関がまだない。日本語教育機関において、「就労」は現段階では3機関なのです。「留学」を含めても少ない中で、地方にどれだけ行けるのか。登録日本語教員の活用というのが、経過措置として認められることにはなるでしょうけれども、やはりこの辺の費用の問題など、いろいろな心配事を抱えております。ですので、まずは養成というか、登録の認定の日本語教育機関、そして登録の日本語教員の充実、また検索しやすいサイトもできているようですので、是非、周知をしながら、外国人技能実習機構の監査等々でも、現在の状況と対応策について説明していただけるよう進めていただきたいと思います。以上です。
○山川座長 ありがとうございます。今、日本語のお話にも戻ってまいりましたが、友原構成員、何か先ほどのお話につきましてコメント等はございますか。
○友原構成員 論点2と関連して、もう1つお伺いしてもよろしいですか。
○山川座長 どうぞ。
○友原構成員 やはり、基本的な方針の日本語教育の機会の拡充の部分に関する所です。雇用面で日本語能力の問題が挙げられていることから、日本語教育の拡充という方向性自体は理解しています。その一環として、日本語指導に必要な教員の確保が、資料4では示されています。ただ、現在、様々な分野で人手不足が指摘されている現状を踏まえると、増え続ける外国人に対応できるように、日本語教員を十分に確保できる見通しがあるのかということについて、どのようにお考えなのかをお伺いしたいです。資料では現在何人の教員をという話が出ていましたが、今後の現状を考えて、日本語教員の十分な確保という観点から本当に見通しはあるのでしょうかということをお伺いいたします。
○山川座長 ありがとうございます。文科省さん、いかがですか。
○文部科学省日本語教育課 御質問ありがとうございます。今、両委員からお話がありましたように、認定機関も登録教員も今後は、ますます増やしていかなければいけない状況であるというのは、我々文科省としても同じ認識です。
登録教員の見通しという意味では、何年後に何人というのは、数字的に言うのがなかなか難しい状況ですが、昨年ベースの日本語教育試験の合格者も1万人いらっしゃることと、今年度も約1万人を超えている人数ということで、着実に登録日本語教員を目指す方たちは増えているという状況です。
一方、先ほど申し上げた総合的対応策に書いてある日本語教員の社会的地位を向上する。この登録日本語教員という職が、世の中に数多ある職の中で選ばれる職になっていくことが原点として非常に重要だと思っています。資料の8ページです。
我々としては、これからも十分な確保をするという目的のために、まず、社会的な地位の向上や、オの最後に書いてある処遇の改善、こういったことを文科省として進めていくという方向性でおります。処遇の改善といっても、文部科学省が登録教員の給与の金額を上げるとか、直接の支援というのはなかなか難しい状況の中、やはり、登録日本語教員の方たちや、認定日本語教育機関が様々な分野で活躍する場を、これからしっかり広めていく、作っていく、そういったことを経由して、処遇の改善や地位の向上に努める。その結果、登録教員を目指す、そういったやり方で教員の確保を進めていきたいと考えている状況です。
○山川座長 ありがとうございます。友原構成員、何かございますか。
○友原構成員 ありがとうございます。例えば、日本語教員の国籍は、外国人にも門戸は開かれるというような考えでしょうか。
○文部科学省日本語教育課 登録日本語教員については、国籍要件はありませんので、外国の方が教員になることも可能です。
○友原構成員 ありがとうございました。以上です。
○山川座長 ありがとうございます。是川構成員、お願いします。
○是川構成員 ありがとうございます。今の所と関連してお伺いできればと思います。登録日本語教員に国籍条項はないということですが、仮にこの資格を外国籍の方が取得した場合は、実績もあるのかもしれませんが、どの在留資格で在留されることになるのですかというのが、まず、1点目です。
○山川座長 この点は、いかがですか。
○文部科学省日本語教育課 どの在留資格かというのは、確認させていただければと思います。いろいろな在留資格の方が、登録日本語教員という資格を、ほかの仕事をしながら教員資格も採れる形になっておりますので、恐らく、在留資格は多分まちまちであると思います。分かる範囲で確認させていただきたいと思います。
○山川座長 外国人雇用対策課長、お願いします。
○外国人雇用対策課長 今の点ですが、御承知のとおり、在留資格に関しては、文科省で一元的に答えられる、または厚労省で一元的に答えられるという性格のものではありませんので、頂いた御意見を踏まえて、入管庁さんに問い合わせさせていただいて、後日、お伝えできればと思います。
○山川座長 よろしいですか。続いてお願いします。
○是川構成員 ありがとうございます。では、続いてですが、日本語教育に関して、今までも、先ほどの御説明でも、自治体が開催する日本語教室などにも、外国人労働者の方にも来ていただいても構わないというお話もあったかと思います。実はその点について、最近、私のほうで、地方自治体などでヒアリングをしていますと、1つ出てきている論点として、就労類型の日本語教室が非常に少ないという状況があります。ただ、それぞれの地域で外国人の労働者が増えてきている中、地域の日本語教室に来られる方も出てきているということですが、実は、ここで軋轢が生じているという話を聞いております。というのは、地域の日本語教室はボランティア主体の運営で、かつ、無償でやっていたりするわけです。そうしたところに、技能実習生や特定技能の方で、特定の事業所で働いていることがはっきりと分かる方がたくさん来られるようになってくると、本来は、事業主が自分で教育すべきものを地方自治体のコストに丸投げしているのではないかというクレームが住民から来ることがあるという話をちらほら聞いております。
そういう意味で言いますと、やはり、就労類型に関しては、事業主負担ということを軸にして、しっかりと供給体制を整えていくことが必要かと感じております。地域における供給体制というのが、まず1点目です。
2点目は、現在、日本語教育機関及び登録日本語教師は、ともに認定の途上かと思いますが、今後の供給体制については、先ほども御質問がありましたが、私としては、今いらっしゃる日本語教員や日本語学校が、全部正式なものに置き換わればいいというわけではないと思っております。というのは、国際的に目を転じますと、特にアジア全域において、日本語学習者が非常に増えているという状況と、かつ、日本語教員の不足がグローバルに出てきております。アジアの送出し国のどこに行っても、とにかく日本語教員が足りないと。当然、日本人のネイティブの日本教員がいればいいのですが、それも非常に難しい中、やはり現地で、日本語のできる現地の方が、日本語教師として働くことも非常に求められています。
ただ一方で、日本語ができてしまうと、本人が働きに行ってしまうという問題もあって、これはアジアワイドで見て、日本語教員の供給体制はしっかり整えていく必要があると思います。そういう意味では、国際交流基金など、日本語教育を海外に展開する所と、文科省さんとしてしっかりと連携されて、ある意味、今、ジャパン・アズ・ナンバーワンと言われていた頃よりも、はるかに多くの日本語学習希望者がいるという空前の状況になっておりますので、こうした状況にしっかり応えていく。JFT-Basicで一時期、受験資格の買占めと、その転売、高額転売ということすら確認されております。日本語試験を受けるために高額な費用を払って受けに来るという状況は、未だかつてなかった状況であると思いますので、供給体制を国際的にもしっかり取っていくことは重要だと思っております。
3点目は、日本語教育について、日本語教育の重要性、育成就労制度でも上乗せで掛かってまいります。ただ一方、必要な日本語のレベルがはっきりしないと。特に、働く上でどれぐらいパフォーマンスに直結するのかという部分についてエビデンスがないという状況があります。これが、事業者側が日本語教育に対して、幾らぐらいのコストを負担すべきかという、判断を迷わせる原因ともなっていると思いますので、本日、事務局から御説明がありましたが、外国人雇用実態調査で、例えば、日本語教育と賃金の状況など、より詳細な情報を取っておりますので、日本語教育のコスパと言うのでしょうか、これぐらいできれば金ベースはこれぐらいを払ってもいいという人に育つというようなことをしっかりと示していく。これは文科省さんのお仕事というよりは、厚労省のほうで分析されることかと思いますが、そうしたこともしっかりと示して、1点目で申し上げた企業負担を中心として、日本語教育体制を地域で取っていくというところにつなげていければいいのかなと思います。まず、日本語教育については、ここまでです。もし何か、お答えを頂けたら。よろしくお願いします。
○山川座長 ありがとうございます。非常に横断的な政策分野に関わっていることかと思いますが、文科省さんのほうで、まず、何かございますか。
○文部科学省日本語教育課 御質問ありがとうございます。今、委員から頂いたのは、地域における課題や国際的に供給体制がまだまだ十分ではないということ。いずれも文部科学省が日本語教育の観点から携われるところで、また、厚労省さんや外務省さんと連携していくところがあります。総合的対応策にも、関係省庁が連携してしっかりと、こういう課題に取り組むことが求められておりますので、こういった点を踏まえて、しっかり対応していくように検討してまいります。
○山川座長 ありがとうございます。厚労省、事務局からいかがですか。
○外国人雇用対策課長 厚労省外国人雇用対策課長です。先ほどの是川構成員の御発言で、実態調査を活用した形で、日本語教育の賃金などの相関関係といったような資料が出せないかというお求めにつきましては、事務局のほうで検討させていただいて、構成員の皆さんと相談しつつ、資料として出せるものがあれば資料としてお出ししたいと考えております。
○山川座長 続いて、是川構成員からお願いします。
○是川構成員 長くなりまして恐縮です。続きまして、論点の所についてコメントを簡単に述べたいと思います。
まず、論点1について、ほかの構成員からも御発言がありましたとおり、やはり、共生社会を実現するという観点、ここでの取組が非常に重要かと思います。現状は、いろいろ秩序があるということで、昨年来議論が進んでおりまして、また、政府としても、排外主義とは一線を画するというメッセージが発せられているところです。
ただ一方で、これは私の感想ですが、一線を画するというのは、一見すると排外主義とほぼ一緒ということで、一線どころではなく、これはどう見ても違うものだと、はっきり分かるものでなくてはならないと思っております。その前提となる秩序関係の事実認識について、私が知るところを簡単に御紹介したいと思います。
昨年も2回、OECDで移民政策関係の会合に出てまいりました。国際的に見ても、インフレが進んでおりますが、その背景に人手不足というのは先進国のどこでもあります。そうした中、外国人労働者の受入れということに関しては、各国とも非常に強いニーズがあり、人材の獲得競争という状況があるわけです。一方で、日本の外国人労働者政策は、パフォーマンスとしては非常に良いと言えると思います。例えば、本日も御紹介がありましたような不法就労、本日の資料にはありませんでしたが、オーバーステイの方の数は、10年前や20年前と比べて、在留外国人及び外国人労働者の数は2倍、3倍と増えていっているわけですが、KPIとして見てもいいような不法就労やオーバーステイは3倍になっているという状況では全くありません。また、絶対的な水準も、諸外国に比べますと単純に10%ポイントぐらいで、オーバーステイにしても差があるという状況で、こうした状況は、パフォーマンスが国際的に見ても非常に良いのだという状況についてはしっかり認識しておくべきだと思います。その上で、1件1件をしっかりと、違反事例を見ていくという丁寧な対応が必要かと思います。
また、論点1として、これも大きな視点となってきますが、やはり、今後、育成就労制度も施行される中で、地方での外国人の受入れをどうするかという視点は非常に重要だと思っております。こちらは、まだ余り議論されていない論点ですが、実は、送出し国のほうでいろいろ調査をしておりますと、技能実習が定着していない中、特定技能が入っていった地域については、実は技能実習や育成就労の利用は、放っておいても伸びる見込みが余りありません。現地の就業希望者からすると、技能実習というのは、リードタイムが長くて分かりにくいと。ですので、特定技能のほうが賃金も高くて、働きに行くという点では非常に分かりやすいということで、特定技能のほうが人気の出るケースが多いです。
ただ一方で、地方から見ますと、育成就労は大都市に流出してしまうという問題があります。これについては、やはり技能実習から入ったほうが、今の特定技能労働者でも定着率が高いという状況があります。今後、地方においては、育成就労を使いたいという所がやはり多いと思いますけれども、技能実習が余り定着していないような新しい送出し国の多くは、放っていても育成就労が伸びる見込みが余りないという状況に対して、国としてどう支援をしていくのか、誘導していくのか、こうした政策的観点というのが非常に重要だと思っております。
それと関連して、国の支援ということは、そのほかの点でも非常に重要です。日本語教育もそうですが、地方をあちこち調査とか、講演して歩きますと、地方自治体や地方の企業は非常に国の支援への期待、いよいよ国も支援に動き出すのではないかという期待感を非常に強く持ってます。秩序ある共生社会に関する関係閣僚会議決定に関しても、秩序あるというよりも、共生社会のほうで、例えば日本語教育の拡充や、共生のための日本文化の学習であるとか、そういった規制の強化と同時にむしろ、サポートを増やすほうがメインであるという期待感を非常に強く持っているのを感じます。
そういう意味では、これまで地方や地方の事業者がボトムアップで積み上げてきた取組をしっかり国が応援していくという視点が今後、より一層重要になっていくと思います。
論点1に関する最後の点として、既に何点か御指摘がありましたが、企業間の負担の不均衡も非常に重要だと思っております。地方の中小企業の方々は、外国人の雇用に関して頑張って取り組まれているという印象を私は持っております。一方、東京などで話を聞いていますと、まだまだ外国人雇用はどこか遠い国の出来事のようなことだという声も非常に多いです。外国人雇用の負担ですが、今は中小企業にかなり偏っている状況があると思いますので、これはサプライチェーン全体で、しっかりと外国人雇用の負担を平準化していくという意味で、大企業と中小企業間のコストのインバランスをしっかり正していくという視点も重要と思っております。長くなりましたので、一旦ここまでとしたいと思います。
○山川座長 ありがとうございます。論点1と、かなり論点2に関わる日本語のお話もありましたので、論点2に関わる部分にも議論が行っております。時間の関係もありますので、論点1にまとめて、何かありますか。天瀬構成員、お願いします。
○天瀬構成員 ありがとうございます。JILPTの天瀬です。論点2にも入って、いろいろな議論がなされておりまして、先ほど文科省の方から詳細な御説明がありましたが、この検討会で文科省の方から御説明を聞いたのは恐らく初めてだったのではないかと思います。そういった意味でも、日本もいよいよ外国人と共生する社会の時代に入ってきたのではないかという印象を持ちました。御説明は大変、日本語教育について充実したプログラムだと感じましたが、今後も是非、厚労行政と連携を密にして施策を実施していただければと思います。
他方で、やはり雇用実態調査で、4割強の方が日本語のコミュニケーションに不安を持っているという調査結果も出ておりましたので、恐らく就労場所によって、特有の言葉を使ったりするケースが多くあるのではないかと、業種によってかなり違うケースがある。昨今、言語に関しては、急激にAIの活用が進んでおりまして、これは海外で暮らしている方は非常によく分かると思いますが、AIに頼る率が増えてきております。もちろん、日本語教育の場合、従来型の教育スタイルというのは非常に重要であると思いますが、やはりAIを活用して、就労場所での特有の言語環境を、ほかの就労場所にも共有することが非常に重要になってくるのではないかと考えています。
現状で、もし、文科省の施策の中で、こういうAIの活用に関して、何か考えられていることがあれば教えていただければと思います。あるいは、厚労省のハローワークでも、何かそういったような取組がなされているのであれば御紹介いただければと思います。以上です。
○山川座長 ありがとうございます。まず、文科省さん、いかがですか。
○文部科学省日本語教育課 御質問ありがとうございます。現状としては、AIを活用したという指導のところまでは、まだ、その研究であったり、実際にツールができているわけではありません。ただ、AIではないのですが、例えばネット上で学習に使える学習コンテンツなどは、我々のほうでも用意をさせていただいて、それについては、国内だけではなく国外でも使えるような形で、今、学習者に活用していただいているという状況です。
○山川座長 ありがとうございます。厚労省、事務局から何かございますか。
○外国人雇用対策課長 ハローワークにおける対応について御質問がありましたので、改めてお答えさせていただきますと、一定の規模のあるハローワークにおきましては、通訳員を嘱託で置いています。それに加えて、全所にポケトークという形で、他言語に対応できる機具を設置して、全国各地の、どこのハローワークでも一応、他言語対応はできているということです。それに加えて、三者通訳、電話を介した形での通訳も使って、ハローワークでやっているという状況です。
○山川座長 よろしいですか、ほかに論点②に関して、何か御発言ありますか、阿部構成員、お願いします。
○阿部構成員 論点②の日本語の能力に関するコミュニケーションの問題ですが、先ほど文科省の日本語教育の取組を御説明いただきましたが、そうした充実も必要ですが、今企業内ではやさしい日本語に関する取組がいろいろと行われていますので、そういう観点から、何か行政が取り組んでいること、また、そうした企業や自治体等の現場での取組の支援等がありましたら紹介いただければと思います。
○山川座長 厚労省事務局からいかがでしょうか。
○外国人雇用対策課長 先ほど、企業さんはやさしい日本語などに取り組んでおられるというお話だったと思います。私どものほうは直接、雇用されている方に対して日本語を教えることはやっていないのですが、求職者の方に対しては、外国人就労定着支援事業という形で委託をしており、求職者向けにやさしい日本語で、特に、厚労省事業の売りとしては、職場で役立つ会話、例えば電話対応で、職場に電話が掛かってきたときにどのように転送すればいいのかとか、場面、場面のシーンを捉えてという形で、ハローワークで申し込んでいただくと無料で、日本語教育をやっています。さらに、受講生の方が、ハローワークでスムーズに就職できるような形で誘導をしている状況であります。
○山川座長 よろしいですか。技能実習制度の下で、かなり多数の言語についてのハンドブックみたいな、用語集みたいなものがあったような記憶はあります。
○外国人雇用対策課長 御承知のとおり、言語集とか、そうした手引きは技能実習もそうですし、私どもも、13か国語でのリーフレットなどをホームページに掲載しております。さらに、職場特有の言葉ということもありましたけれども、その逆引き的な、要は辞書的なものをエクセルで載せているので、ちょっと見づらいという御指摘をときどき頂くのですが、そういう用語集などもホームページに掲載しているところです。
○山川座長 ありがとうございます。個人的には、一層の周知を図られると有益かと思いました。漆原構成員、お願いします。
○漆原構成員 正に、今の日本語の所で様々議論もありましたが、連合の地方組織において、地元の外国人のニーズを踏まえて日本語教室を開講しようとしたところ、講師がいなくて実現できなかったという声がありました。また、先ほども御意見がありましたが、ボランティアで日本語の指導をされる方が多く、現場のニーズにどこまで答えられるのか、現状ではなかなか難しい場合もあると思います。
共生社会という観点からすると、日本語指導の他にも、日本の生活習慣や、社会・労働関係のルールなどの教育も必要です。そのための予算を確保していただき対応することになろうかと思いますが、仮に、文科省の予算だけで実現することが難しいのであれば、外国人労働者を受入れている産業分野の業所管省庁にも協力を頂き、必要な予算を確保し、外国人への支援の充実や、教育を行う事業者への支援をお願いします。
ルールに関する知識という観点からすると、雇用管理指針の中に、労働条件について差別的な取扱いをしてはいけないと記載があると思います。もちろん外国人であっても同一労働同一賃金が適用されることなどの記載の充実が必要ではないかと思っております。加えて、外国人が企業に定着して、活躍していただくためには、日本語教育を含む教育訓練や、キャリアパスの設定、そのキャリアの説明などの企業における育成も重要であると考えております。外国人雇用管理指針に、教育訓練に関する記載があったと記憶しておりますが、具体的な実施に関する事項の記載も、必要になってくるのではないかと思います。
次に、論点②の後段について、資料の16ページにもありますが、外国人労働者から見ると、送出し機関を含む紹介会社の費用が高いというトラブルが大きな問題となっていると受け止めております。この点は、受入れ事業主が直接解決することが難しい場面も当然あると思いますが、適切な送出し機関から受入れるという事業主の行動を促進し、全体的にトラブルを少なくしていくことが必要になると考えております。指針に、受入れ事業主として自ら雇用する、又は雇用しようとしている外国人労働者の送出し機関の適正性をチェックするような記載が必要なのではないかと考えております。
最後に、相談先についてです。外国人労働者がトラブルに遭った際に、相談先が分からずに、様々な所を経由して連合に相談に来るというケースもあります。相談先については、在留資格や相談内容などによって、地方公共団体の一元的な相談窓口や、外国人在留支援センター、FRESCなどの窓口が用意されているものの、かねてより外国人労働者の認知度が低いと言われております。もちろん認知度向上のために工夫をしていることは承知をしておりますが、更なる認知度の向上のために、入国時や在留資格更新時などに、外国人に十分に周知することに加えて、事業主からも相談先を案内するような運用が必要ではないかと考えております。以上です。
○山川座長 ありがとうございます。送出し国での費用については確か、外国人の有識者会議で情報公開すると言いますか、そういう動きも提言されていたような記憶があります。参加されていた方も多いかと思いますが。
どの国からだと費用がどのくらい掛かるとか、データとして確か紹介されていたような気がしますので、そういう情報を把握することも出てくるのかなと思いました。すみません、不正確な記憶であったかもしれません。論点②について、ほかに何か。是川構成員、お願いします。
○是川構成員 今の点ですけれども、座長のおっしゃるとおりで、育成就労制度を作るための有識者会議の際に、入管庁が行った調査で、送出し国別の実習生本人の負担額の調査が紹介されました。あと、雇用者側が負担している額についても調査がありましたので、一応それで国別の当時の平均のようなものは分かるということだと思っております。また、育成就労において、手数料については義務ではないのですが、目安として、目標はゼロにしていくのですけれど、まず取りあえずということで示されたというものがあったかと思います。
あと、良い送出し機関はどういうものかという点は、それぞれ日本に送り出せる所については、リストが入管庁のホームページに公表されているわけですが、その中で、更にどこがいいのかみたいな話については、更なる情報収集が必要だと私も認識しております。実際、事業者の皆さんは、いろいろな手を使って情報を集めていらっしゃいますが、なかなか全体を俯瞰できるような情報がないということで、これは国の支援が必要になってくる分野なのかと思います。以上です。
○山川座長 的確な御説明をありがとうございました。ほかに論点②について、清田構成員、お願いします。
○清田構成員 ありがとうございます。日本語教育については、もう皆様の御発言のとおりだと思っています。質の確保とともに、量の充実ということが極めて重要だと思っています。特に育成就労制度で、この認定日本語教育機関を活用していくという視点に立ちますと、地方でどれだけ充実できるのかという視点を、育成就労の受入れ見込数なども含めながら、各地方でどれぐらいが必要なのか、シミュレーションやそれを担保していくためのロードマップなど、そうしたところの検証まで、やはり必要だと思っています。そうしたことに対する地方からの声は我々にも届いておりますので、日本語教育を認定教育機関で行うということであれば、その充実をお願いしたいと、地方から御意見を頂いているところです。この点につきまして、文科省だけではなく、入管庁、厚労省も含めて是非、連携と責任を持って御対応をお願いしたいと思っております。
その上で、日本語教育とともに、日本の文化や社会慣行をしっかりと理解していくための社会統合プログラムのような教育は非常に重要だと思っています。仕事に関する技術や技能、就労に関する日本語などについては当然、企業が責任を負うべきだと考えていますけれども、それ以外の日本語教育、生活に係る日本語教育や、いわゆる法令や納税義務のような全国共通の基本ルールなどは是非、国が主導していきながら、また地域の方言も含む地域のルールについては、しっかりと自治体も補完していく、こうした役割分担というところも意識をした支援というところを是非、お願いしたいと思っております。私からは以上です。
○山川座長 ありがとうございます。正に、厚労省のみでなく、文科省、自治体など、非常に様々な分野が包括的に取り組む必要性のある課題かと、個人的にも思ったところです。恐縮ですが、時間の関係で、阿部構成員、お願いします。
○阿部構成員 育成就労に係る育成就労外国人が支払う手数料の問題については、先ほどご紹介した12月に公表した提言の中でも、私どもは問題視しているところです。そうした手数料をゼロとしている優秀な受入れ事業者を増やすというインセンティブの設計も重要なのではないかというところを提言していますので、参考にしていただければと思います。以上です。
○山川座長 ありがとうございます。有識者会議でも、費用負担につき、受入れ企業の負担のような御提案も、確かあったかなと記憶しております。
それでは、論点③と④がまだ残っております。これはどちらかというと、厚生労働行政、又は入管との関係に関わるのですが、論点③は、外国人雇用状況届出制度、それから偽造したカードのチェック等についてです。論点④は、ハローワークの役割について、これも論点①と関わりますが、外国人雇用管理指針を見直す必要はないかということです。これは既に御意見を頂いたところですが、論点③と④については一括して御議論いただきたいと思います。構成員の方々から何かございますか。酒井構成員、お願いします。
○酒井構成員 法政大学の酒井です。論点④に掲げられているハローワークのことに関して、少しコメントをさせていただきたいと思います。今後、外国人雇用に関しても流動性が高まってくるだろうと予想される中で、個人的には、ハローワークの役割というものが非常に重要になってくるだろうと考えております。ただ、例えば資料5の16ページでしょうか、こういったものを見ると、入職経路としてのハローワークの役割というのは、そのデータを見る限りでは、いかにも心もとないという気がしております。この議論をするに当たって、そもそも外国人がこういったハローワークの機能についてどれだけ知っているのかというところが私は気になっております。
例えばこの資料では、入職経路として知人や友人を頼るということが非常に多いことが明らかになっているわけですけれども、そもそもハローワークを試した上で、やはりハローワークではあまり良くないので、知人や友人を最終的に頼って入職したという話と、そもそもハローワークをよく知らなくて、ハローワークを利用することを検討すらしておらず、知人を頼っているといった話では、状況としては、かなり異なっているというように考えます。まずは、その辺りの掘り下げた分析が、今後の外国人雇用実態調査といったものも利用して必要であろうということと同時に、ハローワークに関する周知を後手に回らずにやっていく必要があるのではないかと思います。これは先ほどからいろいろな形で出ている意見と重なるかと思いますが、やはり日本の制度に関する広い意味での周知ということが、今後、求められていく気がしております。各種の取組そのもの自体ももちろん重要ですけれども、こういったハローワークの機能そのものに関する周知の徹底ということが求められていくのではないかと思っている次第です。以上です。
○山川座長 ありがとうございます。それでは、ほかに、論点③と④について何かございますか。是川構成員、お願いします。
○是川構成員 まず、論点③についてですが、ここに書かれている点につきましては、先ほどもちょっと申し上げたように、全体としてのパフォーマンスは良いという状況だと思います。こうした、どうして外国人雇用状況届出違反の摘発が、ごく僅かなのかということについては、統計的なファクトファインディングというよりは、ケーススタディとして、現場で一体どういう捜査がされていて、どういう偽装等の手続が取られているのかという、現場のお巡りさんを含めた判断や、検察の判断とか、そういったケーススタディをしっかりしていただかないと、なかなか一概に何が問題というのは言い難いのかなと思いました。場合によっては、少ないということが直ちに、何か問題という状況でもないというように思いますので、そこは一度、きちんと事案を精査していただく必要があるかなと、個別事案からしっかり精査していただく必要があるかなと思っております。
論点④につきましては、今後、ハローワークが育成就労の転籍を扱うという状況ですけれども、それに先立って、いろいろと準備しておく必要があるのかなと思っております。まずは現状、既に特定技能1号の転籍というのが、これはハローワーク以外の所も介して行われているわけですが、既に数多く見られております。
そういう意味では、特定技能1号がそれぞれのハローワークの管内において、どういう動き方をしているかといったような、それをしっかり、まずは踏まえておくということが、来る育成就労の転籍をいろいろ見ていく上での様々な準備や論点整理につながるかなと思っております。ですので、既に外国人が多い地域などで、ハローワークの実績がある所もあるかと思いますが、そうした所も含め、かつ、今、足下で増えております特定技能1号の転籍、転職等、そういったものの情報を1年ぐらいかけてしっかりと集めて、再来年度の施行時に安心してスタートできるようにしておく必要があるのかなと思っております。
あと、論点③ですが、今回の資料の参照条文に3点、法律「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」と、その施行規則、あと雇用管理指針等をお示しいただきました。これが恐らく外国人に関しての、特に制度的なツールの全てというか、リストなのかなと思いますが、改めて中身を拝見しますと、非常に重要なことが書かれております。差別の禁止とかもありますし、きちんとした説明が必要であるとか、社会保険とか税金、人事労務管理、教育訓練まで含めて非常に網羅的に書かれております。そういう意味では、やはりこれをしっかりアップデートしていくと同時に、この内容の周知徹底ということも改めてしていただくというのは非常に重要なのかなと思った次第です。以上です。
○山川座長 ありがとうございます。佐久間構成員、お願いします。
○佐久間構成員 まず、論点③の所の外国人の雇用状況届出制度ですが、現行では、雇入れ時、離職時の届出に限定されると思います。実際、これのみでは、これだけ外国人が増えてきておりますので、実態把握としては十分とは言い難いのではないでしょうか。企業にとっては、受入れと退職時というか、離職時の場合だけだったら、実際には現状と変わらないので、事務作業的には楽かもしれませんけれども、その事業主が外国人が社内でも事業所や担当部署の異動があった場合等、外国人の把握や在留資格のすべてまでを把握していないというケースも見られるのではないかと思います。また届出が遅延するという事態もあるのではないかと思いますので、継続的な就労状況の確認としては、現状のままでは限界なのかなと考えます。
そこで、外国人雇用の労働者の適正な雇用管理とか、不適切な就労防止を図るという観点から、年1回程度の定期的な報告というのは必要なのではないかと思います。いろいろな制度で届出というのが求められていますので、一年ごとに報告させるのは大変なことだと思いますけれども、在籍状況とか、在留資格の種類、それから、就労内容等の確認ができる仕組みを検討する必要があるのではないかと思います。実際、人権の配慮というのは当然、重要でありますけれども、その制度の透明性とか、実効性が確保されてこそ、それが生きるのではないかと思いますので、実態把握型の制度へと変換する必要があるのではないかと私は思います。
それから、論点④の所ですが、外国人の雇用政策を検討するに当たって、技能実習制度とか、育成就労制度、そして、特定技能制度に限定されることなく、就労可能な在留資格全体を視野に入れた整理が必要なのではないかと思います。留学生に対する資格外の活動の許可とか、技術・人文知識・国際業務、いわゆる技人国等の就労資格、それから、一定の条件下で就労が認められている在留資格など、多様な類型が在留資格の中には存在しています。就業が可能な在留資格を、今は多分、19ぐらいあると思いますけれども、その趣旨とか、例えば技人国と経営管理とか、それから高度技能技術者でしたか、そちらのほうが混在していたりと。今回、経営管理については、これから資本金も500万円から3,000万円になっていくようですがやはり境目が分かりにくくなっています。
さらには、「特定活動」という在留資格ですが、非常にこれは多くて、55種類ぐらいあるのではないでしょうか。そこの中で、46号や55号というのは、技能実習、特定技能に入る前に、いつの間にかといったら失礼なのですけれども、そこも対象になったりとかということで、何かその辺も私が見ても、非常に分かりにくくなっていることがあるので、そういうのは在留資格ごとの境目というか、範囲を明確にして、しっかり見極めていただく必要があるのではないかと思います。以上でございます。
○山川座長 ありがとうございます。2点、論点③と④の双方にわたる御意見を頂きました。ほかにございますか。まず、漆原構成員、お願いします。
○漆原構成員 時間のないところ恐縮でございます。まず、論点③の外国人雇用状況届出制度について、技人国の中の派遣の扱いをどう考えるかということがあります。派遣先については記載の必須事項ではないため、在留資格と異なる業種で就労させることも可能となってしまい、結果として不法就労につながるケースもあり得ると承知しております。
入管庁の出入国管理政策懇談会でも同様の意見があったと記憶しておりますが、届出事項に、派遣先の事業所の派遣の開始・終了や、どういう業務・事業場なのかを加えることで、派遣先における活動の実態も的確に把握できるようになるのではないかと考えております。
そのうえで、不適切な事案が発生した場合には、単純に外国人労働者にその責任を負わせるのではなく、派遣元事業者への指導や、派遣事業への取消しなどが必要になると考えます。
また、外国人から連合に相談が来る事例には、ハラスメントや、長時間労働、賃金未払い、労災隠しといった過酷な就労環境が要因で転籍したいというケースもあります。相談に来ていただければ対応できますが、難しい場合はその事業場を離れることで不法就労につながりかねませんので、そうならないような事業主による適正な雇用や就労環境の整備が必要ではないでしょうか。
また、資格外就労を行わせた場合は不法就労助長罪に当たることや、外国人雇用状況届出を違反した場合には罰則があることなども指針に記載していただき、不法就労を予防していくことが重要なのではないかと考えます。
さらに、ハローワークについてです。今後、育成就労制度が始まると、本人意向による転籍など、ハローワークが利用されることが多くなるため、ハローワークにおけるマッチングの重要性が更に高まってくると考えます。外国人雇用サービスセンターなどの外国人向けのハローワークの整備や、ハローワークでの通訳配置の促進など、外国人が安心して活用できる体制、その認知度の向上、周知が、正に必要になってくると思います。
また、単に求人情報を掲載するのではなく、業務に必要な日本語能力の程度や、実際の業務内容を丁寧にヒアリングするなど、ハローワークにおけるマッチングの精度を高めることが重要だと考えております。
最後に、外国人雇用管理指針の記載について、育成就労制度の創設を受けて、基本方針や、分野別運用方針、運用要領に沿った雇用管理が必要である旨などの記載が必要ではないかと考えております。以上です。
○山川座長 ありがとうございます。では、天瀬構成員、お願いします。
○天瀬構成員 時間がありませんので、手短かに。先ほどの佐久間委員の御発言にも関連するのですが、今後、外国人就労者が増え、また、育成就労制度が開始されることを考えますと、何よりも、やはり外国人労働市場の把握というのが必要になってくるのではないかと思います。これに関しては、冒頭、是川委員からも言及があったのですけれども、令和5年に雇用実態調査がスタートしましたが、やはりこれが非常に重要になってくるのではないかと考えております。既存統計との連携、あるいは雇用実態調査の活用等を視野に入れた検討を、今後行っていくことが必要になるのではないかというように考えております。継続はマストであって、この調査をますます充実させていく方向が望ましいというように考えております。以上です。
○山川座長 はい、ありがとうございます。他に、阿部構成員からお願いします。
○阿部構成員 漆原構成員から御指摘のあった雇用状況届出の制度で、派遣労働者については派遣先の情報も提供するという提案であったと思うのですが、この制度を20年前に導入した時、私もいろいろと制度導入の議論に関わっていたので、もう一度この制度を考えてみたのですが、漆原構成員の提案というのは、この届出制度の中というよりも、最初の入管庁の在留許可の所でしっかり見るべき問題なのではないかというように思いました。やはり、派遣事業者の派遣元としての雇用責任として、派遣労働者を雇用した時に届け出るというところが基本かなと思いますので、この制度の中で派遣事業者にとっては過重な負担になってしまうのではないかということを危惧しています。
あと一点、関連して、1月23日の政府の総合的対応策の中で、この届出制度で、入管庁と厚労省の連携を強化するということを言われているのですが、この情報の共有というのは、もうしっかりとやれていると認識しておりますので、この「連携を強化する」というのは、どういったことを言っているのか、時間がありませんのでまた後で教えていただければと思います。私からは以上です。
○山川座長 では清田構成員、お願いします。
○清田構成員 はい、ありがとうございます。時間がない中、恐縮でございます。
外国人雇用に関する課題について、資料12ページにも記載いただいておりますが、在留資格の事務負担の煩雑さが指摘されて上位に挙がっていると思います。
先ほどの繰返しになって恐縮ですが、一律に何か事務負担を求めるのではなくて、悪質な事業者に対して厳格な運用をお願いしたいと思います。そのためには、まずは実態把握が重要になりますので、実態把握をした上で、悪質な事業者に対する事務負担を課していくという視点で検討いただければと思います。その視点において、漆原構成員からもありましたけれども、いろいろな届出義務を課していくという視点については、実態として今、どの程度起きているのか、どういう状況なのかをしっかりと把握をした上で、どのような対策が必要なのかを検討していただきたいと思います。
その上で、入管庁の在留許可と厚労省による雇用管理の手続の情報連携については、不法入国と雇用管理の届出の差異がどのようなところで生まれているのかなど、まず情報共有の仕組を整えていただきたいと思います。加えまして、アプリケーションによって在留資格について活用・促進をしていくという視点についても非常に有効だとは思いますけれども、このアプリケーションを使うことによって事務負担が軽減するのだという視点も、併せて御検討いただければと思っております。
最後に、ハローワークについても申し上げたいと思います。御意見も出ましたけれども、育成就労においての転籍支援を踏まえますと、監理支援機関だけではどうしても限界があると思います。ハローワークのマッチング支援、それから外国人技能実習機構が育成就労機構に変わると思いますが、ここでの支援を充実するように体制強化をお願いしたいと思います。
他方で、直接この論点ではないかもしれませんが、そうした体制強化について、その費用と予算をどういう形で負担をするのかというところも議論が必要だと思っております。現在、監理支援機関の申請手数料の見直しについてパブリックコメントがされているかと思います。手数料の引上げに対して十分な説明がない中で、最大5倍近い引上げが案として示されています。こうした5倍近くになる大幅な引上げに対して、何にどのように使うのか、なぜそのようになったのかという明確な説明というのはあって然るべきではないかと思っております。また、そういう予算等につきましては、しっかりとした場でしっかり議論をしながら進めていくことが重要ではないかと思います。私からは以上です。
○山川座長 はい、ありがとうございます。もう時間が過ぎているのですけれども、何か更にございますか。様々な課題の御提起を頂いたところですけれども。事務局、何かございますか。
○外国人雇用対策課長 事務局でございます。
先ほどから外国人雇用状況報告についてお話がありましたけれども、そもそも、今回、資料の建付け上、不法就労の防止のために外国人雇用状況報告の届出をお願いしているという見え方になっていると思うのですが、本来の趣旨は、どこで外国人を雇っているかということが、ハローワーク側でフラグが立たないと適切な雇用管理の改善ができないというところがあります。まず、それを把握するという目的が大前提で、加えて、なぜ離職の時に出させるかということで申し上げれば、労働者が離職した場合に、外国人の労働者の方にきちんとアプローチをして職業紹介や次の就職先を紹介するということが主目的であるということです。
簡単にコメントだけ付け加えさせていただきますと、是川構成員のほうから、摘発はごく僅かで、ケーススタディとかを見るべきではないかという御意見があったかと思います。実際は、摘発しているのは全て警察機関というような状況になっています。事情としては、ハローワーク側に告発とか、本来はハローワークには司法警察官がおりませんので、仮に罰則をかける場合は刑事訴訟法に基づいて、司法警察官への告発というような形のプロセスになります。そこのところが今まで、なかなかルール化できていなかった。先ほど連携強化という話がありましたけれども、今回、入管庁や警察庁と連携して、そういうところに道筋を付けた上で、やっていない所についてはきちんとやろうと。
一方で、今、現場で何が起きているかと申し上げると、現場のほうでも届け出を出していない、イコール不法就労があるということだと思うのですが、その情報は入管庁とか警察庁にも適宜、情報発信している。一方で、告発というところまではなかなか、まだ警察と入管庁の連携がなかなかできていなかったところもあるので、踏み込んではいないのですが、そういったものが後日、警察が別の法律違反や刑事罰違反と合わせて摘発して新聞報道になっているというのが今の実情かなというように思っております。ですので、不法就労の数に比例してというか、相関関係で、ごく僅かになっているということではないということを御理解いただければと思います。
2点目です。外国人雇用状況報告についての回数というお話があったかと思います。ファクトだけで申し上げれば、現在、入職・離職時にしているというのは、平成19年の改正のときから、そのような形にさせていただいております。その理由としては、ほかにも事業主からハローワークに提出していただくものとしては、私どもの「61調査」で、高年齢者や障害者の方の報告をお願いしているのですが、事業主には、雇用している高齢者の数とか、この制度に該当する人数などを御報告していただくという制度であるのに対して、今回の外国人雇用状況報告は、外国人労働者一人一人にひも付いているという制度になっております。つまり、何が言いたいかというと、外国人労働者Aを雇い入れた場合に、そこで1件の報告をしないといけないという制度ですので、そういった制度の制約などを加味して、また幅広い検討が必要なのかなと思っておるところです。
続いて、漆原構成員より、派遣先の話が出ていたと思います。入管庁の在留懇談会のお話もあったと思いますけれども、私も資料を確認いたしましたけれども、あの議論は、いわゆる技人国の派遣で、本来は就労資格がないところに派遣をするというような形で御議論が進んでいたというように理解しているところです。その点に関しまして、実は、懇談会の結論もあったとは思いますけれども、先月の閣僚会議の総合的対応策で、在留資格の技術・人文知識・国際業務にかかる適正化という項目で、速やかに実施する施策というような形で資格該当性のない業務に従事させている疑いのある受入機関、入管法の用語では、受入機関というのは「会社」という意味合いですけれども、そういう受入機関や派遣先における活動状況を調査し、審査の厳格な運用を行うとともに許可の在り方を検討するという形で、今、入管庁さんの方で実際に検討が進んでいるという状況がありますので、そういったものも加味した上で御議論する必要性があるかというように考えているところです。長々となって恐縮でございます。以上です。
○山川座長 構成員の皆様、何かございますでしょうか。よろしいでしょうか。
それでは、もう時間が超過しておりますので、本日はこの辺りで終了とさせていただきたいと思います。本日は多岐にわたって、しかも熱心な御議論を頂きまして大変ありがとうございました。次回の検討会までに今後の外国人雇用対策として考えられる課題を整理していただいて、また改めて議論をしていただきたいと考えております。とりあえず、本日の議論の内容を事務局で整理していただいて、次回の検討会の資料として御提示していただくようにお願いしたいと思います。
では、事務局より、次回の日程等について何かございますか。
○外国人雇用対策課長補佐 本日は御多忙の中、御議論頂き誠にありがとうございました。
第13回の検討会は3月19日(木)の13時から15時を予定しております。詳細は別途御連絡申し上げます。
○山川座長 それでは、本日は時間を超過してしまいまして申し訳ございません。熱心で有益な御議論を大変ありがとうございました。本日は、これで閉会といたしたいと思います。どうもありがとうございました。

